アネット・ベニングとジョディ・フォスター共演のNetflix映画『ナイアド ~その決意は海を越える~』がNetflix独占配信に先駆け、10月20日(金)より一部劇場にて公開。全国の公開劇場と劇場公開日入りポスターが解禁された。マラソンスイマーを引退して30年、スポーツジャーナリストとして輝かしいキャリアを築いていたダイアナ(アネット・ベニング)だったが、60歳にしてこれまで手の届かなかった夢を叶えたいという思いが膨らむ。それは、“水泳界のエベレスト"ともいわれる、キューバからフロリダまでの約180キロに及ぶ海峡を泳破すること。サメよけのケージを使わずに泳ぎ切るという史上初の快挙を成し遂げるため、ダイアナは親友にしてコーチでもあるボニー・ストール(ジョディ・フォスター)と、献身的なセーリングチームと共に、4年におよぶ波乱に満ちた旅路を歩み出す――。実在のマラソンスイマー、ダイアナ・ナイアドの脅威の挑戦を描いた本作。流れが激しく、サメや猛毒クラゲら危険な生き物たちが生息する危険な海峡泳破に64歳で挑み、世界中に驚きを与えたナイアド。彼女は命をかけてまで泳ぐことを決意したのは、なぜなのか。不屈の闘志に隠された壮絶な人生、そして彼女の決意を支え続けた熱い友情が明かされる。主人公ナイアドを演じるのは、アカデミー賞に4度のノミネート歴を誇るアネット・ベニング(『アメリカン・ビューティー』『20センチュリー・ウーマン』)。アネット・ベニングそして、ナイアドの親友でコーチを務めたボニーには、2度のアカデミー賞受賞を誇るジョディ・フォスター(『タクシードライバー』『羊たちの沈黙』)が扮する。ジョディ・フォスター監督は、本作が初の劇映画となる、アカデミー賞受賞ドキュメンタリー作家コンビ、エリザベス・チャイ・ヴァサルヘリィとジミー・チン(『フリーソロ』『THE RESCUE奇跡を起こした者たち』)が監督を務める。Netflix映画『ナイアド ~その決意は海を越える~』は10月20日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿、シネ・リーブル池袋、キネカ大森、kino cinéma 横浜みなとみらいほか一部劇場にて公開、11月3日(金)よりNetflixにて独占配信。(シネマカフェ編集部)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2023年10月02日アダム・ドライバーとマリオン・コティヤールを主演に迎え、ダーク・ファンタジー・ロックオペラ『アネット』から、レオス・カラックス監督が自ら呼びかける本編冒頭映像が解禁となった。2021年・第74回カンヌ国際映画祭でオープニングを飾り、監督賞を受賞した本作は、カラックス監督が初めて全編英語でミュージカルに挑んだダーク・ファンタジー・ロックオペラ。今回解禁となったのは、「息すらも止めてご覧ください」「上映中の呼吸は一切禁止です」と劇場の観客に向かってカラックス監督本人が語る前代未聞の呼びかけから始まる冒頭シーンと、ノイズのかかった映像。やがて、カラックスの「じゃあ、始めようか」という合図とともに、本作の原案と脚本をつとめた「スパークス」が本作のメイン曲「So May We Start」をスタジオでコーラスグループとともに歌い始める。これは現実なのか夢の舞台なのか?見る人全てを困惑に誘う鮮烈な映像となっている。なお、カラックスと同席している少女は、9年前に発表した前作『ホーリー・モーターズ』にも出演した娘のナスティア。「『ホーリー・モーターズ』と『アネット』は、僕が父親になってからの作品」とカラックスも明言するように、成長した姿を目にすることができる。『アネット』は4月1日(金)よりユーロスペースほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アネット 2022年春、ユーロスペースほか全国にて公開© 2020 CG Cinéma International / Théo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinéma /
2022年03月31日2021年第74回カンヌ国際映画祭でオープニングを飾り、監督賞を受賞したレオス・カラックス監督最新作『アネット』より、本編映像が解禁された。この度解禁されたのは、嵐が吹き荒ぶ洋上でヘンリーと(アダム・ドライバー)アン(マリオン・コティヤール)のふたりが、ワルツを踊りながら二重唱を歌うシーン。攻撃的なユーモアセンスをもったスタンダップ・コメディアンのヘンリーと、国際的に有名なオペラ歌手のアン。“美女と野人”とはやされる程にかけ離れていたふたりは、恋に落ちたことで世間から注目されるようになる。しかし、娘のアネットが生まれたことで、彼らの人生と精神に不穏な空気が。映像では、渦中のふたりの歯車が少しずつ狂っていく様子が、背景に映し出された強烈で、そして幻想的な<嵐>の映像とともに捉えられている。元来デジタルを嫌い、グリーンバック合成なども好まず、本物の森や海を望んできたカラックス監督。しかし本作では、実際的条件から重要シーンの多くが、昔の撮影所のようにスタジオ内で創意工夫して作り出されており、特殊なセットで撮影されている。それは、この度解禁された洋上でのシーンも例外ではない。現場作業は、美術・衣装・撮影など技術スタッフ間で、“スクリプト・テク”と呼ばれる部門ごとの詳細を記した台本を共有し、相互に連携し議論しながら進められた。また色彩についても<夜の「黒」をベースにどう色を配置していくか><ヘンリーを象徴する「緑」や、アンの「黄色」をどう使うか>などが細かく検討され、ひとつひとつ議論の上でインパクトある画面作りを実現。カラックス監督の初期から彼を支えるネリー・ケティエ(編集)のほか、彼を理解する仲間によって『アネット』のポエティックで複雑な世界が具現化されている。『アネット』は4月1日(金)よりユーロスペースほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アネット 2022年春、ユーロスペースほか全国にて公開© 2020 CG Cinéma International / Théo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinéma /
2022年03月18日アダム・ドライバーとマリオン・コティヤール共演、レオス・カラックス監督最新作の“ダーク・ファンタジー・ロックオペラ”『アネット』より本編映像が解禁された。本作は、『汚れた血』『ポンヌフの恋人』『ポーラX』など、唯一無二の映像センスで世界中に熱狂的なファンを獲得しているレオス・カラックス監督の、『ホーリー・モーターズ』以来8年ぶりとなる最新作。今回解禁された本編映像で切り取られているのは、ヘンリー(アダム・ドライバー)とアン(マリオン・コティヤール)がともに互いの愛を高らかに歌い上げるシーン。攻撃的なユーモアセンスをもったスタンダップ・コメディアンと、国際的に有名なオペラ歌手という、“美女と野人”とはやされる程にかけ離れた世界にいた2人。お互いの魅力に抗えないまま恋に落ちていく想いが込められている。本作でミュージカルに挑戦、プロデューサーとしても名を連ねるアダム・ドライバーは、本作に出演するにあたって「ミュージカルという点でいうと、『マリッジ・ストーリー』で仕事をしたマイケル・ラフターから何か月も歌の特訓を受けたね。音楽と脚本を担当したスパークスと監督のレオスが求めるサウンドはとても明解で、物語を語ることが最優先だった」「バックアップで録音したけれど、全部を生でも歌った。どの程度が本編で使われたのかはわからないけど、ほとんどが生で録音されたものだと思うよ」と、興奮冷めやらぬ様子で語っている。カラックスならではの映像美と「スパークス」による個性的な音楽はもちろん、主演俳優2人の見事な歌唱にも注目したい本編映像となっている。『アネット』は4月1日(金)よりユーロスペースほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アネット 2022年春、ユーロスペースほか全国にて公開© 2020 CG Cinéma International / Théo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinéma /
2022年03月11日カラックス監督初の全編英語ミュージカルで、第74回カンヌ国際映画祭監督賞を受賞したダーク・ファンタジー・ロックオペラ『アネット』より、本編映像が解禁された。この度解禁された映像は、人気オペラ歌手アン(マリオン・コティヤール)が熱烈な恋愛劇の末に結ばれたスタンダップコメディアンの夫ヘンリー(アダム・ドライバー)の様子が少しおかしいことに気づき始めた姿を捉えるところから始まる。アンはその後、憂いを振り払うかのように自身の少女時代を懐かしみ、自宅のプールで背泳ぎをしながら、美しいソプラノを奏でる。実はこの背泳ぎでの歌唱シーンは、口パクではなく<生歌>だったそうで、マリオン・コティヤールは「伝統的なミュージカルでは大抵の場合、撮影前に歌を録音して、現場では口パクで歌います」「ありえない体勢で歌わなければならなくて、それは歌唱方法にも影響がでるような難しい姿勢でした。でもその影響もレオスの望む効果のひとつなんです」と明かしている。35年間で発表した長編作品は6本と寡作ながら、その卓越した演出力と圧倒的な美的センスによって、常に衝撃を与えつづけてきた映画監督レオス・カラックス。本作は「スパークス」がストーリー仕立てのスタジオアルバム「アネット」として構築していた物語が、カラックスとの出会いによって映画へと発展。劇中全編を歌で語り、全ての歌をライブ録音するという両者のこだわりと、カラックスならではの映像美が相まって、唯一無二の作品になっている。『アネット』は4月1日(金)よりユーロスペースほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アネット 2022年春、ユーロスペースほか全国にて公開© 2020 CG Cinéma International / Théo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinéma /
2022年03月04日アダム・ドライバーとマリオン・コティヤール共演のミュージカル映画『アネット』より、予告映像が解禁となった。本作は、『ホーリー・モーターズ』以来8年ぶりとなるレオス・カラックス監督の最新作。カラックスは本作で初めて全編英語でミュージカルに挑み、第74回カンヌ国際映画祭監督賞受賞、第79回ゴールデングローブ賞<ミュージカル・コメディ部門>主演女優賞ノミネートと、各国の映画祭で高く評価された。主演のアダム・ドライバーは本作の製作プロデューサーも務めている。この度解禁された予告編は、「初めて恋に落ちた」と、攻撃的なユーモアセンスが人気のスタンダップコメディアン・ヘンリー(アダム・ドライバー)と国際的なオペラ歌手・アン(マリオン・コティヤール)の2人が惹かれあうシーンからスタート。やがて2人の間には愛する子“アネット”が生まれる。世間からも祝福され、仲睦まじく暮らしていた2人。しかし、そんな幸せな時間も束の間、彼らの世界の全てが、少しずつ<闇>へと近づいていく…。原案も手掛けたロン&ラッセル・メイル兄弟によるポップ・バンド「スパークス」の音楽をバックに、「息すらも止めて ご覧ください」との冒頭のセリフ通り、これまでに誰も見たことのなかった映像体験が繰り広げられる。嵐の船の上で狂ったように踊るヘンリー、「あなたが心配よ」と語るアン…。2人の愛はどこへ向かうのか?圧巻の本予告映像となっている。カラックスが「父親になってからの映画」とその特別な想いを語り、自信の人生が色濃く反映されていることも見どころの一つとなっている本作。鬼才監督が手掛けた誰も見たこのないダーク・ファンタジー・ロックオペラが間もなく、幕を開ける。『アネット』は4月1日(金)よりユーロスペースほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アネット 2022年春、ユーロスペースほか全国にて公開© 2020 CG Cinéma International / Théo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinéma /
2022年02月11日アダム・ドライバーとマリオン・コティヤールが主演、レオス・カラックス監督が初めて全編英語でミュージカルに挑んだダーク・ファンタジー・ロックオペラ『アネット』より、場面写真が解禁された。この度解禁された場面写真では、本作の原案と音楽を務めたバンド「スパークス」やレオス・カラックス監督とその娘らとともに、出演キャストたちが勢揃い。まるで舞台のオープニング挨拶かのように一斉にひざまづく不思議なシーンや、スタンダップコメディアンのヘンリー(アダム・ドライバー)と、国際的に有名なオペラ歌手アン(マリオン・コティヤール)の仲睦まじい様子、そこから一転、大海の嵐の中で言い争うようにふたりが絡み合う姿などを捉えており、いずれもカラックスの類稀なる映像美とその魅力を最大限に切り取ったものとなっている。35年間で発表した長編作品は6本と寡作ながら、その卓越した演出力と圧倒的な美的センスによって、常に衝撃を与え続けてきたレオス・カラックス監督。一作一作で既存のジャンルを軽々と超える新たな映画体験を生み出し、世界中に熱狂的なファンを獲得している。『アネット』は、そんな彼の『ホーリー・モーターズ』以来8年ぶりの作品となる。「スパークス」がストーリー仕立てのスタジオアルバム「アネット」として構築していた物語が、カラックスとの出会いによって映画へと発展してできた本作。劇中全編を歌で語り、全ての歌をライブ録音するという両者のこだわりと、そこにカラックスならではの映像美が相まって、唯一無二の作品になっている。『アネット』は4月1日(金)よりユーロスペースほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アネット 2022年春、ユーロスペースほか全国にて公開© 2020 CG Cinéma International / Théo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinéma /
2022年01月19日アダム・ドライバーとマリオン・コティヤールが主演する、ダーク・ファンタジー・ロックオペラ『アネット』より、特報映像とポスタービジュアルが公開された。今回到着した映像では、人気スタンダップコメディアン・ヘンリー(アダム・ドライバー)と一流オペラ歌手・アン(マリオン・コティヤール)の恋の物語から幕を開け、やがて、2人の子ども・アネットが誕生。しかし、そんな甘い時間は束の間。<何か>に怯える彼らの姿が映し出されている。日本でも根強い人気を誇り、原案も手掛けたロン&ラッセル・メイル兄弟によるポップ・バンド「スパークス」の音楽をバックに、ヘンリーとアン、アネットの“暗然たるおとぎ話”の始まりを予感させる映像だ。『アネット』特報映像そしてポスタービジュアルは、「愛がたぎる」というコピーと相反するように、冷たい嵐と波に揉まれながら2人が手を取って踊り続ける姿が写し出されている。一体、これは現実なのか?様々な憶測を呼ぶ1枚となっている。『アネット』は2022年4月1日(金)よりユーロスペースほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:アネット 2022年春、ユーロスペースほか全国にて公開© 2020 CG Cinéma International / Théo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinéma /
2021年12月20日映画『アネット』が2022年4月1日(金)に公開される。レオス・カラックス監督は、『アネット』で第74回カンヌ国際映画祭 監督賞を受賞した。レオス・カラックス最新作、カンヌ国際映画祭で監督賞映画『アネット』は、2021年の第74回カンヌ国際映画祭でオープニングを飾り、監督賞を受賞したレオス・カラックス監督最新作。『ホーリー・モーターズ』以来8年ぶりとなる最新作『アネット』は、フランスが誇る鬼才カラックスが初めて全編英語でミュージカルに挑んだ“ロック・オペラ・ミュージカル”映画だ。“ダークなおとぎ話”をミュージカルで贈る物語は、⼈気スタンダップコメディアンのヘンリーと、⼀流オペラ歌⼿のアン、そして⼆⼈のあいだに⽣まれたアネットが織りなす“ダークなおとぎ話”。特報映像は、ヘンリーとアンの恋の物語から始まる。やがて生まれる二人の子供<アネット>。しかし甘い時間は束の間、その後、捉えられているのは<何か>に怯える彼らの姿だったー。原案は人気ポップバンド・スパークスのスタジオアルバム原案は⽇本でも根強い⼈気を誇るロン&ラッセル・メイル兄弟によるポップ・バンドのスパークス。彼らがストーリー仕⽴てのスタジオアルバム「アネット」として構築していた物語を、映画へと発展させた。また劇中の音楽もスパークスが担当。映画全編を歌で語り、全ての歌をライブ録⾳するという両者のこだわりと、カラックスならではの映像美が相まって、唯一無二の作品へと昇華させている。主演にアダム・ドライバー×マリオン・コティヤール主人公ヘンリー役(アダム・ドライバー)人気スタンダップコメディアン。⼀流オペラ歌⼿のアンと恋に落ち、やがて二人の子供<アネット>が生まれる。主演を務めるのは『スター・ウォーズ』シリーズやジム・ジャームッシュ監督『パターソン』などで知られるアダム・ドライバー。アダム・ドライバーは制作プロデューサーも兼任するが、彼が役者以外に⻑編映画のプロデューサーを務めるのは『アネット』が初めてのこと。その理由についてアダム・ドライバー本人は、「レオスの映画だから。スパークスが作曲したミュージカルだから」「リハーサルや⼤規模なセットを必要とするような⼤がかりなシーン、それに多くの未確定要素があったから。全部がチャレンジに思えたけど、唯⼀無⼆のものになるだろうと思ったんだ」と語っている。主人公アン(リオン・コティヤール)ヘンリーと恋に落ちる国際的に有名なオペラ歌⼿。もう1人の主人公は、オスカー女優としても高い評価を得るマリオン・コティヤールが務める。マリオン・コティヤールは、第79回ゴールデングローブ賞<ミュージカル・コメディ部⾨>の主演⼥優賞にノミネートされた。レオス・カラックス監督の⼈⽣を⾊濃く反映35年間で発表した⻑編作品は6本と寡作ながら、その卓越した演出⼒と圧倒的な美的センスによって、世の中に衝撃を与えてきた映画監督レオス・カラックス。1984年、弱冠24歳でカンヌ映画祭に登場した『ボーイ・ミーツ・ガール』、“アンファン・テリブル”(恐るべき⼦ども)とカラックスの名を世に知らしめた『汚れた⾎』、⼆度の撮影中断に⾒舞われながらもロングランヒットを飛ばした『ポンヌフの恋⼈』、ハーマン・メルヴィルの⼩説を原作に映画化を挑んだ『ポーラ X』、そして謎に満ちた迷宮的な内容が⾼く評価された『ホーリー・モーターズ』。これらに続く最新作『アネット』は、カラックス本人が「⽗親になってからの映画」と特別な想いを寄せていることも明らかにしており、監督⾃⾝の⼈⽣が⾊濃く反映されていることも見どころの一つだ。【詳細】映画『アネット』公開日:2022年4月1日(金) ユーロスペースほか全国ロードショー監督:レオス・カラックス原案・音楽:スパークス歌詞:ロン・メイル、ラッセル・メイル & LC出演:アダム・ドライバー、マリオン・コティヤール
2021年10月31日第74回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した、アダム・ドライバー&マリオン・コティヤール共演のレオス・カラックス監督最新作『ANETTE』が邦題『アネット』として2022年春に日本公開されることが決定。併せて場面写真1点が解禁となった。35年間で発表した長編作品は6本と寡作ながら、その卓越した演出力と圧倒的な美的センスによって、常に衝撃を与えつづけてきた映画監督レオス・カラックス。1984年、弱冠24歳でカンヌ映画祭に登場した『ボーイ・ミーツ・ガール』、“アンファン・テリブル”(恐るべき子ども)と、カラックスの名を世界中に知らしめた『汚れた血』、2度の撮影中断に見舞われながらもロングラン大ヒットを記録した『ポンヌフの恋人』、ハーマン・メルヴィルの小説を原作に映画化を挑んだ『ポーラX』、そして謎に満ちた迷宮的な内容が高く評価された『ホーリー・モーターズ』。その一作一作で、既存のジャンルを軽々と超える、新たな映画体験を生み出し、世界中に熱狂的なファンを獲得している。本作は、そんなレオス・カラックス監督が『ホーリー・モーターズ』以来8年ぶりに手掛けた最新作。製作プロデューサーも務めたアダム・ドライバーと実力派マリオン・コティヤールを主演に迎え、カラックス監督が初めて全編英語でミュージカルに挑んだロック・オペラ・ミュージカルだ。人気スタンダップコメディアンのヘンリー(アダム・ドライバー)と一流オペラ歌手のアン(マリオン・コティヤール)、そして2人のあいだに生まれたアネットによって、ダークなおとぎ話が繰り広げられていく。原案は日本でも根強い人気を誇るロン&ラッセル・メイル兄弟によるポップ・バンド「スパークス」。彼らがストーリー仕立てのスタジオアルバム「アネット」として構築していた物語が、「スパークス」とカラックスの出会いによって映画へと発展、劇中全編を歌で語り、全ての歌をライブ録音するという両者のこだわりと、そこにカラックスならではの映像美が相まって独自の世界観を持つ作品が完成した。また、カラックスが「父親になってからの映画」とその特別な想いを語る本作には、カラックス自身の人生が色濃く反映されていることも見どころのひとつ。アダム・ドライバーが、本作で初めて役者以外に、長編映画のプロデューサーも務めたことも注目を集めているが、彼はその理由について「レオスの映画だから。スパークスが作曲したミュージカルだから」「リハーサルや大規模なセットを必要とするような大がかりなシーン、それに多くの未確定要素があったから。全部がチャレンジに思えたけど、唯一無二のものになるだろうと思ったんだ」とその並々ならぬ意気込みを語っている。『アネット』は2022年春、ユーロスペースほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アネット 2022年春、ユーロスペースほか全国にて公開© 2020 CG Cinéma International / Théo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinéma /
2021年10月28日アネット・ベニング、ビル・ナイが夫婦役、ジョシュ・オコナーがその息子役を演じる家族のアンサンブル『幸せの答え合わせ』。この度、グレース役を演じたアネットのインタビュー映像が到着した。アカデミー賞に4度ノミネートされ、ゴールデン・グローブ賞を2度受賞しているアネット・ベニング。この度解禁されたインタビュー映像では、自身の演じた役柄の魅力や、共演したビル・ナイとジョシュ・オコナー、本作のテーマについて語っている。29年間連れ添った夫を演じたビル・ナイとの共演については、「もともと私は何十年も彼に夢中だった。同じぐらい長く連れ添ってる夫も理解してくれてるから心配しないで。(笑)だから共演できると知って興奮した」と語り、「期待以上にすてきな人だった」とふり返る。「彼は楽しくて役者としても実力があり、仕事に対して真摯に向き合う人。おまけに楽しみ方も知ってる。だから一緒に仕事ができて最高だった」と共演できた喜びを打ち明けた。また、グレースとジョシュが演じたジェイミーの親子関係については、「グレースとジェイミーはとても複雑な関係にある」と言い、「夫に捨てられた彼女は息子を巻き込んで、夫の心を取り戻そうとする。彼女の場合は手遅れなのに、それに気づかず息子を使い夫との間に立たせようとする」。だが、「起きたことに対してはグレースにもジェイミーにももはや成すすべがない。二人がそれを学ぶ姿が丁寧に描かれている。息子は親離れをしなければならない。そして母親は夫だけでなく息子も解放し、自立する必要があることが描かれてる」と、劇中の2人の変化を交えつつ解説している。『幸せの答え合わせ』は6月4日(金)よりキノシネマ横浜みなとみらい、キノシネマ立川高島屋S.C.館、キノシネマ天神ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:幸せの答え合わせ 2021年6月4日よりキノシネマみなとみらい・立川・天神ほか全国にて公開© Immersiverse Limited 2018
2021年06月03日『ゴッズ・オウン・カントリー』で注目され、若き日のチャールズ皇太子を演じたNetflix「ザ・クラウン」では各賞を席巻したジョシュ・オコナーが、『幸せの答え合わせ』ではアネット・ベニングとビル・ナイと共演。演じたジェイミーというキャラクターや、初共演となった2人について語るインタビュー映像が到着した。この度解禁されたインタビュー映像では、Netflixの大ヒットシリーズ「ザ・クラウン」のチャールズ皇太子役で話題をさらったジョシュが、演じた役柄や現場の雰囲気、共演者について語っている。演じたジェイミーとの共通点を聞かれると、「衣装合わせの時、地味な服を着るタイプだと思った。そこは僕と違うね」と茶化しつつ、「僕はミレニアル世代だ。僕ら90年代のミレニアル世代は、すべてを持つ世代だと思われてた。でも実際にはそんなことなかった。最近やっと気が付いたんだ。自分はもう、お気楽なだけの20代じゃないとね。そろそろ責任を取り始める時期かもしれないって。ジェイミーもそういう局面にある」と、同年代の自分自身と役とを照らし合わせて語る。離婚の危機に直面する両親役で共演したアネットとビルについては「2人の演技を間近で見るのは若手には夢みたいな経験だ。意識せずとも確実に何かを学ばせてもらった」と共演を喜び、「僕に対して彼らは敬意を持って接してくれて、うれしかった。僕が彼らに対してするように僕を信じて、尊重してくれた」と語る。「誰もが何をすべきか分かっていて、すごく安心できた」現場だったそうで、「だからとても居心地がよかった」と、リラックスした雰囲気だったことを明かした。また、「セットで働く男女の比率がほぼ同じなんて現場は、珍しいからすごくいい傾向だと思った」と、最高の現場を体験できたと嬉しそうに話している。『幸せの答え合わせ』は6月4日(金)よりキノシネマ横浜みなとみらい、キノシネマ立川高島屋S.C.館、キノシネマ天神ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:幸せの答え合わせ 2021年6月4日よりキノシネマみなとみらい・立川・天神ほか全国にて公開© Immersiverse Limited 2018
2021年05月31日アネット・ベニング、ビル・ナイ、ジョシュ・オコナーのゴールデングローブ賞受賞俳優たちが紡ぎ出す、ほろ苦くあたたかいリスタートの物語『幸せの答え合わせ』から、ロケ地である“ホープ・ギャップ”の風景を捉えた場面写真が解禁となった。本作の舞台となっているのが、イギリス南部の海辺の小さな町シーフォード。映画の原題(『Hope Gap』)にもなっている“ホープ・ギャップ”と呼ばれる巨大な崖がそびえ立ち、入り江が広がる雄大な景色は、本作の4人目の主人公とも呼べる不可欠な存在だ。ロケーションに強いこだわりのあったウィリアム・ニコルソン監督は「細長で幅の広いフレームを持つアナモフィックレンズで撮影することにしたので、長くてまっすぐなラインと人気のない景色が必要だったんだ。この整った、力強い、落ち着いた風景が、登場人物たちが放つ感情を支える枠組みになってくれる」と、ホープ・ギャップをロケ地に選んだ理由を説明している。主演のアネット・ベニングは「壮大な自然に囲まれていたけれど、町自体はとても小さくて、それが映画をとてもよく象徴していると思った。あの場所とあの町の特徴が、物語の中でどんな役割を果たしているかというのが、非常に大きな意味を持つ」と語る。また、「崖の上に立って下を見ながら、『私が生涯見てきた中で、一番美しい場所』と思うことが何回もあった。この場所が舞台であることは物語の核であり重要なこと。特別な場所だった」とも話している。そのホープ・ギャップの風景を見事にカメラに収めたのは、ウィリアム監督が「これだけ見事なビジュアルが完成したのは、僕というよりは彼女のおかげだよ」と絶賛する、撮影監督のアンナ・ヴェルデズ=ハンクス。彼女は「映像を単純化することで、物語の力と純度を上げた。この作品は会話が多いからこそ、どうすれば人間の顔を一つの風景として見立てることができるかということについて監督とよく話し合った」と語っている。今回解禁された場面写真には、アネット演じる妻グレースとビル・ナイ演じる夫エドワード、グレースとジョシュ・オコナー演じる息子ジェイミーの2ショットとともに、背景に広がるホープ・ギャップの雄大な景色が確認できる。『幸せの答え合わせ』は6月4日(金)よりキノシネマ横浜みなとみらい・立川・天神ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:幸せの答え合わせ 2021年6月4日よりキノシネマみなとみらい・立川・天神ほか全国にて公開© Immersiverse Limited 2018
2021年05月12日アネット・ベニング、ビル・ナイ、ジョシュ・オコナーと、ゴールデングローブ賞受賞俳優たちが出演する、ほろ苦くあたたかいリスタートの物語を描く映画『幸せの答え合わせ』の予告編が公開された。到着した予告編では、ビル演じる父・エドワードが「離婚したい」と突然切り出すシーンからスタート。突然のことに息子・ジェイミー(ジョシュ・オコナー)は唖然とし、母・グレース(アネット・ベニング)は怒りを顕にする。そして、彼らがそれぞれ悩みながらも、希望を見出していく様子が感じられる。また、グレースがエドワードを後ろから抱きしめる姿や、グレースとジェイミーの神妙な表情がそれぞれ切り取られた写真が使用されているポスタービジュアルも公開された。『幸せの答え合わせ』は6月4日(金)よりキノシネマ横浜みなとみらい・立川・天神ほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:幸せの答え合わせ 2021年6月4日よりキノシネマみなとみらい・立川・天神ほか全国にて公開© Immersiverse Limited 2018
2021年04月15日アネット・ベニングとビル・ナイ、さらに『ゴッズ・オウン・カントリー』「ザ・クラウン」で人気上昇中のジョシュ・オコナーによる家族のアンサンブル『HOPE GAP』が、邦題『幸せの答え合わせ』として公開が決定した。29年間連れ添った夫にまさかの離婚宣言をされる妻を、アカデミー賞に4度ノミネート、ゴールデン・グローブ賞6度ノミネート(2度受賞)を誇る『20センチュリー・ウーマン』のアネット・ベニング、その夫を『ラブ・アクチュアリー』で英国アカデミー賞に輝いたビル・ナイ。彼らの一人息子役には、大ヒットNetflixシリーズ「ザ・クラウン」で若き日のチャールズ皇太子役を演じてゴールデン・グローブ賞や放送映画批評家協会賞などを獲得、「ロエベ(LOEWE)」や「ブルガリ(BVLGARI)」のアンバサダーをつとめる英国若手スター、ジョシュ・オコナーが扮する。『グラディエーター』でアカデミー賞脚本賞を受賞したウィリアム・ニコルソンが、自身の両親との実体験を基に脚本を書き上げ、自ら監督も手掛けた。可笑しみと切なさの間を行ったり来たりする家族のリアルな台詞は、自分の家族アルバムの1ページに出会ったかのよう。夫のまさかの離婚宣言から始まった家族それぞれのリスタートが、人は何があっても光差す方へ必ずまた歩き出せると教えてくれる。この度解禁されたメイン写真では、29年間連れ添った夫婦の妻グレースを演じたアネット・ベニングと、夫エドワードを演じたビル・ナイが、イギリス南部の海辺の町シーフォードにある、「ホープ・ギャップ」と呼ばれる美しい入り江が広がる崖の上で静かに佇む姿が切り取られている。2人の絶妙な距離感から夫婦の関係の綻びが伺えるものとなっている。『幸せの答え合わせ』は6月4日(金)よりkino cinema横浜みなとみらい、kino cinema立川高島屋S.C.館、kino cinema天神ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:幸せの答え合わせ 2021年6月4日よりキノシネマみなとみらい・立川・天神ほか全国にて公開© Immersiverse Limited 2018
2021年03月26日『オリエント急行殺人事件』に続き、ケネス・ブラナーが主演&監督を務める、アガサ・クリスティの傑作ミステリーの映画化『ナイル殺人事件』。この度、本作の日本公開日が全米公開と同じ10月23日(金)に決定した。“ミステリーの女王”アガサ・クリスティが生涯を通して書き続けた「名探偵ポアロ」シリーズ。中でも、アガサ自身が“旅行物のミステリーで史上最高傑作”と称した「ナイルに死す」が、彼女の生誕130周年、シリーズ出版100周年という記念すべき今年、ついに公開。ケネスが再び、世界的に有名な名探偵エルキュール・ポアロを演じる本作。今回難事件に挑む舞台は、エジプトのナイル川を行く豪華客船。謎解きの面白さだけでなく、人間の心の謎にも迫っていく。ケネスのほかにも、アネット・ベニング、ガル・ガドット、アーミー・ハマー、エマ・マッキー、レティーシャ・ライトら、実力派から注目の若手まで出演している。『ナイル殺人事件』は10月23日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ナイル殺人事件(仮題) 2020年秋より公開
2020年08月05日text:SYO毎回、オススメの配信作品をご紹介する本企画。今回はAmazon Originalの映画『ザ・レポート』です。本題に入る前に――。皆さんは、普段どんな映画が好きですか?多分、「重くてしんどいもの」と答える方は少ないのではないかと思います。見ごたえがスゴくても、ヘビーな映画は敬遠しがち。なので!今回はあえて、おうち時間がたっぷりある今だからこそ“挑戦どき”な、心をえぐる本作を選びました。『ザ・レポート』は、「9.11の捜査中に、CIAが拷問を行っていた」事実の調査を任された上院の職員が、恐るべき真実を知る物語。要は、国家直属の情報機関が想像を絶するほど非人道的な行為をしていたことがわかってしまい…という実話ベースの政治サスペンスです。ある種『ゼロ・ダーク・サーティ』と対立する映画、といえるかもしれません。新型コロナウイルスが蔓延する今を“予見”した映画として話題の『コンテイジョン』や、『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』の脚本、『不都合な真実』の製作を手掛けたスコット・Z・バーンズが監督・脚本・製作を担当。アダム・ドライバーとアネット・ベニングの演技派ふたりが共演しています。このメンバーだけでも、かなりの見ごたえが期待できますね。この映画の見どころは、とにかくハードな描写。ただグロい映画や過激な映画ならごまんとありますが、「正義の名のもとにこんなことをやっていたのか…」という衝撃性で頭が真っ白になります。濡れたタオルを顔に押しつけ、溺死寸前まで水をかけ続ける拷問、容疑者を全裸にし、ヘビメタを大音量をかけ続ける拷問、大量の虫と一緒に箱に閉じ込める拷問…。CIAは「米国内にいる工作員」と「次の攻撃はいつか」を聞き出すため、ありとあらゆる非人道的な手段を講じます。正義とは何なのか?どこまでが許されるのか?どうやって裁けばいいのか?この重い“問い”が、観る者の心を鋭く貫くことでしょう。気持ちのいい映画かといえば、そうではありません。ただ、並々ならぬ覚悟と信念を持って作られた映画です。この作品自体が、米国への「内部告発」を意味するのですから。ちなみに、本作を手掛けたアマゾン・スタジオは、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』や『ビューティフル・ボーイ』、リメイク版『サスペリア』、『COLD WAR あの歌、2つの心』など優れた作品を次々と放っています。『ザ・レポート』は、その“ブランド”の名に恥じぬ力作といえるでしょう。(text:SYO)
2020年06月19日ガル・ガドットと彼女の夫ジャロン・ヴァーサノが、『Borderlife』を映画化することになった。英語版は『All the Rivers』というタイトルになったベストセラー小説で、主人公はイスラエル人女性とパレスチナ人の男性。ふたりがニューヨークで出会い、恋に落ちるという物語で、2014年に発行されるとイスラエル政府は高校生に読ませていい本のリストからはずした。しかし抗議の声が上がったことから、後に規制を緩めている。ガドットの次回作は、来年6月公開の『ワンダーウーマン』続編。また、10月にはアガサ・クリスティ小説の映画化『Death in the Nile』が控える。共演はケネス・ブラナー、アーミー・ハマー、アネット・ベニングら。文=猿渡由紀
2019年12月26日ハリウッド外国人記者協会(HFPA)が選ぶ第77回ゴールデン・グローブ賞のノミネート作品が、日本時間12月9日(月)夜に発表された。ノア・バームバック監督の『マリッジ・ストーリー』が6部門にノミネート、マーティン・スコセッシ監督による『アイリッシュマン』が4部門5ノミネートされるなど、昨年の『ROMA/ローマ』に続いてNetflix製作映画が席巻。記録的ヒットとなった『ジョーカー』がホアキン・フェニックスのドラマ部門主演男優賞など4部門にノミネートとなった。なお、トム・ハンクスが映画界の功労を称えるセシル・B・デミル賞に、エレン・デジェネレスがテレビ界の功労賞にあたるキャロル・バーネット賞に決定している。日本時間2020年1月6日(現地時間1月5日)に行われる授賞式は、コメディアンのリッキー・ジャーヴェイスが司会、俳優ピアース・ブロスナンの息子でモデルのディランとパリス兄弟がアンバサダーを務める。【第77回ゴールデン・グローブ賞ノミネート作品】映画の部:Netflix作品に『ジョーカー』『ワンハリ』などが続くドラマ部門■作品賞『1917 命をかけた伝令』『ジョーカー』『マリッジ・ストーリー』『アイリッシュマン』『2人のローマ教皇』■主演女優賞シンシア・エリヴォ『Harriet』(原題)スカーレット・ヨハンソン『マリッジ・ストーリー』シアーシャ・ローナン『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』シャーリーズ・セロン『スキャンダル』レネー・ゼルウィガー『ジュディ 虹の彼方に』■主演男優賞クリスチャン・ベイル『フォードvsフェラーリ』アントニオ・バンデラス『Pain and Glory』(原題)アダム・ドライバー『マリッジ・ストーリー』ホアキン・フェニックス『ジョーカー』ジョナサン・プライス『2人のローマ教皇』ミュージカル/コメディ部門■作品賞『ルディ・レイ・ムーア』『ジョジョ・ラビット』『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』『ロケットマン』■主演女優賞アナ・デ・アルマス『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』オークワフィナ『フェアウェル』ビーニー・フェルドスタイン『Booksmart』(原題)ケイト・ブランシェット『Where’d You Go, Bernadette』(原題)エマ・トンプソン『レイトナイト 私の素敵なボス』■主演男優賞ダニエル・クレイグ『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』ローマン・グリフィン・デイビス『ジョジョ・ラビット』レオナルド・ディカプリオ『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』タロン・エジャトン『ロケットマン』エディ・マーフィー『ルディ・レイ・ムーア』※以下、部門共通■助演女優賞キャシー・ベイツ『リチャード・ジュエル』アネット・ベニング『ザ・レポート』ローラ・ダーン『マリッジ・ストーリー』ジェニファー・ロペス『ハスラーズ』マーゴット・ロビー『スキャンダル』■助演男優賞トム・ハンクス『A Beautiful Day in the Neighborhood』(原題)アンソニー・ホプキンス『2人のローマ教皇』アル・パチーノ『アイリッシュマン』ジョー・ペシ『アイリッシュマン』ブラッド・ピット『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』■監督賞ポン・ジュノ『パラサイト 半地下の家族』サム・メンデス『1917 命をかけた伝令』トッド・フィリップス『ジョーカー』マーティン・スコセッシ『アイリッシュマン』クエンティン・タランティーノ『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』■脚本賞『マリッジ・ストーリー』ノア・バームバック『パラサイト 半地下の家族』ポン・ジュノ『2人のローマ教皇』アンソニー・マクカーテン『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』クエンティン・タランティーノ『アイリッシュマン』スティーヴン・ザイリアン■歌曲賞「Beautiful Ghosts」『キャッツ』「I’m Gonna Love Me Again」『ロケットマン』「イントゥ・ジ・アンノウン~心のままに」『アナと雪の女王2』「スピリット」『ライオン・キング』「Stand Up」『Harriet』(原題)■作曲賞『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』『ジョーカー』『マリッジ・ストーリー』『1917 命をかけた伝令』『マザーレス・ブルックリン』■アニメーション映画賞『アナと雪の女王2』『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』『ライオン・キング』『Missing Link』(原題)『トイストーリー4』■外国語映画賞『フェアウェル』ルル・ワン監督『レ・ミゼラブル』ラジ・リ監督『Pain and Glory』(原題)ペドロ・アルモドバル監督『パラサイト 半地下の家族』ポン・ジュノ監督『Portrait of a Lady on Fire』(原題)セリーヌ・シアマ監督テレビの部:AppleTV+「ザ・モーニングショー」が3ノミネートドラマ部門■作品賞「ビッグ・リトル・ライズ」「ザ・クラウン」「キリング・イヴ」「ザ・モーニングショー」「サクセッション」■主演女優賞ジェニファー・アニストン「ザ・モーニングショー」オリヴィア・コールマン「ザ・クラウン」ジョディ・カマー「キリング・イヴ」ニコール・キッドマン「ビッグ・リトル・ライズ」リース・ウィザースプーン「ザ・モーニングショー」■主演男優賞ブライアン・コックス「サクセッション」キット・ハリントン「ゲーム・オブ・スローンズ」ラミ・マレック「MR.ROBOT/ミスター・ロボット」トバイアス・メンジーズ「ザ・クラウン」ビリー・ポーター「POSE」ミュージカル/コメディ部門■作品賞「バリー」「Fleabag フリーバッグ」「コミンスキー・メソッド」「マーベラス・ミセス・メイゼル」「ザ・ポリティシャン」■主演女優賞クリスティナ・アップルゲイト「デッド・トゥー・ミー~さようならの裏に~」レイチェル・ブロズナハン「マーベラス・ミセス・メイゼル」ナターシャ・リオン「ロシアン・ドール:謎のタイムループ」キルスティン・ダンスト「On Becoming a God in Central Florida」(原題)フィービー・ウォーラー=ブリッジ「Fleabag フリーバッグ」■主演男優賞マイケル・ダグラス「コミンスキー・メソッド」ビル・ヘイダー「バリー」ベン・プラット「ザ・ポリティシャン」ポール・ラッド「僕と生きる人生」ラミー・ユセフ「Ramy」(原題)リミテッドシリーズ/テレビ映画部門■作品賞「チェルノブイリ」「Catch-22」(原題)「アンビリーバブル たった1つの真実」「Fosse/Verdon」(原題)「The Loudest Voice」(原題)■主演女優賞ケイトリン・デヴァー「アンビリーバブル たった1つの真実」ジョーイ・キング「The Act」(原題)メリット・ウェヴァー「アンビリーバブル たった1つの真実」ヘレン・ミレン「Catherine the Great」(原題)ミシェル・ウィリアムズ「Fosse/Verdon」(原題)■主演男優賞ジャレッド・ハリス「チェルノブイリ」クリストファー・アボット「Catch-22」(原題)ラッセル・クロウ「The Loudest Voice」(原題)サシャ・バロン・コーウェン「The Spy」(原題)サム・ロックウェル「Fosse/Verdon」(原題)※以下、部門共通■助演女優賞パトリシア・アークエット「The Act」(原題)ヘレナ・ボナム=カーター「ザ・クラウン」メリル・ストリープ「ビッグ・リトル・ライズ」トニ・コレット「アンビリーバブル たった1つの真実」エミリー・ワトソン「チェルノブイリ」■助演男優賞アラン・アーキン「コミンスキー・メソッド」アンドリュー・スコット「Fleabag フリーバッグ」キーラン・カルキン「サクセッション」ステラン・スカルスガルド「チェルノブイリ」ヘンリー・ウィンクラー「バリー」(text:Reiko Uehara)■関連作品:ジョーカー 2019年10月4日より全国にて公開© 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved” “TM & © DC Comics”【Netflix映画】アイリッシュマン 2019年11月27日よりNetflixにて全世界同時配信開始
2019年12月10日是枝裕和監督との対談も話題となったケン・ローチ監督の最新作『家族を想うとき』をはじめ、これから公開される、夫婦や家族の様々な形と絆を描いた3作品をピックアップ。夫婦やカップルで一緒に映画館で鑑賞したら、感想をじっくりと語り合いたくなる珠玉作ばかりとなっている。時代に翻弄される英国の家族を描く『家族を想うとき』2016年カンヌ国際映画祭でパルムドールに輝き、日本でも大ヒットを記録した『わたしは、ダニエル・ブレイク』。この傑作を最後に、一度は表舞台から降りたケン・ローチ監督だが、同作のリサーチ中に社会の底辺で目の当たりにした“現実”が彼の心の中に生き続け、いつしか“別のテーマ”として立ち上がり、どうしても撮らなければならないという使命へと駆り立てた。労働者階級に寄り添ってきた名匠が引退表明を撤回して最新作で描いたのは、グローバル経済が加速しているいま、世界のあちこちで起きている働き方問題と、急激な時代の変化に翻弄される現代家族の姿。個人事業主とは名ばかりで、理不尽なシステムによる過酷な労働条件に振り回されながら、家族のために働き続ける父。そんな父を少しでも支えようと互いを思いやり、懸命に生き抜く母と子どもたち。日本でも日々取り上げられている労働問題や家族の姿とも重なり、観る者はこの家族の美しくも力強い絆に、激しく胸を揺さぶられるだろう。ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか12月13日(金)より全国にて順次公開。時と国を超えた壮大な家族の物語『ライフ・イットセルフ 未来に続く物語』ゴールデン・グローブ賞を含む38の賞を受賞した大ヒットドラマ「THIS IS US/ディス・イズ・アス」。その企画・脚本・製作総指揮を手掛けるダン・フォーゲルマンが、何十年もの歳月、2つの大陸、2つの言語にまたがる壮大な家族の物語を書き上げ、自らメガホンを取り映画化した『ライフ・イットセルフ 未来に続く物語』。キャストは、オスカー・アイザック、オリヴィア・ワイルド、オリヴィア・クック、アネット・ベニング、アントニオ・バンデラスと実力派俳優が総出演。愛ゆえの葛藤、家族との別れ、一瞬のあやまち、運命のいたずら――。誰もが人生の旅路で出会う悲しみを真正面から描き、その悲劇に押しつぶされそうになっても、必ず喜びの瞬間を見つけることができると伝えてくれる感動のストーリーを紡ぎ出す。11月22日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。2組の夫婦関係の“新たな意義”『冬時間のパリ』『夏時間の庭』『アクトレス 女たちの舞台』などで知られるフランスの名匠オリヴィエ・アサイヤスの最新作『冬時間のパリ』。紙からデジタルへ、テクノロジーの進化と共に変化を迫られるパリの出版業界を舞台に、編集者と女優、作家と政治家秘書という、2組の夫婦の愛の行方を軽妙なタッチで描き出す。出演は、是枝裕和監督『真実』も話題の大女優ジュリエット・ビノシュや、監督としても活躍する『セザンヌと過ごした時間』のギヨーム・カネ、ポスト・ジェラール・ドパルデューと称される『女っ気なし』『セラヴィ!』のヴァンサン・マケーニュ、人気コメディエンヌのノラ・ハムザウィ、そして『木と市長と文化会館』で主演を務めたパスカル・グレゴリーが思わずニヤリとさせられる役どころで出演。「互いの関係に新たな意義を見出し、受け入れ合う夫婦を語りたいと思った」と語るアサイヤス監督の脚本は、洗練された会話とユーモアに満ちており、迷える男女の愛のドラマとパリの出版業界を共鳴させながらも、“パリのいま”を鮮やかに活写する。まるでウディ・アレン作品を思わせるような、“フランス的、人生の愉しみ方”がたっぷりと詰まった、小粋で洒脱な大人のラブストーリー。12月20日(金)よりBukamura ル・シネマほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:家族を想うとき 2019年12月13日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開©Joss Barratt, Sixteen Films 2019冬時間のパリ 2019年12月20日よりBunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開©CG CINEMA / ARTE FRANCE CINEMA / VORTEX SUTRA / PLAYTIMEライフ・イットセルフ未来に続く物語 2019年11月22日TOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開© 2018 FULL CIRCLE PRODUCTIONS, LLC, NOSTROMO PICTURES, S.L. and LIFE ITSELF AIE. ALL RIGHTS RESERVED
2019年11月22日ケネス・ブラナーが監督と主演を務めるミステリー映画『ナイル殺人事件』(仮題/原題Death of the Nile)の撮影が、英国ロンドン郊外のロングクロス・スタジオおよびエジプトの名所で開始したことが分かった。ケネスが本作で演じるのは、『オリエント急行殺人事件』と同様、名探偵エルキュール・ポアロだ。イギリスの女流作家アガサ・クリスティが1937年に発表した推理小説「ナイルに死す」は、1978年に『ナイル殺人事件』として公開もされ、いまも愛されている作品。今回、『オリエント急行殺人事件』(’17)に続き、ケネス演じる名探偵ポアロが、豪華客船での密室殺人の謎に挑む!古代の神秘に溢れるエジプトのナイル川を航行する豪華客船で、巨額の遺産の相続人となった新婚のアメリカ人美女が殺害された事件を解き明かすのだ。ケネスは「アガサ・クリスティは心奪われるようなエモーショナルな物語と強烈な犯罪を描き、マイケル・グリーンは再び実を結ぶ脚本を書いた。アーティスティックなコラボレーション、豪華キャストの名演技によりディズニー、フォックスとアガサ・クリスティが結びつき、ミステリーの金字塔を大スクリーンに甦らせる。65mmフィルムを使い、全く新しいエンターテイメントに生まれ変わらせる」と本作へ自信を覗かせている。そんなケネスも語る共演者“豪華キャスト”には、『ソーシャル・ネットワーク』『君の名前で僕を呼んで』のアーミー・ハマーや『ブラックパンサー』のレティーシャ・ライト、『ワイルド・スピード』シリーズや『ワンダーウーマン』ガル・ガドットといま注目の人物がずらり。そんなキャストたちも次々に自身のSNSでコメントと共にビジュアルをアップしている。さらに、『オリエント急行殺人事件』にも出演したトム・ベイトマン、『キッズ・オールライト』のアネット・ベニング、「ゲーム・オブ・スローンズ」のローズ・レスリー。ラッセル・ブランド、アリ・ファザル、ドーン・フレンチ、ジェニファー・サンダース、エマ・マッキーらが集結。脚本は『オリエント急行殺人事件』に続いてマイケル・グリーン。製作にはリドリー・スコット、マーク・ゴードン、サイモン・キンバーグ、ケネス、ジュディ・ホフランド。製作総指揮にはマシュー・ジェンキンス、ジェームズ・プリチャードが名を連ねている。『ナイル殺人事件』(仮題)は2020年秋、公開予定。※全米:2020年10月9日(金)公開予定(cinemacafe.net)
2019年10月02日アネット・ベニングが、ケネス・ブラナー監督の『Death on the Nile』に出演することになりそうだ。本作はアガサ・クリスティの小説『ナイルに死す』を映画化するもの。70年代に『ナイル殺人事件』のタイトルで、一度映画化されている。今回のリメイクは、ブラナーが主演と監督を兼任した2017年の『オリエント急行殺人事件』の続編という位置付けだ。ベニングのほかに、アーミー・ハマー、ガル・ガドット、トム・ベイトマンなどの出演が決まっている。北米公開予定は2020年10月。ベニング出演の近作は、この春公開されて大ヒットした『キャプテン・マーベル』。文=猿渡由紀
2019年06月27日オネエ系映画ライター・よしひろまさみちさんの映画評。今回は『リヴァプール、最後の恋』です。『ノッティングヒルの恋人』的実話よ!恋愛に年齢なんて関係ありませんわ。とはいえ、年を重ねてしまうと、自分の家族を持ったり、世間一般の常識にとらわれ、言うは易く行うは難し、というのも恋愛(とくに不倫はダメYO)。でもね、この作品『リヴァプール、最後の恋』を観たら、改めて「恋心を持ち続けるっていいことだわ~」って再認識するはず~。なんせ、主人公とその恋人は約30歳の年齢差!1981年、白黒映画時代の大女優グロリアは、舞台の準備中に倒れ、かつての恋人だったピーターに連絡が。すると、彼女は「思い出の場所リヴァプールに行きたい」と彼におねだり。そこでリヴァプールにある彼の実家でグロリアを休ませることに。最初はピーターや彼の家族との再会を喜んでいた彼女だったんだけど、どんどんと体調が悪化。ピーターがグロリアの主治医に連絡をとってみると、じつは彼女はガンで余命幾ばくもない状態だということがわかるの。しかもこのグロリアとピーター、実在した人で、この作品自体がピーターの手記に基づいて作られた実話ベースなの。グロリア・グレアムは、’50年代のハリウッドで大活躍して、『悪人と美女』という作品でアカデミー賞助演女優賞を獲得した大女優。カラー映画の時代が到来してからは、仕事の軸足は映画ではなくテレビや舞台に移していたのね。時代の移り変わりとともに、女優人生も変わってしまった、ってことなんだけど、そこも劇中描かれていて、それがもー、切ない。一言で言うと「あの人は今」的な扱い。オスカー女優でもそうなっちゃうって悲しい現実よね。そんな彼女の最期を見届けたのが、たまたま仕事で訪れたイギリスで知り合い、恋に落ちた青年ピーターだったってわけ。彼らが恋に落ちて、そして別れることになったエピソードも、回想劇として描かれているんだけど、これまた切ないのなんの。駆け出しの舞台役者だったピーターと、山の天気みたいにご機嫌が変わりやすいグロリアの関係が続くわけもなく…って思って観ていたら、これが全然違ってて。そこは、観て目をウルウルさせてほしいポイントよ。ちなみに、実際のグロリアは、4回結婚していて、子どももたくさん(しかも、4番目の夫は2番目の夫の義理の息子!)。家族がいないというわけではないんだけど、大女優特有の孤独よね。自分のことを完璧に理解してくれる人を渇望していたのよ。だから、年の差を気にせずに、役者の道を目指すピーターに惚れこんだってこと。大女優の刹那の恋といえばマリリン・モンローの実話ベースで『マリリン 7日間の恋』という映画もあるけど、あれよりもさらにピュアな恋で、切っても切れない深い友情にも似た大人ならではの恋ってのを目の当たりにするわよ。っていうか、そもそも大女優と一般人男子の恋なんて、『ノッティングヒルの恋人』かよ!って話なんだけど、まさか本当にこんなことがあったとは…。学園ものラブコメだらけの日本映画ではもうちょっとついていけんわい…という、大人な読者のみなさん。不倫でもなく、略奪愛でもない、若い男子との美しき恋愛(そしてその落とし前のつけ方)は見ものですわよ。ぜひこれを観てゴマンゾクしちゃって!『リヴァプール、最後の恋』主演のアネット・ベニングが20年間温めてきた企画なのよ~。監督/ポール・マクギガン出演/アネット・ベニング、ジェイミー・ベル、ジュリー・ウォルターズほか新宿武蔵野館ほか全国順次公開中。©2017 DANJAQ, LLC. All Rights Reserved.※『anan』2019年4月10日号より。文・よしひろ まさみち(オネエ系映画ライター)(by anan編集部)
2019年04月07日こんにちは。アートディレクターの諸戸佑美です。桜の開花も待ち遠しい今日この頃。春は、出会いと別れの季節でもありますが、素敵な出会いをしたいものですね。【シネマの時間】第59回は、そんな季節にぴったりのハリウッドの伝説的大女優グロリア・グレアムの “最後の恋” を描いた映画『リヴァプール、最後の恋』をご紹介します!”女優として生きた、恋に生きた”1950年代ハリウッドで活躍し、『悪人と美女』(1952)でオスカー助演女優賞に輝いた大女優グロリア・グレアム(1923-1981)と駆け出しの若手舞台俳優ピーター・ターナーとの恋の実話を元に描いた、切なくも感動のラブストーリーです。グロリアは、4度の結婚歴を持つ恋多き自由奔放な女優としても知られていますが、今回グロリア役には、『20センチュリー・ウーマン』など4度アカデミー賞にノミネート経験を持つ実力派俳優のアネット・ベニングが務め、渾身の演技を披露しています。ピーター・ターナー役には、『リトル・ダンサー』『スノーピアサー』のジェイミー・ベル。本作は、ピーターが1987年に発表した同名小説の映画化ですが、歳の差もキャリアの差も超えて自然と惹かれあうふたりのロマンスを見事に体現し、見所です。ピーターの母親役にジェイミーと『リトル・ダンサー』で共演経験をもつジュリー・ウォルターズ。さらにグロリアの母親役に、『裸足のイサドラ』『ジュリア』など数々の賞を受賞、2003年にアメリカン・シアターに殿堂入りした大女優ヴァネッサ・レッドグレイヴが出演。エンディングソングは、エルヴィス・コステロが担当し、本作をイメージして作られた楽曲は深い余韻を残し、作品を優しく包み込みます。人生を恋に仕事に家庭に自由奔放に生きたグロリア・グレリアム。この機会に映画館でお楽しみください!■映画『リヴァプール、最後の恋』あらすじー美しく生きた、美しく演じた。1981年9月29日、ピーター・ターナーの元に衝撃の知らせが飛び込んできました。かつての恋人であり大女優のグロリア・グレアムが、イギリスのランカスターのホテルで倒れたのでした。グロリアは治療を拒否し、その代わりにピータに連絡したのです。「リヴァプールに行きたい」そう懇願するグロリアに対してピーターは、リヴァプールにある自分の実家でグロリアを療養させることにします。ピーターの家族やリヴァプールを懐かしむグロリアでしたが、病状を明かそうとしません。数年前、プリムローズ・ヒルのゲストハウスに滞在をしたとき、ふたりは出会います。ピーターは駆け出しの若手舞台俳優で、グロリアは落ち目の映画スターでした。グロリアはモノクロ映画の時代に活躍し、『悪人と美女』(52)でアカデミー賞助演女優賞を受賞した大女優でしたが、その後存在感を失っていました。50代になるとイギリスの小さな舞台に出演するように。当時、20代だったピーターは、グロリアと出会ったとき、彼女がそんな大女優だとは知りませんでした。けれども気が合うふたりは、すぐに友人となり、恋人になるのに時間はかからなかったのです。ふたりはグロリアの拠点となるニューヨークに行きます。ピーターは、グロリアの母親や姉と初めて夕食を共にしますが、世間を騒がせたグロリアの過去の結婚が一因で、家族関係が良くないことが理解できました。そんなある日、ピーターにイギリスから舞台出演のオファーが舞い込みます。彼は、アメリカでの今の生活を壊したくないと諦めようとしましたが、この話をきっかけにふたりの関係は長くは続きませんでした。さらにグロリアは、2度目の癌告知を受け、そのことをピーターに頑なに隠し続けていました。そのため、ランカスターのホテルで彼女が倒れたときに初めて、ピーターは彼女の健康状態を知ったのでした。双方の恋愛感情はなくなっていましたが、いざというときにグロリアが頼ったのはピーターだったのです。グロリアの死が近いことを悟ったピーターは、最後までグロリアがリヴァプールにこだわり、舞台に立とうとした彼女を支え続けましたが、ついにグロリアは病状が重くなりアメリカの家族の元に帰る決心をします。別れが近づいてくるとき、思い出のリヴァプール劇場にグロリアを連れて行き……。■グロリア・グレアムについて1923年11月28日〜1981年10月5日。アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス出身。女優だった母親のもと、早くから舞台などで活動後『素晴らしき哉、人生!』(46)で映画デビュー。『十字砲火』(47)でアカデミー賞助演女優賞にノミネート、『悪人と美女』(52)で助演女優賞を受賞。主な出演作に、ハンフリー・ボガートと共演し当時の夫ニコラス・レイが監督を務めた『孤独な場所で』(50)、『復讐は俺に任せろ』(53)といったフィルムノワール作品のほか、『突然の恐怖』(52)、『地上最大のショウ』(52)、『Naked Alibi』(54)、『オクラホマ!』(55)など。プライベートでは4度の結婚歴があり、2番目の夫は映画監督のニコラス・レイ。4番目の夫は、ニコラス・レイの息子であるアンソニー・レイ(義理の息子)。ニコラスとの間にひとり、アンソニーとの間にふたりの子どもを産み、3番目の夫の間にも子どもがひとりいる。1981年に乳がんのためニューヨークにて57才で逝去。■映画『リヴァプール、最後の恋』作品紹介映画『リヴァプール、最後の恋』2019年3月30日(土)より新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国ロードショー公式サイト:原題:Film Stars Don’t Die in Liverpool監督:ポール・マクギガン原作:ピーター・ターナー脚本:マット・グリーンハルシュ製作:バーバラ・ブロッコリ製作:コリン・ヴェインズ撮影:ウラ・ポンティコス編集:ニック・エマーソン衣装:ジェイニ―・ティーマイムヘアメイク:ナオミ・ドネキャスティング:デビー・マクウィリアムズ美術:イヴ・スチュワートエンディングソング:エルヴィス・コステロ衣装:ジャイニー・ティーマイム編集:ニック・エマーソン製作年:2017年製作国:アメリカ上映時間:105分映倫区分:G字幕翻訳:栗原とみ子配給:キノフィルムズ/木下グループ© 2017 DANJAQ, LLC. All Rights Reserved.■映画『リヴァプール、最後の恋』キャストグロリア・グレアム=アネット・ベニングピーター・ターナー=ジェイミー・ベルベラ=ジュリー・ウォルターズジーン・グレアム=ヴァネッサ・レッドグレイヴジョー・シニア=ケネス・クラナムジョー・ジュニア=スティーヴン・グレアム【シネマの時間】アートディレクション・編集・絵・文=諸戸佑美©︎YUMIMOROTO
2019年03月18日近年、『グレイテスト・ショーマン』や『ヴェノム』といったエンターテインメント大作から、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』、『ワンダーストラック』といった人間ドラマの佳作まで、次々と話題の作品に出演し、その演技力と存在感が高い評価を受けているミシェル・ウィリアムズ。日本でも女性層から高い支持を集めるミシェルですが、彼女の主演映画で、いま世界中で大きなうねりを起こしている「#MeToo」ムーブメントとも非常に深い関わりを持つ映画『ゲティ家の身代金』が公開を迎えました。この映画が歩むことになった数奇な運命を紹介すると共に、本作を通じて女優としての高評価みならず、ひとりの女性として、多くの人々に勇気を与えることになったミシェルの魅力、彼女の女優という仕事に対するスタンスについてもお伝えします!■「#MeToo」運動の広がりの中、公開直前にケヴィン・スペイシーが降板!映画『ゲティ家の身代金』は1973年に実際に起きた、世界一の富豪である石油王ジャン・ポール・ゲティの孫の誘拐事件を題材にした作品。なぜこの映画が、ここまで社会の大きな注目を集めることになったのか? 発端は、ハリウッドのみならず、世界中をその後、揺るがすことになる、米大物プロデューサーの長年にわたるセクハラ、性暴力に対する被害者の実名告発――いわゆる「#MeToo」ムーブメントです。この「#MeToo」ムーブメントが広がりを見せる中、全米での公開直前、特殊メイクによって80歳のゲティを演じていたケヴィン・スペイシーにセクハラ疑惑が持ち上がり、ケヴィンは同役を降板することが決定。映画は公開中止の危機を迎えます。■代役にクリストファー・プラマーを起用も、追加撮影のギャラに男女間で1500倍の開き?しかし、リドリー・スコット監督をはじめとする製作陣はすぐにゲティの登場シーンの再撮影を決断! 代役を名優クリストファー・プラマーに依頼し、わずか9日間で追加撮影を行ない、予定通りの公開にこぎつけます。なお、88歳のクリストファーは同役でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされ、同賞演技部門でのノミネート最高齢記録を更新しました。ところが、一難去って、また一難!この追加撮影に参加した俳優陣へのギャラに関して、男女間での大きな賃金格差が発覚します。元CIAの人質交渉人を演じたマーク・ウォールバーグと人質の母親・アビゲイルを演じたミシェルとの間で、実に1500倍もの開きがあったことが報じられます。なお、マークはその後、追加撮影のギャラ150万ドル(約1億6,000万円)を全額、「#MeToo」ムーブメントの中で設立された基金「Time’s Up」にミシェルの名義で寄付することを表明しました。■40年以上前の事件を描いているのに現代社会と酷似?興味深いのは、40年以上前に起きた誘拐事件を題材にした本作の内容が、上記の本作を取り巻く一連の事件――つまり2018年の現状と大きく重なる部分が多いということ。ゲティは世界一の大富豪でありながら(だからこそ?)、凄まじいまでの守銭奴。誘拐された孫の身代金の支払いをにべもなく拒否するほか、映画でも彼がどれだけケチな男であったかが、細かいエピソードとともに描かれます。先述のマークは、俳優として「世界で最も稼ぐ男優」という称号を授かったこともありますが、彼が演じる交渉人が、身代金の支払いを拒否するゲティに「それだけ稼げば十分なんですか?」とつめ寄るシーンも!それに対するゲティの答えは…。また、当時はいまよりもさらに男女間の不平等が顕著であった時代。ミシェルが演じるアビゲイルは、愛する息子を救うために犯人グループやゲティ…いや、男社会そのものに対し、困難な戦いを挑みます。映画の公開を前に来日したミシェルはインタビューで「演じる中で、この映画が“いま”を描いているのだとわかった」と語っていました。この40数年で、社会における男女の在り方はどのように変わったのか?いや、変わっていないのか? サスペンスフルな物語、名優たちが織りなす人間ドラマを通じて、考えさせられます。■つらい境遇の母親役をなぜ?作品選びの基準は「家族との時間」!本作だけでなく、近年、母親役を演じることが多くなったミシェル。4月に日本でも公開となった『ワンダーストラック』では、主人公の少年・ベンを残して交通事故で亡くなってしまった母親を演じており、映画を通じてベンは、母の人生をたどっていくことに。また、昨年公開され、ケイシー・アフレックにアカデミー賞主演男優賞をもたらし、ミシェルも助演女優賞にノミネートされた『マンチェスター・バイ・ザ・シー』では、ある大きな哀しみに見舞われることになる母親を演じました。ミシェルはインタビューで自身が映画への出演を決める基準や演じる役柄について「いま、37歳で年齢的に言えば母親ではない役が来ることの方が珍しいわね。私自身も母親で、映画の中でまで母親を演じるなんて勘弁って気持ちもなくはないけど(笑)。出演を決める上で、一番大事にしているのは、家族との時間が合うかどうか。なるべく家族に負担を掛けたくないので、遠くに行かなくてよい作品や、ひと夏の撮影で済む作品を選んでいるわ。とはいえ今後、一生に一度と言えるチャンスが舞い込んで来たら、そのときは家族にいろいろお願いすることになるでしょうね」と明かしてくれました。ご存知の方も多いと思いますが、彼女の娘の父親は、『ブロークバック・マウンテン』で共演し、交際に発展した故ヒース・レジャー。ちなみに今回、共演したプラマーは、ヒースの遺作となった『Dr.パルナサスの鏡』でDr.パルナサスを演じていますが、ミシェルの娘さんは、映画『サウンド・オブ・ミュージック』が大好きで、同作でトラップ大佐を演じたプラマーの大ファンだそう。今回の撮影中も、ミシェルはプラマーに『サウンド・オブ・ミュージック』撮影当時の思い出をあれこれ聞かせてもらっていたとか。■年齢を重ねるのは「大歓迎!自分が自分であることが心地いい」実際に娘がいるからこそ、逃げたくなるような現実に立ち向かう母親を演じるのは精神的にも肉体的にもつらいのでは?と尋ねると「決して自分自身の人生と重ねて役を作っていくわけじゃないわ。どちらかというと伝記作家のような気持ちで役に向き合っているわ。『ミシェル・ウィリアムズなら?』という思考ではなく、そのキャラクターの視点で考えて、世界を見ることを意識しているわ」と語っていました。生き生きと女優という仕事を楽しんでいるように見えるミシェル。「年齢を重ねる上で、意識しているのは、幸せでいること。睡眠をとること。それから、たくさん水分を摂ることね」と笑いつつ、女優のアネット・ベニングの存在を“お手本”として挙げてくれました。「少し前に飛行機の中で、彼女が出演する『Film Stars Don’t Die in Liverpool』という映画を観たけど、その中の彼女がとっても美しかったんです。それから、別のあるパーティでのスピーチを目にする機会があったんだけど、洗練され、ウィットに富んでいて『あぁ、これが歳を重ねるということなら大歓迎だわ』と思ったの。歳を重ねるということが、知恵が付くということであるなら、それはプライスレスだと思うし、20代に戻りたいなんて思わない。自分が自分であることが、どんどん心地よくなってきているわ」。30代に差し掛かったころの『ブルーバレンタイン』、『マリリン7日間の恋』といった作品での彼女も美しく、魅力的ですが、本作をはじめ、近年のハリウッドでいま、最もカッコいい母としてのミシェルの美しさ、強さもぜひご注目あれ!(text:cinemacafe.net)■関連作品:ゲティ家の身代金 2018年5月25日より全国にて公開© 2017 ALL THE MONEY US, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
2018年05月28日8月29日から9月8日(現地時間)まで開催する第75回ヴェネツィア国際映画祭で、ギレルモ・デル・トロ監督が審査員長を務めることが決定した。昨年の審査員長はアネット・ベニング。11年ぶりの女性審査員長であることが話題になった。今年、審査員長に選ばれたデル・トロ監督は「ヴェネツィアで審査員長を務めることは、大変光栄であり責任も重大です。尊敬と感謝の気持ちを持って引き受けました。ヴェネツィアは世界の映画に門戸を開き、才能や文化の大切さを世の中に知らせるチャンスを与えてくれます」とコメントしている。昨年、デル・トロ監督の『シェイプ・オブ・ウォーター』が同映画祭でデビューを果たし、金獅子賞を獲得。以降、ゴールデングローブ賞の監督賞、放送映画批評家協会賞の作品賞と監督賞などを受賞しており、18日に授賞式が行われる英国アカデミー賞では14ノミネート、3月4日に行われるアカデミー賞では最多13ノミネートを受けている。デル・トロ監督が初めてヴェネツィア国際映画祭に参加したのは、1997年。監督にとって初めて英語で撮った長編作『ミミック』が上映された。2006年には新人監督賞に相当する「ルイジ・デ・ラウレンティス賞」の審査員を務めていた。(Hiromi Kaku)
2018年02月13日セクハラ撲滅運動「Time’s Up」の支援表明として、ゴールデングローブ賞授賞式ではレッドカーペットに“黒一色”で集合したセレブたち。先日行われたグラミー賞では、“白いバラ”を身につけることが支援表明の証であった。この動きは2月18日(現地時間)にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われる英国アカデミー(BAFTA)賞でも取り入れられるようで、「WWD」によればノミネートを受けた女優たちや招待客が黒ずくめで参加するという。授賞式まで3週間を切っての決断だったこと、授賞式はロンドンファッションウィーク中に開催されることから、ファッションデザイナーやスタイリストは大きなプレッシャーを抱えることになりそうだ。BAFTAのスポークスマンは、ドレスコードを特に黒に設定しているわけではなく、出席者には自由に着たいものを着てほしいと語っている。今年のBAFTAはいままで12回も司会を務めてきたスティーヴン・フライに代わり、2001年ぶりとなる女性の司会者としてジョアンナ・ラムリーが選ばれたことですでに話題になっていた。BAFTA主演女優賞にはアネット・ベニング、フランシス・マクドーマンド、マーゴット・ロビー、サリー・ホーキンス、シアーシャ・ローナンがノミネートされている。(Hiromi Kaku)
2018年02月01日第71回英国アカデミー(BAFTA)賞のノミネーションが9日(現地時間)、発表され、ギレルモ・デル・トロ監督の『シェイプ・オブ・ウォーター』が最多12部門にノミネートされた。ゴールデン・グローブ賞ドラマ部門でゲイリー・オールドマンが主演男優賞を受賞した『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』は作品賞、主演男優賞など9部門に。ゴールデン・グローブ賞で最多4部門を受賞した『スリー・ビルボード』は作品賞、監督賞、脚本賞、主演女優賞、助演男優賞など8部門9ノミネート、クリストファー・ノーラン監督の『ダンケルク』も作品賞、監督賞ほか8部門で候補になった。英国映画の『パディントン2』、『Film Stars Don’t Die in Liverpool』(原題)は3部門、『The Death of Stalin』(原題)は2部門でノミネート。スティーヴン・スピルバーグ監督の『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』が完全無視される一方、興行面では苦戦した『ブレードランナー2049』は監督賞、作曲賞ほか8部門で候補になるなど、アメリカの映画賞とは異なる姿勢がはっきり表れた。英国アカデミー賞授賞式は2月18日(現地時間)、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催される。主なノミネーションは以下の通り。■最優秀作品賞『君の名前でぼくを呼んで』『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』『ダンケルク』『シェイプ・オブ・ウォーター』『スリー・ビルボード』■英国映画賞『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』『The Death of Stalin』『God’s Own Country』『Lady Macbeth』『パディントン2』『スリー・ビルボード』■最優秀男優賞ダニエル・デイ=ルイス(『ファントム・スレッド』)ダニエル・カルーヤ(『ゲットアウト』)ゲイリー・オールドマン(『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』)ジェイミー・ベル(『Film Stars Don’t Die in Liverpool』原題)ティモシー・シャラメ(『君の名前で僕を呼んで』)■最優秀女優賞アネット・ベニング(『Film Stars Don’t Die in Liverpool』原題)フランシス・マクドーマンド(『スリー・ビルボード』)マーゴット・ロビー(『I, Tonya』原題)サリー・ホーキンス(『シェイプ・オブ・ウォーター』)シアーシャ・ローナン(『レディ・バード』)■助演男優賞クリストファー・プラマー(『All the Money in the World』原題)ヒュー・グラント(『パディントン2』)サム・ロックウェル(『スリー・ビルボード』)ウィレム・デフォー(『The Florida Project』原題)ウディ・ハレルソン(『スリー・ビルボード』)■助演女優賞アリソン・ジャニー(『I, Tonya』原題)クリスティン・スコット・トーマス(『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』)ローリー・メトカーフ(『レディ・バード』)レスリー・マンヴィル(『ファントム・スレッド』)オクタヴィア・スペンサー(『シェイプ・オブ・ウォーター』)■最優秀監督賞ドゥニ・ヴィルヌーヴ(『ブレードランナー2049』)ルカ・グァダニーノ(『君の名前で僕を呼んで』)クリストファー・ノーラン(『ダンケルク』)ギレルモ・デル・トロ(『シェイプ・オブ・ウォーター』)マーティン・マクドナー(『スリー・ビルボード』)■最優秀オリジナル脚本賞『ゲットアウト』ジョーダン・ピール『I, Tonya』(原題)スティーヴン・ロジャース『レディ・バード』グレタ・ガーウィグ『シェイプ・オブ・ウォーター』ギレルモ・デル・トロ、ヴァネッサ・テイラー『スリー・ビルボード』マーティン・マクドナー■最優秀脚色賞『君の名前で僕を呼んで』ジェームズ・アイヴォリー『The Death of Stalin』(原題)アーマンド・イアヌッチ、イアン・マーティン、デヴィッド・シュナイダー『Film Stars Don’t Die in Liverpool』(原題)マット・グリーンハイ『Molly’s Game』(原題)アーロン・ソーキン『パディントン2』サイモン・ファーナビー、ポール・キング■最優秀外国語映画賞『エル ELLE』(フランス/ドイツ/ベルギー)『最初に父が殺された』(カンボジア)『お嬢さん』(韓国)『ラブレス』(ロシア)『セールスマン』(イラン)■最優秀作曲賞『ブレードランナー2049』ハンス・ジマー『ウィンストン・チャーチル』ダリオ・マリアネッリ『ダンケルク』ハンス・ジマー『ファントム・スレッド』ジョニー・グリーンウッド『シェイプ・オブ・ウォーター』アレクサンドル・デスプラ■最優秀アニメ映画賞『リメンバー・ミー』『ゴッホ最期の手紙』『ぼくの名前はズッキーニ』(text:Yuki Tominaga)
2018年01月09日第74回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に出品されている是枝裕和監督の最新作『三度目の殺人』。現地時間の9月5日、本作の公式上映が行われ、主演の福山雅治をはじめ、役所広司、広瀬すずと是枝監督が現地入り、本作の音楽を手掛けるルドヴィコ・エイナウディも加わり、記者会見、フォトコール、レッドカーペットに参加。公式上映では6分ものスタンディングオベーションに包まれた。カンヌ、ベルリンと並ぶ世界三大国際映画祭の1つであり、国際映画祭の中でも最古の歴史を誇るヴェネチア国際映画祭。今年の審査員長は『20センチュリー・ウーマン』の女優アネット・ベニングが務めている。福山さんと広瀬さんは今回が初参加、役所さんは『十三人の刺客』以来、7年ぶり2度目、是枝監督は第52回(1995年)で「金のオゼッラ賞」を受賞したデビュー作『幻の光』以来、実に22年ぶり2度目となった。まず、涼しく爽やかな風が吹く、美しい水の都イタリア・ヴェネチアに、颯爽と登場した福山さん。イタリアの有名ブランド「ドルチェ&ガッバーナ(Dolce&Gabbana)」のスーツ姿。役所さんは「ジョルジオ・アルマーニ(GIORGIO ARMANI)のスーツで貫禄たっぷり。また、広瀬さんも同じく「アルマーニ」のドレスと「プラダ(PRADA)」の靴で大人っぽい装い。同じく「アルマーニ」のスーツに身を包んだ是枝監督も記者会見会場に登場。250人収容の会見場は報道陣で満員となった。フォトコールにも数多くのメディアが集まり、「是枝!」という歓声も。世界の「コレエダ」の最新作であり、カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した『そして父になる』の福山さんとの再タッグである本作への注目度の高さがうかがえた。会見では、特に近年の作品とは全く違った作風となったことについて質問を受けた是枝監督は、「新しいことをやった意識ではない」と話しつつ、「ただこの10年ぐらいホームドラマを続けて人間のデッサンを鉛筆で書いていたようなそういう意識なのです。今回はやや“家”から“社会”へ視野を広げて油絵で描くようなタッチを変えた作画をしている」とコメント。さらに「社会に目を向けたときに、人が人を裁くことについて考えてみたいと思ったことがスタートとしてありました」と語った。また、福山さんは監督について「原案、脚本、監督、編集をやられていて、全ての工程を俳優として参加しながらその現場を一番近くで見られるというのは僕にとってこの上ない贅沢な経験です。贅沢な経験であると同時にすごく刺激を受ける現場です」と真摯にコメント。役所さんは、「監督から『だれか嫌いな人を2~3人殺す練習をしたらどうですか…』、なんて言われたりはしませんでしたけど(笑)」と冗談めかしながらも「撮影の最終日まで脚本が変更になって、監督がどの方向に私たち俳優を導いてくれるのかというのが手に取るようにわかりましたので、それを1つの手掛かりになんとかやりきることができました」と語り、広瀬さんは、「少女だからこそ見える大人の方の言葉、行動、母への思いなど色んなものを客観的に見ていました。お母さん(斉藤由貴)が話す言葉を一字一句聞き逃さないように、ずっと話を聞いて、徐々にニュアンスが変わっていったり、どこか自分をかばうように話す姿を見て、また感情が生まれたりしていました」と撮影当時をふり返っていた。そして、快晴のレッドカーペット会場には、福山さんらキャストと監督をひと目見ようと、大勢の観客とマスコミ陣であふれた。「ドルチェ&ガッバーナ」のタキシードと「ジバンシィ(GIVENCHY)」のシャツ、「クリスチャン・ディオール(ChristianDior)」の靴に身を包んだ福山さん、「ジョルジオ・アルマーニ」のタキシードの役所さんとともに、広瀬さんは日本のブランド「WITH A WHITE」のエレガントな白いロングドレスにイタリアのブランド「ジュゼッペ・ザノッティ(GIUSEPPE ZANOTTI)」のハイヒールを合わせて登場。その姿にはイタリア人女性からも「カワイイー!」といった声もあがり、それぞれ、観客やメディアからの大歓声に応えて手を振ったり、ファンのサインに応じたりする様子が見られた。公式上映は、キャパシティ約1,030席が満席に。観客は是枝監督が描く緊迫感あふれるサスペンスに、息をのむように引きこまれた様子で、上映終了後には6分にも及ぶスタンディングオベーションが!福山さんらキャスト陣は手を振ってそれに応え、是枝監督はベネチア国際映画祭フェスティバルディレクターであるアルベルト・バルベーラと熱い握手を交わしていた。上映を終え、福山さんは「監督の作品を心待ちにしているファンの方、メディアの方のたくさんいらっしゃる」と感じたと言う。「上映が終わった瞬間、思っていたよりも早い段階から拍手が巻き起こって、すごく、良い届き方をしたな、と思いました。そのとき、監督がちょうど隣だったんですが、監督が僕の膝に手を置いてくださったんです」と明かす。「『監督が安堵されている!』と。でも、それが一番嬉しいことなんですよね。さっき移動の車で広瀬さんと話してたんですけど、『監督はやっぱり凄く可愛いよね』ということで、監督のあんな姿初めてみたと嬉しそうなんですよ、すずちゃんも」と語った。海外プレスからは、「すごい緊張感があって引き込まれた」「(俳優たちは)パーフェクトだった」「実際今回観た中で一番よかった」「俳優と監督のコラボとエンディングがよかった」といった声が聞かれた本作。本映画祭のコンペティション部門では、本作を含む計21本の中から最高賞「金獅子賞」を競い、結果は現地時間9日(日本時間10日午前1時から)の授賞式で発表される。『三度目の殺人』は9月9日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年09月06日15歳という年ごろを迎えた息子とシングルマザー、さらに2人の個性的な女性たちの夏の交流を描く『20センチュリー・ウーマン』。本作で描かれる“20世紀の女性たち”について、マイク・ミルズ監督やグレタ・ガーウィグ、エル・ファニングらが語る特別映像が到着した。『人生はビギナーズ』で自身の父をモデルにしたミルズ監督が、今回は自身の母をテーマに作りあげた本作。第89回アカデミー賞にて監督が手がけたオリジナル脚本が脚本賞にノミネート、第74回ゴールデン・グローブ賞ではミュージカル/コメディ部門作品賞と主演女優賞(アネット・ベニング)にノミネートされた。1979年、カルフォニア州サンタバーバラ。シングルマザーのドロシア(アネット・ベニング)は、思春期真っただ中の息子ジェイミー(ルーカス・ジェイド・ズマン)の教育方針に悩み、ジェイミーの幼なじみジュリー(エル・ファニング)、ルームシェアをする20代のパンクな写真家アビー(グレタ・ガーウィグ)に協力を依頼する。「複雑な時代を生きるのは難しい。彼を助けてやって」というドロシア。15歳の少年と、彼女たちの特別な夏がはじまった――。このたび到着した映像で、ミルズ監督は「舞台となる1979年はいまの時代と共通点が多い」と話し始める。続いて登場するのは、パンキッシュな写真家アビーを演じたグレタ。「20世紀は女性にとって変革の時代だった」と語る彼女が演じるアビーは、『地球に落ちてきた男』のデヴィッド・ボウイに影響されたという真っ赤なショート・カットとロックなファッションが印象的だが、子宮頸がんと診断されニューヨークから戻ってきたというキャラクター。監督の実姉がモデルとなっているという。さらに、「避妊が合法化された。女性が人生を選ぶ権利を求めて団結したからよ」と語るのは、「プランド・ペアレントフッド」(全米家族計画連盟)代表のセシル・リチャーズだ。「マイクは女性のリアルな物語を分かりやすく描いてくれた」と語り、監督の手腕とそれを体現したキャストたちに称賛を贈っている。70年代後半の空気感を鮮やかにとらえた映像とともに、愛情深いシングルマザー、挫折を抱えた姉貴のような存在、大人びた同級生と3人の女性キャラクターたちが、ミルズ監督の分身である少年に影響を与えていく本作。この映像から見えてくる女性たちの姿に、注目してみて。『20センチュリー・ウーマン』は6月3日(土)より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:20センチュリー・ウーマン 2017年6月3日より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2016 MODERN PEOPLE, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
2017年05月27日