世界中で愛される絵本の世界を体験東京・新宿「京王プラザホテル」にて、世界中で愛される絵本シリーズ『ピーターラビットのおはなし』の世界を、美食で体験できるフェア「ピーターラビット™のホテルカーニバル」が2月1日(木)~3月31日(土)までの期間限定で開催中です。スイーツビュッフェのテーマは“ユニオンジャック”コラボ第2弾となる今回は“ユニオンジャック”がテーマ。「ピーターラビット™のロイヤルスイーツタイム」ではイギリスの都会をイメージしたコーディネートで彩られています。いちごスイーツの赤と青や原色で飾られた店内で、ロンドンの洗練されたティータイムを楽しんで。かわいいピーターラビットと仲間たちのいちごスイーツ♡ずらりと並んだ約30種類のスイーツのかわいいデザインが目を惹きます。「ピーターラビットのかくれんぼタルト」や「ロビンソンのカップケーキタワー」など、いちごの赤で彩られたスイーツのあちこちに隠れたピーターと仲間達を見つけてみてくださいね。「ピーターラビット™のホテルカーニバル」はスイーツだけじゃありません。春の田舎道を表現したカラフルなイギリス料理を楽しむビュッフェ「ジマイマのカントリービュッフェ」と、ピーターラビットの物語をヒントに創作されたイタリアンのコース料理を堪能できる女子会プラン「3姉妹のおしゃべりディナー」も見逃せませんよ。記念撮影スポットも登場!絵本の世界の思い出を残してイベントが開催される「京王プラザホテル」は、JR・私鉄・東京メトロ・地下鉄各線「新宿駅」の西口から歩いて5分のところにあります。ピーターラビットと記念撮影できるかわいいフォトスポットもあるので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。イベント情報イベント名:ピーターラビット™のホテルカーニバル 第2弾催行期間:2018年02月01日 〜 2018年03月31日住所:東京都新宿区西新宿2-2-1電話番号:03-3344-0111
2018年02月13日神奈川県生まれの絵本作家「ヨシタケシンスケ」さん。彼が2013年に出した初めてのオリジナル絵本『りんごかもしれない』はこれまでにない「筋立てのない絵本」として異例の大ヒットをとばし、今でもたくさんの人を魅了し続けています。今回は『りんごかもしれない』と同様、あるいはそれ以上にヨシタケワールドを堪能できる絵本をご紹介。ニヤニヤ笑いがとまらなので、書店で立ち読みするときはご注意を…。■もう ぬげない作:ヨシタケシンスケ/出版社:ブロンズ新社 「もう ぬげない」 着替えをするために服を脱ごうとバンザイをしたら、そのまま脱げなくなってしまった少年。ずっとこのままだったらどうしよう… と不安になるところまでは耐えられても、そこからふくらんでいく子どもらしさ全開の妄想に思わず吹き出してしまう人続出!「本人はいたって真剣なところが良い」「最後の二段オチにやられた!」と、口コミでもどハマりするとの意見が多数寄せられています。「まったくもう…」と呆れさせながらも「それも、かわいいんだけどね」と子どもを愛しく思う。この作品を読むと、そんな親心があふれてくるのが分かります。■あるかしら書店作:ヨシタケシンスケ/出版社:ポプラ社 「あるかしら書店」 「あるかしら?」とたずねると「ありますよ!」とおすすめの本を持ってきてくれる「なんでもある」書店の店主。紹介してくれる本のなかには上半分、下半分の2冊に分かれており、上下に本をくっつけないと文章を読むことができない「2人で読む絵本」や、月明かりだけに反応して文字が発光するから、満月の夜だけしっかり読むことのできる「月光本」などがあり(月が欠けているときはその分、発光が弱まる)、ありえないけれど、あったら読んでみたい本ばかり! ヨシタケさんの本に対する深い愛情があふれた一冊となっています。■つまんない つまんない作:ヨシタケシンスケ/出版社:白泉社 「つまんない つまんない」 「あ~つまんない」は子どもの口癖のひとつですよね。この絵本ではそのつまらなさに「なぜ?」という疑問を投げかけています。何が「つまんない」で、何が「おもしろい」なのか。それを確かめるため、考える主人公の男の子。ぐるぐるまきにされるのはおもしろい? ちょっとずつ座るところを変えてみるのは? こういうのはおもしろそうだけど、こういうのはつまらなそう。やっぱり広がっていくヨシタケワールドのなかで、大人になってからの「つまらなさ」について改めて考えさせられたという人も。つまらないって何だろう。素朴で深いテーマに親子でふれることができそうですね。■ヨチヨチ父 とまどう日々作:ヨシタケシンスケ/出版社:赤ちゃんとママ社 「ヨチヨチ父 とまどう日々」 表紙には赤ちゃんとパパ。だけどパパは赤ちゃんとまったく同じ姿をしています。この絵本では新米パパが妻の出産をどんなふうに感じ、初めての子育てにどう向き合っていたのかが、ユーモアたっぷりに描かれています。実は出産する妻にドン引きし、生まれたての赤ちゃんにショックをうけていた。首の座らない赤ちゃんの抱っこの仕方が分からず、鏡の前で意味不明なポーズをとりつづけていた。会社でする出産報告と名前発表でやけに緊張していたなど…。「育児の大変さ、楽しさがおもしろく描かれていて子育てに前向きになれる」「ママも、パパの気持ちが少し理解できるようになるかも」との意見もあり、出産祝いの絵本としてもおすすめできそう。「学校行事、習いごと、お受験編などシリーズ化してほしい」と続編を望んでいる人もいました!■ふまんがあります作:ヨシタケシンスケ/出版社:PHP研究所 「ふまんがあります」 大人はいろいろとズルい。だからズルいのをやめてもらおう。パパのもとへ向かう女の子ですが、その先の2人のやりとりが圧巻です。「どうして大人は起きているのに子どもは早く寝なくちゃいけないの?」「どうして寝る前にお菓子を食べちゃダメなの?」女の子のふまんに、なかなか考え付かないユニークな返しをするパパ。「実は次のクリスマスのために、調査員が夜早く寝る子かどうかを調べにくるんだよ」「(寝る前にお菓子を食べないほうが)寝たあと夢のなかに出てくるお菓子が大きくなるらしいんだ」。丸め込まれそうになる女の子を「がんばれ!」と応援したくなる気持ちが出てきたり、頭のやわらかいパパの発想に感心したりと親目線で楽しめる要素も多くあります。パパの言い訳をどこまで信用するのか、読み聞かせしたときのわが子の反応も気になるところですね!ヨシタケさんの絵本を読むと、大人も子どももニヤニヤ笑いがとまらなくなってしまいます。そんな作品は、とても貴重ではないでしょうか。決められた筋書きは一切なし! こうなったらおもしろそう、ああなったらどうなるだろう…。想像する時間を愛おしく思えるようになる。それがヨシタケさんの絵本の魅力なのかもしれませんね。
2018年02月03日サラダにするためのレタスをちぎってくれたり、じゃがいもをつぶしてくれたり…。料理のお手伝いができるようになると、子どもの成長を改めて感じるママやパパもいるのではないでしょうか。切る、混ぜる、盛り付ける。手だけじゃなく意外と頭を使う作業の多い料理は、きっと子どもにも刺激的なはず。そこで今回は、料理に興味を持ってもらえるような絵本をご紹介しましょう!■パパ、サンドイッチつくってあげる! 文:ピップ・ジョーンズ/絵:ローラ・ヒューズ/訳:ふしみ みさを/出版社:ほるぷ出版 「パパ、サンドイッチつくってあげる! 」 大好きなパパに、パパの好きなものばかりをつめこんだサンドイッチを作ることにした女の子のお話です。最初はバター、チーズ、トマトと食べ物だけだったのが、いつのまにかとんでもないものまで挟んでしまうことに…。現実にはありえない設定ですが、子どものパパへの愛情がたっぷりと伝わってきて思わずにんまりしてしまいそう。暴走気味の女の子がどんどんチャーミングに見えてきて「ぼく(私)もパパに作りたい!」と目を輝かせるお子さんが続出するかもしれません。■きょうの おやつは作:わたなべ ちなつ/出版社:福音館書店 「きょうの おやつは」 ページの半分が鏡のように反射する紙でできており、直角に開いて三次元のイラストが楽しめる仕掛け絵本となっているのがこちら。たまごを割って、小麦粉、砂糖、牛乳をいれて泡だて器で混ぜ混ぜ…。熱いフライパンで焼き上げるのは甘いにおいがたまらないホットケーキです。見どころは「ほっ」とひっくり返すシーン!「今度一緒に焼いてみようか?」とお子さんの初めての料理デビューをママから提案してみるのもおすすめです。■たのしいおりょうり絵:おおで ゆかこ/監修:福田 淳子/出版社:河出書房新社 「たのしいおりょうり」 絵本と料理のレシピが融合した、子どものためのレシピ絵本第2弾となるのがこちら。紹介されているメニューは卵焼きから始まり、フレンチトースト、ミートローフ、グラタン、炊き込みごはんに茶碗蒸しなどバラエティ豊か! 親子一緒なら4歳程度から、子どもだけなら小学校3年生からとあるように子どもが理解しやすく、料理の基本もしっかりおさえられた内容となっています。イラストを描いているのは「シロクマくつやシリーズ」のおおでゆかこさん。おしゃれでキュートな動物たちにもぜひ注目してくださいね!■バムとケロのおいしい絵本監修:島田 ゆか/料理・レシピ制作:八木 佳奈/出版社:文溪堂 「バムとケロのおいしい絵本」 お粉をこねこねしたら、ぽんぽんと型を抜いて、鍋にぽいぽいっと入れて揚げるだけ。あっという間にドーナツのできあがり! 夢のような山盛りドーナツにうっとりできるだけでなく、絵本に出てくるおやつを忠実に再現したレシピも掲載されているので、絵本を読んだあと実際にキッチンで作ることができちゃいます。バム、ケロ、おじぎちゃんの3種類のステンシルプレートや、クッキーやドーナツの実物大型紙が付録で付いてくるのもうれしい! おいしそうな料理がたくさん登場するバムとケロシリーズの絵本。「読み聞かせして一緒に作ったら嫌いなものが食べられるようになった!」とお子さんの変化を感じたママもいるようです。■サラダでげんき作:角野 栄子/絵:長 新太/出版社:福音館書店 「サラダでげんき」 病気になったお母さんに食べさせてあげようと、サラダを作ることにした「りっちゃん」。そこに猫、犬、すずめなど続々と動物たちがやってきて、サラダにいれると元気になる食べ物について、いろんなアドバイスをしてくれます。動物たちの親身なアドバイスを素直に受け入れるりっちゃんにも愛しさがつのってくる、ハートフルな一冊。「お母さんのために、自分にもできることがある」と勇気づけられるお子さんもいるかもしれません。「作ってみたい!」という子どもの意欲を引き出す、ステキな絵本をご紹介しました。もしかすると「作りたい!」より「作って!」と言われる絵本もあるかもしれませんが(笑)、おしゃべりしながらする親子クッキングはきっと楽しい時間になるはずです。
2018年01月13日新しい年の始まり、お正月。皆さんはこれまでどんなふうに過ごしてきたでしょうか? 子どものころにやったことのある遊びといえば、百人一首やカルタ、福笑いに凧あげなどがありますね。近ごろはそんな遊びも少なくなってきたように思いますが、一年の始まりをすがすがしくむかえる気持ちは変わっていません。そこで今回は、親子で楽しめるお正月絵本をご紹介。こんなお正月をうちでも過ごしたい! と思える楽しい内容の絵本を厳選してみました。■あけましておめでとう作:中川 ひろたか/絵:村上 康成/出版社:童心社 「あけましておめでとう」 かどまつ、おとそ、おせち、おぞうに、たこあげ… などなど、お正月にちなんだキーワードがたくさん登場する絵本がこちら。たくさん、とはいっても文字数は少なめ。その分、とっても分かりやすく、スッと頭にはいってくる短い言葉たちは小さなお子さんへの読み聞かせにもぴったりです。シンプルなイラストと明快な言葉の組み合わせは絶妙で、何度読んでもクセになります。「おとそ」は年の若い人から飲むなどの説明もあり「知らなかった!」と意外な事実に驚いたママも。お正月アイテムが勢ぞろいしたユニークな絵本です。■もうすぐおしょうがつ作・絵:西村 繁男/出版社:福音館書店 「もうすぐおしょうがつ」 おじいさん、おばあさんの家でお正月をむかえることになった、ある家族のお話です。ガラスを磨いたり、障子を張ったり、大掃除をしたりとお正月をむかえるための準備はみんな総出で大忙し! 大みそかになると朝から市場へ買い出しへ行き、家に帰ってお餅をお供えしてしめかざりを飾ったり、年越しそばを食べてからお参りに行ったり… とまさに年末年始の家族の過ごし方がリアルに再現されています。せわしなく、やるべきことも多い年末ですが、みんな新しい年を心待ちにしているものですよね。家族で過ごす年末が待ち遠しくなる作品です。■十二支のおはなし作:内田 麟太郎/絵:山本 孝/出版社:岩崎書店 「十二支のおはなし」 十二支にまつわる絵本は数多くありますが、こちらは登場する動物たちのキャラクターがとにかく濃い…! 姿かたちもユニークにデフォルメされているので、とても個性的で迫力があります。お話は「十二支の由来」がベースになっているので、読み聞かせするにも年末年始のタイミングがぴったり。ゆっくり読んで聞かせるというよりは子どもたちが自分でページをめくって先を読みたがる絵本になってしまうかも!(笑)。お楽しみ要素がつまっていることに加え「話がきれいにまとまっている」と大人目線でも納得の仕上がりとなっているようです。■どんぶらどんぶら七福神文:みき つきみ/絵:柳原 良平/出版社:こぐま社 「どんぶらどんぶら七福神」 7人の神さま「七福神」をテーマにした絵本がこちら。神さま1人1人を説明してくれているので、絵本を読むまでは7人すべての名前が分からなかったというママも、お子さんと一緒に読むことで覚えられるメリットがありそう。くっきりとしたカラフルな色使いがキレイです。ちなみに作者の柳原さんは小さいころから七福神に親しんでいたそうで、神さまの人形で遊ぶこともあったといいます。とっても神聖な「神さま」という存在も、こんなにやさしい笑顔を見せてくれたら身近に感じることができそうですね。■おせちのおしょうがつ作:ねぎしれいこ/絵:吉田朋子/出版社:世界文化社 「おせちのおしょうがつ」 お正月料理「おせち」に命が吹きこまれ、大冒険劇を繰り広げているのがこちらの絵本です。鏡餅の家に向かうため車を走らせるかずのこ、途中で出会うこぶまきや海老、ごまめにきんぴらなどのおせち料理たち。けれど橋を渡っている最中に黒豆が川に落ちてしまい、助けようとおとそが飛び込んで…。果たしておせちのみんなは無事鏡餅の家に行くことができるのでしょうか。おせちにはそれぞれ意味が込められていますが、すべての意味を理解している人は少ないのではないでしょうか。この絵本を読めば、それぞれの料理の由来が自然と覚えられるはず。おせち料理に興味をもつお子さんもいるかもしれませんね。いつもとは何だか違う、非日常感が味わえるお正月。「あけましておめでとう」と言い合うと、何だか良いことが起こりそうな予感がしてきます。「ママ(パパ)は子どものころ、こんなふうに過ごしていたよ」とお正月の過ごし方についてお子さんと語り合ってみるのも楽しそうですね。
2017年12月26日23、24とくまさんが仕事だったので我が家は今日クリスマスパーティをしました。(2016年のお話です)で、昨日の時点で「手巻き寿司にしよう」って決めててその素材を買いにいったんですけど、私が想像する「手巻き寿司」と子どもたちが考える「手巻き寿司」の具の違いがひどい(笑)。肉ばかりリクエストされるから、即手巻き寿司の企画変更しました(笑)。絶対回転寿司の影響だよなぁ~。未だにシャリの上に肉が乗ってるのは違和感あるけど、子どもたち大好きだもん。年齢がアラフォーに近づくと(アラフォーに近づくってなんだw)、肉よりも寿司などのさっぱり系をついつい選択してしまうんだけど、今日くまさんも「寿司が食いたい」って言ってたから私だけじゃなかった…!で、クリスマスイブの夜は寝る前にのまめがサンタさんのためにワインを用意してくれて、こまめとのまめ2人でお手紙を書いてました。なぜにワイン? と思ったんだけど、去年もらったこの絵本↓ さむがりやのサンタ (世界傑作絵本シリーズ) レイモンド・ブリッグズ (著) 福音館書店ここでサンタさんがワインを飲んでるイラストが載ってるんです。たぶんその影響!聞いた話によると牛乳とクッキーを置くんだそうで、フランスは温かいココアとクッキーなんだって! 日本にも風習があるのか分からないけど来年はアルコールがないのもいいかなと思ってる。途中まで楽しそうだったけど、やっぱりこまめはサンタさんが怖くて、どうしても寝室には来て欲しくない! と震えはじめたので子供部屋にそっと置いてもらいました(笑)。
2017年12月23日クリスマスソングが聞こえてくるようになると、気持ちがちょっと浮き足立ってしまいますね。1年のうちでも華やかなイベントであるクリスマスは、子どもにとっても特別! そこで今回はクリスマス気分をさらに盛り上げてくれる、驚き要素たっぷりの仕掛け絵本を選んでみました。ページを開くドキドキ感をみんなで楽しんでみてくださいね!■不思議の国のアリス作・絵:ロバート・サブダ/原作:ルイス・キャロル/訳:わく はじめ/出版社:大日本絵画 「不思議の国のアリス 」 言わずと知れた名作「不思議の国のアリス」の美しい仕掛けが楽しめるのがこちら。紙の魔術師と呼ばれるロバート・サブダの作品はどれも圧倒的な迫力がありますが、この絵本も期待を上回るド迫力! 複雑で手の込んだ仕掛けが目の前にせまり、思わず言葉を失ってしまうお子さんもいるようです。現実世界からアリスの不思議ワールドに一瞬でとびこめるだけでなく、その美しい描写に「最初は自分用に買った」というママもいるほど。何度見てもすばらしく、開いて閉じて… と繰り返したくなる中毒性がある仕掛け絵本といえそうです。■サンタさんからのてがみ作:アラン・デュラント/絵:バネッサ・キャバン/訳:しまだようこ/出版社:主婦の友社 「サンタさんからのてがみ」 「サンタさんは、たった1人でどうやって世界中をまわっているの?」「トナカイは羽がないのにどうして空を飛べるの?」お願いごとをする代わりに、サンタさんに手紙を書いたホリー。すると翌朝、返事が届いて…。サンタさんとの手紙のやりとりがテーマとなっているこの絵本は、実際に手紙が仕掛けとして手にとれるようになっているので、まるで自分がサンタさんとやりとりしている気分に。一通一通返ってくる手紙はあたたかく、とても心がこもっていて「この世になくてはならないものを教えてくれます」とメッセージ性を感じるママもいるようです。■ポップアップ スノーマンとスノードッグキャラクター原案:レイモンド・ブリッグズ/訳:中井川 玲子/出版社:大日本絵画 「ポップアップ スノーマンとスノードッグ」 ビリーがつくった最高傑作のスノーマンとスノードッグ。そんな2匹(?)は寒い夜に突然動き出します。ビリーと一緒に空をとんだり、雪山レースに参加したり…。丸みのある体がとっても愛らしい2匹の姿は、ほのぼのしたストーリーにぴったり。短いお話ながら立体的に見える仕掛けは、さまざまな角度から眺めることができ、親とは違う目線で仕掛けを楽しむ子どもの様子を見ることができます。最後のページでは、ぴかぴかと光るライトで夜空の星が表現されており、幸せな気分で読み終えることができそう。寒い冬をほっこりさせてくれるポップアップ絵本です。■オズの魔法使い作:ロバート・サブダ/原作:ライマン・フランク・ボーム/絵:ロバート・サブダ/訳:わく はじめ/出版社:大日本絵画 「オズの魔法使い」 主人公の少女・ドロシーが竜巻に巻き込まれ、オズの世界にとばされてしまう… というストーリーで有名な「オズの魔法使い」が仕掛け絵本として楽しめるのがこちら。アリスに続き、こちらもロバート・サブダの作品です。仕掛け絵本は数々ありますが、なかでも突出した精巧さと芸術性を備えていると評されるこの絵本は「見れば納得」の内容。大きな風車が回る、付属のメガネでお城を眺めるなど「想像させる」のではなく実際に「立体化」して見せるところがすごい!「原作に忠実な美しさ」と絶賛の声が多く、なかには「見せたい! でも壊されたくないから見せられない!」とジレンマに陥るママもいるようです(笑)。■ようせいのおしろのぶとうかい作:マギー・ベイトソン/絵:ルイーズ・コンフォート/訳:かがわ けいこ/出版社:大日本絵画 「ようせいのおしろのぶとうかい」 主人公は舞踏会に招待されなかった妖精たち。大広間にもぐりこもうとするけれど…。ぐるっと360度広げ、メリーゴーラウンドのように楽しめるこちらの仕掛け絵本は、切りぬき人形付きでさながらドールハウスのよう…! お姫様、舞踏会、妖精といった要素は幼稚園から小学校低学年ほどの女の子の目を輝かせ、夢中にさせてくれます。細部まで描きこまれたイラスト、かわいらしい家具やインテリア、実際に開くことのできる窓やドア、階段付きの2階など、どの場面(部屋)を見ても飽きることがありません。ダイナミックに広がるのに閉じればコンパクトな1冊の絵本になることも、ママたちのうれしいポイントになっているようです。あたたかいおうちで過ごす、楽しいクリスマス。今年は仕掛け絵本をおともに、家族みんなで歓声をあげてみてはいかがでしょうか。
2017年12月21日大人気の絵本『はらぺこあおむし』のカフェが、1月18日に期間限定で銀座にオープンする。「はらぺこあおむしのフレンチトースト」TM & © 2018 Eric Carle LLC.「はらぺこあおむしカフェ」は、“色彩の魔術師”と評される絵本作家エリック・カールが創り出す、鮮やかな色彩の魅力を“食”で表現するという世界初の試みに挑戦。絵本『はらぺこあおむし』のアートの世界に入り込んだような、賑やかでワクワクする雰囲気を感じられるデザインの店内で、“食べることの楽しさ”をテーマにグルテンフリーのキッズメニューや、産直の旬の果物を取り入れた体に優しく遊び心のあるメニューが登場。また、赤ちゃん連れの方には無料で離乳食を提供する。「おひさまのプレート」TM & © 2018 Eric Carle LLC.「かようびのプレート」TM & © 2018 Eric Carle LLC.イベント期間中は、カフェ限定のキービジュアルが施されたオリジナルマグカップを手に入れることも。世界中でここにしかない、エリック・カールのアートと食の融合を楽しんで。【店舗情報】はらぺこあおむしカフェオープン日:2018年1月中旬予定場所:サンデーブランチ住所:東京都中央区銀座2丁目2-14 マロニエゲート銀座1 4階
2017年12月01日子ども用の絵本を選んでいるとき、なつかしいキャラクターを見つけて思わず手にとってしまうことはないでしょうか。大好きすぎていつも手元におき、何度も読み返していた絵本。そこにはキュートで愛らしいキャラクターたちの姿があります。今回はママも大好きだった「愛されキャラ」のでてくる絵本を集めてみました。■とおくがみえるね、ムーミントロール作:トーべ&ラルス・ヤンソン/訳:当麻 ゆか/出版社:徳間書店 「とおくがみえるね、ムーミントロール」 「ムーミンのおはなしえほん」第6弾。登場するのは一卵性双生児のちいさな2人組「トフスラン」と「ビフスラン」です。トゥーティッキに借りた望遠鏡をなくしてしまったムーミンは、この2人があやしいと疑うのですが…。独特の世界観があるムーミンですが、その絵はとってもかわいらしく、目にやさしい色彩がゆったりした気持ちにさせてくれます。心をなでるようなムーミンママのアドバイスも子を持つママにとっては印象的。深呼吸して読みたくなる、あったか絵本となっています。■しかけえほん ピーターラビットのおはなし作:ビアトリクス・ポター/訳:きたむら まさお/出版社:大日本絵画 「しかけえほん ピーターラビットのおはなし」 マグレガーさんの畑には、はいらないこと。おかあさんからきつくいわれていたのに、いたずら好きのピーターは畑にはいってレタスをむしゃむしゃ。そこをマグレガーさんに見つかってしまい…。世界中で愛される名作を「しかけ絵本」で楽しめるのがこちら。つまんだり、めくったりと手を動かしながら読み進めていくことで、ハラハラ、ドキドキの逃走劇をピーターラビットと一緒に体験している気分が味わえます。絵本が誕生するキッカケとなったのは、作者が5歳の少年にあてて書いた絵手紙のなかの「お話」だったといいます。遊び心たっぷりの作者の人柄を感じさせるエピソードですね。■チャーリー・ブラウンなぜなんだい?― ―ともだちがおもい病気になったとき ―作・絵:チャールズ・M・シュルツ/訳:細谷亮太/岩崎書店 「チャーリー・ブラウンなぜなんだい?― ―ともだちがおもい病気になったとき ―」 白血病で入院したジャニス。スヌーピーと仲間たちは病気について、さまざまな疑問がわいてきます。「どうして?」「なぜ?」子どもにとって病気は、目に見えないわけのわからないものではないでしょうか。病気になった子、心配する子、そうではない子。病気をとおして、立場が違う人の気持ちがあらわになるので「ちょっと難しい」と感じるママやお子さんもいるかもしれませんが、物語のなかで「答え」を真剣に探そうとする登場人物たちに、ハッとさせられる瞬間があるかも。ときどき、とぼけた姿で登場するスヌーピーが物語にぬくもりを与えてくれています。■アニメおさるのジョージ アイスマイルーム原作: マーガレット・レイ&ハンス・アウグスト・レイ/訳:山北 めぐみ/翻案:ジュリー・ティボット/出版社:金の星社 「アニメおさるのジョージ アイスマイルーム」 雪がつもった日、イグルーという雪のいえをつくることにした子ざるのジョージ。雪のブロックで土台を仕上げたら、ドーム状に積み上げて完成! その日はそこで眠ることにしたけれど、寒すぎて眠れないと思ったジョージは…? トホホな結末になりそうだからやめておこう、といった選択肢がジョージにはありません。ジョージの魅力はその好奇心だけでなく「自分でやってみる」という行動力にありそうです。やりたいこと、気になったことをジョージがそのまま代わりにやってくれる。「おさるのジョージ」シリーズはいたずら好きな悪友(笑)をもっている気分にさせてくれますね。■バーバパパのこもりうた作:アネット・チゾン タラス・テイラー/訳:山下 明生/出版社:講談社 「バーバパパのこもりうた」 どんなものにも自由に体のかたちを変えられる、フランス生まれの「バーバパパ」。ママと7人の子どもたちからなるバーバパパファミリーシリーズのなかでも、特に人気があるのがこちらの絵本。人間の赤ちゃん、アリスのお世話をすることになったファミリーは、ゆりかごやベビーバスに変身して子育てをお手伝い! 個性豊かで仲良しなキャラクターたちが赤ちゃんのお世話を楽しそうにする様子は、子育ての秘訣をのぞき見ているよう。その献身的な姿に「うちにもバーバパパファミリーがいてくれたら…」とうっとりしてしまうママもいそうです。ミルクのあげ方、お世話の仕方が分かりやすく、ユニークに描かれているので、これから兄弟ができる予定のお子さんにもおすすめですね。今回ご紹介したキャラクターたちは、関連商品やグッズなどを街なかで目にする機会も多く、誕生してから長く愛されてきたキャラクターでもあります。小さいときに感じたワクワクやトキメキを、わが子にも感じてもらえたらうれしいですね。
2017年11月20日子どもが、なかなか寝てくれない、寝かしつけがうまくいかない、寝る時間が遅くなってしまって睡眠不足になっていないか不安、というママへ。今回は、男子を育てているなかで効果のあった寝てくれないときの対策法をご紹介します。ママのストレスが軽減する育児のコツ「睡眠編」をご紹介します!■体を動かせない日は頭を使わせる特にいつも元気のいい男の子は、雨の日や外遊びに行けなかった日など“体を動かせなかった日”は体力が有り余っているからか、なかなか寝てくれなくなります。無意味に飛び跳ねたり、テンションがやたら高かったり…。元気のいい男子をもつママにとっても、雨止外遊びに行かれなかったことはストレスに感じているだけに、寝ないというおまけ付きだとよりイライラしてしまいますよね。そんな体を動かせない日は、頭を使わせて疲れてもらいましょう。体を疲れさせるのは公園で何時間も遊ばなければならない彼らですが、頭=脳が疲れるのは早いケースも多いです。たとえば、パズル。できれば本人に選ばせた柄のちょっとむずかしいパズルをやらせるとかなり頭を使います。他にも、未就学児向けの“ドリル”を買っておいて、体力の余っているときにだけやらせてみるのもおすすめです。教育目的でなければイライラすることもなく一緒に楽しみながらできるのもポイント。100均でも販売されているので要チェックです。絵本も、「◯◯を探せ」のような、頭を使って考える系のものを数冊用意しておくのもいいですよ。■睡眠導入のための静かな時間を取る作戦は無意味? よく保育園では、お昼寝前に絵本の読み聞かせ時間を取るなど“静かな時間”を作っています。また、子どもの寝かしつけのコツにも静かな時間を作る、とあることが多いですが、3歳を超えた幼児期の男子には無意味な時間になる可能性があります。まず、そもそも静かにしてくれません。絵本を読むにもなんだかんだとリアクションしてくれるので静かとは言い難い状態になることも多いです。静かな時間を作っても無駄なタイプの子は、真っ暗にして強制的に寝るスイッチを押すほうが効果的です。話しかけてきても「寝る時間」とだけ答えていれば、そのうち諦めます。]とにかく“寝るしかないと諦めさせること”がコツです。「◯時には絶対寝かす」と決めてしまうのはママのストレスになることが多いので、厳格なルールにはせず、「◯時には寝てほしいな」という目標くらいにしておくことをおすすめします。とはいえ、子どもは睡眠時間を多く必要とする成長段階にあるため、しっかり寝られるよう、そして早く寝かしてママやパパの時間を確保できるよう、ご紹介したコツも試してみてくださいね。
2017年11月17日先日、娘の誕生日でした。娘のリクエストした絵本を一緒に読んで、模索する今の自分と重ね合わせました。■『100万回生きた猫』を読んで『100万回生きたねこ』という、絵本をご存知ですか?名前ぐらいは聞いたことがあるかもしれませんね。子どもから大人まで読める、とっても奥の深い絵本です。1977年に出版された佐野洋子(さの・ようこ)さんの絵本で、その後、「絵本の名作」とも呼ばれ、ミュージカルやグッズ販売などから、世代を超えて多くの人たちに親しまれています。私も、上の子どもたちが小さい時に子ども番組の中で親しんだ覚えがあります。そして今回、下の娘にも日本の絵本を紹介したくて、この本を選びました。表紙には、印象的なトラ猫のイラスト。娘はこの表紙に一目ぼれ。『100万回生きたねこ』のあらすじ~前半主人公は「ねこ」。ねこは100万回も生まれ変わりを繰り返していました。あるときは、王様の飼い猫。また、あるときは船乗りの飼い猫。サーカス団の猫だったり、おばあさんや女の子、泥棒の飼い猫だったときもありました。飼い主は皆、ねこが死んだとき、とても悲しんで泣きます。だけどねこは、ただの一度も誰のことも好きにはならないのです。死ぬことだって怖くない。『100万回生きたねこ』のあらすじ~後半ねこはあるとき、誰のものではない、野良猫として生まれ変わります。ねこは自分が大好きでした。ですがあるとき、1匹の白い美しい猫と出会い、初めて自分から誰かのそばにいたいと思います。2匹は結ばれ、子どもにも恵まれます。ねこは、白い猫とたくさんの子猫を、自分より好きだと思います。やがて、子どもたちが旅立ち、年老いた白い猫が死に、ねこは初めて泣きます。100万回も泣き続け、ついにはねこも死んでしまいます。そして、二度と生まれ変わりませんでした。■自分より大切だと思える家族に出会えたねこを見て娘に読み聞かせながら、最後は涙が止まりませんでした。5歳の娘は、白い猫が死んで悲しむねこ、そして最後には死んでしまうねこの姿に「可哀そう」という感想を持ったようです。私は、やっと「自分のこと以上に愛する存在がいる」ということを知ったねこに「良かったね」と胸をなでおろしました。このお話は、読む年齢や自分がそのとき置かれている状況や環境によって、違った感想を持つことができるでしょう。そして現在の私は……。愛する家族を持ちながらこれからの自分の人生について模索中です。家族を持っても自分らしく生きたい。だけど……自分だけの人生ではないのです。なかなか、突き進む勢いが持てません。ジレンマと葛藤。ですがこの本を読み、猫が自分より大事だと思える家族を持ち、いつまでも一緒にいたいと思える相手と出会い、もう二度と生まれ変わることがなかった。それは、私が求めているものの答えのような気がしました。■大人にもおすすめの一冊この本は、生きること、愛すること、死ぬこと、という人生の中で起こるシンプルなテーマを扱っています。これらのテーマは、多くの人にとって難しい問題であるでしょう。どれだけの人が、自分よりも大事だと思える相手に出会い、一緒に生きていきたいと願えることか。当たり前のようで、当たり前じゃない。普通って難しいですよね。子どもの絵本ではありますが、ぜひ大人になった今、もう一度手を伸ばしてみてください。恋を、仕事を、人生を、模索しているあなたにこそ手に取って欲しい一冊です。
2017年11月15日絵本は、わんぱくな子どもが食いついてくれる魔法の書籍です。読んでいるときは、しっかり大人しく聞いてくれることが多いのではないでしょうか。でも、同じ絵本ばかり読むと飽きられてしまい、ちゃんと聞いてくれません。だからと言って、新しい絵本をたくさん購入しては、出費もかさみます。今回は、そんなお悩みを抱える方に「飛び出す絵本の作り方」をご紹介します。製作開始!の前に作り始める前にやらなくてはいけない重大な作業があります。それは「物語を作ること」、そして「ページ割り」です。せっかくの絵本作り!やっぱりオリジナルストーリーに挑戦したいという気持ちが湧き上がると思います。ですが、最初の数冊はストーリーが決まっている一般的な作品を作る方がオススメです。物語を決めたら、どのページに何のシーンを入れるか「ページ割り」を決めましょう。今回は、誰もが知っている「桃太郎」を製作します。絵本に直接描いてもいいけれどそれではさっそく作り始めていきましょう。用意する材料はこちら。【材料・道具】●白紙の絵本(画用紙などにホチキスするだけでも代用できます)●画用紙●和紙●のり●カッター●はさみ●色鉛筆●油性ペン絵心に自信がある方は、直接絵本に絵を描いてもOKです。ですが、絵心に自信がない方や、失敗したくない方は、別の画用紙にキャラクターパーツを作って貼っていく方がオススメ。このやり方ならば、失敗も減りますし、立体感が増します。この様に、鉛筆で下絵を描いて、はさみやカッターで切り取ります。鉛筆の線がパーツに残っていると手作り感が増してしまいます。そのため、内側をカットするか丹念に消しゴムで消しておきましょう。切り取ったパーツは絵本に貼って行きます。簡単にできる!飛び出す貼り付けかたここからは肝心な飛び出す仕掛けをご紹介します。まずは一番簡単な、飛び出す貼り方について。紙の弾性を利用し、草が飛び出している様に感じられます。飛び出させたいパーツの下側に糊付け部分をつけ、点線のところで折り込みます。下部に糊付けするだけで、自然に立ち上がります。この仕組みは小さいパーツ向けのギミックです。飛び出し方に強弱をつけたいときはこの飛び出すしかけも作るのは簡単です。おばあさんのパーツを作り、後ろ側から紙でバネを作ります。長方形に切った画用紙を、アルファベットの「Z」型に折り込み、片方をパーツ、片方を絵本に貼り付けます。開けた瞬間に、ビヨンと浮き出します。より飛び出した感じを出したい際には、Zの折り込む回数を増やすといいでしょう。同じパーツを何枚も重ねるだけで立体感が出る!続いては、より立体的にに感じる方法をご紹介します。先ほどの仕掛けはページの全体に散らして作れますが、見開きの中心部では立体感が減少します。そこで、中心部分できれいに見られる仕掛けを作ります。まず、桃になるパーツを複数枚作成します。今回は、8枚ほど切り出しました。パーツを半円に折り込み、糊付けしていきます。画用紙と絵本の側面を糊付けすることで、両ページに立体的に桃が広がります。あとは、この桃の間から赤ちゃん桃太郎が飛び出る様にすれば完成です。迫力の大きい仕掛けは縦に作ろう!絵本というと横に開くものが多いですが、迫力のあるの飛び出し方を演出したいときは、縦型がオススメです。今回は、一番の見所となるシーンでこの方法を使いました。それは、桃太郎が鬼を成敗するシーンです。まず、仕掛けを作りたい2ページの大きさに合わせて画用紙をカットし、本と同じように半分に折り込みます。続いて、折り目を付けたところからハサミを入れます。切り込みに差をつけることで、仕掛けに遠近感をつけることができます。桃太郎の着物は和紙を使って少し華やかに。桃太郎の腕や足などの細かいパーツはわざと余白を残してます。動きのあるパーツは破損しやすいので、この様に一部残しておくのがオススメです。子どもの没入感を増やすために登場人物を家族にしても良さそうですね。実際に貼り付けてみると、この様な形に。桃太郎と鬼に高低差がついているので、本を軽く開いたり閉じたりするだけで桃太郎が動いている様に感じられます。実際に子どもの反応をみると、手作りしているときから興味しんしんで、いつもよりも喜んでくれました。さいごに定番の物語をベースにしながらも、学んで欲しい人生の教訓や、楽しい話を盛り込むことで、既製品にはない一冊が出来上がります。なにより、オリジナルな絵本は子どもの記憶にも残りやすいです。今回ご紹介したもの以外にも、動く絵本や手触りを楽しむ絵本など、自作絵本は工夫するだけでおもしろいものがいろいろつくれます。今回ご紹介した飛び出るギミックも添え、ぜひオリジナル絵本にトライしてみてくださいね。
2017年11月11日みんな、生きている。ねこも、鳥も、葉っぱも、土も、いろんな動物たちも。そんな気持ちを力強く感じさせる、画家であり絵本作家、ミロコマチコさん。デビュー作でいきなり日本絵本賞大賞を受賞したという 『オオカミがとぶひ』 (イーストプレス)や、愛猫との日々を描いた 『てつぞうはね』 (ブロンズ新社)、土のなかのおはなし 『つちたち』 (学研プラス)などで描かれるダイナミックないきものたち。みなさんも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。現在、アルフレックス東京では「ミロコマチコ いきもののおまじない」展が開催されており、新作原画の数々が展示されています。鮮やかな色使いで、不思議な動物たちを描いた作品は、子どもたちの想像力をきっと刺激するはず。親子でアートないきものたちに、会いにいってみませんか?原画やライブペインティングは絵本とは違う魅力がいっぱいミロコマチコさんが日本だけでなく、世界からも注目されるようになったのは、絵本 「オレときいろ」 (WAVE出版)で2015年、ブラティスラヴァ世界絵本原画展 金のりんご賞を受賞したのがきっかけでした。続いて今年2017年には 「けもののにおいがしてきたぞ」 (岩崎書店)で同原画展 金牌を受賞、世界が認める絵本作家となりました。いきもののおまじない展オープニングの10月19日には、ミロコマチコさんが来場。会場にて、食と音楽とのコラボ、ライブフーズ&ペインティングが行われました。パーカッションの演奏とともに、山フーズさんの料理、そしてミロコマチコさんのライブペインティングという五感を刺激する組み合わせに、観客もわくわく、ドキドキ。森を連想させる緑や、太陽みたいな赤、鮮やかな色が次々と繰り出され、最後には毛の生えた不思議な動物が描かれていきました。「自分でも、何を描いたのかわからないんです。ただ、その場の音や空気から、イメージを膨らませて描きました」(ミロコマチコさん)わずか1時間半ほどの短時間で、壁一面にペインティングしていく力強いパフォーマンスに、大人も子どもたちも大興奮! 音楽とともに子どもの声や、赤ちゃんの泣き声も混じって、和やかな空気を生み出していました。「手のひらで絵の具を塗るのって気持ち良さそう、やってみたい」「お絵描き大好き。ミロコちゃんみたいな絵を描いてみたい」などと、子どもたちも大いに創作意欲を刺激されていました。今回展示された「いきもののおまじない」の作品は、ミロコマチコさんが奄美大島の自然にインスパイアされて描いたものも多数。作品には、南の島特有の植物も描かれています。「奄美の自然が好きで、好きで、もう今年は3回、島に出かけています。森の中を歩くと、いろんないきものに出会えるのが、楽しいんです。奄美大島は、手つかずの自然が残された美しい島で、その自然にふれると私もこの世界の一部なんだと感じます」とミロコマチコさん。「わたしたち人間も“いきもの”だけど、いろいろなことにとらわれていて、生きているということが実感しにくいですよね。でも動物たちは生きることに集中している。生きるためにいろいろな行動をしている。そこに憧れを抱き、その姿を描くことによってミロコマチコさんは自分も“いきもの”になれると感じている。ライブペインティングでは表現するとともに、ミロコ自身の中に“いきもの”が入っていく様子を感じていただけることでしょう」(展覧会キュレーター noie.cc の鷹箸廉さん)原画作品には、ミロコマチコさんの体温や息づかいが感じられる存在感があります。絵本とは違う魅力がいっぱい。子どもたちの感性には、それが素直に響くはず。ぜひ、お子さんと一緒に “いきものたち” に会いにでかけてみてください。(10/28ライブペインティングは入場無料)▼「ミロコマチコ いきもののおなじない」展会期:開催中~2017年10月31日(火)まで会場:アルフレックス東京 東京都渋谷区広尾1-1-40 恵比寿プライムスクエア1FTEL: 03-3486-8899★ライブペインティング★2017年10月28日(土)19:00~21:00ミロコマチコ × haruka nakamura ※予約不要&参加は無料です。 ▼同時開催:絵本『ヒワとゾウガメ』原画展会期:開催中~2017年10月31日(火)まで会場:アルフレックス玉川 東京都世田谷区玉川1-14-1 二子玉川ライズS.C.テラスマーケット2FTEL:03-5717-9222 アルフレックスInstagram: @arflexjapan Facebook: @arflexjapan 協力: noie.cc ミロコマチコ mirocomachiko1981年、大阪府生まれ。画家・絵本作家。いきものの姿を伸びやかに描き、国内外で個展を開催。絵本『オオカミがとぶひ』(イースト・プレス)で第18回日本絵本賞大賞を受賞。『てつぞうはね』(ブロンズ新社)で第45回講談社出版文化賞絵本賞、『ぼくのふとんは うみでできている』(あかね書房)で第63回小学館児童出版文化賞をそれぞれ受賞。最新作は絵本『まっくらやみのまっくろ』(小学館)。その他の著書に画文集『ホロホロチョウのよる』(港の人)、画集『けだらけ』(筑摩書房)、『ねこまみれ帳』(ブロンズ新社)などがある。2015年、絵本『オレときいろ』(WAVE出版)でブラティスラヴァ世界絵本原画ビエンナーレ(BIB)金のりんご賞を受賞、2017年、絵本『けもののにおいがしてきたぞ』(岩崎書店)で同原画展金牌受賞。Eテレ『コレナンデ商会』に作画で参加。現在、展覧会「いきものたちの音がきこえる」(毎日新聞社主催)が全国を巡回中。HP: Instagram: @mirocomachiko Information▼ミロコマチコ展 『いきものまもり展』会期:開催中~10月29日(日)11:00~18:00 ※火曜休廊会場:JIKE STUDIO 神奈川県横浜市青葉区寺家町435-1TEL:045-350-3804 ▼『猫は、うれしかったことしか覚えていない』原画展装画や挿し絵を担当した『猫は、うれしかったことしか覚えていない』著・石黒由紀子(幻冬舎)の原画を展示。会期:2017年10月25日(水)~2017年11月3日(祝) 11:00~20:00 ※火・木定休会場:collabon 石川県金沢市安江町1-14TEL:076-265-6273 取材/東みちよ
2017年10月25日毎年10月も終わりをむかえるころになると話題になるのが「ハロウィン」ですよね。おうちのなかをかわいくデコレーションしたり、お菓子や料理を準備したりとお祭り気分を楽しむ人も増えているようです。そこで今回はハロウィンにぴったりな絵本をご紹介。かわいくて、個性的で、愛にあふれた作品を集めてみました!■あくたれラルフのハロウィン作:ジャック・ガントス/絵:ニコール・ルーベル/訳:こみや ゆう/出版社:PHP研究所 「あくたれラルフのハロウィン」 ある日届いたハロウィンパーティーの招待状。「あなたがいちばんすきなものにへんそうしてきてね」という言葉どおり、セイラとねこのラルフはお互いの格好に変装してパーティーに出かけます。「あくたれ」とつくとおり、いたずら大好きなラルフはやりたい放題。変装のせいでセイラがやったことになってしまい、友だちに「帰ってほしい」といわれたセイラは…。どんな状況になっても変わることのないセイラの大きな愛に、大人はじんときてしまうかもしれません。おばけカボチャに魔女にコウモリ。ハロウィンにふさわしい小道具がたくさん登場しながらも、愛の深さを感じる絵本です。■ハロウィンドキドキおばけの日!作:ますだ ゆうこ/絵:たちもと みちこ/出版社:文溪堂 「ハロウィンドキドキおばけの日!」 男の子とおばけ。同じような表情をした表紙がとてもかわいらしいこちらは、ハロウィン・パーティーが舞台となった作品。こわがりの男の子のもとにやってきたのは、同じくこわがりのおばけ。そんな2人(?)が織りなすストーリーは「おばけはこわいもの」と思っているお子さんに「おばけにも、こわがりやがいるんだ!」と新たな驚きを与えてくれるはず。作中には白いおばけ、黒いおばけ、魔女など変装おばけの作り方や、ハロウィンをする理由、ジャックオーランタンをつくる理由などの豆知識も盛り込まれており「毎年ハロウィンが来るのを楽しみにできそうな絵本」とママからの評価も上々です。■パンプキン作・絵:ケン・ロビンズ/訳:千葉 茂樹/出版社:BL出版 「パンプキン」 こちらは、荷車からあふれたかぼちゃが目を引く写真絵本。かぼちゃの種まきから収穫されるまでの様子や、おばけランタンがつくられるまでの様子などがリアルに紹介されています。日本ではなかなかお目にかかれない大きなかぼちゃの姿や、実際のおばけランタンなど迫力ある実物の写真に圧倒…! 作中ではおなじみの顔以外にも、なんともひょうきんな表情をもつランタンの姿も。イラスト絵本と違い、派手さのない硬派な写真絵本ですが「こんな風景を一度見てみたい」「たくさんのランタンが並ぶ姿はとっても楽しくてかわいくて、親子で見とれてしまいました」などの口コミが多く寄せられています。■ハロウィンのランプ作・絵:小林 ゆき子/出版社:岩崎書店 「ハロウィンのランプ」 ジーナはハロウィンの日にかぼちゃのランプをつくりますが、うまくつくれずイライラ。1人で歩いていると魔女の格好の女の子に出会います。でも連れられていったのは、なんと本物のおばけパーティーで…。ハプニングの行く末だけでなく、ジーナとサリーの2人が仲直りできるかどうかも作品の見どころ。相手を認めて受け入れることはとても難しいけれど、そこから生まれる絆がある。そんなことがやさしく描かれているようです。やわらかいタッチのイラストも魅力的で、ハロウィン模様の住宅街や街のパーティー会場などに見入ってしまう人も多いようですね。■ポルトガルのむかしばなし はしれ!カボチャ作:エバ・メフト/絵:アンドレ・レトリア/訳:宇野 和美/出版社:小学館 「ポルトガルのむかしばなし はしれ!カボチャ」 表紙から「おもしろそう…」と予感めいたものを感じてしまうこちらはポルトガルの昔話がベースとなっています。孫娘の結婚式に出かける途中、オオカミとクマとライオンに出会うおばあさん。「これから結婚式に行くから、帰りにはもっと太っているよ」と機転をきかせてその場を逃れます。事情を知った孫娘はおばあさんが無事に帰れるよう、畑のカボチャをすっぽりかぶせて…。一目散に家に向かって走るおばあさん。網タイツにハイヒールとアグレッシブなファッションにも目がいきます。作中では同じセリフが何度も繰り返され、歌を歌っている気分に。ユーモアたっぷりの逃走劇の結末が気になりますね!絵本を読むだけでも十分ハロウィンの雰囲気が楽しめる絵本をご紹介しました。「ぼく(わたしも)もハロウィンやりたい!」と子どもが興味をもったら、ぜひ家族で「なにをするか」相談してみてはいかがでしょうか。
2017年10月24日食欲の秋、スポーツの秋、そして読書の秋ですねぇ。今日は、うちの真逆な兄弟への絵本の読み聞かせ術(術というほどのものではない…)をお伝えしたいと思います。■絵本好きの長男、全く興味のない次男わが家の長男は生まれた時からおっとりで、絵本を読んでもらうのが赤ちゃんの頃から大好きでした。私に限らず、読み聞かせ会などに行っても、周りの子たちが動き回る中、1人じっと座って読み聞かせに聞き入っているので、お友達からも羨ましがられたものでした。そんな長男のおかげで、毎晩寝る前に絵本を読むのもとても穏やかな入眠儀式になっていて、それが当たり前だと思って4年間漫然と読み聞かせていたところ…。同じように赤ちゃんの頃から見せてみても、次男はびっくりするほど絵本に興味を示さない!!■次男を絵本好きにするために試行錯誤本棚から絵本を投げ落とす、ページをひたすらめくりまくる、カバーをビリビリにやぶる…。それが、絵本を使った彼なりの遊び方です(涙)。でも、2人同時に寝かすためには、できれば一緒に絵本を楽しんでほしい。次男に「絵本を読むって楽しい!」ということを知ってほしい。そんな母のエゴにより、次男を絵本好きにさせるための試行錯誤が始まりました。結果としては、どれも正解でした。じっと動かずに絵を見ながら読み聞かせる母の声を聞くだけ、というのが苦手な次男(というかそれが普通ですよね)には、「真似しやすい音」「体験型」そして「動きがある」ということが楽しめるポイントだったようです。特に大げさに声の抑揚をつけたり絵本を動かしたりすると、キャッキャと喜んで、今では暇を見つけると自分でお気に入りの絵本を出してきて、ごにょごにょ言いながら眺めるほど絵本が好きになりました!!そして今や…。好きな絵本をいち早く取って母の膝を占領するのが目的みたいになってきたので、1人一冊ずつ好きな絵本を読んだ後、2人を無理やり膝に座らせて、大小の仲良しなクマが出てくる『かぼちゃひこうせんぷっくらこ』という絵本を、2人の名前に言い換えて読んでいます。すると不思議と、ムギュムギュになって座りながら仲良く最後まで聞いていられるし、その後も穏やかに眠りにつけるようになりました。無理に絵本を好きにさせる必要はありませんが、もし絵本嫌いな子に、楽しんでもらいたいなぁと思われる方は、よかったら試してみてくださいね。
2017年10月24日大人になると、とんと絵本を読まなくなる人も多いのではないでしょうか。でも短い文章と長くないストーリーのなかには、人生経験を積んだ今だからこそ「奥深さ」を感じる絵本があるもの。また小さいころ読んだときは何てことなかったのに、大人になった今読んでみたら心にずしんと響いた… なんてケースもあるようです。今回は読み終えたあとで、じっと物思いにふけってしまう。そんな絵本をご紹介します。お子さんも楽しめる内容なので、ぜひ親子で読んでみてくださいね。■ときめきのへや作:セルジオ・ルッツィア/訳:福本友美子/出版社:講談社 「ときめきのへや」 モリネズミのピウスは森や海や町のなかで見つけたものを持ち帰り、宝物としてへやにかざりつけています。その宝物を見に大勢の人たちがやってきました。でも「どうしてこれが?」とみんなから首をかしげられ…。一見、なんてことのないように思えるもの。でもそれは、ある人にとってはとても大切で、思い出のつまったものかもしれません。誰かの普通が、ほかの人にも普通であるとは限らない。そんなことを改めて教えてくれる一冊です。大切なものを失ってしまったら、心は元気をなくしてしまいます。自分にとって大切なものが何なのか、考えるキッカケを与えてくれるかもしれませんね。■たまご作・絵:ガブリエル・バンサン/出版社:BL出版 「たまご」 ある日突然姿をあらわした大きなたまご。なぜここにあるのか? なかに何が入っているのか? 謎のたまごは人々の好奇心を刺激し、魅了します。ストーリーの進行とともに次々と浮かんでくる疑問。その答えは本のなかにはないようです。読み手によって色を変えるカメレオンのようなこちらの絵本はボローニャ国際児童図書展グラフィック賞、産経児童出版文化賞美術賞を受賞しています。文章のない絵本ながら、力強く木炭で描かれた迫力あるイラストに圧倒される一冊です。■オオカミくんはピアニスト作・絵:石田真理/出版社:文化出版局 「オオカミくんはピアニスト」 ひとりぼっちのピアニスト、オオカミくんのもとにある日届いた手紙。そこには「ピアノを聴かせてください」とありました。送り主に会うため、オオカミくんは出かけます。道すがらいろんな動物たちに出会い、ピアノを演奏するオオカミくんは孤独というせつなさを背負いながら、演奏によって人を楽しませる喜びを知っていきます。1人だけれど、1人じゃない。そんなことを絵本を通して感じる人が多いようです。「明るく、にぎやかな絵本が好きだけれどこの絵本は特別!」というお子さんもいるようですね。■すきまのじかん作・絵:アンネ・エルボー/訳:木本 栄/出版社:ひくまの出版 「すきまのじかん」 昼と夜の境目。そこに存在する「すきまの時間」はあるとき、よあけのお姫さまに恋をします。ゆうぐれどきにあらわれる、ほんのわずかなすきま時間が美しく感じられるこの作品は、時間に追われていると感じている人こそ、不思議な物語の世界観に魅了されてしまうかもしれません。大判の絵本ながら、ユニークなデフォルメと繊細さが感じられるイラストはストーリーにぴったり。「そろそろ、すきまのじかんかな?」とお子さんと話題にするのも楽しそうですね。■絵本で出会う星の王子さま原作:サン・テグジュペリ/訳:工藤 直子/出版社:ひさかたチャイルド 「絵本で出会う星の王子さま」 小さな星に暮らす王子さまがある日出会ったきれいなバラ。一生懸命お世話をしているのに、バラはわがままばかり。うんざりした王子さまは旅に出ることにしました。いろんな人との出会いのなかで、あるときキツネから大事なことを教わって…。小さなお子さんにも読めるよう、やさしいことばで紡がれた世界中で愛されるサン・テグジュペリの名作。王子さまが出会うものが何を意味するか、それは大人になればばるほど自分に近いものとして捉えられるようになるのではないでしょうか。これまでを振り返って、感慨深い気持ちになる人もいるかもしれませんね。気になる絵本はありましたか? 読み進めていくうちにハッとしてしまう人もいるかもしれません。読んだあと、お子さんと「どう思った?」など感想をいいあうのもおもしろそう。「なんだか最近、いっぱいいっぱいだなぁ」というパパやママにもぜひ読んでほしいです!
2017年10月10日運動会シーズンがやってきました。この日は、子どもたちが練習の成果を発揮する大事な1日。参加するプログラムは子どもだけじゃなく、応援するパパやママもドキドキ…。なかでも猛烈に緊張するのが「かけっこ」ですよね。ヨーイドン! の合図で一斉にとびだす子どもたちは真剣そのもの。見ているほうも、ついつい力がはいってしまいます。そこで今回は「かけっこ」にちなんだ運動会絵本をご紹介! 熱がはいりすぎてしまう子にはリラックスを、やる気がなかなか出ない子にはパワーを与えられるようなラインナップとなっているのでぜひ参考にしてみてくださいね。■ぼくかけっこはやいよ作・絵:中谷 貴子/出版社:鈴木出版 「ぼくかけっこはやいよ」 主人公のだんごむしくんはお散歩中、みんなに抜かされていることに気づきます。「ぼくだって…」と、たくさんの足をシャカシャカ一生懸命に動かし、みんなに追いつこうとがんばるだんごむしくん。けれど、なかなか追いつきません。物語のラスト、だんごむしくんは自分の特性を披露してくれるわけですが、こんなにエネルギッシュになれるのも、たくさんのライバルがいるから。競う相手がいるとメラメラ闘志が燃えてくる…。勝ちたい! という強い思いがパワーを生むんですね。全国学校図書館協議会選定図書にも選ばれている一冊です。■かけっこ かけっこ作:きむら ゆういち/絵:北村 裕花/出版社:講談社 「かけっこ かけっこ」 かけっこがどうしても好きになれない、誰かと競争したくない…。そんなお子さんにおすすめなのがこちら。男の子が走っていると「ぼくもいれて」と1匹の動物が声をかけてきます。「いいよ」と答えると今度は「わたしもいれて」と別の動物が登場。最後にはゴリラやダチョウ、ウサギやクマなどにぎやかな「かけっこ」に…! 途中には、ライオンから逃げるため、みんなで川を渡って大ジャンプするシーンも。友だち同士のかけっこって楽しい! 素直にそう思える一冊です。「こんなかけっこなら、してみたいなぁ」と興味をもってくれるお子さんもいるのではないでしょうか。■うまちゃん かけっこなら まけないもん!文:中川 ひろたか/絵:ふくざわ ゆみこ/出版社:ポプラ社 「うまちゃん かけっこなら まけないもん!」 いつも1等賞をとっている、かけっこの得意なうまちゃん。絶対に勝つと思っているから、走る前から自信満々! けれど思わぬハプニングでほかの動物に抜かされて、ショックを隠し切れずにゴールに向かうのがつらいうまちゃん。でも待っていたのは拍手喝采でした。得意なことはかけっこだけだと思っているうまちゃんにはとっても優しい「友だち思い」な一面があり、そのことをゴールで待つみんなが知っていました。拍手をもらえるのは1等賞の子だけじゃないんですね。12の干支にちなんだ動物たちが主役となるシリーズの一冊です。■こねこのプーフー (2) かけっこいっとうしょう作:アン&ゲオルグ ハレンスレーベン/訳:ふしみ みさを/出版社:小学館 「こねこのプーフー (2) かけっこいっとうしょう」 「きょうね、すごいことがあったんだよ!」「まあ、いったい何があったの」こねこのプーフーは眠る前にパパとママに、その日あったことをお話しします。「リサとガスパール」「ペネロペ」シリーズの生みの親が新たにスタートさせたこちらの絵本は、まさに寝る前の読み聞かせにぴったり。主人公・こねこのプーフー はかけっこで1等賞になりますが、その理由がおもしろい! 子どもって思いもかけない行動を起こすことがありますが、プーフーはその例そのもの。でも、そのおかげで1等賞になれちゃうんだからあなどれません。楽しいお話を聞かせてもらいながら、ママもウトウト眠くなってくるかもしれませんね。■1ねん1くみ1とうしょう作:後藤 竜二/絵:長谷川 知子/出版社:ポプラ社 「1ねん1くみ1とうしょう」 物語の軸となるのは元気でいたずらっ子なアクの強いキャラクター、くろさわくん。そして、そんなくろさわくんにいつもふりまわされている気弱なぼく。回を重ねるごとに2人の友情が少しずつ育まれていくシリーズものとなっており、今作ではかけっこがテーマとなっています。いつもビリのぼくに「俺についてくれば2等だ!」と声をかけるくろさわくん。本番当日、はたして結果は…? 等身大だけれど真逆ともいえる2人の関係性が物語の肝になっており、どちらの気持ちにも感情移入できるシーンがありそうです。成長していく姿を絵本で楽しめるのもいいですね。自信がある子、苦手な子、競争心のある子、競争したくない子…。運動会のメインイベントもいえるかけっこへの思いは、子どもそれぞれですよね。1等賞は誰でもうれしい! けれど1等になることだけが、すべてじゃない。そんなことを絵本を通して子どもに伝えられたらいいですね。
2017年10月06日ウーマンエキサイトをご覧のみなさん、こんにちは。モチコです。赤ちゃんのときから指しゃぶりをしていたイチコ。そろそろやめてほしいなぁと思いつつ、精神安定効果もあるらしいし、本人も「やめない!」と言い張るし、大人の歯が生えるまではいいか~とのんびり構えていました。ところが、幼稚園の歯科検診で「今やめないと矯正コースやで!」と言われてしまい…。急きょ指しゃぶり卒業に取り組むことにしました。手始めに、ママ友から「上の子はこの絵本で指しゃぶりやめたよ!」と勧めてもらった絵本を読み聞かせてみることにしました。その絵本は、指しゃぶりをする女の子の指にできた「ゆびたこ」(顔あり)がしゃべりかけてくるというもの。さぁこの絵本で、ビビりのイチコは指しゃぶりをやめられるのでしょうか!?■ウワサの絵本「ゆびたこ」を読み聞かせてみた絵本の「ゆびたこ」を異様に怖がるイチコ。予想通りとは言え、そのビビりっぷり、若干めんどく…ゲフンゲフン。しかし「ゆびたこ」のおかげで、期待以上にすんなりやめることができました!おめでとうイチコ! ありがとうゆびたこ!指しゃぶりは精神安定効果があると聞いたことがあったので、「不安定になったらどうしよう」と少し心配しましたが、特にそんなことはありませんでした。ただ、思わぬ問題が…。■指しゃぶり卒業で、イチコが失ったものそう、指しゃぶりは入眠儀式だったので、寝つきが悪くなったのです…!お昼寝させなくてもダメ、ぬいぐるみを与えてみてもダメ、歌もトントンもダメ。結局イチコが眠くなるのを待つので、寝かしつけに1時間以上かかることも。そして私が先に寝落ちすることもたまに…いや、しばしば。指しゃぶり以外の入眠儀式を見つけることに必死な今日この頃です。
2017年09月25日こんにちは、島本薫です。吹く風もずいぶん涼しくなり、いよいよ夜の長い季節の始まりですね。今回は、暑さの残る秋の夜長にぴったりの、美しい手づくり絵本の話をお伝えしましょう。■豊かな時間と人の手が生み出した、インドの「手づくり絵本」表紙の絵は版によって異なる。初版に使われた「ドゥーマルの木」は、結婚を祝福する木だという。その本は、手にしただけで胸が震えるものでした。タイトルは『夜の木』。ずっしりした大型本で、厚みのある黒い表紙には、鮮やかな色彩で一本の木が描かれています。うねうねと流れるような曲線の木は、中央インドで暮らすゴンド族の伝統的なアート手法で描かれているのだとか。まだページをめくってもいないのに、こんなにどきどきするなんて――。とても不思議で、新鮮な感覚でした。これが、手をかけ、時間をかけてつくられた本当の「手づくり」の力なのでしょうか。扉を開ける前から、この本にかけられた豊かな時間の流れが伝わってきます。なにも急いで読むことはない。ゆったりと、心ゆくまで時間をかけて、一つひとつの絵や言葉を味わえばいい。そんな絵本との付き合い方を思い出させてくれ、自分のまわりの時間がゆっくり流れ出すのを感じます。2008年の「ボローニャ・ブックフェア」で、優れたデザインの本に贈られるラガッツィ賞を受賞し、世界中の注目を集めたこの絵本。手にしただけで静かで豊かな力が伝わってくる『夜の木』とは、どんな絵本なのでしょう。第2版の表紙の木には、リスの姿が見え隠れ。■絵本『夜の木』には、木にまつわるインドの神話的世界が美しく描かれている第3版の表紙は「12本の角のある木」。『夜の木』は、原題を “The Night Life of Trees” といい、中央インドのゴンド民族出身の3人のアーティストが、木にまつわるインドの神話的な世界を描いたものです。闇夜に光る精霊の宿る木。愛し合う木々。生き物との関わり。昼間は何も語らずそこにいる木々が、夜のしじまの中で見せる不思議な横顔と、どこか懐かしい世界の始まりの頃の物語。黒い紙の上に広がる鮮やかな木々は、大胆さと繊細さがあいまった独特の力強さを放ち、ページをめくるたびに見る者の心を引きつけて放しません。とはいえ高尚で近寄りがたいわけではなく、時に優しく時にユーモラスな語り口で、読み手の五感をゆさぶる絵本なのです。――絵本が「五感」をゆさぶる?そうなんです。絵と言葉だけではなく、ざっくりした紙の手ざわりやインクの匂いも、原初の世界を彩るのに一役買っています。この紙も、『夜の木』のためにつくられた手づくりのものなんです。第4版の「森で踊る孔雀」に使われている若草色は、日本版だけのオリジナルだという。■紙漉き・印刷・製本――すべてが手作業でつくられる『夜の木』は、すべての工程が――なんと絵本に使う紙までが、人の手でつくられています。古いコットン生地の繊維を溶かし、職人が手で漉(す)いて、自然の風で乾燥させた紙からは、なんともいえない独特の風合いが伝わってきます。黒を背景にした『夜の木』のための紙をつくるときは、原料に黒い古布だけを使い、漂白や品質調整のための化学薬品は使わないのだとか。笑いながら、おしゃべりしながら、時には昼寝をするほどのゆとりの中でつくられた紙。この紙ができたら、次は一枚一枚、シルクスクリーンでの印刷作業です。木製のスクリーンにインクを盛って手刷りする人、刷った紙を取る人、刷った紙を乾燥棚に載せる人と、3人1組で一色ずつ色を重ねること数十回。機械を使えば一度に数十ページを印刷できるこの工程も、『夜の木』の場合、なんと1ページにつき82回も刷っては乾かすことを繰り返しているそうです。すべてのページが揃ったら、麻紐でかがり、製本です。人の手でボール紙に貼り合わされた表紙をつけて、ようやく完成。この表紙も版ごとに変えているというから、ニクイではありませんか。一冊の本ができるまでにかけられた長い時間の流れ。これも、『夜の木』に流れる悠久の時間と響き合っているのでしょう。こうしてつくられた絵本の裏表紙には、「xxxx of 2000」などのシリアルナンバー(手書きです!)がつけられ、まさに世界にひとつだけの本となって、読者のもとに届くのです。■世界中の本好きを魅了するインドの小さな出版社、タラブックス第5版の絵は「聖なる木」。2016年4月に販売を開始後、すぐに完売となった。この魅力的な本を送り出しているのは、南インドのチェンナイ(マドラス)にあるタラブックス(Tara Books)という小さな出版社です。タラブックスを立ち上げたふたりの女性編集者は、「手づくり」にこだわった本をつくろうとしていたわけではありません。その根底にあったのは、口承文化を尊ぶ多言語の国インドでは手に入らない、インドの子供のための、インドならではの本――大人の自己満足ではなく、子供が楽しめる本をつくりたいという想いでした。ハンドメイドの本が誕生したのはあくまで偶然。手漉きの紙に手印刷したサンプルページを見た外国の編集者から、「これと同じものをお願い」と言われたのがきっかけだそうです。実際、タラブックスでは機械印刷でつくられた本も多く、こちらも高い評価を得ています。手づくりの本には、手づくりならではのリスクがつきものです。職人を育てる手間も必要なら、ミスプリントもある。この日までに何千部用意してほしい、と言われても、「ごめんなさい、この本は一年待ちです」と伝えることも多いのだとか。それでも、会社を大きくして利益を上げることを優先するのではなく、互いの顔がわかる人数で、ゆっくりじっくり本をつくる選択をとってきた姿勢が、質の高い本を生み出しているのでしょう。タラブックスの本は世界中で愛され、共感を呼んでいます。日本でも『夜の木』のほか約10冊の本が翻訳出版されているほか、タラブックスの本づくりや働き方そのものに注目した本も生まれました。2017年11月からは、板橋区立美術館でタラブックスの絵本や本づくりの姿勢を紹介する展示会も開催される予定です。忙しい毎日に豊かな時間をもたらしてくれる、宝物のようなタラブックスの手づくり絵本。第5版が完売となってから一年近く経ち、2017年9月に待望の第6版が発売されることになりました。がんばっている自分へのご褒美に、大切な誰かへの贈りものに、この機会にぜひお手に取ってみてください。第6版の表紙は「蛇と大地」を描いた木に。完売必須のため、確実に手に入れたい方は書店で予約を。■『夜の木』(原題“The Night Life of Trees”)書籍・イベント情報『夜の木』(原題: “The Night Life of Trees”)著:バッジュ・シャーム、ドゥルガー・バーイー、ラーム・シン・ウルヴェーティ訳:青木恵都発行:タムラ堂大型本:40ページ価格:3456円原著初版:2006年※2008年のボローニャ・ブックフェアで絶賛され、ラガッツィ賞(ニューホライズン部門)を受賞。『タラブックス インドのちいさな出版社、まっすぐに本をつくる』著:野瀬奈津子、矢萩多聞、松岡宏大発行:玄光社単行本:216ページ発売日:2017/6/30価格:2376円※タラブックスの本づくりを紹介しながら、「働くということ」について考えさせられる一冊になっています。絵本はどうも……という人は、こちらから読むことをお勧めします。あわせて読めば、より深い世界に浸れること間違いなし。■展覧会「世界を変える美しい本インド・タラブックスの挑戦」原画や大判のシルクスクリーンが展示されるほか、本ができるまでの過程を記録した映像も公開されるそうです。会場:板橋区立美術館会期:2017年11月25日(土)〜2018年1月8日(月・祝)
2017年09月09日絵本って、子供だけのモノと思っていませんか?―――いえいえ、大人だって十分楽しめるんです。■チェコは絵本大国って知ってた?意外と知られていないかもしれませんが、チェコは絵本大国。どこか懐かしいような素朴さや温かさ。色彩豊かなダイナミックなイラスト。洗練されたデザイン。さまざまなタイプがあり、そのどれもが人気です。かつて共産主義時代に、比較的表現の自由が許されていたのが、子供向けの絵本やアニメーションだったそうです。きっと、子供たちに向けた愛情で溢れているのでしょうね。日本でも、たくさんのコレクターがいるんですよ。■「ロボット」の生みの親、チャペック兄弟がつくる絵本チェコの国民的作家であるカレル・チャペック。「ロボット」という言葉を世界へ生み出した人物として有名です。その兄ヨゼフ・チャペックは、カレルが書いた作品の装丁や挿絵を描きました。カレルの『子犬のダーシェンカ』という写真絵本や、ヨゼフの『こいぬとこねこは愉快な仲間』などは日本でもよく知られています。他にも、たくさんの日本語版作品が出ています。ほのぼのとした素朴なお話は、大人の方にこそ手に取ってもらいたいものばかり。■チェコを代表するイラストレーター、ヨゼフ・ラダのつくる絵本続いて紹介するのは、チェコでは知らない人はいないほどの国民的イラストレータであるヨゼフ・ラダの作品。こちらも日本でたくさん目にすることができます。田園風景や動物など、素朴な絵柄と優しい色合い、チェコらしいなと思わせる作品です。彼の故郷、Hrusice(フルシツェ)はチェコの観光名所でもあります。■ズデニェック・ミレルがつくる絵本――日本でもお馴染みの「もぐらくん」もぐらの「クルテク」は、日本でも大人気ですね。「クルテク」シリーズは日本語版も出ていますし、アニメ化もされています。そんな「クルテク」の生みの親、ズデニェック・ミレルの作品は、世界中の子供に届けたい、という思いからあまりセリフが入っていません。その代わり、子供が大好きな色や音を作品に反映しています。かくいう私も、チェコ語がわからない頃から、子供たちと一緒に楽しんでいました。■幻想的な挿絵が美しいオタ・ヤネチェックの絵本こちらは、グリム童話『眠れる森の美女』のチェコ語バージョン。オタ・ヤネチェックの幻想的なイラストが美しいの一言。ふんわりとした独特の作風、日本にもファンが多いです。■おしゃれなタッチのアドルフ・ボルン画家としても有名なアドルフ・ボルンの作品は、ユーモラスでもあり、シュールさも感じさせます。モダンでおしゃれな絵をよく見つめていると、やっぱり大人向けのような気もしてきます。コミックスといっても、日本の漫画とは少し異なりますが、漫画家としても有名です。『ツォウルとツォウレック』という猫の漫画や『ビーテクとなかまたち』(日本語訳版あり)は、チェコでは知らない人はいないほど有名な作品です。■やみつきになるチェコ絵本こんなに愛らしいイラストを目にしてしまうと、大人でもつい手に取ってしまいませんか?その反面、チェコ絵本は、挿絵を画家が描いているものも多く、日本の絵本と比べるとリアルすぎてギョッとしてしまうものもあります。つい、目が離せなくなりませんか?チェコの絵本は、子供の絵本というより、まさに芸術本。お土産やプレゼントにもおすすめですよ。
2017年09月04日こんにちは、きたあかりです。ムスメと絵本の初めての出会いは、生後1ヶ月のころ。まだ目の焦点も曖昧だったムスメに、添い寝して一方的に語りかけるスタイルでした。最初は絵本を読むこと自体がなんだか気恥ずかしくて、定期的に中年男性ボイスを交えたり絵本をグリグリ動かしたり、ハイテンションに読み聞かせていました。ムスメも「どうしたんだろこの人…」くらいに思っていたかもしれません。それでも絵本って、自分が読んでもらった時のことを思い出したり、大人向けの本にはない奇想天外さがあったりして面白いんですよね。何よりムスメの反応の変化で成長が分かるのが嬉しかったです。最初は宙を眺めていても、次第に絵を目で追うようになり、笑うようになり、拳で感想を語るようになり…絵本を奪い取るようになり、折り、曲げ、かじるようになり…。今思うと、リビングに絵本を置いてたのが良くなかったです。一応上にものを置いたり手に取りにくい所に置いたりと防御策も取ってはいたのですが、完全にいたちごっこでことごとく突破されていました。 そしてある日、ついに恐れていた事態がおこります。デストロイ欲旺盛なムスメも、一応何かしてはいけないことをやっちゃった感は感じ取っていたみたいです。しばし散り散りになったページを無言で眺めたのち、そ…っと寄せ集めていました。まさか初めてのパズルが絵本になるとは…。 その後もしばらく破る以外の破壊工作は続きましたが、一歳になった頃ついに1人でも絵本を読むようになりました。ああ、あんなにひたすらかじってた絵本が…! 歯がためじゃなく! 読む対象になってる…! うん…よく見たらちょいちょいかじってるけど…でも読んでるー!今では絵本読むよー、と本を見せて呼ぶとぱぁっと笑顔になり、小走りで近付いてきてヤンキー座りした上で聴いてくれるようになりました。(三回に一回くらい)先のページのセリフを言ったり、読んでる最中に次のページをめくったりしてくれます。乱暴されて日に日にボロボロになっていく絵本ですが、私もムスメもいつも楽しませてもらっています。
2017年08月27日夏休みは普段より自然とのふれあいが多くなるシーズンですよね。私たちが開放的な気分になるように、夏に活動が活発になる生き物もたくさんいます。ちょっとした草むらの茂みや木々の周りを注意深くのぞいてみると、そこにいるのは元気な昆虫たち! 今回はそんな夏の昆虫をテーマにした絵本をご紹介します。「虫が苦手」というお子さんに読みやすい作品もあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。■ぞうきばやしのすもうたいかい作:広野 多珂子/絵:廣野 研一/出版社:福音館書店 「ぞうきばやしのすもうたいかい」 とあるぞうきばやしの切り株のうえ。ここでおこなわれているのは昆虫たちの相撲大会です。「みあってみあって」「のこったのこった」のかけ声はまさに相撲ならでは! カナブンとタマムシ、カマキリとダンゴムシ、クワガタとカブトムシなど現実的には目にするのが難しい虫たちの1対1の戦いを勝敗の行方を含めて観察できる絵本です。「絶対負けるでしょ」という虫が見事勝利をおさめる大どんでん返しもあり、親子ともども迫力ある昆虫バトルに熱くなってしまいそうですね。■むしとりにいこうよ!作:はた こうしろう/出版社:ほるぷ出版 「むしとりにいこうよ!」 大きな網をもって虫とりに出かける兄弟のお話絵本。虫とりの天才、お兄ちゃんから公園にいくまでの道にもさまざまな昆虫がいることを教えてもらう弟。葉っぱの上、石の裏、木の枝の先っちょなど、通いなれた道の途中もたくさんの昆虫が生きていることがわかります。絵本のなかでは弟の「ぼく」が語りべとなっていますが、モデルは作者のはたさん本人とのこと。実際、夏休みには毎日虫とりに没頭するお兄ちゃんの影響もあり昆虫さがしに夢中になっていったそう。登場する虫たちのイラストはやわらかいタッチで愛嬌たっぷり。虫が苦手なお子さんの、初めての虫絵本としてもおすすめです。■セミたちの夏写真・文:筒井 学/出版社:小学館 「セミたちの夏」 セミは夏の風物詩として広く知られていますが、つかまえて手にとったり、木にとまっている姿を間近で見たり、じっくり観察したことのある人は少ないかもしれません。みずみずしい卵から幼虫が顔をだす瞬間、土にもぐるためにトンネルをほっている様子、久しぶりに地上にでたときの表情…。特に圧倒されてしまうのは、一瞬一瞬のセミの輝きをとらえた写真です。成虫としての2週間の生を余すことなく映した写真は神秘的な美しさを秘め、絵本というより上質な写真集のよう。絵本をキッカケにわが子が昆虫に興味をもつようになった、というママの声も寄せられています。■バッタさんのきせつ作:エルンスト・クライドルフ/訳:佐々木 田鶴子/出版社:ほるぷ出版 「バッタさんのきせつ」 作者はクライドルフという詩人画家で、小さな生き物の世界を愛をもって見つめてきたそう。絵本では食べ物や人以外の生き物を擬人化したり、キャラクター化することが多いですが、こちらの絵本ではバッタを「人間」によせることはしません。もしも虫たちの声を耳にする力を手に入れたなら、きっとこんな風におしゃべりしているんだろうなぁと実感できる作品に仕上がっており、それは作者自身の観察眼によるものといえそうです。「ボールなげ」「みはりばん」「夜の音楽」など見開きごとにテーマ性をもってつづられるバッタたちのストーリーは、詩的で独特。自分も一緒にはいりこんでみたくなる世界観が広がっています。■おいでよ!むしのもり作:タダ サトシ/出版社:小学館 「おいでよ!むしのもり」 「すいえいたいかい」「まいごのヘラクレスくん」「あきのむしのもり」といった短編3本からなるこちらの絵本は、森に住む虫たちと子どもたちのあたたかな交流が丁寧に描きこまれています。ここでは人間の子どもと森の虫たちが友だちとして時間を共有しており、虫たちの世界を人間のままに感じられるのが新鮮! 互いを思いやる関係性を目にすることもでき、相手への優しい気持ちには人も虫も関係がないことに気づかされます。お話のなかでは「むしが4ひきかくれているよ。さがしてね」といったクイズも盛り込まれており、遊びながら虫たちの世界を体感できる一冊に仕上がっているようです。夏ならではの昆虫をテーマにした絵本をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。虫そのものの知識が深まる作品もあれば、引き込まれるような世界観を築いている作品も…。興味をもった一冊から、虫たちにふれあってみてくださいね。
2017年08月24日夏の風物詩といわれて思い浮かぶもののひとつに「怖い話」があります。話にでてくるお化けの存在は子どもにとっても不気味で、思い出したくないものだったりしますよね。でも、なかには人を驚かせるのが好きなわんぱくお化けや、人と仲良くしたいだけの陽気なお化けもいるようです。今回は苦手なお化けがいつの間にか好きになる、楽しいお化け絵本をご紹介しましょう。■角野栄子のちいさなどうわたち1作:角野 栄子/絵:佐々木 洋子/出版社:ポプラ社 「角野栄子のちいさなどうわたち1」 主人公はお化けのアッチ、コッチ、ソッチ。お化けというと怖がられる存在ですが、この絵本に登場するお化けはみんなから愛される人気者です。小さくて愛らしい3匹(?)がおりなすクスッと笑えるお話なら「怖いお化けは嫌い!」というお子さんも怖がらずに楽しめるはず。字も大きく見やすいため「絵本から童話への架け橋になる」といったママからの口コミも寄せられています。■おばけのはなし 1文:寺村 輝夫/画家:ヒサクニヒコ/出版社:あかね書房 「おばけのはなし 1」 「のっぺらぼう」「ひとつ目こぞう」「ばいろんばけもの」「ばけものたいじ」「ばけねこおどり」など、9つのお話が1冊で楽しめるこちらは挿し絵入りで臨場感もたっぷり。「お化けは苦手だけど、この絵本はなぜか好き」というお子さんもおり、どの話がいちばん好きかを親子でいいあうのも盛り上がりそうです。お話に慣れれば「今日はどれがいい?」と寝る前の読み聞かせ用絵本にしてもいいですね。■赤ちゃんおばけベロンカ作:クリスティーネ・ネストリンガー/絵:フランツィスカ・ビアマン/出版社:偕成社 「赤ちゃんおばけベロンカ」 気弱な男の子・ヨッシーは、怖いもの知らずな妹にいつもたじたじ。そこで妹を驚かせるために手作りのお化け人形をつくることにしました。ひょんなことから人形が動き出し、その人形をお世話することになる兄と妹の距離はいつのまにかちぢまって…。初めは不気味な赤ちゃん人形がだんだんかわいく見えてくるのが不思議! 人形も人間も、赤ちゃんのお世話は同じように大変… とほほえましくなる絵本です。■おばけやさん(1) これがおばけやさんのしごとです作・絵:おかべ りか/出版社:偕成社 「おばけやさん(1) これがおばけやさんのしごとです」 頼みごとをお化けが引き受けてくれる「おばけやさん」。お店のあるじはなんと小学生の男の子という特殊すぎる設定がおもしろい一冊です。本のなかにでてくるお仕事はなるほど、お化けでなくちゃできないなぁ… と妙に納得。困ったときはお化けをレンタルして手伝ってもらうことができるなんておもしろいし、夢がありますね。住んでいる町にこんなお店があったらいいね、と笑いあえるお化け絵本です。■おばけうんどうかい作・絵:矢玉 四郎/出版社:PHP研究所 「おばけうんどうかい」 『はれときどきぶた』でおなじみの矢玉四郎さんが描くお化け絵本の舞台は運動会! ある日、本物のお化けから運動会の「すけっと」を頼まれたしんちゃんはお化けぐすりを飲んで、自分もお化けに変身! 暮石運び、へびひき、くものすわたりといったお化け界ならではの競技に挑みます。どうあっても勝とうと卑怯な手を使ってくる赤組に、しんちゃんのいる白組ははたして勝てるのでしょうか…。とにかく楽しく競技に参加するお化けたちに、元気をわけてもらえる一冊です。「怖い話」が夏の風物詩になった理由は「暑くても血の気がスッと引くことで涼しくなるから」「死んだ人の霊が返ってくるお盆の季節だから」など諸説あるよう…。でも今回紹介した絵本は血の気が引くこともないし、幽霊ともまた違うお話ばかり。今年の夏は楽しいお化け絵本のなかからお気に入りの一冊を見つけてみてはいかがでしょうか。
2017年08月09日ひとつのストーリーの中で喜怒哀楽を感じたり、さまざまな"体験"をすることができる「絵本」。あなたのお気に入りの絵本はありますか? 気になるあの人のおすすめの絵本、子育てについてインタビューします!■芸人 北陽 虻川美穂子さん(1児のママ)プロフィール1974年、埼玉県北葛飾郡生まれ。高校の同級生でもある伊藤さおりさんと「北陽」を結成。バラエティを中心に、CM、ドラマなど多方面で活躍中。2010年、恵比寿のイタリアンレストラン「オステリア ルッカ」のオーナーシェフでテレビや雑誌などでも活躍する桝谷周一郎さんと結婚。2015年男児を出産、1児のママ。ブログでの泣き笑い育児がママたちの共感を得て、度々話題に。虻川さん、伊藤さんが子育てについて語った北陽初の子育て本『 北陽の母ちゃん業まっしぐら 』(主婦の友社)が好評発売中。Blog: 「はれ 時々 あぶ」 HP: 北陽プロフィール (プロダクション人力舎)■ユーモラスな絵本が好きだった少女時代―― まず、幼少時代について教えてください。やはりみんなを笑わせるようなお子さんだったんですか?虻川:それが全然なんですよ。おとなしくて引っ込み思案でしたね。何かで列に並ぶのも一番最後……って感じでした。それに、バービー人形で遊ぶのが好きな子どもでした。―― なんだか意外ですね(笑)虻川:そうですか!? 松田聖子さんの「夏の扉」が好きで、あの頃は、聖子ちゃんカットをして、私もぶりっこしてたんです(笑)。―― 子どもの頃、読んだ絵本で印象に残っているものってありますか?虻川:悲しいお話よりは、ユーモラスなものとか楽しい絵本が好きでした。リズムがよかったのとお遊戯でやったこともあって 『おおきなかぶ』 は印象に残ってますね。―― 『おおきなかぶ』は小学校の教科書で習った人も多いかもしれませんね。虻川:そういえば、小学校の頃、絵本をつくる授業があったんですけど、雲のところに綿をつけたり、銀紙を貼ったりして作りました。楽しかったなぁ。最終的には製本までしてもらったので、うれしい思い出です。―― それは楽しそう! もし、大人になった今、絵本を作るとしたらどんなストーリーにします?虻川:うーん、迷いますけど、男の子が主人公のちょっとトボけたSFみたいな話がいいかなぁ。―― ちょっとトボけたSFとは! 気になりますね(笑)、大作の予感! いまは、息子さんに絵本を読んであげることもありますか?虻川:読みますね~。夜、寝る前に息子が「読んで」と絵本を持ってくるんです。本の楽しさは伝えつつ、子どもの想像力を大切にしたいなと思いながら読んでます。 ■虻川美穂子さんのおすすめ絵本3冊虻川さんがご自身やお子さんと一緒に読む絵本の中から、お気に入りの3冊を教えていただきました。子どもの頃から、ユーモラスな絵本が好きという虻川さんが選んでくださったのは、やはりシュールでちょっと笑えるもの、そしてその中に結構深いテーマが隠れているものでした。▼1:『はれときどきぶた』主人公の則安君が「あしたの日記」をつけるのですが、そこに書いたでたらめのことが本当に起こるというお話。私が小学生の頃に読んで、面白さに衝撃を受けました。続編もすべて好き!(虻川さん) 『はれときどきぶた』 作・絵: 矢玉四郎出版社: 岩崎書店 明日は「はれ、ときどきぶたがふるでしょう」。則安君が書いたでたらめの日記。ところが本当にぶたが! 大人気ベストセラー童話。(岩崎書店サイトより)▼2:『しげちゃんとじりつさん』甘えん坊で怖がりのしげちゃんは、それまではバアちゃんと一緒に寝ていたのですが、ある時ひとりで寝てみた時に、天井にふたつの目が現れて……というお話。親目線で読むと、子どもながらにいろんなことを考えるんだなぁと思います。同時に、自分の子どもの頃のワクワクやドキドキがよみがえったりもします。(虻川さん) 『しげちゃんとじりつさん』 作: 室井 滋絵:長谷川義史出版社: 金の星社 しげちゃんは甘えん坊で怖がりだ。バアちゃんと一緒に寝て、首からお守りを下げている。成績表に「自立を」って書かれ、お母さんは今夜から一人で寝なさい! と言う。ちょっと怖いけど、おもしろい! ユーモア満載の絵本。▼3:『もうぬげない』ようふくが脱げなくなった……その時、男の子がいろいろな妄想をするのですが、その主人公の男の子がかわいい! ストーリーもほほえましくて、思わず笑ってしまいます。息子も好きな本。ラストまで面白いです。(虻川さん) 『もうぬげない』 作・絵:ヨシタケ シンスケ出版社:ブロンズ新社ふくがひっかかってぬげなくなって、もう どれくらいたったのかしら。このままずっとぬげなかったらどうしよう。このままおとなになるのかな。ぬがないまま、工夫しながら生きる? ぬげない仲間をみつけて、たのしく生きる? あれこれ考えるうち、だんだんおなかがさむくなってきて......。(ブロンズ新社サイトより)■虻ちゃん流子育ては「シリアスになりすぎない」こと―― もしかして、息子さんはそろそろイヤイヤ期突入ですか?虻川:2015年2月生まれなので、もうすぐ2歳半。まさにイヤイヤ期ですね。あと、運動量が増えてきて、もうついて行けないんですよね、親が(笑)。でも、かわいくて仕方がないです~。―― 確かに「イヤイヤ」することもかわいいですが、イラッとしたりしませんか?虻川:もちろんあります! 泣きたいことも多いけど、子育ての中には、その分、笑いもたくさんあるので、あんまりシリアスにならないようにしています。子どもを育てることは初体験の連続ですし、自分の生活や考え方なども180度変わりましたね。―― 最後に、まだ少し先のことですが、息子さんには将来どんな大人になって欲しいですか?虻川:よい仲間に出会い、心身ともに柔軟なおもしろ味のある人になって欲しいです! ―― ありがとうございました! ママがよい仲間と一緒に楽しく過ごしている姿を見て、息子さんもきっと虻川さんのように素敵に成長していきそうですね。■育児はキラキラしているばかりじゃない!「妊娠中は出産をすることだけを考えていたので、産んでからこんなにひっちゃかめっちゃかになるとは思ってなかった!」と語る虻川さん。家事が大の苦手な虻川さんは離乳食づくりに失敗したり、初めての育児に戸惑ったり、アクシデントは日常茶飯事なのだとか。そして、同時期にママになった相方の伊藤さおりさんと綴った『 北陽の母ちゃん業まっしぐら 』には、”いわゆる素敵で理想的な子育てとは異なる泣き笑いエピソード”がたくさん詰まっています。虻川さんは「私たちのキラキラしていない育児本を読んで、少しほっとしてください(笑)」とおっしゃっていました。虻川さんのブログ「 はれ 時々 あぶ 」では、愛情いっぱい、育児に奮闘している姿も。ぜひチェックしてみてくださいね!
2017年08月04日2015年に発行された絵本『ママがおばけになっちゃった!』(講談社刊)。シリーズ累計55万部を記録するベストセラー絵本。事故で突然死んでしまったママが、おばけになって4歳の息子のもとへ現れ、ママがいなくなってさみしがる息子を励ましながら、じっくりと大切なことを伝えていく絵本です。発売当初から「ありえないストーリー」「子どもがショックを受ける」など、賛否両論あり話題になりましたが、「子どもに“大好き”と伝えることの大切さを知った」や「泣けて、なぜか笑ってしまう絵本」など多くのファンから支持されている絵本です。その人気絵本の世界が楽しめる展覧会『ママがおばけになっちゃった! 絵本作家のぶみの世界展』が8月3日(木)から、二子玉川ライズのiTSCOM STUDIO&HALLで開催されます。半年以上前から準備をしてきた絵本作家のぶみさんに展覧会への意気込み、作品への思いをインタビューしました。子どももママも、おばあちゃんも。3世代がそれぞれ楽しめるイベントに昨年、阪急うめだ本店でも開催され、大盛況のイベントだったそうですね。今回はどんな展示になっていますか?「一番の見どころは、このイベントで初公開する『ママがおばけになっちゃった!』の最新作『ぼく、ママとけっこんする!』です! 9月15日に発売なのですが、ひと足早く読み聞かせをします。この最新作も含めて、これまでのシリーズの原画を一同に展示しますよ。原画展というと、ママや大人は楽しめるけど子どもは退屈…ということが多いのですが、今回は子どもが楽しめて、ママやおばあちゃんもくつろげるような空間づくりをしました。子どもには、巨大なママおばけとボールプール、自由に作ったり描いたりできる粘土コーナー&落書きコーナーで、たっぷり遊びながら、『ママが〜』の世界を楽しんでもらう。ママには原画やインタビュー映像がじっくり楽しめるように、おばあちゃんのためには椅子を増やし、そこに絵本を置いて、休みながら読めるように工夫しました。コーヒーが無料で飲めるコーナーもあるんですよ。昨年は“子どもが帰らない展覧会”と言われましたが(笑)、それ以上に楽しめる展覧会になったはず」新作『おこらせるくん』『このママにきーめた!』も新作「『おこらせるくん』(KADOKAWA刊)は、全国のママから聞いたお悩み第1位「子どもにすぐ怒ってしまう」の理由を絵本にしたもの。なぜママが怒るかといえば、子どものことが好きすぎて、自分より幸せになってほしい・成功してほしいという思いが加熱するからなんです。でも子どもは、怒っているママが嫌い。絵本を通じて、ママはなぜ怒るかの理由を冷静に判断できるし、子どもはママが怒る理由を知り、お互いの絆がきっと深まるはずです。『このママにきーめた!』(サンマーク出版刊)は、体内記憶がある子どもたち100人から話を聞いて作った絵本です。体内記憶がある子どもになぜ産まれてきたかを聞くと、『ママを選んで産まれてきた。ママを喜ばせるために』とみんなが答えました。子どもはママを喜ばせたい一心で、ふざけたり、バカなことをやってしまう。しかしママは、子どもを思って怒ってばかり。この関係性のズレを知ることで、少ししつけや子育ての概念が変わると思います。他にも、『おにごっこできるえほん』(幻冬舎刊)、うんこちゃんシリーズ最新作『うんこちゃんけっこんする』(ひかりのくに刊)、『あくまちゃんとてんしちゃん』(幻冬舎刊)は2017年8月発売です。展覧会に行けない方は、ぜひ書店でチェックしてみてください」“究極の絵本”と実体験がミックスして完成した『ママがおばけになっちゃた!』話を聞いていると、ママの本音や夫婦のあり方、子どもの興味深いデータなど、まるで“歩く子育て分析家”のように情報が満載ののぶみさん。『ママがおばけになっちゃた!』は、どんなきっかけでできた絵本なのでしょうか?「究極の絵本が作りたかったからです。ある日、僕の奥さんが『あたしが死んだら、みんなどうなるんだろうね』と言ったんですね。それがきっかけで、『ママがおばけになっちゃた!』は生まれました。話の最後に、おばけになったママが『新幹線が好きなあなたが好きよ、ブロックが好きなあなたが好きよ、友達に優しくできるあなたが好きよ』と言う場面があるのですが、これは僕の奥さんが息子に言っていた言葉です。『いいところも好きだけど、ダメなところが好きだった』というセリフも実は深くて、みんな悪いところがあるのが普通で、それを認めてあげることが、子どもにとって一番の癒しになる。良いところ以外は嫌いとなると、子どもがウソをついたり、苦しくなってしまうんですよね。『ママが〜』の最新作『ぼく、ママとけっこんする!』(講談社刊)は、3歳の男の子がママと結婚したいというシーンからはじまり、実際に大人になって結婚するまでの話です。前2作が悲しすぎて読めないという人にも、こちらはおすすめ。とてもあたたかい気持ちになれるはずです」「化学実験みたいに作る絵本」と語るように、のぶみさんの絵本には、ママ本人でも気づかないような、小さな心の動きや迷い、ふと忘れてしまいがちな一瞬の喜びが散りばめられています。ただ感覚で描くだけでなく、たくさんのママや子どもたちの声を聞きながら、分析しながら作る絵本だからこそ、心が動かされる瞬間が多くあるのだと思いました。シリーズ最新作が初公開! 親子で楽しめる、絵本作家のぶみさんの展覧会原画をはじめ、のぶみさんが描く世界をより深く感じられる期間限定の展覧会は、2017年8月3日(木)から8月18日(金)までの開催です。また 8/3 (木)、6 (日)、13 (日)それぞれ14時から、のぶみさん本人による『読み聞かせ会』も開催します。のぶみさんの気さくな人柄や作品の魅力を直接感じられる貴重なチャンスです。------------------------------------『ママがおばけになっちゃった! 絵本作家のぶみの世界展』日程2017年8月3日(木)~8月18日(金)時間10:00-18:00(最終入場 17:30)※ 最終日 8/18(金)は17時まで(最終入場 16:30)料金大人(中学生以上)800円こども(3歳~小学生) 500円※ 税込。3歳未満無料。問い合わせ 事務局(株式会社 第一通信社内)TEL: 03-3237-4131---------------------<写真・文:フリーランス記者武田由紀子>
2017年08月03日ひとつのストーリーの中で喜怒哀楽を感じたり、さまざまな"体験"をすることができる「絵本」。あなたのお気に入りの絵本はありますか?気になるあの人のおすすめの絵本、子育てについてインタビューします!■タレント ユージ さん(3児のパパ)プロフィール1987年、アメリカ合衆国フロリダ州マイアミ生まれ。映画「アカルイミライ」でデビュー。ファッション誌のモデル、役者として活躍し、現在ではバラエティ番組に活躍の場を移す。コメンテーターとしても活躍中。2014年に一般女性と結婚、3児のパパとして育児に奮闘中。2016年には、第35回『イエローリボン賞(ベスト・ファーザー賞)』芸能部門を最年少で受賞し、自身のブログでも度々お子さんとの日々を綴っている。Benesse「サンキュ!」にて、2017年5月号より連載開始。「ミキハウス ~出産準備サイト ユージの子育て Do It Yourself~」にて、Web連載中。Instagram: @yujigordon HP: (レプロ)■仕事から帰ったら「ユージ」から「パパ」に変身!―― 2016年には「ベスト・ファーザー賞 芸能部門」を受賞され、テレビではいつも笑顔で元気なユージさんですが、おうちではどんなパパなんでしょうか。 ユージ:僕が働いている間は妻に家の事をやってもらっているので、帰ったら、子どもたちの世話や家事は、なるべくバトンタッチするように心がけています。家族サービスとしてやっているつもりはなくて、人と共同生活をする上で当たり前のこととしてやっています。 ―― すばらしいですね。そのほか、お子さんが生まれて、ユージさんの中でなにか変化はありましたか? ユージ:ガラッと変わりましたね。とにかく何事も自分よりも子ども優先になりましたし、仕事への向き合い方も変わりました。テレビでの発言や行動によっては、子どもたちが学校で嫌な思いをするかもしれないので、その辺りは気をつけています。あとはたくさん勉強して、バラエティだけではなく、コメンテーターの仕事もするなど仕事の幅も広がりました。 ■読み聞かせのキーワードは「リアルさ」と「オーバーアクション」 次女&ユージ。2歳まで2ヶ月切ったぞ?? #次女 #一歳10ヶ月 #次女が1番僕に似てる #らしい #汗かくと子犬みたいな匂いがします ユージさん(@yujigordon)がシェアした投稿 - 2017 5月 31 7:52午後 PDT―― お子さんと触れ合う時間には、絵本は欠かせないとのこと。絵本はどのように選んでいるのですか? ユージ:僕は内容よりも、どちらかというと絵のインパクトがあるものを選びます。下の娘たちはまだ2歳と1歳なので、リアルな描写のものよりもアニメタッチのもの、カラフルなものが好きなんです。 ―― なるほど。読み聞かせも工夫されているとか。 ユージ:はい。例えば、ライオンが出てきたら「ガオー」とリアルな鳴き声をしてみせたり、声に強弱をつけたり、オーバーなリアクションや顔芸で喜ばせたりしています。まだストーリーをちゃんと理解できていないので感覚で楽しんでもらえるように工夫しています。なので、「絵本の読み聞かせ」といっても、かなり体力を使いますね。読み終わった後に「もう一回」と言われると苦笑いしてしまいます(笑)。―― ユージさんおすすめの絵本を3つほど教えてください。 ▼1:『きのこのおうち』この絵本はサイズが大きくて、1ページの中にたくさんの絵が描かれています。しかもめくり仕掛けがたくさんあるので何度読んでも違った楽しみ方ができていいですよ。最後のページは、お楽しみです!(ユージさん) 『きのこのおうち』 作・絵: ベンジー・デイヴィス訳: 上野 和子出版社: 大日本絵画きのこのまちにくらす、アリやテントウムシの家族を描いたとってもかわいい絵本です。たくさんのめくりをめくると、アリのアーチーや素敵な仲間たちが現れます。最後のページにはきのこのおうちが立体的に立ち上がります。きのこのまちで、何がはじまるのか、お楽しみに! (大日本絵画サイトより) ▼2:『COLORS with little KOLORO and his family(ゾウのコローロシリーズ「COLORS」)』ゾウが赤、緑、黄色などの色を紹介する、とってもシンプルな絵本ですが、小さい子どもには色と英語の学習にぴったりだと思います。例えば、白なら雪、ピンクならフラミンゴとその色を連想させる絵が描かれているので、ストーリー系の絵本がまだちょっと早いお子さんにはぴったりだと思います。小さな本なので、持ち運びしやすいのもオススメです。(ユージさん) 『COLORS with little KOLORO and his family(ゾウのコローロシリーズ「COLORS」)』 制作: コローロ出版社: 赤ちゃんとママ社こんな絵本:小さなゾウの「コローロ」とパパの「パローロ」、ママの「マローロ」。仲良しの3人家族が11色のCOLORSを紹介する赤ちゃん絵本 ▼3:『はらぺこあおむし』表紙の「あおむし」の絵をはじめとして、1ページ1ページがアートとして完成されていると思います。見開きのページがあったり、仕掛けのページがあったりと飽きない作りになっているところが魅力ですね。曜日、数、果物の名前、あおむしの成長などのストーリーが盛り込まれていて、色も鮮やかなので、子どもも大人も楽しめます。(ユージさん) 『はらぺこあおむし』 作・絵:エリック・カール訳: もり ひさし出版社:偕成社こんな本:小さなあおむしは、もりもりと食べつづけて美しい蝶になった。数や曜日の認識をおりこみ、穴あきのしかけをこらした斬新な絵本。(偕成社サイトより) ■理想は引っ張っていくよりも後ろで見守り支えるパパ GWにイオンモールへ行くなら親子でリンクコーデがオススメです??? #イオンモールリンクコーデ #Righton #長女 #2歳11ヶ月 #次女 #1歳9ヶ月 #手つなぎデート ユージさん(@yujigordon)がシェアした投稿 - 2017 4月 28 7:24午前 PDT―― 3人のお子さんとは、どんな親子関係が理想だと思いますか? ユージ:今、上の息子とは絶妙な関係を作ることができていると思うので、この関係を保っていきたいです。下の娘たちはまだ小さいのでこれからどうなるかわかりませんが、基本的には、上からものを言うという感じではなく、子どもたちの意見や行動を尊重したいと思っています。どちらかというと、引っ張っていくパパというよりは、後ろで見守っていて倒れそうになったら背中を支えてあげられるパパになりたいですね。 ■「ユージ」は家族からのパワーでつくられている!ユージさんに、「子育てを漢字一文字で例えると?」という質問をしたところ、「陽」という回答が。太陽のように明るいお子さんたちからパワーをもらい、そしてユージさん自身も子どもたちに「陽」を当てる役割を果たしたいから、と教えてくださいました。ユージさんおすすめの絵本は、仕掛けでワクワクしたり、アートとしても楽しむことができたりと、まさに「陽」のイメージのポップなものが多くありましたね。 明るく元気になれそうなユージさんおすすめの絵本の数々。みなさんもぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
2017年07月24日子どもの好き嫌いに悩んでいる… そんなママ、少なくないですよね。でも、無理やり「食べなさい!」というのは気がひけるし、だからといって食べ残しを黙認するのもなんだかモヤモヤ…。「がんばって自分から嫌いなものを食べてほしい」それがママの本音ではないでしょうか。今回は子どもの嫌いな食べ物の代表格「野菜」をテーマに夏が旬の夏野菜を中心にした絵本を選んでみました。■ピーマンマンの いただきますって いえるかな作:さくら ともこ/絵:中村 景児/出版社:PHP研究所 「ピーマンマンの いただきますって いえるかな」 マントをはおった主人公のピーマンマンは、みんなのヒーロー。でも、お菓子ばかり食べているせいでいつもの力が出せません。好きなものだけ食べているのは、実は体によくない。そんなことが絵本を通して理解できる一冊です。お菓子っておいしいですよね。でもお菓子だけじゃ元気に過ごせません。絵本のなかには好きなものしか食べないピーマンマンがやせ細ってミイラのようになるシーンもあり、印象深く感じる子も。「なぜ好き嫌いをしてはいけないのか」をわかりやすく知ることができる絵本です。■ジャッキーのトマトづくり絵:あだち なみ/文:あいはら ひろゆき/出版社:ブロンズ新社 「ジャッキーのトマトづくり」 愛らしいルックスの人気キャラクター、ジャッキー。いつもはいたずら好きなところばかりが目立ちますが、今回はトマトを育てようと畑しごとに挑戦! 一生けんめいトマトと向き合う姿にキュンとしてしまいます。タネをうえると小さな芽がぴょこん。ここから空にむかってどんどん葉をしげらせ、大きくなっていくトマト。でも突然、嵐がおそってきて…。はたして、ジャッキーのトマトは大丈夫でしょうか? 心をこめてつくった野菜は「いただきます」と、感謝の気持ちが自然に生まれます。読めば「僕も(私も)育ててみたい!」と、子どもの食育にもつながる野菜絵本です。■つやっつや なす作:いわさ ゆうこ/出版社:童心社 「つやっつや なす」 なすには紫以外に白いものや、変わった形のものがあること。どうやってつくられるのかという疑問や意外な親戚の存在など、とにかくなすに関する知識がぎっしりつまったのがこちらの絵本です。印象的なのは、写真のように本物に忠実に再現されたなすの描写! みずみずしくハリがあり、色つやの良さを感じさせるものだけでなく、変色してでこぼこしたものなど、まるでお店に並んだものを見ているようなリアルさがあります。でも、どれもおいしそう…。あまり好きじゃないというお子さんも、なす博士になった気分になれる一冊。■なつやさいの なつやすみ作:林 木林/絵:柿田ゆかり/出版社:ひかりのくに 「なつやさいの なつやすみ」 まちにまった、夏休み。畑でプールにいく相談をし始めたのはナス、オクラ、トウモロコシ、プチトマト、ゴーヤ、キュウリといった野菜たちです。次々にとびだす「だじゃれ」の言葉遊びと「すごく楽しいんだろうなあ」と感じさせるワクワクした表情がとても魅力的! 今では季節に関係なく野菜を手に入れることが簡単になり、旬の食材を感じにくくなりました。でもこの絵本を読めば「夏野菜」がどんな野菜なのかを知ることができます。最後に完成する野菜たっぷりのカレーライス。野菜たちのだじゃれで楽しんだあとなら「食べてみたい!」といってくれるかもしれません。■やさいぺたぺたかくれんぼ作:松田 奈那子/出版社:アリス館 「やさいぺたぺたかくれんぼ」 切った野菜に絵の具をつけてスタンプにし、紙にポン。野菜の切り口スタンプでつくるイラストを楽しめるのがこちらの絵本です。このスタンプは、いったいどんな野菜…? と謎解き気分で野菜に親しむことができます。毎日料理で使っている野菜も、いざスタンプを目にすると意外とわからなかったりとママも楽しめる内容。さかなやのりもの、人の顔などいろんなものに変身する野菜スタンプに興味をもち、自由研究のテーマにするお子さんも多いようです。子どものやる気ならぬ「食べる気」をひきだすような絵本をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。わが息子は小学生になってからだいぶ好き嫌いが減りましたが、それでもトマトとピーマンだけは食べれません。嫌いを好きに変えられなくても、せめて「普通」に食べてもらえるようなキッカケづくりは大事かもしれませんね。
2017年07月22日ひとつのストーリーの中で喜怒哀楽を感じたり、さまざまな “体験” をすることができる「絵本」。あなたのお気に入りの絵本はありますか?気になるあの人のおすすめの絵本、子育てについてインタビューします!■タレント 関根麻里 さんプロフィール1984年、東京都出身。インターナショナルスクールからアメリカのエマーソン大学に進学。飛び級し、優秀な成績にて首席で卒業。大学卒業後、芸能活動を本格的に開始。明るく元気なキャラクターと英語が堪能な語学力とマルチな才能でバラエティ、ラジオ、ナレーション、舞台などで活躍中。2015年女児を出産。1児のママ。父はタレントの関根勤さん。Instagram: @marisekine HP: (浅井企画)■子どもの頃は「おふざけ」が大好きな活発少女―― 麻里さんといえば「元気で明るい」という印象があるのですが、小さい頃はどんなお子さんだったのでしょうか? 関根麻里(以下:関根):元気で活発な子どもでしたね。おふざけが大好きで、父としつこく遊んでは母に「落ち着いて!」とよく言われていました。 ―― 想像通りのとても楽しい親子関係ですね(笑) 関根:なんだかんだいつもふざけていました。よく「かえるのうた」を父と一緒に歌ったのですが、父が「合唱しよう!」というと、私はわざとずらしてうたい出し、父が「輪唱しよう!」というと、わざと一緒に歌い出したりして。―― 一方で、図書館に足繁く通う「絵本大好き少女」だったとお聞きしました。絵本にまつわる想い出はありますか? 関根:いろいろな絵本を読みました。図書館で絵本や紙芝居も借りていました。寝る前には、父や母に昔話などをよく読んでもらいました。私がふざけて自分の手を絵本の文字の上に重ねると、父が「すると、そこに手がありました……って、ちょっと! お話と関係ないじゃない!」などとツッコミを入れながら、脱線しつつ楽しく読んでもらいました。 ―― その中でも、印象に残っている絵本やお話はありますか?関根: 『もちのまと』 という絵本です。余るくらいのお米を収穫できる村があって、だんだん稲を大切にしなくなり、最後には餅を作って的にして矢で射てしまうんです。そうすると、その餅が白鳥になって飛び去り、やがてその村や長者は滅びてしまったというというお話です。お米を粗末にしてはいけないという大切な教訓を学べる話なのですが、これを読むと、なぜか途中で眠くなってしまい、最後まで読むのに何日もかかかりました。それ以来『もちのまと』というキーワードを聞くだけで、反応して笑っちゃいます(笑)好きな絵本はたくさんあるんですが、その中から挙げると、加古里子さんの 「だるまちゃんとてんぐちゃん」 シリーズは、いろいろな種類の道具が出てきて、絵を観察するのがおもしろくて好きでした。―― 麻里さんは語学がお得意ですが、絵本を通じて外国語にも触れていたのでしょうか。 関根:英語の絵本は、学校の図書館で毎日借りて読んでいました。あと、当時はカセットテープ付きの本を借りて、音楽と絵本を楽しんでいました。とても気に入った英語の歌の本は、図書館で借りて全ページをコピーして、色を塗って楽しんでいたほどです。 ――絵本が大好きだったという麻里さんですが、いまはもうすぐ2歳になる娘さんと図書館のおはなし会にも行かれるとか。 関根:季節にあった絵本や、大型絵本、紙芝居やエプロンシアターなど、さまざまな種類の絵本やお話に触れることができるので、おはなし会にはよく参加します!図書館にお出かけして、お嬢さんと一緒に色々な絵本に触れているという麻里さん。ご自身の少女時代、そして、大人になった今もたくさんの絵本を読んでいるという絵本ツウです。 ■関根麻里さんの「おすすめ絵本」3冊麻里さんが普段からお子さんに読み聞かせている絵本の中から、お気に入りの3冊を教えていただきました。▼1:『だるまさん』シリーズ今、娘が好きなのが、かがくいひろしさんの『だるまさんが』『だるまさんの』『だるまさんと』 です。体を横に揺らしながら、娘と一緒に読んでます。娘は「手」「目」「毛」をこの絵本から覚えました。『だるまさんと』の中に「いちごさんとペコッ、メロンさんとギュー」という場面が出てくるのですが、ペコッ、ギューと読みながら、一緒にやってます。(麻里さん) 『だるまさんシリーズ「が・の・と」(3点セット) 』 作・絵: かがくい ひろし出版社: ブロンズ新社こんな絵本:ページをめくると......あらら、びっくり! 大わらい! さて、おつぎは......? 0歳の赤ちゃんから大人まで、ページをめくるたびわらいの渦に引きこまれる、とびきりゆかいな「だるまさん」シリーズ。(ブロンズ新社サイトより)▼2:『Dr. Seussシリーズ The Cat in the Hat』子どもの頃、英語の本は、Dr. Seussの本をたくさん読みました。おサルやゾウなど動物たちが登場することが多いのですが、言葉のリズムとコミカルな絵がとても面白いです! (麻里さん) 『Dr. Seussシリーズ The Cat in the Hat』 作・絵: Dr.Seuss出版社: Random House Books for Young Readersこんな絵本:楽しいストーリーとライムの効いたリズム感あふれる文章が、アメリカでも大人気。全61ページ、220語の重要単語を使った文章でつくられた子どもはもちろん大人でも楽しめる英語絵本。▼3:『キャベツがたべたいのです』図書館のおはなし会で、この本に衝撃を受けました! ストーリーの展開がシュールで、私は声を出して笑ってしまいました。大人も楽しめる絵本だと思います。(麻里さん) 『キャベツがたべたいのです』 作・絵:シゲタ サヤカ出版社:教育画劇こんな本:忘れたくても忘れられないあの味をもう一度! チョウチョたちが、たどりついたのは一軒の親切な八百屋さん。果たして彼らの願いはかなうのでしょうか?!めくるめく展開、面白さいっぱいの絵本。(教育画劇サイトより) ■尊敬する母のような「母」になりたい ―― 子育てをする日々で「大切にしていること」とは何でしょうか? 関根:娘が生まれて、生活が子ども中心になり、なんでも娘のことを第一に考えるようになりました。そんな中で、家族みんなが毎日元気に楽しく過ごすことが大切だと実感しています。―― ご自身が母という立場となり、お父様やお母様との関係に変化はありましたか? 関根:そうですね、父との間で変わったことは、呼び方くらいです。「じいじ」と呼ぶようになりました。父は孫にデレデレで、すでに娘にコントロールされているんです。じいじは、なんでも言うことを聞いてくれると見抜かれてます(笑) 尊敬する母は、私の目標ですね。どんな時でも支えてくれる、私もそんな「母」になりたいです。娘ともお互いに尊敬しあえる関係が作れたらいいなと思います。■「育児」は「育自」! 子育てから自分も学ぶ麻里さんは、「育児」は「育自」でもあると、助産師さんに教えてもらったのだと言います。日々の子育ての中で、いまそのことを強く実感しているのだとか。 最近娘さんは、何かをすると必ず「できたー!」とうれしそうに言い、でんぐり返しをひとりでした時も「できたー!」と言って、何度も繰り返してやっていた、という可愛らしいエピソードも教えてくれました。 子育てをしながら日々経験すること、その中で気がつくことのすべてが学びだという麻里さん。さらに素敵な女性へと変化する麻里さんに注目です。
2017年07月12日肌や瞳の色が自分と違う。聞きなれない言葉を話す。テレビで変わった街並みや自然を目にする。そうした経験から、子どもたちは自分たちの住む日本以外にもたくさんの国があること、そしてそこで暮らす人々がいることを知ります。「どんなところ?」「どのくらいあるの?」など興味がむくむくとわきあがってくる子もいるでしょう。そこで今回は外国をテーマにした絵本をピックアップ! 地図や旅行記、国旗に探し物などバラエティにとんだ5冊の絵本をご紹介しましょう。■たびネコさん ぐるりヨーロッパ街歩き作:ケイト・バンクス/絵:ローレン・カスティーヨ/訳:住吉 千夏子/出版社:きじとら出版 「たびネコさん ぐるりヨーロッパ街歩き」 ローマからマルセイユ、バルセロナ、パリ、ロンドン…。旅と絵本のかけあわせが新鮮なこちらは、ネコさんと一緒にのんびりヨーロッパ旅行をしている気分にひたれる一冊。訪れる先はさまざまですが、画集のようなイラストにヨーロッパ独特の美しさを感じることができます。「イラストでも十分、現地の雰囲気が味わえる」とママからも好評。本の最後には、たびネコさんが訪れる名所の解説がついてくるので旅の計画をたてたくなってしまうかもしれませんね。■シティ・アトラス 絵地図でめぐる世界の街絵:マーティン・ハーケ/文:ジョージア・チェリー/出版社:日本文芸社 「シティ・アトラス 絵地図でめぐる世界の街」 ベルリンに住む、世界的に有名なイラストレーターが手がけたこちらの絵本は、30の大都市をめぐることができるイラスト・ブック。その都市を象徴する建築物や歴史上の偉人・遺跡、珍しい伝統料理や文化の最先端がスタイリッシュなイラストで表現されています。見開きの2ページで1つの都市が紹介されているのでとてもみやすく、使われている色にもその国らしさがあふれています。切手がならんだ特徴的な表紙もステキです。■国旗のえほん編集:戸田やすし/出版社:戸田デザイン研究室 「国旗のえほん」 ユニークな世界の国旗がページいっぱいに楽しめる国旗絵本。その国が世界のどこにあるかと、首都の名前も一緒に覚えることができます。国旗絵本はたくさんありますが、この絵本が人気なのは印象に残るよう配置された国旗の構成と、色のあざやかさ! まだ字が読めない子も色の組み合わせや描かれたモチーフなどをみてお気に入りの国旗がみつかるようです。普段、まじまじとみることのない国旗もよく観察してみると細かな絵や模様が描きこまれていることに気づきます。子どもが世界に興味をもつキッカケづくりにも役立ちそうです。■シモンのアメリカ旅行作・絵:バーバラ・マクリントック/訳:福本 友美子/出版社:あすなろ書房 「シモンのアメリカ旅行」 うっかりやのシモンは落し物の天才。前作ではパリでたくさんの落し物をしていましたが、今度の舞台は20世紀初頭のアメリカ! 絵本ではアメリカ中にちらばったシモンの落し物を探しながら、ついでに国の歴史まで楽しむことができます。探し物絵本ではありますが、各ページで描かれる旅先の景色もなかなかの見もの。今とは違う時代にタイムスリップしたような、不思議な気分を味わえます。巻末には各ページの風景解説もあるので、再度読み返せばまた違った感想を抱きそうですね。■WORLD ATLAS 世界をぼうけん!地図の絵本文章:ニック・クレイン/イラスト:デビッド・ディーン/翻訳:柏木 しょうこ/出版社:実業之日本社 「WORLD ATLAS 世界をぼうけん!地図の絵本」 世界地図を思い浮かべたとき、その中心は日本である人が多いはず。でもイギリス生まれのこの絵本で世界地図の中心にあるのは、ヨーロッパやアフリカです。日本は東の端にとても小さく描かれています。読んでみると、名前のついた海や大陸も実はまるい地球の上でつながっていることがわかります。地球上に生きるもの、人が生んだ文化のすばらしさ、そして避けられない環境破壊の現実といったメッセージが込められ、絵本ながらに地球で生きることの意味を問う、奥の深い一冊となっています。小学校から英語教育をとりいれるところも増え、小さなうちから外国の言葉や文化にふれあう機会も多くなりました。世界には自分とは違うたくさんの人がいて、その場所の言葉で、その国らしい生活をしている。絵本を読み終われば、ここから広がる世界のことをもっと知りたくなるお子さんもいるかもしれませんね。
2017年07月06日世界中で親しまれているおさるのジョージ。幼いころ、「ひとまねこざる」の絵本を読んでもらったという人も多いのではないでしょうか。そんな絵本の原画やスケッチなど約200点を集めた「おさるのジョージ展」が、8月9日(水)より松屋銀座で開催されます。絵本「ひとまねこざる」シリーズとは絵本「ひとまねこざる」シリーズは、アメリカの絵本作家マーガレット・レイとハンス・レイの夫妻によって生みだされました。本国アメリカでは1941年に「CuriousGeorge」というタイトルで発刊。日本では1954年の発刊以来、およそ550万部を売り上げました。身の周りのあらゆることに対し好奇心をもち、愛らしい騒動や冒険を巻き起こすおさるのジョージは、多くの人々に愛されてきました。2008年には、NHK EテレでTVアニメーションシリーズがスタート。アニメ版のジョージは、さらに多くの子どもたちから支持を得るようになります。●日本初公開の絵本原画も『ひとまねこざるときいろいぼうし』のカラー原画©&®Universal Studios and/or HMH <南ミシシッピ大学所蔵>『ひとまねこざるときいろいぼうし』のカラー原画©&®Universal Studios and/or HMH <南ミシシッピ大学所蔵>『ひとまねこざる』の表紙4色版©&®Universal Studios and/or HMH <南ミシシッピ大学所蔵>『ひとまねこざる』の2色原画©&®Universal Studios and/or HMH <南ミシシッピ大学所蔵>『ひとまねこざる』の見返しカラー原画(絵本は逆版)©&®Universal Studios and/or HMH <南ミシシッピ大学所蔵>『ろけっとこざる』の表紙ラフ・スケッチ©&®Universal Studios and/or HMH <南ミシシッピ大学所蔵>『たこをあげるひとまねこざる』の表紙ラフ・スケッチ©&®Universal Studios and/or HMH <南ミシシッピ大学所蔵>『たこをあげるひとまねこざる』のラフ・スケッチ©&®Universal Studios and/or HMH <南ミシシッピ大学所蔵>『ひとまねこざるびょういんへいく』のラフ・スケッチ©&®Universal Studios and/or HMH <南ミシシッピ大学所蔵>『ひとまねこざるのABC』の表紙ラフ・スケッチ©&®Universal Studios and/or HMH <南ミシシッピ大学所蔵>今回の展覧会では、日本初公開を含む約200点の絵本原画や制作のためのスケッチを中心に、おさるのジョージの作家であるレイ夫妻の、制作にまつわる様々な資料が公開されます。原画ならではの美しい色彩や、色鉛筆や水彩の筆致を間近で見ることができる、またとない機会ですね。《展覧会詳細》名称:おさるのジョージ展「ひとまねこざる」からアニメーションまで会場:松屋銀座8階イベントスクエア会期:2017年8月9日(水)~8月21日(月) 会期中無休時間:10:00~20:00(入場は閉場の30分前まで。最終日は17時閉場)入場料金:一般1,000円(700円)、高校生700円(500円)、中学生500円(400円)、小学生300円( )内は前売り料金問合せ:松屋銀座03-3567-1211(大代表)
2017年07月03日夏の気配を感じたら、もう七夕の季節。おりひめとひこぼしのお話を聞いたことのある子もいることでしょう。でも七夕のお話にはテーマやストーリーが違うものもあるようです。そこで今回は七夕にちなんだ絵本をご紹介! 満天の星空を想像しながら読むと、よりいっそう楽しむことができますよ。■もうおねしょしません作:寺村 輝夫/絵:いもと ようこ/出版社:あかね書房 「もうおねしょしません」 保育園に通っているねずみのちゅうこ。七夕の飾りをつくる前の晩におねしょをしてしまい、しょんぼり…。お願いごとを書けずにいましたが、その晩におほしさまがあらわれて、ちゅうこはある決意をします。机にむかっての作業や友だち同士のやりとりなど、幼稚園や保育園に通っている子どもたちには身近に感じられるシーンも多くあって共感しやすい内容も好評のようです。ふんわりとした愛らしい動物たちのイラストにも癒されますね。■たなばたまつり作・絵:松成 真理子/出版社:講談社 「たなばたまつり」 近づいてきた七夕まつり。たんざくに願いごとを書こうとやってきた、たーくんとお姉ちゃんのさきちゃん。まだ字が書けないのでたんざくにお姉ちゃんの顔を書いた、たーくん。それをみて「いいねえ」とうれしくなるお姉ちゃん。ほほえましい2人のやりとりは、胸をあたたかくしてくれます。町のみんなは広場にある笹の枝にたんざくを飾ります。みんなの願いごとは空にとび、星にとどく… というストーリーはとてもロマンチック。こんなおまつりがあったらぜひ参加してみたいと思える作品です。■七夕の月作:佐々木 ひとみ/絵:小泉 るみ子/出版社:ポプラ社 「七夕の月」 作品の舞台は仙台の七夕まつり。飾りをつくることで、長くおまつりを見守ってきたおばあちゃん。その孫・和也と同級生のアキは2人で「仙台七夕まつり」を調べることにしました。そしてむかえたおまつり当日の朝、少年たちはある奇跡を目の当たりにすることに…。毎年おこなわれているおまつりには実はさまざまな人々の想いが込められていて、長く受け継がれてきたものであることに気づかされる一冊です。小学生になってからの読み聞かせにおすすめ!■たなばたプールびらき文:中川 ひろたか/絵:村上 康成/出版社:童心社 「たなばたプールびらき」 「天の川で泳いでみたい」という願いをかなえるべく、おりひめとひこぼしが空へ子どもたちをご招待…!? 天の川でプール開きという前代未聞な経験ができるなんて、うらやましい…! 子どもたちは流れ星にのって天の川までひとっとび。いよいよ… となっても、その前にしっかり準備体操をおこなう様子に思わず笑みがこぼれます。子どものやわらかい頭にぴったりな、スケールの大きいユーモアあふれる七夕絵本です。■たなばた再話:君島 久子/絵:初山 滋/出版社:福音館書店 「たなばた」 七夕といえば年に一度しか出会えないおりひめとひこぼしの切ない恋愛ストーリーが一般的には知られていますよね。けれど、中国の話をもとにしたこちらの七夕絵本は家族の絆をテーマにしています。もの悲しさもあり、小さなお子さんにはちょっと難しい内容かもしれませんが、美しく幻想的なイラストには心動かされるものがあります。天の世界の神秘的な雰囲気のなか、親子でしっとりと物語にひたれる絵本です。七夕絵本といっても込められたメッセージはさまざま。スタンダードなお話とは少し異なる、印象的な内容の絵本をご紹介しました。今年は絵本を片手に、夜空をながめてみるのもいいかもしれませんね。
2017年06月30日