主演に柄本佑と瀧内公美という実力派を迎え、『共喰い』『海を感じる時』などで知られる日本映画界を代表する脚本家・荒井晴彦が自らメガホンをとった監督3作目『火口のふたり』。この度、本作の予告編とポスタービジュアルが解禁された。今回解禁となった予告編は、数枚のモノクロの写真にのせて直子(瀧内さん)が、昔の恋人・賢治(柄本さん)へ結婚式への参加を促す声から始まる。数年ぶりに再会を果たした2人だが、直子は1冊のアルバムを賢治へ差し出す。そこには、一糸まとわぬふたりの姿がモノクロームの写真に映し出されていた。「このアルバムを見ながら、私はしょっちゅう賢ちゃんの身体を思い出していたよ」と告白する直子。戸惑う賢治だったが、「今夜だけ、あの頃に戻ってみない?」という直子のひと言をきっかけに、ただ欲望のままに生きていた青春の日々に戻っていくように、ふたりはお互いを求めあう。直子の婚約者が戻るまで、ふたりぼっちの“5日間”。お互いの身体の言い分に身を委ね、どうしても離れられないふたりの姿が、「世界が終わるとき、誰と何をして過ごすか?」という究極の問いを観る者に突きつけ、衝撃的な結末を予感させる映像となっている。また、ポスタービジュアルは、モノクロームの詩的で濃密な男性ヌード写真で知られる写真家・野村佐紀子による撮り下ろした写真が使用され、寒空の下で抱き合う賢治と直子が真っすぐに正面を見つめる姿が。「今夜だけ、あの頃に戻ってみない?」という、直子の本編中の重要なセリフがキャッチコピーとして使用され、まるで世界に2人だけしかいないかのような錯覚を起こさせる力強いビジュアルに仕上がっている。『火口のふたり』は8月23日(金)より新宿武蔵野館ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:火口のふたり 2019年8月23日より新宿武蔵野館ほかにて公開©2019「火口のふたり」製作委員会
2019年05月14日吉高由里子(30)主演ドラマ『わたし、定時で帰ります。』(TBS系)の第4話が、5月7日夜10時に放送された。サービス残業や非効率的な働き方を繰り返すエンジニアの吾妻徹(柄本時生)は、東山結衣(吉高)らに注意されるも一向に直す気配がない。そんななか、ヘルプとしてやってきた派遣デザイナーの桜宮(清水くるみ)に恋をする。桜宮と一緒にいたい一心で結衣に教わった仕事効率化術で定時帰りするようになる吾妻。そして、ついに桜宮と食事に出かけるが……というのが第4話のあらすじ。非効率な働き方をする吾妻だが、確かな腕を持つエンジニア。しかし出世欲もなく、無趣味で夢も持たない虚無感を紛らわすために会社に棲みついていた。そうした点では、「定時に帰ってもやることがないんです」と嘆く三谷(シシド・カフカ)や「仕事しかない」と話す種田(向井理)もある意味同じなのかもしれない。桜宮との食事に喜ぶ吾妻だが、「吾妻さんって独立とか考えてないんですか?夢とか考えてないんですか?私は今よりもっと上を目指していきたいんです!」と向上心を見せる桜宮の姿を見て落ち込む。「自分の人生何もない」とぼやく吾妻に対して、「私たちには給料日がある!」と励ます結衣。大きな目標や夢を持つことは大切だ。だが、定時で帰ってビールを飲んで恋人と話しながらドラマを見たいという結衣の思いも立派な目標だ。大きな目標や夢がなくても、些細なことでも楽しいと思えることがあれば十分ではないのか。働く意味や生きがいは人それぞれだと語る結衣の言葉に励まされる人々が続出。《サービス残業。定時で帰ることの有意義さ。自分をいたわることの大切さ。「何もない」自分への悩み。今回はそのどの社会的な要素も絡められてて良く出来ていたなぁ》《何もないからただただ働く。働かない時間は何をしていいかわからない。夢を見失った人に気づかせる『給料日』の存在。夢がなくたって『給料日』があるという言葉はまさに強く優しく現代の夢なし働き世代に染み渡ったのでは》と言った声がネット上に多く寄せられていた。第5話は、クライアントから桜宮へのセクハラ疑惑が浮上する。いったい裏で何が行われたのか。ひと波乱ありそうな予感だ。
2019年05月09日吉高由里子主演、必ず定時に帰るヒロインの姿を通し現代の働き方を問いかける「わたし、定時で帰ります。」の第4話が5月7日放送。柄本時生演じるWEBエンジニアに共感の声が集まっている。“残業ゼロ! 定時で帰る!”がモットーのニューヒロイン・東山結衣を吉高さんが演じる本作。結衣の恋人・諏訪巧役で中丸雄一、結衣の元婚約者・種田晃太郎役で向井理、結衣の職場の先輩・賤ヶ岳八重役で内田有紀、結衣たちを振り回す上司の福永清次役でユースケ・サンタマリアらが出演。柄本さん、泉澤祐希、シシド・カフカらも共演する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。今回は柄本さん演じる吾妻のスポットを当ててストーリーが展開。会社の上層部から福永に吾妻がひどいサービス残業をしているという話が入る。吾妻は一度退勤したあと会社に戻り深夜まで仕事をしているといい、オフィスで暮らしてるような吾妻の仕事ぶりは部内でも知られているようだった。あまりに非効率的な仕事ぶりを指摘すると吾妻は「誰にも迷惑かけてない」と反論、福永は結衣の定時帰宅にも問題があると言い出す。そんななか、ヘルプとして派遣デザイナーの桜宮(清水くるみ)が会社にやってくる。桜宮は巧のもとで働いていたことがあり、結衣は巧との関係を気にしていた。仕事を進めていく中で吾妻が桜宮に恋してしまい、それをきっかけで定時帰宅、効率的に仕事をするようになり出し、結衣たちは吾妻が成長したと喜ぶのだが、そんななかトラブルが勃発。吾妻は元通りの生活に戻ってしまう…というのが今回のストーリー。そんな吾妻の姿に「人って一念発起変わろうとするとだいたい上手くいかなくて振り出しに戻っちゃう」「柄本くんが演じている役に親近感を覚える。周りからみた僕はあんな感じなんだろうなぁ」など共感の声多数。また吾妻に成長を強いたことに「人を変えようするなんて傲慢でした」と反省する結衣にも「胸に響く…」「深いわこれ」「傲慢だったって思える結衣さんいいなあ」などの声が集まっている。ラストでは種田が福永と桜宮が親しげにタクシーに乗り込む姿を目撃。「福永部長がどんどんパワハラ体質の本性が出てきた」「ユースケのパワハラ演技ヤバい」など今後の福永の行動を心配する声も上がっている。(笠緒)
2019年05月08日吉高由里子(30)主演ドラマ『わたし、定時で帰ります』(TBS系)の第3話が、4月30日夜10時に放送された。新入社員の来栖(泉澤祐希)がクライアントのCM撮影中に盗み撮りした動画がネットで大炎上を起こす。東山結衣(吉高)や種田晃太郎(向井理)に叱責された来栖はすぐさま辞めようとするが、結衣はなんとか引き留めようとする。そんななか、スポーツウェアメーカーのディレクションを結衣とともに任される来栖だが……というのが第3話のあらすじ。なんとかプレゼンを終えるも、活躍した実感の持てない来栖は異動願を結衣に渡す。「自分なんて何の役に立たない」と卑下する来栖に対して、「シュレッダーのごみを率先して片付けたり、誰かがやりたがらないことを誰も見てないところで自然にできるのって偉いと思う」と励ます結衣。さらに考え方の全く違う来栖を「人として面白い。それだって立派な役割だよ」と褒める。一人の人間として向き合う結衣を見て、来栖は異動願を取り下げるのだった。新人の離職率が年々増加していくなか、必要なのは結衣のような丁寧で思いやりのある上司ではないだろうか。指摘はしつつも、きちんと部下に自信をつけさせる結衣の姿勢はネット上でも大好評。《レッテルを貼らずその人自身を見る事、来栖くんの存在自体を認めてくれた結衣の言葉は大きかっただろな》《新入社員の時に気持ちを理解してくれる先輩、上司がいることがどんなに心強いか…》といった声が見られた。さらに各局が競って改元特番を放映するさなか、通常通りドラマを放映したTBSの編成を《本日のテレビ番組表が改元関連一色の中、『わたし、定時で帰ります。』を放映するの、ドラマの中身にも相応しく素晴らしい英断だと思う》のように、評価する声も多く見られた。第4話は会社に住みついていると噂の吾妻(柄本時生)がターゲット。新たな問題社員に東山たちはどう向き合うのか。次回も楽しみだ。
2019年05月02日「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2019 in 阿智 -日本一の星空映画祭-(SSFF & ASIA 2019 in ACHI -日本一の星空映画祭-)」が、長野県阿智村の富士見台高原ロープウェイヘブンスそのはらと、日本一の星空浪合パークの2か所で開催。期間は、2019年7月20日(土)から28日(日)まで。「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」は、新しい映像文化の発信と新進若手映像作家の育成を目的とする映画祭。会場では25分以内の短編映画が上映され、2018年度開催時は22,301人の来場者が訪れた人気イベントだ。今回はそんな「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」が会場に選んだのが、環境省が認定した“日本一の星空”が見れる、長野県・阿智村。満点の星空の下で、短い尺だからこそ出来るウィットに富んだ映像作品を楽しむことが出来る。「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2019 in 阿智-日本一の星空映画祭」では、阿智村開催にちなみ、星空や宇宙などをテーマにした作品を上映。アメリカ・アカデミー賞公認のアジア最大級の国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア』でジョージ・ルーカス アワード グランプリに輝いたツェンファン・ヤン監督の『見下ろすとそこに』も上映される。オープニングセレモニーでは、倉田健次が監督・脚本を務めた『ノヴェラ ピカレスカ』が登場。柄本時生出演の『王様の選択』、川島海荷出演の『箒』など、人気の若手俳優が出演する作品もラインナップしている。【詳細】ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2019 in 阿智-日本一の星空映画祭-開催期間:2019年7月20日(土)~28日(日) (20日(土)・21日(日)はオープニング特別営業)<上映作品>『ノヴェラ ピカレスカ』『遠い時間、 月の明かり』『王様の選択』『箒』『見下ろすとそこに』『デルージ』『ホセのトーキョー夢物語』『観覧車』『ドゥルセ』■天空の楽園日本一の星空ナイトツアー会場会場:富士見台高原ロープウェイヘブンスそのはら住所:長野県下伊那郡阿智村智里3731-4料金:1部 大人・高校生 2,800円~/小中学生 1,400円~、2部 大人・高校生 2,400円~/小中学生 1,200円~、オープニング特別営業 大人・高校生 3,500円~/小中学生 1,750円~スケジュール:・1部 17:30~19:30 上りゴンドラ運行、20:00~20:30 映画上映・星空観賞、20:30~ 下りゴンドラ運行・2部 21:00~22:00 上りゴンドラ運行、22:30~23:00 映画上映・星空観賞、23:00~ 下りゴンドラ運行・オープニング特別営業17:30~19:30 上りゴンドラ営業、20:00~23:00 日本一の星空映画祭開催セレモニー&映画上映・星空観賞■日本一の星空浪合パーク会場会場:日本一の星空浪合パーク住所:長野県下伊那郡阿智村浪合1192-356開催時間:7月20日(土)・21日(日) 13:00~18:30、7月22日(月)~28日(日) 13:00~19:30料金:13:00~19:30の映画鑑賞チケット 500円、日本一の星空映画祭 浪合プレミアムナイト チケット(映画鑑賞+星空観賞)1,800円■オープニングセレモニー開催日:2019年7月20日(土)・7月21日(日)時間:17:30~19:30 上りゴンドラ運行20:00~ 日本一の星空映画祭オープニングセレモニー、続いて映画上映・星空観賞23:00 終了開催場所:天空の楽園日本一の星空ナイトツアー会場 富士見台高原ロープウェイヘブンスそのはら住所:長野県下伊那郡阿智村智里3731-4料金:大人高校生 3,500円、小中学生 1,750円、幼児 無料※ゴンドラ乗車料金含む【問い合わせ先】阿智☆昼神観光局TEL:0265-43-3001
2019年04月28日前田敦子、加瀬亮、染谷将太、柄本時生を迎え、シルクロードを舞台に描く黒沢清監督の最新作『旅のおわり世界のはじまり』。この度、前田さんが異国の地で心の移ろいを繊細に表現した本予告と場面写真が一挙解禁となった。本作は、“舞台で歌う”という夢への情熱を胸に秘めたテレビ番組リポーターの主人公が、番組のクルーと取材のためにウズベキスタンを訪れ、異国での様々な出会いによって、新しい扉をひらき、成長していく姿を描く心の冒険物語。主人公の葉子を演じたのは、黒沢監督のもと、“プレッシャーが大きいほど輝く”という個性を発揮し、役者として新境地を開いた前田敦子。彼女と行動を共にする番組クルーを演じるのは加瀬亮、染谷将太、柄本時生という演技派たち。監督の意図を直感的に理解した“引きの演技”は本物の撮影スタッフと見紛うリアルさで、劇中でも絶妙のチームワークを見せている。今回解禁となった本予告は、前田さん演じるテレビ番組リポーターの葉子の心許ないリポートから始まり、ときに怯えながら、まるで自分の心の居場所を探すかのようにバザールを走り回る姿が印象的。ウズベキスタンで全編ロケ撮影されただけあり、シルクロードの美しい風景も相まって観る者も一緒に異郷を旅しているかのよう。そして号泣の後、ラストに見せるアップの葉子の表情は、ささやかな勇気を手に入れ、自分の殻から一歩踏み出せたかのような、心の移ろいを映し出している。また、解禁となった場面写真でも、雄大なシルクロードの草原や美しい湖と山脈、ホコリっぽい街角、バザールといった異国の地でのテレビ番組リポーターの葉子(前田さん)とクルー(加瀬さん、染谷さん、柄本さん)の様子が、まるでドキュメンタリーの1コマのように切り取られている。『旅のおわり世界のはじまり』は6月14日(金)よりテアトル新宿、渋谷ユーロスペースほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:旅のおわり世界のはじまり 2019年6月14日よりテアトル新宿、渋谷ユーロスペースほか全国にて公開Ⓒ2019「旅のおわり、世界のはじまり」製作委員会/UZBEKKINO
2019年04月23日映画の話になると、会話が止まらなくなる役者家族。家族の危機を救うのも映画だった。柄本明さん(70)がロケで家を空けることが多かった時期、長男の佑さん(32)が中学2年生で反抗期になり、妻の故・角替和枝さん(享年64)が手を焼いた。しかし、オーディションに受かって初主演した佑はロケの厳しさで“更生”して帰ってきたのだ。その後、次男の時生(29)も後を追って俳優に。年間500本の映画を見る長女は映画製作スタッフに。「子どもには興味ない」といいながら、父は映画の力を信じて子どもを育ててきた――。ドキュメンタリー映画『柄本家のゴドー』(4月20日、東京・渋谷ユーロスペースにて公開)。カメラは’17年1月、下北沢・ザ・スズナリで上演された舞台『ゴドーを待ちながら』の稽古初日から上演直前までを淡々と追う。演じるのは柄本明さんの長男・佑さんと次男・時生さんの兄弟で組むユニットET×2。明さんが演出を務める。『ゴドーを待ちながら』は、アイルランド出身の劇作家、サミュエル・ベケットによる有名な戯曲だ。2人の老人(佑さん演じるウラジミール、時生さん演じるエストラゴン)が、ゴドーという人物をひたすら待ちながら、とりとめのない会話を繰り返す。「退屈」「難解だ」などといわれる一方で、不条理演劇の傑作として演劇史にその名を残すこの作品は、多くの劇作家、俳優たちに強い影響を与えてきた。初演は’53年、パリ。日本では’60年に文学座で初上演され、明さんも’00年、石橋蓮司さんと組んで、エストラゴンを演じている。その舞台を当時13歳の佑さんが見ていた。ET×2でこの作品を初めて演じたのは、兄弟そろって人気俳優に成長した’14年のことだ。父に演出を依頼した理由を、佑さんは映画のなかで、こう話していた。「初めて2人で演じたとき、一生、時生と2人で付き合っていける戯曲と出合ったなという手応えを感じていて。だからこそ、早いうちに親父の演出でやってみたいなっていうのがあった」明さんは、家族のことを話すのが照れくさい。《世間的にみっともないよね。僕の演出で彼らが演じるってことだけでも》(映画『柄本家のゴドー』より)そんな明さんに代わって、『柄本家のゴドー』を監督・撮影した山崎裕さんが補足する。「映画の撮影中も、よく、下北沢の喫茶店で、家族でお茶を飲んでいました。もちろん角替さんも一緒です。そんなときは仲のいい親子です。ところが、いざ芝居となると、柄本さんは一線を引く。“芝居の鬼”になるんです」“芝居の鬼”の厳しさは、東京乾電池の女優でもあった角替さんにも向けられた。昨年2月、「座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル」でのインタビューで、佑さんは、こんなエピソードを披露している。「(乾電池の公演後)親父の顔が、目が、怖くなっているんです。母ちゃんは『怒られるぅ』って、顔が青くなっているし。それで、俺は、(自宅に)親父と2人だけの密室を作らないように、母ちゃんから人質に取られたんです。『一緒にいて』って(笑)」時生さんの思い出話も面白い。「幼いころは、学校から僕が悪いことをしたという内容の文章を受け取ると、親父が読み上げるんです。そして、それを急に渡されたと思ったら、2~3時間、声に出して読まされた。陰湿なんです」叱るというより、まるでセリフの練習ではないか。日常生活のなかで、兄弟は知らず知らずのうちに芝居の稽古をしていたようだ。明さんとて無意識だったことだろう。とはいえ、明さんは放任ではなく、むしろ繊細に、息子たちの成長を見守っている。「佑も時生も学芸会に積極的に出るタイプではないね。でも、下のガキは、一度、ジャンケンか何かで演出になっちゃって。学芸会に行って、見ましたね。パソコンのトラブルか何かで、たしか原稿がおかしくなった。それで手伝わなきゃいけなくなった」原稿直しだけで終わらず、舞台を見に行くところが、明さんだ。息子2人が俳優になったことについてはこう語る。「長男が中学のときに、事務所マネージャーがオーディションに出したいということで、出したら通っちゃった。下のガキもそんなことです。『お父さん、俳優になりたいんだけど……』なんてあらたまった話はなかったです、うちはね。ダラダラ、ダラダラと」それでも、子育てをするなかで、映画の仕事をしていてよかったという思いもある。佑さんがオーディションに通ったときのことだった。「佑は中2で、反抗期だったんです。俺も長期ロケで、家を空けることが多く、カミさんが手を焼いていた時期でした。で、夏休みの2カ月間、『美しい夏キリシマ』(’03年)の主役の少年役で、映画の現場に放り込んだんです。映画の世界は縦社会。周りは大人ばっかりでしょ。寂しくて、ひとりの部屋で泣いて電話をかけてきたりした」明さんは心配になって、撮影現場まで様子を見に行っている。「みっともない親でね。監督に迷惑かけましたけどね。(故・原田)芳雄さん、石橋蓮司さん、僕が尊敬する先輩がいるなかで『佑、佑』と呼ばれて、もまれてね。すっかりいい子になって戻ってきました」他人のなかに入る。社会人の枠のなかで生きていく。映画の現場での経験が、佑さんを大きく成長させ、“家族の危機”を救った。「その流れで、時生にもオーディションを受けさせて。うちは皆、姉ちゃんもそうだけど、映画というもの、映画館、撮影現場、それら映画に関する何かに触れて、学んでいって、反抗期を免れたって感じかなぁ。なんですかね、その『映画の力』というものは」
2019年04月22日東京・世田谷のアトリエ乾電池の舞台後方の黒い壁、やや右寄りに、美術スタッフが1本、垂直に線を描く。「そこから右に1本。左も……」指示しているのは、演出を務める柄本明さん(70)だ。幹と2本の枝しかないシンプル極まりない木が現れた。そこにテロップが入る。《舞台は1本の木から始まる》ドキュメンタリー映画『柄本家のゴドー』(4月20日、東京・渋谷ユーロスペースにて公開)の冒頭シーンだ。カメラは’17年1月、下北沢・ザ・スズナリで上演された舞台『ゴドーを待ちながら』の稽古初日から上演直前までを淡々と追う。演じるのは柄本明さんの長男・佑さん(32)と次男・時生さん(29)の兄弟で組むユニットET×2。『ゴドーを待ちながら』は、アイルランド出身の劇作家、サミュエル・ベケットによる有名な戯曲だ。2人の老人(佑さん演じるウラジミール、時生さん演じるエストラゴン)が、ゴドーという人物をひたすら待ちながら、とりとめのない会話を繰り返す。「退屈」「難解だ」などといわれる一方で、不条理演劇の傑作として演劇史にその名を残すこの作品は、多くの劇作家、俳優たちに強い影響を与えてきた。初演は’53年、パリ。日本では’60年に文学座で初上演され、明さんも’00年、石橋蓮司さん(77)と組んで、エストラゴンを演じている。その舞台を当時13歳の佑さんが見ていた。ET×2でこの作品を初めて演じたのは、兄弟そろって人気俳優に成長した’14年のことだ。父に演出を依頼した理由を、佑さんは映画のなかで、こう話していた。「初めて2人で演じたとき、一生、時生と2人で付き合っていける戯曲と出合ったなという手応えを感じていて。だからこそ、早いうちに親父の演出でやってみたいなっていうのがあった」’16年12月20日の稽古初日。「じゃあ、ちょっとやろう」明さんの号令で、父親の目の前で初めて演じる兄弟は、少し緊張ぎみに見える。そんな2人の芝居を見ているうちに、明さんは前のめりになり、しだいに白い歯をむき出しにして、肩を揺らし、大笑いする。うれしそうに。楽しそうに。ところが、2回目の通し稽古では、態度が一変。拳で頬づえをつきながら、2人の演技を鋭い目で見つめ、セリフの間、声の大きさ、動き方一つひとつに細かくチェックを入れ始めた。言葉で言うだけではない。自ら演じて見せるのだ。グッと腰を落とし、肩をすぼめ、ヨチヨチ、トボトボ、舞台の上を歩き回って、時生さんに近づいていく。佑さんも時生さんも、その場にいたスタッフ全員がその動きにくぎ付けになった。そこにいたのは、明さんではない。ウラジミール、その人だ。「自分が役者だから、言葉より、実演したほうが早いからね。そうしろと言っているわけではなく、ニュアンスを伝えるためにね」明さんは、家族のことを話すのが照れくさい。《世間的にみっともないよね。僕の演出で彼らが演じるってことだけでも》(映画『柄本家のゴドー』より)そんな明さんに代わって、『柄本家のゴドー』を監督・撮影した山崎裕さんが補足する。「映画の撮影中も、よく、下北沢の喫茶店で、家族でお茶を飲んでいました。もちろん角替(和枝)さんも一緒です。そんなときは仲のいい親子です。ところが、いざ芝居となると、柄本さんは一線を引く。“芝居の鬼”になるんです」当然ながら『ゴドーを待ちながら』に挑戦する息子たちへの稽古に熱が入った――。昨年2月、「座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル」でのインタビューで、佑さんは、撮影当時の緊張感を次のように語っていた。「なんか(今、映画を)見ていてもヒヤヒヤする。親父の顔、コワイですもん。初日は笑っていましたけどね。何日かたつと、暗くなってくる。親父にガッツリ演出してもらうのは、これが初めてだったんです。親父に殴られたことはないんです。でも、殴られるより怖い思いはしました。怒るときに、爽やかさがないんです。楽日前日の公演の後で『何やってるの?』って親父に言われたのが、表情から何からメチャ怖かったですね」時生さんもこう答えている。「親父が現場や楽屋に来ると、親父の空間になるんです。親父の言葉を理解しているつもりですが、言われた瞬間、全身がビビりだす。ブルっとする。楽日に、兄ちゃんが芝居で振り向いたとき、急に顔が引きつったんです。僕がそのあと、振り向いたら、親父が(舞台の)袖の奥のほうに見えて……。『殺すぞ』って言ってるんです!本番中に凍りつく思いでした」もちろん、そんな父の怖さは、兄も弟も、稽古に入る前から百も承知だった。それでも、あえて明さんに演出を頼んだ。佑さんは言う。「でも、いま思えば、怖い思いができるって幸福だなって」時生さんも言う。「怒られた後って、落ち着くことができるんですよ」『ゴドーを待ちながら』をライフワークと定めたET×2は、1年おきの公演を目指している。明さんは、そんな息子たちについてこう話す。「彼らの『ゴドー』は、かわいらしいですよ。若いしね。もっと高い年齢の人がやるものだけど、彼らは続けるって言っているから。演出は、僕はもう、しないほうがいいでしょう。ほかの人とやったほうがいいんじゃないですか。本(台本)は紛れもなく傑作です。ずっと続けられるのであれば、また、自分の発見にもなるし、ものすごくいいことだと思うんです」『ゴドーを待ちながら』は、年を重ね、何回演じても、頂にたどり着けない難解な作品ということでもある。「難しくないと、つまんないですよ。難しいことが、人間のモチベーションになる。わかりたいからやりたくなるんです。人間というのは、欲深いから。難しいということは、とても幸福なことなんじゃないでしょうか。逆に言えば、簡単なことがいちばん難しいよね」生涯をかけ、映画で演劇で演じることのさらなる高みへと登り続ける明さん。佑さんも時生さんも、その偉大な背中をどこまでも、追いかけていく。
2019年04月22日演技経験ほぼゼロの超新人を主演に迎えた石井裕也監督映画『町田くんの世界』から、豪華俳優陣が共演する本作でも特に注目の3人、高畑充希、前田敦子、池松壮亮のキャラクター場面写真が到着した。3人といえば、2010年放送のドラマ「Q10」で共演し、柄本時生を加えた4人による「ブス会」メンバーとしても知られる。本作で高畑さんが演じるのは、町田くん(細田佳央太)の後輩・高嶋さくら。町田くんの前ではぶりっ子全開だが、女子の前では毒舌を披露。あざと可愛い演技に注目だ。また前田さんが演じるのは、町田くんの同級生・栄りら。予測不能な町田くんと振り回される猪原(関水渚)を見守りながら、めまぐるしいスピードで過ぎていく日々に「ヤベェな青春って」と思わずつぶやく、コミカルな役どころだ。そして、本作が石井組6度目の出演となる池松さんが物語のキーパーソンとして登場。町田くんに出会うことで、自身の考え方が大きく揺らぎ始める週刊誌記者の吉高洋平を演じる。ドラマでの共演から9年。様々なジャンルで活躍中の3人が出演とあって、早くも「マジでメンバーがQ10(ドラマ)すぎて見たい」「Q10を彷彿とさせる、、、すき」と話題となっており、本作の公開に熱い期待が寄せられている。『町田くんの世界』は6月7日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:町田くんの世界 2019年6月7日より全国にて公開Ⓒ安藤ゆき/集英社Ⓒ2019 映画「町田くんの世界」製作委員会
2019年04月20日山田孝之(35)が村西とおる監督(71)の半生を演じる「全裸監督」。その追加キャストが3月15日に発表された。同ドラマはNetflixで独占配信されるということもあり、その濃厚さが大きな反響を呼んでいる。各メディアによると山田は「これまで何度も『山田さん、監督はなさらないんですか?』と聞かれてきた。僕の答えは毎回決まって『撮りたいと思うものがあったら撮りますよ』と答えてきた」と明かし、「ようやくナイスな答えを見つけました」と意欲をみせているという。「村西さんはその独特のキャラクターや撮影方法で人気を博し、ポルノ王として一時代を築きました。年商100億を稼いだもののバブルが崩壊すると一転。50億の負債を抱えたこともあります。また児童福祉法違反だけでなく、ハワイでは撮影方法が問題となりFBIから懲役370年を求刑されたことも。そんな破天荒な役柄を演じられるのは『山田孝之しかいない!』と、すでに業界でも大きな話題となっています」(テレビ局関係者)さらに今回発表された追加キャストは満島真之介(29)や玉山鉄二(38)、小雪(42)、柄本時生(29)、吉田鋼太郎(60)、板尾創路(55)、余貴美子(62)、リリー・フランキー(55)、國村隼(63)、石橋凌(62)などそうそうたる面々。Netflixのオリジナル作品ということもあり、Twitterではその「濃厚さ」に期待の声が上がっている。《全裸監督の追加キャスト…濃ゆい、濃ゆすぎる(大好物です)》《地上波で通らない企画はネトフリやプライムで自由に柔軟にバンバン作られる流れになってますね》《絶対面白いわ これ》「全裸監督」は19年中に配信されるという。
2019年03月15日ウズベキスタンで全編ロケ撮影を敢行した黒沢清監督最新作『旅のおわり世界のはじまり』の公開日が、このほど6月14日(金)に決定。併せて、最新予告編とポスタービジュアルが到着した。前田敦子が主演、加瀬亮、染谷将太、柄本時生を共演に迎えた、シルクロードを舞台に描く旅の物語『旅のおわり世界のはじまり』。“舞台で歌う”という夢への情熱を胸に秘めたテレビ番組リポーターの主人公が、番組のクルーと取材のためにウズベキスタンを訪れ、異国での様々な出会いによって新しい扉を開き、成長していく姿を描いた物語だ。到着した予告編では、現在の状況と本当にやりたいこととのズレを感じている主人公の、異国での不安や緊張が表情から伝わってくる。また、映像で流れているエディット・ピアフの名曲「愛の讃歌」だが、今回本作で前田さんがこの歌の歌唱に挑戦していることが明らかに。日本人が建設に関わり、日本とウズベキスタンの友好の証である「ナボイ劇場」での交響楽団の伴奏に合わせた歌唱に加え、クライマックスでは標高2,443mの山頂でアカペラの撮影に挑んだ。前田さんはこのシーンに備え、クランクイン前からボイストレーニングを行い、挑んだそう。「何が苦しかったというと『愛の讃歌』という歌の壮大さ。あまりにも深く果てしない感情が表現されていて、生半可な気持ちではその世界に負けてしまう。とにかく歌と向き合って、歌詞のひとつひとつを真っ直ぐ届けることだけを考えていました」と語り、「山頂は想像以上に空気が薄くて、気持ちの余裕はまったくありませんでした」とふり返っている。また、撮影本番は一発OKで知られる監督だが、このシーンでは8テイクを重ね、山頂での撮影は5時間近くに及んだそう。本編では現場で収録した生の歌声が使用されている。同時に公開されたポスタービジュアルでは、「私の心は迷子になった。」のコピーが示すように、心を見失っているような表情の主人公が佇み、またウズベキスタンの美しい湖や山脈が広がる風景がとても印象的だ。『旅のおわり世界のはじまり』は6月14日(金)よりテアトル新宿、渋谷ユーロスペースほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:旅のおわり世界のはじまり 2019年6月14日よりテアトル新宿、渋谷ユーロスペースほか全国にて公開Ⓒ2019「旅のおわり、世界のはじまり」製作委員会/UZBEKKINO
2019年03月13日「今度、神戸でドラマの撮影をやるんだ。10日間くらい取られるかな。今日から、忙しくなるよ」2月13日、都内の喫茶店に姿を見せた柄本明(70)は同席した劇団関係者らしき女性にそう語った。台本を手に持ちながら、これからについてゆっくりと話し始める。その顔には、すっかり笑みが戻っていた――。昨年10月27日、最愛の妻・角替和枝さん(享年64)が原発不明がんのために亡くなった。近所の喫茶店で談笑するのが、夫婦の日課だったという柄本。1月30日の「お別れの会」ではラブレターを読むかのように、妻との思い出を涙ながらに語っていた。「いっしょに行った喫茶店はまだ行けない。思い出しちゃって……」だが亡くなってから3カ月。妻とすごした場所ではないものの、喫茶店通いを再開したようだ。そんな“妻ロス”から回復できたのは、あのニュースも大きく影響したことだろう。息子の柄本佑(33)とその妻の安藤サクラ(33)が、「第92回キネマ旬報ベスト・テン」で主演男優賞と主演女優賞をダブル受賞したのだ。夫婦での受賞は史上初。2月10日の授賞式で佑は、「(母は)きっと会場のどこかにいると思います……」とスピーチ。安藤も亡き義母を思い、涙を流していた。そこで本誌は喜びの声を聞くべく、都内の自宅を訪れた。すると、近所の喫茶店に出かける柄本の姿を目撃したのだ。2時間後、店を出てきた柄本に記者は声をかけた。――佑さんご夫妻のダブル受賞、おめでとうございます。「いやいや、まあよかったですよ」穏やかな口調で語る柄本。受賞について聞くと照れくさいのか、人ごとのように語る。「そりゃあ、うれしいんじゃないですか」――ご夫婦そろって主演賞を受賞するのは、史上初の快挙だということですね。「なんか初めてみたいですね」――奥さまへのご報告はされたのでしょうか?「いや、まあ別にね。仏前に手を合わせて……だいたいそんなところです」安藤が角替さんを思い号泣していたことについて触れると、「ああ、そうなんだ……」と驚いたように声を上げる。そして安藤が出演中の朝ドラ『まんぷく』は、角替さんが出演を後押しした作品だ。「ご覧になっていますか?」と聞くと、「ええ、ええ」とうれしそうに答える。記者が「今回のW受賞の報せは、奥さまからのプレゼントかもしれないですね」と聞くと、柄本はこう答えた。「そうですね……」最後は恥ずかしそうに笑うと、記者に会釈をして家の中へと入っていった。徐々に明るさを取り戻しつつある柄本家。その様子を、天国の角替さんもきっと“萬福の”笑顔で見守ってくれていることだろう――。
2019年02月21日俳優の柄本佑が、「第73回毎日映画コンクール」で男優主演賞を受賞し14日、川崎・カルッツかわさきで行われた表彰式に登壇。妻で女優の安藤サクラも女優主演賞を受賞したが、NHK連続テレビ小説『まんぷく』の撮影のため欠席し、ビデオメッセージを寄せた。同賞は毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社などが主催している映画賞。柄本は『きみの鳥はうたえる』、安藤は『万引き家族』での演技が評価されて受賞した。柄本は「この映画は自分の中で記念碑的な、これからの人生においても宝物。その作品でこの賞をいただいてうれしいです」と喜び、夫婦受賞について「うれしいです。でも恥ずかしいです」と照れ笑い。「でも、こんなことは一生に一度しかないことですし、家族にとっても、亡くなったうちの母ちゃんにとっても喜びは倍々ゲームで、非常にうれしいと思ってくれていると思います」と、昨年10月に亡くなった母で女優の角替和枝さんにも触れながら語った。安藤はビデオメッセージで、自身の受賞について喜びと感謝の思いを伝えてから、「夫が男優主演賞をいただくことになって、それが『きみの鳥はうたえる』という作品で、すごくうれしいというか、感慨深いというか、この作品の撮影中に娘が生まれたので。『万引き家族』は産後、お乳をあげながら参加した作品なので、家族にとっても特別な賞になりました。本当にうれしいです。ありがとうございます」と夫婦受賞を喜んだ。なお、安藤の代理として、『万引き家族』で共演した城桧吏と佐々木みゆが出席した。○「第73回毎日映画コンクール」受賞一覧■作品部門日本映画大賞:『万引き家族』是枝裕和日本映画優秀賞:『菊とギロチン』瀬々敬久外国映画ベストワン賞:『スリー・ビルボード』マーティン・マクドナー■監督・脚本部門監督賞:上田慎一郎『カメラを止めるな!』脚本賞:野尻克己『鈴木家の嘘』■俳優部門男優主演賞:柄本佑『きみの鳥はうたえる』女優主演賞:安藤サクラ『万引き家族』男優助演賞:塚本晋也『斬』女優助演賞:樹木希林『万引き家族』スポニチグランプリ新人賞:玉置玲央『教誨師』スポニチグランプリ新人賞:木竜麻生『菊とギロチン』田中絹代賞:白川和子■スタッフ部門撮影賞:月永雄太『モリのいる場所』美術賞:原田満生。堀明元紀『日日是好日』音楽賞:Hi’Spec『きみの鳥はうたえる』録音賞:吉田憲義『日日是好日』■ドキュメンタリー部門ドキュメンタリー映画賞:『廻り神楽』遠藤恊■アニメーション部門アニメーション映画賞:『若おかみは小学生!』高坂希太郎大藤信郎賞:『リズと青い鳥』山田尚子■TSUTAYA プレミアム映画ファン賞日本映画部門:『劇場版 コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』西浦正記外国映画部門:『ボヘミアン・ラプソディ』ブライアン・シンガー■特別賞特別賞:戸田奈津子(字幕翻訳家)
2019年02月14日第92回キネマ旬報ベスト・テン表彰式が10日に都内で行われ、安藤サクラ、柄本佑ら受賞者が登場した。『万引き家族』で主演女優賞を受賞した安藤サクラは、「どうしよう、うまく話せなくなっちゃった」と動揺を見せる。出産直後に撮影したという同作について「今までだったら背負っていたような、自分が大事にいつも持っていたものが、産後なくなったというか」と明かし、「一個、でかいものを出産とともに出したという感じがあって。これからもあの状態にはならないかもしれない。すごくおおらかな生き物でいたような気がして、なんだかちょっとどんな爆弾が飛んできても、ふわっと入れた気がします」と語った。妻である安藤の様子を見守っていた柄本佑(主演男優賞)は、「なんて言えばいいんだ」と苦笑し、関係者への感謝で言葉を詰まらせる場面も。さらに「昨年母(角替和枝)が亡くなりまして、直接は報告できませんでした」と振り返る。「きっと会場のどこかにいると思います。うちの母の口癖は『なんでもない日、万歳』でした。さすがに今日は、『なんでもなくない日、万歳』と言って喜んでくれていると思います」と笑顔を見せた。W受賞ということで改めて夫婦で並んだ2人だが、「もう一生ないから!」と涙を見せた安藤を、柄本が「ちょっと待て、夫婦で泣いてると、写真出るぞ!」となだめる。安藤は涙ながらに「ちゃんとしてなきゃいけないかなと思ったんですけど、もうお祭り騒ぎだからいいかなと思って」と訴え、柄本は「そんな目で見られても……!」と動揺していた。しかし、司会者が柄本に話を振ると、安藤は泣きながらも「そういうのはいいんです、男は」とその場を制していた。また、サプライズで安藤の父・奥田瑛二からの「旦那が賞をもらったことを何よりも何よりも一番喜んでいるのは、安藤サクラだと思っています。2人の日々の精進の結果だと思っています。父もまだまだガンガン攻めていきます。いやあ、エネルギーをありがとう、乾杯!」というコメントが読み上げられると、安藤は「ここまでくると恥ずかしくなってくる」と苦笑。同社のバックアップに、「賄賂とかは渡していないです。そこまでお金はございません」と弁解し、会場を笑わせていた。○受賞一覧&登壇者日本映画作品賞:『万引き家族』桑田靖(フジテレビジョン)外国映画作品賞/外国映画監督賞/読者選出外国映画監督賞:『スリー・ビルボード』マーティン・マクドナー監督 代理:平山義成(20世紀フォックス映画)文化映画作品賞:『沖縄スパイ戦史』三上知恵監督、大矢英代監督・個人賞主演女優賞:安藤サクラ主演男優賞:柄本佑助演女優賞:木野花助演男優賞:松坂桃李新人女優賞:木竜麻生新人男優賞:寛 一 郎日本映画監督賞:瀬々敬久 代理:川瀬陽太日本映画脚本賞:相澤虎之助/瀬々敬久 代理:坂口一直(スタンス・カンパニー)読者選出日本映画監督賞:是枝裕和監督 代理:依田巽(ギャガ)キネマ旬報読者賞:立川志らく特別賞:樹木希林 代理:内田也哉子
2019年02月10日映画雑誌「キネマ旬報」が主催する「2018年 第92回キネマ旬報ベスト・テン表彰式」が2月10日(日)、文京シビックホールにて行われ、受賞した安藤サクラ、柄本佑、木野花、松坂桃李らが登壇した。安藤サクラ、柄本佑との受賞に号泣!安藤さんは読者選出日本映画監督賞も受賞になった、是枝裕和監督の『万引き家族』での主演女優賞を受賞、柄本さんは『きみの鳥はうたえる』、『素敵なダイナマイトスキャンダル』、『ポルトの恋人たち 時の記憶』と3本の主演映画から、堂々の受賞となった。私生活で夫婦であるふたりがそろって主演俳優の賞を受賞するという快挙に、観客も登壇陣も湧きに湧き、司会者の呼び込みでふたりが共に立つと、感激のあまり安藤さんがボロ泣きの展開に。柄本さんが主演男優賞を獲ったときのことを聞かれると、安藤さんは「もう…それがうれし…」と号泣。困惑顔の柄本さんが「夫婦で泣いているの、写真出るぞ!」と制するも、安藤さんは「ちゃんとしていなきゃいけないかなと思っていたんですけど、こんなお祭り騒ぎないからいいかなって」と泣きながら言葉を紡いだ。そのやり取りを何とも温かい表情で眺めていた木野さんは「もらい泣きした」と言い、松坂さんも「夫婦っていいなって思った!サクラさんも佑さんも僕にとって心の許せる友だと勝手ながら思っていて、(「キネマ旬報」の)最新号の表紙、舞台の本番中ですけど楽屋に飾っています(笑)」とふたりへの祝辞に代えていた。さらに、安藤さんの父・奥田瑛二から「夫婦でW受賞おめでとう。とてもとても喜んでいます!」などのサプライズコメントが寄せられると、柄本さんは満面の笑みを見せるも、安藤さんは、「ちょっとここまでくると恥ずかしくなってきた(笑)」ともじもじ。「キネマ旬報が、柄本家、安藤家をあれしているのではなく、賄賂とかを渡していないので(笑)。正式な受賞だと改めて言わせていただきます」と最後は笑いで締め、さらなる拍手喝采を受けていた。「キネマ旬報ベスト・テン」は、アメリカのアカデミー賞よりも長い歴史を持つ映画賞で、その年を代表する作品や映画人を多面的に選び出している特徴を持つ。年齢や所属の幅も広い映画を多く観ている選出者が、当年の映画界の実勢を反映することから、最も中立的で信頼に足る映画賞という評価を業界内外からも受けている。松坂桃李の強い想い「この役は誰にも渡したくない」助演男優賞を受賞したのは、2018年度の賞レースの“常連”といえる松坂桃李さん。白石和彌監督によるやくざ映画『孤狼の血』にて、役所広司演じる大上刑事の相棒となった新人刑事・日岡をエネルギッシュに演じ、観客を魅了した。作品をふり返り、松坂さんは、「白石監督始め、役所広司さんなしでは日岡はできませんでした」と感謝を込める。出演にあたっては、マネージャーから委ねられた部分もあったと話し、「ゆだねてくれることがうれしいと同時に、この役は誰にも渡したくない、と思ったんです。絶対にやり遂げてやるというか、現場に立って、日岡をしっかり演じ切りたいという思いがありました。参加することもできて、ありがたい賞までいただいて、本当にうれしいです」と、時折、声を震わせながら強い想いと感謝を明かしていた。さらに、創刊100周年を迎えた本年より、多くの映画人の業績を讃え、先達への敬意と感謝の意を表すべく特別賞が新設され、2018年9月15日にこの世を去った樹木希林に進呈され、代理で内田也哉子が受け取った。そのほか、表彰式には、新人女優賞の木竜麻生、新人男優賞の寛 一 郎、キネマ旬報読者賞の立川志らくも出席した。(cinamacafe.net)
2019年02月10日北川景子(32)主演の連続テレビドラマ『家売るオンナの逆襲』(日本テレビ系)第5話が2月6日に放送。平均視聴率は11.5%(ビデオリサーチ調べ)と第4話から0.8ポイントアップと2桁台をキープしている。テーコー不動産に勤める天才的不動産屋・三軒家万智(北川景子)は「私に売れない家はない」と家を売るために手段を選ばない。どんなワケあり客にも家を売る万智だが、前回初めて謎の不動産貴公子・留守堂謙治(松田翔太)の前に敗北。万智に逆襲の秘策はあるのか、今新たな闘いの幕が切って落とされようとしている。敗北したショックから「必ず戻ります」という書置きを残し、姿を消した万智。そんななか、残念な容姿の客・田部竜司(柄本時生)とその婚約者で奥ゆかしい美人・宮寺奈々(知英)が家を購入しにテーコー不動産へ。すると、チラシにあった万智の似顔絵を見た田部は小学校の同級生で陽気な性格の『マンチッチ』ではないかと言いだす。驚く庭野と屋代。留守堂を怪しむ庭野(工藤阿須加)と万智の夫・屋代(仲村トオル)は尾行する。万智との関係を尋ねると、同級生だった万智に「愛情を抱いている」と留守堂から話され困惑する2人。そこで手がかりを探しに田部を訪ねるも、これといった収穫はなし。その翌日、庭野が田部と奈々の内見案内をしていたときに事件が起きる。シャワールームで誤作動が起き、奈々がびしょ濡れになってしまう。すると化粧の落ちた奈々の顔に、美人の面影はなくまるで別人。美人と結婚するために努力してきた田部は、すぐさま奈々と婚約を破棄すると大騒ぎ。庭野が慌てふためくところに、ようやく万智が登場。万智は2人の仲を修復し、家を売ると宣言。次に紹介した家が青山にあるボロい外観の家。“見栄えのいい家”を求めていた田部はその姿に驚くが、中に入ると明るく輝かしい内装にすぐさま魅了される。そんな田部に万智は、『これこそがギャップ萌えというものだ』と語り始める。外見ばかり気にする田部と奈々だが、表面でなく真実の姿を知っているからこそ深い愛着を持つことができるのだと。2人に似たこの家は、特別感を持つことができる相応しい家だと説く。そして無事に仲を取り持った万智は見事売却に成功したのだ。そして、万智は密かにかつて通った小学校を訪れる。そこで待っていた留守堂は「僕は今もあなたを愛しています」と愛を告白。留守堂の正体は、ドジで貧乏な小学校時代の万智の同級生・三瓶良雄だったのだ。クラスの人気者だった万智は陰ながら彼を助けていた。そして留守堂に不動産屋を志すきっかけを与えたのは、高校時代にホームレスをしていた万智が発した「(ほしいものは)帰る家」という一言だったのだ。果たして留守堂の愛は本物なのか。ただ、ひとつ言えるのは、万智に帰る家を与えた屋代への愛情は真実だということ。今回、ゲスト出演の柄本時生と北川景子とのやりとりは実にコミカルなものだった。柄本の演じる個性溢れる役と北川が演じる万智が作り出す愉快な掛け合いを見せた演出は見事。また足立(千葉雄大・29)が留守堂に「ほんと」と真顔と笑顔を交互に繰り出す姿には多くの視聴者が悩殺された。魅力的な俳優陣に加えて、ユーモア溢れる脚本と演出には多くの視聴者が満足したことだろう。次回は、ダブル不倫をしている夫妻の家探し。しかもライバルである留守堂と万智の最強タッグが見られるという。2人の今後の関係性からもますます目が離せない。
2019年02月08日北川景子主演、松田翔太らが共演した「家売るオンナの逆襲」の第5話が2月7日オンエアされ、北川さん演じる万智のライバルとして今シーズンより登場した謎の存在・留守堂の“正体”と万智との関係がついに明かされ、ネットが騒然としている。北川さんが“家を売って売って売りまくる”伝説の不動産屋・三軒家万智を演じて主演、大人気となった前作とSPドラマに続いてこの1月からスタートした本作。今シーズンより万智の強力なライバルとして松田さん演じる留守堂謙治が登場。フリーの不動産屋である留守堂は万智の行く先々に現れ、顧客に別の物件を紹介。さらに万智をライバル視してきた千葉雄大演じる同僚のイケメン営業マン・足立聡に接触を図ると、そのハートを射止め情報を入手。ついに前回、万智から顧客を奪い“勝利”するという展開に。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。留守堂に敗北を喫した万智は突然有給休暇をとると宣言、自宅にも書置きを残し姿を消すのだが、これは留守堂の正体を探るためだった。庭野(工藤阿須加)と屋代(仲村トオル)も来店した田部竜司(柄本時生)から、万智が小学校の同級生・マンチッチではないか?と言われ、小学生時代の万智が明るいひょうきん者だったことを知る…というのが5話の展開。そして留守堂の本名が三瓶良雄。万智の小学校時代の同級生でその頃はドジでブサイクランキング1位に選ばれるほどでいじめられていたが、顔を変えてイケメンとなり違う名前を名乗って万智に近づいていたという真相が明かされ、「今もあなたを愛しています」と留守堂に言われた万智の表情が揺らぐ…というラストで締めくくられた。子ども時代の留守堂に万智が人工呼吸していたことも明かされ、その時の息が“餃子の味”だったというセリフに「人工呼吸は餃子の味ってw」「人工呼吸で餃子の味ってヤダw」などツッコミが殺到。「絶対真面目に恋愛ドラマしねえぞってとこすこ…ついこの間まで大恋愛書いてた脚本家なんだよな」と脚本を担当している大石静を讃えるツイートも。次回はついに万智と留守堂が共同戦線を張る模様。後半戦に突入する本作の今後からますます目が離せない。(笠緒)
2019年02月07日吉高由里子が4月期の火曜ドラマ「わたし、定時で帰ります。」に主演、“残業ゼロ! 定時で帰る!”がモットーのニューヒロインを演じることが決定。さらに向井理、柄本時生、泉澤祐希、シシド・カフカ、内田有紀、ユースケ・サンタマリアほか個性豊かな俳優陣が出演する。本作は、「働き方改革」が叫ばれる現代に“働くとは?”“仕事とは?”“そして本当の幸せとは?”を問うワーキングドラマ。同名小説を原作に、特に注目を集めている「残業問題」を切り口として、単なる制度改革ではなく、意識改革と“ライフワーク・バランス”について描く。とはいっても、「理想と現実は別、残業は仕方ない」と諦めている人や「残業する美学」を持つ人々も多数存在するのが、いまの日本社会。本ドラマは、そんな現代の日本で“定時で帰る”“残業しない”をモットーに生きる新世代のワーキングガールを主人公に、曲者ぞろいのブラック上司や同僚たちの間で奮闘しながら、毎日に小さな奇跡を起こしていく。現代社会が抱える、曲がった仕事観や恋愛・結婚観、人間関係、ブラック企業問題、孤独死などの身近にある様々な社会問題を考え直し、「何のために働くのか?」「自分を大切にすること」「仲間を大切にすること」などのシンプルなメッセージを伝えていく。■原作は“これまでのお仕事小説とは違う”!?原作は、自身も会社員を経験しており、作品ごとの徹底的な取材と軽快な筆致による作風で人気を博している朱野帰子のお仕事小説『わたし、定時で帰ります。』(新潮文庫刊)。発売当初から、これまでのお仕事小説とは一味違うと、20~30代の働く男女を中心に幅広い世代の読者から人気を博している。脚本は「夜行観覧車」「リバース」などのテレビドラマや映画の脚本を手掛け、繊細な人物描写と視聴者を引き込むテンポの良い展開に定評がある奥寺佐渡子と清水友佳子のタッグで担当する。■吉高由里子、“残業ゼロ、定時で帰る”がモットーのヒロインに!TBS連続ドラマへの出演は「ラブシャッフル」(09)以来実に10年ぶり、主演は初めてという吉高由里子。ドラマ、映画、CM、舞台とジャンルを問わず幅広い役柄を自在にこなす吉高さんが今作で演じるのは、主人公・東山結衣(ひがしやま・ゆい)。過去にあるトラウマを抱え、以来「必ず定時で帰る」というモットーを貫くワーキングガール。「仕事は命を懸けるものではない」という思いを持ち、誰よりも集中して仕事を終わらせ、プライベートも大切にする。美味しいものを食べて美味しいと感じるといった“普通の感覚”をきちんと大事にする32歳の独身OL。結衣は、同僚たちの様々な悩みに寄り添い、時に振り回され、そして解決していく。そんな彼女の背景には、新人時代のトラウマやワーカホリックだった元婚約者の存在があった――。吉高さんは演じる東山結衣について「ドラマに出てくる役柄の中で一番偏っていないキャラクター」と語り、「いい意味で“普通”の女性」と分析。「会社員の経験が一度もなく、不安もありますが、一般の企業に勤めている会社員の友人に話を聞いたりしながら役のイメージを膨らませています」と明かす。そして、「このドラマには思わず感情移入してしまう、人間味溢れる個性豊かなキャラクターがたくさん登場します。お仕事されている方もそうでない方も、見終わった後には心が少し軽くなって明日が前向きになれるような作品になっていくと思います」と見どころを語った。■向井理、吉高さんの元婚約者に!ユースケ・サンタマリアがブラック上司結衣のトラウマの原因(?)なのか、元婚約者・種田晃太郎役には向井理。仕事ができて部下からの信頼も厚いが、一度、仕事にのめり込むと周りが見えなくなるワーカホリックな男を演じる。近年では「きみが心に棲みついた」をはじめ、ひとクセある役を演じ新たな魅力を放っている向井さんが、家庭環境や過去のトラウマから仕事に取り憑かれている男をどう演じるのか期待が高まる。また、結衣の職場の先輩で産休を取り双子を出産するが、早々に職場復帰する、仕事に生きるスーパーワーキングマザーの賤ヶ岳八重役を朝ドラ「まんぷく」の内田有紀が演じるなど、脇を固める女優陣にも注目。さらに、転職してきて結衣の新しいチームの部長となり、ブラック上司として結衣をはじめ職場の面々を振り回す福永清次役は、「あなたには帰る家がある」での怪演も話題となった個性派俳優ユースケ・サンタマリアが演じる。■柄本時生&泉澤祐希&シシド・カフカが同僚に!結衣の同僚で仕事の要領が悪く、トラブルメーカーとして目をつけられている吾妻徹役を柄本時生、結衣が教育係として面倒をみるが、ふた言目には「辞めたい」と言うやる気ゼロの新人・来栖泰斗役を泉澤祐希が演じる。この演技力に定評のある2人が演じるキャラクターと結衣との関わりは、物語を大きく動かしていく。さらに皆勤賞であることを誇りにしており、努力家だが、真面目過ぎて融通が利かない同僚・三谷佳菜子役にはシシド・カフカが決定している。■「アンナチュラル」「重版出来!」「大恋愛」のスタッフが集結プロデュースは、高い評価を得た「アンナチュラル」を手掛けた新井順子と、「重版出来!」などのテレビドラマのほか映画『ひるなかの流星』などのプロデュースを務める八尾香澄。演出は、「あなたのことはそれほど」「大恋愛~僕を忘れる君と」などの話題作を手掛けた金子文紀が担当する。プロデューサー陣は「主人公の結衣は決してスーパーウーマンではありません。不器用で、自分の身の丈も分かっている優しい人だからこそ、そっと悩める人に寄り添い、心を軽くしていきます」と語る。吉高さんとは「いつかご一緒したいと熱望していた」と言い、「小さな幸せを感じて日々を大事に過ごすという、当たり前のようで実は難しい生き方を実践していく主人公を軽やかに演じていただき、『彼女のように生きたい』と思えるような主人公を一緒に作っていきたい」とコメントを寄せる。また、原作者・朱野帰子氏は「会社員時代の私にとって、仕事は死ぬ気でやるものでした。でも、心のどこかで『誰か止めてくれ』とも思っていました。ドラマファンの私にとって、主演の吉高由里子さんは、他者への包容力と、自分の生き方を貫く強さを持つ俳優さんです。長時間労働に追いつめられた同僚たちを、吉高さん演じる結衣なら必ずや止めてくれるでしょう。しかも、脚本は尊敬する奥寺佐渡子さん。これは紛れもなく、私が書きたかった定時に帰る会社員の物語だと感じる、すばらしい脚本にしていただいています」と語っている。火曜ドラマ「わたし、定時で帰ります。」は4月より毎週火曜22時~TBS系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2019年01月24日昨年、ドラマ化もされた新井英樹の漫画「宮本から君へ」が、映画化されることが決定。ドラマに引き続き主演に池松壮亮を、ヒロインには蒼井優を迎える。原作漫画は、社会に蔓延する様々なテーマを、容赦ない人間描写と圧倒的な世界観で描き続けてきた漫画家・新井英樹が、熱血営業マン・宮本浩の七転八倒の記録を描いた作品。1990年に「モーニング」(講談社)で連載スタートし、第38回小学館漫画賞 青年一般部門を受賞した。ドラマでは、宮本が営業マンとして奮闘する姿に焦点を置いた“サラリーマン篇”が描かれたが、今回の映画では宮本とヒロイン中野靖子を中心に繰り広げられる“極限の人間賛歌”が描かれるエンターテインメント作品になっている。ドラマ版に続き、宮本浩を演じる池松さんは「ボロボロになるまで読み漁ったこの偉大な原作の力をお借りして、時代の変わり目に強烈な人間賛歌を残すべく、身も心も捧げたつもりです」と並みならぬ思いを語り、「蒼井さんとは『斬、』から立て続けの共演となりますが、今度は宮本と靖子として、物語の中の人生の試練を共にする事が出来たと思っています。その存在にいつも救われました」と蒼井さんとの共演をふり返った。また、ヒロイン・中野靖子を演じる蒼井さんは「全身で感情をぶつけ合うシーンの連続だった為、撮影3日目には既にヘトヘトでした。こんなに早く疲弊した現場は初めてです」と大変な撮影だったと明かし、「体力、集中力、瞬発力、そして声量が基本的にどのカットにも必要だったのですが、共演者の皆様と労り合い、励まし合い、スタッフの皆様に助けていただき、なんとかクランクアップすることが出来ました。こんなに高カロリーな作品はなかなか無いと思います。公開を楽しみにしていただければと思います」とコメントしている。塚本晋也監督作『斬、』に続けての共演となる池松さんと蒼井さんのほか、松山ケンイチ、柄本時生、星田英利、古舘寛治らドラマ版のキャストが再集結。さらに今後も、映画版の新たな豪華キャストが発表されるという。なお、本作でもドラマ同様、『ディストラクション・ベイビーズ』「ディアスポリス 異邦警察」の真利子哲也監督がメガホンをとる。『宮本から君へ』は今秋、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2019年01月10日俳優・池松壮亮が主演を務める映画『宮本から君へ』(今秋公開)が公開されることが10日、明らかになった。同作は1990 年から1994年まで講談社「モーニング」にて連載され、1992年に第38回小学館漫画賞青年一般部門を受賞した新井英樹のコミックを実写化。文具メーカー「マルキタ」の新人社員、恋にも仕事にも不器用な宮本浩(池松)の物語を描く。2018年4月にテレビ東京で連続ドラマとして放送され、第56回ギャラクシー賞テレビ部門「奨励賞」を受賞するなど大きな反響を呼んだ。監督・脚本は、ドラマ版に続き映画『ディストラクション・ベイビーズ』で注目を集める真利子哲也監督が務め、『あゝ、荒野』(17)、『愛しのアイリーン』(18)のスターサンズが制作。ドラマ版に続き主演する宮本役の池松、ヒロイン・中野靖子役の蒼井優、さらに松山ケンイチ、柄本時生、星田英利、古舘寛治らが再集結した。ドラマでは、主人公の宮本浩が営業として奮闘する姿に焦点を置いた“サラリーマン篇”が描かれたが、劇場公開される映画では、宮本浩と中野靖子を中心に繰り広げられる“極限の人間賛歌”が描かれるエンターテイメント作品になっている。新キャストも加わった映画版は昨年9月29日にクランクインし、10月30日にクランクアップした。「この物語を完結させるまでは、死ぬに死ねない」と語る真利子哲也監督を筆頭に全キャスト・スタッフが全身全霊をかけて挑んだ。○池松壮亮 コメントこの原作が手元に来てから、随分と時間が経ってしまったような気がします。ボロボロになるまで読み漁ったこの偉大な原作の力をお借りして、時代の変わり目に強烈な人間賛歌を残すべく、身も心も捧げたつもりです。蒼井さんとは『斬、』から立て続けの共演となりますが、今度は宮本と靖子として、物語の中の人生の試練を共にする事が出来たと思っています。その存在にいつも救われました。そのほかキャストそれぞれの、抜群のアクトも楽しみにしていただければと思います。まだ仕上げ真っ最中でどうでるか分かりませんが、生きてゆく覚悟、信じる覚悟、そして人生を感じるような映画になるんではないかと期待しています。傲慢な男ですが、今秋、宮本からあなたへ、よろしくお願いします。○蒼井優 コメント全身で感情をぶつけ合うシーンの連続だった為、撮影3日目には既にヘトヘトでした。こんなに早く疲弊した現場は初めてです。体力、集中力、瞬発力、そして声量が基本的にどのカットにも必要だったのですが、共演者の皆様と労り合い、励まし合い、スタッフの皆様に助けていただき、なんとかクランクアップすることが出来ました。こんなに高カロリーな作品はなかなか無いと思います。公開を楽しみにしていただければと思います。○真利子哲也 コメントはじめて『宮本から君へ』の映画化に声かけられたのは2012年の夏。十代の頃から読み耽っていた新井英樹さんの原作に、二つ返事で引き受けました。ただ覚悟を決めたところでなかなか実現に及ばず、気づけば6年が経ちました。これだけ時間がかかったのは生半可な気持ちで映画化するような原作ではないからで、集まるべくして集まったキャストとスタッフの面々。特に池松くんと蒼井さんのこの映画に対する意気込みたるや並大抵ではなくて、その芝居はさることながら、それぞれ歩んできた役者としての人生が重なる奇跡をみたと思える現場でした。平成最後の夏の終わりに池松壮亮と蒼井優を中心に据えて『宮本から君へ』を撮影できたことが、この原作にとって最高の瞬間だったと断言できる映画になりました。○新井英樹コメント映画版『宮本から君へ』の最初の陣中見舞いロケ現場となった王子・飛鳥山公園で池松くんとふたり、隠れタバコを喫いに歩いていたときの会話ボク「『宮本から君へ』の映画では、オレ、ブン殴られたいんだよ」池松「俺もですよ」ドラマの「世界」を構築・牽引した宮本浩こと池松壮亮本人がそう言うか……と。ドラマ版で観た蒼井優さん扮する中野靖子の輝きは驚きでした。全話通してもゲスト出演には思えない、違和感すら覚えるあの存在の力。写真家・佐内正史さんがドラマ版の打ち上げトークショーで放った名言「真利子には愛はあるけど情はない」(笑) 言い得て妙!! いや、真芯だ!! これ表現者として最強なんですよ!!この三人が原作の、ある意味本番パートで「自分こそが一番」と生命力バトルを繰り広げるってだけで胸が高鳴り「原作クソ喰らえ!!」と殴り倒されたがってるボクの夢を叶えてくれそうです!!
2019年01月10日アジアの巨匠監督たちが村上春樹の短編小説を映像化する特集ドラマ「バーニング」。その第1弾となる「納屋を焼く」が12月29日(土)にNHK総合でオンエアされる。NHKがアジアを代表する映画監督たちと村上氏の短編小説の映像化に挑戦する本プロジェクト。その第1弾に選ばれた作品は「新潮」1983年1月号に掲載され翌年短編集「螢・納屋を焼く・その他の短編」に収録された「納屋を焼く」。同作を1997年『グリーンフィッシュ』で映画監督デビューを飾ると、『オアシス』でヴェネチア国際映画祭銀獅子賞を、『ポエトリー アグネスの詩』ではカンヌ国際映画祭脚本賞を受賞するなど世界的に高い評価を受ける韓国映画の巨匠イ・チャンドン監督が、韓国を舞台にした謎が幾重にも広がるミステリー・ドラマにアレンジ。若者の将来に希望を持てない“無力さ”や、やり場のない“怒り”を持った3人の若者が織りなすストーリーが展開する。主演は韓国の人気俳優ユ・アイン、ドラマ『ウォーキング・デッド』で知られるスティーブン・ユアン、本作で大抜擢された新人・チョン・ジョンソ。今回の放送にあたり、ユ・アインの吹き替えを村上氏の代表作を映画化した『ノルウェイの森』にも出演、最近では『散り椿』や「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」などで個性的な演技を見せる柄本時生。スティーブン・ユアンの吹き替えは『月はどっちに出ている』『マークスの山』などの映画から「BG~身辺警護人~」などのドラマに「逆境無頼カイジ」シリーズでは声優も務めるなどマルチに活躍、最近では『こんな夜更けにバナナかよ愛しき実話』にも出演している萩原聖人。チョン・ジョンソの吹き替えは「不機嫌な果実」や先日まで放送された「結婚相手は抽選で」などの高梨臨がそれぞれ担当する。特集ドラマ「バーニング」第1弾「納屋を焼く」は12月29日(土)22時~NHK総合でオンエア。(笠緒)
2018年12月29日“アニメ界のアカデミー賞”と呼ばれる第46回アニー賞にて、細田守監督の『未来のミライ』と草なぎ剛が声優を務めた『ムタフカズ』がインディペンデント作品賞にノミネート。最多ノミネートは10部門11ノミネートとなったディズニー/ピクサー『インクレディブル・ファミリー』で、ディズニー『シュガー・ラッシュ:オンライン』の10部門が続いた。国際アニメ映画協会が現地時間12月3日に発表した今回のアニー賞ノミネート作品。『未来のミライ』は『時をかける少女』『サマーウォーズ』などで知られる細田監督の最新作で、上白石萌歌や黒木華、星野源、福山雅治らが声優として参加。インディペンデント作品賞と作品脚本賞の2部門にノミネートされた。インディペンデント作品賞とは全米で1,000館未満の映画館で上映、もしくはASIFA(国際アニメーションフィルム協会)が公認している世界4大アニメーション映画祭での作品賞受賞作を対象とした部門。細田監督は前作『バケモノの子』(15)に続いての同部門ノミネート。また、『鉄コン筋クリート』の西見祥示郎監督のもと、草なぎさんと柄本時生、満島真之介らが声優を務めた『ムタフカズ』も同候補に選ばれた。最多ノミネートは、ピクサー・アニメーション・スタジオの記念すべき長編20作目の超大作『インクレディブル・ファミリー』で作品賞、監督賞、声優賞、脚本賞など10部門11ノミネートを達成。賞レースで先陣を切って発表されたナショナル・ボード・オブ・レビューではすでにアニメーション賞を獲得しており、ゴールデン・グローブ賞をはじめとした各映画賞アニメ部門はもちろん、アカデミー賞への期待も高まっている。同じくディズニーの『シュガー・ラッシュ:オンライン』(12月21日公開)が作品賞ほか10部門で続き、スパイダーマンが複数存在する世界を描いた『スパイダーマン:スパイダーバース』が7部門、日本の架空都市が舞台となったウェス・アンダーソン監督のストップモーションアニメ『犬ヶ島』が声優賞を含む4部門でノミネートとなった。授賞式は現地時間2019年2月2日、米・ロサンゼルスにて開催される。第46回アニー賞作品賞ノミネーション作品賞『アーリーマン~ダグと仲間のキックオフ!~』『インクレディブル・ファミリー』『犬ヶ島』『シュガー・ラッシュ:オンライン』『スパイダーマン:スパイダーバース』インディペンデント作品賞『Ce Magnifique Gateau!』(原題)『ムタフカズ』『未来のミライ』『Ruben Brandt, Collector』(原題)『Tito and the Birds』(原題)(text:Reiko Uehara)■関連作品:犬ヶ島 2018年5月25日より全国にて公開©2018 Twentieth Century Fox Film Corporation未来のミライ 2018年7月20日より全国東宝系にて公開ⓒ 2018 スタジオ地図インクレディブル・ファミリー 2018年8月1日より全国にて公開© 2017 Disney/Pixar. All Rights Reserved.シュガー・ラッシュ:オンライン 2018年12月21日より全国にて公開©2018 Disney. All Rights Reserved.スパイダーマン:スパイダーバース 2019年、公開ムタフカズ 2018年10月12日より全国にて公開©ANKAMA ANIMATIONS - 2017
2018年12月04日2019年夏に公開予定、前田敦子主演の黒沢清監督最新作『旅のおわり世界のはじまり』のオールキャストの情報が解禁となった。併せて、撮影のメイキングが含まれた超特報と、ティザーポスターも公開された。■あらすじテレビ番組のリポーターとして、ウズベキスタンを訪れた葉子。この国にいると言われている“伝説の怪魚”を探すため、番組クルーとともに様々な土地を巡ることになる。そんなある日、葉子は見知らぬ街で、導かれるように路地裏に繋がれたヤギと遭遇。それは、新たな世界との対話のはじまりだった。■オールキャスト発表!主人公の葉子役を務めるのは、昨今、女優として目覚ましい活躍を見せる前田敦子。本作では、異国の地を旅するひとりの女性の成長を繊細に演じ、1か月に渡るウズベキスタンでのオールロケに挑んだ。黒沢清監督作品への参加は、『Seventh Code』、『散歩する侵略者』に続き3作目となり、監督からの信頼も厚い。また、新たに発表されたのは、葉子とともに番組クルーとしてウズベキスタンにやってきた番組スタッフの面々。カメラマンの岩尾役には黒沢組への参加が『贖罪』ぶりとなる加瀬亮、ディレクターの吉岡役には同じく黒沢監督作『予兆 散歩する侵略者』の染谷将太、ADの佐々木役には柄本時生、また、現地コーディネーターのテムル役は、ウズベキスタンの国民的俳優として人気を誇るアディズ・ラジャボフが演じる。■出演者コメント到着!葉子役:前田敦子空港に着いた瞬間から、黒沢監督の演出がはじまっているんじゃないか?と4人で話していました。そのぐらい、まったく未知の国だったので、行動するときも一緒に固まって動いたり、オフの日もみんなでご飯に行ったり、いろんな場所へ行きました。(4人とも)生きてきた年数が少しずつ違いますが、みんなで“初めて”をたくさん経験できたので、絆になりました。私にとっては最高の環境でした。岩尾役:加瀬亮言葉もわからない異国の地でたくさんのハプニングに見舞われました。そのたびに飄々と見えながらもどんな時もあきらめない監督や共演者たちに大きな刺激をもらいました。想像もしてなかった新鮮な脚本。共演者はクセ者揃い。しかもウズベキスタンロケ。面白くないはずがありません。再び黒沢組に参加できてとても嬉しかったです。吉岡役:染谷将太黒沢組にまた参加させて頂きニヤニヤが止まりませんでした。ウズベキスタンという国に飛び込みますと、自然と我々が異物になっておりました。文化の違う我々が異物となり、撮影隊という景色が異物となり、そんなマジックを黒沢監督に見せられているような感覚でした。素敵な世界を楽しみにしていてください。佐々木役:柄本時生以前から黒沢監督のファンだったので、黒沢組を体験できるのは本当に貴重で、まさに“映画”という感じの現場で夢のような 時間を過ごさせてもらいました。日本の共演者の皆さんは、元々知り合いだったので、とても楽しくお仕事をさせて頂きました。ただ楽しいだけじゃなく、締まる時は締まる感じでした。テムル役:アディズ・ラジャホフ映画撮影のプロセスはいつも魔法です。素晴らしい作品を作るために、たくさんの方が働くのです。今回、日本映画を代表する“映画に魅了された”方々と共に仕事をする機会は、私にとって“まさに魔法のような時間”で、とても豊かな経験となりました。■貴重なメイキングも!超特報解禁今回解禁された特報では、本編の映像とともに、貴重なメイキングシーンが収められ、監督や出演者らがモニターをチェックする姿、市場での撮影の様子などを伺うことができる。監督自身「これまでのどれにも似ていない作品」と明言している本作、はたしてどんな世界へ我々を連れて行ってくれるのか。『旅のおわり世界のはじまり』は2019年初夏、公開予定。(text:cinemacafe.net)
2018年11月29日「10月29日には、予定通り大阪の撮影現場で『まんぷく』のリハーサルが行われました。義母の角替さんが亡くなったばかりなのに、安藤さんも満面の“福ちゃんスマイル”を見せてくれていました。でも休憩時間になるといつものように共演者たちと談笑はせず、1人で物思いにふけっていたのです」(NHK関係者)10月27日早朝、女優・角替和枝さん(享年64)が原発不明がんで亡くなった。当日、角替さんを看取ったのは夫・柄本明(70)と長男・柄本佑(31)ら。嫁の安藤サクラは(32)『まんぷく』の収録のため大阪におり、次男・柄本時生(29)もハワイで仕事中だった。「安藤が柄本家を訪れたのは29日の夜だと聞いています。昼間に大阪でリハーサルを終えた後に帰京しました」(所属事務所関係者)逝去から約60時間後のようやくの対面……。実はサクラが頑ななまでに大阪の現場で熱演を続けていたのは、義母の“遺命”のためだったという。角替さんを知る舞台関係者は言う。「がん発覚後、角替さんは家族たちに誓約をさせました。それは、《私の病気のことで仕事を休んだり、スケジュールの変更をしてもらったりすることは許さない》というもの。サクラさんは“看取りよりも収録”という誓約を守ったのです」『40、50は鼻たれ小僧』が口癖で生涯“演じること”を追求し続けた角替さんは、舞台にだけは妥協を許さなかった。角替さん自身はインタビューで次のように語っている。《たとえ(子供の)ピアノの発表会でも、チャランポランにやって欲しくないの。人様の前で、一段高いところに立ったらもう、ステージなのね、私たちにとって。とにかく稽古しろって、1カ月くらい前は鬼になりましたね。(中略)後でお父さんとも話したんだけど、私たちにとって舞台っていうのは、神聖なものなんだねって。『板』の上にのるってことはうちの家族には、神聖なことなんです」(『ラ・セーヌ』93年7月号)サクラは角替さん逝去の1カ月ほど前から週末は必ず帰京し、長女を連れてお見舞いに通っていた。「角替さんは、サクラさんがコミカルに歩く『まんぷく』のオープニングがお気に入りでした。最後にサクラさんが海岸で両手両足を広げるのですが、あれも彼女のアドリブで、その話を聞いた角替さんが笑ってほめてくれたそうです。『あんた、女優を選んで正解だったね』って」(前出・舞台関係者)“女優を選んで正解”。義母が遺してくれたその言葉は、安藤サクラの女優人生を照らし続けることだろう。
2018年11月08日元SMAPの稲垣吾郎が、12月7日よりAmazonプライム・ビデオで独占配信されるシチュエーションバラエティドラマ『東京BTH~TOKYO BLOOD TYPE HOUSE~』(全10話一挙配信)で主演を務めることが18日、わかった。共演には要潤、勝地涼。さらに毎話ゲストが登場し、第10話には草なぎ剛が出演する。タイトル『東京BTH』の“BTH”は、BLOOD TYPE(血液型) HOUSEの略で、稲垣演じるO型のIT社長・ゴロー、要潤演じるA型の整体師・ジュン、勝地涼演じるAB型の花屋・リョウの3人が住むシェアハウスを舞台に、血液型をテーマにしたトークを繰り広げるシチュエーションバラエティドラマ。鈴木おさむ氏が企画・脚本を手掛ける。シェアハウスというリラックスした空間で、それぞれの血液型における性格の違いや“あるある”なエピソードを展開。出演者は自身と同じ血液型で役を演じるので、エピソードを通して垣間見える出演者の素の表情を楽しむことができる。さらに、劇中にプライベートトークをアドリブで展開するシーンも織り交ぜ、ドラマを通じて出演者の普段の様子を知ることができる斬新な内容構成となっている。稲垣、要、勝地に加え、シェアハウスの4人目の入居希望者として毎話ゲストが登場。ゲストには、壇蜜、みやぞん、森崎ウィン、水嶋ヒロなどユニークな面々が集まり、第10話には草なぎ剛がゲストとして出演し、最終話を盛り上げる。稲垣は「今の時代にあった新しい形のドラマができたという実感があり、とても楽しかったです。最終話に草なぎくんがゲストとして出演してくれたのですが、彼と一緒のお芝居は滅多にないことなのでとても不思議な感じでした。現場でみんなで作り上げた"手作り"な作品になったと思うので、ぜひ配信を楽しんでいただければと思います」とコメント。要は「耐久レース並みのスケジュールでしたが、マラソンを完走した後のような達成感がありました。斬新な企画で、間違いなく記憶に残る作品になったので、自分自身も配信を楽しみにしています」と語り、勝地は「膨大なセリフ量で、覚えるのが大変でしたがとても刺激的な毎日でした。今までに経験したことない撮影で、いろいろな可能性が広がると思いました。ぜひセカンドシーズンもやれれば! と思います」と早くも続編を期待している。○各話のサブタイトルとゲスト第1話 「一緒に住むということ」 ゲスト:柄本時生第2話 「同居人はハリウッドスター?」 ゲスト:森崎ウィン第3話 「男と女 その間にあるもの」 ゲスト:壇蜜第4話 「仕事、家族、素顔、そして‥」 ゲスト:水嶋ヒロ第5話 「演技をするということ」 ゲスト:皆川猿時第6話 「芸能界一のクズ、現る」 ゲスト:蛭子能収第7話 「親子ってタイヘンだ」 ゲスト:マリック親子第8話 「台本の作り方」 ゲスト:根本宗子第9話 「緊急事態発生!」 ゲスト:みやぞん第10話 「さらば友よ」 ゲスト:草なぎ剛(C)2018 東京 BTH 製作委員会
2018年10月19日日本とフランスの共同制作で話題のアニメーション映画「ムタフカズ」。日本語版の吹替声優を草彅剛さんが務めるなど、豪華なメインキャストでも注目の本作の内容や、大盛り上がりんの初日舞台挨拶の様子をお届けします。映画「ムタフカズ」が公開開始!日本財団パラリンピックのスペシャルサポーターとしても活躍が目覚ましい、“新しい地図”の草彅剛さんが吹替声優を担当した映画「ムタフカズ」の公開が開始しました。「ムタフカズ」はフランスのコミックを原作に、フランスの映像制作会社ANKAMAとSTUDIO4°Cが共同制作したアニメ映画。本作で草彅剛さんは、主人公のアンジェリーノ役を担当しています。映画「ムタフカズ」舞台挨拶レポート2018年10月12日の映画公開初日に、メインキャストの草彅剛さん・満島真之介さん・柄本時生さん・西見祥示郎監督による舞台挨拶が行われました。DA PUMPの「U.S.A」ダンスも飛び出す?!本作がアメリカでは日本語版+英語字幕で公開されるそう。アメリカにちなんで草彅剛さん・満島真之介さんによるDA PUMPの話題の「U.S.A」ダンスが繰り広げられるなど、終始賑やかな舞台挨拶だったようです。SNSでは早くも絶賛の声が止まらない! “参加させて頂きました。スピード感があって、これはアクション映画かなって思っちゃいました。音楽もカッコよく、どの街の色合いも魅力的でした。#アンジェリーノ 強かったぁ~!!また観ます!!”出典:“#ムタフカズ完成披露上映会 行ってきました!入って来る時つよぽんとハイタッチ相変わらずテンション高くUSA踊ったりヤンチェ オンテンバールって叫んでふざけたりw相方も私もリノゲット❣️”出典:公開にちなんで特別なイベントを多数実施!数量限定!非売品の入場者プレゼントを配布10月12日より入場者限定で週替わりオリジナルシールに配布が決定!週末限定・かつ数量限定のようなので注意しながら、お近くの劇場へ足を運んでみてください。・1週目10/12(金)~10/14(日):アンジェリーノ(草彅剛)・2週目10/20(土)~10/21(日):ヴィンス(柄本時生)・3週目10/27(土)~10/28(日):ウィリー(満島真之介)※一週目のみ、金曜日を含めた3日間での配布MUTAFUKAZ展も開催中!渋谷の「GALLERY X BY PARCO」にて、10月24日までMUTAFUKAZ展が開催中です。本作の貴重な原画や設定資料の展示や、会場でしか見ることのできない映像コンテンツが楽しめます。映画「ムタフカズ」作品詳細キャスト草なぎ剛柄本時生満島真之介上坂すみれ成河などスタッフ監督:ギョーム・“RUN”・ルナール、西見祥示郎プロデューサー:田中栄子、フレデリック・ピュエッシュ、アンソニー・ルー作品情報原題:Mutafukaz製作国:日本・フランス合作配給:パルコ上映時間:94分映倫区分:PG12お問い合わせ公式HP:映画「ムタフカズ」オフィシャルサイト映画「ムタフカズ」を見に行こう日本とフランスの共同制作で話題の本作。公開されたばかりの最新映画「ムタフカズ」を見にお出かけしてみませんか。イベント情報イベント名:MUTAFUKAZ展催行期間:2018年10月11日 〜 2018年10月24日住所:渋谷区宇田川町13-17 「GALLERY XBY PARCO」
2018年10月16日俳優の草なぎ剛、満島真之介、柄本時生が12日、都内で行われたアニメーション映画『ムタフカズ』の初日舞台挨拶に登壇。草なぎと満島が自由すぎるトークを繰り広げた。同作は、『鉄コン筋クリート』で知られるSTUDIO4℃に、フランスのコミック『バンド・デシネ」作家のギヨーム“RUN”ルナールと、フランスの制作会社ANKAMAがラブコールを送り実現した日仏コラボレーション映画。犯罪者と貧乏人の吹き溜まり・DMC(ダーク・ミート・シティ)を舞台に、ダラダラと過ごしている訳ありの少年たちに様々な事件が起きる。主人公の少年アンジェリーノ(通称:リノ)の声を演じた草なぎは「とてもいい作品ができちゃいまして、参ったもんですよね!」とうれしそうに話し、「僕ら出演者の思いがぎゅっと詰まった作品。声からエネルギーがあふれ出ていると思うので、みなさんに必ず伝わるものがあると思います」と自信。また、「港区からやって来ましたアンジェリーノ役のツヨジェリーノです!」とあいさつして笑いを誘った。続いて、バカで臆病な友達・ウィリー役の満島真之介が「いやーうれしいです、僕のために集まっていただいて」とボケると、草なぎは「チェケラッチョ!」と反応。満島は「この草なぎさんもう一度見たかったんですよ、最高です」と、先月行われた完成披露舞台あいさつ同様の草なぎの弾けっぷりを喜び、「サンキューベリーマッチョ!「サンキューベリーマッスル!」と2人でポーズもつけて盛り上がった。この日は、ルナ役の上坂すみれ、そんは/クロコ役の成河、マカベ役の藤井隼、エル・ディアボロ役の桜庭和志、エスピリト役の中村大介、フェリツ役の所英男、西見祥示郎監督も出席。西見監督が挨拶の際に自分の名前をかむと、草なぎは「監督、滑舌悪いですね」といじり、すると満島が「草なぎさんもだいぶ悪いですけど」と突っ込み、会場から爆笑が起こった。ふざけまくりの草なぎだったが、同作ならではのポイントを聞かれると、「収録するときは1人で録りまして、それを監督が編集していただくとこんなにも息の吹き込んだものになるのかと驚いた。それぞれのみなさんのキャラクターが合っていてすんなり見れてしまう」と真面目にコメント。だが、満島から「草なぎさん真面目にやらないほうがいいですよ」と言われると、「アンジェリーノ!」とハイテンションに戻った。また、満島の「草なぎさん、(プロレス技を)かけてもらったらどうですか?」というひと声で、草なぎが桜庭和志、中村大介、所英男に技をかけられる場面もあり、会場は大盛り上がり。草なぎは苦しそうな表情を見せたが「手加減してくれてます。全然力入ってない」と明かした。その後、草なぎは柄本をターゲットにして、「茶色にスーツ似合ってますよ。茶色のスーツにこの柄ってすごい!」といじりまくり。柄本は「俺の色合いはいいから」と照れ、「進行あるから」と進行を気遣うと、司会を務めたニッポン放送アナウンサーでレポーター役の声を担当した吉田尚記が「ありがとうございます」と感謝した。
2018年10月12日元SMAPの草なぎ剛が主人公の声優を務めたアニメーション映画『ムタフカズ』(10月12日公開)が、アメリカ、イギリスでも同時公開となったことが12日、都内で行われた初日舞台挨拶で発表された。日米英3カ国同時公開に、草なぎは「ありがとうございます。みなさんのおかげです」と感謝した。同作は、『鉄コン筋クリート』で知られるSTUDIO4℃に、フランスのコミック『バンド・デシネ」作家のギヨーム“RUN”ルナールと、フランスの制作会社ANKAMAがラブコールを送り実現した日仏コラボレーション映画。犯罪者と貧乏人の吹き溜まり・DMC(ダーク・ミート・シティ)を舞台に、ダラダラと過ごしている訳ありの少年たちに様々な事件が起きる。日米英3カ国同時公開は、STUDIO4℃の作品は海外での評価が高く、アメリカもイギリスもSTUDIO4℃の作品のファンが多くいるということから決定したという。また、そのほかの国での公開も決定。ドイツは10月25日予定、オーストラリア、ニュージーランドは10月29日予定、スペイン、スイスは公開日調整中、さらに世界各国での上映に向けて交渉中とのことだ。初日舞台挨拶には、主人公の少年アンジェリーノ(通称:リノ)の声を演じた草なぎ、ガイコツ頭の親友・ヴィンス役の柄本時生、バカで臆病な友達・ウィリー役の満島真之介らが登壇。日米英同時公開というニュース発表のため、オレンジ色のくす玉を用意され、ステージに運ばれると、草なぎらはそのクオリティに「2000年くらい」「逆に斬新だね」とツッコミを入れて笑いを誘った。草なぎがひもを引っ張ると、「『ムタフカズ』世界進出! 本日、日米英同時公開!」の文字が。草なぎは「ありがとうございます。みなさんのおかげです」と感謝し、「みなさん世界中に拡散お願いします」と呼びかけ。また、アメリカで日本語版が英語字幕で公開されることも発表されると、草なぎは「僕たちの声がUSAに?」とさらに声を弾ませ、DA PUMPの「U.S.A.」のダンスを披露して喜びを表現した。舞台挨拶には、ルナ役の上坂すみれ、そんは/クロコ役の成河、マカベ役の藤井隼、エル・ディアボロ役の桜庭和志、エスピリト役の中村大介、フェリツ役の所英男、西見祥示郎監督も出席した。
2018年10月12日アニメ映画「ムタフカズ」(西見祥示郎監督、10月12日公開)の完成披露イベントが9月26日に都内で行われ、日本語吹き替え版の声優をつとめた草なぎ剛(44)や柄本時生(28)、満島真之介(29)らが舞台あいさつを行った。各スポーツ紙によるとアフレコは別々で、3人はこの日が初対面だったとのこと。満島が「こんなに草なぎさん面白い人だったんだ」と言うと、草なぎは「サンキューベリーマッスル!」と答えるなどかなりのハイテンションだったという。「満島さんといえば、初対面の人でもかなり“距離”が近いことで知られています。ドラマや映画で共演した木村拓哉さんも大のお気に入りだと聞きました。草なぎさんや柄本さんとも楽屋でたちまち意気投合していたそうです」(イベント関係者)姉で女優の満島ひかり(32)の活躍にあこがれて芸能界入りしたという満島。今年公開された映画4本に出演し、来年のNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」への出演が決定。今やすっかり姉をしのぐ勢いの活躍ぶりだ。俳優としてすっかり売れっ子になったが、実は「ムタフカズ」では“歌手デビュー”を果たしていたという。「満島さんは草なぎが声優を担当したアンジェリーノの友人・ウィリー役で、エンディングテーマを歌うアーティスト名はwilly a.k.a Shinnosuke Mitsusimaで楽曲名は『The King of DMC』。本編のアフレコ中、満島さんがアドリブでラップを披露。なかなかのデキだったので、西見監督が『歌っちゃう?』とオファーしたところ満島さんはノリノリで快諾したそうです。その歌唱力とリズム感はかなりのもの。YouTubeにも動画がアップされているので、今後は視聴回数も伸びるのではないでしょうか」(イベントを取材した記者)今後、俳優と歌手の“二刀流”での活躍も期待できそうだ。
2018年09月27日俳優の満島真之介が、アニメーション映画『ムタフカズ(MUTAFUKAZ)』(10月12日公開)のエンディング・テーマを歌う事が14日、明らかになった。同作は、『鉄コン筋クリート』で知られるSTUDIO4℃に、フランスの「バンド・デシネ(コミック)」作家のギヨーム“RUN”ルナールと、フランスの映像制作会社ANKAMAがラブコールを送り実現した日仏コラボレーション映画。犯罪者と貧乏人の吹き溜まり・DMC(ダーク・ミート・シティ)を舞台に、ダラダラと過ごしている訳ありの少年たち(声:草彅剛、柄本時生、満島真之介)に様々な事件が起きる。本編アフレコ中に満島がアドリブで披露したラップが非常に好評だったことから、急遽Willy a.k.a. Shinnosuke Mitsushimaとして、エンティングテーマシンガーに抜擢。アドリブ全開のラップでの収録は、スタッフも終始大爆笑だったという。アルバム『The King of DMC』収録の、楽曲「The King of DMC ~theme~」(映画バージョン)、「The King of DMC ~debut~」(シングル用にリトラックしたバージョン)は、19日0時よりiTunes、レコチョク、Google playほか各音楽サイトで配信される。また、監督であり同作の絵コンテ担当・キャラクター作画を行っている西見祥示郎による、満島をイメージしたウィリーのイラストと、満島の似顔絵イラストも公開。さらに、満島が実際に楽曲収録をした際のメイキング映像も見ることの出来るイメージPVも公開された。10月12日には、美術監督・木村真二が生み出した美術設定、美術ボード、背景美術が掲載され、草彅剛が声を務めるアンジェリーノたちが住む犯罪者と貧乏人の吹き溜まりの街「ダーク・ミート・シティ」魅力を詰め込んだ『ART BOOK』(大誠社 税抜3,600円)が発売。同日、西見監督のこだわり満載の絵コンテを完全収録した『STORYBOARD BOOK』(大誠社 税抜2,200円)も発売される。○満島真之介 / Willy a.k.a. Shinnosuke Mitsushimaコメントアフレコでは、ウィリーという僕の演じるキャラクターが、作品の面白いスパイスとなるように、ちょっと風変わりな役柄を意識しました。お二人を引き立てるためにも、今までにはない挑戦をしています。(エンディングテーマを歌う事になった経緯は?)本編の中にウィリーがラップを披露するシーンがあるんですけど、アフレコの時に、アドリブで任せてもらったんです。僕自身、ヒップホップやR&Bをよく聞いているのでノリノリでした。更に、作品のテーマを歌ってみないか、と提案して頂いて。僕にとっては、正直“事件”でしたね(笑)こんなに喜ばしい事件は、なかなか無い事だと思うんです。これからの人生に“新たな光”が見えてきそうな貴重な経験をさせていただき、感謝でいっぱいです。(オススメのポイントは?)素敵なアーティストの方々が作曲してくれました。映画のストーリーや、舞台となっている街から主人公たちが逃げ出す事の出来ない“運命”をラップの歌詞に乗せてくれたんです。キャラクター達の苦しい現実や、故郷への想いをウィリーがこの曲を通して代弁していて、観ていただく皆さんにはエンドクレジット中に作品の余韻に浸って貰えるんじゃないかなと思っています。そして、ご自身の家族や仲間たち、久しく会っていない友達の存在を改めて感じてもらえると嬉しいです。とにかく思う存分楽しみました! 是非、エンドロールが終わるまで席を立たないでくださいね!
2018年09月14日