2020年12月7日 19:00
第7世代とコロナ禍が後押し 2020年にネタ番組が急増した理由
また、テレビ局側の思惑も影響しているようだ。
「これまでは世帯視聴率が重視されていたので、視聴率を取るには高齢者に向けた番組を作るというのがセオリーでした。しかし、近年は世帯視聴率よりも個人視聴率が重視されるようになりました。高齢世代はCMを見ても積極的に購買行動をとらないので、20~30代といった若い世代に受ける番組を作ったほうが、スポンサーの受けもいい。そこで、若い世代に向けたお笑い番組やネタ番組の需要が以前よりも高まっているのでしょう」
2000年代中盤には『エンタの神様』(日本テレビ系)をはじめとする、『笑いの金メダル』(テレビ朝日系)、『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ系)といった数々のネタ番組が誕生。そこから火がついた今も活躍するお笑い芸人が多数誕生するお笑いブームが起こっていた。ラリー氏は、現状のネタ番組ブームにも当時に近い勢いを感じるという。
「少なくとも、第7世代のような形で若手の芸人がまとめて何組か注目される現象は、ここ数年なかったことです。
これは一つのブームといってもいいでしょう」
またコロナ禍によって暗い話題が続いたことも、ネタ番組ブームを後押ししているようだ。