【『アトムの童(こ)』第4話感想・考察】山﨑賢人&松下洸平が作り出すドラマの魅力
これらの共通点として挙げられるのがメガバンクの一銀行員や小さな町工場など、『弱小』とも言える立場の人々が巨大な悪に立ち向かう点である。
強力なライバルや理不尽とも言えるような危機的な状況に立ち向かう姿に視聴者は感動させられるのである。
そして最後には悪を成敗し、勝利をつかみ取るさまがスカッとして最高に気持ちがいい。
『アトムの童(こ)』も同様の共通点を持ち合わせているのだが、これまでと決定的に違うのは『若者向け』ということである。
題材がゲームという点も大きい。かわいらしいキャラクターやゲームが生み出される工程はビジュアルで見ていても楽しいからである。
しかし、なにより違うのはキャストである山﨑賢人と松下洸平が作り出すドラマの空気だ。
時には冗談を言って笑い合ったり、今回のようにぶつかることもあるが、二人の友情がこのドラマの最大の魅力であるということは間違いないだろう。
これまでの日曜劇場はやはり銀行や技術面の小難しい話が多い部分もあり、あまり若年層向けではなかったように思える。
しかし、今作は週刊少年ジャンプのような男の熱い友情と、アトム玩具の愉快な仲間たちと共に繰り広げられる物語に、親しみを感じるのである。