中村獅童念願の企画、オフシアター歌舞伎『女殺油地獄』が、ついに5月11日(土)、その幕を開ける。歌舞伎では初となる倉庫と新宿歌舞伎町での公演。演出の赤堀雅秋とともに、創作真っ只中の稽古場で話を聞いた。【チケット情報はこちら】『女殺油地獄』といえば、これまで数々の名優によって演じられてきた近松門左衛門の傑作。借金で首が回らなくなった放蕩息子の与兵衛が、金欲しさがゆえに親身にしていたお吉を殺めてしまう。獅童は「今起きてもおかしくない事件」と表し、「赤堀さんは日常を切り抜くのが非常に上手な演出家さん。これも殺しは殺しですが、どこかその人たちの日常というか、気づいたら殺人鬼になってしまったような……。そういった日常を淡々と見せていければと思っているんです」と続ける。赤堀も「表現する場所が演劇だろうが、映画だろうが、今回であれば歌舞伎だろうが、僕がやっているのはただ単に人間を見せていく、目の当たりにしていただくということだけ」と、歌舞伎の現場でも普段と変わらぬ姿勢を貫く。さらに「だからものすごく地味だと思いますよ」と笑い、確かに稽古風景を見ても、派手な仕掛けやアクションは皆無。ただ通行人役の俳優に対しても、「エキストラみたいな芝居をしないで」と声をかけるなど、すべての登場人物を生きた人間へと変化させていく。注目の共演者には、大人計画の荒川良々が歌舞伎に初参加。荒川と歌舞伎の相性について、「めちゃくちゃいいと思いますよ」と赤堀も太鼓判を押す。「ただ古典と言われるものも、もとは歌舞伎俳優さんがゼロからつくり出したものですよね。その点、荒川くんもまず“荒川くん”という素材がそこにあって、彼がお客さんに対して何をやったら1番面白いかをゼロから考えていく。そのつくり方は歌舞伎であろうが、普段とまったく変わらないと思います」獅童にとって荒川は長年の友であり、待望の歌舞伎初共演。荒川の稽古場での様子について、「全然違和感がないんですよ。白稲荷法印というインチキ祈祷師の役で、もちろんひとつの型はあるんですが、それをあの人が自分なりの捉え方で演じた時のインパクトがものすごくて!」と驚きを隠せない。さらに赤堀も「だからこれを機に、普段歌舞伎を観ない人にむしろ来て欲しいですね。こんなに面白いものだとか、こんなにゾクゾクするほどカッコいいものだとか。僕らが歌舞伎の入り口になれたら、それはすごく嬉しいことだと思います」と期待を寄せた。公演は5月11日(土)から17日(金)まで、東京・天王洲アイル 寺田倉庫、5月22日(水)から29日まで(水)東京・歌舞伎町 新宿FACEで上演。チケットは発売中。取材・文:野上瑠美子
2019年04月26日中村獅童が倉庫、さらには新宿・歌舞伎町での歌舞伎公演に挑む話題作、オフシアター歌舞伎『女殺油地獄』。映画監督、俳優としても活躍する赤堀雅秋が、初めて歌舞伎の脚本、演出を担う。コクーン歌舞伎『四谷怪談』(2016年)で演出助手を務めて以降、獅童と親交を深めてきたという赤堀。この異色の組み合わせから生まれる歌舞伎とはいかなるものなのか。ふたりに話を聞いた。【チケット情報はこちら】“伝統と革新”の精神で、これまでチャレンジングな企画を次々と打ち立ててきた獅童。このオフシアター歌舞伎も、獅童が長年あたためてきた企画のひとつだ。「20代でニューヨークの舞台に立った時、いろいろな演劇のスタイルがあることを知りましたし、また幼少期に観た唐十郎さんのテント芝居など、アングラに対する憧れも自分の中にはあったと思います。そういった影響、そして今自分がやるべきことを考えた時、倉庫で歌舞伎をやってみたいなと。古典を守りつつ革新を追求する。そんな自分なりの生き方を追求していく上で、“獅童らしい”スタイルをつくっていく。そのためにもこの企画を成功させて、続けていきたいと思っているんです」『四谷怪談』の現場に参加したことで、歌舞伎に対する考えが大きく変わったと言う赤堀。「青臭い言い方ですけど…」と前置きした上で、「歌舞伎も自分たちの演劇も“魂”は変わらない」と語る。そしてその思いは、自ら演出を手がける本作でも同じようで、「なにか奇をてらったものをやろうとも思いませんし、極めてアナログに、それでもお客さんの心にちゃんと届くような作品を、歌舞伎と寄り添いながらつくっていけたらと思います」と続ける。倉庫での歌舞伎公演を考えた時、獅童の頭にパッと浮かんだ演目がこの『女殺油地獄』。油まみれの凄惨な殺しの場面が大きな見せ場となるだけに、赤堀は「僕が人殺しの作品ばっかりやっているから声をかけられたのかな」と笑う。一方獅童は、「歌舞伎のダークな部分を見せたい」とひと言。さらに「現代で起こってもおかしくない、事件性をもった演目ですからね。こういった危険な演目をアングラな倉庫、そして歌舞伎町でやることに大きな意味を感じています」と明かす。また四方を客席に囲まれた舞台を採用したことについて、「手を伸ばせば届くような、ライブ感のある、生々しい感覚のお芝居になればいい」とは赤堀。獅童も「観客がこの事件を“目撃”してしまったようなものになれば」と期待を寄せる。公演は5月11日(土)から17日(金)まで、東京・天王洲アイル 寺田倉庫、5月22日(水)から29日まで(水)東京・歌舞伎町 新宿FACEで上演。一般発売は4月6日(土)。前日の4月5日(金)10時よりチケットぴあにて先着先行プリセールを受付する。取材・文:野上瑠美子
2019年04月04日季節も秋に変わり涼しくなりましたね。ネイルのデザインも、夏から秋へとチェンジされる方も増えてきました。さて、秋の定番といえば、べっ甲ネイル!!今回は、秋向けのファッションとの組み合わせの例をご紹介いたします。定番のデザインから、大人の魅力を感じさせるデザインまで、自分にぴったりのネイルを見つけてみてください♪べっ甲ネイルに挑戦してみたい方に〜初級編〜黄色味がかったカラーが、べっ甲ネイルの定番の色です。ネイル初心者の方にも取り入れやすいデザインですね。秋の定番カラー「カーキ」と組み合わせることで、爪先から一気に秋モードに。黒ならクールに、ピンクなら可愛らしく。べっ甲ネイルはどの色でも相性バッチリ!ネイルパーツは小物に合わせてゴールドで統一。落ち着いたブラウンは秋にぴったりです。いつもと雰囲気を変えたい方に〜中級編〜ボルドー系のべっ甲ネイル。シンプルで大人可愛いデザインとパールが女性らしく、とても上品です。深みのある赤べっ甲は、魅力的な雰囲気で人気のデザインです。ビジューもつけると一気に華やかさが増します。秋はボルドーで色気もグッとアップ!いつものべっ甲に飽きた方に〜上級編〜個性あふれる白べっ甲ネイル。さりげないシェルが光って綺麗です!周りと少し差をつけたい方におすすめ。グレージュと合わせれば、シンプルでオシャレ度もアップ!落ち着いた色味は秋冬にかけても、おすすめのデザインです。べっ甲ネイルも少しのアレンジで雰囲気はガラリと変わります。指先から秋を取り入れ、お好みのネイルで秋を満喫してください♪
2018年09月25日「人気モデル雅姫さん来店イベント」開催概要2018年4月27日(金)、期間限定・FLAG SHOPルミネ新宿店のオープンを記念した「人気モデル雅姫さん来店イベント」が開催される。オシャレな暮らしが注目される雅姫さんが、ブランドとコラボレーションしたアイテムのファッション提案などを行う。『SENS DE MASAKI Vol.8』持参者は、直筆サインをもらうことも可能だ。1日3回実施予定で、1回目が15:00から15:30まで、2回目が15:40から16:10まで、3回目が16:20から16:50まで。各回30分間となっている。イベントへの応募期間は4月6日(金)から4月12日(木)まで。1人いずれかの回に1回限り応募することができる。応募方法等の詳細は、LEEマルシェを確認。LEEのスターモデル 雅姫さん雅姫(マサキ)さんは、ESPRIT所属の人気モデル。センスの高さが話題となり、レディースの服「ハグ オー ワー」、暮らしを彩る生活雑貨の店「クロス&クロス」のデザイナーとしても活躍する。Instagramのフォロワー数は9万人以上。夫と娘、愛犬3匹とのオシャレな暮らしに、多くの女性が注目している。(画像はLEEマルシェより)【参考】※LEEマルシェ※雅姫 Instagram※雅姫 オフィシャルサイト
2018年04月13日オリジナル朱印帳 1,800円パスザバトン(PASS THE BATON)は、尚雅堂×キギ(KIGI)×パスザバトンによる「オリジナル朱印帳」を、パスザバトン京都祇園店限定で2月9日より販売する。1964年に色紙短冊の問屋としてスタートして以来、書道や画材の専門店向けの和紙製品のほか、和紙を中心としたオリジナル和文具を送り出してきた尚雅堂。同店が製作した朱印帳を、パスザバトンのオリジナルイラストレーションを用いてキギ(植原亮輔・渡邉良重)がデザインし、登場したのが同アイテム。使用には支障がないものの、表紙の傷や模様のかすれにより販売に至らなかった朱印帳を利用し、表紙には京友禅紙を用いて、色鮮やかでバリエーション豊富な朱印帳を展開する。
2018年02月13日ラブストーリーに夢を見られなくなった大人の女性たちに“究極の愛とは何か”と突きつけ、読者を虜にした沼田まほかるの人気ミステリー小説を原作に、蒼井優と阿部サダヲのW主演で映画化する『彼女がその名を知らない鳥たち』。この度、本作の脇を固める実力派俳優陣の場面写真が到着した。8年前に別れた男・黒崎を忘れられない十和子は、いまは15歳上の男・陣治と暮らしている。下品で、貧相で、地位もお金もない陣治を激しく嫌悪しながらも、彼の稼ぎで働きもせず日々を過ごしていた。ある日、十和子は黒崎の面影を思い起こさせる妻子ある男・水島と関係を持ち、彼との情事に溺れていく。そんなとき、家に訪ねてきた刑事から「黒崎が行方不明だ」と知らされる。どんなに足蹴にされても文句を言わず、「十和子のためなら何でもできる」と言い続ける陣治が、執拗に自分をつけ回していることに気付いた十和子は、黒崎の失踪に陣治が関わっているのではないかと疑い、水島にも危険が及ぶのではないかと怯え始める――。『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』の白石和彌監督が、初めて本格的な大人のラブストーリーに挑んだ本作は、W主演の蒼井さん、阿部さんの2人に加え、松坂桃李、竹野内豊といった実力確かな豪華俳優陣が織りなす、全員最低なのにまぎれもない愛の物語。蒼井さんが演じるクレーマーで自分勝手な女・十和子、阿部さんが不潔で下劣、そのうえ十和子に異様な執着を見せる男・陣治。また、松坂さん演じる一見誠実そうな風貌ながらとにかく薄っぺらな水島、竹野内さん演じる十和子の昔の恋人であり、自身の出世や保身のためなら女を道具に使うことも厭わない黒崎…と、全員共感度0なクズなキャラクターたちが集結。そんな癖の強い4人を支えるのが、今回公開された場面写真に写る個性派ぞろいの実力派俳優陣。まず、黒崎の妻・カヨを演じているのが、「ROOKIES」『花芯』などに出演する村川絵梨。カヨは十和子を自宅に招き入れ、黒崎が失踪した日のことを思い出しながら語り始め、そこで「黒崎は、きっと殺されています」と主張し、十和子を惑わす。妻は一体何を知っているのか…本作随一のミステリアスな女性だ。また、十和子の姉・美鈴を演じるのが『曲がれ!スプーン』『愛の渦』などに出演する赤澤ムック。2児の母で夫と別居中だが、十和子に対して真っすぐな愛を宣言する陣治との関係を唯一応援している人物。そして、黒崎失踪事件を捜査する刑事・酒田を演じるのは、劇団「THE SHAMPOO HAT」の全公演の作・演出・出演を務め、映画『葛城事件』の監督も手掛けた赤堀雅秋。5年前から黒崎が失踪しているという事実を、十和子に告げる役として登場するのだが、何か真実を知っている様な風格を持ちながらも、優しく十和子に接する不気味な刑事…。さらに、十和子がその姿を見た瞬間、震えだし動けなくなる程恐れるカヨの叔父・國枝を、先日急逝した中嶋しゅうが務めている。黒崎の失踪事件に何かしら絡んでいるのではと思われ、本作のカギを握る人物となっている。シーンをさらに色濃く印象づけていく、豪華脇役陣の彼らが魅せる細やかな演技は必見だ。『彼女がその名を知らない鳥たち』は10月28日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:彼女がその名を知らない鳥たち 2017年10月、全国にて公開(C) 2017映画「彼女がその名を知らない鳥たち」製作委員会
2017年07月25日●女優業への思いと今後の目標女優の広瀬アリスが、映画『パワーレンジャー』(7月15日公開)で声優に初挑戦。日本の特撮シリーズ『スーパー戦隊』の英語版として1993年から全米で放送されているテレビシリーズ『パワーレンジャー』をハリウッドで映画化した本作で、ピンクレンジャー(キンバリー)の日本語吹き替え声優を務めた。広瀬は、女性ファッション誌『セブンティーン』の専属モデルとして活躍していたイメージも強いが、2015年12月号の同誌を最後にモデルを引退し、女優業に専念すると発表。今回のハリウッド大作での声優抜てきのほか、テレビ東京系ドラマ『釣りバカ日誌』シリーズや映画『新宿スワンII』に出演、赤堀雅秋演出の『世界』で初舞台も踏むなど、女優として着実に存在感を増している。そんな彼女に、女優一本化後の変化や今後の目標、また、プライベートについても話を聞いた。――モデルから女優に専念すると宣言されてから着実に存在感を高められていますが、一本化してご自身の中でどういった変化がありましたか?2個やっていたものが1つになる。そうすると自然と専念しやすいですし、生半可な気持ちではできないなというのもありますし、自分を追い込んでいくしかない。そういう思いが増しました。――女優という仕事に対する向き合い方も変わりましたか?向き合い方が変わったわけではないんですけど、お仕事に対して、例えば…1つの作品で台本を何回も何回も読み込むようになったり、そういう変化はありますね。やるからにやるという。――女優としての目標を教えてください。いろんな役ができるというか、空気感から変われるようになりたいなと思っています。ただ、こうなりたい、ああなりたい、というのは特になく、とにかく今は自分のお芝居のレパートリーを増やしていきたいなと思っています。――今回の『パワーレンジャー』で声優に初挑戦されましたが、今後、"初"挑戦したいものはありますか?悪役をやりたいです! 今までやったことがなく、やられる側が多かったので、やる側に徹してみたいです。これまでは等身大の役が多く、そういうイメージがついていると思うんですけど、今まで作り上げてきた広瀬アリスという人間のイメージをぶち壊すような役をやりたいなと。――新たな自分開拓ですね!そうですね! 今はとにかく引き出しを増やすということが大事かなと。ああなりたい、こうなりたいというのは正直なく、どちらかというと結果論ではなく過程ですね。今は本当にお勉強する時期。まずは引き出しをいっぱい作って、大きな目標ができたときのために準備しておこうという時期だと思っています。ある意味まだ、スタートラインにも立てていないような気がします。●漫画・アニメ愛と新たな趣味――広瀬さんといえば、漫画・アニメ好きとしても知られていますが、ハマったきっかけは?もともと大好きではあったんですけど、20歳越えてから何か趣味を見つけようと思って、もともと好きな漫画を集め始めたのがきっかけです。ほかに趣味がないんですよ。いつも家で何もせずに掃除して終わったりとかしていたので、趣味にするのがそれしかなかったんです(笑)――そうだったんですね(笑)。今後、その漫画愛をこんな風に広げていきたいなという野望はありますか?自分の好きな作品をいろんな人に教えていきたいという気持ちです。そして、自分も人からもいろいろ聞いて、みんなと情報を共有し合って漫画の話ができたら楽しいですね。――ほかに最近ハマっていることはありますか?サラダ屋さんが大好きで、サラダ屋さん巡りしています。――きっかけは?健康になろうと思って(笑)。テイクアウトできるお店がいろいろあるので、買いに行っています。――今回、『パワーレンジャー』で海外に触れたことで、海外への興味が増したということは?そうですね。でも英語がしゃべれないので、日本にいたいです(笑)。ただ、ワールドプレミアはもう1回感じたいです。あれはすごい刺激を受けました!――日本と違う海外の魅力を感じましたか?海外の方はすべての感情をストレートに出す。それが素敵だなと感じました。ワールドプレミアという場だったのでさらに感じたのかなとも思います。――今後、英語を勉強する予定は?(笑)考えてないです(笑)。ノリでなんとか! でも、『パワーレンジャー』の続編はあったらいいなと期待しています。そのときは今回よりももっと落ち着いてできたらと思っています。■プロフィール広瀬アリス1994年12月11日生まれ。静岡県出身。2008年に映画『死にぞこないの青』で女優デビュー。2009年には女性ファッション誌『セブンティーン』の専属モデルオーディションでグランプリに選ばれ、同誌モデルとして活躍。女優としては、テレビ東京系ドラマ『釣りバカ日誌』シリーズや映画『新宿スワンII』(17)など多数の映画・ドラマに出演するほか、赤堀雅秋演出の『世界』で初舞台にも挑戦した。撮影:蔦野裕(c)2017 Lions Gate TM&(c) Toei & SCG P.R.
2017年07月14日●初挑戦で声優の難しさを実感女優の広瀬アリスが、映画『パワーレンジャー』(7月15日公開)で声優に初挑戦。日本の特撮シリーズ『スーパー戦隊』の英語版として1993年から全米で放送されているテレビシリーズ『パワーレンジャー』をハリウッドで映画化した本作で、ピンクレンジャー(キンバリー)の日本語吹き替え声優を務めた。広瀬といえば漫画・アニメ好きで知られ、声優は憧れの職業。今回、実際に声優に挑戦してどう感じたのだろうか、そして、声優のイメージに変化はあったのだろうか。また、本作の原点である『スーパー戦隊』との関わりや、本作の魅力なども聞いた。――憧れの声優に初挑戦していかがでしたか?お芝居の経験はあっても声のお仕事は全然違うので、不安の方が大きかったです。好きな分、大変さも知っていたので、どうすればいいんだろうという思いでした。――やってみて難しいなと思った部分は?声だけで強弱や喜怒哀楽をすべて表現しないといけなくて、普段は表情や動きがある中でお芝居をしているので、それが大変でした。あまりナチュラルすぎるとほかの人たちと比べて浮いてしまうし、でも、やりすぎというのもよくわからないし…自分の中でのバランスがすごく難しかったです。――自宅で反省会をしながらアフレコに挑んだそうですね。そうなんです。いただいた資料のDVDをひたすら2、3時間見て勉強しました。台本と照らし合わせたりしながら。――ピンクレンジャー(キンバリー)役として特に意識した点は?あまりガチガチに固めず、現場に行ってから決めるようにしました。変に役作りをしてそこから抜け出せなくなる方が怖かったので、こうしよう、ああしようっていうものは作らなかったです。――現場で監督とやりとりしながら作り上げていくという感じだったのでしょうか?そうですね。「キャー!」という悲鳴の中でも、「イエローとの声のバランス見るから待ってて」という感じだったので、いっぱいレパートリーを作っていくことや、いかに走らずにゆっくりセリフを言えるかとか…決めていたのはそれくらいです。――実際に憧れの声優をやってみて、想像とは違った点や新たな発見などはありましたか?単純に、声だけは難しいなと思いました。声優さんって本当にすごいんだなとあらためて実感しました。息遣いだけでも全然違うので。――憧れの思いは変わりました?さらにリスペクトするようになりました。――今回の初挑戦で、声優として成長できたなと手ごたえを感じたことは?いやいや全然、まだわからないです。満足したことは一度もないので、なんとも言えないです。――そうなんですね! では、次はどんな声も演じてみたいですか?それもまだ、これをやりたいと言える立場ではないので…。●戦隊モノとの関わりと自身の"絆"体験――本作の原点である日本の『スーパー戦隊』をお兄さんの影響で見ていたそうですね。見ていました! 『仮面ライダー』や、~レンジャーといった戦隊シリーズは、自然と見ていたものだったので、大人になってこういった形で参加させていただくのはとてもうれしいです。――特にピンクレンジャーはみんなの憧れの存在ですよね!そうですよね、かわいらしくてみんなのアイドルみたいな感覚で。でも、それを言われるとすっごいプレッシャーになるので、なるべく考えないようにしていました(笑)――ピンクレンジャー(キンバリー)に共感する部分はありましたか?キンバリーという女性は、クラスの中で派手なグループにいたはずなのに、あることがきっかけでハブぶられてしまう。それって女性だと理解できますよね。そういった部分は、自分だけではなくて女性だったらだれでもある部分なのかなと。そういう人間味のあるシーンがたくさんあるので、変身するまでにけっこう時間があるんですけど、その時間もストーリーとしてちゃんと楽しめるんです。ヒーローになっていく過程や人として成長していくシーンもこの作品の魅力だと思います。――広瀬さんは、映画『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』(2009年)で岬ユリコ/電波人間タックル役を演じられた経験があり、戦隊モノと縁のある方なのかなと。そうですね。やはり戦隊モノは子供たちに愛されているので、身内の中でもすごい人気者に。親戚、いとことか。それはうれしいです。――今回も親戚の子供たちから反応ありましたか?ありますね。また、『スーパー戦隊』を見ていた世代の方たちも「楽しみ」と言ってくれています。――この作品は幅広い年代の人たちが楽しめる作品ですよね。そうですね! ワールドプレミアに参加させてもらったときに思ったのは、2、30代の男性が断トツ多いなと。最初は子供向けというイメージだったんですけど、ワールドプレミアで大人の方が熱狂しているのを見て、たくさんの世代に愛される作品なんだなと実感しました。――ちなみに、『仮面ライダー』に出演した経験は今回生かされましたか?当時はお芝居を初めたばかりでしたので、右も左もわからない様な状態でした。ただ撮影から7年くらい経っているので、成長した姿をちゃんと出せたかなという感じはします。――本作は、"パワーレンジャー"として立ち上がる5人の絆にとても感動しました。そういったチームで乗り越えた経験はありますか?小学生のときのバスケですね。めっちゃ仲悪かったんです。なんでこのチームで戦っているのかなっていうくらい仲悪くて、口もきかないほど。それでも、試合になると自然とお互いをリスペクトし合っていいプレーができたりするんです。嫌いだけどどこか尊敬している部分があって、悔しいから嫌いとか、そういう思いもあったのかなと。今はとても仲良くて、連絡もとりあっているんですけど、あのときがあるから今の絆があるのかなと思います。■プロフィール広瀬アリス1994年12月11日生まれ。静岡県出身。2008年に映画『死にぞこないの青』で女優デビュー。2009年には女性ファッション誌『セブンティーン』の専属モデルオーディションでグランプリに選ばれ、同誌モデルとして活躍。女優としては、テレビ東京系ドラマ『釣りバカ日誌』シリーズや映画『新宿スワンII』(17)など多数の映画・ドラマに出演するほか、赤堀雅秋演出の『世界』で初舞台にも挑戦した。撮影:蔦野裕(c)2017 Lions Gate TM&(c) Toei & SCG P.R.
2017年07月13日赤堀雅秋が作・演出を手掛ける最新作舞台、M&Oplaysプロデュース「流山ブルーバード」が、12月8日(金)より東京・本多劇場にて上演、来年より島根、大阪ほかにて上演されることが決定した。本舞台は、『葛城事件』の脚本・監督や、舞台「世界」の作・演出などを手掛け、人間の根底にある無様さや滑稽さをあぶり出し、残酷さや狂気までも丁寧に描いて独特の世界観で見るものに迫る赤堀氏の書き下ろし作品。あるさびれた地方都市を舞台に、いまにも社会からこぼれ落ちそうな4人の若者と、彼らを取り巻く冴えない大人たちによる青春群像劇が描かれる。社会からこぼれ落ちそうな若者たちには、『森山中教習所』「Nのために」など映画やドラマ舞台などで活躍する賀来賢人を中心に、「恋仲」「仰げば尊し」の太賀、「侠飯~おとこめし~」『深夜食堂』の柄本時生、来年公開予定の『曇天に笑う』に出演が決定している若葉竜也という多彩なジャンルで活躍する実力派若手俳優が集結。さらに、皆川猿時や小野ゆり子、平田敦子など個性的な大人たちが脇を固め、一筋縄ではいかないキャスト陣が、無骨で繊細な赤堀ワールドに挑む。なお、前売りチケットは10月上旬より発売を予定している。M&Oplaysプロデュース「流山ブルーバード」は12月8日(金)~27日(水)東京・本多劇場にて上演。※ほか2018年に島根、大阪、広島、静岡、大田区(東京)にて上演(cinemacafe.net)
2017年05月19日京の雅をジュエリーに込めて株式会社今与は、2017年4月4日(火)に、ジュエリーの展示会「おもしろのはなざかり - 花繚展 -」を開催する。当日は、「かがよい」をはじめ、様々なジュエリーが一堂に会する。京都らしいジュエリーの数々を堪能できる絶好の機会だ。「おもしろのはなざかり - 花繚展 -」は、京都の伝統や文化を感じながらジュエリーに触れる、優雅なひとときをコンセプトにした展示会。そのため、会場も四季折々異なっており、夏は「祇園祭」で知られる八坂神社、秋は紅葉で名高い「清水寺」など、各名所で開催されている。このたび会場となる青蓮院門跡、将軍塚青龍殿も、庭園は桜の名所としても知られている。京都の春を感じながらジュエリーに見入るのもよいだろう。京の伝統とジュエリーさらに、この展示会に出品されている「かがよい」は、1861年より続く伝統を守り、長年にわたって培われた感性やこだわりによって生み出されたジュエリー。職人技によって作り出される雅で華やかなジュエリーが、大人の女性を輝かせる。和のジュエリーの陰にある伝統や脈々と受け継がれてきた京都ならではのセンスを、実際に手を触れ、じっくりと鑑賞したい内容となっている。ジュエリーの展示会に関心のない人、これまで触れるきっかけのなかった人も、この機会に足を運んでみてはいかがだろうか。展示会は予約制のため、興味のある人は、早めに予約をしておくとよいだろう。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社今与のプレスリリース※「かがよい」ブランドサイト
2017年03月14日女優の広瀬アリスが10日、東京・Bunkamuraシアターコクーンで行われた舞台『世界』の初日前会見に登場した。会見には他、風間杜夫、大倉孝二、早乙女太一、青木さやか、和田正人、福田転球、赤堀雅秋、梅沢昌代が出席した。同作は、劇作家・演出家である赤堀がシアターコクーンとタッグを組んだ3作目。千葉県船橋市を舞台に、風間演じる父親・義男を中心とした家族の人間関係を描く。今作が初舞台となる広瀬は、デリヘル嬢という役所に体当たりで挑んだ。広瀬は「稽古に入る前に赤堀さんにお会いして、実際にたわいもないお話したんですね。20~30分お話した時に『あ、もう大丈夫です』と言われて」と、赤堀とのエピソードを披露。「その時に私の何かを見て、台本や人物像を描くのかなと思ったらデリヘル嬢だったので……」と苦笑した。そして「初舞台なので、正面からぶつかっていこうという気持ちで毎日稽古していました」と稽古の様子を明かした。一方、和田は厳しい稽古に「『死んだほうが楽になるんじゃないかな』と思うことは実際何度かありました」と告白。「陸上とかやってて、『車に飛び込んだら楽になるかな』と思ったことはなかったんですけど」と自身のこれまでの経験を振り返りながら、「今回は2mmくらいありました」と語り、周囲を驚かせた。和田は赤堀の演出について「とにかく一つの作品を作るということがどれだけの責任であったりとか、生きていく上での重さであったりとかをまっすぐにぶつけていただいた」と語る。そして「まだまだ自分が取り組んでることが甘いんだなとか、色んなことを気づかせていただいたということを考えると、とても深い愛だなという風に思いました」と、率直な感謝を述べた。東京公演はBunkamuraシアターコクーンで1月11日~28日、大阪公演は森ノ宮ピロティホールで2月4日~5日。
2017年01月10日赤堀雅秋作・演出の舞台『世界』が1月11日(水)、東京・シアターコクーンで幕を開ける。同劇場では第3弾となる今作で、赤堀が目指すのは、市井の人々の暮らしから、この“世界”のあり様を見せることだ。自身の劇団や映画で追求してきた繊細で生々しい空気感が、シアターコクーンという空間にどう立ち上がるのか。稽古も仕上げに入っている赤堀に聞いた。舞台『世界』チケット情報物語は、とある地方都市で町工場を営む家族の父親がその妻から突然離婚届を突きつけられたところから始まる。大きな事件が起こるわけではないが、夫婦の離婚問題を軸に家族とその町の人々の事情がじわじわと見えてくる。「シアターコクーンにおいて、これほどどうでもいい台詞が羅列していることは、史上初めてじゃないかと思うんですけど(笑)。それぐらい今回の作品は、市井の人々の卑近な描写の連続になっていて。そこから何か、今の世界の空気とか、漂う雰囲気みたいなものが透けて見える作品になればいいなと目論んでいるんです。もちろん、劇作家や演出家は、現在の空気をどう掴み取ってどう表出するかということが仕事だと思うので、何も特別なことではないんですが。ただ、些細なドラマを丁寧に紡いでいくことが自分の作家性だと思うので、今回はそこに地に足を着けて取り組んでいきたいと思っているんです」。登場するのもまさに卑近な人物たちだ。風間杜夫が演じる父親は「終始最低な男」。大倉孝二が演じる息子は、「ずるくてだらしないしおれた中年」。早乙女太一が演じる従業員は「ゲスな若者」で、これが初舞台の広瀬アリスが演じるのは「無自覚な悪意を持つ風俗嬢」である。「舞台でも映像でも、僕が役者さんに求めるのは、本当にその人物として佇んでもらいたいということだけ」という赤堀の演出のもと、いずれの役者も、赤堀の世界でしか出せない感情を見せることになるだろう。タイトルの『世界』は、「大仰でバカバカしい感じが面白いと思ってつけた」のだと赤堀は言う。「自分の根っこが高尚ではないので高尚なものは描けない。コアな演劇ファンというよりは、地元の友人とか、演劇的素養のない人に向けて、どういう想像力が喚起できるかっていうことが、自分のやるべきことじゃないかと思っているんです。むしろ、そういう人に届かなかったら作ってる意味がないんじゃないかなと」。高みからは見えない世界を描く。赤堀のそんな強みが全開する舞台になるはずだ。公演は1月11日(水)から28日(土)まで東京・Bunkamuraシアターコクーンにて上演後、2月4日(土)・5日(日)に大阪・森ノ宮ピロティホールでも上演する。チケットは発売中。取材・文:大内弓子
2017年01月06日マーベル・スタジオが贈る最新作『ドクター・ストレンジ』。この度、今年レコード大賞新人賞を受賞した「BOYS AND MEN」の吉原雅斗が、本作で声優に初挑戦していることが分かった。上から目線の天才外科医ドクター・ストレンジ。突然の交通事故で神の手を失った彼を甦らせたのは──魔術。厳しい修行により、人智を超えた力を手に入れ魔術師となった彼は“闇の魔術”の存在を知り、世界を滅亡から救う戦いに巻き込まれていく。だが、たとえ敵であっても、医者である彼に命を奪うことができるのか?大いなる葛藤を抱えたまま、いまドクター・ストレンジの本当の戦いが始まる…!すでに11月4日に全米で公開された本作は、全米初登場1位を獲得。公開3日間では興行収入約8,500万ドル(約88億4千万円)の大ヒットスタートとなり、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品としては14作連続の第1位を記録。さらに公開2週目の週末も、約4,300万ドル(約46億円)で2週連続No.1を獲得す大ヒットとなっている。吉原さんが演じるのは、不慮の事故で腕の機能を損なわれたベネディクト・カンバーバッチ演じるストレンジが、様々な治療方法を探しもとめている中で出会うバングボーンと一緒にバスケをしている友達。自身の年齢よりも年齢が高い役どころとあって、今回の収録のために“ナイスミドル”な声を練習してきたそう。映画の中では顔出しはない役であり、バスケをしながらの躍動感のあるセリフに当初は悪戦苦闘している様子も見られた。「BOYS AND MEN」メンバーの中でも、自他ともに認める程の大のマーベルファンでもある吉原さん。今回のオファーには「すごく嬉しかったです!でも声優初挑戦なのですごく緊張もしました!」と語る。また難しかった点については、「いろんな表現をしてくれというリクエストに必死に応えようとするものの、オーダー通りの声にならなかったりとすごく難しかったです」と話すも、「『ドクター・ストレンジ』に関われているというところですごく楽しかったです!僕が初めて声優に初挑戦した作品、ドキドキ・ワクワクする作品です。ぜひ劇場でご覧ください!」とメッセージを寄せた。『ドクター・ストレンジ』は2017年1月27日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年12月26日いま注目の劇作家・演出家、赤堀雅秋によるシアターコクーン第3弾「世界」が来年1月より上演されることが決定。本公演にて女優・広瀬アリスが初舞台を踏むことも分かった。劇作家、脚本家、演出家そして俳優でもある赤堀さん。赤堀監督第2作となった三浦友和主演の映画『葛城事件』はヘビーな内容でありながら公開前から話題を集めていた。そして、赤堀雅秋×シアターコクーン第3弾となる今回。初登場となった2014年の「殺風景」では、実際の凄惨な殺人事件を描き、家族と土地の歴史と因縁をじりじりと炙り出してみせた。続く昨年の「大逆走」では一転、オフビートな笑いを提供。ダメな男たちと不思議な女たちの一夜の大暴走を抽象的な空間のなかに描き、新境地を開拓していた。今回上演される「世界」は、地方都市で町工場を営む家族を中心に描き出される街、工場、そして家族。逃れられないミニマムな人間関係。様々な波紋が広がるなか、日々の営みは続いていく。繊細で丁寧な人間の描写、陰影あるキャラクター造形、そして溢れだす生々しい感情…。これぞ赤堀ワールド! と満を持して真骨頂をみせる舞台となるにちがいない。またキャストには、先日発表された単独主演作『L -エル-』が話題となり、本作品が初舞台となる広瀬さん。赤堀作品に初参加となる演劇界の重鎮・風間杜夫。3作品連続の登場となる、赤堀ワールドになくてはならない存在である大倉孝二。そして、久しぶりのストレートプレイになる早乙女太一。劇団公演にも客演して赤堀ワールドを体感済みの鈴木砂羽。そのほか、青木さやか、高畑裕太、梅沢昌代、福田転球が出演。さらに役者としての赤堀さんも重要な役どころで登場予定とのこと。誰がどんな役で登場するのか? ベテラン組のなかで広瀬さんがどう熱演するのか? 多彩な顔ぶれでの書下ろし新作に期待が膨らむ。なお、本公演のチケットは10月29日(土)より一斉発売となる。舞台「世界」は2017年1月11日(水)~Bunkamuraシアターコクーン(東京)、2月4日(土)、5日(日)森ノ宮ピロティホール(大阪)にて上演。(cinemacafe.net)
2016年08月12日女優の田中麗奈が18日、三浦友和主演の映画『葛城事件』(6月18日公開)の初日舞台あいさつに、三浦、新井浩文、若葉竜也、赤堀雅秋監督とともに登場した。同作は、劇団THE SHAMPOO HATの赤堀が監督・脚本を務め、2013年に上演された舞台を映画化した作品。抑圧的な父親(三浦)によって長男(新井)は孤立、妻(南果歩)は精神を病み、次男(若葉)は無差別殺傷事件を起こし、死刑囚になるという、壮絶な家族の物語を描く。死刑廃止の立場から、死刑囚となった次男と獄中結婚するという難役に挑んだ田中は、太ももに深くスリットが入り、胸元も大きく開いたセクシーな衣装で登場。感情移入が難し役に、「新興宗教に入っているような女性」という監督の言葉を手掛かりに、様々な映像を見て役のイメージを膨らませた。田中は、今回の役について「感情の動き方が今までの役とはぜんぜん違う」と語り、感情をあらわにするシーンにも「入っていく状態になるエンジンが遅くて、普段から逆の場所から役に近づいていった感じがしました」と役へのアプローチの難しさを振り返った。赤堀は、田中の演技について「素晴らしいなと。お世辞でもなく、田中麗奈さんで本当に良かったなと思いました」と絶賛。「いつもとは違うベクトルで近づいていくのは面白い。女優さんって、面白いですね」と新たな発見に驚いていた。
2016年06月18日俳優・新井浩文が18日、都内で行われた映画『葛城事件』(6月18日公開)の初日舞台あいさつに、三浦友和、若葉竜也、田中麗奈、赤堀雅秋監督とともに登場した。同作は、劇団THE SHAMPOO HATの赤堀が監督・脚本を務め、2013年に上演された舞台を映画化した作品。抑圧的な父親(三浦)によって長男(新井)はリストラ&孤立、妻(南果歩)は精神を病み、次男(若葉)は無差別殺傷事件を起こして死刑囚になるという、壮絶な家族の物語を描く。舞台版にも出演した新井は、役者としても活躍する赤堀監督に「俳優としては正直、うちの方が上なんです」と断言。しかし、「監督としてはすごく好きですよ。脚本も好きだし、演出も好きだし、カット割りも好きだし」とラブコールを送った。また、キャスト陣で飲みに行った際に、酔っ払った赤堀監督が「やべえ、今三浦友和と飲んでる」と何回もつぶやいていたことを暴露。新井が「何言ってんだこのおっさん!」と愛情を込めて突っ込むと、赤堀監督も「もうやめよう……」とたじたじになっていたが、新井は「そういう可愛らしい部分がたくさんある、人間的な人です」とフォローのコメントで締めくくった。三浦は映画『64‐ロクヨン‐後編』(6月11日公開)にも出演しているが「『64』は全国323館、『葛城事件』は全国13館」での上映と発言すると、会場は驚きに包まれた。三浦は、館数の違いに触れつつ「それでも映画としてみなさんに見ていただけて、同じ土俵に上がっています。『64』も好きですし、この映画にも愛情を持っているんです。だから、ミニシアター系と呼ばれる映画を、みなさんのお力で発展させていただきたい」と、観客にメッセージをおくった。
2016年06月18日『その夜の侍』の赤堀雅秋監督が三浦友和を主演に迎えた新作映画『葛城事件』の本編映像の一部が公開になった。葛城家が朝、居間に集まって食事をするシーンで、一見、どこにでもいる家族のように見えるが、やりとりの端々に“不穏な空気”が漂っており、物語の展開が気になる映像になっている。その他の写真映画の主人公になる葛城家は、家業の金物屋を継いだ父の清と妻の伸子、長男の保、次男の稔の4人家族。郊外に一軒屋をかまえており、このほど公開になったシーンでは、清と伸子が朝、残りもののピザを食べているシーンから始まる。保は出勤前で両親に自立して家を出ることを宣言。遅れておきてきた稔が居間に合流する。どこにでもある家族の朝の風景に見えるが、赤堀監督は何げない日常の奥に潜む人間の本音や、隠し事、暴力性を繊細に描くことに長けており、このシーンでも家族のやりとりが行き違う瞬間や、同じテーブルに座らない人間がいること、目線が合わない人物を配置するなどして、葛城家の“崩壊の予感”を描きだしている。この後、家族を守ろうとするあまり高圧的になっていく父と、そのことに意見できない母、従順すぎるために苦しむ長男、いつも兄と比較されてきた次男のストレスや不安は大きくなっていき、葛城家は“どこにでもいる家族”のはずなのに、崩壊へと向かう。これまで多くの映画やドラマで“崩壊する家族”が描かれたが、赤堀監督は奇抜な設定やわかりやすい“問題”や“悪”を描くことなく、観客の身近にある人々や家族が実は“いつ崩壊してもおかしくはない”と思わせるドラマを描いており、このほど公開された短い映像も、何げないシーンなのに緊張感を感じられる内容になっている。『葛城事件』6月18日(土)より、新宿バルト9ほか全国ロードショー
2016年06月13日同名舞台を映画化した『葛城事件』の完成披露上映会が5月29日(日)、都内で行われ、三浦友和、南果歩、新井浩文、若葉竜也、田中麗奈、赤堀雅秋監督が出席。タイトルにちなみ、自分の身に最近起こった“事件”を語った。理想の家族を求める抑圧的な父親のもとで、ごく普通な家庭が崩壊し、次男が無差別殺傷事件を起こし死刑囚となる過程をリアルに描きだした本作。赤堀監督が2013年に作・演出を手がけた舞台を豪華キャストで映画化した。映画化に際し、赤堀監督は「もし三浦さんがダメなら映画化はなかった」というほど三浦さんの主演起用に強いこだわりがあったそうで、「多面的な表現ができる、大好きな役者さん」とコメント。三浦さんは「まあAB型ですし、多重人格じゃなければ俳優は務まらない。とにかく頑張りました。うちはこんな家族にならなくて良かった(笑)」とこちらも作品と役柄への強い思いを語った。自身にまつわる“事件”エピソードに話題が及ぶと、家族の長男(舞台版では次男)を演じた新井さんが、先日写真週刊誌が伝えた熱愛報道について激白!記事では、新井さんと女優の夏帆さん、そして夏帆さんの母親が都内のそば屋を訪れた様子が紹介されているが、「そば屋さんに、浅野(忠信)さんに間違われた。(夏帆さんの母親ではなく)自分で訂正した」と真相を語った。新井さんにとって、浅野さんは事務所の先輩にあたるだけに、迷惑はかけられないという気遣いがあるようだ。そんな男気に、三浦さんは「すごいな」と感心しきりで、「どうして間違われたんだろう?似てないよね」と擁護した。また、田中さんは「名字が変わったのが事件です!」と今年2月の結婚を報告していた。『葛城事件』は6月18日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年05月29日性格や運気がわかる手相鑑定、自分でできればより楽しめるはず。今回は手相観・日笠雅水さんが、運命線の観方をレクチャーします。中指に向かって伸びる運命線。「1本しかないのは少数派で、大抵の人には複数の運命線があります。また、運命線が示すのは、社会との関わり方や意志の強さなど、本質と直結する要素。本数のほか、長さや濃さ、どこから出発して中指に向かっているか等から観ていきます」以下では、運命線が伸びる方向や本数など、それぞれの観方をご紹介。■運命線が垂直中指に向かってまっすぐ刻まれる。自分の力で人生を切り拓いていく人。■運命線が斜め小指側から何本もの運命線が。仕事や趣味など、居場所を多く作る人。■運命線が1本手首から中指に向けて、まっすぐ1本伸びている。自分のやりたいことを追求していくタイプと観る。斜めに1本だけ伸びる人も多い。■運命線が複数指の付け根に近づくほど数が増えている。人生の後半に活動の場所をいくつか作ると読み取れる。運命線は複数のほうが一般的。■運命線が濃い主要3線と同じくらいくっきり。目標が定まっていると、濃く現れる。■運命線が薄い主要3線に比べてはっきりしない線。今の方向性に迷いがある状態を暗示。※『anan』2016年5月18日号より。写真・土佐麻理子石原敦志文・堀 由美子保手濱奈美熊坂麻美
2016年05月14日堺雅人主演の監督デビュー作『その夜の侍』で世を震撼させた、赤堀雅秋の最新作『葛城事件』。このほど、三浦友和演じる主人公・葛城清がカラオケスナックで暴れる先日の映像に続いて、本編映像第二弾が解禁。「これは本当に三浦友和なのか?」「『アウトレイジ』のときより怖い」と話題になった映像の、さらに上をゆく執拗なキレ演技が明らかになった。本作は、無差別殺傷事件を起こした死刑囚の家族が崩壊へと向かっていく姿を、背筋が凍るようなリアリティで描き、観る者の心を鋭くえぐる濃密な人間ドラマ。本作の主人公で、死刑囚の父・葛城清役を演じるのは、『64-ロクヨン-』など渋みのある演技に定評ある三浦さん。理想の家族を求めながらも、崩壊へと向かわせてしまった父親を鬼気迫る迫力で演じ、赤堀監督が「これは三浦友和さんの代表作になると、僕自身は勝手にそう思ってます」と語るほどの怪演を見せている。先日解禁された劇中の映像では、三浦さん演じる葛城清がカラオケスナックで横暴の限りを尽くし、そのあまりの衝撃に絶句する人が続出。今回は、その清が長男・保(新井浩文)と、2人目の子を身籠った保の妻、そしてその父母とともに、葛城家行きつけの中華料理屋で食事をするシーンが到着した。保たちの結婚記念日を祝う食事会なのに、執拗に店員を責め続ける清。「この店には20年通ってる」「信頼関係の話をしているんだ」とキレる清に、店員はうろたえながらも平謝りするが、「そういう話をしているんじゃない」「アンタじゃ話にならん。オーナーを呼んでくれ」「日本人をバカにしてんのか!?」とネチネチとクレームを続けていく。清が怒り狂うその理由は、なんと「麻婆豆腐が辛すぎる」から!しかも、必死になだめようとする保も無視しながら、店員にクレームをつけるのと同時に、嫁の父母には「あ、水餃子も食べちゃってくださいね~」と明るく対応する。壊れたような清の行動に、その場の全員が凍りついているというのに…。誰もが心の中で(実の息子の保でさえ)、「この男、やはり完全におかしい」と感じているというのに…。そして、同じころ、葛城家では清の妻・伸子(南果歩)と次男の稔(若葉竜也)、保のまだ幼い長男が留守番をしており、その後の葛城家の崩壊を示すような出来事が起きる――。まさに家族という地獄に縛られた葛城家。その元凶のような存在の、三浦さんのさらなる狂気をここから目にしてみて。『葛城事件』は6月18日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年05月13日絶賛の声を集める中、あまりの壮絶な内容に「後味が悪すぎる」という声も挙がり大きな話題となっている赤堀雅秋監督の2作目となる最新作『葛城事件』。この度、本作で主演を務め、“新境地”に挑戦する名優・三浦友和の本編映像が到着した。親が始めた金物屋を引き継いだ葛城清(三浦友和)は、美しい妻との間に2人の息子も生まれ、念願のマイホームを建てた。思い描いた理想の家庭を作れたはずだった。しかし、清の思いの強さは、気づかぬうちに家族を抑圧的に支配するようになる。長男・保(新井浩文)は、幼い頃から従順でよくできた子どもだったが、対人関係に悩み、会社からのリストラを誰にも言い出せずにいた。堪え性がなく、アルバイトも長続きしない次男・稔(若葉竜也)は、ことあるごとに清にそれを責められ、理不尽な思いを募らせている。清に言動を抑圧され、思考停止のまま過ごしていた妻・伸子(南果歩)は、ある日、清への不満が爆発してしまい、稔を連れて家出する。そして、迎えた家族の修羅場。葛城家は一気に崩壊へと向かっていく――。2012年に『その夜の侍』で監督デビューを果たし、国内外で高い評価を得た赤堀雅秋の待望の2作目となる本作。劇団「THE SHAMPOO HAT」で公演され、新井浩文らの客演で話題を呼んだ同名舞台を、新たに改稿し映画化。無差別殺傷事件を起こした死刑囚の家族が崩壊へと向かっていく様をリアリティを持って描き、観る者の心を鋭く抉る濃密な人間ドラマだ。キャストには、主人公・葛城清役の三浦さんをはじめ、妻・伸子役に南果歩、長男・保役には舞台版「葛城事件」では稔役を演じた新井さん、次男・稔役にオーディションで選ばれた新鋭・若葉竜也、そして稔と獄中結婚をする女・星野役に田中麗奈が集結した。理想の家族を求めながらも、崩壊へと向かわせてしまった父親を、鬼気迫る迫力で演じている三浦さん。今回到着したのは、赤堀監督が「これは三浦友和さんの代表作になると、僕自身は勝手にそう思ってます」と語るほどの演技を見せつける本編映像。映されたのは、三浦さん演じる清が、田中さん演じる星野を連れて、町内のスナックを訪れるシーン。暗い室内なのにサングラスをかけ、デュエット曲「三年目の浮気」の男性パートだけを一人で熱唱する清。女性パートではカラオケ音だけが虚しく響く奇妙な光景。星野が「私も歌いましょうか…?」と進み出るも無視し熱唱。歌っている途中で気が済めば、突然「切れ!」と命令。スナックに居合わせた近所の男たちは、息子が死刑囚になったというのに、酒を飲みカラオケに興じあまつさえ横暴に振る舞う清にどん引きしている。そして場面は変わり、スナックのソファー席でのやりとりへ。近所の男たちに「良かったら一緒に飲もうよ」と誘うも、断られ「ジジイが3人顔寄せ合って…」と憎まれ口を叩く清。それに対し、「自分の立場ってものをわきまえろよ」「早くこの町から出ていけ!」と言い返す男たちに、清は思い切り灰皿を投げつけその場を後にしてしまうのだった…。映画はそんな清の常軌を逸した行動、言動が多数登場し、最悪の父親像を三浦さんが見せる。自身の役について「家族全員、どこかいっちゃっていてキャラが立っているのですが、清は特に身近にいてほしくないタイプ。家族はたまらない」と語る三浦さん。近年『アウトレイジ』シリーズで演じた非道のヤクザや、ドラマ「極悪がんぼ」で演じた金髪の極悪キャラが、かつてのイメージと大きく異なると大きな話題になったが、今回はその印象さえ吹っ飛ぶ、まさに鬼気迫る演技。まさに“新境地”といえる作品となっている。『葛城事件』は6月18日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年04月28日『その夜の侍』で監督デビューを果たした赤堀雅秋の2作目となる最新作『葛城事件』。三浦友和を主演に新井浩文、南果歩ら豪華俳優陣らが共演する本作から、待望の予告編とポスタービジュアルがこのほど解禁された。親が始めた金物屋を引き継いだ葛城清(三浦友和)は、美しい妻との間に2人の息子も生まれ、念願のマイホームを建てた。思い描いた理想の家庭を作れたはずだった。しかし、清の思いの強さは、気づかぬうちに家族を抑圧的に支配するようになる。長男・保(新井浩文)は、幼い頃から従順でよくできた子どもだったが、対人関係に悩み、会社からのリストラを誰にも言い出せずにいた。堪え性がなく、アルバイトも長続きしない次男・稔(若葉竜也)は、ことあるごとに清にそれを責められ、理不尽な思いを募らせている。清に言動を抑圧され、思考停止のまま過ごしていた妻・伸子(南果歩)は、ある日、清への不満が爆発してしまい、稔を連れて家出する。そして、迎えた家族の修羅場。葛城家は一気に崩壊へと向かっていく――。本作は、劇団「THE SHAMPOO HAT」で公演され、新井さんらの客演で話題を呼んだ同名舞台を、新たに改稿し映画化したもの。無差別殺傷事件を起こした死刑囚の家族が、崩壊へと向かっていく様をリアリティを持って描き、観る者の心を鋭く抉る濃密な人間ドラマを描いている。マスコミの間では、「傑作だ」という声と、あまりに壮絶な内容に「二度と観たくない」という賛否の声が挙がり、大きな話題を集めている。監督・脚本は、劇団「THE SHAMPOO HAT」の旗揚げ以来、全公演の作・演出を担当してきた赤堀氏が務め、「モントリオール世界映画祭」「ロンドン映画祭」などに正式出品され、国内外で高い評価を得ている監督デビュー作『その夜の侍』からに続く待望の2作目とあって期待が高まっている。キャストには、主人公の葛城清役の三浦さんをはじめ、妻・伸子役に南さん、長男・保役には舞台版「葛城事件」では稔役を演じた新井さん、次男・稔役にオーディションで選ばれた新鋭・若葉さん、稔と獄中結婚をする女・星野役に田中麗奈が顔を揃えている。そして今回解禁されたのは、三浦さん演じる主人公・清が、「ヤツを裁けるのは国だけだ。国がきちんとアイツを処分してくれる…」と冒頭、禍々しいつぶやきとともに現れる映像から始まる予告編。清に言動を抑圧され、葛城家が迎える修羅場に耐えられず、やがて精神を病んでいく妻・伸子の姿や、「この店継ごうかな」とつぶやきリストラされたことを誰にも言い出せずにいる長男・保、駅構内で悲鳴を浴びる次男・稔、そして死刑反対論を唱え稔と獄中結婚する星野の姿が映し出されている。また予告編中盤、面会室で稔が星野に「そもそも、罪を犯したという意識すらないから」と話すシーンをきっかけに、不穏な重低音が鳴り響き壮絶なドラマはさらに深く進んでいく。妻や稔に暴力を振るう清、不気味に微笑む稔、苦悶の表情を見せる保、そして無差別殺傷事件の現場…など衝撃のシーンが収められている。「俺だって被害者なんだよ」「あなた、それでも人間ですか?」「俺が一体何をした?」と実力派俳優たちが演じるキャラクターがつくる“家族という名の地獄”が見るものを引きずり込むそんな予告編となっている。同時に解禁されたポスターも、予告編にもある「俺が一体、何をした。」というコピーと共に、鋭い目つきの三浦さんがどこか抑圧的な、鬼気迫る迫力を漂わせるそんなビジュアル。人間の愚かさ、人間の暗部、その全てが詰まった濃密な人間ドラマにさらなる期待が高まる。『葛城事件』は6月18日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年03月23日『その夜の侍』の赤堀雅秋監督が三浦友和を主演に迎えた新作映画『葛城事件』の予告編映像が公開になった。無差別殺傷事件を起こした死刑囚の家族のドラマで、公開になった映像も緊迫感のある内容になっている。予告編映像本作は、赤堀監督が2013年に自ら作・演出を務めた舞台を基に描いた衝撃作。気づかないうちに家族を抑圧する父(三浦)と、精神を病んだ母(南果歩)、リストラされたことを家族に言い出せずにいる兄(新井浩文)、無差別殺傷事件を起こして死刑囚になった弟(若葉竜也)の一家を主人公に、理想の家族を求めるも崩壊へと突き進んでいく一家のドラマを壮絶なタッチで描く。このほど公開になった予告編では、三浦演じる父・葛城清の鋭い表情が印象的なカットから始まり、不安や緊張、行き詰まりを感じて逃げ場をなくした家族の顔が次々に映し出される。そして“家族という名の地獄”から抜け出せない一家の不安や怒りが爆発。赤堀監督はこれまでも、様々な作品で、人間がもっとも見せたくない感情や姿を何とか周囲に知られまい、見せないようにと右往左往する姿を描いており、このほど公開になった予告編も、怒号の飛び交う中に人間の“もろさ”が垣間見える瞬間が描かれている。『葛城事件』6月18日(土) 新宿バルト9ほか全国ロードショー
2016年03月23日小さな町に暮らす市井の人々。そんな普通の人間が内に秘める激情を描いてきた赤堀雅秋さん。その赤堀さんの新作舞台『同じ夢』に、光石研さんが出演する。もともとが映画出身だけに「舞台はいまだアウェイな気持ち」ではあるけれど、「信頼している田中哲司さんが『赤堀さんの作品に合うと思う』と言ってくださったので」と出演を決めたそう。では、何がどう「合う」のだろうか。「市井の人というか、陽の当たらない人たちの話がすごく好きなんです。自分も小学校の近所にキャバレーがあるような九州の小さな繁華街で育っているから、演じる手がかりがいっぱいありますし、もともと僕は、自分の延長線上みたいな役のほうが面白いと思うタチなんです。自分とあまりにかけ離れた役だと、大きく変身することへの快感より、気恥ずかしさを感じてしまうんですよね」その「気恥ずかしさ」こそが、光石さんの魅力。これまで幅広い役を演じながらも、どの作品でも個性を突出させることなく、自身の存在を作品のトーンに溶け込ませる役者だ。「もちろん、かつては変わったことをやって自分をアピールしたいみたいな気持ちもありました。でも、例えばヨーロッパの街を颯爽と歩いていても、ふと目に入った鏡に自分の姿が映って、所詮肉体も精神も東洋人なんだと実感したりするんです。目立ちたいけれど、全校生徒の前では目立ちたくない、そういうところがあるんですよね」光石さんの役は、事故で妻を亡くした肉屋の店主。そこに田中さん扮する文房具屋の店主や、大森南朋さん演じる加害者の男が絡んでいく。「一見何事もないように振る舞っているけれど、ふとした瞬間に本音が出る。そんな人間くさい部分が興味深いし、面白い作品だなと思います」◇みついし・けん高校在学中に映画の主役オーディションに合格しデビュー。近作にドラマ『サイレーン』。映画『森山中教習所』『夏美のホタル』など出演作が待機中。◇information事故で死んだ妻の命日。肉屋を営む昭雄(光石研)の元を、今年も加害者の田所(大森南朋)が訪れる。ケーキを前に当たり障りのない会話を繰り広げる彼らだが…。2月5日(金)~21日(日)三軒茶屋・シア タートラム作・演出・出演/赤堀雅秋出演/光石研、麻生久美子、大森南朋、木下あかり、田中哲司一般6800円(税込み)世田谷パブリックシアターチケットセンター TEL:03・5432・1515(10:00~19:00)http: //setagaya-pt.jp松本、水戸、名古屋、兵庫、 広島、福岡公演あり。※『anan』2016年2月10日号より。写真・土佐麻理子ヘア&メイク・佐伯憂香インタビュー、文・望月リサ
2016年02月09日2月5日、東京・シアタートラムで赤堀雅秋作・演出の新作『同じ夢』が開幕した。舞台『同じ夢』チケット情報喫煙者の肩身が狭くなり続けている昨今。会社や店でも、喫煙可能な場所はどんどん減っている。この作品の中では、タバコを吸わない家主の取り決めで喫煙していいのは台所の換気扇の下だけだ。登場人物たちは代わる代わるここでタバコを吸う。その姿はまるで己の人生に休符を与えているかのようだ。ステージには古びた一軒家の台所と居間のセットが。物語は、印象的な赤い照明のなか、光石研演じる昭雄が黙々と掃除機をかけているシーンから始まる。ここは千葉のパッとしない商店街にある精肉店の自宅部分。二代目の昭雄は真面目に働くが、先代の頃からいる従業員(赤堀)や昭雄の飲み仲間で文房具屋の秀樹(田中哲司)は台所でダラダラとだべっている。今日は昭雄の妻の命日。10年前、交通事故で亡くなったのだ。その時妻と接触したトラックに乗っていた田所(大森南朋)は今年も線香をあげに来る。昭雄や、昭雄の娘の靖子(木下あかり)にはもう、田所を恨んでいる様子は見られない。そこへ寝たきりの昭雄の父を介護しに、ヘルパーの高橋(麻生久美子)がやってくる……。近所に新しいマンションが建ってもさほど活気が戻るわけでもない商店街。そんななか、痴呆の始まった親を抱え、もてあます男たち。何かを諦めたように介護の仕事をこなすシングルマザー……。なんとも言えない閉塞感の漂うなかで、彼らは延々、なんでもない会話を続ける。赤堀の作品に登場する人物たちは、目標に向かって進んでいるわけでも、停滞する日常から脱しようとあがくわけでもない。ただ置かれた現状の中で毎日息をしている。それぞれの鬱屈を抱えながらも、決してそれを明確に見せることもない。『同じ夢』では、観客はそんな人々のある日の日常を覗くだけ、とも言える。だがたった2時間で、この見栄も向上心もない人々が、愛おしくてたまらなくなる。どうしようもない人の粗野とも見えるふるまいが、気持ちを少し救いさえする。赤堀は今作で表現したものが「僕の原点であり、20年前から変わらず目指すべきところ」と語っている。確かにその通りだが、光石や田中をはじめとした手練れの役者たちによってこの作品はさらに研ぎ澄まされ、赤堀の集大成とも言える作品になっているように見える。ちょっとした会話、ほんのわずかな間に静かに心を揺さぶられる、ぜいたくな舞台だ。東京公演は2月21日(日)まで。その後、長野、茨城、愛知、兵庫、広島、福岡を巡演。取材・文:釣木文恵
2016年02月08日女優の田中麗奈が、俳優・三浦友和主演の映画『葛城事件』(今夏公開)に出演することが26日、発表された。原作は、2013年に劇団・THE SHAMPOO HATによって公演された同名舞台。同劇団の発起人で全作品の作、演出、出演を担当してきた赤堀雅秋氏がメガホンを取る。主人公は、三浦演じる葛城一家の父親・清。ある日、21歳の息子・稔(若葉竜也)が無差別殺人事件を起こし、死刑宣告を受けたことをきっかけに、崩壊していく家族を通して人が持つぶざまさや滑稽さ、残酷さなどを映し出す。三浦や若葉のほか、母親役の南果歩、兄役の新井浩文らが出演する。田中が演じるのは、死刑囚となってしまった稔と獄中結婚する死刑反対派の女性・星野順子。そのキャラクター性を前に田中は、「何を考えているのかわからない、理解できない、率直に言ってどうしようかという不安がありました」と正直に吐露する。しかし、赤堀監督と実際に話を重ねた結果、「迷わずに演じていけました」と自信を持つことができたという。その上で星野のことを「(星野は)迷いがない女性」と表現。「周囲から見たら奇妙でおぞましいかも知れませんが、自分の信念を貫き、自分の世界を持った人だと思い演じました」と振り返る。一方の赤堀監督は田中が出演する、とある場面の非常に長尺のセリフを撮影するにあたって、20を超えるテイクを重ねた際に、「決して苦労自慢をしたいわけではなく、もちろん田中さんが悪いわけでもなく、OKテイクを撮り終えた時、結局それだけの長くて苦しい道のりがわれわれには必要だったのかな」という思いに達したと回顧。その経験を経て、「心の底から田中麗奈さんがこの役で良かったと思ってます」と満足気に話した。(C)2016「葛城事件」製作委員会
2016年01月26日2012年に堺雅人、山田孝之らで映画化された『その夜の侍』を手掛けた赤堀雅秋監督の待望の2作目となる『葛城事件』。この度、三浦友和を主演に迎えて贈る本作の新たなるキャストとして、死刑反対を唱え獄中結婚をする女性役に田中麗奈が出演することが明らかとなった。美しい妻を得て、子宝にも恵まれ、がむしゃらに働いてマイホームを持ち、理想の家族を作れたと思っていた葛城清(三浦友和)。21歳になった次男・稔(若葉竜也)は無差別殺人事件を起こし、8人を殺傷した罪で死刑囚となった。なぜ息子はこんなことをしでかしてしまったのか。モンスターに育ててしまったのは自分なのか。凄惨な事件を起こす前に、自らの手で息子の息の根を止めるべきだったのか。理想通りに行かず粗暴になる清。会社をリストラされ孤立する長男・保(新井浩文)。妻・伸子(南果歩)は次第に精神のバランスを崩し廃人のようになっていく。さらに、死刑制度反対の立場から稔と獄中結婚をする女・星野(田中麗奈)が登場するが…。本作は、2013年に劇団「THE SHAMPOO HAT」で公演され、新井浩文らの客演で話題を呼んだ同名舞台を、新たに改稿し映画化したもの。登場人物は、どの人物も自己矛盾を起こしており、多面的で複雑な感情を合わせ持っている。また葛藤を抱えながらも、それでも生きていく、その姿を丁寧に描き出している映画となっている。劇団「THE SHAMPOO HAT」の旗揚げ以来、全作品の作・演出・出演を担当してきた赤堀監督。監督デビュー作『その夜の侍』は、「モントリオール世界映画祭」「ロンドン映画祭」などに正式出品されるなど国内外で高い評価を得ている。死刑囚・稔の父で本作の主人公の葛城清役を演じるのは、幅広い演技に定評のある日本を代表する俳優のひとり三浦さん。「清役は三浦さん以外に考えられない」という監督からの熱望を受け今回の主演が決定。そして、清の妻・伸子役には『不機嫌な果実』や連続テレビ小説「梅ちゃん先生」、「ようこそ、わが家へ」など数々の映画やドラマに出演する南さん、兄役には舞台版「葛城事件」で稔役を演じた新井さん、稔役にはオーディションで選ばれた新鋭・若葉さんが出演。葛城家の人々に加え、今回新たに決定したのが、『GTO』、『はつ恋』、「猟奇的な彼女」、などに出演する田中さん。本作では、死刑反対を唱え、稔と獄中結婚をする女性・星野役に挑戦している。そんな難しい役どころに挑んだ田中さんは「今回演じた星野順子という女性は、何を考えているのか分からない、理解できない、率直に言ってどうしようかという不安がありました。監督とお会いしてお話させて頂いてから演じる決意ができました」と最初は不安を捨てきれなかったと語る。また「赤堀監督は細やかで的確に指示を下さり、“見てもらえている”という安心感もありましたし、楽しかったです」とコメントを寄せた。一方田中さんについて赤堀監督は「ある長い場面の長い長いセリフ、粘って粘って20数テイク重ねました。OKテイクを撮り終えたとき、結局それだけの長くて苦しい道程が我々には必要だったのかなと思いました。心の底から田中麗奈さんがこの役で良かったと思ってます」と撮影でのエピソードも語った。『葛城事件』は初夏、新宿バルト9ほか全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2016年01月26日『RED』では20世紀を代表する画家マーク・ロスコ、『オレアナ』では女子大生に追い詰められる大学教師。2015年は緊迫感ある二人芝居に立て続けに挑戦してきた田中哲司。そんな彼が一転「安心感しかない」と語るのが、2016年2月に上演される『同じ夢』だ。THE SHAMPOO HATの赤堀雅秋が作・演出を手がけ、田中以外にも光石研、麻生久美子、大森南朋、木下あかりといったそうそうたるメンバーがシアタートラムで濃密な劇空間をつくりだす。舞台『同じ夢』チケット情報「二人芝居だと、どうしても自分が頑張らなきゃと背負ってしまう部分がある。もちろんそれはいいことでもあるんですけどね。一方、今回は仲のいい共演者がずらりと揃っているから、自分のことだけ考えて、あとはみんなにお任せしておけば大丈夫だと思います」と『同じ夢』について語る田中。なかでも光石とは、かつてある二人芝居を、短い稽古期間で乗り切った仲。「その状況を楽しもうと、ふたりで毎回動きを変えて演じました」と実に楽しそうに語る。「決して変えることをよしとしているわけではないんです。でもどの芝居でも、観てくださる方にわからないくらいの微妙な変化は日々ありますね。たとえばテンポのいいシーンで“今日は速さの限界に挑戦しよう”と試してみることもあります」と舞台ならではのエピソードを教えてくれた。赤堀とは、長塚圭史率いる葛河思潮社の『浮標』で俳優として共演経験があるが、演出を受けるのは初めてのこと。「赤堀くんの無骨な、飾らない演技が好きですね。ただ、THE SHAMPOO HATの芝居を見始めたのはわりと最近なんです。だって劇団名だけみたらSFとか書きそうでしょ(笑)。でも実際に見てみると、独特の場末感があって、不器用な人たちが集まっている。登場人物を愛せる芝居ですよね」と赤堀作品を評する。「演出家としての赤堀くんのことはまだ知らないけれど、きっと面白いものになるだろうと確信しています」。2015年に出演した2本の舞台は、いずれも翻訳劇だった。「翻訳劇って、1行しゃべるだけでもどうしても違和感が生まれる。それをいかに身体に落とすかが大変なんです」。そんな作品を乗り越えて挑む『同じ夢』は田中にしてみれば「ご褒美のようなもの」だとか。「相手役と一緒に稽古をしながら台詞を覚えるのっていちばんの贅沢だし、楽しみで仕方ないです」。公演は2月5日(金)から21日(日)まで東京・シアタートラムにて上演。チケットは12月13日(日)10時より前売り開始。チケットぴあでは一般発売に先がけ、12月9日(水) 11時よりWEB先着先行<プリセール>を実施する。また東京公演の後、松本・名古屋・兵庫・広島・福岡ほかを巡演。取材・文:釣木文恵
2015年12月08日ユニットコムは3日、「iiyama PC」ブランドの「雅 Miyabi Project」から、第6世代Intel Coreプロセッサ(開発コードネーム:Skylake)を搭載するミニタワーPC「MN7300-i5-HFV」と「MN7300-i7-HFV」を発売した。BTOに対応し、標準構成価格(税込)は「MN7300-i5-HFV」が97,179円、「MN7300-i7-HFV」が113,379円。○MN7300-i5-HFV「MN7300-i5-HFV」は、日本の伝統的なデザイン建築「鎧張り」をモチーフにしたミニタワーケースを使用するデスクトップPC。CPUにSkylake世代のIntel Core i5-6400(2.70GHz)を搭載し、ストレージにはOSのインストール用に240GB SSDを、データ保存用に1TB HDDを内蔵。OSやアプリの高速起動が可能な上、大量のデータも保存しておける。そのほか標準構成時の主な仕様は、チップセットがIntel H110 Express、メモリがDDR3L-1600 8GB(4GB×2)、光学ドライブがDVDスーパーマルチ、グラフィックスがIntel HD Graphics 530(CPU内蔵)。OSはWindows 10 Home 64bitを採用。ネットワークはGigabit Ethernet対応有線LAN×1。インタフェース類はUSB 3.0×4、USB 2.0×2、DVI-D×1、D-sub×1、DisplayPort×1、SDメモリーカードリーダーなど。本体サイズは約W175×D407×H363mm。○MN7300-i7-HFV「MN7300-i7-HFV」は、標準構成時のCPUにIntel Core i7-6700(3.40GHz)を搭載するモデル。そのほかの仕様は「MN7300-i5-HFV」とほぼ共通。
2015年12月03日ユニットコムは27日、「iiyama PC」ブランドの「雅 Miyabi Project」から、第6世代Intel Core搭載のスリムタワー型PC「SL7300-i5-HFV」と「SL7300-i7-HFV」の2機種を発表した。同日から販売開始。直販価格は税別89,980円から。「雅 Miyabi Project」シリーズの特徴となる、日本の伝統的なデザイン建築「鎧張り」をモチーフとしたスリムケースに、Skylakeの開発コード名で知られる、Intelの第6世代Core iプロセッサを搭載した。OSにはWindows 10を採用する。上位モデル「SL7300-i7-HFV」の基本仕様は、OSがWindows 10 Home 64bit、CPUがIntel Core i7-6700(3.4GHz)、チップセットがIntel H110、メモリがDDR3L-1600 8GB(4GB×2)、ストレージが240GB SSD+1TB HDD、光学ドライブがDVDスーパーマルチ、グラフィックスがIntel HD Graphics 530(CPU内蔵)、電源が80PLUS BRONZE認証の300W。この構成で、価格は税別104,980円から。「SL7300-i5-HFV」では、上記仕様から、CPUがIntel Core i5-6400(2.7GHz)となる。この他の仕様はほぼ同等。この構成で、価格は税別89,980円から。
2015年11月27日