名画に隠された恐怖の背景を解説した、中野京子のベストセラー美術書『怖い絵』。テレビシリーズとなり、2017年には東京と兵庫で『怖い絵』展が開催され、来場者が68万人を超える大人気となった。そして今回は、人気放送作家で『怖い絵』ファンの鈴木おさむが作・演出、中野京子の監修により舞台化が決定。歌舞伎俳優でドラマなどでも活躍する尾上松也が謎多き絵画コレクター役で主演する、ダークヒーロー・ミステリーだ。『怖い絵』をもとに繰り広げる作品に、比嘉愛未、寺脇康文らと共に出演する佐藤寛太(劇団EXILE)と崎山つばさが、稽古を1か月後に控えて意気込みを語った。舞台「怖い絵」チケット情報『怖い絵』に秘められた恐怖の物語が、その事件の真の姿を浮かび上がらせ、男は罪深き人たちに復讐の代行を行っていく…。登場人物5名はみな、過去に闇を抱える人間たちだ。絵描きを目指す男の役に挑むのは、映画『軍艦少年』で主演を務め、ドラマでも活躍目覚ましい佐藤。刑事を演じる崎山は、鈴木の前作舞台に出演予定だったがコロナ禍で中止、今回の再オファーに「豪華なキャストの方たちと舞台づくりができることがすごく楽しみ」と喜ぶ。舞台セット内には、物語に合わせて厳選された『怖い絵』が何作も登場し、物語と連動していく。美しい絵画の裏にある殺人や陰謀、歴史の残酷な運命に翻弄される人々…。観客は舞台を観ると同時に、絵画鑑賞をしながらその真の意味を考えるという新感覚のエンタテインメントになる模様。脚本はまだできあがっていないが「展覧会に行ったことのある方も満足できるような内容になると思う」と佐藤。崎山は「劇場空間が美術館のような感じで、お芝居を観に来られたお客様が扉を開けて入った時、そこに緊張の糸が張っているようなイメージがあって。作品とどう結び付けて、その世界観に連れて行くのか、期待をうまく裏切るのか。劇場の空気も含めて『怖い絵』を浴びてほしい」。稽古が楽しみだと話す佐藤は「舞台経験が少ないので、作品を一緒に作ったり、先輩たちからいろんなことを学んだりできるのが楽しみです。稽古で学んだことをどれだけ出せて磨いていけるか、自分が成長できるだけ成長したい。そして、お客様に『観に来た価値があった』と思っていただける作品になるよう、全力で頑張りたいと思っています」と語る。3月の東京公演を経て大阪で上演する事に対し、崎山は「『怖い絵』は東京でいろんな形を巡って関西に行くと思うので、同じ作品でも東京とはまた違った雰囲気で観ていただけるんじゃないかなと思います。よりよいものを関西に持って行きます!」と関西公演に向けての想いを馳せた。公演は3月4日(金)から21日(月・祝)まで東京・よみうり大手町ホール、3月24日(木)から27日(日)まで大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて。チケットは1月22日(土)一般発売開始。取材・文:高橋晴代
2022年01月21日人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。1月のゲストはイラストレーターの上田三根子さん。「キレイキレイ」の絵を描いている方ですよ!第1回は、「“絵が好き”と思ったのは、3歳の頃でした」です。“絵が好き”と思ったのは、3歳の頃でした。絵を描くのが好きだな、と思ったのは、たぶん3歳くらいでしょうか…。私は終戦の4年後に生まれたので、当時はまだまだ物がそんなに潤沢にはない時代。新聞紙に絵を描いていたようで、なんとそれが今でも残っているんです。何を描いていたかというと、ベレー帽をかぶり、がま口バッグをぶら下げた女の子の絵。今の自分の絵と、描いているものが変わらないんです(笑)。小学校に上がってからは、マンガの模写なんかもしましたね。でも正直それよりも、自分が着たい洋服、住みたい部屋、欲しいものなんかを好きに描くほうが楽しいな、とは思っていたので、絵は好きでしたが、将来はマンガ家、とも思っておらず。というか、いま振り返ると、絵が仕事になるなんてことは、まったく思ってなかったですね。そんな仕事、知らなかったですし。それが、幼い頃と同じような絵を、この歳になっても職業として描いているとは…。人生は不思議です(笑)。自分の意志を貫いて、進学先を決めた。小学校の頃からお洋服やおしゃれが大好き。中学で洋楽に目覚め、そして高校2年生でビートルズに出合います。もうそこからは勉強はそっちのけ(笑)。卒業後も絵を描きたいと思い、美術学校のセツ・モードセミナーに進学することに…といっても、そこからが意外と大変でした。私の高校は進学校で大学進学を希望する人が多かったから、進路指導の先生は「1年間勉強して、美大に行って先生になったら?」。両親は口には出していなかったけれど、地元の国立大学に行って、先生になってほしいって思ってたみたいです。でも私は、自分の意志を貫いて、親にも相談せずセツに願書を出しに行って。入学式の当日の朝まで、玄関で「お金を出す、出さない」と父親にああだこうだ言われた記憶がありますね(笑)。結局、しぶしぶですが出してくれたおかげで、学校に通えて、今がある。感謝もしていますが、同時に意志を貫いてよかったです。うえだ・みねこ1949年生まれ、埼玉県出身。セツ・モードセミナーを卒業後、イラストレーターに。日本のファッション雑誌黎明期から雑誌にイラストを描き、その後、広告でも活躍。ライオンの薬用泡ハンドソープ「キレイキレイ」のイラストでもお馴染みです。※『anan』2022年1月12日号より。写真・中島慶子(by anan編集部)
2022年01月08日※この物語は実話をベースにしたお話です。登場する人物や団体名は一部フィクションを含みます。■前回のあらすじ絵を描くべきタイミングは、その子の気持ちが動いた瞬間! その時が一番表現力豊かに描けるのだと教わり…。■子どもたちにとって絵を描くこととは…■子どもたちに変化が現れ始め…私の考え方が変わったことにより、子どもたちにも明らかに変化がありました。子どもたちが、伸び伸びと表現できるようになったことがとても嬉しかったです。と、綺麗事を語りましたが、家では姪の前でバリバリ本気の絵を描いています! 園は園、家は家、別物です…!そんな中、ゆき先生に声をかけられました。次回に続く「園児の前で絵を描かなくなった先生の話」(全6話)は12時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、子どもの前で絵を描いてはいけないという意味ではありません。
2021年11月27日※この物語は実話をベースにしたお話です。登場する人物や団体名は一部フィクションを含みます。■前回のあらすじ良かれと思って子どもたちに絵の「描き方」を教えてしまったことで、子どもたちの「何が描きたいか」の気持ちを削いでしまったようで…。■園児たちに、どう指導すればいい?■子どもの気持ちを引き出したタイミングで…ゆき先生は、子どもの心が動いている時とそうでない時とでは描く絵が全然違うということを教えてくれました。子どもの気持ちを一番に考える一生懸命な先生だからこそ、厳しい言葉もありましたが、おかげでとても大切なことを気付かせてもらえたなぁと思っています。次回、いよいよ私が「園児の前で絵を描かなくなった理由」を綴っていきます…!次回に続く「園児の前で絵を描かなくなった先生の話」(全6話)は12時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、子どもの前で絵を描いてはいけないという意味ではありません。
2021年11月26日※この物語は実話をベースにしたお話です。登場する人物や団体名は一部フィクションを含みます。■前回のあらすじ展覧会に向けて、子どもたちの絵を見ながら先生方と話し合いが行われました。私のクラスの子どもたちの絵は、どうやらみんな「硬い」らしく…。■子どもたちの前で絵を描いた理由は…■子どもたちの表現力を奪っていた…?幼稚園の先生に対してネガティブなイメージを持たれてしまわないか心配ですが…。重ねて言いますが、決して愚痴を描きたいわけではありません。次回、ゆき先生の言葉の意図が少しずつ明らかになっていきます…!次回に続く「園児の前で絵を描かなくなった先生の話」(全6話)は12時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、子どもの前で絵を描いてはいけないという意味ではありません。
2021年11月25日※この物語は実話をベースにしたお話です。登場する人物や団体名は一部フィクションを含みます。■前回のあらすじ幼稚園教諭として働く私が唯一得意としていたのは、絵を描くこと。絵を通してアプローチしていくのが、私なりの保育のやり方だったのですが…。■園児の絵を飾る展覧会があり…■私のクラスの子どもたちの絵は…私が描きたいのは決して愚痴ではありません…! そして、幼稚園の先生がみんなギスギスしているわけでもないです。先生たちは子どもたちの絵を微笑ましく見ています。ただ、今回は園内研修的なところもあり、「どうしたら子どもたちがより自分らしい表現を楽しめるのか」というところにポイントを置いてより良い指導法を探る中で、こういう雰囲気になってしまった…という感じです。これをきっかけにいろいろ学んだことがあったのでシェアさせてもらいたいなぁと思って描いています!次回に続く「園児の前で絵を描かなくなった先生の話」(全6話)は12時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、子どもの前で絵を描いてはいけないという意味ではありません。
2021年11月24日舞台「怖い絵」が、尾上松也主演で来年3月、東京と大阪にて上演されることが決定した。投資家をしながら、実は怖い意味を持つ絵画を集めるのが趣味の男。「怖い絵」に秘められた物語が、その事件の真の姿を浮かび上がらせ、この男が、罪深き人たちに、復讐の代行を行っていく。本当に存在する絵と、そこに隠されたメッセージ。これは新たな絵画版シャーロックホームズとなるのかもしれない――。本作は、中野京子による名画に隠された恐怖の背景を解説したベストセラー美術書「怖い絵」を基にした物語。2017年には、東京・兵庫でその「怖い絵」を集めた「怖い絵」展が開催され、来場者68万人を突破と、怖い絵ブームを巻き起こしたことも。今回上演される舞台は、ただ見るだけでなく、その絵の怖い意味を考えていく、新たなエンターテインメントステージ。セット内には、物語に合わせて厳選された「怖い絵」が何作も登場し、物語と連動していく。本作を手掛けるのは、マルチエンターテイナー・鈴木おさむ。中野さんも監修し、劇場でも美術館でもない、新たな没入感を作り上げる。物語の主人公は、謎多き絵画コレクター。演じるのは、歌舞伎以外にもミュージカル、ドラマ、映画、バラエティなど幅広く活躍する松也さん。さらに、現在放送中の「日本沈没-希望のひと-」で主人公の妻を演じている比嘉愛未。主演映画『軍艦少年』の公開を控える佐藤寛太。2.5次元界をけん引する崎山つばさ。ミュージカル「マイ・フェア・レディ」の上演が控える実力派俳優・寺脇康文の出演も明らかになった。なお、本公演のチケット一般発売は、来年1月22日(土)10時~販売される予定だ。▼コメント作・演出/鈴木おさむ僕は元々、中野京子さんの本「怖い絵」がとても好きで、実際に美術館で「怖い絵展」が行われた時にはすぐに見に行き、とても興奮と沢山の感動をしました。その時に、これに物語を付けて、ミステリーものとして舞台に出来ないのか?と考え企画しました。もともと、尾上松也さんとは、いつかなにかやりたいねと話をしていたので、この企画を思いついた時に真っ先にオファーしましてOKいただきました。今回、このありそうでなかった怖い絵の物語。最高のキャストで上演することが出来ます。知的好奇心もくすぐる舞台『怖い絵』、皆さんも一緒に謎を解くつもりで、見てください!監修/中野京子拙著「怖い絵」シリーズを刊行した時には、まさかこんなふうに他分野に派生してゆくとは想像もしていませんでした。まず「NHK知る楽」で8回連続テレビシリーズとなりました。次いで美術展「怖い絵展」(上野の森美術館&兵庫県立美術館)と「怖いクラシックコンサート」(東京文化会館)が催され、今度は舞台に!人気放送作家鈴木おさむ氏の脚本なので、期待は裏切られません。怖い絵とミステリーの絡み合いを、どうぞお楽しみください。主演/尾上松也鈴木おさむさんとは何年も前から、一緒に仕事したいですねという話をしていたので、今回この舞台のお話をいただいたときは、すごく嬉しかったです。僕の役は、謎につつまれ、心に闇を持つ主人公ということなのですが、現代劇においては、あまりやったことのないダークヒーローという役柄を演じること、とても楽しみにしています。今回、共演させていただく方々は、皆さん初めての方ばかりなので怖さもありますが、きっと新鮮な刺激をもらえると思うので、今からすごく楽しみです。先の読めないミステリアスな展開が待ち受ける作品です。演出のおさむさん、そして出演者の皆さんと共に、今まで誰も見たことのないエンターテインメント作品に仕上げたいと思います。皆さん、劇場でお待ちしております。舞台「怖い絵」東京公演は2022年3月4日(金)~21日(月・祝)よみうり大手町ホールにて、大阪公演は2022年3月24日(木)~27日(日)COOL JAPAN OSAKA PARK TTホールにて上演。(cinemacafe.net)
2021年11月02日ごく平均点の子ども時代。絵を描くことや細かい作業はとても好きだった葉っぱ切り絵作家として、TwitterやInstagramで大人気のリト@葉っぱ切り絵さん。発達障害の診断を受けたあと、葉っぱ切り絵で発信するようになったいきさつをはじめ、ご自身のことについて伺いました。牟田暁子編集長(以下――)リトさんが小さいころのことから、教えてください。どんなお子さんでしたか。リトさん:小学生のころは、どちらかというとおとなしいタイプでした。スポーツはあまり得意ではなくて、家の中でファミコンで遊んでいるような子でした。勉強の成績は真ん中程度、学校で特別な問題を起こしたこともなく、友達もそれなりにいて、ごく平均点の子どもでした。親からは、「よく忘れ物するね」とは言われていました。だけど、それでものすごく困ってしまったとか、あるいは誰かをすごく困らせたといったことはなかったです。いじめられて居場所がなかったとか、そういったこともありませんでした。――葉っぱ切り絵、とても素敵です。やはり、絵を描いたり、何かつくったりすることは好きだったんですか。リトさん:絵を描くのは好きだったし、小学校のころはクラスで絵がうまいと言えば僕、と思っていました。けれど、中学生になって周りの友達の絵を見たときに、自分の絵は下手なんだということを自覚しました。筆圧がとても高いこともあってか、シャッシャッとした線でリアルに描くデッサンがうまくできなかったんです。細かい作業には没頭しがちなところはありました。食事のとき、カニの身をほじるのとか、魚の小骨を1本1本とるのが好きで、お味噌汁が冷めて怒られるまでやっていました(笑)。そういうことは得意でした。――学生時代は生きづらさや困りごとはそこまで感じずにいたけれど、社会人になって困難を感じるようになったということでしょうか。リトさん:そうですね。社会人になってから、どうしてこんなにうまくいかないことばかりなんだろうと、学生時代とのギャップに苦しみました。仕事は、自分としてはまじめに取り組んでいたし、やる気もあるつもりでした。なのに、自分が頑張っている意識とはどうも違うところで失敗してしまうんです。Upload By 発達ナビ編集部――仕事の失敗って、具体的にはどんなことでしたか。リトさん:そこでは上司に「おまえはすぐ自分の世界に入ってしまう」と言われました。作業していると没頭してしまって、目の前の世界がどんどん狭くなってしまうんです。たとえば、時間があるうちにと明日の商品の仕込みをしていたら、急に今すぐ売る商品を先に作らなくちゃならない、ということがあるわけですが、周りがバタバタと忙しくしている様子が僕には見えていなくて、明日の仕込みに集中し続けてしまう。切り替えが苦手なんです。仕事自体はとても丁寧で、売り子のパートさんには「あなたがつくったお寿司がいちばんきれい」といつもほめられました。一方で、忙しいときに「多少雑でもいいから、パッパとつくって早く出して!」と言われると、今度は雑過ぎて商品にならないものをつくってしまう。0か100かしかできなくて、みんなが自然にやっている「いい塩梅(あんばい)」というところが、僕にはできなかったんです。その後、回転ずし事業部に異動になったら、もっと臨機応変にマルチタスクで仕事をこなさなくてはならなくなり、それがつらくて最初の会社を辞めました。転職して2社目は、作業に没頭できそうな工場の仕事に就きました。でも、残業が非常に多くて、体を壊しそうになって3ヶ月で辞めました。3社目は和菓子の販売でした。最初のうちは、まじめによくがんばっているねと言われ、そのうちに店長候補として発注なども任されるようになりました。でも、ミスがとても多く、スケジュール管理も難しい。上司からも、どう接していいかわからないと言われ、僕自身も困っていました。――そのころは、発達障害の診断を受けられる前ですよね。リトさん:はい。どうしたものかとインターネットで調べるうちに、発達障害という言葉に出合いました。ADHDの特性を見ると、1~10まで自分のことに当てはまると思い、すぐにクリニックにかかり診断を受けたのです。発達障害だと分かって、今のような働き方を続けても未来がないのではと感じ退職しました。次にまた似たようなところに就職しても、同じところでつまずくのは分かっているから、生き方をガラッと変えないといけないと思ったんです。発達障害と診断されたときが、大きなターニングポイントになりました。発達障害があることを活かした仕事を作ろうとしていたUpload By 発達ナビ編集部――サラリーマンを辞めて、最初から葉っぱ切り絵で大成功!というわけではなかったですよね。リトさん:はい。自身の障害に関する発信用のアカウントを持ち、SNSで発信することから始めました。発達障害のことを世に広めたい、同じような苦労をしている人の助けになる仕事がしたいと思っていたのです。はじめのうちは、テキストのみでした。専門書を何冊も読み込んで、難しいことを分かりやすい言葉にかみ砕いて140字にまとめて発信する、というスタイル。ADHDの当事者にしか分からないことが僕には分かる、ということを発信し続けたら、そこから何か仕事のオファーがあるのではと思っていたのです。毎日発信することが就活代わりでした。――アートでやっていこうと方向転換したきっかけはなんでしょうか。リトさん:ハローワークで紹介された就職支援講座を受講中、課題をやる時間が余ったときにプリントの端に小さく細かい集合体の絵を描いていたんです。それがなんだか面白かったので、今度はノートにびっしり書いてみた。発達障害の過集中を使うと、こんなこともできるんだ!という発信ができると気づいたんです。これまで絵の勉強をしたことはなかったし、アーティストとしての発信というよりも、「ADHDの特性によって、こういうことができる」ということを伝えたかったのです。Upload By 発達ナビ編集部リトさん:最初は家族からも反対されましたよ。アートなんかで食えるわけがないって。実家暮らしとはいえ、貯金も切り崩して残金2万円を切り、1日も早く家にお金を入れないと、と焦っていました。親にも申し訳なかったし、先が見えない中で家にこもって毎日絵ばかり描いている状況は、何より自分が怖かった。とにかく、どうやったら作品が売れるようになるのかをひたすら考えていました。ただ、バイトしながらでは集中できないので、この間はほんとに働いていません。ひたすら、過集中の特性を活かして普通なら1日では描ききれないようなものを1日で描き、それを発信する日々でした。葉っぱ切り絵を始めたのが、2020年1月。急激にバズったのがその年の8月なので、その間8ヶ月、「いつか売れる」と思いながら作品をつくり続けていた期間がいちばんつらかったですね。8ヶ月は短いと、あとから振り返れば思うかもしれないけれど、その間、1円も稼ぐことはできず、失業給付金の期限も迫ってくるなかプレッシャーは相当なものでした。弱みを輝かせられる場所を見つけて成功する、ロールモデルになりたいUpload By 発達ナビ編集部――そんなプレッシャーがあっても、よく耐えましたよね。リトさん:ただサラリーマンをやっていただけのお金もコネもスキルもない30過ぎの人間が、自身の障害を武器にアートの道でゼロから挑戦する。そんな前例のないチャレンジはとにかく孤独で毎日が不安でした。でも、前例がないからこそ僕自身がこの道を開拓して一つのロールモデルになりたいと思ったんです。過集中によって生み出すアートで食べていけるようになったら、発達障害であることを逆に活かして活躍できるという証明になる!と信じていたんです。ADHDやASDのお子さんを育てる親御さんから「うちの子も診断を受けて、どう育てたらいいかわからないと思ったときに、こういう生き方もあるんだと思えました」と言われたときには、僕は背中を見せなくてはいけないと思いました。――こうなるんだ!という強い意志が、実現させたんですよね。すごいです。リトさん:切り絵アートの前にも、スクラッチアート、粘土に絵付け、白い紙袋に絵を描くとか、いろいろやったけど、それらはうまくいかず、うまくいかなければ次を試してきました。趣味として自分が作りたいものを作るのであればそれでもいいですが、お金を稼ぐとなると、僕だけが満足していてもしかたないのです。SNSでヒットするには、しつこく続けることが必須条件ですが、これだけしつこくやってこれたのは、切り絵が自分に合っているから、でもありました。それでも、ただの切り絵だったら、僕よりもっとすごい人たちもいて、SNSに投稿してもあっという間に埋もれてしまう。そこで、ネットで「切り絵種類海外」とかのキーワードでたくさん調べて、たまたまスペインの人がやっている葉っぱ切り絵を見て、これだ!と思いました。「自分もこれをつくりたい!」と思い、すぐに葉っぱを拾ってきて、その日から始めました。こうしていろいろやってはみたけれど、一貫していたのは「過集中によってできた作品」ということ。子ども時代の魚の小骨を1本1本とるのが好きだった、その集中力があったからこそ、なんです。――それにしても見れば見るほど細かいですよね。カッターだけで切っていくんですか。リトさん:そうですね、普通のカッターより細いデザインナイフを使っています。慣れればそんなに難しくはないですよ。大人はみんな「これは自分にはできない」と言うけれど、子どもはやってみたいと言います。やると意外とできるものなんですよ!もったいないなと思うのは、子どもがやりたいと言っているのに、「あなたにできるわけないでしょ」と、大人がやらせないこと。こういうときに、子どもの可能性の芽をつぶしてしまうんだなと思います。――集中していても、それが素晴らしいことだと思えなくてやめさせてしまう。無駄だからやめなさいとか言ってしまいがちかもしれませんね。リトさん:親は、子どもの強いところよりも弱いところをなんとかしよう、弱みをカバーしようと考えてしまいますよね。僕の作品は、弱みの部分を隠すのではなく、弱みを強みとして生かせる場所を見つけることで生まれたんです。もし、僕が小さいころから、味噌汁が冷めるまで魚の小骨をとっているようなころから、その面を伸ばすような教育をされていたら、もっと若いころからいろいろな芽が出た可能性があったんじゃないかとも思っています。子ども時代は、大人になるための準備期間じゃないUpload By 発達ナビ編集部――リトさんの作品は、心根のやさしさやあったかさがありますよね。そこは、温かい子ども時代の記憶があるからなのでしょうね。リトさん:ある意味子どもっぽい。それが僕の個性です。それは、子どものころから自分の好きなことを親に否定されずに育ててもらってきたからこそ生まれる世界なのだと思います。僕のこの作品に反映されているのは、子どものころに連れて行ってもらった遊園地の記憶や、1日何時間もやっていたゲームのストーリー、そういうものが随所に反映されています。無駄なことなんて一つもないんです。今まで経験してきたさまざまなことが、どこかでアウトプットされていくものなんです。子どもには、今熱中できることをさせて、将来大人になっても「あのころ楽しかったなぁ」と記憶に残る体験をさせてあげることが大事だと思っています。――楽しい、おもしろいと思っていたことが、人生の中で生きてくるんでしょうね。リトさん:やりたくないのに無理やり詰め込んだことは、生きてこないもの。だけど、本当に楽しかった記憶は残ります。将来のことを心配して、「今のうちにこれやっておかないと」ということではなく、目の前にいるこの子が、何を楽しんで熱中するのかを、今を見てあげてほしいです。子ども時代は、大人になる準備期間じゃないってことですよね。これから先のこと。発達障害のある子どもと一緒に作品を作っていきたいUpload By 発達ナビ編集部――私たちも、リトさんの作品が今の時代に生まれてくれてよかったと思っています。リトさん:自分がしていることが人の役に立ったと胸を張って言えることが、ようやくこの歳になってできました。「寝る前に必ず僕の作品を見てから寝るんです」と言われたり、「朝起きてスマホを開いて作品を見ると、1日頑張ろうと思う!」というコメントをいただいたりしたら、やる気が出ないから投稿はお休み、というわけにはいきません。僕自身が、こうしたコメントに助けられています。――今後の活動は、どのようなことを考えていますか。リトさん:活動を始めて1年半、個展も今年の1月からだし、5月にようやく作品集が出たところ。それでもありがたいことに、全国各地から、うちの地方でも個展をやってください!というメッセージがたくさん来るんですよね。ぜひ日本各地、海外も、まだ行ってないところに行きたいです。今は難しいけど、ワークショップなど、直接お客さんと触れ合えるイベントもしたいです。最終的には、こうしたアートを作る人を育てたいと思っています。発達障害がある子どもたちの話をじっくり聞きながら、一緒に作品作りができたらいいなと思っています。取材・文/関川香織撮影/鈴木江実子(リトさんより)できあがった作品は、空にかざして撮影するのが僕のこだわりです。光に透かすことできれいに撮れるし、葉っぱがもともとあった自然を額縁にすることで、よりイキイキして見えます。なので、片手で持って撮影するときに葉が倒れず自立するように考えながらカッティングしています。真ん中の太い葉脈を柱にすると、無茶なデザインでカットしても意外と葉っぱは倒れないんです。これは、たくさんの作品を作るうちにわかってきたことです。葉っぱはあらかじめ特殊な液に浸けて加工し、これ以上枯れずに保存できるようにしています。
2021年10月12日切り絵と景色が好きな、Erica(@Erica__kirie)さん。Twitterにこれまでの作品を投稿し、反響が上がりました。Ericaさんは自身が作った切り絵を、太陽の光で輝く緑を背景に撮影。すると、切った隙間から背景が見えて、このような作品に仕上がるのです! #ド直球に言いますがフォローしてください 色んな緑。宜しくお願いします pic.twitter.com/GEc7rPNgL3 — Erica❦ (@Erica__kirie) August 21, 2021 キラキラと輝く緑色の着物やドレス、髪色など、どれも素敵な作品へとパワーアップ!自然の色を身にまとうイラストが、とても美しいですね。切り絵をかざす位置を変えれば、柄が変わる自然のデザイン。二度と同じ柄はできない、唯一無二の作品です。投稿には「切り絵と緑がこんなにも合うなんて!」「美しい!」「めちゃくちゃ素敵」といった声が寄せられていました。切り絵を通すことで、普段とは違った自然の美しさが感じられるかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2021年09月30日子供たちから絶大な人気を誇り、夏の風物詩の1つともいえる『カブトムシ』。カブトムシは越冬ができないため、成虫の寿命は1~3か月ほどといわれています。オスの場合は特に短く、1か月半ほどで死んでしまう場合がほとんどです。購入したり、捕まえたりした際、しっかりと飼育したつもりでも、うまくいかなかった経験を持つ人もいるのではないでしょうか。2021年の夏に、とおやまたかし(@TakashiTohyama)さんの息子さんは、初めてカブトムシを飼育しました。夏の終わりが近づき、天寿を全うしたカブトムシ。息子さんは声を上げて泣き、カブトムシを忘れないように絵を描きました。とおやまさんは、それがあまりにも素敵だったため、作品にしたとのことです。『One Summer Life』と題された、素敵な作品をご覧ください。息子が初めてお世話したカブトムシが寿命を全うして死んでしまいました。息子は、カブトムシ君を忘れないように、声を上げて泣きながら必死に絵を書きました。それがあまりにも素敵だったので、息子に頼んで作品にしました。こんな絵かけないなぁ。 pic.twitter.com/HJ0anDVs0q — とおやまたかし (@TakashiTohyama) September 13, 2021 息子さんの、カブトムシへの真っ直ぐな愛情が伝わってくる絵ですね。心がギュッとつかまれます。Twitterで投稿された、この世界でたった1つの作品には、13万件を超える『いいね』と多くのコメントが寄せられました。・なんて素敵な絵…。胸が熱くなります。・息子さんはつらいけれど貴重な経験をしましたね。・気持ちのやさしい、素敵なお子さんに感動しています!カブトムシは息子さんに、『お世話をすることの大切さ』『死というもの』『思いやりの心』など多くのものを与えてくれました。初めての飼育は、間違いなく貴重な経験となったことでしょう。[文・構成/grape編集部]
2021年09月21日ZINEとは手づくりの小冊子のこと。子どもの絵や作品を使って、家族でZINEをつくれば、最高の思い出の品になるはず! ということで、クリエイティブな親子が実際につくった素敵なZINEを見せてもらいました。アイディアを真似して、特別な一冊をつくってみよう! ZINE IDEA#01『ALPHABET』A to Zの英単語とそれにまつわるイラスト図鑑「長男がアルファベットに興味を持ちはじめたので、AからZにまつわる図鑑を制作。例えばAなら、Aからはじまる英単語をいくつか教えて、その中から息子が選んで絵を描いていきました。表紙の墨絵は私が描いたものです。ジャバラ折りにして、横一枚で見られる仕掛けにしたので、広げるとABCの唄を歌い出します」▶お気に入りポイント「慣れない文字まで全部1人で描いて、すごい! 文字も絵も可愛くてできました」川瀬知代さんイラストレーター・絵描き。また「粒粒」の名前でフード活動も行う。長男5歳・次男1歳Instagram:@kawasetomoyo ZINE IDEA#02『papeR paRty』紙や記事、好きなものを自由にまとめた一冊「『TOKYO BOOK FAIR』で、大好きなアーティスト・かわいみさきさんのワークショップに家族で参加。会場には、かわいさんが集めた可愛い素材が沢山あり、その中から娘に選んでもらってつくりました。かわいさんは『上手くつくろうとしないで大丈夫だよ』とアドバイスしてくれて、自由に創作を楽しみました」▶お気に入りポイント「どのページもお気に入り。上手く挟みきれていない不格好な仕上がりも愛着あり!」東谷弥生さんビームス勤務。おしゃれすぎるママとして大人気。趣味のアート鑑賞を親子で楽しむ。長女2歳。Instagram:@yayoi_higashitani ZINE IDEA#03『unser』世界にひとつのアートブック「最近お絵描きが上手になった4歳の娘と一緒に制作しました。描いた絵を切り抜いて、色紙に貼って、本を自由にレイアウトする楽しさも一緒に味わえた気がします。私がつくっているZINEタイトル『meime』はドイツ語で”わたしの”という意味なので、そこから派生して、『unser(わたしたちの)』と名付けました」▶お気に入りポイント「素材からすべて娘セレクト!表紙のスパンコールも可愛くて気に入っています!」岸野恵加さん編集者として活躍する傍、インタビューZINE「meime」の編集長を務める。長男9歳・長女4歳。Instagram:@kemonokeika ZINE IDEA#04『TWIN FIELD NOTE』公園で拾ったものの写真をママがイラストを描いた合作「息子が、石や木の実などを収集するのが好きだったので、何か作品に残せないかな? と思ったのがきっかけです。双子が拾った自然のものに、私がイラストを描きました。まだお絵描きは難しいので、表紙に線を描いてもらいました。ページをめくると大好きな動物が現れるので、絵本のように楽しそうに眺めています」▶お気に入りポイント「道で会った犬のことや、保育園にいる魚など、双子の“今”を記録できました」多屋澄礼さんDJ・ライター・翻訳・POP UPのディレクションなど、カルチャーの多方面で活躍中。長男・長女2歳双子。Instagram:@sumiretaya
2021年09月09日日常の風景がゲームの世界のように見えたら、素敵だと思いませんか。なんと風景の一部を素早くゲームのような世界観・ドット絵にできるアイテムがあります。ドット絵とは、パソコンやファミリーコンピューターなどで表現されるような、目でピクセルが判別できるほど解像度を下げている表現擬態。現実の風景をドット絵に変換できたら面白いですよね。それをかなえてくれるのが、この『ピクセルミラー』です。周辺の景色をドット絵にする水晶「ピクセルミラー」をつくりました。アナログな石だけで、覗き込んだ風景の解像度を下げます。今月販売します。 pic.twitter.com/o3VMbl8svb — ものり/monoli (@Hakusi_Katei) April 9, 2021 水晶部分から覗き込んだ世界の解像度を下げ、ドット絵にしてくれます。制作したのは「日常を科学にする理系アイテム」を販売しているものり/monoli(@Hakusi_Katei)さん。ドット絵や理系をモチーフにしたアイテムを制作しています。ものりさんが開発した『ピクセルミラー』には、4万3000件以上の『いいね』が寄せられ、投稿した動画は1万件以上リツートされています。・発想に脱帽〜!楽しいし美しくて最高だねこりゃあ!・これすごい!背景がドットになるの素敵!覗いてみたいー!流石です!・見てて楽しい。ずっと見ていたいし、色んなのを見て回りたい。ものりさんの才能やアイテムの素晴らしさに感動の声が寄せられました。ものりさん曰く、『ピクセルミラー』のテーマは「アナログとデジタルのあいだ」。「本体は透明な水晶、景色が入って初めて完成する作品です」とのことなので、水晶で好きな景色を覗いて世界観を楽しみたいですね。[文・構成/grape編集部]
2021年08月22日クリエイティブな発想で絵を描く、『スタンプアート』を知っていますか。スタンプアートは、身近なものをスタンプのように使って、絵や模様などを作っていきます。売られているスタンプを利用して、絵を描いていくこともあります。『おもちゃと手作り・遊び・英語絵本』をInstagramで発信しているさとこさんが、家にあるものでできるスタンプアートを紹介しています。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る さとこおもちゃと手作り・遊び・英語絵本(@littlestarsenglish_sapporo)がシェアした投稿 今回、さとこさんがスタンプとして使用したのは以下の5つです。使用したもの:・フォーク・レゴ・気泡緩衝材(通称:プチプチ)・指・トイレットペーパーの芯普段よく使うものばかりですね。トイレットペーパーの芯は、そのまま使ってもスタンプとして利用できそうですが、さとこさんは、ひと工夫加えています。同じ道具を使っても、道具の使い方、押す時の力加減や、道具のスタンプとして使う部分を変えてみることで、違った表現を楽しめそうです。また、道具だけではなく、スタンプを押す際に使う塗料も選ぶこともできます。今回のさとこさんの投稿では、水性絵具を使用していますが、ほかにもスタンプ用のインクやクレヨンなどを水に溶かして使うこともできそうです。アイデア次第で身近なものをスタンプにして、さまざまなものを描けそうですね。絵には自信がないという方でも、スタンプアートなら面白い絵が描けるかもしれません。まだ絵を描けない小さな子供でも、スタンプを押して楽しむことならできるので、年齢の違う兄弟でも一緒に楽しめる遊びになりそうです。[文/AnyMama(エニママ)・構成/grape編集部]
2021年07月24日幼い子供は、自由な発想で自宅の壁や床に絵を描いたり、シールを貼ったりすることがあります。できる限り子供の意思を尊重したいですが、その内容が度を超えていたり、自宅が賃貸だったりすると困ってしまいますよね。母親が考えた『アイディア』に、絶賛の声イラストレーターの、せきやゆりえ(@gonhanamizz)さんの息子さんは、絵を描くのが大好き。息子さんは、ヒマさえあればどこにでも絵を描こうとするそうです。そこで、せきやさんは、生活雑貨などを販売する『無印良品』の模造紙を購入し、壁に貼りました。壁に貼られた大きな紙を見た、息子さんはというと…。暇さえあればどこにでもめちゃくちゃ絵を描こうとするので、無印の模造紙を壁に貼ったらソッコー描きにきた画伯 pic.twitter.com/MRnQhEU6Zz — 7/13〜18個展せきやゆりえ (@gonhanamizz) June 19, 2021 まるで画伯のような姿勢で、すぐさま絵を描き始めたのです!色鉛筆が入った箱を片手に、のびのびと絵を描く息子さんの姿に心が和みますね。時には、せきやさんに「ミッフィーや星を描いてほしい」といって、絵を描くようにうながすことも。せきやさんの行動に対し、ネット上では「素敵。これはナイスアイディア!」「すでにプロの風格を感じる」「才能が花開きそう」といったコメントが寄せられています。「やったらダメ」と否定されるのではなく、自由に絵が描ける場所を提供された息子さんは、心から嬉しかったことでしょう。息子さんの想いを尊重しようとする、親の愛情がこもったアイディアは、多くの人の心に残りました。[文・構成/grape編集部]
2021年06月22日絵とトロンボーンを担当する日下(くさか)明さんと、ピアノと言葉、展示会場のBGMを手がける谷口有佳さんによる、絵と音と言葉のユニット・repair。絵本の制作など活動が多岐にわたる2人の個展「イディオムの鳥」が始まる。「『イディオムの鳥』というタイトルには、言葉が繋がり、新しい意味が生まれる慣用句(イディオム)と、解放されて羽ばたいている鳥のイメージが重なったことがきっかけで辿り着きました。ただ、いろいろな解釈があるので、その余白を感じていただければ」(谷口さん)展示空間を彩るのが日下さんの作品。物語を想像させる絵は、全体のトーンは決して鮮やかではないのに、観る者の心をほぐし、不思議とあたたかい気持ちで満たしていく。「描く時には、行動の前後に意識を向けるようにしています。例えば、“本を読む”姿を描こうと思った時に、実際に読んでいるところではなく、“本を読もうとしている”姿を描くような。そうすると絵に奥行きが出る気がします。大事にしているのは“相反する世界”を同居させること。日常に少しの空想を加えることで、現実と非現実の境界を曖昧にし、観る人によって様々な捉え方をしてもらいたいです」(日下さん)repairの制作は、全体のテーマを照らし合わせた後、谷口さんが言葉を書き、途中からは対話をしながら日下さんが絵をつけていくスタイル。だからこそ、柔らかく混じり合った2人の感性が伝わってくるのかも。repairの音楽も楽しむことができる贅沢な空間で、空想の世界に心を飛ばしてみて。絵と音と言葉のユニット「repair」個展「イディオムの鳥」にじ画廊東京都武蔵野市吉祥寺本町2‐2‐105月20日(木)~6月1日(火)12時~20時水曜休無料TEL:0422・21・2177※『anan』2021年5月19日号より。All Pictures ©Akira Kusaka(by anan編集部)
2021年05月17日妖艶であったり、グロテスクであったり、ときにはエロティックであったりと、心に不穏なさざ波を立たせる絵を集めた展覧会『あやしい絵展』が、東京国立近代美術館で開催されている。人々の心を引きつける「あやしさ」の魅力とはどのようなものだろうか?この世には、単なる「美しさ」という言葉だけでは語れない美術作品が数多くある。同展はそのような作品のなかから「あやしい」という概念に着目。幕末から昭和初期に制作された絵画、版画、雑誌や書籍の挿図などからあやしい作品を取り上げ、紹介していくものだ。展示会場冒頭で展示されているのは生人形(いきにんぎょう)。幕末から明治期にかけて、主に見世物小屋のコンテンツの一つとして制作されていたリアリティあふれる人形だ。展示されている安本亀八の《白滝姫》も、憂いのある表情が人々をひきつけている。このほか、1章の「プロローグ 激動の時代を生き抜くためのパワーをもとめて」では、幕末〜明治時代に描かれた「無残絵」なども展示されている。安本亀八《白滝姫》1895年頃続く第2章「花開く個性とうずまく欲望のあらわれ」では明治から大正の「あやしい」絵が立て続けに紹介される。合わせて、当時の芸術家たちに多大な影響を与えたアール・ヌーヴォー、そしてラファエル前派の作品など、西洋の絵画も展示されている。(左)アルフォンス・ミュシャ《ジスモンダ》1895年、(右)ダンテ・ガブリエル・ロセッティ《マドンナ・ピエトラ》1874年(手前)与謝野晶子『みだれ髪』藤島武二 装幀 1901年明治に入り、加速する近代化・西洋化は芸術面にも大きな影響を与えた。宗教画や神話画など伝統的な手法と技法で表現すること、人々のごくごく個人的な体験や感情を表現することなど、西洋では数百年かけて発展してきた表現の技法や考え方は、まとまって一気にもたらされ、芸術家たちはそれぞれの表現を模索するようになっていく。そして時代は進み、明治30年以降になると、印刷技術の発展により絵葉書やポスターが普及。「美人」のイメージが大衆に共有されるようになる。この流れのなか、芸術家たちは本質的な美とはなにかを追求。それぞれの手法で、魅力を持つ女性たちを描きはじめるようになっていった。展示風景例えば、甲斐庄楠音は、女性の表情の奥底にある感情まで見えるような絵を描き、島成園は顔に痣のある女性が持つ、強い意思を描こうとしている。甲斐庄楠音《畜生塚》(1915年)左から甲斐庄楠音《幻覚(踊る女)》1920年頃、《舞ふ》1921年、《横櫛》1916年頃島成園《無題》1918年岡本神草の《拳を打てる三人の舞妓の習作》は、展覧会に間に合わせるため中央部分のみトリミングした作品だ。そのため、中央部分の女性の顔立ちまわりだけ緻密に描かれており、周囲とのコントラストが印象的な作品となっている。岡本神草の《拳を打てる三人の舞妓の習作》1920年北野恒富《道行》1913年「あやしい」は、妖しい、妖しい、奇しいなど様々な漢字を充てることができ、さまざまな形で解釈が可能な言葉だ。会場にはこのほかにも、上村松園《炎》(東京会場のみ4月4日まで展示)や、鏑木清方《妖魚》など、さまざまなあやしい作品が揃っている。会場を訪れて、自分の好きな「あやしい」絵を見つけだしてほしい。取材・文:浦島茂世【開催情報】『あやしい絵展』3月23日(火)~5月16日(日)、東京国立近代美術館にて開催
2021年04月01日あなたは普段、絵を描きますか?絵の描き方を答えるだけで、あなたの恋愛傾向が分かります。Q.人物を描くとき、あなたはどこから描きはじめますか?A:輪郭から描くB:目から描くC:髪型から描くD:体のあたりから描く診断できること『「絵の描き方」で分かるあなたの恋愛傾向』最初に描き始めるポイントは、あなたの恋愛で意識の向きやすいポイントを意味します。この心理テストでは、そんな「絵の描き方」からあなたの恋愛傾向を診断します。A:体裁を考えるタイプ輪郭、つまり枠組みから入るあなたは、体裁を考えて恋をするタイプです。つい形から入ろうとして、外見や肩書きで相手を決めてしまうこともあるのではないでしょうか?両親や周りを喜ばせる恋愛が得意なタイプでもありますが、時には自分の気持ちを優先するのも良さそうです。B:信頼を大事にするタイプ心を表す目から描くあなたは、信頼のある恋愛をしたいタイプのようです。何かあったら話し合い、困った時は協力するなど、常にお互いを理解して信頼したいという考えを持っています。時に重い恋愛になってしまう事もありそうですから、適度な距離感を意識すると良いでしょう。C:理性で恋するタイプ髪型、頭から絵を描き始めるあなたは、頭で考えて理性で恋をするタイプです。なかなか心が燃え上がらず、結果として恋愛に苦手意識を持ってしまう人も多いタイプでもあります。考えすぎず、相手に心を開いてすべてを委ねることができれば、驚くような大恋愛ができそうですよ。D:色気で繋がるタイプ体のあたりから描くあなたは、体の関係や色気で繋がるタイプのようです。ついつい歯止めが効かなくなってしまい、禁断の恋を経験したことがあるという方もいるのではないでしょうか?自分だけを深く長く愛してくれる男性に出会うことができれば、温かい愛を感じることができそうですよ。いかがでしたか?人それぞれ絵の描き方が異なるように、恋愛も千差万別です。ぜひ今回の記事も参考に、あなたらしい恋愛を知って、素直に生きてみてくださいね!(恋愛jp編集部)
2021年01月28日誰もが一度はやったことがある『絵しりとり』。『絵しりとり』とは、順番に絵を描いて言葉を使わずに『しりとりゲーム』を行うものです。相手が何を書いているのか汲み取るのが難しく、しりとりよりも少し難易度が高めでしょう。@IlllIlllIlIlIllさんが、友人と絵しりとりで遊んだ時のこと。しだいに、思わぬ方向へ進んでいったといいます。その時の絵をご覧ください。友人と絵しりとりしたけどなんか思ってたのと違うゲームだった pic.twitter.com/dS9NF00SSB — ِ (@IlllIlllIlIlIll) October 1, 2020 細かい点々だけで、絵しりとりが進んでいる!?りんご、ごま、マラカス…と通常の絵しりとりでスタート。しかし、『白ごま』あたりから様子がおかしくなってきます。細かな点だけで進んでいく絵しりとり。点の大きさに若干の変化はあるものの、まったく見分けがつきません!史上最高難易度の絵しりとりには、大きな反響が上がりました。・爆笑した!これなら絵心がない人でも永遠にできる。・ある意味天才だと思う。粉ものってこんなに種類があったのか。・めちゃくちゃ絵のクオリティが高いと思って見ていったら、そのあとめちゃくちゃ簡単になってて笑った。点だけでゲームを続けるのは、絵しりとりならではの面白さがありますが、以心伝心の仲でないと難しそうですね![文・構成/grape編集部]
2020年10月04日しりとりのルールにのっとり、紙に描かれたイラストを頼りに交代で絵を書き進める『絵しりとり』。家族や友人と遊んだ経験がある人もいるのではないでしょうか。イラストが示す言葉に悩んだり、しりとりがうまくつながらなかったりしますよね。『絵しりとり』で盛り上がる3兄妹3児の母親である、えむしとえむふじん(@mshimfujin)さん。子供たちの絵しりとりの様子を描いた漫画を、4日間連続でTwitterに投稿しました。絵しりとりで盛り上がる3兄妹の様子をご覧ください #コミックエッセイ pic.twitter.com/0C5nyzno2m — えむしとえむふじん@『小学生エムモトえむみの勝手きままライフ』発売中! (@mshimfujin) August 19, 2020 次女が「ん」でゲームオーバーにならないよう、フォローする長女。自信満々で描いた「パフパフ」と音がなるラッパのおもちゃの絵は、長男や次女にも母親である投稿者さんにも伝わらず、ショックを受けていました。その後も、絵しりとりは続きます。コイツ・・・多分動くぞ 絵しりとり編② #コミックエッセイ pic.twitter.com/XTmpL5jpI9 — えむしとえむふじん@『小学生エムモトえむみの勝手きままライフ』発売中! (@mshimfujin) August 20, 2020 次女が描いた人間のような絵に、翻弄される長男と長女。「ウデが外れる」というヒントでも分からない2人に対し、次女がため息をつきながら答えを明かします。「これはプラモデル」人間にしか見えない絵に「分かるか!」と、心の中でツッコミを入れる2人。3兄妹のやり取りに、クスッとさせられます!では、プラモデルの右隣に描かれた絵が何かを想像して、続きをご覧ください。『プラモデル』の後に描かれたのは…?見えないものが見えるってヤツは信じられない絵しりとり編③ #コミックエッセイ pic.twitter.com/UWI0GppaUX — えむしとえむふじん@『小学生エムモトえむみの勝手きままライフ』発売中! (@mshimfujin) August 21, 2020 長男と長女は、次女の描いた絵が再び分からなくなりました。ギブアップして答えを聞くと、正解はまさかの『時の流れ』。次女には、時の流れが川の流れのように見えているようです。果たして、3人のしりとりはどのような結末を迎えるのでしょう。サービス精神が旺盛だと良いというワケではない絵しりとり編 (完) 全4話 #コミックエッセイ 最後の絵はブログにもつけてなかったやつで、描いた本人たちもナニを描いたか覚えてませんとりあえず「こなごな」にしてこの絵しりとりは終わりにした模様前のお話(③話目) pic.twitter.com/XfasBEjILO — えむしとえむふじん@『小学生エムモトえむみの勝手きままライフ』発売中! (@mshimfujin) August 22, 2020 「意外なものを選びつつ、絶妙な分かりにくさで絵を描く。それが絵しりとりのうまさやねんで!」絵しりとりの楽しみ方を熱弁した長男。正解としてのギリギリの範囲を攻めると、より一層楽しめるのだといいます。最後は「こなごな」という回答で、絵しりとりが終了したそうです。【ネットの声】・食べていたカレーを吹き出しました。最初から最後まで面白すぎた!・特に妹ちゃんの回答が斜め上!子供の発想はすごいですね。・みんなセンスが飛び抜けすぎている…!投稿者さんいわく、「子供たちは勝負という感じではなく、楽しむためにやっていた」のだそう。互いの絵を考察し合った3人は、遊びながら想像力を高めることができたかもしれませんね![文・構成/grape編集部]
2020年08月22日小学生になると、図工の授業や理科の観察の勉強で絵を描く機会があります。絵を描くことが苦手になってしまった小学3年生の息子があることをきっかけに、描くことに夢中になり上達していきました。そこで、幼児絵画インストラクターの経験をもとに、息子と取り組んだ簡単に始められる練習方法を紹介します。絵を描くことが苦手になった理由小さい頃からお絵描きや工作遊びが大好きだった息子。小学生になってから絵を描くことが苦手になったのは、図工の授業や理科の授業で、絵が評価の対象になるという経験をしたことでした。自由に描くだけではなく、目的に沿った表現をするということに苦戦して自信をなくしてしまい、絵を描いたり工作することが楽しめなくなりました。そんな息子を見ていてなにかできることはないかと思いましたが、無理に絵を描くことを勧めたりすることは逆効果になると思い、「描きたい!」という気持ちになるまで見守ることにしました。絵が上手になりたい!と息子が思ったきっかけはマンガしばらく絵を描きたがらなかった息子にある日、「絵の描き方を教えて!」と相談されました。見守っていた私からしたら嬉しい相談。その動機の理由は、好きなキャラクターを描くことが小学校で流行っていて、自分も友達のように上手に描けるようになりたいと思ったからということでした。そこで、マンガの写しから絵を描く練習をしていくことにしました。漫画を描く練習をしていたら図工の時間も楽しくなった絵を描く練習というよりは、目当てのマンガのキャラクターを描きたい!という息子の気持ちを優先して練習をしていきました。【写し紙を使って描く】描きたいキャラクターの絵の写し描きからはじめました。無料ぬりえダウンロードなどを利用して家のプリンターで印刷をして、裏から絵をなぞり描きをする方法が手軽でおすすめ。写し描きを続けていくことで、線の引き方や形をとらえられるようになります。【模写をする】写し描きに慣れてきたら、今度は描きたいものをよく見て観察しながら模写していきます。はじめはどこから描いたらいいのかわからない様子だったので、バランスを把握することからはじめました。身体全体を描くのが難しければ、イラストの顔だけを描く練習からはじめてもいいですね。また、描く対象物をよく観察して特徴を見つけるという作業も大切です。写し紙で描く練習を毎日2、3枚、約1週間続けました。その後、模写をする練習を1週間ほど続けたら、ひとりで上手に見本を見なくても好きなキャラクターが描けるようになりました。絵を描くことがまた楽しくなり、前よりも図工の授業の苦手意識もなくなりました。そして、理科の授業で描いてきた植物の観察の絵が上達していてびっくり!先生にも褒められて自信がついたようでした。好きなキャラクターを描く練習だったら夢中になって取り組める子どもが多いと思います。絵は練習すれば上手になります。もし絵が苦手というお子さんがいたら楽しみながら、実践してみてはいかがでしょうか。<文・写真:ライターやまさきけいこ>
2020年08月09日全48枚の札に、日本の12か月折々の花が、4枚ずつ描かれているのが特徴の『花札』。猪鹿蝶や三光など、役の札を集める『こいこい』のルールで遊んだことがある人もいるのではないでしょうか。『花札』にハマった娘が…?@jun1sさんは、「次女に花札の『こいこい』を教えたところ、やたらハマった」といい、ある画像をTwitterに投稿しました。どうやら、次女が花札の札を模して描いたイラストのようですが、完成した絵が見た人々を唸らせる出来なのです。その作品を順番にご紹介します。梅・短冊(梅に赤短)『梅・短冊(梅に赤短)』のイラストでは、札の短冊につづられた「実に素晴らしい」という意味を持つ「あかよろし」が、「あの、よろしいですか」と問いかける文章に!追加で描かれている短冊に「いいよ」と返事が書かれていました。この後に続く会話が気になりますね。柳にツバメ『柳にツバメ』では、柳の葉がオバケとして描かれていました。ツバメが「キャー」と声を上げながら怖がっている様子に、クスッときます!松にツル『松にツル』の絵では、凛々しい顔のツルが「あ、あんたのことなんかっ別に好きとかじゃないんだからっ」と、頬を赤らめているようです。本物の札を見ても、ツンデレなツルにしか見えなくなりそう…!紅葉にシカ『紅葉にシカ』では、色鮮やかな紅葉が、任天堂の人気キャラクター『星のカービィ』として描かれていました。降ってくるカービィたちを見て、言葉にならない驚きの表情を浮かべるシカもかわいいです。桐に鳳凰『桐に鳳凰(ほうおう)』の札のイラストでは、中国神話の伝説の鳥である鳳凰が、桐を「おいしそう…」と見つめています!札の役名を覚えるためか、鳥の羽には「五光のやつ」と文字が書かれていました。次女に花札(こいこい)を教えたらやたらハマって、花札の絵を描き始めたのがこちらです。親バカだけど最高w pic.twitter.com/iPOQKfOto2 — jun1s (@jun1s) July 24, 2020 投稿者さんの次女が描いたユーモアあふれる絵を見た人からは、「娘さんのイラストの花札を商品化してほしい!」「控えめにいって最高」「子供の想像力は無限大…」と、称賛の声が上がっています。ちなみに、次女はオリジナルの札として、『竹に短冊』という作品も描いていたのだそう。「あかよろし」と言葉のリズムを合わせたような『身だしなみ』と書かれた短冊に、心が和みますね。次女の独自の目線で描かれた絵の数々は、花札が好きな人だけでなく、多くの人々の心を惹きつけました。[文・構成/grape編集部]
2020年07月29日身長差が20cm以上もあるカップルは、写真を撮るときは少し身長差に苦労するかもしれません。そこで、身長差カップルだからこそ絵になる身長差を生かしたフォトショットを紹介しましょう。映える!身長差を強調する最強フォトショットあえて身長差を強調するフォトショットを撮影してみるのも写真映えのポイントになりますよ。背の高い彼が彼女の後ろに立つことで、二人の身長差が際立ちます。また、彼が彼女の肩や腕に腕を回し、ハグをすることで彼の包容力をアピールすることができます。これは身長差のあまりないカップルの場合絵にならないので、周囲からも羨ましがられるカップルフォトになることは間違いないです。広角で写真を撮るときは、二人はできるだけ距離を近くし、前後または左右に並ぶようにすると良い写真に仕上がります。ピッタリ引っ付いてラブラブフォトショット二人がピッタリと引っ付いているフォトショットというのは、二人の身長差だけでなく、親密さをアピールするカップルフォトに仕上がります。彼女が彼に抱きついたり、彼の後ろから顔をひょっこり出している写真は、彼女の可愛らしさと彼の大きさを強調する写真になります。また、彼が彼女の身長に合わせて背を屈めている姿というのは優しい印象を与えてくれるものです。二人とも座った状態で彼の足の内側に彼女が入り込むポーズは、大きい彼に小さな彼女が守られているという感じに胸がキュンとしてしまうかも!段差や椅子を使ったフォトショット彼女の小ささ、そして、彼の大きさを強調するフォトショットは、段差や椅子を活用することで可愛らしい身長差カップルのフォトを撮影することができます。お互い向かい合い、彼女は彼よりも高い位置に立ちます。20cmから30cmの段差や椅子に立つと、二人の身長は自ずと同じくらいになるため、同じ目線で写真を撮ることができるのです。いつもは身長差があるので彼が彼女のおでこにキスをしますが、椅子や段差を利用すれば、小柄な彼女が彼のおでこにキスをしたり、向かい合ってキスをする可愛らしい写真を撮影できますね。逆に、背の高い彼が椅子に座り、彼女が立つというフォトショットも身長差カップルだからこそ絵になるのです。身長差を生かした写真身長差があるカップルだからこそ、あえて身長差を強調するフォトショットというのは絵になるものです。段差や椅子などをうまく活用することで、身長差のあるカップルだからできるかわいいカップルフォトに仕上げることができるのです。小さい彼女の可愛らしさ、彼の包容力を写真に収められます。
2020年07月05日どの時代も、ファッションにはその時の流行りがあるもの。ファッション誌を読むと、今後流行るコーディネートの特集が掲載されていますよね。ファッションの変化を描いた、さといも屋(@petit_flare)さんのイラストがTwitterで話題になっています。以前、さといもさんは『2017年と2007年の女子高生を比較した絵』を投稿し、多くの人から共感の声が寄せられました。『今のJK』と『昔のJK』はどれだけ違う?比較した絵に「めちゃくちゃ分かる!」さといもさんが新たに描いたのは、女性のファッションの変化。2020年と2010年に流行した女性のファッションの特徴を見事にとらえた、1枚のイラストをご覧ください!クリックすると画像を拡大します10年前と今の女の子のファッションの違い(それぞれの時代に特徴的なファッションを対比的に描きましたがあくまでも一例です) pic.twitter.com/8DlDRclW0e — さといも屋@活動縮小中 (@petit_flare) June 25, 2020 2010年代はスタイルをよく見せるためにスカートを短くして足を出したり、ウエストを高く見せたりするファッションが流行していました。また、全体的に彩度の高いものや、派手な柄などの華やかな服を着ることがオシャレとされていましたよね。さといもさんは最近の流行ファッションを見ていると、「10代とアラフォーの主婦が似たような服装をしていて、ファッションに年齢の垣根がなくなってきている」と思うそうです。現代は落ち着いた色合いで露出が少なく、体型をカバーするファッションが好まれているためかもしれませんね。投稿は拡散され、性別問わず多くの人から共感する声が寄せられました。・右のファッションが流行ってからもう10年も経ってることにビックリだよ…。・2010年頃は『森ガール』って言葉をよく聞いたような。・華やかな右のファッションもいいけど、シンプルで深みのある左のファッションも好きだな。「ファッションの流行は繰り返す」というのは、よく聞く言葉。現代のファッションは1990年代のリバイバルといわれています。2010年に流行したファッションも、いつか再び流行るかもしれませんね![文・構成/grape編集部]
2020年06月26日ベビーカレンダー編集部がおすすめの「妊娠・出産・育児マンガ」をご紹介♪ 今回はInstagramのフォロワー5万人超のユウコトリトリ(@yuko_toritori)さん。小学生と保育園児の3きょうだいを育てるワーママさんです。 今回は、子どもに「お母さんの絵」を描いてもらったときのエピソードです。 「おかあしゃんの、ねずみ色の服だよ❤️」と屈託のない笑顔で言われました。 細部も切り抜き、仕上がりにこだわった作品です。 お母さんがいつも着ている部屋着をちゃんと見ていたのですね! 大好きなお母さんだからこそ、着ているものも印象に残っていたのでしょうね♡ ユウコトリトリさんの育児エピソードは、Instagramやブログなどから更新されています。そして、書籍「カエル母さん」が発売!ぜひチェックしてみてくださいね。 この投稿をInstagramで見る ユウコトリトリ(@yuko_toritori)がシェアした投稿 - 2020年 4月月22日午前6時55分PDT 著者:イラストレーター ユウコトリトリ2007年、2011年、2015年生まれの騒がしい三姉弟を子育て中のワーママ。Instagramにて、育児あるあるや日常の小ネタをカエル漫画でゆるっと更新中!
2020年06月17日児童書などの装丁や挿絵を手がける、イラストレーターの橋賢亀(@katsukame)さんが、1枚の絵をTwitterに投稿。大きな反響が上がりました。公開されたのは、橋さんが高校生の時に水彩で描いた祖母の肖像画。当時、「何も得意なことがない子供だった」という橋さんの背中を押すことになった絵をご覧ください。高校生の時に描いた祖母の絵何も得意なことがない子供だったのですが、当時先生にえらい褒められて、まさか?俺にむいてることがあるのか…?と思ったのでした pic.twitter.com/Xuuf4fBwnc — 橋賢亀 (@katsukame) June 1, 2020 「うちの祖母は本当にかわいいおばあちゃんでした」とつづった橋さん。絵を先生に提出すると絶賛されたため、「まさか?俺にむいてることがあるのか…?」と驚いたそうです。祖母の笑顔を描いた作品は、見る人々の心をわしづかみにしました。・何も知らない自分にも「いいおばあちゃんだな」って伝わる。・目が離せなくなる。ずーっと見ていたい。・自分の祖母を思い出して涙が…。・生まれて初めて絵を見て泣きました。橋さんの祖母は、このような愛情深い表情をいつも孫に向けていたのでしょう。祖母と孫の関係も垣間見える1枚に心打たれます。イラストレーターの道に進んだ橋さんのことを、今でも変わらぬ笑顔で見守り続けているはずです。[文・構成/grape編集部]
2020年06月11日小さな頃に誰もが熱中したぬり絵。色鉛筆やクレヨンで無心になって色を塗っていくと、かわいいプリンセスやアニメのワンシーンが生き生きと蘇る。そんなぬり絵の楽しみが、世界中の大人たちの間で密かにリバイバルしているかもしれない。今や“Stay Home”がグローバルな合言葉。そんな中、リアルな作品鑑賞に代わって、美術館が発信するコンテンツに注目が集まっている。その一つがコレクションのアーカイブから生まれた「ぬり絵」。オランダにあるファン・ゴッホ美術館のウェブサイトでは、ゴッホのマスターピースをモノクロに変換した画像がダウンロードできる。アール・ヌーヴォーを代表する画家、ミュシャが描いたシンボリックなポスターやカレンダーの画像も、同様にミュシャ財団が提供している。いずれも無料で、思いのままに色を塗れば、まるで自分の作品のように表現できるのが魅力。後でオリジナルと見比べてみても楽しい。家にプリンターがない人はネットプリントを活用したり、タブレットのお絵かきにもおすすめだ。ゴッホとコラボ気分が味わえそう。ゴーギャンと共同生活をした家で描いた「アルルの寝室」。Vincent Van Gogh, ‘The Bedroom’(1888) Van Gogh Museum, Amsterdam長く行方不明で2016年に発見された作品も。Vincent Van Gogh, ‘View of the Sea at Scheveningen’(1882) Van Gogh Museum, Amsterdam代表作「ひまわり」。ゴッホになった気分で大胆に塗ってみて。Vincent Van Gogh, ‘Sunflowers’(1889) Van Gogh Museum, Amsterdam夢見るミュシャの世界を私の色で。植物のつるのように渦巻く特徴的なヘアスタイルは、さて何色が似合う?Alphonse Mucha, Poster for ‘Salon des Cent 20th Exhibition’(1896) Mucha Foundation©Mucha Trust 2020装飾的にデザインされた百合の花。細密な線を塗り分けていくのも大人のぬり絵の醍醐味。Alphonse Mucha, ‘Documents Decoratifs:linedrawing for Plate 33, featuring lily motifs’(1901‐1902) Mucha Foundation©Mucha Trust 2020※『anan』2020年5月20日号より。文・松本あかね(by anan編集部)
2020年05月15日EXILE TETSUYAがプロデュースを務める「AMAZING COFFEE」にて、スペシャル企画「ぬり絵バトルオーディション」が開催されることが15日、明らかになった。同企画は「アメコでうち活キャンペーン第5弾」として発表、5月22日~5月31日の期間中に開催される。スペシャルコラボレーションとしてEXILE TAKAHIROがぬり絵のデザインを担当した。新型コロナウイルスの影響を受け、この事態の終息を祈り1日でも早くLDHのエンタテインメントをファンの皆様にお届け出来るように願い、自宅でもAMAZING COFFEEを楽しんでほしいという想いから、「アメコでうち活キャンペーン」を開催。これまでにAMAZING COFFEE ONLINEでしか購入できないアイテムの販売や、ぬり絵企画などを実施している。参加者は、開催期間中にAMAZING COFFEEのオフィシャルホームページから絵柄のダウンロードし、色付けしたぬり絵を「#AMeCO」「#ポシト君」「#ぬり絵」のハッシュタグを付け、ペンネームを添えてInstagramに投稿。投稿された素敵な作品の中から“遊び心があったで賞”などと題し、受賞者へは、nstagramのダイレクトメッセージで連絡が行く。数名に「アメコのうち活セット」が贈呈され、投稿されたぬり絵はInstagramのAMAZINGポシト君アカウントにて随時紹介される。
2020年05月15日鎌倉時代の名品である《佐竹本三十六歌仙絵》。離ればなれとなった断簡を100年ぶりに集めた特別展『流転100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美』が、11月24日(日)まで京都国立博物館で開かれている。「歌仙絵」とは、歌人・藤原公任(966~1041)に選ばれた三十六人の優れた歌詠み人たち「歌仙」の肖像画のこと。鎌倉時代以降、数多く描かれた歌仙絵の中でも、旧秋田藩主・佐竹侯爵家に伝わった歌仙絵は、《佐竹本三十六歌仙絵》と呼ばれる。かつて2 巻の絵巻物として伝わった《佐竹本三十六歌仙絵》は、その後売りに出され、大正8 年(1919)に当時の財界人たちが絵巻を一歌仙ずつ分割して共同購入。以降それぞれの歌仙絵は流転の道を歩むこととなった。今年2019年は、この《佐竹本三十六歌仙絵》が分割されて、ちょうど100年を迎える。担当研究員の井並林太郎(京都国立博物館研究員)は「これまでも《佐竹本三十六歌仙絵》の展覧会は開かれているが、本展では過去最大となる31 件を公開しており、今後開かれないかもしれない」と語る。さらに、分割する際に使った籤(くじ)やくじ引きの舞台となった建物である応挙館の襖(ふすま)といった当時を知るための資料、また、他の歌仙絵や異なる時代に描かれた三十六歌仙絵によって、幅広く作品について知ることができる。第1章は、《佐竹本三十六歌仙絵》が生まれる以前である、平安時代の名筆と国宝《三十六人家集》を紹介する。名筆、古筆を展示し、ひらがなの美しさを伝えた国風文化を感じることができる。特別展『流転100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美』公式サイト()
2019年10月18日こんにちは、小2の息子と暮らす、ワーママの黒田カナコです! 子どもが描いた絵、どうしていますか?保育園にお迎えに行くと、いつもたくさんのお土産を作って待っていてくれました。折り紙や色々な武器(?)、そして大好きなママの絵!息子が描く私は、いつもニコニコ笑顔。 髪の毛が長くてかわいいリボンを着け、スカートをはいていました。 本当のママは髪の毛が短くて、スカートも穿いていないのだけれど。 息子が「かわいい」と思うものをママに着せてくれた、素敵なプレゼントです。そして、いつも私は楽しげにスキップしていました。 当時は職場が遠く、息子は朝早くから遅くまで保育園で過ごしていました。 帰ってからもクタクタで、夕飯とお風呂に入れるのが精一杯。ほとんど、遊んであげられませんでした。 疲れた顔ばかり見せていたはずなのに、息子は 「笑顔で楽しそう」なママの姿ばかり描いてくれました。「遊んであげられなくてごめんね、ダメなママでごめんね」と 自分を追い詰める時もありましたが、息子が「笑顔のママ」を描いてくれた事に安心したのを覚えています。それから二年後…。息子は小学二年生になりました。工作が大好きなので、大量の作品をとりあえずの箱に 押し込んであるのですが、そのごちゃごちゃに紛れて、あれだけあった ママの絵がほとんどなくなってしまいました…。 二年生になった今、もうママの絵は描いてくれなくなりました。描くのは、新幹線や大好きなロボットの絵。もう「ママ」以外にも描きたい「好きなもの」がたくさん増えたんだね。まだ探せば見つかりそうですが、写真に撮っていつでも見れるように しておけば良かった!と思う今日この頃です。疲れていても、たまに怒ってしまっても。子どもが「切り取って」描いてくれるママの姿は いつも笑顔で楽しげ。 子どもは、ちゃんと「笑顔のママ」を見ていますよ!●ライター/黒田カナコ
2019年10月01日ウーマンエキサイトの読者のみなさんこんにちは! ねここあんな。です!今回のテーマは「私がコミックライターになるまで」ということで…「あれ? 私ってコミックライターだったんだ!」と今更自覚しました(笑)!そんな肩書ができるなんて、去年の私なら思いもしないことでした。絵を描くことは、子どものころから大好きでした。いつか漫画家になる! とよく文集とかで言っていました…(ちょっと恥ずかしいですね)しかし厳しい美術予備校で美大受験のために絵を勉強するようになってから、少しずつ絵が嫌いになっていきました。私の描きたいものってなんだっけ? とわからなくなり、好きな漫画も何年も描くことはなくなりました。■結婚と妊娠が、再び絵を描くキッカケにそして大学生活、社会人生活と時は過ぎ…ようやく自ら絵を描くことになったのは、自分の結婚式で使うウェルカムボードでした。“大事な人を描くため”なら原動力が湧くと実感し、その後もウェルカムボードや似顔絵皿作りなどを副業にしていました。誰かの大事な人を描ける楽しさ、受け取ってくれた方からの喜ぶ声が、いつも間にか絵が大好きな自分を思い出させてくれました。さらにここで大きなきっかけが訪れます。それは息子を妊娠したことでした。どんな子育て生活が待っているんだろうとドキドキしながら、生まれてくる赤ちゃんを想像していました。それともちろん、毎日のように育児への不安も抱いていました。その不安を明るい気持ちにさせてくれたのが、実際に育児に奮闘するママたちの描くイラストや漫画だったのです。書籍化されたものも何冊か購入し、産休中に読んでは笑っていました。私もわが子を産んだら、こんなふうに絵に残そうと思うようになりました。■しかし、産後は怒涛の日々に…!…しかし、いざ出産を経てみると、漫画を描く気力はおろか漫画を読む余裕もなくなり、あれよあれよと過ぎていきました。それでも息子の愉快な一面に笑わされる日々で、育児は大変でありながらも、私にとって毎日が宝物のようでした。だからこそ「いつかこの日々を絵にするんだ!」と決め、ノートにその日の出来事やイメージを描いて過ごしていました。■インスタ開始! 寄せられたコメントに“次も描きたい”という気持ちに少し余裕が生まれ試しに描いてみようかな~と思えてきたのは、離乳食期が落ち着いてきた息子が生後11ヶ月の時でした。恥ずかしながらもインスタにあげてみると、友人からあたたかいメッセージが届いたりしてうれしくなったのを覚えています。そのうちなんとなく息子が昼寝をしているうちに絵を描くという習慣がつき、気づけば再び私の趣味となっていました。インスタに載せるということで、さまざまな人が共感してくれたり、一緒になって笑ってくれたり、逆に笑わせてくれたり。本当に多くの人たちに支えられてきました。時には育児の悩みへのアドバイスもいただけたりして、もはやママ友なんじゃないかと勝手に思ってしまっています(笑)「授乳中に笑ってしまい、わが子がビックリして乳首を離してしまいました」とか「笑い声で寝かしつけた娘を起こしてしまいました」とか、リアルに今、母業をやってる人たちの声が印象的でした。素直にうれしいです。また、たまに「うちの子も、きっくんのような優しい子に育ってほしい」といったありがた~~い言葉をもらうこともあります。叱ってしまったり私自身イライラしてしまう日もあり、優しい子に育てられているのか不安になるものですが、こんなふうに周りから見たら“優しさ”を感じられる部分もあるのだなと思って少し安心することもあります。そういった皆様の声のおかげで、また次も描きたいと思えるようになり、今日まで私は描いてこられたんだろうなぁと思います。■また絵が好きになれてよかった! コミックライターになった今そうして、描いた絵に反響があったりしていくうちに、こういった絵のお仕事の声をかけてもらえました。本当、去年の今頃の自分では考えられないような未来に、今、います。以上が私のコミックライターになるまでの経緯です!ちょっと照れ臭いですが、また絵が好きになれてよかった、絵を仕事にできて幸せだ、と思う毎日です!
2019年07月19日