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いよいよ妊婦さんとしての日々が始まり、出産の日を迎えたこてつさん。最後に改めて、3年間の治療を振り返って感じたことを綴っています。不妊治療を2005~8年に受けた中村こてつさんの体験談。最終回です。妊娠から出産までの日々2009年7月20日。干し梅のような姿だった透明の卵が、人間の赤ちゃんとしてこの世に現れました。4回目の移植で妊娠した私は、不妊治療中にもそうであったように、ネット検索魔に変身。妊娠中にとったほうがいいサプリメント、カフェインはどこまで摂取していいのか、おすすめ食材・おすすめしない食材、体重の増加について怒られないようにする方法(笑)、妊娠線の出ない方法、安産のためにやらねばならない運動など、ありとあらゆる方法を調べました。コーヒーを飲み過ぎではととがめるオットと険悪な雰囲気になったり、栄養士さんの話を聞いてから昆布やいりこでだしをとるようになったり、黒酢たくさん飲んだりしました。安産のためにとにかく歩こう! と愛犬と一緒に散歩しまくり、10km近く歩く日もありました。頭でっかち、おなかでっかちな妊婦になりました(笑)。 妊娠5カ月になってから周囲の人には伝えました。それまでは「何があるかは分からないから」とずっと秘密にしていました。マイナートラブルはあるものの妊娠経過は順調。力を合わせて産道をくぐり抜け、産声をあげる我が子と対面することを何度も想像し、安産に向けて毎日毎日歩きました。出産予定日。うんともすんともいいません。そのまま予定日を1週間超過しようかというとき陣痛がきました。陣痛は進みが遅く、徐々にひどくなる痛みに2日間耐え抜きました。子宮口がやっと全開近くになり、最後は先生におなかを押さえつけられながらいきんだものの…生めませんでした。不妊治療(特に体外受精・顕微授精など)で妊娠した子は「貴重児」と呼ばれていました。万が一のことがあったとき次の妊娠が難しい、妊娠するまでにかなりの労力を費やしている、という理由からそう呼ばれるようです。そのほか、不育症であった、流産・死産の経験がある、なども貴重児と分類されるとのこと。初めから帝王切開をすすめられるケースもあったと聞いています。バースプランを決めるとき、なるべく普通分娩で生みたいと言いました。さんざん人工的な不妊治療をしてきたのだから、出産くらいは自然な形で普通に生みたいと思っていました。だけど、自然に生むことが普通? 治療中も初めは「できれば自然に」と考えていました。自然=普通? なんで普通になりたいんだろう、私。…普通って、なんだっけ? 数人がかりでサポートされながらいきんだ後、帝王切開を提案されました。「せっかく不妊治療してまで授かった命だからこそ、最後の最後でリスクを背負うことはないよ」。先生が言いました。このまま頑張れば普通分娩で生めるかもしれないけれど、万が一のために帝王切開で安全に取り出したほうがいいとのことでした。手術が決まるとあれよあれよと準備が進み、私は手術台の上で張りつけの状態に。始まって数分、泣き声が聞こえました。「へその緒が2重巻きで回旋異常だったよ。だから出てこられなかったんだねぇ」と先生。あー、そうだったんだ~。帝王切開でよかった…無事でよかった…。出産くらいは普通がいい。そう思っていた気持ちはなくなっていました。(この後しばらくして、「おっぱいくらいは普通にあげたい!」となるのですが…こりない私。苦笑)視線の先に、助産師さんに体を拭かれながら泣きじゃくる声と我が子の足が見えました。まだ手術台に張りつけにされたままの私の手に頭が触れるよう、計測等をすませた赤ちゃんを連れてきてくれました。その頭は、まだシットリ湿っていました。「久しぶり~」心の中で声をかけました。なぜ「久しぶり」かというと、0.1mmの受精卵以来の再会だったから。こうして私の不妊治療は幕を閉じました。自分の中のさまざまな気持ちに苦悩し、はいつくばって進むような日々。夫婦で本音をぶつけ、泣いたり、笑ったりした日々。いろいろなことを知り、いろいろなことを感じました。女性として生む・生まないを真剣に考えること。子どもがいることだけで幸せか不幸せかは決まらないこと。自分の体を知ること。家族の体を知ること。心と体はつながっていること。妊娠は思い通りにならないこと。自分の気持ちを奮起させて挑戦すること。失敗が続くとどんどん落ち込むこと。周囲の何気ない一言に疲弊すること。人の感じ方は自分の感じ方と違うこと。赤ちゃんはキラキラしていること。他人を妬む私がいること。平静を装う私がいること。他人のことは他人のことだと割り切ること。流れに身をまかせること。命が止まること。悲しみは他人と比べるものではないこと。夫婦にとって一番大切なこと。自分の心を掘り下げてみること。自分を認めてあげること。想像力を持って思いやる心、人も自分も大切にする生き方。3年間の不妊治療の体験を通して知りました。はっきりと思います。私には必要なプロセスだったと。そして時々、妄想します。不妊治療に挑んだけれど、結局子どもを持たなかった私の人生を。その人生を生きている私も、きっと幸せであるだろうと。※私が長男を妊娠するために不妊治療をしていたのは、2005年11月~2008年10月のことです。また、この体験記に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。
2019年01月23日陽性判定が出て、妊娠が判明。悪阻も始まり、正式に不妊治療クリニックを卒業する日を迎えました。不妊治療を2005~8年に受けた中村こてつさんの体験談。初めて見る赤ちゃんの心拍4回目の移植で陽性判定をもらい、3日後再受診しました。HCG(※)=394。※=ヒト絨毛性ゴナドトロピン。妊娠中に産生されるホルモン。前回の78より増えているので、とりあえず安心とのことです。ネットでいろいろ検索していたので、この数値だと双子ちゃんではないだろうなぁと分かりました。2個移植したのだから、両方とも育ってほしかったのが本音でしたが。さらに1週間後、超音波で胎嚢の確認をしました。胎嚢はしっかりと映っていました。胎嚢の中にペコペコ動くものあり。 心拍でした。 初めて見る心拍に「ほ~、これが…」と感心します。 少し前から悪阻も始まっていました。 ずっと船酔いのような感じです。 匂いにも敏感になりました。ネギ、玉ねぎなどの匂いがダメでした。 あと、口臭が…。オット&愛犬の口臭に毎回「ウッ」。 隣で寝ていると、寝息がこちらまで漂ってきて「ウッ」。 オットは悲しそうでした。心拍を確認してから1週間後、8週目の診察へ。 頭と体の区別がついていました。 体の丸いポチポチは手足だと説明されました。 芋虫みたいだったのに、人間らしくなってきたね。 身長1.65cm。 軽くなったと思った悪阻はなかなか完全にはなくならず、たまに横になることもありました。 出産予定日が決定。そして初めての母子手帳数日後、出血があり、心配になって受診するも、子宮内に血の塊が残っているのが原因とのことで、赤ちゃんもしっかり見えているし、大丈夫と言われ安心しました。前回とそんなに変わっていませんでしたが、今回は見ているときに動きました(!)。首をカクカクっと左右に振っていました。ベテランお笑い芸人さんのモノマネのような感じ(笑)。おいおい、動くとちょっとかわいいじゃないか。9週の診察。身長2.62cm。順調とのことで、今日は背骨が見えました。 内診後、ドクターが「7月12日だね」と言いました。 とうとう出産予定日が決まりました。「今週中に生む病院を決めて、来週予定している10週の診察後、転院しましょう」と提案されました。 「転院までに母子手帳をもらっておいてください」とも言われました。 …スゴイ。 ここまで来ました。 自分が母子手帳を持つなんて。 オットに母子手帳をもらえると伝えると「そっか~、そうなのか~」と感慨深げです。 自分たちの生活に縁のなかった事が次々とやってきます。 浮かれるというより、なんということだ…という気持ちでいっぱいです。 10週目の診察。これをクリアすると、不妊治療クリニックは卒業です。ドキドキしながら内診へ向かいます。赤ちゃんは、手をバタバタさせながら元気に動いていました。指を確認しました。マンガみたいな短い指。「今日でおしまいです、お疲れさまでした」とドクター。最後にしてはあっけない終わり方です。待合室でオットに報告メールを打ちます。「順調だったよ。とうとう卒業だよ。」と打とうとしたら、「とうとう」のところで急に胸がつまって涙が出そうになりました。必死に我慢しました。3年という月日が長いのか短いのか、よく分かりません。しかし、この3年間、夫婦でさまざまな感情を持ち寄って、話し合い、ぶつかり合い、理解し合ってきたことは事実です。失敗するたびに凹み、考え、立ち上がり、また挑んだことも事実。自分で自分の気持ちをこんなにも深く考えた出来事はこれまでの人生にありませんでした。私は、私をほめようと思います。まだまだ先は長いけれど、とりあえず卒業おめでとう。よく頑張ったぞ、私(…と、オット。笑)。 3年通った不妊治療クリニックを卒業しました。※私が長男を妊娠するために不妊治療をしていたのは、2005年11月~2008年10月のことです。また、この体験記に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。
2019年01月09日こんにちは、こじらせ美容オタク家のともです。待てど暮らせど私たち夫婦にだけ赤ちゃんはやってこない…という気分になってしまう妊活中。終わりのない迷路にハマってしまった ようで、心が折れてしまいそうになることも。そこでそんな妊活中に気が楽になったエピソードを妊活中・妊活を終えたママたちに聞いてみることに。自然妊娠にこだわることをやめたどこかで壁を作っている「自然妊娠」 という言葉。自然妊娠にこだわりすぎていた女性はそのこだわりを捨てたことで妊娠したとのこと。『なかなか子どもを授からず30過ぎてからはタイミング法をトライ。しかしそれでもダメでついに35歳に突入。そんな時母から「体外受精してみれば?」 と勧められた。早い方がいい、と自然妊娠へのこだわりを捨てて体外受精にステップアップ』(30代女性/一児のママ・産休中)自分の後に結婚したのに、その友人たちから次々と妊娠報告。一人だけ置いていかれている気分になってしまうのは妊活中によくあること。その上周りの友人が皆自然妊娠しているのを目の当たりにしていると「自然妊娠するのが当たり前」 と思い込んでしまうことも。またその当たり前が「自然妊娠じゃなきゃダメだ」という縛りを自分の中で作ってしまうこともあるのです。タイミング法も失敗続きなのに、体外受精に踏み出せないと35歳という壁を感じる年齢にいつの間にか達してしまいます。自然妊娠にこだわり続けると、妊娠率は年齢と共に低下してしまうのです。医療の発達した現代は選択肢があるのは幸運なこと。その恩恵を受けるのは何も間違っていません。体外受精は確かに金銭的な負担はありますが、どうしても欲しいというのであればステップアップしてみても。夫からの言葉で楽になる妊活は一人ではできません。夫との二人三脚で頑張るもの。そんな夫に救われたという女性 たち。『結婚4年目の現在も全く妊娠する気配すらない。そんな時旦那から「子どもがいるから幸せ、じゃなくて、二人でも幸せって思えることがまず一番大事 」と言われ、毎日ヒステリックになっていた自分に気付いた。その日から笑顔で過ごすことの方を優先している』(40代女性/会社員)『「世界で一番愛しているのは妻であって、まだ産まれてきてない子どもじゃない。だから今目の前にいる愛しい人が側いるだけで充分」との夫からの言葉。肩の力が抜けたのか、その後すぐに妊娠したのにはびっくり』(30代女性/一児のママ)生理がくるたびに悲しい気持ちになり「私は女として機能してないのかな? 」と自己嫌悪に陥ることも。また「自分のせい?」と夫に対しても申し訳ない気持ちになってしまったり…。いろんな意味で妊活中は情緒不安定になりがちです。そんな時に夫からの優しい言葉はなによりの救いに。初心を思い出させてくれる「子どもが欲しくて結婚したのではなくて幸せになるために結婚した」という想いは二人共同じなはず。それなのに子どもを授かることに必死になりすぎて全然幸せではない、では本末転倒 なのです。また「夫のためにも自分を大切にしよう」と不必要に自分を責めることもやめられます。夫の優しい言葉で子どものいない人生でもいる人生でもどっちでも幸せだな、と思えるようになりその後に妊娠したというママも。妊娠に執着しすぎるのは逆によくないよう。辛い気持ちを思いっきり吐き出してみる辛い時は辛い気持ちを発散しましょう。抑え込むのではなく、ただ辛いと自分を慰めてあげる状況を作ってあげることで楽になったという話も。『不妊治療中に病院で仲良くなった友人。お互いなかなか授からず「でもウチら大変な不妊治療、頑張ってるよね 」と褒め合いっこ』(20代女性/美容部員)『ダメだった時は、我慢せず声をあげておもいっきり泣く。気持ちを発散させることでその後ポジティブな気持ちで頑張ろうと思える』(30代女性/金融)同じ妊活で頑張っている友人との会話は心をほぐしてくれます。妊活の辛さは当事者でないとなかなか他人にはわかってもらいにくいのです。自然妊娠した友人からは「私なんて大丈夫と思っていた日にできちゃって、予定外でさー」なんてサラリと言われるだけで傷つくことも。不妊治療中は孤独で誰からも褒めてもらえない寂しさもあるけれど、共感し合える人と時間を共有するだけで大きな励み に。同じ苦労をしている者たちで集まって話すとそれだけで辛さも半分になったような気分に。またそういう友人がいなくとも、悲しい時は思いっきり泣いたり、夫に愚痴ったりと気持ちを押し殺さず発散させることは重要。辛い時は辛いで大丈夫、と現状を否定せず受け入れることで、次へのポジティブな気分を引き出してくれます。ふさぎ込みがちになってしまう妊活中だからこそ、リセットする方法を実践してみてはいかがでしょうか?気持ちの持ち方を変えることで妊活に悔いなく取り組みたいですね。●ライター/とも●モデル/杉村智子
2018年07月03日「1人目を妊娠してるから2人目もすぐできる…」と考えていたら、なかなかできない、タイミングがない、など、2人目の不妊で悩んでいるママは多い もの。早くから対策をしておくことで防げるものもある ので、きちんと2人目不妊について知っておくことが重要です。今回は、2人目不妊に悩むママのエピソードと、2人目不妊の対処方法をご紹介します。意外と多い2人目不妊エピソード・エピソード1**********「一人目は順調に授かったため、二人目もすぐ授かるだろう、と自然にまかせた妊活をしようと思っていました。しかし、一人目が卒乳して半年以上たってもなかなか生理が再開せず、産婦人科を受診。しばらく不妊治療をしていましたが、子育てしながらの不妊治療は大変ですしなかなか二人目は授かれず…。しばらく悩みましたが、新しいやりがいのある仕事を見つけて、しばらくは二人目の事を忘れて仕事に専念することにしています。」**********こちらのママは、長期授乳をしていていたため、ほかのママより生理が再開するタイミングが遅かったとのことです。通常授乳をしている間は、体がまだ妊娠をしなくてもいいよ、という認識でプロラクチンという排卵を抑えるホルモンが出ているため、生理が再開しにくい と言われています。通常なら、授乳をやめれば半年以内に生理がくるものですが、なかなか来ない場合婦人科系の病気にかかっている可能性もあります。早めに婦人科の受診をしましょう。・エピソード2**********うちは、1人目も時間がかかりましたが、2人目は夫婦生活が減少してタイミングが合わなかったり、育児などのストレスの生理が不安定で余計妊娠しづらい状況になってしまっていました。周りからの二人目コールもしんどくて、やっとの思いで授かった命も8週で流産。2人目の妊娠がどんどん遅れてしまうたびに、自分の年齢も重ねていくので余計妊娠しづらくなってしまうので焦る一方。悪循環ですね。あきらめてしまいたい気持ちと、あきらめたくない気持ちがせめぎ合っています。**********こちらのママは、元々妊娠しにくいタイプのママですが、1人目の育児による疲れ、ストレス、そして加齢により・夫婦生活が減少し、タイミングが合わせづらい・妊娠率そのものが下がるとなり、2人目不妊の悪循環に陥ってしまって います。2人目不妊の対処法①2人目を早く欲しいママは計画的な断乳も視野に入れて生理再開が遅れ、2人目不妊になってましまうことを防止するには、計画的な断乳をすることをおすすめ。2人目妊娠を加齢や仕事復帰のタイミングなどの事情で少し焦っている、というママは産後半年~1年での早めの断乳を視野に入れて ください。赤ちゃんのためには1歳以上まで授乳を続けてあげるのが理想的ですが、2人目妊娠への起こさせるには授乳を、ストップするのが1番の近道。筆者も授乳しながら妊娠できないかと試みましたが、やはり1人目より妊娠までに時間がかかりました。②ママのストレス、疲れを軽減するためにパパ、に協力を仰ぐ子育てのストレスにより2人目不妊になってしまうことを防ぐには、妊活のキーマンであるパパとのコミニュケーションを密に図ることが重要。子育てをし始めるとママ側の負担が増えるため、パパとのコミュニケーションはどうしても不足 しがち。ママの負担が多くなることからパパとのコミュニケーションもどんどん億劫になってしまう傾向も。すると会話が減って、スキンシップが減って、妊活どころではなくなってしまいます。1歳を過ぎて大人と同じご飯が食べられるようになって、夜中のグズグズも減ってくると、少しだけママの余裕ができる時期があります。その余裕を少しだけパパに向けてあげてください。久しぶりにパパの好物を作ってあげる、マッサージをし合う、労いの言葉をかけあうなど、最近してあげてないなーと思うことをしてみてください。そしてもうひとつ重要なのが育児に関してパパへのサポートを仰ぐ こと。子育ては本当に大変な偉業ですから、本来1人ではとてもこなせるものではありません。まして子供を2人、3人と望むなら、パパの献身的なサポートは必須となります。夫婦間で、その情報をシェアするためにはこのような記事をパパに読んでもらったり、婦人科でパパに医師から話をしてもらったりなどして意識を向上させてあげましょう。----------以上、いかがでしたでしょうか?第二子以降を授かるには、早めの家族計画を立て、夫婦間のコミュニケーションを密にしておくことに越したことはありません。第一子を妊娠できたから、第二子もすぐ授かるもの、という観念を持ってしまいがちなのですが、それも根拠があるものではありません。第一子の妊娠、出産の年齢が高かった、というママは、きちんと第二子以降についてどうするか、ということをしっかり夫婦で共有 しておくようにしましょうね。●ライター/ましゅまま●モデル/大上留依
2018年06月07日こんにちは。ママライターのマエジマシホです。赤ちゃんを授かるための活動をいつしか「妊活」 と呼ぶようになりましたね。それより以前に使われていた「不妊治療」という言葉にはどうしてもネガティブなイメージがあった だけに喜ばしい変化のひとつです。ただ、呼び方が「妊活」に変わったからといっていわゆる不妊治療における厳しい現実が変化したわけではありません。筆者自身も息子を授かるまでに断続的に「妊活」を行いました。今回は筆者の「妊活」経験を踏まえて、不妊治療における重要になる「病院選び」のポイント を述べていきます。不妊治療における病院選びの難しさ不妊治療をするとき、まずは病院を選ぶことになりますね。口コミや評判を調べるところからスタートするでしょう。ただ、不妊治療は毎月、あるいは毎週病院に通うことになるため、交通アクセス も病院選びには重要なポイントになります。いくら治療方針が自分の考えに合致しているからといって、新幹線はともかく飛行機での移動を強いられる病院を選ぶことは経済的にも時間的にも肉体的にも不可能 でしょう。そこで必然的に病院は絞られることになってしまいます。さらには、治療方針が自分の考えに合致している病院であっても、検査してみたら自分の身体に治療方針が合致していなかった という事態も充分にあり得ます。また、医師ごとに治療方針が異なる病院で合った場合、医師との相性もひとつの「縁」 になってしまうのです。良い「縁」とは限らないこともあります。いったん検査や診察を受けてからでないと病院や医師との「縁」を見極められないところ が、不妊治療における病院選びのひとつの難しさだな、と実感しました。病院選びの難しさをクリアするためにはでは、病院選びの難しさをクリアするためにはどうしたらいいのでしょうか。ひとつには、セカンドオピニオンを求めて病院を変えることです 。そのためには、不妊治療について治療する本人と配偶者が知識を蓄えておく必要 があります。なぜなら、知識がなければ、現在受けている不妊治療の治療方針が自分たちの希望に沿ったものなのか、検査結果からみる自分の身体に合致したものなのか、素人ながらでも判断できないからです。筆者も1年ほど治療している間に合計4回ほど病院をかえました 。結果が出なかったことと、素人の浅薄な知識ではありますが、治療に疑問を感じてセカンドオピニオンが欲しくなったためです。不妊治療において最も大切で最も価値が高いのは、「時間」 です。特に年齢の高いご夫婦、特に女性にとって「時間」はお金に代えがたいものです。セカンドオピニオンを迷っている時間はありません。そして病院を変えるときに現在治療を受けている医師に相談する必要はありません。すべて自己責任、自己判断で行いましょう。現在治療を受けている医師に「セカンドオピニオンが欲しいので病院を変えます」といったところで、「ではどうぞ」とあっさり言われるか、説得されて納得できない治療を続けるかのどちらかになるからです。個人的にはどちらも時間の無駄だとおもいますね。素人でも知識を得ることでメリットがあった実話中には素人が不妊治療の勉強をしたところで何になるのか、と考える人もいるかもしれません。しかし筆者が不妊治療において素人が知識を得ることを強く勧めるのには実体験に基づいた理由があります。それは筆者が中断していた不妊治療を新たな病院で再開させたときのことです。その時筆者はすでに35歳で高齢出産 といわれる年齢でした。筆者の不妊の原因の一つに「高プロラクチン血症」 がありました。これは何らかの原因によって妊娠・出産していないのに母乳が出たり、母乳を出すためのホルモンである「プロラクチン」が高くなったりする症状です。プロラクチンには子宮を収縮させたり着床を妨げたりする働きがあるため、プロラクチンの値が高いと不妊の原因となってしまいます。妊娠するためのプロラクチンの値は15ng/ml以下が望ましい、ひと桁であればなお良し、という知識が筆者にはありました 。果たして血液検査の結果、筆者の血中プロラクチンの値は「14.9」でした。通常であれば、ボーダーぎりぎりセーフなので、プロラクチンの値を下げる薬は処方されなかったでしょう。しかし、筆者は「ボーダーぎりぎりなのは理解しています。しかしひと桁であるほうが妊娠しやすいと勉強しました。年齢も年齢ですし、薬を処方してください」と強く医師に迫りました 。すると、医師は「よく勉強しているようだし、熱心だし、年齢もあるしね」ということでプロラクチンの値を下げる薬を処方してくれました。そして筆者は薬を処方されたその周期に無事妊娠することができたのです。妊娠を告げてから初めて健診に行ったとき、医師からは「(プロラクチンを下げる薬である)カバサール妊娠 だね!」と笑われたのもいい思い出です。----------不妊治療は他人任せでは成功しません。女性も男性も自分の身体を妊娠に向けて適している状態に整える努力をしなければいけなくなることもあります。医師任せでもいけません。たった一つのサンプルではありますが、素人が知識を得たことで医療の専門家も耳を傾けてくれることもあります。その結果、不妊治療を終えられることもあるのです。不妊治療の険しい道は自分で、あるいはパートナーとふたりで切り開いていくしかありません。まだ結果が出ていない人でも、まだできることはあるかもしれません。今の周期に結果が出なくても次のチャンスはすぐきます。不妊治療についての知識を蓄え、知識を武器に 道を切り開いていってくださいね。【参考リンク】プロラクチンとは?正常値はどれくらい?妊娠への作用は? こそだてハック()●ライター/マエジマシホ
2018年05月07日不妊治療を2005~8年に受けた中村こてつさんの体験談。お休み期間を経て、いよいよい移植へという時に「本当に私は子どもが欲しいの?」そんな心の葛藤が再燃します。本当に私は子どもが欲しいのか?新しい年を迎えました。予定では、1月半ばにリセットし、2月初旬に移植となります。「グレードの良い初期胚盤胞が3個あるので、そのうちの1個を移植することになります。」とドクター。写真を渡されました。凍結した受精卵の写真です。同じく顕微授精をした友人が、受精卵の卵の写真が可愛い! と言っていたので私も楽しみにしていました。が、いざ渡されてみると、その感情は湧かず…。だって、見た目干し梅みたいなのです(笑)(色は違いますが)。移植したら、だんだんと愛おしくなるのでしょうか。しかし、自分も昔はこんな姿だったんだなぁと思うと不思議でなりません。この干し梅が人間の形になっていくんだもんなぁ~。『イノチ』って本当に神秘的。単純に感動し、その日の受診は終了しました。…それから数日後、激しく気持ちが落ち込んでいる自分がいました。受精卵の写真を見たときに、嬉しい! かわいい! という気持ちは全くありませんでした。それに対して「やっぱり私は心底子どもが欲しいわけではないのでは…」という疑問が渦巻いて、そんな気持ちのまま移植を受けるなんて、やはりよくないのではないか…そう思うようになりました。でもこれは私1人の問題ではないし、そうそうゆっくりもしていられない…。ましてや1回で妊娠できると決まっているわけではないのだし…。でも無責任ではないだろうか、子どもに対して。将来、私は本当は欲しくなかったのよ。なんて子育てに対して言い分けを作らないだろうか…。そう考える一方で、何を甘えたことを言っているの? 本当は欲しいくせに。できなかったときのショックを小さくしようと、自分の気持ちをセーブしてるだけでしょう? 怖いだけでしょう? と怒る自分もいました。そうなのかなそうなのかな自分の気持ちが分かりませんでした。みんながいう「理屈じゃない子どもが欲しい気持ち」が私には湧き上がってこない。いや、気持ちはあるけど見ようとしていないのか。もうすぐリセット。そうしたら2月には移植。それまでに自分の気持ちを固めなければいけない…。落ち込んで、憤って、悩んで、焦っていました。※私が長男を妊娠するために不妊治療をしていたのは、2005年11月~2008年10月のことです。また、この体験記に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。
2018年03月07日不妊治療を2005~8年に受けた中村こてつさんの体験談です。卵の移植まで待つ間、図書館で中村さんが手にした1冊は『産まない女」として生きるあなたへ』。産まない女として生きるか採卵後の生理予定日に、しっかり生理がきました。人生の中でイレギュラーな採卵を終えた後だったので、予定通りきたことにホッとしました。年明けの移植についてスケジュールを決める以外は、しばらく治療もお休みです。クリスマスもお正月も、おっと! 結婚記念日も(笑)、気楽な気持ちでのんびり過ごせそうでウキウキしました。読書は好きで、図書館にはよく通っていましたが、不妊治療を始めてからは、それに関する本も読み漁っていました。治療の休憩期間に借りた一冊。『産まない女」として生きるあなたへ』。理由はいろいろあれど、最終的に「産まない」ことを選択した女性が、どのようにして自分の人生を生きていくか。不妊治療後、自分自身もその人生を歩む著者が、多くの女性へのインタビューとともに、それらの人生を輝いて生きるためのプロセスが書いてありました。顕微授精で凍結胚移植を待つ身の私でしたが、なんとなくタイトルに惹かれて手に取りました。私はこの体験記を、当時の日記を読み返しながら書いています。その時に感じたり思ったりしたことを忠実に文字にしています。日記にはこう書いていました。『自分がそうなったときの覚悟?いや、まだそんなことは考えられない。でも、もしかしたらそうなるかもしれないという漠然とした不安はある。今読むのと、自分が決心したときに読むのとでは雲泥の差の感じ方があるかな。とりあえず今の私は、私にできることをやるだけだ。やるだけやったら、どっちに転んでも、自分の答えが見つかるだろう。本の中の女性たちは「あの時こうしていれば…」と悔やんでいる人も少なくない。どれだけ悔やんでも過去はかえられない。自分が後悔しないように。思いっきり、やろう。出来るときに出来る事を。』子どもを産み育てることへの願望が薄いことを悩みながらも始めた不妊治療でしたが、治療が進み、すぐにできるものではないのだという事実を知るごとに、「産めないかもしれない」と考えたときに得体のしれない恐怖も感じていました。この本を読んだ私は、いろんな不安をぶるぶるっとふるい落とし、「今、やるしかないのだ」と改めて気合いを入れたようでした。図書館で借りるときは、本のタイトルとともに貸出日・返却日・利用者番号などを書いた小さなレシートのような紙を渡されます。返却を遅滞しないようにという目的でしょう。この本を読んでいる途中、ひらりとその紙が落ちてきました。私のものではありません。貸出日は去年の同じ頃。借りた本の名前がつらつらと並んでいます。文字数に制限があるらしく、タイトルは途中で切れていましたが、「産まない女」として生・・・あきらめないであなたの・・・大人の刺繍バッグをつく・・・おそらく女性でしょう。私と一緒で不妊の人。『あきらめないであなたの…』の後に続くのはきっと『赤ちゃん』。彼女もまた、産みたい気持ちと産めないかもしれない不安の間で揺れていたのかもしれません。その答えをいろんな情報に求めている。ちくちくとバッグを縫いながら…勝手にそんな想像をしていました。自分の人生なのだから自分で決めていい。決めていいはずなのに、どうして思い描いたとおりに進むことが難しいのでしょう。子どもを持つ持たないに関しては、特に。それとも人生は誰かに与えられるものなのでしょうか。神様の領域なのでしょうか。あの女性が今、どの人生であっても幸せであってほしい、そう思いました。※私が長男を妊娠するために不妊治療をしていたのは、2005年11月~2008年10月のことです。また、この体験記に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。
2018年02月21日不妊治療は終わりの見えないトンネルのように思えた、という中村こてつさん。体外受精を始める決心をしたものの、一旦治療は2か月のお休みに入ります。中村こてつさんの2005-8年の体験記です。不妊治療中ものすごくよく言われた言葉2ヶ月間の治療休み。自分で思っていたより治療へのストレスはあったらしく、何も考えなくてよい心から穏やかな日々に懐かしささえ感じました。しかし、そんな穏やかな日々は数日で、お休み中も生理が始まりそうな気配を感じると、なんだかイライラ…少しのことでムッとなり、その後急に悲しくなってポロリと涙…。子どもを持つと意識して治療を始めてから、生理前に自分の感情が不安定になることはもう自分ではどうしようもないのでした。 不妊治療をしていると人に話すと、何人もの人から言われた言葉があります。その人の友達や知人は「治療をやめたら自然にできたらしい」と。そのたびに思いました。でたーーーっ!「治療やめたら自然妊娠」説~っ、と(笑)。きっとその人は、励まし・応援の意味でその話をしてくれたのだと思います。たしかに、不妊の大敵と言われるストレスから解放されて、実際に妊娠された方もいるのでしょう。けれども不妊の理由も特定されて、ほぼほぼ自然妊娠は無理とされている私には、その言葉にパワーをもらうことはないのでした。へぇ、そうなんだ。と言うしかありませんでした。…けれども、いざ自分が治療を休むと決めたとき、心の中に蘇る「治療やめたら自然妊娠」説(笑)。ぜ~んぜんっ、期待してないしぃぃ…可能性はゼロじゃないけどさぁ~…。…そして…生理。落ち込む。というのを2回繰り返して、私の休息は幕を閉じました。人生、そう上手くはいきません。いよいよ体外受精をはじめます。(※私が長男を妊娠するために不妊治療をしていたのは、2005年11月~2008年10月のことです。また、この体験記に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。)
2017年11月15日こんにちは、佐原チハルです。不妊治療は、始めるのも続けるのも苦労があると言われますが、実は“やめどき”を探すのも難しいと言われています。「もうやめようかなと思っていても、やめると決めきれない……」という方もいらっしゃることかと思います。そこで今回は、不妊治療を“やめた”という人たちの声を集めてみました。●(1)決めていた年齢になったので、やめた『夫と、「私が38歳になったらやめよう」って最初から話してたんで、もういいやってすっぱりやめられた』(40歳女性)36歳のころから2年ほど不妊治療を続けたという女性の声です。『うちは夫がもう初老なんで、夫婦で好きに過ごそうって思いきれたのかも』この女性が結婚したのは34歳のとき。パートナーさんは、なんと20歳近く年上なのだそう。『夫の年齢もあって、最初から子どもは無理かなって思ってたところもあって。2年してダメだったら、もうその先の時間は自分たちのために使おうって、治療を始める前に決めてたの』子どもがいる生活への憧れは「今もある」とのことですが、治療をやめたぶん自由になった時間で、久しぶりに遠くまで旅行に出かける予定なのだそう。やめどきは、いざとなってから判断するのは難しいものです。“余裕のある開始時点から決めておく” というのは、大事なポイントになりそうです。●(2)金銭的理由で、やめた『不妊治療って、何かとお金がかかるんだよね。うちは共働きだから続けられたけど、それでもやっぱり負担は小さくなくて』(41歳女性)好きで続けていたはずの仕事も、不妊治療の成果がなかなか出ないことで「結果の得られない無駄な浪費をするため稼いでいる」「報われない努力のための無意味なこと」に思われるようになってきてしまったそう。『買い物するたびに10円でも安いもの探そう、こんな無駄遣いはしないでもっと切り詰めなきゃ……って、何をするにも考えるようになってしまって、疲れちゃった。私にも夫にも、余裕が全然なくなっちゃって。こんな状態で子どもを迎えても喜べないんじゃないかって思っちゃった。確定申告の書類作りながら「もうそろそろいいかな」って言ってみたら、夫も「そうだね」って言ってくれて、それでおしまい』「不妊治療はお金がかかる」とは言われていますが、実際にどれくらいかかるかは、治療の内容やそれを続ける期間によります。助成が受けられる治療内容・所得であるかどうか、お住まいの自治体によっても変わってきます。いずれにしても、生活や気持ちが荒んでしまうほどの負担になってしまうのはつらいこと 。治療にいくらくらいまで使うか事前に話し合っておく、いくら使った時点で今後のことを検討するタイミングにする、などあらかじめルールを決めておくのがいいのかもしれません。●(3)一時休憩のままなんとなく、やめた『「よし、やめよう」って言ってやめたんじゃないんだよね。一旦休憩っていう感じ』(33歳男性)治療を受けていたのはこちらの男性ではなく、パートナーの女性です。女性の方が5歳ほど年上のご夫婦で、治療は女性が37歳になってから1年ほど続けたそう。『それほどお金もかけてないし、それほど高度な治療もしていないから、他の人たちと比べたら負担は少なかったと思うんだけど、それでもやっぱりつらくて。特に妻が精神的に疲れてた』治療前は2年ほど“妊活”を行っていたそう。パートナーの女性は“妊活”にも熱心だったそうで、ずっと神経を尖らせている様子が心配だった そうです。『ちょっと一休みしようって、僕から言ったの。年齢を考えたら、休もうなんて逆に言っちゃいけないんじゃないかとかも思ったんだけど』迷いながらも、「今言って休まなきゃ夫婦生活ダメになる!」という危機感があり、申し出たのだそうです。『とりあえず半年、考えるのもやめてみようってことにしたんだ。それで半年後また治療したいって思ったら、そのときはまた再開しようって。でも再開の話は僕からも妻からも特に出なくて、それっきり今も休みっぱなし』「やめるっていう決断は実はまだできてない」とのことですが、この“一旦休憩”を切り出すのにも勇気が必要だったそう。続けたい気持ち、また“年齢との戦い”だという気持ちから、「治療の中止を決めるのが怖い」という声はしばしば聞きます。まずはちょっと休憩というクッションを置くだけにして“決めずにいる”というのは、実はとても有効かもしれません。----------以上、いかがでしたでしょうか。不妊治療をやめるのは簡単ではないかもしれませんが、無理をし過ぎてしまって、日々の夫婦生活が大きく損なわれてしまうことは避けたいですよね。やめるために大切なのは、続けること同様、夫婦間のコミュニケーション なのだと思います。自分のためにも、パートナーのためにも、切り出す勇気を出すことが必要なのかもしれませんね。●ライター/佐原チハル(フリーライター)●モデル/KUMI(陸人くん、花音ちゃん)
2017年08月21日子どもがいると、子どもをきっかけにしてママ友ができることが多いものですが、子どもがいない主婦の場合、なかなか新しい友達ができる機会がありません。新しい友達ができないばかりか、それまでに親しくしていた友達に子どもができることで話や都合が合わなくなり、だんだん疎遠になっていき、しまいには縁が切れてしまうということも珍しくありません。そう、子どものいない主婦は、30代、40代ともなると、気軽に会っておしゃべりできる友達が極端に少なくなってしまうケースが多いのです。そのため、「話の合う友達がほしい」と切実に願う人も少なくありません。そこで今回は、子どものいない主婦が友達を作る方法についてご紹介したいと思います。●(1)習い事を始める『私も友達が欲しくて習い事をしましたが、時間と内容によっては無意味に終わります。夜の時間帯にやっている料理教室に参加したときは、仕事返りの独身OLさんばかりでしたし、昼間のスポーツジムは子育てが終わったおばさまばかりでした。どちらも私が求める層の人たちではなかったため、すぐにやめました。良かったのは、昼間の時間帯に行ったデコパージュ教室とポーセラーツ教室。子なし主婦の方がいて、趣味も合うことから意気投合しました。今でも時々お茶したり買い物に行ったりしています』(30代女性/子なし・専業主婦)習い事なら何でもいいわけではないんですね!自分が興味のあることというのは大前提ですが、行く時間帯や内容も重要 なのだそう。英会話や料理教室のように生活に密着したものではなく、完全に「趣味でやっている」というようなもの……たとえば、コメントで挙げてもらったデコパージュやポーセラーツの他、フラワーアレンジメントやキャンドル作りなどがいいようです。昼間に習い事ができる=経済的にも時間にも余裕がある ということなので、仲良くなれれば気軽にランチやショッピングなども楽しめる関係になれそうですね。●(2)ネット上で探す『私は選択子なし。同じように子どものいない友達がほしくて家の近所で週3日だけパートを始めてみましたが、出会えたのは不妊治療中のまだ若い子なし主婦さんだけ。「いずれは子どもがほしい」と思っている人とはけっこう考え方が違うので、知り合っても話が合いませんでした。そこで、思い切ってネット上で友達を募集。選択子なしであることや自分の年齢、大まかな住んでいる場所といったプロフィールをつけて友達募集を行ったところ、2人から連絡が!そのうちの1人とは価値観が合いそうだったので、最近リアルで会いました。家はそんなに近くないんですけど、話が弾んだのでこれからも仲を深めていけたらいいなと思っています』(40代女性/子なし・パート主婦)一言で「子なし」と言っても、その状況はさまざま 。最初から子どもを望まなかったのか、妊活中・不妊治療中なのか、不妊治療を諦めた末なのかなどの背景によっても、本音で話せるかどうかが変わってくることもあるでしょう。その点、インターネット上のコミュニティサイトやSNSなどで自分と限りなく同じような状況の友達を募集すれば、ピンポイントで望む条件の人と知り合える可能性があります。ネット上で知り合ってリアルで会うということに抵抗がない人であれば、検討してみるのもアリでしょう。また、友達を募集している子なし主婦のブログを探してみる のも手です。ブログに日々の出来事や思いを綴っている場合、それを読むことでなんとなくその人の人柄がわかるでしょう。もし、「この人と気が合いそう!友達になりたい!」と思ったら、コメントを書き込んだりメッセージを送ってみたりしてみてはいかがでしょうか。自分がブログを始めてみる というのもおすすめです。ただし、あまり個人情報を書きすぎないよう注意しましょう。悪意のある人が近づいてこないとも限りません。●(3)ボランティア活動に参加してみる『友達がほしかったのもありますが、人の役に立つことをして自分の存在意義を作りたかったので、地域のボランティア活動に参加してみました。ただ年配の方が多く、親しくなっても私が子なしの専業主婦だとわかると、「子どもがいないなら働きなさい」「子どもはいいわよ〜。今からでも作ったら?」などとおせっかいなことを言われて疲れてしまいました。今は地域のボランティアに限らず、興味のあるボランティア活動を調べているところです。だからまだ友達はできていないんですけど、やりがいもあるし楽しいし、これからも友達探しついでにいろいろなボランティア活動に参加して行こうと思っています』(30代女性/子なし・専業主婦)ボランティア活動は子どもがいるとなかなかできない ので、子どものいない人を探すには良さそうですね。ただ、やはりものによっては年配の方が多い場合も。インターネット上で検索してみると、さまざまなボランティア活動が出てくるので、そういったものの中から自分に合いそうなものを探してみるといいでしょう。同じ志を持っている者同士が集まるので、たとえ境遇が完全に合わなくても、気の合う仲間ができるかもしれません。----------いかがでしたか?実行できそうなものはあったでしょうか。私も子なし主婦ではありますが、働いているため孤独を感じることはほとんどありません。でも、専業主婦であれば、やはり友達がいないと孤独を感じることも多いでしょう。子なし主婦の中には、同じように友達がほしいと思っている方はたくさんいるはずなので、ぜひ諦めずに探してみてくださいね。●文/パピマミ編集部●モデル/坂井由有紀(央将くん)、貴子(優くん、綾ちゃん)
2017年07月19日「マタニティーハイ」という言葉、ここ数年で随分耳にするようになりました。妊娠した嬉しさや喜び、生まれてくる赤ちゃんを待ちわびるワクワクする気持ち、そういった幸せな気持ちがおさえきれなくなり、周りへの配慮ができなくなってしまうと、「マタニティーハイ」と言われてしまうようです。でも、なんでもかんでも「マタニティーハイ」と呼ぶのはいかがなものか、という意見もありますよね。女性のためのコミュニティ『ガールズちゃんねる』では、『マタニティーハイになる事はダメですか?』というトピックスが立ち、さまざまな意見が寄せられています。●マタニティーハイって悪いことなの?妊娠6か月目だというトピ主さんが、独身の友達と遊んだときのこと。ベビー用品のお店に入ったり、よその赤ちゃんを見てテンションが上がったりしていたトピ主さんは、友達から「あからさまにマタニティーハイだね」と言われてしまったといいます。そのことに対し、トピ主さんは「マタニティーハイとは悪い事なのでしょうか?」と疑問を投げかけています。この疑問に対し、賛否が分かれました。『人を傷つける言葉を言わないとかすればいいと思うよ』『そのくらいいいと思う!友達に子供の話ばかりするのは良くないけどね』『めでたいことだから私はいいと思うけど』『悪くはないと思う。育児が始まるとそれどころじゃなくなるしね』『全然いい!幸せな人と話すの好き!』『ブルーになるよりはハイになる方が胎教にもいいと思う』など、「悪いことではない」という意見がある一方、『わざわざ友達といる時に行かなくてもいいじゃん。しかも相手は独身』『一人のときなら問題ない。人を巻き込むな』『他人からしたらウザい。身内ですらハイハイ、もうわかったから落ち着けって時あるし』『いいけど旦那さんと二人でどうぞ』『別にいいけど、世間には妊娠したくても出来ない人がいることをお忘れなく』『ベビー用品の店は旦那とか母親と出掛けるときにしたら?』『夫婦や家族間だけに留めて欲しい』『嫌われるよ。節度ある言動をしてね。私も妊娠中だけど、流産、不妊治療があったから、絶対にマタニティハイにならないと決めたよ』『正直、身内以外にはウザいなって思われると思うけど』など、マタニティーハイになること自体は問題ないが、身内と一緒にいるときだけにしてほしいという意見が多くあがりました。----------幸せな気持ちでテンションが上がってしまうのは仕方ありませんが、特に女性にとって妊娠はとてもデリケートな問題です。独身の友達や不妊治療中の友達、子どもがほしくてもできない友達など、言ってはいなくてもそれぞれに事情を抱えている場合もあります。家族や妊婦同士で盛り上がるのは問題ありませんが、やはりそうでない人と一緒にいるときには自制したほうが良さそうですね。マタニティーハイによって友達をなくすはめになったり、名付けに失敗したりするケースもあるので、少し冷静になることも大切かもしれません。●文/パピマミ編集部●モデル/椎葉咲子(苺乃ちゃん、胡桃ちゃん)
2017年07月14日治療をする前は「精液検査」というと、病院の小さな部屋で採精しやすくなりそうな映像を再生しながら…というようなイメージが刷り込まれていたので「オットもこの病院のどこかで…ゴクリ」と妙な緊張をしていました(笑)。 が、実際は、日にちを指定され、当日の朝に自宅で採取したものをクリニックに持参するという方法でした。それを聞いて、オットも私も、ホッとしました。次回が精液検査という診察のお会計の時、採精用の容器を受け取りました。プラスチックの蓋付のコップでした。茶色の紙袋に入っていました。一見するとカフェで買ったアイスカフェラテ…みたいな…。街で小脇に抱えても気付かれなさそう…こらこら(笑)。当日の朝。オットは一人がいいと言うので、別の部屋で待ちました。しばらくしてオットが部屋から出てきました。おお! これが…妙な感動。いい大人ですから、まったく見たことがないと言うと嘘になりますが、こうしてわざわざ容器に採ったものをまじまじと見るのは初めてでした。オットは出勤し、私はクリニックへ向かいます。時間が経つと鮮度が落ちそう…と思うと焦りました。余談ですが、採取したばかりの時はトロリとしているのに、時間が経つとサラサラになっています。朝イチでクリニックに精液を提出し、検査を待つ間は近くのカフェでカフェラテを飲みました(笑)。診察室に呼ばれ、ドクターからの話を聞きます。「旦那さんの検査の結果ですが…」ドクターは『精液検査報告書』と書かれた用紙を差し出しました。ドクターの言葉とともに用紙の下の方に丸く囲まれた「精子無力症」の文字が目に入りました。ドクターはなおも続けます。「症状の程度でいうと、中等度~重度、ですね。」精子が無力…!? しかも重度…!? この日のこの結果を聞いたあと、ドクターとどんな話をしたか、思い出そうとしましたが思い出せません。ただ、「オットにどう言えばいい?」という想いがぐるぐると頭を回っていました。(※私が長男を妊娠するために不妊治療をしていたのは、2005年11月~2008年10月のことです。また、この体験記に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。)
2017年06月14日不妊治療を進めるにあたり、必要な検査がいくつかありました。(採血によるホルモン検査・卵管の通過性を調べる検査・子宮を内視鏡でみるファイバースコープ・超音波検査など)月経周期に合わせて検査を行うので、一通り終わるまでに1か月半ほどかかりました。検査の結果、私は『多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん)』だと言われました。初めて聞く言葉でした。PCOSとも表現されます。ドクターから、卵巣内の卵胞(卵子の入った袋)の発育が遅く、ある程度の大きさになっても排卵されず、複数の卵胞が卵巣内にたまってしまう疾患だと説明を受けました。月経異常・多毛・にきび・肥満などの症 状を伴うことがあるとのことです。排卵がされないままだと、卵巣の皮は段々と厚く硬くなり、ますます排卵しにくい状態になってしまうようです。毎月起こるはずの排卵がなんらかの原因でうまく行われない状態は排卵障害と呼ばれ、多多嚢胞性卵巣症候群もそのうちの一つです。若い女性の排卵障害では多くみられる疾患のようです。多嚢胞性卵巣症候群と診断された場合でも、程度には個人差があり、全ての特徴を持っている人もいれば、超音波での所見だけが異常(ネックレスサイン:複数の卵胞が繋がっているように見える)の人もいて、重症度はさまざまのようです。中にはスムーズに排卵できる人もおり、自覚症状がないため気付かず自然妊娠していたり、診察して初めて知るという人もいるようですが、どの人も排卵しにくいことは確かだそう。エコーで確認すると、確かに私の卵巣にもいくつかの卵胞がありました。後の診察でも確認していくのですが、私の場合は、毎回ではないけれど排卵はできているようでした。クリニックのドクター曰く、多嚢胞性卵巣自体は体質だそうです。説明を受けながら、あぁやっぱりね…と思っていました。原因があるから妊娠もしていないわけで。しかしながら、不妊症は原因が一つではなく、複数のこともあり、また最後まで原因が分からないということも多くあります。そして、男性側に原因があることもあります。ですので、女性の検査と共に、男性も検査を受けることは必要不可欠です。 私の通っていたクリニックでは必ず行う検査として『精液検査』がありました。オットもその検査を受けることになりました。(※私が長男を妊娠するために不妊治療をしていたのは、2005年11月~2008年10月のことです。また、この体験記に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。)
2017年05月31日こんにちは、こじらせ美容オタク家のともです。“妊活”と言っても、それぞれの状況はさまざま。できにくかったり、病気があったり、不妊治療をしている人もいたりと、一言で“妊活”を定義するのは難しいものです。しかし、「子どもを授かりたい」という気持ちは共通しています。妊活している人は妊活している者同士、分かり合えることも多いと思いますが、妊活なんて考えたこともない、という人は妊活のツラさを全く理解してくれないことも。ただでさえナイーブになっている時期に、たとえ相手に悪気がなくてもグサッとくる言葉を言われたら落ち込んでしまうものです。そこで今回は、妊活中に言われて嫌だった言葉をリサーチしてみました。●(1)私はすぐできたのに『子どもが3人いる友人。「3人目なんて予定外でさ……子どもなんて私は簡単にできたのにねー。もうイラナイぐらい 」と、笑いながら言われた。妊活3年目の私には予定外とかイラナイとかいう言葉もイラッとくるし、いつも“子どもができない体なのでは?”と、何か問題があるように見られている気がしてますます悲しい』(20代女性/歯科助手)簡単に妊娠できちゃった人からの、「私はすぐできたのに……なんで(笑)?」という言葉。子持ちの友人からもそうですが、特に義両親から言われると「あなたに何か問題があるんじゃないの?」というニュアンスも含んでいる気がしてしまいます(そして本当に勝手にそう思われている場合もある)。不妊の全てにおいてお互い何か原因がはっきりしているワケでもなく、原因がわからない不妊もあるのです。そこを理解してくれないのが“簡単に子どもができちゃった人たち”。不妊というだけで「あなたに何か問題アリ!」と決めつけてくるような発言を平気で言ってきたり、子どもができることは当然のような発言をしたり……。「すぐできる人もいればできない人もいる」ということがわからず、自分視点からしか物事を判断できない人の意見は気にしない方がベター。●(2)妊娠菌あげるよ『妊娠中の親友が、私の不妊を知っているので「妊娠菌あげるよ」と会うたびに言ってくる。最初は笑い話でよかったけれど、だんだん嫌味にすら聞こえてきて親友の妊娠を心から喜べなくなっている自分がいた』(30代女性/パート)これは笑えない冗談……。妊娠中の人は「妊娠菌あげるよ」ってユーモアのつもりで言ってしまいますが、子どもができなくて悩んでいる人にとっては上から目線に聞こえる 場合だってあるのです。特に不妊で悩んでいる期間が長ければ長いほど、こういう些細な言葉でも敏感に反応してしまうことも。この言葉を嬉しがる妊活女性もいますが、何度も言われていると「妊娠菌なんかあるかいっ!そんな簡単なものじゃない!」と逆鱗に触れる場合があるので注意です。●(3)子どもがいないなんてかわいそう『不妊治療も長いと、もうできなくてもいいけどできるだけのことはやりたい、という気持ちにもなってくる。そんなときに「もう何年も子どもできないよねー、自分の子どもってめっちゃかわいいのに 」なんて直に言われると、せっかく前向きになれたのにその気持ちを踏みにじられたような気分になり、その後はできるだけその人とは子どもの話題を避けるようにする』(30代女性/営業)“子どもができない……つまりこれから一生子どもがいない人生を送るなんてかわいそう”との意味にもとれる言葉はやはりNG。長く妊活している人は、子どもができない可能性も視野には入れてきています。決して子どもがいない人生が悪いワケでもなく、いない人生もアリとして、ただやることは全部やってから……という考えの人も多いのです。それなのに、「子どもがいない人生なんて私はあり得ない」「子どもかわいいよー」なんて、子どもがいるからこそ言える言葉。妊活女性は子どもがいるいないに関わらず幸せである、という考えを基盤に妊活に励んでいる人たちも大半です。“子どもがいたら人生全てはバラ色”のような発言は必要ナシ ということ。----------不妊治療をしていればお金もかかる上に、精神的、体力的な苦労も相当なものになります。「なんで普通はしなくてもいい苦労を私だけしなきゃいけないのだろう?」と、妊活中は葛藤せざるをえないところもあります。できるだけ相手の立場になって、妊活女性に対してはアドバイスよりも寄り添ってあげる姿勢で接することが大切なようです。●ライター/とも(こじらせ美容オタク家)●モデル/倉本麻貴(和くん)
2017年05月18日不妊治療クリニックの初診の日になりました。平日の午後だったので、一人ででかけました。繁華街のビル中にあるクリニックへは、我が家から車で1時間半かかります。ビルにある共同の小さなエレベーターで上がりました。上がっているのに、どんどん下に行くような気持ちでした。あぁ、とうとう来てしまった。初めに問診票を書き、その後ドクターから妊娠のメカニズムや今後の検査方法・治療方法などの説明を受けました。その後、子宮と卵巣の状態をチェックするために、診察台に上がりました。それまでテレビでしか見たことのなかった、カーテン越しに下半身を丸出しにするあの診察…。スカートと下着を脱ぎ椅子に座ると、看護師さんの「動きますね~」の声と同時にウィーンと開脚していく我が身。あぁ…その後、妊娠出産と頻繁にこの椅子に座りましたが、ずっと慣れることはなかったです…。毎回、心の中でひぇ~~! と叫びながら(笑)、自然と腰を上にずらしてあまり開脚しないような体勢を取ってしまうのですが、必ず看護師さんに「もう少し下がってください」と指摘を受けてしまうのでした。クリニックは、治療中の繊細な心にとても配慮しているのであろう気配りが行き届いていました。看護師さんも事務員さんもみなさん優しく丁寧で、通院中、心を傷つけるような言葉は何一つ言われたことはありませんでした。私の県に不妊専門のクリニックが少ないということもあるけれど、人気があるのが納得の病院でした。スタッフ皆さんは優しくも『妊娠できるよう頑張っていきましょう!』という雰囲気でした(不妊クリニックだから当たり前なのですが)。それだけに、自分の気持ちと周囲の気持ちのギャップに戸惑いました。気持ちと行動が矛盾している自分にも戸惑いました。下半身を露出して器具を入れられる妙な虚しさも手伝って、クリニックを出て車に戻ると我慢していた涙がこぼれました。泣きながら運転していると、偶然仲良しの友達を発見しました。仲良しだったのに長く会えずに、普通だったら「おおーい!」と声をかけてお茶でもするところですが、私は目をそらして彼女の横を通り過ぎたのです。泣き顔を見られたくはなかったし、その理由を妊婦の彼女に説明できる自信はそのときにはありませんでした。(※私が長男を妊娠するために不妊治療をしていたのは、2005年11月~2008年10月のことです。また、この体験記に記載された内容や治療法は、あくまでも筆者の感想であり治療を保証するものではありません。)
2017年05月17日オットが言いました。すでにネットで検索し、不妊治療専門の病院を見つけていたようでした。結婚してもうすぐ丸4年になろうかという、ある日。私は27才になっていました。当時の不妊の定義というと「避妊しないで2年以上妊娠に至らない状態(※)」と言われていました。私たち夫婦は、ばっちりそれに当てはまっていました。(※)2015年8月、日本産科婦人科学会は不妊の定義を従来の2年から諸外国に合わせて1年に変更。オットの提案に数秒固まりました。とうとう来たか…。正直、イヤでした。けれども、これは私だけの問題ではなくて、夫婦の問題。子どもを欲しがっているオットの想いを無視することはできない…。とりあえず検査だけはしてみる…と、渋々承諾しました。オットはその場でクリニックへ電話しました。が、妻本人からの電話でないと予約できないと言われ、また私がかけ直しました。初診の予約が3ヶ月先に決まりました。私の住む県には専門病院の数が少ないからでしょうか、初診の予約の取りにくさは現在もあまり変わっていないようです。 初診までに毎日基礎体温をつけるよう言われました。憂鬱でした。とても。それでも、病院で言われたとおりに基礎体温を記録しはじめました。基礎体温は、朝目覚めてから体を起こさずに舌下に入れて5分ほど測ります。(私は知らなかったのですが20秒ほどで測れる「予測式」というものもあるそうな!)これが曲者(笑)で、朝に弱い私はしょっちゅう二度寝してしまい、口の中からポロリと落としてしまうことがよくありました…。寝ぼけながらも「落としちゃダメだ…」とものすごい力で噛んでいたので、私の体温計は歯形でボロボロになっていました(笑)。風邪を引いたら内科に、心を病んだら心療内科に、それと同じように子どもが欲しいけれど妊娠しづらいなら不妊専門の科にかかるのは当たり前だと思います。しかし、私の場合、自分にその気持ちがないのに行かなければならないことが本当に苦痛でした。そして、初診の日がやってきました。 (※私が長男を妊娠するために不妊治療をしていたのは、2005年11月~2008年10月のことです)
2017年05月03日結婚して3年が過ぎました。オットの希望もあり避妊はやめていました。いつでも妊娠する状態。しかし、妊娠しない。実家の母からは帰省のたびに「早く産め産め」コールが。「不妊治療」という言葉はメディアなどで知っていました。しかし、治療をしようという気にはなれませんでした。結婚して数年経った私たち夫婦に子どもがいないという話になると、同情されたり、気まずい雰囲気になったりする時がありました。冗談まじりにもっと頑張れと応援されたり、妊娠に効果的なアドバイスをいただくこともありました。もちろん不妊治療を勧められることもありました。できなくても大丈夫よと励まされ、夫婦二人でも楽しむための人生のコツを伝授されることもありました。私にはそれらのすべてが、「子どもがいないとダメ」だと言われているように聞こえました。結婚したら次は子ども。それが定番の流れ。それが幸せな人生。当たり前でしょと言わんばかりの周囲の無意識の態度がどうも腑に落ちませんでした。パートで働きだした職場の宴会で、酔っぱらった男性上司に子どもがいかに素晴らしいかをねちっこく語られ、そんな素晴らしい存在を産まないなんてダメダメ! 的なお説教をされたこともありました。半笑いで対応しながら、え? 私ダメなの!? と頭の片隅でボーっと考えていました。(その上司とは説教後、表面上の付き合いだけに徹しました(笑)。)たしかに子どもは素晴らしい。子どもがいることはひとつの幸せ。自分の人生が「子どもがいること」でしか幸せじゃないとしたら、それは悲しい。子どもがいるいないで人生が幸せかは決まらない、そう思っていました。今でも思っています。幸せかどうかは結局はその人の生き方次第。子どもは人生の何分の一かを共に過ごし、子育てという体験をさせてもらう相手であって、親の一部でも所有物でもありません。ある年齢に達したら、彼らはそれぞれの人生を歩いていくでしょう。子育てという貴重な体験はとても素晴らしいものだろうけれど、人生においての素晴らしい体験はそれだけではなく、もし今回の人生で子どもを持たなかったとしても、きっとこの世に生まれてきた別の役割があるのではないでしょうか。そんなことを考えていたので、不妊治療してまで産みたいとは思いませんでした。積極的に子どもを「作る」ための治療は、自分の今の人生を否定するような気がしたのです。自然に妊娠したなら育てるし、できなければできないで2人の生活でイイと思っていました。夫婦での生活はとても幸せだったのですから。私、今でも十分幸せなんですけど? 産まないとダメですか?産まないと不幸せなんですか?大きな声で叫びたい衝動にかられていました。
2017年04月19日こんにちは、ママライターのましゅままです。晩婚化が進み、ずいぶんと世間に浸透してきた「妊活」という言葉。この言葉に苦しめられてしまっているご夫婦は少なくないです。幸せをつかむために始めたはずの妊活が原因で、夫婦の仲を壊し離婚に至ってしまうケースが増えているためです。今回は、妊活離婚に至った夫婦のエピソードをご紹介します。●妊活離婚に至った夫婦のエピソード●夫から離婚を申し出たパターン『自分から離婚を告げました。理由は、妻からの「タイミング」を取るプレッシャー に耐えられず、日に日に本当に妻との子どもがほしいのかどうかがわからなくなってしまったから。突然、「今日、タイミングね」とメールがきていて、断るとものすごい不機嫌になるので、毎回仕事の予定を狂わせて妻の言う通りにしていました。だけど、なかなか子どもには恵まれず、妻はピリピリしだして話しかけにくくなって妻との関係もギクシャクしてきてしまいました。そのうち妻のほうから、「不妊治療を始めたいから病院に一緒に来て」と言われましたが、多額のお金をかけるほど自分の気持ちは妊活には向いておらず……。こんな状態では子どもに恵まれても育てることはできない、このプレッシャーから逃げだしたい 、という考えに至り離婚しました』(34歳男性/会社員)男性はプレッシャーに弱い生き物。そして、女性に立ちはだかる妊活のいくつもの現実問題は、男性にとって理解しようとすればするほど妊活へ消極的になる傾向があるようです。こちらのご夫婦はまさにその典型パターンに陥ってしまったようですね。『結婚前は、もし子どもができなくても二人で仲良くやっていこうね、と話をしていたのに、いざ妊活をスタートさせると、妻が豹変。まだおなかに宿してもいない赤ちゃんの話ばかりで自分のことは興味がなくなったようで、寂しい思いをしました。妻のために頑張っていましたが、一向に報われない、ゴールの見えない努力にだんだん疲れてきて……。結果、赤ちゃんを授からないのは僕のほうに原因があることがわかり、妻の気合にこれ以上ついていけない 、自分は妻には必要ない な、と感じて別れを告げました』(27歳男性/会社員)女性は“妊活モード”になることにより、心も体もさまざまな切り替えができます。しかし、男性は妊活に関して特別なスイッチを入れることは難しいもの。妊活をはじめても、新婚当初のように「自分を一番大切にしてほしい」と求めている男性が多いのです。妊活中のときこそ、旦那さんが大切で、あなたとの子どもを授かるために頑張っている、という気持ちを伝えることが成功のポイントといえるでしょう。●妻から離婚を申し出たパターン『夫が非協力的だっため、離婚する選択をしました。なかなか時間が合わず子どもができなかったため、キャリアだったわたしは年齢のリミットを考え妊活に専念するため、思い切って仕事を退職しました。そののち、できるだけ早く授かるために不妊治療をスタート。でも、夫とは妊活に関する情熱が違いすぎました 。タイミングを取る約束をいとも簡単に何度も破られて、タイミング法がムリだと判断し人工授精にステップアップしたい、という話をすると、なぜか拒否されました。不妊治療は女性の体の負担が大きく、仕事を辞めて通院するのは相当な精神力がいることだったのに、それもわかってもらえず。離婚を決意し、違う人と結婚するために婚活する道を選びました』(36歳女性)キャリアを捨ててまで妊活に専念しようとしたのに、旦那さんが非協力的ともなれば旦那さんに不信感を抱くのも無理はありませんね。何においても子どもをつくることを最優先させるのであれば、違う人と結婚するために婚活する切り替えも大切です。『義理両親からの孫コールがすさまじく、とても苦痛でした。結婚して3年しても子どもができなかったので不妊治療を始めたのですが、後から結婚した夫の妹夫婦のほうが先に赤ちゃんができてしまい……。焦って治療に膨大な時間と費用を費やし、ついには貯金が底をつきました。不妊治療を始める前に、きちんと夫と“予算”と“もしできなかったらどうするか”ということをきちんと話して決めていなかったため、破滅してしまいました。夫の顔を見て生活すると赤ちゃんを授かれなかったトラウマが一生拭い去れない と思ったので、離婚してもらいました』(30歳女性)プレッシャーのあまり、妊活で身の破滅を招いてしまったパターンです。妊活を始める際は、夫婦で「できなかったらどうするか」「期限はいつまでか」「費用はいくらまで」という具体的なルールを決めておきましょう。●妊活離婚の原因は夫婦の温度差いかがでしたか?今回ご紹介した妊活離婚の原因は、ほとんどが妊活に関する夫婦の温度差が原因となるものでした。妊活は一人ではできないことですが、夫婦の気持ちがズレやすく、冷静に話し合うことが難しいものです。一度、夫婦で病院へ行き先生や看護師さんを交えてお互いの考えを確認してみると、二人だけの話し合いでは知ることのできなかった相手の真意を聞くことができるかもしれません。赤ちゃんを授かっても、授からなくても、大切なのはお互いを労う気持ち。夫婦二人で同じ方向を向いていき、なるべく円満に妊活ができるようにコミュニケーションをとっていってくださいね。●ライター/ましゅまま(ママライター)●モデル/藤沢リキヤ、福永桃子
2017年04月17日皆さん、マタニティハイという現象をご存知ですか?マタニティハイとは、妊婦が妊娠した喜びによって有頂天になり、気持ちが高ぶりすぎていつもハイテンションになってしまう状態のことを指します。「○○ちゃんにもこの幸せを実感してほしい!」「子どもは若いときに産んだ方がいいよ!」といった独身友達への有益なアドバイス、“妊娠菌”のタグをつけたお守りをメ○カリで売って幸せをお裾分けするなど、あまりのキラキラぶりに周りから“お花畑”と呼ばれることもあります。そうした状態になる女性は一般人だけでなく、芸能人にも多く見られます。最近では川崎希さんや金田朋子さんのマタニティハイぶりが話題となっていますね。そこで今回は、パピマミ読者の皆さんに「川崎希&アレクと金田朋子&森渉、マタニティハイがすごすぎる夫婦はどっち?」という質問をぶつけてみました!●川崎希&アレクvs金田朋子&森渉! マタニティハイがすごすぎる夫婦はどっち?・川崎希&アレクサンダー……59%(62人)・金田朋子&森渉……41%(43人)※有効回答者数:105人/集計期間:2017年4月12日〜2017年4月14日(パピマミ調べ)●『川崎希&アレクサンダー』を選んだ人の意見『胎児のエコー写真や妊娠しているお腹の写真を公開したりしてる感じがいかにもって感じ(笑)。でも私もそうだったから気持ちはすごく分かります 』(28歳女性/販売)『今のうちから高級ブランドのベビーグッズを買いそろえてるみたいだし、完全にマタニティハイでしょ!妊娠中にストレスをためるよりはよっぽどマシだけどね』(34歳女性/広告)より多く投票されたのは、『川崎希&アレクサンダー』夫妻という結果に!川崎さんとアレクさんは不妊に悩んでおり、ブログで3年以上も不妊治療に励んでいたことを告白しています。しかし、2017年4月には妊娠5か月であることを報告し、長期に渡る不妊治療を成功させました。そのうれしさからか、二人はメディアを通して胎児のエコー写真を公開したり、高級ブランドのベビーグッズを購入したことを報告したりと、世間にその幸せをたくさんお裾分けしています。2017年3月にはアレクさんの不倫が発覚して一時騒然となりましたが、今でも二人は円満なようです。今後も二人の幸せぶりを応援したいですね。●『金田朋子&森渉』を選んだ人の意見『金田さんは妊娠する前から常に“ハイ”な感じだったけど、妊娠してからは拍車がかかってる感じしますね(笑)』(41歳女性/専業主婦)『ブログなんか見てるとやっぱりうれしそうですよね。43歳での妊娠だから無理もない と思います』(36歳女性/営業)金田さんと森さんは芸能界きってのおしどり夫婦とも言われるほど仲のよい夫婦ですが、2017年2月には第1子を妊娠したことを報告して話題となりましたね。妊娠したことだけでなく、金田さんの43歳という年齢や不妊治療を一切していないことなども大きく注目されました。そんな金田さんのブログを見ると、やはり幸せそうで、夫婦で出産に向けての準備をしている様子を公開しています。いつもハイテンションな金田さんですが、お母さんになっても今まで通りパワフルな女性でいてほしいですね。----------いかがでしたか?今回のアンケートでは『川崎希&アレクサンダー』夫妻のほう軍配が上がりました。妊娠をすることは誰にとってもうれしいこと。マタニティハイになる期間は長くはありませんから、周囲にそのような人がいても温かく見守ってあげるようにしたいですね。【参考リンク】・【二択アンケート・結果】川崎希&アレクvs金田朋子&森渉! マタニティハイがすごすぎる夫婦はどっち?()●文/ぶるーす(芸能ライター)●モデル/前田彩(桃花ちゃん)
2017年04月17日私が結婚したのは23才のときでした。高校の同級生の中ではとても早い方。最近では第3次の波のほうが高くなっているか…。若く結婚したので、「子どもは、まだしばらくいいかなぁ~」と思っていました。オットもその意見に賛成でした。しばらくは夫婦二人の生活を楽しもうよ。そうしよう。でも……「しばらく」の概念って人それぞれなんですよね。オットは結婚当時35才。私よりひとまわり年齢が上でした。自分の年齢のこともあり、早めに子どもが欲しかったオット。うっすらと彼の中で『夫婦二人の楽しい生活』は1年くらい…と思っていたようです。結婚1年目を過ぎたあたりから、ときどき「まだ避妊するの???」と聞かれるようになりました。そのたびに私は「うーん…」と曖昧な返事をしていました。私は、まだまだ産むつもりがなかったのです。産むつもりがなかったとはいえ、がっちり避妊! という感じでもなく、もし妊娠したら産むつもりではありました。(とはいえ、まだ自分の中で産む決心がつきませんでした)何歳で産むか。本当に残念ながら、女性には身体的にタイムリミットがあります。「子どもは、簡単にできるものだと思っていた」通っていたクリニックでできた知り合いや、不妊治療者の集うネット上の掲示板でよく聞かれた言葉です。産みたいのに産めない。まだ産みたくないけれど、年齢的にはそろそろ産んだ方がいい。私は欲しいのに夫が協力してくれない。夫は欲しがっているけれど、私にはまだ決心がつかない。自分の思い通りにいかない妊娠・出産。自分の気持ちだけを優先できない妊娠・出産。治療を始めた頃は、妊娠するのも女性・産むのも女性。しかも何歳までにという期間を言われる。どうして女性ばかりが大変な思いをするんだろうと、憤りを感じていました。~あとがき~私、中村こてつが不妊治療をしていた期間は、2005年11月~2008年10月で、あくまでも私の体験とその当時感じたことと内容となりますのでご了承ください。
2017年04月05日孫の誕生を今か今かと待ち望んでいる親に対して、プレッシャーを感じている妊活中女性は少なくないでしょう。そんな、孫を熱望する姑や実母からかけられる期待をプレッシャーに感じることを「孫プレッシャー」と呼ぶそうです。特に厄介なのが、実母。姑であれば遠慮して言わないような言葉も、実母であるがゆえ、遠慮なしに言ってくる というケースも多いのです。 それが妊活中女性たちを大いに苦しめています。そこで今回は、“孫プレッシャー”の実態を知ってもらうべく、実の親から言われて“孫プレッシャー”に感じた言葉を妊活経験者の女性たちに聞いてみました。●(1)「子どもはまだ?」「孫はまだ?」『私は結婚が遅かったこともあって、結婚してすぐに「早く子ども産んでね」「早く孫を作ってね」と実母に言われていました。私も早く孫の顔を見せてあげたいと思い、妊娠しやすい体づくりを心がけていたんです。でも、1年、2年と経ってもなかなか子どもができず、妊活を本格的に始めることに。だけど、病院でタイミング指導を受けて実践しても授かれず……。私自身も焦っているのに、母から会うたびに「子どもはまだ?」「孫はまだ?」と聞かれてまいっています』(36歳女性/不妊治療中)彼女は結婚と同時に正社員の仕事を辞め、週3日のパートタイムに切り替えて妊活に励んでいました。それでも授かれず、産婦人科で不妊治療を受けることに。不妊治療は精神的にも肉体的にも金銭的にも負担がかかりますし、治療も長い目で見る必要があります 。にも関わらず、「子どもはまだ?」「孫はまだ?」と急かされたら、大きなプレッシャーになりますよね。ストレスとなり、妊活にも悪影響が出てしまいかねません。孫が早く欲しいという親の気持ちは娘側も十分に理解しているので、あえて言葉にしてほしくないものです。●(2)「○○ちゃんのところはもう2人目なのに……」『電話したり実家に帰ったりするたびに、「○○ちゃんのところはもう2人目なのに、あんたはまだできないの?」「こないだ、○○さんが孫を連れて買い物してて羨ましかった」など、私の同級生や母の友達の話をして比べてくる のがたまらなく嫌です。思えば、昔からよく他の人と比べられていたんですよね。「○○ちゃんは△△大学に行くんだって!あんたも頑張ればいいのに」とか、「○○ちゃんはとっくに結婚したのにあんたはいつまで独身でいるの?」とか。努力や自分の選択次第でどうにかなることなら言われても別にどうでもいいんですけど、子どもに関しては別。同級生とかと比べられると、自分が「出来の悪い娘」「親不孝」って言われてるようで悔しいし情けないし腹立たしいです』(35歳女性/妊活中)全く知らない人と比べられるならまだしも、自分もよく知っている人や母親のすぐ近くにいる人などと比べられると、悲しい気持ちになりますよね。いくら妊活を頑張っても、すぐに妊娠できるというわけではないだけに、他人と比較するのはナンセンスです。●(3)「孫が産まれたら○○したい」『結婚当初から母の孫への期待が大きかったので、不妊症だと判明したときに、「不妊治療してるから待ってね」「あんまりプレッシャーかけられると治療によくないから」と忠告しておいたんです。それなのに、実家に帰るたび何かにつけて、「孫が産まれたら一緒にお散歩して〜」「孫が産まれたらかわいいお洋服をいっぱい作ってあげる」「孫に手作りおやつを作ってあげられるように本買ってきた」など、ネチネチとプレッシャーをかけてきていました。そんな母にイライラが爆発して、「いいかげんにしてよ!私だって早く欲しくて頑張ってるんだから!治療に専念させて!」とキレてからは、静かになりました。その後、体外受精でようやく子どもを授かりました。母も私自身も諦めかけていたころだったので、本当に嬉しくて泣きましたね』(42歳女性/不妊治療の後、子どもを出産)孫が産まれる前から孫が産まれたときのことを語ってくるというのは、プレッシャー以外の何ものでもありません。母親としては、希望や夢を持ってほしいという思いから語っていたのかもしれませんが、不妊治療中のデリケートな時期には逆効果 になることもあるため、余計なことは言わないようにしてほしいものです。●孫プレッシャーへの対処法親から孫プレッシャーを感じる言葉をかけられたら、素直に「そういうことはつらいからやめてほしい」と言うのが一番。妊活中のつらさや不妊治療の大変さをじっくり説明し、ストレスになることはやめてほしいと伝えましょう。旦那さんから伝えてもらってもいいですね。そこまで自分の言葉が娘を追いつめていたとわかれば、普通の親なら静かになる でしょう。それでもやめない場合は、距離を置いて親と接する機会を減らすこと。または「この人には何を言ってもムダ」と割り切って、スルーすることです。私自身の話としては、結婚して5年間、親の孫プレッシャーをスルーし続けてきた結果、諦めたようで何も言われなくなりました。それはそれで「申し訳ないな」とは思いますが、気持ちは軽くなりました。妊活中の娘やお嫁さんを持つ親御さんたちには、どうか孫プレッシャーの残酷さを知っていただきたいと思います。●文/パピマミ編集部●モデル/福永桃子
2017年03月24日みなさんこんにちは。中村こてつと申します。これは次男のケン。もうすぐ年中さんです。長男のタロ。スローペースな7歳。50才のオットー。平日戦力外(※育児に関しては。笑)見事に同じ場所につむじのある、息子たち。同時期に受精させた卵だし、『おでこにつむじ』という同じ遺伝子情報が組み込まれていたのかも!? と勝手に考える時があります。医学的にはどうなのか分かりません…。主人と子どもたちの頭の形がそっくりなのと同じで、単純にだれかの遺伝でしょ。とも思うのですが。7年以上続けている自分のブログでは、これまで不妊治療についてはあまり触れてきませんでした。この度、ご縁があり、ウーマンエキサイトさんで『体験記』として記事を書かせていただくことになりました。主に長男のときの治療について記していこうと思っています。私が長男を妊娠するために不妊治療をしていたのは、2005年11月~2008年10月のことです。かなり昔のことで現在の医療と違う点もあるかと思いますが、当時の気持ちや夫婦のこと・仕事のこと・周囲の人々のことなど、不妊治療を体験したからこそ感じたこと、その点については現在治療を頑張られている方々とも共通する部分は多いのではと考えます。私の体験を読んでいただくことで、どなたかが安心できたり、一人じゃないんだとちょっぴり心強くなっていただくことができれば、とても嬉しいです。隔週での更新となります。よろしくお願いいたします。
2017年03月22日こんにちは、佐原チハルです。『不妊症』という言葉が一般的になって、悩む人たちの声は少しずつ、広く届きやすくなりました。そんな中、あまり理解されにくいままなのが“二人目不妊 ”です。●二人目不妊に悩むママは少なくない!?不妊というと、ずっと子どもが欲しいと思っているのに授かれない、“子どものいない”夫婦の姿を想像する人も多いかと思います。出産経験があると、「自分は不妊症だ」「私たち、不妊なのかもしれない」という可能性を疑うのは、未経験のパートナー間に比べて難しいこととも思います。しかし、一人目を無事に出産しても、二人目をなかなか授からない“二人目不妊”に悩む人も少なくないのです。●二人目不妊に悩むママたちの声『ずっと子どもが欲しいって思ってるのに、もう何年も授かれてない。仕事に復帰するタイミングもはかれなくて、この先どうしようか、見通しも立てられない』(30代/専業ママ)『“二人目不妊”って言葉を知って、「あ、これうちのことだ」と思った。でも夫は、1人目を授かったんだからまさか不妊症のわけがないだろう 、って言って取り合ってくれない。ちゃんと検査とかしに行きたいのに……』(30代/ワーキングマザー)『「そろそろ二人目のことも考えなきゃ」とか、「あんまり年が開いちゃうと、一緒に遊べなくてかわいそう」とか、妊娠できるのが当たり前っていう前提で、悪気もなく言われるのがつらい。そろそろ授かりたいとか、あんまり年齢があかない方がきっといいよねとか、どっちも言われなくても私が一番考えているのに』(30代/ワーキングマザー)すでにお子さんがいる場合だと、周囲からも「不妊症かもしれない」と配慮してもらえる可能性が低く、心ない言葉を受けてしまうこともまた、より少なくないのかもしれません。『「二人目がなかなか授からなくて悩んでる」って友達に相談したんですが、「世の中には不妊症の人もいるのに、贅沢! 一人だけでも授かれたんだから、ありがたいと思わなきゃ」と言われてしまいました。その通りだなと思う気持ちもあるのですが、やっぱりつらいです。こんなに悩んでいるのに、まさか贅沢なんて言われるとは思いませんでした……』(30代/専業ママ)また、こんな話を聞かせてくれた人もいました。『二人目は、そりゃ欲しいけど、現実的に無理って思った。また保活してダメだったら仕事やめなきゃいけなくなるし、保育園に入れても、上の子と離れた場所になっちゃったら、2園かけ持ちはつらいし。そもそも育休がないから、産休明けから仕事しなきゃいけないけど、それも体力的に無理そうだし……とか考えてるうちに40歳も過ぎちゃって、高齢出産どころじゃないって感じだし、うちはもう本格的に諦めた』(40代/ワーキングマザー)●二人目不妊を解決するためには、どうしたらいい?まず大切なのは、“二人目不妊”の存在を、しっかりと理解しておくことです。自分だけでなく、パートナーもまた同様です。そして、子どもを授かるための行為を1〜2年続けているにもかかわらず授かれずにいるのであれば、やはり検査を受けに行くことが必要です。自分たちにできることと、自分たちだけでは解決できないことを見極め、行動していきたいですね。【参考リンク】・続発性不妊 | おち夢クリニック名古屋()●ライター/佐原チハル(フリーライター)●モデル/杉村智子(まさとくん)
2016年12月13日“卵活”という言葉を耳にしたことはありますか?妊娠を望む女性たちにとっては“妊活”と並んで身近なワードですが、そうでない人にはなじみのないものでしょう。実はこれ、卵子を凍結保存し、将来の妊娠に備えることを指す言葉なのです。マイナス196度という超低温で卵子を冷凍し、妊娠したい時期に解凍するというオドロキの最先端技術。今回は卵子凍結保存の費用や、行っている人の実態について解説していきましょう。●“受精卵”or“未受精卵”……卵子凍結保存の種類卵子凍結保存には、大きく分けて次の2種類があります。●受精卵の凍結保存体外受精や顕微授精で受精・発育した卵子を凍結保存するもの。不妊治療の一環として行われています。採卵後すぐに移植するよりも、別の周期に移植したほうが着床率が高い場合などに用いられる方法です。●未受精卵の凍結保存排卵した卵子を、未受精のまま凍結保存するものです。妊娠を望む時期に解凍し、体外受精させた後に子宮に戻して着床・発育させていきます。●不妊治療目的だけじゃない! ライフスタイル設計のために行われることも前述の通り、受精卵の凍結保存は不妊治療の一環として行われるもの です。既にパートナーがいて、妊娠を希望しているにも関わらず、なかなか赤ちゃんを授かれない女性を対象にしています。一方で、未受精卵の凍結保存はがん患者などを対象にしたもの でした。がんの治療で卵子に影響が出ることが予測されるときに、治療前に採卵して保存しておくのです。しかし、今は妊娠を望んでいないけれども、将来に備えて凍結保存しておきたいという女性が最近は増えてきています。これが冒頭に紹介した“卵活” と呼ばれるものです。たとえ現状パートナーがいなくても、若いうちに卵子を採って保存しておけば、いつか相手ができて妊娠を希望したときに元気な卵子を使って妊娠・出産にのぞむことができるというのです。●保険外のため費用は高額になる費用は病院によって異なりますが、保険適用外のため高額になります。検査から凍結まではおよそ70万円〜100万円程度 となることが多いようです。まず、実際に採卵するまでの検査費用、排卵誘発のための費用がかかります。ここをクリアしてやっと採卵となりますが、採る卵子の数によって費用は変動します。妊娠の成功率を上げるには、ひとつでも多く採卵・保存する必要があります。最低でも10〜20個以上は採卵するケースが多いようです。採卵できたら凍結作業に入ります。このときにも“凍結作業費用”として別途金額を設けられている ことがあります。さらに保管料がかかり、毎年払う必要があります。卵子ひとつに付きいくら、と定められている場合は、凍結した数が多いほど費用がかさみます。また、凍結した卵子を解凍して体外受精を行なうときにも平均で約30万円~50万円 ほどかかります。●年齢制限や成功率……卵子凍結保存の注意点卵子の凍結保存は、いつでも・誰でもが簡単に行えるものではありません。いくつかの注意点があるので、そちらも確認しておきましょう。●年齢などの制限日本生殖医学会は『卵子の採取は40歳未満まで、受精卵の移植は45歳未満まで』というガイドラインを設けています。また、日本産科婦人科学会では『移殖年齢の上限は、生殖年齢を超えないこと』と規定しています。どちらも法的拘束力はないものの、多くの病院がこのガイドラインに沿った対応をしているのが現状です。また、未婚女性には未受精卵の凍結保存を行わない と定めている病院もあります。希望する病院が自分に沿った対応をしてくれるのかどうかは、来院前にきちんと調べておいたほうがいいでしょう。●成功率の問題未受精卵は解凍後、体外受精させた後に子宮に戻します。しかし、その後無事に着床し発育するかは別の問題。100%の確率で妊娠できるというわけではありません 。病院によって技術や成功率にバラつきがあるともいわれていますので、可能であれば移植後妊娠率などのデータを開示してもらいましょう。●パートナーの問題未受精卵を凍結保存しても、その後パートナーが見つからなければ体外受精をさせることができません。場合によっては、高額な費用や手間、時間が無駄になってしまうこともあるのです。その点は凍結保存に踏み切る前に冷静に考え、よく理解しておくべきでしょう。----------多くの課題はあるものの、メリットも多い卵子凍結保存。卵子は年齢とともに老化することは科学的にも明らかになっています。そのため、特に未受精卵の冷凍保存は、現代女性にとっては重要かつ大きな選択肢となりうるのではないでしょうか。【参考リンク】・医学的適応による未受精卵子あるいは卵巣組織の凍結・保存のガイドライン | 一般社団法人日本生殖医学会(PDF)()・医学的適応による未受精卵子および卵巣組織の採取・凍結・保存に関する見解 | 公益社団法人日本産婦人科学会()●文/パピマミ編集部
2016年11月15日こんにちは、金融コンシェルジュの齋藤惠です。今や6組に1組の夫婦が、子どもを望んでも自然に授かることができずにいると言われている時代。不妊治療をおこなう人も年々増加傾向にある中で、その費用は大変高額で夫婦の家計を圧迫してしまいます。そこで今回ご紹介したいのが、2016年からはじまった、保険会社が提案する新たな商品『不妊治療保険 』についてです。必要ないに越したことはありませんが、知っていればより安心かもしれませんよ。●不妊治療保険とは?2016年10月に国内で初めて不妊治療保険を導入した日本生命の『ChouChou!』という商品を例にご説明します。こちらの商品の場合は、10歳から40歳の女性向けで、出産と特定不妊治療にかかる費用をサポート してくれます。他にも、3大疾病や保険期間満了時に一時金がもらえます。現代は女性特有のがん(子宮頸がん、乳がんなど)の発生率が上がり、過去の病気が原因で妊娠しにくい体になってしまう女性も増えています。そんな中で、実際の不妊治療費に加えて、それ以前の病気リスクも保険によってカバーできるのが不妊治療保険のポイントです。●加入のメリットは?あらかじめご案内しておくと、2016年10月現在は、日本生命以外で不妊治療保険は発表されていません。今後、他の保険会社が追随すれば、『ChouChou!』とは違う特徴の商品が登場することでしょう。その点を考慮しつつ、現行の不妊治療保険に加入すればどんなメリットが得られるのかを挙げてみます。・特定不妊治療で5万円から10万円の給付金がもらえる・出産給付金が無制限でもらえる・がん、急性心筋梗塞、脳卒中もサポート・死亡保険としても使える・満期一時金が受け取れる当然ではありますが、不妊治療保険の最大のメリットは、今まで保険商品が対象としていなかった特定不妊治療にかかる費用をサポートしてくれる点です。公的助成制度はあるものの、それだけでカバーしきれるほど不妊治療は安くありません。授かりたいのに授かれないという精神的な負担に加え、高額な出費 を余儀なくされるということが、これまでの不妊治療の課題でした。それだけに、不妊治療保険を待ち望んでいた人は多いのではないでしょうか?●加入のデメリットは?待望の不妊治療保険にも、注意しなければいけない点はあるようです。たとえば、下記のような点。・契約から2年待たないと特定不妊治療費が保障されない・満期一時金が払込保険料より少ない・保険料が割高である・40歳以降は契約できない一般の医療保険などにも同じような条件がありますよね。一番の難点は、やはり保険料が医療保険などと比べると割高 な点でしょうか。まだ始まったばかりの保険商品なので仕方がないのかもしれませんが、不妊治療保険を取り扱う保険会社が増えて一般的に浸透すれば、より安く良い条件で加入できる場合もあるかもしれません。不妊治療保険の今後の動向に期待したいですね!【参考リンク】・新商品 ChouChou!の発売について | 日本生命保険相互会社(PDF)()●ライター/齋藤惠(金融コンシェルジュ)●モデル/NANAMI(RIRIAちゃん)
2016年11月14日【ママからのご相談】先日、妊娠が分かったばかりの初産婦です。じつは夫や家族にどのように報告しようか決めかねていて、まだ妊娠のことを言えずにいます。せっかくなら最高に喜んでもらえる報告の仕方を考えているのですが……。また、私はパートで働いているので職場にも報告しなければなりません。こちらもどのタイミングで報告すべきなのか分かりません。やはり早いうちに余裕をもって報告しておいた方がいいのでしょうか。●A. ご家族には早めに、職場は状況に応じてタイミングを見極めましょうご相談いただきありがとうございます。ママライターのましゅままです。まずは妊娠おめでとうございます。妊娠の喜びはすぐにでも周囲に伝えたいものですが、時と場合によっては予想外の反応を取られることもあります。そのため、妊娠報告というのは少し慎重に行う必要があります。今回は、妊娠報告のベストなタイミングについて、先輩ママに伺ってきました!●旦那様への妊娠報告『「ねえねえ!妊娠したみたい!」と、妊娠検査薬を見せて言いました。「まさか、何かの間違いじゃ」と言われたので、病院に連れていきエコーを見せてやっと信じてくれました』(20代/女児のママ)『妊娠検査薬をキレイにラッピングしてサプライズで渡したのに、反応が薄くてショックを受けました 。産まれてからはすごくかわいがってくれてますが、妊娠中はとても不安でしたね』(30代/男児のママ)『不妊治療を5年した末の妊娠でした。わたしたちの場合は散々治療したのに結局自然妊娠。先生に体温表を見せると妊娠してるんじゃ?と言われ「まさか!?」と検査してみると、すでに6週目でその日に赤ちゃんも確認できました。5年一緒に赤ちゃんを待ってくれていた主人へは「ありがとう」と文字入れをした小さなケーキを作って、もらったエコー写真と共に渡しました 。2人で泣きながらケーキを食べてよろこびました』(30代/男児ママ)●両家両親、友人への妊娠報告『自分の母親には夫と同時に、妊娠検査薬で陽性反応が出た時点でメールで伝えました 。夫の両親には念のため赤ちゃんの心拍が確認できてから。仲の良い友人は心拍が確認できしだい、直接会って伝えたりLINEで報告したりしました』(30代/男児のママ)『結婚する前に妊娠が発覚したので、両親に報告するタイミングは本当に気を使いました。赤ちゃんの心拍が確認できてからまず母に伝え 、軽く父に話してもらってから彼氏と共に正式に妊娠を報告。その後彼の両親にも報告しました。友人にも一人ひとりタイミングを見て報告しましたが、妊活していてなかなか妊娠できない友人には報告すべきか本当に悩みました。結局悩んでる間に人づてに妊娠したことを知ったらしく、あちらからおめでとう、とメッセージをもらいました』(30代/男児のママ)●職場への妊娠報告『つわりで妊娠に気付き、病院へ行くと胎嚢のみ確認できました。直属の上司に先に報告し、産休をいただく予定だったのでいち早く出産予定日を伝えました。同僚には安定期に入って少しずつおなかがふくらみ始めたころに報告。さすがに気づいていた人の方が多かったので、もう少し早く報告していれば良かったかな?と思いました。しかし、友人は仕事への影響を考慮して早めに同僚にも伝えたところ、残念ながら流産してしまった ので、周囲に伝えるタイミングは難しいですね。妊娠していると報告したところで考慮してもらえないこともあり、逆に自分がストレスに感じることもありますね』(20代/男児のママ)『先輩で不妊治療をしている人がいたのでその人への報告をどうするか悩んだまま、退職の日まできてしまいました。退職するあいさつの際「気を使わず、言ってくれればよかったのに。おめでとう!妊娠菌分けてね!」と手紙をもらい、号泣しました』(30代/女児のママ)●妊娠報告のタイミングのとり方はママ次第いかがでしたか?旦那様は、妊娠初期の段階ではまだまだ実感が湧かないので、反応が薄いこともあるようです。赤ちゃんが産まれて「パパ」と呼ばれれば誰でも父親としての自覚が芽生えますので、妊娠報告で反応が薄くとも心配することはありません。ただ、あんまり凝ってステキな演出をしても、反応が薄いと余計気になってしまうかも。友人や職場の人に報告する場合は、流産の可能性や不妊治療をしている人の立場を考え、慎み深い態度で接するように心がけましょう。大切なのは、ママ自身が妊娠を喜び、幸せだと感じていること。そのことさえ忘れなければ、きっとママにとっても周囲にとっても良い妊娠報告になるはずです。●ライター/ましゅまま(ママライター)●モデル/前田彩(桃花ちゃん)
2016年10月10日こんにちは、ライターのyossyです。『厚生労働省』が行った平成26年「国民健康・栄養調査」によると、BMIが18.5未満のやせている人の割合は、女性は10.4%だったそう。男性の5%に対して、高い数値となっています。年代別に見ると、20代の女性が17.4%、次いで30代女性が15.6%と若い人の割合が高く、およそ6人に1人がやせている という結果です。日本では「やせているほうが美しい」と思いすぎる風潮が強く、ときに女性へのプレッシャーになるようです。しかし、やせすぎが体に及ぼす影響が大きい ため、注意しなくてはいけません。どんな影響があるのか、見ていきましょう。●(1)疲れやすくなるあまりカロリーを摂取していない状態だと、体はカロリーを消費しないようにするため、筋肉量を減らしていきます。また、甲状腺ホルモンの分泌も減っていくので、代謝が悪くなってしまうのです。食欲がわかなくなって血行が悪くなり、冷えやすくなってしまいます。そして、活発に活動できなくなってさらに筋肉の量が減る……という悪い流れに。やせすぎることで、基本的な体の機能が鈍ってしまうのですね。●(2)無月経・不妊リスクの増加冒頭でも出てきた『BMI』とは、肥満度を表す指数です。「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で求めることができます。BMI=22程度の体重になるのが理想的 です。BMIの値が低くなりすぎると、卵巣機能障害が起こりやすくなります。16を下回るようになると、治療をしても排卵が戻らなくなる、という専門家も。体脂肪率で言えば、15%を下回ると卵巣機能障害が起こりやすくなると言われています。やせすぎることによって正常に月経が来なくなり、不妊につながることも ありますので、注意したいところです。●(3)低体重出生児が産まれるリスクの増加妊娠前・妊娠中にやせすぎている場合、低体重出生児(出生体重2,500g未満の赤ちゃん)が産まれるリスクも高まります。低体重であればあるほど、発達面でリスクを負ったり、障がいを負ったりするリスクが高まることに。また、低体重で産まれてきた子は、成人した後も生活習慣病になりやすい傾向にある とも言われています。●(4)骨が弱くなりやすい過度なダイエット等によって食生活が偏りカルシウム不足になると、骨が弱くなり、『骨粗しょう症』になる危険性も。体重が減り、本来必要な骨への負荷が減ってしまうことも、骨を弱くする要因になると言われています。今はそこまで問題がなくても、若いころのツケは老後にまわってきます。骨が弱いと寝たきりになるリスクも高まってしまうのです。若いうちから骨を弱くしないようにしたいものです。●(5)摂食障害になる人も摂食障害は心の病気。体重や体型に対して強いこだわりを持ち、肥満になることへの恐怖心を持つのが特徴です。『神経性食欲不振症(AN) 』か『神経性過食症(BN) 』かによっても異なりますが、たとえば、・人目を気にして外出ができなくなる・絶食する、食事制限をする・(体重を増やさないために)自発的に嘔吐する・下剤を多用してしまうといった症状が出ることがあります。兆候が見られた場合には、早めに内科、精神科・心療内科の医師に相談しましょう。----------やせすぎの状態が続くと、将来の妊娠・出産や子どもの将来、自分の老後の健康にも影響してくることがあるのですね。近年の日本は“やせ信仰”が広まり過ぎています。過度なダイエットはくれぐれも避け、バランスの良い食生活を心がけたいですね。【参考リンク】・平成26年「国民健康・栄養調査」の結果 | 厚生労働省()・産めるカラダの基礎知識 | オムロン ヘルスケア()●ライター/yossy(フリーライター)●モデル/沖まりね
2016年08月30日妊娠・出産はとても喜ばしいものです。しかし、すぐに赤ちゃんができるカップルがいる一方で、なかなか授からず悩んでいるという女性も多いもの。中には妊娠を希望して専門医にかかっているという人もいるのではないでしょうか。最近では大島美幸さんや永作博美さんなど、芸能界にも妊活に励んでいたことをカミングアウトする女性が多くなっています。そのおかげか、“妊活”、“不妊治療”というワードは一般にも広く認識されるようになってきました。治療にはさまざまな負担が伴います。そのため、妊活中の女性は非常にナーバスになりがち 。ほんのささいなひと言に、えぐられるように傷つくということもしばしばあるようです。今回は不妊治療を続けている女性たちに、“これまでどんな言葉に傷ついてきたか”を教えてもらいました。●(1)慰めにも励ましにもならない! 「諦めたころにできるよ」&「諦めないで」『慰めているつもりなのか、よく言われるのが「諦めたころにできるっていうよね 」。この言葉の破壊力の強さは簡単に子どもができた人には分からないでしょうね。諦められないからこそ、長年つらい思いをしてがんばっているんです!』(30代女性/不妊治療歴6年)『10年以上治療していてもなかなか授からず、もうダメかな……とSNSでつぶやいたときのこと。子持ちの友人から「諦めないで!もうすこし頑張ってみよう?子どもはカワイイよ!」と即レスが来ました。こちらの事情も知らずに軽々しくこういうことを言ってくることにドン引きし、深く傷つきました。その場ですぐにブロックしましたよ 』(40代女性/不妊治療歴12年)“あきらめ”というワードに敏感な妊活女性は非常に多いようですね。未経験の人からは想像もつかないくらいキツい治療に取り組んでいるのですから、安易な慰めや励ましは禁物というところでしょうか。●(2)どちらも傷つく! 「子どもよりも仕事でしょ」&「仕事よりも子どもでしょ」また、“仕事と子ども”にまつわる発言に傷つけられたという声も多くよせられました。『「お義姉さんは、バリバリ働いてお仕事で結果を出せていてスゴイじゃないですか。まさに“子どもより仕事の女 ”って感じ。子どもができなくても全然気にすることないですよ!」……お盆の帰省で義妹に言われた言葉です。その場は取り繕いましたけど、隠れて泣きました。私は仕事に生きたいワケじゃないんだ!』(30代女性/不妊治療歴5年)『高額になっていく治療費を少しでも補填するため、パートを探していたときのこと。チラっと履歴書を見た瞬間「もう30代後半かぁ。アナタ、仕事よりも子どもが先じゃないの? 予定はないの?」と面接官に言われました。ナイフで胸をえぐられたような思いになりましたね』(40代女性/不妊治療歴4年)“仕事と子ども”、そのどちらを優先して生きるのかは他人に決めつけられることではないはず。相手が妊活中であろうがなかろうが、女性に対しては決して言ってはならないひと言なのではないでしょうか。●(3)裏切り行為に感じちゃう!? “不妊仲間からの妊娠・出産ハガキ”『言われたことではないのですが……子どもの写真入りの年賀状や暑中見舞い、出産報告などが全て苦痛です。特に、不妊治療が成功して妊娠・出産した友だちかららそういうハガキが来るとすごく傷つきます。治療中は仲間だと思っていたのに、いざ赤ちゃんができてしまうとみんな一気にお花畑妊婦になってしまうんですよね 。マタニティフォトを送りつけてきた人やエコー写真を送りつけてきた人もいます』(40代女性/不妊治療歴3年)かつては同志として、様々な苦労を語り合ってきた妊活仲間。不妊治療の成功を祝ってあげたいけれど、心のどこかでは羨望や嫉妬を感じてしまう……そんな複雑な女性の心理があらわれていますね。----------いかがでしたか?今回はデリケートな問題だけに、さまざまな“傷つきワード”があげられました。治療中の皆さん、心ない言葉をぶつけられることもたくさんあるかもしれませんが、上手に息抜きをしながら乗り越えていきましょう。かわいい赤ちゃんに出会えることを、私たちも祈っています。●文/パピマミ編集部
2016年08月16日「女性にとって最も大切なことは、こどもを二人以上産むことです」。大阪市立中学校の校長が全校集会で放ったこの言葉が世間に大きな波紋を呼んだことは記憶に新しいですね。 一連の騒動を受けて、市教委は同校長を2016年3月末までに退職させる方針を固めました。同校長の講話全文の要約は以下の通りです。・少子化が進むと日本がなくなるから、女性は2人以上子どもを産むべき・未婚女性・不妊女性でも里親になれば子育てができる・2人以上育てた女性には、無料で大学で学ぶ権利を与えるべき性別・立場によってこの講話の捉え方はさまざまで、批判の声が続出する一方、「正論じゃないか」という声も少なくありません。賛否両論が巻き起こっているこの問題。世間のママはどういう風に思っているのでしょうか。そこで今回は、パピマミ読者のママ約500人に「女性は子どもを2人以上産むべき」発言についてどう思うか聞いてみました!●大阪市立中学校校長の「女性は子どもを2人以上産むべき」発言、どう思う?・1位:子どもを産むかどうかは個人の自由だと思う……41%(205人)・2位:正論だが校長という立場で発言するのは不適切……18%(91人)・3位:少子化への問題提起としては良い……16%(82人)・4位:正論だと思う……9%(45人)・5位:女性差別発言だ……8%(41人)・6位:大学の授業料無償化は賛同できる……8%(38人)※有効回答者数:502人/集計期間:2016年3月22日〜2016年3月25日(パピマミ調べ)●全体の4割は「個人の自由」だと考えている『子どもを2人も産んだらキャリアがつぶれる。女性が働けない社会になるよ』(30代ママ)『不妊女性は里親になれって……暴論にも程があるでしょ。子どもを育てる自由があるように、育てない自由もある』(40代ママ)女性の社会進出や不景気に伴って晩婚化や晩産化が進み、少子化に歯止めが利かない日本ですが、やはり多くのママは「子どもを産むのは個人の自由」だと考えているようです。その理由として多く見られたのが、「仕事と育児の両立が難しい」 というもの。本当は産みたいけど、会社が産休・育休に理解がない……と悩むママは少なくなく、「産みたくても産めない」というのが正直なところのようです。また、純粋に子どもを産むだけが女性の使命じゃないという意見も多くあり、仕事に生き甲斐を見出している女性にとっては「2人以上産め」という考えは押し付けに感じられたようです。●一部でも賛同できるという人は約半数一方で、校長先生の発言に一部でも賛同できると答えたママの割合は約半数(51%)となりました。『将来老人が増えるんだから、それを支える子どもも増やさないと国は破綻するよ』(30代ママ)『たしかに大学の授業料無料にして就職までをサポートしてくれるならアリ。いくらでも産むわ』(20代ママ)頭ごなしに「日本のため」と言われるといまいちピンとこないものですが、介護問題や年金問題など、実際に起こっている社会問題を考えると、少子化対策がいかに大事なことか分かります。校長先生の発言に賛同できると答えたママの中には、一個人ではなく、そういった“日本全体としての視点” を持っている人が多く見られました。また、“2人以上産んだ女性には無料で大学で学ぶ権利を与えるべき”という意見に賛同する人も1割弱いました。●「子どもに悪影響」「女性差別」と激怒する人も『こんな偏った思想を持った人が校長なんて考えられない。子どもに悪影響だよ』(20代ママ)『子どもを2人産んでない女性は生きる価値なしってこと?時代遅れの差別発言だね』(30代ママ)その辺の居酒屋で「子どもは2人産むべきだ」という討論をする分には自由ですが、校長先生ともなると発言に責任が出てきます。子どもたちに大きな影響を与える立場では、慎重に言葉を選ぶ必要がありますよね。「中学生に偏った価値観を押し付けるな!」 と感じたママは少なくないようです。さらに、校長先生の発言を深読みすると、「子どもを2人以上産んでない女性はダメだ」という風にも捉えられるため、自尊心を傷つけられたという人もいました。----------いかがでしたか?今回の校長先生の発言を受け、あなたはどのように感じたでしょうか。少子化問題は日本全体の問題であり、決して他人事ではありませんが、それをどう受け止めるかは人それぞれです。これを機に日本の社会問題に関心を持って、自分なりの“答え”を見つけていくようにしたいですね。【参考リンク】・【アンケート結果(1位〜6位)】大阪市立中学校校長の「女性は子どもを二人以上産むべき」発言、どう思う?()(文/パピマミ編集部・上地)●モデル/大上留依
2016年03月29日こんにちは。健康管理士のSAYURIです。前回まで体温が維持されるメカニズムや発熱についてご紹介してきましたが、今回は2000年以降、増加し続けている低体温について、そのリスクを中心にご紹介したいと思います。●低体温と低体温症の違い2000年前後くらいから増加し続けている低体温。一般的に低体温とは腋窩体温が35.5度前後の状態 を指しています。通常、体温が低下し始めると、脳の視床下部は体温調節中枢から血管を収縮させる指令を出します。そして熱の損失を減らし、体の震えを起こしたり筋肉を硬直させたりして、熱の産生を高め、体温を通常の状態に戻し一定に保つように働きかけます。しかし、その働きがうまく機能しない場合や、熱の損失に対して熱産生が追い付かないような状況になると低体温の状態になります。一方、低体温症は直腸温度が35度以下になる状態で、死亡に至ることもある重篤な疾患 です。主に海や山での遭難で急激に体が冷やされた場合や、急性アルコール中毒や脳疾患などで意識障害を起こし、そのまま寒い場所にさらされた場合などに起こる危険性があります。●低体温で高まるリスク5つ●(1)免疫力の低下体は熱を産生することで外部からの細菌やウイルスの侵入を防いだり、体内の細菌のバランスを保ったりしています。しかし、体温が低下することでリンパ球などの免疫組織が活性化されず、細菌やウイルスと闘えないため、風邪や感染症にかかりやすくなったり、アレルギーを発症しやすくなったりします 。●(2)がん細胞が増殖しやすくなるがん細胞は体温35度で増殖が活発になるといわれています。低体温によって免疫細胞の力が弱くなる上に、がん細胞が活性化されるため、毎日、誰の体でも3,000~5,000ものがん細胞が作られている ともいわれているので、よりガンにかかりやすくなってしまいます。●(3)基礎代謝の低下基礎代謝が低下するとエネルギー産生が減少し脂肪の燃焼率が悪くなるため、太りやすく痩せにくい体質になってしまいます 。そして作り出すエネルギーが少ないために、エネルギーを多く消費する消化器官の働きが悪くなり胃腸の不調、肌荒れ、便秘、疲れやすいなどの不定愁訴が起こりやすくなります。●(4)体内酵素活性の低下細胞が代謝するためには37度前後が最適である とされています。しかし、体温が低いことで酵素活性がうまくいかず、栄養素が十分に吸収されないため、エネルギーの産生量が減少して疲れやすくなります。また、神経やホルモン系のバランスが崩れるため、免疫や自己治癒力が弱まるなど生命維持活用に支障をきたしてしまいます。●(5)不妊症の確率が上がる産卵をする生物はその生物によって決まった温度で卵を温めてふ化させます。哺乳類はその卵を体内で温めて、いわゆるふ化をさせているようなものですから、体温が低い状態では、卵巣機能を低下させ、卵を育てるための子宮の環境が整いません。つまり卵がちゃんと育たないことでの不妊や流産のリスクを高めることになる のです。----------低体温を安易に考え、放置してしまうとさまざまな弊害が起こってしまいます。できるだけ体を冷やさずに、温めるような日常生活を送りたいものですね。【参考文献】・総務省認証予防医学学術刊行物『ほすぴ』成人病予防対策研究会発行●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)
2016年03月04日細川珠生のここなら分かる政治のコト
私の愛すべき家族
育児に遅れと混乱が生じてる !!