【石子と羽男 第2話 感想】親ガチャというテーマに切り込む第2話・ネタバレあり
『石子と羽男』第2話で改めて気付く根幹のメッセージ
事務室で友人が誤ってパスワードを口にしたのを耳にし、授業中預かっているスマホのロックを解除できた人物は一人だけ。その時スマホを管理していた塾の職員・深瀬(富田望生)だ。
深瀬は以前、勤めていた塾で同じような問題を起こしていた。
その動機は、自分は親から高校を出たら働けと育てられ大学にも行けなかったその腹いせだという。
受験する子どもの足を引っ張っても、何も生まれないし、自分の過去は変えられるはずもない。
だが、深瀬は自分のこの行いを正当化し、満足しているような態度でこう言い放った。
「みんな親ガチャで当たり引き当てた勝ち組でしょ?」
生まれ落ちたその瞬間から、他人と何かしら差がついているのは否定はできない。
人は生まれながらにして経済力や容姿による様々な格差を感じずにはいられないのである。
だからこそ誰しも『親ガチャ』を盾に、人生における失敗を『全て』生まれ落ちた環境のせいにしたくなってしまう。
ひどい親が存在するのも事実、経済格差で学びの機会の幅に差があるのも事実。簡単に変えることのできない現実がそこにはある。
だが石子の言う通り、生まれ落ちた環境を受け入れる必要はないし、家族であっても無理して家族でいなくて良い。