上質な日本美術のコレクションで知られるアメリカのミネアポリス美術館の名品がならぶ展覧会『ミネアポリス美術館日本絵画の名品』が、サントリー美術館で6月27日(日)まで開催されている。ミネアポリス美術館(通称 Mia)は、アメリカ中西部にあるミネソタ州最大の都市・ミネアポリスに1883年に設立された美術館。約9万点のコレクションのうち1割を超える約9500点が日本美術のコレクションだ。本展は室町時代から近世までの日本絵画の流れを、Miaの充実したコレクションでたどっていくもの。また、展示作品の3分の1以上が日本に初めて里帰りするものだそう。展示風景より展覧会は、日本絵画の主要ジャンルを8章構成で紹介していく。第一章「水墨画」では、躍動感あふれる描写で鳥を描いた雪村のほか、迫力とかわいらしさが同居する山田道安の屏風などを展示する。雪村周継《花鳥図屛風》室町時代、16世紀山田道安《龍虎図屏風》室町時代、16世紀とくに、山田道安《龍虎図屏風》は、虎の表情や吹きすさぶ風の描写など、細部まで楽しめる作品だ。山田道安《龍虎図屏風》部分室町時代、16世紀山田道安《龍虎図屏風》部分室町時代、16世紀続く第2章「狩野派の時代」では、当時の主流派であった狩野派の作品を展示。仙人と童子を描いた狩野山雪の《群仙図襖》は、9名の仙人と童子が描かれた襖。それぞれの仙人の表情やポーズを描き分けている。狩野山雪《群仙図襖(旧・天祥院客殿襖絵)》江戸時代、正保3年(1646)画面右端にいる仙人は「劉海蟾(蝦蟇仙人)」。糸を通した小銭を使ってガマガエルと遊んでおり、その姿が愛らしい。狩野山雪《群仙図襖(旧・天祥院客殿襖絵)》部分江戸時代、正保3年(1646)第3章の「やまと絵―景物画と物語絵―」では、日本独自の絵画様式となったやまと絵を紹介。もともとは中国的な主題の「唐絵」に対して、日本の風俗や事物を主題にした絵を指していた「やまと絵」は、時代を経ていくうちに日本独自の絵画様式として発展していった。武蔵野の平野を描いた《武蔵野図屛風》はその一例だ。第4章の「琳派」も日本で生まれた独自の様式である琳派を紹介している。作者不詳《武蔵野図屛風》 江戸時代、17世紀第5章の「浮世絵」は、江戸時代に花開いた大衆芸術、浮世絵を紹介。葛飾北斎や東洲斎写楽などの誰もが知る浮世絵版画のほか、肉筆浮世絵も展示。江戸の文化がいかに豊かであったかを垣間見ることができる。三畠上龍《舞妓覗き見図》江戸時代、19世紀三畠上龍《舞妓覗き見図》部分江戸時代、19世紀三畠上龍《舞妓覗き見図》は、謎が多い対幅の作品。左幅には美しい舞妓、右幅にはまぶたをこじ開けている丁稚姿の少年の図が描かれている。作品の主題はなんなのか、現時点ではわからないが、インパクトが強い作品だ。そして、第6章の「日本の文人画〈南画〉」、第7章「画壇の革新者たち」、最終章「幕末から近代へ」と続く。とくに第7章の「画壇の革新者たち」は、伊藤若冲や曾我蕭白など近年人気が高い奇想の絵師たちの作品が並んでいる。伊藤若冲《鶏図押絵貼屛風》は若冲が好んで描いた鶏が並ぶ屏風。筆の濃淡を巧みに使った躍動感あふれる鶏が描かれている。曾我蕭白の《群鶴図屛風》は、若冲とはまた異なるスタイルで鶏を巧みに描いており、両者を見比べると、絵師の特徴をわかりやすく捉えることができる。伊藤若冲《鶏図押絵貼屛風》江戸時代、18世紀曾我蕭白《群鶴図屛風》江戸時代、18世紀本展は室町時代から近代に至るまでの日本絵画の魅力がわかりやすくまとめられている展覧会。豊富なジャンルの日本絵画のなかから、お気に入りの絵師や作品を見つけ出しにいってみよう。取材・文:浦島茂世【開催情報】『ミネアポリス美術館日本絵画の名品』4月14日(水)~6月27日(日)、サントリー美術館にて開催
2021年06月02日東京・六本木の森美術館が、2021年4月22日(木)にリニューアルオープンします。森美術館がリニューアルオープン森美術館が、約3か月の改修工事期間を経てリニューアルオープン。オンラインでのチケット販売やQRコード認証などを活用するとともに、土日休日料金やオンライン事前購入料金を設定し、より快適な鑑賞環境を整えます。ミュージアムショップ旗艦店「森美術館 ショップ」リニューアルにあわせて、ミュージアムショップの旗艦店となる「森美術館 ショップ」を六本木ヒルズウェストウォーク3階にオープン予定。森美術館オリジナルのロゴグッズや展覧会カタログ、森美術館ゆかりのアーティストの限定グッズ、限定作品を展開するほか、花器や酒器といった若手陶芸家が手がける陶磁器、デザイン雑貨なども取り揃えられています。また、「森美術館 ショップ」のオープンを記念して、同店ではモレスキン(Moleskine)のノート「カイエジャーナル」に奈良美智のドローイングをプリントした限定版を展開します。展覧会「アナザーエナジー展」を開催なお、森美術館のリニューアルオープンにあわせて、展覧会「アナザーエナジー展:挑戦しつづける力──世界の女性アーティスト16人」がスタート。本展では、世界各地で創作活動を続ける70代以上の女性アーティスト16名を取り上げ、それぞれの初期作から代表作、そして本展のための最新作などからそのキャリアを多角的に紹介。【詳細】森美術館 リニューアルオープン開館日:2021年4月22日(木)住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階■森美術館 ショップオープン日:決まり次第告知※2021年4月28日(水)のオープンを予定していたが、4月25日(日)からの臨時休館に伴い延期場所:六本木ヒルズウェストウォーク3階営業時間:11:00〜21:00TEL:03-6406-6280限定グッズ例:奈良美智 モレスキン カイエジャーナル(3冊セット) 3,300円(税込)■展覧会「アナザーエナジー展:挑戦しつづける力──世界の女性アーティスト16人」会期:2021年4月22日(木)〜9月26日(日)会場:森美術館【問い合わせ先】TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル)
2021年05月19日世界三大美術館のひとつであり、創立150年の歴史を持つニューヨーク・メトロポリタン美術館。同館が誇る珠玉の西洋絵画コレクションから選りすぐりの名品65点が来日。しかもそのうち46点が日本初公開というかつてない展覧会が11月に大阪市立美術館、2022年2月に東京・国立新美術館で開催されることが決定した。出品予定の作品は、ラファエロ、ティツィアーノ、カラヴァッジョ、レンブラント、フェルメールから、 マネ、モネ、ルノワール、ゴッホなど。誰もが知る巨匠たちの名画で、ルネサンスから19世紀まで、西洋絵画史の500年をたどる。展示内容の詳細は6月頃に発表される予定。楽しみに待ちたい。カラヴァッジョ(本名 ミケランジェロ・メリージ)≪音楽家たち≫1597 年 メトロポリタン美術館Lent by The Metropolitan Museum of Art, Rogers Fund, 1952カジョルジュ・ド・ラ・トゥール≪女占い師≫おそらく 1630 年代 メトロポリタン美術館Lent by The Metropolitan Museum of Art, Rogers Fund, 1960オーギュスト・ルノワール ≪ヒナギクを持つ少女≫1889 年 メトロポリタン美術館Lent by The Metropolitan Museum of Art, The Mr. and Mrs. Henry Ittleson Jr. Purchase Fund, 1959【開催概要】『メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年』大阪会場:大阪市立美術館会期:11月13日(土)~1月16日(日)東京会場:国立新美術館会期:2月9日(水)~5月30日(月)
2021年04月16日新国立劇場の2021/2022シーズン(2021年10月~2022年7月)のオペラ公演ライナップが発表され、芸術監督の大野和士が会見に臨んだ(3月2日・新国立劇場オペラパレス・ホワイエ)。演目は10演目全45公演。うち新制作が4演目で、ロッシーニ《チェネレントラ》(2021年10月)、ワーグナー《ニュルンベルクのマイスタージンガー》(同11~12月)、グルック《オルフェオとエウリディーチェ》(2022年5月)、ドビュッシー《ペレアスとメリザンド》(同7月)というラインナップ。大野は、この4本をある流れで括れることに「ピンと来た」という。会見で語ったのは以下のような内容。グルックといえば「オペラ改革」。装飾的な声の名技性に偏りがちだった18世紀のバロック・オペラは、グルック以降、ドラマを重視し、音楽と言葉が結びついたオペラへと変貌していく。19世紀に入って、その精神を継承した一人がワーグナーで、ドイツのためのドイツ語のオペラは頂点を迎える。一方でそれ以前にロッシーニが書いていたオペラは、より人間的な、19世紀の庶民の「個人」を確立しているという意味で現代の私たちとつながっている。ワーグナーに心酔していたドビュッシーは、やがてそのドイツ・オペラのあり方から離反し、グルックの改革をも否定する。大野は、たとえばワーグナーの《トリスタンとイゾルデ》で、延々1時間もかけて描かれた愛の表出が、フランス・オペラの金字塔である《ペレアスとメリザンド》では、たったひとこと「Je t’aime」で描かれていることを象徴的な例として挙げた。オペラにおける「真実」の変遷といえばいいだろうか。新制作4本に、大野芸術監督はそんな連環を見出しているようだ。《チェネレントラ》はイタリアの巨匠マウリツィオ・ベニーニの指揮、粟國淳の演出。主役アンジェリーナを脇園彩が演じる。大野自身が指揮する《ニュルンベルクのマイスタージンガー》は、イエンス=ダニエル・ヘルツォークの演出。昨年夏に予定されていた「オペラの夏の祭典」のプロダクションで、ザルツブルク・イースター音楽祭、ザクセン州立歌劇場、そして東京文化会館との国際共同制作だ。昨年予定されていたキャストとまったく同じキャストでの上演を、大野は「奇跡的」と語った。《オルフェオとエウリディーチェ》は鈴木優人指揮、勅使川原三郎演出の初顔合わせ。(ダンスのない)ウィーン版と、改訂された(バレエ曲のある)パリ版をミックスした上演で、勅使川原だけにダンスの要素が大いに期待される。シーズン掉尾を飾る《ペレアスとメリザンド》も大野の指揮。どちらかというと脇役であるペレアスの母親ジュヌヴィエーヴを、大野監督自身が直電で依頼したという浜田理恵が初役で歌う。他のレパートリー演目にもそれぞれに適役を得た。コロナとの兼ね合いが気がかりだが、予定どおりの上演を心から願う。(宮本明)
2021年03月03日皇居や千鳥ヶ淵、北の丸公園といった桜の名所エリアに立地している東京国立近代美術館にて、毎年恒例の春にちなんだ催し「美術館の春まつり」が3月23日(火)より開催される。所蔵作品展『MOMATコレクション』では、年に一度この時期だけ公開される、桜を描いた重要文化財の川合玉堂《行く春》、しだれ桜ほか40種類を超える希少な桜を描いた跡見玉枝《桜花図巻》や、川瀬巴水などの「新版画」における桜、染織では釜我敏子《型絵染着物春の野》など、花を描いた名画約20点が会場の一室に並ぶほか、13,000 点を超える所蔵作品の中から選りすぐりの約200点を紹介。岸田劉生や安井曽太郎、セザンヌなどおなじみの作品も3フロアにわたって展示される。船田玉樹《花の夕》1938年川瀬巴水《井の頭の春の夜》1931年釜我敏子《型絵染着物春の野》 1992年撮影者:アローアートワークス © 1994同時期開催として、退廃的、妖艶、グロテスク、エロティックといった「単なる美しいもの」とは異なる表現を紹介する企画展『あやしい絵展』、写真のもう一つの側面を探るコレクションによる小企画『幻視するレンズ』 のほか、桜を見ながらひと休みできるよう、前庭に床几台によるお休み処が設置されるなど春らしい企画も。前庭の様子(2018年撮影)千鳥ヶ淵をはじめ、美術館周辺に咲きほこる桜との競演を楽しみながら、自分だけの花を見つける散策に出かけよう。【『美術館の春まつり』展 開催概要】会期:3月23日(火)~4月11日(日)会場:東京国立近代美術館開館時間: 10:00~17:00(金・土曜は20:00、入館は閉館30分前まで)※企画展『あやしい絵展』は9:30開場休館日:月曜日(3月29日は開館)※コロナ感染症の感染拡大防止のため、開館時間・開催内容を変更する可能性あり東京国立近代美術館公式サイト( )
2021年03月02日ユニクロ(UNIQLO)「UT」は、「佐藤可士和展」限定デザインのTシャツを、国立新美術館で開催される「佐藤可士和展」会場内にて2021年2月3日(水)から4月24日(土)まで販売する。佐藤可士和手がける「UT」の展覧会限定Tシャツユニクロの「UT」は、佐藤可士和がクリエイティブディレクションを手がけるTシャツブランドだ。佐藤可士和の30年にわたる活動を作品を通して紹介する「佐藤可士和展」では、「UT STORE」の国立新美術館バージョンとして「UT STORE @ THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO」をプロデュース。Tシャツのデザインから購買体験まで、「UT」プロジェクトを丸ごと1つの作品として提示する。ディズニーやマーベル、アンディ・ウォーホルなど多彩な27種類「佐藤可士和展」会場内の「UT STORE @ THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO」では、展覧会のためにデザインされた限定Tシャツ27種類を、それぞれ特別パッケージに入れて販売。デザインは、ディズニーのミッキーマウスやポケモン、マーベルのスパイダーマン、スーパーマリオブラザーズ、不二家のペコといった人気キャラクターをフィーチャーしたものや、天才バカボン、おそ松くん、ゲゲゲの鬼太郎、デビルマンといった漫画とのコラボレーションデザインなど、バラエティ豊かに展開。キャラクターや漫画の魅力を活かしつつ、アイキャッチなデザインに仕上げたTシャツが揃う。また、モナリザのグラフィックを反復したアンディ・ウォーホルのTシャツや、ジャン=ミシェル・バスキアのアートワークを配したTシャツ、キース・へリングのプリントを施したアートなTシャツも用意。浮世絵師・歌川広重デザインのTシャツは、味のあるグラデーションの色彩で世界観を表現する一方、葛飾北斎デザインのTシャツは、カラフルな色彩を投影した浮世絵のモチーフを並べることで、ポップな表情に仕上げている。その他、“東京土産”をイメージしたユニークなグラフィックTシャツも展開される。【詳細】国立新美術館 佐藤可士和展 UT販売期間:2021年2月3日(水)~4月24日(土)場所:国立新美術館 佐藤可士和展 会場内「UT STORE @ THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO」種類・サイズ:全27種(各S・M・L・XL)価格:各1,500円+税■佐藤可士和展会期:2021年2月3日(水)~4月24日(土)※2021年5月10日(月)までの会期を予定していたが、臨時休館に伴い4月24日(土)で終了休館日:毎週火曜日※ただし、2月23日(火・祝)、5月4日(火・祝)は開館、2月24日(水)は休館開館時間:10:00~18:00※入場は閉館の30分前まで ※開館時間は変更になる場合あり会場:国立新美術館 企画展示室1E住所:東京都港区六本木7-22-2
2021年01月29日新国立劇場バレエ団がチャイコフスキーバレエの永遠の傑作『眠れる森の美女』を2月20日(土)、21日(日)、23日(火・祝)、新国立劇場 オペラパレスで上演する。本作品は2014年11月に新国立劇場バレエ団のシーズン開幕を飾り新制作されたグランド・バレエ。ウエイン・イーグリングによる古典のスタイルを守りながらも現代的な感覚を活かした振付けは、既存の演出とは一線を画した新しい舞台と大好評を博した。元ダンサーとしてのセンスが光るトゥール・ヴァン・シャイクの洗練された色彩豊かな衣裳、川口直次による格調高く豪華絢爛な美術もグランド・バレエの大切なピースとして舞台を彩る。『眠れる森の美女』の大きな魅力として挙げられるのが、音楽から自然と物語が浮かんでくるチャイコフスキーの流麗な音楽だ。中でも第一幕のオーロラ姫の16歳の誕生日パーティのシーンでの踊られるガーランドの踊りは『眠れる森の美女』で使用される音楽の中で最も有名なもののひとつ。美しいワルツ曲にのって踊られるこのシーンは幸福感に満ちている。イーグリングの振付では、オーロラ姫の目覚めのシーンにヴァイオリン・ソロによる非常に静かで落ち着いた情緒的な音楽が使用され、ロマンティックなパ・ド・ドゥが挿入される。オーロラ姫とデジレ王子の間に愛が芽生えていく心の動きが描かれ『眠れる森の美女』の誰もが知るストーリーに説得力を持たせる演出だ。通常、悪の精カラボスはマイム役だが、イーグリングの演出ではトウシューズを履いた女性ダンサーによって演じられる。カラボスはリラの精と同等のパワーを持った役柄として描かれ、リラの精が体現する正義とカラボスが体現する悪の対峙に焦点が当てられる。冒頭でシャンデリアに載って降りてくるリラの精を地上で迎えるカラボスの場面はその象徴的なシーンのひとつ。さらにプロローグのオーロラ姫の誕生パーティや第3幕でのオーロラ姫とデジレ王子の結婚式の場面など、主役級のダンサーが次々とソリストとして登場し、新国立劇場バレエ団ダンサーの層の厚さが存分にアピールされる。世界中で愛される古典の最高傑作で総合芸術としてのバレエの醍醐味を堪能してほしい。■公演情報新国立劇場バレエ団『眠れる森の美女』日時:2月20日(土)14:00開演2月21日(日)13:00開演2月21日(日)18:30開演2月23日(火・祝)14:00開演※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、託児サービス、バックステージツアーは当面休止させていただきます。※ロビー開場は開演60分前、客席開場は開演45分前です。開演後のご入場は制限させていただきます。会場:新国立劇場 オペラパレス(京王新線 新宿駅より 1 駅、初台駅中央口直結)予定上演時間:約3時間15分(休憩含む)ウェブサイト: チケット料金(税込):S席13,200円、A席11,000円、B席7,700円、C席4,400円、D 席3,300円、Z席1,650円※Z席は舞台のほとんどが見えないお席です。予めご了承ください。※Z 席は、公演当日朝 10:00 から、新国立劇場 およびセブン-イレブンの端末操作により全席先着販売いたします。ひとり1枚です。※上記の方法での先着販売後、残席がある場合は、開演 2時間前からボックスオフィス窓口でも販売いたします。※電話での予約は承れません。<前売り販売開始日>アトレ会員先行:1月17日(日)10:00~19日(火)バレエ/ダンス先行メンバーズ販売期間:1月18日(月)10時から19日(火)一般発売日:1月23日(土)10時※感染予防に対応した適切な距離を保つため、1 階 1 列~3列の座席は販売いたしません。※通常の座席配置(1 階 1 列~3 列を除く)での販売を予定しております。※予定通りの発売日程で販売いたします。通常の座席配置(1階1列~3列を除く)で販売いたしますが、観客数が総席数の 50%に達したところで販売を停止いたします。当日券(Z席を含む)につきましては、50%に達していない公演のみ販売予定です。緊急事態宣言が公演日前に解除され、イベントの開催要件が緩和された場合は、追加でチケットを販売する可能性がございます。<ウェブでの予約・購入>新国立劇場 Web ボックスオフィス: (PC、携帯共通)チケットぴあ: (PC、携帯共通)イープラス: (PC、携帯共通)ローソンチケット: (PC、携帯共通)<電話での予約・購入>新国立劇場ボックスオフィス:03-5352-9999 (10:00~18:00)チケットぴあ:0570-02-9999※本公演は新型コロナウイルス感染予防、拡大防止対策をとって上演いたします。新国立劇場における新型コロナウイルス感染拡大予防への取り組みと主催公演ご来場の皆様へのお願いは下記サイトより。
2021年01月26日新国立劇場で、新春に相応しい華やかな公演「ニューイヤー・バレエ」が催される。古典から現代振付家まで様々なスタイルの傑作が登場するが、今年は新国立劇場バレエ団の現役ダンサーによる作品も上演されると話題に。振付を手がけた貝川鐵夫、木下嘉人に話を聞いた。“晴れ舞台”で自身の作品が上演されることについて、貝川は開口一番「凄く嬉しい」と笑顔。『カンパネラ』はリストのピアノ曲に振付けたソロだ。2016年に自身で初演、他のダンサーによる再演の実績もある。「上演を重ねることで新しい発見があるはず。以前踊ってくれた福岡雄大と、新たに速水渉悟にも踊ってもらいます。ダンサーが自身を追い込んで、その先に何が見えるか──。きっとピアニストも煽ってくるはず」。気鋭のピアニスト、山中惇史の登場で、格闘技さながらの刺激的なパフォーマンスが実現する。「こんな時こそ、舞台で戦う姿を見て元気になっていただけたら」。木下の『Contact』は、2020年3月に木下自身と米沢唯で初演する予定が、コロナ禍で公演中止に。夏に京都などでの上演が実現したが、「オペラパレスで上演できるのは夢のよう」と目を輝かす。「創作のきっかけは、オーラヴル・アルナルズの楽曲『Happiness Does Not Wait』。弦楽器とピアノの二つの音色が交錯する音楽で、男女のダンサーをその音に見立てて振付けました。人と人との触れ合いがテーマです」。こちらは小野絢子と木下、また米沢と渡邊峻郁という新たな組み合わせでの日替わりキャスト。「作品に新たな“色”が加わるのでは。デュエットでは当然のようにお互い触れ合うが、この作品では、触れるだけでも神秘的と感じた」と木下。触れ合うことが避けられる今だからこそ気づいたことも。「触れること、話すことはとても大事なこと。僕にとって大切な作品になりました」。創作について「いつか、全幕作品を創りたい」(木下)、「全幕は本当に難しいと思うが、いいチームを組めるのなら」(貝川)と意欲的な二人。同時に上演されるプティパ、ビントレー、深川秀夫の作品について「作品のエネルギーがずっと持続し、後世まで残るのは凄いこと」(貝川)、「偉大な歴史。振付家それぞれの“色”がある」(木下)と敬意を表す。そこに彼らの作品が並ぶ、多彩な魅力に溢れた公演となる。公演は2021年1月9(土)~11日(月・祝)、新国立劇場オペラパレスにて。チケットは発売中。文:加藤智子
2020年12月25日11月25日(水)より東京国立近代美術館で開催中の『眠り展:アートと生きること』は、その名のとおり、眠りをテーマにした展覧会だ。生物にとって生きていくために欠かせない「眠り」を芸術家たちはどのように表現してきたのだろうか。2021年2月23日(火・祝)まで開催されている。展示風景より人類は、人生の約3分の1の時間という膨大な時間を「眠り」に費やしている。それだけ時間をかけているのにもかかわらず「眠り」の時間に何が起こっているのか、未だに解明されていない部分も多い。そんなミステリアスな「眠り」の世界は、芸術家にも多くのヒントやサポートを与えてきた。この展覧会は、そんな「眠り」についてゴヤやルーベンス、塩田千春や河原温など33名、約120点の作品を通して迫っていこうとするものだ。ちなみにこの展覧会は6つの国立美術館(東京国立近代美術館、京都国立近代美術館、国立西洋美術館、国立国際美術館、国立新美術館、国立映画アーカイブ)の収蔵品を使った合同企画展でもある。これまで、合同企画展は2010年の『陰翳礼讃』、2015年の『No Museum, No Life? ―これからの美術館事典』と5年の1回のペースで開催されおり、今回が3回目の展覧会となっている。それぞれの館の収蔵品を活用することで、ジャンルも年代などの枠を飛び越えた幅広い展示が可能となった。フランシスコ・ホセ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス「ロス・カプリーチョス」より《睡魔が彼女たちを圧倒する》1799年一口に「眠り」といっても、様々な側面や要素を持っている。目を閉じるという動作、夢を見ること、夢から生まれた想像力や不安、死のメタファーとしての眠り、目覚めの前段階……。芸術家たちにより、それらのどこに重きを置くかは大きく変わってくるのだ。本展は、その眠りを7つの章に分け、さまざまな「眠り」を紹介していく。展示風景よりたとえば序章の「目を閉じて」の章は、瞳を閉じた状態の人物画ばかりが制作年代を問わず並んでいる。目を閉じるということの無防備さや、無邪気さ、見る人と見られる人との関係性など、いろいろなことを考えさせられる。展示風景より河口龍夫《関係—種子、土、水、空気》1986〜89年第4章の「目覚めを待つ」は、覚醒の前段階として「眠り」を扱っている。河口龍夫のインスタレーション《関係—種子、土、水、空気》は、麦やたまねぎなど30種類の植物の種子が30枚の鉛の板に閉じ込められ、壁にかけられた作品だ。床に置かれた金属管のなかに入っているのは、種子を発芽させるための土や水、空気だ。つまり、この作品は現在進行形で眠り続け、そして目覚めを待っているのだ。展示風景よりそして、第5章「河原温 存在の証しとしての眠り」は、その日の日付をキャンバスに書き込む作品で知られる河原温に焦点を当てている。彼は、“I GOT UP AT ◯◯”と、自分の希少時刻を絵葉書に印字し、友人たちに送り続ける作品でも知られたアーティストだ。自分の存在を証明するときに「起きる」という動作を採用した彼の作品は、ミニマムながら現在も強く私達に訴えかけてくる。さまざまな切り口で「眠り」にまつわる本展は、いままで私達が気づかなかった「眠り」の効用にも気づかせてくれそうだ。なお、カーテンやベッドを想起される展示室の設計デザインはトラフ建築設計事務所によるものだ。本展はサスティナビリティもテーマとして盛り込まれており、先日まで開催されていた「ピーター・ドイグ展」で制作した壁面の多くを再利用しているのも特徴のひとつだ。作品だけでなく、展示空間全体をしっかりと鑑賞しておこう。取材・文:浦島茂世【開催情報】『眠り展:アートと生きること』11月25日(水) ~2021年2月23日(火・祝)、東京国立近代美術館にて開催
2020年12月11日国内の近代美術館のなかでも、優れた20世紀美術コレクションに定評のある横浜美術館、富山県美術館、愛知県美術館が協働する展覧会『トライアローグ:横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館20世紀西洋美術コレクション』展が横浜美術館にて11月14日(土)に開幕。2021年2月28日(日)まで開催される。来年3月から約2年間の長期休館に入る横浜美術館にとっては休館前の最後の展覧会だ。トライアローグとは、3者による鼎談(話し合い)を意味する言葉。この展覧会は3館のそれぞれのコレクションを用いて20世紀の美術を概観するもので、3館の担当学芸員が濃密な議論を重ね、ラインナップが構成されていった。このタイトルにちなみ、「3」をキーワードに、3章立て、30年区切りで展開されていく。横浜美術館第1章「1900sーー アートの地殻変動」は1900年から1930年前後にかけての美術を概観していくもの。印象派やポスト印象派などが新しい表現方法を提示した18世紀後半の芸術家たちの地ならしを受け、この時代はフォービズムにキュビズム、表現主義、抽象絵画にダダや構成主義など新しい表現が同時多発的に噴出する激動の時代だった。展示されている作品もバラエティ豊かで濃密な時代であったことが伺える。第1章「1900sーーアートの地殻変動」展示風景展覧会は、美術の流れを概観できるだけでなく、随所に「Artist in Focus」と題された各館の収蔵品を並べるコーナーも展開されている。すべてフェルナン・レジェの作品 左から《緑の背景のコンポジション(葉のあるコンポジション)》1931 愛知県美術館、《コンポジション》1931 横浜美術館、《インク壺のあるコンポジション》1938 富山県美術館たとえば、レジェのコーナーでは3館の所蔵によるレジェの作品をそれぞれ鑑賞できる。同じ年に描かれた愛知県美術館、横浜美術館の作品にくらべ、7年後に描かれた富山県美術館の作品は輪郭線が太くなっていることがわかる。このほか、ピカソやクレー、エルンストなどの作品が並べられ、見比べられるようになっており、作家の画風の変遷だけでなく、各美術館の審美眼などにも想いを馳せることができる。第2章「1930s——アートの磁場転換」 展示風景続く第2章「1930s——アートの磁場転換」では、美術のみならず、映画や文学など芸術全般に大きな渦を巻き起こしたシュルレアリスムからスタートし、1960年代までを俯瞰する。すべてジュアン・ミロの作品 左から《花と蝶》1922-23 横浜美術館、《パイプを吸う男》1925 富山県美術館、《絵画》1925 愛知県美術館第2章「1930sーーアートの磁場転換」 展示風景第2章もまた激動の30年だ。この期間に、第二次世界大戦が勃発。その影響により多くの芸術家たちがヨーロッパからアメリカへと渡り、結果、戦後の美術シーンの中心地はヨーロッパからアメリカへとなっていく。シュルレアリスム作品が多くあった展示室から、サム・フランシスやルーチョ・フォンタナらの作品のある展示室へ移動した瞬間、雰囲気がガラリと変わり驚かされる。通常の美術展では、1945年前後を区切りとして扱うものが多いなか、あえて戦前と戦後を一緒のくくりで扱うことで、美術の大きなながれが見えてくる。第3章「1960sーー アートの多元化」 展示風景そして、最終章である第3章「1960sーー アートの多元化」では、より多様化していく美術のあり方を紹介する。美術作品の表現や考え方がどんどん多様化し、展示場所もギャラリーや美術館を飛び出し、壮大なものに発展していく。3館の収蔵品だけで、約90年の美術の流れを学び取ることができる刺激的な展覧会。現在、海外美術館から作品を借り入れることが難しい状況において、国内の名品を持ち寄るという新しい形の展覧会の作り方は、今後の大きな指針となりそうだ。長期休館に入る横浜美術館に、ぜひ刺激をもらいにいこう。取材・文:浦島茂世【開催情報】『トライアローグ:横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館20世紀西洋美術コレクション』展11月14日(土)~2021年2月28日(日)、横浜美術館にて開催※日時指定予約制。詳細は公式HPを参照。
2020年11月20日国宝7件、重要文化財88件を含む、日本と東洋の古美術約7400件を所蔵する根津美術館で特別展『根津美術館の国宝・重要文化財』が11月14日(土)よりスタートした。12月20日(日)まで開催されている。根津美術館は、国宝7件、重要文化財88件を含む、日本と東洋の古美術約7400件を所蔵している。同展はそのタイトルのとおり、指定された95件(展示替えあり)をすべて鑑賞できる豪華絢爛な展覧会だ(展示替えあり)。そのコレクションの大半を収集したのは初代 根津嘉一郎(1860~1940)。東武鉄道の社長などを務めた実業家であり、稀代の美術コレクターであった。2020年は根津の生誕160周年に当たる年であり、なおかつ同館の財団創立80周年、そして現在の文化財保護法が制定されてから70年目にあたる年。展覧会はこの節目となる年を記念したものだ。根津美術館のコレクションの核となるのは、初代嘉一郎が特に晩年にこよなく親しんだ茶の湯の道具、そして、大寺院建立を目指して収集した仏教美術の数々だ。これは、本人の好みももちろんあったが、当時日本で進んでいた古美術品の海外流出をくい止めたいという使命感に駆られたものでもあったという。ちなみに95件の国宝・重要文化財の大半は、初代嘉一郎が購入したのちに新たに指定されたものだ。国宝だから、重要文化財だからという理由ではなく、自分がいいと思ったものだから収集していた嘉一郎の優れた鑑識眼が推察できる。展示風景より左から重要文化財《金剛界八重一尊曼荼羅》 鎌倉時代 13世紀、重要文化財《愛染明王像》 鎌倉時代 14世紀、重要文化財《愛染明王像》 鎌倉時代 14世紀、重要文化財《大威徳明王像》 鎌倉時代 13世紀、重要文化財《大威徳明王像》 鎌倉時代 13世紀、重要文化財《大日如来像》 平安時代 12世紀すべて重要文化財!国宝《那智瀧図》 鎌倉時代 13〜14世紀日本の神々は仏が化身したものとして現れている、本地垂迹説(ほんちすいじゃくせつ)に基づいて描かれた垂迹画の作品。熊野三山の御神体でもある那智瀧が壮大に描かれている。本地垂迹説は平安時代から鎌倉時代に盛んになり、この時代に様々な垂迹画が描かれているが、瀧そのものを描いた垂迹がは、現在発見されているものではこの作品のみとなる。重要文化財鈴木其一《夏秋渓流図屏風》 江戸時代 19世紀※11月29日まで展示酒井抱一に師事した江戸琳派の絵師、鈴木其一によるもの。右隻(右側の屏風)が夏、左隻(左側の屏風)が秋を表す。木々や川の濃厚な色彩のなかに、白百合や色づいた葉が優しく佇んでいる。初代 嘉一郎が晩年に入手した作品で、今年になり新たに重要文化財に指定された。茶道具の一部展示品は実際の茶の湯でどのように使われたかをイメージしながら鑑賞することができる。茶道具同士の組み合わせの妙なども楽しめる。そして、人気の青銅器《双羊尊》ももちろん展示されている。あいらしい表情の双羊尊は根津美術館のアイドルとしても知られており、ミュージアムショップでは双羊尊のオリジナルグッズも販売されている。重要文化財《双羊尊》 中国・おそらく湖南省紀元前13〜14世紀重要文化財《双羊尊》 中国・おそらく湖南省紀元前13〜14世紀自然にあふれた庭園は紅葉がすでに始まっている。美術館から外を見ると、すでに葉が色づき始めている。隈研吾設計の建物や、自然豊かな庭園もまた根津美術館の至宝。展示室を出たあとも、たっぷりと根津美術館を散策して楽しみたい。取材・文:浦島茂世【開催情報】『根津美術館の国宝・重要文化財』11月14日(土)~12月20日(日)、根津美術館にて開催※会期中展示替えあり※日時指定予約制。詳細は公式HPを参照
2020年11月19日展覧会「テート美術館所蔵コンスタブル展」が、東京・丸の内の三菱一号館美術館にて開催。なお、2021年5月30日(日)までの会期を予定していたが、4月25日(日)からの臨時休館に伴い閉幕となる。イギリスの風景画家コンスタブルの大回顧展19世紀イギリスの画家ジョン・コンスタブルは、1歳年長のJ. M. W. ターナーとともに自国の風景画を刷新したことで知られる。しかし彼らの制作は対照的で、ターナーが各地を旅して国内外の景観の膨大な素描を残したのに対し、コンスタブルは自らの生活や家庭環境に結びつく場所を描き続けたのだ。日本では35年ぶりの回顧展となる「テート美術館所蔵コンスタブル展」では、世界有数のコンスタブルのコレクションを誇る英国・テート美術館の作品を中心に、初期から晩年までの風景画や、ターナーといった同時代の画家の作品も展示。全85点の作品から、コンスタブルが達成した豊かな風景画の世界を紹介する。戸外での風景画制作1776年、イングランド東部のサフォーク州イースト・バーゴルトに生まれたコンスタブルは、ロンドンの美術学校ロイヤル・アカデミーに入学後、優位に置かれていた肖像画などを手掛けつつも、自分が愛着をもつ土地を描いていた。そして1802年、「自然が根源的にもつ本質を探る」ため、戸外での風景画制作を始めた。本展では、《フラットフォードの製粉所(航行可能な川の情景)》をはじめ、コンスタブルが身近な土地を描いた油彩画の数々を目にすることができる。風景表現の探求コンスタブルは1816年末に結婚し、家庭生活を維持するべく肖像画制作に励む一方、風景画にも注力。1819年にはロイヤル・アカデミーの准会員に選出され、評価を高めた。そして1820年代初頭には、ロンドンの北に位置するハムステッドの澄んだ空気のもとで家族と過ごし、1824年以降には結核を患う妻の療養のためにブライトンをたびたび訪れるようになる。会場では、ハムステッドで画家を魅了した雲の習作や、家族や友人と過ごした土地の風景を描いた作品を展示する。想像力を駆使した後期の作品も1828年に妻を亡くした数ヶ月後、コンスタブルは、ロイヤル・アカデミーの正会員に選出され、批評に縛られずに主題や技法を選ぶ自由を得た。以後、過去に描いてきたサフォークなどの風景に取り組み、後期には、画中のモティーフを自由に配置しなおすなど、想像力を駆使した作品を手掛けた。会場では、《虹が立つハムステッド・ヒース》など、壮大で「ピクチャレスク」な風景画を紹介する。ロイヤル・アカデミー展で発表された大作をターナーとともに展示さらに、コンスタブルの大作の1つ《ウォータールー橋の開通式(ホワイトホールの階段、1817年6月18日)》にも注目。同作は、ターナーの《ヘレヴーツリュイスから出航するユトレヒトシティ64号》とともに、1832年のロイヤル・アカデミー夏季展に出品された華やかな風景画だ。本展では、これら2作が日本では初めて並んで展示される。展覧会概要展覧会「テート美術館所蔵コンスタブル展」会期:2021年2月20日(土)~5月30日(日)※2021年4月25日(日)からの全館臨時休館に伴い閉幕会場:三菱一号館美術館住所:東京都千代田区丸の内2-6-2休館日:月曜日(祝日・振替休日の場合、およびトークフリーデーの2月22日(月)・3月29日(月)は開館)開館時間:10:00~18:00(祝日を除く金曜、および第二水曜日は21:00まで)※入館は閉館30分前まで※来館に際しての注意事項は、美術館公式サイトを参照※会館時間や会期などは変更となる場合あり■チケット情報入館料:・当日券 一般 1,900円、大学生・高校生 1,000円、中学生・小学生 無料・マジックアワーチケット(毎月第2水曜日17:00以降) 1,200円※マジックアワーチケットは、実施月の1日に「Webket」内にて販売開始※障碍者手帳の所持者は半額、付添1名は無料※価格はいずれも税込注意事項:・日時指定券を持っている場合、入場の際には優先的に案内・学生割引および障碍者手帳割引などで来館する場合、美術館のチケット窓口での販売※日時指定券の販売開始日は、順次美術館ウェブサイトにて告知※前売券の販売はなし【問い合わせ先】TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
2020年10月16日「アートアクアリウム美術館」が、2020年8月28日(金)、東京・日本橋にオープンします!常設の「アートアクアリウム美術館」誕生作家・総合プロデューサー木村英智が手掛ける「アートアクアリウム」は、金魚などが美しく舞い泳ぐ姿を展示する水族アートの展覧会。2020年で14年目を迎え、累計来場者数1,000万人を超える人気イベントです。文化庁開催の「日本博」で日本を代表する現代アートとして認定されおり、国内だけでなく海外からも注目を集めています。これまで夏の風物詩として期間限定開催されてきたが、今回は常設展となる「アートアクアリウム美術館」を2階建ての専用施設にオープン。従来の日本橋会場と比較すると約3倍の広さとなり、過去最大の大型展示となります。季節によって展示が変わる「生命の宿る美術館」コンセプトは「生命の宿る美術館」。年間を通して、美術館そのものが生きているかのような、四季折々の空間を演出。また、「五感で感じる」ことにこだわり、「命」「光」「音」「香」「味」の感覚を刺激する“訪れないと味わえない”空間をプロデュース。「アートアクアリウム美術館」の見どころ1.過去最大規模、30,000匹超の金魚を展示「アートアクアリウム美術館」には、「アートアクアリウム」史上最大の30,000匹を超える金魚が展示。縁日などで見かけるなじみ深い金魚から、普段なかなか目にすることができない貴重な金魚まで、様々な種類が一同に集結します。会場が大規模になり、金魚の数だけでなく展示できる作品数も増えたため、一度訪れたことがある人でも、新しく生まれ変わった「アートアクアリウム」の姿を楽しむことができます。2.四季で移り変わるダイナミックな演出「アートアクアリウム美術館」では、訪れるたびに体験が変化するようにと、四季折々で展示内容を変更。作品や空間に対する演出だけでなく、カフェエリアで提供する飲食にも趣向を凝らし、何度訪れても新しい発見が得られるような場を提案。3.五感をフル活用させる演出アートアクアリウムが当初から唱え続けている「五感で感じる」演出を、さらにバージョンアップ。日本の伝統文化と最先端のテクノロジーを駆使し、来場者の五感をフル活用させるような、これまでに無い体験を実現させます。注目の新作煌びやかな超大作「花魁道中」初登場となるのは、アートアクアリウムの代表作である“花魁”を組み合わせた超大作「花魁道中」。1エリアに、様々な光の演出を施した大小異なる大きさの“花魁”を設置することで、煌びやかな江戸の花街を象徴する、豪華絢爛な“花魁道中”を再現。花街の入口にあったとされる大門を蘇らせた新作「金魚大門」も設置。水柱が森のように立ち並ぶ「金魚の杜」等身大以上の水柱が森のように立ち並び、数多の金魚が舞い泳ぐ「金魚の杜」も新作。一歩足を踏み入れれば、水の中の世界と外の世界の境界線があいまいになり、浮遊感に包まれているかのような不思議な感覚を味わうことができます。宇宙の視点で鑑賞する“アースアクアリウム・ジャポニズム”水の惑星である地球を表現したアースアクアリウムは、これまでにない幻想的空間を楽しめる場に。錦鯉が可憐に舞い泳ぐ、宇宙から見た地球を日本の美の神秘で包み込まれます。人気作品も展示その他、三角柱のアクアリウム40個を合体させた大型作品「インフィニトリアム」や、地球をイメージした巨大球体水槽に錦鯉が乱舞する「アースアクアリウムジャポニズム」、水墨画の掛け軸の中を生きた金魚が舞い泳ぐ「床掛け金魚飾り」、”蓮”をモチーフとした荘厳なアクアリウム「ロータスリウム」といった人気作品を展示予定です。スポット情報スポット名:アートアクアリウム美術館(ART AQUARIUM MUSEUM)住所:東京都中央区日本橋本町1丁目3【チケット概要】■チケット料金(税込)一般入場券 2,300円 ※小学生以下無料VIP入場券(混雑時に並ばずに優先入場可能) 5,500円 ※小学生以下無料■オープン記念早割 優先入場券(税込)料金:早割入場券 2,000円、VIP入場券 3,500円、音声ガイド 500円購入方法:公式チケットサイトより申し込み公式チケットサイト:※2020年12月末まで有効※枚数限定のため、なくなり次第終了※小学生以下は要保護者同伴(大人1名につき小学生以下は2名まで無料入場可。3人目より通常料金が発生する。)※メンテナンスおよび特別イベントによる会場貸切により、不定期で休館する場合あり。詳細は公式サイトにて随時公開
2020年08月09日東京国立近代美術館工芸館が、金沢に移転オープン。 通称「国立工芸館」として、2020年10月25日(日)より一般公開を開始する。工芸専門の美術館が金沢へ東京国立近代美術館工芸館は、1977年に東京・北の丸公園に開館した、工芸を専門とする日本唯一の国立美術館だ。そのコレクションは、陶磁、ガラス、漆工、木工・竹工、染織、金工、人形、デザインなど多岐にわたり、全国各地・近現代のあらゆる工芸分野の秀作約3,800点を所蔵する。今回は、日本三大名園のひとつである兼六園を中心に、石川県立美術館、金沢21世紀美術館、鈴木大拙館などの文化施設が集まる「兼六園周辺文化の森」の中に、「国立工芸館」として移転オープン。コレクションのうち、約1,900点の作品も移転予定だ。季節ごとに展覧会を開催明治期に建てられた2つの旧陸軍の施設を移築・復元して活用した館内には、全3室の展示スペースを展開。 季節ごとに展示替えを行い、多彩なテーマを設けた展覧会を開催する。特別展「国立工芸館 石川移転開館記念展I 工の芸術─素材・わざ・風土(仮称)」移転オープンに合わせて、特別展「国立工芸館 石川移転開館記念展I 工の芸術─素材・わざ・風土(仮称)」を開催。国立工芸館の所蔵品から、「素材」「わざ」「風土」をキーワードにした展示を行う。日本の近代化が進むなかで各地方の工芸家がどのように「素材」「自然」と向き合ってきたか、 そして時代とともに「自然のイメージ」をどのように捉え直してきたかをたどることで、時代とともに変化する日本の「風土」を紹介する。屋外には陶芸家・金子潤の大型作品もまた屋外には、国立工芸館が新たに収蔵した、国際的に活躍する陶芸家・金子潤の作品《Untitled (13-09-04)》を展示。3mを超える大型の作品が、エントランスの中庭で来館者を迎える。さらに、東京の工芸館の庭に設置されていた金工作家・橋本真之の作品《果樹園─果実の中の木もれ陽、木もれ陽の中の果実》も、金沢に移転する。詳細国立工芸館(正式名称:東京国立近代美術館工芸館)一般公開開始日:2020年10月25日(日)住所:石川県金沢市出羽町3-2休館日:月曜日(休日の場合は翌平日)、年末年始、作品展示替えのための臨時休館開館時間:9:30~17:30 まで(入館は17:00まで)※展覧会会期などは変更となる場合あり■展覧会予定・特別展「国立工芸館 石川移転開館記念展I 工の芸術─素材・わざ・風土(仮称)」会期:2020年10月25日(日)〜2021年1月11日(月・祝)観覧料:一般 500円、大学生 300円・特別展「国立工芸館 石川移転開館記念展II うちにこんなのあったら展 気になるデザイン+工芸コレクション(仮称)」会期:2021年1月30日(土)〜4月15日(木)・特別展「国立工芸館 石川移転開館記念展III 近代工芸と茶の湯─四季のしつらい─(仮称)」会期:2021年4月29日(木)〜7月4日(日)
2020年08月07日美術館「ヨックモックミュージアム」が2020年10月25日(日)、東京・南青山にオープンします。ヨックモック・コレクションが楽しめる都市型美術館ヨックモック青山本店にほど近い南青山6丁目に誕生する「ヨックモックミュージアム」は、菓子ブランドのヨックモックがコレクションするアート作品などを展示したコンパクトな都市型美術館。館長を務める藤縄利康が精選し、ヨックモックグループが30年以上かけて500点以上収集してきたピカソのコレクションを、様々な企画展を通して紹介。世界有数のピカソのセラミックコレクション同館が所蔵するヨックモック・コレクションは、ピカソのセラミック(陶器)作品を数多く包括的に収集した世界有数のコレクションの一つ。お椀や水差し、食器、大皿など、ピカソが晩年に熟練の職人たちと協働して創り出した、数多くのセラミック作品が含まれています。■ピカソとセラミックとりわけ画家としての側面が広く知られるピカソだが、平面の絵画のみならず立体的な彫刻の分野にも関心を寄せており、1937年の大作《ゲルニカ》で世界的な芸術家としての地位を確立した後、セラミック制作に初めて本格的に着手。フランス南部の小さな村、ヴァローリスのマドゥラ工房で陶芸の魅力に出会ったピカソは、1947年から1973年に死去するまで、工房を運営するラミエ夫妻と緊密に協力しながら、数千点にものぼる作品を制作。初めて扱う素材に苦心したピカソだったが、工房の技術と自身の大胆な発想によって独自の作品群を生み出しています。「ヨックモックミュージアム」独自のラーニングプログラムまた、芸術の心理的、精神的な効用にも着目するアートセラピーを応用した参加型のアートセッションや、企画展示に合わせた学芸員の解説や、若手アーティスト、研究者、有識者とのトークセッションなどで最先端のアート情報に触れるレクチャーシリーズなど、アートにまつわる独自のラーニングプログラムも用意しています。カフェも併設美術館の1階には、ピカソがセラミック制作に取り組んだ町の名前に因んで名付けられた「カフェ ヴァローリス」がオープン。ヨックモックグループ内のハイエンドパティスリーブランド「アン グラン」の菓子や、アートを短時間で楽しめるクラフトキットにドリンクと焼菓子がセットになったアート体験型のセットメニューなどが楽しめます。施設情報「ヨックモックミュージアム」オープン予定日:2020年10月25日(日)開館時間:10:00〜17:00 毎週金曜日は20:00まで※入館は閉館の30分前まで。住所:東京都港区南青山6丁目15-1 ヨックモックミュージアムチケット代:一般:1,200円、大学生・高校生・中学生:800円、小学生以下:無料※価格は全て税込。※障がい者手帳の所持者本人と介護者1名は無料。※大学生・高校生・中学生料金の適用には、学生証等の提示が必要。休館日:月曜日・年末年始・展示替期間※ただし月曜日が祝日の場合、翌火曜日。館内構成:・2階/地下階 展示室・1階 カフェ・グッズショップ・ライブラリー【問い合わせ先】TEL:03-3486-8000
2020年07月29日1976年に東京・新宿に開館した「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」が、新たに「SOMPO美術館」として7月10日(金)にオープンした。SOMPO美術館()
2020年07月10日東京国立近代美術館の展覧会「ピーター・ドイグ展」が、2020年6月12日(金)より日時指定制で再開。会期は10月11日(日)まで延長されました。ピーター・ドイグ、日本初個展「ピーター・ドイグ展」は、イギリスの現代アーティスト、ピーター・ドイグの初期作から最新作まで、約70点の作品を紹介しながら、その制作手法に迫る展覧会。日本では初の個展です。ピーター・ドイグは、ロマンティックかつミステリアスな風景を描く画家として知られ、ロンドンのテート、パリ市立近代美術館、エジンバラのスコットランド国立美術館、ウィーンの分離派会館といった世界有数の美術館で個展を開催してきました。同世代、後続世代のアーティストに多大な影響を与えていることから、過去の巨匠になぞらえて、しばしば「画家の中の画家」と評されています。本展にも出品予定の代表作《のまれる》は、オークションにて、2015年当時の約30億円相当で落札されています。想像力や記憶を刺激する絵画ピーター・ドイグは、ゴッホやゴーギャンなどの近代画家の作品の構図やモチーフ、映画のワンシーン、写真、自らが暮らしたカナダやトリニダード・トバゴの風景、記憶といったさまざまな要素から作品を構築。多様なイメージから成るピーター・ドイグの作品は見る者の想像力や記憶を刺激し、いつかどこかで見たことがあるように感じられるのが特徴です。会場には、日本のニセコのスキー場を描いた《スキージャケット》や小津安二郎の映画『東京物語』を念頭に置いて描かれた《ラペイルーズの壁》、幅3メートルを超える大型作品などの、貴重な作品が集結。映画『13日の金曜日』のワンシーンから発想した「カヌー」モチーフの絵画も登場します。一連の作品からは、人々の想像力をかきたてる、豊かな世界観を体感することができます。映画上映会「スタジオフィルムクラブ」の直筆ポスターまた、ピーター・ドイグがトリニダード・トバゴ出身の友人のアーティスト、チェ・ラブレスと2003年から始めた映画の上映会「スタジオフィルムクラブ」も紹介。近隣住人に上映会を周知するために掲出された、ポスターのドローイングが展示されます。「スタジオフィルムクラブ」では、名画座やミニシアターから着想を得た、過去の名作映画などを上映。上映が終わると作品について話し合ったり、音楽ライブへと展開したりと、ある種の文化サロンのようなコミュニティが形成されていきます。【詳細】展覧会「ピーター・ドイグ展」会期:2020年2月26日(水)~10月11日(日)〈日時指定制〉※2020年2月29日(土)から臨時休館していたが、6月12日(金)より再開※当初は2020年2月26日(水)~6月14日(日)の会期を予定していたが、変更しての開催開館時間:10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)※当面のあいだ、金曜・土曜の夜間開館は実施しない休館日:月曜日(8月10日(月)、9月21日(月)は開館)、8月11日(火)、9月23日(水)会場:東京国立近代美術館 1階 企画展ギャラリー住所:東京都千代田区北の丸公園3-1観覧料:一般 1,700円、大学生 1,100円、高校生 600円※価格はいずれも税込※中学生以下および障がい者手帳持参者とその付添者1名は無料※公式サイトより日時指定チケットを購入(6月10日(水)10:00から)※すでにチケットを購入している場合、あるいは観覧料無料対象の場合、開館時間中に原則いつでも入場可能だが、混雑状況に応じて待つ場合あり※チケットの払い戻しおよび来館に際しての注意事項は、公式サイトを確認のこと※本展の観覧料で入館当日に限り、「MOMATコレクション」(4F~2F、所蔵品ギャラリー)、およびコレクションによる小企画「北脇昇:一粒の種に宇宙を視る」(2F、ギャラリー4)も観覧可※予定は変更となる場合あり
2020年06月28日駅から直結。国内最大級の美術館株式会社ひらまつが運営する国立新美術館内の飲食店が、2020年6月11日に営業を再開しました。東京メトロ千代田線「乃木坂駅」から直結している国立新美術館は、国内最大級(14000平方メートル)の展示スペースを誇る新しいタイプの美術館。これまでに新しい美術の動向に焦点をあてた自主企画展などを多数開催しており、2020年6月24日からは事前予約制の展覧会「古典×現代2020―時空を超える日本のアート」を開催します。展覧会にちなんだ限定メニューの提供もあり。今回営業を再開する館内の飲食店は「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」・「サロン・ド・テ ロンド」・「カフェ コキーユ」・「カフェテリア カレ」の4店舗。3階にある「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」は、ブラッスリー ポール・ボキューズの日本第1号店。基本を忠実に守って丁寧に仕上げられた正統派フランス料理を、気軽な価格で楽しめます。巨大な逆円すいの最上部に広がる「サロン・ド・テ ロンド」は、こだわりの紅茶・ハーブティーと上質なデザートを提供しているティーサロン。1階の「カフェ コキーユ」、地下1階の「カフェテリア カレ」は、美術館めぐりの休憩や待ち合わせにぴったり。サンドイッチやデニッシュ、サラダ、おむすび、アイスクリームなどの軽食を販売しています。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社ひらまつのプレスリリース/@Press※株式会社ひらまつ※国立新美術館
2020年06月12日神戸ファッション美術館は、特別展「Treasures of Fashion ヴァレリー・スティールの審美眼」を2020年5月19日(火)から8月30日(日)まで開催します。18世紀ロココから現代までのドレス、ファッション写真など約150点「Treasures of Fashion ヴァレリー・スティールの審美眼」は、ニューヨーク州立ファッション工科大学に併設されるミュージアムのディレクター兼チーフキュレーターであるヴァレリー・スティールが厳選した、神戸ファッション美術館の所蔵作品約150点を展示。18世紀のロココから現代までの西洋のドレス、ファッション写真などを独自の視点から紹介していきます。ロココ時代の煌びやかなドレス展覧会は第1章から第4章までで構成。第1章では、ロココ時代を象徴する女性たちのドレス“ローブ・ア・ラ・フランセーズ”をはじめ、18世紀フランスの華麗な宮廷衣装を展開。コルセットとパニエで作り出す女性らしいシルエット、そして過剰なまでの装飾が施された当時のドレスを目にすれば、当時の女性たちの煌びやかなファッションを感じることができます。シャネルと彼女のライバルデザイナーたちの作品にフォーカス第2章で紹介するのは、シャネル(CHANEL)と彼女のライバルだったデザイナーたちの作品にフォーカス。パート1では女性デザイナー、パート2では男性デザイナーにスポットライトを当てています。シャネルは当時の女性ファッションにラディカルな革命を起こした存在です。装飾過多なそれまでの装いとは全くことなり、女性用のスーツやリトル・ブラック・ドレスなど、当時の常識を全く覆すスタイルを次々と展開しました。会場には、当時のシャネルのドレスのほか、彼女に追随して登場した、クリスチャン・ディオールらの貴重な1着も展示。貴重なファッション写真の数々第3章で紹介するのは、日本の衣装が西洋のファッションに与えた影響を感じられる作品。日本の文化は世界のデザイナーたちの創作に多大な影響を与えてきましたが、その一端を垣間見る作品を用意。また、最後に第4章では、華やかで貴重なファッション写真の数々を展示しています。【詳細】特別展「Treasures of Fashion ヴァレリー・スティールの審美眼」会期:2020年5月19日(火)~8月30日(日)※当初4月18日(土)~6月21日(日)の開催を予定していたが延期となりました。開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)会場:神戸ファッション美術館住所:神戸市東灘区向洋町中2-9-1休館日:月曜日、8月11日(火)(※8月10日(月・祝日)は開館)入館料:一般 1,000円(800円)65歳以上・大学生500円(400円)※高校生以下は無料、ただし小学生以下は保護者(大学生以上)同伴※()内は有料入館者30名以上の団体料金※神戸ゆかりの美術館、小磯記念美術館の当日入館券(半券)提示で割引対象※小学生以下は保護者(大学生以上)の同伴が必要
2020年06月06日新型コロナウイルス感染症の影響で開幕延期となっていた京都国立近代美術館にて開催の『チェコ・デザイン 100年の旅』展が5月26日(火)についに開幕。7月5日(日)まで開催される。同展では、家具やプロダクト、ポスター、さらにアニメーションやおもちゃなど、チェコ国立プラハ工芸美術館所蔵作品を中心に約250点の作品を紹介。また、ブックデザインの観点から、大阪中之島美術館準備室の協力のもと、同美術館所蔵のチェコの書籍も関連展示される。展覧会場は、10章に分かれている。第1章では、19世紀後半から20世紀初頭にかけてヨーロッパで起こったアール・ヌーヴォー様式、例えばヴィクトル・オリヴァの「週刊誌 黄金のプラハ」のポスターなどが、続いて第2章では、1900年代前半に生まれた幾何学的形態、さらにチェコ・キュビスムを取り入れたグラフィック・デザインや本の装丁を見ることができる。1918年にチェコスロヴァキアとして独立してからは、民族芸術と地方の伝統が押し出され、アール・デコ様式と重なって発展していった。第4章では、機能主義の影響を受けた工業製品、第5章では、戦争で素材が手に入りにくいなか天然素材を用いた食器といった、貴重な作品が展観できよう。第6章から第8章では、1960年代から現代まで、国家の情勢によって変化が見られる、プロダクトや家具を展示。さらに第9章ではおもちゃ、第10章ではアニメーションを紹介。展覧会を通じて、チェコのデザインが歴史とともにあり、幅広い内容であることを気付かせてくれる。なお、再開にあたり、京都国立近代美術館では新型コロナウイルス感染予防・感染拡大防止についてのガイドライン( )を発表している。感染対策を充分に行い、鑑賞を楽しんでほしい。【関連リンク】 京都国立近代美術館( )アルフォンス・ミュシャ 《ジスモンダ》 1894年チェコ国立プラハ工芸美術館蔵イジー・シュハーイェク 《花瓶<四季>シリーズより》 1999年チェコ国立プラハ工芸美術館蔵パヴェル・ヤナーク 《クリスタル(結晶)型小物入れ》 1911年チェコ国立プラハ工芸美術館蔵ルドヴィカ・スムルチュコヴァー 《小枝模様の花瓶》 1943年チェコ国立プラハ工芸美術館蔵ヴァーツラフ・シュパーラ 《小箱《悪魔》》 1921年チェコ国立プラハ工芸美術館蔵
2020年05月26日3月24日から閉鎖されていた米国内の国立公園が、今週より営業を再開した。先日、不法侵入した女性が間欠泉に落ちたイエローストーン国立公園も18日からオープンしたが、こちらで早速事故が起きてしまったようだ。INSIDERが報じている。アメリカ合衆国国立公園局によると、20日、園内のアッパー・ガイザー・ベイスン近くでアメリカバイソンが女性客を地面に叩きつけてケガをさせたという。女性が水牛に接近しすぎたことが原因で、バイソンによる人身事故が起こるのは今年になって初。同公園では’00年から’15年の間に、確認されているだけで25人の人がバイソンに襲われており、そのうち21人が旅行客。オフィシャルサイトには「バイソンはイエローストーン内の他のどの動物よりも人を負傷させてきました。その動きは予測不能で、人間の3倍の速さで走ることができます。バイソンからは常に25ヤード(約22.8メートル)以上離れるようにしてください」と注意書きがある。
2020年05月21日神戸ファッション美術館は、特別展「Treasures of Fashion ヴァレリー・スティールの審美眼」を2020年5月19日(火)から8月30日(日)まで開催する。18世紀ロココから現代までのドレス、ファッション写真など約150点「Treasures of Fashion ヴァレリー・スティールの審美眼」は、ニューヨーク州立ファッション工科大学に併設されるミュージアムのディレクター兼チーフキュレーターであるヴァレリー・スティールが厳選した、神戸ファッション美術館の所蔵作品約150点を展示。18世紀のロココから現代までの西洋のドレス、ファッション写真などを独自の視点から紹介していく。ロココ時代の煌びやかなドレス展覧会は第1章から第4章までで構成。第1章では、ロココ時代を象徴する女性たちのドレス“ローブ・ア・ラ・フランセーズ”をはじめ、18世紀フランスの華麗な宮廷衣装を展開する。コルセットとパニエで作り出す女性らしいシルエット、そして過剰なまでの装飾が施された当時のドレスを目にすれば、当時の女性たちの煌びやかなファッションを感じることができるだろう。シャネルと彼女のライバルデザイナーたちの作品にフォーカス第2章で紹介するのは、シャネル(CHANEL)と彼女のライバルだったデザイナーたちの作品にフォーカス。パート1では女性デザイナー、パート2では男性デザイナーにスポットライトを当てる。シャネルは当時の女性ファッションにラディカルな革命を起こした存在だ。装飾過多なそれまでの装いとは全くことなり、女性用のスーツやリトル・ブラック・ドレスなど、当時の常識を全く覆すスタイルを次々と展開した。会場には、当時のシャネルのドレスのほか、彼女に追随して登場した、クリスチャン・ディオールらの貴重な1着も展示する。貴重なファッション写真の数々第3章で紹介するのは、日本の衣装が西洋のファッションに与えた影響を感じられる作品。日本の文化は世界のデザイナーたちの創作に多大な影響を与えてきたが、その一端を垣間見る作品を用意した。また、最後に第4章では、華やかで貴重なファッション写真の数々を展示する。【詳細】特別展「Treasures of Fashion ヴァレリー・スティールの審美眼」会期:2020年5月19日(火)~8月30日(日)※当初4月18日(土)~6月21日(日)の開催を予定していたが延期となった。開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)会場:神戸ファッション美術館住所:神戸市東灘区向洋町中2-9-1休館日:月曜日、8月11日(火)(※8月10日(月・祝日)は開館)入館料:一般 1,000円(800円)65歳以上・大学生500円(400円)※高校生以下は無料、ただし小学生以下は保護者(大学生以上)同伴※( )内は有料入館者30名以上の団体料金※神戸ゆかりの美術館、小磯記念美術館の当日入館券(半券)提示で割引対象※小学生以下は保護者(大学生以上)の同伴が必要■来場者へのお願い・お知らせ・入館時の体温測定にご協力ください。咳、発熱など体調不良の症状がある方は、ご来館をご遠慮いただきますようお願いいたします。・マスク着用をお願いいたします。咳エチケットをお守りください。・手指消毒にご協力ください。館内に消毒液をご用意しております。・館内では会話をお控えいただき、お静かにご鑑賞ください。・近くの方とできるだけ間隔をおいて、ご鑑賞ください。・県外からご来館いただいた方は、入館をご遠慮いただく場合があります。団体のお客様は、当面の間、ご利用いただけません。このほか状況により、入館制限・禁止をお願いする場合があります。・感染予防や拡散防止のため、美術館スタッフはマスクを着用しています。
2020年05月21日東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館が移転・リニューアルし、SOMPO美術館として東京・新宿に開館。なお、当初2020年5月28日(木)の開館予定でしたが、未定となっております。1976年に開館し、アジアで唯一ゴッホの《ひまわり》を見ることができる美術館として親しまれてきた東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館。館内には、ゴッホのほか、ゴーギャンやセザンヌ、アメリカ素朴派画家グランマ・モーゼスの作品などを常設で展示しています。新たに誕生するSOMPO美術館では、西洋絵画や、所蔵する東郷青児などの作品と同時代の近代・現代の美術作品を紹介。オープン時には、常設展示としてゴッホの《ひまわり》を紹介するほか、開館記念展を2期に分けて開催。開館記念展I:珠玉のコレクション一いのちの輝き・つくる喜び“ 珠玉のコレクション一いのちの輝き・つくる喜び ”と題した「開館記念展I」では、見る人に非日常的な感性への気づきを促す約70点の作品を展示。中でも注目は、約10年振りの公開となる自然を愛した日本画の大家・山口華楊の初期の大作《葉桜》。絵画表面の古い腰を除去する洗浄作業など、作品の修復過程を紹介。また、 画面の表面に塗布されていた古いニスを除去する洗浄作業を行ったルノワールの《浴女》《帽子の娘》も公開します。開館記念展II:秘蔵の東郷青児-多才な画家の創作活動に迫る「開館記念展II」では、SOMPO美術館が収蔵する「東郷青児コレクション」の中から、東郷の代表的な絵画や彫刻などの作品約50点、関連作家の作品約50点、そして絵筆やイーゼル等の画材や出版印刷物など、未公開品を含む資料約100点を紹介。会場では、優美な女性を描いた東郷の絵画群「青児美人」の代表作が3年ぶりの大規模展示として公開。また、縦2メートルを超える油彩画の大作《リオ・デ・ジャネイロ》を、 大小の下絵、実物大の下絵を転写したキャンバスと並べて展示。その中から、変更や修正などの制作過程を間近で体感できます。【詳細】SOMPO美術館オープン日:未定※2020年5月28日(木)を予定していたが延期となりました。住所:東京都新宿区西新宿1丁目26-1階数:地上6階地下1階■開館記念展I、II期間:・開館記念展I 会期未定・開館記念展II 2020年7月18日(土)~9月4日(金)休館日:月曜日(8月10日(月)は開館、 7月6日(月)~7月17日(金)は展示替期間)料金:一般1,000円、大学生700円、高校生以下無料
2020年05月19日新型コロナウイルス感染拡大の影響で、米国内の国立公園はほぼ閉鎖されている。世界屈指の人気観光地であるイエローストーン国立公園も例外ではないが、一人の女性が不法に侵入し、大いなる不幸に見舞われた。FOX6 TVによると、入場を禁じられているはずのイエローストーン国立公園内で12日、時速80kmもの速度で走行する車をスタッフが発見。乗っていた女性はやけどを負っており、アイダホ州の病院の熱傷センターに搬送されたという。この女性は公園内にある有名な間欠泉「オールド・フェイスフル・ガイザー」で写真を撮ろうと侵入禁止エリアにまで足を踏み入れ、熱泉に落下したと公園関係者は話している。オールド・フェイスフル・ガイザーは約90分間隔で75℃程度の熱水を噴出する。通常であれば、遊歩道から先に入らないようスタッフが観光客に注意を促すが、現在は閉鎖中だ。女性は咎める人のいない人気観光地で興が乗りすぎてしまったのだろうか。同公園の公式サイトによると、熱泉に落ちて死亡した人は20人以上に上るという。訪問者は指定された道のみを歩き、決して熱水に触れてはならないとも書かれている。有毒ガスや酸が吹き出している場所もあり、アメリカ合衆国国立公園局は2016年には23歳の男性が高温に熱せられた酸の泥沼に落下し死亡したと報告している。彼の遺骨は回収できなかったという。
2020年05月13日東京・上野の国立西洋美術館で、3月中旬に『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』のプレス内覧会が開かれました。現在、美術館は臨時閉館中ですが、取材時に撮影した作品画像の一部を本記事でご紹介。おこもり生活の気分転換に、ネットで名画をご覧になってみてください。ロンドン・ナショナル・ギャラリーとは?【女子的アートナビ】vol. 176ロンドン・ナショナル・ギャラリーは、1824年に設立された世界屈指の美術館。ロンドン中心部にある同館には、13世紀から20世紀はじめまでの西洋絵画が展示されています。ヨーロッパにある有名美術館は、王室が集めた美術品がベースになっているところが多いのですが、ロンドン・ナショナル・ギャラリーは英国民の力で創設。「西洋絵画史を網羅するコレクションをイギリスに作る」という目的で収集されているので、質の高い作品がそろっています。200年近い歴史をもつ美術館ですが、今まで館外で大規模な所蔵作品展をしたことはなかったとのこと。今回は61点もの作品が来日し、史上初の展覧会としても注目されています。天の川の起源は…会場では、テーマ別に7章構成で絵画作品が展示されています。本記事では、そのなかから3点をピックアップします。まず第1章「イタリア・ルネサンス絵画の収集」でご紹介するのは、ヴェネツィアで活躍した画家ティントレット(1518頃~1594)の《天の川の起源》。この絵に描かれている場面は、神々の王ユピテルが息子ヘラクレスを抱き、正妻ユノ(最高位の女神)の乳を飲ませようとしているところです。ヘラクレスは人間のアルクメネと浮気したときにできた子どもだったので、不死身ではありません。そのためユピテルは、ユノの乳を飲ませ、息子に永遠の命を与えたかったのです。しかし、ユノは寝ていたときに乳を強く吸われたので、驚いて目を覚まし、ユピテルがヘラクレスを急いで引き離そうとします。そのとき母乳が天空に飛び散り、乳の道ができた……という物語がMilky Way(天の川)の起源。この絵画では、ユノの乳首から母乳が吹き出し、流れ星のようにきらきらと天に輝く様子が鮮やかな色彩で描かれています。恋人を待つ女性?続いて、第2章「オランダ絵画の黄金時代」でピックアップするのは、フェルメール(1632~1675)の作品《ヴァージナルの前に座る若い女性》。「ヴァージナル」とは、15世紀頃からヨーロッパで使われていた小型鍵盤楽器のひとつ。その楽器に手を置いた若い女性がこちらを見つめています。弾いている途中に、誰か親しい訪問者がやってきたのでしょうか。女性の表情がちょっと意味深です。写真では見づらいですが、女性の背景に一枚の絵画が掛かっています。そこに描かれているのは、売春婦と男性客、取り持ち女。さらに、ヴァージナルの手前には、ヴィオラ・ダ・ガンバという楽器も置いてあります。風俗画に描かれる楽器には、男女関係や性的な意味合いも含まれているとのこと。この絵の読み解き方はいろいろあるので、想像を膨らませながら見てみると楽しいです。人気画家は盛り上手!?最後は、第3章「ヴァン・ダイクとイギリス肖像画」から、アントワープ出身の画家ヴァン・ダイク(1599~1641)の作品をご紹介します。描かれている二人の女性は、セレブな子爵の娘たち。これは二重肖像画です。画面右の女性は、妹のエリザベス。彼女は、古代に花嫁が着たといわれるサフラン色のドレスを身につけ、キューピッドからバラの入った籠を受け取っています。この絵は、エリザベスの結婚祝いのために制作されたと考えられているそうです。姉妹はともに大きな真珠の耳飾りをつけ、衣装も豪華で、表情も威厳と気品にあふれています。画家ヴァン・ダイクは、まるで神話に出てくる美しい女神のように「盛った」人物を描くのが得意で、肖像画家として当時とても人気があったそうです。公式サイトでは無料動画も公開中会場には、ほかにもベラスケスやゴヤなどのスペイン絵画、イギリスを代表する画家ターナーの風景画やゴッホの《ひまわり》など、傑作がたくさん来日しています。現時点で開幕日は未定ですが、展覧会公式サイトでは作品画像が見られるほか、展覧会監修者の川瀬佑介氏(国立西洋美術館主任研究員)が作品解説してくれる動画も無料で公開されています。展覧会公式サイトで作品画像や動画を楽しみながら、開幕日を待ちましょう。Information会期:開幕日未定~6月14日(日)※休館日は月曜日※開幕が延期となりました。開幕後も混雑対策のためチケットの販売方法や展示室への入場方法が変更となる場合がございます。最新情報を展覧会公式サイトで必ずご確認ください。時間:午前9時30分~午後5時30分(金曜日、土曜日は午後8時まで)※入館は閉館の30分前まで会場:国立西洋美術館料金:一般 ¥1,700/大学生 ¥1,100/高校生 ¥700中学生以下無料
2020年05月02日動画サービス「niconico」の番組で、日本全国の美術館や博物館、ギャラリーから生中継を行う「ニコニコ美術館」。現在は、新型コロナウイルスの影響で休館を余儀なくされている美術館・博物館の展示を積極的に紹介し、全国の美術ファンなどから人気を集めている。2月26日に文部科学省が国立美術館や博物館に対して休館などの対応を求めたことを受けて、全国の美術館・博物館の多くが臨時休館を決定。こうした事態にニコニコ美術館では、2月28日にネット上での展示を呼びかけた。臨時休館を決定した美術館・博物館を応援するべく、放送にかかる費用は運営会社の(株)ドワンゴが負担。陽の目を見ることのなくなってしまった展覧会の救済措置ともいえるこの提案に、現在までに約60件の問い合わせがあり、3月末までに7箇所の展覧会が配信されている。<これまでの休館中の美術館・博物館からの生放送>3月10日江戸東京博物館『江戸ものづくり列伝』3月12日三菱一号館美術館『画家が見たこども展』3月15日東洋陶磁美術館『竹工芸名品展』3月18日東京国立近代美術館『ピーター・ドイグ展』3月20日大宮盆栽美術館『春の花もの盆栽展』3月29日京都国立近代美術館『チェコ・デザイン100年の旅』3月30日東洋文庫ミュージアム『大清帝国展』5月1日すみだ北斎美術館『大江戸歳事記』※18:00より生中継
2020年05月01日新国立劇場(所在地:東京都渋谷区)は、4月10日より「巣ごもりシアター」ページを開設し、新国立劇場主催公演の記録映像を劇場サイト上で無料配信するサービスを行っております。そしてこの度、5月1日(金)からの追加配信内容が決定、新国立劇場バレエ団による珠玉のバレエ公演2作品を、皆様のご自宅でご覧いただけます。 5月の第1週(5月1日 15時~5月8日 14時)の配信作品は、情感あふれるドラマチックな振付で知られる英国の巨匠ケネス・マクミランによる「マノン」。本作品は、新国立劇場バレエ団にとって8年ぶりとなる待望の再演として、去る2020年2月に上演されましたが、残り2公演を前に、残念ながら公演中止となりました。バレエ団プリンシパル:米沢唯と、英国ロイヤル・バレエ・プリンシパル:ワディム・ムンタギロフの卓越した技術力はもちろんのこと、今まさにその時代の人物が生きているかのような表現力と役柄への深い解釈で、作品の世界観を眼前に繰り広げ、当日はスタンディングオベーションが湧き上がりました。新国立劇場屈指の名舞台となった本公演を、ご自宅で、配信期間中何度でもご観劇いただけます。5月第2週(5月8日 15時~5月15日 14時)にお届けする作品は、スペインの港町を舞台とし、セルバンテスの名著を題材としたクラシックバレエの名作「ドン・キホーテ」です。今年のゴールデンウィーク中(5月2日~10日)に上演を予定しておりましたが、新型コロナウイルスの影響により上演を断念しました。スカッとするような超絶技巧を披露する見せ場が随所に散りばめられ、そして新国立劇場バレエ団が誇る美しいコール・ド・バレエ(群舞)も存分に堪能できる、目にも楽しい古典バレエの大人気作は、晴れ晴れとした初夏のご観劇にふさわしいプログラム。異国情緒あふれる音楽とカラフルな舞台美術・衣裳も相まって、きっと、おうち時間を過ごす皆様を軽快なお祭り気分へといざなってくれることでしょう。ぜひ 「#巣ごもりシアター」「#nnttathome」のハッシュタグと共にご感想をお寄せください。●「巣ごもりシアター」のご案内ページはこちら:※動画視聴に伴う通信料は、お客様のご負担となります。<配信ラインアップ&スケジュール>◆バレエ『マノン』(2020年2月23日公演)配信日:2020年5月1日 15:00~5月8日 14:00◆バレエ『ドン・キホーテ』(2016年5月5日公演)配信日:2020年5月8日 15:00~5月15日 14:00※5月15日以降も映像配信を予定しております。近日詳細発表いたします。<配信予定公演詳細>◆ バレエ『マノン』(2020年2月23日上演)【音楽】ジュール・マスネ【編曲】マーティン・イェーツ【振付】ケネス・マクミラン【出演】米沢唯、ワディム・ムンタギロフ、木下嘉人、中家正博、木村優里、本島美和、福田圭吾、貝川鐵夫 ほか【指揮】マーティン・イェーツ【管弦楽】東京交響楽団アベ・プレヴォーによって書かれたマノン・レスコーの物語を、英国バレエの巨匠ケネス・マクミランがバレエ化した、ドラマティック・バレエの最高傑作のひとつです。愛ゆえにひたすら破滅へと落ちていくマノンとデ・グリューの美しくかつ壮絶な物語。デ・グリュー役には英国ロイヤル・バレエ プリンシパルのワディム・ムンタギロフを迎え、8年ぶりに上演し、大喝采を博しました。【配信日時】2020年5月1日 15:00~5月8日 14:00◆バレエ『ドン・キホーテ』(2016年5月5日上演)【音楽】レオン・ミンクス【振付】マリウス・プティパ/アレクサンドル・ゴルスキー【改訂振付】アレクセイ・ファジェーチェフ【出演】米沢 唯、井澤 駿、貝川鐵夫、高橋一輝、菅野英男、マイレン・トレウバエフ、長田佳世、本島美和、細田千晶、五月女 遥 ほか【指揮】マーティン・イェーツ【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団セルバンテス著「ドン・キホーテ」のエピソードを原作にした、楽しさと活気に溢れた古典バレエ。闘牛士たちによるスペイン舞踊、風車のエピソード、ドン・キホーテの夢の中で繰り広げられる美しい群舞、そして最終幕の恋人たちによるグラン・パ・ド・ドゥまで、古典バレエの美しさと陽気で楽しい踊りの数々を堪能できる人気演目です。このたび敢え無く5月公演が中止となった本作の、2016年公演の映像をお届けします。【配信日時】2020年5月8日 15:00~15日 14:00~巣ごもりをもっと楽しく!関連動画~新国立劇場のYouTubeチャンネルでは、バレエ鑑賞の予習にぴったりな「3分でわかる!」シリーズや、その他公演の名場面集などを多数ご紹介しております。「巣ごもりシアター」での配信2演目についても、ぜひ“ご鑑賞”前の予習として、関連動画をご活用ください。◆『マノン』◇新国立劇場バレエ団 3分でわかる!『マノン』◆『ドン・キホーテ』◇新国立劇場バレエ団 3分でわかる!『ドン・キホーテ』新国立劇場 「巣ごもりシアター」とは新型コロナウイルス感染症対策に係る政府等の要請及び緊急事態宣言を受け、現在新国立劇場は2月26日の公演を最後に、主催公演を全公演中止しております。お客様を劇場にお迎えできないこの状況下においても、新国立劇場を応援してくださる皆様と常に共にありたいという思いから、“巣ごもりシアター”として名付けたオンラインでのサービスを、まずはオペラ公演3作品の無料配信から、4月10日より開始いたしました。配信初作品のオペラ『魔笛』の再生回数は、配信期間1週間のうちに3万回以上に達し、そして第2作の『トゥーランドット』も4万回弱と、舞台芸術ファンはもとより、「日ごろ劇場に足を運ぶ機会は少ないけれど、ちょっと見てみたい!」という方にも、今だからこそできる「おうちでできる体験イベント」としてご好評をいただいております。また、新国立劇場の演劇作品もご自宅でお楽しみいただくべく、“巣ごもりシアター おうちで戯曲”が4月23日から始動。当劇場のために書き下ろされた戯曲を、2週間限定で劇場ウェブサイトにて公開をしております。演劇の土台であり、稽古場での設計図である戯曲を、自分流に楽しむことができる試みとして、話題となっています。再び安心して新国立劇場に御来場いただける日が訪れるまで、舞台芸術の力を支えに「巣ごもり」をしていただければと願っております。●「巣ごもりシアター」総合案内ページはこちら:●「巣ごもりシアター おうちで戯曲」はこちら:~新国立劇場について~新国立劇場は、 日本唯一の現代舞台芸術のための国立劇場として、オペラ、 バレエ、 ダンス、 演劇の公演の制作・上演や、 芸術家の研修等の事業を行っています。Web: Page: 企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年04月28日展覧会「西洋絵画400年の旅─珠玉の東京富士美術館コレクション─」が、大分県立美術館にて開催される予定。※なお、当初は、2020年7月22日(水)から9月6日(日)までの予定だったが、現在調整中。今後中止になる恐れもあり。400年にわたる西洋絵画史を一望東京富士美術館は、日本画、彫刻、工芸の他、16世紀のイタリア・ルネサンスから20世紀の近現代美術まで、およそ400年にわたる西洋絵画史を一望できる作品を所蔵する。「西洋絵画400年の旅─珠玉の東京富士美術館コレクション─」は、その中からモネやゴッホ、ルノワールといった画家の作品約80点の珠玉の作品群を紹介する展覧会だ。近代以前の絵画をジャンルごとに紹介2部構成の展示の第1部では、近代以前の絵画を、“ジャンル”や“ランク”に着目して紹介。ジャック=ルイ・ダヴィッド(工房)のナポレオン像を描いた作品など、神話や歴史を主題とした作品を展示する。また、ヴァン・ダイクの《ベッドフォード伯爵夫人 アン・カーの肖像》など、王侯貴族をモデルにした肖像画の数々も目にすることができる。一方、宗教画や歴史画に比べて低いランクとされた風俗画や風景画、静物画も取り上げる。元々人やモノの背景としての風景描写が主題へと発展した風景画からは、ヴェネツィアの都市を描いたカナレットの《ヴェネツィア、サン・マルコ広場》などを紹介する。既成の価値規範を逸脱しようとする近現代絵画続く第2部では、アカデミックな美術における既成の価値観や技法から離れ、新たな表現を開拓していった近現代絵画に注目。ターナーの海景画や、ルノワールの女性像など、風景のダイナミズムや光を捉え、現実の人物の息吹に迫った作品を展示する。一方で、マグリットの作品などシュールレアリスム絵画からは、現実を超えた世界へと向かった画家の挑戦が見られるだろう。さらに、セザンヌの《オーヴェールの曲がり道》や、蓮の花と水面の表情を巧みにうつしとったモネの《睡蓮》など巨匠たちの作品を通して、近代以降の画家たちの意識の変化をたどる。展覧会概要展覧会「西洋絵画400年の旅─珠玉の東京富士美術館コレクション─」会期:未定※当初は、2020年7月22日(水)から9月6日(日)までの予定だったが、現在調整中。今後中止になる恐れもあり。会場:大分県立美術館 1F 展示室A住所:大分県大分市寿町2-1TEL:097-533-4500開館時間:10:00〜19:00(金・土曜日は20:00まで) ※入場は閉館の30分前まで観覧料:一般 1,400(1,200)円、大学・高校生 1,000(800)円、中学・小学生 500(300)円※( )内は前売および20名以上の団体料金※ 大分県芸術文化友の会 びびKOTOBUKI 無料(同伴者1名半額/2回まで)、TAKASAGO 無料(2回まで)、UME 団体料金※障がい者手帳などの提示者とその付添者1名は無料※会期中に限り、本展の半券提示でコレクション展を無料で観覧可
2020年04月23日世界屈指の西洋絵画コレクションを誇る美術館、ロンドン・ナショナル・ギャラリーから名作61点が初来日。『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』が国立西洋美術館で開催される。新型コロナウイルス感染拡大の影響により開幕日は未定だが、内覧会で公開された展示の様子をレポートする。ロンドン・ナショナル・ギャラリーは、1824年に英国議会によって創立された市民のための美術館。13世紀後半から20世紀初頭までのヨーロッパ絵画を約2,300点所蔵し、年間の来場者数約600万人を誇る世界屈指の美の殿堂だ。ロンドン・ナショナル・ギャラリー外観photo: Phil Sayer, (c)The National Gallery, London同館はまとまった数の作品を貸し出すことに慎重で、イギリス以外で所蔵作品展が開かれるのは200年近い歴史の中で初めて。そんな貴重な機会となる同展では、すべて日本初公開となる傑作61点が集結する。展示構成は、「イタリア・ルネサンス絵画の収集」「オランダ絵画の黄金時代」「ヴァン・ダイクとイギリス肖像画」「グランド・ツアー」「スペイン絵画の発見」「風景画とピクチャレスク」「イギリスにおけるフランス近代美術受容」の全7章立て。“イギリスとヨーロッパの大陸交流”という視点から、西洋絵画史を俯瞰していく内容だ。第1章では、19世紀半ば以降のイギリスで再評価が進んだ初期の「イタリア・ルネサンス絵画」を紹介。15世紀イタリア・ルネサンス初期の画家、クリヴェッリによる《聖エミディウスを伴う受胎告知》や、16世紀ヴェネツィア派のティツィアーノが、復活したキリストとマグダラのマリアが出会う場面を描いた《ノリ・メ・タンゲレ》など、地域の優れたコレクションが並ぶ。展覧会場入り口カルロ・クリヴェッリ 《聖エミディウスを伴う受胎告知》 1486年ティツィアーノ・ヴェチェッリオ 《ノリ・メ・タンゲレ》 1514年頃第2章で焦点を当てるのは17世紀のオランダ絵画。レンブラントによる《34歳の自画像》や、フェルメールの《ヴァージナルの前に座る若い女性》といった巨匠たちの傑作をはじめ、イギリスで特に人気の高かった風俗画や海洋画も併せて展示される。レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン 《34歳の自画像》 1640年ヨハネス・フェルメール 《ヴァージナルの前に座る若い女性》 1670-72年頃第3章では、17世紀前半から18世紀のイギリスで重要な画家を多数輩出した肖像画の分野にスポットを当てる。フランドル出身で、ルーベンスに師事した後イギリスの宮廷画家として活躍したヴァン・ダイクや、ロイヤル・アカデミー初代院長を務めたレノルズなど、多彩な肖像家の作品を見ることができる。アンソニー・ヴァン・ダイク 《レディ・エリザベス・シンベビーとアンドーヴァー子爵夫人ドロシー》 1635年頃ジョシュア・レノルズ《レディ・コーバーンと3人の息子》 1773年第4章の「グランド・ツアー」とは、18世紀にイギリスで流行した、上流階級の子息たちによるイタリア遊学旅行のこと。ヨーロッパの文化や歴史を学ぶために同地を訪れた人々の姿や、彼らが持ち帰った都市景観図などが紹介される。カナレット(本名ジョヴァンニ・アントニオ・カナル) 《ヴェネツィア:大運河のレガッタ》 1735年頃第5章で注目されるのはスペイン絵画。19世紀初め、イギリス軍がスペイン独立戦争に参戦したことをきっかけに、スペイン絵画がイギリスにもたらされ、評価が確立していったという。ここでは、風俗画が高く評価されたムリーリョ、スペインの宮廷画家、ベラスケスなどの作品を見ることができる。バルトロメ・エステバン・ムリーリョ 《窓枠に身を乗り出した農民の少年》 1675-80年頃ディエゴ・ベラスケス 《マルタとマリアの家のキリスト》 1618年頃第6章では風景画を紹介。18世紀後半からイギリスでは、「絵のような(ピクチャレスク)」と言われる不規則で荒々しい自然を描いた風景画が流行した。コンスタンブルやターナーというロマン主義風景画のふたりの巨匠の作品をはじめ、イギリス風景画の隆盛をたどる。第6章会場風景ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 《ポリュフェモスを嘲るオデュッセウス》1829年最終章となる第7章では、19世紀フランスで進んだ近代絵画の改革とイギリスとの関係に着目。アングルから印象派を経て、ゴッホ、ゴーガンに至る流れを、イギリスの視点からひも解いていく。ポール・セザンヌ《プロヴァンスの丘》1890-92年頃クロード・モネ 《睡蓮の池》 1899年ピエール=オーギュスト・ルノワール 《劇場にて(初めてのお出かけ)》 1876-77年同章のラストを飾るのはゴッホの《ひまわり》。これは、ゴッホが共同生活を送る畏友ゴーガンのために制作した4点のうち、最後に描かれた作品だ。先に描かれた作品では背景が青い色だったのに対し、この絵の背景は明るく淡い黄色。輝くばかりの色彩を、その目で確かめてほしい。フィンセント・ファン・ゴッホ 《ひまわり》 1888年レンブラント、フェルメール、ルノワール、モネ、ゴッホなど、巨匠たちの名画がずらりと並ぶ同展。贅沢かつ、唯一無二の西洋絵画史の旅を体験してみてはいかがだろうか。【開催情報】『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』開幕日未定〜6月14日(日)国立西洋美術館にて開催※新型コロナウイルス感染拡大の影響により開幕延期。開幕後も混雑対策のためチケットの販売方法や展示室への入場方法が変更となる場合あり。最新情報は展覧会公式サイト()にて確認を。【関連リンク】
2020年04月21日国立新美術館にて開催予定の『古典×現代2020—時空を超える日本のアート』展。新型コロナウイルスの影響により、現在は休館中だが、先日行われた内覧会から展示の様子をレポートする。江戸時代以前の絵画や仏像、陶芸や刀剣の名品が、現代を生きる8人のアーティストの作品と組み合わせて紹介される同展。展示室は8つの部屋にしきられ、それぞれの部屋でペアとなった新旧アーティストの作品が展示される。その興味深い組み合わせは、「仙厓×菅木志雄」「花鳥画×川内倫子」「円空×棚田康司」「刀剣×鴻池朋子」「仏像×田根剛」「北斎×しりあがり寿」「乾山×皆川明」「蕭白×横尾忠則」の8組。現代アーティスト側には、美術家、写真家、彫刻家、建築家、漫画家、デザイナーと錚々たる顔ぶれが並ぶ。最初の部屋に登場するのは、「仙厓×菅木志雄」だ。仙厓義梵(1750〜1837)は、「円」で悟りの境地を示す禅画で知られる江戸時代の禅僧。菅は仙厓の《円相図》に呼応するように、亜鉛板で示した円形に木や石などを配置した過去作を再制作。「人とものの在り方」についての新旧の思想が、最もシンプルな形で立ち現れる。古典×現代2020時空を超える日本のアート( )
2020年04月13日