シリーズ完結編『劇場版SPEC~結(クローズ)~ 漸(ゼン)ノ篇・爻(コウ)ノ篇』の11月公開を前に大型キャンペーン、その名も「SPEC~祭~」が実施されることになり21日、東京・池袋ナムコナンジャタウンにある餃子スタジアムにて概要発表会見が行われた。その他の写真この日発表されたのは、連続ドラマの前日譚となるスペシャルドラマ『SPEC 零』の放送(10月23日)、『劇場版 SPEC 天』の地上波初放送(10月30日)をはじめ、ナムコナンジャタウン、餃子専門店「餃々(チャオチャオ)」、サークルKとの“餃子タイアップ”、また、瀬文コスプレをドレスコードに設定したファンイベント「SPEC 祭 ガチ瀬文NIGHT -命捨てます-」の開催(10月30日)や、ニンテンドー3DSソフト「SPEC 干」の発売(10月3日)など、どれもファンにはたまらない“祭り”ばかりだ。会見には無類の餃子好きである主人公・当麻紗綾を演じる戸田恵梨香、共演する有村架純と堤幸彦監督が出席。本シリーズを代表作だと公言する戸田は「“結”を通して、改めてとんでもない作品なんだと実感した。さらにパワーアップし、とてつもない最後になる」と誇らしげ。「全国各地いろんな場所で、映画の魅了をお伝えできれば」とキャンペーンにも意欲満々だった。NHK連続テレビ小説『あまちゃん』で注目を集める有村は「ショッキングなこともあって、とても苦しかった」と悲劇を予見させる発言も。堤監督は「まだ完成はしておりませんが、ものすごいものが出来つつある。予想をはるかに裏切る展開で、きっと唸っていただけるはず」と胸を張った。通常捜査で解決できない特殊事件専門の部署、通称“未詳(ミショウ)”所属の特別捜査官、当麻紗綾と瀬文焚流(加瀬亮)が、スペックホルダーと呼ばれる特殊能力をもつ者たちと死闘を繰り広げる様を描く人気シリーズの完結編。昨年4月に公開された『劇場版 SPEC~天~』に登場した“シンプルプラン”“ファティマ第三の予言”といった謎の真相が明かされる。『劇場版 SPEC~結(クローズ)~漸ノ篇』11月1日(金)より全国東宝系にて公開『劇場版 SPEC~結(クローズ)~爻ノ篇』11月29日(金)より全国東宝系にて公開
2013年09月21日山田孝之×ピエール瀧×リリー・フランキーという、個性あふれる最高のキャストでおくる、日本を驚愕させたベストセラー・ノンフィクションの映画化『凶悪』。本作の衝撃の予告編が、ついに解禁。いち早く本作を目にした、日本映画界を代表する監督たちから絶賛の声が届いた。原作は、死刑囚の告発をもとにジャーナリストが未解決の殺人事件を暴き、真犯人逮捕への道筋をつけた異例の事件を題材にした、『新潮45』編集部編「凶悪 - ある死刑囚の告発 -」。凶悪殺人事件の真相に迫りながら、人間の狂気をあぶり出す極限のドラマだ。山田孝之、ピエール瀧、リリー・フランキー、それぞれの狂気がぶつかり合い、終始張りつめた緊張感が支配する予告編は、ある死刑囚の告白から始まる---。「自分には、誰にも話していない余罪が3件あります。そのすべての事件の首謀者は、自分が“先生”と呼んでいた男です」。冒頭で静かに語るのは、死刑判決を受けながらも自らの罪を告発した、ピエール瀧が演じる死刑囚、須藤。元は義理人情の厚い親分肌をのぞかせるヤクザで、睨みを飛ばし「ぶち殺すぞ!」と感情を剥き出しにするその姿は、観る者すべての背筋を凍らせる。その3つの殺人事件の真相を明らかにするのは、山田孝之演じるジャーナリスト、藤井。犯罪者の邪悪な魂に近づくことで、少しずつ狂気に感染し変貌する様が映し出される。“先生”と呼ばれた男とは、すべての事件の首謀者であり、仮面の下に隠された狡猾な殺人者の顔を巧みに見せる、リリー・フランキー演じる木村。殺しを楽しむような高笑いを見せる怪演ぶりは、強烈な印象を残している。マスコミ試写でも大反響を起こしている本作をひと足先に目にし、先日、本作のトークショーにも参加した、『藁の楯 わらのたて』三池崇史監督は、「映画の力って凄まじいな。勉強になりました。俺も生きて償います!」と語り、本作のパワーに圧倒された様子だ。また、『血と骨』の崔洋一監督も「怖いのに笑える。この極悪ぶり、突き抜けている」と、手放しで絶賛すると、『アントキノイノチ』などで知られる瀬々敬久監督は「コーエン兄弟や、ポール・トーマス・アンダーソンも蒼褪める今までの日本映画にはない映画感覚」と語った。『のぼうの城』犬童一心監督は、「息をするのを忘れた。すぐそこにある『凶悪』がフルスロットルで描かれる。履いてる靴下の匂いまでしそうな画面の吸引力。こんなに『悪』が生き生きとしているのは久しぶりだ」とコメントし、本作の監督「白石和彌の名が焼きごてで刻印された」と、人間の狂気の闇に迫った同監督にも賛辞を贈る。本作は先日、モントリオール世界映画祭への正式出品が決定。日本映画が放つ、かつてないドラマは、人間はどこまで凶悪になれるのか。誰もが凶悪となりうるのか。人間が持つ正義とは?を問いかける。まずはこの予告編で、その世界を垣間見てほしい。『凶悪』は9月21日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:凶悪 2013年9月21日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2013「凶悪」製作委員会
2013年07月29日“友達作り”の部活動を描くという斬新な設定で人気を博した、平坂読によるライトノベル「僕は友達が少ない」が実写映画化されることが決定!さらに、メインキャストには瀬戸康史と北乃きいが抜擢されたことも明らかとなり、このほど2人からコメントが到着した。転校して3か月、ハーフで金髪、目つきが悪く、その上人見知り。さらに、あらぬ誤解ばかりで彼には友達がいない男子高校生・羽瀬川小鷹。夏休みを前にしたある日の放課後、彼は教室で一人、“エア友達”と話をしている三日月夜空と出会う。本当の友達が欲しいと願う小鷹と、友達がいない寂しいヤツと思われたくない夜空。互いの目的を果たすため、友達作りを目的とした「隣人部」という部活を設立するのだが…。そんな“友達がいない”主人公・小鷹役には瀬戸康史、小鷹を振り回すヒロイン・夜空役には北乃きいが抜擢。今回のオファーを受けて、「まず、この堂々としていて切ないタイトルに運命的なものを感じました」と語る瀬戸さん。「なぜなら僕も、友達が少ないからです。そしていざ、ドキドキしながら台本を読んだら、ライトノベルの絶妙なファンタジー感に加え、登場人物達のキャラの濃さ。新感覚な学園コメディーになっていて、お客さんには楽しんでいただけると思います」と自信のほどを覗わせる。一方の北乃さんも、「台本を読んで、凄いリアリティがあると感じました。友達がほしいと思う反面、一人の自分が楽だと逃げがちになってしまうことも。それでも前向きに人と向き合うんだ、と学生の頃は気付けなかったことをこの作品では描いていると思います。なので、今回は共演者の方と一緒に遊んだり、食事をしたりする機会をたくさん作らせてもらいました。新しい『僕は友達が少ない』を観ていただけると思います」とコメントを寄せている。人生初の金髪に髪を染め上げた瀬戸さんと、トレードマークである爽やかな笑顔を封印し、清々しいほどのドSキャラを演じるという北乃さんの変身っぷりにも注目だ。映画『僕は友達が少ない』は2014年新春、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:僕は友達が少ない 2014年春、全国にて公開(C) 2014映画「僕は友達が少ない」製作委員会
2013年07月25日ゆるクリ実行委員会は12月15日、岐阜県岐阜市・柳ヶ瀬商店街にてクリスマスイベント「ゆるクリ2012」を開催する。「ゆるクリ」は全国からゆるキャラ40体以上を集める、恒例のクリスマスイベント。3回目となる今回も3万人以上の参加を見込み、ゆるキャラによるパレード(高島屋前スタート)やステージなどで商店街を盛り上げる。今回は、2013年3月に引退する柳ヶ瀬商店街のゆるキャラ「やなな」にとって最後の「ゆるクリ」となる。そのため、今年の「ゆるキャラグランプリ」上位陣も、全国から駆けつける予定となっているという。開催日時は12月15日11時~16時。会場は岐阜県岐阜市・柳ヶ瀬商店街内「わくわくステージ」「本通り特設ステージ」など。当日は、「ゆるキャラステージ」「いろいろ屋台」「ゆるキャラブース」「パフォ-マンスステージ」などが実施される。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月07日“4時間38分”という上映時間の長さで注目を集め、2011年度のベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞とNETPAC賞をW受賞した『ヘヴンズ ストーリー』(’10)が、数多の映画ファンの熱意に応えてこの秋、アンコール上映されるが、本作以外にも今年は、長尺の作品が次々と上映されている。本作を始め、園子温監督の『愛のむきだし』やブラッド・ピット主演作『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』などこれまでも長尺の作品は、その時間が持つ意味や、作品に込められた監督やキャストたち作り手のまさに“入魂”という言葉が相応しい圧倒的な世界観で観客を魅了してきた。そして今年は特に、4時間を超える長尺の作品が続々と公開。チリが誇る巨匠ラウル・ルイス監督がメルヴィル・プポーとレア・セドゥというフランスの新鋭俳優を迎えて贈る4時間27分の“超大作”『ミステリーズ運命のリスボン』を始め、5時間30分という“トイレ休憩にはいつ行けば…”というようなの驚きの長尺で注目を集めるオリヴィエ・アサイヤス監督が放つ渾身の1作『カルロス』、さらに想田和弘監督『演劇1・2』(2時間52分+2時間50分)と、芸術の秋に相応しい作品が上映される。そんな中、『アントキノイノチ』で世界中から一躍脚光を浴びた瀬々敬久監督の『ヘヴンズ ストーリー』もこの“長尺ブーム”を先導するかのように熱いアンコールの声に後押しされ再びスクリーンで蘇ることに。国内での評価も高く、2010年度「キネマ旬報ベストテン」第3位、「映画芸術ベストテン」第1位に輝くなど、その傑作ぶりはすでに各方面の絶賛の声からも折り紙つきだ。物語は、不条理な殺人が世界各地で起こり続ける、憎しみと復讐の時代が舞台。家族を殺された幼い娘、妻子を殺された若い夫、復讐代行を行う警官、理由なき殺人を犯した青年と、その青年の家族になろうとする女性…彼らを中心に、20人以上の人間たちを、全9章で描き出す。再生とは何か?人類永遠の命題に、鬼才・瀬々監督が挑む、2010年版『罪と罰』と言える壮大な物語が展開する。さらに今回のアンコール上映では、初日舞台挨拶などイベントも多数予定しており、中でも注目は本作の主演俳優のひとり、村上淳にフォーカスしたトークイベント。デジタル化が進む中、35ミリフィルムで上映されるとあって映画ファン垂涎の贅沢な体験となること必至だ。『ヘヴンズ ストーリー』は11月3日(土・祝)よりK’s cinemaにて1週間限定で上映。公式サイト:■関連作品:ヘヴンズストーリー 2010年10月2日よりユーロスペース、10月9日より銀座シネパトスほか全国順次公開© 2010 ヘヴンズ プロジェクト
2012年11月02日俳優の岡田将生が11月19日(土)、主演作『アントキノイノチ』の初日舞台挨拶を東京・有楽町の丸の内ピカデリーで行った。この日はメガホンをとった瀬々敬久監督が、岡田さんへの感謝の手紙を読み上げたり、共演した榮倉奈々、原田泰造、松坂桃李から花束をプレゼントされたりと“サプライズ”の連続。感極まった岡田さんは思わず号泣し「何なんだよ、みんな、ちくしょう…。本番前、みんなそっけないな、話しかけてくれないなと思っていたら、こういうことだったんですね」と言葉を詰まらせていた。「そろそろお時間です」と司会者が舞台挨拶を締めくくろうとした瞬間、スッと手紙を取り出した瀬々監督。「岡田くんは基本的に天然でボケキャラ。でも撮影中は助けられることも多く、特に震災が起こって大変だったときも、岡田くんの笑顔と無邪気な会話に癒された。現場を引っ張ってくれたし、純粋な気持ちで映画に取り組むことの大切を教えてくれた」と感謝の言葉を述べると、早くも岡田さんの目からは大粒の涙が…。「岡田くんの純粋な気持ちが、映画を助けてくれた」(榮倉さん)、「(取材などで)岡田くんのことを小学2年生って言ってゴメン。もう立派な大学生になったよ」(原田さん)、「大切な友情を築くことができた。ぜひ、また共演しましょう」(松坂さん)と共演者からも温かい言葉が贈られ、岡田さんは感無量の面持ちだ。岡田さんは涙をぬぐいながら、「この映画に参加できて、本当に良かった。監督やキャスト、スタッフ、それに家族や友人に支えられた。撮影中に震災があり、『このまま撮影していていいのかな』って悩んだこともあったが、命の大切さや人と人との繋がりを届けられると信じて、やり遂げることができました」と挨拶。その間も涙が止まることはなく、「俺、今日、泣いてばっか!」と感情を爆発させた。さだまさしの同名小説を原作に、ある事件を機に心を閉ざしながら生きる2人の男女(岡田さん、榮倉さん)が、遺品整理業の現場で、死者が人知れず遺したもの、そこに込められた思いに触れることで“イノチ”の尊さにふれていく姿を描く。第35回モントリオール世界映画祭で、革新的かつ質の高い作品に授与される「イノベーションアワード」を受賞し、第16回釜山国際映画祭の“アジアの窓”部門での上映も大反響を呼ぶなど、早くも国際的な評価を集めている。この日は本作の公式サイトで一般公募された“とびきりの笑顔”の写真約1万枚で構成されたモザイクアートもお披露目された。『アントキノイノチ』は全国にて公開中。■関連作品:アントキノイノチ 2011年11月19日より全国にて公開© 「アントキノイノチ」製作委員会■関連記事:9割の人が絆について考えたと回答!『アントキノイノチ』グッと来るシーンは…?“命”の繋がりを考える『アントキノイノチ』特製メモを5名様にプレゼント岡田将生のサプライズプレゼントに榮倉奈々、思わずウルリ岡田将生インタビュー自らの「生きる意味」と向き合った『アントキノイノチ』シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第20回)“ほっとけない男子”俳優は?
2011年11月21日主演作『アントキノイノチ』の公開を控える俳優の岡田将生が、メガホンをとった瀬々敬久監督とともに取材に応じ、作品への思いや今後の目標を語った。その他の写真第35回モントリオール世界映画祭で、革新的かつ質の高い作品に授与されるイノベーションアワードを受賞し、第16回釜山国際映画祭の“アジアの窓”部門での上映も大反響を呼ぶなど、早くも国際的な評価を集める本作。岡田自身も、海外の映画人と交流する機会を得て「とても刺激になりました。海外の方と接して思うのは、もっと自分自身が日本や社会のことを知らなくちゃということ。海外進出?今は目の前にある仕事を一生懸命やるだけですが、たくさんのことを吸収し、自分から何かを発信できる俳優になりたい」と抱負を語る。原作はさだまさしの同名小説。ある事件を機に、心に大きな傷を抱えた青年・杏平(岡田)が父の紹介で働き始めた遺品整理業の現場で、残された遺品とそこにある故人の思いに触れ“イノチ”の尊さを見つめる。「自分にとって大切な作品。台本を呼んで、すぐにこの役をやりたいと思ったんです。漠然とした未来を前に、『自分はこれからどうなるのか』『どうやって生きていけばいいのか』という杏平の不安が、僕自身もとてもリアルに感じられたからですね」(岡田)。そんな岡田の魅力を、瀬々監督は「若い世代にありがちな『こう見られたい』という自意識がなくて、何より素直。だから現場での実感を感じ取って、邪念のない生々しい演技を見せてくれる」と分析する。「ジョニー・デップ的なカメレオン俳優だと思う。今度は岡田君が、カメレオン役をやれば?」(瀬々監督)、「監督はいつもそうやって、ふざけるんだから」(岡田)。前作『ヘヴンズ ストーリー』が第61回ベルリン国際映画祭で二冠に輝くなど、海外からも注目を浴びる瀬々監督は、「無縁社会や孤独死といった、今の日本が抱える問題を描いたつもりだったが、海外での反応に触れ、作品のテーマが世界共通で共有できるものだと確信した」と自信を深める。岡田、瀬々監督ともに海外で真っ向勝負できる『アントキノイノチ』に対する手応えは十分だ。「海外の作品って、基本的に視点がポリティカル。一方、日本映画はどこか自分探しに終始している気がする。震災を機に“内への意識”が強くなっているのかもしれないが、今こそ社会的なテーマと向き合うべき時期だし、この作品にはその可能性がある」(瀬々監督)、「海外の、特に若い人は社会のことをすごく考えているんです。今、日本の人はそういうところに目を背けているのかなと思う。僕自身、社会的なテーマを扱う作品にどんどん参加したいですね」(岡田)。『アントキノイノチ』11月19日(土)全国ロードショー取材・文・写真:内田涼
2011年11月16日榮倉奈々、岡田将生からの突然のプレゼントに涙!11月10日、映画「アントキノイノチ」公開を記念し、都内で開催されたセレモニーに、主演した榮倉奈々、岡田将生が出席した。榮倉と岡田は「アントキノイノチ」公開を記念するため一般公募された【ラブレターツリー】の設置セレモニーに出席。岡田からの突然ののクリスマスプレゼントに、榮倉が涙ぐむ場面があった。岡田からのサプライズプレゼントはスノードーム岡田からの榮倉へのサプライズプレゼントは、劇中の印象的なシーンで登場する観覧車の模型が入ったスノードームだった。映画コムによると岡田は「2月から一緒にやってきましたが、すごく助けられました。本当に一緒にやれてよかったし、また違う作品でも会えたらうれしい。ありがとうございました」と照れくさそうに感謝の言葉を榮倉に伝え、スノードームを手渡した。榮倉の瞳に涙が思いがけないプレゼントに驚いた様子の榮倉は、涙を静かにぬぐい「(作品への)思いが強いだけに、全てのことに100%届けようと一緒にがんばってきたのでうれしいです。ありがとう。恥ずかしい(笑)」と感激で一杯の胸の内を語ったという。映画「アントキノイノチ」とは?歌手のさだまさしによるベストセラー小説を映画化。遺品整理業という特殊な仕事を通して「命」の重さ、人と人が繋がる尊さを描いた作品だ。また、榮倉は「アントキノイノチ」の公式サイトで「生きるということ、社会と関わるということ。日々、自問自答しながら前進したいと望む姿は同世代として、とても興味深いです。瀬々監督も岡田将生くんも初めてご一緒させていただくので、どんな風にコミュニケーションを取って撮影が進んでいくのか、今から楽しみです。」と、コメントを残している。「アントキノイノチ」初日舞台挨拶のお知らせ●11月19日(土)●場所:丸の内ピカデリー11回目 午前9:20の回、上映終了後/2回目 お昼 12:50の回、上映前●[登壇者]岡田将生、榮倉奈々、原田泰造、松坂桃李、瀬々敬久監督(以上すべて予定)●場所:MOVIX亀有1回目12:30の回、上映終了後/2回目15:45の回、上映開始前●[登壇者]岡田将生、榮倉奈々、松坂桃李、瀬々敬久監督(以上すべて予定)「アントキノイノチ」公式サイトより元の記事を読む
2011年11月12日映画『アントキノイノチ』が10月24日(月)、東京国際映画祭で公式上映され、主演の岡田将生と榮倉奈々、原田泰造、瀬々敬久監督が舞台挨拶に登壇した。遺品整理業者で働くことになった青年・杏平が同僚の少女・ユキとの出会いや様々な現場での経験を通じて“生”の意味を問い直し、壊れた心を再生させていく姿を描く。英語通訳付きの映画祭での公式上映とあって岡田さんはハイテンションで「I’m Masaki Okada」と英語で挨拶。映画の内容にちなんで「いま『ありがとう』と伝えたい相手は?」と尋ねられると「すごく恥ずかしいんですが、いまここ(客席)に家族が来てるんです。いつも支えてくれてありがとう」と照れくさそうに語り、会場は温かい拍手に包まれた。榮倉さんは同じ問いに「私は現場でいろんな人と出会うことがすごく好きなんです。だからこの作品のスタッフや関係者のみなさんに『ありがとう』と伝えたい」と思いを語った。原田さんは「財布の中は2千円。原田泰造です!」「大好物はジャスミンティー。原田泰造です!」、「銀座・原宿・六本木〜原田泰造です!」と歌いながら自己紹介。通訳によって英語に訳されるのを聞いてご機嫌だった。監督は3月11日の大地震で映画を作る気持ちが揺らいだことを明かしつつ「瓦礫を拾っている人の姿を見て『作らなきゃ』と思い直した」と告白。最後に、岡田さんは「難しいことは分かりませんが、この映画は人と人の繋がりを描いています。僕自身、この仕事を通じて『誰かと繋がっていたい』と思うようになりました。みなさんにも同じ気持ちになってもらえたら嬉しいです」と語り、舞台挨拶は幕を閉じた。東京国際映画祭は10月30日(日)まで六本木ヒルズほか都内各所で開催中。『アントキノイノチ』は11月19日(土)より公開。特集「東京国際映画祭のススメ2011」■関連作品:第24回東京国際映画祭 [映画祭] 2011年10月22日から10月30日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2011 Tokyo International Film Festival All Rights Reserved.アントキノイノチ 2011年11月19日より全国にて公開© 「アントキノイノチ」製作委員会■関連記事:【TIFFレポート】加瀬亮、デニス・ホッパーの息子と朝4時までの付き合いを明かす【TIFFレポート】山田孝之、司会者に「本当の恋愛って何ですか?」と逆質問【TIFFレポート】小栗旬「毎日、逃げ出したいと思ってた」と監督経験を述懐【TIFFレポート】映画祭開幕!ミラジョヴォら美しき女優陣のファッションに釘づけ“笑い”から読み解く!東京国際映画祭コンペティション部門の楽しみ方
2011年10月24日6日(木)に開幕した第16回釜山国際映画祭の“アジアの窓”部門で13日、岡田将生と榮倉奈々が主演した『アントキノイノチ』が上映され、岡田と瀬々敬久監督が舞台あいさつに登壇した。その他の写真『アントキノイノチ』は、過去のある出来事がトラウマとなり心を閉ざしてしまった杏平(岡田)とゆき(榮倉)が“遺品整理業”という職業を通して出会い、次第に心を通わせて生きる勇気を取り戻していく姿を描いた作品で、第35回モントリオール世界映画祭では“イノベーションアワード”を受賞した。岡田は自身の主演作『雷桜』(廣木隆一監督)で昨年も釜山国際映画祭に参加しており、今回で二度目。満席となった会場で岡田が韓国語であいさつをすると場内からは歓声があがった。岡田は「吃音という病気を抱える主人公を悩みながら演じた」と撮影を振り返り、「僕自身これまでは、演じてきた役は全て自分とは違う、自分だと思ってほしくない、と子供のような気持ちを持っていたが、今回は(主人公)永島杏平を岡田将生として見てもらってもいい。今回は1番僕なのではないかと思っている」と話した。瀬々監督は「“遺品整理業”と言うのは日本に実際ある仕事です。撮影中に震災が起こり、がれきの中から遺品や写真を探すということがたくさんあって、あらためて人間は人と人とのつながりや関係性を求めているのだと感じた。人とのつながりを大切にするような社会になるように、この映画を観ていただけたら。人と人との間、国と国との間も、他人のことを思い、気づかうことでもっといい世界になると思う。日本と韓国も、もっとよりよい関係になれたらと思います。カムサハムニダ」と語った。『アントキノイノチ』11月19日(土)全国ロードショー
2011年10月14日先日より開催中の第16回釜山国際映画祭で、日本から出品された『アントキノイノチ』の3度目の上映が10月13日(木)に行われ、上映後には主演の岡田将生と瀬々敬久監督が舞台挨拶に登壇。熱烈な韓国の観客の質問に答えた。歌手のさだまさしの手による小説を映画化した本作。高校時代のある出来事がきっかけで心が壊れてしまった主人公が、遺品整理業に従事する中で少しずつ再生していくさまを描く。8月にはモントリオール世界映画祭に出品され「イノベーションアワード」を受賞するなど海外の注目も高く、この日も客席は超満員。上映後に舞台挨拶の実施がアナウンスされると多くの観客がステージ前方に殺到し会場は熱気にあふれた。昨年の『雷桜』に続き、主演作を携えて釜山再訪となった岡田さん。モントリオールではフランス語で挨拶を決めたが、この日は「みなさん、こんばんは。岡田将生です。映画はいかがでしたか?心に響くものがあったならとても嬉しいです。韓国最高!釜山最高!」と韓国語で挨拶し喝采を浴びた。映画は、岡田さん演じる心が壊れてしまった杏平が、家の屋根の上に全裸で座り、眼下の街を眺めるという衝撃的なシーンでスタートするが、このシーンの撮影について問われると岡田さんは「とても寒かったです。住宅街だったので知らない方が通ったりするとビックリされてました」と明かし、会場の笑いを誘った。一番印象的なシーンとして、榮倉奈々演じるゆきと共にラブホテルに入るシーンを挙げ「脚本では最後、自分が泣くことにはなってなかったのですが、なぜか分からないですが、とても感情があふれてしまいました。だからこのシーンが最も愛着がありますね」と己の内からわき上がってきた感情について語った。韓国では岩井俊二監督の『Love Letter』が非常に人気があり、観客からは同作にも登場し、『アントキノイノチ』にも出てくる「元気ですか?」というセリフについての質問も。瀬々監督は「韓国では『Love Letter』が有名なので、その質問は絶対来ると思ってました。私は『Love Letter』も観てます。『元気ですか?』は日本のプロレスラー、アントニオ猪木さんの決め台詞なので使っています。そして、この映画の撮影中に地震が起こりました。いま、日本は大変なんですけれど、その中でみんなに『元気ですか?』とメッセージを訴えたい映画を作ろうと思いました」と説明。客席に向けて「元気ですかー!?」と叫んだ。本作以前より、岡田さんは韓国で最も人気の高い俳優のひとり。観客からこれまでの出演作の中で最も自分に近い役柄は?と問われると「僕自身、これまではいつも、いままでやってきた役は全部、自分とは違うと思って演じてきました。それは自分を見せるのがとても恥ずかしくて、これを自分だと思ってほしくなかったという子供のような気持ちからきたものです。それが今回は永島杏平として見てもらってもいいし、岡田将生として見てもらってもいいと思っています。今回が1番“僕”なのではないかと思っています」と本作に込めた特別な思いを明かしてくれた。監督は映画の根底にある、人と人の繋がりが希薄になった社会に関して「いまの世界で共通する問題だと思っています」と語り、「この映画を作りながら思ったのが、他人のことをどれくらい思ってあげられるか。若い頃はみんな、自分のことで一生懸命なんですが、そればかりでなく、他人のことを思い、気遣う。そういうことでもっといい世界になるかと思います。人と人との間、国と国との間にもあると思います。日本と韓国もより良い関係になれたらいいと思います。カムサハムニダ(ありがとう)」と“繋がり”の重要性を訴えた。舞台挨拶終了後には観客がステージに殺到し、岡田さんにサインや握手を求める姿も。改めて岡田さんの韓国での人気の高さを証明した。『アントキノイノチ』は11月19日(土)より全国にて公開。■関連作品:アントキノイノチ 2011年11月19日より全国にて公開© 「アントキノイノチ」製作委員会■関連記事:岡田将生×榮倉奈々主演『アントキノイノチ』独占試写会に35組70名様をご招待海外での活躍に期待する俳優は?「acteur」最新号を5名様にプレゼント「平清盛」岡田将生による白髪交じり&ヒゲの源頼朝の姿が解禁!岡田将生&榮倉奈々、トロフィーの重みで受賞を実感!『アントキノイノチ』モントリオールで高評価岡田将生は仏語でスピーチ決めた!
2011年10月14日岡田将生と榮倉奈々主演で、さだまさし原作の同名小説を映画化した『アントキノイノチ』の公開を記念した試写会&懇親会が10月1日に行われ、レストランで行なわれた懇親会には瀬々敬久監督、平野隆プロデューサー、辻本珠子プロデューサー、松竹の上田有史プロデューサーが参加。参加者たちからの質問に気軽に答えるなど活気に満ちたイベントとなった。その他の写真試写会後に行なわれたティーチインで、瀬々監督は「無縁社会とか孤独死とか、世の中で言われていた数年前の時代、老人が一人で亡くなっているのも気付かない世の中になって、人と人との関係が薄くなっていって。そういったバックグラウンドで若い2人の目線で描かれているのがすごくいいなって思った」と本作に惹かれた理由をコメント。映画に登場する遺品整理という仕事については「現場のような部屋を実際に作るため、どういう風に亡くなっているのかを検証しに行きました。そのあと榮倉さんと岡田くんもそれぞれ別の現場で、当然遺族の方に許可を得てですが、キーパーさんたちと働いてもらいましたね」と語った。主演の榮倉、岡田については「岡田さんは『シザーハンズ』の頃のジョニー・デップみたい。カメレオン俳優というか何でもやっちゃうというか。ずっと素直で居られることが色んな役を出来る理由だと思いました。榮倉さんは、みんな良いところはあるんだという考えの持ち主なんだと感じた。ただ、ご自身はすごく負けず嫌いなところがあって、自分に負けたくないという厳しさと優しさがある女優さん。その性格が映画の役柄にもマッチしているなと感じましたね」と話した。また、参加者からの質問タイムには、劇中の細かなシーンについての質問も上がったほか、モントリオール世界映画祭で受賞したイノベーションアワードのトロフィーを監督が披露する場面も。ティーチイン後の懇親会では、参加者の各テーブルに監督らが座り、本作について、参加者と気軽に語り合うなど、盛り上がりを見せた一日となった。『アントキノイノチ』は、それぞれ過去のトラウマで心を閉ざしてしまった杏平(岡田)とゆき(榮倉)が“遺品整理業”という職業を通して出会い、次第に心 を通わせ、生きる勇気を取り戻していく姿を描いた作品で、先日行われた第35回モントリオール世界映画祭では“イノベーションアワード”を受賞した。『アントキノイノチ』11月19日(土)全国ロードショー
2011年10月11日20日に開幕した第33回PFFぴあフィルムフェスティバルが30日に最終日を迎え、東京の国立近代美術館フィルムセンターにてコンペティション部門の表彰式が行なわれ、最終審査員として、阿部秀司、塚本晋也、南果歩、瀬々敬久、瑛太が登壇した。その他の写真グランプリを獲得したのは、幼少期に大切な人を失ってしまった主人公が暴走していく、虐げられた弱者の思わぬ反逆と狂気を描いた北川仁監督(29歳)の『ダムライフ』。塚本は「グランプリと言えど僅差でした。が、他の作品と全く違うオリジナリティーと独特の映画の文体と話法があり、現代に生きる我々が抱えている心の闇を客観的に映画的なデザインで描いたところがよかった」と受賞理由を説明。北川監督は「今日、死んじゃうんじゃないかな。『才能がない、やめちまえ、チビ』などの誹謗中傷を受け苦しんだこともあり、『ざまぁ見ろ!』と言ってやろうと思ったのですが、いざこの場に立つと、支えてくれた人たちへの感謝の気持ちがにじみ上がってきます。僅差ということで調子に乗らずに作り続けたい」と喜びをかみしめた。なお本作は、第16回釜山国際映画祭New Currents Award招待作品にも選出されており、国内では、第24回東京国際映画祭の“日本映画・ある視点”部門にて招待上映される。瑛太は「世の中は大変な時期ではありますが、今回の監督の平均年齢が僕に近い26歳ということで、僕ら若い世代もアイデアを出して、前向きに映画を作っていき、世の中の人にパワーを与えていきたいと強く感じた。機会があれば俳優として一緒に仕事をしたい」と語った。なお“ぴあフィルムフェスティバル”は今後、京都、福岡、名古屋などに会場を移して開催される。第33回PFFアワード2011/受賞結果■グランプリ『ダムライフ』北川仁監督■準グランプリ『春夏秋冬くるぐる』日原進太郎監督■審査員特別賞『(TAITO)』緑朗監督『パッション』南部充俊監督『僕らの未来』飯塚花笑監督■エンタテインメント賞(ホリプロ賞)『ニュータウンの青春』森岡龍監督■映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)『チルドレン』武田真悟監督
2011年10月03日第35回モントリオール世界映画祭でイノベーションアワードを受賞した『アントキノイノチ』の受賞報告会見が30日に松竹本社で行なわれ、瀬々敬久監督、主演の岡田将生と榮倉奈々が登壇した。その他の写真『アントキノイノチ』は、さだまさしの同名小説が原作。過去のある事件がきっかけで生きることに希望を見出せなくなった男女が“遺品整理業”という職業を通して出会い、生きる勇気を取り戻していく姿を描く。イノベーションアワードは、“その年の映画祭で最もインパクトを与え、革新的で質の高い作品”に贈られる賞で、岡田と榮倉は19日(現地時間)のプレミア上映会と記者会見に出席した。瀬々監督は「3月以来、死と生があり、僕たちはその渦中にいるんだと、第三者的に物事を見るのではなく、ど真ん中で僕たちは生きていると、ダイレクトに伝わったのだと思う」と話し、岡田は「僕の演じた役は、自分と重なる部分もあって非常に思い入れのある作品になった」とコメント。榮倉は「監督の哲学と私たち若い世代の感覚が合わさったいろいろなものの融合で“イノベーション(革新)”と言ってもらえたと理解している」と述べ、ふたりとも「一般の方々と一緒に自分の出ている作品を観る機会はないので反応がわかって良い経験になった」と現地での出来事を振り返った。瀬々監督は「僕たちは日本のことを描いていると思っていたが、世界に共通する問題でもあると改めて気付かされた。この作品のテーマでもある“人と繋がっていく”という意味も含めて今回の受賞は第1のスタートとなった。若いふたりの目線で死と生を見続けた作品なので、ぜひ未来を担う若者に見ていただきたいのだ!と思っております」と力強くPRした。『アントキノイノチ』11月19日(土)全国ロードショー
2011年08月30日先日までカナダのモントリオールで開催されていた「第35回モントリオール世界映画祭」でイノベーションアワードに輝いた『アントキノイノチ』主演の岡田将生、榮倉奈々と瀬々敬久監督が凱旋。8月30日(火)の夜、松竹本社(東京・東銀座)で開かれた受賞報告会見に出席した。歌手・さだまさしの手による同名小説を原作に、遺品整理という仕事で出会った2人の若者の姿を通じて“生”を描き出す。2004年の『風音』(東陽一監督)以来となる、その年の映画祭で、最もインパクトを与え、革新的で質の高い作品に与えられるイノベーションアワードを受賞した。帰国したばかりの瀬々監督は、「『イノベーション?何だ?』とよく分からずに出ていき、帰ってきました(笑)」と受賞の瞬間をふり返るが、地元の観客に作品の面が伝わったということはひしひしと感じていたよう。「観終わって観客の方が泣きながら『よかった』と言ってくださったのが印象的でした。中には実際に、身内を亡くされて部屋を片付けた経験のある方もいて『思い出した』と言っていただきました」と感慨深げだ。岡田さんは「朝ご飯を食べているときにマネージャーから電話がかかってきて知った」とのこと。「そのときは理解できなかったんですが、(共演の)原田泰造さんから『やったな』とメールをいただき実感しました」と心境を明かした。榮倉さんも「作品全体にいただけたということで嬉しいです」とニッコリ。「モントリオールでは私や岡田くんに対してイメージや先入観を持たずに、各国の方に観ていただけて感想を間近で聞けました。言葉は違っても心で観ていただけたと感じました」とふり返った。実際にトロフィーを持ってみて「金だなー」と感想を漏らす岡田さんに「メッキだろ、メッキ!」と監督が突っ込む一幕も…。トロフィーの重みで改めて受賞を実感したようだ。イノベーションアワードについて榮倉さんは「監督の中の哲学や若い私たちの感覚などいろんなものが合わさって“革新的”と評価されたのでは」と語り、「海外の映画祭は何度でも行きたい」と充実した表情を見せた。映画について「撮影のときから役に強い思い入れがありました」と岡田さん。いじめなどの社会問題も描かれるが「自分も経験したこともあり、心の叫びなど響いてくるものがたくさんありました」と特別な一作となったことを明かしてくれた。榮倉さんも「(岡田さんが演じた)杏平の言葉に助けられたりヒントをもらった」と頷いた。監督は東日本大震災を踏まえ「3月に大変なことが起こり、自分たちが事件の渦中にいるという気持ちが芽生えた。第三者として傍から見ているのではなく、ど真ん中にいるという気持ちで作りました。それがオリエンタリズムではなく、自分たちの身の回りのこととして(世界に)伝わったのだと思う」と思いを吐露。そして岡田さんと榮倉さんに向き直り「これからの未来を背負う若い君たちに観てほしい!」と語りかけた。『アントキノイノチ』は11月19日(土)より全国にて公開。■関連作品:アントキノイノチ 2011年11月19日より全国にて公開© 「アントキノイノチ」製作委員会■関連記事:『アントキノイノチ』モントリオールで高評価岡田将生は仏語でスピーチ決めた!ヴェネチア、モントリオールにトロント…世界の映画祭での邦画の奮闘に期待!冒頭でいきなり全裸…?岡田将生の様々な表情に注目の『アントキノイノチ』予告編榮倉奈々、岡田将生は「小学生」!?「もう22歳なんですけど」と本人苦笑岡田将生×榮倉奈々を絶賛!『アントキノイノチ』がモントリオールへ
2011年08月30日先日より開催中の第35回モントリオール世界映画祭にて8月19日(現地時間)、日本から参加している映画『アントキノイノチ』の記者会見とプレミア上映が開催。主演の岡田将生、榮倉奈々、瀬々敬久監督が出席した。歌手のさだまさしによる同名小説を映画化した本作。あることがきっかけで心を閉ざし、遺品整理業の現場で働く青年とひとりの女性。命が失われた場所で働き、“死”と接することで生への繋がりを取り戻していく2人の姿が描かれる。上映に先立って行われた会見には各国のプレスが集結した。決してセリフが多くない中で心情を表現しなければならなかった点について岡田さんは「言葉で言うことは伝えやすくて、僕自身も言葉にすればすぐに伝わるのにと思っているのですが、今回は心が傷ついた青年役で、言葉に出せない役柄でもあったので、とても苦労しました。僕の表情で伝わっているのかどうか毎日毎日監督に確認していました」とふり返る。榮倉さんも「確かに言葉で表せてしまえば伝わりやすいと思いますし、言葉での切り返しが多い子供や家族で楽しむコメディドラマは私自身も大好きです。でもやっぱり自分たちの生活の中では、育った環境や、いまある状況によって同じ単語でも違った意味に伝わることはあると思いますし、言葉や行動が全てではないと思っています。だから、たくさんの人に伝えるのはすごく難しいと思いましたが、監督やプロデューサーに中に伝えたいことの芯があったので、それを信じてやっていきたいと思いました。確かに難しかったです」と少ないセリフの中に込めた思いを明かした。瀬々監督は本作に込めたテーマについて尋ねられ「2000年代に入って最大の悲劇は9.11があると思います。復讐から復讐へ繋がるという社会になっていきました。最近では日本でも津波という大きな災害がありました。それは、僕たちの誰が悪いわけでもないのに、突然起こった災害でした。僕たちはこういう世の中に生きているのだと考えています。そういった厳しい現実、暴力的な世界がありますが、そういう中でもより良く生きたいと常に思っていますし、実際に生きていこうと思っているのが人生だと思います。先ほど9.11の話をしましたが、これからは憎しみの連鎖が繋がるのではなく、命が繋がっていくことをテーマにしたいと思いました。この映画はそういうテーマの映画です。ですので、一方で暴力を描かなければ、もう一方の命の繋がりが見えないと思い、本作の中では暴力も描きました。最終的に映画で描きたかったのは、新しい生が誕生すること、命が次の世代に繋がっていくこと、より良く生きていくにはどうしたらいいかを探っていこうとした作品です」と命の繋がりを強調した。同日のプレミア上映では、21時30分からという遅い時間の上映にかかわらず、若い世代を中心に多くの観客が劇場に足を運んだ。上映後は温かい拍手がわき起こり、涙をぬぐう観客の姿も。壇上に上がった岡田さんは「今日はありがとうございます。歴史あるモントリオール世界映画祭に来ることができて良かったです。この映画では、人と人がつながっていく大切さを描いていますが、いま、みなさんとつながれた気がします。またモントリオールに来たいです」とフランス語で挨拶。榮倉さんもフランス語で自己紹介し「いま、日本の人たちが、命や、生きることについて考える機会が多くなっているこの時期に、この映画に出会えて、私はとても幸せです。みなさんにも同じ気持ちになっていただけたら、すごく嬉しいです。ありがとうございます」と満員の客席に笑顔で語りかけた。映画を観終えた観客からは「生と死の側面をうまく表現していた」(20代・男性)、「今年観た映画の中で一番良かった」(20代・女性)など、好意的な感想が寄せられ、特に岡田さんと榮倉さんの演技を絶賛する声も多く、プレス試写で鑑賞したマスコミからも高い評価が聞こえてくる。邦画との相性の良さでも知られるモントリオール世界映画祭。昨年の『悪人』の深津絵里の主演女優賞に続く主要部門での受賞に期待がかかる。『アントキノイノチ』は11月19日(土)より全国にて公開。■関連作品:アントキノイノチ 2011年11月19日より全国にて公開© 「アントキノイノチ」製作委員会■関連記事:ヴェネチア、モントリオールにトロント…世界の映画祭での邦画の奮闘に期待!冒頭でいきなり全裸…?岡田将生の様々な表情に注目の『アントキノイノチ』予告編榮倉奈々、岡田将生は「小学生」!?「もう22歳なんですけど」と本人苦笑岡田将生×榮倉奈々を絶賛!『アントキノイノチ』がモントリオールへ岡田将生は心の叫び、榮倉奈々は泣きながら願う――『アントキノイノチ』特報到着
2011年08月22日岡田将生と榮倉奈々主演で、さだまさし原作の同名小説を映画化した『アントキノイノチ』の完成報告会見が10日に都内で行われ、岡田、榮倉をはじめ、原田泰造、松坂桃李と瀬々敬久監督が登壇した。その他の写真本作は、それぞれ過去のトラウマで心を閉ざしてしまった杏平(岡田)とゆき(榮倉)が遺品整理という命と向き合う仕事を通して出会い、次第に心を通わせ“自身と人とのつながり”について向かい合う姿を描いた作品。撮影中に東日本大震災が発生し、瀬々監督は「このまま撮り続けてもいいものかと考えたが、震災後に命の大切さや絆が大事だと語られるようになったので、この映画を通してよりみなさんに伝われば」とあいさつ。“命の大切さ”を訴える本作についてキャスト陣も「この時期に参加できてよかった」と口を揃えた。その瀬々監督の印象について榮倉は「私の顔を見ながら“岡田さん”と呼ぶので、まず監督に名前を覚えてもらうのに必死だった」と話し、松坂も「岡田くんとのシーンでは“松岡くん”と言うからどっちを呼んだのか分からなかった」と暴露。岡田は榮倉との初共演について「僕より2歳上だけど、とても話しやすくて心が和らいだ」と話す一方で、榮倉は「岡田くんはとても純粋で、小学生と話してるみたいだった」とコメント。岡田は赤面しながらも「僕もう22歳なんですけど…でも嬉しいです」と複雑な表情を見せる場面もあった。本作は第35回モントリオール世界映画祭のワールド・コンペティション部門で正式出品が決定し、現地時間19日に予定されている公式上映には岡田、榮倉、瀬々監督が登壇する予定で、岡田は「世界の方々に見てもらえると思うと嬉しい。映画祭を楽しみながら、みなさんと映画を共有できたらいいな」と喜びの表情を浮かべた。『アントキノイノチ』11月19日(土)全国ロードショー
2011年08月10日さだまさし原作「アントキノイノチ」(幻冬舎刊)の映画化が決定し、岡田将生と榮倉奈々という若手実力派の初共演が実現することになった。共に昨年、日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞し、各分野で大活躍する2人が、無縁社会をテーマに暗い過去を背負う男女をいかに演じるのか?メガホンを取るのは、最新作『ヘヴンズストーリー』が第61回ベルリン国際映画祭において、国際批評家連盟賞とNETPAC賞(最優秀アジア映画賞)をダブル受賞した瀬々敬久監督。早くも新たな日本映画の傑作が生まれそうな予感だ。高校時代の事件をきっかけに、心を閉ざしてしまった永島杏平(岡田さん)は、遺品整理業という仕事を通じて、“命”の現場に立ち会うことに。そこで久保田ゆき(榮倉さん)と出会い、お互いに魅かれあうが、杏平がゆきの衝撃的な過去を知ったことを機に、彼女は忽然と姿を消してしまう。『告白』、『悪人』で日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞した岡田さんは、「原作を先に読ませて頂いて、心温まるお話で、一気に読んでしまいました。演じる永島杏平という役は、心に問題を抱えていて、いままで演じたことのない役に挑戦させて頂くので、いままで以上にしっかり演じていきたいと思っています」と役者としてさらなる境地を目指すと宣言。初共演となる榮倉さんについては「榮倉さんはいろいろな作品に出ているのを観ていて、とても素晴らしい女優さんだと思っていますので、いまから撮影が待ち遠しいです」と期待を寄せた。一方、これまで明るく快活なイメージが強かった榮倉さんは、「生きるということ、社会と関わるということ。日々、自問自答しながら前進したいと望む姿は同世代として、とても興味深いです」と、こちらも新境地といえる役柄に、静かな闘志を燃やす。岡田さんとの初共演、そして瀬々監督との初仕事に「どんな風にコミュニケーションを取って撮影が進んでいくのか、いまから楽しみです」と早くも胸が高鳴っている様子だ。瀬々監督は、本作と『ヘヴンズストーリー』には共通点があると言い、「日本人はどこへ向かっていくべきなのか…。『ヘヴンズストーリー』はそういうことを考えながら、作った作品。そして『アントキノイノチ』では無縁社会と言われ、人と人とのつながりが希薄になっている現代に、日本人はどう生きていくのか?そしてどうやって新しい希望を見つけていけばいいのかということを描きたいと思っている」と、国際舞台で高い評価を獲得した瀬々監督が、改めて“日本”という自分たちの足元を見つめ、新たな問題提起に挑む決意を固めたようだ。『アントキノイノチ』は3月1日(火)にクランクイン。山口県や静岡県、関東近郊でのロケを経て、4月のクランクアップを予定している。『アントキノイノチ』は2011年秋、公開。■関連作品:アントキノイノチ 2011年秋、全国にて公開
2011年02月22日第61回ベルリン国際映画祭が20日に閉幕、コンペティション部門でイランのアスガー・ファルハディ監督の『Nader and Simin: A Separation』(原題)が最高賞の金熊賞に輝いた。日本勢ではフォーラム部門に出品された瀬々敬久監督の『ヘヴンズストーリー』が国際批評家連盟賞と最優秀アジア映画賞を受賞した。『Nader and Simin: A Separation』は家族でイランからの出国を考える女性と、老父と国に留まる決意をした夫が離婚調停の際に思わぬ事態に直面するドラマ。物語を通して現代のイランの様相がうかがえる本作はキャストが銀熊賞最優秀男優賞、女優賞も受賞した。ファルハディ監督は2年前に『彼女が消えた浜辺』で同映画祭銀熊賞監督賞を受賞しているが、イラン映画が金熊賞受賞するのはこれが初めて。19日に行われた授賞式の際、ファルハディ監督は今年の映画祭で審査員に選出されながら、イランで禁錮刑を下され映画祭参加が叶わなかったジャファル・パナヒ監督について受賞スピーチで言及。「彼の問題は解決すると信じています。そして、彼が来年、この場に来ることを願っています」と語ったが、パナヒ監督は反政府運動に関わったとして6年の禁固刑の判決を受け、今後20年間の映画製作と海外渡航禁止を言い渡されている。銀熊賞審査員賞は『倫敦から来た男』のタル・ベーラ監督がドイツの哲学者・ニーチェの晩年のエピソードを題材に描くモノクロ作品『The Turin Horse』(原題)。受賞後の会見でタル監督は「これが私の最後の作品になります」と語った。銀熊賞最優秀監督賞は地元ドイツのウルリッヒ・コーラー監督(『Sleeping Sickness』<英題>)、銀熊賞最優秀脚本賞は『The Forgiveness of Blood』(原題)のジョシュア・マートン 、アンダミアン・ムラタジが受賞。また、短編映画を対象にしたベルリナーレ・タレント・キャンパスのベルリン・トゥデイ・アワードを英国在住の三宅響子監督のドキュメンタリー『Hackeney Lullabies』(原題)が受賞した。2009年の『愛のむきだし』(園子温監督)、昨年の『パレード』(行定勲監督)に続いて国際批評家連盟賞を受賞した『ヘヴンズストーリー』は4時間38分の力作。家族を殺された少女、妻子を殺された若い夫、理由なき殺人を犯した青年など、20人以上の登場人物が複数の殺人事件を介して繋がっていく11年間の物語。日本では昨年10月より全国にて順次公開中。(text:Yuki Tominaga)写真は『Nader and Simin: A Separation』(原題)で金熊賞を受賞したアスガー・ファルハディ監督。© AP/AFLO■関連作品:ヘヴンズ ストーリー 2010年10月2日よりユーロスペース、10月9日より銀座シネパトスほか全国順次公開© 2010 ヘヴンズ プロジェクト■関連記事:毎日映画コンクール授賞式稲垣吾郎、極悪人役にSMAPメンバー「地が出てるね」『ヘヴンズ ストーリー』忍成修吾インタビュー「この仕事が好きなんだなと実感した」
2011年02月21日