【『ラストマン』感想6話】福山雅治の人たらしが編み上げる、しなやかなチーム
4話のラストの皆実の、虹にかけた「歌いましょうか?」などなど、知らなくても十分ストーリーを楽しめるが、知っているとちょっと笑顔になれるような小さな仕掛けもこのドラマの楽しみだ。
今回、犯人から供述を引き出すための駆け引きとして、心太朗は自分が殺人犯の息子であるということを自ら明かし、犯人に圧力をかける。
それは激情からキレたものと見せかけて、冷静に計算された言葉だった。
殺人犯の息子としての過去を腫れ物にしない皆実との日々が、心太朗の閉じた扉を開けようとしている。
その一方で、護道家の人々が向ける養子の心太朗への愛情は確かなものだが、40年前の事件をめぐる京吾の言動は、それでもどこか不透明だ。
大切に思い、愛すればこそ明かせない想いもある。
物語を縦に貫くこの40年前の事件についてもまた、終盤に向け徐々にこれまでと違う景色が見えるのかもしれない。
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[文・構成/grape編集部]
かな
Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している。
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