妊娠・出産を経てママになった多くの女性が悩む子育て。赤ちゃんのお世話や子どもの成長に対する悩みや不安、将来を見据えた教育や習い事など、年齢や性別、時期により子育てについて知りたいことは切々と変わります。各ジャンルに特化した専門家による記事や共感の声が寄せられるコミックエッセイで、毎日の子育てを前向きに、笑顔を忘れない子育てをする秘訣や子どもに対する選択を手助けする情報をお伝えします。 (1916/1926)
人間は、ほかの哺乳動物ほどの体表面の毛がないため衣服を身につけていますが、肌に直接触れるという意味では、衣服は人間にとって一番近くに存在する外的環境だと言えます。そんな衣服と子どもの発達との関係について見ていきましょう。一番身近な外的環境「衣服」の身体への影響普段衣服を着ていてもあまり意識することはないかもしれませんが、皮膚が衣服から受ける触覚は、思っている以上に光やにおいといったものと同じく自律神経や中枢神経、体の免疫機能に影響を与えています。幼稚園に通う児童に、柔らかい肌触りのものとかたい肌触りのものにわけて木綿の肌着を着せた実験があります。この実験では、かたい肌着を着せられた児童はそれがストレスとなり、尿の中のコルチゾールという物質が増加しました。コルチゾールは成長ホルモンの働きを抑える物質です。一方、柔らかい肌着を着せられた児童では、人間の免疫システムにおいて病原体を攻撃してくれる免疫グロブリンの増加が見られました。体が病気とたたかう能力が上がったということができます。かための肌着を身につけたとしても、人間の皮膚感覚は10分ほどもすると麻痺してしまい、不快に感じることもなくなります。しかし、同じ実験を大人に対して行ったところ、たとえ不快さを感じなくなったとしても体温をコントロールする機能や中枢神経系の機能が鈍化するといった結果が見られたといいます。こどもの体温の状態を調べることができるマネキンを使った実験では、幼い子どもはまだ体の体温調節機能が未熟であるため、気温が氷点下付近や40℃付近になるような極端な気温条件下にある場合、大人以上に注意を払う必要があることがわかっています。このように、大人以上に子どもにとっては衣服の性能は重要であることが分かります。しかし、一方で販売されている子供服に関する快適さや機能性の科学的な研究はあまりなされていないのが現状です。服選びは自己表現の手段人間にとって衣服は肉体的な影響を与えるだけのものではありません。社会的な規範であったり自分を表現するための手段というような意味合いも含まれるため、衣服は人間の心理にも大きな影響を与えます。特に子どもころは、“自分”というものを形成している時期ですので、社会的な規範や自分を表現するということに影響を与える衣服の側面は大人よりも重要である、といえるかもしれません。衣服の選択にはその人の内面であったり心的な特徴が反映されます。そういう観点から見ると、子どもにとっても自分の着たい服を選ぶというのは自分自身を表現する手段であり、さらには自立のためのはじめの一歩であると言えます。そのため、仮に親の目から見て趣味ではなかったり、多少規範から外れたような服の選び方をしたとしても、それを頭から否定してしまうのはよくありません。そういうことが続けば子どもの自尊心が傷つき、子どもの自己肯定感に深刻なダメージが及びかねないからです。最近、小さな子どものブランド志向や流行の追求が話題になっていますが、こうした考え方が出てくるのは自然な心理だとする専門家もいます。しかし、自分の考え方や価値観がきちんとできあがっていない段階においては、雑誌に掲載されているモデルと自分の体型を比べてしまってコンプレックスを持ってしまうといったようなマイナスの影響を受ける可能性もあります。そうなってしまうと、衣服を選ぶ際にも、自分らしさの表現という意味合いではなくそうしたコンプレックスを隠すための手段になってしまいかねません。子どもが自分自身を好きだと思えることはかなり重要です。そのためには親や周囲の人たちがその子どもが自分自身をありのままに表現できるように、子どもの考えをきちんと認めてあげることが大事になってきます。子どもが自分を好きになることができれば、衣服を選ぶことそのものを楽しむことができるようになり、自分を表現する手段として衣服を利用することも上手になっていきます。服を着ることは子どもの発達を促す子どもたちがお昼寝をする時に、自分でパジャマに着替えるという取り組みを行っている保育所が増えています。子どもたちは床に座り、上のパジャマの首を自分の膝の方に向けて床に置きます。そのまま手で首のあたりを持って背中にはおるようにすると、手を通した後に上着の表裏が違ったり上下逆さまに着てしまうことがなく上手に着ることができます。うまくはおることはできたものの、ボタンをはめる段になってちょっと困ってしまう子もいますが、そこは保育士さんたちが上手にアドバイスをすることでなんとか自分でやり遂げます。子どもたちはパジャマが自分一人できちんと着られたといって得意そうです。パジャマをはじめ、服の脱ぎ着というのは子どもの発達にとってものすごくプラスになります。手や指の複雑な動きを訓練するにはうってつけだからです。また自分一人でできた、という達成感は子どもたちをより意欲的にさせることができます。子どもたちが夜寝るときにも、いらいらしないで子どもにやらせてあげることには大きな意味があります。30年ほど前、NHKで「パジャマでおじゃま」という番組が始まり、子どもたちが悩みながらパジャマを着る姿が人気を呼びました。この番組を企画したプロデューサーは、子どもにパジャマを着させることが子どもにとって知育効果があるということに気づいたといいます。大人から見ればパジャマを着るというとなんでもないことのように思えますが、例えばパジャマのボタンを間違えずにすべてはめるという行動ではボタンとボタンの穴がそれぞれ対応するという概念が確立されていなければなりませんし、ボタンをはめる順番を理解している必要があるだけでなく、平たいパジャマを体にまとうには立体としての認知力が必要になる、といった具合です。動物と対比し、人間が特有に行う行動としては、言葉や道具を使うといったものがありますが、この衣服を身につけるという行動もそうした本質的な行動の1つです。子どもがなかなか上手に服を着ることができないといらだつかもしれませんが、そこは自分の子どもが知的な面で成長している過程なのだといったように見方を変えて、楽しんで観察してみてはどうでしょうか。子どもはいつ頃から自分で服を選ぶのか子どもが自分の考えで服を選び始める時期についての調査があります。それによると、小学校の高学年になってくると子どもは自分の存在を客観視できるようになってきますが、それと共に自分の着る服を選び出しはじめるということが分かっています。子どもがシチュエーションごとにどんな服を着るのか、その服を誰が選んでいるかを調べたところ、結婚式や葬式、入学式といったような公の場面では母親という結果が多く、より日常的な、例えば通学する時や休日に外出する時などは自分で選ぶという結果が多くなっています。ある場面でどんな服を身につければいいかという社会的な規範については、子どもは親を通じて身につけていっています。女の子は母親の服装の好みをモデルに、男の子は父親の言動をモデルにしてそうした規範を身につけていっているようです。(子育ての達人)
2015年10月01日フランスの幼稚園ではランチがコース料理としてサーブされます。目的は、小さな頃から食事のマナーをしっかり身につけるため。人と人との繋がりは食を囲むことで強化されるというのはどこの国でも同じようです。そこでしっかりした振る舞いができることは、一人前の大人として見なされるための必須であり、フランス人のしつけの一部としてあります。食育って奥深い!コース料理といっても小さな子どもたちが食べるお食事ですから、栄養価が高く、素材の味を生かすシンプルなものが多いのが特徴。それぞれの食材が持つ独特の味わい、香り、食感といったものを実感できるような調理法にこだわることで味覚の発達を促します。幼稚園の先生が強調された点の中に、盛り付けの色合いがありました。「色彩感覚は、日々の食卓における小さな積み重ねを通じても訓練される」とのこと。先生方のお話を伺ってみて、食育がいかに奥深いものであるのか実感しました。小さな晩餐会でフルコースを堪能メニューの一例を挙げると、ひよこ豆と野菜のスープから始まり、モッツレラチーズとトマトの前菜、続いてメインとなるハンバーグと人参やインゲン豆のソテー、デザートにミルクプリン…といった感じです。これにパンとヨーグルトがついてきますが、さすがは世界に誇る農業国だけあり、ヨーグルトはほぼ毎日、チーズも頻繁に登場します。小さな子どもたちですから好き嫌いもさまざま。でも、嫌いなものを無理してまで食べさせるということはないようです。「食事は楽しむもの。まずは自分がおいしいと思うものから喜んで食べる」というのが基本だとのことです。テーブルマナーは人としての基本のマナーフランス社会に入ってまず気が付くのが、子どもと大人の世界が明確に線引きされていること。そこで一人前の大人として扱われるには、それなりの立ち振る舞いが要求されます。その中でも生活の基本となる食事のマナーの重要性は別格。小さな子どもといえども食事中に騒いだりすることはご法度で、年中さんぐらいの年齢になると先生から厳しい注意を受けることもあります。そのためか、フランスのレストランでは大騒ぎしている子どもを見かけることはめったにありません。こんなところにも、幼稚園での訓練の成果が発揮されているようです。栄養価の高いものをおいしく、マナーをわきまえていただけるようになることは、しっかりとした大人への登竜門。幼稚園から「コース料理」として実践されるなんて、すてきですね。
2015年10月01日出産した翌日、目覚めると身体はひどい筋肉痛に悩まされていた。母子同室だったので、ベッドから立ち上がり赤ちゃんの顔を覗き込もうと立ち上がろうとすると…。ビシッ!!………はがぁ!!!!!!!まず……股間が痛い。座っているだけで、痛い…。そうだ、ここから赤ちゃんの頭が出て来たのだから痛いはずだ。知りたくない人も多いだろうが、リアルな話なので伝えておくと、出産する際、赤ちゃんの頭をスムーズに通すため、大抵の総合病院では、あそこをメスで切ってしまうのである。しかしながらご安心いただきたいのは、陣痛は想像以上の痛みなので、メスであそこをカットしたくらいじゃ大したことではない。全く気づかないうちに切った後の縫う処置も終わっている。わたしが出産した病院は総合病院だった。自然分娩の人は5日間入院することが決まっていて、その間に授乳の仕方や、沐浴、おしめの変え方などを教わる。つまり、退院後も安心して子育てができるよう、きちんと助産師さんがサポートしてくれるのだ。そこでは毎朝赤ちゃんを助産師さんに預け、健康状態をチェックしてもらうことになっていた。赤ちゃんを病室から運び出すだけで、身体に稲妻が走る。ビシビシビシ~!!!!「いっ痛い…」。身体は想像以上にガタガタだったのだ。これは、わたしが30代だから? それとも、産前の運動不足のせい? それともそれとも、難産だったからなのか?おしりを突き出したスタイルで、赤ちゃんベッドを押しながら、がに股でのっそりのっそり亀のように歩く。出産はフルマラソンを走るくらいの体力が必要だとはいうけれど、この体力の消耗の仕方は想像以上だ。赤ちゃんを助産師さんに預け、部屋に戻る。ちょっと着替えようと、鏡を見てみると、そこにはホルスタインのようにパンパンに膨らんだわたしのおっぱいが!「なんじゃこりゃ~!?」わたしの貧弱なおっぱいは、子どもが産まれた数時間後には叶姉妹のような破裂しそうなおっぱいになっているではないか…! こっこれは!!!!!夢にまで見たFカップ!?それくらいのボリュームだった。BからF。じゃあ、Fだった人は何になるんだろう。K?じゃあ、Kだった人は……。そんなくだらないことを考えながら、また眠りについた。1時間ほどして「失礼します~」と助産師さんがわたしの赤ちゃんを連れて部屋に入って来た。眠い目をこすりながら、赤ちゃんを抱き、助産師さんの指導のもと、授乳の練習をする。右、左とそれぞれあげてみる。この時期、赤ちゃんの目はまだ見えないらしく、吸いやすいように誘導してやらないと上手に吸い付かない。「う~ん、なかなか難しいなあ。しかも、右の乳首が痛い…」初めての授乳は乳首も慣れていないからか、その吸引力に耐えきれず、吸われるたびに痛みを生じる。そして、抱き方にもいろいろあるようで、縦抱き、横抱き、そして、フットボール抱き、といった感じで持ち方を変えながら、どうにかおっぱいに吸い付いた我が子。その様子を見ていたら、自分がほ乳類であったことを思い出し、なんだか同じほ乳類の動物たちが愛しく思えてきた。どんな動物も出産後、すぐにお乳をあげていたっけねえ…。遠い目をしながら、わたしは牛に想いを馳せていた。ホルスタインのようなわたしのおっぱい。そこに吸い付くわが息子。牛さんも出産大変だったよねえ。牛乳しぼる時、もしかしたら毎回痛いのかもしれない。なんだか牛の気持ちを想像しだしたら、泣けてきてしまった。そこに、誕生したばかりの赤ちゃんを見に両親が病室にやってきた。「おぉ、おめえ乳でっかくなったな!」父の第一声は、初孫ではなく乳に対する一言だった…。(Boojil)つづく
2015年10月01日このところ、10月31日になると、渋谷などを中心に街中を思い思いの仮装で歩く大人たちが多く見受けられます。ニュースでも紹介されるようになりましたね。このように、日本でもハロウィン熱がヒートアップしてきています。それはもちろん、子どものいる家庭でも同じこと。そこで今回は、「イマドキのママたちがどうやってハロウィンを楽しんでいるのか!?」にスポットを当てました。お友だち同士集まって持ち寄りパーティ仲の良いママ友と料理を持ち寄ってハロウィンパーティで盛り上がる! これがママたちの定番の楽しみ方のようです。最近では、マンションの共有スペースを利用してケータリングで料理を揃えたり、100円ショップやIKEAなどで調達したデコレーションで飾り付けたりしているそうです。ちなみに飾り付けは、主婦向けの雑誌やサイトを参考にしているのだとか。子どもたちはもちろんかわいく仮装。中には、プロのカメラマンを呼んで撮影会を行ったり、ハロウィンらしいブースを作り、話題の寝相アートやおひるねアートを撮ったりなど、ちょっとしたイベントを行うケースも増えているようです。仮装した子どもたちが近所にお菓子をもらいに練り歩くハロウィンの本場、アメリカでは、子どもたちが「Trick or treat!(トリック・オア・トリート:お菓子をくれないとイタズラしちゃうよ、という意味)」と言って、お菓子をもらいに練り歩きます。こうしたイベントを数年前から、ご近所、マンション単位で行っているところもあるそう。急に「ピンポーン♪」と訪ねて来るので、「あまり素敵なお菓子を用意しておらず慌てた!」なんてエピソードも聞かれます。ちなみに、こうした取り組みを地域単位で行っているところもあります。東京都世田谷区の「しもきたキッズハロウィン」では、未就学児を対象に、子どもが各自でお店を回ってお菓子をもらうイベントが開催されています。スタンプラリーも行われ、街をあげての楽しいイベントとなっているようです。子どもの習い事でハロウィンを楽しむママたちの間では、「子どもの習い事教室でハロウィンを楽しむ」という声も多く聞かれます。特に、英語教室に通っている家庭では、そうした人が多いようです。習い事の教室でハロウィンの歌やゲームを楽しんだり、ちょっとしたパーティが企画されたりして、その日、子どもたちはもちろん仮装して習い事に向かうそうです。そのほか、ママ自身がハロウィンにちなんだワークショップに参加することもあるのだとか。たとえば、飾り巻き寿司やハロウィンを意識したフラワーアレンジメント、パーティプランナーによる飾り付け講座などが人気のようです。ちなみに、子どもの仮装衣装の人気は、女の子の場合、魔女、パンプキン、お姫様など。男の子の場合はドラキュラや海賊、バットマンやスパイダーマンといったヒーローが人気のようです。昨年は、アナと雪の女王関連の仮装も多く見られました。今年は親子でどんなハロウィンを楽しみますか? 今から計画するのもワクワクしますね。(遠藤光恵)
2015年09月30日普段私たちが何気なく使っているおはし。いざ子どもに使い方を教えようとした時に、どうやって教えたらいいのか困ってしまうママも多いのでは? だいたい3、4歳くらいになると、周りのお友達がだんだんとおはしを使いはじめ、「そろそろうちの子も…」と思うけれど、なかなか上手くいかないもの。そんな時に、簡単に3ステップ教えられる方法を試してみてみませんか?1.鉛筆持ちの練習で、握力をアップちなみに私の息子がおはしの練習を始めたのは、4歳のころです。しかし、おはしで物をつかむことがうまくいかず、おはしを持つことすら嫌がり始めるようになってしまいました。そんな時、まずは、鉛筆で字を書いたり絵をかいたりする練習をすることが大切。しっかり鉛筆を持ち、筆圧をかけて文字や絵をかくことで、しっかりおはしを持って物をつかむ感覚が身につきます。子どもの握力には個人差があるので、「お友達が使っているから…」という理由でおはしを持たせるのではなく、まずはおはしを使う手の力を鍛えてあげると、ストレス少なくおはしトレーニングを進めていけるかもしれません。2.おはしの正しい持ち方の練習(1)まずは1本のおはしだけを用意します。鉛筆を握るように持ってみましょう。親指と人差し指、中指で挟みます。そして、上から下に動かす練習をします。数字の1を書くようなイメージです。(2)2本目を差し込みます。親指と人差し指の間、付け根の部分から差し込み、薬指の先に乗るように挟んでください。(3)おはしが持てたら、上のおはしだけを動かす練習をしましょう。イメージは「ワニが口をパクパクするような感じ」です。「ワニさんのお口、パクパクしてみようね」と声をかけながら練習すると、お子さんも笑顔になるかもしれませんね。食事の時に使ってみよういざ食事の時に使ってみると、おかずをうまくつかめなかったり、落としてしまったりして「もういやだ!」となってしまうことも。そんな時には「割りばし」がおすすめです。普通のおはしに比べてすべりにくいので、弱い力でも物をつかむことができます。大人用の割りばしは子どもには大きいので、私は3分の4くらいにカットして使っていました。もしくは100円ショプなどで売っている、子ども用の割りばしを利用してもいいかもしれません。「できた!」という嬉しさをたくさん感じてもらいながらおはしトレーニングをすすめていきましょう。おはしの練習は、とにかく気長にあせらず、笑顔で進めましょう。段階をふみながら、子どもの成長に合わせて楽しく取り組んでいけるといいですね。(あい)
2015年09月29日産後、「出産前よりキレイになった」という人もいますが、その逆の人もいます。その違いはどこにあるのでしょうか?産褥期の過ごし方が、その後の体型を左右する女性の身体は、出産とともに胎児や胎盤、羊水などが体の外に出て行き、数ヵ月をかけて妊娠前の状態に戻っていこうとします。医学的にはこれを「産褥復古(さんじょくふっこ)」といい、この期間を「産褥期(さんじょくき)」といいます。産褥期をどう過ごすかが、産後の体重管理に大きな影響を与えると考えられています。産後の体重・体型管理のポイント(1) 代謝を落とさないように、身体をケアする出産は長丁場で、体力勝負です。エネルギー消費や分娩時の出血など体力を消耗しているにも関わらず、生み終わったらすぐに育児がスタートします。育児が始まると、授乳で栄養を取られ、不眠、食事の制限など、心身へのストレスは多大なものです。それでいて身体が妊娠前に戻ろうとするので、産褥期は身体にとって、とても大変な時期でもあります。そして実はこれが、産後の体重管理に大きな影響を与える1つめの要因なのです。産後は体力を失っているにも関わらず、授乳をしなくてはなりません。体力がないということは、「代謝が悪くなりやすい」ということです。まずはしっかり休んで、食事をとって、出産で失ったエネルギーを補給することが大切です。また、不慣れな育児でストレスもかかっているでしょう。うまくストレスを解消しないと、さらに代謝を落としてしまいます。まずは、休息とストレス対策をしっかりと図り、代謝を落とさないというのが、産後の体重管理のポイント、その1です。産後の体重管理のポイント(2) 母乳のためにも、甘いものは控える一般的に母親は母性が強く、「母乳で育てたい!」と思うものです。子どもが泣けば眠い目をこすり、授乳し、良い母乳を飲ませたいと食事に気を使うでしょう。これもまた産後の体重管理に大きな影響を与える、2つめの要因です。母乳がたくさん作られるこのタイミングで、食事の摂生をすれば、体重のコントロールを比較的簡単に行うことができるのです。では、一体何を食べれば、体重をコントロールしやすくなるのでしょうか?母乳の質と量を上げ、体重増加をしにくくするための栄養素は、一瞬で使い切ってしまうものではなく、持続力のあるものが必要です。まずは、母乳の元である血液を作り出す栄養素を取りましょう。タンパク質をメインに、少々の炭水化物、脂質、ビタミン、鉄分などを重点的に摂取してください。もちろん水分はしっかり飲まなくてはいけません。簡単に食べられ、女性の大好きなお菓子などの甘いものには、一瞬で使い切ってしまうような栄養素しか含まれていません。母乳のためにも徹底的に控えるようにするのが2つめのポイントです。産後の体重管理のポイント(3) 腹筋と骨盤底筋を鍛える産後は、妊娠中に伸びきった腹筋、産道付近にある骨盤底筋という骨盤の下をハンモックのように支える筋肉の活動量が低下しがちです。これらの筋肉は、尿漏れを防ぐだけでなく、骨盤の形にも影響を与えます。産後の悩みの代名詞ともいえる「ぽっこりお腹」を解消するには、腹筋と骨盤底筋をどれだけ早く復活させるかが鍵といえるでしょう。これが、産後の体重管理に影響を与える3つめの要因です。日本人は床での生活が落ち着く傾向にあり、オムツ変えや着替え、沐浴も低い位置で行いがちです。あぐらや正座の姿勢で下を向いて作業することは、腹筋にも骨盤底筋に刺激が入り、一見よさそうですが、実はその逆。産後数ヵ月は骨盤がまだ不安定なため、座って下を向いた状態で作業することは、身体に負担をかけてしまいます。さらに、おしりの筋肉に大きな刺激が入るので、おしりもガッシリします。産後間もなくは、立っている状態でズボンを上に引き上げるように、下がった骨盤を上に引っ張り上げるイメージで、腹筋を使うべきです。そのためには「深い深呼吸を繰り返し、お腹に力を入れて立つ(または歩く)」という癖を付けることから始めましょう。徐々に骨盤が安定してきたら、下腹部のポッコリを解消するために、脚上げ腹筋(※)を行うとよいですね。(※編集部注:床に仰向けになり、ひざを伸ばしたまま脚をゆっくりと持ち上げたり、下ろしたりを繰り返す運動。「レッグレイズ」とも呼ばれます。)ポイント(3)に関しては、女性にとって苦手な分野かもしれません。できる範囲で実践すれば構いません。むしろ重要視すべきは、ポイント(2)の食事管理です。出産は人生最大のデトックス「出産は人生最大のデトックス」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?それはつまり、出産する時に、体内の悪いものも一緒に排泄し、血液から作られる母乳を与えることで身体の中がきれいになる、ということ。さらに骨盤矯正ができれば、妊娠前より小さなお尻になることもでき、見た目も生まれ変われますね。中には「何もしていないけれど体重が減った」という人もいますが、それはもう「体質」としか言いようがありません。でも、「私は違う体質だから…」と諦めてしまうのはもったいないことです。体質は変えることができます。でも、そこに努力は必要です。自分には何が必要で、何が不必要なのか、考えて実践してみてください。(鈴木元<天使のたまご総院長>)
2015年09月27日鼻水の色は七変化します。なぜ鼻水は変化するのでしょうか? 鼻水を知ることで、子どもの健康のバロメーターとして役立てることができます。鼻水は生体防御のひとつ鼻の中は粘膜に覆われています。粘膜には、分泌腺、毛細血管、神経、リンパ組織がたくさんあり、鼻から入ってきた空気に適度な湿り気を与えるために、常に少量の分泌液を出していて、バイ菌や冷たい空気などの異物を排除する働きがあります。異物が入ってきて、粘膜に炎症が起こると、鼻の粘膜は風船のようにパンパンになります。そして分泌腺から出る分泌液が、大量の鼻水となって流れ出してきます。炎症が強くなると鼻の粘膜はさらに膨れ上がり、空気の通り道(鼻腔)を詰まらせてしまい、これが鼻づまりとなります。鼻水が出てくるのは私たちの生体防御のひとつです。体の中から悪いものを出そうと頑張った結果ですので、鼻水が出る時は必ずティッシュなどで鼻をかみ、取り除く必要があります。鼻水の色が違うのはなぜ?鼻水は通常、透明で、あまりネバネバしていませんが、粘り気があり、黄色、緑色、茶色をした鼻水を経験したことがある人も多いでしょう。鼻水の色の変化は、バイキンの種類や量の変化で起こる場合があります。わかりやすく、段階別に説明しましょう。<レベル1> 透明な鼻水風邪の引きはじめや花粉症などで見られます。そもそも鼻水は透明です。<レベル2> 白い鼻水次に、白色の鼻水が出てきます。これは、鼻水だけでは対処できなくなり、異物を処理しようとした白血球が増えてきた状態です。<レベル3> 黄色い鼻水さらに段階が進むと、鼻水は黄色くなります。これは白血球の死骸、つまり膿の色です。カラダがバイ菌を排除しようと頑張っているのです。<レベル4> 緑色の鼻水緑色は、さらにウイルスや細菌などが増殖し、膿が増えている、つまり病状が進行していることを指します。鼻からの感染を防ぐには最初にも説明したように、そもそも鼻の中はうっすら湿っています。空気の乾燥や体内の潤い不足によって粘膜が乾燥してしまうと、粘膜に刺激が入り、粘膜がはれ上がってしまいます。これがそもそものバイ菌感染の始まりです。そこで、鼻からバイ菌に感染するのを防ぐためには、「鼻の中を乾かさない」。これが大原則です。空気の乾燥が強いようならマスクをしたり、お風呂のように湯気のあるところへ行ったりするのもよいでしょう。私は乾燥の強い時期には鼻の周りにオイル(もしくは、鼻スースークリーム)を塗り、マスクをして粘膜保護をしています。鼻をかむ時はやさしく鼻水がたくさん出てきたら、鼻をやさしくかみましょう。絶対に、強くかんだり、鼻水をすすったりしてはいけません。「体外に排出するべきもの」という、身体の防御反応として鼻水を出しているのです。速やかに外に出すのが適切ですが、強くかむとかえって粘膜を傷つけ、鼻とつながっている耳を傷めてしまうことにもなります。注意しましょう。また、マスクは当然したほうがよいですが、まずは鼻の中の炎症の原因となっている、バイ菌の駆除が大切です。そこでおすすめなのが、鼻うがい(鼻洗浄)です。鼻うがい(鼻洗浄)のやり方鼻うがいは、水道水などの真水ではなく、必ず塩水(0.9%生理食塩水)で行います。鼻水はしょっぱいですよね。それは、体液に塩分が含まれているからです。ぬるま湯で作った塩水で、鼻の穴の片側を塞ぎながら、吸って吐いてを行いましょう。お風呂にゆっくりつかると鼻の粘膜のむくみが解消され、鼻の通りがよくなります。そこがチャンス! ですから、鼻うがいはお風呂で行うとよいでしょう。鼻うがいでバイ菌を洗い流したら、その後、粘膜への余分な刺激を防ぐため、オイルやクリームを塗ります。なお、小さな子どもはまだ自分で鼻をかむことができず、悪化しやすいもの。鼻水を吸う器具を使い、パパやママが吸ってあげた上で、お風呂に入る、乾燥を避ける、もしくは早めに耳鼻科を受診するのもよいでしょう。ちなみに、私の家では鼻が詰まると、近所に生えている「ドクダミ」の葉を摘んできて、軽く揉み、小さな塊を鼻の穴に詰めます。ドクダミは匂いが強いのですが、粘膜のむくみをとる働きがあります。ぜひお試しください。(鈴木元<天使のたまご総院長>)
2015年09月27日美容院に出かけたり、仕事をしたり、さまざまな理由で子どもを預けたいけれど、保育園の空きもないし、両親にも頼れない…と悩んではいませんか? そんなママたちは、ベビーシッターに預けるという第二の選択肢があります。とはいえ、見ず知らずの人に大切な子どもを預けることに、不安もあるかもしれません。ベビーシッター関連の事件が発生していることもあり、厚生労働省が利用方法について、 ガイドライン を出しているのでチェックしてみましょう。ベビーシッターを紹介してくれる団体は大きく分けて下記の3種類になります。(1)ACSA加盟業者(上記のガイドラインで推薦されている一定の基準を満たした業者) (2)行政がおこなっているファミリーサポートセンター(3)マッチングサイトまずはこの3つがどう違うのか、何を決め手とすればよいのか、自分にあった方法を見極めることが大切です。1.ACSA加盟業者これは、いわゆる「ベビーシッター紹介業」の専門会社です。ベビーシッターは会社の理念にのっとり、研修を受けた「プロ」です。幼稚園教諭や保育士、認定ベビーシッターなど資格を持ったスタッフも多く、安定した保育を提供してくれます。コーディネーターが間に入り、たとえば産褥、病児、泊まりがけ、英語で保育してくれる等、ニーズに沿ったベビーシッターを選定してくれます。もちろん、子どもに何かあった場合の保険にも加入しています。万が一子どもとの相性が良くない、シッターに対する要望がある等の場合は、コーディネーターに相談することができます。きめ細やかなサービスと、ベビーシッターの質を維持するため、多くの業者は入会金、年会費が必要。利用料金は1時間1,500円(前後)~となっています。しかし、お住まいの地区や、お勤めの企業によっては、「子育て応援券」や「ベビーシッター派遣」など、さまざまな割引券を発行しているので、うまく利用すれば価格を抑えることもできます。参照: 「子育て応援券(杉並区の例)」 「ベビーシッター派遣事業割引券」 2.ファミリーサポートセンター厳密にいうと、登録している会員はベビーシッターではなく、育児支援を行う援助会員「有償ボランティア」です。会員登録時には研修があり、保険にも自動的に加入されるので、何かあった際の補償もあります。援助会員の個性や経験により、相性や質のバラつきは出ますが、行政の補助があるため1時間800円(前後)~という料金は魅力的です。気をつけたい点は、育児支援を行う援助会員と、利用する会員との間には雇用関係はなく、あくまでも有償ボランティアのため、宿題を見る、病児への投薬、家事を一緒に食べる、深夜までみてほしいなど、細かいニーズには応えられないことがあります。また、援助会員の都合で予定を変更されることもあります。トラブルが起きても、会員同士の解決が基本となります。ただし、依頼する前に面談をし、双方合意の上で利用開始となることがほとんどなので、相性の良い援助会員が見つかれば、利用しやすいサービスといえるでしょう。3.マッチングサイトベビーシッターをしたい人がプロフィールや資格経験などを登録したサイトから、条件にあう相手を検索して探すことができるのが「マッチングサイト」です基本的には入会金や年会費は必要がありませんが、紹介料をマッチングサイト側に支払うシステムの場合もあります。条件や料金も交渉次第となりますが、1000円(前後)~が多いようです。登録しているベビーシッターは学生からシニア、外国籍など幅広く、豊富な人材から選ぶことができる反面、誰でも登録ができるので、プロフィールや利用者レビュー、事前の面談などを通して、安心して預けられる相手なのかは自分で見極めなければなりません。保険加入も個人の任意となりますので、必ず確認しておいた方がよいでしょう。何かあった場合のトラブルはすべて自己責任となります。ネットでみつけた人に大切な子どもを預けるということに、抵抗を感じるかもしれませんが、多くは「困っている保護者の方を助けたい」という善意でなりたっています。 いずれの方法でも、運営会社やお住まいの地区によって、条件が異なりますので、契約内容をよくご確認ください。子どもとの相性がよく、信頼関係を築ければ、ベビーシッターは子育ての大きな支えとなってくれることでしょう。(美谷島 香)
2015年09月27日乳腺炎は、産後のママの約25%で起こるといわれています。乳腺炎は、母乳が停滞・詰まってしまったうっ滞乳腺炎と、細菌感染による化膿性乳腺炎に分けられます。細菌感染症による、化膿性乳腺炎の場合細菌感染による乳腺炎は、乳頭が傷ついたこと(授乳開始後まもなくは、赤ちゃんに吸われることで、乳頭が切れることが多々あります)などがきっかけとなり、ブドウ球菌、連鎖球菌といった皮膚に住み着いている菌たちによって炎症が起こります。・おっぱいが熱を持つ・赤みを帯びる・しこりができる・押さえると痛い・発熱、悪寒・頭痛、関節痛などの全身症状・白い母乳ではなく、黄色っぽい母乳が出るなどの症状が出ます。この場合、授乳はできず、抗生物質での治療が第1選択となります。迷わず病院へ行きましょう!母乳が停滞・詰まってしまった、うっ滞乳腺炎の場合母乳が停滞・詰まった乳腺炎では、胸の張りやしこり、多少の痛みを感じますが、感染をしているわけではないので乳房の赤み、熱感はありません。しかし、母乳の停滞が続くと細菌感染を起こし、結果的に化膿性乳腺炎になることもあります。停滞・詰まった場合は乳房マッサージ、授乳、搾乳を行い、停滞・詰まりを早急に改善しなくてはいけません。そもそもなぜ、乳腺は停滞し、詰まるのか乳腺が詰まる原因は、血液やリンパ液などによる乳管の圧迫、乳汁の凝固、赤ちゃんの吸い方が上手ではない、乳頭亀裂によりオキシトシンが分泌されにくいことなどが考えられます。つまり、血行不良やおっぱいの質が悪い、おっぱいがしっかり飲まれず残っている、ホルモン異常といった感じでしょうか。そこで、第1に「血行を良くする」、第2に「おっぱいの質を良くする」、第3に「おっぱいを乳腺に残さない」、これらを徹底していただくことで停滞・詰まりの乳腺炎を回避しやすくします。乳腺炎予防のステップ(1)血行を良くするおっぱいは鎖骨、わきの下、胸骨、肋骨などの血管から血液が注がれ、作られます。そこでまずは、胸周りの血管の流れを良くすることが大切です。肩こりや肩甲骨が動かない状態では、血行不良が起こりやすくなります。マッサージやストレッチが効果的ですね。もしすでに停滞や詰まりがあったら、しこりをマッサージして小さく砕き、赤ちゃんに飲んでもらうか、搾乳をしましょう。乳腺炎予防のステップ(2)おっぱいの質を良くするおっぱいの質には、食事が大いに影響してきます。ただし、賛否両論があり、一概に「これは良くて、これはダメというものもない」ということを覚えていてください。それを踏まえた上で、食べたほうが良いものとして挙げられるのは・白米・うどん・そば・納豆・鶏肉・白身魚・根菜類 など。避けたほうが良い食べ物としては、・もち米・パスタ・ラーメン・菓子パン・乳製品・牛肉・マヨネーズ・お菓子などがあります。要は水分、たんぱく質、脂質、炭水化物、ミネラル、ビタミンなどをバランスよく食べることが重要です。産後は忙しく、なかなかこだわった食事を作るのも大変ですが、おにぎりだけ、菓子パンだけなどという食事だけは絶対に避けなくてはいけません。東洋医学では、タンポポの根っこ(ダンディディライオン)、はと麦、ラズベリーリーフが母乳の出を良くするといわれています。これらはお茶としてよく飲まれており、カフェインも入っていないので、試してみてはいかがでしょうか? そのほか、古来より葛根湯が母乳の出を良くするといわれ、使われています。乳腺炎予防のステップ(3)おっぱいを乳腺に残さない「おっぱいを乳腺に残さない」という点については、赤ちゃんが生まれてみないとわからないことがたぶんにあります。赤ちゃんが上手に飲めるかどうかはそれぞれですし、母乳が出すぎて赤ちゃんが飲みきれないことや、逆に乳管が細くて出にくいなど、乳腺に残りやすい状況はそれぞれにありますが、どれも実際に授乳を始めてみないことにはわかりません。そこで、妊娠中から乳頭マッサージをするのは対策のひとつとして有効です。あとは搾乳することでしょうか?日本では搾乳文化はあまりありませんが、欧米では搾乳機は出産グッズのマストアイテムとなっています。もちろん、赤ちゃんがよく飲み、残さないのが理想ではありますが、うまくいかない場合は利用してみましょう。そして、飲ませる時には、乳管にあるおっぱいをご自身の手で誘導し、乳首まで運ぶことも忘れないでください。乳腺が停滞・詰まってしまったら、ステップ(1)と(3)を試し、滞っている塊を取り除きましょう。そして予防を含め、ステップ(2)を心がけましょう。この3つを駆使して、痛い乳腺炎の予防をしましょう。(鈴木元<天使のたまご総院長>)
2015年09月26日赤ちゃんを寝かせるとき、特に意識せずにあおむけに寝かせる方も多いと思います。赤ちゃんのほうもそれで嫌がるようなこともなく、こうした光景はごく普通のことのように思えますが、実はこの「赤ちゃんをあおむけに寝かせる」ことが人間の知能の進歩に大きな影響を与えているのではないかという考えがあります。どういうことなのかについて少し詳しく見ていきましょう。あおむけ姿勢は人間に特有の現象人間ならばごく普通の光景である、赤ちゃんのあおむけ姿勢ですが、実はこれは他の霊長類には見られない独特の特徴です。例えば一番人間に近いといわれるチンパンジーや、その他のサルについてみると、生後間もない赤ちゃんをあおむけに寝かせる種は存在しないのです。そうした種の赤ちゃんは一人で行動できるようになるまでの間は一日中お母さんザルにしがみついたまま過ごすことが多く、お母さんザルのほうも子どもをしっかりと抱いて一日のほとんどを過ごします。あおむけの状態に寝かせると赤ちゃんは四肢をバタバタさせて不安そうな様子を見せるのが普通なのです。人間とそれ以外の霊長類についてその行動を比較すると、人間の赤ちゃんは生後5カ月目ぐらいであおむけの状態から左右の手で自分の足先をつかむという行動を始めます。そして7カ月目ぐらいにお座りを始め、9カ月目ぐらいからハイハイ歩きを始め、1年以上すぎてからようやくしゃがむようになります。対して、例えば日本ザルの赤ちゃんの場合、産まれてから1週間程度で這うようになり、1カ月目ぐらいでしゃがみ、お座りをするようになるのはその後(生後4カ月目ぐらい)であるという違いがあります。なお、人間の赤ちゃんが最初に見せるあおむけから手で自分の足先をつかむという行動は行いません。このように、人間とサルとでは行動の発達の順番が違っています。人間はあおむけになってからお座りをするように、胴の部分で自分の体を支える姿勢になるような行動が先に出現するのに対し、サルは四肢を使って自分の体を支える姿勢になるような行動が先に出現するのです。あおむけは知性発達の鍵人間の赤ちゃんは5カ月目ぐらいからあおむけの状態になるため、他の霊長類よりも早い段階から2本の手を自由に使うことができるようになります。そしてそれが、他の霊長類には見られない行動(指しゃぶりや手合わせ、そして足先をつかむという行為)をすることにつながっています。このことは人間が他の霊長類にはない高度な知性を発達させるキーとなっており、人間の赤ちゃんは他の霊長類の赤ちゃんに比べ、物をつかんだり動かしたり積み上げたりといった、手を使って何かを取り扱うような動作が早くできるようになります。また、人間の母親は赤ちゃんを床にあおむけに寝かせ、愛情のこもった視線で見つめたり、微笑んだり、いろいろと話しかけたりします。これは、実際には赤ちゃんを抱いていなくても心理的に抱いているというべき状態をもたらし、早い段階から赤ちゃんとの間で相互の意思疎通を行うことになります。そして、このことは、表情や声を使った意思の伝達や言葉の学習になくてはならないことなのです。このように、赤ちゃんをあおむけに寝かせるという独自の行為により、人間は知性を発達させるきっかけを得たと考える研究者は増えてきています。二本の足で立って行動する、という今までよく言われてきた行動よりも、あおむけに寝かせる、お座りをする、といった行動こそが人間が人間たる最初のきっかけなのかもしれません。(子育ての達人)
2015年09月25日壮絶なお産を経て、ようやく息子が誕生した。小さな小さな手足。お猿さんのようなくしゃくしゃの顔。狭い産道を通って来たせいで、頭は宇宙人のように後方に向かって尖っていた息子。それでも、かわいい。死にそうな想いをして産んだ自分の子は、想像以上にかわいかった。「あぁ、本当によかった。本当によかったよ」。お産に立ち会ってくれた夫も、堪えきれず泣いていた。世の中のお母さんが同じような痛みを経験して、こどもを産んで来たことに驚きを隠せなかった。あんな思いをして、みんなこお母さんになっていたのか…。なんたる凄まじい忍耐力なんだろう。出産は過酷だ。世界中のお母さんに頭が下がる想いだった。あんなに力を振り絞った経験は未だかつてない!小さな息子を抱いて分娩台に寝たまま、ぼお~と天井を眺めていると、助産師がやってきて「おっぱいあげてみましょうか」と話した。え? もうあげるのか! それよりも、この貧弱な胸から乳が出るのだろうか?息子を抱き寄せて顔をお乳に近づけてやると、目を閉じたままお乳を吸い出すのだから驚く。そして、わたしのおっぱいも待ってましたと言わんばかりに出てくるのだから、さらに驚く。何も教えていないのに、自然と身体は動く。出産も、初めてのおっぱいも想像していたよりもずっと神秘的な体験だった。しばらくして、病室へ移りベッドの上に横になる。わたしが選んだ病院は、産まれた直後から母子同室。産着に包まれた小さな小さな赤ちゃんは、小さなベッドの上ですやすやと眠っている。20時間ずっとお産に立ち会ってくれた夫もさすがに疲れたようで、身支度を整え明け方家に帰っていった。身体を起こそうとするも、全身ガタガタ。身体が言うことを聞かないほど疲れきっていた。「あぁ、痛かった。痛かったな~」すぐ隣では寝息を立てている、小さな赤ちゃん。かわいい寝顔を見ていると、ほっとしたのか、さっきまでの痛みがすでに和らいでいることに気づく。人間て、本当にすごいなあ。病室の窓から外を眺めると、ちょうど夜が明けるころ。朝日がとても眩しい。わたしの新しい朝がやってきた。(Boojil)つづく
2015年09月24日子どもの食事については、何かと悩みが尽きないもの。特に乳幼児期は、あれこれ試行錯誤が続く時期でもありますね。そんな時に頼りになるのが、自治体の保健センターなどにおかれた相談窓口です。管理栄養士・保健師・歯科衛生士など専門職の方が在籍していて、日頃の食事や育児に関する相談に丁寧に答えてくれます。これでもいいんだ!という自信が持てる実は私も、娘の離乳食で悩んでいた時に、保健センターの電話相談を利用しました。わざわざ電話するほどでも…と、少しためらっていたのですが、実際に栄養士さんとお話しすると、丁寧なヒアリングで改善点をアドバイスしてくれるだけではなく、良いところも教えてくれるので、「このやり方でもいいんだ!」と自信やゆとりが持て、気持ちが軽くなりました。本やインターネットでもたくさん情報がありますが、それでもスッキリしないなぁというママは、ぜひ身近な保健センターなどで、話を聞いてもらうのもオススメですよ!今回は、品川区保健所・荏原保健センターで、子どもの食事についてよくある相談内容とそのアドバイス例を教えていただきました。離乳食期の悩みで多いのは「食べない」ことこちらの保健センターでは、やはり乳幼児期の食事についての相談が多いそう。まず、離乳食期で多いのは、「食べない・食べる量が増えない」というお悩み。そんなママのチェックポイントとしては、食事の時間が決まっているか授乳間隔がちゃんと空いているか?果汁やイオン飲料、ベビー用おやつをあげていないか? という点があげられるそうです。特に母乳育児の場合は、泣いているとすぐに授乳してしまいがち。ちょこちょこ飲むことで常にお腹が満たされてしまい、その結果、離乳食が進まないことも。1日の食事とミルクの時間を見直して、空腹の時間をちゃんと作り、次の食事に備えるよう、リズムを付けるのが大切だそう。さらに、あまり食べさせようとしすぎると余計食べなくなる傾向も…。ママも心にゆとりを持てるといいですね。1~2歳頃の食の悩みは「偏食」や「遊び食べ」次に、1~2歳の頃の食事では、「好き嫌いや偏食」、「遊び食べ」の相談が多いとのこと。そんなママへのアドバイスは、空腹で食卓につくこと食べやすい切り方・調理法にすること(大きさ・かたさなど)苦手なものも時々は食卓に並べ、食べる機会をなくさないことおもちゃは片付け、食事に集中できる環境をつくること。食卓についてから、30分以上たっても食べ終わらない場合は、無理に食べさせず片付けること この時期は、野菜のようにうま味が少なく、苦みが多い食品をおいしいと感じることができないため、嫌がることもあります。今は、いろいろな食品と出会いながら、味覚を形成していく時期。おいしいと思って食べられるようになるまでは、長い時間と多くの経験が必要です。葉物野菜のように繊維が多いものは、まだ噛んで飲み込むことがうまくできないため、大人よりもやわらかくゆでる、繊維を断ち切るように垂直に切るなど、調理を工夫することで食べやすくなることも。また、食べない食材でも、「もう出さない!」のではなく、時々ごく普通に食卓に並べて、一緒に「おいしいね!」と食べてあげるのが良いのだとか。少しずついろいろな味にも慣れてくるので、食べられる機会は無くさないであげるのが大切だそうです。空腹で食卓につけるよう大人が意識することで、子どもも食事に集中し、苦手なものもおいしく食べることができるというアドバイスもいただきました。今回ご協力いただいた品川区荏原保健センターでは、電話相談や予約をすれば対面での相談も可能です。「『聞いてもらってよかった! 何かあったら、また相談しよう!』と思ってもらえたら嬉しいです」と話してくださいました。各市区町村、皆さんのお住いの近くにも身近な相談窓口がありますので、気になることがあったら一人で悩みすぎず、気軽に相談してみてはいかがでしょう?
2015年09月22日絶対音感という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。一般的な常識とは異なり、絶対音感は訓練で身につけることができるものです。絶対音感とそのメカニズムについて見ていきましょう。絶対音感は小さい頃の訓練で獲得できる絶対音感は、正確には、ある音を単独で聞いた際に、その音の高さを記憶に基づき絶対的に認識する力のことをそのように呼びます。この能力を持っている人は、ピアノの音を聞いたときにそれがドであるとかソであるとかがすぐに分かるのです。これまで絶対音感を獲得するのは遺伝的な要因か偶然性によることが大きいと考えられてきましたが、今では訓練次第でどんな人でも獲得できるという考え方が主流になってきています。実際、ある音楽スクールでは3歳ぐらいの子ども1万人ほどが、2年半程度の訓練を積むことによってこの絶対音感を獲得したという実績があります。訓練を積むことによって、5歳であれば90%以上の子どもが、6歳後半ならば50%程度が絶対音感を獲得できますが、8歳を過ぎてしまうと訓練しても獲得できなくなるといいます。絶対音感を訓練するにはピアノのように決まった音を出せる楽器を使います。バイオリンのように調弦などで音が変化してしまう楽器は向いていません。絶対音感を身につけるための訓練では、普通の音楽スクールで行うピアノなどでの訓練の他に、数分間の音感訓練を実施します。音を聞いたときに相対的な音程(音の上下方向の高さ、トーン・ハイトという)で比べるのではなく、音名に対応する特有の響き(トーン・クロマという)を聞き分けるような癖をつけさせるのです。絶対音感を持っていると、例えばオクターブが違う2つのソの音を聞いた場合でもそこに同じ特有の響き(トーン・クロマ)を聞き取ることができます。絶対音感を持っていなければ2つの音は音程の違う音にしか認識できません。絶対音感に対し、音を相対的な高低(トーン・ハイト)で捉えるやり方は相対音感と呼ばれます。たいていの人がそうであるように、相対音感であって旋律を認識することはできます。しかし、絶対音感を獲得したい場合には相対音感が邪魔になってきます。というのは、絶対音感では相対音感と違って音を1つ1つ認識することになりますから、脳の中で行われる情報処理としては相対音感よりも効率が悪いやり方だからです。このため、発育の途中の子どもが訓練するのでないと身につけることができないのです。これを裏付ける例として、自分より上の兄姉がいるなどして知能の発育が早い子どもは絶対音感を身につけにくかったり、逆に知的障害を持っている子どもの場合は9歳でも獲得できたといった事例が知られています。このように、まだ脳の発達がすんでおらず子どもの年齢が低い時にしか身につかないと言われる能力はいろいろとあり、その分野も言語、運動、数学的な力など多岐にわたります。そして習得の限界となる年齢のことを臨界期ないし感受性期といいます。この臨界期に絶対音感のような能力を身につけたとしても、それがずっと身についたままとは限りません。臨界期はそうした能力を身につけることができるだけでなく無くしてしまう時期にも当たるからです。3歳から訓練を初めて絶対音感を獲得しても、途中で訓練をやめたたために絶対音感がなくなってしまったり、また訓練を再開して取り戻したりといったことも起きる時期なのです。絶対音感のしくみとは最近になってfMRI(磁気共鳴機能画像法)などの技術が発達してきたおかげで、絶対音感のしくみも解明が進んできています。1995年、アメリカの科学誌であるScience誌に、絶対音感を持つ音楽家の左脳が普通の人の左脳よりも大きいという内容の論文が掲載されました。通常、音楽のように直感や感性に属する情報は感情をつかさどっている右脳で処理されます。しかし、絶対音感を獲得している人の場合は左脳で処理されているというのです。普通、左脳は論理、理性、言語をつかさどっている部分だと言われています。平成13年に、国立精神・神経センターで絶対音感に関する調査が行われました。絶対音感の持ち主である音楽家とそうでない学生を集めてバッハの曲を聴かせ、そのあいだ脳がどのように働いているのかをfMRIを使って撮影したのです。すると、絶対音感の持ち主では、左脳にある2つの部分が学生たちよりも明らかに機能していることが判明しました。機能していた2つの部分とは左側頭平面と左背外側前頭前野と呼ばれている部分で、それぞれ言語を処理する働きとものごとを関連づける働きを持っています。このことにより、音を耳にすると同時に音の名前が頭に浮かぶという絶対音感の音の認識を裏付けられた格好です。また、平成11年に北海道大学で行われた実験では、絶対音感の持ち主をMEG(脳磁界計測法)とよばれるやり方で調査しました。すると、絶対音感の持ち主が音楽を聴いている場合に活性する左脳の位置は、一般の人のそれよりもおおよそ1cmほど後ろ側にずれているということが判明しました。幼い頃からの音楽的なトレーニングを通じて左脳にある聴覚をつかさどる皮質が鍛えられて面積を増し、そのためにこうしたずれが生じたのではないかと考えられています。こうしたことから、生まれつき人間には耳にした音に対する絶対的なものさしが備わっていて、耳にした音程をそのまま覚えて区別することができるのではないかとされています。しかし脳や知能が発達する中で相対的なものさしを磨きはじめ、もともと持っていた絶対的なものさしを使わずに音程を区別できるようになっていくのではないかと考えられています。絶対音感の遺伝子日本では他の国々よりもピアノ教室が多くあるためか、世界の中でも絶対音感の持ち主が多いと言われています。幼い頃からの訓練によって絶対音感を獲得している人が多いのかもしれないというわけです。しかしこれとは逆に、遺伝的な性質によって絶対音感を獲得していると思われるような事例も存在するとされています。アメリカのカルフォルニア大学の調査によれば、音楽大学に通う学生のうち絶対音感を獲得している人では親族にも絶対音感を持っている人がいる割合が48%にのぼり、絶対音感のない学生では12%に過ぎなかったという結果が出ているのです。また、7番染色体上の遺伝子欠失に伴って起きる疾患であるウィリアムズ症候群の患者を調べると、絶対音感の持ち主が多いという研究結果もあります。ウィリアムズ症候群の患者は手先があまり起用ではないのですが、音感に優れていることが多いというのです。このように、絶対音感は環境や遺伝によって獲得することがあるようですが、はたしてそれを身につけることが必要なのかどうかという点も含め、音楽教育という点からも今後議論になっていきそうです。絶対音感ははたして必要か?絶対音感は、音楽を職業としている人の間では全体の5%程度、一般の人での間では1%程度いると言われます。また、作曲家や指揮者といった仕事をしている人の中には相当数いるようです。絶対音感を持っていると、たとえば音楽大学の入試などで行われる聴音試験には有利になります。また、概して空間認識や数学的な能力が高い子どもも多いと言われています。日本は世界の中でも絶対音感の持ち主が多いと言われている国ですが、絶対音感を訓練しているのもまた日本ぐらいです。音楽を音楽として鑑賞するためにはむしろ絶対音感は必要ないという意見もありますし、あまり能力が強すぎると生活の中の雑音さえ音の名前で聞き分けられてしまってうるさく感じることもあるといいます。はたして訓練してまで獲得する必要があるのかは何とも言えないところです。
2015年09月21日ママにとってのイヤイヤ期の難所は「食事」と言っても過言ではないのでしょうか。「うちの子ご飯食べなくって」「だらだら食べるので時間がかかるんです」なんて、なげくママたちの声をよく聞きます。何を言ってもこちらの話を聞いてくれない上に食事すらまともに食べてくれない。そんなときの必殺技をご紹介したいと思います。1.我が子の食事を観察してみようまず、子どもの食事の順番を観察しましょう。好きなものから食べる子をパターンA、好きなものを最後に残す子をパターンBとします。■好きなものを最初に食べる子の場合好きなものから食べるパターンAのお子さんには、食事の順番を変えてみましょう。好きなものを食べられれば、そこで欲求が満たされてしまいます。嫌いなもの、苦手なものを食べるまでに時間がかかったり、スムーズな食事から一転し遊び食べに流れる子が多いです。我慢すればするほど好きなものはおいしく感じるはず。「大嫌いなピーマンを乗り越えたさきに大好きなハンバーグがある! 乗り越えた分だけ好きなものがいっそう美味しい!」といったような体験をさせることが大切です。■好きなものを最後に残す子の場合好きなものを最後に残す子が食事に時間がかかる理由として、食事の量に問題があるケースが多くあります。もしかしたら、「ちょっと量が多かったかも」なんてことがよくあるんです。そのため、いったん量を減らしてみましょう。これだけで、きれいに食べきることがあります。もし全部食べられたら「お皿ピカピカになったね! ママ、すごく嬉しい!」と食事に対する達成感を感じられるようにしてあげることが重要です。2.いったん食べさせないという選択をしてみる以前、 「正しい子ども叱り方って? 良く使うあの一言が躾にはNGだった」 という記事にも書きましたが、子どもの学習能力を刺激するためには、経験を元に予測できるようなサイクルを作ってあげることが必要です。これはさまざまなことに共通しているので、今回は食事サイクルを作ってあげればよいということになります。せっかく一生懸命作ったごはんを楽しく「さぁ、食べよう」と言ったものの、まったく食が進まないわが子を見ると、カチンと来ることもありますよね。そんなときは、食べ始める前にまず声をかけます。「ママ、○○ちゃんのために一生懸命ご飯作ったからおいしく食べてほしいな」「一生懸命ご飯作ったのに食べてもらえないととっても悲しい」。それでも食べなければ「ご飯食べたくない? 食べたくないなら食べなくていいよ」と伝えます。そこで「食べる」と言うならそのまま食べるのを見届けてあげましょう。大体イヤイヤ期間中の子どもは「食べる」と言って食べないでだらだらしているのがほとんどです。こうなったら最終手段を告げることを伝えます。「だらだして食べないなら、もうご飯下げるね」5分待てど10分待てど、必死に食べようとする気配がなければ王手、食事を下げます。ちなみに、2歳児の食事時間は平均20分~25分に設定するのがおすすめです。「やだやだ? なんで! 食べるよ! 食べる?!!」と相手は全力で泣くなり騒ぐなり反抗します。ここで、トドメの一言「ママはもう○回もお話したよ。それでも食べないなら無理して食べなくていいよ。だから今日はご飯おしまい!」自分の行動に対する責任は自分で取るべきだと教えてあげます。夜寝る前に「お腹すいた?」と泣いたときには「だから、ママは何度もあのときお話したんだよ?」と話し寝ます。ご飯を食べない→下げられる→お腹が空く→楽しく遊べない、夜寝れない→次は絶対最後まで食べよう→もりもり食べる→ママが喜ぶ→楽しく過ごせる→お腹いっぱい幸せな気持ちで寝る…。こんな感じのサイクルを作ってあげてください。サイクルが出来上がるまで平均2週間です。何度も何度も付き合ってあげることで信頼関係も自信も学習能力もついていきます。(ポセイドン・ヨーコ)
2015年09月19日2歳後半になり、いろいろおしゃべりができるようになってきたお子さんを持つお父さんとお母さんから、お子さんが「なんで」「どうして」という質問ばかりしてくるという話をよく伺います。今回は、何かするたび出てくる「なんで?」「どうして?」のメカニズムとその対処法をご紹介したいと思います。みなさんは、お子さんの言葉数が増えると対等に会話をしてしまうことありませんか? 早い子では1歳頃から言葉数も増え、「こういう言い回しをするってことはもう大体わかっているんだな」と思うこともありますよね。でも、相手はまだ生まれてから1、2年しか経っていません。生後20年、30年、40年も生きている大人と対等に会話することは不可能です。そのため、私たちに必要なことは“汲んであげること”です。たとえば「にゃんにゃんがいるよ」と子どもの一言があったとします。でも、これはいろいろパターンを考えることができます。「にゃんにゃんがいるよ」→(大きい)にゃんにゃんが(目の前に)いるよ→(茶色い)にゃんにゃんが(向こうに)いるよこの2つの文章にあるかっこの中を子どもは求めて大人に話をしていることがあります。子どもが何か言ったら補足してオウム返ししてあげることが言葉の発達につながります。アウトプットすることでインプットできる脳の仕組みを活用してみてください。だいたいここまでが1歳~2歳手前の子どもにできる大人のフォローです。そして次からが本題。もう少しおしゃべりが上手になった2歳以降の子どもたちへの対応方法をお伝えします。1.疑問の「なんで」「どうして」子どもが「なんで」「どうして」と聞く理由は大きく分けて2パターンあります。まず1つ目は、疑問に感じたから聞いているというパターン。「これはなんでだろう」「どうしてだろう」と、ただ疑問に感じただけ…。とはいえ、これが否応なしに月齢が上がるにつれ加速していくので、大人は「めんどくさいなぁ」「うっとうおしいなぁ」と感じてしまいますが、もうそれは耐えるしかありません(笑)。ただ、頑張って応える必要はないのです。こういうときには大人の「めんどくさい」「うっとうしい」という感情を教えてあげるきっかけにもなります。「ママにもわからないことがあるからそんなに質問されると困っちゃう」とか「んーわからないから一緒に考えてみよう・調べてみよう」なんていう対応が理想です。2.確認の「なんで」「どうして」文頭で書いたように子どもは頭の中で考えていることを全部言葉にはできません。語彙力や表現方法の知識が追いつかないからです。そのため、頭の中で思っていること、浮かんでいる言葉をなんと表していいのか探すために「なんで」「どうして」を使って大人から言葉を引き出そうとします。母「今日は雨だから傘さしていこうね」子「なんで?」母「(雨だからって言ってんじゃん!!)だーかーらー」なんてことありませんか?このような状況を解説すると、母「雨だから傘さしていこうね」子「(傘をさすのは雨だからなのかな)なんで?」と、こんな感じです。子どもは、自分の耳に入ってきた情報が正しいか否かを確認するために「なんで?」「どうして?」と聞き返しています。この場合はきちんと答えてあげることが必要ですが、「なんでだと思う?」と聞き返してあげるのがおすすめです。このように確認のために「なんで」「どうして」を用いる子は実際分かっているけど自信がないという場合がほとんど。母「雨だから傘さしていこうね」子「(傘をさすのは雨だからなのかな)なんで?」母「どうしてだと思う?」子「雨?」母「そう! 大正解! 雨だから傘さすんだよね」と対応してあげることで、自尊心が高まり語彙が増え一石二鳥!自信をつけるためには間違えを恐れずに勇気を出して一歩前に出ることが必要です。うっとおしく感じる子どもの「なんで」「どうして」をうまく利用し、母子ともに自信をつけてみてはいかがでしょうか。(ポセイドン・ヨーコ)
2015年09月18日子どもになにか習い事をさせたいな…と思うものの、費用がネックとなっていることはありませんか? 習い事の相場は内容にもよりますが、1ヵ月5,000~10,000円程度のものが多く「2つは無理かな…」と感じていた私。そんな時、低料金で内容充実の身近な「習い事スポット」を見つけたのでご紹介します!区や市町村が運営するスポーツセンター子どもの習いごとを探す過程で偶然見つけたのが、地域住民の健康やスポーツの振興を目的としたスポーツセンターでした。地域によって呼び名は違いますが、ここでは体育館や筋トレが可能なトレーニング室、会議室などが併設されており、申し込みを行うことで個人での利用が可能です。「自治体のスポーツセンター」というと、運動不足な大人向けの低料金でスポーツ・運動ができる施設と思い込んでいた私ですが、実は子ども・親子向けのスポーツ教室もたくさん開催されていたのです。赤ちゃん向け、幼児向け、小学生向けとバラエティに富んだ教室私の住んでいる地域にあるスポーツセンターには、赤ちゃん向けに英語で行うリトミック、幼児向けにはキッズサッカーやバレエ、小学生向けには空手やヒップホップダンスなど、さまざまな教室が開催されています。週に1度、全10~15回のものが多く、費用は総額5,000~10,000円程度と一般的な相場よりかなり低めです。教室はワンシーズンでいったん終了、新たに定員を募集するシステムなので、継続することも辞めることも気軽にできるところが魅力です。「楽しく」がモットーの雰囲気は子供もなじみやすいわが家では、幼稚園年長の息子をスポーツセンターのキッズサッカー教室に通わせています。ほかのサッカークラブを体験した時は、「厳しい雰囲気が子どもに合わないかな?」と感じたこともありましたが、センターの教室は「みんなで楽しく、サッカーを好きになる」という、おおらかな雰囲気で子どもの性格に合い、とても楽しく通うことができています。ちなみにこうした施設は公に宣伝しないので、見つけるのに苦労することも…。そんなときにはママ友の口コミに頼ってみたり、自分が住んでいる区や市のホームページで調べてみたりしましょう。意外な「習い事スポット」が見つかるかもしれません!
2015年09月18日お産が始まり、病院についてからすでに10時間が経過。初産にかかる時間の平均は12時間から15時間というから、もうすぐ出て来てほしい…、我が子よ…。しかしながら、わたしの場合は、この時点で子宮口が3センチ。そのまましばらく開かず、陣痛がきてもなかなかお産が進まない…。ああ、早く産ませてくれ…。陣痛のレベルはかなり強くなっていた。まるで拷問を受けているような感覚に変化している!!お腹に時限爆弾を何個も装備して、10分置きに爆破していくような痛みだ。こんなことを言ったら世の中の妊婦さんはびびってしまうだろうが、本当なのだから仕方ない。痛みから来る体調不良。病院に着いた直後に気合いをいれるために食べた、病院食”おいしいサバの味噌煮定食”を全てリバースしてしまった!もう笑う余裕すらなくなってしまい、夫はオロオロ。夫に声をかけられても、上手に反応できなくなってしまった。疲労しすぎて声を出すこともできない。夫は何度もナースコールを押して「妻がやばそうなんです…!」と助けを呼ぶ。陣痛がくるたびに「ぎゃあああああああああああああ、はががああああああ」終盤の陣痛の痛みに耐える様子はまるで地獄絵図。あぁ、こんな想いをするなら本気で人間やめたい。 以前、もうすでに母になっている友達にも、お産の話を聞いたことはあったけれど、みんなすっかり痛みを忘れてしまっているものだから、リアルな痛みの話は産んだ直後でないと聞けないものである。わたしは、知らなかった!!!!!!!聞いてないよ! こんな激痛なんて…! 北斗晶、信じてよかったのね!?!?気づいた時にはもうすでに遅し、わたしは陣痛をなめていた!「痛い」「もうだめだ」「腹切ってくれ」分娩室が壊れるくらい大きな叫び声をあげて、最後の陣痛を迎えた。子宮口は8cmを超えている!!!!「まだ全開じゃないので、息まないでください!」助産師さんはそういうけれど、もう耐えられない…お願い! もう産ませてくれ~。痛みはMAX。そうだな、この痛みを例えると…“5分に一回交通事故に遭う感じ”だな。そうだ、まさにこれが合っている!想像を絶する痛みにどうにか耐えようと、自ら自分の右手を左手で思いっきりつねってみたり、夫に抱きつき夫の襟元を噛んで歯を食いしばってみるも、痛い!!痛い!!!汗だくの中、時計をみると、もうすでに20時間を経過している。現在23時45分 あと15分すると日を越えてしまう。「あぁ!どうしてもこどもの日にっっっ…産んでやるうううううううう!」分娩室が壊れそうなほど絶叫するも、不思議だけれど、最後はどうにでもなれ! とたくましい自分が現れて、いきんで、いきんで、ようやく…頭が出てきた!!!!!ずるんっ!!!!!!23時58分、2905gの元気な男の子が産まれた!「おぎゃっ!」5月5日、こどもの日。わたしはお母さんになった。(Boojil)つづく
2015年09月17日今回は、少人数でも大勢でも楽しめる、体全体を使った手遊び歌をご紹介します。ノリのよいメロディの愉快な曲なので、一度覚えると頭の中から離れなくなってしまうかも。きっと、お子さんも大好きになる1曲です。手遊び歌紹介:歌詞通りに動いてみよう「Hokey Pokey」今回ご紹介する曲は「Hokey Pokey」です。発祥ははっきりしておらず、アメリカで昔から子ども向けの歌として歌い継がれている曲です。イギリスでは「Hokey Cokey」として多くの人に知られています。インターネットで曲名を検索すると、無料で見られる動画がたくさん出てきますのでメロディも簡単に聴くことができますよ。手遊びのやり方:基本編まずは基本編から。歌詞の意味と動きを確認してください。2人なら向き合って、3人以上なら輪になって踊ります。♪You put your right foot in (右足を輪の中に入れる)♪You put your right foot out(右足を輪の外に出す)♪You put your right foot in(右足を再び輪の中に入れる)♪And you shake it all about (そのまま足をぶらぶらさせる)♪You do the Hokey-Pokey, (両手をキラキラ星のようにくるくると動かしながら) ♪And you turn yourself around (その場で右回りにぐるりと1回転) ♪That's what it's all about (両手で膝を2回叩き、拍手を2回して横に開く)~歌詞の意味~ 右手を中に 右手を外に また右手を中に ゆらゆらゆすって ホーキー・ポーキー ぐるっとまわって はい、おしまい子どもの成長に応じて、次のようにママがサポートしてあげるとよいでしょう。・ねんねの赤ちゃんの場合ママが仰向けに寝かせた赤ちゃんの右足を動かしてあげてください。この場合、♪And you turn yourself around の1回転は省略しても構いません。♪That's what it's all aboutのところは、ひざをママがタッチして、拍手からは赤ちゃんの手を動かしてあげてもいいですね。 ・おすわりができる子の場合ママが子どもをひざの上に抱っこしながら、曲に合わせて右足を動かしてあげましょう。・つかまり立ちができる子の場合子どもの脇を抱え、ママが赤ちゃんの手を持って、歌詞の通り誘導してあげましょう。・1人で立てる子の場合ママが見本を見せながら、自分でやらせてみてください。など、成長期に合わせた動きを楽しみましょう。手遊びのやり方:応用編応用編として、以下のような楽しみ方もできます。<その1:替え歌を楽しもう>「right foot(右足)」を、体の別の部位に置き換えて歌ってみましょう。たとえば、・left foot(右足)・right hand(右手)・left hand(右足)・bottom(おしり)・head(頭)・whole self(全身)<その2: クイズ形式でやってみよう>歌う人、踊る人に分かれます。歌う人がランダムに歌った部位を聞いて、踊る人はその通りに体を動かします。<その3:速さを変えてみよう>慣れてきたら、スピードを上げて歌ってみましょう。「Hokey Pokey」は「shake」のところで体を揺らすのが、一番盛り上がるところです。頭を揺らしたり、体全体を揺らしたり、非日常的な動きを満喫できます。ぜひ大げさに動かして、子どもの笑いを誘ってみてください。
2015年09月15日離乳食もそろそろ後期、粉ミルクも終わりにして、牛乳に移行しようと思っているママは、フォローアップミルクの導入も視野に入れてみては?と言っても、フォローアップミルクとは一体何なのか、どのタイミングで飲ませればいいのか、知らない人も多いかもしれません。そこで今回は、フォローアップミルクについて理解を深めてみましょう。フォローアップミルクとはフォローアップミルクとは、「食事(離乳食を含む)で栄養をとれることができるようになってきた子どもが、離乳食で不足しがちな栄養を補えるように」と開発されたミルクです。離乳食で問題なく摂取できると考えられる糖質や脂肪分は控えめに、しかし、不足しやすい鉄分や、カルシウムをはじめとしたミネラル、そしてビタミンは十分に配合されています。育児用の粉ミルクのように、すべての栄養素がバランスよく配合されているわけではないので、離乳食が進んでいない子どもにフォローアップミルクを飲ませてしまうのはNG。栄養バランスが乱れるおそれがあり、注意が必要です。フォローアップミルクを飲ませる時期は?フォローアップを導入する目安は、大体生後9ヵ月くらいからです。離乳食を1日3回きちんと食べるようになっているなら、そろそろ粉ミルクをやめて、フォローアップミルクに切り替えても良い時期といえるでしょう。ただし、「9ヵ月」はあくまで目安ですので、まだ離乳食がうまく食べられなかったり、好き嫌いをしたりするため、十分に栄養が摂取できていないという場合は、焦らずに今まで通り普通の粉ミルクを飲ませてよいでしょう。なお、フォローアップミルクをやめる時期ですが、缶の表示には「3歳まで」と書かれています。そのため、3歳頃まで飲ませても問題ないでしょう。ただし、フォローアップミルクは牛乳よりも割高なので、家計を考えると1歳半頃には牛乳に移行する、というケースが多いようです。フォローアップミルクを嫌がる場合は?せっかくフォローアップミルクを購入したのに、育児用ミルクや牛乳とは少し味が異なるので、子どもが嫌がって飲んでくれない…というケースもあります。せっかく購入したのに無駄になってしまってはもったいないですよね。そんな時は、ミルクとして飲ませるのではなく、料理に混ぜて摂取させるとよいでしょう。グラタンやシチューなど、牛乳の代わりにフォローアップミルクを使用したり、ヨーグルトに混ぜたりすると嫌がらずに食べてくれるかもしれません。子どもに必要な栄養素が配合されたフォローアップミルク、必要に応じて上手に取り入れてください。
2015年09月12日食物アレルギーになるのが心配だから、離乳食の開始を遅くして卵や牛乳は避けている。そんな方も多いかもしれません。でも、ちょっと待ってください。なんと最近、特定の食物の摂取を遅くしたり避けたりするほうが、食物アレルギーになりやすい可能性があることがわかってきました。さまざまな情報が飛び交っているからこそ、きちんと知りたい食物アレルギーのこと。予防の常識が大きく変わりつつある今、最新の研究で明らかになった意外な予防法についてご紹介します。食物アレルギーのある乳幼児の割合は5~10%「食物アレルギー」とは、食物を食べたり、触ったり、吸い込んだりした時に、免疫システムがはたらいて起こる有害な反応のこと。症状は、かゆみや発疹などが最も多く、中には呼吸困難、意識障害などの重い症状に苦しんでいる方もいます。日本では、乳幼児の5~10%に食物アレルギーがあるものの、年齢とともに減り、小学生以上では1.5~3%と推測されています。特に、卵、乳製品、小麦については、80~90%が就学前には自然に治っているというデータもあります。「念のため食べさせない」は食物アレルギーの予防にならない?これまで食物アレルギーの予防には、1.離乳食の開始を遅らせる2.アレルギーが心配な卵、乳製品、小麦などは、念のため避ける3.妊娠中や授乳中は、アレルギーが心配な食べ物は念のため避けるこの3つが有効と考えられてきました。しかし、それらの情報の信ぴょう性が、ここに来て大きく変わってきているようです。まず「1.離乳食の開始を遅らせる」ですが、離乳食の開始が遅めになっているのに、アレルギー患者が増えていることから、国立成育医療センターの大矢幸弘アレルギー科医長は、「食べ始めを遅らせても、アレルギーの予防にはならない」と見ています。(注1)また、「2.アレルギーが心配な卵、乳製品、小麦などは、念のため避ける」についても、気になる調査結果があります。今年(編集部注:2015年)、英国で行われた、子ども640人を対象にした調査では、乳幼児期からピーナツを食べ始めた子のほうが、5歳までピーナツを控えていた子より、ピーナツアレルギーになりにくいとの研究結果が発表されました。このことから、「食物アレルギーの頻度が高い食物も、除去するより早めに食べるほうがよい」可能性が高いという認識が広がりつつあるようです。それに伴い、現在世界中で、アレルゲンになりやすい卵、牛乳、小麦に関しても、早く食べるほうがいいのかどうかという研究が進行中です。ちなみに日本では、環境省が2010年度から行っている10万人規模の追跡調査において、生後6ヵ月以前に米を食べさせ始めた人が79%いるのに対し、牛乳は9%、鶏卵は10%に過ぎず、生後9ヵ月でも鶏卵は46%、牛乳は53%が与えていないという結果が出ています。(注2) この割合も、今後は変わる可能性があるかもしれませんね。なお、「3.妊娠中や授乳中は、アレルギーが心配な食べ物は念のため避ける」については、妊娠中や授乳中にママが食事制限をしたからといって、食物アレルギーの予防になるという科学的な根拠はありません。特定の食品を避けずに、ママは必要な食事をしっかり摂って、赤ちゃんに栄養を届けましょう。スキンケアで食物アレルギーが予防できる? 新しいアレルギーの予防法このように、食物アレルギーに関して、次々と新しいことがわかってきていますが、確実な予防法はまだ見つかっていないのが現状です。しかし、最近の研究では、「スキンケアをすることでアレルギーが予防できる可能性が高い」と考えられています。大矢医師(前出の国立成育医療センター・アレルギー科医長)は、「食物の成分は、ほこりにまじる形で比較的多くあり、皮膚の状態が悪いほど体内に入りやすいと考えられる」(注1)と話します。少し噛み砕いて解説すると、以下のようなことです。・食物の抗原(アレルゲン)は、空気中のほこりにも含まれていると考えられています・肌が炎症などを起こしてバリア機能が低下していると、バリアの弱まった皮膚の隙間からほこりに混じったアレルゲンが侵入します・アレルゲンの侵入によって、体内では免疫システムが反応して抗体を作り始め、アレルギーの原因物質に反応する準備ができている状態になります・この時点でアレルゲンとなる食物を摂取してしまうと、食物アレルギーになりやすくなります現在、このような仮説が有力なようです。ですが、皮膚から抗原が侵入しても、アレルギー反応を起こす準備が完全に整う前にその食べ物を食べれば、身体の中に受け入れようとする免疫が強くはたらくため、アレルギーにはなりにくいと考えられています。けれども、これまでのようにアレルギー予防のために特定の食品の摂取を避けたり遅らせたりすると、逆にアレルギー反応を起こす準備が整ってしまうため、食物アレルギーを起こしやすくなるというわけです。したがって現在、食物アレルギーを研究する医師の間では、「すでにアレルギー反応が出ている場合以外は、特定の食物を除去しないほうがよい」と考えられるようになっているそうです。つまり、最新の食物アレルギー予防策としては、・赤ちゃんの肌を清潔にし、保湿をして肌のバリア機能を高め、皮膚の保護機能を低下させないように気をつけること・離乳食は開始を遅らせず、特定の食品を避けずに進めること以上2点が大切といわれています。なお、アレルギー予防の常識は日々変わっている真っ最中。国立成育医療センターの成田雅美医師によれば、「私たちアレルギーの世界では主流となる考え方であっても、小児科医や産婦人科医、助産師や保育士など、現場に情報がいきわたっていないのが現状」(注3)とのこと。そのため、病院や保育園などで行われる指導と、ここに書かれていることは異なる可能性もあります。その場合、医師や保育士、栄養士などと相談しながら、現状で最善と思われる対応をとっていってください。(注1)東京新聞 2015年7月10日(注2)環境省「子どもの健康と環境に関する全国調査」の中間集計から(注3)「ちいさい・おおきい・つよい・よわい no.99 園で、学校で、給食で…食物アレルギーからいのちだけは守る」(株)ジャパンマシニスト社参考:食物アレルギーの専門家が最新情報を発信【アレルギーラボ】
2015年09月11日初めまして、おかっぱちゃんこと、イラストレーターのBoojilです。おかっぱヘアがトレードマークなので、おかっぱちゃんと呼ばれています(もう三十路だけど)。そんなわたくし、最近男の子を出産し、初めて母になりました。母になるまで、そしてこれからエンドレスに続いていく初めての子育てについて、おもしろおかしく、時には涙しながら!赤裸々に記録していきたいと思います!まずはみなさまにご挨拶。どうぞよろしくお願いいたします~。初めての妊娠が発覚したのは夏の終わり。予定日は5月17日だった。つわりも長く続いたつらい日々を乗り越え、ようやく迎えた臨月。妊娠中は特に異常もなく、出産予定日の5月を迎えたわたしは、毎日ソワソワしていた。結局産気づいたのは予定日より12日も早いゴールデンウィーク真っただ中の5月5日3時30分。満月の夜だった。お腹の子は男の子。長男である。やった! 5月5日はこどもの日。端午の節句に産まれたら、縁起がいいじゃないか。お休みがバッチリ合った夫もこれならお産に立ち会える。破水から始まったわたしのお産。弱い陣痛がジワジワとやってくるにも関わらずわたしは移動中のタクシーの中で妙にワクワクしていた。旅に出る前のような高揚感。今日もしかしたら赤ちゃんに会えるかもしれない。はち切れそうな大きなお腹をさすりながら、不安と期待に胸を膨らませ夫と共に病院へ向かった。 病院に到着後、さっそく陣痛が少しずつ強くなり始めた。最初は楽しめるくらい、余裕のある生理痛のような痛みに「余裕~余裕~これくらいの痛みなら余裕で産めそうだ~」と安心しきっていた。そもそも出産の痛みのMAXとはどのくらいのものなのだろう?以前、北斗晶がプロレスの試合で膝から落ちて、膝の骨が見えた時より、出産の方が痛い。と、テレビで話していたことを思い出し「まさかね~?」と、自分を落ち着かせる。それから2時間が経過。陣痛は、波のようにじわじわと襲ってくる。痛みのレベルが強くなってきた。痛みに耐えないと赤ちゃんが通る子宮口が開いていかない。誕生に必要な長さは10cm。赤ちゃんの頭がギリギリ通る大きさだ。その時のわたしの子宮口はたった1cmしか開いていなかった。この痛みは、これからどうなっていくんだろう…。赤ちゃんを無事この手で抱けるだろうか?(Boojil)つづく
2015年09月10日ひとつの場所にじっとしていることができない小さな子どもに食事のマナーを教えるのは、なかなか困難なことです。日常生活で活発に活動する子どもや食の細い子は特に、食卓に座るということにまったく興味を示さないこともあるのではないでしょうか?とはいえ、焦りは禁物です。幼児期には、子どもの成長に合わせたベーシックな食事マナーを習慣づけ、ゆっくりと教えていけばよいのです。今回は、幼児期から習慣づけておきたい、シンプルなテーブルマナーをご紹介します。幼児期から習慣づけたいテーブルマナー(1)食事の前の手洗い、うがいはしっかりと教える何事にも興味関心の高い子どもの手は、いろいろな物に触れるので、いつもバイ菌でいっぱいです。まずは食事前、しっかりと手洗い、うがいをする習慣をつけさせましょう。また、食事中にトイレに行かなくてもよいように、食事前は必ずトイレに行かせる、もしくは、おむつの交換をしておくのがよいでしょう。幼児期から習慣づけたいテーブルマナー(2)食事の時間をきちんと決める時間の流れがわからない小さな子どもは、朝起きてから夜寝るまで、すべてのことにおいてスケジュールを決め、習慣づけることが大切です。夜の19:00を夕食の時間と決めたら、できるだけその時間に夕食を食べさせましょう。これも立派なマナーのひとつです。幼児期から習慣づけたいテーブルマナー(3)「いただきます」&「ごちそうさま」はきちんと言う食事の前のあいさつ、「いただきます」の意味は、「私の命のために動植物の命をいただきます」という意味。「ごちそうさま」は、作った人たちへの感謝の気持ちを表現したあいさつです(編集部注:「いただきます」と「ごちそうさま」の由来については諸説あります)。この2つのあいさつは、食事の始まりと終わりをしっかり提示すると同時に、日本ならではの食文化でもあるので、大切に伝えていきましょう。幼児期から習慣づけたいテーブルマナー(4)口の中に物を入れたまましゃべらない口のなかに物を入れたまましゃべることは、他人に不快感を与える行為です。食事中の会話は楽しみつつ、口の中に物が入っている状態でおしゃべりをしないことは、厳しく守らせるようにしましょう。同時に、口の中に一度に入れる食べ物の量や、よく噛んで食べることなども教えてあげるとよいでしょう。幼児期から習慣づけたいテーブルマナー(5)子供が自分で食べられる食事を用意するスプーン、フォーク、おはしなど、子どもの年齢によって、利用できる道具が異なります。年齢に合わせた道具を使って食べることができるように、食事のメニューにも気を使いましょう。まだどれも使えない年齢なら、手づかみで食べることができるメニューを用意してあげて。自分で食べることで、食に興味がない子どもにも、食べることの楽しさを教えることができるはずです。幼児期から習慣づけたいテーブルマナー(6)どんなに嫌いなものでも必ずひとくちは味見させる子どもは、初めて見る食べ物にトライしてみようという気がなかなか起きにくく、まだひとくちも食べていないのに、「キライ!」と決めつける子も多いようです。でも、親としては「食わず嫌い」は避けたいですよね。「全部残さず食べなさい!」とは言わなくても、どんなに嫌いな食べ物でも、必ずひとくちは味見として食べさせるようにしましょう。テーブルマナーとは本来、食事中、人に不快を与えないマナーのこと。いろいろな食べ物をおいしそうに食べている姿は、他人の目にとてもきれいに映ります。一人一人の子どものパーソナリティーに合わせて無理なく、毎日上手にマナーを教えてみてはいかがでしょうか?
2015年09月09日「おねだりされたおもちゃを買ってあげても、すぐに飽きてしまって…」最近、そんなことをぼやく3歳児の女の子を持つお母さんに出会いました。たしかに、流行中のおもちゃやお友だちが持っているおもちゃが、子どもにとって魅力的で、自然と欲しくなる気持ちもよくわかります。さらに、買ったばかりのおもちゃに、すぐに飽きてしまう子どもの様子をみて「何でうちの子どもは物を大事にできないんだろう…」と悩むお母さんの気持ちも、もちろんよくわかります。今回は、そんな市販のおもちゃに変わって、日々の生活の中にある物を利用した、五感を使って感じて学べる教育アクティビティをご紹介します。水から氷への変化もわかる! 氷の世界を作ってみよう!!<用意するもの>さまざまな形、大きさの容器 たくさん水 <作り方>大きさや形の異なるカップを型に、たくさんの氷を作ってみましょう。そして、出来上がった氷を大きめの容器に並べたら、お気に入りの人形など手持ちのおもちゃを利用して、氷の世界を思う存分デコレーションしてみましょう。容器を持ってそのまま野外に行けば、氷はみるみる溶けていき、ちょっとしたミニチュア・プールに大変身。氷が溶けると水になる、ということを学ぶだけではなく、想像力も豊かにしてくれるこの遊び。ほとんどの子どもは水を触る感覚が大好きなので、長い時間集中して遊んでくれますよ!口に入れても安全! 手作りフィンガーペイント3歳児といえば、ペンや筆を使うよりも、とにかく指や手を使って遊びたい時期。そこで、大きな紙を床に敷き、手作りのフィンガーペイントを利用して、思いっきり自由にお絵かきをさせてみましょう。想像力を伸ばすだけではなく、感覚やテクスチャの発見、色の濃度の違い、新しい色を作るという発見など、さまざまなことが学べます。手作りフィンガーペイントの良いところは、着色料とコーンスターチを原料としているので、子どもが誤って口に入れても安心なところ。さらに、お洋服についても簡単に洗い落とせるのも嬉しいポイントです。<用意するもの>コーンスターチ 小さじ4冷水お湯 1カップ(200ml)液体タイプの着色料 <作り方>小さな鍋にコーンスターチをと冷水を入れ、ペースト状になるまでスプーンなどで練る。1にお湯1カップをに入れ、ダマにならないようによく混ぜる。鍋を中火にかけて、さらに透明感が出てくるまでよく混ぜ合わせ、火を止めます。火を止めた状態で、3をさらにカスタード状になるまでよく混ぜます。小さなカップにそれぞれ用意した着色料を入れ、4を均等に入れて混ぜ合わせます。 <注意>手作りのフィンガーカラーは防腐剤が入っていないため、使い終わったらラップをして、必ず冷蔵庫に保存しましょう。使用期限の目安は約2週間。その範囲で使いきってください。超簡単! サンドフォームを作ってみよう!!たった2つの材料で作れて、不思議なテクスチャを体感できる、サンドフォームを作ってみましょう。貝殻やミニカーなど用意してサンドフォームを自由にデコレーションするほか、そこに文字を書いて、文字を教えてもよいでしょう。今まで触ったことのない不思議な感触を味わえることが、このサンドフォームの一番の魅力かもしれません。<用意するもの>きれいに洗った砂 計量カップ3杯分シェービングクリーム 1本 <作り方>砂を大きめのトレーやプラスチックのボックスに入れる。シェービングクリームをよく振り、1缶分の中身を1のトレーに噴射して、手で混ぜ合わせたら完成。不思議な感触の砂になります。 幼児期に指先を使うことや、触って感じて五感を利用することはとても大切です。五感を利用する遊びはシンプルですが、子どもたちはものすごく集中して遊んでくれます。今回ご紹介した3つの遊びの材料は、簡単に揃えられるものばかりなので、ご家庭でもぜひ試してみてくださいね。(徳武加奈子)
2015年09月07日「小さい頃、体調を崩した時に、お母さんに作ってもらった思い出の食べものは?」と尋ねられた時、何を思い浮かべますか? おかゆ、雑炊、うどん、中には玉子酒なんて答えも出てくるかもしれませんね。「子どもが体調を崩したら、どんな食べ物をあげる?」と尋ねても、「消化がよいもの」「栄養があるもの」「食べやすいもの」ということで出てくる答えはさきほどと一緒の場合が多いですが、子どもの食欲の度合いや症状によって、推奨される食べ物は変わってきます。今回は、子どもが体調を崩した時の食事についてまとめてみましょう。食欲がない時は無理に食べさせない子どもの具合が悪いと、「何か食べさせて栄養つけないと!」と、つい思ってしまっていますが、子どもの食欲がない時は無理して食べさせず、様子を見ましょう。食欲が回復するまでは、水分を摂取させることを重視します。脱水症状を避けるため、経口補水液(電解質と糖質をバランスよく配合したもの)やスポーツドリンク(小さいお子さんには薄めて与える)がおすすめです。これらの飲み物は、下痢や嘔吐の際の水分補給にも、医師や薬剤師が推奨しています。もしも子どもが水しか口にしない場合は、氷砂糖をなめさせるのもよいでしょう。母乳やミルクしか飲めない赤ちゃんが、それらを飲みたがらない時は、白湯やベビー用イオン水をあげましょう。もし、それすら飲まないという時は、おしっこが出ているかどうかを確認します。出ていないようなら、脱水症状の心配がありますので、ただちに小児科を受診しましょう。のどごしがよく食べやすい、体を温める食べ物がおすすめ子どもの食欲が回復してきたら、消化のよいものを少量から食べさせ始め、だんだんと量を増やしていきます。離乳食のステップを思い出してください。最初は、おかゆやうどん、お豆腐から始めた方も多かったのではないでしょうか? 体調を崩し、しばらく食事をとっていなかった子どもへの食事を再開させる時は、そのイメージで大丈夫です。「のどごし」と「食べやすさ」、そして「体を温める」食べ物をあげましょう。消化を助け、体の回復にもつながります。たとえば、塩少々、だし少々で味付けしたおかゆやうどん、湯豆腐から始め、徐々に野菜(ただし、きゅうりやナス、トマトといった夏野菜には体を冷やす効果があるので避けたほうが好ましい)を加えていくとよいでしょう。果物を食べさせる場合には、断然バナナがおすすめ。胃腸にやさしい上、体の回復に必要なたんぱく質やビタミンA、カリウムなどの栄養素を効率良く摂取できます。リンゴをすりおろしたものも、食べやすく消化が良いのでおすすめです。なお、アイスは、のどごしの良さと食べやすさという意味では良いのですが、添加物を消化することが体への負担となったり、体を冷やしてしまったりするので注意してください。パンや柑橘系の果物は避けましょう小さい子どもでもパンは食べやすく、好きな子も多いでしょう。しかし、パンはごはんに比べ、糖分だけでなく油分が非常に多く使われています。そのため、胃腸への負担も大きくなります。また、さっぱりして食べやすいように感じられる柑橘系果物に含まれるクエン酸は、胃腸が健康な時には消化を助ける作用がありますが、反対に消化機能が弱っている時は消化不良を起こしてしまうことがあるので要注意です。フルーツゼリーも、柑橘系のものは避けたほうが望ましいでしょう。そのほか、牛乳やそばは消化が悪いので避けたほうがベター。乳製品ならばヨーグルト(できれば低脂肪)がおすすめですが、嘔吐や下痢が続く時はこちらもNG。また、具合の悪い時にはあまり食べないと思いますが、お魚や肉も脂っこいのでやめておきましょう。どうしてもお肉を食べたがる場合は、鶏ささみぐらいにしておくのが妥当です。嘔吐や下痢が続く時は、何も口にしなくてもよい小児科の医師から聞いた話ですが、嘔吐や下痢が続いている時は水分も含め、無理に食べ物を口にしなくてもよいそうです。こういう時は、水分すら排出されてしまうことが多々あるからだとか。脱水症状にならないよう、おしっこが出ているかどうかを確認しながら、ある程度症状が収まってきたら、水分をスプーンで少しずつ(舐める→ひと口、ふた口から)与え始めます。その後、1~2時間ごとに様子を見ながら、水分量を増やしていくのがよいそうです。喉が痛い時は、しょうがやハチミツもおすすめ夏風邪の代表、ヘルパンギーナや、今夏に大流行した手足口病など、喉に水疱ができて痛がる場合におすすめの食材が、しょうが、もしくはハチミツです。野菜スープにしょうがを入れると、体も温めてくれて喉にもよいですし、ハチミツには消炎効果があるといわれているので、喉に痛みがある時は摂取するとよいでしょう。ちなみに大根おろしとハチミツを混ぜて食べると、喉の痛みが和らぐといわれています。ただし、ハチミツは乳児には厳禁です。必ず1歳を過ぎてからあげてください。子どもの体調、食欲の有無を確認しながら、離乳食を進めるように、「少しずつ」あげていくことを覚えておくとよいでしょう。(遠藤光恵)
2015年09月05日4月から子どもが幼稚園へ入園するという場合、入園までに子どもが1人でできるようになっておきたいことはいろいろあります。園によって、どの程度までできておいたほうがよいのかは異なりますが、あいさつや排泄など、日常生活において習慣づけておいたほうがよいことはたくさん。その中の1つとして挙げられるのがお着替えです。今まで子どもの着替えをママが率先して行っていたのなら、今後は少しずつ子どもを自立させるために、サポート役に回ることを考えてみましょう。今回は子どもが自分から進んで着替えられるように、ママがどういう働きかけをすればよいのか、どんなことに気をつければよいのか、紹介します。モチベーションを高めよう子どもがなかなか自分でお着替えをしないなら、まずはモチベーションを高めてあげることからスタートしましょう! いつもはママが子どもの洋服を選んでいるのであれば、子どもに服を選ばせるのもよいですね。自分のお気に入りの服があるなら、なおよし。「好きな服に着替えられる」というだけで、モチベーションがアップして、子どもに「お着替えしたい!」という意識を持たせることができます。ほかに、ママとお着替え競争をするのはいかがでしょう。「ママとどっちがお着替えするのが早いか、競争しようか」と声をかけて、一緒にお着替えしてあげてください。大好きなママと競争することができるのなら、子どももきっと楽しんで、1人でお着替えに挑戦するでしょう。なるべく見守るように子どもがなかなかお着替えできずにモタモタしていると、どうしてもママは手を貸しがち。でも、ママが手を貸しているうちは、子どももなかなか成長しません。多少時間がかかったとしても、温かく見守ってあげることが大切。なるべく自分でできるようにサポートしながら見守り、着替えがうまくできない時はちょっとだけ手を貸してあげるようにしましょう。あとは子どもが「自分だけでできた」という時、そのことを認めて、褒めてあげることも大事にしてくださいね。タイムを計って完璧を狙うお着替えに慣れてきたら、次はなるべく早く着替えられるように働きかけてあげましょう。着替える時にタイムを図って、着替えの速さを競うようにしてみてください。競争心のある子は特に「もっと早いタイムを出したい」と思うはず。ママが「お! 今日のお着替えは早いね!」などと声をかけてあげると、より気分を高めてくれるでしょう。幼稚園入園までに自分でお着替えができるように、あの手この手を使いながらモチベーションを保ち、上手にサポートしてあげましょうね!(RUREI)
2015年09月04日「子どもの寝汗がすごい」という声は多いです。でも、それだけ汗をかくのには、きっと理由があるはずです。子供は汗をかきやすい子どもは私たち大人より代謝が良く、体温が高めです。さらに体内の水分量も多いですね。これだけでも汗をかきやすい条件は揃っていますが、大人と違い、体温調節機能がまだ完全ではないということと、さらに体の大きさに比べて体表面積が大きいため、暑い部屋にいたり、厚着をしたまま暖かい環境にいたりすると、熱が体内にこもって体温が高くなります。それゆえ、子どもは汗をかきやすいのです。子供が寝汗をかく理由(1)パジャマや布団が暑い私も子育てをしていて経験があるのですが、「お腹を冷やしてはいけない!」と言って、子どもに長袖長ズボンのパジャマを着させ、布団をかける。気がつくと、子どもは布団をけっている。そこで布団をかける。すると、また子どもが布団をける…。こんなやり取りのご経験がある方は多いのではないでしょうか?なぜ子どもは布団をけるのでしょう? それは体温が高く、熱がこもりやすいにも関わらず、布団をかけられる。それが暑いからの反応だとは思いませんか?布団をける動作も体を使いますので、それだけで汗をかくかもしれません(筋運動といいます)。私が子どもの頃は、夏になると暑くて寝苦しく、布団をはぎ、パジャマを脱いで、冷たい床の上で寝ていたこともありました。実際、私の子どもも暑いようで、春ぐらいから冷たい床を転々として寝ています。万が一、寒いようなら、子どもはみずから人肌を求め、近寄ってきますし、何かかけるものを探します。「寒くないかな」と心配せず、安心してください。子供が寝汗をかく理由(2)エアコンの設定温度が高い夏は暑くて寝苦しいのでエアコンをつけますが、代謝の悪い大人の感覚で温度設定をしていませんか? それと同じく、冬は寒いから暖房をつけますが、代謝の悪い大人に合わせて温度設定していませんか?大人と比べると、子どものほうが「明らかに代謝が良い」ということを忘れないでください。汗をかくということは体の機能として、「熱を冷ます」ための行為です。子どもが寝汗をかくのは、きっと暑いのです。寝汗は肌荒れ、体調悪化の原因に寝汗が睡眠の質を悪くするということはおわかりだと思いますが、そのほかにもみずからの汗で、体をかえって冷やしてしまうかもしれません。また、体内の水分が失われるので、鼻や喉が乾き、風邪を引いてしまうかもしれません。さらに、汗をかくとき汗腺が開いているので雑菌を受け入れやすくなり肌荒れの原因になるかもしれません。そこで、子どもが快適で寝られる温度設定にしてあげることが大切です。また、肌着などの吸水性がよく、通気性、乾燥性の良いものを着させ、厚着は不要です。子供が汗をかいたら、その都度、石けんで洗っても大丈夫?子どもが汗をかいたらシャワーをする、という方もいるかもしれません。その時に、ちょっと注意してほしいことがあります。子どもの肌は大人に比べると薄く、皮脂も少なく、決して強いとはいえない構造をしています。汗をいっぱいかいたからといって、石けんで、さらにナイロンのタオルなどを使ってゴシゴシ洗うことは、汚れとともに必要な皮脂をも取り除いてしまうため、肌荒れの原因となります。小さな子どものターンオーバーは1~2週間といわれ、驚くほど早いのです。そうなると垢が多く出るのですが、ゴシゴシ擦ると、まだ剥がれてはいけない薄い皮膚も傷つけてしまうので注意が必要です。外で泥んこになって遊んだのであれば、肌に優しいボディシャンプーを使うのは仕方ないと思いますが、そうでなければお湯で洗い流してあげるだけで十分ではないでしょうか?子供に合わせた環境づくりを私たちが良かれと思って実践していることも、子どもから見たら必ずしも良いとは限りません。誰に合わせて生活スタイルを組み立てるのか。子どものいる家庭であれば、もちろんそれは子どもを中心に考えるべきです。なぜなら私たち大人よりもデリケートだからです。目の前にいる子供をしっかり観察し、体の状態やしぐさから情報を得て、理解してあげるのも、立派な親の役目。お子さんの様子をしっかり見て、それに合った環境にしてあげてください。(鈴木元/マタニティ鍼灸マッサージ院・天使のたまご総院長)
2015年09月02日株式会社キッズスターが、 2015年3月に発表した調査 によると、子どもに習い事をさせている家庭は約3割だそうです。皆さんも、すでに習い事をさせたり、見学に行ったりしているのではないでしょうか。習い事をやるからには、親としては「続けて欲しい」「身につけて欲しい」と願うもの。しかし、そういう思いだからこそ、悩みのタネも尽きないようです。そこで今回は、子どもの習い事に関する親の悩みの上位を紹介しつつ、そうした悩みに親としてどのように対応していくのがよいのかについてまとめました。子どもの習い事に関する親の悩み(1) 今の習い事がわが子に本当に向いているか否かがわからないもっとも多い悩みは「習い事をやらせてみたものの、それが子どもに向いているのかどうかわからない」というもの。たしかに悩みますね。しかし、そもそも、未就学児の子どもは白黒はっきりする世界に生きていません。「好き」「嫌い」の基準があいまいだったり、本人もよくわかっていなかったりする場合がほとんどです。ですから日によって楽しかったり、嫌だったり気分で左右されることも少なくありません。1年やそこらで向き不向き、好き嫌いを判断するのは正直難しいものです。重要なのは、子ども自身がその習い事を「楽しんでやっているか」ということです。特に未就学児の子どもにとっては、習い事も遊びの一部。そこに境界線はありません。大前提として、嫌がらずに通っていれば問題ないでしょう。「楽しい」という気持ちが、時間の経過と共にだんだんと「面白くなる」→「もっとうまくなりたい」→「続ける」につながっていくのです。子どもの習い事に関する親の悩み(2) 本人が「辞めたがっている」先ほども言ったように子ども、特に未就学児の気持ちは日によって変わりますから、「辞めたい」という言葉をどこまで信用していいのか難しいところではあります。また、習い事の中には少なからず、パパやママが子どもにやらせたいと思っているものが入っているはずで、そうしたやらせたい習い事を子どもが「辞めたい」と言いだしたら、なんとか続けなさい!と言いたくなることもあるでしょう。そのため、子どもが習い事を「辞めたい」と言ってもすぐに決断せず、少し様子を見たり、可能であればお休みして少し期間をおいてまた通ってみたり…といった時間が必要かもしれません。無理強いすると、その習い事を本当に嫌いになってしまうこともあるので、少し距離をおいてみましょう。事実、ある程度の年齢(小学生くらい)になると、楽しむようになったり、向上心が生まれてのめり込んだり、ということも、しばしばあるようです。そこから、本当に辞めるかどうかを判断しても遅くないでしょう。子どもの習い事に関する親の悩み(3) とにかく何でもやりたがる「〇〇も習いたい」「●●も習いたい」と何種類もの習い事をやりたがる子どももいます。親としては正直、全部は無理!と思ってしまいますが、まずはそれだけ興味、関心を持ったことを褒めてあげてください。もし、お金と時間に余裕があるご家庭は、子どもが「やりたい」と言った習い事を、一度全部やらせてみるのもひとつの手でしょう。とりあえずやってみれば、子どもも「全部は無理だな」とわかるかもしれませんし、逆に「全部やっていきたい」となるかもしれません。それは、やってみないとわからないことです。とは言え、もちろん「子どもがやりたいと言う習い事を全部やらせるなんて、とても無理」というご家庭も多いはず。その場合は、「どの習い事をやるか」ということを、子どもも交えて話し合ってみてください。子どものやる気を削がないよう注意しながら、優先順位をつけて、納得して選んでいきましょう。親として習い事を決める基準を持とうそもそも大切なのは、「子どもに習い事をさせるかどうか」を決める時点で、ママやパパが「習い事を通じてどんなことを目標にするか」「どんな子どもになって欲しいか?」をきちんと話し合っておくことです。周りがやっているからうちも…といった理由ではなく、きちんと子どもと向き合って、「わが家の習い事のルール」を決めておくこと、それが習い事を続けるために一番大切な軸になるのではないでしょうか。(ライター:遠藤光恵)
2015年08月31日今回は、子どもと一緒に、曲に合わせて動きながら楽しめる手遊び歌をご紹介します。「歌+動作+英語」は、普段英語にまったく関わらない子どもでも、すんなり覚えて歌うことができるのでおすすめです。手遊び歌紹介:歌詞通りに動いてみよう「Walking, Walking」今回ご紹介する曲は「Walking, Walking」です。メロディーは「♪グーチョキバーで グーチョキバーでなにつくろう〜」でおなじみの日本の手遊び歌「グーチョキパー」の曲にのせて歌いますので、親子ですぐに取り組めますよ。手遊びのやり方:基本編まずは基本編から。歌詞の通りに動きます。♪Walking, walking(曲に合わせて歩く)♪Walking, walking(曲に合わせて歩く)♪Hop, hop, hop!(曲に合わせてジャンプする)♪Hop, hop, hop!(曲に合わせてジャンプする)♪Running, running, running, (曲に合わせてすばやく走る)♪Running, running, running, (曲に合わせてすばやく走る)♪Now let's stop, Now let's stop. (ストップのところでピタッと止まる)<ねんねの赤ちゃん>ママが赤ちゃんのお腹の上を地面に見立てて、ママの指2本を足のようにして歩く。この場合は、♪Running, running, runningのところで、ママが赤ちゃんのお腹をくすぐります。大好きなママにくすぐられて赤ちゃんは大興奮! だんだん覚えてくると、くすぐっていないのに歌を聞くだけで笑い出しますよ。<おすわりの子>子どもを抱っこしながらママが歌詞の通りに動く。<つかまり立ちの子>子どもの脇を抱えて、ママが赤ちゃんの手を持ち、歌詞の通りの動きに誘導する。<タッチできる子>自分でやらせてみる。など、成長期に合わせた動きを楽しみましょう。手遊びのやり方:応用編<その1:輪になって動こう>複数の親子や子どもたちが集まったら、「Let’s make a circle(輪になろう)!」と声をかけて、輪になります。そして、どちら周りでもいいので同じ方向に曲にのって歌いながら動きます。♪Running, running, runningのところで、各自が輪から外れ、ランダムに走ります。最後の♪Now let's stopのところで、どこにいてもその場でピタッと止まります。<その2:替え歌を楽しもう>慣れて来たら、♪Walking, Walkingのところを♪jumping, jumping(ジャンプする)とか、♪swimming, swimming(泳ぐマネをする)とか、 ♪sleeping, sleeping(寝たふりをする)に変えてみるのもおもしろいですよ。ほかにも、動作を表す単語をいろいろ調べて替え歌をしてみてください。<その3:「Stop(止まれ)」で止まることをきちんと教えよう>これは、しつけの要素も含みますが、ママが「ストップ!」とか「止まれ!」などと言った時に、きちんと止まれる子どもにしつけることは、安全面からも重要ですね。それを身に着けさせるには、この歌が使えます! 「『Stop(止まれ)』って言ったら必ず止まるんだよ」と子どもに言い聞かせて、歌で実践してみてください。反射的に止まれるようになれば、実生活でもきっと役に立つはずです。「Walking, Walking」はシンプルで覚えやすい歌ですが、活用の幅がとても広い、名曲です。ぜひ子どもと一緒に歌ってみましょう。(ライター:ヨシムラサキ)
2015年08月30日こんにちは!離乳食インストラクターの中田馨です。「旬のお野菜」ってよく聞きますよね。夏だからこそ美味しい夏野菜を食べてみませんか?今日は、夏野菜の離乳食レシピを紹介します。 旬とは?食材が新鮮に採れて、もっとも食材が食べごろで美味しい時期のことを言います。 旬の野菜のいいところ旬の野菜は、その野菜の一番成長する環境の中で育つので、その野菜が一番成熟している時期と言われています。ですので、旬の野菜は美味しく、栄養たっぷりで、経済的なのです。 離乳食におすすめの夏野菜は?夏が旬の「夏野菜」。その中でも離乳食に使える野菜の一例はこちらです! ■5〜6カ月ごろから食べられるおすすめ夏野菜かぼちゃ、トマト、とうもろこし(トマトは皮を取る) ■7〜8カ月ごろから食べられるおすすめ夏野菜きゅうり、なす、オクラ ■9〜11カ月から食べられるおすすめ夏野菜ピーマン ■1歳〜1歳半ごろから食べられるおすすめ夏野菜枝豆(刻むもしくはつぶして) 夏野菜離乳食レシピ夏の太陽をサンサン浴びた野菜を使った離乳食レシピを紹介しますね。 離乳食後期納豆とオクラのトロトロ和え離乳食後期のメニューです。トロトロ同士を合わせて♡ 離乳食完了期豚肉と夏野菜蒸し離乳食後期におススメなレシピです。夏野菜と豚肉を蒸しただけ、簡単レシピです! 今、スーパーには、年中いろいろな野菜が並んでいるため、旬を感じることが少なくなりましたが、赤ちゃんと一緒に旬を感じながら食べることは素敵なことですね。 著者:離乳食インストラクター協会代表理事中田馨保育士で家庭的保育所経営。一般社団法人離乳食インストラクター協会代表。関東と関西中心に、離乳食インストラクター養成講座やママ向けに離乳食講義・料理教室を開催中。「かおりの“和の離乳食レシピ”blog」では1500以上の離乳食レシピを掲載中。
2015年08月27日フランスで出産すると必ず聞かれるのが「授乳しますか、しませんか」という質問。フランスでは、授乳するかしないかはママの決断であるという意識が強く、その基準となるのはママがハッピーかどうかということ。個人の選択こそが最優先両腕でギュっと抱っこし、愛情に溢れる眼差しで見つめながら、自分の体の一部ともいえる母乳を朝な夕なにあげることは、疑いなく母子の絆強化に役立ちます。ただ、あくまでも手段の1つであり、これに限るものではありません。個人の自由が尊重されるフランスでは、母子の絆を深める手段においても個人の選択が優先されます。その基準となるのが冒頭で述べた「あなたがハッピーである」ということ。愛情を込めてミルクをあげることでハッピーな気持ちになれば、それだけで十分に絆は強化されます。実際に、我が家の娘のお友達も全員がミルク組。でも皆、母乳で育った娘となんら変わらず健やかな成長を遂げ、元気いっぱい、笑顔いっぱいの毎日を送っています。自分のライフスタイルにマッチングさせて「我が子が可愛くてしかたないけれど、子育てだけでは人生が味気ない…」というのは、昨今、多くのママが抱く想い。特に、ビジネスの第一線でバリバリ働いたり、情熱をかけて取組むことがある女性の多くは、子育て以外にやりたいことがいっぱい。でも、母乳をあげていると行動範囲や外出時間に制限がかかるため、思うように人生を愉しめないというのが現実。母乳をあげることで生じる制限がストレスになるなら、一層のことミルクにスイッチするのも一つのアイデアです。一説には3カ月間授乳すれば母親の免疫が子どもに伝わるので、それ以上あげる必要はないと考えるママもいます。フランスでは3カ月で職場復帰するママも多いことから、母乳で初めても数か月後の職場復帰とともに断乳するケースも多々あります。子どもはとても柔軟!我が家の娘は母乳とミルクの混合で育ちました。日中と夜中は全て母乳で、就寝前だけミルクというメニュー。理由はまさしく、ママである私がハッピーでいられるメニューだったということ。フランスのミルクは日本のものと異なり、とろみを帯びた、大層リッチな舌触りのものでした。そのため、腹もちも良かったようで、飲んだら朝まで起きずに寝てくれました。小さな子どもを持つ親にとって、夜、心穏やかに眠れることぐらい贅沢なことはありません。母乳でもミルクでも、大切なことは、母が心から愛情を込めて子どもに接するということ。そのためには、母である私たちがハッピーであることが、もっとも大切なことですよね。(タベ)
2015年08月25日両手に男児
PUKUTY(プクティ)只今育児奮闘中!
猫の手貸して~育児絵日記~