ばらの枝を利活用する事業者・団体・個人を募集します福山市ばらの枝等利活用提案事業ばら公園の植栽リニューアルに伴い伐採を予定しているばらの葉や枝(以下「ばらの枝等」と言います。)を活用して、新たな価値を生み出す事業者や個人を募集します。事業に活用するばらの枝等は無償で提供します。概要1 利活用方法利活用方法については自由。ただし、ばらの枝等を加工するなど活用することにより新たな価値を生み出すこと(アップサイクル)を目的としているため、提供するばらの枝等を現状のまま販売することはできません。2 利活用の対象となるばらばら公園に現在植栽されているばらのうち、公共施設への移植及び市民による移植を行わないもの(約4,000本)。・ばらは株元から伐採を行った状態で公園内に保管しています(根を活用する場合は参加者が掘り上げを行う必要があります。)。・伐採前に市民への切りばら配布を行っているため、花のついた枝は切り取られています。3 参加対象利活用事業の実施主体となる意向を有する民間企業、NPO法人等の法人、個人事業主、各種団体、個人(市内外問わず。)。4 提案書受付期間 2023年(令和5年)5月1日(月曜日)から19日(金曜日)まで5 提案書提出方法及び提出先郵送、メール又は持参による(持参の場合は,受付期間のうち土・日・祝日等を除く午前8時30分から午後5時まで)詳細は次のホームページをご覧ください。ばらの枝等を利活用する事業者・団体・個人を募集します - 福山市ホームページ : 世界バラ会議とは世界バラ会連合が開催する3年に1度の世界会議。ばらの講義や庭園ツアー、優秀庭園賞の決定、栄誉の殿堂入りのばらの審査・決定などを行い、各国からの参加者・ばら愛好会と交流を深めます。世界バラ会連合とは現在40か国が加盟。3年に1度の世界会議のほか、地域大会やヘリテージローズ会議を実施し、加盟国間のばら愛好家の親善や情報交換、知識の共有、研究の促進、ばらの分類、審査基準の標準化などに取り組んでいます。福山市について福山市(市長:枝広 直幹)は、瀬戸内海沿岸のほぼ中央、広島県の東南部に位置し、高速道路網のアクセスが良く新幹線「のぞみ」も停まる、人口約46万人の拠点都市です。福山市には四季折々の美しさを見せる自然、温暖な気候、海・山・川から得られる恵みがあります。100万本のばらが咲き誇る「ばらのまち」としても知られ、潮待ちの港として栄え日本遺産に認定された景勝地「鞆の浦」や、JR福山駅の新幹線ホームから見え、2022年に築城400年を迎えた「福山城」、2つの国宝をもつ寺院「明王院」などの名所があります。産業としては、鉄鋼業や繊維産業など多様な製造業が集積し、ものづくりのまちとして発展してきました。デニム生地は、世界のハイブランドにも活用されるなど高い品質が評価されています。福山市ホームページ トップページ : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年05月09日アロマには免疫活性やセルフメンテナンスの役割も!英国IFA認定アロマセラピスト 濱美奈子氏による『アロマ調香講座』が池袋コミュニティ・カレッジで開催されます。同講座は全3回で、開催日は5月26日(金)、6月30日(金)、7月28日(金)です。第1回は、調香の基本や精油を使った調香方法について学んだ後、アロマミストを製作します。第2回はロールオンアロマ製作、第3回はアロマフレグランス製作を予定しています。1回毎の申し込みも可能です。1回当たりの受講料は会員が5,610円、一般が6,160円、3回分の受講料は会員が16,830円、一般が18,480円となっています。1回毎の申し込みは電話(03-5494-5488)で、3回分の申し込みは池袋コミュニティ・カレッジのホームページで受け付けています。占星術アロマテラピー(R)などを考案濱美奈子氏は、航空会社在職中からアロマテラピーに関する勉強をはじめ、1996年から講師、セラピストとしての活動を開始しました。その後、1人1人の内面に寄り添う占星術アロマテラピー(R)と占星術アロマテラピー(R)精油を考案。2007年から、占星術アロマテラピー養成コースを行っています。2018年には、女優の羽田美智子氏とともにアロマテラピーブランド「M’s aroma」を立ち上げました。現在は、アロマセラピストや講師、コンテンツの制作、執筆など、多方面で活躍しています。(画像は濱美奈子オフィシャルサイトより)【参考】※池袋コミュニティ・カレッジ※濱美奈子オフィシャルサイト
2023年05月09日令和5年春の叙勲において、株式会社長谷川商店(本社:愛知県一宮市、代表取締役:長谷川 容子)の相談役 長谷川 勝(はせがわ まさる)が「旭日単光章」を受章いたしました。長谷川 勝 近景長谷川 勝は、1965年に株式会社長谷川商店を創立し、創業以来シルクに特化して糸の製造を行い、現在では、シルクを中心に天然性の原料・糸・生地・ニット製品を自社一貫体制で製造・販売しています。積極的に海外の展示会にも参加し、国内外の有名アパレルにも認知されるようになりました。コロナ禍では、マスク不足にいち早く対応し、在庫している糸でマスクの製造を行う等、臨機応変に対応しました。これらのことが評価され、受章につながりました。これもひとえに皆様の多大なるご支援とお力添えの賜物と心より感謝申し上げます。これからもお客様ならびに地域の皆様に貢献できる企業として、従業員一同力を合わせてより一層努力して参りますので、変わらぬご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。●会社概要会社名 : 株式会社長谷川商店代表者 : 代表取締役 長谷川 容子所在地 : 〒491-0104 愛知県一宮市浅井町小日比野字大萩1012番地電話番号 : 0586-51-4318事業内容 : 繊維卸・小売業創業 : 1965年ホームページ: 直販ショップ: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年05月01日女優の長谷川京子が19日、東京・表参道で行われた「フェンディ ハンド・イン・ハンド~卓越した職人技への称賛」展のレセプションに登場した。長谷川はゴールドのシルクのセットアップを着こなし、「ちょっと派手かなと思ったんですけど、袖を通してみるとすごく品があってエレガントで、自分の年齢に合った洋服かなと思って選ばせていただきました。本当に軽やかで柔らかくて、自分のクラス感が上がった感じがして、佇まいもちゃんとしなきゃという感じになっています」とお気に入りの様子。このファッションで行きたい場所を聞かれると、「せっかくこんなに素晴らしいものを着させていただけるなら、ディナーとか、ショーを観劇に行くとか、特別な場に着ていきたいです」と答えた。また、同展について「一つ一つ手仕事というか、素晴らしさを目で実感することができました」と感想をコメント。ゴールデンウィークに「子供と一緒にもう一度ここに伺って、手仕事ってこれだけ素晴らしいんだよっていうのを見せたいなと思います」と話していた。イタリア・ローマを代表するラグジュアリーブランド・フェンディ(FENDI)は、4月20日~5月8日に東京・表参道で同展を開催。フェンディのアイコンバッグ「バゲット」をはじめ、 世界各地から選ばれたアーティストや文化人がフェンディのもうひとつのアイコンバッグ「ピーカブー」をキャンバスに見立ててカスタマイズする「アーティスト ピーカブー プロジェクト」の作品の数々も展示する。
2023年04月19日俳優の長谷川博己が出演する、キリンビバレッジ・ファイア ワンデイの新CM「驚きのおいしさ」編が、11日から放送される。新CMは、長谷川が同商品を勢いよく飲むシーンからスタート。想像を超えるおいしさに驚きを隠せない長谷川は、一口飲み始めると笑みを浮かべながら商品を見つめる。■長谷川博己インタビュー――撮影の感想をお聞かせください。昔からコーヒーが大好きだったので、このお話をいただいたときは嬉しかったです。このコーヒーには作り手としてのこだわりや本物を追求した香り高い味わいが1本のペットボトルに詰まっている気がして、飲むほどにこの良さを伝えたいという思いが強くなりました。――コーヒーでこだわっていることは?コーヒーは毎日飲むので、旅行先に行くと現地にあるコーヒー豆を見て回り、つい色々と試し買いしてしまいます。それを家に持ち帰り、自分で淹れて楽しんでいます。――新商品「キリン ファイア ワンデイ 砂糖不使用ラテ」を飲んでみた感想は?甘くなく、キリッと香ばしいコーヒーの香りと程よいミルク感の相性が良くて、一度飲み始めたら止まらなくなってしまいます。――リニューアル前後で比較した「キリン ファイア ワンデイ ラテ微糖」の味わいの変化は?飲みやすさに加えて、香ばしいコーヒーの香りがさらに引き立つといいますか、そういうものが感じられる味わいに進化しているような気がします。――ペットボトルコーヒーに対するイメージは変わりましたか?すごく変わりました。よく家で手淹れのコーヒーを楽しんでいるんですけれども、それと比較してもこれは本当においしいと思いました。今回の商品は、コーヒーの香ばしい焙煎された味わいをしっかりと感じることができて、ペットボトルコーヒーに対するイメージが覆されたなという感じです。かなり凄いですね。――ペットボトルコーヒーをどのようなシーンで飲みますか?持ち運びやすさっていうのも一つのポイントだと思っているので、やっぱり仕事の移動時間の時に飲んだりとか、あとは運転中などに飲むことが多いですね。――3種類(ブラック・ラテ微糖・砂糖不使用ラテ)を飲むとしたらどのような場面で飲みたいですか?ブラックはやっぱり朝のはじめですね。朝すっきりと気持ちを引き締めたい時にまず飲んで、ラテ微糖や砂糖不使用ラテは、仕事の合間の休憩時間や家でゆっくり過ごしたい時に飲みたいと思います。
2023年04月11日株式会社 松栄堂(代表取締役社長:畑 正高)は、日本のお香文化を紐解く書籍『香が語る日本文化史 香千秋』を2023年2月25日に出版しました。『香が語る日本文化史 香千秋』は、2001年に刊行した『香千載』(光村推古書院)を大幅に増補改訂したもので、多くの資料を通じて、日本のお香文化へ多角的にアプローチします。URL: 『香が語る日本文化史 香千秋』表紙お香の歴史はいつから?平安貴族が作った香りとは?戦国大名とお香の関わりって?源氏香ってどんなもの?江戸時代から十二代続く京都の香老舗に生まれた著者が、100年ごとに時代を追って、香を軸に日本文化を見つめます。典雅な香道具や歴史的資料など、豊富なカラー図版も見どころ。巻末に「源氏香図・系図香図・三種香図」一覧つき。日英文併記。■3つの特長・「香」を軸に日本の文化史を通覧する、ユニークな構成。・これまでの関連書籍にはなかった「日英文併記」により、日本の香りに関心の高い国内外の読者へ訴求します。・豊富なカラー図版により、視覚的にも理解を促進します。■著者紹介畑 正高昭和29年京都生まれ。同志社大学卒業。1年渡英の後、香老舗 松栄堂に入社。平成10年、同社代表取締役社長に就任。香文化普及発展のため国内外での講演・文化活動にも意欲的に取り組む。著書に「香清話」(淡交社)、「香三才」(東京書籍)などがある。■翻訳者紹介マイケル ジャメンツ昭和23年アメリカ生まれ、ハーバード大学博士課程修了後、平成7年から京都に住み、京都大学などで非常勤講師をつとめながら、中世文学研究と英語翻訳に携わる。■ふたつの連動企画で、もっとお香に詳しくなる!〈新書籍発刊記念展「香千秋」〉会期:3月28日(火)~4月18日(火)場所:松栄堂 薫習館(京都市中京区烏丸通二条上ル東側)概要:松栄堂本店に隣接する小さな香りの博物館「薫習館(くんじゅうかん)」で開催します(入場無料)。本書に登場する香道具の展示をはじめ、手に取って本書をご覧いただけます。薫習館では他にも、貴重な天然香料の香りを体験できるスポットや、お線香作りのジオラマ展示など、日本のお香にまつわるさまざまな企画を展開中です。〈匂い香づくりワークショップ〉会期 : 4月17日(月)・18日(火)場所 : 大垣書店(京都市) 京都本店イベントスペース「催」参加費 : 1,980円(税込)概要 : タブレット状の原料を自由に組み合わせて、オリジナルの香りを作ることができます。仕上がった香りはカラフルな巾着袋に入れて、匂い袋としてお持ち帰りいただけます。詳細・お申し込み: 松栄堂ウェブサイトでご確認ください。 ■商品情報書名 :香が語る日本文化史 香千秋発売日 :2023年2月25日著者 :畑 正高訳者 :マイケル ジャメンツ定価 :1,980円(税込)版型 :B5判 並製ページ数 :116ページISBNコード:978-4-9912784-0-2 C0076 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年03月30日ダンス&ボーカルグループ・THE RAMPAGE from EXILE TRIBEの吉野北人、岩谷翔吾、長谷川慎が出演する、アートアクアリウム美術館 GINZAの新CMが、4日より関東エリアで放送される。新CMでは、吉野、岩谷、長谷川がアートアクアリウム美術館 GINZAの館内を楽しむ様子をクローズアップ。金魚が泳ぐ癒しの幻想世界に浸り、3人の笑顔があふれる表情とともに同所の魅力を届ける。「金魚と一緒の撮影は、お互いのコンディションとタイミングが大事で大変だったが、お互いが出演者のように準備して撮影に挑むことができた」と話した3人。優雅に泳ぐ金魚と息を合わせた演技が求められる難しい撮影となったが、撮影チーム全員で金魚と上手くコミュニケーションをとりながら進行した。コメントは以下の通り。■吉野北人実はプライベートで来たことがあり、今回の撮影ではとても縁を感じました。竹の色がグラデーションで表現されている金魚の竹林は、日本の良さが表れていてとても素敵です。真ん中にベッドをおいて寝てみたいです!■岩谷翔吾本当に滝が流れているかのような幻想的な空間でした。泳ぐ金魚の尾ひれが、洋服が揺れ動くような感じで、まるでファッションショーを見ているかのようでした。非日常な世界観に一瞬でトリップできました。■長谷川慎ファーストインパクトがすごく、幻想的な世界観に心が洗われました。両サイドに筒状の水槽が並び、照明の色が変わっていく様子が素晴らしかったです。真っ先にスマホを出して撮影しちゃいました。
2023年03月03日毎年2月に開催される岸谷香のスペシャル企画ライブを、今年も『岸谷香 感謝祭2023』として開催。相変わらずパワフルな歌とギター、ゲストとの趣向を凝らしたセッションで観客の興奮をあおり続けるライブは、選曲も歌も演奏もEX THEATER ROPPONGIという会場にふさわしく、高級感がありながら遊び心満載な“大人の祭り”となった。4回目となるこの感謝祭は、新作を引っさげたツアーや外部のイベント出演とは違い、岸谷の楽曲アレンジと構成で作られる内容となるため、場内には最初からどこかそわそわウキウキした空気が漂っている。自身のバンド・Unlock the girlsのメンバーとともに登場し、一曲目の「49thバイブル」から岸谷本人もいきなりトップギアに入ったのがわかった。というか、肩だしシャツ+穴あきジーンズ+チェーンベルトというファッションで、いきなりハイトーンボイスを披露されたら、観客だってトップに入れざるを得ない。「久しぶりだね、この感じ。今日は健康と、ライブができる音楽に感謝、来てくれたゲストに感謝、そしてみんなにも感謝!いろんな感謝を込めて。最後まで楽しんでください」歯切れのいい挨拶のあと、肩からエレキギターを下げて「MELODY MELODY」へ。年齢を重ねるにつれ声が甘くなり、むしろ少女のような可愛さが出てきているのはなぜなのだろうか。プリンセスプリンセス時代のハスキーなのに高音域に艶のある歌声も良かったが、現在の張りがありながらも滑らかな歌声も、岸谷香ならではの抑揚豊かなメロディをとても鮮やかになぞっていく。岸谷は今でもなおエレキをガンガン弾きまくるのだが、その歌声は激しい伴奏や緻密なソロといったロックサウンドと好相性だった。スペシャル企画ライブということで、この日はふたりのゲストを招き、それぞれとのコラボコーナーで盛り上がる。まず一人目は、10年ほど前のイベント出演を機に知り合い、これまで何度かステージで共演してきたという後輩世代の藤巻亮太。柔らかく、少し鼻にかかった藤巻の歌声は濃厚な甘さと渋さを持っていて、そのデュエットはなんだか豪華なスイーツのよう。岸谷香いわく「初めて聞いたとき、私マネしてないよ!って思わず言っちゃったくらい、私の世界観と似てる曲だなと思ったの」という藤巻の楽曲「南風」はもちろん、岸谷がKeyとコーラスを担当する「3月9日」も、どちらの楽曲であってもおかしくないくらいマッチしていて、ふたりが音楽人として惹かれあう理由を物語っていた。特に、岸谷のKeyによるイントロから始まった「粉雪」は鳥肌モノ。藤巻の歌声をサビから一斉に女性コーラスが包み込むアレンジは、これまでの同曲とまったく違う景色を見せた。藤巻が舞台袖に引いたあとすぐ、歌いだしが〈雪が降ってた〉から始まる「また恋ができる」に続いたのも、「粉雪」の風景を引き継ぎたい岸谷の計らいだったのだろう。「久しぶりに声出しOKだし、みんな“ああ”とか言っちゃったりして」と可愛らしくコールを促して、「Diamond<ダイアモンド>」をサービス。それこそ何十年も前に聞きまくった曲だから尚更思うのだが、昔の曲をなぜこうも懐メロ感なく聞かせることができるのか。もちろん楽曲そのものに対する懐かしさは、誰しもの中に回顧的なものとしてある。でもそれ以上に、今の自分の表現のひとつとしてこの曲と向かい合っている岸谷の姿勢が、きちんと楽曲に新鮮さを与えていたのだと思う。原曲へのリスペクトと音楽への探求心がバランスよく保たれた同曲は、これまでさんざん聴きまくってきた人の耳にも快適だった。そして後半には、二人目のゲストである荻野目洋子を招き入れ、ビート強めな曲を続けて盛り上がる。この土地で聞くことに感動すら覚える「六本木純情派」と、スパンコール攻めのスカート&ピンヒールブーティという荻野目ちゃんを目の前に、テンション上がらないわけがない。1992年に岸谷が楽曲提供したというキュートなポップス「ラストダンスは私に」、荻野目のウクレレ演奏にあわせ、岸谷とバンドメンバー全員がコーラスに徹した「虫のつぶやき」など、一曲ごと様々なアプローチで楽しんでいく。聞けばふたりの出会いは岸谷が赤坂小町の頃で、歌番組での共演やラジオ出演、楽曲提供やスーパーでの遭遇など、ゆっくりながら大切に距離を縮めてきた間柄なんだそう。アーティストとして尊敬しあいながら、お互い女性として憧れを抱いている関係性が、見ていて微笑ましかった。何より岸谷と荻野目、キャラは違えど情熱の持ち方が似ているのだ。おそらくプリプリ時代以上にギターやピアノに対する熱意やこだわりが増している岸谷と、ここ数年になってギターをはじめ、全曲自作のアルバムをアナログ盤でリリースするに至ったという荻野目。いくつであろうが自分の興味関心にまっすぐ突っ込んでいくふたりのパフォーマンスからは、とてつもないエネルギーが伝わってきた。「それでは、全力でダンシングしてください!」という掛け声を合図に、本家はもちろん岸谷もダンスを披露する「ダンシングヒーロー」、荻野目がエレキギターをかき鳴らす「OH YEAH!」と続け、客席はこの日一番の歓声とジャンプを見せた。コラボ後は、再び岸谷とバンドメンバーだけで「Unlocked」「バタフライ」などロックチューンを続けてラストを目指す。疾走感ある曲でギターテクを見せつけたと思ったら、「Dump it!」ではハンドマイクで客に詰め寄り、豪快なシャウトを決める。これ、もはやあっけに取られるレベル。これだけの長い年月、ロックアーティストであり続け、演奏テクを磨き続け、声を張り上げられる自分をキープできている人はそうそういないのだ。ラストの「Signs」で見せた速弾きソロは鳥肌立つほどカッコよく、そのハードロック魂に心の底からしびれた。アンコールでは、再び藤巻と荻野目を呼び込み、今もなおあちこちで歌い継がれる名曲バラード「M」を全員で披露。やはり前述した「Diamond<ダイアモンド>」同様、この曲もじつに新鮮な響きを持っていいて、曲の素晴らしさにあらためて気づかされる。この『岸谷香 感謝祭』は、本人もMCで言っていたように、岸谷本人にとっての音楽やファンへの感謝を示すことを目的に開催された。しかし、岸谷香がこれまで築いてきた自分と音楽の絆の強さと、新たに描こうとしている世界観を感じられるライブから得られたものは、見る側にとってあまりにも大きい。情熱を注ぎ続けることの尊さを実感させてくれたことへ、こちらこそ感謝したくなるライブだった。Text:川上きくえ<公演情報>岸谷香 感謝祭20232月23日(木・祝) 東京・EX THEATER ROPPONGIセットリスト1. 49th バイブル2. MELODY MELODY3. STAY BLUE<w/藤巻亮太>4. 雨上がり5. 南風~ミラーボール6. 3月9日7. この道どんな道8. 粉雪9. また恋ができる10. Diamonds<ダイアモンド><w/荻野目洋子>11. 六本木純情派12. ラストダンスは私に13. 虫のつぶやき14. ダンシングヒーロー15. OH YEAH!16. Unlocked17. バタフライ18. Dump it!19. Signs<アンコール>1. M2. ハッピーマン<ライブ情報>岸谷香 プレミアムアコースティック 2マンライヴ6月9日(金) 愛知・名古屋ダイアモンドホール6月11日(日) 大阪・BIGCAT6月18日(日) 東京・日本橋三井ホール※各地対バン相手は後日発表一般発売日:4月15日(土) 予定藤巻亮太 Live Tour 2023『Sunshine』※終了分は割愛3月3日(金) 宮城・仙台Rensa3月5日(日) 福岡・DRUM LOGOS3月10日(金) 愛知・新栄シャングリラ3月11日(土) 広島・CLUB QUATTRO3月19日(日) 大阪・umeda TRAD3月21日(火・祝) 山梨・甲府CONVICTION3月22日(水) 山梨・甲府CONVICTION藤巻亮太『THANK YOU LIVE 2023』3月9日(木) 東京・I’M A SHOW関連リンク岸谷香 HP:荻野目洋子 HP:藤巻亮太 HP:
2023年03月02日2月23日(木・祝) に東京・EX THEATER ROPPONGIで開催された『岸谷香 感謝祭2023』のオフィシャルレポートが到着した。岸谷香が「元気に楽しく音楽をやれている事に感謝し、お客様に喜んで頂ける様に、毎回ゲストを迎え特別なセッションをする」、毎年2月に開催している年1回恒例のコラボイベント『岸谷香 感謝祭』。2月23日(木・祝) ソールドアウトの東京・EX THEATER ROPPONGIにて、自身のガールズバンド“Unlock the girls”とともに、荻野目洋子と藤巻亮太を迎え、全21曲を披露し、満員の観客を魅了した。プリンセス プリンセス時代の曲から現在のソロ曲など新旧織り交ぜ、今の岸谷香を真っ直ぐ表現するセットリスト。挨拶代わりに3曲披露し、「雨上がり」のギターの前奏に乗せて藤巻亮太を呼び込む。岸谷は、「ふたりの初めての出会い」や、「藤巻君の曲は大好きな曲が多い」というエピソードも披露。お互いの曲を組み合わせた「南風~ミラーボール」のメドレー、岸谷のピアノと藤巻のエレキギターというふたりだけで、しっとりと聞かせた名曲「3月9日」、新曲の「この道どんな道」、そして最後は今の季節にぴったりの「粉雪」と、誰もが納得の圧巻なステージを披露した。岸谷香×藤巻亮太藤巻を送り出した後、「また恋ができる」をしっとり聴かせ、「Diamonds<ダイアモンド>」で客席は一気に盛り上がる。続いて迎えたゲストは荻野目洋子。ご存知「六本木純情派」のイントロで呼び込まれた荻野目は、圧倒的なステージを披露し、観客も釘付け。岸谷が荻野目に提供した「ラストダンスは私に」、荻野目のウクレレ伴奏とヴォーカルをメンバー全員でコーラスで支えアコースティックに聞かせた「虫のつぶやき」、そしてお待ちかねの「ダンシングヒーロー」では、荻野目の切れのあるダンスに合わせて、ギターを降ろし自身も全力で踊る岸谷香。笑顔のふたりに満員の観客が大いに沸いた。ラストは「OH YEAH!」。荻野目はヴォーカルとともにエレキギターで、全員でセッション。息の合った、特別なコラボレーションとなった。岸谷香×荻野目洋子そこからは「Unlocked」「バタフライ」「Dump it!」と、自身のバンド「Unlock the girls」とともに、今の岸谷香の楽曲たちを披露。ラストの「Signs」では、圧巻のギターソロを魅せ、本編を終えた。Unlock the girlsアンコールはゲストも併せて、全員でステージに。岸谷のピアノの前奏が始まると、どよめきと大きな拍手が起こった「M」。荻野目、藤巻、岸谷の3人で歌い分け、ギターソロは藤巻と岸谷のツインを披露。ゲストを送り出し、岸谷のソロ曲「ハッピーマン」で終演。贅沢な一夜限りのステージとなった。予期せぬダブルアンコールを受け、ひとりでステージに出てきた岸谷から、「今年6月に自身の企画でアコースティックのツーマンライヴを東京、名古屋、大阪で開催します!対バン相手は全部違います!」と発表。満員の観客からどよめきと惜しみない拍手が送られ、イベントは幕を閉じた。<公演情報>岸谷香 感謝祭20232月23日(木・祝) 東京・EX THEATER ROPPONGIセットリスト1. 49th バイブル2. MELODY MELODY3. STAY BLUE<w/藤巻亮太>4. 雨上がり5. 南風~ミラーボール6. 3月9日7. この道どんな道8. 粉雪9. また恋ができる10. Diamonds<ダイアモンド><w/荻野目洋子>11. 六本木純情派12. ラストダンスは私に13. 虫のつぶやき14. ダンシングヒーロー15. OH YEAH!16. Unlocked17. バタフライ18. Dump it!19. Signs<アンコール>1. M2. ハッピーマン<ライヴ情報>岸谷香 プレミアムアコースティック 2マンライヴ6月9日(金) 愛知・名古屋ダイアモンドホール6月11日(日) 大阪・BIGCAT6月18日(日) 東京・日本橋三井ホール※各地対バン相手は後日発表一般発売日:4月15日(土) 予定関連リンク岸谷香 HP:荻野目洋子 HP:藤巻亮太 HP:
2023年02月24日2023年2月16日、元フィギュアスケート選手の村主章枝(すぐり・ふみえ)さんが自身のInstagramを更新。現役時代と印象が変わった、42歳の現在の姿が「美しい」「いつまでも変わらない」と反響を呼んでいます。村主章枝、茶髪のロングヘアとホクロ除去で激変同日の投稿では、「ハッピーバレンタインデー」と言葉を添えて、カクテルグラスを手にしてほほ笑む自身の写真を公開。現役時代とはまた違う、やわらかな表情を浮かべる村主さんに、ファンからは絶賛の声が寄せられました。 この投稿をInstagramで見る Fumie Suguri 村主章枝(@fumie.suguri)がシェアした投稿 過去に、鼻の横にあったホクロを除去したことを明かしたことがある、村主さん。顔のホクロを取ることで運気が変わるためと、除去の理由についても説明していました。カメラに向かってほほ笑む村主さんの美貌に魅了されたファンは多く、氷上で舞う姿とはまた違う美しさにさまざまなコメントが寄せられています。・美しすぎ~!真紅のバラより美しい。・素敵な洋服と笑顔に目が釘付け!・また日本で芸能活動をしてほしい!現役時代、多くの大会で優秀な成績を残し、日本フィギュアスケート界をけん引した村主さん。引退後はバラエティ番組でも見かける機会が増え、現在はアメリカを拠点に活動しています。コメントにもあるように、日本のテレビ番組で村主さんの姿を見たいと願っているファンは多くいるようです。[文・構成/grape編集部]
2023年02月16日七宝・ガラス造形の長谷川淑子七宝工房(所在地:113-0021 東京都文京区本駒込6-5-5)は、2023年3月8日(水)~3月14日(火)に、「長谷川淑子アートワーク展 1978年~2023年」を大阪・阪神梅田本店8階ハローカルチャー2にて開催いたします。「長谷川淑子アートワーク展」詳細: 案内状【展示概要】過去60年、七宝焼をスタートとして独自の技法を追求し、ガラス造形作家として創作活動をする中で生まれた長谷川淑子のアート作品を時系列に展示いたします。昨今SDGs(持続可能な開発目標)という言葉を目にすることが多くなりましたが、今から30年前、地球環境破壊が問題視され始めた頃から、この問題に関心を持ってきました。今回の個展では、国連環境計画(UNEP)親善大使でもある歌手の加藤登紀子さんと一緒に作った持ち歩きの箸(Hashi in Bag) や、それをきっかけに制作した箸のインスタレーション、利休箸のボディジュエリー、リサイクルアートとして、飲料缶プルトップ、宇津救命丸の瓶、洗濯ばさみのチョーカーなど環境保護と遊び心をテーマにした作品も数多く展示いたします。【展示作品一部紹介】花箪笥■花箪笥日本の伝統的な美術工芸・漆と七宝を組み合わせ誕生した技法「うるしっぽう」で制作したミニ箪笥(たんす)。栄養と料理■栄養と料理伝統や世間一般の七宝のイメージから脱却すべく、シルクスクリーンを七宝に焼き込んだ「シルクスクリーン七宝」という技法を用い、食べ物をモチーフにした作品。持ち歩き箸■持ち歩き箸以前流行した「マイ箸」を先取りして1990年代に制作。箸頭に、シルクとパールの輝きを持つガラス技法「きらえくら(特許登録済)」を使用。草原の最後の輝き■草原の最後の輝き多数の箸が並ぶ基板を草原に見立て、独自のガラス技法(きらえくら)を使った雲から酸性雨が降る様子を描いたインスタレーション。酸性雨の影響で森や草原が減少してゆくのを心配する気持ちから生まれた。Save the Earth~ウルトラマンは地球を救えるか■Save the Earth~ウルトラマンは地球を救えるか「美しい青い地球がいつまでこの状態を保てるのだろうか?」「ウルトラマンのような救世主でも現れない限り難しいのだろうか?」と地球環境の将来を憂いながらもユーモアを交えて制作した作品。(左)利休箸アートウェア、(右)プルトップネックレス■(左)利休箸アートウェア、(右)プルトップネックレス昔は飲料缶のプルタブが切り離されていたため、道端に捨てれられ、環境問題になっていた。このような小さな、ともすれば見過ごされ捨てられてしまうものでも、集積して手を加えると、不思議と秘められた美しさを発揮することを発見し、ジュエリーに仕上げてみた。今まさに、知恵と工夫で、様々なものを再利用すべき時代がやってきている。【「長谷川淑子アートワーク展」概要】開催日時: 3月8日(水)~3月14日(火) 10:00~20:00 (最終日のみ17:00終了)会場 : 阪神梅田本店8階 ハローカルチャー2〒530-8224 大阪市北区梅田1丁目13番13号アクセス: JR大阪駅 徒歩2分、阪急「大阪梅田」駅 徒歩5分入場料 : 無料詳細URL : 【プロフィール】長谷川淑子(はせがわ・よしこ)大阪生まれ。京都教育大学西洋画科卒業。在学中より七宝を始める。1970年から現在まで、国内、国外(スイス、ドイツ、ウィーン、フランス、中国、ニューヨーク、L.A、ヒューストン、ツーソン、シカゴ、韓国、ミラノ等)で個展、グループ展多数開催。シルクスクリーン七宝、うるしっぽう(R)、ガラス胎七宝(ヴィトレマイユ(R))、きらえくら(R)など、独自の研究・開発を行い、アクセサリー、アート作品を制作している。長谷川淑子七宝工房主宰、七宝造形グループ「花白組」組長。著書に「七宝焼」「新しい七宝」「ガラス胎七宝」「七宝アクセサリー」他多数。URL: 【本プレスリリースに関するお問合せ先】長谷川淑子七宝工房TEL : (03) 5976-5481FAX : (03) 5976-5491Eメール: hello@yoshikohasegawa.com 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年02月16日お香をたく時間を豊かに演出し、そのまま置いておくだけでインテリアの一部になる、個性派のインセンスホルダーをセレクト。美しいデザインを揺らめく煙とともに眺め、視覚でもお香を楽しんで。真鍮の輝きと、優美なラインが魅力的。ロンドンのデザインスタジオによる手作りのインセンスホルダーは、小ぶりながらも存在感のある真鍮製。経年変化して、使うほどにアンティークのような趣に。写真のようにいくつか並べて飾るのもおすすめ。各¥7,700(Subtle Bodies/JAU)シンプルで力強い形が、空間のアクセントに。ミニマルな形が目を引くインセンスバーナー。マットに仕上げたアルミニウム素材も、モダンなムードを演出するポイント。オーストラリア・メルボルンを拠点とするデザインスタジオから。¥5,500(Lightly/JAU)情緒深い月夜の景色をミニマルに表現。京都で安土桃山時代から続くお香の老舗による、香皿と香立てのセット。月が水面に映る様子から着想を得た、静寂を感じさせるデザインが美しい。香立ての位置は自由に配置できるので、自分好みに楽しみたい。¥4,620(薫玉堂 TEL:075・371・0162)独創的な世界観で魅了するドイツ発の陶芸ブランドから。デザイナー、ベルンハルト・クーンが生み出す作品は、ポエティックでどこかファニー。水鳥の形をしたインセンスホルダーは、愛らしい表情に注目を。他にゾウやライオンも。¥5,390(クーン ケラミック/エイチ・ピー・デコ TEL:03・3460・0313)ぴたりと合わせれば、キューブ形のお香立てに。淡路島在住の現代美術作家・南野佳英が作るインセンスホルダーは、台風で倒れた椨(たぶ)の木で作られたもの。お香の主原料としても使われる椨は、深みのある色合いが特徴。CUBE5955点セット¥13,750(√595)※『anan』2023年2月8日号より。写真・多田 寛スタイリスト・池田沙織文・間宮寧子(by anan編集部)
2023年02月02日このたび、シルクドッグウェア[COCO×SILK]を展開する株式会社長谷川商店(所在地:愛知県一宮市、代表取締役:長谷川 容子)は、2023年2月4日(土)、5日(日)に、バンテリンドーム ナゴヤで開催されるペットイベント「わんにゃんドーム 2023 in 名古屋」に初出店します。詳細URL: [COCO×SILK] ロゴCOCO(Co lorfulでCo mfort)とSILKを組み合わせ天然繊維シルクの心地良さや機能性を訴求するドッグウェアブランド[COCO×SILK]。いぬのきもち(株式会社ベネッセコーポレーション発行)2023年2月号、犬にやさしく人にやさしい社会へvol.68にて、「天然シルクの心地良さを愛犬と飼い主さんに伝えたい」をテーマに2面にわたり紹介されています。今回の初出店では、ドッグ用シルクアイテムや、オーナーとのお揃いコーデをお楽しみいただける手袋の他、先着100名様に高級シルクの糸で作ったペット用ヘアチャームをプレゼントいたします。●SILK DOG ウェア ぴったんこわんわん「つやめきシルク」人の肌と同じアミノ酸でできた天然シルクは愛犬にとっても優しい素材。シルクのストレッチ素材で着せやすく、体にほどよくフィットします。通気性・調湿性・消臭性に優れており、アウターだけでなくインナーとしてもお使いいただけます。SILK DOG ウェア ぴったんこわんわん「つやめきシルク」●SILK DOG ハラマキ ぴったんこぽんぽん最高級絹紡糸を使用しており、パイル調の中にもシルクの光沢が感じられる素材感が特徴です。ストレッチ性でからだに良くフィットし、お腹周りだけでなくネックウォーマーとしてもお使いいただけます。SILK DOG ハラマキ ぴったんこぽんぽん●GLOVES シルクストレッチグローブワンちゃんと同じ素材・カラーで、お揃いコーディネートを楽しめるオーナー用のグローブです。GLOVES シルクストレッチグローブ名称: わんにゃんドーム 2023 in 名古屋 会期: 2023年2月4日(土)、2月5日(日) 10:00~17:00、最終入場は16:30会場: バンテリンドーム ナゴヤ(名古屋市東区大幸南一丁目1番1号)主催: テレビ愛知 中日新聞社 ナゴヤドーム高品質な厳選シルクを世界各国に提供している、創業57年老舗シルクのプロ『株式会社長谷川商店』。株式会社長谷川商店では、人とペットが共生できる社会を目指して活動しています。◆会社概要◆会社名 : 株式会社長谷川商店所在地 : 〒491-0104 愛知県一宮市浅井町小日比野字大萩1012番地電話番号 : 0586-51-4318代表者 : 代表取締役 長谷川 容子事業内容 : 繊維卸・小売業創業 : 1965年ホームページ: 直販ショップ: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年01月27日毎年恒例になっている岸谷香主催イベントの4回目となる『岸谷香感謝祭2023』のゲストは荻野目洋子と藤巻亮太のふたり。合計4回にわたってお届けしている記事、今回は岸谷×荻野目対談の後編だ。 前編() では、ふたりがいかに母親であることとミュージシャンであることを両立しているか、踏み込んだ話となった。今回は楽器、曲作り、バンド、さらにイベントに向けての思いなど、音楽に関するさまざまな話題について、話が広がった。――活動休止期間を経たことで、練習に対する意識が変わってきたとのことですが、ライブに対する意識で変わってきたところはありますか?岸谷ありますね。“ライブの出来”はもちろん重視しますが、自分が満足するだけじゃなくて、みんなに楽しんでもらいたいという思いが、より強くなってきました。大事にしているものも、少し変わってきた気がします。荻野目どう変わってきたんですか?岸谷子供がいなかった頃は、“音楽が私のすべて”という意識でやっていたのね。ところが練習はそんなにしませんでした。「練習通りに本番ができるわけないじゃない?」みたいな。当時の自分を叩きたくなりますけど(笑)。今はできるかぎり練習しないと、気が済まなくなりました。子供が熱を出して、「リハに行けないけど、本番は行きます」みたいな状況になったとしても、“これまでしっかり練習してきたから大丈夫”って、練習した事実が自分を支えてくれると、ステージに立てるんですよ。以前は怠け者でしたが、勤勉になりました(笑)。岸谷香荻野目そうなんですね。私は昔から練習は好きだったんですよ。ただ、若い頃はドラマの仕事など掛け持ちがあるので、思うようにいかないことが多々ありました。20歳のころに1度だけ武道館をやらせてもらったんですが、振り付けとか、覚えることがいっぱいあるのに、練習時間が限られていて。時間が全然足りなくて、“もっともっと練習をしなきゃ”ってところで本番を迎えたんです。不安とプレッシャーとの戦いがすごすぎて、自分が辛すぎる、みたいな。今の自分からすると、「そんなに力を入れなくていいよ」って声をかけてあげたいくらいでした。岸谷以前の自分を叩きたい私とは大違いですね。荻野目今も練習は好きなので、やりたいと思ったらとことん、ご飯も作らずにやりたくなります。さすがにそれは無理だから、今日は何時までって決めて、練習部屋で練習して、時間が来たら、家に帰り、母としてやるべきことをやっています。そういう意味では、切り替えがうまくなったのかもしれません。今日はここまでしか出来なかったけど、納得はしているということですね。荻野目洋子岸谷私が練習をよくするようになったのは、時間が限られていることも大きいと思いますね。今は子供たちが大きくなって、解放されましたが、ある時期は、限られた時間だからこそ、余計に大事というか、“練習をやりたい”という気持ちが強くなってました。荻野目確かに時間が限られていると、尊いものに感じますよね。練習している時間すらもキラキラしているなって(笑)。岸谷そうそう。以前は「練習、えーっ!」って言ってたのに、今は「みんな、練習しようよ」って率先してやっているという(笑)。――しばらく音楽から離れていたから、余計にそう感じるのではないですか?岸谷あとは、やっぱり家に帰ったら、やらなきゃいけない家事があるからじゃない?シンデレラの屋根裏部屋が待ってるからこそ、それまではキラキラしていたいということですね(笑)。――音楽の練習はどのようにやっているのですか?荻野目私はその時によって、今日は歌だけ、今日はウクレレだけって決めて、練習しています。サザンオールスターズの関口和之さんに声を掛けていただいて、一緒にウクレレバンドをやらせてもらっているので、ウクレレバンドの活動の前は、ウクレレの練習をしています。岸谷ウクレレ、難しくないですか?荻野目ギターよりも簡単だと思います。ギターよりもすぐに音が出るので。岸谷そっか。私、実はハワイで調子に乗って、割といいウクレレを買ったんですよ。でもギターを先に始めちゃってると、「なんでこれでDが出るんだろう?」って、違和感満載で馴染めませんでした。結局、ウクレレを始めたばかりのスタッフに、「貸してあげるね」って言って、結果あげたみたいな(笑)。荻野目えー、あげたんですか。ギターを弾くのが上手すぎるから、そうなるんでしょうね。岸谷弦の数も違うし、並びも違うでしょ。ミラレソシミ以外には弦が並んじゃいけないと思っているから。荻野目私はそういう覚え方をしてなくて、手でなんとなく弾いてます。岸谷そのほうがいいのかも。音で考えちゃうと、馴染めない。荻野目ウクレレバンドのライブが近づいてきたら、そっちに集中して、新鮮な気持ちで、高木ブーさんやよっちゃん(野村義男)たちと一緒に演奏させてもらっています。バンド活動って、楽しいですね。岸谷楽しいよねえ。――久々に音楽活動を再開して、時代の空気の違いを感じた部分はありましたか?岸谷今って、なんでもありだな、こうじゃなきゃいけないという枠がなくなってきたんだなと感じています。80年代の頃は“バンドはこう”、“アイドルはこう”というように型にはめる風潮があったじゃない?荻野目そうですね。岸谷今はみんなが自由に発信していますよね。ただし、この世代は知ってるけど、この世代は知らないみたいに、音楽を聴く層が細分化している難しさもあると思いますけど、自由なところはいいですよね。デビューした頃、「楽器なんか持ってないで、踊りなさい」と言われましたから。荻野目つい最近まで、アイドルと呼ばれる人たちは、「こうしたほうが売れるよ」って、型にはめられる傾向がありましたよね。でも最近は、わかりやすいところでは、BTSさんもある時から自分たちで楽曲を作り始めていますし、それぞれが自分たちのやりたいことをやれるようになってきたんだなと感じています。娘がその世代なので、全部教えてもらっています。「苦しいときは苦しさを歌詞に込めているんだよ」って娘が熱く語ってくれて(笑)。楽曲にその時の心情が反映されているから、お客さんも応援したくなるんだろうな、私も自分から発信しないといけないなあと思いました。香さんのように自分で曲を作ってやってこられている方とは違って、私は“作られる側”というところが最初にあって、その中でもがいてきたので、これからはもっと自分から発信しないといけないなって痛感しています。上手い下手じゃなく、発信したいことを形にしていくことが大事だなって。――荻野目さんの作ったNHKみんなの歌の「虫のつぶやき」、いい曲ですよね。岸谷虫の歌、作ったんですか?荻野目作ったんですよ。子供のころから虫が好きで。珍しいと言われるんですけど、虫の気持ちになると、言いたいことが出てくるんです。たとえば、蛾の気持ちになったら、“なんで蝶に似ているのに、蝶と違って嫌われるんだろう”みたいなことが出てくるので、そういうことを歌にしました。岸谷確かに蝶だと、急にかわいいイメージになるもんね。荻野目そういうことを人間界に置き換えてみると、共通項があるなって。あの曲を自分で作ったときに、言いたいことを言えた気がして、充実感がありました。多分、香さんはそういう充実感をいっぱい経験されていると思いますけど。岸谷歌詞はすごく時間がかかるし、言葉は果てしなくあるので、私にとっては、作詞を書くほうが大変ですね。作曲はドレミファソラシドの中で作るから、ひらめきとアイデアでの勝負みたいなところはあるんだけど、歌詞はどうにでも変えられるし、何でもいいから、逆にとても難しいです。だから、歌詞ができた時の充実感はよくわかります。“やっと生まれた~!”みたいな。あの感覚があるからこそ、次に向かえるんですよ。私の場合は、だいたい曲が先なんだけど、白紙の歌詞カードを見ると、先が遠すぎて、やる気が起きません(笑)。なんとか書かずにすませられないかって毎回考えるんですが、書かなければ終わらないので、頑張って書いています。荻野目同時に作ることはないんですか?岸谷ほとんどないかな。私はメロディや和声のジャンルのミュージシャンなので、本当は歌詞を書きたくないのね。PRINCESS PRINCESSの時は、作詞にこだわりのあるメンバーがいたので、「そっちは任す。私はこっち」という感じで分担作業をしてました。「たまには香が書きなよ」と言われて、「えーっ」って言いながら書くこともありましたけど。きちんとした内容の歌詞は、他のメンバーが書いてくれるから、私は「彼氏がほしい」とか、どうでもいい歌詞を書いたほうが、それぞれの違いが出て、おもしろいかなって、気楽に書いていました。でもひとりになったら、きちんとした歌詞も書かなきゃいけなくなったんですね。「ラララでいい」と言われたら、「ラララ」で出したいくらい。だから苦痛ですけれど、できた時の喜びが大きいので、頑張れるという。白紙の歌詞カードを見ると、気が遠くなるけれど、早くあの喜びにたどり着きたいと思って頑張っています(笑)。荻野目同時はないんですね。私は「虫のつぶやき」を書いた時は詞と曲が同時だったんですよ。できあがった時は、本当に言いたいことを言えたので、うれしかった。岸谷それは先に言いたいことを書いて、そこにメロディを付けるということではなくて?荻野目じゃなくて、ウクレレを弾きながら同時に作りました。――岸谷さんが荻野目さんを『感謝祭』に誘った経緯を教えていただけますか?岸谷『感謝祭』、コラボが楽しいからで始めたところがあります。バンドも楽しいんだけど、バンドだけだと、一緒にやる人が限られてしまうので、いろいろな人とコラボをしたくなるんですね。他の人のイベントに呼ばれるうちに、私もやってみたいと思うようになりました。自分が知らない世界を見たいという思いもあるので、自分の友達、好きな人、憧れた人などて、頭の中で思い浮かべて、この人と一緒にやったら、何か楽しいことができるんじゃないかなって感じた人をお誘いしています。2022年は根本要さんと和田唱くんという男性ミュージシャンをゲストとしてお招きしたから、2023年は女子がいいなあ、パフォーマンスとしても華やかなものにしたいなあと考えていたので、洋子ちゃんがぴったりだな、適任者だなって(笑)。荻野目ありがとうございます!岸谷洋子ちゃんとは前から接点はありましたけれど、最近になって赤い糸がより太くなってつながってきたので、いい機会だなと思い、お誘いしました。洋子ちゃんの曲は、ダンスビートのものもあるので、ダンスビートをやるのも楽しいですしね。それでスタッフを通じてお願いしたら、洋子ちゃんからすぐに、「声をかけていただいてありがとうございます」というメールをいただいて、「いえ、こちらこそ。楽しいことをやりましょう」って。荻野目以前からちょこちょこつながりそうで、でも仕事ではそこまでしっかりとつながれていなかったので、とてもうれしかったです。香さんとどういう曲をやったらいいかなって、ずっと考えていたんですよ。岸谷今朝もメールをいただいて、「今日は何を着ますか?」という流れから、「リンダ・ロンシュタットのカバーをしたら楽しいかなあと考えています」といったことも書かれていて。私からも、「ダンシング・ヒーロー」という曲から、バナナラマの「ヴィーナス」に通じるものを感じていたので、「『ダンシング・ヒーロー』と『ヴィーナス』をアレンジしてくっつけたら楽しいんじゃないかなって思うんですけど、どうですか?」って電話をしたんですね。そうしたら、「『ヴィーナス』、昔アルバムでカバーしてました」って。会話をしている段階からすでに楽しいですね。――第1回目の『感謝祭』では、岸谷さんが森高千里さんと一緒に「十七才」を歌って踊ったのは素晴らしいサプライズでした。会場内もとても盛り上がりました。荻野目それは楽しそうですね。岸谷いろいろな楽しみ方があると思うんですけど、観に来ている人たちも80年代を知っている人たちが多かったんです。ある程度、年を重ねてきている人たちが、少年少女の顔になって、うれしそうな表情を浮かべているのを見ると、やっぱり音楽って素晴らしいなあって思うんですよ(笑)。洋子ちゃんもヒット曲を持ってますし、やりたいこともたくさんありますね。『感謝祭』に来る方々が知ってる曲がいいだろうな、みんなが楽しめるのがいいだろうなということは考えています。うちのバンドは30代の女の子3人なので、女の園という感じになると思いますよ。――荻野目さんは女性バンドの中で歌った経験は?荻野目SHOW-YAさんと共演させていただいたことがあります。岸谷SHOW-YAは友達だから言うけど、今やっているUnlock the girlsは、SHOW-YAと真逆という感じですね。SHOW-YAはみんな、私よりもお姉さんだし、タイプがちょっと違いますよね。ああいう大人の感じはなくて、かわいい感じなんだけど、女の子のグルーヴがすごいんですよ。荻野目バンドはどういう風に結成したんですか?岸谷50歳になったときに、「よし!」って気合いを入れて新たにスタートを切れる最後のタイミングかもしれないなと思ったんですね。これはネガティブな意味ではないんですけど、長い年月をかけて熟成させていくものに挑戦するのは、気力的にも体力的にも50歳が最後かもしれないと考えたときに、やりたいなと思ったのが女の子バンドだったんですよ。荻野目そうなんですね!岸谷PRINCESS PRINCESSを解散した時には、“一生、女の子バンドはやらない”って思ったんですが、またやりたくなりました。まわりから反対されるかと思ったら、「いいじゃないですか」ってことになり、信用できる音響や楽器のスタッフから「香さんに紹介したいと思っていた子たちがいるんです」と言われて会ってみたら、この子たちとだったら楽しいことがやれそうだなと感じて、今に至っています。荻野目私は今、バンド編成でステージに立つ時は、ドラムはGRACE(ex.麝香猫)にお願いしています。ベースが御供(信弘)さんなんですよ。香さんの話をしたら、「えー!」って驚いてました。岸谷御供さんとは『Mt.FUJIMAKI』でもご一緒しましたね。GRACEは元気ですか?荻野目元気ですよ。実は20代でツアーを回った時に組んだバンドのドラムがGRACEだったんです。岸谷あっ、そうなんだ。やっぱり縁のある人って、どこかでつながりがあるんですね。大先輩のSHOW-YAもそうですが、GRACEがいた麝香猫、ノーマ・ジーン、Reg-Winkなど、女の子バンドのメンバーと、当時、家で飲んだりしていました。いろいろつながりがあって、おもしろいですね。荻野目私もバンドが大好きなので、『感謝祭』、とても楽しみにしています。岸谷ギターも弾くとのことですから、せっかくだからギターも持ってきてください。女の子全員でやるのも楽しそうなので。荻野目ギターは技術的には全然なのですが、簡単なものだったら弾かせていただきます。岸谷せっかくだから、「ここじゃなきゃ、こんなことはしないよ」みたいなことがあると、おもしろいですよね。ここじゃなきゃできないことをやれたらと思っています。荻野目踊りますか?岸谷死ぬほど恥ずかしかったけれど、「17才」も全力で踊ったんですよ。今回も何か、洋子ちゃんと一緒にやれたらいいな。荻野目じゃあ、ぜひ(笑)。岸谷「ダンシング・ヒーロー」のYouTubeを見たんですが、これは難しいなあ、「17才」のフリとはちょっと違うなあって、ひるんでますけど(笑)。でも、女の子たちだから、ステップだけでも一緒に踏んだら、楽しいと思うし、女の子らしい衣装を着たいですね。そういうことが好きなんでしょうね。荻野目香さんは、きっと私よりもそういうことが好きなんじゃないですか。岸谷そうだと思う。だからバンドの子たちにも、「足をこうやって、ステップを踏むんだよ」って言ったら、「弾きながら、やるのは無理です」「ダメダメ、練習してやるの」って(笑)。だんだん馴染んできてます。彼女たちも自分たちがやったことのないことを楽しんでくれているし、ダンスビートをやるとなったら、最高に盛り上がると思います。荻野目藤巻さんも参加されるんですよね。藤巻さんはどんな感じで?岸谷藤巻くんは対極の感じになると思います。こっちは“華やか”で、藤巻くんと一緒にやるのは“ストイック”な感じ。私がピアノを弾いて、藤巻くんがアコギを弾いて、ふたりだけでやるのも楽しいかなって考えてます。女の子だけでやるところでは、女の子の持っている魅力を最大限に発揮して、華やかにパフォーマンスをやるのが好きなんですよ。千里ちゃんのときも「絶対にミニスカートをはこう!」って言ってたのね。だって男の子にはできないんだよ(笑)。荻野目確かに。岸谷「千里ちゃんの衣装、借りていいですか?」ってお願いして借りて、ふたりでおそろいの衣装を着て、踊ったんですよ(笑)。一生のなかで恥ずかしい瞬間のランキングの上位何個かの中に確実に入るんですが、恥ずかしがっているよりも、楽しもうと思ったし、実際にとても楽しかったんですよ。女性としてパフォーマンスをやるのは、なんて楽しいんだろうと思いました。荻野目私も華やかな衣装も好きなんですけど、同じミニスカートでもティナ・ターナーみたいな感じ、ちょっとロックな感じが好きなんですよ。岸谷わかるわかる。洋子ちゃん、タイトなミニで、スパンコールのスカートとか、はいていましたよね。荻野目今、話をしていて、『感謝祭』で何を着ようかなって、いろいろイメージが広がりました(笑)。色でカラフルさを出そうかなとか(笑)。岸谷ゲストの方がステージに上がるだけで、色がパッと変わるんです。これは、自分がゲストをお招きする立場になって、初めて気づいたことなんですが、そこも楽しいところですね。みんな、存分にやって、という感じです。アレンジに関しては、Unlock the girls風に変えさせてもらいたいなと考えています。もし、いやだと思うところがあったら、はっきり言ってね。荻野目まったく大丈夫です。私もバンドでアレンジしてやるのは好きだし、そういうことも含めて、楽しみにしています。せっかくだから香さんと一緒に、普段はやれないコラボレーションをするのが楽しみです。――観にくる人に向けて、メッセージをいただけますか?岸谷こうやって話をすると、私と洋子ちゃんって、共通することもあるし、つながっているところもたくさんあることがわかるんですよ。でもふたりの名前をパッと言われた時には、“どこにつながりがあるの?”って思われる方もたくさんいらっしゃると思います。だからこそ、何をするんだろうというワクワク感が高いだろうし、おもしろいコラボをできる気がします。荻野目香さんが毎年やられているイベントに出させていただけることは光栄ですし、藤巻さんも同じ日に出られるということで、そちらも観たくなりますし、とても楽しみにしています。せっかくだから、意外性があったほうが楽しいだろうし、来て下さったお客さまに「おもしろかった」って思ってもらえるような選曲をしたいですね。ファンの方からのコメントで、「香さんが書いた『ラストダンスは私に』はやるんですか?」と書いてくれている人もいるんです。やるかやらないかはわかりませんが、香さんと一緒にやるからこそ、みたいなところも出せたらとも思います。岸谷5人のバンドだったら、どうやるか、みたいなことでアレンジを変えてやるのもおもしろいかもしれないですね。で、洋子ちゃんにもギターを弾いてもらって。荻野目いいですね!その時はコードと譜面をよろしくお願いします。早めにいただけたら、練習します!岸谷洋子ちゃんのファンの方々にも、「おもしろかった。かわいかった。楽しかった」って感じていただけるように全力でやります。Text:長谷川誠Photo:吉田圭子<公演情報>『岸谷香 感謝祭2023』2023年2月23日(木・祝) OPEN 16:45 / START 17:30会場:EX THEATER ROPPONGI出演:岸谷香 / Unlock the girlsゲスト:荻野目洋子 / 藤巻亮太チケット料金:全席指定9,000円(ドリンク代別、税込)発売中:関連リンク岸谷香 公式サイト:荻野目洋子 Twitter:
2023年01月26日毎年恒例になっている岸谷香主催イベントの4回目となる『岸谷香感謝祭2023』のゲストは荻野目洋子と藤巻亮太のふたり。イベント開催に先駆けて、岸谷×藤巻、岸谷×荻野目という2組の対談を前編後編に分けて、合計4回にわたってお届けしている。今回は岸谷×荻野目対談の前編。岸谷香と荻野目洋子には、80年代にデビューしたこと、2000年代に結婚、育児によって活動を中断した時期があることなど、さまざまな共通点がある。共演することで、華やかなキラキラしたステージのイメージも浮かんでくる。今回はふたりの出会いから、いかにしてブランクを経て音楽活動を再開したのか、母親であることとミュージシャンであることをどう両立しているかなどにも話題が及んだ。――荻野目さんのデビューは1984年で、岸谷さんのPRINCESS PRINCESSでのデビューは1986年です。しかし、岸谷さんは赤坂小町としては1984年デビューとなるため、同期という言い方もできます。岸谷同期と言っても、私たちはアイドルの端くれというか、イベントに出演する場合でも、人数合わせみたいな感じがあったので、洋子ちゃんとは全然状況が違いました。洋子ちゃんはすごかったもの。岸谷香荻野目いえいえ、全然、そんなことはないですよ。――そもそも初めての出会いは?岸谷同じテレビ番組に出演していたことはあったので、挨拶くらいはしたかもしれませんが、あれは出会いとは言わないと思うんですよ。となると、当時の洋子ちゃんのプロデューサーから、「荻野目さんの曲を書いて下さい」と依頼があって、楽曲提供させていただいたのが最初の接点ということになりますね。――その曲が「ラストダンスは私に」です。1992年11月21日リリースの荻野目さんの15枚目のアルバム『NUDIST』収録曲で、躍動感あふれるポップなナンバーです。荻野目あの時は直接、お会いしてないのですが、素敵な曲を提供してもらい、ありがとうございました。その時点で話したことはなかったけど、先にLINDBERGの渡瀬マキちゃんとは同い年ということもあって、仲良くさせてもらってて……。岸谷マキちゃんと一緒ということは、学年で私の2個下ですね。荻野目はい、マキちゃんから香さんの話はよく聞いていたので、お会いする前から、知ってます、みたいな感じでした(笑)。岸谷だからなのかもしれないですね。初めて会ったときも初めてという気がしませんでした。荻野目同じです!香さんとは最初から自然に話せる感じがしていました。荻野目洋子――おふたりが最初に話をされたのはいつ頃ですか?荻野目多分初めて話をしたのは、PRINCESS PRINCESSが震災の復興支援で再結成されて、音楽番組に出演された時なので、2012年くらいだったと思います。岸谷そのちょっと前、私が準備体操のライブをやっている時にも赤坂BLITZに観に来てくれたんですよね。その時は会えませんでしたけど。荻野目そうですね。その後、テレビの歌番組でお会いしたときも本当に自然な感じで、「あ、こんにちは」みたいな。岸谷確かに「ああ、どうも」という感じでした。荻野目プライベートではテニスの接点もありましたしね。岸谷そうなんですよ。洋子ちゃんから、「お子さん、○○テニススクールに行ってないですか?」って。「なんで知っているの?」と聞いたら、洋子ちゃんのご主人が関係しているスクールだったんですよ。そのご縁で、テニスの試合を観させていただいたり、スーパーでばったり会ったり(笑)。荻野目気がついたら、結構会ってますね(笑)。――おふたりは、もともとご縁があるんですね。荻野目香さんのアメブロも読んでました!私もアメブロをやっていた時期があって。子育てをするようになってからは、活動を休止していたので、せめて応援してくださっている方々とブログでつながれたらいいかなって。岸谷私もまわりのスタッフから、「せめてアメブロをやって、世間とつながっていたほうがいいよ。唯一、応援してくれる人とのダイレクトにつながるものなんだから」と勧められたことがきっかけで、アメブロを始めました。荻野目先輩の主婦の方のブログを読み始めて、とても参考になるなーと思っていて。香さんのブログを読んだら、読者数がすごくて、香さんの人柄が文章に表れていて、おもしろいし、楽しいし、お弁当のことやお子さんの話など、参考になりました。お子さんもほぼ同世代だけど、香さんのお子さんのほうがちょっとだけ年上で。だから先に受験の話をされてて、とても勉強になるなあと思って、ずっと読ませていただいてました。岸谷そうですか。あのブログはめんどうくさくなって、書かなくなったわけじゃないんですよ。上の子が男の子なんだけど、思春期になって、「ブログに書くな」って言い出したの(笑)。荻野目あーなるほど(笑)。岸谷ママ友たちが見るでしょ、そして自分の子供に言うでしょ。そうすると、子供同士で「お前のこと、書いてあったぞ」って言われるみたいで、だんだん嫌になってきたんだと思います。以前、母の日に息子からカードをもらったんですが、最後に「これをブログに載せるな」って書いてあったんですよ。この文章を載せたいんだけどなって(笑)。でもプライバシーの問題もあるので、中学にあがるころから、子供たちのことは書かなくなって。そうしたら、とたんにネタがなくなっちゃって。子育てブログとしては終わってしまったんです。荻野目男の子はそうなのかもしれないですね。うちは娘が3人なので、子供からのクレームはあまりなかったんですけど、ツールが増えてきて、Twitterとインスタもあるし、レコード会社から「インスタをやってもらったほうがありがたいです」という話もあって、私が不器用で同時にできないということもあり、文字数の多いブログをやめてしまいました(現在も閲覧は可能)。岸谷なるほど。同じような状況ですね。今やっているUnlock the girlsというバンドのメンバーは30代前半なんですが、その子たちに「香さん、今の時代はインスタですよ」って言われました。バンドでアカウントを作ってくれたので、だんだんインスタが多くなってきました(笑)。――それぞれインスタ配信やYouTube配信もやられていますね。荻野目私はコロナ禍になってから、インスタ配信を毎月1回やっています。岸谷私はコロナ禍の影響がとくに大きかった時期は、週1でYouTubeで配信していました。今はほぼやっていませんが、その時は1年くらい毎週やっていました。荻野目毎週って!すごい!1カ月に1回でも、「あ、もう来ちゃった」って思うのに……。岸谷やり疲れたところはありました。いい音でいい演奏でお届けしたいと思えば思うほど、やるべきことも増えてきて。自分のスタジオがあって、リハーサルができるようになっているんですが、PA卓を通して、ピアノにもマイクを立てて取ると、音がきれいすぎるというか。ライブとほとんど一緒だから、上手くいかなかったところが気になってしまうんですよ。「もう1回、やっていい?」みたいな感覚になってしまって、これは違うんじゃないかなって。最終的には、私もiPhoneで撮るようなったんですが、「音が割れている」とか、いろいろと言われることもあり、1年くらいで力つきました(笑)。荻野目私は香さんのように、今はまだライブで全国を回れていなくて、今後はライブハウスをもっと多く回れるようになりたいと思っているんですね。そのためにも、ウクレレを弾きながらカバーや童謡など思いつくままに配信で歌っています。ウクレレって、気楽にできるのが良さなので、ユルイ感じでやっています。毎月新たにウクレレで弾ける曲も限られているので、しっかりやるには練習する必要があるんですが、それでヘロヘロになったら、本末転倒じゃないですか。岸谷そうですね。荻野目なので、最近はポッドキャスト気分で、みなさんからテーマや質問を集めて、お答えしながらゆるいスタンスでやっています岸谷私たちって、“力尽きやすい世代”だから、ペース配分を考えることが大切ですよね。――おふたりとも音楽と真摯に向き合っているからこそ、頑張りすぎて、力尽きそうになるんだろうなと感じます。それぞれ、子育て中は音楽活動を中断されていましたが、その間、音楽との距離はどのような感じだったのですか?荻野目香さんはどれくらい休んでたんですか?岸谷私は10年くらいかな。荻野目えっ、そんなに!?岸谷子供が生まれたのが2001年で、2011年の震災のあとのPRINCESS PRINCESSの再結成まで、ほとんど公の活動はしていませんでした。夫が毎年12月1日に行われる『Act Against AIDS』というチャリティイベントに関わっていたので、5年すぎたあたりから、そのイベントだけはやることにしていました。直前まで子供の世話をし、ステージに上がって、「Diamonds<ダイアモンド>」1曲だけ歌って、すぐに子供の世話に戻るみたいな。ステージに立った直後は「音楽って、やっぱりいいよね。またやろうかな」って言ってるんだけど、次の日になると、育児の日々で、それどころではなくなるという。毎年12月1日以外は、屋根裏部屋に戻ったシンデレラみたいでした(笑)。子供たちが小学校にあがった頃に、それまでは自分の体の中にあった“ドレミファソラシドみたいなもの”がなくなってきたと感じたことがあったんですよ。常にあるもの、絶対に薄れないものだと思っていたのに、薄れてきたかなって。荻野目それはショックですよね。岸谷さびしくなっちゃって、「リハビリに付き合ってくれない?」って友達のミュージシャンにお願いしました。みんなにスタジオに集まってもらって、音を出すようになって、その流れの中で「リハビリのライブをやりませんか」という話が出てきたんですよ。それで、「もし直前に、子供が熱を出したりインフルになったりしたら、私、ライブに行けないからね。みんなに土下座して謝ってくれる覚悟があるなら、スケジュール切っていいよ」ってマネージャーに言ったら、「わかりました。そうなったら私が謝りますから」って。荻野目そう言えるのも、すごい!岸谷それで最初の年に1日だけやりました。翌年は東京と大阪もやろうということになり、その次の年は5本くらいやろうということになり、その後、震災が起こって、PRINCESS PRINCESSの再結成という流れになったんですよ。で、再結成して活動したら、“音楽をもっとやりたい!”と思うようになり、今に至っています。荻野目『Act Against AIDS』のとき、1年に1回だけ歌うことになって、「Diamonds<ダイアモンド>」をすぐに歌えたんですか?私だったら、「ダンシング・ヒーロー」は歌えないですよ。岸谷えっ、どういう理由で?荻野目テンションが上がらないから(笑)。岸谷そういうことね。私はそういう意味では、得な性格なのかもしれません。イントロを聴いた瞬間に、スイッチが入っちゃって、なんだったら「ギター貸してよ」って、昨日までやっていたような顔になるタイプなの(笑)。荻野目それはすごい!向いていますね。岸谷でも次の日になると、「また来年」という感じで、日常に戻ってしまうんですけどね。でもステージに立ったら歌えていました。洋子ちゃんはどういうふうに復活したの?荻野目私は4年間くらい完全になにもやってなかったんですね。子育て中は自分の歌も一切聴かないですし。岸谷私もそうだった。荻野目音楽に関しては、ポップスも流さず、子守唄系・教育テレビ系の音楽だけの生活でした。さびしいという感覚もとくになくて、子育て生活にどっぷり漬かっていたんですね。デビュー25周年になる時に、ありがたいことに、ビクターさんから「レコーディングしませんか」というお話をいただいて、「えっ、やっていいんですか?」という感じで始めました。でも、いきなりアップテンポの曲は歌えない気分で。ボサノバタッチの歌だったら、家でも聴いていたので、その流れで作らせてもらいました。岸谷そうなんだ。荻野目でもそうはいっても荻野目洋子とボサノバって、イメージ的には結びつかなかったと思うし、セールス的にも伸びなかったんですが(笑)、自分の中ではいきなりアッパーな曲に行けませんでした。で、その後くらいから、たまにテレビのオファーをいただくようになっていったんです。アイドルと呼ばれていた方たちが、子育てをしながら仕事を両立させていく時代へと、世の中が変わってきていたから、そういうスタンスでの活動が受け入れられるようになったのかもしれません。それで、単発の歌番組で80年代の歌を歌わせていただいたりしていました。30周年を迎える少し前、28周年くらいの頃に、“当時の曲を歌うからにはもっとトレーニングをしないと、無理だな”と思って、デビュー前に通っていた腹式呼吸の先生のところに本格的に通うことにしました。岸谷ボイストレーニングってことですか?荻野目いえ、歌は一切やらないんですよ。体育会系の先生で、もうおじいちゃん先生なんですが、ひたすら走らされて、呼吸だけ教えてくれるんです。岸谷えっ?走るの?荻野目そう。体育館が教室で。晴れの日は体育館の周りを走って、雨の日は体育館の中を走って、とにかくひたすら走って、ハアハア息が上がっている時に、跳び箱の一番上の部分みたいなものをお腹に乗せて、先生が押すんですよ。「息をお腹から出すんだよ」って言われて、頭で考えても、できないじゃないですか。でもそこでお腹をグッと押されるから、ワーッって声が出ちゃう(笑)。呼吸の仕方を体で覚えさせる教え方。岸谷へえ~。荻野目その先生のところに行くと、かなりキツいトレーニングだけど本当に声が出るようになるんですよ。久しぶりに先生のところに行ったときは、「完全に主婦の体になっている」って言われましたけど。岸谷だって、主婦なんだから、しょうがないよね(笑)。荻野目そうですよね(笑)。でもそこから、2年くらいかけて毎週通って、ひたすら走って、鍛えられて、ようやく歌える身体に戻って、デビュー30周年を迎えた2014年には、2時間のワンマンライブができるようになりました。2017年頃に、「ダンシング・ヒーロー」で再ブレイクした時には歌える状態になっていたので、すんなり対応できたのだと思います。岸谷それは良かったですね。私も同じで、リハビリライブをやって、年1回でも歌うことを続けていたので、震災後の再結成の時も、自然に入っていけたんだと思います。“おかあさんモード”のままだと、“歌うモード”に急に切り替えるのは難しいですよね。洋子ちゃんの「『Diamonds<ダイアモンド>』を歌えたんですか?」という質問も、1曲だから歌えたんであって、ワンマンのステージ2時間はできなかったと思います。1曲と2時間のライブは全然違うから。荻野目全然違いますね。岸谷あと、私は“おかあさんモード”になっている時は曲が書けませんでした。集中力がないというか、“曲を書こうかな”と一瞬思っても、子供たちギャーッって言ってると、今はそれどころじゃないなって。なかなかそういうモードにはなりませんでした。人間って、モードで生きている生き物なんだなって痛感した。荻野目わかります。部屋を変えたり、家から出たりしないと、なかなか切り替えられないですよね。岸谷“家を出たら奥居香になる”みたいなことをすると、つらくなると思ったので、名前も普段通りにしているし、日常の中で歯を磨くように自然体で音楽をしたいと思っていて、特別なことをしないようにしていたのね。でもさすがに子育てが大変だった時期に、ライブが連続してあったときは、都内でもホテルに泊まっていました。ライブが終わって、家に帰って、「お帰り~!」って言われると、モードが変わってしまうから。荻野目うん、うん、わかります、その気持ち(笑)。岸谷本当に不思議なもので、子供の顔を見ただけで、一瞬でガラガラッって、“おかあさんモード”に切り替わっちゃう(笑)。荻野目私はむしろ独身時代は意識的に切り替えていたんですよ。普段の自分はおっとりしていて、でも楽曲はダンスビートを求められることが多くて、テンションを上げる必要があったので、朝起きたら、走りに行ってテンションを上げて、なんとかスイッチを入れていました。それなりに準備が必要だったんです。でも結婚してからは、またちょっと変わって。子供が生まれてからは、自分がたくましくならなきゃいけないという意識が強くなっていたんですね。でもある時、主人に、「そんなに構えなくてもいいじゃない?自然体でやった方がいいよ」って言われたんです。自分ではピリピリしているつもりはなかったんだけど、ライブ前はやっぱり構えたところがあったんだなって。岸谷ピリピリするのは、わかりますよ。荻野目「ピリピリするんだったら、やめたほうがいいよ」と言われたことがあって、それは自分にとってはショッキングでした。でも香さんがおっしゃったように、ミュージシャンとして自然体でやることが理想だなって。主人がそう仕向けてくれて。岸谷うちでも、再結成の時には、家族にお伺いを立てました。「おかあさんは昔、PRINCESS PRINCESSというバンドをやっていたことがあってね」って、子供にゼロから話したんですよ。「あなたたちが自分のことを自分でやってくれないと、いろいろ大変なんだよね。やってもいいかな?」って。その時に夫に、「自分が困らなきゃいいけど、子供のこともある、仕事もある、ライブもある。テンパらずにできるの?」って言われました。母親とミュージシャンを両立するのは簡単ではないですよね。荻野目ほんっとに、そうです。――お互いにそういう状況があっても、音楽活動のペースを確立されてきたんですよね。荻野目私はようやくこの何年間かで、自然体で音楽ができるようになってきたので、続けられるようになったんだと思います。岸谷私も同じですね。以前はライブもレコーディングも120%の力を出さないと、やり切った感がなくて、とくにライブは“すごく良くないとダメ”という気持ちでやっていたんですね。でも今は肩の力が抜けてきたところがあって、完璧なんてもともとあり得ないのだから、その日できることのベストをできたら御の字だなって思えるようになってきました。荻野目まったく一緒です。その日できるベストを尽くすしかないですよね。岸谷一番いけないのとは、焦っちゃって、できることまでできなくなってしまうこと。そういう意味では、やっと音楽を楽しめるようになってきたのかなと思います。前も楽しかったのですが、さらに楽しくなっています。Text:長谷川誠Photo:吉田圭子(後編に続く)<公演情報>『岸谷香 感謝祭2023』2023年2月23日(木・祝) OPEN 16:45 / START 17:30会場:EX THEATER ROPPONGI出演:岸谷香 / Unlock the girlsゲスト:荻野目洋子 / 藤巻亮太チケット料金:全席指定9,000円(ドリンク代別、税込)発売中:関連リンク岸谷香 公式サイト:荻野目洋子 Twitter:
2023年01月25日2023年に4回目を迎える岸谷香が主催するイベント『岸谷香感謝祭』は、2023年は藤巻亮太と荻野目洋子をゲストに迎えることになった。イベントに先駆けて行われた岸谷と藤巻との対談。 前編() ではふたりの出会いから、藤巻が主催するイベント『Mt.FUJIMAKI』での共演についてが話題となった。後編もその『Mt.FUJIMAKI』の話からスタート。ふたりには、イベント主催者という共通点もある。『岸谷香感謝祭』に向けての思いも語ってもらった。――岸谷さんと藤巻さんは、バンドマン、シンガーソングライターという以外にも、イベント主催者という共通点があります。そのことについては、どう思っていますか?岸谷藤巻くんの『Mt.FUJIMAKI』についての話でいいなあと思ったのは、“原点に帰りたくなったときに、山梨があった”ということでした。ミュージシャンって、リセットしたくなることがあると思うんですが、帰るところがあるのは、いいですよね。LINDBERGの渡瀬マキちゃんも、三重県の鳥羽というところが田舎で、連れていってもらったこともあるんです。その場所から出てきたことで、自分の中での決意がより強くなるだろうし、うらやましいなあって思いました。藤巻くんもきっとそうなんですよね。岸谷香藤巻山梨から出てきたという感覚はありますね。岸谷さんは東京で生まれ育っていらっしゃいますよね。東京が帰る場所という感覚はないんですか?岸谷東京ってあまりにも日常になっているから、“帰ってきた”みたいな気持ちにならないんですよ。藤巻ああ、なるほど。岸谷私には戻るところがないから、リフレッシュしたくなったら、海外に行きたがる傾向があります。戻るかわりに、海外に行くということですね。でも私が『岸谷香感謝祭』を東京でやっているのは、そういうことなのかもしれません。故郷という意識はあまりないんですが、やるんだったら、東京は自然な選択というか。――もともと『岸谷香感謝祭』は、岸谷さんの誕生日の近くに開催されるイベントですから、日時的にもルーツに基づいたイベントと言えそうですよね。岸谷たまたま、第1回目の『岸谷香感謝祭』が私の50歳のお誕生日の日だったんですね。良い区切りだし、音楽を還元すること、つなげることも私の使命なのかなという気がして、イベントを始めました。20代のころは、自分のためだけに音楽を必死でやっていました。でもある程度の年齢になってくると、自分のためだけじゃないなって思うようになるんです。ミュージシャンを趣味ではなくて、天職としてやってきた人は、そういうこともするべきだし、したくなるんだと思います。藤巻くんもそうなんじゃないですか?藤巻わかります。僕の場合は、山梨のためにできることはなんだろうってことから始まりましたから。藤巻亮太岸谷私には、藤巻くんにとっての山梨みたいなものがないので、うらやましく感じました。山梨への愛が大きなモチベーションになっているんだなって。藤巻ソロは、モチベーションの持ち方が難しいところがありますよね。バンドの一員であるときには、自分のためでもあるんですが、バンドがうまくいくために頑張れる部分があるじゃないですか。でもソロになって自分ひとりになると、自分のためだけに頑張るのは難しいところがあるなあと感じました。バンドというひとつのコミュニティがあって、そのなかで役割があると、わずらわしさもあるんですが、モチベーションをエネルギーとしてもらってアウトプットできます。ところがひとりになったら、そういうものがないので、困ってしまうという。岸谷よーく、わかります(笑)。多分、わずらわしさこそがバンドなんだと思います。多分、ゼロから一緒に始めたバンドじゃないと、そのわずらわしさはないんですよね。友達のミュージシャンが「バンドは一生に1個しかない」って言ってて、そんなことはないと最初は思っていたんですが、やっぱりそうなんだなと思うようになりました。人間ってぜいたくな生き物だから、あるとわずらわしいと思うくせに、なくなると、そのわずらわしさがほしくなるところがあると思うんですよ。藤巻岸谷さんはそう思われて、どうされたんですか?岸谷もがいた時期もあったけれど、もう手に入らないとわかったので、じゃあ、その代わりに自分を満たしてくれるものを探そうと思いました。やっぱり私はバンドが好きだなと思ったので、YuumiとHALNAとYukoに、「すみません。年も違うけど、一緒にバンドをやって」ってお願いしました。少しずつバンドになってきて、ほんのちょっとですが、時々わずらわしいことが出てくるようになってきたんですよ。「えー、このコードでいいじゃん。なんで?」って思いつつ、“あっ、うれしい、このわずらわしい感じ”って(笑)。――バンドとソロって、他にもいろいろな違いがありそうですね。岸谷心の強さが違うと思います。私たちだって、心が弱いわけじゃないけれど、バンドって、“数で戦おう”みたいなところがあるじゃない?ソロの人って、最初からひとりだから、自分ひとりで戦うしかないので、自信の持ち方が違うところがありますね。藤巻確かに、そういうところは感じます。岸谷バンド出身者って、自信なんてないんだけど、イチかバチかだ、みたいなところがあるんじゃないかな。藤巻わかります。バンドの場合は、困難な瞬間をメンバー同士が共有して、一緒にジャンプしてきた経験が大きい気がします。裏を返すと、バンドをやっていた人間って、最後の最後には飛べる自分がいることを疑っていないというか。『Mt.FUJIMAKI』をやると決めたときも、「えいっ!」とジャンプする感覚がありました。岸谷昔、自分がバンドをやっていたときのイメージは覚えているから、ひとりでも最終的にはできるって信じているということですよね。でも自分でジャンプしないと、なかなかそこまで行けないところはあります。藤巻くんが『Mt.FUJIMAKI』をやっているのも、私が『感謝祭』をやっているのも、自分で頑張れる状況を作っていることなのかなという気もします。――ミュージシャンがイベントを主催するには、音楽への愛や郷土への愛などのモチベーションとジャンプ力が必要なのですね。岸谷バンドマンの特徴でいうと、トラブルが大好きっていうところもありますね。『Mt.FUJIMAKI 2021』の時、配信での開催で本番を倉庫のようなスタジオでやったんですね。「Diamond」の演奏の時、藤巻くんも参加していて、一緒にハモることになっていました。でも、本番中に藤巻くんのギターのストラップが切れて、ギターが落ちてしまったんですよ。そんなことがあるのかっていうトラブル発生。藤巻いや、僕も初めての経験でした。あんなところからストラップが切れるのかって驚きました。岸谷一瞬、私のギターを貸してあげようかなとも思ったんですが、そうしたら、私はギターが弾けないなって、いろいろ考えていたんですね。スタッフが駆け寄ってきたので、ギターを持ち換えるのかなと思ったら、藤巻くんがハンドマイクに持ち替えていました。結局、ふたりで見つめ合いながら、ハンドマイクでハモって、絵に描いたようなストーリーになったんですよ。藤巻くんがハンドマイクを持って、女性シンガーと見つめ合ってデュエットをするって、なかなかない構図でした。あれも「えいっ!」でしょ?藤巻「えいっ!」で乗り切るしかなかったですね。ハンドマイクでの歌唱も普段あまりやっていないので、慣れていませんでしたが、開き直りました(笑)。岸谷でも、藤巻くんが潔くギターをスタッフに渡して、ハンドマイクで歌うところが、かっこいいなあと思いました。その不器用な感じに、きっとファンのみんなは倒れそうだったんじゃないでしょうか。バンドのみんなも喜んでいましたし(笑)。藤巻そこがバンドのいいところですよね。ハプニングがあったことで、みんなが燃えて支えてくれました。岸谷あの時、藤巻くんはMCがあったので、ひとりだけステージに残っていたんですよね。演奏が終わって、私もバンドのメンバーと一緒にバンドの控室に行って、「びっくりしたよねえ~。藤巻くんのあんな姿、なかなか見ないよね」って、普通に盛り上がってしまいました。ふと我に返って、「私、ゲストなのに、こっちに来てしまって失礼しました!」って、あわてて自分の控室に戻りました(笑)。藤巻僕がMCをしてから控室に戻ったら、バンドの控室でメンバーと和気あいあいと話をしていて、空気がひとつになっていました。その時も、「来年は現地でできたらいいですね」ってお話をしてくださったことがうれしくて。“2022年こそ山梨にお招きしたい”という気持ちが強くなったオンラインライブでした。岸谷だから、2022年のリハのときは「あっ、久しぶり!」って、最初からバンドのメンバーとも打ち解けていましたね(笑)。藤巻いろいろと経て、ありがたいことに『Mt.FUJIMAKI 2022』では晴天に恵まれて、富士山をバックにした岸谷さんのステージが本当にパワフルでした。ちょうど夕陽になったタイミングで。山中湖は寒暖の差が激しくて、なめちゃいけないなと思って、僕は衣装を変えて上着を着たんですよ。岸谷さんは革ジャンで登場されたんですが、途中で革ジャンを脱がれて。タンクトップ姿でガンガン動かれているのを見て、“これだからオレはだめなんだ”と反省しました。お客さんの前で、着込んだ藤巻と、革ジャンを脱いだ岸谷さん。自分の中で“それはお客さんは熱狂するよね”“そうじゃなきゃダメだよね”と納得しました(笑)。岸谷自分のステージが終わったら、バンドのメンバーが「香さん、今日イチ……」って言うから、「良かったよ」って言ってくれるのかと思ったら、「今日イチ、薄着でしたね」って(笑)。藤巻それは間違いないです。すごい盛り上がりでした(笑)。念願が叶って、『Mt.FUJIMAKI』に参加していただけて、今後も縁が続いたらいいなと思っていたら、『感謝祭』に声をかけていただいて、うれしかったです。岸谷2022年の『Mt.FUJIMAKI』に参加させていただいた時点で、藤巻くんを『感謝祭』に誘おうと決めていました。音楽って、根底に人間があるものだから、“人として好きだな”って思えるミュージシャンじゃないと、本当の意味でのコラボレーションはできないと思っています。藤巻くんには、ずっと参加してほしいと思っていたので、こちらとしても念願が叶いました。――岸谷さんは藤巻さんをどんな言葉で誘ったのですか?岸谷普通にストレートに、「私のイベントにも出ていただけますか?」って聞いたら、「もちろんです」って。藤巻すぐに返事をさせていただきました。岸谷さんは、ツアー中の忙しい時期に、『Mt.FUJIMAKI』に来てくださったんです。しかも連休中で道が渋滞するタイミングだったので、岸谷さんのステージが終わって、すぐに次のツアー先に移動されたんですが、その時もお手紙を楽屋に残してくださっていて。あの手紙もとてもうれしかったです。岸谷『Mt.FUJIMAKI』で生藤巻くんのステージを観たかったんですが、翌日、上尾でコンサートがあったので、後ろ髪を引かれながら帰りました。時間的にご挨拶もできなかったで、楽屋に置き手紙を残したんですよ。藤巻僕としては『Mt.FUJIMAKI』に出てくださって、歌ってくださっただけで、うれしかったんですが、そのうえ、さらにお気遣いいただいて、手紙まで書いてくださって。自分もこういうことを大事にしなきゃなって思いました。――『岸谷香感謝祭』について、藤巻さんはどんな印象を持っていますか?藤巻東京出身の岸谷さんが東京で、これまで3回開催されて、今度、4回目の開催を迎えられるということで。継続して開催していらっしゃるのは、素晴らしいことだと感じています。岸谷東京以外でやる理由がなかったので、東京で始めたんですが、藤巻くんみたいな郷土愛がない分、将来的に広げることもできるかもしれないですね。先のことはわかりませんが、コラボレーションは積極的にやっていけたらと考えています。ソロはひとりだから、積極的に自分を刺激しないと、刺激がないですから。藤巻本当にそう思います。岸谷このミュージシャンが好きだ、この音楽が好きだって感じられる人たちと一緒にやることこそが最高の刺激だし、コラボレーションはたまらないものがありますね。――現時点で、“藤巻さんとこんなことがやりたい”というイメージはありましたか?岸谷「粉雪」はUnlock the girlsのメンバーもやる気満々なので、バンドでやりたいと思っています。藤巻くんとは弾き語りのイベントで出会ったこともあるので、ふたりだけの弾き語りでも何かやりたいなと考えています。藤巻ありがとうございます。一緒に歌わせていただいて感じたのは、岸谷さんの歌声は前に抜けていくというか。めちゃくちゃパワーのある歌声をお持ちだと思っています。岸谷私は藤巻くんの音楽から、スルメ的な魅力を感じています。“知っちゃったら、もう離れられない”みたいな(笑)。対極にあるのかもしれないですね。藤巻そうかもしれないですね。同じようにバンド出身ではありますが、3ピースと5人のバンドでは、意識がちょっと違うのかなと感じました。僕はギター・ボーカル担当なので、フロントマンと言えばフロントマンなんですが、その感覚があまりなくて。3人だと三角形になるので、どのパートもフロントになりうるという感覚があります。岸谷3ピースって、ドラムが真ん中に位置していて、後ろが尖っていますもんね。藤巻岸谷さんは、バンドの中でフロントマンとして旗を振っていた人なんだろうなと感じています。岸谷5人だったこともあって、私は五角形の真ん中の尖ったところにいたので、フロントという意識はあったかもしれないですね。――イベントで共演することによって、それぞれの違いや個性が見えてくるところもおもしろいですね。藤巻『Mt.FUJIMAKI』でもそこは感じますね。参加してくださるミュージシャンのみなさんは個性をそれぞれお持ちで、その中で「じゃあ自分の歌は?」というところに返ってくるんですよ。そういうことも含めて、開催する意義を感じます。『Mt.FUJIMAKI』の時の藤巻よりも成長している姿を見せられたらと思っています。岸谷歌ってほしい曲もあるし、藤巻くんに体験してほしいこともあります。去年、(根本)要さんと(和田)唱くんがゲストに来てくれたんですが、全員女子のバンドの中に男子が入ってくるのがなかなかおもしろかったんですよ。こっちもちょっとイタズラして、本番まで内緒にして、要さんを驚かせたことがあったんですね。バンドで要さんを囲んで振り付けして、「ご一緒に」ってお願いしました。テレてる要さんがめっちゃかわいくて、ああいう光景はなかなかないので、藤巻くんも楽しんでください(笑)。藤巻大丈夫かな(笑)。もうひとりのゲストは荻野目洋子さんですよね。岸谷男性と女性とで作ろうとする世界観がそれぞれまったく違うので、ゲストが男性と女性というのも、いいかなと思っています。それぞれが作る音楽を楽しみたいですね。藤巻自分にとっても新しい経験になりそうですし、とても楽しみです。「粉雪」は季節的にも合いますし、岸谷さんにほめていただいたので、やりたいなと思っています。岸谷ぜひお願いします。今悩んでいることがあって。「粉雪」は大好きな曲だから、私も歌いたい!ってことなんです。「同じイベントの中で、同じ曲を2度やるのって、変かなぁ?」ってみんなに聞いたのね。「それは変じゃないですか」って言われて、どうしようかって悩んでいます。藤巻どんな形でもやらせていただきますよ。岸谷さんのイベントでしか聴けないステージ、演出になったらいいなと思っています。岸谷Unlock the girlsのような女性バンドになると、グルーヴがまた違うんですよ。こんな感じなのかということを楽しんでもらえたらうれしいです。藤巻緊張はすると思うんです。でも逆に、男藤巻な感じでいこうかなと思っています。その姿勢でみなさんの中に入っていって、逆に染まっていくみたいな(笑)。岸谷私もPRINCESS PRINCESSからスタートしたから、男性のバンドの中に、女性ひとりで入るのはあまり経験したことがなかったんですが、紅一点になると、やっぱり自然に女性シンガーになるんですよ。黒一点になると、どう振るまっても、男藤巻になると思いますよ。藤巻本当に楽しみです。こんなに“緊張”という言葉をこんなにたくさん使ったのはひさしぶりですね。でもいくつになっても、緊張できるのは、幸せだなと思います。自分の中にないものと出会っているからこそ、緊張するわけだし、そこで「えいっ!」と思い切る必要があるわけですから。――おふたりのお話をうかがっていると、楽しみが広がります。2月23日の『岸谷香感謝祭』に向けて、それぞれ抱負を教えていただけますか?藤巻荻野目さんとはまだお会いしたことがないのですが、岸谷さんの『感謝祭』でご一緒させていただくのはとても光栄です。荻野目さんの音楽の世界観と、僕の音楽の世界観とはまた違うと思うので、ステージのグラデーションを楽しんでもらいたいです。どんな曲をやるのかは、まだわかりませんが、こんな曲、あんな曲って、岸谷さんとラリーをさせていただいて、イメージを固めて、ここでしかできないステージにできたらと思っています。岸谷私も何も固まっていませんが、楽しいに決まっているんですよ。今はメニューがたくさんあるレストランに来て、何を注文しようかと迷っている状態で、ただただ楽しくてたまらない時期です。リハに入ったら、気を引き締めてしっかり練習して、本番では、藤巻ファンのみなさんにも、「あの女性バンドも意外と良かったね」と言われるように頑張ります。藤巻僕もしっかり準備して、ステージに立ったら、ジャンプする気持ちで「えいっ!」と飛び込んでいきます(笑)。Text:長谷川誠Photo:吉田圭子<公演情報>『岸谷香 感謝祭2023』2023年2月23日(木・祝) OPEN 16:45 / START 17:30会場:EX THEATER ROPPONGI出演:岸谷香 / Unlock the girlsゲスト:荻野目洋子 / 藤巻亮太チケット料金:全席指定9,000円(ドリンク代別、税込)発売中:<藤巻亮太リリース情報>アルバム『Sunshine』1月25日(水) リリース藤巻亮太『Sunshine』ジャケット●初回限定盤(2CD):4,400円(税込)●通常盤(CDのみ):3,000円(税込)【CD収録内容】■DISC1(通常盤・初回限定盤共通)01. この道どんな道02. Sunshine03. 裸のOh Summer04. 僕らの街05. まほろば06. ゆけ07. オウエン歌08. 千変万化09. Heroes (Album ver)10. サヨナラ花束11. 花びらのメロディー12. 大地の歌■DISC2 ~ソロ10周年記念ベスト~(初回限定盤のみ)01. オオカミ青年02. ハロー流星群03. 月食04. 光をあつめて05. 名もなき道06. 指先07. 花になれたら08. 8分前の僕ら09. 日日是好日10. Blue Jet11. マスターキー12. 北極星13. 3月9日(配信Sg/セルフカバー)14. 粉雪(「RYOTA FUJIMAKI Acoustic Recordings 2000-2010」/セルフカバー)15. ウイスキーが、お好きでしょ16. Summer Swing藤巻亮太『Sunshine』全曲トレーラー映像<藤巻亮太ツアー情報>藤巻亮太 Live Tour 2023『Sunshine』2月25日(土) 東京・I’M A SHOW2月26日(日) 東京・I’M A SHOW3月3日(金) 宮城・仙台Rensa3月5日(日) 福岡・DRUM LOGOS3月10日(金) 愛知・新栄シャングリラ3月11日(土) 広島・広島CLUB QUATTRO3月19日(日) 大阪・umeda TRAD3月21日(火・祝) 山梨・甲府CONVICTION3月22日(水) 山梨・甲府CONVICTION詳細はこちら:関連リンク岸谷香 公式サイト:藤巻亮太 公式サイト:
2023年01月19日毎年恒例になっている岸谷香主催イベントの4回目となる『岸谷香感謝祭2023』のゲストは藤巻亮太と荻野目洋子のふたり。イベント開催に先駆けて、岸谷×藤巻、岸谷×荻野目という2組の対談を前編後編に分けて、合計4回にわたってお届けする。今回は岸谷×藤巻の前編。バンドでデビューして、その後、ソロ活動を展開していること、作詞・作曲を手がけていることなど、ふたりにはさまざまな共通点がある。前編ではふたりの出会いや岸谷が藤巻の主催するイベントに参加した経緯などに話題が及んだ。――おふたりの最初の出会いはいつどこで、でしたか?藤巻大阪で開催されたイベント『TOYONAKA LIVE SQUARE 2019』ですかね。(※2019年2月9日に大阪・豊中市立文化芸術センターで開催されたイベント。主催は馬場俊英。その他の出演者は広沢タダシ)岸谷と思うでしょ(笑)。ちゃんとおしゃべりしたのは、あの大阪が最初なんだけど、その前に『日比谷野音空想旅団~そこに素晴らしき音楽があった~』というイベントに一緒に出てます。(※2013年4月28日に東京・日比谷野外音楽堂で開催されたイベント。プロデュースは小林武史と亀田誠治。他の出演者は石井竜也/Salyu/スガシカオ/Chara/一青窈/藤井フミヤ/宮田和弥(JUN SKY WALKER(S))/森山直太朗(50音順))。岸谷香藤巻そうでした!小林(武史)さんと亀田(誠治)さんがプロデュースされたイベントですね。岸谷野音の90周年イベントで、日本の音楽の歴史を振り返る趣旨があって、お互いに呼ばれて参加しましたよね。にぎやかな人たちが集まっていたので、藤巻くんが静かにみんなの聞き役になっていたのが印象的でした。――そうそうたるメンバーが出演されている中ですもんね。藤巻あの時は呼んでいただいた側で、しかも大先輩のミュージシャンがたくさんいらっしゃったので、借りてきた猫みたいになっていました(笑)。――藤巻さんは、その時の岸谷さんの印象はいかがでしたか?藤巻最初の頃から現在まで、岸谷さんの印象はずっと変わっていないのですが、明るい太陽みたいな方だなと思いました。そして、優しい方だなって。ただ、その時は、僕もかなり緊張していたので、そこまでしっかりお話をさせていただいたわけではなくて、挨拶ぐらいでした。藤巻亮太――岸谷さんは、藤巻さんの印象は?岸谷ストイックな印象を持っていました。まわりがみんな騒がしかったから、余計にそう感じたのかもしれません。藤巻くんはひとり静かにイヤホンで、ずっと予習していましたよね。あの時は、他の人のカバーをしなければならない状況があったから、余計に大変だったんじゃないですか?藤巻そうなんですよ。四人囃子(注・70年代初頭の日本のプログレッシブロックバンドの草分け的な存在)の曲をカバーすることになっていて、すごく難しくて、まったく余裕がありませんでした。――その次におふたりが会ったのが、2019年2月9日の大阪・豊中市立文化芸術センターでのイベント『TOYONAKA LIVE SQUARE 2019』です。岸谷ある意味、本当の出会いはこのイベントですね。ちゃんとお話したのは、この時が初めてでした。馬場俊英さんのしきりのイベントで、全員弾き語りで参加していて。藤巻くんのリハを見ていたら、足で踏むヤツで音を出していました。“なんだろう、あれ?”って気になって、打ち上げで「あれは何?」って藤巻くんに尋ねたことがきっかけで、話をするようになりました。――藤巻さんはその時、どう感じたのですか?藤巻岸谷さんが気さくに声をかけてくださって、うれしかったです。ちなみにその時、僕がステージで使っていたのは、ストンプボックスというリズムを足で刻む楽器です。リズムも出しやすいし、お客さんも乗りやすいので、使うようになりました。挑戦し始めてまだ数年で、そんなに慣れていなかったので、岸谷さんに質問されて、恐縮してしまいました。岸谷とても自然にやっていましたよ。その時も、そんなに時間はなかったんですが、いろいろな会話をしました。私は「粉雪」が大好きなので、「3人だけでやっていたのに、よくあんなに分数コードやテンションコードの多い曲を作りましたね」って、マニアックな話をしたり(笑)。藤巻楽器や作曲の話をしてもらったことが、とてもうれしかったことを覚えています。僕自身、分数コードを使うようになったのは、「粉雪」くらいからだったので、岸谷さんに言われて、改めて自分の曲について考えるきっかけになりました。岸谷その時の藤巻くんの言葉、よく覚えてます。「3人しかいないからちょっと変なコードを探したりしているんですよ」と言っていて、なるほどと思いました。藤巻『TOYONAKA LIVE SQUARE 2019』での岸谷さんのステージも素晴らしかったです。当日のステージを舞台袖で観せていただくまでは、ハンドマイクで歌って、みんなを惹きつけるエンターテインメントのステージをされるというイメージを持っていたのですが、その日のピアノの弾き語りとギターの弾き語り、どちらの世界観も素晴らしくて。岸谷あの時はいろいろ話したいことがたくさんあったんですが、子供の用事があったので、「お先に失礼します」って、先に帰りました。藤巻くんが「世界でいちばん熱い夏」を知っていてくれて、「真夏の歌と真冬の歌で、いつか一緒にできたら楽しいですね」って言ってくれたんですよ。確かに、「粉雪」は真冬だし、「世界でいちばん熱い夏」は真夏だなって。その時の「いつか一緒にできたら」という藤巻くんの言葉がずっと頭の中に残っていました。――その後の交流は?藤巻岸谷さんのバンド、Unlock the girlsのメンバーであるドラムのYuumiさんと、ソロになって僕がよく一緒にやっているベーシストが友達だったこともあって、大阪でのイベントからしばらくして、Yuumiさん経由で岸谷さんからお手紙をいただきました。岸谷Yuumiちゃんが、「藤巻さんのバンドのメンバーと飲みにいくんだけど、藤巻さんも来てくれるみたいです」って言うので、“ご縁がつながっているんだな”と思い、Yuumiに手紙を託しました。その時、ちょうどリハをやっていたので、リハで使っていた五線紙を破って、「藤巻くん、覚えていますか?お元気ですか?いつか一緒に何かやりたいですよね」という手紙を書きました。藤巻手紙をいただいて、とてもうれしかったことを覚えています。「何かやりたいですね」って言ってくださったことから、僕が『Mt.FUJIMAKI』をやっていたこともあり、「ぜひ出てください」とお願いする流れになりました。思い返してみると、岸谷さんとは自分の節目節目でお会いしているんですよ。最初にお会いした2013年の頃は、ソロになって、いっぱいいっぱいでやっていた頃でした。次にお会いした2019年も事務所を独立した時期で。いっぱいいっぱいではあったんですが、同時に何か新しいことに挑戦したいなと思っている時期でした。そのタイミングで、同じようにバンドからソロになって、そしてまた、もう1回、バンド(Unlock the girls)を結成されて活動を始めている岸谷さんとお話しすることができて、たくさん刺激をいただきました。岸谷いえいえ、こちらこそ。藤巻岸谷さんと一緒に音を奏でてみたいと思いましたし、岸谷さんが観ていらっしゃる景色の空気感を、僕も感じてみたくなりました。岸谷そんなそんな(笑)。『Mt.FUJIMAKI』にも呼んでいただいて、先日もとても楽しくステージに立たせていただいて、こちらこそ、ありがとうございます。――『Mt.FUJIMAKI』は藤巻さんが地元である山梨で主催されているイベントです。2018年10月に第1回目の『Mt.FUJIMAKI 2018』が開催されました。その後、第2回目が2019年9月に開催されて、藤巻さんが最初に岸谷さんに声をかけたのは、3回目として予定されていた『Mt.FUJIMAKI 2020』でした。しかし、コロナ禍のため、中止。その後、2021年10月開催の『Mt.FUJIMAKI 2021』でも岸谷さんが参加されていますが、この時もコロナ禍によって、都内からのオンライン配信という形になりました。そして、2022年10月に『Mt.FUJIMAKI 2022』が山中湖交流プラザきららで開催されて、岸谷さんも現地での参加を果たしています。藤巻『Mt.FUJIMAKI 2020』の時は中止の決定が早かったので、一緒にリハにも入れないままでした。岸谷さんにリハから参加していただいたのは、『Mt.FUJIMAKI 2021』の時ですね。――『Mt.FUJIMAKI 2020』が中止になった時はどんな心境でしたか?藤巻あの時の中止は、コロナ禍という世の中全体の大きな流れだったので、やむを得ない判断という感じでした。岸谷2020年の夏以降は、イベントだけではなくて、コンサートやツアーも軒並み中止になっていたから、受け入れるしかない状況でしたよね。藤巻自分自身の正直な思いとしても、『Mt.FUJIMAKI』を開催する目的は地元を盛り上げたいということで、地元に迷惑をかけてしまったら意味がないので、諦めました。でも、岸谷さんを始め、出てくださると言ってくださったミュージシャンの方々の思いは、2021年につながったんじゃないかと思います。2021年も山梨では開催できませんでしたが、音楽を届けることは諦めたくないという思いを持ち続けることができて、2022年の開催につながりました。――ハードルをいくつか越えて、山梨での共演が実現したわけですね。最初に藤巻さんが岸谷さんに声をかけた時はどんな感じだったのですか?藤巻豊中のイベントでご縁ができて、ぜひとも岸谷さんの歌声と音楽を山梨に来て届けてほしいなと思い、オファーさせていただきました。そうしたら、岸谷さんが山梨にご縁を感じているとのこともあり、ご快諾いただきました。――岸谷さんの山梨とのご縁というと?岸谷うちの一族は山梨出身ではないんですが、私の母が山梨を気に入っちゃったんですよ。有名な桜のスポットがあるんですが、出身でもなんでもないのに、ある日、そこにお墓を買ったので、今、母の墓が山梨にあります。しかも母方がみんな、その墓に引っ越してきたので、私の母方の一族は山梨に眠っているんですよ。だから、それまで縁もゆかりもなかったのに、急に山梨が私の田舎的な場所になりました。そんなご縁もあり、藤巻くんに呼んでいただいて、山梨で歌えることをうれしく思いました。藤巻くん、郷土愛を持っていますしね。藤巻僕が山梨で『Mt.FUJIMAKI』を開催しているのは、半分は恩返しの気持ちもあります。レミオロメンからソロになったときに、ソロの大変さ、難しさを感じまして。迷った時は、原点に戻った方がいいと考えました。僕にとっての原点は山梨です。山梨で暮らしていたのは高校までなんですが、レミオロメンの歌でも山梨の風景を歌った歌がありますし、中学高校のころの経験が自分の人としての尺度になっている部分もあります。30代の半ばから40代近くなって、山梨からいろいろもらってたんだなって気づけた瞬間があって。それがあったからこそ、音楽活動をできているのだとすると、どんなことでもいいから、音楽で少しでも山梨を盛り上げられたらと思ったことが、『Mt.FUJIMAKI』開催のきっかけになりました。岸谷藤巻くんの山梨への郷土愛、ちょっとうらやましいですね。藤巻第1回目の『Mt.FUJIMAKI』の時は、山梨の大先輩である元・THE BOOMの宮沢和史さんを始め、お世話になってる先輩や同じ年くらいのミュージシャンに声をかけさせていただきました。岸谷さんが山梨にご縁があることは知らなかったのですが、参加していただきたいと思い、お声をかけたら、山梨にも縁を感じていたとのことで、さらにうれしく思いました。岸谷私のほうこそ、ありがたいなって思いました。――2021年の『Mt.FUJIMAKI 2021』は、オンライン配信となりましたが、それぞれ共演されて、どのようなことを感じましたか?藤巻『Mt.FUJIMAKI 2021』の最初のリハーサルの時に、岸谷さんが「STAY BLUE」をやられたんですが、いきなりガイドなしで歌っていらして。そして、そのままリハーサルが始まっていって、驚きました。岸谷さん、耳が本当にいいんですよね。岸谷いや、あれはヤケクソですよ(笑)。だいたいこのあたりだろうなって、勢いでバンって出ていくので、少し高かったりとか、低かったりすることがあります(笑)。その後、自己転調したり(笑)。藤巻本当ですか?岸谷さんの歌って、人を引っ張る力があると思います。岸谷さんが歌い始めると、みんな、岸谷さんに付いていきたくなるんですよ。旗を振る力があるなあと感じました。岸谷それは違うんです。言い訳していい?サウンドチェックをやっているつもりだったんですね。それで、ギターを弾きながら歌っていたら、ギターの真壁(陽平)くんがいきなりグィーンと入ってきたんですよ。それで、“あっ、この人、やる気なんだな”と思って続けたら、みんなが入ってきただけなんです。藤巻いや、あの感じがかっこいいなと思いました。と同時に、やっぱり岸谷さんはすごいなと感じました。最初のリハーサルで、いきなりバンドの空気ができあがるというか、まとまるというか。岸谷さん、いつもそういうふうにされてきたんだろうなって。岸谷いえいえ、そんなことはないんですけど、たまたまあの時は、“えっ、やるの?じゃあやろうよ”という感じになって。バンドがとてもいいバンドで、いきなりノリノリになって楽しくなって、そのまま最後までやってしまったということですね。「こんにちは」って挨拶した瞬間に、もう始まっている、みたいな(笑)。藤巻こっちとしては、初めて岸谷さんと一緒にやらせていただくということで、緊張感を持っていたので、いきなりの先制パンチのような感じがしました(笑)。そりゃ、そうだよ、リハーサルだって、これぐらいの気持ちでやらなきゃダメなんだよなって、しょっぱなから教わった感じがありました。岸谷あれは真壁くんのギターのせいですね。藤巻でもそれだけ、瞬間瞬間の感覚を大事にされているってことなんじゃないですか?練習のための練習じゃないというか。岸谷いえ、私、中間ができないんですよ。やるか、やらないかのどっちか。始めてしまえば、楽しくなってしまうということですね。バンドも素晴らしかったので、いきなり楽しく歌わせていただきました。『Mt.FUJIMAKI』、楽しい思い出ばかりですね。藤巻こちらこそ、出演していただいたこと、貴重な経験になりました。( 後編() に続く)Text:長谷川誠Photo:吉田圭子<公演情報>『岸谷香 感謝祭2023』2023年2月23日(木・祝) OPEN 16:45 / START 17:30会場:EX THEATER ROPPONGI出演:岸谷香 / Unlock the girlsゲスト:荻野目洋子 / 藤巻亮太チケット料金:全席指定9,000円(ドリンク代別、税込)発売中:<藤巻亮太リリース情報>アルバム『Sunshine』1月25日(水) リリース藤巻亮太『Sunshine』ジャケット●初回限定盤(2CD):4,400円(税込)●通常盤(CDのみ):3,000円(税込)【CD収録内容】■DISC1(通常盤・初回限定盤共通)01. この道どんな道02. Sunshine03. 裸のOh Summer04. 僕らの街05. まほろば06. ゆけ07. オウエン歌08. 千変万化09. Heroes (Album ver)10. サヨナラ花束11. 花びらのメロディー12. 大地の歌■DISC2 ~ソロ10周年記念ベスト~(初回限定盤のみ)01. オオカミ青年02. ハロー流星群03. 月食04. 光をあつめて05. 名もなき道06. 指先07. 花になれたら08. 8分前の僕ら09. 日日是好日10. Blue Jet11. マスターキー12. 北極星13. 3月9日(配信Sg/セルフカバー)14. 粉雪(「RYOTA FUJIMAKI Acoustic Recordings 2000-2010」/セルフカバー)15. ウイスキーが、お好きでしょ16. Summer Swing藤巻亮太『Sunshine』全曲トレーラー映像<藤巻亮太ツアー情報>藤巻亮太 Live Tour 2023『Sunshine』2月25日(土) 東京・I’M A SHOW2月26日(日) 東京・I’M A SHOW3月3日(金) 宮城・仙台Rensa3月5日(日) 福岡・DRUM LOGOS3月10日(金) 愛知・新栄シャングリラ3月11日(土) 広島・広島CLUB QUATTRO3月19日(日) 大阪・umeda TRAD3月21日(火・祝) 山梨・甲府CONVICTION3月22日(水) 山梨・甲府CONVICTION詳細はこちら:関連リンク岸谷香 公式サイト:藤巻亮太 公式サイト:
2023年01月18日東京バレエ団のトップダンサー上野水香の、芸術選奨受賞記念公演であり、バレエ団規定により団員の立場を離れるシーズン最後の舞台ともなる「上野水香オン・ステージ」。ひとつの節目となる公演で、上野はベジャール振付の『ボレロ』、古典バレエの代名詞『白鳥の湖』、自身初挑戦となるヌレエフ版『シンデレラ』(Aプロのみ)、そしてプティ振付の『シャブリエ・ダンス』『チーク・トゥ・チーク』(Bプロのみ)を踊る。この5演目を選んだ理由を尋ねるうちに飛び出した、天性のバレリーナの謙虚すぎる発言の数々。「踊るために生まれてきたと思うことがある」一方で「自信なんてどこにもない」と語る彼女が、この公演で届けたいもの、そして思い描く今後の展望とは――?「私が力を出せるのは、本当にお客様のおかげなんです」『ボレロ』(2021年)よりPhoto:Shoko Matsuhashi――今回踊られる5演目は、ご自身のセレクトですか?はい。プティ作品は前のバレエ団にいた頃に初めて踊った私の“原点”で、『ボレロ』は東京バレエ団での私のキャリアのなかで最も大事な演目。『白鳥』は両方のバレエ団とほかの場所とで、一番多く踊ってきた古典作品です。そうした外せない演目とともに、こういう公演をやるからには新しい演目も絶対入れたいと思ったなかで、頭に浮かんだのがビデオを何度も観たヌレエフ版『シンデレラ』。私はシルヴィ・ギエムさんの大ファンなのですが、なかでも『シンデレラ』を踊るギエムさんは容姿や技術から感性、エレガンスに至るまですべてが完璧で、22歳にしてバレリーナとして極まっているんです。彼女のシンデレラを超える人はいないと思いますし、もちろん私も超えられないのですが、やりたいものはやりたいんだ!という感じです(笑)。――ではまず、“原点”とおっしゃるプティ作品について。その特徴や魅力を、バレエに馴染みのない方に伝えるとしたら?振付から漂うお洒落さが、私はなんとも言えず好きですね。素晴らしい作品はたくさんありますが、フランスらしいお洒落なニュアンスはやはり、プティ作品にしかないものだと思います。プティ作品に出てくる女性の多くは“大人”なので、若い頃はなかなか出せなかったそういう魅力も、年齢と経験を重ねた今なら少しは出せるのかなと。顔が丸いせいか(笑)、45歳になった今も少女っぽさが残っているのが私の個性なので、大人っぽいダンサーとは言えないんですけどね。――近年の水香さんは、少女らしさと色気を兼ね備えている印象があります。昨年『ボレロ』を拝見したときも、失礼な言い方ですが「いつの間にこんな色気を?」と。色気ありますか?そんなふうに言われたら図に乗っちゃいます(笑)。『ボレロ』は東京バレエ団に入ってから一番多く踊っている作品だと思いますが、自信が持てるようになったのはここ数年のこと。今回の公演が決まって、(芸術監督の斎藤)友佳理さんから何が踊りたいか聞かれたとき、最初に出したのが『ボレロ』だったのですが、数年前の私だったら出していなかったと思うんです。友佳理さんからも、「あら水香ちゃん、あんまりやりたくないんじゃなかったの?」って(笑)。踊る度に違うものになって、踊れば踊るほどその人だけのものが出てくるのが『ボレロ』。本当に、どれだけすごい作品なの!?と思わされますね。そしてもちろん、私がここまで来られたのは友佳理さんが私に色々な役を与えてくださり、導いてくださったからだと思っています。――実は『白鳥の湖』も、昨年全幕で観たときに「いつの間にこんな演技派に?」と思った作品だったりします。重ね重ね失礼な言い方ですみません……。『白鳥の湖』第2幕(2021年公演)よりPhoto:Hidemi Seto『白鳥の湖』第2幕(2022年公演)よりPhoto:Kiyonori Hasegawaいえいえ、嬉しいです(笑)。確かに全幕物のグランドバレエを踊る際、最近は以前より、皆さんと一緒にストーリーを紡ぐことが楽しくなっていますね。よく言われるように、そうやって表現が深まるにつれて技術が下がっていくのがダンサーの常ですが、今のところ身体もついてきている。もしかしたら、今が一番いい時期なのかもしれません。普通だったら下がってきていてもおかしくない年齢ですが、私の場合、技術が身につくのが遅かったから落ちるのも遅いのかなって(笑)。22歳にしてバレリーナとして極まっていたギエムさんとは、本当に雲泥の差!――身につくのが遅くもなければ、落ちないのもそれだけ資質に恵まれて努力もなさっているからだと思うのですが、いつもそうして謙遜・自虐をされますね(笑)。謙遜でも自虐でもなく、私には事実、大した力がないんです(笑)。踊っているときが一番自然な自分でいられますし、嫌なことがあってもバレエをしていると忘れられるので、そういう意味で、私は踊るために生まれてきたんじゃないかと思うことはあります。でも自信なんてどこにもなくて、メンタル面でもフィジカル面でももっとグッ!とした強さが欲しいといつも思ってる。私が自分の持っている以上の力を出せるとしたら、それはお客様のおかげなんです。客席にいらっしゃる皆さんの熱量が、どれだけ私のパワーになっていることか!いつも本当に感謝しています。「“水香の部屋”みたいな番組をやってみたいです(笑)」――ヌレエフ版『シンデレラ』の、作品としての魅力についてはどう感じていますか?ヌレエフの振付って古典とはまた違う動きなんですが、それをきちっとしたクラシックの技術で踊るととても美しいんです。私が何度も観たギエムさんのビデオはパリ・オペラ座の公演で、彼らが踊ると「こんなに複雑なパ(ステップ)がなんでこんなに美しいの?」と思わされる。そこに美学と醍醐味を感じますし、自分も体現できたらいいなと思います。それと私、この作品は森英恵さんデザインの衣裳も大好きで。森先生とは私、実は深いご縁があるんです。元々ずっと私を応援してくださっていたのですが、『シンデレラ』の来日公演を観に行ったら、たまたまお隣が先生だったんですね。私はその時、本気でバレエを辞めようとしていたのですが、それをお話ししたら「絶対ダメ!お願いだからやめないで」と、本気で止めてくださったのが森先生でした。――バレエを辞めようとされたことがあったのですね。私は常に前に進んでいたいというか、自分が良い方向に向かっていると思えないと安心できない性格。当時は、これ以上続けていても自分の納得いく飛躍や発展はないんじゃないか、別の人生を考えるなら30代前半の今じゃないかって、思ってしまったんですよね。辞めずに済んだのは、励ましてくださった森先生のおかげ。その森先生も亡くなり、プティさんもベジャールさんも、私に『ボレロ』をくださった佐々木(忠次/東京バレエ団創設者)さんも今はもういらっしゃいません。今回の舞台が、亡くなられた皆さんの魂が集まるようなものになったらいいですね。定年後もバレエ団の舞台には立ち続けるつもりですが、これがひとつの節目にはなりますので、お世話になったすべての皆さんとお客様への感謝の気持ちを込めて踊りたいと思っています。――この公演のあと、バレエ以外のことにももっと挑戦したい、という思いはお持ちですか?バレエ団を大切にしつつ、外にも目を向けて、自分を発展させられるような活動ができたらとは思っています。でも今は、とにかくこの公演に向けて全力で取り組んでいるところなので、具体的なことは何も考えていないですね。私、何したらいいですか?(笑)――飾らないトークが面白いので、個人的にはバレエ番組のナビゲーターとかやっていただきたいです(笑)。バレエ番組いいですね!実は私、色々な世界の方のお話を聞くのも好きなので、“水香の部屋”みたいなのもやってみたいです(笑)。私がバレエのひとつの“アイコン”としてメディアに出ていって、皆さんの目に触れることでバレエのお客様が増えるなら、それはすごく素敵だなと思います。――あとはもちろん、バレエ以外の舞台や映画などでも観てみたいです。あ、演技は私もやりたいですね。『ドン・ジュアン』(2021)でミュージカルには挑戦したんですが、踊る専門の役だったから、台詞はしゃべってみたいなって。『ドン・ジュアン』のときにも感じたんですが、バレエ以外の世界の方々の価値観に触れることって、自分を広げることにつながるんですよね。私の根底にいつもあるのは、バレエにとって役立つ存在でありたいという気持ち。でもバレエ界って世界を見渡しても狭くて、そこしか知らないで「役に立ちたーい」なんて言っていても限界があるんです(笑)。外に出て、外からバレエを見ることで浮かんでくることがきっとあるはず。そういう意味でも、どんどん色んなことに挑戦していきたいですね。取材・文:町田麻子Photo:NBS(舞台写真以外)<公演情報>東京バレエ団特別公演「上野水香 オン・ステージ」【Aプロ】2023年2月10日(金)・12日(日)【Bプロ】2023年2月11日(土・祝)会場:東京文化会館※2月24日(金) 福岡公演あり
2023年01月10日女優でモデルの長谷川京子さん(44)は、ポルノグラフィティのギタリスト新藤晴一さん(48)と2021年に離婚。2人のお子さんのママでもありますが、歳を重ねるごとに大人の色気が止まらないと話題に。先日、自身のインスタグラムに真っ赤なランジェリー姿を公開し注目を集めているようです。早速チェックしてみましょう!谷間チラリ!真っ赤なランジェリーをカッコ良く着こなす京子さん この投稿をInstagramで見る 長谷川京子(@kyoko.hasegawa.722)がシェアした投稿 「自分へのご褒美に、ファッションの様にランジェリーを楽しんで欲しい。そんな想いを込めて作らせてもらいました。発売まで、もう少しお待ちください。」と自身のプロデュースするランジェリーを公開した京子さん。真っ赤なランジェリーがとてもお似合いで、見入ってしまった方も多かったのでは。コメント欄には「鮮やかなred♡セクシーでクール!早くゲットしたい♡素敵」「セクシー且つカッコ良い京子さんは憧れの女性で本当に大好きです♡同性でもうっとりします〜」「真紅のオーラが凄い。磨き上げられた大人の色気」と男性のみならず女性からも絶賛コメントが相次いで寄せられておりました。今後も色気が止まらない京子さんから目が離せなくなりそうです!あわせて読みたい🌈佐々木希さん第2子妊娠にモデル仲間から祝福の声!ファンも「秋田の誇り」「間違いなくかわいい」と大反響
2022年11月29日来年2月23日に開催される『岸谷香 感謝祭2023』のゲストとして、荻野目洋子と藤巻亮太が出演することが発表された。『岸谷香感謝祭』は、岸谷が「元気に楽しく音楽をやれている事に感謝し、お客様に喜んで頂ける様に、毎回ゲストを迎え特別なセッションをする」コラボイベントで、2019年から毎年2月に開催されている。本日11月12日にティアラこうとう(江東公会堂)にて行われたソロ公演『KAORI PARADISE2022』のステージ上でゲストのアナウンスした岸谷。今回の公演は、楽曲提供をした過去もありお互いオリジナルの存在として輝き続ける荻野目洋子と、以前からフェスなどでも共演経験もあり精力的な活動を続ける藤巻亮太、さらに岸谷自身のガールズバンドUnlock the girlsも加わり、何が飛び出すか分からない特別なステージとなる。荻野目洋子藤巻亮太チケットは、11月20日(日) まで「ぴあ」アプリ最速独占先行を受付中。<公演情報>『岸谷香 感謝祭2023』2023年2月23日(木・祝) EX THEATER ROPPONGIOPEN 16:45 / START 17:30出演:岸谷香 / Unlock the girlsゲスト:荻野目洋子 / 藤巻亮太【チケット料金】全席指定:9,000円(ドリンク代別、税込)■最速独占先行2022年11月20日(日) 23:59まで最速独占先行はこちら:■一般発売2022年12月17日(土)問合せ:DISK GARAGE050-5533-0888(平日12:00~15:00)岸谷香 公式サイト:
2022年11月12日俳優の長谷川博己が出演する、三井住友トラストクラブ「ダイナースクラブ」のWEB動画「本物は、ずっと残る。本物のステータス」編が4日に公開された。今回の動画のテーマ「本物の価値」を演説するシーンでは、長谷川が監督からの「もっと勢いよく(腕を)出してみてください」などの指示を聞きつつ、「もうちょっと下げたほうがいいですか?」「もっとこう(後ろに)します?」と自ら演技の提案。監督からの細かい指導にも瞬時に対応していた。クレジットカードを回すシーンでは、本物のマジシャンからレクチャーを受けた長谷川が何度も寡黙にトライ。現場から「お〜! すごい」と歓声があがるも、「ああ……」「もう1回いいですか?」 と、自身が納得いくまで演技と向き合うストイックさもうかがえた。○■長谷川博己インタビュー――今回のCM撮影を振り返って、感想や見どころをお聞かせください。とても楽しかったです。ダイナースクラブのステータスを演説的に語るというのが今回のCMのテーマ。いろんなカメラワークを駆使して作っていて、とても出来上がりが楽しみです。――撮影中、苦労したこところはありますか?絵と芝居の感覚が上手くすり合わないところがあったが、監督と相談しながらすり合わせてやりました。いつもと同じ感じでした。――長谷川さんご本人が撮影中に「違うなあ」とこぼしていましたが、どんな意味をさしていますか?絵コンテに合わせていくとなると、演技するシーンで、うまく収まらない時があります。ただCMの場合は、30秒とか15秒っていう決められた秒数なので、その中で臨機応変に変えていくしかないんですけど。映画やドラマで演技するのとは違います。なるべくキーワードだったり、大事なセリフを、その秒数の間にバシッと決める。そういうところで、いろいろ大変だなって改めて感じました。――「本物の価値」が今回のテーマですが、長谷川さんが本物と聞いて思い浮かぶものは?物事の奥の奥に何があるかと突き詰めることかなと思います。そういう場合、本物っていう言葉を使いたくなります。本物の定義って、やはり人によって違うものなので。僕が思うのは、なにか一つのことにずっと打ち込んでいる、そういう人の凄みとか。一つのことに打ち込んでいる姿が内面から外面に出てくる、パっと見てこの人本物だな、と感じられる。そんな人間に自分もなれたらいいと思います。そういう風になるには、どうしたらいいのかなって自分が思うと、何か一つのことにこだわってやり続けるとか、 作り続けるっていうことなのかと思います。――今年も終盤ですが、今年やり残したことがあれば教えてください。旅行に行けなかったので、海外でも国内でもチャンスがあれば旅行には行きたいなと思ってます。 都心での生活が続いているので、少しそれを忘れさせてもらえるような場所へ、どこでもいいから行けたらいいなと思います。海外だと今はマチュピチュに行ってみたいなと思っています。歴史とか文化とか、そういうものがあるところにひかれますし、自然だけ見に行くこともあります。――もともとダイナースクラブは、食に関係して始まったカードです。長谷川さんが今はまっている食べ物はありますか?最近フランス料理にはまっています。フランスの南の方の料理なんかもおいしいし好きです。最後に甘いものも出てきて、ちゃんとストーリーがあると感じます。
2022年10月04日モデルの長谷川ミラが25日、都内で行われた「Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2022」受賞者発表セレモニーに出席した。グローバルビジネス誌『Forbes JAPAN』による「世界を変える30歳未満の30人」を選出する同企画。2022年の受賞者が決定し、その中から長谷川、俳優でモデルの大平修蔵、音楽家の江崎文武氏、YouTuber・げんじ、シンガーソングライターでギタリストのReiがセレモニーに登場した。南アフリカ出身の父と日本人の母を持ち、モデルとして活躍するかたわら、オールサステナブルブランドを運営する「jam」でCEOも務めている長谷川。「私はあまり目標を作るタイプではないのですが、20歳になったときに何か一つだけ作ろうと思い、掲げたのが“ForbesのUNDER 30に25歳までに選ばれること”でした」と明かし、「私は今、25歳なんですが、今回受賞することができて、とても感動しております」と感慨深げに語る。そして今後に向けて、「これを成功体験として、発信者として引き続き、社会問題を楽しく、かっこよく、そして私らしく発信していけたらと思います」と決意を新たにした。「#Create the Future」と題して自身が描く未来を語るコーナーでは、「他人に干渉されない世界 You are you,I AM ME」と掲げ、「私自身、イギリスにファッションの勉強のために留学したことをきっかけに社会問題に関心を持ち、日本でも若い世代の人たちがもっと気軽に社会問題について話せる空気感を作りたいという思いで今日まで発信してきました」とコメント。「まだSNS上でも悲しい出来事が日々起こっている日本ですが、そんな中でも干渉されずに自分が好きなことを発信できて、相手を尊重できたらいいなという思いで書かせていただきました」とスローガンの真意を伝えた。また、留学していた頃は、様々な国から集まった同級生たちの、社会問題への関心に高さに驚いたことも。「当時から社会問題やニュースに関心はあったものの、自分の意見や考えは持っていなかった」と正直に話し、「その恥ずかしさが現在の活動に繋がっています」と自身の原点にも触れた。次世代へのメッセージを求められ、「“気にすんな”です」と力強い言葉を残した長谷川。「大学生とかだと、どうしても周りの状況や情報と自分を比べてしまう」と推察しながら、「そこを気にせずに挑戦していけば、自分なりに進んでいけると思います」とエールを送った。
2022年08月25日火をつけて炎を消し、薫りをくゆらせるお香。アロマが練り込まれたお香を焚くと、気分がリフレッシュしたり、癒されたりしますよね。数々の創作物を生み出し、Twitterに投稿しているクリエイターのミチル(@mitiruxxx)さんは、あるお香を作りました。見た目にクスッとさせられる、ミチルさんが創作したお香がこちらです。長ネギのお香 pic.twitter.com/zumrukx4fp — ミチル (@mitiruxxx) July 26, 2022 ミチルさんが作ったのは、長ネギを模したお香!上部の緑色から、下にいくにつれ徐々に白い色に変化している様子は、長ネギの色合いにそっくりです。『長ねぎ』と書かれたケースに入れられたお香は、もう長ネギにしか見えません…!ミチルさんのユーモアあふれる創作物はまたたく間に拡散され、6万件以上の『いいね』を集めました。・おいしそうな薫りがしそうですね…!・箱の形までこだわっている!・これが本当の万能ネギ。・天才だー!欲しい!ペットボトルの水滴が猫の足跡のようになる『肉球ボトル』や、カーペットクリーナー型の修正テープなど、これまでにも数々の創作物を生み出してきたミチルさん。ぜひ商品化してほしい…!結露が嫌にならない『ボトル』に反響「めっちゃかわいい」「天才か」一見ただのカーペットクリーナーしかし、よく見ると…?「発想が素敵」見るだけで人々が笑顔になる、ミチルさんの創作物が世に出れば、普段の生活がより楽しくなりそうですね![文・構成/grape編集部]
2022年07月27日四川料理店「飄香(ピャオシャン)」本店が、東京・広尾に移転オープン。四川料理店「飄香」本店が広尾に移転「飄香」は、上海と成都で修業を重ね、四川料理の500以上のレシピを習得して帰国したオーナーシェフ井桁良樹が手がけるレストラン。2005年に1号店を代々木上原でオープンし、現在は銀座三越や六本木ヒルズにも店舗を構えている。代々木上原の本店は、2012年に麻布十番に移転。今回はその本店が、麻布十番から広尾にうつり、移転オープンとなる。厳選素材で“本場四川の味”を提供「飄香」のモットーは、「本場四川の味の伝承」。井桁良樹は、伝統四川料理の流れをくむ老舗「松雲澤(ソンユンゼア)」を中心とする「松雲門派(ソンユンモンハ)」に弟子入りし、「継承人」として認定を受けるなど、現地で学んだ“本場四川の味”に真摯に向き合ってきた。創業以来、「飄香」のいずれの店でも化学調味料は一切使用せず、本場の香辛料や自家製発酵調味料にこだわっている。メニューは“こだわり”のディナーコースのみメニューは、ディナータイムのお任せコースのみ。四川の漬物「泡菜(パオツァイ)」エキスでマリネした牡丹海老にハーブを飾り、中国の弦楽器・琵琶に見立てた前菜「琵琶(ビワ)」や、豚レバーとナマコを煮込んだ四川伝統料理「肝油海参」を進化させた「松雲(ソンユン)」、黒アワビと冬瓜をスープと共に食す「貴妃(グゥイフェイ)」、ラムの鞍下肉に、山椒や唐辛子を使った調味料・辛辣味を合わせた「花徑(ファージン)」など、見た目にも美しい品々を味わうことができる。ドリンクはワインが中心、ペアリングも食事と共に楽しむドリンクはワインが中心で、ペアリングも用意。中国茶をベースに、ハーブや炭酸を加えたアレンジドリンクが楽しめるノンアルコールペアリングも提案する。ライブ感のあるオープンキッチン提供する料理は、全てシェフ一人で作り上げるもの。ダイニングは井桁良樹が立つオープンキッチンをL字で囲むように配置されており、まるでシェフのプライベートキッチンに招かれたような気分を味わうことが可能だ。また、内装にもシェフのこだわりが詰まっており、中国の調度品を用いたインテリアに囲まれながら、四川の味を堪能することができる。【詳細】飄香(ピャオシャン)オープン日:2022年7月4日(月)住所:東京都渋谷区広尾5-19-1 HIROO VILLAGE 1F-2営業時間:ディナー営業のみ18:30より一斉スタート(18:00より入店可能)〜22:30 Close定休日:日・月曜日席数:16席メニュー:お任せコースのみ 24,200円ワインペアリング 15,000円、ノンアルコールペアリング8,000円※上記にサービス料10%を加算。<予約方法>完全予約制。予約は2営業日前まで。電話予約TEL:050-3145-6641(受付時間11:00~15:00)オンライン予約:テーブルチェックから3か月先までの予約が可能
2022年07月08日大正から昭和にかけてフランスで活躍した銅版画家・長谷川潔の足跡をたどる『長谷川潔 1891-1980展 ―日常にひそむ神秘―』が、7月16日(土)より町田市立国際版画美術館にて開催される。画家を志し、1910年代半ばに文芸同人誌『仮面』の版画家として創作活動を始めた長谷川は、1918年に渡仏。さまざまな版画表現を模索しながらサロン・ドートンヌなどに出品していくなかで、メゾチント(マニエール・ノワール)と呼ばれる版画の古典技法を研究し、現代の技法として確立。その作品は高く評価されるようになり、サロン・ドートンヌやフランス画家・版画家協会に所属するなど、パリの画壇でも確固たる地位を築いていく。第二次世界大戦中もフランスに残り、一時は収監されるなどの困難に見舞われるが、終戦後に創作を再開。フランスでは文化勲章、日本では勲三等瑞宝章を授与され、芸術家としてその功績がたたえられている。同展では、2019年に町田市立国際版画美術館で開催した『パリに生きた銅版画家長谷川潔展』をベースに、最初期の作品から1970年代の銅版画までを年代順に紹介。同人誌『仮面』の版画家として活動した時期の作品から、フランスに渡り独自の表現を確立するまでの作品、そして戦後、身の回りの深遠な世界のひろがりを描きだそうとした静物画や風景画などのほか、関連作家の作品も公開。さらに、本野盛一(パリの日本大使館勤務の外交官)がフランス語訳し、長谷川がエングレーヴィングとよばれる技法で挿絵を制作した『竹取物語』の挿絵ページについても可能な限り展示されるという。第二次世界大戦中に、見慣れた一本の樹が不意に人間と同等に見えるようになり、万物は同じだと気づいて以来、自分の絵は変わった、と書き残している長谷川。深い精神性が反映された長谷川潔の深遠な表現世界に向き合ってみたい。長谷川潔《アレクサンドル三世橋とフランスの飛行船》1930年、町田市立国際版画美術館蔵長谷川潔仏訳『竹取物語』1934(1933)より町田市立国際版画美術館蔵長谷川潔《開かれた窓》1951年町田市立国際版画美術館蔵長谷川潔《時 静物画》1969年町田市立国際版画美術館蔵【開催概要】『長谷川潔 1891-1980展 ―日常にひそむ神秘―』会期:2022年7月16日(土)〜9月25日(日)会場:町田市立国際版画美術館時間:10:00~17:00、土日祝は17:30まで(入館は閉館30分前まで)休館日:月曜日(7月18日、9月19日は開館)、7月19日(火)、9月20日(火)料金:一般800円、大高400円* 7月16日 (展覧会初日) は無料、 7月27日、8月24日はシルバーデーのため満65歳以上無料※ミニ企画『文明開化の子どもたち―浮世絵に描かれた遊びと学び』も同時開催美術館公式サイト:
2022年06月15日以前、大河ドラマで夫婦を演じた二人が、今作『はい、泳げません』で8年ぶりの共演。長谷川博己さんは、泳げないどころか水に顔をつけることすらもできない小鳥遊(たかなし)を、綾瀬はるかさんは、そんな小鳥遊に「必ず泳げるようにします」と自信満々に言い放つ、スイミングコーチ・静香を演じた。長谷川博己:実は、知人から薦められて、原作を4~5年前には読んでいて。面白いな、と思っていたところに、映画のオファーをいただきました。綾瀬はるか:運命ですね(笑)。長谷川:小鳥遊は大学で哲学を教える、普通とは少し違う世界観の人。その気難しくて複雑な思考回路は、想像がつかない部分も大きくて。でも、あえてあまりデフォルメをしないほうがいい、と思って演じました。綾瀬:静香は、強気で自信たっぷりな性格を見せつつ、とにかく泳ぎを身につけなければいけなかったです。長谷川:休憩中も泳いでいたよね。綾瀬:基本、クロールでゆっくり優雅に泳ぐ練習をしていたんですが、溺れた小鳥遊を素早く助けに行くシーンがあって。あの泳ぎはカッコよかったです、はい。私の一番の見せ場でした(笑)。長谷川:一番…(笑)。でも、本当にあのシーンはカッコよかった。――プールの中でも、頭でっかちな言い訳を並べる小鳥遊。少しずつ水を克服していくが、小鳥遊がなぜ泳げるようになりたかったのか、また静香が抱えるトラウマなどが明かされていくにつれ、それぞれの人生の物語からも、目が離せなくなっていく。長谷川:完成作を観て、別に触れなくていいことや、思い出さなくてもいいことをあえて思い出すことは、ある意味大事なのかなって思いました。きついトラウマかもしれないけれど、それを含めて人生。向き合うのもいいし、いつの間にか克服できていることもあるだろうし。そんな自分を見つめ直すきっかけみたいなものを、ほんわか感じていただけたら嬉しいですね。綾瀬:小鳥遊も静香も、何か事情を抱えていて、その周りの人たちにも過去があって。でも、ちょうどいいタイミングが来た時に、自分が受け入れることで新しくまた踏み出せるんだ、ということがわかり、私も、諦めちゃいけないな、と思いました。――本来は、泳ぐのは好きだという長谷川さん。長谷川:でも、泳げない演技は、泳げたほうができるのかな、って気がしました。僕自身、あまり苦手なことはないけど…終わったあとに、反省や心配をするのはやめたいかも。綾瀬:8年前に共演した時も「あれでよかったのかな」って、よく言ってたね(笑)。長谷川:じゃあ、やっぱり変わってないってことだ(笑)。綾瀬:それが、長谷川さんのいいところ!私は、度胸が欲しい。焦ると何事もあまりよくならないから。いかにリラックスできるかを目標にしたいですね。長谷川:あ、俺も綾瀬さんの面白いこと思い出したけど、やめておこう。綾瀬:え、それで終わるの?なになに?気になるなぁ!(笑)『はい、泳げません』大学教授で、泳げない小鳥遊が、静香のコーチのもと、泳げるようになる過程での、希望と再生を描いた物語。原作/髙橋秀実『はい、泳げません』(新潮文庫刊)監督・脚本/渡辺謙作6月10日(金)より全国ロードショー。©2022「はい、泳げません」製作委員会はせがわ・ひろき1977年3月7日生まれ、東京都出身。大河ドラマ『麒麟がくる』をはじめ、ドラマ『獄門島』『小さな巨人』、映画『シン・ゴジラ』など、主演作を多数持つ。コート¥454,000パンツ¥270,000シャツ¥148,000(以上ザ・ロウ/ザ・ロウ・ジャパン TEL:03・4400・2656)あやせ・はるか1985年3月24日生まれ、広島県出身。ドラマ『義母と娘のブルース』や、『奥様は、取り扱い注意』『天国と地獄~サイコな2人~』などで主演。ドラマ『元彼の遺言状』(CX系)が現在放送中。シャツ¥141,900スカート¥363,000(共にザ・ロウ/ザ・ロウ・ジャパン)※『anan』2022年6月15日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・白山春久(長谷川さん)椎名直子(綾瀬さん)ヘア&メイク・宮田靖士(THYMON Inc./長谷川さん)栗原里美(綾瀬さん)取材、文・若山あや(by anan編集部)
2022年06月12日映画『はい、泳げません』(6月3日公開)の公開記念舞台挨拶が11日に都内で行われ、長谷川博己、綾瀬はるか、Little Glee Monster、渡辺謙作監督が登場した。同作は高橋秀実による同名小説の実写化作。大学で哲学を教える小鳥遊雄司(長谷川)は泳げず人生のほとんどで水を避けてきたが、ある日ひょんなことから水泳教室に足を運ぶ。その日から陸よりも水中の方が生きやすいという水泳コーチ・薄原静香(綾瀬はるか)と、水への恐怖で大騒ぎしながらそれでも続ける雄司の、一進一退の日々が始まる。泳ぎを覚えていく中で雄司は現実とも向き合うことになり、ある決定的な理由で水をおそれることになった雄司の、苦しい再生への第一歩だった。この日はLittle Glee Monsterが駆けつけ、主題歌の「生きなくちゃ」の特別バージョンを生披露。司会からの「初めてですか?」という問いに、綾瀬が「ぴろちゃん」と長谷川のことを促すと、長谷川は「ぴろちゃん、初めてです。すごい楽しみです」と答える。生歌唱を聞いた後には長谷川も「3人でハモられた時にもちょっと俺もぐっと泣きそうになっちゃって、いかんいかんと思って。本当に素敵な歌声で、さらに癒やされますね。これが聞けたのが、今日1番の幸せです」と喜んでいた。作品について聞かれると、綾瀬と2人で水中で抱き合ったシーンについて、長谷川は「とにかく潜ってなきゃいけないので、息を吐き出さないと潜れないんですよ。だから2人でこういっせいのせで吐いて潜るみたいな。でも、ずっと潜っていられないじゃないから、結構大変でしたよね」と苦労を明かす。綾瀬も「腰に重りを付けて。じゃないと絶対に浮いてきちゃう」と振り返っていた。
2022年06月11日シベリアンハスキーのユキちゃんは、普段から元気いっぱい!飼い主である、かもしか(@b09a2032c)さんが散歩に連れていくと、元気に駆け回ります。ドッグランの中で、かもしかさんが投げた木の枝を追いかけたユキちゃん。戻って来て、かもしかさんに木の枝を返してまた遊んでもらうのかと思ったら…。絶対木の枝を渡さない犬 pic.twitter.com/OoQeeNTh0C — かもしか (@b09a2032c) June 9, 2022 まだ返さない!ユキちゃんは、かもしかさんに木の枝を返すこともなく、そのまま自分で遊び始めたのです!木の枝を再びかんで走り回り始めたユキちゃん。かむのにちょうどよい長さだったのか、まだ走りたい気分だったのか…真相は分かりませんが、夢中で遊んでいることが伝わってきますね!木の枝を渡さないユキちゃんの姿に、「ウキウキしてるね」「楽しいことがよく分かった」といったコメントが寄せられています。天気もよくて、楽しく遊ぶことができてよかったね、ユキちゃん![文・構成/grape編集部]
2022年06月09日長谷川博己と綾瀬はるかが共演する映画『はい、泳げません』の公開を前に5月25日(水)、都内でイベントが行われ、長谷川さん、綾瀬さん、渡辺謙作監督が登壇した。ドラマ化もされた「弱くても勝てます」などで知られる高橋秀実による同名エッセイを『舟を編む』で日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した渡辺監督が脚本・映画化した本作。泳げない大学教授・小鳥遊(たかなし)と彼に泳ぎを教えることになったコーチ・静香の姿をコミカルに描き出しつつ、それぞれが抱える喪失やそこからの再生をつづる。大河ドラマへの主演などを挟んだことで、久々の映画出演となった長谷川さんは、こうした映画のプロモーションイベントに出演するのも久しぶりということで感慨深げ。綾瀬さんとは2013年の大河ドラマ「八重の桜」で夫婦役を演じたが、映画での共演は今回が初めて。「ますます華々しさも増して、頼れる共演者でした。違和感なくすっとやらせていただきました」とふり返る。綾瀬さんは長谷川さんについて「(大河ドラマで共演して)その後もわりと仲良くさせてもらっているというのもあったし、台本を読んで、長谷川さんが(小鳥遊に)ピッタリだなと思っていたので、一緒にやってて楽しかったです」とニッコリ。ちなみに、綾瀬さんが感じた長谷川さんが小鳥遊にピッタリだと思った部分は「思考が一点をブワーッと行く感じというか、突き詰めてこだわりだすところですね。なんだけど…、最終的にもがいてる感じをみんなが支える感じ(笑)。いい意味でですよ(笑)!」とのこと。この言葉に長谷川さんは「物語自体、(小鳥遊が)いろんな女性に支えられていく話――間違ってないと思います…(笑)」と笑いながら首肯していた。本作では泳げない生徒とコーチいう関係を演じた2人だが、長谷川さんは綾瀬さんの“コーチ”っぷりについて「本当に先生っぽかったです。少し、超人的な部分もあるし、彼女の持っている無邪気さ、天使的な雰囲気とマッチしていて、完璧でした」と絶賛し「たまに叱られたいなと思いました(笑)」とも厳しさと優しさを備えた綾瀬コーチにメロメロのよう。この日は、映画にちなんで長谷川さんと綾瀬さんが「できないこと」を発表したが、長谷川さんは「服を捨てられません」と告白。「洋服を買うのはすごく好きで、あまり着ないにもかかわらず、とりあえず買ってしまう(苦笑)。クローゼットが埋まっていきます」と明かす。断捨離を考えるも「いつか衣装で使える可能性もあるな…とおもって取ってあって、部屋が服だらけに…」と悩みを明かす。一方の綾瀬さんは「虫を触れません」と意外にも(?)虫が苦手と告白。特にカマキリが苦手だそうで「パリッとしてそうで触れないです。学校帰りとかによくいたんですよ…(苦笑)」と独特の表現で苦手意識を明かしていた。本作は、前半は泳げない小鳥遊の奮闘を描くコメディとして展開しつつ、後半にかけて、小鳥遊、静香が共に抱える過去の痛みや、そこに向き合っていくさまが描かれる。長谷川さんは本作を「記憶と再生の映画」と評し「自分の記憶をたどっていきながら、向き合い、再生していく――誰にでも共感できる普遍的な作品だと思います」と語る。さらに「生きることに対して前向きになれる、生きることへの賛歌となっている素敵な作品です。僕は、ジブリの作品のファンタジーに近いところがあるなと感じて楽しめました」と本作の持つ不思議な魅力を語った。綾瀬さんも「小鳥遊さんが過去の抱えているものと向き合っていく、ズシっとくる重い部分もあるんですけど、渡辺監督の映像で面白い感じに撮っていて、不思議に『良いものを見たな』という感じがする映画だと思います」とうなずいていた。映画『はい、泳げません』は6月10日(金)より公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:はい、泳げません 2022年6月10日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開©2022「はい、泳げません」製作委員会
2022年05月25日長谷川博己と綾瀬はるか共演で贈る、希望と再生の物語『はい、泳げません』より、メイキング映像と「Little Glee Monster」が手掛けるバラードナンバーが染み渡る60秒予告が解禁された。この度解禁となったメイキング映像は、大学で哲学を教えている小鳥遊雄司役を演じる長谷川さんと、水泳のコーチ・薄原静香役を演じる綾瀬さんのクランクインから始まる。続けて、スイミングクラブに入会した小鳥遊が水に顔をつけることを嫌がり、静に手を引かれ「子どもみたいなこと、言わない!」と叱咤されているシーンの撮影風景が映し出され、監督の「カット!」の声がかかった瞬間に、水飛沫を拭いながら、思わず笑ってしまった綾瀬さんの表情に撮影時の和やかな雰囲気を感じとることができる。また、5割がプール内での撮影となった本作。もともと水泳は得意な長谷川さんが「下手に泳ぐ練習」をして役に没頭するあまり、「溺れた動作を追求している時に、『長谷川さんが溺れている!』とスイミングスクール内にちょっとした緊張が走った」と、監督の渡辺謙作が語るほどの迫真の演技を見せている。そして、60秒予告では「僕の水への恐怖心は切実なんですよ」という小鳥遊が、プールの中で緊張のあまりブルース・リーのような表情をしているシーンに笑いを誘われるものの、「Little Glee Monster」のバラードナンバー「生きなくちゃ」に乗せて映し出されるのは、「僕は父親失格だ!」と、妻だった美弥子(麻生久美子)へ涙ながらに吐露する姿。かつて夫婦が直面した悔やんでも悔やみきれない出来事を予想させるが、「前にも後ろにも行けないなら、上に進むしかないでしょ!」と静香に鼓舞され、もう一度自分らしく生きるため、苦しい再生への第一歩を踏み出す小鳥遊に、心からエールを送りたくなる映像になっている。『はい、泳げません』は6月10日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:はい、泳げません 2022年6月10日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開©2022「はい、泳げません」製作委員会
2022年05月19日