独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は1日、iPhoneの人気に便乗した偽のメッセージを送りクレジットカード情報の入力やアプリのインストールを促す手口について注意を呼びかけている。IPAでは、今年の6月以降「ウェブサイトの閲覧中にiPhoneがもらえるというメッセージが表示された」「iPhoneがウイルスに感染したという警告が表示された」という相談がiPhoneユーザーから寄せられているという。いずれもクレジットカード情報の入力やアプリのインストールを促すための偽のメッセージ、警告であると指摘。メッセージの内容を鵜呑みにせず、すぐに表示されているウェブサイト(ブラウザのタブ)を閉じることが賢明だとしている。iPhoneの当選を騙った手口では、ウェブサイト上のあるリンクをタップすると、突然「おめでとうございます」というポップアップメッセージが表示される。その後、いくつかのアンケートへの回答を促され、回答を終了すると確認画面の表示を経て、再びiPhoneが当選したと表示される。さらに手続きを進めると別サイトに誘導され、当選したiPhoneの発送に必要という名目で氏名・住所・メールアドレス・クレジットカード情報の入力を促される。表示される画面では、Appleのロゴを使うなど正規サイトに見せかけているが、ポップアップメッセージに表示されているURLを確認するとAppleのサイトではないという。当該サイトはフィッシングサイトである可能性が高く、クレジットカード情報を入力してしまった場合には、不正利用による金銭被害を防ぐため、クレジットカード会社に早急に連絡・相談することを勧めている。なお、個人情報を入力していなければ悪用される恐れはなく、ブラウザのタブを閉じれば問題ないとしている。
2015年09月02日現在、アップルがワールドワイドで展開しているiPhone 6の広告キャンペーン"Shot on iPhone 6"。Webサイトでは、iPhone 6のカメラで撮影された写真を紹介する「ワールドギャラリー」が公開されている。作品、フォトグラファーとともに、使用したアプリやアクセサリ、撮り方のヒントが紹介されているが、このWebサイトとは別に、アップルは新聞広告や雑誌広告も打っており、こちらでもiPhone 6で撮られた作品が採用されている。マイナビニュースでは、その企画で紹介されたフォトグラファー・Satoshi H.さんにお話を伺うことができた。ーーかつてはマイコン少年でシャープのMZ1200を使っていたというSatoshi H.さん。中学生の頃、漫画『キャプテン翼』に感化され、大学入学までサッカーを続けていた時期はコンピュータやガジェットで遊ぶのからは遠ざかったていたとのことだが、大学のレポート提出に際して、MS-DOS、UNIXが動くコンピュータに触れ、そこからPC/ITの世界にどっぷり漬かるようになっていった。写真ももちろんずっと好きで撮ってこられたのだろうと思っていたら、その答えは意外なものだった。Satoshi H. あんまり好きじゃなかったんですよ(笑)。デジタルカメラが登場した時も、すぐに飛びつくという感じではありませんでした。カメラ付きの携帯電話も利用してましたが、機能を使っても、写真を見るのはどっちかというと嫌いなほうでした。当時、あまり綺麗なものに見えなかったんですね。目に映ったものと写真として写ったものが全然違っていたので。それがすごく嫌で、記念写真をちょっと撮るくらいでした。ーーそれが、一体、どんな心境の変化があって、写真を撮るようになったのだろう?Satoshi H. 最初に買ったのはiPhone 3Gなんですが、その前はiPod touchを使ってました。iPod touchの操作感が好きだったので、日本でも販売が始まると聞いて即買いしました。その頃は今みたいな大行列ができることもなくて、横浜のヨドバシカメラですぐに買うことができたんですけどね。買った時はカメラもどう使うのかよく分かってなく、仕事で利用できるメモツールとスケジュールの管理ツールくらいの認識でいました。Palmを愛用してたということもあるのですが、iPhoneもその延長線にあるって思ってたのですね。写真がいいなと思ったエピソードを話すと、初詣で川崎大師に行った時、立ってたお坊さんを急に撮りたくなったってことがあって。その写真が、自分で撮ったものじゃないような気になっちゃったんですよ。これ本当にオレが撮ったの?みたいな(笑)。その後も川崎大師で撮りまくってしまったってことがあったんです。どれもこれも自分が想像していた写真と違うという印象で、これならすごく楽しいんじゃないかってーー当時は「Big Canvas PhotoShare」(現在は配信を停止)という写真SNSの走りと言えるアプリをよく使っていたそうだ。そこで世界中の写真好きな人々を接点を持つことが出来たという。ある日たまたま「Big Canvas Photoshere」のユーザーから「Flickrはやってないのか?」と訊かれたことからFlickrも始めてみたそうだ。その後、自身のブログを開設し、Flickrに投稿した写真を掲載していたところ、ドイツ発祥のフォトシェアサービス「EyeEm」から「写真が素晴らしい、是非、ウチのサービスを使ってほしい」という依頼が舞い込んだ。Satoshi H. 当時はiPhoneアプリもなく、Webベースのサービスだったんですね。PCから投稿するの面倒だなとか思ってたんですが、ニューヨークのソーホーでお前の写真を展示してるよって案内を貰ったりして、ちょっと嬉しくなったりってことがあって(笑)。使い勝手悪いよ、ポストした写真が消えてることもあるとか、クレーム寄せて、しょっちゅう喧嘩してたんですけど、ある時、運営メンバーがビジネス展開したいってことで来日するってことがありまして。そこで渋谷でフォトウォークやって意気投合したんです。彼ら、写真好きなのはもちろんですけど、写真を含めたコミュニケーションの仕組みを作りたいと言っていて、それで僕もミートアップに参加したんです。今回採用された東京タワーの作品もミートアップの中で撮影したものでした。その時は"アドベンチャー"というテーマで、世界各地で同じお題でいろいろなところを見て、皆で写真を撮って見せ合いましょうっていうイベントでした。自分が参加した日はたまたま雨が降っていて、あまり出歩けるって状況じゃなくて、東京タワーの中で雨宿りをしてたんです。その日はオーストラリアから来たっていうご夫婦も参加されてたんですが、彼らが秋葉原に自撮り棒を買いに行きたいってことになり、イベントから離脱するって話になったんですね。で、二人のために写真残して送ってあげようよって流れから、あの写真を撮ったんです。もともとプレゼント用に撮ったものだったので、まさかあれが選ばれるとはという感じでした。でも、なんとなくですけど、楽しいときに撮ってる写真が評価されるなあなんていう気がしてます。ーー入念なロケハンをして撮るというより、その場のライブ感重視ということなのだろうか?Satoshi H. 狙って撮るというより沢山撮るという感じでね。今回採用された自分の作品を見に、関内の駅まで行ったのですが、せっかくだから山下公園まで足を運ぼうと思い、行ってみたら、そこで延々カモメを撮ってました。それこそ1,000枚くらい(笑)。沢山撮るので、良いものもあればそうでないものもあるのですが、その中から選り分けていくといった風にしてます。撮ったその場で見るのではなく、家に帰ってからじっくりとということが多いです。後で楽しいと言ったらいいのでしょうか。東京タワーの作品は偶然ああなったってところがあります。と言うのも、翌日からクリスマス用のライトアップが始まることになってたんですよ。ですので、偶々あの日、あの場所に居たから撮れたんです。雨が反射する雰囲気も良くて。ーーお気に入りのアプリはあるのだろうか。自身のブログ「favLife with iPhone」では、沢山レビューを掲載しているようだが。Satoshi H. いろいろ触ってますけど、標準の「カメラ」アプリに戻ってくるっていうところがあります。やっぱり早いですよね。ロック画面からすぐに起動できますし。それと、失敗してもいいかなって場合は、シャッター長押しの「バーストモード」でバババッと撮ってしまいます。どこかで良いの撮れてるだろうって(笑)。フォーカスがマニュアルで設定できるようになったのも嬉しいですね。アプリではないのですが「Moment Lens」という外付けレンズが気に入ってます。ムービー用のレンズらしいんですけど、それを装着したらいい感じの作品が撮れたので。最近は各社からレンズの形状をしたデジタルカメラも出てますが、ああいうのあまり好きじゃないんですよ。iPhone本体のレンズを通して撮影するのがいいなと思っているので、あの手の使うのであったら外付けレンズを利用します。ーーブログの情報量には正直、舌を巻いた。情報収集は、どのように行っているのだろうか?Satoshi H. カメラアプリばっかりですけど、すぐ試してみたくなるんですよ。ダウンロードしたらすぐ使いたくなる。外に出るのが好きで、雨の中でも撮りたくなる。でも、1人で撮るよりも、みんなで集まって撮るほうが、いい作品になるような気がしてるんですよ。ワイワイやりながらも、撮ってる間は、皆、静かに集中してるていうね(笑)。ーーミートアップが大好きとのことだが、そこに集まる仲間とSatoshi H.さんは持ってくる機材が違うという。他の人はデジタル一眼レフを使っていることが多いらしいが、「重いから」という理由でiPhoneを使っているそうだ。Satoshi H. 光学ズーム機能を使いたくて、デジタル一眼を購入したのですが、最初だけでしたね(笑)、すぐ飽きちゃいました。重いってこと以外にも、撮影から帰って、SDカードを抜いてパソコンに挿して、ハードディスクに転送してっていう一連の作業が面倒で。iPhoneだったら自宅に戻ったときにはiCloudフォトライブラリに上がってるわけじゃないですか。あれはやっぱり理想的ですよね。何もしなくていい(笑)。ーーiPhoneを使っていて、他に良いなと思うのはどんなところなのか訊いてみると。Satoshi H. カメラだけじゃなくて、天気も分かるじゃないですか。先ほど雨の中でも撮ることあるって言いましたけど、どしゃ降りの中はやっぱり避けたいので(笑)。iPhone持っていれば大丈夫じゃないですか。「マップ」も単純に便利ですよね。あと、写真にジオタグつけられるのも、あとからどこで撮影したか分かるので重宝してます。EXIFの情報を消しちゃうアプリもありますけど、あれは残しておいて欲しいです。最近は動画にもハマっていて、iPhoneで撮ったものをYouTubeにアップしてたりしてます。編集もiPhoneの『iMovie』でやってます。動画編集ってやったことなかったのですが、こんなに簡単なんだと思いました。ーー最後に今後やってみたいことについて伺ってみた。Satoshi H. 山口県の角島に行きたいですね。海を渡る角島大橋っていう大きな橋があるんですけど、そこを撮ってみたいです。寒いところがちょっと苦手で、Macの壁紙に入っている北海道・美瑛町の青い池のようなところには行けないです(苦笑)。あと、次のiPhoneも欲しいです、絶対買います(笑)。iPhoneだけは毎年買い変えようって決意してるんですよ、それだけは譲れない。次のiPhoneでも沢山写真を撮りたいですね。
2015年08月31日○Mac OS Xの基礎の基礎 8iCloudで繋がる「通知」MacにはiPhoneと同じように、「通知センター」がある。これはiCloudで接続されるとiPhoneと同じ通知を出すことができ、独自のソフトの通知を受けることもできる。Macの通知センターはデフォルトで「ON」になっている。iPhoneなら上からスワイプで出てくる通知センターは、メニューバーの一番右側にあるアイコンをクリックすると右側からせり出してくる。表示はタブで切り替え可能だ。「今日」のタブには、今日の予定、リマインダー、株価、天気などが標準で入っている。「通知」のタブをクリックすると表示が切り替わり、新着メールやFaceTime、SNSの新着通知、通知対応ソフトからの通知履歴が表示される。○通知センターの設定通知センターの表示設定は一番下にある[編集]ボタンをクリックする。すると通知センターがさらに1段せり出し、他に通知で利用できるソフトが選択できるようになる。通知の表示順もここで編集可能だ。さらに細かい設定は、[システム環境設定]-[通知]、または通知センターの下にある歯車アイコンから行うことができる。例えばカレンダーを選ぶと、通知のスタイル、ロック画面への通知の表示などが設定できる。そしてMacの通知にもiPhoneと同じおやすみモードがある。これは時間を設定しておけば、その時間帯の通知を切る設定で、ほぼiPhoneの通知にある設定と同じことができる。iPhoneとMacで表示される通知は、ソフトウェアや設定で違っていたりするので注意しよう。カレンダーやリマインダーなど標準アプリの通知は基本的には同じ内容が通知されるが、表示設定は同期されない。例えばMacではカレンダーの設定をしてあるが、iPhoneではカレンダーの通知を切って別アプリで通知を設定している場合、違う通知が表示されるので注意しよう。○便利な通知ソフトを追加しよう通知に対応した便利なソフトをMacに追加してみよう。編集状態で下に表示される[App Store]ボタンをクリックすると、通知センターに対応したソフトを集めたMac App Storeのページが表示される。Mac App StoreはiPhoneのApp Storeと同じアカウントで利用できる。ログインダイアログが表示されたら入力しよう。ひとつ、対応ソフトを紹介しよう。iTunesで音楽を再生しているとき、通知センターからコントロールできるようになるソフトが「Lyrical」だ。アートワークと曲名、ボリュームなどのコントローラーが通知センターから使えるようになり、さらに歌詞が設定されていれば通知センターで表示されるようになる。基本ソフトの解説に戻る前に、次回はこのMac App Storeに付いて解説しよう。
2015年08月28日Appleが9月スペシャルイベントを9月9日に開催することを公表した。iPhoneの新製品発表会になると見られており、iPhoneの新モデル(以下iPhone 6Sと表記)が大きな話題になっている。そうした中、過去にApple製品に関する数々のスクープをものにしてきたMark Gurman氏が9to5Macで、同氏が情報筋から入手したという次期iPhoneに関する数々の情報を公開している。○1200万画素カメラ、4Kビデオ撮影に対応iPhone 6Sではカメラが大きな強化点になるという。iPhone 4SからiPhoneの背面のメインカメラはずっと800万画素だったが、ついに1200万画素にアップする。Appleは800万画素を維持し続ける理由として画質や端末の使い勝手とのバランスを挙げていた。iPhone 6Sでは、イメージ信号プロセッサが向上する新しいAプロセッサによって従来のバランスが保たれるという。4Kビデオ撮影に関しては、撮影できるだけのチップを備えていてもAppleが見送る可能性が噂されていたが、同機能の提供を決断したという。どちらも事実だとしたら、iPhone 6Sは効率的に性能を引き出せる端末になると期待できる。前面のFaceTimeカメラも自撮りやビデオチャットの画質が向上し、またディスプレイが白く光ってフラッシュの代わりになる機能を備えるという。○動きのある壁紙Apple Watchの「モーション」ウォッチフェイスのように動きのある壁紙をAppleがテストしているそうだ。最終的にiPhone 6Sに採用されるかは不明だが、Gurman氏が入手した製品ボックスの画像にも鯉が泳いでいるような写真が使われており、実装される可能性が高いと見ている。○新色はローズゴールドしばらく前に新色としてローズピンクが加わるという噂が広がったが、新色はローズゴールドだという。iPhone 6シリーズのゴールドよりもカッパーカラーに近い。前面にはホワイトが組み合わせられる。カバーガラスはサファイアクリスタルガラスではなく、Ion-Xガラスだという。iPhone 6シリーズのディスプレイに採用されると噂の感圧タッチ(Force Touch)機能が、iOSデバイスでは違う名称になる可能性がある。MacBookの感圧タッチトラックパッドやApple Watchのディスプレイと同じ技術だが、iOSデバイスではアクションショートカットのように機能するため、機能の違いを伝えられる名称が検討されているという。
2015年08月28日フォーカルポイントは26日、iPhoneやiPad mini、Apple Watch向けとなるウッド素材の充電スタンド「TUNEWEAR TREE for Apple Watch / iPhone / iPad mini」を発売した。素材はメープルとウォールナットの2種類。価格はオープンで、同社オンラインストアでの価格は4,980円(税別)。同製品は、Apple Watchを1台、iPhoneまたはiPad miniを1台、合計2つのデバイスを同時に充電できるウッド素材のデスクトップ充電スタンド。スタンドとApple純正の充電ケーブルを連携させてデバイス充電を行う。スタンドにデバイスをセットすると、机などに平置きしている状態よりもディスプレイが見やすい角度に固定できる。そのため、充電中でもディスプレイの表示を確認しやすい。iPhone / iPad miniを設置するリアサポート部分には滑り止めのラバーパッドを配置。また、スタンドに取り付けたiPhone / iPad miniのスピーカー音を拡大する機構を設けた。対応モデルは、Apple Watch / Watch Sport / Watch Edition(いずれも38mm/42mmの両モデルに対応)。iPhone 5 / 5s / 5c / 6 / 6 Plus。iPad mini / mini 2 / mini 3。本体サイズは約W202×H184×D134mm、重量は約594g。
2015年08月27日iPhoneには「環境光センサー」が内蔵されている。照度センサーや輝度センサーとも呼ばれるこの装置は、iPhone前面上部の通話用スピーカー付近に配置され、周囲の明るさを測定する。センサーの外観は黒いため、前面が黒いスペースグレイモデルでは気付きにくいものの、前面が白いグレー/ゴールドモデルはすぐ特定できるはずだ。この環境光センサーは、iPhoneの画面の明るさを周囲にあわせて自動調整する機能に利用されている。明るい場所では見えにくくならないよう画面の輝度を高め、反対に暗い場所では適度に明るさを落とす動作に欠かせない存在なのだ。設定方法はかんたん、『設定』→「画面表示と明るさ」にある「明るさの自動調節」スイッチをオンにすればOK。これだけで、前述した画面輝度自動調整機能が有効になる。ただし、これだけでは不十分だ。iOSの画面輝度自動調整機能は、絶対的な基準で明るさを決めるのではなく、「明るさの自動調節」スイッチの上にあるスライダーの位置を参考にするのだ。左寄り(暗め)に設定しているときと右寄り(明るめ)に設定しているとき、それぞれの設定で同じ場所へ移動すると、右寄りの設定のときのほうが画面は明るくなる。このしくみを理解していると、省エネにも役立つ。画面輝度自動調節機能を利用したいが省エネも図りたいときには、不便に感じない程度の明るさ(スライダーを左寄り)に設定しておけばいい。逆に省エネは気にしないから明るいほうがいいという場合は、スライダーを右よりに設定すればいいのだ。「明るさの自動調節」スイッチをオンにしたあと、自動調節された画面輝度が暗すぎる、反対に明るすぎると感じる場合は、画面下部を上方向へフリックすると現れるコントロールセンターにあるスライダーで調整できる。ここで微調整を何度か行えば、自分の目にほどよい明るさに自動調節されるようになることだろう。
2015年08月27日説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iPhoneに「リコール」ってあるの?』という質問に答えます。***「リコール」ではなく「交換プログラム」という名称ですが、Appleは必要に応じてiPhoneの無償修理サービスを実施することがあります。現在のところ、全製造ロットの回収を必要とするほどの問題が生じたことはなく、特定の時期に一部の部品を使い製造した製品が対象となるケースがほとんどです。過去の例を挙げれば、iPhone 5の一部製造ロットを対象としたバッテリー交換プログラム、スリープ/スリープ解除ボタン交換プログラムがあります。この交換プログラムのいずれも、製造に問題が生じた時期が特定されており、シリアル番号から該当製品かどうかを判定することができました。最近でも、「iPhone 6 Plus iSightカメラ交換プログラム」が開始されました。文字どおり、iPhone 6 Plus内蔵のiSightカメラ(背面に取り付けられたアウトカメラ)の不具合による、撮影した写真がぼやけるという問題の解消を目的としています。交換プログラムのWEBページには、シリアル番号を入力すると該当製品かどうかを判定するための入力フォームが用意されています。該当製品と確認できれば、予約のうえでApple Storeへ持ち込むか、正規サービスプロバイダに申し込むことにより、所定の手続きを開始できます。なお、店頭へ出向くときの交通費などを除けば、費用はかかりません。なお、問題が発生した箇所の部品交換が難しい場合には、本体ごと新品に交換して対応するケースがほとんどです。その場合、手続きを開始する前にアドレス帳やメールなどのバックアップを済ませておかなければなりません。
2015年08月25日米Appleが「iPhone 6 Plus iSightカメラ交換プログラム」を発表した。一部のiPhone 6 PlusのiSightカメラ(背面カメラ)のパーツが故障し、撮影した写真がぼやける不具合が判明したためだ。影響が確認されている範囲の端末を対象に、iSightカメラを無償で交換する。iSightカメラの故障は、主に2014年9月から2015年1月の間に販売されたiPhone 6 Plusで起こっている。iSightカメラ交換プログラムは日本を含むグローバル規模のプログラムになっており、iPhone 6 Plus利用者は同プログラムのページでシリアル番号を入力することで、所有する端末が交換プログラムの対象であるか確認できる。対象端末を所有する人が交換を受けられる期間は最初の小売販売日から3年間だ。交換手続きは、Appleの正規サービスプロバイダ、Apple Store直営店、Appleテクニカルサポートなどで受け付けている。
2015年08月24日説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「外部スピーカーを使わず、かんたんにiPhoneの音を大きくする方法は?」という質問に答えます。***ヘッドホンやBluetoothスピーカーといったオーディオ機器の力を借りずにiPhoneの音を大きくしたい、という場合には「紙コップ」がいいといわれます。iPhoneの底部にある内蔵スピーカーの音を増幅する効果があるため、より大きな音で音楽を聞くことができます。宙にiPhoneを掲げたとき、机の上にiPhoneを置いたときと比べても、音量が大きく聞こえるはずです。紙コップを使う方法はかんたんですし、費用もほとんどかかりませんが、問題は「使いたいときその場にあるかどうか」です。特にiPhone 6/6 Plusは少々大きめですから、一般的な紙コップには入りません。わざわざ買いに行く手間を考えると、他の素材を使うほうが現実的でしょう。紙コップの代わりに陶器を使うという手もあります。素材を振動させる効果は紙コップほどではないものの、音に方向性を持たせることができるため、素の状態で聴くより音量が上がって感じられます。机の上に直接置いたときと、周囲がわん曲したパスタ皿に載せたときで比較すれば、音の差は明らかです。いろいろ試したところ、"ご飯茶碗"や"スープボウル"が音量アップ効果だけでなく音質面で好感が持てました。マグカップも使えますが、深さがあるため音がこもって感じられるうえ、iPhone 6/6 Plusを差し込めるほどの口径を持つマグカップは多くありません。家庭に必ずあるほどありふれた陶器でiPhoneを安定して置けるデザインとなると、残るのはご飯茶碗かスープボウルという事情もあります。なお、カップラーメンの容器でも試しましたが、ニオイがiPhoneについてしまうこと、深さがあるため音がこもってしまうことから、まったくお勧めできません。空き缶など金属製の器は振動が耳障りなうえ、見た目もいまひとつですから、やはり陶器がイチ押しです。
2015年08月23日説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「iPhoneの本体価格は世界共通ですか?」という質問に答えます。***iPhoneというデバイスは、基本的に世界共通仕様の「グローバルモデル」です。通信規格などの事情により、モバイル通信用チップが異なるなどの違いはありますが、中国で大量生産したものをそのまま世界で販売しています。形状さえ合致すればどの携帯電話会社のSIMカードでも利用できる「SIMフリーモデル」が世界中で人気なのは、そのためです。しかし、iPhoneの販売はまた別な話です。Appleは世界16カ国で展開する直営店やオンライン店舗(Apple Store)でiPhoneを販売していますが、価格はそれぞれの国・地域の事情を反映しており、一律ではありません。たとえば、オンラインのApple StoreでiPhone 6のSIMフリーモデルを見ると、日本は8万6800円ですが、米国は649ドル/8万123円、台湾は22500NT/8万5186円と、多少の開きがあります(為替レートは8月21日のものを適用)。同じ通貨(ユーロ)を使用する欧州においても、国ごとの価格差が存在します。iPhone 6のSIMフリーモデルを例にすると、ドイツは699ユーロ、フランスは709ユーロ、イタリアは729ユーロです。ドイツとイタリアの価格差は30ユーロ/約4163円ですから、国・地域ごとに差がある物流コストや人件費、マーケティング費用などを反映しているのでしょう。一方、iPhone 6が3499レアル/12万4829円で販売されているブラジルのように、輸入品に対し課せられる税額が大きな比率を占める場合もあります。ただし、国内で製造されているにもかかわらず中国向けは5288元/10万2168円と高額で、米国や日本との価格差は税金だけとも言い切れません。ただ、相変わらず販売が好調なiPhoneですから、国・地域に応じたプライスタグはおおむね妥当なものであることは確かです。
2015年08月22日○Mac OS Xの基礎の基礎 7 リマインダーを使ってみよう「カレンダー」と同じく予定を管理するための「リマインダー」は、iPhoneとの連携するものとしては重要だ。仕事、プライベートなどカテゴリを分けたリマインダー(タスク)を設定してこなしていこう。リマインダーを起動すると、左側に「リマインダー」というカテゴリのみがある。右上の[+]ボタンを押すと、一番前に「○」が付き、カーソルが表示される。ここに内容を記入することで、新しいリマインダーが登録される。登録したリマインダーは「リマインダー」リストの中に保存され、[○」をカーソルクリックするとチェックが入り、「実行済み」となる。リマインダーリストはカレンダーと同じように増やすことができる。左下の「リストを追加」をクリックすると、「新規リスト」が左側のリストに追加されるので、ここで「仕事」や「プライベート」などに名前を変更しよう。それぞれのカテゴリリストを選んでリマインダーを追加すれば、カテゴリ別に分けて表示できる。○通知設定をしようリマインダーは登録しただけでは、ソフトを起動しない限りその内容を確認できない。リマインダーの期限など、通知設定をすることで、Macで適切な時間、場所で通知を得ることができるようになる。リマインダーの後ろの方にマウスカーソルを持っていくと、「i」マークが表示される。これをクリックすると、リマインダーの詳細情報を設定できる。ここで「通知設定」の[日付」にチェックを入れると日時が表示される。クリックして選択すれば日付、時間を変更できる。通知はこの日時設定で行われる。「場所」にチェックを入れると、どこかの場所に到着、あるいは出発するときに通知を送ることができる。例えば「買い物リスト」を作っておいて、場所に最寄り駅を設定しておけば、帰宅時に買い物リストを通知できる。通知の表示はMacの右上にバナーが表示される。またMacにもiPhoneと同じ「通知センター」がある。メニューバーの一番左にあるアイコンをクリックすると、右端から通知センターがせり出してくる。ここには設定したリマインダーの他に、カレンダーや通知の内容が表示される。○iPhoneと連携しようリマインダーもiCloudを使うことでiPhoneと連携できる。カレンダーと同じくiCloud設定でチェックを入れることで、Macで登録したリマインダーはそのままiPhoneのものと統合される。連携以後はiPhoneからでもMacからでも登録/完了されたリマインダーは同期される。通知なども同じだ。カレンダーとリマインダーはどちらも予定を管理するためのソフトだが、別々にしか表示できないのはちょっと残念だ。Macでは別々のソフトを起動しておけばよいが、iPhoneではいちいちアプリを切り替える必要がある。そこでカレンダーとリマインダーを同時に表示できるアプリを使ってみよう。例えば「Staccal2」はカレンダーとリマインダーを表示できるカレンダーアプリで、月、週、日表示などたくさんの表示パターンの中から選んで利用できる。カラフルで見やすいのがポイントで、通知にも対応している。このアプリを通知センターに登録しておけば、カレンダーとリマインダーをまとめて管理可能だ。次回は今回出てきた「通知」の設定について、もう少し詳しく解説しよう。
2015年08月21日説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「次のiPhoneではメモリ容量が増える、ってホントですか?」という質問に答えます。***スマートフォン/コンピュータの性能向上が図られるうえで、メモリ容量アップは必然ともいえるアプローチです。"次のiPhone"は未発表であり、存在しない製品についてコメントすることはできませんが、一般論でいえば、メモリ容量アップの可能性は高いといえるでしょう。その理由として考えられるのが、アプリが必要とするメモリ領域の増加傾向です。CPUが32ビットから64ビットに変わったことで使用するメモリ領域が倍増することはなく、せいぜい微増程度ですが、64ビット対応のシステムおよびアプリはメモリ領域がふんだんにあるほうが本来のパフォーマンスを発揮できます。一般的にメモリ容量が小さい場合、メモリに格納しきれないデータは必要に応じてストレージから読み出すなどの処理を行う都合上、処理速度が犠牲になります。メモリ容量に余裕があれば、処理に必要なデータをメモリ上に置いたままにできるため、パフォーマンスは有利です。メモリ容量の増加はマルチタスクにも好都合です。iOSでは、メモリ容量が不足すると前面に表示されていない(アクティブではない)アプリはシステムに強制終了させられますが、メモリ容量が増えれば回避できます。先ほどまで使っていたアプリに切り替えたが最初から起動の扱いになってしまった、というアプリの起動にまつわるストレスも軽減されることでしょう。iPhone 6/6 Plusに採用されているSoC「Apple A8」には、1GBのメモリが搭載されています。次のiPhoneでは、新しいSoCが採用されることでしょうが、その際CPUコアだけでなくメモリの仕様も見直されるはずです。今秋の発表が予想される"新しいiPhone"でどうなるかは不明ですが、ゲームのように大量かつ高速なデータハンドリングが要求されるアプリも急速に増えていますから、メモリ容量が増える可能性は高そうです。
2015年08月19日説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「iPhoneのカメラで"隠し撮られる"可能性はありますか?」という質問に答えます。***iPhoneには、背面と前面に各1基のカメラユニットが配置されています。背面のカメラは「iSightカメラ」、前面のカメラは「FaceTimeカメラ」と呼び分けられ、解像度やフラッシュの有無などスペックに差があります。もちろん、スペックはiSightカメラのほうが上です。コンピュータのカメラは、悪用される可能性を否定できません。実際、PCにウィルスを侵入させウェブカメラで覗き見するという事件が報道されていますが、理屈でいえばiPhoneでも可能です。しかし、現実にはその可能性は低いと言っていいでしょう。iOSの仕様では、起動中の(バックグラウンド動作中ではない)アプリでなければカメラユニットにアクセスできず、サードパーティーアプリの場合カメラへのアクセスはプライバシー機能で制限できます。それにユーザの同意なくFaceTimeカメラにアクセスするようなアプリは、そもそもApp Storeの審査を通過しないと考えられます。だからカメラに対し神経質になる必要はありませんが、腕利きのクラッカーにシステムが乗っ取られたらどうするんだ、悪意のアプリが審査を通過する可能性があるじゃないか、という指摘があるかもしれません。確かに、その可能性が将来的にもまったくないとは言い切れないでしょう。とにかく安心したい、どうしても"視線"が気になる、という場合には根本的な対策があります。それは、iPhoneを置くときはディスプレイを上にすることを心がけ、FaceTimeカメラの表面にシールを貼ること。本体カラーにあわせた色のシールを入手し、それを直径4ミリほどの円形に切り抜いて貼り付ければいいのです。FaceTimeなど一部のアプリは機能が制限されることになりますが、自分にビデオ通話機能は必要ない、セルフィーにも興味がないということであれば、悪い選択ではないかもしれません。
2015年08月18日○Mac OS Xの基礎の基礎 6 iCloudで同期できるカレンダー前回、iCloudを設定したiPhoneとMacでいろいろな情報が共有できることがわかった。今回から同期・共有できるソフトウェアの使い方をiPhoneとの連携も含めて紹介しよう。まずはカレンダーから。○カレンダーの基本画面まずはカレンダーを見てみよう。iCloudの設定をしないままカレンダーを起動すると次のような画面になる。基本は月表示で、上の[日][週][月][年]ボタンでそれぞれ切替可能。月を変更するときは上下にスクロールするか、右上の[<][>]ボタンをクリックすると切り替わる。赤丸が今日の表示だ。[カレンダー]ボタンを押すと、カレンダーのカテゴリが表示される。カレンダーはこのカテゴリ別に分類することができる。○イベントの追加、管理予定(イベントと呼ぶ)を追加するときは、月表示の場合は追加したい日をダブルクリックしてみよう。その日の表示の中に新規イベントが追加され、イベントの内容がポップアップで表示される。ここでカレンダーの種別を選択し、イベント名、場所、時間の指定を行おう。週表示は指定日を選んで予定時間をダブルクリックすることで、クリックしたところから1時間分のイベントが作られ、月と同じようにポップアップが表示される。日表示の場合は右側に詳細情報が表示されるので、ここを設定する。イベントの追加方法はまだいくつかある。[カレンダー]ボタンの横にある[+]ボタンを押して表示されるポップアップウィンドウに平文で入力すると、それを予定に変換できる。もうひとつ、メールに書かれた日時の予定部分を選択すると、そこからイベントを作成できる。作ったイベントはドラッグで移動できる。例えば月表示の場合、イベントをマウスカーソルを使ってドラッグして移動させると時間はそのままで日付が変更される。日、週表示の場合はドラッグして時間の変更も可能。13:00~14:00の予定をドラッグして下に延ばすことで、予定時間を延ばすことができる。イベントの削除は選択して[delete]キーで削除しよう。○iCloudを使った同期・共有iCloudを使うと、Macのカレンダーに書いたイベントはiPhoneやiPadに、iOS機器で書いたイベントはMacへと同期される。最初に[システム環境設定]-[iCloud]でカレンダーにチェックを入れると、「カレンダーをiCloudと結合しますか?」と聞かれる。これはMac上にすでに書かれた予定とiPhoneで書かれたイベントを同期するという意味で、ふたつのカレンダーのイベントがひとつのカレンダーにまとめられる。以降はMac、iOS機器のどちらで予定を追加したり編集したりしても、両方の端末が更新される。カレンダーを追加するときも同じだ。○その他のカレンダーも利用可能そしてもうひとつ、カレンダーは他のインターネットアカウントのカレンダーも表示可能だ。例えばGoogleカレンダーの予定を表示、追加、変更することができる。[システム環境設定]-[インターネットアカウント]からGoogleのアカウントを選び、「カレンダー」にチェックを入れると、カレンダー上にGoogleカレンダーのカテゴリと予定が表示されるようになる。それらの予定をここから追加も可能だ。カレンダーはMac、iOSで同期して使うことで、常に予定を同期共有できて便利。iCloudやGoogleアカウントを使って便利に利用しよう。
2015年08月14日説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『「iPhoneにも夏服を」ってどういう意味?』という質問に答えます。***iPhoneにはさまざまな種類のケースが販売されていますが、落下/衝突のショックに配慮するあまり放熱をおろそかにしている製品は少なくありません。冬季はともかく、気温が上昇する夏期は注意が必要です。iPhoneを快適に使うためには、適温に保つことが肝要です。AppleのWEBサイトによれば、iPhoneを含むiOSデバイスの環境温度(周囲の温度)は0~35℃で使うべきとされ、その範囲を超えると異常動作の原因となり、長時間続くとバッテリー性能も低下します。夏は30℃を超える日が珍しくありませんから、iPhoneをしっかり覆うタイプのケースを装着していると、放熱が妨げられてしまいます。だから夏期はケースを装着しないほうがベターといえますが、そうなると落下させたときのダメージが心配です。うっかり落としてガラスが割れるより"熱暴走"したほうがマシ、そう考えるiPhoneユーザも多いのではないでしょうか。そこでお勧めしたいのが「バンパー」と呼ばれるタイプの製品です。iPhoneの外周部のみ覆う構造で背面はむき出しのため、放熱にはほとんど影響しません。製品にもよりますが、衝撃を吸収する構造により落下のダメージもある程度防ぐことができます。素材は樹脂や金属など複数あり、手にしたときの感触や見た目の質感で選べます。コネクタや各種スイッチの部分はくり抜かれているため、操作のジャマにはなりません。iPhone本来の持ち味が大きく損なわれないデザインということもあり、"夏服"に近いイメージのiPhoneケースといえるのではないでしょうか。
2015年08月02日説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「iPhoneが激アツなんですけど、氷で冷やしていいですか?」という質問に答えます。***日本列島の多くが梅雨明けで夏本番、暑い日々が続きますね。東京近郊では気温が30℃超えはザラ、内陸部では40℃をうかがう地域もあるそうです。そんなときiPhoneを使い続けると、放熱が進まないためかなり熱くなることがあります。iPhoneが熱を持つと、通話品質が低下することがあります。本体の温度が高くなると自動的に低電力モードへ移行し、受信する電波が弱まるためです。低電力モードでは、カメラのフラッシュも点灯しなくなります。そんなとき、慌ててiPhoneを氷や冷却剤で冷やすことはNGです。電化製品を外部から急激に冷やすと、温度差によって内部結露が発生し、その水分によって基板がショートする可能性があるからです。iPhoneがカイロ並みに熱くなってしまったとしても、自然に冷えるのを待ちましょう。待てば海路の日和あり、です。iPhone内部の温度が上限を超えると、iPhoneを冷やす必要がある旨の警告メッセージが表示されることがあります。そのときは、iPhoneに触れず放置しましょう。ある程度内部温度が下がれば、操作可能な状態になります。できるだけ急いで冷やしたいという場合には、iPhoneのシステム負荷を下げることが効果的です。ディスプレイを表示せず、アプリを使わず、可能であれば電源をオフにして放置すれば、電源オンのときよりも早く内部温度が低下します。なお、冷房中であっても直射日光が当たる場所、特にクルマのダッシュボードはiPhoneの温度が上がりやすいため注意しましょう。充電中には温度が上昇するため、気温の高い室内で充電したまま放置することも避けるべきです。長時間高温状態が続くとバッテリー寿命が短くなることもありますから、暗くて涼しい場所を選びiPhoneを保管しましょう。
2015年08月01日○iPhoneと連携する使い方2メール情報を共有しよう10回目でiPhoneとSafariをiCloudを使って連携させることで、アップル製品同士で情報を共有して使えることを説明した。このiCloudを使った情報共有は、Safari以外のソフトでも実現できる。今回はメールにiCloudを適用して、その使い方とiPhoneとの連携を解説しよう。メールのアカウントはiCloud経由でメールで一番面倒なのはアカウントの設定。各サービスのメールサーバの内容などを設定する必要がある。Gmailなどメジャーなサービスであれば、メールアドレスとパスワードを入れればサーバの設定などを自動で行ってくれるが、会社で使っているサービスなどは独自のものが多く、やはり設定を行う必要がある。iCloudはこのメールアカウントの設定を共有できるのが便利な点だ。前回紹介した[システム環境設定]-[iCloud]の一覧の中から「メール」にチェックを入れれば、iCloudのメール設定は自動的に引き継がれる。また「キーチェーン」にチェックを入れると、iCloud以外のメール等の設定も引き継ぐことができる。メールアドレスを最初から設定する場合は、[インターネットアカウント]で新規サービスを指定するとメールアドレスだけで設定できる。「メール」の基本的な使い方さてそれでは「メール」を起動してみよう。「メール」は上にツールバー、左側にメールタイトルと送り主、メール内容の最初の数行分、右側にメール本文が表示される。左側のメールを選択すればそのメールが右側に表示される。メール一覧には設定したアカウントのメールがすべて表示され、「受信」の部分でどのアカウントで受信したものかがわかるようになっている。ツールバーの一番左がメール受信ボタン。初期設定では自動的に新規メールを確認にいくようになっているが、クリックすればすぐメールを確認できる。受信アカウント別に表示したい場合は、ツールバーのところにある[メールボックス]をクリックしてみよう。左側にもうひとつサイドバーが開き、メールアカウント毎のメールボックスが表示される。メールボックスを選ぶとそのメールアカウントにきたメールのみが一覧に表示される。新規にメールを書くときは、受信ボタンの横の「新規メッセージ」ボタンを押そう。新規メッセージウィンドウが開くので、「宛先」に相手のメールアドレス、「件名」にメールのタイトルを入れ、差出人の下の欄にメッセージを入力しよう。画像を貼りたいとき、あるいは書類などを添付したいときは、そのままドラッグ&ドロップすればOK。宛先以外にもメールを送りたいときはCc欄にメールアドレスを記入しよう。メールを書き終えたら、ツールバー左端の送信ボタンで送信する。受信したメールに返信する場合は、ツールバーにある返信ボタンを押すと、受信したメールの本文を引用した状態で新規メールが作られる。本文に返信を追加して送信すればOK。ちなみに「メール」の場合も、「Safari」と同じくiPhoneのロック画面にアイコンが表示される。これは同じApple IDのMacでメールを書いたりしているときに表示されるもので、タップするとMacで書いているメールをiPhoneで引き継いで書くことができる。メールの送受信という基本動作の説明はここまで。これでメールのやりとりができるようになったはずだ。詳しい機能の解説はもう少し進んでからにすることにしよう。
2015年07月30日今秋リリースが見込まれている次期iPhoneについて、持ち上がっては消えという噂が1つある。それが「4インチ版iPhone」だ。iPhone 6とiPhone 6 Plusがリリースされて以降、それまで3.5~4インチの比較的小型サイズだったiPhoneは一気に4.7~5.5インチと画面サイズが拡大し、4インチでの継続を希望するユーザーは旧モデルを利用するしかなかった。海外での報道によれば、Appleは次期モデルで当初4インチ版を計画していたものの、最終的に計画を断念したという。同件はBusiness Insiderが、Cowen and CompanyのアナリストTimothy Arcuri氏の情報として伝えている。それによれば、Arcuri氏が複数のサプライチェーン筋の情報を集めて分析したところ、AppleはiPhone 5cのiPhone 6版のような製品を計画していた節があるという。"iPhone 5cのiPhone 6版のような"という部分は2つの側面があり、1つは本体サイズが4インチであること、もう1つが実質的な廉価版にあたるという部分だ。この"iPhone 6c"的な製品の痕跡が存在していた兆候は今年1~3月ごろまではあったが、現在ではすでになく、計画そのものが立ち消えになったと同氏は考えているようだ。消えた理由の1つとしては、iPhone 6cを出しても価格の引き下げられたiPhone 6の売上を侵食するだけで、販売効果は薄いとAppleが判断したことだという。Business Insiderも指摘しているように、この話題は春先からすでに何度か出ており、計画破棄の噂も今回が二度目となる。Ubergizmoが関連する過去記事を網羅しているが、噂でしかない新製品が登場前に開発中止にされ、すぐに新しい噂が再び出現するなど、非常に奇妙な状況になっているが、それだけユーザーの中に4インチモデルを求める声が存在していることの現れといえるかもしれない。だが実際のところ、Appleはこうした4インチに対するニーズを新しくリリースされたばかりの第6世代iPod touchで満たそうとしているように見える。以前のレポートで指摘したように、Appleは新型iPod touchでカメラ機能やプロセッサを強化する一方で、Touch ID非搭載などコスト削減をしつつiPhoneとの差別化を図っている。この背景には「安価で小型なiPhone 5s」の影がちらついているが、おそらくはこうしたニーズを取り込みつつ、本筋である現行世代のiPhoneの売上を削りたくないという意図もみられる。iPhone新製品を開発してこの需要に応えるよりは、それに近い機能のiPod touchを投入してiPhoneのビジネスを守りたいのではというのが筆者の予想だ。
2015年07月29日●初代iPhoneを使っていたが……日本で広く普及しているスマートフォンはiPhoneとAndroidの2つに分類できる。iPhoneしか使わない人しかり、Androidしか使わない人しかり、それぞれを選んだ何がしかの理由はあるだろう。ここでは、普段、Androidスマートフォンを使い、iPhoneは使わないというライターの塩田紳二氏に理由を記してもらった。***筆者は、日常的には、iOSを搭載したiPhoneやiPadを利用していません。とはいえ、これまでiPhoneやiPadを購入したことがないわけではありません。iPhoneは米国で初代のものを購入したし、iPadも初代、3世代目(いわゆる「新しいiPad」)を購入しました。ただ、初代のiPhoneを除けば、どれも筆者を満足させるものではありませんでした。特に3世代目のiPadは、購入して1年もしないうちにコネクタが変更された4世代目が発売され、一気にやるきをなくしました。筆者がこれまでの人生で学んだことの1つは、「俺はアップルの製品を買うとろくなことがない」ということです(あくまでも「俺は」です、「誰でも」と勘違いしないでくださいね)。初代のiPadに関して他の媒体で「買って後悔した」という記事を書いたためか、熱烈なアップル製品のファンからは、筆者はあまりよく見られておらず、アップル社から声がかかったこともありません。他媒体のことなので、ここでリンクを掲載するのは遠慮さていただきますが、気になるなら「塩田紳二 iPad」でGoogle検索すると先頭に出てくるはずです。ですが、別に筆者は、ウィンドウズやマイクロソフト、アンドロイドやグーグルその他アップル社の競合のどの会社のファンというわけでもありません。アップル製品の熱烈なファンの方からは理解されないかもしれませんが、好きだからウィンドウズを使っているわけでもないし、好きだからアンドロイドを使っているわけでもないのです。これまでの経験から仕事などに利用できる機器を選択したり、ある時点で利用可能なものを探した結果、そうなったというだけの理由です。おそらく、世界中にいる多くのウィンドウズやアンドロイドのユーザーのほとんどが、「ファン」というわけではなく、なんらかの経緯でこれらを使うようになり、そのまま使い続けているというのが理由だと思います。なので、「熱烈なファン」であるアップルユーザーと「なんとなく使っている」ウィンドウズやアンドロイドのユーザーはお互いを永久に理解できないのではないかと思っています。●私がiPhoneを使わない理由○どんな製品にも尊敬すべきだが……さて、どんな製品も、技術者が苦労して設計し、製造現場の人達の努力で作られます。なので、アップル社の製品を含む、どんな製品にも一定の「尊敬」を持たねばならないと筆者は思っています。もちろん、世の中にある製品はどれも素晴らしいものだけではなく、中には「金返せ」といいたくなるものもあります。ライターという仕事をしているので、意にそぐわない記事を書かねばならないこともないわけではありませんが、少なくとも筆者は自分でテーマを選択できる場合、紹介するに値する製品の記事を書くようにしていて、そうでない製品については、基本的には扱わず「沈黙」することにしています。とはいえ、基本的には、評価する製品は、自費で購入しているため、なかには、「ホントに後悔した」と書きたくなることもあります(そうして書いてしまったのが前述のiPadの記事です)。もっとも最近では、個人的な発言としてツイッターなどのSNSで文句を言うこともできるので、「後悔した」記事を書く誘惑をなんとか押さえ込むことはできているんですが。○スタンスが合わない……なぜiPhoneを使わないのかというと、アップル社の製品作りに関するスタンスに自分とは相容れないものがあるからです。製品作りに関するスタンスとは、たとえば、コストを重視して、匡体をネジ留めせずに接着剤で止めちゃうような感覚や実用性よりも見た目を重視するような感覚です。筆者は、マッキントッシュ用のUSBキーボードを購入したことがあります。いまでも使われているアルミを匡体に使ったキーボードは、両面テープか接着剤で匡体が固定されており、中を開けるのも困難でした。また、その前世代の透明なアクリルを使ったワイヤレスキーボードや白い筐体のMac Mini(インテル版の最初の製品)は、ホコリを吸着してすぐに黒くなってしまい、その後の経年変化で白いプラスティックがいまでは黄色くなっています。見た目を重視するのはいいのですが、汚れやすいというのはいかがなものかと思います。多くのIT機器がグレーやベージュ、あるいは黒などの暗い色なのは、それなりの理由があるのです。また、標準を採用しながらも独自な拡張や自由の利かない仕様にしてしまうという感覚も筆者とは相容れないものでした。たとえば、「新しいiPad」用に購入したカメラコネクションキットは、メモリカードのFATファイルシステムにアクセスできるものの、DPOF準拠のファイル名を持つ画像ファイルでなければ、iPad側からアクセスすることもできませんでした。ウィンドウズでもアンドロイドでも、メモリカードを接続すれば、中に入っているすべてのファイルにアクセスできるのが普通で、それが「コンピュータ」というものです。なのにわざわざファイル名を制限するなど、愚の骨頂としか筆者には感じられませんでした。●スタンスについて○感覚が合う・合わないについてiPhoneの話なのにiPadやキーボードの話になってしまいましたが、これは筆者の体験のうち検証可能な確実なものだけを選んだからです。筆者が体験したり感じたことであっても、検証ができないことや完全に確認できないことは、さすがに記事に書くわけにはいかないからです。じゃ、お前が使っているアンドロイドやウィンドウズは、そうじゃないのかというと、幸いなことにウィンドウズやアンドロイドは、複数のメーカーが製品を作っているため、特定の会社のスタンスと相容れないところがあっても、ほかにいくらでも選択肢があるのです。また、そもそも、どちらも比較的緩いスタンスで仕様が決まっているため、ハードウェアにしても、ソフトウェアにしても自由度が高く、iOSのようにプログラミング言語のアプリはダメといったルールがほとんどないこと(公序良俗に反するものはもちろんダメですが)、比較的規格や仕様を遵守しているところが筆者に合っていると思っています。マイクロソフトといえば、かつては、独自拡張の王様みたいなものでしたが、ここ数年は、規格や仕様を遵守する方向に変わっています(知らない人もいるから念のため)。ハードウェアとしてのiPhoneそのものが嫌いではないのですが、アップル社のスタンスが相容れず、おそらくiPhoneを日常的に使うために購入することはないと思います。とはいえ、「仕事の関係では入手するかもしれません」と書いとかないと、なんかの記事を書いたときに「使わねぇ」って言っただろとお叱りをうけそうなので念のため。
2015年07月25日説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「新しいiPod touchは、iPhoneの代わりに使えないの?」という質問に答えます。***第6世代となる「iPod touch」が発売されました。第5世代の発売は2012年9月、iPhone 5と同じタイミングですから、約3年ぶりのニューモデルということになります。CPUにはiPhone 6と同じ「Apple A8」を搭載、64ビット化を果たしました。クロック数はiPhone 6より若干低いそうですから、処理性能はiPhone 6に見劣りするものの、iPhone 5s以上の水準は期待していいでしょう。外見がよく似たiPhoneとiPod touchですが、根本的な部分で大きく異なります。それは「モバイル回線(携帯電話回線)の使用可否」で、iPod touchは対応しません。050から始まる電話番号を割り当てられるIP電話アプリを使えば、iPhoneに近い感覚で使用できますが、Wi-Fiアクセスポイントがある場所でなければ通信できないため、iPhoneのようにいつでもどこでも通話できるわけではありません。モバイル回線を使えない点とTouch ID(指紋認証機能)を搭載していないを除けば、第6世代のiPod touchは充実の機能を備えています。ディスプレイは4インチ/1136x640ピクセルとでiPhone 5/5sと同サイズ、重量も88gとiPhone 6(129g)と比べ軽量です。それでいてメインカメラの画素数は8メガピクセル、モーションコプロセッサの「M8」を搭載するなど、iPhone 5/5sを上回る部分もあります。価格もSIMフリー版iPhone 6の半額以下ですから、第6世代iPod touchは手ごろな端末といえるでしょう。他のスマートフォンのテザリング機能やWi-Fiルータを使えばインターネットに接続できますから、アプリの利用やメール送受信にも支障ありません。iPhoneに興味はあるがメインの携帯電話にするつもりはない、という人にはちょうどいい存在なのではないでしょうか。
2015年07月22日説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「送信したメールを取り消すことはできますか?」という質問に答えます。***いわゆる「メール(インターネットメール)」は、原則として送信を取り消せません。これは、iPhone/スマートフォンにかぎらず、パソコンのメールソフトも同様です。いちど送信指示したメールは、宛先に誤りがあったり相手先のメールサーバに受信を拒否されたりなどのイレギュラーな事態が発生しないかぎり、ごく短い時間で相手に届きます。相手のメールサーバが受信した時点で、そのメールを送信したことは揺るぎない事実となり、なかったことにはできません。この決まりごとは、"バケツリレー"に喩えられる方法でメールを相手のもとへ届ける、メールサーバ(SMTPサーバ)の動作ルールにあります。どのような手順で処理するかは、インターネット標準の技術仕様を定めた文書群「RFC(Request for Comments)」に定められており、どのメールサービス事業者/プロバイダが運営するメールサーバもこれに従うため、例外はないと考えていいでしょう。ただし、自分が利用するメールサーバが外の世界(インターネット)へ送信を開始しないかぎり、メールは"手もと"にあるわけですから、取り消しが不可能というわけではありません。メールを送信したときが偶然オフラインの状態(インターネット未接続時)であれば、外部への送信処理が開始されていませんから、メールアプリを強制終了するなどの方法で止めることも不可能ではありません。Gmail限定になりますが、10秒程度の短い時間内であれば、送信してしまったメールを取り消すことが可能です。iPhoneの場合、Googleが無償公開しているメールアプリ「Inbox」を利用すると、メールの送信後に「送信しました」というメッセージとともに「元に戻す」ボタンが現れます。このボタンをタップすれば、送信したはずのメールは下書き状態に戻ります。「元に戻す」ボタンが消えてしまうと、実際の送信が始まり取り消しは不可能になります。この機能は、メールの送信指示を受けてから実際に送信するまでのタイムラグを設けられるという、Gmailの仕様(オプション)によるものです。あくまでGmailのサービスの範囲内で提供される機能であり、他のメールサービスでは利用できません。
2015年07月18日現在、アップルがワールドワイドで展開しているiPhone 6の広告キャンペーン"iPhone 6で撮影"。Webサイトでは、iPhone 6のカメラで撮影された動画を紹介する「ワールドギャラリーのビデオ作品」が公開されている。マイナビニュースでは、その企画で紹介された映像作家・岩元康訓さんにお話を伺うことができた。ーー採用された作品についての背景を訊いてみた。海が見えるタイムラスプス映像が採用されているのだが、撮影はどこで行われたのだろう?岩元 パプアニューギニアのソロモン海が見えるトゥフィという地域の岬から撮りました。朝日の撮影は一人で行いました。この時はiPhoneだけで作品を作ろうとパプアニューギニアに来ていて、その撮影のクルーも僕と水中カメラマンの石川肇さんの二人だけです。ぜひその作品も見ていただきたく思います。陸上は私、水中は石川さんが中心での撮影になってます。ーー場所はもう撮り慣れたところなのだろうか。岩元 これまでパプアニューギニアの政府観光局から制作依頼を頂いてて、何度も現地で撮影を行ってます。かれこれ3年くらいになりますね。各地域を周って、自分で一番綺麗だと思ったところを選んでシューティングしています。ーー機材に関しては、iPhone以外、何か特別なデバイスを使っているのだろうか?iPhoneのCMで採用された作品に関しては、三脚のみです。外部のレンズも使っていません。ーー前述の通り、岩元さんはタイムラプスでの撮影を行っているが、朝日の撮影は、露出をロックする機能を使っても、時間の経過とともに光量がどんどん上がり、やがて画面が真っ白になってしまう。かといって、自動設定にしておくと今度はフリッカー(ちらつき)が出てしまう。この問題はどうやって解決したのだろう。岩元 オートでなく、明るさを固定するのはもちろんなのですが、ちょっとした工夫をしています。夜明け前に露出を固定するのはできないので、まず、暗い部屋の中に、昼と同じだけの光量の照明を用意します。この時はLEDを使いました。太陽と同じくらいの光量になるくらいまでの距離にiPhoneを近づけて、その状態でロックすると、朝日が登っても白トビしない映像を撮ることができるんです。ーーこの辺りは、iPhone 6とiOS 8の組み合わせに拠るところが大きいように思える。iOS 8ではAE(自動露出)/AF(オートフォーカス)ロックに、独立して露出をコントロールする機能が加わった。岩元 露出コントロール機能はすごく大きな意味がありますね。オートだけでなく、露出をコントロールできるのはとても大事で、露出をコントロールすることで表現の幅が広がりiPhoneのカメラの性能が発揮されるという面があると思います。ーー撮影にはどんなアプリを使ったのか聞いてみると。岩元 タイムラプスに関しては「Lapse It」というアプリと、iOS標準の「カメラ」アプリを併用しています。シャッタースピードを調整できるのか、ホワイトバランスが調整できるのかといったように、それぞれ操作できることが異なっているので、使い分けをしてますね。実際にテスト撮影してみて、こっちがいけるっていう判断を手探りでしています。撮影期間は一週間だったのですが、その間、毎日撮影して、ベストのテイクを選んでます。朝日と一緒に、夕日も撮ってますよ。今回は使用してないですが、他には「ProCam 2」というアプリをよく使ってます。これはマニュアルで触れる部分が多いので重宝しています。ただ、操作の簡便さという点でいうと、標準の「カメラ」アプリに勝るものはないと思ってます。一番簡単ってことは言うまでもないですけど、スローモーションの機能も優れています。少し前まで作品作りや番組制作ではスローモーション撮影用に専用のカメラを用意しなければならなかったんですが、そのカメラに合わせた水中用のハウジングも数が少なく、海に落ちてしまいそうな不安定な場所ではほとんど使えなかったんですね。それが、iPhoneではワンタッチで撮影できてハウジングもある。今撮りたいという瞬間は、それを逃すともう二度と訪れることはないんですよ、例えば、綺麗な鳥がいたとして、スローモーション専用カメラを回すとするじゃないですか、でもセッティングしてる間に飛び立って、もうそこにはいなかったりするわけです。iPhoneなら、今はスローモーションがいいとか、通常の撮影がいいという判断をして、一瞬で切り替えられます。ーー機動力もiPhoneの長所のひとつである。岩元 感覚で思ったことがそのままカメラに反映できるのは非常に大きいです。スローモーション用の機材もタイムラプス用の機材も、普段からすぐに撮れるよう、使い方には習熟している人でも、用意する、数秒、あるいは数十秒の間に、一番大事なものを逃してしまうということはよくあったので、ワンタッチで切り替えができるというのは衝撃でした。操作が簡単で機動力がある、その上、綺麗となれば、使わない理由がないですよね。海外の撮影では持込める機材の重量やクルーの人数に制限があったりします。現地で機材を調達するのも難しかったり、重い機材を運ぶためのクルーの人件費も莫大なものになったりしますが、iPhone一台で、これらの問題がクリアになるんですよ。他にも小さく機動力の強いカメラはありますが、僕は選ぶなら絶対にiPhoneです。なぜなら、iPhoneは操作画面が大きく、現在の状態も一目で分かります。なので、操作を間違うことがない。何より、アプリが豊富という強みがあります。カメラの機能が優れているというのは大前提として、例えば今回のようにタイムラプスで朝日を撮る場合、どの方角から太陽が昇るのかもアプリで調べておける。明後日の方向にカメラを向けてしまうという失敗がこれでなくなりますよね。雲の動きや天候も分かる。こんなにたくさんの機能がついているビデオカメラって、他にはないですから。ーー何時ごろからiPhoneで作品を撮ろうと思ったのだろう? 最初に買ったiPhoneは何か聞いてみた。岩元 初めて使ったのはiPhone 4Sです。買った時からカメラの機能は優れているって認識で、iPhoneでの作品撮りも構想してました。ですが、その時点ではタイムラプスもスローモーションも使えなかったので、導入はしてませんでした。でも、進化の方が早くて、実際に使うまであっという間でしたね。240fpsのスローモーションはTVの制作現場でもよく使われるのですが、みんなが見ているスロー映像を誰もがワンタッチで撮れる時代っていうのはすごいことなんじゃないかと思います。この機能が搭載された時は、すぐに作品撮りたいって衝動に駆られましたね(笑)。ーー欲しい機能としては、やはり防水機能だそうだ。近いうちにiPhoneを搭載できるドローンが出てくるだろうと岩元さんは予想しているが、それを飛び越えて、iPhone自体が空を飛んでくれたらいいのにと夢も語ってくれた。Apple Watchとビデオカメラの連携にも期待しているとも。どうやら遠隔操作にご執心らしい。ーーまた、普段持ち歩いているだけで、制作のモチベーションが上がるとのこと。携行することで、常に映像作家でいられるということも意味している。岩元 日常の風景も、時間軸を変えて見ることができるようになるんですよ。一秒を10秒で見たり、1分を1秒で見たりすことができるようになる。現実の世界のこれまで知らなかった魅力に気づかされるんですよね。隠された感情なんかも露わになったりとか。とにかく楽しいですよね。この小さなデバイスの中にタイムラプスもスローモーションも撮れるカメラが入っているなんて、以前は想像できなかったですけど、専用機を使ってた人なら誰でも飛びつくでしょうね。作品を作る上での壁も取り払われると思います。いいアイディアを持っている人がいたとしても、それを具現化させるのが容易ではなかったんですよ。高い機材を借りたり、撮影部、照明部、録音部と、多くの人が関わってようやく形になるっていうところがありました。でも、これで埋もれたアイディアが世に出るチャンスが次々に生まれてくるのではないでしょうか。従来にはなかった表現や、新しい次元の見方も出てくると楽しみにしてます。僕自身、その中で良い作品を作っていけたらと。発表する場についてもYouTubeやVimeoなどがあり、環境は整っていますし。対象物を見て、こう撮りたいと思った方向にiPhoneがついてきてくれるというのは驚異ですよね。大きな機材を使ってきた人たちの努力やノウハウも無駄にならないとも考えていて、自分自身、今回の作品は過去の経験を踏まえて取り組んだ面があるんです。アナログでやった頃の知識や技術をiPhoneの中でしっかり反映できますね。使ったことのない人は簡単さや映像の美しさに驚くのでしょうが、プロフェッショナルな人たちもそういった知識や技術が活かされるというところに驚くのではないでしょうか。誰が使っても同じということではないですよね、反対に使う人によってまるで違ったものになる。その人その人の「思い」が乗り移ったものが撮れるというのがiPhoneなんだと思います。「思い」を写真や映像に取り込むのって難しいんですけど、本当に千差万別なものになるんですよ。それと撮った人の気持ちにも入りやすいですね。映像の向こうにiPhoneを持った人を簡単に想像できるっていうのがあると。それがあるから「思い」を乗せやすいのかなとも思いますね。ーーなるほど、ある個人の発想や表現したいことをそのまま伝えられるというわけだ。コミュニケーションツールとしてのiPhoneの面目躍如といったところか。最後にこれからやってみたいことを伺ってみた。岩元 地球上のすべての美しい場所に行きたいです。考えうる限り、ほとんどの環境にiPhoneが適応してくれるので、これまで撮影が難しかった地域でも、さあ行こうで、行けてしまうので。オーロラや雪原、深海ももちろん、空撮もしたいですね。そういう意味ではiPhoneで夢がかなり広がったのではないかと思います。
2015年07月17日前回、Apple Watchで運動を記録する方法を紹介しました。ここで保存された記録は、全てiPhoneの方に保存されていく仕組みになっています。iPhoneと組み合わせることで、「ワークアウト」がもっと便利に! 長時間のワークアウトでApple Watchのバッテリー消費が気になる方も、iPhoneから節約の設定ができます。○記録確認はiPhoneでApple Watchの「ワークアウト」アプリで保存された運動記録は、iPhoneに蓄積される仕組みになっています。過去の記録を確認するには、iPhoneの「ヘルスケア」アプリを使用します。ダッシュボードに「ワークアウト」のグラフが無い場合は下記の手順で追加します。○バッテリーが気になる方は……Apple Watchの「ワークアウト」アプリを長時間使用すると、バッテリーを通常より多く消費してしまいます。長距離ランやサイクリングなどで長時間使用する場合は、Apple Watchの心拍センサーをオフにしてバッテリーを節約することができます。
2015年07月15日説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「iPhoneをルータ代わりに使える?」という質問に答えます。***結論からいうと、あるときはイエス、あるときはノーとなります。その理由は、iPhoneにおいてテザリングが機能するしくみにあります。いわゆる「テザリング」は、スマートフォンを介して携帯電話会社の回線網を利用するしくみのことで、スマートフォンのOSが機能をサポートし、この使い方を携帯電話会社が許可している(携帯電話会社がサービスとして提供している)ことが利用の前提となります。ここ日本では、iPhone 5以降どの携帯電話会社でも利用できるようになりました。ところで、テザリングはiPhoneが「ルーティング」を行うことで成り立ちます。パソコンやタブレットなどテザリングを利用する機器(テザリング子機)からアクセスを受けたiPhoneは、携帯電話会社の3G/4G回線をWi-Fi/USB/Bluetoothに中継ぎすることにより、インターネット回線の共有を実現します。たとえていうと、iPhoneが「モバイルルーター」としての機能を果たしているわけです。だから、携帯電話回線が利用できない「圏外」の状態では、インターネット回線に接続できない以上、テザリングは機能しません。SIMカードを挿していない場合も同様で、「設定」から「インターネット共有」の項目そのものが消えてしまいます。モバイルルーターとしての機能も、携帯電話回線の共有とセットとして扱われるため、機内モード時は動作しなくなります。機内モードにしている間は、「設定」の「インターネット共有」スイッチは強制的にオフとなり、以降機内モードを解除するまでオンにできなくなります。
2015年07月14日説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「AirDropを辞退するとどうなるの?」という質問に答えます。***異なるApple IDでサインインしている端末間でAirDropによるファイル転送を行おうとすると、送信先には「○○さんが△枚の写真を共有しようとしています」などと表示されたダイアログが現れ、「受け入れる」と「辞退」の2択ができます。「受け入れる」をタップすると、データ(この場合写真)の送信がただちに開始され、「辞退」をタップするとなにも起こりません。ただし、なにも起こらないのは自分のiPhoneの話で、「辞退」したことはAirDropを開始した相手にフィードバックされます。AirDropの操作画面には、送信可能な相手が丸いボタンでリストアップされますが、辞退の申し出があった相手のボタン下には赤い字で「辞退」と表示されます。AirDropの設定次第では、近くにいる見ず知らずの人間からデータを受け取ることが可能です。そのうえAirDropには特定の相手を拒否する機能がないうえに、辞退されても何度でも送信を試みることができますから、電車などで目を付けられて辞退しても辞退してもAirDrop送信を繰り返される、という事態が起こりえます。外出するときは、AirDropの設定を「すべての人」にしないほうが安全です。ところで、もしそのような目にあった場合は、"だんまりを決め込む"という対応策があります。「受け入れる」と「辞退」のどちらもタップせず、ひたすら放置するのです。その間、相手の画面には「待機中…」と表示されるばかりで、どうすることもできません。画面にダイアログが表示され続けてジャマな思いはしますが、何度も繰り返し送信されるよりマシなのではないでしょうか。
2015年07月12日説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『「Force Touch」相当の機構がiPhoneの現行モデルにある、ってホント?』という質問に答えます。***まず、「次のiPhone」は未発表であり、その外見はもちろん技術的なディテールは外部に明かされていません。感圧技術についても、その採用の有無すら裏付けがとれていませんから、あくまで推測/憶測であることを最初に念押ししておきます。指先の画面を押す強さで命令にバリエーションを持たせる「感圧タッチ」は、Apple製品では「Force Touch」と呼ばれ、すでにMacBook/MacBook ProやApple Watchに採用されています。この機構はディスプレイ下に配置される指先の圧力を測定する機構(感圧センサー)と、そのフィードバックとして指先に振動を伝える機構(Taptic Engine)により構成されています。そのうちTaptic Engineは、指先に振動を伝えるという従来の装置では実現困難な働きが求められるため、新たに採用する以外なさそうですが、指先の"圧"は感圧センサーに頼らない方法でも検知可能です。現在のiOS 8にされている、タッチしたときの指の半径を検出する機構(UITouchクラスに用意されている「majorRadius」プロパティ)がそれです。iOS 8に用意されているその機構を利用すると、ディスプレイ表面における指の接地面積の変化を調べることができます。軽くタッチすると接地面積は小さく、押し込むと接地面積は拡がるため、そこから"圧"を判断するというわけです。現在出回っているいくつかの画像処理アプリには、この機構が活用されていると考えられます。ただし、感圧センサーほどの検出精度は期待できそうにないうえに、Taptic Engineによる振動がなければ押し込んだ感覚は得られません。最新のMacBook/MacBook ProやApple Watchと同等のエクスペリエンスを得るには、Force Touchの導入を待つしかなさそうです。
2015年07月08日説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「iPhoneにつける名前なんて、適当でいいですよね?」という質問に答えます。***いえ、とんでもありません。iPhoneに付ける名前は、自分だけが見るものではありませんよ。いかにも適当な名前、見るほうが赤面してしまいそうな名前、キラキラネーム、思いつきの受け狙いで命名するとあとで後悔することになるでしょう。それでもかまわなければ、ご自由にどうぞ。きちんと命名したほうがいい理由ですが、それはiPhoneのインターネット共有機能(テザリング)を有効にしていると、他のパソコン/スマートフォンの「Wi-Fiアクセスポイントの一覧に表示されてしまう」からです。iPhoneにつけた名前は、そのままWi-Fiの識別名(SSID、Service Set Identifier)として利用されます。そしてiOSには、市販のルータやWi-Fiアクセスポイントとは異なり、SSIDを隠ぺいする機能(ステルスSSID)がありません。だから、SSIDとして表示されたくない文字列はiPhoneの名前として付けることを避けるべきなのです。たとえば、この世のものとも思えない恥ずかしい名前……そうですね、「俺のiPhoneだぜ世露死苦」という名前を設定しているとします。そしてパソコンから自分のiPhoneに接続(テザリング利用)したとしましょう。テザリングが始まり通信が安定すると、SSIDのことなど頭から消えてしまうものですが、実はその間ずっとSSIDは周囲に発信されているのです。利用場所が喫茶店やレストランであれば、この「俺のiPhoneだぜ世露死苦」というSSIDの持ち主の顔を見てみたい、と周囲を見渡す人もいるに違いありません。ほかにも、住所や電話番号など個人を特定できる文字列、所属する会社や学校名は、名前に含めないほうが無難です。個性的な名前を付けたくなる気持ちもわからなくはありませんが、他のWi-Fiアクセスポイントと区別できる文字列であれば足りるのではないでしょうか。
2015年07月06日今秋にも登場が見込まれる次期iPhoneについて、搭載されるモデムチップに関する噂が出ている。現状のiPhone 6/6 PlusはLTEの下り速度が最大で150Mbpsと競合のハイエンド製品に比べても決して高くないが、これが次世代モデルでようやく2倍の300Mbpsへと引き上げられるという。一方で、Galaxy S6などはすでに450Mbps対応モデルも登場しており、iPhoneはピーク速度よりも、むしろグローバル対応のための互換性を重視している印象がある。同件は9 to 5 Macが報じている。同誌は次期iPhoneプロトタイプのロジックボードの写真を入手し、ここに米Qualcommの「MDM9635M」が搭載されていたと説明している。現行のiPhone 6/6 PlusではMDM9625Mが採用されており、MDM9635Mはその上位版にあたる製品となる。MDM9625Mの特徴は、HSPA+からEVDO Rev B/Advanced、TD-SCDMAまで、現状ある3G規格をすべてカバーし、LTEもFDDとTDD両対応となっているなど、モデムチップとしては現状最高のスーパーセット的な位置付けだ。そのため「海外移動時には(カバーするネットワークとバンドの多さで)iPhoneが最強」といわれる所以の1つとなっている。一方で、MDM9625MはLTE Cat 4と呼ばれる下り最大150Mbpsの対応にとどまっており、ライバルのハイエンド向けスマートフォンが1年以上前から軒並み300~450Mbpsをサポートしている現状では、速度的に“やや遅い”部類に属する。今回採用されるといわれるMDM9635MはLTE Cat 6対応となり、下り最大速度も300Mbpsまで向上する。ただ、同モデムチップそのものは、昨年2014年夏にGalaxy S5での採用が報告されているなど、決して最新のものではない。Samsungは今春発売されたGalaxy S6で「Shannon 333」というモデムを採用しており、こちらはLTE Cat 9の下り最大450Mbpsまでをサポートする。ただし米国のVerizon WirelessやSprint向けに提供されるGalaxy S6ではQualcommのモデムチップを採用しており(おそらくMDM9635Mとみられる)、当該携帯キャリアが展開する3G CDMAのネットワークをサポートするための措置とみられている。SamsungはGalaxy S6でQualcommのSnapdragonチップセットの採用を見送って自社のExynosプロセッサを選択しているが、この米国向け一部モデルでのモデムチップ採用は例外措置だと考えられる。プロトタイプのリーク情報という位置付けだが、上記で説明した流れから考えて、次期iPhoneがQualcommモデムチップの上位版を採用することはほぼ既定路線だといえるだろう。もちろん、キャリアアグリゲーション(CA)対応かを含めて最大ダウンロード速度が300Mbpsをサポートするかは各キャリアごとのネットワークに依存するが、「かなり広範囲のネットワークをカバーする」というiPhoneの特性はそのまま次期モデルにも受け継がれるとみられる。
2015年07月02日プラザクリエイトは30日、iPhone 6用とiPhone 6 Plus用の「olloclip 4-in-1 Lens/olloCase」を発売した。魚眼と広角、2種類のマクロレンズとiPhoneケースをセットにした製品だ。直販価格はいずれも税込12,980円。4種類のレンズを一体化させた「olloclip 4 in 1」とiPhone 6/6 Plus用ケースのセット。iPhone 6/6 Plusをケースに入れたまま、olloclip 4 in 1を取り付けることができる。olloclip 4 in 1は、画角約180度の魚眼レンズ、画角約125度の広角レンズ、10倍マクロレンズ(最短撮影距離約2㎝)、15倍マクロレンズ(最短撮影距離約1.5㎝)を利用できる。olloclip 4 in 1のサイズはW54×H26×D38mmで、重量は26g。iPhone 6用ケースのサイズはW71mm×D10mm×H142mmで、重量は48g。iPhone 6 Plus用ケースのサイズはW82mm×D10mm×H161mmで、重量は54g。また、2倍望遠レンズと画角155度の広角レンズを一体化した「olloclip Active Lens」を同時に発売する。本体サイズはW55×H28×D42mmで、重量は40g。直販価格はこちらも税込12,980円。
2015年07月01日去る6月21日、Apple Store, Omotesandoにて「目の不自由な方のiPhoneやiPadの活用法」と題された、iPhoneやiPadのアクセシビリティ機能の運用法を紹介するセミナーが開講された。当日は眼科専門医の三宅琢氏と、北京パラリンピック柔道日本代表の初瀬勇輔氏が登壇し、iOSデバイスの実演を交え、ロービジョンと呼ばれる低視力者にとって有用な使用方法を解説した。これまで低視力者は外出する際に、音声時計や音声方位磁針、ルーペなどなど、様々な支援ツールを携行しなければならなかった。ところが、iPadの登場で状況が一変したという。三宅氏は、診察中にiPadを使って説明をしてみたところ、患者に見やすいと喜ばれたのをきっかけに、医療にiPadを活用できないかと模索を始めたと話す。iPadのカメラを拡大鏡の代わりに利用可能なのではと思い、手始めにテストしてみたとのことだが、一般機器でこれほど使えるものがあるとは、と、導入当時の驚きを隠せない。最近になって眼科医はiPad/iPhoneの使い方をアドバイスすることでも保険点数を取れるようになり、仕事の範疇としてiPhone/iPadの話を患者の時間を使ってできるようになった。これまでボランティアだったこと考えると、この差はとても大きい。初瀬氏との出会いもiPadをただの板でなく、道具として使うことを通じてからだと語る。初瀬氏は中央大学法学部法律学科に在籍していた11年前、緑内障により視覚障碍を持った。失意の底にあったが、高校時代に打ち込んだ柔道を再開することで障害を克服、2008年には北京パラリンピック出場を果たしている。その後、就職活動で苦労することがあったが、その経験をバネに、障碍者の就労支援や社会進出に貢献するため株式会社ユニバーサルスタイルを設立。視覚障碍者柔道の選手として活動を継続しながら、講演やセミナーも精力的に行っている。初瀬氏は外出する際、iOSの「マップ」アプリが欠かせないと言い、アクセシビリティ機能がその際、強力にサポートしてくれると強調する。これについては三宅氏が説明してくれたのだが、通常、「マップ」アプリをピンチで拡大しても、その周辺は大きくなっても場所を指し示す文字は拡大されない。そこでアクセシビリティ機能の出番である。画面を3本の指でダブルタップし、タップした状態でそのまま画面上方にスワイプすると、任意の拡大率で画面をデジタルズーム出来るのだ。「マップ」だけでなく、PDFや各種書類の拡大が可能なので、目の不自由な方々には重宝されるであろう。視覚障碍者にとって、日常生活で困難な局面は「情報の取得」と「移動」だと初瀬氏は続ける。今、自分がどこにいるのか分からず、路地に嵌るとそこから抜けられないこともままあったらしい。それがGPS機能とナビゲーション機能のおかげで、目標地点の近辺には確実に行けるようになった。目標付近まで辿りついても分からなかったら、周囲の人に声をかけ、すいません、ここは何処何処ですかと訊けば良い。これは、健常者でも同じ行動をとることだろう。糅てて加えて、iPad/iPhoneは、皆が使っているのものなので、周りの人も簡単にサポートができる。誰もが持っている、使っているという観点より言及するなら、iPad/iPhoneは街の風景と自然に溶け込める。この点に於いては、両氏ともに障碍者にとって心労から解放されると意見する。前述の専用支援ツールは、取り出すだけで、周りの人々に「障害者であること」を主張し過ぎる面があり、それはとても心理的にストレスとなるそうだ。だが、iOSデバイスなら、ああ、写真を撮っているのだな、地図を見ているのだなという風に映るし、スクリーンをオフにした状態でも使うことができる。違和感なく使えるというファッション性もここでは着目しておきたい。「バリアフリー」の謂いもあるが、視力障碍を持つ人々は、自分の目が悪いことがバリアーだと思っていない。取り巻く環境の情報が視力障碍者向けに最適化されていないことこそがバリアーだと感じているのだ。そういった問題をiPad/iPhoneは解消してくれるのである。また、iOSデバイスは機器の世代が変わっても使い方が大きく変わることはない。基本的にホームボタン1つだけで、使用感に連続性がある。このことは大きな意義があると指摘している。専用機は往々にして世代が変わるとボタンなどの位置も変更されてしまい、一から使い方を覚え直さなければならないからだ。機能の面ではそのほかに、黒地に白を切り替えるといった画面全体を見やすい色に反転できることや、写真に撮って後で何度でも確認できること、画面読み上げ機能のVoiceOverで操作できることなどを挙げてくれた。読み上げ機能に関しては、これのおかげで読書量が増えたと初瀬氏。点字読み上げアプリをインストールしているので、日本点字図書館が所蔵する何十万冊の書籍が読み放題になったとのことだ。従来は点字データを点字プリンタで印刷したり、PCに送って読んでいたのだが、iPadなら何時でも何処でも読みたい本を読めるようになる。これまでは出かけるのも億劫なところがあったが、旅行も楽しめるようになったそうである。普通の人には想像がつかないかもしれないが「あなたが宇宙旅行に行ける、F1カーを乗りこなせる」くらいの感動があり、その強烈な感動が毎日自分に起こると明かしてくれた。三宅氏は、一人でできることが増えるということが大事で、それが日常生活の質を向上させてくれると伝える。iPadは単に実用的というだけでなく、文化的、精神的活動を豊かにしてくれるということもまた看過できない。そしてまたiPadは、それまで確実に隔たりがあった障碍者と健常者の間に橋を渡すという役割をも担っているのだ。
2015年06月30日