ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。本日は、ヨーロッパで人気の、レザーに見えるビーガンレザーのワンピース特集!インフルエンサーから一般の方まで多くの方に人気急上昇です!ブラックで決めるかっこよさ初めてビーガンレザーワンピースを買うなら、ブラックが個人的にはお勧め!と思わせてくれたこちらの着こなし。ビーガンレザーは遠くからは本革との違いがあまりわからないので、全体的にカッコ良すぎたりパンクロックなファッションになりがちかな?と思いましたが、この方のように色違いのブーツと胸元のすっきりとしたデザインで、シンプルでお洒落な格好にすることができるんですね。スリットを上手に利用してこちらは比較的上級者向けスタイル。首元がタイトで丸首なので、髪の毛は全体的にスッキリまとめているようです。またワンピースの特徴を上手に使ってボタンを開けることで、スリットのように見せている点が上手!ダークブラウンで女性らしいかっこよさを演出こちらはデザインとしては普通のものですが、コーディネイト全体の色のバランスと、サングラスやバッグの小物の使い方が美しい印象を生み出しています。ダークブラウンなので、重くならないよう、足元は軽めの似たカラーをピックアップしています。ロングワンピースは優しい色合いでこちらお二人とも同じワンピースを愛用しているようです。着こなし次第で雰囲気はだいぶ変わりますよね。背の高さ、ブーツやサンダルと合わせても着回しバッチリのライトベージュワンピース。これなら1枚持っていても年中使えそう!いかがでしたでしょうか?日本ではまだあまりなじみのないビーガンレザーワンピースですが、徐々に多くの方も愛用するようになっています。ぜひトレンド先取りで2023年はトライしてみてはいかがでしょうか?写真 平野秀美
2023年01月15日CMソングやジブリ映画、人気ドラマの主題歌など数多くの名曲を生み出してきたユーミンこと松任谷由実さん。シンガーソングライターとして活躍し続けているユーミンの魅力をたっぷり味わえる展覧会、『YUMING MUSEUM』が六本木の東京シティービューで開かれています。世代を超えて愛されるJ-POPの女王はいかにして生まれたのか、その軌跡をたどれる展覧会です。ユーミンの世界へ!【女子的アートナビ】vol. 277『YUMING MUSEUM』では、音楽シーンのトップランナーとして走り続けているユーミンの直筆歌詞や楽譜、ステージ衣装、映像などを展示。これまで、ほとんど公開されることのなかったユーミン自身のコレクションなども見ることができます。会場は、六本木ヒルズ52階にある東京シティービュー。まず、エントランスの吹き抜けギャラリーに入ると、ユーミンの楽曲づくりを象徴するグランドピアノとたくさんの歌詞や譜面の複製が美しく散りばめられています。ユーミンが青春時代に刺激を受けた東京の街を一望できる最高のロケーションで、日本を代表する歌姫の世界観に触れられます。なぜかウィッグが…!今から50年前の1972年、18歳のユーミンは『返事はいらない/空と海の輝きに向けて』でデビュー。当時は、旧姓の「荒井由実」さんでした。実家は、東京・八王子の「荒井呉服店」。大正元年に創業した老舗の呉服店で多感な幼少期を過ごしたユーミンは、立教女学院中学・高校を経て多摩美術大学に進学します。会場では、荒井由実時代から作曲に使っていたグランドピアノや美大時代の絵画、当時読んでいた書籍など、ユーミンをつくった大切なものたちが展示されています。なかでも目を引くのが、ボブスタイルのウィッグ。青春時代、ユーミンは夜に実家を抜け出し、都心の繁華街に遊びに来ていました。そのとき、自室のベッドに仕込んでおいたのが、このウィッグ。親が部屋に来ても、寝ているように偽装していたそうです。呉服屋のお嬢さまだったユーミンが、親の目を盗んで夜遊びしていたというエピソード、ほほえましいですよね。ちなみに、青春時代のユーミンについては、山内マリコさんの著書『すべてのことはメッセージ 小説ユーミン』でも詳しく紹介されています。小説では、このウィッグの話も登場。読んでから行くと、展示をさらに楽しめます。圧巻のコンサート衣裳も!また、コンサートの衣装を展示したコーナーも見どころのひとつ。ユーミンのステージは、まるでオペラの舞台のような豪華セットや衣装、華やかな演出、そして圧巻のパフォーマンスで知られています。伝説となっているのは、1979年の全国ツアー。本物の小象に乗ったユーミンが、ステージに登場しました。会場では、当時の象に乗ったユーミンをイメージした展示もあり、迫力満点。また、ライブの映像も流れているので、さまざまなステージの興奮を体感できます。ユーミンの音声ガイドも!本展では、無料の音声ガイドも楽しめます。こちら、なんとユーミン自身が展示をナビゲートしてくれるのです!ユーミンといえば、ラジオの名パーソナリティとしてもおなじみですよね。話す言葉のひとつひとつが大切なメッセージに感じられ、ラジオを聴いてファンになった人も多いと思います。さらに、羽生結弦さんやビートたけしさんなど、各界の著名人15人以上の方が音声ガイドに登場。好きなユーミンソングの思い出などを語っています。なお、音声ガイドを利用したい人は、ぜひスマホとイヤホンをご持参ください。ユーミンの魅力を100%体感できる本展は、2月26日(日)まで開催。ぜひ、足を運んでみてくださいね!Information会期:~2月26日(日)会期中無休会場:東京シティービュー開館時間:10:00〜22:00(入館は21:00まで)観覧料:一般¥2,500、大学・高校生¥1,700、4歳~中学生¥1,200、シニア(65歳以上)¥2,200
2023年01月15日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。本日は久しぶりにオールブラックスタイルをピックアップ。モダンでかっこいいスタイルがたくさん!全身ブラックなのに、雰囲気が明るい!もちろんヘアカラーもあると思いますが、肌の露出がある長めハーフパンツもポイント。重くなりやすいブラックスタイルを軽やかにしてくれています。しかし、このハーフパンツ、なかなか難しい丈ですが、やはり人気インフルエンサーは上手に着こなしていますね!参考になります。シンプルでスタイリッシュなスタイルカッコよく決めています。タイトなズボンに合わせて少し胸元が開いたブラックTシャツにレザー系のシャツジャケット!かっこいい!個性的なブラックのジャケット風ワンピースデザインワンピースを着こなして。ポイントカラーとして、小物でホワイトを使用しているあたりが上手。上品とかっこいいがMIXされたスタイル上品なレースロングワンピースに合わせたロングコートが、美しいスタイルに見せてくれています。シンプルではあるけどモダンなブラックコートで、レースワンピースをフェミニンすぎないように見せ、バランスを上手に保っています。全く重く見えないかっこよさ!上から下まで本当にオールブラック!素材によって生まれる光沢を上手に利用した、ブラックスタイル。素材によって少し明るく見えたりするんですよね。ロングドレスだってブラックで決める!こちらの2人もお洒落にブラックを起用しています。海外ではブラックのロングワンピースは人気が高いよう。今年の冬は、カラフルもいいけど、お洒落な全身ブラックスタイルもいいなと思わせてくれる、海外のスナップでした。ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。写真 平野秀美
2023年01月14日2022年に大阪アジアン映画祭で「来るべき才能賞」を受賞したのをはじめ、韓国やアメリカなど海外の映画祭でも注目を集めている話題作『世界は僕らに気づかない』。いよいよ日本での劇場公開を迎えます。そこで、こちらの方々にお話をうかがってきました。堀家一希さん & ガウさん【映画、ときどき私】 vol. 549異なる文化を持つフィリピン人の母親と高校生の息子を描いた本作で、主人公の純悟を演じたのは、『東京リベンジャーズ』のパーちん役などで知られる堀家さん。そして、タレントとしても活躍しているガウさんは、フィリピンパブに勤める母親のレイナを演じています。今回は、現場の裏話や作品を通して気づいた愛の在り方などについて、おふたりに語っていただきました。―堀家さんは映画初主演となりましたが、フィリピンと日本のハーフというだけでなく、母子家庭でゲイでもあるという複雑なバックグラウンドを持つ役で、難しさを感じた部分もあったのではないでしょうか。堀家さんそれは、かなりありました。最後までずっとプレッシャーを感じていたので、「明日のシーンはどうしようか、こうしようか」みたいなことを毎日繰り返しながら、ようやく終わったという感じです。そんななかでも監督や当事者の方と話したり、本を読んで勉強したりというのを積み重ねながら何とか作品として成立するところまでいくことができました。―役作りのために、撮影で使っていた家に1か月間寝泊まりしていたそうですね。堀家さんドアの位置に慣れていないとか、そういう細かいところが役に影響してしまうと思ったので、部屋の感じをつかむためにも撮影期間中は住むことにしました。それも役を演じるうえでは、助けになったと思います。役作りのために、あえて距離を取っていたこともあった―ガウさんは本格的な演技に初挑戦ということですが、初めてにしては非常に難しい役どころだったのではないかなと。オファーがあったときは、いかがでしたか?ガウさん実は、最初にお話をいただいたときは、「私ではなくてフィリピンの方を紹介しますよ」とお答えしました。というのも、私はスコットランドとフィリピンのハーフなので、役に説得力がなくなって作品全体が嘘っぽく見えてしまったら嫌だと思ったからです。でも、脚本はすごく面白かったですし、私のお母さん世代が日本に来たときに味わってきたようなことも描かれていると思ったら、自分で演じてみたいなと。監督からも「ガウさんでお願いしたい」と言っていただいていたので、自分の愛する母国であるフィリピンの人たちの声を伝えられるように、レイナに魂を込めて演じることを決めました。―現場では堀家さんがあえてガウさんと距離を取って役作りをしていたそうですが、ご自身も何か意識されていたことはありましたか?ガウさん純悟が堀家くんじゃなかったらあんなふうにレイナを演じられなかったと思うほど、今回は堀家くんに引き出してもらった感じでした。私は実生活でお母さんになったことはありませんが、堀家くんが息子としての思いをぶつけてくれたので、息子への接し方や子どもを愛おしく思う母性を理解することができました。でも、最初は「堀家くん、すっごい冷たいじゃないの!」って思っていたんですよ(笑)。私はいつも番組とかで共演すると、みなさんとプライベートトークをしますが、それが全然できなかったので……。正直に言うと、「これから1か月以上、この人とどうしよう」と悩んでいました。堀家さん確かに、嫌でしたよね(笑)。ガウさん特に、堀家くんは周りが心配するくらい役に入り込んじゃうタイプですから。でも、いま振り返ると、最初からそうしてくれたからこそ、途中で変な照れが出ることもなかったですし、思いっきり向き合えたんじゃないかなと。なので、最後にわかりあえた瞬間は、心の底からよかったなと思えました。最後には、本当のお母さんのような素直な気持ちになれた―ガウさんと距離を取ったのは、監督からのアドバイスだったのでしょうか。堀家さん実は、監督は仲良くしてほしかったみたいです……。でも、僕自身にとっては純悟として1か月間生きていくなかで、僕たちのコミュニケーションは邪魔になってしまうんじゃないかなと思ったので、排除しようと決めました。「邪魔」とか言ってすみません!そういう意味じゃないですよ(笑)。ガウさんすごくわかるから大丈夫だよ。でもね、最初は絶対に仲良くなれないと感じていましたし、「もうカットかかっているんだから、元に戻ってよ!」って思っていました(笑)。堀家さんあの、これって褒めてくれているんですよね?ガウさんめちゃめちゃ褒めてるよ!堀家くんに甘えがないからこそ現場の空気もガラッと変わりましたし、そういうところもスクリーンを通してみなさんに伝わると思います。堀家くんは、古き良きタイプというか、ストイックで“昭和の俳優”という感じがしました。―堀家さんは子どもの頃はお笑い芸人になりたかったそうなので、人を笑わせたい気持ちをこの現場では封印していたのでは?堀家さんそうですね。人と話すのは大好きですし、普段は「これを言ったら面白いかな」みたいなことをいつも頭のなかで考えているほうです。でも、今回はそれも全部消していました。ガウさん本当に、かなり近寄りがたかったんですよ。堀家さんいまになって、すごい言うじゃないですか(笑)。ガウさんだって、みんなでワイワイしていたときも、別の部屋で1人だけ暗い感じだったでしょ?こんなにコミカルな部分があることは、最近になって知りました。でも、ラストシーンでカットがかかった瞬間、「イエーイ!」と言ってハグしてくれたのは印象的でしたね。いきなりだったので、私のほうが逆にオドオドしちゃいましたが(笑)。堀家さんあはははは!そうなりますよね。ガウさんただ、私のことを認めてくれたんだなと思ったら、「心を開いてくれてありがとう!」って本当にお母さんのような気持ちで素直に受け入れることができました。愛にはいろんなカタチがあると改めて気づいた―この作品ではさまざまな愛のカタチも描かれていますが、この作品と出会ったことで、愛に対する見方に変化はありましたか?堀家さん自分のなかにある愛というよりは、周りからの愛に気がつくことができました。「自分の両親がしていたあの行動は、僕を愛してくれていたからなんだな」とか、いままで関わってきた人たちとの間にある根本的な部分について理解することができるようになったと思います。―結婚を決意するレイナと同じく、ガウさんも1年半ほど前にご結婚されたばかりなので、共感するところもあったのでは?ガウさんそれはありましたね。撮影していたときはちょうど結婚式の前でしたし、現場のことをいろいろと聞いてくれたのも彼だったので。そんなふうに、静かに見守ってくれる愛に助けられた部分は大きかったです。今回の作品で、愛にはいろんなカタチがあると改めて感じました。純悟みたいにまだ愛が何かわからない年齢の子にとって、愛は重たくてうっとうしいものかもしれません。でも、どう表現していいかわからないだけで彼にも彼なりの愛はあるんですよね。だから、相手が自分を突っぱねてしまったとしても、それだけで「アイツはかわいくない」と思うのは違うなと。誰もが日々いろんな戦いをしているので、愛に対して決めつけるのはよくないと知りました。人間の根本に愛があることは変わらないと感じた―なるほど。また、本作ではいくつかのマイノリティについても描かれていますが、演じてみて気づいたことがあればお聞かせください。堀家さんこの問題も、非常に難しいことだと改めて痛感しました。特に、僕は当事者ではないので、いくら掘り下げてもその方々が経験している感情には絶対たどり着くことはできませんから。でも、結局は同じ人間で、根本に愛があることは変わらないというふうに思っています。ガウさん友達にマイノリティの問題を抱えている人がいると、私たちはつい「わかっているよ」と言いがちですが、わかっているつもりでいちゃいけないんだなと強く感じました。なぜなら、みんなが本音を言っているわけではなく、心の奥では違う思いを抱えていることもあるからです。『世界は僕らに気づかない』というタイトルの通り、みんなが気づくのは難しいかもしれませんが、大事なのは知っている振りをしないこと。それがこの映画においても大切なメッセージだと思いました。―確かにそうですね。2022年はおふたりとも新しいことに挑戦した1年だったと思いますが、今年はどんなことをしたいですか?堀家さん海外旅行をたくさんしたいですね。あとは、車の免許を取りたいです!原付で日本横断みたいなのもいいかなと。一緒に行きます?ガウさん楽しそうだけど、いまは親子みたいな関係だから「モタモタするなよ、置いていくぞ!」とか怒られそうじゃない?堀家さんそれは純悟の話ですよね。僕の印象ってどうなっちゃってるんですか(笑)。ガウさんあはははは!でも、『東京リベンジャーズ』のイメージもあるからバイクを乗り回しているのかと思ったら、まさかの自転車派だったとは。堀家さん高校生のときなんて、学校まで毎日往復17キロを自転車で通ってましたよ。しかも、放課後はサッカーもしていました。ガウさんすごいね!現場では、こういう話が全然できなかったので貴重です。堀家さん(笑)。日本とフィリピンの架け橋になっていきたい―ちなみに、いまだから聞いてみたいことはありますか?ガウさん役作りの話に戻りますが、入り込んでいるときって、自分に戻る瞬間ってあるの?堀家さんみんなから入り込んでいるって言われて恥ずかしかったんですけど、そもそも僕は入り込んでいないんですよ!ガウさんそうだったの!?堀家さんただ、台本はずっと離さないまま「純悟だったらどう感じるかな」とか「純悟だったどう行動するかな」ということはつねに考えていました。入り込むというよりも、洗脳させている感じだったと思います。ガウさんなるほど。それが全部終わった次の日、最初に何をしたの?堀家さんラーメンを食べに行きました(笑)。撮影中も行ってましたが、やっとラーメンのことだけを考えて食べることができたという感じでしたね。―では、ガウさんはいましたいことはありますか?ガウさん私はこの映画をきっかけに、日本とフィリピンの架け橋になりたいなと思っています。お互いの国のいいところをもっと知ってもらい、つなげていけたらいいなと。プライベートでは、キックボクシングでフィジカルの面をもっと整えていきたいです。たまに、「試合にも出てみたら?」と言われることもあるんですけど、痛いと泣いちゃうし、そこまでの根性はないですね(笑)。自分自身と照らし合わせながら観てほしい―それでは最後に、ananweb読者に向けてメッセージをお願いします。堀家さん僕自身の内面を使って演じたような役どころだったので、そういう意味では僕自身を一番知っていただけるような作品だと思っています。といっても、純粋な思いをシンプルに出しているということであって、普段からあんなに怒っているわけではありません(笑)。この映画には、誰にでも当てはまる愛のカタチがどこかにありますし、「どうしてお母さんにあんなこと言っちゃったんだろう」とか、自分の過去を解決してくれる点も散らばめられているはずです。そういうところも含めて、ご自身と照らし合わせながら観ていただけたらいいなと思っています。ガウさんいまはSNSがすごく盛んになっているので、世界の誰かに気づかれたいという願望のなかで毎日を過ごしている方は多いと感じています。実際、私自身もフォロワーが増えたり減ったりすることに影響されてしまいがちですから。でも、いまはなるべくそういうことに気持ちが左右されないように心がけています。それに「誰かのようになりたい」とか、「人にウケるからやってみよう」ということばかりに気を取られていると、あとになって「あれは自分じゃなかったな」と思うときが来ることもあるかもしれません。そうならないためにも、まずは自分を忘れずに、自分ありきで行動をしたうえで、世界に気がついてもらえたらいいんじゃないかなと思っています。インタビューを終えてみて……。現場で話していなかったのが嘘のように、絶妙なやりとりを繰り広げていた堀家さんとガウさん。本物の親子さながらの激しいぶつかり合いは、カメラの裏でそれぞれの苦労があったからこそ生まれたものだったのだと納得しました。ぜひ、そんなおふたりの熱演ぶりにも注目してください。自分にとっての愛とは何かに気づかされる多様性が叫ばれているいまなお、無くならない差別のなかで生きづらさを抱えながらも必死で生きようとする母と息子の姿を描いた本作。胸を締め付けるような葛藤とともに、愛の持つ圧倒的な力強さに心が震えるのを感じるはずです。写真・安田光優(堀家一希、ガウ)取材、文・志村昌美ストーリーフィリピンパブに勤めるフィリピン人の母親レイナと2人で暮らしている高校生の純悟。父親のことは何も聞かされておらず、毎月振り込まれる養育費だけが父親との唯一のつながりだった。純悟には同級生の恋人・優助がいたが、パートナーシップを結ぶことを望まれても、自分の生い立ちが引け目となり、決断できないまま苛立ちを抱えてしまう。そんなある日、レイナが再婚したいと言って恋人を家に突然連れて来る。見知らぬ男と一緒に暮らすことを嫌がった純悟は、実の父親を探そうとするのだが……。引き込まれる予告編はこちら!作品情報『世界は僕らに気づかない』1 月 13 日(金) 新宿シネマカリテ、Bunkamura ル・シネマほか全国公開配給:Atemo©「世界は僕らに気づかない」製作委員会写真・安田光優(堀家一希、ガウ)
2023年01月12日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回は気になるモデルさんたちのショートヘアスタイルをご紹介します。やっぱり可愛いワンレンショートボブこのタイプのヘアスタイルは髪色に関係なく、かなり可愛いし憧れる髪型。自分に似合うようなら、ぜひ一度は挑戦してみたいヘアスタイルです。超絶クールなショート目を惹くホワイトヘアに、これまた大胆なベリーショートヘアが最高にかっこいい!色もスタイルも個性的すぎて参考になるか不明ですが、見惚れてしまうかっこよさ。長めショートヘアをスタイリングして!こちらもまたカッコよく決めてくれてる長めのショートヘア。今回は大胆なオールバックですが、スタイリングによってまた雰囲気が全く変わるんですよね。こういうスタイリングも参考になります。クリンクリンのショートボブこちらもまたまた可愛らしいショートボブ。さらに前髪までクリンとなっている彼女ならではのスタイルですね。首が長いのでなんともスッキリ見えてステキ。前髪もショートカット!すごく印象に残っている彼女のヘアスタイル、前髪もベリーショートにカット。全体の髪をさらにアップにさせた個性的なスタイリング。背が高いので、ショートカットにすることでより小顔効果と足長効果を同時に生み出せて羨ましい。前髪がかわいいベリーショートショートヘアなのに、艶がきれいに見えるってすごい!前髪が特徴的で、似合う人にはお勧めしたい超ベリーショート。真似したい人続出!?ホワイトカラーが抜群に似合う彼女、ボーイッシュなショートカットだって多めの前髪で可愛くも見せられる。この長さなら、ショートカットだって挑戦したくなるかも!いかがでしたか?現在多くのモデルさん達がショートヘアなんです。常にモダンスタイルを突き進む彼女たちのスタイリングを、今後も追っていきたいと思います。写真・文 平野秀美
2023年01月09日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。寒い冬を乗り越えるには、お洒落だけでなく暖かいアウターが必須!本日は素敵なモコモコアウターをご紹介します。めっちゃモコモコの暖かそうなファーコート海外では現在ビーガン系やフェイクファーが人気なので、こちらもきっとフェイクファーだと思われます。ゴージャスに見えるだけでなく、もちろん暖かさも抜群!冬のファッションにはどちらも欠かせません。かわいいムートン風アウター内側のモコモコ感が外から見て可愛い!ムートンは以前は人気でしたが、最近はフェイクムートンが人気急上昇。カッコよくも可愛くも魅せてくれるアウターです。こちらもゴージャスなファーコートダークカラーで高級感がより感じられます。こういったアウターの場合は、中に着用するお洋服は明るめだと、よりメリハリがあって見栄えが良く見えます。珍しい個性的なピンクのモコモコアウター長さといい色もなかなか見かけないし、着こなしも難しそうですが、彼女のように赤ピンク系で統一すると、こんな明るいアウターだって統一されて見えちゃうんですね。冬といえばダウンジャケットは外せない!日本ではブラックやブラウン系の人気が高いですが、少し明るめのダウンジャケットも、カジュアルに見えて素敵かも!いかがでしたか?冬はまだまだ続きますが、暖かさとオシャレを兼ね備えたアウターをぜひチェックしてみてくださいね。上質なものは長く愛用できるので、特にお勧めです。写真・文 平野秀美
2023年01月07日婚活で約1000人の男性と出会い、年下夫を射止めたライター・かわむらあみりがお届けするコラム【結婚引き寄せ隊】連載第130回は、せっかく出会いをつかんでも、自分でも気づかないうちに相手から「ひとりでも大丈夫」とフェードアウトされがちな女性の特徴をご紹介します。1.ペットに愛情を注ぎすぎる【結婚引き寄せ隊】vol. 130気になる男性と親密な関係になり、そのままうまくいくと思っていたら予想外に相手の男性から「ひとりでも大丈夫」と認定されてしまうことが、実は少なくないようです。では、どんな女性がそう判断されてしまっているのかというと、まずはペットに愛情を注ぎすぎる女性。一人暮らしの女性が猫を飼ったら縁遠くなる、というのはたまに聞く言葉ですが、男性に聞いた理由のひとつは、ニオイ。その男性はいい感じになった女性の部屋に初めて行くと、猫の尿などのニオイが気になって、部屋で食事をする気にならなかったのだそう。またデートの約束をしているときに、ペットの具合が悪くなってドタキャンされたなど、「自分よりペットが大事なんだろうな」と思ってしまうのだとか。これから恋人になるかもしれない間柄の相手が、自分のことよりも、ペットの話ばかりしているようだと、さらに男性側のテンションを下げてしまうのは仕方がありません。とはいえ、実際には猫などのペットを飼って縁遠くなるということではなく、部屋でのニオイなどは飼い主個人の掃除の仕方の問題でもありますし、具合が悪いペットを放置するほうがよくないですよね。だから、男性側が同じ動物好きか否かによっても、相手の女性に抱く印象がだいぶん違うのだろうなと感じました。2.なんでもできちゃう次に男性から、知らない間に勝手に「ひとりでも大丈夫」と認定されてしまうのは、なんでもできちゃう女性。実家から離れて自立して一人暮らしをしていたり、職場でも後輩に教えるポジションだったり、公私ともに「しっかりした人」と思われると、時に恋愛には興味がないのかなと思ってしまう男性がいるようです。とはいえ、デートに行ってもお財布を出さないなど、何から何まで男性に甘えるタイプの女性は敬遠される傾向もあって、そういう場合は自立した女性が好まれるもの。男性のなかでの“なんでもできちゃう女性”の線引きはどのあたりなのかというと、どうやら“自立していても男性の声に聞く耳を持つ”ことのできる女性なら、好感度は下がらないようです。つまり、経済的にも精神的にもひとりでやりくりできてしまうタイプの女性でも、あえて男性の意見を聞いてみるなど、自分を通しすぎないという感じ。ひとりでできるから平気だとしても、たまには、男性に任せるような行動や態度を見せれば、自分は必要とされていないとは思わないようです。3.ひとりで完結する趣味に没頭最後に、男性から知らない間に疎遠されがちなのは、ひとりで完結する趣味に没頭する女性です。趣味があって、さらにそれを楽しめる余裕があるなんて、QOLも高まって悪いことではないのにと思うのですが…。ある男性は、映画好きな女性と映画の話になっても意見が合わず、その後なんだか険悪なムードになってしまったとか。デートの日を決めるときも、相手の女性の好きな歌手のライブが優先されて、「この女性は恋愛する気がないんだな」とがっかりしたという場合も。そう考えると、趣味があること自体はいいものの、それを相手と共有しようとしないところに、男性の心を離れさせてしまうものがあるのかなと思いました。一緒に自分の好きなものや、相手の興味のあることをわかちあって、ふたりで楽しめたら喜びも二倍になりますよね。もしも出会った人と知らない間に疎遠になっていたら、ほんの少しだけ、自分の言動を振り返ってみるのもいいのかもしれません。せっかく出会って良いご縁ができたときは、なるべく相手との関係性が発展するといいですよね。そのなかで、自分に合った素敵なパートナーと、みなさんの恋愛がうまくいくことを応援しています!文・かわむらあみり©miodrag ignjatovic/Getty Images©DjordjeDjurdjevic/Getty Images©Hello World/Getty Images文・かわむらあみり
2023年01月06日新年の始まりは笑顔でスタートしたいと感じている人も多いと思いますが、そんなときにぴったりの1本といえば、最新作『噓八百なにわ夢の陣』。そこで、こちらの方にお話をうかがってきました。中村ゆりさん【映画、ときどき私】 vol. 548本作は、古美術商と陶芸家の“骨董コンビ”によるテンポのいい笑いと騙し合いが楽しめる人気のシリーズ。第3弾では、大阪を舞台に太閤秀吉の“幻のお宝”を巡るバトルが繰り広げられています。今回、初登場するカリスマ波動アーティストTAIKOHとともに現れる謎の美女・寧々を演じているのは中村さん。役作りのこだわりや現場の様子、さらには美しさの秘訣について語っていただきました。―武正晴監督から「普段やらない役をやってみない?」と声をかけられたそうですが、演じられた感想から教えてください。中村さんすごく謎が多い役なので、リアルな人間像として組み立てるのが難しかったです。しかも作品はコメディで、大阪が舞台だったので、もっとキャラ作りしたほうがいいのかなと悩みました。そういったこともあったので、事前に監督と相談する機会を作っていただきましたが、一番大事にしてほしいと言われたのは、TAIKOHと寧々の2人がどう生きてきたかということ。作品のタッチに関係なく、異質な2人でいいと言われて作り上げていきました。―そのなかで、ご自身のアイディアを反映させた部分もありましたか?中村さん彼女は自分の感情を人前で出さない人なので、あえて全体的に無機質に標準語で話しています。ただ、TAIKOHは唯一自分を出せる相手なので、「そこだけは標準語ではなく関西弁にしませんか?」と提案させていただき、採用していただきました。安田さんの純粋さが役にぴったりだった―TAIKOHを演じた安田章大さんの印象についても、お聞かせください。中村さんTAIKOHはすごく難しい役どころだったと思いますが、安田さんが持っている純粋さみたなものがこのキャラクターを胡散臭い人物しなかったんだろうなと感じました。本当にぴったりなキャスティングですよね。あとは、世代が近くて芸歴も似ていますし、同じ関西人でもあるので、すごく気が楽だったなと。安田さんだけではなく、関ジャニ∞のみなさんに会うと地元の友達といるような感覚になるんですよね(笑)。一緒に移動していたときには、「昔ここでレッスンしてたわ」とか「昨日ここの銭湯に行ってきたで」みたいな感じて、たわいもない話をしていました。―地元でもある大阪での撮影ということで、より楽しめたところもあったのでは?中村さん今回は何週間もいたので、地域に密着した生活を送ろうと思って、大好きな銭湯に通うことにしました。ただ、地域のサウナってボスみたいな地元のおばちゃんがいるんです(笑)。2回目に行ったときに、「ちょっと、お姉ちゃん!ここのシャワー、使わんといてくれる?」と言われてしまったことも……。内心では「いや、みんなのシャワーやろ!」と思いましたが、嫌われたら終わり。通いづらくなる。関西のおばちゃんの洗礼を受けているなと(笑)。でも、同時に懐かしかったですね。なので、その次に会ったときには、めげずに自分から明るく「こんばんわー」と話しかけて、嫌われないようにしていました。役を忘れて見入ってしまうこともあった―さすがですね。主演の中井貴一さんや佐々木蔵之介をはじめ、豪華なキャストが揃っていましたが、現場の様子はいかがでしたか?中村さん自由奔放なおっちゃん俳優さんたちを盛り立てながら好きなようにさせている中井さんと、それをサポートしている蔵之介さん。素晴らしいバランスで成り立っているバディ感でしたが、こういう人間関係があるからこそ、3作も続いているんだなと納得しました。おふたりが掛け合いをしている様子は、役を忘れてじっくり見入ってしまうこともあったほどです。―総勢23名が集結するクライマックスのシーンでは、即興の演技をされる方も多数いて驚いたこともあったとか。中村さん笹野(高史)さんがいきなりセリフを歌い上げたのですが、演出にもまったくないことだったのでみなさんびっくりしていましたね。でも、それを楽しそうに準備して持ってきて、一緒に面白がってあげるというのが、ベテランのみなさんのすごいところだなと改めて感じました。私はついていくのに必死でしたけど、カメラが回っていないときからみなさんずっとふざけ合っていましたから。笹野さんがひたすらボケ倒して、中井さんがそれにツッコミまくるという、その様子を見られたのも貴重だったなと思います。―本作のテーマの1つには「波動」というのがありますが、現場で波動を感じた瞬間といえば?中村さんTAIKOHが描き上げた絵には、ただならぬオーラみたいなものを感じました。実際、目の前にしたときに、みなさんから「オー!」と歓声が上がっていたほどです。―ちなみに、個性豊かなキャストのなかでも、波動を出していると感じた方はいらっしゃいましたか?中村さん強烈な波動という意味では、やっぱり笹野さんでしょうか。現場では、ずっとしゃべっていましたので(笑)。大切にしたい人たちがいたからがんばってこれた―また、作品のテーマに1つには「夢」というのがあり、監督も「夢はいい夢も悪い夢も含めて、人が生きてる証拠」とおっしゃっています。今年で俳優デビューから20年となる中村さんも、夢に支えられた部分もあったのでは?中村さん私はどちらかというと、自分が大切にしたい対象がいたからがんばれたという感じかもしれません。そんなふうに何かを抱えていたから持続できた気がしていますし、そうじゃなかったらきっと全然違う人生を選んでいたんじゃないかなと。自分のためだけだったら、旅人になりたかったです(笑)。でも、譲りたくない大切なものがあることが、私にとっては原動力になりました。それは、幻かもしれない「秀吉七品」のお宝が生きる支えだったTAIKOHと寧々と同じなのかなと。曖昧な対象であったとしても、希望や目に見えない夢というのが、人のよりどころになることを描いているのもこの作品の面白いところですよね。―なるほど。ちなみに、いま叶えたい夢はありますか?中村さん私は目標とかはあまり立てないほうなので、これからも健康で平穏にいけたらいいなと。特に欲深く何かを思うこともないので、自分の周りにいるみんなが幸せで、お仕事ができたらそれだけでうれしいです。それに計画通りになったことも、あまりないですから(笑)。特に私たちの仕事は選ばれる側の立場なので、目の前にあることを一生懸命やって、次につなげていく感じです。ただ、もう少し役者として余裕ができて、休みを増やせる生活にできたらいいなというのはありますね。プライベートで旅行したり、ゆっくり出かけたりする時間を持てるくらいの役者にならなきゃ、と思うので。単純に楽しいことだけをする時間って、一番の贅沢ですよね。美容に関しては、私もたくさん失敗してきた―仕事に対する向き合い方は、40代に入ってから変わりましたか?中村さんそうですね。20代や30代のときは「休みなんていらない!」という感じでした。自分がサボっている間にほかの誰かはがんばっていると思っていたので、休みの日でも映画や舞台を観に行ったり、本を読んだり、仕事につながることにだけに時間を使っていたことも。それは、自分に自信がなくて、才能も感じられなかったからこそ、人一倍努力すべきという考えからだったと思います。そのおかげでいまもお仕事をいただけている部分はあるかもしれませんが、40代はもっとサボりたいなと。もちろんビシッとしないといけないところもありますが、昔よりも要点がわかってきたので、メリハリをつけて仕事ができたらいいですね。いまは“サボる時間”も、思いっきり自分を甘やかす時間も仕事のプラスになることを知り、大事にするようになりました。―ときには肩の力を抜くことも必要ですよね。ただ、美容に関してはサボらずにきたからこそ、その美しさを保てているのだと思いますが、欠かさず続けていることといえば?中村さん実は、20代のころは本当にズボラでしたし、「女優がずっと美しくある必要はない!」みたいな考え方だったので、あまりちゃんとしていなかったんです。そんななか、30代後半になって、美容に関するお仕事をいただくようになり、仕事としての責任感もあったので、そこからがんばるようになりました。ありがたいことに、周りからいろんなアドバイスをもらうことができましたが、そこで気がついたのは、本当に肌はひとそれぞれなんだなということ。みんながいいと言っているものが、自分に合うとは限らないことがよくわかりました。―では、どのようにして自分に合う方法を見つけていますか?中村さんとりあえず、1回いろんなものを一周するといいと思います。試していくなかで合わないこともあるかもしれないですが、1週間のうち2日くらい顔が赤くなっても、人生どうにでもなりますから(笑)。それよりも、合うか合わないか、まずは試してみるのがオススメです。実際、私もけっこう失敗してきました。がんばらない時間も大事にしたほうがいいと伝えたい―そのほかに続けていることはありますか?中村さん18歳からやっているのは、パーソナルトレーナーを付けて行う筋トレ。ある程度はしたほうがいいんじゃないかなと。私は顔の筋肉運動もしています。―それは、どのように行うのでしょうか。中村さん毎日じゃなくてもいいので、「あえいうえいうえおあうえおあい」みたいな発声練習をあ行からわ行まで言うようにしています。それだけでもきついですが、そうすると自分が持っている基礎の筋力で顔のたるみを阻止できますから。私はなるべく文明の進化を使わずに、自然に老いたいので、自力で引き上げるように心がけています。顔面運動は、絶対にしたほうがいいですよ。ちなみに、美容に詳しい方に聞いたところによると、20代はある程度キレイなのでわからないかもしれないですが、一番結果が出やすいのは30代。とはいえ、いつからやっても全然遅くはないので、ぜひ試してみてください。―それでは最後に、ananweb読者に向けてメッセージをお願いします。中村さん性格も生き方もそれぞれですが、基本的にみなさんがんばっていると思います。でも、「がんばらない時間も大事にしたほうがいいよ」というのは伝えたいです。本当にしんどいときは、1回立ち止まって、ゆっくり呼吸してからまた始めればいいので、まずは自分の機嫌を自分で取るように意識してほしいなと。私の体感としては、なるようにしかならないことのほうが多いですから(笑)。とりあえず自分にたくさんご褒美をあげて、自分の好きなことに没頭する時間を取るようにしてください。インタビューを終えてみて……。優しい笑顔で、癒しの波動を放っている中村さん。終始穏やかな口調でありながら、ときおり鋭い関西弁も披露してくださり、そのギャップも素敵でした。いくつになっても変わらない美しさにはすっかり釘づけになりましたが、劇中ではミステリアスな一面にも魅了されてください。嘘をついてでも、夢とロマンをつかみ取る!大阪ならではの掛け合いが生み出す笑いと、気持ちのいい騙し合いが堪能できる本作。嘘もストーリーもさらにスケールアップした今回は、お宝バトルのみならず、個性豊かなキャスト陣による演技バトルにも注目です。写真・山本嵩(中村ゆり)取材、文・志村昌美ストーリー目利き古美術商と腕の立つ陶芸家による“骨董コンビ”は、相変わらずくすぶり続けていた。そんな2人の前に現れたのは、一発逆転・一攫千金のお宝。それは、日本一の出世頭である太閤秀吉の縁起モノ「秀吉七品」のなかでも、唯一所在が不明とされていた「光輝くうつわ〈鳳凰〉」だった。1億円級の「幻のお宝」を狙って名乗りを上げたのは、カリスマ波動アーティスト“TAIKOH”とその財団を仕切る謎の美女・寧々。大阪城を背景に、歴史・骨董・アートのロマンと強欲が激突することに。果たして、骨董コンビは見事に大金を手に入れることができるのか……。どんでん返しの予告編はこちら!作品情報『噓八百なにわ夢の陣』1月6日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開配給:ギャガ©2023「嘘八百なにわ夢の陣」製作委員会写真・山本嵩(中村ゆり)
2023年01月05日婚活で約1000人の男性と出会い、年下夫を射止めたライター・かわむらあみりがお届けするコラム【結婚引き寄せ隊】連載第129回は、婚活していると出会う“男性”についてのエピソードです。なかでも、いまでも印象に残っている「婚活男性3選」その44をお届けします。1.掛け持ちが激しい男【結婚引き寄せ隊】vol. 129それは婚活サイトで知り合った30代後半のサラリーマンの男性と、初めて会うことになったときのこと。年齢や年収など希望する条件にぴったりで、実際に会ったらどんな感じになるかな? とちょっと期待しながら、待ち合わせたカフェに向かいました。会ってみると、その男性はこちらの話をよく聞いてくれて、「うん、そうだね」などといい感じで相づちを打つこともあり、テンポよく会話が進んでいきます。そうしてほんの少しの時間で、気づくと和気あいあいとした雰囲気になりました。今日はいい日かも、と思ったそのとき、その男性はガッツリと腕時計を見つめて「30分経ちましたね」と、ひとこと。初対面同士の場で、相手の前で時計をガン見するなんて、とちょっと戸惑っていたら、さらに「次のデートがあるんで、そろそろ…」と男性が言い出すではありませんか。はああ?とあ然とする私をよそに、「今日は楽しかった。また会いましょう!」と颯爽と帰ろうとする男性。一気に気分を害して自分の代金を渡し、せめてこっちが先に店を出てやる!と思い、急ぎ足で店を出ました。並行して何人かと連絡を取り合ったり、会ったりするのは、婚活ではよくあることではあるものの、ひとりの持ち時間が30分だなんて。気に入らなかったから早く出たかったのかと思いきや、その後もまるで何事もなかったようにしっかりと連絡をよこしてきた男性でしたが、即サヨナラしたのは言うまでもありません。2.自称ワイルド系の男それは30代から40代が集まる婚活パーティに参加したときのこと。大人数のパーティだったこともあって、男性がひとりずつ席を移りながら自己紹介をしていく“回転寿司”のような時間もあっという間。ひとり5分ずつの自己紹介を20人ぐらい聞いていくわけですが、正直なところ、最初のほうに話した男性の内容は、なんとなくしか覚えていません。だからこそ、直感的に「あ、この人いいかも」と思ったときか、何かしらインパクトのある人しか、こちらからは次も話しかけようと思わないのですが…。そんななかで、「ほぼ毎日筋トレしています」と話していた男性が、フリータイムで話しかけてきてくれました。でも、さらにふたりで話していても、「毎日運動するの大変ですね」などと言うと、「ほら、僕ってワイルド系だから、全然平気」という返事が。ワイルド系だから、平気…?というわかるようでわからない返事だけが強い印象に残ったものの、それ以外はまったく惹かれなくて結局そのパーティでは不発に終わったのでした。3.ロン毛自慢の男それは30代の男女が集まる少人数の婚活パーティに参加したときのこと。少人数なので、ひとりずつとゆっくり話すことができます。さっそくひとりめから、個性あふれる男性に会いました。30代前半のその男性は、あごのラインぐらいまである髪型で、アパレル関係の仕事をしているとのことでおしゃれな印象。男性でも長髪が似合う方も多いですし、仕事柄そのあたりは自由らしく、おしゃれにこだわりがあるのも本人の楽しみのひとつですよね。とはいえ、婚活の場に来るには、まだ年齢的にも早そう。ひやかしとは言わないまでも、婚活ではなく恋活か?と思いながら話していたら、趣味の話に。その男性は「身なりには気を遣っている」という話のなかで、高価なトリートメントを愛用していて、ヘアケアには時間を割いているとのこと。髪をなびかせて、「ツルツルなんですよ」と、自慢げです。うーん。もし結婚して子どもができても、子どものお世話より自分のケアに時間をかけそうだな…と勝手に想像。しかもあまり結婚への本気度が伝わらず、結局のところご縁はありませんでした。婚活していると、普段会わないようなタイプの男性に出会うこともあります。そのなかで、未来を築ける素敵なパートナーが見つかって、みなさんの恋愛がうまくいきますように!文・かわむらあみり©freemixer/Getty Images©GaudiLab/Getty Images©Peathegee Inc/Getty Images
2023年01月04日正月休み明けでだらけがちなこの時期にオススメしたいのは、目が覚めるような衝撃を味わえる映画。そんなときにぴったりの1本は、韓国から届いた話題作『非常宣言』です。そこで、こちらの方にお話をうかがってきました。イム・シワンさん【映画、ときどき私】 vol. 547飛行機のなかでバイオテロが発生してしまう様子を描き、手に汗握る展開を繰り広げている本作。劇中で謎の若い男を演じているのが、ドラマ『ミセン -未生-』での演技も高く評価されているイム・シワンさんです。今後は日本映画『スマホを落としただけなのに』の韓国リメイクへの出演が決定するなど、韓国でも注目の若手実力派とされています。今回は、役作りでのこだわりや先輩俳優たちとの裏話、そして日本で共演してみたい俳優などについて語っていただきました。―これまでのイメージとは違う役どころでしたが、演じるうえでどのような意識をされて挑みましたか?イム・シワンさん僕が演じたのは、ヴィランというか悪の部分があるキャラクターだったので、強烈な印象を持つ方も多いと思います。でも、だからと言って「強烈に見せなければいけない」という意識はありませんでした。それよりも僕が考えたのは、いい人でも悪い人でも、行動の裏には何かしらの大義名分があるはずだということ。映画のなかでは、そういった理由については描かれていなかったので、自分なりにいろいろと想像しながら演じる努力をしました。久しぶりの舞台挨拶で、緊張と同時にワクワクした―作品を観たあと、韓国の観客からはいろんな反響があったとか。驚いたことはありましたか?イム・シワンさんコロナ禍の影響と僕が軍隊に行っていたこともあり、長い間できなかったのが舞台挨拶。そんな僕にとって、本当に久しぶりに観客と直接会うことができたのがこの作品だったのです。待ちに待った舞台挨拶ということもあって、劇場に入ったときは緊張と同時にワクワクが高まっていました。にもかかわらず、上映が終わって観客からまっさきに「この悪いヤツめ!」と言われてしまったんです(笑)。でも、僕は悪役だったので、そういうふうに言われるということは褒め言葉でもあると感じ、ありがたい気持ちになりました。―それは衝撃のひと言でしたね。ちなみに、役作りをするなかでご自身なりのアイディアを入れた部分があれば、お聞かせください。イム・シワンさん提案したことのひとつは、衣装について。最初に用意していただいた衣装が見るからに怪しいスタイルだったので、違う方向性のほうがいいのではないかという話をしました。なぜなら、いかにも怪しい感じだと、最初から不快感を観客に与えてしまうのではないかと思ったから。それよりもむしろあまり人目に付かないような普通の服装にしたほうがいいと感じたので、そのように変えていただきました。イ・ビョンホン先輩のおかげで、温かい現場になった―なるほど。本作では、イ・ビョンホンさんとのシーンが多かったですが、共演されてみていかがでしたか?イム・シワンさん現場に入る前、僕自身も「あれほど立派で、素晴らしい演技をするイ・ビョンホン先輩というのはどんな方なんだろう?」とすごく気になっていたんです。実際にお会いしてみると、まずは誰に対しても本当に親切で、現場を愉快にしてくださる方だなと感じました。経験の浅い人たちは緊張したり、不安になったりしてしまうものですが、そういった緊張をほぐしてくれたのもイ・ビョンホン先輩。そんなふうに、みんなを引っ張ってくださいました。温かい雰囲気のなかで撮影をすることができたのは、イ・ビョンホン先輩の力だと思っています。―もし、カメラが回っていないところでのイ・ビョンホンさんについて、印象的なエピソードがあれば、教えてください。イム・シワンさん今回は、ご自宅にも招待をしていただいたので、一緒にお酒を飲みながらいろんなお話をさせていただきました。イ・ビョンホン先輩は「チェユクポックム」という豚肉の甘辛く炒めた韓国料理が大好きなのですが、おいしそうに食べている姿を見ると、なぜか僕まで食べたくなったことを思い出しますね(笑)。あと、イ・ビョンホン先輩が得意なのはギャグ。絶え間なくたくさんのギャグを見せてくださるので、「スーパースターになるためには、こういったギャグセンスも磨かなければいけないのか……」と真剣に悩んでしまったほどです(笑)。演技をするうえで、礎となっているのはソン・ガンホ先輩―イ・ビョンホンさんのギャグは、非常に気になりますね。また、本作に出演しているのは、韓国の名優ソン・ガンホさんですが、俳優として学んだことはありましたか?イム・シワンさん今回はソン・ガンホ先輩と一緒のシーンはありませんでしたが、僕が演技の仕事を始めたばかりの頃に『弁護人』というドラマで共演させていただいたことがありました。そのときに、演技をするためにはどれほどの覚悟が必要なのかを教えていただき、“演技の頂点”を見せてくださったのがソン・ガンホ先輩でした。そんな先輩を目標としていたからこそ、僕もここまで走ってこれたのではないかなと。怖気づくことなく、正しい価値観を持って演技する姿を見せてくれるのがソン・ガンホ先輩であり、僕にとっては、演技をするうえでの礎を築いてくださった方でもあります。―本当に素晴らしい先輩方に囲まれていらっしゃるのですね。仕事で忙しい日々を過ごされていると思いますが、そのなかでもオンオフの切り替えにしていることやハマっていることがあれば教えてください。イム・シワンさん休みの日は、ボクシングやマラソンなど、運動をして過ごすことが多いですね。あとは、英語の授業を受けて、夕方になったら自分で料理を作り、寝る前に映画を1本観るというのがよくあるパターンです。余力があれば、ウイスキーを1杯ひっかけることもありますが、普段はそんな日常を送っています。時間さえあれば、日本でグルメ旅行したい―では、日本についておうかがいしますが、どのような印象をお持ちですか?イム・シワンさん日本はぜひもう一度行きたい国のひとつ。もし誰かに「日本の魅力について説明して」と言われたら、「日本では、お腹が空いたときに目の前にあるどの店に入ってもおいしいものが食べられます」と伝えると思います。それくらい本当に食べ物がおいしいですし、職人気質の方がお店にいらっしゃることが多いですよね。時間さえあれば、日本でグルメ旅行をしたいといつも思っています。そのほかに以前遊びに行ってよかったのは、富士急ハイランド。本当に楽しませてもらいましたが、そんなふうにまだまだ面白いところがたくさんあるので、いろんな地方都市にも行ってみたいと考えているところです。あと、僕は日本のアニメをよく見ていますが、好きな理由は日本のアニメには情緒や感情の流れがあるから。なかでも『君の名は。』が好きです。それから、昔ハマっていたポケモンがまたブームになっているので、最近になってまたシールを集め始めています(笑)。今後、日本でもたくさん活動していきたい―ちなみに、日本の俳優や監督で一緒にお仕事してみたい方というのはいますか?イム・シワンさん以前、「アジアコンテンツアワード」が開催されたときにお会いしたことがあるのが鈴木亮平さん。第一印象がとてもよかったので、気になって亮平兄さんの作品を観たところ、『TOKYO MER~走る緊急救命室~』というドラマがあることを知りました。作品のモチーフ自体もおもしろく、すごく好きな作品なので、機会があればぜひ鈴木亮平さんとその監督さんと一緒にお仕事ができたら楽しそうだなと思っています。―実現することを期待しています。それでは最後に、ananweb読者に向けてメッセージをお願いします。イム・シワンさん今回、『非常宣言』という作品で日本のみなさんにご挨拶できることになり、とても楽しみにしています。今度の2月に日本でファンミーティングを開催する予定なので、まずはそこでお会いできたらうれしいです。今後、日本でもたくさん活動したいと考えているので、応援のほどよろしくお願いします。インタビューを終えてみて……。劇中ではゾクッとするような表情で引き付けていますが、普段は癒し系のオーラに包まれているイム・シワンさん。まるで王子さまのような佇まいを見せており、思わず釘付けになってしまいました。今後さらなる活躍が期待されるだけに、新境地を開いた見事な悪役っぷりをぜひ堪能してください。最後の最後まで、目が離せない!まるで自分もその場にいるような体験と圧倒的な迫力が体感できる本作。息をするのも忘れてしまいそうになるほど、141分があっという間に感じるはず。スリリングな展開だけでなく、愛する人を守るために命がけで戦う主人公たちの姿にも心を揺さぶられること間違いなしの必見作です。取材、文・志村昌美ストーリー娘とハワイへ向かおうと空港に現れたのは、飛行機恐怖症のパク・ジェヒョク。執拗につきまとってくる謎の若い男が、自分たちと同じ便に搭乗したことを知り、不安に感じていた。その後、離陸して間もなく1 人の乗客が死亡。さらに次々と乗客が死亡し、機内は恐怖とパニックの渦に包まれていく。そのとき、地上にある警察署にいたのは、ベテラン刑事のク・イノ。飛行機でのバイオテロに関する捜査を開始するが、自身の妻も搭乗している便であることを知る。緊急着陸のために国内外に交渉を開始するも、タイムリミットが迫り、ついに「非常宣言」を発動。しかし、機体は操縦不能となり、地上へと急降下していくのだった……。緊張が走る予告編はこちら!作品情報『非常宣言』1月6日(金)より 全国公開配給:クロックワークス© 2022 SHOWBOX AND MAGNUM9 ALL RIGHTS RESERVED.
2023年01月04日婚活で約1000人の男性と出会い、年下夫を射止めたライター・かわむらあみりがお届けするコラム【結婚引き寄せ隊】連載第131回は、多彩な韓国ドラマのラブストーリーに習う、恋の掴みかたをお届けします。『ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきた』U-NEXT独占配信中© STUDIO DRAGON CORPORATION【結婚引き寄せ隊】vol. 131新しい年も、注目のスターが出演する韓国ドラマを厳選紹介。ファンタジーラブ、時代劇、サスペンスとバリエーション豊かな韓国ドラマが織り成す恋愛模様から、恋のつかみかたを盗みましょう!予想外の出会いから始まる恋『ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきた』『ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきた』U-NEXT独占配信中© STUDIO DRAGON CORPORATIONまずは、甘く切ないラブストーリー『ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきた』(2021年)からご紹介します。ある日、脳のガンで余命100日という宣告をされた、ウェブ小説編集者として働くタク・ドンギョン(パク・ボヨン)。『ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきた』U-NEXT独占配信中© STUDIO DRAGON CORPORATIONさらに不運は重なり、思わず「こんな世界滅びろ」と願ってしまうドンギョン。その夜、自身を「滅亡」だと名乗る不思議な男(ソ・イングク)が、願いを聞いたと家にやってくるのでした。余命わずかなヒロインと、神と人間の間の存在である“滅亡”が織り成す恋の行方は……?『ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきた』U-NEXT独占配信中© STUDIO DRAGON CORPORATION現実にも、予想外の出来事から恋に落ちたり、それまでまったく縁がないと思っていた相手と思いがけず距離が近づいたり、それまでの恋愛とは違った出会いをすることもあるはず。そんな思いがけない恋をしたときに、どうやってふたりの想いを交わしあうのか、ドンギュンと滅亡の恋にヒントをもらえそうです。一途に愛を貫く姿『悪の華』『悪の華』U-NEXT独占配信中© STUDIO DRAGON CORPORATION続いては、サスペンス・ラブストーリー『悪の華』(2020年)。金属工芸家のペク・ヒソン(イ・ジュンギ)は、愛する妻で刑事のチャ・ジウォン(ムン・チェウォン)と一人娘のウナとともに幸せに暮らすものの、家族にも誰にも言えない秘密を抱えていました。『悪の華』U-NEXT独占配信中© STUDIO DRAGON CORPORATIONそれはヒソンが素性を隠し名前を変え、妻ジウォンにさえも過去を隠していること。その過去を知る知り合いの記者キム・ムジン(ソ・ヒョヌ)が、偶然ヒソンの工房を訪れたことから、幸せが徐々に崩壊していくことに……。『悪の華』U-NEXT独占配信中© STUDIO DRAGON CORPORATION付き合ってみたら思っていた感じと違っていた、優しい人だと思っていたら裏の顔があった、独身時代にはまったく気づかない一面が結婚すると出てきたなど、大なり小なりお互いの印象が変わることはあるかもしれません。それでも愛せるのか、一度信じた相手への思いを育んでいけるのか、ヒソンらの姿から一途な愛の貫きかたがわかります。協力しあい愛を育む『あなたが眠っている間に』『あなたが眠っている間に』U-NEXT独占配信中 ©2017. iHQ all rights reserved.次は、ファンタジックラブストーリー『あなたが眠っている間に』(2017年)。予知夢が見えるナム・ホンジュ(ペ・スジ)は、見知らぬ男性に抱きつく夢を見た翌日、夢で見た相手が家の向かいに引っ越してくることに。それは新人検事のチョン・ジェチャン(イ・ジョンソク)で、ふたりの第一印象は最悪。『あなたが眠っている間に』U-NEXT独占配信中 ©2017. iHQ all rights reserved.その後、ジェチャンはある事故を防いで、ホンジュの命を救います。一方、警察官のハン・ウタク(チョン・ヘイン)もまた予知夢を見始めて……。未来に起こる悲劇を阻止するため、おたがいに協力しながら恋に落ちていくときめき満載の物語です。『あなたが眠っている間に』U-NEXT独占配信中 ©2017. iHQ all rights reserved.今作では「予知夢」がキーワードとなり、さまざまな立場の人たちの運命が交差。現実でも、共通する趣味や出来事などを起点に、人間関係が変わることはあるものです。一緒に何かを乗り越えたり、協力したりするなかで、恋をかなえたいときのヒントになりそう。難しい恋心を叶える『赤い袖先』『赤い袖先』U-NEXT独占配信中©2021MBC最後は、歴史ラブロマンス『赤い袖先』(2021年)。見習い宮女として宮廷に仕えるソン・ドギム(イ・セヨン)は、没落した一族の娘。一方、国王・英祖の孫で世孫のイ・サン(ジュノ/2PM)は、祖父により父を死に追いやられ、宮廷で孤独に暮らしていました。『赤い袖先』U-NEXT独占配信中©2021MBCある出来事から、サンはドギムにほのかな思いを寄せるものの、やがて波乱万丈な運命にのみこまれていくふたり。時代背景やしきたりといった縛りがあるなかで、朝鮮王朝の名君と、王が一途に愛した宮女の、切ない恋模様が描かれています。『赤い袖先』U-NEXT独占配信中©2021MBC実際にも、自分にはとうてい手が届かないほどの立場にいる相手に恋をしたり、まわりからの目が気になる環境で好きな人ができたり、難しい恋だとわかっていても一度芽生えた恋心は止められないですよね。そんなときに、どう駆け引きをするのか、思いを遂げるのかの参考になりそうです。現代劇から時代劇まで、いろいろな展開で惹きつけてくれる韓国ドラマのラブストーリーから、恋の掴みかたのヒントを習いながら鑑賞するのも、ひとつの楽しみかたといえるでしょう。恋するみなさんがハッピーでいられますように!文・かわむらあみり文・かわむらあみり
2023年01月02日東京・日本橋の三井記念美術館で、『国宝 雪松図と吉祥づくし』が開かれています。本展では、きらびやかで華やかな国宝《雪松図屏風》をはじめ、七福神や子孫繁栄などおめでたいテーマの作品を展示。新年にぴったりの「縁起物づくし」の展覧会をご紹介します!ハッピー気分になれる!【女子的アートナビ】vol. 276『国宝 雪松図と吉祥づくし』では、三井記念美術館のコレクションを代表するお宝作品、国宝《雪松図屏風》を中心に、長寿や子孫繫栄など「吉祥」をテーマにした作品や、福の神にまつわる三井家ゆかりの品々など、新年を迎える時期にぴったりの美術工芸品を展示。作品を見るだけでハッピーな気分になれる、ありがたい展覧会です。プレス内覧会では、三井記念美術館の学芸員、藤原幹大さんが作品について解説。各作品の見どころや、テーマなども教えていただきました。藤原さんの解説をもとに、「吉祥モチーフ」の由来もご紹介していきます。吉祥クイズ1:なぜ「牡丹」はおめでたい?《青磁浮牡丹文不遊環耳付花入》南宋〜元時代・13〜14世紀 三井記念美術館本展の第1章では「富貴の華」と題して、牡丹が描かれた作品が展示されています。ここで、吉祥クイズ!なぜ牡丹は、おめでたいモチーフなのでしょう?牡丹の花は、唐の皇帝・玄宗と楊貴妃が愛した花で、中国の貴族たちにも好まれていました。その伝統が日本にも持ち込まれ、牡丹は縁起の良いおめでたい花として美術品にも多く描かれています。この展示室でひときわ目を引くのが、美しい青磁の花入れ。牡丹の図柄が大きくあしらわれています。本作品は、三井家の前には福井のお殿さまが持っていたもので、藤原さんは次のように解説しています。藤原さんこの花入れは、福井藩の重要な宝物として大切に保管されていた由緒ある品です。大坂城に伝わっていたもの、という言い伝えがあり、福井藩のご先祖が大坂の陣での働きにより得られたもので、栄光を象徴する品でもあります。牡丹という花は、栄光や権力の象徴として重要視されていたという歴史も垣間見えます。吉祥クイズ2:なぜ「猫」はおめでたい?『国宝 雪松図と吉祥づくし』展示風景第2章「長寿と多子」では、長寿や子宝、立身出世などの願いがこめられた作品を展示。長生きの象徴である鶴や亀などの縁起物が描かれた掛け軸などを見ることができます。ユニークなのが、猫の絵が描かれた掛け軸です。なぜ、猫がおめでたいのでしょう?藤原さんによると、中国語で長寿を意味する言葉と猫の発音が近いので、「猫は長寿を願う生き物」として捉えられていたそうです。吉祥クイズ3:なぜ「松」はおめでたい?国宝《雪松図屏風》 円山応挙筆18世紀 三井記念美術館同じく第2章に、本展のハイライト、円山応挙作の国宝《雪松図屏風》があります。この「松」もおめでたモチーフのひとつ。なぜ、縁起が良いのか、ご存じですか?松は、四季を通じて緑の葉が茂っていることから、永久で不変、つまり長生きの象徴として捉えられています。きらびやかな金が使われ、目にも鮮やかな本作品には、松が大きく描かれ、まさに「おめでたい」の極地。藤原さんは、この絵の作者である円山応挙が「空間そのものを縁起の良いものに変える、ということも意識して制作したのかもしれない」と話していました。吉祥クイズ4:なぜ「ライチ」はおめでたい?『国宝 雪松図と吉祥づくし』展示風景先ほどご紹介した「猫」のほかに、もうひとつ、中国由来のユニークな吉祥モチーフをピックアップ。それが、「ライチ」です。本展でも、ライチが描かれた掛け軸が展示されています。甘くてジューシーな白い果肉のライチ、なぜおめでたいのでしょう?ライチは、虫害を受けず、樹齢100年以上の老木も実を結ぶという言い伝えから、長寿のイメージがあるとのこと。また、ライチを意味する中国語「茘枝」が「立子」の発音と似ているため、子孫繁栄の意味も重なるそうです。吉祥クイズ5:なぜ「キジ」はおめでたい?『国宝 雪松図と吉祥づくし』展示風景第3章「瑞鳥(ずいちょう)のすがた」では、おめでたいイメージのある鳥をモチーフにした作品が登場。鶴や鳳凰などが表された美術工芸品が展示されています。では、最後の吉祥クイズです。瑞鳥のなかには、キジ(雉)も含まれています。なぜキジがおめでたいのか、わかりますか?キジは、古くは古事記や日本書紀、万葉集にも出てくる鳥で、別名は「妻恋鳥」。夫婦円満のイメージがあるため、縁起物となりました。ほかにも、キジには「焼け野の雉(きぎす)」という言葉もあります。親のキジは野を焼かれたとき、火の中にいるひな鳥を救い出そうとして、自分が焼かれても子どもを守るということから、「子思いの鳥」というイメージもあるそうです。ちなみに、キジは日本国産の鳥で、日本の「国鳥」にも指定されています。古くから日本とご縁の深い鳥なのですね。年内は25日まで、新年は1月4日からおめでたいモチーフづくしの展覧会、いかがでしたか。本展は、新年は1月4日からスタートです。ぜひ、ハッピーな気分になれる「縁起物づくし」の美術品をご覧になってみてくださいね!Information会期:2023/1/28(土)休館日:月曜日(ただし1/9は開館)、年末年始12/26(月)〜1/3(火)、1/10(火)会場:三井記念美術館開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)観覧料:一般¥1,000、大学・高校生¥500
2022年12月31日どんなにおしゃれで可愛い冬服でも、寒空に耐えられなければ結局は着なくなってしまいます。そう、冬のファッションは機能性に優れていること必要不可欠!そこで頼りになるのが、ワークマン。今回はとくにアラサー女性におすすめのワークマンアイテムを使ったコーディネートをご紹介します。3000円以下で買える!ダウンジャケットコーデ何はともあれおすすめしたいのはやっぱりダウンジャケット。ユニセックスなデザインや、火に強いアウトドア向きのダウンジャケットなど様々なアイテムがありましたが、筆者がピックしたのはこちら。防風撥水ストレッチウォームフーディ。なんと、2900円という安さの機能性抜群なダウンジャケット。おまけに色も可愛いです。見た目はふっくらとしていて、しっかり中綿が入っているのですが実際に羽織ると驚くほど軽い。こちらはそのまま着ても良いですが、前ボタンを開けて肩落ち風に着こなすとおしゃれさが増します。かなり暖かいのでやや厚手のニットワンピースを合わせるだけで、じゅうぶん真冬に対応できます。留め具はボタンではなくジップというのがワークマンらしさ。寒いと手がかじかんでボタンを留めるのも一苦労……なんていう心配もいらない楽ちんさ。形状記憶のプルオーバー+重ね着できるグルカパンツコーデニットのようでニットじゃない、不思議な質感のアゼプルオーバー。こちらはSOLOTEX(ソロテックス)という素材を使用したトップスで、フカっとした肉厚な触り心地、型崩れがしない形態安定機能がついたアイテムです。服の上からインナーのシルエットが響きにくいので、重ね着をしても着膨れません。そんなプルオーバーと一緒にあわせておすすめなのがグルカパンツ。かなりワイドなタックパンツですが、ベルトアジャスターがついているのでサイズ調整ができます。下に裏起毛のレギンスまたはタイツを重ねて暖かさを保持するとコーデは全身をモノトーンで統一し、トラッドな雰囲気を高めて。ボトムスがとくに狙い目ワークマンはアウトドアシーン向けのアイテムも多いので全体的にどの商品もカジュアルなものが多いです。なのでキレイめに着こなしたい時は、シンプルに細見えするパンツや撥水加工のあるプリーツスカートといったボトムスを選ぶのがおすすめです。とにかく暖かくておしゃれなアイテムが欲しい方は、間違いなくダウンジャケットが狙い目!ぜひお店でチェックしてみてくださいね。information商品紹介レディース防風撥水ストレッチウォームフーディ ¥2,900レディース SOLOTEX使用アゼプルオーバーグルカパンツ ¥1,900
2022年12月29日気になる話題の映像作品をおすすめするコラム【テレビっ子の窓】第4回。日本の作品から韓国の作品まで日々チェックしている、テレビウォッチャーで、ライター・エディター・コラムニストのかわむらあみりがお届けします。『すべて忘れてしまうから』(ディズニープラス スター)『すべて忘れてしまうから』ディズニープラス スターにて独占配信中© Moegara, FUSOSHA 2020【テレビっ子の窓】vol. 4今回は、もう年の瀬も近いということで、おうちでゆっくり視聴できる、注目すべき各配信からの日本のドラマ&映画の最新作をご紹介。まずは阿部寛さん主演『すべて忘れてしまうから』(2022年)よりお届けします。『すべて忘れてしまうから』ディズニープラス スターにて独占配信中© Moegara, FUSOSHA 2020ハロウィンの夜、ミステリー作家“M”(阿部寛)は、5年間付き合った恋人“F”(尾野真千子)と行きつけの「Bar 灯台」で一緒に過ごそうとするなか、Fは突然怒って帰ってしまいます。多忙で連絡を取らないまま3週間ほど経ったとき、Mは周囲から促されて、やっと姿を消したままの彼女を捜索。ですが、周囲から語られる F は、Mの知る彼女の姿とはまったく異なるものだったのです。『すべて忘れてしまうから』ディズニープラス スターにて独占配信中© Moegara, FUSOSHA 2020日本で初めてディズニープラス スターのオリジナルドラマシリーズとして制作され、燃え殻さんによる同名タイトルのエッセイをドラマ化した今作は、「Bar 灯台」の店主・カオル役とドラマのナレーションを担当したCharaさんや、宮藤官九郎さん、酒井美紀さん、大島優子さん、渡辺大知さんほか個性あふれる実力派が集結。さらに毎話異なる10組のアーティストがエンディング楽曲を担当し、実際に演奏するという、音楽的要素も見どころです。『モダンラブ・東京~さまざまな愛の形~』(Prime Video)©2022 Amazon Content Services LLC All Right ReservedPrime Videoで世界独占配信中米紙ニューヨーク・タイムズに掲載されたコラムをもとに、2019年にアメリカで制作されて世界中で話題を呼んだ『モダンラブ』の舞台を東京に移し、6つの実写作品と1つのアニメーションとして、1話完結型全7話のオムニバスドラマとなったAmazon Originalドラマ『モダンラブ・東京~さまざまな愛の形~』。©2022 Amazon Content Services LLC All Right ReservedPrime Videoで世界独占配信中7つのドラマを平栁敦子さん、廣木隆一さん、山下敦弘さんなどの第一線で活躍する映画監督が手がけ、キャストには水川あさみさん、前田敦子さん、榮倉奈々さん、柄本佑さん、伊藤蘭さん、石橋凌さんほか、14名の魅力あふれる豪華な俳優陣が揃いました。©2022 Amazon Content Services LLC All Right ReservedPrime Videoで世界独占配信中7つの物語に共通しているテーマは、多様な価値観のある現代だからこそ見えてくる“愛”について。すっかり定着したマッチングアプリでの出会い、セックスレス、シニアラブや国境を越えた愛など、さまざまに描かれた愛の形が見どころです。『First Love 初恋』(Netflix)Netflixにて独占配信中佐藤健さんと満島ひかりさんがダブル主演を務めるNetflixシリーズ『First Love 初恋』(2022年)は、宇多田ヒカルさんが1999年に発表し大ヒットした「First Love」、2018年に発表した「初恋」の2曲にインスパイアされ、紡ぎ出されたラブストーリーです。Netflixにて独占配信中野口也英(満島ひかり)は、CAを夢見ながらも、不慮の事故で運命に翻弄されて、現在はタクシードライバーとなります。一方、一途でまっすぐな性格の並木晴道(佐藤健)は、航空自衛隊のパイロットになったものの、現在は別の道へと進んでセキュリティ会社に勤務。Netflixにて独占配信中ジグソーパズルのような人生では、時に出会いと別れがあるものですが、大切なピースが後で見つかることも……。今作では90年代後半、ゼロ年代、現代と3つの時代が交わり、20年あまりにわたる忘れられない初恋の記憶をたどるひと組の男女を描いています。若き日の也英と晴道を演じる八木莉可子さん、木戸大聖さんのほか、小泉今日子さんなど多彩なキャストが出演。各時代の描写も見どころです。『チェリまほ THE MOVIE ~30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい~』(U-NEXT)©豊田悠/SQUARE ENIX・「チェリまほ THE MOVIE」製作委員会U-NEXTにて独占配信中200万部を突破した豊田悠さん原作の人気コミックをドラマ化した『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(通称:チェリまほ)。童貞のまま30歳を迎えた冴えないサラリーマン・安達清(赤楚衛二)が“触れた人の心が読める魔法”を手に入れ、社内の同期でエース・黒沢優一(町田啓太)の自分への恋心を知ってしまうというラブコメディです。©豊田悠/SQUARE ENIX・「チェリまほ THE MOVIE」製作委員会U-NEXTにて独占配信中ドラマも全話U-NEXTで配信されていますが、今春公開された映画『チェリまほ THE MOVIE ~30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい~』も12月に配信されたばかり。映画では、安達の転勤で遠距離恋愛となったふたりのその後が描かれています。ブームとなった“チェリまほ”作品で、再びキュンキュンさせてもらいましょう!!ミステリアスなラブストーリーやオムニバスドラマ、純愛物語など、多彩な作品がたくさんあります。年末年始のお休みで時間ができたときなど、バラエティ豊かな日本のドラマや映画を観て、楽しい時間を過ごしてくださいね!文・かわむらあみり
2022年12月28日いつの時代も仕事に関する悩みは尽きないものですが、来年はさらに飛躍の年にしたいと考えている人も多いはず。そんな方にご紹介するのは、ビジネス的な要素を学びながら前向きな気持ちにもしてくれる痛快作『近江商人、走る!』です。今回は、こちらの方にお話をうかがってきました。上村侑さん【映画、ときどき私】 vol. 546江戸時代に「日本三大商人」と呼ばれた近江商人の活躍を描く本作で、米問屋に丁稚奉公することになった主人公の銀次を演じている上村さん。2022年は『親密な他人』や『さよなら、バンドアパート』をはじめ8本もの出演映画が公開されるだけでなく、ドラマ『ファーストペンギン!』にも出演するなど大活躍の1年を過ごしています。そこで、現場の様子や誰にも負けないと思っていること、そして二十歳を迎えたいまの心境などについて語っていただきました。―まずは、本作に出演が決まったときのお気持ちから教えてください。上村さん時代劇だと聞いてから脚本を読んでいたので、「侍合戦とお城、最高じゃないか!」と思いながら読み始めました。でも、一向に刀は出てこないし、戦うこともしない。自分が想像していた時代劇のイメージをことごとく崩されて、最初は「あれ?」と思っていました。でも、金融などの知識が散りばめられていて、これはこれでおもしろいなと。いままでにはない時代劇の一面を見ることができたので、新しい時代劇のパイオニアになれたらいいなと考えるようになりました。―そんななか、時代劇ならではの準備などもされましたか?上村さん今回は、商人の丁稚という役どころでしたが、そもそも「丁稚(でっち)」が読めず、意味もわからないところからのスタート(笑)。劇中で使うそろばんも小学校のときに習ったものとは玉の数も計算方法も違ったので、これもイチから始めるような感覚でしたし、和装に慣れるために撮影中はつねに正座をしていました。そのほかに事前準備としていたのは、撮影に入る1か月前からずっと雪駄を履いて過ごすこと。銀次ならきっと足の甲に雪駄の跡が付くくらい履いているだろうと思ったので、日焼け跡を付けるため続けました。ぜひ、足元にも注目してもらいたいです。銀次と同じで、考えごとをするのが好きなタイプ―すごい役作りですね。また、銀次の表情や動きは独特でしたが、ご自身でアイディアを出された部分もあったのでしょうか。上村さん実は、そこが僕と銀次の似ているところで、僕も考えごとをしているときは、銀次みたいに目線があちこちに取っ散らかってしまいがちです。監督からは少し変わっている子に見せたいと言われていたのですが、そういう部分は自分のなかにもあったので自然と出すことができました。―プロフィールの特技に「バスケットボール、殺陣、乗馬」とあるので体育会系かと思いきや、趣味には「将棋、囲碁」も書かれています。銀次と同じように、どちらかというと頭脳派ですか?上村さん体育会系ではあるんですけど、考えごとをするのはわりと好きなほうですね。カラダを動かすとしても、ひたすら動かすのではなく、動かし方を理解してから動きたいタイプ。たとえば、バスケで練習をするなら、ただシュートを1000本打ってうまくなろうとするよりも、どういう動きが理にかなっていて、どうすればシュート率が上がるかを考えてから実践に移ります。あと、僕は個人的に筋肉が好きでカラダを動かしているところが大きいかなと(笑)。といっても、鍛えるのが好きなのではなく、筋肉の構造に興味があるので、「いまはこの筋肉が動いているんだな」と考えながらカラダを動かすのが楽しいんですよね。そういう意味でも、つねに何かを考えながら物事に取り組んでいる銀次と似ているのかなと思っています。いままで人に負けたことがないのは目力―そんな共通点があったとは意外ですね。銀次と言えば商いの才能に長けていますが、ご自身もこれなら人に負けないと思うことは?上村さんどれも上には上がいるので、難しいですね……。これは賜りものなので、才能と言えるかわかりませんが、いままで負けたことないと感じることと言えば、目力でしょうか。―確かに、『親密な他人』と『ワタシの中の彼女』でご一緒された中村監督に取材した際にも、上村さんの目力を褒めていらっしゃいました。上村さんそれはうれしいです!では、目力に関しては自他ともに認める才能にしたいと思います(笑)―間違いないですね。また、銀次はピンチに陥ったときの対応力が見事ですが、ご自身も壁にぶつかったときに意識していることはありますか?上村さんまずは、本当に自分がピンチかどうか、というのを考えるようにしています。それが環境のせいなら仕方がないですが、自分のせいなら自分の努力不足ということですから。そもそもピンチというのは何かを乗り越えようとするときに訪れるものなので、最初にするのは自分の現在地とゴールを見比べてみて、問題が起きた原因を探ること。なぜピンチになっているのかがわかれば解決策を考えるのは簡単なので、そうやって対応しています。―冷静かつ客観的な視点というのは、どのようにして身に着けたのですか?上村さんこれは昔からですが、「感情的になったら負け」と考えているところがあるので、つねに穏やかな気持ちは忘れないように心がけています。あとは、「これで失敗しても死なないから大丈夫!」というのが基準にあるので、そのおかげで冷静でいることができるのかもしれません。おもしろさの基準をこの現場で教えてもらった―なるほど。では、現場の様子についてもおうかがいしますが、若手からベテラン、芸人まで個性豊かなキャストのなかで印象に残っていることはありますか?上村さん一緒のシーンもお話しする機会も多くて、「いいお兄ちゃん」として慕っていたのは、森永悠希さん。世間知らずな僕に対して、「上村くん、これはね……」みたいな感じでいろんなことを教えてくれました。あと、感動的だったのは、大工の親方役を演じられた渡辺裕之さんが弟子にカンナを渡すシーンを見たとき。心が温かくなった瞬間でもありましたが、これこそが銀次の目指す姿だと感じたので、その様子を撮影の序盤に見ることができてよかったです。無意識ではありましたが、ゴールへと進む銀次を演じるうえであのシーンが自分のなかに影響を与えていた部分はあったと思います。―そのあたりも、注目してほしいですね。また、筧利夫さんなどはかなりアドリブもしていたそうですが、ご自身は?上村さん筧さんは急にアドリブをされるので、対応しきれなかったことがいまとなっては悔しいなと反省しているところでもあります。特に、本作は僕にとっては初めてのコメディタッチの作品だったので、当時は一生懸命なことに精一杯で……。でも、かなりはっちゃけたつもりでも映像にしたら違和感がないことを知りましたし、「そこまでやってもいいんだ」というおもしろさの基準みたいなものを筧さんに教えていただきました。いまはみなさんに甘えながら、子どもでいたい―今年は映画にドラマにと出演作が続いているので、かなり多忙な日々だったのではないかなと。振り返ってみていかがですか?上村さんいろんな場所に行って、いろんな方と出会ったので、だいぶ大人になった部分もあったかなと感じることはあります。と言っても、中身が変わったかというと何も変わっていないですね。いまでもフワフワしている気がします(笑)。―とはいえ、11月で二十歳になったのは大きかったと思います。どのようにして二十歳を迎えましたか?上村さんそのときはドラマの撮影をしていて翌日も仕事だったので、日付が変わる瞬間は、ベッドのなかで寝ていました(笑)。朝起きてから携帯を見てみたら、あまり誕生日のメッセージが来ていなくて、「自分は友達が少ないんだなぁ」と。そんなことを考えながら現場に行ったら、共演者とスタッフのみなさんが集まっていて、盛大にお祝いをしてくれました。こんなに祝ってもらったのは初めてだったので、すごくうれしかったです。二十歳の瞬間はひとりぼっちでしたが、誕生日は一生の思い出に残るような記念すべき日になったと思います。―そこで新たに決意を固めるようなことは?上村さんそういうのは、特になかったですね。言っても、まだ二十歳ですし、人生80年としたら4分の1、100年だったら5分の1。急に大人にはなれないので、まだまだ子どもでいたいなと(笑)。人生の折り返し地点までに大人になれればいいかなと考えているので、いまはみなさんに甘えながら好きなようにできたらいいなと思っています。いまは、現場にいるときが一番楽しい―では、最近ハマっていることや楽しいことがあれば、教えてください。上村さんいまは、現場にいるときが一番楽しいです。いろんな人の話も聞けますし、自分の成長を感じられるのも現場にいるときが多いので。プライベートでは、お絵描きしたり、自分が思っていることを文字に書き留めたりすることにハマっています。そうやって頭を整理して寝ると、すごくリラックスできるんですよね。―それをいずれ作品として発表する予定とか?上村さんいつかできたらいいですね。ただ、それが絵なのか、歌なのか、それともまったく違う形になるのかわからないので、僕自身でも想像できないものが生まれたらおもしろいなと考えているところです。―楽しみにしています。それでは、ananweb読者に向けてメッセージをお願いいたします。上村さんまだ二十歳になったばかりなので、まずはお手柔らかに見守っていただけたらと思っています。あと、僕は気軽に声をかけてもらえるほうがうれしいタイプなので、もしどこかで見かけたり、目が合ったりしたら、ぜひ声をかけてください。これからもひたむきに、誠実にがんばっていきますので、応援よろしくお願いします!インタビューを終えてみて……。「まだまだ子どもでいたい」と言いつつも、芯がしっかりしていて、地に足のついた印象の上村さん。大人っぽい表情と少年のような笑顔の両方を持ち合わせているところも、とても魅力的だと感じました。これからも鋭い目力と冷静な判断能力を武器に、今後ますますの活躍に期待が高まるところです。いい商売に欠かせないものとは何かを考える!経済的に厳しい時代を生きているなか、ビジネスにおける心得を改めて教えてくれる本作。人を大切にし、斬新なアイディアと諦めない気持ちでピンチを乗り切る銀次の姿は、まさにいまの日本に必要なヒーロー像と言えそうです。写真・山本嵩(上村侑)取材、文・志村昌美ストーリーある近江商人と出会ったことをきっかけに、大津の米問屋大善屋で丁稚奉公することとなった銀次。商才を発揮する銀次は、店の仕事だけではなく、さまざまな問題を解決し、悩みを抱える町の人々を助けていた。そんな彼の元には仲間が集まるようになっていたが、悪辣な奉行の罠によって、大善屋は千両もの借金を背負ってしまう。この悪だくみから店を守ろうとする銀次は、ある秘策を思いつく。電話もネットもない時代に、銀次たちが仕掛けた壮大な作戦はうまくいくのか……。学びがある予告編はこちら!作品情報『近江商人、走る!』12月30日(金)新宿ピカデリー他、お正月ロードショー配給:ラビットハウス© 2022 KCI LLP写真・山本嵩(上村侑)
2022年12月28日東京、丸の内の三菱一号館美術館で『ヴァロットン―黒と白』が開催中です。19世紀末のパリで活躍した画家、フェリックス・ヴァロットン(1865-1925)。抜群のデザインセンスをもった彼のモノクローム版画は、今の時代に見ても驚くほどクールです。さらに、本展では音声ガイドに最新の音響技術が使われ、ユニークな鑑賞体験も可能。展示風景と一緒に見どころなどをレポートします!約180点を一挙に見られる!『ヴァロットン―黒と白』展示風景【女子的アートナビ】vol. 275『ヴァロットン―黒と白』では、三菱一号館美術館が所蔵する世界有数のヴァロットン版画コレクション約180点を一挙に公開。黒と白でつくられたヴァロットンの独特な版画世界を、心ゆくまで楽しむことができます。スイスに生まれ、19世紀末のパリで活躍したヴァロットンは、独自の視点で生み出したモノクロームの木版画で名声を獲得。本展では、希少な連作〈アンティミテ〉や〈楽器〉などを揃った形で見ることができます。『ヴァロットン―黒と白』展示風景また、同時代に活躍したトゥールーズ=ロートレック(1864-1901)の作品も特別展示。こちらは、三菱一号館美術館と姉妹館提携しているフランスのトゥールーズ=ロートレック美術館から来日した作品で、ヴァロットン作品と比べて鑑賞できる貴重な機会になっています。音声ガイドもミステリアス!また、本展の音声ガイドもユニークです。ナビゲーターは、声優・俳優で映画監督などもされている津田健次郎さん。今回のガイドの一部コンテンツには、最新の空間音響技術「Re:Sense™」が導入され、AR(拡張現実)音声ガイドを体験できます。音の臨場感や人の気配感がリアルに再現されているので、津田さんが背後にいたり、近づいて耳元でささやいたりといった感覚、錯覚を楽しめます。謎めいた雰囲気が漂うヴァロットンの作品にあわせ、音声ガイドの構成もちょっとミステリアス。不思議な「ネコ」も出てきます。(このネコは、展示室にも出没しているので、見つけてみてください!)大人の色気を感じる津田さんの声にゾクゾクしながら見るアートは、本当に格別。特におすすめは、薄暗くなった平日夕方の閉館前の時間帯です。人の少なくなった館内で、ひとり静かにガイドを聴けば、ヴァロットンの謎めいた世界にどっぷりひたれます。なお、この音声ガイドはスマホなどのアプリに一度ダウンロードすれば、配信期間中に何度でも聴くことができます。作品もミステリアス!『ヴァロットン―黒と白』展示風景もちろん、作品そのものもミステリアスです。画面の半分以上が黒で覆われた斬新な構図や、あやしい雰囲気が漂う男女の絵など、見れば見るほどヴァロットンのつくりだす不思議な世界に惹きこまれていきます。特に、連作〈アンティミテ〉は必見。本作品は、1898年に限定30部で刊行されたもので、男と女の親密さや不穏な空気感などが黒と白の世界で表現されています。フェリックス・ヴァロットン《お金(アンティミテV)》1898年絵は大胆に単純化され、さらにヴァロットンは暗示的なものを画面に潜ませているので、見ていると想像力を掻き立てられます。小説家・江國香織さんは、公式図録のエッセイに、「ヴァロットンの絵はとても小説的だ」と書かれています。実際、ヴァロットンは、35歳と42歳のときに小説も執筆していたそうで、江國さんは、この画家のことを「日常生活のなかに不可避的に物語を見てしまう人」と記述。特に〈アンティミテ〉の連作については、「小説的の極致だと思う」と述べています。まさに、上質な小説のように、想像力を刺激してくれるヴァロットンの版画を180点も見られる機会はなかなかありません。ぜひ、音声ガイドを聴きながら、小説的なアートの世界を楽しんでみてください。「丸の内イルミネーション2022」も開催中!なお、三菱一号館美術館のある丸の内エリアでは、現在「丸の内イルミネーション2022」も開催中です!( 2023 年 2 月 19 日まで)丸の内エリアにある340本を超える街路樹が、シャンパンゴールド色の LED 約 120 万球で彩られています。アートを見たあとは、ぜひステキなイルミネーションもお楽しみください!Information会期:~2023/1/29(日)休館日:月曜日、12/31、1/1※但し、12/26、1/2、1/9、1/23は開館会場:三菱一号館美術館開館時間:10時~18時(金曜と会期最終週平日、第2水曜日は21時まで)※入館は閉館の30分前まで観覧料:一般¥1,900、大学・高校生¥1,000、中学・小学生 無料
2022年12月25日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。本日は、型にハマらない上下セットアップで、スタイリッシュでありかっこいいスーツスタイルをご紹介します。超絶クールでかっこいいアイボリースーツ普段からこんな着こなしが似合う女性になりたい…と思えるほど、かっこいいスタイル。TPOに合わせてぜひ大人らしく着こなしたいものです。素敵すぎる!こんなスーツ見たことないパーティなどでも目立つ存在になりそうな、ゴージャスで可愛いスーツ。柄ものスーツの中でも千鳥柄が珍しいです。デザインしかりパーフェクトスタイルです!大人セクシーな全身豹柄スタイル難しい着こなしですが、ヒールやハットなどの小物と一緒に合わせて、ひときわ目立つスタイルに変身!難易度かなり高いですが、着こなせた時のかっこよさは半端なさそうです。派手すぎない全身レッドスーツ私の大好きなインフルエンサーの1人。落ち着いたレッドスーツとカラフルサングラスが、なんともイカしています!さらに同じ色のシャツで全体を統一するセンスに脱帽です。やっぱり欲しい淡いグレースーツ新人っぽく見えすぎず、清楚に見える明るめグレースーツ。落ち着いているけどブラックやネイビーよりも重すぎないので、上下持っていて損なしの組み合わせ!大きめチェック柄スーツがカジュアルで素敵こんなスーツ、なかなか見つけることも難しそうですが、カジュアルで可愛い!さらに最近人気のワイドパンツがトレンディでさすが!比較的着やすい色と柄なので、今までと異なるスーツをお探しの方には、かなりおすすめ。上下セットのスタイルは仕事などのイメージがありますが、海外では普段からパーティなど、TPOに合わせて幅広いデザインスーツやセットアップを楽しんでいます。とても参考になるスナップでした。写真・平野秀美
2022年12月24日年末にかけてさまざまなジャンルの映画がひしめき合っている時期だけに、どの作品を観ようか悩んでいる人も多いのでは?そんななかご紹介するのは、日常から離れて異世界へと迷い込みたい気分の人にオススメの注目作『餓鬼が笑う』です。今回は、こちらの方にお話をうかがってきました。田中俊介さん & 山谷花純さん【映画、ときどき私】 vol. 545自分を見失い、あの世とこの世を行き来する「骨董屋」志望の青年・大を演じたのは、映画『ミッドナイトスワン』をはじめ、話題作への出演が続いている田中さん。そして、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』など、幅広い活躍で注目を集めている山谷さんがヒロイン役の佳奈を演じています。そこで、共演を熱望していた2人が出会ったきっかけやお互いの印象、そして同世代の人たちに伝えたい思いなどについて語っていただきました。―田中さんはオファーをもらった際、企画書と台本を読んで本作の不思議な世界観に興味を持ったそうですが、どのあたりに惹かれましたか?田中さんこんなにもできあがりが想像できない作品はないんじゃないかな、というのが最初の印象でした。でも、異世界や骨董を扱っているところも含めて、なかなか見ない作品でもあると感じたので、そのあたりに関心を持つようになっていったんだと思います。あとは、平波亘監督をはじめ、顔見知りのスタッフやいままで共演したことがある方と一緒に映画を作れる喜びも大きかったです。―山谷さんも「この作品の終着点はどこなのかわからない」と感じたこともあったそうですが、演じるうえで悩むようなこともありましたか?山谷さん私は特に悩むことはなかったですが、観客の一人として、この作品がどういうふうにできあがるんだろうというほうに興味がありました。そういった部分を現場で直接見ることができたので、すごく贅沢な時間を過ごすことができたと思います。いつか一緒にと思っていたので、楽しみだった―以前から、お互いに「いつかきっと」という言葉を交わしていたとか。どういったきっかけで、そういう話になったのでしょうか。山谷さん最初に顔を合わせたのは、共通でお世話になっている内田英治監督のご飯会。田中さんのお話は内田監督からよく聞いていましたし、素敵な役者さんだなと思って見ていました。でも、まさかこのタイミングで共演できるとは。思っていたよりも早く実現できたと感じています。田中さんそうですね。僕もいつかご一緒したいと考えていたので、今回はすごく楽しみでした。―実際に、現場で会われてみて、印象が変わった部分はありましたか?山谷さんこれまでは、田中さんのお芝居は出来上がった作品のなかで見てきました。なので、過程を見るのは初めてでしたが、本読みのときにセッションをしてみて、「こういうふうに役を作っていく方なんだな」と。すごく正確で、いろんなことを自分のなかでしっかりと解釈し、カラダと一体化させてお芝居をされるので、そういう部分を知ることができておもしろかったです。田中さんありがとうございます。田中さんは、情熱や誠実さを言葉にして伝えられる人―ちなみに、素はどのような感じですか?山谷さん基本的にローテンションなイメージです(笑)。田中さんあはははは!山谷さんというのも、いままで私の前ではしゃいでいる姿を見たことがないので。ただ、お芝居や映画に対する、情熱とか誠実さというのをちゃんと言葉にして人に伝えることができる方だと感じました。それは、相手が受け取りやすい言葉を選び、思っていることを嘘偽りなく言うことができる心を持っているからだと思っています。田中さんそう言ってもらえて、うれしいです。僕は、出会う前から「演じることや役者としての熱量が高い人」という印象を持っていました。こんなに熱い人っているのかなと思うくらいほとばしるものがある方なので、共鳴できるのではないかなと。普段の僕のテンションはローですが、そういう部分での熱は自分にもあるつもりなので(笑)。ずっと抱いていた念願が叶ったからこそ、今回はものすごく楽しかったです。山谷さんのお芝居に、ゾクゾクする感覚を味わった―そんななか、お互いが相手役だったからできたといった瞬間もあったのではないでしょうか。田中さん僕が印象的だったのは、佳奈からあることを告げられる神社のシーン。山谷さんの気持ちがダイレクトに届いたので、実は自分でも予期せぬ返し方をしてしまったんです。でも、山谷さんのお芝居を受けたからこそ、イメージしていたものとは違うお芝居ができたんだと思います。そういう部分を引っ張り出してもらえたので、ゾクゾクするような感覚を味わえたシーンでした。山谷さんあの場面はすごく難しかったので、そう言ってもらえるとうれしいです。私は、最初と最後に出てくる古書店のシーンですね。あそこは背中同士で会話をするという感じでしたが、それがすごく心地よかった覚えがあります。「懐かしい香りがした」というナレーション通りだったなと。田中さんあれが「はじめまして」のお芝居でしたけどね。山谷さんそうですね。でも、本当に懐かしい香りがしたんですよ。たった数歩進んで本を読むというだけのシーンですが、田中さんのように背中から何かを感じさせてくれる役者さんはそんなに多くはないと思いました。田中さんに対して信頼があったというのもありますが、そんなふうにつながれた瞬間みたいなものがあったので、あのシーンが好きです。田中さんありがとうございます。山谷さん久しぶりに会って、お互いに褒め合うという……。田中さん照れ臭いですね(笑)。現実世界では、みんな同じようにさまよっている―タイトルにある「餓鬼」には、物質的に豊かであっても心が満たされない様子や欲深さなど、さまざまな意味がありますが、おふたりのなかにもそういう部分はあると感じていますか?田中さん僕はつねにありますね。劇中の大は異世界に行ったり、散々な目に遭ったり、いろんな経験をしていますが、現実世界でもみんな同じようにさまよっているんじゃないかなと。実際、僕自身も大みたいに心にぽっかりと穴が開いてしまったり、人とのつながりを拒絶してしまったりという経験が過去にありましたから。でも、周りの方から刺激と愛情をたくさん受けて虚無感を埋めていくことができ、そのおかげで生きていることを実感し、もう一度自分を信じてやって行こうと前向きになれました。誰でもいろんな悩みがあったり、そういう感覚に陥ったりするものですが、僕も同じような経験があったからこそ、その感覚や感情をストレートに表現できたんだと思います。―この役を演じたことで、ご自身に与えた影響などもありましたか?田中さん大もいろんな感情に苦しみますが、人との出会いがあったからこそ、もう一歩前に踏み出してみようと思えたのではないかなと。そこは僕も改めて気づかされましたし、やっぱり人とのつながりがないと生きていけないんだなと感じました。ただ、いまはSNSとかコミュニケーションの手段は増えているものの、そのぶん生きづらくなっているというか、芯の部分でつながれなくなっているようなところがある気はしています。山谷さん私にも餓鬼の部分はあると思いますが、それを表に出しても周りにいい影響を与えないだろうなとわかっているので、見て見ぬふりしているところはあるかもしれません。なので、「あるのはわかっているけど、自分のなかだけにしておいたほうがいいんじゃないかな」みたいな感じです。心の片隅に置きつつ、どこかで封印しているのかもしれませんね。基本的には、無理をしないように心がけている―つらくなったり、悩んだりしたときは、どのようにして気持ちを切り替えていますか?山谷さん普段、人に会うことが多いので、逆に人に会わなくなるというか、とにかく1人になりたいと思うことはあります。そういうときは部屋のなかを無音にしたり、クラシックだけを流してみたり、いつもとは違う音や環境に身を置くことが多いです。そんなふうに一回リセットするんですけど、そうするとまた人に会いたくなるんですよね。私も根本的には人とつながっていたいほうなので、その気持ちを取り戻すためにこういう方法を取りますが、基本的には無理はしないように心がけています。―それでは最後に、ananweb読者に向けてメッセージをお願いします。田中さん何が幸せなのかは人それぞれですが、やっぱり人は周りから何かをもらって生きているんじゃないかなと思っています。なかには「絶対に1人で生きていける」という強い人もまれにいますが、誰にでも弱いところがあって、何かに支えられているのではないかなと。実際、僕自身もそうですから。僕の場合は、映画に救われたところもあるので、そういう支えを見つけられたのは大きかったですね。まだそれが見つからないという人でも、さまよっているとふいに“救い”みたいなものがみなさんの前にも現れると思います。これは少し違うかもしれませんが、最近の僕は観葉植物の成長を見て癒されているところです(笑)。前はそんなことなかったんですけど、芽が出て広がっていくのを見るだけで幸せを感じています。山谷さん本作の現場で、田中泯さんも同じこと言っていましたよ!お百姓さんもされている方なので、畑を見るとそう思うみたいです。この作品を通して「1人じゃないよ」と伝えたい田中さんもしかして、僕も泯さんの境地に近づいたのかな(笑)。でも、そんなふうに生きて行くうえでの小さな幸せみたいなものは、あちこちに転がっているのではないかなと。もしかしたら、この映画も「いままでこういう作品には触れてこなかったけど、意外と好きかも」と感じてもらえることもあるかもしれません。これも何かの縁だと思うので、今回のインタビューを読んでくださった方のなかで、この映画によって何かが変わったり、活力になってくださったりしたら、そんなにうれしいことはないです。山谷さん生きていれば、苦しいことも悩むこともありますよね。でも、落ち込んだり、壁にぶつかったりしたときに「私なんか……」と自分を卑下すると、その傷をより一層深め、次に進む一歩がなかなか出せなくなってしまいます。そんなときは、まず視点を少し変えてみてください。そうすると、自分と同じような思いをしている人がたくさんいることに気づけますし、それによって勇気が湧いてきたり、悩みが小さく感じられたりするはずです。本作の大もまっすぐ歩けば簡単に着く道を右往左往して苦しみますが、だからこそ人とのつながりや愛を見つけることができたのかなと。佳奈もみなさんが共感できる役どころなので、女性たちには本作を通して「1人じゃないよ」というのを伝えたいです。そして、自分を守るうえでは、大切にしていた過去もスパッと切り捨てて、次に進む心意気もときには必要であるということも合わせて感じてほしいと思っています。インタビューを終えてみて……。作品からも取材中の様子からも、俳優としてお互いに絶大な信頼感を寄せていることが伝わってくる田中さんと山谷さん。演じることに対して真摯な姿勢と熱量は、同じものを感じずにはいられませんでした。次回また共演する際には、おふたりがどのようなセッションを見せるのか楽しみなところです。地獄と天国が入り乱れた幻想の世界へようこそ!生と死、そして夢と現実が交錯し、見たこともない世界観へと迷い込んでしまう本作。“餓鬼”がはびこる現代社会に生きているからこそ、観る者はもがきなからも愛にたどり着く主人公たちの姿に懐かしさとともに共感を覚えるはずです。写真・山本嵩(田中俊介、 山谷花純)取材、文・志村昌美田中俊介 ヘアメイク・奥山信次(barrel)スタイリスト・中川原有(CaNN)ジャケット¥121,000、ニット¥39,600、Tシャツ¥26,950、パンツ¥44,000(以上アクネ ストゥディオズ/アクネ ストゥディオズ アオヤマ 03-6418-9923)、その他はスタイリスト私物山谷花純 ヘアメイク・杏奈スタイリスト・高橋美咲ストーリー「骨董屋」を目指していた大貫大は、四畳半のアパートに住みながら路上で古物を売って暮らしていた。ある日、古書店で看護師をしながら夜学に通っている佳奈とすれ違い、一目で恋に落ちる。大は人生に新たな意味を見出したかと思ったが、広場で警察の取り締まりに遭い、警棒でひどく殴られて意識を失う。その後、大の人生の“何か”が狂い始め、先輩商人に誘われて行った山奥の骨董競り市場に参加した帰り道に、この世の境目を抜けて黄泉の国に迷い込んでしまう。人の膵臓を笑いながら喰らう異形の餓鬼や絶世の美貌で黄泉と常世の関所を司る如意輪(にょいりん)の女と出会い、大はあの世とこの世を行ったり戻ったりすることに。そして、自身の人生を生き直し始めるのだった。引き込まれる予告編はこちら!作品情報『餓鬼が笑う』12月24日(土)よりK’s cinemaほか全国順次公開配給:ブライトホース・フィルム、コギトワークス️©OOEDO FILMS写真・山本嵩(田中俊介、 山谷花純)
2022年12月23日1児のママでもあるライター・かわむらあみりがお届けするコラム【ママライフばんざい!】連載第47回は、忙しいときについイライラしてしまって、夫婦で「言っちゃいけないセリフ」を発したばかりに、亀裂が入ってしまう“NGワード”をご紹介します。1.「家のことは妻の役目」【ママライフばんざい!】vol. 47年末年始は、仕事納めや帰省など、子どもから大人まで忙しくなる時期ですよね。なかでも、子どもがいる家庭の場合、年末の大掃除といった家事、育児をはじめ、仕事や義両親との付き合いなど、大忙し。でも、忙しいからこそ、ついイライラして夫婦ゲンカで言ってはいけないひとことを口走る夫婦もいるようです。そこで、口ゲンカの言葉が強烈なパンチとなって、夫婦関係に亀裂が入る“絶対NGワード”のひとつめは、ある夫が口走った「家のことは妻の役目だろ!」。どちらも自分の意見をはっきり言うタイプのあるご夫婦は、主張し合ってよく口ゲンカになることもしばしばだったそう。小さなお子さんがいながらも、共働きで時間をやりくりして過ごしていたふたりでしたが、あるときのケンカで夫にそう言われて愕然としたそうです。結婚前から、夫は妻が仕事をすることにも理解を示していたはずなのに、実際に子どもが生まれて家事の負担が自分にまで及んでくると、家の仕事は女性側がやって当然だと思っていたことが判明。その後、頭を冷やした夫から平謝りされたそうですが、まだその言葉が許せないという妻。理解ある夫を装っていても、一緒にいる時間が長くなってくると、無意識にもっていた本音が飛び出てしまうものです。2.「こんなこともできないの?」あるご夫婦は、独身時代、おたがいに長い一人暮らしの末、40代目前に結婚しました。同世代のふたりは、すでに誰かの手を借りることもなく、仕事も家のこともなんでも自分でできる状況でしたが、結婚後に妊娠した妻のほうは仕事を辞めて家庭に入りました。そうして家のことに専念するのも新鮮だった妻でしたが、そのうちつわりもひどくなってきて、だんだんと家の掃除もままならない状態に…。身重なので、当初は妻の体をいたわっていた夫でしたが、仕事から帰ってもあまり片付けられていない部屋や、ときどき食事の用意もできていない状態が続いて、つい「こんなこともできないの?」と言ったのだとか。もともと一人暮らしのときに自分で家事もテキパキやっていた夫からすると、ちょっと掃除機をかける程度でも疲れてしまう妻にイラッとしてしまった様子。ですが、妻だって好きで体調が悪いわけではありませんし、夫婦の子どもをおなかで育てている最中に、夫の心ない言葉に深く傷ついてしまったそうです。新しい命が宿るということが、どれだけすごいことで、女性側に多大なる体調の変化があるということがピンとこない男性はもしかすると少なくないのかもしれませんが、あまりにもひどい発言に妻は夫の見方が変わったのだとか。でも、女性側からすると、そうなっても仕方ないだろうと納得しかない話なのでした。3.「なんで結婚したんだろう」あるご夫婦は、ひとまわり以上年上の夫と年下の妻という組み合わせで、自分より経済力も決断力もある夫に甘え上手な妻という印象でした。夫の仕事がうまくいっていて、もちろん妻が経済的に困ることはなく、高級バッグや時計を好きなときに購入し、エステにも通うというセレブな生活を送っていたのですが…。仕事が忙しければ忙しいほど生活は潤うものの、そのぶん、家をあけることの多い夫と、ずっと家にいる妻。セレブなママ友との食事会やショッピングなど、あいた時間にお金を使ってみても、心の隙間ばかりはどうしたって埋められません。出張から帰ってきた夫と妻はケンカになり、思わず「なんで結婚したんだろう」と妻は言ってしまったのだそうです。年が離れていることもあり、これまでケンカしても夫がうまくなだめることが多かったらしいですが、その妻の言葉を聞いてからは、妻いわく「距離ができた」とか。たまに家に帰る夫とは、なんだか会話がギクシャクしていると感じるそうで、夫のほうも妻のご機嫌を取ることに疲れてしまったのかもしれません。男女問わず、うっかり口走ってしまった言葉が相手の心を冷めさせてしまうことは少なくないとはいえ、うまく関係が修復されるように動いてほしいなと思いました。恋人同士でも夫婦でも、一時的についカッとなってしまっても、できるだけおたがいのパーソナリティを尊重しながら、良い関係を築いていけるといいですよね。みなさんが円満な家庭となりますように!文・かわむらあみり©RgStudio/Getty Images©stevecoleimages/Getty Images©Constantinis/Getty Images
2022年12月20日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。本日はバラエティ豊かなスカートを特集いたします。丈の長さでイメージが変わる!こちら人気インフルエンサー達もスカートが大好き!同じ黒グレー系でも、丈の長さで雰囲気が変わるのが一瞬でわかるスナップ。上品なレースが大人っぽく魅惑的!大きめのレースがセクシー!デザインが派手すぎず落ち着いているので、セクシーでありながら上品でもあるスカート。特にスカンディナビアで人気がある柄ロングスカートよく北欧で見かけるスカートの代表のようなスタイルです。花柄のロングスカートが基本的に人気なので、ワードローブに複数ある必須ファッションアイテム!プリーツは優等生タイプのスカート落ち着いたプリーツスカートは、1枚あれば重要な打ち合わせやイベントに使えてとても優秀。シンプルすぎず着用しやすい点がお勧め!柄スカートも種類豊富で人気!ご自身の好きな柄のスカートを着るだけで気分もアップ!柄によって雰囲気が変わるので、何枚かあるとその日の気分によって選べていいかも!?ドット柄は個性的で可愛く?!柄と言ってもドットは特に着こなしが比較的難しい柄の1つ。しかしこのスナップを見ると、濃すぎないドットなら比較的合わせやすそう!いかがでしたでしょうか?私は個人的にズボンを履くことが多いですが、スカートはとても履きやすく、丈の長さを調整すると雰囲気が変えられるのでお勧めです!冬はストッキングと合わせてお洒落だけでなく暖かく過ごしてください。写真・平野秀美
2022年12月18日六本木のサントリー美術館で、『京都・智積院の名宝』が開かれています。本展では、桃山時代に活躍した絵師、長谷川等伯とその一門が手がけたゴージャスな金碧障壁画が集結。京都に行かなければ見られなかった国宝《楓図》と《桜図》が、都内で同時公開されています。作品を所蔵されている智積院の方のお話などもまじえ、見どころをレポートします!名宝がテンコ盛り!【女子的アートナビ】vol. 274『京都・智積院の名宝』では、桃山時代の絢爛豪華な障壁画群をはじめ、貴重な書や仏画、近代の襖絵など智積院が所蔵する作品73件を展示。そのうち、国宝が6件、重要文化財が4件も含まれ、まさに名宝がテンコ盛りの展覧会です。智積院は、もとは和歌山県の根来寺(ねごろじ)内にあり、真言宗の学問寺として発展。しかし、戦国時代に根来寺が豊臣秀吉の焼き討ちにあい、智積院を含めた多くの寺が焼け落ちました。その後、徳川政権の時代になると、智積院は家康より寄進を受け、かつて秀吉が建立した祥雲禅寺を、寺内にある長谷川等伯の障壁画も含めて下賜されました。プレス内覧会では、真言宗智山派教化部長の服部融亮僧正が登壇。等伯の障壁画群について、次のように語りました。服部僧正秀吉に焼き討ちにあった智積院が、祥雲禅寺を賜る、という数奇なめぐりあわせではありますが、それ以降、祥雲禅寺の障壁画も大切に保護されてきました。途中、火災や盗難などの被害にあいながらも、そのたびに僧侶たちにより救出され、現在でも絢爛豪華な姿を保っています。これらの作品が、寺外で同時公開されるのは、今回がはじめての機会です。しびれる…!等伯プロデュースの作品が集結!『京都・智積院の名宝』展示風景会場展示は、五章で構成されています。第一章では、真言宗の宗祖、弘法大師空海の肖像画をはじめ、江戸時代に記録された智積院の財産目録なども展示。目録には、長谷川派の障壁画についても記載されています。名宝が形成されてきた背景などもわかる、大変興味深い資料です。『京都・智積院の名宝』展示風景続く第二章では、長谷川等伯とその一門による障壁画が登場!この展示室、本当にゴージャスすぎて、圧倒されます。国宝《楓図》は長谷川等伯、同じく国宝の《桜図》は、等伯の息子、久蔵の作。まさに桃山時代を代表する華やかな作品です。これらの障壁画群が飾られていた祥雲禅寺は、もともと秀吉が1591年に3歳で夭折した息子、鶴松の菩提寺として京都・東山に建立。秀吉から、室内を絢爛豪華な障壁画で埋めつくすよう命じられた長谷川等伯は、秀吉好みの金色をふんだんに使い、力強い樹木や美しい植物を描きました。この障壁画を仕上げたあと、久蔵は26歳の若さで亡くなります。(病死説のほか、長谷川派のライバル、狩野派に暗殺されたという説もあります)左:国宝《楓図》 長谷川等伯 桃山時代 16 世紀 智積院 【全期間展示】、右:国宝《桜図》 長谷川久蔵 桃山時代 16 世紀 智積院 【全期間展示】ちなみに、筆者は昔、安部龍太郎さんの小説『等伯』を読んだあと、どうしても等伯の障壁画群を見たくなり、京都・智積院まで出かけていきました。同書には、今回展示されている《楓図》や《桜図》、《松に黄蜀葵(とろろあおい)図》の話もクライマックスの部分に出てきます。小説を読んだあとに障壁画群を見ると、しびれるくらい感動します。ふだんは非公開の襖絵も登場!『京都・智積院の名宝』展示風景第2展示室では、長谷川等伯らの障壁画に影響を受けた近代画家たちの作品を展示。特に、京都画壇の大家、堂本印象が67歳のときに描いた色鮮やかな襖絵《松桜柳図》は必見です。等伯たちの描いた《楓図》や《桜図》のイメージにも重なり、智積院の美が近代にまで受け継がれていることが伝わってきます。これらは智積院宸殿(しんでん)の室内を飾るもので、通常は見ることができません。『京都・智積院の名宝』展示風景ちなみに、本展の音声ガイドでナビゲーターを担当されているのは、俳優の栗原英雄さん。現在放送中の『鎌倉殿の13人』では、大江広元役で出演されています。本展では、鎌倉時代の重要文化財《童子経曼荼羅図》(展示期間:11/30~12/26)や《孔雀明王像》(展示期間:12/28~1/22)など貴重な作品も展示。これら鎌倉時代の作品解説を大江殿の声で聴けるのは、なんとも贅沢です。ぜひ、ガイドもお聴きになってみてください。1月22日まで開催!智積院の名宝の数々、いかがでしたか。等伯の障壁画をはじめ、古い時代に描かれた繊細な日本画を、今でも美しい状態で愛でることができるなんて、本当に幸せなことだと思います。火災や盗難、戦争を乗り越え、お寺の方々が大切に守ってこられたおかげだと、今回の展示を見て改めて実感しました。都内でこれほど豪華な桃山絵画を見られる機会は、めったにありません。ぜひ、本物の美しさを美術館でご覧ください!Information会期:~2023/1/22(日)※会期中展示替えを行います。休館日:火曜、12/30(金)~1/1(日・祝)(1/17は開館)会場:サントリー美術館開館時間:10:00~18:00(金・土および1/8は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで観覧料:一般¥1,500、大学・高校生¥1,000
2022年12月18日婚活で約1000人の男性と出会い、年下夫を射止めたライター・かわむらあみりがお届けするコラム【結婚引き寄せ隊】連載第128回は、男性が本命にしたいと思っていたら、実は疲れる女性で敬遠してしまったという「正直しんどくなる」女性の特徴をご紹介します。1.男性のルックスだけが好きな女性【結婚引き寄せ隊】vol. 128男女ともに出会いを探しているときに、「本命にしたいな」と思ってデートしてみたら、なんか思っていたのと違っていた、という経験がある人もいるかもしれません。せっかく男性と距離を縮めたのに、知らないうちに、一緒にいたら“疲れる”女性になっていて、縁が途切れてしまう人もいるようです。たとえば、「自分のルックスだけが好き」だった女性に遭遇し、いい感じになっていたのに「まさかこんなに性格が合わないとは…!」と嘆いていた男性のお話。友達から、「お前が好きそうなタイプの女の子がいるよ」と紹介され、その男性はまず友達として紹介された女性と仲間内で遊ぶようになり、そのときは一緒にいるのが楽しかったのだとか。でも、いざふたりで会うようになると、なんだか疲れてしまったのだそう。その男性は整った顔立ちをしていたこともあり、「本当にカッコいいね」などと、自分の容姿のことを何度も女性がホメてきたものの、ちょっとワガママな性格が透けて見えてデートの途中でもう「早く帰りたい」とまで感じるようになってしまったのです。違う場所で育った者同士、ある程度の価値観の違いはあるにしても、その女性には終始違和感を覚えて「自分のルックスのことは好きそうだけれど、まったくこちらに合わせようとしないところがちょっと」と、2度目のデートでキッパリとお断りしてしまいました。女性としては、相手のことを褒めているのに、なんで振られるの?と思ったようなのですが、隠そうとしても性格の違いって滲み出てしまうことも。顔だけ褒められても、うれしくないんですよね。うまくいかないときは我が身を振り返ってみたいものです。2.男性に気を配りすぎる女性ある男性は、「気を配りすぎる」女性に出会い、疲れてしまったそうです。飲み会で知り合ったふたりは、おたがいに恋人と別れたばかりということもあって、最初は意気投合。好きな映画など趣味も似ていて、次にふたりで会うときが心待ちになっていたのだとか。いざデートしてみると、相手の女性は、とても気を配るタイプだと実感。反対にその男性は、どちらかというと大雑把な性格。あまりまわりのことに配慮できない男性を、女性がこまやかにサポートするような関係性になっていったそうです。あるとき、何度かふたりで会っているものの、まだ正式に付き合うか付き合わないか男性が悩んでいました。すると「友達に会わせてみると何かわかるかも」と思いつき、親友を紹介したそうです。すると、ふたりのやりとりを見ていた友達がそっと「あの子、お前のお母さんみたいだな」と発言。その言葉に、男性はハッとしました。すごく気を配ってくれるし、いい子には違いないのだけれど、まわりのことをいろいろとやってくれすぎて「自分がダメになりそう」と思ってしまったのだとか。その男性は、お世話をしてくれる相手ではなく、多少雑でも一緒に楽しく過ごせる相手がほしかったんですよね。3.お金がかかりそうな女性そしてある男性は、合コンで出会った「お金がかかりそう」な女性に、疲れてしまったそうです。お金、と聞くだけで、男女問わず敬遠したくなるのもわかる気がしますが、最初は相手の女性にそんな印象はなかったのだそう。たとえば明らかにハイブランドのアクセサリーやバッグを身につけていたり、ネイルサロンでお金をかけて飾り付けられたネイルをしていたりすると、本当は自分で一生懸命お金を貯めて購入した持ち物であっても、一般的な男性であれば派手な女性には近寄り難い印象を持つこともあるかもしれません。その相手の女性は、派手なファッションとは正反対で、近所に出るようなカジュアルな服装で、むしろ「合コンなんだからもっと気合入れたら」と思ったぐらいだったとか。でもそんな飾らないところが気に入って、男性からアプローチしていました。でもあるとき、合コンに参加していた他の人から、相手の女性のカジュアルな服が実は有名ブランドの高価なものだと知ることに。その後、ふたりで会うようになって女性の服や持ち物をよく見ると、やっぱり有名ブランドものだとわかる高価な持ち物ばかりと確認。さらに食事したときに、お会計で自ら財布を出すこともなく、常に男性側の支払いが続き、「もう無理」と会わなくなったのだとか。なかなか外見だけで金銭感覚を判断するのは、難しいかもしれませんね。出会いを探していると、男女問わず、見当外れの相手を気に入ることも。でも、いつか自分に合う素敵な人が見つかるはずです。みなさんの恋がうまくいきますように!文・かわむらあみり©BraunS/Getty Images©Massimo Merlini/Getty Images©Preeda Prakotmak / EyeEm/Getty Images
2022年12月17日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。本日はカラフルズボンの特集です。かなり珍しい色もインフルエンサーたちは上手に着用しています。着こなし参考に大活躍!イエローは元気でハッピーな雰囲気とても元気で雰囲気が明るく見えるイエロー。意外と合わせにくそうに見えるイエローも、こうしてみると合わせるポイントがわかる!ブラウン系やアイボリー系と着こなすとよさそうですね。着こなし難しいオレンジカラーでも…オレンジというカラーのファッションアイテム自体が、他の色よりも少ないように感じますが、落ち着いたトーンのオレンジだとどんな服装にも取り入れやすそう!こちらの写真は珍しいオレンジのセットスーツという、難易度高めの着こなし。オレンジブラウンで難易度低めにこちらはよりブラウンに近いオレンジの参考スナップ。淡い色のミックスズボンデザインもさることながら、色もとてもユニークで素敵!アウターは選びそうですが、1度見たら忘れられない色とデザイン。個性的な濃いめピンクこちらは男性のスナップ。男性でも女性でもやっぱりピンクは人気!かなり濃いめのピンクですが、ブラックとの相性は抜群。あまり全体が派手にならないよう、ピンクを使うときは落ち着いた色を持ってくると良し!かなり珍しいグリーンで個性発揮!流行りのグリーンのなかでも、とても珍しいグリーンカラーのズボン。見かけない色なので、被る心配もなく自分らしさを発揮できます。こちらもやはり、ブラックで全体の色を調整していますね。爽やかブルーもかなり珍しい!こちらも濃いめのスカイブルー。ブルーは合わせやすい色が多いので、アウターやトップスはグリーンよりも幅が広がりそう。いかがでしたでしょうか?世の中にはこんなに派手な色のズボンを上手に着こなす方も多いんです。特に派手目の色をチョイスする場合は、ブラックで締めると全体がまとまる印象のようです。ご参考までに!写真・平野秀美
2022年12月17日いよいよ本格的なクリスマスシーズンに突入し、当日まで待ちきれないという人も多いのでは?そこで、大人気のキャラクターと一緒に、クリスマス気分をひと足先に堪能できる話題作をご紹介します。『ひつじのショーン スペシャル クリスマスがやってきた!』【映画、ときどき私】 vol. 544クリスマスイブを迎えたモッシーボトム牧場。仲間たちとクリスマスの準備をしていたショーンは、大きな靴下を手に入れるため、牧場主の家に忍び込んで大暴れしていた。そんななか、サンタを追っていたティミーがクリスマス・マーケットで迷子になってしまう。ショーンたちは、ティミーを探しに町へと出かけるが、ティミーが隠れていたギフトボックスが地元のセレブである牧場主のベンの車に乗せられ、行方がわからなくなる。はたして、ショーンたちは消えたティミーを無事に助け出すことができるのか……。テレビシリーズの放送開始以来、世界中で愛されている『ひつじのショーン』も今年でついに15周年。記念すべき年に期間限定で公開されるのは、約3年振りとなる新作映画と過去のクリスマス・セレクション3編です。そこで、こちらの方に見どころについてお話をうかがってきました。スティーブ・コックス監督本作で、英国アカデミー賞BAFTA「Chilldren & Young People Awards」の監督賞にノミネートされるなど、高く評価されているコックス監督。今回は、クレイ・アニメーションの舞台裏や制作時のこだわり、そして日本の好きなアニメなどについて語っていただきました。―まずは、劇場版の最新作で監督を務めることになったいきさつと、決まったときのお気持ちから教えてください。監督僕はテレビシリーズの『ひつじのショーン』にも関わっているのですが、シリーズ6が終わったときに、プロデューサーから本作の監督として声をかけていただきました。スペシャル版の監督というだけでもうれしかったですが、題材がクリスマスと聞いてますますワクワクしたのを覚えています。―ananwebでは、前作『映画 ひつじのショーン UFOフィーバー!』のウィル・ベチャー監督にも取材をしていますが、毎晩ひつじの夢を見るほど大変だったとお話されていたので、監督も苦労が絶えなかったのではないかなと。監督そうですね。ウィルは僕の友人でもありますし、その作品には僕自身もアニメーターとして参加していたので、彼の大変さはよく知っています。なので、完成までの4年間は彼の頭のなかがひつじだらけだったというのもわかりますよ。僕の場合は2年間でしたが、同じように朝から晩までずっとひつじのことばかり考えていましたから(笑)。制作の過程で細かい部分について考えたり、「こうしたらもっとおもしろくなるんじゃないかな」と撮影中に修正したり、つねにそういう作業の連続。今回は30分きっかりという時間制限があるなかで、いろんなアイディアやジョークを詰め込まなければいけなかったのがとにかく大変でした。とはいえ、すべての案を収めることはできないので、どうしても削らないといけない部分はありましたが、それでも自分たちのなかでベストなものだけを最終的に残して作れたと思っています。ひつじたちにどう表現させるかに頭を悩ませている―はっきりとしたセリフがないのに、誰にでもおもしろさがしっかりと伝わるのが『ひつじのショーン』のすごいところです。それらのユーモアを表現するために、どのような工夫をされていますか?監督これはとてもいい質問ですね。というのも、この作品を作るうえでそれこそがもっとも大きな課題であり、一番難しい点だからです。まずアイディアを思い浮かべたら、そのおもしろさを伝えられる表情やカラダの動きとは何か、そしてどんなふうにひつじたちに表現させるのがいいのかについて深く考えます。おもしろいジョークやドラマチックな感情表現をセリフなしでいかに伝えるか、ということに対して簡単な解決策はありません。だからこそ、僕たちはいつも頭を悩ませているのです。本作も初めは大変でしたが、それでも結果的にはおもしろいものができたと思っています。―前作では1日に撮影できるのは約15秒分だったとうかがっていますが、今回はどのくらいの制作時間をかけて作られているのでしょうか。監督1日でどのくらい撮れるかについては、クオリティにもよるので、テレビシリーズに比べると映画のほうが作業に時間がかかることが多いです。今回は約15人のアニメーターと一緒に作業を行ったので、チーム全体で考えると前作と同じくらいで、1日でだいたい15秒分くらいだったかなと思います。ちなみに、アニメーター単位で考えると、1週間で撮れる量というのは1人あたりわずか12秒ほどなんですよ。劇中の隠しネタにも注目して見てほしい―予想はしていましたが、それほどまでに時間がかかっているとは驚きです。そのなかでも、特に苦労したシーンはどこですか?監督大変だったのは、雪のなかでのチェイスシーン。スキーやそりに乗って追いかけていくところは、非常に大がかりでした。なかでも、セットを組み立てるのが一苦労。少し滑らせては毎回セットを組み直す、という連続だったので、最初から最後まで時間がかかりました。あとは、クリスマス・マーケットのシーンも、農場と比べるとセットのサイズ感がかなり大きかったですし、キャラクターがたくさんいるのでとにかく大変。奥にいるキャラクターを動かすだけでも、セットの上を歩いていかないといけなくらい大規模でした。しかも、コロナ禍ということもあり、現場には2人しか入れなかったり、マスクや手袋をして作業したりという制限もあったので、作業がなかなか進まず遅れるということもありました。―このシリーズは、毎回細部にまでいろんなこだわりが見られますが、本作で注目してほしいポイントがあれば教えてください。監督今回、僕が入れた唯一の隠しネタは、『ウォレスとグルミット チーズ・ホリデー』という初期の作品に象徴的なものとして出てくるオレンジ色のロケットを登場させているところ。ぜひ、そこは注意して見ていただきたいです。また、さまざまなクリスマスの名作も参考に取り入れようかと考えましたが、パロディになってしまうのは避けたいなと。そこで、具体的に何かを引用するのではなく、『ホーム・アローン』や『エルフ 〜サンタの国からやってきた〜』をはじめとするクリスマスをテーマにした作品を感じさせるような演出というのを意識しました。こだわったのは、クリスマスならではの魔法の瞬間―ちなみに、ご自身のクリスマスの思い出などを入れているところもあるのでしょうか。監督具体的に反映したものはないですが、クリスマスらしい雰囲気という意味では影響しているところもあるかもしれません。今回、事前にプロデューサーに伝えていたのは、いつものドタバタコメディだけではなく、ほんわかするようなハートウォーミングさとクリスマスならではの魔法の瞬間を描くような作品にしたいということ。実際、この作品ではその通りにできたと思っています。―いつも大変な作業に取り組まれていると思いますが、創作活動のモチベーションを支えているものとは?監督どんなアーティストでも「最高のものを作りたい!」という執念みたいなものがあると思うので、どんなに大変なことがあってもその気持ちはつねにあります。また、最近ではテレビや映画で素晴らしい作品が数多く出ているので、そういったところからたくさん刺激を受けることも。ここ数年のなかでは『スパイダーマン:スパイダーバース』が画期的で、見たこともないような新鮮さがある作品だと感じました。日本のアニメはキャラクターの描き方が素晴らしい―日本についてもおうかがいしますが、日本に関するエピソードがあればお聞かせください。監督僕は『ピングー』のプロジェクトにも携わっていたので、2004年に大阪で行われた『ピングー』の大きな展覧会の際に、日本を訪れました。そのときに、京都と東京にも行きましたが、イギリスとはまったく違うのでカルチャーショックを受けたことも覚えています。本当に、どれも素晴らしい経験となりました。なかでも日本の好きなところは、すべてがグラフィックで表現されているところ。これは『ピングー』にも『ひつじのショーン』にも言えることですが、イラストやキャラクターをうまく自分たちの文化に取り入れているところがいいなと感じました。―もし、日本のアニメで好きな作品やアニメーターがいればお聞かせください。監督宮崎駿監督をはじめとするスタジオジブリの作品はもちろん好きですが、最近だと日本で制作している『スター・ウォーズ: ビジョンズ』を観たばかりです。そのほかに日本のアニメというと、僕が子どもの頃は英語吹替版がアメリカ経由でイギリスに入ってきていて、よく観ていたのは1972年に制作された『科学忍者隊ガッチャマン』。キャラクターの描き方が素晴らしくて、本当に大好きでした。―それでは最後に、『ひつじのショーン』のファンに向けてメッセージをお願いします。今回、クリスマスをテーマにした本作を日本の方々にも観ていただけるということで、とてもうれしい気持ちでいっぱいです。集まった家族たちから醸し出される温かさは、しっかり出せたと思っているので、温かい気持ちになっていただけたらと思います。ぜひ、みなさんもクリスマスの季節を楽しんでください。みんなで一緒に、メェ~リークリスマス!ハプニングの連続にドキドキしながらも、ショーンたちのかわいさに誰もが思わず笑顔になってしまう本作。楽しいのはもちろん、家族や仲間の絆にも心がほっこりするのを感じながら最高のクリスマスを過ごしてみては?取材、文・志村昌美心が躍る予告編はこちら!作品情報『ひつじのショーン スペシャル クリスマスがやってきた!』12月16日(金)より新宿ピカデリーほか全国の映画館で2週間限定公開!配給:東北新社️©Aardman Animations Ltd 2021
2022年12月15日今年もあとわずかとなり、1年の疲れが溜まりやすい時期ですが、そんなときだからこそ、エネルギーをチャージしてからラストスパートと行きたいところ。そこで、そんなときにぴったりのガールズムービーをご紹介します。『Never Goin’ Back / ネバー・ゴーイン・バック』【映画、ときどき私】 vol. 543テキサスに暮らす親友同士のアンジェラとジェシー。高校を中退した2人は、ダイナーでウェイトレスのバイトをしながらワンルームに同居していた。ある日、アンジェラがジェシーの誕生日を記念して、憧れのリゾートビーチへのバケーションをプレゼント。旅行費用の支払いにお金を使ってしまったため、2人はアルバイトを増やして家賃を稼ごうとする。ところがその矢先、自宅に突然強盗が入る騒ぎが起き、駆け付けた警察が部屋にあるドラッグを発見。アンジェラとジェシーは逮捕されてしまう。そこからカオスな数日間が幕を開けるのだった。はたして、2人は憧れのリゾートビーチへ行くことができるのか……。『ミッドサマー』や『レディ・バード』など、数々の話題作を世に送り出し、いまもっとも勢いのある制作・配給会社A24。今回も、斬新なティーンムービーを手掛けて大きな注目を集めています。そこで、こちらの方にお話をうかがってきました。オーガスティン・フリッゼル監督Photo by Sergio Garcia女優として15年以上のキャリアを持ちながら、監督としても活動しているフリッゼル監督。長編監督デビューとなる本作は、自身の経験をもとにした自伝的な映画となっています。今回は、キャスティングの裏側や自身が立ち直れたきっかけ、そして新たな一歩を進みたい女性へのアドバイスなどについて語っていただきました。―ストーリーはほぼ自伝ということですが、描くうえで大切にしたのはどんなことですか?監督自分の人生をベースにした作品ではありますが、意識したのは、彼女たちがどんなに大変で必死な状況に陥ろうとも2人の友情と若さによる楽しさを決して失わないようにすること。今回は、未来に対する可能性や希望を描くことを一番大事に考えていました。―本作の魅力といえば、アンジェラとジェシーを演じたマイア・ミッチェルとカミラ・モローネの見事なコンビネーション。どのようにして彼女たちを選んだのでしょうか。監督キャスティングというのは本当に難しいもので、たとえ「この役にはこの人がいい」と感じたとしても、俳優同士の間にケミストリーがなければうまくいきません。近くに座らせたり、お互いの目を長く見つめ合わせたりして親密さを出すための演出はできます。でも、ケミストリーはあるかないか、そのどちらかしかない。2人の間にそれがなければ、悲しい結果になってしまうものなのです。オーディションにはほかにもいい役者はいましたが、今回は素晴らしい役者を2人選ぶよりも、重要だったのは一緒にいることに素晴らしさを感じられる2人であること。そういう意味では、マイアとカミラは2人で部屋に入ってきた瞬間に、「この2人だ」とすぐにわかりました。みなさんにも、そんなキャストたちの素晴らしさを感じていただけたらうれしいです。作っていたときの楽しさも伝わってほしい―作品を制作する過程では、ご自身の10代に戻るような感覚が強かったのか、それとも映画監督として客観的に見つめ直しながらだったのか、そのあたりのバランスはいかがでしたか?監督どちらかというよりも、その両方が混ざったような感じだったかなと思います。ただ、この作品に関しては、すでに超低予算で1度作ったことがあり、それを今回最初から撮り直したという経緯があったので、同じ映画を別の役者で撮っていることに対して不思議な気分になりました。とはいえ、アンジェラとジェシーが小指を絡ませて約束を交わすシーンなどは実際に私が親友としていたことなので、昔を思い出しましたし、自分の人生が映画になる奇妙さみたいなものは感じていたかなと。そのときはこの映画が成功するかどうかはわかりませんでしたが、作っている最中はとても楽しかったので、そういった思いが伝わればいいなという気持ちでした。―本作のスタッフは女性が中心だったそうですが、女性同士だからできたこともありましたか?監督そうですね。普段であれば、たくさんの資料と言葉を合わせて説明をしなければいけないところですが、それをしなくてもすぐにわかってくれたので、コミュニケーションが楽にできたのは大きかったです。たとえば、10代女子の部屋がどんな雰囲気かをいちいち言わなくても美術担当の女性は理解してくれました。それは女性カメラマンも同じで、若さを表現する温かみやどんな光で見せるべきかとか、時間がすぐに過ぎてしまう青春の様子など、説明をすることなくすべて思っていた通りに表現してくれたのです。最近は関わる作品の規模が大きくなってきたこともあり、私がスタッフを選べないことも多いのでいろんな方と一緒になりますが、男性との仕事のほうが増えているような印象を受けています。そういうときに、各部署において女性がトップになることの難しさを実感することも。女性が選ばれないことに対しては残念にも思うので、また女性が多い現場で仕事ができたらいいなと考えているところです。好きなことを見つければ、つらい状況からも抜け出せる―アンジェラとジェシーが興味深いのは、ドラッグはするけれど仕事はしっかりしようとするなど、さまざまな点で相反するような倫理観を持っている人物であることです。バックグラウンドについてはほとんど触れられていませんが、描くうえで注意したことはありましたか?監督若い頃というのは、誰もが過ちを犯してしまいがちだと思いますが、一般的な家庭であれば、親がいて、自分たちが間違った道に行こうとするのを正してくれるような安定した状況にいます。でも、2人の場合は、自分たちを導いてくれる人がおらず、頼る人もいない状況なので、自分たちなりに正しいことをするしかありません。実際、家賃を払い、仕事をして、制服もキレイに洗濯しようとしますよね。それが彼女たちにとっては正しいことなのです。ドラッグに関しては、もちろんいまはしていませんし、もうするべきではないと思っていますが、アメリカの若者がカジュアルにすることは珍しいことではありません。それよりも、仕事もせずにドラッグをビジネスにしようとする兄たちの姿を描くことによって、正しいことをしようとする彼女たちのコントラストとして見せたいと考えました。―監督自身もドラッグなどの違法行為をしていた時期もあるということなので、一歩間違えればもっと悪い世界に足を踏み入れていた可能性もあったのではないかなと。どうやってその環境から立ち直れたのでしょうか。監督何かを愛したり、大事にしたり、やりたいことをしたいという思いが大きなモチベーションになっていたように感じています。私の場合は、まず音楽に始まり、それが演技、映画づくりへと移行していきましたが、そんなふうに物事を愛する気持ちが強いタイプであったことがそこから抜け出せたきっかけになったのかもしれません。なので、いまつらい状況にいる方でも、いくつになっても遅くはないので好きなことを見つけてそれを追求することがひとつの方法だと思います。年齢は私たちを束縛するものではない―日本についてもおうかがいしますが、どのような印象をお持ちですか?監督いつか絶対に行きたいと思っている場所のひとつですが、実はまだ行ったことがありません。日本食は大好きですし、日本の都市や建築、文化といったものに興味は持っています。あとは、私が猫を5匹飼っていることもありますが、日本も猫が好きな国というイメージです。あと、日本の映画はどちらかというと古い作品を観ることが多く、最近よく観ているのは鈴木清順監督。特に『殺しの烙印』では蝶々などが非常に美しく描かれていたのが印象的でした。学校でもこういった作品ともっと早くに出会えていたらよかったなと思ったほどです。―それでは最後に、いろんな経験を乗り越えてきた監督から日本の女性に向けて、メッセージをお願いします。監督私は、年齢というものは意味のない数字だと考えています。自分が思う年齢の概念に縛られているだけで、実際には私たちを束縛し、限界を作るものではありません。あくまでも、ただの数字なんですよね。だから、仕事でも夢でも、いくつになっても新たに何かを始めることはできるのです。私自身は若くして子どもを産んだので現在24歳の娘がいますが、私と同じような経験をした女性のなかには、夢もキャリアも諦めた人がいました。でも、私は違います。娘を学校に進学させてからスタート地点に立つことを決めました。年齢的には少し上ではありましたが、そこから始めることができたので、私の実体験を通したアドバイスをみなさんにもできたらいいなと思っています。青春も人生も、全力で挑むから面白い!ちょっとおバカで、ちょっぴり下品なところもあるけれど、愛おしくてたまらないアンジェラとジェシー。疲れもストレスも吹き飛ばしてくれるガールズパワーが、最悪な日常から抜け出すきっかけを与えてくれるかも?取材、文・志村昌美テンションが上がる予告編はこちら!作品情報『Never Goin’ Back / ネバー・ゴーイン・バック』12月16日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開配給:REGENTS️©2018Muffed Up LLC. All Rights Reserved.
2022年12月14日忘年会やクリスマスのシーズンに入ると、飲む機会が増えるワイン。その奥深い世界に魅了される人は多いと思いますが、今回ご紹介するのは、ワインで人生を変えた人たちに迫った注目のドキュメンタリーです。『チーム・ジンバブエのソムリエたち』【映画、ときどき私】 vol. 542ワインのない国と言われるジンバブエ共和国から誕生した4人のソムリエが、「世界ブラインドワインテイスティング選手権」に初参戦する珍事が起きた。南アフリカに逃れた難民かつ黒人のみで構成されたチーム・ジンバブエが立ち向かうのは、“神の舌を持つ”23か国の一流ソムリエたち。先進国の白人が多数を占めるスノッブな世界に、故郷の威信をかけて乗り込むことになる。クラウドファンディングの支援を受け、ワインの聖地フランスのブルゴーニュにたどり着いたジョゼフ、ティナシェ、パードン、マールヴィン。限られた経費で雇ったコーチのドゥニ・ガレは、久し振りの晴れ舞台で大暴走してしまう。浮き足立つチーム・ジンバブエが繰り広げるスリリングなワインバトルの結末とは……。ブラインド・テイスティング版のオリンピックとも呼ばれている大会で世界一を目指し、ありえない挑戦とも言われたチーム・ジンバブエ。今回は、そんな彼らの姿を見つめ続けたこちらの方々にお話をうかがってきました。ワーウィック・ロス監督 & ロバート・コー監督2013年の『世界一美しいボルドーの秘密』でも一緒に作品を手掛け、現在は制作会社third man filmsを設立したパートナー同士でもあるロス監督(写真・左)とコー監督(右)。私生活では、ロス監督の娘(本作の脚本家でもある)とコー監督が夫婦であるため、義理の親子でもあります。そこで、撮影時のハプニングやオススメのワイン、そして日本での忘れられない思い出などについて語っていただきました。―まず、チーム・ジンバブエとはどのようにして出会ったのでしょうか。ロス監督映画のなかにも登場する非常に有名なワインの評論家であるジャンシス・ロビンソンさんに、映画の題材になりそうなワイン界の話題があったら知らせてほしいと以前から伝えていました。そんななか、彼女が教えてくれたのが、南アフリカのケープタウンに暮らしているジンバブエ出身の難民でソムリエをしている4人。いろんな苦労をしてきた彼らの物語はサバイバルストーリーでもありますし、夢を形にしているので、素晴らしい映画になるのではないかということでした。そこで、すぐにオンラインで話をしたのがきっかけです。―彼らの最初の印象は、いかがでしたか?ロス監督やる気に満ちていて、すごくチャーミング。大志を抱いている様子が伝わってきたので、僕たちもすぐに惹かれました。そして、その時点でわかっていたのは、映画にするには十分であるということ。ただ、オンラインで話すだけではわからない深い物語もあるのと感じたので、3週間後にはケープタウンに行き、撮影を始めることにしたのです。彼らの素晴らしい物語をとらえたいと思った―そこまで即決だったとは驚きです。実際に会われてみたときは、どのように感じましたか?ロス監督印象としては最初と変わりませんでしたが、ワインテイスティングにすべてを捧げているだけでなく、非常に才能豊かで、高い能力を持っていることもわかりました。しかし、ワインの生産をしていなければ、飲む文化もほとんどないジンバブエ出身の彼らがどのようにしてそうなったのか。彼らが南アフリカに着いたときには、庭の手入れや皿洗いの仕事をしていたにもかかわらず、そこから南アフリカでもトップのレストランでソムリエになり、しかも世界選手権に参加するというのです。そうなるために一体何が必要だったのだろうか、と僕たちは考えるようになりました。白人ばかりの保守的な世界で、4人全員が黒人というチームは初めてのこと。そんな大胆さと勇気の両方を持っている彼らの素晴らしい物語をとらえたいと思うようになりました。―今回は、南アフリカでも治安が悪い地域での撮影もありましたが、撮影中に身の危険を感じたことはありませんでしたか?コー監督ケープタウンとヨハネスブルクで撮影した際、とても危険な街だったので、僕たちも慎重に撮影を進めることにしました。ただ、一緒にいた彼らが街のことをよく知っているので、安心していましたし、僕たちのスタッフも含めてみんな怖い思いをすることはなかったです。とはいえ、貧富の差が非常に激しく、犯罪が多い地域ではあるので、僕たちはいいところだけを見ることができたのだと思います。コーチはユーモアがあって、本当におもしろい人物―では、撮影中のおもしろかった出来事といえばどんなことですか?コー監督笑えるエピソードに関しては、ジンバブエチームのコーチを務めたドゥニ・ガレがすべて持っていきましたね。実は、そのあたりは全部カットしなければならなかったのですが、編集で映像を見返しているときにあまりにも彼がおもしろかったので、ほかのスタッフとも「彼を主役にしたドキュメンタリーを1本作ったほうがいいのでは?」という話が出たほどです(笑)。―映画のなかだけでも、彼のキャラの濃さは十分に伝わってきましたが、どんなことがあったのか教えてください。コー監督ひとつだけエピソードを話すとすると、彼は鳥を撃つのが得意だとずっと自慢していたので、あるときそれを撮影しに行こうという話になりました。とはいえ、本物の鳥ではなくクレー射撃だったのですが、2時間半もの間、彼はすべて撃ち損ねていたのです……。そして、やっと最後に1つだけ成功した瞬間、「やったぜ!」と満足そうに叫んでいて、本当におもしろい人だなと(笑)。おそらく彼の頭のなかでは、ファンタジー的な自分の人生があり、自分の腕がいいと思い込んでいるんでしょうね。でも、そういうところ含めてユーモアがある人物だと感じました。飲み過ぎる彼らが心配になったこともあった―ぜひ、彼のドキュメンタリーも観たいですね。ちなみに、お酒にまつわるハプニングなどはなかったですか?コー監督それもたくさんありましたが、なかでも車でヨーロッパを移動していたときのこと。一瞬たりとも無駄にしたくないと思った彼らは、ずっとテイスティングの練習をしていました。ただ、みなさんもご存じの通り、本来は酔っ払わないように口に含んだワインを吐き出すものですが、途中から普通に飲み始めてしまったんです。どんどん飲んでしまうので、「大丈夫かな?」と思うような状態になったことも。おかげで予定よりもかなり多くトイレ休憩に立ち寄ることになってしまったということはありました(笑)。映画のなかで、マールヴィンが国旗を持ってダンスしているシーンがありますが、それはそのときの一部です。とはいえ、今回一番笑えたのはやっぱりドゥニですね!―観客には、ぜひそのあたりも注目していただけたらと思います。では、日本についてもおうかがいしますが、いらっしゃったことはありますか?ロス監督僕は日本が大好きで、いままでに何度も行ったことがあります。実は戦後に僕の父親は日本で仕事をしていたことがありますし、僕は幼少期を香港で過ごしていて、日本とも近いところに住んでいましたから。父親には、東京や箱根、京都などによく連れて行ってもらいました。僕は日本の山の風景や雰囲気がとても好きなので、15年ほど前には妻と子どもたちを連れて、日本でハイキングをしたこともあるくらい。そのときは奈良や京都など、歴史的な都市を中心に回わりました。ワインは、もっとオープンに楽しんでいい―その際、日本のワインやお酒も堪能されましたか?ロス監督もちろんです。日本といえば、やっぱりライスワインと呼ばれる日本酒ですよね。僕は特に大吟醸が大好きで、あの豊かで複雑な味わいがおいしく感じます。僕の息子もワインに関係する仕事をしていますが、以前日本に交換留学生として滞在していたことがあるので、いまでもお寿司と日本酒を買って、一緒に家で食べることもあるほどです。あとは、ワインを扱っているイギリスの会社と仕事で日本を訪れたときに、日本のソムリエと話す機会があり、日本酒とワインに関する話題で盛り上がったこともあります。そのときに、日本とワインの関係性は深いものだと感じました。コー監督僕も日本には何度も行っていますが、東京のレストランやナイトライフにはいつも楽しませてもらっています。お酒に関して言うと、実は最初は日本酒というのは1種類しかないものだと思っていたんです。でも、ワインと同じようにいろんな種類やニュアンスがあることを知り、そこからお酒の世界がさらに広がるのを感じました。―日本にもワイン好きは多いので、ワインに詳しい監督からオススメがあれば教えてください。ロス監督僕たちが暮らしているオーストラリアのワインがどのくらい日本に入っているのかわからないのですが、まず1つ目はシャルドネの「ジャコンダ」です。あとは、ヘンチキというオーストラリアのワイナリーから出ている「ヒル・オブ・グレース」。これはとても美しいワインですが、値段は高いですし、手に入れるのも難しいかもしれませんがオススメです。―それでは最後に、本作の見どころについてメッセージをお願いします。コー監督ワインが好きな方であれば、ワインの飲み方というのは本で学ぶようなものではなくて、もっとオープンでいいんだ、そして100%主観的なものでいいんだと改めて感じてもらえると思っています。ワインを飲んだときに、子どもの頃の思い出や自分自身のことを考えることもあるかもしれません。でも、他人の解釈を気にする必要はまったくありませんし、それこそがすごく重要なことではないでしょうか。そんなふうにワインを楽しむことができれば、ワインを飲むうえでひとつレベルアップできますし、きっと豊かで深い世界があなたを待っていると思います。奇跡を起こすチーム・ジンバブエに乾杯!ワインを楽しむ極意や知識を学べるだけでなく、自らの力で可能性を切り拓いていくチーム・ジンバブエに酔いしれる本作。どんな困難にも、つねに笑顔で前を向いて戦い続ける彼らの姿からたくさんの勇気をもらえるはずです。取材、文・志村昌美驚きの詰まった予告編はこちら!作品情報『チーム・ジンバブエのソムリエたち』12月16日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ他全国ロードショー配給:アルバトロス・フィルム️©2020 Third Man Films Pty Ltd
2022年12月14日映画やドラマにおいて人気の高いキャラクターのひとつと言えば、私立探偵。裏社会で躍動する姿には惚れ惚れしてしまうところですが、まもなく公開の注目作『終末の探偵』でも、誰もが魅了されること間違いなしの新たな主人公が登場しています。そこで、こちらの方にお話をうかがってきました。北村有起哉さん【映画、ときどき私】 vol. 541本作で主演を務めているのは、幅広い役どころで数多くの話題作に出演している北村さん。劇中では、ギャンブルとお酒が好きで、女に弱くて情にもろい型破りな探偵・連城新次郎を演じています。今回は、役に込めた思いや男の色気とは何か、そして目標を達成するための秘訣について語っていただきました。―まずは、出演が決まった際のお気持ちと役作りで意識したことを教えてください。北村さんいままでいろんな役をやらせていただきましたが、探偵は初めてだったので、それだけでうれしかったです。ただ、どの時代にもいろんな国で探偵が主人公の作品はたくさんあるので、それをなぞることなく、令和の時代の探偵とはどんな人かを考えました。というのも、探偵というのは、その時代を映す鏡のような職業だと僕は思っているので。だから、探偵モノって滅びないというか、人気があって自由なんでしょうね。―具体的に、いまの時代ならではの部分を表現するためにしたこともあったのでしょうか。北村さん男臭さみたいなものだけを先行するのではなく、仕方ないなとため息をついているような感じも出せたらいいなと考えました。そこで提案したのは、「もういいよ、こういうのは」という口癖です。憂いながらも期待を持っているイメージで役を作った―そのフレーズを選んだのはなぜですか?北村さんいわゆる決めゼリフみたいなものですが、こういうぼんやりとした言葉のほうがいまの時代ではみんなに当てはまるんじゃないかなと思ったからです。それと、この言葉は憂いから思わず発してしまうものですが、その裏にはまだ願いが残っているんじゃないかなとも感じました。というのも、人は諦めたら「もういいよ」という言葉すら言わなくなるものですから。そういったこともあって、連城は仕方ないなと思いながらも人とつながっていき、憂いながらも「もしかしたら光が差し込んで来るかも」と期待しているようなイメージにしました。―なるほど。物語が進むにつれて傷だらけになっていきますが、それによって逆に色気が増していく様子はさすがだなと思いました。北村さんケガをして血が出て、痛みを伴うことでアドレナリンが出てくるので、それがそう見えるのかもしれないですね。連城というのは、決してケンカは強くないのに、「俺が悪かった」と相手が言うまで諦めないタイプ。ボロボロになりながらも相手のことを絶対に離さない厄介な人なので、一番嫌なタイプですよ(笑)。ただ、僕としては、鮮やかでキレキレな動きをするよりも、そんなふうにしぶとくて、ずるい人物像のほうがやりやすいというのはありました。どんどんダメージを負いながらも、それでも目標に向かっていくほうがリアルな気がしています。厳しさと優しさを同居させている人に色気を感じる―北村さんが思う“男の色気”とは何ですか?北村さんベールに包まれているというか、私生活が見えなくて、何を考えているかわからないような人が持っているものじゃないかな。そういう人は、怒るのか泣くのか笑うのか、次にどういう表情をするのかわからないですからね。昔、ある現場にいたのが、「まさに顔面凶器」というようなものすごい怖い顔をした小道具のおじさん。でも、一緒に飲みに行ったら仕事中はつり目だった目が一気にたれ目になってて、「何なんだ、この人!」と驚いたことがありました。でも、そんなふうに厳しい部分と優しい部分という2つを同居させている人は色気や深みがあるなと。あとは、何かを我慢しているような人も独特な雰囲気がありますよね。男の色気というのは女性だけが感じるものじゃなくて、同性からも慕われるような人にあるもの。俳優のなかでわかりやすい例を挙げると、佐藤浩市さんが圧倒的にそういうタイプですよね。同業者の後輩が憧れるような色気がありますが、本人はそんなことは意識していないですし、だからこそ素敵なんだと思います。―確かにそうですね。とはいえ、北村さんもミステリアスな印象があり、普段の様子が見えないと思っている方は多いのではないかなと。北村さんみなさんと一緒で、家ではいつも掃除機をかけたり、洗濯したりしていますし、子どもの幼稚園の送り迎えもしています。でも、洋服の畳み方が違うといつも怒られていますが(笑)。大事なのは、遠くの目標と近くの目標を立てること―それは意外な一面ですね。来年で俳優デビューから25年となりますが、キャリアを続けていくなかで、貫いてきたことはありますか?北村さん僕は、なるべく遠くの目標と近くの目標の両方を立てるようにしてきました。たとえば、10年後の自分と半年後の自分とそれぞれ2つの目標と立てたら、いまの自分を含めた3点を結びつけておく。そうすると、まず少し先の目標をクリアするために具体的に何をすればいいのかがわかってきます。もちろん、ビジョンを打ち出すのは非常に面倒なことですが、それがあるかないかで分かれるので、これはどんな職業でも年齢や性別を問わずやってみたほうがいいことかなと。ビジョンなんてわからないと感じるかもしれないですけど、「かっこいい車に乗りたい」とか「結婚したい」とか「バリバリ仕事したい」とか、本当に何でもいいんですよ。―まずは、自分のしたいことを明確にするということですね。北村さん夢みたいな目標でも、そのためにどうしようかと考えることが大事ですから。僕の場合は、「やりたいじゃなくてやる」「なりたいじゃなくてなる」と思ってやってきました。もちろん、そこに向かうのはしんどいですし、難しいです。でも、思うのは自分の自由というか、自分をどう追い込んで、どこまで解放できるかは、すべて自分の判断ですから。そんな感じで、いちいち立ち止まってやってきた気がしています。転機を迎えるときというのは、だいたい自分のビジョン通りに行ったときなので、それができたらまた次を打ち出す、その繰り返しです。これから先はどんどんサバイバルになるので、息の長い役者になるために、「60歳でも現役でいる」とか「健康に気をつける」とか、そういうことを意識していこうかなと考えています。時間というのは意外とないものなので、20代のうちにどこまで自己投資できるかも大切なことかもしれません。妻に笑顔でいてもらうための努力をしている―ちなみに、ご自身が20代のときにしておいてよかったことは?北村さん仲間とのつながりはもちろんですが、人の意見を聞くなかで、ケンカもして、仲直りもするというのがあればあるほど素敵なことだと思います。最近はそれも面倒くさいとなっているかもしれませんが、やっぱりそういうのがあると面白い。いろんな出会いや別れを経験して、影響を受けたほうがいいんじゃないかな。「絶対にコイツとは無理だ」と感じるくらいむかつくヤツがいてもいいんですよ。それによって、逆に自分のことがわかる場合もありますから。―では、仕事がオフのときの楽しみ方についてもお聞かせください。北村さん好きなお酒を飲むことが多いですが、いまは子どもといる時間が一番ありがたいですね。こういう職業をしているせいか、昔から死生観について意識しているというのも大きいかもしれません。まだカウントダウンするには早いですが、「あとどのくらい時間が残っているのかな?」と考えると、子どもたちとの時間は限られているんだなと感じます。僕は家庭を顧みないで飲み歩いたり、役者バカみたいなことをしたりするのかなと自分のことを思っていましたが、全然そんなことはなくて、意外と普通のお父さん。コロナ禍になる前から、仕事が終わったらまっすぐ家に帰っています。僕の父が忙しい人だったこともあり、父親との思い出がほとんどないので、僕はなるべく一緒にいてあげたいなと。あとは、少しでも妻には笑顔でいてほしいので、そのために努力してサポートしているつもりです。いくつになっても必要なのは、ときめくこと―素敵ですね。それでは最後に、ananwebを読む女性たちに向けてメッセージをお願いします。北村さん最近、ある女優さんとの雑談のなかで、「いい男の見分け方はありますか?」と聞かれたので、「いいなと思う人の友人関係を見てみたら?」とアドバイスをしました。どんな人とつるんでいるかで、その人がわかることもありますからね。それが読者のみなさんにも役立つかわかりませんが、とにかく臆することなくいろんな人と積極的に出会うことは大切だと思っています。あとは、「ときめいていきましょう!」ということでしょうか。ときめきというのは、いくつになってもできることですし、真剣な恋だけじゃなくて、誰かのファンになるのでもいいですよね。そういう気持ちになるだけで健康にもなると言われているので、目がキラキラするようなことをたくさんしてほしいです。インタビューを終えてみて……。劇中ではアウトローな魅力全開でしたが、とても穏やかで優しい笑顔が印象的な北村さん。撮影時には20年以上前にこれからブレイクする俳優としてananで取材を受けた際、うれしくてがんばろうと思ったというエピソードまで聞かせてくださいました。本作では、ぜひ泥臭くて色気に溢れる北村さんのかっこよさにしびれてください。型破りな魅力に、惚れずにはいられない!昭和の匂いを漂わせながら、令和ならではの要素も加え、新たな探偵映画として誕生した本作。多くの人が生きづらさを抱え、閉塞感に包まれている現代だからこそ、見事なまでの暴れっぷりには誰もが虜となり、爽快感と共感を覚えるはずです。写真・安田光優(北村有起哉)取材、文・志村昌美ヘアメイク・石邑麻由スタイリスト:吉田幸弘ジャケット¥31,900、パンツ¥15,400/ともにクラウデッド クローゼット(クラウデッド クローゼット 越谷レイクタウン店 048-930-7224)、インナー¥17,600/ディスティンクション メンズビギ(メンズビギ リミテッド 有楽町マルイ店 03-6738-3801)、その他スタイリスト私物ストーリーとある街に流れ着き、しがない探偵業を営んでいる一匹狼の中年男・連城新次郎。闇の賭博場で起こしたトラブルの代償として、顔なじみのヤクザである笠原組の幹部から事務所でボヤ騒ぎを起こした犯人を突き止めるように言われる。そんななか、新たな依頼人として連城のもとを訪ねてきたのは、若い女性ガルシア・ミチコ。突然消息不明になった親友のクルド人女性を捜しているという。こうしてふたつの厄介な依頼を背負い込むことになった連城だが、行く先で次々と緊迫の事態が巻き起こることに……。胸が高鳴る予告編はこちら!作品情報『終末の探偵』12月16日(金)より、シネマート新宿ほかにて公開配給:マグネタイズ©2022「終末の探偵」製作委員会写真・安田光優(北村有起哉)
2022年12月14日誰の人生においても忘れられない思い出といえば、初めての恋。そんな思いが蘇ってくること間違いなしのオススメ作品といえば、Netflixの人気ランキングで初登場1位となった話題のNetflixシリーズ『First Love 初恋』です。そこで、こちらの方にお話をうかがってきました。荒木飛羽さん【映画、ときどき私】 vol. 540満島ひかりさん演じる也英と佐藤健さん演じる晴道という初恋カップルの20年にわたる運命の恋を描き、大きな反響を呼んでいるラブストーリー。映画『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』やドラマ『ザ・トラベルナース』など、話題作への出演が続いて注目を集めている荒木さんは、也英の息子である綴を好演しています。今回は、現場での様子や役作りの裏側、そして運命の出会いについて、語っていただきました。―まずは、出演が決まった経緯から教えてください。荒木さん今回は、オーディションでこの役を勝ち取って演じることになりました。オーディションでは、満島さんが相手をしてくださったので自分としては緊張していましたが、「緊張しているようには見えなかったよ」と言っていただけてよかったです。―ということは、満島さんとの親子役にもすんなり入れたのでは?荒木さんそうですね。確かに、親子としての距離がどんどん縮まっていくのを感じて、しっくりくることは多かったです。特に今回は、事前に渡していた僕の小さい頃の写真を満島さんがつねに持ち歩いてくださっていたり、一緒にご飯を食べるシーンでは僕に一番おいしい部分を分けてくださったりしたので、そういうところからも本当のお母さんに対するような気持ちが大きくなっていきました。自分で曲を作ったことで、役の感情を共感できた―綴は音楽が好きな男の子でもありますが、ご自身も普段からギターを弾かれているので、役作りにおいて音楽的なアプローチもされましたか?荒木さん劇中で使っているドラムパッドを触るのは初めてでしたが、それを使って自分で曲を作ったこともありました。何曲かは自宅で一から作ったので、指導してくださる方にも聞いていただきましたが、「いいね!」と言ってもらえたときはうれしかったです。―これをきっかけに、音楽の才能も開花したのかもしれませんね。荒木さんもともとは、綴がいつも使っている特殊なマウスや音楽のシステムの使い方を理解するために始めたことでしたが、楽しかったです。綴も本気で音楽を楽しんでいましたし、夢として自分の支えになっていたのが音楽なので、それを僕も感じたいなと。実際、自分で曲を作ってみたからこそ、綴が自作の曲を削除するシーンで味わう感情やしんどさはより共感できたので、演じるうえでも助けになったと思います。―綴といえば、わりとおとなしいタイプの子ですが、普段の荒木さんはどんな感じですか?荒木さん僕は全然そんなことはなくて、どちらかというと普段からわりとうるさいほうかもしれないですね(笑)。ただ、綴が初恋の相手である詩ちゃんの前で好きな音楽の話で饒舌になってしまうところとかは、僕と同じだなと思いました。佐藤健さんには、何回会っても緊張してしまう―また、本作では荒木さんの憧れでもある佐藤健さんとも共演されています。これまでも何度かご一緒されていますが、この現場で印象に残っていることがあれば教えてください。荒木さん何回会っても、「健さんだ!あぁ、かっこいい!」といつもなってしまうんですよね(笑)。なので、今回も緊張しながら撮影に挑みましたが、現場では健さんが好きなポケモンの話をしたりして過ごしました。あと、これは満島さんから聞いたお話ですが、健さんが「飛羽もキスシーンをする歳になったのかぁ」とか「演技がうまくなったよね」と言ってくださっていたようで、それを聞いたときにはうれしすぎて死んでしまいそうになったほど。健さんに関することを話そうとすると、もともと高くない語彙力がさらに低下してしまうので何と言っていいかわからないのですが、感情が変なところに行ってしまうくらいとにかくうれしかったです。―本当にお好きなのが伝わってきます。では、也英と晴道が繰り広げる恋愛模様については、どう感じましたか?荒木さん僕はあのカップルが大好きですが、若いときも大人になってからも2人だけの空間があってそこがすごくいいなと。でも、仲の良かった2人だけに、そのあとにいろんなつらいことが起きてしまうのが本当につらかったです。ケンカをしてしまうシーンでは信じられないくらい心が苦しくなりましたが、最後のほうで宇多田ヒカルさんの楽曲が流れた瞬間にブワーって泣いてしまいました。運命は信じたほうが楽しいと思っている―ちなみに、運命は信じるほうですか?荒木さん占いとかの悪いことは信じませんが、いいことだけは信じるようにしています。なので、運命はわりと信じているほうかもしれないですね。―いままでで運命の出会いを感じたことがあれば、お聞かせください。荒木さん自分のことではありませんが、僕のお父さんとお母さんは運命の出会いだったのではないかなと。それぞれ地元はまったく違いますが、美容師を目指していたお父さんが神奈川で勉強していたら、そこにたまたまお母さんがカットモデルに来て出会ったそうです。僕がいままで生きてきて、それが一番運命だなと感じる出会いです。そういったこともあって、運命を信じたほうが楽しそうだなと思います。―確かにそうですね。劇中では、印象的な告白するシーンもありましたが、荒木さんがされてみたい告白のシチュエーションといえば?荒木さん劇中で相手の好きな食べ物を聞いて告白するというシーンがありますが、僕はそこがすごく好きで、見ていて「キャー!」ってなりました(笑)。ああいう告白は、すごくステキですよね。―キュンとするようなデートシーンもいろいろとあったので、そのなかでしてみたいデートもあったのではないかなと。荒木さん本当にかわいいカップルなので、全部よかったですが、僕が雪を好きなこともあり、雪のなかでのデートはいいなと思いました。特に、タイムカプセルを埋めている場面では2人の後ろに足跡があったり、雪のなかを走ったりしているのが好きなところです。雪のデートは、東京ではなかなか味わえないのでいいですよね。眠れないときに、話し相手になってほしい―綴が恋をする詩のような女の子については、どう感じましたか?荒木さん詩ちゃんは綴にとっては初恋でしたが、周りを魅了し、感情を揺さぶる子だなと感じました。そのおかげで綴も前に進むことができて、お母さんとも話す機会が増えるので、誰かの運命や気持ちを動かせる魅力のあるステキな女性だと思います。―荒木さん自身が女の子に対していいなと思うポイントがあれば、教えてください。荒木さんまずは、無言でも気まずくない方がいいですね。あと、僕は寝つきがすごく悪いほうなのですが、いつも一緒に寝ている10歳下の弟がすぐに寝てしまうので、眠れないときに話し相手になってくれる方だといいなと思います(笑)。―ちなみに、「初恋」という言葉を聞いて思い出すことは?荒木さんあまり覚えていませんが、保育園に通っていた頃にダンスの先生に指輪をあげたことがあったみたいです。なので、それが初恋だったのかな……。あとは、今回のテーマソングでもある宇多田ヒカルさんの「First Love」を撮影期間中に友達が偶然聴いていて、ドラマのことを言いたいけど言えなかったので、「初恋」と聞くとそのときのことを思い出します。まだ自覚はないけれど、成人するのは楽しみ―最近、胸がときめいたことはありましたか?荒木さん僕は弟が大好きなので、弟が寝ているのを見ているときですね。あとは、僕が「おいで!」というと走ってきて、ギュッとしてくれるんですけど、そのときは本当にかわいいです。―来年は18歳ということで成人になりますが、意識していますか?荒木さんまだ全然自覚はないですが、まずは車の運転をしてみたいなと考えています。あと、20歳になったらお父さんとお母さんとお酒を一緒に飲みたいので、それはすごく楽しみです。成人式とかも楽しそうだなと思っています。―最後に、ananweb読者にメッセージをお願いいたします。荒木さん今後はもっと幅広い役を演じられる役者になりたいと思っているので、ぜひこれからも応援していただけたらうれしいです!インタビューを終えてみて……。劇中の綴と同じように、17歳とは思えない落ち着いた雰囲気をまとっているように見えましたが、大好きな弟さんや佐藤健さんの話になると一気にテンションが上がってしまう荒木さん。最初のイメージと、無邪気な笑顔を浮かべて話している姿とのギャップを楽しませていただきました。少しずつ大人っぽさも増し、作品ごとにどんどんと変わっているので、今後もますます注目です。恋のせつなさと美しさに浸る!運命に翻弄されながらも、運命が引き起こす恋の奇跡を信じずにはいられなくなるこの冬最高のラブストーリー。名曲が奏でるメロディの美しさとともに、初恋でしか味わえないときめきや痛み、そして恋する喜びで胸がいっぱいになるのを感じられるはずです。写真・山本嵩(荒木飛羽)取材、文・志村昌美ストーリー90年代後半、北海道の田舎町で出会い、運命を感じて恋に落ちる也英と晴道。きらめくような高校時代を過ごしたあと、それぞれの夢を叶えるため、2人は離れ離れになる。境遇の違いから徐々にすれ違っていくなか、些細なことでケンカしてしまい、ある事件が起きてしまう。それから、20年近くの月日が流れ、タクシードライバーとして生計を立てる也英とセキュリティ会社で警備員として働く晴道。交わることなく別々の人生を歩んでいたが、運命は2人をもう一度引き合わせることに……。ドキドキが止まらない予告編はこちら!作品情報Netflixシリーズ『First Love 初恋』Netflixにて独占配信中写真・山本嵩(荒木飛羽)
2022年12月13日婚活で約1000人の男性と出会い、年下夫を射止めたライター・かわむらあみりがお届けするコラム【結婚引き寄せ隊】連載第127回は、婚活していると出会う“男性”についてのエピソードです。なかでも、いまでも印象に残っている「婚活男性3選」その43をお届けします。1.ひたすら待つ男【結婚引き寄せ隊】vol. 127それはお見合いパーティに参加したときのこと。私が入っていた結婚相談所では、いわゆる1対1での昔ながらのお見合い形式で相手を紹介される場合と、結婚相談所の入会者だけが参加できるお見合いパーティも開催されていました。ネットで見つけた合コンやカジュアルな婚活パーティにふらりと行くよりも、会員だけのパーティとなると、いまさら「恋愛だけしたい」というタイプはおらず、結婚への本気度も高くて身元もしっかりしていて安心感はバツグン。そのパーティはあるおしゃれなレストランを貸し切って行われ、食事をしながらいろいろな参加者と自由に会話が楽しめるものでした。そこで知り合った30代後半のサラリーマンの男性と連絡先を交換し、当日はお互いに「今日はありがとうございました」というメールをやりとりして終了。その後、たわいもないメールを送ったら、すぐに返信が来て、マメな人なのかなと思っていたのですが…。こちらが忙しくなって連絡をしないと、向こうからはいっさい連絡がありません。もう興味がないのかと思い様子見で連絡すると、以前と変わらぬテンションでふつうに返信がきます。ただ、その後も、連絡しないと連絡をよこさない男性。あるとき、なぜそちらから連絡しないかたずねると、「そういえば」と初めて気づいたふうに返事をして、「待つほうが性に合ってるから」と言うのです。うーん。ひたすら待つ男性って、なんだか疲れる…結局連絡するのもおっくうになり、自然消滅したのでした。2.電話が好きな男それは30代が集まる婚活パーティに参加したときのこと。プロフィールを書いたカードを交換しあって、自己紹介タイムを過ごしていたら、「人と話すことが好き」という男性と会話することになりました。その男性は営業職の仕事をしているそうで、もともとコミュニケーション能力が高いわけではなかったけれど、日々社内外のいろいろな人たちと交流を持つようになるにつれ、だんだんと人と話すことが面白くなったのだとか。口ベタな私は、「スゴイですね」という感想しか言えなかったものの、それが逆に気に入られてしまい、「今後もふたりで会いましょう!」と押されて連絡先を交換したのですが…。その男性はとにかく電話が好きで、仕事中でも、時間ができたら電話をかけてきます。最初は驚きつつ応えていたものの、メールでも済むようなどうでもいいことでも、必ず直接話したがるため、だんだんと重荷になって次第に電話があると憂うつに。好意は有り難くても、相手の時間を気にせず、おしゃべりしたがる男性は合わないなあと思ったのでした。3.ギャップがありすぎる男それは20代と30代の男女が集まる飲み会に参加したときのこと。シングルの男女が集まっているために、それぞれの好きなタイプや過去の恋愛話などをざっくばらんに話すようなフランクな会でした。お酒が入ると、どんどんテンションが上がって声が大きくなっていくゴキゲンな男性がいる一方、ずっと静かにお酒を飲み、まわりの話に聞き入っている男性も。その聞き役になっている男性は、つまらなそうにするでもなく、まわりに引っ張られてテンションが上がるわけでもなく、時折「そうだね」と絶妙のタイミングであいづちを打ちながら、場になじんでいました。おとなしそうだけど、頭の回転は速そうな印象。丸いメガネをかけて、地味な服装のその男性が気になり会話してみると、こちらの質問になんでも応えてくれます。今日はなんで参加したのかをたずねると、「友達に誘われたから」と即答。フットワークが軽いから、誘われたら断ることはほとんどないという話を聞いていたら、その男性の友達から「こいつめっちゃ遊んでるから気をつけてー!」と忠告が。遊んでるように見えない…と思いながらも、その男性にたずねると、「彼女は欲しくないけど遊ぶ女の子はいっぱいいるよ」とこれも即答。まったく遊び人に見えない風貌なのに、ギャップがありすぎてびっくりしました。その男性は自分のことを包み隠さず話すため、かえって潔さまで感じましたが、だからといって遊び人だと隠さない相手に惹かれるわけもなく、それっきりに。婚活していると、さまざまなタイプの男性に出会います。そのなかで、自分に合った素敵なパートナーが見つかって、みなさんの恋愛がうまくことを願っています!文・かわむらあみり©Anna Peisl/Getty Images©mihailomilovanovic/Getty Images©Westend61/Getty Images
2022年12月12日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。本日はとても参考になる重ね着や自己流ファッションの達人たちのスタイルをご紹介します。高価なバッグもいやらしくない着こなし!人気ブランドを取り入れる中で一番重要なのは、ブランドに着せられないこと。自分のスタイルとしてブランドを着こなすことが重要だと思っていますが、まさにこの方は自己流に着こなせていてかっこいい!最近よく見かけるジャケット in コート淡いコートがとても甘く優しい雰囲気の中、さらにジャケットをコートの中に着ている斬新さがたまりません!さらにチェックのズボンとの組み合わせがこんなにバッチリなんて、想像もしていなかったほど。この冬にかなり参考になる着こなしです。上級者向けの重ね着スタイル想像もできない重ね着ですが、カジュアルに決まっているこちら、ドレッシースカートにスパッツの着こなしに、車プリントTシャツとシルバースカートの組み合わせは個性的過ぎてかなり上級者向け!でもかっこよさが詰まってます。自己流の重ね着は楽しい!1つ1つのパーツは全く共通点は無いはずなのに、彼女が着ていると1つのスタイルとしておさまっています。1つだけ共通している点は、落ち着いたマット系の色をチョイスしている点。色の選択に気をつければ、どんなトップスや小物でも十分着こなし可能だということを見せてくれる、とても重要な着こなし参考スタイルです。フリンジは雰囲気を盛り上げてくれる!こちらはデニムのスカートに合わせたスウェードのジャケットが雰囲気抜群!フリンジがさらにスタイルを盛り上げてくれています。日本でもフリンジバッグなどとても人気がありますが、ヨーロッパでも人気抜群。小物や差し色の代わりにフリンジでまとめてもオシャレ!カジュアルクールで誰でも真似できる!パッチワークのズボンにフーディなんて、反則級の可愛さ!さらにライダージャケットとサングラスでとってもチャーミングでクールに仕上げています。こちらはズボンを変えるだけでいろんなパターンの着こなしができそう。本日はインフルエンサーの簡単に真似できるスタイルから上級者向けの参考のスナップまでまとめました。ぜひトライしてみてください!写真・平野秀美
2022年12月11日