2021年半ばのコロナ禍に、海外拠点でバリバリ働いていた私を襲ったのは、突然のリストラ宣告でした。え、なんで私? これって現実?と一瞬受け止められず頭が真っ白に。それからは、50歳過ぎの今後の生活や転職を考えると不安がどんどん膨れ上がるばかりでした。そんな私が思い切ってこれまでの人生を一掃したことで、今まで見たことのない人生に巡り合えた体験をお話しします。転職活動がうまくいかず友人に紹介されたのはコロナ禍で世の中がパニックになっている真っただ中、リストラ宣告を受けた私。これからの生活はどうする? 50歳過ぎの私に転職先はある? このコロナ禍で日本に本帰国? など、先立つ問題が頭の中でグルグルと回り、超ネガティブ思考のまま3カ月も何もせずに過ごしていました。そんな中、半ば強制的に自分を奮い立たせて転職活動をしてみたけれど、やはり、50歳過ぎの転職事情はかなり厳しいのが実情。自分の市場価値の低さと端にも棒にも引っかからない厳しい現実に、さらに落ち込む日々が続きました。そんなときに、友人から紹介を受けたのが、限界集落(人口の50%以上が65歳以上を占める集落)の地域おこし協力隊の仕事でした。それは、まったく土地勘のない地域で、しかも今までのキャリアからは思いもつかない業種。これも何かのご縁、新しい挑戦の機会だと思い、思い切ってエイヤッと飛び込むことを決意し、田舎へ移住しました。人生の見方を変えたら見えてきたもの人生初の田舎暮らし、しかもコンビニやスーパーがない中山間地域の限界集落。都会生まれの都会育ち、仕事も大都市でキャリアを積み重ねてきた自信があった私ですが、これまでの自分の常識が田舎暮らしでは通用しないことにしばしば直面しました。そんな里山生活ゼロ知識の私が最初に実行したことは、地域を知るために地域の人と同じ目線に立つために、生活をともにすること。厳しい山間の暮らしは、都会にはない生活の知恵や工夫がたくさん詰まっていて、どれもこれも自分本位では成り立たないことばかり。まさに、人生のスキルを学ぶことの多い暮らしがありました。特に強く感じたことは、これまでの自分の生活が効率重視にとらわれていたことです。忙しさを言い訳に、物事の本質を見る前に、非効率だと感じたことには必然と切り捨ててきた傾向があり、自分の思考がシステム化されたロボットのようだったと気付かされました。また、良い悪いの判断は自分のバイアスでしかなく、ものすごく非効率なことでも、時には回り道したほうが新しい発見に出合えることを学びました。まさに、生きる力を身につけるチャンスに巡り合えたことが、大きな収穫です。人間力を鍛えてストレスフリーな生活田舎に移住し、地域おこしの観光やイベントの仕事に携わりやっと1年が過ぎ、本当に必要なものを大切にして暮らすことや、不便を楽しむ術を日々学んだことで、無駄に着飾っていた見えないよろいをばっさり脱ぎ捨てることができ、心身ともに身軽になれました。そのおかげで、現状にあるものを工夫する力や、何とかなるという心構えが鍛えられ、いい意味で無理をしないストレスフリーな生活を楽しむことができています。また、生活の中でイライラすることが減り、物事への許容範囲が広くなり、私自身の人間力も鍛えられました。最も身近な人間力の教科書は、里山で暮らす80代、90代の現役で活躍しているおじいちゃんやおばあちゃん。日々、年を重ねることの楽しみ方を学んでいます。まとめこれまでの私は、世間一般が評価したレールに乗り、あちこちぶつかりながらも何とか脱線しないように、自分自身に無理な折り合いをつけ現状をキープしようとしていました。だけど、思いっきり脱線し人生の大きなピンチに直面したおかげで、これまでのキャリアをバッサリ捨てて、新しい世界に飛び込むことができ、プライスレスな豊かな生活を得ることができました。やはり、何かを得るためには何かを捨てる勇気が必要なようです。これからもし行き詰まりを感じたときは、思考を切り替えれば、案外身近にある答えを見つけられるものだと思えるように成長しました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。マンガ/きびのあやとら著者/いずみ(54歳)独身。コロナ禍を機に、人生における健康の大事さを実感し、里山に移住し田舎暮らしを楽しんでいる。
2023年12月08日40代になると増えてくるのが「髪の悩み」。特に、薄毛や抜け毛は年齢より老けて見えることもあり、悩んでいる方も多いでしょう。そこで、今回は美容・アンチエイジング専門医の黒田愛美先生に40代・50代女性の薄毛&抜け毛対策について取材。多くの人がやりがちな薄毛&抜け毛を悪化させるケアを教えていただきました。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic 医師)美容外科、美容皮膚科、予防医学(栄養療法)、アンチエイジング専門医。Zetith Beauty Clinic 、東京美容外科沖縄院にて勤務。トライアスロン日本代表の経歴を持ち、⾃分がアスリートであることも⽣かしつつ、美と健康のスペシャリストとして「中からと外からの美と健康」を信念に、外から(美容医療)だけでなく、中から(分子栄養学、予防医学)の美と健康の権威として多くの文化人、芸能人、アスリートからの信頼も厚い。著書に、「中田敦彦のYouTube大学」でも紹介された「アスリート医師が教える最強のアンチエイジング」(文藝春秋社)がある。やりがちな薄毛&抜け毛のNGとは?「髪の洗い過ぎ」が薄毛、抜け毛悪化の原因にも薄毛や抜け毛が気になる場合、おこなわないほうが良いことはありますか。「よく、朝と夕の1日2回髪を洗っているという方がいらっしゃる方がいますが、髪の健康を考えるとあまりよくありません。まず、頭皮には外界からのさまざまな刺激から皮膚を守るバリアー機能があるのですが、過度な洗髪によりバリアー機能が流されてしまうからです。さらに、洗髪し過ぎると必要最低限の皮脂が落ちて、頭皮が乾燥してしまいます。髪の健康に潤いは欠かせません。もちろん、頭皮が不潔だと代謝が低下して良くないので清潔に保つことは大切です。汗をかいた日などは毎日洗っても良いですが、そうでない日は、洗髪は2日に1回程度でも良いと思います」(黒田先生)。効果が期待できる対策は?頭皮の血行促進と栄養アップを心がけて洗髪は控えめにすること以外で、薄毛や抜け毛が気になる方はどんなことに気を付けると良いのでしょうか。「さまざまなケアがありますが、中でも心がけて欲しいのはバランスの良い食生活頭皮マッサージの2つです。食生活については、バランスの良い食生活に気を付けながら、特に亜鉛を積極的にとりましょう。亜鉛は正常な細胞の代謝に欠かせない栄養成分です。カキなどに豊富に含まれますが、確実に摂取するならサプリメントがおすすめです。頭皮マッサージは、クリニックでも推進しているケアです。スカルプシャンプーや育毛剤を使って1日1回、できるなら1日2回できると良いでしょう。シャンプーや育毛剤には、髪に潤いや栄養を与える成分が配合されていますが、やはり亜鉛が入ったものが良いでしょう。運動も頭皮の血行促進に役立ち、ストレス発散効果もあります。できる範囲で良いので取り入れてみましょう。もちろん、十分な睡眠も大切です」(黒田先生)。クリニックのスペシャルケアは?栄養剤のダイレクト注入が効果的まずは自分でケアしてみても、どこかで限界を感じることも。クリニックではどんなケアがおこなわれているのでしょうか。黒田先生が副院長を務めるクリニックでも薄毛治療がおこなわれています。「薄毛治療には内服薬、外用の育毛剤、育毛剤を注射で直接注入する方法があります。効果をはじめ通院がどれだけ可能か、かかる時間と費用かなどを説明して、総合的に患者さんに判断していただきます。内服薬は男性ホルモンの働きをブロックするものになるので、女性には効果が薄いです。女性の場合は外用薬か、ダイレクト注入をおすすめしています」(黒田先生)。どんな薬剤を頭皮に注入するのでしょうか。「ペプチド、銅、亜鉛、ビタミン類、アミノ酸など栄養成分は30種類以上あって、患者さんの希望に応じてオーダーメイドすることも可能です。2週間から1カ月ごとに通院いただき、5回以上受けると効果を実感する方が多いようです。費用はクリニックや使う薬剤によってかなり差がありますが、平均的には1回数万円程度が多いと思います」(黒田先生)。まとめ髪や頭皮は清潔なほうが良いと思い込んでいましたが、必要な潤いや機能を損なうことがあるとは驚きです。ましてやいろいろな所が乾燥しやすい40代・50代。薄毛や抜け毛が気になる方は、まずは洗髪から見直してみてはいかがでしょうか。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(50歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。イラスト/村澤綾香著者/監修/黒田 愛美 先生美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。Zetith Beauty Clinic医師(東京都中央区銀座4丁⽬2-17銀座111レジャービル13階)。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。著書に『アスリート医師が教える最強のアンチエイジング』(文藝春秋)。Instagram:@kurodaaimi
2023年12月07日アラフォー以降、白髪や薄毛、パサつきなど、加齢による髪の悩みが多くなってきました。それに加えて頭皮に大量に汗をかくように。夏場は特にひどくて、汗が流れ落ちてくるためタオルが手放せません。頭皮のベタつきやかゆみもあり、イライラしっぱなしでした。そんな私が頭皮の改善のためにおこなったのは……。更年期のせい?頭皮まで汗かきに!アラフォーを過ぎたころから、加齢とともに体質が変わってきたなと日々感じていました。しかし、アラフォーよりアラフィフ。年齢が上がるにつれてその変化の度合いが大きくなってきたように思います。特に気になるのが、加齢がひと目でわかってしまう髪。薄毛や白髪はとても気になりますし、それに加えて頭皮に汗をかきやすいことが悩みの種でした。いつごろからなのか覚えていませんが、気が付いたら汗で頭皮はベッタリなのに髪はパサパサ……という状態になっていました。調べてみると、更年期に女性ホルモンの分泌が減ることで頭皮がベタつくことがあるとのこと。だから「更年期だから、仕方ないのかな」と思っていましたが、時にダラダラと流れ落ちてくる汗と頭皮のかゆみで、1日中イライラしなければならないこともしょっちゅうでした。夏場はトラブル続出、常に不快な状態が「白髪も気になるし、そろそろ美容院に行きたい」。でも、頭皮にトラブルがあるとそれもままならず……。美容院に行くためにも「とにかく、このかゆみをなんとかしないと!」と思うに至りました。 そして思い出したのが、以前、別の頭皮トラブルで皮膚科を受診した際に、かゆみを抑える薬用シャンプーや女性向けの育毛剤を勧められたこと。やはり、シャンプーを変えたほうが良いのかもしれない。でも、どんなシャンプーが良いんだろう? ふと、相当な汗っかきの夫のことが浮かびました。夫は肌が弱いほうなのですが、汗をかいても頭皮をかゆがっているのを見たことがありません。それにメンズのシャンプーは、特に頭皮の脂を洗い流してくれるようなイメージがありました。そこで、とりあえず夫のスカルプケア用のシャンプーを試してみることにしました。身近なところに解決策があった!メンズのシャンプーって何が違うんだろう? シャンプーのパッケージに記載されている、いろいろな成分名を見ても私がいつも使っているものとの違いはよくわかりませんでした。香りについては好みが分かれるところかもしれませんが、シトラス系の香りで私は抵抗なく使うことができました。実際にシャンプーしてみると、頭皮のスッキリ感がいつもと驚くほど違う!! やはり、メンズのシャンプーは頭皮の皮脂や汚れがよく落ちるような気がしました。頭皮が良い状態をキープできていると髪の状態も良くなるようで、2、3回の使用でツヤも戻ってきました。まとめ今はもうすっかり頭皮のベタつきもかゆみも治まっていますが、その後も半年間そのまま夫のシャンプーを使い続けています。同じシリーズのコンディショナーも合わせて使ってトリートメントはしていませんが、冬場でも乾燥やフケなども気になりません。何より常に頭皮がスッキリした状態なのは気持ちが良く、ストレスフリーです。徐々に頭皮もやわらかくなってきているように思いますし、更年期のせいだから仕方ないと諦めないで対策をして、頭皮や髪の健康を取り戻せて本当によかったです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic 医師)美容外科、美容皮膚科、予防医学(栄養療法)、アンチエイジング専門医。Zetith Beauty Clinic 、東京美容外科沖縄院にて勤務。トライアスロン日本代表の経歴を持ち、⾃分がアスリートであることも⽣かしつつ、美と健康のスペシャリストとして「中からと外からの美と健康」を信念に、外から(美容医療)だけでなく、中から(分子栄養学、予防医学)の美と健康の権威として多くの文化人、芸能人、アスリートからの信頼も厚い。著書に、「中田敦彦のYouTube大学」でも紹介された「アスリート医師が教える最強のアンチエイジング」(文藝春秋社)がある。著者/まるみ(51歳)在宅ワーカー。夫と息子2人の4人暮らし。一度きりの人生、めいっぱい楽しみたい! やりたいことが多すぎて時間が足りないタイプ。
2023年12月06日介護にまつわる費用負担を軽減してくれる介護保険は、デイサービスや訪問介護サービスなどのほか、要介護者が安全に暮らすために住宅に手すりを付ける工事などでも利用することができます。数年前、私も介護保険を利用して母のために家に手すりを付けました。すると、母に思いがけない変化が……。このときのことをお話しします。もう待てない。言うこと聞いて!当時、母は紙パンツを嫌がって使用しておらず、ポータブルトイレ(持ち運び可能な簡易型トイレ)も拒絶。いつもふらふらしながら、母の部屋から少し離れたトイレに歩いて行っていました。調子が悪いときには、立ち上がれずに赤ちゃんのようにハイハイして向かって行きます。「もう手すりを付けないと、母はひとりでトイレに行けなくなる」と感じた私は、母に介護認定を受けてもらい、介護保険を使って早く手すりを付けたいと思いました。しかし母は「介護認定など必要ない」と、まったく聞く耳を持ちません。介護保険を使うにはまず介護認定を受ける必要がありますが、これから先の介護には、いろいろとお金がかかります。とにかく介護認定を受けてもらおうと、兄とともに、何度も何度も母を説得しました。その結果、しぶしぶですが、何とか母の了解を得ることができました。母の生活を180度変えた、手すりの力母の介護認定の結果は要介護2でした。早速、介護保険の住宅改修を使い、母がトイレに行くときのために、台所、廊下、洗面所、トイレの中に手すりを付けてもらいました。母の部屋の中の手すりは置くタイプです。さらに庭に出るための階段付きの手すりもレンタルしました。工事を伴わない移動可能な手すりは福祉用具貸与で、要介護2の場合は車椅子のレンタルも可能になるので、こちらもレンタルすることにしました。すると、あれほど介護認定や、手すりなど必要ないと拒絶していた母の態度が180度変化したのです。初めて手すりを使ったときの母のセリフは忘れられません。「ラクだねー、ラクだねー、お前が付けてくれたの? ありがとう」と、満面の笑みです。また、しばらくすると何年も屋内にこもりきりだった母が、手すりをつたって庭に降りるようになりました。さらに驚くことに、「車椅子があるから、どこかにお出かけしたい」とまで言うようになったのです。今まで何度誘っても、外出したがらなかったのに。もしかしたら、移動の不自由さや大変さをうまく私に伝えられなかっただけで、外に出たくなかったのではなく、出られなかったのかもしれません。私だけ? 介護保険はチンプンカンプンしぶる母を説得して介護認定を受けたかいがありました。今では手すりを使ってトイレに行くことが、母の毎日の運動にもなっています。現在は、要介護2から3に介護度が上がって、常時紙パンツをはいていますが、自分で手すりにつかまりながらトイレに行けるということは、母のプライドを保ち、また在宅での生活を可能にし、私の負担も減らしてくれています。ただ、初めて介護保険の相談をして感じたことは、素人には介護保険の仕組みを理解するのはとても難しいということです。今回の住宅改修にしても、介護保険外サービスになりますが、介護予防住宅改善というサービスもあるようでした。また、手すりも固定ではなく移動可能なものとなると、福祉用具として貸与できます。ケアマネジャーに詳しく説明を聞き、介護サービス利用の手引きをよく読み込まないと、理解できないことも多くありました。そして、仕方のないことですが、手すりを使える状態になるまでに、自治体への申請手続きなどがあり、自費での工事よりはるかに時間がかかります。これを高齢になってから利用しようと思うと、なかなか大変かもしれないと感じました。まとめ両親が安全に生活できるように、早く手すりを付けようと私は一生懸命でした。それなのに両親の強い拒絶にあって、「勝手にして!」と思ったこともありますし、本人たちの言うように、手すりも介護認定も必要ないのかと自信をなくしたときもあります。介護保険は素晴らしい制度ですが、時間もかかりますし、利用するほど金銭の負担も増えます。それでも、要介護2の時点で手すりを付けられたから、母は転倒もせず、寝たきりにもならずに済んでいるのではないかと思っています。介護される母、介護する私も、ともに介護初心者。周りの方の助けを借りながら、母には1日でも長生きしてもらいたいと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。ウーマンカレンダー/介護カレンダー編集室著者/ころふじ(55歳)夫婦と義母の3人暮らし。 父が急死したため、実家でひとりになった母の元へほぼ毎日通ってお世話している。介護だけの毎日でうつになりそうなところを在宅ワークに救われていると感じる。
2023年12月05日帯状疱疹ワクチンの補助金が出るということが各自治体で発表され、50代以上の女性たちの間で、接種するかどうかが話題になっている。80才までの3人に1人が発症するといわれる「帯状疱疹」。体の片側に、痛みが出ると、そのあと神経に沿って帯状に発疹・水ぶくれの症状があらわれる。激しい痛みを伴い、発熱や頭痛の症状も出ることもある。早期に治療を開始すれば通常は2~4週間でよくなっていくことが多いが、10~25%の人は「帯状疱疹後神経痛」へと移行し、治療に数か月から数年を要することもあるのだ。重症化すると、神経痛だけではなく、しびれ、顔面神経麻痺、失明、難聴になることもあり、“普通の暮らし”ができずに、QOLの低下にもつながってしまう。発症する人は、過去に水ぼうそうに罹った人。「水疱瘡(ぼうそう)・帯状疱疹ウィルス」は、治癒後も神経に潜伏し、免疫力低下や加齢により、このウイルスが再び活性化することで発症してしまう。そして、発症率が増加するのが50代!NHKの『クローズアップ現代』の特集では、患者の7割が50代だったという。発症リスクとしては、過剰なストレスや過労、糖尿病や感染症による免疫力低下、免疫抑制による治療、自己免疫不全などがあげられる。60代、70代の発症率も高いうえに、帯状疱疹後の神経痛への移行リスクも高くなる。だからこそ、帯状疱疹は早期治療が重要だが、50歳以上は、予防のためにワクチン接種の対象となっている。また2023年から、このワクチン接種費用を助成する自治体も増えている。7月からは、テレビCMでも、風吹ジュンさんの演じる母と、井上真央さん演じる娘とが、帯状疱疹について語り合う帯状疱疹啓発が行われている。■50代、帯状疱疹ワクチン、打つ?打たない?今回、「女性自身」では、500人の女性に緊急アンケートを実施。調査の結果は、以下の通り。「すでに摂取している」28人「打ちたい」103人「打ちたくない」194人「迷っている」173人最も多かった「打ちたくない」という人は、副作用や効果に対する疑念があるという人や、コロナワクチンをイメージしてしまい躊躇しているというのが主な理由であるようだ。「打ちたい」という人は、帯状疱疹の辛さを経験した人や、周囲で罹患した人の話を聞いて接種を希望している。すでに打った人は、医者からのすすめや、ワクチン接種の案内などを受けたことがきっかけの人も。東京都保険医療局サイトによると、ワクチンには乾燥弱毒生水痘ワクチンと乾燥組換え帯状疱疹ワクチンの2種類があり、前者は生ワクチンで1回1万円程度、持続性は5年ほど。一方、後者は不活化ワクチンで2回で4万円程度、持続性は9年ほどだという。発症予防効果は、生ワクチンが69.8%、不活化ワクチンが96.6%というから、費用と効果を考慮して決めたいところだ。アラ還になった本誌記者は……主治医の西本クリニックの西本隆院長からこんな話を聞いた。「生ワクチンは、1回打てばいいけれど効果は5年ほど。新しい不活化ワクチンは、2回打ちますが、予防確率でいうと、50歳以上は97%、70歳でも91%、少なくとも10年以上は大丈夫。あなたの年齢や仕事を考えると、ワクチンを打たれたほうがいいと思いますよ」仕事や家庭でさまざまなストレスに直面することも多く、それでも頑張らなければいけない年代の人達に、西本先生がお勧めしたいというのが帯状疱疹予防のためのワクチン接種。「昔は、水疱瘡に罹る子供さんも多かったので、自然に大人たちも免疫が強まる、いわゆるブースター効果を得る機会がありました。しかし、子供さんに対する水痘ワクチンの定期接種が始まって、このようなブースター効果を獲得しにくくなったことも、今の50代以降の方々に帯状疱疹が増えている一因の一つとも言われています。実は私も60歳になった年に、『自分は罹らないだろう』と思っていた帯状疱疹に罹患した経験があります。このころは、まだ今のような不活化ワクチンはなかったのですが……」従来からの弱毒生ワクチンと、新しい不活化ワクチンのどちらを選択するかは、一人一人がよく情報を咀嚼して決めたい。「副作用も気になるところですが、一時的な注射部位の痛みや発熱は、ワクチンに含まれるアジュバント(免疫力を上げるために使われている物質)によるもので、ワクチンの有効成分自体とはまず関係がないと考えられます。」記者が、自分でも調べてみると、自治体により、新しい不活化のワクチンは助成金があることを発見!記者の住む自治体では、50歳以上の人で、1回につき1万円×2回の助成があることが判明した……そこで、助成の申し込みをした。そして……不活化のワクチン接種、1回目!筋肉注射なので、腕に痛みが出たのと、翌日、体がだるいな~と思ったら、37.5度の発熱があった。その翌日の朝も37度代になったが、昼過ぎには平熱に下がった。副作用だって人それぞれのはず。打つか?打たないか?補助金が出ても、まだ高いと感じる人もいるし、効果が分からないと迷っている人も多い。かかりつけの医師に相談するなど、後悔のないように、公的機関のお知らせなどを読んでしっかり考えよう。【教えてくれたのは……】西本隆(にしもとたかし)医師・西本クリニック院長。日本東洋医学会 漢方専門医・指導医/日本内科学会認定内科医。兵庫県西宮市にある、内科、漢方内科、アレルギー科、心療内科のクリニックで、漢方と西洋医学を生かして、一人ひとりの患者に合わせたオーダーメイド的な総合治療を提供し全国から患者たちが診察に訪れる。
2023年12月04日5年間にわたり、車で1時間半かけて実家に通い両親の介護をしていた私。自分も年齢による体力の限界を感じつつ、アルツハイマー型認知症の父と車椅子生活の母を介護する日々は悩みの連続でした。2023年に2人とも他界しましたが、父が要支援と認定されてから自宅介護生活が軌道に乗るまでについてお話しします。要支援認定で介護サービス利用開始当時81歳だった父に要支援認定が下りて、私はほっとすると同時にこれから始まる介護生活への不安を感じて複雑な思いでした。そこでまずは地域包括支援センターの担当者と打ち合わせをし、週2回のデイサービス通いで外部と触れ合う機会を設け、週1回の訪問ヘルパーで掃除を利用することに。結果的にはこのデイサービスが外交的な父に合っていて、認知症の進行が緩やかになったように思えます。また、訪問ヘルパーの掃除は、父よりも母に抵抗があったようです。高齢とは関係なく片付けや掃除がまったくできない母でしたが、家に入っていろいろ触られるのは嫌だったのかもしれません。私が「トイレだけでもきれいにしてもらえればいいじゃない」と何時間もかけて説得し、ようやく掃除がしてもらえる! 私の念願がかなった!と思いました。他にも介護サービスには、タクシー利用時の半額補助、介護に関連するリフォーム、お弁当宅配、おむつ費用補助などがあり、さまざまなサービスが割安で受けられたので、私はできる限り利用しました。父の身の回りを把握介護サービスを利用し始めると同時に、父の身の回りを把握することにしました。私が実家を離れてから25年以上が経過し、また家の中が片付いていないことも重なり、書類1つ探すのも大変でした。父の身の回りとは、例えば、銀行関連、会社員時代のOB仲間、ご近所・地域、親戚、習い事、などなど……たくさんありました。特に父は人や地域とのつながりが退職後も多く、それぞれの仲間がいるので私が把握することにかなり時間がかかったのです。父は自分では認知症ではないと思っているので、なぜ娘が把握する必要があるのかといぶかしがり、毎回説明に1時間以上かかり、ひと苦労でした。そしてすべての状況を知るために関連がある人のご自宅や集まりがあるときに合わせて一度顔を出してあいさつし、 私の連絡先をお伝えしました。自宅で自分らしい生活に介護サービスを利用したり、父の身の回りに関する情報を把握し始めたりしてから、3カ月が経過しました。父はすっかりデイサービス通いに慣れ、楽しくなってきたようでした。笑顔で送迎してくれて楽しい1日が過ごせるので、デイサービスのある朝はお迎えが来るのを楽しみにしていました。これには私もさすがプロ!と感心しました。また、自宅で自身の力で暮らしていたことで、父の尊厳も守られていたようです。デイサービスに通っていることは「サークルの集まりに参加する」と思っているようでした。私は「サークルではなく介護保険を使って通っているんだよ」と強く訂正しましたが、今思えば、その必要はなかったのかもしれません。認知症患者には否定してはいけないことを後でヘルパーさんから学びました。まとめ「介護」の入り口に立っていたときが、何をどうして良いのかわからず、精神的には一番つらかったように思います。介護サービスを利用し、プロの意見を聞き、また相談に乗ってもらうことがいかに重要かとわかりました。また、父の身の回りの情報については、本人に聞かないと不明な部分も多く、聞き出すまでが難しかったです。このことで父娘の衝突があり、怒鳴ったり泣いたりしてしまったこともありましたが、そんなときも相談できる相手がいて非常に助かりました。やはり介護のプロの力はすごいなと身をもって感じました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。ウーマンカレンダー/介護カレンダー編集室著者/まるさかな(50代)50代の主婦。夫と息子の3人暮らし。猫、音楽、B級グルメ好き。夫の転勤、パート勤務、不妊治療を経て出産・育児でひと息ついたと思ったら、両親の介護に突入。
2023年12月04日2018年2月、みぞおちの辺りのむかつきと吐き気、下痢が数日間続いていました。私は若いころから胃腸が弱く、おなかの調子が不安定でスッキリしないのはいつものことだったので、この程度なら市販の整腸剤を服用して様子を見ていれば大丈夫だろうと思っていました。しかし症状は一向に治まらず、仕方なく病院へ行くことに。そこで医師が告げたのは、私が思ってもいなかった症状だったのです。症状が悪化し、総合病院を受診当時は職場環境、人間関係によるストレスが多い職場に正社員として勤務しており、心身ともに疲れ切っていました。私は元々精神状態が健康状態に出やすいこともあり、今回のおなかの不調も精神的な不調によるものだろうと軽く考えていました。しかし日に日に症状がひどくなり日常生活にも支障が出て来たため、医師に薬を処方してもらったほうが良いかなと病院へ行くことにしました。普段なら私の体質をよく知る開業医のところへ行くのですが、このときはなんとなくやっかいなことになるのでは……という予感がして、血液検査などの結果がその日の診察時にわかる総合病院へ行くことにしました。総合病院では、最初に採血をしてもらいました。その際、私の顔をまじまじと見た看護師さんに「大丈夫? 脱水症状が出ているようだし、診察室に呼ばれるまで1時間くらいあるのでベッドで横になっていても大丈夫ですよ?」と言われました。自分としては多少だるい感じはあるものの我慢できないほどではなかったので、自分が思うより周囲にはつらそうに見えるのかな? などとのんきに構えていました。まさかそんな大ごとになるとは!その後診察室へ呼ばれ、医師から「血液検査では軽度の炎症反応が出ている程度ですが、念のため腹部エコーもしておきましょう。脱水症状も出ていますから点滴もしましょう」と告げられました。てっきり血液検査をして終了となるだろうと思っていた私は、思いがけない展開にドキッとしつつも、「せっかくなのでこの機会にエコーも受けておくか!」と軽い気持ちで受けることに。ところが、このあと私は医師から驚くべき言葉を告げられることになるのです。「腸の精密検査を受けてください。この状態はまずいです」と医師。どうやらエコーで見た私の腸はかなりむくんでいるらしく、ここまでのケースは珍しいとのこと。もしかしたらまずい病気が隠れている可能性もあるかもしれないとのことで、「一番早くできるのはいつだ……」と言いながら医師が検査室にやや慌てた様子で電話を掛け、「最短で明後日なら空いているとのことです。その日で大丈夫ですか? というかその日に受けてください」と言いました。その後、医師はプリントアウトしたデータに「至急」のスタンプを押しました。私は、その様子に拒否権はないと思い、幸い仕事も休めそうな日であったので了承しました。検査後、小手術を受けることに2日後、大腸バリウム検査を受けました。腸の検査を受けるのは初めてで話に聞いたことはありましたが、検査自体より腸の中を空にしなければならない事前の準備のほうが大変だというのは本当だなと思いました。それでも「この検査で結果がわかり治療が受けられるのなら、さっさと終わらせてしまおう」と思い検査にのぞんだのですが、結果としてこれにて終了とはなりませんでした。「8mm程度のポリープが見つかりました。おそらくこの大きさならまだ大丈夫だろうと思いますが、悪性化が始まっている可能性もあるので1週間後に内視鏡で切除して病理検査に出します。当日は朝10時に入院していただいて病室で検査の準備をして小手術となりますので、一晩入院となります。病理検査の結果が出るのは大体その2週間後です」とのこと。悪性の可能性のあるポリープ、内視鏡で切除、小手術、一晩入院……。ただの腹痛だと思っていたのにとんでもないことになってしまった!というのが率直な感想でした。その日から病理検査の結果が出るまでは、もしも悪性との結果が出たらと思いながらスマホでいろいろと調べては落ち込み、当時はシングルマザーでしたので、最悪高校生の息子をひとり残すことになったらなどと考え、もんもんとした日々を過ごしました。待ちに待った結果がようやく判明。結果は腺腫(せんしゅ:良性の腫瘍)と言われるポリープで、幸い悪性化は見られないそうでほっとしました。ただ、腸内が数カ所ただれているため継続的な治療が必要であるとのこと。原因には生活習慣やストレスも関わっているとのことでした。まとめもともと職場でのストレスが多いことを自覚していた私は、今回のことを通して何より体が大事だと実感し、環境を変えるため転職。それにより体調の不安定さが解消されたこともあり、医師の服薬指導のもと半年後には症状が落ち着きました。正直これほどの大ごとになるとは思っていなかったのですが、これも健康について考えなさいというメッセージであったのだと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/里村仁志先生(里村クリニック院長)消化器疾患が専門。2003年 獨協医科大学医学部卒業、2005年獨協医科大学第1外科、2016年さいたま赤十字病院外科を経て、現在に至る。著者/ブルームーン(53歳)30代でシングルマザーになり、50代で再婚。
2023年12月03日遠方の実家では、80代の実父母ふたりきりの老々介護。父は肺の持病に加え、喉の調子も悪くなり、言葉数が減るばかり。母は「父とコミュニケーションを取るのがますます難しくなった」と悩んでいました。少しでも父のコミュニケーション能力をアップし、両親ともども快適に過ごしてほしいと願った娘の体験談です。言葉が減り反応が鈍くなった父週に1度程度は実家に電話をして母と話すのがここ数年の私の習慣。離れて暮らす娘の私にできる最低限だと考えていました。電話の向こうで母はたいてい、か細いながらも明るい声で老夫婦の日常の様子を伝えてくれていました。しかしある初夏の夜、電話の向こうの母に元気がありません。母は父の様子が変わってきたと言います。「もともと言葉数の少ないお父さんだけど、このころはいっそうしゃべらなくなってしまって。もう私の言葉も聞こえているのかいないのか、話しかけても、うんともすんとも言わないことが増えてね」食事は一緒に黙々と食べるけれど、あとは寝室のベッドで眠っている時間が増えたとか。起きてテレビを見るにしても、特に何を見たいふうでもなく、ただリモコンを握ったまま、くるくるとチャンネルを変えることが癖になっているとのこと。母は見たいと思った番組も落ち着いて見られず、父に注意しても反応は得られず、不安と不満を募らせているようでした。季節は初夏。毎年母の精神状態、体力ともに不安定になる季節です。このままではいけないなと思いました。都合をつけて帰省することに私に何ができるんだろう? 何かできるはずと自問自答しつつ、あれこれの都合をつけた盆明け、やっと実家に数日間帰省することに。600kmをひとりで運転して駆けつけました。実家で見た父は母が言った通りの状況で、いろんな問い掛けに対して反応が薄くなっていました。久しぶりに会う娘の私を見ても、視線はさまようばかりでおよそ無反応。「父さん、元気だった?」「今夜、天ぷらで良いかな?」と尋ねても、「ん-……」。言葉は出てきません。テレビのリモコンを握って視線をそらすばかりでした。父から何か反応を引き出したいと思い、父が昨今趣味にしていたナンプレ(数字の組み合わせを楽しむパズル)の雑誌を広げてみました。「父さん、一緒にやってみない?」。専門の雑誌を購読し、ネット上にある問題に取り組むなど、熱心に楽しんでいた趣味です。しかし、このところ雑誌を差し出しても興味を示さないと母が言っていた通り、興味はなさそうでした。次の日、数年来父母が熱心に世話を続けてきた家庭菜園に行こうと声を掛けましたが、返事はなく、ベッドから起き上がってきません。朝昼晩の食事時間、ダイニングに出て来るタイミングで、新聞に載っている間違い探しやクイズをやろうと誘ってみましたが、やる気は出ない様子。食べ終わるとすぐにベッドに向かってしまいます。昔一緒にやっていた趣味を試してみた実家滞在最終日。食事の用意をしながら母と話していて、父が昔パソコンのマージャンにはまっていたことを思い出しました。膝にすがってのぞき込む10歳の私に、父はパソコンの操作方法から麻雀のルールまで丁寧に教えてくれたのでした。思い出した私は料理の手を止めて、部屋の隅に片付けられていた父のノートパソコンを開きました。数年前まで父が地区の役員の仕事に使っていたものです。ネットのマージャンゲームサイトを開き、「父さん、これ、どの牌(はい)を切れば良い?」と画面を見せると、父はぐっと身を乗り出してきました。のぞき込んでしばし見つめた末、「ん!」と一点を指差しました。この牌を切れという意思表示。私は父にどの牌を切るか聞きながら、マウスを動かしゲームを進めていきました。「この手牌で役満(最高得点の役)を目指すの?」「やっぱり、この牌はいらないよねえ」。私の問いかけに、父は指差しで意思表示。その思考力・判断力はしっかりしたものでした。途中から父は自分でマウスを動かしゲームを進め、私は横に座り時々声を掛け続けました。親子二人で遊ぶ久しぶりの時間でした。父と私の共通の趣味だったパソコンマージャンが、父の何かを呼び覚ましたと思える出来事でした。私が実家を離れる時間が来ると父は家の前で見送ってくれ、「あー、大丈夫、やから」と、本当に途切れ途切れでしゃがれ声でしたが、言葉を掛けてくれました。まとめ母によると、私が実家を去ってしばらくの間父はノートパソコンに向かったものの、いつの間にかそっと部屋の隅に片付けていたとのことでした。その後父の無反応さは引き続きだったようですが、私とパソコンマージャンをする父の様子を見て、本当は頭の中でいろいろ考えているということがわかり、母は安心したそうです。父とのコミュニケーションにひと役買ってくれた昔の思い出に感謝です。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。ウーマンカレンダー/介護カレンダー編集室著者/あさみ(55歳)平日はお勤め、週末は農業。夫、子ども、義父母と暮らしている。多忙でも趣味やスポーツの時間はなるべくキープ。育児、介護、町の行く末までいろいろ気になる。
2023年12月03日2023年の暑かった夏も終わり、すがすがしい秋へと季節も移ったころ、わが家では車椅子生活の義母を連れてどこかへドライブに行こうという話が持ち上がりました。しかしわが家の自動車は、デイサービスの送迎車のように車椅子ごと乗れるタイプではないので、義母を自動車に乗せることがネックになりました。あれっ? つかまる物がない…ドライブの前に車椅子の義母を車の後部座席に乗せることを試してみました。まず車椅子で車の近くに移動して、義母を立たせて後部座席に乗せようとしたのですが、義母が乗り込むときにつかまるところがないのです。前座席の肩の部分はうまくつかめず、手を滑らせてしまいました。また前座席のヘッドレストの首の部分をつかもうとしたのですが、これもうまくつかめず、乗るのに苦戦しました。義母は脳梗塞(のうこうそく)の後遺症で左半身の力が弱くなっており、右手と右足にはある程度力が入るのですが、脳梗塞を発症する前のようにはいきません。何かつかまるのに良い物があれば良いなと思いました。早速ネットで調べてみたところ、ヘッドレストに付けるアシストグリップというものを見つけました。意外に高い車の乗り口車椅子で車の後部座席に近付き、義母を立たせてから乗せようとしたとき、開口部に高さがあることに気付きました。測ってみると地面から乗り口の下辺まで45㎝もありました。義母は、脳梗塞後は足の上がりもいまいちで、私たちが手で持って足を上げてやらないとうまく乗れませんでした。私は、義母が足を置ける低い台があれば良いなと思いました。25㎝くらいの高さの台を置いてあげれば、義母も車の乗り降りがラクになるはずです。ネットで調べてみると、軽くて小さいちょうど良い高さのステップ台がありました。早速アシストグリップとステップ台を購入しました。快適なドライブを実現ドライブの当日、前座席のヘッドレストの部分にアシストグリップを付けて、足元にはステップ台を置いて義母を後部座席に乗せました。義母は、まず右手でアシストグリップを握ってステップ台に乗り、それから自動車に乗りました。ステップ台のおかげでスムーズに乗り込めました。わが家の自動車は後部座席の真ん中のシートを前に倒すとアームレスト(手首や肘などを乗せる器具)になる仕様なので、義母は体を真っすぐに保っていられるようで、安心した顔をしていました。シートベルトを締めていざ出発です。最近は身体障害者用の設備も整っており、途中のサービスエリアでトイレ休憩をしたのですが、トイレの近くに車椅子の人のための車の駐車場があったり、身体障害者用のトイレの個室もいくつもあったりと、まったく不便は感じませんでした。お店にも車椅子で気軽に入れて、昼食もとれました。おかげで家族そろって快適なドライブができました。まとめこれまでは車椅子の義母を車に乗せるのに苦戦して、家族でお出掛けをしていませんでした。しかしアシストグリップとステップ台を使用してスムーズに車の後部座席に乗せることができるようになってからは、車椅子生活の義母を連れてのお出掛けがラクになりました。これからは気候が良いときは、家族そろってお出掛けしたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。ウーマンカレンダー/介護カレンダー編集室著者/ラベンダーミント(57歳)子育てを終え、今は義母の介護と仕事に忙しい毎日を送る主婦。日々の楽しみは、おいしいものや体に良いものを見つけてお取り寄せしたり、趣味の手芸でかわいいものを手作りすることにはまっている。
2023年12月02日更年期イラストレーターのやましたともこさんによる、50歳から始めたアルバイトの体験を描いたマンガ連載「50歳からのアルバイト大作戦」。運動不足を解消するためにアルバイトを始めることにしたやましたさん。いまだに働き先は見つからず……50代の女性が就職することの難しさを痛感しながら、がむしゃらに応募し続けていました。すると、家族でよく行くお気に入りのレストランの求人を発見し、「ココしかない!」と瞬時に応募ボタンを押しました。すぐに来たレストランからの返事大好きなレストランの求人に応募し、達成感に満たされていたやましたさん。その日の夜に、早速そのレストランからメッセージが届きました。その内容とは……?ウーマンカレンダーをご覧の皆さま、こんにちは。更年期イラストレーターやましたともこでございます。家族でよく利用している大好きなレストランの求人に応募した私。今までの経験から大きな期待をしてはいけないとわかっていたものの……そのレストランが大好きすぎる私は、応募したその瞬間からそこで働いている私の姿を想像して、いろいろな妄想を膨らませていました。そして、その日の夜、そのレストランから一通のメールが届きました。確認してみると、その件名は……「オンライン面接のご案内」!1次選考を通過したってこと? 応募者全員がオンライン面接に進めるの? 詳しいことはわかりませんが、こんなに早いタイミングで不採用以外のお知らせが50歳の私に来るなんて!と驚きを隠せませんでした。そして、まだ採用されたわけでもないのに大声で家族にこの喜びを伝えると、娘たちからは「マミーかっこいい!」とうれしい賛辞をもらい、つかの間のお祭り騒ぎを楽しみました。オンライン面接だ、わっしょいわっしょい! オンライン面接だ、わっしょいわっしょい!!-----------------------こんなにドンピシャな求人に出合えたことも奇跡的ですが、すぐに面接のお知らせが届くなんて! 好調すぎる始まりにテンションが上がった、やましたさんの気持ちがよくわかります。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。著者/イラストレーター/ やましたともこ(50歳)高知県出身、大阪府在住のイラストレーター。2児の母。高齢出産で身も心も弱り切ったまま更年期に突入。ここ10年元気な自分を見たことがない。本格的な老化とどう付き合うのか日々模索しつつヤングで緩めなイラストを描いている。
2023年12月02日更年期イラストレーターのやましたともこさんによる、50歳から始めたアルバイトの体験を描いたマンガ連載「50歳からのアルバイト大作戦」。運動不足を解消するためにアルバイトを始めることにしたやましたさん。前回応募した英会話教室から内定をもらうことができましたが、その直後に突然長女が入院することになり、すぐには働けなくなりました。退院後、英会話教室に連絡を入れると「また連絡します」と。それからメッセージが来ることはなく途絶えてしまい……やましたさんのアルバイト探しは振り出しに戻ってしまいました。聞き覚えのある店名に…!この英会話教室の1件で、50代の女性が就職する難しさを痛感したやましたさん。それからは、がむしゃらに求人広告をあさり、気になる求人にひたすら応募し続けました。すると、興味深い募集が目に入って……。ウーマンカレンダーをご覧の皆さま、こんにちは。更年期イラストレーターやましたともこでございます。採用をいただいていた英会話スクールとの連絡が途切れた後も、飲食店、英語の先生、翻訳事務所、K-POPのイベント会社など、いろいろな求人に応募を続けていました。中には名前と生年月日だけで簡単応募できるようなサイトもあり、ソファに寝ころんだまま気軽に応募ボタンをポチポチと押していました。ほとんどの会社が不採用通知すらくれないという悲しい状況でしたが、即日で不採用の連絡をくれる会社もありました。不採用でも連絡くらいはしてくれてもいいんじゃないかと思っていた私は、「不採用のお知らせをくれるなんて、なんて良い会社なんだろう♡」と、不採用なのに感動してしまう始末。たとえ、その会社が私を不採用にした後に、「急募!」と求人広告を掲載したとしても……。しかし、そんなある日、私は興味深い求人広告を発見しました。それは、よく家族で利用している大好きなレストランの募集でした。ソファで寝ていた私は飛び起きて、瞳孔を開き、もう1度その求人広告を見直しましたが、間違いなく、私たち家族が大好きなあのレストラン! さっきまで静まり返っていた心臓がドキドキと高鳴り始めました。そういえば、あのレストランは他の飲食店と違って、私くらいの年齢の婦人がたくさん働いているなと気付き、いけるかもと(ゴクリ)。さらに、外国人のお客さんもたくさん来るので、大好きな英語が生かせるかもと(ゴクリゴクリ!)。そして何より、大好きなあのレストランへ、週に何度も行くことができる(ゴクリゴクリゴクリ!!)と、だんだん鼻息が荒くなった私。生唾を飲みつつ、喜び勇んでその求人に応募し、まだ、採用もされてないのにもかかわらず、とても満たされた気持ちになりました。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーついに、「ココだ!」と確信できる求人を見つけたやましたさん。これまでアルバイト探しがうまくいかなかったことも、この求人と出合うためだったと思えば、すべてがよかったと納得できますね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。著者/イラストレーター/ やましたともこ(50歳)高知県出身、大阪府在住のイラストレーター。2児の母。高齢出産で身も心も弱り切ったまま更年期に突入。ここ10年元気な自分を見たことがない。本格的な老化とどう付き合うのか日々模索しつつヤングで緩めなイラストを描いている。
2023年12月01日インスタグラムやブログで家族の話をつづっているおーちゃんによる50代の日常を描いたマンガ。ある日、アラフィフのおーちゃんは自分の小指の変化に気付きました。それは、指の第1関節が腫れたり変形したりする「へバーデン結節」だと悟ります。私もついに…!へバーデン結節になったことを、同世代の同僚に「こうやっておばあちゃんの体に変化していくんよね」と話していた矢先、2年前にへバーデン結節を発症したママ友にばったり会います。経験者と共感しようとしたおーちゃんでしたが……!?職場にて、突然目に入ってきた右手小指の変形…!昔、私の祖母の指も曲がりまくっていた記憶しかないので、着実におばあちゃんの体に近付きつつある現実です。以前発症したかかとの痛みも完全には治っていないので、立ち上がりの一歩目はおばあちゃん状態。それに加えて指の変形……。まさに私の記憶の中のおばあちゃん!実際のところ、さほど痛みも伴わず日常生活に支障はないので、見かけの違いだけに注目していたのですが……。ある日、へバーデン結節の経験者と偶然出会い、その話題を振ったところ、第1関節どころか指の根元から変形している両手を見て、「へバーデン結節以外でも変形してくるんだ、これは相当うずいたに違いない!」と思ったのです。自分が発症してみて、その症状の違いを想像するだけで痛みを乗り越えたママ友を抱き締めるほど愛おしくなりました(今のところ私も小指だけですが、他の指も変形するかもしれません)。へバーデン結節を経験された皆さま、指の負担を減らして無理せず乗り越えましょう!※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/中村光伸先生(光伸メディカルクリニック院長)整形外科医の知見から骨の仕組み、体の動かし方を活かした骨のトレーニングを提唱する骨の専門医。骨の強化と全身の機能回復を両立する「骨たたき」を考案。若々しい体を取り戻す「リバースエイジング」の専門家としてメディアにも多数出演。著書に『医者が考案した骨粗しょう症を防ぐ1分間骨たたき』『ひざたたき世界一かんたんな健康法』(アスコム)。著者/おーちゃん(54歳)孫ラブおばさん。10歳年上の夫と2人暮らし。長女(32歳)、次女(30歳)、長男(27歳)の3人の母親で、8歳の孫を溺愛中。Instagramとブログで家族の話を更新中。ブログ「娘ときどき孫日和~子離れ奮闘記~」。Instagram:@ohchan_65
2023年11月30日やさしかった夫が怒りっぽくなったり、明るかった夫が急に暗くなったり。40代・50代になり「夫が変わった」と感じることはありませんか。さまざまな原因が考えられますが、1つには「男性更年期症状」があります。欧米では認知度が高いものの、日本ではまだ知らない人も多いようです。そこで、泌尿器科医でありメンズヘルスにも詳しい窪田徹矢先生に妻が知っておきたい「男性更年期症状」の基礎知識と対応について聞きました。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。男性更年期症状とは?男性ホルモンが減ることで表れる心身の変化女性の更年期症状は女性ホルモンが減ることで起こるものですが、男性の場合はどうなのでしょうか。「男性更年期症状は、男性ホルモンであるテストステロンが年齢とともに減ることで引き起こされます。女性と似ている症状も多くありますが、男性の場合は性機能の低下があることが大きいですね。クリニックに男性更年期症状を訴える方には、まず問診を受けていただきます。そのとき、Aging malesʼ symptom(AMS)スコアという質問表が用いられます。各症状について当てはまる程度を選び、合計点数によって症状を判断します」(窪田先生)。男性更年期症状をチェックするAMSスコア【ハイネマンのAMSスコア】症状ない軽い中等度重度非常に重度点数123451総合的に調子が思わしくない(健康状態、本人自身の感じ方)123452関節や筋肉の痛み(腰痛、関節痛、手足の痛み、背中の痛み)123453ひどい発汗(思いがけず突然汗が出る、緊張)123454睡眠の悩み(寝つきが悪い、ぐっすり眠れない、寝起きが早い、疲れが取れない、浅い睡眠、眠れない)123455よく眠くなる、しばし疲れを感じる123456イライラする(当たり散らす、ささいなことにすぐ腹を立てる、不機嫌になる)123457神経質になった(緊張しやすい、精神的に落ち着かない、じっとしていられない)123458不安定(パニック状態になる)123459身体の疲労感や行動力の減退(全般的な行動力の低下、活動の減少、余暇活動に興味がない、達成感がない、自分をせかさないと何もしない)1234510筋力の低下1234511憂うつな気分(落ち込み、悲しみ、涙もろい、食欲がわかない、気分むら、無用感)1234512「人生の山は通り過ぎた」と感じる1234513力尽きた、どん底にいると感じる1234514ひげの伸びが悪くなった1234515性的能力の衰え1234516早期勃起(朝立ち)の回数の減少1234517性欲の低下(セックスが楽しくない、性交の欲求が起こらない)12345合計【症状の程度】17~26点:なし、27~36点:軽度、37~49点:中度、50点以上:重度※Heinemann aging male‘s symptoms scoreを基に表を作成。※症状の程度は目安です。この質問表をチェックしてみて、27点以上になるようなら、メンズヘルスを標榜するクリニックの受診をおすすめします」(窪田先生)。妻のやりがちNG対応とは?責めるのはNG男性更年期なのかなと感じたら、妻が気を付けるべきことはありますか。「相手を責めるのはやめたほうが良いです。男性は完璧主義の人が多いので、これまでできなかったことができなくなることで落ち込んだり、イライラすることも増えることもあります。そこを責め立ててはさらに状況が悪化するので、思いやりをもって接してほしいと思います」(窪田先生)。責めるのではなく味方になってあげてそれでは、具体的にはどんなことをしてあげると良いでしょうか。「例えばうつっぽい症状があった場合、心療内科や精神科などに行くことが多いと思います。まずはそれでも良いのですが、しばらく通院しても良くならない場合は男性更年期の疑いを提案してみると良いでしょう。そのとき、先ほど紹介したAMSスコアを活用すると説得性が高まりますね。男性更年期症状はメンズヘルスを標榜するクリニックで治療ができます」(窪田先生)。クリニックではどんな治療をする?男性ホルモンを補充クリニックではどんな診察、治療を受けるのでしょうか。「まずはAMSスコアを使った問診をし、血液検査をします。血液検査でテストステロンの数値を見て、必要であればホルモンを補充する薬を出します。保険診療で認められているのは注射のみで、2~3週間に1回おこないます。保険がきけば1回1,000~1,500円と手軽な価格で受けられ、効果もすぐに感じられます。ただ、2週間くらい過ぎると効果が薄れるので、様子を見ながら継続的に注射していきます。ただし、副作用として睾丸の委縮があるため、子作りを考えている方にはおすすめしていません。保険はききませんが、睾丸に直接塗るホルモンクリームもあります。最初は1日2回塗布、その後様子を見て月1回と減らしていきます。国内製品はテストステロン1%という低いものしかまだなく、1本4,000円前後です。一般的には最初は注射でホルモンを補充し、様子を見ながらクリームによる治療に移行していきます」(窪田先生)。まとめつまるところ、夫婦関係の危機は思いやりで乗り切れるということでした。薬の力を借りて生活の質を上げられるなら、ぜひ活用したいところ。自分自身も更年期で、いろいろムカつくことも多いですが、夫の様子も気づかってあげられると良いですね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(51歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。イラスト/村澤綾香著者/監修/窪田 徹矢 先生くぼたクリニック松戸五香院長。獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouYuberとしての情報発信もおこなっている。
2023年11月28日日ごろから塩辛い食べ物とお酒が欠かせない夫が、心不全で倒れて病院に担ぎ込まれるという騒動を経験しました。退院後に心臓病のための食事制限をしてから、検査数値も正常になり、私自身も中性脂肪値がグンと下がったという体験談を紹介します。夫が胸の苦しみを訴えて救急搬送33年の結婚生活で救急車を呼んだのは、次男が目をけがしたときと夫が苦しそうに倒れたときだけです。夫の家系はもともと心臓病が多い家系で、夫の母親は50歳のときに脳梗塞で倒れ、それから左半身不随になっています。そして、彼自身も若いころから高血圧の薬を飲んでいました。ある朝、仕事に出かけようとしていた夫が、急に苦しみ始めたのです。胸が締め付けられるようだと言って倒れてしまいました。これは尋常ではないと感じ、すぐに119に電話して救急車を呼びました。病院に搬送されて1時間ほど応急処置をし、ICUに移されました。新型コロナが蔓延している時期で、付き添っていた私も問診され、ICUに行くことができたのは搬送から2時間後のこと。意識はありましたが、「暑い、寒い」と繰り返しつぶやいていたような気がします。10分もしないうちに面会は終わり、必要なものを売店で揃え、そのまま帰宅させられました。心不全と診断される夫の故郷は雪国で、隣近所の皆さんはお酒が大好きで塩辛い食べ物も大好きな人たち。私はあまり塩辛い食べ物が好きではないので、常日ごろから醤油をかけ過ぎないようにとか、味も薄めに料理を作るほうです。 しかし夫は、私の作った料理が「味がない」と言っては醤油をたっぷりかけてしまうし、お酒も寝る直前まで飲んでいるという悪い習慣が身に付いていました。「いつかこの人倒れるかも」と思っていたのですが、実際にその日がやってきました。いつも喧嘩ばかりしている夫婦なので、そのときは「早く死んじまえ!」と心の中で思っていたのですが、いざこうなってしまうと涙があふれてくるのが不思議でした。入院中は面会もままならない状況でしたが、途中経過を伝える先生からの連絡があり、2週間ほどで退院できるということでひと安心。夫の病名は「心不全」で、原因は塩分のとり過ぎによって体内に水分がたまり、心臓が溺れている状態だったということ。そのため、顔も浮腫んでパンパンに腫れ上がっていたのです。 まず、食生活の改善が一番大切だと言われ、ネットで検索してみると心臓病には塩分制限が欠かせないという内容が多く出現。なんと、1日の塩分は6g程度しかとれないことがわかりました。塩分1日6gで野菜中心のメニューに改善退院してからの節制生活が始まりました。まず、0.1㎎単位のスケールを購入。今までなら肉や魚が中心のメニューでしたが、野菜中心にするため、何種類もの野菜を購入しました。肝心のメニューは、病人食をメインに紹介しているサイトに、月額料金が課金されるプランで会員登録をしました。バラエティに富んだメニューがあり、しかも短時間でできる手軽さです。最初はあまりの薄味に、私も物足りなさを感じましたが、慣れてくると外食の料理がいかに塩分豊富だったかを実感しました。塩を使わなくても、酢やカレー粉などを使って味わい深い料理ができることも学びました。 夫も慣れるまで大変でしたが、あのときの苦しさがよほど身に染みたのでしょう。この食生活になってから醤油をかけることもなくなりました。また、85kgあった体重が、今では8㎏減少して77㎏になり、検査でも良い数値が出ています。実は私も中性脂肪値が400mg/dL以上あったのが、今は200mg/dLまでに下がっています。若いときは少々の無理も体が調整してくれましたが、50歳を超えた今は素朴な食事がとても体に良いことを実感しています。まとめ普段から喧嘩ばかりしている夫婦ですが、いざ倒れてしまうと悲しいものだと思い知らされました。幸いにも命を取りとめた現在、私にできることは食事に気を付けることぐらいです。夫婦共々体質改善をするために、夫の退院後、減塩食に没頭。子どもたちからは「頑張り過ぎると長続きしないよ」と言われましたが、お互いの健康のため! と毎日孤軍奮闘しています。いつまで続くのかわかりませんが、健康食のメニューも増えて楽しくなってきたところ。さらに、結果が出ているので、やる気はいまだに持続しています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。イラスト/おんたま著者/Mrsjunko(55歳)結婚した当初から建築関係の会社を営み、2人の男の子と1人の女の子を授かる。45歳で子宮筋腫から子宮と卵巣を全摘、その後更年期が始まることに。体調の変化に四苦八苦しながらも、夫との2人暮らしを満喫している。趣味はおいしいものを食べて海外ドラマを見ること。
2023年11月28日以前の私は自然体でいることが自分にとって心地良く、普段はメイクは最低限、ファッションは無難なカジュアルウエアばかり。ネイルやエステなどには見向きもしない女子力超低めな生活を送っていました。そんな私が50代になって、外見だけでなく内面から魅力的になるために意識を変えて取り組んでいることをお話しします。魅力的な女性になるためのマインドセット周囲の魅力的な女性に共通しているのは、単に容姿がきれいなだけではなく、身だしなみに気をつかったり周囲への心づかいなど、日常に美意識を持っていることだと感じました。そこで、自分の美意識を高めるために、自分の魅力的なポイントを認めることから始めました。自分にしかないオリジナルな魅力で「なりたい自分になる」マインドセットをするために参考にしたのが、コロナ禍のリストラがきっかけでハマった「引き寄せの法則」。なりたい自分を強く願ったり、叶えたいことを信じたりすることで、願いが実現しやすいという考えに感化されました。「私は魅力的だ」という思い込みを脳にインプットするために、理想とする女性のイメージ画像となりたい自分を紙に書き出し、常に見る家の壁に貼り付けました。紙に書き出した理想や目標を視覚から脳に訴えかける方法は、潜在意識に働きかける効果があるようでした。 日々、YouTubeで自己肯定感を高めるアファメーション(肯定的な言葉を脳にインプットし自己暗示をかけること)を聞き流しながら、魅力的な女性になるための自己流マインドセットを実践しています。自分のチャームポイントを書き出してみた次にやってみたことは、自分のチャームポイントを思いつくまま書き出してみることです。まずは、今まで人から言われたうれしかったポイントや自分自身が好きなところを書き出してみることに。例えば、物事に正直なこと、チャレンジ精神が旺盛なこと、頑張り屋なところなどです。加えて、得意な英語や仕事で培ったスキルなどを肯定的な言葉を使いながらすべて書き出してみました。自分の魅力を文字に改めて書き出すことで気付いたことは、思っていた以上に自分の内面に魅力的なポイントがあったことです。他人から見たらうぬぼれなのは100も承知ですが、自分の魅力をできるだけ見つけて、思いっきり褒めてあげたことで「私って意外とイケているかも!」という自信につながりました。内面も外面も自分は魅力的だ! と思い込むことで、美への興味がふつふつ湧いてきたことが私にとっての気付きでした。例えば女性ファッション誌をお手本に見よう見まねで旬のメークを試みたり、手持ちの洋服に流行りのファッションを取り入れておしゃれを楽しんだり、見た目の美しさにも気を配るようになりました。自分をケアしてあげる機会が増えたことで、なりたい自分に少しずつ近付いていると実感しています。魅力度を上げるために実践したこと周囲の魅力的な女性と接していて感じるのは心に余裕があるということです。私も心に余裕を持つために、あえてやめたことが2つあります。1つ目は、自分自身の心の安定を保つために、他人に過度な期待をしないこと。どうしてしてくれないの? 何度言えばわかるの? と、思うように物事が運ばないとイライラしてストレスを抱えていました。私のこうして欲しいは他人のこうしてあげたいと必ずしもリンクはしないため、人は人、やってくれたらラッキーくらいに思うことにしたら、イライラすることも減り、寛大な気持ちを持てるようになりました。2つ目は、完璧な自分を目指さないこと。50歳を過ぎ、仕事でもプライベートでも責任が増え、ついつい頑張り過ぎてしまっていた私。しかし、自分のエネルギーには限界があり、やる気が追いつかずに空回りすることも。そんなとき、思い切って得意でないことを手放してみたら、心のもやもやがすっきりと晴れました。心の健康を保つことで、確実に表情が柔らかくなったと実感しています。まとめ「私は魅力的だ!」という思い込みを脳にインプットしたおかげで、メークやファッションに以前より気をつかうようになり、周囲からは女子力が上がったと言われています。周囲の好評価のおかげで自信が付き、自然と笑顔が増えて「私はできる!」というポジティブ思考になれました。まさに、自分の心がけ次第で「自分の在り方」をいくらでも変えられることを実感しています。これからも、なりたい自分になれるように、自分の魅力を積み上げていきたいです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。著者/いずみ(54歳)独身。コロナ禍を機に、人生における健康の大事さを実感し、里山に移住し田舎暮らしを楽しんでいる。
2023年11月27日体調不良が続いていたある夏の日、ひどく暑く感じてたくさんの汗が出てきました。部屋にはエアコンが効いており涼しく快適なはずなのに、私は暑くてどうしようもない状態に。同じ部屋にいた家族に聞いても誰も暑くはないとのこと。おかしいなと思いながら我慢できずエアコンの温度を少し下げてみましたが、暑さは変わりません。特に上半身と首の辺りに汗がたくさん出ました。汗と同時にだるくてたまらない状態に体調不良は暑さと寒さが入れ替わるようになった日の約1週間前からありましたが、疲れがたまったから体調がすぐれないのだと考えていました。そう考えたのは毎日眠くて仕方がなかったからです。実際、その日も風邪症状や腹痛などのはっきりとしたものはなく、疲れたときなどに度々起こっていた頭痛と何度寝ても眠くなるという眠気があっただけでした。頭痛については以前に内科のかかりつけ医から鎮痛薬をもらって使っていたため、痛みはありませんでした。 そして家事も少しずつできていました。しかし暑くて汗が出たのと同時にだるさが出たことで横になっていないとしんどくて動いていられません 。喉の渇きなどは感じていませんでしたが熱中症の初期症状ではないかと思い、水分を補給する、氷枕を使い薄着にして体を涼しくする、横になるなどの対処をしました。しかし一向に暑さとだるさは改善されません。家族も私の突然の体調不良に心配をしていました。また、私だけが暑いという不思議な症状に驚いていました。暑さの次は急激な寒さが!暑苦しさとだるさで横になっていると眠ってしまっていました。はっとして目が覚めると次は急に寒くなってきました。エアコンの効き過ぎというわけではなく、やはり私だけが寒くて仕方がなかったのです。寒さは全身にあり、夏だというのに毛布をかけないと寒くて仕方がありません。熱を測っても熱はなく、ぞくぞくするような寒気とだるさとしんどさでつらかったです。一体自分に何が起こっているのかと不安になってきました。そして一番驚いたのは暑さと寒さが数時間おきに何度も入れ替わることでした。初めてのことで何が何だか訳がわかりませんでしたが、休日で病院が開いていなかったので、翌日まで我慢することに。その日は食欲もなく横になっていましたが、暑くなったり寒くなったりしながら、もともと眠気があったものの何度も途中で目が覚めてしまい、眠ることはできました。少し良くなるも不安で病院にしばらく安静にしていたので異常なほどの暑さや寒さを感じる頻度が減ったような感じがしました。睡眠不足が原因なのかと思いましたが、あまりにも不思議な症状で不安が残るため病院へ行くことに。そして診察では自律神経の乱れにより体温調節ができない状態になったためだと言われました。今回のような症状の原因としては、主に更年期の自律神経の乱れのほか、鉄欠乏性貧血が考えられるけれど、私の場合、血液検査の結果は問題がなかったので、50代という年齢から更年期に疲れとストレスが重なり一気にそのような症状が出たのかもしれないと言われました。この時点ではまだだるさと疲れやすさが残っていたため、安静にして睡眠をしっかりとるようにとの指導がありました。それでも症状が続く場合は、病気が隠れていることもあるので詳しい検査が必要とのことでしたが、1週間が過ぎたころには元気になり普段の生活ができました。それからは睡眠不足と運動不足に気を付けるようにして、なるべく疲れやストレスをためないように心掛けています。買い物など少しでも外に出るときは歩くようにしているからか、あれ以来、このような症状は一度も起きていません。まとめ5歳上の姉から更年期に起きるいろいろな体調不良や症状を聞いてきました。しかし1日に何度も暑さと寒さを経験したという話は聞いたことがありませんでした。病気が隠れていることもあるため注意が必要ですが、更年期には体温調節がうまくできないことはよくあるそうです。また冷え性なども自律神経の乱れの1つだと言われました。規則正しい生活はまだできない日が多いですが、睡眠不足のときは昼寝をする、なるべく歩いて行動することを心掛けるようにしています。簡単なことでも効果はあると感じています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。著者/mikeko(55歳)大学生の子ども2人が1人暮らしをして夫婦だけの生活になり4年。まだ寂しいけど趣味の刺繡を再開。50歳から美容も暮らしもナチュラル&シンプルを目指すインドア派主婦。
2023年11月27日40代になってから、「そんなに食べていないのになぜ体重が増えるの?」と感じる人は多いのではないでしょうか。1990年の国際肥満学会で、肥満の人の7割が「モナリザ症候群」という発表がありました。それによると肥満は自律神経と深い関係があるといいます。「モナリザ症候群」とはどんな症状で、どんな人がなりやすいのでしょうか。美容・アンチエイジング専門医の黒田愛美先生に聞きました。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic 医師)美容外科、美容皮膚科、予防医学(栄養療法)、アンチエイジング専門医。Zetith Beauty Clinic 、東京美容外科沖縄院にて勤務。トライアスロン日本代表の経歴を持ち、⾃分がアスリートであることも⽣かしつつ、美と健康のスペシャリストとして「中からと外からの美と健康」を信念に、外から(美容医療)だけでなく、中から(分子栄養学、予防医学)の美と健康の権威として多くの文化人、芸能人、アスリートからの信頼も厚い。著書に、「中田敦彦のYouTube大学」でも紹介された「アスリート医師が教える最強のアンチエイジング」(文藝春秋社)がある。美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。そもそもモナリザ症候群とは?自律神経の切り替え不良が引き起こす肥満モナリザと聞くとレオナルド・ダ・ヴィンチの絵画が思い浮かびますが……。「絵画のモナリザとは無関係です。モナリザ症候群は「Most Obesity Known Are Low In Sympathetic Activity.」の頭文字からとった造語で、ほとんどの肥満は交感神経の働きの低下による、といった意味です」(黒田先生)。交感神経の働きの低下、とはどういう意味なのでしょうか。「私たちの体は、活動モードの交感神経とリラックスモードの副交感神経という、2つの自律神経がスムーズに切り替わることで健康は維持されています。交感神経が優位に働くと、心身が活発になって消費カロリーが増加しますが、副交感神経が優位になると心身にブレーキをかけ、代謝が下がるようになっているのです。モナリザ症候群は、この交感神経と副交感神経のスイッチの切り替えがうまくできないことで消費カロリーや代謝が落ち、それほど食べなくても太りやすくなる状態を指しています」(黒田先生)。モナリザ症候群の原因となるNG習慣とは?メリハリのない、だらだら習慣が原因なぜ、交感神経と副交感神経のスイッチの切り替えがうまくできなくなるのでしょうか。「緊張モードとリラックスモードのメリハリがついていれば、問題なくスイッチの切り替えはできるはずです。しかし、例えば朝、決まった時間に起きない人と会って話さない日がある1日中、部屋着で過ごす運動よりだらだらするのが好きお風呂はシャワーで済ませる夜、ついスマホを見ながら夜更かししてしまうといった、緊張感のない生活、またはリラックスがない生活を続けていると、自律神経のバランスが乱れてしまうのです。最近ではコロナ禍でリモートワークが増え、家で1日中過ごすことが増えたことも要因でしょう」(黒田先生)更年期のホルモンバランスも一因「また、女性ホルモンのバランスの乱れが自律神経にも影響しています。女性ホルモンが低下する更年期は特に自律神経が乱れやすいので、注意が必要です」(黒田先生)。モナリザ症候群から抜け出すための対策は?メリハリのある生活を意識更年期の女性は特に自律神経のバランスが乱れやすいということ。どんなことに注意したほうが良いのでしょうか。「緊張モードとリラックスモード、2つのバランスが取れた生活を心がけることが大切です。緊張モードならば朝食を食べる冷たい水で顔を洗う午前中から活動する午前中に運動する午前中に掃除など、体を動かす家事をおこなうなるべく人と会うといったことが一例として挙げられます。リラックスモードならば睡眠を1日7時間以上取る瞑想をするヨガをする湯舟にしっかりつかるアロマをたくといったことを試すと良いと思います」(黒田先生)。腸内環境を整えることも大切「自律神経は腸内環境とも深い関係があります。腸は脳の次に神経細胞が多い器官です。神経細胞は自律神経によって作用されるので、自律神経を整えるためには腸内環境を整えることがとても大切です。腸内環境を整えるには、まず白砂糖を控えることから始めてみてください。他にもカゼインやグルテンなど腸内環境を乱す成分を含む食品は極力控えたほうが安心です」(黒田先生)。まとめ若いころと比べて確実に食べる量は減っているのに体重は増える、という不思議な現象に悩み続けてきましたが、原因が自律神経にあるとは。心当たりのある人は、できることから改善してみてはいかがでしょうか。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(51歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/黒田 愛美 先生美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。Zetith Beauty Clinic医師(東京都中央区銀座4丁⽬2-17銀座111レジャービル13階)。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。著書に『アスリート医師が教える最強のアンチエイジング』(文藝春秋)。
2023年11月26日30代くらいまでは食器洗いや掃除の際に素手で洗剤を使えていたのに、40代に入った途端、手がかゆくて、痛くて、赤く腫れ上がるようになりました。ついに眠れないほどになったため、どうにかしようと皮膚科を受診。私が年を重ねてから発症した手湿疹(主婦湿疹)についてお話しします。夜も眠れないほどの手のかゆみ私は、30代くらいまでは水仕事の際も素手で洗剤を使っていました。基礎化粧品もドラッグストアなどで売っている物で肌に異常は起こらず、シャンプーも市販の物で頭皮トラブルなどは特にありませんでした。しかし40代に入ったころ、市販の化粧水を使うと顔がかゆく赤くなるように。頭皮にもブツブツができやすくなっていました。家族も私の肌を見て心配していたようでした。私はもともと肌にやさしいといわれるシンプルで添加物の少ない基礎化粧品しか使えないため化粧品を変え、シャンプーも肌にやさしいと言われるアミノ酸系に変えました。そんな中、特に手の乾燥や肌荒れが気になっていたので、市販の保湿クリームを日常的に使用していました。にもかかわらず、夜寝ていると手がかゆくてかゆくて、何度も起きる日が数日続いたのです。そして、ついには夜に一睡もできないほどの手のかゆみと痛みに襲われました。これでは日常生活にも支障が出てしまう、どうにか対処をしないといけないと思い、皮膚科を受診することにしたのです。主婦湿疹の治療とその経過赤く腫れた手を皮膚科で診てもらうと、「これは手湿疹(主婦湿疹)ですね」との診断。原因は、家事や子育てに伴う水仕事と、加齢により肌のバリア機能が低下し、外部からの刺激で肌トラブルが起きやすい状態になったことだそうです。手のかゆみと炎症がひどいので、症状が落ち着くまでは1週間に1度紫外線治療を受けに皮膚科を受診し、保湿剤とステロイド軟膏を毎日手に塗布することになりました。また、食器洗いなどの家事の際は、ビニール手袋を着けておこなうようにと言われました。調剤薬局の方からは、「ビニール手袋で手にかゆみを感じる場合は、綿の手袋をして、その上にビニール手袋を着けて食器洗いをしてくださいね」とアドバイスを受けました。私は、早速手に薬を塗り、ビニール手袋を着けて家事をおこなうようにしました。今までビニール手袋をして家事をおこなっていなかったので、最初はとても不自由さを感じました。素手と違って、ビニール手袋だと食器などの汚れが落ちているかがわかりづらい上、手袋の着脱の手間も掛かります。慣れるまでは余計な時間が掛かってしまい面倒でした。しかし、夜眠れないほどの手のかゆみに襲われると、日常生活上大きなストレスになります。私は、主婦湿疹を治すためにコツコツと毎日手のケアを続けていきました。皮膚科で保湿剤を処方してもらう治療を始めて最初の2~3日間は、手のかゆみで夜起きることもありました。しかし、日々のお手入れと週1回の紫外線治療の効果か、次第に手のかゆみが治まっていき、夜もかゆみで起きることはなくなりました。主婦湿疹を発症後ずっと、保湿剤と湿疹ができた際に塗るステロイド軟膏を皮膚科で処方してもらっています。市販の保湿剤を塗ってみたこともありましたが、やはり私の肌にはあまり効果を感じることができなかったためです。10年程度たった今では多少素手で家事や水仕事をしても大丈夫にはなりました。しかし、主婦湿疹の発症により年齢を重ねると、年相応のケアをしなければ健康的な肌を維持するのは難しくなってくるのだなと実感したため、現在はキッチンには水仕事後すぐに手のケアができるように、常時保湿剤を置いています。家事のたびに手袋を外して保湿剤を塗布、夜寝る前に手に保湿剤を塗ってから寝る。それがルーティンとなってからは、主婦湿疹だけでなく冬場に手荒れやひび割れで出血するなどの痛い思いをすることもなくなりました。まとめ30代までは素手で水仕事も洗剤を使った掃除もできていた私が、年を重ねて肌のバリアー機能が低下し、夜も眠れないほどの手のかゆさと痛みを伴う主婦湿疹を発症しました。年齢とともに若いころにはなかった肌トラブルが出現し、適切な対処をしなければならないようになるものだなと実感しています。老化は必然ですが、毎日のお手入れで日々の生活の質をなるべく維持向上できるよう、前向きな気持ちで肌ケアを継続していきたいと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。著者/ちびむす(52歳)マスコミで働いていた両親に似て、仕事に真っ黒になるきらいがある。衛生管理者の資格所持者。仕事と健康の両立を図ろうと奮闘する一児の母。
2023年11月26日更年期に入ってからというもの、白髪や老眼などの老化現象に悩んだり、さまざまな体の不調にさいなまれたりしながら、憂うつな毎日を過ごしてきました。中でも、最近経験した症状は強烈でした。左肩から腕にかけて原因のわからない激痛に襲われたのです。これは人生で経験したことのないほどの痛みでした。私がその痛みに打ち勝つためにおこなったことと、現在の状態についてお話しします。突然の激痛!左肩が動かないいつものようにスーパーで会計を済ませ、買い物袋に品物を詰め終えた直後のことでした。「さあ、帰ろう」と買い物袋を左手で持った途端、左肩に激痛が走ったのです。思わず「痛い!」と大声を上げてしまいました。周りの買い物客が皆私のほうを振り返って見ています。いたたまれなくなった私は、急いで右手に荷物を持ち替え車に向かいました。家に戻り左腕を恐る恐る動かしてみると、自分の物であるはずの左腕が別の独立した物体のように自由に動かせません。これで私のはつらつとした人生は終わってしまうのだろうかと思うと、切なくてショックでした。あまりの痛みと自分の体が思うようにならないもどかしさで涙を流す日々が続きました。整形外科での治療を開始したものの…激痛に涙しながらもなんとか自然に治癒することを期待しているうちに日にちが過ぎていきました。しかし、痛みは一向に引かず、発症後約3カ月たったころ、痛みの原因を突き止め治療をするために整形外科を受診しました。エックス線検査や診察の結果、いわゆる五十肩(肩関節周囲炎)と診断され、痛み止めの服用と、週に1回ずつ理学療法士によるリハビリテーションを受けることをすすめられました。そして、リハビリと服薬による治療が始まったのです。リハビリでは理学療法士の指導のもと、温熱湿布や軽い筋トレをおこないました。そのかいあって約2カ月後には、症状はわずかに緩和されたように思えました。しかしある日、激痛が再発。医師に別の治療を求めたところ「今おこなっている治療のほかは痛み止めの注射しか残されていない」と伝えられました。さらに「このまま放っておくと、関節が硬くなり正常に動かなくなってしまう拘縮(こうしゅく)という状態に陥ってしまうだろう」と付け加えられました。ホットヨガと糖質制限で症状が緩和医師に告げられた拘縮という言葉は、ちょっと前まで体が自由に動いていた私にとって絶望的な響きでした。いてもたってもいられない気持ちになり「自分でできることをしてみよう」と思いました。そして、人生で最高に肥えて重くなってしまった体が少しでもラクに動くように「筋力を付ける努力しよう」と決意し、休会していたホットヨガ教室に再び通い出しました。かつては週に2回ずつ通っていたホットヨガでしたが、再開してからは毎日通うようにして徹底的に自分の体に向き合いました。再開当初はヨガのポーズをまともに取ることもできず悔し涙を流しましたが、筋力を付けるために頑張り続けました。同時に体が軽くなるように糖質制限をおこない、減量につながるような食生活に変えてみました。それから約2カ月が経過した現在、約3kgの減量に成功。また、そのおかげもあるのか体が軽く動かしやすくなって、日常生活に支障がないほどに痛みは軽減され、まったく痛み止めを服用せずに過ごしています。まとめ今は肩の痛みが軽減しただけでなく、筋力が付き体重が減ったことで、体全体が軽く動きやすくなりました。私は今回の出来事を通じて、体が自由に動かせるありがたさをしみじみ感じました。これからも加齢に伴う体の変化に負けずにはつらつと暮らしていけるように、ホットヨガをはじめ、日常生活の中で体をいたわるためにできることはしていこうと思いました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/粒来 拓先生(よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長)日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。著者/おらら(55歳)愛犬のヨーキーと2人暮らし。趣味はホットヨガ、読書、映画鑑賞、旅行、ダンス。最近はエコと断捨離、スープ作りに興味がある。
2023年11月25日閉経後、少なくなると思っていたおりものが多いので気になり調べてみると、更年期で女性ホルモンのエストロゲンの分泌が少なくなると、おりものが増えることがあるとわかりました。私はおりものシートがないと下着を取り替えないといけないくらい不快に思っていました。しかし、入院することがあり、着替えもシャワーもままならず、下着の不快感で困っていたときに相談した看護師さんのある言葉に救われたのです。おりもので下着の不快感がいつも気になる更年期以前は生理痛はそこそこありましたが生理期間が短く、経血量も少なかった私。今まで下着の不快さを感じたことはなかったのに、閉経後は常に感じていました。においも強くなっていたようで、娘から「ママの後にトイレに入ったらにおいがきつい。病気かも」なんて言われてショックでした。それからは、消臭効果のあるおりものシートを使い、こまめに取り替えていました。乾燥肌の私は閉経後に局部が乾燥するようになったようで、おりものシートでこすれて、かゆみも出てきて、もう踏んだり蹴ったり……。こんな話は親しい友人にもできず、どうしようかと悩んでいました。そんなとき、持病の股関節痛がひどくなり、入院して人工股関節置換手術をすることになりました。出産以外では人生で初めての入院です。手術や入院のことも含めて不安はさらに高まり、ふさぎ込んでしまったのです。おりものって必要なものだった!?入院して手術を終えると、尿道カテーテルをつながれ、排尿するためにトイレに行くこともなくなったので、下着を替えることもできません。下着がいつもベトベトしていて体の痛みもあるため、まさに地獄のような日々。ただ病棟の看護師さんはとてもやさしく気さくな方ばかりで、何か相談をすると親身になって答えてくれたのが救いでした。そして、下着の汚れのことも相談してみたところ、看護師さんからは意外な答えが返ってきました。「体の中から“おりてくる”からおりものと言うんです。子宮、腟、汗腺からの分泌物が混じり合ったもので、成熟した女性なら誰にでもあるもの。腟の中をきれいにしてくれる大切なものなんです。あなたのおりものはにおいもないし、気にすることはないですよ」と言ってくれました。私はその言葉を聞いて、目からうろこでした。嫌なものだと考えていたおりものにそんな働きがあるなんて!その後、尿道カテーテルが外され、車椅子や歩行器で自由にトイレに行けるようになった私は、おりものシートを使ったり、清潔なウェットティッシュなどで拭いたりしてケアしました。おりもの用布ナプキンで気にならなくなった乾燥肌でトラブルの多い私は、おりものシートがこすれることでかゆみが再発。でも、おりものシートがないと、仕事中は下着を替えることも難しいので困ります。そんなときに、ネットの広告で以前から気になっていた布ナプキンにおりもの用があることを知りました。布ナプキンは何回か使っていたのですが、生理中はやはり布だと不安なこともあり、あまり使わなくなっていたのです。ネット広告でオーガニック布ナプキンのお店を見つけ、おりもの用のものを試しに買ってみました。すると肌のこすれも気にならず、好きなときに替えられる布ナプキンは私にはぴったりでした。それからは下着の不快感を気にすることなく、毎日が送れるようになりました。毎日洗うことも、お風呂のときに持ち込んでついでに洗うことで負担ではありませんでした。かわいい柄のものもあり、下着のように楽しんでいます。まとめ生理とは違い、毎日のことなので常に気になっていたおりもの。嫌なものだとしか思えなかったのですが、看護師さんの「おりものは大切なもの」という言葉で、自分の中のイメージが変わりました。体の中をきれいにしてくれる必要なものと思い、気持ちよくケアができるようになったのです。そしてオーガニック布ナプキンを使うことで、敏感肌の私にも刺激がなくなり、ラクになりました。他人には打ち明けにくい悩みも、専門家になら安心して相談できます。医療に従事する人は体の専門家。医師や看護師さんなどの専門家に頼ることで、悩みを抱えず、気持ちよく生きていきたいです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/粒来 拓先生(よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長)日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。イラスト/きびのあやとら著者/ゆうの(54歳)24歳の息子と22歳の娘がいる。娘と同居中。40代に入ってからずっと、もろもろの不調と付き合いながら生活している。
2023年11月25日更年期世代に突入し、心も体も重くてなんだかおなかがすっきりしない。そんなときに偶然出合った「梅流し」というデトックスフード。さっぱりした風味の総菜をもりもり食べて、翌朝トイレでどっさり! を目の当たりにした私の体験談です。おなかすっきり「梅流し」とは以前、SNSで「梅流し」という便秘を解消する方法が話題になっていました。「梅流し」とは、大根と梅干しの煮物を食べて腸を整え、宿便を排出するデトックス方法のことをいうそうです。実は、私はそのことを知らずに過去に実行してしまっていたのです。たまたまインスタグラムで流れてきた「大根の梅干し煮」 のレシピを見て、さっぱりしておいしそうだな…… と見よう見まねで作っていました。インスタグラムでは炊飯器を使うと書かれていましたが、面倒なので私は電気圧力鍋で一気に加圧してトータル10分程度で仕上げました。思った通りのさっぱりして体にやさしい味……。おいしくて煮汁もしっかり飲みました。そのときはまだ、自分が「梅流し」をおこなっている自覚はなく、いつも通りに就寝しました。「梅流し」と知らずに食べて翌朝びっくり!汚い話で申し訳ないのですが、その翌朝のトイレタイムで、便器からあふれんばかりの大量の便が出て、何事が起こったのかとびっくりしてしまいました! そして後日、この料理が「梅流し」の食材だということを知り、あのとき大量に便が出た理由に合点がいったのでした。私は特に便秘ではなく、ほぼ毎日出ているのですが、年を重ねるにつれ、なんとなく全部出しきっていないような残便感を感じていました。ネットで調べてみると、このように便秘気味になるのも更年期障害の症状の1つなのだそうです(逆に下痢気味になることもあるそうです)。女性ホルモン分泌の低下による自律神経の乱れにより、腸の運動や便の水分量が減り、その結果、便秘気味になると知りびっくりしました。便秘解消の梅流しに使用する食材「大根と梅干し」には、クエン酸、乳酸菌、食物繊維、消化酵素、ビタミンCなどの成分が含まれています。胃腸の消化を助けて腸内の善玉菌を増やし、大根の水分で便をふやかし排出を促しやすくする、デトックスにぴったりな組み合わせなのだそうです。「梅流し」の作り方と食べ方は超簡単!「梅流し」 はどこのスーパーでも売っているメジャーな食材だけで簡単に作ることができるので、ズボラな私にぴったりです。用意するのは、大根1/2本、梅干し3個、昆布1枚(顆粒だしでも可)、水のみです。味が染みて柔らかいのが食べたかったので、大根は薄めの乱切りにしました。レシピでは、だし汁に昆布を半日以上水に浸けるとありましたが、私は手軽に顆粒だしを使いました。電気圧力鍋に全部つっこんですぐにスイッチオン。正味10分くらいでお手軽に完成!「梅流し」で検索すると、なるべく空腹の状態で「梅流し」のみを食べるのが効果的だそうですが、私は最初そんなことは知らなかったので、普通の夕食の一品として食べました。煮込んだ大根はもちろんのこと、煮汁に梅干しの風味や酸っぱさが移って、とてもおいしかったので、煮汁もしっかり飲みました。煮崩れた梅干しの果肉は酸っぱくなく、食べやすかったです。まとめおいしくてヘルシーな「梅流し」、何も知らなかったとはいえ、SNSの画像で見て「食べたいな、今日作ろう」 と思い立ったのは、大根や梅干しの成分を知らず知らずのうちに体が欲していたからなのかも……。どこが病気というわけではないけれど、おなかをはじめとする体のだるさや重苦しさを感じていたのかもしれません。後から知ったのですが、デトックスをしっかりしたい場合は、「梅流し」をおこなう前に1〜2日間断食をすると、より強力なデトックスになるようです。でも、そこまで本格的にせず何も知らずに食べてもかなりの効果がありました。おなかスッキリ! 病みつきになりそうです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic 医師)美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。著者/こぴあ(50歳)園芸店店主。園芸ライター。県の里親として虐待児童の一時保護など児童の福祉に携わる。主に1歳前後の里子がお泊りに来るので、日々奮闘中!
2023年11月24日新婚当初は楽しくて熱々のカップルだった私たち夫婦。しかし、初めての出産を機に私の性欲は減退し、毎日求めてくる夫に疲弊する状況でした。2人、3人と子どもが増えるにしたがって悪化していく夫婦関係。そんな私たち夫婦の夜の生活トラブルは、夫のある行動で急展開した体験を紹介します。出産後の妻の生活は激変するが夫は…夫と知り合って約1カ月でプロポーズされました。当初結婚するとは頭にもなかった私ですが、夫の強引さに負けて結婚しました。それでも、結婚当初は熱々カップルで、毎日が楽しくてしょうがなかった記憶があります。しかし、最初の子どもを出産後、育児に明け暮れる毎日に夫婦生活なんてどうでもよくなってしまいました。一方、夫のほうはいつもの日常と変わらず、毎日求めてくるのです。近所のママ友ともその話になって、「おたく、あっちのほうはうまくいってるの?」と聞くと、やはり悩んでいるようでした。あんなにやさしい方でも夫婦生活においてはどこも同じなのかな? と感じた記憶があります。子どもが生まれると、女性の日常は激変してしまうのですが、家事育児一切関係のない夫は、今までと何ら変わりない生活。そんなところからも夫婦のギャップがあるのだな、と思っていました。しかし、2人目、3人目と子どもが産まれ、もはや夫婦生活なんてわずらわしいし触られるのも嫌! と感じ始めたのです。私の言葉を素直に受け止めた夫の奇行それ以降、3回に2回は拒否するようになった私に夫は「俺が稼いでいるから食っていられるんだろ! 夜ぐらいちゃんと務めを果たせ!!」と切れまくり。私は「そんなこと言うのなら、外で満たしてきなさいよ!」と対抗。 そんな喧嘩の後、夫の機嫌が良くなっています。ある日「紹介したい人がいるから一緒に来て」と言うのです。おかしいと思いながらもついていくと、そこは小さなスナック。中にはスナックを経営しているママらしき人が笑顔で迎え入れます。 「この人、こんな場所でいったい誰に会わせたいんだろう」と思ったのですが、夫から出た言葉はまさかの「この人に満たしてもらってるよ」でした……。その顔は、自分が言われたことをちゃんとやったよという誇らしげな顔でした。開いた口がふさがらないとは、まさにこのことです。相手の女性もあぜんとしている様子。怒る気にもなれず、夫を引っ張って店を後にしました。夫はもともと、人とのコミュニケーションを取るのが苦手で、相手の気持ちをくみ取ることができない性格。そのため、私が発した言葉をそのまま受け取ってしまったようです。 まさか、こんな結果になるとは思いもしませんでした……。「外で満たせ」のひと言が夫婦関係を変えたそんな衝撃の出来事があった後、私たちは寝室を別々にしました。浮気が許せないということではなく、夫は私を妻ではなく母親的な存在で見ていると感じたからです。自慢げに恋人を紹介するようなあの目は、どう考えても妻に対する態度ではなく、母親の言いつけを守った息子でした。気持ちは複雑ですが、通常の結婚生活は続けています。惰性かもしれませんし、ある意味、人生のパートナーという位置づけでも良いのかなとも思います。 夫には、妻に浮気相手を紹介することはだめなことだと説明して、理解を得られたようです。悪気で浮気をしたのではなく、変わった性格の夫に「外で満たせ」と言ったひと言がこんな結果につながったので、夫を責めることはしませんでした。 その後しばらく夜の生活はなく、私の頭の中では夫というよりも、年上ですが弟のような存在になっています。現在私の性欲はほぼゼロで、心臓病を患った夫も同じような感じです。これで良いのか不安になるときもありますが、夫婦の形はさまざまあっても良いと思っています。まとめ新婚時代の楽しいときも過ぎ、初めての出産を機に夫婦生活に嫌気が差してしまった私。夫の要求に応えることができず、思わず口から出た言葉が発端となって、夫婦の形が変わってしまうという結果になりました。 まさかこんな結果になるとは夢にも思っていませんでしたが、私は納得がいき、平常心で毎日の生活を送ることができるようになっています。妻と夫ではなく、姉と弟のような関係になった私たちは夫婦。こんな夫婦の形もあるのかな、と日々実感しています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。マンガ/へそ著者/Mrsjunko(55歳)結婚した当初から建築関係の会社を営み、2人の男の子と1人の女の子を授かる。45歳で子宮筋腫から子宮と卵巣を全摘、その後更年期が始まることに。体調の変化に四苦八苦しながらも、夫との2人暮らしを満喫している。趣味はおいしいものを食べて海外ドラマを見ること。
2023年11月22日年齢とともに衰える肉体に戸惑いを覚える今日このごろ。美容整形や高価なエステなどではなく、ナチュラルにお金をかけずにアンチエイジングに取り組めないか模索中です。今回は、有名芸能人も愛好しているというある体操にまつわる体験談をご紹介します。若返りの秘儀といわれる体操とは若返りの秘儀と呼ばれる「チベット体操」 。美容や痩身だけでなく、細胞の活性化により体の内側から若々しく健康になり、白髪や視力、内臓機能の改善、生理痛の緩和などが期待できるといわれています。1日数分でできるので、私はヨガよりもお手軽なエクササイズだと思いました。タレントの美輪明宏さんも習慣にしているとメディアで話題になったこともありました。美輪さんが愛好しているなら、効果がありそうに思えてくるから不思議です。チベット体操というと何やらスピリチュアルな雰囲気がありますが、それもそのはず。チベット体操は本来、ラマ僧が心身を浄化し、瞑想(めいそう)に入る前におこなう儀式が元になっているそうです。修行僧がエネルギーを高めるためにおこなう儀式の効果を、アンチエイジングに応用したものが「チベット体操」だそうです。そのため、チベット体操においては、一つひとつのエクササイズのことを「儀式」 と呼び、第一の儀式から第五の儀式までをワンセットでおこないます。更年期障害の改善も期待して、わらにもすがる思いで試してみることにしました。「若さの泉」本の内容に引き込まれる私がチベット体操に出合ったのは、かれこれ43歳のころ。当時は不妊治療をおこなっており、鍼灸(しんきゅう)マッサージサロンにも通っていました。そのサロンのオーナーが「少しでも母体が若返る効果があれば」と私に貸してくれたのが『5つのチベット体操若さの泉』(河出書房新社) という古い本でした。著者はピーター・ゲルダーというアメリカ人。小説仕立てになっている変わったエクササイズの本で、欧米で大ヒットして日本でも人気になったのだそうです。本の内容をかいつまんで話すと、著者のピーターが、頭のはげ上がった「ブラッドフォード大佐」 という年配の男性と出会うところから始まります。一度は音信不通になるのですが、再会したブラッドフォード大佐は、驚くことにすっかり若返り、黒髪がふさふさに生えていたのです。大佐は音信不通になる前「若さの泉を探しに行く」 と言って旅立っていったのでした。一体旅先で何が起こったのか。エクササイズもさることながら、不思議なストーリーに引き込まれ、早く続きが読みたくなるような本でした。チベット体操の方法は簡単!チベット体操には5つの儀式があるのですが、1つの儀式を3回ずつおこないます。体操の簡単な説明と実際におこなった感想と結果をお伝えしたいと思います。①第一の儀式両腕を肩の高さに真っすぐ横に伸ばし、体全体で右回りに回転します。最初はたった3回でも、気持ちが悪くなります。でも不思議なもので、毎週続けていると20回以上でも平気で回れるようになりました。②第二の儀式あお向けに寝て足を上げる体操です。これは私にとっては簡単で、最初のころは気持ち悪くなる第一の儀式の後に、ほっとしたのを覚えています。③第三の儀式膝をついておしりに両手を当てて、上体は真っすぐのまま首を後ろに反らしたり下を向いたりするストレッチです。理由はわかりませんが、私はこの動作がきつく感じました。片頭痛のようになるので、ゆっくりおこなうようにしました。④第四の儀式ブリッジのように体を反らせ、おしりは落とさず真っすぐにテーブルの形になるのが理想なのですが、私は体が硬く不格好。それでもヒップアップの効果が徐々に出始めました。⑤第五の儀式うつ伏せになった状態から上体を反らし、おしりを上げてシャクトリムシのような動きをします。一番ハードなのですが、なぜか気持ちが良い! やる気がみなぎってくるようです。私が5年間ほどおこなってみた結果は……なんと48歳で妊娠・出産に成功! そして50歳の今でも生理は順調です。肌に目立ったシワはなく、30代に見えるとお世辞を言われることも! 48歳での妊娠・出産はメディアで取材もされました!まとめ不妊治療をおこなっていたとはいえ、48歳での妊娠は海外セレブなら間違いなくニュースになっている奇跡的な出来事です。私も雑誌やテレビの取材を受けたのを今でも覚えています。そのときはチベット体操のことを言わなかったのですが「若さの泉」 の恩恵があったのではないかと、私はひそかに思っています。私のお気に入りのチベット体操ですが、本に書かれていた効果がすべてかなったわけではありませんでした。白髪の改善を大いに期待していたのですが、特に白髪が減ったとは思えません。それでも健康で丈夫でいられるなら、続ける価値はあると思います。ここ最近、チベット体操をさぼっていたので再開したいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic 医師)美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。著者/こぴあ(50歳)園芸店店主。園芸ライター。県の里親として虐待児童の一時保護など児童の福祉に携わる。主に1歳前後の里子がお泊りに来るので、日々奮闘中!
2023年11月22日20〜30代のときに、旅行、出張、身内の不幸で3回飛行機に乗った経験のある私。ところが30代後半で2度目の妊娠をしてからはそのような機会もなくなり、公私ともに飛行機に乗る機会は一切なくなりました。その後、急に飛行機出張をすることに。そんなアラフィフの体験談です。アフターコロナとなり北海道出張が決まるもともと私は出張の多い職場に勤めており、コロナ禍前はしょっちゅう新幹線で出張に出ていました。地方出身でもあり、帰省にも新幹線を使っていたので、新幹線での移動はすっかり慣れっこ。でも唯一苦手な移動手段があり、それは飛行機でした。30代後半で次男を妊娠したため、それ以降は子どもが幼いことを理由に飛行機での出張はすべて断っており、その後は離婚もあって旅行をする機会もなく、気が付けば飛行機にはもう12年も乗っていませんでした。しかもそれまでも、必ず誰かと一緒に飛行機に乗っていたため、生まれて一度もひとりで飛行機に乗ったことがないままアラフィフとなりました。そんな中、時代はアフターコロナに。コロナ禍の間はオンラインで済んでいた出張案件も徐々に対面に戻り、飛行機距離での出張も復活。私にも北海道出張の機会が回って来たのです。航空券の購入、搭乗手続きがわからない今回の出張は必須案件ではなかったため、行くかどうかはしばらく悩みました。ですが、子どもたちは成長しつつあるし、そろそろ私も「人生で経験しなかったこと」に挑戦してみたい……という思いが勝ち、出張を決めました。12年ぶりに飛行機に乗ること、初めての単独搭乗、そして初の北海道訪問。これらをアラフィフでクリアすることで、また1つ人生経験を重ねたいと感じたのです。ただ、何せ12年ぶりなので、航空券の取り方もわからずあたふたしました。新幹線と違って航空会社がいろいろあり、料金もさまざま。右往左往しながら何とかチケットを取りましたが、空港に行ってまずどこで何をするのかもわからない。しばらくウロウロしてようやく無事に搭乗手続きを済ませました。機内では12年ぶりの飛行機に興奮しっ放しで、ずっと窓に張り付いて外を眺めており、ドリンクサービスのキャビン・アテンダントさんの声掛けも耳に入らず、肩をたたかれてようやく気が付くという、まるで子どものような状態でした。経験値が上がり自信が付いた!北海道に到着してからは、気持ちを切り替えて仕事モードに。出張なのでもちろん観光はできず、食事も会食ばかりでプライベートの楽しみは一切ありませんでしたが、夏場でも涼しい風が吹き抜けることや、建物が低く道が広々としていることに本州との違いを感じながら、何とか無事に2泊3日の出張を終えました。帰路の飛行機は偶然にも知人と同じ便だったので、隣の席に変更してもらい、仕事の話をしながら飛行機での移動を終えました。飛行機の搭乗手続きもようやく要領をつかみ、次からはあたふたせずにスムーズにできるだろうと自信が付きました。行ったところのない土地にひとりで飛行機に乗って往復できたという経験は、アラフィフの自分にも「まだまだ未経験のことに挑戦できる」という思いを高めてくれました。次は九州出張が控えていますが、こちらはもっとスムーズに飛行機移動ができるだろうと感じています。まとめ私は海外渡航の経験がなく、国内旅行もほとんどしたことがないので、知らない土地が多いこともコンプレックスでした。でも今回改めて思ったのは、「アラフィフになっても未経験をクリアすることはできるんだ!」ということです。この年で未経験のことに挑戦するのは正直怖い気持ちもありますし、できれば避けたいという気持ちになってしまうこともあります。でも思い切って一度それを乗り越えてみれば、経験として血肉になると実感しました。これからも無理のない範囲で、少しずつ人生の経験値を増やしていけたらと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。イラスト/やましたともこ著者/まっちゃ (45歳)40歳で再び独身に戻った、バツ2シングルマザー。30代まではボディラインにも肌にも自信あり。40代初期はプロポーションを褒められたり、そこそこモテたりでいい気になっていたが、40代半ばになり加齢の現実を徐々に目の当たりにしている最中。
2023年11月21日50歳を過ぎ、夫と別居して自由な生活を楽しむはずでした。なのに夜になると不安が募り、落ち込むばかり……。ホットフラッシュやイライラなど更年期症状を感じて、毎日眠れない日々が続きました。同世代の人に相談したところ、その人も眠れなくて悩んでいたと言われて「私だけじゃないんだな」と思いました。やりとりを重ねるうちに少しずつ気持ちがラクになりました。そんな時期を振り返ってみます。不安で眠れない、これも更年期の症状なの?下の娘が18歳になり、ずっと考えていた夫との別居に踏み切りました。仕事も順調とは言えず不安定でしたが、夫との暮らしによる不満は激減しました。娘とは一緒に暮らしていましたが生活時間が違うので、ほぼ1人暮らしに近い自由な生活。友人との食事や遊びも満喫できる生活をエンジョイしていたはずなのですが、夜になると気持ちが落ち込むのです。娘は彼氏とラブラブですから、私の話なんか聞いてくれない。まあ、娘に聞かせる話ではなかったというのもありました。更年期には、家族関係や人間関係、労働環境などでストレスが多いと、憂うつになるなどの症状が出やすいとネットで調べて知っていましたが、私もそうだったようです。婦人科を受診したところ、「更年期症状だと思いますが、ホルモン剤などの治療はまだしなくても良いと思います」と医師から言われました。ちょうど母の容態が良くない時期とも重なり、もろもろの不安が押し寄せていたのだと思います。今までと違う環境で楽しい半面、精神的な不安も募っていました。眠れない日が多くなり、ひどいときは入眠まで2時間以上かかることも。次の日は仕事に行かなくてはいけないのに起きられず、遅刻も多くなってしまいました。考えても仕方ないと居直ったらスッキリこのままでは仕事にも悪影響が出てしまうと、思い切って同年代の友人に相談しました。話してみると、その友人も同じように不眠の悩みを抱えていました。それからは毎日、お互いの報告をし合うようになりました。そうして、「考えても答えは出ない問題ばかり。まずは目の前のことを一生懸命やるしかないね」ということに。母の介護も姉と連絡を取り合い、できる範囲で話し合いながら分担するようにしました。人と話すことで不安がなくなるわけではないけれど、気持ちはラクになります。またSNSで自分より上の世代の人と仲良くなり、お互いの立場やプライベートをほぼ知らない同士という気軽さから、自分の将来の不安や今の仕事の悩みなどを相談できたのもよかったみたいです。私は若いころからよく笑うと言われていて、いつもにこにこしていると褒められていました。でも、不眠で悩んでいたころは友人と会うことも少なくなり娘との会話も減っていたので、「そういえば最近笑うことが少なくなっている」と気付いたのです。そこで、できるだけ友人や仕事仲間とくだらない話をして、笑う時間を増やすことも心がけました。笑いはストレス解消になりました。今は心療内科なども増えているので、最後には相談することまで考えました。そうしたらなんだか気分がラクになったのです。落ち込んでいる自分の気持ちに向き合う精神的な悩みや落ち込みなどは、なかなか人には打ち明けられません。でも、抱えているだけではそれらは大きくなるばかり。眠れないのは仕方ない、でも眠ろうとする努力はするようにしました。そんなとき、YouTubeで寝る前に聴く音楽を探していると、若いときに聴いていた懐かしい音楽を見つけました。それを聴いたらその当時を思い出し、ちょっと華やいだ気分になれ、気持ちよく眠りに入れました。それをきっかけに布団に入る前には、不安な気持ちにならないように自分が楽しめることをするようにしました。例えば応援している劇団の俳優さんに手紙を書いたり、趣味の海外ドラマを見たり、小説を読んだりして、なるべく考え込まないようにしてみました。そして眠くなくても電気を消して布団に入り、気持ちが穏やかになるように、音楽や好きな小説の朗読を聴いてみるようにしました。何時間眠れなくても焦らず、不安になっている気持ちを客観的に見るようにして、そんな自分をただ受け入れ、自分と対話するようにしました。そうこうするうちに、あるがままの自分を受け入れられるようになりました。そして、不安な気持ちがあるのは当たり前、それも自分なんだと納得することができたのです。まとめ私の更年期世代の友人は、いろいろな問題を抱えている人が多く、家族との関係も変わったり、父母の介護をするようになったりしています。ひとりで抱え込んでしまう友人も多く、そんな友人には声をかけて話を聞くと、誰かに打ち明けることでラクになったと言ってくれます。もちろん私もそのひとりです。自分が落ち込んでいることや精神的にしんどいことを自覚し、誰かに聞いてもらうことでずいぶんラクになりました。また、SNSでは同じような悩みを抱えた人とネットの世界でつながり、相談できる友人ができました。相談できる友人が複数いることで、ひとりで抱え込むこともなくなり、不安感や眠れない日々から解放されるようになりました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/粒来 拓先生(よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長)日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。マンガ/山口がたこ著者/ゆうの(54歳)24歳の息子と22歳の娘がいる。娘と同居中。40代に入ってからずっと、もろもろの不調と付き合いながら生活している。
2023年11月20日更年期を迎え、頻尿に悩まされるようになりました。特にひどくなってきたのは、閉経を迎えてからだと思います。それまでは特にトイレが近いと意識したことはなかったのですが、加齢とともに明らかにトイレに行く回数が増え、急な尿意を覚えることが多くなりました。今回は私の頻尿との付き合い方をご紹介します。さっき行ったのにまたトイレに行きたい!「頻尿」という言葉は知っていましたが、正直、高齢者が悩む症状だと捉えており、更年期を迎えるまでは特に意識したことはありませんでした。それが3年前に50歳で閉経を迎えてから、尿意を覚える間隔が短くなったように感じ始めました。最初は、「あれ、さっきトイレに行ったばかりなのにまた行きたい!」と感じることが多くなった程度でしたが、徐々にトイレに行く頻度が増えていったのです。そのうちに、以前は仕事でオフィスにいる日は1日で2回程度だったのが、午後だけで5回もトイレに行くようになりました。私が働いているオフィスが入っているビルのフロアには他の会社も入っているのですが、トイレの数が足りていないのか、運が悪いとトイレ待ちの列ができていることも。そうなると、オフィスからトイレに行って帰ってくるだけで10分くらいかかってしまうこともあり、仕事が何度も中断されて生産性が落ちてしまいます。社内会議の場合は途中で抜けてトイレに行くことができますが、お客様との商談中は中座できないため、トイレを気にし過ぎて商談に身が入らないことも……。頻尿を意識してからは、必ず商談前にトイレに行く時間を持てるよう、早めに客先に到着するようにしました。夜中もトイレに行きたくて目が覚めるように私の頻尿問題は寝ているときにも発生するようになり、毎晩夜中に2回は目が覚めてトイレに行くようになりました。若いころは一度寝たら朝までぐっすり眠れるタイプだったのに、この変化には「おばあちゃんになったみたい」と少々落ち込みました。さらに悪いことには、トイレに行く回数が増えただけではなく、「今すぐトイレ!」というように急な尿意を感じるようになっていったことです。それはすぐにトイレに行かないと失禁してしまいそうなレベルの尿意。何かきっかけがあったわけでもなく、急にこのような症状が現れるようになりました。そのため友だちと遊びに行ったり、旅行に行ったりするときにトイレが気になって緊張するようになりました。とりあえずの対応策は、外出中にトイレを見たら入るようにすること。映画やライブの前には必ずトイレに行く。バスツアーでは休憩ごとにトイレ。レストランや居酒屋ではトイレに行ってから会計。電車に乗る前には1本遅らせてでもトイレに寄る。50歳を過ぎて人前で粗相することのないように必死になりました。頻尿も更年期症状の1つだった!頻尿の症状が続いていたので、ある日頻尿対策を調べてみようと思いネットで検索していると、女性の頻尿は更年期症状の1つであることがわかりました。あるサイトによると、私が悩んでいた「急な強い尿意」も過活動膀胱という症状で、その中には夜中の尿意も含まれるそうです。これを読んで、私の頻尿や強い尿意も更年期による泌尿器への影響であるかもしれないと思いました。さらに調べていくと、過活動膀胱は「膀胱訓練」という尿を我慢することが有効な治療法であるとのこと。なんと、私がおこなっていた「できるだけ頻繁にトイレに行く」とは真逆の行為でした。あと5分、あと10分というように少しずつ我慢する時間を延ばし、膀胱に負荷をかけることで膀胱の容量を増やす訓練だそうです。この訓練を知ってからは、自宅にいるとき、オフィスで事務仕事をしているときなど、可能な場合はなるべくトイレに行く回数を減らすようにしてみました。ただし、どうしても厳しいときは、無理に我慢はしないようにしています。まとめ膀胱訓練に4カ月ほど取り組んでいますが、現在も頻尿はまだ続いています。しかし、更年期が原因かもしれないとわかったことで、友人と出かけるときには、「更年期の症状でトイレが近いの」と正直に伝えられるようになりました。そうすることで同年代の友人たちは理解してくれ、遠慮なくトイレに立ち寄ることができるようになりました。高齢者の問題だと思っていた頻尿が、更年期症状の1つかもしれないことがわかり、女性にとって加齢の影響は大きいことを改めて感じました。なんとなく泌尿器系の症状は恥ずかしいという気持ちがありましたが、頻尿はこれからも長く付き合っていかなくてはならない問題だと思うので、膀胱訓練を継続してなるべく症状を軽減していければと考えています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。【窪田先生からのアドバイス】頻尿や強い尿意に悩んでいる場合は、まずは泌尿器科を受診してください。早期に受診すれば早期に改善する可能性が高くなります。この方の症状は過活動膀胱だと思われますので膀胱訓練はこのまま実践していただいても良いですが、できれば受診をして医師から聞いたアドバイスを実践すると安心です。著者/ST(53歳)更年期と戦いながら外資系企業で働く営業ウーマン。若い子に置いて行かれないように必死で頑張るも、年齢のせいか最近は物覚えの悪さに拍車がかかり、厳しい毎日。家族は夫と猫1匹。
2023年11月19日インスタグラムやブログで家族の話をつづっているおーちゃんによる50代の日常を描いたマンガ。2023年に結婚生活3年目を迎える娘(長女)がいるおーちゃん。この日、県外に住む長女夫婦に食料を送る準備をしていました。結婚してから連絡が少なくなった娘結婚してからというもの、めったに連絡してこなくなった娘。「夫婦2人で支え合っている証拠」と思い、安心感を抱いています。それでも、親心から定期的に食料を宅急便で送っては、電話口で「元気の源」である娘夫婦の声を聞かずにはいられません。2023年に結婚生活3年目を迎える娘(長女)夫婦。夫婦だから、まぁいろいろあるとは思いますが、めったに連絡して来ることはありません。心中「2人で支え合っているから親は不要なんだろうな」と思いながら過ごしている日々。それは自立できた娘夫婦に対する安心感でもあります。しかし季節の変わり目なんかは、「体調を崩してないかな……」「打ち明けられない悩みがあるんじゃないか……」なんて、突然心配になることも。そんなときは決まって、おいしそうな食べ物を宅急便で送ってみるのです。荷物を受け取った娘からの声色で様子を伺い知ったとき、「元気そう」と受け止めるだけで私も元気をもらっています。いつまでたっても、親は親……ですね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。著者/おーちゃん(54歳)孫ラブおばさん。10歳年上の夫と2人暮らし。長女(32歳)、次女(30歳)、長男(27歳)の3人の母親で、8歳の孫を溺愛中。Instagramとブログで家族の話を更新中。ブログ「娘ときどき孫日和~子離れ奮闘記~」。Instagram:@ohchan_65
2023年11月19日私は混合肌で、20代のころから肌トラブルが多いほうでした。すぐに吹き出物はできるし、くすみやすくて毛穴も気になる。その一方どちらかというと美容に関して無頓着なので手間をかけるのが嫌いです。そんな私が実践している、あきれるほど簡単なのに肌トラブルが改善してきた洗顔方法をご紹介します。いろいろな化粧品を試すも効果ナシ!加齢に関係なく、私は若いころから肌トラブルが絶えませんでした。雑誌の美容特集に目を通し、いろいろな化粧品を試していました。でも、長続きしないため効果をあまり実感できなかったり、化粧品が合わずに湿疹ができてかゆくなってしまったりしたこともありました。50代になり、加齢とともにシミや小ジワが増え、肌もゴワゴワしてきて、ますます悩みは多くなっています。ここまできたら諦めるしかないのかも。でも、何もしなかったら老化は進むばかり……。それは嫌なので、少しずつでも肌に良さそうなことを始めることにしました。たったこれだけ?簡単だから続けられる!面倒くさがりの私でも、朝の洗顔は欠かしません。「それなら、洗顔のついでにできる美容法なら続けられるんじゃないか……」と考えていると、ずっと前に雑誌で読んだ美肌自慢の読者モデルの方が実践している洗顔方法を思い出しました。その方法は、とっても簡単! まず、洗面器に水と氷を10個ほど入れて氷水を作ります。その氷水で30回、バシャバシャと洗顔するだけです。30秒でOK。手で顔をこすらないように、氷水を顔にかけるようにして洗顔するのがコツです。洗顔後は肌がキュッと引き締まって、温泉上がりのように血行が良くなるのを感じられます。毎朝マッサージするとか手間がかかる美容法は大変だけれど、この方法なら30秒でできるので私にも続けられます。頑張って続けようと決意して、実践しています。継続は力なり。少しずつ変化を実感中1週間ほど続けてみたところ、肌のゴワつきが減って肌が少し柔らかく、滑らかになってきたように思います。さすがにシミはすぐにはなくなりませんが、氷水洗顔を続けることで血行が良くなり、肌のターンオーバーが促進されて、いずれはシミも薄くなってくれたらいいなと期待しています。また、朝は氷水だけで洗顔するため、夜は油分の多いクリームや乳液などは使用しないようにしています。基礎化粧品は肌への負担を増やさないように、添加物が入っていないシンプルな化粧品に変えました。その化粧品は美容に詳しい友人にすすめられたドクターズコスメ(医師や医療機関などが開発・監修している化粧品)で、コスパが良いのでまとめてネットで購入しています。化粧品による肌への刺激がほとんどないので、かゆみや湿疹が出ることもなくなりました。また、毛穴詰まりも減り、肌全体がふっくらとしてきてハリが出てきたように思います。まとめ氷水で洗顔するだけなので、お金も時間もかかりませんし、とにかく継続していこうと思っています。加齢とともに増えるシミやシワ、これまで悩まされてきた吹き出物などの肌トラブルが少しずつ改善されていることを実感しています。氷水洗顔で肌の血行を良くすることで、化粧品に頼り過ぎず、内側からきれいになることを目指していきたいです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic 医師)美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。著者/まるみ(51歳)在宅ワーカー。夫と息子2人の4人暮らし。一度きりの人生、めいっぱい楽しみたい! やりたいことが多すぎて時間が足りないタイプ。
2023年11月17日40代、50代と年を重ねるにつれて気になるのが体のにおい。その中でもデリケートゾーンのにおいは他人に相談もできず悩んでいる方もいるのではないでしょうか。なぜデリケートゾーンのにおいが気になるときがあるのか、においを防ぐにはどうすればよいのか、産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。教えてくれたのは…監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。デリケートゾーンのにおいは、おりものが臭いから?腟が乾燥して冷え、雑菌が増えるとにおいを発生デリケートゾーンのにおいが気になるとき、「おりものが臭いのでは」と思う女性が多いようです。「まず最初に、デリケートゾーンのにおいが気になるときは以下の3つの原因が考えられます。腟が冷えて乾燥している下痢や性交渉などで外から雑菌が侵入腸内細菌のバランスが崩れているにおいの原因は雑菌であり、以上のような条件がそろうと増えやすくなります。それに加えて下着の汚れを気にしておりものシートなどを常に付けていると、蒸れて雑菌がさらに増えてしまいます」(駒形先生)それでは、おりものはにおいとあまり関係ないのですね。「おりものはターンオーバーした古い細胞や常在菌の死骸なので、おりものそのものが臭いというわけではありません。おりものが臭いという場合は、おりものに混ざった雑菌が臭いのです。若いときは排卵期にどろっとした白身のようなおりものが出ていたと思いますが、更年期になるとその量は減っていきます。しかし、それ以外は更年期になってもおりものは出ます。おりものの量とにおいは関係ありません」(駒形先生)なぜ更年期になると腟が冷えて乾燥しやすくなる?女性ホルモンのエストロゲンが減少するためデリケートゾーンのにおいの原因は腟の冷えや乾燥ということですが、更年期になると悪化するのでしょうか。「更年期は女性ホルモンのエストロゲンの分泌が減少する時期です。エストロゲンは組織の潤いを保つ役割があるので、減れば減るだけ腟も乾燥しやすくなります。乾燥が進むと腟が硬くなり、血流がうまく行き渡らなくなって冷えた状態になる萎縮性腟炎(いしゅくせいちつえん:女性ホルモンの低下により腟の乾燥が起こり、痛みや違和感を招く症状)になります。若いころから腟マッサージ(外陰部と肛門の間の会陰に人さし指から小指まで4本の指を当てて、10回ほど円を描くようにマッサージ。服の上から、または入浴時におこなうのが◎)などでお手入れしている方を除けば、程度に違いはあるものの、ほとんどの更年期世代の女性は萎縮性腟炎になりやすい傾向にあります。腟の温度が37度を下回ると、腟の中で雑菌が増えやすくなります。というのも、腟にある常在菌は雑菌をやっつける働きをしますが、冷えた環境ではうまく働かないのです。結果、腟の雑菌が増えてしまうというわけです。そのような状態で下痢や性交渉などで外から雑菌が侵入してしまうと対応できず、においが発生しやすくなってしまうのです。中でも性交渉は、乾燥した状態でおこなうと出血することもあります。血液は雑菌のエサになるためさらに雑菌が増殖してしまいます」(駒形先生)腸内細菌とデリケートゾーンとのにおいの関係は?腸内細菌と腟の常在菌は連動しているデリケートゾーンのにおいの原因に腸内細菌とのバランスがありますが、どのような関係があるのでしょうか。「腸と腟は位置的に近く、お互い連動しています。腸内細菌のバランスが崩れれば、腟の常在菌のバランスも崩れます。常在菌がうまく働かなければ雑菌に対応できずにおいが発生しやすくなります。ですから、腸内細菌のバランスを整えることはとても大切です。まず、下痢や便秘をしやすいならその改善から始める必要があります」(駒形先生)具体的にはどんなことに気を付けると良いのでしょうか。「まず、現代人は食べ過ぎです。これまで食べていた量の八分目程度を心がけてみましょう。そして、中でも甘い物の食べ過ぎは腸内細菌のバランスを崩します。間食を見直してみましょう。また、胃腸はストレスに弱いです。ストレスをできるだけ減らす工夫をしてみましょう。まずは、自分がどんなことにストレスを感じているか明確にすることから始めると良いですよ。腟が健康なら常在菌が活発に働いて、本来においは気にならないもの。においは萎縮性腟炎のサインです。萎縮性腟炎はかゆみや痛みを伴うことも多いので、日常生活に支障が出るほどつらい場合は、早めに婦人科を受診しましょう」(駒形先生)まとめ駒形先生によれば、腟の血行を良くするマッサージやトレーニングを20代、30代から続けていれば萎縮性腟炎の進行や症状を和らげ、予防できるということ。でも、大半の女性(自分自身も含めて)は、放置してしまっているのではないでしょうか……。まずできるのは、腸内細菌のバランス維持を心がけること。腟の常在菌が元気に働けるよう、自分自身でサポートしていきましょう。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(51歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年11月13日結婚生活当初から夫の言動に衝撃を受け、何かがおかしいと感じました。しかし、何の対処もしないまま子どもを3人もうけて、引き返せない状況になってしまいました。その後、商売仲間の奥さんに相談に乗ってもらい、原因が夫の発達障害であることを理解できて心がラクになった経緯を紹介します。夫の考え方に初めて衝撃を受けた瞬間!強引にプロポーズをする夫に断り切れず結婚して、はや33年。楽しい日もあったけど、ほとんどの場合「針のむしろ」状態だった結婚生活でした。最初の20年は訳がわからなく、何度も離婚を考えるけど実行に移せないもどかしさで、「私は弱い人間だ」「行動力のないダメ人間!」などと自己嫌悪に陥る日々が続いたのです。 その原因は、夫の訳のわからない考え方と言動でした。結婚前から夫が自営業をしていたので、私は自然に経理を担当することに。事の発端は、入金があった売上金から支払いをおこなうため、支払うべき内容をすべて夫に報告したときでした。支払い一覧を見た夫は、「この支払いはしない! これも支払わなくて良い!」と、支払うべき商売の経費である車のローンや税金、銀行からの借入金などを省いていくのです。最終的に承認したのは、仕入れた分の支払いと給料だけでした。私は、こんな勘定の仕方でよく商売ができているものだと感じました。 私が必要経費の説明をしても理解できないのか、しまいには「お前と結婚したのは間違いだった! お前に金を全部使われてしまう!」とかんしゃくを起してしまう始末。これが私が結婚してから初めて衝撃を受けた瞬間でした。商売仲間の奥さんの話が私を変えたそれでも私が選んだ相手、少々のことは我慢しなくてはと過ごしていくうちに、子ども3人を授かり、商売も会社組織になり、私は経理の要となっていきました。 気が付くと、トラブルが起こればすべて私の責任になり、夫が拒んだ会社の必要経費や税金を私が借金して立て替え払いするという地獄のような日々。 「私は一体何をしているんだろう? こんな人生を送るために結婚したんじゃない!」と疑問を抱き始めました。そのうち、体にも変化が見られるようになりました。以前から貧血気味だったことに加え、日中もだるくて眠くてしょうがなく、家の中は散乱状態になり、そのことでも夫は怒りまくります。友だちとも疎遠になっていて、相談する相手もいなくなっていたところに、仕事でよく一緒になる商売仲間の奥さんが相談に乗ってくれました。以前から夫と私のことを見て、気になっていたそうです。そこで初めて、夫が発達障害なのではないかとアドバイスを受けたのでした。その奥さんにも自閉スペクトラム症の子どもがいるため、発達障害のことはよく理解していました。話を聞いているうちに納得のいくことばかりで、そこから私の考え方が変わり始めます。夫は発達障害?とりあえず、私だけでも医療機関に相談する必要があることを理解し、相談に乗ってもらった奥さんの協力も仰ぎながら、発達障害に詳しい病院を探すことに。車で約1時間半の所に、発達障害に詳しい病院があると聞き、予約して診察を受けました。 その医師は、私の話を真剣に聞いてくださり、夫が発達障害の可能性があると教えてくれました。発達障害にもさまざまなパターンがあり、夫の場合は「共感性に欠け、対人関係が作れない」、「一方的に話をする」など、情緒的に問題のある人だということ。 その後、私は身体的に異常がないか検査(血液検査や脳波検査、CT検査)を受け、木のようなものを書くテストも受けました。1カ月後に出た結果は「不安障害」。さらに、発達障害の夫を持つ妻に当てはまる「カサンドラ症候群」とも診断されました。 カサンドラ症候群とは、発達障害でコミュニケーションや情緒的な関係を築くことが難しい人と暮らしている家族に起きやすい症状で、普通の会話ができないため、家族(特に配偶者)はストレスを抱え、片頭痛やパニック障害、不安障害などさまざまな心身の変化を来す症状だそうです。今後の対応は、離婚か夫に合わせて生きていくかを選ぶしかないということで、結局私は後者を選びました。 夫婦で治療を始めることに現在は夫に発達障害のことを説明して、理解をしてもらうことに成功。夫婦一緒に医療機関に通うことができる状況となりました。正式な診断は受けていませんが、60歳の還暦も間近の夫は若いころよりも気性が穏やかになって、私の意見も取り入れてくれるようになっています。 夫はカウンセリングを始めたばかりなので、正式に発達障害の診断は受けていません。1対1でのカウンセリングのため、細かな内容はわかりませんが、幼少期のころの生活や、今現在の悩みなどを聞かれると言っています。 発達障害の診断は難しく、何度もカウンセリングを受ける必要があるそうです。また、急に不安な気持ちになるとかんしゃくを起こすことが多いため、対症療法として気持ちをラクにするための抗うつ剤や、漢方薬の抑肝散を処方されました。 一方私のほうは、不安な気持ちを和らげるため抗うつ剤と、眠れないことが多いので睡眠薬を処方してもらっています。一緒に暮らしていく上での対処法は、夫を変えられないため自分が考え方を変えることに。人の話を聞かず、自己主張ばかりする夫に対し、私は「これは発達障害の特徴! こんなときはスルーすることが一番」という考えに置き換えています。 まとめ夫に対する考え方を変えたことで、今までのようなイライラはなくなり、ホットフラッシュのような症状も減って体調も良くなっています。 発達障害は持って生まれた特性で、完治するようなものではないという説明を受け、夫婦がこの先どのように生きていくかを考えさせられました。決してラクな道ではありませんが、精神科の先生や周りの方の助けをお借りして、少しでもラクな生活を送ることを心がけていきたいと思っています。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。マンガ/さくら著者/Mrsjunko(55歳)結婚した当初から建築関係の会社を営み、2人の男の子と1人の女の子を授かる。45歳で子宮筋腫から子宮と卵巣を全摘、その後更年期が始まることに。体調の変化に四苦八苦しながらも、夫との2人暮らしを満喫している。趣味はおいしいものを食べて海外ドラマを見ること。
2023年11月13日