綾野剛主演、宮藤官九郎脚本による映画『パンク侍、斬られて候』が、2018年6月30日(土)より全国ロードショー。町田康による風刺たっぷりの時代小説が映画化原作は、芥川賞作家、町田康による諧謔と風刺たっぷりの同名小説。物語のなかで、主人公の掛十之進(かけ じゅうのしん)が、自らが蒔いた種よって生まれる大惨事に七転八倒していく。江戸時代が舞台でありながら、それを感じさせない現代風の滑稽な会話が繰り広げられ、特異なキャラクターたちが続々と登場する。驚きに満ちたストーリー展開で、2004年に発表されて以降、今なお色褪せない作品だ。主人公は“テキトーなプータロー侍”!?綾野剛が主演に“超人的剣客”にして“テキトーなプータロー侍”、主人公の掛十之進を演じるのは、綾野剛だ。映画『新宿スワン』、『日本で一番悪い奴ら』、『怒り』、『亜人』など数々の役を演じてきた綾野だが、今回は喜怒哀楽と活劇が入り混じる難役。今までのどのキャラクターとも違う、“新たな綾野剛”に出会えそうだ。宮藤官九郎が破天荒な原作を脚色脚本は宮藤官九郎。ユニークな登場人物による軽快な掛け合いや巧妙な駆け引きを得意とし、観る者をどっぷりと物語の世界へと引き込む工藤。これまで映画では『舞妓Haaaan!!!』、『謝罪の王様』、『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』などを手掛けてきたが、今回は多くの熱狂的なファンを持つこの破天荒な原作を映画版に脚色する。そして、監督は『エンジェル・ダスト』でバーミンガム映画祭グランプリ、『ユメノ銀河』でオスロ映画祭グランプリを受賞した鬼才、石井岳龍。さらに、特撮監督に『シン・ゴジラ』の尾上克郎、美術に『クローズZERO』シリーズと『十三人の刺客』の林田裕至、キャラクター・デザイン/衣装デザインには『信長協奏曲』や『銀魂』を手掛けた澤田石和寛といった、日本映画のトップランナーが揃う。なお、カメラマンであり映画監督でもある紀里谷和明が綾野剛演じる主人公・掛十之進を撮り下ろしたイメージビジュアルも公開されている。北川景子や東出昌大といった、豪華キャストも出演主演 綾野剛を取り囲む共演者には、北川景子や東出昌大、染谷将太、浅野忠信、豊川悦司といった、豪華な顔ぶれが揃う。猿を抱いた謎の女性、ろん役を演じる北川景子は、「パンク侍は私のことかもしれません。最後まで見ていただければわかります。」と意味深なコメントを残し、豊川悦司は、「町田康さんの原作を宮藤官九郎さんがアレンジする。言葉のマジシャン×2が繰り広げる世界を石井監督がどう料理するのかにとても興味が沸くと同時に、かなりのリスクを背負った野心作で、自分の中に燃えるものがありました。」と、作品に対する情熱を明かしている。【作品詳細】『パンク侍、斬られて候』公開日:2018年6月30日(土)主演:綾野剛/脚本:宮藤官九郎/監督:石井岳龍出演者:北川景子、東出昌大、染谷将太、浅野忠信、村上淳、若葉竜也、近藤公園、渋川清彦、國村 隼、豊川悦司原作:町田康「パンク侍、斬られて候」(角川文庫刊)
2018年02月13日俳優・綾野剛が主演する町田康原作の映画『パンク侍、斬られて候』が、6月30日(土)より公開されることが決定。脚本は宮藤官九郎、監督は石井岳龍が務め、映画化決定に際してのコメントが到着した。原作は、芥川賞作家・町田氏が2004年に発表した同名傑作小説。江戸時代を舞台にしながらも、いまっぽい口語による滑稽な会話の応酬、次から次へと登場する特異なキャラクター、驚きに満ちたストーリー展開、そしてド肝を抜く大団円…。発表から十数年経った現在も色褪せず、多くの熱狂的なファンを持つ。■主演・綾野剛と日本映画のトップランナーが集結!主演を務めるのは、『新宿スワン』『日本で一番悪い奴ら』『怒り』『亜人』「コウノドリ」などに出演する綾野剛。これまで様々なキャラクターを演じ分けてきた彼が今作で挑戦するのは、“超人的剣客”にして“テキトーなプータロー侍”である主人公・掛十之進。自らが蒔いた種よって生まれる大惨事に七転八倒する、喜怒哀楽と活劇が入り混じる難役となっている。そして、今回この人気作を映画版に脚色するのは、『舞妓Haaaan!!!』『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』「監獄のお姫さま」、連続テレビ小説「あまちゃん」など、ユニークな登場人物による軽快な掛け合いや巧妙な駆け引きを得意とする宮藤官九郎。綾野剛×宮藤官九郎、初の組み合わせとなる今作は、大きな話題となるに違いない。さらにメガホンをとったのは、『狂い咲きサンダーロード』『爆裂都市 BURST CITY』『ユメノ銀河』を手掛ける不世出の鬼才・石井岳龍監督。特撮監督には、『シン・ゴジラ』の尾上克郎、美術に『クローズZERO』シリーズや『十三人の刺客』の林田裕至、キャラクター・デザイン/衣装デザインには『信長協奏曲』『銀魂』の澤田石和寛と、日本映画のトップランナーが本作に集結。また今回、カメラマンであり『ラスト・ナイツ』などを手掛ける映画監督でもある紀里谷和明が、綾野さん演じる掛十之進を撮り下ろしたイメージビジュアルも初公開された。■キャスト&スタッフが思いの丈を打ち明ける!コメント到着綾野剛(主演・掛十之進役)宣伝不可能な作品が生まれようとしていますもう後戻りできません皆さまの新たなDNAが必ず覚醒爆発することでしょうその後の責任は持てませんパンク侍ですから宮藤官九郎(脚本)真面目に生きていれば良いことがあるもんです。憧れの石井組の一員になれました。しかも町田康さんの『パンク侍、斬られて候』これはもう、長年秘かに夢想し続けていた『爆裂都市2』への布石になるのでは?と勝手に興奮しましたが、脚本を書き、現場へお邪魔し、ラッシュを拝見して「これが『爆裂都市2』でも良いかもしんない」とすら思いました。時代劇ですが。それくらい監督の采配も、それに応えるキャストも振り切れていて素晴らしい。もし中3か高1でこの映画に出会ってたら人生狂わされていたに違いない。そんな“映画の暴動”です!町田康(原作)私の小説を石井さんが撮る。このことに特別な感慨があります。人の脳に束の間浮かんでは消える幻のごとき瞬間の連鎖を石井さんはスクリーンに顕現させてくれました。小説作者としてこんなうれしいことはありません。ぜひともご覧になってください。「宇宙が砕けますよ」。石井岳龍(監督)まさかいま、いやいまだからこそなのか、この超絶原作が実写映画化されるとは。いまだ信じられず、まさにフィクションの世界の中、映画の中に彷徨いこんだ気分。しかもこのキャストこのスタッフ。奇妙奇天烈な世界で彼らがマックスに荒れ狂って、当然ギャグ満載、意外にも本格時代劇?ふりした現代風刺?まさかのラブストーリー?まさかまさかの奇想天外さの実態は、ご自身の眼と耳と体で、存分にご堪能下され。『パンク侍、斬られて候』は6月30日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2018年02月08日ヒロミと「フットボールアワー」後藤輝基の2人とガヤ芸人たちによる新スタイルトークバラエティ「ウチのガヤがすみません!」の1月30日(火)今夜放送回に映画『羊の木』に主演している錦戸亮がゲストで登場、今夜錦戸さんに続々衝撃展開が訪れる。今回も総勢50名を超えるガヤ芸人たちが個性あふれる“おもてなし”で、錦戸さんを笑いとともに掘り下げていく。ネットにも載っていない錦戸さんの情報や、ガヤ芸人が目撃したという錦戸さんの(秘)プライベート、ゴシップ情報から“超可愛い”お宝映像まで様々な錦戸さんネタが紹介されていく。さらに映画で共演している女優の木村文乃からの意外な証言も公開される。またガヤ芸人の「マグロ解体ショー」に錦戸さんも挑戦、大興奮のなかドキドキの“初マグロ解体”は必見だ。「関ジャニ∞」メンバーとしてのアーティスト活動と並行して、連続テレビ小説「てるてる家族」や「がんばっていきまっしょい」「1リットルの涙」などへの出演で俳優としても注目され、『ちょんまげぷりん』で映画初出演にして初主演を果たすと、2012年放送の「パパドル!」では本人役でゴールデン初主演を飾り、2013年には有川浩の小説を映画化した『県庁おもてなし課』、2014年には宮藤官九郎脚本作「ごめんね青春!」にそれぞれ主演。本年度の大河ドラマ「西郷どん」にも出演中と、着実にキャリアを積み重ねてきた錦戸さん。そんな錦戸さんが映画最新作『羊の木』で演じるのはさびれた港町の平凡な市役所職員・月末。月末は男女6人の受け入れを担当するが、移住してきた彼らはどこかがおかしい。実はこの移住、過疎問題を抱える地方都市が仮釈放中の受刑者を受け入れるという前代未聞の“国家の極秘プロジェクト”だったのだ。美しい海を臨むさびれた町、魚深(うおぶか)で、犯した罪を抱えながらもそれぞれの居場所に馴染もうとする6人を、町の人々は元受刑者とは知らず雇い、町の住人として受け入れる。だが月末は彼らが全員“元殺人犯”という衝撃の事実を知ってしまい、時を同じくして港では身元不明の変死体が発見される…という物語。木村文乃、北村一輝、優香、市川実日子、水澤紳吾、田中泯、松田龍平ら個性的な実力派キャストと錦戸さんが描き出す、元殺人犯たちとの共生というサスペンスフルな人間関係に注目。『羊の木』は2月3日(土)より全国にて公開。「ウチのガヤがすみません!」は1月30日(火)23時59分~日本テレビで放送。(笠緒)
2018年01月30日1月17日、「今夜くらべてみました」(日本テレビ)に俳優の阿部サダヲ(47)が出演。謎が多いとされる私生活や、芸能人が多数所属するという“あべ会”について語った。 コミカルな役を演じることも多い阿部だが、プライベートでは人見知り。「これだけは絶対ムリ」なことを聞かれ、収録前の楽屋挨拶と回答。楽屋内で何をしているかもわからないため、自分が挨拶に行く際は特に気を遣ってしまうという。他にも湯船が混み合っている銭湯や、“パーティーピーポー”も苦手だと告白した。 そんな阿部が唯一気を許せるのが、「あべ」という名字を持つ人々の会“あべ会”。活動内容は、食事をしながら「あべ」について褒めあうことなど。歌手で女優のあべ静江(66)、お笑いタレントのあべこうじ(42)なども参加している。番組で見せた食事会の写真では、8人が出席。厳密には名字が「あべ」ではないものの、外国人の「アベディン」さんも入会しているという。 会結成の発端は、2009年放送の宮藤官九郎(47)が手掛けたバラエティー番組「あべ一座旗揚げ公演あべ上がりの夜空に」(NHK BShi)。阿部サダヲ、あべ静江、阿部寛(53)ら、名字が「あべ」という共通項のみで結成された「あべ一座」が、ショーを繰り広げるというものだった。 その番組で仲良くなって以来、定期的に開催されている「あべ会」。最終的には「誰が阿部寛さんに声をかけるか」が話題になるのだという。実現すれば、さらに豪華な食事会に。一体どんな会話が繰り広げられるのか、気になるところだが…。
2018年01月18日気がつけば、2017年も師走に突入。すぐそばまで新年が迫ってきています。そこで今日は、本年ラストクールとなる秋ドラマを総決算!毎クール全てのドラマをチェックしているマニアな筆者が選んだ“勝手にベスト3”をお届けしていきますよ~。■第1位:衝撃の最終回に話題沸騰!恋愛×アクションが見事に融合「奥様は、取り扱い注意」いままで有りそうで無かった、新感覚ドラマの誕生です。綾瀬はるかさん主演のドラマ「奥様は、取り扱い注意」では、恋愛×アクションという一見ミスマッチな2つが見事融合!斬新な演出がキラリ光る作品となりました。ヒロイン・菜美は、旦那様(西島秀俊)への愛に溢れるちょっぴりセレブな若奥様。物語の表面は、そうした新婚夫婦のラブラブでほっこりするような毎日が描かれているのですが――実はその裏で、菜美は特殊工作員時代のスリルが忘れられず、近隣の揉め事に率先して首を突っ込んでいくという“心の矛盾”が面白い。「目には目を、歯には歯を」の精神で、世に蔓延る巨悪に罰を与えていく菜美。セレブな町並みには似つかわしくない、異色のアクションシーンは圧巻でしたね。また、視聴者の中で最初から怪しいとうわさされていた旦那様。西島さんの目の輝きは、どうにも「MOZU」や「CRISIS」を彷彿とさせ…(笑)。迎えた待望の最終回、包丁や花瓶が飛び交う異色の夫婦喧嘩は、ドラマの歴史に残る刺激的なシーンになったと言えるでしょう。謎の残る終わり方に、パート2や映画を期待する声が多数挙がっているようです。■第2位:まるで子どもの喧嘩…?!凸凹バディが天邪鬼な捜査で事件解決「刑事ゆがみ」新感覚と言えば、「刑事ゆがみ」の凸凹バディも忘れてはいけません。競馬新聞をこよなく愛し、一見適当そうに見える弓神(浅野忠信)×成績優秀で真面目、ザ・生徒会長タイプの羽生(神木隆之介)。2人に共通するのは、驚くほど真っ直ぐな正義への信念です。真実解明のためには手段を選ばず、時に違法捜査をしてでも事件を追究していく弓神――最初は彼にブンブン振り回されていた羽生でしたが、いつしか不思議な信頼が生まれ…。何度騙されても、嘘の裏にある真実を見抜こうと必死に食らいつく姿に、応援したくなった人も多いのではないでしょうか。お互いのプライベートを暴こうと尾行し合い、弱点になりそうな証拠写真をパシャリ。それをネタに食事の代金を押し付け合うやり取りは、まるで子どもの喧嘩…?(笑) 純真無垢な掛け合いにほっこりさせられる反面、毎話豪華なゲストキャストを招いての本格ミステリーも非常に魅力的な一作でした。形を変えた“愛”にまつわる様々な物語――巧妙なトリックの数々に、思わず「なるほど」と唸らされる一幕も。この名コンビ、1クールで終わってしまうのは勿体ない気がしてなりません。■第3位:シュールな小ネタが満載幸せの意義を問う、七転八倒の復讐劇「監獄のお姫さま」そして最後がこちら、久しぶりのクドカンワールド炸裂!「監獄のお姫さま」にはこの3か月、たくさん笑って…そして泣かさました。物語は、若くてギラギラしたやり手のイケメン社長・板橋吾郎(伊勢谷友介)が謎のオバサン集団に拘束されるという不可解な展開に始まり――回を追う毎に、なぜそのような事態に至ったのか。その経緯が事細かに説明されていく斬新な構成になっていました。何度も第1話を見返したくなる中毒性が特徴の一作と言えるでしょう。もちろん、ファンの期待を裏切らず、宮藤官九郎さんらしいシュールな小ネタも満載です。小泉今日子さん演じる馬場カヨが「リア充をモロキュー」「パティシエをパスタ」と言い間違えるなど、オバサンあるあるを散りばめたり、財テクこと菅野美穂さんが突然にゃんこスターのダンスを踊り出したり…と、知っている人だけがプッと吹き出してしまう笑いの種が散りばめられていました。また一方で、思わずドキッとさせられる深いメッセージにも共感。罪を犯した人間の深層心理を突き詰め、罪を思い留まる人間との境界線を徹底して塗りなおしていく台詞の数々に、本作のテーマ「人はなぜ生きるのか?」「幸せってなんだろう?」と考えさせられた人も少なくないはず。自分なりの正解を見つけることで、新年の幕開けにも役立つこと間違いなしですよ。以上、秋クール勝手にベスト3はいかがでしたか?次回は2017年を振り返った総括をお届け予定! お楽しみに。(text:Yuki Watanabe)
2017年12月21日『監獄のお姫さま』第9話のレビュー・あらすじ■『監獄のお姫さま』最終話あらすじ爆笑ヨーグルト姫事件の実行犯と思われるプリンス(ナリット)を問い詰めるふたば(満島ひかり)たち。殺人を依頼したのは吾郎(伊勢谷友介)だと白状させたいが、プリンスは頑なに「しのぶに頼まれて俺がやった」としか言わない。そんな状況を見て吾郎は取引を持ちかける。今降参すれば拉致したことについては罪を問わない、被害届も出さないから解放しろ、と。しかし、開放されるや否や吾郎は被害届を提出。カヨ(小泉今日子)たちは捕まってしまう。一方、のぶりんこと検事の長谷川(塚本高史)は助手の今池(上川周作)と共に沖縄へ。事件当時、しのぶ(夏帆)と吾郎(伊勢谷友介)がパラセーリングを申し込んでいたボートハウスで事件の証拠となる事実を掴む。それが決め手となり、吾郎は逮捕。被害届も妻・晴海(乙葉)の説得で被害届も取り下げられ、カヨたちは無事釈放。そして、いよいよ吾郎の裁判が始まる……。■『監獄のお姫さま』最終話感想 - イケメン社長と決着をつける日最終話、ついに吾郎の罪がすべて明らかになる。のぶりんが沖縄でつかんできた証拠によって次々とボロが出てくる。証拠になったのはパラセーリングの際にヘルメットについていたカメラの映像。プリンスはボート屋のスタッフで、吾郎はしのぶがパラセーリングをしている際に凶器となったナイフをプリンスに触らせ、「これでやってもやらなくても犯人はお前だ」と言う。カメラにはまるっと殺人依頼の瞬間が映っていて、それが証拠となった。なぜそれが証拠になることに吾郎は気づかなかったのか、警察にそのカメラの映像は提出されなかったのか、という謎はあるけれど、それによって吾郎は罪を認めた。もちろん吾郎がそれで黙っているはずもない。捕まるのが避けられないのなら、情状酌量を狙おうと企てるが、ボロが出てしまい、殺人教唆ではなく実行犯だということも明らかになる。ずっとぽわんとして、大丈夫、役に立ちます?というか、検事なのにもしかしてバカなの、のぶりんは……と思っていたのに、のぶりんバカじゃなかった。最後の最後で証拠を掴み、裁判でもビシッとキメた(それでも途中でポカをしたが、それが吾郎にボロを出させる結果となった)。吾郎は裁かれることになり、しのぶは刑務所から出てくる。それぞれが穏やかなこれから、を歩み出した。吾郎の罪と過去が明らかになり、スカッとするのは事実。第1話で何かに驚いたように飛び起きている吾郎だったけど、毎日うなされていた、という晴海。罪を認めて、これで今夜からぐっすり眠れますね、と涙ぐむ。クズな男だったけど、元恋人を殺し、婚約者に罪をかぶせた事実はさすがに心に影を落としていたのだ。1話で吾郎はこう言う。「失いたいたくないもの、家族、信頼できる部下、慈悲の心。それ以外は執着しません。マンションも車もお金も女性も社長という今の地位も。だってもともとなかったものだったから。むしろなくしたらラッキー。もう一度手にいれられる喜びを味わえるのだから」。社長になりたくて犯した罪ですべてを失った。もう一度手に入れられる可能性も、ない。刑務所の中でも、アジトでも、常にわちゃわちゃしていた“おばさん”たち。おばさん、というと悪口に聞こえるけれど、カヨたちはかわいかったし、ステキだった。いや、登場する全ての女性がステキだった。ふんわりとした雰囲気の晴海も強い芯を持った女性だった。吾郎の全てが明らかになっても、膝をつくことはなかった。男に泣かされ、翻弄された過去はあったけれど、結果、最大の敵であったイケメンの悪い社長を倒すことになったおばさんたち。特別な能力があったわけじゃない。あったのは勇気とおせっかい。この事件が終わったらカヨにプロポーズする!と宣言していたのぶりん。「どんなに若くてかわいい子もいずれはおばさんになる。でもかわいいおばさんはもうおばさんにならない」というセリフに膝を打った。おばさんにはなりたくないなあ、と多くの女性は思う。でも、ただのおばさんじゃなくて、かわいいおばさんなら目指してみようじゃないか。そんなことを思わせてくれる作品だった。■『監獄のお姫さま』作品概要女子刑務所の中で生きる、罪を犯した5人の女たち、罪を憎むひとりの女性刑務官――女たちによる群像劇。器用とは言えない人間たちの切なさや悲しさを、時に笑えて、時に泣ける物語として、脚本家・宮藤官九郎が描く。「人はなぜ生きるのか」「幸せとはなにか」「人と人との絆とはなにか」。そんな普遍的なテーマを面白く、明るく、そして深く問いかける、これまでにない「クライムエンターテインメント」に仕上がった作品。最終話12月19日(火)夜10:00〜放送分■『監獄のお姫さま』キャスト小泉今日子満島ひかり坂井真紀森下愛子菅野美穂伊勢谷友介夏帆塚本高史猫背椿乙葉神尾楓珠池田成志ほか
2017年12月20日主演・小泉今日子、脚本・宮藤官九郎、主題歌・安室奈美恵、豪華布陣で放送されたドラマ「監獄のお姫さま」が12月19日(火)の放送でフィナーレを迎えた。“クドカン”作品らしい見事な伏線回収やまさかのゲスト、主演級キャストの演技合戦にネット上が大きく沸いている。本作は小泉さんのほか満島ひかり、坂井真紀、夏帆、森下愛子、菅野美穂、伊勢谷友介らが出演。罪を犯した5人の女たちと罪を憎む1人の女刑務官が冤罪を晴らす為、イケメン社長を誘拐。2017年現在と過去のストーリーが並行して進行する展開や、細かく張り巡らされた伏線など、宮藤さんならではの魅力が詰まった“おばさん犯罪エンターテインメント”だった。※以下、ネタバレを含みますのでご注意ください最終回はカヨ(小泉さん)たちが吾郎(伊勢谷さん)を解放するのだが、吾郎は約束を破り被害届は提出。カヨたちは再び逮捕されてしまう。しかし長谷川 (塚本高史) と助手の 今池 (上川周作)が沖縄で“爆笑ヨーグルト姫事件”の真相を掴んだことで、今度は吾郎が逮捕されてしまい、裁判で墓穴を掘った吾郎は自分がユキ(雛形あきこ)を殺害した実行犯であることを明かし、しのぶ(夏帆さん)は釈放。実の子である勇介と再会する…というストーリーだった。ついに本物の法廷で裁かれることになった吾郎だが、その“クズぶり”に放送中からSNSは荒れ気味。「吾郎マジモンのやばい奴だわ」「最高にゴミクズだなぁ」などの声と共に「伊勢谷さん一人で計何役こなしたの」「おばさん全員分の相手役に加え、最終回では自らの父親役までこなしてしまうとはあっぱれ」「伊勢谷の七変化面白かった」など本作でメインの板橋吾郎のほか、何役ものキャラクターを演じ分けた伊勢谷さんの熱演を評価するツイートが続々と投稿。また多くの伏線が見事に回収されていった宮藤さんの脚本には「宮藤官九郎が作る話の展開がお見事過ぎて唸る」「今までただ悪ふざけしてるだけかと思ったことも伏線だったり、本当に面白いわ~」などといった反応が多数。そして「ちゃんと演技ができる人たちが集まると、かけ算でよい作品ができあがるというよい例」「おもしろかった 久々にドラマに熱中した」「エンターテイメントな人間ドラマとして極上」「綺麗に終わったから、悔いはない。けど最終話は何度も見返したい」と作品自体を絶賛する声が大量にタイムラインをにぎわせ続けている。(笠緒)
2017年12月19日『監獄のお姫さま』第8話のレビュー・あらすじ■『監獄のお姫さま』第9話あらすじ出所したカヨ(小泉今日子)は美容院で働き始めた。スマホも手に入れ、千夏(菅野美穂)たちと連絡を取るために約束していたメールアドレスも登録する。が、千夏たちからは連絡はない。カヨが出所したあとの「自立と再生の女子刑務所」ではしのぶ(夏帆)はいじめを受けつつも、粛々と日々を過ごしていた。そんなしのぶの姿を見ていたふたば(満島ひかり)は、勇介に会わせようとしのぶの母・民世に手紙を出す。しかし、それが結果的にしのぶを追い詰めることになってしまう。出所した面々は少しずつ、娑婆での日常を取り戻していた。そんな2017年のある日。悠里(猫背椿)が店長を務め、カヨも働く美容院にふたばがやってくる。ふたばは特に何も語ることなく、カットを終えると去っていったが、それは“召集”の合図だった。■『監獄のお姫さま』第9話感想 - 明らかになる誘拐の一部始終、そして事件の真実第1話で突然誘拐された板橋吾郎(伊勢谷友介)。なぜ誘拐されたのか、その理由がカヨたちの刑務所での時間を追いながらようやく紐解かれてきた。今回、誘拐シーンの裏側が見せられたことによって、どうしてあのようなミスがあったのか、なぜここにこの人がいたのかなど、引っかかっていた部分がスッキリした。第9話を観てから第1話を観直すと納得する部分が多い。もちろん、初回だけではなく、これまでの伏線が一気に回収されていくのは、観ていてとても気持ちが良い。カヨが刑務所に行く電車の中で会った親子に出所後に再会し、子どもの成長を見て時間の流れを感じる、とか。今まで伊勢谷友介さんが女性陣の回想にいろいろな役で出演していたけれど、今回は千夏がユキ(吾郎の恋人)に憑依するシーンのためにあったのだなあ、とか。小ネタやいろんなドラマのオマージュが入っているのに、ワクワクするのはもちろんのことだけれど、何しろ女性陣がぐんぐん魅力的になってきていて目が離せない。同時にそれぞれに深く関わる男性たちのダメな感じがなんとも。明美(森下愛子)の旦那さんが看護師さんにデレデレしていても「うん、そうか……」となるのはキャスティングのおかげなのかもしれないが。カヨの旦那は自分のしてきたことを棚上げしてよく言えたもんだよ、という話だし、洋子がハマッていた2.5次元俳優もなかなかのものだし、千夏の父親も然り。もちろん、最たるものは吾郎なわけだ。「歴史が証明している。殿と本妻の間に子どもが生まれなかったら、側室が産む」。しのぶのもとに面会にやってきた吾郎の言葉は本音なのか、わざとなのかわからないけれど、現代において聞くとなんともえげつないセリフである。女性たちの前では紳士的で男前だった吾郎の表情が、情けないくらいに歪んでいくのがなんともリアル。おばさんたちの犯罪は不完全犯罪だけれど、吾郎は自分の犯罪は完全犯罪だと疑っていないようにも見える。絶対の自信があったのに、それが破られていくのはやはり不安なものなのだろう。吾郎はほぼ罪を認めたようなものだけれど、証拠がないと言う。一方でのぶりんこと長谷川(塚本高史)が何かに気がついたのか、爆笑ヨーグルト事件が起こった沖縄に行く、と言い出す。何か証拠を見つけるのか。作中では吾郎の妻・晴海(乙葉)もいる状態でプレ裁判が行われている。ふたばが裁判開始前に「容疑者確保から6時間42分です」と時計を見ながら言う。吾郎は「なんだ、2~3カ月経ったような気がするよ」と答える。10月17日の第1話放送からもうすぐ3カ月。ついに来週、決着だ。■『監獄のお姫さま』作品概要女子刑務所の中で生きる、罪を犯した5人の女たち、罪を憎むひとりの女性刑務官――女たちによる群像劇。器用とは言えない人間たちの切なさや悲しさを、時に笑えて、時に泣ける物語として、脚本家・宮藤官九郎が描く。「人はなぜ生きるのか」「幸せとはなにか」「人と人との絆とはなにか」。そんな普遍的なテーマを面白く、明るく、そして深く問いかける、これまでにない「クライムエンターテインメント」に仕上がった作品。第9話12月12日(火)夜10:00〜放送分■『監獄のお姫さま』キャスト小泉今日子満島ひかり坂井真紀森下愛子菅野美穂伊勢谷友介夏帆塚本高史猫背椿乙葉神尾楓珠池田成志ほか
2017年12月13日NHK連続テレビ小説「わろてんか」に、芸人キース役で出演中。「街中で声を掛けられます!」と朝ドラの影響力を実感中の大野拓朗は、12月23日(土)から東京芸術劇場シアターウエストで開幕する舞台「池袋ウエストゲートパーク SONG&DANCE」に主演する。大阪で朝ドラの収録、東京で舞台の稽古という生活を送るが、デビューから7年、今が“勝負の時”と自覚するその目は熱く輝いている。舞台「池袋ウエストゲートパーク SONG&DANCE」チケット情報「IWGP」こと「池袋ウエストゲートパーク」は、石田衣良の小説が原作。池袋生まれの主人公マコトがストリートギャングやチンピラたちを相手に、様々な難事件を解決する。2000年には宮藤官九郎の脚本で連続ドラマ化され、大野もリアルタイムで見ていたそう。「当時小6だったけどみんなのカリスマ性に痺れたし、『あの輪の中に入りたい』と思っていました。僕はなんなら学級委員タイプだったので(笑)、不良っぽさに惹かれたわけではなくて。作品全体にも登場人物たちにも、とにかくカリスマ性があったんです。今回の舞台も僕の中では“カリスマ性”がキーワード。お客さんが『とにかくカッコよかった!』って思って帰ってくれたら、もう大成功。伝えたいメッセージなんて何も考えていないけど、『IWGP』の物語の中で一生懸命生きているみんなを観て楽しんでもらえたら、それが一番のメッセージになると思います」多忙を極める中の、限られた稽古時間での主演舞台。「大丈夫かなって、最初は不安でした」と、胸の内を明かす。「でも今、焦りは全くないんです。台本を読んだ段階ではどうやってやろうかなと悩んでもいたんですけど、現場に来たらマコトがすんなり入ってきて。周りがとても個性的な人たちばかりだから、逆にナチュラルなほどマコトが立つ。カリスマ性を出そうと無理に考える必要はなく、ニュートラルでいればいいというのがとても楽です。マコトのどんな人の立場も認める中立なところは自分に似ていてやりやすいし、僕も生まれが池袋の近くなので『ここは俺の庭だ』という気持ちも理解しやすい。出会うべくして出会えた、とも思っています」脚本・作詞は柴幸男(ままごと)、演出は杉原邦生(KUNIO)、振付は北尾亘(Baobab)。演劇界の次世代ホープが組んだミュージカルという点でも、話題性十分。将来的には同劇場のプレイハウスでの上演を目指す一大プロジェクトの、“伝説のはじまり”を見逃すな!東京公演は12月23日(土)から1月14日(日)まで。取材・文/武田吏都
2017年12月12日『監獄のお姫さま』第7話のレビュー・あらすじ■『監獄のお姫さま』第8話あらすじ2014年、自立と再生の女子刑務所。カヨ(小泉今日子)は千夏(菅野美穂)やしのぶ(夏帆)たちと板橋吾郎(伊勢谷友介)への復讐計画を立てつつも、美容資格国家試験に合格。所内にある「つぐない美容院」で働き始める。長谷川(塚本高史)が来店。久しぶりにアクリル板のない場所で会えることから、テンションの上がるふたり。幸せな時間を過ごすが、それもつかの間。長谷川が帰ったあと若井(満島ひかり)がカヨの元へとやってくる。カヨの復讐ノートを手にして。そして千夏(菅野美穂)、明美(森下愛子)らは仮釈放のときを迎えて刑務所を出ていく。2017年12月24日。アジトのガレージには吾郎と千夏のふたりきり。吾郎は結束バンドを外すように千夏に懇願。その様子を隠れて観察するカヨたち。さらに、そこに若井は吾郎の妻・晴海(乙葉)を連れて戻ってくるのだった――。■『監獄のお姫さま』第8話感想 - 「戻ってくるな」は刑務官の母性今までに比べて、なんだか「動」より「静」な印象があった(千夏は踊るし、にゃんこスターやるし、毎度激しいけれど)。その印象が強かったのは、カヨの釈放前教育のシーンがあったからかもしれない。そんなに長くはないけれど、ずん、と胸に来るものがあった。カヨの釈前教育に当たるのは若井。復讐ノートの存在があったため、若井が担当するという条件付きでカヨの仮釈放は認められていた。釈前教育の最後の日、若井はカヨに自分の気持ちを打ち明ける。犯罪者は裏切るし、期待もしない。でも、カヨに対しては特別な気持ちを抱いていた若井。いい奴だってことは復讐ノートを見てわかった。嫌いじゃない。だから、没収した復讐ノートは返せない。好きだから、もう会いたくない。つまり再犯で捕まってほしくない。年齢関係なく、受刑者に母性のようなものを抱くことがある、と語っていた若井。諭すようにカヨに言うのは「刑務官として」ではなく「母親として」だった。しんみり終わりそうなところに、BGMに松尾和子の『再会』が流れて、これはひょっとして感動していいのか悪いのかわからず、ふんわりとした気持ちになってしまったけれど。刑務所という閉ざされた世界の中で女ばかりで過ごす。年齢関係なく、とても純粋に「女」に戻るのかもしれない。娑婆に戻ったら復讐のことなんて忘れる。言ってみれば、ほかに考えることがないから、そんな計画が思いつくのだと。塀の内側が心穏やかに過ごせる場所とは言わないけれど、外側よりはずっと「余計なもの」がない場所だ。ここ数回で、釈放・仮釈放で刑務所を出ていく姿が映し出されたけれど、その別れのシーンはとても情熱的で、少し滑稽にさえ見える。特別な場所で過ごした「仲間」に対して抱く想いは自然と熱いものになる。女の友情云々、というけれど、「復讐」と「憎しみ」という楔があったから、あれほど別れのシーンが印象的になるのだろうか。ほかの作品で観るよりも、『監獄のお姫さま』での刑務所シーンはポップだ。それでもやはりいい空間だとは思わない。当たり前と言えば当たり前なのだけれど。閉ざされた世界で培われた憎しみと友情。実行された吾郎への復讐計画はゆがんだものなのか。若井が言うように、娑婆に出ても復讐を忘れなかった理由はなんなのか。次回はいよいよ若井が復讐計画に加担した理由が明らかにされるらしい。妻・晴海もいる中で吾郎はついに膝をつくことになるのだろうか。■『監獄のお姫さま』作品概要女子刑務所の中で生きる、罪を犯した5人の女たち、罪を憎むひとりの女性刑務官――女たちによる群像劇。器用とは言えない人間たちの切なさや悲しさを、時に笑えて、時に泣ける物語として、脚本家・宮藤官九郎が描く。「人はなぜ生きるのか」「幸せとはなにか」「人と人との絆とはなにか」。そんな普遍的なテーマを面白く、明るく、そして深く問いかける、これまでにない「クライムエンターテインメント」に仕上がった作品。第8話12月5日(火)夜10:00〜放送分■『監獄のお姫さま』キャスト小泉今日子満島ひかり坂井真紀森下愛子菅野美穂伊勢谷友介夏帆塚本高史猫背椿乙葉神尾楓珠池田成志ほか
2017年12月06日ヒロミと「フットボールアワー」後藤輝基の2人と総勢50名を超えるガヤ芸人たちによる新スタイルトークバラエティ「ウチのガヤがすみません!」が12月5日(火)深夜オンエア。今回は個性派イケメン俳優の賀来賢人と注目若手俳優の太賀をゲストに迎える。2009年に『銀色の雨』で映画初主演、2012年にTVドラマ「クローバー」でドラマ主演を果たし、連続テレビ小説「花子とアン」や大河ドラマ「花燃ゆ」出演などで幅広い世代に認知された賀来さん。昨年は主演作『森山中教習所』も話題となったほか、『俺はまだ本気出してないだけ』や『斉木楠雄のΨ難』、「スーパーサラリーマン左江内氏」、ミュージカル「ヤングフランケンシュタイン」といった福田雄一監督作品に多数出演。インパクトある個性的な演技で比類なき存在感を発揮しつつある。また大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」や『桐島、部活やめるってよ』などを経て、昨年宮藤官九郎脚本の「ゆとりですがなにか」や日曜劇場「仰げば尊し」で一気にブレイクした太賀さん。『走れ、絶望に追いつかれない速さで』『ポンチョに夜明けの風はらませて』「1942年のプレイボール」と主演作が続いて公開、放送されたほか、「レンタルの恋」や『アズミ・ハルコは行方不明』など多数の作品に出演。今後の活躍が期待されている。そんな2人を迎えた今回のオンエア。賀来さんを巡ってバービー&ばーん高田ら女芸人がお色気料理対決を繰り広げムラムラ熱狂!朝起きるのが苦手だという太賀さんには最強目覚ましグッズを紹介しビリビリ絶叫!ガヤ芸人たちが繰り広げる“おもてなし”に話題の俳優たちの反応やいかに!?今回のゲストである賀来さんと太賀さんが出演している舞台「流山ブルーバード」は12月8日(金)より東京・本多劇場にて上演。同作はあるさびれた地方都市を舞台に、いまにも社会からこぼれ落ちそうな4人の若者と、そんな彼らを取り巻く冴えない大人たちの青春群像劇。社会からこぼれ落ちそうな若者たちとして賀来さん中心に、「仰げば尊し」「レンタルの恋」などの太賀、「愛してたって、秘密はある。」『聖の青春』の柄本時生、『曇天に笑う』の公開も控える若葉竜也らを迎え、M&Oplaysがプロデュース、赤堀雅秋が作・演出を手がける。本多劇場での公演の後、2018年に島根、大阪、広島、静岡、大田区(東京)でも上演予定だ。賀来さん、太賀さんをゲストに迎えた「ウチのガヤがすみません!」は12月5日(火)深夜24時9分~日本テレビ系にて放送。賀来賢人&太賀、ガヤ流おもてなしに“ムラムラでビリビリ”!?「ウチのガヤがすみません!」(笠緒)
2017年12月05日小泉今日子主演、宮藤官九郎脚本で贈る、現在放送中の火曜ドラマ「監獄のお姫さま」。この度、来週12月12日(火)放送の第9話に満島真之介が出演することが分かった。本作には満島さんの実姉・満島ひかりも出演しており、2人が同じ連続ドラマに出演するのは今作が初となる。小泉さんをはじめ、満島ひかりさん、夏帆、坂井真紀、森下愛子、菅野美穂といった超豪華な女優陣、さらに民放連続ドラマ初出演となる伊勢谷友介らが出演する本作は、過去に同じ刑務所にいたおばさんたちが仲間の冤罪を晴らすため、イケメン社長を追い詰めていく…というストーリーを宮藤官九郎ワールド満載で展開中。今回第9話に登場する真之介さんは、夏帆さん演じるしのぶの“爆笑ヨーグルト姫事件”裁判の担当検事・金城役として出演。事件の公判が行われた沖縄地方裁判所で金城検事は、しのぶとプリンス(ナリット)が犯行に及んだとされる証拠をしのぶに突きつける。これが決定的な証拠になり、しのぶは罪を背負わされることに…。『三度目の殺人』『散歩する侵略者』など話題作に出演する真之介さんは、今作が“宮藤作品”初出演。沖縄出身で高校まで沖縄で暮らしていたため、本人曰く「ひかりより沖縄訛りが強いです」と言い、沖縄での裁判シーンとのことで、訛りを前面に出した方が…と事前に監督と打ち合わせて臨んだ今回。しかし、撮影前には「沖縄訛りで演技すると思ったら、かえって緊張しています」とも話していた。そんな真之介さんが一体どんな検事を演じるのか注目だ。「監獄のお姫さま」は毎週火曜日22時~TBSにて放送。(cinemacafe.net)
2017年12月04日宮藤官九郎オリジナル脚本で“知られざるオリンピックの歴史”を描いていく、2019年の大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺~」。この度、本作の第2弾出演者が発表され、ビートたけし、森山未來、神木隆之介、川栄李奈ら豪華俳優陣の名前が明らかになった。大河ドラマ58作目となるこの「いだてん」は、中村勘九郎と阿部サダヲの2人がリレー形式で主演を務め、1912年の「ストックホルム」から、1936年「ベルリン」、そして1964年「東京」までの3大会を中心に、激動の52年間を描いていく。“オリンピックに初参加した男”金栗四三を演じる勘九郎さんと、“オリンピックを呼んだ男”田畑政治を演じる阿部さんのほか、物語の前半を彩るキャストたちには、金栗四三の妻役の綾瀬はるかをはじめ、大竹しのぶ、生田斗真、役所広司、竹野内豊、杉咲花、永山絢斗、勝地涼らがズラリ。日本で初めてストックホルムオリンピックに挑むという壮大な物語を綴る。今回の第2弾発表では、ビートたけしが古今亭志ん生役で物語をナビゲートしていくほか、運命的な出会いにより落語家を目指していく若き日の志ん生、美濃部孝蔵役を森山未來。志ん生の弟子・五りん役を神木隆之介。明治時代の東京名所“浅草十二階”を根城に客を引く遊女・小梅役を橋本愛。孝蔵とは腐れ縁で金栗と孝蔵を結びつけるキーパーソン、浅草の人力車夫・清さん役を「銀杏BOYZ」の峯田和伸。五りんのガールフレンド・知恵役を川栄李奈。明治の東京で絶大な人気を誇った落語の名人・橘家圓喬役を松尾スズキが演じることが明らかになった。大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺~」は2019年1月、NHKにて放送予定(全47回)。(cinemacafe.net)
2017年11月29日歌舞伎界の次世代を担う中村勘九郎、中村七之助兄弟が、普段から交友のあるゲストの面々とトークを展開する番組「座・中村屋(仮)」が、2018年1月4日(木)にフジテレビ系にて放送されることが決定した。勘九郎さんと七之助さんが贈る、珠玉の新春トーク番組「座・中村屋(仮)」。ゲストと様々なことをざっくばらんに語り合う2人の表情は普段、なかなか見ることのできないもので、話す言葉のひとつひとつに、彼らの素顔が垣間見られる貴重な機会に。そして気になるゲストは、俳優・藤原竜也、女優・大竹しのぶ、そして、脚本家・俳優・監督など様々な顔を持つ宮藤官九郎の3人。勘九郎さんが藤原さんと、七之助さんは宮藤さんと対談。さらに、父親で故・中村勘三郎のかけがえのない友でもあり、まるで身内のような存在だという大竹さんと3人のトークを展開していく。■中村勘九郎×藤原竜也、出会いから演劇人としての熱い想いを語る勘九郎さんが藤原さんとの対談の場所に選んだお店は、中村屋にとっても大切な場所のひとつ。勘九郎さんと藤原さんは、2004年の大河ドラマで共演して以来、互いに信頼を寄せる仲。そんな2人対談では、出会いの頃のエピソードから、演劇人としての熱い想い、ともに師匠を失ったときの心情などを素直な言葉で語り合う。大河ドラマ出演時、20代前半だった2人。それから10年以上の時が経ち、いま、若き役者時代の“やんちゃ”な思い出を笑顔で競うように話す彼ら。時折、勘九郎さんが「新春特番ですから」とその場を仕切り直し、演技への向き合い方や、最近の歌舞伎界、演劇界を見て思うことなども語られる。■中村勘九郎×中村七之助×大竹しのぶ、「まるで中村家のリビング」プライベート感満載の対談にまた大竹さんとのトークでは、ホスト役の2人はやや緊張の面持ち。大竹さんは「ふたりが進行役なんて大丈夫?ちゃんとやってね」と軽くジャブを繰り出す。そして、勘九郎さんと七之助さんを本名から“雅ちゃん”“隆ちゃん”と呼び、2人の母親や、勘九郎さんの妻子を交えた中村家の日常のエピソードを披露。さらに、中村家がとても大切な存在にしている、ある生き物にまつわるエピソードも語られた。ここでは故・勘三郎さんを偲ぶ秘話が語られ、尽きない話の中で大竹さんは「まるで中村家のリビングで話しているみたい」と、プライベート感満載の濃密な対談になっている。■中村七之助×宮藤官九郎、亡き勘三郎さんについて語らう七之助さんと宮藤さんの対談では、中村家ひいきのお店に宮藤さんを招待して行われ、亡き勘三郎さんの話で大いに盛り上がった。息子から見て、いかに勘三郎さんが厳しい人だったのか、七之助さんが語る驚きのエピソードの数々に、宮藤さんも「そんな父親が待っている家に帰りたくない」と笑顔で思わず一言。また、七之助さんはこの場に“飛び道具”を用意。この“飛び道具”に宮藤さんは驚くやら、恥ずかしがるやら。笑いあふれるトークが展開される。■ホスト役勘九郎さん&七之助さんからコメント到着!中村勘九郎そもそも、僕らがホストの対談番組が放送できるなんて、と驚いています。大竹さんや竜也くん、さらに宮藤さんをお迎えして、普通のトーク番組ならカットされがちな話がオンエアされることでしょう(笑)皆さん、普段から親しくしているからこそ聞き出せる、魅力ある話ばかりです。反面、竜也くんとはただただお酒を飲むばかりでした。かなりマニアックな話もしたので、もしかしたら視聴者の皆様には不親切な番組かもしれませんがお許しください(笑)中村七之助僕たちもあまりトーク番組に慣れていないので、ゲストの皆さんと自分たちの間で通じていることをあまり説明せず話を進めてしまいました。視聴者の皆さまには、僕らの楽しい雰囲気をぜひ“感じて”いただきたいと思います(笑)テレビの前で兄弟そろって話をするのはそうないことですし、大竹さんからは父の恋愛観など初めて聞く話もあり、非常に良い機会となりました。兄と藤原さんの対談はかなりめちゃくちゃだったとか(笑)そのため、宮藤さんとは真面目なトークをお届けしたいと思います。「座・中村屋(仮)」は2018年1月4日(木)13時45分~東海テレビ・フジテレビ系全国ネットにて放送。(cinemacafe.net)
2017年11月28日『監獄のお姫さま』第5話のレビュー・あらすじ■『監獄のお姫様』第6話あらすじ(ネタバレあり)しのぶ(夏帆)の息子・勇介を迎えに来た母・民世(筒井真理子)。しのぶが絶対に吾郎(伊勢谷友介)に勇介を渡さないでほしい、と懇願していたにも関わらず、母は吾郎を伴っていた。勇介ロスに陥るかよ(小泉今日子)、明美(森下愛子)、千夏(菅野美穂)、洋子(酒井真紀)。そんな中、週刊誌に吾郎が春海(乙葉)と極秘入籍、1歳半の息子がいるという記事が載る。それだけではない。かよは息子が面会に来て、夫(離婚待ち)がFacebookで知り合った女性と再婚を着々と進めていることを知ることになったり、悠里(猫背椿)が出戻ってきたり、明美は元旦那が若い女と再婚をしたことを知らされたりと、それぞれに変化がもたらされる。一方、2017年12月24日。吾郎に現在の妻・春海との関係を問い詰めるかよたち。吾郎は春海とのなれそめを語り始める。新たな動きも起きていた。吾郎が誘拐されてから、音信不通になっていたふたば(満島ひかり)に疑いがかかっていた。晴海からかかってきた電話に、ふたばは自分も一緒に誘拐されていると説明し、一度春海たちのところに戻ることを決める。■『監獄のお姫さま』第6話感想 - 子はかすがいと言うけれど女子刑務所のはずなんだけど、徐々に女子寮のような雰囲気を醸し出し始めた「自立と再生の女子刑務所」が気になる。……が、勇介ロスに陥りつつも、かよたちはなんだかんだで元気だ。さすがにしのぶの表情は暗いままだけれど。勇介を引き取ったことについては、やはりというかなんというか、吾郎がうまいことしのぶの母を言いくるめていた。「私たちが彼女を正気に戻さなければ」。しのぶの母はすべて吾郎の言われるがまま。そんな男の言うことを聞いたらダメだよ!と視聴者は思って当然だが、普通に考えると、刑務所に入っている実の娘よりも、会社の経営を立て直した娘の元婚約者のほうを頼ってしまうのは仕方がないことなのだろうか。前回は勇介の子育てが中心だったが、今回は勇介の存在然り、かよの息子が出てきたり、母の日の慰問コンサートということで子どもたちが歌ったり(メインは前川清)、何かと子どもが登場する。かよの息子・公太郎はかよ宛の手紙にこんなことを書く。「父さんと母さんはもともと他人だけど、自分とは血がつながっている。父さんと母さんが別れても、僕は母さんの息子」当たり前なんだけれど、グッとくる。子どもがそういう存在だということ。吾郎としのぶにとって勇介もまたそんな存在。途中、吾郎は「勇介を犯罪者の子どもにしたくない」と言ったが、現状、しのぶが濡れ衣をかぶったままだとしても、吾郎が真犯人だったとしても、勇介は犯罪者の子どもになってしまう。おまけに今はしのぶの存在は消されているが、再審となれば、勇介が犯罪者の子どもである、ということが公になってしまうわけだが……。それにしても、かよの息子・公太郎がいい子で……第1話でかよと会っていたシーンでも、不器用ながらも優しい子で、涙が出そうになった。だからこそ、もう一度かよが犯罪を犯すことになったとしたら、と考えると胸が痛い。かよは公太郎に謝っていたけれど、もう一度捕まることを覚悟しているのか。「雑なのか緻密なのかわからない」と誘拐されたばかりのころ吾郎が言っていたけれど、結局のところ、どういうふうに爆笑ヨーグルト姫事件を再審に持っていくのか。ふたばは元刑務官であることがバレて、しのぶとの関連性を疑われ始める。ここまで、過去を振り返り、吾郎から真相を聞き出そうと努めていたけれど、次回は大きな動きがありそうだ。■『監獄のお姫さま』作品概要女子刑務所の中で生きる、罪を犯した5人の女たち、罪を憎むひとりの女性刑務官――女たちによる群像劇。器用とは言えない人間たちの切なさや悲しさを、時に笑えて、時に泣ける物語として、脚本家・宮藤官九郎が描く。「人はなぜ生きるのか」「幸せとはなにか」「人と人との絆とはなにか」。そんな普遍的なテーマを面白く、明るく、そして深く問いかける、これまでにない「クライムエンターテインメント」に仕上がった作品。第6話11月21日(火)夜10:00〜放送分■『監獄のお姫さま』キャスト小泉今日子満島ひかり坂井真紀森下愛子菅野美穂伊勢谷友介夏帆塚本高史猫背椿乙葉神尾楓珠池田成志ほか
2017年11月22日『監獄のお姫さま』第4話のレビュー・あらすじ■『監獄のお姫様』第5話あらすじ(ネタバレあり)2017年12月24日夜。誘拐された板橋吾郎(伊勢谷友介)の声明が動画サイトでアップされる。「私は今おばさんに誘拐され、拘束されている。爆笑ヨーグルト姫事件の裁判のやり直し。それがおばさんの要求である」2012年、女子刑務所。しのぶ(夏帆)が出産、刑務所に赤ちゃんを連れて戻ってくる。一方、カヨ(小泉今日子)は美容資格取得、洋子(坂井真紀)と明美(森下愛子)はしのぶの子どものため、ベビーシッターに興味を持つようになる。所内で始まった勇介の子育て。これまでにないケースに所長は戸惑い、女囚たちも初めての所内での子育てに奮闘するのだった。■『監獄のお姫さま』第5話感想 - 塀の高いおうちで6人のお母さんに育てられました「あーーっ、吾郎!来るのわかってたけどー!最低だっ!」……などと思わず叫びたくなったエンディング。しのぶは生後1週間の勇介と刑務所に戻ってくる。所長は乳児院に預けることを勧めるが、ふたばの後押しもあって、しのぶは所内で育てることを選ぶ。母親は保育室を使って最長1年半、子どもと一緒に過ごすことができる。しのぶが工場で働いている間は経理工場の人間が交代で面倒を見る。夜泣きがひどいときはベビーシッター志望のふたりがサポート。まさに所内全体で勇介を育てる。しかし、やがてやってくる別れのとき。そもそも、しのぶはなぜ身に覚えのない罪を負い、服役したのか。それは子どもを吾郎に渡さないため。子どもを守るためだった。だから、1年半が経ち、勇介と離ればなれにならなくなったとしても、吾郎には絶対に渡したくない。そこでしのぶが頼ったのは、自分の母だった。服役してから一度も面会に来ていなかった母。「絶対にあの男に渡さないで」そうしのぶは母に頼んだが、その約束は破られ、勇介は吾郎のもとへ行くことになってしまう(そして思わず叫ぶ)。第5話のタイトルは「母性」だ。刑務所内で勇介を育てている間、女囚たちは母性に満ち溢れていた。しかし、しのぶの母は……?しのぶは「親子だから。包み隠さず話せば、分かってくれるはず」という。しのぶの母は「娘を信じない母がどこにいますか」と答える。そして裏切られる。母性とは。親子とは。そして、今の勇介の母・晴海(乙葉)の母性はどうなのだろう、と気になる。しのぶと別れるとき、勇介は大声で泣き叫ぶ。子どもがいない筆者が見ても思わず涙が溢れそうになるシーンだった。お母さんのそばにいたいよね、お母さん、きっとがんばって迎えに行ってくれるよ……などと語りかけたくなる。その瞬間、ラスボスのように現れる吾郎。あの瞬間、テレビの前の女性たちの憎しみを一身に受けていたに違いない板橋吾郎。吾郎は回を追うごとに罪深くなっていくようだ。そして前回から召喚されている検事・長谷川(塚本高史)。再審で有罪が無罪にひっくり返るような決定的証拠を引っ張り出すために呼ばれたらしいが、今のところ見せ場がない。このあとどんな活躍を見せるのやら。というか現状、「良い男」がまったくいない!■『監獄のお姫さま』作品概要女子刑務所の中で生きる、罪を犯した5人の女たち、罪を憎むひとりの女性刑務官――女たちによる群像劇。器用とは言えない人間たちの切なさや悲しさを、時に笑えて、時に泣ける物語として、脚本家・宮藤官九郎が描く。「人はなぜ生きるのか」「幸せとはなにか」「人と人との絆とはなにか」。そんな普遍的なテーマを面白く、明るく、そして深く問いかける、これまでにない「クライムエンターテインメント」に仕上がった作品。第5話11月14日(火)夜10:00〜放送分■『監獄のお姫さま』キャスト小泉今日子満島ひかり坂井真紀森下愛子菅野美穂伊勢谷友介夏帆塚本高史猫背椿乙葉神尾楓珠池田成志ほか
2017年11月15日絵になるなあ……!生田斗真の出ている作品を観るたび、やや日本人離れした立体的な顔立ちに感嘆する。だが、この場合の“絵になる”は、その顔立ちによってひとりだけ際立っているということよりも、作品世界にものすごく馴染んで溶け込んでいるということだ。例えば、心地よさそうな部屋のなかで編み物をする『彼らが本気で編むときは、』(17年)、殺風景な部屋で精神鑑定を受けている『脳男』(13年)、大正末期から昭和初期くらいの日本の風景にたたずむ『人間失格』(10年)等々……彼の出ている映画やドラマのどこを切り取っても、フェルメールやレンブラントの写実画のような、一枚の絵画として成立しそうだ。○自意識を出さずに存在できる生田斗真広瀬すず演じる女子高生・響と、生田斗真演じる高校教師・伊藤の恋を描いた『先生! 、、、好きになってもいいですか?』における生田も、高校の体育館、教員室、屋上……とどこでも露出オーバー気味な画面のなかに、ともすればその光に溶けてしまいそうなほど正しい地味さで収まっていた。地味は褒め言葉である。伊藤先生は、決してイケメン先生ではなく、生徒から変わり者と目され、わりと敬遠されている設定だからだ。にもかかわらず、響は彼に恋してしまう。立場上、最初は距離をとっていた先生だったが、響の一途さに次第にほだされていく。先生は、あくまでもヒロインの想いの丈を受け止める役割であって、彼からことさら何かを発する必要性がなく、よけいな自意識をいっさい出さずにそこに存在することは、何かするよりも技巧的。それこそが、スターやアイドルではなく俳優の仕事である。アイドル事務所というイメージが強いジャニーズだが、アイドル活動をしている者たち以外に俳優活動を主としている者たちもいて、生田斗真はジャニーズ俳優部の代表格である。俳優部というとほかに、風間俊介、男闘呼組というバンド活動から俳優にシフトした岡本健一などがいる。ジャニーズ事務所に入った男子は、まずジャニーズJr.を経たのち、アイドルグループを組んでデビューしていくことがスタンダードななか、生田はグループに所属したこともあるものの、すぐにひとりになって俳優業をやるようになる異端児だった。俳優デビューは、朝ドラ『あぐり』(97年)で、注目されるようになったのは、その10年後の『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス』(07年)。意外と時間がかかったがそれ以降は順調に映画や舞台などで活躍し、2019年の大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』(脚本:宮藤官九郎)に、日本初のオリンピック選手として選ばれたひとり三島弥彦役で出演が決定している。○幅の広さが光る前述したような、文学的な作品や少女漫画原作の作品などに多く出る一方で、宮藤官九郎が脚本を手がける少年ギャグ漫画的な作品や、劇団☆新感線の派手な音楽劇などでも力を発揮する幅の広さをもっている生田。現在は、トニー賞(『コースト・オブ・ユートピア』)やアカデミー賞最優秀脚本賞(『恋におちたシェイクスピア』)などを受賞しているトム・ストッパードの『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』(小川絵梨子演出 以下ロズギル)に出演中だ(11月26日まで)。これまた、シェイクスピアの『ハムレット』やベケットの『ゴドーを待ちながら』などを下敷きにした文学的な演劇で、生田の役は、ハムレットの友人のひとりローゼンクランツ。相方がいて、つねに二人組として行動し、名前と見た目を混同されてしまう影の薄いキャラだ。相方ギルデンスターンは菅田将暉が演じている。『ハムレット』では彼らの出番はほんのすこしだが、『ロズギル』は彼らが主役。とはいえ、決して活躍することのないまま死んでしまうことになる不条理な作品だ。様子のおかしいハムレット王子のことを探るという大仕事を任されるのだが、彼らはただ状況に巻き込まれているだけ……。実力と人気を兼ね備えた俳優として、引く手あまたの生田と菅田。ふたりとも、シェイクスピア劇で主役を演じたこともある(生田は『ヴェローナの二紳士』、菅田は『ロミオとジュリエット』)ふたりが、地味な脇役役というのが、この舞台のおもしろさのひとつでもある。意外とこの作品に彼らが合っているんじゃないかと思うのは、生田も菅田も、作品に溶け込み、その人物にしか見えないくらいになるタイプだから。以前マイナビニュースで、“漫画と実写の誤差を見極める正確な物差しを持っている”と、菅田将暉の優れた描写力について書いたことがあるが、描写力では生田も負けてない。トランスジェンダーを演じた『彼らが本気で編むときは、』や、女性役を演じた舞台『ミシマダブル「サド侯爵夫人」』での女性の仕草などもかなり完ぺきだった。数値で正確に製図するような菅田に対して、生田は、例えるなら、お手本を見ながらろくろを回しながら器を作っていくと、かなり同じものができていた! みたいな印象がある。今回の役も、どっちがロズでどっちがギルか、間違えられがちなロズとギルだが、それなりに個性はあって、いろいろ考えるほうがギルで、ロズは深く考えないほう。これは菅田と生田の個性に合っているような気がしないでもない。顔立ちは鋭利なのに、なんだか柔らかそうな身振り、手つきで、役にアプローチする生田斗真。そして、また、一服の絵画が生まれる。■著者プロフィール木俣冬文筆業。『みんなの朝ドラ』(講談社現代新書)が発売中。ドラマ、映画、演劇などエンタメを中心に取材、執筆。著書『挑戦者たちトップアクターズ・ルポルタージュ』『ケイゾク、SPEC、カイドク』、構成した書籍に『庵野秀明のフタリシバイ』『堤っ』『蜷川幸雄の稽古場から』などがある。最近のテーマは朝ドラと京都のエンタメ。
2017年11月13日『監獄のお姫さま』第3話のレビュー・あらすじ■『監獄のお姫さま』第4話あらすじ(ネタバレあり)しのぶ(夏帆)の妊娠を知ってしまったカヨ(小泉今日子)。そんなとき、夫の武彦(赤堀雅秋)が面会にやってくる。何もなかったかのようにおしゃべりを始める武彦。息子の近況を話し、相談し、これまでの自分の行動は自業自得だったと詫びる。そして、何事もなかったのように離婚届を出すように、と言って帰ろうとする……。刑務所内の状況にも進展があった。カヨはふたば(満島ひかり)にしのぶの妊娠を相談しようとするが、なかなかうまくいかない。そしてついにしのぶは倒れ、救急車で搬送されてしまう。一方、2017年12月24日。息子・勇介の本当の母親は誰なのか、板橋吾郎(伊勢谷友介)に迫るカヨたち。しかし、吾郎はもちろん認めない。そこへカヨの担当検事だった長谷川(塚本高史)がやってくる。■『監獄のお姫さま』第4話感想 - 自分の人生以外は喜劇よ、ピエロよしのぶの妊娠の件のほか、明美(森下愛子)や千夏(菅野美穂)の過去も明らかになった今回。明美は赤坂の高級クラブのママから極道の妻へ。しかし、組長である夫に嵌められて、営利目的による輸入売買で懲役5年の実刑を受けることになる。さらにはすべて罪を認めて、形だけと言われて離婚も。千夏は吾郎に話して聞かせる形で子どもの頃を回顧する。小さな会社の社長だった父親は蒸発、母親は莫大な借金を抱え、子ども3人を育てた。とにかく金!金がないと心も体も腐る、と学んだ、と話す。しかし、千夏は父親を会社の役員にしていた。借金も返していた。なのに父は週刊誌にも千夏のことを売って小銭を稼ぐ始末。もし、タイムマシンがあったら、自分が生まれる世界に行きたい、両親が会わないように絶対に邪魔をしてやる、と。セリフのリズムがとても良く(途中、カヨが長谷川に「(電話)したわよ出なさいよなにしてたのよセックス!?」というのが何とも小気味の良いリズムだった)、ドラマがポップな雰囲気だから、忘れてしまいそうになるけど、人生って大変だ。でも、大変なのはひとりじゃない。しのぶは合コンに行く、カヨはせっかく息子が会いに来てくれたのに、面会が1回しか許されないがために結局会えずじまい。千夏はしのぶの話を聞いて「あんたって本当にお姫さまだよね」とつぶやく。作中、千夏が言う。「自分の人生以外は喜劇よ、ピエロよ、女ピエロ劇場よ」。たぶん娑婆でも同じことが言えるんだけれど、獄中内はよりドラマチックなので劇場化する。それぞれにさまざまなことが起こっているけれど、その「さまざまな事件」があって、彼女たちはここに存在して、キャラクターができあがっている、というのがよくわかる。さて、吾郎は相変わらず拘束されたままだが、「伊勢谷さん自身」はちょこちょこと出てくる。回想シーンでは明美の組の「わけぇの」の役やるし、千夏の父親もやるし、途中、『王様のブランチ』に出演して、カレーを食べる。伊勢谷友介自体はよく見るが、実のところ、「吾郎」のバックボーンは何も見えてこない。彼についてあれこれみんな言うが、何も明らかにはなっていないのだ。女性陣の過去が明らかになりつつあるだけに、ますます吾郎の異様さが目立ってきている。姫は子どもを守るために罪をかぶって刑務所に入った。さらに、産む前に子どもの名前について語っていた。吾郎は「自分は事件に関与していない」と言い張るが、カヨたちがしのぶから子どもの名前を聞いているのだ。そして、明美は第1話で勇介に向かってこう言っていた。「前に一度会ったことがある」と。そのあたりについては次回、明らかになりそうだ。■『監獄のお姫さま』作品概要女子刑務所の中で生きる、罪を犯した5人の女たち、罪を憎むひとりの女性刑務官――女たちによる群像劇。器用とは言えない人間たちの切なさや悲しさを、時に笑えて、時に泣ける物語として、脚本家・宮藤官九郎が描く。「人はなぜ生きるのか」「幸せとはなにか」「人と人との絆とはなにか」。そんな普遍的なテーマを面白く、明るく、そして深く問いかける、これまでにない「クライムエンターテインメント」に仕上がった作品。第4話11月7日(火)夜10:00〜放送分■『監獄のお姫さま』キャスト小泉今日子満島ひかり坂井真紀森下愛子菅野美穂伊勢谷友介夏帆塚本高史猫背椿乙葉神尾楓珠池田成志ほか
2017年11月09日宮藤官九郎が脚本を手掛け、小泉今日子を主演に迎え放送中のドラマ「監獄のお姫さま」。この度本作の主題歌、安室奈美恵の「Showtime」のMVが、ドラマ映像とコラボレーションした「コラボレーションMV」が、安室奈美恵オフィシャルYouTubeにて期間限定公開された。先日解禁されたMVでは、“監獄・脱獄ショー”をコンセプトに、安室さんをはじめとした女性囚人たちのリベンジ劇を描き、ドラマの設定も取り入れた、ポップでコミカルな作品に仕上がっている。そして、今回公開されたドラマ映像とコラボレーションしたMVでは、“囚人服”や“監獄”などドラマと安室さん出演のMVがシンクロしているシーンをはじめ、お互いの様々なシチュエーションがシームレスに行き来しながら展開されている。「監獄のお姫さま」は毎週火曜日22時~TBSにて放送。(cinemacafe.net)
2017年11月07日『監獄のお姫さま』第2話のレビュー・あらすじ■『監獄のお姫さま』第3話あらすじ(ネタバレあり)2017年12月24日。警視庁前では板橋吾郎(伊勢谷友介)の長男・勇介(前田虎徹)が「爆笑ヨーグルト姫事件」の裁判のやり直しを求め、犯行声明を読み上げていた。無事に保護された勇介から警察は4人の「おばさん」たちの存在、そして吾郎に会っていたことを聞き出す。時は再び遡り、2012年の春。舞台はカヨ(小泉今日子)たちが収監されている自立と再生の女子刑務所。そこに新しくやってきたのは、爆笑ヨーグルト姫として話題になった江戸川しのぶ(夏帆)だった。しのぶに興味津々の明美(森下愛子)や洋子(坂井真紀)たち。カヨはと言うと、しのぶの教育係を任命される。そんななか洋裁工場で指導中にしのぶが体調不良で吐いてしまったことで、カヨがしのぶをいじめたのでは……と調査が行われることになってしまう。どこか様子がおかしいしのぶ。次第にカヨたちは本当にしのぶが「爆笑ヨーグルト姫事件」の犯人なのかどうかを疑い始める。■『監獄のお姫さま』第3話感想 - 姫の参上にわちゃわちゃし始めるおばさんたちカヨたちとしのぶの出会いが描かれた今回。しのぶの罪は、婚約者だった板橋吾郎の恋人(要は二股をかけていたわけである)の殺人を第三者に依頼した殺人教唆。ずっと怯えたような様子を見せるしのぶにカヨは優しく接する。最初は完全に距離を取っていたものの少しずつ、話を始める……と言うより、ほぼ千夏(菅野美穂)に喋らせていたようなものだけれど。そのうち、ぽつぽつと“爆笑ヨーグルト姫事件”の真実が語られていく。もしかしたらしのぶが犯人がではないかもしれない。しかし、しのぶはこう弁解する。「裁判も終わって、私はすべてを受け入れたんです」。まあ、回を追うごとに吾郎の胡散臭さが増していくこと!ついでに露出と色気もダダ漏れだけれど。そして、少しずつそれぞれのバックグラウンドが明らかになっていく。今回の吾郎の誘拐事件のためにカヨたちを招集したのはふたば(満島ひかり)だということも。すべては吾郎の企みなわけである。しのぶは騙されていた、というよりは、信じたくてわざと騙されたのか。さらにはラスト、しのぶが妊娠していることにカヨが気づく。婚約者に騙され、罪を着せられ、妊娠している状態で刑務所にやってきた。挙句の果てには、出所するまで待っている、などと言っていた吾郎の熱愛のニュースをテレビで見てしまう。大きな目は潤み、白い肌はもう青白くさえ見え、やつれているその姿は思わず、「どうにかしてやらなくちゃ!」という気持ちになる。それでいて、芯の強そうなところも垣間見えるものだから……。ただ、カヨたちがしのぶ……姫のためにどうにかしてあげたい!と思うのはとても自然に思えるのだけれど、ふたばがどこでそう思ったのかが気になるところである。ふたばと言えば、最初は怖い刑務官というイメージだが、ちょくちょく覗く個性が興味を引く。「雑魚は雑居で雑魚寝しな」などとタンカを切るシーンも勢いがあって良いけれど、千夏が吾郎とサンジャポ終わりに寝た、という事実に女性陣が色めきだっているというのに、ひとり笑っているところとか。キャラクターに緩急があるせいか、とても惹きつけられる。それにしても、気になったのは受刑態度の良い者が出られるという月に一度のカラオケ大会である。その裏ではカヨがしのぶの重大な秘密を知り、とてもシリアスな雰囲気だったというのに……ドギツイメイクで『天城越え』を歌う千夏のインパクト以上に、所長はあの格好でトシちゃん歌ったのかと思うと、いろいろ吹っ飛んでしまう。次回はそれぞれの過去がより詳しく明らかになっていく模様。そして、妊娠していた姫は……?■『監獄のお姫さま』作品概要女子刑務所の中で生きる、罪を犯した5人の女たち、罪を憎むひとりの女性刑務官――女たちによる群像劇。器用とは言えない人間たちの切なさや悲しさを、時に笑えて、時に泣ける物語として、脚本家・宮藤官九郎が描く。「人はなぜ生きるのか」「幸せとはなにか」「人と人との絆とはなにか」。そんな普遍的なテーマを面白く、明るく、そして深く問いかける、これまでにない「クライムエンターテインメント」に仕上がった作品。第3話10月31日(火)夜11:35〜放送分■『監獄のお姫さま』キャスト小泉今日子満島ひかり坂井真紀森下愛子菅野美穂伊勢谷友介夏帆塚本高史猫背椿乙葉神尾楓珠池田成志ほか
2017年11月02日安室奈美恵が歌う、現在放送中の火曜ドラマ「監獄のお姫さま」の主題歌「Showtime」のMVが、このほど完成!本MVは“監獄・脱獄ショー”をコンセプトに、安室さんを含む25名の女性囚人たちが監獄から脱獄するまでを描いたポップでコミカルな映像作品に仕上がっているという。宮藤官九郎が脚本を手掛けるドラマ「監獄のお姫さま」は、主演の小泉今日子をはじめ、満島ひかり、夏帆、坂井真紀、森下愛子、菅野美穂といった超豪華な女優陣が出演し、女子刑務所の中という過酷な状況でたくましく生きる女たちの群像劇を描く物語。そんな本作の主題歌になっているのが、来年9月に引退することを発表した安室さんの最新曲「Showtime」。彼女がTBS連続ドラマの主題歌を担当するのは、2013年放送の日曜劇場「空飛ぶ広報室」の「Contrail」以来4年半ぶりとなり、今回の「Showtime」も放送開始以来話題となっている。完成したMVでは、“監獄・脱獄ショー”をコンセプトに、安室さん含む25人の女性囚人たちが、監獄から脱獄するまでを描いたポップでコミカルな内容に。囚人たちが監獄内のあらゆるシチュエーションで大騒ぎするシーンを始め、後半で繰り広げられるキャスト全員でのダンスパフォーマンスから脱獄までの構成は、まさに楽曲タイトル通り“ショータイム”を見ているかのような仕上がりだ。また、ドラマの内容とリンクした設定を取り入れているのも注目してみて。楽曲「Showtime」は、11月8日(水)にリリースされるオールタイム・ベストアルバム「Finally」に収録。「監獄のお姫さま」は毎週火曜日22時~TBSにて放送。(cinemacafe.net)
2017年10月31日宮藤官九郎が脚本を手掛け、小泉今日子が主演を務めるドラマ「監獄のお姫さま」の第2話が、10月24日(火)に放送。“女囚VS女囚”勃発、いよいよ女たちの監獄編が始まる。女子刑務所の中という過酷な状況でたくましく生きる女たちの群像劇を描く本作。不貞を働いた夫を刺した殺人未遂という罪状を抱え、女子刑務所へ入所する馬場カヨを小泉さんが演じるほか、満島ひかり、夏帆、坂井真紀、森下愛子、菅野美穂といった豪華な女優陣が出演していることでも話題だ。10月17日(火)に放送された第1話では、2017年12月24日のクリスマスイブ。過去に罪を犯した馬場カヨ、大門洋子(坂井さん)、足立明美(森下さん)、勝田千夏(菅野さん)と元刑務官・若井ふたば(満島さん)が、まだ刑務所にいる江戸川しのぶ(夏帆さん)の冤罪を晴らすため、EDOミルク社長の板橋吾郎(伊勢谷友介)を誘拐するまでのドタバタ劇が描かれた。そして今回放送される第2話では、女たちの監獄編がスタート!物語は6年前に遡り、2011年の秋――。夫の殺人未遂でカヨが収監された。女だらけの監獄でスパルタ教官・ふたばとの出会いや、同房の受刑者たちからの嫌がらせ…新入り女囚・カヨの闘いが始まる。中でも、カヨが憧れていたカリスマ経済アナリスト・千夏との監獄での偶然の出会いが、カヨの監獄生活にとんでもない事態を巻き起こす…。最初は千夏の著書の話で意気投合したように見えた2人。しかしその後、「銀行女!」「財テクブス!」と罵り合うことに!?そして、「雑居房の雑は雑魚の雑」「なに悲劇のヒロインみたいな顔してるの!」と、カヨに対しきつい言葉で接するスパルタ刑務官・ふたば。新入り女囚・カヨは、どうなってしまうのか?さらに、イケメン社長・吾郎誘拐の発端となった「爆笑ヨーグルト姫事件」の全貌が少しずつ見えてくるという。「監獄のお姫さま」は毎週火曜日22時~TBSにて放送。(cinemacafe.net)
2017年10月23日全国公開中の『斉木楠雄のΨ難』に出演している俳優の田辺誠一、賀来賢人、同作でメガホンを取った福田雄一監督。同作でタッグを組んだ3人が10月22日(日)朝に放送される「ボクらの時代」に出演。“映画”“家族”…この3人ならではのトークを繰り広げる。「ボクらの時代」は俳優、ミュージシャン、アーティスト、映画監督、学者、ビジネスマン、デザイナー、教師…そして政治家まで、ひとつのジャンルにとらわれることなく、多方面で活躍する3人のゲストがそれぞれの立場から自由気ままに語り合うトークドキュメンタリー。今回は“1つの作品”でつながった3人がゲストとして登場。雑誌「メンズノンノ」のモデルから俳優へと進出。80年代後半から90年代の“トレンディ”時代を駆け抜け『ハッシュ!』『害虫』では報知映画賞など各賞を受賞。最近では「ボク、運命の人です。」で亀梨和也演じる主人公の上司役を演じるなど、名脇役として数多くの作品に出演している田辺さん。連続テレビ小説「花子とアン」のヒロインの兄役、大河ドラマ「花燃ゆ」での沖田総司役などで注目され、その後映画『森山中教習所』で主演。「勇者ヨシヒコ」シリーズや「スーパーサラリーマン左江内氏」など数々の福田監督作品をはじめ、「Nのために」で共演した女優の榮倉奈々との結婚も話題を呼んだ賀来さん。放送作家としてバラエティ畑で活躍。そこから「33分探偵」「コドモ警察」などの個性派ドラマで注目され、「勇者ヨシヒコ」『HK 変態仮面』シリーズなどの人気作を続々に世に送り出し、この夏には『斉木楠雄のΨ難』と同じく「週刊少年ジャンプ」連載の人気コミックを映画化した『銀魂』を大ヒットさせた福田監督。田辺さんは、高校時代にコントを制作したり、映画制作に夢中だったと語り、なぜ撮る側から演じる側に進んだのか?23歳で役者の道に進んだ理由を明らかにする。賀来さんは、若い頃の貧乏生活をふり返り、水道を止められたこともあるエピソードを披露。また、次々と出てくる同世代の若手俳優に焦りを感じているといい、彼が意識する若手俳優を激白。福田監督は、結婚を機に、無職から放送作家に。“笑い”についての難しさと、三谷幸喜や宮藤官九郎のすごさを熱弁する。また、家庭を持つ3人が、それぞれの結婚がもたらした変化についても言及。田辺さん&賀来さんは、俳優同士の結婚とその日常についてなど、プライベートトークも展開!結婚&子どもの誕生でどのような変化があったのか?ここでしか繰り広げられない貴重な30分をお見逃しなく。『斉木楠雄のΨ難』は生まれながらに与えられたとんでもない超能力を隠して高校生活を送る斉木楠雄と、普通の生活に憧れる楠雄の周囲のトラブルメイカーなクライメイトたちが織りなすギャグコメディ。主人公・斉木楠雄役には数々のコミック原作映画で主演を務めてきた山崎賢人。斉木に想いを寄せるヒロイン・照橋心美役に橋本環奈。そして転校を機に優等生キャラへとイメチェンを図ろうとしている元暴走族総長・窪谷須役に賀来さん、田辺さんは楠雄の父親役で出演している。『斉木楠雄のΨ難』は全国にて公開中。「ボクらの時代」は10月22日(日)7時~フジテレビ系で放送。(笠緒)
2017年10月21日「『そういうのウケないよ』って言われると、やりたくなるんですよね(笑)」――。ドラマ「リーガルハイ」シリーズに「デート~恋とはどんなものかしら~」、映画では『ALWAYS 三丁目の夕日』、『探偵はBARにいる』といずれも第3弾まで制作されるほどの人気シリーズの脚本を担当。現在の日本のドラマ、映画界で「この人の本なら見たい」と思わせる数少ない、名前で客を呼べる脚本家である古沢良太(こさわ・りょうた)は、“逆マーケティング”の男を自負する。そんな彼が最新映画『ミックス。』で題材にしたのは、卓球の男女混合(ミックス)ダブルス。新垣結衣、瑛太らを迎え、それぞれに心に傷を抱え、街の小さな卓球クラブに集った者たちが、卓球を通じて再生していく姿を描き出す。古沢さん自身、以前より卓球が好きだったそう。「男女とも一流選手でも見た目が筋骨隆々ってわけでもなく、俳優さんも扮しやすい。屋内競技なので撮影にも向いているし、モチーフとしてやってみたいとかねがね思っていた」という。卓球をテーマにした作品と言えば松本大洋の漫画を原作に宮藤官九郎脚本、窪塚洋介、ARATA(現・井浦新)らが出演し、ムーブメントを巻き起こした『ピンポン』が真っ先に思い浮かぶが「あの作品がすごくよかったので、やるならほかの切り口がないと意味がない。そんなとき、男女混合ダブルスを見て、これはラブコメのための競技だ! 『ラブコメにしてください』と言われているような気がした」と天の啓示(?)を受けて、映画のモチーフにすることに。「リーガルハイ」にも出演している、いまをときめく新垣結衣の出演も早い段階で決まった。余談だが、新垣さんの出演が決まったのは社会現象を起こしたドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の放送以前のこと。卓球も近年、トップ選手の活躍もあり、人気が高まっているが、本作の企画が動き出したのは、そんなブームよりずっと前のこと。「『逃げ恥』があり、卓球もメダルを獲ったり(※2016年のリオ五輪で水谷隼が個人銅メダル、男子団体で銀、女子団体で銅メダル、2017年の世界選手権では、石川佳純&吉村真晴ペアが男女混合ダブルスで48年ぶり金メダルを獲得!)、ブームに乗った感、勝ち馬に乗った感が満載ですけど、先にやってると言いたい(苦笑)!まあ、ありがたいですけどね(笑)。取材で中国選手が『チョレイ』って掛け声を口にするのを聞いて、これは面白い!流行らせようと思ったら(張本智和選手が口にすることで多くの人に知られ)、とっくに流行ってて…(笑)」。物語は人気卓球選手と交際するも浮気され、傷心で田舎に戻った多満子と元ボクサーだが妻と娘に見捨てられた萩原の恋を軸に展開。“ロマンティック・コメディ”と銘打つが、少女漫画原作でもなく、オリジナル脚本による30代の女優、俳優をメインに据えたロマコメという時点で、いまの日本映画にはなかなかない企画である。「僕自身は、自分がとにかく作ってみたいものを面白いと思う気持ちに忠実に描くことを大事にしてるし、あまり『いまの映画界で…』ということは考えてない。でも、こういうタイプのロマンティック・コメディがいま、あまりないのは確かですね。だからやりたくなるのかな(笑)?僕はだいたい、“逆マーケティング”なんですよ。『そんなのウケない』って言われると、やりたくなる(笑)」。本作を執筆する上で念頭にあった作品、影響を受けた作品として挙げたのは『恋人たちの予感』『ブリジット・ジョーンズの日記』、そして『ロッキー』。「やっぱり時代じゃなく、普遍的に誰もが好きなものを作りたい。だからそういう作品に影響を受けてるんですね」。“コメディ”を謳う以上、笑いは必須であるわけだが、古沢さん自身は「笑いは基本的にそこまで意識していない」とのこと。「会話のやりとりの中でクスッとできれば一番いい。まず多満子と萩原という、心にちょっと傷を負った2人がペアを組んで目標に向かう中で再生していく――そこが感動的になれば…ということを一番大事にして書きました。特に今回は普通の人々の話。普通の人が生活をしていて、真剣にやり合う姿ややりとりがちょっとクスッとできたらいい。自然にセリフを書きつつ『自然と筆が滑る』くらいの感じでクスッと笑いが生まれるのがいい」。この「思わずクスリ」を支えているのが豪華すぎる個性派の脇役の存在!広末涼子、瀬戸康史、永野芽郁といった物語に深く関わるメインどころの俳優陣は言うに及ばず「え?このシーンのためだけにこの人を!?」と驚くようなキャスティングが施されている。「プロデューサーがどんどんすごいキャストをはめ始めて…。『このキャラ、もうちょっと見せ場があると、○○さんが出演いけそうなんだけど』って(笑)」。もうひとつ余談を。多満子らの行きつけの中華料理屋の中国人の店員を蒼井優、料理人を森崎博之が演じているが、この2人は古沢さんの設定によると夫婦ではない(公式サイトの紹介でも苗字が異なる!)。だが、森崎さんは撮影中、ずっと夫婦だと思い込んでおり、撮影が終わって真相(?)を知り、ショックを受けていたとか…。「あの2人を(完成した映画で)観たときはやっぱり面白かったです。あの役を蒼井優が『やりたい』と言っていると聞いて『マジすか!?』って。『蒼井優がこんなのやるの?』と思いました。ただの中華屋の店員を…。それで、ちょっとセリフを増やしたりもしたんですが、想像以上というか、こんな役にこんなに作りこんでくるのか!さすが蒼井優!スゲーなって。ものすごい爪痕を残してました(笑)」。「笑いあり、感動あり」という聞きなれた言葉が、決して大げさではなく、ドラマ、キャラクター、笑いがまさにミックスされ、極上のエンターテインメントとなっている本作。ゼロから本作を書き上げた、稀代の人気脚本家に、自身の脚本家としての強みを尋ねると「周りの方は『セリフのやり取りがうまい』とか言ってくださりますが、自分ではあまりそこを考えたことがなくて…」と先ほどの笑いについての問答と同じ、そっけない言葉が返ってきた。「ただ、書くのが好きで、脚本のことを考えて頭の中で『こんなやりとりがあったら面白いな…』とかつらつらと妄想するのが好きなんです。その時間をいくらでも持てるし、それが好きでこの仕事をしている、それが一番の強みじゃないかと。たくさん書いて、いろんな意見をもらって書き直して…それが楽しいんです」。原点にあるのは最初に担当した連続ドラマ。「プロデューサーがとにかく厳しくて、何度も手直しが入った。そこに耐えて強くなりました(笑)。その後、あれほどつらい現場はまだ出会ってないので、楽な精神状態でいられるんですかね。あとは『みんなに楽しんでほしい』って気持ちが強いんですよ。ひとりでも『わかんない』『つまんない』と思う人がいるなら、そこは何とか修正しようって思う。そこは性格ですね」。元々、漫画家志望だったということもあってか、脚本執筆の際には「映像をイメージして、スケッチブックに画を描く」とのこと。あくまでそれは自身の脚本のためのもので「誰にも見せない」というが、そこまで映像をイメージするのであれば、脚本のみならず、監督・演出をしてみたいという気持ちもあるのでは?そう問うと「以前より、そういう気持ちは芽生えてるけど、まだ『やろう』と思えないですね。まだ脚本家でやれることがあるはず」と語った。これは単なる謙虚さで発せられた言葉ではない。「オリジナル脚本で僕が書くということで集まってくれる人たちがいて、背負うべきものが重くなってる部分も感じます。脚本家として、もうちょっと役割、受け持つものを広げていきたいと模索中です。もう少し、企画全体に責任を持つやり方があるんじゃないか?どういう形になるのかわかんないけど、物語をゼロから生み出した人間としての責任を模索していきたい。以前は映画とかドラマ、雑誌など“メディア”が強大な力を持っていて、その中で仕事をしてきたけど、そうしたメディアの力が分散、縮小していく中で、クリエイターの力が大切になってくるんじゃないかと。クリエイターが主導して、何かを生み出すことが必要になるんじゃないかと思っています」。「いまのTVでは、規制などでできないことも増えているのでは?」との問いに「そんなの何もないですよ。ただ、やる力がないだけです」と笑う。流行を追うのではなく、時代に逆らう発想が、新たな時代の物語を切り拓いていく。(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:ミックス。 2017年秋 全国東宝系にて公開(C) 2017 フジテレビジョン
2017年10月19日10月17日にスタートした、小泉今日子(51)主演のドラマ「監獄のお姫さま」(TBS系)。物語のキーパーソンを演じているのが、女優の夏帆(26)だ。 夏帆が演じるのは伊勢谷友介(41)演じる会社社長の元婚約者で、社長の愛人を殺害した罪で服役する女囚。その女囚のえん罪を晴らすため小泉らが社長に果たす“復讐劇”が、宮藤官九郎氏(47)の脚本により痛快に描かれる。 「小泉さんや満島ひかりさん(31)、菅野美穂さん(40)など、女優陣はいずれも演技派ぞろい。その中で存在感を出せる女優がなかなかいなかったところ、夏帆に白羽の矢が立ったのです。それほど今の彼女は業界的にも評価が高くなっています」(TBS関係者) ティーン誌のモデルを経て女優に転身した夏帆。07年公開の主演映画「天然コケッコー」での演技が評価されて「日本アカデミー賞」など多数の新人賞を受賞し、頭角を現した。 翌年には「砂時計」など、主演映画3本が立て続けに公開。以後は脇役もこなすようになり、13年放送のテレビ東京系ドラマ「みんな!エスパーだよ!」では“お色気路線”にもチャレンジしている。15年公開の映画「海街diary」では綾瀬はるか(32)や長澤まさみ(30)や広瀬すず(19)と美人四姉妹役を演じ、話題を呼んだ。 「夏帆さんは作中で三女役を演じました。綾瀬さんと長澤さんが演じた長女と次女をとりなし、広瀬さんが演じた異母妹を家族になじませる役どころ。そんな難しいキャラクターを絶妙なバランスで演じたのです。しかしほかの3人が各映画賞を受賞するなか、なかなか受賞には至らなかった。そのため『日本アカデミー賞』で優秀助演女優賞を獲得した際は夏帆さんの努力を認めていたスタッフの方が喜んでいたほど、みんなから好かれていますね」(映画業界関係者) 新ドラマでは回が進むにつれ、好演で視聴者をひきつけそうだ。
2017年10月18日小泉今日子に満島ひかり、夏帆、坂井真紀、森下愛子、菅野美穂という超豪華な女優陣VS“イケメン社長”伊勢谷友介のバトルで、早くも話題の火曜ドラマ「監獄のお姫さま」。その第2話に、モデルの押切もえが本人役で登場することが決定。刑務所内の“ジェイルウェア”(作業着)のデザインを手がけている。昨日10月17日からスタートし、宮藤官九郎による練り込まれた脚本、久々にTBSドラマで主演を務める小泉さんをはじめ、全員“主演級”の女優陣、さらに民放連続ドラマ初出演となる伊勢谷さんや、塚本高史、猫背椿、池田成志といった面々の出演で話題を呼んでいる本作。第1話からさかのぼること6年前、刑務所内での出来事が描かれる第2話では、TV受けを狙った“意識高い系”の刑務所を目指し、次々と奇策を導入する「自立と再生の女子刑務所」所長・護摩(池田成志)が、モデル・押切さんがデザインするアクティブで斬新な“ジェイルウェア”(作業服)を所内に取り入れることに。そこで本人役として押切さんが出演。押切さんは、「以前からいろんな作品を毎回楽しませていただいている宮藤官九郎さんの作品で、さらに憧れの小泉今日子さんが主演される『監獄のお姫さま』に少しでも携わることができて、とてもうれしいです。ドラマで皆さんが着ている、『モデル・押切もえ』がプロデュースしたちょっと常識外れのジェイルファッションをぜひチェックしてくださいね!」と、期待を込めてコメントを寄せている。劇中で、馬場カヨ(小泉今日子)、“姫”こと江戸川しのぶ(夏帆)、“女優”大門洋子(坂井真紀)、“姐御”足立明美(森下愛子)、“財テク”勝田千夏(菅野美穂)らが監獄の作業シーンで着る、アクティブで斬新なジェイルウェアに注目だ。気になる第2話では、2011年秋に時がさかのぼる。夫を殺そうとした殺人未遂事件で、馬場カヨ(小泉さん)は5年の実刑判決を受け女子刑務所に収監。入所してすぐに、最も厳しい刑務官・若井ふたば(満島ひかり)から人定質問を受けたカヨは、ふたばの威圧感に負けそうになる。そして、この日からカヨは“69番”としか呼ばれなくなる。「自立と再生の女子刑務所」でカヨは、新人寮の室内作業に従事。その後、新人寮から雑居房に移り、24番・足立明美(森下さん)、31番・大門洋子(坂井さん)、56番・小島悠里(猫背椿)、106番・タイ人のリン(エステファニー・エイ)と同房になり、洋裁工場に配属される。そんな中、カヨはカリスマアナリストとして有名な経済評論家の勝田千夏(菅野さん)とすれ違い驚く。彼女は脱税の罪で収監されていたのだ。ある日、運動場で千夏と話す機会が出来たカヨは、千夏の書いた本の話で意気投合したように思えたのだが、その後カヨへさまざまな嫌がらせが始まり…。一方、2017年のクリスマスイブ――。第1話でカヨたちに誘拐されたイケメン社長・板橋吾郎(伊勢谷友介)は、彼女たちのアジトであるガレージに拘束されていた。何故こんな目に遭うのか、理解できない吾郎は…。「人間が普通に生まれて、普通に暮らして、普通に死んでいく」。これがいかに平凡で、儚くて、幸せなことであるかを、笑って泣ける人間ドラマとして描く、いままでになかった“おばさん犯罪エンターテインメント”。これからも注目していて。「監獄のお姫さま」第2話は10月24日(水)22時~TBS系で放送。(text:cinemacafe.net)
2017年10月18日小泉今日子が16年ぶりにTBSドラマで主演を務め、宮藤官九郎が脚本を担当するドラマ「監獄のお姫さま」が10月17日(水)から放送スタート。ネットでは豪華女優陣たちの演技と、宮藤さんの脚本の面白さに多くの反応が集まっている。小泉さんをはじめ、満島ひかり、坂井真紀、夏帆、森下愛子、菅野美穂、伊勢谷友介らが出演。罪を犯した5人の女たちと罪を憎む1人の女刑務官が冤罪を晴らす為、イケメン社長を誘拐するという宮藤官九郎が満を持して手掛けた“おばさん犯罪エンターテインメント”。馬場カヨ(小泉さん)は不貞を働いた夫を刺した殺人未遂で、足立明美(森下さん)は違法薬物不法所持で、勝田千夏(菅野さん)は所得隠しと巨額の脱税で、大門洋子(坂井さん)は詐欺と横領で、それぞれ女子刑務所に服役。そこにはエドミルクのイケメン社長・板橋吾郎 (伊勢谷さん) によってえん罪の犯人に仕立てられた江戸川しのぶ(夏帆さん)もいた。カヨは、出所後4人で集まってしのぶの冤罪を晴らす復讐計画を立て、そこに彼女たちに共感した刑務官の若井ふたば(満島さん)も加わり吾郎へのリベンジを実行しようとする…。第1話は出所後の4人とふたばが身元を隠して吾郎に近づき吾郎の息子を誘拐、最後には吾郎自身も誘拐して彼に対し過去の“罪”について問おうとする場面までが描かれた。なんといっても本作の見どころは主演級女優の豪華共演。主演の小泉さんに対しては「可愛さがえげつない」「素敵な年の重ね方。永遠にわたしのアイドル」などその美貌を讃える声と共に「姉御肌の役じゃなくて、ちょっと大人しめな役だったのが新鮮」「ダメダメな母親役だ!新鮮だ!すっごくいい!」など今回の役柄に挑んだことを評価する声も多数見受けられた。さらに“カリスマ女囚”としてTVなどで活躍してるという設定の千夏を演じる菅野さんには「菅野美穂さんは安定の美しさ」「美魔女って言葉じゃあ役不足なくらい綺麗」「演技が抜きん出て良いと思った」。若手俳優の“追っかけ資金”のために詐欺や横領に手を出した洋子を演じる坂井さんには「めちゃ面白い。いつからこんなに面白かったの?」「いろんなパターンの声色やるとこ 面白かったー」。また宮藤さんの作品に多数出演している森下さんには「森下愛子さんがご出演されててキャッツ厨な私歓喜」「森下愛子さんのセリフを訊くとああクドカン脚本…!ってホッとする」などの声が。本作と同じTBS火曜22時枠で1月クールに放送された「カルテット」も好評だった満島さんには「すずめちゃんとのギャップ半端ない」「雰囲気あるなー」などの反応と共に、刑務官口調で吾郎を「クズ」と呼びカヨたちの点呼を取るシーンに対して「満島ひかりがかっこよすぎる」「来週も点呼取ってほしいマジで」など“かっこよい”という反応が多数寄せられていた。一方、5人の女性たちに復讐されるイケメン社長を演じた伊勢谷さんにも「腹黒似合うわぁ。」「社長は伊勢谷友介で正解!って感じ」「やっぱり、存在感良かった。」などのツイートが多数投稿されていた。次回の第2話では時間をさかのぼって女囚自体のカヨたちの姿が描かれる模様。次回も見逃せない「監獄のお姫さま」は10月24日(水)22時~TBS系で放送。(笠緒)
2017年10月18日俳優の高橋一生が11日、東京・有明の東京ビッグサイトで行われた、メガネが最も似合う著名人に贈られる「第30回 日本メガネベストドレッサー賞」の表彰式に、宮藤官九郎、吉田沙保里、土屋太鳳、森星、欅坂46らとともに出席した。芸能界部門で受賞したのは、意外にも高校時代からメガネを愛用しているという土屋太鳳。「このような素敵な賞をいただき、本当にありがとうございます。そしてこんな華やかな場に立つことができまして嬉しく思います」とあいさつし、「高校に入学して以来、メガネは心強い相棒です。大切な記憶も、メガネを通して心に焼き付けてきましたし、節目となる作品はメガネをかけてきました。仕事においても大切な相棒となっています」と熱く語りつつ、プライベートで持っているメガネは「1本です(笑)」と天然な回答も。気を取り直して、「本当の意味でメガネが似合うためには、メガネに負けない人としての魅力が大切なのかなと感じていますので、これからは公私共にメガネを愛し、メガネに愛される女性や女優となれるように精進してまいりたいと思います」と意欲を見せた。芸能界部門の男性は、今年ブレイクした高橋一生が受賞。「とてもうれしく思っているのですが、僕は視力が2.0なんです」といきなり会場の笑いを誘うが、サングラスも含めて15本以上も所有しているそうで、「今も透明のメガネなどがあり、ファッション性以上に目を守るためにつけさせてもらっています」と普段からメガネを愛用しているという。続けて「メガネはお芝居をさせていただく上でも表情の一つになっていると思います」と演技でも重要なアイテムであると強調しながら「これからもメガネをかけさせてもらおうと思っています」と話していた。今後、メガネをかけて活躍して欲しい著名人に贈られる特別賞には、アイドルグループの欅坂46が受賞。この日はメガネ選抜として小林由依、菅井友香、壬生瑞穂、守屋茜、長濱ねるの5人が登壇した。キャプテンを務める菅井が代表して「こんなに素敵な賞を受賞できるなんて本当に嬉しいですし、偉大な先輩方と交じって本当に光栄です」と感謝の言葉。メガネにまつわるエピソードとして「私が初めてメガネをかけたのが中学2年生の時で、クラスで一番後ろの席だった私は、黒板の時が見えなくなり、父にお願いしてメガネ屋さんに連れてってもらいました」と明かしつつ、「今ではメガネをかけることはほとんどありませんが、これからはファッションの一部としてかけたいと思います」と同賞の受賞を機に、メガネの魅力を再発見した様子だった。そのほか、サングラス部門では森星、経済界部門では伊藤忠商事の岡藤正広代表取締役社長、政界部門では世耕弘成経済産業大臣、文化部門では宮藤官九郎、スポーツ部門では吉田沙保里がそれぞれ選ばれた。
2017年10月12日10月よりいよいよ秋ドラマがスタート! 2017年も、あっという間にラストクールへ突入します。今期も変わらず、“原作ものVSオリジナル作品”という定番の争いが繰り広げられる中、取り分け目立つのが主人公たちの共通点です。持ち前のパワフルな性格を武器に戦う“強き女”主人公。一方、野望を胸に秘め、チームワークを駆使して戦う“熱き男”主人公の存在も忘れてはいけません。今回はこの切り口で、新ドラマの見どころをご紹介していきましょう。■女主人公が大活躍! 期待度100%のオリジナルドラマが続々解禁何かと話題の月9枠「民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~」。世の女性たちの憧れ、篠原涼子さんの登場です。これまでにも「anego」や「アンフェア」など、数々の強くてカッコイイ女性を演じてきた篠原さんが今回挑戦するのは、市政や社会の悪と対決する新米女性市議役。2017年引っ張りだこの高橋一生さん&石田ゆり子さんの出演も決まり、注目が集まっています。私利私欲にまみれたベテラン候補者たちに翻弄されながらも一か八かの大勝負!無所属の新人市議は、一体どんなドラマを見せてくれるのでしょうか。また火曜10時枠では、あの宮藤官九郎さんが脚本を手掛ける「監獄のお姫さま」を放送。小泉今日子さん、満島ひかりさん、菅野美穂さん、夏帆さん、坂井真紀さん、森下愛子さんら豪華女優陣が夢の共演を果たす“おばちゃん犯罪エンターテインメント”ということで、どんな笑いを届けてくれるのか。非常に楽しみですね。さらに水曜10時枠には、「SP」や「BORDER」、「CRISIS」など社会派作品に定評のある金城一紀さん原案・脚本のドラマ「奥様は、取り扱い注意」が登場。主演・綾瀬はるかさんが演じるのは、人も羨むセレブ専業主婦。合コンでゲットしたお金持ちと結婚したのですが…実は超凶暴な性格を内に秘めており、ワケ有りな過去が!?アクションシーンも満載という予告にドキドキです。■男主人公が燃やす闘志――原作ドラマでは異例の豪華キャストが最強タッグ今クール、見て損はないだろうと確実視されているのがこちら。日曜9時枠、池井戸潤さん原作の人気小説を実写化した「陸王」です。老舗の足袋製造業者を舞台に、ランニングシューズ開発に挑戦・成功するまでの奮闘を描いた本作。主演をつとめるのは、TBSドラマへの出演が20年ぶりになるという役所広司さん。加えて若手実力派の山崎賢人さん&竹内涼真さん、大御所の寺尾聰さんが加わり…どんな化学反応を見せてくれるのか。“男達の熱き戦い”に早くも大きな注目が寄せられています。また、昨今どちらかといえば女主人公の作品が多かった木曜10時枠で、浅野忠信さん×神木隆之介さんという異色の最強タッグが誕生。「刑事ゆがみ」――このタイトルを聞いて、「弁護士のくず」を思い出した方は勘が鋭い!同じ原作者・井浦秀夫さんが手掛けているんですって。犯罪者の心が読める天才偏屈刑事×正義感の強い真面目刑事が、時にコミカル時にシリアスに難事件を解決する刑事ドラマ。主演のお二人が仲良さげに投稿する番組SNSが、早くも話題沸騰中。是非一度、チェックしてみてはいかがでしょうか。■リターン作品にも“強き女”&“熱き男”が登場そして今クールには、高視聴率を確実視されている話題作の続編も登場。まずは、木曜9時枠に米倉涼子さん主演「ドクターX ~外科医・大門未知子~」が帰ってきます。群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い、専門医のライセンスと叩き上げのスキルだけを武器に突き進むフリーランス医師――ついに第5シリーへ突入です。作品史上初となるクリーンなライバル、女性院長役を大地真央さんが演じるとあって、“強き女”達の新たなバトルに期待が高まります。さらに金曜10時枠には、産科医療の現場をリアルに描いた「コウノドリ」がリターン。現在まさに人気連載の真っ只中!鈴ノ木ユウさんが描く話題の同名漫画が再び映像化されるとあって、ファンからは歓喜の声が上がっています。また本作、なぜか島根県の隠岐の島でクランクインしたという情報が出ており、一体どんな始まりになるのか!?気になる第二弾からも目が離せませんね。以上、いかがでしたか?10月より、いよいよ最新クールがスタート。あなたもお気に入りの一作を探してみては?(text:Yuki Watanabe)
2017年10月03日本格的なアクションに、楽器もこなす多才さ、どんな役にも体当たりできる度胸の良さで、無二の存在感を放つ清野菜名さん。園子温さん、宮藤官九郎さんら奇才が愛するその素顔とは。清野菜名さんが現れた途端、場の空気が明るく和やかなものに変わった。カメラの前に立つと、こちらからお願いするより先に、次から次へといろんな表情をしてみせる。アンニュイな顔、少し照れてのビッグスマイル。時おり、お茶目なポーズをとってみせ、周りのスタッフにも笑顔が伝染していく。――なんというか…清野さんの壁を作らない人懐っこさというか、あまりの屈託のなさに驚きました。清野:なんなんですかねぇ。そもそも、芸能人という肩書があんまり自分に似合ってない感じがするんです。感覚としては、会社に勤めている友達と同じように、演技の仕事に就いている普通の人です。――映画『パーフェクト・レボリューション』で演じられたミツは、風俗嬢で、精神に障害があるゆえに気性が激しい女性ですが、抵抗はありませんでした?清野:もともと自分が知らないものに興味を惹かれるタイプで、台本を読んだ時に、考えるよりも先に「やりたい!」って思ったんです。監督から手紙もいただいて…。そういうお手紙自体が初めてで嬉しかったですし、気持ちだけで最後まで走れた感じでした。――特に魅力を感じたのは?清野:単純にストーリーが面白かったし、台本を読みながら、自分の頭の中で勝手にミツが動きだしていたんです。普段はそういうことはないんですが、これに関しては、自分がミツになりきれているというか、私自身がミツだったというか。なので、役で悩むことはなかったんですが、つねに感情が100か0な役だけに、演じるのにパワーが必要ではありました。でも、ここまで感情を表に出す役をやったことで、自分の感情の振り幅が一気に広がったというか…ドンッて開いたみたいで、いま他の役を演じる上でも活きていたりします。――今回の作品や役のどこが、これまでとは違ったんでしょう?清野:私にもわからないんです。私、セリフを覚えるのに時間がかかるんですけれど、この時は、すぐにセリフが入ったんです。ただ、ミツでいると感情を解放することが普通になりすぎて、加減がわからなくなってしまって、シーンのたびにリリー(・フランキー)さんに、やりすぎてないか確認してました。リリーさんが「ミツよりミツだから大丈夫」って言ってくださったおかげで安心してやれたっていうのもあります。――それだけの役となると、プライベートに影響を及ぼしそうです。清野:しんどい部分も多い役なので、早く切り離したいと思うことはありましたよ(笑)。撮影期間中、生活していて嬉しいことがあると、その喜びの表現がミツみたいになってしまうこともあったりして。――ミツは他人との境界が薄い役ですから、周囲は戸惑うのでは?清野:「酔っ払ってんの?」って聞かれたことはありました(笑)。――ミツは特にシンクロ度の高い役だったということですが、他の作品の時も、役と自分をシンクロさせるタイプなんですか?清野:基本的には、作品に入っている間は、その人になりたい、近づきたいと思っています。いまはドラマ『トットちゃん!』の撮影中なんですけれど、(黒柳)徹子さんがパンダがお好きだっていうことでパンダの服を買ったり。可愛いものがお好きだと伺って、ザ・女の子なアイテムを身につけたりしています。普段の私は、メンズライクな服が多いんですけどね。――リリーさんとは初共演にもかかわらず、いい関係が築けたとか。清野:そうですね。役柄上、近い存在でいたいと思って、自分から喋りかけていたら自然と仲良くなって、泊まりの撮影では、ホテルのロビーで飲んだりしていました。その時一緒に過ごしていた時間は、私たちにしかわからないようなものがあったと思っていて、撮影中は本当に恋人みたいな感覚でした。――そうなると、クランクアップ後どうだったのか気になりますが。清野:引きずらないタイプなので、ハイって切り替わりました(笑)せいの・なな1994年10月14日生まれ、愛知県出身。’07年、雑誌『ピチレモン』の専属モデルで活動をスタート。’14年公開の映画『TOKYO TRIBE』のスンミ役で女優として注目され、ドラマ、映画、舞台など幅広く活躍。公開中の映画『ユリゴコロ』にも出演。10月スタートのドラマ『トットちゃん!』(テレビ朝日系)では主役の黒柳徹子役に。トップス¥26,000(MY___/1LDK AOYAMA HOTEL TEL:03・5778・3552)スカート¥35,000(LOKITHO/ALPINISME TEL:03・6416・8845)その他はスタイリスト私物映画『パーフェクト・レボリューション』(松平准平監督)は、幼少期に患った脳性麻痺により車椅子生活をするクマと、精神に障害を抱えた風俗嬢のミツとのラブストーリー。自らの経験を踏まえ、障害者の性を訴え続ける活動家・熊篠慶彦さんが企画・原案。それに賛同したリリー・フランキーさんが主演を務める。9月29日よりTOHOシネマズ新宿ほか全国ロードショー。※『anan』2017年9月27日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・下山さつきヘア&メイク・高橋有紀インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2017年09月25日