1児のママでもあるライター・かわむらあみりがお届けするコラム【ママライフばんざい!】連載第44回は、「え? そんな家庭もあるんだ」と筆者がちょっと驚いたいろいろな家庭の独特ルールをご紹介します。1.夜は12時を過ぎてから就寝【ママライフばんざい!】vol. 44同じ産院で知り合ったママ、保育園や幼稚園で同じクラスのママ、近所のママ友など、子どもが生まれるとさまざまなタイミングで、ほかのママたちと触れ合うことがあります。そんななかで、「独自ルールがあるんだなあ」とママ友に聞いて筆者がちょっと驚いたものをご紹介します。まずは、子どもと寝る時間が夜中の12時ごろだという、ママのお話から。まだ1、2歳という幼少期ながら、「毎日夜中に寝る」という家庭では、仕事の都合でパパの帰宅時間がいつも夜中になるんだとか。子どもがパパに会いたがるため起きていて、だんだんと就寝時間が遅くなっていって、すっかり帰宅時間の夜中に寝るクセがついてしまったそうです。でも、幼稚園が始まると朝早いし、大人はともかく子どものカラダによくないんじゃあ…とたずねると、「まあなるようになるかなって」という返事。なんともあっけらかんとした姿勢は、育児に悩んで落ち込むよりは、ポジティブな印象も受けました。生活サイクルは家庭によるとはいえ、できれば、深くならない時間に寝たほうが子どものカラダにはいいに越したことありませんが…。2.テレビは絶対に見せないときどき遭遇することがあるのが、子どもには「絶対にテレビは見せない」というママ。確かに、赤ちゃんや幼少期など、子どもが小さければ小さいときほど、テレビを見せるのはコミュニケーションレスになるなど、よくない影響が出ることもあると言われることも。テレビウォッチャーでもある筆者でさえも、我が子が小さいときはテレビを見せていませんでした(いまは見ています)。ただ、どんどん成長していく段階でやっぱりテレビは見せないという家庭もありますし、見せるとしても「教育番組だけ」など限定的に絞っている家庭もありました。子どもが小学生ぐらいになったら、まだドラマを見るのは早いかもしれませんし時間帯も遅いから見ないとしても、アニメやバラエティや歌番組など、けっこう楽しいものもたくさんあるんですけどね…。テレビを見る時間があったら勉強する、というのも家庭によってルールがあるでしょうし、ママだけでなくパパのキャラクターや仕事にもよるでしょうからなんとも言えません。「絶対に」見せないというママは、もちろん自分自身もテレビに興味がないので、テレビ好きママとしてはちょっとしょんぼりします。3.家庭でも英語で話す以前「胎教で英語を聴かせているの」というママがいましたが、子どもが0歳のときから「とにかく物心つく前から仕込みたいから!」と英語教材を大量に購入して、我が子に英才教育をほどこすママにときどき遭遇しました。ある程度の年齢になってから塾へ行く、習い事として英会話をするというだけでは足りないと、胎教や赤ちゃんのときから教育に熱心なママのなかには、“家庭では英語で話す”ことをルールとして課している家庭も。一方、あまり教育には興味がなかったり、ある程度の時期になったらすればいいと考えていたりするママは、子どもの教育の話は右から左に聞き流すということも。どのタイプだからダメ、こっちのタイプだからOK、というカテゴライズはまったくないですが、「うちはこうだからそっちもこうして!」とたまに考えを押し付けてくるママもいます。でもきっと、みんな違って、みんないいですよね?子どもでも大人でも、さまざまなタイプの人たちがいます。時に、よその家庭のルールにビックリすることもありますが、人は人、自分は自分。それぞれの家族にとっての安らげる家庭でありますように!文・かわむらあみり©Andrii Lysenko/Getty Images©PeopleImages/Getty Images©Basilico Studio Stock/Getty Images
2022年09月28日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。特に服装のTPOには厳しい日本でも着こなせる、お洒落なスーツスタイルをご紹介します。アレクサ・チャンのさすがなスーツスタイル濃いめのベージュスーツにブラックで統一したトップスとベルトにシューズ、かっこいいの一言!日本ではサンダル履きは重要な打ち合わせには難しいですが、サンダルでもスタイリッシュに着こなしちゃうのが、さすがです!可愛いデニムスカート&ジャケット!デニムと言ってもカジュアルに見えるものから、上品に着こなせるものまで本当に幅広い!こちらのデニムなら、仕事にも着こなしていけるので、参考になりそう。パンツスーツの新しい着こなし方!最近ではジャケットスーツの上からベルトを着用するファッションが人気。より女性らしく脚長効果もあり、全体のバランスも取れていい感じ!色で勝負!なかなか着こなしが難しそうな真っ赤なスーツも、上手に小物を使ってバランスを保っています。余計なものはなく、必要最低限なもので統一した、まさに色で勝負したスタイル!イベントやパーティにもってこい!柄もののスーツも人気日本ではあまりないですが、海外では柄もののスーツが数多くあります。ファッション系で働いている人がよく着こなしている印象です。パンプスと柄の色感も妙に合っていないような合っているような。そこがまたお洒落なんですね!今すぐ真似できるお洒落スーツスタイル中のシャツを柄物にするだけで、こんなに遊び心ある、かっこいいスーツスタイルになるんですね!またブラック&カーキの相性はいうまでもなく抜群。シャツの色も上手に溶け込んでいます。いかがでしたでしょうか?日本では重要な時こそ、できるだけ目立たないようなファッションを好む傾向がありますが、海外ではそういう時ほど自分をアピールできるファッションで望む人が多い印象です。そこまで真似しなくてもいいかもですが…少しでも参考になれば幸いです。写真 平野秀美
2022年09月25日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。お洒落さんの足元をチェックしていると、とっても面白いんです!本日はそんなファッショニスタの靴に注目したスナップをご紹介します。全体の色を合わせたスニーカー!海外ではイベントやパーティでも、スニーカーだったりビーチサンダルだったりすることも多々あるのですが、やっぱりスニーカーは1年中使用できるので、よく見かけます。こちらは全体のお洋服の色とばっちり合わせたスニーカー。足元まで上手に統一感が出ていて違和感も何もない!やたらと目立つパンプスお洒落に自信のある方に限って、本当に驚くようなシューズを着用していることがありますが、こちらもまた驚くような派手なカラー!全身にも使用していない、パンプスだけの色で、足元が目立ちまくっています。それでもなんだかカッコよく見えてしまうのは、お洒落を思う存分楽しんでいるからでしょうか。アンクルブーツは今年も大人気!今年もそろそろアンクルブーツの季節がやってきますね。無難なブラックからスタッズ付き、素材違いまで種類多数!その日の服装に合わせてブーツを選べるほど持っていたいですが、そうでない場合も定番ブラックやブラウンは押さえておきたいですね。よく見かける紐レースシューズ夏によく見かける紐タイプのサンダル、実は秋でも人気なんですね!歩きやすさも然り、お洒落度もアップして今年こそ試してみたいシューズの1つ。厚底シューズはいつだって抜群人気!今年も新作厚底シューズが発売されているほど、定番の厚底シューズ。脚が長く見えるだけではなく、全体のバランスも良くみえ、さらにヒールサンダルなどよりも歩きやすいとあって、年齢関係なく厚底シューズは人気。今年もどんな新作が出るか楽しみです!お洒落さんの足元は、いつも勉強になることが多いので、今年の流行りが一瞬でわかったりします。また新しいスタイルが出ましたら、お知らせいたします!写真 平野秀美
2022年09月24日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回はお洒落を大きく左右するアイテム”ベルト”をご紹介します。男女共に大人気!グッチのGGベルトこちらは真っ赤なドレスにとっても似合うグリーン系のGGベルト。グッチのベルトは男女共に人気No.1と言っても過言ではないほど、本当に大人気。特にGのマークが大きいものや、GG柄はやっぱり一眼でグッチのベルトとわかるから、自慢にもなります。おしゃれアイテムの1つとして持っておくと何かと便利です。全体を引き締めるためのベルト使用術!こちらはとっても参考になるベルトの使用方法。普通にスーツを着ていてもお洒落なのに、なんとスーツの上からベルトを着用!そうすることで、腰回りが引き締まり、よりカッコよく見せることができます。お洒落さんは次なるベルトを!もうベルトとは言えないかもしれない、極太のベルト。お洒落好きでもなかなか着こなしが難しいかもしれません。しかしやはりインフルエンサーはお洒落度抜群!全体のバランスがとっても整っています。短めのシャツワンピースにニーハイ。全体をブラウン系で合わせながら素材はレザーを多めに使用するなど、素材と色でより統一感を出していますね。参考になります。LOEWEのオビベルトがこんなにもお洒落!実際、店頭で並んでいてもどのように使用するのか迷ってしまいそうなLOEWEのオビベルト。こう見るととっても素敵ですよね!迫力あります。また色の統一感といい、シンプルに使いこなしていて、学ぶところが多いです。やっぱり可愛いよね!ベルトで全体を引き締めるこちらも大人気のベルト。本来のベルトの用途とは異なるところが、最近のベルトの使い方!ちょっとしたアクセントが欲しい時に、アクセサリーのようにとっさに頭に浮かぶのがベルトなのです。今までとは異なる使用方法でベルトを愛用する方が急増中!今年はぜひ他の人とは異なるベルトをゲットしてはいかがでしょうか?写真 平野秀美
2022年09月23日これからますます秋が深まるなか、欠かせないのが芸術の秋。そんなときにオススメの1本は、物語の詳細を伏せて公開された謎多き注目作『彼女のいない部屋』です。そこで、こちらの方にお話をうかがってきました。マチュー・アマルリック監督【映画、ときどき私】 vol. 521フランスの名だたる映画監督から愛されるだけでなく、『007 慰めの報酬』などの話題作にも出演し、国際的な俳優としても知られているマチューさん。近年は監督としての評価も高まっていますが、家族を残して家出をした女性を描いた本作は、「彼の最高傑作ではないか」とも言われているほどの意欲作です。今回は、監督としてのこだわりや俳優との信頼関係の築き方、そして日本への熱い思いについて語っていただきました。―本作の原作を読まれた際、赤ん坊のように泣きじゃくってしまったそうですが、何がそこまで響いたのでしょうか。マチューさん実は、読んでいる最中は泣いていませんでした。というのも、映画では構成を変えましたが、この戯曲の構成は最後の最後にどんでん返しがあるので、それまでは家出をした一人の女性が置いてきた夫や子どもたちのことを想像している話だと思っていたからです。そんななか、“ある理由”があったことをラストで知ったときに、涙が一気に溢れてきました。ただ、その涙は彼女の苦痛が伝わってきたからではなく、彼女の持つ想像力が素晴らしいと感じたから。僕たちも苦しい人生を生きていくために、何かを想像して乗り越えることはありますが、それを彼女が見事にやってみせていたので、その姿に感動しました。仕事というのは、簡単に見えてしまわないほうがいい―私は本作を2回拝見しましたが、1度目は主人公・クラリスの感情を追体験するような感覚。2度目はさまざまな時間と幻想とを行ったり来たりするなかで、それぞれのピースがいかに緻密に組み込まれているかを知り、非常に驚かされました。本作を構成するうえで、どのようなことを意識されていましたか?マチューさんまさにいま言ってもらったように、最初に観るときは感情移入してしまってどういうふうに構成されているのか、観客には具体的なものがわからないようにしています。なぜなら、シナリオや編集でどれだけ緻密に構成していても、それが簡単にはわからないような霧がかっている作品を僕が目指しているからです。たとえば、パッと見は模様がないと思った服でも、よく見ると実は模様がある場合ってありますよね?仕事に関しても、そんな感じであまり簡単に見えてしまわないほうがいいと僕は思っています。―まさに本作で体現されていることですね。マチューさん例として挙げるなら、同じ意味合いを持つのは部屋に飾られているロバート・ベクトルのハイパー・リアリズムの絵。最初は写真のように見えるので、簡単に撮られたもののように思われますが、それが絵であるとわかった瞬間に画家の緻密な仕事ぶりに気づかされる。観客のみなさんにはそんなふうにこの映画を観ていただきたいので、最初から細部に注意を払うのではなく、セリフや音楽から頭のなかで何かを連想するような感覚で捉えていただけたらいいなと思っています。―そういった計算がされていたからこそ、1度目と2度目ではまったく異なる映画体験と感動が味わえました。マチューさん初めはパラレルワールドのような何か違う現実を見せられているのではないか、と感じるかもしれません。でも、その感覚はまさに日本のみなさんが長けているところではないでしょうか。それに比べて、僕たち欧米人は「そんなパラレルワールドなんてないよ!」と合理的な考え方をしがちですからね。関係を築くうえで大事なのは、与えること―ananwebでは前作『バルバラセーヌの黒いバラ』で主演したジャンヌ・バリバールさんにも取材しており、監督であるマチューさんの存在感の大きさを感じていました。本作でも俳優とマチューさんとの間に絶大な信頼があることが伝わってきましたが、俳優と関係を築くうえで、大事にしていることとは?マチューさんまず大事なのは、与えること。僕は仕事を通して相手に“贈り物”を自分から手渡しますが、やっぱりプレゼントをしないとプレゼントはもらえないんじゃないかなと。とはいえ、撮影期間は2か月くらいなので、短期間の恋愛関係みたいに、短いから良い関係でいられるというのもありますが(笑)。でも、恋愛においても相手に何もせず「あなたのことが大好きです」と言葉では言って、「じゃあ代わりに僕にマッサージしてよ」なんてそんなのはダメですよね。まあ、監督のなかにも「あなたは素晴らしい俳優だから大丈夫。僕はちょっと食事してくる」なんて言う人もけっこういるんですけど……。―つまり、ご自身が俳優という立場で監督と接する経験が、活かされている部分も大きいと。マチューさんそれは、すごく役に立っていると思います。だからこそ、俳優との間に言葉がなくても感じ合えるのかもしれません。僕が監督として意識しているのは、技術的にしっかりとコントロールされている安全な遊び場を提供しているような感覚。好きに遊ばせているように見えても、ちゃんと彼らを見守り、危ないところも細かく教えるようにしているので、俳優たちには僕らがきちんと準備をした場所のなかで自由に演じてもらっています。日本とは、相思相愛だと感じている―なるほど。ちなみに、日本にもマチューさんのファンは多いですが、日本に対してはどのような印象をお持ちでしょうか。マチューさんファンが多いって、本当に(笑)?とにかく言葉にするのがすごく難しいんですが、久しぶりに日本に来てみて、「どうして僕はこんなにエキサイトしているんだろうか」と自分でも思っているほど。それくらい日本とは心がつながっているように感じています。しかも、ここにはずっといられないんだなと考えると、触れると消えてしまう泡のようなはかない時間なんだなと思うのです。日本と僕は相思相愛なので、すぐに恋しくなるでしょうね。今回は、4日間ほどフリータイムがあるので、みんなが「キレイでいいよ!」と勧めるようなところに行くのではなく、携帯も持たずに、まったく言葉が通じないような村で迷子になってみたいなと。そこで何かが起こるんじゃないかなと期待しています。―そこまで日本を好きになったきっかけは何ですか?マチューさんやっぱりそれは映画ですね。日本の映画は、いつも非常に深いことを語っていると感じていますから。『彼女のいない部屋』も、僕が好きな黒沢清監督や河瀨直美監督の作品で亡霊が出ていたり、想像力の豊かさを描いていたりしていたのを見ていたからこそ作れた映画だと思っています。あと、僕たち欧米人にとって魅力的なのは、日本人の魂と正確さ。いい加減なところで妥協することなく、徹底的に取り組む姿をリスペクトしています。僕たちは「何となくこれくらいでいいんじゃない?」という感覚なので、「シャツにアイロンかけていないけどまあいっか」みたいなところがありますよね(笑)。もちろん、僕も本当はアイロンをかけたほうがいいんじゃないかなと思ってはいるんですよ!とにかく、なぜ僕が日本を好きなのかは、もはや謎のようなものかもしれません。―今回の滞在で、その“答え”が見つかるといいですね。マチューさんとはいえ、あまり近づきすぎないほうがいいこともありますよ。決して知りたくないというわけではなく、これはカップルにも言えることですが、ミステリアスな部分を残しておくほうが長続きしますから(笑)。よくないことばかりを考えすぎないほうがいい―確かにそうですね。また、本作では愛する人と離れたときの喪失感についても描かれていますが、マチューさん自身にもそういった経験はありますか?マチューさん僕もその感情は味わったことがありますよ。特に、ひとつの恋が終わったときなんて死んでしまうかと思うほどつらかったりしますからね。あとは、子どもが生まれるとそれもまた大変なことが始まる出発点。「もし子どもが亡くなってしまったらどうしよう」という悪夢を見て、夜中に目覚めることもあるくらいですから。ただ、あまり考えすぎると、それが実際に起きてしまうこともあるので、そのことばかりを考えるのはよくないと思っています。劇中では、クラリスがある悲劇を乗り越える術を自分で見つけていくので、そのあたりも見ていただきたいです。―実際にお会いしてみて、マチューさんは非常にエネルギッシュな方だと感じていますが、その源になっているものを教えてください。マチューさんやっぱりいまは日本にいること自体がすごく幸せで、感動しているからかもしれませんね。あとは、何と言っても、ビジネスクラスの飛行機に乗せてもらって日本に来ましたから!そうじゃなかったら、いまごろ疲労困憊していたと思いますよ。自分の居心地がいい場所にいられる努力は欠かさない―それは間違いないです(笑)。では、人生を楽しむために心がけていることはありますか?マチューさんシンプルなことではありますが、いつも自分が居心地のいい場所にいられるための努力はしています。たとえば、本当に好きな人や尊敬している人としか仕事をしないとかもそのひとつ。いまは小説家とミュージシャンと僕という同世代の男3人と子どもたちと一緒にパリのアパートをシェアして暮らすようにもなりました。敬愛する人と生活をともにすることで、子どもとの関係もよくなったし、愛情や友情も生まれるし、相互援助の気持ちとインスピレーションも湧いてくるので、すごくいいですよ!全員男ばっかりですが(笑)。―楽しそうですね。それでは最後に、日本のファンに向けてメッセージをお願いします。マチューさんもし、僕の映画を観てくれなければ、僕はもうプロモーションで日本には来ません。というのも、配給会社の人から「観客が入らなかった次はエコノミークラスだよ」と言われてしまいましたから……(笑)。なので、どうか観てください!というのは冗談で、本当は真面目に答えたいのに、すぐふざけてしまってごめんなさいね。ただ、この作品は1回では足りず、2回観ないと味わえないので、ぜひ2回は観ていただきたいというのは伝えたいです。ちなみに、一人で観るとつらすぎて泣いてしまうかもしれないので、お友達と一緒がいいかなと。2人で2回なら、チケットも4枚売れますし(笑)。みなさん、ぜひお願いします。インタビューを終えてみて……。溢れるような大人の色気を見せたと思ったら、急にいたずらっ子のようなお茶目な顔で冗談を言ってみたり、映画への情熱を真剣に語ってみたりと、さまざまな表情を見せてくれたマチューさん。そんな様子に魅了されっぱなしの取材でしたが、耳を赤くしてまで日本に対する思いを一生懸命に語ってくれる姿にはこちらまで胸が熱くなりました。マチューさんの監督としてのキャリアにおいても、欠かせない1本であることに間違いないので、そういう意味でも必見です。見事に組み合わされた美しい映像と音楽にも注目!過去と現実に、想像が交錯して生み出されるミステリアスな世界へと誘われる本作。バラバラに散りばめられたピースがひとつに繋がり、埋もれていた“家族の真実”が明かされたとき、その衝撃には誰もが心を激しく揺さぶられるはずです。写真・山本嵩(マチュー・アマルリック)取材、文・志村昌美ストーリーフランスのとある地方都市に住むクラリスには、夫と2人の子どもがいた。ところがある朝、クラリスは家を出て一人で車を走らせている。果たして、彼女は家族を捨てて家出をしたのか……。引き込まれる予告編はこちら!作品情報『彼女のいない部屋』Bunkamuraル・シネマ他全国順次公開中、10月14日(金)からはアップリンク吉祥寺で公開配給:ムヴィオラ️© 2021 - LES FILMS DU POISSON – GAUMONT – ARTE FRANCE CINEMA – LUPA FILMイメージフォーラム・フェスティバル 2022開催中マチュー・アマルリック主演作『トラララ』は、9月24日(土)SHIBUYA SKYにて上映写真・山本嵩(マチュー・アマルリック)
2022年09月23日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回はデニムの着こなしがとってもかっこよく、参考になるスナップをピックアップしてみました!真似したい!スタイル抜群に見えるデニム上下超ミニなデニムスカートで大胆ですが、足元を見せてくれるサンダルを合わせているので、より脚長効果もあり魅力的に見えます。ただし肌の露出が多すぎると下品になってしまうので、そこはあえてトップスでカバー。全体のバランスが最高に整っているスタイルです。グレーデニムで雰囲気が変わる!デニムといえばブルーが定番ではありますが、実はグレーのデニムもよく見かける色の1つ。上下共にグレーのデニムをスーツのように着こなすなんて、かっこいい!ワンピース風に着こなせるデニムは、海外でも大人気こちら、実際はワンピースなのかロングジャケット/シャツなのかはわかりませんが、オーバーサイズをワンピースのように着こなしているとは、なんともお洒落!日本でもデニム風ワンピースは人気なので、ちょっと染めが入っているものやスタッドがついているものなどを着こなしてみてもいいかも!?ダメージ風デニムはやっぱりかっこいいホワイトのデニムも珍しいとは思いますが、さらにダメージ風にデザインされているようで、個性的でかっこいいアイテムです。ライトブルーのデニムでユルかわいい!上下同じような色合いで統一しているデニムスタイル。超オーバーサイズのシャツにワイドめなパンツが、休日風の緩い雰囲気でとっても可愛い!さらりと着こなしているように見えますが、バッチリ決まっているのは、やっぱり小物も厳選されているからでしょうか。なるほど!デニムベストの着こなし方こちらはとっても参考になるデニム着こなし術。デニムは元々暖かいと言われていますが、ダウンの上からデニムベストを着用することで、より暖かい&お洒落に見えますよね!なるほど…と声が出てしまったスナップです。デニムと一括りにしてしまうにはもったいないほど、種類が豊富でいろんな着こなしができるんですね!お手持ちのデニムがあれば、ぜひ参考にしてみてください。写真 平野秀美
2022年09月19日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。初秋におすすめのホワイトパンツ、大人っぽくクールにサッと着こなすとかっこいいんです。本日はインフルエンサーから学ぶ、ホワイトパンツのコーディネートをご紹介します。超かっこいい!ジャケットスタイル全体的にホワイトを中心に構成しながら、色のポイントとしてグレーのジャケットを持ってきているところが素敵!ブラックだと色の差が激しすぎますが、グレーでホワイトの良き爽やかさをそのままに、少しトーンダウンさせて落ち着かせています。またロングブーツまでホワイトで統一していて、脚長効果も抜群!まだまだ爽やかに着こなすなら!ホワイトパンツにはホワイトトップスで!定番の着こなしですが、少しオーバーサイズのものを着るのと、ぴたっとしたサイズ感のものとでは全く異なる印象になります。落ち着いた柔らかい雰囲気を出したいなら、断然少し大きめのものを選んで。なぜか…ホワイトパンツを着用しているとリッチに見える!こちらは私の大好きなショット。もうまさにセレブな雰囲気で素敵!ミラノで出会った彼女は、リッチな雰囲気を醸し出していました。ホワイトパンツにカラフルなトップスをものともせず着こなせるのも、さすが!白黒はっきりさせてもいい!個人的にはなかなか難しいと思っていた、黒と白のコンビネーション。しかし、こちらの女性が本当に上手に着こなしています。甘すぎる辛すぎず、首元をすっきりして清楚に見せてくれています。参考になります。秋でもホワイト上下はお洒落!同じホワイトと言っても、素材や色味が多少異なる部分を、彼女は上手に取り入れているように見えます。またニットがホワイトってなかなか珍しいかも!?上下ホワイト同様、すっきりさせるために、あえてニットをインしているのも素晴らしい。モデルに大人気のホワイトデニムパンツ!よくモデル達が履いているのを見かけるホワイトデニムパンツ。モデルの中でも人気のようです。元々スタイルがいいっていうのもありますが、さらりとシャツとデニムで着こなしていてかっこいい!いかがでしたでしょうか?ホワイト系ファッションは、夏にぴったり!と思っていましたが、意外と秋でも着こなしているセレブやインフルエンサーが多いのに驚きました。これからの季節に参考になれば幸いです。写真 平野秀美
2022年09月17日気になる話題のドラマなど映像作品をおすすめするコラム【テレビっ子の窓】第3回。日本の作品から韓国の作品まで日々チェックしている、テレビウォッチャーで、ライター・エディター・コラムニストのかわむらあみりがお届けします。最終回へ向けてラストスパート『六本木クラス』 主人公の「二代目みやべ」店長、宮部新(竹内涼真)。©Kwang jin/ tv asahi【テレビっ子の窓】vol.3Netflixで大ヒットした韓国ドラマ『梨泰院クラス』の舞台を東京・六本木に移した、日韓共同プロジェクトの“ジャパン・オリジナル版”ドラマ『六本木クラス』(テレビ朝日系 毎週木曜 午後9時/Netflixでも配信中)は現在、最終回へ向けてラストスパートをかけています。高校生のときの出来事により、絶望の淵に立たされた青年が復讐を誓い、金と権力を振りかざす巨大企業に屈することなく、仲間とともに立ち向かっていく姿を描く痛快なヒューマンドラマです。主人公の宮部新を演じるのは、竹内涼真さん。『anan』2022年8月17・24日合併号にご登場いただいた際、今作について「演者や舞台が変われば、自ずと違う魅力を持った作品になる」と語っている竹内さん。今回に限らず、原作からの実写化作品は始まるまで賛否両論が起こりやすいものですが、今作はオリジナルに忠実なところと、日本ならではの構成で展開される場面が絶妙に組み合わされ、実際に回を増すごとに視聴率も上昇しています(韓国版も最終的には後半へ向け視聴率アップ)。韓国のドラマはだいたいが1週間に2話ずつの放送で全16話が基本なのですが(最近は全12話までの少ない話数も増えてトレンドの様子)、日本のドラマは全10話前後が基本となるなか、今作は異例の13話までのドラマとしても、その展開が話題を呼んでいます。主人公ら登場人物の吸引力『六本木クラス』 新の初恋の人、楠木優香(新木優子)。©Kwang jin/ tv asahi最近の日本の第4次韓流ブームを牽引したドラマとしても、不動の人気を誇るパク・ソジュンさん主演作としても、注目度が高かった『梨泰院クラス』。だからこそ、ソジュンさんをはじめ韓国版と日本版のキャストを比べる声も少なくありません。主人公のパク・セロイ(パク・ソジュン)=宮部新(竹内涼真)。セロイの同級生で初恋の人のオ・スア(クォン・ナラ)=楠木優香(新木優子)。IQ162のインフルエンサーのチョ・イソ(キム・ダミ)=麻宮葵(平手友梨奈)。巨大外食企業の会長で宿敵のチャン・デヒ(ユ・ジェミョン)=長屋茂(香川照之)。その息子、チャン・グンウォン(アン・ボヒョン)=龍河(早乙女太一)など。それぞれのキャラクターの個性が際立っているのは、日本版でも同じです。主演の竹内さんは、近年の主演作『テセウスの船』(2020年)や『君と世界が終わる日に』(2021年)で見せた男気は今作でも感じられましたし、複雑で繊細な役の心情を見事に体現。これまでは、泣きの演技でもグッと心を持っていかれることが多々ありましたが、今作の新に関しては“泣かない男”なのです(!)いえ、厳密には父・信二(光石研)の前では素直に感情を吐露し、信二が龍河に殺され茂に隠蔽され、信二の葬儀や龍河に激怒する場面では泣いていました(つまり全部信二絡みのときです)。『六本木クラス』 「二代目みやべ」店員で IQ162の麻宮葵(平手友梨奈)。©Kwang jin/ tv asahiただ、それ以降は茂たちへの憎悪と復讐心、そして何よりも「自分の信念を貫け!」と信二にかけられた言葉を胸に、強靭な精神で地獄から這い上がっていく新。でも、正義感の強い新は、良くも悪くも鈍感なところも。自分を慕う葵の恋心に気づかないうえ、初恋の優香への想いも貫いているのですから……。竹内さんは、真っ直ぐで古風な新そのものとなって、魅了します。そんな新は、優香に学生時代からずっと恋心を抱き続けますが、優香役の新木さんは、韓国版のクォン・ナラさんともどことなく雰囲気が似ていますよね。新の宿敵である長屋ホールディングスが資金援助する児童養護施設で育ったため恩義を感じて働くものの、敵対する新との間で揺れ動く優香。本当は新のことが大事なのに、はっぱをかけるツンデレ感も上手です。『六本木クラス』「二代目みやべ」店員の内山亮太(中尾明慶)。©Kwang jin/ tv asahiそして物語が大きく進展してくキーキャラクターの葵を演じるのは、アイドル時代から一目置かれる存在感を放つ平手さん。韓国版のイソを演じたキム・ダミさんは、韓国のゴールデングローブ賞と言われる「百想芸術大賞」で『梨泰院クラス』の演技が評価され新人賞に輝きましたが、平手さんも原作漫画の作者でドラマ『梨泰院クラス』の脚本も担当したチョ・グァンジンさんから直々に役に推薦されただけあって、今後も葵の動向から目が離せません。宿敵の会長・茂を演じる香川さんの重厚さは言うまでもなく、龍河役の早乙女さんは感情を押し殺すような表現や口元を細かく震わせる表情の作り方など、さすがの演技力。信二役の光石さんは、主人公の大事な存在として韓国ドラマ『星から来たあなた』のリメイクとなる日本版ドラマにも出演していたので、偶然とはいえ、韓国版日本版ドラマの常連キャストになりそうな予感も。父と子の姿から見返す親子の絆『六本木クラス』 長屋茂の次男で愛人の子、長屋龍二(鈴鹿央士)。©Kwang jin/ tv asahi『六本木クラス』は、新が繰り広げる下剋上や、仲間たちとの揺るぎない友情についても見どころではありますが、忘れちゃいけないのは時折起こる“きゅんポイント”です。新から優香への長〜い片想いや、実は優香も新への想いを長〜く秘めているところもそうですが、もっともきゅんきゅんするのはきっと葵のパート。新に告白して玉砕してもめげず、お店のマネージャーとしても役に立とうと必死で、とにかく一途。頭脳明晰ゆえに最初はどこか人を小馬鹿にしていたような葵が、新によって愛を知り、人間らしくチャーミングになっていくさまにも惹きつけられることでしょう。今作は、ダイナミックに巻き起こる新の復讐劇に目が向きがちですが、根底に流れる“父と子”の絆も重要なトピック。信二と新、茂と龍河。相反する父子の形ですし、正義と悪、白と黒といったふうに、敵対するコントラストがハッキリとしているふたつの父子関係。でも、どちらも、自分にとっての正義をもとに動いているんですよね。それぞれの親子関係から、親や子の在り方を見つめ直すきっかけにもなるかもしれません。『六本木クラス』 「二代目みやべ」の料理人、綾瀬りく(さとうほなみ)。©Kwang jin/ tv asahiそんな『六本木クラス』の次回9月15日放送第11話は、料理対決番組の最終決戦。長屋グループからの妨害に屈せず、より結束を固める新の店「二代目みやべ」のメンバーたち。不動産業界の大物である田辺弘子(倍賞美津子)のおかげで店の経営が安定し、全国展開も現実となり始めた頃、葵と桐野雄大(矢本悠馬)に次なる計画を伝える新。そのとんでもない内容に葵と桐野は驚くものの、新の本気を見せられて心を決めます。いよいよクライマックスとなる残り3話、見逃せません!文・かわむらあみりInformation木曜ドラマ『六本木クラス』出演:竹内涼真、新木優子、平手友梨奈、早乙女太一、中尾明慶、鈴鹿央士、さとうほなみ、田中道子・光石研、矢本悠馬・緒形直人、稲森いずみ、香川照之原作:チョ・グァンジン『六本木クラス~信念を貫いた一発逆転物語~』(ウェブ漫画/電子マンガ・ノベルサービス「ピッコマ」掲載中)チョ・グァンジン/キム・ソンユン『梨泰院クラス』(テレビシリーズ/JTBC)脚本:徳尾浩司音楽:髙見優監督:田村直己、樹下直美ほかゼネラルプロデューサー:横地郁英(テレビ朝日)プロデューサー:大江達樹(テレビ朝日)、西山隆一(テレビ朝日)、菊池誠(アズバーズ)制作協力:アズバーズ制作著作:テレビ朝日©Kwang jin/ tv asahi文・かわむらあみり
2022年09月15日他人との接し方や距離感について悩まされる時代を生きるなか、家族でも友達でもない人たちによる新しいつながり方を描いた話題作『川っぺりムコリッタ』が公開を迎えます。そこで、こちらの方々にお話をうかがってきました。松山ケンイチさん & ムロツヨシさん【映画、ときどき私】 vol. 520ある理由から誰とも関わらずに生きようと決めた主人公の山田たけしを演じているのは、唯一無二の存在感で観客を魅了する松山ケンイチさん。そして、山田が引っ越したボロアパート「ハイツムコリッタ」の住人で、山田の日常に踏み込んでくる隣人の島田幸三を、どんな役でもこなしてしまうムロツヨシさんが演じています。今回は、現場での忘れられないエピソードやおふたりが1日のなかで大切にしている幸せな時間、そして本作を通じて感じた死に対する考えなどについて語っていただきました。―今回、松山さんは台本に惚れ込んで出演を決めたそうですが、どういったところに惹かれましたか?松山さん荻上直子監督の前作『彼らが本気で編むときは、』を観たときに、すごい映画だなと驚かされたので、そんな衝撃を与えてくれた監督と一緒に作ってみたいという思いがまずはありました。あとは、これまで自分の世界にはいなかったような人たちの物語から、何を感じることができるのか。そういったことに興味があって、出たいと思いました。苦しみの反対側には、喜びや幸せがあると気がついた―実際に演じてみて、感じたこともあったのでしょうか。松山さん人は苦しい状況にいるとき、その反対側には喜びや小さな幸せもあるのに、どうしても苦しみのほうが目立つので見逃しがちではないかなと。でも、山田は隣人たちにかき回されていくことで、それを実感していく。それぞれの苦しみを抱えながら生きている人たちが、そういったことに気がついていく話だと感じました。「生きていて意味あるのかな」と考えることって誰にでもあると思いますが、それとは逆に「生きよう」とする気持ちが遺伝子のなかにあるから、その矛盾に苦しくなるんですよね。そんなときに、この映画はこれからどう生き延びていくのかのヒントにもなっていると思います。僕も自分のことをもう一度ちゃんと観察しようと思えましたし、自分のなかに足りなかった部分を改めて教えてもらったような気がしています。―ムロさんは、ご自身の役どころに関してはどういったイメージで演じられましたか?ムロさん僕が演じた島田は、一見すると愉快で人懐っこくて、他人を巻き込む人物のように思われますが、傷や後悔を背負って生きている男です。本編では過去についてはあまり描かれていないものの、僕は個人的に監督から説明を受けました。ただ、作品で描かれていないことなので、あえて触れませんが、過去との向き合い方は人それぞれですよね。監督からは「寅さんみたいに」というアドバイスをいただいたので、それを織り交ぜながら演じました。楽しかったのは、2人でご飯を食べるシーン―印象に残っているシーンや現場の様子についても、教えてください。ムロさん基本的にアドリブとかはしていなかったと思いますが、楽しかったのは、2人でご飯を食べるシーン。友情なのか何なのかわからないなか、島田が隣人であることの縁を認め、運命を受け入れざるを得ない山田とのやりとりは面白かったです。松山さん静かなのに、印象に残る演技をみなさんがされていたので、撮影していたときのことはいまでもよく覚えています。そのなかでも、今回のムロさんは、いままでとはまた全然違ったムロさんですごく好きでした。あと、(柄本)佑くんも真面目にやってるんだろうけど面白いし、(満島)ひかりちゃんも華奢なのに「どこからそのパワー出てくるの?」みたいな感じでしたから。ムロさん本当に、すごい力ですよ。松山さんあと、吉岡(秀隆)さんは、「この人に近づいたら本当に危なそうだな」という雰囲気がありましたよね(笑)。ムロさんもちろん、役としてですけどね!松山さんこの作品の登場人物のように、家族でも友達でもないけれど、チームとして撮影に挑めたので、お互いに支え合っていた部分はすごくあったと思います。特に、撮影をしていた2年前は、コロナ禍が始まったばかりで死を意識するような時期でもあったので、待ち時間のときにムロさんと吉岡さんとひかりちゃんと僕の4人で、普段だったら絶対にしないような話もしました。「死にたいと思ったことありますか?」とか。これは死に関することを描いた映画でもあるこの作品で、あの瞬間でしか聞けないことだったと思います。こういう話は、家族でもなかなか共有できるものではないので、本当に貴重な時間でした。どういう死に方をしたいかは、いつも考えている―確かに、本作では死について思いを巡らせる瞬間が多いですが、おふたりはどういう“人生の最期”を迎えたいと思っていますか?ムロさん考えたことないですね。でも、ここですぐに「舞台上で死にたいです」と言えたらかっこよかったんでしょうけど……。そのときにもし僕にも家族ができていたら、家族と一緒がいいのかな。何か希望はありますか?松山さん僕は、老衰がいいです。そのためにも、いまから健康な状態で生きていかないといけないなと思っています。ムロさん確かに、それが一番いいですね。松山さんいますぐには絶対に死ねないですけど、どういう死に方をしたいかというのは、いつも考えています。ムロさん40歳を過ぎると、いつか死ぬんだろうなと思うことは少しずつ増えますし、いまは自分がいつあちら側にいくかわからない時代ですからね。でも、やっぱりここは「舞台上で死にたいです」にしておきましょうか(笑)。―また、劇中ではさまざまな形の弔い方が描かれており、そのあたりも非常に興味深く、観客も「もし自分だったら……」と考えるのではないかなと。おふたりにも理想があればお聞かせください。ムロさん骨を海にまいたり、話のなかで出てきたような花火のなかに入れたりとかいろいろありますが、僕は夫を亡くした「ハイツムコリッタ」の大家の南さんみたいに、手元にひとつだけ骨を置いて相手を想う姿が素敵だなと。僕にもそんな人がいてくれたらいいなと思いました。松山さん僕は養分になりたいので、樹木葬がいいなと考えています。ムロさん「養分になりたい」ってすごいね。松山さんというのも、僕らは自然からいろんなものを与えてもらっているのに、何も返せていませんから。せめて自分の体を土にして返していきたいというか、それしかできないんじゃないかなと思うんですよ。あと、気になっているのは、僕は死ぬ間際に自分の子どもたちに何を言うんだろうかというのは考えます。「死にたくない」とか言うのか、それともがんばってかっこいいこと言って死ぬのか。ムロさんきっと、ジタバタするんだろうな。幸せをかみしめる瞬間は、子どもたちが寝静まったあと―これを最後に言えたらいいな、と思う言葉はありますか?ムロさんいまは独り身なので、「ありがとう」と言える相手がいたらいいなと思います。「ここまで一緒にいていてくれて、ありがとうございました」と誰かには言いたいですね。松山さん僕はそれまで言えなかったことが出てきそうだなとは思っています。いまは自分でも何に蓋をしているのか気がついていない可能性もあるので、本当にそのときまで誰に何を言うかわからないですよね。「実はお前のこと大嫌いだった」とか誰かに言っちゃったりするかもしれないし(笑)。ムロさんいやいや、それを言われた人は、そのあとどうやって生きていこうかと悩みますよ!―確かに、それはトラウマになりそうです。本作のタイトルにもある「ムコリッタ」とは、仏教の時間の単位のひとつで1/30日=48分を指していますが、おふたりが1日のうちに大事にしている“ムコリッタな時間”といえば?ムロさん僕は朝と夜の1日2回お風呂に入るので、その時間です。タブレットを持って入るので、漫画を読んだり、リラックスできる音楽を聴いたりしています。朝は目を覚ますためでもありますが、夜はビールをおいしく飲むため。どこに行っても、必ず湯船にお湯をためて入るようにしています。松山さん僕は子どもたちが寝静まったあとの48分間がすごく好きです。「あー、今日もやっと終わった!」と感じられるので。そのときに、妻と1日を振り返って「今日もうるさかったな」とか話したりしますが、きっと幸せをかみしめている瞬間でもあるんだと思います。失敗はデータ化して、同じことが起きないようにする―素敵ですね。また、劇中で山田が怖いことがあるたびに、九九の7の段を逆から言って気を紛らわせているシーンも印象的でした。何か怖いことや嫌なことがあったときに、おふたりが実践していることがあれば、教えてください。ムロさん嫌なことがあったとき、もう一度その記憶をすべて思い出して、あえて真正面から向き合います。そうしないと、僕はずっと引きずってしまうので。そのときに、失敗をデータ化して、次に同じことが起きないように自分に言い聞かせて終わりにするので、確実に記憶に残すという作業をしています。松山さん僕はすぐに切り替えちゃうので、ムロさんとは逆で逃げているのかもしれないです。ただ、そうするとふとしたときに浮かんできてしまって、自分のなかで終わらせられてないんだなと感じることもあります。そのときは大したことないと思っていても実はすごく傷ついているときもありますし、逃げているつもりじゃなくても逃げていたのかなと思うときもあるので、結局はいまでもうまく対処できていないですね。まだまだいろんなことが怖いので、いつも迷っています。自分の体の声を聞く時間は、忘れずに持ってほしい―それでは最後に、ananweb読者に向けてメッセージをお願いします。ムロさんいまは人と人とのつながりも多様化してきましたが、大切なのは自分なりにいい距離感を見つけること。そして人と向き合う時間を1分でも増やしてみると、新しい発見があるのではないかなと思っています。いい感じにがんばって、いい感じにさぼって、一緒になんだかんだやっていきましょう!僕もみなさんのことを応援しています。松山さん20代も30代も、働き盛りの年代なので、僕もみなさんと同じように突き進んできました。ただ、突き進みたい気持ちと自分の体の声を聞く時間はセットとして持っておかないと、体を壊したり、精神的に落ち込んだりしてしまうので、自分で自分のことを大事にしてほしいなと思っています。僕自身もそれですごく悩みましたし、みなさんが潰れてしまうと日本の損失にもなってしまいますから。なので、“自分の声を聞く”ということを忘れないでください。インタビューを終えてみて……。劇中と同じく、息の合った絶妙なやりとりを見せていた松山さんとムロさん。いつまでもお話を聞いていたくなるくらい、とても心地よい取材となりました。興味深いおふたりの人生観や死生観を踏まえると、作品もより楽しめるので、そのあたりにもぜひ注目してみてください。ユーモアたっぷりの味付けに心が温まる!人生に欠かせないのは、おいしいご飯と大切な人と過ごすムコリッタな時間。誰もが孤独に陥りやすい日々を送るなか、人と生きることの楽しさやささやかな幸せに気づかせてくれる優しい物語は、きっと心もお腹も満たしてくれるはずです。写真・北尾渉(松山ケンイチ、ムロツヨシ)取材、文・志村昌美松山ケンイチ ヘアメイク・勇見勝彦(THYMON Inc.)スタイリスト・五十嵐堂寿シャツ¥12,100(J.PRESS/オンワード樫山お客様相談室03-5476-5811)、他スタイリスト私物ムロツヨシ ヘアメイク・池田真希スタイリスト・森川雅代ストーリー山田は、北陸の小さな街にある塩辛工場で働き口を見つけ、社長から紹介された「ハイツムコリッタ」という古い安アパートで暮らし始める。風呂上がりの冷えた牛乳と炊き立ての白いごはんだけをささやかな楽しみにしていた山田は、できるだけ人と関わらず、ひっそりと生きていこうと決めていた。ところが、隣の部屋の住人・島田が風呂を貸してほしいと上がり込んできた日から、山田の静かな日々は一変。夫を亡くした大家の南、息子と二人暮らしで墓石を販売する溝口といった、訳アリの住人たちと関わりを持ってしまう。そんなある日、子どもの頃に自分を捨てた父親が孤独死したという知らせが入る……。心がほぐれる予告編はこちら!作品情報『川っぺりムコリッタ』9月16日(金)全国ロードショー配給:KADOKAWA©2021「川っぺりムコリッタ」製作委員会写真・北尾渉(松山ケンイチ、ムロツヨシ)
2022年09月15日俳優の小関裕太さんが、『イッタラ展フィンランドガラスのきらめき』の展覧会ナビゲーター&音声ガイドに就任。フィンランドの旅をきっかけに、イッタラと出会ったという小関さん。今回、音声ガイドの収録を終えた小関さんに、イッタラやアートの魅力などについて語っていただきました!小関裕太さんがナビゲーター!小関裕太さん【女子的アートナビ】vol. 257渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで9月17日からはじまる『イッタラ展フィンランドガラスのきらめき』では、フィンランドを代表するブランド「イッタラ」のガラス作品を中心に、陶器、磁器、映像やインスタレーション作品など約450点を展示。140年の歴史をもつイッタラの美しい作品を通して、フィンランドのデザインや文化、ライフスタイルに触れることができる展覧会です。本展のナビゲーターと音声ガイドを務めるのは、俳優の小関裕太さん。イッタラにお詳しい小関さんに、作品やアートの魅力について語っていただきました。小関さんにインタビュー!――音声ガイドの収録、いかがでしたか。収録で意識されたことがあれば教えてください。小関さん僕自身がイッタラのガラス製品やデザインに元気をもらったり、日常的にすぐそばで使っていたりするものなので、イッタラ好きの方や、今回はじめてイッタラをご覧になる方にも、より好きになってもらえるようにと意識して収録しました。――特に聴いてほしいポイントありますか。小関さんボーナストラックのような形で、本筋とは別に僕自身が体験したフィンランドのエピソードや好きな部分を語っているところがあります。音声ガイドの専用番号もイッタラにちなんだものになり、遊び心も含まれていますので、楽しみながら聴いていただきたいです。《カンタレリ(アンズタケ)》タピオ・ヴィルカラ、1947年©Design Museum Finland, Photo: Ounamo――実際に見てみたい作品があれば教えてください。小関さん僕は現地に行ったときにけっこう見ているのですけど、今回の展覧会に出される《カンタレリ(アンズタケ)》はまだ見たことがないので、楽しみにしています。このアンズタケというのは、フィンランドで秋の味覚として食されているキノコで、それをガラスで表現しているそうです。イッタラとの出会いは…《アアルト ベース》アルヴァ・アアルト、1936-1937年©Design Museum Finland, Photo: Johnny Korkman――小関さんは、2019年にフィンランドを訪れたときにイッタラと出会い、作品に魅了されたそうですね。具体的に、どんな場面でご覧になったのですか。小関さん現地を訪れたときです。デザイナーさんたちがいて、制作しているアトリエがあったのですが、そこでイッタラのガラスを見ました。カラーガラスがたくさんショーケースに詰まっていたのが印象的で、そのきれいさに目を奪われました。――イッタラに出会われたときの感動をひと言でいうと、どんな感じですか。小関さん豊かだな、という感じです。いろいろな色があるなかで、寒色でも温かみを感じたり、インテリアとして生活に溶け込みながらもフォトジェニックな一面があったり。そのときは、まだ実際にイッタラを使ったことがないタイミングでしたので、果たして今買ったところで家に合うのかな、僕に合うのかな、と思いました。その後、日本に帰ってきて、イッタラのグラスを現地でお世話になったコーディネーターの方からいただき、そこからイッタラ製品との関わりが増えていきました。手元にイッタラがあるからには、これに見合った部屋づくりをしたいなと思って、そこからどんどん心が豊かになり、生活が変わっていきました。例えば、クランクアップなど区切りのタイミングでお花をいただく機会が多く、それを飾る花瓶がなかったので安いのを買って使っていたのですけど、花瓶もイッタラを使うようになりました。すると、お花をいただかないときでも自分でお花を買って飾ってみたくなったのです。生活の彩りが増え、同時に心の余裕も増えていくのが実感できました。いい空気を吸いに表参道へ…オイバ・トイッカによる《バード バイ トイッカ》コレクション©Iittala――ご自身でイッタラ製品を少しずつ買い足されているのですか。小関さんはい。少しずつ増えていきました。仕事のなかでいただくものもありますが、息抜きに、いい空気を吸いにイッタラの表参道店に行き、カフェに行ったりグラスを買ったりもします。気づいたら、イッタラが周りにたくさんありました(笑)。――小関さんが持っているなかで、一番のお気に入りの製品は?小関さん先ほどお話した、フィンランドでお世話になった方からいただいた「カルティオ」のグラスです。一色として同じ色がないというコンセプトで、僕のマネージャーさんなど含めて何人かに買ってくださったものです。僕は青と緑が混ざった色のグラスをいただき、色合いがしっくりときました。その方が僕をイメージして買ってくださったのもうれしいですし、感覚的に自分もその色が好きで、これがナンバーワンです。呼吸する間もなく集中したことは…――小関さんは何度かイッタラとコラボして、ご自身が撮影したグラスなどの写真作品を公式インスタ(@Kotobanoamarinaitokoro)にアップされています。物語風の作品もあり、特に鳥の絵が描かれたマグカップが他のカップに恋する場面は本当にステキで、写真なのに短編映画を見ているような気分になりました。小関さんわーうれしいな。ありがとうございます!――あの写真を撮影されているとき、どんなお気持ちだったのですか。小関さん呼吸する間もなく、ずっと集中して撮っていました。スタジオで撮っていたので、そのスタジオの終了時間も迫ってくるような時間との闘いのなか、アイデアもどんどん浮かんでくるので、汗かきながら呼吸止めながらの撮影でした。ほかの写真を撮影するときもそうなのですが、頭をフル回転させているので、めちゃくちゃお腹がすくんです(笑)。体の中が空っぽになり、エネルギーがすっからかんになる。集中しようと思わなくても、勝手に集中してしまうくらい大変だったのですけど、すごく楽しかったですね。――あの写真はやばいです。絶対、イッタラ製品を買いたくなります。小関さんあはは。ありがとうございます。マグカップを手に取ってみたいと思ってもらえたら、うれしいですね。カップを使ったとき、僕のつくったエピソードや物語を思い出すタイミングがあるような写真作品をつくりたいと考えていました。イッタラのお店に行ったとき、「あ、あれだ」と思ってもらえたらうれしいです。アートとは…《ルーツ》コレクション、ロナン&エルワン・ブルレック、2015年©Ronan and Erwan Bouroullec――小関さんは、最近アートの番組にも何度か出られています。昔からアートがお好きとのことですが、小関さんにとってアートとはどんな存在ですか。小関さん豊かにしてくれるものです。最終的には「人によって違う捉え方でいい」というのがアートでステキだなと思うポイントです。自分で思っていたことが合っているのかな、とネガティブになる必要はないと思います。また、年齢によってアートの捉え方は違うし、これから出会うものでまた捉え方も変わっていき、進化があるものだと思います。例えば、ゴッホのひまわりの絵でも、小さいころは自宅に飾ってあったプリントの絵を見ても「母親が好きなんだな」と思った程度でした。でも今、実際に美術館で本物を見ると「パワーあるな」とか「この凹凸感がすごいな」とか発見がどんどんあります。この先も新しい発見があると思いますし、そんなところがアートの魅力です。ぜひ、きらめきの世界へ!――最後に、展覧会を楽しみにしている方にメッセージをお願いします。小関さんイッタラを今回はじめて知った方には、こんな豊かなバリエーションの作品があるんだと知っていただきたいです。触れ合うと欲しくなりますし、自分の家にあったらどんな生活になるのだろうとイメージしていただけると思います。また、すでに知っていた方も、イッタラの140年の軌跡に触れることで、一歩踏み込んだところに行ける展覧会だと思います。ガラスの不思議さや、さまざまな色合いを出すのも実はすごく大変なんだということが音声ガイドを聴いていただけるとわかります。その世界に触れたあと、家に戻ってイッタラ製品を使うと、また味わいがひとつ変わると思います。作品を見る味わいもそうですし、イッタラで飲む水の味わいもちょっと変わるのではないかなと思うので、ぜひガラスのきらめきの世界に踏み込んでいただけたらと思います。――ありがとうございました!インタビューを終えて…イッタラ愛にあふれていた小関さん。写真やアートにもお詳しく、ステキなお話を聞かせてくれました。インタビューの最後に「好きな絵」をお聞きしてみたところ、マグリットの絵が好きで、すでに小学生のときに彼の作品を部屋に飾っていたとのこと。奇妙で不思議でちょっとグロテスクな世界に魅かれる子どもだったそうで、そんな一面もまた魅力的でした。小関さんの愛が詰まった音声ガイドを聴きながら、ぜひイッタラの世界を楽しんでみてください。Information会期:2022年9月17日(土)~11月10日(木)※9月27日(火)休館会場:Bunkamura ザ・ミュージアム開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)※状況により、会期・開館時間等が変更となる場合がございます。※本展は会期中すべての日程で【オンラインによる事前予約】が可能です。※最新情報などの詳細は展覧会HPをご覧ください。入館料:当日券一般 ¥1,700、大学・高校生 ¥1,000、中学生・小学生¥700【衣装協力】ATTACHMENT(Sakas PR)/ ZUCCa(A-net Inc.)撮影 : 山本倫子(小関裕太)
2022年09月14日みなさんはもうこの秋のトレンドをチェックしましたか? 今秋は、とにかく色とりどりのカラーアイテムが豊富!なかでも「レッド」はここ数年では見かけなかった攻めた色のトレンドカラーです。パッと惹きつけるドラマティックな色のレッドを大人女性が上手に着こなすには?今回は、レッドアイテムを着こなすテクニックをご紹介します。王道に着こなす! 赤スカート×ジャケットコーデ近年はカラーパンツが流行っていて今シーズンは赤のパンツを履きこなすオシャレさんが増えています。しかし、パンツルックは少しハードルが高いと感じる方のほうが大多数ではないでしょうか。ならば、おすすめはやっぱりスカート。赤のスカートは色の主張は確かに強いのですが女性らしいファッションとして王道のアイテムです。そのため、パンツに比べると取り入れやすさは段違い! となると問題はトップスとの組み合わせ。鉄板でハズレがないのはやはり黒のトップス。ですが黒と赤だけで配色を構成すると、少し気の強さが際立って全体の印象からも近寄りがたさを感じさせます。洗練さもあり、親しみやすさを感じさせたいならチョコレートブラウンの薄手ニットと組み合わせてみてはいかがでしょう。赤の色合いも、赤茶に近い落ち着いた色だとなおコーデ全体のなじみがよくなります。赤は色の主張が強いぶん、コーデで合わせる他のアイテムは、基本的に同系色もしくは落ち着いた色で取り入れると良いですね。このほか、ネイビー×赤もおすすめです。ネイビー×赤は爽やかでコンサバティブな印象になるので、その日の気分に合わせて色の組み合わせを変えてみて。実はなじみの良さ抜群!赤トップス×デニムコーデ先ほどお伝えしたように赤とネイビーは相性の良い色の組み合わせです。ということは、インディゴカラーのデニムとの相性が良いのも必然。赤のトップスを取り入れるときはぜひ、インディゴデニムを合わせたカジュアルコーデに挑戦してみましょう。ちなみにデニムの色がシックで深い色であればあるほど、赤の美しさが際立って高見え効果を得られます。反対にデニムが淡く優しいブルーの色合いになるほど、柔和さと明るさが出ます。春夏ならサックスブルーのデニムでもOKですが、これからの季節を考えるとやはりおすすめはインディゴデニム。よりワンランク上のオシャレを目指したい方はバッグに赤の補色であるグリーンを取り入れると良いでしょう。するとコーデ全体に色のメリハリが生まれて、他の人が真似できないような完成度の高いオシャレさが実現します。脱!ワンパターンコーデを目指そう色の主張が強い服を購入した時に出てくるお悩みの一つが、「コーデがマンネリ化する」という点。服の主張が強いと、着回しが効きにくいので鉄板でハズレのないコーディネイト以外に良い着こなしが思いつかなくなる可能性が出ます。それを防ぐには、相性の良い色の関係性を把握することです。赤の場合は、黒・ブラウン・ネイビー・カーキ・ダークグレーとの相性が良いので、ぜひこれらの色をかけ合わせたオシャレなコーディネイトに挑戦してみてくださいね!イラスト・角 佑宇子
2022年09月10日婚活で約1000人の男性と出会い、年下夫を射止めたライター・かわむらあみりがお届けするコラム【結婚引き寄せ隊】連載第120回は、やっと良い出会いがあったと喜ぶのも束の間、ちょっとしたことで男性のテンションを下げてしまう“本命から外れがち”な女性の特徴をお届けします。1.服はバッチリだけど靴がボロボロ【結婚引き寄せ隊】vol. 120せっかく出会いをものにして、ふたりでデートする関係になっても、ちょっとしたことで男性のテンションを下げてしまうこともあるようです。婚活中に見聞きしたなかで印象的だった、男性が女性を本命候補から外してしまいがちな特徴のひとつめは、外見のことでした。自分に合ったファッションをして、初対面の相手にも、好印象を持ってもらうのは大事なこと。ですが、ときどきアンバランスな印象を与える格好があります。それは、いかにも気合を入れてきたという服装をしているのに、足もとだけがイマイチなとき。とくに髪型やメイクもバッチリでフェミニンなワンピースなどを着てきているのに、なぜかパンプスのかかとがはげている、歩きグセにより片方のかかとがすり減ってボロボロの靴を履いているなど、靴のおしゃれにまで気がまわらない女性を見るとちょっと残念に思ってしまうようです。とはいえ、外見だけで人を判断しないでほしいものですが、靴以外は手をかけているのであれば、できれば足もとまで抜かりなくオシャレをしてほしいもの。それだけで印象がガラリと変わるのであれば、気をつけたいですよね。2.女性の部屋に行ってガッカリ「いいな」と思った女性の部屋に行ってみたい、と思う男性は多いようです。純粋に興味からそう思う面と、下心があって部屋にあがりたい気持ちの両方が芽生えるのだとか。女性側も、お店など外で会うばかりだと人の目も気になってしまうところ、自分の部屋というプライベートな空間なら過ごしやすい面もあります。でも、まだハッキリと彼氏彼女という関係性ではないにしても、良い感じになっている男性を自分の部屋に呼ぶのは緊張してしまうところ。さらに、男性側は、勝手に女性の部屋のイメージを頭に思い浮かべているところもあって、想像と違うとちょっと引いてしまうこともあるようです。洗面台やキッチンやお風呂など水回りに水垢やカビがこびりついていた、一見キレイに見える部屋だけどクローゼットの中はグチャグチャ…といった、掃除をしたつもりでも行き届かないところを見たときに、男性は女性にガッカリする様子。さらには、昔の彼と使っていたのか、自分のために先立って用意したのか、マグからお茶碗までペアになった食器を見てちょっとビックリしたという男性も。やっぱり相手を部屋に呼ぶなら、付き合ってからのほうが無難かもしれませんね。3.毎日連絡してくる気になる男女が知り合ってから、ほどなく距離が縮まった場合、これからどんな展開になっていくのかドキドキしてしまうでしょう。会えば会うほど、「もっと会いたい!」という気持ちがむくむくと湧いてきて、思わず携帯を手に取ってしまうのも無理はありません。でも、まだ付き合ってもいないのに毎日連絡してくる女性だと、当初は同じように気持ちが盛り上がっていた男性でも、だんだんとテンションが下がってしまうことがあるようです。たとえ付き合ってからでも、毎日連絡し合うことが負担になるタイプもいますから、それが付き合う前となると、なおさらのことといえるかもしれませんね。それに、連絡してくる=より相手への気持ちが大きい側とも取れるわけで、追いかけたいタイプの男性だと一気に恋心がさめてしまうきっかけになる可能性大。相手を見て行動したいものです。せっかく掴んだ縁を離したくないと思うのはみんなそうです。その縁が続きますよう、みなさんの恋がうまくいきますように!文・かわむらあみり©pidjoe/Getty Images©JGI/Jamie Grill/Getty Images©fotostorm/Getty Images
2022年09月09日他人の秘密や嘘といえば、誰もが思わず覗いてしまいたくなるもの。そこで、今回ご紹介するオススメの作品は、ある秘密と嘘を抱えた家族の崩壊と再生、そして長年にわたる葛藤をあぶり出した話題作です。『靴ひものロンド』【映画、ときどき私】 vol. 5191980年初頭のナポリ。ラジオ朗読のホストを務めるアルドは、妻のヴァンダ、アンナとサンドロという2人の子どもたちと暮らしていた。ところが、妻に浮気を告白したことで平穏な日々は終わりを迎える。家族の元を去り浮気相手と暮らすアルドは、定期的に子どもたちに会いに来るが、すべてが気に入らないヴァンダは、精神的に不安定となり、行動もエスカレートしていく。衝突を繰り返す両親の狭間で、母に寄り添うアンナとサンドロ。混沌とした数年を経て、家族は些細なきっかけからふたたび一緒に暮らすことになる。そして月日は流れ、冷え切った関係のまま老齢を迎えた夫婦は、夏のバカンスへと向かう。1週間後に自宅へ戻ると、家はひどく荒らされ、飼い猫は失踪していた……。全米で絶賛されたイタリア人作家ドメニコ・スタルノーネの小説「靴ひも」を映画化し、ヴェネチア国際映画祭でも注目を集めた本作。そこで、こちらの方にお話をうかがってきました。ダニエーレ・ルケッティ監督『ローマ法王になる日まで』や『ワン・モア・ライフ!』などで知られ、人間模様を描くのを得意とするルケッティ監督。本作では、イタリアのアカデミー賞と称されるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で主要3部門のノミネートを果たし、高く評価されています。今回は、本作を通して伝えたいことや夫婦を続けるために欠かせないこと、そして日本にまつわる思い出などについて語っていただきました。―原作に共感したことが制作のきっかけだったそうですが、どういったところに魅力を感じたのかを教えてください。監督僕が一番感銘を受けたのは、家族を描写する際に、残酷さも含めたありのままの姿を描いているところでした。特に、当時のイタリアでは、家族の背景にカトリック的な“縛り”が強く残っており、家族がバラバラになることに対して大きな葛藤があったからです。そういった障害のある関係性や家族の内部について、スリラーのように描かれている作品だという印象を受けました。そして、ここに出てくるような家族の間では、「私たちは本当に愛し合っているのだろうか。それとも、もう愛は終わってしまったのだろうか」という非常に大事な問いかけすらしなくなっているので、それも問題だと感じています。僕自身も“解体できない家族”というのを経験してきたので、両親のいざこざを抱えた家庭で育った子どもたちがどんな思いをし、どのような影響を受けているのかは、わかっているつもりです。子どもは無意識のうちに親のすべてを継承することもある―映像化するうえで、こだわったところや自身の経験を反映したことはありましたか?監督今回、印象に残っているシーンは2箇所ありますが、1つ目は子どもを乗せている車の前で、妻が歩いている夫と愛人を殴ろうとするシーン。あの場面での子どもたちの目線にはとてもこだわりました。なぜなら、彼らはこの経験を一生抱えていくことになること、そして夫婦や家族との関係に信頼を持てずに育っていくであろうことが、彼らの視線によって示されているからです。実際、あの瞬間に彼らの理想の両親像はなくなり、心のよりどころも失ってしまいます。2つ目は、しばらく経ってから父親と子どもたちが再会して靴ひもを結ぶシーン。そこでは、父親の持っている善も悪も、子どもたちがすべて無意識のうちに継承してしまう場合があることを表しています。よくも悪くも、それこそが家族の絆と言えるのかもしれません。実は、僕には母親が違う子どもが3人いるんですが、みんな自分にどこか似ているところがあるので、そんなふうに受け継がれているのだろうなと感じることがあります。―本作は、子どもたちの目線で観るか、夫婦の目線で観るかによってもかなり感想がわかれると思うのですが、イタリアの観客たちの反応はいかがでしたか?監督この映画が公開されたとき、ちょうど最初のロックダウンが明けて初めて映画館が再開したときだったこともあり、観客にとってはいろんな意味でセラピーのような時間になっているように感じました。特に上映が終わった後、みんなが個人的な体験や家族の在り方などについてせきを切ったように話し始め、「永遠に議論が終わらないんじゃないか」と思うくらいすごかったです。夫婦を続けるためには、形を変えていくことも大事―確かに話し合いたくなるシーンは多いですが、議論したくなるセリフのひとつは、「夫婦を長く続けるために不可欠なのは、あまり話さず、つねに言葉を飲み込むこと」という夫の言葉。監督自身は、“夫婦を長く続けるために欠かせないもの”について、どうお考えですか?監督個人的には、カップルがつねに変わり続けていくことが大事だと思っています。つまり、形を変えることを受け入れられるかどうかです。というのも、2人の人間が20年、30年、さらにそれ以上の年月を一緒に過ごすなかで、個人レベルでも変わっていくのに、カップルとしてずっと同じルールでいるのは難しいことですよね?そういったことからも、2人で別の形や関係性というのを模索し、それに合わせて変えていく必要があると考えています。ただ、これに関しては自然とできることではなく、幸運や才能みたいなものも欠かせないのではないかなと思っています。だからこそ、まるで2本の木が共存して伸びていくように、それぞれが自分らしい変化を理解する姿勢が大切であり、それが秘訣なのではないでしょうか。―なるほど。では、劇中で夫婦の関係を描く際、意識されたことはあったのでしょうか。監督夫のアルドは、駆け出しのころから物質的には恵まれた家庭を築いていますが、監獄のような家庭において自分は“囚人”であると感じています。しかし、その不幸が彼の仕事に成功をもたらした要因のひとつだったと思いますし、彼もその状態を受け入れることで自分の存在意義を感じていたところがあったかもしれません。いっぽうの妻もまた、昔ながらのマッチョな考え方を持ち浮気を繰り返す夫の犠牲者。とはいえ、つらい立場でいることによって夫婦を維持しようとしているところがあるので、そんな2人の関係性はぜひ見ていただきたいです。日本はいつも居心地のいいもてなしをしてくれる―また、本作では空白の30年があり、あえて語らないことで観客にゆだねているところもありますが、監督から注目してほしい点などがあれば、お聞かせください。監督映画で描かれていない空白の時間を物語っているのは、成長した子どもたちの姿。特に娘はすごく弱い人間となっていますが、2人とも内向的でありながら大きな怒りを秘めており、恋愛においても他人といい関係を築けずにいます。それが何を意味しているのか、というのは感じていただけるのではないかなと。そして、それらすべてを象徴しているのは、ほかでもなく、彼らが怒りを露わにする最後のシークエンス。そこからもわかるように、彼らのような過去を持っている人たちが自分を愛し、他人を愛せるようになるのは簡単なことではないのです。―これはイタリアだけではなく、日本の観客からも大きな反響があるところだと思います。ちなみに、日本に対してはどのような印象をお持ちですか?監督日本に初めて行ったのは、1988年のこと。それから10回ほど訪れているので、その間に日本の変化も見てきたような気がしています。いつも妻や友人と一緒に行きますが、日本から帰ってくると、みんなすぐに日本が恋しくなってしまうんですよ。おそらくそれは、文化的な違いを感じさせることなく、とても居心地のいいもてなしをしてくれていたからなんだろうなと毎回実感しています。いつもだいたい2週間ほど滞在しますが、2週間で味わえる経験以上のことをもたらしてくれるのが日本。息子のひとりが日本語を勉強していることもあって、いつでも訪れたい国ですし、毎年のように家族で「日本でバカンスを過ごしたいね」と話しているほどです。―それでは最後に、日本の観客に向けてメッセージをお願いします。監督まずひと言伝えるとするなら、「日本のみなさんの結婚生活が僕たちイタリア人のようにならないことを心よりお祈りしています」ということでしょうか(笑)。といっても、この映画を観て結婚生活に関する答えが出るわけではないですが、もしかしたら何らかの教訓にはなるかもしれません。ぜひ、映画を観ることで心を揺さぶられ、そして感情を掻き立てられるような体験をしていただけたらうれしいです。ロンドのようにめぐり続ける家族の愛憎劇!絡まってはほどき、ほどいては結ぶを繰り返す靴ひものような絆に翻弄される夫婦と親子の姿を描いた本作。歪んだ感情と愛情が織りなす物語は、観る者の心に大きな余韻と問いを残す衝撃の1本です。取材、文・志村昌美胸騒ぎがする予告編はこちら!作品情報『靴ひものロンド』9月9日(金)、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー配給:樂舎️© Photo Gianni Fiorito/Design Benjamin Seznec /TROIKA ©2020 IBC Movie
2022年09月08日婚活で約1000人の男性と出会い、年下夫を射止めたライター・かわむらあみりがお届けするコラム【結婚引き寄せ隊】連載第119回は、婚活していると出会う“男性”についてのエピソードです。なかでも、いまでも印象に残っている「婚活男性3選」その40をお届けします。1.ほぼ出張している男【結婚引き寄せ隊】vol. 119それは婚活サイトで出会いを探していたときのこと。商社に勤めているという30代後半の男性とテンポよくメールのやり取りが進み、「今度は実際にランチでもどうですか?」ということで、初めてふたりで会うことになりました。普段は国内出張だけではなく海外出張も多く、忙しくしているため、まったく彼女を作るような暇はなくて40目前になってしまったという男性。他の業界はどんな業務内容なのかまったく知らないわたしは、その男性が忙しいなかで婚活していて、「貴重なプライベートタイムを割いてでも会いたいと思ったので」という言葉に喜んでいました。初めてランチをした際は、ほぼおたがいの仕事の話ばかりをしてしまい、次は具体的に将来の家庭像についても話しましょう、ということでその日は別れたのですが……。その後、男性からのメールの返信が滞るようになってきました。たまに返信が来ると「ちょっと海外にいてバタバタしていました!」などと、遅れてくる返信にはだいたい「の出張準備で立て込んでいて」とか、「これから1か月へ行ってきます」などと、突然いつもほぼ出張となった男性。多忙アピールが続き、次の約束どころか連絡も途絶えがちになり、ある日気づくと、その婚活サイトから男性は退会していました。唖然としつつも「ほぼ出張していた」というわりに当初マメにメール確認や返信がきていたことを考えると、忙しくて婚活できず退会したのではなく、会ってみたらタイプじゃないから疎遠にしたか、並行して会っていた別の女性のほうに決まった率が高そう……。婚活は無情な闘いであることを再確認したのでした。2.酒を飲まない男それは少人数で参加するプチお見合いパーティに参加したときのこと。30代や40代の男女が集まり、会場は落ち着いた雰囲気で、ゆったりとお見合いパーティが進行していきました。参加者全員の自己紹介タイムも終わり、何人かと会話するなかで、40代前半のサラリーマンの男性と意気投合。フリータイムでも、その男性の物腰の柔らかい雰囲気に安心感を覚え、最終的にマッチングして、パーティの後にふたりで晩ごはんを食べに行くことになりました。ただ、事前に食事の場所を決めていたわけではないため、近くにあった居酒屋に入ることに。その男性は職場の男性率が高く、出会いがないためにお見合いパーティに参加したそうで、「男が多いから飲みにいくことが多くて」と言っていたのですが……。いざ店に入り、「やっぱり最初はビールですよね?」とたずねると、「そうですよね、どうぞご自由に飲んでください」という返事。ご自由にとは?と聞き返すと、「僕、まったく飲めないんです」とのこと。会社の飲み会でも、「ずっと水を飲んでいます」と言って、一緒にいるときも水ばかり飲む男性。「ウーロン茶でも飲みますか?」と確認すると、「いえ、僕はお水で十分です」となぜかそこだけ妙に水だけしか飲まないとキッパリ断言するのです。だったら、居酒屋ではなく、カフェでお茶したほうがよかったんじゃあ……と思いつつ、さらに目の前で水だけを飲む男性にテンションが下がってしまい、その後は二度と会わず。水を飲んでもいいけど、事前にその情報を伝えるか、たまにはお茶を飲むぐらいの柔軟性はほしいよなあとぼんやり思ったのでした。3.すぐ家に誘う男それはシングルの男女が集まる飲み会に参加したときのこと。飲み会も半ばとなってきて、お酒のせいかどんどん声が大きくなってくる参加者たちのなかで、ずっとしらふのときと同じトーンで黙々とお酒を飲んでいる男性がいました。わりあい静かにお酒を飲みながら参加していたわたしは、酔っ払って大盛り上がりになる男女を横目に、黙々と飲んでいる男性に話しかけてみることに。「酒が強いから酔わないんだよね」と言う男性は、黙々と飲んではいるものの、おしゃべりは好きな様子。しばらく会話していたら、「ふたりで家飲みしよっか?」と言う男性。え?と聞き返すと、「家飲みのほうが落ち着いて話せるから出よう」と誘ってくるのです。初対面でいきなり家飲み!?と思っていたら、その空気を察したのか、だいぶん間があった後に「…なーんてね!」と笑いながら席を立ってトイレに行った男性。これで誘いに乗っていたらすぐお持ち帰りするのが常なのかもなあ、と思いながら、席を移動して最後まで他の参加者と賑やかに飲んで飲み会は終わったのでした。気づくと男性はいなくなっていましたが、果たして同じように家飲みに誘った女性と消えたのか、収穫なしでひとりで帰ったのか、謎です。婚活していると、さまざまなタイプの男性に出会うことがあります。なんとなく雰囲気に流されて変な恋愛をするよりも、「この人!」というとっておきの男性と素敵な恋ができるといいですよね。文・かわむらあみり© Johner Images/Getty Images© DjelicS/Getty Images© urbazon/Getty Images
2022年09月07日SNSの発展により、有名人は一挙手一投足が取り上げられてしまう時代。そんななか、オススメする話題の映画は、実在するトップスターが誘拐されてしまう事件の裏側を生々しく描き、ネットを騒然とさせてしまうのではないかと言われているサスペンスです。『人質韓国トップスター誘拐事件』【映画、ときどき私】 vol. 518韓国では主演作の累計観客動員が1億人を超え、“1億俳優”とも呼ばれている名優ファン・ジョンミン。ソウルで新作映画の記者会見に出席した夜、何者かに自宅前で突然拉致されてしまう。パイプ椅子に縛りつけられた状態で意識を取り戻すと、高額の身代金目当ての若者5人に誘拐されたことを知る。しかも、冷酷なリーダーが率いる彼らはソウルを震撼させている猟奇殺人事件を起こした凶悪集団でもあった。情け容赦ない脅迫に屈し、身代金の支払いを約束したジョンミンは、同じく監禁されている女性を励ましながら、必死に脱出策を模索する。警察を翻弄して暴走する誘拐犯に対し、ジョンミンは渾身の“熱演”で一か八かの賭けに打って出るのだが……。韓国では「大スターのファン・ジョンミンが誘拐される」という衝撃の展開で、公開時に大きな注目を集めた本作。そこで、こちらの方にお話をうかがってきました。ピル・カムソン監督短編映画でキャリアを積み、本作で長編映画監督デビューを果たしたカムソン監督。今回は、現場での様子や撮影の舞台裏、そして日本での忘れられない思い出などについて、語っていただきました。―本作のきっかけは、有名な俳優が誘拐されたドキュメンタリー番組を見たことだそうですが、主人公をファン・ジョンミンさんにしたのはなぜですか?監督僕が絶対にファン・ジョンミンさんにお願いしたかった理由は、3つありました。まず1つ目は、縛られた状態で演技が求められる作品において、上半身だけで多様な演技ができるのは、ファン・ジョンミンさんだと思ったからです。彼なら感情のスペクタクルというか、表現の幅広さを見せてくれるだろうというのがありました。2つ目は、後半の重要なアクションシーンにおいて、アクション俳優らしくないアクションの演技をうまくできるのも、やはりファン・ジョンミンさんではないかなと考えたから。そして最後は、これまでヤクザや刑事の役を多く演じてきた彼が、あまり経験のない被害者という立場でどんな顔を見せてくれるのか。監督としては、そういったところにも興味が湧きました。―実際、ファン・ジョンミンさんとお仕事をしてみて、いかがでしたか?監督彼の印象は、勇敢なアーティスト。「体のなかに火力発電所でもあるのだろうか?」と思わせるほど、誰よりも情熱的でもありました。また、驚かされたのは、どんな演技をするときでも、まったく恐れることなく取り組んでいたこと。現場にあるエネルギーを吸収し、それを表現に変えていく姿を見て、普通の人ではないなと感じました。初めての役に怖さを感じながらも、なりきってくれた―演じられてみて、ご本人は何かおっしゃっていたのでしょうか。監督今回のような役はしたことがなかったので、非常に怖かったそうです。「もし、自分が同じ状況に追い込まれたら、すぐに降参してしまうと思うけど、映画では違いますよね」という冗談をおっしゃっていたことも(笑)。そんなことを言いながらも、役になりきってくれました。―本作では誘拐犯グループに若手俳優を多く起用していますが、先輩であり、大スターでもあるファン・ジョンミンさんに激しく当たるシーンでは、彼らが躊躇してしまうようなこともあったのではないかなと。撮影時の裏話などがあれば、教えてください。監督この映画では、ファン・ジョンミンさんが本人役として出ていることもあり、そのほかの出演者たちはあえて有名ではない役者で構成しようと決めていました。そのため、今回のキャスティングでは、実力はあるけれどあまり知られていない人を選んでいます。彼らのなかには演技力はあっても経験が浅い人も多かったので、ファン・ジョンミンさんの前で緊張してしまわないようにマインドコントロールするのは大変だったのではないかなと。「自分がミスしてしまったら、映画に支障をきたしてしまうのではないか」というプレッシャーをたくさん感じながらやっていたと思います。―そんな状況のなかで、どのような演出をしていったのでしょうか。監督撮影に入る前に、練習室を貸し切ってみんなで3週間のリハーサルをしました。そこでの大きな目的は、新人俳優たちがファン・ジョンミンさんに気後れしないこと。そのために、ご本人も積極的にリハーサルに参加してくださったので、助けられました。しかも、彼は人間味があって気さくな方なので、若い俳優さんたちと仲良くなるためにボーリングに行ったり、お酒を飲んだり、一緒に映画を観たりしてくれたことも。ファン・ジョンミンさん自ら親しくなる努力をしてくれて、ありがたかったです。リハーサルの時間を取れていなければ、おそらく今回のような撮影はできなかったと思います。つらい気持ちを抑え、自分をせき立てながら撮影した―あれほど真に迫ったシーンが実現できたのも、納得です。また、劇中では“ファン・ジョンミンらしいネタ”も散りばめられていますが、注目してほしいポイントはありますか?監督誘拐犯グループの一員に、ファン・ジョンミンさんのファンであるキャラクターが登場し、韓国の人なら誰でも知っているようなファン・ジョンミンさんの有名なセリフを言うシーンがあります。本作は、全体的にすごく緊張感が漂っている作品ではありますが、その場面だけは少しだけ緊張をほぐせるようなシーンにしたいと思って作りました。ほかにも、あまり詳しくは言えませんが、ファン・ジョンミンさんが過去作で演じたキャラクターの名前を使うことで、ある危機から逃れようとするところがあります。そこも彼のファンなら気がつくはずなので、楽しんでいただけたらうれしいです。―本作は、監督にとって初の長編作品ですが、苦労したことはありましたか?監督ファン・ジョンミンさんが誘拐されたあと、すべてのシーンが思っていた以上に大変でした。なぜかというと、ファン・ジョンミンさんはロープで縛られていた状態が長かったですし、殴られるシーンもあったので、その様子を見ているこちらがつらくなってしまったからです。撮影後に体があざだらけになってしまうこともあり、本人もかなり大変だったとは思います。とはいえ、そこを適当に撮ってしまうとせっかくの苦労が水の泡になってしまうので、「集中してがんばって撮らなければ」と自分をせき立てるようにして撮影を続けました。そんななかで楽しかった場面を挙げるとすれば、カーチェイスのシーン。恐怖に震えるような室内の撮影が多かっただけに、外で車を壊したり、アクションをしたりというシーンは快感でした。いつか日本の俳優さんたちと映画を撮ってみたい―カーチェイスのシーンではCGを最小限にとどめているだけに、かなり迫力のあるシーンの連続で驚かされました。監督僕自身はすごく楽しかったですが、おそらくスタッフたちはみんな苦労していたのではないかなと(笑)。なぜかというと、これまでの作品で見たことがあるような「休日の朝に道を封鎖して撮ったんだろうな」と思われるシーンではなく、リアルな映像を僕が求めていたからです。それを実現させるために大変だったのは場所探しでしたが、ちょうど建物の撤去を予定していた理想的な区域を見つけることができ、そこで撮影を行いました。ただ、撤去の日程が近づいていたので、最速で撮らなければいけないというチャレンジをすることに。とはいえ、スタッフのみなさんもベテランの方々だったので、とても楽しく作業ができました。―本作を手掛けるうえで、参考にした作品などがあれば、教えてください。監督基本的に僕はサスペンスやスリラーが好きなので、普段から自分が好きな作品のことを思い浮かべながら脚本を書きました。そのなかでも1本だけ挙げるとするならば、今村昌平監督の『復讐するは我にあり』。この作品は、誘拐犯を演じた俳優たちとも一緒に観ました。―日本映画は、以前からよくご覧になっていますか?監督そうですね。韓国の映画監督のなかでも、僕くらいの年代で日本映画から影響を受けていない人のほうが少ないんじゃないでしょうか。尊敬しているのは今村昌平監督ですが、ほかにも黒沢清監督や中島哲也監督の作品は大好きです。―監督は日本の俳優にもお詳しいとうかがっていますが、一緒に仕事をしてみたい日本人の俳優はいますか?監督僕は日本の俳優さんがとても好きですし、いい俳優がたくさんいると思っています。そのなかでも、森山未來さんや安藤サクラさん、宮沢りえさん、妻夫木聡さんといった方々が好きなので、いつか日本の俳優さんたちと映画を撮ってみたいです。日本で過ごした大切な日をいまも思い出す―ぜひ、楽しみにしております。ちなみに、日本に対してはどのような印象をお持ちでしょうか。監督日本には何度も行ったことがありますが、毎回とてもうれしい気持ちになります。なかでも印象に残っているのは、初めて日本に行ったときのこと。当時まだ助監督だった僕は、日本映画に関わっている音楽関係の方々と作業することになり、レコーディングに参加していました。オーケストラのみなさんが非常に真摯に演奏をしてくださっているなとは思っていましたが、その様子を見ていた監督が感動の涙を流していたのです。僕はそんな姿にうらやましさを感じ、「自分も映画監督になりたい」と強く思うきっかけになりました。そんな大切な1日を日本で過ごしたことをいまも思い出します。―素敵なエピソードですね。それでは最後に、日本の観客に向けてメッセージをお願いします。監督日本でこの映画が公開されることになり、光栄に感じています。なぜなら、僕は幼い頃から日本語で書かれた自分の映画のポスターを持つことが夢でしたから。今回はその願いが叶って、とてもうれしいです。ぜひ、自らの方法で危機を脱するファン・ジョンミンさんの素晴らしい演技に注目していただきたいですし、それに対する新人俳優たちの堂々とした覇気も見ていただけたらと思っています。誘拐犯とともに、観客も騙される!リアルな臨場感と緊張感に包まれ、思わず息を飲む予測不能な展開に引き込まれていく本作。見たことのないファン・ジョンミンの表情も、最大の“武器”となるおなじみの見事な演技力も堪能できる必見の1本です。取材、文・志村昌美衝撃が走る予告編はこちら!作品情報『人質韓国トップスター誘拐事件』9月9日(金) シネマート新宿、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国ロードショー配給:ツイン️© 2021 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & FILMMAKERS R&K & SEM COMPANY.All Rights Reserved.
2022年09月07日上野の東京藝術大学大学美術館で、特別展『日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱』が開催中です。皇室に伝わる美術品類と東京藝術大学のコレクションが展示されている本展では、貴重な文化財の魅力がわかりやすく紹介されています。おもな見どころなどをレポートします!どんな展覧会?特別展『日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱』展示風景【女子的アートナビ】vol. 258特別展『日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱』では、宮内庁三の丸尚蔵館が収蔵する皇室の名品に、東京藝術大学のコレクションを加えた82件の日本美術を展示。代々日本の文化を育て、保護してきた皇室に伝わるお宝をまとめて見ることができる大変貴重な機会です。三の丸尚蔵館とは、宮内庁が管理する博物館。もともとは皇室に受け継がれてきた美術品を天皇家が国にご寄贈されたことがきっかけとなって設立された博物館で、現在約9,800点の作品を収蔵しています。また、会場となっている東京藝術大学大学美術館も、美術教育に関する「参考品」として集めたコレクションを収蔵。現在約3万件のコレクションを持つ美術館です。日本美術の世界へ…特別展『日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱』展示風景では、実際に展示の様子をご紹介していきます。「序章美の玉手箱を開けましょう」では、まず明治時代に皇居内でつくられた《菊蒔絵螺鈿棚》(宮内庁三の丸尚蔵館蔵、通期展示)がお出迎え。当時の宮内省と東京美術学校(現・東京藝術大学)が共同で制作した作品から、本展の展示がはじまります。また、東京美術学校の創立にもかかわった岡倉天心が教えた日本美術史の講義ノート(東京藝術大学蔵、通期展示)も展示。東京藝術大学で日本美術史の講義を受けるような気持ちで鑑賞をはじめられます。ミニ解説がありがたい…!「1章文字からはじまる日本の美」では、国宝の《絵因果経(えいんがきょう)》(東京藝術大学蔵、通期展示〈場面替えあり〉)をはじめ、数々の貴重な文書が登場。《絵因果経》とは、上半分に絵、下半分にお経が書かれている絵巻で、内容はお釈迦様の伝記のようなものです。展示されているのは奈良時代のものですが、絵の色彩が鮮やかで、楷書の文字も大変美しいです。また、平安時代の優れた書家である藤原佐理や小野道風、藤原行成の「三跡」による書も見ることができます。ちなみに、「三跡」ってなんだっけ?と思った人でも大丈夫です。本展では、ところどころに「ミニ解説」が提示されているので、歴史や日本美術が苦手な方でも安心して楽しめます。有名な《鮭》もあります!特別展『日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱』展示風景「2章人と物語の共演」では、源氏物語や伊勢物語が描かれた屏風や、国宝の《蒙古襲来絵詞》(宮内庁三の丸尚蔵館蔵、通期展示〈巻替えあり〉)など見ごたえある作品が登場。日本の四季や貴族たちの華やかな装い、武士たちの甲冑など、当時の人々の様子が絵師たちによって見事に描き出されています。右:高橋由一《鮭》(重要文化財)明治10年頃東京藝術大学蔵通期展示、左:葛飾北斎《西瓜図》江戸時代天保10年宮内庁三の丸尚蔵館蔵(※《西瓜図》は8月28日まで展示。現在は展示されていません)続く「3章生き物わくわく」も見どころ満載。8月30日からはじまっている後期展示では、江戸時代の絵師・伊藤若冲の代表作で国宝の《動植綵絵》(宮内庁三の丸尚蔵館蔵)が10幅同時に展示されています。また、教科書で一度は見たことのある重要文化財《鮭》もこの章にあります。画家の高橋由一は、日本における油絵の基礎をつくった人。それまでの日本画にはなかったリアルで生々しい鮭の描写は、当時の人々を大変驚かせたそうです。高橋由一は、日常にありふれている身近なものを描き、洋画の普及を目指しました。特別展『日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱』展示風景最後の「4章風景に心を寄せる」では、明治期の洋画や工芸品などを展示。1900年のパリ万博に出品するために制作された並河靖之の《七宝四季花鳥図花瓶》(宮内庁三の丸尚蔵館蔵、通期展示)など、豊かな自然や風景をテーマにした作品を堪能できます。奈良から昭和時代までの「日本の美」を一気に見られる眼福の展覧会は、9月25日まで開催されています。皇室に受け継がれてきた名品や優品を、ぜひ味わってみてください。Information会期:~9月25日(日)休館日:月曜日(ただし、9月19 日は開館)※会期中、作品の展示替えおよび巻替えがあります会場:東京藝術大学大学美術館開館時間:午前10時~午後5時、9月の金・土曜日は午後7時30分まで開館※入館は閉館の30分前まで※最新情報などの詳細は展覧会公式HPをご覧ください観覧料:一般 ¥2,000、大学・高校生 ¥1,200、中学生以下無料
2022年09月04日朝晩の涼しい風にすっかり気分は秋モード。とはいえ、日によっては真夏日にもなったりするのでまだまだ夏服をしまうには早い時期ですよね。このような季節の変わり目は、上手にアイテム同士を組み合わせるのがオシャレを成功させるカギ!今回は、夏のワンピースを活かした秋に似合うコーディネイトテクニックをご紹介します。夏のティアードワンピにはジャケットを羽織る夏のワンピースといえば今や代表的なのはノースリーブのティアードワンピース。シンプルなデザイン、かつ楽な着心地なので一枚持っていると重宝しますよね。しかし、これこそ真夏以外は着られません!といったイメージがあるワンピース。ですが、意外とダブルジャケットを羽織ると夏から一気に秋っぽさ増し増しの装いになります。ポイントは羽織りもの、インナー、靴、バッグを秋らしいアイテムに切り替えることです。ダブルジャケットはできればブラウンやネイビーなどシックな色合いのものを選びましょう。靴、バッグも黒やブラウン系で揃えるといっそう秋らしさを感じます。また、細かい部分ですがインナーを重ねるのも大切です。とくにワンピースがVネックの場合、胸元が開いていると夏らしい涼しげな印象が強くなるので下にタンクトップやキャミソールを仕込んで「涼しい」「爽やか」といったイメージをなくします。すると全身がどことなく秋っぽさのある装いに。夏色の花柄ワンピはざっくりニットカーデでまったり秋モード鮮やかなイエローをはじめとした明るい色の花柄ワンピースもまた、いかにも夏!といった印象を受けます。ですが、花柄ワンピースは比較的オールシーズンに活用できるので、着こなし次第では秋と言わずに冬まで使えます。上手に季節をシフトさせるには、色の組み合わせ方に着目をすると良いでしょう。例えば、イエローのワンピースにブルーや白の小物を揃えると雰囲気が春夏っぽくなります。反対に秋冬モードにしたいときはブラウン、ベージュ、モカ、オリーブといったナチュラルカラーを合わせるとそれらしくなります。なので、夏のワンピースは温かみのあるベージュやブラウン系のニットカーディガンを組み合わせると良いですね。ワンピースの色がイエロー以外の場合は、そのワンピースの服地の色と同系色でワンピースより濃く落ち着いた色のニットカーディガンを合わせるとなじみが良くなりますのでご参考までに。なお、肌見せは極力少なくするほうが秋らしくなるので、インナーにトレンドのハイネックシアートップスを仕込むのもおすすめです。靴はサンダルからロングブーツに切り替えて。晩夏・初秋の短い期間も工夫を凝らして思う存分楽しむ!ファッションにおいて悩める時期といえば、やっぱり春夏・秋冬の季節の変わり目ですよね。何を着れば良いのかつい悩んでしまいます。ですが、そう長くはないこの季節の変わり目だからこそ、楽しめるオシャレもあるというもの。とくに夏終わりから初秋にかけては、色と色をかけ合わせた配色コーデがもっとも楽しい時期です。ぜひ、ご自身が輝く着こなしを探求してみてくださいね。イラスト 角 佑宇子
2022年09月03日現在ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回はヘアスタイル、ヨーロピアンも大好きなボブをご紹介します。やっぱり定番の可愛らしさ!ダークヘアでもすっきりと見えるストレートボブ。あご下くらいの長さなら落ち着いた印象で大人っぽく見えます。さらになぜか不思議と、ダークボブヘアの人で美人さんが多いのは気のせい!?金髪ボブはシャープでクール!上のヘアスタイルの色違いで、こんなに雰囲気が異なるんですね。私たち日本人にはなかなか難しい金髪カラーですが、色を変えるだけで異なるボブスタイルを楽しめる!短めボブで小顔効果も可愛いのにボーイッシュにも見える短めボブ、そして顔が小さく見える効果もあるので、思い切ってあご上までバッサリ切ってもいいかも!涼しげにも見えます。長めボブで大人っぽさ抜群!長めのボブスタイルは髪を結ぶこともできるので、ヘアスタイルをアレンジできる利点もあります。多くのモデルも長めボブだったりするので、つい真似したくなってしまうスタイルです。前髪ボブが個性的!最後に私イチ推しのスタイルはこれ!男性にも女性にも人気の、可愛いが全面に出る前髪ボブ。長さ次第でも雰囲気は変わりますが、個人的には短め前髪ボブがお気に入り。なぜかドイツでは前髪ボブヘアをよく見かけました。みんなとっても可愛いんです。そして小顔効果も抜群!いかがでしたでしょうか?今すでにボブの方も、短めに挑戦してみたい方も、こんなボブスタイルならやってみたいですよね!長さや色でも雰囲気は変わるので、ぜひ試してみてください。写真・平野秀美
2022年09月03日日本にはこれからも受け継いでいきたい伝統や文化が数多くありますが、そのひとつに挙げられるのは、450年以上の歴史を誇る紅花。現在は日本農業遺産にも認定されているものの、継承の危機に瀕しながら、山形の小さな農村で密かに守られてきました。そんな知られざる真実を収めたドキュメンタリー『紅花の守人いのちを染める』がまもなく公開。そこで、こちらの方にお話をうかがってきました。今井美樹さん【映画、ときどき私】 vol. 517本作には、ナレーションとして参加することになった今井さん。紅花栽培の工程が描かれている1991年公開のアニメーション映画『おもひでぽろぽろ』では、主人公タエ子の声を務めていたことでも知られています。今回は、作品を通して強まった紅花への思いや60歳を目前にしたいまの心境、そして若い世代に伝えたいアドバイスなどについて語っていただきました。―まずは、オファーがあったときのお気持ちからお聞かせください。今井さん最初は、「私が紅花の映画に!?」とすごく驚きました。でも、私というよりも、タエ子ちゃんが呼ばれたんだなと。『おもひでぽろぽろ』という作品は、自分が思っている以上にいまでもたくさんの方の心に強く残っている映画なんだと改めて実感しました。―今井さんにとって、タエ子はどんな存在ですか?今井さん30年前の私はタエ子ちゃんとほぼ同じ年でしたが、20代後半くらいの頃は自分のことでいっぱいいっぱいなので、近くにいてくれる人のことがよく見えていないことってありますよね?タエ子ちゃんは、まさにそんな存在だったのかなと。タイプは全然違いますが、年齢を重ねれば重ねるほど、あのときのタエ子ちゃんを愛おしく感じています。ただ、実は当時の私には、なぜ彼女が紅花摘みに参加したのかはわかりませんでした。でも、思い通りにならない自然と向き合うことは、強い意志を持っていないとできないこと。だからこそ、自分がわからなくなっている女の子が自分を取り戻すために、高畑勲監督が紅花と引き合わせたんだろうなといまはそう思っています。継続しているものは、漫然と続いてきたわけではない―なるほど。また、本作では紅花の作業工程や歴史など、普段なかなか見ることができない様子が丁寧に映し出されていて、非常に興味深かったです。今井さん恥ずかしながら、私自身も知らないことだらけでした。「日本に昔からある文化のひとつですよね」と言いながら、当たり前にある色合いだと思っていましたし、意味合いも知ったつもりになっていましたが、こんなにも大変だったとは……。紅花に限ったことではありませんが、継続しているものというのは、ただ漫然と続いてきたわけではなく、いろんな人が陰になり日向になって努力をしてきたから。そのためには、たくさんの方の愛情と労力が必要なんだと感じました。今回のように映画という形にしてもらうことによって、いまの私たちだけでなく、後世にもきちんと伝えられるのはよかったなと思います。―そのなかでも、印象に残っていることはありましたか?今井さんそれはもう、全部です!本当に初めてのことばかりだったので。ただ、これだけ手がかかることなんだというのは驚きました。実際、作っている方も「じゃじゃ馬娘みたいで扱いづらい」と言っているほどですから。でも、やっぱり色が素晴らしいので、手塩にかけて育てていくのにふさわしいというか、憑りつかれてしまうんでしょうね。そういうものに出会った人の苦悩と幸せというのは、そこに向き合った人にしかわからないものだと思います。傷だらけになりながら生産している人たちのすごさがなかなか一般の人たちに伝わらないのは切ないですが、紅花を使った製品から別のストーリーが生まれ、毛細血管が広がっていくようにいろんな時代と場所に恩恵が広がっていくのを感じました。もっと胸を張って世界に打ち出したほうがいい―山形の景色など、懐かしさを感じる部分もあったのではないでしょうか。今井さん思い出したのは、『おもひでぽろぽろ』のなかで、朝早くに紅花摘みをしているシーン。だんだんと周りが朝日に包まれていく様子が描かれているのですが、本作のなかで同じような映像があり、こんなにも忠実に再現していたのかと驚きました。実際、完成した『おもひでぽろぽろ』を試写で観たとき、そのシーンでは声が上がったほどでしたから。あの一帯でしか見ることができない美しい自然の一部なので、現地で本物を見たらきっと胸がいっぱいになるんだろうなと思いました。―本作をきっかけに、紅花に対する見方が変わる方も増えるのではないかなとも感じました。今井さん私自身もこれまでに巾着やお守り袋とか、紅花を使った製品を手にしているはずですが、「紅花じゃないかな?」と思うくらいで、その特別さに気がついていませんでした。特に、日本人というのは謙虚なので、宣伝するのが下手ですからね。大げさにアピールしないまでも、もっと胸を張って世界に向けて打ち出してもいいものだと思っています。「言わなくてもわかってもらえる」みたいに、わかってくれる人だけを相手にしているとつなげていくことができないので、続けていくためにどうしたらいいかを考える必要はあるのかもしれません。一度終わってしまったら、そのままなくなってしまうものがあまりにも多いので。受け継いでくれる人を育てるのは難しいことですが、喜びがないと携わってくれる人も少なくなってしまうので、喜びを見い出しながら人に伝えていくことの大切さを改めて考えさせられました。走れるうちに走っておいてよかったと感じる―そうですね。『おもひでぽろぽろ』からは30年以上が経ちますが、改めて振り返ってみていかがですか?今井さん私は住まいをイギリスに移したので、大きく路線変更したように思われますが、まだまだ旅の最中ですね。みなさんも一人一人が自分だけの旅を続けているので、それと同じですが、生きるということは変化していくこと。そのなかで、自分らしさをキープするための努力も必要だと思っています。同じ日は繰り返されないので、いまでも新しい毎日にドキドキしてしまうほど。それは、航海しているのと似ていると感じています。たとえば、昔は毎日という目の前の道を瞬発力だけで走れていたけど、だんだん足がもつれてくる。そのときにこれまで蓄えてきた自分の感性や経験、そして反省や学習したことをどう生かしていくのかにかかっているのかなと。でも、今年の4月で59歳になったときに気が楽になったんです。おそらく来年は還暦ということもあって、嫌でも周りから年齢を自覚させられる年になりそうですが(笑)。でも、その一歩手前の中途半端ないまが意外と快適だなと感じています。―ananweb読者に向けて、20代や30代の過ごし方について、ぜひアドバイスをいただきたいです。今井さん私がその世代の頃は、仕事のために生きているようなところがあったので、「もっと勉強しておけばよかったな」とか「もっと体に気をつければよかったな」とかそういうことは山ほどあります。でも、振り返ると「走れるときに走っておいてよかったな」という気持ちです。やっぱりスタートダッシュできるときは、どこまで走れるかにチャレンジしたほうがいいのかなと。いまだったら、スタートした途端に転んでしまいそうですから(笑)。もちろん、私たちの頃とは時代が違いますが、子どもから10代になり、社会に出ていろんな経験を積んでいくなかで、「自分は何をしたいのか?」とわからないまま毎日を生きていくことがあるかもしれません。それでも、前に進まないといけないので、走れるうちは走ったほうがいい、と元体育会系の私は思います(笑)。何かのせいにしていることをやめると、風通しがよくなる―その当時の今井さんは、どんな意識を持っていましたか?今井さん私にも生意気な時期があったので、そのときは取材でも「人の意見は一切聞かなくていい」と読者の方にアドバイスしていたこともありました(笑)。でも、実際にいくらすごい名言があっても、タイミングが合わなければ入ってこないものは入ってこないので、まずはできるだけ自分の“アンテナ”を磨くことが大事かなと思います。―そういう時期に、救いになった言葉などもあったのでしょうか。今井さん私もいままで仕事でもプライベートでもいっぱい転んで泣いたこともたくさんありますし、逆に感謝していることもたくさんあります。でも、ある時期からひとつだけ思っているのは、「人のせいにしない」です。自分が予想していた結果にならなかったときでも、「あの人がこうしたから」とかではなく、「それを自分が拒否しなかったんだ」とか「それを選んだのは自分だから。じゃあどうする?」と考えるようになりました。なぜかというと、人を恨むことはものすごくエネルギーのいることですからね。そんなネガティブな気持ちに囚われるよりも、「知らなかった私がダメだったんだよね。これで学習したから次!」のほうがいいんじゃないかなと。決してすべてを背負えばいいと言っているわけではなくて、何かのせいにしていることをやめてみると風通しがよくなるので、それを知ってほしいです。「人のせいにしない」。これは学校の制服の内ポケットに刺繍しておいてもいいんじゃないかな(笑)。嫌なことも蓋をせずに、自分自身を知ることが大切―そういう前向きな心がけが、いつまでも変わらない秘訣のひとつなんですね。今井さんいやいや、それが変わるんですよ(笑)。実際、以前のようにいかなくて苦しくなった時期もありました。でも、そのときの自分は体力的にもビジュアル的にも昔の自分とは同じではないので、比べること自体が不毛だと数年前から考え始めるようになったのです。今回の紅花もそうですが、いろいろと変化していくなかで、毎年いい状態をキープするのに欠かせないのは、ものすごい労力と強い意志。私たちも歳を重ねることで変化をするのは当然ですが、できるだけ自分らしくいるためには覚悟も必要になってくると思います。かつての自分と一緒ではないと感じたり、足がもつれて走れなくなったりするときがいずれ来ますが、それも「変わっちゃった」ではなく、「じゃあどうすればいいかな?」と考えてほしいですね。―それでは最後に、今井さんのように素敵に歳を重ねたいと思うananweb読者にメッセージをお願いします。今井さん日本の女の子たちは、30歳になると落ち込みますが、30歳って花が一気に咲き始める頃。大変なのはそのあとですから(笑)。まず意識してほしいのは、自分をちゃんと見つめること。もしうまくいかなければ、それなりの理由があるはずなので、慌てずちゃんと対策をする。そこで嫌なことに蓋をしてしまうと、わからないままそれが雪だるま式に大きくなってしまうだけですから。怖がるのではなく、自分自身をその都度知ることのほうがポジティブで大切だと思っています。インタビューを終えてみて……。終始優しい笑顔を浮かべ、前向きなオーラがひしひしと伝わってくる今井さん。年齢を聞いて思わず驚いてしまいましたが、いつまでも輝き続けている理由がよくわかる取材でした。ためになるアドバイスの数々は、しっかりと自分のものにしたいところです。美しい紅花の裏に隠された苦労と喜びを知る!これまであまり語られてこなかった知られざる歴史にはじまり、紅花によって生み出される奇跡の瞬間が詰まった感動のドキュメンタリー。文化を継承する重みを学ぶだけではなく、伝統を守り続ける人たちの真摯な姿に同じ日本人としても心を動かされるはずです。写真・山本嵩(今井美樹)取材、文・志村昌美ストーリー室町時代に中近東からシルクロードを経て中国に渡り、日本に伝わってきた紅花。皇室で珍重されたその色は、安価な化学染料の台頭だけでなく、第二次世界大戦中に国によって栽培を禁止され、継承の危機に瀕していた。ところが、山形の小さな農村の片隅で密かに守り継がれていたことによって、いまでは世界的な農業遺産として注目され始めている。多くの人が手間暇を惜しまず栽培して生まれた紅の染料からは、ごくわずかな紅色しか取ることができない。利便性から遠く離れているにもかかわらず、紅花文化を慈しみながら守り継ぐ人々の姿。4年という長い歳月をかけて記録された奇跡の物語とは……。魅了される予告編はこちら!作品情報『紅花の守人いのちを染める』9月3日(土)より、ポレポレ東中野ほか全国順次公開配給:株式会社UTNエンタテインメント️©映画「紅花の守人」製作委員会写真・山本嵩(今井美樹)
2022年09月02日いつの時代も、人々の心を動かすものといえば、おいしい料理。そこでオススメする1本は、美食の国フランスを舞台に、料理で“革命”を起こそうと奮闘する主人公の姿を描いた注目作です。『デリシュ!』【映画、ときどき私】 vol. 5161789年、革命直前のフランスで、誇り高い宮廷料理人として働くマンスロン。ある日、自慢の創作料理「デリシュ」にジャガイモを使ったことで貴族たちの反感を買い、主人である傲慢な公爵に解任されてしまう。息子と共に実家へ戻ったマンスロンは、もう料理はしないと決めていた。そんななか、訪ねてきたのは、彼のもとで料理を学びたいという謎の女性ルイーズ。はじめは不審がっていたマンスロンだったが、彼女の真っ直ぐな想いに触れるうちに料理への情熱を取り戻す。そして、ついにふたりは世界で初めて一般人のために開かれたレストランを営むことに。ところが、店はたちまち評判となり、公爵にその存在を知られてしまうのだった……。タイトルの『デリシュ!』とは、フランス語で「おいしい」という意味を持つ単語ですが、食欲をそそる料理が次々と登場する本作。今回は、こちらの方にお話をうかがってきました。エリック・ベナール監督1999年に長編映画監督デビューをはたしたのち、おもに脚本家としてキャリアを積み重ねてきたベナール監督。本作では長編7本目の監督作にして、初の時代劇に挑戦しています。そこで、制作過程の苦労話や料理シーンの裏側などについて、語っていただきました。―まずは、この題材に行きついた経緯から教えてください。監督今回は、フランスのアイデンティティを形作るものに焦点を当てたいという思いから始まりました。劇中の時代は、自分の名前や地位、血統といったものよりも、自分が何をするかが重要視され始めたとき。そこから権利や可能性の平等が生まれていくので、庶民層の人が自分の才能を周りに提案していく様子と提案される側の人々の姿、その両方を見せたいと思いました。特にレストランというのは、出自に関係なく、貴族も庶民もみんなが食事をする場所なので、まさにその過程のシンボル。そういったなかで、新しいアイデンティティが作られていくと考えたのです。―何と言っても料理のシーンが見どころでしたが、撮影時には苦労も多かったのではないでしょうか。監督私自身、料理はわりと好きなほうではありますが、すごく得意というわけではないので、本物のシェフに来てもらって一緒にやる必要がありました。ただ、フランスのことわざに「船頭が2人いると船は転覆する」というものがあるように、指示する人が多いがゆえの大変さはあったと思います。形や中身は、試行錯誤しながら作り上げた―つまり、映画監督とシェフでは、お互いが求めているものに違いがあったと。監督映画界も料理界も非常に縦社会で、時間との戦いなので、共通点は多くあると思います。ただ、おいしいものを作らなければいけないというシェフと、おいしく見えるかどうかを重視する映画監督との間で大きな違いがありました。私としては、美しくておいしく見えることをまず大切にしています。―そんななか、物語のカギを握る創作料理「デリシュ」はどのように作りあげていきましたか?監督私が最初にシナリオを書いたとき、「デリシュ」はじゃがいもとトリュフの揚げ物みたいな料理というコンセプトがあっただけ。形も決まっていなかったので、クロワッサン型や三日月型など、いろんな形をテストして、最終的にいまのようになりました。中身に関しても、じゃがいもとトリュフしか決まっていなかったので、それ以外は18世紀に存在する食材を調べながら試行錯誤して作っています。その際、シェフから「世界一おいしいトリュフを使いましょう!」と言われたのですが、撮影のために100個ほど作らなければならず、映画監督としては予算も考えなければいけなかったので、それが問題になったこともありましたね……。―確かに、トリュフを使うだけでもかなりお金がかかりそうです。監督なので、結果的にはトリュフが入っているもの、じゃがいもとキノコが入っているもの、そしてじゃがいもだけのもの、という3パターンで作りました。それの使いわけ方は、私の機嫌によって。機嫌がいいときは俳優にトリュフ入りをあげていましたが、機嫌が悪いときはじゃがいもだけのものをあげたりしていました(笑)。料理の映画ならではの大変さにも見舞われた―俳優たちが気づいていたかわかりませんが、おもしろいですね。あとは、撮影のタイミングなども難しかったのではないでしょうか。監督おそらくアジア映画は得意な分野だと思いますが、料理のシーンを撮るのは特別なことだと感じました。というのも、撮り直しを何度もするので、撮りたいときにちゃんと食べれるものが出来上がっていないといけないですから。予算を考えながら温度や品質の管理などをしなければいけないので、とても複雑でしたが、そのあたりが料理に関する映画ならではの大変さだと思います。―なるほど。ちなみに、監督は日本の食文化から影響を受けていることはありますか?監督実は、私の息子は日本語が少し話せるくらい日本が大好きで、しょっちゅう日本料理屋さんに行こうと言っています。フランスでは、天ぷらやお刺身、お寿司を食べることが多い印象ですね。ただ、私はあまり詳しくはないので、この質問は息子のほうが答えられるのではないかと思うくらい、我が家には日本料理の専門家がひとりいますよ(笑)。―日本人としては、気に入っていただけてうれしいです。ほかにも、監督にとって思い出の味というのがあれば、教えてください。監督私が好きな料理は、オムレツです。一見すると、誰でも作れるくらいシンプルな料理に思われがちですが、作る人によって自分の味を出すことができる一品だと感じています。魚を入れてもいいし、ナッツや辛いものなど、その人によって何を入れていいので、「〇〇風オムレツ」みたいに作った人の名前を付けられるのも楽しみではないかなと。あと、思い出深い料理としては、祖父が作ってくれたマスタード入りのウサギ料理が忘れられないです。女性が物語を引っ張る推進力を持ってくれた―また、今回は食だけでなく、主人公に大きな影響を与える女性ルイーズの存在も欠かせません。ananweb読者たちは彼女の目線から物語を観る部分もあると思いますが、このキャラクターを作るうえでどのような意識をされましたか?監督確かに、本作において物語を引っ張っていく推進力があるキャラクターとなっているのがルイーズなので、彼女はとても重要な存在でした。ただ、18世紀を舞台にした作品で女性を描こうとすると、選択肢として上がるのは、貴族か娼婦か下女。そこで、私はその3つをいっぺんにまとめて彼女1人で描こうと考えました。正体不明の人物として登場した彼女は、ある秘密を抱えていることが明かされますが、そういった複雑なアイデンティティを持っているおかげで、当時の典型的な側面を持ちながらも現代性のある人物像になったと思っています。観客に対しては、徐々に本当の彼女がわかっていくような見せ方にしました。―それでは最後に、監督の創作意欲の源を教えてください。監督まずは、単純に何が私を突き動かしているのかに尽きるのではないかなと。私の場合は、政治的な部分が大きく、「いまあるもの」と「こうあるべきもの」の間にある距離を縮めていくことが私のモチベーションだと思います。それをするためにも、自分の視点を表すような物語を作っているところです。それらの作品を通して私自身の主観や考え、見方といったものをほかの人に提案していくので、そういった意味では、料理人と映画監督は似ているのかもしれませんね。これからも、私を突き動かすものを作品として実現していきたいです。人生を切り拓くためのレシピを教えてくれる!さまざまな困難に見舞われながらも、料理という“武器”を手に、新たな革命を起すために戦い続ける男の姿に感動を覚える本作。目で楽しめるだけでなく、心も満たしてくれるまさにデリシュな“おいしい映画”です。取材、文・志村昌美引き込まれる予告編はこちら!作品情報『デリシュ!』9月2日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国公開配給:彩プロ️©2020 NORD-OUEST FILMS―SND GROUE M6ーFRANCE 3 CINÉMA―AUVERGNE-RHôNE-ALPES CINÉMA―ALTÉMIS PRODUCTIONS️© Charly atelier photographie
2022年09月01日伊坂幸太郎のベストセラー小説『マリアビートル』のハリウッド映画化が、日本で絶大な人気を誇るブラッド・ピット主演で実現。日本人にはたまらない話題作『ブレット・トレイン』がいよいよ公開となります。そこで、こちらの方にお話をうかがってきました。山本舞香さん【映画、ときどき私】 vol. 515東京から京都に向かう超高速列車のなかで、殺し屋たちが激しい攻防を繰り広げる本作。山本さんは、見た目は普通の女子学生なのに実は悪魔のような性格の持ち主であるプリンスの日本語吹替版を担当しています。今回は、声優に初挑戦した感想や出演してみたいハリウッド作品、そして女優業以外に力を注ぎたい活動などについて語っていただきました。―初めての吹替となりましたが、どのようにして挑みましたか?山本さんまずは作品を観て、プリンスのキャラクターや演じているジョーイ・キングさんの声のトーンなどを勉強させていただきました。事前に何かを準備はしたことはありませんでしたが、地声よりも2トーンくらい上げて作っています。―そのなかでも、苦労したシーンなどはありましたか?山本さん泣きのシーンは難しかったですね。どのくらい声を震わせたら伝わるのかわからなかったというのもありますが、実際に自分が泣くお芝居をするときとは表現の仕方が違いますから。私は普段から直感を大事にするほうなので、今回も自分の感覚に頼りながら、何度か繰り返すなかで答えを探していくような感じでした。―完成した作品をご自身でご覧になったときのお気持ちを教えてください。山本さん吹替を経験するまでは、当たり前のように観ていましたが、自分ではないキャラクターを声だけで表現するのは大変なことなので、改めて声優さんはすごいなと思いました。でも、私は自分の声が好きではないので、恥ずかしかったです。―作品としての魅力は、どのようなところだと感じましたか?山本さんテンポが速くてあっという間に時間が過ぎてしまいますし、ところどころにコメディ要素も入っているのもすごく面白かったです。表情の作り方やお芝居の仕方は、日本の作品とは違うところも多いので、そのあたりも興味深いなと思って観ていました。アクションで爪痕を残せる役をやってみたい―普段は、どういったジャンルの映画がお好きですか?山本さんこの作品のように、アクションは大好きです。特に、本作の監督であるデヴィッド・リーチ監督の『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』は4、5回観ているので、こういった形でも関われてうれしかったです。―山本さんといえば、空手で黒帯を持っていらっしゃるので、アクションを得意とする監督の作品にいつか出演したいという思いもあるのではないかなと。山本さんできたらいいですね。まずは英語を勉強します(笑)。でも、もしあまりしゃべらないけどアクションで爪痕を残せるような役とかあったら最高ですよね!―確かに、それはおいしい役どころですね。本作で主演のブラッド・ピットさんには、どのような印象を受けましたか?山本さんすでにみなさんもご存じだと思いますが、素晴らしい方ですよね。字幕版はもちろんですが、吹替版でも仕草や表情でおもしろさを伝えられるのは、天才にしかできないんじゃないかと感じたほどです。「いつか共演してみたいです」とコメントを出しましたが、それは夢のまた夢だと思うので、間接的に共演できただけでもいい経験だったと思います。―とはいえ、もし共演するなら、どんな役どころがいいですか?山本さんえー、どうしよう。できれば、今回のように翻弄するのではなく、仲間のほうがいいかもしれないです。―お会いしたら、聞いてみたいことはありますか?山本さんいやいや、ないです。でも、「なんでそんなにかっこいいんですか?」とは聞いてみたいですね(笑)。―おそらく、誰もが知りたいです。また、本作では日本を代表する俳優である真田広之さんも見事な存在感でした。山本さんアクションや刀のさばき方が素敵というか、さすがだなと感じました。特に、刀を振る姿としまうところは、日本人だからこそのリアリティがあったと思います。一番大事なのは、自分らしくいること―今回演じたプリンスは強運の持ち主でもありますが、ご自身も運は強いほうですか?山本さん運はあるほうだと思います。初めて受けた大手企業のオーディションで受かってから、順調にお仕事をいただいているので、運は持っているほうではないかなと。―運の引き寄せる秘訣など、意識されていることはありますか?山本さんそれはないですね。無理なときは無理だし、行けるときは行けると思っているくらいです。ただ、昔から欲はないほうかなと。とはいえ、車を買いたいとか、引っ越しをしたいとか、服を買いたいという欲求が突発的にやってきて、ほしくなったらすぐに手に入れたいタイプではあります。―また、プリンスに関しては、「見た目がすごく強い子だけど、実は寂しがり屋さん」と分析されていましたが、ご自身もそういうギャップを感じることはあるのでしょうか。山本さんこれに関しては、私もつねに悩んでいます。というのも、実際はそんなことないんですけど、強い感じに見られることが多く、「怖そう」とか「やる気なさそう」とかみんなから言われるので。生まれ持った声と顔なので仕方ないですし、それを変えようとも思わないので、いまはちゃんとわかってくれているファンの方々を大切にしながら、自分らしくいることが一番大事かなと思っています。―そういった強さは、どうやって身につけたのでしょうか。山本さんいやいや、本当は精神的に弱いほうなんです。ただ、外には見せたくないですし、弱いからこそ強く見せているというか、周りを自分から離そうとしているだけだと思います。そうしないと、この仕事は続けられないなと感じているので。仕事も恋愛も悩んでいてもしょうがない―とはいえ、それだと気持ちをコントロールするのは難しいのではないかなと思うのですが。山本さん私は自分の心と向き合うことが苦手なので、つらいことやストレスを溜め込んでしまいがちなところはあります。でも、仕事も恋愛も悩んでいてもしょうがないので、いまは毎日を無事に過ごせたらいいなと考えるようになりました。―そんななかで、ストレス発散に欠かせないものがあれば、教えてください。山本さんそれは、ラーメンを食べることですね(笑)。特に、いまは体をしぼっている時期なので食べられませんが、できることなら毎日でも食べたいくらい。あとは、ドライブやショッピングも好きですね。ただ、買ったことに満足して袋から出さないことが増えてきて無駄だなと思うようになってきたので、最近はネット上のカートにだけ入れて満足するようになりました。―なるほど。ほかにも、美容のためにしているルーティンがあれば、ぜひ教えていただきたいです。山本さん私は乾燥肌なので、保湿はしっかりとしています。最近は、ビタミンも摂るようになりました。あと、シャワーはマイクロバブルも出るものにしたので、メイクを落として洗顔をしたあとには使うようにしています。―本作は、東京発・京都行の超高速列車を舞台に描かれていますが、忘れられない旅の思い出があればお聞かせください。山本さん以前、家で映画を観ているときに友達から電話が来て、「いまからライブを見に名古屋に来てよ」といきなり言われて、急遽日帰りで名古屋に行ったんです。私は一人で新幹線に乗ったことがなかったですし、そんなふうに弾丸で遠くに行くこともなかったので自分でも驚きました。でも、その旅を経てから、うどんを食べるためだけに香川まで行くとかもありだなと考えるように。これからは、そんなふうに贅沢な休日を開拓していくのもいいなと思っています。―ちなみに、いま行きたいところといえば?山本さん沖縄に行って、のんびりしたいですね。あとは、北海道の小樽とか。とにかく、各地に行って美味しいご飯を食べたいです。みなさんにも、自分の直感は押し殺さないでほしい―最高の休日ですね。今後、力を注ぎたい活動や挑戦したいことがあれば教えてください。山本さん犬や猫など、動物の保護施設を作りたいと考えています。本来、動物たちは生まれてきただけで幸せなはずですが、それが人間の手によって傷つけられてしまうこともあるので、閉じこもってしまった動物たちの心を解放させるような場所を作りたいです。動物たちは人間よりも弱い立ち場にいるにもかかわらず、最近は虐待のようなニュースを目にすることが増えてきているので、そういう状況を改善できたらと。こういった現状をもっと伝えていきたいですが、それをするためには私自身がもっと知名度を上げて、周りを納得させられるような存在にならないといけないなと思っています。―女性として目指していることや理想の姿などは、あるのでしょうか。山本さん好きな服を着て、好きなメイクをし続けるというスタンスはこれからも変えたくないなとは思っています。衣装やメイクについては、自分の意見を必ず言いますが、そういった自分の直感は大切にしたいですね。―それでは最後に、ananweb読者に向けてメッセージをお願いします。山本さんいまの話につながっていますが、周りがこういう服を着ているから自分もそうしようとかではなく、みなさんも直感を押し殺さずに大事にしてほしいと思っています。自分が着たい服を着たほうが気分も上がりますし、そのほうが仕事もプライベートも楽しくなるはずです。まずは、殻に閉じこもるのではなく、自分らしさを大切にすることに尽きるのではないかなと。そして、言いたいことがあれば、表で言ってみてください。そうすると、正しいことだけでなく、間違いに気づけることもありますから。あとは、自分がやりたいことに挑戦したときに、もしダメだったら別のことをやってもいいんじゃないでしょうか。ひとつのことを始めたらそれだけをがんばらないといけないみたいに考える人もいますが、そういう意識も変えていけたらいいなと思います。インタビューを終えてみて……。自分らしくいる大切さを訴える山本さんらしいまっすぐな言葉の数々と、持ち前の明るさで楽しませていただいた今回の取材。山本さんの正直さとブレない強さは、ぜひ見習いたいと思いました。そして、いつかハリウッドスターたちに負けないキレキレのアクションが見れるのも期待したいです。アドレナリン全開で最後までノンストップ!架空の日本を舞台に、次々と登場するクセモノ揃いの殺し屋たちから目が離せない超大作。アクションあり、ミステリーあり、そして豪華すぎるまさかのキャスティングにも興奮が止まらない1本です。取材、文・志村昌美ストーリー世界一運の悪い殺し屋レディバグは、謎の女性から電話越しにブリーフケースを奪うよう指令を受ける。久しぶりの仕事復帰ということもあり、気合たっぷりに時速350kmで走る<東京発・京都行>の超高速列車に乗り込む。簡単な指令を果たしてすぐ降りるだけの任務のはずだったが、それは彼にとって人生最悪な120分の始まりとなる。なぜなら、次々と乗りこんでくるキャラ濃すぎの殺し屋たちが、身に覚えのないレディバグに襲い掛かってきたのだ。車内で繰り広げられる決死のバトルに加え、予期せぬ最悪が折り重なり、列車は終着点・京都に向けて暴走し始めることに……。途中下車できない予告編はこちら!作品情報『ブレット・トレイン』9月1日(木)より、全国ロードショー配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
2022年08月31日現在ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回はヨーロッパで見かけたお洒落なスカートスタイルをご紹介します。日本と少し雰囲気が違うスカートが多い印象で、とても素敵です。斬新な巻きミニスカートインフルエンサーの中でのひときわ目立つ彼女のファッション、彼女自身が自分自身をよく知っているからこそ、自分らしいスタイルを楽しんでいるようです。スカートは超ミニスカートですが、巻きスカートは意外に簡単に真似できそう!お気に入りの布を巻いてもいいかも!?(ずれ落ちないように気をつけて!)上品なプリーツスカート品よく見えるプリーツ、保管が少し面倒な場合もありますが、お手入れをしっかりしておけば、きれいなままこの上品な雰囲気を楽しめる!1枚あれば重要な打ち合わせや学校行事になどにも着用していける、重宝するスカートです。アシンメトリーな個性的スカート左右の長さが異なるタイプのスカート、全体のバランスがバラバラしそうと思いがちですが、意外とアシンメトリーは難しくなく、簡単にお洒落に見せてくれるので、おすすめです!シンプルはやっぱり魅力的!タイトなショートスカートは、デートやオフィススタイルにぴったりですが、使いやすさから、どんなシーンでも着用できるマストバイ!スウェードタイプのスカートも人気質が変わるだけでウエスタンな雰囲気を楽しめるスウェード。真夏にはちょっと着用しにくいですが、これからの秋や冬にはおすすめ!ヨーロッパは夏も涼しい日が多いので、こちらではスウェードスカートをよく見かけます。柄もので個性を生かして私もボトムスを柄もので合わせるスタイルは大好きなのですが、ズボンだけでなくスカートの柄ものも、簡単におしゃれに見えますよ!単調に見せたくない場合は、柄物で勝負してみてはいかが!?いかがでしたでしょうか?スカートひとつとっても、種類も多く雰囲気もまったく異なりますよね!今までスカートはいつも似たようなものが多かったという方や、どんなスカートが自分に似合うかわからない…という方は、ぜひ上記のようなスカートも参考にしてみてください。写真・平野秀美
2022年08月27日上野の東京都美術館で、企画展『フィン・ユールとデンマークの椅子』が開催中です。本展では、デザイン大国として知られる北欧デンマークのデザイナー、フィン・ユール(1912-89)の作品を中心に、モダンでおしゃれなデンマーク家具を展示。見どころや展示風景とあわせて、アートな椅子に座れる体験コーナーもご紹介します!どんな展覧会?『フィン・ユールとデンマークの椅子』展示風景【女子的アートナビ】vol. 256『フィン・ユールとデンマークの椅子』では、「彫刻のような椅子」とも評されるアートな椅子をデザインしたフィン・ユールの作品を中心に、デンマーク家具デザインの歴史やデザインが生み出された背景などを紹介。展示されている作品の多くは、椅子研究者の織田憲嗣氏が研究資料として集めてきた20世紀家具コレクションです。会場の東京都美術館は、数年前にできた休憩スペースにフィン・ユールなどがデザインした家具をとり入れ、「北欧家具に触れられる美術館」としても注目されている場所。本展のように見るだけでなく、最後に座れる体験ができるのも、この美術館ならではの企画です。おしゃれな椅子がずらり…!『フィン・ユールとデンマークの椅子』展示風景本展の内容は、3章で構成されています。第1章は、「デンマークの椅子――そのデザインがはぐくまれた背景」。世界幸福度ランキングで毎回上位に入っているデンマークの人々は、「心地よさ」を大切にしたライフスタイルを実践。居心地のよい空間や楽しい時間を意味するデンマーク語の「ヒュッゲ」という言葉も、日本で知られるようになってきています。生活の質を大事にしているデンマークでは、日常で使う家具にも心地よさを求め、人々が使って幸せになれるようなデザインを追求。会場には、見るからに座り心地のよさそうな椅子が展示されています。『フィン・ユールとデンマークの椅子』展示風景第1章で特に圧巻なのは、独創的な椅子がずらりと並んだコーナー。デンマークでは、1940年から60年代にかけて優れたデザイナーたちが活躍し、「モダン家具の黄金期」と呼ばれています。「椅子」という同じジャンルなのに、形や材質、色もさまざま。見ているだけでも楽しいです。「彫刻のような椅子」が登場!『フィン・ユールとデンマークの椅子』展示風景――第2章「フィン・ユールの世界」では、彼がデザインした椅子とさまざまな仕事が紹介されています。本展の主人公でもあるフィン・ユールとは、どんな人なのでしょう。展覧会監修者の多田羅景太さんは、次のように語っています。多田羅さんフィン・ユールは、建築やインテリアデザインに軸を置いた教育を受けた人です。自分が家で使うための椅子をデザインしたことがきっかけとなり、椅子のデザインを手がけるようになりました。ただ、家具デザインについての専門教育は受けていないため、自身で家具はつくれませんでした。ニールス・ヴォッダーという家具職人と二人三脚で、見て美しいと人間が感じられるような「彫刻的な椅子」を生み出していったのです。――また、第2章の見どころについて、本展を担当された東京都美術館学芸員の小林明子さんは次のように教えてくれました。小林さんフィン・ユールのデザインは、繊細な構造と曲線、有機的フォルムが特徴です。その着想点になったハンス・アルプの彫刻作品も会場に展示しています。椅子と一緒に見て、その響き合いを感じてみてください。アートな椅子に座ろう!『フィン・ユールとデンマークの椅子』展示風景最後の第3章「デンマーク・デザインを体験する」では、デザイナーたちが手がけたアートな椅子が30脚以上も展示されています。こちら、実際に座れる椅子ばかりです!1940年代にフィン・ユールが手がけた代表作や「モダン家具の黄金期」の作品などさまざまなタイプの椅子があり、全部座ってみたくなります。『フィン・ユールとデンマークの椅子』展示風景小林さんは「椅子は座ってはじめて、デザインや特徴を理解できます。ご自身のカラダを通して実感してください」と仰っていました。実際に、第1章からデンマークのデザインを見てくると、何度も「座ってみたいな…」という衝動に駆られます。その望みが最後でかなうのですから、かなりうれしいです。ぜひ会場で、座り心地の良さも体験してみてください。展覧会は10月9日まで。Information会期:~10月9日(日)※休室日:月曜日、9月20日(火)※ただし、8月22日(月)、29日(月)、9月12日(月)、19日(月・祝)、26日(月)は開室会場:東京都美術館ギャラリーA・B・C開館時間:9:30~17:30※入室は閉室の30分前まで※夜間開室金曜日は9:30~20:00(入室は閉室の30分前まで)※最新情報などの詳細は展覧会HPをご覧ください入館料:一般 ¥1,100、大学・専門学校生 ¥700、65歳以上 ¥800
2022年08月26日SNSとは切っても切り離せない生活を送るなか、たったひとつの投稿で人生が変わってしまうこともあるのがいまの時代。そこで注目の1本としてご紹介するのは、全米でバズったあるツイートを映画化した話題作です。『Zola ゾラ』【映画、ときどき私】 vol. 514デトロイトでウェイトレス兼ストリッパーとして働いていたゾラは、レストランの勤務中に客としてやってきたステファニと出会う。2人は「ダンスができる」という共通点があることで意気投合し、連絡先を交換する。するとその翌日、ステファニから「ダンスで大金を稼ぐ旅に出よう」と誘われるゾラ。あまりに急なことで困惑するも、ステファニの不器用なボーイフレンドのデレクと、得体の知れない危険人物である“仲間”の Xと一緒に行くことに。しかし、これが48時間の悪夢の始まりになるとは知る由もなかった……。2015年10月、デトロイトに住むアザイア“ゾラ”キングという名の一般女性が連続投稿した計148のツイートがもとになっている本作。自身のリアルで淫らな失敗談は瞬く間に拡散され、アメリカでは魅了される有名人も続出して大きな話題に。今回は、映画化の裏側について、こちらの方にお話をうかがってきました。ジャニクサ・ブラヴォー監督映画やドラマで着実にキャリアを積んだあと、人気ブランドmiu miuの女性監督シリーズに抜擢されるなど、今後が期待されているブラヴォー監督。ハリウッドでもっとも勢いのあるスタジオA24ともに新たなヒット作を完成させ、さらなる注目を集めています。そこで、制作の過程や作品へのこだわり、さらに女性たちに伝えたい思いについて語っていただきました。―Twitterという限られた短い文章で綴られたものを映画にするのは難しさもあったと思いますが、行間を埋めていく作業は苦労しましたか?監督ツイートがあったことによって、助けられた部分は大きかったと思います。というのも、それがあることによって、どこまでやっていいのかという基準になっていたので。本作は友人でもある脚本家のジェレミー・O・ハリスと共同で執筆しましたが、大枠を先に考えてから細かいところを埋めていく伝統的な作り方ではなく、自由に書きながら物語を見つけていく方法を取りました。―実際、148ものツイートをどのようにして組み立てていったのでしょうか。監督もともとこの話には冒頭と中盤と結末がしっかりとありましたが、私たちが考えた物語をベースに、それらをわけていき、順番にメモを壁に貼っていきました。そのなかでも私たちに任されていたのは、それぞれのツイートにどれくらいの時間を使うのかということ。たった1行のツイートを1分にすることもあれば、17分にすることもありましたし、12のツイートをひとつのセクションにまとめることもありました。ある場所から移動するシーンでは、車で18時間以上もかかるくだりが1つのツイートだけで語られていたので、時間の経過を感じてもらうために、展開を膨らませて物語を追加したこともあったほど。そんなふうにひとつひとつ考えながら、作り上げていきました。女性には、瞬時に頭を働かせなければならないときがある―主要キャラクターでいうと女性にはスマートなところがあるいっぽうで、男性はどこかまだ成熟していないように感じました。キャラクターを描く際、男女で違いを出しているのは意図的だったのでしょうか。監督おもしろい質問をありがとうございます。これに関しては、実話だからそれに合わせていたというのもありますが、一番の理由は、ゾラ本人から見た彼らがそうだったから。もちろん、人に伝える際に誇張されている部分もありますが、これはゾラが描いたキャラクターなのです。私が思うに、彼女が知性を感じるかどうかは、自分が相手に対してリスペクトしているかどうかと連動しているのではないかなと。それが各人物像にも反映されているように感じました。たとえば、ゾラはおそらくステファニのことを好きではないけれど、ある面ではリスペクトしていて、それはXに対しても同じような感覚。いっぽうで、デレクは頭が悪そうに描かれていますが、たまたま彼がゾラに見せた姿がリスペクトできないものだったから、ああいう描き方になったのだと思います。―では、ゾラに対して監督はどのような印象を受けましたか?監督彼女は、いろんなことを計算できるキャラクターだと感じました。残念ながら女性は社会的な立場や仕事において、自分が望まない状況に追い込まれることがあるので、そういうときにどうやってここから抜け出せるのかを瞬時に考えなければいけませんからね。特に、相手が男性の場合は怖いと感じることもあるかもしれませんが、そこでいかに頭を働かせられるかが大事かなと。そういう意味では、ステファニのほうがゾラよりも頭が回るので、彼女に対してリスペクトをしているように感じました。がんばったことがあれば、きちんと祝福すべき―また、効果音や構成など、細かいところまでこだわっていたと思いますが、なかでも観客に注目してもらいたいポイントがあれば教えてください。監督劇中でTwitterの通知音がたびたび聞こえますが、それはいまのセリフがオリジナルのツイートと同じであることを伝えているので、ぜひそれを知ったうえで観てもらうといいかなと思います。そこは、オリジナルのツイートへのオマージュのような意味合いで入れているものです。―そのほかに、ゾラとステファニの個性的なファッションも女性にとっては大きな見どころだと感じました。監督笑われてしまうかもしれませんが、「ハロウィーンのときにこのキャラクターのコスプレをしている人を見かけたら、自分たちの伝えたいことがしっかりと認められる証拠だね」という話を衣装デザイナーやカメラマンなどと事前にしていました。そういったこともあって、キャラクター造形に関しては、漫画や油絵の具で描かれたような強烈な個性をしっかりと表現したいと思いました。―監督自身も非常にエネルギッシュな方なので、仕事をするうえでのモチベーションについてもお聞かせいただきたいです。監督以前はスタイリストをしていたこともあり、私がこの仕事をできるようになるまでは多少時間がかかりましたが、いまは続けていける自信を少しは持てるようになりました。ただ、映画を作っているときは肉体的にも精神的にも疲弊するところはあるので、大変なときもありますよ。でも、「自分がずっとやりたかったことができているんだ」と考えて、難しい顔はしないように心がけています。私は自分が成し遂げたことに対してお祝いをするのが苦手というか、いいことに対して浮かれすぎないように育てられてきました。でも、いまはがんばったことがうまくいったら祝福すべきだと思うし、喜びに対してしっかりと目を向けるようにも意識しています。他人と自分を比べ過ぎるのは、有益ではない―なるほど。ところで、まもなく公開を迎える日本に対しては、どのような印象をお持ちですか?監督実はまだ行ったことがないので、今回の映画と一緒に行けるかなと思っていましたが、残念ながらそれは叶いませんでした。この映画の共同脚本家であるジェレミーがつい最近まで3週間ほど日本に滞在していて、すごく日本を気に入ったようなので、いつか一緒に行けたらいいなと。いまの私が日本について知っていることは、表層的なものばかりなので、実際に行ってからいろいろと知りたいです。―また、仕事や恋愛でいろんな壁にぶつかることもある日本の女性たちに、アドバイスがあればお聞かせください。監督まず私が言いたいのは、「他人と自分を比べることに時間を使うことは、有益なことではない」ということです。ただ、それをすることで、自分が正しい方向に進むことができるのであればいいですが、比べ過ぎるのは間違いだと思っています。だって、私たちはみんな独自の道を歩んでいるものですからね。―確かに、その通りですね。それでは最後に、映画を楽しみにしているananweb読者に向けてメッセージをお願いします。監督この映画を通して感じてほしいことは、女性の主体性やセクシュアリティについて。それらを祝福している作品なので、女性はもっと自由であっていいし、自立してもっと自分という人間を表現していいと考えています。私は80年代生まれということもあって、「こういう格好をすれば周りからこう見られてしまうだろう」と考える社会のなかで育ってきましたが、いまの若い世代には「それを決めるのは自分」という声をしっかりと持てる人が増えました。世界のなかでどうやって舵をとっていくかを自分で決められるのは、とてもセクシーなことだと思うので、ちょっとした反骨精神を持って進んでもいいんだということが伝わればうれしいです。ゴージャスで、刺激的な世界にようこそ!最低だけど最高にスリリングな実体験とともに、女性たちが繰り広げるぶっ飛んだ友情を描いた異色の青春映画。SNSと現実が交錯するいまの時代だからこそ誕生した“現代のヒロイン”ゾラの登場に、誰もが熱狂せずにはいられないはずです。取材、文・志村昌美ホットでクールな予告編はこちら!作品情報『Zola ゾラ』8月26日(金)新宿ピカデリー、渋谷ホワイトシネクイント他全国ロードショー配給:トランスフォーマー️© 2021 Bird of Paradise. All Rights Reserved
2022年08月25日人生に挫折しそうなとき、救いを与えてくれるもののひとつといえば音楽。そんな思いに共感する1本としてオススメは、音楽映画でありながら刑事モノとしての側面も持つ話題作『異動辞令は音楽隊!』です。そこで、こちらの方にお話をうかがってきました。高杉真宙さん【映画、ときどき私】 vol. 513犯罪捜査一筋30年の鬼刑事が警察音楽隊にまさかの人事異動を言い渡され、どん底から再び輝きを取り戻そうとする姿を描いた本作。高杉さんは、主人公が所属する音楽隊でサックスを担当する北村裕司役を演じています。今回は、役作りでの苦労や主演を務めた阿部寛さんから学んだこと、そしてバラエティ番組に出演するようになってから感じる最近の変化などについて語っていただきました。―まずは、本作に出演したいと思った理由から教えてください。高杉さんやっぱり、内田英治監督とご一緒できるというのは大きかったです。特に、お話をいただいたときは『ミッドナイトスワン』を観たあとで、内田監督の作品に出たいと望んでいたときだったので。うれしかったですし、ありがたかったです。―実際に内田監督の現場を経験されてみて、いかがでしたか?高杉さんいつも一緒にお仕事されているスタッフの方が多かったこともあって、みなさんの意志疎通がスムーズで素晴らしかったです。あとは、カメラワークがすごかったですね。普段、僕は撮影中にあまり映像をチェックしないほうですが、見せていただいたときに「こんなふうに撮られていたのか」と驚きましたし、迫力があってかっこいいなと思いました。役を演じるうえで意識したのは、感情のバランス―演じられた北村は、反発はするけれど実はいいヤツというキャラクター。演じるのにかなりの技量が必要ということで、プロデューサー陣から真っ先に高杉さんのお名前が挙がったとか。ご自身にとっても、難しい役どころでしたか?高杉さん知らないところで、僕はそんなに持ち上げられていたんですか!?いやいや、怖いです(笑)。今回、僕が一番気にしていたのはバランス。ただの嫌なヤツが阿部さん演じる成瀬の言葉で変化していくというのではなく、もっと北村の存在を大事にしたいなと思いました。ツンケンしているのも、彼なりの正義や理由があってしていること。成瀬さんに対して嫉妬もあれば、憧れや尊敬の感情もあるので、そういうひとつひとつのバランスは難しかったです。みなさんから好きになってもらえなくても、どうしたら嫌いにならないでもらえるかは考えながら演じました。―なるほど。監督からは、どのような演出がありましたか?高杉さん衣装合わせのときに、「もっとダサいほうがいいな」と監督がずっと言っていたのは印象的でした。僕もキャラクターを作るうえで重要だと思っているのは、衣装やメイク。今回は、服に関心はないけど仕事は大好きという人物像だったので、そういうところからも少しずつ作り上げていきました。最後の白い制服はかっこよかったですね。―ほかにも、初挑戦となったサックスも大変だったのではないかなと。高杉さん難しかったですね。撮影の1か月くらい前に初めてサックスを触り始めたのですが、別のドラマのためにベースの練習をしていた時期とちょうど重なってしまったので、練習量に不安はありました。ただ、ありがたいことに撮影中も練習する時間をいただけたので、何とか作品には間に合うところまではいけたかなと思っています。でも、覚えることが本当に多くて大変でした。自分がどれくらい努力できているか考えさせられた―撮影前までにみなさんがかなり仕上げてきていたことに、スタッフからは感動の声もあがり、高杉さんに至っては格段に成長していたので寄りのショットが急遽増えたとか。高杉さんこちらこそ、「本当にありがとうございます」としか言いようがないです。自分では、全然ダメだと思っていましたから。撮影では2日間ほど先生に教えていただいたあと全体練習に挑みましたが、そこで少しは胸を張れるようになれたので、やっと楽しくなりました。―主演の阿部さんとのやりとりで、思い出に残っていることはありましたか?高杉さん僕は運転するシーンがあったのですが、撮影前に同じ部屋で阿部さんと2人っきりになったことがありました。普段あまり運転しないほうなので、それについて相談したときのことがすごく印象に残っています。―どんなアドバイスをもらったのでしょうか。高杉さん「がんばれ!」と。―(笑)。シンプルかつ力強いひと言ですが、うまくいきましたか?高杉さん僕一人ならまだしも、倍賞美津子さんと板橋駿谷さんを乗せて運転しなければいけなかったので、緊張しました。自分で自分を慰めながら挑みましたが、楽しく運転できてよかったです。―ほかにも、俳優の先輩として阿部さんから学んだことがあれば、教えてください。高杉さん阿部さんがいるだけで、みんなの士気が上がる感じはありました。最近、阿部さんと同世代の方々とお仕事をする機会が多いですが、どなたもとにかくストイック。自分もその年代になったときに、そういなきゃと思わせられますし、いまの自分がどれくらい努力できているんだろうかと考えさせられます。それは今回の阿部さんを見ていて感じたことでもありますが、そういう姿勢だからこそ、これほど長く続けられているんだろうなとも思いました。本当に、かっこいい方が多いですよね。音楽は、シーンと気分に合わせて聴いている―現場の様子についてもおうかがいしますが、みなさんで一緒に演奏をしていたこともあって団結力も上がったのでは?高杉さんそうですね。音楽でひとつの作品をみんなで作っている実感があったので、一緒にゴールに向かっていくイメージはありました。一体感が生まれますし、お互いに仲良くもなれるので、これからは現場に入る前にキャストで音楽かスポーツすればいいんじゃないかなと思ったほど。ただ、スポーツだと敵対心が出てくることもあるので、すごく仲良くなるか、すごく殺伐とするかのどっちかかもしれませんが(笑)。―確かに、その可能性はありますね……。本作では、音楽によって救われる人たちが描かれていますが、高杉さんも音楽に救われた経験はありますか?高杉さん僕は音楽をずっと聴いていないとダメというほどのタイプではありませんが、気分とシーンに合わせて聴いています。たとえば、疲れたときとかテンションを上げたいときは、メタルを聴くのが好きです。あと、朝起きたとき、夜寝る前、「明日仕事でがんばろう」と思うときは、それぞれ違う曲を聴くので、そういう部分では助けられていると思います。―ちなみに、最近のお気に入りがあれば、教えてください。高杉さん星野源さんの「POP VIRUS」です。この曲は、家に帰ってきてゆっくりしたいときに聴いています。あと、昔からよく聴いているのは、高橋優さんの「明日はきっといい日になる」。今回でクラシックや吹奏楽も聴くようになったので、仕事をするたびに音楽の幅も広がっていく感じです。いつまでもミスを落ち込んでいても仕方がない―音楽以外にも、落ち込んだときに自分の救いになっているものはありますか?高杉さんあまりないですね。というのも、僕は立ち直りが早くて、ミスをしてもへこむのはだいたい3時間くらい(笑)。落ち込んでいても仕方ないので、ゲームや趣味で気分を変えて、考えないようにすることが多いかなと。ただ、そのなかでも、次は失敗しないように心がけてはいます。―ちなみに、1年ほど前にご登場いただいたananwebのインタビューでは、「ゲーム以上に好きになれるものを探している」とおっしゃっていましたが、その後何か見つかりましたか?高杉さんいやー、なかなか超えられないです(笑)。それくらいゲームが大事ってことなんでしょうけど、見つけられないものですね。―今回のサックスはどうでしょうか。高杉さん今後も続けたいくらい好きにはなりましたし、マウスピースも大事に飾ってはいますが……。―では、もし何かを見つけたら教えてください。ちなみに、そのときに1人旅にも興味があるとおっしゃっていました。どこか行かれましたか?高杉さん申し訳ないことに、これもまだしていないです(笑)。でも、長崎とか、東京の島に行ってみたいなと思っていて、いろいろと調べてはいます。僕は電車旅が好きなので、ぜひ電車で行ってみたいです。20代のうちに、落ち着きを持てるようになりたい―旅の感想もお待ちしています。20代も折り返しになりましたが、今後はどのようになっていきたいですか?高杉さんいろいろありますが、20代のうちに落ち着きを持てるようになりたいです。いまは、話し方も行動もフラフラしていますから。まずは、落ち着いた発言や行動ができるようにがんばります。―最近は、バラエティでも活躍されているので、いろんな変化もあったのでは?高杉さん『ゴチになります!』を見ている方は多いので、それで僕を知ってると言ってくれる方は増えました。あとは、「本当に自腹なの?」とよく聞かれます(笑)。本当に自腹です!この前も払いましたよ。―これまでは役として表に出ることが多かったなかで、素の自分で出ることに戸惑いもあったのではないかなと。高杉さん収録も重ねてきたので、最初よりはだいぶ慣れました。バラエティもみんなで作っているというのがわかってから、あまり緊張しなくなったのかもしれません。僕も少しでも面白いことが言えたらいいなとずっと考えてはいますが、まずは自分が楽しもうと思っています。―それでは最後に、ananweb読者へメッセージをお願いします。高杉さんいまはいろんなことがあるので、緊張感を持って日々を過ごさないといけないところもあるとは思いますが、気分転換に映画館に足を運ぶのはいかがでしょうか?その際は、ぜひ『異動辞令は音楽隊!』を選んでいただけたらうれしいです、そして、吹奏楽の素晴らしさもみなさんに伝えたいなと思っています。インタビューを終えてみて……。ananwebの連載にご登場いただくのは4回目で、最多となる高杉さん。今回も変わらぬ天然ぶりを発揮されていて、楽しませていただきました。ゲームと旅の話は、ほぼ毎回恒例になりつつありますが、今後も高杉さんが新たに何かと出会っていく様子を探っていきたいと思います。人生は、思いがけないことの連続だから面白い!居場所を失い、暗闇のなかで先が見えなくなったときこそ大切さに気づかされるのは、手を差し伸べてくれる仲間たちの存在。キャストが奏でる見事なハーモニーに乗せて届くメッセージは、新たな人生を歩き出す人にとっては、最高の“応援歌”となるはずです。写真・山本嵩(高杉真宙)取材、文・志村昌美スタイリスト・荒木大輔ヘアメイク・堤紗也香シャツ¥40,700、パンツ¥34,000/Cellar Door(untlim 03-5466-1662)、Tシャツ¥15,400/CINOH(MOULD 03-6805-1449)、その他スタイリスト私物ストーリー犯罪捜査一筋30年の鬼刑事・成瀬司は、犯罪撲滅に人生のすべてを捧げてきた。ところが、コンプライアンスが重視されるいまの時代に、違法すれすれの捜査と高圧的な態度を見せる成瀬は周囲から完全に浮いてしまう。そんななか、成瀬はついに上司から異動辞令を言い渡される。行き先は、まさかの警察音楽隊。しかも、小学生の頃に和太鼓を演奏していたというだけで、ドラム奏者に任命される。警察のはぐれ者たちの群れに迷い込み、愕然とする成瀬。練習にも身が入らず、隊員たちとも険悪な関係に陥ってしまうことに……。注目の予告編はこちら!作品情報『異動辞令は音楽隊!』8月26日(金)全国ロードショー配給:ギャガ️©2022『異動辞令は音楽隊!』製作委員会写真・山本嵩(高杉真宙)
2022年08月25日1児のママでもあるライター・かわむらあみりがお届けするコラム【ママライフばんざい!】連載第43回は、恋人時代はもちろんのこと、結婚してからも「この人と結婚してよかった」と思える男性の特徴をご紹介します。1.さりげない優しさのある男性【ママライフばんざい!】vol. 43お互いに、恋人時代はいいところだけ見せていればなんとかなることもありますが、結婚して生活を共にするようになるとそうもいきませんよね。それでも何かのときに、やっぱりこの人と結婚してよかった! と思える男性といえば、さりげない優しさのある男性です。やたらと優しさを前面に押し出すタイプではなく、さりげない優しさというところがポイント。それはつまり、誰かにアピールするためではなく、自然とまわりに気配りができる性格だということです。このタイプの男性は相手に見返りを求めません。結婚前に付き合っている最中でも、何かと彼女に対して協力的な姿勢が窺えますし、押し付けがましく助けてあげたというアピールをすることもありません。心根が優しいんですよね。だからこそ、仲良しカップルになり、ふたりの関係も長続きできるからこそ、結婚してからも妻は「夫が好き」という気持ちを持続していけるのでしょう。2.自分のことは自分でできる男性恋人時代は、せっせと彼氏に料理を作って食べてもらうことがうれしかった女性でも、結婚してそれが毎日となると、なかなか大変な時期もあるかもしれません。そんなときにつくづく実感するのは、自分のことは自分でできる男性が夫だと助かるということ。とくに夫婦ともに働いている家庭は妻も仕事が忙しくなると、普段は家事を担当している場合でも、なかなかきちんとした食事の用意をするのは難しいときも。それを理解して、なんでも自分のことは自分でできる夫は、手がかからずに助かるのです。結婚して子どもが生まれると、さらに育児もあるため、妻だけが掃除や洗濯といった役割を担っていると、その負担は相当なもの。そこをきちんとフォローしたり、自分のことは自分でやったりできる夫は、結婚してからも妻からの愛は変わりません。3.感謝の気持ちを忘れない男性結婚してからも「やっぱり夫が好き!」と妻が思える夫といえば、なんといっても、感謝の気持ちを忘れない男性といえるでしょう。これは何も夫に限った話ではなく、友だち同士でも、職場の同僚でも、どんな関係性においても同じかもしれませんね。感謝の気持ちがある夫は、もちろん恋人時代にも、何気ない会話からでもその姿勢が伝わるものです。最初は盛り上がっていたカップルでも、付き合いが長くなればなるほど、だんだんと馴れ合ってしまう部分もあるはず。ですが、そんなときでも彼女が何かをしたら「ありがとう」ときちんと言える彼は、結婚して夫になってからも、感謝の言葉を忘れないことが多いもの。家族になると、いつもそばにいるのが当たり前の存在になりますが、それでも感謝の気持ちを忘れない夫と一緒にいると、妻も心があたたかくなって家庭円満でいられます。結婚してから「こんなはずじゃなかった……」となるよりは、恋人時代から、良い夫になりそうな男性を見極められるといいですよね。みなさんが素敵な未来をつかめますように!文・かわむらあみり©Halfdark/Getty Images©nensuria/Getty Images©JLco - Julia Amaral/Getty Images
2022年08月21日現在ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今年のヨーロッパは本当に暑い!ということで、暑さに負けないお洒落なへそ出しルックをご紹介します。上から下までバッチリ決まってる!こちらはぜひ真似してみたい、頭から爪先まで色もデザインも決まったスタイル。パーティでも違和感なくお洒落に見えるへそ出し。くるりと纏めたヘアスタイルと少しハイネックなへそ出しルックは、露出が多く見えないしかっこいい!カジュアルに決めるなら、断然これ!夏には海外でよく見かけるデニム+タンクトップスタイル。暑い日にはこうしてショートタンクトップスタイルにすると、涼しくよりスタイリッシュに見えます。どんなデニムでもタンクトップでもいいので、簡単に今すぐ真似できそうですね。スーツにへそ出しは大胆コンビネーション!スーツは、実はこうして着ると、トップス次第でカジュアルからフォーマルまでの万能スタイルなんです。日本ではなかなかイメージが湧かないかもしれませんが、スーツにヘソだしは意外にカッコいいですね。セクシーすぎるへそ出しスタイルセレブならではの大胆でセクシーなへそ出しルック。胸元までギリギリな程浅めのブラトップは、カラダに自信がないとなかなかできないですよね。でも一度はこうした大胆な着こなしをしてみたい…大人セクシースタイルです。いますぐできる、Tシャツをへそ出しトップスに変える!普段使用しているTシャツを短く結んだり、絞ったりするだけでファッショナブルなスタイルに大変身!トップスが短いと全体のバランスが良く見える感じがしますよね。ボトムスに合わせて、トップスの長さに気をつけると、全体がスタイリッシュに決まります。ニットトップスとミニスカートでMAX可愛いを実現夏でも蒸し暑い日がそれほど無いヨーロッパの夏は、ニットのトップスも珍しくないんです。でもニットのショート丈トップスはあまり見かけない!?かもしれませんが、やっぱり可愛いですね!さらに可愛らしさを倍増させているのがミニスカート。男性ウケも良さそうなスタイルです。いかがでしたか?日本の夏のような蒸し暑い日には、ヘソだし(ショート丈トップス)も楽しく着こなしたいですよね。ヨーロッパの方々の着こなしスタイルが参考になれば幸いです。写真・平野秀美
2022年08月21日現在ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。見ている人まで涼しく感じる、夏にぴったりのホワイト&アイボリーワンピースをピックアップしてみました。普段使いにもおすすめなロングワンピース首元やベルト部分などがポイントになっているワンピース。ホワイトワンピースは至って普通に見えてしまう感じも否めないので、サンダルやバッグなどでオシャレ感をアップしてもいいし、ワンピース自体にポイントアクセントとなる部分があれば、なお良し!また、足首までの丈は、最近ヨーロッパでも本当によく見かけます。透け感が魅惑の上品ワンピースパーティーやイベントにもぴったりな、品があってセクシーな、部分的に透けている小洒落たワンピース。長すぎず短すぎない丈も、また品があって素敵ですよね!膝下ワンピースですっきり!日本で人気の膝下丈のワンピースは、合わせやすく可愛らしく見えますね。こちらのワンピースは長袖なのに重く見えずスッキリとしているのが特徴。デートやプライベートで愛用したいデザインです。大人セクシーな巻きスタイルワンピース巻きワンピースは、シンプルなのに大人の色気があって素敵ですよね!長めがお好きな方にはぜひ参考にしてほしい着こなし方。あえてシンプルを極めて、小物は不用。夏にはペタンコサンダルにして、暑さが落ち着いてきた頃にはヒールのあるサンダルで、雰囲気を変えてもいいかもしれません。シャツワンピースでシンプルにスッキリ魅せる!夏には涼しげに着こなせるシャツワンピース、ホワイト&アイボリーカラーでより清潔感ある涼しいスタイルに。またブルーなどのデニム風シャツワンピースは春や秋に人気が出てきます。シャツのデザイン次第で雰囲気も変わるので、自分好みをチョイスしてね!ドキッとするショートワンピース真夏には、涼しげなショートワンピースは、可愛らしさがUPしてデートや普段使いにもってこい。パーティなどには少し短すぎる印象ではありますが、蒸し暑い夏にはぴったり!何よりも可愛いスタイルが大好きな方にはおすすめのショート丈です。ホワイトワンピースのスナップはいかがでしたか?夏には着ても涼しい、見ても涼しいホワイト系カラーがおすすめ。ブラックやダーク系よりも見た目で涼しげな雰囲気が圧倒的に違いますので、真夏はできるだけ明るめの色をチョイスすることをおすすめします。写真・平野秀美
2022年08月20日町田市立国際版画美術館で、展覧会『長谷川潔 1891-1980展 ― 日常にひそむ神秘 ―』が開催中です。本展では、フランスで創作活動を続けて高い評価を得た銅版画家、長谷川潔(1891-1980)の作品を展示。今回、展覧会を担当された学芸員さんにお話を聞いてきましたので、展示の様子とあわせてご紹介します!フランスで高評価!長谷川潔のスゴすぎる経歴『長谷川潔 1891-1980展』展示風景【女子的アートナビ】vol. 255『長谷川潔 1891-1980展 ― 日常にひそむ神秘 ―』では、パリを拠点に活躍した銅版画家、長谷川潔の最初期の作品から1970年代の銅版画までを年代順に展示。さらに、彼が影響を受けたルドンをはじめ、関連画家の作品もあわせた約165点を見ることができます。長谷川潔画伯、日本ではあまり知られていないかもしれませんが、実はかなりスゴい方なのです。まずは、輝かしい受賞歴からご紹介します。1918年に日本を離れ、パリを拠点に活動を続けていた長谷川は、1935年、44歳でフランスのレジオン・ドヌール勲章を受章。さらに1966年にはフランスの文化勲章、1967年にはパリ市金賞牌を受賞し、日本からも勲章をもらっています。極めつきは、1972年にフランス国立貨幣賞牌鋳造局が長谷川潔の肖像メダルを発行したこと。日本人画家としては、葛飾北斎と藤田嗣治に続いて3人目という快挙です。そんな長谷川の創作活動や展覧会の見どころについて、本展を企画担当された町田市立国際版画美術館 学芸員の滝沢恭司さんにお話をうかがってきました。学芸員さんにインタビュー!『長谷川潔 1891-1980展』展示風景より『竹取物語』の挿絵本など――まずは、なぜこの展覧会を開催されることになったのか、教えていただけますか。滝沢さん版画美術館には、まとまった長谷川潔のコレクションがあり、120点以上所蔵しています。2019年に開催した長谷川の展覧会でも多くの方にご来場いただき、彼の作品に関心のある方が多くいらっしゃることがわかりました。前回は会期が短めでしたが、今回は9月まで開催しています。長い会期のなかで、長谷川作品にある深遠な世界観をじっくり自分の目で見ていただきたいと思っています。――本展の見どころについて、教えてください。滝沢さん長谷川が手がけた挿絵本『竹取物語』は見どころのひとつです。この美術館では挿絵本を2冊収蔵し、1冊は普通版、もう1冊は特別版になっています。その2冊を使ったボリューム感のある展示になっているので、刷りを比較しながら文字と挿絵の関係などご覧になっていただける機会になっています。『長谷川潔 1891-1980展』展示風景滝沢さんさらに、長谷川が影響を受けた画家や、パリで交友していた画家たちの作品も展示しています。関連作家の版画を並べることにより、長谷川の仕事の周辺から制作の背景を理解しながら鑑賞できます。また、代表的な版画制作の技法である「メゾチント」と「エングレーヴィング」について理解していただけるようコラムで解説し、道具もあわせて展示しました。なぜフランスで高評価?長谷川潔《コップに挿した枯れた野花》1950年、エングレーヴィング、282×228㎜ 町田市立国際版画美術館――長谷川はフランスで勲章をもらうなど、高く評価されています。どんな点が評価されたのですか?滝沢さんとにかく良い作品をつくっていましたし、技法的な観点からも評価されていました。パリで活動するなかで、長谷川は日本人として東洋と西洋を融合させた独自の作品をつくりました。まずは、その点が評価されたのだと思います。もうひとつは、メゾチントやエングレーヴィングという西洋の古典技法を現代の版画表現として復活させたことです。特に、メゾチントは古典的な作品を研究し、道具を手に入れて試行錯誤しながら長谷川独自の作風にすることができました。彼のメゾチントは、現代版画の新しい表現として評価されたのです。長谷川潔《アレキサンドル三世橋とフランスの飛行船》1930年、メゾチント、137×307㎜ 町田市立国際版画美術館――長谷川独自の画風というのは、例えばどんな特徴があるのですか。滝沢さんメゾチントの作品をつくるとき、長谷川は斜めの線できずを入れて下地をつくり、それらの線のマチエール(絵肌の質感)をあえて見せているのです。その点が、西洋の古典的な作品とは違います。そこから、だんだん漆黒の世界に近づき、1960年代の「マニエール・ノワール(黒の技法)」と呼べる表現にたどりつきます。マニエール・ノワールはメゾチントのフランス語の呼び名ですが、長谷川はその呼び名にこだわり、細かな点で下地をつくり、漆黒のなかからモチーフを浮かび上がらせることに成功しました。長谷川潔《時 静物画》1969年、メゾチント、269×360㎜ 町田市立国際版画美術館――マニエール・ノワール作品、すごく深い黒色に魅了されます。滝沢さん長谷川は、深い精神性をもった自分独自の表現を目指していました。自分の欲する表現ができるよう多様な技法を駆使し、彼独自のメゾチントを確立していったのです。黒を際立たせるには、白との関係も大事で、白い部分をどうやって浮き上がらせるかもポイントになります。描画はもちろん、表現も技術も含めてすべての能力が高い方でした。――シンプルな風景画もありますが、神秘的な雰囲気の静物画もあります。作品のテーマも深いのですか。滝沢さんかなり深いです。長谷川は、自然の成り立ちの法則を考え、物理や数学にも興味をもち、さまざまな文献を読み、哲学的な思想のなかで作品を制作していました。黒を使っていますが夜の絵ではなく、白昼のなかにモチーフを置き、その日常のなかに神秘を感じて独特な作風をつくり出していました。また、構図も数学的・物理的な視点で考え、安定感のあるものになっています。長谷川は、まじめで几帳面で、完全主義的なところもあります。すべての作品は、考え抜かれた構図で仕上げられているのです。戦争中は収容所に…長谷川潔《アカリョムの前の草花》1969年、メゾチント 269×360mm 町田市立国際版画美術館――長谷川は、戦前からフランスで評価されていましたが、戦争中は敵国となりました。なぜ、フランスに残り続けたのでしょうか。滝沢さん彼はもともと裕福な家に生まれ、パリ滞在中も仕送りがあったので、戦前までは自分で稼ぐ必要はありませんでした。でも、戦争で仕送りが途絶えたこともあり、帰国したかったようです。ただ、日本に家族を連れて帰るとフランス人の奥さまが敵国人になってしまいます。また、信頼できる専属の刷り師がパリにはいました。そういった事情があってフランスに残り、結局長谷川は在留邦人としてフランスの収容所に収監されました。精神的につらい毎日を送るなかで実感したのが、万物はみな同じだということです。そうした考え方が深まって、60年代のマニエール・ノワール作品にたどりついたのです。それらの作品は、彼自身の人生、生き方、モノの見方を描いている感じがします。――フランスで高く評価されていますが、日本ではまだあまり知られていないような気がします。滝沢さん特に戦後の日本には、ポップアートやコンセプチュアル・アートなど、アメリカを中心とした斬新な美術がどんどん入り、それらが注目されていました。そんな時代のなかで、残念ながら長谷川の版画作品は大きく取り上げられる機会が少なかったのです。また、美術ジャンルのヒエラルキーにおいて、版画は低く見られる傾向にあります。絵画や彫刻、建築が上で、版画は複製もできるし間接的なものなので、評価がされにくいところがあります。でも、ジャンルを超えて良い作品は讃えられ、記憶に残り、作家の没後でも今回のように展覧会が開かれていきます。今のような不安定な時代、深い精神性が感じられる長谷川の作品を見ると、自分や社会を見直す気づきのようなものが得られるのではないかと思います。ぜひ、じっくりご覧いただきたいです。――詳しく教えていただき、ありがとうございました。ゾクゾクします!滝沢さんのお話、いかがでしたか。これまで長谷川画伯について詳しく知らなかった方も、彼の作品について興味が持てるようになったのではないかと思います。筆者は、20年以上前に京都の美術館ではじめて長谷川のマニエール・ノワール作品を見て、深い宇宙のような黒の世界に吸い込まれそうになり、ゾクゾクしました。あのときの衝撃が、今でもずっと残り続けています。今回の展覧会では、かなり多くの長谷川作品を見ることができます。黒と白の版画世界は、地味に見えるかもしれませんが、一つひとつの作品は本当に美しく見ごたえがあります。ぜひ一度、リアルな作品をご覧になってみてください。Information会期:~9月25日(日)※休館日は月曜日*9月19日(月)の祝日は開館、9月20日(火)は休館会場:町田市立国際版画美術館開館時間:10:00~17:30※入館は閉館の30分前まで※最新情報などの詳細は展覧会HPをご覧ください入館料:一般 ¥800、大学・高校生 ¥400、中学生以下無料
2022年08月20日婚活で約1000人の男性と出会い、年下夫を射止めたライター・かわむらあみりがお届けするコラム【結婚引き寄せ隊】連載第118回は、婚活中に見聞きした気になる人や片想いの人の本音が垣間見える“脈ありサイン”をご紹介します!1.よく目が合うことがある【結婚引き寄せ隊】vol. 118なんとなく気になっている職場の同僚、趣味の仲間として知り合った異性の友人など、顔見知りだけれどまだ親密ではない距離感の男性って、いますよね。近すぎない間柄だからこそ、いまいち距離感がつかめないような相手でも、もしもこんな言動をしていたら脈ありかも! というサインのひとつめは、よく目が合うことがあるかどうかです。ちょっと遠い場所にいるとしても、なんとなく視線を感じて振り向くと、相手が自分のことを見ていた……ということはないでしょうか。ここで、相手の気持ちがスキかキライか、目のそらし方によって、2通りに分かれます。目が合って恥ずかしそうに思わずそらす場合、あなたに好意を持っていて、つい目で追ってしまっていた可能性大。これは脈ありサインです。一方、目が合ってからそらすまで無表情の場合は、単純に視線が合っただけ。また、目が合ってしっかりと微笑み返しをしてくるような場合は、好意があるわけではなく、ただ目が合うタイミングが同じだっただけのうえに、相手は女性の扱いに慣れているかも。そらすまでの一連の動作でサインを見極めたいところです。2.前に話したことをよく覚えているしょっちゅう話す間柄ならすぐわかるものの、ときどきしか会話しない相手だと、前にどんなことを話したのか、ひとりずつ会話の内容を覚えていることはあまりないかもしれません。でも、気になる男性と話したときに、「そういえば前にのこと言ってたよね」と以前の話をよく覚えていたら、脈ありサインです。しかも、会話したタイミングが前の話であればあるほど、ずっとあなたの話を記憶していてくれているということ。稀に、誰とどんな話をしたか細かく覚えていられるというタイプもいますが、基本的にはどうでもいい話は忘れがちです。反対に、大事な人からの言葉やふたりで会話した内容はあとになっても覚えているものです。たまにしか会話しない相手なのに、あなたと話した内容をよく覚えていたら、好意的に思ってくれていると思っていいでしょう。3.いつも助けてくれる最後の脈ありサインは、相手がいつも助けてくれるかどうかです。それはものすごく困ったことではなくても、重い荷物を持つのを「手伝ってほしいな」というようなちょっとしたことでも、脈があるかどうかはわかるでしょう。あなたがヘルプを出したときに、相手がすかさず「いいよ」と手伝ってくれたり、何も言わなくても大変そうな状況を見て「手伝おうか?」と言ってくれたり。あなたに好意を持っているならば、何かしらの力になりたいと考えているでしょうし、実際に頼ってほしいと思っているはず。なかには困っている人を見るとほうっておけないという根っから優しいタイプもいますが、だいたいにおいては、好意を持つ女性の前では良いところを見せたいのが男心というものです。いいなと思っている人がいると、相手の一挙手一投足が気になってしまいますよね。脈ありなら勇気を出してさらにもう一歩前へ、脈なしなら作戦を練り直して再挑戦するつもりで、気になる相手と仲良くなれることを応援しています!文・かわむらあみり©Bojan89/Getty Images©fotostorm/Getty Images©VioletaStoimenova/Getty Images
2022年08月19日