自分を認め、尊重できる『自己肯定感』は大切なもの。「自分には価値がある」と自然と思えれば、あらゆることに対して前向きになれそうですよね。作文が自己肯定の塊2児の母親である、多次元ライス(@himayome0627)さんは、息子さんの作文をTwitterで公開。息子さんが書いた作文から自己肯定感の高さが伝わり、「ひたすらうらやましくなってしまった」といいます。息子さんは、自分のことを天才でも特別でもない『普通な人』だと認識している様子。しかし、そんな自分に不足を感じることはありませんでした。【普通】僕は、何をやっても普通だ。いいことでもないし悪いことでもない。まさに普通だ。なぜなら国語のテストをやっても普通な点数だし、算数のテストをやっても普通な点数、運動をやっても普通、ゲームをしても普通、だけどなぜか友達が多くて、僕はなぜか僕は普通のままでいいと思った。ナチュラルボーン自己肯定マンこと息子の作文お母さんはひたすら羨ましい pic.twitter.com/QEFgE6HDoA — 多次元ライス (@himayome0627) October 15, 2018 息子さんは、普通な自分を全肯定!変に力むこともなく、サラリと自分自身を受け入れています。読んだ人もつられて、「普通な自分も悪くないか」と自己肯定感が上がるかもしれません。投稿者さんは、「自分で自分を気に入っている感じがもう、敵わないなこいつには」ともコメントしています。健やかな精神は多少のトラブルにも負けなそう。早々に安定したメンタルを手に入れた息子さんが、まぶしく思えますね![文・構成/grape編集部]
2020年08月18日イヤイヤ期の子どもに手を焼いているママは多いことでしょう。ついイライラして言いたくはない言葉を吐いてしまったり、子どもを否定してしまったりすることもあるのではないでしょうか。このままでは自己肯定感が低い子になってしまうのでは……と不安を抱いている方もいるかもしれません。自己肯定感の高い子を育てるために、言ってはいけないこととは? 一番大事なことは、そのままを受け入れること“自己肯定感が高い子”を育てましょう、という情報をよく目にするようになりました。まず、ひとつ重要なのは、自己肯定感を高く感じることが簡単にできる子もいれば、低く感じやすい子もいるということです。最近、非常に物事に対して気にしやすい性質のHSP(ハイパーセンセシティブパーソン)というのも話題になっています。これも、親の育て方云々だけでは語りきれないものです。 大人だけでなく、子どもにとっての社会も親との関係だけで成り立っているものではなく、子どもの成長にも様々な環境が影響します。そのため、親が子どもに言う言葉を気を付けたからといって自己肯定感が高い子が育つとは限りません。 まずは神経質だったり大雑把だったりという、その子それぞれの性質や性格を否定することなく、ありのままの子どもを受け入れることが大切です。 言わないほうがいい言葉とは自己肯定感が高い子に育てたいと考えても、その子の性質や環境によって左右される部分も非常に大きいので、言葉の選択のみで自己肯定感が高い子を育て上げるのは難しいでしょう。しかし、それでも言わないほうがいい言葉はあります。それは子どもの存在を否定してしまう言葉です。「あなたなんて産まなきゃよかった」「いなくなってしまえばいいのに」というような存在を否定する言葉は避けてください。逆に、「あなたが生まれてくれて本当によかった」「いてくれて本当に幸せ」という言葉は、自己肯定感を高める言葉のひとつになり得ます。 自分が言われたくないことは言わない嫌い、かわいくないなど、自分が言われたくない言葉も避けましょう。自分が言われたくないことを相手に言っているということは、そこに“悪意”が存在します。悪意は子どもの存在を否定しかねません。イライラして、意地悪い気持ちでつい言ってしまったら、きちんと子どもに謝るようにしましょう。 子どもがイヤイヤ言っていてイラッときてしまったら、「我が強くてかわいくない」というような外見や性格など、その子自身の性質について言うのではなく、「そんなに着る洋服を全部イヤというなら、着るのをやめましょう」など事象について焦点を当てるようにすると、存在を否定する言葉を放つことを避けることができるでしょう。 著者:ライター メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2020年08月01日こんにちは。保育士の中田馨です。連載でお伝えしている「保育園で実践している自己肯定感を育てる遊び」ですが、今回は2歳児にスポットを当ててご紹介します。 2歳児と遊ぶときの基本2歳児というと「イヤイヤ期」の時期でもあります。「自分で何でもやってみたい!」と思うので、イヤイヤを言うことが増え、ママたちにとっては困ってしまうことも。「このままワガママな子になってしまわないか?」と心配してしまうかもしれませんが、このときに自分の気持ちを表現し、感情をコントロールしていきます。 手先はますます器用になり、ごっこ遊びもじょうずになります。足腰もしっかりするので、ダイナミックな遊びもできるようになってきます。とはいえ、まだまだ甘えたい年齢です。「自分でやりたい!」という気持ちを思う存分ほめて受け止めましょう。 そんな2歳児と遊ぶときに大切にしてほしいことは以下の3つです。 1.子どもに共感する子どものすることや言うことは、時にはママに理解できないこともあるかもしれません。でもまずは子どもに共感しましょう。2.ママがリードしながら会話をする少し言葉を話せるようになってくるのが2歳児。でも、まだ自分の気持ちをすべて話すことができません。子どもの様子を見ながら「何を作ったの?」「これは車?」など、会話をリードしましょう。3.ママも一緒になりきって遊ぶ2歳児になってもずっとひとりで遊べるわけではありません。子どもと遊ぶ時間は、ママも一緒にその遊びに集中し、パン屋さんやお寿司屋さんなどのごっこ遊びはなりきって遊びましょう。 手を使ったあそび「ブロック/積み木・ストロー落とし」手先が器用になってくるので、手を使ったあそびをしてみましょう。あそびを通して、自分でできたうれしさやママにほめてもらう経験が自信につながります。■ブロック/積み木遊び子どものおもちゃの定番のブロックと積み木。これまでは、積み重ねたりママに作ってもらって遊ぶものだったと思いますが、2歳児になると自分の想像するものを作れるようになってきます。手を使って、ブロックと積み木で想像力をはぐくみましょう。■ストロー落としペットボトルのフタを開け、3~5cmに切ったストローを入れていく遊びです。スムーズに入れられるようになったら、フタにストローが入るくらいの穴をあけて、さらに難しくします。集中して遊ぶことで、「自分でできた!」という自信を育みます。 想像力を育てるあそび「おままごと」おままごとは「誰かになりきってする遊び」です。誰かになりきるごっこあそびは、高度なあそびです。お料理するおままごとのおもちゃを用意することももちろんいいのですが、さらに子どもの想像力を育むためにも、こんなおままごと遊びはいかがでしょうか?■チェーンリングでお料理チェーンリングを3~4cmの長さにつなぎ合わせて、食べ物に見立てます。うどんになったり、ジュースになったり、ケーキになったり……。子どもの想像次第でいろいろな食べ物になります。■バンダナでごっこ遊びバンダナはいろいろな遊びにつながります。広げて人形を包んだら布団。体に引っ付けたらおんぶひもに変身。おもちゃを包めばかばん。広げて後ろの襟に差し込めばヒーローに変身します。 自然あそび「小石集め・生き物とのふれあい」子どもにとって自然の中は発見がいっぱい! 季節ごとに姿を変えていく自然のなかで、感受性を育てていきましょう。 ■小石や木の実・葉っぱ集め散歩中に小石を見つけたら、その都度拾って手に握りしめて……。なんてことを子どもは繰り返します。小石に限らず、落ち葉や木の実のこともあるでしょう。子どもにとって集めた小石たちは宝物です。お皿や瓶に入れて、子どものドキドキワクワクをさらに盛り上げてあげましょう。■身近な生き物との触れ合い道にはアリ、土にはダンゴムシやミミズなど、身近な場所にも生き物はいます。自分や家族とは違う生き物の存在は魅力的なものです。生き物と触れ合うとき、子どもはその動きをよく観察し、ソーッと触ろうとします。相手の動きに自分を合わせていることがわかりますね。生き物の動きをよく見ていないと、捕まえることも難しいのです。 今回は、保育所で実際にしている2歳児の遊びを3種類紹介しました。どの遊びも、正しい遊び方があるわけではありません。ママも子どもと楽しみながら、子どもの世界にどっぷり付き合ってみましょう。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年07月30日こんにちは、保育士の中田馨です。連載でお伝えしている「保育園で実践している自己肯定感を育てる遊び」ですが、今回は1歳児にスポットを当てご紹介します。 1歳児と遊ぶときの基本1歳前半になると、体の発達として歩き始める子が増えます。言葉の理解もどんどん進み、大人の言葉を理解するようになり、「マンマ」などに1語文を話し始める子もいます。1歳半を過ぎると「ワンワンきた」のような二語文も話すように。手指はさらに器用になり、クレヨンをもって線を引いてみたり、積み木を重ねることも上手になります。他には、身近な大人のマネっこが上手になります。そんな好奇心旺盛な1歳児と遊ぶときに大切にしてほしいことは以下の3つです。 1.目と目を合わせるこれは0歳児のときにも話しましたが、1歳児と遊ぶときも同じです。遊ぶときに目と目を合わると「一緒に遊んでいる」という共感の気持ちをお互いが持つことができます。遊びの間ずっと目を合わせる必要はありませんが、遊びの途中に目が合うと「ママがそばにいてくれている」と安心感を感じます。 2.代わりに話しかける言葉の理解がどんどん進んでくるとはいえ、まだ自分の気持ちや興味のあるものへの言葉が出るわけではありません。そんな子どもの気持ちや指さしたものに対して、ママが代わりに話しかけてください。積み木を積み上げたら「積み木、たくさん積み上げたね〜」と言ったり、りんごを指さしたら「りんごは赤いね」といったふうに話しかけます。 3.ママも遊びを楽しむ1歳児は、まだひとりで長時間集中して遊ぶことができません。今回紹介する遊びの中には、ある程度一人でできるものもありますが、やはりママがそばにいて遊びを見守ってくれるほうが子どもにとってはうれしいもの。「この遊びは一緒にしよう」と決めたら、ぜひママも集中して一緒に楽しんでください。 体を使ったあそび「段差のぼりおり」1歳の子どもが、段差をのぼりおりしていると「危ない!」とつい止めてしまいたくなるものです。1歳過ぎて動きが活発になると、これまで手が届かなかったところにも手が届き、手が届くと体をグイっと持ち上げてのぼるようになります。段差をのぼりおりすることは、運動機能やバランス感覚を養います。ママが段差のぼりおりに付き合えるときは、ぜひ一緒に遊んでみてください。 子どもにとって段差をのぼるときのワクワク感やおりるときのドキドキ感、できたときの達成感は大人の想像以上のものです。何度も繰り返しのぼりおりすることで集中力を身につけていきます。 一番楽しいのは階段です。私の保育所では、施設内の階段をのぼらせることはできないのですが、お散歩時に園外の階段をのぼりおりして遊んでいます。階段がおうちにも近所にもない方はソファーでもOK。ママやパパがゴロンと横に寝転んでその上をのぼりおりさせるのでもOKです。くり返しおこなうことで、体の使い方やバランス感覚を身につけます。 「危ないからダメ」ではなく、「今日は見守れる」という時間をつくり、子どもに段差ののぼりおり練習をさせて自信をつけさせましょう。 手を使ったあそび「ポットン落とし」「ポットン落とし」とは、穴の開いた容器の中に穴より少し小さめのものを入れる遊びです。市販のものもありますが、廃材や100均の材料で簡単に作れます。 深めのタッパーのフタに穴をあけ、ペットボトルのフタを3~4つつなげてもOK。この出したり入れたりする遊びが、子どもは本当に大好きです。少し目を離したすきに、ティッシュペーパーをすべて出されていた! なんて経験を持っているママも多いことでしょう。<つかむ→出す>のがティッシュ。「ポットン落とし」は<つかむ→離す→入れる>ので、より複雑になります。 最初のうちは、穴にめがけて入れることができませんし、かろうじて入れても手を離すことができず、ずっと握っています。この「離す」作業が実は難しいのです。「ポットン落とし」をはじめ、出し入れする遊びは、ただ出し入れしているのではなく大きな興味を持って出し入れしているのです。その気持ちを尊重してあげましょう。 ※ポットン落としを手作りする場合は、誤飲を防ぐために、直径39mm以下のものは避け、ペットボトルのフタなどの各パーツは取れないようにしっかりと取り付けてください。 何でも運ぶあそび「おとどけやさん」1歳半を過ぎると、物を持っていてもしっかりとした足取りで歩けるようになってきます。そうするとおもちゃを手に持ったり、カバンに入れたりして、子ども部屋からリビングにせっせと運ぶ姿が見られるようになります。 この運ぶ遊びには、目的があります。運んだ先には、例えばパパやママがいて、渡していたりしませんか? 「ありがとう」と言うとと子どもは「にやり」と笑ってうれしそうにします。そしてまた子ども部屋から新たなおもちゃを持ってきます。最初は片手に持っていたおもちゃが両手になり、そのうちカバンに入れたり車で運んでみたりと、道具を使って運ぶことも覚えます。 「片付けたそばから散らかって困る!」なんてママの悲鳴も聞こえて来そうですが、運ぶ遊びに熱中しているときは、その気持ちを尊重してあげましょう。 今回は、保育所で実際にしている1歳児の遊びを3つ紹介しました。どの遊びも「絶対にこうしなければいけない」というルールはありません。ママと子どもが共感しながら楽しく遊べることが一番なのです。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年07月22日こんにちは、保育士の中田馨です。最近では、「子どもの自己肯定感を育てよう」などという言葉をよく聞くようになったのではないでしょうか? この「自己肯定感」とは、自分のことを満足し、価値がある存在として受け入れることです。 自己肯定感を育てていくことで、「自分は愛されているんだ」と子どもは自分の存在価値を感じます。今回は、0歳児にスポットを当て、保育園で実際にしている自己肯定感を育てる遊びを紹介します。 0歳児と遊ぶときの基本0歳児と遊ぶときに大切にしてほしい基本がいくつかあります。 【1】目と目を合わせる一番大切なのは、遊ぶときに子どもの目とママの目を合わせることです。せっかく楽しい遊びをしているのに、ママと目が合っていなければその楽しさも半減してしまいます。まずは赤ちゃんの名前を呼びます。目が合うまで何度か呼びましょう。目があったら、お遊びスタートです。【2】赤ちゃんに話しかける「0歳児だから言葉を理解していないのでは?」と思う必要はありません。言葉の全てを理解できないでしょうが、赤ちゃんはママに話しかけられることが大好きです。「〇〇ちゃん、かわいいね」「大好きよ!」と愛情表現の言葉はもちろんのこと、「今日は、良いお天気ね」「ママは今日、焼き魚が食べたい気分だわ」なんて世間話でもOKです。たくさん言葉のシャワーをかけてあげてください。【3】遊びに集中する赤ちゃんと遊ぶときは、赤ちゃんとの遊びに集中しましょう。TVのスイッチOFFが基本です。スマホもマナーモードなどにしておきましょう。 体が触れ合う遊び赤ちゃんの体に触れる遊びは、親子の絆を深めます。赤ちゃんもママもお互いの体温を感じながら遊べる触れ合い遊びをすることで、心が穏やかになります。 ママの顔が見え、においがして、声が聞こえて、触ってもらって。五感をめいいっぱい使って遊ぶ触れ合い遊びは、赤ちゃんにとって心が満たされ、安心感や自己肯定感を得ることにつながります。 では、保育所で実際にしている遊びを紹介します。 コチョコチョ遊び定番の遊びです。赤ちゃんの体をコチョコチョして遊びます。 高い高い遊び高い高いは赤ちゃんの好きな遊びの一つです。ただし、勢いよくするのではなく優しく上げ下げしてください。 飛行機ブーンママは寝転んで、赤ちゃんを足にのせます。赤ちゃんの両手をもって足を上げ下げして「飛行機ブーン」と遊んでみましょう。 手を使った遊び手遊びも体に触れる触れ合い遊び同様に、赤ちゃんにとって心が満たされ、安心感や自己肯定感を得ることにつながる遊びです。特に歌いながら遊べるものは、親子の心のつながりを深めることができます。 保育所で実際にしている手遊びを紹介します。 いっぽんばしコチョコチョ歌に合わせながら、コチョコチョされるタイミングにドキドキするのがこの遊び。何度もしているうちに「ここで来る!」ということが分かってきます。そのドキドキ感を親子で一緒に楽しみましょう。 あたまかたひざぽん赤ちゃんの体を「あたまかたひざぽん~」と優しくさわりながら歌いましょう。年齢が上がるごとに、自分で頭、肩、膝と触って手遊びができるようになるので、長く遊べる手遊びです。 絵本の読み聞かせ絵本を読むときに大切なことは、子どもと親が一緒に絵本を楽しむということ。大好きなママやパパに読んでもらう絵本は、赤ちゃんにとってかけがえのないものです。このときに、たくさんの本を読む必要はありません。1冊でも、親子で読むというコミュニケーションがあることによって「自分は愛されている」と感じて、愛着関係を築きます。それが、自尊心を育てていき自己肯定感を得ることにつながります。 絵本を読むときに大切にしてほしいことは以下です。 絵本を楽しむ絵本は親子のコミュニケーションの時間です。「勉強の時間」ではなく、親子で楽しむ時間として遊びに取り入れましょう。 1冊の本を何度も読んでOKいろいろな絵本を読むのももちろんOKですが、赤ちゃんが好きな絵本1冊を何度も読むのもOKです。 しっかり理解する必要はなし!赤ちゃんと一緒に読む絵本は、しっかり理解することは重要ではありません。絵本の世界に親子で入ってみましょう。 絵本はいつ開いても同じ内容です。変わらないという安心感のある物語を何度も楽しむことができるのが絵本なのです。 今回は、保育所で実際にしている0歳児の遊びを紹介しました。遊びには「こうしなければいけない」というルールはありません。赤ちゃんとママが楽しい遊びであれば基本的にはOK! 親子でぜひ楽しんでくださいね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年07月16日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「自己プロデュース」です。浜崎あゆみさんの誕生秘話をモデルにしたドラマ『M 愛すべき人がいて』(テレビ朝日系)が話題です。ミュージシャンにしろ、アイドルにしろ、どんなに原石が優れていてもプロデュース次第でうまくいく、いかないがあると思います。それは、浜崎あゆみさんほど才能も実力も持っていてもです。ドラマからは、敏腕プロデューサーがいたからこそ、日本を代表する歌姫になれた、ということがよくわかります。プロデューサーによって、魅力を伸ばす、底上げしてもらうことは、日本のエンターテインメント業界では必要なことなんですね。でも、プロデュースには大きく分けて、浜崎あゆみさんのような他者に演出をしてもらう他者プロデュースと、自分で自分自身をプロデュースしていく自己プロデュースがあると思います。僕、岡崎体育は完全なる自己プロデュース型です。自己プロデュース型は、他者によいところを引き出してもらうのとは真逆で、自分でまったく別の自分を見出す行為だと僕は思います。自己プロデュースでやっている人のほうが、本当の自分と表に出る自分を分けて考えてる人が多いんじゃないんでしょうか。たとえば、バンドを組んでいた大学時代の僕は、自分が心から作りたい、好きなものだけ演奏してやっていました。でも、それでは全然芽が出ず、就職後、退路を断った状態に自分を追い込んで、ネタ曲で勝負をするという“岡崎体育”のスタイルを生み出しました。自分に合っている表現、求められていることは何かを客観的に見ることが自己プロデュースでは大事なんです。そして、この自己プロデュースの発想は、エンタメ業界だけでなく、働く人だったら、みんな考えるべきことじゃないかなと思います。仕事をやっていく上で、自分のポジション、立ち回りはどうあるべきか客観的に考える。その上で、パスをもらいやすい隙間はどこか探して、自ら動く。居場所を見つける。僕の場合はそれが、“ネタ曲をやる”だったわけです。今の若い人たちはSNS世代ですから、そもそも自己プロデュース力に長けているはず。さらに、それを伸ばすためには、続けることも大事と伝えたい。続けてないといざというときに見つけてもらえないですから。居場所を見つけたら、難しいけど、そこにずっといることも大切です。僕もネタ曲という音楽業界の隙間、大事にしてます。おかざきたいいくスマホに振り切った演出が話題のヤバTとの番組『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。NHKよるドラ『いいね!光源氏くん』の主題歌「ニニニニニ」が配信中。※『anan』2020年7月8日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年07月07日■高貴な気分が続く、香り高いアールグレイの後味外側のふわふわのシフォンケーキだけではなく、中に挟まれたカスタードクリーム、キャラメルソースにも香り高いアールグレイ茶葉を使用しています。はみ出しそうなホイップクリームは、北海道産生クリームをブレンドし、濃厚なくちどけ。ひと口で紅茶の香りがふわっと広がる気品高い贅沢スイーツです。Wクリームとシフォンケーキという甘さ抜群な組み合わせですが、紅茶のさわやかさでほどよくさっぱり。暑い時期でも完食できてしまいます。食べ終わった後も紅茶の残り香を感じ、なんだか優雅な気分が続きます。どんなに美味しいスイーツでも、食べ過ぎた後は(今日も食べすぎちゃったな~)と、少しだけ反省することがあるのですが、このスイーツにはその罪悪感がゼロ。むしろ食べれば自分も貴族になったかのような錯覚を起こし、人にも自分にも優しく穏やかに接することができます。まさに自己肯定感アゲスイーツ。最高の自分に変身できる(!?)一品です。・価格:248円(税込)・カロリー:264kcal
2020年06月18日今までの生活の中で下がってしまった“自己肯定感”だからこそ、簡単に上がらな…くありません!1分間でできる、5つの“自己肯定感上昇メソッド”をご紹介します!「自己肯定感は、生まれながらにすべての人に備わっているもの」と言うのは、メンタルコーチの中島輝さん。「赤ちゃんが、転ぶことを繰り返しながらも二足歩行に挑戦し続けるのは、“失敗したらどうしよう”といったネガティブな感情を持っていないから。つまり、ネガティブな感情がないこと=自己肯定感が高い状態、ということ。その力は、育ってきた環境や経験、かけられた言葉に影響されるので、その力が強いまま大人になる人もいれば、逆にどんどん弱まってしまう人もいます」ここでは、そんな自己肯定感を高めるための5つのメソッドをご紹介します!自分を愛することは、良い人間関係にもつながります。自分をなかなか好きになれない、そんな悩みを抱える人は、これを実践すれば、“私ってちょっといいよね、頑張ってる!”ときっと思えるはず。人に頼れず、一人ですべてを背負い込む人は…他者の長所に目を向ける“ピグマリオン効果”期待されると応えたくなる。それが“ピグマリオン効果”。仕事をたくさん抱えてしまい、いっぱいいっぱい。私の能力のなさが原因だから、同僚や後輩に“手伝って”なんて、申し訳なくて言えない…。「実は優秀な人ほど、仲間の力を引き出すことが物事をポジティブな方向に動かす、ということを知っています。人間は、人から期待されず無関心でいられると、やる気が出ず、力を発揮することをためらうもの。周囲の助けや力を期待しないということは、その人たちの能力を無意識に低く見積もっていることの裏返し。逆に周囲の人からすると、あなたから何も期待されていないと思っており、それゆえ手助けしづらく、心がますます離れる…という悪循環。このループを断ち切るためには、まずは1分間、自分の長所を探す時間を持ちましょう。自分を認めると、他者のいいところも認めたくなるもの。周囲の人の長所に気がつけば、同時にその人たちに期待する姿勢を取り戻すことができ、仕事にも良い結果をもたらします」「期待に応えなきゃ」という重圧に負けそうなときは…プレッシャーを力に変える“1分セルフトーク”解決するためのスキル、きっとすでに持ってます。プレッシャー=メンタルにとってマイナス影響がある、と認識している人が多いはず。でも中島さん曰く、実は“自らを成長させるための原動力”として、欠かせないものなのだそう。「期待に応えようとするからこそ、自分の限界を超えられたり、限られた時間の中ゆえに集中力が上がることもあります。とはいえ、プレッシャーを感じていることを周囲に相談できず、追い詰められてしまったら元も子もありません。そんなときは辛さを心の奥に押し込まず、1分間自分と向き合う時間を作りましょう。まずは静かに座り、ゆっくり深呼吸し心を落ち着かせます。次に自分の持つ“長所”や“能力”を思い浮かべます。思い浮かんだことの中から、今感じているプレッシャーに対処するために、使えそうなスキルを書き出します。すでに持っている強みや才能に意識を向けることで自己肯定感が高まり、“うまくやれるはず!”と気がつくわけです」SNSで人が楽しそうなのを見ると落ち込む。でも見るのをやめられない!そんな人は…SNSの使い方をガラッと変える“フォーカシングスキル”他人との比較ではなく、楽しい情報検索に使おう。もはやSNSは、生活になくてはならないツールに。しかし“他者との比較”の機会が増えるという危険な側面を持ち合わせているのも事実。「SNSで見る友人や知人の日常を、自分のそれと無意識に比較してしまい、焦りや苛立ちなど不快な感情を抱いてしまう。実はそのたびに、自己肯定感はゆっくりと下がっているのです。しかも下がれば下がるほど“周囲に認められたい…”という承認欲求は強くなるもの。誰かから認められたいから、周囲との関係性を維持したいから。もしそんな気持ちでSNSを使っている人がいたら、“自己肯定感が下がっているのかも”と疑ってみて。SNSは、生活を楽しくするツールとして使いましょう。自分から発信することはいったん置いておいて、例えば美味しいランチを探す、あるいはいつか行きたい旅行先のリサーチに使う、など。目的をはっきりさせ、役立て方を考えれば、SNSは最強の自己実現ツールになります」おこもり生活が続き、自堕落になっているときは…生活をルーティン化する“小さなルール”どんな簡単なルールでもいい、積み重ねることが大事。脳科学や心理学の研究によると、自分で決めた日課やルーティンワークがあると、無駄な思考や感情のブレ、また“決断することによる疲れ”を減らす効果があり、その結果、大切なことや大切な人に意識を向けられるのだそう。「例えば“朝起きたらすぐに顔を洗う”や、“2週間ごとに駅へ歩くルートを変える”。あるいは“晴れた日曜の朝は洗濯をする”など簡単なことでOK。小さな日課やルーティンを増やし、実行していくことで、ささやかですが確実に成功体験が積み上がるので、自己肯定感が高まり、心の健康が増幅されます。さらにとある医学論文では、夜の睡眠の質が安定すると報告されたことも。必ずこなすのって辛そう…と考えがちですが、実は習慣化された作業を行うとき、人は疲れを感じないもの。やるべきことを毎日決まった時間に組み込み“自動化”して行えば、自己肯定感は強くなり、安定します。騙されたと思って、ぜひ!」心も体も疲れていて、何もする気が起きないときは…1分で脳疲労とさようならできる“瞑想&呼吸法”3つのステップを体で覚えれば、脳もすっきり!現代は情報量が格段に多い時代。脳は受け取った情報を処理するために、常にフル回転させられています。そんな脳を休ませ、そして回復するために効果的なのが、“瞑想”です。「瞑想には、脳のアイドリング作業を鎮める働きがあり、ストレスを受けたときに出るホルモンのコルチゾールを減少させ、幸せホルモンといわれるオキシトシンを分泌する効果があります。(1)おへその下にある“丹田”に手のひらを当て、ゆっくりと息を吸い、長く細く吐きます。(2)足を肩幅に開きしっかり踏みしめ、鼻からゆっくり大きく息を吸う。(3)ゆっくりお腹を凹ませながら、息を吐ききる。この呼吸をしてリラックスすることが、私のおすすめする“中島式マインドフルネス瞑想法”。このステップを1分間、少なくとも1日1回、2週間ほど続けると、身体、感情、思考、呼吸が整い、自己肯定感が高まります。心が動揺したときに行うと、効果が実感できますよ」なかしま・てるメンタルコーチ、学びのサイト「torie」代表、「肯定心理学協会」代表。心理学、脳科学、NLPなどの手法を用い、自己肯定力UPの独自メソッドを開発。『一瞬でメンタルが強くなる33のメソッド1分自己肯定感』1300円小社刊中島さんの最新著書。たった1分で自己肯定感を上げるコーチング方法を紹介。メンタルを強化し、人生を切り開くヒントがたくさん。※『anan』2020年6月10日号より。イラスト・石山さやか(by anan編集部)
2020年06月09日心のスイッチを切り替えて、マイナスな自分に打ち勝とう!1分間でできる“自己肯定感”上昇メソッドをご紹介します。プライベートで嫌なことがあり落ち込んでいるときも、職場で仕事を褒めてもらったりすると、自己肯定感が少し回復したりする…ということ、きっと誰でも経験があるはず。一般的には、自己肯定感はそんなふうに“他者から評価されることで上がるもの”と思われがちですが、メンタルコーチの中島輝さんによると、他者がいなくても、自分一人で上げられるそう。「誰にでも“自己肯定感を上げるスイッチ”というものがあり、それが押されれば自然と上がります。友達と飲みに行き話を聞いてもらい、帰りには心が楽になる。これは“人に話を聞いてもらう”ことでスイッチを押しています。でも例えばなんだか気分が晴れない日でも、甘いものを食べると“わぁ~!”と明るい気持ちになって、やる気が湧いてきませんか?これは、自分でスイッチを押したパターン。自らスイッチを押すことは、褒めてもらうのを待つよりも簡単ですし、好きなときにすぐにできる。僕は、自己肯定感とは“折れない力”だと思っていて、これをたくさん持っていたら人生が楽になり、何より自分らしく、強く生きていけると思います」今回は、そんな“自分で自分のスイッチを押す”ことができる、1分でできるメソッドを5個ご紹介。「すべてのメソッドのベースにあるのは、“自己受容感を上げる”ということ。簡単に言うと、自分で自分を褒めてあげる。“私って、結構イイじゃん!”と思えるようになる練習だと思ってください。このメソッドを学ぶことで自分を受容できるようになる。その結果、ちょっと気持ちがネガティブに傾きそうになったとき、つまり自己肯定感が下がりそうになったときに、“私頑張ってるし!”と思考を上向きに切り替えられるようになります。“たった1分で自己肯定感なんて上がるわけがないよ…”と思う人ほど、ぜひトライしてほしい。そのたった1分が、あなたの明るい未来を作りますよ!」つい考え方がネガティブなほうに向かう人は…感情の歪みに気がつく“見つめ直しメモ”ネガティブになる思考のクセを見つけることができます。後悔したり、失敗したり、落ち込んだり…。感情がネガティブに傾くと、おのずと自己肯定感も下がるもの。「常にそんな気持ちに苛まれてしまう人は、自動的に思考がネガティブになってしまうクセがついていて、ネガティブになっていることにすら気がついていない。まずは、“自分は思考がネガティブになりがち”という感情の歪みに気がつくことが第一歩。そのためには“見つめ直しメモ”にトライしましょう。一日の終わりにその日を振り返り、〈ネガティブな気持ちになったのは、いつ、どこで、誰と、何をしていたときか〉と、〈そのときパッと浮かんだ感情〉をメモします。これを毎日繰り返すことで、どんなときに自己肯定感が下がる傾向か見えてくるので、同じような思考に陥りそうになったとき、“今日は自己否定的な思考になっている!”と気がつき、思考の向きを修正できるようになります。帰り道にスマホにメモをするだけでもいいので、とても簡単です」コンプレックスが気になってしょうがないなら…ポジティブな視点に導く“チャンク・テクニック”視点を変えて考えれば、実は強み&武器になります!周囲の人のちょっとした言葉や言動が自分のコンプレックスに触れると、敏感に反応し、落ち込んだり、腹を立てたり、動揺してしまう人が多い。でも“チャンク・テクニック”を使えば、コンプレックスをポジティブに使えるようになる。「コンプレックスは、なくそうとするのではなく、認めた上で“どう使うか”を考える。まずは自分がコンプレックスだと思っていることを、“ざっくり曖昧な視点”ですくい上げます。それが〈チャンクアップ〉。その次に、そのコンプレックスをいろんな角度から見て、良い側面を見つけるのが〈チャンクダウン〉。例えば“人間関係の構築が下手”というコンプレックスがある場合、〈チャンクアップ〉で“人の意見を気にしすぎ”と把握。でもそれは“しっかり人の意見を聞ける”“物事を聞き分ける力がある”と同義、と視点を変えてポジティブに考えるのが〈チャンクダウン〉。細かく分析することが、ポジティブな視点を見つける近道です」何をしても愚痴ばかり出てしまうときは…未来の自分から今の自分に向けた“タイムマシン・クエスチョン”否定的な発言が減り、ポジティブ思考に。愚痴を言い、不安や不満といった負の側面に目が行ってしまうのが人間。そういった場面には“できない”“つまらない”“やる気が出ない”など、否定語がつきもの。「否定語を何度も聞くうち、感情がネガティブになり、物事に向き合うとき“できない理由”を探すようになってしまいます。その“否定語を口にするクセ”を断ち切るには、可能性が不確かな心配や、不平不満から距離をとるための“タイムマシン・クエスチョン”が効果的。10年後、15年後くらいの未来にどんな自分でありたいかを想像し、“未来の自分の視点”から、今の自分にアドバイスを送りましょう。例えば10年後、海外で仕事をしていたいと思うなら、今何を頑張るべきかを考える。そうすると、今“やりたくないな”と思っていることも、“未来のためにやったほうがいいかも”と思え、気持ちがポジティブになり、愚痴を言うこと、また心配や不安に目が行くことが減り、結果的に自己肯定感が上がります」苦手な人を気にしたくないのに、できない。そんなときは…不愉快な相手とお別れするための“REACHメソッド”心の中でお別れを告げるだけで、心が楽に。誰にでも苦手な人はいるし、嫌ったり許せない感情は持っているもの。「物理的にお別れできない相手でも、心の中で決別することで、ネガティブな感情を手放せる。そのために、(1)Recall(思い出す):Aさんを“苦手だ”と思った原因を客観的に書き出し、(2)Emphasize(目立たせる):なぜAさんはそういう行動をとったのか、相手の立場に立って考える。(3)Altruistic Gift(視点を変える):次に、あなたがAさん以外の人に同じような行動をとったときのことを考え、相手から許されたときの自分の気持ちを思い出す。(4)Commit(許し、手放す):ここで改めて(1)と(2)の内容を振り返ると、不愉快な相手にこだわることの虚しさに気がつくはず。相手にお別れを告げるときです。(5)Hold(維持する):とはいえ、あなたが変わったところで、相手の行動が変わるわけではないので、きっとまたAさんにイライラするはず。そのたびに(1)~(4)を繰り返すことで、ネガティブな感情に対処できるようになります」私は価値がないと思うし、自分のことを好きになれない、と弱気になるなら…自分が自分の最強の味方になる“ライフデザイン・チャート”人生を振り返ることで、ポジティブな発見がある!才能あふれるアーティストと比べて“自分は平凡”と落ち込んだり、“あの子のほうが仕事ができる”と近くの人と比較し、悲しい気持ちになったり…。でもそれ、とても良くないこと。「誰かと比較をしてネガティブになるのは、“自分いじめ”です。比べるべきは、過去と未来の自分。自分と対話をすることが、着実な成長につながります。ついつい人と自分を比べがちな人は、自分の年表である“ライフデザイン・チャート”を作り、自分の能力の高さに自信を持つべき。やり方は簡単。紙に縦に線を1本引き、生まれてからこれまでを年表にします。思いつくままに、右側に“思い出に残るほど最高だった出来事”“いい転機になったこと”を、左側に“最悪だった/辛かったこと”を書きます。次に出来事ごとに、一緒に盛り上げてくれた、辛いときに支えてくれた仲間を書き添えます。見返すと、あなたの価値を認めてくれた仲間の存在に、そして何より自分の人生の主役は“自分だ”ということに気がつくでしょう。最強の味方は自分自身なのです」なかしま・てるメンタルコーチ、学びのサイト「torie」代表、「肯定心理学協会」代表。心理学、脳科学、NLPなどの手法を用い、自己肯定力UPの独自メソッドを開発。『一瞬でメンタルが強くなる33のメソッド1分自己肯定感』1300円小社刊中島さんの最新著書。たった1分で自己肯定感を上げるコーチング方法を紹介。メンタルを強化し、人生を切り開くヒントがたくさん。※『anan』2020年6月10日号より。イラスト・石山さやか(by anan編集部)
2020年06月09日自己肯定力を高めるには、まずは自分のことをよく知ることが大切。ここでは、“ジャーナリング”を通して、眠っている本当の自分を見つけよう。教えてくれたのは、組織変革コーチの吉田典生さんです。ジャーナリングとは、とにかく思いついたことを、ノートや紙にただひたすら書き出していくことです。学術的には「エクスプレッシング・ライティング」と呼ばれ、最近ではマインドフルネスのプログラムにも取り入れられています。マインドフルネスとは、今の自分を正しく認識することで、心身の調和と健康を取り戻す、心理カウンセリングです。そのワークの一つに用いられてきたジャーナリングは、自分の中に湧いてくる思考や感情をあるがままに書き続けていくので、“書く瞑想”とも呼ばれています。今まで気づかなかった気持ちを発見できるので、自分自身をよりよく知ることに繋がるのです。ペンと紙があればいつでもどこでもできるので、楽しみながら手軽に生活に取り入れることができます。高められる理由。さまざまな自分を発見でき、ポジティブなマインドに。自分の本音や無意識へアプローチすることで、今まで気づかなかった気持ちを発見でき、自己認識の強化になります。つまり、さまざまな自分に出会えるので、思考の柔軟性が養われ、自分自身を多面的かつ肯定的にとらえられるように。習慣化すると物事をありのままに受け入れ、苦しめる“囚われ”を手放せるようになるので、どんな困難があっても前向きに生きられます。どんな自分になれる?創造性が高まることで、自分を思いやれる人間に。今の自分と深く向き合って、自由な発想で、豊かに感情を表現することで、創造性が育まれ、潜在能力が引き出されます。すると、自分の心の奥底に眠っていた欲求や価値観が表れ始め、自分を思いやる力「セルフ・コンパッション」を高めることに繋がります。それは、ストレス軽減やトラウマの緩和など、心身の健康にもプラスの効果をもたらしてくれます。行うときのポイント。頭のスイッチをオフにして、とにかく手を動かすこと。誰かに見せるものではないので、5分間、脚色せずに思いつくままに書き続けましょう。手を動かし続けるので軽い力で書ける筆記具がおすすめです。リラックスできる空間で、タイマーなどを用いてきっちり5分計り、集中して行うのが理想的。書き終わったら、そのときの気持ちを振り返ることも忘れずに。継続することでより効果を実感できるので、習慣にしましょう。ジャーナリングのやり方。ジャーナリングの基本的な方法をレクチャーします。書くだけでなく、読み返して記録するまでが一つのセクションとなります。1、誤字・脱字も気にしない。考えずに書き続ける。お題に対して、文法、文字の誤りなどは一切気にせず、5分間自由に書き綴ってみましょう。書くことがなくなっても、とにかく手を動かし続けることで、本音が表れてくることも。2、フィードバックして、内省と気づきを記録。書き終えたら内容を読み返してみて、自分の体に起こる反応や湧いてくる思考を観察します。そこで気づいたことや表れてきた感覚を、簡潔な言葉や短い文章で記入しましょう。3、興味・関心が持てたら、その他のお題にも挑戦。テーマ(ここでは元気をチャージする)に沿った、お題を他にも用意しています。書きたいお題を選んで、トライしてみてください。これらを参考にして、自分でお題を決めてもOK。ここでは“元気をチャージする”ジャーナリングをご紹介します。元気をチャージする。気軽に実践できるテーマです。普段の自分の様子を思い浮かべたり、思い出を振り返ったり、実際に身に起きたことを書き出してみてください。良い出来事を思い出すことで、ポジティブな気持ちになり、モチベーションもアップします。STEP1:人生で、むちゃくちゃ笑った話(思いつくままに)。STEP2:読み返して感じたこと、気づいたことは?STEP3:他のお題でもやってみよう。私と世界の、ありとあらゆるグッドニュース。これまでの人生で「うまくやれたな」と思うこと。今なら許してあげられる(あげたい)私の失敗。何の制約もなければ、ずっと続けたいことは?きょうの感謝(どんなに、どんなに小さなことでも)。私の“くつろぎのひととき”は…。時間が経つのも忘れて熱中してしまうことは?よしだ・てんせい組織変革コーチ。マインドフルリーダーシップインスティテュート理事。著書に『「手で書くこと」が知性を引き出す 心を整え、思考を解き放つ新習慣「ジャーナリング」入門』(文響社)などがある。※『anan』2020年6月10日号より。イラスト・アベミズキ取材、文・鈴木恵美(by anan編集部)
2020年06月08日自分で自分の存在をいいと思えている状態、“自己肯定感”。そんな自己肯定感を高めるために必要なものとは?心理テストを通じて、あなたの“強み”を見つけ、意識的に伸ばすことで、自信をつけましょう。あなたの“自己肯定感が高まるヒント”をチェック【A】~【D】の4つのチェックテストで、それぞれ自分に当てはまる項目を数えてください。それぞれ集計して出た数で、あなたのタイプがわかります。【A】誘われるよりも、誘うことが多いSNSがきっかけで、リアルな友達になったことがある大勢で盛り上がるのが好き人見知りはしないほうだ委員長、部長などをやったことがある人にお金を貸したことがあるなかなか異性を好きになれない【B】弟や妹がいるペットを飼っているボランティア活動や寄付をよくする身近な人の体調や心境の変化には敏感なほうだ人のオススメは試してみるほうだ行きつけのお店があるいつも同じタイプの異性を好きになる【C】持ち歩く荷物は重くなりがち先回りや予約が好き整理整頓はマメにする暗算が得意規則正しい相談役になることが多いダイエットをしている【D】今の倍以上に年収を上げたい親になんでも話せる年上の人に合わせるのは得意服は、いいものを着たいここ2年間で資格を取ったオーダーを決めるのは早い声は通るほうだ一番チェックが多いテストは?【A】が一番多い…typeA、【B】が一番多い…typeB、【C】が一番多い…typeC、【D】が一番多い…typeD、その他の場合…typeE診断これだけは任せて。得意を伸ばせば、自己肯定感もUP。自己肯定感の根底にあるのは、自分への信頼です。何があってもうまくやれる、ちゃんとできるという確信があれば、些細な変化に一喜一憂することはなくなるはず。では、自分への信頼を高めるにはどうすればいいのでしょう?手掛かりになるのは、自覚している自分の強みといえそう。長所を伸ばしていくことで、成功体験を積み、自己肯定感を高めていきましょう。typeA:見返りを求めない強みは社会性!自分の信じる道を進んで満足感を。あなたの中でもっとも突出しているのは、社会性の高さです。人とのつながりを作ったり、チームやグループで動いたりするのが得意で、どんなフィールドでも重宝されるはず。場の空気を読み、求められている役割や立場を瞬間的につかむことができるのです。人から信頼され、頼られています。なので、人の役に立つ実感が自信を育てます。頼まれたことだけでなく、気がついたこともどんどん実行に移しましょう。ただ、リターンを気にするのはやめておいて。相手の反応や評価を待つようになるとブレてしまいます。究極の自己満足で、こだわりを形にして、自分にOKを出しましょう。typeB:一人を楽しむ強みは共感力!人と自分の境界線を引き直してみて。あなたは稀有な才能の持ち主です。共感力が高く、他人の気持ちがピンとくるはず。まだ知り合って間もない相手でも、その人の本音がキャッチできたり、親しい人が誰にも言えずに悩んでいることをわかってあげられるでしょう。他人の問題なのに、自分のことのように親身になれるのです。このため、人一倍、身近な人の気分や都合に振り回されやすいのです。親しい人からメールの返信が滞るだけで、コンディションが崩れたりするでしょう。まず、自分と他人との境界線をしっかり引き直しましょう。一人の時間を楽しみ、単独でやれることを増やしていくとブレなくなるはず。typeC:聞き上手になる強みは合理性!対人面の苦手を克服すれば成果あり。ひと言でいえば、あなたは非常に優秀な人です。状況分析が早く、合理的に物事を捉えて、効率よく答えを導き出すのが得意です。目標や優先順位の設定もうまく、ムリやムダなく、目に見える形で成果を積み上げていくことができるでしょう。周囲からも一目置かれる存在になっているはず。ただ、自分のことはテキパキ処理できても、他人が絡むと調子が狂いやすいはず。それは、最小の労力で最大の結果を出そうとしているせい。腰を据えて相手の話に耳を傾ければ、持ち前の優れた分析力で、他人の問題も正しく導くことができるはず。面倒くささや苦手意識を返上しましょう。typeD:責任感を持つ強みは決断力!ケアを徹底してムラをなくす意識を。決断力と実行力が、あなたの最大の武器といえるでしょう。決めたら、早いのです。周囲があっと驚くようなスピードと手腕で、結果を出し続けられるはず。何をするにも勢いがあるため、トラブルやミスも起こりますが、よりよい結果で上書きをすることで、物事はどんどん進んでいくでしょう。ある意味天才型なので、突出している部分と欠落している部分が表れやすい面も。たとえば、手が回らないことはあとでやろうと考えて、ずっと放っていませんか?自分でできないなら誰かに頼む、お金を払ってプロにお願いするなど、手を打って。人生をトータルで管理できれば、完璧です。typeE:マイウェイを貫く強みはバランス感覚!個性的でないことを強みに。おそらくあなたは、密かな悩みを抱えているでしょう。自分の中に絶対的なルールやこだわりがないため、存在がふわっとしやすいからです。個性が希薄で、集団では埋没しやすい危機感も抱いていそう。でも、実はそれはすごい強みなのです。ほどほどが、いい感じに作用することが多いはず。そんなあなたを支えているのは優れたバランス感覚。偏りが少なく、違うベクトルやジャンルのものを共存させる力を持っています。柔軟性が高く、どんな世界にも染まり順応していくはず。あるがままの状態にOKを出しましょう。変化や調整の中で、他人には出せない答えが出せる人なのです。テスト作成…章月綾乃さん心理テストクリエーター、占術研究家。ハルメクWeb、merにて、心理テストを配信中。ananweb「猫さま占い」、ginzamag「開運レター占い」など、占いの連載、著書多数。※『anan』2020年6月10日号より。イラスト・micca(by anan編集部)
2020年06月07日自己肯定感を低下させる原因にもなる、損な習慣を断ち切ろう!ダメな自分から抜け出す10の技術とは?ずっとやめたいと思っているのにやめられない、手ごわい習慣。弱気な思考や否定的な言動など、案外と人は、そんなクセを抱えているもの。「人間の一生はとてつもなく長いような気がしますが、仕事もあるし、睡眠時間もあるし…と考えていくと、実は自分が好きなことをやるための時間は、限られています。そんな中で、無駄なことやイヤだなと思っていることに時間を費やすのは、もったいない」と話すのは、サラリーマン時代に培ったスキルをまとめたビジネス書が人気の作家・美崎栄一郎さん。美崎さんによると、“やめたいけれどやめられない”の裏側には、変化に対して、恐れや不安といった気持ちがあるからだとか。「人は“変わること”を恐れます。変化が起きたら、それに対応しなければ生きていけなくなるので、生存本能的にはなるべく変化なく暮らしていきたい。例えばテレビをダラダラ見続けることを“時間が無駄だし良くないな、やめたいな”とマイナスに感じていても、極端に言えばテレビを見続けたところで命に関わる危機が訪れる可能性は限りなく低いですから、このままのほうが楽だし、無理にやめなくてもいいやと思ってしまうわけです。ただ、“やめたい”と思うことをやり続けるのは、このままでは良くないというネガティブな気持ちを抱えたままで生きることになりますし、そのネガティブな気持ちは、結果的に自己肯定感を下げる要因になります」断ち切りたいと思っている習慣とおさらばするのは、じつは難しくない、と美崎さん。「イヤだと思っている習慣を続けることは、人生にとって無駄で、損です。その習慣を断ち切ることは、無駄が減るわけですから、結果的に日々の暮らしが楽になります。今より楽になれるのがわかれば人は絶対変われるはず。やめたいことをやめられたら、それは立派な成功体験。小さな“やめる”でも、積み重ねていけば自己肯定感は確実に高まりますよ」それではさっそく、自己肯定感を高めるために“やめるコト”10個をご紹介します!やめるコト1:いつでも、「すみません」便利だからと使っていると、思考停止に陥りますよ。声をかけるときも、謝るときも、ちょっとした謝意を伝えるときにも使える、“すみません”という言葉。確かに便利ではありますが、いつでもその言葉を使っていると、相手に本当の気持ちが伝わらない、と美崎さん。「感謝の意味で使うなら“ありがとう”、失礼なことをしたときには“失礼しました”、狭い通路を通るときには“後ろを通ります、お気をつけください”など、“すみません”を使いそうな場面では、安易にそれをチョイスせず、別の言葉で言い換えられないかを考えてみましょう。それにより気持ちの表現が豊かになり、気持ちがきちんと伝わります。相手とのコミュニケーションもより良いものになること請け合いです」やめるコト2:「あの人は苦手」と決めつけるもう一人巻き込んで、“苦手”を緩和せよ。社会に出ると、苦手だな、合わないな、と思う人とも付き合っていかなければいけません。特に仕事関係などにそういう相手がいる場合、“苦手だ、苦手だ”と思ったところで、避けられないわけですから、思うだけ損。「とはいえ仲良くしよう、というのも難しい話。そんなときにおすすめなのが、あなたが苦手だと思っている相手との間に“苦手と思っていない第三者”を巻き込み、3人でコミュニケーションをとる方法。1対1では合わない相手も、間に別の誰かが入ることで、空気が変わります。言いづらいことがあるなら、その人を介して伝えてもらうこともできます。触媒になる人を見つけることが、苦手意識を手放すコツです」やめるコト3:お礼を言いそびれる言いそびれないよう、“お礼を言う日”を作る。誰かから「ありがとうございます」と言われると、嬉しいもの。それはわかっているはずなのに、つい言いそびれてしまうことは意外と多い。「しかも言いそびれてしまうと、“もう1か月経っちゃったし、今さら言っても…”なんて思いも生まれたりして、ますます伝えづらい。最終的には“お礼が言えなかった…”というネガティブな気持ちだけが残ってしまい、いいことがありません。でもお礼は、いつ言われても嬉しいもの。なので、お礼を伝えたかを振り返り、言いそびれがあったら伝えるという“感謝デー”を定期的に設けましょう。1週間に1回でもいいですし、なんだったら毎晩でもいい。お礼を伝えることは、円滑な人間関係のきっかけにもなります」やめるコト4:話を素直に聞けないどんな話にも必ず学ぶべきことがあります。人の話を素直に聞けない原因は、たった1つ。自分のプライドが邪魔をしているから。「どんな人でも、“あの人より自分のほうができる、すごいはず”と思っている相手からの話は、素直に聞くことができないものです。そのためには、“この人の話は素直に聞けないな”と思う相手を観察し、毎日学べることを10個見つけてみる。人の話を素直に聞くためには、自分とは違う人が話すことには絶対何か学ぶことがあるはず、という姿勢を持つことが大事。これが習慣化していくと、相手がどんな人であれ、その人のポジティブな面が見えてきて、自然に“耳を傾けよう”という気持ちになれます。時間を決めて、ゲーム感覚で探してみるといいですね」やめるコト5:見返りを期待する本当に自分がやりたくてやることか、心に聞いてみて。仕事は、自分の働きに対して賃金という見返りがつきもの。仕事でリターンを期待するのは当然ですし、問題はありません。でも仕事以外の人間関係でそれを期待するのは危険。「商売でないならば、見返りは一切期待してはいけません。お返しがなかったり、あるいは期待したリターンと違った場合、ストレスが溜まることも。揚げ句、相手にネガティブな気持ちを抱き、人間関係が壊れることも。誰かのために何かをするときは、それが自分が本当にやりたいことなのか、または見返りを求めてやっているのか、心の声に耳を傾けるべき。見返りを求めるくらいなら、最初からしないほうがいいと思いますよ」やめるコト6:人と比べてしまう比べるなら、過去の自分と比較しよう。私たちはつい人と自分を比べがち。“自分のほうが上”と思って安心するために比べてしまう人もいれば、人と自分を比較することが何かを頑張る原動力になる人も。でも、そもそもそんな比較に意味はないと美崎さん。「“あの人のほうが優秀”“あの人のほうがかわいい”などと他人と自分を比べたがる人は、自分を評価する基準が“他者”になっており、他人に振り回されているのと同じ。それでは気持ちが不安定なままです。どうせ比べるならば、他人ではなく、過去の自分と今の自分を比べましょう。過去の仕事に比べより良く、過去の自分より工夫をしよう、など。自分の成長が実感でき、自己肯定感が高まります」やめるコト7:先のことを考えて不安になるその不安が現実になる確率を考えよう。実は美崎さんも、もともとは心配性で、何か起こるたびにその事象をネガティブに捉えていたそう。「例えば、授業中に鉛筆を落としただけで、“何か悪いことが起きるに違いない”と心配をしていました(笑)。でも冷静に考えればそれは単なる出来事で、トラブルの前兆でも何でもない。しかも先のことを考えて不安になったところで、それは“現実になっていない未来”。起きるかどうかすらわかりません。未来の不安に苛まれたら、“心配事”を書き出し、友達や周囲の人に“どのくらいの確率で起きると思う?”と聞いてみましょう。“そんなこと、なかなか起きないよ”と冷静な意見を言ってくれるはずです」やめるコト8:人のせいにする原因は自分にあると考え、自分の行動を変えましょう。すべてのことを“人のせい”にして生きるのは、楽な生き方だ、と美崎さん。「自分の責任だと考えるのは、自分と向き合い、非を認めることですから、結構キツいんですよね。だから人はつい他の人のせいにしてしまう。とはいえ、問題解決のために、原因になっている“他人”に変わってもらおうとしても、なかなかそうはいきません。確実に問題を解決するためには、すべての原因は自分にあると考え、自分の行動を変えるのが、一番の近道。“あの人が変わってくれない!!”とやきもきするのはストレスを生むだけ。他人と自分、どちらがコントロールしやすいか、それは当然“自分”。他人を変えようとするより、自分が変わるほうがずっと楽です」やめるコト9:悪口を言ってしまう悪口が言いたくなったら、歩く、歩く。それでスッキリ!悪口を言いたい…。それは、ストレスが溜まっているサインです。でも、悪口を言ったところでストレス解消にはなりません。「とはいえ、言いたくなるのが人間。悪口を言いたくなる原因のストレスを解消するのが一番の解決法です。イライラしたときにおすすめなのが、歩くなど、体を動かすこと。じつは有酸素運動には、セロトニンを分泌する効果があるそうです。仕事中、上司に小言を言われてイラッとしたら、とりあえず席を立ち、ちょっと歩いてみましょう。歩きまわるうちに、さっきまでの“悪口モード”は収まり、いつの間にかスッキリしているもの」やめるコト10:「いい人」でいようとする本当の“いい人”は、迎合ではなく心配します。いい人と思われたいがために自分の気持ちを押し殺し、相手に合わせてしまう。それって疲弊しか招きません。「迎合する人は、“都合のいい人”にすぎません。本当に“いい人”と思われたいのなら、自分の主張をはっきり伝えること。本質的にはそのほうが相手にとってプラスになります。しかし意見をぶつけると摩擦が起きる可能性も。そんなときは言いたいことの前に、“大丈夫だと思うけど…”と、“心配している”というニュアンスの言葉を付け加えましょう。そこで一呼吸し、リアクションを見る。相手が興味を示したら、自分の意見を口にする。キーワードは“迎合”ではなく“心配”です」みさき・えいいちろうビジネス書作家、講演家、商品開発コンサルタント。花王で働く傍ら、社会人向け勉強会や交流会を主催。独立後は全国で講演活動を行っている。『脱ムダ、損、残念!今度こそ、やめる技術』1300円あさ出版“楽をしたがりや”な作者が、やめたいのにやめられない習慣を、スパッとやめるための方法を紹介。無駄をなくして軽やかに生きるための必読本。※『anan』2020年6月10日号より。イラスト・石山さやか(by anan編集部)
2020年06月07日自己肯定感とは、自分で自分の存在をいいと思えている状態のこと。ここでは、そんな自己肯定感がなかなか持てない方、自分への評価が低い方に、その理由を探る心理テストをお届け!心の中に引っかかっていて、評価を引き上げるのを邪魔しているファクターにスポットを当ててみましょう。あなたが“自己肯定できない理由”をチェックQ1からスタートして、設問に対してaとbからあなたの感覚に近いほうの答えを選び、指示に従って進んでください。最後にたどり着いたA~Eが、あなたのタイプです。Q1. 幼い頃のあなたが、来客からおみやげをもらいました。それは?a:おもちゃ…Q2へ、b:お菓子…Q3へQ2. もらったおもちゃは?a:すぐに遊びたい!…Q4へ、b:もったいなくて、しまっておく…Q5へQ3. もらったお菓子は?a:珍しくて、めったに食べられないお菓子…Q5へ、b:ありふれているけれど、大好きなお菓子…Q6へQ4. 友達が遊びに来ました。あなたは?a:もらったおもちゃを見せる…Q7へ、b:もらったおもちゃは見せない…Q8へQ5. お礼にひと言付け足すなら?a:「すごく嬉しい」…Q7へ、b:「大事にするね」…Q8へQ6. 来客の用件は?a:季節の挨拶…Q5へ、b:人生相談…Q8へQ7. 子供の頃、好きだった遊びは?a:おままごとや人形遊び…Q9へ、b:おにごっこやかくれんぼ…Q10へQ8. 子供の頃、なりたかったのは?a:お嫁さんやお姫様…Q10へ、b:お店屋さん…Q11へQ9. 仲良しだった友達の名前は?a:覚えている…Q12へ、b:忘れちゃった…Q10へQ10. 子供の頃、好きだった食べ物は?a:おやつを思い浮かべた…Q14へ、b:ごはんを思い浮かべた…Q13へQ11. お昼寝をして、目覚めると?a:夕暮れ…Q13へ、b:昼下がり…Q10へQ12. 子供の頃の宝物は?a:隠していた…Q16へ、b:飾っていた…Q15へQ13. 幼い頃のあなたが泣いています。どうしたのかな?a:怒られちゃった…Q16へ、b:転んじゃった…Q17へQ14. 子供の頃、好きだったのは?a:ビー玉…Q17へ、b:万華鏡…Q18へQ15. 幼い頃のあなたに、秘密基地を作ってあげるなら?a:ツリーハウス…typeA、b:押し入れハウス…typeBQ16. 幼い頃のあなたをどこかに連れていってあげるなら?a:遊園地…typeB、b:デパート…typeCQ17. 幼い頃のあなたにサプライズを仕掛けるなら?a:パーティを開く…typeC、b:ピクニックに行く…typeDQ18. 幼い頃のあなたに子供部屋を作るなら?a:プリンセスみたいな子供部屋…typeD、b:おもちゃ箱のような子供部屋…typeE診断行動パターンから、評価が低い理由をあぶり出して!大人の世界は複雑で、さまざまな思惑で動きます。本当は気が進まないけれど、断れないからやるしかないなど、思いとは違う着地をしやすいのです。そこで、もう少しシンプルなルールで動く子供の頃に意識を戻してみましょう。小さなあなたが何をどう選ぶかで、無意識に選びやすいパターンがわかります。自己評価が低くなりやすい理由も、見えてくるでしょう。typeA:他者評価とのギャップが大きいイメージが独り歩き、リアルな自分が置いてけぼりに。あなたは、「上には上がいるし、自分はもっと頑張らなければいけない」と感じています。ところが周りは「もう十分」「羨ましい」と褒めてくれるでしょう。自己評価は低いのに周囲は認めてくれるから、かえってわからなくなっているはず。褒められれば褒められるほど、苦しくなるのです。期待され、自分の望みとは違う方向にレールが敷かれたりもします。また、成功しているふうの空気が、弱音や怠けを許してくれません。勝手にすごい人カテゴリーに入れられてしまい、変化も進化も阻まれているのです。無邪気で無責任な人の言葉は聞き流して、我が道を行くのが一番です。typeB:向上心の欠如、絶対的な諦めオリジナルストーリーのポテンシャルに気づいて!「やってもムダ」、あなたの中には、そんな刷り込みがあるようです。たとえば英語が話せるようになるといいなと考えても、イチから学ぶのがじれったく、ネイティブのように話せないと役に立たないと考えて、習う前にやめてしまうのです。そのくせ、語学力のなさを恥じ続けるでしょう。そんな負のスパイラルを作っているのは、ありがちな成功イメージです。語学力を武器に大出世する話しか浮かばないから、もう遅いと考えてしまうわけ。カタコト英語でお忍びの大富豪を助けるなど、思いがけないストーリーも広がることに気づいて!何事も今さらと言わずに実行が正解です。typeC:他者との比較による劣等感コンプレックスの陰に、魅力や個性の原石アリ!あなたの中にあるのは、「特別な存在でいたかった」という思いです。かつて持っていた自信は、今は失われて取り戻すことができません。学校や地域で一番だったのに、社会に出たらもっとすごい人がいて蹴落とされ、プライドが打ち砕かれ、浮上できなくなっている状態に似ています。自信があったからこそ、強い劣等感や敗北感に囚われています。でも、あなたが卑下している部分は、世間の水準でいえば決して悪くはないはず。欠点ではなく長所で、世の中を渡っていくための個性や魅力になるポテンシャルを秘めています。まずは、人との比較や自己否定をやめてみましょう。typeD:過去の経験に縛られているセルフイメージの更新がストップ、最新版に切り替えて。あなたの中にあるのは「慰めてほしい」という思いです。こんなにダメな私に優しくして、かわいそうだから甘やかしてと、自己憐憫に陥っています。では、なぜダメでかわいそうなのかといえば、誰かの言葉に囚われているせい。意地悪な上司、いじめっこなどの毒気に麻痺している状態です。「ダメなやつ」「使えない」「ブス」など、ネガティブなパワーワードが響きすぎて、実際は違うのに、本当にそうだと信じ込まされているのです。あなたのことを否定する人ではなく、認めてくれる人を信じましょう。おかしいのは、自分ではなく相手だったかも?まず前提を疑うことから始めて。typeE:環境、周囲の人の悪影響責められて当然というのは思い込み。環境を変えてみて。「ただ遊んでいたい」と、あなたの心は現実逃避をしています。それだけ、今の状況は苦しく、精神的な出口が塞がれているようです。限りなくブラックに近い職場、理不尽で身勝手な恋人、友達っぽくふるまっているけれど、いつもマウントをとりにくる人がいるなど、環境に難がありそう。どんなに頑張っても認められない、叱られてばかりならば、何がいけないのか、第三者の意見を聞いてみて。「それ、おかしいよ」と、ハッキリとジャッジしてもらえるはず。全否定に慣れて心を壊される前に、あなたを大事にしてくれる、わかってくれる人を頼って、立て直しましょう。テスト作成…章月綾乃さん心理テストクリエーター、占術研究家。ハルメクWeb、merにて、心理テストを配信中。ananweb「猫さま占い」、ginzamag「開運レター占い」など、占いの連載、著書多数。※『anan』2020年6月10日号より。イラスト・イラスト・中島ミドリ(by anan編集部)
2020年06月06日コンプレックスやジレンマなど、あなたの“自己肯定感”は、どんなことで揺らぐのか。潜在的に自信を持てていない要因について、心理テストを通じて掘り起こしてみましょう!あなたの“自己肯定感の揺らぎ”をチェック次の10個の設問で、4つの選択肢の中からもっともあなたの感覚に近い答えを選んでください。アルファベットごとに選んだ数を集計して、該当するタイプの診断結果へ。Q1. ひと言自己紹介、名前のほかに付け足すなら?a…仕事や専門分野、b…夢や目標、c…趣味や習い事、d…特技や最近あったことQ2. よく褒められるのは?a…引きの強さ、b…手際のよさ、c…センスのよさ、d…人のよさQ3. いつかやってみたいことを思い浮かべて。さて、なぜ、今やれないのでしょう?a…資金がないから、b…時期が悪いから、c…勢いがないから、d…勇気がないからQ4. あなたは、お店で試着中。店員の言葉に1つだけ、嘘が交じっているとしたら?a…「お似合いです」、b…「最後の一点です」、c…「おキレイです」、d…「人気で、すぐに品切れになります」Q5. 目上の方へ贈るなら?a…有名な品、b…珍しい品、c…話題の品、d…愛用の品Q6. 人の本音が聞けるのは?a…リビングルーム、b…二次会の席、c…パウダールーム、d…SNSQ7. 気分転換に有効なのは?a…食事や仮眠、b…ワークアウト、c…買い物、d…おしゃべりQ8. 今、旅行するなら?a…グループで、b…一人で、c…恋人と、d…ツアーでQ9. 女性がバッグの中で何かを探しています。さて、それは?a…お財布、b…スマホ、c…コスメ、d…家の鍵Q10. もし、人生をやり直せるなら?a…親選びから、b…学生時代から、c…成人してから、d…やり直さないどのアルファベットが一番多かった?aが一番多い…typeA、bが一番多い…typeB、cが一番多い…typeC、dが一番多い…typeD、その他の場合…typeE診断あなたの中にある弱点を克服すれば、自己肯定感がUP。いいことがあると、「自分ってすごい」と気持ちがアガり、うまくいかないと、「やっぱりダメだ」とストンとオチてしまう、これも自己肯定感の一つの側面です。ここでは、あなたにネガティブな変調をもたらす要素を探ってみましょう。自分のパターンをつかめれば、仮にダメージを受けたとしても回復が早いし、心の準備をしてショックを和らげることも可能となります。typeA:家庭環境・経歴生まれ育った環境や過去の自分が重いストッパーに!大人になるまでに得られなかったものが、あなたに暗い影を落としているようです。たとえば、親との関係、家柄や出自などで人との差を感じやすいでしょう。もっといい家に生まれれば、才能や適性を伸ばせる環境ならば…と、何かでつまずくたびに、原点返りをして落ち込む傾向がありそう。発想を変えて見れば、それはすごいこと。生まれや育ちという最初に配られたカードの割には、かなりいい勝負をしています。次のステップに進むことを過去が阻んでいるのなら、実績を積み、越えていけばいいだけのこと。マイナスからの逆転を狙ってみて。それだけの力を秘めているはずです。typeB:能力・スキルすごい人になりたいのになれないジレンマがループ!上には上がいる、あなたの中にはそんな人生観が見え隠れしています。優秀な人には勝てない、つまり、人間にはランクがあると考えてしまっているのです。敵いそうにない相手は、別世界の存在として祭り上げ、自分のフィールドと限界を決めて、小さな枠の中で戦いを繰り返しています。このため、物事がうまくいき勝負に勝てても、喜びが長く続きません。なぜなら、あなたはもっと上の世界があることを知っているからです。思い切って、狭い井戸の中から飛び出してみましょう。こてんぱんにやられて負け続きだったとしても、全戦全勝のときより自分を好きになれるはず。typeC:容姿・センス人は見た目だけじゃない!頭ではわかっているけれど。あなたの美意識は、暴走しやすいようです。自分のルックスにコンプレックスがあって、消極的になってしまったり、普段はそれほど気にしてなくても、大事な局面でキレイな人、カッコいい人には敵わないと感じたりしやすいでしょう。心の奥底で、美が成功の条件と刷り込まれているのです。コンプレックスを解消するために、メイクを研究したり、ダイエットに励んだり、自分を磨くのはいいことなのですが、しばしばゴールが見えなくなって、やりすぎてしまうのが心配。おしゃれや美容に気を配るとともに、中身も育てて。実力や人柄のよさで底上げされ、自信が育ちます。typeD:性格・思考望みは、脱・ダメな自分!欠点や短所は自覚済み。結局は自分次第だと、あなたはわかっているのです。何を幸せだと感じるか、不幸と受け止めるか、心の持ち方ひとつだと知っています。だから、迷わないように悩まないように気をつけています。それでも気持ちを切り替えられない、堂々巡りから抜けられないから、自信を失いやすいのです。もともと聡明な人ですから、短所は長所の表れだと知っているはず。ならば、弱みを強みに変えることも可能ですよね。決断力のなさは慎重さ、依存心の強さは柔軟性、などと置き換えて、プラス活用してみて。人生の核があなたの手の中に戻ってきて、気づいたら自信が回復しているでしょう。typeE:人間関係人とどう付き合えばいいのか、正解を求め続けて…。みんなが当たり前のようにこなせることが難しかったり、うまくできないあなたの中には、強いコンプレックスが隠れています。仕事上のコミュニケーションが苦手、友達が少ない、親友がいない、恋人ができない…。そもそも人を好きにならないなど、人付き合いで引け目を感じやすいようです。人とうまく付き合いたい気持ちはわかりますが、それはテクニックの話になってきます。小手先で如才なくふるまう人の薄っぺらさに、傷ついた経験もあるのでは?正解を探さず、真心で人と向き合いましょう。優しくて思いやりがあるあなただからこそ、迷いやためらいから抜けられるはず。テスト作成…章月綾乃さん心理テストクリエーター、占術研究家。ハルメクWeb、merにて、心理テストを配信中。ananweb「猫さま占い」、ginzamag「開運レター占い」など、占いの連載、著書多数。※『anan』2020年6月10日号より。イラスト・牛久保雅美(by anan編集部)
2020年06月05日自己肯定感とは“自分っていいよね!”と思えている状態のことですが、そんな自分自身の“自己肯定感の高さ”はどれくらいなのか、心理テストでチェック!あなたは、今の自分にOK出せてる?高いのか?低いのか?あなたのベースとなる、自分自身に対する価値や評価のイメージはどうなのか?まずは、今のあなたの自己肯定感の状態を探ってみましょう。自己肯定感UPへの道も現状を知ることから!あなたの“自己肯定感の高さ”をチェック次の8個の設問で、4つの選択肢の中からもっともあなたの感覚に近い答えを選んでください。すべて答え終わったら得点表で合計点を出し、該当するタイプの診断結果へ。Q1. 初対面の人と会う日のブラウスの色は?a…白、b…黒、c…赤、d…紺Q2. 名前の呼ばれ方、好きなのは?a…「さん」づけ、b…「ちゃん」づけ、c…呼び捨て、d…ニックネームQ3. 「変わっている」「頑張っている」「似ている」さて、褒め言葉はいくつあった?a…3つ、b…2つ、c…1つ、d…ゼロ、または、わからないQ4. 「もっとがあれば」さて、に入るのは?a…時間、b…人手、c…実力、d…ツキQ5. お金にピッタリの音って?a…パタパタ、b…パラパラ、c…ザクザク、d…チャリンチャリンQ6. 今、あなたの部屋は?a…理想の状態、b…少し片づけたい、c…ごちゃごちゃ、d…人には見せられないQ7. 夜見る夢は?a…ほとんど見ない、b…見てもすぐに忘れる、c…同じ夢を繰り返し見る、d…意味ありげな夢をよく見るQ8. 突然ですが、あなたは走っています。一体なぜ?a…日課のランニング、b…大好きな人に会いに行くから、c…何かから逃げているから、d…約束に間に合わないから回答を下記に照らし合わせ、合計点を計算しましょう。Q1:a…2点、b…1点、c…4点、d…3点Q2:a…4点、b…1点、c…3点、d…2点Q3:a…4点、b…2点、c…1点、d…3点Q4:a…4点、b…3点、c…1点、d…2点Q5:a…3点、b…4点、c…2点、d…1点Q6:a…4点、b…2点、c…1点、d…3点Q7:a…4点、b…2点、c…1点、d…3点Q8:a…4点、b…3点、c…1点、d…2点合計点が28点以上…typeA、23~27点…typeB、18~22点…typeC、13~17点…typeD、12点以下…typeE診断自分で自分自身にOKを出せるかが、自己肯定感の基本。自己肯定感の高さを読み解く手がかりの一つが、自分にOKを出せるかどうか。何かに取り組むとき、やれる!できる!と前向きに向き合えるか、逆にダメかもしれない、きっと失敗してしまうと後ろ向きになってしまうかで、結果はだいぶ変わってくるもの。意欲や実行力、そして、その後の展開に大きく関わってくる自己肯定感の高さをチェックしてみましょう。typeA:OKに固執しすぎ今日もパーフェクト!でも、難しい課題は棚上げ!?あなたは、自己肯定の大切さをよく知っている人です。前向きな気持ちで自信を持って取り組むのか、後ろ向きな気持ちで嫌々こなすのかで、結果が大きく変わることをよくわかっているのでしょう。だから、常にポジティブマインドを意識して、今の自分にOKを出し続けているのです。ただ、OKを出し続けるために挑戦を避ける傾向がありそう。何もしなければ完璧な自分でいられるけれど、新しい望みを持つと、未完成な状態になってしまうからです。でも、バージョンアップを怠ると古ぼけ、過去の栄光にすがるだけの人になることも。果敢に挑戦し、進化を心掛けて!typeB:だいたいOKまだ進化の途中!今は及第点でノープロブレム!あなたは、細かいことに目をつぶれるおおらかな人です。何事も「問題がないわけではないけれど、概ね悪くない」と前向きに捉えることができるでしょう。多少の反省点、改善点は含みながらも、自己評価も割と高いはず。100点ではないけれど、よく頑張ったと自分にOKを出せるのです。根底にあるのは、未来を信じる力です。今はまだ発展途上だけれど、やがて努力は実り、すごい結果につながっていくと信じているでしょう。そのため、多少のつまずきや失敗は気にしません。失敗ややり直しも成功の糧とできるのも強み。強力な肯定パワーで、みんなを救える人なのです。typeC:OK、NG半々くらいいい感じでやれるときとダメダメなときがマーブル模様。あなたは、常に揺らいでいます。いつもの場所、いつものメンバーの前でなら、自分らしく過ごせますが、よく知らない人に囲まれたり、慣れないことを任せられたりすると、途端に自信がなくなって、実力を出し切れず萎縮してしまいそう。体感として、自分にOKを出せるかは半々でしょう。つまり、条件さえ揃えば、うまくやれるというセルフイメージがあるのです。でも、それは言い換えれば、失敗は必ず誰かのせいになってしまいます。理想の状況や相手を待つのではなく、自主的に関わって流れを変えてしまいましょう。成功率が高まり、自分をもっと好きになれるはず!typeD:NGになりがちたいていは期待外れ。でも、たまにサプライズが!あなたの中には深い諦めと淡い期待が混在しています。人生そのものが壮大な運試しのような気配があり、うまくいけばラッキーで、ダメだったときは、やっぱりと納得してしまうでしょう。何事も期待しすぎないように、最悪を想定して動き、心が傷つかないように必死で自分を守っています。でも、心にセーフティネットを張っている割には、希望が見え隠れしています。「どうせ」「私なんて」と言いながらも、「もしかしたら?」「本当の私はすごいかも?」という思いも隠し持っていそう。夢を見る力、信じる力で、ネガティブ癖を封じ込んでみて。人生は変わるはず!typeE:OKはあり得ないネガティブ自動運転中。恐る恐るで、ガッカリパターン。繊細で、傷つきやすいあなた。人の何倍も神経を使い、先の先、裏の裏を読んでいるうちに、ちょうどいいところがわからなくなりやすいのです。深く考え、慎重になりすぎるから、タイミングがズレやすく、思いが結果に結びつきにくいというわけ。目下、自己肯定感は封印されています。どんなときにも自分にOKを出していくには、うまくいく途中の「まあまあ」とか、「ほどほど」を受け入れなくてはいけません。ミラクルのように一度でうまくやりたい、全部リセットしてゼロから再スタートな万能主義、潔癖さから離れてみて。地道でも、1段ずつ階段を上りましょう。テスト作成…章月綾乃さん心理テストクリエーター、占術研究家。ハルメクWeb、merにて、心理テストを配信中。ananweb「猫さま占い」、ginzamag「開運レター占い」など、占いの連載、著書多数。※『anan』2020年6月10日号より。イラスト・網中いづる(by anan編集部)
2020年06月05日よく耳にする“自己肯定感”ってそもそも何?アンケート結果を踏まえながら、TVなどでも活躍中の臨床心理士・塚越友子さんに詳しく教えていただきました。自己肯定感アンケート(23~39歳の女性300人にアンケート)Q. あなたが、自分自身にダメ出しするとしたらどれ?A. 1位…性格、2位…職場(学校)での人付き合いが苦手、3位…仕事(勉強)ができない、4位…恋愛下手、5位…友達が少ない、6位…容姿何に対して自己肯定感が持てていないか、特にその人のベースとなる特性自尊心(※もともとその人のベースとなる自分に対する価値や評価のイメージのこと)の高さを問う質問。特性自尊心には、性格や能力、身体的特徴などセルフイメージに対する評価も含まれている。その他、職場や友人などの人間関係、恋愛なども自己肯定感に影響する。Q. ひどい失敗をしたときのあなたの反応は?(※1人につき該当するものを3つ選択して回答。)A. やっぱりね、ダメだと思ってた。…187人、もうダメ、絶望的かも。…176人、ほんと、私ってダサいよね。…118人、これくらい大丈夫でしょ。…108人、まあいいか。…121人、うまくいかないこともあるよね。…190人失敗したときの受け取り方が、回答のうち前半3つのように後ろ向きな人は、自己肯定感が低い。後半の3つのように、うまくいかなった結果も前向きに受け入れられるかどうかが、自己肯定感を育むには大切。これは認知行動療法で“適応的諦観”=“いい諦め”といわれる。Q. うまくいかなかったときの言い訳、あなたが言いがちなのは?(※1人につき該当するものを2つ選択して回答。)A. 人は褒めてくれるけど、自分ではまだまだ…。…105人、他ができたから、ここは別にいいかな…。…111人、いくら頑張っても上には上がいるし。…133人、まあ最初から無理だと諦めていたけど。…87人、昔の失敗が頭をよぎったんだよね。…87人、だから期待されても困るって言ったよね。…77人他者評価に一喜一憂せず、いい諦めができる自己肯定感高めの人は、人は褒めてくれるけど~、他ができたから~を選択した人。残る4つの回答は、過去の失敗がトラウマになっていたり、褒められることに慣れていなかったりと、自己肯定感低めな人が言いがちなセリフ。Q. 自分が成長するために必要だと思うものは?(※1人につき該当するものを2つ選択して回答。)A. 努力・達成感…190人、社交性、コミュニケーション…155人、立ち直りの早さ、リカバリー力…131人、できそうと思える、自信…124人『anan』読者世代の女性に、自己肯定感を上げるために必要な要因といわれているのがこの4つ。上から、努力やチャレンジした結果の成功体験。社交性は人間関係の構築力。立ち直りの早さは、失敗しても「まあいいか」と思えること。できそうと思える自信は自己効力感と呼ばれている。過去の経験、周りの人の影響…、肯定できない理由はさまざまです。他人になんと言われようとも、上がるのも下がるのも自分次第なのが自己肯定感ですが、子供の頃の他者評価によって、自己肯定感が低くなっていることも。いじめられた経験がトラウマ化して劣等感が染み付いている場合や、学校のクラスの男子から、「デブ、ブス」などと言われたことをずっと引きずっている場合などです。でも、よくよく振り返ってみると、過去一度だけうまくいかなかった、誰か一人に言われただけで、いま周りにいるいい友達や、褒めてくれる人との付き合いを通じて、「過去のあの人たちがおかしかっただけで、本当はそんなことないのかも、大丈夫かも」と実感できることでそれらは改善されます。他にも、職場の人間関係で悩んでいて、「自分の努力が足りないからダメなんだ」と思い込んでいる人もいますよね。でも、誰かに相談してみたら、「それは完全にパワハラ上司だよ、ブラック職場だから変えたほうがいいよ」などと言われる場合も。そのときは職場や環境を変えたほうがいいですし、それは職場だけでなく、恋愛や結婚のパートナーにおいても同じことがいえます。「お前なんてダメだ」という相手の言葉は、周りから見たら「普通はパートナーにそんな言葉使わないよ」ということも少なくありませんから。このように自己肯定感が低いかもと思ったら、「なぜ私は自分に対してOKを出せないんだろう」と考えてみることが、すごく重要です。高めるには、まずはひとつ自分の中に得意なことを見つけてみましょう。自己肯定感とは、自分に対して希望的観測を持っていて、「自信持って生きていいんじゃない」「価値がある人間なのでは」と思えている状態です。あくまで自己評価なので、他者評価だけで上げようとするのは限界があり、自分で自分を認めないと上がらない領域があります。そこで苦しんでいる人がすごく多くて、特に特性自尊心が低い人は、どんなに褒められても、今度はその他者評価と自己評価のギャップを「埋めなきゃ!」と、必死に努力しだして辛くなってしまいます。自己肯定感は、成績がいい、男性にモテたい、友達がいっぱい欲しいなど、自分が持っている願望の領域で成功したと思えることで、“自分への満足度”を高めると上がります。まずは「自分の願望って何?」「じゃ、ここで頑張ってみよう」と考えて、何かひとつできること、得意なことを見つけるのはいいと思います。ただし、人間関係は自分で100%コントロールできないので、いくら頑張っても相手が返してくれない可能性があります。となると努力が無駄になり「私、ダメだ」になることも。資格や語学など結果が自分次第な領域から始めるのがいいですね。また、結果だけでなくプロセスを評価できる目標の立て方をすると、「これだけ頑張った自分を認めてあげよう」と思えますよ。成功ばかりに囚われないで、失敗を受け入れることも必要です。自己肯定感を上げることばかりを意識すると、何かを達成しないといけない、成功しないといけないということに囚われて苦しくなりがちです。そこで、もともと低い人が適度な自己肯定感を持つのに必要だとされているのが“適応的諦観”といわれる、“いい諦め”です。自己や状況のネガティブな側面をそのまま受け入れつつも、そこにこだわらない前向きな姿勢で、たとえば、うまくいかなくても「まぁいいか」「どうにかなるんじゃない」などと思える気持ちです。自分は自己肯定感が低いと思っている人は、なかなかすぐには達成した自分を褒められません。ですから、失敗したりうまくいかなかったときに、達成しようと思うより、こんなふうに「なんとかなるよ」という考え方に切り替えていくこと、いい諦めを持って過剰に達成しようとしないことを、意識的に日常生活の中で懸命にやったほうが、自己肯定感が上がるといわれています。同じ出来事でも受け止め方は人によって違います。そしてその受け止め方を変えることはできます。これは、失敗すると「自分なんてダメなんだ、もう終わりだ」と思いがちな受け止め方を、いい諦めを使って変えられれば、最終的には自己肯定感が上がるという、認知行動療法の考え方になります。つかこし・ともこ臨床心理士、公認心理師。東京中央カウンセリング代表カウンセラー。大学での講師ほか、TVレギュラー出演、新聞や雑誌などメディアでも活躍中。著書も多数。※『anan』2020年6月10日号より。(by anan編集部)
2020年06月04日最近、よく耳にするようになった“自己肯定感”。字面からなんとなく、自分を肯定すること?とはわかるけど、もっと詳しく知りたい!TVなどでも活躍中の臨床心理士・塚越友子さんに教えてもらいました。自己肯定感アンケート(23~39歳の女性300人にアンケート)Q. あなたは、自分に自信を持てていますか?A. 常に持てている…5%、割と持てているほう…13%、時と場合による…27%、どちらかといえば持てていない…27%、持てていない…28%自分に自信を持てている=自己肯定感が高いということ。自己肯定感が高いと感じている人は18%のみで、逆にあまり感じられない人は半数以上の55%に。時と場合によると答えた人は、自己肯定感に揺れがある、アップダウンの波がある人。Q. 最近のあなたの行動や考え方に当てはまるものは?(※1人につき該当するものを3つ選択して回答。)【1】消極的に生きていると思うことがある。YES…62%、NO…38%【2】強く自分を責めてしまうときがある。YES…58%、NO…42%【3】他人に八つ当たりしたり、責任転嫁することがある。YES…66%、NO…34%【4】いろいろなことにチャレンジできていると思う。YES…31%、NO…69%【5】人間関係はおおむねうまくいっている。YES…47%、NO…53%【6】結果だけでなく、プロセスも大事だと思う。YES…58%、NO…42%選択肢のうち【4】~【6】の3つにYESと答えた人は自己肯定感の高い人で、【1】~【3】の3つにYESと答えた人は低い人。低いがゆえにネガティブな言動になっている人がどれも半数を超える。また、冒頭の質問で自信を持てていると答えた人はおおむねここでも前向きな回答をし、自信を持てていないと答えた人の83.5%が、ここでも「消極的に生きていると思う」に、YESと答えているという結果に。自己肯定感とは“自分っていいよね!”と思えている状態のことです。自己肯定感とは心理学における“セルフ・エスティーム”という言葉の日本語訳ですが、他にも自尊心や自己評価などいくつかの言葉と混同されて、だいたい同じ意味で使われています。心理学では“自分に対する評価感情”と定義されていて、“自分の存在を自分自身で価値ある人間だと考えられている状態”を指します。自己肯定感を“自尊心”という言葉で説明すると2種類あって、ひとつが“状態自尊心”。誰かから評価された、何かで賞を取ったなど良いことがあると、「自分っていいよね」と自信がついたり、一方で悪い評価を受けたり批判されると「私ってダメだな」と、一時的に自信がなくなったりします。もうひとつが“特性自尊心”。これは、もともとその人のベースとなる自分に対する価値や評価のイメージのことで、こちらは逆に、ある程度一定しています。つまり、自己肯定とは、言葉通り自分で自分のことを肯定できているかどうか。他人が「お前ってダメだな」とかなんとか言おうが関係なく、自分で自分に「私っていい」と思えればいいんですね。自己肯定感の高い人は、いろいろなことにチャレンジできて、失敗してもプロセスを見ることができます。たとえば、「ここはうまくいったからいいや」とプラスの面を見つけたり、「うまくいかないこともあるよね」とマイナス面を受け入れ、立ち直るような行動です。特に、マイナス面を受け入れられるという点がポイントです。低すぎる場合だけでなく、実は、高すぎても良くありません。自己肯定感が低くて、自分のことをいいと思えない人は、何事に対しても消極的になってしまうので、チャレンジ自体がなかなかできません。人間関係を築く際にも、「どうせ私なんて人から受け入れられないから」と、うまく交流ができなかったりします。何か不満があったときにも、相手に問題があるのに、「自分がいけないんだ」という自己嫌悪の感情を持つことも。仕事などにおいては、ちょっとした失敗なのに、やっぱり自分は全部ダメだと自己否定に繋げたり…。このように、とにかくすべてのことで自分を責める方向に考えて、どんどんストレスが大きくなり、何かにチャレンジするのではなく、回避する、逃避するという選択肢を選びがちになります。一方で、高すぎると何が起きるかというと、その高い自尊心を維持しようと思って、自分の無能さや弱さが明らかにならないように、難しい課題に対してわざと努力しないなど、やはり自分を防衛するようになるんですね。「本気を出せばできたんだけど、ちょっと今回はできなかった」と言ってみたり、言い訳を残すようなチャレンジをしてしまいます。「こういう自分じゃなくちゃ」と、理想の自分像に取り憑かれて、それを維持することに一生懸命に。低すぎても高すぎても良くなくて、「なんだかんだ言っても、私っていいじゃん!」みたいな、程よい肯定感を持つことがいい状態ということになります。つかこし・ともこ臨床心理士、公認心理師。東京中央カウンセリング代表カウンセラー。大学での講師ほか、TVレギュラー出演、新聞や雑誌などメディアでも活躍中。著書も多数。※『anan』2020年6月10日号より。(by anan編集部)
2020年06月03日6/3(水)発売のanan2203号「メンタルを強くする自己肯定感ワーク」特集の表紙にご登場いただいた、JO1のみなさんの撮影エピソードを紹介します。宿舎で撮り下ろし!JO1が表紙に初登場です。3月にデビューした11人グループ、JO1が表紙に初登場です!ただ、折しも新型コロナウイルス禍で皆が「密」を避け、外出自粛中。普段のように、密閉されたスタジオに大勢のスタッフが集まり、メンバー同士も「密」な状態での集合カットを撮り……といった形の撮影は不可能でした。そこで、JO1の皆さんが暮らしている宿舎内の空き部屋を特別にお借りし、最少人数のスタッフだけがお邪魔し、ソロカットのみ撮影という異例の表紙撮影となりました。持ち込んだバッグなどはまずアルコール除菌グッズで拭き上げ、開けられるドアや窓は開け放ち、定期的に手を洗い、マスクをしつつ私語も慎み、時間差でひとりずつ登場するメンバーにスタッフはなるべく近づかず……そんな緊張感の中でも、明るい笑顔で迎えてくださったJO1の皆様、ありがとうございました!「なんだか不思議。暮らしているところで撮影って(笑)」とリーダーの與那城奨さんもおっしゃっていましたが、ananスタッフにとっても不思議で特別な撮影体験となりました。「こういうこと、よくあるんですか?」とも聞かれましたが、いえ、レア中のレアです! ananにとっても歴史と思い出に残る表紙になったのではと思います。お借りしたお部屋は、メンバーもSNS用の動画撮影などで使っているごく普通のひと部屋。この何の変哲もない空間で、どこまでできるかなという挑戦でもあったのですが、プロのカメラマン、そしてメンバーの皆さんの驚くべき成長によって、とても素敵な写真が撮り下ろせたのではないかと思います! 今年初めに撮影した時と比べて、ポージングが自然で多彩になっていることに加え、カメラの前に立った瞬間、ふっと大人びた雰囲気を醸し出す……。デビューまでの成長も著しかったですが、デビュー後も、たった数か月で着実に変化している姿に感動してしまいました。一方で、まだまだ初々しい姿も。今回、大切な「私物」も公開していただいたのですが、撮影部屋にそれを大事そうに抱きしめながら入ってくるひとりひとりの様子があまりに可愛らしく、当初は物だけを撮る予定だったのを、急遽ご本人入りのカットに切り替えました。そちらの写真もぜひお楽しみに!Zoomを使った個別インタビューでは、「ポジティブ」「自己肯定感」をテーマに、お話を伺いました。途中でWi-Fiがぶつぶつ切れたりとご不便をおかけしてしまいましたが(涙)、皆さんゆったり優しく対応してくださって。異例づくしの取材だったからこそ見えてくる彼らの人柄にも、スタッフ一同、キュンとした時間となりました。次回は、全員ぎゅっと集まって撮影したJO1を読者の皆様に堪能していただけることを願いつつ、今回は“超レアバージョン”をお楽しみいただけたら幸いです。(Y)
2020年06月02日どうもあかりです。恋は結局「自分が一番大事」です。これは言い過ぎでもなんでもなくて、例えばいくら相手のことが好きでも、その人と一緒にいるときの自分のことが好きになれないなら、二人は長続きしません。「この人といると怒ってばかりいる」「好きだけど、毎日不安な気持ちばかり感じてる自分が嫌だ」そんな理由から、好きな人と別れたり、別れようか真剣に悩んだりしたことがある人も多いはずです。だから逆に、「付き合ってると自己肯定感が高まる人」というのは、とにかく愛されます。その人との関係が心地よくて、自分の元気にもなるから幸せでしょうがない。というわけで今日は、彼氏にとってあなたがそんな存在になるためのヒントをご紹介します。■相手の「良いところ」に気づいたら、褒めるたいてい人は、周りから「こういうところが良いよね」って言われると、嬉しくなりますよね。でも正直、周りからはあまり気がついてもらえないけど、自分の小さな「良いところ」っていくつかありませんか?しかも、そういう小さな長所こそが「自分で思う自分の一番いいところ」だったりしません?だから付き合っている人から、「付き合う前はこういう人だと思ってたけど、付き合ってから、いい意味で裏切られた」みたいに言われると、小さな長所に気づいてくれたことがすっごく嬉しい。ましてやそれに気づいてくれた人が、自分の好きな人だったという事実がさらに嬉しい。・・・なんだけど、実際、恋人という誰よりも一番近い立場になると、こういうポイントに気がつくことって別に特別なことでも難しいことでもありません。なので、もしあなたが彼の「小さな長所」に気づいたら、心の中で「へー意外」と思ってるだけじゃなくて、それを相手に伝えてあげる。これが、彼の自己肯定感をグッと高めるヒントです。■付き合う前の、彼の生活を壊さない交際で大切なのが、今までの彼の生活に加わる「新しい幸せのピース」になることです。間違っても、今までの彼の生活にすでに存在したピースの代わりのピースにならないように。よくあるのが、交際前から女の子の友達が比較的多い人で、彼女ができたことで、「そういうのやめてね」と彼女に言われてしまい、交友関係をいやいや変えていくようなこと。これは完全に、代替のピースになろうとしています。そうじゃなくて、今まで彼が「楽しい」と感じていたピースであれば、それが自分にとっては少し疎ましく見えたとしても、壊すことはしないで、あくまで自分は、新しいピースとして彼の生活に加わっていく。仮に取って代わろうとすると、彼はたしかに「彼女」という幸せのピースを手にするけれども、一方で、今まで幸せと感じていたピースを失うことになるので、あまり交際後の自己肯定感や幸福度がアップしません。むしろ「犠牲を払ってしまった」という後ろ向きな気持ちすら湧いてきます。これは、仕事でも同じ。もちろん、彼が自分から進んで、彼女のために今までの自分の幸せのピースを捨ててくれるのであれば、それは喜んで受け入れていいですが、「私というピースが来たんだから、こいつ、どかせよ」という態度は出さないこと、ね。■彼氏に「付き合っていて、幸せ」って伝える最後は、まあ少し逆説的ですが、まず誰よりも自分が「幸せ」って感じることです。素敵なことに、カップルというものは「恋人が幸せだと自分も幸せ」に感じる関係性です。だから、これを活かさない手はありませんし、むしろ、自分だけ幸せでも、相手が幸せそうじゃないと、巡り巡ってもう自分まで不幸せになってしまいます。「好き」という恋愛感情を伝えることもとても大切ですが、それだけじゃなくて、「付き合ってから、毎日幸せ」「週末のデートがあるおかげで、平日の仕事すらちょっと楽しいかもしれない」といった、「好き」より深みのある気持ちをたまにでいいから伝えられたら、きっと彼も「ああ、この関係いいわ」と感じてくれるはずです。(遣水あかり/ライター)(ハウコレ編集部)
2020年05月29日近年の教育界における重要なキーワードとして「自己肯定感」があります。その解釈や評価は人によってさまざまですが、教育ジャーナリストの中曽根陽子さんは、「自己肯定感は、人間が生きていく力の根幹」だといいます。それだけ重要なものだとすれば、親としては子どもの自己肯定感をしっかりと伸ばしてあげたいものですよね。そのために必要なのは、「親自身が幸せになること」なのだそう。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカット)ありのままの自分を認められる自己肯定感は、生きる力の根幹「自己肯定感」とは、自分のいいところも悪いところも含めて、「自分はありのままでいいんだ!」と認められる感情のことです。一方、その逆はなにかというと、自分の存在を認められない「自己否定」です。この自己否定の感覚が強くなると、最悪の場合は自ら死を選ぶということにもなりかねません。それだけ自己肯定感は重要な力であり、いわば生きる力の根幹です。そう思えば、親であれば我が子の自己肯定感をしっかりと高めてあげたいもの。では、自己肯定感が高い子どもの親にはどんな共通点があるのでしょうか?いま、わたしは、自分のやりたいことをしっかり持っている、自己肯定感の高い子どもの親たちへの取材を続けています。その取材を通じて見えてきたことのひとつとして、自己肯定感の高い子どもの親たちには、子どもに干渉しすぎず、それこそ「子どものありのままを受け止めている」という共通点があることが挙げられます。子どもがやりたいことがなんであれ、まずは認めてあげて、うまくいかないときには、どうすれば実現できるかと一緒に考え、子どもを支援するかたちでの対応をしているのです。一方、自己肯定感の低い子どもの親に見られる共通点が、「子どもをできない存在としてとらえている」ということでした。そういう親は「子どもは、あらゆることを親が教えてあげなければならない存在」だと思っています。そのため、よかれと思って、自分が正しいと思っていることを押しつけて、子どものやりたいことを否定してしまう。あるいは、他人と比較してダメ出しをしたり、親の望む子ども像を押しつけたりしがちです。それでは、子どもの自己肯定感が育まれるはずもありません。しっかりと子どもを観察し、できるだけ子どものいい面やできた部分を見て励ましてあげてください。自己肯定感が高い子どもの親も自己肯定感が高いまた、自己肯定感の高い子どもの親に見られるもうひとつの共通点として、「親自身の自己肯定感が高い」ということも挙げられます。じつは、自己肯定には2種類あります。ひとつが「条件付きの自己肯定感」、もうひとつが「条件のない自己肯定感」です。条件付きの自己肯定感とは、「誰かと比較して優れている」とか「評価されている」というように、人との比較でもたらされる自己肯定感です。この自己肯定感は、自分より優れている人が現れたり失敗して評価が下がったりすると、途端に自信がなくなって低下してしまうものです。反対に、条件なしの自己肯定感は、いいところもダメなところもある自分を受け入れられる自己肯定感。「自分はこのままでいい!」「自分は大丈夫!」と感じられれば、たとえうまくいかないことが起こっても、自己肯定感は揺るがず安定しています。そして、自己肯定感が高い親は、自分の心のコップを、ありのままの自分を受け入れられる自己肯定感という水で満たしているからこそ、子どもの心のコップにも水を注ぐことができるわけです。自分のコップが水で満たされていないのに、子どものコップに水を注ぐことはできませんよね。そうであるならば、親自身が楽しく幸せな人生を歩むことが大切。しかし、残念ながら、ありのままの自分を肯定できないということはあると思います。それでも、もし自分が真剣にそれを望めば、人は必ず変わることができます。そのためには、「ポジティブ心理学」というものを学んでみるのもいいかもしれませんね。じつは、ポジティブ心理学については、わたしもいままさに勉強中です。いま、ポジティブ心理学の分野では、それこそ人が幸せになるための方法の研究がどんどん進んでいます。そういった、自分が幸せになる方法を学んで実践するわけです。ファーストステップとしておすすめするのが、その日にあったよかったことを3つ書き出してみて、なぜそれが起きたのかを考えるということです。これは、マイナスではなくプラスのことに目を向けるレッスンであり、続けていくと幸福度が上がるといわれています。日常のなかの小さな幸せに気づくことができるようになると、自分の心のコップが満たされていくのを感じられるようになります。ぜひやってみてください。日本人は、どうしてもまわりの目を意識しすぎているように感じます。周囲に気を使うばかりに自分の幸せを感じられなくなっている人も多いのではないでしょうか?子どもの自己肯定感を高めてあげるためにも、親であるみなさんはもう少し自分の幸せを追求してみてはどうでしょうか。子育ては「未来をつくる人材の育成プロジェクト」また、いまの親御さんたちを見ていて強く感じるのは、真面目すぎる面があるということ。先行きが不透明な時代ですから、子どもの将来を思って子育てに力を入れるという感情はもちろん理解できます。でも、不安な気持ちからは、いい結果は得られません。「子どもはきっと大丈夫! なんとかなるさ」と、もう少し気楽に考えていいとも思うのです。わたしは、子育てとは「未来をつくる人材の育成プロジェクト」なのだと考えています。我が子だから「きちんと育てないといけない」と力が入るわけです。ならば、とらえ方を少し変えてみましょう。「子どもは神様から一時的に預かったたまもので、独り立ちできるように育てて社会に還す」という感覚で子育てをするのです。「自分のもとにたまたまやってきた子どもは、はたしてどういう人間なのかな?」と考えて、まずは観察してみる。そうして、「こういう性格なのかな」「得意分野はこういうところかな」というふうに見立てをして、その子の強みが生かせるように励ましながら、子どもが自分で決めていけるように支援してほしいのです。子どもは最終的に親離れしなければなりませんし、親もまた子離れしなければなりません。そのためにも、子どもに自分の人生のすべてを注ぐようなことは避けたほうが賢明です。親であると同時にひとりの人間であるみなさんの人生には、さまざまな出来事があります。子育てという人材育成プロジェクトに携わることは、そのひとつに過ぎません。そういうふうに少し俯瞰して考えることが、子育てに入れ込みすぎることなく、子どもをひとりの人間として認められ、自己肯定感を高めることにもつながるはずです。新型コロナウイルスの感染拡大によって、世界は大きく揺れ動き変化しています。そんな時代に遭遇した子どもたちには、これまで以上に、自分で考え、道を切り開いていく力が必要になってくると思います。ぜひ、失敗を恐れずに挑戦できる力を育んでください。『1歩先いく中学受験 成功したいなら「失敗力」を育てなさい』中曽根陽子 著/晶文社(2016)■ 教育ジャーナリスト・中曽根陽子さん インタビュー記事一覧第1回:親の役目は我が子の「自己探究の力」を育むこと。“理想の子ども像”を押し付けてない?第2回:学歴の価値はどう変わる? 「偏差値の高い大学に行く」ことにしがみつく必要は、もうない第3回:任せて、失敗させて、考えさせる。「困難を乗り越える力」を伸ばすには、放っておくのが◎第4回:自己肯定感が「高い子の親」と「低い子の親」。驚くほど全く違う、それぞれの特徴とは【プロフィール】中曽根陽子(なかそね・ようこ)1958年生まれ、東京都出身。教育ジャーナリスト。マザークエスト代表。慶応義塾大学大学院システムデザインマネジメント科ヒューマンラボ研究員。出産のために小学館を退職後、1994年、子育て中の母親たちが子どもと一緒にあそび場をチェックし紹介する『子どもとでかける大阪あそび場ガイド』(メイツ出版)を制作。取材から執筆、イラストまですべてを母親たちの手によって作成した同書は、いまなお改定版を重ねるロングセラーとなり、シリーズ累計50万部超。2004年、女性のネットワークを生かした編集・取材活動を行う情報発信ネットワーク「ワイワイネット」を発足。「お母さんと子どもたちの笑顔のために」をコンセプトに、数多くの書籍をプロデュース。2013年、「親を人材育成のプロに」というコンセプトのもと、母親自身が新しい時代をデザインする「マザークエスト」を立ち上げ、アクティブラーニング型のセミナーの開催を中心に活動している。現在は、教育ジャーナリストとして紙媒体からウェブ媒体まで幅広く執筆する傍ら、海外の教育視察も行い、偏差値主義の教育からクリエイティブな力を育てる探求型の学びへのシフトを提唱する。主な著書に『はじめての海外旅行 安心おでかけガイド』(メイツ出版)、『マンガ版 子どもが伸びる! コーチングブック』(合同出版)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年05月25日飲み会などに参加する機会は多くても、なかなか狙った男性と仲良くなれない・・・・・・と悩んだことはありませんか?出会いの場で他の女性に差をつけてモテるには、最初の自己紹介で強く好印象を持ってもらうことがとても大事なんです。そこで今回は、飲み会で好感度の高い自己紹介について男性の意見を聞いてみました。■名前プラスあだ名で「人の名前を覚えるのがすごく苦手なので、自己紹介のときにあだ名や覚えやすい名前も一緒に自己紹介してくれる子がいると、覚えられるので声かけやすいです」(23歳/不動産関係)ただ苗字や下の名前を名乗るだけだと、男性の記憶にはあまり残りません。「名前なんだっけ?」とは聞きにくいので、そのまま呼ぶこともなく、コミュニケーションもあまり取れないままになってしまいます。特に大人数の飲み会では、一気に名前を言われても全員分覚えるのは難しいもの。簡単で分かりやすいあだ名をぜひ活用しましょう。■他の女性メンバーを褒める自己紹介をする「女性同士って『この子料理しないんですよ』とか割とナチュラルに友達を貶めるような言い方をすることがあるじゃないですか。そういうのって男は苦手なんですよ。友達を褒めて紹介できる性格のいい子は印象抜群ですね」(29歳/飲食店勤務)「今日は職場の先輩に誘われてきました。いつも優しくて面倒見がいい◯◯さんに頼りっぱなしなんです」などの言い方で、他の女性メンバーとのつながりを話しがてら褒める形での自己紹介をすると男性陣だけではなく女性陣からの好感度もアップ。褒める内容は事前に考えておくとスムーズですよ。■あえて面白い『似ている芸能人』を紹介する「この前飲み会で『顔は全然似てませんが、スリーサイズは◯◯という芸能人と同じです』と自己紹介して笑いを取った子がいたんですが、思わずこっそり検索しちゃいました」(23歳/商社勤務)ユーモアのセンスを感じる自己紹介は好感度が高いです。といっても似ている芸能人なんていない・・・・・・という場合は、似ていると言われたことのある動物などを言うのも良いでしょう。身長や誕生日が同じ有名人の名前を挙げるのも印象に残りやすいですよ。■飲み会慣れしていない態度を見せる「しょっちゅう飲み会ばかり参加している子よりも、めったに飲み会なんて行ったことがありません・・・・・・という慣れてない態度の子のほうが色々教えてあげたくなっちゃいますね」(26歳/製造業)「普段職場は女性ばかりであまり男性と話す機会がないので緊張してます」などの言い方をサラッと自己紹介に入れ込めば、その「飲み会慣れしていない」感じに男性陣もドキッとしてしまうはず。仮によく飲み会に参加していたとしても、あまり慣れていないフリをするのがおすすめです。■おわりにただ名前を名乗るだけの自己紹介よりも、男性が話しかけやすいきっかけを作ってあげましょう。その場でとっさに思いつこうとするのは大変なので、何パターンか事前に考えておいてその中から話すようにすると楽ですよ。(上岡史奈/ライター)(ハウコレ編集部)
2020年05月18日ここ10年ほどで、「自己肯定感」という言葉は急激に浸透してきました。親としては、わが子の自己肯定感を伸ばしてあげたいと願うのは当然です。一方で、「もしかしたら私の接し方のせいで、自己肯定感を下げてしまっているかも……」と心配になっている親御さんも少なくないでしょう。今回は、これまでご紹介してきた「自己肯定感」にまつわる記事のなかで、特に人気の高かった6本をまとめました。子どもの自己肯定感を育む方法をたっぷり紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。「自己肯定感」おすすめ記事1■心が折れて立ち上がれなくなってしまう、自信家なのに自己肯定感が低い人教育ジャーマリストのおおたとしまささんは、「自己肯定感のベースにあるのは “根拠のない自信” である」といいます。「自分は○◯ができるからすごいんだ」「◯○を持っているから自分はすごいんだ」という “根拠のある自信” だけしか持っていない場合、「自信家でありながら自己肯定感が低い人」になってしまうそう。どうしてそのような人間に育ってしまうのでしょうか?おおたさんは、親が子どもに対して過度の勉強を強いる「教育虐待」が要因となっているケースもあると指摘しています。教育虐待を受けて育った子どもが、親の無茶な期待になんとか応え、受験でも就活でも出世レースでも勝ち進んできたとしましょう。(中略)その人間にとっては「結果がすべて」です。すると、たったひとつのつまずきによって「結果」を出せないということが起こると、大人になってからでも、ぽっきりと心が折れて立ち上がれなくなってしまうということもあり得るのです。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|心が折れて立ち上がれなくなってしまう、自信家なのに自己肯定感が低い人)おおたさんは、「自己肯定感の高低は、チャレンジ精神にも大きな影響を及ぼす」と述べています。自己肯定感が高い人はさまざまなチャレンジをすることができ、たとえ失敗に終わっても「なんとかなるさ」とへこたれずに再び立ち上がることができるそう。反対に、自己肯定感が低い人は、失敗したら自分の価値が無になってしまうという恐怖感があるので、チャレンジすることに二の足を踏んでしまいます。このように、自分を高めるための挑戦をしなくなることで、現状に甘んじ、成長する機会を逃してしまうこともあるのです。子どもの自己肯定感を高めるために、親はなにをしてあげられるのでしょうか。おおたさんによると「子どもの言葉をばかにしないで、まじめに聞くことが大事」とのこと。子どもの発言をつい聞き流したり、「またくだらないこと言って」と相手にしなかったりしていたら要注意ですよ。「自己肯定感」おすすめ記事2■「認める」ことが、子どもの健全な自己肯定感を育む第一歩子どものコーチングにまつわる本を執筆、またコミュニケーションに関する講演活動も行なっているビジネスコーチの石川尚子さんは、「褒める」という行為の危険性について言及しています。一方で、子どもの存在そのものを肯定する「認める」という行為は、健全な自己肯定感を育むのに欠かせないといいます。では、子どもを「認める」とは具体的にどんな言動で行えばいいののでしょうか。それは、とても簡単なこと。ただぎゅっと抱きしめるだけでもいいのです。これが「あなたのことをちゃんと見ているよ、気にかけているよ」という気持ちを伝えることになります。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「認める」ことが、子どもの健全な自己肯定感を育む第一歩)「認める」といっても、そんなに大それたことではなく、日常的に名前を呼んであいさつするだけでも十分に効果的だそう。石川さんは、「それだけでも子どもの存在を認めることにつながる」と述べています。この記事では、具体的な声かけの事例をいくつも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。たとえば、テストで悪い点を取ってきた子どもに対して、どのような声かけをするのが正解なのでしょうか。間違っても、「どうしてこんな点を取ったの!」などと責めてはいけません。このような場合は、「今回、どうだった?」「いま、どう思ってるの?」と淡々と質問するといいそう。大事なのは、その後。「どうすればよかったと思う?」「次に生かせることってなにかな?」と、建設的な対応を心がけることで、子ども自身の成長につながります。親が答えを用意するのではなく、次の機会に生かせる方法を考える “セルフコーチング” ができるようになるといいですね。「自己肯定感」おすすめ記事3■子どもの自己表現力を伸ばし、自己肯定感を高める「親子コミュニケーション」ある調査では、「日本人の自己肯定感の強さは先進国で最低」という結果が出たそう。子ども教育のプロフェッショナル養成に携わる増田修治先生は、その要因のひとつとして「子どもたちに『なんでもしっかりできる子がいい子』だというプレッシャーがかかっていること」が考えられるといいます。親も含めて、多くの大人が暗黙のうちにそういう評価基準を持っていませんか?そうすると、少しでも失敗すると、子どもは「自分はいい子じゃない」と思ってしまう。これでは、自己肯定感が弱くなるのも当然ですよね。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|子どもの自己表現力を伸ばし、自己肯定感を高める「親子コミュニケーション」)増田先生は、「大事なことは、“なんでもしっかりできるいい子” に育てることではありません」と断言します。大切なのは、きちんと自己分析ができ、困ったときには周囲に助けを求められること。そこで必要になるのは、自分の置かれた状況を自分の言葉で語って助けを求める、いわゆる「自己表現力」です。この記事では、子どもの自己表現力を伸ばすために親ができることを詳しく解説しています。なかでも重要なのは、親子間のコミュニケーションです。どちらかが一方的に話し続けるのではなく、相互が話して聞く、という「応答性」があってこそコミュニケーションは充実します。しかし増田先生によると、最近ではそれができていない親子コミュニケーションが目立つそう。たとえば、お菓子やおもちゃなど「好きなのを選んでいいよ」と言いながらも、子どもが悩んでいるのを見てイライラしていませんか?そこで「まだ決まらないの?じゃあこっちしなさい」などと勝手に決めていませんか?そういった対応こそが、子どもの自己表現力や自己肯定感を育む妨げになっているのです。「自己肯定感」おすすめ記事4■「外遊び」は有能感や自己肯定感を伸ばすーーでも、効果のほどは「親次第」「外遊び」と「自己肯定感」の関連性について、多角的な視点で解説しているこの記事。「外遊びが子どもの情操にいい」と考えて、子どもの意志とは関係なく必死に外遊びをさせようとしている親御さんにとって、非常に耳の痛い内容となっています。しかし、読んだあとはきっと気持ちがラクになっているはずですよ。子どもの自律性の発達を妨げるのなんて簡単ですよ。「ああしなさい」「これしちゃ駄目」「こうしたほうがいいんじゃない?」と言うだけでいい。子どもが「やったー!見て!」と誇らしげに言ってきたときに、「そんなの大したことじゃない」と言えば有能感は育たないし、「後でね」と言ってスマホをいじっていれば関係性が育たない。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「外遊び」は有能感や自己肯定感を伸ばすーーでも、効果のほどは「親次第」)「自然体験が子どもの発達に及ぼす影響」を研究テーマにする心理学者・石﨑一記先生は、記事の中で、外遊びによって育まれる子どもの能力をいくつか紹介しています。「自律性」もそのひとつ。自然の中で遊ぶことは、頭を使って試行錯誤し、トライ・アンド・エラーを重ねることになり、自律性が育まれます。そして、自分で考えたことをやり遂げた結果自分を好きになる「自己肯定感」や、遊びという場面においてやるべきこととやらなくてもいいことを決める「自己決定力」なども育まれるでしょう。ただし、子どもに外遊びをさせるにあたって注意すべきは「親の関わり方」だということを忘れずに。先に挙げたように、あれこれ口を出したり、ちゃんと子どもに向き合わなかったり、もしくはただの遊びなのに「なんのためにこれをやるの?」と考えすぎたりするのはご法度ですよ。「自己肯定感」おすすめ記事5■子どもの自己肯定感が低下する「ダブルバインド」。“条件付きの愛”は危険です無意識のうちに子どもを脅すしつけ「ダブルバインド」とは、いったいどのようなものなのでしょうか?この記事では、誰もがやってしまいがちなダブルバインドの例と、それによって引き起こされるいくつかの弊害について解説しています。増田先生は、「ダブルバインド親は、じつは条件付きの愛情を提示している」とも指摘しています。「勉強ができるあなたが好きよ」や「運動が得意なあなたが好きよ」といったメッセージを無意識に送っていることが多く、それに気づいた子どもは「勉強(運動)ができなくなったら見捨てられちゃうかも……」と思い、健全な自己肯定感を持てなくなってしまうのです。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|子どもの自己肯定感が低下する「ダブルバインド」。“条件付きの愛”は危険です)ダブルバインドの例として、「自分が行きたい高校を選びなさい」と子どもの自由を尊重しているフリをしながらも、いざ子どもが選んだ学校が気に入らないと、「ちょっと偏差値が低すぎるんじゃない?」などと否定する親を挙げています。これこそまさに、子どもの自己肯定感を低下させるダブルバインドの典型です。親は決して子どもを脅しているつもりはなく、むしろ理解を示していると自負しているかもしれません。しかし、子どもが親の矛盾した言動を指摘できず、結果的に従わなければならない状況に追い込まれたら、それはダブルバインドなのです。子どもの自己肯定感を低下させ、間違ったコミュニケーション法を学んでしまうダブルバインド。記事では最後に、ダブルバインドを回避する会話のコツをご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。「自己肯定感」おすすめ記事6■「大好きだよ!」で子どもは育つ。“愛されている自覚”が自己肯定感を高め、勉強姿勢までも変えるこの記事では、「子どもへの愛情の伝え方次第で自己肯定感がぐんぐん育まれる」ということを説いています。ただし、言葉かけには注意が必要。「○○ができてすごいね」という行動に対する承認=「行動承認」では、褒められたほうは「人より優れていないと認めてもらえない」と感じるようになるので注意しましょう。でも、特別な「良くできたこと」や「いいところ」が見つからなくても大丈夫。日頃から「存在承認」による言葉かけをすることで、子どもは自ずと自己肯定感を育むことができるのです。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「大好きだよ!」で子どもは育つ。“愛されている自覚”が自己肯定感を高め、勉強姿勢までも変える)「存在承認」とは、存在そのものに対する承認を意味します。「生まれてくれてありがとう」「あなたがいてくれるだけでうれしい」といった、ありのままの相手の存在を認めてあげることで、子どもの自己肯定感はぐんぐん伸びていきます。さらに、親の「大好きだよ」「愛しているよ」という存在承認による声かけは、子どもの勉強に対する姿勢にも好影響を与えます。精神科医の和田秀樹先生によると、「お母さんは僕のことを愛してくれている。僕が勉強すると、大好きなお母さんがもっと喜んでくれるから勉強する」というプラスの感情が動機となり、学習への意欲がわいてくるそう。ストレートに愛情を伝えることに気恥ずかしさを覚えるかもしれませんが、子どもへの愛情を言葉にすることで、親自身もまた親子関係を見つめ直すいいきっかけになるはずです。***「自己肯定感」といっても、大げさに考える必要はありません。子どもの存在そのものを認め、日頃から愛情を伝えるように心がけるだけで、十分自己肯定感は育まれます。親子のコミュニケーションがより充実したものになるよう、ぜひ記事を読んで参考にしてくださいね。
2020年04月07日「自己肯定感を高めましょう」という話を耳にすることがあると思います。そもそも自己肯定感とはなんなのか。自己肯定感のある子に育てるためにはどのように接すればいいのでしょうか。 ナルシストと自己肯定感が高い人との違い自己肯定感を高めるというと、褒めて自信を持たせればいいのだろうか? それだと自惚れた人間になってしまうのではないだろうか? と思われる方も多いのではないでしょうか。 ナルシストと自己肯定感が高い人には明確な違いがあります。それは“人と比較して自信を持っているか否か”です。ナルシストは人と比較し、人より優位に立つことで自分の存在意義を認めます。一方、自己肯定感が高い人は、自分の悪いところも含め人と比べることなく、そのままの自分を受け入れます。そのままの自分を受け入れることができれば、失敗しても次に頑張ろうと思うことができる。また他人に対しても、比較ではなくそのままの人を受け止めることができ、人と比較してくよくよすることもない。より良い人間関係を築いていくことができるともいえます。 自己肯定感のある子どもに育てるためにやってはいけないこと一般的に、親からネグレクトや暴力などの虐待を受けた子どもや、愛されていると感じることなく育った子どもは自己肯定感が低くなると言われています。 しかし一方で、親が愛情を注いでいるつもりでいても、過干渉、ルールに沿った行動をひどく押し付ける、大きな期待をかけすぎる、失敗したことをひどく責めるなどして育てた場合も、自己肯定感が低くなる可能性が高くなります。 そのため、子どもが親の期待通りにできなくても、失敗しても、それらを受け止めることが重要です。 自己肯定感が低いなと感じたら親がいくら丁寧に自己肯定感が高い子を育てようと思っていても、その子の性格上、なかなか自己肯定感を高く持てない子もいます。それは必ずしも悪いことともいえません。自分と人を比べてしまい、生きづらく感じてしまう可能性はありますが、同じように感じる人を思いやる心を持つこともできます。わが子の自己肯定感が低いなと感じたら、親は否定せず、また無理に自己肯定感を高めさせようとせず、そのままを受け入れてあげてください。 謙遜が美徳とされる日本人にとっては、自己肯定感が高いというのは若干受け入れがたいものでもあり、自己肯定感が高く自信満々な人は、日本においては少ないと感じるかもしれません。人との和を大切にする日本ですから、文化上、どうしても人の目を気にし、比較するということは避けられないところもあります。そういった文化もありますから、親自身も自己肯定感が低いなと思ったら、自分自身を受け入れるところから始めてみてください。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2020年03月11日みなさんは、お子さんを褒めることが多いですか?それとも叱る回数のほうが多いですか?「子どもの自己肯定感を高めるためにも褒めてあげなきゃ」とプレッシャーを感じている親御さんも多いのではないでしょうか。「子どもは褒めて伸ばすべき」という考えにとらわれすぎて、ちょっとしたことで過剰に褒めるなど、間違った褒め方をしている親御さんが増えているいま、子どもが「褒められ依存症」になっているケースも少なくありません。今回は「褒めることのデメリット」について、詳しく解説していきます。その褒め言葉、本当に必要?近ごろでは、「褒めて伸ばす」子育てが主流になってきています。育児書やメディアなどでは、子どもを褒めることのメリットが盛んに取り沙汰され、効果的な褒め方を指南する専門書もたくさん目にするようになりました。たしかに、叱られるよりは褒められたほうが自己肯定感も上がり、毎日を前向きに過ごせそうです。特に子どもは素直で単純なので、親が上手に褒めてあげることで、本人のやる気を引き出したり、持っている能力を伸ばしてあげたりできるでしょう。しかし、心理学者の榎本博明先生は「なんでも褒めればいいと勘違いしている親が増えている」と指摘します。褒めることで自信がつき、期待に応えようと頑張るようになるというメリットがある一方で、「打たれ弱くなる」「褒めないと機嫌を悪くする」「注意や叱責を素直に受け入れられない」「見返りがないとやる気になれない」などといった弊害をもたらすかもしれないのです。榎本先生は、「褒めることと叱ることのバランスを考えることが大切」と説きます。褒めてばかりいても、子どもにとっては悪影響を及ぼすことも。次に詳しく見ていきましょう。「褒められないとモチベーションが上がらない」人間になる!?「子どもを褒めることによる弊害」には、具体的にはどのようなものがあるのでしょうか。タイプ別に解説していきます。■“褒められること”が目的化する医師・臨床心理士の田中茂樹先生によると、褒められてばかりいると「親に褒められること」を優先的にやろうとするそう。しかも、繊細で大人の顔色をうかがうタイプの子ほど、その傾向が強いといいます。この問題点は、「自分が本当にしたいこと」と「親に褒められるからすること」の境界が曖昧になること。つまり、子どもは「自分で選んだ」と思い込んでいても、根底には「親が喜ぶから」「親が望んでいるから」ということが選択の基準になっているのです。それは、おもちゃや食事といった小さなことから、進路や友人選び、就職や結婚など人生における大きな選択に至るまで、子どもの心を支配します。■褒められないと不安になる些細なことでもすぐに褒めてしまう親御さんは要注意です。公認心理師・産業カウンセラーの大美賀直子氏によると、たとえば「宿題できたの?えらいわね」などと、やって当たり前のことでもいちいち褒められていると、子どもは「褒められる状態」がデフォルトになるそう。すると、「褒められない状態」に不満や不安を感じるようになるといいます。さらには、社会に出てからは「褒められないとモチベーションが上がらない」「上司が命令ばかりしてくるからムカつく」というように、自分は何もしなくても褒められて当然の存在だと勘違いして周囲とぶつかるケースも見られるそう。■失敗を恐れるようになる榎本博明先生は、「褒められてばかりいると、ちょっと注意されただけで自分が全否定されたような気になってしまう」と述べています。そのため、非常に打たれ弱く、挫折することを必要以上に恐れるように。頑張ってもいないのに、むやみやたらに褒められ続けてきた結果、困難に立ち向かったり、失敗を反省したりする経験がないまま大人になってしまうのは本人のためにもなりません。■難しい課題に挑戦しなくなる褒められ続けて「失敗を恐れる」という状態からさらに発展すると、「難しい課題に挑戦しなくなる」傾向が見られるようになります。榎本先生によると、褒められ続けると、その状態を維持しなければならなくなるため、失敗するかもしれない難しい課題には最初から挑戦しなくなるそう。確実に褒められる自信がある得意な課題ばかりに取り組み、自分を成長させるための難しい課題には手をつけなくなってしまうのです。■本番に弱くなる中学受験専門塾ジーニアス代表の松本亘正さんは、「褒めて伸びる子」と「褒めて伸ばすが通用しない子」の違いについて、次のように説明しています。そもそも、聞き分けがよくてかしこい子であれば、親は自然に褒める機会が多くなります。すると本人が勝手に自信をつけて、さらに伸びるようになるそう。一方で、調子に乗ってふざけやすかったり、うっかりミスが多かったりすると、親は叱ったり小言を言ったりする機会が増えます。しかし、親が育児本などを読んで「褒めて伸ばさなきゃ」と叱ることを我慢すると、子どもはますます野放し状態に。松本さんは、「注意されるべきときに甘やかされた子どもは、ここぞというときに実力を発揮することができない」と断言します。叱られずに甘やかされた環境では、いざ勝負というときに結果を出せるタフなメンタリティーは育たないのです。■ズルをするようになる米カリフォルニア大学、カナダのトロント大学、中国杭州師範大学の研究者らによる調査で、子どもを「賢い」「頭がいい」と褒めると不正行為を働きやすくなる可能性があるという驚きの結果が出されたそうです。3歳児と5歳児を各150人ずつ、計300人の子どもたちを対象にしたこの実験では、伏せられた数字カードの数を当てるという簡単な推理ゲームを行ないました。子どもたちが数字を当てたあとに、あるグループには「賢いね」と褒め、またあるグループには「がんばったね」と褒め、さらにはまったく褒めないグループを作ります。その後、「ズルをしないでね」と約束したあとに研究者らが部屋を出て子どもたちの様子を別室で観察しました。すると、「賢いね」と褒められた子どもたちだけ、伏せられたカードを盗み見し始めたのです。研究者らはこの結果を受け、不正行為を働いてしまう原因として、「賢い」という褒め方がプレッシャーになっている可能性を示唆しています。「いいことをした場合に『素晴らしい』とその行為を褒めるのとは異なり、『賢い』というのは自身の能力への評価であることを子どもは理解しています。自分の能力だけでは達成できない問題に直面したときでも他人の期待に応え、『賢い』と評価してもらう必要があると考え、不正行為を行うようになってしまうのです」(引用元:J CAST ニュース|子どもを「賢い」と褒め続ける教育ご用心!インチキする子になりますよ)「頭がいい=賢い」ことを褒められた子どもは、「頭が良くない」結果が出ることを恐れ、期待に応えなければという過度なプレッシャーを感じます。そして、ズルをしてでも結果を残すことに執着してしまうのです。子どもを「褒められ依存症」にしないためにできること子どもを過剰に褒め続けた結果、子どもの人間性や将来の可能性にまで影響を及ぼしてしまうことがおわかりいただけたのではないでしょうか。最後に、子どもが「褒められ依存症」にならないために、親ができることをお伝えします。みなさんは、無意識のうちに「100点満点なんてすごい!」「A判定ばかりでよかったね!」と、テストや成績表の結果にだけ注目する褒め方をしていませんか?認定心理士の中垣俊子さんは、このような褒め方をしていると結果重視になり、結果にこだわって手段を選ばなくなることもあるといいます。この場合、「集中して勉強してたからだね」「苦手を一生懸命克服しようとがんばったからだね」と、子どもが取り組んだことに注目して褒めてあげるといいでしょう。ほかにも「それでこそうちの息子だ」「お母さんも鼻が高いわ」と、子どもと親を一体化したような褒め方も危険です。子どもの行動によって、まるで親の価値が上がるような気持ちにさせると、「お母さんのために○◯しなければ」とプレッシャーを感じてしまいます。子どもの手柄は子どものもの。子どもの成功やいい結果に対しては、共感して一緒に喜ぶだけに留めておきましょう。脳科学者の篠原菊紀先生は、「『気が向いたときに褒める』くらいの適当さが、褒めることの効果を高め、結果的には子どものやる気を維持させることにもつながる」と話します。常に子どもを褒め続けてしまうと、子どもが「こうすれば褒められるんじゃないか」と予測したときに脳の快楽物質・ドーパミンが分泌されるようになるそう。しかし次第に、実際に褒められたときには喜びが薄れてしまうようになるのです。「いつ褒めよう」「どうやって褒めよう」と考えすぎると、親子の関係性にまで影響を及ぼしかねません。だからこそ、親は子どものテストの結果だけに注目するのではなく、ありのままの姿を見て、いい部分を見つけたら認めてあげるように心がけましょう。***わが子がいいことをしたら、めいっぱい褒めてあげたいのが親心。ただし、ここで説明したように、間違った褒め方ばかりをしていると逆効果になることも。「褒めてあげなきゃ」と考えるよりも、お子さんの普段の様子をよく観察して、「成長したな」と思える部分に着目した声かけをするといいでしょう。(参考)榎本博明(2015),『ほめると子どもはダメになる』, 新潮新書.DIAMOND online|「ほめる子育て」の問題点は「命令」が隠れていること。All About|ほめすぎは逆効果?アドラー流・よりよい声かけのコツ東洋経済オンライン|「褒めて育てる」でダメになった日本の若者PRESIDENT Online|「子を褒めて伸ばす」ブームで子が潰れるJ CAST ニュース|子どもを「賢い」と褒め続ける教育ご用心!インチキする子になりますよPHPのびのび子育て 2019年12月号, PHP研究所.StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「間違った褒め方」していませんか?子どものやる気を維持させる「ほめ方」メソッド
2020年03月10日子どもは大人と同じペースで行動することができません。何をするにも時間がかかり、上手にできなかったり間違ったやり方で遠回りしたりすることもありますよね。そんなとき、イライラしてつい「早く早く!」と急かしていませんか?あるいは先回りして「こうやったら上手にできるよ」と、手出ししたり口出ししたりしていませんか?今回は、子どもに対して「待つ」ことができなくなってしまった親御さんに向けて、「待つ」ことの大切さや、それにより子どもがどう変わっていくかについてお伝えしていきます。「早くしなさい!」は子どものため?親のため?グローバル化が進み、これからの時代はますます「自主性」や「自分で考える力」が求められます。これらの力を育むには、子どもの「やりたい」という気持ちを尊重することを心がけなければなりません。そうは言っても、なんでもかんでも好き勝手にやらせるわけにはいかず、ついあれこれ口出ししたり、先に手出ししたりしてしまいますよね。モンテッソーリ教育を掲げる幼稚園「吉祥寺こどもの家」の園長である百枝義雄先生と奥さまの百枝知亜紀先生は、「親が “待つこと”」の重要性について次のように述べています。「親がやるべきことは “待つ” ことと “共感”。楽しんでなにかを成し遂げた子どもの『できた!』『やった!』という気持ちに寄り添って『できたね!』『やったね!』と言ってあげるだけで、子どもには大きな力になる」(義雄先生)「悩んだり、迷ったり、考えたりすることも子どもの『やりたい』なのだから、親が『早くしなさい』なんて言わずに待てると、子ども自身が試行錯誤するうちに “考える力” が育つ」(知亜紀先生)親が子どもを「待つ」ことで、子ども自身の能力が伸びるのですね。でも、忙しい毎日のなか、ゆっくり待ってあげることが難しいのも事実です。スーパー保育士としてメディアなどで活躍中の原坂一郎先生は、親が子どもを「待てない」のは、「待つと自分に不都合がやってくるから」と説いています。常に効率化を考えながら行動する忙しい大人にとって、一分一秒とも無駄にはできません。原坂先生は、「時間が惜しいときに待つと、あとで大変なことがやってくると想像してしまうため、つい子どもに『早く』と言ってしまうのでは」と述べています。しかし、それは完全に親の都合でしかなく、子どものペースは考慮されていません。子どもを待つと言っても、そんなに長い時間はかかりません。たとえば靴を履くときは、2歳の子どもでも10秒もあれば片足が履けます。でもその10秒を待つことができず、5秒ほどで「早く」と言ってしまってはいないか、考えてみてください。(中略)日常の中であと10秒待ってみる習慣をつけるだけで、「ひとりでできた」という達成感を味わえるものがずいぶんと増え、子どもにとっては自分自身への自信にもつながっていきますよ。(引用元:ベネッセ教育情報サイト|スーパー保育士が伝授!「待つ」ことで育つ子どもの思考力)親がほんの少し時間や気持ちに余裕を持つことで、子どもの自主性や自己肯定感を高めることにつながるのです。優しい子・賢い子の親は「待つこと」ができるでは実際に、親が「待つ」ことで子どもはどのように変化していくのでしょうか。原坂先生は、「親に待ってもらった子は、やがて自分が『待てる子』になる」と言います。自分を待ってくれた相手に対して優しさを感じ、自分自身も他者に対して待つことができるようになるのです。わが子が優しい人間に育ってほしいと願うなら、まずは親自身が待ってあげることから始めてみるといいかもしれませんね。ほかにも、親が「待つ」ことで子どもはさまざまな能力を伸ばしていきます。中学受験のプロである小川大介先生が、5,000組を超える親子と接して気づいたのは、「親に見守られて、好きなことにとことん熱中した経験のある子どもは、最後の最後で踏ん張り、自らの力でぐんぐん力を伸ばしていく」ということ。小川先生によると、親が子どもを「待つ」ことで、子どもが「自分でやりきった」という達成感を得られるそう。さらにその達成感によって自信が育まれ、ほかの課題に対する「やってみよう」という意欲にもつながっていくと言います。「早くしなさい!」は「脳を使うな」という指示!?発達脳科学・MRI脳画像診断の専門家である加藤俊徳先生は、親から「早くしなさい!」「まだできないの?」といった言葉をかけられ続けることで、子どもの脳の成長の機会が奪われる危険性を指摘します。加藤先生によると、「早くしなさい!」という指示は、脳科学的な解釈では「脳をたくさん使わず、ちょっとだけ使って、今やっていることをパパッと終わらせなさい」ということを意味するそう。“脳が動いている時間” を増やすほど脳の成長につながるので、「早く!」と子どもを急かすほど、脳を使う機会が奪われ、脳の成長にも影響を及ぼすというわけです。子どもの脳の成長のためにも、「急かさず待つ」ことが重要。頭ではわかっていても、忙しくて時間がない親御さんや、せっかちで心配性な親御さんにとっては、「待つ」ことは難しいですよね。そこで加藤先生が提案するのは、まずは「話すスピードをゆっくりにする」ことだそう私のクリニックや講演会などでもよく感じるのですが、おっとりと話す親御さんのお子さんは、総じて頭がよかったり、脳の成長が早かったりします。おそらく、親御さんがゆっくり話すおかげで、子どもの脳で「考える」時間がしっかり確保されているのでしょう。(引用元:ヤマハ音楽研究所ON-KEN SCOPE|『耳育て』は『脳育て』教えて!加藤先生|子どもの「聞く力」が伸びる親子の話し方)脳が未熟な子どもは、大人と同じことをするにも処理に時間が数倍かかると言われています。ですから、子どもの反応が遅いからといって、言葉をかけ続けたり、すぐに手を貸してしまったりしては、子どもの脳の成長を邪魔していることにつながるのです。待つ?待たない?見極めることも大事最後に、日常の「待てない」状況におけるアドバイスや、「待つこと」の注意点についてご説明します。■すぐに言い返さない!忙しいときや急いでいるときに限って、子どもがぐずりだしたり反抗的になったり……。カッとなって言い返してしまい、さらに状況が悪化することも。× NGパターン:イライラして、つい「だから、それは○○だって言ってるでしょ!」「△△だって言ったら△△なの!」と、瞬時に言い返して頭ごなしに叱ってしまう。○ OKパターン:加藤俊徳先生によると、子どもの話を最後まで聞かずに途中でさえぎったり、すぐに反論したりし続けていると、子どもの脳の “聞く力” が育たないとのこと。こういった場合、瞬発的に言い返さずに、一呼吸おいてから返答するように心がけましょう。その後、「どうやったらうまく□□できるかな?」と、子どもが困っていることのヒントになるような問いかけをしてあげるといいでしょう。■説明せずに親の都合に付き合わせない!子どもの行動が遅いため予定が狂うというストレスから「待てない」状況になっているのなら、「子どもは親の予定に合わせて動くべき」という思考になっている可能性も。× NGパターン:「8時には家を出なくちゃならないのに……(イライラ)」「ああ、もう!時間がないから早く準備しなさい!」と突然怒りだす。○ OKパターン:小川大介先生は、「誰かの予定に合わせて動くのは、とても高度なこと。子どもは自分のことで精一杯なので、親がきちんと対策するべき」といいます。わが子のペースを事前に把握して、着替えには何分かかるのか、など準備をするのに何分くらい必要なのかを計算したうえで予定を組めば、落ち着いて対処できます。また、子どもには「8時には出発しないと電車に間に合わなくなって遅刻しちゃうからね。7時50分までには準備万端にしておこうね」と理由を説明しましょう。■意地になって無理に待ち続けない!「待つことが大事」と思うがゆえに、子どものSOSを見逃してしまうケースも。手助けするタイミングも考えて、子どもの変化を敏感に察知して。× NGパターン:子どもが難しい問題を解いていて、20分も30分も手が止まっている。でもここで声をかけたらダメだと思い、自分で乗り越えるまで見守ろう。○ OKパターン:小川先生は、「ひとりで考える意味があるのは、考えれば答えにたどりつけそうな場合のみ」とし、「『どうしたらいいかわからない状態』の30分は、子どもにとって苦痛でしかない」と述べています。日ころから子どもの様子をよく観察し、助けを求めているのか、夢中になって取り組んでいるだけなのか、親だからこそわかるサインを見逃さないようにしましょう。「今の能力ではまだ対処できそうにない」と判断した場合、「どこまでわかった?」「難しいよね、一緒に考えようか」などの声かけを。***子どもに「早くしなさい!」と言ったことがない親はいません。まずはできる範囲で子どもを見守り、待つことを心がけましょう。待つことでお子さんの優しさが育まれ、脳の成長にもつながっていきますよ。(参考)StudyHackerこどもまなび☆ラボ|親が待つことができれば、子どもの「考える力」は育つ。理想の家庭教育は追い求めない!ベネッセ教育情報サイト|スーパー保育士が伝授!「待つ」ことで育つ子どもの思考力レタスクラブニュース|頭がよくなる3原則プラス1③待つ◆頭のいい子の親がやっている「見守る」子育て【連載】(6)ヤマハ音楽研究所ON-KEN SCOPE|『耳育て』は『脳育て』教えて!加藤先生|「話しかけたら、ちょっと待つ」が、子どもの脳を成長させるヤマハ音楽研究所ON-KEN SCOPE|『耳育て』は『脳育て』教えて!加藤先生|子どもの「聞く力」が伸びる親子の話し方
2020年02月14日「褒めて伸ばす子育て」がいいといわれることが多い昨今。新著『それは子どもの学力が伸びるサイン!』(廣済堂出版)が好評で、首都圏トップクラスの難関校合格率を誇る進学塾VAMOSの代表である富永雄輔先生は、「褒める」ことの一方で「叱る」ことの重要性を指摘します。そして、そもそもいまは、時代背景として「褒める」ことがより大切になってきているのだそう。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)子どもの精神状態を一定にすることが大切いま、子どもの力をしっかり伸ばしてあげるために、「褒める」ことが大切だとよくいわれます。でも、その反面、きちんと「叱る」ことももちろん大切。そして、子どもを褒めるにしても叱るにしても、そのタイミングこそが重要だとわたしは考えています。褒めることが大切だといっても、ただむやみに褒めるのではなく、適切なタイミングで褒め、逆に叱るべきタイミングにはしっかり叱るべきです。なぜかというと、子どもが勉強で成果を出すためには、精神状態を一定に保つことがなにより大切だからです。勉強ができる子どもには、いい精神状態を保っているという特徴があります。いい精神状態とは、学校や塾に通うこと、学ぶこと、勉強で結果を出すことが「楽しい」と感じる状態です。そういう子どもの学力が伸びることは、容易に想像できるでしょう。しかも、精神状態がいい子どもの場合、その伸び方は大人の想像を超えます。「飛び越し学習」といいますが、大人の勉強での伸び方が「1、2、3、4……」と一定のものだとすると、子どもの場合は、「1、2、7、12、20……」というふうに、飛躍的な伸び方をするということがよくあります。でも一方で、ちょっとした心の問題によって、「20、12、7、2、1……」というふうに学力が直滑降で落ちてしまうことがあるのも子どもの特徴です。褒めるも叱るも、子どもの精神状態次第子どもがなにか心の問題を抱えているような状態で、算数の問題を目の前にしても、気持ちを切り替えてしっかり勉強に取り組めるはずもありません。大人でもそうでしょう?たとえば、離婚したというようなネガティブな出来事を経験した直後に、気持ちを切り替えてしっかり仕事に取り組めといわれても、なかなかそうはできません。そういう状態では、仕事のパフォーマンスが上がるわけもないでしょう。まだ精神的に幼い子どもなら、なおさらです。そして、子どもの精神状態を安定させるために、適切なタイミングで褒めたり叱ったりすることが大切なのです。では、その「適切なタイミング」とはいつなのでしょう。それは、子どもの精神状態次第ということになるでしょう。たとえば、子どもがテストで70点を取ってきた。70点に対して子どもが自信を失って落ち込んでいるようなら、70点取れたことをしっかり褒めてあげるべきです。逆に70点で子どもが有頂天になっているようなら、足りなかった30点についてしっかりと叱るべき。精神状態が安定していることが大切だといっても、子どもが有頂天になっているような状態は問題です。有頂天とは油断以外のなにものでもなく、現状に満足して努力をやめるということもあるからです。褒め上手とは叱り上手――そう認識して、テストの点数などの基準ではなく、子どもの精神状態をきちんと観察して、適切なタイミングで褒めたり叱ったりしてもらいたいと思います。子どもができたことを褒めて自己肯定感を高めるまた、褒めることには、子どもの精神状態を安定させること以外にも子どもの自己肯定感を高めてあげられるというメリットがあります。いまの子どもたちは、たくさんの習い事をしています。しかも、わたしたちが子どもの頃の習い事と比べて、野球やサッカーなどスポーツの習い事も本格的ですし、英会話やプログラミングなど、かつてはあまり見られなかった習い事をしている子どもも多い。とくに都内では小学校受験も盛んですから、そういう傾向も強まっています。すると、子どもたちのなかでのヒエラルキーが早い段階ででき上がってしまうのです。小学校に入学した時点で、体操教室に通っていたために鉄棒で前回りが何回もできる子どももいれば、鉄棒なんて触ったこともないという子もいる。先取り教育によって小学校入学前に九九を覚えている子どももいれば、数字を覚えていない子もいます。しかも、幼い子どもは残酷ですから、「え?○○ちゃん、こんなことも知らないの?」「こんなこともできないの?」というふうに、まわりの子に劣等感を植えつけるということもある。そうして、ヒエラルキーの下位になってしまった子は、劣等感の塊になってしまいます。そして、劣等感の塊になってしまった子どもに起こりがちなのが、できないことや苦手なことを「嫌い!」と思ってしまうこと。まわりの子どもよりできないから「鉄棒は嫌い!」「算数は嫌い!」というふうに思ってしまうのです。「嫌い!」というのは“感情”ですから、親など周囲からの働きかけで解消させることは容易ではありません。だからこそ、たとえまわりの子どもたちから遅れていたとしても、なにかができたらしっかり褒めることが重要です。そうして子どもの自己肯定感を高め、「嫌い!」をつくらないようにしてください。子どもを褒めることが単純にいいわけではなく、いまの時代背景として、子どもの自己肯定感を高めるためにも、褒めることが必要になってきているのです。『それは子どもの学力が伸びるサイン!』富永雄輔 著/廣済堂出版(2019)■ 進学塾VAMOS代表・富永雄輔先生 インタビュー記事一覧第1回:子どもを「“エンジンがでかい”賢い子」にするための、親の心得第2回:“できない”意識を持つ子にすべき、超重要なこと「褒めて自己肯定感を高める!」第3回:「ゲームや漫画は禁止!」が、子どもの“集中力の育ち”を阻害する理由(※近日公開)【プロフィール】富永雄輔(とみなが・ゆうすけ)京都府出身。進学塾VAMOS代表。幼少期の10年間をスペインのマドリードで過ごす。京都大学卒業後、東京・吉祥寺に幼稚園生から高校生までを対象とする進学塾VAMOSを設立。現在、吉祥寺校に加え、四谷校、浜田山校の3校を開校。入塾テストを行わず、先着順で子どもたちを受け入れるスタイルでありながら、毎年、首都圏トップクラスの難関校合格率を誇る。受験コンサルタントとしての活動も積極的に行っており、年間300人以上の子どもたちの家庭をヒアリング。その経験をもとに、子どもの個性に合った難関校突破法や東大生を育てる家庭に共通する習慣についての研究を続けている。主な著書に『男の子の学力の伸ばし方』(ダイヤモンド社)、『女の子の学力の伸ばし方』(ダイヤモンド社)、『東大生を育てる親は家の中で何をしているのか?』(文響社)、『「急激に伸びる子」「伸び続ける子」には共通点があった!』(朝日新聞出版)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年02月10日近頃、子ども教育に関する記事やニュースに頻繁に登場する、「自己肯定感」というキーワード。その自己肯定感は、子どもが健全に育つために重要なものだとして注目を集めています。「自己肯定感はアートによって高められる」というのは、子ども向けのアート教室を運営する今泉真樹先生。いったいそれはどんな方法なのでしょうか。インタビュー写真/石塚雅人アート活動写真/今泉真樹大人の思い込みによる判断基準で子どもの絵を評価しないご存じのとおり、「自己肯定感」とは、自分を尊重し、自らの存在そのものを認め、「自分はかけがえのない存在」だと感じられる気持ちのことを指します。自分の人生を肯定的に受け止め、豊かなものにしていくために欠かせないものです。わたしが運営している「アトリエ・ピウ 知育こどもアート教室」の目的のひとつが、子どもたちの自己肯定感を育むことです。そのために大切なのが、幼い子どもが自由に表現したアートに対して、親など周囲の大人が、思い込んでいる「うまい下手」の判断基準によって評価しないということ。(インタビュー第2回参照)。こういった環境下では、親が「うまい」とよろこぶような絵を描かなければならないと子どもは考えてしまいます。たしかに、大人が教え込めば、その子どもの絵は大人が勝手に思う「うまい絵」になっていくかもしれません。でも、それは大人にいわれたままに描いているだけのこと。表現の自由を奪われてしまうと、「自分でできた!」という達成感や自信を得られず、自己肯定感が育まれないということになってしまうのです。自由に表現するからこそお絵描きを楽しめる子ども自身に考えさせ、模索させるわたしのアトリエでは、「子どもたちがつねに自分で考え、自分の力でかたちにする」という指導をしています。「できない!」とすぐにあきらめる子どもに対して、やり方を教えるほうが、大人にとっては楽です。しかし、そこをぐっと我慢して、「どうしたらできるかな?」と子ども自身に考えてもらうよう、促しています。大人に頼ることを覚えてしまった子どもは、自分でなかなか考えようとしません。あきらめかけている子どもには「きっとできるよ!」と励まします。大人も忍耐が必要です。でも、自分で答えを出せたときの達成感を味わい、自信がつくと、「自分でやる」といい出します。どんな問題でも必ず自分で考えて、かたちにできるよう、生きる力をつけてほしいと願っています。自信をつけて「0から1」を生み出せる子どもにたとえば、未就園児が版画をつくる場合、絵を描くよりも、難しく感じられます。描いた絵を切り抜いて凹凸をつくり、版にするという紙版画の場合、どうして版画ができあがるのかという仕組みが、幼い子どもにはなかなか理解できません。すると大人はつい、「まず、下絵を描きましょう」「次は、切り抜きましょう」「最後に貼って、版をつくりましょう」というふうに、次々に指示を出してしまいます。それでは、子どもはただ指示されたままに作業をしているに過ぎません。版画の仕組みについて、「自分で考えてみる」「やり方を模索する」という過程がなければ、子ども自身の力はつきません。もちろん、幼い子どもの場合には時間がかかります。一度できあがった版を刷ってみても、思ったような絵にならずに、「あれ?」と思うこともあるでしょう。でも、隣の友だちの版を観察してみたり、「こうすればいいのかな?」と探求したりするなかで発見がある。子どもが自分なりに考え模索して、ようやくつくりたかったものができたとき、はじめて子どもは「自分でできた!」と感じられます。この体験を積み重ねることが、自信を持つことにつながります。大人を頼らず、自分で考えられるようになれば、「0から1」を生み出せるアート思考が身についていくでしょう。なぜアート教育が注目されているのかいままでの日本の教育は、「与えられた問題に対して、正解を出す」「知識の暗記」などが主流でした。しかしながら、これらの分野はコンピューターやAIに勝てません。正解が見つかっていないものに対して、探求することがより大切になってくるでしょう。ビジネスにおいても、創造力が豊かな人材が求められ、「デザイン思考」が取り入れられるようになってきています。「0から1を生み出すこと」への価値が高まっているいま、アートを学ぶ意義は大きいでしょう。「好きなこと」を通じて生きる力を身につけるいまの子どもたちはたくさんの習い事をしていますが、習い事を選ぶ際にも、ぜひ「子どもが好きなこと」を基準にしてあげてください。自分が好きなことを思い切りできる環境を与えられた子どもは、自信に満ちあふれ、生き生きとしています。ありのままの自分が認められていると感じられるからです。それは、まさに自己肯定感そのものでしょう。また、好きなことにとことん打ち込む過程のなかで、達成感を味わうこともあれば失敗することもあります。たとえ失敗しても、好きなことなら「どうすればいいか」と考えて計画し、再び挑戦することができます。そうやって、好きなことに取り組める子どもは、自己肯定感のみならず、生きていくうえで必要なさまざまな力を身につけていくのです。■ アトリエ・ピウ 知育こどもアート教室■ アトリエ・ピウ 知育こどもアート教室 主宰 今泉真樹先生 インタビュー一覧第1回:「汚してもいいよ」で子どもの好奇心を発揮させる!未就学児から楽しめるアート活動第2回:つい言ってしまう「上手だね」。もっとお絵かきが純粋に楽しくなる大人の言葉第3回:子どもの表現力には限界がある。だからこそ「本物」のアートに触れてほしい第4回:自己肯定感はアートで高める! 「自ら考え、かたちにする」を繰り返し、自信を持てるようになる【プロフィール】今泉真樹(いまいずみ・まき)東京都出身。アトリエ・ピウ 知育こどもアート教室 主宰。桑沢デザイン研究所を卒業後、英ローズ・ブルフォード大学を主席で卒業。国内外の有名ブランドや宝塚歌劇団のジュエリーデザインなどを手がける。2012年、アトリエ・ピウ 知育こどもアート教室を設立。子どもの自由な発想力や思考力を育てることに焦点をあてた絵画・工作・野外アート活動の指導を行う。保育 絵画指導スペシャリスト ライセンス保有。新宿区子ども未来基金助成活動【アートミック】アート講師も務める。
2020年02月06日子育てをする親にとって必要とされる重要なものにはどんなことがあるでしょう。近年のトレンドなら、「自己肯定感を伸ばしてあげること」「褒めて伸ばす考え方」などが挙げられます。子育てにとっての重要なものの筆頭に「傾聴力」を挙げるのは、「励ましの言葉」である「ペップトーク」の第一人者、日本ペップトーク普及協会代表理事・岩﨑由純さん。その主張の真意とはどこにあるのでしょうか。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)子どもの気持ちを無視した「子どものため」はただの空回り子育てをするにあたって絶対に必要なものが「傾聴力」だとわたしは考えています。傾聴力とは、子どもの言葉や本心を聴く力のことです。その力がなかったら、どういうことが起きるでしょうか。たとえば、子どもに夢ややりたいことができたとします。すると、親のなかには、子どもの先回りをしてしまい勝手にいろいろと調べて、「こういう勉強や練習がいい」というふうに、自分の考えを押しつけてしまう人が出てくる。もちろん、この親も子どものことを思っています。でも、子どもの気持ちをくみ取ることなく突っ走ってしまっては、それはただの空回り。まずなによりも、子ども自身はどうしたいのかということをきちんと聴いてあげるべきです。親の傾聴力は、子どもが打ち込んでいるスポーツの試合や、勉強した成果を発揮すべき試験に臨むときにも威力を発揮します。子どもの本心をしっかり摑むことができれば、本番前に子どもがおじけづいているときに安心感を与えることができるし、興奮し過ぎているなら落ち着きを与えることもできるでしょう。また、気持ちが乗っていなくて落ち込んでいるなら励ますというふうに、適切な対応を取ることができるのです。耳だけではなく、目や心も使って子どもの心を「聴く」もちろんこの力は、他の場面でも大いに有効です。たとえばある朝、突然「学校に行きたくない」と子どもがいったとします。傾聴力がない親の場合、その瞬間に「学校に行くのはあたりまえのこと」という自分のものさしが作動し、「なにいっているの!ちゃんと学校に行きなさい!」と叱ってしまう。でも、子どもが「学校に行きたくない」というからには、そこになんらかの理由があるのです。それこそ友だちと大きな喧嘩をしたとか、いじめを受けている、授業中に恥をかいたなど……。なにか理由があって、意を決してそういっているわけですから、親ならその言葉の向こう側にある事実や、子どもの思いを聴いてあげる必要がある。では、どうすれば子どもの本心をしっかり聴くことができるのでしょうか?それは、コミュニケーションを取る以外にありません。この例の場合なら、子どもが「学校に行きたくない」と言葉を発しているわけですから、すでにコミュニケーションを取ることはできています。そこでもう1段階、コミュニケーションを先に進めてほしいのです。親の勝手なものさしで叱るのではなく、「どうしたの?なにかあったの?」と、子どもからさらなる言葉を引き出すことを意識すべきです。頭ごなしに親のものさしで意見をいうのは、コミュニケーションではないのです。また、言葉に頼ることだけがコミュニケーションではありません。「聴」という文字には、「耳」という字に加えて、「目」「心」が含まれます。つまり、耳だけではなく目や心も駆使して、子どもの本心をくみ取ることが大切なのです。子どもを「ひとりの人間」としてとらえることの重要性子どもの言葉や本心をしっかり聴くには、先の例にも表れているように、親のものさしを子どもにあてはめないことがなにより大切。そうしないためにも、子どもを自分の「持ちもの」ととらえないようにすべきです。「わたしの子=わたしのもの」と思うと、つい親は自分のものさしで子どもを測ることになるからです。子どもとは、親とまったく別の人格を持つ「ひとりの人間」です。ですから、大人同士がそうであるように、子どもは子どもなりに親を試している部分だってある。その傾向は、2歳くらいの小さい子どもにも見られることです。たとえば、なにか欲しいものがあって駄々をこねたとします。そのときの親の反応を見ながら、子どもは「お父さんはこうやって駄々をこねたら欲しいものを買ってくれる」「お母さんはこれだけ泣けば買ってくれる」というふうにしっかりと観察しているのです。そういう場面でこそ、子どもをひとりの人間としてとらえることが重要です。それを理解していれば、ただ親のものさしで「駄目!」といったり、かわいい「わたしの子」だからとものを与え過ぎたりすることもなくなるでしょう。きちんと、子どもの主張に耳を傾けたうえで、本当に必要なものなら買い与えるという判断ができるようになるはず。あくまでも、子どもは「ひとりの人間」なのです。また、共働き世帯やシングルの家庭も増えているいまの時代にはそぐわなくなっている部分もありますが、父親と母親でその役割をわけることも大切かもしれません。子どもの言葉や本心を聴くにも、母親は子どもの心に寄り添ってあげるべきでしょう。一方、一般的に母親に比べて社会経験豊富な父親は、子どもの目標や希望を叶えるためにはなにをすべきかといった実務的な部分の悩みを聴きサポートするのです。もちろんいまは、子育てや家事なども含めて両親の役割の差が明確ではなくなりつつあります。それぞれの家庭事情や子どもの悩みの種類などを踏まえ、臨機応変に対応することを考えてください。『相手の結果を100%引き出す 実践!ペップトーク』岩﨑由純 監修・浦上大輔 著/フォレスト出版(2019)■ 日本ペップトーク普及協会代表理事・岩﨑由純さん インタビュー記事一覧第1回:子どもの成功も失敗も、親の言葉がけ次第!「ペップトーク」が持つすごい力とは第2回:子どもの夢を断ち切っているのは親かもしれない。注意すべき「ドリームキラー」発言第3回:「わたしの子=わたしのもの」と思ってはダメ。“傾聴力”で子育てはもっとうまくいく!第4回:本番に強いか弱いかは価値観で決まる。「緊張を味方につける方法」の教え方(※近日公開)【プロフィール】岩﨑由純(いわさき・よしずみ)1959年10月10日生まれ、山口県出身。一般社団法人日本ペップトーク普及協会代表理事。NECレッドロケッツ・コンディショニングアドバイザー。日本体育大学体育学部体育学科卒業後に渡米し、米シラキューズ大学大学院体育学専攻科修士課程修了。日本初の「アスレチックトレーナー」として数々のスポーツ現場で活躍。アメリカ留学中に、ペップトークの迫力・思い・魅力を体感し、現在はスポーツの他、教育・ビジネスの世界にペップトークを普及するため精力的に講演活動を行っている。主な著書に『子どもの心に響く励ましの言葉がけ「ペップトーク」』(学事出版)、『想いが伝わるペップトーク』(いまじにあ出版)、『やる気をなくす悪魔の言葉VSやる気を起こす魔法の言葉』(中央経済社)、『心に響くコミュニケーション ペップトーク』(中央経済社)、『子どものココロを育てるコミュニケーション術』(東邦出版)などがある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年01月28日いま、家庭教育における重要なキーワードのひとつといわれるのが「自己肯定感」。子どもの自己肯定感を伸ばすためにも「褒めて伸ばすことが大切」だという話はよく耳にするでしょう。でも、みなさんが子どもを褒めているつもりでも、肝心の子どもがそう受け取っていないとしたら?その危険性を指摘するのは、人間関係研究家の稲場真由美さん。稲場さんは、16年間、延べ12万人の統計データをもとに「性格統計学」という独自の理論を構築しました。それによると、人間は「ロジカル」「ビジョン」「ピース・プランニング」「ピース・フレキシブル」という4つのタイプにわけることができるのだそう(インタビュー第1回参照)。そして、そのタイプによって心に響く褒め言葉もちがうのだそうです。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)人間には4つのタイプがある人間は、「自分軸か、相手軸か」「計画的か、臨機応変か」というふたつの軸により4つのタイプにわけられる。自分軸とは、「自分のために頑張ることが行動の原動力になる」タイプであり、相手軸は「相手のために頑張ることによろこびを感じる」タイプ。また、計画的とは、「事前に決めた目標やルールを重視して計画的にものごとを進めたい」タイプであり、臨機応変は「その場での直感を重視して行動する」タイプ。「性格統計学」による4つのタイプは次のふたつの質問で判別可能。【1】話は、Aもとから順を追って聞きたいB結論から聞きたい【2】急な変更は、AストレスになるBストレスにならない【1】B、【2】Aを選んだ人は、ロジカル(自分軸かつ計画的)【1】B、【2】Bを選んだ人は、ビジョン(自分軸かつ臨機応変)【1】A、【2】Aを選んだ人は、ピース・プランニング(相手軸かつ計画的)【1】A、【2】Bを選んだ人は、ピース・フレキシブル(相手軸かつ臨機応変)「ロジカル」は、自分で納得して自分のペースやタイミングでものごとを進めたいタイプのため、急な予定変更などは大きなストレスになる。「ビジョン」は、自分の感性に響いたり可能性を感じたりするものを好み、自分の願望を重視するため、「やりたい!」と感じるかどうかで、ものごとに取り組む集中力に大きなちがいが出る。「ピース」は、行動パターンが計画的か臨機応変かによってさらにふたつのタイプにわかれるが、共通しているのは、和を大事にして人間関係が円滑であることを好むこと。また、ものごとをもとから知りたい傾向があり、「なぜ?」という口癖があることも共通点。「すごいね!」と褒めても、心に響かない子どももいる「自己肯定感」というと、簡単にいえば「自分は自分のままで大丈夫だ!」という気持ちですから、自分のなかで完結しそうにも思えるものです。でも、じつは自己肯定感を自分だけで上げることはとても難しいもの。というのも、自己肯定感を上げるには、誰かから認められたり自分のことを必要だと思ってもらえたりするという、他者とのかかわりが不可欠だからです。そして、子どもにとってもっとも大きな存在となる他者は、もちろん子どものいちばん身近にいる親です。親から認められたい、褒められたいという気持ちは、すべての子どもが持っています。でも、ただ褒めればいいというものではありません。なぜなら、わたしが提唱する「性格統計学」によるタイプによって、脳が「褒められた」「うれしい」と感じる言葉がちがうからです。つまり、子どもの自己肯定感を上げようと考えるのなら、子どものタイプによって褒め方も変えていく必要があるということです。たとえば、「ロジカル」の子どもの場合はどうでしょうか。ロジカルというタイプは、自分の努力や成果に対して具体的にピンポイントで褒められたいという特徴があります。「すごいね!」と褒めても、ロジカルの子どもにとってはあいまいに感じられて褒められたと感じないのです。過去にある高校で講演をしたとき、「わたしはお母さんに褒められたことがない」という生徒に出会ったのですが、その子のタイプがロジカルでした。わたしが「あなたのお母さんは『すごいね』といっていませんでしたか?」と尋ねると、「いっているかも」と答える。そこで、「お母さんは、『すごいね』といって褒めているつもりですよ」と返したところ、「わたしには褒められたとは感じられないので、わたしを褒めていません」と答えたのです。すごくショッキングなことですよね。その子のお母さんは「すごいね!」ということでずっと褒めてきたつもりだったのでしょう。でも、褒め方が子どものタイプに合っていなかったために、まったく褒めていないことと同じ結果になってしまったのです。「ロジカル」の親が他のタイプの子どもをうまく褒めるには?いま、家庭教育において「褒めて育てることが大切」だと盛んにいわれます。その一方で、多くの親から「褒めるタイミングがない」という声も聞かれます。じつは、そういう親はロジカルだということが多いのです。ロジカルと同じ自分軸のタイプでも、自分の感性に従って直感的に行動する「ビジョン」の親の場合、言葉はよくありませんが、ある意味ちょっと適当な感じで子どもをどんどん褒められる。「なにがどれくらいできたか」といったことを気にせず、できたことそのものを「できたね!」「すごいね!」と褒めることができます。でも、ロジカルの親の場合、自分自身がそういう言葉では褒められたと感じないため、「子どもがテストで何点取れたら褒めてあげよう」というふうに、なんらかの具体的な基準を設定します。しかも、たいていの場合、その基準が高すぎるのです。そのため、子どもはなかなかその基準にまで到達することができません。そうして、「褒めるタイミングがない」ということになるわけです。だとしたら、ロジカルの親の場合は子どもを褒める基準を下げてあげればいいだけのこと。そうすれば、子どもをどんどん褒めることができて、子どもの自己肯定感はしっかり向上していきます。じつは、性格統計学では、4つのタイプのうちでロジカルの人が多いということがわかっています。ここまでに紹介した話に納得できるという人も多いのではないでしょうか。では、もう少し、ロジカルの人に対してアドバイスをしておきましょう。ロジカルの人は、「すごいね!」というふうに、大きなリアクションとともに感情を込めて子どもを褒めることが苦手です。でも、ビジョンの子どもは「すごいね!」と褒められることを求めています。そうであるならば、具体的な形容詞をセットにしてみましょう。子どもが部屋の掃除を早くできたなら、「すごく早いね」と褒めるという具合です。そうすれば、具体性を好むロジカルの人でも、子どもを多少オーバーに褒めやすくなるでしょう。また、「あ」という感嘆詞を使うこともおすすめです。先の例なら、「あ、すごく早いね」というわけです。それだけでも、「すごいね!」と褒められることを求めるビジョンの子どもだけではなく、心を込めて褒められることを好む「ピース」の子どもからも、ずいぶん印象がちがって聞こえるはずです。子どものタイプによって異なる褒め方のポイントさて、親のタイプにかかわらず、子どものタイプのちがいによる褒め方のポイントについても解説しておきましょう。子どもが掃除をしてくれたというケースなら、ロジカルの子どもに対してはなるべく具体的に褒めてあげる。「洋服も綺麗にたたんでくれたんだね」「本棚も整理してくれたの?」という具合です。ビジョンの子どもには、それこそ先の「すごいね!」に加えて、「すごい!ぴっかぴかだね」というふうに擬態語を入れてあげる。なるべくオーバーなリアクションが伴うと、ビジョンの子どもにはさらに響きます。また、誰かのために頑張ることが最大のモチベーションとなるピースの子どもには、なにより「ありがとう」「助かったよ」と感謝を伝えてあげてください。繰り返しになりますが、子どもを褒めているつもりでも、子どもの心に響いていなければ、まったく褒めていないのと同じこと。子どものタイプに合った適切な褒め言葉をかけて、自己肯定感をしっかり向上させてあげてほしいと思います。『人間はたったの4タイプ 仕事の悩みは「性格統計学」ですべて解決する!』稲場真由美 著/セブン&アイ出版(2019)■ 性格統計学による4タイプ診断サイト■ 人間関係研究家・稲場真由美さん インタビュー一覧第1回:性格統計学の提唱者が語る。「親子は考え方も似る? それはただの思い込みです」第2回:子どもが言う「なんとなく……」に、親が「どうして?」と聞いてはいけないわけ。第3回:子どものタイプ別・自己肯定感が本当に伸びる褒め言葉。「すごいね」だけじゃ響かない!?第4回:「いくら言っても分かってくれない」のは、叱り方がその子に合っていないから。(※近日公開)【プロフィール】稲場真由美(いなば・まゆみ)1965年生まれ、富山県出身。一般社団法人日本ライフコミュニケーション協会代表理事。株式会社ジェイ・バン代表取締役。自身が人間関係の悩みに直面したことから、新しいコミュニケーションメソッドを探求し、16年間、延べ12万人の統計データをもとに「性格統計学」を考案・開発する。以来、このメソッドを「ひとりでも多くの人に伝え、すべての人を笑顔にしたい」との思いから、セミナーや講演、カウンセリングを通じて普及活動を行う。2018年には「性格統計学」にもとづくマルチデバイス型ウェブアプリ『伝え方ラボ』を開発し、ビジネスモデル特許の取得に成功(特許6132378号)。現在は、企業や自治体、学校をはじめ、法人・個人を問わず『伝え方ラボ』を活用した研修やコンサルティングを幅広く行い、多くの人のコミュニケーションスキル向上に貢献する活動を続けている。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年01月22日お子さまの写真、撮っていますか?実は写真には、いくつもの教育効果があるのです。いま注目されている、自己肯定感もアップするそうですよ!ほかにはどんな効果があるのでしょうか――。■参照コラム記事はこちら↓今すぐ「Famm無料撮影会イベント」に行くべき4つの理由。写真で「自立心」や「自己肯定感」がアップする!
2020年01月05日