お部屋を探しながら「あの部屋とこの部屋、似たような条件なのになぜ家賃が違うのかな」と思ったことはありませんか?そもそも、アパートやマンションの家賃はどう決まっているのでしょうか?不動産コンサルタントの秋津智幸さんにうかがってみました。■「周辺の相場」をもとに、大家さんが決める基本的に、家賃は周辺にある物件の相場をもとに決められており、ポイントとなるのは以下の5つです。1、立地(駅からの距離、周辺の環境など)2、構造(アパートかマンションか)3、間取り(部屋数など)4、面積(広さ)5、築年数(古いほど安く、新築が最も高い)その他にも、お風呂やトイレなどの設備、日当たり、バルコニーの有無など、こまかい条件も家賃決定の際に関わってきます。「家賃の最終決定権は大家さんにあり、物件の管理や募集などをおこなっている不動産会社と相談して決めるのが一般的で、敷金や礼金、フリーレント(一定期間賃料が無料)などの金銭面、『2人入居可』『ペット可』などの付帯条件によって相場家賃が前後することもあります」(秋津さん)■同じような条件でも家賃が違うのはなぜ?似たような物件でも、家賃が違うことは「ごく普通にある」そうで、例えば同じ建物の同じ面積や間取りの部屋でも、角部屋と真ん中の部屋では家賃が異なるとのこと。また、階数が違えば防犯面や日当たり、見晴らしのよさなどの条件が変わるので家賃も変わってきます。「大家さんの考え方によっても、『家賃は安くてもすぐ入居者を入れたい』という人と『少し待ってもいいからなるべく高い家賃で入れたい』という人とでは、当然家賃は変わってきまので、賃貸の募集する不動産会社の考え方や募集の力量などによっても異なりますね」(秋津さん)■相場と比べてあまりに安い物件は要注意!あちこち見て回る中で、「良い部屋なのに、なんでこんなに家賃が安いの?」と思う物件に出会うこともあるかもしれませんが、その場合、大きく分けて「大家さんの都合によるもの」と「物件の都合によるもの」で、2つの理由が考えられます。大家さんの都合というと、例えば「ローンの都合で家賃は安くても一定の入居者を確保しなければならない」とか「転勤や建て替えで一定の期間しか貸すことができない」などですが、この場合は条件さえ合えば、借りる側にとってはお得な物件ということになります。一方、物件の都合による場合は、事故や事件に関わりがある部屋、周辺の環境に問題がある部屋などが考えられ、「注意が必要」と秋津さんは言います。「事故や事件に関わりがある場合は、必ず説明しなければならないので最初にわかりますが、周辺の問題については、原則として説明義務はありません。例えば、近くにお墓があるなど見てわかることもありますが、『近くに問題のある人が住んでいて頻繁に入居者が入れ替わる』などという場合は見ただけではわかりませんので、周辺の物件と比べてあまり安い場合は、必ず現地を見て、不動産会社の人に理由を尋ねましょう」(秋津さん)「この家賃なら満足」という物件に出会うためには、「労を惜しまず何件も見て回る」ことがポイントになるので、まずは相場を知り、自分の目と耳と頭を使ってみて、物件を比べてみることが大切になりそうです。取材協力:不動産サポートオフィス代表コンサルタント秋津智幸さん(文・エフスタイル)
2012年10月05日安くていい物件を探したい……。賃貸の部屋を探す人なら、誰しもそう願うのではないでしょうか。そんな方法はあるのでしょうか。「快適で安全な一人暮らし」をテーマに活躍する不動産アドバイザー・穂積啓子氏にお話を伺いました。■エレベーターがない+和室+古い=カスタマイズ賃貸の登場「安くていい物件?条件を変えてみればいいのです」と話す穂積さんはまず、共益費が安くなるパターンとその理由について紹介します。「賃料が安くなるパターンに、『エレベーターがない物件』があります。賃料には家賃に加えて共益費が別途必要です。共益費とは、ゴミの処理、廊下や玄関回り、照明など共有部分の使用に関する付加利用料のことですが、エレベーターの維持管理費もこれに含まれています。エレベーターがないということは、共益費にその維持管理費が必要ないわけですから、当然、エレベーターがある物件よりも安くなります。おおむね、類似条件のマンションより、3,000円~5,000円は安くなるでしょう。現在の法令では、エレベーターは6階以上の建物には必須ですから、エレベーターがないということは、5階建て以下の建物になります。近年は3~5階建ての物件にも設置されていることが多いので、エレベーターがない=築年数が経っていると想定できます。古いということはベランダがない、浴室では旧式(バランス釜)のガス設備を使っているなどということもありますが、壁紙や廊下、フロアなどの内装がリフォームされている物件も増えています。これらの情報をあらかじめ知っておくと探しやすいでしょう」(穂積さん)また、共益費の金額について穂積さんは、こう説明を加えます。「共益費は、建物1棟にかかる諸経費を居住戸数で割り、1戸あたりの金額を算出します。よって、1フロアーに1戸など戸数が少ない物件より、大型で入居者が多いマンションのほうが安くなる傾向にあります」次に、「和室タイプも安くなる」と穂積さん。「和室だけの物件はこのごろあまり人気がないので、相場より賃料が10~30%ほど低く設定されていることがあります。こちらも築年数が経っているというパターンですが、都会では駅近くや中心地に建つ物件も多く、うまく出合えたら、近隣の相場より20%ほど安く街中に住めるということもあります」(穂積さん)さらに、古い物件を利用した「カスタマイズ賃貸」というスタイルが今、話題を呼んでいます。「平成23年からUR都市機構が募集を始めてその呼称が広がったようです。賃貸住宅でも、入居者が自分の好みでDIYやリフォームをしてもよいという新しい賃貸のスタイルが登場しています。賃料は近隣の相場より安めで、そのうえ、退去時の原状回復の義務がありません。カスタマイズ賃貸は今、20代を中心に人気で、古さを生かしたカフェ風の空間を自分で作る、アートが似合う部屋にするなど、自分好みの空間で暮らせることが魅力につながっていると言います。築年数が古いがために空室が目立つ賃貸住宅で、本来、家主がリフォームするべきところを入居者にゆだね、賃料を下げて自由なライフスタイルを付加するという方法です。UR賃貸では『DIY賃貸』と呼んで募集をかけていますが、2012年9月現在、『DIYのためのプランニング&DIY施行期間』として、家賃3カ月が無料というサービスを展開しています。また、ウェブサイトで『カスタマイズ賃貸』と検索すると、多種多様な情報が出てきます。ただし、この潮流を受けて、新しい部屋でも、『壁紙をあなた好みにカスタマイズできますよ』というサービスを開始した物件もありますので、カスタマイズ賃貸=安いだけ、とは限らないということもあります」穂積さんは、次のアドバイスも加えます。「ほかに、『定期借家(ていきしゃっか)』と言って、期間限定の分譲賃貸住宅なら、同様の住宅にくらべて20%~30%ほど家賃が割安になることがあります」「安い物件を探していたら、たまたまカスタマイズ賃貸というスタイルに出会った」という人が増えてきました。余剰空室に安い予算でうまく楽しく暮らす方法。その動向に注目したいものです。監修:穂積啓子氏「安全で快適な一人暮らし」、「女性の安全な暮らし」をテーマとして活動する不動産アドバイザー。宅地建物取引主任者。その活躍ぶりは、コミックエッセイ『不動産屋は見た!~部屋探しのマル秘テク、教えます』(原作・文:朝日奈ゆか、漫画:東條さち子東京書籍1,155円)に描かれました。同書の主人公「善良なる大阪の不動産屋さん」は、穂積氏がモデルです。(藤井空/ユンブル)【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月28日安くていい物件を探したい……。賃貸の部屋を探す人なら、誰しもそう願うのではないでしょうか。そんな方法はあるのでしょうか。「快適で安全な一人暮らし」をテーマに活躍する不動産アドバイザー・穂積啓子氏にお話を伺いました。■エレベーターがない+和室+古い=カスタマイズ賃貸の登場「安くていい物件?条件を変えてみればいいのです」と話す穂積さんはまず、共益費が安くなるパターンとその理由について紹介します。「賃料が安くなるパターンに、『エレベーターがない物件』があります。賃料には家賃に加えて共益費が別途必要です。共益費とは、ゴミの処理、廊下や玄関回り、照明など共有部分の使用に関する付加利用料のことですが、エレベーターの維持管理費もこれに含まれています。エレベーターがないということは、共益費にその維持管理費が必要ないわけですから、当然、エレベーターがある物件よりも安くなります。おおむね、類似条件のマンションより、3,000円~5,000円は安くなるでしょう。現在の法令では、エレベーターは6階以上の建物には必須ですから、エレベーターがないということは、5階建て以下の建物になります。近年は3~5階建ての物件にも設置されていることが多いので、エレベーターがない=築年数が経っていると想定できます。古いということはベランダがない、浴室では旧式(バランス釜)のガス設備を使っているなどということもありますが、壁紙や廊下、フロアなどの内装がリフォームされている物件も増えています。これらの情報をあらかじめ知っておくと探しやすいでしょう」(穂積さん)また、共益費の金額について穂積さんは、こう説明を加えます。「共益費は、建物1棟にかかる諸経費を居住戸数で割り、1戸あたりの金額を算出します。よって、1フロアーに1戸など戸数が少ない物件より、大型で入居者が多いマンションのほうが安くなる傾向にあります」次に、「和室タイプも安くなる」と穂積さん。「和室だけの物件はこのごろあまり人気がないので、相場より賃料が10~30%ほど低く設定されていることがあります。こちらも築年数が経っているというパターンですが、都会では駅近くや中心地に建つ物件も多く、うまく出合えたら、近隣の相場より20%ほど安く街中に住めるということもあります」(穂積さん)さらに、古い物件を利用した「カスタマイズ賃貸」というスタイルが今、話題を呼んでいます。「平成23年からUR都市機構が募集を始めてその呼称が広がったようです。賃貸住宅でも、入居者が自分の好みでDIYやリフォームをしてもよいという新しい賃貸のスタイルが登場しています。賃料は近隣の相場より安めで、そのうえ、退去時の原状回復の義務がありません。カスタマイズ賃貸は今、20代を中心に人気で、古さを生かしたカフェ風の空間を自分で作る、アートが似合う部屋にするなど、自分好みの空間で暮らせることが魅力につながっていると言います。築年数が古いがために空室が目立つ賃貸住宅で、本来、家主がリフォームするべきところを入居者にゆだね、賃料を下げて自由なライフスタイルを付加するという方法です。UR賃貸では『DIY賃貸』と呼んで募集をかけていますが、2012年9月現在、『DIYのためのプランニング&DIY施行期間』として、家賃3カ月が無料というサービスを展開しています。また、ウェブサイトで『カスタマイズ賃貸』と検索すると、多種多様な情報が出てきます。ただし、この潮流を受けて、新しい部屋でも、『壁紙をあなた好みにカスタマイズできますよ』というサービスを開始した物件もありますので、カスタマイズ賃貸=安いだけ、とは限らないということもあります」穂積さんは、次のアドバイスも加えます。「ほかに、『定期借家(ていきしゃっか)』と言って、期間限定の分譲賃貸住宅なら、同様の住宅にくらべて20%~30%ほど家賃が割安になることがあります」「安い物件を探していたら、たまたまカスタマイズ賃貸というスタイルに出会った」という人が増えてきました。余剰空室に安い予算でうまく楽しく暮らす方法。その動向に注目したいものです。監修:穂積啓子氏「安全で快適な一人暮らし」、「女性の安全な暮らし」をテーマとして活動する不動産アドバイザー。宅地建物取引主任者。その活躍ぶりは、コミックエッセイ『不動産屋は見た!~部屋探しのマル秘テク、教えます』(原作・文:朝日奈ゆか、漫画:東條さち子東京書籍1,155円)に描かれました。同書の主人公「善良なる大阪の不動産屋さん」は、穂積氏がモデルです。(藤井空/ユンブル)
2012年09月27日日本の漫画やアニメに熱狂する外国人が増えています。「日本に行きたいなあ」などという書き込みは4ch(2chみたいな掲示板)で山ほど見ることができます。「訪問する」には大して苦労はないのですが、「住む」となると、難しいのを知っていますか?賃貸物件を探して借りるのに苦労があるのです。外国人の不動産賃貸事情を聞いてみました。全部本当のことを言うので名前を出すのは勘弁してくれということで、某不動産営業マンに話を聞きました。――外国人が日本に住みたいという場合、賃貸物件を探して不動産屋さんに行くと思うんですが、アパート、マンションを普通に借りられるものですか?うーん。これが結構難しいんですよ。■賃貸契約書が読めないとダメ――難しいというのは?まずですね、賃貸物件を借りる時に、みんな契約書を提示されるじゃないですか。あれが読めて理解できないと貸せないんですよ。――えっ?あの細かい字で表裏びっしり書いてある、アレですよね?そうです(笑)。あれを自分で読んでもらって、それが読めないと貸せないんですよ。――日本人でもちゃんと読んでるかどうかあやしいのに。そうなんですけどね。不動産屋に来られた方には、日本人でも「これを読んでください」という手順を踏みますよね。決まりなので、できない人にはお貸しできないんです。もちろん外国の方OKの物件の場合には、英語や中国語の契約書を用意していたり、また通訳を介して説明したりしますが。■さらに保証人も問題さらにですね、日本の場合には賃貸物件を借りる際に保証人が必要になります。外国人の場合にはこれが難しいですね。――ID(身分証明書、パスポートなど)を出すだけじゃダメですよね?そうですね。やっぱり保証人を立ててもらうことになりますね。――日本人の場合、保証会社を使うってことも可能ですが……。普通の保証会社だと外国人の保証をしてくれないんですね。だからそれも難しいんです。――じゃあ、全然貸してくれないんじゃないですか(笑)。いや、なので、実は外国人専門にやっている保証会社というのがあります。それを使うことができる物件もあります。――物件「も」ということは少ないんですね?残念ながらそういうことですね。例えば、普通に不動産屋に来られて、10貸す物件があったとすると、外国人OKな物件は5、あるいは3という体感でしょうか。■大家さんも外国人には貸したがらない!?――大家さん側はどうなんですかね?借りてくれるんなら貸してあげようっていう人はいないんでしょうか?難しいところですね。やっぱり日本人じゃないですからね。意思の疎通も大変でしょうし、文化も違うわけですから。何かあった時にどうするんだ、という意識はやっぱりありますよ。――不動産屋さんとしてはどうなんでしょうか。不動産屋は仲介業者なので、大家さんが貸したくない場合には、貸すことはできないです。残念ですが。――厳しいですねえ。やっぱり外国人には貸したくないという大家さんが多いんでしょうか?そうですね……多いと思いますよ。■外国人専門の部門を持つ不動産屋がある!――外国人はどうやってアパートとか借りるんですか?普通の不動産屋に例えば飛び込みで行って「これを貸してください」というのはやっぱり難しいです。一番確実なのは、外国人に向けた物件を扱っている不動産屋さんに行くことです。――あ、そういう不動産屋さんがあるんですね?ええ。例えば……東京だとイチイ産業さん。あそこは外国人用の賃貸物件を扱っておられます。イチイ産業さんだと外国人が利用できる保証会社も紹介してもらえますよ。外国人が日本で住むところを探すのはなかなか難しいようです。もう少し簡単に賃貸物件を借りられるようになれば、日本にやってくる人達が増えるかもしれませんね。(高橋モータース@dcp)イチイ産業
2012年09月24日「快適で安全な一人暮らし」をテーマに活躍する不動産アドバイザーで宅地建物取引主任者である穂積啓子氏に、賃貸住宅の壁のひび割れを発見した、もしくは地震などの自然災害によりできてしまった場合について、どのように対処すればよいのか事例を挙げて説明してもらいました。■<事例1>普通に暮らしていただけで壁にひびが……入居後、3ヵ月ほどして、普通に住んでいるだけなのに、壁にひび割れを発見!すぐに家主に伝えるつもりが、「日ごろから家主の管理の仕方に疑問を持っていた」、「仕事が忙しくて平日の昼間に家主に連絡できない」などの理由で、退去時の2年後に伝えたところ、家主から「壁のひび割れの修理代」を請求されました。穂積さん:壁のひび割れは、借り主が「普通に住んでいるだけ」では、起こりえない現象ですので、通常は、建物自体に原因があるか、近隣で解体工事やビルの新築工事など建築現場がある、地震や台風など天災があった、老朽化が進んでいるということが考えられます。家主が請求したということは、「借り主が故意に損傷を与えた」とみなしたことになるわけですが、上記の理由によって通常はありえないことで、家主の請求は認められず、ひび割れの原因を追及されるまでもなく、この家主の請求は無効であり、悪質な請求であるとみなされます。それ以前に、ひび割れの発生となると家主にとっては大変なことであり、すぐに建物を施工した業者や専門家を呼んで対処法を判断するものです。このケースの場合、借り主は弁護士に相談し、弁護士から家主への申し出によって請求は引き下げられたのですが、借り主の心理的負担に対する慰謝料請求について、借り主は「壁の損傷を見つけた時点ですぐに家主に届けをするべきだった」という点は反省されており、弁護士費用の請求にとどめられました■<事例2>賃料の減額は求められるのか?地震発生と同時に、部屋の一室に壁の端から斜めにひび割れができてしまい、精神的にもうその部屋を使用するのが難しい状態なのですが、すぐに家主に掛け合い、賃料の減額を求めたところ、「自然災害でできた損傷は負担できない」と言われました。穂積さん:「建物の一部の機能、効用が失われた状態」(建物の一部減失)であれば、通常の生活で使用できないため、賃料の減額を請求することができます。減額の金額は、減失した割合によって算出しますが、それには、借り主と家主のお互いの合意が必要となりますし、どれほどの減失かどうかは、専門家の意見を聞き、ひび割れの状況を確認してもらう必要があります。管理会社の担当者か家主と話し合うことになりますが、事前に、市区町村にある相談コーナーや消費生活センターに連絡をして「このような場合、一般的にどう対処しているか」という情報を集めておくと話が進めやすいのですが、合意に至らない場合は、「弁護士に依頼する」あるいは「自分自身で民事調停を起こす」、そこでも合意できなければ「訴訟または弁護士会の調停を利用する」などの方法があります。これらの話し合いが面倒という理由で、借り主は泣き寝入り、移転せざるをえないということが多いのですが、家主が敷金から修理代を差し引いて来たり、修理代を借り主に請求して来た場合は支払う必要はありません。平成16年に国土交通省が策定した「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」にはいろいろな事例が明記されています(これはウェブサイトで誰もが閲覧できますので、参考にしてください)。壁のひび割れだけではなく、ドアの傷から水回りの劣化など、住まいに異変があった場合はすぐに管理会社か家主に報告をし、さらに日付入りの写真を撮って渡しておくとよいでしょう。数ヶ月や数年経ってからであったり退去時の報告になると、「借り主が故意に起こした損傷」と受け取られ、敷金返金の際のトラブルに発展することもあります。管理会社や家主に報告することは、けっこう面倒ですよね……。「おたくが壊したのでは?」と疑われそうで、億劫になりますが、「建物を借りている以上、報告をして修繕に協力するのも借り主の一つの義務ですよ」と穂積さん。監修:穂積啓子氏「安全で快適な一人暮らし」、「女性の安全な暮らし」をテーマとして活動する不動産アドバイザー。宅地建物取引主任者。その活躍ぶりは、コミックエッセイ『不動産屋は見た!~部屋探しのマル秘テク、教えます』(原作・文:朝日奈ゆか、漫画:東條さち子東京書籍1,155円)に描かれました。同書の主人公「善良なる大阪の不動産屋さん」は、穂積氏がモデルです。(藤井空/ユンブル)【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月19日知らないうちに壁がひび割れている、台風でガラスが破損した……など、賃貸している部屋の欠陥に気付いた場合、どのように対処すればいいのでしょうか。「快適で安全な一人暮らし」をテーマに活躍する不動産アドバイザーで宅地建物取引主任者である穂積啓子氏にお話を伺いました。壁のひび割れについて、穂積さんは事例を挙げて対処法を説明します。■<事例1>普通に暮らしていただけで壁にひびが……入居後、3ヵ月ほどして、普通に住んでいるだけなのに、壁にひび割れを発見!すぐに家主に伝えるつもりが、「日ごろから家主の管理の仕方に疑問を持っていた」、「仕事が忙しくて平日の昼間に家主に連絡できない」などの理由で、退去時の2年後に伝えたところ、家主から「壁のひび割れの修理代」を請求されました。穂積さん:壁のひび割れは、借り主が「普通に住んでいるだけ」では、起こりえない現象ですので、通常は、建物自体に原因があるか、近隣で解体工事やビルの新築工事など建築現場がある、地震や台風など天災があった、老朽化が進んでいるということが考えられます。家主が請求したということは、「借り主が故意に損傷を与えた」とみなしたことになるわけですが、上記の理由によって通常はありえないことで、家主の請求は認められず、ひび割れの原因を追及されるまでもなく、この家主の請求は無効であり、悪質な請求であるとみなされます。それ以前に、ひび割れの発生となると家主にとっては大変なことであり、すぐに建物を施工した業者や専門家を呼んで対処法を判断するものです。このケースの場合、借り主は弁護士に相談し、弁護士から家主への申し出によって請求は引き下げられました。借り主の心理的負担に対する慰謝料請求について、借り主は「壁の損傷を見つけた時点ですぐに家主に届けをするべきだった」という点は反省されており、弁護士費用の請求にとどめられました。■<事例2>賃料の減額は求められるのか?地震発生と同時に、部屋の一室に壁の端から斜めにひび割れができてしまい、精神的にもうその部屋を使用するのが難しい状態なのですが、すぐに家主に掛け合い、賃料の減額を求めたところ、「自然災害でできた損傷は負担できない」と言われました。穂積さん:「建物の一部の機能、効用が失われた状態」(建物の一部減失)であれば、通常の生活で使用できないため、賃料の減額を請求することができます。減額の金額は、減失した割合によって算出しますが、それには、借り主と家主のお互いの合意が必要です。どれほどの減失かどうかは、専門家の意見を聞き、ひび割れの状況を確認してもらう必要があります。管理会社の担当者か家主と話し合うことになりますが、事前に、市区町村にある相談コーナーや消費生活センターに連絡をして「このような場合、一般的にどう対処しているか」という情報を集めておくと話が進めやすいでしょう。合意に至らない場合は、「弁護士に依頼する」あるいは「自分自身で民事調停を起こす」、そこでも合意できなければ「訴訟または弁護士会の調停を利用する」などの方法があります。これらの話し合いが面倒という理由で、借り主は泣き寝入り、移転せざるをえないということが多いのですが、家主が敷金から修理代を差し引いて来たり、修理代を借り主に請求して来た場合は支払う必要はありません。平成16年に国土交通省が策定した「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」にはいろいろな事例が明記されています(これはウェブサイトで誰もが閲覧できますので、参考にしてください)」。壁のひび割れだけではなく、ドアの傷から水回りの劣化など、住まいに異変があった場合はすぐに管理会社か家主に報告をし、さらに日付入りの写真を撮って渡しておくとよいでしょう。数ヶ月や数年経ってからであったり退去時の報告になると、「借り主が故意に起こした損傷」と受け取られ、敷金返金の際のトラブルに発展することもあります。管理会社や家主に報告することは、けっこう面倒ですよね……。「おたくが壊したのでは?」と疑われそうで、億劫になりますが、「建物を借りている以上、報告をして修繕に協力するのも借り主の一つの義務ですよ」(穂積さん)であるようです。監修:穂積啓子氏「安全で快適な一人暮らし」、「女性の安全な暮らし」をテーマとして活動する不動産アドバイザー。宅地建物取引主任者。その活躍ぶりは、コミックエッセイ『不動産屋は見た!~部屋探しのマル秘テク、教えます』(原作・文:朝日奈ゆか、漫画:東條さち子東京書籍1,155円)に描かれました。同書の主人公「善良なる大阪の不動産屋さん」は、穂積氏がモデルです。(藤井空/ユンブル)
2012年09月19日みなさんはUR賃貸住宅というのをご存じですか?UR賃貸住宅というのは、都市再生機構(旧称:日本住宅公団)が管理する賃貸型の住宅のことです。最近ではテレビCMなどでもその名前を見かけることがあると思います。さて、そんなUR賃貸住宅ですが、興味はあるものの、どういう風に借りればいいのかよくわからない、という人も多いはず。今回はそんな人のために、UR賃貸住宅の借り方や、メリット・デメリットを紹介します。先述のように、UR賃貸住宅というのは都市再生機構(旧称:日本住宅公団)が管理する賃貸型住宅のこと。この住宅は国の住宅政策のひとつとして、公的資金を使って建てられたものです。「良質な住宅を供給する」という目標のもとに建設された住居なので、ほかの賃貸物件と比べて良質な物件が多いのが特徴です。次にUR賃貸住宅のメリット、デメリットを見ていきましょう。■UR賃貸住宅のメリット・良質な物件が比較的安く借りられる前述の通り、国の政策で建設された建物なので、良質な物件が多くあります。一般の賃貸物件に比べて「格段に安い!」とまではいきませんが、物件のレベルのわりには安価です。・礼金や仲介などの手数料がいらない賃貸業者を通すとなにかと手数料がいりますが、UR賃貸住宅の場合はそういった手数料はかかりません。契約更新の際の手数料も不要です。また、大家制度でないので、礼金もいりません。・保証人がいなくても大丈夫住居の賃貸契約を結ぶ際は、保証人は必要ありません。本人の身分さえしっかりしていれば大丈夫です。・周辺環境・施設が整っているUR賃貸住宅は国策で建設された建物なので、周辺に公共施設などがある場合や、商業施設が充実している地域に建設されているケースが多いです。■UR賃貸住宅のデメリット・必要になる敷金が家賃の3カ月分礼金や手数料は必要ありませんが、住居の修繕などに必要な敷金は払わなければいけません。それでも一般的な賃貸住宅でも敷金3カ月分が必要な所もあるので大差はないでしょう。・先着順なので人気物件はなかなか入れない全部ではありませんが、やはり人気物件は空き待ちの状態が多いです。気長に待つことができるなら、デメリットではないですが、即入居したい人には厳しいです。また、新築物件は"抽選"を行う場合もあるので注意。・入居審査がある。入居する条件が決められているため、だれでも入居の申し込みができるわけではない。その条件は後述。・3年ごとに家賃改正がある。上がる可能性も下がる可能性もありますが、とにかく3年周期で家賃の改正があります。また、そのほか注意しないといけないのが、物件の賃貸料です。比較的安価で上質な物件がある反面、周辺の一般賃貸物件と比べて少々割高な物件もあるのも事実。このあたりは周辺地域の住居の相場などをしっかりと確認することが大事です。さて、そんなUR賃貸住宅ですが、デメリットの項目で出てきた"入居条件"について説明しましょう。UR賃貸住宅はだれでも入居できるわけではなく、UR都市機構が定めた入居条件をクリアしている人だけが申し込みをすることができます。その条件とは、(1)日本国籍のある方、またはUR都市機構の定める資格のある外国人の方。(2)申込者本人の毎月の平均収入額がUR都市機構の定める基準額以上、または貯蓄額が一定金額以上の方。(1)の条件はほとんどの人がまず大丈夫でしょう。問題は(2)の条件。ここが壁となります。まずUR都市機構の定める月収基準ですが、申し込みを希望する物件家賃の4倍か、33万円。または申し込みを希望する物件家賃が20万を超える場合は一律40万円、という形で決められています。単身者の場合は25万円(希望する物件家賃が20万を超える場合は一律40万円)となっています。基準月収額の基準については、物件の賃料で左右される部分もあるので、申し込みをする際にはしっかりと確認するといいでしょう。上記の基準をクリアしていれば、晴れて賃貸申し込みができます。申し込みの際は都市再生機構の営業所に足を運ぶか、都市再生機構のホームページからインターネットで申し込みをしましょう。ここからは一般の住宅賃貸の手順とほぼ同じ。内覧をして、身分証や住民票を持って契約書に記入。指定された入居日以降に鍵をもらって、無事完了です。という順序でUR賃貸住宅を借りることができます。収入というハードルはありますが、そこをクリアさえすれば大丈夫。広い住居への引っ越しを考えている人は、一度UR賃貸住宅をチェックしてみるのもいいかもしれませんね。UR都市機構 住まいのご案内<関東エリア> UR賃貸住宅のよくある質問貫井康徳@dcp)
2012年09月16日不動産事業を展開しているリーディングは、同社が運営する不動産情報サイト「直談.com(じかだん)」において、登録物件数が1,000件を突破したと発表。10,000物件掲載されるまで、完全無料キャンペーンを行っている。同サイトは、200を超える個人オーナーや法人オーナー、管理会社が利用している、全国対応の次世代不動産情報サイト。大家や不動産業者がエンドユーザーに対して直接広告を掲載でき、エンドユーザーと掲載者が直談判することができる。また、通常の仲介物件に加え、家主や管理業者が直接登録する物件が掲載されているため、仲介手数料や礼金などの初期費用が比較的安い物件を検索することができるという。さらに、パソコンが苦手でも、物件の登録から掲載方法までしっかりサポートするほか、掲載中の物件に連動したホームページを無料で作成できる。なお、賃貸管理物件や売り物件情報、募集中の業者などを都道府県別に紹介。掲載を希望の業者は、管理物件募集ページと売り物件募集ページの申し込みフォームから申請できる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月07日以前はシェアハウスといえば、一つの部屋に複数の人が居住するタイプもあり、一般の「賃貸物件よりも賃料が安い」ものが多くありました。しかし、最近では、設備を最新型に整え、またおしゃれな物件ということで、周辺相場と同等の賃料、あるいはやや高額な物件もあり、一概に「低コスト」とはいいきれなくなっています。居住者の中心は、20代~30代。中には、若年者からファミリー、高齢者が一緒に暮らす物件もあり、このようなシェアハウスには、これまでの賃貸住宅とは全く異なる視点の選び方が必要です。今回は筆者がこれまで取材を行った「シェアハウス」での事例を紹介します。■一人でも、寂しくない!筆者が以前お伺いしたことがあるシェアハウスでの話。広ーいリビングに「ドン」と置かれた大きなダイニングテーブル。テーブルの椅子に座って小さな女の子が絵を描いています。傍らで女の子に話しかけている女性は……お母さんと思いきや、このシェアハウスに住む、独身女性でした。ここでは、複数の単身者とファミリーが一緒に暮らしています。それぞれに個室があり、広いキッチンやリビング、トイレ、お風呂を共有しています。キッチンの壁には、調理の当番表。食事を申し込んだ人たちで順番に食事を作るそう。さまざまな生活上のルールがあり、それは、居住者同士の話し合いで現実に合わせて決めていくとのこと。「熱を出したときには、おかゆを作ってもらって助かりました。一人でも寂しくないですね。一人になりたいときは部屋に入るので、人との距離を調整できるのがよいと思います」と、女性が話したのが印象的でした。■シェアハウスに向く人、向かない人シェアハウスに向いているのは、「整った設備よりも人との緩やかな暮らしを楽しみたい」という人です。つまり、ハードという建物よりも、ソフト(つながり)を重視するタイプです。ですから、同居する人同士の関係がよければ、設備が古いなどはあまり気にならないでしょう。このため、まずは「人に配慮ができる」「共同生活に向いている」という「資質」が必要になります。一方で「つながり」を重視する反面、人間関係によるストレスも存在します。よく聞くトラブルに「音がうるさい」という声があります。完全に隣室と壁で隔てられている一般の賃貸住宅でもこういった問題は生じやすいもの。ましてや、一つの住まいを壁で仕切った形態では、一層の配慮が必要になります。音にとても神経質な人は、このような暮らし自体、難しいかもしれません。設備面での問題もないわけではありません。「シャワーやトイレが同時間帯に集中して使えない」「いつも誰かが洗濯機を使っている」「洗濯干し場がいつもいっぱい」「共同の冷蔵庫なのでスペースが足りない」などという声もあります。■まず居住者に会ってみるシェアハウスを選ぶには、建物のチェックに加え、居住者に会って決めるのが必須。その人たちは、いずれ共同で暮らす人なのですから。そして、納得するまで質問しましょう。例えば、住んでいる人の年代や性別をはじめ、友人の宿泊の可否、居住者の生活時間帯、居住年数や退去の理由、問題解決の方法、共用施設をはじめとするルールなど。さらに、ハード面についても尋ねます。共同設備の使い方、私物を共有スペースに置いてもよいか、どのような不便があるか、不便がある場合はどう解決しているか。なお、共有施設が多いほど、自分の自由度は下がります。設備のほか、家具や家電の共有はあるのか、家電など個別に持ち込めるものに制限はあるのかも確認。いずれも自分が許容できる範囲であるかがポイントです。また、「なぜシェアハウスを選んだか」は、居住者の価値観を知る手がかりになります。自分と似た回答であれば、居住後も楽しく暮らせる可能性が高まります。また、世帯数が少ないほどアットホームになりますが、時には人間関係の逃げ場がないこともあるので、自分にマッチしているタイプを選びます。なお、物件によっては、居住者から「入居審査」を受ける場合もあります。これは、「お見合い」のようなもの。お互いを知るために、飾らず本音で話し合いたいものです。そもそも自分が「シェアハウスに住みたい目的」はなんなのか。これを明確にして住まい選びをしていけば、その後に楽しい暮らしが待っているはずです。(不動産・住生活ライター 高田七穂)【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月06日以前はシェアハウスといえば、一つの部屋に複数の人が居住するタイプもあり、一般の「賃貸物件よりも賃料が安い」ものが多くありました。しかし、最近では、設備を最新型に整え、またおしゃれな物件ということで、周辺相場と同等の賃料、あるいはやや高額な物件もあり、一概に「低コスト」とはいいきれなくなっています。居住者の中心は、20代~30代。中には、若年者からファミリー、高齢者が一緒に暮らす物件もあり、このようなシェアハウスには、これまでの賃貸住宅とは全く異なる視点の選び方が必要です。今回は筆者がこれまで取材を行った「シェアハウス」での事例を紹介します。■一人でも、寂しくない!筆者が以前お伺いしたことがあるシェアハウスでの話。広ーいリビングに「ドン」と置かれた大きなダイニングテーブル。テーブルの椅子に座って小さな女の子が絵を描いています。傍らで女の子に話しかけている女性は……お母さんと思いきや、このシェアハウスに住む、独身女性でした。ここでは、複数の単身者とファミリーが一緒に暮らしています。それぞれに個室があり、広いキッチンやリビング、トイレ、お風呂を共有しています。キッチンの壁には、調理の当番表。食事を申し込んだ人たちで順番に食事を作るそう。さまざまな生活上のルールがあり、それは、居住者同士の話し合いで現実に合わせて決めていくとのこと。「熱を出したときには、おかゆを作ってもらって助かりました。一人でも寂しくないですね。一人になりたいときは部屋に入るので、人との距離を調整できるのがよいと思います」と、女性が話したのが印象的でした。■シェアハウスに向く人、向かない人シェアハウスに向いているのは、「整った設備よりも人との緩やかな暮らしを楽しみたい」という人です。つまり、ハードという建物よりも、ソフト(つながり)を重視するタイプです。ですから、同居する人同士の関係がよければ、設備が古いなどはあまり気にならないでしょう。このため、まずは「人に配慮ができる」「共同生活に向いている」という「資質」が必要になります。一方で「つながり」を重視する反面、人間関係によるストレスも存在します。よく聞くトラブルに「音がうるさい」という声があります。完全に隣室と壁で隔てられている一般の賃貸住宅でもこういった問題は生じやすいもの。ましてや、一つの住まいを壁で仕切った形態では、一層の配慮が必要になります。音にとても神経質な人は、このような暮らし自体、難しいかもしれません。設備面での問題もないわけではありません。「シャワーやトイレが同時間帯に集中して使えない」「いつも誰かが洗濯機を使っている」「洗濯干し場がいつもいっぱい」「共同の冷蔵庫なのでスペースが足りない」などという声もあります。■まず居住者に会ってみるシェアハウスを選ぶには、建物のチェックに加え、居住者に会って決めるのが必須。その人たちは、いずれ共同で暮らす人なのですから。そして、納得するまで質問しましょう。例えば、住んでいる人の年代や性別をはじめ、友人の宿泊の可否、居住者の生活時間帯、居住年数や退去の理由、問題解決の方法、共用施設をはじめとするルールなど。さらに、ハード面についても尋ねます。共同設備の使い方、私物を共有スペースに置いてもよいか、どのような不便があるか、不便がある場合はどう解決しているか。なお、共有施設が多いほど、自分の自由度は下がります。設備のほか、家具や家電の共有はあるのか、家電など個別に持ち込めるものに制限はあるのかも確認。いずれも自分が許容できる範囲であるかがポイントです。また、「なぜシェアハウスを選んだか」は、居住者の価値観を知る手がかりになります。自分と似た回答であれば、居住後も楽しく暮らせる可能性が高まります。また、世帯数が少ないほどアットホームになりますが、時には人間関係の逃げ場がないこともあるので、自分にマッチしているタイプを選びます。なお、物件によっては、居住者から「入居審査」を受ける場合もあります。これは、「お見合い」のようなもの。お互いを知るために、飾らず本音で話し合いたいものです。そもそも自分が「シェアハウスに住みたい目的」はなんなのか。これを明確にして住まい選びをしていけば、その後に楽しい暮らしが待っているはずです。(不動産・住生活ライター 高田七穂)
2012年09月06日次に住む人のためにクリーニングする、リニューアルする、バカにならないのがこの「原状回復費用」です。賃貸物件の借り手であれば、「敷金から補てん」ということになるのであまり気にはなりませんが、貸し手になると大いに気になります。これはいくらぐらいかかるのでしょうか?筆者はゆえあってにわか大家になりました。転勤になってしまったので、仕方なく購入したマンションを貸すことになったのです。貸すとなると、やはり手を入れなくてはなりません。そこで仲介してくれる不動産屋さんの紹介で、業者さんに見積もりをとってみました。3社から見積もりをとって一番安価だった本当の数字を紹介します。ちなみに、マンションは築7年で、間取りは2LDK、約55平方メートルになります。■仮設工事搬入運搬一式20,000円室内養生一式20,000円最終クリーニング一式50,000円(キッチン、換気扇、浴室、洗面化粧台、トイレ、サッシ、網戸、ベランダ、扉ふき上げ、WAX)計90,000円■建築内装工事クロス貼り替え工事 199.1平方メートル単価@900円179,190円洗面室CF貼り替え工事1.7平方メートル単価@2,400円4,080円トイレCF貼り替え工事一式単価@4,000円4,000円計211,030円■現場管理および経費現場管理および経費一式60,206円小計361,236円値引き-283円消費税18,047円合計379,000円クロス貼り替えはどうしてもやらないといけない作業で、これが結構高価です。単価@900円というのは相当頑張ってもらった数字らしく、「ここもうちょっとなんとかなりませんか」と言うとイヤな顔されました(笑)。ほとんどすべての部屋がフローリングなのですが、筆者は入居時にすべてタイルカーペットで覆ってしまいました。カーペットをはがせばフローリングはほぼ新品同様。ですので、その分のリニューアル工事代金はセーブできています。またエアコンはとても大事に使っていたのでそれらの入れ替え工事もなくて済みました。しかし、にわか大家にとっては約38万円は痛い出費です。今回依頼した不動産屋さんに聞いたところ、「お金がかかるのがイヤなので」と自分で原状回復を行う大家さんもいるそうです。筆者も見積もりをもらった際には「自分でやろうかな」と思ってしまいました(笑)。さて、この現状回復費、みなさんは高いと思いますか?安いと思いますか?(高橋モータース@dcp)
2012年09月05日日本最大級の新築物件専門サイト「新築オウチーノ」は、不動産広告などで表示される徒歩所要時間を算出する方法の値「分速80m」について調査を実施。このほど調査結果を発表した。「分速80m」という値は、「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)第15条第11号」で定められている徒歩による所要時間を算出する際に使用する数値。この分速は「健康的な女性がヒールのサンダルを履いて歩いた時の平均分速」から算出されたといわれている。同サイトは、「ヒールのサンダル」とは一体どの靴のことを指すのか、ヒールの種類と高さが異なる靴を7種類用意して調査。4名の成人女性が各種類の靴を履き、1kmあたりの所要時間を計測し、その平均分速を算出した。その結果、「分速80m」の近似値となったのは、ヒールの高さ3cm未満の靴。それ以上の高さの靴だと、速度は遅くなるという結果が出た。ヒールの高さが10cmともなると、不動産広告上、徒歩1分の道のりを歩くと約1分16秒かかる。そのため、徒歩10分に換算すると約13分の時間を要する計算となる。ヒールの高さが3cm以上の靴を履いて歩くと、徒歩による所要時間は不動産広告などで表示される所要時間より多くかかる。女性は履く靴に合わせて「徒歩○分」を再計算するのがいいようだ。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月31日不動産評価ウェブサイト「TAS-MAP」を運営するタスは、「賃貸住宅市場レポート首都圏版2012年8月」および「賃貸住宅市場レポート関西圏版2012年8月」を発表した。今回は国勢調査に基づき、埼玉県と京都府の高齢化の状況と、それが今後の市場にどのような変化をもたらす可能性があるかについても分析している。同レポート首都圏版によると、賃料指数は東京23区が2期連続で増加し回復基調。東京市部、神奈川県、千葉県は横ばい傾向、埼玉県は微減傾向だった。「年齢別人口分布から見た埼玉県の住宅市場の変化」については、民間借家における65歳以上の世帯は約5万世帯。平均寿命から推定すると5年以内に約1万戸、10年以内に約2万戸、15年以内に約3万戸、20年以内に約5万戸の空室が発生する可能性があることが明らかになった。また、団塊の世代(約2.5万戸)がすぐ後に続いているため、25年以内には7.5万戸の空室が発生する可能性があるという。一方、同レポート関西版では、大阪府、京都府、兵庫県とも空室率は微減傾向で、アパート系空室率は横ばい、マンション系空室率は微減傾向だった。「年齢別人口分布から見た京都府の住宅市場の変化」では、少子化の影響もあり、24歳以下の世帯数が1995年をピークに減少し、2000年以降の30~44歳の団塊ジュニア世代の単独世帯の増加が顕著であることがわかった。※データはアットホームの賃貸住宅データを使用。分析はタスが実施。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月27日エイブルは今秋、「エコ長期優良戸建賃貸住宅(木造2×4構造)」のコンサルティングを主としたABLE-KODATE PROJECTをスタートする。これまでも戸建賃貸の提案は行っていたが、長期優良賃貸住宅のコンサルティングは同社初。「エコ長期優良戸建賃貸住宅(木造2×4構造)」を安定賃貸経営の新しいスタイルとして提唱していく考えだ。第1弾として、屋上緑化ガーデン付き「エコ長期優良戸建賃貸住宅(木造2×4構造)」を、83平方メートル標準プランで税抜き本体価格1,000万円~(坪単価/39.76万円~)を実現するコンサルティング事業を首都圏より順次開始する。最大の特徴は、構造計算された設計とのこと。現行の建築基準法では、構造計算は木造建築基準の必須事項でなく、コスト面からもあまり実施されていないという。同社の「エコ長期優良戸建賃貸住宅(木造2×4構造)」では、構造計算を基本事項として考え、さらに耐震等級3、省エネルギ-対策等級4、劣化対策等級・維持管理対策等級3の基準をクリアし、保証するとのこと。さらに、国内外で活躍するGLAMOROUS co.,ltd. 代表・森田恭通氏がデザインプランに参画。機能に加え、デザイン性を追求するという。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月20日賃貸住宅で暮らす知人が、家主から「半年以内に退去してほしい」と通達され、困っています。どのような対処の方法があるのでしょうか。不動産売買、賃貸住宅の仲介、管理業を営む不動産アドバイザーのKさんに詳しいお話を伺いました。■貸主側からの賃貸契約解除予告は6カ月以上前に必要契約書に記述されている内容について、Kさんはこう説明します。「一般的に、賃貸契約書には『正当事由がある場合、賃貸人(貸主。家主側)は6カ月以上前の予告によって契約を解除できる』ということが明記されています。しかしながら、『借地借家法』で借り主は居住権が保護されています。貸主(家主)側から、『正当事由』がある場合を除いて、一方的に立ち退きや移転を強要、依頼することはできません」――正当な事由というのは具体的にどういうことでしょうか。「社会的見解として、明け渡しが認められることを言います。主に『その家に、自分、もしくは自分の家族が住まざるを得なくなった深刻な事情』、次に、『老朽化による建て替えの必要性、防災上の危険性』などの事例があります。ただ、『正当事由』の解釈は多様で、訴訟になることもあります」(Kさん)――金銭的な保障はあるのでしょうか。「貸主は借り主に、新しい住居を見つける作業、移転にまつわる諸作業、生活全般、勤務先や子どもの学校にかかわることなど、物理的、心理的、社会的に大きな負担、苦痛、迷惑をかけることは明らかです。社会通念上、『転居にまつわる引越(ひっこし)代などの諸経費』、『転居時に支払う仲介手数料、敷金、礼金、あるいは保証金』、『通知以降の家賃』などが支払われるのが一般的です。ただ、貸主からの一方的な通知、解約だけで、保障がないケースもよくあると聞きます。費用や代価の支払いは、当事者同士の話し合いになりますので、注意が必要です。賃貸住宅の訴訟を多く扱う弁護士の話によると、裁判では、社会通念上の判断で判決が出ることが多いようです」――退去を通達されたら、どう対応すればいいのでしょうか。「借り主は予期せぬ契約解除の通知に驚かれると思います。が、賃貸住宅である以上はそういうこともありえます。冷静に、この先どうするべきか、まずは正しい情報を調べるようにしましょう。――自治体の役所に問い合わせるという方法があると聞きました。『賃貸住宅において、貸主から退去の依頼があったので相談したい』と言えば、賃貸住宅や不動産関係の相談コーナーや弁護士による法律相談についてアドバイスをしてくれるでしょう。また、消費生活センターや弁護士事務所を探して相談するということもできます。インターネットを活用して、情報を集めるなどもしてください」(Kさん)――トラブルになることはありますか。「例としては、『貸主側から、正当事由があるので、保障なしでの退去を迫られている』、『貸主側の提示する保障額が不当に低い』、『貸主側が主張する正当事由に、借り主側が納得できない』などです。訴訟の事例では、貸主側が誠意のない態度であったとき、借り主が感情的になって『もうこんなところ出て行ってやる』と退去した場合、『借り主の意思での退去』とみなされて保障がされないということもあります合意するまでは、自ら引っ越しをするなど性急な行動をしないようにしましょう」(Kさん)――よい対応策、交渉法の例があれば教えてください。「トラブルを避けようという意志を持って、『現在、この家、環境が気に入っています。通勤、通学を含めたここでの生活に慣れ親しんでおり、移転はまったく考えておらず、今はただとまどっています。しかしどうしても移転をしなければならないなら、やむを得ませんので考慮します』といった姿勢で臨むほうが、結果的に保障の話がスムーズに進むでしょう。注意するべきは、『貸主側の言いなりにならないこと』です。学生や若い一人暮らしの借り主の場合は、情報を知らない、交渉事を避けたがるなどで、一方的に退去を迫られる例があると聞きます。大学や勤務先のしかるべき部署など、周囲の人に相談して知識を得てください」(Kさん)まずは冷静になって状況を把握すること、さっさと移転してしまわないこと、そして、客観的な視点で相談に乗ってくれる人や機関を探すことから始めましょう。(海野愛子/ユンブル)
2012年08月14日よくオバケの出る物件は家賃が安くなる、なんて話を聞きますが幽霊が出る物件なんてホントにあるのでしょうか?また、そういったいわくつき物件の実情はどうなっているのでしょうか?不動産屋さんに聞いてみました。――ぶっちゃけ、幽霊の出る物件というのはあるんでしょうか?僕は幽霊を見たことはないのですが、実際に「幽霊が出るから住みたくない」と言って退去される方もいますよ。――そうなんですか!? 出る出ないはともかく、そういった人がいるというのは興味深いですね。そういったいわくつきの物件はやはり家賃が安くなるんでしょうか?幽霊という訳ではないのですが、過去に自殺や事故などがあった物件は、やはりいろいろと気にされる方がいるのでその分金額は安くなりますね。――そういったいわくつきの物件というのは教えてくれるんでしょうか?告知義務というのがありまして、基本的には言わないとダメですね。ただその告知義務は明確な規定がなく、グレーゾーンなんです。――グレーゾーンというのはどういうことなのでしょうか?住むにあたって重要な決断を左右されるような事柄は伝えなくてはならない、というだけでどの部分が重要な告知事項かどうかは業者の裁量に任されているんですね。なので「事故後、誰かが一度住んだ後なので告知しない」とか「20年も前の事故なので言わない」といった感じで、業者によってバラバラなんです。――でも言わなかったら問題になりますよね?そうなんです。なので今いろいろ問題になっているんです(笑)。――先ほどおっしゃってました「事故後、誰かが一度住んだ後なので告知しない」という話ですが、業者が事故物件であることを告知しないでいいように、関係者を一定期間住ませてから貸し出す、というのを聞いたことがあるんですが、これは実際にあるんですか?そういう業者は実際にいましたね。そのへんは非常にグレーな部分なので、さまざまな問題があったようです。いまは厳しくなっていますし、告知義務に関する違反は宅建免許はく奪なのでそういった業者はいませんが。――そういったしがらみが多いことも相まって、事故物件というのはやはり安いのですね。どれくらい安くなるかは業者の裁量次第ですけどね。――よく事故物件の一覧が掲載されているサイトがありますが、専門家からするとああいったサイトはどうなんでしょうか?あれは僕たちから見てもおもしろいですよね。「どっから情報が出てるんだ!?」と思ってしまう物件も掲載されていますし、関係者側から見てもなかなか興味深いです。――なるほど。やはりああいった事故物件のサイトの影響力はあるんでしょうか?事故物件だと明らかになることによって、資産価値が下がったりしますよ。サイトのコメント欄にオーナーが「資産価値が下がるので掲載をやめてほしい」なんて書き込みをしたりするくらいですから、影響力はかなりあると思います。――いわくつきの物件を所有する側もいろいろ大変なのですね(笑)幽霊が出る物件というよりも、事故物件のお話が中心になってしまいましたが、やはり幽霊が出る(?)物件というのは実際にあるようですね。また、事故物件に関係者を住ませて告知しないでいいようにする、というのは都市伝説かと思っていましたが、実際にそういったことが行われていたというのも驚きでした。しかしながら、こういったいわくつき物件は本当に安く住めるようです。「オバケとかそんなのは大丈夫!」という人にはいいかもしれませんね。(貫井康徳@dcp)
2012年08月11日賃貸物件を探していると、敷金0、礼金0という、いわゆる「ゼロゼロ物件」というお得なものがあります。借り手にとっては助かる話なのですが、これらゼロゼロ物件は貸主にとってはお得なのでしょうか? 不動産屋さんに聞いてみました。――敷金0、礼金0の賃貸物件がありますが、あれはどういう仕組みになっているのでしょうか。簡単に言いますと、早く借りる人を見つけたいという、スピード重視の設定になっているんですね。――それでもうかるんでしょうか。敷金0、礼金0に設定している大家さんは、複数の物件を持っている人が多いです。例えば、1LDKで85,000円の物件があったとしましょう。大抵2年で契約更新ですから、そこで得られる売り上げは85,000円×24(カ月)=204万円。原状回復費用がざっくり35万円として169万円です。1年では845,5000円。こういった物件を10軒持っていれば年間845万円になります。――不動産収入はスゴイものですね。うらやましい。借り主が見つからないと、これがただの皮算用になってしまうわけです。礼金、敷金などがネックになって借り手が見つからないのは時間のムダですよね。ですから礼金、敷金をなしにして借りやすくした方が得、という考え方なんですよ。――借り手を探すのは難しいものですか?はっきり言って最近は供給過多の傾向があります。やや賃貸物件がだぶついているというのが本当のところです。ですから、借り手を早く捕まえないといけないんですよ。――なるほど。不動産屋さん的にはどうなんでしょうか。敷金0、礼金0の賃貸物件でも仲介手数料が1カ月分というのは変わりませんから、大家さんがいいのであれば、不動産屋的にも特に申し上げることはないですよ(笑)。――仲介手数料が0.5カ月分という不動産屋さんもあるみたいですが?それはもう会社の方針ですね(笑)。借りる人は安い方がいいわけなので、それは0.5カ月の方がいいでしょう。早く借り手が見つかると大家さんにも喜ばれますから、その会社の実績となって、任せたいという大家さんが増える効果があるかもしれません。――なるほど。数で売り上げを上げていくわけですね。最近は空室が増えているので、優先的に案内してもらうため、大家さんが不動産屋さんに広告料というカタチでお金を支払うケースもあります。その分で売り上げを上げることもありますね。(高橋モータース@dcp)
2012年08月11日学生の一人暮らし。大学に入り初めて一人暮らしをする、という人も多いのではないでしょうか。「マイナビ賃貸」では、家賃はどのくらい?物件は誰と見に行った?仕送りってみんなもらっているの?など、一人暮らしをしている社会人のマイナビニュース会員237人に、学生のときの一人暮らし事情を調査しました。初めての一人暮らしとなると、どんな物件を探せばいいのか悩みどころ。やはり、親と一緒に物件を探しに行く人が多いようです。次に多いのはひとりで探しに行くという意見。自分ひとりで探すことにより、自立できるというメリットもありそうです。とはいえ、不動産会社の営業マンの上手なセールストークに惑わされないよう注意が必要です。ボリュームゾーンは4万~5万円代。比較的経済的な物件を探して住んでいるようです。学生専用マンションやシェアハウスの普及もあり、都心の人気エリアでも同価格の物件に巡り会えることも背景にあるのではないでしょうか。一方で3万円以下の物件に住んでいた人も。一体どんな家だったのでしょうか……?金額に開きがあるとはいえ、仕送りをもらっていたという人が86.1%。中心は5万円~10万円とのことなので、家賃と食費分を払ってもらっていたという人が多いのではないでしょうか。中には親からの仕送りが1カ月15万円以上あったという、ついうらやましくなるような意見も。自分で稼がなくて済んだ分、勉学にいそしんでいたのでしょうか。それとも……?大学や専門学校に通いながらの一人暮らし。最初は不安も多いかもしれませんが、きっと自分を成長させてくれるかけがえのない期間になるはずです。すてきな学生生活を送れるよう、理想の部屋を探してみてくださいね!(山本莉会/プレスラボ)【アンケート対象】現在一人暮らしをしている、もしくは過去に一人暮らしをしたことがある男女(マイナビニュース会員)調査時期:2012年6月20日~2012年7月8日有効回答:237件調査手法:インターネットログイン式アンケート【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月03日学生の一人暮らし。大学に入り初めて一人暮らしをする、という人も多いのではないでしょうか。「マイナビ賃貸」では、家賃はどのくらい?物件は誰と見に行った?仕送りってみんなもらっているの?など、一人暮らしをしている社会人のマイナビニュース会員237人に、学生のときの一人暮らし事情を調査しました。○物件探しの相手初めての一人暮らしとなると、どんな物件を探せばいいのか悩みどころ。やはり、親と一緒に物件を探しに行く人が多いようです。次に多いのはひとりで探しに行くという意見。自分ひとりで探すことにより、自立できるというメリットもありそうです。とはいえ、不動産会社の営業マンの上手なセールストークに惑わされないよう注意が必要です。○学生時代に住んでいた家の家賃ボリュームゾーンは4万~5万円代。比較的経済的な物件を探して住んでいるようです。学生専用マンションやシェアハウスの普及もあり、都心の人気エリアでも同価格の物件に巡り会えることも背景にあるのではないでしょうか。一方で3万円以下の物件に住んでいた人も。一体どんな家だったのでしょうか……?○親からの仕送り金額に開きがあるとはいえ、仕送りをもらっていたという人が86.1%。中心は5万円~10万円とのことなので、家賃と食費分を払ってもらっていたという人が多いのではないでしょうか。中には親からの仕送りが1カ月15万円以上あったという、ついうらやましくなるような意見も。自分で稼がなくて済んだ分、勉学にいそしんでいたのでしょうか。それとも……?大学や専門学校に通いながらの一人暮らし。最初は不安も多いかもしれませんが、きっと自分を成長させてくれるかけがえのない期間になるはずです。すてきな学生生活を送れるよう、理想の部屋を探してみてくださいね!(山本莉会/プレスラボ)【アンケート対象】現在一人暮らしをしている、もしくは過去に一人暮らしをしたことがある男女(マイナビニュース会員)調査時期:2012年6月20日~2012年7月8日有効回答:237件調査手法:インターネットログイン式アンケート
2012年08月03日社会人の物件探し。会社までの距離やぐっすり眠れる静かな住まいかどうかなど、お部屋選びの条件は多々ありますが、最後の決め手になったのはどんなポイントなのでしょうか?そこで今回「マイナビ賃貸」では、一人暮らしをしている社会人のマイナビニュース会員300人に、お部屋を選んだ決め手について聞きました。通勤時間「通勤ラッシュの電車に乗る時間を少しでも短くしたかったので、会社の最寄り駅まで乗車時間が15分以内の範囲で物件探しをしました」(女性・神奈川県/30歳)「通勤時間を短くして睡眠時間を長くとりたい」(男性・神奈川県/48歳)「最寄り駅よりも、ドアトゥドアで10分以内など、実際にかかる時間で決めた」(女性・東京都/25歳)やっぱり気になるのが通勤にかかる時間。通勤時間が長すぎて、会社に着くまでにぐったり…なんてことでは仕事に支障も出てしまいそうです。セキュリティー面「女性の1人暮らしなので、オートロックや防犯カメラ有りなどセキュリティー面がしっかりしていたのが決め手になった」(女性・千葉県/29歳)「夜遅くに駅から徒歩で帰るのは怖いので、駅近くの部屋を選びました」(女性・東京都/33歳)「仕事で遅くなることが多いので、夜遅くまであいている飲食店やスーパーがあり、家の近くが夜でも明るいところにした」(女性・東京都/25歳)女性にとって重要な項目であるセキュリティー面。マンションの防犯設備だけでなく、周辺環境まで調べた方がよさそうです。建物の向き「南向きだと日当たりがよいため、冬場の光熱費も減らせるから」(男性・神奈川県/41歳)「休日の日中はカーテンなしで過ごしたかったので、目の前に家がない物件を探した」(女性・東京都/27歳)意外に見落としがちな建物の向き。休日を家で過ごす人にとっては、カーテンを閉めっぱなしで一日中日が入らない部屋で過ごすのは、精神的にも良くないかもしれませんね。マンション・部屋の設備「一からそろえたり、転居の際に費用がかかったりするのが嫌だったので家具家電付の家にした」(女性・神奈川県/28歳)「お風呂に追い炊き機能があったのが決め手。仕事の疲れをしっかり癒やすためにも、長風呂がしたかったので……」(女性・神奈川県/26歳)「マンションに不在時用の宅配ボックスがついていること。仕事で日中不在のため、荷物の受け取りができないので」(男性・東京/27歳)別のマンションと悩んだ際、決め手になりそうな設備面。筆者は過去に、室内乾燥機がなく洗濯物を干すのに苦労した覚えがあります。おいしい特典付き「ベランダからスカイツリーが見えたため」(女性・東京都/27歳)「すぐ隣に交番があったのがポイント高かったです。マンションのエントランスが交番の脇にあったので安全でした」(女性・東京都/27歳)ちょっとおいしい特典つき物件。交番の横なら、24時間態勢の監視員がいるようで安心できそうですね。社会人の皆さんは、出勤時間や休日にリラックスできるかどうかなど、自分にとってよりよい就業スタイルを作れそうかどうかを見ているようです。これから一人暮らしを始めるという社会人の方はぜひ参考にしてみてくださいね!(山本莉会/プレスラボ)【アンケート対象】現在一人暮らしをしている、もしくは過去に一人暮らしをしたことがある男女(マイナビニュース会員)調査時期:2012年6月20日~2012年7月8日有効回答:300件調査手法:インターネットログイン式アンケート【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月03日社会人の物件探し。会社までの距離やぐっすり眠れる静かな住まいかどうかなど、お部屋選びの条件は多々ありますが、最後の決め手になったのはどんなポイントなのでしょうか?そこで今回「マイナビ賃貸」では、一人暮らしをしている社会人のマイナビニュース会員300人に、お部屋を選んだ決め手について聞きました。通勤時間「通勤ラッシュの電車に乗る時間を少しでも短くしたかったので、会社の最寄り駅まで乗車時間が15分以内の範囲で物件探しをしました」(女性・神奈川県/30歳)「通勤時間を短くして睡眠時間を長くとりたい」(男性・神奈川県/48歳)「最寄り駅よりも、ドアトゥドアで10分以内など、実際にかかる時間で決めた」(女性・東京都/25歳)やっぱり気になるのが通勤にかかる時間。通勤時間が長すぎて、会社に着くまでにぐったり…なんてことでは仕事に支障も出てしまいそうです。セキュリティー面「女性の1人暮らしなので、オートロックや防犯カメラ有りなどセキュリティー面がしっかりしていたのが決め手になった」(女性・千葉県/29歳)「夜遅くに駅から徒歩で帰るのは怖いので、駅近くの部屋を選びました」(女性・東京都/33歳)「仕事で遅くなることが多いので、夜遅くまであいている飲食店やスーパーがあり、家の近くが夜でも明るいところにした」(女性・東京都/25歳)女性にとって重要な項目であるセキュリティー面。マンションの防犯設備だけでなく、周辺環境まで調べた方がよさそうです。建物の向き「南向きだと日当たりがよいため、冬場の光熱費も減らせるから」(男性・神奈川県/41歳)「休日の日中はカーテンなしで過ごしたかったので、目の前に家がない物件を探した」(女性・東京都/27歳)意外に見落としがちな建物の向き。休日を家で過ごす人にとっては、カーテンを閉めっぱなしで一日中日が入らない部屋で過ごすのは、精神的にも良くないかもしれませんね。マンション・部屋の設備「一からそろえたり、転居の際に費用がかかったりするのが嫌だったので家具家電付の家にした」(女性・神奈川県/28歳)「お風呂に追い炊き機能があったのが決め手。仕事の疲れをしっかり癒やすためにも、長風呂がしたかったので……」(女性・神奈川県/26歳)「マンションに不在時用の宅配ボックスがついていること。仕事で日中不在のため、荷物の受け取りができないので」(男性・東京/27歳)別のマンションと悩んだ際、決め手になりそうな設備面。筆者は過去に、室内乾燥機がなく洗濯物を干すのに苦労した覚えがあります。おいしい特典付き「ベランダからスカイツリーが見えたため」(女性・東京都/27歳)「すぐ隣に交番があったのがポイント高かったです。マンションのエントランスが交番の脇にあったので安全でした」(女性・東京都/27歳)ちょっとおいしい特典つき物件。交番の横なら、24時間態勢の監視員がいるようで安心できそうですね。社会人の皆さんは、出勤時間や休日にリラックスできるかどうかなど、自分にとってよりよい就業スタイルを作れそうかどうかを見ているようです。これから一人暮らしを始めるという社会人の方はぜひ参考にしてみてくださいね!(山本莉会/プレスラボ)【アンケート対象】現在一人暮らしをしている、もしくは過去に一人暮らしをしたことがある男女(マイナビニュース会員)調査時期:2012年6月20日~2012年7月8日有効回答:300件調査手法:インターネットログイン式アンケート
2012年08月03日賃貸にしろ、持ち家にしろ、隣人の存在は決して小さくはない。昔よりも近所づきあいが希薄になったと言われているが、実際のところは?生活の質にも影響を及ぼしかねないご近所づきあい、みんなはどんな風に実践しているのだろうか。いまどきの「近所づきあい」事情をマイナビニュース会員500人に聞いた。全体では35.7%の人が隣の住戸に住む人を「知らない」と回答。居住形態別で見ると、賃貸マンション・アパートでは「知らない」という人が57.1%と半数を超える。一方、持ち家マンション・アパートでは2~3割程度にとどまっている。持ち家か否か、戸建てとマンション・アパートの違いが、近所づきあいの濃さに大きく影響しているようだ。隣の住戸に住む人を「知っている」回答した人のうち、顔や名前を知っている程度の仲という人が多くを占めるなか、「会えば立ち話をする、もしくはそれ以上の親しい間柄」という人も2割近くいるようだ。同じ「知っている」にしても、その度合いは人それぞれ。なかには、「エレベーターで親子連れのお隣さんと一緒になったとき、あいさつをしたら、子どもがこのエレベーターに嫌いな人がいる!と言いだした。母親が誰?と聞き、嫌な予感がするなと思ったら、私を指さし、あの人!と叫ばれた。子どもの言うことは仕方ないけれど、母親が大爆笑したことに腹が立った」(25歳/女性/持ち家マンション)なんて、かなり気まずい&腹立たしい思いをした人も。そのほか、こんなエピソードも。「子どもが同じくらいの年ごろなので一緒に遊んでもらったり、洋服のお下がりをもらったり、おすそ分けをしあう間柄」(29歳/女性/戸建て住宅)「地デジチューナーやテレビの設定をしてあげた」(40歳/男性/賃貸アパート)「旅行に行ったら、おみやげを買ってくる」(45歳/男性/戸建て住宅)「夏は一緒に花火などをして遊ぶ」(24歳/女性/持ち家マンション)「休日には一緒にバーベキューパーティーをする」(50歳以上/男性/戸建て住宅)「朝出勤のときに会うと、必ず駅までおしゃべりしながら一緒に行くおばちゃんがいる」(23歳/女性/賃貸アパート)一昔前のテレビドラマのような濃厚な近所づきあいとは言わないまでも、ほのぼのとした近所づきあいは、まだまだ健在。同じ年くらいの子どもがいるなど、家族構成が似ていると、自然と会話の数も増えるよう。逆に、都会でのひとり暮らしでは、「何がきっかけで文句を言われるかわからないので、よほどのことがない限り、かかわりを持たないようにしている」(27歳/女性/賃貸マンション)という声も。近所づきあいは、毎日の生活を豊かすることもあれば、不快にもすることもあるファクター。どう考え、どう実践するかは人それぞれ。ところで、あなたは隣人の顔を知っていますか?(文・エフスタイル)調査時期:2012年6月29日~2012年7月2日調査対象:マイナビニュース会員調査数:500名調査方法:インターネットログイン式アンケート【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月10日賃貸住宅のリノベーションサービスを提供するハプティックは、賃貸物件では原状回復時の制限などにより実現することが難しかった、入居者が部屋をカスタマイズできる新サービスの提供を、6月11日より開始した。同サービスは、入居前の施工時に入居者自身が仕様を選ぶことができるため、さまざまな入居者のニーズに応えた空間提供をすることが可能になるという。対象となる物件は、同社が施工したリノベーション賃貸物件「TOMOS」で、新規契約の入居者限定となる。カスタマイズできる内容は「アクセントの壁紙」「ライティングレール」のカラー、「収納小物の位置」の3つ。工事開始日から二週間以内でカスタマイズが可能。同サービスの利用により、入居日が大幅に遅れることはないという。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月07日松堀不動産は、これまで賃貸管理会社で本格的に作成されたことのない四コマ漫画を、ネット上で配信している。賃貸管理業界は、不動産投資に興味がある人や賃貸物件を借りる人としか接点がなく、「お客さんを物件に案内する仕事」というイメージしかないのが一般的。そこで同社では、四コマ漫画を通して不動産賃貸業界の奥深さを感じてほしいと考えた。同社の管理アパートのオーナー向けの新聞に四コマ漫画を掲載したところ、各オーナーから「硬いイメージの新聞が読みやすく感じる」「面白いから来月からも掲載してほしい」という声があがったのがきっかけとなり、同社の賃貸業のサイト「あるゾウナビ」の中にページを開設。コンテンツの一つとして、順次掲載をすることになったという。主人公は同社のマスコットキャラクター「あるゾウ君」だ。第一話は、あるゾウ君がアパートマンション情報館の店長に就任したときの話。二話以降は、これまで同社が実際に遭遇した実話をデフォルメして伝えたり、時事問題をあるゾウ君が面白く解釈するという内容を配信している。掲載時期は不定期だが、7月4日現在、すでに10話をアップ。漫画がアップされた翌日は、アクセス数が増えるという。漫画は、同社サイト内の、「あるゾウ君四コマ漫画」ページで読むことができる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月07日マイナビは7月5日(木)オープンした賃貸住宅情報サイト「マイナビ賃貸」の特別企画として、「上京就活生応援!! 首都圏100部屋 就活生に無料提供」をスタートした。この特別企画は、同社が運営する就職情報サイト『マイナビ2013』の会員(既卒者含む)で地方在住の就活生100名を対象に、首都圏での活動拠点となる部屋を30日間無料提供するもの。企画の狙いとして、「関東圏以外に在住の就活生が、地元を離れて就活する場合、30%以上が就職活動費用に30万円以上をかけている」(2011年6月~10月実施「2012年卒学生の就職活動の費用に関するアンケート」より)ことから、同社では地方就活生の活動費用の軽減と、この夏の就職活動のサポートを目的としている。応募期間は7月5日(木)~18日(水)の23:59まで。物件の無料提供期間は8月1日~30日(物件の空室状況に応じて入居日は相談可能)。提供元は株式会社レオパレス21。応募方法、応募条件などの詳細は、同企画の特設サイトを参照のこと。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月05日不動産評価Webサイト「TAS-MAP」を運営するタスは、「賃貸住宅市場レポート首都圏版2012年6月」および「賃貸住宅市場レポート関西圏版2012年6月」を発表した。首都圏版では、東京スカイツリーが墨田区賃貸住宅市場に与えた影響についても公開している。同レポート首都圏版によると、2012年第1四半期の1都3県の賃貸住宅市況は前期に比較して横浜市が「やや悪い」→「やや良い」に、板橋区が「悪い」→「やや悪い」と好転した。一方、目黒区は「やや悪い」→「悪い」に後退。東京23区の山手線内の区に市況が「良い」と「やや良い」地域が集中していることも明らかとなった。東京スカイツリーが墨田区賃貸住宅市場に与えた影響について、同レポートは東京スカイツリーが着工した2008年7月から墨田区の市況が好転したと述べている。その後、波はあるものの市況はプラスを維持。空室率も東京スカイツリー着工後に大幅に下降した後、低い水準を維持している。また、墨田区の賃料指数については東京スカイツリー着工後しばらくは賃料下落に歯止めがかかっていたが、その後賃料は減少傾向に。しかし、東京スカイツリーが500mを超えた2010年4四半期には底を打ち、上昇に転じている。これらの賃貸住宅指標から、東京スカイツリーが墨田区の賃貸住宅市場に対してプラスの影響を与えていることが明らかとなった。また、「賃貸住宅市場レポート関西圏版2012年6月」では、大阪府の高齢化の状況について述べている。大阪府は人口に占める61歳以上の比率が東京都(約26%)に比較すると約29%と高くなっており、東京都より高齢化が進行している。また、65歳以上の単独世帯が急増しており、2010年時点で65歳以上の単独世帯は約43万世帯。首都圏と同様に30歳~50歳の単独世帯も増加しており、大阪府でも晩婚化・未婚化が進行していることが分かった。※データはアットホームの賃貸住宅データを使用。分析はタスが実施
2012年06月29日不動産総合情報サービスのアットホームは、同社の全国不動産情報ネットワークにおける2012年5月期の、賃貸物件登録数・登録賃料、および成約数・成約賃料について調査。首都圏の成約数が、6カ月ぶりに減少したと発表した。5月の首都圏の居住用賃貸物件成約数は16,885件で、前年同月比は1.9%減少し、6カ月ぶりにマイナスとなった。これは前年(11.1%増)の反動によるもので、東京23区は同13カ月ぶりに減少(前年は19.0%増)。東京都下、神奈川県は同2カ月連続の減少となっている。一方、埼玉県は同12カ月連続で増加。千葉県では4カ月連続の二ケタ増と好調が続いているという。また、平均賃料については、マンションの下落が続いており、下落率は新築・中古ともに前月を上回った。これは、賃料の高い東京23区で平均面積が縮小していること、また低賃料エリアでの成約増等によるもの。一方、新築アパートでは23区を除きカップル・ファミリー需要が旺盛で、再び上昇に転じているという。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月27日マンションやアパートを探すときに、「ブラック物件」という言葉を聞いたことはありませんか。いったい、どのような部屋をそう呼ぶのでしょうか。『不動産屋は見た!』(東京書籍)というコミックエッセイで、ブラック物件について説明する主人公のモデルとなった不動産アドバイザー・穂積啓子氏に詳しいお話を聞いてみました。■事件、事故が起こった部屋のこと穂積さんは、ブラック物件についてこう説明します。「ブラック物件とは、事件、事故(自殺、殺人事件、無理心中、放火、孤立死、暴力団事務所、カルト教団などがあって、入居しようとする人が、心理的に嫌悪する可能性がある物件のことを指します。法律用語では『心理的瑕疵(かし)物件』と言います。心理的瑕疵(かし)とは、建物の構造や見た目には問題はなく、環境も良好だとしても、住み心地の良さを欠くという点で不動産に心理的な欠陥があると考えるわけです。このようなブラック物件になった場合、貸主(家主側)は、新しくその部屋を借りようとする人(借り主)に、事前に『それを告知する義務がある』と宅地建物取引業法と民法で定められています。告知義務がある期間は、自殺や殺傷事件の場合は10年間と言われています」言われています、という表現について、穂積さんは、「法律では、告知の期間については決められておらず、これまでの裁判で『10年』という判例があるため、通例的にそうなっています。実際のところ、事件の内容や個人の感覚、事故に関する周辺住民の記憶、当時の報道内容、事故後の物件の使用状況、物件の種類・タイプなど、事例ごとにさまざまのようです」と話します。■誰かが一度住めば、告知義務はなくなるこの告知については、大家にとって「抜け道がある」と穂積さんは言います。「誰かが一度住んで出て行った場合、その後の入居者には、10年未満であっても告知しないでよい、という事例があります。この解釈を悪用する貸主は多く、実際には貸していないのに書面上で身内の名前を使って一度は貸したことにする、という手口です。露呈した場合は違法にあたります」現在、これらの物件が急増しているとして、社会問題にもなっています」では、どのようにしてブラック物件を見抜くことができるのでしょうか。「近隣の相場より格安な部屋を見つけた場合、その理由を必ず業者に聞いてください。また、ブラック物件と知らずに入居した場合、発覚するのは、『近所のうわさで事実を知った』というパターンが多いのです。ですから、近隣のレストランなどお店に入って話を聞いてみるなど、下調べをしておきましょう。また、それらしき情報を耳にしたら、すぐに仲介した不動産業者に真実を確かめて、対応が悪ければ地域の消費者センターに連絡してください」(穂積さん)穂積さんは、次のようなアドバイスも加えます。「一方で、ブラック物件になると、家主は事件や事故に巻き込まれることになり、家賃収入も途絶えて大変困るわけです。ブラック物件は日本中で増えており、いまや、社会問題にもなっています。そこで、あらかじめ告知した上で、おはらいなどを施してから家賃や保証金など条件を改定して借り主を募る家主もいます。また、UR賃貸住宅や公営住宅では、心理的瑕疵(かし)物件であることを公表して家賃を安くしている場合があります」入居してから気付いたのでは遅い、これらの事実。家賃が安めの部屋に遭遇したら、すぐにラッキーだと舞い上がったり即答をせずに、いったん情報を集めるように心がけたいものです。監修:穂積啓子氏。「女性の安全な暮らし」をテーマとして、大阪市中央区を拠点に活動する不動産アドバイザー。その活躍ぶりは、コミックエッセイ『不動産屋は見た!~部屋探しのマル秘テク、教えます』(原作・文:朝日奈ゆか、漫画:東條さち子東京書籍1,155円)に描かれました。同書の主人公「善良なる大阪の不動産屋さん」は、穂積氏がモデルです。(岩田なつき/ユンブル)
2012年06月26日BIGLOBEは、「BIGLOBE住まい」をリニューアルし、6月4日より3社の不動産サイトが提供する賃貸物件を横断的に検索できるポータルサイト「BIGLOBE不動産」で新たなサービスを開始した。「BIGLOBE不動産」は、「HOME’S」「CHINTAI」「アパマンショップ」の大手不動産サイトと連携。3社が提供している賃貸物件約180万件(重複を除いた数)を横断的に一括で検索することが可能になるという。複数の不動産会社が取り扱う重複物件は、ひとつにまとめて表示するため、大量の物件の情報を効率的に検索できるのがメリットとのこと。今後は、連携パートナーの拡大やスマートフォン対応を予定している。また、「HOME’S暮らしといっしょ」と連携し、これまで記事配信をしていた「SUUMOジャーナル」「住宅新報」とあわせて、不動産ニュース・コラム3媒体の記事をまとめて閲覧することも可能となった。不動産の購入や賃貸での転居を検討している利用者にとって興味・関心の高い情報を提供していくという。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月05日不動産総合情報サービスのアットホームは、全国不動産情報ネットワークにおける、2012年4月期の賃貸物件の物件登録数・登録賃料、および成約数・成約賃料について発表した。前年同月比は3.3%増加し、5カ月連続のプラスとなったものの、前年のマイナスをカバーするにはいたらなかったという。4月の首都圏の居住用賃貸物件成約数は20,734件。前年同月比は3.3%増加し、5カ月連続のプラスとなった。千葉県が18.2%の大幅増に、東京23区が12カ月連続、埼玉県が11カ月連続の増加となっている。カップル向けマンションが全エリアで好調だったとのこと。一方で、神奈川県ではシングル向けマンションがふるわず、5カ月ぶりに減少。東京都下ではシングル向けアパートが大幅減となり、3カ月ぶりに減少に転じた。首都圏全体では前年同月の減少幅(4.9%減)をカバーすることができなかったという。平均賃料は、マンション・アパート、新築・中古を問わず下落。特にマンションの下落が顕著となっており、23区の新築の下落率はファミリー向けの減少で10%を超えたという。また、23区では、新築アパートについてもほかのエリアが堅調ななかで10%近く下落しており、市場に偏りが見られるとのこと。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月25日