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私は3歳半と1歳半の男の子を育てている専業主婦です。毎日、子どもたちのお世話と家事で、就寝時間までバタバタして1日が終わります。そんな中、私は「子どもたちのお世話でやりたいことが何もできない」と言うことが口癖のようになっていました。そんな日々を過ごす中、仲の良いママ友とのなにげない会話に、衝撃を受けたのです……! 満たされない欲求私自身は自分の時間が少しでもできるように、毎日計画立てて行動をしています。けっして要領が悪いほうではないと思っています。しかし、子どもたちは私が予想もしない行動をし、結局子どもに振り回されて1日が終わることが少なくありません。 「あれもしたい、これもしたい」と思っている私は自分の欲求が満たされず、いつも「子どもたちの世話で何もしたいことができない」と、夫に愚痴をこぼすようになっていました。 仲良しのママ友との会話で…ある日、長男と同い年の男児と双子の乳児を育てている仲良しのママ友が「昨日パパはいなかったけれど、子どもたちを連れて近くの植物園に行ってきたの。子どもたちが楽しめるイベントもやってたわよ」と教えてくれました。 私はこのとき、私よりも大変な育児環境の中、子どもたちのために大人1人でお出かけしてすごいなと思いました。そして幼い2人を連れて1人で買い物へ出かけることすら大変だと夫に文句を言っている自分を振り返りました。 できない理由はいつも「子どものせい」だった私は、外出先で子どもたちがぐずると体力的にも精神的にも疲れることがストレスで、行きたい所ややりたいことがあっても「子どもたちに手がかかるから」と諦めることが多くありました。そして、できない理由を「子どものせい」にしていたことに気づいたのです。 それから、子どもたちの笑顔を見ると私は申し訳ない気持ちになり、「やるやらないは結局私次第だ。この環境を選んだのは自分だし、子どものせいにしてはいけない」と大反省しました。 幼い子どもたちの育児が想像以上に大変で、計画通り物事が進まず、毎日ストレスを感じていた私。でも、友人の言葉で自分のストレスは「子どもたちのせいではなく、自分の考え方によるものだ」と気づき、今まで子どもたちのせいにしていた私自身を恥ずかしく思いました。これからは子どものせいにして諦めるのではなく、他人の力も借りながらもっとやりたいことにチャレンジしてみようと思った出来事でした。 著者:岩見 エリ2人の男児の母。看護師歴12年、フランスで出産し子育て中。
2023年01月31日4人の息子がいる、いであいさんの育児マンガを紹介します。四男くんの1歳半健診で、医師からある思いもよらないアドバイスを受けました。「あー4人目かぁ……」しかめっ面をしながら医師はそう言ったかと思うと……!? 四男の1歳半健診で医師から言われたのは… 四男くんを1歳半健診に連れていくと、医師は「あー、4人目かぁ……」と言いました。 そして2点、注意事項を告げられました。 ひとつは、たくさん四男くんに話しかけること。兄弟が話しかけるだろうけれど、お母さんは疎かになるかもしれないと言います。 ふたつ目は、写真をたくさん撮るようにすること。上の子の写真はたくさんあるのに下の子の写真が全然ないということにならないようにという、忠告でした。 健康面では指摘がないことにホッとしつつ、この医師の四男を想うやさしい気持ちが伝わってきて、幸せを感じるいであいさんでした。 ◇◇◇ SNSでこのマンガを読んだ方から「やさしい先生! 末っ子の悲劇を熟知しておられる!!!(末っ子より)」というコメントがありました。もしかしてこのお医者さまも末っ子なのでしょうか。健康面で問題ないからと、さくっと診断を終えるのではなく、真剣なまなざしで子育てをアドバイスしてくださるお医者さま。子育てを応援してくださっているようで、なんだか温かい気持ちになりますね。著者:マンガ家・イラストレーター いで あい4人の男の子のママです! ゆる〜く育児マンガを描いたり、イラストのお仕事をしています。
2023年01月31日2021年4月生まれの長女・あんちゃんの母・アンビさんが描く育児絵日記。あんちゃんの成長を、ほんわかやさしい目線で描いた記録をお届けします。1歳半のあんちゃん、最近「ママ! ママ!」と言えるように!「ママ」だと認識して言ってくれていると思って喜んでいたものの……!?認識してくれたと思ったんだけどな~あんちゃんが1歳半のころのお話。 「ママ!」と言ってくれるようになってきて、保育園の先生とも「ママって理解して言っているね!」と話していたのですが…… 「まだうまく話せないから、ママ!(見て!)とか、ママ!(あれなに?)とか言っているんじゃない?」旦那さんの解釈がステキすぎ……! 「真実はわからないけど、そういうことにしておこう」とアンビさん。子どもが何に対しても「ママ!」と言う現象は、「ママに話しかけたいのかな? ママに聞きたいことがあるのかな?」と思えば、全力で応えたくなりますね。 SNSのコメント欄には、「うちの子もまったく同じです。これを読んで「ボッ!」となりました♡ 明日からの会話が楽しみ!」 「いやもう、かわいすぎます。その解釈を伝えてくださったパパさま! 素晴らしすぎます。ママ・パパも言えるようになったと思ったら混ざることもありますが、『こういうことなのかも!?』と思って、明日から楽しみです」 「うちも何にでも『ママ、ママ』と言うので、『まだ理解したわけじゃないかー』と少し寂しく思っていました。旦那さん、神解釈です! これからはそう思うことにします」 と、同じ現象がたくさん! 明日からの会話が楽しみになった方が続出です♡ 「子どもの世界には、ママに伝えたいことがたくさんある」と思うと、胸がいっぱいになりますね。うまく伝わらないことがあっても、ママが笑顔で聞いてくれたらそれで満足することもあるはず。ぜひ、親子のコミュニケーションを楽しんでくださいね。 著者:マンガ家・イラストレーター アンビ2021年4月生まれの長女・あんちゃんの母。Instagramにて、あんちゃんの成長記録や使ってよかった育児グッズなどをマンガに描き、紹介している。
2023年01月26日定型発達だと思っていた次女私には二人の娘がいます。長女のまゆみは自閉スペクトラム症と知的障害の診断がついており、次女のあずさはいわゆるグレーゾーンの自閉傾向があると指摘されています。現在は4歳と2歳の娘たちですが、1歳半健診はそれぞれに思い出深いものがあります。まゆみのときは、誰が見ても「何か困りごとのある子だな」と分かるくらい意思疎通が難しい子どもで、騒ぎすぎて別室待機になったことや、相談ごとが多すぎて帰宅が夕方になったことを今でも覚えています。やがて次女のあずさも1歳半健診を受ける時期になりましたが、母子手帳のチェックリストにある“指差し”や“言葉での簡単なやりとり”などもできていたため、私は安心しきって「この子の1歳半健診はすぐに帰れるだろう」と考えていました。結果として、その1歳半健診で初めてあずさの発達面の違和感に気づき、その半年後に改めて自閉傾向の指摘を受けたことから、療育を始めることになります。「この子は問題ないだろう」と思いながら向かった次女の1歳半健診次女のあずさと1歳半健診の会場に着いてすぐ、「あれ?」と感じました。ほかの子どもたちはおとなしくお母さんの横で待っているのに、あずさだけがウロウロと待合室を練り歩くのです。「こっちにおいで」「ママのお膝で待とう」「大好きな絵本もあるよ」など、どれだけ声をかけても振り返りません。いつもなら呼んだら来るし、振り返って笑うのに、一体どうして?と思いました。仕方なく抱きかかえて席に戻ろうとすると、今度は大暴れ。どうにか席に座らせても、じっとできずにすぐウロウロ…。また捕まえても、私の手から逃れようとどんどん機嫌が悪くなってしまいます。探索に夢中になって指示が通らないその様子は、長女まゆみの小さいころを彷彿とさせました。Upload By にれ検査が終わるたびにあっちこっち行きながらも、検査自体は引っかかることなく進んでいきました。この点は予想通りだったものの、まさか待ち時間でこんなに苦労するとは想定外でした。『次の人』として待機している少しの間にも、あずさは床のシートを剥がして裏側を確かめています。そんなことをしているのは会場であずさだけでした。私はそんな娘の様子に不安を感じ、その場にいた保健師さんに聞いてみました。「この子、多動でしょうか。こんなに落ち着きがないなんて」保健師さんも観察してくれていたようで、「確かによく動く子ですね、いつもこうですか?」と聞かれました。確かにあずさは普段からよく歩き、よく遊ぶ子どもです。ただ、制止しているにも関わらずこんなに好奇心のまま動き回る様子は記憶にありません。考えてみると、あずさは病院にかかったことがほぼなく、予防接種も予約制で、移動もマイカーばかりのため、「じっとして待ってね」と声をかける機会があまりなかったように思います。1歳半健診はあずさにとって、初めての「じっと待つべき場」だったのです。不安が膨らみ、長女の療育先に相談「異常なし」として1歳半健診が済んだあずさ。けれど、一度抱いた不安は私の中で膨れ上がりました。ひと月ほど悩んだのち、私は長女の通う療育施設に「次女も多動傾向で困りごとが出てきた」と相談させてもらいました。幸いなことに、療育先は発達外来のある病院と提携しており、あまり待たずに心理士の方に診てもらうことができました。ただ、その時点では「異常とまではいえない」という結果で、「言葉もよく出ており、おもちゃを介して遊んだときに“ちょうだい”も“どうぞ”もできるので現時点では発達上問題ないといえます。よく動きたがるのはお姉ちゃんの行動を見て学んでいるとも考えられますし、性格的にも好奇心が強いようです。場所見知りと人見知りのなさは見られますが、そう心配はいらないでしょう」ということでした。「そうか、あずさの中ではまゆみの行動がスタンダードになってるんだ。もっと同年代の子の振る舞いを見る機会をつくらないと」と納得した私は、支援センターや児童館に行く回数を増やすことを安心材料にしていました。半年経って、強まってきた特性そうして1歳半健診から半年が過ぎました。その間、多動ぶりに困らされることが多くなってきて、「定型発達だろう」から「何らかの特性があるかもしれない」に私の意識も変わりつつありました。さらに、2歳を迎えてイヤイヤ期も最高潮。外へ行きたがるので1時間半から2時間ほど散歩に出る日が多いのですが、帰宅して私がクタクタになっていても、あずさは玄関でひっくり返って「おさんぽーーー!!もっかい!!いこうよーーーーー!!!!」と30分近く大泣きする日もしばしばでした。日ごろはいつもニコニコして、スーパーへ行くと周りのおじいさんおばあさんから「愛嬌のある子だねぇ~」と人気者になることも多いあずさですが、ひとたび癇癪が大爆発すると、親を叩いたりおもちゃを投げたりと手がつけられないようになってきたのです。Upload By にれそれでも私は「これがイヤイヤ期かぁ。大変だけど、まゆみはイヤイヤ期がまだ来ていないから新鮮だなぁ」とのんきに考えていました。転機になったのは、あずさを観客として連れて行ったまゆみの療育先の運動会でした。特性が大爆発!もう一度診察を受けることになって地域の体育館を借りて行われた運動会で、外に出たがったあずさが大癇癪を起こしたのです。あずさをなだめるのに抱っこして外へ出ようとすると、母親がいなくなるのを察知したまゆみが泣き出すというカオスな状況で、先生方も2人を泣き止ませようとあの手この手を尽くしてくれました。Upload By にれあとから聞いたのですが、差し出された風船を怒りのまま叩き落とすあずさを見て、先生方も「癇癪の様子がただごとではない」と感じたそうです。そこから「詳しく話を」ということになり、今度は心理士に加えて医師にも診ていただくことになりました。一番の困りごとというと多動だったので、私はてっきり「発達障害があるとしてもADHDの傾向だろう」とばかり思っていました。ところが、医師と心理士さんが問題視したのは多動や癇癪の強さよりも場所見知りと人見知りを全くしないことの方で、「現時点で診断をつけるとするなら自閉スペクトラム症」と告げられました。これには本当に驚きましたが、ADHDの診断は3歳ごろまでつけづらいという理由のほか、よくよく考えると、「周囲の様子を見ることなく自分の欲求を優先してしまう」という自閉的な傾向が場所見知りと人見知りのなさにつながっていたのか!とそこで初めて気づきました。いつもニコニコ人懐こい印象だったので、「あずさは物怖じしない性格なんだ」と思い込んでいたのです。そのまま療育をすすめられ、「療育に診断書の要る自治体だったら書いているところだけど、うちの市は診断書がなくても療育が受けられるので正式な診断はまだつけないでおきますね」と言われました。あずさはいわゆるグレーゾーンに当たる子どもなのだろうと思いました。ショックを受けつつも、心に芽生えた気持ち長女に続いて次女にも自閉傾向があるという事実はショックでしたが、2歳という早期から療育を受けられることになったのはあずさにとって良かったと思っています。指差しや受け答えができても自閉スペクトラム症とされる場合もあるのだと、私にとっても大きな学びになりました。あずさは今後、とりあえず1年間療育に通わせて様子を見るつもりでいます。Upload By にれ先生方にとって、保護者に子どもの発達の指摘をするのは勇気の要ることだと思います。元々相談実績があったとはいえ、運動会のあとに指摘してくださったことは本当に感謝しています。また、あずさの場合は気づきにくいタイプの自閉スペクトラム症だったこともあり、おそらく長女の存在なしには発達の違和感に気づけなかったんじゃないかとも思います。次女のあずさの特性の早期発見と、早期療育につながることができたのは、その前にお姉ちゃんのまゆみに発達障害があることが分かったことがきっかけで母親の私が徐々に理解を深めてこられたためでもあるので、まゆみにもありがとうと言いたいです。この先どうなっていくか未知な部分はたくさんありますが、姉妹の特性をよく理解して、親も子も笑顔を忘れないようにしていこうと思います。執筆/にれ(監修:初川先生より)次女あずさちゃんが療育につながったエピソードのシェアをありがとうございます。人の多い場面でじっと待てないことに違和感を感じたり、多動さや癇癪などに対応するのに苦労したり、そうしたことに瞬間瞬間でそう感じることはあっても、日々の子育てでそうしたことが流れていくなどして、なかなか相談する機会も持ちづらい面もあるかもしれません。にれさんが健診や長女まゆみちゃんの療育機関でそうした気配や不安をお話されたことがまずとても良かったと思います。にれさんも書かれているように、早期に療育につながったことは、あずさちゃんのより良い成長発達の面ではとても良いターニングポイントになったでしょう。相談して、何もないなら何もないで見守る。その後にまた違和感を感じたら、また改めて相談する。そうして複数の目で子どもの発達を見て、できることをする。そうした営みがとても良いなぁと感じました。
2023年01月19日成長曲線から外れることなく、順調に育ってきた息子。1歳までに歩き、私のマネをして「ママ」と言うこともありました。しかし、マネをしているだけで言葉の意味はわかっていないようでした。1歳半まで意味のある発語が見られないまま健診の日を迎え、そこで発達の相談をし、発達支援施設に通うことになった体験談をご紹介します。体の発達は順調だったけれど……“もしかして、育てにくい子なのかな?”と感じることは何度かありました。生後5カ月のころ、息子を連れて結婚式に参列したときのことです。披露宴会場では私たちの席の近くにスピーカーがあり、音楽や拍手の音がするたびに息子は泣いていました。 生後10カ月のころは、かんしゃくを起こすとなでもかんでも物を投げていましたし、知らない人が近づいてきただけで泣くこともありました。すごく警戒心の強い子だったと思います。 集団健診で他の子と比べると……1歳半健診は初めての集団健診で、息子と同じぐらいの子たちが落ち着いているように見えて驚きました。というのも、息子はじっとしているのが苦手だったのです。人見知りが激しく、初対面の大人がいると泣き出すこともしょっちゅうでした。健診は母子で受けている方が多かったのですが、私は夫にもついてきてもらいました。 息子は体重計に乗るのを嫌がり泣き叫んでしまったので、夫と一緒に計り、夫の体重を引くというかたちでおこないました。積み木を積むなどできるわけもなく、積み木を投げて終了しました。 発達検査を受けることに……健診後に相談し、後日詳しい発達検査を受けることになりました。そのときも人見知り全開で、私が口頭で質問に答え、検査項目のチェックをしてもらいました。予想通り、言葉の遅れが顕著にみられました。 意味のある発語がないだけでなく、言葉の意味を理解していないのです。元々意思の疎通ができていないと感じていたので、あまりショックではありませんでした。それよりも今後どうするべきかを教えてもらえることに安心していました。 安心した専門家の言葉 紹介してもらった発達支援施設に初めて行ったとき、「お母さん、よく頑張っていますね」と言ってもらえたことで、私の育て方が悪いわけではないのだとホッとしました。 2歳9カ月になった今は発語が増え、人見知りもなくなり、簡単なコミュニケーションがとれるようになりました。今でも偏食や感覚過敏な部分はありますが、お友だちと仲良く遊ぶことができています。 わが子が発達障害かもしれないと思うと不安になり、何度も検索しました。発達のスピードも、タイミングも、子どもによってそれぞれ違うものです。私は、これからも専門家のサポートを受けながら、息子の個性を尊重し、成長を見守っていきたいと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/(c)chicchimama著者:大森りさ0歳と2歳の兄弟の母。長男は発達支援施設に通っている。主に妊娠・出産・子育てについての記事を執筆している。監修者・著者:助産師 松田玲子医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2023年01月07日私は3歳半と1歳半の男の子を育てています。次男はもうすぐ1歳半になりますが、まだ歩けないどころか、ひとりで立つこともできません。長男も歩き出したのが生後1歳5カ月と早いほうではないため、「子どもは個人差がある」ということは学んでいます。しかし、かかりつけ医やママ友からかけられる何気ない言葉で、私はだんだん次男の成長が心配になっていきました……。そんなとき、友人からかけられた言葉に私はハッとしたのです。焦る夫をなだめる私もうすぐ1歳半になる次男は、最近やっと立つことに興味を持ち始めたようで、つかまり立ちをし始めました。1歳5カ月でひとり歩きをし始めた長男の経験のおかげで、「子どもの成長は個人差が大きいから、他の子どもと比べてもしょうがない」ということは十分学んでいた私。 その反面、次男の成長が心配な夫は、毎晩次男のために歩く練習をします。そんな夫に「焦らなくても、そのうち歩けるようになるから」と私は繰り返し伝えていました。 周りの言葉に不安になっていく…ある日、次男の定期健診でかかりつけ医を受診しました。そこで医師に「まだひとりで立てないの? おもちゃで遊んだり、ハイハイしたりする?」と少し驚かれたのです。私は「長男も遅かったので次男も遅いのかも」と返答し、医師から経過観察の指示が出ました。 また、他のママ友から「○○(次男の名前)は怠け者だね!」と冗談交じりに言われることも多々。そういう言葉を聞き続けているうちに、私はだんだん次男の成長が心配になっていくのでした。 ベビーシッターをしていた友人の言葉そんな中、以前ベビーシッターをしていた友人と久しぶりに家族ぐるみで食事会をしました。私は次男に対する不安をちらっと友人に伝えたのです。すると、友人は「最近は本当に子どもの成長を急がせるよね。大丈夫、焦らずに待ってあげればいいんだよ」と言いました。 私はそのとき「長男の経験で個人差があることを学んだはずなのに、また同じ心配をしていたんだ」と気づいたのです。 長男の育児で経験を積んでいるため、次男には心に余裕を持って育児をしていると思っていた私。しかし、実際は医師の言葉や周りの人の何気ない言葉でどんどん自信がなくなっていき、気づけば私は長男のときと同じ悩みを繰り返していました。しかし、友人の言葉で再確認でき、これからは次男の成長を焦らずゆっくり見守っていこうと思います。 著者:岩見 エリ著2人の男児の母。看護師歴12年、フランスで出産し子育て中。
2022年12月07日私の息子は3歳半健診で、「発達障害の疑いがある」と診断されました。結果的に、その1年後の健診で「発達障害ではない」と診断されましたが、息子の幼過ぎる行動を見るたびに、発達障害と親のしつけについて考えさせられた私の体験談をお伝えします。3歳半健診で色が答えられない私の夫は外国人で、私たち家族は長い期間を国外で過ごしています。息子の周りで日本語を話すのは私だけでした。 あれは日本に帰国し、3歳半健診を受けたときのことです。「この色は何?」という質問に、息子は答えられませんでした。私は相談室に入り、医師に「息子は日本語が苦手なだけです」と話をしました。その後もさまざまなテストを受け、できることもあればできないこともありましたが、最終的には「発達障害の疑いがある。様子を見ましょう」と医師に言われてしまいました。 発達障害? 親のしつけのせい?息子はレゴブロックを組み立てたり、本の内容を覚えたりする点ではほかの子よりも優れているところもありました。そのため、息子が店で走り出したり、大声で怒り出して止まらなくなったりしても、手のかかる子だと思う程度でした。 ところが周りからは、私の息子への対応が甘過ぎる、しつけが悪いと言われることもありました。そう指摘され、息子に厳しく接することも。そのため、3歳半健診で「発達障害の疑いがある」と言われたとき、「本当に発達障害かもしれない」という思いと、「いや違う、私のしつけのせいだ」という思いから毎日悩みました。 息子の個性と親のしつけを考える 1年後の健診で、息子は「発達障害ではない」との診断を受けました。テスト結果は、同年代より優れている部分と劣っている部分の両方がありましたが、普段の生活でも、ほかの子より優れている部分と劣っている部分の差が大きい息子。以前はその劣っている部分を直そうと、厳しくしつけをしていました。 私はその視点を変えることにしました。周りからのプレッシャーもありましたが、今は息子の個性を大事にして優れている部分を伸ばそうと考えています。 息子は、いまだに幼い子のように自分の感情を強く出します。それは、のちに発達障害と診断されることになるかもしれません。でも、私には息子の優れた部分もきちんと見えています。今はその個性を大切にしたいと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/imasaku監修/助産師REIKO著者:シュストルじゅんこ二児の母。海外で結婚し、2人の男の子を妊娠・出産。異文化を楽しみながら子育てをしている。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
2022年12月06日私は3歳半と1歳半の男の子を育てています。食べることが大好きな次男は、自分が食べたい物じゃなかったら、食べ物をつかんでテーブルから投げ捨てるのです。長男の育児で経験済みの私は、最初のうちは次男の行為を叱らず対応していました。しかし、その次男の行為はひどくなり、次男を見た長男が驚く行動をとるようになって、気づけば食後は大惨事! そして、ひとりで対応していて叱ることが増えた私は、ある対策を見つけたのです。食べ物を投げる次男次男は自我が芽生えてきてイヤイヤ期に入ったのか、自分の思うようにならないと泣いたり怒ったりするようになりました。食事は特に難しい時間。食べたくなかったり、機嫌が悪かったりすると次男は私がせっかく用意した食事をつかんで投げ捨てるのです。 これも“成長の証”と長男の経験で学んでいた私は、その場で次男に注意はするものの「この行為は今だけ。あとで掃除すればいい」と考えて、叱らず、心に余裕を持って対応するようにしていました。 結局叱るようになる私しかし、次男の食べ物を投げる行為はエスカレートする一方。そして、その行為を見ながら食事をしていた長男は、スプーンで食べ物を飛ばして遊ぶようになったのです! まさかの長男の行為に私は長男を叱り、さらに叱らないでおこうと心に決めていた次男の行為にも我慢できず「2人ともやめなさい!」と怒鳴るようになっていきました。 その上、食後のテーブルの下は食べ物で大惨事。毎食2人を叱りながら介助をし、食後は毎回、床のモップがけをすることになって、私は疲れていったのです。 意外にもシンプルな対策で改善!悪循環だと気づいた私は、次男が食べることを嫌がって食べ物を投げるような行動が見られたら、まず次男を抱っこするようにしました。すると、次男は食べ物を投げることを止めて落ち着くのです。 そして、長男が集中してゆっくり食事をとれるような環境を作っていきました。長男の食事が終わるころには、抱っこで気持ちが落ち着いた次男は気が変わるのか、次男も喜んで食事を食べるのです。そうした対策をとると、食後の汚れは圧倒的に少なく済んだのでした。 2人で一緒に食事をとってくれると食事介助も早く終わり、私も自分の食事ができて助かるのですが、次男の機嫌次第で難しくなっていきました。しかし、叱っても状況は悪化する一方で、まず、次男の気持ちを受け止めてあげることが大事だと気づいたのです。今は時間はかかりますが、この方法で子どもたちが気持ちよく食事できる環境を作っていこうと思います。 著者:岩見 エリ2人の男児の母。看護師歴12年、フランスで出産し子育て中。
2022年12月02日歯磨きが大嫌いなわが子。特に1歳のころはいつも大泣き&大暴れし、私にとって毎日が憂うつになるほど地獄のような時間でした。そんななか、1歳半健診で虫歯の一歩手前であることが判明。1歳で虫歯になってしまうという危機感から、私の歯磨きに対する覚悟が変わりました。嫌がって暴れる子どもでも磨ける方法と、早めに指摘されたことで虫歯ゼロを達成した経緯をご紹介します。嫌がる子どもに負けて甘かった歯磨きわが子は歯磨きが大嫌い。大暴れで泣き叫ぶわが子の歯を磨くことは、心身ともにつらい作業です。あまりに暴れるので歯ブラシを口に入れることも難しく、どう磨いていいのかわからない状態が続きました。 そのときはまだ歯が少ない1歳。「唾液の自浄作用は虫歯菌を抑える働きがある」ということを聞き、きちんと磨きたい気持ちはありつつも、少しくらい磨けていなくても大丈夫と自分を肯定する理由にしていました。 早めに気付けてよかった虫歯予備軍そんななか受けた1歳半健診で、わが子は歯石が溜まり虫歯の一歩手前であることがわかりました。自分の磨き方は十分ではないという現実を突きつけられ、大きなショックを受けました。 そのとき心の支えになったのが、「今からしっかり歯磨きをしていけば、3歳児健診で虫歯ゼロになりますよ」という保健師さんの言葉。早く気が付けたからこそ、予防ができます。これからはしっかり磨き、わが子を絶対に虫歯にさせないと言う強い覚悟が私のなかで生まれました。 嫌がる子どもの歯の磨き方それまで嫌がるわが子に遠慮してうまく磨けなかったのですが、虫歯になるくらいなら押さえつけてでも磨くという方針に変更。健診時に保健師さんから教わったのは、暴れる子どもの歯の磨き方は、「子どもをあお向けに寝かせ、子どもの腕を親の太ももで固定する」と言う方法です。 それでもわが子の足がビュンビュン飛んでくるので、わが子の足は誰かに押さえてもらうか、ひとりのときは自分の足先でなんとか押さえこみ磨きました。 その後は成長とともに、歯を磨く理由を理解するようになっていきました。そして努力の末、3歳児健診での虫歯はゼロ! 保健師さんに言われたことを達成できました。もしあのとき指摘されていなかったら、十分に磨けていないまま虫歯になっていたと思います。指摘されることはショックではありますが、早くに気付き対策を講じられることは大きなプラス。その重要性を身をもって学びました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:村上 素子3歳の男女双子のママ。ドタバタな育児生活と並行し、フリーライターとして活動中。
2022年11月29日赤ちゃんのころから発達がゆっくりだった長男が1歳半健診を受けた際、「耳が聞こえていないかもしれません」と言われました。ショックを受けながらも紹介された耳鼻科に連れて行き、検査をした結果……。長男の発達障害に気付いたときの体験談をご紹介します。 1歳半健診で長男は、指示されたように積み木を積む、車などの物の名前を聞いて絵を指さすなど、月齢相応のことは何もできませんでした。その結果、個別の発達相談に呼ばれることに。育て方の悪さを指摘されると思って私がビクビクしていると、保健師さんから「お子さんは耳が聞こえていないかもしれません」という予想外のひと言が伝えられました。 厳密には「声が聞こえにくいのかもしれない」とのこと。そこで専門的な検査ができる耳鼻科を紹介され、病院で検査を受けることに。 防音された部屋でおこなわれる聴力検査。その検査が終わり、伝えられる結果によってこの先の人生が大きく変わることになるとは、このときは気づいていませんでした。 そして検査が終わり、耳鼻科医から伝えられたのは「お子さんの聴力に異常はありません。発達支援センターを紹介しましょう」という結果でした。 「市の健診」→「耳鼻科」→「発達支援センター」という流れで、長男の発達障害を知ることになりました。健診での指摘は大変ショックなものではありましたが、この指摘がなければ、早くに長男の障害に気づけなかったと思います。受け入れるには勇気が必要な健診での指摘。前向きにとらえることは、結果的に自分のためにも子どものためにもなると感じました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 原案/戸塚麻心作画/和田フミ江 監修者・著者:助産師 松田玲子医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2022年11月22日乳児期には笑顔で見守っていた娘の指しゃぶりも、卒乳して1歳半を過ぎたころから「そろそろやめさせるべき?」と悩み始めました。幼稚園へ入園する3歳までにはやめさせようと指吸い防止グッズや絵本を試してみましたが、どれも劇的な効果はなし。「もうすぐ5歳、来年は年長なのに……」あきらめかけていたとき、パパのあるひと言でその日から指吸いを卒業できました。赤ちゃんのころから四六時中……娘は、赤ちゃんのころから昼夜問わず指を吸っていました。おしゃぶりを与えることはなく、乳児期は指吸いについて注意しませんでした。そして、1歳半ごろから指吸いの注意をし始め、幼稚園入園までにやめさせることを目標にしていました。 対策として、2歳前ごろには子どもが舐めても害がない、爪噛みや指しゃぶり防止のマニキュア(おもちゃなどの誤飲防止に使用される安息香酸デナトニウムという苦味成分を配合した物)を爪に塗りました。舐めた瞬間は“苦い”という顔をしましたが、舐め続けてしまうため効果はありませんでした。 いよいよ幼稚園の入園が迫った3歳目前に、指吸いをやめるように促す絵本を購入。大きくなった娘にとって指吸いは恥ずかしいこと、やめたほうが良いことと認識させる効果はありましたが、やめることはありませんでした。 無意識の睡眠時は何をしてもダメ……幼稚園入園後は、幼稚園から帰宅した昼間に手持ち無沙汰なときは指吸いしている姿が見られましたが、徐々に昼間は指を吸うことがなくなりました。 ただ、本当に厄介だったのは夜間の指吸いでした。入眠の際は布団をかぶって隠れて指を吸い、完全に熟睡しているときも指を吸い……。こちらがそっと口元から指をはずしても、またすぐに吸うのでとても困りました。また、就寝中に指を吸うことで寝起きの娘の口臭は最悪……。指の臭いもひどいものでした。 爪噛みや指しゃぶり防止のマニキュアも、指吸いをやめるように促す絵本もほとんど効果がなく、指吸いをしているところを発見したら口頭で注意するしか術がない……。昼間は吸わなくなっても寝ているときは注意することもできず、無意識なので指がはずれなくて半ばあきらめていました。 5歳目前にやめたのはアニメのおかげ!?あと1カ月で5歳の誕生日を迎えるというころ。幼稚園の友だちから「乳歯が抜けて永久歯が生えてきた」という声が聞こえ始め、いよいよ睡眠中の指吸いをやめさせなければ歯並びに影響が出る、と焦っていました。 そんなとき、娘がハマっていたアニメの中に、嫌われ者の出っ歯のキャラクターがいました。パパが娘へ「娘ちゃん、かわいいのにこのまま指を吸い続けたら●●みたいな出っ歯になっちゃうよ」と言いました。これを受けて娘は「嫌だ! もう吸わない、やめる!」と宣言。 私は正直、「そうは言っても無意識だし、吸うんだろうな」と思っていました。ところが、その日の夜は一切指を吸っていませんでした。寝起きで口臭と指のにおいを確認しても無臭! その日を境に夜間も指を吸うことがなくなりました。 言葉がわかるようになったころから私は、娘に「前歯が出てしまうからやめようね」と指を吸い続けるとどうなるか具体的に説明して指吸いを注意していましたが、娘には響いていませんでした。パパの「●●みたいな出っ歯になっちゃうよ」のひと言は、出っ歯のイメージがわきやすく、そうなりたくないと思わせたようです。そのおかげで“指を吸わない”という強い決意が固まり、無意識だった夜間の指吸いを卒業することができました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:寺田梓地方在住で、幼稚園へ通う5歳の娘を育てる母。フリーランスの編集・ライターとして在宅勤務をしている。監修者・著者:助産師 松田玲子
2022年11月16日1歳半健診で言葉の遅れを指摘される私が住んでいる地域では1歳半健診で「3つ単語が言えるか」聞かれます。スバルは「あー(Car)、バイ(バイバイ)、ばあ(いないいないばあ)」の3つで挑み再検査となりました。再検査と言っても2歳ごろに電話がかかってきて現在の成長の様子を聞かれるという簡単なものです。たまたま1歳半検診で一緒になったお子さんは「ナナ(バナナ)、パナ(パパ)、パマ(ママ)」で問題なしと言われていたので「はは~ん、私の担当の保健師さんはチェック厳しめの人だったんだな」とそこまで気にしていませんでした。今となってはスバルの3つの言葉は単語ではないと思うのですが、当時は特に気にすることなく「2歳で電話がかかってくるころにはおしゃべり上手になっているだろう」とのんきに考えていました。2歳で発達検査を受けるUpload By 星あかり2歳の誕生日を過ぎたころ、約束通り保健師さんから電話がかかってきました。半年前の私の予定では今ごろスバルはペラペラおしゃべりしているはずでしたが、実際には「ガーキ(トラック)」の単語が増えただけでした。なんなら単語とカウントして良いのかも怪しい1語です。それを保健師さんに正直に話したところ、発達検査を受けにくるように言われました。2歳になっても言葉がほとんど伸びていなかったスバルですが、そのころにはひらがなが10個くらい読めるようになっていました。もともと絵本が大好きなスバルですが、1歳半検診のあとから言葉を伸ばそうと絵本の時間を増やし言葉の成長を促しました。その結果、言える単語はほとんど増えていないのに、ひらがなが読めるようになっていたのです。私は単語が言えないことにほんの少し不安を覚えつつ、「でもひらがなは読めるしな」と言う謎の自信を持って発達検査に挑みました。発達検査では最初から最後まで集中して話が聞けました。言葉に関する項目以外は得意と不得意はあるものの、指示を理解して行動できていました。そして「言葉が遅い以外に問題はないので様子を見ましょう」と言われました。その後2歳から3歳の間に、簡易なものも含めて数回検査がありましたが、毎回「言葉が遅いだけ。様子を見ましょう。」と言われ、私はのんきに「専門家に『言葉が遅いだけ』のお墨付きをもらった」と言葉のままに様子を見守るのでした。絵本の時間をさらに増やした結果2歳を過ぎるとカタコト単語で話していた周りの子たちが軽快にトークを始めてさすがにあせりました。そしてさらに絵本の量を増やす日々…。Upload By 星あかりその結果、3歳の誕生日のころにはひらがな基本の50音が読めるようになりました。しかし単語は1個も増えず。「お」「か」「あ」「さ」「ん」が読めて発音できるのに「おかあさん」が言えない謎の状況に心が折れそうになりました。しかし忘れもしない3歳の誕生日の数日前、黄色い車を指差して「きいろ」と言ったのです!それからまさに「言葉のコップが溢れる」ようにあっという間に単語で会話できるようになりました。「言葉が遅いだけ」と言われていたスバル。言葉の問題をクリアしたら、もう怖いものなし!という訳にもいかず、3歳の誕生日を過ぎてから受けた発達検査で「自閉スペクトラム症」と診断されるのでした。診断がおりてからもまたいろいろなトラブルや問題、そして成長もあり…!そんなスバルとの日常を描いていきたいと思います。執筆/星あかり(監修:鈴木先生より)1歳半健診では有意語1語、3歳児健診では2語文が出れば問題ないというのが私の健診での一つの基準です。中には理解があり集団に入ってから言葉が増えるというお子さんもおり、表出型の言語発達遅滞と考えられています。小児科医が言葉の遅れで最初に確認するのは難聴の有無です。中耳炎やおたふく風邪などに罹患した後に難聴になることがあります。客観的な検査としてはABR(聴性脳幹反応)があります。小児科の神経外来で相談することをお勧めします。親や祖父母が何でもやってあげてしまうと、言葉を発する機会を失いがちです。服を脱いだり、靴を履いたり、いろいろとやらせてあげることも重要です。できないときに初めて「ママ―」と呼べるからです。また、幼少期からテレビなどの電子メディアの見過ぎも要注意です。会話のキャッチボールがなくなってしまい、言葉を発する機会も少なくなってしまいます。見るときは親子で一緒に、会話をしながら見ると良いと思います。
2022年11月14日私が住む自治体の1歳半健診では、ひと通りの測定や内科・歯科健診を終えたあと、最後に保健師さんのところに行って言葉や積み木遊びなどの発達検査をしてもらうことになっていました。イラストを指さす言語の検査が始まると、「わんわん」「ぶーぶ」「くっく」など、幼児語ながらも順調に答えていく長女。しかし私は1つのイラストが気になっていました……。不安だった「魚」のイラストおそらく「魚」と言わせたいイラストなのでしょうか。真っ赤な「鯛」と思われる魚がそこには描かれていました。長女は鯛を知りません。私が「なんて答えるのかな?」と不安になっていると、保健師さんの指が鯛を指しました。 すると、長女は自信満々という顔をして、大きな声で「サバ!!」と答えたのです。これまで幼児語だったのに、あまりにはっきりとした発音の「サバ」に、保健師さんが笑いをこらえているのがわかりました。 魚はすべて「サバ」だった長女当時、わりと好き嫌いが激しかった長女。食べる魚と言えば脂ののったサバだけでした。お肉も卵もあまり好きではなかった長女にとってサバは貴重なタンパク源だったため、週に1回以上は食卓に上がっていたと思います。 長女はすぐに「サバ」という言葉を覚えてくれて、一緒に買い出しに行くと魚屋さんで「サバ!」と連呼していました。1歳の子どもが魚を品種で呼ぶのは珍しかったのか、店員さんをはじめ周りの人々から「よく知っているねぇ」と褒められたものです。しかしよく考えると、サバしか知らない長女にとって「魚=サバ」だったのです。 魚料理に弱いことがバレバレサバばかり出していたのは娘がサバを好きだからということ以上に、私の魚料理に対する苦手意識からでした。さばくのも食べるのも下手だったので、骨抜きの塩サバやみりん干しばかり購入していたのです。 保健師さんに「青魚好きなのいいね! 鯛は食べさせたことないかな?」と聞かれ、しどろもどろになる私。離乳食のころは白身魚のベビーフードを使っていたので、鯛を調理したことは一度もありません。保健師さんは終始やさしかったものの、手抜きや料理のレパートリーの少なさが露呈してしまい、冷や汗が止まりませんでした。 今改めて考えるとただの笑い話なのですが、当時は本当に恥ずかしく、帰り道で鯛を購入してしまったほどショックでした。たとえ1歳でも、子どもの言葉は普段の生活を表してしまうこともあるのだなぁと感じた出来事です。 監修/助産師REIKO著者:岩崎はるか2女1男の母。両実家とも遠方のためワンオペ育児中。先天異常の影響で肺が片方しかない医療的ケア児を含む3人の子を育てた育児体験談のほか、大学院で農学を学んだ経験から食についても執筆。
2022年11月13日私は2児の母親ですが、現在4歳になる長女が1歳半前後のときに「もっと言葉数を伸ばしてあげたい」と感じる場面がありました。それは、1歳半健診のときに2語文をしゃべっている子どもたちを見たり、ママ友と久しぶりに会ったりして、1歳過ぎなのにすでにたくさんの言葉を話せているお友だちを見たときのことです。 コミュニケーション力をアップさせたい長女は決して言葉が遅れているということはなく、1歳を過ぎればそれなりに「ママ」「パパ」「ブーブー」などちらほらと単語が出てくるように。しかし、周りの同世代の子どもたちに刺激されて「もっと娘の言葉数を増やしてあげてコミュニケーション力を高めてあげたい」と感じるようになってきたのです。まずは1歳過ぎですでにたくさんの言葉が出ている子のママに、「どうしてそんなに言葉が出ているの?」と素朴な疑問をぶつけてみることにしました。 ママ友の話からヒントを得たママ友は「この子が生後6カ月あたりから、実は義母に預けてアルバイトに行っているの。そのときに義母はもちろん、近所の仲の良いおじいちゃん・おばあちゃんたちからたくさん語りかけてもらっているみたい」と話していました。その話を聞いて「親だけではなく、なるべく多数の人間から娘に言葉のシャワーを浴びさせれば、娘の言葉数が伸びるのでは?」とヒントを得ました。 自分の立場で考えてみた私が海外旅行に行って、不慣れな英語をしゃべる場面が出てきたときの経験を振り返ってみました。自分の慣れない英語力でも「相手の意図をきちんと聞き取って咀しゃくし、相手に打ち返したときに伝わった」という経験は大きな自信につながりました。日本の中でしゃべる英会話には安心感があります。しかしながら「あらたな成長」を望むのであれば、海外へ飛び出し、本場の外国人としゃべるほうが大きな糧となると感じたのです。子どもの言語もそれと似ていると思いました。そして娘が「言葉の爆発期」を迎えるにあたって、不特定多数の人たちと娘を数多く接触させる機会は、娘にとって良い経験になるだろうと確信したのです。 人と接触する機会のない長女をどうするしかし、私は実親も義父母も遠方にいて接触させる機会がないなど、人手不足でした。娘の人見知りなどを解消するために支援センターなどには顔を出していたのですが、娘に対してコミュニケーションをとってくれるかといえば、そうではありません。そんな中、私が住んでいる自治体には「ホームスタート」という、子どもとママを支援してくれるボランティア団体があるというチラシを発見しました。「これだ!」とひらめいた私はすぐに連絡し、手配を整えることに。ボランティアさんは、子育て支援に興味があって、誰かの助けになればとの志を持った方たちです。私の思惑通りにボランティアさんは長女に対してたくさん話しかけてくれました。 娘の言葉数はホームスタートを通して飛躍的に伸び、1歳半健診では20個ぐらいの単語しか出ていなかったのに、1歳8カ月には2語文を話せるようになりました。結局今回の件も含めて数回利用しましたが、どのボランティアさんも心あたたかい人たちばかりで感謝の気持ちでいっぱいです。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じてお住いの自治体や子育て支援センターなどに相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラストレーター/さくら監修/助産師 REIKO 著者:黒井夢乃二女の母。歯科衛生士資格あり。二女出産前まで歯科医院にて勤務。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2022年11月09日現在第2子妊娠中、3歳の娘を育てています。娘が1歳半のころ続いた夫の飲み会に、当時の私はモヤモヤしていました。それを解消するために決めた新ルールが大正解! このルールは今でもわが家の休日の過ごし方として定着しています。※コロナ禍前の体験談です きっかけは夫の飲み会続き娘が1歳半のころ、夫の飲み会が続いた時期がありました。飲み会といっても仕事の付き合いでの飲み会ですので、「行かないで」とは言えません。けれども私がひとりで育児をしている間、夫はお酒の席を楽しんでいて帰宅が夜遅くなることもしばしば。 だいたい金曜日に飲み会があるので、翌日がせっかくの休みなのに夫は昼まで寝ています。そうなるといくら仕事の付き合いとはいえ、「飲み会だから」と言われて笑顔で「いってらっしゃい」とはなかなか言えませんでした。 夫の後ろめたさも解消できる新ルール飲み会続きの状態に夫も後ろめたさがあったようで、次第に「ごめん、また飲み会で……」と申し訳なさそうに言ってくるようになってきました。そこで私が考えたのが、「1飲み会=1母の休日」の新ルール。このルールでは夫の飲み会があったとき、同時に「娘を1日夫がみる日」も決めました。 新ルールを決めるまでは、その日になって何となく夫が数時間娘をみるときがあったりなかったりでした。そのあいまいな夫の育児時間をしっかりスケジュールを立てて決めることで、私も明確な休みができてスッキリ。夫も飲み会の分だけ育児時間が確保できることで、子育てしていない後ろめたさが解消されたとのことでした。 今ではわが家の当たり前にルールを決めてからしばらくはしっかりと回数や日にちを書き出していましたが、娘が2歳になったくらいでやめてしまいました。というのも、やめてしまってもこのルールがしみついていて「土日の休日のうち交代制でそれぞれ休む」となっていたからです。 週末が近づくと自然に「今週は土曜日みるから日曜日はお願い」という会話が夫との間で生まれるようになりました。「育児中でも週1回の休日がある」と思えるのは、平日ほぼワンオペの私からすると非常にありがたいルールになりました。 ルールにはこんなうれしい効果もこのルールがあると、夫も何とかして娘との時間を長く過ごそうと頑張るようになりました。近くの公園で行っていないところがないか調べたり、娘と2人で遠出してみたり、寝かしつけの仕方を工夫してみたり。 そんなふうにしてそれまでよりも「お父さん」といる時間が増えたためか、娘も夫がより大好きに。以前は3人でいても「お母さんお母さん」ばかりだった娘が、「お父さん」にも自分から行くようになり、家族みんなでいるときの私の負担も減りました。 3人揃ってのおでかけは、たまに土日のうちのどちらかや祝日を使って行くようにしています。それ以外は無理に3人で過ごさずに、夫婦どちらか一方の休日に。今3歳になった娘はそれぞれの遊び方を分けているようで、遊びによって「これはお父さんとやってくる」とそれぞれの関わり方を楽しんでいるようです。 監修/助産師REIKO著者:水田 真理アレルギー持ちな娘の母で元理科の塾講師。子育てはできるだけ家にあるもので、娘と楽しめるように日々創意工夫を実践。
2022年08月20日わが家の長男は2歳になるちょっと前に弟が生まれ、現在お兄ちゃん歴1年半の3歳6カ月。お兄ちゃんになって1年半にもなるのに、弟へのいじわるがなかなか直らず悩んでいました。次男を預けて長男との2人時間を作ることもあるのですが、それでもやっぱり変わらず……。ですが、あることのおかげで弟への対応が大幅に改善されたのです。長男と初! 2人だけでプチ旅行を決行!それは長男と2人で1泊2日のプチ旅行でした。4月から幼稚園に入園することが決まった3歳6カ月の長男。幼稚園に入るとなかなか平日に時間がとれないだろうと、長男と2人でプチ旅行を計画したのです。 次男はまだ夜泣きをすることもあるので不安もありましたが、私の母の強いすすめがあって母に次男を預け、決行することができました。コロナ禍ということもあり、観光地などへは行かず公園メインでしたが、私自身も久しぶりのプチ旅行。ドキドキワクワクしながら準備をしたものでした。 旅行中よく長男が口にしていた言葉に感動長男とのプチ旅行は、電車に乗りたいという本人の希望で車ではなく電車で行きました。そこで驚いたのは電車の中で頻繁に次男の心配をしていたこと。「○○くん(次男の名前)、泣いてないかなぁ」「○○くん、一緒に連れてくればよかったねぇ」「○○くん、何して遊んでるかなぁ」などなど。普段一緒にいていつも喧嘩ばかりなのに、次男のことを心配する気持ちがあったことにびっくり。 出発前に私が心配する言葉をよく口にしていたので、まねしているだけかもしれないと思いましたが、弟の心配は旅行中ずっと続きました。長男は次男の分といってお土産なども選んでくれて、私はなんだかとてもうれしい気持ちになりました。 帰宅後、長男のやさしい対応にびっくり!私は、旅行を通じて少しでも弟へのいじわるが減ればいいな……とちょっとだけ期待して帰宅しました。するとその期待どおり、 帰宅してから、長男と次男がとても仲良く遊んでいるのです! 長男は次男に絵本を読んであげたり、お菓子を開けてくれたり……。私は2人をほほえましく見ていました。 長男はあんなに次男に対していじわるをしていたけれど、本当は次男のことが大好きで2日間離れただけでもさみしかったんだなと思いました。次男も2日ぶりにお兄ちゃんと会えてとてもうれしそうでした。旅行を通じてお互いがよりいい方向に成長できたなと実感できました。 旅行から帰宅して1カ月ほどたちますが、いじわるや喧嘩がゼロになったわけではありません。ですが、前よりぐっと回数が減ったような気がします。長男が次男への思いやりの気持ちが増えたのは間違いないです。長男と次男、いつも一緒にいるのが当たり前になっていましたが、お互いが少しだけ離れることも大切なんだなとわかった旅行でした。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:森下ミメカ3歳男児と1歳男児の母。長男妊娠を機に専業主婦に。2歳差育児の大変さを痛感中。現在、子育てや暮らしについてのブログや体験談を執筆している。
2022年08月02日2歳半ごろから、作業療法と言語療法の訓練を始めた息子Pが訓練を始めたころは、先生の指示に従うことは勿論、座ることすら難しかったです。最初は小さな個室で訓練を行っていたのですが、閉鎖的な空間なので外へ出て遊びたい!とドアの前で泣きわめくようになってしまい、この部屋で長時間の訓練をすることはまだ難しいと先生に判断されました。でも逆に広いホールで訓練をしてみると、ホールはP以外の子どもたちも訓練をしている共有の場所なので、ほかの子どもが訓練で使っている道具やおもちゃの方が気になってしまい、自分の訓練の課題には全く集中できず、ほかの子どもたちの訓練の邪魔をしてしまうので困っていました。Upload By みん集中して療育を受けるために先生が行ってくれた環境整備そんなPに訓練を受けさせるためには、まずは部屋の環境を整える必要がありました。先生はPの作業療法のときに、個室ではあるけど2部屋分くらいの広さがあって十分走り回れるようなスペースを毎回用意してくれました。そして余計な刺激を与えず自分の課題だけに集中させるために、Pが訓練で使う道具以外の物には目が届かないように、全て部屋から出している状態にしてくれていました。Upload By みんPに必要な環境を整えた部屋で、まず最初に先生側が出す課題をし、それが終わったら次は自分の好きな課題を選んで遊ぶ、と言う順番や見通しを立てた上で訓練を行いました。先生は1番の数字が書かれたマークの横に、Pに行ってほしい課題を出します。それは主にスプーン、クレヨン、ハサミなど道具を使う課題や、紐通し、ボタン、洗濯バサミ、パズルなど手先を使って座って行うような課題でした。そして次に2番のマークをPに見せて、Pが好きそうな、トランポリン、ハンモック、バランスボールなど全身を使った遊びの道具の写真を何枚か見せ、P自身に選ばせます。1番の課題が終わったら2番目は自分が選んだ物で遊ばせてもらえるという流れでした。Upload By みん自分で課題を選択し、見通しを立てることで落ち着いて訓練ができるようになる1番目は座って集中しながら指先をたくさん使う課題、2番目はご褒美として思いっきり身体を動かし発散にも繋がるような課題。この流れが理解できるようになったPは、少しずつ見通しを立てられるようになり、先生の指示も通りやすくなって、自分から椅子に座ったり写真や絵カードを選んだりできるようになりました。「これをすればこれができる」などの順番やルールを理解しながら行う訓練は、本人が学習に向かう姿勢を作って行く土台に繋がるものでした。視覚支援、ルールの明確化、自己設定など、自閉スペクトラム症の特性にあわせた流れを組み込んだこれらの積み重ねのおかげで徐々にPは集中力や落ち着きを得て、できることも増えてきました。その土台がしっかりしてくると、やっと次のステップの訓練へ進むことができ、一つひとつが発達の成長へとつながることを母子ともに教えてもらえました。Upload By みん執筆/みん(監修:井上先生より)療育を始める際に、子どもに合わせた環境づくりをすることは最も大事なことです。お子さんとって、余計な刺激がなく、何をすれば良いかが明確で、それが目で見て分かるようにカードや具体物で提示され、困難な場合にはタイミングよく援助がなされ、達成すると褒められたり好きな遊びができたりといった自閉スペクトラム症の特性に合わせた工夫がとても有効だったのでしょうね。自分で課題や遊びを選べるといった自己決定の要素が入っているのも素晴らしいと思いました。これらをうまく整えていくことで療育が遊びより好きになるお子さんもおられます。Pさんもそうだったのかな?
2022年07月19日2歳9ヶ月で通い始めた療育Upload By まる3歳ごろに自閉スペクトラム症の診断が出た息子リュウ。2歳9ヶ月のときに療育に通い出した。そこは集団療育、親子通園(年齢や日数に応じて)を行っている施設で、先生の人数も多くいろいろと相談しやすそうな雰囲気があり通うことに決めた。昨年度は週に2回通っていたが、現在息子は4歳になり保育園もあるので週に1回通うことにしている。療育に通い出したころは教室から出たい、座っていられない、早くお弁当を食べたいで泣いたり逃げたり…。リトミックや親子体操などをやるのだが息子は一切参加しない状態で、「療育に来る意味あるのかな…」と疑問が出てくるほどだった。親子体操とリトミックUpload By まる療育に通い出してもうすぐ1年半になる。療育に行くのが楽しいようで「今日はバスに乗って療育に行くよ」と声かけをすると「バスーバスー」と嬉しそうに自らリュックを背負ってバス停まで向かう。教室に到着するとわが物顔でおもちゃを取り出しのびのびと遊んでいるが、いまだに親子体操は逃げるしリトミックは参加したがらない。しかし変化はある。以前は泣いて嫌がることも多かった親子体操だったが、今は笑いながら逃げ回っている。先生いわく「どんなことをするのか分かっていてやりたくない」のではないかな、とのこと。先生もそんな息子を無理に参加させようとすることはなく、「いいよ~じゃあそこで見ててね!」などの声かけをしてくれたりと、息子の気持ちを優先してくれている。たまに様子を見て誘ってくれたり、息子の手を取って私の代わりに参加させてくれたりしてくれる。捕まえて参加させると楽しそうにニコニコはしているので嫌ではなさそうだがすぐにまた逃げてしまう。リトミックはというと、音楽が流れ出すと耳を塞ぐようになってしまった。耳を塞いでママの足の間にうずくまったり、別の部屋に逃げたりするのだ。ただこれも嫌な表情はせずにニコニコしている。まだ言葉で伝えることができない息子なのでこれの真意はまだ分からないが、無理に参加させることはせずに見守っている。椅子に座ることも長時間はできないが、興味のある絵本の読み聞かせなどにはきちんと座って聴くことができるようになった。家ではというとUpload By まる家に帰ってから療育でのことを生かして何かに取り組んだりなどは特にしていない。たまに気が向いたときにだけ療育でやっていた親子体操をやってみたりするが、息子は興味なくやめてほしそうなそぶりを見せる。療育に通い出したころは、親子体操やリトミックは大体同じ内容を繰り返すから家でもやると早く慣れていいかも!と思ったのだが、家でも嫌がって逃げたので諦めたのだ。1番嬉しい成長Upload By まる1番私が嬉しかったのはお返事ができるようになったことだ。療育で椅子に座った際に名前を呼ばれてお返事をするのだが、通い出したころは「この子はこの先、椅子に座って返事ができるようになるのかな…」と不安になるほどだった。座らせてもすぐに立ち歩き静止すると泣いて怒ったり、呼びかけに対して無反応だったり、目線が別の方に向いていたりなどとにかく反応が返ってこなかった。先生は反応がなくても毎回呼びかけてくれ、たまにハイタッチのみでの返事ができるようになっていった。今は機嫌が良ければ「ここに座って」の指示がきちんと伝わり椅子に座り、名前を呼ばれると手を挙げながら「はーい」とお返事してくれる。これは、療育のほかにも保育園でも毎日の習慣として実践してくれていたからだろうと思う。このように少しずつだけど確実にできることが増えているし、親子登園を通してそれらの成長を確認することができる。実際に息子の成長を見て、こんなことができるようになったんだ!と育てていくことのモチベーションにも繋がっている。執筆/まる(監修:鈴木先生より)やらなくても無理やりやらせず、まず参加できるようにすることが大事です。返事ができるなど何か一つ成果があれば参加したメリットがあったと考えましょう。コミュニケーションの基本は挨拶です。返事ができるようになったら、次は視線は合わなくても相手の方を向いて「こんにちは」「おはようございます」などが言えればいいですね。私のクリニックでやっている音楽療法でも、無理やり参加させず、お子さんがやりたくなったら参加してもらっています。さらに始まりと終わりの挨拶を毎回ルーティーンでやるので、いつの間にか家でも習慣になっているようです。
2022年06月29日指さしは、「もの」と「ほかの人」とのコミュニケーション手段「指さし」は、自分と対象物との間に、誰かが一緒にいるときにする動作です。自分が見ているものを、「とってほしい」「見てほしい」といった思いを一緒にいる人に伝えたいという気持ちがあるためにとる行動です。自分の興味がわかないものを指さすことはなく、興味をもったものをほかの人と共有したいという欲求がなければ、やはり指さしをするという行為に繋がらないでしょう。では、指さしをするようになるまでには、どのような心と体の成長段階を踏むのでしょうか。赤ちゃんは、周りの人と視線が合ったときに、笑いかけられたり呼びかけられたりすることで、自分がここにいることに気づきます。自分も視線を見ている人に向けて、笑い返したりすること、すなわち「アイコンタクト」をします。ここで、自分と相手(多くは保護者)との関係が生まれます。やがて、赤ちゃんは周りにある物に触れようとします。触れた物を握る力がつけば、手に持ってみて、振ってみたときに音が鳴ることを知ったり、手を離すと物が落ちるといったことも経験します。ここで、自分と物との関係が生まれます。自分と大人/自分と物、それぞれの間にある関係を専門用語で「二項関係」と呼びます。やがて、二項関係があることによって、やがてもう1つ別の関係があらわれます。周りにいる人が自分のほうではなく、少し離れたところにあるぬいぐるみに気づいて視線を動かすとします。するとそこには自分とその人だけとの関係ではなく、もう一つ別の要素が入ってくることになります。自分ではなくぬいぐるみを見ている、ということに気づいたときに、自分と相手とぬいぐるみという3つの「三項関係」ができます。ここが心の発達についてとても大事なポイントとなります。三項関係ができることによって、相手が見ている視線の先を、子どもは追いかけるようになります。これを視線追従といいます。相手が見ているのが自分ではないとき、その視線の先にある物が電車のように動くものであれば、子どもは動くものに興味を引かれて電車を見るといったことがあります。ここで、相手が見ている視線の先にあるものを「指さし」をします。そのとき、子どもは目の前に出された手や指ではなく、指が指し示す方向を見るかどうかが、発達の成長をみる大事なカギとなります。指と対象物の間に視線を導く線のようなものはなくても、その指さした先を目で見ることができれば、自分と物の間にある空間を理解できたということになります。1歳6ヶ月健診では、指さしの確認をすることが多くあります。それは自分と他者とそれ以外の物の三項関係ができるか、指さした先を追うことができるか、といったことを見ています。「指さし」の意味は1つではありません。成長に伴う「指さし」の意味指さしの成長には段階があります。段階を追ってみてみましょう。9~10ヶ月ごろから、「ねこちゃんだよ」と言われて、指さされた方向を見ることができるようになります。それまでは出された指を見ているのですが、指さした先に何かがあるということに気づくことで対象物の方を向く「指向の指さし」ができるようになります。11ヶ月ごろから、自分が興味をもったものをほかの人に伝えるために「あっ! あっ!」と言いながら、まさに自発的に指さします。 指さしたものや手を伸ばした先にあるものを、ほかの人が一緒に見てくれると分かることで、コミュニケーションの楽しさも知るようになります。1歳ごろから、自分が興味をもったというだけでなく、「ほしい」という意思をこめて指さします。ほしいものを取ってもらいたい要求の手段としての指さしになります。1歳~1歳6ヶ月ごろから、何かを見つけたときに、「あっ!」と言ったり、発語があれば「わんわん!」と言ったりしながら指さして、一緒にいる人に伝えようとします。指さしながら相手の表情を見て、興味や感情を分かち合おうとします。このことは社会性の発達が成長していることも意味します。1歳6ヶ月ごろから、たとえば絵本などを見ながら「犬はどこにいるかな?」と聞くと、その対象物を指さすようになります。これを「応答」の指さしといいます。また、「お母さんはどこ?」と聞くと、隣の部屋にいて姿が見えなくても、いる方向を指さします。質問に答えるという、もう一歩進んだ指さしです。身体的成長の指さしところで、ここまでは心の成長によってできるようになる「指さし」を説明してきましたが、身体的な成長によっては指さしがうまくできない場合もあります。人差し指を1本だけ立てて、ほかの指を曲げるという動きが難しい場合、手のひら全体を使って方向を指示することも「手ざし」と呼んで、同じ役割と考えます。コミュニケーションとしての指さしは、必ずしも人差し指を立てなくてもいいわけですが、もし、不器用さで指さしの形がつくれないという場合には、少し練習してみてもいいでしょう。発達障害、知的障害などがある子どもの場合の指さしの特徴は?発達障害や知的障害があると、指さしの発達が遅れる、あるいはしないことがあるといいます。それはなぜなのか、指さしをするまでの成長を振り返ってみると分かるかもしれません。「指さし」をするのは、周りへの興味や欲求があるということ。発達障害や知的障害がある場合、周りへの興味が薄ければ、指さしをすることがないかもしれません。また、自分が欲しい物を示す「要求」の指さしや、聞かれた物事についての返答としての「応答」の指さしはできても、人への関心が薄い場合には、「あれを一緒に見たい」という「共感」の指さしをしない場合もあります。指さしをしても、指と物との間にある空間を理解できなければ、指さしの意味が分からない、気づかないということも。こうした場合、たとえばとってほしい物がある場合など、周囲の人の手をとって対象物のところまで誘導する「クレーン行動」をすることがあります。自閉スペクトラム症のあるお子さんによくみられる、指さしの代わりにする行動で「クレーン現象」とも言われています。クレーン行動は、発達障害のある子どもに多くみられるといわれますが、クレーン行動をするからと言って必ずしも発達障害がある、というわけではありません。発達障害ではなくても、まだ言葉を使って自分がしたいことをうまく伝えられない時期は、ただ泣くという方法も含めて、どうしたら自分の意思を伝えられるかを学んでいる最中。そのときにもクレーン行動があらわれることがあります。心身ともに指さしの力を育むためにクレーン行動がみられるなどの場合には、指さしの意味に気づくための練習が必要なこともあります。指さしができることによって、子どもの意図が周囲に伝わりやすくなるなど、子どもにとってもメリットがあるでしょう。では、どのように練習したらいいでしょうか。まずは大人が指さしのお手本をやってみましょう。ぬいぐるみや絵本などを目の前において、指さししながら「かわいいね」「わんわんだね」と言ってみます。「一緒に見ようね」と注意を引きながら行いましょう。次に子どもが指や手で何かを示したときには「あったね!」「ここにいたね」「大きいね」など、一緒に見ているよ、ということについて反応しましょう。指さしても特に反応しないでいると、指さしの意味がわからなくなってしまいます。手を伸ばしたときに指さしの形になっていない場合には、さりげなく指さしの形に導きましょう。このときは、人差し指以外の手をそっと手で覆ってあげて、自然と指が曲がるように教えてあげます。また、指を順番に1、2、3…と立てていく練習をしたり、親指と人さし指でOKサインの形をつくって人さし指だけ伸ばしたりなど、楽しみながら指を1本ずつ動かす体操を一緒にやってみます。おもちゃと絵本を置いて、どっちで遊ぼうか? と聞いてみます。子どもは自分の興味があるほうに手を伸ばします。指をささなくても、「こっちがいいのね」「選べたね」とほめてあげてください。指さしはできるかもしれないのに、大人が「あなたにはこれがいい」ということを決めてしまう場面が多いと、子どもは自分の意思で選ぶことをしなくなってしまいます。たくさんの種類があるものを並べて、あるいは表示されているところで、どれがいいのかを選ばせてみましょう。指さしの練習には、動画や絵本を活用してみましょう。YouTubeなどで「指さし練習」と検索すると、アニメーションなどを活用したさまざまな動画が上がっています。ただし、動画の音声があったとしても、一人で見させっぱなしにはしないで、大人が近くにいて、「どれかな~?」「できたね!」など、肉声で声をかけるようにしましょう。まとめ「指さし」は、自分がしたいこと・してほしいことを他者に伝えるために大事なコミュニケーション手段です。身体機能の面からも、心の発達の面からも、成長が必要な場合もあります。また、大人が何もかも子どもの行動を決めてしまって、自分で「選ぶ」ことができないと、指さしも成長しないかもしれません。豊かな選択肢の中で自分らしさを選びとるためにも指さしは大事な動作です。指さしができるようになる環境をつくっていくことも重要です。
2022年06月27日成長がのんびりで悩んだ日々のんびりした子だなと思っていた長男けんと。1歳半健診で指摘を受けて発達の遅れを知りました。どこに行けば、お友達と関わる機会をつくれるのか、どうやったらできることを少しでも増やしていけるのか、方法が分からず悩む日々。誰かに相談しても「男の子は成長がゆっくりだから」と心に寄り添っていただいたもののモヤモヤはおさまらず、市の発達相談へ行くことに。そこで勧められたのは、市の親子教室。すぐに通わせていただくことにしました。Upload By ゆきみ親子教室の懇談会で「リョーイク」という言葉を耳にしました。初めて聞く言葉で意味が分からず、家に帰ってからインターネットで調べてみると『発達に不安を抱える子どもの特性に応じて、困りごとの解決や社会参加に向けて支援すること』というような内容を目にしました。「これだ!」と衝撃を受け、すぐに近くの発達支援施設を調べ、いくつか見学へ。それと同時に、療育を受けるにあたり必要な手続きをとり始めたのです。複数の民間の発達支援施設へ通うことに当時住んでいた地域では、療育を受けるには発達支援センターで面談をすることが必要でした(お住まいの地域によって違うようです)。担当の方が、けんとの様子をみて私からの聞き取りをしたあと、総合的な判断で受給者証を発行していだけることが決定。このころは、まだ病院での診断を受けておらず、療育手帳をもっていない時期でした。どんな施設があるのか調べていくと、・預かり型の小集団タイプ(内容はミニ保育園のようなイメージ)・体を動かすことをメインにしている運動特化型タイプ・苦手なことを集中的に教えてくださる個別療育タイプ・集団と個別を両方行うタイプなど、いろいろな種類の施設がありました(地域によって異なるようです)。Upload By ゆきみ専門家がいらっしゃる施設はキャンセル待ちになっていることも多く、空き状況は施設によって違いました。実際に見学に行き、けんとに合っていそうな預かり型の小集団タイプ、運動特化型タイプ、個別タイプに月に数日ずつ通うことにしました。ひと月に使える日数の上限が受給者証の発行時に決定されるため、範囲内で必要なサービスを組み合わせることができるようです。市立の発達支援施設で親子共に感じた成長年少の年齢のとき、受給者証を利用して通う、市立の児童発達支援センター「A園」に入園。ここは週に5日間通う(単独通園)発達支援施設で、幼稚園や保育園などと併用ができない施設でした。幼稚園に通わせたいと夢を抱いていたため、多少心の葛藤がありましたが、子どもの成長を願い入園を決意。1クラスに子ども10名、先生4名。全部で7クラスほどの、先生が多い保育園というイメージ。月に1度、言語聴覚士さんによる個別訓練、2ヶ月に1度、作業療法士さんによる個別訓練を受けられました。普段から、専門家の先生方もクラスに参加してくださり、課題をみつけ、遊びの中で療育に取り組んでくださいました。Upload By ゆきみほかにも月に1~2回、親に向けての勉強会や、年に2回の臨床心理士さんによる発達検査も行われました。運動会、遠足、お楽しみ会、誕生日会などの幼稚園、保育園でやるような行事もたくさんあり、私もけんとも楽しく通うことができました。年中から地域のこども園に転園したので通ったのは1年間でしたが、子どもの成長をとても感じましたし、発達の悩みを抱えるママ友ができ、私自身も学ぶことが多く、通ってよかったと心の底から思いました。相談できる場所があることで心の安心に年中でこども園に転園してからは、週4日、園のあとに発達支援施設に通いました。引っ越しも経験し、地域によって療育の種類や施設数の違いがとてもあることも分かりました。以前、住んでいた地域は小学生になると個別のプール療育、音楽療育、プログラミングなど、好きなことで楽しく学んでいく施設もありましたが、今の地域にはありません。Upload By ゆきみ民間、市立にかかわらず、施設の先生は子どもの小さなことも逃さず見てくださる方が多く、「できた」が増えたときに一緒に喜んでくださる先生方の存在は私にとっても大きいです。何より、私が不安に感じること、どういう対応をしたらいいのか悩んでいるとき、すぐに相談できる方がそばにいるというだけで心の安心につながっています。親が教えようとすると、ついできないことにイライラしたり、落ちこんでしまったりするけれど、先生方にお任せすることによって、心が楽になる部分もたくさんありました。これからも通っている施設の先生方と情報交換をしながら子どもの成長をサポートしていけたらと思っています。執筆/ゆきみ(監修:初川先生より)「療育」という言葉を知らなかったころから、現在までのさまざまな機関・施設への通所経験のシェアをありがとうございます。療育とは元の意味では「治療しながら教育をする」ということです。苦手なことをトレーニングしたり、発達を促したりしながら、その発達段階に合わせたさまざまな経験をしていくということですね。言語面、運動面、心理発達面など、さまざまな領域から子どもの発達をみる・語ることができますし、それぞれの専門家もいるので、どの施設でどのような療育を受けるのがいいか、悩ましいところです。そして、ゆきみさんも書かれているように、そうした地域のリソースは地域差が大きく、全国どこでも同じようなサービスが提供されているとは言い難いのが実情です。ただ、ゆきみさんも書かれていましたが、「先生方」は発達のゆっくりなお子さんへの対応に慣れていたり、専門的な知見をお持ちであったりして、「小さな目盛り」でお子さんのことを見て、褒めて、それを保護者に伝えてくださることが多いと思います。忙しい中では見過ごしてしまうような小さな、しかし、確実な成長も見つけていただけるのはありがたいですね。そんな先生方の「視点」から、こちらの視野も広がり、お子さんを見る眼差しが温かくなることもこれまで多々あったことと思います。困ったときに相談しやすいことも、週に複数回通うことのメリットだと思います。また、横のつながりができることもありますね。同じく悩みを抱えながら子育てをしているお仲間ができることも心強いですね。
2022年06月27日ベビーカレンダー編集部がおすすめの「妊娠・出産・育児マンガ」をご紹介♪ Instagramで育児マンガを投稿している、はる(@haru_shibutani)さんは、現在小学5年生の男の子のママです。今回は息子さんが1歳半のとき受けた健診で発達の遅れを指摘され、悩んでいたときのお話をご紹介します。2012年の冬。1歳半健診を受けることになった息子さんとはるさんは、会場へ向かっていました。会場へ到着し部屋に入ると、やさしそうな担当の職員が「どうぞ」と案内してくれます。そして、健診が始まるのですが、担当の職員からある提案をされてしまい……!? 2012年冬。息子さんと1歳半健診に行ったときのこと… 1歳児健診で、積み木や指差しができなかった息子さん。 担当の職員に「ちょっと発達がゆっくりかもしれないので、心の相談のほうへご相談ください」と言われたので、はるさんはさっそく相談の予約を取ります。 最初は職員の方の言っている意図がわからなかったのですが、少しずつわかっていくことに……。 職員の方の言葉がピンとこなかったはるさんですが、子どもの年齢が低いとなかなかわかりづらいのかもしれませんね。とはいえ、子どもの成長は十人十色だと思います。発達の差は個人差があるので、焦らず見守っていきたいですね。 監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター 渋谷はる息子(2010年生まれ)と建築士の夫の3人暮らし。日常で起こったことや子育てについて漫画にしています。
2022年06月16日単に発達がゆっくりなだけ…?1歳のころの息子の発達息子は、重度知的障害を伴う自閉スペクトラム症があります。「重度」というと、幼いころからはっきり障害の特徴が出ていたのだろうと思われるかもしれませんが、知的障害や発達障害は、子どもが幼いうちは分かりづらいことも多いです。Upload By べっこうあめアマミ1歳のころの息子は、よく寝ますし、よく食べますし、癇癪もそれほど起こしませんし、それほど泣きませんし、目立った問題行動もありませんでした。ですから私は、息子の育児に困っている訳ではなく、発達の遅れに悩んでいる、という状態だったのです。当時の息子は、むしろ育てやすいくらいだったので、よくテレビや本などで見る「発達障害がある子の育児」とは少し違うようにも感じていたのです。あるとき、息子のかかりつけの病院の先生に、発達障害と知的障害の違いについて聞いてみたことがありました。今思い返すと、息子はまさにそのとき聞いた「知的障害」の発達の仕方に近いような気がします。先生から聞いた話をかみ砕くと、できることとできないことの差が大きくて発達に凸凹があるのが「発達障害」、全体的に発達がゆっくりなのが「知的障害」、ということでした。1歳くらいだと、何も障害がなくてもまだできないことが多いですし、発達の個人差も大きいです。ですから私は、漠然とした不安を感じながらも、「単に息子は発達がゆっくりなだけ」とも思っていました。息子の発達の遅れを意識した3つのポイントそんなモヤモヤを抱えつつも子育てをしていた中で、私が決定的に「息子の違和感」に気づいた3つのポイントがありました。Upload By べっこうあめアマミ息子は、1人で立ったり歩いたりすることができるようになるまでに、とても時間がかかりました。ハイハイやお座りまでは順調だったことで完全に油断していた私は、息子が1歳のころ、児童館で息子より年下の子どもが歩いているのを見て、はじめて息子が「未だに歩かない」ことに違和感を感じました。息子は私にとって第一子だったので、通常子どもがどのくらいから喋り出すのか、あまりピンときていませんでした。ところが、そんな私にとって印象的なできごとがありました。Upload By べっこうあめアマミ児童館でよく一緒になった、息子と同じ歳の女の子が、電話のおもちゃを耳にあてて「もしもーし」と言ってみせたのです。その女の子のお母さんが、「教えたら言うようになりますよ」と言っていたので家で息子にも教えましたが、息子は全く言う気配もなく…。このとき、息子がほかの子どものように言葉を覚えていないことを知り、同時に息子が「未だに1つも発語が無い」ことに違和感を覚えました。Upload By べっこうあめアマミ1歳半健診が近づき、問診票が届くと、問診票のチェック項目にほとんど〇がつかないことに衝撃を受けました。慌てて、チェック項目にあった「指さし」を息子に教えてみましたが、全くやる気配がありません。「歩く」「しゃべる」に比べたらずっとハードルが低いと思っていた「指さし」ですら息子ができないことに、「問診表にあることもできないの?」と、息子の発達への不安は決定的になりました。ほかの子どもと比べないと違和感には気づけないUpload By べっこうあめアマミ少し前に、テレビで発達障害の専門家が、「どうしたらわが子に障害があると気づけるのか」という問いに対して、「ほかの子どもと比べること」と答えていたことがありました。「他人と比べる」という所だけを切り取ると、誤解を生みそうな言葉かもしれません。ですが、実際に子どもの発達に違和感を感じたきっかけは、多くの方がそれじゃないかと思うのです。発達障害は、子どもが小さいうちはなかなかはっきり診断されることも難しいですし、血液検査などの医学的な検査でぱっと分かるものでもありません。私のように第一子に発達障害があった場合、一般的な子育てを知らないので、自分の経験則的にも判断できません。「比べる」といっても、それは「優劣をつける」こととは違います。ほかの子どもと比べて、自分の子どもとの違いを認識し、現実を受け止めること。それは親として、子どもが生きやすい環境をつくっていくためにできる、大事な最初の一歩かもしれないと思います。執筆/べっこうあめアマミ(監修:鈴木先生より)前頭前野になんらかの障害のある赤ちゃんは手の指を握ったままハイハイすることが多く、自閉スペクトラム症のあるお子さんは重力不安のため歩行時につま先歩きをすることが多いです。違和感に気づいた時点で自治体の保健師やかかりつけ医に気軽に相談してみてください。気づいたときが早期発見です。知的に遅れているお子さんは筋の緊張が弱く、抱っこがしづらい傾向があります。誰も初めから自分の子どもに障害があるとは思っていません。1歳半や3歳児健診は5歳児健診同様、年齢相当かどうか・発達につまずきがあるかどうかを親に気づいてもらうための健診です。専門の医療機関を受診すればすぐに診断がつく場合もありますが、親の受容がまだないと思われる場合は保健師さんの配慮で、あえて受診を控えて療育という手段でフォローすることも珍しくありません。しかし、早期発見・早期療育も必要なので、まずは専門ではなくてもかかりつけ医に気軽に相談するのも一つの手段です。ほかの子と比べられるのは保育園や幼稚園のような集団に入ったときです。自分の子どもが発達障害かもしれないと受容するのはなかなか難しいかもしれません。ですが、担任からの後押しなどでようやく医療機関受診の心構えができるケースも少なくありません。わが子に障害はないと言って欲しい、そんな気持ちで受診されることも多いと思います。そんな中、医師の診断が自分の思ったこととギャップがあればあるほどショック・否定・攻撃が強く出てしまいがちです。ですが生活の場で少しずつ違和感が出てくるのが「スペクトラム」たる所以です。個人個人その特性には幅があるので、子どもの成長に合わせて見守ってあげることが重要です。
2022年05月23日発達ナビユーザーの体験をコミックエッセイ化!発達ナビにて行っている「みんなどんなトラブルで悩んでる?アンケート&エピソード大募集!」。今回は「保育園トラブル」についてのエピソードをコミックエッセイ化してご紹介します。発達の遅れが気になりながらも通わせていた保育園娘は2歳半。診断などは特におりていませんが、目が合わず、意味ある言葉や意思の疎通などはまだまだ…周りの子に比べて遅れを感じていました。今回はそんな娘が通っていた保育園でのトラブルのお話です。当時の私は加配制度なども知らず、保育園の先生からも娘に関して何も言われていなかったので、保育園から泣いて帰ってくることが多かったのは気がかりでしたが、特に特別なこともせず保育園に通わせていました。ですが、やはり発達の遅れが気になるので療育施設に通わせようと親子で準備をしていました。療育に通うことも決まり、保育園にもそのことを連絡帳で伝えて…これで娘の発達についての相談場所もできたと一安心していたときに事件は起こったのでした。保育園からの突然の呼び出し3月になり今年度もあと20日、もうすぐ娘も進級か~と思っていたある日のこと。突然、保育園の園長から呼び出しの電話が。一体何があったのかと思い向かうとそこには園長と主任先生たちが…。要件を聞くと、園長から開口一番「療育施設に行くなんて聞いていません」と言われました。いや、連絡帳に書いたし、保健師さんからも連絡が行っていると思いますし、それに担任の先生にも口頭でお伝えしましたが…答えると、園長から驚きの言葉が。Upload By 発達ナビ編集部「知能も10ヶ月程度しかないって聞きましたし、療育に通うようなほかの子どもと比べて劣っているような子の保育は難しいんですよ。専門の先生がいるわけじゃないのでね。お子さんに在籍いただけるのは今年度一杯が限界だと思います」私は耳を疑いました。怒りや悲しみをこらえて「退園してほしいと言うことですか?」と聞くと「そういうわけじゃないんですよ(笑)でも、言っても聞かないし、理解できていないですし。夕方になるとずっと泣いてるんですよね、お昼寝終わってから。それから給食もほとんど嫌がって食べないですし。家ではどうですか?」とまるでクレームのように言われました。Upload By 発達ナビ編集部同席していた主任先生からは「家での様子とか全然教えてくださらないのでこちらも対処が分からなくて本当に困ってるんです」と言われました。ですが、こちらとしては先生に家での様子を聞かれたことなどありません。そのことを伝えると「担任の先生から、以前家での様子聞いたらムッとされちゃって、聞けなかったと聞いてます」と…。そもそも担任の先生とほとんど話をしたことがなく、話をしても「こんにちは」「お願いします」くらいなので本当に質問された記憶もなければ、娘の様子に困っているといった相談も過去ありませんでした。すぐに退園を決意。その後はーー私は自宅に帰り、母に話をしました。保育に携わる責任者が子どもの能力を劣っていると表現したこと、「困っている」などの相談が今まで一度もなく退園勧告と同時にクレームのような形で一方的に言われ、歩み寄りの姿勢や相談がまったくなかったこと、私の気持ちは悔しさと怒りで「このような園にはわが子は預けられない、すぐに退園しよう」と決まっていました。その日のうちに私は保育園にある娘の荷物をまとめて引き上げました。突然の保育園退園、園長は最後の挨拶にすら顔を出しませんでした。そして一連の出来事を娘の療育施設の紹介などをしてくれた保健師さんに電話をしました。保健師さんと市の子ども課の方と面談し、新しい保育園をいくつか紹介いただき、見学に行きました。とても親身になっていただけ、手続きも柔軟に対応してくださったのですぐ保育園は見つかりました。そして今、娘は新しい保育園で現在娘は転園し、違う保育園に通っています。今の娘は泣いて帰ってくることがまったくありません。保育園の先生が「本当に楽しそうですね!」言ってくれるくらい毎日楽しそうに通っています。新しい保育園の園長先生は「子どもの発達は人それぞれスピードが違うし、発達がゆっくりな子どもから学ぶことも多く、いろいろな子どもがいる環境を大切にしたい」と話してくださいました。この園では、5歳児クラスに療育に行ってるお子さんがいるとのことでした。Upload By 発達ナビ編集部転園して今、思うこと娘が楽しそうなのが一番なので、転園して本当に良かったです。一方で、以前の園で泣きながら帰ってくるのも先生とのコミュニケーションがちゃんと取れていなかったのも「こんなもんだろう」と思ってしまっていたので、違いに驚いています。もっと早く娘にとって以前の園が笑顔になれる環境じゃないことに気づいていたら…と思い、本当に娘に申し訳ない気持ちになりました。今回の件で調べた際に、自治体によって加配の制度も異なることが分かり、もっと早く知っていればという思いもありました。以前の保育園では、加配制度などの知識がなかったように思います。娘の退園後に、自治体から指導があったようですが、ちゃんと保育園側もそのような制度があることを知り、保護者側に対しても周知する機会が必要だと感じました。ですが、確かに年齢相応の成長曲線ではなく成長がゆっくりな子どもたちの保育をするのは想像以上に大変だと思うし、1年娘を見ていただいていた以前の園の先生たちに感謝をしている気持ちは本当です。新型コロナウイルス感染予防の観点から、送迎の際のコミュニケーションがあまり推奨されない中でも、「こんなことできるようになりましたよ!」と笑顔で教えてくれる先生もいて、娘の成長を一緒に喜んでくれる様はとてもうれしかったです。だからこそ、発達の遅れなどがある子どもが適切なサポートが受けられるように、先生方が研修などで指導や情報のアップグレードができる機会が得られる仕組みを整えてほしい、そしてわが家のような思いをするご家庭がこれ以上でないことを願うばかりです。Upload By 発達ナビ編集部イラスト/taeko※エピソード参考者のお名前はご希望により非公開とさせて頂きます。(監修:三木先生より)対応に関しては園側のご事情もあるかと思いますのでコメントは差し控えますが、ただ園が「発達がばらついたり遅れたりしている子どもの面倒を見るつもりがあるか、ないか」は保護者にとってはとても大事な情報です。今回は残念な形での発覚になってしまいましたが、入園前であっても思いきって聞いてみることで、相手の反応から分かることはたくさんあります。よく保育園選びのときに「断られたらどうしようと思って子どもの障害の話をしていいものか迷う」というご相談を受けますが、正直に話してみて渋い反応が返ってくるようだったら、入園できたとしてもいつかトラブルが起きる可能性もあります。お互いに気持ちよく通園・保育できる環境を整えるためにも、丁寧なコミュニケーションができると良いですね。あなたのエピソードもコラムになるかも?体験談募集中!保護者の方が日々子育てをする中で「こんなトラブルがあった」「こんなハプニングがあった」など悩みはつきないと思います。そんな発達ナビユーザーのみなさんの「困った」エピソードを募集しています。テーマは「自傷」「学習」「不登校」「ゲーム」「不器用」「ママ友・保護者」「祖父母や親戚関係」「ご近所トラブル」などに加え、今回より「反抗期・思春期」のお悩みも追加募集!反抗期による親との言い争い、癇癪を起こして自分の頭を叩く、地団太を踏むなどの自傷行為…読み書きや計算の困りはもちろん、授業を落ち着いて受けられないなどの学習の悩み…行き渋りや不登校などの悩み…いろいろなお悩みエピソード、お待ちしております。お寄せいただいたエピソードの中から数作品、発達ナビの連載ライターさんにコラムとしてコミックマンガエッセイ化していただき、発達ナビで公開いたします!あるあるのエピソードからヒヤリとしたエピソード、SNSなどではなかなか言えないような家族やママ友とのトラブルまで。いろいろな「困った」エピソードをぜひ教えてください。
2022年05月21日長女が1歳半のときに次女が誕生し、授乳を手伝ってもらったことをきっかけに、赤ちゃんのお世話に興味を持った長女。長女の赤ちゃん返りを心配していた私でしたが……? 1歳半でお姉ちゃんに。リアクションは!?長女が生後8カ月のころに妊娠が判明。まだお姉さんになるという自覚を持たせるのは難しいだろうということで、お人形を使って一緒にお世話ごっこをして、なんとなく“赤ちゃんってこんな感じだよ”という雰囲気を伝えていました。 そして次女が誕生。長女は自分よりも小さい動く物体に「なんだこれは?」という顔をしていましたが、“興味はある”といった雰囲気で少し安心しました。 長女も一緒にママごっこ!私が次女のおむつを替えていると、長女は横に並んで人形のおむつを替えます。時には授乳のまねもするなど、私が次女のお世話をする様子を長女もまねて遊んでいました。そんなある日、次女に母乳を哺乳瓶であげようとしていると、長女がジーっと見つめていました。 そこで長女に「あげてくれる?」と聞くと、長女は「うん!!」と目を輝かせ、私の補助付きですが授乳を手伝ってくれました。本当のところ、二度手間のようになってしまいましたが、長女の気持ちが私にとってはうれしかったのです。 次女中心にならないように長女をフォロー長女が赤ちゃんのお世話をしてくれることはうれしかったのですが、大人がそれに甘えて、長女をお世話する側だけにしてはいけないと感じました。そのため、夫が休みのときは長女だけ夫と公園に遊びに行ったり、長女だけ実家の両親とドライブをしたりと、長女に特別感を感じさせてあげられるように心がけました。 長女も気持ちに余裕ができたのか、その後も赤ちゃん返りなどはなく、一緒に次女をかわいがってくれました。 きょうだいができると、上の子は戸惑ってしまうこともあると思います。いきなり「お姉ちゃんになるからしっかりね」と言い聞かせるのではなく、楽しく新しい家族を迎えられるように工夫できるといいですね。 イラスト/塩り監修/助産師REIKO著者:深田ようこ三児の母。夫とは二回り近い年の差婚。子ども服のショップ店員など、結婚するまでは子ども向けの仕事に携わる。現在は芸能や育児に関する記事を中心に執筆中。
2022年04月12日私が住む自治体の1歳半健診では、ひと通りの測定や内科・歯科健診を終えたあと、最後に保健師さんのところに行って言葉や積み木遊びなどの発達検査をしてもらうことになっていました。イラストを指さす言語の検査が始まると、「わんわん」「ぶーぶ」「くっく」など、幼児語ながらも順調に答えていく長女。しかし私は1つのイラストが気になっていました……。不安だった「魚」のイラストおそらく「魚」と言わせたいイラストなのでしょうか。真っ赤な「鯛」と思われる魚がそこには描かれていました。長女は鯛を知りません。私が「なんて答えるのかな?」と不安になっていると、保健師さんの指が鯛を指しました。 すると、長女は自信満々という顔をして、大きな声で「サバ!!」と答えたのです。これまで幼児語だったのに、あまりにはっきりとした発音の「サバ」に、保健師さんが笑いをこらえているのがわかりました。 魚はすべて「サバ」だった長女当時、わりと好き嫌いが激しかった長女。食べる魚と言えば脂ののったサバだけでした。お肉も卵もあまり好きではなかった長女にとってサバは貴重なタンパク源だったため、週に1回以上は食卓に上がっていたと思います。 長女はすぐに「サバ」という言葉を覚えてくれて、一緒に買い出しに行くと魚屋さんで「サバ!」と連呼していました。1歳の子どもが魚を品種で呼ぶのは珍しかったのか、店員さんをはじめ周りの人々から「よく知っているねぇ」と褒められたものです。しかしよく考えると、サバしか知らない長女にとって「魚=サバ」だったのです。 魚料理に弱いことがバレバレサバばかり出していたのは娘がサバを好きだからということ以上に、私の魚料理に対する苦手意識からでした。さばくのも食べるのも下手だったので、骨抜きの塩サバやみりん干しばかり購入していたのです。 保健師さんに「青魚好きなのいいね! 鯛は食べさせたことないかな?」と聞かれ、しどろもどろになる私。離乳食のころは白身魚のベビーフードを使っていたので、鯛を調理したことは一度もありません。保健師さんは終始やさしかったものの、手抜きや料理のレパートリーの少なさが露呈してしまい、冷や汗が止まりませんでした。 今改めて考えるとただの笑い話なのですが、当時は本当に恥ずかしく、帰り道で鯛を購入してしまったほどショックでした。たとえ1歳でも、子どもの言葉は普段の生活を表してしまうこともあるのだなぁと感じた出来事です。 監修/助産師REIKO著者:岩崎はるか2女1男の母。両実家とも遠方のためワンオペ育児中。先天異常の影響で肺が片方しかない医療的ケア児を含む3人の子を育てた育児体験談のほか、大学院で農学を学んだ経験から食についても執筆。
2022年02月03日登場人物■ほにゅ:2018年2月生まれ。泣くのが得意な男の子。薄毛。飽き性。笑顔で母をノックアウトできる。■ねむ:2020年7月生まれ。よく寝る女の子。■つぶみ:ほにゅ&ねむの母。すぐムリって言う。一応一生懸命取り組む。■ぺー:ほにゅ&ねむの父。効率的に動きまくる。優しい。声がでかい。ママと娘の楽しい会話編集後記ウンウンとうなずきながら、何でも肯定してくれるねむちゃん(1歳半)。その姿がかわいてく、たくさん話しかけたくなりますね。つぶみさんの楽しそうな顔をみて、ねむちゃんもとても嬉しそうです。まだすべての言葉をきちんと理解できない赤ちゃんですが、ママやパパが積極的に話しかけることで言葉の発達を促すこともあるそうですよ。つぶみさんのように、月齢や年齢に合った遊びを通じて赤ちゃんとの会話を楽しんでみてはいかがでしょうか。ママが笑顔で話しかけることで、赤ちゃんも会話することの楽しさに気がつくかもしれませんね。幸せな笑顔いっぱいのエピソードをありがとうございました!ままのて編集部つぶみさんの二人目妊娠のマンガはこちらままのて公式SNSアカウントままのてのTwitter・Instagramをフォローすると、最新マンガの更新情報をご確認いただけます。ぜひフォローしてください!つぶみさんが描く漫画が動画になりました!ままのてで大人気の育児漫画が動画でも楽しめるようになりました。今後もつぶみさんの漫画動画を随時更新していく予定です。その他の育児漫画や育児に関するお役立ち情報、生活の知恵がたくさん配信されていますよ。どの動画にも字幕が付いているので、赤ちゃんや子どもが寝ているときでも音声なしで楽しんでいただけます。ぜひチャンネル登録してみてくださいね。過去のエピソード著者情報
2022年01月12日私の息子は3歳半健診で、「発達障害の疑いがある」と診断されました。結果的に、その1年後の健診で「発達障害ではない」と診断されましたが、息子の幼過ぎる行動を見るたびに、発達障害と親のしつけについて考えさせられた私の体験談をお伝えします。3歳半健診で色が答えられない私の夫は外国人で、私たち家族は長い期間を国外で過ごしています。息子の周りで日本語を話すのは私だけでした。 あれは日本に帰国し、3歳半健診を受けたときのことです。「この色は何?」という質問に、息子は答えられませんでした。私は相談室に入り、医師に「息子は日本語が苦手なだけです」と話をしました。その後もさまざまなテストを受け、できることもあればできないこともありましたが、最終的には「発達障害の疑いがある。様子を見ましょう」と医師に言われてしまいました。 発達障害? 親のしつけのせい?息子はレゴブロックを組み立てたり、本の内容を覚えたりする点ではほかの子よりも優れているところもありました。そのため、息子が店で走り出したり、大声で怒り出して止まらなくなったりしても、手のかかる子だと思う程度でした。 ところが周りからは、私の息子への対応が甘過ぎる、しつけが悪いと言われることもありました。そう指摘され、息子に厳しく接することも。そのため、3歳半健診で「発達障害の疑いがある」と言われたとき、「本当に発達障害かもしれない」という思いと、「いや違う、私のしつけのせいだ」という思いから毎日悩みました。 息子の個性と親のしつけを考える 1年後の健診で、息子は「発達障害ではない」との診断を受けました。テスト結果は、同年代より優れている部分と劣っている部分の両方がありましたが、普段の生活でも、ほかの子より優れている部分と劣っている部分の差が大きい息子。以前はその劣っている部分を直そうと、厳しくしつけをしていました。 私はその視点を変えることにしました。周りからのプレッシャーもありましたが、今は息子の個性を大事にして優れている部分を伸ばそうと考えています。 息子は、いまだに幼い子のように自分の感情を強く出します。それは、のちに発達障害と診断されることになるかもしれません。でも、私には息子の優れた部分もきちんと見えています。今はその個性を大切にしたいと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/imasaku監修/助産師REIKO著者:シュストルじゅんこ二児の母。海外で結婚し、2人の男の子を妊娠・出産。異文化を楽しみながら子育てをしている。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
2021年12月24日離乳食後期のカミカミ期が終わると、いよいよ離乳食完了期がやってきます。完了期は1〜1歳半頃までが目安で、噛む力や違う固さの素材に対応できる調整力を養っていきます。ほとんどの食材が食べられるので、消化がよく、新鮮で刺激の少ないものであればさまざまなメニューに挑戦しましょう。離乳食完了期レシピは料理家のみないきぬこさんに、離乳食完了期の基礎知識は管理栄養士の清水季代さんにお聞きしました。CONTENTS1.離乳食の全体的なスケジュール2.離乳完了期(1歳〜1歳半頃・パクパク期)とは?3.食材の目安と増やし方4.離乳食完了期の1日のスケジュール5.離乳食完了期のポイント・注意点6.大人の食事と一緒につくれるレシピ3選7.離乳食を上手に進めるコツ離乳食の全体的なスケジュールまずは離乳食のスケジュールをチェックしましょう!■離乳食初期(生後5〜6ヵ月頃・ゴックン期)「トロトロ」から「ベタベタ」へ「トロトロ状のものから始めて、ベタベタ状まで進めていく時期です。10倍がゆからスタートし、1日1回、ひと口ずつ増やしていき、徐々に7倍がゆに移行します。離乳食をはじめて1ヵ月後くらいから2回食をスタート!」(管理栄養士・清水季代さん、以下同)■離乳食中期(生後7〜8ヵ月頃・モグモグ期)「ツブツブ」から「みじん切り」へ「ゴックンにすっかり慣れたところでツブツブ状へ。舌を上下に動かして、モグモグする練習です。おかゆは5倍がゆ、野菜は舌で簡単につぶれるツブツブ状にし、パサつく魚や肉にはとろみをつけて食べやすくしましょう」■離乳食後期(生後9〜11ヵ月頃・カミカミ期)「粗みじん切り」から「コロコロ」へ「モグモグの次は、歯ぐきでカミカミに挑戦! 粗みじん切りからコロコロ状まで進めていきます。後半からは3回食に進んでいきましょう。この時期から母乳やミルクよりも離乳食からの栄養が上回るので、不足しがちな鉄分を含む食材を意識して取り入れてください」■離乳食完了期(1歳〜1歳半頃・パクパク期)「半月切り」から「輪切り」へ「カミカミすることに慣れてくると、やわらかく茹でたニンジンの輪切り程度なら、前歯で噛み切れるようになります。半月切りから輪切りくらいまで少しずつ段階を上げていきます。食材による味の違いやかたさの強弱を経験させてあげましょう」離乳食完了期(1歳〜1歳半ころ・パクパク期)とは?完了期になると、食べ物を前歯でかじり取って奥の歯ぐきに舌で移し、奥の歯ぐきでつぶして食べられるようになっていきます。前半のご飯は、引き続き軟飯から始め、後半から徐々に大人と同じご飯へと切り替えるのがいいペース。「食材はやわらかめのハンバーグや肉だんごくらいの固さで、茹で野菜の大きさは6mm〜1cm角を目安にしましょう。食べ物を口に含むと、唇を前後左右や上下に動かせば順調に進んでいるサイン。咀嚼の基礎が身についてきています。口の動きが悪く、まる飲みをするようなら、ステップダウンを。焦らずに進めていきましょうね。手づかみ食べが上手になってきたら、スプーンやフォークにも挑戦を。手指の動きが器用になってくる時期なので、スプーンやフォークを使って食べ物を自分の口へ持っていこうとします。また、1歳を過ぎると牛乳が飲めるようになります。10時や15時に軽めのおやつタイムを設け、コップ飲みに挑戦しましょう。最初は小さじ1程度の少量の牛乳を入れたコップを口元に持っていき、湿らすように流してあげます。少しずつ増やしていくと、だんだんと上手になっていきますよ」食材の目安と増やし方食べさせてもらう食事から自分で食べる食事へと変わっていく時期です。「手づかみ食べが盛んになってくるので、スティック状にカットした野菜やパン、手で持ちやすいおにぎりなどを用意してあげましょう。こぼしたり散らかしたりするので、あと片付けは大変です。でも、たくさんの経験を積めるようになるべく自由にやらせてあげてください。栄養の大半を離乳食から取る時期です。3回食では足りない場合、午前と午後にエネルギーや栄養を補うおやつを決まった時間にあげます。母乳やミルクを欲しがるようなら、飲ませてあげます」エネルギーや栄養を補うメニューでおやつタイム<1回量の目安(1種類を選んだ場合)>【エネルギー源】・ご飯……完了期前半「軟飯」90g→完了期後半「ご飯」80g・茹でうどん……完了期前半105g→完了期後半130g・ジャガイモやサツマイモ……完了期前半140g→完了期後半175g・バナナ……完了期前半125g→完了期後半155g・食パン……完了期前半40g→完了期後半50g・コーンフレーク……完了期前半30g→完了期後半35g【ビタミン・ミネラル】・カボチャ、ニンジン、ホウレンソウ、ブロッコリー、ダイコン、トマト、キャベツ、白菜などの野菜……完了期前半30g→完了期後半40g・リンゴ、ミカン、イチゴ、ブドウ、キウイなどのフルーツ……10g【タンパク質】・豆腐……完了期前半50g→完了期後半55g・魚……完了期前半15g→完了期後半20g・卵……完了期前半全卵(固茹で)1/2個→完了期後半全卵(固茹で)2/3個・鶏ささみ……完了期前半15g→完了期後半20g・プレーンヨーグルト……100g・納豆……完了期前半20g→完了期後半22g・カッテージチーズ……27g・牛赤身肉……完了期前半15g→完了期後半20g離乳食完了期の1日のスケジュール大人と同じように朝、昼、夜の3回食になります。補食のおやつは午前と午後に入れてもOK。「夜遅い食事は遅寝や寝つきの悪さにつながるので、19時頃までには夕食を終えるようにしましょう。卒乳している場合は、午前や午後に1〜2回、補食としてのおやつを加えます。授乳やミルクを飲んでいる場合は、おやつを入れなくても大丈夫です」<1日のスケジュール>※前半の一例07:30離乳食10:00牛乳(ミルク)とおやつ12:30離乳食15:00牛乳(ミルク)とおやつ18:30離乳食※後半の一例07:30離乳食10:00牛乳(ミルク)とおやつ12:30離乳食15:00牛乳(ミルク)とおやつ18:30離乳食離乳食完了期のポイント・注意点食欲が増してくると、離乳が進んでいきます。「卒乳を急かす必要はありません。この時期は、食べる楽しみや意欲が増すように、手づかみ食べをたくさんさせてあげたり、スプーンやフォークを使わせてあげたり、ワンプレートに彩り豊かな食材を並べてあげたりという工夫をしてみましょう。おやつはバナナやクラッカーなど、補食になるものを取り入れます」1)1歳を過ぎても薄味を守る「ほとんどの食材が食べられるので、大人の食事からの取り分けがしやすくなりますが、大人とまったく同じ料理では濃い味に慣れてしまいます。薄味の調理を心がけ、赤ちゃんに取り分けるときに調味料をかけないようにしたり、お湯で味を薄めたりしましょう。また、酒、みりんなどのアルコール分はしっかり加熱して飛ばすか、使用を控えます」2)食べない素材は同じグループのもので代用「味覚がはっきりしてきて、好き嫌いも激しくなる時期ですが、嫌いな食材を無理に食べさせる必要はありません。お肉が苦手な場合は、魚や豆腐を食べる、ピーマンを食べない場合は、ほかの緑の野菜を食べられればOK! 苦手なものを違う形や調理法にしてみると食べてくれることもあります」3)食べる量には個人差がある「なんでもよく食べる赤ちゃんもいれば、なかなか食の進まない赤ちゃんもいます。食事の量は個人差があるので、あまり神経質にならなくて大丈夫。体重が適正であれば、現在食べているものが適量だと考えます」4)おやつは栄養素を補う存在に「『おやつ』というと、甘くて特別な『お楽しみ』と捉えがちです。しかし、この時期のおやつには赤ちゃんの小さな胃腸では1回の食事で補いきれない栄養素を足すというのが主な役割です。時間と量を決めて、ヨーグルトやフルーツ、鉄分入りの赤ちゃん用クッキーや野菜クラッカーなど、離乳食では不足しがちな栄養を補うメニューを心がけましょう」大人の食事と一緒につくれるレシピ3選離乳食完了期におすすめの3つのレシピをご紹介。大人の食事をつくる過程で、離乳食用に取り分けて効率よくつくれます。薄味キープを心がけて。離乳食完了期レシピ01.クリーミー鶏団子鍋完了期は大人用と一緒につくれるようになります。「お鍋は野菜がたっぷりと食べられる冬の定番メニューです。取り分けメニューとしてもつくりやすい一品ですね。ここでは、薄味に仕上げた鶏団子に食感の違う数種類の野菜を加えました。パッと目を引くのは、星形のにんじんです。お子さんの興味を引く形があると、食事への興味が増します」(料理家・みないきぬこさん、以下同)【材料】1回分(+大人2人分)鶏ひき肉……250g長ネギ(みじん切り)……1/2本<調味料A>塩……小さじ1/4片栗粉……大さじ1と1/4水……大さじ1〜2<調味料B>ショウガ汁……小さじ1酒……大さじ1コショウ……少々白菜……1/4株ニンジン……1本エノキ……1袋<調味料C>だし汁……3〜4カップ塩……小さじ1/4<調味料D>豆乳……大さじ2みそ……小さじ1/6軟飯……60〜80g<大人用>ポン酢、薬味……適量【つくり方】1.ボウルに鶏ひき肉、長ネギ、<調味料A>を入れてよく混ぜる。【離乳食用】20gを取り分け、3等分にまとめる。【大人用】さらに<調味料B>を加えて混ぜる。2.【離乳食用】白菜20gを1cm角に切り、ニンジン15〜20gは5mm幅の星や花などの型でくり抜く。エノキ10gは1cm幅に切る。【大人用】の白菜は一口大、ニンジンはピーラーでリボン状にし、エノキは食べやすいようにほぐす。3.鍋に<調味料C>を入れて中火にかけ、1と2の【離乳食用】具材を加えて柔らかくなるまで5分ほど煮る。器に盛り、600Wのレンジで15秒ほど温めた<調味料D>を回しかける4.3を器に盛り、軟飯を添えれば離乳食メニューの完成。5.【大人用】1と2の具材を3の鍋に加え、火が通ったらポン酢やお好みの薬味を添える。Point>>>「調理前に離乳食用の食材を取り分け、野菜類は細かく切っておきます」「具材を器に盛り付けてから、味付けをします」離乳食完了期レシピ02.ミートソーストマトの味を生かした野菜たっぷりのミートソースです。「ミートソースを薄めに味付けした段階で取り分け、ショートパスタにからめます。大人用は調味料を足してさらに煮詰めますが、味を足さずに小分けにして冷凍保存もOK。パスタ以外にもご飯やマッシュポテトにからめるなど、さまざまな料理にアレンジして使えます」【材料】1回分(+大人2人分)タマネギ……1/8個(30g)ニンジン……1/8個(20g)セロリ……1/8本(10g)トマト……1個(150g)オリーブオイル……小さじ1合い挽き肉……250gケチャップ……大さじ1中濃ソース……大さじ1トマト缶(カットタイプ)……1/2缶ニンニク(すりおろし)……小さじ1/2コンソメ顆粒……小さじ1砂糖……小さじ1塩、コショウ……各少々マカロニ(早茹でタイプ)……25〜30gパスタ(大人用)……適量【つくり方】1.タマネギ、ニンジン、セロリをみじん切りにする。トマトは1cm角に切る。2.鍋にオリーブオイルを中火で熱し、トマト以外の野菜の加えて炒める。野菜がしんなりとしてきたら合い挽き肉を加えて炒め、色が変わったらトマトを加えて炒める。3.全体がなじんだら<調味料A>を加えて混ぜ、フタをずらしてのせて弱火で7〜8分煮る。【離乳食用】60〜70gを取り分ける。4.【大人用】3に<調味料B>を加えて、10分ほど弱火で煮詰める。5.【離乳食用】鍋に湯を沸かし、マカロニを表示より1〜2分長めに茹でてザルに上げる。器に盛り、3で取り分けたミートソースをかける。6.【大人用】パスタを茹で、4をかける。Point>>>「野菜から先に炒めることにより、余分な水分を飛ばし、野菜そのものの甘味が引き立ちます」「トマト缶を加える前のフレッシュなトマトの甘味を生かした薄味の段階で、離乳食用を取り分けます」離乳食完了期レシピ03.サーモンフライ定食定食メニューも取り分け調理でつくるとスムーズに調理が進みます。「ママやパパと同じメニューを同じ時間に食べることで、赤ちゃんは食事のマナーや楽しみを学ぶことができます。フライ用のパン粉はザルでこして細かくし、味噌汁は薄味段階で取り分けて、食べやすくやさしい味わいに仕上げましょう」◆おかず【材料】1回分(+大人2人分)生鮭……2〜3切れ(240g程度)<調味料A>酒……小さじ2ニンニク(すりおろし)……小さじ1/2塩・コショウ……各少々<調味料B>小麦粉……適量パン粉……適量溶き卵……1個サラダ油(揚げ油)……適量ニンジン、アスパラ……合わせて30〜40g+大人分ミニトマト……1個+大人分【つくり方】1.生鮭を15〜20g取り分ける。【離乳食用】取り分けた生鮭を3等分にし、ごく少量の塩(耳かき程度)をまぶす。【大人用】生鮭を一口大に切り、<調味料A>をもみ込む。2.【離乳食用】パン粉(大さじ1程度)をザルでこし、細かくする。3.1の生鮭に小麦粉、溶き卵、パン粉(離乳食分は2)の順に衣をつける。4.【離乳食用】フライパンにサラダ油大さじ2〜3を入れて中火にかけ、生鮭を並べて揚げ焼きにする。【大人用】サラダ油(揚げ油)を中火で熱し、生鮭を揚げる。5.【離乳食用】ニンジンを1cm幅にカットし、お好みの型で抜く。ミニトマトを4等分に切る。6.ニンジンとアスパラをやわらかくなるまで茹でてザルに上げる。生鮭のフライと野菜類を器に盛り付ける。◆味噌汁【材料】1回分(+大人2人分)だし汁……2と1/4カップ(250cc)絹ごし豆腐(1.5cm角)……100gなめこ……1パックわかめ(戻したもの、粗みじん切り)……5g味噌……大さじ1と1/2〜2【つくり方】1.鍋にだし汁を入れて中火にかけ、フツフツとしてきたら、絹ごし豆腐と水洗いしたなめこ、わかめを加える。ひと煮る立ちしたら味噌(小さじ1)をとく。2.【離乳食用】1の絹ごし豆腐(20〜30g)、なめこ(10g)、わかめ(少々)、味噌汁(50cc)を取り分ける。【大人用】残りのみそをとく。Point>>>「衣のパン粉を細かくすることで、余分な油の吸収を減らせる上に食べやすくなります」「離乳食用と大人用を並べておくと、スムーズに調理が進みます」離乳食を上手に進めるコツ離乳食完了期は、大人用の食事から取り分けることで、作業効率が上がります。「いよいよ離乳食の最後のステップです。ここまで来ると、離乳食づくりが終わってしまう名残惜しさが出てくるかもしれませんね。この時期に意識したいのは、味付けです。まだまだ大人と比べると胃腸は未発達なので、薄味キープが大切です。本格的な調味の前に取り分けるのがスムーズですが、『濃いかな?』と感じたら湯で薄めて調整しても大丈夫です。ニンジンは型抜きして使うと華やかに見えるので、型抜きした茹でニンジンを数枚ストックしておくと便利ですよ。ただし、鮮度が落ちる前に、冷蔵保存なら3日以内に使い切りましょう。小分け容器やフリージングを活用して、彩りのよい献立づくりを楽しんでくださいね」\\こちらの記事もおすすめ!//離乳食初期(ゴックン期・生後5~6ヵ月頃) 量や進め方は? おすすめレシピを紹介離乳食中期(生後7~8ヵ月) 量や食材の進め方は? 食材の味を生かしたレシピ3選離乳食後期(生後9~10ヵ月) 量や食材の進め方は? 自分から食べたくなるカミカミレシピ3選清水季代さん管理栄養士/フードコーディネーター/フードスペシャリスト都内の保育園に勤務の後、独立。食育を目的とした親子料理教室、レシピ開発、栄養や献立相談等を行っている。栄養バランスがよく、子どもが食べたくなるレシピが得意。 みないきぬこさん料理家/フードコーディネーター/女子栄養大学非常勤講師女子栄養大学卒業後、料理研究家の枝元なほみさんのアシスタントを経て、2007年に独立。料理家、フードコーディネーターとして雑誌やテレビ、広告で活躍中。ケータリング業にも力を注ぐ。著書に『はじめてのストウブ』(池田書店)、『萌え断』(河出書房新社)、『大豆で美味しい毎日レシピ』(エイ出版社)がある。Instagram:@minaikinukorecipe&styling/Kinuko Minaisupervision/Kiyo Shimizuphotography/Hitomi Yabetext/Miyuki Imai(Neem Tree)
2021年12月06日【離乳食後期〜完了期】お正月の「手づかみおせち」のポイント月齢にあった食材を使う手づかみ食べに限らず、離乳食全般では月齢にあった食材を使うことが大切です。離乳食後期になると、1日3回の離乳食が始まります。全卵や赤身魚、脂肪の少ない鶏肉や豆類も食べられるようになる時期です。主食、主菜、副菜をとれるバランスの良い献立を考えてあげると良いでしょう。離乳食後期以降の赤ちゃんは鉄分不足になりやすいといわれています(※1)。赤ちゃんの離乳食の進み具合によって、赤身魚やレバー、大豆など、鉄分が豊富な食材を積極的に取り入れてみてくださいね。大人のおせちメニューを参考にするお正月向けに離乳食を作るとき、大人のおせちメニューを参考にしてみてはいかがでしょうか。おせちは大人向けのものと思われがちですが、使う食材や味付け、かたさなどを赤ちゃんの月齢や離乳食の進み具合に合ったものにすれば、赤ちゃんと一緒におせちを楽しむことができます。大人用のおせちを作るときに赤ちゃんが食べられる食材を事前に取り分けておくと、ママやパパの手間も省けて良いですね。食べやすい形や大きさにする赤ちゃんの手づかみ食べでは、食べやすい大きさや形にしてあげることが大切です。食材のかたさと同じように、大きさや形も月齢に合わせて変えてあげましょう。生後9ヶ月の赤ちゃんであれば、指でつまむ場合は1cm角のサイコロ状がおすすめです。手で握る場合は、赤ちゃんの手の成長に合わせ印鑑くらいのスティック状や8mmくらいの薄さの輪切り、半月切りにしても良いですね。赤ちゃんの様子を見ながら、徐々に大きさを変えていってみてください。お正月を彩る!簡単手づかみおせち5選さつまいもの栗きんとん風■材料(1食分)・さつまいも50g・かぼちゃ30g・粉ミルク大さじ1■作り方1.さつまいもとかぼちゃは皮をむき、乱切りにする2.1を耐熱容器に入れ、電子レンジで3分加熱する3.2をすりつぶし、お湯に溶かした粉ミルクを入れて混ぜる4.ラップに手づかみしやすい大きさの3を包み、丸めて成形するレシピポイントミルクの量を調節することによってかたさを変えられます。月齢や赤ちゃんの様子を見ながらミルクの量を変えてみてくださいね。また、成形するときはラップでしっかり捻るようにすると、巾着のようなかわいい形になります。お豆腐でふわふわ!かんたん伊達巻き■材料(伊達巻き1本)・絹豆腐100g・卵2個・サラダ油大さじ1■作り方1.卵と絹豆腐をボウルに入れ、絹豆腐をつぶすようにして混ぜる2.フライパンにサラダ油を熱し、1を全て流し入れる3.中火で焼き目がしっかりついたら、ラップの上に乗せて巻いていく4.ラップできつく包み、冷蔵庫で30分ほど寝かせてから食べやすい大きさにカットするレシピポイント伊達巻はフライパンの上で巻かずにいったんまな板などに広げたラップに置いてから巻くと、簡単にきれいに仕上がります。また、熱いままカットせず、冷ましてからカットすると形も崩れません。赤ちゃんが1歳くらいになったら、豆腐の代わりにはんぺんを使っても良いでしょう。豆腐とにんじんの鶏団子■材料(20個分)・絹豆腐100g・鶏ひき肉200g・にんじん50g・片栗粉大さじ1■作り方1.にんじんをみじん切りにする2.1と鶏ひき肉、絹豆腐、片栗粉をボウルに入れて混ぜる3.鍋にお湯を沸かし、2をひとくちサイズに丸めてゆでる※余った分は冷凍で保存できますレシピポイントそのまま食べても良し、スープに入れても良し、さまざまな用途で使える鶏団子です。にんじんの他にも玉ねぎやしいたけを入れても良いでしょう。豆腐を入れることでふわっとした食感になり、赤ちゃんも食べやすくなります。軟飯のきな粉餅風■材料(1食分)・軟飯1杯分・きなこ大さじ1・てんさい糖小さじ1/2■作り方1.きなことてんさい糖は混ぜ合わせておく2.軟飯を手づかみしやすい大きさにまとめる3.2に1をまぶすレシピポイントまだお餅を食べられない離乳食後期の赤ちゃんでも、軟飯をお餅の代わりにしてお正月気分を楽しむことができます。使う砂糖はてんさい糖がおすすめですが、きび砂糖などで代用しても良いでしょう。黒砂糖はボツリヌス菌が含まれる可能性があるので使用しないように注意してくださいね。にんじんとだいこんのみかんなます■材料(1食分)・にんじん30g・だいこん30g・みかん果汁大さじ1■作り方1.にんじんとだいこんはスティック状に細長く切る2.1を耐熱容器に入れ、電子レンジで1分30秒加熱する3.2のあら熱がとれたら、みかん果汁をかけて混ぜ合わせるレシピポイントみかん果汁のみで味付けされた簡単なますです。酸味と甘味のバランスも良く、赤ちゃんでも食べやすいでしょう。にんじんやだいこんの他にも、かぶやきゅうりなどを使用してもおいしく仕上がりますよ。手づかみ食べで注意したいポイントエプロンを用意する手づかみ食べでは、特に赤ちゃんの手や口、洋服などが汚れてしまうことが多いでしょう。そのため、食事用のエプロンの用意は必須です。洗って何度でも使えるシリコンタイプのエプロンや使い捨てのエプロンなど、たくさんの種類があります。好みや使いやすさなどママやパパ、赤ちゃんに合ったものを使って、離乳食の時間を楽しいものにしてみてくださいね。少し多めに作っておくまだ手づかみ食べに慣れていない赤ちゃんの場合、一度つかんだものを床に落としてしまうことがあります。たくさん落としてしまって量が少なくなりもう一度作り直すという手間を省くためにも、手づかみ食べの離乳食は少し多めに作っておくことをおすすめします。冷凍できる手づかみメニューは、多めに作ってストックしておくのも便利です。赤ちゃんが食べるときに解凍したりレンジで温めたりするだけであれば、ママやパパが忙しいときに助かりますよ。赤ちゃんのペースを尊重する離乳食後期〜完了期であっても、なかにはあまり手づかみ食べをしない赤ちゃんもいます。もし手づかみ食べをしなくても、無理にさせる必要はありません。手づかみで食べないときは、スプーンやフォークで食べる練習をしたり、ママやパパが食べさせたりしても大丈夫です。ご飯ではなくおやつなら手づかみ食べをする赤ちゃんもいます。まずはせんべいやボーロで手づかみ食べを始めてみるのも良いかもしれません。いずれにせよ、赤ちゃんのペースを尊重してあげることを第一に考えてくださいね。お正月手づかみメニューで新年を楽しもう!おせちは大人だけでなく、手づかみ食べが始まる離乳食後期以降の赤ちゃんも一緒に楽しむことができます。大人用のおせちを作るついでに、赤ちゃん用として取り分けて作ってみてはいかがでしょうか。手づかみ食べは注意することも多いですが、ママやパパ、そして離乳食を食べる赤ちゃんのペースで楽しく進められると良いですね。※この記事は2021年12月時点の情報をもとに作成しています。アレルギーに関する詳しい情報は、下記のリンクをご覧ください。
2021年12月06日就園前の子どもたちの様子を見ては、Pの発達の遅れを感じて悩む日々…Pは二人きょうだい。Pの発達に悩んでいた1歳後半のころ、長男(Pの兄)は幼稚園に通っていました。毎日の送迎はもちろん、何か行事がある度に幼いPも一緒に幼稚園へ連れて行っていました。幼稚園にはPのほかにも就園前の小さな弟や妹たちが、何人かお母さんと一緒に来ていました。Pと同じ学年の子もいれば、Pより学年が上の子も下の子もいて、その子たちの様子を見てはPと比べるような機会が毎日のようにありました。Pと同じ学年の子たちは会話ができ、友達同士で遊んでいたし、まだ1歳前半で歩き始めたばかりくらいの子でも、お母さんの指示が通り、単語で簡単なやり取りができていたので、私はその様子を見る度に落ち込んでいました。私自身、Pの前に長男を育てており、子どもの標準的な発達について頭では分かっていたつもりでした。しかし、Pと周りの同年代の子たちの発達の違いを見るたびに「この時期の子どもってこんなことができたんだっけ?」と驚くことが多く、長男での育児経験が全く参考になりませんでした。そして、幼稚園の行事は親子で参加するような内容のものが多かったのですが、私はいつもPを連れていたのでPからは目が離せないし、自由に動き回るPを追いかけることのほうに必死でした。長男の行事のために幼稚園へ来ているのに、思うように行事に参加ができないことばかりで、いつも長男に申し訳ないなと思っていました。多動のPを連れて長男の行事に参加するのは毎回大変だった。Upload By みんそんなある日、親子で木材を使って工作をするという行事が長男の幼稚園であったのですが、かなづちやノコギリを使わないといけないような作業もあるので、長男一人で作業をするのは難しく、大人の補助が必要な場面がありました。でも私が手を貸すとPがいるので危険だし、どうしよう?と困っていました。するといつも私たち親子の様子を見ていた園長先生が側に来て「私がP君を見ておくのでお母さんは長男君を助けてあげて下さい!」と声をかけて下さいました。私はPを見てもらうことに少し不安を感じましたが、園長先生はプロだし短時間なら大丈夫だろうと思い、Pをお願いすることにしました。こうして私が長男と工作を進めている間、Pは園長先生と一緒に過ごしていたのですが、Pは側にいる園長先生の存在を何とも思わず園庭へ裸足で出て行ってしまい、砂場で自由に遊び始めました。たまに園長先生がPにスコップなどを差し出し関わろうとしてくれていたのに、Pはまるで園長先生はそこにはいない人であるかのように無視をし、砂を触ることだけに没頭している様子でした。Upload By みんPが1人で遊ぶ様子を見て園長先生はどう思ったのか?工作が終わり、私はすぐにPのもとへ行き園長先生にお礼を言いました。でも私が迎えに行ってもPは私のほうを見ることもなく、砂を触り続けていました。そんなPを見ながら私は園長先生にこう話ました。「先生もPの様子を見てお気づきだと思いますが、Pには自閉スペクトラム症の傾向があります。Pはたぶんこの幼稚園へは来られないと思っています…」すると園長先生はこんな風に言ってくれました。「お母さんが心配に思う気持ちは分かります。きっとこれから沢山の苦労があるかもしれません。それはお母さんだけじゃなく長男君やご家族みなさんもです。でも今はP君にできる限りのことをしてあげて、成長を信じてあげて下さい。それに大変だと思ったときは、今回みたいに誰かに頼れば良いんです!これからの行事もできる限り私や職員もサポートするので、P君を連れて来るのは大変だと思いますが長男君のために行事に参加してあげてください」Upload By みん一人で抱え込まず、誰かに話を聞いてもらって、誰かを頼ることの大切さ私は園長先生に「Pには自閉スペクトラム症の傾向があるかもしれない」と言えたことと、園長先生がそれを否定はせずに「苦労があるかもしれない」と言ってくれ、その上で「そんなときは誰かに頼っても良い」と励ましてくれたことで、不安と安堵が一気に押し寄せたような気持ちになり、我慢していた涙があふれてしまいました。そして同時にPの成長を信じるためにも、今すぐにでも病院で診てもらって、療育へ通おう!という気持ちがさらに強くなったことを覚えています。家の中でわが子一人の様子だけを見ていたとしたら、Pとほかの子の発達の違いを感じる機会も少なかっただろうし、周りの人から客観的にPを見てもらって助言をいただく機会もなかったかもしれません。少しでも早く発達障害に気づき行動に移せたのは、こんな風にPに対する周りの人の目や意見もあったからかもしれません。自分一人だけでモヤモヤしながら悩み続けるよりも、誰かに話を聞いてもらえると心が軽くなり、前へ進むための力にもなると思います。Upload By みん執筆/みん(監修:三木先生より)一人だけで考えていると、どんどん不安になってしまうものです。トラブルがきっかけであっても、誰かに話ができたことは良かったですね。そういったシーンで思い切って園長先生にお話を切り出せた勇気のおかげかもしれませんね。
2021年11月22日STEAM教育って何?
子育て楽じゃありません
細川珠生のここなら分かる政治のコト