「絵本」について知りたいことや今話題の「絵本」についての記事をチェック! (11/15)
子どもたちは知りだがり。だからどんな疑問だってすぐに口にします。「どうやって赤ちゃんはできるの?」「どうしてママにはおちんちんがついてないの?」そんな性にまつわる問いかけに困ってしまったことはないでしょうか。正しく、わかりやすく伝えたい。でもまだ早いかな? さまざまな気持ちが交錯しますが、そんなときはぜひ絵本の力を借りてみてください。今回は子どもたちに「やさしく性を伝えてくれる」をテーマに絵本を選んでみました。あかちゃんはこうしてできる作:ペル・ホルム・クヌーセン/訳:北沢 杏子/出版社:アーニ出版 「あかちゃんはこうしてできる」 デンマークの性教育絵本であるこちらは、なんと世界35ヵ国で翻訳出版されています。内容は受精、妊娠、胎児の成長、出産といったどれも説明が難しいものばかり。知らなければ当然のように疑問を抱く子どもたちに、この絵本はありのままの真実を素直に届けてくれます。「小さなころに母が読んでくれたおかげで、保健の授業で性教育について教わるときにもとまどいを感じることがなかった」というママもいるように、わかりやすく正しい性の知識を楽しみながら身につけられると評価も高いようです。おちんちんの話作:やまもとなおひで/絵:ありた のぶや/出版社:子どもの未来社 「おちんちんの話」 先生やママたちからの「男の子の性教育の絵本がほしい」という声をもとにつくられたのがこちらの絵本。思春期直前までの男子に「自分の体に目を向け、責任をもってほしい」という願いが込められ制作されました。性別の差となるペニスの存在、その機能。さらには自慰といった大人への成長過程にまつわる性情報も網羅されています。小さなうちは理解するのが難しい内容ですが、思春期前の息子をもつ親にとっては大きなサポートブックとなってくれそうです。性とからだの本(5) 女の子のからだ、男の子のからだ監修:大島 清/構成:本田睨/文:本田睨/構成:久道 健三/文:久道 健三/出版社:偕成社 「性とからだの本(5) 女の子のからだ、男の子のからだ」 小学校高学年からおすすめしたい性の絵本。生物の体は女であるメスが基本となっています。では、基本となるメスからどうやってオスができたのか。性はそもそもどうやって決まっているのか。基本がメスである理由は…? など、次から次にわいてくる疑問のひとつひとつをしっかりと解消してくれる一冊。思春期におこる心と体の変化や避妊、病気のことまで多岐にわたって性教育を学ぶことができる、貴重な性教育本です。女の子のからだの絵本文:北沢 杏子/絵:今井 弓子/出版社:アーニ出版 「女の子のからだの絵本」 それほど男女の見た目に違いのなかった幼少期。それが思春期になると女の子の乳房はふくらみ、わき毛や性毛が生えてきます。外だけじゃなく、体の内側でも変化が起こるこの時期の子どもに、この絵本は「大丈夫」「なにも恥ずかしいことなんかないんだよ」とやさしくささやいてくれます。Q&A形式で聞いてみたいと思う疑問にしっかり答えていくので、友だち同士で見るのもおすすめ。成長にともなう体の変化やしくみをすんなり受け入れ、理解するのに役立つ本です。男の子のからだの絵本文:北沢 杏子/絵:今井 弓子/出版社:アーニ出版 「女の子のからだの絵本」 「女の子のからだの絵本」の男の子バージョンがこちら。男の子は思春期になると声変わりがスタートします。それからわき毛や、性毛が生えてきて女の子とは違った変化を感じることができます。外性器とぼっきのしくみや射精のこと。体のなかで起こる変化を女の子バージョンと同じくQ&A形式で紹介。なぜ体は成長にするにつれ変わっていくのかといった大きな疑問も含め、性を意識し始める子ども自身の不安をやわらげてくれる…。そんな絵本です。性が違うことは、とても不思議なことですね。「なぜだろう?」という子どもの疑問によりそいながら絵本を読み、一緒にお話ししてみましょう。そうした親子の時間は性に対するとまどいや恐れをなくし「大丈夫なんだ」という安心感を子どもに与えてくれるはずです。
2017年06月08日ママと比べてパパが子どもたちとふれあう時間はそう多くない、というご家庭も多いのではないでしょうか。仕事が忙しいときこそ、一緒にいる時間は大切にしたいものですよね。そこで今回は、父と子のふれあいをテーマにした絵本を集めてみました。過ごす時間が短くても、子どもはパパからの愛情をきちんと受け取っています。この絵本を読めば今以上にパパのことが大好きになるかもしれませんね。うちのパパは ウルトライックメン作:きむら ゆういち/絵:にしうち としお/出版社:小学館 「うちのパパは ウルトライックメン」 うちのパパはなにかに似ている。もしかして、パパはウルトラマン!? いつでも一生けんめいなパパは「ウルトライックメン」として今日も地球… ではなく、ぼくたち家族を守ってくれています。家族のみんなが熱を出してしまったときもパパはずっと看病して、バイキンたちと戦ってくれました。ウルトラマンじゃないけれど、子どもにとってパパは誰よりもかっこいいヒーロー! 「いつもありがとう」をいいたくなる絵本です。 みてろよ!父ちゃん!!作:くすのき しげのり/絵:小泉 るみ子/出版社:文溪堂 「みてろよ!父ちゃん!!」 今度の運動会は活躍できる気がする。だから父ちゃんに見にきてほしい。でも棟梁のお父さんは仕事で見にいくことができません。やるせない、くやしい、どうして? いじけるアキヨシでしたが、運動会の前日にテントを点検するお父さんの姿を見て、気づくものがありました。もやもやをバネに「みてろよ!」と走るパワーにかえたアキヨシ。父と子の絆を感じられる一冊です。えいっ作:三木 卓/絵:高畠 純/出版社:理論社 「えいっ」 ポップコーンを買いにまちへとやってきた、くまの親子。お父さんが赤い信号にむかってステッキをふりあげ「えいっ」というと、なんと信号が青に! ほかにも信号が黄色になったり、空に星が出たり…。お父さんのステッキは魔法の杖みたいです。でもくまの子はそのからくりに気づきます。そしてお父さんにむかって「ぼくのいちばんすきなひとをだすよ」と玄関のベルをならして…。なんともほのぼのとした親と子のストーリー。お父さんのオシャレな洋服にも注目してみてくださいね。あそぼう あそぼう おとうさん作:浜田 桂子/出版社:福音館書店 「あそぼう あそぼう おとうさん」 「ねえねえ、お父さん。遊んで」といわれ、なにをしようか考え込んでしまうお父さんも多いかもしれません。こちらの絵本はそんなときにぴったり! 両足でたって足の間に子どもをねかせたら、両手をつかんで「5、4、3、2…」のかけ声でグーンと子どもの体をひきあげます。おんぶにだっこ、かたぐるま…。小さなうちだからこそできるじゃれあいを思い切り楽しめる一冊。新しいおもちゃを買ってあげたり、時間をとってお出かけしたりしなくても家のなかで十分に子どもとふれあうことができると教えてくれる絵本です。パパ、かばになる作:安江 リエ/絵:飯野まき/出版社:偕成社 「パパ、かばになる」 今日はお母さんがお出かけしているから、ごはんもお風呂も寝るのもパパと一緒。夜ごはんを食べておふろにはいっていたら、突然お湯がもりあがり、ざばっとダイナミックにでてきたのはなんとカバになったパパ! 背中に子どもたちをのせて大きな口をあけてみせたり、でんぐりがえししたり…。カバになったパパと遊ぶお風呂時間は、最高に楽しそうです。「明日はパパとお風呂にはいる!」なんて子も増えるかもしれませんね。父親は母親とはまた違う愛情表現で子どもたちを楽しませたり、はげましたりしてくれます。大好きなパパと一緒に絵本を読む時間を、子どもたちはきっと楽しみにしてくれるはずです。
2017年06月02日誰かに伝える感謝の気持ち。「ありがとう」は人をあたたかく、やさしい気持ちにする魔法の言葉ではないでしょうか。けれど、まだ小さなうちは「ありがとう」がどんなものか、どんなときにいえばいいのか、いまいちピンとこないこともありますよね。そこで今回は「ありがとう」にちなんだ絵本を集めてみました。絵本の登場人物たちと一緒に、ありがとうの気持ちを感じてみましょう!ありがとまと作:わたなべ あや/出版社:ひかりのくに 「ありがとまと」(絵本ナビ紹介ページ) 水色のアイマスクと手袋に黄色のマントをひるがえし、困っている野菜たちを助けるニューヒーロー。それがトマトマン! 泥だらけになってしまっただいこんちゃん、木から降りられなくなってしまったブロッコリーちゃん、池におもちゃを落としてしまったたまねぎちゃん。ピンチを救ってくれたトマトマンにみんなは感謝の言葉を伝えます。「ありがとう」ってどんな気持ちかな? を考えるのにピッタリな一冊。野菜の名前もついでに覚えることができますよ。おさるのジョージ イルカさんありがとう原作:マーガレット・レイ&ハンス・アウグスト・レイ/訳:山北 めぐみ/翻案:ボラナ・グレク&アレッサンドラ・プレジオーシ/テレビアニメ脚本:ジャスティン・トリー& レイ・ランクフォード/出版社:金の星社 「おさるのジョージ イルカさんありがとう」(絵本ナビ紹介ページ) 仕草が愛らしいおさるのジョージシリーズの一冊。海へやってきたジョージは友だちのマルコと一緒に砂浜に宝物をうめることに。でも潮が満ちてきて、宝物は海の底へ…。「ひきしお」「みちしお」「月のいんりょく」といった説明が難しい話も自然にストーリーに盛り込まれているのがうれしい! 知りたがりのジョージと一緒なら、遊びながら世の中の不思議を感じることができそうです。ありがとうっていいもんだ作:森山 京/絵:ささめや ゆき 「ありがとうっていいもんだ」(絵本ナビ紹介ページ) 公園にいく途中、ころがってきたボールをひろってあげたブタの子。いわれた「ありがとね」の言葉がかっこよくて、自分もマネしてみたくなりました。でもうまくいかず、行き違いで友だちにそっぽをむかれてしまって…。「ありがとう」をかっこよくいいたかっただけのブタの子。やさしいイラストとほっこりするストーリーに、子どもではなく自分があたたかい気持ちになれたという人も。自分が伝えたい「ありいがとう」の気持ちが見つかる一冊。ありがとうもぐらのゲンさん作:内田 麟太郎/絵:古川 麻澄/出版社: 童心社 「ありがとうもぐらのゲンさん」(絵本ナビ紹介ページ) 自信がなく、恥ずかしがり屋の子牛のモー。そんなモーの前にあらわれたもぐらのゲンさん。遠くにいるお母さんが病気だと知ったモーは会いにいきたいと願いますが、道中通らなければならない夜の森はとってもおそろしい。でもモーは決心します。ゲンさんはモーをそばではげまし、ずっと声をかけ続けてくれました。頼もしく、動じないゲンさんと一緒に過ごしたことで自分に自信がもてるようになったモー。子どもの「自己肯定感」を高めるにもおすすめの一冊。あいしてくれてありがとう作・絵:宮西 達也/出版社:ポプラ社 「あいしてくれてありがとう」(絵本ナビ紹介ページ) 涙なしに読めないと話題の「ティラノサウルスシリーズ」第7弾がこちら。穴のなかに閉じこもっていたひとりぼっちのティラノサウルスのもとへ、ある日あらわれた目の見えないパウパウサウルス。2匹の間には確かな友情が芽生え、楽しい時間を過ごします。けれど、パウパウサウルスの目が見えるようになって…。愛されるだけじゃなく愛すること。先入観なく人をみること。気持ちを伝えること。一瞬の出会いで人生はかえられること。絵本から受け取るメッセージは人それぞれですが、誰しも胸に残るものがあるはずです。助けてくれてありがとう、そばにいてくれてありがとう、愛をありがとう。いったほう、いわれたほう。その両方を幸せにしてくれるのが感謝の言葉なのかもしれませんね。データ協力: 絵本ナビ
2017年05月18日いろんな方向におりまげていくことで形になる「おりがみ」。好きな色紙で子どものころたくさん遊んだという人も多いかもしれません。今回は「おりがみ」にちなんだ絵本を集めてみました。小さな子でも理解できるよう、おりかたも丁寧に紹介されているのでぜひ参考にしてみてくださいね!おりがみにんじゃ作:つきおかゆみこ/出版社:あかね書房 「おりがみにんじゃ」(絵本ナビ紹介ページ) 物語の舞台は殿さまも家来たちも「おりがみ」でできた、おりがみ城。お宝を見つける任務をせおったおりがみ忍者は隣の国の姫のもとに忍びこみ、さまざまな術を使ってお宝を見つけようとしますが…。子どもたちの大好きな忍者と知恵を働かせて応戦する姫のやりとりがかわいくておもしろい! 最後には登場人物たちのおり方ものっているので、絵本を読んだあとに登場人物たちと遊ぶこともできますね。親子で楽しむおりがみずかん作:小林 一夫/出版社:学研 「親子で楽しむおりがみずかん」(絵本ナビ紹介ページ) 一冊あれば、どれも上手におれるようになるおりがみの指南絵本。かわいい動物や暮らしに役立つ生活アイテムなど約120点のおりがみとおり方がわかりやすくオールカラーの写真で紹介されています。「遊べるおり紙」では動物の口が動かせるようになっていたりなど、1人でもみんなでも楽しめる要素がつまっています。「これがいい!」と自分で選んだものをおれるようになるのがうれしいですね。へんしんおりがみぐみ作:真木 文絵/絵:石倉 ヒロユキ/出版社:ひさかたチャイルド 「へんしんおりがみぐみ」(絵本ナビ紹介ページ) 飛行機になって窓から飛び出したのは5枚の「おりがみぐみ」。そこから花になって、蝶になって、船になって… と変身を繰り返します。たった1枚からつむがれる形の多様さに世界の広さや明るい未来をイメージさせるような絵本です。おり紙自身が意思をもち、変身を楽しんでいる様子にもわくわく! 場面ごとに穴があいた仕掛けも楽しいですね。鮮やかな色彩も美しい一冊です。たのしいおりがみ編:幼児ソフト企画開発部/出版社:学研 「たのしいおりがみ」(絵本ナビ紹介ページ) 全23点のおり紙とおり方がのっているこちらの絵本は、昔からあるメジャーな作品が中心となっています。この絵本に習えばママも「知ってるけど折り方は知らなかった」ものがおれるようになりそう! 絵本を買うと5色25枚の色紙がついてくるので、その場ですぐに楽しめるのもうれしいですね。ひとつひとつ、丁寧におり方を説明してくれるのでしっかりおり方を覚えられそうです。 折ってあそぶ作:大橋 晧也/絵:笹川 妙子/出版社:星の環会 「折ってあそぶ」(絵本ナビ紹介ページ) 「おしゃべりカラス」「バスケット」「鬼のお面」「ゆきんこかぶと」などのおり方が学べるのがこちら。とても簡単におれるものばかりなので、初めておりがみに挑戦するお子さんにもおすすめです。完成したらそのまま遊べるものもあるので、ママだけじゃなくおじいちゃん、おばあちゃんと一緒におりがみを楽しむのもいいですね。なつかしく、あたたかい気持ちになるおりがみ。最近では小学校受験の勉強として用いるなど、おりがみが子どもの将来に役立つことも…! 遊びでも勉強の一環でも、ひとりでおれるようになったら「すごいね!」とたっぷり褒めてあげたいですね。
2017年05月11日いつの時代も愛される、日本の国技「すもう」。すもうをとる「おすもうさん」は体が大きくて、強くて、力持ち! いうイメージをもっている子も多いかもしれませんね。そこで今回は、すもうにちなんだ絵本を集めてみました。読めばきっと、はっけよいのこったとカラダが動くはず…!スモウマン作:中川 ひろたか/絵:長谷川 義史/出版社:講談社 「スモウマン」(絵本ナビ紹介ページ) 弱いものを助け、悪ものをやっつけるヒーロー、それが「スモウマン」です。幕下力士のスモウマンは困っている人がいると稽古中でも「ドスコーイ」のかけ声で大変身! 空を飛んで助けにやってきます。単純明快なストーリーのなかにひそむダジャレの数々、背景まで綿密に描きこまれたイラスト、そして多彩な決まり手。ページを開くごとに手がとまり、読み手の笑いを誘う一冊です。えんぴつのおすもう作・絵:かとう まふみ/出版社:偕成社 「えんぴつのおすもう」(絵本ナビ紹介ページ) 闇にうかぶスポットライト。浮かび上がるのは… えんぴつ!? 夜中におこなわれていたのは電気スタンドの灯りを土俵がわりにした、すもう大会。真剣勝負を繰り広げるえんぴつたちに予期せぬハプニングが起こって…。眠っている間に文房具たちが動き出すという設定が斬新! えんぴつだけでなくハサミや消しゴムも登場するので、入学前や低学年の読み聞かせにもいいですね。はっけよい作・絵:菊池 日出夫/出版社:福音館書店 「はっけよい」(絵本ナビ紹介ページ) 「おすもうとろうか」「うんいいよ」で始まったアリくんとテントウムシくんの勝負。力に自信のあるアリくん、奥の手をもつテントウムシくん。はたして勝負の行方は…。2匹が向き合う「のこった! のこった!」のシーンは迫力があり、お互い必至にふんばっている様子には思わずググッと力がはいってしまうかもしれません。文字が少ないのでイラストに集中でき、小さなお子さんもぐんぐん引き込まれます。持ち歩き用にもおすすめです。ちびすけ どっこい案:こばやし えみこ/絵:ましま せつこ/出版社:こぐま社 「ちびすけどっこい」(絵本ナビ紹介ページ) リズミカルな文章で、はずむように読むことのできる、わらべうた絵本。歌を知らないママでも「ちびすけどっこい はだかでこい ふんどしかついで はだかでこい」と言葉の繰り返しが心地よく、いつの間にか歌っているような感覚に…。歌に合わせて土俵にあがるクマやウサギ、タヌキといった動物たちと男の子の元気な勝負もほほえましい! 最後に優勝するのは誰かな? 親子の会話を交えたスキンシップにも活用できそうです。ねずみのすもう文・絵:いもと ようこ/出版社:金の星社 「ねずみのすもう」(絵本ナビ紹介ページ) ちびねずみは、でかねずみにすもうの勝負を挑みますが、なかなか勝つことができません。不憫に思ったおじいさんは、大切な餅をちびねずみとでかねずみ、両方にわけてやりました…。おじいさん、おばあさんの気持ちに応えて力を発揮できたちびねずみ。強いけれど愛情に飢えていたでかねずみ。どちらも同じ優しさで包み込むおじいさん、おばあさんの優しさを感じられる一冊です。すもうが勝負事なのはもちろんのこと、物語のなかには人を思いやる気持ち、誰かを応援する気持ち、本気でぶつかっていく気持ちなど、さまざまな心情が言葉なく語られています。本を読んだ後は早速「はっけよーい!」。親子で、すもうをとってみてくださいね。
2017年05月01日何世代にもわたって語り継がれる絵本、というものが存在します。両親が小さいころに読んでいた絵本に自分も親しみ、今度はわが子のお気に入りに…。そんな名作はそう多くありません。今回は20年以上愛され続けるロングセラー絵本を厳選して紹介します。しょうぼうじどうしゃじぷた作:渡辺 茂男/絵:山本 忠敬/出版社:福音館書店 「しょうぼうじどうしゃじぷた」(絵本ナビ紹介ページ) はしご車ののっぽくん、高圧車のばんぷくん、救急車のいちもくさん。そして古いジープを改良した、ちびっこ消防車のじぷた。小さいじぷたをみんなはバカにします。けれどあるとき、隣村の山小屋が火事になって…。誰でも自分にないものを嘆き、誰かをうらやましくなることがあります。でも自分だけができることが、きっとある。そのままの自分で大丈夫、とささやいてくれる名作乗り物絵本です。三びきのやぎのがらがらどん(大型絵本)絵:マーシャ・ブラウン/訳:せた ていじ/出版社:福音館書店 「三びきのやぎのがらがらどん(大型絵本)」(絵本ナビ紹介ページ) 体の大きさが違う3匹のヤギが草を食べて太るため、山へ出かけることに。でも途中の橋の下には不気味なトロルが…。はたして3匹のヤギは無事に橋をわたることができるのでしょうか。北欧の民話をもとにつくられたこちらの絵本は、あらあらしさとユーモラスといった相反する要素がこれでもかとつまっています。ハラハラ・ドキドキの展開はいつの時代も子どもたちを虜にしてしまうようです。かいじゅうたちのいるところ作:モーリス・センダック/訳:じんぐう てるお/出版社:冨山房 「かいじゅうたちのいるところ」(絵本ナビ紹介ページ) マックスはおおかみのぬいぐるみを着てイタズラし放題。お母さんはそんなマックスを寝室に放り込みます。するとそこはいつの間にか違う世界。かいじゅうたちの王さまになったマックスは、個性的なかいじゅうたちと一緒に楽しく過ごしていましたが…。少ない文章だからこそ活きる月の光やかいじゅうたちの表情がとても印象的。親に怒られてくやしい、さみしい、悲しい…。そんなときほんの少しの間だけ、違う世界へつれていってくれる子どものための絵本です。スイミー 小さなかしこいさかなのはなし作:レオ・レオニ/訳:谷川 俊太郎/出版社:好学社 「スイミー 小さなかしこいさかなのはなし」(絵本ナビ紹介ページ) 兄弟たちはみんな赤いのに自分だけ真っ黒のスイミー。ある日兄弟の魚たちはみな大きなマグロに飲み込まれてしまいます。逃げたスイミーは海の中にいるいろんな生き物と出会いながら、自分とそっくりな赤い魚を見つけて…。学校の教科書で読んだことのあるこちらは「1人ではできなくても、みんなとならできる」と力強く勇気づけてくれる名作。「虹色のゼリーのような」「ドロップみたいな岩から」といった表現も想像力をかきたててくれますね。おおきな木作・絵:シェル・シルヴァスタイン/訳:村上 春樹/出版社:あすなろ書房 「おおきな木」(絵本ナビ紹介ページ) 少年のそばにはいつでも木があった。木は見返りを求めない、惜しみない愛情を少年に与え続ける…。シンプルな言葉、シンプルなストーリーは読み手によってさまざまな感情を呼び起こします。リンゴの木に自分を重ね、わが子に無償の愛を与え続ける幸せを感じるのか。少年に自分を重ね、甘えてばかりだった親にしてやれたことはあるのかと自問自答するのか。「与える」ことの意味を、静かにやさしく語りかける名作絵本。誰しも読んだことのある一冊があるはず。読み返し、あのころとは違った感じ方をする人も多いようです。ぜひ、親子で不朽の名作を楽しんでみてくださいね。
2017年04月29日2002年に刊行された、絵本シリーズ『くまのがっこう』。11匹のお兄ちゃんを持つ、おてんばで泣き虫な、くまの女の子ジャッキーを主人公に、山のてっぺんにある「くまのがっこう」に暮らす、12匹のくまの子たちのあたたかな日常の世界が描かれています。兄弟が助け合い、なにげない日常の中にある幸せを教えてくれるストーリーは、子どもはもちろん、絵本を読むお母さんたちの共感を呼び、累計発行部数220万部を超えるベストセラーになっています。そんな『くまのがっこう』が誕生して、今年で15周年を迎えるのを記念し、松屋銀座で現在開催されている「くまのがっこう」展。展示開催前に取材した模様をリポートします。『くまのがっこう』ができるまで絵本シリーズ『くまのがっこう』は、あいはら ひろゆきさんが文、あだち なみさんが絵を手がけています。このシリーズの原点になった絵本『くまのがっこう』の構想には、4ヶ月かかったのだそう。「あいはらさんと出会って、絵本を作ろうということになったとき、私が好きだったテディベアをヒントに、くまのラフスケッチたくさん描いたんです。そのスケッチを二人で見て、たくさんいるのがいいねということになって。そうしたら学校だねとコンセプトが決まっていきました」とあだちさん。あいはらさんのインスピレーションの元になったのは、当時保育園に通っていた娘さん。「保育園で見た子どもたちがそこにいる」と、ストーリーを考えていったそう。その当時の、貴重なアイデアメモやラフスケッチ約20点は、本展の見どころのひとつ。くまたちのそれぞれの名前や姿、表情などはどのようにして生まれたのかがわかります。原画を通して見る、『くまのがっこう』の世界観次のコーナーでは、各作品の原画やスケッチを紹介。シリーズ全15作品のなかから、選りすぐりの原画、約200点が一挙に展示されています。あだちさんが絵を描くとき、最も気をつけていることは色使いだといいます。「それから、絵本は子どものためのもの、こういうものだと決めつけて考えないようにすることですね。昔はあいはらさんの作ったストーリーに沿って描いていましたが、今はそこに自分の世界観をちゃんと入れて、一枚の絵として仕上がるように描こうと心がけています。2012年に刊行した『ジャッキーのゆめ』あたりからは特に、1ページずつ、自分の部屋に額に入れて飾りたくなるような絵にしようと、意識しているんです」原画は、スケッチから輪郭線をトレースし、水彩絵の具で着彩しているというあだちさん。見ていると、一枚一枚に思いをこめて、丁寧に描かれていることが伝わってきます。また今年発売されたばかりの、最新作『ジャッキーのしあわせ』の原画も。子うしのミルクちゃんという、新しい命の誕生のストーリーは、15周年のメモリアルな1冊のテーマにぴったりです。絵本の作り方について、あだちさんはこう語ります。「ほかの絵本とは違って、あいはらさんのお話が来たら、私がちびラフ(縮小サイズのラフ)をたくさん描きます。それをあいはらさんに見せて、出版社さんに見せる前に二人で何度もやり取りをして、一度固めます。そこから出版社さんに見せて、アドバイスをもらい、さらにアイデアを練る、という進め方をしています。テーマはあいはらさんが決めるので、私はちゃんと「くまのがっこう」の世界を作り上げて、見てほしいなという気持ちでいますね。あいはらさんと私は役割が違うので、そこが上手く重なって、膨らんでいっていると思います。まだたったの15年ですが、確実にこの時間の積み重ねは、ちゃんと私の味方になってくれています。これからも続けていく過程にいますが、物語もきちんとあるキャラクターとして、もしかしたらミッフィーやスヌーピーみたいな存在になる可能性を持っているんじゃないかな、そうなったらいいなと思っていますね」展示の最後にある黒板に、ライブペインティングをしてくださったあだちさん。会期中に絵がどんどん増えていくそうなので、ぜひお楽しみに。400アイテムを越える圧巻のグッズコーナーグッズコーナーに並ぶ、400アイテムを越える、オリジナルグッズやコラボレーショングッズは圧巻。ぬいぐるみやお菓子などのオリジナルグッズのほか、おすすめは、「コズフィッシュ」のデザイナー・祖父江慎さんが手がけたグッズコーナーです。「白と黒をテーマにした、普段は見られない、原画展ならではのジャッキーになっています。私の好きな色を使ったアイテムや、印刷会社さんの技術によって、限りなく原画に近い形で再現したポストカードなど、こだわりのアイテムばかり。印刷好きにはたまらないと思います」とあだちさん。「シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン」展も同時開催会場では同時開催として、「シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン」展も開催しています。絵本「ミッフィー(うさこちゃん)」の生みの親である、オランダの絵本作家ディック・ブルーナさん。グラフィックデザイナーとして、ペーパーバックシリーズ「ブラック・ベア」など、2000冊にも上るペーパーバッグのデザインを手がけました。本展では、そんなデザイナーとしての作品を中心に、絵本の原画約30点、ポスターの複製など、ブルーナさんが約60年の創作活動で作り上げた約500点の作品が紹介されています。ブルーナさんの絵本やデザインに共通する特徴は「シンプル」。デザインするときに心がけていたのは、「短時間で見る人の心をとらえること」だったといい、余分なものをそぎ落としたなかに、ユーモラスな線や効果的な色使い、大胆な省略、リズミカルな反復といった、独自のユーモアが織り込まれています。また今回の見どころのひとつが、初公開となる最新作『クマくんが死んだ』。ブラック・ベアの絵を使い、読書が好きだったくまの死をテーマにしたこの絵本は、2011年に制作されましたが、死後に出版されるのがふさわしいと、出版が見送られたもの。今年2月16日、ブルーナさんが89歳で逝去したのを機に、関係者に向けて刊行されました。残念ながら市販される予定はないそうなので、必見です。ブルーナさんは、1953年に絵本『りんごぼうや』を作って以来、120冊以上の絵本を制作しました。赤、青、緑、黄、グレー、茶の6色しか使わず、感情を限られた色に置き換えて表現。シンプルながら、動き出しそうな絵など、展示を通して改めてデザイン性の高さを感じさせられます。もちろん、こちらもグッズ満載。ポーチやマグカップ、Tシャツなど、会場でしか買えないオリジナルグッズ含む150点以上がそろいます。ゴールデンウィーク、大人も子どもも一緒に楽しめる、二つの展示に出かけてみてはいかがでしょうか?「誕生15周年記念 くまのがっこう展」 入場料:一般 1,000円(700円)、高校生 700円(500円)、中学生 500円(400円)、小学生 300円 公式サイト 「シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン展」 入場料:一般800円、高校生600円、小中学生400円 公式サイト 会期:2017年4月19日(水)~5月8日(月) ※会期中無休。 会場:松屋銀座8階イベントスクエア 東京都中央区銀座3-6-1 時間:10:00~20:00(入場は閉場の30分前まで。最終日は17:00閉場) 【問い合わせ先】松屋銀座 TEL:03-3567-1211(大代表)※今回は、内覧会で特別に撮影許可をいただいております。
2017年04月22日表紙、イラスト、ストーリー、文章…。絵本を選ぶときはさまざまな要素が決め手になりますよね。けれど「いつも似たような本を選んでしまう」という人はたまには変わった基準で本選びしてみるのもおすすめです。たとえば「製作者」に注目してみるのはいかがでしょうか。今回はラインナップのなかから有名人が製作にたずさわった絵本を厳選して紹介していきましょう。ブーアの森作:せがわきり/絵:忌野 清志郎/出版社:TOKYO FM出版 「ブーアの森」 ロックミュージシャン・忌野清志郎さんがイラストを描いたこちらの絵本は環境保護がテーマ。木登りが好きなしょうくんは危険に応じて目の色が変わる不思議な生き物ブーアに出会い、人間がしてきたこと、これからしなければならないことを知ります。環境がテーマでありながら、かたくるしさはなく少年と森の精とブーアの会話で物語が進行していくため、小さな子どもたちにも理解しやすい内容です。危機感をもちにくい環境問題について、親子で話してみるキッカケになるかもしれませんね。オルゴールワールド著:にしのあきひろ/出版社:幻冬舎 「オルゴールワールド」 舞台は700年後の地球。空に住むカンパネラ少年は地上に住む少女に恋をしたけれど、それが叶わぬものと知る。でも諦めきれない少年は50年かけてラッパをつくり続け…。お笑いコンビ・キングコングの西野亮廣さんがつくったことで話題となったこちらの絵本は、なんとペン1本で描かれています。目をみはる精密なタッチのイラストと、ちょっぴり切なくてやさしさにあふれたストーリーは大人をも魅了してしまうはず!マボロシの鳥作:太田 光/影絵・文:藤城 清治/出版社:講談社 「マボロシの鳥」 お笑いコンビ・爆笑問題の太田光さんのベストセラー小説『マボロシの鳥』を影絵と融合させた人気絵本。ストーリーは5部構成になっており2つの異なる世界を軸に展開されていきます。人間の欲望、他人と自分との関わり…。内面的な部分がテーマになっていますが、そのイメージを具現化したような影絵はとても美しく、まるで画集をみているよう。藤城さんは40枚の影絵をなんと約3ヶ月で製作したという裏話もあとがきで楽しめます。お話自体は少し長めなので小学生以上のお子さんの読み聞かせにおすすめです。(デジタル)パパコ絵本 バイバイねこバイ作・歌・朗読:博多 華丸(博多華丸・大吉)/構成:川端 明成/絵:大嶌 美緒/出版社:アイフリーク 「(デジタル)パパコ絵本 バイバイねこバイ」 「パパが本当に子どもに読みたい絵本をつくろう!」という思いから生まれた、吉本興業のパパ芸人&電通クリエーターの「パパコ絵本」シリーズのひとつ。親元を離れて自分探しにでかけた「ねこまる」は「○○になれたら、よかろうもん!」と叫びながら、変身を繰り返します。「ねこまる」のモデルと朗読はお笑いコンビ・博多華丸・大吉の華丸さん。方言を使った内容に「どれだけ子どもたちに届くかなと思うところもありますが、マネしやすいフレーズなので楽しんで頂けると思います」と語っています。まわりもステキだけど、自分もステキ。そんなことを伝えてくれる絵本です。南の島の星の砂作・絵:Cocco/出版社:河出書房新社 「南の島の星の砂」 歌手、Coccoさんが製作、イラストを手がけた一冊。小さな島の暗い夜空にかがやく無数の星たちはうさぎの形をしていたり、さかなの形をしていたり…。無限の色をたたえる星たちはいつしか地上に落ちて、砂になってしまいます。けれど砂になった星たちはとてもキレイで…。Coccoさんが12色のクレヨンで描く自然の豊かさはどこかなつかしく、そして幻想的です。文章は子守唄のようにやさしく「素直な気持ちになれる」と感じる人も。子どもたちのなかには「星の砂って本当にあるの?」と思う子もいるよう。本物の星の砂をみせてあげれば、絵本のことがもっと大好きになりそうですね。有名人が製作にたずさわった絵本はまだまだたくさん! テレビなどで日ごろから親しんでいる人がつくる絵本は、読むことでその人の人間性を垣間見ることもできそうです。いつもとは少し違った選び方で絵本を楽しんでみるのもいいかもしれませんね。
2017年04月20日ひねりのきいた問題で回答者を困らせる「なぞなぞ」。小さなころに親しんでいた、という人も多いのではないでしょうか。発想力や想像力の向上が期待できるなぞなぞは、頭のやわらかい子どもたちだからこそ、存分に楽しめるものかもしれません。今回は 絵本ナビ 協力のもと、おすすめの「なぞなぞ絵本」を選んでみました。なぞなぞのみせ作:石津 ちひろ/絵:なかざわ くみこ/出版社:偕成社 「なぞなぞのみせ」(絵本ナビ紹介ページ) 文房具屋さん、本屋さん、ケーキ屋さん…。昔なつかしい挿絵のなかに迷い込み、1人のお客さんになった気分にさせてくれる絵本。50問のなぞなぞの答えも、実は挿絵のなかにあります。大きなヒントが難しい問題にも挑戦しやすくしてくれるので、幼稚園の年長さん~小学校低学年のお子さんのなぞなぞデビューにもおすすめ。おばあちゃんと買い物した「あのころ」を思い出すママもいるかもしれませんね。なぞなぞえほん 1のまき作:中川 李枝子/絵:山脇 百合子/出版社:福音館書店 「なぞなぞえほん 1のまき」(絵本ナビ紹介ページ) ぐりとぐらシリーズの生みの親であるふたりがつくったこちらの絵本は、リズムを刻むような文章に、思わず歌いだしたくなります! 衣類や、衣類をしまうタンス、めだまやきといった卵料理が登場し、まるでおうちにいるかのようなリラックスした雰囲気で「なぞなぞ」とふれあえる一冊。ふわっとしたやさしい言葉と挿絵の虜になる親子も少なくありません。シマウマしましまなぜあるの?作・絵:リラ・プラップ/訳:松田 素子/出版社:アノニマ・スタジオ 「シマウマしましまなぜあるの?」(絵本ナビ紹介ページ) 登場するのは14種類の動物たち。「なぜかな? なぜかな?」と繰り返されるなぞなぞには珍解答がどんどん飛び出して、子どもとおしゃべりしながらなぞなぞを楽しめる絵本です。あくまでも、なぞなぞに読み手が参加することを大事にしており、答えは次のページではなく巻末に。読後は「子どもの意外な発想力に驚いた」なんてママもいるようです。なぞなぞのたび作:石津 ちひろ/絵:荒井 良二/出版社:フレーベル館 「なぞなぞのたび」(絵本ナビ紹介ページ) 100問のなぞなぞの答えを指し絵のなかから見つけだす『なぞなぞのみせ』と似たタイプの絵本ですが、こちらは不思議な世界に迷い込んだような雰囲気。なぞなぞがとけなくても、答えを知ったあとで挿絵から探し出す作業が楽しい! というお子さんも多いようです。絵から答えを探し出せるなぞなぞは、案外、難しさは関係ないのかもしれませんね。絵本からなぞなぞを覚えて、友だちやパパに披露してみるのもいいですね。おいしいなぞなぞ作:片山 令子/絵:久本 直子/出版社:教育画劇 「おいしいなぞなぞ」(絵本ナビ紹介ページ) ストーリー仕立てになっている絵本の主人公は、クマのハニーちゃん。誕生日のお祝いに3人の友だちがプレゼントをもってやってきて…。「いいもの もってきたんだ」「おいしい なぞなぞ あててごらん」実はこれ、お菓子のなぞなぞなんですね。ふんわりした砂糖菓子のようなやわらかいタッチの挿絵に、親子で「ほぅっ」とうっとりしてしまいそうです。なぞなぞが大好きだったママも、苦手だったママも、わが子と一緒に楽しむ絶好のチャンスです。ぜひ家族みんなで、ステキな「なぞとき」に挑戦してみてくださいね。データ協力: 絵本ナビ
2017年04月20日春の到来を確かに感じる桜。満開の時期は、桜色にうめつくされる空に無意識に癒されてしまうものですよね。大人と同じく、はらはら落ちる花びらをうけとめようと手をのばしたり、追いかけたりして楽しむ子どもたち。桜の季節をもっと楽しむために、今回は「桜が登場する絵本」を選んでみました!はなさかじいさん作・絵:いもと ようこ/出版社:岩崎書店 「はなさかじいさん」(絵本ナビ紹介ページ) いわずとしれた名作昔話を、とことんシンプルに楽しめるのがこちらの絵本。いもとようこさんのあたたかいイラストも人気です。やさしいおじいさんに「ここほれワンワン」という犬。ほると中から小判がザクザク。それを見た欲ばりじいさんは…。小さな子にもわかりやすい内容は、ポイントを押さえているとママたちからも好評です。満開の桜を咲かせるラストシーンはとてもきれいで豪華! 厚紙なのでじょうぶ、コンパクトで持ち歩きにも便利です。赤ちゃんの初めての昔話にもいいですね。ほわほわさくら作:ひがし なおこ/絵:きうち たつろう/出版社:くもん出版 「ほわほわさくら」(絵本ナビ紹介ページ) 「ほわほわ ふわん」「ほろ ほろ ほろ ほろ ほろり」という少ない文章でつづられる花びらたち。手のひらに落ちてきては風に吹かれ、まるで木の下に自分がいるような感覚に…。表現が秀逸とママからも絶賛されるこちらの一冊は春がやってきた心地よい空気感と、桜の木から舞いちる桜に四季の美しさをしみじみと感じることができそう。舞いちる桜が記憶に残る、あの日の思い出。ママにとっても懐かしく感じる一冊かもしれませんね。たろうのひっこし作:村山 桂子/絵:堀内 誠一/出版社:福音館書店 「たろうのひっこし」(絵本ナビ紹介ページ) たろうがつくった、赤いじゅうたんの自分の部屋。そこにはたくさんの友だちが遊びにきます。友だちの要望にこたえて、部屋のおひっこしをすることにしたようで…。この絵本を読めば、ダンボールや布団で空間をつくり、秘密基地として遊んだ昔を思い出すママもいるかもしれません。じゅうたんひとつで世界をつくる子どもの想像力はすごい! 自分の部屋ながら、みんなのお気に入りの場所におひっこしして「みんなの部屋」にするたろうも、自分の部屋がほしいというたろうにじゅうたんをわたすお母さんも、どちらもステキですね。さくらとふじお作・絵:しもぞの まゆみ/出版社:白泉社 「さくらとふじお」(絵本ナビ紹介ページ) お隣さん同士のさくらとふじお。いつでも一緒の仲良し2人はある日、ちょっとしたことでケンカをしてしまいます。頭に桜が生えているさくらと、富士山の形の頭をもつふじお。奇想天外な設定にびっくりするけれど、ケンカをすれば早く仲直りしたいしたいし、大好きだからこそ見せてあげたいものがある。相手を思う気持ちは変わらないことが伝わってきます。「ゆびきりげーんまん」でした2人だけの約束は、はたしてどうなるのでしょう。のんびり、ほのぼのとしたストーリーと2人の住んでいる自然豊かな景色に癒される一冊。さくらのもりのものがたり作:マオアキラ/絵: ささめや ゆき/出版社:小学館 「さくらのもりのものがたり」(絵本ナビ紹介ページ) 桜はいつも美しいものですが、ときとして妖しさを感じることもあります。魔法使いが住んでいるという「さくらのもり」の近くに住んでいる5人の子どもたちが主人公のこちらは、1話完結のお話が5話収録されています。でも、冬に突然花が咲いたり、夏に葉っぱが落ちたりと不思議なもりの妖精たちに手をさしのべられ、希望を心にともしていく子どもたちの様子からは、妖しさは感じられません。不思議な世界へ迷いこんでしまったあとで、心にあたたかな灯を宿らせて帰ってくるような、そんな一冊となっています。いかがでしたか? 桜が登場する良作絵本5冊をご紹介しました。読んだあとにはきっと、親子でお散歩に出かけてみたくなるかもしれませんね。
2017年04月15日子どもがどうやら、いつもの絵本の読み聞かせに飽きてしまった様子。そんなときは、迫力の「写真の紙芝居」で親子のコミュニケーションを図りませんか?紙芝居といえば、かわいいイラストや昔話系の絵が一般的。しかし、虫や動物の写真を使ったリアルな作品もあるのです。自然とふれる機会が少ない都会の子どもに、動植物の迫力を体験させてあげたい! というママに、自然科学系の紙芝居がおすすめです。■『かおかお だあれ?』『虫ってこんなにオモシロい!―栗林慧の虫の目カメラ写真紙芝居』のなかの1作品。虫の顔のドアップが映し出されていて、その写真から「これは誰の顔?」と、子どもに名前を考えてもらうことができます。目や口の形などがとてもリアルに写し出され、虫の観察にも最適。大人には衝撃的なビジュアルかもしれませんが、子どもたちはふだん見ることのできない細部をチェックできるからか、食い入るように見つめています。虫の写真は、ストーリーが理解できない乳幼児にもおもしろく感じるようで、私の姪(9か月)は手で触りながら楽しんでいるといいます。セット商品のなかの1作品ため、この作品だけ購入するのは難しいようですが、1巻ずつ貸し出している図書館も。私の弟は、紙芝居コーナーではなく自然科学コーナーで見つけたそうなので、そちらもチェックしてみるといいかもしれません。■『マングローブは海の森』マングローブの成長過程を、美しい石垣島の背景とともに紹介。「生態系」や「熱帯」など、小さな子には難しい言葉も登場しますが、その解説がついているので安心です。また、「マング」「グローブ」の意味なども教えてくれるので、ママやパパにも興味深いことでしょう。未就学児には、美しい風景と動植物の鑑賞をメインに、小学生以上には環境の話なども盛り込みながら読んであげると、自然への関心を育めそうですね。自然科学系の紙芝居は、いつもの読み聞かせには飽きてしまった子どもの興味を引くことができます。また、顔や模様からその動物などの名前を考えていくことは、観察力や思考力を高めるためにも役立つはず。さまざまな作品にふれることで、子どもの能力を引き出してあげたいですね。参考サイト・ 『かおかお だあれ?』(作・写真:栗林彗/教育画劇) ※虫ってこんなにオモシロい!―栗林慧の虫の目カメラ写真紙芝居(全8巻)内の1作品・ 『マングローブは海の森』(赤木かん子/埼玉福祉会)
2017年04月09日子どもの好き嫌いはママにとって悩みのタネ。バランスよく食べる子になるには、子ども自身が食事の大切さを実感できることが大事。絵本『 こども栄養学 どうして野菜を食べなきゃいけないの? 』(新星出版社/監修:川端輝江)には、子どもに食べる楽しさや意味を伝えるヒントがたくさんありました。その一部をご紹介します。■どうして、ごはんを食べなきゃいけないの? 「どうして、野菜を食べなきゃいけないの?」「どうして、おやつばかりじゃだめなの?」そんな疑問をもっているお子さんは意外に多いものです。まずは、子どもの食に関する素朴な疑問に答えながら、食への興味を引きだしてあげるとよいでしょう。たとえば、私たちがごはんを食べなければいけない理由は、生きるために食べ物に含まれる「栄養素」が必要だから。食べ物によって含まれる栄養素はちがい、それぞれ別の働きがあります。野菜にしかない栄養素もあれば、魚にしかない栄養素もある。だから、どんなにおいしくてもおやつばかり食べるのはだめで、バランスよく食事をすることが大切なのです。■緑黄色野菜は病気をふきとばすスーパーマン!野菜嫌いな子どもには、野菜の働きをわかりやすい言葉で伝えましょう。たとえばピーマンは、「病気をふきとばすスーパーマン」。緑色が濃いほど栄養素が濃く、体が酸化(さびつく)するのを防いでくれるので、子どもはもちろんママもたくさんとりたいところです。また、ニンジンも抗酸化作用をもつα-カロテンを豊富に含み、風邪にかかりづらくしたり、活性酸素をやっつけてガンなどを防いだりしてくれます。子どもには「ピーマンやニンジンを食べると、こわい病気が防げるよ。病気にならなければ、毎日公園で元気に遊べるね」など、食べることによってどんないいことがあるのかも伝えると、食べる意欲のアップにつながります。■子どもが大好きおやつにも栄養はあるおやつにも栄養があります。たとえば、ショートケーキの材料である小麦粉や砂糖は炭水化物なので、エネルギーになり、つかれをとってくれます。また、生クリームは牛乳からつくられるのでカルシウムもおぎなえます。そんな話をしながら食べると、おやつタイムも楽しくなるし、子どもが食べ物の栄養に興味をもつきっかけにもなります。■のどがかわくのは、体から水分がなくなったサインのどがかわくのは、体から水分がなくなったサイン。「人の体の半分以上が水でできている」と聞くと、驚く子も多いようです。体の水が減りつづけると、つばやおしっこが減り、20%を切るといのちも危なくなります。子どもには「のどがかわいたらすぐに水分をとろうね」ということもあわせて伝えておくと、脱水対策になり、暑くなるこれからのシーズンにも安心です。■うんちの色や形を毎回チェックしよう!うんちを見れば、健康がわかります。コロコロかたいうんちは野菜が足りない証拠。ドロドロやわらかいうんちは脂肪分のとりすぎかも。そんなふうにうんちの見方を教えてあげると、子どもは毎回はりきってチェックしてくれるはず。理想のバナナうんちを出すために、苦手な野菜もがんばって食べてくれるようになるかもしれません。■親子で一緒に栄養を学べる絵本この記事で紹介した内容は、すべて『 子ども栄養学 どうして野菜を食べなきゃいけないの? 』に書かれています。野菜やおやつのほか、肉、魚、くだもの、乳製品など80品目の食材が、かわいいキャラクターとして描かれ、身近な食べ物への理解を楽しく深められます。また、栄養素や体のしくみの説明もあります。字は小さめですが、ふりがながあり、イラストもかわいいので、小学生以上なら一人でも読めそうです。栄養素の説明などすこし難しいところもあるので、最初は親子で、いずれは一人で……と成長につれて長く読んでいける一冊です。子どもがごはんを食べてくれないと、ついイライラして「はやく食べなさい!」なんて怒ってしまうこともありますよね。こうした絵本を使いながら、楽しい会話のなかで食事の大切さを伝えていけば、子どもの食べる意欲も自然に高まりそうです。
2017年03月31日透きとおった瞳と小さな耳。ごろごろとのどを鳴らしながら甘える「ねこ」。ペットとして飼われている人も多いことでしょう。その愛くるしさは、絵本の世界でも健在です。今回はねこの魅力をこれでもかと味わってもらうため 絵本ナビ 協力のもと、さまざまな「ねこ絵本」を選んでみました。ねこが好きな子もそうでない子も、ぜひ楽しんでみてくださいね。11ぴきのねこ作:馬場 のぼる/出版社:こぐま社 「11ぴきのねこ」(絵本ナビ紹介ページ) おなかがぺこぺこの11ぴきのねこは、ひげの長いじいさんねこに山の向こうの湖に怪物のような大きな魚がいると聞き、湖めざしでかけます…。みんなの力をひとつに合わせて大きな魚を捕まえる姿にびっくり! 読み聞かせをしたことのあるママは「最初に小さな魚を11ぴきでわける姿」が印象に残っている人が多く、ほほえましく感じるシーンも。ちょっとユニークで、かわいらしいねこたちの冒険劇。お魚を食べた日に読んでみてくださいね。ちいさなねこ作:石井 桃子/絵:横内 襄/出版社:福音館書店 「ちいさなねこ」(絵本ナビ紹介ページ) 部屋からとびだした「ちいさなねこ」。自動車にひかれそうになったり、大きな犬に追われて木の上に逃げたり…。まるで本物の子ねこの1日を追いかけているかのよう。次はどこにいっちゃうの? とハラハラドキドキの連続です。子ねこをわが子のように感じてしまうママ、子ねこを自分とおきかえるわが子。人間の親子もねこの親子も、似たようなものかもしれませんね。丁寧で力強いイラストにも注目です。ねこだらけ作:あき びんご/出版社:くもん出版 「ねこだらけ」(絵本ナビ紹介ページ) 一見すると、ねこ図鑑。でも普通の図鑑とはなにかが違う…。ギラギラと輝きを放つ目をしたねこたちが表紙のこの絵本は、ロシアンブルーやペルシャ、アメリカンショートヘアなど世界各地の個性的なネコたちが400匹登場します。存在感の強いねこたちばかりなので、誰しも惹きつけられる1匹が見つかるはず。ぼくや私、パパやママ、友だちに似ているねこを探してみるのもいいですね。ぼくのにゃんた作:鈴木 康広/出版社:ブロンズ新社 「ぼくのにゃんた」(絵本ナビ紹介ページ) にゃべ、まにゃいた、バニャニャ、ニャッフル、ドーニャツ、ビスキャット。いつも仲良しのにゃんたは、少し風変りのねこ。でもある日、友だちがぼくにいった言葉に驚き、いなくなってしまった…。ユーモラスたっぷりでちょっと切ない少年とねこのお話は、気持ちをゆる~くさせる不思議な世界観をかもしだしています。人気現代アーティスト、鈴木康広さんの初めての絵本です。ヨクネルとひな文:LEE/絵:酒井 駒子/出版社:ブロンズ新社 「ヨクネルとひな」(絵本ナビ紹介ページ) ひなちゃんの家にやってきた、やせほそったのらねこ。からだをきれいにふいてあげると、あらわれたのは大きな青い瞳。ひなちゃんは、子ねこをそうっとだいてみます…。絵本のなかから抱き上げ、やさしく包んであげたくなる子ねこが愛らしく、自然と顔がほころびます。「ヨクネル」の名づけにもほっこりしますね。絵本なら「ねこ」の特徴や習性、種類もすんなり頭にはいってきそうです。ストーリーを読み進めるうちに「自分と似ているなぁ」と感じたり、危なっかしさにはらはらと心配になったりすることもあるかもしれませんね。魅力たっぷりのねこたちに、ぜひ会いにいってみてくださいね。
2017年03月29日今年のGWは親子で絵本の世界を楽しみませんか?4月28日(金)~5月7日(日)の期間中、福音館書店「こどものとも」創刊 60 周年記念イベント「絵本とおともだち」が開催されます。会場は世田谷の玉川高島屋S・Cで、入場は無料。家族のお出かけにピッタリのイベントです。「絵本とおともだち」はどんなイベント?絵本や児童書でおなじみの福音館書店は、1956年から月刊絵本シリーズ「こどものとも」を発行しています。「こどものとも」からは700冊以上の絵本が生まれました。創刊60周年を記念し、今回のイベント「絵本とおともだち」が開催されます。絵本を読むだけでなく、さまざまな角度から体験して楽しめる企画が盛りだくさんです。大人も思わず夢中!見どころをチェック●ふれあい&体験コーナー●絵本の世界体験コーナー誕生50周年を迎える『だるまちゃん』の等身大ぬいぐるみが登場!全長約4mの『しょうぼうじどうしゃ じぷた』の実物大再現車両も展示され、いつも読んでいる絵本の世界に入り込んだ気分を味わえます。「なりきり写真館」では、大人気絵本『グリトグラ』の「たまごのくるま」に乗って撮影できますよ。●読書コーナー親子でのんびり絵本を読めるコーナーです。約500冊もの絵本がそろっていますよ。読み聞かせステージも設けられ、「多言語による読み聞かせ」や本ではなく語り手による「昔話の素話(すばなし)会」がおこなわれます。●ワークショップコーナー●絵本の工作で遊ぼう!会期中は毎日、ワークショップが開かれます。かわいい絵本キャラクターを使い、オリジナルTシャツやバッジを作りましょう。親子で工作をしませんか?※ワークショップは有料です。●ギャラリーコーナー●「こどものとも」の記念原画展示2016年度に出版された、絵本作品の原画が展示されます。原画だから分かる、優しい色合いやタッチを間近で鑑賞できます。●特別書き下ろし色紙ギャラリー人気絵本作家20人が特別に描き下ろした色紙が、作家紹介とともに展示されます。参加する作家は、『はじめてのおつかい』の林明子さんや筒井頼子さんなど。「ありがとう、子どもたちへ」をテーマに描かれた色紙は、作家たちの想いがあふれる貴重なものばかりです。●『ぐりとぐらとすみれちゃん』ものがたりができるまでステキな絵本がどのようにできあがるのか、興味がわきますね。『ぐりとぐらとすみれちゃん』(こどものとも 2000年4月号掲載)のストーリー直筆原稿、ラフ画から製本までの過程をパネル展示で解説します。子どもにも分かりやすい展示なので、親子で一緒に楽しみましょう。●イベントあの絵本作家に直接会えるかも!?人気絵本作家を招き、トークショーやサイン会、ライブペインティングをおこないます。ぜひ日程をチェックして、会いに行ってくださいね。<来場作家と日程>4月29日(土)本館 1F グランパティオ「なかのひろたか トークショー&サイン会」 ※『ぞうくんのさんぽ』の作者4月30日(日)西館1F アレーナホール(絵本とおともだち会場内)「きくちちき ライブペインティング」 ※『もじもじこぶくん』などで知られる画家・絵本作家5月5日(金)本館 1F グランパティオ「西内ミナミ トークショー&サイン会」 ※『ぐるんぱのようちえん』の作者子どもも大人も夢中になれる、絵本の世界が待っています!参加すれば、どこか懐かしく温かい気持ちになるイベントです。開催概要福音館書店「こどものとも」創刊60周年記念「絵本とおともだち」開催日時:2017年4月28日(金)~5月7日(日)10:00~19:00 ※最終入場は閉場の30分前まで)会場:玉川髙島屋 S・C 西館1Fアレーナホール料 金:無料 ※ワークショップは有料主催:玉川髙島屋 S・CURL:(玉川高島屋S・C)
2017年03月26日あれも欲しい、これも欲しい! そんなわが子に「お金はとても大切なもの」なんて話したことはありませんか? お金は大事なものだけれど、理解させるにはちょっと難しいテーマでもあります。そこで今回は絵本ナビ協力のもと「お金の価値がわかる絵本」を選んでみました。お金とじょうずにつきあう本作:ローラ・ジェフェ ローラ・サン=マルク/訳:永田 千奈/出版社:晶文社 「お金とじょうずにつきあう本」(絵本ナビ紹介ページ) 欲しいものは買えばいい。でもお金がないときは…? この絵本では「お金ってどこからきて、どこへいくんだろう」という子どもの疑問に、やさしくよりそってくれます。「働くことで得られるお金」「ものの値段と価値」「お金では買えないもの」など、難しく思える話題の説明が丁寧です。お金で買えないものの存在にも気付かせてくれる、親子で読みたい一冊。おかねのきもち作:やまもとゆか/絵:ヨシヤス/出版社:KKベストセラーズ 「おかねのきもち」(絵本ナビ紹介ページ) 著者は「カリスマ主婦トレーダー」の異名を持つ山本有花さん。自動販売機の下に捨てられていた1円玉は、ある日「あみちゃん」に拾われて…。なんとお金がキャラクターに変身! 意思を持って自分のこと(お金のこと)を話す姿はファンタジーですが、話していることは現実的。そのギャップが、奇妙なおかしさを誘います。お金の本質は、実際に「お金の気持ちになって考える」ことで実感しやすくなるのかもしれませんね。なるほど! お金のはなし著:マーティン・ジェンキンス/絵:きたむら さとし/訳:吉井 一美/出版社:BL出版 「なるほど! お金のはなし」(絵本ナビ紹介ページ) 自給自足で暮らしていた昔の人々は、物々交換をするようになり、自分の財産を記録するために粘土でおはじきのようなものを使うようになった…。大人でさえ知らない人も多いお金の誕生やこれまでの歴史が、子どもにも理解しやすい言葉で紹介されている一冊。文章だけでなく図解による説明もあるので、理解を深める手助けをしてくれます。お金ってなんだろう出版社:岩崎書店 「お金ってなんだろう」(絵本ナビ紹介ページ) お金とはいいものなのか、悪いものなのか…。人間にとってお金は、実はとても危うい存在であると教えてくれるのがこちらの絵本です。普段目にしている100円玉や1000円札はただものを買う道具ではなく、人と人をつなぐ存在であること。お金と社会が密に関係する大切さなどを伝えてくれます。まさに、お金との向き合い方を知るチャンス! 正しい使い方をしっかり教わりたいですね。買物絵本作・絵:五味 太郎/出版社:ブロンズ新社 「買物絵本」(絵本ナビ紹介ページ) たくさんの人に愛されてきた五味太郎さんワールド。今回のテーマは「お金」です。ほかと一味違うのは「お金で買えるもの」について心理的な考察をしているところです。たとえばお菓子を買うと「うれしい」と感じますが、食べ過ぎて虫歯になると治療でお金が必要になります。つまりお菓子を買うことは虫歯の治療費を買うことと同じ…? お金で買えるものには良い面もあれば、悪い面もある。買い物はいろんな感情や時間、出来事を買うことと同じなど、ものを買うことの深みを感じさせてくれる一冊です。ちょっと難しい「お金」のこと。年齢によっても伝え方を考えなければいけないテーマですが、今回ご紹介した絵本のサポートがあれば大丈夫! 子どもの好奇心を刺激しながら、楽しくお金の価値を伝えることができるはずです。ぜひ、参考にしてみてくださいね!
2017年03月15日隠れているものを見つける作業って、なんだかワクワクしますよね。「探して見つけ出す」遊びはたくさんありますが、絵本の世界にはバラエティに富む楽しい「かくれんぼ絵本」がいっぱい。まずは簡単なものから挑戦して、見つける喜びをわが子に体感させてあげましょう。みつけてかぞえて どこどこどうぶつ著:ルース・ラッセル/訳:小林 美幸/出版社:河出書房新社 「みつけてかぞえて どこどこどうぶつ」(絵本ナビ紹介ページ) ゾウ、トラ、ペンギンにオウム、カメレオン、ちょうちょ…。こちらは動物たちがたくさん登場する絵さがし絵本です。「見つかるかな?」という問いかけの文面は優しく、小さなお子さんにおすすめ。クイズの数も多くないので、ユニークなイラストをゆっくり楽しむ余裕があります。最後に「何がどこにあったか」答え合わせできるので「あれはどこにあったんだろう?」なんてモヤモヤすることもありません。絵本を読んだあとは動物園や水族館にお出かけしたくなるかもしれませんね。さがしえ12つき作:なかざわ くみこ/出版社:白泉社 「さがしえ12つき」(絵本ナビ紹介ページ) 昔懐かしい風景とともに、四季のある日本の風習や文化を学べるのがこちらの絵本。季節ごとの行事や、知識が自然と身に付くテーマ性を持った一冊です。ほのぼのとした家庭の風景に心を癒されながら、日本に根付く暮らしの様子を遊びながら知ることができます。パパやママとだけでなく、おじいちゃん・おばあちゃんとも会話しながら読むことができます。ミッケ!1作:ジーン・マルゾーロ/絵:ウォルター・ウィック/訳:糸井 重里/出版社:小学館 「ミッケ!1」(絵本ナビ紹介ページ) 色とりどりの雑貨やおもちゃの写真からお目当てのものを探すこちらは、ご存じの方も多いはず。「1」は、数あるシリーズの中でも「初心者さん向き」で見つけやすいと評判です。思いもしない場所に隠れているから集中力との勝負! この本を開くと宝物を探すように子どもたちの目が輝いてしまうので、寝る前の読み聞かせにはおすすめできません(笑)。探しものがある程度見つかったら「○○はどこ?」なんて、親子でオリジナルクイズを出し合うのも楽しいですね。どこどこ?セブン(1)著:藤本 真/出版社:自由国民社 「どこどこ?セブン(1)」(絵本ナビ紹介ページ) 同じように見える世界、でもよく見ると7つの間違いがあるんです。何気なく並べられているようで、絶妙なセンスを感じる石ころでできた「LOVE」の文字はアート作品のよう! 子どもに頼まれたけれど探すのが面倒というママも、「まるでオシャレな写真集を見ているみたい」とリラックス気分にさせてくれるのでおすすめです。表紙がかわいらしいので、ギフトにも向いています。どこ? めいろで さがしもの作:山形 明美/出版社:講談社 「どこ? めいろで さがしもの」(絵本ナビ紹介ページ) 「どこ?」シリーズの最新作! 今回のテーマは「迷路」です。部屋、森の中、水の中など、細やかに作りこまれた立体ジオラマ写真を目にしていると自分が壮大な冒険ストーリーの主人公になった気がしてきます。探しもの絵本はちょっとまだ難しいかな? というお子さんにもちょうどよく、もし探しものが見つからなくても、簡単にゴールできる迷路があるのでお遊び要素は万全。奥行きを感じさせる魔法のような配置に、ママも思わず「これはすごい…」とうなり声をあげてしまうはずです。自分で探して自分で見つける「かくれんぼ絵本」は、子どもの集中力を楽しくきたえてくれます。どちらが先に「あった!」といえるか、ぜひ親子で競争してみてくださいね。データ協力: 絵本ナビ
2017年03月08日春になると環境がガラッと変わる人も多いですよね。わが子が幼稚園・保育園、小学校に入園・入学する家庭では、名づけや指定品の準備などでバタバタしているという人も多いかもしれません。そんな準備と並行して気にしたいのが、子どものメンタルケア。「友だちできるかな?」「本当に楽しいところかな?」今回はそんな不安を楽しみへと変えてくれる絵本をご紹介しましょう。ようちえんのいちにち作:おか しゅうぞう/絵:ふじた ひおこ/出版社:佼成出版社 「ようちえんのいちにち」(絵本ナビ紹介ページ) 幼稚園ではどんなことをするのでしょう? こちらは幼稚園1日がとてもよく分かる絵本です。友だち同士で乗る通園バス、朝の外遊び、お楽しみのお弁当の時間… など、園での過ごし方が描かれているので「何をするのか分からない」不安もやわらぎます。お誕生日月の子には首飾りをかけてあげるなどのイベントも紹介されているので、入園あとの「これのことか!」という感動もありそう。今、幼稚園に通っているお子さんも共感しながら楽しめる内容です。コッコさんのともだち作・絵:片山 健/出版社:福音館書店 「コッコさんのともだち」(絵本ナビ紹介ページ) 保育園で1人ぼっちのコッコさん。うまく仲間の輪に入ることができなくて、寂しい気持ちになっています。でもある日、気の合う友だちが見つかって…。クラスに溶け込むのは勇気がいるもの。最初はうまくできなくて必要以上に落ち込んでしまうこともあるかもしれません。でも、1人お友だちができれば毎日はどんどん楽しいものに変わります。恥ずかしがりで、内気なお子さんを応援してくれる絵本です。みんなともだち作:中川 ひろたか/絵:村上 康成/出版社:童心社 「みんなともだち」(絵本ナビ紹介ページ) 卒園がテーマとなっているこちらは「みんなともだち ずっとずっとともだち」という言葉が印象的。大好きな友だちと園で過ごした楽しい時間は終わりになってしまうけれど、人とのつながりをこれからも大事にしてほしい、という願いが込められています。まだ「別れ」がよく分からない年齢でも、いつか「ずっとともだち」の意味が分かるときがくるはず。そのときまで側においておきたい絵本です。6さいのきみへ作:佐々木 正美/絵:佐竹 美保/出版社:小学館 「6さいのきみへ」(絵本ナビ紹介ページ) この絵本では、ある男の子の小学校入学までの成長の記録が描かれています。それはまるで、わが子の成長の軌跡をたどっているかのよう。子育てに悩みはつきもの。ママもわが子の育児と重ねあわせて「そうそうそう」と共感しながら、その優しい文章に思わずグッときてしまうかも。あのときの悩みも、気付かない間にかけがえのない思い出になっていることを改めて実感させてくれる絵本です。巻末には著者の方からおとうさん、おかあさんに向けたメッセージつき。卒園・入学のお祝いに贈るのもおすすめです。1ねん1くみの1にち写真:川島 敏生/出版社:アリス館 「1ねん1くみの1にち」(絵本ナビ紹介ページ) 小学校ってどんなところ? 口頭で「こんなところだよ」と教えてもらっても、イマイチイメージがわかない…。そんなお子さんにおすすめしたいのがこちら。登校、朝の会、国語、算数、休み時間と、小学校1年生の1日がリアリティを持って写真におさまっており、教室の中で起こっている小さなドラマも再現されています。ランドセルの中身や給食の内容なども紹介されているので、学校生活をのぞき見しているみたい! この絵本を読むことで「早く1年生になりたい!」と目を輝かせるお子さんも少なくありません。初めての入園、入学は緊張しながらもドキドキ・ワクワクでいっぱいになるものですよね。そんな子どもの気持ちを、優しく後押しする絵本をご紹介しました。ステキな毎日&出会いが待っていることを願っています!データ協力: 絵本ナビ
2017年03月02日こんにちは。コソダテフルな毎日のちゅいママです。男の子三人(小2・5歳・2歳)のママです。私が母親になって叶えたかったことは、本好きな子に育ってほしいこと失敗だらけ&日々試行錯誤な私ですが、唯一、努力が実を結んだ事がございまして…。それは、長男・ちゅんたんが、本好きな子に育ってること。実は母親になったら叶えたいと思っていた密かな夢があったんです。・子どもに本好きに育ってもらいたい。・ちょっとした図書館並みに絵本を揃えたい。っていう夢。現在、我が家にはいくらぐらいあるんでしょうか…。かるく200冊は越えてると思います。ちなみにオモチャはろくなものはひとつもありません。絵本だけが我が家の財産です。なぜこのような考えになったのかというと…もともと絵本の読み聞かせの重要性については興味があった分野なのですが、ある日、夫が良いことを言ってくれたんですね。あ、ちなみに夫は子どもの頃からまったく本を読まず、読み聞かせも苦手で、おまけにド下手です。妻がせっせと読み聞かせに勤しむ姿を見て彼なりに思うことがあったんでしょう。「育児において、どんな手法も必ず賛否両論がある。母乳育児がいいっていう意見もあれば、ミルク・混合育児でもいいっていう意見もあるし、テレビがよくないっていう意見もあれば、時間を決めてれば大丈夫っていう意見もある。どんな意見でも必ず良い面、悪い面が挙げられるけれど、絵本の読み聞かせだけはどの立場のどんな人でも『良い』と言う。」たしかに。絵本の読み聞かせだけは、「読み聞かせすぎはよろしくない」とか、「読み聞かせも良し悪し」って聞いたことないです。読み聞かせ開始は生後5ヶ月。その反応は?私がちゅんたんに読み聞かせを始めたのは、生後5ヶ月の頃。市のブックスタート事業で絵本を貰った頃ですね。ただ、生後5ヶ月の赤ちゃんに絵本を読んでみたところで、キャキャキャッ! と笑うとか、興奮する、とかそういった反応は一切ありませんでした。特にちゅんたんは、笑顔を安売りしない赤ちゃんだったため(無口&ポーカーフェイス)一人でテンション高いオバサン状態。完全なる一方通行で「意味あんのかな…」ってむなしくなる瞬間多々ありました。が、その他に遊ぶ手段も特に持ち合わせていなかったので、とりあえず毎日数冊ずつ読み続けました。月齢や年齢によりなかなか読み聞かせにも苦労する生後8ヶ月頃になってくると、動きも表情も出てきますが、今度は、脱線&妨害。まだ読んでる途中なのにベリッ!とページをめくられるわ、試食はするわ、まぁ、理想通りになんていかないわけですよ。「ね、聞いてる? 聞いてないよね、絶対?」なんてことしょっちゅう!しかし、自我が芽生える頃には、絵本への興味が湧いてきて、自分で読んでほしい本を持ってくるようになったんです。これぞ私の望んでいた状態…!! ではあったのですが、これがまた何気に大変…。 四六時中読んで読んでとついて回られる。ちょっと待って! って言う事もありましたが、できるだけこの興味を絶やしたくないと思ったので、食器を洗ってる途中でも手を止めて床に座って読んだり、料理の合間にコンロの下に座って読んだり、時には同じ本を4度連続で読まされ、気がついたら一時間経ってた事もありました。読んで読んで攻撃の中、本当の私の気持ちこうして書いてみたら、なんだか私、めっちゃ優しいお母さんのように写るんですけど、決してそんな事ないんですよ?内心、「あぁ…忙しいのに…!」とか全然思ってましたし、「早く自分で読めるようになればいいのに…チッ!」とかも思ってましたし。昨日も一昨日も読んだのに、また同じ本持ってきて…こっちがもう読みたくないよ……ってうんざりすることもいっぱいありました。でも、今だからこそ言えるんですが、ここまで絵本に熱中している時期なんてほんの一瞬だったな、と。ちゅんたんの場合、1歳~2歳代がまさに黄金期で、飲んでも飲んでも喉が乾くように、読んでも読んでも次から次へと持ってきました。手を止めて日々読んであげて、今の息子があるでも、ここだけは私の中で誇れる事で、手を止めて一冊一冊読んできた毎日毎日の積み重ねがあってこその今のちゅんたんがあるのだと思うんです。では、実際に絵本の読み聞かせの効果がどのように発揮されるのかというと、はっきり言って、それはまだわかりません。読み聞かせがいいとは聞くけれど、実際どのように効いているのかは、我が子ではよくわかりません。絵本の読み聞かせを何百冊としてきても、ちゅんたんは字を覚えるのが遅かったですし、書くのも遅いし、おまけに汚い。(関係ない)お勉強系で唯一役に立っているといえば、教科書に出てくる物語がどれも知っているものばかりっていうことと、(おじさんのかさ、スイミー、スーホと白い馬 などは全部幼稚園時代に読破済み)初見の読解力テストが毎回100点ということぐらいです。でも、親が読書に求めるものってテストの点数ではないと思うんですね。結局、想像力とか、感受性とか、柔軟性とか、そういったところだと思うんです。なので、ちゅんたんがどこまでそういったものを身に付けているのかは今の時点ではわかりません。結局、読み聞かせの効果はわかりづらいそれに究極を言うと、実は私も夫も親に読み聞かせをしてもらった記憶がほとんどありません。その後私は自分で本を読むのが好きになり、わりとよく読んで育ち、夫はというとほとんど本を読むことなく育ちましたが大きくなった二人を見てみると、夫のほうが読解力と理論性を持ち合わせています。私のほうは発想力と想像力を持ち合わせています。書いてあることを忠実に正確に読み取るのは夫のほうが得意で、表現したり発信するのは私のほうが得意です。このような結果からすると、結局、どれだけ本を読んだか、やどれだけ読み聞かせをしてもらったかっていうのは一概に図れないもので、そんなにアテにならないのかもしれません。でも、やる価値があると思う持論それでも、やはり、多くの先輩方が全員「読み聞かせは素晴らしい親子のコミュニケーション」と口を揃えて言うものですから、私はこれでやってきてよかったんじゃないかと今は思っています。ちなみに子どもに絵本好きになってもらうためには第一条件として、リビングに本棚があることだと思います。これは今回の引っ越しをしてみて痛感。今まで我が家ではリビングに本だなを置いて、いつでも気軽に本に触れるようにしてあったのですが今回の引っ越しで家の間取り上どうしてもリビングに本棚を置けなくなってしまいました。そしたら愕然と読書時間が減りまして……。今まで当たり前の光景で気づいてなかったけれど、リビングに本棚があるって読書好きへの一番の近道だったんだなって思い知りました。どうぞ皆様、リビングに本棚を。小さいうちだけでも置いてみてくださいね。
2017年02月23日子どものツボは人それぞれ。読んでみるまではどんな反応をするか分からないのが読み聞かせの醍醐味ともいえますよね。けれど「お気に入りの1冊」を選んであげたいのも親心。そこで今回は 絵本ナビ 協力のもと「もう1回読んで!」のリクエストが多い読み聞かせ絵本を選んでみました。ぜひ参考にしてみてくださいね。ぴょーん作・絵:まつおか たつひで/出版社:ポプラ社 「ぴょーん」(絵本ナビ紹介ページ) ページを上にめくるといろんな生き物が「ぴょーん」と跳ぶシンプルな絵本ですが、魅力はそれだけにとどまりません。手足を思い切り広げて跳び上がるカエルやバッタ、こねこにうさぎたちをマネして、どもたちも「ぴょーん」! 親子で大笑いしてしまう人も多いよう。普段はあまり目にしない生き物たちのおなかが見えるのもなんだか楽しい! 正確に描かれている生き物のフォルムにも注目です。やさいのおなか作・絵:きうち かつ/出版社:福音館書店 「やさいのおなか」(絵本ナビ紹介ページ) 「これ なあに?」とクイズになっている野菜はレントゲンのような白黒イラストで描かれ、ページを開けば美しい色彩を取り戻した野菜の絵があらわれます。「やさいのおなか」は野菜の断面図だったよう。ネギにキャベツにレンコン、ピーマンと子どもの想像力を働かせてくれます。絵本を読んだ後、冷蔵庫の野菜室から野菜を取り出して確認し始めるお子さんもいるようで、野菜の名前を覚えるにも役立ちそうですね。へんしんトンネル作・絵:あきやま ただし/出版社:金の星社 「へんしんトンネル」(絵本ナビ紹介ページ) 謎のトンネルをくぐるといろんなものが変身してしまう!? たとえばかっぱが「かっぱかっぱかっぱかっぱ…」とつぶやきながらトンネルをくぐると「ぱかっぱかっぱかっぱかっ…」と元気な馬に変身。時計が「とけいとけいとけいとけい…」とつぶやきながらトンネルをくぐると「けいとけいとけいとけいと…」毛糸に変身! 変身するまさにその瞬間をうまく読み聞かせるには読み手の技術も必要ですが、はまれば子どものテンション急上昇のステキな言葉遊びの絵本です。まくらのせんにん そこのあなたの巻作・絵:かがくい ひろし/出版社:佼成出版社 「まくらのせんにん そこのあなたの巻」(絵本ナビ紹介ページ) 謎の穴にはまってしまい身動きがとれなくなってしまった動物たち。そして自らも穴にはまってしまう、まくらのせんにんさま。登場するキャラクターはみな愛嬌たっぷりに描かれていて、見ているだけでにんまりしてしまう一冊です。ふんが、ふんぎ、ふんぐ、ふんげといったおもしろいワードに子どもたちの期待と笑いはあふれる一方! 小さい子も大きい子も幅広く楽しめる絵本です。す~べりだい作:鈴木 のりたけ/出版社:PHP研究所 「す~べりだい」(絵本ナビ紹介ページ) 女の子が楽しそうにすべり台をすべります。でもあれれ?「するするべりべりだい~ん」に「すべりパイ」「なが~いすべりだい」と、なんだかみんな形が変! ありそうで(?)なさそうな、夢あふれるすべりだいがこちらの絵本ではこれでもか! と楽しめます。こんな公園があったら大人気になりそう。背景の青い空も爽快で気持ちいいですね。 シンプルだけれどインパクトがあったり、軽快な言葉遊びがあったり、謎とユーモアを掛けあわせてみたり…。子どもの興味や想像力を刺激する読み聞かせにおすすめの絵本をご紹介しました。読み終わってからの「もう1回」の声が聞けるかどうか、ママもパパもワクワクしながら読んでみてくださいね。データ協力: 絵本ナビ
2017年02月23日「絵本の読み聞かせをしたいけれど、どんな本が良いの?」、「おでかけのバリエーションを増やしたい…」、「子どもに読書の楽しさを知ってほしい!」そんなママにとって、図書館はとても役立つスポット。ただ、子どもが騒いで迷惑をかけないか、小さな子でも楽しめるのか? といった不安から、足を運べずにいるママもいるかもしれません。子どもと一緒に「図書館デビュー」する前に知っておきたい情報がわかれば、そんな不安も吹き飛ぶはず。子ども向けイベントや子育て支援コーナーが充実している図書館も増えているので、上手に活用して子育てに役立ててみてはいかがでしょうか?■「読み聞かせ会」「おはなし会」とは?多くの図書館で、子ども向けの本の「読み聞かせ会」「おはなし会」が実施されています。図書館スタッフやボランティアスタッフが絵本などの読み聞かせを行うもので、まだ自分で文字を読めない子どもにも物語を楽しむことができます。そして、「読み聞かせ会」「おはなし会」は、ママにとってもうれしいイベントなのです。会ごとに対象年齢を定めて年齢に合った絵本を取り上げているケースが多いため、本選びの参考になります。自分の子がどのような本に興味を持つのかを知るための、良い機会にもなるでしょう。どのように読み聞かせると、子どもの興味を引きつけることができるのか? その勉強の場としても役立つイベントです。■読み聞かせの本選びに迷ったら…おすすめの絵本リストを案内している図書館もたくさんあるようです。子どもにどのような本を読み聞かせるべきか迷ったときは、一度図書館に足を運んでみて、そういった情報を参考にすると良いでしょう。また、図書館司書の方にたずねてみるという方法もおすすめです。本選びをサポートしたり、必要な資料を探し出したりすることも司書の仕事のひとつ。遠慮せず、声をかけてみましょう。このとき、「1歳の子どもに読み聞かせたい」「動物が出てくる絵本」というように、求めている本の条件を具体的に伝えると、より的確なアドバイスが期待できます。■「赤ちゃんタイム」「子育て支援コーナー」を設けている図書館も近年、乳幼児連れでもほかの利用客を気にせず過ごせる、「赤ちゃんタイム」を導入する図書館が増えてきました。赤ちゃんタイムには、ボランティアスタッフなどによる乳幼児向けの読み聞かせ・手遊びが行われ、親子で、また集まった親同士で会話することもできます。さらに、子育て支援コーナーが設けられている図書館も。子育てに役立つ本や資料が集められ、幼い子どもを連れたママでも利用しやすいよう工夫されています。実際に1歳の子どもと「赤ちゃんタイム」を頻繁に利用している友人に話を聞いてみたところ、「周囲を気にせず本を読んであげられるのが魅力」とのこと。また、同じ年ごろの子どもを持つママたちと交流でき、自分自身のリフレッシュにもなっているそうです。幼い子どもを連れて図書館へ行くことに不安を感じているママも、「赤ちゃんタイム」「子育て支援コーナー」なら安心して足を運べるのではないでしょうか。 ■読みたい本が決まっているなら「ネット予約」がおすすめ子どもに読み聞かせたい本、自分が読みたい本が決まっている場合には、前もってネット予約しておくと便利です。多くの図書館でネット予約が可能となっていますので、頻繁に本を借りる人は利用登録をしておくと良いでしょう。小さな子どもを連れて図書館へ行くと、本を探しているうちに子どもの機嫌が悪くなったり、眠くなったり…ということも。そんなときも、ネット予約をしておけば、目当ての本をサッと借りることができ、「せっかく出かけて行ったのに、貸し出し中だった!」なんて残念なパターンも避けられます。小さいうちから読書に親しむことは、子どもにとってプラスになるはず。もちろん、ほかの利用者への配慮は必要ですが、「子どもが迷惑をかけるかもしれないから」と図書館から遠ざかってしまうのは、もったいないような気がします。今の図書館には子どもとママを応援するイベントや工夫がいっぱい! 最寄りの図書館ではどんな取り組みが行われているのか、一度チェックしてみてはいかがでしょうか?
2017年02月21日子どもはどういうわけか「うんち」「うんこ」という響きが好きで、その言葉を聞いただけで大笑いすることもあるほど。それならば、うんちを題材にした絵本を読ませてみてはいかがでしょうか。うんちには汚いイメージがあるけれど、そもそも生理現象として当然のことですし、うんちに興味を持つことで、トイレトレーニング(トイトレ)にも役立つかもしれません。■トイトレを始める前に読みたい一冊!『ひとりでうんちできるかな』(作・絵 きむらゆういち/偕成社)かわいい動物や人間の子ども、そして怪獣までもがおまるやトイレにまたがり、一生懸命ふんばっています。そしてどんなうんちが出たか、しかけで見せる絵本です。「うーん」といいながらきばる様子は、動きも交えて読むと子どもはトイレでまねしたくなるはず。トイレトレ―ニングに役立つさまざまな要素が詰まっているので、そろそろ始めようかと思ったときに読ませるといいかもしれません。子どもだけではなく男性にも好評で、ママが買ってきても、パパが楽しそうに読み聞かせる家庭も多いです。■“うんこ”からのリズミカルな言葉遊び『うんこ!』(作 サトシン、絵 西村敏雄/文渓堂)とぐろを巻いたイラストに、「うんこ!」と言い切ったタイトル。かなり大胆な表紙の絵本ですが、うんこが畑の肥料になることなども学べる、しっかりとしたストーリーです。主人公のうんこは、怒ると「ぷん ぷん ぷん!」、悔しがるときには「くっそー!」など、とことんうんこにこだわった、リズミカルかつ、言葉遊びがふんだんに使われています。さらに「ふん ふん ふ~ん♪」と、鼻歌まで歌ってしまうのだから、子どもたちは夢中になるはず。友人の子は何度も読んで欲しがるそうです。■ママ世代にも懐かしい、読み継がれる“うんち絵本”の名作『みんなうんち』(作・絵 五味太郎/福音館書店)絵本作家・五味太郎さんのあたたかみのあるイラストとともに、さまざまな動物のうんちについて紹介しています。約40年にもわたって読み継がれている絵本なので、子どものころに読んだというママもいるかもしれませんね。「いきものはたべるから みんなうんちをするんだ」というフレーズは、大人としては当たり前のことだけど、子どもにとっては新たな発見になることでしょう。生きものによって色や形が違うこと、人間はおむつからおまる、そしてトイレへと、うんちをするシーンが変わることなども学べます。トイレトレーニングを渋っている子に見せれば、意欲がわいてくるかもしれません。■“オリジナルうんこ”が、子どもの想像力を刺激!うんこしりとり(作・絵 ツペラ ツペラ/白泉社)まずは「こいぬのうんこ」から「こうしのうんこ」へと、しりとりで動物たちがうんこをする様子を描いています。「こおったうんこ」や「こいのぼりのうんこ」のように、現実ではめったにありえないシチュエーションも登場しますが、その意外性に子どもたちは大喜びです。この本には、すべて「こ」からはじまり「こ」で終わるフレーズが登場します。子どもたちの想像力をいかして、オリジナルの「うんこ」をどんどん考えてもらいましょう。「うんち」や「うんこ」なんて、あまり口にしてほしくはないかもしれませんが、興味を持つことでトイレトレ―ニングがはかどることもあります。それに、「ダメ」と禁止すればするほど、子どもはおもしろがって言いたがるもの。「うんち」や「うんこ」にあんなにもはしゃげるのは今だけですし、「絵本を読むときは言ってもいいよ」などとルールを決めて、存分に楽しませてあげましょう!
2017年02月20日「図書館」といえば、各自治体が運営する公立が一般的ですが、民間人が自宅を開放した私設図書館もあります。それが「家庭文庫」(または地域家庭文庫)とよばれるものです。公立図書館ほどかしこまっていないアットホームな雰囲気で、おはなし会やママ向けの本を選んでくれることも。近所にあれば、足を運んでみる価値アリです!■家庭文庫ってどんなところ?家庭文庫の魅力といえば、厳選された本がそろっていること。最近では図書館が書籍を無料で貸与したり、財団などから助成を受けたりするケースもあるようですが、基本的には私費でそろえたこだわりの本がずらり。「量より質」のイメージがあります。施設を運営するのは、同じ立場であるママが多いことも特徴的。先輩として子どもに合った本選びを助けてくれたり、ママ向けの本を紹介してくれたりすることもあるようです。また、地域の人たちと交流できる場として機能している施設もあり、図書館というよりは、本が大好きなママのおうちにおじゃまする感覚に近いかもしれません。子どもがおつかいに行けるようになるころには、近所にあればひとりでも通わせやすいというメリットがあります。もちろん、館内を走り回ったりするのはNGですが、赤ちゃんが泣いても温かく見守ってもらえるケースがほとんど。子どもが雰囲気を知るためにも、公立図書館のデビュー前に利用しておくと安心かもしれません。それでは、筆者おすすめの家庭文庫を4件ご紹介。各地にはさまざまな家庭文庫があり、それぞれに個性があるので、お出かけがてら遠くの施設を利用するのもおもしろそう。利用条件は施設によって異なるので、事前に問い合わせておきましょう。■このあの文庫(東京都杉並区)子どもの本の編集や翻訳をしている、こみやゆうさんが館長を務める家庭文庫。毎週土曜の午後に開館し、約3,000冊もの絵本や児童文学などを無料で貸し出しています。入会するには保護者同伴で訪れるか、保護者に入会申込書を書いてもらう必要があります。そして、提出後に「おやくそく」をその場で読み上げてから署名を書くのがユニークなところ。子どもが自分で声を出しておやくそくをいうことで、きちんと守れるようになりそうですね。返却期限が遅れた場合は罰金があるなど、厳しいルールもありますが、地域の人が集まる児童館のような雰囲気。マナーが守られるからこそ、快適に過ごせそうです。・ このあの文庫 ■ロールパン文庫(東京都練馬区)映像翻訳者、児童文学作家として活躍する小松原宏子さんが主宰。小松原さんは、かつて練馬区にあった「ムーシカ文庫」に通っていて、この影響を受けて2003年に自身でも始めたそうです。文庫開放日は毎週水・土曜日(第二土曜日のみの場合もあり)の午後。月に1回、絵本の読み聞かせや紙芝居を楽しめるおはなし会を開催しています。これはおもに月後半の金曜日に行うとのことです。・ ロールパン文庫 ■ルピナス文庫(神奈川県横浜市)毎週火曜日に開館。こちらではボランティアによる読み聞かせや、ハロウィンやクリスマスなどの季節のイベントを開催しています。「ぬいぐるみお泊り会」というユニークな催しも。子どもたちがぬいぐるみを預けると、翌日にはぬいぐるみたちが選んでくれた絵本を借りられるそう。こうして子どもが本を好きになるきっかけを作ってくれるのはうれしいですね。・ ルピナス文庫 ■あいのみ文庫(埼玉県越谷市)文教大学越谷図書館内にある、子どものための私設図書館。一般家庭ではありませんが、同大学の学生がボランティアをしていたりして、幅広い世代の人とふれあうことができます。おはなし会やおたのしみ会など、子ども向けのイベントはもちろん、「絵本の選び方」講座を開催するなど、ママに役立つ情報も盛りだくさんです。開庫日は毎週木曜日、越谷およびそ周辺地域に住む子どもたちならだれでも利用できます。・ あいのみ文庫 自宅の近くに家庭文庫があるかどうかは、自治体や近くの図書館に問い合わせてみたり、お住いの「市町村名+家庭文庫」、「都道府県名+家庭文庫」で検索してみると調べられます。本と子どもが好きな人が主宰する図書館なら、読書の楽しさを子どもに教えてくれそうですね。※2017年1月10日時点の情報です。最新情報は各施設のWEBサイトでご確認ください
2017年02月18日五感の中でも視覚から得られる情報はとても多いといわれています。それは目で楽しむ要素の多い絵本にもあてはまるかもしれません。勉強して賢くなる。運動して運動神経を養う。同じように感覚的な部分を磨くのに役立つのが絵本ではないでしょうか。今回は 絵本ナビ 協力のもと、子どもの五感を刺激する一風変わった「アート絵本」を選んでみました。あおくんときいろちゃん作・絵:レオ・レオニ/訳:藤田 圭雄/出版社:至光社 「あおくんときいろちゃん」(絵本ナビ紹介ページ) パパとママと暮らす主人公・あおくんには友だちがたくさん。仲良しのきいろちゃんと遊びたくて留守番中に遊びに出かけてしまいます。街角で会ったきいろちゃんとくっついて、みどりちゃんになってしまった2人はパパとママから「うちのこじゃない」といわれ…。色を登場人物にするという発想はなんとも斬新! でも読み進めていくと登場人物に命が宿って見えてくるから不思議です。「色は混ざると別の色に変化する」ことに興味を持つお子さんもいるようですね。きりのなかのサーカス作・絵:ブルーノ・ムナーリ/訳:谷川 俊太郎/出版社:フレーベル館 「きりのなかのサーカス」(絵本ナビ紹介ページ) ブルーノ・ムナーリは独創的な発想を開花させ続けたイタリアのアーティストです。子どもの創造教育に力を尽くしてきた彼はこの絵本でことば、色、かたち、素材の魅力を伝えています。トレーシングペーパーという透ける素材が霧にけむるミラノの街を表現し、読者はページをめくるたびに異国の街中をさまよっているような感覚に…。一転してあらわれるカラフルでゆかいなサーカスの場面が強烈なインパクトを残すのは、前半シーンとのギャップの大きさゆえなのかもしれません。せんをたどって作・絵:ローラ・ユンクヴィスト/訳:ふしみみさを/出版社:講談社 「せんをたどって」(絵本ナビ紹介ページ) 表紙からのびる1本の線を指でたどっていくと、どこまでもどこまでも続いていく…。絵本のすべてがたった1本の線で描かれているこちらの絵本では町から村へ、空から海へと線の旅が楽しめます。風景、木々、人の顔、車、飛行機など「ここまで1本で描けるんだ!」という驚きと美しい絵がページをめくるたびに広がり、線をたどり続けたお子さんからは「ちゃんと全部つながってる!」なんて感動のひと言が聞こえてきそう。表紙の見える本棚にかざって眺めたい、デザインもおしゃれな絵本です。イルミネイチャー絵:カルノフスキー/文:レイチェル・ウィリアムズ/出版社:河出書房新社 「イルミネイチャー」(絵本ナビ紹介ページ) 3色のマジックレンズをのぞくと別世界があらわれる仕掛けを盛り込んだこちらの絵本はミラノに拠点を置くデザイン・デュオが完成させたもの。ジャングル、砂漠、山脈、森林、草原、大海など動物の多様性に富んだ10の地域をレンズをのぞきながら探検! 登場する180の野生生物たちは昼・夜と活動時間帯で分けられており、習性などの説明文もあるため、知らない知識を深めることにもなるよう。色彩の美しさと迫力、その両方を仕掛けとともに楽しめる絵本です。まるまるみっけ作:アンディ・マンスフィールド/出版社:ひさかたチャイルド 「まるまるみっけ」(絵本ナビ紹介ページ) 仕掛けを駆使して問題に挑む、三次元ポップアップパズル絵本がこちら。赤、オレンジ、黄、青、水色、緑、紫の7色のまるを押したり、引いたり、はたまた持ち上げたりして隠されたまるを見つけます。シンプルな仕掛けに見えますが正解するには頭をひねらなければなりません。挑戦が難しい小さなお子さんには、まず大人がお手本を見せてあげましょう。意外なところから見つかる「まる」は子どもの好奇心を刺激してくれるはず。工夫する大切さを学び、発想力を養う知育絵本の役割も担っています。豊かな感性を育むためには難しい遊びに取り組ませたり、特別な場所や環境に身をおかせる必要がある、と感じる人もいるかもしれません。でもそれではママも疲れてしまいますし、何より子ども自身が楽しめなくなってしまうことも。外に出て泥だらけになるまで遊ぶ、いろんな味の料理を一緒に作ってみる、家族でいろんなことを話す、たくさんの声や音を聴く…。五感はそうした日常生活の中で自然に養われていく部分も少なくないのではないでしょうか。データ協力: 絵本ナビ
2017年02月16日わが家の5歳の息子は、とにかくふざけて笑うことが大好き。それはわが家だけに限らないようで、保育園にお迎えに行くと、変顔や変な言葉でケラケラ笑っているのはやっぱり男子たち!今回はそんな愛すべきおふざけ男子が夢中になる4冊の絵本を紹介します。どの絵本も「笑える」のですが、ニヤニヤしたり、プーッと吹いたり、ゲラゲラと声を出したり、ニコニコしたり、その笑いの種類はさまざまです!ニヤニヤが止まらない!ヨシタケシンスケ『もう ぬげない』『もう ぬげない』作:ヨシタケシンスケブロンズ新社バンザイをした状態で洋服がひっかかってしまい、脱げなくなった男の子。このまま服が脱げなくなったらどうしよう!?工夫しながら生きていく?それとも脱げないお友だちを見つけて楽しく生きる?とあれこれ妄想を膨らませる物語。わが家の息子も下着とトレーナーを一気に脱ごうと横着をして、よく『もう ぬげない』状態になるので、この主人公にはシンパシーを感じたよう。「脱げなかったらどうするんだろう?」と心配しつつ、男の子の壮大な空想と、ずっと脱げない姿にニヤニヤが止まらない様子。ちなみに、絵本のなかの男の子のママの対応に、筆者は「プーッ」と吹き出し、尊敬の念を抱きました。怖くておもしろい世界!長 新太『ブタヤマさんたらブタヤマさん』『ブタヤマさんたらブタヤマさん』作・絵:長 新太文研出版ブタのブタヤマさんは虫とり網を持って、ちょうとりに夢中です。後ろから、おばけや大きなイカ、ヘビなどが呼びかけて追いかけてくるのですが、ブタヤマさんは気づきません。ちょっと怖いけれど楽しい物語。息子ははじめ「なんで気づかないんだよぉ」と少し不満気でしたが、ブタヤマさんがとてものんびりしているので次第に面白くなったよう。ブタヤマさんに呼びかけてくる生き物たちが奇妙だったり迫力があるので、ページをめくるたびに笑顔で「えー!!」。怖くておもしろい世界の虜になったようでした。親子で大笑い!岩田明子『とんねるとんねる』『とんねるとんねる』文・絵:岩田明子大日本図書「とんねる、とんねる、くぐってくださーい」と呼びかけると「はーい!」と元気な返事が。ヘビくん、タコくん、カエルくん、みんな次々楽しそうにとんねるをくぐります。でも最後にやってきたのはモグラ。みんなのとんねる遊びの物語。言葉は優しくリズムも楽しくてほんわかしているのに、ドキドキする展開とユニークなイラストが子どもの心をがっちりキャッチする絵本です。登場する動物たちの表情がクセになるし、クライマックスのモグラのトンネルは、親子で「これすごい〜!」と大笑いでした。読み聞かせにぴったり!あきやま ただし『へんしんとびばこ』『へんしんとびばこ』作・絵:あきやま ただし金の星社声に出して読んでみるといろんなものが変身しちゃう不思議な言葉遊び絵本。読み聞かせはもちろん、子どもが読んでも楽しめます。「ぞうさんぞうさん……」と読んでとびばこをとぶと「さんぞうさんぞう」となって三蔵法師に変身!といった具合です。言葉の不思議、リズムのおもしろさが絶妙で、やっとひらがなが読めるようになった息子はニコニコしながら自慢気に弟に読み聞かせています。手のかかるおふざけ男子とは、笑いを共有するのが一番!一緒に笑って、楽しい時間を過ごしてください!ブロンズ新社 文研出版 大日本図書 金の星社 <文・写真:フリーランス記者飯作紫乃>
2017年02月14日絵本の中には読み手を驚かせる「しかけ」に凝った作品がたくさんあります。一見シンプルなようで精密に計算されたしかけの数々は「これってどうなってるの?」と大人もうならずにはいられません。今回は 絵本ナビ 協力のもと、一風変わったおもしろい「しかけ絵本」を選んでみました。不思議の国のアリス作・絵:ロバート・サブダ/原作:ルイス・キャロル/訳:わく はじめ/出版社:大日本絵画 「不思議の国のアリス」(絵本ナビ紹介ページ) 「紙の魔術師」の異名をもつロバート・サブダが表現したのは「不思議の国のアリス」の世界。複雑なしかけが閉じた本にきちんとおさまる様子に目を疑います。外国らしい独特のイラストと迫力あるしかけに、大人のほうが夢中になること間違いなし! ファンタジーな夢のある一冊は子どもだけでなく自分、友人へのギフトにする人も多いようです。オセアノ号、海へ!作:アヌック・ボワロベールとルイ・リゴー/訳:松田 素子/出版社:アノニマ・スタジオ 「オセアノ号、海へ!」(絵本ナビ紹介ページ) 世界6カ国で翻訳されているこちらの絵本は海面に浮かぶ赤いオセアノ号とその下の深く、大きな海の中の世界が描かれています。本と垂直に海面が立ち上がるポップアップのしかけからは、海面からは想像できないことがたくさん起こっているようです。読み終われば帰ってきた冒険者のような気分に…!「自分の部屋があたたかく輝いて思えるような本を」という発行元アノニマ・スタジオさんからのメッセージにもほっこり。パパ、お月さまとって!作・絵:エリック・カール/訳:もり ひさし/出版社:偕成社 「パパ、お月さまとって!」(絵本ナビ紹介ページ) ある晩、お月さまと遊びたくなったモニカは「パパ、お月さまとって!」とお願いします。長いはしごを高い山のてっぺんにたて、月へとのぼっていくパパ。モニカはお月さまと遊べたのでしょうか。横4ページ分のはしご、縦横4ページ分の大きなお月さまなど、子どもたちも歓声をあげる壮大なスケールのしかけ絵本です。「わが子のためならやってやるか!」と腰をあげる、パパの愛情も感じられる一冊です。ふしぎなにじ作:わたなべ ちなつ/出版社:福音館書店 「ふしぎなにじ」(絵本ナビ紹介ページ) 本を90度に開くと、浮き上がるような虹の姿が目に映ります。つながったり、増えたり、バラバラになったり…。平面なのに立体的に見えるのは、鏡のように反射する紙でできているから。両側のページが互いに映りこむことでイラストが三次元的に見えます。ツヤのある虹の姿もとってもキレイ! 中には寝っころがり、いろんな角度から見て楽しむお子さんも。小さなお子さんに読み聞かせする場合はちょうどいい角度を保つお手伝いをしてあげるといいですね。よこながきしゃぽっぽ作・絵:リチャード・スキャーリー/訳:きたむら まさお/出版社:大日本絵画 「よこながきしゃぽっぽ」(絵本ナビ紹介ページ) 本のタイトル通り、横長のこちらの絵本は開いてみるとびっくり仰天! 長さ3メートルにもなる機関車が描かれた、おりたたみ式のしかけ絵本となっています。車内の様子を窓を開くことで確認できたり、クレーンを動かしたりなど小さなしかけ要素も豊富。絵本を開き、ひっぱりながら電車ごっこしたり、丸く広げて輪の中にはいって遊んだりと遊び方もいろいろ。乗り物好きのお子さんにはたまらない一冊となっています。飛び出したり、広げたり、特殊な紙を使用するなど、ひとくちに「しかけ絵本」といってもその形態はさまざまです。親子で楽しめるお気に入りの一冊を、子どもと一緒に探してみてはいかがでしょうか。データ協力: 絵本ナビ
2017年02月09日子どもは知的好奇心が旺盛です。知らないことを覚え、自分の知識を増やしていくことは「僕(私)はこんなことを知ってるよ!」という自信をつけさせることにもつながります。知ること、分かることの喜びをたくさん経験させてあげたいなら図鑑がおすすめ! そこで今回は 絵本ナビ 協力のもと、探究心を刺激する「おもしろ図鑑」を選んでみました。わくせいキャベジ動物図鑑作・絵:ツペラ ツペラ(tupera tupera)/出版社:アリス館 「わくせいキャベジ動物図鑑」(絵本ナビ紹介ページ) 山や森、草原や湖など地球とよく似た環境の星「わくせいキャベジ」。どこからどう見てもキャベツですが、リンゴリラ、ハクサイ、ナスクジラなど住んでいる不思議な野菜生物たちのおかげか、まるで本当に存在する星のように思えてきます。分布、体長、体重と細かく描かれた図鑑スタイルがおもしろさに拍車をかけています。仕掛絵本図鑑 動物の見ている世界著:ギヨーム・デュプラ/訳:渡辺 滋人/出版社:創元社 「仕掛絵本図鑑 動物の見ている世界」(絵本ナビ紹介ページ) 大きく、つぶらな瞳を持つネコ。でも実はネコはひどい近眼! ネコの目に私たちの姿はぼんやりとしか映っていないそうです。「ミツバチが見ているのはモザイク世界」「牛と馬は真正面がよく見えない」「ヘビは動きを察知する目を持つ」など動物の目から見る世界を体験させてくれるのがこちらの大判絵本。紹介される動物は哺乳類、鳥、爬虫類両生類、昆虫まで20種類! めくれる仕掛けも楽しいですね。おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典監修:今泉 忠明/イラスト:下間 文恵 徳永明子 かわむら ふゆみ/出版社:高橋書店 「おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典」(絵本ナビ紹介ページ) 「ざんねんないきもの」に注目して笑いを誘うこちらの絵本は、驚異的な能力を持つ生物が多くいる中 「どうしてそうなった!?」 とつっこみたくなる生き物の存在を教えてくれます。「だまされて子育てするオオヨシキリ」「自分のにおいに気絶するカメムシ」「「だちょうの脳は目玉より小さい」といった内容に「あえて残念なところが愛しく思えます」「かんぺきじゃないから親しみやすい」という口コミも多く寄せられ、生き物の生態の多様さを実感できる絵本となっています。地球のかたちを哲学する文・絵:ギヨーム・デュプラ/訳:博多かおる/出版社:西村書店 「地球のかたちを哲学する」(絵本ナビ紹介ページ) 昔の人は地球はどんなものだと思っていたのでしょうか。今でこそ「地球は丸い」のが当たり前ですが、世界中の人びとはいろんな想像をしていたようです。例えば「下から順に巨大な魚、大きな卵、巨大な水牛と続き、いちばん上に大地があった」「箱に入っている」「裏返したお椀のような形」「三角形」などなど…。実にさまざまなイメージを持っていたようですね。本当の地球を知りたい、調べたいと願う人類の思いが科学の進歩の原動力となったことを改めて感じさせてくれる科学絵本です。くだものと木の実いっぱい絵本作:ほりかわりまこ/監修:三輪 正幸/出版社:あすなろ書房 「くだものと木の実いっぱい絵本」(絵本ナビ紹介ページ) 170種の果物と木の実をとりあげたこちらの絵本にはどんな花や葉、実をいつつけるのか、名前の語源、どんな効能があるか、植え方や料理レシピなど読み応えたっぷり! すべてイラストで描かれているので親しみやすく「小学生の調べ学習にもよさそう」というママもいます。お子さんが小さいうちは絵本の果物を食べるふりをするなど、遊び読みするのも楽しそうですね! ぜひ、果物が大好きなお子さんと一緒に読んでみてください。図鑑は解説を読むことで語彙力アップになります。また、一度読んだだけで理解できるよう分かりやすくまとまられた文章を目にすることで、文章を書く能力も身に付きますね。知育本としての機能をしっかり果たすおもしろ絵本! ぜひ一度、手にとってみてはいかがでしょうか。データ協力: 絵本ナビ
2017年02月02日「もうこんなことができるようになったんだな」と、子どもの成長を強く感じることのひとつに「おてつだい」がありますよね。初めてのおてつだいは、ちょっと前まであんな小さかったのに… と涙ぐんでしまうママもいるかもしれませんね。でも中には何をおてつだいしてもらうか迷ってしまったり、おてつだいに無頓着な子にどう促していいか分からなかったりする人もいます。そこで今回は 絵本ナビ 協力のもと「おてつだいができるようになる絵本」を選んでみましたので、ご紹介していきましょう。できること おてつだい作:くすのき しげのり/絵:市居 みか/出版社:廣済堂あかつき 「できること おてつだい」(絵本ナビ紹介ページ) 一緒に遊んでいるのはリスくんと、クマくんと、ウサギさん、サルくん。運動会の準備のおてつだいを申し出る4人でしたが「ぼくが(わたしが)やる!」とちょっと険しい雰囲気に。でも、かごをおろしたり、ダルマを運んだり、狭いすき間にはいってしまった球を拾いにいったり…。実は、みんなちゃんと自分の得意なことをすすんでやれていました。自分にできることは何かを考え、お互いに認め合って協力すればとってもスムーズ! 誰かの役に立てる「おてつだい」の良さも知ることができる一冊です。おてつだいの絵本作:辰巳 渚/絵:すみもと ななみ/出版社:金の星社 「おてつだいの絵本」(絵本ナビ紹介ページ) 子どもがしてくれるおてつだいには何があるでしょう。こちらの絵本では子どもにもできるおてつだいのやり方が、イラストで分かりやすく紹介されています。掃除や洗濯、食事の準備、植物の水やりにゴミの仕分けの仕方などパターンもさまざまなので「これ、やってみたい!」と子ども自身がやりたいと思うおてつだいが見つかります。子どもの生活力向上にも役立ちますね。はじめてのおつかい作:筒井 頼子/絵:林 明子/出版社:福音館書店 「はじめてのおつかい」(絵本ナビ紹介ページ) 5才のみいちゃんはママに頼まれて初めてのおつかいに出かけます。100円玉を2つにぎりしめて坂の上にあるお店に向かう途中、転んでしまったり、大きな声で呼んでもお店の人に気付いてもらえなかったり…。ドキドキ緊張している主人公と同じ目線になるのか、読み聞かせると真剣に見入っているお子さんも多いようです。ママと一緒のときは起きないアクシデントも1人で乗り越えたみぃちゃん。最後に坂の下で待っていたママと赤ちゃんを見つけます。ママのわが子を心配する気持ちも伝わってくる絵本です。こじかかじっこ おてつだいのいと作:さかいさちえ/出版社:教育画劇 「こじかかじっこ おてつだいのいと」(絵本ナビ紹介ページ) 森の中にあるお裁縫屋さん。そこに住んでいる子鹿の三姉妹のうち、いちばん上のお姉さんが今回の主人公「かじっこ」。刺しゅうの糸を届けるため、かじっこちゃんは山の上にあるおばあちゃんの家へ向かいます。その道中、ケンカしている3匹のこぶたや困っている虫さんたちに出会い、山のお茶会に参加することに。幻想的で可愛らしいイラストはとてもメルヘンチックです。こんな世界なら入り込んでみたいかも…? 眠そうなまぶたのかじっこちゃんの表情がなんともいえずキュートです。ケロちゃんケケちゃんケロロちゃん おてつだいおてつだい作・絵:長野 ヒデ子/出版社:ひさかたチャイルド 「ケロちゃんケケちゃんケロロちゃん おてつだいおてつだい」(絵本ナビ紹介ページ) お父さん、お母さん、ケロ、ケケ、ケロロの3匹兄弟がおりなすハートフルなこちらの絵本には、家族それぞれに大切な役割があることを気付かせてくれます。特に生活に欠かせないのが「お母さん」の存在。どんなときも家族を支え、子どもたちを優しくサポートしてくれるお母さん。そんなお母さんが大好きな子どもたち。何気ない毎日をみんなで過ごせることが家族の幸せなんだ、と改めて感じさせてくれる一冊です。素朴でほっこりするイラストもいいですね。いかがでしたか? お手伝いへの興味を抱かせてくれる絵本をご紹介してきました。イラストの雰囲気がそれぞれ異なるので、子どものお気に入りが見つかりやすいかもしれません。絵本を読んで、おてつだいに積極的になってくれればママも大助かりですね!
2017年01月26日この世に誕生した小さな命。その命を守り、大切に育てていく子育てはすばらしくもあり、過酷でもあります。ときには苦しくて涙がこぼれ、辛く感じてしまうこともありますよね。そんなとき誰かがはげましてくれたら、応援してくれたらどれだけ心強いことでしょう。今回は 絵本ナビ 協力のもと「ママを応援してくれる」を選んでみました。ママを笑顔にする厳選の5冊をご紹介していきましょう。今日訳:伊藤比呂美/画:田昌克/出版社:福音館書店 「今日」(絵本ナビ紹介ページ) 語られる詩は作者が分からないまま英語圏に伝わっているもので、詩人の伊藤比呂美さんが日本語に訳しています。一生懸命になればなるほど子育てで頭がいっぱいになり、余裕がなくなってしまうものですよね。1日が終わるとき、自己嫌悪を感じてしまうママもいるでしょう。この絵本は「あなたはちゃんとやっているよ」と静かにほほえんでくれます。留守中ママと赤ちゃんがどう過ごしているかパパに知ってもらうにもぴったりで、夫婦間の溝を解消するキッカケにもなるかもしれませんね。ちいさなあなたへ作:アリスン・マギー/絵:ピーター・レイノルズ/訳:なかがわ ちひろ/出版社:主婦の友社 「ちいさなあなたへ」(絵本ナビ紹介ページ) アメリカで発売されるや母親たちの涙を誘い、児童書分野で大ヒットをとばした話題の絵本。この世に生まれた子どもにたっぷりと愛情をそそぎ、やさしく背中を見守りながら年老いていく母親。老いておく母への感謝の気持ちを感じながら、母と同じように母親になる子ども。自分の親を思う気持ち、わが子を思う気持ち。その両方を感じて胸がいっぱいになる絵本です。おかあさん、すごい!作:スギヤマ カナヨ/出版社:赤ちゃんとママ社 「おかあさん、すごい!」(絵本ナビ紹介ページ) 今では何でもできるように見えるけど、料理もお裁縫も最初は苦手だったことを明かすおかあさん。こんな状態でちゃんとした母親になれるか不安だったけれど、いつの間にか苦手なこともできるようになっている。等身大のおかあさんに、うれしそうな子どもの笑顔が印象的です。子どもの存在がちょっとずつ自分をママにしてくれる、子どもと一緒に生きていくだけで幸せ! そんな気付きをくれる一冊となっています。おかあちゃんが つくったる作:長谷川 義史/出版社:講談社 「おかあちゃんが つくったる」(絵本ナビ紹介ページ) 小学3年生のぼくにおとうちゃんはいないけど、ねえちゃんとおかあちゃんと3人で元気に暮らしてる。ミシンの仕事をしているおかあちゃんに「ジーパンこうて」といったら「つくったるわ」と剣道のはかまのきれですぐにジーパンを作ってくれたおかあちゃん。でも学校では「ちょっとへん」と笑われる。家族のためにパワフルにがんばるおかあちゃんのユーモアと前向きさ。どんなときだって子どものことをいちばんに考える、おかあちゃんのあたたかさが染みるお話です。おかあさん だいすきだよ作・絵:みやにし たつや/出版社:金の星社 「おかあさん だいすきだよ」(絵本ナビ紹介ページ) 子どものためと思い叱ったり、怒ったり…。そんなおかあさんの目線ではなく「こうしてくれたら、もっとおかあさんのことだいすきだよ」と子ども目線で語られているのがこちらの絵本。「はやくおきなさい! またねぼうでしょ」じゃなくて「やさしくおはようっていいながら ぎゅうってだっこしてくれたら ぼくね もっとおかあさんのこと だいすきだよ。」と語られるたび「分かってはいるんだけど…」とグッときてしまうママもいるのではないでしょうか。子どもはおかあさんが大好き。だからもっと大好きになりたい。思わず子どもを抱きしめたくなる一冊です。ママは子どものことを愛しています。子どもも同じようにママを愛しています。本当はそれだけで十分なはずなのに自己嫌悪や不安や辛さを感じてしまうのは、それだけ子どもを大事に思っているから。ときには、がんばっている自分をこれでもかと褒めて甘やかしてあげてくださいね。データ協力: 絵本ナビ
2017年01月19日その言葉を耳にしようものならニヤニヤ、ゲラゲラと笑い出し、いつまでもはしゃぐ子どもたち。みんなを瞬時に笑顔にする魔法の言葉、それが「うんち」です。今回は 絵本ナビ 協力のもと、「うんちから学ぶ知育絵本」を選んでみました。おもしろさだけじゃなく、うんちの新たな一面と出会える良作ぞろいとなっています!みんなうんち作:五味 太郎/出版社:福音館書店 「みんなうんち」(絵本ナビ紹介ページ) うんちの大きさや形は動物によって違うことを、ユーモアたっぷりに分かりやすく学べる絵本です。リズミカルに並べられた文章はとても読みやすく、絵本の雰囲気にもぴったり。読み始めはニヤニヤしていた子も最後には「いきものは食べるからうんちをする」という新たな発見に納得顔。トイレトレーニング中のお子さんをもつママからは「絵本を読んだら自分からトイレに座ってくれるようになった!」なんてエピソードも寄せられています。うんぴ・うんにょ・うんち・うんご作:村上 八千世/絵:せべ まさゆき/出版社:ほるぷ出版 「うんぴ・うんにょ・うんち・うんご」(絵本ナビ紹介ページ) 「いいうんちをするためには、どうしたらいい?」この絵本では冷たいものを食べたら下痢になる、野菜をしっかり食べるといいといった、うんちにまつわる知識がつきます。カチカチのものは「うんご」、水っぽいのは「うんぴ」など、この絵本ならではの呼び方でうんちを呼び分けているのもおもしろいところ。この絵本を読めば「元気なうんちをすることの大切さ」を知ることができるので、園や学校でうんちをするのが恥ずかしい、というお子さんの読み聞かせにもおすすめです。親子の間で「今日のうんちはどうだった?」なんて会話ができるようになるかもしれませんね。うんちがぽとん作・絵:アロナ・フランケル/訳:さくま ゆみこ/出版社:アリス館 「うんちがぽとん」(絵本ナビ紹介ページ) 主人公・まあくんがおばあちゃんにもらったのは「おまる」。でもどうやって使うのか分からずに帽子にしてみたり、花瓶にしてみたり…。イスラエルの作家が描いたこの絵本はトイレトレーニングがうまくいかず焦りを感じているママに「ゆっくりやっていこう」と思わせてくれる、いい「ゆるさ」があります。うんちにまつわる絵本はユーモアにあふれた作品が多い中、こちらは愛らしい挿絵と少し長めのストーリーが特徴的。まあくんの素朴で素直な表情にもほっこりします。いっしょにうんち作・絵:ふくだ いわお/出版社:フレーベル館 「いっしょにうんち」(絵本ナビ紹介ページ) うんちがきらいないっちゃんは逃げ回ってばかり。そこへ動物たちがおまるを借りにきます。なんだか気持ちよさそうにうんちする動物たちをみて、いっちゃんは「ぼくもちょっとやってみようかな」とくまさんと一緒におまるに座り…。嫌がる子どもにどうトイレを覚えさせていくか、途方にくれてしまったときに読んであげたい絵本。自然なトイレトレーニングへと子どもを導いてくれる一冊です。うんち でるかな?作:新井 洋行/出版社:講談社 「うんち でるかな?」(絵本ナビ紹介ページ) こちらは片観音ページが下に広がるしかけ絵本。ころころうんち、迫力のうんち、飛びながらうんち、細長いうんち… など、さまざまな動物のうんちがページをめくることで露わになるというお楽しみ要素がつまっています。最後はぼくの番! トイレに座って「うーん うーん」として出てきたうんちはどんなのだろう? 自分のうんちに興味がもてるようになりそうですね。うんちはいきものによって違いがある、食べものによっても変化するといった学びがありながらも、うんちすることの楽しさ、おもしろさも教えてくれる絵本たち。今回ご紹介した知育絵本はトイレトレーニングのサポート本として活用できるだけでなく、子どもたちの笑顔をもっと増やしてくれるはずです。ぜひ、親子で楽しんでくださいね。データ協力: 絵本ナビ
2017年01月12日ベストセラー絵本『はらぺこあおむし』で知られるアメリカの絵本作家、エリック・カール(Eric Carle)による展覧会「エリック・カール展The Art of Eric Carle」が、17年4月22日から7月2日まで東京・世田谷の世田谷美術館にて開催される。カラフルな絵と驚きに満ちた仕掛けが満載の絵本で、世界中の子どもたちを魅了し続けているエリック・カール。アメリカ・マサチューセッツ州にあるエリック・カール絵本美術館の全面協力を得て開催される同展では、カールが絵本作家として活躍するきっかけとなった『くまさん くまさん なにみてるの?』や、超人気作品『はらぺこあおむし』の原画など、厳選した約160点以上の貴重な資料が展示される。また、パウル・クレー(Paul Klee)やレオ・レオニ(Leo Lionni)など、影響を受けた作家の作品も同時に紹介。日本の作家のいわむらかずおとの共作絵本の原画や、舞台の衣装デザイン、立体作品なども展示され、カールのアーティストとしての側面にも迫る。なお、東京会場閉幕後は美術館「えき」KYOTOへの巡回を予定している。【イベント情報】「エリック・カール展The Art of Eric Carle」会場:世田谷美術館住所:東京都世田谷区砧公園1-2会期:17年4月22日~7月2日
2017年01月11日