4月に入り、西日本から北日本までの広範囲で黄砂が飛来し、都心でも空がかすむ日が続いた。「中国大陸内陸部のゴビ砂漠やタクラマカン砂漠の黄砂が、偏西風に乗って日本にやってきたためです。冬場は雪のために黄砂が飛びませんが、雪が溶け始める3月くらいから日本に飛来し始め、4月、5月にピークを迎えます。黄砂そのものは以前よりありましたが、近年、問題となっているのは砂ばかりでなく、砂に付着した、PM2.5といわれる非常に小さな粒子の有害物質で、さまざまな健康被害を引き起こすといわれています」こう警鐘を鳴らすのは、上本町わたなべクリニック院長の渡邊章範さん。まず、黄砂やPM2.5による代表的な症状といえば、アレルギー反応だ。「花粉症と同じように、くしゃみや鼻水、目のかゆみや痛みなどのアレルギー反応が出たりします。皮膚や顔にくっつき、湿疹が出るなど皮膚反応も起こすことも」(渡邊さん)だが、黄砂で怖いのは、命に関わる病気を引き起こすリスクがあるところだ。熊本大学客員教授で、桜十字八代リハビリテーション病院副院長の小島淳さんが語る。「世界の疾病負荷研究によると、死亡に寄与するリスク要因の中で、喫煙や高血圧に続き、男女ともに4番目に多いのが大気汚染です。その大気汚染による死因には、肺気腫などの慢性呼吸器疾患、肺炎などの呼吸器感染症がありますが、もっとも多く、半数近くを占めたのが心筋梗塞や脳梗塞などの循環器疾患でした」国立環境研究所が20033年から2007年にかけて行った調査では、黄砂濃度の高い日は、通常の日に比べて救急搬送が12%増え、心臓病と脳卒中に限ると21%増になった。2017年に論文「黄砂飛来の翌日に急性心筋梗塞が増える可能性」を発表した、前出の小島さんが研究の経緯を語る。「通常、心筋梗塞は冬場に多く、夏場に少ない傾向があります。しかし暖かくなった4月、5月に、突如、患者が増える日があることから、黄砂との関係を調べてみました」(小島さん、以下同)気象庁が定めた黄砂観測日(肉眼で目視できる距離が10キロ未満の日)をもとに、熊本県内の21の医療機関の心筋梗塞全患者の状況を分析した。「すると、黄砂が観測された翌日は、観測されなかった日に比べ、急性心筋梗塞の患者が1.45倍も増えました。とくに、75歳以上の高齢者・高血圧・糖尿病・非喫煙者・男性・慢性腎臓病といった因子を複数持っている人ほど、黄砂によって急性心筋梗塞を発症しやすいという結果でした」また、九州大学の研究者らが2014年に発表した「黄砂の脳梗塞発症に及ぼす影響に関する研究」では、1999年6月から2010年3月にかけて、発症24時間以内の脳梗塞患者約7500人を調査。それによると、動脈硬化によって血管が狭くなる、あるいは詰まっていることなどにより生じるアテローム血栓性脳梗塞という種類の脳梗塞が、黄砂のばく露によって有意に増加すると報告されている。これらの疾患と黄砂の因果関係は判明していないが、小島さんは以下のように推察する。「黄砂や、ともに飛散してくるPM2.5といわれるごく微小な有害物質は、鼻や口から取り込まれると、肺の最深部である肺胞にまで行き着くと考えられています。また、あまりの小ささから血管にも入り込む可能性が指摘されています。肺や血管から有害物質が全身に回ると、各臓器が酸化ストレス(細胞のダメージ)や炎症を起こします。また自律神経が乱れることも示唆されています」結果、高血圧や心拍の異常、動脈硬化、急性心筋梗塞を引き起こすとされる。■認知症や自殺などのリスクが上がる指摘もさらに脳で言えば、認知症と黄砂の関連も指摘されている。「アルツハイマー型の認知症は、脳に付着したアミロイドβというタンパク質が関与しています。PM2.5の濃度が高い環境になるほど、脳に蓄積されるアミロイドβの量が増えるという論文もあります」(渡邊さん)「昨年発表された論文では、PM2.5濃度が上昇すると、被験者によって8?12%ほど認知症罹患率が高いという結果でした」(小島さん)呼吸器系の疾患はどうか。「ぜんそくなどのリスクが高まることになるでしょう。またPM2.5には、発がん性があるといわれる窒素酸化物や硫黄酸化物も含まれています。長期的にさらされて異物が混入し続けると、肺の組織もダメージを受ける。肺がんリスクが高まる可能性も否定できません」(渡邊さん、以下同)病気とは別に、自殺者の増加とPM2.5との関連を調査した論文もあるという。「2015年に発表されたアメリカのレポートでは、過去10年間の自殺患者数を調べたところ、2~3日前にPM2.5にさらされると5%自殺者が増えるという結果でした」時には死に直結する黄砂や、黄砂に付着するPM2.5。気象庁では3日先までの黄砂の飛散予測を、地域ごとに5段階評価で発表している。「状況を把握して、黄砂が多い日は不織布マスクをするなど、花粉症と同じ対策をしましょう。帰宅時には玄関先で上着や頭に付着した黄砂を払い落とし家の中に持ち込まないように。また、口うがい、鼻うがい、顔を洗うことも有効だと考えます」これからピークを迎える黄砂、しっかり対策しておこう。
2024年04月25日一つ屋根の下で義母と同居しているまる子さん。嫁姑問題や介護の話をメインに自身の体験をマンガにしています。ある日の夜中、義母から呼び出しの電話がかかってきて目覚めたまる子さん。夫に様子を見に行ってもらったところ、なんと「お化けが出た」らしく、背中をさすってほしいと言われたそうです。話を聞いて、リモコンの誤操作によってテレビや電気がついたり消えたりしただけだと思いながらも、まる子さんはいろいろと仮説を立てながら妄想や空想を楽しんでいました。ケアマネジャーさんの定期訪問の日。まる子さんが義母の近況を報告しながらいろいろと相談したところ、訪問入浴や訪問リハビリの利用を提案されました。義母にはケアマネさんから改めて話してもらったのですが、肝心の利用するかどうかはハッキリと答えてくれず……。結論は先送りになりました。 いつにも増して呼び出しが多い… 朝から呼び出しコール。 部屋に行くと、心筋梗塞を起こしていると訴え始めました。 とりあえず、心筋梗塞ではなさそうだと告げます。 ※王子:まる子さんの長男 部屋を後にすると、すぐにまた呼び出し……。 いたって通常運転かと思いますが……。 冷静に対応しておきます。 すると、また呼び出しコール……。 部屋に向かうと、女王から女玉へと人格がチェンジしていました。 ※女玉:通常の義母(女王)よりもブラックな状態な義母のこと それでも、極力冷静に対応します。が、義母が安心するならと思い、かかりつけの内科に連れて行くことに。 ……えええ!? どうでもいい話を持ち出しました。先生、ごめんなさい……! まったくその通りです。はい。 朝、義母の部屋に行く準備をしていると、呼び出しの電話……。様子を見に行ったところ、義母は「心筋梗塞を起こしている」と言い、延々と状況説明をしています。それだけ話せていれば問題ないので、安心してくださいと伝えて部屋を出ました。……が、またすぐに呼び出し。 今度はお茶を飲ませてほしいと言いだし、不安でたまらない様子。とりあえず、お茶を飲ませて落ち着かせてから息子を学校へ送り出す準備をしていましたが、またも呼び出し……。今度は人格が変わっていて、だいぶお怒りになっていました。義母が安心するならと思い、かかりつけの内科に連れて行くことに。 すると、診察が始まった途端「どこも悪くない」とトンデモ発言……。慌てて先生に状況を説明していたところ、義母がどうでもいい話を持ち出して、延々と話し始めました。先生は嫌な顔をせず淡々と聞いていて、手厚く構ってほしい義母がこの病院をかかりつけにしている理由も納得です。 --------------ちょっとした体調の変化に不安を抱くのはわからなくもないですが、突然の心筋梗塞を起こしているという訴えには驚いてしまいますね。元気にお医者さんとも話せているようですし、大事にいたらずよかったです。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター まる子
2024年04月07日『Dr.スランプ』や『ドラゴンボール』などの作者としておなじみの漫画家、鳥山明さんが3月1日、68歳で亡くなった。死因は“急性硬膜下血腫”。急性硬膜下血腫とは、脳を覆っている硬膜と脳表との間に起きる急性出血のこと。さがみ生協病院内科部長の牛山元美さんが原因について解説する。「一般的には、転倒や転落、交通事故などによって強く頭を打ちつけた場合、その衝撃で硬膜と脳表の間の血管が切れて出血が起きることで発症します」衝撃を受けた直後、あるいは少し時間を置いてから、激しい頭痛や意識障害、嘔吐、麻痺などの症状が現れる。「こうした症状が出た場合、緊急手術で頭部の血腫を取り除かないと命に危険が及びます」(牛山さん)ただし、頭部にそれほど強い衝撃を受けなくても次のような人は要注意。「過去に脳梗塞や心筋梗塞を起こした人、狭心症など心疾患をお持ちの人、さらには、脊柱管狭窄症などの治療で整形外科に通っている人などはリスクが高まります。血管がもろくなっているうえに、“血液をサラサラ”にする薬を服用している場合が多いので、つまずいた拍子に軽く頭を打ったくらいでも、脳の血管が切れて血腫ができることもあるのです」(牛山さん)つまり、血液サラサラの薬を服用している場合は、ちょっとした“つまずき”による頭部の打撲でも、急性硬膜下血腫になる可能性があるということなのだ。■自宅内転倒が多い高齢者が見落としやすい盲点は?日本理学療法士協会の副会長で、理学療法士の佐々木嘉光さんは、「自宅内にも転倒のリスクが潜んでいます」と話し、警鐘を鳴らす。「年齢とともに“視覚”や“バランス感覚”“筋力”などが落ちてくるので、ちょっとしたモノにつまずきやすくなるからです」東京消防庁の統計(令和元年)では、住居内で高齢者の転倒事故が発生する場所として多いのは、1位:居室・寝室、2位:玄関・勝手口、3位:廊下・縁側・通路、4位:トイレ・洗面所、5位:台所・ダイニングと続く。「大前提として、室内のどこであっても〈室内や足元を明るくする〉〈動線上にモノを置かない〉〈滑りやすいマットはできるだけ敷かない〉が基本。さらに、足のサイズに合っていないスリッパも事故の原因になります」(佐々木さん)こうしたポイントを押さえたうえで、自宅内で転倒しやすい場所と回避する方法を見ていこう。【1】リビングや和室「リビングは電源コードが多くなりがちなので、足をとられます。壁にはわせるなどして引っかからない対策を。特に携帯の充電コードにご用心。ラグマットも、つまずきの原因に。読みかけの新聞やチラシも、床に置いておくと踏んで滑ってしまいます」和室にも、こんな危険が潜む。「座布団や座椅子に足を引っかけて転倒するケースが目立ちます。畳から立ち上がる際は、慌てずゆっくりと動きましょう。置きっぱなしの健康器具にも気をつけて」【2】キッチン「床に敷いているキッチンマットに引っかかって転倒する、あるいは足元のゴミ箱につまずいて転倒する、といったケースが見られます。マットを敷くなら滑り止めが付いているもので、ふかふかしていない毛足が短いタイプを。また、ゴミ箱を明るい目立つ色に替えることもつまずき対策のひとつです」加えて、脚立の使用時も要注意。「よく使用する食器類は高い場所にしまわないこと。脚立を使用する場合は、踏み台の部分が広く安定したものを選びましょう」【3】浴室・脱衣所「転倒しやすいのは、脱衣所から浴室へ入る際の段差や、浴室に足を踏み入れた直後です。浴室がぬれていたり、床に残った石けんなどのぬめりがあると滑りやすくなります」日ごろから浴室の掃除や乾燥を心がけよう。脱衣所から浴室へ入る段差が高い場合は、踏み台などを設置してもよい。「浴槽に入った瞬間、足を滑らすこともあります。足元が不安な方は、浴槽内に滑り止めシートの設置も検討を。また、低い風呂用の椅子から立ち上がる際のふらつきにも注意」【4】トイレ「トイレは狭いので、大きな転倒事故につながることは少ないですが、トイレマットに引っかかったり、便座から立ち上がる際のふらつきに注意して」【5】玄関モノが散乱しがちな玄関も危険が多く潜んでいる。「履いていない靴はしまうようにして玄関はスッキリと。また、置きっぱなしのゴルフバッグや届いた宅急便の箱に足を引っかけることもあるので、できるだけ早く片付けるように。エントランスまわりの砂利やブロックにも注意したいところです。そして、靴を履くときによろめいて転倒しやすいので、段差部分に座るなどして慌てず着脱を」これ以外にも注意したいのが、寝室での転倒だ。多いのが、夜間にトイレに立ったときだという。「真っ暗にしていると足元が見えにくい。常夜灯などを寝室や廊下に設置して」また、起き上がったときのふらつきも転倒の原因に。「まわりの壁につかまって、ゆっくり体を起こすように。不安な方はベッドガードなどを付けるのもひとつの方法です」庭も転倒事故が多い場所。「雨が降ったり、コケがついていたりすると、庭の砂利や石が滑りやすくなっています。不安定なサンダルで庭に出る方も多いので、靴選びにも注意して」こうした点を注意して、自宅でも安全に過ごそう!
2024年03月25日長くメタボ診断の目安だった腹囲90cmを77cmと短くするべし、という仰天ニュースが入った。痩せていても、動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中になるリスクがあるという。“魔の13cm”に迫る。「女性のメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群、以下メタボ)の腹囲の基準値は77cmが適切」。昨年11月、新潟大学の研究チームによる研究結果から、このような新提案が示されたと、3月9日に朝日新聞が報道。この研究は、新潟大学の血液・内分泌・代謝内科の藤原和哉特任准教授、曽根博仁教授らによって行われたもので、’08年から’16年にかけて健診を受けた18~74歳の男女約56万5千人(内女性は約23万5千人)のその後を追跡したもの。心血管疾患の発症リスクを見極めるため、適切な腹囲を調べたところ、女性の場合、腹囲77cmが基準値として適切だと浮かび上がったのだ。これは、現在のメタボの診断基準である腹囲90cmから13cmも少ない数値となる。“腹囲77センチ案”について、イシハラクリニック副院長の石原新菜先生はこう話す。「今回、約8年間の追跡調査から、新たな数値が出たということで、早めの警告が病気の予防につながるのではないかと期待されます」現在のメタボの基準は、腹囲かつ、収縮期血圧が130mmHg以上、拡張期血圧値が85mmHg以上や、空腹時血糖値が110mg/dl以上、中性脂肪が150mg/dl以上など、3つの危険因子の中で2つ以上が該当するとメタボと診断される。「メタボ=内臓脂肪がたまる」ことの危険性は、糖尿病、高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病のリスクが高まるほか、動脈硬化、脳卒中や心疾患など重篤な疾患のリスクにまで発展することだ。危険因子が0の人に対し、1~2個ある人は心血管疾患の発症率が3.5倍に、3~4個ある人は8倍にも跳ね上がることが、『動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版』でも明示されている。それにしても、今回の90cm→77cm、その差13センチという厳しめの基準値の提案には驚く。「医療費は年々上がり続けていて、2021年時点の国民医療費は、前年度比4.8%増の45兆359億円にも膨れ上がっており、その多くが高血圧や脂質異常症、糖尿病など生活習慣病関連に使われています。医療費の負担を軽減するためにも、おなか回りに脂肪がつき始めた早い段階で警告をすることで、一人一人が健康状態を見直してもらえれば、医療費を抑えるきっかけになるかもしれません」(石原先生、以下同)石原先生がこう言うのは、日本人特有の理由があるからだそう。「日本人には、欧米人とは異なり、いわゆる“痩せメタボ”の人が多くいます。痩せメタボとは、一見肥満には見えないけれども、内臓脂肪がしっかりある体形で、痩せメタボの人はメタボでない人に比べて糖尿病の発症リスクが2倍にもなるという研究結果があります」ところが、糖尿病予備群の時点では血糖値が高くても、自覚症状が現れないため、検査をしない限り、認識されず、実際に発見されたときにはすでに状態が進行している場合が多い。■血管がボロボロになり心筋梗塞や脳卒中も腹囲などの見た目でわかる体形だと注意を促しやすいのだが、痩せメタボだと見落とされることもある。それゆえ、重篤な心血管疾患のリスクがあっても気づきにくいというわけだ。「腹囲77cm基準」は、こうした疾患のリスクの見逃しが45%程度まで下がると報告されている。「痩せメタボの人に共通するのは、運動不足で栄養が偏っていることです。若い女性でも痩せメタボの人は案外多く、彼らに食事の内容を聞くと、甘い菓子パンや甘い飲み物が食事代わりになっているなどで、糖分、脂質の摂取過多が気になります」中高年以上の主婦でも、夫や子供たちの好みに合わせて、揚げ物などの脂っこいものや、甘いものを一緒に食べるといった糖分・脂質過多の食事を取っている人が多くいるのだそう。「こうした食事を取り続けていると、栄養のバランスの悪さから筋肉量が落ちます。糖や脂肪を代謝してくれる筋肉の量が少ない人は、内臓脂肪がたまりやすくなり、“痩せメタボ”になっていくのです」メタボの人の血管の中をイメージしたものが上の図だ。イガイガしたツノのある血中の脂肪が、細い血管の中を流れながら、血管壁を傷つけてボロボロにしていく。「これが網膜の血管を傷つけると失明し、腎臓の血管が傷つくと透析をすることになり、神経に栄養を与える血管が傷つけられると足の神経障害となって足の切断につながります」そして血管壁にたまったコレステロールにより動脈硬化、さらには心筋梗塞や脳卒中をも招く。だからこそ、早い段階で気づいて予防に努めることが推奨されているわけだが、今回の新基準「腹囲77cm」により、該当者が増えると、これまで油断をしていた人も、これからは注意が必要になると予想される。「今回の新基準値の提案により、多くの人が該当することになり驚かれるかもしれませんが、逆に早期に気づいて改善できる機会なのだと捉えられると、今後、心血管疾患のリスクが減少するきっかけとなるのではないかと思います」改めて、栄養バランスのとれた食事と有酸素運動などの生活習慣を見直して、メタボを予防、改善しよう。
2024年03月22日一つ屋根の下で義母と同居しているまる子さん。嫁姑問題や介護の話をメインに自身の体験をマンガにしています。ある日の夜中、義母から呼び出しの電話がかかってきて目覚めたまる子さん。夫に様子を見に行ってもらったところ、なんと「お化けが出た」らしく、背中をさすってほしいと言われたそうです。話を聞いて、リモコンの誤操作によってテレビや電気がついたり消えたりしただけだと思いながらも、まる子さんはいろいろと仮説を立てながら妄想や空想を楽しんでいました。いつにも増して呼び出しが多い…ケアマネジャーさんの定期訪問の日。まる子さんが義母の近況を報告しながらいろいろと相談したところ、訪問入浴や訪問リハビリの利用を提案されました。義母にはケアマネさんから改めて話してもらったのですが、肝心の利用するかどうかはハッキリと答えてくれず……。結論は先送りになりました。朝から呼び出しコール。部屋に行くと、心筋梗塞を起こしていると訴え始めました。とりあえず、心筋梗塞ではなさそうだと告げます。※王子:まる子さんの長男部屋を後にすると、すぐにまた呼び出し……。いたって通常運転かと思いますが……。冷静に対応しておきます。すると、また呼び出しコール……。部屋に向かうと、女王から女玉へと人格がチェンジしていました。※女玉:通常の義母(女王)よりもブラックな状態な義母のことそれでも、極力冷静に対応します。が、義母が安心するならと思い、かかりつけの内科に連れて行くことに。……えええ!?どうでもいい話を持ち出しました。先生、ごめんなさい……!まったくその通りです。はい。朝、義母の部屋に行く準備をしていると、呼び出しの電話……。様子を見に行ったところ、義母は「心筋梗塞を起こしている」と言い、延々と状況説明をしています。それだけ話せていれば問題ないので、安心してくださいと伝えて部屋を出ました。……が、またすぐに呼び出し。今度はお茶を飲ませてほしいと言いだし、不安でたまらない様子。とりあえず、お茶を飲ませて落ち着かせてから息子を学校へ送り出す準備をしていましたが、またも呼び出し……。今度は人格が変わっていて、だいぶお怒りになっていました。義母が安心するならと思い、かかりつけの内科に連れて行くことに。すると、診察が始まった途端「どこも悪くない」とトンデモ発言……。慌てて先生に状況を説明していたところ、義母がどうでもいい話を持ち出して、延々と話し始めました。先生は嫌な顔をせず淡々と聞いていて、手厚く構ってほしい義母がこの病院をかかりつけにしている理由も納得です。--------------ちょっとした体調の変化に不安を抱くのはわからなくもないですが、突然の心筋梗塞を起こしているという訴えには驚いてしまいますね。元気にお医者さんとも話せているようですし、大事にいたらずよかったです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。ウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室著者/まる子はじめまして。まる子です。アラフィフのアナログおばさんです。ブログを始めたくて一念発起。専門用語に四苦八苦しながらもマイペースに更新中です。一つ屋根の下の同居、完全同居している義母との嫁姑問題、介護がメインのブログです。似た環境の方々がストレス溜めすぎないようにクスッと息抜きできるような文章を心がけていきたいです。
2024年03月13日歌手・声優のREIKAが7日に自身のアメブロを更新。主治医から“五年死亡説”を突きつけられたことを告白した。この日、REIKAは「人間ドッグで『D判定』を多々たたきだした」と自身の人間ドックでの検査結果を明かし「主治医の所に検査結果をもって行って診て貰った」(原文ママ)と説明。主治医からは「このままの数値だと五年以内に脳出血か心筋梗塞起こして死ぬね」と言われたことを告白した。続けて「主治医にこの位の数値なら行かなくても大丈夫だよ、と言われるのを期待していたんですが撃沈」とコメント。「ホルモン異常を起こしているそうで、この時点でもう通院決定」と述べ「そんな訳で病院に予約取って内分泌内科に行く事になりました」と病院を受診することを報告した。また「他にも婦人科やら十二指腸潰瘍やら色々あるんですが」と明かすも「そこはまだ気にしなくていいとの事なので」と説明し「内分泌内科だけはきっちり通院しようと思います」とコメント。最後に「『五年死亡説』突きつけられました」と述べるも「そんな私はいたって元気です!」とつづり、ブログを締めくくった。
2024年02月09日「寒さが増すと、こたつが活躍する家庭も多いことでしょう。しかし、こたつも注意しないと場合によってはヒートショックの原因となり、心筋梗塞、脳梗塞、大動脈解離といった、重篤な血管疾患につながるリスクがあります」こう警鐘を鳴らすのは、きくち総合診療クリニック院長の菊池大和先生だ。ヒートショックは、暖かい場所から脱衣所やトイレなどの寒い場所へ移動して、血圧を急上昇させてしまうことで起こることが知られているが、こたつからも起こりうるというのだから驚きだ。「ヒートショックは血管の収縮や拡張が頻繁に起こることでそのリスクが増すとされ、10度以上の温度差で発生しやすくなると言われています。たとえば、暖かい部屋から寒いお風呂や脱衣所に行くと、血管が急に収縮されて血圧が上がり、その後、温かいお風呂に浸かったりすると血管が拡張して血圧が低下します。これが、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすのです。寒いところから室内の温かいこたつに入ることもこれと同様の血圧の変動を起こすことがあります」(菊池先生、以下同)気温の低い外からこたつにはいることで、血管が拡張して血圧が低下し、そこから寒い場所に移動したりすれば、さらに血圧の乱高下が起こり、ヒートショックを引き起こすリスクが高まるのだという。「こたつでうたた寝した後にお風呂に入ろうとすることがありますが、こういう時もヒートショックのリスクが上がります」多くの場合は、吐き気や頭痛といった状態が起こっても、少しの間、横になって安静にすることで血圧が安定して、症状が改善するという。ところが、重篤になると、意識を失ったり、強い痛みを訴えたり、冷や汗が出るなど、命の危険に及ぶことがあるのだ。■血圧の乱高下は、高齢になるほどそのリスクが上がる「若い時は血圧をコントロールする自律神経が働きますが、高齢になるほどその働きが弱まります。日本の高血圧人口は増加の一途をたどっていて、今や2人に1人が高血圧というほどです」特に女性は、更年期以降、血管がもろくなり、高血圧のリスクが上がる。他にも、糖尿病、不整脈、動脈硬化などの既往歴がある人もヒートショックの注意が必要だ。そもそも、こたつでうたた寝をすることは、さまざまなリスクがある。「のどが乾燥して免疫力が落ち、風邪をひきやすくなりますし、脱水状態になりやすい、低温やけどになるなどが考えられます」菊池先生は、こたつを使うとき、設定温度を高すぎないようにし、室内に合わせた温度にして使うことをすすめる。こたつを布団替わりにするのは禁物だ。入るのは足だけにして、肩まで入らない。そして、うたた寝をしない。たとえうたた寝したとしても5~10分程度にとどめておく。年末年始はテレビを見ながら、こたつで家族団らんという人も多いことだろう。上手にこたつを活用して、楽しいひとときを過ごそう。
2023年12月30日2023年12月7日に、お笑いタレントの島崎俊郎さんが急性心不全で亡くなっていたことが分かりました。68歳でした。サンケイスポーツによると、同月6日に東京都内の自宅で倒れ、救急搬送されましたが、病院で息を引き取ったとのこと。島崎さんは、音楽バンド『クレイジーキャッツ』の付き人を経て、お笑いトリオ『ヒップアップ』のメンバーとして芸能界デビュー。1980年代には、バラエティ番組『オレたちひょうきん族』(フジテレビ系)で『アダモちゃん』の愛称で知られるキャラクターにふんし、人気を博してきました。『天才たけしの元気がでるテレビ』 (日本テレビ系)や『笑っていいとも』(フジテレビ)など、時代を象徴する数々の人気のバラエティ番組にも出演。訃報を受けて、人々からは「お笑いファンにとって大きな悲しみです」「とても悲しい…。どうぞ、天国も笑いでわかせてください」「『ひょうきん族』での登場がいつも楽しみでした」など、悲しみの声が続出しています。島崎俊郎さんのご冥福をお祈りいたします。[文・構成/grape編集部]
2023年12月07日全国的に寒さが一気に訪れ、秋が色濃くなり始めた。寒くなると、血圧のコントロールが難しくなり、脳梗塞や心筋梗塞といった血管の疾患が起こりやすくなる。こうした疾患の予防につながる優秀な食材があると、都立駒込病院、前脳神経外科部長の篠浦伸禎先生は言う。「脳疾患は、血管が急激に収縮し、脳の血管が破れたり詰まったりして起こりやすくなるのですが、それを防ぐために私が患者さんにおすすめしているのは、にんにく油なんです」“にんにく油”とは、その名のとおり、にんにくをオリーブオイルに漬け込んだもので、脳をはじめとしたさまざまな疾患や症状に効果を表してくれるのだという。免疫力が低下しがちなこれからの季節にぴったりなものだ。「にんにくは5000年以上の歴史のあるスーパーフードで、昔から疲労回復、滋養強壮、抗酸化作用、抗菌作用など、薬レベルの高い効果を発揮しています。オリーブオイルも抗酸化作用が強く、血管を強くする働きがあり、この二つを組み合わせることで、相乗効果でさまざまな健康へのメリットがあるので、手術を行う患者さんにもにんにく油をおすすめしているんですよ」(篠浦先生、以下同)にんにくにはアリシンという特有のニオイのもとにもなる化合物が含まれており、血管の健康を向上させるなど、さまざまな働きをしてくれる。ところが、アリシンは変化しやすい成分のため、調理するたびに新たにすりおろす必要がある。「このアリシン、実はすりおろして油に漬けることでアホエンという安定した成分に変わります。アホエンには、血小板凝集抑制作用、抗菌作用、抗腫瘍作用のほか、あらゆる生活習慣病にも効果があります。さらに、認知症や物忘れの改善、脳卒中予防、高血圧改善、コレステロール値改善、がん予防、免疫システムの強化、自律神経の調整、関節炎改善など、さまざまな健康効果があるのです」特に、脳に対する働きが顕著で、脳外科医の篠浦先生が患者さんにもおすすめするほど。にんにく油が脳の血流を促進して脳神経の活動が活発になり、記憶力アップにもつながる。「アホエンにはアルツハイマー型認知症の原因となるアセチルコリンエステラーゼやアミロイドβという物質の働きを阻害することがわかっています」ほかにもアホエンには、発がんの原因となる細胞の突然変異を抑える、がん抑制効果や、カビや細菌に対する殺菌作用が高いため、ウイルス抑制作用や、抗体を作る免疫力アップの働きもあることがわかっている。実際に篠浦先生も、15年前に患者さんからにんにく油を教えてもらって以来、取り続けているのだそう。「もらったにんにく油をスプーン1杯分飲んでみたところ、すぐに体がぽかぽかと熱くなって、これはいいと感じました。それ以来、自分で作って飲んだりして、私自身、その効果を実感しています」にんにく油は誰でも簡単に作れるところもポイントです。にんにく3かけをすりおろして室温に2時間ほど置き、オリーブオイルに漬け込んで1週間程度置く。その後、茶こしでにんにくを濾して、密閉容器に入れるだけ。すりおろして2時間放置することで、アホエンがより多く産生される。さらに室温のオイルに5〜7日間にんにくを漬け込んだ後が、もっとも多くアホエンが抽出できるそうだ。濾して不純物を取り除き、冷暗所で保存すれば1カ月程度は持つという。ちなみに、にんにくのニオイの成分が必要不可欠なため、無臭にんにくでは効果がみられない。にんにく油を取る目安量は、1日大さじ1杯程度。直接飲んでもよいが、にんにくのニオイが強く感じられる場合は、みそ汁やスープに入れたり、サラダ、麺類にかけるなど、料理のアレンジに使うことで、味の変化を楽しみながらにんにく油の恩恵が受けられる。「にんにく油のよいところは、おいしく健康効果もあるうえ、コストパフォーマンスに優れている点です。誰でも手軽に入手できて、簡単に作れる最高の健康食材です」こんなに優れもののにんにく油だが、やはり大切なのは、継続して取り続けることだそう。「どんなによいものでも、効果を感じるには、継続が必要。1週間は続けてみてください」手軽に手作りできるにんにく油で、健康な体と脳を保とう。【にんにく油の作り方】(1)エキストラバージンオリーブオイル150mlとにんにく3かけを用意する。(2)にんにくをすりおろし、室温に2時間ほど置く。(3)オリーブオイルを容器に入れ(2)を入れる。室温で5〜7日間置く。(4)茶こしでにんにくを濾せばできあがり。
2023年11月01日2023年6月29日に、急性腎障害で入院が伝えられていた俳優の佐野史郎さんが、SNSを介して退院を報告しました。同年7月8日には、佐野さんが自身のTwitterを更新し、「日々、快方に向かっております」とファンに向けてメッセージをつづっています。ご心配をおかけしましたが、急性腎障害による検査入院を終え、無事、退院いたしました。腎機能が悲鳴をあげてはおりましたが、日々、快方に向かっております。これからは、もっともっと体調に気をつけなきゃ‼︎です。熱中症など大敵‼︎みなさまも水分補給、しっかりと!侮ると大変なことに— 佐野史郎 (@shiro_sano) July 8, 2023 佐野さんは、2021年にも、テレビドラマ『リコカツ』(TBS系)の出演中、腎臓機能障害で入院をしています。そのため、今回入院が伝えられた際には、ファンから心配の声があがっていましたが、佐野さんの元気なメッセージに安堵の声が寄せられました。・水分補給、大事ですね!自分も気を付けたいです。・ご無事でよかった!夏本番なので、くれぐれもご自愛ください。・安心しました。無理は禁物ですね。また、Instagramでは長文のメッセージを投稿し、終わりに「今しばらく、この世界で、よりよい時間が過ごせるよう、もがいていかなきゃならいとも思うのでした」ともつづっていた、佐野さん。健康面の不安は誰もが抱くからこそ、その言葉に意識を改めた人は多くいたようです。[文・構成/grape編集部]
2023年07月08日2023年6月29日、俳優の佐野史郎さんがInstagramを更新。急性腎障害で入院になったことを明かしました。佐野史郎、急性腎障害で入院に2021年にも、テレビドラマ『リコカツ』(TBS系)の出演中、腎臓機能障害で入院をした、佐野さん。佐野史郎が体調不良によりドラマの降板を発表ネットで「ショックすぎる」の声その際、多発性骨髄腫が発覚するも、維持療法を続けて寛解していたそうです。今回の急性腎障害では、10日ほどの入院になるのだとか。再発の可能性は考えにくいとのことですが、今回の入院について次のように明かしています。一昨年入院した時も腎機能障害から多発性骨髄腫が発覚し、ですが、そちらは現在は寛解し、維持療法を続けて順調に過ごしていたところでした。今回は再発の可能性は考えにくいとのこと。再発予防の維持療法の薬剤の副作用の可能性などを詳しく検査するための検査入院です。その間のお仕事をお断りしなければならず、各方面に多大なるご迷惑をおかけいたしますが、何卒、ご理解とご容赦のほど、よろしくお願いいたします。sanovabitchーより引用 この投稿をInstagramで見る 佐野史郎(@sanovabitch)がシェアした投稿 入院の期間中は、ラジオ番組などの出演を見送るとのこと。「臓器、腎臓には負担をかけないよう、今後、気を付けて過ごさねばなりません」と、佐野さんは今後に対する思いを次のようにつづりました。これから先、仕事に支障が出ないよう、心して臨み、体をいたわりつつ、着実に取り組んで参りたいと存じます。sanovabitchーより引用佐野さんの投稿には、ファンから「お大事になさってください」「ゆっくりと休んで」などのコメントが寄せられています。佐野さんが再び元気に活動する姿を心待ちにしたいですね。[文・構成/grape編集部]
2023年06月29日「この5年で世界の平均気温が観測史上最も高くなる確率が98%」世界気象機関(WMO)が5月17日にこう発表したように、今年も暑い夏になりそうだ。猛暑が続くとなると、夜になっても気温が25度を下回らない熱帯夜も多くなる。「世界的な気候変動で日本でも熱帯夜の日数が増えており、これまで無縁だった地域でも記録されるようになっています」こう語るのは、熱帯夜によって死亡リスクが上昇することを明らかにした、筑波大学のキム・セッビョル・エステラ助教。キム助教ら研究チームは、47都道府県における43年間(’73〜’15年)の約2千470万例の死亡例と熱帯夜のデータを解析。その結果、熱帯夜の後には、ほぼ全国的に死亡リスクが上昇していることが明らかになった。さらに、熱帯夜によるリスクの大きさは都道府県ごとに異なるという。「熱帯夜でない日に比べて死亡リスクは、北海道で5.9倍、青森県で2.8倍、山形県で1.8倍、長野県で1.5倍に上がります。これらの地域は、一般的には寒いイメージのある地域で年間の熱帯夜の日数も少ないのですが……」(キム助教)そもそも北国では寝苦しい夜はないかと思いきや、気象庁によると、北海道札幌市でも’19年に3日、’21年に4日とここ数年は熱帯夜が増加しているという。■初夏でも暑さへの油断は大敵!しかしいったいなぜ、涼しい地域ほど熱帯夜の影響を受けてしまうのか?キム助教が解説する。「暑さに慣れていないこと、体力が落ちている高齢者が多いことなどが影響していそうです。さらに北海道や東北はエアコンの、普及率が低く、関東や西日本では90%以上なのに対して、北海道は40%程度、東北地方でも普及率は8割を切っています。暑さに不慣れなうえ、エアコンがなければ、熱帯夜のダメージが直撃してしまうのです」さらに、夏真っ盛りよりも初夏の熱帯夜のほうが、死亡リスクが高いという。近年は6月に熱帯夜が発生することも。この6〜7月は要注意の季節なのだ。「初夏の死亡率の高さも、暑さに体が慣れていないことが影響しているのでしょうまた、本格的な夏ではないからと、無理をしてエアコンをつけなかったり、水分補給をしなかったりすることも。ちょっとした油断が命を落とすことにつながってしまうのです」(キム助教)今回の研究報告で興味深いのは、熱帯夜と関連する死因があることを突き止めていることだ。「熱帯夜と関係する死因では心血管疾患、虚血性心疾患、脳血管疾患、脳出血、脳梗塞など血管トラブルによる病気が目立ちます。暑さによって心臓の機能低下が起きているのでしょう。また、脳梗塞や心筋梗塞などは血管が詰まって起こる病気も少なくありません。気温の上昇により汗をかくことで、血液が濃くなりドロドロに。血栓ができやすくなり、脳や心臓で詰まって発症してしまうのです」(キム助教)とりわけ血管が狭くなる動脈硬化がある場合は、熱帯夜が「引き金」となって、突然死を招く可能性が高いという。■持病のない人でも突然死のリスクがさらに、動脈硬化のような持病がない人でも、“熱ストレス”の影響に注意が必要だと指摘するのは、救急医療に約20年携わってきた「すぎおかクリニック」院長の杉岡充爾先生。「血管は収縮と拡張を繰り返して全身にくまなく血液を送っています。ところが過剰なストレスがかかると血管は突然けいれんを起こして強く収縮。血流が止まり、脳梗塞や心筋梗塞など、重篤な血管の病気を招きます。熱帯夜の熱ストレスでは、血管自体に動脈硬化のような障害が起きていなくても、血管のけいれんが発生して血管を詰まらせてしまうことも。働き盛りの人でも突然死することがあるのです」熱帯夜に限らず、人はストレスを感じると、血管へのダメージを最小限にとどめるため、副腎で作られる抗ストレスホルモン(コルチゾール)を分泌し、血管の緊張状態を和らげようとするという。「ストレスが多い生活を過ごしていると、副腎の機能が追いつかず疲弊してしまい、抗ストレスホルモンが作られにくくなります。 そんな状態で熱帯夜のような過度なストレスがかかると、血管がけいれんを起こしてしまうのです」(杉岡先生)熱帯夜が予想されるときは、就寝までにストレスをリセットしておく習慣が重要だという。「日ごろからイライラしないような生活をすればいいのですが、生きていればストレスがたまるのは当たり前です。夕方以降は、入浴やアロマテラピーなどリラックスできる時間を過ごして、自律神経のなかでも休息モードの副交感神経の働きを高めておくことで、抗ストレスホルモンが分泌されやすい状態を作っておきましょう。そうすれば、熱帯夜による血管へのストレスも軽減されるのです」(杉岡先生)また、血管の病気以外にも、呼吸器疾患、肺炎、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、ぜんそく、腎臓病などによる死亡も熱帯夜と深く関係する。「寝苦しさからくる睡眠の質の低下により、免疫力が下がっていることが考えられます。感染症にかかりやすくなったり、持病が悪化することで死亡率が上がるのです」(キム助教)動脈硬化の心配がある人、持病がある人は、熱帯夜が寿命を縮めるリスクであることは心にとどめておくべきだ。電気代の値上がりで、エアコンをつけるのを渋りたくなるところだが、熱帯夜には家計よりも、命を守る選択をしよう!
2023年06月08日脳梗塞、心筋梗塞……。血管が詰まることで引き起こされる疾患には深刻なものが多い。発作を起こして、運よく一命をとりとめても、後遺症が残ったり、介護が必要な状態になるなどの可能性があるため、十分すぎる注意が必要だ。血管が詰まることを予防するには、まず食生活の改善から始めたい。肉料理中心の食事を控え、塩分の摂取量を見直すのはもちろんだが、血液をサラサラにして、血管が詰まる大きな原因である高血圧を防ぐ効果のある食品を取ることが重要なポイントになってくる。「そこでご紹介したいのが干しシイタケです。これに生姜をプラスすれば、血管の詰まりと高血圧予防の強い味方になります」と言うのは、栄養士・食のアドバイザーの成田和子さんだ。干しシイタケの健康効果は生シイタケの約10倍ともいわれる。「骨粗しょう症にもよいとされるシイタケですが、特筆すべきは、シイタケの『エリタデニン』という成分には血圧の上昇を抑える効果、血管の詰まりやコレステロールの増加を防ぐ効果があるのです。これは、きのこ類のなかでもシイタケとマッシュルーム特有の栄養成分で、特にシイタケに多く含まれています」(成田さん・以下同)■干しシイタケの戻し汁には栄養成分が豊富に含まれるさらに、シイタケは干すと水分が減り、栄養成分が濃縮される。そのため干しシイタケは、このエリタデニンの含有率もいちだんと高くなるのだ。この干しシイタケのゴールデンコンビとなるのが生姜だ。生姜には多くの効能があるが、ここでは血管を健康にする成分に注目したい。「生姜の辛味成分であるジンゲロール、ショウガオール(ジンゲロールを加熱するとショウガオールになる)には、血管を広げて血行を促進する働きがあります」干しシイタケと生姜を使ったレシピとして、今回は作りやすい煮物を紹介。エリタデニンは水に溶けやすいので、干しシイタケの戻し汁も残さず活用することが肝心だ。「干しシイタケは1日2枚分程度を毎日取るのがおすすめです」干しシイタケ&生姜で今すぐ血管詰まりの予防を始めよう!■シイタケに含まれるエリタデニンは水に溶けやすいので戻し汁も活用【干しシイタケの生姜煮】<材料>干しシイタケ25g生姜15~20g水250ml砂糖大さじ1と1/2醬油大さじ1塩少々サラダ油適量ねぎ適量<作り方>干しシイタケを250mlの水で戻す(1時間半以上)。シイタケはそれぞれ3等分に切る。シイタケを油でさっと炒め、千切りにした生姜と戻し汁を加えて5分ほど煮てから、砂糖、醬油、塩を加えて汁けが半分の量になるくらいまで煮る。好みでねぎを添える。
2023年04月19日ザ・ドリフターズの仲本工事(本名=仲本興喜)さんが19日、急性硬膜下血腫のため亡くなった。81歳。同日、所属事務所のイザワオフィスが発表した。仲本さんは18日午前中、交通事故に遭い、神奈川県内の病院で治療を受けていたが、19日22時22分に死去した。所属事務所は「ここに生前のご厚誼を深く感謝するとともに、謹んでお知らせ申し上げます。なお、葬儀等の対応については、ご親族を含めた関係各所と協議した上で後日ご報告をいたします」としている。
2022年10月19日《筋力トレーニングをしすぎると、がんや心血管疾患(脳卒中、心筋梗塞など)の発症、総死亡(死因を問わない死亡)リスクが高くなる》こんな研究データが大きな注目を集めている。東北大学と早稲田大学、そして九州大学の共同研究グループが、これまで世界で発表された18歳以上の成人を対象とした筋トレの研究論文1252件を精査し、分析。筋トレの実施時間と、病気の発症と死亡リスクの関連について統合的に調査を行った。「研究の結果、筋トレを週に30~60分やる習慣のある人は、総死亡、がんや心血管疾患、そして2型糖尿病の発症リスクが10~17%低下するということがわかりました。いっぽう、筋トレの実施時間が週130~140分を超えると、糖尿病以外の疾病リスクが上昇し、死亡リスクも高まるという結果となりました。つまり、筋トレを長時間やりすぎると、かえって健康を脅かす可能性があるということです」こう解説してくれたのは、同グループのメンバーで、東北大学大学院医学系研究科運動学分野講師の門間陽樹さん。日々の鍛錬や、健康寿命を延ばす目的で習慣にしている人も多い筋力トレーニング。笹川スポーツ財団の調査によると、筋トレを週1回以上やる推定人口は、’02年で523万人だったが、’18年には約2倍の1千68万人まで増加している。また近年では、パーソナルジムや中高年層をターゲットとしたジムが数多くオープンするなど、老若男女問わず、筋トレブームが続いている状況だ。そんななか、筋トレのやりすぎによって病気や死亡リスクが高まることが判明したことは、衝撃的といえるだろう。今回の研究結果は、スポーツ科学・医学分野で最も権威のある英国の専門誌に掲載され、海外でも大きな話題に。日本と少し異なる点で注目を浴びているという。「海外では、“筋トレを週に30~60分やると寿命を延ばせるのだから、やらない理由はない”と紹介されています。適度な筋トレによって、総死亡、がん、心血管疾患などを発症するリスクを減らせることを、数値によって明確に裏付けることができたのです」(門間さん)今回の研究は、あくまでも時間だけのデータで分析したもので、具体的なトレーニング内容や負荷の強度などのデータが盛り込まれているわけではない。「今回の発表によって、数字が一人歩きする可能性がありますが、筋トレを60分に抑えるためにはどうしようか?やりすぎないためにはどういうアプローチがあるのか?みなさんがそういったことを考えるきっかけになればいいと思っています。さらに筋トレをやると病気の予防になるならやってみようかなと、行動に移す人が増えてくれれば、なおうれしいですね」(門間さん)すでに筋トレに励んでいる人も、これから筋トレを始めようという人も、“やりすぎのリスク”には注意しよう。
2022年09月14日保育園で恐ろしいプリントが回ってきた。このように切り出し、Twitterで注意を呼び掛けたのは、保育士の、のりせんせい(@Norisensei_)さん。ある日、ほかの園で『急性アルコール中毒』により緊急搬送された子がいることを知らされました。主に大量の飲酒などにより引き起こされる急性アルコール中毒。なぜ幼い子供がかかってしまったのでしょうか。なんと原因は、子供が担任に隠れて消毒用のアルコールスプレーを手に吹きかけ、それを舐めてしまったからだったのです。保育園で恐ろしいプリントが回ってきた。急性アルコール中毒で救急搬送された子がいるって。初めは血液検査しても原因が分からなかったみたい。よく話を聞いたら、担任に隠れてアルコールスプレーを手にふきかけて舐めていたらしい。今の時代だからこそ気を付けなきゃいけない事故だよね。— のりせんせい (@Norisensei_) May 28, 2022 血中アルコール濃度が急上昇して、脳内の神経細胞を麻痺させてしまう急性アルコール中毒。最悪の場合、死亡してしまうケースもある危険な中毒症状です。投稿を見た人からは、事故に驚く声や、「気を付けたい」というコメントが続出しています。・これは怖い。子供の手の届くところに置かないように気を付けないと。・高齢者施設でも起こりうるケースです。「注意しないといけない」と、再認識させられる事例ですね。・怖いですよね…。家庭内でも今一度、アルコールの管理を見直します。新型コロナウイルス感染症の発生以降、感染予防対策として各地にアルコール消毒液が設置されています。店舗などに入る際、消毒をしてから入店することも多いでしょう。今や日常的な行動ともいえるからこそ、思いがけない事故につながらないよう、細心の注意を払いたいですね。[文・構成/grape編集部]
2022年06月10日4月初旬、時季外れの“猛暑”に包まれた日本列島。強い日差しや高温多湿の環境が体調に与える影響には、十分な警戒が必要だ――。急激な気温上昇が私たちの体にもたらすトラブルで忘れてはいけないのが、熱中症のリスク。「体が気温に慣れるまでに3日はかかるといわれていますが、春は寒暖差が激しく、どうしても温度変化に追いつきません。そのため、気温が上がってもうまく発汗することができず、体に熱がこもって熱中症になりやすいのです」そう話すのは、さがみ生協病院の医師・牛山元美先生。この季節、突如高温になる日があるかと思えば、前日より10度近く気温が下がり、肌寒さを覚えるようなことも。こうした“寒暖差がもたらす熱中症”で多く見られるのが、ガーデニングや家庭菜園をしている最中に起こるケースだと牛山先生は話す。「午前中はそれほど暑くなくても、午後になると気温がぐんぐん上がる日があります。『今日はそれほど暑くない』と油断して、水分を十分に取らずに屋外で作業をしていると、たちまち熱中症になってしまいます」さらに、コロナ禍でのマスク生活も熱中症リスクを高める要因だという。「マスクを着けていると、熱が顔のまわりにこもりやすい。また、のどの渇きにも気づきにくくなるうえ、いちいちマスクを外して飲むのも面倒だからと、水分補給の機会が減りがちになります」気温のほかに、熱中症の大きな要因の一つであるのが“湿度”だ。「じつは、気温がそれほど高くなくても、湿度が高いと熱中症のリスクが高まります。体温は汗が乾くときに下がるのですが、湿度が高いと汗が乾きにくいため、熱がこもりやすくなってしまうためです」春の雨が降ったあと、急に湿度が上がって蒸し蒸しするときなどは、いっそうの警戒が必要になる。では、どんな症状が出たら熱中症を疑うべきなのか。「体に熱がこもると、脳への血流が悪くなってしまうので、立ちくらみやめまい、頭痛などが起こりやすいです。こうした症状が出た場合は涼しい場所で体を休め、しっかり水分を取りながら首のまわりを冷やすなどしましょう。ひどい頭痛や吐き気、嘔吐、意識がもうろうとする、などの症状が表れた場合は、救急車を呼ぶことが大切です」熱中症の怖いところは、そこから心筋梗塞を引き起こすこともある点だ。「心筋梗塞は冬場に発症することが多いのですが、熱中症が増える時季にも起きやすくなります。それは、脱水状態が心筋梗塞や脳梗塞の一因となる“血栓”をできやすくするからです。脱水症状によって引き起こされる心筋梗塞は、冬場と異なり、比較的若い30~40代の人もなりやすいので、油断は禁物です」また、次のような人は熱中症になりやすいので特に気をつけたい。「暑さやのどの渇きを感じにくい高齢者や、皮下脂肪が厚く体内の熱を外に排出しにくい肥満気味の人。二日酔いで体内の水分量が少ない人。冷え性や運動習慣がないせいで発汗しにくい人。ほかに、寝不足や更年期世代の方は、体温をコントロールする自律神経が乱れやすいので熱中症になりやすい傾向があります」【こんな人は特に注意】・高齢者(暑さやのどの渇きを感じにくい)・肥満気味の人(皮下脂肪が厚く体内の熱を外に排出しにくい)・二日酔いの人(体内の水分量が少ない)・冷え性や運動習慣がない人(発汗しにくい)・寝不足や更年期世代の人(自律神経が乱れやすい)■入浴や運動の習慣で“汗をかく練習”を対策としては、まずはこまめな水分補給が不可欠だ。「水筒のドリンクを手元に置いて、のどが渇いていなくても1日に1~1.5リットルは水分を取るよう心がけてください。緑茶やコーヒーなどカフェインを含む飲料は利尿作用があるので、よけいに水分が排出されてしまいます。麦茶など、ノンカフェインのものがおすすめ。スポーツドリンクは糖分が多いので、運動時以外は控えたほうがいいでしょう」次に、体温を調節するために次のような心がけも忘れずに。「暑いと感じたら、我慢せずエアコンをつけましょう。外出する際は直射日光を避け、吸水性のよい下着をつけると汗が引くときに体温を下げてくれます。人のいない場所では、マスクを外して風通しをよくすることも大事です。加えて、湯船につかったり、テレビを見ている数分間だけ軽く足踏みをして体を動かすなど、汗をかく練習をするのも効果的です」4月14日に気象庁が発表した1か月予報によれば、5月15日ごろまでは全国的に高温傾向が続くという。大型連休を控え、外出の機会も増えるなか、日ごろの対策にぬかりのないようにしたい。
2022年05月03日「交通事故などの重大事故のとき、O型の人はほかの血液型より3倍近く死ぬ確率が高いというデータがあるのをご存じでしょうか」こう話すのは『NEWよい保険・悪い保険2022年版』(徳間書店)の監修などで活躍するファイナンシャルプランナーの長尾義弘さん。東京医科歯科大ほかが重症のケガで緊急搬送された901人の患者の死亡率を血液型別に分析した結果、O型はA型に比べ、2.7倍も高いという報告がされている。もともと血液型によって血液凝固因子が異なり、とくにO型は血が止まりにくい傾向があることが、その原因とされる。このほかにも、近年、世界各国で医学的エビデンスに基づき血液型別になりやすい病気、重大事故での死亡率などの調査が行われ、血液型別にさまざまなリスクの差異が報告されている。このデータをもとに、長尾さんにA型、B型の人のリスクに合わせた保険をあげてもらった。「本来なっては困るけれど、もし万一なったときのために備えるのが保険の原則。血液型によるリスクの差異にはごくわずかなものもありますが、気に留めておいて損のないレベルでしょう。それをもとに私の基準で最新の保険商品のなかから選びました」(長尾さん・以下同)■「A型」なりやすいのは心筋梗塞心筋梗塞のほか、胃がんのリスクも高いというデータがある。「がん・心疾患・脳血管疾患の3大疾病をカバーする医療保険が最適かと思います。保険料が安くて保障のバランスがよいのが『新メディフィットA』、保障の手厚さを重視して『終身医療保険プレミアムDX』を選びました。いずれもコスパが高い商品です」【医療保険】メディケア生命「新メディフィットA」保険料が比較的安くて、バランスのいい保障を得られる医療保険。特約も充実していて、がん、心疾患(心筋梗塞を含む)、脳血管疾患の特定疾病の保障も「薬剤特定疾病特約」など3種類の用意がある。特徴は、「先進医療・患者申出療法」の特約があること。【医療保険】チューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムDX」入院・手術・放射線治療給付金が基本の保障になっていて、必要な保障を自由に選ぶことができる。「7大疾病入院延長特約」を付けると、入院日数が無制限になる。特徴は、「収入サポート特約」を付けると、働けなくなったときの収入減を保障してくれる点だ。■「B型」なりやすいのはすい臓がん理由はまだわかっていないが、すい臓がんのリスクが高いことで知られる。「がんのなかでも難治度が高いとされるすい臓がん。がん保険は近年のがん治療の進歩に合わせ、自由診療やがんと診断されたときに支払われる一時金に重きを置くなど進化しています。『あんしんがん治療保険』は自由診療に対応、『健康をサポートするがん保険勇気のお守り』は安く保障が得られるところが魅力です」【がん保険】東京海上日動あんしん生命「あんしんがん治療保険」2022年2月に新発売の保険。がん治療の3大治療の保障が充実している。特徴は、「がん特定治療保障特約」を付けることによって、患者申出療法、自由診療の費用が、通算1億円まで保障される。すい臓がんのように早期発見の難しいがんには、自由診療に対応というのは安心できる。【がん保険】SOMPOひまわり生命「健康をサポートするがん保険勇気のお守り」治療給付金を重視する「がん治療給付型」と一時金を重視する「がん診断給付型」の2種類から選ぶことができる。特徴は、がん保険を申し込んでからの待ち期間の3カ月分の保険料が必要ないこと。また保険料も比較的安いのがいいところである。保険は転ばぬ先のつえ。自分の血液型の病気や事故のリスクも考えて加入しても損はないはずだ。
2022年03月30日「これまで、うちの病院のICU(集中治療室)では心筋梗塞や脳疾患の患者さんを受け入れてきました。しかし、それも現在はすべてストップ。病床は、新型コロナウイルスに感染した重症患者さんで埋まっています。私たち医療従事者も夜勤明けでそのまま日勤のシフトが続くこともあったりして、かなり厳しい状況です。そのため、3月末には看護師が10人以上も辞めてしまいました……」そう打ち明けるのは、大阪府内で新型コロナウイルス重症患者の受入れ先になっている病院の看護師だ。変異株が猛威を振るい、広がり続けている“第4波”。4月21日には大阪府での1日当たりの新規感染者が、史上最多の1千242人を記録した。また23日まで4日連続で感染者が1千人を上回っているなど、逼迫した状態が続いている。そんななか、22日には大阪府がついに“新型コロナウイルス重症患者向けの病床使用率が100%になった”と発表した。その結果、現場ではすでに“命の選択”ともいえる決断が下され始めたという。■「うちに入れることはもう諦めてください」前出の看護師は、本誌で次のように明かす。「最近は患者さんが多すぎて、ICUとコロナ病棟は常に満床の状態です。一般病棟だったところもすべて重症病床になりましたが、それでもとても追いつきません。毎日1~2床のベッドが空いたとしても、すぐに埋まってしまう。その繰り返しなんです。そしていよいよ、“80歳以上の患者さんは受け入れない”という決定が下されました。高齢者施設でクラスターが起こったとしても、『うちに入れることはもう諦めてください』とお断りしているんです……」“80歳以上の患者は受入れ拒否”という非情な決断を下さなければならないほど、追い詰められている医療現場。そこには、変異株の特徴も大きく関係しているようだ。「現在、入院患者の8割が変異株の感染者。一般病棟にいる患者さん全員が、少し前ならICU行きといわれていたレベルです。また、これまでは新型コロナの重症患者といえば高齢者ばかりでした。しかし、最近はかなり若い患者さんも増えています。メーンとなるのはやはり40~60代ですが、20?30代でも人工呼吸器をつけるケースは少なくありません。そして今回の変異株については、悪化するまでの“スピード”も問題です。以前は2~3日かけて少しずつ進行していくケースが多かったのですが、変異株に感染している患者さんだと数時間で急激に悪化することもあります。そのため、たとえ若い患者であっても目が離せないのです」(前出・看護師)医療崩壊は大阪に限らず、全国でも起こりうるはず。最前線で戦う医療従事者たちの悲痛な叫びは、行政に届くのだろうか。「女性自身」2021年5月11日・18日合併号 掲載
2021年04月29日俳優の志尊淳(26)が、急性心筋炎のため約3週間休養することが26日、所属事務所・ワタナベエンターテインメントの発表により明らかになった。現在の容体は安定しているという。同社は公式サイトを通じて、「2021年3月23日に体調不良を訴え、かかりつけの医療機関を受診したところ、急性心筋炎と診断を受けました」と明かし、「容体は安定しており、担当医の処置により病状は改善傾向ですが、入院治療のため3週間程度の休養をいただくことをご報告申し上げます」と発表。「完治に向けて今後も医師の指導に従いながら、皆様にまた元気な姿をお見せできるよう、本人の体調を最優先して治療に専念いたします」とし、「関係者の皆様にはご迷惑をおかけいたしますこと、またいつもご支援下さっているファンの皆様には多大なるご心配をおかけいたしますこと、心よりお詫び申し上げます。今後とも志尊淳への変わらぬご声援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます」と記した。また、マスコミに向けては「休養期間中は医療機関、親族、自宅周辺への取材は御遠慮いただき、温かく見守って下さいますよう何卒ご理解の程よろしくお願いいたします」と呼びかけている。
2021年03月26日「白米や砂糖など白い食品は万病のもと。認知症や糖尿病、心筋梗塞、がんなどの病気になりやすく、ボケや老化につながります」そう警鐘を鳴らすのは、40年以上にわたって、のべ20万人以上の患者を診てきた刑部恒男医師だ。「病気を防ぐには、色着き食品が効果的です。緑はがん、黄色は動脈硬化、赤は骨粗しょう症、茶色はうつ、黒は老化を防ぎます。白い食品を減らして、色着き食品をしっかりとる。これを2週間続ければ、感動的に元気になりますよ」(刑部さん・以下同)病気知らずでいつまでも若々しくあるためには、体内で起こる「糖化・酸化・炎症」が大敵だという。なかでも厄介なのは酸化だ。空気中の酸素が体内で「活性酸素」となり、酸化と炎症を起こす。「炎症は、免疫細胞が夜の間に修復してくれます。ですが十分な睡眠を取らないと、修復が不完全なまま朝を迎えて、炎症が慢性化する原因になります。また、炎症の大本である酸化は、酸素がある限り避けて通れませんが、『抗酸化物質』である色素が抑えてくれます。色素を含む色着き食品を食べることで、老化や病気を予防できるのです」特に重要な色素は緑、黄、赤、茶、黒の5色。なかでも大病を防ぐ効果の大きい無敵食材を、刑部先生に選んでもらった。これらを意識して食べれば、病気予防はもちろん、アンチエイジング効果も期待できるという。【緑】ブロッコリーブロッコリーに多い「スルフォラファン」には、強い抗がん作用がある。ブロッコリースプラウトは、スルフォラファンがブロッコリーの30倍なので特におススメ。胃潰瘍に効く「ビタミンU」や、肌の老化や動脈硬化を防ぐ「葉酸」、「ビタミンC」も多い。【黄】油(オメガ3)オメガ3は、青魚に多い「EPA」と「DHA」、えごま油やアマニ油に多い「α-リノレン酸」の3つ。血液をサラサラにし、動脈硬化や認知症などを予防する。「揚げ物には酸化しない米油、炒め物にはオリーブオイル・ごま油、サラダにはえごま油・アマニ油が最適です」。【赤】紅ザケ紅ザケに多い「アスタキサンチン」はビタミンCの6,000倍の抗酸化力があり、血流改善や疲労回復、美肌効果などに◎。また、紅ザケ1切れで1週間分の「ビタミンD」がとれ、骨粗しょう症も防ぐ。神経痛や胃炎、貧血を改善する「ビタミンB12」も豊富。【茶】胚芽米「玄米はうつ病改善など効果がある半面、胃腸を壊す人もいるので、胚芽米がおススメです」。胚芽米の「ガンマオリザノール」は自律神経失調症の薬として利用され、更年期障害の症状緩和にも効果的。リラックス物質「ギャバ」も多いので「1日2杯の胚芽米を」。【黒】チョコレートチョコレートの「カカオポリフェノール」には美肌効果のほか、動脈硬化、高血圧、老化を防ぐ。また、インフルエンザやピロリ菌などの感染予防としても有効。アーモンドも美肌効果があるので、アーモンドチョコは美肌・アンチエイジングにダブル効果あり。「無敵食材の効果は、医学的に実証されたものばかりです。ちょっとした不調は薬に頼らず、自然の色の力で、元気になりましょう」「女性自身」2021年1月5日・12日合併号 掲載
2021年01月10日作詞家で作家のなかにし礼さんが23日に心筋梗塞で亡くなったことを受け、歌手の氷川きよしが25日、所属事務所を通じてコメントを発表した。氷川はなかにしさんが作詞を手掛けた「櫻」「出発」などを歌っており、今年2月にリリースした「母」は、なかにしさんの作詞家としての遺作となった。突然の訃報に「まだ、信じられない気持ちです」と沈痛な思いをつづり、「なかにし先生は、すごい偉い先生なのに、私のような若い人間の話を真剣に聞いてくださり、心を汲んで、『母』という詩を書いてくださいました」と思い出を語る。さらに「今年、こんな大変な世の中で、価値観や人生観が大きく変わっていくときに、この『母』を歌わせていただくというのは、自分の根幹、原点を見つめ直すためにも、本当に意味のあることだと思いながら、今年一年、歌ってきました」と続け、「本当に偉大な先生でした。なかにし先生からいただいた『櫻』『出発』『母』は、先生からの人生のメッセージです」とコメント。最後に「なかにし先生の魂の作品をこれからも大切に歌わせていただきます。先生、どうぞ安らかに。そして、いつまでも見守っていてください」となかにしさんへメッセージを送った。なかにしさんは、大学在学中よりシャンソンの訳詩を手掛け、「知りたくないの」(64年)のヒットを機に作詞家となる。その後もヒットメーカーとして活躍を続け「今日でお別れ」(67年)、「心のこり」(75年)、「石狩挽歌」(75年)、「時には娼婦のように」(78年)、「北酒場」(82年)など、約4000曲の作品を生み出した。日本レコード大賞を3回、同作詩賞を2回、ゴールデンアロー賞など、多数の受賞歴を誇る。
2020年12月25日作詞家で作家・なかにし礼さんが23日に心筋梗塞で亡くなったことを受け、歌手の細川たかしが25日、所属事務所を通じてコメントを発表した。細川は、デビュー曲の「心のこり」や、『第24回日本レコード大賞』を受賞した大ヒット曲「北酒場」など、なかにしさんの手掛けた曲を多数歌ってきた。細川は訃報を聞き「また1人昭和の偉人が亡くなってしまい残念でありません。長い間闘病されていたと聞いていたので今は天国でゆっくりとお休み下さいと祈るばかりです」とコメント。また「心のこり」について「『私バカよね おバカさんよね』冒頭の歌詞が余りにインパクトが強く、よくキャンペーンなどで子供に『あっおバカさんが歩いてる』などと言われる程でした。元々タイトルが『私バカよね』でしたがデビュー曲でこのタイトルは可哀想だと先生が『心のこり』と付けてくれたんです」と秘話を明かす。最後に再び「先生本当にありがとうございました。心よりご冥福をお祈りしております」と感謝を告げた。なかにしさんは、大学在学中よりシャンソンの訳詩を手掛け、「知りたくないの」(64年)のヒットを機に作詞家となる。その後もヒットメーカーとして活躍を続け「今日でお別れ」(67年)、「心のこり」(75年)、「石狩挽歌」(75年)、「時には娼婦のように」(78年)、「北酒場」(82年)など、約4000曲の作品を生み出した。日本レコード大賞を3回、同作詩賞を2回、ゴールデンアロー賞など、多数の受賞歴を誇る。近年も、氷川きよし「母」(20年)の作詞などを手掛けていた。
2020年12月25日2020年12月23日、作詞家で作家の、なかにし礼さんが心筋梗塞のため東京都内の病院で亡くなりました。82歳でした。産経ニュースによると、なかにしさんは『北酒場』『石狩挽歌』などのヒット曲を生み出し、作家としても活動。2000年には直木賞も受賞するなど幅広い分野で活躍したといいます。昭和13年、中国黒龍江省牡丹江市生まれ。立教大学文学部仏文科在学中からシャンソンの訳詞を手がけ、菅原洋一さんが歌った「知りたくないの」のヒットを機に作詞家となる。代表作に「今日でお別れ」「石狩挽歌」「天使の誘惑」「北酒場」など。作詞を手掛けた作品は約4000曲に上り、日本の歌謡界を代表する作詞家。その後、作家活動を開始し、平成12年に「長崎ぶらぶら節」で第122回直木賞を受賞した。代表作に、旧満州からの引き揚げ体験を描いた「赤い月」「世界は俺が回してる」など。産経ニュースーより引用なかにしさんの訃報にネット上でもお悔みの声が上がっていました。・昭和の歌を楽しませてくれてありがとうございます。ご冥福をお祈りします。・向こうの世界でも、素晴らしい作品をつくれますように。・なかにしさんの歌も小説も大好きでした。よい作品をありがとうございました。・大好きな作詞家だったから、さびしいです。『そして夜があける』が一番好きだけど『石狩挽歌』も素晴らしかった。昭和を代表する数々の名曲を生み出した、なかにしさん。その功績は多くの人の心に残り続けるでしょう。ご冥福をお祈り申し上げます。[文・構成/grape編集部]
2020年12月25日東映会長の岡田裕介(本名:岡田剛=おかだつよし)さんが、18日22時58分に急性大動脈解離により都内の病院で亡くなったことが20日、同社の発表により分かった。71歳だった。通夜・告別式は、近親者のみで執り行い、お別れ会は後日開催される予定。岡田さんは、1970年に映画『赤頭巾ちゃん気をつけて』で俳優デビュー。その後、『実録三億円事件 時効』(75)、『吶喊』(76)、『火宅の人』(86)などに出演し、プロデューサー業でも手腕を発揮しながら、1988年に東映に入社。東京撮影所長兼第一企画部長を経て、2002年に代表取締役社長に就任。2014年からは東映グループ会長を務めていた。
2020年11月20日寒い時季は、水分補給を忘れがち。でも、そんな冬こそこまめに水分補給する習慣をつけないと「脳梗塞」や「心筋梗塞」など、命に関わる疾病を引き起こす危険もーー!「今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、オフィス内や家の中でも常時マスクをつけている人がたくさんいます。ただでさえ水分補給の回数が減るこれからの時季に、暖房の効いた乾燥した室内で長時間マスクをしていると、“冬の熱中症”ともいわれる『かくれ脱水』になる危険性があるのです」こう警鐘を鳴らすのは、堺市立総合医療センター救命救急科の医師で、熱中症予防啓発ネットワーク代表の犬飼公一さん。記録的な猛暑となった今夏、マスク着用による熱中症の危険性がたびたび指摘された。いまだに続く“マスク生活”だが、今年の冬は「かくれ脱水」に注意しなければならないという。「マスクをすると口の中の湿度は保たれるため、口やのどの渇きを感じにくい。そのため、水分補給をする回数が減りやすい傾向にあるのです。しかし、たとえばオフィスなど空気が乾燥している環境にいると、『不感蒸泄』(口や皮膚からの、目に見えない水分の蒸発)が盛んになります。蒸発する水分量は通常で、1キログラムあたり約1日15ミリリットル。体重60キログラムの人の場合、約900ミリリットルの水分が、知らず知らずのうちに失われているのです」夏であれば、汗で水分が失われたぶん、水分補給をしようという意識が生まれる。しかし、冬場は暖房が効いていても汗をかかない場合が多いので、水分補給の意識づけがないことも脱水が起こる要因だと犬飼さんは続ける。「冬場に『かくれ脱水』で病院に搬送される人は非常に多いです。『かくれ脱水』になると、血液の巡りが悪くなり、脳梗塞、心筋梗塞が起きやすくなるといわれています」では、冬のマスク生活で、「かくれ脱水」にならないためにはどうすべきか。犬飼さんにアドバイスしてもらった。■水分補給はいつもより多く「理想の水分摂取量は、常温のミネラルウオーター1日1リットルです。春や秋の気候のよいとき、平常時にふだん飲んでいる量に追加して飲んでいただくのがいいと思います。いちばんいいのは白湯ですが、お茶でもいいです。ただし、お茶は利尿作用が働くので、飲みすぎには注意してください。ふだんオフィスで、500ミリリットルのペットボトルを1本飲む人なら、冬場は追加でもう1本飲む感覚で」■室内温度は24~26度に「明確なエビデンスはないものの、当ネットワークは、冬場の室温設定について24~26度程度が理想と考えております。その理由は、体表の温度が32度を超えてくると不感蒸泄が増えてくるのですが、上記の温度であれば、手足の温度などは32度を超えることが少ないと推測されるためです。室内が乾燥しないように、加湿器をじょうずに使うことも心がけてください」■できるだけ厚着をしない「体温が上がると不感蒸泄の量が増えます。室内では軽めの服装で過ごすようにしましょう」■筋肉量を落とさない「今年は外出自粛の生活が長く続いたことから、筋肉量が落ちている人も多いと思われます。筋肉には多くの水分が保持されているので、今年は例年よりも体の水分量が減っていると考えたほうがいいでしょう。つまり、そのぶん『かくれ脱水』になりやすいのです。筋肉量を落とさないためには、ストレッチやウオーキングなど、無理のない範囲での運動を習慣的に行うことが重要です」また、寒い脱衣所で着替えた後、温かい湯船につかったりするなど、気温の急激な変化によって起こる「ヒートショック」も、熱中症の病態の一部だそう。「冬場でいちばん危険なのが、お風呂やサウナに入るとき。42度のお湯に全身がつかると、10分間で1度体温が上昇するといわれています。仮に30分つかると、体温は40度に達し、熱中症の危険ラインを越えます」80~90度のサウナの場合、20分で体温が40度を超えるそうだ。「日中、暖房が効いている室内で、水分を補給せずにマスクをしていると、脱水は進行します。その状態のままで長く風呂に入ると、脱水が急激に進行するため、熱中症になりやすい。湯船で体を温めたい冬だからこそ、くれぐれも水分補給は怠らないようにしてください」冬でも熱中症になるーー。その事実と対策を常に頭に入れて、コロナ禍の冬を過ごそう。「女性自身」2020年11月24日号 掲載
2020年11月12日「新型コロナウイルスの影響でコロナうつが増加しています。うつ病はまじめで責任感が強い人ほどなりやすいといわれるとおり、性格や物事の捉え方が、病気のリスクに関わることもあるのです。しかし、性格が病気の発症に影響するのは、何もメンタル系の病気に限りません。実は心筋梗塞や認知症といった病気も、性格が関係しているのです」そう語るのは、東北大学医学部の辻一郎教授。現代病ともいえるこれらの病気が、性格とどう関わっているのだろう?■嫉妬深い女性は心筋梗塞になりやすいがんに続く日本人の死因第2位は「心疾患」。そのなかで、もっとも多いのが急性心筋梗塞だが、性格との関わりを一言でいえば「ムカつきやすい人」は、発症リスクが高いといえそうだ。「アメリカの心臓内科医フリードマンによると『競争心が強い』『せっかち』『敵意を燃やしやすい』といった人は心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患になりやすい傾向があるといいます。これらは英語で表現した頭文字をとって『タイプA』と呼ばれていますが、自律神経のなかでも車のアクセルにたとえられる『交感神経』の働きが強いと血圧が上がりやすく、心拍数も速くなるため、これが血管にストレスをかけて動脈硬化のリスクを高める鍵になると考えられます」日本でいえば昔はやった「モーレツ社員」タイプだが、会社員だけが「タイプA」になりうるかといえば、もちろんそうではない。「『人の悪口をよく言う人』も冠動脈疾患のリスクが高いといわれています。専業主婦でも、嫉妬深い場合は気をつけましょう」なお、同じモーレツ社員でも、チームワークで働いている人の方が心筋梗塞の発症リスクが少ない。これはチームワークで働くことにより、自然と周囲とのコミュニケーションが密になり、メンタルも安定するからだという。言い換えれば、人間関係が希薄だと気持ちがささくれやすいのだ。「このコロナ禍で人と会う機会も減っていますが、人間は元来、褒められたい、認められたい生き物です。長引く自粛で孤独が深まりやすいときだからこそ、いつも以上に外の社会とつながって『褒め合う』ようにしてください」■がんこな人は認知症になりやすい世界に先駆け超高齢化社会に突入した日本。2025年には高齢者の5人に1人が認知症になるといわれているが、この新たな国民病にも性格が関係している。「認知症は、脳の海馬という“新しいことを記憶する”部分が加齢によって萎縮することから始まります。お年寄りが昔のことは覚えているのに、昨日食べたものを思い出せないというのはその典型例です。海馬の萎縮を防ぐためには、脳に新しい刺激を与え続けることが重要です。また、海馬は感情とも関係が深く、うつ状態になると萎縮しやすい傾向にあります。そのため、神経症的な傾向(うつ状態になりやすい)があり、がんこで内向的な人は認知症になりやすいといわれています」問題は社会に出なくなってしまうこと。脳が新しい刺激を受ける機会が減るだけでなく、孤独はうつ症状、ひいては認知症になりやすい。無理に社交的になる必要はないが、脳のために外に出ることは諦めないようにしたい。■肥満への風当たりが強くなっている最後に、それ自体は病気ではないものの、放置すればさまざまな病気のもとになる肥満と性格について。「痩せ型の人が多い日本では、従来、肥満に対して“恰幅がいい”“貫禄がある”など好意的な受け止め方をしてきました。そのため、肥満の人は一言でいえば“陽気な太っちょ”キャラクターでした。しかし、欧米では肥満は貧困や自己管理能力のなさの象徴として捉えられており、差別の対象にもなっています。むしろ抑うつ的、神経症的な性格が多いのです。最近は日本でも肥満に対する風当たりが厳しくなっていますので、いずれは抑うつ的な人に肥満が多くなると推測できます」「女性自身」2020年11月17日号 掲載
2020年11月04日食事や睡眠などの悪い生活習慣が病気のもとになる、とは知っていても、「性格」が病気と関係するのは初耳な人が多いのでは?今日から少し意識して、健康な人生を手に入れようーー!「新型コロナウイルスの影響でコロナうつが増加しています。うつ病はまじめで責任感が強い人ほどなりやすいといわれるとおり、性格や物事の捉え方が、病気のリスクに関わることもあるのです。しかし、性格が病気の発症に影響するのは、何もメンタル系の病気に限りません。実は心筋梗塞や認知症といった病気も、性格が関係しているのです」そう語るのは、東北大学医学部の辻一郎教授。現代病ともいえるこれらの病気が、性格とどう関わっているのだろう?「アメリカの心臓内科医フリードマンによると『競争心が強い』『せっかち』『敵意を燃やしやすい』といった人は心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患になりやすい傾向があるといいます。これらは英語で表現した頭文字をとって『タイプA』と呼ばれていますが、自律神経のなかでも車のアクセルにたとえられる『交感神経』の働きが強いと血圧が上がりやすく、心拍数も速くなるため、これが血管にストレスをかけて動脈硬化のリスクを高める鍵になると考えられます」世界に先駆け超高齢化社会に突入した日本。2025年には高齢者の5人に1人が認知症になるといわれているが、この新たな国民病にも性格が関係している。「認知症は、脳の海馬という“新しいことを記憶する”部分が加齢によって萎縮することから始まります。お年寄りが昔のことは覚えているのに、昨日食べたものを思い出せないというのはその典型例です。海馬の萎縮を防ぐためには、脳に新しい刺激を与え続けることが重要です。また、海馬は感情とも関係が深く、うつ状態になると萎縮しやすい傾向にあります。そのため、神経症的な傾向(うつ状態になりやすい)があり、がんこで内向的な人は認知症になりやすいといわれています」これらの病気を遠ざけるためには「ポジティブなイメージを持つこと」だと辻先生は言う。「楽観的な考え方は、交感神経の暴走を防ぐほか、海馬の萎縮も予防するので、心筋梗塞と認知症、両方の予防につながります。さらに免疫力のメインとなるNK細胞を活性化させて、感染症やがんの予防にも役立つのです。人はいつも無意識のうちに自分自身に暗示をかけて生きているものですが、物事に失敗するときはたいていネガティブイメージを反すうしすぎて、それが暗示になってしまっているからです。よい自分になるのも悪い自分になるのも、暗示次第なのです」性格を変えることは難しいが、暗示をかけることは「人生観を変えること。これなら誰にでもできるはずです」と辻先生は続ける。「ちなみに、一緒に暮らす人との仲も重要です。アメリカの調査では、結婚に不満がある女性は、結婚に満足している女性に比べて動脈硬化の発生率が高いことが明らかになりました。原因はいうまでもなくストレスですが、もし夫が自分を褒めてくれないという不満があるのなら、あなたから夫を褒めてみてください。もしかしたらうまくいく……かもしれません(笑)」日常のささやかな積み重ねが病気を招きも防ぎもする。とりあえず、家庭のストレスを解消するべく夫をねぎらうところから始めてみては?「女性自身」2020年11月17日号 掲載
2020年11月04日韓国のガールズグループ・少女時代のリーダー、テヨン(31)の父が3月9日、急性心筋梗塞により死去したことが分かった。同日、所属事務所のSMエンターテインメントが発表した。SMエンターテインメントは公式SNSを通して「9日、少女時代テヨンの父親が亡くなるという残念な知らせを聞きました。ご冥福をお祈りするとともに、テヨンには温かい慰めの言葉をお願い申し上げます」と発表。葬儀については家族だけで静かに執り行うという。この日はテヨンの31歳の誕生日。ソロ曲『Happy』のリリースが予定されていたが、「音源とミュージックビデオの公開はやむを得ず延期することになりました」とし、「音源発売の日程については、改めてお知らせします」と伝えた。テヨンは少女時代のなかでも“年収1位“であることが知られており、芸能人に関する独自ランキングを発表する韓国のバラエティ番組『名簿公開』では、“親思いのスター”として紹介された。番組によると、テヨンの父親は韓国南部の全州(チョンジュ)で3代にわたり眼鏡店を運営。テヨンは両親のために、全州地域で最高級のマンションをプレゼントし、その価値は日本円で約8,700万円に相当するという。眼鏡店はファンの間で聖地巡礼のスポットとなっていて、テヨンは訪問記録のノートに訪れたファンに向けて直筆メッセージを残したこともあった。ファンからは《眼鏡屋さんいったけど、本当にテヨンちゃんへの愛が溢れてて素敵な空間だった》《いつまでも待つのでテヨンのケアをお願いします》《テヨンの気持ちを考えるとつらい》《無理せずゆっくり休んで》といったメッセージが送られている。
2020年03月10日「超悪玉コレステロール」がたまると、動脈硬化だけでなく、がんや認知症、脳梗塞、心筋梗塞のリスクも高まるという。菓子パン、スナック菓子、インスタント食品など、危険食品は身の回りにあるものばかり。取りすぎないようご用心ーー。「コレステロールは、私たちの体の細胞壁やホルモンの材料となるなど、生きるうえで必要不可欠なものです。ところが、誤った食生活によって悪影響をうけると、血管壁に蓄積して動脈硬化の原因となり、逆に体に悪影響を与えてしまうこともあるのです」こう話すのは内科医で動脈硬化に詳しい池谷敏郎先生。偏った食生活はコレステロールの“暴走”を起こすという。「コレステロールは体内でLDLコレステロールとして血管壁に運ばれます。このLDLコレステロールが酸化されて変性するとマクロファージという免疫細胞に取り込まれて処理され、血管壁にたまり、プラークというコブになってしまいます。これが動脈硬化です。LDLコレステロールが悪玉コレステロールと呼ばれるゆえんです。ちなみに、LDLコレステロールには大型、小型サイズとあるのですが、小型のものほど血管壁に取り込まれやすく、活性酸素による酸化もされやすいため、小型のLDLコレステロールは超悪玉コレステロールとよばれています」(池谷先生・以下同)LDLコレステロールが酸化すると次のような問題も。「LDLコレステロールが酸化した途端、体内で“異物”として認識されます。すると、私たちの健康のバランスをとろうとしてくれるマクロファージが“異物”を食べて処理してくれるのですが、このときに起こる現象が“炎症”です。炎症は、血管の老化や動脈硬化だけでなく、肌荒れやアレルギー疾患の悪化にもつながります。さらに、がん認知症、脳梗塞、心筋梗塞などの疾患のリスクも上げます」体内での炎症を起こりやすくする一因が、オメガ6系脂肪酸(リノール酸)を多く含む食品だ。オメガ6系脂肪酸の過剰摂取によって、炎症が引き起こされやすくなるというのだ。逆に、オメガ3系脂肪酸を多く取ることによって炎症にブレーキがかかるという。つまり、過剰な炎症をふせぐためにはオメガ6系と3系の脂肪酸のバランスが重要だ。オメガ6系脂肪酸は、サラダ油、キャノーラ油、ベニバナ油など、揚げ物に使われる油に多く含まれる。オメガ3系脂肪酸は、魚油やえごま油、アマニ油などが該当する。「体内の炎症を抑えるためには、オメガ6系脂肪酸を減らし、オメガ3系脂肪酸の摂取量を多くすることです。しかし、現代の食生活では、オメガ6系脂肪酸を過剰に摂取する傾向があります。脂質の摂取は必要なのですが、摂取する脂肪酸の種類については、もっと注意をしてほしいものです」揚げ物や天ぷら、炒め物、ドレッシング、豚肉や鶏肉の脂肪部分など、オメガ6系脂肪酸の油を使った食品は、私たちの周りにあふれている。「家庭で調理して食べる分には極端な量にはならないと思うのですが、外食や弁当、スーパーやコンビニで売られているお総菜などにはオメガ6系脂肪酸を多く含む油が使われていることが多いため、外食やコンビニ弁当が多いという人は要注意です」「女性自身」2020年3月17日号 掲載
2020年03月08日