第30回東京国際映画祭が11月3日(祝・金)に最終日を迎え、トルコ人のセミフ・カプランオール監督による近未来SF映画『グレイン』が最高賞の東京グランプリを獲得。日本映画『勝手にふるえてろ』が観客賞を受賞した。クロージングセレモニーはまず、今年から新設された、全出品作品を対象に新進の若手俳優に贈られる「東京ジェムストーン賞」からスタート。『勝手にふるえてろ』主演の松岡茉優、『夜空はいつでも最高密度の青空だ』の石橋静河、『マリリンヌ』のアデリーヌ・デルミー、『アケラット-ロヒンギャの祈り』のダフネ・ローの4人が受賞した。日本映画を対象にした「日本映画スプラッシュ部門」の作品賞には、同部門で唯一のドキュメンタリー作品であり、大阪の下町で弁護士事務所を営むゲイカップル、彼らの元に社会での生きづらさを感じてやってくる依頼者たちの姿を描いた『Of Love & Law』(戸田ひかる監督)が受賞した。アジア映画を対象にした「アジアの未来」部門では、まるでドキュメンタリー映画のようなリアルなタッチで祖国を離れて日本で暮らすミャンマー人一家の姿を描いた『僕の帰る場所』(藤元明緒監督)が国際交流基金アジアセンター特別賞」と作品賞を受賞。同作と共に高い評価を得た中国映画で、内モンゴルを舞台にした家族映画『老いた野獣』にスペシャルメンション(審査員特別賞)が贈られた。俳優部門では、東京ジェムストーン賞に輝いたアデリーヌ・デルミーが最優秀女優賞との2冠を獲得! 本人はパリで舞台に出演中で来日はかなわなかったが、喜びのビデオメッセージが寄せられた。最優秀男優賞には中国映画『迫り来る嵐』のドアン・イーホンが輝いた。『迫り来る嵐』は芸術貢献賞も受賞しており、こちらも2冠を達成!最優秀監督賞は、『アケラット-ロヒンギャの祈り』のエドモンド・ヨウ監督が受賞。ヨウ監督は壇上で涙ながらに関係者、俳優陣への感謝の言葉を述べると共に、映画でも描いており、国際的な人権問題となっているミャンマーの少数民族であるロヒンギャ族への虐殺に触れ「彼らは過酷な運命を送っています。正解はありませんが、私も大きな疑問を抱えています。映画を通じて感じていただければと思いますし、世界は平和であらねばと思っております」と呼びかけた。そして最優秀作品賞にあたる「東京グランプリ東京都知事賞」に輝いたのは、トルコ、独、仏、スウェーデン、カタールの合作による近未来SF『グレイン』。現代社会が抱える移民問題や食糧危機をモチーフに、白黒の映像で描き出す。審査委委員長を務めたトミー・リー・ジョーンズは、本作について「美しい撮影、神話を現実としたような部分に感銘を受けました」と称賛し、全会一致でグランプリ受賞が決まったと明かす。カプランオール監督は「ドウモアリガトウ」と日本語で喜びを口にし、5年の歳月をかけて本作が完成したと明かし「これが世界へと羽ばたく出発点になることと信じています」と語る。そして、映画のテーマに触れ過剰な消費や資本主義社会への警鐘を口にし「私はこの映画を種子、大地、創造への敬意を持って作りました。我々は自分たちがどこから来て、どこに向かうのか把握し、理解しなくてはいけません」と呼びかけた。授賞式後にはクロージング作品として、10年前に世界的な話題を呼んだ環境映画『不都合な真実』の続編となる『不都合な真実2 放置された地球』が上映。映画に出演している、アル・ゴア元アメリカ副大統領が来場した。ちなみにゴア氏とトミー・リー・ジョーンズは50年来の友人であり、壇上でガッチリと抱擁を交わした。また、セレモニーと舞台挨拶には、かつて環境大臣を務め、日本におけるクールビズの仕掛け人としても知られる小池百合子東京都知事も来場。2020年の東京五輪に向け、環境問題に関しても積極的に取り込んでいく所存であると語った。<第30回東京国際映画祭受賞一覧>【コンペティション部門】東京グランプリ/東京都知事賞:『グレイン』審査員特別賞:『ナポリ、輝きの陰で』最優秀監督賞:エドモンド・ヨウ(『アケラット―ロヒンギャの祈り』)最優秀女優賞:アデリーヌ・デルミー(『マリリンヌ』)最優秀男優賞:ドアン・イーホン(『迫り来る嵐』)最優秀芸術貢献賞:『迫り来る嵐』最優秀脚本賞 Presented by WOWOW:『ペット安楽死請負人』観客賞:『勝手にふるえてろ』【アジアの未来部門】作品賞:『僕の帰る場所』スペシャル・メンション:『老いた野獣』国際交流基金アジアセンター特別賞:藤元明緒監督(『僕の帰る場所』)【日本映画スプラッシュ部門】作品賞:『Of Love & Law』SAMURAI賞:坂本龍一東京ジェムストーン賞:石橋静河、松岡茉優、アデリーヌ・デルミー、ダフネ・ロー劇場動員数:63,679人/上映作品数:231本(text:cinemacafe.net)
2017年11月03日10月10日、衆議院議員選挙が公示され、選挙戦に突入した。だが、「野党分裂!小池代表が『排除』発言!」……そんなニュースばかり飛び込み、選挙にいちばん大事な「どの政党が何を主張しているか」を忘れていませんか?投開票は22日に迫ってきている。そこで、各政党の「公約」をもとに気になる4つの争点の違いをジャーナリストの池上正樹さんが解説してくれた。 「今回の選挙は『3つの柱の対立』をイメージするとわかりやすい。1つめは、連立政権を組む自民党(安倍晋三総裁、332人立候補)と公明党(山口那津男代表、53人立候補)です。アベノミクスの景気回復路線、そして既得権益を守る路線は変わりません。次に、その体質に『NO』を突きつけた希望の党(小池百合子代表、235人立候補)の登場。しがらみを断って取り組むという姿勢は、『男社会を女性が覆す』ことを期待させました」(池上さん・以下同) 3つめは立憲民主党(枝野幸男代表、78人立候補)の“リベラル派”の動きだ。 「憲法改正反対、立憲主義、さらには社会保障を厚くすることで国民の権利を守ると主張している。立憲は、ツイッターのフォロワー数が全政党の中でトップ。リベラル層や無党派層の期待の大きさを表しているともいえます」 次に各党公約の主要4項目の違いを見ていこう。 ■憲法改正 「自民党はそもそも、『憲法改正』が悲願。しかし、9条をどう改正したいのかというのは、党の中でもまとまっていません。そこで、『自衛隊明記』という表現までにとどめた印象があります。災害派遣などでの自衛隊の活躍もあり『いまなら現実的に反対する人は少ないのではないか』とみているのでしょう」 これに対し、連立政権を組む公明党はかなり違う。 「公明党は“平和の党”を自任しています。9条の内容は堅持し、『環境権』など日本国憲法制定時には想定できなかった部分を『加憲(=加える)』だけならば認めるというスタンスで、これは自公で意見が一致していません」 自公と比較して、希望の党はどうだろうか。 「希望は『9条を含めて議論する』としており、『改正したいのか否か』は、現段階ではどちらとも取ることができる。また『知る権利』を明確に定めるという部分は、『情報公開の必要性』を憲法に明記してはどうかという提示です」 「教育無償化」「道州制」などに触れている日本維新の会(松井一郎代表、52人立候補)の改憲への姿勢はーー。 「9条改正の必要性について『国民の生命・財産を守るため』と目的を添えているのは、『北朝鮮などの有事がいつ起こるかわからない』という昨今の現実を鑑みて、万一のため『憲法の条文として明確化』を目指したいのでしょう。これに対し、9条改正には反対だけれど、それ以外の条文の議論はしてもいいというのが、立憲民主党のスタンス。さらに、共産党(志位和夫委員長、243人立候補)は、『現行憲法をすべて守る』という完全護憲派です。しかし、「現実的なのか」という批判もある。党が『自衛隊は違憲』としているため、政権を取ったときには現状と矛盾が生じます」 また、日本のこころ(中野正志代表、2人立候補)は、「保守」の立場で、目玉の政策として「自主憲法の制定」などを公約に掲げている。逆に「改革」の立場の社民党(吉田忠智党首、21人立候補)は、「憲法を変えさせない」スタンスだ。 ■原発 「自民は『再稼働を推進』の立場で現状維持。経済団体が支持基盤のひとつで、原発推進では密接なままです。福島第一原発事故の教訓が生かされていないし、廃炉や核のゴミの蓄積・処理の問題も何も片づいていない」 一方、希望は結党当初「原発ゼロ」をうたい注目された。 「公約ではさらに原発ゼロを『憲法に明記することを目指す』とまで踏み込みました。しかし『再稼働』は前提条件つきで『容認』とした。“両にらみ”のようで、小池代表にとっては苦肉の策であったのではないでしょうか。維新も『部分的には再稼働容認』としています」 これに対し立憲は「大きく踏み込んだ印象」だという。 「『原発ゼロ基本法』の制定をうたっています。『安全・安心』の視点からは評価できる。民進党時代のように支持団体を意識せず、『再稼働NO』と言えるようになったのでしょう。共産党は原発は『すべてNO』。政治決断でいますぐ止めろというスタンスです。これは政権を取られたら実現できる公約かもしれません」 ■消費税 「’19年に予定どおり10%に引き上げる、と公約を掲げているのは自公。あとは『凍結』や『中止』です。しかし立憲の『ただちに引き上げはできない』という表現は、いつかは上げるという見方もできる。共産党は『なにがなんでも増税はしない』という徹底した立場です」 ■子育て 「教育費などの『無償化』はどの政党もうたっています。しかし、その財源を自民は『’19年増税後の消費税の税収』と考えています。連立を組む公明以外の各党は、財源をどこから持ってくるのか、そしてその確実性についても答える義務があるでしょう」 “混乱ムード”ただよう今だからこそ、冷静に各党の政策に耳を傾けたいものだ。
2017年10月18日「山尾さんの件をきっかけに、前原誠司代表は求心力を失ってしまいました。前原さんは山尾さんを重用し、幹事長に抜擢しようとしていたくらいですからね。あの件があって離党が相次ぎ、民進党はガタガタになった。それを見た安倍総理は解散に踏み切ったんですから、山尾さんの不倫騒動がなければこのタイミングでの総選挙はなかったでしょう。“山尾不倫解散”といってもいいかもしれませんね」(政治部記者) 9歳年下のイケメン弁護士とのW不倫疑惑が『週刊文春』に報じられ、民進党を離党した山尾志桜里前議員(43)。“肩書なし”で、愛知7区の選挙戦を戦うことになった。 「一時、山尾さんの再選は非常に厳しいとみられていました。民進党の最大の支持組織である連合は不倫報道を理由に山尾さんを支援しないと決めました。さらに追い打ちをかけたのが、希望の党の誕生です。自民党の候補者と実質的な一騎打ちになる予定だったのが、希望の党が対立候補を立てるという話が出たのです」(地元紙記者) 愛知7区で過去3回選挙を戦った自民党の鈴木淳司前衆議院議員(前回選挙では比例で復活当選)との戦績は2勝1敗。けっして戦えない相手ではないが、希望の党が対立候補を立てるとなると話は別だった。 「今回、共産党は山尾氏を支援するために、候補者の擁立を見送りました。安倍政権に批判的な層の票を山尾氏が独占できるとみられていた。しかし、希望の党が候補者を擁立するとなると話は別です。反自民党票が割れてしまう。山尾氏にとっては絶体絶命の事態です」(前出・地元紙記者) 実際に、希望の党は山尾氏の対立候補の擁立を検討していたという。 「ギリギリになって擁立は見送られました。やはり、小池百合子都知事と共闘する前原氏とのラインが生きたのでしょう。さらに反自民票を食い合うので、希望の党の候補者の当選は厳しいという判断も働いたようです。いずれにせよ、山尾氏には再選のチャンスがでてきました」(前出・政治部記者) 不倫報道で評判を落とした山尾氏だが、有権者の反応に手ごたえを感じているという。武器となるのは、プライドを捨てた“どぶ板”戦術だ。 「直接会った人からの評判はとてもいいんです。もともとアニーの子役出身で、東大卒の元検察官……。落下傘候補ですし、“縁遠い方”という印象を持たれていた。でも不倫報道の後は地元に帰ってきて、しおらしく頭を下げて握手を求めてくる。“まぁ、がんばってちょうよ”と、親近感を持った有権者も多いようです。いかに投票日までに多くの人に会えるかが勝負です」(地元政界関係者) 山尾氏もそれを自覚しているのか、早くから選挙区に入り街頭演説を始めている。 「投票が終わるまでは完全に生活の拠点をこちらに移し、選挙区を走り回る予定です。今までの選挙では旦那さんの姿がありましたが、さすがに今回はまったく見ませんね」(前出・政治部記者) 仮に山尾氏が当選をしても、その後は不透明だという。 「山尾さんはこの選挙を“みそぎ”にして、いずれ民進党に復党するつもりでした。でも、肝心の民進党が無くなってしまいます。前原氏がいる希望の党に合流するという見方もありますが、厳しいと思います。山尾さんは憲法改正や安全保障問題に関して、小池さんと意見を異にします。小池さんは自分の方針に反する人は、希望の党への合流させないことを明言していますから。思想的には立憲民主党に近いので、こちらに合流するのかもしれません」(前出・地元紙記者) 選挙戦が終わっても、山尾氏の戦いは続く。
2017年10月10日10月1日放送の「キングオブコント2017」で、お笑い界に衝撃が走りました。優勝したのは、結成14年目のコンビ「かまいたち」でしたが、準優勝した異色の男女コンビ「にゃんこスター」が、話題を総ざらいしたのです。 コントバトルにおいて優勝を逃したコンビがブレークするというのはよくある話ですが、にゃんこスターはその芸風が異色すぎて賛否が分かれています。 採点をした審査員たちからは全員高評価だったのに対し、一般的人視聴者からは「笑えない」「面白さが理解できない」といった批判的な意見も多く集まっています。ちなみにお笑いにはそこまで精通しているわけではない筆者ですが、やっぱり彼らの面白さは皆目わかりません。むしろアンゴラ村長からほんのり漂う“ぶりっこ臭”に、苛立ちを覚えるほどでした。 そんな個人的な感情は置いておいてもう少し冷静に彼らのブレークの兆しを紐解いていくと、お笑い以外でも今求められる「時代のニーズ」が見えてきます。 ■ネタが時代にマッチしすぎている にゃんこスターのコントを見ていない人のために展開を紹介すると、今回番組で披露されたコントは、ツッコミ役のスーパー3助(34)が「なわとび大好き少年」に扮して登場し、たまたま開催される「リズムなわとび発表会」を観覧。するとアンゴラ村長(23)が現れ、リズムなわとびを披露します。 しかしサビになると、アンゴラ村長はなわとびを放り投げ、気持ち悪いけれどクセになる動きのダンスを披露。スーパー3助がひたすらツッコミを絶叫するという流れです。 最後には「私たちのコンビ名は『にゃんこスター』でした!」と自己紹介で締めくくるのですが、コントにはいわゆる「巧みなツッコミ」や「笑いの精神」は存在せず、ただただ明るくてスピーディでわかりやすい展開が続きます。 これがお笑い界の各方面から絶賛を集めたわけですが、このコントを見たときふと思ったのです。時代のニーズにハマりすぎていると。時代のニーズを説明するにあたり、キーワードは2つ。「短時間理解」と「真似しがい」です。 今の時代はなんでも短い時間で簡単に理解し、面白いと感じられるコンテンツが多くを占めています。ゲームはプレイに時間のかかる超大作RPGより細切れ時間に楽しめるスマホゲームが主流ですし、ドラマ制作も1話進むごとに謎が深まるモノより1話完結のライトで展開の早いドラマが好まれつつあります。 これをお笑いに当てはめるとやはり巧みなコントも良いものの、数秒みれば面白さが理解できる彼らのコントは時代に歓迎される形態なのがわかります。 また「真似しがい」でいえば、現在話題の芸人やドラマの多くはビジュアルやダンスなど“ウリが真似しやすいものが多い”のが特徴です。 なわとびやフラフープ、そして直球な連続ツッコミはブルゾンちえみさんや平野ノラさんなどの流れを汲んでいるように思います。また彼らのリズム芸は「やってみた」系動画としての需要も満たすことでしょう。 とはいえリズムやインパクト勝負のネタは、どうしても消費スピードが早いもの。彼らのネタが“大真面目に意外すぎるバカをやる”という展開だからウケるもの。「にゃんこスター=インパクトが凄い」という前情報が知れ渡ってしまった今、どこまで伸びるのかは注目です。 ■「新しい」ということに高い評価がされる時代 そもそもお笑界に限らず、今は多くの分野で「突き抜けた存在」を救世主として求めがちです。 政治の世界では小池百合子東京都知事がジャンヌダルクのようにもてはやされ、相撲界では稀勢の里が18年ぶりの日本人横綱としてフィーバー。他にもプロ棋界では、史上最年少プロ棋士の藤井聡太四段が大ブームとなっています。 もちろん彼らの成し遂げたことは凄いのですが、フィーバーまで巻き起すとなると、時代がそもそも“突き抜けた新しさ”を求めていることに他なりません。その点においてにゃんこスターはコントの斬新さだけでなく、史上初女性ファイナリスト、史上最年少出場(23歳4カ月)、コンビ結成最速(5カ月)、兼業芸人(アンゴラ村長はベンチャー企業の会社員)と話題性にも富んでいます。 もともとアンゴラ村長の無名時代を知るタレントの伊集院光さんは「長くお笑いブームは続いてきたが、彼らがキングになったら次の局面に入る気がする」と語っています。次の局面が何なのかはわかりませんが、確かに今までのお笑い芸人は「貧乏な下積み時代を経験し、コツコツ芸を磨いて売れる」というような、苦労さが常識としてありました。 にゃんこスターのブレークは、ある種の閉塞感を打破する存在を実はみんなが求めていたという証拠なのかもしれません。 ただしお笑いを頻繁に見る“目が肥えた人”からすると、彼らの存在は受け入れにくいようです。「彼らのコントは『エンタの神様』的で、小学生にウケそうって以外は何も感じない」「リズムネタだけどストーリーがないから、縄跳びを別のモノに変えるか、焦らして跳ばない展開を変える以外、応用が利かないのでは」などなど、筋のとおった辛辣な感想に思わず納得してしまいました。 彼らの実力は半年もすれば結果として出てくるのでしょう。なにはともあれ、優勝した『かまいたち』が不憫でなりません。いっそかまいたちが悔しさあまって「なわとびコント」を発表すれば、あえての便乗商法で盛り上がるかも。相乗効果が生まれれば、たしかに「お笑い界が変わる」と言えそうです。
2017年10月08日9月27日、国政政党「希望の党」を結党し、自らの代表就任を発表した小池百合子都知事(65)。その2日後29日の夜、本誌が東京都新宿区にある「都民ファーストの会」事務所を緊急インタビューのために訪ねた――。 小池都知事が環境大臣時代、彼女の部下を務め、現在も親交が深い炭谷茂さんは、今回の「希望の党」結党を次のように見ていた。 「最大のサプライズは、小池さんが『原発ゼロ』を掲げたことでした。原発を推進する団体などを敵に回すのも覚悟で、小池さんらしい挑戦する姿勢を見せたと思います」 都知事は「原発ゼロ」政策に関して、「2030年のゼロ化達成のためにやるべきことがある」と本誌に語る。 「あの『3・11』から6年経ったいまも、建設中の原発がある。私はむしろ、老朽化した原発をどう処理していくのかという現実的な問題こそ、解決すべきと考えています」 そのうえで、都が7月から展開している「家庭の白熱電球を電気店でLED電球に交換するキャンペーン事業」をはじめとした「省エネ」、そして「自然再生エネルギーの活用法の確立」が不可欠と語る。 「たとえば、東京都の現在の自然再生エネルギー活用率は11%です。これを‘30年には30%あたりまで引き上げたいところです」 「原発ゼロ」のほかにも「ダイバーシティ(多様性)社会の確立」「消費増税の凍結」などの政策を準備している希望の党。「党首である都知事本人が出馬するのでは」という見方が弱まらない、と政治部記者は語る。 「選挙後にもし希望の党が第一党になっても、小池代表は都知事でいる限り“女性初の首相”になれないからです。いっぽうの安倍首相は、都議選で苦杯をなめさせられた小池都知事が出馬するかしないか、戦々恐々としていることでしょう」 ぶっちゃけ、出馬の可能性はあるのだろうか。都知事本人に聞いてみると、笑みを浮かべながら答えた。 「再三否定していますが、ハッキリ言います。『ない』です。『東京が元気でないと、日本が元気にならない』ので、都知事として都政を進めます。そして、都政の壁になっている国政を、改革の仲間とともに直していく。そのために新党をつくったんです」 するといま、都知事が描く将来には、「女性初の総理大臣就任」はないのだろうか――。 「私は、別に総理大臣を目指して国政政党を作ったわけではないんです。日本の総理大臣ほど酷使される存在はありません。一年中国会に張りつき、朝から晩まで答弁に追われる。私はエネルギーをそこで使うよりは、都知事として、待機児童対策や景気対策など、日本のモデルケースを築いていきたい」 そう一気に語った都知事。「ただ……」と言って、こうつけ加えた。 「日本初の女性総理が誕生しても、少しもおかしくありません。都政が大きく変わったように、女性のリーダーが国を大きく変えることもあるでしょう。その環境づくりのために、国政を“リセット”したいと思っているんです」 「いや~、なかなか終わりませんよ、この闘いは」と、インタビューを終えた都知事は笑顔でこう言い、応接室を後にした。92年の初当選から25年――。65歳を迎えたいま「女の闘い」の真っただ中にいる。
2017年10月03日「連日忙しいとはいえ、毎日5、6時間は寝るようにしています。でも『今日はゆっくり寝たいなあ』なんて日に限ってワンコのソウちゃんが寄ってきて、朝早く起こしてくるんですよ(笑)」 9月27日、国政政党「希望の党」を結党し、自らの代表就任を発表した小池百合子都知事(65)。その2日後29日の夜、本誌が東京都新宿区にある「都民ファーストの会」事務所を緊急インタビューのために訪ねると、渦中の都知事は意外にも、柔和な笑顔で冒頭のように話した――。 25日に安倍晋三首相(63)が衆議院解散を表明する直前、小池都知事は衆院選(10月10日公示、22日投開票)に全国で候補者を擁立することと、「希望の政策」を発表した。これにより衆院選は一気に「小池×安倍」の対決色が強まることに。 闘いを控えた小池都知事は、青いジャケット姿で本誌の前に姿を現した。そして、この急転直下の状況を乗り切る“元気の秘密”について披露してくれた。 「食事はね、これがまったく気をつけていないんですとくにダイエットもしていないし、そのとき食べたいものを……。和食が多いですけどね。なかでもしゃぶしゃぶは大好き。お肉の脂とともにお野菜もちゃんといただける。健康的かつおいしいですからね。シメは、ラーメンです(笑)」 今年7月にも“小池旋風”は吹き荒れた。行われた都議選では“大勝”し、都議の女性比率も30%近くに大幅アップ。しかし、いまだに国会、衆議院では、女性議員の数が10%に満たないのが現状だ。 「やはり依然として国会は“男社会”ですね。最近すこし女性議員比率が上がってきましたが、たとえば、男性議員が引退するときに娘に継がせるケースが増えましたね。しかしながら、女性の候補者は圧倒的に少ないんです。私はつねづね『宝くじは買わなければ当たらない』と言っています。候補者数が少なければ、当選する人も少ないわけですから」 そのうえ最近では、豊田真由子議員の“パワハラ騒動”や山尾志桜里議員の不倫報道など、女性議員のネガティブな事件が続く。 「すっかり“女性議員がダメ”みたいなニュアンスで見られてしまっているけれど、男性議員だって、いい加減な人はいっぱいいますから(笑)。ともかく、候補を選出する人(代表や執行部など)に『女性議員を増やそう』という意思がないと、女性はなかなか候補者になり得ない。だから『希望の党』では女性候補者を、3割とは言わないまでも2割ほどは立てたいんです」 女性が国政デビューを果たしても、永田町の“悪しき慣習”が待っていると、都知事は自身の経験を振り返りながら語る。 「都知事といういまの私の役職は、都民一人ひとりがダイレクトに選んでくださったものです。いっぽう女性国会議員が大臣などの役職につくにも男性ばかりの執行部が人事を決めてしまいます」 だから女性議員は、会合などで男性議員に優しく声をかけたり、会食でお酌をして回ったりと、「サービス要員になりがち」なのだという。 「お酌して回っていなかったのは山東昭子先生(参議院議員)と私くらいじゃないかな。女性議員が役職に就いたら就いたで、男性議員たちの“ライバル”になるわけですから、彼らは急に厳しく当たるようになったりする。永田町には“男の嫉妬”があるんです。でも、一度役職に就いたら、女性議員はそのチャンスを最大限に活かさなければ。小泉純一郎元首相から環境大臣に任命された際、私は、『クールビズ』などの諸政策に邁進し、そのチャンスを活かすことに努めました」
2017年10月03日MBS毎日放送にて10月8日(日)より新ドラマ「恋する香港」が放送スタート。小池栄子と吉沢亮が初共演で、“サスペンス×ドキュメント×ラブストーリー”のロードムービーに挑むことになった。■あらすじ香港で日本人タレント・エリー(最上もが)を追いかけるドキュメンタリー番組を撮影しているディレクターの山田健太(吉沢亮)と、ADの平川彩(馬場ふみか)。しかし、その撮影中にエリーが香港人ダニエル(永田薫)にさらわれてしまう。混乱する現場で、健太は日本から観光に来た真樹(小池栄子)に出会う。真樹は香港人のマッチングサイトでやりとりをしている男性に会うためにやって来たが、その男性とはまだ顔を合わせたことがないという。一方、エリーをさらったダニエルは、彼女を自分の恋人と勘違いしていた。実は、自分に自信が持てなかった真樹がアイコンにエリーの画像を使用していたため、ダニエルはたまたま香港に来ていたエリーを見かけ、ずっと会いたかった真樹だと思い込んでしまったのだ。まったく接点のなかった5人は、事件をきっかけに出会い、巻き込まれ、予想だにしないゴールに向かって香港の街を駆け抜ける――。■気になるキャストは?人気タレントを追うフェイク・ドキュメンタリー風な展開が突如断ち切られ、次々と現れる謎の香港人・マフィアたちと共にドラマは一気にサスペンスへ向かう…と思いきや、ある女性の平凡な日常と心理を描く別の物語へ。さらに物語の視点と時間軸が次々と入れ替わり、それぞれ問題を抱えるバックグラウンドも国籍もバラバラな男女5人の群像劇となる本作。香港の最新の街並み、ファッション、グルメ、世相なども切り取りながら、刺激的な街を旅する新たなロードムービーが生み出された。そんな意欲作でW主演を務めるのは、日本テレビ系ドラマ「世界一難しい恋」「母になる」のほか、映画・舞台と立て続けの出演作が続き、「第20回日刊スポーツ・ドラマグランプリ」助演女優賞を受賞した実力派女優・小池さんと、今年、映画『銀魂』『トモダチゲーム』など話題への出演で注目を集める若手俳優・吉沢さん。そのほか、芯の強い主人公の後輩AD・平川彩役に「コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON」の馬場ふみか、二面性のあるミステリアスなタレント、エリー役に元「でんぱ組.inc」の最上もが、謎の香港人ダニエル役に「MAG!C☆PRINCE」の永田薫、吉沢さん演じる山田の先輩の局員プロデューサー・阿久津役に「D-BOYS」の柳下大、現地のアンダーグラウンドな世界を知り尽くす日本人ブローカー・片桐なり役に岩松了と、個性豊かな面々が集結。オール香港ロケを盛り上げる!■キャストからのコメント到着!小池栄子(井本真樹役)日本を離れ香港で撮影出来ることに興奮しています。香港はダイナミックな街で、人々がエネルギッシュな印象です。街のパワーに負けない作品になるといいなと思います。吉沢さんとは初共演なので、どんな芝居の空気感になるか、とっても楽しみです。年下ですが、物語の中心には彼が常に居ますので、引っ張って貰えると嬉しいです。吉沢亮(山田健太役)海外で撮る映像作品に参加するのは、今回が初めてです。香港でどのようなステキな画が撮れるのか、とても楽しみにしています。中々ハードなスケジュールになるとは思いますが、香港の街を堪能しつつ、皆さまにとても楽しい作品を届けられるようがんばります。MBS/TBSドラマイズム「恋する香港」は10月8日より毎週日曜24時50分~(※初回は25時24分~)MBSにて、10月10日より毎週火曜25時28分~(※初回は25時58分~)TBS にて放送、全4話。(text:cinemacafe.net)
2017年09月23日とんでもなくスペシャルな一夜になりそうだ。11月27日(月)に行なわれるラン・ランと真鍋大度のコラボレーションが大きな注目を集めている(東京国際フォーラムホールA)。ラン・ラン(p)/真鍋大度 チケット情報天与の才能はもとより、その柔軟な音楽性で、共演する巨匠たちの美質をもばりばりと吸収し続けるピアニストのラン・ラン。すでに現代を代表する名演奏家の風格を十分に感じさせる一方で、今年のNHK大河ドラマ「おんな城主直虎」のテーマ曲ではヤルヴィ&NHK交響楽団とともにスケールの大きい華麗なピアノ・ソロを披露して、お茶の間での人気もうなぎのぼりだ。11月、ラトル&ベルリン・フィル来日公演のソリストとして同行する彼が、一日だけ開くソロ・コンサート。それが過去に例のない世界初の企画なのだ。真鍋大度は世界が注目するメディアアーティスト、プログラマー。「メディアアーティストって?プログラマー?」と、即座には理解できなかった方もいるかもしれない。ある意味それが正解。彼の活動を既存の肩書きに収めるのは難しい。コンピュータでプログラミングした映像や照明など最新のテクノロジーを駆使して、摩訶不思議な空間演出を手がけるアーティスト。デジタル時代の申し子だ。昨年のリオ五輪閉会式での、2020年東京大会のプレゼンテーションは記憶に新しい。小池百合子都知事が五輪旗を受け取り、「安倍晋三マリオ」が登場したあの「トーキョーショー」で、競技場のフィールドいっぱいにさまざまなヴィジュアルを浮かび上がらせていたのが真鍋の仕事だ。どうやっているのか全然わからない未来の視覚。今まで誰も見たことがないチャレンジングな演出を次々と繰り出す彼のもとには、世界中からコラボレーションのオファーが殺到している。真鍋の創り出すコンテンツはインタラクティブ(双方向型)だ。あらかじめプログラミングされた映像を演者の動きに寄り添って投影するのでもなければ、まして演者の側が、時間軸に沿って配置された映像のタイミングに合わせて演じるのでもない。プログラム自体が演者の動きを読み取って、まるで感情を持ったかのように振る舞う光の明滅は、人間同士のアンサンブルにも似ている。もちろん今回は、動きだけはなく、ラン・ランの「音」とのリンクも重視されるんじゃないだろうか。ラン・ランの自在な呼吸が紡ぐ音楽の奔流が、真鍋の映像と呼応して生み出す一期一会のアート空間。クラシック音楽史の新たなページが開く瞬間かもしれない。われわれは、その貴重な目撃者になる。取材・文:宮本明
2017年09月01日俳優の小池徹平が24日、東京・渋谷MODIのHMV&BOOKS TOKYOで行われた「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」BEST30お披露目イベントに出席した。若手俳優の登竜門的なコンテストとして1988年にスタートした「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」。過去には武田真治や菅田将暉など数々のスターを世に送り出し、ファンはもちろん芸能関係者からも注目を集めている。11月26日に最終選考が開催される今年は、30回目という節目の大会で、過去最高となる17,293人が応募。段階的に審査を行い、勝ち残った10人のファイナリストが最終選考に駒を進め、グランプリを始め各賞が決定する。この日は2001年に行われた第14回の同コンテストでグランプリに輝いた小池徹平が登壇し、今大会のベスト30と敗者復活となる蘇生組の6人がお披露目。小池は「目がみんな輝いているし、夢を見ている感じですよね。眩しすぎますよ」とフレッシュさに目を丸くしながら、「自分をさらけ出す場はなかなかないので、緊張してもいいから悔いが残らないように頑張ってください」とエールを送った。同コンテストでグランプリを獲得し、その後は芸能界で大活躍の小池。応募のきっかけを「その頃から芸能界に興味があり、親に薦められて自分から応募しました」と明かしつつ、グランプリを獲得した同コンテストは「ほとんど覚えてないぐらい緊張していました。とにかく他の受けているメンバーが格好良く見えて、その場にいるのが信じられないぐらいの気持ちでした」と回顧。今回お披露目された36人の中で、1番若いのが中学1年生の男の子だったが、「親子役はありえますね。そういうお仕事がきたらやりたいですよ。子どもはめちゃ可愛いし、友だちの子どもも抱いていますから、慣れていると思いますよ」とその気だったが、自身の結婚について問われると「今はないですね。(時期については)その時が来たらタイミングだと思うので、細かくは決めてないです」と言葉少なに回答していた。
2017年08月24日昨年「ペンパイナッポーアッポーペン(以下PPAP)」で大ブレークした歌手のピコ太郎(54)。同曲の動画がYouTubeにアップされるや、米の歌手ジャスティン・ビーバー(23)が自身のTwitterで「お気に入り」とツイートして一躍知名度がアップ。130カ国以上で配信されその名が世界に知れ渡った。 「昨年下半期の芸能ニュースで注目を浴び、収入も激増しました。ただやっかみからか、『どうせ来年の早い時期に消える』というのが大方の予想でした」(芸能デスク) だが今年の3月には、日本武道館でのライブを開催。その後は国内で目立った活動はなかったが、ここに来てお堅い仕事のオファーが舞い込んでいるのだ。 先月10日には、東京都庁で行われた「LED電球交換開始セレモニー」に小池百合子都知事(64)とともに出席。公開されたキャンペーン動画では、ピコ太郎と小池知事が「PPAP」の音楽に合わせコミカルにPRしている。 また、同17日(日本時間18日)には米ニューヨークの国連本部で開かれた日本政府主催のレセプションに出席した。 ピコ太郎は、貧困・飢餓の撲滅を目指す国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」の認知度アップのために大役を拝命。子供たちをバックに「PPAPの“国連バージョン”である「パブリック・プライベート・アクション・フォー・パートナーシップ」を披露。SDGsをアピールした。 「最近の子供たちはYouTubeを視聴するのが大好き。そのため彼は大人から子供まで知名度があり、もはやくまモンやふなっしーを超越するほどの人気ぶりなのです。そのためお堅い仕事のオファーも殺到しています」(音楽業界関係者) ピコ太郎のプロデューサーでお笑い芸人・古坂大魔王(44)は先日、安枝瞳(29)との結婚を発表。運気はまだまだ上昇気味のようだ。
2017年08月20日「原作は愛読していて、登場人物の中でL(エル)がいちばん好きですね。出てくるとたちまちヒーローに思えて」(小池徹平・以下同) ’15年にブロードウエーのスタッフとタッグを組んでミュージカル化され、日本・韓国で人気を博した『デスノート THE MUSICAL』が、再演されている。原作コミックは世界中にファンをもち、映画版も大ヒットした。死神と契約を結び、犯罪者のいない理想の世界を目指す高校生・夜神月(やがみライト)と名探偵Lの対決を描く。月と対峙するLを演じるのは、チャーミングなルックスの小池徹平(31)だ。 「ふだんの僕の明るいイメージとはかけ離れていて、面白いと思ったんです。暗くて内面に入り込まなきゃいけない分、演じがいがありそうで」 2年前の出演の動機をこう語った小池。Lの特徴は猫背と鋭い眼光から醸し出される、暗い中にも情熱を秘めた独特な雰囲気。小池は窮屈な姿勢のまま、フランク・ワイルドホーンが書き下ろした楽曲を歌いあげる。 「ストレートプレーだと独白が多いんだろうなと思っていたら、ミュージカル!?と、びっくり。発想が面白いし、楽曲も『ジキル&ハイド』などの名曲を生んだ作曲家の作品で、カッコいい。むしろミュージカルでよかったんです。月との心理戦を言葉をぶつけ合うだけじゃなくて、感情や思考を歌にのせて表現できるから。ゾクゾクする展開や世界観は見事ですよ」 作品が投げかけるのは“正義とは何か”という難しいテーマだがーー。 「国や人、それぞれに定義は違っても、誰もが自分の基準はもっているでしょうね。人間関係でも、ある人にとっては命の恩人でも、別の人にとっては自分を傷つける敵だったりして、複雑になる。人間って感情があるから、同じ価値判断の基準って……ないと思う。だからこそ面白いんじゃないのかな。ん〜、語りきれないよ、深すぎて」 初演時はプレッシャーでげっそり痩せてしまったとか。 「映像と違って舞台って、自分がセンターにいないシーンでもどう見られているかわからない。(Lは)ちょっとした所作がすごく大事な役なんで、頭から爪先までつねに意識しましたから。今回もとても気をつけていますよ」
2017年08月14日お笑いコンビ・爆笑問題が毎年リリースしているノンストップ漫才のDVD「ツーショット」シリーズの第13弾『2017年度版 漫才 爆笑問題のツーショット』が今年もリリースされた。太田光と田中裕二が、2016年度に起きた、芸能界から、政治経済、国際情勢などさまざまな出来事を独自の切り口で料理しながら、86分ぶっ通しでおくる。今回、太田と田中の2人がマイナビニュースの取材に応じた。昨年のDVDでは、ベッキーの不倫騒動やSMAP解散など芸能界のネタが多かったが、今回は北朝鮮、森友学園、小池百合子東京都知事など、国内外の政治問題のネタが多い。また、太田が「今回のテーマは"スポーツ"ということで(笑)。気持ちいい汗をかいた」と言うように、太田がステージを縦横無尽に動き回るという、これまでの彼らの漫才とは違う展開を見せた。田中も「台本の段階では、(太田が)動くことを想定していなかったんです。稽古を重ねるうちに生まれていったんだけど、本番中は『やべーな』と思いましたね」と振り返る。漫才の終盤のネタ「映画の舞台挨拶」では、太田がさらに暴走。田中は「(稽古では)ふざけてやっていると思ってたんだけど、気に入ってやり出しちゃって。ああいうのって状況によってはまったく受けないこともあるし、一歩間違えれば『何してんだよ』ってことになるんですけどね」とさすがに想定外だったという。まるで勢いがある若手の漫才を見ている錯覚に陥るが、太田は「ちょっとずつ、遊びも増えてきて、楽しんでやれるようになってきたんですね。結成当初は、きっちり意味のあることをやって積み重ねていた。(そのスタイルを)崩すのは、なかなかできないんですよ。自分たちだけで楽しんでいるように見えてしまうと、お客はおいてけぼりになっちゃうから。"俺らのスタイルが浸透している"という判断ができないと、崩せないんです。今は、崩していってもある程度受け入れてくれるじゃないかという感触はありますね」と自己分析する。田中も「自分たちが歳をとったり、お客さんも若い人が増えてきているから、そこは変わっていくこともあると思う。ネタも、きっちり確実にリズムが崩れてはいけないようなネタはきつくなってきますから。これからも、もう少し崩していくかもしれない」と話す。では、2人の漫才は今後どのように進化していくのか。太田は「今回は、本筋と関係ないところで遊んじゃってるから。例えば、あれでM1(M-1グランプリ)に出たら、『馬鹿じゃねえか』って言われちゃうし、点数がつけられるコンテストだと反則になるんですよ」としつつ、「でもほんとは、やすきよ(横山やすし・西川きよし)の漫才のように、きよしさんが遊びだして、やっさんのことをおちょくる。これに、やっさんが対抗し始めて……という本筋とは違うところで面白くなってくる、ああいうのを最終的にはやれたらいいなと思っているんです」と展望を語った。
2017年08月03日今や世界中で知らない人はいないと言っても過言ではない、ピコ太郎さん。サマソニ、グラミー賞、武道館、紅白、サッカーの最高峰であるチャンピオンズリーグの次に彼が選んだ舞台は、なんとテレビアニメ…。番組の企画・原案を担当する、ピコ太郎のプロデューサーの古坂大魔王さんに、その心を伺いました。「もうね、ピコ太郎、上出来なんですよ。プロデューサーからすると、本当に素晴らしい活躍をしてくれた。もう十分なんです。本人がいいなら、引退してもいいくらい。まあ本人は、人がいるところで歌いたいという思いはまだ強いので、やめる気はないみたいですけど(笑)。そういう状況の中で彼に何をやらせるかを考えたときに、“それをピコがやったらおもしろいと思えるものだけやろう”というルールはひとつ決めています。アニメ化は、僕の“おもしろいの琴線”に触れた。なぜなら僕自身のお笑いの起源には、“マンガ”が大きく関わってるから。僕が育った頃の青森県は、テレビのチャンネルが少なくて、全国区のお笑い番組も見られないものが多かった。そんな環境で笑いを教えてくれたのが、マンガだったんですね。そして僕は、“流行りモノの裏”を狙うのが好き。つまり誰もやってないことをやりたいと常々思っているわけです。それで、自らの笑いの起源であるマンガ+誰もやってない方法論でアニメを創ろう、ということになりました」気になる内容は、名作おとぎ話の世界にピコ太郎が迷い込んだら…というもの。なんとこれ、谷口崇監督の1枚のラフイラストを元に、まずピコ太郎さんが台本なしの即興芝居を収録し、古坂さんが3分間に編集、それを元に監督が最終的な絵を描き完成するという不思議な作り方をされているアニメ。ピコ太郎さん、即興芝居なんてできるんでしょうか…。「練っておもしろくなる笑いもありますが、僕にとっての笑いは、思いついた瞬間、口に出したその瞬間が一番新鮮でおもしろい。ピコには好きにやってもらって、あとはバッサバッサと余計なところを断捨離して、3分に仕立てる。運良く僕とピコしかいませんから、誰に気を使うでもなく、好きに断捨離できるのが気持ちいいですね(笑)。“今日は無駄なもの見たいな~”という気分の日の3分で、このアニメを見ていただけると僕もピコも嬉しいです」監督、作画などは谷口崇氏が担当。アニメ制作はDLE。8/2より、毎週水曜22:48~テレビ東京にて放送開始。また一足先に、dTV、あにてれなど配信サイトにてWEB限定版を3話公開中。ぴこたろうシンガーソングライター。1963年生まれ、千葉県出身。“家庭におけるLED省エネムーブメント促進事業”PRのため、小池百合子都知事と共演するなど幅広く活躍。※『anan』2017年8月2日号より。写真・内田紘倫インタビュー、文・河野友紀(by anan編集部)
2017年08月01日「俺に近づくと火傷するぜ」 そんなセリフが何かのマンガであったけど、今この言葉が似合う議員は上西小百合衆議院議員(34)でしょう。 政治に噛みつき、芸能ニュースに噛みつき、スポーツにも噛みつくハングリーさとマメさには頭が下がります。そして先日はサッカーの浦和レッズに対して「親善試合は遊びなのかな?」など、ファンを挑発するような過激発言を連発。サッカー連盟をも巻き込む騒動を起こしました。 その頑張り(?)が定期的にニュースとして取り上げられる上西女史。しかし政界の諸先輩たちを「女を使うから嫌い(小池百合子東京都知事)」「聞く能力が全く無い(橋下徹元大阪府知事)」と表現、辛辣といわれるコメントの言葉遣いは「ムカつく」「バカ」「すげー」など、稚拙な表現が多い。発言の是非の前に、インパクトだけが先行しているのが現状です。 短期的にはニュースになって得をしたとしても、長期的には政治家としてもタレント予備軍としてもマイナスしか感じられない彼女。ただ先日起こした“浦和レッズ騒動”の対応を見ていると、あることに気付いたのです。 それは、彼女の釈明会見でのことです。記者の質問に対して上西議員が回答していると、公設秘書の男性がその場で“ダメ出し”をし始めるではありませんか!まさに、船場??兆の謝罪会見以来の入れ知恵行為。激しく苦笑してしまいましたが、ここで気になったのは「ダメ出しをもらう最中の彼女の落ち着きのなさ」です。 体を揺らしたり服の乱れを直したりとわかりやすくオドオドする彼女。インタビュー後には「これでよかったのかな?」と発言の許可まで取りだす始末です。普段はSNS上の過激発言ばかり注目してしまいがちですが、案外、素の彼女は自信がないのかもしれません。そしてその自信のなさを補填する行為の1つが、過激発言という“武装”なのではないでしょうか。 また武装といえば、過激発言に比例しない“顔面についてのスタンス”も見逃せません。彼女は炎上を気にせずどんなつっかかりも拾っていくタイプ。なのに、顔面の話やメークの指摘は総じてスルーなのです。しかしアイメークの濃さを指摘されれば、速攻で修正対応も。この発言と行動のミスマッチに、オンナの繊細さを感じるのです。 つまり彼女にとってメーク後の顔も、自分を強くしてくれる武装ツールの1つなのかもしれません。それを裏付ける行為として、最近はインスタグラムで加工自撮りも披露。ある種のメーク的な画像を多くあげています。そして実際のメークも、15年の写真集発売頃と比べるとじんわり濃くなっているのです。 自信がないからだんだん発言もメークも強めになっていくのでしょう。でも本当に強い人は無理に強がらないし、自然体。もちろん他人、それも身近な男性に大切な判断を委ねたりはしません。 炎上に挑む強さと努力は尊敬に値します。ただ強さとは本来、自分を受け入れ、自立して歩みを進められる人です。不自然な強がりは「弱い犬ほどよく吠える」とあしらわれてしまいます。まず第一歩として、ナチュラルメークは覚え直しましょう!
2017年08月01日アイドルグループ・TOKIOの城島茂、山口達也、国分太一、松岡昌宏、長瀬智也が24日、東京都庁 都民広場で行われた「東京2020オリンピック・パラリンピック フラッグツアーフェスティバル~みんなのTokyo 2020 3 Years to Go!~」に登場した。オリンピック・パラリンピックのフラッグを東京の市区町村に回していく東京2020オリンピック・パラリンピックフラッグツアーセレモニーのスペシャルアンバサダーとして、東京中を回っていた5人。フラッグツアーアンバサダーとして登場した、安藤美姫ら27人のオリンピアン、パラリンピアンとハイタッチすると、国分は「ものすごいエネルギーが右手に」と嬉しそうな様子を見せた。城島は、都庁で披露されたプロジェクションマッピング”Power of Sports”に感じ入った様子。また松岡は「3年ってあっという間ですからね。本当に僕らも年取りましたけど」と苦笑し、「いい年の取り方をしたいですよね」と3年後に想いを馳せる。国分は「今、このテンションだったら、3年後どんなテンションになってるのか。抑え切れているのか」と心配しつつ、「できたら出たいなという気持ちが湧いてくる人もいると思います」と語る。「出たいんですか?」と聞かれた国分は「はい」と頷きながら、「どんな形でもいいんですよね。選手じゃなくてもいいので」と意欲を見せた。山口も「3年、全力で協力していきたいと思います」と力強く語る。長瀬が「僕らにできることは盛り上げることだけなので」と言うと、会場からは歓声が上がり、長瀬は改めて「全力でやらせていただきます」と力強く宣言した。また同イベントには東京都知事 小池百合子をはじめとした主催者も出席。来賓に東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当大臣 丸川珠代らを迎えた。
2017年07月24日(撮影:加藤順子) 7月4日の正午前の東京・築地市場。すでに早朝のセリは終わっていたが、いまもターレと呼ばれる1人乗りの荷物運搬車が縦横無尽に行き交い、市場ならではの活気と喧騒は続いていた。 野菜などの段ボールが積み上げられ狭くなった通路を、そのターレを巧みによけながら、市場の少し奥まった場所にある古めかしいビルの会議室まで、緑色の自転車でやってきたのが山口タイさん(74)。老舗の鮮魚仲卸「樋徳商店」の女将さんだ。 東京都中央区の、銀座からも1キロほどという立地での開業以来、80年以上にわたり「日本の台所」役を担ってきた築地市場が、移転問題で揺れ続けている。 老朽化を主な理由として、江東区豊洲への移転が決定されたのが’01年。’16年11月には新規開業の予定だったが、直前に就任した小池百合子都知事(65)が、豊洲の安全性の確保が不十分であることなどを理由に移転延期を発表。これを受けて今年1月17日に、卸業者が陳列する魚介類などの食材を“セリ”で買い取る築地の仲卸業者を中心とした女性たちのグループ「築地女将さん会」が発足。タイさんは、周囲に推されて、その初代会長に就任した。 「私たちは、移転したら“食の安全”が守れないと、15年も前から汚染などについて勉強し、反対を訴えてきました。その後、盛り土がなされていなかったり、次々と有害物質の存在が明るみに出ましたので、移転してしまっていたらと考えるとゾッとします」 しかし、築地で暮らしてきた女将さんだから言えるそのよさを、どう伝えたらいいかを模索しているうちに、事態はどんどん進行していった。 今年6月20日。「築地は守る。豊洲は活かす」。小池都知事らしいキャッチーなフレーズで、築地市場は5年後をめどに「食のテーマパーク」を有する拠点として再開発すること、豊洲市場は冷凍冷蔵などの機能を強化した総合物流拠点とすることなどの基本方針が発表された。 7月2日の都議会議員選挙では、都知事率いる「都民ファーストの会」が圧勝。築地女将さん会の月1回の定例会が行われたのは、このわずか2日後だった。 市場内にある会議室には、定刻の12時までに、タイさんはじめ、旗揚げメンバーのほぼ全員の30人の女将さんたちが次々に集合した。仕事の途中で駆けつけたのか、前掛け姿のままの女将さんも。 「小池都知事の基本方針の発表で、市場移転問題が忘れ去られてしまわないよう、私たちは、ますます声をあげていかなければなりません」 会長の挨拶を口火に、さまざまな意見が飛び交った。 「都知事は、選挙で信頼を得られたと言っている。知事の基本方針を都民の6割が支持するというけれども、3割の反対意見も聞いてほしい」 「銀座あたりから流れてくるお客さまや、高齢の方も、豊洲では、やっぱり通えないと思うんですよ」 「都議会選挙が終わって、現実も見なきゃね……」 2時間の間、それぞれの話に眼鏡越しに相づちを打ちながら聞いていたタイさんが、最後にに再び口を開く。 「豊洲には『行けないんです』ということを、あらためてはっきり申し上げたい。汚染の問題もあるし、このままでは移転費用がまかなえなくて、廃業せざるをえない店も出てきます。そんな現状を、小池都知事に届けましょうね」 巻き起こる拍手を聞きながら、タイさんは、会の結成当初を思い出していた。 「もう男の人たちだけに任せてはおけない。その思いでみんな集まりました。男性ですと確執もあったりするんですが、女性たちはしがらみもなく、“女将さん”というキーワードでつながることができたんです」 築地を、食の文化を守ることは、命を守ること。消費者や業者との店先でのやり取りや、暮らしの声と密接に関わってきた女性だからこそ感じることがある。それを小池都知事に伝えたい、もっと広く世の中に届けたい。その思いは強くなる一方だった――。
2017年07月23日(撮影:加藤順子) 東京都中央区の、銀座からも1キロほどという立地での開業以来、80年以上にわたり「日本の台所」役を担ってきた築地市場が、移転問題で揺れ続けている。 老朽化を主な理由として、江東区豊洲への移転が決定されたのが’01年。’16年11月には新規開業の予定だったが、直前に就任した小池百合子都知事(65)が、豊洲の安全性の確保が不十分であることなどを理由に移転延期を発表。これを受けて今年1月17日に、卸業者が陳列する魚介類などの食材を“セリ”で買い取る築地の仲卸業者を中心とした女性たちのグループ「築地女将さん会」が発足。老舗の鮮魚仲卸「樋徳商店」の女将・山口タイさん(74)は、周囲に推されて、その初代会長に就任した。 今年6月20日。「築地は守る。豊洲は活かす」。小池都知事らしいキャッチーなフレーズで、築地市場は5年後をめどに「食のテーマパーク」を有する拠点として再開発すること、豊洲市場は冷凍冷蔵などの機能を強化した総合物流拠点とすることなどの基本方針が発表された。 7月2日の都議会議員選挙では、都知事率いる「都民ファーストの会」が圧勝。築地女将さん会の月1回の定例会が行われたのは、このわずか2日後だった。その定例会でタイさんは30人の女将さんを前に、こう宣言した。 「豊洲には『行けないんです』ということを、あらためてはっきり申し上げたい。汚染の問題もあるし、このままでは移転費用がまかなえなくて、廃業せざるをえない店も出てきます。そんな現状を、小池都知事に届けましょうね」 長年かけて育んできた顧客との関係、商売敵の壁を超えて支え合ってきた仲間。タイさんは女性のネットワークを生かして、築地でしか営めない生活を守ろうとしている――。 「樋徳商店さんとは、先代からのお付き合いです」。女将さん会メンバーで、実家の鮮魚仲卸「大仲」を35歳で継いで、社長も務めていた今井千鶴さん(65)が語る。 「魚河岸は、なにしろ“切った張った”の世界。築地の女将さんのなかには、朝3時半に三つ指ついて、『行ってらっしゃいませ』と、ご主人を送る方もいます。外から嫁いだタイさんが女将としてやっていくには、陰でご苦労もあったと思います。彼女はみんなをやわらかくおさめることができる人望の持ち主。先代のご夫婦も、“縁の下の力持ち”という存在でしたね」(今井さん) 同じくメンバーで、場内の飲食店「豊ちゃん」の女将だった長田光子さん(90)はこう話す。 「もう亡くなりましたが、築地の飲食業組合の役員をしていた主人のモットーは、『役員会の招集がかかればすぐに店を空けられるように、1人は従業員を余分に雇っておくんだ』。リストラばかりが言われる現在とは真逆の発想でした。タイさんは、またたく間にみんなの意見をまとめて、堂々としています」(長田さん) 証言に出てきた、樋徳商店の先代の“縁の下の力持ち”的なエピソードは、タイさん自身の口からも語られた。 「あるとき、ほかの店のお客さんがウチに来て言うんです。『ひいきにしている店主が具合が悪くて店を畳みそうだから、今度は樋徳さんから買いたい』と。すると、先代はこう話したんです。『そんなこと言わないで、あちらで買ってあげてくださいよ。私で手伝えることはしますから』」(タイさん) 築地には、つかず離れずながら、いざというときには、グッと相手の懐ろに入り込む人情が生きていた。もちろん、いまも受け継がれている。 「うちの息子も、お客さんがたとえば安い魚を買おうとしていると、はっきり言います。『これは昨日のものなので、煮物ならいいですが、生ならあっちのがいいですよ』と。ごまかして売ることはしないというのは、私には頼もしく見えます」(タイさん) ここに仲卸の“目利き”の存在価値があり、それこそが築地の文化だと言う。もう一つ、築地が培ってきたもの。それが、“横のつながり”である。 「水産仲卸のいちばん端っこにある店はなかなか売れないけど、奥がいちばん面積は広い。だから、不公平にならないよう、4年に1度、抽選で場所替えをやるんです。引っ越しのときには、各店舗でネズミ駆除をやり、ときには、その店に合った備品を置いていったり。そんな譲り合いの精神があるんです。移転が言われだしてからは、いずれいなくなるんだからということで場所替えの抽選も10年ほど行われていませんが……」(タイさん) 譲り合いは、互いを思いやる気持ちから生まれる。タイさんには、忘れられない出来事がある。 「もう20年以上前でしたが、親しい人が病気になって、私はすごく落ち込んでしまって。そのとき場外のスーパーを経営する奥さんに、『近所にはみんないるんだよ。なんかあったら、声をかけてね』と言ってもらえて。それで、すごく明るくなれたんです」(タイさん) 家族や一緒に働く人たちと半世紀以上を築地で過ごしてきたタイさんだからこそ、見えている景色がある。 「壁がないんです。ほら、うちの周囲を見てもわかりますが、お店が仕切られていなくてつながっている。ふだんから、『氷、ちょうだいね』とか、『もらうわよ』と声をかけながら、パッと手を伸ばして隣の青い包み紙を借りたりね」(タイさん) その遠慮のなさも、先代の義母から自然に受け継いだ、ふだんのほどよい距離感があってこそ生きるもの。 「豊洲に行くと1軒ずつ、壁で仕切られた設計です。移転で、単に壁ができるだけではなく、それは綿々と受け継がれてきた、築地の文化がなくなってしまうことなんです。そのよさも小池都知事にお伝えしていきたいですね」(タイさん)
2017年07月23日日に日に盛り上がりを見せる夫で俳優の船越英一郎(56)と妻でタレントの松居一代(60)の「離婚バトルだが、各局のワイドショーにも恩恵をもたらしている。 騒動勃発直後の6日、大々的に時間を割いてこの話題を伝えたのはフジテレビ系の「バイキング」。すると平均視聴率8.0%ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。14年4月1日の番組スタート以来、最高視聴率を記録したのだ。 「同時間帯はこれまでTBS系『ひるおび!』が強かったのですが、船越・松居のバトルについてはそこまで大々的には取り上げませんでした。しかし昼のワイドショーの視聴者層の多くを占める主婦たちは船越・松居の騒動にかなり関心を寄せていたたようで、今回、視聴率がひっくり返ったのです。その後も『バイキング』は好調を維持しています」(情報番組を手がける制作会社幹部) また15年3月から全国放送がスタートした「ゴゴスマ -GO GO!Smile!-」(TBS系)は当初苦戦が予想されていた。しかし昨年7月の都知事選以降、小池百合子都知事(64)と都政の動向に時間を割いて放送したところ、他局と互角以上に渡り合っている。 「最近では『週刊新潮』(新潮社)が報じた自民党の豊田真由子衆院議員(42)の元秘書に対する“暴行&暴言音声”をワイドショーのみならずニュース番組も大々的に取り上げまるで“バブル”のように軒並み視聴率がアップ。船越・松居のバトルでは松居がアップした動画を流すと数字がいい。特にワイドショーは、こうした“視聴率女”たちに盛り立てられていますね」(民放キー局のワイドショーデスク) “視聴率女”たちは名言も豊富。年末の「新語・流行語大賞」まで、まだまだワイドショーにさまざまな話題を提供してくれそうだ。
2017年07月12日ダウンタウンの松本人志(53)が7月9日放送の「ワイドナショー」(フジテレビ系)に出演。7月2日に投開票された東京都議会議員選挙について言及した。 今回の選挙では、小池百合子東京都知事(64)率いる地域政党「都民ファーストの会」が大躍進。一方、与党・自民党は議席を大幅に減らし、歴史的敗北を喫したことが番組内で紹介された。 この結果に松本は、「不謹慎かもわからないけれど、自分が一国民であるというのは置いといて俯瞰してみると、面白い。“面白い”と言っていたらダメなんですけれど。やっぱり、日本が良い方向に行かないとダメなんですけれども」と、配慮しながらコメント。司会の東野幸治(49)が「都議選にこんなに注目が集まるとは(珍しい)」と、フォローした。 また、この日はゲストとしてタレントのエド・はるみ(53)が登場。エドは現在、小池都知事が主催する政治塾「希望の塾」に1期生として所属しており、今回の都議選へ出馬するのかどうか、動向が注目されていた。 エドは司会の東野から、出馬を目的とした入塾だったのか尋ねられるも、「違います。一切ない」と否定。「選挙というのは、私利私欲を一切捨てて、公僕に徹すると覚悟ができたときに出るもの」と話し、入塾の目的は「(2016年から通っている)慶応義塾大学での勉強のため」と強調した。 松本は、「『都議選に出ておけばよかった』という思いがあるのかと思っていたけれど、それはないんだ」と、意外そうな反応。それでも今回の「都民ファーストの会」の大躍進を踏まえ、「エドさんが出ていたら、たぶん行けた(当選した)よ」と松本が問いかけると、エドは「そうですかね……」と苦笑し、お茶を濁していた。 また、塾の内容についてエドは、「小池さんのお話で感動したところはたくさんある」と絶賛。その中の一つとして“スピードとタイミング”という教えを紹介し、「豊洲市場移転問題でも、都議選直後に『都民ファーストの会』の代表を退かれるのも、小池さんの中で“ベストなタイミング”というのがおありだったんじゃないか」と、解説した。
2017年07月09日「ボスの政治、忖度の政治が横行してきた古い議会を、新しい議会に変えていく――」 7月2日投開票の東京都議会議員選挙期間中、都民ファーストの会代表を務めていた小池百合子東京都知事(64)は街頭演説でこううったえ続けてきた。“大勝”をあげた都民ファーストの会は、候補者の3割以上が女性。本誌は、都議選を戦い抜いた女性候補たちを追った――。 「私はこの4月まで6年間、小池前代表の自宅でいっしょに住んでいました。’13年には小池さんと二人三脚で介護し、お母さん(小池恵美子さん)をみとった。家族同然に過ごさせてもらったんです」 こう語るのは、中野区から出馬した荒木千陽さん(35)。小池都知事の公設第一秘書を6年務めてきた彼女だが、都知事との出会いはユニークだ。小池都知事に憧れ、’11年に熊本から上京、議員会館を訪ねて思いを告げると、都知事は笑って『あなた面白いわね、明日からいらっしゃい!』と声をかけたという。公私の境なく接してくれたことに「恩返ししたい」思いが高まり、立候補を決めた。 「古い議会を象徴する中野区で『出馬したい』と伝えたとき、小池代表は神妙な面持ちで『よく決断してくれたね』とおっしゃったんです」 “旧体制を壊す”――そんな“特命”を、小池代表から受けたのだと語る。 小池都知事が登場すれば数千人も聴衆が集まるが、通勤ラッシュの時間帯に足を止めて聞いてくれる人はまばら。選挙戦終盤の夕刻、東京メトロ東高円寺駅前で枯れた声を振り絞るのは杉並区で出馬した茜ヶ久保(あかねがくぼ)嘉代子さん(41)。 「日本IBMに勤務後、’15年にキャリアアドバイザーとして独立した私は、’09年に長女(7)を出産した“働くママ”の1人です。働きながら子育てできる社会をつくります」 期間中ずっと「休職して手伝ってくれている」という外資系コンサル会社社員の夫・友人さん(41)の愛のサポートで乗り切った選挙戦での、小池前代表からの言葉とは――。 「『仕事をしている立場で、子育ても頑張っている。そんな女性の活躍できる社会作りをしましょう』とおっしゃってくれました。選挙に初めて出馬した私に『最後まで気を抜かないようにね!』と激励も。“待機児童ゼロ”は、ただ単に保育施設を増やせばいいわけではない。公園や児童施設などの地域コミュニティも充実して、育児の仕方にも多様性を持たせたいですね」 渋谷区で出馬した元・テレビ朝日アナウンサーの龍円愛梨さん(40)は、選挙戦をこう振り返る。 「選挙期間中は1人でも多くの方に会いに行きましたし、立ち止まって会話してもらえるように、極力マイクは使いませんでした。“マイクを置いたアナウンサー”ですかね(笑)」 彼女はダウン症がある長男・ニコくん(4)を育てるシングルマザーでもある。障害のある方たちの当事者目線で活動してほしい。アナウンサーとしてのわかりやすい発信力と、記者としての正確な取材力を活かしてほしい――そう龍円さんに声をかけていたという小池代表。新人候補たちへ送っていた“激励メール”の中身を龍円さんが明かしてくれた。 「《最後にグリコのガッツポーズをしている自分を想像して頑張りなさい》と。心が折れそうなときも、その言葉で闘い抜くことができました」 フジテレビ社員として子ども向け番組や親子イベントを手掛けてきた入江伸子さん(55)は、こう語る。 「都議会全体で女性は2割に満たなかったんですが、私が出馬した港区はなんと、24年間も女性都議がいなかったんです。小池代表からは『働きながら子どもふたりを育て上げた経験を活かし“女性活躍”推進に力を入れてください』との言葉をもらいました」 ’87年に、フジテレビ記者の入江敏彦さんと結婚し、長男、二男に恵まれるが、’94年12月、夫はPKO取材中の飛行機事故で32歳の若さで還らぬ人に。しかし悲しみから立ち上がり、二児を育て上げ、長男(28)は研究者、二男(23)はフジテレビ社員として活躍している。 「小池代表は応援演説で『子供を立派に育て上げて社会に送り出し、自身は女性管理職にもなったんです』と声をあげてくださって……。代表の『苦しくても、最後にグリコ、グリコ!』というメールと、亡き夫の『前へ、前へ!』という精神に励まされ続けた選挙戦でした」 同会派の現職都議としては、江戸川区から上田令子さんが出馬した(52)。 「自民党に離党届を出し、退路を断った小池さん。そんな代表から、『リーダーシップを発揮して、女性の新人議員たちにしっかりと教えてほしい』と指示を受けました」 ’07年に江戸川区議、13年に都議に当選した二児の母は、会派の中でも経験豊富で頼れる存在だ。都議選が終わった今こそ、「真価が問われる」と兜の緒を締める。 「選挙期間だけ有権者の方に頭を下げて、当選すれば“先生”と言われてふんぞり返っている“古い都議”など要らない。私たち『都民ファーストの会』は、新人都議も民間人として、社会経験が豊富な人ばかりですから、みんなで初心を失わず、地に足をつけて“都民ファースト”を実行していきたい」 都民ファーストの会の女性たちの挑戦は、いま、始まったばかりだ――。
2017年07月06日「妊娠・出産・育児の悩みをひとりで抱えている女性のサポートを『東京都が率先して進めるべきだ』という趣旨で発言していたときのことでした。『はやく結婚したほうがいいんじゃないか?』『産めないのか?』。こんなやじを男性議員から浴びせられたんです。ほかの男性議員からも笑い声が起き、バカにしてやじったりというのが延々と続きました……」 いまも込みあげる悔しさを押し殺すようにして話すのは、塩村文夏・東京都議会議員(38)。晩婚化が進み、高齢出産が増える東京都で、女性の声を代弁して訴えかける彼女を’14年6月に襲った「セクハラやじ問題」は当時、大きく報道され、「声の主」と名乗り出た男性議員は塩村さんに謝罪した。 やじの直後は、「何十分もやまない笑い声に、悔し涙が出ました」という彼女だが、同時に都議会という“伏魔殿”のオッサン政治体質も、広く知れ渡るように。結果として、都議や地方議員の言動への関心を増やす役割も果たした。 その後も小池百合子都知事(64)の誕生と都政改革などで都政への関心は高まるばかりだが、現在は、7月2日投開票の東京都議会議員選挙の選挙期間中。各候補者が連日、選挙演説などで火花を散らしているなか、立候補せずに「次回の衆議院議員選挙に民進党公認で立候補する予定」という彼女に、4年間経験してきた“伏魔殿”の正体について話を聞いたーー。 「セクハラやじ自体は私に浴びせられたものですが、やじの主である都議たちは、私が女性の悩みを代弁している=『一般の女性の声』でもあるということを忘れているんです。つまり、税金で都民のために働いているのが都議だということを忘れちゃっていると思うんです。それはそうですよね、都議になった途端、『先生』と呼ばれるんですから」 いまや一般のビジネスシーンでも、女性に「子どもはまだか?」などと言うことが立派なセクハラになることなど常識になりつつあるがーー。塩村さんは都議会を「何十年も昔の世界」だと実感したのだという。 「保守的な男性に占められている議会では、古い慣行がまかり通っています。こんなことがありました。ある委員会で私が、都の取り組みに対して質問したとき、担当職員が詳細に説明してくれたんです。でも、それを遮るように、大会派の男性都議が『おい、ずいぶんサービスいいじゃないか!』と、ムッとして大声を出した。そしたら職員の顔色が一瞬で青ざめたんです。職員は議員の顔色をずいぶん気にしているんだなとわかりました」 そういう「恐怖支配」がつづく都議会は、会派の議員数で力関係が決まってくるのだという。 「大会派が数にモノを言わせて支配しています。私は『東京みんなの改革』というひとり会派を代表していましたが、私ひとりが何を言っても通じないですし、都の職員も数の多い大会派を向いています。大会派に属していれば、献金や政党からの支援もあり、金銭面でもかなり優遇状態です。数に頼って中にいることが、快適になってしまうんでしょう」 そのように、一度つかんだ利権を、徒党を組むことで守ろうとするオッサン議員たちがいる。では現在、男性都議101人、女性都議25人と、塩村さんを含めても20%に満たない女性議員は、どのようなスタンスなのだろう。こう問うと塩村さん、「じつは……」と言って、意外な真実を告白する。 「圧倒的な男性社会、政治の世界で“のぼっていく”女性都議のひとつのパターンとして、男性都議に近いような意見を言って、男性に迎合してしまう女性が少なからずいるんです。マイノリティを締め出そうとするのが男性であれば、それに対して『そうじゃない!』と闘う女性都議を増やさなければいけないのに……」 その象徴的な経験として、塩村さんは次のエピソードを明かす。 「’15年に議会改革について話し合う場として、『議会のあり方検討会』が発足したんですが、ひとり会派の私を含めて数人が入れてもらえず、そこで何が話されたのかも知らされませんでした。それは参加要件が『3人以上の会派』限定だったからです。じつは女性が幹事長を務めているある会派が『複数の議員で構成されている会派から意見を聞くべきだ』と主張していたんです。大会派に加担してイジメてくる、後輩たたきしてくるのは、女性都議だったんです」 なんと塩村さんは、男性都議のみならず、女性都議も利権にすがりついていたと言うのだ。 「むしろ本当にタチが悪いのは、女性議員ですよ。女性同士のイジメのほうが陰湿といいますが、女性のほうが政治家としての経験値が上がっていくと、イジメも巧妙になっていく。足を引っ張るような“オッサン化”した女性議員になってはダメなんです!」
2017年06月29日「築地は守る、豊洲を活かす。これを基本方針の【1】とさせていただきますーー」 6月20日、100人以上の報道陣が詰めかけた都庁での緊急会見で、小池百合子都知事(64)は、築地市場の豊洲移転問題について「3つの基本方針」を発表(次は要点)した。 【1】築地市場を5年後を目途に再開発。2020年東京オリンピック・パラリンピックでは輸送拠点として活用し、その後、「食のテーマパーク」機能を有する拠点に。【2】豊洲市場は冷凍冷蔵などの機能を強化し総合物流拠点に。【3】築地・豊洲の利用具体案を広く情報公開して検討、失った信頼回復に徹底努力する。 都知事の口から初めて方向性が示された発表だったが、《二兎追う小池プラン》《具体性なし》などとネガティブな報道も一部ではあった。また、築地市場の業界団体からは「近距離で2つの市場はありえない」「築地か豊洲かの二者択一を求めていたのに」と批判の声も。そもそも、都知事がかねて公言してきた「食の安全・安心」は守られるのか。本誌が都知事に独占直撃した。 ーー「近距離で2つの市場はありえない」という批判も一部ではありますが。 「築地と豊洲とで性質、性格が違ってきますので、私は“共存共栄できる”と。むしろ呼応し合って、東京の“食”が支えられると考えています。まず、築地の土地は売却せずに、民間で活用して、“食のテーマパーク化”などで収入を増やしていきます。一方、豊洲はこのまま開場してもフツーに赤字(年間約100億円と試算)。よほどテコ入れしないといけない。むしろ『豊洲に移転ありき』だけの方たちには、『どういう対策をお持ちですか?』とお聞きしたいですね」 ーー築地のある仲卸業者さんは、お客さんから「豊洲に行ったら買わないよ」と言われることがかなりあるそうです。そんな業者の不安に対して、どう答えますか? 「豊洲市場が中央卸売市場という冠をうたうためには、“安全宣言”が必要です。そのために、例の“盛り土がなかった”地下空間に蓋をしたり、まだ十分機能していない地下水管理システムを機能強化してフルに動かし、安定化を図ります。これらの対策を施すのに約8カ月かかり、その後、環境アセスメント(公害などの防止のための事前調査・評価)で確認して、農水省に許可をお願いする流れになります」 ーー都知事は、移転には「安全のうえに安心が必要」とおっしゃってきましたが、“無害化できない”状態でも移転するのでしょうか? 「“無害化”を約束したのはかつての都知事や都ですが、“無害=ゼロリスク”という設定がそもそも無理です。ですので、私が求めるのは“環境基準以下を達成する”ということです」 ーー環境基準以下に抑えられなければ移転はしないということでよろしいですか? 「それを基本的に確保するために、今回の追加対策をするわけです。そのうえで調査と情報公開をつづけます。物事を隠そうとするから、みなさんが不安になるんです。隠さず情報公開し続けることで“不安”を裏返し、総合的な“安心”にしなければいけないと思っています」 ーー「築地を守る」という基本方針に安心した業者も多いと思いますが、もし“市場がない築地”だったら“築地ブランド”にならないのでは? 「私は『市場機能を持たせるべきだ』と言っています。そのうえで、築地と豊洲の共存共栄が大事だと。根本的な話になりますが、卸売市場法がいま改正の対象になっています。流通が多様化している昨今ですが、卸売市場はあまりにも規制が多い。もっと機動的なものにしようという流れがあるんです。“市場を残す”だけではなく“市場を機能させて存続する”ことを目的にしなければいけません」 ーーそのための具体的なプランはあるのでしょうか? 「豊洲でいえば、脱フロン対応の冷凍冷蔵倉庫があります。’20年にフロン規制が厳しくなり、冷凍冷蔵倉庫は脱フロン対応が必要となりますが、多くが老朽化し、建て替えも追いつかない。豊洲はその受け皿となりうるんです」 ーー’20年には東京オリ・パラもありますし、大きな転換期になりそうですね。 「冷凍技術とオリ・パラにも関係があります。以前、私は一流ホテルのシェフたちに話をうかがったんですが、冷凍食品の技術は’64年の東京オリンピックで進んだと。限られた期間に大量の食材が必要ですが、天候によって品薄になるリスクを分散するために一気に進歩したんですね。つまり、“’64年のレガシー=冷凍技術”だと聞いて、『なるほど!』と思いました。’20年以降、高齢化、単身世帯化がさらに進むと“レンチン”需要も増すはずです」 批判も悲観もあった「市場問題の基本方針発表」だったが、インタビューでの都知事の回答は明瞭で、“視える化”への期待も信頼も抱かせた。そして「築地の守り方」と「豊洲の活かし方」プランが想像以上に積極的であったことが、リーダーとしての都知事の“本気度”を、あらためてうかがわせてくれたーー。
2017年06月29日ジューンブライドにふさわしい快晴にめぐまれた6月24日。「アモーレ」でお馴染みのビッグカップル、サッカー日本代表の長友佑都選手(30)と平愛梨(32)の結婚式・披露宴が行われた。2人が式場に選んだのは、都内の高級ホテル。実はここ、彼らにとって大切な“思い出の場所”なのだ。 「このホテルは、サッカー選手が女性と“密会デート”するときに使うことで有名なんです。平さんと長友さんが交際を始めた当初に逢瀬を重ねていたのも同じホテル。そんな思い入れがあり、挙式も披露宴もこのホテルに決めたそうです」(長友の知人) 昨年のクリスマスイブに開かれた婚約会見の5日後にも、2人揃ってホテルを訪れた姿が目撃されている。 「彼が住むイタリアに行く前に、平さんは長友さんと一緒に結婚式の打ち合わせをしたかったのでしょう。2人とも、楽しそうに相談していましたよ」(居合わせた女性) 午後4時半から、ホテル内のチャペルで挙式。つづいて披露宴が6時にスタートした。披露宴の出席者は275人。新郎側の招待客は、長谷部誠(33)、内田篤人(29)、香川真司(28)らサッカー日本代表メンバーが勢ぞろい。 新婦側は、2人のキューピッドである三瓶(40)はもちろん、上戸彩(31)・HIRO(48)夫妻、友近(43)など錚々たる顔ぶれが並んだ。 「披露宴のオープニングは、長友さんが白のタキシード、平さんはウェディングドレスで登場。それから、黄色のイブニングドレスとピンクの色打掛に2回お色直しをされていました」(招待客の1人) 乾杯の発声は、“岡ちゃん”こと日本サッカー協会副会長の岡田武史氏(60)。「愛梨さんのような素敵な女性と結婚して、これからは長友選手の“新スタイル”を見せてくれることでしょう。海外で活躍したら、日本に戻ってきてほしいですね(笑)」とお祝いの言葉を。余興に、ISSA(38)、清水翔太(28)、三浦大知(29)が歌を披露し、会場は大盛り上がり。 「平さんと同じ事務所のISSAさんは、彼女が“ISSA兄ちゃん”と慕うほど仲が良いんです。平さんが好きな『All My Love To You』を熱唱しました」(芸能関係者) そしてこの日のスペシャルゲストは、都議選真っ最中の小池百合子都知事(64)!小池都知事が告示された都議選に触れつつ2人の門出を祝うと、会場は“旬の人”の登場に大いに盛り上がった。 いよいよ宴もクライマックスへ。平が涙ながらに両親への感謝の手紙を読むと、父親の目からも大粒の涙が――。最後は、全員から温かい拍手が沸き起こり、ゴージャスながらもアットホームな“アモーレ披露宴”は幕を閉じた。
2017年06月28日(撮影:松蔭浩之) 「東京はすでに超高齢化社会に入っています。つまり、つえや車いすを必要とする方が増えていくんですね。ですから、2020年東京オリンピック・パラリンピックではパラリンピックのほうにも力を注ぎたい」 そう話すのは、鮮やかな“ゴールド・ジャケット”で颯爽と現れた小池百合子都知事(64)。東京都議会議員選挙を控え、分刻みのスケジュールを空けてまで都知事が「どうしても会いたかった」相手は、レスリングでオリンピック3連覇を果たし、世界選手権13連覇中で“霊長類最強女子”とも呼ばれる吉田沙保里選手(34)。ともに数々の“女性初”の偉業を成し遂げてきた2人が、「東京五輪をどのように盛り上げていくか」について語ってくれました。 吉田「私たち現役アスリートは、とにかく結果を残すことが第一ですが、そのうえでやっぱり必要なのは、周りの方々がどれだけ盛り上げてくれるかという、サポーターの力です。これまでのオリンピックはすべて『アウェー』でしたが、今度は『ホーム』。もちろんいい面が多いですが、プレッシャーが余計にかかると思うんです。いろんな日本語が直接耳に入ってしまうので、それが本番で心理的にどう作用するのか……」 小池「選手ならではの興味深い視点ですね。私たちからすると『ホームだから有利だろう』と考えていましたが、逆にマイナスの面もあるということですね」 吉田「ええ、個人差や競技の違いもあると思いますが、その雰囲気をモロに受けてしまう選手がいるかもしれないし、逆に『パワーになる』という選手もいると思います」 小池「テニスの伊達公子選手がかつて、日本での試合中に日本人選手が劣勢に立たされると、会場にため息が漏れることについて言及していました。観客も一体となるというのは、劣勢時は会場全体をネガティブな空気が支配してしまうということなんですね」 吉田「そこをどう切り替えて勝利できるかというのも、シミュレーションが必要なのかなあと」 小池「なるほど。私としては、これから東京大会への“気運”を醸成していきたいと思っています。たとえばボランティアが着るユニホームを、もっと『着たい!』と思ってもらえるクールなデザインに変えたり、さまざまな文化的なプログラムも考えています」 吉田「私はいろんな国でオリンピックに出場しましたが、本当に多くのボランティアに助けられて初めて、オリ・パラは成功するんです。国民の方が一人でも多く参加していただきたいと思います。みなさんが『チーム・ジャパン』の一員として協力していただくことで、外国の方も『日本に来てよかった!』と思ってもらえる東京オリ・パラになるんじゃないかと」 小池「そして、なにより吉田選手にはメダルを取ってもらわなきゃ。今日の私のジャケットのように『いちばんいい色のメダル』をね!」 吉田「はい、本当に。リオの雪辱を……」 小池「だって、『銀メダル目指します』っていう人いないでしょ?」 吉田「いないですね。やっぱり、『金メダル』ですよね!」 小池「その意気よ!レスリングは、吉田選手のようなスーパースターがいるから、そこに向かって素晴らしい選手が競い合って努力している。もう日本の“国技”といっても過言ではないほどです。ほかの競技でも女性がどんどん参加することで、多様性が高まるから、吉田選手はそのモデルとして先頭に立って走り続けてほしいですね」 吉田「そうですね。レスリングは後輩たちも“強い日本”の伝統を守ってくれています。ほかの競技もいっしょに、オールジャパンで力を合わせて頑張りたいですね」
2017年06月22日(撮影:松蔭浩之) 「吉田選手とは、リオ・オリンピックの日本選手団の結団式(’16年7月)で同席したのが最初でしたね。あのときは、代表選手たちに『声を大きくあげて、国家を歌うように』とおっしゃった偉い方(森喜朗東京オリ・パラ組織委員会会長)がおられましたね(笑)」 そう話すのは、鮮やかな“ゴールド・ジャケット”で颯爽と現れた小池百合子都知事(64)。東京都議会議員選挙を控え、分刻みのスケジュールを空けてまで都知事が「どうしても会いたかった」相手は、レスリングでオリンピック3連覇を果たし、世界選手権13連覇中で“霊長類最強女子”とも呼ばれる吉田沙保里選手(34)。ともに数々の“女性初”の偉業を成し遂げてきた2人が、「仕事と恋愛(結婚・出産)の両立やバランス」について語ってくれました。 吉田「レスリングの世界でも、『恋愛との両立』は人それぞれですが、『競技に集中したい』というタイプが多いかとは思います。私は、オンオフ切り替えができるので、『仕事と恋愛を両立できるタイプ』かなと……いま、彼氏はいないんですが(笑)」 小池「私はね、都庁で『ライフ・ワーク・バランス』つまり、『ワーク(=仕事)』より『ライフ(=人生)』が先でしょ、と申し上げています。有名な選手だと『誰とおつき合いしている』というだけで報道されてしまうので気の毒だなあと思いますが、選手同士でおつき合いしている方も、けっこういるでしょ?」 吉田「そうですね、ちょこちょこはあると思いますけれど、それがプラスになる選手がいれば、逆に彼氏とケンカすることで悩んでしまうコもいる。性格次第なんですね」 小池「彼氏の存在が競技に向かうモチベーションになればいいし、『現役女子選手は恋愛NG』などと縛るのはよくないと思うんです。両立は、仕事、選手生活、そして人生になによりもプラスになる」 吉田「そうですよね!とくに『出産』は女性しか経験できないし、素敵なことだと思います。でも妊娠・出産で1年近く、子育てに専念すれば2〜3年は復帰できないので、それは引退後になることがほとんどなんです」 小池「世界の女子レスリングも似たような状況なの?」 吉田「海外では、出産後に復帰する選手もけっこういるんですよ。後輩の登坂絵莉がリオの決勝で闘った相手のスタドニク選手(アゼルバイジャン)は、2児の母ですね。ただ、格闘技は出産後の復帰がとくに難しいと思うんです」
2017年06月22日(撮影:松蔭浩之) 「人生はピンチだらけだと思います。でも、そのたびに緊張が続いていたら、さらに深刻になってしまう。私なんかは試練があれば、『ありがたい、自分を鍛えてくれるチャンスをいただいたんだ』と発想を変えるようにしています」 そう話すのは、鮮やかな“ゴールド・ジャケット”で颯爽と現れた小池百合子都知事(64)。東京都議会議員選挙を控え、分刻みのスケジュールを空けてまで都知事が「どうしても会いたかった」相手は、レスリングでオリンピック3連覇を果たし、世界選手権13連覇中で“霊長類最強女子”とも呼ばれる吉田沙保里選手(34)。ともに数々の“女性初”の偉業を成し遂げてきた2人が、「人生」「勝敗を分けるもの」について語ってくれました。 小池都知事は’92年にキャスターから政界に飛び込み、’16年には「崖から飛び降りる」覚悟で都知事選に出馬・当選するなど、数多くの挑戦をして勝利してきた。いっぽう“絶対王者”吉田選手は「負けられない」重圧を感じながら、アテネ、北京、ロンドンでオリンピック3連覇するなどの成績が讃えられ、’12年には国民栄誉賞も授与された。しかし、人生においてさまざまな困難やピンチに直面したという共通点も持つ。 吉田「レスリングは、失敗してもあきらめなければ後で挽回してポイントを取り返すことができる。それは、人生においても当てはまると思うんです」 小池「吉田選手は“霊長類最強女子”と呼ばれて、ひとつの憧れのモデルとして、みんなを勇気づけてきた。ずっとその姿を保ち、称号を抱えていくのは大変だろうとは思いますが、そのぶん、みんな期待していますので、自然体で勇気を与えていってくれたらなあと思うんです」 吉田「ありがとうございます。みなさんに期待される人生というのは、プレッシャーはもちろんありますけど、同じようにプレッシャーを抱えている人は他業種の方にも多くいる。『自分だけじゃないんだ』と思えると楽になります。まあ、オリンピック3連覇や連勝記録などを収めてしまっていますので、“霊長類最強女子”といわれても仕方ないかな(笑)」 小池「最近では後進を育てるほうもなさってるとうかがいました」 吉田「はい、若いコたちもどんどん強くなってくれるんで、『選手兼コーチ』として教えるときは教える、自分が練習するときは練習と、切り替えてやっています」 小池「3日も休むと体がなまってしまうの?」 吉田「そうですね、30歳を過ぎて余計にそれを感じるようになりましたし、疲れが取れにくくなる。いつでもどこでも寝られたのに、朝早く目が覚めたり……。はっ、年取ったなって……(苦笑)」 小池「早すぎますよ!いまからそんなこと言ってちゃダメ!!いまや『女性の人生90年』時代ですよ。どうするの、あと60年(笑)」 吉田「そうですね、90歳まで生きられたら最高かなと思いますね……。えっ、生涯現役?ハハッ」 幾多の試練やピンチを乗り越え“勝利”にこだわりつづけてきた2年。女の闘いの“勝敗を分けるもの”について最初に口を開いたのは、小池都知事だった。 小池「私は『エイヤ!』と崖から飛び降りた昨年の都知事選に続いて、“第2章”として都議選を控えています。都議会という古い議会を新しくするために“新しい血”を入れていくのが私の使命。現在(6月16日時点)、公認候補が48人ですが、35%は女性です。『社会を変えていくのは女性だ』という信念のもと“代表選手”たちそれぞれが頑張っている。今回は、私1人の闘いではなく団体戦です。みんなに頑張ってもらいことが、勝敗を分けることになります」 吉田「レスリングの代表合宿は、本当に何もない山の中で練習と陸上トレーニングだけを行います。9キロもある山登りコースは、延々と上りが続き、終盤で下ったかと思ったら最後にまた上りがある。鍛錬と同時に、苦しい練習を乗り越えてきた“チーム・ジャパン”の仲間としての団結力が高まっていく。その“仲間がいる”という思いも、勝利に向けてとても心強いものになるんです」 小池「チームという考え方は、非常に大事なことですね。もちろん、個々のポテンシャルの高さも重要ですけれど」 吉田「みんなにとって、それは嫌な練習なんですが、だからこそ足腰は鍛えられ、仲間と乗り越えることで忍耐力や精神力が強くなるんです」 小池「『都民ファーストの会』の女性候補者は、以前は政治や選挙に関わりのなかったような方が多い。でも、本当に、強い覚悟を持っている。『街頭演説は人生で2回目です』なんていう候補者も理路整然と話していて、聞いてくださっている聴衆のみなさんが感動して帰るんです。私なんか、最初の街頭演説ではガタガタ足が震えて支離滅裂なことを言っていました。中途半端に手を振っていたら、タクシーが止まった、なんてことも(笑)。覚悟がない“お手振り”だと、ダメですね」
2017年06月22日ナインティナインの岡村隆史(46)が15日木曜深夜放送の「ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン」で自身のツイッターアカウントを開設するも、90分で削除し話題となっている。 番組ではツイッター経験者の陣内智則(43)とFUJIWARAの藤本敏史(46)をゲストに招き、ツイートやフォローなどのさまざまな経験をしていくことに。出演者の3ショットを貼付して「ラジオなう」とツイートしたり、「2時に使っていいよ」と今流行中の“彼氏とデートなうに使っていいよ”に引っ掛けたツイートをしていた。 そんななかリスナーから「女性自身」の山下しげのり記者(48)が岡村のアカウントをフォローしたとの報告が。今月13日をもって芸人から芸能記者に転身したことが話題となった。すると岡村は突如「山下ブロックしようや!」と言い出し、一同大爆笑。そのまま本当に初ブロックをする事態となった。 岡村は「俺たちの情報を全部しゃべってしまうから、これはナイスブロック」と大盛り上がり。最終的には「山下が取材に来たら全部ブロックしよう」と言いだす始末だった。 その後は小池百合子東京都知事(64)を初フォローするなど“実験”を続けていた岡村だが、ネット上で早くもニュースになっていることを聞くと「こんなに大事になるとは思わなかった」と驚きを隠せない様子。「怖いからツイッターを辞める」と言い出し、番組は終了。その後、本当にアカウント自体を削除していた。 ツイッターのブロックはまだしも、本紙の山下記者の取材を全部ブロックするのは何卒解除していただきたいと思う所存でございます!
2017年06月16日アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2017」(SSFF&ASIA)のアワードセレモニーが6月11日(日)、都内にて行われ、小池百合子東京都知事がCinematic Tokyo部門プレゼンターで登場した。小池都知事は、「2020年、二度目のオリンピック、パラリンピックをすることになっています。その際はスポーツの祭典だけでなく、日本の文化、伝統を紹介するいい機会です。ぜひ東京の面白み、新しさをご紹介いただければと思います」と、映画クリエイター陣にメッセージを伝えていた。「SSFF&ASIA」は今年で19回目となる米国アカデミー賞公認の映画祭。今年は世界140以上の国と地域から集まった、およそ9,000本の作品から選りすぐりの約250作品を上映している。セレモニーでは、各部門の受賞作品の発表・授与が行われた。小池都知事がプレゼンターを務めたCinematic Tokyo部門は、2020年に向け東京の魅力を国内外に発信する作品に贈られる賞。優秀賞を受賞した『東京音℃』は番場秀一監督による作品で、東京に暮らす4人の女子を通じ見えてくる、東京という都市の体温を感じる仕上がりだ。次年度第90回米国アカデミー賞短編部門ノミネート選考対象作品となるオフィシャルコンペティションのグランプリには、アジアインターナショナル部門から、ミャンマーのミミルイン監督作品『シュガー&スパイス』が選ばれた。ミャンマー中部の乾燥地帯で、ミミルイン監督が自ら両親の生活風景を記録した作品で、トロフィーを手にした監督は「ミャンマーの文化を伝えたくて撮影しました。全然、思わぬ賞で本当に驚きました。これからももっと頑張りたいと思います」と、感無量の表情を浮かべた。オフィシャルコンペティション審査員を務めた大林宣彦監督は、杖を支えにしながらも、しっかりと自身の二本の足で立ち、「黒澤明監督が、私を含め未来の映画人に遺言を残されております。今日、皆さんにお伝えしようと命がけでここに立っています」と語り始め、「この日常の中に戦争はあったんです。戦争は人が人であること、命、すべてを失ってしまう。こんな理不尽で恐ろしいものは決してあっちゃいけないが、いま私たちは忘れてしまっている」と、30分以上にわたってスピーチ。「映画には必ず世界を平和に導く美しさがある。映画の力を信じて、未来に向けて、いつかお願いだから若い人たち、俺たちの続きをやってよね」と渾身のメッセージを次世代の映画人に紡ぎ、その姿には大きな拍手が送られていた。アワードセレモニーには、そのほか、オフィシャルコンペティション審査員を務めた小倉智昭、ベン・トンプソン、マリエ、三上博史、CGアニメーション部門審査員の杉山知之、松下由樹、三橋忠央、ひかりTVアワードプレゼンターのマギー、MCの福島リラ、堀潤、フェスティバルアンバサダーのLiLiCo、「SSFF&ASIA」代表の別所哲也が出席した。「SSFF&ASIA」は6月1日(木)~25日(日)まで、東京は5会場、横浜は1会場にて上映。(cinamacafe.net)
2017年06月11日「築地市場の豊洲移転問題で移転を延期したまではよかったのですが、その後『移転』か『中止』かの判断をせず、『総合的な判断をする』と述べるにとどめた小池都知事。東京オリンピック・パラリンピックの費用分担の問題においても、各自治体分の350億円の割振り先については先送りになりました。“決められない都知事”というレッテルを一部で貼られ、『進退伺』を出していた自民党からも『離党できないだろう』というのが、大筋の見方でした」(全国紙政治部記者) 6月1日、自民党の二階俊博幹事長に「離党届」を提出し、そんな大方の予想を覆した小池百合子都知事(64)。さらに同日、自身が最高顧問を務める会派「都民ファーストの会」の代表に就任することを発表。同会の総決起大会が行われた東京都目黒区の「ホテル雅叙園東京」は、2,000人近い支持者と報道陣でごった返した。 都知事はこの日に自民党から“独立宣言”することを、かねて決めていたようだ。同日の午後に都庁で行われた定例記者会見でも、小池都知事はこう語った。 「総決起大会の開かれる6月1日を、(自民党を離れる)節目として前々から決めておりました」 これを受け、「都知事は昔から変わらず、つねに一貫性がある」と説くのは、社会福祉法人恩賜財団済生会理事長の炭谷茂さん。 「20年以上に及ぶお付き合いのなかで、私は小池さんが嘘をついたのを一度も見たことがありません。前言撤回もないし、答えにくい質問にも逃げたりしないんです」(炭谷さん) 炭谷さんは、自身が総務庁の官僚だった’93年に小池議員(当時)と出会い、’03年からの彼女の環境大臣時代に“事務方トップ”である事務次官として支えた人物だ。 「環境大臣時代の’05年、地球温暖化対策の軽装化キャンペーン“クールビズ”の構想を、小池さんに『どうかしら?』と相談されました。『面白い!』と思ったんですが、同時に、私には『世のビジネスマンがすんなりノーネクタイを受け入れられるかな!?』という不安も正直あったんです……」(炭谷さん) ところが、彼女は炭谷さんに何度も言い聞かせるようにこう語ったという。 「まずは“大義”が重要です。そして、国民の“共感”が得られれば成功します。絶対に成功させましょう!」 炭谷さんは懐かしそうに目を細めて振り返る。 「あのとき小池さんの発想があったからこそ、いまこの時期に街を歩くビジネスマンは胸元のボタンを外して通勤することができているんです。その成功体験が、“退路を断つ”という今回の彼女の決意に隠れた自信の裏付けでしょうね」(炭谷さん) 都知事が環境大臣を務めていた時代、抵抗勢力の存在に苦労もしたという。 「小池大臣と事務次官の私だけが同じ意見で、ほかは省庁の内外すべてが『反対』というような事案も、かなりありました。そんなとき、小池さんはいつも役所の論理より国民の利益優先で行動していたんです」(炭谷さん) そして炭谷さんは、今回の離党の決意に、都知事の「総理大臣就任への希望がある」と強く語る。 「政界はつねに激変しますから、いまの情勢が明日にはまた変化するかもしれない。小池さんは自民党を出ることで、新しい支持層も得て新基盤を築けると思います。東京都で『都民ファースト』を掲げてやっていることを、日本全国に拡大すればいいのですから」(炭谷さん) 炭谷さんは、小池都知事の姿を“鉄の女”と呼ばれたイギリスの名宰相、マーガレット・サッチャーに重ねる。 「サッチャーは、選挙区を変わったり、厳しい状況下で結果を出したりして、“孤軍奮闘”で国民の支持を得た。そして、イギリス初の女性首相となったんです。小池さんにも険しい道が待っているとは思いますが、彼女の政治的力量を考えても、彼女にとっての最終キャリアが都知事であるとは思えません」(炭谷さん) 幾多の劣勢を切り抜け、一国のトップに立つのがサッチャー流――。小池都知事の目指す先は、そんな総理大臣なのかもしれない。 「いま世界を見渡せば、トランプ米国大統領が世界の平均気温上昇を防ぐための『パリ協定』から脱退することを表明するなど、小池さんと私が尽力してきた地球温暖化対策の取り組みが、危機に陥っていく恐れがあります。本人の口からは出ませんけれども、都政で『都民ファースト』の公約を遂行した先には――、彼女の視野には、地球規模の問題解決まで入っていると思うんです」(炭谷さん) 4月、都民ファーストの会の事務所にて、小池都知事と話したという炭谷さん。近況報告から未来についてまで、会話は1時間に及んだ。 「小池都知事は、都政の真の問題点をつかみかけているようです。『いよいよそれを解決していく時期が来る。環境大臣は3年務めて成果がやっと出た。都政改革も一朝一夕にはできないし、半端で終わらせたら、都民に申し訳ない』と語る彼女には強いやる気を感じました」(炭谷さん) 「国民ファースト」を実現する“鉄の女”になるためには、7月2日の都議選の戦局を、小池都知事は冷静に見つめなければならないだろう。
2017年06月08日「今年は“さんずいの人”が注目される年よ!」と、意外な“ニュースの法則”を発見し、教えてくれたのはオネエ占い師のLove Me Do。言われてみると、小池百合子都知事、神田沙也加、星野源……と、今年のニュースの主役たちはみんな“さんずい”のつく漢字を名前に持つ人。そこで今年注目の、名前に“さんずい”漢字が入っている有名人たちをLove Me Doが解説! ■小池百合子(64) 5月16日、東京都立文京盲学校を視察した小池都知事。生徒たちに「パラリンピック出てみない?」と聞くと、生徒たちは「出たい!」と明るく返事を。「隠しごとや不正を追及する側にいる間は、いい方向で注目されると思います。もし、小池さんにも隠しごとがあるとしたら、今年中に暴露されてしまう可能性が高いわね」(Love Me Do・以下同)。 ■サンシャイン池崎(35) デビュー13年目にしてブレーク。「天秤座は12年に1度の大幸運期。次の幸運期が来る12年後にはMCキャラになってるかも」。 ■神田沙也加(30) 4月、俳優・村田充との結婚を発表。「交際を続けていて、結婚するか迷っている人は決断したほうが良い時期。幸せになれます」。 ■星野源(36) 歌にドラマに絶好調。「まさにピークといっていい運勢ですが、来年から運気が落ち始めるので、何か新しいことを始めると吉」。 ■浅田真央(26) 4月、引退会見を行った浅田真央。「天秤座の真央ちゃんは今年、パートナー運もあるので、交際発覚もあるかもしれないわ」 なぜ、“さんずい”のつく漢字が入っている人が注目されるのか。Love Me Doはこう語る。 「今年は九星で一白水星の年。水が関係する年なので、名前に“さんずい”のつく漢字が入っている人が特に注目されるの。山から湧き出た水が流れて川となり、ほかの川と交わって海に流れ出るように、“交わる”という意味もあるので、新しい交際を始めたり、結婚したりするといい年ね。いいことで注目される人は、今まで正しいことを続けてきた人。逆に、隠しごとをしたり、不正を働いた人は、悪事が明るみに出てしまう年なのよ。“さんずいの人”はくれぐれも悪いことはせず、正しく生きてね!」
2017年05月26日