シンガーソングライター・ギタリストの斎藤誠が、1月26日にリリースした最新アルバム『BIG LOVE』より桑田佳祐が作詞した「涙のMidnight Soul」のMusic Videoを公開した。『BIG LOVE』は、斎藤にとって前作から8年ぶりの、かつデビューから間もなく迎える40年分の抱えきれない愛を一気に注ぎ込んだアルバム。配信リリースが主流になったこの時代に「これが最後の1枚になってもいい」という覚悟を持ってアルバム形態にこだわったのは、自身が憧れた60年代後半以降のアメリカンポップロックと、ライヴに足を運んでくれたファンへの恩返しには「これ以外はない」と確信したからだという。斎藤はサザンオールスターズや桑田のソロ活動でサポートギタリストを務めているが、桑田とはそれ以前に同じ大学の先輩後輩の間柄でもある。そこで長い音楽活動で禁断としてきた大先輩への作詞依頼をダメ元で敢行し、アルバムに懸ける思いを意気に感じた桑田が快諾。そこから生まれた楽曲が「涙のMidnight Soul」となる。斎藤は「音源を送ってすぐに返ってきたメールそのものが歌詞だった」と振り返っている。今回のMVは斎藤が待ち望んだライヴシーンが際立つ映像となっており、斎藤誠オールフレンズと呼ぶべき日本を代表するミュージシャンたち(成田昭彦、深町栄、片山敦夫、角田俊介、河村“カースケ”智康、柳沢二三男)がバックバンドとして参加している。なおこのメンバーたちは、5月29日に名古屋 BOTTOM LINEで行われる『斎藤誠のBIG LOVE大作戦』にも出演する。斎藤誠「涙のMidnight Soul」MV<リリース情報>斎藤誠 13thアルバム『BIG LOVE』Now On Sale斎藤誠『BIG LOVE』ジャケット●CD+LIVE DVD+Tシャツ(数量限定生産盤):6,800円(税込)●CD+LIVE DVD:4,800円(税込)●CD:3,300円(税込)CD購入リンク:配信リンク:<ライヴ情報>斎藤誠のBIG LOVEハーモニー5月5日(木・祝) 横浜THUMBS UP5月28日(土) 名古屋 BL cafe『斎藤誠のBIG LOVEハーモニー』告知画像出演:斎藤誠 / 柳沢二三男 / Tiger斎藤誠のBIG LOVE大作戦5月29日(日) 名古屋 BOTTOM LINE『斎藤誠のBIG LOVE大作戦』告知画像出演:斎藤誠 / 成田昭彦 / 深町栄 / 片山敦夫 / 角田俊介 / 河村“カースケ”智康 / 柳沢二三男関連リンクレーベルオフィシャルサイト:オフィシャルサイト:::
2022年04月04日ロックバンド・UNISON SQUARE GARDENの斎藤宏介とお笑い芸人の芦沢ムネトが、「音楽と行こう by au 5G LIVE」の配信を記念した対談インタビューに応じ、27日の配信にむけた意気込みやバンドについて語った。27日、31日にオンラインで配信される「音楽と行こう by au 5G LIVE」は、音楽ライブによる地域経済への貢献を目的に「日本各地にある素敵な場所で、特別な音楽ライブを」をテーマに開催される音楽イベント。27日にはUNISON SQUARE GARDENが、岐阜・岐阜かかみがはら航空宇宙博物館を舞台に、無限に広がる空宙への憧れとともに、未知の世界を切り開いていくような力強いパフォーマンスを披露するほか、芦沢をMCに迎え、地元の名産品やスポットも紹介する。■UNISON SQUARE GARDEN斎藤宏介×芦沢ムネトインタビュー芦沢:「航空宇宙博物館」といった今までにはないLIVE会場でのパフォーマンスだと思いますが、選曲にあたって意識したことや、ライブ会場への想いを教えて下さい。斎藤:今までこういう場所でライブをやったことはないですね。僕らの曲では「星」「空」「宇宙」をテーマにしていることがありますが、ライブ会場と合わせすぎても面白くないと思っていて……。あくまでも非日常空間でいつも通りのライブをやることを心がけました。セカンドアルバムの「ライドオンタイム」という曲の冒頭に、ロケット打ち上げ時のアナウンスが入っているので、それくらいは入れようか……という話になりました。芦沢:あくまでも、いつものユニゾンだけど、ちょっとだけスパイス的に味付けした感じなんですね。斎藤:あとは「宇宙」や「星」が入っている曲をしれっと入れています。芦沢:「音楽と行こう」のテーマに“あなたの知らない場所や魅力を広める”といったものがありますが、今後、UNISON SQUARE GARDENさんとして行ってみたい場所や、魅力を広めたい場所があれば教えて下さい。斎藤:最近ライブでしばらく行けてないところがあるので、またいろいろな場所に行きたいですね。ちなみに、YouTubeチャンネル登録者数を国別でみたら、インドネシアが日本の次に多かったんです。僕たちはインドネシアに行ったこともないのにファンがいてくれるのに驚きました。芦沢:最近海外の人気も高まっているんですね。斎藤:そうですね。アニメの影響ですかね。2019年に韓国と台湾でワンマンライブをした時も熱烈な歓迎を受けました。芦沢:熱心ですね~。斎藤:なので、いろいろな場所に行ってみたいですね。芦沢:“未知の世界を切り開いていく”をテーマに「航空宇宙博物館」でのパフォーマンスを披露していただきましたが、UNISON SQUARE GARDENさんのこれまでの音楽活動において“新しい転機”となった出来事があれば教えて下さい。斎藤:転機というと、「オリオンをなぞる」ですね。この曲は、テレビアニメ『TIGER & BUNNY』の前期オープニングテーマとして起用されたのですが、オープニング映像をみたら自分の曲じゃない、別の解釈をもらった気がしました。芦沢:なるほど。そう思ったのは、キャラクターが音に合わせて動いているのを観て、同じ音楽だけど1つ楽器が加わったような感じなんですか?斎藤:今までは自分たちで作曲して、ライブするという自分たちの手が届く範囲でやっていましたが、アニメのオープニング曲に起用されたことで、楽曲が独り歩きしているのを目の当たりにできました。芦沢:確かに、子供のころってアニメを観て、その曲を覚えたりすることがありましたよね。良いきっかけになりますよね。斎藤:アニメファンからも大事にしてもらえたので、やっていてよかったと思えた瞬間でした。芦沢:いよいよ4月1日からは新年度となりますが、新生活を迎える人々に応援メッセージをお願いします。斎藤:コロナ禍でたくさんのライブをやって、良い意味で人は慣れるものだと痛感しました。1回目の緊急事態宣言後の初めてのライブでは、僕たちにもお客さんにもすごい緊張感がありました。でも、繰り返しやっていくなかで、ルールを守ればいいんだということが分かってきました。なので、今はコロナ禍になる前と遜色ない熱量で楽しんでいるし、ファンのみんなも楽しんでいると思っています。こんな僕らから新生活を迎える人へ言えることは、やりたいことを遠慮して止めてしまうのではなく、やれる方法を見つけ出して、自分の正しいと思う方向へと行動に移してみましょう。そして、繰り返しやっていくことに意味があると思います。芦沢:大変だけど出来ないことはないな、という感じですよね。前向きな言葉をありがとうございます! コロナの影響でなかなかリアルなライブやファンイベントといったファンとの交流が難しいかと思います。今回、「音楽と行こう by au 5G LIVE」を視聴するファンの皆さんに向けて一言コメントをお願いします。斎藤:岐阜かかみがはら航空宇宙博物館という特殊な場所でライブできることは、なかなかないと思うので、心行くまで楽しみたいと思います。皆さんもぜひ、楽しみにしてください。
2022年03月25日●父親になって目線変化「モテたいより子供に喜んでもらいたい」お笑いコンビ・トレンディエンジェルの斎藤司は、2015年の『M-1グランプリ』で優勝するなどお笑い芸人として活躍する一方、持ち前の歌唱力を生かし、ミュージカル『レ・ミゼラブル』ではオーディションの末、テナルディエ役を勝ち取るなど多才ぶりを発揮している。3月18日公開の映画『SING/シング:ネクストステージ』でも、ブタのグンター役として、前作から続投して声優にも挑んでいるなど快進撃が続くが、本人は「まだまだ全然足りていないし、いつ戦力外と言われるか……という不安はずっとあります」と胸の内を明かす。映画『SING/シング:ネクストステージ』で斎藤が演じるグンターは、歌って踊れるブタ。アイデアマンでもあり、物語の進む方向に光を照らすエンターテイナーだ。前作同様オファーを受けたことに「シンプルにメチャクチャ嬉しかったです。ここまできたらずっと作品が続いてくれて、グンター=斎藤みたいになれば最高ですよね」と喜びを爆発させる。斎藤は2018年に第1子、2020年に第2子が誕生し、2児の父となったが「なによりもうれしかったのが、子供に見せられるということですね。今回お話をいただいたとき、まずそれが頭に浮かびました」と語ると「実際僕が映画に出てくるわけではないので、正直グンターが僕の声だと気づかないとは思うのですが、映画は作品として残るので、子供が大きくなったとき『グンターの声はお父さんなんだよ』と言えるのはうれしいです」と破顔する。また、子を持つ親になったことで、仕事への見方も変わったという。「いろいろな仕事がありますが、この映画のように子供が楽しめる作品に携わるたびに『これが親父の喜びか……』と実感するんです」と笑うと「以前はやっぱりモテたいなみたいな感情はあったのですが、いまはシンプルに『この仕事をしたら子供が喜んでくれるかな』みたいな目線になるんです。だからこそ、今回もまた声を掛けていただけたことは、とてもありがたいですし、そこを目指している気はします」。前作から、約5年ぶりとなるアニメーションの吹き替え。「自分のなかでは、結構テクニカルに演じたつもりだったので、『前回どんな感じでしたっけ?』と確認したら、音響監督から『普通にしゃべってください』って言われたんです。そのとき完全にノーテクニックだったんだと気づいてからは、思い切りやらせてもらいました(笑)」。とは言うものの、斎藤と言えば、2019年上演のミュージカル『レ・ミゼラブル』で、テナルディエ役をオーディションで勝ち取ったほど、歌唱力には定評がある。「もともと僕は芸人になりたかったというよりは、歌って踊れるスーパースターになりたいという思いがあってこの世界に入ったんです。もちろん人を笑わせることは大好きですし、素敵な仕事だと思いますが、あくまで目標はスーパースターなので(笑)。そのために吸収できることは、どん欲にやっていきたいんです」。永遠の憧れを聞くと、間髪入れず「木村拓哉さんですね」と答えた斎藤。「圧倒的な存在感で名声もあって……きっと富もある。まさにスーパースターですよね。世界で言えばジョージ・クルーニーさんとかもすごいですよね」と羨望の眼差しを向ける。●いつ戦力外になるかもしれないという不安はあるそんな斎藤も43歳になった。「もう言いわけできない年ですよね」と苦笑いを浮かべると「まだ自分の理想にはほど遠いです。全然です」と自嘲気味に語る。『M-1グランプリ』での優勝をはじめ、芸人としての知名度もあり、この発言も謙そんなのかなと感じたが「少しは知っていただけているかもしれませんが、実態が伴っていない。いつ戦力外になるかもしれないという不安はあります。僕らが『M-1』で優勝したときとは、時代も大きく様変わりしていますからね。ましてやここ2年はコロナもあり、戦い方も変えていかなければいけないと思っています」と危機感を募らせる。その意味でも、幅広いチャンネルを持つ必要性を実感しているという。「以前、島田紳助さんが『一発売れるのは意外と簡単だけれど、売れ続けるのは難しい』と誰かに話していたのを聞いていたのですが、いまその言葉を実感しています。だからこそ、こうした声の仕事はありがたいですし、それ以外にも歌もダンスも、なんでもフレキシブルに対応していきたいです」と心情を吐露する。さまざまな思いを抱えながら進む40代だが、一方でシンプルに物事を考えれば、「子供に誇れるようなお父さんでいたい」という結論にたどり着くという。「結局は子供が自分をどう見てくれるか――そこだと思うんです。だから、最悪もし舞台とかですごく滑ってしまっても、子供から『面白い』と言ってもらえたり、『最高だよ』と思ってもらえたりすればいいのかなと。でも、そのためにはやっぱり、周囲の目も必要なのかなと。スーパースターになれば、自然と子供もそう見てくれるじゃないですか」。「誇れるお父さんになる」という意味では、夢と希望がたくさん詰まった本作は、最高の贈りものとなる。「月並みな言葉ですが、パート1よりもメチャクチャパワーアップしています。こういう作品を観て、頑張れば夢は叶うんだと前向きになってほしいです」と作品をPRした。■斎藤司1979年2月15日生まれ、神奈川県横浜市出身。大学卒業後、楽天で約2年間勤務した後、吉本総合芸能学院(NSC)に入学。同期のたかしと2005年4月にお笑いコンビ・トレンディエンジェルを結成した。ハゲネタで注目を集め、2013年に『オンバト+』チャンピオン大会で優勝。2015年には『M-1グランプリ』で優勝した。歌唱力に定評があり、2019年に上演されたミュージカル『レ・ミゼラブル』では、オーディションでテナルディエ役に選ばれ、2021年も同役を務めた。
2022年03月14日色気のある俳優といえば斎藤工さんの名前を挙げる人も多いのでは。ドラマ『昼顔』では上戸彩さんと禁断の愛“ドロ沼不倫”を演じ大ブレイク。イケメンなのはもちろんのこと、工さんの発する甘い声も人気のひとつでイケボ俳優としても名高いですね。先日、工さんが自身のインスタグラムに若かりし頃の写真を投稿し、注目が集まっているようです。早速チェックしてみましょう!16歳の頃のモノクロ写真を投稿 この投稿をInstagramで見る Takumi Saitoh 斎藤工/齊藤工(@takumisaitoh_official)がシェアした投稿 「懐かしの初心時代(16歳頃)髪切るお金が無かったパターンのロン毛」と、16歳頃の写真を公開した工さん。画面いっぱいのアップで、強いまなざしが凛々しく誰にも負けない!という気迫伝わるカッコいい1枚。工さんのインスタグラムは、モノクロの写真で統一されていて工さんが撮った芸能人の写真で溢れています。コメント欄を見ると、中村獅童さんや満島真之介さんMEGUMIさん水川あさみさんと豪華面々な友人からのコメントも多く、「まっすぐ見つめる瞳が凛としてて素敵なお写真ですね」「16歳の頃の工くん、すでに完成してる」「16歳とは!いい表情ですね」と強い意志を感じ取れる若かりし姿に多くの反響を呼んでおりました。現在40歳で独身の工さん。色気満載で女性からの人気も高く意外に三枚目なキャラクターも親しみやすいとハートを掴まれているようです。今後も工さんの活躍から目が離せませんね!
2022年02月18日お笑いコンビ・トレンディエンジェルの斎藤司が14日、都内で行われたアニメ映画『SING/シング:ネクストステージ』(3月18日公開)の日本語吹替え版キャスト報告会に出席した。2017年週末動員ランキング4週連続1位&最終興収51億円超えの大ヒットを記録した『SING/シング』の続編となる本作。主人公バスター・ムーンといつもの仲間たちが、世界で誰も見たことがないようなスペクタルなショーをやり遂げるため、新たな挑戦をする。前作に引き続きブタのグンターを演じた斎藤は「5年ぶりということで、ハナコの岡部(大)あたりに代わってなかったことに非常に感謝しています」と安堵し、主人公のコアラのバスターを演じた内村光良も「誰も変わらずにキャストがまたそろったことがうれしい。斎藤がこがけんになっていたらどうしようかと思った」といじった。“歌うま芸人”として知られている斎藤は、前作の『SING』公開後、『ミュージックステーション』に出演し、レディー・ガガらが歌う劇中歌を披露した。「まさかこの世界に入らせていただいたときに『ミュージックステーション』にレディー・ガガを歌って出るとは思ってなかったので、すごくサプライズを与えてくれた映画」と述べ、「最近は歌ばっかりメインでやらせていただく。ネタはだいたい劇場で10分くらい。前は歌2分+ネタ8分だったんですけど、最近は歌7分+ネタ3分でやっています。歌のほうが得意なんで」と笑いを誘った。会見には、長澤まさみ、大地真央、ジェシー(SixTONES)、アイナ・ジ・エンド(BiSH)、akaneも登壇した。
2022年02月14日2021年シーズンをもって現役を引退した、プロ野球球団の『北海道日本ハムファイターズ』に所属していた斎藤佑樹さん。同年11月18日、自身のInstagramを更新し、現役最後の登板を振り返りました。斎藤佑樹と、西川遥輝の深い絆2010年、斎藤さんは同球団にドラフト1位で指名され、5人の同期とともに入団しました。あれから11年。当時入団した5人の選手は、戦力外通告や、また、斉藤さんが引退することで、2021年11月19日現在、残るは西川遥輝選手だけとなっています。その西川選手も、同日時点で自由契約となっており、国内外の球団と交渉する立場に。斎藤さんは、西川選手について「初めて会った時は礼儀正しいなぁと思ったけど、慣れてくるうちにいい距離感で生意気だった」と回顧。同年10月、斎藤さんが現役最後の試合に出場した時、西川選手からいわれた言葉が印象的だったといいます。最後の登板で四球を出した僕にベンチ前で詰め寄ってきて、『何やってるんすか!最後くらい僕に捕らせてくださいよ』と言われた時、遥輝の変わらない優しさが胸に突き刺さりました。yuki____saitoーより引用 この投稿をInstagramで見る 斎藤佑樹(@yuki____saito)がシェアした投稿 斎藤さんはピッチャーで、西川選手は打たれた球を捕る守備の選手。西川選手の「捕らせてほしい!」という言葉に、斎藤さんはグッと来たようです。斎藤さんと西川選手とのエピソードに、多くの人が感動しました。・2人の深い絆を感じる。素敵な話だ!・同期ならではの関係性に、ジーンときた。・情が深い言葉。心が温かくなる。11年間、ともに戦い続けた同期。ユニフォームを脱いだ斎藤さんは、今後も西川選手を応援し続けていくのでしょう。[文・構成/grape編集部]
2021年11月19日以前とは違う“新しい日常”が戻りつつあるなかで、「毎日の食事作り」は変わらぬルーティーン。思いがけない予定変更や時間に追われ、キッチンでバタバタと準備をして、うっかり失敗したり、後片付けが面倒になったり…と、食事作りにおける小さなストレスを感じている方も多いはず。実は「使いやすい道具」を取り入れることで、そんなプチストレスから一気に解放されることもあります。「取っ手のとれるティファール」はまさにそんな頼れるキッチン道具。2児のママでファッションライターの川口ゆかりさんは、10年以上も前から「取っ手のとれるティファール」を愛用し、家族に料理を作ってきました。多忙な日々でも使いやすい道具があったおかげで、「苦手だった料理」がいまや「いい気分転換」にもなっているといいます。一度使ったら手放せなくなり、近年は自宅のみならず、趣味のキャンプにも欠かせないという川口さんに、長年使い続ける理由を伺いました。また、「取っ手のとれるティファール」はこの秋リニューアルして、こびりつきにくさが格段にパワーアップしたばかり。新商品も体験していただきました。川口ゆかりさん プロフィールファッション雑誌でエディター・ライターとして活躍。プライベートでは小5の女の子と小3の男の子のママ。JSIA飾り巻き寿司1級インストラクター資格を取得し、不定期で飾り巻き寿司レッスンを開催。Instagram: @yucarikawaguchi 取っ手がとれるから、家でもキャンプでも活躍!結婚するまでは、実家暮らしだった川口さん。結婚を機に、まずは道具をそろえようと「取っ手のとれるティファール」をセットで購入したところ、その使い勝手の良さに驚いたそうです。「実際に使ってみると“取っ手がとれる”ということが、実はものすごく便利だと気づきました。買い替え時は、ほかのフライパンも検討しましたが、結局『取っ手のとれるティファール』に落ち着いて。もう10年以上、毎日使っています。コンロ下の引き出しのような“限られたスペース”にも、コンパクトに収納可能。「フライパンもソースパンも同じデザイン・色でそろえると、統一感が生まれるのもうれしいです」取っ手がとれるので調理中のコンロもすっきりするし、お皿のように重ねられるので収納も省スペースで済みます。自宅はもちろん、アウトドアで使うのにも便利で、キャンプには必ず持っていきますね」実は川口さんファミリーはキャンプが大好き。これまでに子連れで100回以上キャンプを楽しんでいるそうです。「キャンプの魅力は、自然のなかでリフレッシュできて、子どもも大人も楽しめること。最近はキャンプ道具も増えてきて、車への荷物の積み込みはまるでパズルのよう。いかにスペースを無駄なく使うかがポイントなんですが、『取っ手のとれるティファール』なら重ねるとコンパクトにまとまるので、車にも積みやすいんです。現地では、お皿感覚で料理をそのまま出せるので洗いものも減るし、キャンプアイテムとしても優秀なんですよ」取っ手がとれて重ねて収納できるから、ピクニックバスケットやカゴにもすっきり収納。車載時のストレスもゼロ!とにかく「外」が大好きで、 “ベランピング” も頻繁に楽しむという川口さん。ベランダでも「取っ手のとれるティファール」が活躍しています。「昔からよくベランダでごはんを食べるんです。子どもが小さいうちは外食もしづらかったし、子どもたちに『朝ごはん、ベランダで食べるよ』と言うと休みの朝も喜んで起きてくれたので。外出しづらいコロナ禍では、いい気分転換にもなりました」ベランピング時はパエリアも熱々のままベランダへ。おかわりも好きなタイミングで好きなだけ。食事中にママが席を立つ回数が減り、のんびり寛げます取っ手がとれるメリットは、調理中にも感じているそう。「3つのコンロを同時にすべて使って調理することが多いのですが、取っ手が熱くなったりジャマになったりしないよう配置を考えなくていいのでラクですね。朝食も卵を焼いたり、野菜を茹でたり、パパッと短時間で準備できます。慌ただしい朝にストレスを感じずに調理できるのは大きいんですよね。コンロまわりが見た目にもすっきりするので、気分よく調理できます」狭いコンロでの複数同時調理も、取っ手が外れることでかなりスムーズに。中が見えるガラスぶたは、調理の様子がわかって便利「夫の帰宅が遅いときは『シールリッド』(専用のプラスチック製蓋)でフタをして、味噌汁やおかずを冷蔵庫で保管しておくことも。保存容器に移す手間も不要で、余計な洗いものが減らせるのもいいですね。冷蔵庫のスペースも限られているので、取っ手がとれると収納しやすくて助かります」道具次第で、誰でも料理上手になれる!結婚するまでは実家暮らしで、撮影や取材に飛び回る日々。料理はほとんどしていなかったという川口さん。結婚を機に「取っ手のとれるティファール」を使って食事作りを始めてみると、大きな失敗もなく、どの料理もおいしく作れたといいます。今回リニューアルした「取っ手のとれるティファール」は、底面のIHデスクを最大限まで拡大し、熱伝導率がさらにパワーアップ!「料理にはなんとなく苦手意識があったのですが、道具次第で上手に作れることを痛感しましたね。実はいまだに薄焼き卵は『取っ手のとれるティファール』じゃないとうまく作れません(笑)。中華料理が大好きでよく作るのですが、餃子も焦げ付かないし、エビチリや酢豚も均一なとろみを付けられます。毎日かなり酷使していますが、使い始めの“こびりつきにくさ”が長く続くのも特長ですね。リニューアルした新商品は、こびりつきにくさがティファール史上最高になったということで、さらに長持ちしそうでうれしいです。子どもたちが大好きなハンバーグも熱伝導率がよいので焼きムラもなく、ふっくらジューシーに仕上がります。最近は娘も手伝ってくれるようになって一緒に作っていますが、『取っ手のとれるティファール』なら安心してチャレンジさせてあげられますね」取っ手の着脱が簡単! 熱々をそのまま食卓へできたての料理をそのままテーブルへ運ぶことも多い川口さん。取っ手の安定性と着脱のしやすさも気に入っている点だといいます。「シチューは簡単に作れて、娘が一番好きな料理なので、家でもキャンプでもよく作ります。かなり大量に作るので重さはありますが、取っ手がものすごく安定しているので、安心してテーブルへ運べます。片手で簡単に着脱できる取っ手。ティファール独自の3点固定システムで、抜群の安定感を実現。重い汁物でも安心して運ぶことができる。「キャンプでは、チャーハンやオムライスなどを大量に作ってフライパンのまま出すことも多いですね」「あと、オーブン使用OKなのでグラタン作りなどにも活躍しますね。コンロで調理したあと、そのままオーブンへ入れられるから時短にもなりますし、耐熱皿と違ってチーズの焦げ付きなども気になりません。洗うときも汚れがさっと落ちるので洗いやすいですね。取っ手がとれるのでお皿感覚で丸洗いできて、片付けもあっという間。キャンプのときも炊事場で洗いやすく、重ねて運べるので助かっています」毎日使うから“ストレスフリーな道具”を「やっぱり料理は道具選びが大事。毎日使うものなので、少しでもストレスを感じると結局使わなくなってしまいます。『取っ手のとれるティファール』は、これだけ毎日タフに使っているのに、こびりつきにくさがずっと続いているのもすごいと思いますし、片付けや収納までストレスフリーなのも魅力です。家で過ごす時間が増えたことで、料理が一種の気分転換になっていますね。そう思えるのは、もしかすると料理初心者のころから『取っ手のとれるティファール』のおかげで、調理や片付けのストレスをあまり感じずに、おいしい料理を作れてこれたからかなぁと。『取っ手のとれるティファール』は、料理初心者から料理が好きな人まで、誰もが使いやすい理想的な道具だと思いますね。もう10年以上使っていますが、これからもずっと愛用していくつもりです」 \こびりつきにくさが格段にアップ/取っ手のとれるティファール を見る ティファール史上最高の「こびりつきにくさ」と「耐久性」を実現!「インジニオ・ネオ IHマロンブラウン・アンリミテッド」<セット9 >フライパン22/26cm、ソースパン16/20cm、バタフライガラスぶた16/20cm、シールリッド16/20cm、専用取っ手(フィグ・ブラウン) 1本 ※IH・ガス火対応、食洗機OK川口さんが体験したのは、今年65周年を迎えたフランス生まれの世界ナンバーワン調理器具ブランド「ティファール」の取っ手のとれる「インジニオ・ネオ」新シリーズ。この秋、こびりつきにくさが格段にアップ、お知らせマークもさらにわかりやすくなり、リニューアルしました。 \こびりつきにくさが格段にアップ/取っ手のとれるティファール を見る ▼新次元の「耐久性」と「こびりつきにくさ」6層からなるチタン・アンリミテッドコーティングにより、こびりつきにくさが格段にアップ。さらに、今まで困難だった技術に成功し、金属へらなどによるダメージに対する耐久性も飛躍的に向上。コーティングの耐久性が高いから、使い始めのこびりつきにくさが驚くほど長続きします。▼「お知らせマーク」のデザインを一新!ティファールのフライパンの中央にある赤いマークは、適温を知らせるためにあるもの。今回のリニューアルでさらにデザインがわかりやすくなりました。砂時計の模様が消えたら適温の合図、調理スタートのサインです。今回の新モデルは、厚くて広い底面設計となり熱伝導率もさらにアップ! ムラなく調理ができる上に蓄熱力があるため冷めにくく、続けて調理をするときは時短にもなります。ティファール史上最高レベルの「こびりつきにくさ、耐久性、熱伝導率」により、毎日の“手軽においしいごはん作り”をしっかりサポートします。\おうちごはんレシピが満載!/ 取っ手のとれるティファールレシピ一覧 を見る [PR] ティファール 取材・文/古屋江美子 スタイリング/花沢理恵 撮影/林ひろし撮影協力/ジョイント(リーノ・エ・リーナ)Tel.03-3723-4270
2021年11月12日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、第12のテーマ、「幸福」とは何か。(後編)をお届けします。12.「幸福」とは何か。(後編)私はかねてより、第12ハウスの象意について、個人的な仮説を抱いてきました。それは、「第6ハウスが雇用関係を象徴する。それは他人から自分への命令、または自分から他人への命令を意味する。であれば、その対岸にある第12ハウスとは、自分で自分に命令する場所、つまり、究極の『自由意志』の場所なのではないか」ということです。たとえば、義務を果たす(6ハウス)ことは他者との関係の中で起こりますが、「自己犠牲(12ハウス)」は、自分で自分に命じることによってだけ成立します。もといこの仮説は、かなりの暴論です。一般的な星占いの考え方の真逆をゆくもの、と言ってもいいかもしれません。6-12ハウスはあらゆる意味で「自由意志の制限」を意味する、という考え方のほうが「主流」のはずです。なぜ私がそこに全く逆の仮説を抱いたかといえば、「星占いにおける自由、人生における自由とは、一体何なのだろう?」と考え続けていて、まだその答えにたどり着いていないからなのかもしれません。ホロスコープにおける12のハウスの意味づけには、様々な根拠があると言われます。そのなかでも重視されるのが「アセンダント/第1ハウスからの位置関係」です。第1ハウスとの位置関係が「アスペクトするか否か」が大変重要なのです。伝統的占星術においては、第1ハウスとメジャーアスペクトの位置関係にならないハウス、すなわち2、6、8、12だけが、凶意を付与されています。これらは第1ハウスという「自己」からは「見えないところ」、つまり「コントロールの及ばない場所」なのです。それでも、第2ハウスは第1ハウスに隣接している分、まだ「見える」場所です。即ち「自分の手の中にあるもの、持っているもの」を示します。第12ハウスも第1ハウスに隣接していますが、これは「背後」です。普段は自分に見えない自分、振り返らなければ見えない自分を象徴している、と言えるのではないでしょうか。私たちの日常の行動の多くは、ほとんど無意識に発動しています。「どうやって歩いているか」をいちいち考えながら歩いていたら、たぶん転んでしまいます。自転車に乗るのも、私がこうしてキーボードを叩いているのも、ひとつひとつ意識に上らせて動作しているわけではありません。同様に、たとえば誰かが自分に怒鳴りつけてきたとき、無意識に固まって、何も言えなくなります。道端で二人の人が喧嘩しているのを見て、とっさに「怖い」と感じ、見て見ぬ振りをして急いで通り過ぎる、といったことも、やってしまいます。あとになって「あの時、言い返せばよかった!」「仲裁に入るか、警察を呼ぶかすればよかった!」などと思い返しても、間に合いません。それでも、なにか困難やトラブルに遭遇したとき、敢えて立ち止まり、怯える自分や面倒を避けたい自分と闘って、「自分の時間や労力を犠牲にしてでも、よいことをしよう」とおもえることがあるとすれば、これはすばらしい「自由意志」です。それをしたからなにか見返りがあるというわけではありません。ただ、自由な一人の人間として「そうしたい」と思い、自由に行動する権利を行使するだけなのです。損をするかもしれず、ケガをするかもしれず、「良かれと思ってやったのに、拒否される・失敗する」といったことになる可能性もあります。それでも、究極の自分の「自由の行使」として、私たちは時折、そうした行動を起こします。前述の通り、第12ハウスには古来、凶意がたくさん詰め込まれています。でも、そこには「苦悩」とか「隠遁」とか「海外追放」「犠牲」など、「おや?」と思わされるキーワードがところどころに現れます。ある人が12室を生きていて、「苦悩し、隠遁したり、海外追放になったりしている」とすれば、この人はいったい、どうしてそんなことになったのでしょうか。ただ単に「運悪く」そうなったのでしょうか。この人は何に悩み、どうして追放になったのでしょうか。「単に生きるのではなく、善く生きる」と言ったソクラテスのように、自説を曲げずに火刑に処されたジョルダノ・ブルーノのように、この人はもしかすると、限りない自由な意志を生きたのではないでしょうか。もちろん、人間は、自分の身に降りかかる災厄を避けるために、意志を隠したり曲げたりすることもできます。実際、現実の中では、多くの人がそうした選択をします。それは決して、悪いこととはいいきれません。家族の暮らしを守るために上司の理不尽な命令に従うとか、進学に有利な成績をつけてもらうために教師の理不尽な要求に応えるとか、そんなことはいくらでもあります。世の中は広い意味での権力の関係に支配されていて、だれも完全に自由になど生きられません。ただ、「自分の力ではあらがえない権力や圧力に屈した」という経験は、人の心の中に、深い傷を残します。でも、「自分がこれを選んで、自分の力でこれを成し遂げたのだ」という主体感、自己効力感は、あくまで「自由な意志」としか結びつかないはずです。外圧に負けて意見を変えたなら、主体感や自己効力感は著しく削がれるでしょう。本物の幸福がもし、「私が自分の意志で何事かをなしている」という条件を必要とするなら、「自分の意志に反して身を守った」記憶は、幸福感を減じるはずなのです。もしかすると「殺されても自分の意見を曲げない・捨てない」人はつまり、「殺されても自分の幸福を手放さない」人だった、ということになるのでしょうか。「私の出生図では、12ハウスに星が集まっているのですが、私は不幸なのでしょうか」というご質問を以前、頂いたことがあります。結論から言えば、そういう読み方にはならないと思います。アセンダント近くにある星は「上昇星」と言われ、フレッシュで強い状態にある、という考え方があります。また、12室に星を多く持つ人の中には、優れた政治家や医師など、「(原理的には)営利を目的としない仕事につく人々」が多く見られるという説もあります。「ギブアンドテイク」を度外視したような仕事、役割は、世の中にとてもたくさんあります。他に宗教家やアーティスト、教育者、社会運動家、思想家などもそうした要素を担っているだろうと思います。その人の中に何かしら自由な強い意志がなければ、担えない役割がたくさんあるのです。12室に星を集めている人は、その役割にハッキリした名前がついているかどうかは別として、そうした方向への道を選びやすいのかもしれません。そうした意志を持てる人たちは、幸福なのでしょうか。たとえば、雨の日に傷ついて倒れていた子猫を保護して、その子猫が息を吹き返して元気になっていくのを見るのが「幸福」だとするなら、きっと、第12ハウスの幸福とは、そうしたものなのではないかと私は想像しています。それは奇跡のような、ギフトのような、それでいて「受けとらなければ決して手に入らない」、神秘的な幸福なのだと思います。
2021年10月25日斎藤工と上野樹里が共演し、Netflixとテレビ東京が共同企画・製作するNetflixオリジナルシリーズ「ヒヤマケンタロウの妊娠」から、初映像となるティザー予告とティザーアートが解禁。その思いがけない“妊夫”生活が明らかになった。原作は、坂井恵理による同名コミックス(講談社「BE LOVE KC」所載)。「もし、男性が妊娠したら?」をテーマに男女逆転生活をコミカルに描きながら、妊娠をきっかけにいままで見てこなかった社会の様々な問題に直面した主人公が、奮闘しながらも徐々に周囲の人とそして自分自身を変えていく姿を描いた成長の物語。舞台は、男性が妊娠・出産するようになった世界。広告代理店の第一線で仕事をバリバリこなす桧山健太郎(斎藤工)はある日突然、自分が妊娠していることを知る。同じく仕事最優先のパートナー・瀬戸亜季(上野樹里)も自分が親になることは考えていなかったため、想定外の出来事に戸惑う2人。妊娠を告げた日から社会から向けられる予想外の眼差しや、“妊婦”が体験する苦労を“妊夫”として向き合う桧山と、そんな彼と共に悩み、寄り添おうとする亜季。だが、マイノリティである男性妊娠に対して社会の風当たりは強く…。解禁されるティザー予告は、広告代理店のエリートとして仕事は充実し、プライベートでは特定の恋人を作らず適度に人生を謳歌していた桧山が、医師から妊娠を告げられる姿から始まる。どうやら相手は、ライターとして成功するため結婚よりも仕事を優先しているパートナーの亜季らしい。思わず「私の子なの?」と聞いてしまった亜季は、友人から「それ、男が言うやつ」と失笑されてしまう。まさに男女が逆転した世界を象徴するひとコマだ。そして、妊娠を会社に隠しながら働く桧山だったが、つわりなどの妊娠初期症状に苦労。やがて、桧山と亜季は大きな決断をくだす。マタニティフォトを撮る桧山が見つめる未来とは――。同時に解禁されるティザーアートでは、大きくなったお腹を大切そうに触れながら寄り添う桧山と亜季の姿が写し出されている。そして、筒井真理子、リリー・フランキー、岩松了、高橋和也といった実力派キャストの出演も明らかとなった。また、11月10日(火)に開催となるNetflix Festival Japan 2021にて「ヒヤマケンタロウの妊娠」トークイベントに斎藤さん、上野さん、箱田優子監督の登壇が決定。同イベントはNetflix公式YouTubeチャンネルで配信される。Netflixシリーズ「ヒヤマケンタロウの妊娠」は2022年、Netflixにて全世界同時独占配信。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2021年10月19日2021年10月1日、プロ野球チーム『北海道日本ハムファイターズ(以下、日ハム)』の斎藤佑樹投手が、今季限りで現役を引退することを発表しました。斎藤投手といえば、2006年の夏の甲子園を制し『ハンカチ王子』として話題に。当時、社会現象を巻き起こすほどのブームとなりました。その後、早稲田大学を経て日ハムに入団した斎藤投手は、2011年、2012年ともに19試合に登板し、チームの先発メンバーの一員として活躍。一方で、ケガに苦しむなど、苦難に満ちた投手人生も味わっています。甲子園のアイドル『ハンカチ王子』から、プロ野球選手…多くの人の印象に残る試合を繰り広げた斎藤投手の引退表明に、ファンをはじめ、甲子園ファンからもさまざまなコメントが寄せられました。・『ハンカチ王子』の異名が懐かしい!現役生活、お疲れ様でした!・日ハムに入団してからも、ずっと応援していました。素敵な試合をありがとうございました。・本当にお疲れ様です!もう日ハムのユニフォームを着た斎藤投手が見れないなんて、悲しいです。球団を通して「ご期待に沿うような成績を残すことができませんでしたが、最後まで応援してくださったファンの方々、本当にありがとうございました。約11年間、北海道日本ハムファイターズで最高の仲間とプレーすることができて幸せでした」とコメントした斎藤投手。引退時には、改めてハンカチ王子ブームが巻き起こりそうな予感です。[文・構成/grape編集部]
2021年10月01日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、第12のテーマ、「幸福」とは何か。(前編)をお届けします。12.「幸福」とは何か。(前編)第12ハウスのテーマから「幸福とは何か」を考えたとき、私は2つのことを思い浮かべました。ひとつは、「人間が最も大きな幸福を感じるのは、どんなときか」ということです。これは、このシリーズでも何度か書いたように思いますが、「心配事が解決したとき」「心待ちにしていた人が帰ってきたとき」「辛い病気が快癒したとき」「苦しみが終わり、安らぎが来たとき」なのではないかと私は考えています。何か辛いこと、悲しいこと、強い制限やガマンしている状態があって、それが「解除」されたとき、私たちは雨上がりの虹と青空を見上げるように、突き抜けるような「幸福だ!」という思いを味わいます。たとえば恋人に愛を伝えたり、生涯のパートナーとなってくれるようにプロポーズしたりする時でも、思いを伝える側は極度に緊張し、「もし受け入れてもらえなかったらどうしよう」という恐怖を感じます。申し出を受ける側も、それを期待している場合は特に「このまま相手が態度をハッキリさせなかったらどうしよう」という深い不安や孤独感を抱くものだろうと思います。こうした暗い疑念や不安が深ければ深いほど、「告白」が受け入れられたときの喜びが大きくなるものではないでしょうか。もうひとつは、「主体感」「自己効力感」というようなもののことです。「自分の力でやった」「自分の判断でやった」「自分の意志でやった」という手応えは、幸福の重要な条件ではないでしょうか。たとえば、自分が取り組んだゲームがうまく行ったときでも、それが全くの偶然でうまく行ったときと、自分自身の創意工夫、技術などでうまく行ったときとでは、喜びの質が異なります。「自分が頑張って成し遂げたのだ」「自分の力で出来たのだ」と感じる時、私たちはその喜びを受けとる「正当な権利を持っている」と思えます。たとえば、自分で首や脇の下を触ってもなんともないのに、他人が触ってくると「くすぐったい」と感じます。同じように同じ部位を触っても、「自分で触った」のと「他人が触った」ので感じ方が変わります。私たちは「自分がやったこと」と「他人がやったこと」を、こうした感覚レベルでさえ、細かく区別しています。苦しみが解決したとき。そして、自らの行動で良いことが起こったと感じたとき。この条件が「幸福」を生み出すのではないか、と私は想像しました。たとえば、保険会社やハウスメーカーの「幸福な家族」のイメージを思いえがいた時、「彼らは生まれつき裕福な家庭に生まれ、何の問題もなく育ち、特に挫折することもなく出会い、子供を持ち、みんな健康で、引き続き問題なく裕福に暮らし続けている」と考えると、なんとなく薄ら寒いような、リアリティのなさを感じてしまいます。もちろん、そういう家庭も存在するかもしれませんが、それが「幸福の究極の形」と言えるかというと、頷けない気持ちになります。一方でもし、その家族は実は、破産を乗り越えてもう一度再生した家族だったとか、家族の誰かが重病から回復したとか、そういった「苦労した過去」があったなら、「この人達は今現在の幸せの価値や意味を、誰よりも知っているのだろうな!」と想像したくなります。また、「ギフトを受けとる側と、ギフトを贈る側では、どちらが幸福か」というテーマがあります。ずっと欲しかったものや憧れていたもの、見た瞬間に気に入るようなものを「プレゼントされる」のは、確かに嬉しいものです。でも、自分が贈ったギフトを大喜びして受けとり、ずっと大事に愛用してくれている、といったことのほうが、喜びの「重み」は大きいのではないかという気がします。これは「自分の力でよいことが起こった」という喜びに属するはずです。「石井ゆかりの幸福論」という壮大なお題をいただいて、ホロスコープの「12のハウス」をそのまま章立てにして、ここまで「幸福」とは何かを考えてきたわけですが、最終章である「第12ハウス」は、現代的には「無意識、過去、秘密、自己犠牲」などを象徴する、とされます。ただ、古い時代の占星術では、このハウスはあまり良い象意を与えられていません。その解説には「悪い予兆、不運、自己破壊、奴隷、使用人、危険、外国、敵、隠れた敵、魔女、犠牲、国外追放、自己犠牲、幽閉、隠遁、恐れ、病」などというキーワードが並びます。どれも「幸福」のイメージからはほど遠い言葉たちです。実は、これらのキーワードには、第6ハウスと共通するものが少なくありません。第6ハウスは現代的には「雇用関係、仕事の状態、家事、健康」ですが、伝統的占星術では「使用人、奴隷、病気、敵、不運」などが当てはめられるのです。12室と6室は向かい合っていて「ポラリティ」で結ばれています。対岸のハウスはその意味合いにつながりがあり、あるいは「反転」しているのです。たとえば第1ハウスは「自己」で、第7ハウスは「他者、パートナー、相手」です。第3ハウスは「基礎的学習、兄弟姉妹、短い旅」、第9ハウスは「専門的な学問、遠い親戚、長旅」となります。「自分」の対義語は「他者・相手」、「近い」の対義語は「遠い」だとすると、向かい合ったハウスは対義語の関係になっている、と言えるかもしれません。第6ハウスと第12ハウスの意味合いが似ているのは、両者に割り当てられた惑星がともに「凶星(マレフィック)」、すなわち火星と土星だという点に関係があるのかもしれません。古い時代の星占いでは吉凶がかなりはっきりと語られる傾向があります。一方、現代的な占星術の世界では、「吉凶とはそもそも、なんなのだろう?」という掘り下げが行われますので、「幸運・不運」だけをバッサリ決めてしまうような考え方は、あまりしないように思われます。……後編へ続きます。>>次回もお楽しみに(2021年10月25日更新)
2021年09月25日俳優としてはもちろんのこと、監督やプロデューサーとしての顔を併せ持ち、活躍している斎藤工さん。様々な角度から映画に携わる道を選んだ背景には、自身の映画体験があった。「たまに、自分しか知らないはずの孤独みたいなものが映り込んでいる作品があるんです。たとえば、学生時代にメキシコ映画祭で地球の反対側で作られた映画を観た時には、生きている環境や文化は違えども、人間の根幹にある苦しみや悩みは一緒だと知りました。誰かの頭の中で着想、具現化された作品が、心の奥にあるひだに触れるような体験は、人生の養分になっているし、救われる感情もありました。人と共有することで初めて価値が生まれることが芸術の面白さだし、僕も、その体験を届けたいと思ったんです。被災地に赴く移動映画館のプロジェクト“cinema bird”を始めたのも、そうした想いからでした」年を重ねることで変化する人生観が、映画へのアプローチの仕方にも変化を及ぼしているという。「20代の頃は、自分の人生の濃度ばかりを意識していました。それが30代になると、次第に“自分のいなくなった後に何が残せるのか”“過去から受け継がれてきた本質的なものとは何だろう”というところに想いを馳せるようになったんです。それは、人間以外の生態系が自分の寿命という尺度で生きていないこと、清水寺が400年後の建て替えに使う木材を今育てていることなどを知り、今までなんて自分の主観のみで世界を見ていたんだろうと痛感したことが大きなきっかけで。まずは、自分の寿命という分母を取り除こうと思ったんです。映画を作るにあたっても、今までは“監督をする”ことにのまれていた部分があったけれど、その瞬間に必然だと感じる映像制作をして、形に残すことを優先するようになりました。肩書にはとらわれず、映画というものの周りをぐるぐると回りながら、自分がアプローチできる角度を探している感覚です」自分を中心にして生きることをやめ、俳優としてのあり方にも、一つの方向性が見えるように。「最近、発酵にハマっているんですけど(笑)。というのも、発酵と腐敗は同じ現象でありながら、前者は人にとっていいもので、後者は悪いものになります。それは人間も同じで、僕が憧れるのは発酵している人だなと。人生は、腐敗しないように発酵していくゲームだと悟りました。俳優でいうと、リリー・フランキーさんや田中泯さん、國村隼さんがそう。発酵には食材の旨味を引き出す作用がありますが、みなさん、“我が、我が”というスタンスではなく、周りを生かすことに専念されている方ばかり。僕もそんな存在になり、何かを表出していきたいなと思い、まずは口にするものを発酵食品にすることから始めました(笑)。1年前から、基本的には自分が作ったお味噌とぬか漬けとヨーグルト、発酵ジュース、酵母菌ジュースが食生活の軸になっています。体を整えて消えていく乳酸菌に想いを馳せるとあまりにも健気で、寝る前には腸に手を当てて感謝して眠っています(笑)」その一方、とある作品との出合いを通じ、この先の俳優人生について考えるようにもなったという。「『シン・ウルトラマン』という作品に主演としてキャスティングしてもらったのですが、監督としての庵野(秀明)さんとは、『シン・ゴジラ』の現場でお会いしていて。僕が監督の現場を見学したくてお願いした結果の出演でしたが、その場では目も合わなかった。ところが、その3年後、『シン・ウルトラマン』の企画書が送られてきて、読んだ時に、これまでの僕の人生が着地したかのような感覚があったんです。ドラマ『漂着者』もそうですが、一つの作品との出合いがすべてを凌駕することがあるんですよね。今作をやる前に役者をやめなくてよかったと思ったし、苦節20年くらいの中で、そんな作品と出合うこと、そういう不思議な漂着をすることがあるんだなと感じました。以前、先輩に言われた『自分が出会う役には必ず意味があるから』という言葉の重みが、年々、増しています。今は、活動を広げていく時期がいったん終わり、自分のキャパシティを超えないように、淘汰していく時期に入ったように思います。そういう意味では、これから取り組む仕事やプロジェクトの一つ一つが、今後の自分にとってのターニングポイントになってくるのだろうなと思っています」さいとう・たくみ1981年8月22日生まれ。東京都出身。主演ドラマ『漂着者』が9月24日に最終回を迎える。主演をつとめる映画『シン・ウルトラマン』の公開が控えている。ジャケット¥64,900シャツ¥41,800パンツ¥42,900(以上suzuki takayuki/スズキ タカユキ TEL:03・5846・9114)その他はスタイリスト私物※『anan』2021年9月22日号より。写真・フジイセイヤ(W)スタイリスト・三田真一(KiKi inc.)ヘア&メイク・くどうあき取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2021年09月16日役者、監督、プロデューサー…と様々な顔を持つ、斎藤工さん。作品に真摯に向き合い続ける斎藤さんの心を動かしたターニングポイントについて伺いました。役者新しい風が吹いた、と感じた役にこそ挑戦していきます。色っぽくて危うい。『昼顔』は、斎藤さんの一つのカラーを確立した作品に。「思いも寄らない流れでしたが、身を任せました。達成感を得たら終わるという恐怖を常に感じているので、今までとは違う風が吹いた時こそ、ぐっと手を伸ばしてつかむんです」。ドラマ『漂着者』でも新境地を切り開いた。「出演にあたり、その嗅覚を信頼するリリー・フランキーさんに相談し、背中を押してもらいました。『全裸で登場するのは、ターミネーターか工くんくらいだよ』と(笑)」ターニングポイント作品『昼顔』(2017年)大ヒットテレビドラマ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』の劇場版。主婦だった木下紗和(上戸彩)と、大学の非常勤講師・北野裕一郎(斎藤)の再会と道ならぬ恋を描く。DVD¥4,180Blu‐ray¥5,170発売元:フジテレビジョン販売元:ポニーキャニオン©2017 フジテレビジョン 東宝 FNS27社『漂着者』(2021年)海岸に全裸で漂着した正体不明の男(斎藤)は、日本中の注目を集め、「ヘミングウェイ」と呼ばれるように。次第に予言する力を発揮し、崇拝される存在となっていく。金曜ナイトドラマ『漂着者』テレビ朝日系・毎週金曜23:15~24:15(※一部地域を除く)監督自分の体験を人と共有する瞬間を追い求めています。齊藤工名義での長編監督デビュー作となった『blank13』。日本公開前の1年間、世界各国の映画祭で上映した。「インディアナポリスの映画祭での上映後、最後に席を立ったおばあちゃんが、泣いて僕をハグしながら、これは私の物語だと言ってくれたんです。住む場所や性別、年齢を超え、自分と同じようなことで悩んでいる人がいるんだと知る経験をし、映画を作った意味が生まれたと感じたし、救われました。その瞬間を追い求めて、今も作品と向き合っています」ターニングポイント作品『blank13』(2017年)13年前に失踪した余命3か月の父(リリー・フランキー)と再会したコウジ(高橋一生)。溝が埋まることなく亡くなった父の真実を、葬儀に参列した知人から聞くことになる。DVD¥5,280Blu‐ray¥6,380発売元:クロックワークス販売元:TCエンタテインメント©2017「blank13」製作委員会プロデューサー幼い頃の自分が観たい作品を軸に置いています。脚本家・金沢知樹が、俳優・野添義弘の還暦公演のために書き下ろした戯曲が原案の映画『その日、カレーライスができるまで』。「その一人芝居が本当に素晴らしくて、優しくて。彼らと監督の清水康彦さん、主演のリリー・フランキーさんの掛け算から生まれる作品は、この状況下で生まれるべくして生まれた光のようなものになると思いました。プロデュース時は、映画を観ている幼少期の自分の視点に立ち、“観たい”というものを無責任に投げかけるようにしています」ターニングポイント作品『その日、カレーライスができるまで』(2021年)幼い息子を亡くした健一(リリー・フランキー)は、妻の誕生日に好物の3日目のカレーを作ることが恒例に。ラジオ番組とカレーがつなぐ特別な奇跡の物語。全国順次公開中。©2021『その日、カレーライスができるまで』製作委員会さいとう・たくみ1981年8月22日生まれ。東京都出身。主演ドラマ『漂着者』が9月24日に最終回を迎える。主演をつとめる映画『シン・ウルトラマン』の公開が控えている。ジャケット¥64,900シャツ¥41,800パンツ¥42,900(以上suzuki takayuki/スズキ タカユキ TEL:03・5846・9114)その他はスタイリスト私物※『anan』2021年9月22日号より。写真・フジイセイヤ(W)スタイリスト・三田真一(KiKi inc.)ヘア&メイク・くどうあき取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2021年09月16日企画&原作・秋元康、主演・斎藤工による「漂着者」の6話が9月3日放送。斎藤さん演じるヘミングウェイの“未来改変”に視聴者から驚きの声が上がるなか、リリー・フランキー演じる深見の寺の“饅頭”にも多くの注目が集まっている。全裸で海岸に漂着、予知能力を持ち、謎の団体に匿われ、海外の諜報機関からも狙われるヘミングウェイを斎藤さんが演じる本作。幼い頃議員だった父が逮捕された過去を持つ新聞記者の新谷詠美に白石麻衣。詠美の父とも面識がある上司の橋太に橋本じゅん。ヘミングウェイの秘密を知り利用しようとする、NPO法人「しあわせの鐘の家」主宰のローゼン岸本に野間口徹。ヘミングウェイやローゼンを追う刑事の柴田俊哉に生瀬勝久。柴田とバディを組む意外と武闘派な若手刑事・野間健太に戸塚純貴といったキャストも出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。幼稚園バスの運転手を殺害し、13人の園児を拉致・監禁していた古市琴音(シシド・カフカ)の自宅にローゼン岸本が出入りしていたと知り、柴田は野間を連れ重要参考人としてローゼンを警察に引っ張るため「しあわせの鐘の家」に向かう。しかしそこに総理大臣が現れ、柴田たちは引き下がるしかなくなる。テレビで総理大臣と公開討論をしてほしいと言われたヘミングウェイは「なぜ記憶もない自分が政治に利用されるのですか」とローゼンに反論。すると「むしろヘミングウェイ様が総理を利用するのです」と諭される。そしてヘミングウェイから自分が予知能力の遺伝子を持っているのかと質問されたローゼンは、無言でうなづく。その後ヘミングウェイは詠美の部屋を訪れ、詠美と一夜を明かす。そして始まった総理との公開討論。その場でヘミングウェイは総理が死ぬと発言する。激怒した総理はヘミングウェイを退席させるのだが、その時、ヘミングウェイの描いた絵を見た詠美は総理の頭上のシャンデリアが落下することを知る。しかし時すでに遅く、ヘミングウェイの絵の通り総理は死亡する。その夜、詠美から「未来を変える力があるなら、みんなを幸せにして欲しい」と言われたヘミングウェイは「もう変えてしまいました」と語り、彼女の手帳に“最初に予知した未来”の絵をはさんだと告げる。そこには橋が総理を殺す様が描かれていた…というのが今回のストーリー。「キャップが総理を殺す未来だった?????」「キャップが総理を殺す未来を変えた」など橋が総理殺害を企てていたことに衝撃が走るとともに、「ん?ちょっと待って?ヘミちゃんが描いた絵を破って違う絵を新しく描けば、未来が上書きされるという事?それはなんかもう予知では無いよね?」「第六感の予知能力+記号新しい力は絵を破れば未来を変えられるって事!?」など、ヘミングウェイの新たな能力にも驚きの声が。また久々に登場したリリー・フランキー演じる深見龍之介が住職を務める雲行寺の饅頭にも「饅頭にも、あのタトゥーと同じ模様が描いてあったのも気になる」「饅頭に書かれてる二羽の鳥をあのポーズで表してる…??」「饅頭にもマークついてない? リリーフランキーも生贄集める係?」などの反応多数。ローゼンたちのポーズやヘミングウェイのタトゥーと雲行寺の饅頭に刻印されたマークの共通点にも注目が集まっている模様だ。(笠緒)
2021年09月04日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、第11のテーマ、「友」と「希望」。(後編)をお届けします。11.「友」と「希望」。(後編)私は自分が愛読する本の作者を、勝手に友だと感じています。でも、生身の彼らに会って友達になれるか、というと、絶対になれないだろうな!とも思います。人間は色々な部分でできていて、その部分のいくつかで友情を交わせれば、それでいいのではないでしょうか。毎日挨拶をするお店の店員さんも、家に帰れば全く違った表情をしているかもしれません。でも、その人の全てと友情を交わすのでなくとも、たった一瞬の積み重ねで、温かな細い糸が紡がれていく、ということで、十分だという気がするのです。夢も同じです。庭の花を育て、窓ガラスを拭き、食事を支度し、書類のブランクを埋め、ダンボールをまとめてしばり、といった具合に星屑のようにたくさんの日々の夢が散らばっていて、その小さな星屑を一つ一つ集めて、それで人生の道筋ができていく、ということではないかと思うのです。たった一つの巨星を追いかけつづけるような人生もあれば、星屑で出来た天の川を歩き続けるような人生もあるのだと思うのです。全ての瞬間の中に、11ハウスのテーマがきらめいている。そんな生き方ができれば、すばらしいだろうな、と思います。そしてそれは、けっして、それほど大それたことではないだろうとも思うのです。本稿のタイトルは「友」と「希望」としました。「希望」と「夢」は、似ているようで違います。「夢」はビジョンですが、「希望」には、絵面はありません。「希望」とは、「なにかはわからないけれど、なにかきっといいことがある」という信念のことだと思います。「夢」は持てなくとも、「希望」は持てます。「希望」は、人が生きていくためにどうしても必要な思いであり、他者と関わる時にも絶対に必要な合い印です。希望を失った人は、いわゆる「セルフ・ネグレクト」のような状態に陥ります。自他を破壊するような衝動、自分を放棄するような衝動に駆られます。絶望と孤独は密接につながっています。そこは、光の射さない、深い洞窟のような場所です。現代社会において、社会生活の大部分は「ルール」と「ビジネス」でできています。「仕事だからやる」「ルールだからやる」ということだらけです。仕事でもきまりでもないけれどもやる、という活動は、「個人的な趣味」と見なされがちです。11室のテーマは「友」と「夢、希望」で、これらはルールでもビジネスでもありません。ゆえに現代的な目には、これらは「個人的なテーマ」と映ります。でも、11ハウスは本来、プライベートな世界ではありません。この場所は世の中そのもの、社会そのものです。「一人の人間として、自由な気持ちのもとに社会参加する」ということは、特殊な活動と考えられがちです。でも、本来はもっと自然なことであり、多くの人が願い目指すことであり、もっと祝福された活動なのではないか、と思われます。たとえば日本では選挙の投票率がなかなか上がりませんが、投票行動は11ハウスのテーマと考えられます。もちろん、自分一人だけの利益を追求するために投票に行く人もいるかもしれませんが、多くの場合はどんな立場であれ「みんなが幸福になるためには、こんな状況はおかしい」「もっといい世の中にしたい」というビジョンを抱いて投票に臨むはずです。そこには希望があり、同じ社会を構成する他の人々との、友愛の感情があります。11ハウスの対岸には、5ハウスがあります。5ハウスは個人としての愛や歓びを象徴します。対する11ハウスは、自分を取り巻くこの世の中への愛や、社会的な喜びを象徴します。11ハウスの「公共性」のイメージが、両者の対比で際立ちます。人間は個人的にも、社会的にも、「自分さえよければいい」という具合にはいかないのだろうと思います。愛する人が、ひいては全世界の人が幸福になってくれなければ、自分自身も本当に幸福にはなれない。そういう思いが、この5ハウス-11ハウスのポラリティに示されているような気がするのです。>>次回もお楽しみに(2021年9月25日更新)
2021年08月25日企画&原作・秋元康、斎藤工主演「漂着者」の4話が8月20日放送。斎藤さん演じる“ヘミングウェイ”と白石麻衣演じる詠美との“長電話”に「恋人同士か」「なんか相思相愛」などの声が集まるとともに、白石さんの“おでこ出しスタイル”も話題となっている。海岸に謎の男性が漂着。記憶を失ったその男性は、つぶやいた言葉からヘミングウェイと呼ばれるようになる。さらに彼には“予知能力”ともいえるような力があり、彼の絵が行方不明になった女児を見つけ出すきっかけとなったことで一躍有名になる。そんなヘミングウェイをNPO法人「しあわせの鐘の家」が引き受けるのだが、彼のことを探っていた新聞記者の新谷詠美は、彼を取材する過程で、人類が失った“第6感”の遺伝子と旧ソ連がその遺伝子を研究していたことを知る。そんななかヘミングウェイの“婚約者”を名乗る人物が現れる…という展開の本作。予知能力のような力を持つヘミングウェイに斎藤さん。彼を取材する新聞記者の新谷詠美に白石さん。詠美とも親しい刑事の柴田俊哉を生瀬勝久が、柴田とバディを組む若手刑事の野間健太に戸塚純貴。詠美の上司、橋太に橋本じゅん。ヘミングウェイの婚約者を名乗る古市琴音にシシド・カフカといったキャストが出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。4話では帰宅した詠美が、殺された大学の准教授・古郡(森準人)から託されたUSBの中身を確認しようとしていると、そこにヘミングウェイから電話が。「詠美、今すぐ家を出るんだ。君の身に危険が迫ってる」というヘミングウェイの言葉通り、時を同じくして黒ずくめの男が詠美の部屋に侵入、USBを奪おうとする。その背後から男にワインのボトルを振り下ろす詠美だが、逆にスタンガンで気絶させられ、連れ去られそうに。そこにヘミングウェイから連絡をもらった柴田が現れ、危うく難を逃れる…という展開に。一連の事件の間中、詠美のスマホはヘミングウェイの電話とつながったままになっており、男が去った後も電話で語り合い、同じ月を見つめる…そんな2人に「恋人同士かってくらい長電話して一緒に月を見るヘミ様と新谷さん」「こっから更に詠美さんがヘミングウェイにハマっていくのかな…」「なんか相思相愛になってねぇかこれ!」などの声が視聴者から上がる。また白石さんの自宅での“おでこ出しスタイル”にも「すげーシリアスな場面なのに新谷ちゃんの髪飾りがかわゆくて…」「純粋に髪止めデコだしまいやん先生の可愛さがやばい」等の反応も。翌日、野間から詠美の部屋で起きた出来事について聞かれた柴田は、自分が若い頃“こめかみ血管刑事”と呼ばれていたと語るのだが、こちらのシーンにも「こめかみ血管刑事って連呼するのやめてwwww無理www」「こめかみ血管刑事ってドラマ作って(^▽^;)テレ朝で」などといった感想が。柴田と野間にも「柴田野間のやりとりかわいすぎる」「あの2人はホントいいコンビだわねwwwwww 癒される」といった声が寄せられている。(笠緒)
2021年08月21日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、第11のテーマ、「友」と「希望」。(前編)をお届けします。11.「友」と「希望」。(前編)友達がたくさんいる人、夢を持っている人。この2種類の人々は、もしかすると現代社会でもっとも「肯定される人」なのかもしれません。「友達がいない」「自分が何をしたいのかわからない」と悩んでいる人は、現代社会にはたくさんいます。人間がかかりうる最も大きな病が孤独と絶望なのだとすれば、「友達と夢があればとりあえず大丈夫」と言えるのかもしれません。先日、ヘミングウェイの名作「老人と海」を再読していたのですが、たった一人で漁に出て行く老人サンチアゴには、少年マノーリンという友があり、大物を釣り上げようという夢があります。この2つの条件によりサンチアゴは、認知症の影を見せ始めていながらも、とても充実した人物に見えます。ホロスコープの12の「ハウス」のうち、第11ハウスは最も祝福されたハウスと言っていいかもしれません。そこには古く「友、希望、贈り物、才能、将来の夢」といったテーマが並べられ、大吉星である木星が、ここに位置するとき喜ぶ、とされています。人間が人生において望みうるもののうちもっとも大きなものが、この11室という場所に関連付けられています。どれもお金では買えないもの、「授かる」しかないものたちです。こう考えてみて、自分自身を振り返ると、「私には、仕事以外でマメに連絡を取り合うような相手はいないし、これを目指しているとはっきり言えるような夢もないな」と、苦笑したくなります。ただ、それで自分がとても恵まれない不幸な人間だと感じるか、と言えば、そうでもないように思われます。「夢」と言えば「人生を賭けるような夢!」のイメージが浮かびます。「友」と言えば「終生信頼し合い、支え合い、いつでも何でも相談できる親友」を想像したくなります。でも、もしかすると、「夢」や「友」は、そんなに大それたことでもないのかもしれません。たとえば「日々の夢」は、そんなに高く輝かしいものではなくて、ただ「今日やるべきこと」「やってしまいたいこと」程度のものなのかもしれません。しばしば仕事を引退した人たちが「やるべきことや通う場所がなくなると、一気に老いる」と語ります。「夢」は、ここから一歩でも二歩でも先に進んだ場所にいる自分のビジョンだと考えると、このことはしっくりきます。日々のタスクは、ごく小さな単位の「夢」なのです。「友」も、「ズッ友だよ!」というような「友」だけが友ではありません。日々挨拶する隣人や顔見知りのコンビニの店員さん、行きつけの店のスタッフなど、「知人」レベルでもうっすらとした親愛の情が存在するもので、それで十分「友」なのかもしれません。たとえば災害に見舞われたようなとき、そうした「顔見知り」とは、すぐに声をかけ合ったり、助け合ったりできるでしょう。外国で孤独を感じているとき、自国の人に出会うととても嬉しくなる、といったことがあります。人間同士の心の距離とはそんなもので、お互いをわずかにでも「知っている」と思えれば、それで十分なのかもしれません。純粋で、完璧で、絶対的な「友」「夢」というのは、たしかにそうしたものを持っている人もいますが、多くの場合は幻想なのではないでしょうか。更に言えば、人間は成長し、変容します。それとともに、夢も友も、変わっていくものです。11ハウスで力を持つとされる星は前述の通り、木星です。木星は、射手座と魚座の支配星です。両者は柔軟宮、変容を司る世界です。夢も友も、変化の中にあるのです。「永遠の友」は、もしかしたら、存在しないかもしれません。でも、「この瞬間の友」は、いつでも作り得ます。先日、ある人がこんな話をしていました。「子供を自転車に乗せて走っていたら、後ろから走ってくる人がいて、見れば脱げ落ちてしまった子供の靴をとどけてくれようとしていた」というのです。走ってきてくれた人は「この瞬間の友」です。その靴が落ちるのを見たのは、走ってきてくれた人だけではないかもしれません。同じように拾おうとして、先を越されたので立ち去った、という人もいるかもしれません。みんなが「その瞬間の友」です。もしあなたが今、この稿の中に共感できる部分を見いだして下さったなら、あなたは私の「この瞬間の友」です。でも、さらに成長を遂げた未来のあなたは、この稿を振り返って、とても幼稚で陳腐だと感じるかもしれません。友情は、変化していきます。とはいえ、たとえば幼い頃に読んだ絵本を愛する気持ちが終生変わらないなら、その絵本は、瞬間の友であったと同時に、永遠の友です。……後編へ続きます。>>次回もお楽しみに(2021年8月25日更新)
2021年07月25日2021年7月23日、俳優の斎藤工さんが自身のInstagramを更新。公開した写真に、「衝撃」「どうしたんですか!」などの驚きの声が寄せられています。斎藤工のツインテール姿に、驚きの声Instagramには、斎藤さん本人が撮影した著名人の写真が多く公開されており、ファンの間でたびたび話題になります。そんな中、久しぶりに斎藤さん本人の写真が公開。どんな1枚か、気になりますよね。「髪伸びたので、左右で結きました。ハートのゴムで」というコメントとともに投稿された写真がこちらです! この投稿をInstagramで見る 斎藤工/齊藤工 Takumi Saitoh(@takumisaitoh_official)がシェアした投稿 写っていたのは、なんとハートのゴムで髪を結んだツインテール姿の斎藤さん!髭とツインテールという、異色の組み合わせにクスッとした人も多いことでしょう。投稿には、同月23日にスタートしたドラマ『漂着者』(テレビ朝日系)のハッシュタグが付けられており、おそらく宣伝のため投稿したものと思われます。さらに、同月22日にはこんな姿も公開していました。 この投稿をInstagramで見る 斎藤工/齊藤工 Takumi Saitoh(@takumisaitoh_official)がシェアした投稿 似合う人が限られそうな、オカッパ風のカツラを着用した斎藤さん。なぜか似合ってしまうのも、斎藤さんのビジュアルゆえでしょう…!写真には「夏なので髪切りました。40代はコレで行きます」という遊び心あふれるコメントも。これらの投稿には、ネット上からこのような声が寄せられています。・ツインテールがかわいい。なんでも似合うのがすごい…。・イジリー岡田さんに見えて、電車で吹き出してしまいました!こういう姿も見せてくれるところ、大好きです。・サービス精神が最高!まさか髭とツインテールの共演が見られるとは…!かっこいいだけではない、さまざまな魅力でファンを惹き付ける斎藤さん。これからの活躍に、より一層目が離せませんね![文・構成/grape編集部]
2021年07月24日シャネル(CHANEL)は、限定フェイス パウダー「プードゥル カンボン」を2021年8月6日(金)よりシャネル限定店舗ほかで発売する。シャネルゆかりの地がフェイス パウダーにシャネルにとって象徴的なパリのカンボン通り31番地。ガブリエル シャネルが過ごしたアパルトマンは、メゾンのスタイルの真髄が宿る象徴的なスポットとして、今なおクリエーイションに影響を与えている。そんな「カンボン通り31番地」をモチーフにした、特別なアイテムが到着。エンボス加工で「カンボン通り31番地」のファザードを刻んだ、フェイス パウダーが特別限定品として発売される。メークアップの仕上げに肌にのせると、肌表面をさらりとマットに整え、均一な輝き肌に。専用ブラシが付属するので、外出先でもスマートにメーク直しができ、1日中活躍してくれそうだ。【詳細】シャネル「プードゥル カンボン」8,800円<特別限定品>発売日:2021年8月6日(金)取り扱い店舗:シャネル限定店舗(シャネル 表参道・GINZA SIX・ニュウマン新宿・ルミネ有楽町店・ルミネ横浜店)、シャネル オンライン ブティック※8月13日(金)より大阪阪急3Fでも発売予定。【問い合わせ先】シャネル カスタマーケアTEL:0120-525-519
2021年07月23日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、第10のテーマ、「自己実現」とはなにか。(後編)をお届けします。10.「自己実現」とはなにか。(後編)学業を修めて社会に出て、ひとつの仕事に就き、その仕事を定年まで続けて、引退後は晴耕雨読でのんびり暮らす。たとえばこのような人生を送った人には、第10ハウスのテーマ「キャリア、社会的立場」は、ごくわかりやすいものに思えるかもしれません。一方、様々な事情から社会的に複雑な道のりを歩んできた人、若いときに学びの機会が得られなかった人、結婚して仕事を辞めて家庭に入った人、「ヤングケアラー」のような立場に立たされ、ほとんど仕事を選べなかった人などの中には、「自己実現とは何か」というテーマの前で、怒りや痛みを抱きながら立ち尽くす思いをしている人が少なくありません。人に誇れるような社会的立場、収入がなければ、人生は失敗なのか。自分は幸福では無いのか。昨今では「承認欲求」という言葉が一般的になりました。「マウンティング」「キラキラ」といった言葉もよく見かけます。人から、社会的存在としてどう見えているかということを、だれもが気にしています。古い時代の第10ハウスのテーマに「評判」があります。社会的評判。人間が人生を賭けて目指す、最も高いところにあるものは、「社会的評判」なのでしょうか。社会的に評判がよければ、それこそが人生最大の幸福なのでしょうか。どんなに人からうらやましがられても、個人として幸福でなければ、なんにもならない。そう考える人もいます。パートナーや子供達から愛され、人から尊敬され、たくさんの友に囲まれることこそが人生の幸福であり、金や立場、名誉などはどれほどあっても意味がない、と語る人もいます。そうした話に耳を傾け、深く頷きながら、「そんな風に割り切れるのは、老人か宗教家だろうな」とシニカルに考える人がいます。「やりたいことをやるのが、一番だ」と言いきる人もいます。その「やりたいこと」がなんなのか、まるで解らずに、「やりたいことのない自分」を責めている人もいます。「やりたいこと」と言われて、ゲームをしたり遊びに行ったりすることを思い浮かべる人がいます。一方、「なんらかの活動をして社会的に名をなす」「儲かるビジネスをする」ことを「やりたいこと」と捉える人もいます。所属する組織の中で、どんどん地位を上げ、大きな権力を持とうとする人もいます。その権力をもって「世の中をよくしよう」と考えていたのに、いつか、権力を持って維持することだけが喜びとなっている人もいます。社会的に大きな力を持てば持つほど、それを失うことが怖くなり、自分の内側に閉じこもってしまう人がいます。自己実現とは、何なのでしょうか。社会的な成功や幸福とは、どんなものなのでしょうか。この問いへの答えは、たぶん、生きている人の数だけ存在するようにも思われます。私の知人に、生まれつきの重病と闘いながら生きた人がいます。その人は幼い頃「そう長くは生きられない」と言われながら、何度も危険な橋を渡りつつ、なんとか大人に成長しました。20代の頃、比較的病状が安定していたときに障害者採用で会社勤めをしましたが、数年で体調が悪化し、退職せざるを得ませんでした。病気のため、結婚したり子供を生んだりすることもありませんでした。退職した後、体調のよいときはボランティアをしたり、町内会の資料作成などの仕事を引き受けたりしました。老いた両親の体調が悪くなると、自分も辛い中で、なんとか面倒を見ました。たくさんの本を読み、映画を見、世の中のことを知ろうとしていました。病気のために足が悪くなっても、出かけるのが好きなお母さんを、色々な場所に連れ出しました。やがて病状が悪化し、50代の若さで亡くなりました。私たちは、自分の人生の全体を知ることはできません。いつも途中までしか解りません。もとい、死ぬ間際に「これが自分の人生だった」と総括することができる人もいるでしょう。ただ、私が知人の人生をこんなふうに短くまとめたようには、本人が捉えることは難しいのではないかという気がします。素晴らしい頭脳の持ち主だった知人が、「もし、病気がなかったら、どうだっただろう」と想像したくなることはありました。でも、病気のせいで知人の人生が「自己実現」を阻まれたのかというと、それはちょっと違うのでは無いかという気もするのです。もちろん、本人の思いと、他人の認識は全く異なります。知人自身は、自分の病を恨んでいたかもしれません。ただ、私から見れば、知人の人生は本当に力強く、ひたすら尊敬に値するものでしかありません。どんな有名人の人生、どんな成功者の人生とくらべても、知人の人生はなんらひけをとるものではありません。それどころか、私の目には、だれの人生よりもたちまさって感じられます。ドラッカーは「なにをもっておぼえられたいですか?」と問いかけました。たとえば自分が死んだ後で、自分のことを思いだしてくれた人が、「あの人はこんな人だった」と語るとして、それはどんな表現だったら満足か、というのです。「あの人は野球の名選手だった」「あの人は名監督だった」などと言われたい人もいるでしょう。「あの人は素晴らしい職人だった」「ユニークな芸術家だった」「多くの人の命を救った医師だった」などと言われる人もいるでしょう。「情熱的な営業マンだった」「誰よりも愛されたガイドだった」「最高の父親だった・母親だった」「かけがえのない親友だった・恋人だった」等と言われたい人もいるかもしれません。人の人生は一言でまとめられるようなものではありませんが、その人と関わった人には、なんらかの記憶と印象が残ります。私は知人の印象を、「誇り高く、強く、人間として限りなく尊敬できる人生を送った人だった」と記憶しています。第10ハウスがもし「評判」ならば、ドラッカーの問いは正鵠を射ています。「なにをもって記憶されたいか?」という問い、そしてそのあとには「そう記憶してもらえるような生き方をしているか?」と続きます。その答えこそが、第10ハウスの幸福の答え、なのだろうと思うのです。……後編へ続きます。>>次回もお楽しみに(2021年7月25日更新)
2021年06月25日5月26日昼ごろ、東京・渋谷の交差点でポケットに手に入れて立っていたのは俳優・斎藤工(39)。ジャケットからのぞくお腹は、驚くほどぷっくり膨らんでいた。「来年公開予定のNetflixドラマ『ヒヤマケンタロウの妊娠』のロケが行われていたのです。原作のコミックは、男性も妊娠・出産できるようになった社会が舞台です。斎藤工さんが演じる主人公は、広告代理店で働くサラリーマンで、おもいがけない妊娠に直面します」(ドラマ関係者)5月21日に発売された『FRIDAY』にも同ドラマのロケ現場写真が掲載されているが、赤ちゃんは順調ということなのか、さらに斎藤のお腹は大きくなっているようだった。斎藤の“腹”といえば、最近話題になったのは“自腹予約席購入”だ。5月29日から6月4日まで、名古屋市のミニシアター『シネマスコーレ』の計35回分のチケットを購入したのだ。前売り券代として振り込んだのは4万5,500円。座席には『斎藤工様お買い上げ席です』という張り紙がされ、話題を呼んだこともあっって観客も増えたという。「コロナ禍のために地方のミニシアターも苦境にあえいでいます。昨年4月には、若手映画監督らが『ミニシアター・エイド基金』を発足させ、斎藤工さんも記者会見に出席しました。さらに、井浦新さんや渡辺真起子さんらといっしょに、映画館を支援する俳優の団体『ミニシアターパーク』も主導しています。同団体は、アンソニー・ホプキンス主演の映画『ファーザー』をテーマにしたトーク企画の実施なども検討しているそうです」(芸能関係者)
2021年06月09日2021年5月現在、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナウイルス)が日本で流行し始めてから早1年。現在も地域によっては緊急事態宣言が発令されるなど、事態の収束は見込みが立っていません。コロナウイルスの影響は人命だけではなく、経済にも大きなダメージを与えています。中でも、飲食店や娯楽施設は経営難にあえいでいる状況です。斎藤工、映画館で35もの空席を『お買い上げ』同月29日、愛知県名古屋市にある映画館『シネマスコーレ』がTwitterを更新。俳優の斎藤工(さいとう・たくみ)さんが登壇するトークショーを行ったところ、斎藤さんが素晴らしい提案をしたのだとか。なんと、斎藤さんは1週間に上映されるすべての上映で座席を1つずつ購入したのです!同映画館では期間中に5作品上映されているため、斎藤さんは合計で35席を購入したことになります。昨日のトークショーで斎藤工さんから驚きのご提案をいただきました…本日5/29(土)-6/4(金)の1週間、上映作品全ての座席を1席お買い上げいただきました…!!!!!各回この貼り紙が登場します。さらにこれが貼られていても、座っていただいて構わないそうです!なんだかドキドキしますね。 #斎藤工 pic.twitter.com/zsvWcqDyOR — シネマスコーレ (@cinemaskhole) May 29, 2021 斎藤さんが『お買い上げ』した座席には「斎藤工様お買い上げ席です」という貼り紙が!さらに素晴らしい点は、斎藤さんが購入した席は自由に座っていいとのこと。ある意味、一番のプレミア席といえるでしょう!今回の提案について、斎藤さんは自身のInstagramのストーリーズ機能でこのようにつづっています。もしも行けたら行っていた魅惑の上映ラインナップなのもありスコーレさんにわがままを聞いて良い席を頂きましたご来場の方良かったら遠慮なくここに座ってやって下さいtakumisaitoh_officialーより引用映画館の投稿は拡散され、「これは伝説の席になる予感!」「本当に素晴らしい!かっこよすぎる…」といった称賛する声が多数上がっています。ちなみに、斎藤さんの席は固定ではなく上映ごとに毎回変わるのだとか。芸術の灯を守る斎藤さんの粋なサービスは、多くの人を笑顔にしてくれました![文・構成/grape編集部]
2021年05月30日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、第10のテーマ、「自己実現」とはなにか。(前編)をお届けします。10.「自己実現」とはなにか。(前編)「私は今、子育て中なので、占いに『仕事』と書いてあっても、関係がありません。どのように読んだらよいでしょうか?」「今は仕事をしていないので、占いに『目標達成』『ミッションのスタート』『社会的立場やキャリア』などの表現が出てくると、自分のことではないと思ってしまいます」過去にこうしたご質問を、しばしば頂いてきました。「仕事」か、「家庭」か。現代ではかなり変化も出てきましたが、それでも尚、この命題が多くの女性の目の前に置かれる状況は、少なくとも日本の社会では、続いていると言わざるを得ません。星占いで用いる第10ハウスは、一般には「仕事」「キャリア」「職業」などを象徴するといわれます。実際、「私の適職は何ですか?」などのご質問があればまず、第10ハウスに注目する占い手が大半だと思われます。もちろん、それ「だけ」では回答できませんが、まず最初の一歩として第10ハウスの様子を見るのは王道です。雑誌の記事等で占いを執筆する上でも、第10ハウスに星が入れば「目標達成」「仕事が忙しくなる」「キャリアの転機」などと書くことになります。では、第10ハウスは本当に、「子育てや介護で、主に家庭の中のことを担っている人」には、「関係がない」のでしょうか。ホロスコープの円で、第1ハウス-第7ハウスカスプのライン、これは言わば「地平線」、あるいは「地面」です。ゆえに、第1ハウスから第6ハウスの半円は、「地面の下」です。一方、第7ハウスから第12ハウスは「地面の上」です。ホロスコープを読む上で、地面の下にあたるハウスは「内側の世界、プライベート、原点、個人」を象徴し、地面の上にあるハウスは「外界、他者、パブリック、世の中、集団」を象徴する、と大きく捉えることができます。もちろん、各ハウスの機能を細かく見ていけば、12ハウスのテーマには「隠遁」があったり、6ハウスは「義務、責任」だったりと、簡単に「プライベートか、おおやけのことか」というふうに割り切ることは難しいのですが、ハウスのイメージを掴む上では、「見えている空は外界で、見えない部分はインナースペース」と捉えると、だいぶ解りやすくなります。そう考えると、9、10、11ハウスあたりは、ホロスコープにおいて「もっとも広い場所」「最も遠い場所」です。一人の人間として生まれて、成長とともにどんどん行動範囲を拡大した結果、たどり着くのが9ハウスから11ハウスあたりというわけです。12ハウスになると、第1ハウス、つまり「スタートライン」が視野に入ります。私たちはぐるっと世界を巡って、最終的にはなんらかのかたちで、またもとの世界に戻ろうとするものなのかもしれません。人生において目指していく、一番遠い場所。人生でたどり着ける、一番高い場所。これが第10ハウスのイメージです。とするなら、たとえば幼い頃から「結婚して温かい家庭を作り、子供を育てる」ことを夢見ていた人は、第10ハウスは「自分が創り上げた家庭」であっておかしくありません。実は、古い時代のホロスコープ解釈では、第10ハウスのテーマとして「子供」が置かれていたこともあるのです。かつて、各種産業の家族経営や世襲が一般的だった時代には、家を継いでくれる確かな子供を持つことは、社会的使命に近いものでした。場合によっては、その人自身の社会的評判や地位に直結することだったのです。いまだに「家の跡継ぎを産み育てること」を子供に要請する人々は存在します。子供を育てることは、社会的なテーマだったのです。一方現代では「子供を持つことは、あくまでプライベートなこと」なのでしょうか。そう考えている人もたくさんいますが、本当は、そうではありません。もし本当に子育てが個人的生活だけに帰属するテーマであるなら、たとえば義務教育という考え方や子供のための各種施設、青少年を保護するための法律などは、存在しなくてもよいはずです。子供は未来の大人であり、社会の構成員です。どんなに親子が親しく深い愛情で結ばれていても、親と子供は別々の人間であり、子供には子供の社会的権利があります。子供もまた「他者」です。子供と関わるということは、個人としての情愛の問題だけに留まりません。それは、かつて以上に社会的な活動なのです。会社で同僚や上司や顧客と関わるのと同じように、社会的関わりという側面を多量に含んでいるはずです。……後編へ続きます。>>次回もお楽しみに(2021年6月25日更新)
2021年05月25日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。前回に引き続き、第9のテーマ、遠く仰ぎ見て「わたしとは何か」と問う。(後編)をお届けします。9.遠く仰ぎ見て「わたしとは何か」と問う。(前編)はこちら >>9.遠く仰ぎ見て「わたしとは何か」と問う。(後編)「自分は誰なのか」、すなわち「アイデンティティ」は、とても危険な概念でもあります。なぜなら、簡単に差別意識やナショナリズム、排外主義などに結びつくからです。特に、ごく狭い視野の中で、小さな世界だけの経験で生きている人は、「他者」「異邦人」が理解できず、ゆえに「怖ろしい」「危険」と感じ、ほとんど無意識に排除しようとします。人間は「わからない」ものは、幽霊から虫から、すべて「こわい」のです。でも、ごく広く旅をした人なら、「アイデンティティ」の捉え方も変わります。日本にいる間は「関西の人は苦手」「九州は怖い」などと感じている人も、遠く海外に旅に出て、現地で日本人に出会ったら、相手がどこ出身だろうと「仲間!」と感じられます。同じく、宇宙人の集団に囲まれたとき、地球の人間に出会えたなら、「仲間!」と思うはずです。広く旅をし、深く学んだ人は、「わからない」を「わかる」に変えていきます。更にそのプロセスで、「わからない」ものとのつきあいかたを身につけていきます。どんなに賢くても、どんなに多くを学んでも、全てを知り尽くすということはできないでしょう。ゆえに、この世界には常に「わからないもの」が残っているわけですが、そうした「わからないもの」も、いつか「わかるようになる」可能性があります。むやみに恐れたり排除したりするのではなく、「わからない」という状態を受け止め、「わかるかもしれない」道を探すのです。広い世界を旅し、深く学んだ人は、差別や排外主義的な観念に陥りにくくなります。「理解できる」と思える範囲が広く深くなるからです。「私は何者か」を、限りなく広い世界のなかで捉え直し続ける作業は、自分以外の人々を幸福にする力を授けてくれます。なぜなら、誰も排除されたり、差別されたりしたくないからです。人間は「自分だけが幸福ならそれでいい」とは、いかないのです。開きなおってそう思ってみても、心のどこかに罪悪感がうずきます。自分が誰かを、特に相手の行為とは関係なく「怖い、いやだ」と感じたとき、そう思われた相手は、多少なりとも傷つくのです。学ぶこと、旅することは、それ自体が本来、楽しい体験です。ですがさらにここで、第9ハウスのテーマとして、「なぜ学び、なぜ旅をするのか」という問題が出てくる気がします。この「なぜ」は、おそらく倫理や道徳といった、私たちが社会集団を作って暮らす上で欠かせない概念、「善」というものと結びついているのではないかとも思います。本稿のテーマである「幸福」について考えると、第9ハウス的「幸福」は、ただ自分一人の幸不幸に留まらないように思われます。「道徳的であろう」「善くあろう」とすることは、他者の存在が前提となっています。たいていは、「自分以外の誰かのために」、道徳的であろうとするのです。つまり、第9ハウスの「旅、学び、宗教、法律」というテーマには、「集団の中で生きるにあたり、いかに他者の幸福を大事にするか」という観念が組み込まれています。徳の高い人は、幸福なのです。そして、徳の高い人とは、他者に対して誠実に、真実に振る舞える人のことを意味します。「自分とは誰なのか」を探しに出かけたとき、究極には「自分は結局、善い人間であり、正しく生きようとしている人間だ」という答えにたどり着かなければならないはずです。もし「自分は弱く卑怯で、クズのような人間だ」という答えにたどり着いたとしたら、まだ旅が終わらないでしょう。そこから「では、どうすればいいのだ?」という問いが生まれてしまうからです。第9ハウス的な幸福とは、社会集団の中で生きる上で、より「善いもの」はなんなのかを探し当てる、ということに結びついている気がします。利他心、集団性、アイデンティティ。社会の中で何を「崇高なもの」とするか、そしてそこにどう到達するかということが、一つの大きなテーマとなっているのです。「古代の人類は、ある場所に住んで一定期間を過ぎると、その場所を捨てて別の場所に移動していくという生き方をしていたのだ」という記事を読んだことがあります。一つの場所に住み続けた後では、ゴミや排泄物などが蓄積されます。そのうち住環境が悪くなってくるので、その場所をあとにして移動していった、というのです。現代にも、似たようなことはあります。たとえば、ある土地や集団において、嫌な辛いことが起こると、私たちはその場所から遠く離れたところで「人生をやりなおす」ことができます。そこでは、自分自身というものを「生まれ変わらせる」ような体験をする人もいます。「長距離の移動」はこんなかたちでも、人間のアイデンティティと結びついています。第9ハウスは、ホロスコープの中でもっとも「広い世界」「遠い世界」を象徴しています。この世界がどんなに大きいか、ということは即ち、一人の人間がどんなにちっぽけか、を実感することに他なりません。その上で尚、何か高く善いものを求めて生きようとする人間の不思議な指向性が、第9ハウスという場所にぎゅっと詰まっている気がします。もし、科学技術が発達した遠い未来、「人間とは/私とは何か」が、完璧な形でわかってしまうような時代が来たら、人間はもはや、誰も旅をしなくなるかもしれません。星占いもまた「私とは何か」「人生とは何か」を問いかける道具となることがあります。ゆえに「自分とは何か」が判明するような時代が来たら、星占いも、消えてなくなるのかもしれません。>>次回もお楽しみに(2021年5月25日更新)
2021年04月25日斎藤工さんが心惹かれた俳優とその出演作品を紹介。解説を参考にしながら、色っぽさを堪能してみて。強烈に色気を感じる俳優陣原田芳雄意思と役柄が結びついた無作為の色気。出演映画本数が100本を超える、邦画界に愛された個性派俳優。「芳雄さんは無作為の演技を追求した人。本人の意思と役柄が同調し、セリフを言わされていると感じる瞬間がほぼない。状況や共演者などすべてにリアクションし、役のアイデンティティを濃くする稀有な存在です。『出張』で見せた、『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジョニー・デップを凌ぐキャラがカッコいい。芳雄さん的な色気を放つ人は今後もいないと思うし、それがまた魅力です」©Kodansha/アフロソン・ガンホ日常と地続きの“おじさん”を体現。『パラサイト 半地下の家族』や『殺人の追憶』などで知られる、今や世界のスターとなったソン・ガンホ。街にいる中年男性を演じたら、彼の右に出る者はいない。「実際の彼はものすごくスマートですが、映画で見ると、においが伝わってきそうなほどにリアルです。そんなふうに、画面越しににおいを放てることも、色気と結実しています。彼の出演作品を見ていると胸に迫るものがあるのは、すぐそばにいそうなおじさんを見事に演じているからです」©Charles Sykes/Invision/AP/アフロハンフリー・ボガート『カサブランカ』(1942)残像を残す見事な立ち居振る舞い。「君の瞳に乾杯」のセリフが有名な恋愛映画の金字塔。ボガートは昔の恋人と邂逅するリック役。「舞台は第二次世界大戦中のモロッコ。常にコミュニケーションがとれる現代とは違い、相手がいない時に感じるその人の存在というものに、今以上に意識が向いた時代だと思うんです。ボガート演じるリックは、自分の残像や余韻が相手の中で続くような、言葉選びや立ち居振る舞いが本当に見事で、そこに色気が宿っている。彼の美学を感じずにいられません」©Moviestore Collection/AFLOノーマン・リーダス『処刑人』(1999)ポジショニングの巧さが色っぽい。法で裁けない悪人を処罰する、スタイリッシュな兄弟の片割れを演じるノーマン・リーダス(左)。「バディものなど誰かと対になる役を演じる時には、自分の色を出すのではなく、一枚の絵として完成させるために立ち位置を考えることが重要です。ノーマン・リーダスはそのバランス感覚が素晴らしく、色っぽさを感じました。ポジショニングの巧さは『ウォーキング・デッド』にも生きていて、群衆の中にいても色気が際立ち、誰もが彼に恋してしまいます」©Shutterstock/アフロマッツ・ミケルセン『プッシャー』(1996)、『プッシャー2』(2004)若い頃から“発酵菌”を持っていた人。『007 カジノ・ロワイヤル』で主敵を演じ、その実力から“北欧の至宝”とも呼ばれるマッツ・ミケルセン(左)のデビュー作。「今の彼は渋さの塊ですが、ある日突然、そうなったわけではないんですよね。この『プッシャー』に出演した時は30歳くらいですが、当初からめちゃくちゃセクシー。色気は、人が年輪を刻んだり発酵していくことで生まれるものですが、彼はもともと発酵菌みたいなものをちゃんと持っていて、成熟していったんだと思います」©Everett Collection/アフロヴィゴ・モーテンセン『イースタン・プロミス』(2007)人への言葉に醸し出される余裕の色気。人身売買を描く『イースタン・プロミス』で、マフィアの運転手を演じたヴィゴ・モーテンセン。「今作は、映画史に残る全裸でのファイトシーンなど彼の魅力があふれています。演技はもちろん、僕は、彼が断った『X-MEN』のウルヴァリンを演じることになったヒュー・ジャックマンへの言葉に色気を感じました。辞退の理由を述べながらも彼の演技を称賛。自分の言葉の届き方を理解し、配慮しながら伝える姿勢に大人の余裕があり、グッときました」©Everett Collection/アフロライアン・ゴズリング『ドライヴ』(2011)情報を絞ることが魅力につながる。『ラ・ラ・ランド』などの話題作に出演、今をときめく俳優の一人であるライアン・ゴズリング。「『ドライヴ』では、純朴で多くを語らないドライバーを演じていますが、情報が少ない分、人間性が浮き立っている。そこに、寡黙で多くを説明しない高倉健さん同様の美学を見ました。話しすぎる人より、何を考えているかわからない人に色気を感じるように、演技においても情報を絞ることで魅力的に映ったり、印象に残るという現象は大いにあると思います」©Everett Collection/アフロ『ゾッキ』愛と面白みにあふれた人間模様に注目。漫画家・大橋裕之の初期作品を、竹中直人×山田孝之×斎藤工が監督を務め実写映画化した話題作。松田龍平や鈴木福など豪華キャストが集結!ありふれた日常に巻き起こる、不思議な笑いに包まれるヒューマンコメディ。3/26~愛知県先行公開、4/2~全国公開。さいとう・たくみ1981年8月22日生まれ。東京都出身。俳優、映画監督、白黒写真家として活躍。主演映画『シン・ウルトラマン』をはじめ、公開作品が目白押し。移動映画館「Cinema bird」の主宰や「Mini Theater Park」の活動も。シャツ¥113,000タンクトップ¥30,000(Ann Demeulemeester/Pred PR TEL:03・5428・6484)パンツとシューズはスタイリスト私物※『anan』2021年3月31日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・Yohei“Yoppy” Yoshida(juice)ヘア&メイク・くどうあき取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2021年03月26日役者だけにとどまらず、映画監督としての顔も持ち、いち映画好きとして業界を支援する活動もしている斎藤工さん。長年にわたり映画に親しんできた彼だからこそ語れる、“作品に宿る俳優の色気”とは?無作為を実現できる俳優こそ色っぽい。「色気のある俳優といえば?」と聞かれて、斎藤工さんの名前を挙げる人は多いはず。俳優としてはもちろん、映画監督としても精力的に活動を行う彼に色気について尋ねたところ、次のような答えが返ってきた。「僕にとって色気とは、無作為なものだと思うんです。究極的に、ロジカルなものが通用しない状態。職人さんが作業をしている時に浮き出る手の血管とか、雨の日に母親が自分のことは顧みず、子どもに傘をかざしてずぶ濡れになっている姿とか。自分よりも当たり前に、誰かや、何かを優先しているところに生まれるもののような気がしています。自分では無意識なのに、それを周りが勝手にキャッチするというか」お芝居においても、同じことが言えるのでは、と分析する。「意識的にディレクションをしたわけではないのに映り込んでしまうものが、色気のように感じます。俳優は無意識にやっているのに、生感や本人自身の魅力が宿る瞬間がある。僕は、監督として映像を撮る時は、スタートと着地だけを決めて、役者さんとカメラさん、技術さんのセッションに任せています。ある意味、無責任なんですけど、彼らがのびのびしていたらOKを出すのですが、それも無作為の部分を待っているのかもしれません。僕はアニメも好きで、アニメは作画や間などすべてに作為があり、ロジックがある。そこに実写がどう対抗するかといったら、偶発性であったり、生の部分、その人の今を撮るということによるのではないでしょうか。また、趣味や雑誌の連載で白黒写真を撮っているのですが、撮り始めた理由は、ドラマ撮影の待ち時間に見る俳優さんの姿にこそ、彼らの魅力があると感じたから。パブリックになっていない長所や、本人が気づいていない顔を撮りたいという気持ちで挑んでいます。作品のオフショットが人気な理由も同様だと思うんです」とはいえ、無作為を実現することは至難の業。「色気に向かおうとすればするほど、遠ざかっていくと思うんです」と話す。「僕の場合ですが、『昼顔』という作品への出演をきっかけに、色気というカテゴリーに分類していただくようになりました。撮影前、監督の西谷(弘)さんとお会いした時には、蜷川実花さんと作った写真集を見ながら、『今回はこういうカラーではないから全部、捨ててきて』と言われたんです。衣装はシンプルな白いシャツで、どんどん要素を削いでいき、西谷さんが僕の素材を生かし、絶妙に味付けしてくれました。ただ、その後も色気というニーズに応える作品に出演したけれど、やっぱり、『昼顔』に比べると、色気は薄まっていくしかなくて…。でも、それもそのはずで、僕にとって色気という角度は『昼顔』で突発的に生まれたものであり、色気に対して無作為な自分はその時にしかいないからです。無作為は演じられないものだからこそ、すごく難しいものだと思いました」でも、そこを追求した俳優が日本には存在すると斎藤さん。それが原田芳雄さんだ。「『原子力戦争』という映画には、監督と一緒にアポなしで原子力発電所に入っていくドキュメンタリー的なカットがあり、もちろん施設の人に止められるんだけど、芳雄さんは芝居を続けていく。本人の意思と表現がリンクしていて作為が1ミリも感じられず、本当にすごいシーンになっています」無作為の色気は、作品と観客の距離を近くする装置にもなる。「オフのような瞬間が見えることで、“作品の中にもちゃんと生活がある”ということを、見る側はキャッチします。作品の世界に奥行きが足され、観客は自分の暮らす世界とつながっているような感覚に陥る。すると、見終わった後に“楽しかったね”だけでは終わらない、後味がピリオドでなくなるような作品になるのではないでしょうか。韓国映画が芯を食っていると感じるのも、そこが大きな理由の一つだと思います。そんな無作為を実現しているのは、中年男性の存在でしょう。誰が見てもカッコいい“イケオジ”ではなく、日常にいるようなおじさんを主役として描くことで、作品が日常と近い場所に存在するようになる。もちろん、キラキラとした若い方たちにスポットを当てることは美しいですが、身の回りにはなかなかいないもの。その点、おじさんは世の中にたくさんいて、ましてや僕の場合でいうと、現実の時間はほとんどがおじさんの連続なわけですから(笑)。『パラサイト 半地下の家族』などで主演を務めたソン・ガンホさんが代表的です。彼のように日常を体現できる人は世界基準の俳優だと思うし、そんな人の周りには、ふとした瞬間に醸し出される色気が漂っていると思います。僕自身も監督として、おじさん俳優を日々、探しているんです」『ゾッキ』愛と面白みにあふれた人間模様に注目。漫画家・大橋裕之の初期作品を、竹中直人×山田孝之×斎藤工が監督を務め実写映画化した話題作。松田龍平や鈴木福など豪華キャストが集結!ありふれた日常に巻き起こる、不思議な笑いに包まれるヒューマンコメディ。3/26~愛知県先行公開、4/2~全国公開。さいとう・たくみ1981年8月22日生まれ。東京都出身。俳優、映画監督、白黒写真家として活躍。主演映画『シン・ウルトラマン』をはじめ、公開作品が目白押し。移動映画館「Cinema bird」の主宰や「Mini Theater Park」の活動も。シャツ¥113,000タンクトップ¥30,000(Ann Demeulemeester/Pred PR TEL:03・5428・6484)パンツとシューズはスタイリスト私物※『anan』2021年3月31日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・Yohei“Yoppy” Yoshida(juice)ヘア&メイク・くどうあき取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2021年03月25日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、第9のテーマ、遠く仰ぎ見て「わたしとは何か」と問う。(前編)をお届けします。■9.遠く仰ぎ見て「わたしとは何か」と問う。(前編)これを書いているのは2021年3月ですが、「旅行」を考えるのがまだまだ難しい状況です。でも、今回のテーマ、星占いでの「第9ハウス」は、「旅と学びと宗教の部屋」なのです。どうしても「旅」を語らないわけにはいきません。いわゆる「コロナ禍」で、私たちは「不要不急の外出を避ける」ことを求められています。「楽しみのための旅行」は、不要不急の最たるものです。少なくとも今の社会で「旅」は、人間が生きていく上で、絶対必要なものではない、とされています。ですが、長い人間の歴史を考えると、「旅=長距離の移動」は、また別の意味合いを持って見えてきます。というのも、私たち「ホモ・サピエンス」は、アフリカに起源を持ち、そこから世界中に広がったのです。祖先の長旅の結果として、私たちは今ある場所に住んでいる、と言えます。もとい、人間がどこで発生してどう拡がったか、という問題には諸説あるようですが、とにかく大陸や海を越える「移動」は起こっていたのです。私たちの祖先が「旅をした」理由は、これまた諸説あるようです。食べものを求めてなのか、気候変動のためなのか、集団同士の闘争・戦争のためなのか、疫病から逃れるためなのか、etc,.とにかく人間はごく古い時代から、山を越え海を渡り、長い長い距離を超えて、今のように世界中に住まうようになりました。もし宇宙人が地球にやってきて、人間を長期的に観察したなら、「旅は人間の習性だ」と考えるでしょう。「フンコロガシはフンをまるめる」のと同じように、「人間は旅をする」のです。なぜ、現代を生きる私たちもまた、旅をするのでしょうか。異文化に触れ、しばしば不自由な思いをし、時には身を危険にさらしても、「どこか知らない世界に行ってみたい」と考えるのは、なぜなのでしょうか。第9ハウスの向かい側は、第3ハウスです。第3ハウスも、「旅と学び」がテーマになっています。ただ、第3ハウスはコミュニケーションやショートトリップなど、比較的「近距離・身近」な世界間の移動を担います。それに対して第9ハウスの移動は、宇宙旅行まで管轄するような、ごく遠くまでの旅です。第3ハウスの記事()で、私は大阪大学の仲野先生へのインタビューのエピソードをご紹介しました。「なぜ学ぶのか」「なぜ旅をするのか」という疑問に、仲野先生は「知ることが楽しいから」と応えられたのですが、さらに私が執拗に聞いていったとき、こう仰いました。「自分が生きてる世界を知りたい、っていうことでしょうね。世の中ってどんなもんか知りたい。好奇心でしょうね。それは、自分というものがどういうものが知りたい、ということでもあると思います。納得して死んでいきたい。」私たちは「自分がなんなのか」を知るために、常に外界に答えを求めます。自分が「何と同じ」で、「何と違う」か。その情報を集めることで、次第に「自分」の像をつくっていきます。友だちと遊ぶとき、しきりに「○○ちゃんと同じ!」「○○ちゃんは違う」というふうに、自分と他人の一致/相違点を探していく幼児をよく見かけます。親と自分が似ていることを無意識に確認し、そこで見つけた特徴が、自分のアイデンティティに組み込まれます。一方、親と全く違う性質を見つけたら、それもまた、自分自身の個性としてアイデンティティの部品となります。ある集団の中で「自分だけ違う」ことを痛烈に恐れるのは、大人になってからも続く傾向ではないかと思います。一方で「自分探し」をするために、あえてハデな格好をしてみたり、際立った行動を取ってみたりする人もいます。帰属意識と、差異を見いだして独立しようとする気持ち。その両者が複雑に絡み合って、「自分はこういう存在だ」という思いが形成されます。「自分がなんなのか」を知るためには、私たちは常に外部にコンタクトを取らねばなりません。よその家に遊びに行って初めて「自分の家とは違う文化」に出会います。自分が住む地域を離れて少し離れた場所に出かけたとき、新しい方言に出会い、自分の話し言葉の特殊性に驚かされます。さらに遠く海外に出ると、自分が日本人であるということを発見します。人類が宇宙旅行を夢見、宇宙人を探しに出かけたいと考えているのは、自分がどんな宇宙人と同じで、どんな宇宙人と違うかを知りたいからではないかと思います。つまり、「人間とは何か」が知りたいのです。今は地球上の動物との比較でしかわかりませんが、「他の星」の知的生命体と人間を比べたら、「人間ってこうなのか!」と、その時初めてわかることがあるはずです。私たちには「自分が誰かを知りたい」という願いがあります。「自分が何者なのか」がよくわからないとき、私たちはそれを必死に探そうとするだろうと思います。たとえば、親を「知る権利」ということが、昨今問題になっています。自分の産みの親が知りたい、という切なる思いは、否定できるものではないように思われます。第9ハウスのテーマに「宗教」があります。古い時代、庶民が旅に出る理由として、ごく一般的なのが宗教的な「巡礼の旅」でした。これだけでも、宗教と旅が密接に結びつくのは納得できます。さらに、いくつかの宗教は「人間とは何か」「わたしとは何か」に、ある程度の答えを与えてくれます。世界の創造神話にはじまり、その神を信仰する者だということ自体が「アイデンティティ」になり得るのです。「クリスチャン」「ムスリム」などの呼称が、即「わたしは何者か」という問いへの、ひとつの答えになります。遠く高い知恵に触れて、地上の自分のなんたるかを知る、ということは、「宇宙人に出会って、人間とは何かを(より深く)知る」ということと、わずかに通じるものがあるような気もします。……後編へ続きます。>>次回もお楽しみに(2021年4月25日更新)
2021年03月25日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。前回に引き続き、第8のテーマ、自分の人生は「自分だけのもの」なのか。(後編)をお届けします。■8.自分の人生は「自分だけのもの」なのか。(後編)必要なものを、必要なだけ受けとる。リスクは最低限に抑える。いつも冷静に、自分の欲望に振り回されることなく、自分の損得をきちんと考えて行動する。こうした態度は確かに、大人として望ましい生き方です。ただ、ここには、ある視点が欠けています。それは、人間を生かしている「生命力」の視点です。幼い子が力の限り、長い時間泣き叫びます。じっとしていることができず、常に走り回っている子供がいます。若いときは何でも大笑いし、大興奮し、妄想を膨らませ、バカなことをたくさんしでかします。大人になってからも突如、自分の燃えるような衝動を抑えられない瞬間が訪れます。損をすると半ばわかっているのに自分の全てを賭けてしまう人がいます。ちょっとした好奇心から、違法なものに手を出してしまう人がいます。愛したものにのめり込み、没頭し、耽溺し、おぼれこんで生活が破綻する人もいます。明日早起きしなければならないとわかっているのに、深夜になってもゲームをやめられない、本を閉じられない、ドラマを見ずにいられない、といった経験に、心当たりはないでしょうか。カッとなって怒鳴り散らして後悔したり、勢いで告白してやっぱり後悔したり、職場で号泣して後悔したり、上司を殴りつけて後悔したり、といったことは、珍しいことではありますが、現実問題「よく見る光景」です。こんなふうに、私たちは自分で思う以上に、限りなく激しいエネルギーを生きています。若いときほどそれはむきだしに表れます。一方、大人になってうまく制御できるようになったと思えた瞬間、びっくりするような内なる荒波に飲み込まれてしまうことも、よくあるのです。人生の「出入り口」のリスクの問題は、私たちのこうした「生命力」に直結しています。なぜなら、外界との「出入り」が発生するのは、私たちが生きているためだからです。死んだら、呼吸も、食事も、すべての「出入り」が止まります。私たちは冷たくなり、もう、エネルギーの激しい燃焼と、それにともなう「出入り」は起こらないのです。もとい、人生にはもうひとつの「出口」があります。それは「出産・育児」です。自分の生命力は、自分という個体の中ではかならず終わりますが、新しい人間に燃え移って、継承されていきます。一人の人の人生から、もう一つ別の新しい人生が「放出される」のです。子供を生み育てることもまた、大きなリスクを引き受ける営為です。でも、私たちの内なる激しい生命力は、そのリスクを負って、命を次世代につなげていきます。こうして考えてみると、「幸福」とは、かなり複雑なものであることに気づかされます。というのも、多くの人が「しあわせになりたい」と願うとき、最初に念頭に置くのは、自分自身の幸福であるはずです。ですが、「自分の幸福とは何か」を考えていくと次第に、愛する人や子供の幸福が最大の条件となることは、珍しくありません。さらに、「幸福とは何か?」という問いの答えが「苦しみや悲しみが訪れないこと」となる場合もあります。これは、ここまで長々と述べてきた「ゲートの開閉」の問題です。喜びやゆたかさが私たちの生活に入ってくるとき、責任や義務、罪悪感などが一緒に流れ込んでしまうことも、よくあります。幸福は、自分一人だけの世界では、完結しないのです。私たちの人生は、常にいくつもの「出入り口・ゲート」によって、外界と繋がっています。ゆえに、私たち自身の幸福を考えるときはいつも、その出入り口から出入りするものに考えが及ぶのです。出入りするものは、完全にはコントロールできず、出入りの際には常にリスクが伴います。そのリスクが現実のものとなったとき、多くの人が自分を責めますし、他人が自分を責めてくることもあります。でも本当は、それを「責める」ことは、ナンセンスなのです。ゲートの開け閉めを失敗して、受け入れるべきではないものを受け入れてしまう経験を、ほとんど全ての人が持っているはずです。一方、ゲートの開け閉めの賭けに運良く勝っただけなのに、「自分は自力で成功したのだ」と信じ切っている人は、少なくありません。時限爆弾の青い線と赤い線のどちらを切るか、ノーヒントで決めなければならないような瞬間を、私たちは人生の中で、けっこうしばしば、経験しているのです。そこで爆弾をバクハツさせてしまったとして、その人の責任を問えるでしょうか。法的にはもちろん、そこがしばしば、問われます。裁判の場では、それこそが「争点」になります。でも、私たちが自分個人としての人生や幸福を考える場合は、どうでしょうか。あるいは、自分にとってごく大切な人の人生について考えるときは、どうでしょうか。かけがえのない大切な人が、赤か青か、間違ったほうを切ってしまったなら、私たちは基本的に、全力で相手をサポートしようと思うはずです。自分もまた、同じ目に遭わないとも限らないことが、わかるからです。幸福がもし、人間の心の中に生まれるものだとするなら、私たちが幸福になるにはまず、「ゲートの開け閉めの失敗について、自他を責めるのをやめる」ことが必要なのかもしれません。人生には、誰のせいでもないことが、たくさんあります。新型コロナウイルスに感染した人を責めるのがナンセンスであるのと同じように、そこで犯人捜しをするのは、無意味なのです。もちろん、たくさんの警告を受けながらも「自分だけは大丈夫」「このくらいは大丈夫だろう」といった無根拠な自信で行動し、感染してしまった人々に、医療従事者の方々などが苛立ちを感じるのは当然だと思います。ただ、失敗は誰にもあります。それをどのように反省し、他の人々への教訓とするかは、また別の問題と言えるでしょう。ひとつだけたしかなのは、「リスク管理」と、「失敗した人を直接的に非難する」こととは、別のことだという点です。世の中には、取り返しのつかない失敗というものも、存在します。人間は、そういう失敗を「する」のです。「絶対にやってはならない!」と声を上げるのも大切ですが、「そもそも、人間とは、そういうことをする生き物なのだ」というところから思考を始めるほうが、近道なのではないかと思うのです。いいことも悪いことも「誰のせいでもなく」起こります。そのことを引き受けてどう生きるか、ということが、第8ハウスの幸福のテーマなのではないかと、私は思っています。>>次回もお楽しみに(2021年3月25日更新)
2021年02月25日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」が11月から連載再開! 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、第8のテーマ、自分の人生は「自分だけのもの」なのか。(前編)をお届けします。■8.自分の人生は「自分だけのもの」なのか。(前編)人間のからだには様々な「門」「出入り口」があります。口や鼻の穴、目や耳、汗腺や尿道、肛門、膣など、私たちの身体にはたくさんの入り口や出口があって、外界と常になにかしら、やりとりしています。この「口」がふさがってしまうと、命が危険にさらされます。それに似て、生活・人生にも、様々な出入り口があります。たとえば「がま口」がそうです。お金が入ってくる口と、出て行く口です。性交によって「他者を受け入れる」ことも「ゲート」のテーマです。「入学」「入門」「入居」など、どこかに自分を丸ごと預けるような「入り口」もあります。一方、古来「脱出」「出奔」「脱獄」「家出」など、穏やかでない「出口」の使い方もあります。「コロナ禍」で私たちは、マスクで口を塞ぎ、ウイルスの出入りに常に気を配る状態になりました。出口や入り口は、出入りしてほしくないものが出入りしてしまう危険をはらんでいます。しっかり閉めておかなければ、望ましくないものが入ってきますし、中からどんどん大事なものが流出してしまう場合もあります。とはいえ、閉めっぱなしでは使えないのです。どんなにマスクをして気をつけていても、食事をするときには、マスクを外さなければなりません。マスク自体、呼気と吸気を通すように作られていなければ、私たちは窒息死してしまいます。星占いで用いる第8ハウスは、ホロスコープの「出入り口」のような場所です。その対岸の第2ハウスもまた、ゲートです。実際、古く第2ハウスは「ハデスの門」などと呼ばれました。金庫も財布もきちんと閉めておかなければなりませんが、開かなければ用をなしません。厳重に管理されなければならない「ゲート」のイメージは、古くから星占いの世界に刻み込まれていたようです。私たちの人生は、外界に向かって開かれなければなりません。でも、無防備に開かれっぱなしの状態では、容易に傷つけられ、大切なものを奪われてしまいます。人生の玄関、人生の裏口、人生のがま口。こうしたものを、危機感をもって管理する姿勢を、誰もが持っています。ただ、その危機感の「強弱」は、人によって振り幅が大きいものでもあります。警戒心の強い人もいれば、ユルユルの人もいるのです。また、経験によって、その管理運用の方針は大きく変わります。たとえば、子供の頃の経済的な環境は、大人になってからのその人の経済活動を大きく左右します。性的な問題で傷を負わされた人は、その後長く、「ゲートを閉ざした状態」になることは珍しくありません。外界に向かってデリケートな部分を「ひらいた」とき、私たちは傷を負うリスクを引き受けることになります。そして、実際に、傷を負ってしまうことがあるのです。これは、若いうちだけでなく、いくつになっても起こりえます。ゲートから何が入ってきて、何が出て行くのか。私たちは、ゲートの開け閉めだけはある程度自分でできますが、「門をたたいてくる相手」を、管理することはできません。どんな人に愛を告白されるのか、いつどんな人がオレオレ詐欺の電話をかけてくるのか、自分を口説いている相手は本気なのか遊びなのか、そうしたことを「コントロール」することはできないのです。「何が来るか」ということ自体は、制御不能なのです。私たちにできることはただ、「ゲートを開くかどうか」の判断だけです。オレオレ詐欺の被害に遭った人や、性犯罪の被害者などに「警戒が足りなかった」「やられるほうが悪い」という言葉を投げかける人がいます。「自分さえしっかりしていれば大丈夫」「他の人が引っかかっても、自分は冷静で賢いから、決して引っかからない」と考える人は、驚くほどたくさんいます。でも現実には、そうではありません。人生の「ゲート」を自ら開くとき、私たちは一様にリスクを負うのです。そして、人生の「ゲート」を開かないときも、私たちは人生のチャンスを逃し、ひとりぼっちで苦しみながら生きることになるリスクを負うのです。リスクは、どちらにも存在します。「ノーリスク」で生きることはできないのです。第8ハウスから「幸福」を考えたとき、まず「リスク」というテーマが浮かびます。自分の人生に何を容れ、何を拒絶するか、という判断がそこにあるからです。たとえば、親族からの莫大な遺産を、あえて「受けとらない」という判断をする人がいます。全額を寄付したり、誰かに譲ったりする人は、少なくありません。「受けとることによる、なんらかのリスク」を回避するための判断だったのでしょう。厳しい親の言うことを聞いて、恋愛を一切拒否して育ち、大人になった人がいます。既に十分いい大人になってしまってから、この人は親に「早く結婚しなさい」と言われ、激しい戸惑いと怒りを感じたそうです。一切のリスクを回避するために、「ゲート」を完全に閉ざして生きてきたため、それをどのように開けばいいのか、わからなくなってしまった、ということなのだと思います。ゲートの開き方は、経験によって学び取られなければならないのです。一方、育った環境からの影響で、自尊心が非常に低く、「何でも受け入れてしまう」という人もいます。人からの「求め」や人からの褒め言葉を、渇いた人が塩水を飲むように、ずっとごくごく飲み続けてしまうのです。渇きはおさまらず、心には痛みが蓄積していきます。ゲートが開きっぱなしで、「受け入れることのリスク」が一切回避されないまま、傷つき続けてしまう人は、決して少なくありません。……後編へ続きます。>>次回もお楽しみに(2021年2月25日更新)
2021年01月25日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。前回に引き続き、第7のテーマ「パートナーシップ」と幸福。(後編)をお届けします。▼ 7.「パートナーシップ」と幸福。(前編)はこちら■7.「パートナーシップ」と幸福。(後編)「私は結婚に向いていない」「結婚に興味がない」と言いつつ占いを求める人の言う「結婚」は、「世間的に言う結婚」のことだろうと思います。「世の中一般にイメージされるような『結婚』」「保険やハウスメーカーのCMに出てくるような、ステレオタイプの『結婚』とその役割概念」に、「興味がない」のでしょう。「自分に何らかの形で『合う』と思える誰かと、人生の一部を共有して、助け合って生きていく」ということなら、もしかしたら、「興味がある」と感じられるかもしれません。心の片隅にそうした関心、あるいは仮説があるからこそ、こうしたご質問を寄せられたのではないかと思うのです。もちろん、全ての方がそうだというわけではないと思います。ご相談にはそれぞれ、共通する部分がある一方で、まったく誰のものとも重ならない、とても深いものが含まれているからです。たとえば「同性愛でなくとも同性同士で結婚できる世の中になるべきだ」という考え方があります。これは、結婚制度というものを考える上で、とても大事な発想だと思います。パートナーシップとは、ただ、人が人と、協力し合って生きていくことです。そのことに、部外者が何の意見をはさめるものでしょうか。パートナーシップは、「創造」されねばならないのです。どこかにあるテンプレートに、無自覚に自分をはめ込むような「結婚」は、危険なのです。サイズも見ず、試着もせずに、かたい革靴を買うようなものです。パートナーを得ても、ちっとも幸福になれない人もいます。いわゆる「モラハラ」や「DV」「ワンオペ育児」など、パートナーによって不幸になる人も、たくさんいます。その一方で、パートナーと生きていることがなにより幸福だと感じる人もいます。この違いは、どこにあるのでしょうか。パートナーシップを結ぶことで幸福になるには、おそらく、いくつかの条件が必要なのだろうと思います。そして、その条件もまた、全ての人に当てはまるというものではないでしょう。「誰にでもぴったり合う靴」が存在しないのと同じです。ただ、こんなことを私は想定します。パートナーシップによって幸福になる条件のひとつ、それは、お互いの関係の中で、「缶詰が開く」体験があることです。人の心の中には、固く閉じている場所がたくさんあります。でも、閉じた場所の中に格納されたものは、そのままでは成長しないのです。ナカミが腐敗して膨張し、どうにもならなくなることもあります。そして、その「閉ざされた場所」「缶詰」を、一人で開けることは、なかなか難しいのです。ある人と出会い、生きる時間を共有する中で、その「缶詰」のようなものが開きます。中にはそもそも「隠しておきたかったもの」「触れたくなかったもの」が入っているので、ちょっと困った事態になる場合も、よくあります。自分一人では状況を収拾できず、出会えたその人に手をかしてもらうことになります。そのとき、幸福に向かうためのパートナーシップが結ばれます。白雪姫のガラスの棺が壊れる瞬間、鉢かづき姫のかぶった鉢が壊れる瞬間、シンデレラの片方の靴が脱げてしまう瞬間などは、まさに、「缶詰が開く」瞬間です。これらは初潮や破瓜のメタファーだと解釈されることも多いようです。でも、それ以外にも「バランスが崩れる」「缶詰がふくれてはじける」瞬間は、人生の中でたくさんあります。私たちが成長を重ね、他者と巡り会ったとき、なんらかのきっかけで、心の中で閉ざされていた部分が開かれます。それは一見、トラブルのように見えることもしばしばです。ですがその瞬間にこそ、奇跡のような「関わり」が生じ、新しい人格と関係性が生まれ出すのです。こうした体験は、人生の中でたった一度のことではなく、何度も繰り返されていくことなのではないでしょうか。「美女と野獣」で野獣の顔から王子の顔に変わる瞬間や、おやゆび姫が死にそうなツバメを介抱するくだりなどは、「一人では収拾できなくなった状況を、助けてもらう」体験に重なります。内なる弱さや醜さが現れ出ても、それに向き合ってくれる「誰か」が現れたとき、私たちは相手を初めて、「もう一つの自分の生命」として認識し始めるものなのかもしれません。そんなことは怖くてできない、と思われるでしょうか。でも、時々「心の機が熟す」と、そんなことが自然に起こる場合も、少なくないようです。>>次回もお楽しみに(2021年1月25日更新)
2020年12月25日