子どものお片付けが、ママにとって大きな悩みの種であることは言うまでもありません。このサイトでもこれまで、子どもとお片付けをテーマに、いくつもの記事を公開してきました。・ お片づけは「生きる力」を磨く!? 【前編】 ~片づけさせる前に考えたいこと~ ・ 部屋を片づけられる子どもを育てる方法とは? ・ 「捨てる」のではなく「大切にする」、子どもに片付けを教えるためのヒント 今回は私の体験談から、子どもが自主的にお片付けするようになるかもしれない、声かけのヒントを紹介します。想像力や理解力が身についてきた、4歳~5歳くらいの子におすすめです。片付けないと、おもちゃが家に帰れないわが家の息子は現在5歳。まったく片付けをしないわけではありませんが、基本的に言われなければやりません。私に「片付けないんだったら、おもちゃ捨てるよ!」と怒鳴られないと、部屋いっぱいに広げたおもちゃを片付けなかったことだって、一度や二度ではありません。そんな息子と先日、一緒におもちゃの片付けをしていたところ、息子がふいにこんなことを言いました。「(お片付けして)おもちゃをお家に帰してあげないとね」…ん? このフレーズは使えるかも。そう思った私は、息子に向かってこう言ったのです。「そうだね。おもちゃを片付けないってことは、おもちゃがお家に帰れなくなっちゃうってことだもんね。帰れなくなったら悲しいよね。だから、帰るお手伝いをしてあげようね」その言葉で、息子は自分が家に帰れなくなって悲しい状況を想像したのでしょう。目に涙をいっぱい溜めて(息子は泣き虫)、こう言いました。「うん、お家に帰れなくなったら悲しいから、僕お片付けするね」それからというもの、息子は以前のように私に怒鳴られなくても、ある程度自主的に片付けをするようになりました。無論、いつでもすべて完璧に片付けているわけではありませんが(それは大人でも同じですよね)、少なくとも親の私が怒鳴らずに済むほどには片付けをしています。片付け=お家に帰してあげること。子どもならではの、なんともピュアでかわいらしい発想ですよね。お子さんのタイプによって、響く言葉はそれぞれだと思いますが、皆さんの育児のヒントになれば幸いです。(Woman.exciteママ編集部)
2016年02月25日小さな子どものイタズラは「ただ、やりたかっただけ」の悪気がないものがほとんど。なので、子どもの好奇心を育てるためにも、あまり叱りたくないものですね。しかし、イタズラの中には命の危険があるものや他人に危害を及ぼすものなど、絶対にやめさせなくてはいけないものもあります。そんなとき、子どもに対してどのように叱れば、子どもの心に伝わりやすいのでしょうか。まずは深呼吸をしてから叱る子どもを叱るときは親も感情が高ぶっていることが多いので、つい大声で怒鳴ってしまいがちです。しかし、これは子どもを叱るときにやってはいけないことのひとつ。子どもを叩くといった体への暴力がいけないことはもちろんですが、大声で怒鳴ることもまた「心への暴力」になるのです。親が大声を出して怒鳴ると、子どもの頭の中は「怖い!」という感情でいっぱいになってしまい、肝心の「してはいけないこと」について考える余裕がなくなってしまいます。子どもを叱るときは、どうしていけなかったのかという理由を、子どもが聞き取りやすいようにゆっくりと、できるだけ簡単な言葉で話して聞かせたほうが、子どもの頭に入りやすいです。そのとき大切なのは、親はしゃがむなどして子どもと目線を合わせ、子どもの目をしっかりと見て話すこと。言葉だけでなく目からも「やってはいけない」と訴えるのです。そうすれば小さな子どもの心にも「どうやら大変なことをしてしまったらしい」ということが伝わります。そのためには、まずは親のカッカとした怒りの感情を静めることが必要です。1回ゆっくり深呼吸する、またはいったん部屋の外へでる、心の中で1から10まで数えるなど、とにかくワンクッション置いて気持ちを落ち着けましょう。イタズラをしたらすぐに叱る子どもに「今のは悪いこと」と理解してもらいやすくなるコツは、イタズラをしたらできるだけ間を空けずにすぐ叱ることです。子どもはそのときの気が向くまま、自分の心に素直に行動しているだけなので、イタズラをしている間も悪いことをしているという意識はありません。それなので、してから時間が経ってしまったイタズラのことは、子どもはもう忘れています。本人が覚えていない事柄に対して「こんなことしちゃダメじゃない」と叱ったところで効果はありません。ただ子どもはに「よくわからないけど怒られた」という嫌な気持ちが残るだけになってしまいます。そして、そうしたわけのわからない恐怖は、積み重なると親への反抗心へと繋がるおそれがあります。できるだけ誰もいないところで叱る子どもを叱るときは、店の外にでる、別の部屋に移るなど、なるべく人のいないところに移動してから叱りましょう。やはり子どもにも大人と同じく、怒られている情けない自分の姿を他人にみられたくない気持ちがあるからです。それも特に兄弟に見られてしまうと、後からからかわれたり、面目が丸つぶれになったりしてしまいます。子どもだってどんなに小さくても、1人の人間として尊重することが大切なのです。それによって子どもには「親は自分を大切にしてくれている」ということが伝わり、叱っても「自分のために注意してくれているのだ」と、素直に受け入れてくれるようになるのです。また、子どものイタズラを目にしたときに、怒りの裏に感じた気持ちを正直に子どもに伝えることも効果があります。たとえば子どもが勝手に危ない場所にいったときは「あなたがケガをしてイタイイタイになっちゃったら、かわいそうで私も泣いちゃうよ」など、子どもの身を案じて不安になった気持ちも一緒に伝えましょう。そうすると子どもも「親を悲しませたくない」と、気をつけてくれるようになりますよ。(あとりゆうか<フォークラス>)
2016年02月25日2歳から3歳にかけての、イヤイヤ期の子どもにどう接するかは、どの親にとっても難しい問題でしょう。私自身の子育てを振り返っても、もっとも難しかった時期のひとつは、娘が2歳から3歳のころの「人生最初の“反抗期”」=「イヤイヤ期」でした。ことらが、何をしようとしても、いちいち拒否してくるのです。たとえば、私が娘を抱こうとしても「ダ~メ~な~の~!!」「ヤラも~ん!」「かあちゃん、いいの~!」「とうちゃん、キライ~!!」の大連発。さすがにお風呂だけは「とうちゃんと入るの~」と言ってくれましたが、ほかはすべて拒否、という時期がありました。あまりに何度もそうされてしまうと、かつてつきあっていた女の子にふられた場面と重なって、「パパとしてだめなのか」と落ち込んでしまうこともありました。しかし、大丈夫です。安心してください。それは、あなたがパパやママとして、だめだからではありません。子どもの「自分づくり」の第一歩として、「イヤイヤ期」は重要な意味を持っているのです。子どもが「イヤイヤ期」に入ると、どうやら、母親より父親のほうに動揺が大きく、どう接すればわからなくなることが多いようです。日本の家庭では、子どもを叱るなどの役割はもっぱら母親が担い、父親はと言えば、一緒に遊ぶ、お風呂に入るなど、楽しい役割専門、といった傾向になりがちです。このことも手伝って、子どもが「イヤイヤ期」に入ると、ふだん叱りなれていない父親は、どう接すればいいかわからなくなるのです。私も、遊びとお風呂中心の、楽しい役割専門の育児化していなかったので、子どものイヤイヤに戸惑ってしまったのです。 いまでもよくおぼえているのは、電車の中で、くつをぬいで投げ始めた時です。さすがに「やめなさい!」と叫んだ私を面白がるように娘は、くつを投げ続けました。子どもがイヤイヤ期になると、どうしていいかわからなくなった親は、突然きびしい態度をとりがちです。しかし、そうすると、子どもの反抗は、ますます大きくなってしまいがちです。では、どうすればいいか。「わたしメッセージ」を使うことです。子どもを否定するような、押しつけがましい言葉は、その隠れた主語が、二人称(お前、あなた、など)になっています。同じ内容の言葉を、一人称(わたし)に変えて言ってみると、それだけで、押しつけがましくなく伝わりやすい言葉になるはずだ、と。たとえば、「どうしてそんなことするのぉ!」と叱り飛ばすのではなくて、「お父さん、それはとってもいやだなぁ」と、穏やかに、けれど目をみてしっかり伝えるのです。「だめでしょう!」と怒鳴るのではなく、「もっと●●してくれると、うれしいな」と、しっかり真剣に伝えるのです。この時期の子どもは、親の困った顔を見るのがうれしくて、わざと困るようなことをしてきます。たとえば、ぐったり疲れているのをわかっているのに、いつまでも「おんぶ、おんぶ」といってきたり。こんな時、「いい加減にしなさい!」とどなるよりも、「パパ、つかれちゃった。自分で歩いてくれると、助かるな。お願いできるかな」と、真剣にこちらの気持ちを伝えるのです。子どもは、否定された気持ちにならず、「パパを助けてあげよう」と前向きな気持ちで、自分で歩こうとしはじめます。これは大きな成長の証です。ぜひお子さんにもパパやママの「わたしメッセージ」を伝えてみてください。(諸富祥彦)
2016年02月24日子どもの遊びはひとつのことだけに集中することは少なく、あれこれと興味関心が移っていくものです。その中に「これは大好き」という遊びや関心事があったなら、ぜひその遊びにママも興味を持って、一緒に楽しんでみてください。もしかすると子どもよりも夢中になってしまうことがあるかもしれませんよ。やってみると意外と楽しい、子どもの好きな遊び私は昔小学校教員をしていました。その当時受け持っていたクラスに、休み時間になると「指編み」という編み物をしていた女の子がいました。まだ9歳だというのに、とっても上手に編んでいきます。編み物は苦手な私。器用に動く指に興味津々でした。そこで、その子にやり方を教えてもらい、少しやってみると、これがとっても楽しい。それからは休み時間に一緒にやるようになりました。すると、ほかの女の子も次々と一緒にやるようになったのです。しかも男の子も…。そんなクラスの子どもたちと「指編み」をする休み時間は、とても楽しいひとときとなりました。また、同じように、小学1年生の子どもに教えてもらいながら、一緒に折り紙でたくさんの動物をつくって、教室の棚の上に「動物園」をつくったこともあります。子どもたちはもちろん楽しそうでしたが、私にとっても安らげる時間になっていたことを覚えています。子どもと一緒に遊びを楽しむことのメリット子どもと一緒に楽しむことのメリットは、なんといっても「幸せな時間の共有」にあります。特に子どもと一緒に遊ぶことができる時間は、子どもが大きくなるにしたがって少なくなっていきます。親子で幸せな時間を共有することで、子どもは自分のしていることを認めてもらえているという安心や満足を感じ、ママにとっては、自分が楽しいという満足を感じることができるので、お互いにとって、とても価値のある時間になると言えるのではないでしょうか。成長してからも共通の趣味になる共通の経験をすることで、子どもたちが大きくなったときにも、小さい頃に一緒に楽しんだ遊びを懐かしく語ることができるでしょう。そして、もしかしたら、その遊びはママの趣味としてずっと楽しんでいけるだけではなく、子どもとの共通の趣味になるかもしれません。私の子どもは、大人になった今でもブロックが好きです。特にオリジナルで組み立てることが好きで、小さい頃はたくさんのお城や船をよくつくっていました。私も、わが子が夢中になる世界を知りたくて、当時専門店で同じブロックを自分用に購入しました。すると、いつの間にかすっかりブロックのとりこに。今では、ブロックでありとあらゆるものをつくることができてしまうほどです。種類が豊富なブロックは親子で共通の趣味のひとつになっています。大きくなっても子どもと同じ趣味をもてるなんて幸せですね。そんなことを想い描いてみたら、子どもの「すき」を自分の趣味にしたくなってしまうかもしれませんよ。(のりこ<フォークラス>)
2016年02月23日ママだってスーパーマンではありません。ときにはイライラして、子どもに八つ当たりしてしまうこともあるでしょう。八つ当たりはたしかに褒められることではありませんが、つらいのを我慢し過ぎるのはいけません。ママもつらいときは子どもに弱音を吐いて、一緒に成長していくくらいでいいのです。「頑張らないと」を時々休むママは基本的に、常に頑張っています。育児、家事、そして仕事をしながら頑張っているママたちは、近くに両親や親戚といった頼れる人がいないと特に、「私が頑張らないと」と、無理してしまうのではないでしょうか。そんなときは一度、頑張ることを休みましょう。たとえば、毎日の食事。献立を考えるのも、料理をつくるのも大変です。仕事をしながらだと、なおのことですよね。ときにはスーパーのお惣菜で済ませたい、そんな日があってもいいでしょう。でも、ひとつだけ気をつけてほしいのは、お惣菜を買ってきたパックのまま、テーブルに出さないようにする、ということ。必ず、お皿に移し替えて出すようにしてください。疲れてクタクタで面倒くさいと思うかもしれません。でも、そうすることで、彩りを考えて野菜を添えようとする気持ちが生まれることもあります。それに、パックのままで出されると、なんとも味気ない、ちょっと寂しい思いをするものです。子どもはそういう寂しさを大人になっても覚えていることもあります。だから、「今日はママ疲れちゃったから、お惣菜買うね。でも、一緒においしく食べようね」との言葉を添えて、お皿に盛りつけましょう。それだけで子どもには、ママの気持ちがきちんと伝わるはずです。親だって、親をやるのは初めてなのですママになると、常に時間に追われている気がして、気持ちに余裕がなくなる日もあります。そして、街中で、大きな声で子どもを叱ってしまうこともあるでしょう。あとになって、「さっきはあんなに怒らなくてもよかったのに…」と後悔してしまう。そんなときは、「ママも、ママをするの初めてなので、さっきはあんなに怒ってごめんね」と子どもに伝えてみてください。この「ありがとう」と「ごめんなさい」を親が口にすることで、子どもは親のマネをして素直に「ありがとう」「ごめんなさい」が言えるようになるのです。話を聞いてあげられなかったときは、ハグで安心する疲れてイライラしているときに怒られた子どもは、萎縮したり、自分が悪い子だからだと責めたりすることがあります。人の顔色を伺うという行為がすべて悪いわけではありませんが、周りの顔色を伺いながら行動する、あまり子どもらしくない子どもに育つことがあるのです。でも、親だって自分が子どもだった頃の記憶を鮮明に覚えていない人がほとんどです。子どものときにどう思っていたか、どう考えていたかをわかる人はあまりいないでしょう。ですから、子どもに対して「なんでわかってくれないんだろう」とイライラしたり、落ち込んだりするのは、決しておかしいことではないのです。虫の居所が悪く、ちょっとしたことで怒ってしまって、子どもに素直に「ごめんね」を言いにくいときは、子どもを呼んでハグして、謝ってしまいましょう。ハグしたときに感じる人の体温は、人を安心させてくれるもの。ママもそのほうが謝りやすいですし、結果的にママの笑顔を見られれば、子どもは安心するはずです。親だからと言って、すべてを完璧にこなせる人はいません。恥ずかしがらず、ときには弱い姿も見せながら、親子でコミュニケーションをとってくださいね。(まあちゃん<フォークラス>)
2016年02月23日「朝、服を選ぶのに大騒ぎ」「突然『この服が良いのに!』と怒り出す」「いつもドタバタ」「脱いだ服を片付けない」など、子どもの服にまつわるママたちの悩みは尽きません。そんなとき、実はほぼ一発で解決できる方法があるのです。最初こそちょっと面倒ですが、子ども服の整理のついでにやっておくことで、女の子は特に朝の支度がスムーズになること、うけ合いです。子どもと一緒に遊ぶような気持ちで試してみてはいかがでしょう。1.すべての服を出して分けて、ファッションショー開始まず、子ども服をすべての収納から出します。それを「インナー」、「トップス」、「ボトムス」、「上着」、「小物」と分けて、それぞれ「これからも着たいお気に入り服」と「さようならの服」に分けます。(「さようならの服」はさらに「誰かに譲れる服」と「ハギレにする服」などに分けるとよいでしょう。)そして、思いつく限りのコーディネートを組み合わせて、ファッションショーをします。床に服を広げて組み合わせていくだけでOK。実際子どもに着せてポーズをつけて写真を撮っていくのも楽しいかもしれませんが、何通りもやるとなると途中でおっくうになるので、あまりおすすめしません。わが家の場合、コーディネート写真を70通り作りました。2.撮ったコーディネートを印刷し、ファイルに挟んでカタログにそして、撮った写真を編集し、小さく印刷してファイルに挟んで雑誌のようにします。すると、子どもが前日の夜にそれを眺めて「明日はこれを着ていこう」と考えられますし、朝雨が降っているなどしてコーディネートの変更を余儀なくされたときも「じゃ、こっちにしよう!」と即決できます。実際に着てみて「これとこれは合わないから着替えなきゃ」という手間が減りますし、「今洗濯中の服だなんて困る!」と駄々をこねられる回数も格段に減るというもの。また、ほとんどのご家庭では衣替えに合わせて服を「夏服」と「冬服」に分類していると思いますが、こうした分類は子どもにとって悩ましいものです。そんなときのために「少し暖かくなってきたら(寒くなってきたら)この組み合わせ」という、季節に応じた組み合わせも写真に残しておくと便利です。それに、自分が持っている服が雑誌のようにきれいに並んでいる写真集があると、子どもは不思議と服を大切に意識するようになってきます。着せ替えごっこが好きな年代だからこそ楽しい自分の服を自分で着ることが本当は一番おもしろいのだと感じられるようになったら、親子の会話ももっと増え、無駄買いもなくなるのではないでしょうか。全部で半日ほどかかるので少し気合が要るかもしれませんが、やってみるとママも意外と気分が高揚して楽しめますよ。(森山亜美香)
2016年02月21日「仕事が終わらず帰りが遅くなってしまうから…うちの子おねがい!!」とママ友から頼まれ、1時間程度子どもを預かるなんてことよくありませんか? 保育士の立場からしても、関わりの少ないベビーシッターのお迎えより「今日はうちで預かります!」とお友達のママが言ってくれるほうが安心して見送れるものです。預かった側の子が翌日「もう家に来ないでほしい」と言うのはなぜ?しかし翌日、お友達の家に帰った子どもに「昨日は●●ちゃんと楽しかった?」と聞くと「楽しかったよ!」と言うのに対して、預かった側の子は「もうやだ、●●はもう家に来ないでほしい」と言うことが実はよくあるのです。なぜ、普段仲良く遊ぶ二人の感想が極端に分かれてしまうのでしょうか。「私は招待していない」という気持ちの表れ預けられた子は大好きなお友達と遊べる喜びで満ちていますが、預かった側の子は「私は招待してない」という気持ちでいっぱい。そのうえ、大好きなママは友達をもてなすために一生懸命。そんな姿を見ると、子どもは嫉妬心でいっぱいになってしまうのです。当たり前のことをないがしろにしないでお友達を預かるときに大切にしてほしいことはただ一つ、「私はあなただけのママだよ」ときちんと伝えてあげることです。日中一緒にいられない分、家にいるときはママを独り占めしたいと強く思うのは自然なことです。他のお友達がきてママがその子をもてなす姿なんて見てしまったら強く嫉妬していまうのは当たり前。普段と同じかそれ以上に大切に扱ってあげてください。“かゆいところに手が届く”ママ同士の関係性保育士をしていると、この他にもママ友同士の連携を見ることがよくあります。猛スピードで自転車を走らせ保育園に向かうママと、子どもを預け急いで駅に向かうママがすれ違う一瞬のすきに「おはよう」というアイコンタクトをしたり、仕事から疲れて帰ってきたのにおもちゃを手放さないわが子に呆然と座り込むママを気遣い、一緒に帰ろうと子どもに対して促してくれたり…。例をあげればきりがないほど、“かゆいところに手が届きあっている”ママ同士の連携は多いものです。育児は一人で完璧にこなそうと思えば思うほど辛くなってしまうもの。同じ悩みを抱える者同士、助け合いながら子育てを楽しんでくださいね。(ポセイドン・ヨーコ)
2016年02月15日英会話スクールに通わないと、語学を習得するのは難しいと思う人も多いでしょう。それゆえ張り切って通わせようとするものの、効果が出るまで継続させるのは経済的にも時間的にもなかなか大変なところがあります。そこでおすすめしたいのが、オンラインを利用した語学学習です。最近では、ネイティブとスカイプなどを使って会話しながら英語が学べるオンライン語学教室も注目を集めていますよね。今回は、お財布にもやさしく、しかも気軽に親子で学べる無料語学サイトを集めてみました。子どもから大人まで学べる、英国の公的機関が提供するサイトイギリス政府の国際文化交流機関「ブリテッシュ・カウンシル」が子ども向けに提供している語学サイト。すべて英語表記ですが、文法、会話、読解力といった勉強カテゴリーのほか、体のパーツを覚えながら自分だけのヒーローを作ってみるゲームなど、遊びながら英語を学べるサイトです。子ども向けコンテンツだけでなく、中高生向けの英会話コース、大人ならば、日常会話、ビジネス語会話のほかにサッカーを通して学ぶPremier Skill Englishや英国文化を学べるコースもあります。・ LearnEnglishkids 英語のほかにフランス語も学べる? BBCのキッズサイトイギリスの公共放送局「BBC」が提供しているキッズサイト。こちらもすべて英語表記で、低学年向けと高学年向けの2つのカテゴリーに分かれています。英語のほか、第2外国語としてフランス語のアルファベットや数字の読み方、簡単な単語を教えるコーナーもあるので、英語+αでフランス語も覚えられるかも!?・ Schools ネイティブの発音や単語を学ぶのにおすすめ、フリー・ジュニアアカデミー小中高生向けの日本語表記の無料英語学習サイト。ネイティブスピーカーの音声を録画した動画を見ながら単語をリピートするコンテンツや、英単語を覚えるフラッシュ英単語など、ちょっとした時間を使って英単語やあいさつを覚えるにはピッタリのサイトです。・ フリー・ジュニアアカデミー 英語+6ヵ国語が学べる、PetraLinguaPetraLingua は、英語表記のサイト。英語のほかに、中国語、スペイン語、ロシア語、ドイツ語、フランス語の全7カ国語を学べます。動画を集めたフリーページのほかに、テキストもPDFで無料ダウンロードできます。・ PetraLingua どこにいても、時間があるときにすぐに学べて、しかもお財布にやさしい。皆さんもお子さんの英語学習に、こうしたサイトを役立ててみてはいかがでしょうか?(徳武加奈子)
2016年02月15日「会社、辞めておいでよ」サラリと出た言葉だったけれど、思い返すとびっくりする。こどもが産まれたばかりで、妻から夫に言う言葉とは思えない。でも、わたしも仕事をしている身だ。幸いにも、現段階でイラストレーターの仕事は忙しく、このままいくと育児との両立につまづく事も考えられる。子育ても夫と分担できれば助かるのでは?夫は長い間サラリーマン生活を送っていたことだし、辞めてすぐは退職金や失業保険でどうにか次のステップまで持つだろう。翌日、わたしの説得もあり、夫は出社し、上司に辞める事を告げてきた。何度も引き止められたらしいが、夫の意志は固かったようで、引き継ぎの終わる2カ月後を目安に退社することを決めた。大学卒業後、ずっと続けてきた仕事をこのタイミングで辞めることになるとは、こどもの誕生がわたしたちの運命を大きく変える鍵になっているようにしか思えない。どうなる? わたしたち!!もともと夫も転職したがっていたし、これはきっと良い選択に違いない。そう自分に言い聞かせながら、わたしは不安と戦っていた。そして「真面目にやってきたんだ。転職だって頑張ればきっとうまくいく」と自分に言い聞かせた。学生時代、イラストレーターの卵で、まだまだ仕事のなかったわたしを影ながら応援してくれたのは彼だった。10年が経ち、こうして仕事が忙しいのは彼のおかげもある。好きな仕事に就きたいのなら、就けばいい。努力したら報われるはずだ。今度はわたしが夫を応援する番じゃないか。共に働こう、共に育児もしよう、夫よ!それから、2カ月が経ち夫は会社を辞め、息子は生後4カ月になった。その間、育児をする上でのトラブルもなく、すくすく元気に大きくなっていった息子。もう出社する必要の無い夫は、朝起きてからずっと息子にデレデレしている様子。何をしても可愛いらしい。わたしが仕事で作業をしている間は、ミルクをあげるのも、オムツ替えも、家事も全部やってくれた。 夫と育児を分担することでわたしの仕事は円滑になった。これまで、授乳をしながら仕事は猫の手も借りたい状態だったので、夫の助けは、とてもとても大きかった。毎朝満員電車に乗り、毎日のように頭を下げ、頑張っていた夫。わたしには到底出来ない。夫が息子を抱き上げ、満面の笑みであやしている姿を見ると、会社勤めをしていたころよりも、確実に良い顔をしているなぁと思う。ちいさな手、むちむちのあんよ、ふわふわの甘いおっぱいの香り…。赤ちゃんと呼べるこの貴重な時間を、こうして家族3人過ごすことができるのは「しあわせ」そのものだ。夫が会社を辞めた。安定を捨てた。お金は入ってこない。でも、今この瞬間は誰がなんと言おうと「しあわせ」だと言える。不安は大きい。でもきっと大丈夫、なんとかなる。わたしたちは家族なんだ。信じよう。息子のためなら、夫婦力を合わせてきっと頑張れるだろう。つづく
2016年02月11日3DSなどの携帯ゲームは、いまや子どもの必須アイテムであるかのような時代になっています。子ども同士のつき合いにゲームが絡むことも多く、問題は複雑です。携帯ゲームは買うべき? プレイ時間の考え方は? 子どもが携帯ゲームと上手に接するための、家庭内でのルールの決め方について紹介します。携帯ゲーム、買う? 買わない?結論から言えば、子どもが携帯ゲームを欲しがるなら買ってあげるのが良いでしょう。いまの子ども社会では大多数が携帯ゲームを持っています。わが子だけゲームから完全に隔離するのは、ほぼ不可能です。欲しがるのを無理に我慢させても、友だちに借りてプレイしまくるだけ。家の外で執着する結果になってしまうだけです。だったら「持たせるかどうか?」で悩むより、むしろ買い与えてから「ゲームとの上手なつき合い方」を子どもに教えたほうが、結局は子どものためになります。ルールを習慣づけておくと、後に子どもがスマホやパソコンを持つようになってからも、子ども自身で使い方をコントロールできるようになります。つまり、将来に繋がるルール作りのチャンスともいえるのです。「ルールを守れるかどうかのテストをクリアできたら買う」ということにすると、子どもも納得しやすくなります。「〇時になったら必ず宿題を始める」「お手伝いをする」など1日ごとのルールと、「〇ヵ月の間」「誕生日まで」などのテスト期間を設け、その間子どもがきちんと守れたら「買おうね」と約束するのです。友だちと携帯ゲーム 決めておきたいルール友だち間のトラブルで一番多いのが、ゲームソフトや本体の紛失、盗難。特にDSのソフトは薄くて小さいので「なくなった!」と騒ぎになりがちです。そのときに「取った」「取ってない」と子ども同士でケンカになることも…。またまだ小さな子どもの場合、つい出来心でソフトをポケットに入れて持って帰っちゃった、ということもよくあるのです。そういったトラブルを防ぐために、まずゲーム本体やソフトには名前を書きましょう。そして、必ず大人のいる部屋で遊ばせること。友だちが帰るときには持ち物の確認をします。わが子のソフトはちゃんと揃っているか? 友だちは持って来たソフトを忘れていないか? 本体に挿してあるソフトも含めてチェックしましょう。また、子どもにルールを伝えるときには、きちんと説明しておかないと、子どもとケンカになるおそれがあります。ですから、具体的な例とともに説明すると説得力があります。プレイ時間は決めるべき?ゲームとのつき合い方で大切なのは、1日の生活リズムを崩さないことです。そのためにも「宿題は必ず済ませてからやる」「夜は〇時に寝る」などの生活リズムや、するべきことに重点を置いて時間を決めましょう。1日のプレイ時間は、子どもの普段のスケジュールから逆算すると決めやすいです。平日と休日、または曜日ごとにそれぞれゲームが可能な時間を書きだすと、平日は割と忙しく、自由な時間が少ないので自然に決まります。問題は休日です。休日は時間がたくさんあるので、かえって具体的な時間が決めづらいもの。でも、子どもにゲームの利点と問題点(とても楽しいけれど、学力や体力など将来のためになる力はつきにくいなど)を説明し、ゲームとその他の遊びのバランスを親子で話し合って決めると、子どもも納得できるのでいいですよ。携帯ゲームに関するルールは、できるだけ子どもと話し合って決めることをおすすめします。子どもがよく理解すれば、守ってくれる確率も格段にアップしますよ。大人が決めたルールを子どもに話す場合は、理由もきちんと話してわかってもらいましょう。(あとりゆうか<フォークラス>)
2016年02月10日普段何気なく触れている音楽には、精神の安定を図る、創造性を高めるなどの良い効果があるそうです。感受性が発達する大切な成長期。音楽と触れ合うことで、心身のバランスも整うと言われています。では、音楽はどんな影響を与えてくれるのでしょうか?子どもにおすすめの曲とは人の心を豊かにする音楽は、子どもにさまざまなパワーをもたらしてくれます。・幼児期の子どもには諸説ありますが、幼少期にオススメしたいジャンルといえば、やはり童謡です。童謡は歌詞の内容が分かりやすく、曲調もリズミカル。子どもでも歌いやすいようにつくられています。日常的に童謡を聞かせることによって、子どもが口ずさむようにもなり、歌への関心を持つようになります。それにママの優しい歌声が子どもは大好き。歌うことはストレス発散にも役立つといわれているので、空き時間をみつけて一緒に歌う時間をつくってみては。親子にとってよいコミュニケーションとなりますよ。・小学生になったら行動範囲が広がり個性も表れる小学校時代では、いろんなジャンルの音楽と触れ合う機会があります。授業だけでなく、好きなアニメ、アイドルなど、さまざま影響を受けやすい時期です。自我が確立する時期だからこそ、本人の気持ちを尊重してあげましょう。ただ、小学生は勉強にスポーツに遊びにと、なにかしら忙しい日常を送っています。もしも疲れている様子が見られたら、ぜひ一度クラシックを聴かせてあげてください。歌詞がないクラシックは、頭を休めるのにふさわしい音楽です。感覚を司る右脳が刺激されることで結果、言語や、計算力などの役割を担う左脳を休ませることができ、リラックス効果を生みます。歌うことで得られる効果歌うときには自然と深呼吸する回数が増え、多くの酸素が体内に取り入れられます。それが緊張を和らげ、リラックスした状態をつくるのだそうです。また、歌は複式呼吸が基本。複式呼吸をマスターできれば、さらに良い効果があります。複式呼吸は自律神経とも密接な関係があり、心の安定と免疫力アップにもつながります。そのほか、歌詞を覚えようとする姿勢は、集中力や記憶力の向上にも一役買ってくれることでしょう。リトミックが人気の理由子どもの習いごととして人気の高い音楽。特に7歳までは、聴覚が急激に発達すると言われていて、ピアノなどの楽器を習わせると豊かな感受性が育まれるほか、脳の発達にも良いといわれています。ただし、好き嫌いがあるのは当然です。無理に習わせるのは逆効果となりますので気をつけましょう。「楽器の習い事はハードルが高い」というママは、リトミックから始めてみては? 音楽に合わせて自由に体を動かせるリトミックは表現力や発想力も培われます。体を大きく動かすためよい全身運動にもなりますよ。人見知りが激しくて集団行動は苦手という子どもでも、楽しい雰囲気のなかで開放的になって、新しい交流が生まれそうです。(EKKO <フォークラス>)
2016年02月10日Vol.1 では、お手伝いを習慣にすることで、勉強だけでは教えられない、生きるために必要なスキルや心を身につけることができるというお話をしました。今回はその続きとして、お手伝いを習慣づけるために、やるべきこと、やってはいけないことを紹介します。1.毎日継続してできる仕事を探そう「子どもにお手伝いをさせたくても、毎日は時間がとれない」と思う方も多いかもしれません。ですが、短時間でできる小さな仕事はたくさんあります。お手伝いを習慣にするための第一歩は、短時間で簡単に終わる仕事を選び、継続させることです。お手伝いというと、ゴミ出しや部屋の片付け、風呂掃除、食器洗いなど、ある程度手間のかかるものが定番ですが、家事を行動別にみると、子どもに頼みやすい簡単なお手伝いはほかにもたくさんあります。たとえば、「洗濯」について、ひとつひとつの行動を書き出してみましょう。洗濯物を分ける、洗濯機に入れる、洗剤を入れる、スイッチを押す、汚れ物を手洗いする、色物を手洗いする、脱水する、洗濯機から出す、干し場に運ぶ、干す、取り込む、畳む、アイロンをかける、持ち主の部屋に運ぶ。このように、小さなたくさんの仕事に分けられますね。全部を子どもに任せるには、根気よく教えこまなければなりませんが、どれかひとつだったら頼みやすいはずです。全員分の洗濯物を畳むのは大変でも、畳んだ洗濯物を「持ち主の部屋に運ぶ」だったら、すぐに終わりますよね。小さな子には「これは誰の洗濯物かな?」などクイズにしながら、遊びの要素も取り入れると楽しいですね。お風呂に入ったときに、ついでに自分の靴下を手洗いさせるというのも、ひとつのお手伝いです。洗濯物を干す前の洗濯物を洗濯機から出す、と、干し場に運ぶ、の作業は簡単にできるので、毎日継続させる仕事に向いているといえます。これ以外にも、玄関や窓際のスペースなどを持ち場にして、その場所をきれいに掃除して飾るなど、その子の性格に合った、楽しく取り組める方法を考えてみましょう。なるべく簡単ですぐにできて、本人が継続しやすいものから始めると、忙しい子でも習慣にしやすいのでおすすめです。時間のかかるものは、習い事のない日や、休日にまとめてやるなど、負担のない範囲でしっかりお願いしましょう。2.「やりたい」お手伝いと「やってほしい」お手伝いをセットで頼もうお手伝いをやらせるのが大変と感じる理由のひとつに、「大人がやってほしいお手伝いと子どもがやりたいお手伝いが違う」ということがあるかもしれません。夕飯準備で忙しいときに、片付けやお皿の用意を頼みたいのに、野菜を切りたいと言われた場合、親としては子どもの気持ちに応えたいところですが、注意して見ていなければならない分、仕事は増えます。ケガや失敗するリスクを考えると、お手伝いを頼むほうが面倒…なんて思ってしまいますよね。そうならないために提案したいのが、子どもが「やりたい」お手伝いと大人が「やってほしい」お手伝いをセットで頼む、という方法です。たとえば、お箸とお皿を並べてほしければ、「野菜を切る」とセットで頼みます。お箸とお皿を並べたら、野菜を切っていいことにしてみましょう。ほかには、「味噌汁の味つけ」と「味噌汁をよそって食卓に運ぶ」をセットにすると、「味噌汁を運ぶ」だけよりも、喜んで運んでくれることでしょう。味つけだけでなく、味噌汁を最初から作ることにも興味をもってくれるかもしれません。子どものやりたい気持ちを尊重しながら、大人が「やってほしい」お手伝いもできるようにリードしていきましょう。できることが増えるのは楽しいことです。お手伝いが楽しくなってくれば、すんなり協力してくれるようになってくるでしょう。3.どんなに小さな仕事でも「ありがとう」お手伝いをしてもらうと、つい「えらいね」とか「よくできたね」という褒め方をしてしまうかもしれませんが、それよりもまず「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えることが大切です。家の仕事をやることは、家族の一員として当たり前のことで、特別えらいことではありません。それよりも、「ありがとう」とか「手伝ってもらって嬉しい」と言われるほうが、子どもにとっても嬉しいはずです。お手伝いをすると家族が喜ぶ、とわかれば、お手伝いをすることに抵抗感はなくなっていくでしょう。ここでひとつ気をつけたいことがあります。お礼としてのお小遣いについてです。時々あげる分にはいいかもしれませんが、毎回はやめたほうがいいと思います。感謝の気持ちを純粋に伝えたいなら、お金は渡さないほうが懸命です。お小遣いをあげてしまうと、純粋に家族に奉仕したいという気持ちが歪められてしまう心配があるからです。また、お金や欲しい物で釣ると、お手伝いそのものへの興味がそらされてしまいます。それよりも心からの「ありがとう」をしっかり伝えましょう。4.指示を出しすぎない、任せるところは任せるつもりで脇で見ていると、つい口を出したくなりますが、いつのまにか事細かに指導している、というのでは、子どももうんざりしてしまうでしょう。ひと通りやり方を教えたら口を出さずに見守ることも大切です。任せたからにはしっかり任せましょう。お願いした仕事をまったくしないときは注意すべきですが、一生懸命やった上で不十分なときには、不満はなるべく言わないように、最初から高望みしないことが得策です。やはり、まずは「ありがとう」とお礼をいい、不十分なところはあとでそっとやり直しましょう。お手伝いを習慣にするためには、本人が楽しんで意欲的になれる環境をつくることが先決です。お手伝いの習慣、今日から始めてみてくださいね。(KANA)
2016年02月09日いつも子どもに「ごめんね」という言葉ばかり言っていませんか? 子どもとずっと一緒に居てあげられないのがかわいそう。だからつい謝ってしまうのもよくわかります。でも、その言葉が本当に子どものためになっているのかというと、実はそうではないかもしれません。「ごめんね」はかえって子どもを不安にする私の住むフランスの耳鼻科の待合室に張り紙がありました。そこにはこういったことが書かれていました。「診察室から出てくるお子さんに『嫌だったね』『(嫌な思いをさせて)ごめんね』という方がいます。これだと病気を良くする治療をしているのに、こちらが悪いことをしているようで悲しくなります。ぜひ『がんばったね』『はやく良くなろうね』と声かけをしてください」これを見て「たしかにそのほうがいい!」と、うなずいてしまいました。周りに迷惑をかける行為をした場合は謝るのが普通です。それがキチンと守られている日本は礼儀正しくて、規律が整っていて、フランスを始めとする欧米に比べると、本当に過ごしていて気持ちいいと思えることが多いです。でも、子どもに対して「ごめんね」を発する数が多いと、それは反対にマイナスエネルギーになって子どもが不幸を感じたり、周りの人に罪悪感を覚えさせてしまったりすることだってあるのではないでしょうか?「自分はママといられないから不幸なんだ」「保育園に居ることは、あまり良くないことなんだ」自分がよかれと思って発している、子どもに向けての「ごめんね」なのに、子どもはそんなふうに受け取ってしまうとしたら、どうですか?ポジティブな声がけで空気を変える子どもを自立させることを教育目標にしているフランスでは、子どもに「ごめんね」という言葉をかけることが、かなり少ないことに気づきます。そのかわり、子どもにも周りにも、ポジティブな言葉かけをしていることが多いです。その姿は、子どもについて話しているときにもよく表れています。「これをやろうと思ったら、息子が張り切ってやってくれたわ。うちの子、そういうの得意だから、楽しんでやってくれるの」こういった発言は慣れていないと、子どもの自慢話をしているように聞こえてしまいます。でも実は、この会話と同じことを子どもたちにも言っていて、子どもにとってはそれが自信につながっています。おまけに第3者までもが、子どもに「ママから聞いたのだけど、◯◯が得意なんだってね」と繰り返すことで、子どもの「自信」がさらに「確信」にも変わっていくのです。他人を巻き込んで子どもに声かけをすることまではできないかもしれませんが、自分からわが子への声かけを変えることはできるはずです。 「ごめんね」を言うかわりに「保育園が楽しくてよかったね」「仕事で忙しくて遅くなっても、ちゃんと好きなこと見つけて楽しんでくれているから、ママ助かるわ」と言ってみるのはどうでしょうか?保育園の先生や職場の人たちにも「申し訳ありません」や「ごめんなさい」ではなく、「ありがとうございます」「助かります」という言葉に変えてみるのもいいかもしれません。プラスエネルギーの出る言葉を発し続けることで周りの空気も変わり、いろんなことがスムーズに回るようになっていくかもしれませんよ。(Ulala<フォークラス>)
2016年02月09日人工知能を活用することで英語教育を可能としたロボット「Musio」の開発を手がけるAKAは2月5日、成基およびGLOBAL VISIONの2社と 「教育効果の実証実験並びに教材開発実施に関する協力覚書(MOU:Memorandum of Understanding)」を締結したと発表した。今回のMOUは、2016年6月に予定しているMusioの正式販売前に成基およびGLOBAL VISIONが日本で蓄積してきた英語教育に関する知見やノウハウをもとに、 Musioを日本の英語教育向けに最適化していくことを目指したもの。具体的には、 成基が運営する英語学童教室「GKC(グローバルキッズ倶楽部)」ならびに個別指導塾「ゴールフリー」などにおけるMusioのパイロット導入および実証実験を通じて、 Musioを活用したより効果的な学習方法を開発するとしている。 また GLOBAL VISIONは、 実証実験で得られた知見をもとにAKAと共に英語学習コンテンツの開発を行い、同社のネットワークを通してMusioを公的・私的教育的機関へ販売する予定としている。なお、MusioはすでにAKAのWebサイトにて予約受付を開始している。
2016年02月06日「わが家の事情がわかってしまうから、ままごとはもうやらないで!」と、子どもにままごとを禁止したくなる人もいるかもしれませんが、ちょっと待って。女子のままごとやごっこ遊びは禁止せず、むしろ積極的に推奨してもいいぐらいなのだそうです。一体なぜなのでしょうか。・ 前編 はこちらからごっこ遊びで真似をすること=物事の上達につながる物事を学ぶ際にはどうしても必要なものがあります。それは、何かを模倣する力です。よく人の真似をすることを馬鹿にしてけなすような人がいますが、とんでもありません。勉強もしかり、芸術的な活動や運動もしかりですが、今よりも上達したいと感じたときに一番効果があるのは、より優れた能力を持っていてお手本になりそうな人物を見つけ、その人物の真似をすることです。こういった模倣をする際には、その前提として鋭い観察力を持っている必要があります。なぜならば、自分のやり方とお手本にする人物のやり方では、何がどう違っているかを認識できなければいけないからです。自分の至らない点を見極め、相手の優れた点を見極め、その部分を模倣してうまくやれるように練習するわけです。そしてうまくやれるようになってきたら、より高みを目指して自分なりに考え、より上積みをはかっていきます。こうしたプロセスはものごとを学習する際に一番大事になる部分です。ごっこ遊びやおままごとは、自分の一番身近にいる親を手本において観察し、その行動を模倣する遊びです。つまり、遊びではあるものの、人間やその技術などを観察するための力を養うことができるのです。子どもたちは自分の親を観察してそのまねをしながら、「もし自分がこの立場だったら、こんなふうにやるな」というイメージを頭の中に描き、自分なりの人物像に沿って行動しています。こういったやり方は、絵画の制作や楽器の演奏などをする際の訓練の流れとまったく一緒です。ごっこ遊びやおままごとにより、子どもは自分のあり方そのものを高め、成長をはかっていると言ってもいいでしょう。それだけに非常に効果のある遊びなのです。子どもの遊びを見ることでその関心を知ろう子どもがごっこ遊びやおままごとをしているのを観察することは、親にとっても役に立ちます。それは、その子どもが現在どんなことに関心を抱いているかがわかるということです。子どもが自分より幼い子どもをかわいいと感じ始めているなら、たとえば人形を赤ちゃんに見立ててお母さんごっこを始めるかもしれません。スーパーマーケットやお店に関心が向いていれば、レジ打ちや売り場の真似をするでしょうし、医者や看護師さんに興味を引かれ面白そうだと感じればお医者さんの真似をすることでしょう。子どもは興味関心が向いているものを真似しようと考えるものだからです。親はそうした子どもの興味の行き先を、遊びの様子を観察することで知ることができます。そして、その興味や関心をもっとかき立て、深めることができるようにしていくことができます。たとえば楽器に興味を持っているようなら音楽会に連れて行ったり、動物に興味を示しているなら動物園や水族館に連れて行ったりなどするのです。子どものごっこ遊びはこうした体験を糧にして深く広くなっていく傾向があり、遊びを通してさらに子どものイメージ力を育むことができます。このように、ごっこ遊びやままごとは子どもの能力を高めて成長を促してくれる、またとない機会を提供してくれます。また、親にとっては、子どもの関心の行く先を教えてくれる大事なバロメーターにもなります。小さい子の遊びだとか、自分の家の中が外にわかってしまって恥ずかしいとかいうことでやめさせようとするのではなく、むしろそれが奥行きを増すように促してあげてほしいと思います。(子育ての達人)
2016年02月04日小さな子どもたちはいろんなことをして遊びますが、不思議なことに誰に言われずとも、性別によって違う遊び方を始めるものです。特に女子はごっこ遊びやままごとが大好きですが、こうした遊びが好きなほど将来頭が良くなるという考えがあります。どういうことなのか、見ていきましょう。子どもの遊び方には自然に男女差が現れる小さい子どもたちが集まって遊んでいる場面、公園や幼稚園、保育園といったような場で、男子と女子が自然に違った遊びをしているのに気がついたことがある方も多いかと思います。特段、親が何か指示したり教えたりしたわけでもないのに、たとえ同じものを使って遊んでいても遊び方が変わってくるのですから、おもしろいものです。男子と女子が入り交じって遊んでいたとしても、たとえば地面にぬかるみがあるようなところでは、男子が勢いよく泥をはね散らかして回る脇で、女子が泥をこねてお団子を作ったりしていることがあります。誰に指示されたわけでもないのにこうした違いは自然にできてくるものですし、互いに相手がしていることのどこがおもしろいかわからない、などということを口にしたりします。細部はともかくとして、男子と女子の遊び方というのはおおよそこういったような形でいつの間にか分かれてくるものですが、そんな遊びの中でも女子がよくやるままごとやごっこ遊びというものほど、男子にとっておもしろみが分からないものはありません(編集部注:もちろん、個人差はあります)。お母さんやお父さんの役どころを決めて、おもちゃの調理器具を手にして草をきざんだり混ぜたりし、それを器に盛って「いただきます」とやる…。そんな女子の遊びは、男子には何がおもしろいのかさっぱりで、最初のうちこそ調子を合わせていても、そのうちにつまらなくなってしまってどこかに行ってしまったりします。女の子はごっこ遊びやままごとが大好き一方の女子は、似たような場面をずっと飽きずに続けていたりします。人形を赤ちゃんに見立ててそのお世話をしたり、病気の子どもとそのお母さんといった役どころを決めて看病する真似をしてみたり、子どもたちが状況を思いつく限り、遊びはずっと続きます。よく言われることに、「子どものままごとの様子を見ると家庭の様子がわかる」というのがあります。たとえば、いつも母親に急かされている子どもがままごとをすると、母親の様子をそっくりそのまま真似して相手を急かすものです。そのほか、家でどんなふうに食事をとっているかといったことから、果ては給料日が近いから献立を節約しましょう、なんてことまであけすけにやっていたりします。このため、子どものままごとを見ていてそんな実態に気づいた親が、ままごとを禁止したくなることも多いといいます。しかし、女子のままごとやごっこ遊びなどを禁止したりしてはいけません。むしろ積極的に推奨してもいいぐらいです。ままごとやごっこ遊びを好む子どもは、大きくなってから勉強も得意になる可能性が高いからです。<後編に続く>(子育ての達人)
2016年02月04日前編 では、「子どもがまっすぐ育つためには、家族以外の年長者が、その子を理解してくれていることが重要」という話をしました。後編では、その重要性をもう少し掘り下げていきます。家族以外の理解者って、たとえばどんな人?「子どもにとっての家族以外の理解者」という位置に一番適当なのが学校の先生ですが、実際にはなかなか難しい、という悲しい現実もあります。先生に求めることさえ難しいのに、「誰かほかにいるのか」と思ってしまいがちですが、実はそれほど悩む必要はありません。親の友人で家によく遊びに来る人がいればその人で構いませんし、近所のおじさん、おばさんなどでも十分です。子どもを認めると言ってもそんなに難しいことが必要なわけではなく、「おお、大きくなったなあ、ちゃんと勉強や部活してるか?」などと声をかけてくれるだけのことでよいのです。大事なのは、子どもがその人と接することで、その人に理解してもらっている、受け容れてもらっているというふうに実感できることです。それによって子どもがうれしく思うことが大事なのです。子どものためを思った言葉であれば、子どもには伝わるこういった位置にいる人で、子どもの顔を見るたび、チクチクと小言を言う人もいるかもしれません。しかし、それがその子どものためを思った言葉で、基本的にその子のことを好きで言ってくれているのであれば、子どもには必ずそれが通じます。逆に、よく顔を合わせる人でもその子に別段好意を持ってくれているわけではないようなケースでは、たとえどんなに耳障りのいい言葉をかけられても子どもは自分が受け容れてもらっているというようには感じません。このように、子どもに好意を持ってちょくちょく顔を合わせる位置にいる人であれば誰でもいいのですが、一番いいのは自宅近くに住んでいることです。毎日の登下校の際に必ず顔を合わせる近所の人あたりがいちばんでしょう。そういった人物と子どもがいい関係を築くためには、本人同士の関係性もそうですが、子どもの親とその人物との関係が良好であることが大事になってきます。近ごろはこうした近所づきあいも薄れ、中には近所にどんな人が住んでいるかも知らない、といったようなことも増えてきています。しかし、このようないい近所づきあいを家族ぐるみでしておくことは子どもが成長する上でも必ずプラスに作用するということを、親はしっかりと心に留めておくべきでしょう。習いごとの先生も理想的な理解者になり得るまた、さらに一歩踏み込んで子どもを理解してくれそうな存在として、子どもが通う習いごとの先生が挙げられます。こうした先生は、家族以外に子どもがちょくちょく顔を合わせますので、まさにうってつけの位置にいると言えます。習いごとに子どもを行かせるときには、親同士のネットワークや近所の人などからの評価を元に教室を選ぶことが多いでしょう。その際に、その先生が持っている技術や育成方針といったものに目を向けるのもいいですが、その先生が子どもを好きな人かどうか、あるいは一人一人の個性を見極めてそれを大事にしてくれる人かどうか、といった視点を加えてみることも大事になってくるでしょう。習いごとの先生が自分のことを理解し評価してくれ、そうした人とちょくちょく顔を合わせることができれば、子どもは安心感と自信とを得ることができます。自分に何か問題が起きたときに、親身になってくれたり、共感してくれたり、時に叱ってくれたりするような人が多ければ多いほど、子どもは素直に成長します。自分を理解してくれる他人を持った経験のある子どもが歪んで育ってしまったり、非行に走ってしまったりする可能性はぐっと下がるのです。そのためには、子どものみならず親も社交性を持ち、地域活動などに積極的に参加することが必要です。それによって交友関係が広がり、子どもが多くの人たちに出会う機会が広がるからです。中には他人とつきあうのがちょっと苦手といった親もあるかもしれませんが、そこは子どものためです。親だけ、家族だけで子どもを育てようと思っても限界がありますから、そこは地域の人の助けを借りるためぐらいの気持ちを持って、近所づきあいもそれなりにしておくことが大事になってくると思われます。(子育ての達人)
2016年02月01日子どものことを理解してくれる人がいる環境では、子どもが歪んでしまうことはありません。こうした子どもの理解者としてはまず家族があげられますが、家族以外の人に理解者を得ておくことも大変重要です。家族以外の理解者がもたらす作用、そして、どういった人を理解者として持つのがよいのかについてお話しします。「家族以外の理解者」がいることが子どもにとって重要自分を理解してくれる人がいれば子どもが歪んで育つことはない、と言われたら、それは当然だろう、といった反応が返ってきそうです。たしかに、子どもの一番近くにいる親や家族がその子どもにきちんと目を注ぎ、子どもの心を理解していることは、子どもが歪まないための第一の条件ではあるでしょう。しかし、それに加えて大事なのは、親やきょうだい、親族のほかに、子どものことを理解してくれている人がいることです。身近にいる家族以外の人がその子どもを理解してくれていることが、子どもが歪んで育たないためには非常に重要になるのです。これは子どものみならず大人にも言えることですが、人間は1人では生きられず、常に自分を理解してくれる誰かを求めています。しかし、その「誰か」が自分の親兄弟、あるいは配偶者といった家族だけというのはいかにも寂しいものです。家族以外の誰かが自分のことを理解し、評価してくれていると感じられるだけで、人間は自分が社会の中で認められた存在だと自信を持つことができます。そして、その自信ことにより、何か重大なことが起こったときにも踏ん張りがきくようになるのです。年長の人に理解されていると、人は安心感と自信を持てるようになるその「家族以外の誰か」は、友人や同僚、趣味仲間などどんな人でも構いませんが、できれば普段は自分とは少し距離があるような人物であるほうが、より頼もしく感じられるものです。たとえば、会社で同僚だけに認められているよりも、先輩にあたる人や上司が認めてくれていたらどうでしょうか。また、学校時代の友人だけでなく先生が認めてくれていたらどうでしょうか。ママ友だけでなく、近所に住んでいる年上の奥さんでもいいかもしれません。こういった、自分よりも少し目上にあたるような、年長の人に理解されているという感覚により、人は安心感と自信を持つことができます。こういった感覚は大人だけでなく子どもにも共通しているものです。自分の常に近くにいる親は当然として、家族以外の誰か年長者が子どものことを理解して認めてくれることが大事になってきます。< 後編 に続く>(子育ての達人)
2016年02月01日洗い物に洗濯、部屋の片付けなど、ママがやることは毎日たくさんありますよね。しかし、子育てしながらの家事は子どもにまとわりつかれてしまってスムーズに運ばないことも多いのでは? そんなときは思いきって子どもに家事を任せてみてはいかがでしょうか。歩けるようになり、こちらの言うことが理解できるようになった年齢であれば、いっそのこと「お任せ」してしまうのもひとつの方法です。子どもにお任せ!1人でできる家事(1)植物の水やりあらかじめ、じょうろに水をいれておけば、あとは植物に水をあげるだけで済みます。初めは「こんな感じでお水をあげてくれる?」と手本を見せておきましょう。子どもにとっては「何かを育てている」という感覚も味わうことができ、植物の色が変わったり、花や実をつけたりする変化を楽しむこともできます。子どもにお任せ!1人でできる家事(2)玄関の靴をきれいに並べてもらうついつい自分でパパッとやってしまう玄関周りの掃除も、子どもに手伝ってもらいましょう。乱れた靴はそろえ、かかとが内側になるように並べておくと見た目もすっきり! 子どもにも自然と「自分で脱ぎ履きするときにも、きれいにそろえよう」という意識が芽生えます。「長靴は靴箱のこの段にしまっておいてね」など、靴箱にしまう場所も教えておくとよりいいですね。子どもにお任せ!1人でできる家事(3)散らかったものを所定の場所に戻してもらう常にどこにあるのかわからなくなるリモコンやボックスティッシュなどは、あらかじめ所定の位置を決めておくようにしましょう。散らかっているときにそうしたものを所定の位置に片付けてもらうと、とても助かります。子どもの手が届く範囲に設定し、きれいな状態を覚えておいてもらうようにしましょう。子どもにお任せ!1人でできる家事(4)洗濯物を畳むタオルや自分の下着など、面積が小さかったり、形が単純だったりするものを畳んでもらいましょう。最初は「こうしてこうして2回折ってね」や「くるくる巻にして」など、畳み方を教えてあげます。畳んだものはタンスの前など決めた位置においてもらうと助かりますよ。子どもにお任せ!1人でできる家事(5)食事に使うコップやおはしを並べてもらう食事をする前にテーブルを簡単に拭いてもらいましょう。そして、コップやおはしなど、軽いものをキッチンから食事をするテーブルに運んでもらいます。慣れてきたら料理自体を運んでもらってもいいですね。配膳をしてもらえると、とても時短になります。徐々にできることが増えていくわが子のお手伝いは、とてもうれしいものですよね。お手伝いが終わったら「助かる! ありがとう!」などたくさん褒めてあげましょうね。(すだあゆみ)
2016年01月26日わが子の就寝時間について、悩んでいる人はいませんか? わが家の6歳の息子は、昼間は思いっきり遊んでいるし、ごはんもたくさん食べて大人以上に疲れているはずなのに毎夜目はらんらん…。寝つきがとても悪いです。そこで、その原因を探るとともに、子どもが21時までには自然と眠れるようにするため取り組んだことを、実体験とともに紹介しましょう。起床時間を「早め」、「毎日同じ時間」にする幼稚園のバスの時間が遅いせいもあり、わが子が起きるのはいつも8時~9時の間。まずはこれが原因と考え、毎日7時に起こすようにしました。早く起きるわが子の相手をするため、朝はいつも以上にバタバタしてしまいましたが、着替えや食事が早く済むため、出かける前にあわてないというメリットもありました。寝る1時間前から落ち着かせるテレビをジャンプしながらみたり、家族のまわりを飛び跳ねて行き来したり…。寝る直前まで全身を使って遊ぶことを控えさせ、寝る1時間前くらいから寝室に入り、本を読んだり寝ながらおしゃべりしたりと静かに過ごすようにしました。また、寝る前に「ちょっとだけ」と見ていたYoutubeなどのスマホ鑑賞も止めることに。パソコンやテレビ、スマホの画面は思っているよりも明るく、見ていると逆に目がさえてくるようです。止めたおかげで私自身も目の疲れがやわらぐようになりました。部屋の電気をすべて消す寝室では部屋の明かりを薄暗くして、しばらくゆっくり過ごし、眠気がさしてきたら明かりをすべて消して真っ暗にするようにしました。しばらくはおしゃべりしていますが、最初にゆっくりしていたせいもあって早く眠るようになりました。生活習慣を変えた結果は…?それまでは22時に寝るのが当たり前。ちょっと遅くなり結局23時をまわってしまうことも週に何度かありました。しかし生活習慣を変えたことで、21時半には完全に眠りにつくようになりました。寝かしつけの癖がとれないので私も一緒に布団に入る手間はありますが、「子どもの眠り」について私もきちんと向き合うことができたような気がします。子どもに限らず、不眠で悩んでいる方にも効果があるかもしれません。気になった方はぜひ試してみてくださいね。(すだあゆみ)
2016年01月25日あけましておめでとうございます!みなさま、いかがお過ごしでしょうか?初めて息子と迎えたお正月。親戚一同集まって美味しいおせちを囲んで笑顔いっぱいの1日を過ごせました。2016年も「おかっぱちゃんの子育て奮闘日記」をどうぞよろしくお願い致します!さてさて、本編に。突然ですが、わたしの夫は双子です。夫には、背丈も顔もそっくりなお兄さんがいる。兄の名前はヒロシ、弟はアツシ。弟のアツシがわたしの夫。一卵性双生児とは、これほどまで似るものか! DNAが一緒なのでそれもそのはず。顔のパーツがほとんど一緒だし、髪が癖っ毛なところとか、視力が悪いところとか、声までそっくりなので、昔紹介してもらった時はえらく戸惑ったものだ。わたしたちの結婚式に出席した友人たちはあまりにも似ているので「新郎が二人いるみたいだ」と爆笑していた。それほどまでに似ている二人だけれど、おもしろいことに性格や職業は正反対。兄のヒロシは明朗活発で職業は俳優。弟のアツシは温厚で慎重な性格、職業は会社員。銀行の営業の仕事をしている。普段の生活も異なるし、やっぱり嫁ともなれば微妙に違いが分かってくるもので、今は見分けがつくし、目をつぶって声を聞き分けることも容易になってきた。しかしながら、これが息子となると、はたして違いがわかるのだろうか?子煩悩な夫にも負けず劣らず、双子の兄もこどもが大好きで、甥っ子が可愛くて仕方がない様子。毎週のように甥っ子を見に我が家にやってくるものだから、息子にとってはお父さんが二人いるような感覚になっているような気がしてならない。どちらがお父さんなのか、息子はどのタイミングで分かるのだろう?夫としては、いつか息子が間違えて「お父さん」と双子の兄のヒロシに言おうものなら、その夜枕を濡らしてしまうだろう。生後3カ月の現段階で、幸いにも息子は人見知りを全くせず、どんな人が抱いても泣いたりしない。ニコニコと笑顔を振りまいている。もちろん双子の兄、ヒロシに対しても、終始笑顔で機嫌が良い。お父さんだと思っているのかもしれない。母のことはおっぱいの匂いで選別できているようだけれど、きっとお父さんの区別はついていないんだろう。そんな中、双子の兄のヒロシが息子をお風呂に入れたいと言う。いつも夫がお風呂担当だけれど、双子がゆえ、そっくりだし、お父さんみたいなものだから、きっと大丈夫だろうと、任せることにした。夫から念入りにシャワーの持ち方や、身体の洗い方を教わり、裸ん坊になった息子を受け渡すと…。「ぎゃ~うぇ~~~!ぎょ~うわ~ん」と、いつにもなく息子が泣き始めた!!お風呂で泣くことがなかったので、わたしたちも戸惑う。違いに気付いたのか、「父ちゃんじゃねーじゃねーか!」 と、言わんばかりに大声を上げ、わんわん泣いて涙を流している。「大丈夫だよ~大丈夫だよ~よしよし~」とヒロシがなだめてみるも効果なし…(涙)。結局、終始泣きじゃくり真っ赤な顔で風呂から上がった息子。「こんな小さな脳みそでも、分かっていたのか!」と、母は関心するばかり。「親の見分けくらいつくわい」と、言っているかのような不服そうな顔で息子がわたしを見る。「やっぱり俺じゃなきゃダメだな〜。」と、ちょっとだけ誇らしげな顔をして、息子を眺めていた夫がなんだか可愛らしかった。まさに赤ちゃんの感性に驚いた一日であった。つづく次回は「生後100日を祝して! お食い初めの巻」をお届けします。
2016年01月14日皆さんは、「ミレニアル(ミレニアム)世代」と呼ばれる世代をご存じですか? アメリカのタイムズ紙も2013年5月号の特集として取り上げ、表紙も飾った、いわゆる「自己中心的」な現代の若者を示す代名詞。それがミレニアル世代です。今回はそんなミレニアル世代の特徴と、その世代から学ぶ、これからの子どもの育て方についてお話ししましょうミレニアル世代とはミレニアル世代(Millennial Generation)とは、おもに米国で1980年~2000年に生まれた現代の世界をになう若者たちを示す言葉です。この世代の若者は、「自分はほかの人より素晴らしい!」「私は天才的!」「私って最高!」と、とにかく自分が大好き。言葉を変えれば、ナルシスト世代と言ってよいかもしれません。FacebookやTwitterなどのSNS上で自分の写真を頻繁にアップする若者が多いことからも、自分大好きということがよくわかりますよね。このうらやましいほどの自信は、彼らが恵まれた時代に育ったことと、ちょうどITテクノロジーが加速し、誰もがインターネットでさまざまな情報を得たり、自己表現ができたりする時代に育ったということが関係しているそうです。よく、電車の中でスマートフォンを片手に画面に集中している若者を見かけませんか? 彼らがまさにこのミレニアル世代の若者です。褒めるだけではなく、厳しく怒る時は怒るミレニアル世代の幼少時代は、「悪いことをしたら怒る、厳しくしつけをする」という古風な育て方から、「褒めて育てる」という新しい育て方が世間一般に広まった時期でした。怒られることがなく褒められて育ったために、「自分は素晴らしい」「私は何でもできる!」という、自信がみなぎる世代が出来上がったとも言われています。自分に自信があるということは素晴らしいことですが、逆に物事が自分の思いどおりに進まなかったり、一度挫折を味わったりすると、そうそう簡単に立ち直れないというマイナス点もあります。現在子育てをする中でも、「子どもは褒めて育てる」ということが奨励されていますが、褒めるだけではなく、「時にはしっかり厳しく怒る」ことも子どもの心のバランスを取るには重要なことと言えるでしょう。親子のコミュニケーションを毎日しっかりとるインターネットを通して、バーチャルな世界に身を置くことの多いミレニアル世代は、他人の気持ちを察したり、理解したりする能力が極端に低いことが科学的に証明されています。悪気はないものの、相手の気持ちを汲むことができないのがこの世代の特長です。現在、子育てをしている皆さんの中にも「忙しい」ということを理由にして、インターネットの動画やゲームをベビーシッター代わりにしている親御さんも多いのではないでしょうか? 人の心を汲み取れる大人に育てるためにも、家庭では特に、親子のコミニュンケーションを日々しっかりとるようにしていきましょう。このように、とかくマイナスな面ばかりが取り沙汰されるミレニアル世代ですが、一方では自分にとって一番働きやすい方法を見つけることができ、異国の人や自分とは異なる考えの人でも気軽に受け入れられる、好感度の高いジェネレーションとも言われています。どの世代にも、良いところもあれば悪いところもあります。この記事を読んでいる皆さんの子どもたち、すなわち次世代の子どもたちは、ミレニアル世代の若者のように自分のことが大好きでありながら、他人のことも大好きになれる、強い心を持つ子に育てていけたらいいですね。(徳武加奈子)
2016年01月13日子どもに家のお手伝いをやらせていますか?「やりなさい」と言っても簡単には子どもは動かないもの。大変なことなので、つい後回しにしがちですよね。忙しいから仕方ないと思って親がなんでもやってしまうと、自立できない大人になってしまいそうなのが心配です。お手伝いをさせると、子どもはどう変わるのでしょうか?お手伝いを習慣にすると、家事の大変さ、大切さがわかる子に小学生は学校から帰ると、勉強に遊びに習い事、あっという間に夕食の時間です。手伝いをさせたくても、子どもはゲームやテレビの時間を確保したいので、簡単には動きません。だから仕方なく、お母さんが毎日すべての家事をこなしてしまうというのはわかります。しかし、大変なことですが、どこかで切り替えて、しっかりお手伝いの習慣を身につけさせたいものです。お手伝いを習慣にすると、子どもにはちょっとした変化が現れてきます。まず、家事の大変さ=お母さんが困る気持ち、を理解できるようになってきます。たとえば「じゅうたんの上でお菓子を食べないで」と注意したとします。・お手伝いをしている子「じゅうたんの上に食べかすが散らばると掃除が大変」と説明しなくても、すぐに注意が伝わりやすい。自分が気をつけるだけでなく、他の家族にも注意するなど、言われていないことまで気がついて行動してくれます。・お手伝いをしていない子「掃除が大変」と説明しても、なかなか注意が通らない。いくら注意しても繰り返す。毎日の家事の大変さがわかっていないので、お母さんの困る気持ちが伝わっていない。ちょっとしたことですが、この差は大きいですよね。お手伝いをさせなければ、家事の大変さ大切さというのは伝わりにくいものです。「子どもにとっては勉強や習い事が一番大切なこと)という考え方もあるかもしれませんが、長い目で見れば、いわゆる「大人の仕事(家事も含めて)」ができるように教えておくことは、生きる力を育むことにもつながる大切なことと言えるでしょう。お手伝いで勉強ができるようになる!? お手伝いをさせたからといって、すぐにテストの点数がアップするわけではありません。ですが、お手伝いを通して、「今、自分は何をするべきか」を考えるくせがついてきます。仕事を終わらせるために、自然と段取りや効率を考えたり、工夫したりするようになるからです。自分がするべきことを考えるので、宿題にもさらっと取り組むようになりますし、時間の使い方が上手になり、やりたいことをテキパキこなせるようになってきます。また、東京都などの調査では、身の回りのことを自分でしている子の方が、していない子より、問題解決力が高いという結果もでています。少し長い目で見れば、学力にとってもプラスになることは明らかといえます。人の役に立つ喜びを知るお手伝いをさせる、もうひとつのねらいは、「人の役に立つ喜びを知る」ことです。人の役に立って感謝されるのは、誰だって気持ちがいいことです。家族の役に立つ喜びを知ると、大きくなって人のために役立ちたい、社会のために働きたいという意欲につながります。実際に、子どもの頃に家事やお手伝いをした経験の多い人ほど、職業意識が高い傾向がみられるといった調査報告もあります。(注1)この調査では、「できれば、社会や人のためになる仕事がしたいと思う」について、「とてもあてはまる」人の割合が、お手伝い経験の多い人では44.6%、少ない人では24.4%と倍近い差があります。「自分にはなりたい職業や、やってみたい仕事がある」についても、お手伝い経験の多い人では35.9%、少ない人では21.5%という結果が出ています。職業意識だけではなく、道徳心や正義感についても、同様の傾向が見られるようです。(注2)お手伝いを習慣にするのは大変なことですが、勉強だけでは教えられない、生きるために必要なスキルや心を身につけることができます。次回はお手伝いを習慣づけるために、やるべきこと、やってはいけないことを紹介します。(注1) 「子どもたちの未来を育む家庭教育–家庭教育支援の取組について–」文部科学省(PDF) 出典:独立行政法人国立青少年教育振興機構「子どもの体験活動の実態に関する調査研究」(平成 22 年度)(注2)青少年の体験活動等と自立に関する実態調査(文部科学省 09年度調査)(KANA)
2016年01月12日子どもの機嫌が急に悪くなって、困ってしまったことはありませんか? 忙しい時や静かにしていてほしい時に機嫌を悪くされると、ママも疲れてしまいますよね。「いい加減にしなさい!」と叱ることもできるけれど、できれば声を荒げておさめたくない…。そこで、私が心がけている「子どもの機嫌をなおす魔法のことば」をシーン別に紹介しましょう。(1)朝起きたら「むすっ…」朝、なかなか起きないわが子に手を焼いていませんか? まだ眠そうで、何やら機嫌が悪そう。そんな時はゲームをしているように演出してみてはいかがでしょうか。たとえば、布団の中にいる子どもに対して「どこに隠れているのかな~? ここかな~?」とかくれんぼの鬼を演じ始めます。子どもが布団やベッドからすでに見えていても同様です。わが家の場合、声に気付いた息子は急に布団の中にもぐり始めます。こうなるとほぼ成功です。少し待っていると息子の方から「ここだーっ!」とがばっと起きてきます。眠気を忘れ、ゲーム感覚で楽しく起きてくれるのでおすすめの方法です。(2)友だちとケンカして「むすっ…」少し前までは「○○に嫌なことされた」「ケンカした」と子どもが言っても、「そんなこと気にしないの!」と話を流していました。しかし、それでは子どもの気持ちは落ち込んだまま。そこで、「○○くん(相手)、○○(わが子)のことが好きすぎて意地悪しちゃうのかもね」という風に相手の気持ちを考えた言葉がけをするようにしました。「好きなのに、なぜ意地を悪するのか」という疑問を抱かせるかもしれませんが「好き」というポジティブなことばを用いることで、また同じようなことがあった時に「こいつ、俺のこと好きなのかな…」とちょっとでも前向きにとらえ、嫌な気持ちが和らげばいいなと思い、こうした言葉がけをするようにしています。 (3)落ち込んだり、怒られたあとに「むすっ…」みんなができていることが自分にはできない、あるいは悪いことをして怒られてしまった…。そんな時、私は「過去に自分も経験した」話をするようにしています。たとえば子どもがかけっこでビリだったら「ママも小さいころは足が遅くてね~」、パパとの約束を守らなくて怒られたら「ママも昔、おじいちゃんにこんなことして怒られたよ~」と、過去の自分の経験をあげて子どもと同じ経験をしたことがある事実を伝えます。すると「え~、ママだめじゃ~ん!」と笑顔になってくれます。普段は何かと叱る立場のママも、こうして子どもと同じ立場で仲間意識を持たせると、いつもとは違った表情を見ることができます。笑顔になってくれれば、その後に励ましの言葉を掛けてもきっと前向きに受け取ってくれるはずです。今回はわが家に多いシュチュエーション別に、子どもの機嫌をなおす「魔法のことば」を紹介しました。子どもの性格や状況によって響く言葉も違うかもしれませんが、困ったときにぜひ参考にしてみてくださいね。(すだあゆみ)
2016年01月09日子どもが将来、自分自身の力で幸せになるためには、どんな能力が必要なのか。その能力を育むために、どんな子育てをすればいいのか。発達心理学などが専門の内田先生にこれまで伺ったお話をまとめ、さらに大切なポイントを加えてご紹介します。親が「安全基地」になることで、子どもは安心して能力を伸ばせる子どもが幸せに生きるために、内田先生は次の力が大切だとおっしゃっています。●創造的想像力●自律的思考力(自分で考える力)●探究心・意欲●自尊感情(自分を大切にする力)●精神的回復力(レジリエンス)これらの力を育むために、親はどんなことをすればいいのでしょう。「子どもが伸びる、共有型しつけ(※詳しくは 子どもの学力格差は幼児期に決まる? 親の「しつけスタイル」が重要な理由 ~「幸せ力」の育て方vol.11~ )を心がけましょう。子どもの気持ちに寄り添って、とにかくかわいがってあげてください。自分を大切に思う気持ちは、親から愛されることで育ちます。それは精神的回復力につながります。子どもは親から大切に見守られ、肯定されることで『きっと、なんとかできるんじゃないか』と前向きな気持ちになり、それが探究心や意欲を伸ばすことになります」子育てに大切な3つのH「ほめる、はげます、(視野を)広げる」子どもは毎日、小さな発見や成長を積み重ねています。「兄弟や友だちと比べずに、その子自身の進歩をほめてあげてください。失敗を叱らず、子どもが進歩したときを逃さず見つけて、『ほめる、はげます、(視野を)広げる』3つのHの言葉をかける」強制型しつけを行っている親30人の様子を観察したときには、この3つの言葉が一度も発せられなかったそうです。「すべてに定義や解説を与えることはやめましょう。お母さんは辞書でもなければ裁判官でもありません。判決を下さない。禁止や命令ではなく『~したら?』と提案してあげる」それなら、子どもが考えたり判断したりする余地があります。「このように、大人が子どもの主体性を大事にした関わり方をすることによって、子どもが自分で考える自律的思考力や創造的想像力が育つのです。教育学者のグルーナーは、教育者や親が子どものためにできることは足場をかけるところまでだと言っています。その足場を登るかどうか、登って何をするか、決めるのは子ども自身です」五十の文字を覚えるよりも、百の「何だろ?」を育てたい「そもそも『頭がいい』とは、文字が書けるかどうかではありませんよね。大切なのは、文字で表現したくなるような内面の育ちです」その通りですね。では、豊かな心と知性を育むには、どうすればいいのでしょうか。「第一には、絵本の読み聞かせ習慣。小学生になった子どもには読書を勧め、親子で図書館通いをするといいですね。第二に、家族の団らん。何でも話せる雰囲気をつくり、親子で会話をたくさんしてください。第三に、遊びを通して、楽しい経験を一緒に共有すること。遊ぶことと遊ばせることとは違います。何かをさせることは強制することと同じ。そうではなく一緒に楽しんでください」ただし、ひとりで何かに熱中する時間も大切ですから、お子さんが夢中になっているときには、そっと見守ってあげることがいいそうです。これまでご紹介したことを意識して子育てをしていけば、将来、学校の授業や教材からはもちろん、遊びや家族との時間の中からも、さまざまな学びを得る力が育っていることでしょう。「子育てに『もう遅い』はありません」と内田先生は言います。今からでもいいのです。お子さんが伸び伸びと能力を伸ばし、自分の力で幸せになることができるよう見守りながら、お子さんと一緒の時間を楽しんでください。(佐々木月子)今回取材に協力してくださったのは内田 伸子先生十文字学園女子大学特任教授・お茶の水女子大学名誉教授・学術博士。専門は発達心理学、認知心理学、保育学。国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)、最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)、文化庁国語審議会委員なども務めるほか、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」の番組開発やコメンテーター、ベネッセの子どもチャレンジの監修、しまじろうパペットの開発、創造力知育玩具「エポンテ」(シャチハタ)の開発なども担当。著書は、『発達心理学―ことばの獲得と教育』(岩波書店)、『よくわかる乳幼児心理学』(ミネルヴァ書房)、『 子育てに「もう遅い」はありません 』(冨山房インターナショナル)など多数。
2016年01月04日乳幼児期からスマホなどのメディアに長時間触れていると、言語発達の遅れやコミュニケーション力の低下を引き起こすと日本小児科医会が警鐘を鳴らしています。スマホやテレビ、DVDの影響について、発達心理学と認知心理学が専門の内田伸子先生にお話を伺いました。メディアの影響で知能が遅れ、脳が萎縮する!?「発達心理学者のジンマーマンやメルツォフらは、2ヵ月~24ヵ月の乳幼児を6年間追跡し、言語発達や知能について調査しました。すると、年月を追うごとに知能が遅れていく子どもたちがいました」原因は何だったのでしょうか。「知能が低下していく子どもたちには、乳幼児用の教育番組や早期知能開発のビデオを1日1時間以上視聴させられているという共通点がありました」「その子たちは、脳の言語理解をつかさどる部位、ウェルニッケ野が萎縮していました。もともとは健康に生まれた赤ちゃんたちが、親の浅はかさのために『脳の発達遅滞を引き起こさせ、特別なサポートが必要な子たちにしてしまった』(論文の表現の翻訳より)のです」メディアを拒絶した子どもたちは知能を回復できた「3歳ごろになって、知能を回復した子どもたちがいました。それは、音と光の強烈な刺激を嫌がって逃げ出したり、ビデオの操作ができるようになったので自分で止めたりした子たちでした。つまり、テレビやビデオの視聴をやめた子たちだけが、さらなる知能の低下を防ぐことができたのです」現在の日本でも、教育のためのテレビやDVDが人気で、お子さんに見せている家庭がたくさんあります。長時間の視聴はさせないよう気をつけたいですね。パソコンやスマホの影響は?文部科学省が行った「平成27年度 全国学力・学習状況調査」によると、携帯やスマホの使用時間が長いほど、子どもたちの成績が低くなっています。※1※1 参考: 文部科学省|平成27年度 全国学力・学習状況調査 報告書 【質問紙調査】3.参考資料p.145 また、東北大学と仙台市教育委員会による「学習意欲の科学的研究に関するプロジェクト」は、スマホアプリの使用時間に応じて学力が低下するという調査結果を発表しました。学力低下は平日の睡眠時間や家庭学習時間には関わらず、アプリを使ったことによる直接の効果である可能性が高いそうです。※2※2 参考: 東北大学|スマホで無料通信アプリを使用すると学力が低下することを明らかにしました 内田先生も、幼児期のパソコンやスマホの利用には注意が必要だと言っています。「コンピュータの普及によって、直接体験の機会が失われ、調べただけで理解した気持ちになることが増えています。しかし9歳頃までは、知識の操作には体験という裏打ちが必要で、頭の中だけでは操作できません。9歳を過ぎると、絵に描いたシンボルや数式、言葉だけで知識を操作できるようになります。ただし、そのためには9歳までに具体的な体験が必要です。目、耳、鼻、舌、皮膚の五官を通しての体験を積み重ねることで、自分の頭を通して物事を捕らえる力が生まれるのです。スマホやインターネットは控えめに。本当は厳禁と言いたいところですが、いろいろご事情もあるでしょう。使用時間を制限するなど、ご家庭でルールをつくってください」できるだけ、テレビやDVD、スマホに頼らない子育てを心がけていきたいですね。(佐々木月子)今回取材に協力してくださったのは内田 伸子先生十文字学園女子大学特任教授・お茶の水女子大学名誉教授・学術博士。専門は発達心理学、認知心理学、保育学。国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)、最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)、文化庁国語審議会委員なども務めるほか、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」の番組開発やコメンテーター、ベネッセの子どもチャレンジの監修、しまじろうパペットの開発、創造力知育玩具「エポンテ」(シャチハタ)の開発なども担当。著書は、『発達心理学―ことばの獲得と教育』(岩波書店)、『よくわかる乳幼児心理学』(ミネルヴァ書房)、『 子育てに「もう遅い」はありません 』(冨山房インターナショナル)など多数。
2016年01月03日子どもの学力と豊かな心を育むために、絵本を読むことがいいと言われています。どんな絵本を選んで、どんな風に読んであげるのがいいのでしょうか。年齢に応じた絵本の選び方と読み聞かせ方について、発達心理学が専門の内田伸子先生に伺いました。年齢にあった絵本の選び方と読み聞かせ方「赤ちゃんには、イラストや写真が大きくハッキリしていて、色も単純なものがいいでしょう。食べ物や動物、乗り物など、身近なもので子どもの興味を引くものが描かれている絵本がおすすめです。最初のうちは絵本をめくって絵を見せるだけもよく、絵本を通した『遊び』だという感覚を大切にすることがポイントです」「かわいいニャンニャン」「ピカピカ、キレイだね」などと、解説を加えたり、擬音を楽しんだりするのもいいそうです。「3歳までは、絵本の挿絵について話すなどしてもいいでしょう。4歳になったら、絵本の言葉は吟味されていますから、それを大事に、絵本に書かれているまま読み聞かせてあげてください。5歳ぐらいになると、『大きなカブ』のような、くり返しの文章を好むようになります」年齢によって楽しみ方が少しずつ変わってくるのですね。どの年齢にも共通して大切なポイントは、お子さんのリズムに合うように、語りかけるようにして読み聞かせることだそうです。1冊の絵本をじっくり読み込むのと、たくさんの絵本を読んで多くの語彙に触れるのとどっちがいい?「語彙を得るために本を読むのではありません。本というのは、親子で手を取り合って入っていく世界なのです。親も楽しみながら、真心をこめて読んであげてください」内田先生は、絵本の持つ力について次のお話をしてくださいました。「ベッテルハイムという児童精神科医の病院に、注意欠陥・多動性障害の子どもが入院していました。遊戯療法や箱庭療法など、さまざまな治療を施しましたが、症状は軽くなりませんでした。あるとき、ベッテルハイムが絵本を持って病室に入ると、その子はパッと絵本を見ました。ベッテルハイムが『読んであげようか』と言うと、ふだんは少しもじっとしていられない子が、動かずにじっと絵を見つめお話を聞いていたのです。次の日、ベッテルハイムが来る時間が近づくと、その子は入り口を見ていました。ベッテルハイムが来ることが楽しみだったのでしょう。ベッテルハイムが来て『絵本を読んであげようか』と言うと、その子は数冊ある絵本の中からまた同じ絵本を選びました。30回くり返したそうです。30回読んであげたら、やっと次の本に興味を持った。つまり、30回かけてその本の栄養を吸収しつくしたということです。絵本には栄養があります。十分に味わわせてあげてください。子どもは何度でも『読んで』とせがみます。『昨日、読んだわよ。違うのにしましょう』ではいけないのです」子どもが求めている限り、その本を読み続けてあげるのがいいのですね。親子で絵本を楽しみながら、大切な「見えない力」と豊かな心を育んであげましょう。(佐々木月子)今回取材に協力してくださったのは内田 伸子先生十文字学園女子大学特任教授・お茶の水女子大学名誉教授・学術博士。専門は発達心理学、認知心理学、保育学。国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)、最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)、文化庁国語審議会委員なども務めるほか、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」の番組開発やコメンテーター、ベネッセの子どもチャレンジの監修、しまじろうパペットの開発、創造力知育玩具「エポンテ」(シャチハタ)の開発なども担当。著書は、『発達心理学―ことばの獲得と教育』(岩波書店)、『よくわかる乳幼児心理学』(ミネルヴァ書房)、『 子育てに「もう遅い」はありません 』(冨山房インターナショナル)など多数。
2016年01月02日幼児期や学生時代に成績のよかった子どもたちは、将来、大人になってからも優秀なのでしょうか。そして実際に、大人になってからも活躍している人たちは、どんな幼児期を過ごしたのでしょうか。これらについて、発達心理学や認知心理学が専門の内田信子先生にお話を伺いました。偏差値68以上、医者や弁護士などの難関資格に合格した人たちの子ども時代「23~27歳のお子さんを持ち、しかも2人以上のお子さんを育て上げた親御さんを2,000組抽出しました。その中から、受験偏差値68以上の大学を卒業し、医者、弁護士、検事、国家公務員一種、家庭裁判所の調査官などの難関資格を取ったお子さんの親御さんに、どんな子育てを行ったのか伺いました」社会的には「エリート」と呼ばれる人たちですね。彼らがどんな子ども時代を過ごしたのか、気になる結果は次の通りです。小学校就学前にとても意識的に取り組んでいたこと●幼児期に思いきり遊ばせた●遊びの時間を子どもたちと過ごすことが多かった●絵本の読み聞かせをたくさんした●子どもの趣味や好きなことに集中して取り組ませるようにした難関校を突破した人たちは、子ども時代に思いっきり遊び、親子で一緒に楽しい時間を過ごすことが多かったようです。難関校突破組は子ども時代によく遊んだ(内田,2014より)子育てスタイルの傾向(共有型しつけ or 強制型しつけ)難関校を突破した人たちの多くは、「共有型しつけ」を受けていました。難関校突破組は共有型しつけを受けていた(内田,2014より)共有型しつけとは、親が子どもの気持ちや親子のふれあいを大切にし、一緒に楽しい時間を共有することが多い、しつけスタイルです。強制型しつけとは、親が自分の考えやルールを強制し、言葉による命令や力によって子どもをしつけるスタイルです。(詳しくは 子どもの学力格差は幼児期に決まる? 親の「しつけスタイル」が重要な理由 ~「幸せ力」の育て方vol.11~ )遊びとしつけスタイルが大切な理由 子どもの能力を伸ばす、幼稚園や保育園選びのポイント ~「幸せ力」の育て方vol.10~ でご紹介したように、遊びは子どもの能力を伸ばします。「自分の自発的な行動を、大好きな親が『面白そうだね』と共感してくれたり褒めてくれたりすると、子どもは嬉しくなり、達成感が増します。それは、小さな成功体験です。成功体験があると、難題をつきつけられても『きっと自分は解決できる』という気持ちになり、挑戦する力がわいてきます。こうして大人になるまで、自分で目標にしたことはなんとか自力で達成することを積み重ねた結果が、難関試験を突破する力に育っていったのでしょう」問題を解決したり、目標を達成したりする力は、エリートになるために限らず、子ども自身が幸せに生きるために必要な力です。子どもを思いっきり遊ばせ、共有型しつけを行い、大切な力を育んであげましょう。(佐々木月子)今回取材に協力してくださったのは内田 伸子先生十文字学園女子大学特任教授・お茶の水女子大学名誉教授・学術博士。専門は発達心理学、認知心理学、保育学。国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)、最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)、文化庁国語審議会委員なども務めるほか、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」の番組開発やコメンテーター、ベネッセの子どもチャレンジの監修、しまじろうパペットの開発、創造力知育玩具「エポンテ」(シャチハタ)の開発なども担当。著書は、『発達心理学―ことばの獲得と教育』(岩波書店)、『よくわかる乳幼児心理学』(ミネルヴァ書房)、『 子育てに「もう遅い」はありません 』(冨山房インターナショナル)など多数。
2016年01月01日テレビと現実の違いを判断できる子に必要なこと の続きです。本連載もいよいよ最終回。今回は、「どうしたらメディアの情報に振り回されない子どもに育てられるか」についてお話ししましょう。テレビからの情報を鵜呑みにさせないために今まで見てきたように、テレビはウソではないけれど、情報をうまく利用しているという側面を持っています。そうした面に関して、最近は批判も出てきています。たとえば、子役のタレントや俳優を利用して、テレビを見ている子どもたちに、むやみにあこがれを抱かせるのはどうなのかという意見があります。芸能人として小さな頃からスポットライトを浴びることがすべて悪いとは言いませんが、中学生や高校生ぐらいの大事な時期に、テレビなどにずっと出演しているのを見ると、中には「学校や勉強は大丈夫なんだろうか」と心配になってくる人もいるでしょう。勉強ができることや高い学歴があることが人生を決定づける世の中でもなくなってきていますし、そもそもよその家庭のことなので、そこをとやかく言うのは余計なお世話かもしれませんが、テレビを通じてそうした子役タレントを見ていると、数年後にどうなっているのかが心配になってくるという意見は少なくないようです。また、そうしてスポットライトの中心に立てていらればまだしも、その後ろには数多くのそうでない子どもたちがいます。幼いうちからアイドルになるためにオーディションを何度も何度も受けている子どもの話や、アイドルのやることなすことを次から次へと盲目的にまねすることに熱中しているような子どもの話を聞くと、そうした子どもは将来どうなってしまうのかと、やはり心配になります。なぜなら、自分で情報を選択するすべを知らないように思えるからです。親自身が情報を鵜呑みにしていないか、問いかけ直してみよう現代は高度に情報化が進展している社会です。必要な情報を早く的確に得て、それを利用することが必要不可欠な世の中になっています。そういう社会であるからこそ、情報の洪水の中から必要な情報をより分け、正しい形で選び取ることが大事になってきますし、得た情報を鵜呑みにするのではなく、自分なりに分析検討できる能力が重要になってきています。情報に接した時に、それに対して批判や検討を加えることもなく、ただ鵜呑みにするような癖が付いてしまうと、何かあった時に自分で判断を下す能力が育たなくなってしまうおそれもあるでしょう。最終的には情報に押し流され、流行にのせられてうまく操られてしまったり、本来の自分というものを見失ったりすることにもつながりかねません。当然ながら子どもたちには、こうした情報の取捨選択について経験が不足しています。このため、情報をどのように取り入れ、それに批判を加えて自分なりの見方を確立するかということを親は子どもに教える必要があります。そのためには親が情報の取捨選択をできなければなりません。まずは親自身が情報媒体の言うことを鵜呑みしていないかどうか自身に問いかけ直してみることが必要になってくるでしょう。(子育ての達人)
2015年12月31日知らず知らずのうちに行っている子どもへの「しつけ」によって、子どもの能力に大きな差が出てしまうことがわかりました。発達心理学が専門の内田伸子先生に、詳しく説明していただきました。しつけスタイルは大きく2種類●共有型しつけ子どもの気持ちを中心に考え、子どもとのふれあいや会話を大切にし、楽しい経験を子どもと共有しようとする、しつけスタイル。●強制型しつけ大人中心で、言いつけ通りに子どもを従わせようとする、しつけスタイル。罰を与えたり、力によるしつけを行ったりすることもある。似たような家庭環境で、しつけスタイルだけが違うとどうなるのか「年収900万円以上の高所得層で、母親が四年制大学あるいは大学院を卒業し、現在は専業主婦をしている家庭の中から、共有型しつけと強制型しつけの極端な例を30組ずつ計60世帯選び、親子のやりとりを観察しました。すると、図形を組み合わせるブロックパズル課題で、こんな場面が見られました。共有型しつけを行っているお母さんは、お子さんをじっと見守っています。一方、強制型しつけを行っているお母さんは、何かと口を出し、指図します。子どもがパズルをやろうとすると、『そっちは難しいわよ。こっちからにしなさい』『左右の色を同じにしたらキレイでしょう』などと言うのです。また『きつねのおきゃくさま』という絵本の読み聞かせにおいても、違いが見られました。『きつねのおきゃくさま』は、優しいきつねがほかの動物たちを守るために死んでしまうお話です。共有型しつけを行っているお母さん方は、子どもがどんな反応をするかと子どもの顔を心配そうに見ています。子どもは『きつねさん、どうして死んじゃったの? あんなに親切なのにかわいそう』などと言います。それを受けてお母さんは『そうね、かわいそうね』と共感的なサポートをします。一方、強制型しつけを行っている母親は『はい。今のお話はどういうお話だった? 言ってごらん』、子どもが答えると『違うでしょ。お話の記憶、テストに出るわよ』などと勝ち負けの言葉を投げ付けます」強制型しつけのもとでは、高所得層であっても語彙得点・リテラシーともに低い「この子どもたちの学力を調査したところ、共有型しつけを受けている子どもは語彙得点、リテラシー(読み書き能力)ともに高く、強制型しつけを受けている子どもは語彙得点もリテラシーも低かったのです」しつけスタイルと語彙力は関連する(内田・浜野,2012より)なぜ、しつけスタイルが学力に影響するのでしょうか。「子どもの学力を高めるためには、お父さんやお母さん、保育者たちが、子どもの主体性を大事にするかかわり方をすることが重要です。共有型しつけをしている親は、こどもに考える余地を与える援助的なサポートが多く、子どもをよく褒め、子どもに合わせて柔軟な対応をしていました。そうした親のもとで、子どもは伸び伸びと活動していました」 叱られながらやる勉強はなぜ身に付かないのか ~「幸せ力」の育て方vol.6~ でご紹介したように、自分から興味を持ち、楽しいと感じているときは脳の働きが活発になります。「強制型しつけは逆に、子どもに考える余地を与えない、指示的・独断的な介入が多い、しかも過度に介入する、情緒的なサポートが少ない、褒め言葉が少ないという特徴がありました。こうした親のもとでは、子どもは主体的に行動することができず、親の顔色を見ながらおどおどと行動していました」これでは脳の働きが低下するうえ、言われたことしかできない「指示待ち族」になる危険性があります。しつけスタイルは母親の思いひとつで変えることができます。子どもが伸びる共有型しつけを心がけていきたいですね。(佐々木月子)今回取材に協力してくださったのは内田 伸子先生十文字学園女子大学特任教授・お茶の水女子大学名誉教授・学術博士。専門は発達心理学、認知心理学、保育学。国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)、最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)、文化庁国語審議会委員なども務めるほか、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」の番組開発やコメンテーター、ベネッセの子どもチャレンジの監修、しまじろうパペットの開発、創造力知育玩具「エポンテ」(シャチハタ)の開発なども担当。著書は、『発達心理学―ことばの獲得と教育』(岩波書店)、『よくわかる乳幼児心理学』(ミネルヴァ書房)、『 子育てに「もう遅い」はありません 』(冨山房インターナショナル)など多数。
2015年12月31日