第67回グラミー賞ノミネート! 宅見将典インタビュー “グラミー賞を目指す”と公言してから実現までのサクセスストーリー
と言われることもあったんです。僕も「そりゃそうだよな」と思ったし、そこから「自分の作品ってどういうものだろう?」と考え始めて。あらためて「コンテンポラリー・インストゥルメンタル・アルバム」というカテゴリーにしようかなと思い、LAのキャピタルレコーディング・スタジオで自分の作品を録って、エントリーしたのが2016年ですね。初めてグラミー賞関連のミュージシャンが集まるパーティに行ったのも2016年。日本のパーティと違って食べ物や飲み物が用意されているわけではなくて、自分でバーカウンターで飲み物を買って、いろんな人と話して。それがアメリカの音楽業界と繋がるきっかけでした。アジアの人は結構いたんだけど、日本人はほとんどいなかったので、なんか目立ってたんですよ(笑)。
――そこから日本を想起させる音楽を作ることに繋がった?
それも最初は気づいてなくて、向こうの“国技”で戦おうとしてたんです。
ロックやジャズもアメリカ発祥のものですよね。もちろん日本人がやっても全然いいんだけど、向こうの国技であることは変わりない。僕もピアノとストリングスなどを使った、西洋音楽のインストゥルメンタルをやってたんですよ。