『アメトーーク!』の“独身こじらせ芸人”から感じた“おひとりさま”への余計なお世話
しかし、この手の企画は、何をコンプレックスとして設定し、どう笑いの対象にするかを見誤ると、単にその属性を嘲笑することになりかねない、という実にあやういバランスボールの上に成り立っているのも事実。失敗すると、ぐるんっとコケて後頭部を強打します。
この「独身こじらせ芸人」の回は、千原ジュニア、アンジャッシュの渡部、チュートリアルの徳井と福田、サバンナの高橋、麒麟の川島という6名のアラフォー独身男性芸人が、「結婚に向いてないこじらせてる行動」をあげつらわれる、という内容でした。
でも、そこで挙げられた行動は、「スパゲティナポリタンを作ってTwitterに画像をアップする」(徳井)、「ぬか漬けにハマり、後輩との飲みを断ってぬか床をかき混ぜるために早く帰宅する」(渡部)、「休日は、洗濯機が回るのを見ながらビールを飲むのが楽しみ」(川島)など、単に“趣味や好きなことに打ち込んでいる”だけで、それがなぜ「結婚に向いてない」のかわからないものばかり。……いや、あえてわからないフリをしてみせましたが、本当はわかってますよ。
“一人で自己完結できてしまうような趣味は、それだけで寂しさを満たせてしまえるので、出会いにつながらず、彼女ができないですよ”と言いたいのでしょう。