私は3歳半と1歳半の男の子を育てています。食べることが大好きな次男は、自分が食べたい物じゃなかったら、食べ物をつかんでテーブルから投げ捨てるのです。長男の育児で経験済みの私は、最初のうちは次男の行為を叱らず対応していました。しかし、その次男の行為はひどくなり、次男を見た長男が驚く行動をとるようになって、気づけば食後は大惨事! そして、ひとりで対応していて叱ることが増えた私は、ある対策を見つけたのです。食べ物を投げる次男次男は自我が芽生えてきてイヤイヤ期に入ったのか、自分の思うようにならないと泣いたり怒ったりするようになりました。食事は特に難しい時間。食べたくなかったり、機嫌が悪かったりすると次男は私がせっかく用意した食事をつかんで投げ捨てるのです。 これも“成長の証”と長男の経験で学んでいた私は、その場で次男に注意はするものの「この行為は今だけ。あとで掃除すればいい」と考えて、叱らず、心に余裕を持って対応するようにしていました。 結局叱るようになる私しかし、次男の食べ物を投げる行為はエスカレートする一方。そして、その行為を見ながら食事をしていた長男は、スプーンで食べ物を飛ばして遊ぶようになったのです! まさかの長男の行為に私は長男を叱り、さらに叱らないでおこうと心に決めていた次男の行為にも我慢できず「2人ともやめなさい!」と怒鳴るようになっていきました。 その上、食後のテーブルの下は食べ物で大惨事。毎食2人を叱りながら介助をし、食後は毎回、床のモップがけをすることになって、私は疲れていったのです。 意外にもシンプルな対策で改善!悪循環だと気づいた私は、次男が食べることを嫌がって食べ物を投げるような行動が見られたら、まず次男を抱っこするようにしました。すると、次男は食べ物を投げることを止めて落ち着くのです。 そして、長男が集中してゆっくり食事をとれるような環境を作っていきました。長男の食事が終わるころには、抱っこで気持ちが落ち着いた次男は気が変わるのか、次男も喜んで食事を食べるのです。そうした対策をとると、食後の汚れは圧倒的に少なく済んだのでした。 2人で一緒に食事をとってくれると食事介助も早く終わり、私も自分の食事ができて助かるのですが、次男の機嫌次第で難しくなっていきました。しかし、叱っても状況は悪化する一方で、まず、次男の気持ちを受け止めてあげることが大事だと気づいたのです。今は時間はかかりますが、この方法で子どもたちが気持ちよく食事できる環境を作っていこうと思います。 著者:岩見 エリ2人の男児の母。看護師歴12年、フランスで出産し子育て中。
2022年12月02日私の無頓着な性格が災いして、新生児のときに娘がいつも同じ方向を向いて寝ていることに気が付かず、寝かせていました。そのため、右の頭の後ろがぺったんこになってしまいました。4歳になった今でも周りから指摘を受けることがあり、私自身とても心が痛んでいる体験です。母親からのアドバイス初めての子育てということもあり、5カ月間は実家に住んで母からのサポートを受けながら子育てをしていました。母は「新生児はこれが必要だよ」と事細かに教えてくれて、とにかく心強かったです。子どもの頭を支えるドーナツ枕も購入し、寝るときは常に使用していました。 そして「寝ているときは頭の後ろが均等な形になるように方向を都度変えるんだよ」と母からはアドバイスを受けていたものの、無頓着な性格が災いして、娘がずっと同じ方向を向いて寝ていることに私は気が付いていませんでした。 義理の両親からの指摘娘が生後3カ月になったときに、義理の両親が地方から私の実家近くまで会いにきてくれることになりました。そして孫との感動の初対面を果たすことになるのですが、そのとき義理の母に「あら○○ちゃん、頭の後ろ、片方がへこんでいるけれども大丈夫?」と言われてしまったのです。 私はそこで初めてはっとさせられ、実家の母に言われたことを思い出しました。自分では毎日一緒にすごしていたせいもあり気付いていなかったのですが、周りの人から見ると娘の頭はどうやら片方だけへこんでいるようでした。 最後には夫からのとどめ一方の夫はというと、海外赴任のため、普段はテレビ電話や動画を通じて娘の成長を伝えていました。そのため娘の頭のことを指摘されることはなく、また私からあえて話すことはありませんでした。娘が生後5カ月になったときに夫のいる海外に戻ったのですが、戻ってから1・2カ月経ったころ、「○○ちゃんの頭の形って片方へこんでいるよね」と言われました。 このときは「やっぱりか……」と思いました。ただ、ここで私が何か危機感を感じ取っていれば、まだ頭の形について言われ続けることを変えることができたのかもしれませんが、案の定、私はこの指摘を聞き流してしまっていたのでした。 娘が4歳になった今でも、誰かに頭の形について指摘されるたびに心が痛み、新生児のときのケアは本当に大事だったのだなと思いました。健診のときなどに相談するべきだったなと反省もしています。今後、本人が気にするようになったときには、娘に素直に謝ろうと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:町田 久美子4歳児を育てるワーママ、ズボラ主婦。ベトナム在住。手を抜く家事、育児を常に探しながら、ライターとして漫画や教育系、ベトナムでの子育て経験について執筆中。
2022年11月28日ごはんを食べているとき、最初のうちはしっかり食べてくれるのに途中で物を口に入れるとベッと出してしまう娘……。どうにかごはんを残さず食べてもらうべく、さまざまな工夫をして何とかすべて食べてもらえるようになりました。 いきなりごはんを食べなくなった娘は生後6カ月ごろから離乳食を始めましたが、特に嫌がったり、好き嫌いしたりすることはありませんでした。ところが1歳を過ぎてから、ごはんの途中で口に入れた物をベッと出すように……。 最初のうちは、もうおなかいっぱいなのかな?と考えていました。しかしその後、ごはんの量を減らしたり、お気に入りのおかずに変えてみたりしましたが、口から出してしまうことは変わりませんでした。 さまざまなもので食卓を囲んでみたごはん中の楽しみが足りず、遊びたくなっちゃうのかな?と思い、机の向かい側に娘のお気に入りのぬいぐるみを座らせてみました。最初はお気に入りのぬいぐるみが一緒にごはんを食べているのがうれしかったのか、笑顔でごはんを食べてくれていましたが、それも効果はたった数分……。 そこで、私も娘と同じ時間にごはんを食べることに。それまでは、娘はまだひとりでごはんを食べられないし、私も一緒なんて大変だと思い、食事は別にしていました。そこで、私のごはんも娘と同じくらいの少ない量に。私が一緒に同じ物を食べてくれるのがうれしかったのか、かなり効果がありました。 コース料理形式に私と娘が一緒に食卓を囲むようにしてから何日かしたところで、またごはんを出してしまうように……。なんでだろう……?と考えてみると、娘は目の前に大好きなフルーツがあるときにほかの物を口に入れられると、それを出していることに気がつきました。 そのため、今まではワンプレートにごはんをすべてのせて出していましたが、コース料理のように1品ずつ出すようにごはんの食べさせ方を変更。すると効果てきめん! よく食べてくれるようになりました。 娘は、好きな物を先に食べたい派なのか、目の前に好きな物がないコース料理形式はとてもうまくいきました。何度かコース料理形式にしたあと、ワンプレートをもう一度出してみたところ、フルーツはほかのおかずを全部食べないと食べられないと覚えたのか、ワンプレートでもごはんを口から出さずに食べてくれるようになりました。 監修/助産師REIKO作画/はたこ著者:橋本 楓0歳女児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2022年11月25日4歳のころの息子は小食で、ごはんをあまり食べませんでした。活発な子ではないので、義母からすると、ごはんの食べる量が少ないから活発ではないと思い込んでしまっている様子。また、義母に会うたびに息子の食事について聞かれるようになったほか、私に対する発言が次第にきつくなっていき、精神的に追い詰められてしまいました。そのときの義母との体験談をお話しします。義母から孫の食事についての質問の嵐!息子が5歳になるころから、朝昼夕、おやつなど、孫が食べている物、食べる量について、義母は私に細かく聞いてくるようになりました。 その質問に答えると「そんなごはんでは、孫は成長しない」「もっと食べさせなさい」「おなかがすいたら孫がいつでも食べられるように、冷蔵庫には栄養のある食べ物を常備するように」と言われました。義母とは2週間に1度のペースで会いますが、そのたびに息子の食事のことを聞かれ私は徐々にストレスだと感じるように……。 あなたの作るごはんがまずいのよ!数カ月経っても孫の食べる量が増えず、小食のままの様子を見た義母は「ごはんがまずいのよ」「そんなごはんじゃ、食べる気持ちにならないのよ。孫がかわいそうだわ」と言い出しました。 さすがに私もショックを隠し切れず、何も言い返すことはできませんでした。これまで義母の言うように、私なりに栄養バランスを考え幼児食の本も買い勉強もしてきたのです。その頑張りをすべて否定されたような気持ちになり、私は悲しくなりました。 孫が食べないのは嫁のせいと言いふらす義母は、「孫が食が細いのは嫁の料理がまずいから」「嫁のせいで孫はごはんを食べない」と夫や義父、近所の方に言いました。精神的に追い詰められた私は、料理を苦痛に感じるようになっていったのです。 私の気持ちを敏感に感じ取ったのでしょう。その様子を見ていた息子は、ますますごはんを食べなくなってしまいました。このままではいけないと思い、私は義母に「息子の小食に向き合い、しっかり考えています。もう少し温かく見守ってくれないでしょうか」と勇気を振り絞って伝えました。 義母に思いが通じた…?私の真剣な思いに義母は大変驚いていました。それからは息子の小食について、意見を言わなくなったのです。息子は変わらず小食ではありますが、私は義母から意見を言われなくなったことは大変気がラクになりました。 息子のごはん作りも前向きになり楽しく作れるようになると、息子もごはんに興味を示し少しずつですが食事量も増えていきました。 母は私が悩んでいることに、まったく気付いていなかったそうです。義母は、活発に走り回りごはんもしっかり食べるという自分の孫の理想と現実が違うことが受け入れられず、私のせいにしてしまったのではないでしょうか。私は義母の言動で傷ついてしまいましたが、義母の思いも汲み取ることで義母の気持ちに寄り添えることができるようになり、よかったと思っています。 著者:神崎 ハナ2児の母。発達障がい児の育児に奮闘中。育児や健康に関する記事を執筆中のライター。教職員や福祉の資格を持つ。
2022年11月22日2歳半にして、お話が大好きな長女。里帰り出産で実家に帰って祖父母と過ごすようになってから、さらに言葉が上達しました。しかし2人目を出産してしばらくすると、長女に吃音がみられるようになったのです。2人目出産のため長女を連れて実家へ長女が2歳半のころ、2人目の里帰り出産で4カ月ほど実家で過ごしました。保育園の同じクラスの子たちのなかでも言葉の発達が早く、おしゃべりが大好きな長女。 しばらく実家で祖父母と過ごすようになり、さらに言葉が上達! あいさつはもちろん「(ごはんを)おさきにいただきます〜」など、たまに大人びた言葉を使い周りのみんなを驚かせるように。かんたんな会話が成立するようになってきて、成長を感じ微笑ましく思っていました。 長女に起きた異変2人目が生まれ、イヤイヤ期と赤ちゃん返りが同時にきた長女。言葉でも自己主張をはっきり伝えてくるようになりました。「寂しさからくるのだろう」と理解するものの、寝不足や赤ちゃんのお世話が忙しくイライラが募って、つい怒ってしまう日々……。 そんなある日、長女の話し方が「あ、あ、あのね」のように、話し始める最初の単語を繰り返していることに気づいたのです。私はびっくりしたのと同時に、もしかして、私が怒り過ぎているからではないかと思ってしまい、落ち込みました。怒り過ぎたことを後悔し、長女が寝いているときに泣きながら謝ることもありました。 小児科で相談したところ…心配で小児科の先生にも相談したところ、「注意したり無理に治させようとしないでください。まだ言葉の発達途中の段階なので、親が神経質にならなくてもいいですよ。親の育て方は関係ありません」と言われました。少し安堵しつつ様子をよく見てみると、歌っているときやゆったり過ごしているときは、言葉がつまったりすることはありません。大人の会話に無理やり入ってくるときや、早く話したいときなどは、スムーズに言葉が出てこないことがあるようです。忙しくてもなるべく顔を見て、話をじっくり聞いて長女との会話を楽しむように過ごすよう心がけることにしました。 長女が言葉を詰まらせる様子に気づいたときは心配で不安でした。今は、親である私が神経質になるほうが良くないと思い、寝る前には「大好き!」とぎゅーっと抱きしめ愛情表現を怠らず、普段通り接しています。現在、3歳半を過ぎた長女は、あまり言葉を詰まらせることはなくなってきました。このまま言葉を習得していくにつれて治っていくといいなと思っています。 ※子どもの吃音(きつおん)の原因は特定されていません。また、親の育て方は関係ないと言われています。言葉が発達する2歳~4歳ごろに起こることがありますが、成長するにしたがって自然に治っていくことも多いです。子どもに吃音がみられたときは、「ゆっくり言ってごらん」などの、症状を指摘するようなことは避けましょう。親や周囲の人が子どもの話にしっかりと耳を傾け、最後まで遮らずに、楽しそうに聞く姿勢を見せることが大切です。話しやすい環境を作ったり、ゆっくりと話をしてあげて、子どもの自信を高めてあげてください。心配なときやは治らない場合は小児科や地域の発達相談など専門家に相談しましょう。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:桜井りこ2児の姉妹ママ。不妊治療から流産を経験し妊娠。美容系会社勤務、現在は育児休暇中。整理収納・株、投資信託が趣味。美容・コスメ系と合わせ、自身の体験をもとに、妊娠・子育てに関するライターとしても活動中。
2022年11月17日ある日、4歳の娘と電車に乗ると、親子が乗ってきました。ママは赤ちゃんを抱っこひもで抱っこし、もう1人、3歳くらいの男の子と手を繋ぎ、ベビーカーを抱えています。3歳くらいの男の子はママの腕を引っ張りながら「あっち行く! 座る!」と動き、ママは「お願いだからじっとしてて!」ととても大変そうな様子。私が声をかけようとしたそのとき……!? 娘の性格4歳の娘はとてもよく気が利く子で、普段からティッシュがなくなっていたら補充してくれるなど、言わずとも動いてくれて非常に助かっています。娘もそんな自分が自慢のようで、幼稚園でも家でも「娘ちゃんはお助けマンだから!」と自信満々。 けれど人見知りなところもあるので、知らない場所や知らない人が多い場所ではお助けマンの力は発揮されてきませんでした。 子連れのママを発見そんなある日、娘と2人で電車でお出かけをしました。私たちは座っていましたが、車内の座席はすべて埋まっており、何人か立っている人がいる状態。駅に着いて扉が開くと、親子が乗ってきました。 ママは赤ちゃんを抱っこひもで抱っこし、もう1人、3歳くらいの男の子と手を繋ぎ、ベビーカーを抱えています。3歳くらいの男の子はママの腕を引っ張りながら「あっち行く! 座る!」と動き、ママは「お願いだからじっとしてて!」と大変そうです。 じっと見ていた娘が…少し距離がありましたが、声をかけようと思い「ちょっとここで待ってて」と言おうと娘を見ると、娘が親子をじっと見ていました。そして急に「ママ、お助けマンしてくるからこの席守ってて」と言ってずんずん親子のほうに向かっていったのです。 「こんにちは」と声をかけると、娘は男の子の目線になるようかがんで、「こっちの席あいてるよ」と男の子に言い「おねえちゃんと手つないでく?」と言いました。遠くから見ている私はハラハラドキドキ。男の子はきょとんとしつつも娘と手をつなぎ、こちらの席へやってくるので私はママに会釈しました。 「ドキドキした」と笑った娘が誇らしい娘は男の子に席をゆずり、下の子は立っていたほうが落ち着くというので、私の席は娘にゆずりベビーカーを引き受けました。親子が乗っていた3駅の間、娘はずっと男の子の相手。 親子が降りる駅に着くと、ママは「本当にありがとう!」と娘に言い、男の子も「お姉ちゃんバイバイ!」とご機嫌で降りていきました。親子が去ったあと、娘に「かっこいい!」と言うと、照れた表情。そして「あードキドキしたっ!」と言って満足そうに笑う娘を非常に誇らしく思いました。 いつもは初対面の人に自分から話しかけることのない娘が、「大変そうだ! 助けなければ!」と自分で考えを巡らせ、自分で話しかけにいったことにとても驚きました。ずっと「この子は知らない人には話しかけられない」と思っていましたが、親の知らないところで成長しているのだなと実感した体験談です。 監修/助産師 REIKO著者:山口花田舎で1女1男を育てる母。コーチングの資格を子育てに生かしながら日々奮闘中。主に妊娠・出産・教育の記事を執筆している。
2022年11月15日私が住む自治体の1歳半健診では、ひと通りの測定や内科・歯科健診を終えたあと、最後に保健師さんのところに行って言葉や積み木遊びなどの発達検査をしてもらうことになっていました。イラストを指さす言語の検査が始まると、「わんわん」「ぶーぶ」「くっく」など、幼児語ながらも順調に答えていく長女。しかし私は1つのイラストが気になっていました……。不安だった「魚」のイラストおそらく「魚」と言わせたいイラストなのでしょうか。真っ赤な「鯛」と思われる魚がそこには描かれていました。長女は鯛を知りません。私が「なんて答えるのかな?」と不安になっていると、保健師さんの指が鯛を指しました。 すると、長女は自信満々という顔をして、大きな声で「サバ!!」と答えたのです。これまで幼児語だったのに、あまりにはっきりとした発音の「サバ」に、保健師さんが笑いをこらえているのがわかりました。 魚はすべて「サバ」だった長女当時、わりと好き嫌いが激しかった長女。食べる魚と言えば脂ののったサバだけでした。お肉も卵もあまり好きではなかった長女にとってサバは貴重なタンパク源だったため、週に1回以上は食卓に上がっていたと思います。 長女はすぐに「サバ」という言葉を覚えてくれて、一緒に買い出しに行くと魚屋さんで「サバ!」と連呼していました。1歳の子どもが魚を品種で呼ぶのは珍しかったのか、店員さんをはじめ周りの人々から「よく知っているねぇ」と褒められたものです。しかしよく考えると、サバしか知らない長女にとって「魚=サバ」だったのです。 魚料理に弱いことがバレバレサバばかり出していたのは娘がサバを好きだからということ以上に、私の魚料理に対する苦手意識からでした。さばくのも食べるのも下手だったので、骨抜きの塩サバやみりん干しばかり購入していたのです。 保健師さんに「青魚好きなのいいね! 鯛は食べさせたことないかな?」と聞かれ、しどろもどろになる私。離乳食のころは白身魚のベビーフードを使っていたので、鯛を調理したことは一度もありません。保健師さんは終始やさしかったものの、手抜きや料理のレパートリーの少なさが露呈してしまい、冷や汗が止まりませんでした。 今改めて考えるとただの笑い話なのですが、当時は本当に恥ずかしく、帰り道で鯛を購入してしまったほどショックでした。たとえ1歳でも、子どもの言葉は普段の生活を表してしまうこともあるのだなぁと感じた出来事です。 監修/助産師REIKO著者:岩崎はるか2女1男の母。両実家とも遠方のためワンオペ育児中。先天異常の影響で肺が片方しかない医療的ケア児を含む3人の子を育てた育児体験談のほか、大学院で農学を学んだ経験から食についても執筆。
2022年11月13日私の住む地域では入園前におむつがはずれていなければならない園が多いことを知りました。息子は1歳半のころからトイレトレーニングを始めていましたが、3歳前になってもまったくおむつがはずれる気配がありません。そこで強制的なおむつはずしに出ましたが、なかなかうまくいかない日々。ある日、私の怒りは爆発してしまいました。しかし、うまくいかないのには理由があることを知って怒ったことを後悔しています……。夏に家の中でおむつを強制的に外した1歳半のころからトイレトレーニングをしていましたが、3歳前になってもおむつがとれる様子のなかった息子。ネットの体験談や友人から、「夏は室内で何もつけないでいるといい。部屋の中でおもらしはしてしまうけれど、子ども自身それが嫌で1カ月でおむつはずれができるようになる」というアドバイスがあり、3歳前の夏ごろそれを決行しました。 おむつもズボンもはかないことに対してはなんの抵抗も見せず、むしろ快適そうに過ごしていた息子でしたが、アドバイスとは裏腹に、2週間経っても3週間経っても自らトイレに行くことが成功することはなく、リビングでおもらしをしてしまうという日々が続きました。 日中はおむつからおむつパッドに変更家でのおもらしがまったくなくならないまま2カ月が過ぎたころ、少し肌寒くなってきました。そこで、何もはかないトレーニングは諦めて、おむつからおむつパッドに切り替えました。おむつパッドはおむつと違って、1回おしっこやうんちをしただけで子どもが不快感をおぼえると友人から聞いたからです。 トイレに行くことを促されると、タイミングが合えばトイレでおしっこやうんちをすることができるようにはなってはいましたが、自分ではタイミングが掴めていなかった息子。おむつパッドからおしっこが染み出すことが多々ありました。そうこうしているうちに、気づけばおむつはずれに1年以上かかっていました。私はストレスが溜まっていき、息子の失敗を責める回数も増えていきました。 ショッピングモールのトイレで怒りが爆発ある日ショッピングモール内で、おむつパッドからおしっこが染み出していることがわかり、急いでトイレへ駆け込みました。1年以上のおむつはずれの失敗の日々にストレスが頂点に達していた私は、「なんでできないの! なんでわからないの!」と息子を責め立ててしまいました。 涙目で私の顔を見ながら、小さな声で「ごめんなさい……、ごめんなさい……」と謝り続ける息子。その言葉で私は、なんでこんなに小さな子どもを責めているんだろうとハッとしました。そして同時に息子の心を深く傷つけてしまったと後悔しました。 理由があったことを知って……幼稚園選びが始まったころ、ある幼稚園説明会で「おむつははずれていたほうが良いと思う親御さんが多いと思いますが、焦らないでください。このころはまだ膀胱が未発達な場合があって、本人ではどうしてもコントロールがきかないこともあるんですよ」ということを教えてもらいました。 息子は体も標準より小さかったのでこの説明はとても腑に落ちました。そして私は説明会後からは精神的にラクになっておもらしをしても責めることはまったくなくなりました。おもらしをしても怒られないことで息子もリラックスした様子になり、それから3カ月後のある日、突然トイレに完璧に行けるようになったのです。 息子の発達を見定めることなく、おむつはずしのトレーニングを1年以上強制したことは、親のエゴだったと反省しています。子育て中うまくいっていないときに、自分だけでなんとかしようと頑なになることは良くないことなのだと気づいた出来事。おむつが完全にはずれた3年たった今でも、思い出しては私は「ごめんね」と息子に思うのでした。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:大井絵衣5歳男児の母。「楽しく子育てがしたい!」がモットー。台所育児を実践中で、息子が1歳のころから毎日夕飯を一緒に作るのが日課。自身の育児経験を中心に、子育て関連の記事を多く執筆中。
2022年11月12日「どこでそんな言葉を覚えてきたの!?」と思わず聞き返したくなってしまうような、大人顔負けの発言を連発する長男。私が注意したときや、親子ではぐれてしまったとき、驚くことを言ったのです……。 そういうタイプもいるよねわが家の7歳と4歳の息子たちは片付けが苦手です。1つ使ったらそれを片付けてから次の物を出せばいいのに、息子たちはそれができません。そのためおもちゃや工作した物、工作するときに使った文房具などが常にそこらじゅうに散らばっている状態です。毎回注意するのも私にとってストレスになるため、わが家では「夜寝る前に一度だけ片付ければいい」というルールにしています。 しかしその日はあまりにも足の踏み場がなくイライラしたため、私は夕食前に「もう! ちょっとぐらい片付けてよ!」と息子たちに怒りました。すると長男は「も〜このぐらい散らかってたほうが落ち着くんだよ」とのこと。まるで片付けられない大人が言うようなセリフに、私は呆れて思わず笑ってしまったのでした。 なだめられる母親また別の日には、長男はすでに片付けを終えているけれど、次男がなかなか片付けをしないということがありました。早く片付けをしないと寝る時間がどんどん遅くなり、朝起きられなくなるという悪循環になるため、私は「いい加減に片付けてよ! 」と次男に怒ってしまいました。するとその様子を見ていた長男が「まあまあ子どもはそんなもんだって」とひと言。 次男をかばってくれたのでしょうか。それとも次に自分が片付けられなかったときのために、保身の意味を込めたのでしょうか。まるで親に叱られている孫をかばうときの祖父母が言うようなセリフに、私は笑わずにはいられませんでした。 それはこっちのセリフですどちらが大人かわからないような発言はほかにも。ある日子ども園に長男と次男を迎えに行ったときのことです。次男が靴を履くのに手間取っている間に、長男がお友だちとの話に夢中になりながら、玄関の外のピロティへ先に歩いて行ってしまいました。 降園の時間帯は園児と保護者が多いため、少しの間はぐれる形になり、私は次男が靴を履いてから長男を探しに行きました。すると長男も私のことを探していた様子でこちらに駆け寄ってきます。私が「も〜先に行かないでよ〜」と言おうと思った矢先「も〜お母さんどこ行ってたの〜? 心配したでしょ〜」と長男。「いやこっちのセリフだわ!」とツッコまずにはいられなかった私でした。 長男のこれらの発言を聞いて、大人の言うセリフを子どもがよく聞いているということが身をもってわかりました。そしてそのセリフを使うシーンやタイミングも完璧だということも。自分の発言には気をつけなければいけないなと思いつつも、まるで大人のようなセリフを発する長男がなんともかわいくて、また1つ愛おしくなったエピソードでした。 監修/助産師REIKO著者:今岡めい7歳と4歳の超わんぱく兄弟を育てるママであり、フリーライター。「子育てで一番大切なのは母親が笑顔でいること」「幼児期最大の英才教育は遊びである」をモットーに掲げ、日々テキトー育児を繰り広げている。
2022年11月12日わが家には、10歳の女の子、8歳の男の子、2歳の女の子の3人の子どもがいます。年の差育児は大変なことも多いですが、楽しいことのほうがはるかに多いです。先日、末っ子が2歳を迎え、3年目に突入した年の差育児。わが家の2年間はこんな感じでした!「あえて年の差にしたの?」と聞かれる知り合いからは、「あえて年の差にしたの?」とよく質問されます。私の場合、上の2人はあえて2歳差にしたのですが、そこから6年も年の差が開くとは思ってもみませんでした。そもそも、最初は2人育児で満足していましたし、それなりに大変だったからです。 しかし、実際に私が3人きょうだいだったのもあり、真ん中の子が年長になったとき、ふと私は「もう1人欲しいな」と思うようになりました。そして、真ん中の子があまり手がかからなかったのも大きな要因のひとつでもありました。 初めまして♪上の子たちの反応は?実際に3人目が誕生して、上の子たちはとても喜んでくれました。コロナ禍での出産だったので、入院中は一度もお見舞いに来られませんでしたが、毎日ビデオ通話をし、退院時には真ん中の子が私の母と一緒に迎えに来てくれました。 真ん中の子は初めて自分の妹を見て感動し、「ママ、次は弟を産んでね!」と、産後1週間の私に容赦ないひと言を浴びせてきたことは今でも印象に残っています。一番上の子は、妹を見るなり「かわいい! かわいい!」を連呼。早速姉バカを発揮し、今でも健在です。 年の差育児、ここがラク!ここが大変…年の差育児は、上の子2人が一緒にお世話をしてくれるので、1人目を育てていたのころに比べたらすごくラクです。末っ子の成長は言葉の発達もとても早く、驚かされます。 また、末っ子のおもちゃを一から買い揃えなくて良いのもメリットです。わが家は上が男女なので、末っ子が性別関係なくおもちゃを選べるのは良い環境だと感じます。 大変なことは、上の子の習い事にいつも末っ子を同行させなくてはいけないこと。毎回目を光らせておかないといけないので、上の子をしっかりと見ることができず、大変だなと感じます。 年の差育児、ここに気をつけています!年の差育児で私が気をつけていることは「上の子に任せすぎない」ということです。つい、いろいろと上の子2人に頼ってしまいますが、逐一様子を見て負担にならないようにしています。 また、よく夫に言われるのが「自分のせいで何か事故が起きたら、上の子は一生涯トラウマになる」という言葉です。最初は、「こっちも忙しいから頼んでいるのに」と思っていましたが、こういう言葉を定期的に夫が発してくれることで自分への「任せすぎない」ことへの注意喚起となっています。 3人目を育ててみて、実際にあまり手がかからなかった真ん中の子と違い、末っ子は結構手がかかります……。同じように育てているはずなのに、本当に育児は十人十色だなと感じている日々です。年の差育児ならではの良さを特に感じるのは、写真を撮っているとき。子どもたちの身長差にほっこりしますし、上の子たちの成長を改めて感じることができるのです。これからも、子どもたちの身長差が縮まるまでたくさん写真を撮っていきたいです。 著者:横山こなつ地方在住の3児ママ。夫、小4、小2、2歳、犬2匹の5人家族。 美容の仕事をしながら育児、美容、ショッピング情報を主に執筆中。
2022年11月12日私には、4歳の息子と2歳の双子の娘がいます。息子のイヤイヤ期は、眠くなるとイヤイヤが出る程度でした。次女も今のところ、自分の気に入らない服を着るのがイヤイヤという程度です。3人の中で「イヤイヤ」が1番すごいのは長女。おもちゃの取り合いになると泣き叫ぶのです……。おもちゃの取り合いで爆発長女のイヤイヤは、2歳4カ月ごろから急にひどくなってきました。長女は、普段はおっとりとした性格ですが、おもちゃの取り合いになると火がついたようにイヤイヤが爆発します。 おもちゃを取られて怒るのはわかります。しかし、ほとんどが兄か妹のおもちゃを自分が取りに行き、「やーめーてー!」と取られる側のような言い方で泣き叫ぶ始末。私が注意すると、さらにイヤイヤは激しくなります。 園から帰宅後もただし、長女が「イヤイヤ」を出すのは私の前だけです。普段の長女は、私の前以外ではあまり「イヤイヤ」を出しません。園から帰宅後は、服の着替えや歯磨きを嫌がるなど、私に「イヤイヤ」を爆発させます。 「イヤイヤ」と言って泣きたいときには、わざと転んで泣いてくることもありました。きっと、母である私にだけ心を開いているから「イヤイヤ」を言ったり泣いてきたりするのだと思います。このときばかりは、長女の気持ちを受け止めようとやさしくするようにしています。 対処法はでも、長女が兄や妹のおもちゃを取りに行くことは快く思えません。私は長女が兄や妹のおもちゃを取りに行くたびに、やさしく言葉をかけたり、他の物で気をそらすようにしたりいろいろな対処をしています。しかし、どれも効果はなく、長女が泣き始めると、泣き叫ぶ声で私の声はかき消されてしまいます。 長女はおもちゃが手に入らないとあきらめると、お風呂場やトイレまで駆け込みます。そして、ひたすら大声で泣いて落ち着くまで出てきません。ひとりにさせるわけにはいかず、私もそばで見守ります。今のところ、長女の対処法は気持ちが落ち着くまでたくさん泣くことや私がそばにいてあげることだと思っています。 長女は「イヤイヤ」を他の人にうまく出せない分、私に気持ちをぶつけてくるのだろうと思います。また、普段から母をひとり占めにできないことから、甘えたくても甘えられないのかもしれません。ダメなことはダメと長女にきちんと伝えますが、「イヤイヤ」を受け止めてあげることができるときはしっかり受け止めてあげようと思います。監修/助産師REIKO著者:北川さくら4歳の男の子、2歳の双子の女の子を子育て中のママ。保育士資格、幼稚園教諭免許を保有。自身の経験をもとに妊娠、出産、育児の体験談を執筆している。
2022年11月11日幼稚園の満3歳児クラスに通い出した長男。長男は言葉の発達が遅い方で、私は長男がお友だちに手を出してしまわないか心配していました。そしてその不安は的中してしまい、私はお友だちのお母さんに謝罪しようとしますが……。長男に関する私の心配事長男は2歳10カ月のときに、幼稚園の満3歳児クラスに入園しました。前年の暮れに私が次男を出産したため、長男を家庭でみるより幼稚園に行かせたほうがお互いにとって有意義だと思ったからです。 しかし長男は言葉の発達が遅い方で、2歳半まで単語を話すことができませんでした。そのため入園後にお友だちとうまくコミュニケーションがとれなかったときなどに、手を出してしまったらどうしよう、と私は心配していました。 恐れていた事態が発生1学期早々、その不安は的中してしまいました。長男とお友だちが物の取り合いから喧嘩に発展し、長男が手を出すどころか、お友だちの腕を噛んでしまったのです。私は担任の先生からの電話でその事実を知り、すぐそのお友だちの保護者に電話をして謝罪しようと思いました。 しかしその保護者の連絡先を知らなかったため、先生に連絡先を教えてほしいとお願いしました。すると個人情報保護の観点から、連絡先を教えてもいいか、まずは相手の親に確認しますと言われました。ごもっともと思い、私は先生に確認を頼み、連絡を待ちました。 謝罪を断られてしまい…しばらくすると先生から電話があり、そのお友だちのお母さんは「お互いさまだから気にしないでください」と言っていたとのことでした。つまり謝罪を断られてしまったのです。私はどうすることもできず、そのときはお言葉に甘えることにしました。そして私は長男を叱り、何がいけなかったのかを説明し、もうしないと約束させました。 しかしその後も、他のお友だち2人を噛むという行為を長男はやってしまったのです。そのときもまた謝罪しようとしたのですが、2人のうち1人のお母さんには、1度目と同じ理由で断られてしまいました。もう1人のお母さんとは以前から仲がよかったため、ひとまずメールで謝罪しました。 相手のお母さんの気持ちと私の気付きするとそのお母さんは「わが子が同じことをしたらもちろん厳しく叱って謝罪するけど、こういうことはお互いさまだし、もうしっかり謝ってもらったんだから気にしないでね」と言ってくれたのです。そのとき私は気付きました。 もし長男と自分が逆の立場になったとしたら、相手がきちんと謝罪してくれさえすれば気にならないのではないか、と。けれどもそれはあくまで被害を受けた側が言うことであって、加害側の親子はしっかりと謝罪しなければならないと、もちろん思います。いずれにしても、長男と私はお母さん方の寛大な心に救われました。 幸い、長男がお友だちを噛んでしまうことは2学期以降なくなりました。私はこの出来事から、悪いことをしてしまったときは誠心誠意謝罪するという、ごく当たり前のことの重要性を再認識することができました。同時に、人を許すという寛大な心を持つことの大切さも教わったのです。これからはこの学びを子どもたちに伝えていこうと思っています。 監修/助産師REIKO著者:今岡めい6歳と3歳の超わんぱく兄弟を育てるママであり、フリーライター。「子育てで一番大切なのは母親が笑顔でいること」「幼児期最大の英才教育は遊びである」をモットーに掲げ、日々テキトー育児を繰り広げている。
2022年11月10日トイトレの教材DVDを見てオマルで排泄できるようになったものの、なかなかトイレでは成功できずにいた娘。トイトレがなかなか進まず、私はとても苦労していました。そんなときに救世主が現れたのです……! なかなか進まないトイトレトイトレは暖かい時期が向いていると聞いた私は、娘が1歳6カ月になった3月ごろからトイトレを開始しました。オマルは不要だったという意見もネット上にあったため、私は補助便座のみを購入し、トイトレをしていました。 ただ、1歳6カ月の娘は補助便座に嫌がることなく座れるものの、排泄が成功することはないまま11月という寒い時期に入ってしまいました。そのため、次の年にもう1度挑戦することに。 オマルで排泄できるようになったけれど娘が2歳6カ月になった3月ごろからトイトレを再開しました。はじめは補助便座でトイトレをしていたわが家ですが、娘がトイレで排泄することがなかなかできなかったため、オマルを購入して、オマルで排泄の練習をすることに。 トイトレのDVDを見て、オマルでの排泄は成功することが増えてきました。しかし、今度はトイレに移行するとまたなかなか排泄できない日が続いて、「トイトレ難しいなぁ」と私は苦戦していたのです。 友だちに触発されて自分からトイレにトイトレを開始して3カ月が経ったころのことです。ちょうど娘と1週間違いで生まれた友だちの家に遊びに行ったところ、友だちはもうおむつが外れていました。友だちのママがその子のおしっこのタイミングをみはからって定期的に「トイレに行っておいで」と声をかけていて、その友だちは声をかけられるとトイレに向かい、自分で排泄をしていたのです。 同い年の友だちが自分でトイレに行く様子に刺激を受けたようで、娘は家に帰ると「おしっこ」と言ってトイレに向かい、補助便座を使って初めてトイレでの排泄に成功。翌日からも尿意を感じると「おしっこ」と言って、トイレで排泄したがるようになりました。その後トイレでのうんちも成功し、外出先のトイレでも排泄ができるように。なかなかトイトレが進まなかったのに、友だちに触発されて一気にトイトレが進んだのでした。 なかなかトイトレが進まなかった娘。私は娘にトイレを教えるのにとても苦労していました。そんなとき、同い年の友だちがトイレに行って自分で排泄している様子を見て、刺激を受けたようで、娘は突然トイレで排泄できるようになりました。まったく予期していないことがきっかけでトイトレがうまくいき、同い年の子どもからの影響は凄まじいなと感じた出来事でした。 監修/助産師 REIKO著者:本田 ひな2児の母。管理栄養士として保育園に10年勤務した経験と、投資歴13年の経験を生かし、栄養やお金について執筆中。
2022年11月09日発達障害グレーゾーンの長男は特別支援学級に通っています初めまして、星河ばよです。特別支援学級在籍の長男タロと、定型発達の次男ジロの母です。長男は診断名がついていない、いわゆる発達障害グレーゾーンです。Upload By 星河ばよUpload By 星河ばよ長男が3歳のとき保育園から療育センターをすすめられて長男の発達については、「育てにくいな」とはさほど感じませんでした。初めての子育てでしたし、こんなものなんだろうとそこまで深刻に感じることもなかったです。夫、私の両親、義母も同様でした。次男が生まれても、特に長男との違いを感じることなく毎日は忙しく過ぎていきました。そんな日々が突然変わったのは、長男が3歳の終わりごろ。何の前触れもなく保育園の主任の先生から面談に呼ばれたのです。そこで言われたのはまったく予想もしなかった保育園での長男の様子でした。・集中力が続かない・おゆうぎの途中でも自分の世界に入ってしまいがち・興味があるものとないものの振り幅が大きい主任と担任の先生の3人から、これでもかとほかの子どもとの発達の違いを伝えられて、私はショックで暗闇のどん底に突き落とされたような気持ちになりました。面談の席には夫も同席していましたが、夫も押し黙ったまま。それでもたった一人でこの場に来なくてよかったと心底思いました。もし私一人だったら、とても受け止められなかったから。わが子が周りの子と比べて発達が遅いという現実は、当時の私には本当につらいものでした。Upload By 星河ばよ全然受け入れられなかった長男の発達の遅れ保育園の面談で主任の先生が提示してきたことは以下の2択でした。・療育センターに長男を連れて行く・療育センターの人を保育園に呼び、長男の様子を見てもらうこのどちらかを選択をする前に、私にはまず現状を受け止めるための時間が必要でした。保育園の面談によればおそらく長男は発達障害があるのかもしれない。長男の発達のために療育センターへ行ったほうがいいならそうしたい。だけど、心がそこまで追いつかなくて…。結局、療育センターへ電話をかけるまで1ヶ月ほどかかってしまいました。療育センターに行きたくない、という気持ちよりはむしろ「発達障害」という言葉を必要以上に重く感じてしまい、いつまでも心が起き上がれない感じでした。やっとのことで重い腰を上げ、療育センターへ行くことを決意しました。発達検査の結果、長男は「発達障害の傾向がある」と言われ、あらためて漠然とした不安が襲いかかってきました。心と体が分裂しそうになりながらも、発達検査の結果を保育園に報告すると、すぐに加配の先生をつけてくれました。わが子のために申し訳ないような、だけどすごくありがたい気持ちに包まれたのを覚えています。保育園は療育センターと連携をとって長男をサポートしてくれる。長男にはどんな声かけが有効なのかと気を配ってくれる。それなのに私はいつまでたってもどこか現実を受け入れることができなくて、心が置いてきぼりでした。「朝起きたら全部夢だったらいいのに」「成長がゆっくりなだけ。そのうちみんなに追いつく」と何度思ったか分かりません。泣かない日はありませんでした。周りの人に打ち明けることで少しずつ楽になれた長男の発達の遅れを受け入れようともがいていたとき、夫のほかは保育園のママ友が心の支えでした。彼女もまた私と同じように、保育園の面談で子どもの発達について指摘されていたのです。同じ境遇の彼女と情報交換したり、愚痴を言い合ったり、わが子の将来の不安を吐露したり。どんなに救われたか分かりません。また、近所でお付き合いのあるママ友や私の弟夫婦に、長男の発達障害について思い切って打ち明けたのですが、どちらも親身になって話を聞いてくれました。もしかしたらすでに察していたのかもしれないし、そうでないかもしれない。だけどいたって明るくふつうに受け止めてくれて。ただそれだけのことが本当にありがたく、うれしかった。信頼する人に打ち明けて、それを受け止めてくれる。おかげで私の気持ちが少しずつ軽くなって行くのを感じました。そして、いつまでもどんよりとした気分を引きずっていた私を、責めることなく優しく見守ってくれた療育センターの臨床心理士さんやソーシャルワーカーさんにも感謝しています。Upload By 星河ばよSNSがくれた出会いに感謝私は、もともと漫画を描くことが好きで、最初は軽い気持ちで長男と次男の日常をSNSに投稿していました。ある日、何の気なしに長男の発達の遅れについてのエピソードを投稿すると、いつもより少しだけ反響がありました。そのおかげで、SNSで発達障害のある子どもの子育てについて発信している方とも知り合うこともできました。同じように悩みながら子育てをしている方々の漫画には深く共感し、胸を打たれました。長男の発達の遅れについて発信しても需要がないだろうと思っていたけれど、もしかしたらそうでもないかもしれない。そこで思い切って漫画を描いてみることにしました。長男の発達に遅れがあることをあんなに受け入れられなかった私ですが、おかげさまで今では素直に受け入れることができるようになってオープンマインドになりました。全てをひっくるめて可愛いわが子、これからも一番近くでサポートしていきたい。そんなことを感じてもらえる記事をお届けできたらと思っています。Upload By 星河ばよ執筆/星河ばよ(監修:鈴木先生より)「発達障害の傾向がある」とありますが、医師の診察を受ければ自閉スペクトラム症とか発達性協調運動症など具体的な診断を受けることができます。具体的な診断がつけばそれに対してどういう療育がいいか、多動を抑えるのに投薬が必要なのかなど細かい指示を医師から出すことが可能になります。リハビリなら感覚統合訓練・音楽療法・乗馬療法などがあり、投薬は漢方薬から抗精神病薬までさまざまな手段があります。療育や治療など早期の介入が小学校入学後により良い効果として影響してくるのです。神経発達症(発達障害)のあるお子さんが小中高でその子らしく生活するために今、何ができるのかを真剣に模索することが大切だと思います。
2022年11月09日体調が悪くて保育園を数日休むことになった息子はイヤイヤ期真っ最中。体調が悪いのも重なり、いつものイヤイヤがさらにエスカレートしていました。私は看病疲れと寝不足でイライラしてしまい、つい息子に感情的に怒ってしまったのです……。 3歳になっても発熱からの夜泣きわが家には4人の子どもがいます。3歳の末っ子の息子はイヤイヤ期真っ最中で、いつも声かけには苦労させられています。体調が悪くなるとさらにイヤイヤがエスカレートするので、私も頭を悩ませています。 先日も保育園で風邪が流行り、息子も発熱。いつもは次女と寝ている息子ですが、夜泣きをしてぐずっていたため、私が一緒に寝ることにしました。具合が悪いからか抱っこしていないと眠れず、やっと息子が寝たと思っても、私は熟睡することができず、朝には寝不足で疲れ果てていました。 いつもならできるのに翌朝、息子はトイトレはほぼ完了しているので「トイレに行こう!」と声をかけました。すると、イヤイヤが始まりました。時間的にけっこう経っていたのでトイレに行きたいはずなのに「行かない!」と言い張ります。 いろいろな声かけを試してもなかなかトイレに行こうとしません。すると限界が来たのか、最終的にはトイレの前でおもらし。私も疲れからか余裕もなく「だから言ったでしょう! お着替えは自分でしなさい!」と感情的に怒ってしまいました。そして、着替えを出して、掃除をしていました。 私の様子をうかがう息子おもらししたあとは私が体を拭いたので、あとは着替えるだけ。機嫌のいいときはさっと自分で着替えるのに「できなーい」としばらく息子はぐずりながら裸でいました。「ママは知らないよ!」と黙々と掃除や汚れた服を洗っていると、怒っている私の様子をうかがいながらそそくさと着替えを始めた息子。 できるのになんでやらないんだろうか? とイライラしながらも、息子がこのあとどうするのかを見守ることにしました。そして、次にトイレに行きたくなったときには、「おしっこはトイレでするんだよねー、ママトイレー」と、トイレでおしっこができました。 イヤイヤ期と体調が悪いことが重なり、わがままを言う息子。ですがその日の夜、息子が眠った顔を見て、まだまだ甘えたい時期に体調が悪くて思うように伝えられなかったのかなと、冷静になって考えてみるとそのように思えてきました。イライラして、感情的に怒ってしまってごめんね、と反省した出来事でした。 監修/助産師 REIKO著者:松田みさと長男と次男が15歳差の2男2女の母。仕事をしながら子育てに奮闘中。現在はライターとして、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2022年11月08日8歳年の差育児中、アラフォーのワーママです。下の子の妊娠がわかったとき、育児経験があるし大丈夫! あわよくば上の子が手助けしてくれるかも? と、私はのんきに構えていました。今回はそんな余裕ぶっていた私が、下の子が生まれるまでは想像すらできなかった、年の差育児の実体験をお伝えします。楽しみ!ポジティブ妊婦期上の子のときはすべてが初めてで、私はとにかく必死に育児をしていました。毎日が精一杯だったので、当時の記憶は曖昧。私はふと、いろいろ忘れているかも? 実際のところ、年の差育児ってどうなの?など多少の不安が出てきて、あれこれネットで検索。 しかし楽しみで頭いっぱいの私は年の差育児のデメリットは目に入らず、きょうだい喧嘩が少ない・子育てを長く楽しめるなど、メリットだけどんどん頭にインプットされていきました。それがまさか、産後あんなことになるなんて……。 あれ?体力が全然回復しない!夫は朝早くから夜遅くまで仕事でお互いの両親も遠方。上の子の学校もあるので里帰り出産はしませんでした。出産後、私は前回と同じように過ごしているつもりなのに、なぜか夕方ごろにはバテて動けません。どうして? 前はすぐ体力回復していたのに……! 上の子出産から8年、やはり当時とは体力も回復力も違います。加えて、下の子が生まれたころ、上の子は小学2年生。ひと通りは自分でできるものの、まだ親の付き添いが必要なときが多々ありました。となると、生後間もない下の子を連れて、あっちこっちと動き回らなくてはなりません。私は寝不足と疲れが溜まり、ついに寝込んでしまいました。 年の差育児、甘くみていました…産後の生活スタイルをしっかりイメージしていたはずなのに、いざ通常の生活がスタートしたら、予想以上に上の子との生活リズムが合わないし、私は思うように体が動かないし……思っていたのと違う!と頭を悩ませる日々が続きました。 さらにわが家の場合、当時の上の子は生粋のひとりっ子タイプ。赤ちゃんのお世話にはまったく興味がなく、お手伝いしてもらえるなんて甘い考えも早々に打ち砕かれました。年の差育児は心に余裕を持てる、なんて夢のまた夢。実際は余裕なんて1mmもない毎日でした。 それから少しずつ上の子に育児参加を促し、小学6年生になった今では立派な戦力になりました。下の子も懐いており、たまに喧嘩をしますが姉弟仲良くしています。年の差育児、たくさん大変なときがありましたが、当時のことを思い返すと大切な思い出。子どもたちも日々成長しています。これからも子どもたちと元気に動き回れるように、私も体力づくりを頑張りたいと思います。 著者:原田みづき2010年生まれの女の子、2018年生まれの男の子のワーママ。子育て、ファッションが主な関心ごと。
2022年11月08日3歳の息子は食べることが大好きで食への関心が高いのですが、そんな息子が買い物中に食べたがったものに、私はわが耳を疑いました。さらに大きな声で何度も食べたがるので、周囲の人も驚いた顔でこちらを見ているのがわかりました。コストコで起きた、息子の仰天エピソードです。食への関心が強い息子息子は離乳食期から食への関心がとても強く、食べ過ぎが心配になる面もありますが、助かっていました。また、3歳を過ぎたころから、食への制限も緩めはじめ、息子が興味を持った食事に対して、加減をしつつですが、挑戦させるようにしていました。 ある日、息子を連れてコストコへ買い物に行ったとき、カートに乗った息子が突然「今日はドッグフードが食べたいな!」と言ってきたのです。 どうしてもドッグフードが食べたい!「ドッグフード!? それは犬のごはんだよ?」と説明するものの、息子は納得がいっていない様子。その後も大きな声で「ドッグフード食べたい!」と連呼し、周囲の人が驚いた顔で息子を見ていました。さすがに恥ずかしくなってしまった私は息子に「ドッグフード食べたことあるの?」と聞くと、「あるよ!」と言うのです。 何かと勘違いしていると思い、似ている食材を想像しては息子に確認していきました。「それじゃない!」と言いながら売り場を知っているというので、なんのことを言っているのかと息子の指をさす方向へ行って確認をしてみることにしました。 息子のさす方向へ行ってみると……息子は何をドッグフードと勘違いしているのかと思い、言われるがままに着いた先はレジの前。すると息子は「ここを出たらドッグフードがあるよ!」と言うのです。ふとレジの先を見ると、そこにあったのはフードコート。そして息子は「ホットドッグ」の看板をニコニコと指をさしていました。 息子は以前、ホットドッグを買って食べたことを覚えていて、それをドッグフードと記憶していたのです。思わず笑ってしまう言い間違いに、「今日はホットドッグを買って帰ろうね!」と購入し、帰路につきました。 たしかに似ているけれど、思わず驚いてしまう発言に、かわいい言い間違いだなぁと思ったエピソードでした。ちなみにもうすぐ4歳になる息子ですが、未だにホットドッグを見ると、ドッグフードが先に出てきてしまうようです。少し考えてから「ホットドッグ食べたい」とちゃんと言えるようになり、息子の大好きな食べ物の1つにもなりました。 著者:伊藤 美里3歳の男児の母。多忙な夫との3人家族で、ほぼワンオペ育児を楽しんでいる。料理と子どもが好きで、食に関する情報や自身の子育て経験を中心に執筆活動中。
2022年11月06日私には6歳の息子がいます。義母は遠方に住んでいて、年に2、3回ほど顔を合わせます。たまにしか会わないため、毎回孫の成長を感じ喜んでくれるのですが、そのときの義母の発言にモヤッとすることがあります。2歳で字を読む孫に「パパ似ね」と義母息子の2歳の誕生日に、義母から絵本をいただきました。絵本を開けるなり息子は音読し始めました。その様子を見た義母はとても驚き、「もうひらがなが読めるの! パパも勉強熱心な子だったからパパに似たわね!」とうれしそう。義母は孫が自分の息子に似ていると言いたいのです。 私の息子は絵本が大好きで、私の趣味も読書。私は息子に本好きに育ってほしいとの思いから、毎日読み聞かせをしていました。ひらがなを読むことは、特別な練習をさせたわけではありません。当時、息子が文字に触れるのは絵本が主だったので、ひらがなを読めるのは、私が毎日絵本を読み聞かせていた影響が大きいのではないかと思っています。 私の小さな反論もし普段から「夫が勉強熱心な様子を息子がマネして勉強をしている」という話ならモヤッとすることはなく、夫に似て勉強するようになったと思えるでしょう。しかし現実は、息子が夫に「読んで!」と絵本を持っていっても、夫は面倒くさがってまったく読んであげません。そのような日常があるので、義母の発言に余計にモヤッとした私。 ちょっとだけ反論しました。「私も息子も本好きなので、毎日絵本を読んでいたら文字が読めるようになったんですよ」と、夫を否定はしませんが、私と息子の日常が義母に伝わるように主張してみました。義母は「そうなのね」と軽く聞き流しているようでした。 なんでも「自分の家系の遺伝」と言う義母思い返せば、私の息子が生まれたときから義母はなにかと「孫はパパ似」、もしくは「自分の家系の遺伝」と言っていました。例えば、息子の手。息子は0歳のときから手の指が長くスラっとしていました。それを義母は「パパ(自分の息子)は指が長くないけれど……、パパのお姉ちゃんは指が長いから、遺伝したのね!」と言うのです。 私は「いやいや! 私が赤ちゃんのときも指が長かったらしく、息子の手は私に似たと思いますよ〜」と笑い飛ばしたことがありました。当時の私は義母が冗談を言っていると思っていたのです。けれど振り返ると、義母は本気で「孫の良いところはすべて自分の息子や自分の家の遺伝」と思っていたのかもしれません。 孫の長所はすべて自分の息子に似ていると思いたい義母の気持ちはよくわかります。しかし、息子は夫と私の子どもであり、私に似ている部分もたくさんあります。その私を無視してすべて自分の息子や家の遺伝だとする義母へは、モヤモヤしてしまいます。これからも義母の気持ちを否定しないようにしながら、私の気持ちも伝えていこうと思っています。著者:海原えめ6歳息子と1歳娘を育てるアラフォー母。2児のワンオペ育児に奮闘する毎日。サービス業で働きながら、幼児食インストラクターとして活動している。
2022年11月04日幼稚園に入ってもしばらくトイレを失敗していた長男。周りの友だちができているのを見て、年少の夏休みにようやくトイレトレーニングが完了しました。自分でトイレに行けるようになった3歳半の長男がある日の夜、下半身が「痛い」と泣き出しました。息子の性器ケアに関して、見直すきっかけになった体験談をお話しします。久しぶりの夜泣きと思ったら長男が3歳半のころ、寝て2時間後に突然「痛い痛い」と泣いて起きました。亀頭部を見ると真っ赤に腫れ上がり、触ることもさせてくれないほどの状態。尋常ではない痛がり方にすぐに受診したほうがいいのかと、スマホで検索しました。 亀頭部だけの痛みで熱もない場合は、翌日の受診でいいとの情報があったため、夜間はおむつをしていたので新しいおむつに替え、抱っこをして寝かしつけながら朝がくるのを待ちました。 翌日病院を嫌がる長男連れて受診受診科がわからなかったので、翌日市民病院の泌尿器科を受診することにしました。年配の患者さんが大勢いるなか、小さな長男と待ち、約40分後に呼ばれ診察室へ。数週間前に日本脳炎の予防接種を受けていた長男は、とにかく痛いことが嫌だと先生を見ただけで半泣きになっていました。 ベッドに横になって診察が始まると、痛みと何をされるかわからない不安で大暴れでした。看護師さんが上半身、私が下半身をおさえた状態で診察に臨んだのです。 結果は亀頭包皮炎泣きながら受けた診察の結果は、亀頭包皮炎でした。亀頭包皮炎はこの年齢に多い病気だそうで、清潔にすることが大事との説明を受け、抗生物質の軟膏と内服薬を処方されました。 先生からは「皮をむいて洗うんだよ」と言われ、私がしっかりと洗ってあげていればよかったなと長男に対して申し訳ない気持ちになりました。 ホームケアの担当は痛みのわかる夫におしっこのたびに痛みがあり、トイレに行くことも嫌になった長男。清潔が大事と聞いたので、自分でするケアの方法を教えてもらうためにお風呂の担当は毎日夫に変えました。 先生に言われた通り、「皮をむいて洗うと下半身の痛みがなくなるよ」と話し、長男も痛みに我慢しながら洗いました。すると3日後には赤みも痛みもなくなり、トイレも復活しました。自信をもってトイレへ行く姿が見られるようになったのです。 男の子の性器のケアについて、母である私にはわからないことだらけです。トイレトレーニングの段階から同性である夫に教えてもらうべきでした。正しいケアをおこなっていたら、長男も痛い思いをしなくて済んだかもしれないと思った出来事でした。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:渡辺かほ6歳2歳の男児2人のママ。保育士資格を持つ元保育園看護師。訪問看護で働きながら、ライターとして子育てや医療に関する情報を発信している。
2022年11月03日「えっ? 何て言ったの?」と、4歳の息子が何度も聞き返すようになりました。最初はマスクをしているせいかなと思っていたのですが、自宅でテレビを観ていても聞いてくるように。さすがに違和感を覚えて耳鼻科に連れて行きました。すると、診ていただいた医師から出てきた言葉にびっくり……! え、息子がまさか……。衝撃の連続だった体験を紹介します。 「何て言ったの?」と繰り返す息子新型コロナウイルス感染症が流行し始め、世間がざわざわしていた2020年初頭。4歳10カ月になった息子と保育園帰りの自転車で会話をするのが私の楽しみでした。しかし、息子が「えっ? 何て言ったの?」と聞き直すことが増えた気がするようになりました。マスクをするようになって日が浅いので、そのせいで聞こえにくいのかな、というぐらいに考えていました。 ステイホームになってからはテレビ視聴時間が圧倒的に増え、テレビを見ていても「今、何て言ったの?」と何度も何度も確認する息子にさすがに違和感を覚えるようになりました。緊急事態宣言も出たため、病院へ行くのをためらっていたのですが、あまりに聞き直しの頻度が高いので耳鼻科に連れて行くことに。 「これは聞こえてないよ」最初に連れて行ったのは、近所でも長く親しまれているご高齢の先生のところ。診ていただいたら「これは聞こえてないよ」と言われて、びっくり。診断名は「滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)」でした。鼓膜の内側に浸出液がたまっていて、鼓膜が振動できないために、聞こえが悪くなるとのこと。赤ちゃんのころに何度か急性中耳炎をしていたことや、アレルギー性鼻炎があることなどが原因でなってしまったようでした。 そこでの治療法は、鼻から空気を入れる「耳管通気療法」というものでした。先生曰く「週に3回は通院しなくてはならない。治るまでの期間はそれぞれだからわからないが、6年間通い続けている子もいる」とのこと。 あまりの労力に途方にくれましたが、このまま聞こえが悪くなってはいけないと、通院を決意。何とか時間をやりくりして通っていました。しかし、先生の治療に違和感があったこともあり、セカンドオピニオンとして近所にできた新しい耳鼻科に行ってみました。 するとここでも衝撃を受けることになるのです。 別の病院で提案されたのは…私はこのまま難聴になってしまうのか不安なことや、治療法が他にもあるのではないかという疑問を先生にぶつけたところ、「私は、鼓膜切開やチューブといった対症療法ではなく、滲出性中耳炎になった原因を探ってなくすアプローチをとります。対症療法ですと、原因が取り除かれないので繰り返すことがあります。だから、息子さんの難聴の原因である蓄膿を治さないと、耳も良くならないかと思います」と、この病院では対症療法ではなく、原因療法という方法をとることを丁寧に説明してくれました。 3カ月治療を続けた結果…!?結果、信頼を持てた後者の先生を頼りに、最初は週に3日、次第に週に1回程度の通院を3カ月程続けて完治することができました。今は、少しでも鼻水が溜まったりしたらすぐに通院することで、再発も防ぐことができています。 滲出性中耳炎から難治性の難聴になってしまうこともあると知り、不安が大きい中、信頼できる先生に出会えたことは幸いでした。また実際に週に3日の通院を続けることは非常に大変でしたが、6年かかるかもと思っていたので、3カ月程度で済んだことはありがたく感じました。 初めてセカンドオピニオンを受けたのですが、他の先生の治療法や考えを聞くことはすごく大切なことだと実感しました。そして今後も、少しでも聞こえに違和感があるときは、早めに耳鼻科に行くようにしたいと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 関連記事:「え?わたしが!?」中耳炎かと思いきや、ストレスで突発性難聴に… #67 関連記事:鼻水をふき取るだけでは危険!?子どもが中耳炎に…。わが家で見直した鼻水対策【体験談】 10歳女児、7歳男児の2児の母。現在は会社員をしながら、恋愛や育児に関する記事を執筆中。「自分に甘く、子どもにも甘い」そんな自分を戒めながら日々生活しています。監修者:医師 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長 松井 潔 先生愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て現在、同総合診療科部長。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医。
2022年10月19日保育士の中田馨さんが、子どものお友だちとの関わり方について詳しく教えてくれました。「お友だちのおもちゃを取ってしまう」「なかなかおもちゃを貸せない……」などお友だちとの関わり方に悩んでいるというパパやママも多いことでしょう。ぜひ参考にしてくださいね。こんにちは! 保育士の中田馨です。お友だちとの関わり方については、色々と悩んでしまうママも多いですよね。 今回は、以前から何度か書かせていただいているテーマでもある『お友だちとの関わり方』について、おさらいをしたいと思います。 お友だちにおもちゃを貸せない場合お友だちが「かして」と言ってきたのに、「イヤだ」と言っておもちゃが貸せない。うちの子、やさしさがないのではないか? 意地悪にならないかしら? なんて心配しないでください。特に1~2歳ごろのお子さんは、お友だちにおもちゃを簡単に貸すことはできません。だって、自分のおもちゃなんですから。それがたとえ、今使っていないものだったとしてもそうです。 大人だって、読みかけの本を、「それおもしろそうだね。今すぐ貸してよ」と言われても貸せないですよね。それと一緒です。 おもちゃを貸したくなくて、「イヤだ」と自分の気持ちを言えたことがまず素晴らしい!「そう、イヤなのね。わかったわ。〇〇ちゃん貸して欲しいみたいだから、遊び終わったら貸そうね」と伝えてみましょう。そして、あそび終わったかな? という頃合いを見計らって「〇〇ちゃんに貸してもいい?」と聞いてもよいですし、そんな場面を何度も経験していくうちに、子どもから自然に「どうぞ」と渡してくれるようにもなります。 お友だちのおもちゃを取ってしまう場合お友だちのおもちゃを何も言わずにとってしまう場合。これも親としては困ってしまいますよね。しかし、人の気持ちが分からない子にならないかしら? なんて心配しなくて大丈夫です。特に低年齢の子どもは、目の前にある興味を持った物に、ただ手を伸ばしているだけなのです。なので、その場で大人がサッとサポートしてあげるとよいでしょう。「おもちゃが欲しかったのね。でも、急に取ったから〇〇ちゃんがビックリしてるわ。返そうね」と。きっと、返すとなると泣くこともあるでしょうが、必ず返します。 そして、「“貸して”って聞いてみよう」と一緒に「かして」と聞いてみましょう。お友だちが「いいよ」と言ってくれたら「ありがとう! よかったね。うれしいね」と一緒に喜び、「イヤだ」と言われても「おもちゃで遊んでいるから、今は無理みたい。(別のあそびを提示して)ママとこれであそぼうか」など提案してみましょう。「イヤだ」と言われたら、やっぱり泣くでしょうが、「我慢できたね」と我慢できたことを認める言葉かけをします。 家族以外の人との関わりを持つこの時期は、社会生活への第一歩でもあります。大人の思うような言動をしないでしょうが「それが当たり前」と、周りの大人があたたかく見守れるとよいですね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2022年10月19日初めての出産を控え、いつ生まれるんだろうとドキドキの毎日。しかし、正期産の時期を前に頻繁に起こるおなかの張りにより、医師に自宅安静を言い渡されました。そして妊娠36週に生まれてしまい、早産だった息子に対し、人一倍気を遣って過ごしていたころのお話です。2,200gで生まれた息子おなかの中ですくすくと育っていく息子。愛しくて仕方がなく、エコー写真を見ては「早く会いたいなあ」と思っていました。しかし妊娠後期から頻繁におなかが張るようになり、妊娠35週には出血もあったため、医師から自宅安静の指示が。 結局妊娠36週に早産児として生まれた息子は、体重2,200g程度の低出生体重児でした。息子が生まれた直後から助産師さんや担当の医師が、慌ただしくしていたのを覚えています。 罪悪感からひとりで無理をしていた毎日周りの子と比べるのはよくないと思いつつも、小さい息子を抱っこしては、正期産の時期に産めなかった自分を責め、息子に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。 退院後、ネットで早産児は病気にかかりやすかったり、発達が遅れたりするかもしれないリスクがあるという情報を目にした私は、「この子を大きくできるのは私だけだ、病気にかからないようにしなければ」という気持ちに。 常に健康状態を気にしたり、授乳回数を増やしたりと自分だけで毎日頑張っていました。しかし産後のボロボロな体と、夜間授乳などでの寝不足も重なって、そのころの私は心身ともに疲れ果てていました。 元気に成長していく息子に私は……夫や友だちから少し頑張りすぎだと言われても聞く耳を持たなかった私。一方で息子は生後3カ月のころには首もすわり、体もぽっちゃりと赤ちゃんらしくなってきて、あやしたりするとよく笑うようになりました。そして生後6カ月にもなると寝返りや、ひとりで座ることもできるように。 そんな成長する息子の姿を見て、私は早産児だろうとこの子はこの子なりにちゃんと成長しているじゃないか、とだんだん思うようになったのです。それからは、周りの助けも借りて、ひとりで無理をするのをやめるようになりました。 現在では、息子も背は少し小さいものの、元気な幼稚園児になりました。今だからこそ言えることですが、早産児だからと母親が責任を感じ頑張りすぎるのではなく、もっと子どもの成長を信じて育児をすればよかったと思います。これからもこの子なりの成長を見守って、一緒に成長していきたいと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子著者:竹の内 由紀5歳の幼稚園男児のママ。乳児期に産後うつになり、治療をおこなう。現在は趣味のイラストを活かした仕事をしている。
2022年10月19日わが家には4歳の男女の双子と0歳の男の子がいます。双子は4歳ですがまだまだ甘えたい盛りで、特に息子はストレートに甘えたいときに甘えてきます。一方娘は私の顔色を伺うことが多く、特に3人目が生まれたあとは我慢している様子が度々見受けられます。本当はもっと甘えさせてあげるべきだとわかっているのですが、しっかり者の娘につい私が甘えてしまい、時間を割いてあげられていない自分がいます。かわいさよりも大変さが上回る日々に、私は子どもたちから離れたくて仕方がなかったのです。悩む私に、助産師さんが言いました……。 いつも消極的な娘が心配娘はまじめでしっかり者。幼稚園など外では「ちゃんとしなきゃ怒られる」という思いが強いようで、何をするにも「怒られない?」と確認してきます。また「幼稚園にいつもと違った髪型で行ってみない?」と聞くと、「恥ずかしいからヤダ」と変化を嫌がります。 普段と違うことをして注目されるのが嫌なようですが、ポジティブなことも注目されたくないというのは、自信のなさの表れなのかな?と消極的なところが気になっています。 自信が持てない子育て新しいことにも失敗を恐れ挑戦できないのは、私の愛情が足りていないから? それぞれにもっと愛情を注いであげられたら、自己肯定感も高まっていたのかな?と自分の子育てに自信が持てていません。そう思う背景には、双子が生まれてからずっと愛情を十分に注げていないという後ろめたさがあるからです。 双子は生まれたときから母親を2人で分け合い、ひとり占めできたことがありません。また2人は赤ちゃんのころから神経質でよく泣き、私は常に育児に疲れていました。かわいさよりも大変さが上回る日々に、私は子どもたちから離れたくて仕方ありませんでした。 末っ子との愛情の差その感覚が4歳になった今でも抜けず、向き合ってあげる時間よりも私ひとりの時間を欲してしまいます。そのため双子が甘えてくるとそれとなくはぐらかし、スキンシップに嫌悪感すら抱いてしまうことも。本当はかわいくて仕方ないであろう子どもに、自分はなぜこんなにも愛情を持てないのか。 そんな自分は母親として失格だと、何度も悩みました。それは3人目が生まれたとき、より顕著に感じました。3人目はよく寝る子で、手がかからず、双子の大変さが嘘のようです。そのためかわいいと思える余裕があり、3人目が生まれて初めて、自分に母性があることを実感しました。 心を軽くした言葉この気持ちを助産師さんに相談したところ、心が軽くなる言葉をもらいました。「子どもへの愛情はかわいいと思うだけではない。風邪をひかせないよう気を配ってあげることも、愛情の1つだよ」と。 愛情のかけ方はひとつじゃない。おなかが空かないようにごはんを準備して、風邪をひかないよう服を調整してあげることも立派な愛情だと気が付かされました。 最近では気が付いたときに、なるべくスキンシップやポジティブな声掛けをするようにしています。すると不思議なことに、私自身の双子への愛情も変化し、以前よりかわいいと思えるようになりました。また時間があれば何かしら家事をしてしまう私の性格も見直し、多少片付いていなくても子どもたちとの時間に手を止め、子どもの話に耳を傾けてあげようと思っています。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 REIKO著者:村上 素子4歳男女双子、0歳5カ月男の子のママ。ドタバタな育児生活と並行し、フリーライターとして活動中。
2022年10月12日わが家には2人の男の子がいます。長男は7歳(小学2年生)、次男は1歳で、6歳差の兄弟です。私は次男を出産した直後、長男がかわいいと思えなくなり、悩んでいました。長男に対してつい怒ったり、払いのけたりしてしまって、自己嫌悪になることも。そのときの体験談をお伝えします。次男への嫉妬と赤ちゃん返り6歳差の次男が生まれた直後、「かわいい!」と大喜びしていた長男。しかし、私が次男にかかりきりになるにつれ、「いいなー、○○くんばっかり」と言ったり、「オレも抱っこしてよー」と抱きついてきておっぱいを触ろうとしたりなど、“赤ちゃん返り”の言動が出てきました。 産後のドタバタでイライラしがちだった私は、そんな長男の寂しさを考える心の余裕がなく、「今忙しいから!」と、じょうずに構ってあげられませんでした。加えて、小さな次男と比べて大きな体でじゃれついてくる長男をかわいいと思えなくなり、つい怒ってしまうこともしばしば……。ただただ自己嫌悪でいっぱいの毎日でした。 寂しさのあまり、小学校で問題行動!?そうこうしているうちに、長男は小学校でいろいろな問題を起こすようになりました。担任の先生によると、「授業中なのにお道具箱の中を触っている」「休み時間が終わってもなかなか席に着かない」「机の整理ができず、必要なものを出すまでに時間がかかる」など、集中力が続かない状態が増えてきたそうです。 帰ってきた長男に「なんでそんなことをしたの?」「授業中は座っていないとだめでしょ」と、なるべく冷静に言ってはみたものの、本人は「そんなのわからない!」「ちゃんとしてるもん!」と反発。それに対して思わず怒ってしまい、さらに自己嫌悪に……。 直接の原因が何だったのかはっきりとはわかりませんが、私がちゃんと構ってあげていないからだと、長男に対する申し訳なさでいっぱいになりました。 話を聞く時間をつくるところからスタート その後、夫とも話し合い、長男への接し方を考え直すことにしました。 まず、自宅での1日を振り返ってみると、私は次男のお世話と家事に大きく時間をとられ、長男と1対1で過ごす時間がほぼなかったことに改めて気づきました。そこで、こま切れでもいいから、長男の話を聞く時間をつくろうと決心。宿題や夕飯の時間、お風呂、寝る前など、短時間であっても積極的に長男と話をするようにしました。また、夫が「学校では先生の話を聞く」「授業中に手遊びをしない」などやさしい言葉で説明し、「お父さんと約束してね」と念押ししました。その後、担任の先生から電話があり、「学校での長男の態度が目に見えて変わり、問題行動がなくなってきた」と報告してくれました。最近は休みの日に次男を夫に預け、長男と2人だけで外出する機会をつくるようにしています。長男はこれを“デート”と呼んでいて、「今度、自転車で○○へデートに行こうよ」と、楽しみにするようになりました。“デート”のときの他愛のない会話のなかで、「こんなことを考えているんだな~」など意外な発見があります。長男の成長を実感することも多く、たまにはこういう機会も必要だなと思っています。今でも長男をかわいく思えないことは多々あります。しかし、最近は次男の赤ちゃんらしいかわいらしさと、長男のかわいらしさは別物で、成長の時期が違えば接し方も違って当然なのだと思えるようになり、少し気がラクになりました。 共働きの限られた時間内で、家事・育児・仕事を回していると、上の子への対応はつい後回しになりがちです……。これからもなるべく長男と一緒に過ごす時間を大切にし、長男の甘えたい気持ちをしっかり受け止めようと思います。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! イラスト/(c)chicchimama監修/助産師 松田玲子著者:大川香織小学2年生と1歳、2男の母。共働き。編集プロダクションや出版社で、子育て情報誌などの制作に携わった経験をもとに、さまざまなテーマで執筆。
2022年10月11日2歳になると話せる言葉が増えてきた次男。4人きょうだいの末っ子ということもあり、周りの言葉に影響されることも少なくありません。あるアニメを見てから食事のときに「うまい!」と言い始めた次男ですが、保育園で思わぬ出来事が……。その言葉の変化に思わず笑ってしまった体験談をお話しします。言葉を話せるようになってきた次男4人きょうだいの末っ子の次男は、6歳の次女と保育園に通っています。いつも次女と一緒にいるので、次女が話す言葉のよくマネをする次男。「ママ」から始まり、少しずつ単語から話し始めた次男は、2歳を過ぎてから言葉の急成長をみせています。 あるアニメを見ていたとき、食事のシーンで主人公が「うまい!」と言っていたのを見て、次男も「うまい!」というように。16歳の長男も「うまい」と言いますが、アニメの印象が強かったようで、何かを食べると「うまい!」と何でもおいしそうに食べてくれます。 保育園での様子は?保育園から帰ってきて手帳を見ると、次男が保育園の給食のとき「まい! まい!」と言っていますが、何のことですか? と書かれていました。家では「うまい!」と言っているんだとわかって聞いていたので、はっきり話せていると思っていましたが、初めて聞く先生にはよくわからなかったようです。 次の日の手帳で「うまい!」と言っていると思いますと返事を書き、「そうだったんですね~」と理解してもらえました。ただ、「うまい! じゃなくて、おいしい! だよ!」と2歳のお友だちから指摘されていることを先生から聞き、驚きを隠せませんでした。 いつの間にか変わっていたそれからいつの間にか家でごはんを食べているとき、次男は「おいし!」と言うようになりました。上のきょうだいたちが「うまい?」と聞くと、「おいし!」と言い返します。何度かそれを繰り返し、上の子たちは次男に「うまい!」と言ってほしそうですが、そのやり取りがおもしろくて思わず笑ってしまう私。 ただ、2歳といえどお友だちの影響力はすごい! と感心してしまいます。まだまだこれから言葉を覚え、2語、3語と話せるようになる時期。会話できるようになるのが楽しみですが、きっとこれからも保育園の先生やお友だちからたくさんのことを学んでくるのだと感じています。 「うまい!」とおいしそうに食べていた次男。まさかのお友だちのダメ出しに、今では「おいし!」と同じように食べてくれます。車の種類や色も言えるようになってきたので、いろいろな言葉を教えてあげようとするきょうだいの姿もおもしろいもの。言葉を話せるようになってきた時期ならではの次男の言葉に癒やされています。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:松田みさと長男と次男が15歳差の2男2女の母。仕事をしながら子育てに奮闘中。現在はライターとして、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2022年10月07日生まれて3カ月が経ち、首がすわってきた赤ちゃんが周りに興味を持ち始めたのか、辺りを見回すようになりました。そして横抱きだとぐずるようになり、わが家のパパが「どうしたらいいのか?」と、赤ちゃんの抱っこに奮闘したお話です。生後3カ月までは横抱きだった赤ちゃんわが家のパパは、まだ赤ちゃんの首がすわっていないときに、毎日マメに抱っこをしていました。そのためか、パパに抱っこをされると赤ちゃんはじっとパパを見つめて、落ち着いていた様子でした。 そして生後3カ月が経ち、顔を見て笑うようにまで成長しました。その笑顔を見たパパはとても幸せそうに微笑んでいて、パパと赤ちゃんのふれあいを目にした私も幸せな気持ちになりました。 首がすわり出したら周りが気になる?生後3カ月を過ぎたころ、人の顔を見て笑うようになっただけではなく、首を頻繁に動かすようになりました。周りが気になるようで、自分の近くで動いている物を見つけると首を動かしながら目で追うようになったのです。 特に、パパや私に抱っこされているときは見える光景が違うからか、さまざまな物を見ようと必死に首を動かすようになりました。赤ちゃんの気持ちの変化に気づいた私は、あえてパパには赤ちゃんの変化を話さず、自分で気づいてくれたらいいなと思い様子を見ていました。 赤ちゃんの気持ちに気づいたパパ赤ちゃんは首がすわるようになってから、周りを見やすいように縦抱きをしたほうが落ち着くようになってきました。今までは横抱きで落ち着いていたけれど、それだと泣いてしまうようになり、パパは困惑。 最初はどうすればいいのかわからなかったパパですが、抱っこの仕方を変え、膝に座らせて顔を覗き込んだとき、にこっと赤ちゃんが笑ったのです。その表情を見て、パパも赤ちゃんが座っている体勢にしてほしいということがわかったようです。 さまざまな光景を楽しめるようになった!まだ赤ちゃんの腰はすわっていないので、支えた状態で縦抱きをするようになったパパ。今では赤ちゃんがはっきりと周りを見回すようになったこともあり、パパと一緒にいろいろな物を見られるようになりました。成長と共に、赤ちゃんとの距離感もグッと縮まったように思います。 赤ちゃんが笑ってくれるのもパパにとってはうれしいみたいですが、同じ光景を共有したり楽しんだりすることでより一層愛情が深まっているようです。「これからいろいろなところに連れて行ってあげたい!」とパパも張り切っています。 毎日ふれあっていても、赤ちゃんの成長が早くてどうしたらいいのか戸惑ってしまうことがあります。ですが、抱っこの仕方を試行錯誤したり、自身の努力で赤ちゃんとの接し方を学んだりして、距離感を縮められることにパパが気づいてくれたことがとてもうれしかったです。毎日熱心に赤ちゃんと向き合ってくれるパパに感謝しています。 監修/助産師 松田玲子著者:永田真結4歳の長女、2歳の長男、0歳の次女を持つ母。自身の妊娠、出産、育児に関する体験談を中心に記事を執筆している。
2022年10月04日3歳と1歳の息子を育てている私。長男はイヤイヤ期の最盛期で自分の思うようにならないとかんしゃくを起こし、手に負えないことも多々あります。子どもの泣き声が耐えられない夫は、そんな長男を毎日叱ってばかり。ある日、幼稚園の親子参観日があり、夫が参加することになりました。すると、親子参観から帰宅した夫はまるで別人のように変化していたのです!長男を叱ってばかりの夫3歳の長男は、最近1歳の弟にいたずらをしては弟を泣かし、私たちが注意しても言うことを聞かないことが多くなっていました。甥の幼いときを見ていた私は「3歳はこんなものだろう。成長とともに落ち着くはず」と見守っています。 しかし、夫は言うことを全然聞かずにかんしゃくを起こす長男が理解できず、「長男は怠慢だ。なんでこんな性格になった? もう疲れる」と長男に大声で叱ることは日常茶飯事。私が夫に説明しても納得できないようで、私も困っていました。 親子参観から帰宅した夫そんなとき、幼稚園から課外授業の親子参観のお知らせが届きました。私は、1歳の次男を連れて課外授業は難しいと夫に相談したところ、夫が「僕が行きたい!」と言うので夫に参加してもらうことにしたのです。 しかし、喜んで親子参観に出かけたはずの夫は、すごい真剣な表情で帰宅。私は長男に何かあったのかと心配になり、長男に確認しましたがいつもと同じ様子です。「何かあったの?」と恐る恐る夫に質問しました。 学びの親子参観夫は「他の子は大人しく話を聞いていたのに、〇〇(うちの子)は全然話を聞かずに動いてばかりだった」と。私が「長男は幼稚園に通い始めて日も浅いからしょうがないよ」と伝えると、夫は「話を聞かない長男を抱きしめて説明をする先生の接し方を見て、自分の対応が良くないと気づいたんだ」と言うのです。 どうやら、夫はプロの接し方を目の当たりにして、わが身を振り返り学んで帰ってきた様子。私は「夫に幼稚園の行事に参加してもらうことは、育児をするうえで大切なこと」だと思いました。 イヤイヤ期の長男を叱ってばかりいた夫。幼稚園の親子参観で、遠くから長男の様子や先生の対応を見て、たくさんのことを学び、寛大になって帰ってきたように私は感じました。今では、長男がかんしゃくを起こしても見守ろうとしてくれています。夫にとっても初めての子育て。悩みながらも学んでいることを知り、私も一緒に学んでいこうと思った出来事でした。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:岩見 エリ2人の男児の母。看護師歴12年、フランスで出産し子育て中。
2022年10月02日現在6歳になる息子が2歳のときのことです。息子は内服が極端に苦手で、いろいろと試しても克服できずにいました。ある日、生まれたときからお世話になっている小児科医にそのことを説明したのですが、まさかの返答。今までの努力や本当につらい状況を理解してもらえず、悲しくなってしまった体験談です。内服がとにかく苦手な息子味覚がとても敏感な息子。大人にはわからないような変化にも反応します。完熟を少し過ぎたバナナや加熱しすぎたお肉などは口にしません。好き嫌いが多いというより、苦手な味付けがあるようです。 一番大変なのは内服。粉を練って小さくしても、アイスに混ぜてもだめです。「うぇっ」となってしまい、ひどいときには吐いてしまいます。風邪で薬を処方されたときは何とか飲ませようと必死に努力しましたが、どれも失敗。風邪の症状に加えて内服の苦痛が強く、息子がかわいそうでした。 小児科医のひと言が……ある日発熱があり、かかりつけの小児科を受診。風邪とのことでした。「解熱剤は坐薬でいただけないでしょうか? 薬を飲むのがどうしても苦手で……吐いてしまうこともあるので」とお願いすると、「アイスに混ぜたりしていますか? 2歳で飲めないというのは問題ですよ。ちゃんと練習しないと。お母さんがしっかりしないと、もっと重い病気になったときにお子さんが苦労することになりますよ」と先生。 今までさまざまな努力をしてきたこと、どうしてもうまく飲めないことを説明しましたが、理解してもらえませんでした。 息子や私が悪い? できないものはできない結局、粉薬が処方されました。先生の言うことは理解できますが、薬が飲めないのは甘えだと言われたようで、とても悲しい気持ちになりました。風邪で熱があって食欲もないなか、どうしても薬を飲んでくれない息子に飲ませる大変さを少しでもわかってほしかったです。 泣いて嫌がる息子の口を無理やり開けて薬を入れても、「うぇっ」と出してしまいます。ひどいときには食べ物も吐いてしまい、むしろ体力を奪っているのではないかとすら思う状態。練習しろと言われてもその方法がわかりませんでした。ただ途方に暮れながら家路につきました。 その後も息子が4歳になるまで、内服はとにかく大変でした。効果的な方法が見つからず、風邪を引くたびにとてもつらい日々を過ごしました。何とか乗り越えられたのは、年に2回ほどしか風邪を引かなかったからです。4歳を過ぎると少しずつ飲めるようになり、6歳の今では問題なく飲めるようになりました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~5歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:更田未央子6歳と2歳の子を持つ母。看護師・保健師・養護教諭1種・FP3級の免許を取得。現在、高校生を対象とした学習塾の講師をしながら、FP2級を目指す。育児・教育・医療・金融・不動産について執筆中。
2022年10月02日息子は赤ちゃんのころから、音にとても敏感です。掃除機のような大きな音に泣き出すだけでなく、みんなが気が付かないような小さい音にもすぐに反応していました。聞き慣れない音が怖いようで、はさみのチョキチョキという音も苦手。そのためヘアカットをまともにさせてくれません。音に過敏な息子のカットは大変で、だんだん私は憂うつになってしまいました……。 1歳でトライした初めてのヘアカット息子が1歳のとき、髪を切ろうと初めてヘアサロンに行きました。息子は毛量が多く私が切ることに不安があったので、プロにお願いしようと思ったのです。しかし場所見知りの激しい息子は、初めての場所が怖いのかじっとしていられず、大泣きで大暴れ。 危険なため、カットは中断せざるを得ませんでした。初めてのヘアカットが失敗に終わってしまったのは残念でしたが、息子はまだ1歳。もう少し大きくなれば切れるようになると楽観視していました。 あの手この手で試みるも…それからは私が自宅でヘアカットすることにしたのですが、はさみの音が怖いようでじっとしてくれません。動画や絵本を使ったり、話しかけて他に注意を向けさせようとしたりしましたが、いずれも効果はありませんでした。 仕方がないので息子がお昼寝をしているときに切っていたのですが、寝ながら切るのは難しく、仕上がりはいつもガタガタに。恥ずかしいですが、どうしようもできません。そうして私の中では、髪の毛を切ること自体が憂うつなイベントになっていきました。 4歳でヘアサロンに再チャレンジそして息子が4歳になったころ、再度ヘアサロンに連れて行ってみることにしました。1歳のころに比べて言いつけも守れるようになり、周囲の状況もわかるようになったからです。 そしていざヘアカットが始まると、やはりはさみの音が怖いのか、髪を触るだけでビクッと動いてしまいます。我慢していても、少しでも引っ張られると「痛い!」と騒ぎ、ついに泣き出してしまいました。怖いのを我慢しながら泣く息子がかわいそうで、やはり途中で断念せざるを得ませんでした。 4歳になってもダメなのか……と私は落ち込みましたが、息子にしかわからない恐怖があるのだろうなと再認識しました。それからは自宅で切っていますが、一度に完成させようとするのではなく1カットでも切らせてくれればいいや! と思うようになりました。あとは成長とともに、ヘアカットが怖くなくなる日を気長に待とうと思っています。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 REIKO著者:村上 素子4歳男女双子、0歳5カ月男の子のママ。ドタバタな育児生活と並行し、フリーライターとして活動中。
2022年09月30日脳には「発達黄金期」があるのをご存じですか?じつは、脳の発達は能力によってピーク期が異なります。親がその発達黄金期に合わせたアプローチをすることで、お子さまの脳はどんどん刺激されていくようです。脳医学者で東北大学加齢医学研究所教授の瀧靖之氏は、脳の成長段階の黄金期をふまえた子育て法を「脳育て」と呼んでいます。今回は、脳の発達黄金期について考えてみましょう。脳の発達ピーク1:オキシトシンの分泌量は1歳頃に “ほぼ決まる”!?脳の発達ピーク2:「おりこうさん脳」が育つのは1~18歳脳の発達ピーク3:指先は第二の脳!「巧緻性」は3~5歳に高める脳の発達ピーク4:脳の成長の原動力「知的好奇心」は3〜6歳頃に伸ばす!脳の発達ピーク5:絶対音感は4~5歳まで。聴覚は8歳までに完成する脳の発達ピーク6:運動神経が伸びる黄金期は12歳頃まで!?脳の発達ピーク7:13歳までに「脳をつくる栄養素」をしっかりとろう!脳の発達ピーク1:オキシトシンの分泌量は1歳頃に “ほぼ決まる”!?身体心理学者で桜美林大学教授の山口創氏の研究から、「スキンシップが子どもの脳を育てる」ということがわかっています。スキンシップをすると、脳内にはオキシトシンというホルモンが分泌されます。「愛情ホルモン」とも呼ばれるオキシトシンは、ストレスへの反応をやわらげ、情緒を安定させる働きがあるのです。たとえば、子どもが不安を感じているとき、親が抱きしめてあげると、泣き止んだり、安心した様子を見せたりすることがあると思います。これはオキシトシンが分泌されている証拠です。山口氏は、幼児期に「添い寝などを通じて肌にたくさん触れられて育った子どもは、成長してからも情緒が安定しており、社交性が高く、他人を攻撃する傾向も低い」としています。一方、スキンシップ不足で育った子どもは、「人間不信や自閉的傾向が高く、自尊感情も低い」のだそう……。そしてなんと、オキシトシンの分泌量は脳の発達が著しい1歳頃に “ほぼ決まる” とのこと。でも、ご心配なく!山口氏は、1歳を過ぎても、スキンシップの効果は大いにあると話していますよ。「ハグをする」「手をつなぐ」など、子どもとしっかりスキンシップをとるよう心がけましょう。脳の発達ピーク2:「おりこうさん脳」が育つのは1~18歳青山・表参道睡眠ストレスクリニック院長の中村真樹氏は、日本人の睡眠時間は世界的に短いとし、「寝不足の子どもは前頭葉の働きが低下する」と述べています。前頭葉は、思考、感情、コミュニケーションなど社会性に関わる脳の部位です。そこが未発達だと、集中力・意欲の低下、認知能力の遅れ、イライラしやすい、落ち着きがない、周囲に対して攻撃的になるなどの弊害があるのだそう。睡眠の専門家で文教大学教授・成田奈緒子氏も、慢性的な睡眠不足が子どもたちの脳に悪影響を及ぼしていると危惧するひとり。子どもの脳をきちんと育むために、親は以下の「脳の発達3段階」と、それぞれの「発達ピーク」を知っておいたほうがいいと話します。第1段階(発達ピーク→0~5歳頃):【体の脳(脳幹、間脳、小脳)】「起きる、寝る、食べる、体を動かす」といった、生きていくために最低限必要な機能第2段階(発達ピーク→1~18歳頃):【おりこうさん脳(大脳新皮質)】「言葉、微細運動、知識、スポーツ」などをつかさどる第3段階(発達ピーク→10歳以降):【心の脳(主に前頭葉)】「感情のコントロール、思考、判断」などの機能 そして一番重要なこととして成田氏は、「これらの発達は1~3の順番でしか進まない」と断言しています。どういうことかと言うと、「体の脳」が育たないと「おりこうさん脳」は育たず、「おりこうさん脳」が育たないと「心の脳」が育たないので、結果的に自分の感情をコントロールして生きていくことができなくなってしまうのです。まずは、「体の脳」を育てるため、5歳までの睡眠には特に気を使いたいですね。脳の発達ピーク3:指先は第二の脳!「巧緻性」は3~5歳に高める巧緻性とは、指先の器用さ。ハサミやヒモなどを使った工作がテストに取り入れられるなど、小学校受験でも重要視されている能力です。長年、指と脳の関係性を研究している医学博士の長谷川嘉哉氏も「指先は第二の脳」と言うほど、巧緻性は脳と密接な関わりがあります。前出の瀧氏によると、巧緻性は脳の頭頂葉の運動野がつかさどっており、その部分の発達のピークは3~5歳。積み木やお絵かき、楽器の演奏などの指先を使う遊びが、巧緻性の発達に効果的とされています。また、巧緻性が育まれ、指先を自由に使えるようになると、自分でできることが増えるため、なんと学習効果にも好影響を及ぼすとのこと。埼玉大学教育学部教授・川端博子氏の調査で、巧緻性テストで上位だった子どもは、学力テストの結果でも上位だったことがわかったのです。脳の発達ピークに向けて、どんどん指先を鍛えていきましょう!脳の発達ピーク4:脳の成長の原動力「知的好奇心」は3〜6歳頃に伸ばす!「知的好奇心は、脳の成長の原動力になる」と明言するのは、瀧氏。知的好奇心が高いとポジティブな感情になりやすく、そのポジティブな感情は、記憶力や集中力を高め、考えたり判断したりする情報処理能力をも向上させるそうなのです。たしかに、イヤイヤやったことよりも、ワクワクしながら取り組んだことのほうが、はかどるし、記憶に残りますよね。では、子どもの知的好奇心を伸ばす最適な時期はいつなのでしょう?瀧氏によると「3〜6歳頃の未就学時期は知的好奇心を伸ばすのに最適」とのこと。そして嬉しいことに、6歳を過ぎてしまったとしても、刺激を与え続ければ人間の脳は成長すると、瀧氏は言います。何歳になっても、大人であっても、脳は成長するのです。ですから、子どもの知的好奇心を伸ばしたいのであれば、親御さん自身も「大人だからできない」と思わずに、子どもと一緒にさまざまな活動にチャレンジしてみてくださいね。脳の発達ピーク5:絶対音感は4~5歳まで。聴覚は8歳までに完成する日本こども音楽教育協会によると、絶対音感とは「音を聞いて即時にドレミの高さが判別できる力」のこと。絶対音感がある人は、生活音も正確に言い当てられるのだそう。すごいですね。絶対音感は、脳の発達を促すことがわかっています。ドイツのハインリッヒ・ハイネ大学の研究で、絶対音感をもつ人と、絶対音感をもたない人の脳を比較したところ、絶対音感がある人のほうが、左脳にある側頭平面(言語の理解や数学的能力に深く関係していると考えられている箇所)が約2倍大きく発達していたのです。「先天的に絶対音感がある人は20万人に1人」と日本こども音楽教育協会ウェブサイトにはありますが、幼少期に適切なトレーニングをすれば誰でも絶対音感を身につけることができるようです。脳科学者で『ピアニストの脳を科学する』著者の古屋晋一氏は、特に4~5歳の時期に絶対音感は獲得しやすいと述べています。8歳までに人間の聴覚は完成してしまうようなので、音感トレーニングはできるだけ早く始めたほうがよさそうです。脳の発達ピーク6:運動神経が伸びる黄金期は12歳頃まで!?「運動神経とは運動の指令が脳から筋肉まで送られるときの “情報の通り道” 」と定義するのは、日本女子体育大学学長の深代千之氏。そしてなんと、運動神経の伝導速度に生まれつきの個人差はないと話します。大切なのは、幼少期の「運動環境」。多種多様な動きを経験すればするほど、脳の神経回路が発達して運動神経がよくなるのだそう。また深代氏は、運動神経を伸ばすには「最適な時期」があるとしています。3~5歳頃の「プレゴールデンエイジ」と6~8歳の「ゴールデンエイジ」です。しかし、ゴールデンエイジ期の定義には、専門家によってばらつきがあるようです。『子どもの身体能力が育つ魔法のレッスン帖』著者・髙橋宏文氏は、プレゴールデンエイジを5~9歳、ゴールデンエイジを9~12歳としています。とはいえ、どの専門家も「12歳までに神経系の発達が完了する」としていることから、運動神経を伸ばすには、12歳までの運動経験が大切だと言えるでしょう。■以下の記事で【プレゴールデンエイジ期】【ゴールデンエイジ期】におすすめの運動遊びを詳しく紹介しています!↓↓↓『子どもの運動能力が上がる!ゴールデンエイジとプレゴールデンエイジの過ごし方』『「運動神経のいい子」特徴6つ。12歳までに運動神経はもっと伸ばせる!』ゴールデンエイジは一生に一度の「運動神経が伸びる黄金期」。この時期は、動きがすぐ身につき、覚えた動作は一生忘れないそう。貴重な成長期をしっかり活かして、運動経験を積ませてあげたいですね。脳の発達ピーク7:13歳までに「脳をつくる栄養素」をしっかりとろう!「育脳レシピ」を開発する管理栄養士・小山浩子氏は、遺伝子の影響が表れる13歳頃までに “脳をつくる・働かせる・動かす栄養素” をしっかりとることを強くすすめています。脳も体の一部です。小山氏の言うように、脳が食事の影響を受けるのは当然ですね。では、 “脳をつくる・働かせる・動かす栄養素” を摂取するために、子どもには何を食べさせたらよいのでしょう?小山氏がすすめる食材を紹介します。「脳をつくる」栄養素:DHADHAは脳にとっての最重要栄養素。小山氏が「DHAの摂取量が十分な子どもとそうでない子どもでは、脳の神経回路の発達に違いがある」と言うほどです。また、DHAは体のなかでつくることができません。サバやイワシなどの青魚、サバの水煮缶やツナ缶、魚肉ソーセージを積極的に摂取しましょう。アマニ油やエゴマ油にもDHAは含まれているので、ドレッシング代わりに使うのも◎ですよ。「脳を働かせる」栄養素:レシチン小山氏によると、IQが高い子どもの脳には、脳を「働かせる」アセチルコリンという神経伝達物質が多いそう。このアセチルコリンの材料となるのが、卵や大豆に含まれる栄養素のレシチン。卵は「子どもには1日1個食べさせてほしい!」と小山氏が言うほどなので、毎日食べさせてあげましょう。豆腐や油揚げ、枝豆などの大豆製品が苦手なお子さまには、ヨーグルトやトーストにきな粉をプラスするのもひとつの手です。「脳を動かす」栄養素:炭水化物炭水化物(ブドウ糖)は脳を「動かす」ガソリンです。小山氏によると、「脳が消費するエネルギーは、体全体の消費量のなんと20%」とのこと。脳のために、エネルギーとなる炭水化物をしっかり食べることが大切です。特にエネルギーが必要となる朝は、ご飯やパン、麺類などをきちんと食べさせてください。カリウムや食物繊維を含む、野菜や果物、ヨーグルトと一緒に食べましょう。***能力ごとの発達ピークを意識すると、子どもの脳はもっと発達することでしょう。お子さまが18歳以下であれば、まだまだ能力が伸びる可能性がありますよ!(参考)瀧靖之(2016),『「賢い子」に育てる究極のコツ』, 文響社.クレア・ルウェリントン 著, ヘイリー・サイラッド 著, 上田玲子 監修, 須川綾子 翻訳(2019), 『人生で一番大事な最初の1000日の食事』, ダイヤモンド社.深代千之(2018),『子どもの学力と運「脳」神経を伸ばす魔法のドリル』, カンゼン.高橋宏文(2018),『子どもの身体能力が育つ魔法のレッスン帖』, メディア・パル.九州電力 キレイライフプラス|子どもを伸ばす「脳育て」新興出版社|頭のよさにつながる幼児期の遊ばせ方ふとん・寝具の西川|「寝る子は育つ」は本当︎睡眠専門医に聞く「眠りと発育・成績」の関係性致知出版社|「スキンシップ」が子どもの脳と心を育てるー山口創が語る最新科学が明らかにした子育のヒントSony life|特集「子ども脳も大人脳も『好奇心』で成長する脳に効く習い事」ベネッセ たまひよ|3~6才ごろの未就学時期が「知的好奇心」を伸ばすのに最適!その理由と上手な伸ばし方は【脳科学者】ベネッセ教育情報サイト|脳の成長の原動力とは?保護者に何ができる?ヤマハ音楽教室|久保純子さんがナビゲート 4・5歳が分かれ道。幼児期に音楽を始めると獲得できる様々な能力とは?NKO 一般社団法人 日本こども音楽教育協会|プログラムについてSTUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|子どもの脳をきちんと育てる「正しい睡眠」STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|子どもの脳は“親の愛情”と“食事”で育つ!「育脳」に効く食材の選びかたSTUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|“パン&〇〇”で最高の朝食になる!脳が育つ食べ合わせ「5つの黄金ルール」アイ・シー・イー幼児教室|【無料動画配信】小学校受験対策講座「制作」「生活巧緻性」J-STAGE|小学生の手指の巧緻性に関する研究―遊びと学習面からの一考察―
2022年09月29日