【妻、小学生になる。第7話 感想】大切な人を幸せにするきっかけを見逃さないこと・ネタバレあり
とか「ババア!」なんていうコミカルな台詞や、神木さんのお芝居あって、重くならずに済んでいるのだろうが、この独特な親戚の雰囲気は正直鬱陶しくもある。
「俺の味方なんて、この世に誰一人いないんだから!」
友利は小学生のごとく家を飛び出していく。
しかし貴恵には全てお見通し。秘密基地には背中を丸めた友利がいた。

貴恵はまた友利に優しく声をかけると思ったのだが、始まる姉弟喧嘩。しかし、友利の中で確かに、目の前にいる小学生と、大好きな姉の記憶が重なっていくのだ。
鼻を握られ叱られたあの日のことを、そして勝手にいなくなったあの日のことを…。
「生きてる価値なんてない」
そんな友利を貴恵はこう叱る。
「死んじゃった私よりずっとマシよ!」
涙を堪えるように友利が伝える。
「なに勝手にいなくなってんだよ」

「いなくなりたくなかったわよ…」
「なんなんだよ……姉ちゃんじゃん」
10年間、抜け殻だったのは友利も同じだった。貴恵は、友利にとって太陽で、そして生きる価値だったのだ。独りを感じたこの場所で、安心して涙を流せる大切な相手、それは貴恵だけなのだ。
漫画家の夢と実家の世話…逃げ続けた現実に一歩踏み出すと決めた友利は、笑顔だ。