3人組グループ・NEWSの増田貴久が主演する『WOWOW ×東海テレビ 共同製作 連続ドラマ ギフテッド Season2』が6月8日から、東海テレビ・フジテレビ系“土ドラ”(毎週土曜後11:00※全4回)枠で放送されることが決定した。昨年8月に放送・配信されたSeason1の続編で、今回が初の地上波放送となる。増田演じる敏腕刑事・天草那月のバディとなる四鬼夕也役の浮所飛貴(美 少年)も続投する。今作は並外れた推理力や洞察力、論理的思考を持つ敏腕刑事・天草那月と、目視によって殺人犯を見抜ける特殊な能力“鬼の眼”を持つ高校生・四鬼夕也がバディを組み、様々な難事件に挑む前代未聞の本格ミステリー。原作は『金田一少年の事件簿』や『BLOODY MONDAY』で知られる天樹征丸(あまぎせいまる)氏が手掛ける最新作だ。Season2は“那月の過去”と“不可解な連続殺人事件”の真相に迫るオリジナルストーリーが展開されるスリリングで手に汗握る本格クライムサスペンス。重要なカギを握るのは探偵・八雲穂積(やくも・ほづみ/中山優馬)。ある事件で殺人容疑をかけられたことで那月たちと出会った八雲には、裏の顔があった。彼もまた夕也の“鬼の眼”と同じく特殊な能力“闇の眼”を持っていたのだ。“闇の眼”は一種の催眠術であり、ある条件が揃うことで、対象者を操ることができるという。果たして、八雲の真の目的とは。“最強バディ”の前に宿敵が立ちはだかる。Season1に登場した、那月の同僚刑事・竜崎美都役の泉里香、鷲巣潔役の小手伸也、“四鬼神流”の四鬼の一人・弓月兵馬役の松井玲奈が出演するほか、Season2では、卓越した推理力と強い正義感を持つ刑事だが、ある事件をきっかけに失踪する那月の父・天草恒河役に、田辺誠一。捜査に熱心に取り組む特命捜査チームの厳格な刑事・烏森沙耶役に黒谷友香。上司の記者が刺殺され、事件の真相を追うことになる新聞記者・高牧絵梨佳役に宮本茉由。ある人物との接触により、連続殺人事件に巻き込まれていく男・丸岡隆役に神保悟志。特命捜査チームで那月と行動する刑事・大久保正二役に笠原秀幸。高牧の上司であり、事件の犠牲となる新聞記者・山田忠文役に高橋努。そして、難事件を次々と解決する那月に興味を持ち、ともに事件解明へと奔走する特命捜査チームの室長・神原勇作役に、高橋克典が登場する。■増田貴久(NEWS)コメントいよいよ放送始まります!!またあのワクワクドキドキが地上波で見られます!並外れた推理力を持つイケメン天才刑事。僕が今回演じさせてもらったドラマ版の那月は「イケメン」が抜けたバージョンでしたが、チェックしたところ那月は「イケメン」だったと思います。ぜひご確認を!高橋克典さんや田辺誠一さん、皆さまとの共演、浮き上がるほどうれしかったです。本格クライムサスペンス、ぜひご覧ください!
2024年05月10日俳優の佐藤隆太、岡田義徳、塚本高史が主演を務める『THE3名様』の連続ドラマ『THE3名様Ω』がフジテレビが運営する動画配信サービスFODにて配信(5月24日20:00〜全24エピソード)され、完全新作映画『映画 THE3名様Ω~これってフツーに事件じゃね?!~』(8月30日公開)が公開されることが24日、明らかになった。同作は石原まこちん氏の人気漫画を映像化した脱力系コメディシリーズ。2005年にスタートし、深夜のファミレスでフリーター3人組が他愛のない会話を繰り広げるだけの脱力感あふれる内容で話題を呼んだ。2022年4月には12年ぶりの新作として、映画『THE3名様 ~リモートだけじゃ無理じゃね?~』が公開。1週間の限定公開としてスタートするも、新宿バルト9を始めとする劇場は満席続きのまさかの大ヒットとなった。完全新作シリーズでは、ファミレスに集合するTHE3名様=ジャンボ、まっつん、ミッキーは、おなじみの、佐藤隆太、岡田義徳、塚本高史が続投。「Ω(オメガ)」として新装再開店となった。あわせて、主演の佐藤、岡田、塚本が出演するプロジェクト発表ムービーも公開。2005年から始まった同シリーズにおよそ20年間出演し続けてきた3人が劇中さながら、ゆるくもテンポのいい掛け合いを繰り広げている。連続ドラマのFOD配信、そして映画版の公開というプロジェクトの発表を受け佐藤、岡田、塚本は「THE3名様なのに大げさじゃない?!」と「THE3名様」らしからぬビッグなプロジェクトの始動に興奮を隠しきれない様子。また、THE3名様のファンと一緒にプロジェクトを盛り上げていく企画のためのクラウドファンディングを実施することも発表された。これまでのシリーズとは違い、ドラマ、映画ともにゲストの出演も決定。特に映画版のゲストは「大物ゲスト」だと発表されたが、誰がどんな役で登場するのかは、今後明らかになる。○■佐藤隆太(ジャンボ役) コメント出ました。なんと! まさかの!!『THE3名様』ドラマ化でございます!19年前に始まった時から、敢えてのDVDのみでっ! とちょこざいなこだわりでやってきましたが(笑)、まさかのこのタイミングでドラマ界に進出でございます!実はワタクシのたっての希望でございました。本当にありがとうございます!しかも今回のプロジェクト…ドラマからの~映画! という、3名様史上最大のスケールでお届け致します。皆さまと一緒になって楽しめるイベント、企画なども考えておりますので、モノ好きの方は是非参加して頂けますと幸いですっ!さてさて…配信開始まであと1か月。かつてDVDでとことんお付き合い下さったディープな常連様も、今回初めて見てやるぞ! という初来店のお客様も、ぜひ我らの聖地「ビッグボーイ」で共にユルダラの時を過ごしましょう!皆さまを心地良い眠りにいざなう、世界初の“睡眠導入ドラマ”が始まりますっ!!○■岡田義徳(まっつん役) コメントなんと、、、、、、、、、、あの、、、、あの、、、、、あの、、、、、、、、伝説? の、、、、作品が、、、、3人が、、、、、、、、、、、、相変わらずな事やります。何も変わらず、何も変えず、ただただ、楽しそうなそこにいる3人を見て笑ってください。○■塚本高史(ミッキー役) コメント2年ぶりに集まれて嬉しいです! また前回は映画でしたが今回は配信もあります!配信でしか観れない良さや、映画版の良さもそれぞれの良さがあるので両方とも観て欲しいです。今回は配信と映画で一大プロジェクトにもなるので、今までやらなかった初の試みもしていますのでお楽しみに!!○■石原まこちん(原作/脚本) コメント「THE3名様」再び実写化! 映画化! 前作映画『THE3名様~リモートだけじゃ無理じゃね?~』から脚本で関わらせていただくことになったため今まで出来上がるまでただただ楽しみにしていたDVDシリーズとは違い責任を感じるようになりました。また脚本担当した事で毎回現場にお邪魔したくさんのプロ達と一緒に作品を作る楽しさを味わえました。漫画家は基本的には1人の作業なので、それはとても新鮮で勉強になりました。なんだか真面目な文章になってしまいましたが、とりあえず40歳をすぎてファミレスで10日間、計100時間以上、みなさんと時間を共に出来たことが最高に幸せでした。そんな楽しげな現場の雰囲気が作品に反映されていると思うので皆さんも一緒にファミレスにいるつもりで観ていただけたら幸いです!■森谷雄(プロデュース&監督) コメント2022年に12年ぶりに映画として復活した『THE 3名様』が『THE3名様Ω』として、よりパワーアップして新作をお届け出来ることをとても嬉しく思っています。それも、なんと! 初の連続ドラマ化! そして劇場映画の新作も! ということで、何だか大きなプロジェクトのように思われるかも知れませんが、中身はいつもと変わらぬ3名様です! と言いたいところですが、ドラマには初めてのゲストキャストを迎えたり、映画には大物ゲストが出演して下さったりと、プロデューサーとしても監督としても武者震いの連続でした!連ドラから映画まで今まで撮ったことのないエピソード量でしたので撮影現場での苦労もありましたが、あの3人と石原まこちん先生と素晴らしいスタッフのおかげで何とか乗り切れました。「Ω」になって益々面白くなった3名様に是非ご期待下さい。【編集部MEMO】『THE3名様』は、石原まこちん氏による同名漫画の実写シリーズ。ジャンボ(佐藤隆太)、まっつん(岡田義徳)、ミッキー(塚本高史)というフリーターの3人組がファミリーレストランでダベるだけの内容を描いている。2005年に福田雄一氏が監督・脚本を務めオリジナルDVDとして実写シリーズ化され、2009年にはアニメ化もされている。
2024年04月24日フジテレビは2月8日 25時25分〜25時55分より、同社が運営する動画配信サービスFODにて好評配信中のドラマ『ペンション・恋は桃色season2』を地上波放送します。以降、毎週木曜日の同時刻での放送となります。また地上波放送を記念して、2月9日 0時よりリリー・フランキー、斎藤工、伊藤沙莉が出演する『ただいま!ペンション・恋は桃色座談会』をFODにて配信開始します。※放送日時は予告なく変更になる場合があります。■寂れたペンションに集まった、ちょっと“訳あり”な人々が織り成す人情ドラマ2020年1月、フジテレビで深夜25時台の放送ながら、リリー・フランキー、斎藤工、伊藤沙莉、細野晴臣といった超豪華キャストが出演し、伊藤沙莉がギャラクシー賞を受賞したことでも話題を呼んだ連続ドラマ『ペンション・恋は桃色』が今回、シーズン2としてパワーアップして帰ってきました。いつもテキトーな父シロウとその娘ハル、そしてバイト青年のヨシオが営む、ちょっと古いペンション【恋は桃色】。そこに訪れる“珍客”たちによる一夏の大騒動。笑いあり涙ありのハートフルコメディです。メインキャストには前作からの続投でリリー・フランキーさん、斎藤工さん、伊藤沙莉さんが、そしてペンションに訪れる宿泊ゲストには関智一さん、剛力彩芽さん、スペシャルゲストとして山口智子さんとキャスト陣もさらにパワーアップして届けます。また、主題歌は今回も細野晴臣さんの「恋は桃色」、新たに挿入歌としてグソクムズの「ユメのはじまり。」が決定し、楽曲も併せてドラマを盛り上げていきます。■斎藤工「深夜にザッピングして出会いたいドラマ」2024年1月19日よりFODで一挙配信を開始した同作ですが、早くも地上波放送が決定しました。この決定を記念して、リリー・フランキーさん、斎藤工さん、伊藤沙莉さんが出演し、撮影の思い出話などを語る『ただいま!ペンション・恋は桃色座談会』を配信します。座談会では、作品にちなんだキーワードが書かれたカードを選びトークを繰り広げます。最近大人びた伊藤沙莉さんに不満を持つリリー・フランキーさんと斎藤工さんに対し、伊藤沙莉さんが撮影現場で見せた期待を裏切らない私服姿や、発酵が趣味と公言している斎藤工さんの日常、リリー・フランキーさんが幼少期に住んでいた北九州の炭鉱の発破の話など、筋書きのないトークは多方面に展開します。座談会の中で斎藤工さんは「深夜にザッピングして出会いたいドラマ」と語り、いい意味で力を抜いて観られるドラマとなっています。また、座談会で打ち明けられるエピソードは本編を視聴する前後どちらでも楽しめます。ドラマの撮影日数が短期間だったこともあり、天候や時間などの都合でストーリーや演出を変えたり、アドリブが多いことからも「よく見ると、辻褄が合わないところがある笑」とリリー・フランキーさんが公言しています。座談会を視聴して該当の場面を探すのも、後から視聴して背景にあったストーリーを知るなど、より一層ドラマを楽しめる座談会となっています。■さらに、泊まり込みの撮影現場の裏側に迫ったメイキング映像を公開!そして今回、長尺版のメインキングを2月9日 0時よりFOD限定で配信開始します。シーズン1に引き続き、恒例となっている6日間泊まり込みで、全編を撮りきる同ドラマの裏側をたっぷり楽しめる内容となっています。他のドラマよりぐっと、役者やスタッフの距離感が近く素の姿をさらしている現場を確かめてみてはいかがでしょうか。◇【ストーリー】ちょっと古いペンション・恋は桃色。そのオーナー・シロウ(リリー・フランキー)と、娘・ハル(伊藤沙莉)、そして話が長くて気難しいバイトの青年、ヨシオ(斎藤工)。シロウは、ペンションの経営はあまり芳しくないが気にはしていない。ハルは、シロウに代わってペンションの切り盛りをしており、ほれっぽい性格や仕事を率先してやらないシロウはいつも突っ込まれている。ヨシオは話を小難しくとらえるところが周りから敬遠されがちだが、シロウやハルとの生活を通じて次第に心を開き、変わっていく。楽しければなんでもいい。テキトーでいい。誰でも受け入れてしまうシロウの性格によって、どこかネジの飛んだお客が次々と訪れる。そして今年の夏は、さらに変わったお客がやってくるのだ。4年に1度の夏になると東京から遊びにやって来る、ヒカリ(山口智子)。ヒカリの破天荒な様子が、新たな風をペンションに運んでくる。この変わりゆく時代に、不器用がゆえに時代にうまく融合できない彼らは、ペンション「恋は桃色」での生活を通してどう変わっていくのか?テキトーでのんびりなシロウたちが教えてくれるのは、我々が普段忘れかけている家族愛や思いやりを、改めて大切だと思わせてくれる物語、なのかもしれない。■番組概要●タイトル:『ペンション・恋は桃色season2』(全5話)●放送:2024年2月8日 放送スタート 毎週木曜日25時25分から放送※放送日時は予告なく変更になる場合があります。●配信:好評配信中●出演:リリー・フランキー/斎藤工/伊藤沙莉/山口智子/関智一/剛力彩芽/JOY/益子卓郎(U字工事)/眉村ちあき/大水洋介(ラバーガール) 他●スタッフ:・監督/脚本:清水康彦・主題歌:細野晴臣「恋は桃色(New ver.)」(ビクター/スピードスター)・挿入歌:グソクムズ「ユメのはじまり。」(ソニー・ミュージックレーベルズ)・音楽:細野晴臣/香田悠真・企画:橋爪駿輝・プロデューサー:鹿内植(フジテレビ)/小林有衣子(イースト・ファクトリー)・エグゼクティブプロデューサー:石井浩二(フジテレビ)/下川猛(フジテレビ)・制作著作:フジテレビ●URL:・オフィシャルサイト:・配信ページ:・予告スポット:●SNS:(公式X:旧Twitter)◇座談会概要●タイトル:『ただいま!ペンション・恋は桃色座談会』●配信:2024年2月9日 0時配信開始●出演:リリー・フランキー/斎藤工/伊藤沙莉●URL:・配信ページ:(エボル)
2024年02月08日1月10日、1年4ヶ月ぶりとなる新曲『スプートニク』をリリースしたTHE 2が、2月でのバンド解散を発表。2月2日(金)大阪・umeda TRAD、2月22日(木)東京・Spotify O-EASTでのワンマンライブがラストライブとなる。THE 2 チケット情報音楽のセカンドキャリア、二足の草鞋を掲げるメンバーが集まり「2」として2017年に古舘佑太郎(Vo&Gt)と加藤綾太(Gt&Cho)を中心に結成したこのバンドは、初期メンバーの脱退後、「THE 2」となり、森夏彦(Ba&Cho)の加入、歌川菜穂(Dr&Cho)の加入と脱退を経て、現在は3人のメンバーで活動をしていたが、2月のワンマンライブで活動に終止符を打つ。最後のワンマンライブを見届けてほしい。
2024年01月11日西島秀俊と内野聖陽がカップルを演じる「きのう何食べた? season2」の最終話が12月22日に放送。史朗が賢二に対し、深い愛情を感じる独白をするシーンに「愛しかない」や「それを愛と呼ばずしてなんと呼ぶ?」などの声が上がっている。よしながふみの同名漫画が原作の本作は、史朗と賢二カップルのささやかな日常を描いた物語。弁護士の史朗を西島秀俊、史朗と同棲中で店長になった美容師・賢二を内野聖陽、史朗の分けっこ仲間・佳代子を田中美佐子、史朗の母・久栄を梶芽衣子、父・悟朗を田山涼成が演じている。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。母・久栄(梶芽衣子)と父・悟朗(田山涼成)に付き添って、八王子の老人ホームまで見学に行ってきた史朗(西島秀俊)。両親はこの施設を気に入った様子だが、史朗は自分の家からも近い都心のホームを勧める。そして、高い費用を懸念するふたりに「貯金が底をついたら自分が出す」と発言。しかし、ふたりは「10~20年先は史朗が老人ホームを考える歳」「“老いじたく”をそろそろ本気で考えなきゃダメ」と一蹴。史朗は、自分の老後もそう遠くないことに気づかされる。現実を突きつけられつつ帰宅した史朗は、誕生日が迫った賢二(内野聖陽)にプレゼントの希望を尋ねる。ところが「欲しいものは特にない」との返事。さらに渡しそびれた史朗への誕生日プレゼントも考えているという。そして「プレゼントしあいっこしたい!」「シロさんが選んでくれるものならなんでもいい!」と押し切られてしまい、プレゼント選びで悩むことに。そんなある日、帰宅した史朗は慌てる賢二を目撃。実は賢二は史朗へのプレゼントとのお揃いを自分にも買っており、嬉しくてつい開封してしまっていた。それを見た史朗は、“お揃い”にまつわるふたりのやりとりを思い出し――というのが最終話の展開。かつて、賢二がハンカチに勝手にお揃いのワッペンを貼り付けたことに怒り、お揃い禁止宣言をしていた史朗。そのため、史朗へのプレゼントとお揃いのお弁当箱を買っていた賢二は、お揃いがバレ戦々恐々としていた。しかし、史朗は特に怒りもせず、曲げわっぱの弁当箱を喜ぶ。さらに自身も賢二にお揃いのエプロンをプレゼントするのだった。そんな史朗の変化にSNSでは、「シロさん変わったね…ケンジと一緒にいるうちに変わったんだよなあ。彼らの日常が続いて行く感じがした」や「シロさん変わったなぁ。泣いた泣いた。泣き納め?」、「互いをリスペクトした先の愛情があるから自然とお揃いを受け入れられるようになったシロさん。ケンジとの出会いでシロさんの思考も変わった」などの声が。また、史朗は賢二に「俺がお前と死ぬまで一緒にいるかって話だけど」「結論から言うと、やっぱり一緒にいるとは断言出来ない。この先俺たちに何があるかわからないから」と言いつつも「俺の人生で俺の遺産譲ろうなんて思う相手は…お前ぐらいだ」と告げる。さらに心の中で「もしもこの先、俺たちが別れることになったとして、俺が死ぬとき、お前が誰か別の人と暮らしててもそれはそれでいいんだよ。俺は、お前が幸せなら」と思う史朗に、「いつも深いなぁこの作品は。どこにいても、一緒に居なくても、どうかあなたが幸せでありますようにと願う。愛しかない」や「それを愛と呼ばずしてなんと呼ぶ?」などの声が上がっている。ささやかな日常の中に、お互いへの思いやりや愛情が垣間見える温かい物語を紡いできた本作。最終回を迎え、「控えめにいってさいこー!演じてる2人がまたいいのよ!幸せな時間をありがとうございます」や「素敵なシリーズを本当にありがとう!!毎回感動の涙涙涙でした」など番組への感謝の声も多いほか、「いつかまた続きが見られたらいいな…」や「とにかくseason3もあると願ってる…!!」などシーズン3を望む声も多く上がっている。「きのう何食べた? season2」は毎週金曜23時12分~テレビ東京系にて放送。(シネマカフェ編集部)
2023年12月23日SNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2023年10月スタートのテレビドラマ『大奥 Season2』(NHK)の見どころを連載していきます。かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。記録された書物が無惨に燃やされたあと、その物語をかつて天璋院と呼ばれた青年が少女に昔語りとして語りはじめたその瞬間、物語はフィクションとして見事に閉じられた。軌道が真円となって、ぴたりと始点に繋がるような美しさで。幕が降りるように暗転する画面を見つめて、思わず深いため息が出た。劇場ならスタンディングオベーションだっただろう。※写真はイメージ男だけがかかる伝染病で、男性の人口が激減した架空の江戸時代。労働と政治の担い手は女性だった。将軍も女性が世襲で継ぎ、そのために大奥に集められるのは男性となった。しかし世代を超えた苦闘により伝染病は克服され男子の人口は増え、開国そして大政奉還とともに男女が逆転した社会は終わりを告げようとしている。天璋院(福士蒼汰)、和宮(岸井ゆきの)、そして三代の将軍に仕え大奥総取締を務めた瀧山(古川雄大)らはそれぞれに新しい人生を模索するのだった。この男女が逆転した『大奥』という物語は、権力を持つ、あるいは持たされた者の生き様と、同時に彼らが世代を無事に繋いでいくために、生殖行為すら管理・評価される残酷さの両面を描く作品である。大奥という場が作られるきっかけになった家光(堀田真由)も、そして大奥の終焉に立ち会うことになる和宮も、ともに本来の性別である女性の姿を失って大奥で生きている。だが家光が自らの半生で深く傷つき、その反動で周囲をも傷つけてきたのとは対照的に、和宮が自分の性に向き合う様子はどこか軽やかだ。伴侶である有功(福士蒼汰)から打掛を掛けられて泣きじゃくった家光の涙と、舅の天璋院から晴れ姿の美しさを褒められて「何いうてはんの。私はいつだって私です」とさらりと答えた和宮のしなやかな魂に、長い時間と価値観の変容を感じ、救われたような気持ちになった。※写真はイメージ今回、春と秋の2クールをかけて描かれたNHKドラマ10『大奥』だが、原作は更にボリュームのある超大作である。今作の脚本家・森下佳子も、尺の都合上割愛せねばならないエピソードが非常に多く、自身も原作のファンであるだけに、それが心苦しかったと語っていた。それでも、「これぞよしなが大奥」と原作のファンが愛する作品のエッセンスは、常にこぼすことなく盛り込まれていたと思う。とりわけ歴代の女将軍たちの個性色とりどりの魅力は、脚本で描きだした輪郭と、俳優陣の熱演で映像化ならではの素晴らしいものになった。吉宗(冨永愛)の凜々しさ、家光の情熱、綱吉(仲里依紗)の退廃的な美、家重(三浦透子)の哀しさ、家定(愛希れいか)の健気さ、そして家茂(志田彩良)の清冽さ。彼女たちの輝きが、支える御台たちや忠臣たちの魅力を更に明るく照らす。いずれも忘れがたい名演だった。※写真はイメージそれぞれの女将軍たちと同じくらい、今回のドラマ化において印象深かったのは、やはり大奥の始まりと終焉それぞれに立ち会う二役を見事に演じきった福士蒼汰だろう。最終話の家光と有功二人きりの御鈴廊下のシーンは、体の関係を終えた二人ではあるけれども、それでも夫婦としての確かな愛があり、同じ方向を向いて歩いていたのだと感じさせる、切なく美しいものだった。そして船上のラストシーン、胤篤(たねあつ)は日本初の女子留学生となる6歳の少女と出会う。梅と名乗るその少女はのちの津田梅子、津田塾大学の創設者である。※写真はイメージ女将軍たちの愛と生きざまと並行するように、今作ではどんな苦境や閉塞の中にあっても学びの喜びは誰にもあると描いてきた。大奥に学びの場を設けた有功、右衛門佐、青沼の教える蘭学で救われる人々、そして平賀源内。学問の幸福というバトンが、女将軍たちの物語という口伝とともに新しい時代を生きる少女に手渡される。心揺さぶられる見事な終幕である。※写真はイメージこの『大奥』という大作を見届けて、記録に残される偉業や歴史の背後には、世代を越えて受け継がれ、記録にも残らなかった誰かの願いや業績が膨大にあるのだということに思いを馳せた。同時に、自分の生きる日々もまた、きわめて小さな欠片であったとしても、何かに繋がるのかもしれないと思う。流れる水は長大な川のごく一部ではあるけれど、そのごく一部の水の無数の集積が海にそそぐ。物語はいわゆる『作りもの』ではあるけれども、時にその作りものは受け取った人の人生に風を通し、明るくする。それは本当に優れた一握りの作品が持つ力であり、このこのドラマ10『大奥』は、間違いなくその一つであったと思う。ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]かなSNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している。⇒ かなさんのコラムはこちら
2023年12月15日TVアニメ「SPY×FAMILY」Season 2の主題歌を アニメの世界観とともに楽しめる1冊!株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス(本社:東京都豊島区代表取締役:堤 聡)は、新刊『ピアノミニアルバムTVアニメ「SPY×FAMILY」Season 2Yamaha Music Entertainment HD』を、2023年12月27日に発売いたします。NEW YORKジャズ・ギター・スタイルブック 【CD付】オープニング主題歌「クラクラ」(Ado)、エンディング主題歌 「トドメの一撃 feat. Cory Wong」(Vaundy)をやさしく弾けるTVサイズの初級、弾きごたえのある中級ソロの2つのレベルで、さらに「クラクラ」はお友達と一緒に楽しめる連弾アレンジを収載。連弾ならではの豪華で迫力のある演奏をお楽しみいただけます。豪華カラーページではキャラクター紹介やストーリーのワンシーンが蘇るビジュアルをたっぷり掲載していますので、アニメの世界観×音楽を観て聴いて体感できる1冊です!【収載曲】・クラクラ<初級ソロ/中級ソロ/初級×中級連弾>・トドメの一撃 feat. Cory Wong<初級ソロ/中級ソロ>-全5曲-商品詳細ピアノミニアルバムTVアニメ「SPY×FAMILY」Season 2Yamaha Music Entertainment HD定価:1,650円(10%税込)仕様:菊倍判縦/40ページ発売日:2023年12月27日ISBN:978-4-636-11304-4商品コード:GTP01101613 amazonにてご予約受付中! : お求めは、全国ヤマハ特約楽器店・書店または各オンラインショップまで。【本商品に関するお問い合わせ】(株)ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス ミュージックメディア部問い合わせフォーム: 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年12月12日西島秀俊と内野聖陽がカップルを演じる「きのう何食べた? season2」の10話が12月8日に放送。史朗との会食を希望した賢二の母・峰子の真意に「意外な展開で泣いた」や「ケンジのパートナーを大事に思ってくれてると思うからこその気遣い」などの声が上がっている。よしながふみの同名漫画が原作の本作は、史朗と賢二カップルのささやかな日常を描いた物語。弁護士の史朗を西島秀俊、史朗と同棲中で店長になった美容師・賢二を内野聖陽、弁護士事務所のボス・上町美江を高泉淳子、史朗の同僚・修をチャンカワイ、賢二の母・峰子を鷲尾真知子が演じている。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。上町弁護士事務所を引継ぐ覚悟を決めた史朗(西島秀俊)は、上町美江(高泉淳子)にその意思を伝えるが、みんな信じられないという反応を見せる。しかし史朗は、修(チャンカワイ)と共同であること、定時帰宅を死守することが条件ではあるが、修が刑事弁護教官になった場合は自分がメインで回すという気遣いまで見せる。そんな史朗が帰宅すると、賢二(内野聖陽)からお願いが。どうやら実家に帰宅した際、母・峰子(鷲尾真知子)が「史朗に会いたい」と言い出し、姉たちも一緒に食事をしたいと提案されたらしい。そこで史朗は、峰子らが住んでいる場所も考慮して、上野の老舗鰻屋の個室を自ら予約する。当日。史朗だけでなく賢二もガチガチに緊張。賢二の話では、峰子が史朗に会いたい理由を明かさないといい、なぜ急に会いたいと言い出したのかわからずにいた。やがて賢二の家族が到着するが、史朗を見るなり姉たちは「素敵な人だ」と盛り上がる。食事会は和やかに進み、ただの食事会なのかと史朗も思い始めるが、料理も終わりに差し掛かった頃、「ちょっと湿っぽい話になるけど…」と峰子が切り出し――というのが10話の展開。賢二は峰子が病気なのではと心配するも、峰子は健康そのもの。実は峰子は、お客さんの子供の死を知り、賢二が死んだ際のことを考えていた。そして「そうなったら、私かマサエが喪主を務めて、お葬式を出すわけですけど、もしもね、その時あたしたちが筧さんと顔を合わせたことがなかったとしたら、筧さんはただの友人の一人としてしか賢二を見送ることができないんじゃないのかって。筧さんはもう賢二のことはご自分の身内同然と思ってくださるんでしょ?」「だからこうやって一度でも家族全員で顔を合わせておけば、何かあったとき筧さんもあたしたちと一緒に賢二を見送れると思ったんです」と発言。この言葉にSNSでは「ケンジ母の言葉うるっときちゃった。ケンジのパートナーを大事に思ってくれてると思うからこその気遣い」や「緊張しながら観てたら意外な展開で泣いた~ケンジの母~。このドラマには本当の愛と絆と信頼があるなあ」などの声が。また史朗に「他人でも身内ってことはあると思うのよ」と言う峰子の言葉に、「心に染みるってこういうことだと思った」などの声が上がっている。【第11話あらすじ】史朗と航(磯村勇斗)は、小日向(山本耕史)や富永さん(矢柴俊博)が所属するテニスサークルの試合を観戦していた。本当は試合後、賢二も合流して富永家で食事会をする予定だったが、なんと富永さんがギックリ腰を患い食事会は中止に。楽しみにしていた航は拗ねてしまうが、その後、航がコートであるミラクルを起こす。その後、小日向と航が史朗の家に来ることになり、賢二も早上がりして帰宅。「リコッタチーズのパンケーキが食べたい」という航の要望で、パンケーキパーティーをすることになる。ハニーコームバター、フルーツ、生クリーム、チョコレートソースといった、賢二と航のわがままにも応えつつ、史朗と小日向お手製のふわふわパンケーキが完成する。後日。スーパーアキヨシで、富永さんの妻・佳代子(田中美佐子)は、小玉スイカを前に立つ男性を凝視していた。史朗にあげたエコバックにメガネ、金髪…明らかに史朗から聞いていた賢二そのものだったからだ。さらに男性が「シロさん」と呟いたことで、佳代子は男性が長らく会いたかった賢二だと確信。なのに声が掛けられず、逃げるように去ってしまい――。「きのう何食べた? season2」は毎週金曜23時12分~テレビ東京系にて放送中。(シネマカフェ編集部)
2023年12月09日SNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2023年10月スタートのテレビドラマ『大奥 Season2』(NHK)の見どころを連載していきます。かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。もしも自分が思いもよらない場所で死ぬとしたら、大切な人に、どんな言葉で自分の最期を伝えてほしいだろうか。自分が死んでからも、いつまでも悲しませたくないなら、なるべく相手に執着を残さない言葉を残すかもしれない。逆に同じくらい、愛する人の死に目に会えなかったなら、どんな言葉でその人の最期の様子をききたいだろうか。どんなに思いやりからくる言葉だとしても、それが嘘だとわかるなら、傷ついてでも真実を知りたいのではないか。和宮(岸井ゆきの)を前に、一度は家茂(志田彩良)の望みどおりに嘘を語り、ためらいの後、家茂と和宮ふたりの為に真実を語りだす側近の能登(中村アン)の気持ちを想った。告げた真実は、嘘をついてでも和宮を守りたかった家茂の最期の愛を和宮に届けたのである。※写真はイメージ男女の役割が逆転した江戸時代を描くNHKドラマ10『大奥』(火曜22時)。物語は幕末、歴史上名高い皇女和宮の降嫁まできている。弱体化しつつある幕府の権威を取り戻すべく女将軍・家茂の夫として皇族の和宮が大奥に降嫁するが、やってきたのは男の和宮ではなく、身代わりの姉だった。身代わりであることを周囲にはひた隠しにしつつ、家茂はその優しさと聡明さで和宮と次第に心を通わせていく。しかし家族としての二人の穏やかな日々は続かず、開国をめぐる激動の中で家茂は病身を押して上洛することになるのだった。※写真はイメージやはり今回は岸井ゆきのが演じた和宮の、見るものを一気に引き込む強烈な引力に尽きるだろう。天璋院(福士蒼汰)と同じように、家茂は人の中にある善を信じている。真摯に腹を割って語り合えば、理解し合えると信じている。裏切られたら、それは寛容で包み込む。対して、和宮は人の醜さや残酷さを常に見据えている。他者に期待はしないが、ごく一部の近しいものには愛情や感謝を持って応じるのは、前将軍の家定(愛希れいか)に似ている。天璋院と家定、家茂と和宮。それぞれ陰陽の印のように、互いに欠けた部分を補い合い、一つの円となる夫婦なのである。慶喜(大東駿介)の狡さを「すかんタコ」とバッサリ斬る毒舌の場面も、大阪での家茂の死を知らせに来た瀧山(古川雄大)に対する毅然とした言葉も素晴らしかったが、やはり忘れがたい名場面は、形見の袿と打掛を前にした慟哭だろう。「まあ、やれ言うんやったらやるけれども」呟く和宮の目には、そこにいる家茂の姿が見えている。これは彼女にとって愛する人との『会話』なのである。「前から言おう言おう思てんけど。徳川とか、この国とかそんなん、どうでもようない?そんなんは争うことが大好きな腐れ男どもにやらして。私ら、きれいなもん着てお茶飲んで。カステラ食べてたらそれでようない?」※写真はイメージ泣きながら囁いた言葉は、家茂が生きている間は言えなかったのかもしれない。「上さん」は自分の命よりも国や民衆を大切に想い、苦しむ人を決して見捨てない人だとよくわかっていて、そんな彼女を深く愛していたから、どうでもいいとは決して言えなかった。「あほやなあ」と和宮らしい憎まれ口は、それが恋愛か、友情か、あるいは家族愛か、そんなカテゴリそのものを溶かしてしまうような、深い愛情に満ちていた。今回、原作にはない部分でもっとも印象に残ったのは、京に帰ろうかと迷う和宮に、家茂が宸翰(しんかん)を取り出して一緒にいたいと怒る場面である。原作では、この宸翰は家茂の死後に届けられている。※写真はイメージ今回のドラマではその順番を変えることで、家茂の和宮への愛情がよりはっきりとした輪郭をもって、家茂の主体的なものとして描かれている。更に、互いに相手の服を着て甘い物を食べて楽しもうという家茂の提案もドラマのオリジナルである。互いの服を交換する思いつきが、まだ年若い家茂の少女らしさの希有な発露でもあるし、同時に私はあなたであり、あなたもまた私であるという一心同体を示唆するかのようでもある。※写真はイメージそして、家茂が能登に語る最後の言葉が「大奥に帰りたい」。これも原作では「江戸城に帰りたい」であり、その小さな違いが、私人としての家茂の魂が帰る場所を示していて、更に胸が締め付けられた。ドラマでは原作に加えて、家茂を人間としてより魅力的に見せる工夫があちこちに散りばめられている。200年の時を描き通してきた豪華絢爛な物語も、ついに次回で幕をおろす。映像化にあたって、常に原作のエッセンスを余さず汲み上げ、更に『今』に応じたエピソードを加えてきた今作が、最後に私たちの心に何を残すのか。寂しくもあるが、しっかりと受け止めたい。ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]かなSNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している。⇒ かなさんのコラムはこちら
2023年12月08日西島秀俊と内野聖陽がカップルを演じる「きのう何食べた? season2」の9話が12月1日に放送。久しぶりに賢二と一緒に食べられる夕食に喜ぶ史朗の姿に「ケンジ愛も全面に出てて最高だった」や「涙ぐんでしまった」などの声が上がっている。よしながふみの同名漫画が原作の本作は、史朗と賢二カップルのささやかな日常を描いた物語。弁護士の史朗を西島秀俊、史朗と同棲中で店長になった美容師・賢二を内野聖陽、賢二の勤める美容院の店長・三宅祐をマキタスポーツ、賢二の同僚・田渕剛を坂東龍汰、田渕の恋人・千波を朝倉あきが演じている。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。5月中旬。ベトナム傷心旅行から帰国した店長の三宅祐(マキタスポーツ)は、賢二(内野聖陽)にベトナムに出店したいという新たな野望を打ち明ける。そして、独身になり年齢的にも新しいことにチャレンジするなら今がラストだと考え決意した祐は、今の店舗を賢二に任せたい様子。しかし、賢二は史朗(西島秀俊)とすれ違いになることに心配そう。そこで、賢二の事情を知った史朗は「店長に向いている」「がんばってみるのもいいんじゃないか」と言って背中を押すのだった。だが予想通り、賢二は毎日夜11時過ぎに帰宅し翌朝も早い時間に出ていく状況に。結果、ふたりで食卓を囲む回数は明らかに減ってしまう。仕方ないことは理解しつつも、ふたりで食事ができない状況に賢二は「つまらない!」と嘆き、史朗もまた同じことを考えていた。背中を押した自分と今の状況を「つまらない」と思う自分。矛盾した感情を抱く自分自身に腹を立てた史朗は、その日、思いっきり賢二が好きなメニューばかりの夕食を作ることに。そんな史朗も新たなチャレンジの時を迎えようとしており――というのが9話の展開。史朗となかなかご飯が食べられず不満を感じていた賢二は、普段自分の食事に気を遣ってくれている史朗のことを思うと罪悪感もあるものの、田渕(坂東龍汰)にもらったチケットを使うため葛藤しながらもラーメン店へ。するとそこへタイミングよく史朗が現れる。ラーメン店には仕事で来た史朗だが、後ろめたさのあった賢二はオロオロ。そんな一連のラーメンシーンにSNSでは「ラーメン屋さんの前で葛藤するケンジかわいい。欲望には逆らえないよね」や「ラーメン屋でばったり会ってしまった時の2人が最高すぎて」、「ラーメン見られたケンジの落ち込みようかわいすぎる」などの声が。その後、自分が背中を押したものの今の状況に不満を感じている自分に腹を立てていた史朗は、心機一転、賢二の好きなメニューばかりを作ることに。そして油淋鶏を作った史朗は、帰りが遅いと思っていた賢二が早く帰ってきたため、「なんだよ、早いじゃないか。どうした」と喜びの声を上げる。そんな史朗の嬉しそうな表情に「久しぶりに二人で食べれるの確定した時のシロさんの超嬉しそうな顔、西島さんの中にある(内野さん演じる)ケンジ愛も全面に出てて最高だった」や「ケンジが早く帰ってきた時のシロさんの嬉しそうな顔見て涙ぐんでしまった」、「揚げたて食おうぜ、手洗ってこい!って嬉しそうなシロさんにやられてしまった」などの声が上がっている。事務所の修先生が刑事弁護教官になるかもしれないと聞き、事務所を引き継ぐ覚悟を決めた史朗。ますます多忙になっていくふたりが、どのような時間を過ごしていくのか。次回も目が離せない。【第10話あらすじ】上町弁護士事務所を引継ぐ覚悟を決めた史朗は、上町美江(高泉淳子)にその意思を伝えるが、みんな信じられないという反応を見せる。しかし史朗は、修(チャンカワイ)と共同であること、定時帰宅を死守することが条件ではあるが、修が刑事弁護教官になった場合は自分がメインで回すという気遣いまで見せる。そんな史朗が帰宅すると、賢二からお願いがあると言われる。賢二によると実家に帰宅した際、母・峰子(鷲尾真知子)が「史朗に会いたい」と言い出し、できれば姉も一緒に食事をしたいと提案されたらしい。そこで史朗は、峰子らが住んでいる場所も考慮して、上野の老舗鰻屋の個室を自ら予約する。当日。史朗だけでなく賢二もガチガチに緊張。賢二の話では、峰子が史朗に会いたい理由を明かさないといい、なぜ急に会いたいと言い出したのかわからずにいた。やがて賢二の家族が到着するが、史朗を見るなり「素敵な人だ」と盛り上がる姉たちに対し、峰子は一人冷静。ふたりはそんな峰子の一挙手一投足が気になって仕方がないが、食事会は和やかに進んでいく。そして料理も終わりに差し掛かった頃、「ちょっと湿っぽい話になるけど…」と切り出した峰子は、抱えていたある思いを吐露し始め――。「きのう何食べた? season2」は毎週金曜23時12分~テレビ東京系にて放送中。(シネマカフェ編集部)
2023年12月02日SNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2023年10月スタートのテレビドラマ『大奥 Season2』(NHK)の見どころを連載していきます。かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。異質な存在に触れるとき、人の本質が垣間見えるのだとしたら、若くして将軍になった彼女は、真っ先に相手の身体そのものを案じた。得体のしれない相手だとしても寒いのはいけないと上着を差し出して、その次に出た言葉は、裸を他人に見られたのは苦痛であったろうといういたわりだった。血筋と願いを世代を超えて繋いでいくことがNHKドラマ10『大奥』の縦糸ならば、人の上に立つ器とはどのようなものかは、横糸に違いない。様々な女将軍たちが、希望と苦悩を抱えながら世代を繋いだ物語の中で、最後の『女』である将軍・徳川家茂(志田彩良)と、そのパートナーである和宮の物語が始まろうとしている。※写真はイメージ男だけがかかる伝染病で、男性の人口が極端に減った架空の江戸時代。世の中を動かしたのは女たちだった。政治を行う将軍もまた女で、大奥は将軍の夫となる男達が集められた。苦闘の末に伝染病は克服され、人口比が戻って再び男性中心の世の中となりつつある幕末、家茂はその聡明さと人格を見込まれ、女でありながら十四代将軍となった。幕末の難局を乗り越えるため、公家から夫となる和宮を迎え入れるものの、やってきたのは和宮を名乗る男装した女(岸井ゆきの)であった。シーズン1から続いた長い男女逆転の物語も、いよいよ最後のクライマックスに入ろうとしている。やはり今回の見所は、年若く将軍となった家茂の太陽のような愛情と包容力だろう。このドラマの家茂は広い視野と素直な愛情を持ち合わせた人物である。前将軍の家定(愛希れいか)から、開国について問われた時にも「外国とて武力を振るうのは犠牲の多いことだろう」と意見を述べ、外国人とて同じく人であるというバランス感覚を感じさせた。早逝した家定もまた、同様に聡明で愛情深い女将軍だが、彼女の複雑で過酷な生い立ちが、愛情表現をどうしても抑制されたものにせざるをえなかった。また、そういう分かりづらさが家定の魅力でもあった。一方、家茂の愛情はエネルギーの尽きない太陽のようだ。万人にふりそそぎ、心を温め自然に開かせる。今回、原作になくドラマで加えられた要素で特に印象的だったのは、上洛前、寝室で家茂が和宮に語りかける言葉だった。「民にとっても宮様は光だからです」「そのお方がそこにいらっしゃる、ただそれだけで図らずも救われる人間が山のようにいる。そのようなお方を、世の光と呼ぶのだと私は思います」この場面の会話自体は原作に沿っているが、『光』という単語はドラマの脚本特有のものである。それは和宮の孤独な魂が、家茂の放つ不滅の光に呼応して月のように美しく輝きはじめる瞬間を捉えた言葉だったと思う。※写真はイメージ美しいものに触れることで、初めてその実体を知り、自分もまたそうありたいと自然に願うように、和宮は家茂とのやりとりの中で、初めて将軍の配偶者としての自分の運命と義務に思いを馳せる。総触れに供を連れずに一人で現れ、家茂に付き従う和宮の姿は清々しく美しかった。そして互いに視線を見交わす家茂と和宮の微笑みは年相応の少女めいて、どこか悪戯っぽく、その愛おしさに胸つかれる思いだった。万人を照らす太陽のような女将軍を志田彩良が初々しく真っ直ぐに演じ、そして中性的で、厭世的で、孤独で、しかし心に愛情深さを秘めた和宮という難役を、岸井ゆきのが見事に演じている。口を開けば皮肉ばかりを言うけれど、どこか妖精のような和宮の立ち居振る舞いには嫌な苦みが残らない。※写真はイメージ岸井ゆきのと言えば、NHKの連続テレビ小説『まんぷく』(2018年)でヒロインの姪を、同じくNHKの『恋せぬふたり』(2022年)ではアセクシュアルのヒロインをと、どちらかと言えば無垢で明るい役柄が印象にあったが、今回は陰のある役も見事に演じている。改めて今作の、俳優の既存のイメージを塗り替え、新しい魅力を次々と引き出していく脚本と演出の腕に拍手を贈りたい。心が通じ合い、穏やかな日々を送るかに見えた家茂と和宮だが、家茂の上洛が二人に暗い影を落とそうとしている。幕末から明治維新に向かう激流は、二人の女と大奥の面々をどこに連れていくのだろうか。ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]かなSNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している。⇒ かなさんのコラムはこちら
2023年11月30日西島秀俊と内野聖陽がカップルを演じる「きのう何食べた? season2」の8話が11月24日に放送。史朗が賢二を思い出すものとしてあげたエピソードに「うるっときた」や「愛しかない」などの声が上がっている。よしながふみの同名漫画が原作の本作は、史朗と賢二カップルのささやかな日常を描いた物語。弁護士の史朗を西島秀俊、史朗と同棲中の美容師・賢二を内野聖陽、賢二の勤める美容院の店長・三宅祐をマキタスポーツ、妻の玲子を奥貫薫、賢二の同僚・田渕剛を坂東龍汰が演じている。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。娘の大学の入学式帰りの三宅祐(マキタスポーツ)と玲子(奥貫薫)が、夫婦揃って美容院に現れる。しかも、ひと段落着いたのを機に仲良くふたりでベトナム旅行に行くらしい。離婚間近と思っていた賢二(内野聖陽)たちは関係が修復したと安堵するが、田渕剛(坂東龍汰)だけは「人の気持ちは簡単に修復しない」と否定的だった。その頃、史朗(西島秀俊)は離婚の相談を受けていた。依頼者の北林敏子(村岡希美)は、夫・盛綱(桜井聖)から浮気相手と結婚したいと離婚を突きつけられたが、別れたくないという。状況的に慰謝料をもらって離婚したほうがいいと勧める史朗に、敏子は夫が国際ロマンス詐欺にあっていることを告げる。実は送金額も半年で1,000万円にのぼっており、本人が被害を認めない限り警察に対応してもらえないため、「騙されていることを夫に認めさせて欲しい」というのだった。そこで史朗は盛綱と対面するが、盛綱は浮気相手を盲信しており「彼女の夢の応援をしたい」の一点張り。新たな送金依頼もあったため、史朗は強行手段に出ることにし――というのが8話の展開。関空で彼女が足止めされているという話を聞いた史朗は、盛綱と一緒に関空へ。そこで同じ被害にあっている人が他にもいることを知った盛綱はようやく詐欺を認め、依頼者の敏子と結婚生活を続けるのだった。一方、玲子との仲が修復に向かっていると思われた祐は、離婚。祐がついに離婚したことに興味津々で耳を傾ける田渕だったが、修羅場がなく意外とあっさりした展開にガッカリする。そんな田渕にSNSでは「さすがゴシップ大好き田渕くん、食いつきが違う」や「修羅場期待してた田渕くんのテンションダダ下がりw」、「他人の不幸を嬉々として見るけれど決して憎めないの、田渕くんとジルベールは得な属性だと思う」などの声が。また、二組の夫婦の正反対の決断とその決断を下す際に思い出したことについて考えた賢二は、「人が決断するとき、相手の何を思い出すかってほんと人それぞれだし結末も違うんだね」と一言。そして、自分について史朗が何を思い出すか気になった賢二は「シロさん、シロさんはもし俺のこと思い出すとしたら何を思い出す?」と質問するのだった。すると史朗は「玉ねぎ」とポツリ。それを聞いた賢二は「え、俺が玉ねぎ好きだってこと?」「情緒がない」と返すが、実は史朗は心の中で「お前が玉ねぎを買いに行ってくれたことだよ」と思っていた。そんな史朗の思いに「玉ねぎ…こないだケンジが「勝手に使っちゃった!ごめんね」って買いに行ってくれた時のやつ!!シロさん涙ぐんでたやつ!!あれは視聴者もうるうるきた!」や「シロさんがケンジの事を思い出すエピソードが玉ねぎっていうのが、ケンジには伝わってないけど、私達には伝わってうるっときた」、「ケンジを見つめながら、玉ねぎを買ってきてくれたあの日のことを思い出すシロさん。愛しかない」などの声が上がっている。【第9話あらすじ】5月中旬。ベトナム傷心旅行から帰国した店長の三宅祐は、賢二にベトナムに出店したいという新たな野望を打ち明ける。独身になり、年齢的にも新しいことにチャレンジするなら今がラストだと考えた祐は、旅行中にできた現地での縁もあって決意したようだ。そして「もう失うものなんかナンもないんだよ!」と涙目で訴える祐は、今の店舗を賢二に任せたい様子。しかし、忙しくなると史朗とすれ違いになってしまうと賢二は心配そう。そして、そんな賢二の事情を知った史朗は、「店長に向いている」「がんばってみるのもいいんじゃないか」と言って背中を押すのだった。だが予想通り、賢二は毎日夜11時過ぎに帰宅し翌朝も早い時間に出ていく状況に。結果、ふたりで食卓を囲む回数は明らかに減ってしまう。そして史朗もまた仕事の負担が激増する事態に。仕方ないことは理解しつつも、ふたりで食事ができていない現状に賢二は「つまらない!」と嘆き、史朗もまた同じことを考えていた。背中を押した自分と今の状況を「つまらない」と思う自分。矛盾した感情を抱く自分自身に腹を立てた史朗は、その日、思いっきり賢二が好きなメニューばかりの夕食を作ることに。そんな史朗も新たなチャレンジの時を迎えようとしており――。「きのう何食べた? season2」は毎週金曜23時12分~テレビ東京系にて放送中。(シネマカフェ編集部)
2023年11月25日SNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2023年10月スタートのテレビドラマ『大奥 Season2』(NHK)の見どころを連載していきます。かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。これ以上はないような幸福を経験した後に、それを突然奪われるとしたら、最初から幸福を得ない方がまだましか、あるいは奪われて絶望するとしても、それでも一度は得る方がましか。NHKドラマ10『大奥』の8話を見ながら、そんなことを考えていた。たとえ奪われても幸福を得たことに後悔はないという人は少なからずいるはずだと思う。それでも、幸福を失った理由がわからないままだとしたら。そして、その一因に自身が関わっているかもしれないという疑いが晴れなかったとしたら。それは化膿した傷口のように、長く治りづらい悲しみに違いない。※写真はイメージ男だけがかかる伝染病により、男子の人口が極端に減った架空の江戸時代。労働も政治も女が担っていた。鎖国による奇妙な安定の時代を経て、国力の低下を憂えた八代将軍吉宗(冨永愛)の悲願と世代をまたぐ研究者の苦闘によって伝染病は克服される。人口比は半々に戻り、社会も徐々に男中心になっていく一方で、依然男に交じって家督を継いだり、政治に携わる女達もいた。おりしも時は幕末。過渡期の社会にアメリカの黒船がやってきて開国を迫る。時の将軍は徳川家定(愛希れいか)。女性であり、幕府の体制維持のために薩摩藩から御台所・胤篤(福士蒼汰)を迎えていた。この男女逆転の『大奥』で屈指の愛の場面といえば、一つは序盤、家光と有功が最初に心を通わせて抱擁するシーンだと思う。そして右衛門佐(山本耕史)が綱吉(仲里依紗)に男女のありようを説く場面。さらにもう一つ、今回の家定が胤篤に「そなたが好きなのだ」と涙とともに告白する場面である。※写真はイメージこの原作でも胸迫るシーンに、脚本は「しかし実のところ、私にはしかとわからぬことであったのだ。何をもってこの男を好き嫌いだと人は言うのか」という家定の言葉を付け加えた。自身では愛が何なのかを知らない過酷な人生で、それでも部下や周囲を優しく思いやってきた女の高潔な魂がさらに実感できる一言である。そして愛する家定を突然失った胤篤の悲痛は、ドラマでは映像として見るぶん、一層深く苦しい。描き方も、原作以上にドラマの胤篤は絶望し、泣き、怒っている。その描き方に、福士蒼汰は炎のような熱量をもって応えた。※写真はイメージ薩摩の隠密である中澤(木村了)との火花が散るやりとりも、井伊直弼(津田健次郎)に激しく詰め寄る場面も、福士が発散する荒んだ怒りに圧倒される。そして次の将軍となる家茂(志田彩良)と生前の家定が願った世の中を語るうちに心の鎖が緩み、義父上と呼ばれた瞬間に荒んでいた瞳に灯りがともる様は見応えがあった。同時に、絶望にのたうつ胤篤を静かに見守り、形にならない思いやりで支える瀧山を演じた古川雄大の佇まいも素晴らしく、二人の俳優の動と静が悲しみの場面を一層味わい深いものにしていた。※写真はイメージ愛が通じ合った幸福の後の死別は、五代将軍・綱吉と右衛門佐で、そして父親と娘の関係性は同じく綱吉と桂昌院(竜雷太)、そして家定と家慶(高嶋政伸)で描かれている。だが、作中で時代を変えて繰り返し描かれるそれらは、少しずつ救いと解決が示されながら繰り返される。胤篤は愛する人と突然死別する悲しみに沈みながらも、周囲の支えを得てその遺志を実現するべく立ち上がる。義父と義理の娘である胤篤と家茂は、互いを尊重してよりよい幕府のありようを探ろうとしている。そして、吉宗と久通(貫地谷しほり)、綱吉と柳沢吉保(倉科カナ)、茂姫(蓮佛美沙子)とお志賀(佐津川愛美)といった女二人の固い絆を描いてきた本作に、最後に主従ではない、将軍と御台という形で二人の女が登場する。国の舵取りに希望を抱く家茂と、男と偽って降嫁してきた和宮。※写真はイメージ考え方も育ち方も全く違う二人の女は、どんな物語を見せてくれるだろうか。性愛と血筋、そして統治を描いてきた壮大な物語は、最後の山場を迎える。ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]かなSNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している。⇒ かなさんのコラムはこちら
2023年11月24日SNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2023年10月スタートのテレビドラマ『大奥 Season2』(NHK)の見どころを連載していきます。かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。NHKドラマ10『大奥』は、つくづく『めでたしめでたし』のない物語である。物語としては将軍と配偶者が次々と登場し、婚姻関係を結び、政治を行うものの、誰かの一つの幸福は次の不幸を呼び、しかしその不幸は次の世代の発展に繋がっていく。まさにねじりあう縄のように、悲しみと喜びが不可分に絡み合う。どこまでも単純ではない、視聴者としては一筋縄ではいかないドラマだと思う。男だけがかかる伝染病で、男の人口比が極端に減少した架空の江戸時代。労働の担い手は女性になり、政治の頂点も女将軍だった。大奥に集められるのは数多の美男。社会は鎖国の上で奇妙に安定していたが、八代将軍吉宗(冨永愛)は国力の衰退を憂えて伝染病の撲滅に乗り出す。多くの犠牲と苦難の果てに伝染病は克服され、社会は男中心に戻るが、男女逆転時代の名残もまだ所々に残されていた。黒船来航の混乱の中、女将軍・家定(愛希れいか)と、同じく女性にして老中職の阿部正弘(瀧内公美)は国の舵取りに奔走することになる。※写真はイメージ三代将軍の家光(堀田真由)と十三代将軍の家定。どちらも幼いころに自分の尊厳を傷つけられる過酷な体験をして、絶望とともに生きてきた女である。その二人にそれぞれ寄り添う夫として、福士蒼汰が二役で登場する。前シーズンに登場した有功は僧籍から還俗させられた青年であり、自身の中にも叶わなかった人生の哀しみを秘めながら、思いやり深く家光に寄り添っていた。いわば『慈悲の人』である。そして、今回登場する胤篤(たねあつ)は、未来の天璋院で、薩摩藩から政治工作を含められて大奥にやってきた青年。ドラマにはなかったが、原作では胤篤が女性に優しいために、男尊女卑の激しい薩摩では異端の存在だった過去が描かれている。※写真はイメージ政治工作の密命を帯びながらも、胤篤には悲壮感や下心めいたものは感じられず、その温和さや理知的な会話で傷ついた家定の心を癒やす。現実に即して一つ一つ問題を解決すれば、自ずと万事良い方向に進むと信じている胤篤は『希望の人』である。その二人を声や笑顔、絶妙な立ち居振る舞いで福士蒼汰は演じ分けている。福士蒼汰の魅力の一つに声の良さがあるが、有功では柔らかく潤んでいた声が胤篤の時にはからりとした張りがあり、品の良さは残しつつも来し方の違う二人の青年を表現していた。家定と胤篤が心を通わせる一方で、アメリカとの通商条約を巡って幕政が揺れる最中、家定を支えてきた正弘は不治の病に倒れてしまう。瀧山(古川雄大)が見舞いに持参したカステラを泣き笑いながら押し頂く正弘の姿は、かつての家定との切なく愛おしい日々を大事に抱きしめるようで、ただただ切ない。そして病弱だった家定が胤篤との日々で健康になった姿を見届け、正弘は遺言のように「どうかこれよりは誰よりもお幸せになって下さいませ」と言い残して幕府を去る。それは、実父からの性暴力や毒殺が蔓延する将軍家の有り様に絶望し、自分の幸福を諦めて生きてきた、大切な主君であり愛する友人でもある家定に、諦めないでほしい、掴み取ってほしいと背中を押す言葉だったのだと思う。正弘の言葉を受けとめた家定は、献身よりも生きていてほしかったと怒り嘆きながらも、過去を乗り越えて胤篤との愛に踏み出す。愛おしく大切なものを得るということは、いつか失う恐れと表裏でもある。※写真はイメージそれでも、固く寄り合わされた縄は次の世代に何かを繋ぐだろう。吉宗(冨永愛)が赤面疱瘡の撲滅を願い、その時代には糸口すら得られずとも、田沼意次(松下奈緒)がその遺志を引き継いで、研究の果てに糸口を見つけた。その糸口は一度は切れてしまうが、次の世代で熊痘として蘇り、多くの人々を救った。国としての滅びを回避する道は、まだ途上にあるが、それもまた世代を継いでバトンが渡されていくはずだ。本人にとって「何もなしえぬ人生」と思えたとしても、その情熱や願いは誰かに受け継がれていく。瀧内公美が一気に駆け抜けるように演じた阿部正弘の生き様はそれを見せてくれたと思う。※写真はイメージちなみに7話の後、同じくNHKのドキュメンタリー番組『100カメ』で、今作『大奥』の美術担当の様子が紹介され、衣装や照明・セットの驚くほどの細やかさや高い技術を垣間見ることが出来た。私たちが漠然と「素晴らしいな」「美しいな」と感じるバックボーンに、高度な技術と熱が込められているということに、改めて頭が下がる思いである。物語は終盤にかかっている。この素晴らしいドラマの幕が近いと思うと寂しさは否めないが、疫病禍を経て描かれるこの人間賛歌が、今、私たちに何を残してくれるのか、しっかりと見つめたい。ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]かなSNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している。⇒ かなさんのコラムはこちら
2023年11月17日西島秀俊と内野聖陽がカップルを演じる「きのう何食べた? season2」の5話が11月3日に放送。賢二の優しさを改めて感じた史朗が目を潤ませるシーンに、「完全に神回!」や「相手を思いやる優しい気持ちが、お互いの幸せに繋がっていくんだよなぁ」など絶賛の声が上がっている。よしながふみの同名漫画が原作の本作は、史朗と賢二カップルのささやかな日常を描いた物語。弁護士でまもなく50歳になる史朗を西島秀俊、史朗と同棲中の美容師・賢二を内野聖陽、史朗の元恋人・伸彦を及川光博が演じている。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。12月。史朗(西島秀俊)は、洗濯機の排水ホースの不具合で水が溢れそうになったことを賢二(内野聖陽)に報告。しかしその際にうっかり以前一緒に住んでいた人を匂わす言葉を口走ってしまう。それを聞いて瞬時に全てを理解した賢二は、相手がどんな人なのか詳しく聞きたいとしつこくせがみ、史朗から9年前の思い出を聞き出す。それは史朗が40歳の時。排水口が詰まって洗濯機周辺が水浸しになってしまう。しかし当時のパートナーであった伸彦(及川光博)は状況を理解しつつも「昼メシまだ?」と言うだけで、何の手伝いもせずに不機嫌そうに外出。その後も何かにつけ高圧的な態度をとる伸彦に、さすがの史朗も堪忍袋の緒が切れかけるが、あまりにドンピシャなビジュアルゆえ結局許してしまう日々を送っていた。自分といる時とは態度が違う史朗の過去を知った賢二は、案の定、嫉妬する。クリスマスを間近に控え、史朗はスーパーで見つけたお買い得な鶏モモ肉をクリスマスディナー用に買おうとするが、近頃体形を気にする賢二を思い出し、ボリューミーな恒例メニューのままでいいのか悩む。一方、賢二も同僚たちからクリスマスディナーについて、史朗にとっては重すぎるのではと指摘を受けることに。そこでお互いを気遣いあったふたりは、自分を理由にして一緒にクリスマスの新メニューを考えることにし――というのが5話の展開。本当は相手のことを思ってメニューを新しくしたいと思った史朗と賢二だが、本当のことは言わず揃って自分を理由にしてメニューを変えようと言うふたり。そんな相手への思いやりでいっぱいのふたりが仲良く肩を並べてクリスマスの新メニューを考える姿に、SNSでは「お家でクリスマスディナーのメニューを一緒に考えてるだけでこんなに楽しそうなの幸せすぎ。羨ましすぎ」や「一緒に新しいメニュー考えてわいわいしてるのも幸せそうでいい~!」などの声が。またビーフシチューやシーザーサラダといった新メニューを作った史朗が、賢二のお気に入りで大切な思い出のメニューでもある明太子ディップを残したことに対して「お願いされてないのにケンジが大好きな明太子ディップ作ってあげるシロさん本当にケンジ大好きじゃん」や「明太ディップは欠かさないシロさん愛だな」などの声が上がっている。そして元恋人の伸彦からモラハラ気味な扱いを受けていた史朗が、賢二の優しさに改めて気づき、今の自分の幸せを実感し目を潤ませるシーンに「洗濯物をたたんでおいてくれる、排水口詰まり時の便利グッズ、勝手に使ってしまった食材をすぐに買ってくる。確かに特別なことじゃないけど、この相手を思いやる優しい気持ちが、お互いの幸せに繋がっていくんだよなぁとしみじみ」や「ああ、あの頃のシロさんが救われた」「完全に神回!朝から涙腺崩壊した」などの声が上がっている。【第6話あらすじ】12月30日昼。仕事から帰宅した史朗に、賢二は航(磯村勇斗)から初詣の誘いがあったことを伝える。親と昼間にしか行ったことがない史朗は、大晦日の夜に集まると知って驚く。史朗は寒い夜に人混みの中で徹夜するのはイヤだと拒否するが、珍しく語気強めに反論する賢二を見て相当行きたいのだと悟り、初詣の誘いを受け入れる。そして大晦日の夜。集合した4人は無事一緒に新年を迎える。だがお参りを終えた後、テンション高めの賢二に対し、3人は早くも帰りたいモード。オールで夜遊びを満喫したい賢二の意見は却下され、結局一旦解散し昼から小日向(山本耕史)と航の家でパーティーをすることに。ふたりの家に着くと、老舗料亭のお取り寄せおせちがずらり。伊勢えび・アワビ・ローストビーフが並ぶ姿に、不服そうだった賢二も目を輝かせる。一方手作りの黒豆と豚の角煮を用意していた史朗は、キッチンを借りて最後の仕上げをする。そんな正月ならではのごちそうをほおばりながら、話題はやがて家族の話に。「兄弟が結婚して孫がいるから気がラク」という会話に、ひとり息子の史朗は複雑な表情を浮かべて――。「きのう何食べた? season2」は毎週金曜23時12分~テレビ東京系にて放送中。(シネマカフェ編集部)
2023年11月04日SNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2023年10月スタートのテレビドラマ『大奥 Season2』(NHK)の見どころを連載していきます。かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。吉宗を演じる冨永愛の毅然とした姿は見惚れるほどだった。家光を演じる堀田真由の激流のような情熱には圧倒された。綱吉を演じる仲里依紗が表現する虚ろな哀しみには胸をつかれた。家重を演じる三浦透子に滲む悔しさと諦めは切なかった。田沼意次を演じる松下奈緒の知性と艶やかさ、松平定信を演じる安達祐実の危うい潔癖さ。そして平賀源内を演じる鈴木杏の伸びやかな生命力。このNHKドラマ10『大奥』は、多くの俳優たちの未知の魅力を引き出し、さらなる高みに押し上げてきた。※写真はイメージ原作に淀みなく流れる人間愛と、演出・美術の素晴らしさはもちろんのこと、これには脚本家・森下佳子の絶妙なタクトを抜きに語ることは出来ない。実写化という縛りのもとで描けない部分を用心深く切り落とし、人物像に深みを持たせるためにセリフと説明を加え、演者たちの魅力を際立たせた。NHK連続ドラマ小説『ごちそうさん』(2013年)、NHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』(2017年)、『義母と娘のブルース』(TBS系 2018年)といった作品群からもわかるように、森下佳子はカリスマ性を持ったヒロインと、その関わりで変化していく周囲を描くのに長けた作家である。彼女のその筆は、今作で恐ろしく、それと同じくらい魅惑的な悪役を描き出した。ひんやりと甘い声で、息子に毒入りの菓子を勧める一橋治済(仲間由紀恵)の「召し上がりゃ」と囁くセリフは当面忘れられそうにない。男だけが罹る赤面疱瘡という伝染病で、男性の人口が極端に減少した架空の江戸時代。労働や政治の担い手が女性となる中、名君と謳われた八代将軍・吉宗は国の存続の為に赤面疱瘡の克服を決意する。吉宗の遺志を託された田沼意次は大奥に蘭学者を集めて研究を始めるが、その成果は権力を得た一橋治済に握りつぶされてしまう。赤面疱瘡の撲滅という希望が消えた後、幕府では150年ぶりに男子の将軍・家斉(中村蒼)が即位する。そして同じ頃、大奥では幼児の不審死が続いていた。※写真はイメージ医療編、堂々の完結である。権力者の横暴という閉ざされた闇を切り開いたのは、我が子を殺された母親二人の怒りと執念だった。治済を仕留める機会を得るために、狂ったふりをした御台・茂姫、そして治済にすり寄るふりをしたお志賀。それぞれ蓮佛美沙子、佐津川愛美という硬軟自在の演技派二人が、治済役の仲間由紀恵と堂々渡り合った。原作にない、ドラマ化で加えられた部分でとりわけ印象に残ったのは、倒れ苦しむ治済に医師を呼んでほしいと、「たとえ化け物でも母は母」と伏す家斉の懇願と、それに茂姫が痛切な表情で呟いた「あなた様は、そういうお方ですものね」という二つのセリフである。※写真はイメージここに、母親と息子たるものの切ろうとしても切れぬ愛憎と、夫と妻たるものの結んだようで結びあえない縁が交錯している。息子を毒殺で失った茂姫は、妻であり同時に母でもある。その彼女の中に吹き荒れただろう感情の嵐を思うと、言葉にならないものがあった。もう一つ、映像化にあたって付け加えられた印象的な場面は、公儀の施策として熊痘接種所が設けられ、その看板を前に黒木(玉置玲央)、伊兵衛(岡本圭人)らが感無量になるシーンである。看板を見つめながら黒木は今は亡き平賀源内との最後の会話を思い出す。それは、死の淵の源内を悲しませまいと実直な黒木が優しい嘘をつき通した会話だった。奇しくもその嘘は長い悲喜の果てに真実になり、優しく悲しい嘘は竹とんぼが飛ぶ空に昇華する。源内も、青沼(村雨辰剛)も、田沼も、想い出の中にいる死んでいった人たちはみな笑顔である。それは重苦しい展開の続いた医療編の最後におとずれた、抜けるように美しい空だった。※写真はイメージそして美しいモンスター・治済の退場と入れ替わりに、更なる悪辣な権力者が登場する。実の娘への性加害という鬼畜の所業を繰り返す将軍・家慶を演じるのは、今や屈指の怪優・高嶋政伸。見るに堪えないようなおぞましい場面から始まったが、幕末編はこの壮大な人間賛歌の締めくくりに相応しい華やかさと躍動感のあるパートである。脚本・森下佳子のタクトがどんなフィナーレを描き出すのか、楽しみにしている。※写真はイメージドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]かなSNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している。⇒ かなさんのコラムはこちら
2023年11月02日社会の裏側で暗躍する“黒幕”設楽拳一の姿を描くWOWOWの大型ドラマシリーズ『連続ドラマW フィクサー』。4月から始まったSeason1、7月からのSeason2に続き、ついに10月からはSeason3が放送・配信されているが、10月29日(日) にはその第4話が放送される。本シリーズは、唐沢寿明が演じるフィクサー=設楽拳一を筆頭に、元新聞記者の渡辺達哉(町田啓太)、達哉の母・響子(斉藤由貴)、警視庁捜査一課刑事・板倉(小泉孝太郎)、与党の大物代議士・須崎(小林薫)などのレギュラー陣といえるキャラクターたちが中心となって、Season1からのドラマを紡いできた。その中で拳一にとっての特別な存在といえるキャラクターが、内田有紀が演じるジャーナリストの沢村玲子だ。政財界を暗躍する拳一には真の味方や友人はいない。しかし、彼と常に協力関係にあるのが、報道番組の人気キャスターだった玲子。Season1では、ある事件に巻き込まれ服役していた拳一と出所後すぐに密会、総理大臣の自動車事故の謎を追うために情報を交換する。実は、人気キャスターでありながらその総理大臣を愛した過去をもつ玲子だが、各々の過去を知った上で拳一とはお互いに利用しあい、時には相手のために“コマ”になることも厭わない。その典型がSeason2での玲子で、都知事のスキャンダルにより新たな都知事候補探しが水面下で行われた際、当初拳一は玲子を推薦、女性総理・新田さゆり(富田靖子)に引き合わせた。玲子の過去がネックとなり立候補は頓挫したが、“コマ”となっていることを自覚しながら自らの野心と折り合わせていく玲子の姿がそこにはあった。現在放送・配信中のSeason3では、玲子に代わり立候補した達哉が都知事選を戦う中、東京湾埋め立て工事を仕切る浜潮建設の社長令嬢が誘拐される事件が勃発。フリーのジャーナリストとなった玲子は、都知事候補の達哉にも、誘拐事件の交渉役を担う拳一にも近い立場を利用しながら虎視眈々とスクープを狙っている。そして、そんな彼女にもやがて人生の大きなターニングポイントが……。決して仲間ではない、ましてや男女の関係ではない。しかし、絶対に裏切ることのない不思議な信頼がある玲子と拳一。果たしてSeason3では彼らの関係はどうなるのか、そして玲子は生き馬の目を抜く魑魅魍魎たちの世界を無事に渡り歩くことができるのか。彼女の動向にも注目してこのドラマを楽しんでみてはいかがだろうか。Season3の第1話は、WOWOWオンデマンドでは11月13日(月) まで無料で配信中。拳一が総理の自動車事故の謎を解き明かすSeason1の全5話、達哉の冤罪事件をめぐる法廷バトルが展開するSeason2の全5話、さらにSeason3の第1話から第4話はWOWOWオンデマンドで配信中だ。<作品情報>WOWOW『連続ドラマW フィクサー Season3』放送:毎週日曜午後10:00[第1話無料放送]【WOWOWプライム】【WOWOW4K】配信:各月の初回放送終了後、同月放送分を一挙配信 [無料トライアル実施中]【WOWOWオンデマンド】・Season1:全話配信中(全5話)・Season2:全話配信中(全5話)・Season3:第1話~第4話配信中(全5話)■出演唐沢寿明町田啓太、小泉孝太郎、要潤、徳重聡、大友花恋、加藤雅也、斉藤由貴石坂浩二(特別出演)/白洲迅、大倉孝二、高島礼子、古田新太、内田有紀、小林薫脚本:井上由美子企画・プロデュース:青木泰憲監督:西浦正記、池澤辰也音楽:得田真裕プロデューサー:村松亜樹、髙田良平、黒沢淳制作協力:リオネス■『連続ドラマW フィクサー Season3』今回の見どころは誘拐事件と都知事選!(PR)■『連続ドラマW フィクサー Season3』フィクサーを“操る男”、西浦正記監督インタビュー(PR)
2023年10月29日西島秀俊と内野聖陽が同棲中のカップルを演じる「きのう何食べた? season2」の4話が10月27日に放送。賢二の同僚・田渕が披露したカルボナーラに「食べたくなっちゃう」や「お昼はカルボナーラ」など食欲を刺激された視聴者の声が多く上がっている。よしながふみの同名漫画が原作の本作は、史朗と賢二カップルのささやかな日常を描いた物語。弁護士でボスから昇進を打診されている史朗を西島秀俊、史朗と同棲中の美容師・賢二を内野聖陽、賢二の職場の店長・三宅祐をマキタスポーツ、祐の妻でエステを担当する玲子を奥貫薫、賢二の後輩・田渕剛を坂東龍汰、田渕の恋人・千波を朝倉あきが演じている。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。11月。賢二の同僚で、腕はあるが毒舌キャラな田渕剛(坂東龍汰)にも顧客が増え始める。そんなある日、店長の三宅祐(マキタスポーツ)は久々に予約が入った顧客の対応を田渕に依頼。祐は当日予定があると言うが、名前を聞いた賢二たちは、その相手が1年前に別れた祐の浮気相手だと気づいて驚く。もちろん祐の妻の玲子(奥貫薫)も勘づいており、店内は凍り付くが、祐だけは全く気づいていなかった。そんな中、賢二は田渕から珍しく食事に誘われる。しかし何やら深刻そうな様子の彼を見て、「店を辞めるのではないか」との不安がよぎる。一方、史朗(西島秀俊)はボスである美江(高泉淳子)の顧問先へ同行。史朗は社内のパワハラ問題をどうにか和解できた経緯を社長(岡部尚)に説明するが、美江から突然「今後は筧史朗が担当する」と明言され戸惑う。さらに追い打ちをかけるように「事務所のボスになる覚悟をしておいて」と釘を刺されてしまい――というのが4話の展開。仕事を終え、田渕とご飯をすることになった賢二は、食材がいっぱいあるからという理由で田渕に手料理を振舞ってもらうことに。実は田渕は、彼女の千波(朝倉あき)と同棲していたが、カルボナーラが原因で破局していた。田渕の彼女は、料理が微妙に下手な女性。しかしそれでも問題なく田渕は彼女との生活を楽しいと思っていた。だが、田渕の作ったカルボナーラは絶品で、ふたりの口からは料理の感想がポンポン飛び出してくる。それに気づいた彼女は、自分の微妙な料理を食べさせることを申し訳なく思い、田渕に別れを告げて出て行ってしまったのだった。そんな別れの原因ともなったカルボナーラだが、あまりに魅惑的なビジュアルとキャストの食べっぷりからSNSでは「何食べ見た人の本日のカルボナーラ率めちゃくちゃ高いやろな~(もちろん私も食べますがなにか)」や「今日のお昼はカルボナーラ、作ろう。」、「カルボナーラ食べたくなっちゃう。夜中に見たらたまらんよね(笑)」などの声が。また、家に帰った賢二が、冷蔵庫に入っていた史朗の作ったきんぴらを見つけ「田渕くんのガッツリカルボナーラも美味しかったんだけど、やっぱこういうのが欲しくなっちゃう」と言い、史朗に座って食べるよう促されると「こういうのが良いの。料理してるシロさんの横で食べるのが良いの」と言うシーンには「最後にシロさんの側でケンジがきんぴらごぼうを食べるシーンは幸せでホッコリしました」や「最後の二人のキッチンシーン、ああーこれだよこれ!このふたりの並び!!素晴らしい!!とめちゃくちゃときめいたのでした」「きんぴらシーンでとてつもなく幸せな気持ちになりました」などの声が上がっている。【第5話あらすじ】12月。史朗は、午前中に洗濯機の排水ホースの不具合で水が溢れそうになった出来事について賢二に報告。だがその際にうっかり以前一緒に住んでいた人との出来事を口走ってしまう。それを聞いて瞬時に全てを理解した賢二は、相手がどんな人なのか詳しく聞きたいとしつこくせがみ、史朗から9年前の思い出を聞き出すことに成功する。それは史朗が40歳の時。排水口が詰まって洗濯機周辺が水浸しになってしまう。しかし当時の パートナーの伸彦(及川光博)は「昼メシまだ?」と状況を理解しつつも不機嫌そうに外出。その後も何かにつけ高圧的な態度をとる伸彦に、さすがの史朗も堪忍袋の緒が切れかけるが、あまりにドンピシャなビジュアルゆえ結局許してしまう日々を送っていた。自分といる時とは態度が違う史朗の過去を知った賢二は、案の定、嫉妬する。クリスマスを間近に控え、史朗はスーパーで見つけたお買い得な鶏モモ肉をクリスマスディナー用に買おうとするが、近頃体形を気にする賢二を思い出し、ボリューミーな恒例メニューのままでいいのか悩む。一方、賢二も美容室で周囲からクリスマスディナーについてある指摘を受けることに。そこでふたりは、一緒にクリスマスの新メニューを考えることにし――。「きのう何食べた? season2」は毎週金曜23時12分~テレビ東京系にて放送中。(シネマカフェ編集部)
2023年10月28日SNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2023年10月スタートのテレビドラマ『大奥 Season2』(NHK)の見どころを連載していきます。かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。人間の尊厳と業を描くこのNHKドラマ10『大奥』(NHK火曜22時)の中でも、権力と性差をめぐる描写はこの医療編の後半が最も秀逸で、だからこそ恐ろしい。今回の映像化の前から、作品中最大の悪役・一橋治済を誰が演じるかは原作ファンの中でも大きな話題になっていた。ちなみに原作の治済は、凡庸な容姿の女である。その凡庸さゆえに、凶行の数々は衝撃的だった。映像化の治済役が仲間由紀恵だと発表されたとき、これは中途半端はないだろうと背筋がざわついた。その制作の賭けの結果はどう出たか。治済の出番はまだ途中であるけれども、もう答えは出ている。この役は、仲間由紀恵という俳優が持つこれまでの輝かしいキャリアを、更に高みに押し上げる大きなターニングポイントになるに違いない。※写真はイメージ男子のみが罹る伝染病・赤面疱瘡で、男性の人口が著しく減少した架空の江戸時代。主な労働の担い手は女性になり、政治もまた女性を中心に行われていた。人口減少と国防の弱体化を憂う八代将軍・吉宗(冨永愛)は、再び男子の人口を増やすべく赤面疱瘡の克服を腹心の田沼意次(松下奈緒)に託す。大奥に蘭学者を集め、一度は人痘接種という大きな成果を得るも、田沼を後押ししていた将軍・家治(高田夏帆)の死とともに研究は中止となり、研究をしていた面々は死罪や追放といった境遇に追いやられた。だが一度踏みつぶされた伝染病克服の希望の芽は、まだ枯れてはいなかったのである。※写真はイメージ前回、欲が生み出す権力争いが国の未来を左右する発見を平気でもみ消してしまう、その絶望感はすさまじかったが、引き続き4話目も重苦しい。見ていて息苦しさすら感じるのは、罪のない幼児が毒殺されていくという衝撃的な展開に加えて、その悪事が見逃されていく様子が現代にも通じるものだからだ。母・治済の操り人形として将軍になった家斉(中村蒼)は、老中の松平定信(安達祐実)に力なく言う。「母上を怒らせてもよいことは何もない」と。そして治済当人もまた、これほどに異常な人数の人間が死んでも誰も疑いの声をあげないと悪びれることなく呟く。権力者の悪事は、滅多に暴かれない。安全と効率を求めて人は集団を作り、集団を指導する者に権力を預ける。だが権力者がその能力を持たない上に更に悪辣であった時、それを糾弾することが難しいのは、時代も性別も集団の規模も越えて変わらない事実である。そんな現実にも通じるやるせなさを、脚本の森下佳子は巧みに物語の中に仕込んでいく。この医療編の後半、原作に加えて映像化でオリジナルとして加えられたのは、治済の性格についての描写だった。敵対関係でもない孫を殺す動機が理解できないと言う家斉に、定信は「世には人のもだえ苦しむさまを楽しむ趣味の者もいる」と、家斉を哀れむように返す。ここは原作では動機の分からないサイコパスのように描かれていた治済について、更に一歩踏み込んだ表現である。そして「人の苦しみを楽しむ者もいる」というその表現が、治済という人物の輪郭を更に明確にする。※写真はイメージそれは例えばいじめであったり、性加害であったり、顔の見えない誹謗中傷であったり、相手を痛めつけることを目的とした卑劣な行為と根で繋がっている。私たちがどこかで見て思わず目を逸らしてきたそれらの嫌悪感と、仲間由紀恵がどこまでも美しく艶やかに演じきった凶悪が重なって、未知の恐ろしさを創りだしたのである。重苦しい展開の中、黒木(玉置玲央)と伊兵衛(岡本圭人)、そして黒木の妻になったるい(中村映里子)、そして黒木の息子・青史郎(塚尾桜雅)の場面でかろうじて和んだ。ドラマでは息子の出生の場面は描かれなかったが、黒木が息子につけた青史郎という名は、青沼(村雨辰剛)にちなんでいる。家斉が幼い頃に出会った青沼の姿、どこに飛ぶか分からないから不評だと源内が笑った竹とんぼ、そして対価など期待せずに文字の読めない村の女に源内が残した人痘接種の書き付け。※写真はイメージ家斉や黒木、伊兵衛が人痘接種という希望の灯火を再びともそうとする道のりの中で、目印のように出会う、今は亡き人の慈愛と献身の欠片が胸を熱くする。闇のような悪意と閉ざされた権力に、真に抗えるものは何か。その答えが描かれるのは次回である。ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]かなSNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している。⇒ かなさんのコラムはこちら
2023年10月27日「大奥」Season2 医療編より、新たに6名の新キャストの出演が発表された。それぞれのキャストからコメントも到着した。本作は、男女が逆転した江戸パラレルワールドを描いた、よしながふみの「大奥」の実写化シリーズ最新作。高嶋政伸が演じるのは、家斉の息子で、第12代将軍徳川家慶。娘の祥子(後の家定)を溺愛する。「大変ハードな役でしたが、手答えを感じています。皆さま、ぜひご期待ください!」とメッセージ。木村了演じる中澤は、胤篤付きの中臈。木村さんは「常に冷静な人間で、人間味溢れる胤篤とは正反対の役所です。ですが、胤篤と共に過ごしていく中で中澤の人間味が少しずつ出てきます」と役を説明。また、「胤篤役の福士蒼汰とのやり取りもお楽しみ下さい」と見どころも語る。中川翼が演じるのは、瀧山の部屋子である仲野。「大奥」シーズン1を見ていたという中川さんは、「今回出演する事ができて、非常に嬉しく思います」と出演を喜び、「仲野が成長していく姿を見守っていただけると嬉しいです」とコメント。味方良介は、海軍伝習所に入所し、軍艦奉行となる勝義邦/海舟役で出演。味方さんは、「シーズン1から続くパワーのある作品の痺れるスパイスになれるよう、フルスロットルで挑みました」と意気込みを語っている。老中首座の堀田正睦を演じる高木渉は、「重要な役職ですが、力み過ぎずどこか人間っぽく表現できたらと思いながら演じました」と言い、彦根藩主、掃部頭で、堀田正睦失脚後、大老に就任する井伊直弼をが演じる津田健次郎は、「実際に現場に入った初日から時代劇、そしてこの作品特有の難しさと面白さを体感出来て、更に気合を入れ直したことを思い出します」とそれぞれふり返っている。「大奥」Season2は毎週火曜日22時~NHK総合にて放送中。(シネマカフェ編集部)
2023年10月23日SNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2023年10月スタートのテレビドラマ『大奥 Season2』(NHK)の見どころを連載していきます。かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。『大奥』と銘打たれた作品を徳川幕府の将軍とそのパートナーたちの物語だと括ったら、この医療編は特殊な位置づけにあることになる。ここで謎の業病を克服しようと研究を重ねる人々は早逝する御台の五十宮(趙珉和)以外、将軍のパートナーではなく、医療編を通して性愛の描写はほとんどない。一つの成果を追い求める青年たちの日々と、その終焉が中心だ。だが、結末も哀しく読者に苦い読後感を残すこのパートに格別の愛着を持つ原作のファンは多い。そしてこの医療編があって、原作著者・よしながふみが描く男女逆転の大奥という先鋭的な設定の物語は、無二の人間賛歌として輝くのである。※写真はイメージ男子のみが罹る謎の伝染病、赤面疱瘡によって男子の人口が激減した架空の江戸時代。労働力の担い手は女性となり将軍もまた女となった世界、跡取りの確保のために江戸城・大奥に集められたのは男だった。男子の人口減という国難を憂い、八代将軍・吉宗(冨永愛)は腹心の部下である田沼意次(松下奈緒)に赤面疱瘡の撲滅を託し、田沼は平賀源内(鈴木杏)の紹介で長崎から混血の蘭学者・青沼(村雨辰剛)を呼び寄せ、密かに大奥で研究を開始する。病を治療するよりも病に罹らないようにすればより効果的なのではないかと、青沼や源内が気づき始めたその時、田沼と彼らには大奥の権力争いの影が忍び寄っていた。※写真はイメージ原作そしてこのNHKドラマ10『大奥』というドラマを見て、最初は男女逆転の世界観が新鮮で、性別が逆転するだけで様々なことが不条理に感じられるのかと感心する。しかしこの世界に没頭するにつれ、もし自分が社会的に強者の立場になったなら、あるいは逆に弱者として死と隣り合わせに生まれついたなら、どんな生き方をするだろうかと考え込んでしまう。果たして自分は強者であったとき、弱者に対する想像力を持って生きられるだろうか。あるいは「今が良ければそれでいい」「多少の不都合には目を瞑ればいいと」と事なかれ主義に陥らずに生きる責任を果たせるだろうか。この医療編で描かれる人々は、人間としての気高さも、死に向き合う恐怖や迷いも、事なかれの卑劣さも、権力を求める強欲さも、その生き様には男女の違いも身分差もない。権力の周辺で生きる人々の醜さや悲しさがしっかり描かれるからこそ、敬愛する人や仲間からの感謝の言葉だけで、自らの死を受け入れることが出来る青沼の高潔さが私たちの胸に深く響く。金も名誉も求めなかった男がただ一つ、崇拝する女に請うた「いま一度」の言葉。感謝だけあれば命と引き換えに十分だと逆説的に伝わってくる。胸ふるえる名場面だった。※写真はイメージ映像化にあたり、脚本では分かりやすくするために細心の解釈で所々に変更があるが、今回のラスト、土砂降りの中で叫ぶ黒木(玉置玲央)のシーンは、ほぼ原作そのままだった。圧巻の再現度に息をのんだ原作ファンも多いと思う。原作から10年の時を超え、名バイプレーヤー・玉置玲央が全力で演じたこの場面は、強者つまり失わない人々が、失い続ける弱者の人生への想像力を忘れ、その痛みを見て見ぬふりすることへの絶望と怒りに満ちている。その怒りを、黒木は神仏ではなく生身の人間である江戸城の権力者達にぶつける。そしてフィクションを越え、時代を超え、その言葉は現代に生きる私たちの心に深く突き刺さるのである。※写真はイメージ原作通りといえば、平賀源内が命を落とす原因となった梅毒への感染もまた、原作に沿った。奇しくもここ数年、感染症としての梅毒は増加傾向だという(原作が描かれた2013年より、2022年の梅毒の報告数は9倍近くになっている)。ドラマの中で描かれる梅毒としては、今作の脚本・森下佳子が手がけた、同じくコミックから映像化された『JINー仁』(2009年・TBS系)を記憶している方も多いかと思う。その縁のごとく、青沼が田沼に対して自らの生き方を『仁の道』と表現した言葉には胸が熱くなった。気がふれてしまっては自分ではないと泣いて訴えた源内が、黒木の見舞いに最後まで饒舌に希望を語り、更に盲目ゆえに黒木の優しい嘘を見抜けなかったのは、ささやかな、この悲しいエピソードの中で本当にささやかな救いだと思う。そして物語の救いのなさと対照的に、江戸城に巣食う権力者・一橋治済(仲間由紀恵)は、震えるほどに美しい。優雅な所作、無垢を装った怪訝そうな表情、そして「将軍になるのは私ではないのよ」と甘い声で微笑む姿は、吉宗を演じた冨永愛と同じく、この役が彼女のキャリアを更に高みに押し上げるだろうと確信に足るものだ。一度は花が咲きかけた、赤面疱瘡撲滅の希望はついえてしまった。しかしタンポポの種のように、知識と経験は小さな希望となって大奥の外に飛び立った。これから何処にそれはたどり着き、どんなふうに芽吹くだろうか。※写真はイメージドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]かなSNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している。⇒ かなさんのコラムはこちら
2023年10月20日NHKでは、ドラマ「大奥」Season2が放送中。この度、医療編後編の放送を前に、前編の一挙放送が決定した。本作は、男女が逆転した江戸パラレルワールドを描いた、よしながふみの「大奥」の実写化シリーズ最新作。この秋からは、吉宗の遺志を継ぎ、若き医師たちが赤面疱瘡撲滅に向けて立ち上がるその後の物語から、女将軍をはじめとした幕府の人々が“江戸城無血開城”のために奔走した幕末・大政奉還の物語を放送中。“医療編”には、鈴木杏、玉置玲央、村雨辰剛、岡本圭人、蓮佛美沙子、松下奈緒、仲間由紀恵らが出演している。10月24日(火)からは、医療編・後編(第14回~)がスタートする本作。そこで今回、10月22日(日)に前編となる第11~13回を一挙に放送する。SNSでは、「まだ観てない人はぜっっっったい観た方がいい!」「見損ねた方!録画し忘れた方!まだ間に合う~」「シーズン1を見てなくてもちゃんと分かるようになってますよおすすめ!」とコメントも寄せられており、見逃してしまった人必見の放送だ。第14回あらすじ家光以来の男将軍として就任した家斉(中村蒼)。しかし、実権は母・治済(仲間由紀恵)に握られ、政治に口を出すことは許されなかった。そんな中、秘密裏に赤面疱瘡の研究を再開させ、男子が活躍できる世を復活させようと考え始め、過去の人痘開発に尽力した者たちを探し始める。一方、家斉の正室の御台(蓮佛美沙子)は、子どもたちの不審死が立て続くようになり、周囲に不信感を募らせていく…。「大奥」Season2 第11~13回は10月22日(日)午前0時5分~一挙放送(土曜深夜)。「大奥」Season2は毎週火曜日22時~NHK総合にて放送中。(シネマカフェ編集部)
2023年10月18日西島秀俊&内野聖陽W主演の人気ドラマ「きのう何食べた? season2」第5話ゲストとして及川光博の出演が決定。西島さん演じるシロさんの元カレ・伸彦役で登場する。原作は、シリーズ累計945万部(電子版を含む)突破のよしながふみによる同名人気漫画(講談社)。2LDKのマンションで同居する、料理上手で几帳面・倹約家の弁護士・筧史朗(通称・シロさん)と、その恋人で人当たりの良い美容師・矢吹賢二(通称・ケンジ)の毎日の食を通して浮かび上がるほろ苦くてあたたかな日々をリアルに描く。10月6日に1話が放送されると、「シロさんとケンジほっこりする」「今回もシロさんの作る料理は美味しそう」「相変わらずケンジかわいい」「シロさんのレシピでポテサラ作りました!」「これを楽しみに仕事がんばります」など、大反響。Xでは、日本のトレンド2位を記録し、「TVer」「ネットもテレ東」の見逃し配信の総再生回数は200万回を突破(10月15日時点ビデオリサーチ調べ)。エピソード別の見逃し配信再生数(配信開始後7日間)では、テレビ東京の番組の中で歴代1位の再生数を記録した。そんな本作の第5話(11月3日放送)に、シロさんの元カレ・伸彦役で及川光博が登場。伸彦は、史朗が賢二と付き合う数年前、一緒に暮らしていた相手。ルックスが史朗の好みドンピシャだが、恋人に対して強く出るタイプで思いやりに欠け、しかも気分にムラがあるという人物。そんな伸彦を及川さんが熱演する。そして第5話では、クリスマスのエピソードが登場。今回はシロさんとケンジの定番のクリスマスメニューにも変化が訪れることに…。及川さんは「とても光栄に思いました」と語り、「僕の身近なスタッフもみんな作品のファンだったようで、なんかもう大興奮でしたね(笑)」とコメント。「ネコとのお芝居だけがちょっと心配でした。彼らは常にアドリブですからね」と言いながら、「かぼすちゃん(ネコ)とのシーンが無事に撮れてホッとしました。そして現場見学にいらっしゃったよしながふみ先生とお話しできてうれしかったです」と明かす。「久しぶり」だったという西島さんとの共演については、「相変わらず落ち着いていて、集中力の高い人だな、と思いました」とふり返っている。なお、season2でもオリジナルグッズの発売が決定。場面写真と料理カットをふんだんに使用した2024年カレンダーが初登場するほか、毎度お馴染みの“ジルベール”Tシャツを含む、盛りだくさんなラインアップ。オリジナルグッズさらに、テレビ東京の60周年記念イベント「テレ東60祭@なぜか横浜赤レンガ」にて、「きのう何食べた? season2」も参加。フードブースにてseason1に登場した「バナナパウンドケーキ」とseason2に登場した「バターチキンカレー&チーズナン」を販売する。バターチキンカレー&チーズナン≪10月20日(金)放送 第3話あらすじ≫10月31日。史朗(西島秀俊)と賢二(内野聖陽)はハロウィンパーティーに招かれ、盛装で小日向(山本耕史)と航(磯村勇斗)の家へ。凝ったコスプレの出迎えに対し、史朗と賢二は普通のスーツだが実は裏設定が。さらにパーティーの最中、小日向と航の劇的な馴れ初めを知ることに――。数日後、史朗は両親の室内墓地見学に付き添う。2人はある理由で永代供養を考えていた。その夜、賢二は背徳感たっぷりの一人メシを満喫する。ドラマ24「きのう何食べた?season2」は毎週金曜深夜24時12分~テレビ東京、テレビ大阪、テレビ愛知、テレビせとうち、テレビ北海道、TVQ九州放送にて放送中。「テレ東60祭@なぜか横浜赤レンガ」は11月15日(水)~19日(日)横浜赤レンガ倉庫イベント広場にて開催。(シネマカフェ編集部)
2023年10月17日今年4月に放送をスタートすると同時に大きな反響を呼んでいるWOWOWの大型ドラマシリーズ、『連続ドラマW フィクサー』が、ついにSeason3に突入した。政治や経済、報道など、私たちをとりまく社会には「本当は報道されていない“裏の物語”があるのでは?」なんてことを思ったことはないだろうか。本作が描くのは、そんな社会の裏側で暗躍し、駆け引きを繰り広げる者たちの物語。政界や事件の裏で暗躍するフィクサー=設楽拳一(唐沢寿明)を主人公に、先の読めないドラマと人間の“むき出し”の姿が描き出される。ついに幕を開けたSeason3では、前2シーズンを上回る衝撃のストーリーが展開する。大手建設会社・浜潮建設の社長令嬢が誘拐される事件が発生し、拳一が事件解決のために暗躍するのだ。令嬢を誘拐した犯人の要求は、開発が進められている東京湾の埋め立て計画を中止すること。このエリアの埋め立て事業には1兆円という巨額の費用が投じられており、建設予定の統合型リゾートの生み出す経済効果は莫大なものになる。与党議員たち、そして都議会のドン、黒羽真二郎(石坂浩二)もこの事業と遠からぬ場所にいるようだ。同じ頃、前シーズンで冤罪事件に巻き込まれながらも拳一の助けによって自由を勝ち取った元新聞記者の渡辺達哉(町田啓太)が、拳一のささやきによって東京都知事選に立候補することに。しかし、実績もコネクションもない彼は選挙戦では劣勢だ。誘拐事件の進展も、達哉の選挙戦の勝機も見えない中、拳一は誘拐犯との交渉役を買って出る。彼には人質の解放と、達哉の当選を同時に狙う“秘策”があるようだ。そんな幕開けとなった第1話に続き、本日放送の第2話ではさらに驚きの展開が。浜潮建設の社長側近である大貫(古田新太)が交渉役の拳一に不信感を募らせる中、拳一が“秘策”を吐露したことにより、都知事候補である達哉がありえない行動を取るのだ。同時に展開する誘拐事件と都知事選。拳一はなぜ、その両方に関わっていくのか?単に自分が権力をつかむためなのか?それとも何か別の意図があるのか?そして“秘策”の行方とは……。すべてが複雑に絡み合いながら、クライマックスへと迫っていくフィクサーの物語。起承転結の“承”(=発展・深化する段階)に当たる第2話は決して見逃せない。Season3の第1話は、WOWOWオンデマンドでは11月13日(月) まで無料で配信中。拳一が総理の自動車事故の謎を解き明かすSeason1の全5話、達哉の冤罪事件をめぐる法廷バトルが展開するSeason2の全5話、さらにSeason3の第1話から第4話はWOWOWオンデマンドで配信中だ。<作品情報>WOWOW『連続ドラマW フィクサー Season3』放送:毎週日曜午後10:00[第1話無料放送]【WOWOWプライム】【WOWOW4K】配信:各月の初回放送終了後、同月放送分を一挙配信 [無料トライアル実施中]【WOWOWオンデマンド】・Season1:全話配信中(全5話)・Season2:全話配信中(全5話)・Season3:第1話~第4話配信中(全5話)■出演唐沢寿明町田啓太、小泉孝太郎、要潤、徳重聡、大友花恋、加藤雅也、斉藤由貴石坂浩二(特別出演)/白洲迅、大倉孝二、高島礼子、古田新太、内田有紀、小林薫脚本:井上由美子企画・プロデュース:青木泰憲監督:西浦正記、池澤辰也音楽:得田真裕プロデューサー:村松亜樹、髙田良平、黒沢淳制作協力:リオネス■『連続ドラマW フィクサー Season3』今回の見どころは誘拐事件と都知事選!(PR)■『連続ドラマW フィクサー Season3』フィクサーを“操る男”、西浦正記監督インタビュー(PR)
2023年10月15日『相棒 season22』(テレビ朝日系)や『家政婦のミタゾノ』(テレビ朝日系)、『きのう何食べた? Season2』(テレビ東京系)など、人気ドラマの続編が多い秋ドラマ。そこで本誌は、主な人気ドラマのなかで「もっと続編がみたいドラマ」と「もう続編にはうんざりしているドラマ」についてアンケートを実施(~10月12日)。本記事では「もう続編にはうんざりしているドラマ」のTOP3を発表する。3位に選ばれてしまったのは、今年の8月にseason23が放送されたばかりの『科捜研の女』(テレビ朝日系)。1999年にスタートして以来、ヒロインの法医学研究員・榊マリコを沢口靖子(58)がずっと演じている。初期は低迷気味だった視聴率も2005年ごろより安定し、だれもが知る長寿番組となったが、《長く見すぎて飽きてしまった》(30代女性・専業主婦)《登場人物に変わりがない》(40代男性・会社員)という、単純に飽きたという声が多かった。2位は、木村拓哉(50)主演の法廷ドラマ『HERO』(フジテレビ系)。第1期は2001年に月9枠で放送され、社会現象に。その後、2006年に特別編、2007年には劇場版がそれぞれ制作され、2014年には再び月9枠で連続ドラマとして放送された。2015年の劇場版第2作を最後に続編は制作されておらず、近年も続編を待ち望んでいるファンが少なくないが、《キムタクはもう飽きたし、どれも同じに見えて面白くない》(50代女性・アルバイト)という辛辣な声や《思い出のまま綺麗にいいドラマだったと思っていたので。続編は蛇足だと思います》という、ドラマファンだからこその意見も。そして、2位の『HERO』から10票以上の差をつけて1位に選ばれてしまったのは、10月18日からseason22がスタートする『相棒』(テレビ朝日系)。2000年6月から「土曜ワイド劇場」で単発ドラマとして放送され、2002年から連続ドラマとしてシリーズ放送。劇場版4作とスピンオフ映画2作も公開されている、日本を代表する刑事ドラマだ。昨年放送された『相棒season21』では、水谷豊(71)演じる右京の初代相棒である寺脇康文(61)が5代目相棒としてカムバックしたことが話題に。今年1月には放送400回も突破したが――。《小さい頃からずっとやっているイメージで飽きた》(20代女性・会社員)《ドラマを見る年齢になったときにはすでにseason10とかだったので途中から見る気にもなれない》(20代女性・会社員)と、とくに若い視聴者から支持を得られていないようだった。さらに《水谷豊さん自身、もう古稀なのに警察在籍なんておかしい》(40代女性・会社員)《もう退職している年なのに、刑事をやっているのは不自然》(60代女性・経営者)といった“無理のある設定”に対してのツッコミや《だんだんとクオリティが下がってきて昔ほどの面白さがない(中略)成宮寛貴とか及川光博さんまでのシリーズがいちばんおもしろかった》(20代女性・パート)《ストーリーが毎回マンネリ化してつまらない》(40代女性・アルバイト)など、ファン離れも少なくなかった。最終結果は下記の通り。【もう「続編はもううんざり」と感じるドラマランキング 】1位:『相棒』35票2位:『HERO』22票3位:『科捜研の女』19票4位:『教場0』17票5位:『家政婦のミタゾノ』15票6位:『おっさんずラブ』13票7位:『特捜9』11票8位:『ドクターX』10票9位:『コンフィデンスマンJP』『孤独のグルメ』ともに7票10位:『きのう何食べた?』5票11位:『99.9』2票調査方法と実施期間:『WEB女性自身』調べ2023年10月9~11日(Googleフォーム)10月11~12日(クロス・マーケティングのセルフアンケートツール『QiQUMO』)調査対象:年齢不問の男女166人
2023年10月13日10月14日(土) よりWOWOWで放送・配信される『WOWOW×東海テレビ共同製作連続ドラマ ギフテッド Season2』の第1話完成披露試写会付き舞台挨拶が、10月12日(木) に都内で開催。増田貴久、浮所飛貴、泉里香、小手伸也、中山優馬、田辺誠一、高橋克典が登壇した。WOWOWと東海テレビの共同製作連続ドラマ第4弾として制作された本作は、並外れた推理力を持つ天才刑事・天草那月(増田)と、殺人犯を見抜く眼を持つ高校生・四鬼夕也(浮所)がバディを組み、不可解な連続殺人事件の真相に迫る本格クライムサスペンス。Season1でおなじみの泉里香、小手伸也に加え、Season2から中山優馬、田辺誠一、高橋克典らが参加する。先んじてSeason2を鑑賞した増田は、自身の役どころについて「並外れた推理力を持つイケメン天才刑事」と紹介すると、浮所から「スミマセン……。イケメンはもう役柄の設定から外れましたよ」とすかさず突っ込まれる場面も。改めてSeason2の魅力について増田は「映像も本当に綺麗で、まるで壮大な1本の映画のよう。大きな画面で観たい!」とアピールした。一方、浮所はSeason2においての那月&夕也バディの関係性の変化について「Season2ではバディ感も増して、切磋琢磨しながら一つの大きな事件に挑んでいく。(増田とは)撮影を通して心の距離感も近くなって、今ではゼロ距離。もうこれ以上近づけない!」と絆を強調した。すると増田は「あれ?Season2に出ていましたか?」とイジリながら「浮所は“一緒に休憩してもいいですか?”と僕の移動車に乗ってきたのに、僕とは一言もしゃべらずにずっと携帯を触っていた」とまさかの塩対応を暴露。これに浮所は「一緒にいる空気を味わいたかったからです!」と大慌てで弁解すると、増田は「僕と浮所の距離感は一方通行です!僕は壁を作っています!」と塩対応返し。それでも「ちょっとやり過ぎなところもあるけれど、場の空気を盛り上げてくれて楽しい現場にしてくれた」と増田は浮所を良き相棒だと認めていた。那月の同僚刑事・竜崎美都役の泉は「竜崎に那月がチョコレートをくれたりして、いい関係性だと思う」と口にすると、増田は「那月があげたチョコレートを竜崎が食べているシーンを見た時に“絶対に俺のこと好きじゃん!?”と思った。でも泉さんに“那月のこと好きだよね?”と聞いたら“うーん、好きではないと思う……。”と言われた」とガックリ。那月の上司・鷲巣潔役の小手は「ストーリーの後半になるに従い、那月と腹を割って語り合うシーンがある」と見どころを語った。特殊な能力“闇の眼”を持ち、那月&夕也バディの前に立ちはだかる最強の敵・八雲穂積役の中山は「2人を追い詰める役ということで、本番中はお2人の顔をどう歪ませようかと考えながら演じていました」と報告。すると増田と浮所は、逆襲とばかりに中山の私服のセンスが変だと告発し、中山を「変じゃない!個性的!僕の私服の話はやめて!」などと赤面させていた。そんな中山のことを浮所が「お兄ちゃん」と慕っているとの情報が。浮所は「優馬君と話したくて、会った一言目で“めっちゃイケメン!”と言って、そこからお兄ちゃんのように仲良く話した」などと関係性を紹介した。これに増田は「浮所は全員に“お兄ちゃん”とか“お姉ちゃん”と言う」と明かし、観客に向かって「みなさん、気を付けて!浮所は人たらしです!」と訴えると、当の浮所は「だから今日は皆さんにお会いしたかった!お兄ちゃんお姉ちゃんが僕にはたくさんいる!」と会場に詰め掛けたファンたちに呼び掛けるなど持ち前の人たらしぶりを発揮した。那月の父で、ある事件をきっかけに失踪する天草恒河役の田辺は、電話口で初めて聞く那月からの「お父さん」という声のイントネーションに触れて「その声がとても優しくて、一言目から温かかった。その声を頼りに天草恒河を作っていきました」と役作りを回想。那月を特命捜査チームに招聘する室長・神原勇作役の高橋は、17年ぶりとなる増田との共演に「まるで昔の担任の先生の気分。しかもまっすーはなごみ系の顔立ちなのでこちらもフワッとなってしまう。こんなに大きくなって……という感慨を持って芝居をしました」としみじみ。当の増田も「克典さんが出演されると知った時は、飛び上がって自宅の天井に頭がぶつかるかと思うくらい嬉しかった」と再会に喜色満面だった。撮影時の印象的なエピソードの話題になると、高橋は「暑い日のロケでまっすーが自前の扇風機を持って来た。でもものすごく大きいのに風力が弱い。だからまっすーがいないときにガムテープでグルグル巻きにして使用禁止にしました」と回想。その後、増田は高橋からハンディ扇風機を3つプレゼントしてもらったそうで、増田は「弱で使っても僕が持っていた大きな扇風機よりも風力が強かった。2つは手に持ち、1つは足に挟んで使いました」とニューアイテムゲットに感謝しきりだった。また本作のキャッチコピーにちなんだ「共演者の“裏”の顔」トークでは、浮所の恐るべき胃袋の存在が明かされた。浮所が牛丼を食べているところに出くわしたという田辺は「半分くらい食べたところで満腹かのように苦しんでいて、どれだけ少食なの!?と思ったら3杯目だった」とビックリ。会場全体がその大食いぶりに驚く中、当の浮所は「僕は本当に食欲旺盛!そんな姿を田辺の兄貴に見ていただいた」と何故か嬉しそうだった。キャスト陣の仲の良さが滲み出た舞台挨拶もあっという間に終了。最後に増田は「ミステリー、謎解き、バディ、刑事ものと色々な要素が詰まった本格クライムサスペンスですが、人を信じる心など忘れがちな大切なメッセージも所々に散りばめられています。謎解きを一緒にしながら楽しんでご鑑賞ください」と放送開始を心待ちにしていた。<番組情報>『WOWOW×東海テレビ 共同製作連続ドラマ ギフテッド Season2』10月14日(土) 放送・配信スタート【放送】毎週土曜午後10:00(全8話)※第1話無料放送WOWOWプライム・WOWOW4K【配信】各月の初回放送終了後、同月放送分を一挙配信[無料トライアル実施中]WOWOWオンデマンド公式サイト:
2023年10月12日SNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2023年10月スタートのテレビドラマ『大奥 Season2』(NHK)の見どころを連載していきます。かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。伝説のようにカリスマを持ち合わせた人物も、30年程度の経過でその実像がぶれてくる。ましてや100年近く経てば体制が作られた当時の社会情勢や、その時の切迫感も否応なく失われていく。それでも生身の人の喜怒哀楽は、螺旋のように似たものを繰り返していく。※写真はイメージ名将軍・吉宗を慕う孫の代は、既に名君の本質を捉えていない。そして将軍の夫として京から来た皇族の青年は、妻との間に子を得られない寂しさを学問や仲間たちとの友情で癒やす。同じように、かつて京から来て僧から還俗(げんぞく)し、将軍の夫として生きた哀しい青年のように。絶妙な配役、映像化にあたって編集しながらも原作の本質をとらえた脚本、NHKならではの豪華な美術といった魅力でSeason1から大好評のNHKドラマ10『大奥 Season2』(火曜22時)。男子ばかりが罹患する架空の伝染病・赤面疱瘡で、男女の人口比が崩れた江戸時代。労働を担うのは女性となり、一国の主の将軍もまた女が務め、世継ぎを作るために大奥に集められるのは男子であった。名君と謳われた八代将軍吉宗(冨永愛)は、赤面疱瘡の撲滅を願い、蘭学の研究を始めるよう側用人の田沼意次(松下奈緒)に命ずる。田沼がその為に呼び寄せたのは、旧知の本草学者・平賀源内(鈴木杏)と、長崎で蘭学を学んだ混血の青年・青沼(村雨辰剛)だった。※写真はイメージ赤面疱瘡の研究が更に深まる2話は、学問への真剣さが生み出す楽園のような展開だった。将軍家治(高田夏帆)と御台所・五十宮(趙珉和)からの支援を受け、当初閑古鳥だった青沼の蘭学教室は軌道に乗る。生真面目な御右筆助の黒木(玉置玲央)、やんちゃで陽気な伊兵衛(岡本圭人)、お人好しで優しい僖助(新名基浩)といった面々に、源内そして五十宮を加えた教室は身分も才能の有無も、分け隔てのない空間だ。そこに飛び交う言葉は青沼の長崎弁であり、源内の江戸言葉であり、そして五十宮の京ことばであり、真にボーダーレスな集団であることをよく表している。原作の紙面でぼんやりと受け取っていたことを音で改めて実感できるのは、映像化ならではだと思う。だが続くかにみえたその楽園は、五十宮の病死という悲しみを経ることになる。蘭学の教室を守るために病気を隠し続けた五十宮は、将軍の夫として抱え続けた寂しさを学問と仲間たちが埋めてくれたと青沼に礼を述べる。※写真はイメージその姿は、万里小路有功(福士蒼汰)が家光(堀田真由)との愛に苦しみ抜きながらも、総取締として大奥への献身や、春日局(斉藤由貴)の看病で自らの存在意義を見いだしていった姿と重なる。そして自らは子をなせなかったと語る五十宮は、その寂しさゆえに先々まで―いずれ赤面疱瘡を防ぐ人痘接種が完成するまで、間接的に蘭学研究を守り、後の世に大きな財産を残すのである。そして2話では、名君・吉宗の流れを受け継ぐ三人の女が揃う。一人は生前の吉宗の姿を心に刻み、その政治の志を継ぐ田沼意次。鷹揚だが闘争心の薄い女を松下奈緒が上品に演じている。一人は孫として吉宗の正義感や清冽さに憧れる松平定信(安達祐実)。潔癖な優等生を安達祐実が張りつめた糸のような緊張感で演じる。そしてもう一人、同じく吉宗の孫であり、人心を操るモンスター、一橋治済(仲間由紀恵)。優しく語り口も穏やかだが、のっぺりとして見ている者をどこか不安にさせる美しい女を、仲間由紀恵が緻密に演じる。※写真はイメージ根回しに長け政策の実行能力も高い田沼だが、その理性と高い能力ゆえに、理由のない悪意を見抜くことが出来ない。正義感も理想も高い松平定信は、その高さに反比例して視野が狭く、清濁あわせもった判断が出来ない。そして人の悪意や弱みを増幅して味方に引き込む一橋治済の恐ろしい能力、理想も信念もなく、ただ自分の権力を増大させることを目的にした策略が、二人に忍び寄ろうとしている。この三人のもつれ合う運命を、いずれも主演級かつ実力派の女優達が華やかな火花とともに演じる場面はさすがの見応えであり、まさに眼福だった。よしながふみの『大奥』という大作を通して見ても、平賀源内というキャラクターの魅力は際立っているし、その源内に降りかかる運命もまた作中屈指の過酷さである。※写真はイメージその残酷さゆえにドラマは原作通りに描けるだろうかと、ある意味マイルドになっていたらそれはそれでいいのかもしれないと思っていたが、2話のラストを見るかぎり原作通りのようだ。作り手の覚悟に大きな拍手を送りたい。そしてその覚悟に応えるべく、私たちもこのドラマの行方をしっかり目に焼き付けようと思う。ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]かなSNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している。⇒ かなさんのコラムはこちら
2023年10月12日SNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2023年10月スタートのテレビドラマ『大奥 Season2』(NHK)の見どころを連載していきます。かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。NHKドラマ10『大奥』の原作、よしながふみのコミックにおいて医療編が始まる単行本(八巻)が刊行されたのは2012年。その年、日本では東日本大震災の傷跡がまだ生々しく、一方ロンドンでオリンピックが開催されて開会式では女王がスパイとともに空を飛ぶ映像が流れ、年末には第二次安倍内閣が成立している。深い傷跡と未来からぼんやりと差し込む光。それらの境界線にあったようなその年、世界を覆いつくす疫病の影はまだどこにもなかった。どこまでも架空の出来事として、自分含め読者は原作に出てくる業病『赤面疱瘡』のことを捉えていた。それから十年も待たず、私たちは優れた作家の筆がまるで予言のように薬のない疫病と人々の混乱を正確に描き出していたと知ることになる。※写真はイメージ江戸時代、三代将軍家光の時代。男子のみが罹患する伝染病により、男子の人口が女子の四分の一にまで減ったこの国で労働と政治の担い手は女性となった。将軍もまた女性が務める中で、女将軍が跡継ぎを生むための大奥は男ばかりが集められるようになるが、男女が逆転したとしても、いや逆転しているからこそ、そこには悲哀が満ちているのだった。シーズン1で、原作のエッセンスを余すことなく表現した緻密な脚本と、圧倒的な映像美、俳優陣の熱演で好評を博したNHKドラマ10『大奥』。シーズン2は八代将軍吉宗(冨永愛)の死からおよそ20年、いわゆる田沼時代と呼ばれる時代から始まる。吉宗から赤面疱瘡の撲滅を託された将軍の側用人・田沼意次(松下奈緒)は、大奥での医学研究のために平賀源内(鈴木杏)に命じて長崎・出島で蘭学者を探させる。源内がこれと見込んで連れてきたのは、長崎で外国人と遊女の間に生まれた金髪碧眼の吾作(村雨辰剛)という名の青年だった。その容姿で差別を受け続け、苦難の多い半生にもかかわらず、吾作は「人の役に立ちたい」と大奥に入り、新たに『青沼』という名で蘭学の講義を始める。※写真はイメージ医療編と呼ばれるこのパートは、男女逆転の大奥の物語の中でもやや異質な光を放っている。ここで描き出されるのは、男女の役割が逆転した世界ではなく、男女の役割の境界線そのものがない世界である。いや、武家の身分を捨てた平賀源内が連れてきた金髪碧眼の青沼の講義に、御半下から将軍、御台所まで集う。性別だけではなく人種・身分の境界線も越えようとする、それは小さなユートピアである。医療編の要ともいうべき、女でありながら男装し、せわしくなく喋り、美女に目がない陽気な平賀源内を鈴木杏が演じる。源内はよしながふみ作品の魅力を凝縮したような、原作でも屈指の人気キャラである。果たして誰が演じられるのか、演じるとしたら男女どちらになるのかとファンの気をもませた妖精のような人物を、鈴木杏は見事に体現した。会話に常に被せ気味の早口と、好奇心溢れる身振りがたまらなくチャーミングだ。そして、鈴木杏が同じくNHKドラマ『今ここにある危機とぼくの好感度について』(2021年)で演じた研究者・木嶋みのりと同じように、その目の奥には揺るがぬ知性と反骨が息づいている。源内に連れられて大奥に参じる蘭学者を演じるのは、2021年度放送のNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』で進駐軍の将校を好演した村雨辰剛。2022年放送のNHKドラマ『わげもん ~長崎通訳異聞~』にも出演し、今やNHK作品の外国人役として地歩を固めつつある村雨だが、やはり純粋で透明感のある青年を演じると一際輝く。二人を軸に、松下奈緒、玉置玲央、趙珉和といった実力派が脇を固める。※写真はイメージさらに原作でもファンを震撼させた一橋治済を演じる仲間由紀恵の存在感は、初回はわずかな出演ながら格別のものがあった。ドラマで、原作にない部分で一つ印象に残った部分がある。それは、源内と青沼がそれぞれ共鳴しあう「他者にありがとうと言われたくて生きている」という二人の動機である。このくだりは原作ではずっと後に源内の言葉として出てくるが、ドラマでは医療編の冒頭で二人の願いとして語られる。さらに御半下の風熱(インフルエンザ)を看護する黒木と青沼との会話でも、他人に感謝されたいという願いは浅ましいのかという問いかけが描かれる。シーズン1で繰り返し描かれたのは、尊厳を剥ぎ取られるような境遇にありながらも、人が懸命に生きる姿の崇高さだった。シーズン2の医療編では、人を獣ではなく人たらしめるもの、人間の利他や博愛について、更にクローズアップして描かれるのだろう。再び観る者の心を揺さぶる二ヶ月あまりが始まる。じっくりと腰を据えて向き合いたい。SNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2023年10月スタートのテレビドラマ『大奥 Season2』(NHK)の見どころを連載していきます。かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。
2023年10月06日『連続ドラマW フィクサー Season3』が、10月8日(日) よりWOWOWで放送・配信される。このたび、第1話でSeason3の主要キャラクターが一堂に会するパーティで登場する設楽拳一(唐沢寿明)と渡辺達哉(町田啓太)のタキシードショットが公開された。本作は、脚本家・井上由美子が“フィクサー”を題材に描くノンストップサスペンス。Season3では、唐沢寿明扮するフィクサー・拳一が“誘拐事件×都知事選”をテーマに暗躍する。唐沢、町田のほかに、小泉孝太郎、要潤、斉藤由貴、内田有紀、小林薫、石坂浩二、加藤雅也、古田新太、高島礼子、徳重聡、白洲迅、大友花恋、大倉孝二といったキャストが名を連ねている。本作冒頭で華やかに催されるのは、政界の錚々たる面々が出席する“都議会のドン”黒羽真二郎(石坂)の政界40周年を祝う記念パーティ。黒羽は都知事選の下馬評では、民自党推薦の候補・川本(徳重)のバックにつくと噂されていたが、パーティで元保育士の都議・四方田(高島)を推すことを突然宣言する。政界の権威による鶴の一声に一同は驚きの声を漏らさずにはいられなかった。そんな中、招かれざる客としてパーティに登場するのは拳一と達哉。黒羽は拳一を“闇のフィクサー・本郷吾一(西田敏行)の最期に立ち会った男”として記憶の片隅で認識。拳一は、開口一番で“冤罪を晴らした不屈の男”達哉の都知事選出馬を宣言し、この牽制に一同は驚愕、そして黒羽は嫌悪感をあらわにする。幕開けから番狂わせの連続となり、嵐を予感させるが、時を同じくして、世間の話題の的となるのは、大手ゼネコン企業の社長令嬢の誘拐事件。彼の奇抜な発想が難事件の解決に導くことを期待され、拳一が犯人との交渉役に抜擢される――。Season3の第1話は、本日10月2日(月) よりWOWOWオンデマンドで期間限定無料配信されている。<番組情報>『連続ドラマW フィクサー』放送:毎週日曜午後10:00[第1話無料放送]【WOWOWプライム】【WOWOW4K】配信:各月の初回放送終了後、同月放送分を一挙配信 [無料トライアル実施中]【WOWOWオンデマンド】・Season1:全話配信中(全5話)・Season2:全話配信中(全5話)・Season3:10月8日(日) スタート(全5話)Season3 特設サイト:
2023年10月02日増田貴久主演、浮所飛貴(美少年/ジャニーズJr.)共演、東海テレビ×WOWOW共同製作連続ドラマ「ギフテッド Season2」から、オールキャストとポスタービジュアルが解禁となった。本作は、並外れた推理力や洞察力、論理的思考を持つ天才刑事・天草那月(増田貴久)と、殺人犯を見抜く眼を持つ高校生・四鬼夕也(浮所飛貴)がバディを組み、様々な難事件に挑む前代未聞の本格ミステリー。原作は「金田一少年の事件簿」や「BLOODY MONDAY」など、数々の大ヒット作を生み出したミステリーの名手、天樹征丸氏が手掛ける最新作。10月14日(土)22時よりWOWOWで放送・配信がスタートするSeason2では、“那月の過去”と“不可解な連続殺人事件”の真相に迫るオリジナルストーリーが展開される。新聞記者が路上で刺殺され、警視庁捜査一課の刑事・天草那月(増田さん)と、殺人犯が“視える”高校生・四鬼夕也(浮所さん)は事件を捜査することに。2人は殺害現場で不審な行動をする探偵・八雲穂積(中山優馬)と遭遇する。後日、犯人は逮捕されるが、被害者に対する殺意も、動機すらもなかったことが判明。次々と起こる“殺意なき惨殺”、その裏側に隠された真相とは――。卓越した推理力と強い正義感を持つ刑事だが、ある事件をきっかけに失踪する那月の父・天草恒河役に、田辺誠一。捜査に熱心に取り組む特命捜査チームの厳格な刑事・烏森沙耶役に黒谷友香。上司の記者が刺殺され、事件の真相を追うことになる新聞記者・高牧絵梨佳役に、宮本茉由。ある人物との接触により、連続殺人事件に巻き込まれていく男・丸岡隆役に神保悟志。特命捜査チームで那月と行動する刑事・大久保正二役に笠原秀幸。高牧の上司であり、事件の犠牲となる新聞記者・山田忠文役に高橋努。そして、難事件を次々と解決する那月に興味を持ち、ともに事件解明へと奔走する特命捜査チームの室長・神原勇作役に、高橋克典。なお、Season1に引き続き、那月の同僚刑事・竜崎美都役で泉里香、鷲巣潔役で小手伸也、“四鬼神流”の四鬼の1人・弓月兵馬役で松井玲奈が出演する。併せて解禁されたSeason2のポスタービジュアルは、Season1の希望を感じさせる鮮やかなポスターとは一転、シリアスな表情で真実へと立ち向かう登場人物たちが印象的なデザインになっている。「その殺人には“裏”がある。国家を揺るがす壮大な陰謀とは――」というキャッチコピーが表す通り、Season2の手に汗握る本格クライムサスペンスを予感させている。田辺誠一コメント/天草恒河役天樹征丸先生原作のドラマへの参加は三回目になります。26年前の「サイコメトラーEIJI」の沢木晃役、14年前の「神の雫」の遠峰一青役。放送から随分と時間が経っていますが、今でもSNS等で想いのこもった感想をいただくことが多く、演じた人間としては感無量です。そして2023年、三回目です。増田くん演じる天草那月の父、天草恒河を演じます。この作品、登場人物も皆さんの心に届き、楽しんでもらえると嬉しいです。よろしくお願いします!高橋克典コメント/神原勇作役増田くんとは、17年ぶりの共演。大人になった増田くんとのシーンを楽しんでいます。僕が演じる神原のチームは、Season1で起きた事件からつながる裏の真実にたどり着けるのか。どうぞお楽しみに!WOWOW×東海テレビ 共同製作連続ドラマ「ギフテッド Season2」は10月14日(土)より放送・配信スタート(全8話)。Season1は毎週土曜日23時40分~フジテレビ系全国ネットにて放送中。「WOWOW×東海テレビ 共同製作連続ドラマ ギフテッド Season2」【放送】毎週土曜22時~(全8話) ※第1話無料放送WOWOWプライム・WOWOW4K【配信】各月の初回放送終了後、同月放送分を一挙配信[無料トライアル実施中]WOWOWオンデマンド(シネマカフェ編集部)
2023年09月11日