女優の中谷美紀が30日、都内で行われた第27回東京国際映画祭のラインナップ発表会に登壇し、映画に対する思いや、同映画祭の思い出などを語った。東京国際映画祭の顔として、主要イベントなどで盛り上げるフェスティバル・ミューズに就任した中谷美紀は、「私自身、一人の映画人である前に、ただの映画のファンです。人生において、苦しい時もいつも映画が私を救ってくれたように思います」と語り、「日常を少しでも彩るような、何か大変なことからエスケープできたり、夢を抱いたり、豊かにするようなツールであってほしいと願っています」と映画に対する思いを伝えた。中谷は、過去に5回、東京国際映画祭に参加。一番の思い出について「19歳の時に初主演させていただいた『BeRLiN』の時に、特別招待作品として呼んでいただいたことが、本当にうれしくて」と振り返った。そして、「いまだにコンペ作品に出演したことがない」と言い、「コンペ作品を持ってレッドカーペットを歩くというのが夢です」と今後の目標を掲げた。また、「映画を愛する者として、日本、東京を愛する者として、何か貢献できれば」とフェスティバル・ミューズとしての意気込みを述べ、「映画人と一般のお客様の交流の場でもあるので、その交流をさらに深めていきたいと思いますし、映画人同士も、国、宗教、人種を越えて、交流の場となったらいいなと心から願っています」と期待。さらに、「公開規模が小さかったり、日本では公開されないような小さな作品にも注目していきたい」と語った。
2014年10月01日第27回東京国際映画祭のラインナップ発表記者会見が30日に東京・港区の虎ノ門ヒルズで行われ、コンペティション部門に出品される15タイトルが発表された。同日、現在公開中のディズニー大ヒット作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のジェームズ・ガン監督が、コンペティション国際審査委員長に就任したことが明らかになった。同映画祭では史上3番目の若さ、さらにハリウッド大作の監督という異例の大抜てき。期間中の発言や審査結果に注目が集まりそうだ。第27回東京国際映画祭・その他の写真本年度のコンペティション部門には、92の国と地域からエントリーされた計1373作品のうち、厳正な予備審査を経た15本が出品。今回から名称が変更された最高賞・東京グランプリ(旧東京サクラグランプリ)を争うことになった。審査委員にはイ・ジェハン(映画監督)、ロバート・ルケティック(映画監督)、エリック・クー(映画監督)、デビー・マクウィリアムズ(キャスティング・ディレクター)、品川ヒロシ(映画監督/芸人)というバラエティ豊かな面々が勢ぞろいする。会見には、日本映画で唯一のコンペ部門出品を果たした『紙の月』を手がけた吉田大八監督と、今年のフェスティバル・ミューズに就任した女優の中谷美紀らが駆けつけ、東京国際映画祭という晴れ舞台への思いを語った。“日本代表”の吉田監督は「勝負ごとは嫌いじゃないので、存分に楽しめそう」と、前作『桐島、部活やめるってよ』に続く快進撃に期待を寄せる。『紙の月』は宮沢りえが7年ぶりに映画主演を果たし、平凡な主婦から横領犯へと転落するヒロインを熱演するサスペンスで、「女優として内面にもっているものを、この映画のためにすべて出し切ってくれた」(吉田監督)と宮沢の女優魂に感服した様子。一方、中谷は「映画人であり、いち映画ファン。映画祭を通して、国境を超えた交流が深まることを心から祈っている」と抱負を語った。第27回東京国際映画祭10月23日(木)から31日(金)まで会場:六本木ヒルズ(港区)、TOHOシネマズ 日本橋(中央区)ほか【コンペティション部門】『1001グラム』ベント・ハーメル監督『来るべき日々』ロマン・グーピル監督『マルセイユ・コネクション』セドリック・ジメネス監督『神様なんかくそくらえ』ジョシュア・サフディ監督、ベニー・サフディ監督『アイス・フォレスト』クラウディオ・ノーチェ監督『メルボルン』ニマ・ジャウィディ監督『ザ・レッスン 授業の代償』クリスティナ・グロゼヴァ監督、ペタル・ヴァルチャノフ監督『マイティ・エンジェル』ヴォイテク・スマルゾフスキ監督『ロス・ホンゴス』オスカル・ルイス・ナビア監督『ナバット』エルチン・ムサオグル監督『紙の月』吉田大八監督『壊れた心』ケビン・デ・ラ・クルス監督『破裂するドリアンの河の記憶』エドモンド・ヨウ監督『草原の実験』アレクサンドル・コット監督『遥かなる家』リー・ルイジン監督取材・文・写真:内田 涼
2014年09月30日ラブホテルを舞台に染谷将太&前田敦子が倦怠期の同棲カップルを演じる、「R15+」指定の話題作『さよなら歌舞伎町』。先日14日に終了した第39回トロント国際映画祭ワールドプレミアで高評価受けた本作が、10月2日(現地時間)より始まる第19回釜山国際映画祭「アジア映画の窓」部門に出品、この度、染谷さん、前田さんを含めたキャストが現地入りすることが明らかになった。一流ホテルマンと周囲に偽るラブホテルの店長・徹(染谷将太)。彼は有名ミュージシャンを目指す沙耶(前田敦子)と同棲しているがちょっぴり倦怠期。ある日、徹は、勤め先の歌舞伎町のラブホテルでいつもの苛立つ1日を過ごすはずだった。そこに集まる年齢も職業も違うさまざまな男と女たち。彼らの人生が鮮やかに激しく交錯したときにあらわれる欲望や寂しさ、そして秘密。徹の人生もまた予期せぬ方へ変わっていく…。メジャーからインディペンデントまで多彩な作品を手掛け、官能的な映像で男女の心の機微をすくい取ってきた廣木隆一が監督を務める本作。主演の徹役には、『TOKYO TRIBE』『神さまの言うとおり』『寄生獣』など次々と話題作に出演する染谷さん。相手役・沙耶を、トップアイドルから本格派女優の道を歩む前田さんが好演する。さらに群像劇を彩るのは脚本の面白さに集結した南果歩、松重豊、大森南朋、村上淳、忍成修吾、田口トモロヲほかキム・ギドク最新作『メビウス』出演の女優イ・ウンウと豪華個性派俳優陣たち。出品が決定した第19回釜山国際映画祭では、2日のオープニングセレモニー/レッドカーペットにて、南果歩、イ・ウンウ、廣木監督が参加、2回目の公式上映には染谷さん、相手役の前田さんが廣木監督とイ・ウンウとともに登壇する予定だ。本年度は浅野忠信&二階堂ふみがタブーの愛憎劇を描き話題となった『私の男』が同部門での出品を決定している。そして今回の映画祭参加に併せて本作の第一弾ビジュアルが解禁。「不器用で愛おしい人々へ―― 新宿 歌舞伎町のラブホテルのある1日。身も心も触れ合う場所で、さまざまな男女の人生が交錯したとき、きっと何かが見えてくる――」というキャッチコピーのもと、自転車に主演の染谷さんと彼女役の前田さんが新宿の街を2人乗りして疾走する姿が。彼らの向かう先に何があるのか?2人が前を向く姿勢に温かみを感じるビジュアルに思いを馳せてみて。『さよなら歌舞伎町』は2015年1月24日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年09月30日10月23日~31日に開催される第27回東京国際映画祭のラインナップ発表会が30日、都内で行われ、コンペティション部門をはじめとする各部門のラインナップが発表された。また、フェスティバル・ミューズに決定した女優の中谷美紀、コンペティション部門日本代表作品『紙の月』の吉田大八監督も登壇した。はじめに、ディレクター・ジェネラルの椎名保氏が「今年は、日頃映画にあまり関心のない方も楽しそうだなと思ってもらえるようなイベントを組むことになりました。一般の方にも楽しんでいただいて、映画祭の認知が高まれば、いい作品が集まって、さらに知名度が上がるのではないかと。このように認知度、知名度を意識しながら運営したい」とあいさつ。続けて、時代を切り開く革新的な映画を世界へ発信し続けてきた映画人の功績を称える"SAMURAI(サムライ)"賞を新設し、初となる今年は「北野武監督とティム・バートン監督」の2人に贈ることを発表した。また、今年の東京国際映画祭の顔として、主要イベントなどで盛り上げるフェスティバル・ミューズが、中谷美紀に決定したことも発表した。その後、中谷本人が登場。「人生において、苦しい時もいつも映画が私を救ってくれたように思います。お忙しい方々の日常を少しでも彩るような、何か大変なことからエスケープできたり、夢を抱いたり、豊かにするようなツールであってほしいと願っています」と映画の持つ力を語り、「映画を愛する者として、日本、東京を愛する者として、何か貢献できればと思っております」と意気込みを伝えた。コンペティション部門では、国際審査員長に、大ヒット公開中の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のジェームズ・ガン監督が決定。そして、日本代表作品『紙の月』をはじめ、セドリック・ジメネス監督の『マルセイユ・コネクション』、浅野忠信主演『壊れた心』など全15作品が発表された。『紙の月』の吉田大八監督も駆けつけ、「勝負事は嫌いじゃないので、自分ごととして映画を楽しめそうでワクワクしています」と心境を語った。コンペティション部門 全15作品『1001グラム』(監督:ベント・ハーメル)ノルウェー=ドイツ=フランス『来るべき日々』(監督:ロマン・グーピル)[フランス]『マルセイユ・コネクション』(監督:セドリック・ジメネス)[フランス=ベルギー]『神様なんかくそくらえ』(監督:ジョシュア・サフディ、ベニー・サフディ)[アメリカ=フランス]『アイス・フォレスト』(監督:クラウディオ・ノーチェ)[イタリア]『メルボルン』(監督:ニマ・ジャウィディ)[イラン]『ザ・レッスン/授業の代償』(監督:クリスティナ・グロゼヴァ、ペタン・ヴァルチャノフ)[ブルガリア=ギリシャ]『マイティ・エンジェル』(監督:ヴァイテク・スマルゾフスキ)[ポーランド]『ロス・ホンゴス』(監督:オスカル・ルイス・ナビア)[コロンビア=フランス=ドイツ=アルゼンチン]『ナバット』(監督:エルチン・ムサオグル)[アゼルバイジャン]『紙の月』(監督:吉田大八)[日本]『破裂するドリアンの河の記憶』(監督:エドモンド・ヨウ)[マレーシア]『遥かなる家』(監督:リー・ルイジン)[中国]『壊れた心』(監督:ケヴィン・デ・ラ・クルス)[フィリピン=ドイツ]『草原の実験』(監督:アレクサンドル・コット)[ロシア]
2014年09月30日第27回東京国際映画祭のラインナップ発表会見が9月30日(火)、東京・港区の虎ノ門ヒルズで行われ、今年のフェスティバル・ミューズに中谷美紀が就任。また、コンペティション部門の審査委員に映画監督としても活動する芸人・品川ヒロシが選ばれたと発表された。『ゼロの焦点』など過去に出演した数作品が特別招待された中谷さんは、「19歳のときに初めて主演した『BeRLiN』を、(当時、同映画祭のメイン会場だった)渋谷Bunkamuraのオーチャードホールで上映していただき、とても嬉しかった思い出がある。いつかはコンペティション作品をもって、レッドカーペットを歩くのが夢ですね」と東京国際映画祭という舞台に、強い思い入れ。自身も熱心な映画ファンとして知られるだけに、「映画祭を通して、映画人とお客様、さらに国境を超えた映画人同士の交流が深まることを心から祈っている」と映画祭を彩るフェスティバル・ミューズとしての抱負を熱く語っていた。会見ではコンペティション部門に出品される15タイトルも発表され、 邦画で唯一のコンペ部門出品を果たした『紙の月』を手がけた吉田大八監督が出席。前作『桐島、部活やめるってよ』で映画賞を席巻しており、「勝負ごとは嫌いじゃない。存分に楽しめそう」と“日本代表”として武者震いが止まらない様子だ。女優の宮沢りえが、平凡な主婦から横領犯へと転落するヒロインを熱演し、約7年ぶりの映画主演を果たした『紙の月』。吉田監督は「女優として内面にもっているものを、この映画のためにすべて出し切ってくれた」と宮沢さんに感謝の意を表し、「女性とお金という切り口から、社会に切り込んでいけたらと思った。予想不可能な原作を読み、これは他人には映画化されたくないと思った」と自信を示した。今年のコンペティション部門は92の国と地域から、計1373作品がエントリー!その中から厳正な予備審査を経た15本が上映され、最高賞・東京グランプリ(東京サクラグランプリから名称変更)を争う。最新作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』が世界的大ヒットを記録中のジェームズ・ガン監督が、史上3番目の若さでコンペティション国際審査委員長に就任したほか、審査委員はイ・ジェハン(映画監督)、ロバート・ルケティック(映画監督)、エリック・クー(映画監督)、デビー・マクウィリアムズ(キャスティング・ディレクター)、品川ヒロシ(映画監督/芸人)とバラエティ豊かな面々が勢ぞろい。また、比類なき感性を武器に“サムライ”のごとく、革新的な映画を世界に発信し続ける映画人の功績をたたえる「SAMURAI(サムライ)」賞が新設され、第1回受賞者として、北野武(映画監督)、ティム・バートン(映画監督)に同賞が贈られることが決定した。第27回東京国際映画祭は10月23日(木)~31日(金)、六本木ヒルズ、TOHOシネマズ日本橋ほかで開催。【コンペティション】・『1001グラム』(監督ベント・ハーメル)ノルウェー=ドイツ=フランス合作・『来るべき日々』(監督ロマン・グーピル)フランス・『マルセイユ・コネクション』(監督セドリック・ジメネス)フランス=ベルギー合作・『神様なんかくそくらえ』(監督ジョシュア・サフディ、ベニー・サフディ)アメリカ=フランス合作・『アイス・フォレスト』(監督クラウディオ・ノーチェ)イタリア・『メルボルン』(監督ニマ・ジャウィディ)イラン・『ザ・レッスン 授業の代償』(監督クリスティナ・グロゼヴァ、ペタル・ヴァルチャノフ)ブルガリア=ギリシャ合作・『マイティ・エンジェル』(監督ヴォイテク・スマルゾフスキ)ポーランド・『ロス・ホンゴス』(監督オスカル・ルイス・ナビア)コロンビア=フランス=ドイツ=アルゼンチン・『ナバット』(監督エルチン・ムサオグル)アゼルバイジャン・『紙の月』(監督吉田大八)日本・『壊れた心』(監督ケビン・デ・ラ・クルス)フィリピン=ドイツ・『破裂するドリアンの河の記憶』(監督エドモンド・ヨウ)マレーシア・『草原の実験』(監督アレクサンドル・コット)ロシア・『遥かなる家』(監督リー・ルイジン)中国【特別招待作品】・『ベイマックス』(監督ドン・ホール、クリス・ウィリアムズ)アメリカ*オープニング・『寄生獣』(監督山崎貴)日本*クロージング・『THE NEXT GENERATIONパトレイバー エピソード 10:暴走!赤いレイバー』(監督田口清隆)日本・『天才スピヴェット』(監督ジャン=ピエール・ジュネ)フランス・カナダ合作・『サンバ』(監督エリック・トレダノ)フランス・『デビルズ・ノット』(監督アトム・エゴヤン)アメリカ・『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』(監督犬童一心)日本・『くるみ割り人形』(監督増田セバスチャン)日本・『シェフ三ツ星フードトラック始めました』(監督ジョン・ファブロー)アメリカ・『GARM WARS The Last Druid』(監督押井守)日本・カナダ合作・『ザ・レイド GOKUDO』(監督ギャレス・エバンス)インドネシア・『救いたい』(監督神山征二郎)日本・『花宵道中』(監督豊島圭介)日本・『チェイス!』(監督ビジャイ・クリシュナ・アーチャールヤ)インド・『アップルシード アルファ』(監督荒牧伸志)日本・アメリカ合作・『劇場版「進撃の巨人」前編紅蓮の弓矢』(監督荒木哲郎)日本・『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』(監督パトリック・ヒューズ)アメリカ・『もしも建物が話せたら』(監督ビム・ベンダース、ミハエル・グラウガー、マイケル・マドセン、ロバート・レッドフォード、マルグレート・オリン)ドイツ・デンマーク・ノルウェー・オーストリア・フランス・アメリカ・日本合作・『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス 50年の挑戦』(監督マーティン・スコセッシ、デビッド・テデスキ)アメリカ・イギリス・日本合作・『「ティム・バートンの世界」×第 27 回東京国際映画祭 提携企画「ビッグ・アイズ」スペシャル・プレゼンテーション』(監督ティム・バートン)アメリカ・『「百日紅(仮題)」スペシャル・プレゼンテーション』(監督原恵一)日本(text:cinemacafe.net)
2014年09月30日トロント映画祭が現地時間4日に開幕した。秋から冬にかけて北米公開される秀作ドラマが集まることで知られるこの映画祭では、今年も数多くの話題作が上映される。その他の情報注目されている作品のひとつは、ベネディクト・カンバーバッチ主演の『The Imitation Game』。先週末のテリュライド映画祭で上映され、“オスカー候補入り間違いなし”と絶賛を受けた作品だ。第二次世界大戦中、ナチの暗号を解こうと尽力する数学者(カンバーバッチ)を主人公にしたドラマで、共演はキーラ・ナイトレイ。やはりテリュライドで高い評価を受けた『Wild』は、母の死の後、ひとりで徒歩の旅に出る女性の物語。『ダラス・バイヤーズクラブ』でマシュー・マコノヒーをオスカーに導いたジャン=マルク・ヴァレが監督することもあり、主演のリース・ウィザスプーンにオスカー候補入りの可能性がささやかれている。また、ジェイク・ギレンホールが約13キロも体重を落として挑んだ『Nightcrawler』も必見といわれている作品だ。カンヌ映画祭でプレミアされたベネット・ミラー監督の『Foxcatcher』、サンダンス、カンヌで好評を得た『Whiplash』もトロントでオスカーに向けての勢いをさらに増そうとする。トロント映画祭は、カンヌ、ベルリン、ベネチアなどと違い、審査員を置かず、観客が投票して賞を決めるシステム。過去に『スラムドッグ$ミリオネア』『英国王のスピーチ』『それでも夜は明ける』などが、トロントの観客賞ではずみをつけ、最終的にオスカーも受賞している。文:猿渡由紀
2014年09月05日第11回を迎えた“SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2014”は『約束のマッターホルン』が最優秀作品賞に輝き、27日に閉幕した。開催を通じて感じたのは、長編部門にノミネートされた海外作品のレベルの高さ。中でも映画に関して日本ではあまり馴染みのない国の新人監督たちの豊かな才能と世界を見つめる鋭い眼が印象に残った。その他の写真惜しくも受賞を逃したが『青、そして少しだけピンク』は同性愛者でありながら息子を持つ父である男性と彼を取り巻く人々の人間模様を描いたドラマ。手掛けたベネズエラのミゲル・フェラーリ監督は「中南米の多くの国でまだ根強く残るゲイや同性愛への偏見を少しでも変えたかった」とのこと。その想いは届きベネズエラでは異例のロングランヒットになったそうだ。同じく受賞を逃したがセルビアのミロシュ・プシッチ監督が手掛けた『帰郷』も印象深い1作。若者の海外流出、村の過疎化といった自国の問題から今の世界で起こりつつある事象につなげる視点が鋭い。監督は「権力を持つ者ではなく、名もなき人々の視点に立って物事を見つめていきたい。ケン・ローチ監督のような社会にコミットした作品を今後も目指したい」と語る。一方、脚本賞を受賞した『彼の見つめる先に』はブラジルのダニエル・ヒベイロ監督が10代の高校生の初々しい恋を見事なストーリーテリングで描き出す。「自分が目指すのは世界の人々の心に響く普遍的な作品」と語る彼は過去に発表した短編2作が国際映画祭で100以上の受賞を重ねた才人。今後の動向が注目される。また、『ラブ・ミー』は今混迷の中にあるウクライナから届いた。トルコの男性とウクライナ人の女性の愛の物語は、トルコとウクライナとロシアという国同士の力関係までが見えるほど深い。オリーナ・ヤーショバプロデューサーは「ソ連邦の崩壊後、ウクライナではほぼ映画製作がストップした。自国を語る映画がないことほど不幸なことはない。厳しい状況は続くが、あきらめずにウクライナでの映画製作を模索していきたい」と語る。ここに上げた作品の国の映画製作状況は決して恵まれていない。その中にあって監督たちは世界の人々に届く普遍性のある作品へと仕上げている。この彼らの確かなビジョンとクリエイター力を見た審査委員長の新藤次郎氏は、日本の3作品に対して敢えて苦言を呈した。今年の本映画祭が、映画大国以外にも存在する世界の新たな才能に出会う機会になったことは間違いない。取材・文・写真:水上賢治
2014年07月30日ジャンル映画の祭典「第18回プチョン国際ファンタスティック映画祭(略称:PiFan)」が韓国・富川(プチョン)市で17日(現地時間)に開幕した。開幕式直然に雨が降り出すというあいにくの天気となったが、レッドカーペットには今年の受賞者であるヒョンビン、ソン・イェジン、キム・ウビン、チョ・ジヌン、映画祭の広報大使“PiFanレディ”を務めるシム・ウンギョンを始め、アン・ソンギ、カン・ハヌル、チョン・ユミ、キム・コッピら多くのスターや監督が登場。日本からも『円卓 ~こっこ、ひと夏のイマジン~』の行貞勲監督や、『ある優しき殺人者の記録』の白石晃士監督、葵つかさらが参加した。開幕式の司会は俳優シン・ヒョンジュンと女優イ・ユンナが務めた。時代劇に初挑戦した『逆鱗』のヒットで「プロデューサーズ・チョイス賞」を受賞したヒョンビンは、「これから多くのプロデューサーの方と仕事ができるように、そして様々な作品で観客の皆さんにお会いできるように頑張りたいと思います」と挨拶。『サニー 永遠の仲間たち』で注目を集め、今年『怪しい彼女』で20歳に若返ってしまう老女を熱演したシム・ウンギョンは、開幕の祝辞を述べようとして、緊張のあまり言葉に詰まらせるという初々しさを見せていた。PiFanではアクション、ホラー、コメディなどジャンル映画を中心に、世界48か国210本の作品が上映され、『ゴジラ』特集や、多くのイベント、舞台挨拶が予定されている。映画祭会場の最寄り駅である富川市庁駅まで、ソウル中心部からは地下鉄7号線で約1時間。「第18回プチョン国際ファンタスティック映画祭」は7月27日(現地時間)まで開催。(photo / text:Ayako Ishizu)
2014年07月22日沖縄・宜野湾市で開催中の「第6回沖縄国際映画祭」。ビーチにて毎年恒例の「ちゅらイイ GIRLS UP!ステージ」が開催され、ダレノガレ明美や「テラスハウス」でお馴染みの今井華などがランウェイに登場し、今年春夏の最新トレンドを着こなした。この日、「ちゅらイイ GIRLS UP! ステージ」の最初にランウェイを歩いたのはダレノガレさん。渡辺直美がプロデュースするブランド「PUNYUS(プニュズ)」の服に身をつつみピンクで統一。続いて「東京ガールズコレクション」でも活躍する人気モデル秋元梢や玉城ティナ、カロリナなどがランウェイを歩くなか「ハリセンボン」近藤春菜&箕輪はるか、「森三中」黒沢かずこ、そして司会を務める「ピース」綾部祐二&又吉直樹が登場し、会場は笑いに包まれた。続いてゆるきゃらと登場した今井さんは今回が初の沖縄。感想を求められると「沖縄の“バイブス”が高くて、ギャルもギャル男もみんなイケイケで最高!」と興奮。さらに今年は、日本の“KAWAii”を世界へ発信している「ASOBI SYSTEM」とのコラボレーション企画として「OKINAWA KAWAiiステージ」も行われ原宿人気モデルEVA、武智志穂、三戸なつめなどが参加。「ジャルジャル」、「ロバート」、「ウーマンラッシュアワー」らと一緒にランウェイを歩いた。芸人たちと歩くランウェイは決めポーズが肝心だが、「ロバート」秋山竜次は体モノマネで梅宮辰夫に変身。モデルとの息が合ったポーズを披露していた。ほかにも沖縄でよく着られているかりゆしウェアをテーマにした「かりゆしCOLLECTION」やリゾートファッションをテーマにした「RESORT COLLECTION」など夏を感じさせるファッションショーとなった。また今回はレディー・ガガのヘアメイクを担当する経験をもつ原宿を代表するカリスマ美容師・奈良裕也による即興ヘア&メイクや、お笑いライブのほか、天使過ぎるアイドル・橋本環奈が所属する「Rev. from DVL」や、モデルとしても活躍の近藤夏子、そして絶大な人気を誇る「NMB48」のライブが行われオールスタンディングで盛り上がりを見せていた。(text:cinemacafe.net)
2014年03月24日沖縄・宜野湾市で開催中の「第6回沖縄国際映画祭」。3月21日(金・祝)にビーチにてレッドカーペット・イベントが行われ、よしもと芸人を始め、小西真奈美、水沢アリー、「NMB48」などが登場し53,000人の観客を沸かせた。「Laugh & Peace」をテーマとして、これまで5回にわたり行われてきた「沖縄国際映画祭」。6回目となる今年は「島ぜんぶでお~きなこと!」を新たな合言葉に、開催場所を全島に広げ、レッドカーペットも2日間にわたって行われる。1日目は冷たい風が吹く中でのレッドカーペット・イベントとなったが、開始前からすでに観客の熱気が。まずは毎年恒例の沖縄舞踊のエイサーでスタート。最初に登場したのはオープニングの司会を務める今田耕司とアナウンサーの木佐彩子。それに続き、芸人や俳優がと登場するなかペールカラーのミニ丈のワンピースで美脚を披露する水沢さんは菊地亜美と一緒に「嬉しい! 超楽しい!」と興奮気味。続いて「パンサー」の3人が登場すると、観客から黄色い大歓声が!先日発表された今年の「よしもと男前ランキング」で2位についた「パンサー」向井慧は「レッドカーペットでこんなにたくさんの人たちの前で歩くことができて、感謝の気持ちでいっぱい」と笑顔で応えた。そして品川ヒロシ監督作『サンブンノイチ』に出演する哀川翔は、貫録たっぷりに登場。報道陣につかまりなかなか前に進めない哀川さんに、品川さんは「翔さん早く!」と声をかける一幕も。さらに「NMB48」のメンバーが登場し、会場の盛り上がりはMAXに。小笠原茉由は「サイコーです!」とコメントし、手を振る沿道のファンのもとに駆け寄って声掛けするなどファン・サービスもたっぷりだった。終盤に近づくと、豪華俳優陣が続々と登場。鉄拳のパラパラ漫画を実写映画化した『振り子』からはブラックスーツでクラシックにまとめた中村獅童やホワイトのロングドレスに身を包んだ小西真奈美らがレッドカーペットを歩いた。その後、『円卓』に出演の芦田愛菜が行定勲監督と一緒に登場。この日は白とピンクのノースリーブのワンピースでヘッドアクセサリーを着けドレスアップ!「かわいいー!」との沿道の声に、「ちょっと緊張してます」と語りながら「ノースリーブなので少し寒いです」と話した。最後は、ベン・スティラーの監督作『LIFE!』の日本語吹き替え版を担当した「ナインティナイン」の岡村隆史。「ふと横を見たら、この寒さで芦田愛菜ちゃんがブルブル震えてました。さすがに『毛布毛布!』って言いましたよ」と話し、ファンと交流しながら歩いた。23日(日)には沖縄・那覇国際通りにてレッドカーペットが行われる。(text:cinemacafe.net)
2014年03月22日盛況のうちに幕を閉じた「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」において、各賞を受賞したコンペ出品作品と並び、センセーションを巻き起こしたのがフォアキャスト部門で上映された『瘡蓋譚 -カサブタタン-』。監督の上野遼平はなんと、現役の“高校生”である。『瘡蓋譚』は39分のショートフィルム。妻の傷口にできたカサブタをある夜、夫は妻が寝ている間に衝動的にはがして食べてしまう。夫は罪悪感を感じつつも妻のカサブタを食べ続け、やがて妻もそれに気づくが、彼女は夫の期待に応えることに快楽を覚え始めるという、シュールかつエロティックな世界が展開する。上野監督は1996年生まれの現役高校生。奈良在住で、同じく奈良を拠点に世界的な活躍を見せる河瀬直美監督(『萌の朱雀』『殯の森』)のワークショップで学び、本作も河瀬監督のプロデュースで完成した。本作について、上野監督は「高1のときに(脚本を)書いて、高2で撮影した」と明かすが、その世界観はとても高校生のものとは思えず、早熟の才気を感じさせる。自ら“童貞”であることを公言しているが、劇中では夫婦のセックスシーンや、主演の花岡芙喜子が演じる妻がヌードで屋外で踊りを舞うシーンも。この舞のシーンは1月の撮影初日、奈良の山奥で撮影されたそう。映画祭の舞台挨拶で上野監督は「母親の裸しか見たことなかったので、知らない女性の裸見るというのはすごかったです(笑)」と語り、会場は笑いに包まれた。若き監督は映画祭期間中、物怖じすることなく、映画祭に参加した映画関係者に積極的に話しかけていたそうで、最新作を出品していた井口昇監督や「ニューウェーブアワード」を受賞した宮藤官九郎らにも自作をアピールしていたという。クロージング作品『野のなななのか』の大林宣彦監督は現在76歳だが、クロージング作品の舞台挨拶やパーティの席でも60歳ほど年の離れた若き才能との出会いについて言及。審査員として映画祭に参加した俳優の斎藤工も、自身の初監督作品の上映時の舞台挨拶で「今年は10代の監督も参加してますが」と語るなど、大いに映画関係者の中でも話題になっていたよう。2回の映画祭での上映には一般の観客はもちろん、多くの報道陣や映画関係者の姿も見られた。舞台挨拶に上野監督は上半身裸で、ズボンのファスナーからはゴム製の男性性器のおもちゃをぶら下げた姿で登壇し、主演で夫役の加門功もなぜかパンツ一丁で出席。上野監督は「ここ(ゆうばり映画祭)に来ている人は(セックスに)飢えている人が多そうなので(笑)」と挑発的に自作のエロティックな描写をアピールし、作品について「賛否は分かれるかもしれませんが、一生懸命作りました」と語り、会場を沸かせていた。映画祭公式パンフレットや公式サイトのプロフィールには、ピースした監督の写真が掲載されており「秋元康氏を勝手に心の師と仰ぐ」との一文も。いまどきの若者の感覚と早熟した感性を同居させる若き才能が今後、どのような作品を作り上げていくのか、注目を集めそうだ。(黒豆直樹(cinema名義))
2014年03月04日日本人歴代最年少で最優秀女優賞2月15日、第64回ベルリン国際映画祭の授賞式が行われ、山田洋次監督(82)の「小さいおうち」(公開中)に出演した女優の黒木華(はる、23)が日本人歴代最年少で最優秀女優賞に値する銀熊賞を受賞した。周囲の力で手にした賞黒木は名前が呼ばれた瞬間、何が起きたのかわからなく「私のことじゃないでしょ?」と思ったがその後、跳び上がりそうなくらいパニック状態になったという。審査員からは、女性が活躍する作品が多数あったが、黒木さんの演技力が群を抜いていた。女性をすてきに描いた作品として、黒木さんに女優賞を差し上げたが、山田監督を含め、作品を代表したもの」(スポーツ報知よリ)と黒木の高い演技力を評価したことが説明された。今春スタートのNHK朝ドラ「花子とアン」にも出演する。今から注目していきたい。黒木 華(くろき・はる)1990年3月14日、大阪府生まれ。23歳。京都造形芸術大3年の10年、NODA・MAP「ザ・キャラクター」で舞台デビュー。同年9月の「表に出ろいっ!」でダブルキャストのヒロインに選ばれる。11年、「東京オアシス」で映画初出演。13年、映画「シャニダールの花」で初主演。ほかの出演作に、ドラマ「純と愛」「リーガルハイ」など。3月スタートのNHK朝ドラ「花子とアン」では主人公・花子(吉高由里子)の妹・かよを演じる。(スポーツ報知より)【参考リンク】「小さいおうち」
2014年02月18日ラース・フォン・トリアー監督の話題作『Nymphomaniac』(原題)に出演しているシャイア・ラブーフが、ベルリン国際映画祭の同作のプレミア上映の際、タキシードに紙袋を頭からかぶって登場したことが、複数メディアの報道で明らかになった。紙袋には黒マジックで「I AM NOT FAMOUS ANYMORE」(僕はもう有名人じゃない)というメッセージが書かれていたと米エンタメ情報サイト「Variety.com」は報じている。またプレミア・イベントの前に行われた記者会見の際、シャイアは同作にふんだんに表現されるセックスシーンについて質問され、「カモメがトロール船を追いかけるとき、それは彼らがサーディンがたくさん海に投げ込まれると思うからです」と元マンチェスター・ユナイテッドのエリック・カントナ選手が1995年に記者会見から急に離席する前に言った言葉を引用し、同様に記者会見の場から去ったという。シャイアは、今年1月に、彼が昨年カンヌ国際映画祭のために作った「Howardcantour.com」と呼ばれている短編映画の中でグラフィック小説家ダニエル・クラウスの仕事を盗用したことが明らかになり、ネット上で大炎上をくらってから、様子がおかしくなっているように見える。シャイアは、一連の謝罪の言葉をダニエル宛てに発表したが、これらがリリーという名のユーザーによって4年前に「Yahoo!Answers」に書かれた投稿に非常に類似していることが明らかにされ、問題は悪化。その後、シャイアは「公の世界から引退する」とツイッターで発表するに至っている。今回の作品は、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』『メランコリア』など問題作を続々に発表しているトリアー監督の新作で、シャルロット・ゲンズブール、ウィレム・デフォー、ユマ・サーマン、クリスチャン・スレイターらが出演し、ひとりの女性ジョーの性の歴史が描かれるという。シャイアは、ステイシー・マーティンが演じる若い頃のジョーと関係を持つ男性のひとりで、会社員のジェローム役を演じている。シャイアは「これまでは、危機に直面する普通の男性の役を演じてきたけど、邪悪で冒とく的で、破壊的なキャラクターを演じられると思ったんだ」とジェローム役を演じたかった気持ちを明かしていた。2部構成の『Nymphmaniac』は、アメリカではパート1が3月に、パート2が4月に公開予定されることになっている。(text:Mieko Nakaarai)
2014年02月10日イギリスが誇る大女優ジュディ・デンチが主演し、国際映画祭で多くの観客の心をつかんだ感動作『あなたを抱きしめる日まで』。アカデミー賞を受賞した『クィーン』や『マーガレット・サッチャー鉄の女の涙』などを手がけたスティーヴン・フリアーズ監督の最新作で、すでにジュディが2014年のアカデミー賞主演女優賞最有力候補に挙げられるなど、注目を集めている本作のポスタービジュアルが到着した。10代で未婚のまま妊娠して家を追い出されたフィロミナは、修道院に入れられ、男の子を出産する。しかし、アンソニーと名付けた我が子とフィロミナが会えるのは1日1時間だけ。やがて、アンソニーは3歳で養子に出されてしまう…。50年後、フィロミナは隠し続けてきたその秘密を娘のジェーンに打ち明ける。アンソニーを思い続ける母のため、ジェーンはBBCをクビになった元エリート記者のマーティンに話を持ちかける。愛する息子にひと目会いたいフィロミナと、再会を果たす親子の記事に再起をかけるマーティン。全く別の世界で生きてきた2人の旅が始まる――。原作は、イギリスで出版されたアイルランド人主婦の実話。生き別れた息子を探すため、わずかな手掛かりを頼りにアメリカに渡り、真実を見出した彼女の姿を映画化した本作は、ヴェネチア国際映画祭脚本賞、トロント国際映画祭観客賞次点を受賞。「会場は拍手と喝采の嵐で大いに沸いた。これほどまでに大きな称賛はヴェネチア映画祭史上初に違いない」(英タイム誌)、「本作がこれから確実にアカデミー賞に絡んでくるであろうことを観客が証明している」(ロサンゼルス・タイムズ)など、各国のメディアからも絶賛された。今回公開されたのは、ジュディの柔らかく包み込むような笑顔がチャーミングで、心が温かくなるビジュアル。教育はないが愛情にあふれたフィロミナと、セレブから転落したマーティン、まるで『最強のふたり』のように正反対な2人の間に生まれる不思議な友情が生まれる。フィロミナとマーティンの旅の中で描かれる母親の深く切ない愛、親子を引き裂いた真実、人生の大切なものを見つける姿にあなたもきっと心を打たれるはず。『あなたを抱きしめる日まで』は2014年3月15日(土)より全国にて公開。(丸山こずえ(cinema名義))
2013年11月22日第26回東京国際映画祭のクロージングセレモニーが10月25日(金)、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、スウェーデンの青春映画『ウィ・アー・ザ・ベスト!』(ルーカス・ムーディソン監督)が最高賞にあたる「東京サクラグランプリ」に輝いた。同作は80年代初頭を舞台に、初期衝動に駆られてパンクバンドを始める女子中学生の弾けるような日々を描いた青春映画。デビュー長編『ショー・ミー・ラヴ』で孤独なティーンの心情を描き、国際的な注目を浴びたムーディソン監督が15年振りに原点回帰を果たした作品だ。トロフィーを受け取ったムーディソン監督は、「まったく予想していませんでした。実は今夜は、原宿に行って買い物や食事を楽しむ予定だったんです。本当に何て言ったらいいか…」と大喜び!原作は、漫画家である妻のココが執筆しており「しかもストーリーは、彼女の青春時代がベースになっています。たくさんの人にお礼を言いたいですが、何よりココの青春時代に感謝したい」と美しい夫婦愛を披露していた。「コンペティション部門」の審査員長を務める中国の巨匠チェン・カイコー監督は、「私たちはグランプリ作品に卓越した完成度を求めた。この作品にはエネルギッシュな魅力と情熱があり、全員一致で受賞を決めた。とても満足いく結果」と審査員(女優のムン・ソリ、プロデューサーのクリス・ブラウン、クリス・ワイツ監督、女優の寺島しのぶ)を代表し、同作を称えた。さらに、映画祭に駆けつけたファンやスタッフに感謝の意を述べ、「最後は覚えたての日本語で締めたいと思います…、倍返しだ!」と会場を沸かせていた。<第26回東京国際映画祭 受賞一覧>■東京 サクラ グランプリ:『ウィ・アー・ザ・ベスト!』(ルーカス・ムーディソン監督/スウェーデン)■最優秀監督賞:ベネディクト・エルリングソン(『馬々と人間たち』/アイスランド)【受賞コメント】この賞はスタッフ、仲間、俳優たち、もちろん馬たちのものです。今から言うことは通訳できるかな?ブルルル~(馬の鳴き声)■最優秀男優賞:ワン・ジンチュン(『オルドス警察日記』/中国)【受賞コメント】より監督が一生懸命頑張ってくれた結果だと思う。この賞をいただき、大きな翼をもらった気がします。そして今日ここにいる妻にお礼を言わなければ。いま言わないと、帰国してから何を言われるか分かりませんから(笑)。■最優秀女優賞:ユージン・ドミンゴ(『ある理髪師の物語』/フィリピン)【受賞コメント】この素晴らしい賞が、作品に大きな力を与えてくれることは間違いありません。公式上映後、仕事で一度フィリピンに戻りましたが、授賞式に戻ってきて良かった!フィリピンは女性のように、美しく強い国。そして今後も、日本には何度でも戻ってきたい。「ドン・キホーテ」でのショッピングがまた終わっていませんから(笑)。■最優秀芸術貢献賞:『エンプティ・アワーズ』(アーロン・フェルナンデス監督/メキシコ=フランス=スペイン)■審査員特別賞:『ルールを曲げろ』(ベーナム・ベーザディ監督/イラン)■観客賞:『レッド・ファミリー』(イ・ジュヒョン監督/韓国)■「アジアの未来」作品賞:『今日から明日へ』(ヤン・フイロン監督/中国)■「日本映画スプラッシュ」作品賞:『FORMA』(坂本あゆみ監督/日本)10月17日(木)から25日(金)の9日間にわたり開催された第26回東京国際映画祭。97本の作品が上映され(総上映回数は303回)、3万5,139人を動員し、華々しく幕を閉じた。(内田涼(cinema名義))
2013年10月25日「東京国際映画祭×円谷プロ創立50周年」スペシャルイベントが18日、東京・六本木のTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、ハヤタ隊員役の黒部進、フジ・アキコ隊員役の桜井浩子が、イベント前の記者会見に出席した。 今回のイベントは、『ウルトラマン』がHD Remaster2.0 Blu-ray BOXとして復活することを記念して実施。言わずと知れた『ウルトラマン』は、円谷プロダクションが制作し1966年より放送された特撮TVドラマで、その後47年に渡りシリーズが作り続けられる原点となった作品。今年9月には、「最も派生テレビシリーズが作られたテレビ番組」(Most TV spin-off series)としてギネス世界記録に認定されたことも記憶に新しい。 会見には、ハヤタ隊員役の黒部進、フジ・アキコ隊員役の桜井浩子が登場。Blu-rayの映像を目にした黒部は「こんなに綺麗になるのかとびっくりしました」と驚きを隠せず、「僕らがやってる頃はピアノ線がはっきり見えたりしたんですが、そこも含めて綺麗になっていて、お客さんは楽しみだと思います。当時は忙しくてなかなかできあがった映像を見られなかったので、最初の13話分を頂いて楽しく見ています」と、時折懐かしむ様子を見せながら語っていた。 続いて桜井は「Blu-rayになって、出演してよかったと思いました。出てくる女の子は一人なので、徹底的に映像で綺麗にしてくれるのは女優冥利に尽きますね」とうれしさを滲ませたが、黒部が「見えすぎてつらかったりしない? 当時はこの人きれいだったから」と茶々を入れると桜井は「"当時は"って感じが悪いわ!(笑) この人は今日ここで帰ります」と立腹してみせるなど、軽妙な掛け合いを見せていた。 好きな怪獣を聞かれた桜井はジャミラとピグモンを挙げながら、「当時は特撮班は別の撮影だったんですが、ピグモンは私たちと一緒にカメラの前で撮影したんです。BDで発色が鮮やかになって、私たちが見ていたピグモンに近くなったと思います」とアピール。桜井は、会場がTOHOシネマズ六本木ヒルズであることにもふれ、「当時円谷監督のもとで無心で走り回っていたのが、もう一度大きなスクリーンでかけてもらえるのがうれしいです。東宝出身の私たちにとっては、TOHOの大きなスクリーンでかけてもらえるのは生きててよかったと思いました」と感慨深げに語っていた。 そして、改めてウルトラマンの魅力を聞かれた黒部は「当時のスタッフはすごい先見の明があったんだなと感じます。社会問題なども本気で扱って、今日でも色あせてないところに、今でも愛される要素があるのだと思います」と解説。会見のラストには、47年ぶりに復活したウルトラマンが会見に登場し、黒部は「47年ぶりだね、じんと来るね!」と感激の面持ちでウルトラマンと抱擁をかわしていた。 「『ウルトラマン』HD Remaster2.0 Blu-ray BOX I」は現在発売中。「『ウルトラマン』HD Remaster2.0 Blu-ray BOX II」は10月25日、価格18,900円で、バンダイビジュアルより発売される。 (C)円谷プロ
2013年10月19日開催中の第26回東京国際映画祭で『潔く柔く きよくやわく』の上映が行われ、主演の長澤まさみが前日のオープニングイベントに続いて来場。新城毅彦監督と共に上映前の舞台挨拶に臨んだ。人気漫画家・いくえみ綾の作品の初の実写化で、代表作の同名連作長編の中でも特に人気の高いカンナと禄のエピソードを映画化。過去に大切な人を失くし心に傷を抱える2人が偶然の出会いをきっかけに惹かれ合い、再生していくさまを描く。ミニスカートのワンピースで登場した長澤さん。元々、原作漫画の大ファンだったことを明かし「まさか自分がカンナを演じることになるなんて思ってもいませんでしたが、『好き』という気持ちを役にぶつけて思い切り演じられたかなと思います」と語る。カンナを演じるにあたっては「カンナは過去に大きな傷を受けていますが、それでも生きることをやめず、前に向かって進んでいる。女性の強さや誠実さを漫画を読んでいたときから感じ共感していたので、そこを大切に丁寧に演じるようにしました」と明かした。映画祭での上映については「映画好きの人がたくさん集まる機会なので、お客さんと一緒に盛り上げることができればと思うし、根付いていってほしい。映画はたくさんの人の協力がないと出来上がらないものなので」と訴える。新城監督も外国人の観客に触れる機会が増える点に言及し「日本を舞台にした日本映画ですが、扱っている題材は世界のどこでも共感してもらえるし、考えさせられるラブストーリーだと思います」とアピールした。最後に長澤さんは「ただのラブストーリーではありません。そこを楽しんで」と呼びかけ、笑顔で劇場を後にした。『潔く柔く きよくやわく』は10月26日(土)より全国東宝系にて公開。(黒豆直樹(cinema名義))■関連作品:潔く柔くきよくやわく 2013年10月26日より全国東宝系にて公開(C) 2013「潔く柔く」製作委員会(C) いくえみ綾/集英社
2013年10月18日今年で4回目を迎える「東京ごはん映画祭」。このほど、上映作品の一つ、『エル・ブリの秘密世界一予約がとれないレストラン』のごはんつき上映会のメニューを、フードアーティスト・諏訪綾子さんが主幹を務め、“表現としての食”を追求し続ける「food creation」が担当することが決定した。今年、メイン会場を表参道ヒルズ スペース オーとシアター・イメージフォーラムにして開催される「東京ごはん映画祭」。中でも、表参道ヒルズ スペース オーで開催されるごはんつき上映会の目玉とも言えるのが、“世界一予約がとれない”といわれ、現在は閉店してしまったスペインのレストラン「エル・ブリ」の裏側に迫るドキュメンタリーだ。「food creation」は今回、本作をイメージしたフードとドリンクを担当する。2006年より活動をスタートした「food creation」は、“そのコンセプト 胃まで届けます”という理念のもと、ゲリラ・レストランなど国内外で神出鬼没に活動するフードクリエイティブチーム。“表現としての食”を追求し、味覚だけにとどまらず、視覚や嗅覚などにも訴える総合的な感覚的刺激としての食と、それを体感するための様々な試みを行ってきた。企業やブランドのコンセプトを食で表現した“コンセプトフード”というスタイルを確立し、美食やグルメの枠にはとどまらない、単なる栄養源でもエネルギー源としてではない、新たな食の価値を提案し続けている。それだけに、斬新なアイディアで常に食の固定観念を打ち破ってきたカリスマシェフ、フェラン・アドリアによるレストランとのマリアージュは相性抜群のはず!伝説のレストランとコラボする「food creation」が、東京ごはん映画祭をいっそう盛り上げてくれそうだ。「第4回東京ごはん映画祭」は10月12日(土)~10月18日(金)開催。(上原礼子(cinema名義))■関連作品:エル・ブリの秘密世界一予約のとれないレストラン 2011年12月10日より銀座シネスイッチほか全国にて公開(C) 2010 if…Productions / BR / WDR
2013年09月06日映画は見たいけれど、映画館に行く時間も、DVDをじっくり見る時間もなかなかないという人もいるかも。では、オウチにいながらにして、ショートフィルムを楽しめるオウチ映画館はいかがでしょうか。それは、Web上の無料映画館「ネスレアミューズ オウチ映画館」。現在、こちらでは来年1月16日まで、 「第2回ネスレアミューズ映画祭」 を開催しているそう。 この動画 を見てみて!そう、これは“オウチ”に居ながらにして、世界各国の選りすぐりのショートフィルム作品を視聴・投票できる、いわば“オウチ映画祭”。上映されるのは、コメディ、ファンタジー、ラブストーリーなどさまざまなジャンルで、上映時間が1~25分までのショートフィルム。それらの作品が、毎週ジャンルを変えて4作品ずつ、全13ジャンル計52作品上映されるというから、お楽しみがたっぷりですね。例えば上映作品の中には、お笑いコンビ、ガレッジセールの「ゴリ」として知られる照屋年之さんの監督作『伝説の家族』も。この作品は、自殺未遂しようとするサラリーマンを監督自らが演じ、その彼を救おうと、ある伝説の家族が登場するお話。ユーモラスでありつつ、どこかシュールな一面もあるコメディで、お笑い芸人らしく絶妙の間で笑わせてくれたり、逆にその演技からはお笑い芸人とはまた違う一面を感じられるかも。他にも、ラブストーリーや家族物語、友情物語、ヒューマンドラマ、サスペンス・ミステリーなど、たくさんのジャンルがあるから、自分の好みの作品はもちろん、あまり見てこなかったジャンルの作品を試してみるのにもいい機会になりそう。ショートフィルムは、短い時間でもぐっと引きこまれて見ることができるので、気分をリフレッシュしたいときに見るのもオススメ。ほんの少しの時間でも、見終わった後は気分が切り替わり、満足感が感じられるはず。そしてこれらのショートフィルムの中から、視聴者による投票で最優秀作品「ネスレアワード」を決定するそう。さらに今年はネスレ100周年を記念して、日本人監督を応援する賞が特設されたので、自分の投票で気に入った作品の監督を応援してみては?さらに、投票した人の中から抽選で100名に「オウチ映画館」にちなんだ豪華プレゼントが当たるプレゼントキャンペーンも実施されているから、楽しみ倍増ですね。1作品投票するごとに 100コインが付与され、100コイン1口として応募できるとか。上映されているさまざまな作品に投票することで、複数口(最大52口、5,200コイン)の応募が可能だから、作品を楽しめば楽しむほど、たくさん応募できますね。オウチ以外にも、スマホやタブレットでどこにいても楽しめて、参加もできるというこの映画祭。ショートフィルムになじみのなかった人も、ぜひこの機会にまずは一本見てみては? これまで知らなかった楽しみに出会えるかも。※視聴・投票には、「ネスレ会員」への登録(無料)が必要です。・第2回ネスレアミューズ映画祭 公式サイト(PC) 公式サイト(スマホ)
2013年08月05日渋谷・鹿児島おはら祭実行委員会は5月19日に、南九州最大の祭である「おはら祭」を東京・渋谷で再現する「第16回 渋谷・鹿児島おはら祭」を開催する。同イベントは、鹿児島市と渋谷区が歴史的に深い縁があることから、1998年より開催。「おはら祭」はもともと鹿児島県で行われている祭りで、その由来は鹿児島の代表的な民謡「おはら節」からきているという。今回は58組の踊り連、総勢約2,000人の踊り手が、「おはら節」、「ハンヤ節」、「渋谷音頭」の3曲に合わせ、渋谷の道玄坂と文化村通りで「踊りパレード」を実施する。パレードは小雨決行。第一部パレードは13時20分から、第二部パレードは14時50分から実施する。また、5月18日、19日の2日間、鹿児島名産の食品や焼酎などを販売する「さつまの食品展」を開催。東急百貨店本店正面口前、渋谷マークシティ(1F イベント広場とウェーブ広場)、ユニクロ渋谷道玄坂店前 、ソフトバンク渋谷店前、渋東シネタワー前(5月19日のみ実施)で実施する。更に渋谷ハチ公前広場では5月18日・19日に、渋谷と鹿児島の魅力を紹介する「渋谷・鹿児島観光案内」を実施。5月16日~22日までは、「東急フードショー 鹿児島の味覚特集」を渋谷駅・東急東横店地下1階東急フードショーで開催する。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2013年04月03日先日、大盛況のうちに幕を閉じた第5回「沖縄国際映画祭」に、3月28日(木)、韓流スターのキム・ヒョンジュンが参加し、次世代の注目株を表彰する「クリエーターズ・ファクトリー」やビーチ・ステージでのライヴにと大活躍を見せた。この日のビーチステージでは、会場の外にまであふれんばかりの女性ファンが詰めかけた。ヒョンジュン本人が登場する前から、いまかいまかと待ち構えるファンの熱気で、夕暮れ時で涼しくなるはずのビーチは熱気ムンムン。いざヒョンジュンが登場すると、ファンのボルテージが爆発し、嵐のような黄色い歓声が沖縄のビーチに響き渡った。そんな大歓声に迎えられ、ヒョンジュンは笑顔を見せながらもアップテンポのダンスビートから切ないバラード曲までアルバム「Lucky」に収録されたナンバーを圧巻のパフォーマンスで歌い上げた。MCタイムでは、この日の2日前に沖縄入りしていたことを明かし、「スキューバダイビングをしたり、美味しいご飯を食べました」とニッコリ。しっかりと沖縄でのバカンスも楽しんでいたようだ。(text:cinemacafe.net)■関連作品:第5回沖縄国際映画祭 [映画祭] 2013年3月23日より30日まで沖縄にて開催
2013年03月31日先日より開催中の第5回「沖縄国際映画祭」にて、2011年に大ヒットを記録した『探偵はBARにいる』の続編となる『探偵はBARにいる2~ススキノ大交差点~』の上映が行われ、出演する「ガレッジセール」のゴリと橋本一監督が舞台挨拶に登壇した。ある日、自称“ススキノのプライベートアイ”こと探偵(大泉洋)と、相変わらず相棒の高田(松田龍平)が行きつけのショーパブ「トムボーイズ・パーティー」の従業員のマサコちゃんが、無残な撲殺死体が発見された。すぐに犯人が挙げられると思いきや、3か月経っても警察の捜査は進まない。大事な友人だったマサコちゃんの死の真相を暴こうと、高田と共に動き始める探偵を、明らかに不審な変装をした女・弓子(尾野真千子)が尾行し始める…。本作でゴリさんが演じたのは、ショーパブ「トムボーイズ・パーティー」で働くゲイのマサコちゃん。まさかの役どころかと思いきや、「去年はゲイの役が3回もオファーがありました。日本でどんな目で見られてるんだろうって。もうゲイの役しか来ないんじゃないかと思って、すごく怖いです」と役者としての危機感をさらけ出し、のっけから会場を沸かした。主演の大泉さんとの共演について聞かれると、ゴリさんは「すごく気を使っていただきましたね。みんなが疲れてきたときにこそ気をつかってコミュニケーションを取って下さって、“座長”として素晴らしかったです」と持ち上げるも、橋本監督が「そうそう、新人とかアシスタントに特に気を使うんだけど、一回、真剣にカメラの調整してるアシスタントに話しかけ過ぎて『ちょっと話しかけないでもらえますか!』って言われちゃって、待機するバスの中ですごい凹んでた(笑)」と撮影秘話を語り、折角の“頼れる大泉洋”像が台無しに。さらに、撮影時の思い出に話が及ぶと、大泉さんの無念を晴らすため(?)か、ゴリさんはそんな橋本監督のドSぶりを暴露。「クランクインの時点ですでにおかしかったんですよ。最初の撮影が棺桶のシーンだったんですけど、棺桶に入ってる状態で『ゴリさんで~す』って紹介されて、『え~!』ってなりましたよ」、「今回はゲイの役作りのために、全身の体毛を剃ったんですね。毛深いことをネタにしてたりすんで、僕にとっては商売道具で、嫁よりも相方よりも大事なんですよ。それを軽い調子で『剃ってきて』って監督に言われて、そこでも『え~』ってなりました」、「前作が全編北海道ロケだと聞いていたので、僕も北海道に行けるんだと思ってたら、僕だけ全シーン東京でロケでした…まだまだありますよ!」と橋本監督への怒りは尽きず、それぞれのエピソードが語られるたびに会場は爆笑に包まれていた。『探偵はBARにいる2~ススキノ大交差点~』は5月11日(土)より全国にて公開。「第5回沖縄国際映画祭」は3月30日(土)まで開催。(text:cinemacafe.net)■関連作品:探偵はBARにいる2 2013年5月11日より全国にて公開第5回沖縄国際映画祭 [映画祭] 2013年3月23日より30日まで沖縄にて開催
2013年03月30日先日より開催中の第5回「沖縄国際映画祭」で、沖縄・読谷村(よみたんそん)の地域発信型映画として、さらに「THE BOOM」の「島唄」発売20周年を記念して製作されたドキュメンタリー映画『THE BOOM 島唄のものがたり』。この記念すべき年を迎え、「THE BOOM」のメンバーである宮沢和史が改めて、「島唄」と共に歩んだ20年間をふり返りながら、その胸の内を明かしてくれた。1992年に発売されたアルバム「思春期」の1曲として発表されたこの曲。本作では、「BIGIN」などミュージシャンを始め、沖縄民謡や役者など様々な人から「島唄」が辿ってきた20年間の歴史が語られる。誰もが知るこの大ヒット曲だが、「『ただヒットして、よかった!』というものじゃなかった」と宮沢さんはこれまでをふり返る。そもそも“島唄”とは、沖縄に古くから伝わる民謡を指す言葉。山梨で生まれ育った宮沢さんが、その沖縄の伝統の名を冠した楽曲を発表する前には、当然葛藤を抱いたという。そして、「大和人(やまとんちゅ/内地の人間)が“島唄”なんて大層なタイトルでよくやるなぁって思いました」、「沖縄を代表する歌として勘違いされて広まってしまった」と、これまで沖縄民謡(=島唄)を歌い続けてきた人々からは厳しい言葉も。しかし、宮沢さんは「もっともっと厳しいご批判やお声があると覚悟していました」と苦笑する。通常、自伝的な作品にこんなにも批判的なコメントは省きたいと思うはず。なぜ入れたのだろうか?「このドキュメンタリー映画を作るにあたって、僕がただずっと一人で語るなんて無意味だと思ったんです。物事にはいろんな見方があっていいと思うし、何よりも今回は“『島唄』の20年の歴史を追った”ものではあるけれど、それと同時に“『島唄』が20年という時間を経て、沖縄にどんな影響を与えたのか”を僕自身が知りたかった。だから、いろんな人に語ってもらった言葉はそのまま伝えるべきだと思いました。いろんな意見があって、初めて見えてくるものがあると思うんです」。宮沢さんの口からは否定的な言葉はでてこない。静かに語るその声には、どんな言葉も受け止めるという覚悟と、とてつもない沖縄への愛が感じられる。「ひと言で言ってしまうと、僕は沖縄民謡に恋しちゃったんです。素晴らしい琉球音階に乗せて、沖縄の海についてだったり、過去に起こった戦争、そして人々の温かさが作り上げた沖縄の歴史が全部詰まってるんです。恋をしたのは、デビューしてすぐの頃。恋しちゃったら、その人のどんなことでも知りたくなるじゃないですか。それと一緒で沖縄に関係のある資料館に行ったり、本をたくさん読みました。行き過ぎて、沖縄に生息する害虫に関する本まで買っちゃいましたね(笑)」と恋人の話をするかのように、嬉しそうにふり返る。そんな宮沢さんは、愛すべき沖縄のために、三味線の柄の部分に使われる“くるち”という木が現在、輸入品に頼って製造されていることに心を痛め、将来、沖縄で作られる三味線の全てを沖縄産の材料にすることを目指して、くるちの木を子どもたちと共に植林する「くるちの社100年プロジェクト」を行っている。「大和人」や「内地の人」という言葉で語られる宮沢さんが、未来の沖縄文化の一端となっていくという、まさに恋人…いや、長年連れ添った妻に対する恩返しのようなプロジェクトなのでは?と聞いてみると、意外な答えが。「どうだろう。僕自身は沖縄の文化の一端を担おうとか、そこまで難しいことは全然考えてなくて。100年後なんて僕は生きてないし、僕の名前なんて残ってなくてもいいと思うんです。でも、100年後の子どもたちが、沖縄で作られた三味線を誇りをもって奏でてくれたら嬉しいなって、ただそれだけなんです。そんな世界って幸せじゃないですか(笑)」。そう照れながら理想の未来を語る宮沢さん。温かい人柄とのんびりした雰囲気、しかしその裏ではあった戦争により幾度となく平和が脅かされて生きた沖縄。願わくば100年後には、さらに笑顔があふれる島になっていてほしい。「THE BOOM」ニューシングル/「島唄」発売中価格:1,000円(税込)発売元:よしもとアール・アンド・シー(text:cinemacafe.net)■関連作品:第5回沖縄国際映画祭 [映画祭] 2013年3月23日より30日まで沖縄にて開催
2013年03月29日先日より開催中の第5回「沖縄国際映画祭」にて、3月28日(水)、「ドランクドラゴン」の塚地武雅主演の最新作『げんげ』が上映された。舞台挨拶には塚地さんを始め、山田優、川島明(麒麟)、吉田敬(ブラックマヨネーズ)のキャスト陣に加え、本作で監督デビューを果たした角田陽一郎が登壇した。冴えないサラリーマン・田中洋平は、社員旅行先の神社で9つの願い事をする。次々とかない始め、学生時代に挫折した映画監督としてデビューすることになるが、様々なアクシデントやトラブルに見舞われることに――。登壇した塚地さんは、「思っていたよりお客さんが入っていて、ビックリしてます!」と感激し、上気した様子で会場を見回す。「私は吉本ではなく、人力車という事務所に所属していますが、事務所の力の差をひしひしと感じております。こんなに大きなイベント…人力車ならこうはいかないですね(笑)」と自虐コメントで笑いを誘う。沖縄出身の山田さんにとっては故郷への凱旋となったが、地元での舞台挨拶とあって「みなさん、ハイサー!」と沖縄弁で挨拶。さらに、「今日はうちのパパも来てます」と明かし、共演者たちを驚かせた。以前には夫婦役も演じた塚地さんと山田さんだけに、撮影現場では息ぴったりだったそうだが…塚地さんや川島さん、さらには角田監督からはこんなクレームが。「本読みのときに、自分の番なのに落書きしてました」(塚地さん)、「山田さんの番なんでみんな彼女を見るんですけど、本人は“そんなに私に注目しちゃって”みたいな顔してるんですよね」(川島さん)、「うん、一番一生懸命に話を聞いてくれるんですが、実は全く聞いてないんですよ」(角田監督)と次々と証言が上がり、「やっぱり山田親太郎の姉やな、と思いました(笑)」(塚地さん)と地元で予想外の撮影秘話を暴露され、「いやだ~」と大爆笑しながら赤面していた。この日、そんな山田さん以上に注目を集めたのが吉田さん。登壇早々に「ここに立たせてもらってますが、ほとんど映画に出てません」と出演シーンわずか3カットながらメイン・キャストたちに交じって堂々の舞台挨拶。さらに、本作の舞台となった魚津市民の役であるにも関わらず、「思いっきり関西弁でやらせていただきました!」と何故か自信たっぷりに語る。最後のマスコミ向けのフォトセッションでも、1番目立とうと主演の塚地さんに被さるように前に前にと出ていくアグレッシブさに、山田さんや監督を始め、観客たちも大笑いしていた。「第5回沖縄国際映画祭」は3月30日(土)まで開催。(text:cinemacafe.net)■関連作品:第5回沖縄国際映画祭 [映画祭] 2013年3月23日より30日まで沖縄にて開催
2013年03月29日「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」のクロージングセレモニーおよび各賞の発表が2月24日(日)に開催され戸田幸宏監督の『暗闇から手をのばせ』がグランプリとシネガー・アワード(記者および興行主の審査による賞)の2冠に輝いた。同作のテーマは「障害者の性」。グラビアアイドルの小泉麻耶が障害者専門のデリヘル嬢に扮しており、ハンディキャップを抱える人々を遠ざけようとする社会に鋭い視点と軽やかな描写で切り込んでいく。戸田監督はNHKエンタープライズに所属し、ドキュメンタリーのディレクターを務めている。今回、初めてフィクション作品に挑戦したが、数年前に巡り合った現実の題材が基となっている。そもそも会社でドキュメンタリー作品として製作するための企画を立てたが、許可が下りずに自己資金で制作することを決めたという。シネガー・アワードで最初に登壇した際は「昨夜、飲み屋で携帯をなくしてしまい、この1日は携帯のことばかり考えていたんですがさっき見つかりました」と語り笑いを誘っていたが、最後にグランプリとして再び名前が呼ばれることは予想してなかったよう。驚いた様子で再び舞台中央へと足を運び「さっきいただいたので『もうもらえないのか』とがっかりしてたので驚いてます(笑)」と喜びを語った。会社でボツとなった企画での受賞、しかもスカパー!から次回作のための資金援助として200万円が授与されるということで「NHKザマアミロ!スカパー!さん、ありがとう」と過激な叫びで会場を沸かせる。審査委員長の塚本晋也監督は「(審査員の)みなさんに1(位)、2(位)、3(位)を挙げてもらい、公正に選んだ」と明かし、本作について「お金は出してもらえないけどどうしても撮りたくて自分を信じて作る思いが表れていた。最後まで見せ切り、観る人を引っ張る強さがあった」と評した。吉田大八監督からは「次の作品のテーマに苦労すると思う。苦しむ姿を見たい(笑)。期待したい」という言葉を贈られたが、戸田監督は「タブーに挑戦するテーマで、制約を受けずに作っていきたい」とさらなる飛躍を誓っていた。なお本作は3月23日(土)よりユーロスペースにて劇場公開されることがすでに決定している。このほか北海道知事賞は原田裕司監督の『冬のアルパカ』が受賞。俳優の山本浩司がプレゼンターを務めたが、原田監督は「山本さん主演の『ばかのハコ船』を観て映画を撮り始めたので嬉しいです」と感激を語る。『天使の恋』や『DOCUMENTARY OF AKB48』など既に商業映画で活躍している寒竹ゆり監督の『ケランハンパン』は審査員特別賞に輝いた。勧告を舞台に撮影した本作だが寒竹監督は「予算がなくて主演の村上淳さんと『(衣裳の)靴だけはいい靴を買いたいよね』と話してて『右はおれが買うから左は監督が買って』なんて話してました。そうやって撮った作品をみなさんに見ていただき、笑ってもらえて、賞までいただけて嬉しいです」と喜びを明かした。スカパー!映画チャンネル賞は山口秀矢監督の『樹海のふたり』が受賞。61歳にして、初の監督作品で見事に受賞を果たした山口監督は「自信を持ってここに来たものの、他の監督の作品を見てすっかり自信をなくしてました。この賞をいただき、私も(映画祭のテーマと同じように)一歩先へ行きたい」と語った。そして、最後に塚本監督から「どうしても、もうひとつあげたい」とさらなる特別賞の扱いで“「渚」特別賞”が授与されたのが原將人監督の『あなたにゐてほしい ~Soar~』。急遽、審査員が相談して授与を決定したため賞状やトロフィーはなく花束が贈呈されたが、原監督は自身の妻であり主演を務めた観音崎まおりが双子を妊娠中であることを告白し、さらに宮沢賢治の「双子の星」をベースにした監督作『20世紀ノスタルジア』で観音崎さんと出会ったという不思議な運命をも明かし客席からは温かい祝福の拍手がわき起こった。62歳の原監督は「インディペンデントで45年やってきましたが、これを励みにあと40年、100歳まで作れる気がします!」とさらなる創作に意欲を燃やした。21日(木)からこの日の午後5時までの4日間で映画祭には11,735人もの観客が来場。最終日の25日(月)には受賞作の上映があるため12,000人突破は確実となった。<オフシアター・コンペティション部門 受賞一覧>■グランプリ:「暗闇から手をのばせ」(戸田幸宏監督)■北海道知事賞:「冬のアルパカ」(原田裕司監督)■審査員特別賞:「ケランハンパン」(寒竹ゆり監督)■「渚」特別賞 Special Mention for Nagisa:「あなたにゐてほしい ~Soar~」(原將人監督)■スカパー!映画チャンネル賞:「樹海のふたり」(山口秀矢監督)■シネガー・アワード:「暗闇から手をのばせ」(戸田幸宏監督)■審査員特別賞:「ケランハンパン」(寒竹ゆり監督)(text:cinemacafe.net)
2013年02月25日23回目となる「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」が来年2月21日(木)に開幕するが、2012年度の映画祭テーマがこのほど発表された。「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」は、毎年2月に北海度の夕張で開催される映画祭。地元密着ながら映画ファンと作り手から愛され続ける映画祭で、オフシアターコンペ部門からは人気監督が数多く誕生している。本年度の映画祭のテーマは“一歩その先へ”で、本映画祭として初めてデジタル上映に対応。資料によると「非常設館におけるDCP化は、国内映画祭としてはじめての試み」で、「財政難や少子高齢化、人口減少など日本の未来の負の縮図とも言えるこの夕張だからこそ、映画の持つエンターテインメント力を通じて“一歩その先”を照らす未来への希望の光になりたいと考えます」と記載されている。また、オフシアターコンペ部門には昨年の40パーセント増となる440作品の応募が寄せられているそうで、特別上映や企画部門も含めた全上映作品は、来年1月16日(水)に発表される。『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭』2013年2月21日(木)から25日(月)まで開催
2012年12月25日12月13日(木)~16日(日)の日程で開催された第55回アジア太平洋映画祭にて、日本、韓国、中国を始めとするアジア23か国が集まった作品の中から、『鍵泥棒のメソッド』が3部門にノミネートされ、主演男優賞にノミネートされた主演の堺雅人、脚本賞にノミネートされた内田けんじ監督が現地入りし、レッドカーペットに登場。詰めかけたファンたちに大歓声で迎えられた。ある日、銭湯で転倒し記憶を失った伝説の殺し屋・コンドウと、売れない貧乏役者・桜井、2人の男の人生が入れ替わるところから始まる予想不可能なストーリーが絶妙な笑いを生み出す本作。映画祭の会場となったマカオ最大規模のホテル・ヴェネチアンの前に敷かれたレッドカーペットに堺さんが現れると、その場は黄色い歓声に包まれ、その人気ぶりは名前を書いた垂れ幕を掲げるファンも現れるほど!授賞式では各国の俳優たちを代表して堺さんが主演女優賞のプレゼンターも務め、「マカオを訪れるのは初めてですが、西洋と東洋、古いものと新しいエネルギーが合わさった素敵な町だと思いました。この地にアジアを代表する映画人のみなさまと一緒に立てることを心から光栄に思います」と挨拶し喝采を浴びた。惜しくも受賞は逃したものの、香港、台湾、中国ほか、各国のマスコミも大勢詰めかけた本映画祭にて、堺さん、内田監督共に改めてその存在感をアジアに知らしめることとなった。『鍵泥棒のメソッド』は全国にて公開中。■関連作品:鍵泥棒のメソッド 2012年9月15日よりシネクイントほか全国にて公開© 2012「鍵泥棒のメソッド」製作委員会
2012年12月17日世界中の映画祭で受賞の栄冠に輝いていながら、日本国内では未公開・未放送のままとなっている名作映画を毎週放送している映画番組「THE PRIZE~世界の映画祭から~」(BSスカパー!/BS 241ch)。このほど、これまでに放送された46作品の中から、視聴者がもう一度“観たい”と思う作品を選ぶアワード企画「THE GRAND PRIZE」を開催することが決定した。番組ナビゲーターに、映画監督の崔洋一を迎えて贈るこの「THE PRIZE」。昨今のミニシアター映画館の相次ぐ閉館を背景に、世界三大映画祭に数えられるカンヌ国際映画祭やヴェネチア国際映画祭の受賞作など、秀作でありながら日の目を見ることなく埋もれてしまった作品たちにスポットライトを当てる貴重な番組だ。今回の企画を受けて崔監督は、「いま、残念ながら日本は、観ることができる映画の幅が狭まってきています。アメリカやヨーロッパのみならず、私たちが訪れたことのない小さな国や交流が少ない諸外国の映画を観る機会が、圧倒的に失われてきたことは残念です。『THE PRIZE~世界の映画祭から~』は、我々が訪れたことのない外国のそれも世界各国の映画祭で評価された作品を観ることができる貴重な宝物のような番組です。愛あり、憎しみあり、父母やその前の人々が体験してきた大きな歴史のうねりの中の人の物語、様々な価値観が横たわる作品は、私たちの胸に響くことでしょう」とコメントを寄せている。今回、開催が決定した「THE GRAND PRIZE」では、2011年11月から2012年10月までに同番組内で放送された作品から、視聴者が最も“観たい”と思う作品を、特設サイト上にて投票形式で募集。その中には、ロシアが誇る巨匠アレクサンドル・ソクーロフや、アメリカの名監督ブライアン・デ・パルマら有名監督の作品も含まれているというから驚きだ。見事グランプリに輝いた作品は、2013年3月にBSスカパー!(BS 241ch)にて特別放送される予定だ。「THE GRAND PRIZE」は「スカパー!」特設サイトにて投票受付中!あなたの一票で放送作品が決定する「THE GRAND PRIZE」に、ぜひこの機会に参加してみて。「THE GRAND PRIZE」投票受付期間:2013年1月31日(木)までグランプリ作品発表:2013年2月予定グランプリ作品放送:2013年3月予定特設サイト:「THE PRIZE~世界の映画祭から~」放送日:毎週金曜夜10時~放送チャンネル:BSスカパー!(BS 241ch)視聴方法:2週間お試し体験のお申込みで、1年間無料でお楽しみいただけます。※スカパー!ご契約者様も無料でご覧いただけます。
2012年12月07日堺雅人、香川照之、広末涼子の豪華キャストで贈る、現在公開中の映画『鍵泥棒のメソッド』。今月13日~16(現地時間)の期間で開催される第55回「アジア太平洋映画祭」にて、日本、韓国、中国を始めとするアジア23か国から集まった数多ある作品の中で、なんと3部門にノミネートされたことが明らかとなった。ある日、銭湯で転倒し記憶を失った伝説の殺し屋・コンドウと、ひとりの売れない貧乏役者・桜井、2人の男の人生が入れ替わるところから始まる予想不可能なストーリーが絶妙な笑いを生み出す本作。本作がノミネートされた「アジア太平洋映画祭」は、1954年に創設された世界で最も古い国際的な映画祭のうちの1つであり、アジア映画製作連盟が主催する由緒ある映画祭だ。そして今回、主演男優賞で主人公・桜井を演じた堺さん、助演男優賞に香川さん、脚本賞には内田けんじ監督と本作の男衆が揃って主要3部門にノミネートを果たした。堺さんがノミネートされた主演男優賞部門には、『王になった男』のイ・ビョンホンのほかアジアのスターたち計6名で熾烈を極める激戦区、さらに香川がノミネートされた助演男優賞部門は、『チェイサー』や『哀しき獣』の韓国の実力派俳優ハ・ジョンウほか5名、脚本賞部門の内田監督はアジア圏の脚本家たち5名を相手に、その技巧が問われることとなりそうだ。「アジア太平洋映画祭」の授賞式は12月15日(現地時間)にて発表。また、前日14日(現地時間)のオープニング・レッドカーペットには、世界的スターのジャッキー・チェンを始め、イ・ビョンホンや「インファナル・アフェア」のエリック・ツァンなどの錚々たるメンバーの参加も決定している。『鍵泥棒のメソッド』は全国にて公開中。■関連作品:鍵泥棒のメソッド 2012年9月15日よりシネクイントほか全国にて公開© 2012「鍵泥棒のメソッド」製作委員会
2012年12月06日2013年3月23日(土)~30(土)にかけて開催される第5回沖縄国際映画祭の「JIMOT CM COMPETITION」のエントリーが先日よりスタートした。沖縄県宜野湾市をメイン会場に、沖縄の各所で開催される本映画祭。今回、エントリー受付がスタートした「JIMOT CM COMPETITION」とは地元民であるあなただけが知っている“地元”の魅力を、“47都道府県住みます芸人”と共にCMを制作して、グランプリを目指そう!という趣旨のもの。“地元愛”さえあれば誰でも参加できる部門となっており、47都道府県から応募されたうち、グリンプリには賞金47万円が、沖縄41市町村から応募された中のグランプリには賞金41万円と、地上波テレビでの放送がそれぞれに授与される。第3回より始まったこの「JIMOT CM COMPETITON」だが、本年度は日本全国47都道府県とアジアの都市に加え沖縄県41市町村を新たな舞台にし、より深い沖縄の魅力を一緒に掘り起こしていくことを目的としている。本コンペティションの締め切りは12月14日(金)。応募方法は、あなたの「地元愛」をアイディアで表現してホームページから応募するという簡単なもの。12月下旬にノミネート・アイディアがホームページにて発表され、1月上旬よりCM撮影が開始、ノミネート作品が2月下旬に決定し、沖縄国際映画祭にてグランプリが選出される。この機会に、あなたの「地元愛」を形にしては?JIMOT CM COMPETITION〆切り:12月14日(金)沖縄国際映画祭公式サイト:■関連作品:第5回沖縄国際映画祭 [映画祭] 2013年3月23日より30日まで沖縄にて開催
2012年12月03日