俳優・木村拓哉が、2006年公開の『武士の一分』以来となる時代劇主演に挑んだ。初タッグとなる三池崇史監督が「キャスティングは運命」と語る通り、木村は吸い寄せられるように『無限の住人』(4月29日公開)に身を投じ、百人斬りの異名を持つ不老不死侍・万次を憑依させた。剣客集団・逸刀流に両親を殺され、敵討ちを渇欲する少女・浅野凛の用心棒を請け負いながら、「正義とは何か」「命とは何か」を投げかける。1993年から2012年まで漫画家・沙村広明氏が命を削るように描き続けた万次を、木村はどのように体現したのか。「無限」を「時間や時空ということではなく、想い」と捉えていた木村。今回のインタビューでは全6回・約7000字にわたり、本作に対する木村の「無限の想い」に迫る。最終回となる第6回は、「木村拓哉の今後」について。――「不死身」に対してはどのようなイメージですか?チラッと思ったことがあるのは、幸せな時じゃないですか? ずっとずっと、こうだったらいいなって思えるような。でも、そんなことは不可能だと、すぐに分かる。だからこそ、真剣に考えたり、向き合ったり、取り組んだりするんだろうなと思います。今やらせていただいている仕事では、役も変わっていろいろなことをやらせてもらっていますけど、そこは見据えられない。すごく俯瞰で広いワイドレンズで世の中と今の自分を見た時に、「永遠じゃない」「無限じゃない」と分かる。「やるからには残したい」という気持ちになります。――今後の活動として、歌やミュージカルを望む声もあります。自分の中で想像をクリエイトしていくことは、なかなか見えてこない。でも、求められた場合は考える必要があると思います。それは踊りにしても、歌にしても。でもね、歌ってないし、踊ってないから、マジで筋力が大事なんだと思っています(笑)。昨日、ちょっと必要性があって、スタッフと一緒に軽くリハーサルをさせていただいたタイミングがあったんですが、これはヤバイと(笑)。筋力が落ちていることを実感しました。――木村さんにとっての「無限」は、「時間や時空ということではなく想い」だと。質量で計れるものではなく、過ぎ去った時間ではなく、人の「想い」。そっちだったら、有り得そうな気がします。時間の無限って、厳しいと思うんです。言葉でもいい。そのベースとなる「想い」であれば、無限はあり得るんじゃないかなと思います。■プロフィール木村拓哉1972年11月13日生まれ。東京都出身。O型。これまで数々の出演ドラマをヒットさせ、映画では『君を忘れない』(95)、『HERO』(07・15)、『SPACE BATTLESHIP ヤマト』(10)などに出演。スタジオジブリ作『ハウルの動く城』(04)ではハウルの声優を好演した。山田洋次監督がメガホンを取った時代劇主演映画『武士の一分』(06)は、興行収入40億円を超えるヒットを記録した。
2017年05月04日俳優・木村拓哉が、2006年公開の『武士の一分』以来となる時代劇主演に挑んだ。初タッグとなる三池崇史監督が「キャスティングは運命」と語る通り、木村は吸い寄せられるように『無限の住人』(4月29日公開)に身を投じ、百人斬りの異名を持つ不老不死侍・万次を憑依させた。剣客集団・逸刀流に両親を殺され、敵討ちを渇欲する少女・浅野凛の用心棒を請け負いながら、「正義とは何か」「命とは何か」を投げかける。1993年から2012年まで漫画家・沙村広明氏が命を削るように描き続けた万次を、木村はどのように体現したのか。「無限」を「時間や時空ということではなく、想い」と捉えていた木村。今回のインタビューでは全6回・約7000字にわたり、本作に対する木村の「無限の想い」に迫る。第5回は「殺陣師の心に残るシーン」を振り返る。○スタッフの涙が物語る「三池組の魅力」――先日、殺陣を担当された辻井啓伺さんにお会いしたんですが、これまで数多く手掛けてきたアクションシーンの中でも海老蔵さんとのシーンが印象的だったとおっしゃっていました。「互いに斬り合っちゃいましょう」と。木村さんにとっては、どのようなシーンでしたか?ある程度の大まかなところはアクション部の方、辻井さんや出口(正義)さんにケアしていただいたんですが、閑馬(永空)とのシーンは海老蔵と反射的に作っていった感じです。お互いに不死身の体を持った人間同士、その二人が対峙して斬り合うとなった時、動きの話し合いはなかったですね。――かなり危険な撮影ですね。本当に。感じるがまま、向こうがこう来たら、こう返す。避けるという作業が1つもありません。あの撮影での万次、閑馬には「避ける」「凌ぐ」つもりはない。その作業がいらない2人の時間。すべて反射的にやった時間でした。――長時間撮ったんですか?いえ、撮影自体は短かったですよ。――OKが出た時の現場の雰囲気は? どのような感じだったんでしょうか。こんな裏話してもしょうがないんですけど(笑)。不死身の体で長い時間を生きて、たくさんの妻に先立たれてきた閑馬が「疲れた」と語るシーンがあります。同じ境遇の男・万次が斬りつけ、「避けようと思ったら避けられただろ」「何で斬られた」と声を掛けた後の言葉です。その後の展開を見守っていたスタッフが泣いていました。三池組にはそういう思いのスタッフが現場にたくさんいます。「万次をどうやって演じるのか」ではなく、撮影現場という場所で自分の仕事・役割を担っている人も、僕らと同じぐらい気持ちを高めた上でフォーカスを合わせてくれる。そういう思いで共同作業してくれているんだと、あらためて思いました。――まさに三池組の魅力ですね。そうです。それを感じてしまうと、やっぱり三池組はとんでもないなと思います。三池監督とはもっと早くお会いしたかったなと、会ってみて思いました。でも、会えなかったわけではない。今回、こうやって参加させていただいたことにはすごく感謝していますし、三池組で共有できたことも喜びです。■プロフィール木村拓哉1972年11月13日生まれ。東京都出身。O型。これまで数々の出演ドラマをヒットさせ、映画では『君を忘れない』(95)、『HERO』(07・15)、『SPACE BATTLESHIP ヤマト』(10)などに出演。スタジオジブリ作『ハウルの動く城』(04)ではハウルの声優を好演した。山田洋次監督がメガホンを取った時代劇主演映画『武士の一分』(06)は、興行収入40億円を超えるヒットを記録した。
2017年05月03日俳優・木村拓哉が、2006年公開の『武士の一分』以来となる時代劇主演に挑んだ。初タッグとなる三池崇史監督が「キャスティングは運命」と語る通り、木村は吸い寄せられるように『無限の住人』(4月29日公開)に身を投じ、百人斬りの異名を持つ不老不死侍・万次を憑依させた。剣客集団・逸刀流に両親を殺され、敵討ちを渇欲する少女・浅野凛の用心棒を請け負いながら、「正義とは何か」「命とは何か」を投げかける。1993年から2012年まで漫画家・沙村広明氏が命を削るように描き続けた万次を、木村はどのように体現したのか。「無限」を「時間や時空ということではなく、想い」と捉えていた木村。今回のインタビューでは全6回・約7000字にわたり、本作に対する木村の「無限の想い」に迫る。第2回は「万次との向き合い方」と「役作り」。○原作画集を胸に――万次は右目に傷を負った独眼の侍です。そのことにもこだわりがあったと聞きました。あの沙村さんの世界観を三池監督のもとで具現化していく上で、「万次をやらせていただく」ということがすべてでした。役を作っていくというよりは、独眼は「条件」。「右目を特殊メイクしよう」ではなくて、1つの条件として当たり前にやったことでした。――撮影の合間も含め、不都合なところもあったのでは?不都合どころじゃなかったです(笑)。撮影がはじまって3~4日は、階段の昇り降りすらやっと。現場にはプレハブの支度小屋があったんですが、そこで衣装を着させていただいて、京都の太秦のスタッフが帯をグッと締めてパンパンとお尻をたたいて送り出してくださる。そこから階段で下りていく時に、クランクインして3日ぐらいは危険を感じました(笑)。アクションの撮影をする頃にその感覚は自分の中に染み込んできていたので問題ありませんでした。――今回の撮影で追い込まれたことは?肉体的にハードだったり、そういう大変なところは本編の中に必要ないものです。作品にいらないものは、現場にもいらない。自分が寒いとか、痛いとか、作品には関係ない。本編に必要なものしか、現場にはないんです。○不器用な男・万次に抱く「哀れみ」――万次をどんな男と捉えていますか?不器用ですよね。なんか、包み込むことができないやつというか。長い間、生きてはいるけども、人を包む優しさというものを持てていない。きっと不器用だから、「必要ない」と思っているんでしょうが、不器用な分、正面から当たって向き合っていく。愛おしさを超え、哀れみを感じます。台本は設計図。だからといって台本とは別に原作を現場に持ち込むとか、(市原)隼人みたいにハイエナの捕食動画を見るとかもなかったんですけど(笑)、温度というか、どこか基準として感じていたかったので、沙村先生の画集は近くに置いておきました。――そんな万次をどのように表現しようと思ったのでしょうか?万次は、決して剣に長けた人間ではありません。実はめっちゃ弱いんですよ。八百比丘尼から無理やり血仙蟲を入れられて無限の命を手にし、あとは彼が判断していく。とんでもない時間を生きながら、剣を手にする身としてはずっと決められずに、答えを探し続けてきたんじゃないかと、台本を読んだ後に思いました。そんな彼の前に、杉咲(花)さんが演じてくださった町・凜が現れたことによって、最終的に理由というか答えが出せたんじゃないかと。そういう自分なりのアプローチの中で、撮影させていただいていました。杉咲さんの凜を感じると、自ずと答えが出てきました。■プロフィール木村拓哉1972年11月13日生まれ。東京都出身。O型。これまで数々の出演ドラマをヒットさせ、映画では『君を忘れない』(95)、『HERO』(07・15)、『SPACE BATTLESHIP ヤマト』(10)などに出演。スタジオジブリ作『ハウルの動く城』(04)ではハウルの声優を好演した。山田洋次監督がメガホンを取った時代劇主演映画『武士の一分』(06)は、興行収入40億円を超えるヒットを記録した。
2017年04月30日俳優・木村拓哉が、2006年公開の『武士の一分』以来となる時代劇主演に挑んだ。初タッグとなる三池崇史監督が「キャスティングは運命」と語る通り、木村は吸い寄せられるように『無限の住人』(4月29日公開)に身を投じ、百人斬りの異名を持つ不死身の侍・万次を憑依させた。剣客集団・逸刀流に両親を殺され、敵討ちを渇欲する少女・浅野凜の用心棒を請け負いながら、「正義とは何か」「命とは何か」を投げかける。1993年から2012年まで漫画家・沙村広明氏が命を削るように描き続けた万次を、木村はどのように体現したのか。「無限」を「時間や時空ということではなく、想い」と捉えていた木村。今回のインタビューでは全6回・約7000字にわたり、本作に対する木村の「無限の想い」に迫る。第1回は「三池崇史監督との出会い」と「三池組」について。○「とんでもない返事をしちゃった」――本作の制作が発表された時、「今回参加するにあたって三池崇史さんという存在が大きかったですし、映画監督が映画を撮りたいという前提で自分を欲してくれたということが一番大きかったです」とコメントを出されていました。あらためてお気持ちをお聞かせください。そこに尽きます。目の前に三池崇史さんがいて、「やろうよ」と言われたこと、それがすべてです。出演を決めた「経緯」とかはなく、時間の流れは全然ありません。その「瞬間」というか。一映画監督が「やろうよ」と言ってくださったことに尽きます。監督の初対面、正直僕も相当構えていたと思います。後日、監督から「趣味、威嚇でしょ?」と言われるほどで、その時はすぐに「そんなことないです」と否定しました(笑)。お会いした場所が特殊な環境で。収録場所まで来てくださったんです。そんな状況で「三池崇史」が現れた。監督はどこか「Let’s」な感じではなくて、「Excuse」な感じ。後日、「それは威嚇されたからだよ」と説明されて笑い話になったからよかったんですが、正直、すごく間合いを取り合っていたような気がします。威嚇ではなく、構えていた。若干色が入ったメガネを掛けられているんですが、その奥には監督としての責任を果たしてきた方の眼差しがありました。「信じたい」という思いになり、「よろしくお願いします」という言葉を掛けさせていただきました。その後に、便利な通販のアプリで原作を大人買いして読んでみると……とんでもない返事をしちゃったなと(笑)。○ヘアメイクの反応にハラハラ――三池監督は、万次と木村さんは相通ずるものがあるとおっしゃっていましたが、それについてはどのように思いますか?三池監督はそうおっしゃるんですけど、そうやって荷物を背負わされる感じはあります(笑)。監督の中でのイメージなんでしょうね。でも……そこまで孤独じゃないですよ? 万次ほどは(笑)。――三池組は何度も衣装合わせをすることでも知られていますが、実際に体験していかがでしたか?最初は「なぜ?」と思いました。でも、回を重ねていくごとに安心していく。監督、衣装部が「よしよしよし」と大事に作り上げていく場ではなく、僕らのためにやってくれているんだと気づきます。「ようこそ三池組に」みたいな雰囲気はありません。自分が手にする鉄の武器を、すごくぶっきらぼうに渡される。でも、そこでの感覚は1つも無駄になっていません。最初の頃、メイクを統括するスタッフの方が沙村先生のイラストとメイクした自分を見比べて、首をかしげたときは、さすがに「いやいやいや!」と焦りました(笑)。■プロフィール木村拓哉1972年11月13日生まれ。東京都出身。O型。これまで数々の出演ドラマをヒットさせ、映画では『君を忘れない』(95)、『HERO』(07・15)、『SPACE BATTLESHIP ヤマト』(10)などに出演。スタジオジブリ作『ハウルの動く城』(04)ではハウルの声優を好演した。山田洋次監督がメガホンを取った時代劇主演映画『武士の一分』(06)は、興行収入40億円を超えるヒットを記録した。
2017年04月28日演じたダン・スティーヴンス自ら、「大金持ちで、わがままに育てられていて、うぬぼれ心が強く、女性を物のように扱う男」と言い表す“王子”は、『美女と野獣』の中でたちまち魔女の怒りを買い、“野獣”の姿に変えられてしまう。ダンの魅力的な外見を知る者なら誰でも、そんな王子の浅はかさを呪わずにはいられないだろう。それは撮影時のダンにとっても、同じことだったと言えるかもしれない。「撮影中の僕は竹馬のようなものに乗り、CGで筋肉を描き足すためのボディスーツを着る必要があった。野獣の背丈や体の大きさを考慮してね。その状態で撮影を進めながら、27個の小さなカメラがセットされたブースの中で数週間おきに顔の表情のデータも撮っていく。要するに、違う状況で2度演じたものを組み合わせて野獣が完成するのだけど、(ハルク役で)CG撮影の経験豊富なマーク・ラファロに話を聞いたら、『そんなの難し過ぎて不可能だ!』と言っていたよ(笑)」。そのうえ、「ボディスーツは熱いし、重かった。かさばるしね。内側に熱がこもるから、スーツの下に冷却用のベストも装着していたんだ。F1レーサーが着るものを参考に作ってもらったのだけど、これが余計に重くて…」と、やや恨み節(?)でさらなる撮影秘話を明かす彼の尽力により、美しい村娘ベルと孤独な野獣のラブストーリーは完成。「『美女と野獣』の物語は時代を超越している。そこが僕も好きなんだ」とダンは語る。「男らしさ、女らしさに対する考え方や男性であること、女性であることが同時に描かれていると思う。美しいけれど村人たちに個性を受け入れてもらえないベルは、野獣に出会い、惹かれ合うようになった。僕らの社会はしばしば表面上の見かけを意識させるけど、実のところは内面を見ることが最も重要で、だからこそベルは野獣と本当のつながり、本当の愛を感じるようになるんだ。一方、野獣にとっても、ベルは彼の本質を思い出させる存在。彼が野獣としての日々の中で失ってしまったもの、例えば文学を愛する気持ち、ダンスや音楽を愛する気持ちを彼女は思い起こさせてくれるんだ」。その想いは、アラン・メンケンが野獣のために書き下ろした新曲「ひそかな夢」からも伝わってくる。ダンの歌声を聴いたとき、ベル役のエマ・ワトソンは涙を流したそうだ。「ひどくて泣けてきた…なんてことじゃなければいいけど(笑)。あのバラードを歌う機会が与えられたのは僕にとっても本当に名誉なことで、とても胸の躍る経験だった。怖くもあったけどね。その曲を公式に歌う最初の人間になるわけだから」。「怖くもあったけどね」と言いながらも落ち着き払っているように見えるのは、「何事に対しても遊び心を持ち、楽しむようにしているから」。それが俳優としてのモットーでもあるという。「これは人生に対しても言えることだけど、こだわり過ぎていい結果を生むことはほとんどない。例えば『こうやって演じよう!』と固めても、魅力のあるシーンが約束されるわけではないし、共演者たちの助けになることもないしね。それよりも起ころうとしている変化を受け入れ、楽しむことが、演技においても人生においても大事なんじゃないかな」。昨年起きた変化の1つは、「3番目の子どもが誕生したこと。娘なんだ」とのこと。「あの作品があったから、いま起こっているたくさんの素晴らしいことがある」という大人気ドラマ「ダウントン・アビー」のマシュー役でブレイクしたときも、ディズニープリンスの仲間入りを果たした現在も、「家族のおかげで、舞い上がらない自分でいられる」そうだ。「それが僕の大切な人生だし、妻や子どもたちがいるからこそ僕は僕としてすべきことをしているのだと思う。それに、友人たちの存在も大きいね。調子に乗ろうものなら、引きずりおろしてくれる良き友人が僕にはたくさんいるんだ(笑)」。また、「どんなときも、それまでに関わっていた作品と正反対の作品に飛び込むようにしている。野獣は演じたから、今度は美女かな(笑)?」と、冗談も交えながらキャリアプランを明かすダンには、俳優としての“ひそかな夢”があるという。「数年前に共演し、良き友人になったベネディクト・カンバーバッチとはぜひともまた一緒に仕事をしたい。あと、大好きなダーレン・アロノフスキー、ヴェルナー・ヘルツォークの作品に出演できたら最高だね。彼ら以外にも仕事をしたい監督は大勢いるのだけど、忘れてはいけない人が実は1人いるんだ。それは、宮崎駿監督。いつかスタジオジブリ作品の声優を務めてみたいんだよね。1日中話していられるくらい、ジブリ作品が好きなんだ。宮崎監督は本当に引退を撤回してくれたのかな?すごく気がかりだよ…」。(text:Hikaru Watanabe)■関連作品:美女と野獣 (2017) 2017年4月21日より全国にて公開(C) 2016 Disney. All Rights Reserved.
2017年04月16日7月28日(金)から9月3日(日)まで、千葉・舞浜アンフィシアターで上演される「ライブ・インパクト『進撃の巨人』」。同作の新たなビジュアルが発表された。【チケット情報はこちら】今回、新たにビジュアルが発表されたのは、エレン・イェーガー(三浦宏規)、ミカサ・アッカーマン(佃井皆美)、アルミン・アルレルト(阪本奨悟)、リヴァイ(遠藤雄弥)の4人。また、同作の出演者がコメントを発表。エレン・イェーガー役の三浦は「今現在は55公演のロングランに耐えられる体づくりと、しっかりと原作を読み込むことに専念し、エレンを自分に落としていっている最中です」。原作の人気キャラクターで、今回初めてビジュアルが発表されたリヴァイ役を務める遠藤は「先日の、ビジュアル撮影の時に、立体機動装置、団員の服に袖を通し、身が引き締まる思いでした。他の共演者の皆さんのビジュアルを拝見して、本当に楽しみで仕方ありません」とそれぞれコメントを寄せている。『ライブ・インパクト「進撃の巨人」』は人気コミック『進撃の巨人』初舞台化作品。キャスト総勢150人で壮大な物語を再現。演出を宝塚歌劇団で演出家デビュー、2013年の退団以降は海外で活動してきた児玉明子。ムーブメント・ディレクターを、スタジオジブリ作品の舞台化『Princess Mononoke~もののけ姫~』で注目を集めたアレクサンドラ・ルターが務める。チケットは発売中。
2017年04月10日東京・三鷹の森ジブリ美術館にて、新企画展示「食べるを描く。」が開催されている。当初2018年5月までを予定していたが、期間延長となり2018年11月4日(日)まで開催予定となった。なお、入場は完全予約制。チケットは日時指定となり、毎月10日に発売される。日常を丹念に描き、日々の営みを丁寧に表現するスタジオジブリ作品。その中でも印象的なシーンとして挙げられるのが食事のシーンではないだろうか。企画展「食べるを描く。」では、『千と千尋の神隠し』、『ハウルの動く城』、『天空の城ラピュタ』といったそれぞれの作品のなかで印象的な食事のシーンを取り上げる。そして、どのようにしてそのシーンが描かれているのかを、『ゲド戦記』『コクリコ坂から』などを手掛けた宮崎吾朗企画監修により、絵コンテや原画、さらには監督や作画監督が手を入れた修正原画などを用いて解説。さらに食事を作るシーンを忠実に再現した展示室も公開する。なぜ食事のシーンが特別なのか登場する食べ物は決して特別なものではない。誰もが目にしたことのある、あるいは日常で口にするありふれたものだ。ところが、スタジオジブリ作品では、一緒に食事をすることで登場人物は心を通わせあったり、その食事から力をもらったりと、物語のなかでいつも重要な意味が込められているのだ。その演出を可能にしているのが、描き出す作画の力。細やかな原画や絵コンテによって、映像から温かみや柔らかさを醸し出す。だからこそ、スタジオジブリ作品の食事はいつだっておいしそうで、その食べる姿にこちらまでよだれが出てしまいそうな程、そそられるのだろう。「食べるを描く。」ゾーン展示室の入り口、各スタジオジブリ作品の料理シーンの画面写真が私たちを出迎える。その横には、ずらりと並べられたおいしそうな料理の数々。「おいしそう」「食べてみたい」自分の印象に残っている食べ物を今一度思い返してほしい。次に、展示室へと歩を進めるとまずはレトロなレストラン風の第1室。ここでは食事シーンを貴重な絵コンテや原画などの資料で振り返ることができる。魔女の宅急便『魔女の宅急便』であなたが印象に残っている食べ物は何だろう。食事シーンが数多く登場する本作の中でも、代表的なひとつとしてあげたいのが、マダムの作った「ニシンとカボチャのつつみ焼き」だ。主人公のキキが、宅急便の依頼をしてくれたマダムにお願いされ、孫娘に届けたこのパイ。「私、このパイ嫌いなのよね」。孫娘はそういったものの、映画を見た誰もが一度は食べてみたいと思ったのではないだろうか。そのシーンの秘密が、この展示で紐解けるかもしれない。千と千尋の神隠し『千と千尋の神隠し』は、食べるシーンがたくさん出てくる作品のひとつだ。展示の中では、千尋のお父さんが不思議な町の食べ物(神様の食べ物)を頬張るシーンの秘密を探る。特に食べ物を見るキャラクターの「目」の繊細な描写は、スタジオジブリならではのリアリティーが追及されていることを実感できるだろう。そして物語における重要シーンにも、やはり食べ物が関係している。映画後半、千尋がハクにもらったおにぎりを食べる場面。食べることを通して感じる千尋の感情の変化とは何だろうか。絵コンテで21秒もあるこの大切な場面の解説を読めば、もう一度この作品を見てみたくなってしまう。「食べるを作る。」ゾーン映画の中では食べることだけでなく、食事を作るシーンもいくつか登場している。第2室では食事を作るシーンを空間展示で忠実に再現。登場人物たちが食事を作る姿を想像しながら楽しむことができる。となりのトトロ『となりのトトロ』の草壁家の食卓と台所が、今回の展示で映画さながら再現される。台所には、さつきが朝ごはんを料理する際に使っていた鍋や包丁、そして居間には見覚えのある丸いちゃぶ台が。ちゃぶ台の上にはさつきがお父さんとめいに作ったあのお弁当と朝ごはんが置かれている。天空の城ラピュタ『天空の城ラピュタ』のタイガーモス号の調理場を再現した展示では、シータが大人顔負けで料理したあの場面が思い起こされる。調理台には、思わず「おいしそう」と声が漏れそうになるほどの出来立てスープが置かれている。そのほかにも、思わず手が伸びてしまいそうなパンなども。この臨場感あふれる展示は、実際足を運んでみてみないと体感できない。そして、この展示のすごいところは見えないところまでも再現し尽くしているというところ。いろんな棚を開ければ、食材が隠れていたり、残飯が隠れていたり……。隅々までこの空間を堪能してほしい。カフェ「麦わらぼうし」見るだけじゃ物足りないという人には、実際に再現されたカフェメニューがおすすめだ。期間中は特別メニューとして、『ハウルの動く城』から「お城のベーコンエッグ」、『崖の上のポニョ』から「あらしの夜のハムラーメン」、そして『魔女の宅急便』から「ちっちゃなマダムのチョコレートケーキ」が登場する。また、テイクアウトとして「みんな大好きハムサンド」、ドリンクメニューとして「ハチミツ入りホットミルク」も提供。ひとつの「おいしい」を生み出すために精密で膨大なレシピを練っているのは映画だけでなく、このカフェでも同じ。どのメニューも決して贅沢ではないかもしれないが、どこか懐かしい、そして優しさに溢れたホッと心和む味だ。詳細「食べるを描く。」展示期間:2017年5月27日(土)~2018年11月4日(月)(予定)企画・監修:宮崎吾朗価格:大人・大学生 1,000円、高校・中学生 700円、小学生 400円、幼児(4歳以上) 100円※4歳未満は無料。※上記料金は、税込み。※営利目的でのチケット転売は、いかなる場合にも禁止。※オークション等で転売されたチケットであると判明した場合、入場は不可。※毎月10日はチケット発売日。チケット詳細URL:【問い合わせ先】TEL:0570-055777(ご案内ダイヤル/9:00~18:00/休館日の火曜日をのぞく)© Museo d’Arte Ghibli © Studio Ghibli
2017年04月09日スタジオジブリ作品のキャラクターグッズを販売する「どんぐり共和国」を企画運営するベネリックから、世界のお茶の専門店「ルピシア」を企画運営するルピシアとコラボレーションした、「となりのトトロルピシア茶葉缶狭山焙じ茶お昼寝トトロ(1500円・税別)」などが、4月22日(土)から、全国のどんぐり共和国やオンラインショップそらのうえ店限定で販売開始されます。「となりのトトロ」と「魔女の宅急便」の2作品をイメージ今回の企画では、「となりのトトロ」と「魔女の宅急便」の2作品をイメージしたオリジナルブレンド茶を、水彩タッチの優しいオリジナルデザインの缶にセット。世界各地の産地のお茶およびオリジナルのブレンドティーやフレーバーティーなどを、年間400種類以上展開する「ルピシア」とブレンドしたオリジナルフレーバーのお茶は、オリジナルデザインの缶のように、優しい香りに癒される味わいとなっています。埼玉県狭山の香り高い焙じ茶となりのトトロの舞台にもなった埼玉県狭山の香り高い焙じ茶に、ほんのり甘いトウモロコシが粒ごとにブレンドされています。ほっと安らぐ香ばしい風味を楽しめます。【商品詳細】商品名:となりのトトロルピシア茶葉缶狭山焙じ茶お昼寝トトロ価格:1,500円(税別)サイズ:缶W100×H45×D100mm内容量:40gストロベリーやアプリコットが優しく香るルイボスストロベリーやアプリコット、ハニーが優しく香るルイボスです。ピンクペッパー、ローズの花びら、ドライブルーベリーをあしらい、ジジのキキに対する優しい気持ちをイメージしています。【商品詳細】商品名:魔女の宅急便ルピシア茶葉缶ルイボスジジとちょうちょ価格:1,500円(税別)サイズ:缶W100×H45×D100mm内容量:40gカシスの甘酸っぱい香りをまとった紅茶ストロベリーやカシスの甘酸っぱい香りをまとった紅茶です。一人前の魔女になるために奮闘するキキのひたむきな姿や、トンボとの淡い恋模様をイメージしています。【商品詳細】商品名:魔女の宅急便ルピシア茶葉缶紅茶キキと街並み価格:1,500円(税別)サイズ:缶W100×H45×D100mm内容量:40g全国のどんぐり共和国店舗リストどんぐり共和国公式 オンラインショップそらのうえ店
2017年04月07日スタジオジブリのアニメーション世界を体験できる「三鷹の森ジブリ美術館」では、ジブリ作品を見た人の記憶に残る数々の“食事シーン”を取り上げた新企画展示「食べるを描く。」を5月27日(土)より開催することが決定。また、夏休みシーズンチケットの “先行抽選販売”が実施されることも分かった。日常を丹念に描いていることが特徴の一つに挙げられるスタジオジブリ作品。そんな日常描写の中でも、多くの人たちの記憶に残るのが“食事のシーン”。例えば、『千と千尋の神隠し』の千尋がハクにもらった“おにぎり”を涙を流しながら食べるシーンや、『ハウルの動く城』でハウルが“ベーコンエッグ”を作り、ソフィーとマルクルたちと食べるシーン。本展示では、これら数秒間のために描かれた場面の原画や絵コンテ、背景画などの制作資料を掲示しながら、食事シーンを表現するために用いられた工夫や作画の技術、作り手の意図などを解説していく。そして、『となりのトトロ』のサツキとメイの家の台所と、『天空の城ラピュタ』のタイガーモス号のキッチンは、実物大で制作。登場人物たちが調理していた世界観も体験できそうだ。また“食”について描くことは、登場人物たちの背景となる暮らしや文化を描くことでもあり、映画を作るときの資料となるような参考図書の紹介コーナーも設けるなど、“食のシーン”についてさらに理解を深められる展示となっている。「三鷹の森ジブリ美術館」の入場チケットはすべて日時指定の事前予約制となっており、従来の一般販売は、毎月10日に翌月分のチケットをローソンにて日にち&入場時間別に選択して購入するというもの。なお、5月25日(木)より7月分、6月25日(日)より8月分の夏休みシーズンチケットの “先行抽選販売”を実施。また、昨年7月入場分より、すべてのチケットに購入者の名前を印字。入場時には、チケット購入者の本人確認を行う場合もあるという。新企画展示「食べるを描く。」は5月27日(土)~2018年5月(予定)三鷹の森ジブリ美術館にて開催。(cinemacafe.net)
2017年04月06日2015年9月に劇場公開され、心を揺さぶる感動作として大ヒットを記録した『心が叫びたがってるんだ。』が、7月22日(土) よりアニメ版と同タイトルで実写映画化されることが決定。主演には「Sexy Zone」中島健人、ヒロインに芳根京子という旬な若手キャストを迎え、『君に届け』『近キョリ恋愛』などで知られる熊澤尚人が監督を務める。コミュニケーションが苦手で本音を言えない、やる気のない少年・坂上拓実は高校3年生のある日、担任から「地域ふれあい交流会」の実行委員に突然任命され戸惑う。一緒に任命されたのは、全く接点のないクラスメイトの成瀬順。幼い頃に何気なく発した言葉によって家族がバラバラになってしまったことが原因で、喋ろうとすると腹痛が起きてしまい、コミュニケーションは筆談のみ。クラスメイトからは変わった子だと思われている。担任から出し物としてミュージカルを提案され、ヒロインを演じることになった順は、拓実からのある言葉をきっかけに“いままで心に閉じ込めてきた想い”を歌にして伝えると決心するのだが…。興行収入ランキング7週連続トップ10入りの大ヒットを記録、その後実写ドラマも大反響を呼んだ、2013年公開の劇場版アニメ『劇場版あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』。『心が叫びたがってるんだ。』は、その名実ともにヒットメーカーとなった監督・長井龍雪、脚本・岡田麿里、キャラクターデザイン・田中将賀のチームによる感動青春群像劇。青春時代に誰もが経験したことがあるもどかしい気持ちや、言葉の大切さ、音楽の素晴らしさに多くの人々が共感し口コミが拡がり、最終興行収入11億円を超える大ヒットを記録。原作・原案を持たず、テレビシリーズ発でもない、完全オリジナル劇場用アニメーション作品が興収で10億円を突破するのは、スタジオジブリ作品・大友克洋作品・細田守作品に次ぐ、史上4番目のケースという快挙。第39回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞も受賞している人気作だ。主演の中島さんが演じるのは、他人に本音で向き合うことが苦手なやる気のない少年、坂上拓実役。中島さんの積極的で明るいイメージとは異なる、新たな役柄に挑戦する。また、連続テレビ小説「べっぴんさん」にヒロインとして出演中の若手実力派女優・芳根さんが、幼い頃のある出来事が原因で喋ると腹痛に襲われてしまうヒロイン・成瀬順役を演じる。本作で主演映画4作目となる中島さんは、「トラウマで言葉を封印してしまった少女と本音を言わない物静かな青年が“心に閉じ込めてしまった本当の気持ち”を、ミュージカルを通して伝える姿に感銘を受け、演劇をやりたい順の心の言葉に拓実がメロディーを添えたことによって順が変わっていく姿に心を打たれました」と話し、「大人気のアニメが原作でしたので、お話を頂いた時に思わず身も心も叫びました。プレッシャーもありますが、作品を最大限リスペクトし原作ファンの皆様、そして本当の気持ちを誰かに伝えたいと思う全ての方々に観て頂けると嬉しいです」とコメント。またオファーされたから初めて作品を知ったと言う芳根さんは、「撮影現場の合間に原作のアニメを拝見し、『うまく伝えられないことも、歌にすれば伝えられる』という深いメッセージにとても感動し、思わず涙が止まらずにメイクさんに怒られてしまったのが思い出深いです(笑)」と明かし、「私自身も昔から言いたいことを言えるタイプではなかったので、“成瀬順”というキャラクターに共感する部分も多く、彼女を演じさせていただくことをとても光栄に思います」と語った。そして、拓実と付き合っていた過去を持ち、自身の心ない一言で拓実を傷つけたことを後悔し続けている仁藤菜月役に「E-girls」の石井杏奈、野球部のピッチャーで将来を期待された選手だったが肘を故障、負い目から周囲に素直になれない田崎大樹役に、先日俳優デビューが発表されたばかりの寛一郎が抜擢。石井さんは、「台本を読ませていただいたとき、温かい気持ちに包まれました。この物語の中で生きている全員が、どんなときでもキラキラしているように思えて、演じる楽しみが芽生えました」と撮影が楽しみた話し、「素敵なクラスメイトと、素敵な作品を作り、共に青春を送れるよう全力で挑みます。そしてリアルな気持ちが映像を通して、 皆さんに伝わりますよう、最後まで駆け抜けます! 」と力強いコメントを寄せた。また寛一郎さんは、「言いたいことが言えないこの世の中、僕自身も心が叫びたがっています。多分、皆さんも何かしら心が叫びたがっているのではないでしょうか。若者のトラウマを克服する青春群像劇。僕も、この映画と一緒に成長していきたいです」と意気込みを見せた。そして今回、公開決定に合わせてキャスト3人が役柄に扮したビジュアルも解禁された。『心が叫びたがってるんだ。』は7月22日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:心が叫びたがってるんだ。 2015年9月19日より全国にて公開(C) KOKOSAKE PROJECT
2017年03月15日2月25日、宮崎駿監督(76)が新たな長編アニメーション映画の製作準備に入っていることが明らかになった。13年9月の引退宣言から3年半、“引退撤回”の陰にいったい何があったのか。映画関係者がこう明かす。 「スタジオジブリで色彩設計を担当していた保田道世さんが昨年10月に亡くなったのです。がん闘病の末、77歳で天国へと旅立ったそうです。『風の谷のナウシカ』からジブリを支えてきた人で、監督も“戦友”と呼ぶほど手腕を認めていた。彼女は宮崎作品の復活を願い続けていました。監督も復帰することで元気づけようとしていたのでしょうね」 1月29日放送されたNHKドキュメンタリー番組『終わらない人宮崎駿』のなかでも、宮崎監督は保田さんについてこう語っている。 「ヤッチンが『もう1本やりなよ』って盛んに言っていたんだよね……」 宮崎監督が新作映画の企画を出したのは、保田さんが存命中の昨年7月だったという。もう一度、新作を――。それは闘病中の彼女が託した“遺言”だったのだろう。 復帰報道後の3月初旬、宮崎監督は愛車のシトロエンに乗り埼玉県の自宅を出た。向かった先はスタジオジブリ近くにあるアトリエ。早くも制作の準備に取り掛かっているようだ。 翌日、自宅近くを散歩していた宮崎監督。新作にかける思いについて聞くべく声をかけた。 「今は言える段階ではないんですよ……」 そう語る宮崎監督。保田さんについて聞いてみた。 ――復帰は、保田さんのためでもあるのでしょうか? 「いやぁ、やっぱりね……」 何か言いかけると言葉を濁す。それでも「公開されたら3回見ます!」と言葉をかけると「はい、ふふふ」と笑った宮崎監督。そこには新作への強い意欲がうかがえた。
2017年03月09日去る2月27日、第89回アカデミー賞授賞式の終了直後に『レッドタートル ある島の物語』が長編アニメーション映画賞にノミネートされていた「スタジオジブリ」鈴木敏夫プロデューサーに、ライブ配信サービス「LINE LIVE(ラインライブ)」が現地で直撃。そのインタビューと記者懇談会の模様が配信された。まさかのハプニングで幕を閉じた第89回アカデミー賞授賞式。「スタジオジブリ」初の海外共同制作作品『レッドタートル ある島の物語』は長編アニメーション映画賞にノミネートされ注目を集めていたが、栄冠は『ズートピア』に。授賞式終了後、「LINE LIVE」で生配信された記者懇談会&独占インタビューで、鈴木プロデューサーは「今回は期待していた」と残念がった。「ジブリでプロデュースして、制作現場はフランス、スタッフはヨーロッパの方々。その組み合わせも面白いし、近ごろ騒がしい映画が多い中、こういう静かな映画っていうのは人の目をひくんじゃないかなと思っていた」と悔しさをにじませながらも、「僕自身は英語ができないんですけど、発表の直前まで、どうやってしゃべろうかなって考えてたんですよ(笑)」と明るく答えた。そして、長編アニメーション映画賞を受賞したディズニーの『ズートピア』については「大好きな映画」と明かし、「ディズニーの方からのお願いで日本公開前に作品を観たら、すごくいい映画だなって感動しちゃってね。だから戦わなきゃいけなくなったのは、つらかったよね」と正直な気持ちを激白。「『レッドタートル』に獲ってほしかったけど、好きな映画だったから納得した」と語った。2年ぶりの授賞式への出席については、「結構楽しめた」とのこと。「ハリウッドがトランプさんのことをどう思っているか、政治的メッセージもところどころにあったし、若いころのすごく大事な映画だった『俺たちに明日はない』のウォーレン・ベイティとフェイ・ダナウェイが出てきたときはグッときた」とうれしそう。ファンだったというスカーレット・ヨハンソンを生で見た感想は、「パッと見てびっくりした。映画のイメージと実際の彼女の間にギャップがあった。会わないほうがよかったかな(笑)」と語り、授賞式については満喫した様子だ。また、宮崎駿監督の復帰について質問があがると、「それはわからない。引退を発表してからもいろんな企画を出す人なんですよ。最近もね。だから延々続くんですよね」と返答。三鷹の森ジブリ美術館の上映用に宮崎監督が制作中のショートフィルムについては「まもなく完成する」と明かし、「最初は10分と言ってたけど、もう少し長くなる予定。さすがおもしろいものになっている」と太鼓判!この作品で宮崎監督がCGを取り入れたことについては、「CGがあがってくると、それはダメだって手で描いちゃう。CGでできないことを要求しちゃうんだよね。でも、短編の中には結構CGが入ってますよ」と言及。その完成が楽しみになる言葉を寄せている。(text:cinemacafe.net)
2017年03月02日第89回アカデミー賞の授賞式が27日(現地時間26日)、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『ラ・ラ・ランド』が最多6部門を受賞。作品賞は『ムーンライト』が獲得した。作品賞の発表では、前代未聞のハプニングが発生。主演女優賞の封筒を作品賞で渡してしまい、最初『ラ・ラ・ランド』と発表されキャスト・スタッフが壇上に上がりスピーチするも、その途中で『ムーンライト』だと訂正発表された。『ムーンライト』は作品賞、脚色賞、助演男優賞(マハーシャラ・アリ)の3部門を獲得した。『タイタニック』(97)と並ぶ、史上最多14ノミネートだった『ラ・ラ・ランド』は、下馬評通り、監督賞(デイミアン・チャゼル)、主演女優賞(エマ・ストーン)などを含む最多6部門を受賞。32歳での監督賞受賞は最年少となった。主演男優賞は『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のケイシー・アフレックが初受賞。また昨年は"白人チョイスアワード"と揶揄されたが、今年は助演男優賞を『ムーンライト』のマハーシャラ・アリ、助演女優賞を『フェンス』ヴィオラ・デイヴィスが受賞し10年ぶりの黒人俳優W受賞となった。長編アニメ映画賞では、ディズニー5連覇となる『ズートピア』が受賞。スタジオジブリとして初めて海外と共同製作した『レッドタートル ある島の物語』は惜しくも受賞を逃した。WOWOWプライムでは、2月27日21時から同授賞式の字幕版を放送。3月5日18時からダイジェスト版も放送する。第89回アカデミー賞 受賞結果一覧作品賞:『ムーンライト』監督賞:デイミアン・チャゼル『ラ・ラ・ランド』主演男優賞:ケイシー・アフレック『マンチェスター・バイ・ザ・シー』主演女優賞:エマ・ストーン『ラ・ラ・ランド』助演男優賞:マハーシャラ・アリ『ムーンライト』助演女優賞:ヴィオラ・デイヴィス『フェンス』脚本賞:『マンチェスター・バイ・ザ・シー』脚色賞:『ムーンライト』撮影賞:『ラ・ラ・ランド』編集賞:『ハクソー・リッジ』美術賞:『ラ・ラ・ランド』衣装デザイン賞:『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』メイク・ヘアスタイリング賞:『スーサイド・スクワッド』作曲賞:『ラ・ラ・ランド』歌曲賞:「City of Stars」『ラ・ラ・ランド』録音賞:『ハクソー・リッジ』音響編集賞:『メッセージ』視覚効果賞:『ジャングル・ブック』外国語映画賞:『セールスマン』製作国:イラン長編アニメ映画賞:『ズートピア』短編アニメ映画賞:『ひな鳥の冒険』短編実写映画賞:『合唱』短編ドキュメンタリー賞:『ホワイト・ヘルメット‐シリアの民間防衛隊‐』長編ドキュメンタリー:『O・J:メイド・イン・アメリカ(原題)』(C) 2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND. Photo courtesy of Lionsgate.
2017年02月27日映画『メアリと魔女の花』が2017年7月8日(土)に公開される。『思い出のマーニー』米林宏昌監督の最新作スタジオジブリ作品『思い出のマーニー』(2014)や『借りぐらしのアリエッティ』(2010)を手掛けた米林宏昌監督の最新作。2014年末にジブリを退社し、彼が設立したスタジオポノックの第一回長編作品となる。新たに挑む『メアリと魔女の花』は、魔女の花を見つけたメアリが一夜限りの不思議な力を手に入れ、雲海がそびえた立つ魔女の国へと飛び立つという冒険ファンタジー。メアリを通して、出会い、驚きと歓び、過ちと運命、そして小さな勇気が描かれていく。様々な世代の心を揺さぶる、新しい魔女の物語。なお、今回の長編に続き、短編アニメーション映画の製作も予定しているそうだ。メアリ役に杉咲花主人公のメアリの声は杉咲花が務める。『湯を沸かすほどの熱い愛』での熱演が記憶に新しい、飛躍が期待されている女優の1人。彼女はこれまでも『思い出のマーニー』で好奇心旺盛で重要な役どころである少女・彩香を好演。そして今回、魔女ファンタジー映画のヒロインに大抜擢となった。起用に関して「彼女のまっすぐな眼差し、笑顔、そして何より好奇心に満ちた彼女の声が主人公・メアリにぴったりだと思いました。」とプロデューサーは語っている。ピーター役に神木隆之介ピーター役を務めるのは神木隆之介。神木にとって米林監督とのタッグは『借りぐらしのアリエッティ』で繊細な青年、翔役を務めたのにつづき二回目となる。今回演じるピーターはメアリが引越し先で出会う、地元の優等生的な勤労少年。魔女の花によって不思議な力を手にしたメアリの小さな嘘によって、大事件に巻き込まれてしまう赤い館村の少年を爽やかに演じた。マダム・マンブルチューク-天海祐希マダム・マンブルチュークは、メアリが迷い込む魔法世界の最高学府であるエンドア大学の校長。彼女に声を吹き込むのは天海祐希。最高学府の威厳ある校長だが、喜怒哀楽も激しい人物だそうだ。ドクター・デイ - 小日向文世エンドア大学の魔法科学者ドクター・デイを担当担当するのは名優・小日向文世。意外にも小日向はアニメ声優初挑戦となる。見た目も変てこな雰囲気で「見た目のキャラクターが、とても面白くて嬉しかった」とコメントしている。赤毛の魔女 - 満島ひかり満島ひかりも『メアリと魔女の花』に参加。魔女の国から禁断の花を盗み出した赤毛の魔女役を演じる。魔女の花の秘密を知り、どこか運命を背負った天才魔女。大竹しのぶや佐藤二朗も参加、制作陣にはジブリ出身のクリエイター&スタッフ包み込むような優しさを持つメアリの大叔母・シャーロットの声を担当するのは、大竹しのぶ。『借りぐらしのアリエッティ』に続いて米林監督とタッグを組むのは2度目となる。その他、大学のほうきの番人フラナガンを佐藤二朗、メアリが住む赤い館のお手伝いさんバンクスを渡辺えりが担当。また、制作陣には、スタジオジブリ出身のクリエイターやスタッフが多数参加。『かぐや姫の物語』の脚本を務めた坂口理子、『思い出のマーニー』で音楽を担当した村松崇継、そして『かぐや姫の物語』のプロデューサーである西村義明が名を連ねる。主題歌はSEKAI NO OWARIの新曲「RAIN」4人組バンド・SEKAI NO OWARI(世界の終わり)の新曲「RAIN」が主題歌に決定した。監督からのストーリー解説を受け、彼らが制作したのは、優しい温かさ、懐かしさを感じる一曲。神秘的な音色の打弦楽器、ハンマーダルシマーを劇中の音楽と同様に取り入れており、映画の世界観ともぴったりと重なる楽曲に仕上がっている。東京・大阪では”メアリと魔女の花 ジ・アート展”東京では小田急百貨店新宿店で2017年7月26日(水)から7月31日(月)まで、大阪ではあべのハルカス近鉄本店で2017年8月5日(土)から8月22日(火)まで 「メアリと魔女の花 ジ・アート展」が開催される。『メアリと魔女の花』の貴重な資料を多数展示、美しい美術を披露する。会場ではインスタレーションやグッズコーナーも設け、映画への理解がより深まるはずだ。予告動画も公開予告編にはメアリが森林を飛び出し、ほうきに乗り空を飛ぶ様子など、ダイナミックなアニメーションが描かれている。最後には「魔女、ふたたび」という文字が浮かび上がり、本作への期待が高まる。『メアリと魔女の花』のストーリー・あらすじ田舎町の赤い館村に引っ越してきた、主人公メアリは、森で7年に1度しか咲かない不思議な花《夜間飛行》を見つける。それはかつて、魔女の国から盗み出された禁断の“魔女の花"だった。一夜限りの不思議な力を手にいれたメアリは、雲海にそびえ立つ魔法世界の最高学府“エンドア大学"への入学を許可されるが、メアリがついた、たったひとつの嘘が、やがて大切な人を巻き込んだ大事件を引き起こしていく。メアリは、魔女の国から逃れるため「呪文の神髄」を手に入れて、すべての魔法を終わらせようとする。しかしそのとき、メアリはすべての力を失ってしまう。しだいに明らかになる「魔女の花」の正体。メアリに残されたのは一本のホウキと、小さな約束。魔法渦巻く世の中で、ひとりの無力な人間・メアリが、暗闇の先に見出した希望とは何だったのか。スタジオポノックとはアニメーション映画制作会社のスタジオポノックは、スタジオジブリ作品「借りぐらしのアリエッティ」「思い出のマーニー」の米林宏昌監督と、「かぐや姫の物語」「思い出のマーニー」の西村義明プロデューサーによって2015年に設立された。「ポノック」とはクロアチア語で「深夜0時」を意味し、新たな一日のはじまりという意味が込められている。作品情報『メアリと魔女の花』公開日:2017年7月8日(土)脚本・監督:米林宏昌(『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』)キャスト:杉咲花 / 天海祐希 小日向文世 / 満島ひかり 佐藤二朗 渡辺えり / 大竹しの原作:メアリー・スチュアート(KADOKAWA刊)音楽:村松崇継制作:スタジオポノック【メアリと魔女の花ジ・アート展】■東京会場会期:2017年7月26日(水)~7月31日(月)会場:小田急百貨店 新宿店本館11階(新宿区西新宿1-1-3)時間:10:00~20:3030日は午後20時閉場、最終日は17:00閉場※入場は閉場30分前まで■大阪会場会期:2017年8月5日(土)~8月22日(火)会場:あべのハルカス近鉄本店 ウイング館4階(大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43)時間:10:00~20:00最終日は17:00閉場 ※入場は閉場30分前まで(c)2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2017年02月27日第89回アカデミー賞の授賞式が27日(現地時間26日)、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、長編アニメ映画賞にディズニーの『ズートピア』が輝いた。スタジオジブリの『レッドタートル ある島の物語』は受賞を逃した。『ズートピア』は、ユニークな動物たちの楽園を舞台とするファンタジーアドベンチャー。もふもふの毛並みに大きな瞳が印象的な、新米警官として奮闘するウサギのジュディを主人公に、大都会"ズートピア"で起こる動物たちのさまざまな出来事を描いた。ステージ上には、バイロン・ハワード監督、リッチ・ムーア監督、クラーク・スペンサープロデューサーの3人が登壇。「大変な名誉です」「このストーリーを受け入れてくださってありがとうございます」などと喜びと感謝を語った。同部門には、スタジオジブリの作品が4年連続でノミネート。3年前の宮崎駿監督の『風立ちぬ』から、高畑勲監督の『かぐや姫の物語』、米林宏昌監督の『思い出のマーニー』、そして今年はマイケル・デュドク・ドゥ・ビット監督の『レッドタートル ある島の物語』がノミネートされたが、受賞はならなかった。長編アニメ映画賞には、『ズートピア』、『レッドタートル ある島の物語』のほか、『モアナと伝説の海』、『クボ・アンド・ザ・トゥー・ストリングス(原題)』、『マイ・ライフ・アズ・ア・ズッキーニ(原題)』がノミネートされていた。WOWOWプライムでは、2月27日21時から同授賞式の字幕版を放送。3月5日18時からダイジェスト版も放送する。(C)2016 Disney. All Rights Reserved.
2017年02月27日第89回アカデミー賞授賞式が2月27日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、全世界興収10億ドルを突破した大ヒット作で、オスカー前哨戦も圧倒的な強さを見せていた大本命『ズートピア』が「長編アニメーション賞」を獲得した。一方、スタジオジブリが海外のスタジオと共同製作した『レッドタートル ある島の物語』は受賞を逃した。ジブリ作品は『風立ちぬ』『かぐや姫の物語』『思い出のマーニー』、そして本作と4年連続で「長編アニメーション賞」の候補に挙がったが、いずれも涙をのんでいる。動物たちが人間のように暮らすハイテク都市「ズートピア」を舞台に、ウサギの新米刑事・ジュディと、キツネの詐欺師・ニックがタッグを組んで、続発する動物失踪事件の謎を追いかける。2月には「アニメ界のアカデミー賞」と呼ばれる第44回アニー賞で、作品賞にあたるアニメーション映画賞をはじめ、主要6部門を制覇していた。ステージでは「世界中でのこの映画を観てくれた人たちに感謝します。この物語を受け入れてくれた“寛容”は、我々を分断しようとしているものよりも強いものだ」とコメント。さらにジョン・ラセターや両親たちへの感謝を思い思いに伝えた。個性あふれる動物たちが暮らすさまが“多様性”の象徴として描かれ、公開時には「アメリカの縮図」と評されたほど。トランプ政権の誕生によって、アメリカ社会の基盤でもある多様性の重要性が根幹から揺らぐ事態となった現在、本作が放つメッセージはより強力なインパクトを残す結果となっている。(text:cinemacafe.net)
2017年02月27日安曇野ちひろ美術館の開館20周年を記念して3月1日から5月9日まで「高畑勲がつくるちひろ展 ようこそ!ちひろの絵のなかへ」が開催される。宮崎駿らとスタジオジブリを設立し、常にアニメーションづくりの第一線で活躍してきた高畑がいわさきちひろの絵本と出会ったのは約50年も昔。当時、高畑の長女が保育園から持ち帰った絵本が『あめのひのおるすばん』であったそう。詩のような短い言葉と水彩のにじみを生かした絵に心を奪われ、その後、ちひろが新たな絵本表現に意欲的に取り組み始めた時、高畑はリアルタイムでその作品に出会い、ちひろの絵本から創作のインスピレーションを得てきた。同展では『あめのひのおるすばん』をはじめ、『おにたのぼうし』や『戦火のなかの子どもたち』などの作品が出展され、高畑が選んだちひろの絵を高精細に拡大して再現し、絵の中へ入り込むような感覚で筆致や絵の具の重なりを楽しめる。なかでも、『戦火のなかの子どもたち』はアニメーション作品『火垂るの墓』を監督するにあたり、高畑が若い制作スタッフに見せ、想像力を高めてもらい迫真の表現を追求した作品である。今までにない、高畑の視点からちひろの絵の魅力が新発見できる同展で、新しい世界を体感してみてはいかがだろうか。【展覧会情報】「高畑勲がつくるちひろ展 ようこそ!ちひろの絵のなかへ」会場:安曇野ちひろ美術館 展示室1・2住所:長野県北安曇郡松川村西原3358-24会期:3月1日~5月9日時間:9:00~17:00(4月29日~5月7日は18:00まで)休館日:3月22日、4月12日、26日料金:大人800円、高校生以下無料※作品画像の転載及び、コピー禁止
2017年02月17日昨年9月に公開されたスタジオジブリ作品、">『レッドタートルある島の物語』。この度、本作が米国アカデミー賞・長編アニメーション映画部門(Animated Feature Film)にノミネートされたことを記念して、全国5都市5劇場で1週間限定の再上映が決定した。嵐の中、荒れ狂う海に放りだされた男が九死に一生を得て、ある無人島にたどり着いた。必死に島からの脱出を試みるが、見えない力によって何度も島に引き戻される。絶望的な状況に置かれた男の前に、ある日、一人の女が現れた――。スタジオジブリの長編作品の最新作として製作された本作品は、『岸辺のふたり』で米国アカデミー賞短編アニメーション映画賞を始め、高い評価を得たマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督の長編初監督作品。本作はそんなわずか8分30秒で丹念に父娘の絆を描ききった短編『父と娘』(旧邦題『岸辺のふたり』)を観たスタジオジブリ・プロデューサー鈴木敏夫の「同監督の長編を観てみたい」という気持ちが本作の出発点となり、ヴィット監督は尊敬する高畑勲監督から助言を受けることを条件に快諾。そして高畑監督のもとスタジオジブリとシナリオ・絵コンテつくり、また音楽にいたるまで打ち合せを重ね、アニメーション製作の作業はフランス中心に行い構想10年、製作8年をかけ完成に至った。本作は、すでに第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門特別賞、第44回アニー賞でインディペンデント長編アニメーション映画賞を受賞。スタジオジブリとしては『風立ちぬ』『かぐや姫の物語』『思い出のマーニー』に続き4年連続のノミネートとなっており、今回の米国アカデミー賞にもますます期待がかかる。『レッドタートルある島の物語』米アカデミー賞ノミネート記念上映は2月25日(土)~3月3日(金)の期間で札幌シネマフロンティア、TOHOシネマズ 日本橋、TOHOシネマズ 名古屋ベイシティ、TOHOシネマズ 梅田、TOHOシネマズ 天神にて上映。(cinemacafe.net)
2017年02月15日スパイダーマン新シリーズ『スパイダーマン:ホームカミング』にて、新スパイダーマンを演じる俳優トム・ホランドが、アカデミー賞の前哨戦とも言われる英国アカデミー賞(British Academy Film Awards)において、“新人賞”に当たる「ライジングスター賞」を受賞したことがこのほど発表された。ニューヨーク。15歳のピーター・パーカーはスパイダーマン。部活のノリで街を救う、ヒーロー気取りの高校生だ。そんなピーターの能力を見出し、真のヒーローとしての道に導こうとする(?)のが、アイアンマンことトニー・スターク。スタークに新しいスーツまで作ってもらい興奮するピーターは、自分の力を認めてもらおうと街に飛び出す日々。そんなある日、巨大な翼で飛行する怪物が街に突如現れる。ピーターはここぞとばかり、ニューヨークの平和のために怪物退治に乗り出そうとするが、スタークに「アベンジャーズに任せておけ」と止められてしまう。「ガキ扱いは、ゴメンだ!」とピーターはその忠告を聞かずに戦いに挑むが――。若干20歳の新進気鋭の若手俳優トム。今後の活躍が期待される若手俳優・女優に贈られるこの「ライジングスター賞」は、英国アカデミー賞で唯一、一般の観客による投票によって選ばれるもので、全世界で支持されるスパイダーマン同様、トムも多くのファンに支持されたかたちとなった。トムは「嬉しすぎてぶっ飛んじゃうよ!本当に夢みたいだ!クレイジーでアメイジングだよ!一番イケてる色だと思うんだ。BAFTA(英国アカデミー賞の)2色のうちで(笑)こんな賞がもらえるなんてとても光栄だし感謝しきれないよ。本当に僕の夢がかなったんだ!」と大興奮で喜びを語り、「たくさんの子どもたちみたいに、僕も小さいころスパイダーマンになりたかったんだ。スパイダーマンを演じる上で嬉しかったのは、みんなから愛されるキャラクターを新しく違うアプローチで作り上げて、スクリーンに戻してくれたことだね。撮影期間はとても充実したものだったし、とても楽しかった」とコメントを寄せている。またレッドカーペットでは、トムの受賞を祝福するようにたくさんのファンが集結。サインを求められるとトムも笑顔でファンサービスに応える場面も。トムといえば、スタジオジブリ作品『借りぐらしのアリエッティ』で神木隆之介が演じた青年・翔の英国版の吹き替えを演じたほか、『インポッシブル』では20年ぶりの続編公開も話題となっている『T2 トレインスポッティング』のユアン・マクレガーとの共演、さらに、『白鯨との闘い』での確かな演技力で注目を集め、スパイダーマンの生みの親スタン・リーに「トム・ホランドはスパイダーマンの役をやるために生まれてきた」と言わしめるほどの逸材だ。日本でも大ブレイク間違いなしのトム。ますます本作の公開が楽しみだ。『スパイダーマン:ホームカミング』は8月11日(金・祝)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年02月13日日本のみならず世界的に有名な作品、角野栄子の「魔女の宅急便」が、この度新たにミュージカル化されることが決定。キキ役には上白石萌歌、トンボ役に「ジャニーズJr.」の阿部顕嵐を迎え、6月より上演される。13歳になった魔女のキキは、古くから伝わる習わしにのっとり、相棒の黒猫ジジと共に満月の夜に旅立つ。自分で新しい町を見つけ、1年後には自力で暮らせるようにならなければいけないが、空を飛ぶ魔法しか知らないキキは、新しい町コリコでも様々な壁にぶつかる。皆が家族同然の小さな街で育ったキキは、大きな町での価値観の違いに驚き、また魔女であることに対する好奇の目や偏見にも苦しむ。自分という小さな存在に葛藤しながらも、飛ぶことに憧れる少年トンボとの交流や、パン屋のオソノさんに励まされながら、思春期の少女は少しずつ成長していく…。原作「魔女の宅急便」は、児童文学作家・角野氏が1982年~2009年の27年間に渡り執筆した全6巻の児童書。1989年にはスタジオジブリが宮崎駿監督でアニメーション映画化し大ヒット。さらに1993年~1996年には蜷川幸雄演出によりミュージカル化、2014年に実写映画化、そして2016年にはイギリス・ウェストエンドにて舞台化が行われるなど、いまなお色あせない「魔女の宅急便」を、今回は若手新進気鋭の制作チームにより、新しいミュージカル版をお届けする。今回魔女・キキ役を務めるのは、映画『金メダル男』や「午後の紅茶」のCMなどに出演し、3月には『ハルチカ』の公開も控えるいま注目の若手女優・上白石さん。「独り立ちをする、という意味ではいまの自分に少し似ている」とキキと自身とを重ねる上白石さんは、「キキという女の子としっかり向き合って自由におてんばに、そして舞台の上で一緒に成長していけたらいいなと思います!わたしが作品に背中を押されたように、観てくださる方にパワーをお届けできればなと思います!」と意気込みを語った。一方、トンボ役を演じるのは、映画化が話題となった「近キョリ恋愛」のドラマ化「近キョリ恋愛~Season Zero~」にて、主演・櫻井ハルカ役を務めた阿部さん。「魔女の宅急便」は、DVDを持っていて繰り返し何回も観ているほど大ファンだという阿部さんは、今回の決定に「嬉しすぎて両親にすぐ報告しました」と話し、未だに信じられないと大喜び。「キキとの恋の行方も、爽やかでキラキラした感じを受け取ってくだされば嬉しいです。不安やプレッシャーもありますが、それ以上に楽しみで仕方がありません。トンボをしっかり演じて、観に来ていただく皆さんの期待を超え、心を震わす歌声を配達していきたいと思ってます」と力強いコメントを寄せている。ミュージカル「魔女の宅急便」は6月1日(木)より新国立劇場・中劇場(東京)、8月31日(木)より梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ(大阪)にて上演。(cinemacafe.net)
2017年02月10日女優の上白石萌歌と、ジャニーズJr.の阿部顕嵐がミュージカル『魔女の宅急便』に出演することが10日、わかった。同作は、角野栄子による児童書を舞台化。原作は27年間にわたり執筆されており、1989年にスタジオジブリがアニメ映画化し、世界的に有名な作品となった。1993年~1996年には、故・蜷川幸雄さん演出によりミュージカル化され、工藤夕貴、持田真樹、坂本昌行(V6)、長野博(V6)などが出演している。2014年には小芝風花主演で実写映画化され、2016年にはイギリス・ウェストエンドでも舞台化が行われた。今回、独り立ちし見知らぬ街で”お届けもの屋さん”を始める魔女のキキ役を務める上白石は、2011年に第7回『東宝「シンデレラ」オーディション』で当時史上最年少の10歳でグランプリに選ばれ、ファッション誌『ピチレモン』専属モデルとして活躍。数々のドラマ、映画に出演するほか、2016年にはミュージカル『赤毛のアン』で主演を務めている。姉の上白石萌音は、大ヒット中のアニメ映画『君の名は。』でヒロイン・宮水三葉の声を務めた。上白石は同作について「1人の女の子が悩みながら成長していく姿にとても勇気をもらえる、背中を押してくれるような作品」と印象を語り、「独り立ちをする、という意味では今の自分に少し似ているような気がします」と、主人公のキキに共感。「キキという女の子としっかり向き合って自由におてんばに、そして舞台の上で一緒に成長していけたらいいなと思います」と意気込みを語った。また、飛ぶことに憧れる少年・トンボ役の阿部は、ジャニーズJr.内のユニット・Love-tuneのメンバーとして活動中。2014年のドラマ『近キョリ恋愛~Season Zero~』(日本テレビ)では主演を務めた。アニメ映画のDVDを「何回も繰り返し観ているほどのファン」という阿部は、「未だに信じられないですが、トンボ役を演じさせて頂くと聞かされたときは、嬉しすぎて両親にすぐ報告しました」と喜びを表した。東京公演は新国立劇場・中劇場にて6月1日~4日の6回公演、大阪公演は梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて8月31日~9月3日の7回公演を予定している。脚本・演出は岸本功喜、作曲は小島良太。■キキ役:上白石萌歌コメント・『魔女の宅急便』という作品の印象スタジオジブリで映画化されたときに初めて知りましたが、とても空気感の好きな作品です。キキの新しく住むことになった街の鮮やかなタッチであったり、壮大な自然の美しさにうっとりしてしまいます!ちなみに1番好きなシーンは、キキが満月の夜に旅立つシーンです。わたしまでドキドキしてしまいました!1人の女の子が悩みながら成長していく姿にとても勇気をもらえる、背中を押してくれるような作品だと思います。・キキ役を演じるにあたっての意気込み独り立ちをする、という意味では今の自分に少し似ているような気がします。わたしも今16歳で、キキと同じように日々悩みながら一歩ずつ大人に近づいていけるように努力しているところです。キキという女の子としっかり向き合って自由におてんばに、そして舞台の上で一緒に成長していけたらいいなと思います!わたしが作品に背中を押されたように、観てくださる方にパワーをお届けできればなと思います!■トンボ役:阿部顕嵐コメント・『魔女の宅急便』という作品の印象僕自身「魔女の宅急便」のDVDを持っていて、何回も繰り返し観ているほどのファンです。小さな魔女キキは、空は飛べてもそれ以外は「普通の女の子」なので落ち込んだり苦悩したり、周りの人に助けられたりして成長していく姿にいつの間にか気持ちが重なり、そんな彼女を見て、僕は想いを配達されている気がしました。キキが少しずつ成長し大人への第一歩を踏み出す過程がとても爽やかでキラキラしていて、年齢や性別問わず誰もが共感し応援したくなる印象です。・トンボ役を演じるにあたっての意気込み未だに信じられないですが、トンボ役を演じさせて頂くと聞かされたときは、嬉しすぎて両親にすぐ報告しました。まさか自分がやらせてもらえるなんて光栄です。キキとの恋の行方も、爽やかでキラキラした感じを受け取ってくだされば嬉しいです。不安やプレッシャーもありますが、それ以上に楽しみで仕方がありません。トンボをしっかり演じて、観に来ていただく皆さんの期待を超え、心を震わす歌声を配達していきたいと思ってます。■原作者・角野栄子コメント・キキ役とトンボ役について 上白石萌歌さんは透明感のある歌声でキキのイメージにぴったり。 成長していくキキの初々しい姿が今から目に浮かびます。 阿部顕嵐さんはスリムでさわやかで、これまたトンボさんが本の中から出てきたみたい。 新鮮なキキとトンボさんの登場です。 ・魔女の宅急便のミュージカル化について 旅立ちのとき、キキは言います。「おくりものをあけるときのようにわくわくしてるわ」私も舞台があくのをわくわくして待っています。 そう、不思議のジジもお忘れなく。二人と一匹は舞台を魔法でいっぱいにするでしょう。
2017年02月10日人気コミック『進撃の巨人』を初めて舞台化する『ライブ・インパクト「進撃の巨人」』の概要、スタッフ・キャストが発表された。キャスト総勢150人で再現する壮大な舞台。7月28日(金)から9月3日(日)まで(7月28日~30日はプレビュー公演)、全55公演で12万人の動員を見込む大規模公演だ。ライブ・インパクト「進撃の巨人」チケット情報主人公エレン・イェーガー役を演じるのは三浦宏規。バレエダンサー出身で、17歳にしてミュージカル『テニスの王子様』の人気キャラクター跡部景吾を演じた注目の若手俳優だ。ヒロインのミカサ・アッカーマン役にはアクロバットやダンスパフォーマンスなど抜群の身体能力を持つ佃井皆美。アルミン・アルレルト役にはシンガーソングライターとして活動中、舞台は7年ぶりとなる阪本奨悟をキャスティング。演出を手がけるのは宝塚歌劇団で演出家デビュー、2013年の退団以降は海外で活動してきた児玉明子。ムーブメント・ディレクターとして、スタジオジブリ作品の舞台化『Princess Mononoke~もののけ姫~』で注目を集めたアレクサンドラ・ルターが起用された。また、本公演のプロデューサーとして、漫画「進撃の巨人」の原作担当編集 川窪慎太郎の参加も決定。川窪は「今まで、たくさんの方から『「進撃の巨人」の面白さの核は?』と聞かれてきました。その都度、自分なりに答えてきたのですが、どこかしっくりこない気持ちが残っていました。ですが連載から7年半が経ち、ようやく僕の中で『諫山創が生み出す物語の、面白さの核』を掴めた気がします。その答えを『ライブパフォーマンス』という形で皆様にお伝えすべく、舞台化に挑戦したいと思っています。楽しみにしていただけたら嬉しいです」とコメントを寄せている。公演は千葉・舞浜アンフィシアターにて。チケットの一般発売は4月9日(日)午前10時より。
2017年02月06日国際アニメーション協会(ASIFA)が主催する、アニメ界のアカデミー賞「アニー賞」の授賞式が4日(現地時間)、ロサンゼルスで行われた。作品賞は『モアナと伝説の海』、『ファインディング・ドリー』、『カンフー・パンダ3』、太古の日本を舞台とした『Kubo and the Two Strings』(原題)がノミネートされていた中、『ズートピア』が受賞。昨年、新たに設置されたばかりのインディペント作品賞の候補作だった新海誠監督の『君の名は。』は惜しくも受賞ならず、スタジオジブリが初めて海外(フランス)と共同製作した『レッドタートル ある島の物語』が選ばれた。原恵一監督の『百日紅 ~Miss HOKUSAI~』も候補作の1つだった。この賞は、上映時間が45分以上、アメリカ国内での上映映画館数が1,000館未満、2016年1月1日から12月31日までにロサンゼルス郡での上映日数が連続して5日以上、アメリカで上映されていない場合は広島、アヌシー、オタワ、ザグレブの世界4大アニメフェスティバルの中で作品賞を受賞したアニメ映画が対象。アニー賞を受賞した『ズートピア』、『レッドタートル ある島の物語』、どちらの作品も、2月26日(現地時間)に開催されるアカデミー賞の長編アニメーション賞の候補となっている。日本からは押井守監督が、長年アニメ芸術へ貢献した人に贈られる「ウィンザー・マッケイ賞」を受賞した。(Hiromi Kaku)
2017年02月06日第89回アカデミー賞のノミネーションが24日に発表され、『ラ・ラ・ランド』が最多14ノミネートを果たした。『イヴの総て』(1950)、『タイタニック』(1997)と並んでアカデミー賞史上最多となる。『ラ・ラ・ランド』は、作品賞をはじめ、ライアン・ゴズリングとエマ・ストーンがそれぞれ主演男優・女優賞の候補に挙がっているほか、デイミアン・チャゼルの監督賞、そして、脚本賞、撮影賞、編集賞、美術賞、衣装デザイン賞、作曲賞、主題歌賞(2曲)、音響編集賞、録音賞にノミネート。主題歌賞では「オーディション(ザ・フールズ・フー・ドリーム)」と「シティ・オブ・スターズ」の2曲が候補に挙がっている。最高賞となる作品賞にはほかに、『メッセージ』『フェンス』『LION/ライオン ~25年目のただいま~』『マンチェスター・バイ・ザ・シー』『ムーンライト』がノミネートされた。『ムーンライト』は、ナオミ・ハリスの助演女優賞やマハーシャラ・アリの助演男優賞など、ほかにも7部門で候補に挙がっている。そして、『ムーンライト』と並んで8ノミネートを受けた『メッセージ』は、ドゥニ・ヴィルヌーヴが監督賞の候補にも挙がっており、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』『LION/ライオン ~25年目のただいま~』が6部門と続いている。『マンチェスター・バイ・ザ・シー』からはケイシー・アフレックが主演男優賞にノミネートされており、ライアンのほか、『ハクソー・リッジ』のアンドリュー・ガーフィールド、『はじまりへの旅』のヴィゴ・モーテンセン、『フェンス』のデンゼル・ワシントンとその栄冠をかけて戦う。一方で、主演女優賞には3部門での候補に挙がっている『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』のナタリー・ポートマン、メリル・ストリープ、イザベル・ユペール、ルース・ネッガがエマとオスカー像を巡って競うことになる。長編アニメーション賞には、スタジオジブリの『レッドタートルある島の物語』が候補入り。ディズニーの『ズートピア』や『モアナと伝説の海』などと争う。なお、『君の名は。』はノミネートを逃した。第89回アカデミー賞式典は来月26日にハリウッド&ハイランドセンター内のドルビー・シアターで開かれる。第89回アカデミー賞ノミネート(一部抜粋)■作品賞『メッセージ』『フェンス』『ハックソー・リッジ』『最後の追跡』『ヒドゥン・フィギュアズ』『ラ・ラ・ランド』『LION/ライオン ~25年目のただいま~』『マンチェスター・バイ・ザ・シー』『ムーンライト』■監督賞ドゥニ・ヴィルヌーヴ『メッセージ』メル・ギブソン『ハックソー・リッジ』デイミアン・チャゼル『ラ・ラ・ランド』ケネス・ロナーガン『マンチェスター・バイ・ザ・シー』バリー・ジェンキンス『ムーンライト』■主演男優賞ケイシー・アフレック『マンチェスター・バイ・ザ・シー』アンドリュー・ガーフィールド『ハックソー・リッジ』ライアン・ゴズリング『ラ・ラ・ランド』ヴィゴ・モーテンセン『はじまりへの旅』デンゼル・ワシントン『フェンス』■主演女優賞イザベル・ユペール『エル』ルース・ネッガ『ラビング愛という名前のふたり』ナタリー・ポートマン『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』エマ・ストーン『ラ・ラ・ランド』メリル・ストリープ『マダム・フローレンス!夢見るふたり』■助演男優賞マハーシャラ・アリ『ムーンライト』ジェフ・ブリッジス『最後の追跡』ルーカス・ヘッジズ『マンチェスター・バイ・ザ・シー』デーヴ・パテール『LION/ライオン ~25年目のただいま~』マイケル・シャノン『ノクターナル・アニマルズ』■助演女優賞ヴィオラ・デイヴィス『フェンス』ナオミ・ハリス『ムーンライト』ニコール・キッドマン『LION/ライオン ~25年目のただいま~』オクタヴィア・スペンサー『ヒドゥン・フィギュアズ』ミシェル・ウィリアムズ『マンチェスター・バイ・ザ・シー』■長編アニメーション賞『クボ・アンド・ザ・ツー・ストリングス』『モアナと伝説の海』『マイ・ライフ・アズ・ア・ズッキーニ』『レッドタートルある島の物語』『ズートピア』■撮影賞『メッセージ』『ラ・ラ・ランド』『LION/ライオン ~25年目のただいま~』『ムーンライト』『沈黙 -サイレンス-』■作曲賞ミカ・レビ『ジャッキーファーストレディ最後の使命』ジャスティン・ハーウィッツ『ラ・ラ・ランド』ダスティン・オハローラン、ハウシュカ『LION/ライオン ~25年目のただいま~』ニコラス・ブリテル『ムーンライト』トーマス・ニューマン『パッセンジャー』(C)BANG Media International
2017年01月25日2月26日(現地時間)に開催される第89回アカデミー賞のノミネートが24日に発表。賞レースで快進撃中の『ラ・ラ・ランド』が最多14ノミネーションを得た。日本のスタジオジブリが海外と共同製作した『レッドタートルある島の物語』が長編アニメーション部門にノミネートされた。今年のノミネーション発表は、ブリー・ラーソンや渡辺謙など、過去のアカデミー賞受賞者や候補者が映像に登場し、それぞれの思い出を語りながら候補を発表していくという新しいスタイル。前哨戦の目玉の1つ、第74回ゴールデン・グローブ賞(以下、GG賞)で作品賞など候補になった部門すべてを制覇し、最多7部門を受賞した『ラ・ラ・ランド』は作品、監督、主演男優、主演女優、作曲、主題歌賞(2曲)など13部門で14ノミネーション。『イヴの総て』(50)『タイタニック』(97)と並ぶ最多ノミネーションを獲得した。次いで、8部門で候補になったのは『メッセージ』、GG賞ドラマ部門作品賞を受賞した『ムーンライト』。後者はマハーシャラ・アリの助演男優賞受賞が有力視されている。『マンチェスター・バイ・ザ・シー』、『LION/ライオン~25年目のただいま~』、メル・ギブソンが1945年の沖縄戦を描いた『Hacksaw Ridge』(原題)が6部門で候補になった。昨年の「オスカーは真っ白」騒動を受けて、各俳優賞でアフリカ系の俳優が候補入りを果たしている。主演男優賞にデンゼル・ワシントン、主演女優賞にルース・ネッガ、助演男優賞には前出のマハーシャラに加えてインド系のデヴ・パテル、助演女優賞は候補5人のうち3人(ヴィオラ・デイヴィス、オクタヴィア・スペンサー、ナオミ・ハリス)がアフリカ系だ。GG賞ではドラマ部門の授賞は各作品が分け合う形になったので、アカデミー賞でも得票がバラついた結果、『ラ・ラ・ランド』が圧勝という形になる可能性もある。今年は『ラ・ラ・ランド』が大本命視されているが、監督や俳優は各映画賞によって結果が異なる状況が続いている。先が読めないだけに、より楽しみなオスカー・レースが展開される。授賞式は2月26日(現地時間)、ロサンゼルスのコダック・シアターで開催される。主要部門候補は以下の通り作品賞『メッセージ』『Fences』(原題)『Hacksaw Ridge』(原題)『最後の追跡』『Hidden Figures』(原題)『ラ・ラ・ランド』『LION/ライオン~25年目のただいま~』『マンチェスター・バイ・ザ・シー』『ムーンライト』主演男優賞ケイシー・アフレック(『マンチェスター・バイ・ザ・シー』)アンドリュー・ガーフィールド(『Hacksaw Ridge』原題)ライアン・ゴズリング(『ラ・ラ・ランド』)ヴィゴ・モーテンセン(『はじまりへの旅』)デンゼル・ワシントン(『Fences』原題)主演女優賞イザベル・ユペール(『ELLE』)ルース・ネッガ(『ラビング愛という名前のふたり』)ナタリー・ポートマン(『ジャッキー/ファーストレディ最後の使命』)エマ・ストーン(『ラ・ラ・ランド』)メリル・ストリープ(『マダム・フローレンス!夢見るふたり』)助演男優賞マハーシャラ・アリ(『ムーンライト』)ジェフ・ブリッジズ(『最後の追跡』)ルーカス・ヘッジズ(『マンチェスター・バイ・ザ・シー』デヴ・パテル(『LION/ライオン~25年目のただいま~』)マイケル・シャノン(『Nocturnal Animals』原題)助演女優賞ヴィオラ・デイヴィス(『Fences』原題)ナオミ・ハリス(『ムーンライト』)ニコール・キッドマン(『LION/ライオン~25年目のただいま~』オクタヴィア・スペンサー(『Hidden Figures』原題)ミシェル・ウィリアムズ(『マンチェスター・バイ・ザ・シー』)監督賞ドゥニ・ヴィルヌーヴ(『メッセージ』)メル・ギブソン(『Hacksaw Ridge』原題)デイミアン・チャゼル(『ラ・ラ・ランド』)ケネス・ロナガン(『マンチェスター・バイ・ザ・シー』)バリー・ジェンキンス(『ムーンライト』)脚色賞『メッセージ』『Fences』(原題)『Hidden Figures』(原題)『LION/ライオン~25年目のただいま~』『ムーンライト』オリジナル脚本賞『最後の追跡』『ラ・ラ・ランド』『ロブスター』『マンチェスター・バイ・ザ・シー』『20センチュリー・ウーマン』撮影賞『メッセージ』『ラ・ラ・ランド』『LION/ライオン~25年目のただいま~』『ムーンライト』『沈黙 -サイレンス-』作曲賞『ジャッキー/ファーストレディ最後の使命』『ラ・ラ・ランド』『LION/ライオン~25年目のただいま~』『ムーンライト』『パッセンジャー』主題歌賞「Audition」(『ラ・ラ・ランド』)「Can’t Stop the Feeling」(『Trolls』原題)「City of Stars」(『ラ・ラ・ランド』)「The Empty Chair」(『Jim: The James Foley Story』 原題)「How Far I’ll Go」(『モアナと伝説の海』)長編アニメーション映画賞『Kubo and the Two Strings』(原題)『モアナと伝説の海』『My Life as a Zucchini』(原題)『レッド・タートルある島の物語』『ズートピア』外国語映画賞『幸せなひとりぼっち』(スウェーデン)『ヒトラーの忘れもの』(デンマーク)『Tanna』(オーストラリア)『セールスマン』(イラン)『ありがとう、トニ・エルドマン』(ドイツ)(text:Yuki Tominaga)■関連作品:LION/ライオン~25年目のただいま~ 2017年4月7日よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開(C) Long Way Home Holdings Pty Ltd and Screen Australia
2017年01月25日新海誠監督最新作にして、神木隆之介&上白石萌音ら実力派俳優の声優起用でも話題となった映画『君の名は。』。昨年11月に、映画賞の最高峰であるアカデミー賞の長編アニメ部門の審査対象となったことが明らかになったが、1月24日(日本時間)、第89回米アカデミー賞ノミネートが発表され、残念ながらノミネートを逃したことが分かった。2016年8月に公開され、興行収入は200億円を突破、観客動員数も1,800万人を超える大ヒットを記録した本作。日本だけに留まらずアジア圏でも大ヒットを叩き出し、週末映画ランキングでは日本、台湾、香港、タイ、中国、韓国の“6冠”を達成。また世界各地の映画祭でも高い評価を受けており、ファンタジーとホラー、そしてアニメーションに特化した国際映画祭である第49回シッチェス・カタロニア国際映画祭にてAnima’t部門(アニメーション作品の部門)の最優秀長編作品賞にあたる「Award for Best Feature Length Film」を受賞。さらに、アカデミー賞の前哨戦の1つとされているLA映画批評家協会賞にて「アニメ賞」に輝き、“アニメーション界のアカデミー賞”ともいわれる「第44回アニー賞」では、監督賞とインディペンデント部門作品賞の2部門にノミネートされている。この勢いのまま、第89回米アカデミー賞長編アニメーション部門へのノミネートが期待されていたが、1月24日(日本時間)ノミネート発表にて落選が決定。ノミネートされたのは、スタジオジブリ初の海外共同製作作品である『レッドタートルある島の物語』、人間のように暮らす動物たちの“楽園”を舞台にした感動のファンタジー・アドベンチャー作『ズートピア』、ディズニー・アニメーション最新作『モアナと伝説の海』、『Kubo and the Two Strings』(原題)、『My Life as a Zucchini』(原題)。第89回アカデミー賞授賞式は2月26日(現地時間)となっている。(text:cinemacafe.net)
2017年01月24日スタジオジブリのアニメーション世界を体験できる「三鷹の森ジブリ美術館」の来場者数が1,000万人を突破したことを記念し、1月14日(土)、同美術館にてセレモニーが行われた。1,000万人目となった永田さん一家は大阪から来館となり、「美術館は初めてで、ずっと行ってみたいと思っていたので、大雪警報でしたけど頑張って出てきました(笑)。まったく気にしてもいなかったのでラッキーです」と満面の笑みでコメントを寄せた。「三鷹の森ジブリ美術館」は、2001年のオープン以来、入館チケットは常に完売状態の人気を誇り、昨年には15周年を迎えていた。日本のみならず世界でも評価されている理由のひとつに、細部にまでこだわりを見せた展示が挙げられる。短編作品を上映する映像展示室「土星座」や、大人も乗れるネコバスの展示ではフカフカの毛触りも体感できる。今回の来場者イベントは、2003年に続いて2回目となる。中島清文館長は、歳月をふり返り、「奇跡的なことだなと思います。スタジオジブリ作品とジブリ美術館を愛してくれている方々に感謝しかないです。いつも宮崎駿からは、光がかげらないように、常に光を指し続けるようにと言われ、努力をしてきました」と、万感の思いを込めた。ちなみに、宮崎監督からは、「『うれしいです。どうもありがとうございます』とコメントしていました。そのほかは言えないことばかり言っていたので(笑)」とのこと。入館チケットの販売も独自の方法を採用しており、1回600人を4回に区切り、最大でも1日2,400人の入館となる。入館数を伸ばすことが目的ではなく、あくまでも人数を保つことで見やすくすることを念頭に置いているという清原慶子三鷹市長は、「とにかく子どもたちを中心に、皆さんが安心に安全にしていけるようにと定数を決めています。入館数を増やすことは一切せず快適にということでやってきましたので、本当に尊い数だと思います、ありがとうございます」と感謝の言葉を口にした。さらに、リピーターが多いことについて清原市長は、「毎年オリジナルで考えてくださった企画力が大きいと思います。リピーターの方がまた新しい魅力を発見できるので。何気なく宮崎駿さんが訪れて“ここをこうしよう、書きたそう”と言い、変わっています」と、たゆまぬ努力が続けられた賜物だと言及した。「三鷹の森ジブリ美術館」の入場は、日時指定の予約制。毎月10日より翌1か月分を全国のローソンチケットで販売中。(cinamacafe.net)
2017年01月14日『君の名は。』の大ヒットなど、アニメーション映画が社会現象となる昨今。子どもだけではなく、大人も夢中になれる日本アニメーション作品の代表的存在であるスタジオジブリの名作が、2017年1月「金曜ロードSHOW!」にて放送決定。「3週連続冬もジブリ」と題し、『風の谷のナウシカ』『千と千尋の神隠し』『耳をすませば』をノーカット放送する。1週目に放送されるのは、宮崎駿監督の原点『風の谷のナウシカ』。文明社会が戦争によって滅んだ1,000年後の地球を舞台に、強く優しいヒロイン・ナウシカが人々を救うために奔走する物語。疾走感あふれる映像と印象的な音楽、心に残るメッセージ…忘れられない感動を味わえること間違いなしの日本アニメを代表する名作だ。2週目には、第75回アカデミー賞受賞、2002年ベルリン国際映画祭金熊賞受賞など、世界が絶賛し、昨年行われたジブリ総選挙でも第一位を獲得した大人気作『千と千尋の神隠し』。10歳の少女・千尋が迷い込んだのは神々が暮らす不思議な町…。豚にされた両親を助けるために奔走する中で、千尋は少しずつ生きる力を取り戻していく姿が描かれる。声優陣も豪華で、ハク役には当時13歳の子役にして、現在では声優・役者・アーティストと幅広く活躍する入野自由。さらに当時8歳だった神木隆之介が出演。3週目のトリを務めるのは、『耳をすませば』。本が大好きな中学生の雫は、バイオリン職人を夢見る天沢聖司との出会いをきっかけに、自分の生き方を考え始める。進路問題、恋愛の悩み…誰もが通る思春期を繊細に描いたスタジオジブリの青春物語。観た人を前向きで清々しい気持ちにしてくれる、ピュアな気持ちが詰まった名作として、根強い人気を誇る。また、デジタル企画が今回も実施。放送中は「秋のジブリ」で実施して記録的なアクセスを記録した「セリフでBINGO♪」をお届け。放送中だけの“お祭り感”もお見逃しなく。2017年のスタートは、最高の映画体験からはじめてみては。「金曜ロードSHOW!」『風の谷のナウシカ』は2017年1月13日(金)21時よりノーカットで放送。「金曜ロードSHOW!」『千と千尋の神隠し』は2017年1月20日(金)21時よりノーカットで放送。「金曜ロードSHOW!」『耳をすませば』は2017年1月27日(金)21時よりノーカットで放送。(text:cinemacafe.net)
2016年12月23日アニメーション映画監督の米林宏昌が12月15日(木)、東宝本社で会見を行い、2017年夏に最新作『メアリと魔女の花』の劇場公開を発表した。2014年末にスタジオジブリを退社した米林監督。新作はジブリ時代に手がけた『思い出のマーニー』以来、3年ぶりとなる。原作はイギリスの女流作家メアリー・スチュワートによる児童文学「The Little Broomstick」(小さな魔法のほうき)。何をやってもうまくいかず、不満や不安を抱いて暮らす11歳の平凡な女の子・メアリが、ひょんなことから魔法が渦巻く奇想天外な世界で冒険を繰り広げる、王道ファンタジーだ。会見には元スタジオジブリの西村義明プロデューサー(『かぐや姫の物語』『思い出のマーニー』)が同席。米林監督と西村プロデューサーは、ジブリ退社後の2015年にアニメーション映画制作会社「株式会社スタジオポノック」を設立し、新作『メアリと魔女の花』は同スタジオが製作を手がける。まず、マイクを握った西村プロデューサーは、ジブリの制作部門解散から前作『思い出のマーニー』完成までをふり返り、「現場作りをするにも、ジブリと言う名前がないなか、お金やスタッフが集まるのか。クオリティが下がってしまうのではないかと、不安ばかりだった」と本音を告白。それでも「アニメーションを作る喜びと責任を、誰が受け継いでいくのか?焦りを感じ、ゼロからスタジオを作る決意をしました」とスタジオ新設の経緯を説明した。その上で、同スタジオ初となる長編アニメの題材として“魔女”を選んだ理由は、「マーニーとは真逆をやろうと思った」(西村プロデューサー)。「前作であえて封じていた米林監督の得意ワザである、ダイナミックなアニメーションを見たかった。広がりある世界で、元気な女の子が動き回る…。子どもの頃、『魔女の宅急便』で幸福な経験をした僕ら世代が、いまこそ、宅急便とは違う21世紀の魔女の物語を作れたら」と語った。再び長編アニメのメガホンをとる米林監督は、「魔女という題材や原作は、とても面白い作品になると思った」といい、「マーニーが“静”だとすれば、今回は“動”。主人公が自分の意思で動くような、躍動的なアニメーションを目指し、いい意味で予想を裏切れたら」と意気込み。「何を見て、何を感じて、どう行動するか。ご覧になった人が、メアリとともに一歩進んでみようと思ってもらえる作品になれば」と思いを語った。ちなみに本作の製作について、ジブリ時代の“師匠”である宮崎駿監督に報告したところ、「宮崎さんは『うれしい』と言ってくれた」のだとか。最後に再びマイクをとった西村プロデューサーは、「ポノックは、ジブリの血を受け継いでいる。米林監督には、約20年にわたるジブリ人生のすべてを注いでもらいたいと期待している」と会見を締めくくった。『メアリと魔女の花』は2017年夏、全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年12月15日スタジオジブリにて『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』を生み出した米林宏昌監督による待望の最新作が、『メアリと魔女の花』と題し来年夏に公開されることが決定!「ハリー・ポッター」を生んだイギリスの児童文学を元に“魔女”を題材としたファンタジー超大作に挑む。ヒロインは11歳の女の子。背が低く、クセっ毛の赤毛にそばかす。ごくごく平凡な女の子「メアリ」が主人公だ。何をやってもうまくいかず、不満と不安を抱えている、そんな彼女がひょんなことから奇想天外な大冒険に巻き込まれることに!天真爛漫で感情に従順、どんなことにもまっすぐに立ち向かうメアリに、日本が夢中になること間違いなしだ。米林監督は、1996年にスタジオジブリに入社し『もののけ姫』『ホーホケキョ となりの山田くん』では動画、『千と千尋の神隠し』で初めて原画を担当。その後、『ハウルの動く城』『崖の上のポニョ』で原画を、『ゲド戦記』では作画監督補を担当。また、その年の邦画ナンバー1となる観客動員765万人・興行収入92.5億円を記録した『借りぐらしのアリエッティ』や、第88回米国アカデミー賞長編アニメーション映画部門にノミネートされた『思い出のマーニー』で監督を務め、華々しい経歴を持つ。本作は、そんな米林監督が2014年末にスタジオジブリを退社し、新スタジオにて満を持して世に送り出す監督3作品目。巨匠・宮崎駿の下で学んだスプリットとアニメーションで描く題材は、師と同じモチーフである“魔女”だ。原作は、1971年に描かれたイギリスの女流作家・メアリー・スチュアートによる児童文学。脚本は、高畑勲監督『かぐや姫の物語』で脚本を務めた坂口理子。音楽には、『クライマーズ・ハイ』『64-ロクヨン-前編/後編』『グッドモーニングショー』などの音楽を担当し、『思い出のマーニー』から引き続き米林さんをタッグを組む村松崇継。そして、企画制作に約8年を費やした初の長編プロデュース作品『かぐや姫の物語』で、第87回米国アカデミー賞長編アニメーション映画部門ノミネート、長編2作目となる『思い出のマーニー』で第88回米国アカデミー賞長編アニメーション映画部門にノミネートされた、西村義明(現在、株式会社スタジオポノック代表取締役)がプロデューサーを務める。野を駆け、空を飛び、雲の向こうの世界を旅するような、人が抱く未知なる世界への憧れを真っ向から描く、夏の“エンターテインメントの王道”の誕生に、いまから期待が高まる。『メアリと魔女の花』は2017年夏、全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年12月15日