『シングルマン』でヴェネチア国際映画祭男優賞を受賞し、アカデミー主演男優賞に初ノミネート、『英国王のスピーチ』で見事アカデミー賞を受賞した英国俳優コリン・ファース。大ヒットした『キングスマン』で見せたキレキレアクションと凛々しいスーツ姿にはメロメロになってしまう女性も続出し、日本では“コリン旋風”が巻き起こった。このほど、9月10日に56歳(!)の誕生日を迎えることを記念して、コリンがこの秋、相次いで出演する『ベストセラー編集者パーキンズに捧ぐ』と『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』を徹底比較、2作品から初出し画像も解禁となった。◆やっぱりスーツ姿はかっこいい!レトロなスーツvsモダンなスーツ、どちらも楽しめる『英国王のスピーチ』や『キングスマン』などで、そのスーツ姿が印象的なコリン。『ベストセラー編集者パーキンズに捧ぐ』では、1920年代のニューヨークが舞台であるため、主人公のマックスウェル・パーキンズとしてクラシカルなスーツスタイルを披露している。当時の古着をリメイクして作られたこだわりの衣装で、特徴的な中折れ帽は、カリスマ編集者という“できる男”を象徴しているかのよう。一方、『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』では、人権派弁護士であり、保守的な性格のマーク・ダーシーらしい、3ピースのスーツをスマートに着こなす姿が収められている。シリーズ1作目では、90年代後半に流行したサイズが大きめのスーツを着用しているのに対し、今回は多くのセレブが愛用する「トム フォード(TOM FORD)」と英国王室御用達「ギ―ヴス&ホークス(Gieves&Hawkes)」による、シルエットがシャープなものに変化。シリーズ1作目から15年の時を経て、よりスタイリッシュに、現代風になったマークにご注目を。◆映画の舞台は誰もが憧れるオシャレな街!ニューヨークとロンドンで活躍するコリンに注目『ベストセラー編集者パーキンズに捧ぐ』の舞台は、1920年代のニューヨーク。現存する出版社スクリブナーズ社のおしゃれなビルと街並。劇中にも登場する「華麗なるギャツビー」の作家フィッツジェラルドが名付けたジャズ・エイジと呼ばれた時代の華やかなファッションとインテリア、そして何よりもたくさんの書物がアメリカ文学黄金期のニューヨークを魅力的に伝える。『ブリジット・ジョーンズ』シリーズの舞台といえば、現代のロンドン。劇中では、現代的な街並だけでなく、古くからの美しい石畳や歴史的建造物が多く残るロンドンを背景に、ブリジット(レニー・ゼルウィガー)とマークとジャック(パトリック・デンプシー)のドタバタな恋愛模様が描かれる。また、今回は敏腕弁護士として働くマークが、法服とかつら姿で弁護をするシーンも!撮影場所は1882年に開設された王立裁判所(Royal Court of Justice)で、こちらも英国らしい歴史的建造物。恋愛模様だけでなく、弁護士として活躍するコリンも堪能することができるはず。◆今年の秋は周囲の人に振り回されるコリンが見られる!?『ベストセラー編集者パーキンズに捧ぐ』で、カリスマ編集者パーキンズと、天才作家トマス・ウルフ(ジュード・ロウ)は名コンビぶりを発揮しており、家族や恋人を嫉妬させてしまうほど。大作の執筆に向けて創作の世界にのめりこんでいく姿には、編集者と作家という枠を超えた、熱い絆を感じずにはいられない。また、『ブリジット・ジョーンズの日記』ではアラフォーになってもブリジットのドタバタ振りは健在。サプライズな出来事が巻き起こり、ハンサムでリッチなIT企業の社長ジャックとコリンが演じる元カレ・マークの間で揺れ動くことに。今回もブリジットに振り回されっぱなしのマークだが、不器用ながらも誰よりもブリジットのことを理解し、献身的に尽くしていく。なお、コリンの誕生日9月10日(土)には、東京・新文芸坐にてオールナイト上映会「紳士はこうして創られた!?コリン・ファースと一夜を共に」として、『シングルマン』『裏切りのサーカス』『キングスマン』という贅沢すぎる一挙上映も予定されている。『ベストセラー編集者パーキンズに捧ぐ』は10月7日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』は10月29日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年09月10日映画『マリアンヌ』が2017年2月10日(金)より、TOHO シネマズ 六本木ヒルズほかで全国ロードショー。ブラッド・ピット主演最新作となる本作は、第二次世界大戦を舞台に、極秘諜報員とフランス人レジスタンスの男女にはばかる過酷な運命と究極の愛が試されるロマンチックスリラー。ブラッド・ピットは、近年プロデューサーとして『それでも夜は明ける』でアカデミー賞作品賞を受賞し、ますます活躍の幅を広げている。共演に名を連ねるのは、『インセプション』のマリオン・コティヤールだ。監督は『ザ・ウォーク』『フォレスト・ガンプ/一期一会』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の名匠ロバート・ゼメキスが務める。解禁となった特報映像では、ブラッド・ピット演じるマックスとマリオン・コティヤール演じるマリアンヌとの2人の仲睦まじい愛が描かれている。しかし、後半は一変。最愛の妻への「ある疑惑」を突き付けられたマックスが、苦悩を抱える痛々しく表情が映し出され、そんな疑いもつゆ知らず変わらぬ笑顔を振りまくマリアンヌとの対比が衝撃的に描かれている。本作について、マリオン・コティヤールは「エンターテイメント性に富んだサスペンスであると同時に、とても深く大きな愛の物語であるところが気に入っているのよ。悲劇的な愛の物語なの」と語っている。愛した美しい女性、そして妻となり優しい子供の母親となったマリアンヌは、本当に自分には言えない裏切りを働いていたのか。果たして、愛した女・マリアンヌの愛は真実だったのか。過酷な運命を前に、究極の愛が試されるラブストーリー『マリアンヌ』に期待が高まる。■ストーリー1942年、モロッコ・カサブランカ。マックス(ブラッド・ピット)とマリアンヌ(マリオン・コティヤール)は出会った。極秘諜報員とフランス軍レジスタンス、決して交わることのない人生を歩んでいたふたりは、ある重大なミッションによって引き寄せられる。それは夫婦を装って、敵の裏をかき、ドイツ大使を狙う作戦だった。その後、ロンドンで再会したふたり、愛が芽生え始めるのは自然のことだった。しかし、マリアンヌには愛した人にも決して言えない「ある秘密」を抱えていたのだった。【詳細】映画『マリアンヌ』公開日:2017年年2月10日(金) TOHOシネマズ 六本木ヒルズ 他全国公開監督:ロバート・ゼメキス主演:ブラッド・ピット、マリオン・コティヤール、リジー・キャプラン、マシュー・グード原題『ALLIED』(C)2016 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
2016年09月09日マーティン・スコセッシ監督映画『沈黙-サイレンス-』が、2017年1月21日(土)に全国の劇場で公開される。原作は戦後日本文学の最高峰とも称される遠藤周作の「沈黙」で、アカデミー賞監督のスコセッシが1988年に同小説と出会ってから28年の時を経て、ついに映画化が実現。ストーリー17世紀江戸初期、幕府による激しいキリシタン弾圧下の⻑崎で、棄教したとされる宣教師フェレイラの真実を確かめるために日本にたどり着いた若き司祭ロドリゴとガルペ。⻑崎に潜⼊した彼らが⽬撃したのは、⻑崎奉⾏による想像を絶する弾圧の現状だった。次々と犠牲になる⼈々。守るべきは⼤いなる信念か、⽬の前の弱々しい命か。⼼に迷いが⽣じた事でわかった、強いと疑わなかった⾃分⾃⾝の弱さ。追い詰められた彼の決断とはー。彼の目に映る想像を絶する日本を舞台に、人間にとって本当に大切なものとは何かを、壮大な映像で描きだす。キャストには、アンドリュー・ガーフィールド、リーアム・ニーソン、アダム・ドライバーに加え、日本からも窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮、笈田ヨシら実力派俳優が出演し脇を固める。また本作は、11月29日(現地時間)に発表された、世界の映画賞レースの前哨戦となるナショナル・ボード・オブ・レビューでは「トップ10作品」に選ばれ、見事「脚色賞」に輝いた。そして、12月4日(現地時間)に発表されたLA批評家協会賞では、激しいキリシタン弾圧を推し進める井上筑後守を演じた日本人俳優、イッセー尾形が、助演男優賞の次点に選ばれている。キャスト・スタッフマーティン・スコセッシ監督1970 年代初めからアメリカ映画界の新進として注目されたマーティン・スコセッシ監督。信仰、誘惑、罪や贖罪など、道徳や宗教的な テーマを通じて、社会の暗部や人間精神の奥底をあぶり出していくのが特徴。1976年に主演 ロバート・デ・ニーロの『タクシードライバー』でカンヌ映画祭パルム・ドールを受賞。2006年にレオナルド・ディカプリオ主演の『ディパーテッド』で アカデミー賞を初受賞。そんなマーティン・スコセッシは、『沈黙-サイレンス-』の描き方、また心身ともに変わる主人公に対して、次のようにコメントしている。「日本の文化やキリシタンの皆さんの勇気を損なうことないよう描いたつもりです。忠実に敬意を持って、そして共感と慈悲心を持って描こうと、力の限りを尽くしました。」「宣教師の傲慢さを一つずつ崩して行った。だから単に信者を弾圧するのではなく、リーダーにプレッシャーを与えて上から崩して行くという手法を取ったのではないか。映画の中でもロドリゴが踏絵を踏めば、彼の傲慢が崩されます。そこで彼の誤ったキリスト教の考えが覆され、自分を一度空っぽにして自分は仕える人になり、ロドリゴは真のクリスチャンになりえたのではないでしょうか」アンドリュー・ガーフィールド映画『沈黙-サイレンス-』の主演を務めるアンドリュー・ガーフィールド。本作では、宣教師フェレイラを追って日本にやってくる弟子のロドリゴを演じる。ぼろぼろの衣服を着た宣教師の場面写真が印象的だ。これまでには、『アメイジング・スパイダーマン』シリーズで主人公ピーター・パーカー役を務め上げ、デヴィッド・フィンチャー監督の『ソーシャル・ネットワーク』、スパイク・ジョーンズ監督の『アイム・ヒア』などに出演している。イッセー尾形イッセー尾形は、キリシタン弾圧の中心人物・井上筑後守を演じきり、LA批判家協会賞《助演男優賞》次点となる。演劇活動から芸能のキャリアを始め、一人芝居の舞台から映画、ドラマ、ラジオ、ナレーション、CMまで幅広く活動。 最近では、フジテレビ『カインとアベル』、TBSドラマ『ナポレオンの村』、映画『先生と迷い猫』に出演した。窪塚洋介俳優、そして卍LINEとしてのレゲエシンガー活動も忘れられない窪塚洋介。日米のキャスト陣が肩を並べて公の場に現れたLAプレミアイベントでは、藍色調の着物で登場し、精悍な姿を披露した。『沈黙』では、宣教師二人を長崎へと導いたキチジロー役に。2000年頃は、TBSドラマ『池袋ウエストゲートパーク』や、『ロング・ラブレター~漂流教室~』、映画『ピンポン』などから、現在は舞台や映画へ俳優の活動が移ってきている。浅野忠信浅野忠信は、『沈黙』で、江戸幕府の公式の通訳者「通辞」を演じる。そのほか、脚本は『ギャング・オブ・ニューヨーク』のジェイ・コックス、撮影は『ブロークバック・マウンテン』のロゴリゴ・プリエト、編集に『ディパーテッド』他でアカデミー賞3度受賞のセルマ・スクーンメイカーと、豪華スタッフも集結。ハリウッドと日本の技術・才能が融合された本作。人間にとって本当に大切なものとは何かを、壮大な映像で問いかける歴史大作となっている。ジャパンプレミア1月17日(火)、『沈黙−サイレンス−』 ジャパンプレミアが開催された。マーティン・スコセッシ監督のもとには、窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮が揃い、作品や監督に関しての想いを述べた。キチジロー役の窪塚洋介は、「何度も日本を訪れ、この国と我々に最大の敬意を払ってくれた監督を前にしたら、大変な撮影もすべて喜びだった。今日は役者人生で最良の日」と熱い言葉で挨拶。また、浅野忠信は、「監督はいつも、精細な演技を見守ってくれた。やさしさ、一緒に映画を作る姿勢に学ぶことが多かった」と、監督への感謝を述べた。さらに、本作でハリウッドデビューとなった小松菜奈は、「撮影に参加した時は19歳。十代でとても貴重な体験が出来た。原作の「沈黙」には耳慣れない言葉もあり、難しいと感じたりもしたが、完成した映画を若い人たちが見たらどんな感想を持つのか、公開が今から楽しみ」と、同世代の若者たちに観てもらいたいと抱負を語った。作品情報映画『沈黙-サイレンス-』公開時期:2017年1月21日(土)全国ロードショー原作:遠藤周作「沈黙」(新潮文庫)監督:マーティン・スコセッシ出演:アンドリュー・ガーフィールド、リーアム・ニーソン、アダム・ドライバー、窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮、笈田ヨシ、EXILE AKIRA、片桐はいり、高山善廣、青木崇高、遠藤かおる、井川哲也、PANTA、松永拓野、播田美保、山田将之、美知枝、伊佐山ひろ子、三島ゆたか、竹嶋康成、石坂友里、佐藤玲、累央、洞口依子、藤原季節、江藤漢斉、菅田俊、寺井文孝、大島葉子、西岡秀記、SABU、渡辺哲、田島俊弥、北岡龍貴、中村嘉葎雄、斎藤歩、黒沢あすかほか脚本:ジェイ・コックス撮影:ロドリゴ・プリエト美術:ダンテ・フェレッティ編集:セルマ・スクーンメイカー配給:KADOKAWAPhoto Credit Kerry Brown(c) 2016 FM Films, LLC. All Rights Reserved.
2016年09月09日来年2月26日(現地時間)に開催される第89回アカデミー賞に向けて、外国語映画賞部門の日本代表に『母と暮せば』が決定、出品されることになった。日本映画製作者連盟が6日に発表した。『母と暮せば』は終戦から3年後の長崎を舞台とした、山田洋次監督初のファンタジー映画。吉永さゆり演じる助産師の伸子の前に、二宮和也演じる原爆で亡くなった息子・浩二が、ひょっこり現れる…というストーリーで、日本では昨年12月に公開。多くの人の涙を誘った。日本の作品がアカデミー賞の外国語映画賞を受賞したのは2009年、滝田洋二郎監督の『おくりびと』が初めて。その後、2011年に中島哲也監督の『告白』がショートリスト入りしたものの、ノミネート及び受賞は逃している。各国が外国語映画賞への出品準備に取り組む中、スペインからは巨匠ペドロ・アルモドバル監督の『ジュリエッタ』が選ばれた。「The Hollywood Reporter」によれば、スペインからこの部門にアルモドバル監督作品が出品されるのは、これが6回目。そのうち1989年に『神経衰弱ぎりぎりの女たち』がノミネート、2000年に『オール・アバウト・マイ・マザー』が見事受賞、2007年に『ボルベール<帰郷>』がショートリスト入りを果たしている。(Hiromi Kaku)■関連作品:母と暮せば 2015年12月12日より全国にて公開(C) 2015「母と暮せば」製作委員会
2016年09月08日俳優のジャッキー・チェンが、アカデミー賞特別名誉賞を受賞することになった。『ラッシュアワー』などでおなじみのジャッキーと、映画編集者のアン・V・コーツ、キャスティングディレクターのリン・スタルマスター、ドキュメンタリー映画監督のフレデリック・ワイズマンが、11月に行われるガバナーズ・アワードでこの特別賞を受け取ることになると映画芸術科学アカデミーが1日に発表した。同団体のシェリル・ブーン・アイザックス会長は、声明文の中で「アカデミー賞特別名誉賞はジャッキー・チェン、アン・V・コーツ、リン・スタルマスター、フレデリック・ワイズマンのような、その分野における真の先駆者であり、伝説的な存在である人物のために作られた賞です」「彼らの素晴らしい功績を称えられることを誇りに思います」とコメントしている。ジャッキーは自国香港の映画作品への出演、脚本、監督、プロデュースだけでなく、世界中においても興行成績の成功をおさめた「他に類を見ない国際的なキャリア」を称えられ、今回の受賞に至った。一方、1962年作『アラビアのロレンス』で知られるアンは、『エレファント・マン』『アウト・オブ・サイト』『オリエント急行殺人事件』『エリン・ブロコビッチ』など、60年間にわたるキャリアの中で多くの有名作品を手掛けてきた。『卒業』『屋根の上のバイオリン弾き』『トッツィー』を含む200作品以上の映画に携わってきたリンは、ジョン・トラボルタやジョン・ヴォイト、故クリストファー・リーヴらをはじめとする俳優の才能の発掘してきた人物だ。フレデリックは、自身にとって初のドキュメンタリー作品である精神異常を抱える犯罪者たちを収容した病院の舞台裏に迫った1967年作『チチカット・フォーリーズ』をリリース後、ほぼ毎年ドキュメンタリー作品を世に送り出してきた。この4人は、11月12日にハリウッド&ハイランドセンターのレイ・ドルビー・ボールルームで開催される第8回ガバナーズ・アワードでアカデミー賞特別名誉賞を受賞する。2015年度には、デビー・レイノルズ、スパイク・リー、ジーナ・ローランズらが同賞を受賞していた。(C)BANG Media International
2016年09月05日クリストファー・ノーラン監督の最新作、映画『ダンケルク』が2017年9月9日(土)に公開される。ダンケルク とは映画のタイトルにもなっているダンケルクとは、ドイツ軍に侵攻されたフランス北部の都市のこと。1940年、イギリス軍とフランス軍の兵士、約40万人は危機的状況にあった。背後はドイツ陸軍、前方の海からはUボート、空にも戦闘機。80万人という圧倒的な数のドイツ敵軍が完全に包囲し、”全滅”が迫る望みの無い状態だった。こんな絶対絶命の状況下、イギリスからはあらゆる手段を動員して兵士を救おうとする“史上最大の作戦”が動き出す。軍の船のみならず、漁船やヨットなどを含む民間船までもが動き出す。700隻の船乗りたちがそれぞれの想いのもとダンケルクへ向かった。映画『ダンケルク』では、兵士たちをこの都市から救出した実話である「ダンケルクの戦い」の模様が描かれる。相手を打ち負かす「戦い」ではなく、生き残りをかけた「撤退」の物語となっている。映画『ダンケルク』のポイント絶体絶命の窮地の中いかに撤退するか?走るか、潜むか。前か、後ろか。秒単位で状況が変わる緊張感、そして神経を研ぎ澄まされる状況の中、若き兵士トミー(フィオン・ホワイトヘッド)は、生き抜くことが出来るのか?監督はクリストファー・ノーラン監督は『ダークナイト』3部作や『インセプション』、『インターステラー』などで、斬新なアイデアと他の追随を許さないビジュアルセンス、そして徹底したリアリティへのこだわりを見せてきたクリストファー・ノーラン。今回の撮影は、IMAX65ミリとラージ・フォーマット65ミリ・フィルムと呼ばれる手法を組み合わせて、陸海空3つの視点で五感をゆさぶる“究極の映像体験"ができるそう。「ダンケルクの戦いはイギリス国民のDNAに埋め込まれている」と話すノーラン監督。イギリスでは“ダンケルク・スピリッツ"という、国民が一丸となるといった言葉があるそうだ。『ダンケルク』は、彼にとって初の実話映画となる。今までとは異なる形で多くの観客を感動に誘うことになるだろう。公開に先駆け、ノーラン監督から特別メッセージが到着した。「『ダンケルク』は従来の戦争映画とは異なるもの。海辺での兵士たちの戦いそのものよりも、戦争という絶体絶命の状況と混乱のなか、追いつめられ、葛藤し、生き抜いていこうとする物語を伝える」と作品についての思いを話す。初めて実話が描くことに関しては「時代を超えた普遍的なテーマであり、日本の映画ファンにも共感していただけるのではないか」と、その胸のうちを語った。ノーラン最高傑作との呼び声も…『ダンケルク』の評価は一般及び批評家ともに高い。試写を見た人がブログで絶賛していたり、批評家サイト"Rotten Tomatoes"では『ダークナイト』と同じ数字94%を叩き出している。アカデミー賞有力作品として報じるメディアも出始めている。新人フィオン・ホワイトヘッドを大抜擢、ワン・ダイレクションのハリーも出演トミー:見る者の案内人とも呼べる兵士で彼の視点を中心に描かれる。新人フィオン・ホワイトヘッドが大抜擢された。ファリア:英国の秘密兵器スピットファイアを駆るパイロット。演じるのは『マッドマックス 怒りのデス・ロード』、『レヴェナント 蘇りし者』などで迫真の演技を魅せたトム・ハーディ。ボルトン中佐:ダンケルクの埠頭で若き兵士40万の状況に危機感を募らせる軍人。演じるのはケネス・ブラナー。『シンデレラ』『オリエント急行殺人事件』など監督、俳優ともに目覚ましい活躍ぶり。ドーソン:自分には果たすべき使命があると、武器を持たずにドーバー海峡を渡りダンケルクへと船で向かう。演じるのはマーク・ライランス。そのほか、実力派俳優キリアン・マーフィーや、自らオーディションに参加し、映画初出演となるワン・ダイレクションのハリー・スタイルズにも注目したい。陸・海・空それぞれにフォーカスした特別映像また、ノーラン監督のコメントにあわせて、陸・海・空それぞれのシーンにフォーカスした特別映像が公開。絶体絶命の地ダンケルクで、生き抜くことを決意したそれぞれ3人の登場人物の姿をとらえたものだ。陸では、敵軍に包囲され見えない敵に追いつめられる兵士たち。フィオン・ワイトヘッドが演じるトミーが、民家の壁をよじ登って身を隠す。しかし敵の弾丸が容赦なく襲いかかり、ライフルに銃弾を装着しようとするのだが、その先に待っているのは…。空では、ダンケルクに向かう二機のスピットファイアに焦点を当てた。「敵が後ろに」と交信するパイロットにはトム・ハーディ。刹那、敵機からの襲撃によって火花が散る。「墜落する」と言葉を残して一機の戦闘機が海面に吸い込まれていく…。海では、帰国線に乗り込んだ若き兵士たちがつかの間の休息にホッとした矢先、船腹が敵の襲撃に晒される。海に投げ出された兵士を演じてるのは、俳優デビューを果たしたハリー・スタイルズだ。映画『ダンケルク』あらすじ1939年に開始された第二次世界大戦で、ドイツ軍はポーランドへ侵攻・勝利し、5月にはその勢力を北フランスにまで広げていた。敵対する英仏連合軍に対し、ドイツ軍は戦車・航空機など新兵器を駆使した電撃戦を展開、その火力・機動力を集中して運用する新スタイルの戦法で連合軍を圧倒、彼らをダンケルクに追い詰めた。危機感を募らせたイギリス首相ウィンストン・チャーチルはダンケルクに取り残された兵士40万の救出を命じ、1940年5月26日、英国内から軍艦だけでなく民間の漁船やヨットを含む、あらゆる船舶を総動員するダイナモ作戦を発動。奇跡の展開を迎えることになる、不可能と思われた作戦の行く末とは。これは人的資源の保全と、未来を担う数多くの若者を帰還させた意味で、世界の歴史を変えた作戦と言われている。作品詳細『ダンケルク』公開日:2017年9月9日(土)監督・脚本・制作:クリストファー・ノーラン出演:トム・ハーディ、マーク・ライアンス、ケネス・ブラナー、キリアン・マーフィー、ハリー・スタイルズ原題:『Dunkirk』©2017 Warner Bros. All Rights Reserved.
2016年08月27日アカデミー賞受賞女優であるブリー・ラーソンが長編映画監督デビューを果たすことになった。インディペンデント映画『ユニコーン・ストア』でメガホンをとる。サマンサ・マッキンタイアが脚本を担当した同作品は、実家へ戻らざるを得なくなった1人の女性のもとにある店への不思議な招待状が届き、成長する本当の意味を問われるこの女性の姿を描くストーリー。ブリーは同作品に出演するほか、デヴィッド・バーナ、ルーベン・フライシャー、パリス・カシドコスタス=ラティス、テリー・ドゥーガスらと共にプロデュースも務める。ハリウッド・レポーターによると、カシドコスタス=ラティスとドゥーガスのリア・フィルムズとヘラクレス・フィルム・ファンドが資金面を援助することになるという。同作品は当初、レベル・ウィルソン主役、ミゲル・アルテタが監督を務める予定だったが、スケジュールの関係で降板せざるを得なくなったようだ。ブリーは以前、短編映画『ウェイティング』『ジ・アーム』の監督を務めたことがあり、『ジ・アーム』は2012年度サンダンス映画祭で審査員賞を受賞している。そんな中ブリーは、マーベルが贈るキャロル・ダンバース、またの名をキャプテン・マーベルを主役とした映画作品の主役候補に選ばれているほか、2017年3月公開予定の『コング:スカル・アイランド』、現在公開日未定の『ザ・グラス・キャッスル』に登場する。(C)BANG Media International
2016年08月11日ジョン・ファヴロー監督がメガホンを取るディズニー映画『ジャングル・ブック』(8月11日公開)の映像スタッフにアカデミー賞の常連たちが集められていたことが、このほど明らかになった。本作は、ジャングルの動物に育てられた少年モーグリ(ニール・セディ)と、彼を取りまく動物たちとの絆や葛藤を描く物語。壮大なジャングルや表情豊かな動物たちなどモーグリを除いた全てがCGで表現された映像美と、感動的な成長ストーリーが話題を呼び、全世界興収10億ドル(約1,000億円)に迫るヒットを記録している。本作の製作を「アニメーション、モーション・キャプチャー、そして実写制作の最高の部分を取り込む絶好の機会でした」と語るジョン監督は、『アバター』(09)、『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』(12)、『ゼロ・グラビティ』(13)を手がけてきたスタッフらを集めた。この3作は、いずれもアカデミー賞撮影賞と視覚効果賞を受賞。これに貢献してきたスタッフたちは、本作でもその手腕を振るっている。そんなエキスパートたちを統率しているのが、『アバター』でアカデミー賞視覚効果賞を受賞したアンドリュー・R・ジョーンズ、『タイタニック』(98)と『ヒューゴの不思議な発明』(11)で同賞を受賞した視覚効果スーパーバイザーのロバート・レガート、『猿の惑星:創世記』(11)と『猿の惑星:新世紀』(14)で同賞にノミネートされたVFXスーパーバイザーのダン・レモンの3名。本作の映像美の裏側には、ジョン監督の指揮の下に集まった彼らの存在がある。ジョン監督たちと共に来日したプロデューサーのブリガム・テイラーは、「本物のカメラ撮影による要素とデジタル要素がどこで融合されているか探ろうと楽しむ観客もいるかもしれません」と前置きしつつ、「遅かれ早かれ、誰もがそんなことすっかり忘れてしまうでしょう」とアピール。「この映画の感情面の内容が本当に人を引き付けるものだから」と自信を見せる。CGは、観客を物語に没入させるための舞台装置。しかし、だからこそ違和感を抱かせないレベルを目指す必要があった。そのために、洗練されたスタッフたちが集められたのだという。(C)2016 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
2016年08月07日映画『キングコング:髑髏島の巨神』が、2017年3月25日(土)より全国の劇場で公開される。美女を片手にエンパイア・ステート・ビルで大暴れした『キング・コング』(1993年)以来、1976年のジョン・ギラーミン版、2005年のピーター・ジャクソン版と3度映画化されているほか、日本の『ゴジラ』シリーズにも登場している“コング”。キング・コング誕生、その真実とは?その“キング・コング”誕生の起源を描くアドベンチャー『キングコング:髑髏島の巨神』。舞台となるのは、南太平洋に浮かぶ神秘の島「髑髏島」。神話の中だけに存在すると思われていた島が実際にあることが分かり、派遣される遠征隊。驚異と危険に満ちた楽園の自然と人間との間で壮絶な闘いが展開されるなか、映画史上もっとも象徴的なクリーチャー“コング”の驚くべき真実が明らかになっていく。主要キャスト&制作陣主人公はトム・ヒドルストン演じるコンラッド。もともとイギリス陸軍特殊空挺部隊(SAS)の隊員としてベトナムに派遣され、ジャングルでの戦いとサバイバル手法をアメリカ軍に教えたスペシャリストだ。島の調査を編成する米政府特務機関「モナーク」がリーダーとしてスカウト。ベトナム戦争が終わり、喪失感と幻滅を感じていたコンラッドは、5倍の報酬と、生きて帰れたらボーナスを追加することを条件に、仕事を引き受ける。その他、『ルーム』でアカデミー賞主演女優賞に輝いたブリー・ラーソンが女性カメラマン役を演じる。そのほか、サミュエル・L・ジャクソン、ジョン・C・ライリーら豪華キャストが名を連ねる。さらに、“サムライ・ギタリスト”の異名を持つ、アーティストMIYAVIも出演。なお彼は、2016年の『不屈の男 アンブロークン』に続き、ハリウッド映画2度目の登場となる。また監督は、ジョーダン・ヴォート=ロバーツが務め、制作には2014年に公開された映画『GODZILLA ゴジラ』のスタッフが参加している。なお、2020年には“ゴジラvsキング・コング”の映画公開も発表されており、ますます目が離せない。両者の対決は、1962年に日本のゴジラシリーズ3作目『キングコング対ゴジラ』で描かれており、公開予定作品はそのハリウッド版となる。日本語吹き替えキャストにGACKT、佐々木希日本語吹替版の声優として、調査隊リーダーのコンラッドにGACKT、写真家ウィーバーに佐々木希が抜擢された。佐々木希は本作がハリウッド映画の吹替声優初挑戦となる。また、“暴走キングコング”というプロレスラーとしてのニックネームをもつ真壁刀義が、ソルジャー役を務める。髑髏島の怪獣たち映画内では、キングコングはもちろん、日常からは想像もできない進化を遂げた生物が登場。1,000年以上知られることがなかったからこそ生まれた、特異な生態系の中にある怪獣を紹介する。キングコング・体長:31.6m、体重:158t髑髏島の生態系を守る守護神。あるものにとっては悪魔であり、あるものにとっては神。髑髏島の王として、自分の両親を殺した巨大生物と生涯を賭して戦う、成長期の若者。スカル・クローラー・体長:3.65~28.95m、体重:40~100t2本の力強い腕と、恐ろしいッズ骸骨のような顔を持つ、巨大ヘビに似た巨大生物。島の大地の下に隠れて待ち伏せている獰猛なハンターで、コングの祖先を殺した宿敵でもある。バンブー・スパイダー・体長:5~7m髑髏島のミステリアスなバンブー・フォレスト(竹林)に生息する巨大グモ。密集した竹林の中に完璧に溶け込み、木々と同じ高さでそびえ立つ。鉄のように強く粘り気のあるクモの巣に獲物を誘い込み仕留める。スケル・バッファロー・体長:13m、角の長さ:19m、体重:22t髑髏島に住む巨大生物の中では、比較的おとなしく、優しい存在。数日間ぶっ通しで水中にいることができ、水面下では完璧に周囲に溶け込むことができるため、背中の表面がサンゴ状になっている。これらの怪獣以外にも、体長27mを超える海のモンスターや15mまで成長するナナフシなど、あらゆる生物が登場。ストーリーと合わせ、多彩な怪獣達に注目したい。ストーリーそれは簡単な任務のはずだった…。1973年、ベトナム戦争が終結した頃、人類が足を踏み入れたことのない謎の島、未知の生物を求め、調査遠征隊が潜入する。調査チームを編成する米政府特務機関「モナーク」は、ベトナムのヘリ部隊に加え、イギリス陸軍特殊空挺部隊(SAS)の隊員としてベトナムに派遣され、ジャングルでの戦闘とサバイバル術をアメリカ軍に教えたスペシャリスト、コンラッドをリーダーとしてスカウトする。ベトナム戦争が終結し、喪失感と幻滅を感じていたコンラッドは、報酬は5倍、生きて帰れたらボーナスを追加することを条件に、髑髏島の案内人を引き受ける。しかし、そこは人が決して足を踏み入れてはいけない場所、髑髏(ドクロ)島だった。島に着くやいやな、状況は一変する。島には至るところに、骸骨が散らばり、そして岩壁には血塗られた巨大な手跡までも。そして、遂に姿を現す神なる存在、巨大なる王コング。正体不明の巨大生物達。人間は為すすべもなく、逃げ惑うのみ。髑髏島の秘密とは。彼らは島から生きて脱出できるのか。果たして、コングは人類の敵なのか、味方なのか―。作品情報映画『キングコング:髑髏島の巨神』公開日:2017年3月25日(土)キャスト:トム・ヒドルストン、ブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソン、ジョン・C・ライリーほか監督:ジョーダン・ヴォート=ロバーツ©2016 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC., LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS, LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED
2016年08月05日映画『ブルーに生まれついて』が2016年11月26日(土)に公開。Bunkamura ル・シネマ、角川シネマ新宿他、全国にて上映される。50年代のウエストコースト・ジャズシーンを代表するトランペッターにしてシンガーのチェット・ベイカー。その甘いマスクとソフトな声で多くのファンを魅了した彼は、モダン・ジャズ界で高い人気を誇る。そんな輝かしい名声とは対照的に、私生活では、麻薬に溺れる過酷な日々。本作は、そんな彼の転落と苦悩、そして、ある1人の女性との出会いによって再生する姿を描いたラブストーリーだ。主演は、映画『6才のボクが、大人になるまで。』で知られるイーサン・ホークチェット・ベイカーを演じるのは、映画『6才のボクが、大人になるまで。』などで知られるイーサン・ホーク。本作品で2度目のアカデミー賞助演男優賞にノミネートされた。ヒロインには『グローリー/明日への行進』などに出演するカルメン・イジョゴが務める。イーサン・ホークは本作のために、6カ月に及びトランペットを集中トレーニングした。劇中では「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」など数々の名曲が登場し、しっとりと本編を彩る。彼の歌声と演奏に注目したい。劇中の“アメカジ”ファッションにも注目チェット・ベイカーが活躍した1950年代のアメリカでは、ファッション、音楽、文学など若者たちによる新しいカルチャーが誕生。特にファッションシーンにおいては、ハットに革のジャケット、シャツにジーンズ、Tシャツにワークブーツという“アメリカンカジュアル”が流行した時代だ。劇中のイーサン・ホークは、ブルーのオープンシャツにデニム、ダークブラウンのハットとジャケットをシンプルに着こなす。本作の衣装デザイナーのアン・ディクソンは、「繊細で自然主義的なこの時代の美的感覚を捉えるべく、全体にパステルブルーとブラウ ンを好んで取り入れた。」と語る。また、この時代において外せないのがジェームズ・ディーンの存在で、彼が好んで着用した白いシャツとデニムといったシンプルなスタイリングは若者の憧れとなった。時を同じくしてチェット・ベイカーもその絶大なから“ジャズ界のジェームズ・ディーン”と言われていた。写真家ブル ース・ウェーバーが撮影したチェットの大ヒットアルバム『チェット・ベイカー・シングス』 のジャケットに映る姿は、ジェームズ・ディーンを彷彿させる。アメリカのファッション文化を築き上げた50年代のファッションカルチャーが堪能できるのもこの映画の魅力の一つ。物語と並べてそのファッションにも注目してみて。【作品情報】ブルーに生まれついて(原題:BORN TO BE BLUE)公開日:2016年11月26日(土)監督・脚本:ロバート・バドロー出演:イーサン・ホーク、カルメン・イジョゴ、カラム・キース・レニーベン・ウィシサウンドトラック:ワーナーミュージック・ジャパン配給:ポニーキャニオン宣伝:ミラクルヴォイス©2015 BTB Blue Productions Ltd and BTBB Productions SPV Limited.ALL RIGHTS RESERVED.■ストーリー黒人アーティストが主流の1950年代モダン・ジャズ界において、その甘いマスクで女性を虜にし、ファンを熱狂させていたジャズ界の異端児、チェット・ベイカー。その後、麻薬に溺れどん底の日々を送っているが、自身の人生を描いた映画の出演で一人の女性と出会ったことをきっかけに、愛と償いの機会を模索する....。
2016年07月18日テレビ界のアカデミー賞といわれる第68回エミー賞の候補が発表になった。公式サイトによると、最も多くのノミネートを受けたのは昨年と同じ「ゲーム・オブ・スローンズ」が23ノミネート。続いて「The People v. O.J. Simpson: American Crime Story」(原題)が22、「FARGO/ファーゴ」が18、テレビ局としては「ゲーム・オブ・スローンズ」を製作・放送しているHBOが計94ものノミネートを記録した。昨年、ドラマシリーズ部門作品賞をはじめ、12もの賞を獲得した「ゲーム・オブ・スローンズ」だが、今年はティリオン・ラニスター役のピーター・ディンクレイジとジョン・スノウ役のキット・ハリントンの2人が助演男優賞、サーセイ・ラニスター役のレナ・ヘディ、デナーリス・ターガリエン役のエミリア・クラーク、今年日本に来日を果たし話題になったアリア・スターク役のメイジー・ウィリアムズの3人が助演女優賞にノミネートされる快挙を遂げている。2月に開催された第88回アカデミー賞は、主要俳優部門にノミネートされた20人が全員白人だったことから「アカデミー賞は白すぎる」だとか「白人至上主義」と物議を醸したが、エミー賞の俳優部門には黒人が2人以上ノミネートされている部門もあり、「多様性」を見せている。エミー賞授賞式は9月18日(現地時間)に行われ、ジミー・キンメルが再びホストを務める。ジミーは2012年にもホストに抜擢された経験を持つ。(Hiromi Kaku)
2016年07月15日第88回アカデミー賞で作品賞と脚本賞をW受賞した『スポットライト 世紀のスクープ』のDVD&Blu-rayの発売がこのほど決定。特典内容も明らかとなった。2002年1月、米国の新聞「ボストン・グローブ」が、カトリック教会の信じがたい実態を報じた。数十人もの神父による児童への性的虐待を、教会が組織ぐるみで隠蔽してきた衝撃のスキャンダル。その許されざる罪は、なぜ長年黙殺されたのか。「スポットライト」という名の特集記事を担当する記者たちは、いかにして教会というタブーに切り込み、暗闇の中の真実を探り当てたのだろうか――?「ピューリッツァー賞」に輝いた「ボストン・グローブ」紙の調査報道チームの軌跡を映画化した本作。“世紀のスクープ”の内幕を取材に当たった新聞記者の目線で克明に描き、社会派ドラマの傑作として高い評価を得ている。脚本と監督を『扉をたたく人』『靴職人と魔法のミシン』のトム・マッカーシーが出手掛け、キャストにはマイケル・キートンや、本作でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたマーク・ラファロ、同じくアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたレイチェル・マクアダムス、リーヴ・シュレイバーら実力派が勢揃いしている。また、日本語吹替版のキャストには、「スポットライト」班のマーク演じるマイク・レゼンデス役を宮内敦士、マイケル演じるウォルター“ロビー”ロビンソン役に牛山茂、レイチェル演じるサーシャ・ファイファー役に森なな子、リーヴ演じるマーティ・バロン役に大塚明夫、ジョン・スラッテリー演じるベン・ブラッドリー・Jr.役に仲野裕、そして弁護士のスタンリー・トゥッチ演じるミッチェル・ガラベディアン役を岩崎ひろしが担当し、こちらも豪華声優陣が集結している。このほど発売が決定したDVD&Bru-rayでは、特典映像としてスタッフやキャスト、モデルとなった記者のインタビュー映像や、撮影風景、日本版と海外版の予告編&TVスポット集が収められている。『スポットライト 世紀のスクープ』のDVD&Blu-rayは9月7日(水)より発売。<『スポットライト 世紀のスクープ』発売情報>発売日:9月7日(水)※同日レンタル開始価格:DVD3,800円+税/Blu-ray4,800円+税発売元・販売元:バップ(C)2015 SPOTLIGHT FILM, LLC(cinemacafe.net)
2016年07月08日2年連続で俳優部門に白人しかノミネートされなかったことが大きな問題となったアカデミー賞。主催している映画芸術科学アカデミーが、89年に及ぶ歴史の中で最も人数が多く、多様な683名の新会員候補を招待したと発表した。昨年招待されたのは322名なのでその数2倍以上。エマ・ワトソン、イドリス・エルバ、ウォシャウスキー姉妹、エヴァ・メンデス、ジョン・ボイエガ、トム・ヒドルストンなどの新会員候補683名のうち、46%は女性、41%が有色人種で283名は59か国からの外国人、年齢幅は24歳から91歳、と同アカデミーは会員候補の“多様性”を強調している。とは言え、招待された人全員が会員になったと仮定すれば、約7,000名の会員数の中、女性は27%(昨年は25%)で有色人種は11%(昨年は8%)になる。日本からは北野武、河瀬直美、仲代達矢、是枝裕和ら総勢13名の名前が挙がっており、招待を受け入れればアカデミー賞を選ぶ投票権が得られる。会員にも“監督”、“脚本家”、“俳優”などの部門が設けられており、北野さんは“脚本家”部門、河瀬さんは“監督”と“脚本家”の2部門で招待されており、会員になる際に自分でどちらかを選ぶ必要がある。(Hiromi Kaku)
2016年06月30日8日(水)、第42回「放送文化基金賞」が発表され、「番組部門」のテレビドラマでは、最優秀賞に「赤めだか」(TBS)、優秀賞に「天皇の料理番」(TBS)が選ばれた。同部門の演技賞には、「天皇の料理番」主演の佐藤健と、福岡発地域ドラマ「いとの森の家」で樹木希林が受賞している。過去1年間の放送番組から優れたテレビ、ラジオ番組や個人・グループに毎年贈られる「放送文化基金賞」。今年も平成27年4月~28年3月に放送されたものを対象に選出した。全国の民放、NHK、プロダクションなどから、全部で268件の応募、推薦があり、テレビドキュメンタリー、テレビドラマ、テレビエンターテインメント、ラジオの4つの番組部門で、それぞれ最優秀賞、優秀賞、奨励賞の16番組と、演技賞や企画賞など個人5件、さらに個人・グループ部門の放送文化、放送技術で8件を決定した。昨年は「相棒 season13」(テレビ朝日)が最優秀賞に選ばれた「番組部門」におけるテレビドラマ番組。今年は、立川談春の同名エッセイを原作に、「嵐」二宮和也主演で昨年12月28日(月)に放送された、年末ドラマ特別企画「赤めだか」が受賞。ビートたけしが立川談志を演じ、17歳で談志に入門した二宮さん演じる談春と、談志の弟子たちの成長物語。「厳しさを自らのものとすることで人は成長できることを教えてくれる啓発的ドラマでありながら、笑いを随所に盛り込んでぐいぐい引き込むストーリー」などと評され、最優秀賞に輝いた。優秀賞に選ばれた「TBSテレビ60周年特別企画 日曜劇場『天皇の料理番』」。大正・昭和時代に宮内省の厨司長を務めた秋山徳蔵氏の人生を描いた杉森久英の同名小説が原作で、田舎のやっかい者・秋山篤蔵を佐藤さんが演じ、天皇の料理番を勤め上げるまでに成長していく物語。「キャスティング、ストーリーの構成どれをとっても完成度が高い」と絶賛され、主役の脇を固めた黒木華、鈴木亮平といった俳優たちの演技も「質がみな高かった」とされた。主演の佐藤さんは演技賞も本作で受賞し、「難しい役柄を、多くのハードルを越えて演じ切り、ドラマの強力な牽引力となった演技は秀逸」と評価されている。(text:cinemacafe.net)
2016年06月08日ディズニー・アニメーション『美女と野獣』が、ベル役にエマ・ワトソンを迎えついに実写映画化。アニメーション公開から26年の時を経て、2017年4月21日(金)日本公開となる。ディズニーと『美女と野獣』ディズニーがアニメーション映画『美女と野獣』を公開したのは、1991年のこと。1740年にヴィルヌーヴ夫人によって最初に書かれた「美女と野獣」は、これまで文学やテレビドラマ、バレエ、舞台など、様々な解釈によって感動の物語を綴ってきた。映画化は幾度となく行われ、1940年代にジャン・コクトー監督が、2014年にもレア・セドゥ主演で実写化されている。しかし、ディズニーアニメーションの誕生は、その中でも決定的な存在であった。アニメーション映画史上初となるアカデミー賞作品賞にノミネート。さらに、一つの作品から「朝の風景」「ひとりぼっちの晩餐会」「美女と野獣」と3つの楽曲がアカデミー歌曲賞にノミネートされ、ゴールデングローブ賞、グラミー賞でも次々に賞を獲得。社会現象といえるほどの勢いで、一大センセーションを巻き起こすこととなった。ベル役に女優エマ・ワトソンを迎え実写化公開から25周年を迎えたディズニー『美女と野獣』は、実写映画化され現代へ。主人公ベルを演じるのは「4歳からベルに夢中!」とキャラクターの大ファンであるエマ・ワトソン。『ハリー・ポッター』シリーズのハーマイオニー役で、世代や性別を超えて人々に愛された彼女が、抜群の歌唱力を手に、21世紀のニューヒロインを演じる。ベルの相手役・野獣には、TVドラマ『ダウントン・アビー』で脚光を浴びたダン・スティーヴンスが抜擢。フェイシャル・キャプチャーとパフォーマンス・キャプチャーといった映像テクノロジーを用いて、現代版野獣がリアルに描かれる。なぜベルは野獣を愛したのか?知られざる真実が明かされる『美女と野獣』は、魔女の呪いによって野獣の姿に変えられてしまった美しい王子と、一人の少女ベルとの物語。”人と違う外見に縛られ”本当の自分を受け入れられない野獣が、”人と違うことを自分の輝きに変える”ベルと出会い、人を愛し愛されることを学んでいく。実写映画化に伴い、大きなテーマとなるのは「なぜベルは野獣を愛したのか?」という一つの問いだ。ビル・コンドン監督インタビュー日本公開に先駆け、監督ビル・コンドンが来日。映画『シカゴ』『ドリームガールズ』と数々のミュージカル映画を世に送り出してきた彼が、ディズニー作品をどう描いたのか。『美女と野獣』実写化にかける思いについて話を聞くことができた。Q:数多くのディズニー作品の中から、なぜ『美女と野獣』が実写化されたのでしょう。コンドン:ディズニーにとって大きなチャレンジだったと思います。ここ数年、ディズニーは、スタジオ部門の会長ララ・ホーンを中心に、いわゆる古典と呼ばれる作品を実写化して現代風にリメイクしてきました。これらの作品と比べると『美女と野獣』は近年のもの。実際、アニメーション作品もとても多くの人に愛され、子供の頃に見た人々が今は自分の子供たちと見ている。早い段階で、舞台・ミュージカル化もされ、もちろん日本でも上演されていますよね。またアニメーション映画『美女と野獣』が生まれた時期は、ディズニースタジオの中でルネッサンスを迎えた時期でした。そういう点で、他の過去のアニメーション作品と『美女と野獣』は立ち位置が異なる。近代作品を実写化することはもちろん、人気のある『美女と野獣』を選ぶことは、ディズニーにとって大きな決断に繋がったと思います。Q:人気作品を実写化する上で、ビル監督が挑戦したことはどんなことでしょうか。コンドン:物語をリアルに描くこと。私が実写化する上で必要だと思ったことは、主人公のベルや野獣、そして城の住人たちであるルミエールやポット夫人といったキャラクターたちに新たな観点からさらなる深みを与えることです。アニメーションで描かれているキャラクターたちは、いわゆる「典型」という形でしか表現されていない。様々な側面やニュアンスを持った、人間味が描かれているわけではないんですよね。今回、本物の役者たちに演じてもらうということで、各キャラクターに人間性を持たせました。バックストーリー、心理描写を掘り下げることによって、それぞれのキャラクターたちの個性をきちんと描き出す。特に、ベルが野獣に恋に落ちるところは、現実世界のようにリアルに映し出したかったんです。Q:ベルと野獣はどういった人物だと捉えましたか。コンドン:ベルと野獣に共通しているところは、喪失感を持っているのに、未だそれが解決していないことです。ベルに関しては、頭の中に雲がかかっているというか。現実を飛び出して、冒険に出たいんだけれど、彼女の中にあるいくつかの疑問を脱ぎされない。父親がなぜ彼女に対して過保護なのか。どうしてパリからこの小さな村へ引っ越したのか。母親の死因は何なのか。父親は、ベルを大切にするあまり守ることしか考えていない。結果、彼があまりに秘密にしすぎたため、ベルは自分の過去や母親について疑問を抱いてしまうんですよね。野獣の方も、母親を失ったことによって、愛情を感じられる唯一の相手がいなくなってしまった。その後はひどい父親と残されてしまう。本作では、ストーリーを通して二人の過去を解いていく。野獣はベルの母親の死因を知り、ベルは母親を亡くして野獣が変化したことに気付く。二人がお互いを理解していく中で、心の接点を見つけ、互いに心の傷を癒していく。そして、似たような過去の心の痛みを持っている人と出会うことで、自分の問題も解決できるように成長していきます。Q:二人の成長シーンに、込めたメッセージとは。コンドン:基本的なメッセージは、「美女と野獣」で語り継がれているもので、「表面的なものにとらわれず、さらに深いところを見ることが大切だ」ということです。現代は、表面的なものが明るみになりやすいく、そういったものばかりが取り上げられやすい。だからこそ、特に若い世代には作品を通して、表面に惑わされずちゃんと知識を持つ必要があることを感じて欲しい。愛の道筋は、見つけ出さなくてはいけないものですので。と同時に、ベルと野獣は互いに心を開くことによって、自分でも知らなかった自分自身を知る。その当たりも作品から感じとって欲しいですね。ベルと野獣の生い立ちの秘密、美しい城で贅沢な暮らしをしていた王子が呪いにかけられた理由など、アニメーション映画では知り得なかったキャラクターたちの過去や人間性が明らかとなるのが、実写映画版『美女と野獣』の魅力だと教えてくれた、ビル・コンドン監督。そして、彼の手元から生まれた、美しい楽曲、壮麗なセット、華美な衣装も実写化ならではの面白さだろう。3つの新曲、アリアナ・グランデが聞かせる主題歌『美女と野獣』アニメーション版に登場したすべてのミュージカル・ナンバーを起用。オープニングは、アカデミー歌曲賞にノミネートした「朝の風景」から。エマ・ワトソン演じる主人公ベルが朝の町を歌いながら歩き、パンを手に取り馬に果物を上げ、人々と会話を繰り広げる。豊かな歌声で描き出されるのは、明るいベルのキャラクターと物語の舞台だ。実写版から加わる新曲は3つ。野獣の住む城の住人たちがかつての思い出に振り返りながら歌うナンバー「デイズ・イン・ザ・サン~日差しをあびて~」、ベルに向けた野獣の切ないバラード「ひそかな夢」、ベルと父との過去が明かされる「時は永遠に」。どれもストーリーとキャラクターに深みを与える役割を担う。また、アニメーション版でセリーヌ・ディオンを一躍歌姫の地位へと送り出した主題歌『美女と野獣』は、歌い手をアリアナ・グランデへバトンタッチ。キュートなルックスからは想像できない声量と歌唱力でよりドラマティックに作品を盛り上げる。デュエット相手は、ジョン・レジェンドだ。まさにあの野獣の城だ、見事に再現された豪華なセット『美女と野獣』の撮影は、3か月に渡ってイギリスの各地で行われた。ベルの家、校舎、婦人服店、教会などが並ぶベルの住む村は、ディテールにまでこだわり再現されている。中でも、「まさにあのお城だ」と感動させられるのは、野獣の城だろう。何か月にもわたるリサーチを重ね、ベルと野獣が距離を縮める図書室、魔法のバラを隠し置く西塔が個性豊かに表現されている。ベルのイエロードレスはアニメーション作品へのオマージュオスカー受賞者の衣装デザイナー、ジャクリーヌ・デュランが村人たちの素朴な衣装から、舞踏会で踊る娘たちのドレスまでデザイン。中でも、最大の挑戦となったのは、ベルのイエロードレスだ。物語の中で印象的なこのドレスは、アニメーションへのオマージュとして黄色いカラーがポイント。「踊った時に最も美しいドレス」を目指し、オーガンザとスワロフスキーを組み合わせてプリンセスドレスを完成させた。『美女と野獣』キャラクター&キャスト紹介また、愛すべきキャラクターたちが実力派キャストで蘇るのも実写版の醍醐味。『美女と野獣』を盛り上げるキャラクターたちを演者と共に紹介する。ベル:エマ・ワトソン / 吹き替え声優:昆夏美受動的なヒロインの殻を破り、自ら行動を起こすヒロインとして熱い支持を集めた主人公のベル。演じるのは、「ベルは独立心旺盛で自分の目で世界を見たいと思っている」とベルへの思いを語るエマ・ワトソンだ。撮影中はビル・コンドン監督と話し合いを重ね、現代に生きる私たちの心へ訴えかけるベルを作り上げた。外の世界に出て人生を謳歌したいと情熱を持ち続ける、ベルの心を表現したエマ・ワトソンの歌声にも注目。野獣:ダン・スティーヴンス / 吹き替え声優:山崎育三郎呪いによって野獣に変えられた美しく傲慢な王子。孤独の中で心を閉ざす男の姿は、物語の情感面で中心の担う存在である。今回はダン・スティーヴンスが、”獣の中に人間が囚われている”という複雑な心を切り取る。映像テクノロジーを使った、キャラクター再現法も見どころの一つ。ガストン:ルーク・エヴァンス / 吹き替え声優:吉原光夫ベルとの結婚を心に決める、村一番のプレイボーイ・ガストン。アニメーション版から多くのファンが存在する、どこか憎めないその悪役は、『ホビット 竜に奪われた王国』のルーク・エヴァンスが務める。ル・フウ:ジョシュ・キャッド / 吹き替え声優:藤井隆ガストンの子分のル・フウ役には『アナと雪の女王』でオラフの声を務めた、ジョシュ・キャッドを起用。圧倒的な歌唱力でユーモラスな悪役を見事に演じきる。ベルの父・モーリス:ケヴィン・クライン / 吹き替え声優:村井國夫ベルに深い愛情を注ぐ父・モーリス役は、アカデミー賞・トニー賞に輝くケヴィン・クライン。深い演技力で妻を亡くした喪失感や切ない心情を描き出す。ルミエール:ユアン・マクレガー / 吹き替え声優:成河蝋台の姿に変えられた城の給仕長ルミエールは、『スター・ウォーズ』シリーズのユアン・マクレガーが担当。手足が動かせるルミエールは、城の住人たちの中でもとりわけ人間味があふれる役どころ。パフォーマンス・キャプチャーという技術を駆使し、実際にユアンの人間性も加えられている。コグスワース:イアン・ユッケラン / 吹き替え声優:小倉久寛置時計に変えられた生真面目な執事・コグスワース役で参加したのは、イアン・ユッケラン。過去にビル・コンドン監督と組んだことのある彼は、「ビルは本作のような映画に最適な監督」と評価。ポット夫人:エマ・トンプソン / 吹き替え声優:岩崎宏美世話好きな料理番・ポット夫人は、2度のアカデミー賞に輝くエマ・トンプソンが演じる。物語の中では、ベルと野獣との間に芽生える愛を見守る包容力のある存在。プリュメット:ググ・バサ=ロー / 吹き替え声優:島田歌穂メイド城で働くメイド・プリュメットは、ルミエールの恋人。羽ぼうきに姿を変えられたてしまったが、ダンス好きでセクシーなところは変わらず。マダム・ド・ガルドローブ:オードラ・マクドナルド / 吹き替え声優:濱田めぐみかつてヨーロッパでも評判のオペラ歌手だった、マダム・ド・ガルドローブ。華やかな生活を送る歌姫だったが、現在では洋服ダンスに。カデンツァ:スタンリー・トゥッチ / 吹き替え声優:オペラ歌手マダム・ド・ガルドローブを妻に持つマエストロは、ちょっぴり神経質な性格。王子(野獣)の舞踏会で、妻とともに音楽を奏でていた時に呪いにかけられ、ハープシコードに変化した。映画『美女と野獣』あらすじ魔女によって野獣の姿に変えられた美しい王子。呪いを解く鍵は、魔法のバラの花びらが全て散る前に誰かを心から愛し、そして愛されること―。絶望のなか、彼はベルという女性に出会う。自分らしく生きながらも心に孤独を抱えるベル。はたして、その王子の運命を変えることができるか?作品詳細映画『美女と野獣』公開日:2017年4月21日(金)監督:ビル・コンドン出演:エマ・ワトソン、ダン・スティーヴンス、ルーク・エヴァンス原題:Beauty and the Beast配給:ウォルト・ディズニー・ジャパンプレミアム吹替版キャスト:昆夏美、山崎育三郎、岩崎宏美、村井國夫、吉原光夫、藤井隆、成河、小倉久寛、濱田めぐみ、島田歌穂、池田優斗ほか(c)2017 Disney Enterprises, Inc. 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2016年05月27日1959年に公開され、アカデミー賞で最多受賞記録を持つ映画『ベン・ハー』が、最新技術によるリメイクで現代に復活。2017年に全国の劇場で公開される。古代ローマ帝国の圧政とキリストの死を背景に、ユダヤ豪族の息子であるベン・ハーの数奇な運命を描いた一大歴史スペクタクル映画『ベン・ハー』。公開当時、アカデミー賞で作品賞、監督賞をはじめとする11冠を達成した不朽の名作だ。その記録は、後に『タイタニック』、『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』に並ばれるも、破られていない。そんな『ベン・ハー』を、最新技術でリメイクした本作。映画『ウォンテッド』のティムール・ベクマンベトフが監督を務め、主演には、『アメリカン・ハッスル』出演のジャック・ヒューストンが抜擢された。また、宿敵のメッサラ役をトビー・ケベルが演じるほか、モーガン・フリーマン、ロドリゴ・サントロなどが共演。脚本は、アカデミー賞脚色賞を受賞した『それでも夜は明ける』のジョン・リドリーと、キース・クラークが担当する。【作品情報】『ベン・ハー』公開時期:2017年監督:ティムール・ベクマンベトフ『ウォンテッド』原案:ルー・ウォーレス「ベンハー」出演:ジャック・ヒューストン、トビー・ケベル、モーガン・フリーマン、ロドリゴ・サントロほか(C) 2016 Paramount Pictures and Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All Rights Reserved.
2016年05月23日第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、マンガ大賞2013を受賞した吉田秋生の大人気コミックを映画化、昨年公開され大ヒットした映画『海街diary』が21日(土)放送の土曜プレミアムでテレビ放送される。物語の中心となる“四姉妹”を綾瀬はるか(長女)、長澤まさみ(次女)、夏帆(三女)、広瀬すず(四女/異母妹)が演じるという豪華な配役にも話題が集まった。鎌倉で暮らす三姉妹、幸、佳乃、千佳の元に、15年前家を出ていった父の訃報が届いた。長い間疎遠になっていた父の葬儀のため、山形に向かった3人はそこで異母妹・すずと初めて会う。身寄りのなくなった彼女が、葬儀の場でどうしようもない大人たちの中で毅然とふるまう姿を見て、長女・幸は別れ際に「すずちゃん…鎌倉にこない?いっしょに暮らさない?4人で」と提案するのだが――。綾瀬さん、長澤さん、夏帆さんの三姉妹と離れて暮らす実母・都役に大竹しのぶ。長女・幸と妻がいながらも心を寄せ合う椎名和也役に堤真一。次女・佳乃が働く信用金庫の上司・坂下美海役に加瀬亮。さらに「まえだまえだ」の弟・前田旺志郎、鈴木亮平、池田貴史、坂口健太郎など若手俳優が集結。そして4姉妹が住む鎌倉にある飲食店「海猫食堂」の店主・二ノ宮さち子役に風吹ジュン。山猫亭の店主・福田仙一役にはリリー・フランキーと脇を固めるキャストも豪華。監督は『ワンダフルライフ』『そして父になる』などで知られ、最新作『海よりもまだ深く』が21日(土)から公開された是枝裕和がメガホンを取った。今年70回目を迎えた「毎日映画コンクール」では綾瀬さんと長澤さんが女優主演賞&助演賞をW受賞したほか、今年3月の第39回日本アカデミー賞では最多12部門で優秀賞を受賞、最優秀作品賞、監督賞のほか撮影、照明でも最優秀賞を獲得、4冠を達成している。また、第68回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門でも公式上映され、海外でも高い評価を得た作品である。土曜プレミアム・映画『海街diary』は21日(土)21時~フジテレビ系で放送。(笠緒)■関連作品:海街diary 2015年6月13日より全国にて公開© 2015吉田秋生・小学館/フジテレビジョン小学館東宝ギャガ
2016年05月21日アカデミー賞を狙えるとの声もある映画『Dunkirk』を撮影中のハリー・スタイルズ。俳優として初出演の記念すべき作品であることから、この映画に掛ける意気込みは相当なもの。自慢のロングヘアをばっさり切って真摯に取り組むハリーに、ある俳優から心強いヘルプの手が差し伸べられたようだと「The Sun」紙が伝えている。それは今年、『ブリッジ・オブ・スパイ』でアカデミー助演男優賞を受賞した共演者のマーク・ライランス。「マークはこの作品がハリーにとって初めての演技の場になることを知り、『教えてあげられることがあれば喜んで手伝う』と言ってます」と関係者は語る。つい先日にはイギリスの優れたテレビ番組を表彰する「BAFTAテレビ・アワード」で主演男優賞に輝き、今年は活躍ぶりが際立っているマークがハリーに求める見返りとは…。「ハリーと共演することになったら突然11歳の姪が私の仕事に興味を示して…」とハリーの大ファンである姪に会って欲しいと冗談ぽく匂わせた。日曜夜に映画のタイトルにもなっているフランスの「ダンケルク」に到着したハリー。短髪のハリーを一目見ようと押し寄せるファンを撮影現場から遠ざけるため、警備がハリーに扮してファンをまいたという報道もある。マークの演技指導を受けるハリーがスクリーンでどんな演技を見せるか待ち遠しい。(Hiromi Kaku)
2016年05月18日『エディット・ピアフ~愛の賛歌~』で第80回アカデミー賞主演女優賞に輝き、その後も、カンヌ常連のダルデンヌ兄弟監督作『サンドラの週末』で2度目のアカデミー賞ノミネートを受けたマリオン・コティヤール。彼女は、フランス人でありながらも「いつかマクベス夫人を演じる日が来る」と信じていたという。ウィリアム・シェイクスピア没後400年にあたる2016年、荘厳なロケーションのもと、スクリーンに蘇る『マクベス』。これまで、黒澤明や手塚治虫、そして先日亡くなった蜷川幸雄など、日本の有名クリエイターにも多大な影響を与え続けてきた至高の名作で、王座をめぐり野心に取り憑かれたマクベスの妻“レディ・マクベス”を演じたコティヤールは、自らの願いを叶えた。2011年のアカデミー賞で作品賞などを獲得した『英国王のスピーチ』のスタッフと、CMやミュージック・ビデオで活躍し、デビュー作『スノータウン』(’11・劇場未公開)が世界的に注目を集めたオーストラリア出身の気鋭ジャスティン・カーゼル監督が贈る本作。劇中、戦地で3人の魔女と出くわしたマクベスは、やがてコーダーの領主となって出世し、スコットランド王になるだろうと告げられる。それを知った夫人は、マクベスの領地インヴァネスにやってくるダンカン王(デヴィッド・シューリス)を暗殺しようと謀略するのだ。「演技クラスの学生だったときに『マクベス』を観たわ」と、コティヤールはふり返りながら語る。「いつかはマクベス夫人を演じる日が来てほしいと思っていた。来ると信じていたの。でも正直なところ、それは舞台だと思っていたの。しかもフランス語で。だから、この映画とこのチームでオファーを受けたとき、この上なく素晴らしいチャンスだと思った。シェイクスピアの言葉で、“英語”でマクベス夫人を演じることができるなんて素晴らしいチャンスだわ。思いがけなかったけれど、いまだと思った。やらなくてはならなかったの」と明かす。しかも、マクベスを演じるのは、彼女が長い間称賛してきた演技派マイケル・ファスベンダーだ。「マイケルは素晴らしい俳優だわ。俳優として、彼が役作りをしたり映画を組み立てたりするときの秘密の部分を見ることができて、とてもラッキーだったと思う。それに彼は、正真正銘、クリエイティブな人なの。彼はキャラクターの魂を理解する。『マクベス』にもたらしたものは常に真実味があって並外れていた。彼が提示するものに毎日、本当に驚かされたけれど、素晴らしい経験だったわ」。確かに、マクベスが次第に狂気を帯びていくさまには震撼する。夫に王を暗殺させ、野望を叶えて王妃となった夫人とは裏腹に、マクベスは知勇を兼ね備えた親友バンクォー(パティ・コンシダイン)の存在を恐れていた。魔女は、バンクォーの息子フリーアンスが“未来”の王になるという予言もしていたのだ。マクベスは刺客を放ち、親友の命は奪うものの、息子フリーアンスは取り逃がしてしまう。その夜の晩餐会でバンクォーの不気味な幻影を目の当たりにしたマクベスは、錯乱状態に陥っていく。そんなマクベスの常軌を逸した振る舞いは、かつてダンカン王の暗殺をそそのかした夫人の目にさえ、狂気の沙汰に映った。絶望した夫人は、みるみるうちに衰弱して息絶える――。「この映画は、人間の魂を理解し、それを共有することを描いていると思う。シェイクスピアがしたようにね」とコティヤールは言う。「私たちは何者なのか、恐怖や怒りや挫折にどう折り合いをつけるのか、そして暗闇への扉はどうしたら開くのか、それを見事に映し出しているのよ」。人間の欲望や野心、恐怖や怒りなどを内包する『マクベス』は、大きなやりがいがあったとともに、大変でもあったことを彼女自身も認めている。「この映画を作るのは楽しかった。とても楽しめたけれど、同時に辛くもあったわ。それは、あれほど暗い人物と一緒に生きなくてはならなかったからなの」。スコットランドやイングランドのロケ地で、毎日撮影が終わると、彼女はこのキャラクターを忘れるように努力していたという。「それが一番難しかった。毎日誰かと一緒に過ごしていると、内面的に影響を受けてしまうから。私は“メソッド俳優”ではないから、その日の撮影が終われば、自分自身に戻る。でも、何か違うものを抱えてしまうの。それに気づき、それを必要としない人たちに撒き散らさないようにしなくてはならなかったわ」。とはいえ、シェイクスピアの文章を話すのは、「光栄だった」と彼女は言う。「それは、音楽家がモーツアルトを演奏しているときに、偉大なものや達人に触れているような感覚だと思う。彼が書いたセリフを言うことができて幸運だと感じたわ。あの特別なリズムは、まるで心臓の鼓動みたいなの。あるいはパンチみたいなもの。それが愛を、人間に対するシェイクスピアの理解すべてを、そして彼のビジョンや詩を象徴している。とても幸運だったわ」。コティヤールが予言を叶える形で演じた、シェイクスピアが生んだ“悲劇の夫人”は、自らの罪にもかかわらず、愛した夫の狂気に耐えかね、絶望の中に堕ちていった。彼女やファスベンダーが体現したものは、誰もが心の中に抱えかねないものだ。そんな“運命共同体”の夫婦を見事に演じてみせた2人は、カーゼル監督の最新作となる人気ゲームの映画化『Assassin’s Creed』(原題)でも、再びタッグを組む。『マクベス』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年05月14日『ルーム』で今年のアカデミー賞主演女優賞を獲得したブリー・ラーソンが婚約した。先週末『サタデー・ナイト・ライブ』に出演していた際、薬指に婚約指輪をつけている姿を目撃されており、その後ブリーの代理人がUsウィークリー誌に対し、ファントム・プラネットのバンドメンバーであるアレックス・グリーンウォルドと婚約したことを発表した。関係者らは同誌に、2人が今年3月に東京で休暇を過ごしていたときにアレックスがプロポーズしたと話しており、ブリーはすぐにでも子供を作りたいようだと言われている。2年間以上に渡って交際しているアレックスについて最近ブリーはあるインタビューの中で「彼は私の体の半分みたいなものなの。なんて説明すればいいのかしら」「それはすべてを超えているわね。彼は私であり、親友でもあるわ」「私たちはお互い愛し合っているしね」と話していた。以前ブリーは自身のライフスタイルを理解してくれる人が必要だとして「ジプシーみたいな人以外、私の周りにはあまりいないわね。私が世界中飛び回らなければならないこととか、特定の日に飲みにいくことができるかどうかわからないことについてイライラするような人は私の周りにはいないのよ」と語っていた。(C)BANG Media International
2016年05月11日英国アカデミー賞の写真展が、2016年4月29日(金)よりグローブ・トロッター 銀座で開催される。英国のラグジュアリーブランド「グローブ・トロッター(GLOBE-TROTTER)」と、ドイツの名門カメラブランド「ライカ(LEICA)」のコラボレーションを記念して開催される本展。会場には、イギリス映画界で最も由緒ある英国アカデミー賞の舞台裏を、オフィシャル・フォトグラファー達がライカのカメラで撮影した写真の数々が展示される。被写体となったのは、『レヴェナント:蘇えりし者』で主演男優賞を獲得したレオナルド・ディカプリオや、『キャロル』で主演女優賞を受賞したケイト・ブランシェット、『スティーブ・ジョブス』のケイト・ウィンスレットら豪華俳優陣。彼らが普段スクリーンで見せる表情とはまた違う、舞台裏ならではの表情に注目してみてほしい。なお本展は、5月13日(金)から22日(日)までヴァルカナイズ・ロンドン 青山に、5月27日(金)から6月3日(金)までヴァルカナイズ・ロンドン心斎橋にそれぞれ巡回。各会場では、写真展開催のきっかけとなったコラボレーション カメラバッグも販売される。【開催概要】英国アカデミー賞 写真展 by グローブ・トロッター開催期間・場所:・グローブ・トロッター 銀座2016年4月29日(金)〜5月8日(日)住所:中央区銀座5-2-1TEL:03-6161-1897)・ヴァルカナイズ・ロンドン 青山2016年5月13日(金)〜5月22日(日)住所:港区南青山5-8-5TEL:03-5464-5256・ヴァルカナイズ・ロンドン 心斎橋2016年5月27日(金)〜6月3日(金)住所:大阪市中央区南船場4-5-8TEL:06-4708-8980※入場無料■ライカ コラボレーション カメラバッグ価格:206,000円+税
2016年05月05日映画『エクス・マキナ』が2016年6月11日(土)に公開される。主演は『リリーのすべて』でアカデミー賞助演女優賞を受賞したアリシア・ヴィキャンデル。また、本作もアカデミー賞視覚効果賞を受賞している。アリシア・ヴィキャンデルが扮するのは、美しい女性型ロボット“エヴァ”。本作では、プログラマーとして働くケイレブが、社長所有の別荘で1週間滞在するチャンスを得るが、そこで女性型ロボット“エヴァ”に搭載された世界初の実用レベルとなる人工知能のテストに協力するというストーリーとなる。本作のキャスティングにあたって、監督のアレックス・ガーランドは、エヴァに必要な側面がすべてアリシア・ヴィキャンデルに宿っていたと言う。彼女は、人工的な雰囲気を出すため顔に白いメーキャップを施して撮影したオーディションビデオを送ったというのだから驚きだ。また、実在しないエヴァを作り出す役作りにも徹底し、CGIの壁を突破して感情を伝えるというところにも重きを置いているのがポイントだ。■ストーリー検索エンジンで有名な世界最大のインターネット会社“ブルーブック”でプログラマーとして働くケイレブは、巨万の富を築きながらも普段は滅多に姿を現さない社長のネイサンが所有する山間の別荘に1週間滞在するチャンスを得る。しかし、人里離れたその地に到着したケイレブを待っていたのは、美しい女性型ロボット“エヴァ”に搭載された世界初の実用レベルとなる人工知能のテストに協力するという、興味深くも不可思議な実験だった…。【作品情報】『エクス・マキナ』公開日:2016年6月11日(土)監督・脚本:アレックス・ガーランド 『28日後...』『わたしを離さないで』出演:ドーナル・グリーソン、アリシア・ヴィキャンデル、オスカー・アイザック(C)Universal Pictures
2016年04月26日アカデミー賞俳優のマシュー・マコノヒーと、アカデミー賞およびトニー賞にノミネートされた実績を持つ日本を代表する国際派俳優・渡辺謙が初共演を果たした『追憶の森』。本日4月22日(金)の“良い夫婦の日”に、マシュー演じる主人公アーサーの妻ジョーン役で本作に参加したナオミ・ワッツが、“夫婦円満の秘訣”について語るコメントが到着。劇中の“夫婦”の様子も明らかになった。本作は、その演技力と存在感で映画界に確固たる地位を築いた2人が青木ヶ原の樹海を舞台に、『エレファント』『ラストデイズ』『永遠の僕たち』などを手がけてきたガス・ヴァン・サント監督と共に生み出した“不思議なミステリー”。マシューの妻役として、2度のオスカー候補となった演技派ナオミ・ワッツの豪華共演も話題となっている。今回、到着したのは、劇中の夫婦の“痴話げんか”のような本編シーンの一部。映像では、ヤカンに火を着けたまま居眠りをしていたことを、妻ジョーンはアーサーにとがめられてしまう。しかし、居眠りをしている自分にコートをかけてくれていたアーサーの優しさを感じつつも、ジョーンの口調はどこかとげとげしい。結婚生活は長く、お互いに愛し合っているものの、さまざまな問題を抱えていることから亀裂が生じた、不器用な2人の姿が映し出されている。ナオミは自身の役柄ついて、「彼女はもっと認めてほしかったの。彼の“過ち”を許してあげるべきだったけれど、そこまで成長しきれてなかった。そして自分の身を守ることを優先したの。2人ともそうしたんだと思うわ」と語る。マシューもまた、自身の役柄について「彼女には『悪かったわ』と言うチャンスがなかったけど、実は言いたがっていたことに彼は気づいていて、そのことで彼女に対して罪の意識を持ってるんだ」とそれぞれに分析する。ナオミといえば、『スポットライト 世紀のスクープ』で一連のスクープのきっかけをつくった“よそ者”編集局長役を好演する、俳優のリーヴ・シュレイバーが長年のパートナー。2人の息子を持ち、“結婚”という形式はとっていないものの、その睦まじい関係で知られている。「夫婦の関係性は、互いを尊重し、寛容でいることが大事だと思う」と、自らの考えを披露するナオミ。「(劇中の)彼らは子どももいなかったし、過去の浮気問題が浮上したりするけど、問題は2人がそれを乗り越えられるかということで、この映画は、よりよい人生を送るために、そして生き続けるために、それらを乗り越えろということを伝えていると思うの」と明かしている。劇中の夫婦のやり取りには、より“良い夫婦”になるためのヒントが詰まっており、夫婦生活を見つめ直すきっかけを与えてくれそう。全ての謎が解けたとき、傍にいる相手に感謝したくなる、そんな本作をスクリーンでも確かめてみて。『追憶の森』は4月29日(金・祝)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年04月22日レオナルド・ディカプリオが第88回アカデミー賞でアカデミー主演男優賞に輝いた『レヴェナント:蘇えりし者』が4月22日、公開を迎える。アカデミー賞(特に会員)に嫌われ、ノミネートで持ち上げられては栄誉を逃すという屈辱プレイを何度も味わった後の、"悲願"の受賞。そもそもアカデミー賞ってナンボのもんじゃ?という意見や、ディカプリオ本人も受賞後のパーティーでオスカー像を飲食店に忘れるなど、その価値は人によって違いそうだが、どういうわけかレオ様の受賞は特別。SNSが盛り上がった現象も、うなずけるというものだ。主演男優賞だけでなく、監督賞と撮影賞も受賞した『レヴェナント:蘇えりし者』。(1)アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督と撮影監督エマニュエル・ルベツキのコンビ、(2)レオ様とトム・ハーディの激突――もはや多くを語らずとも、この2要素だけで傑作臭が漂う作品だ。実際ストーリーそのものは、シンプルの極み。19世紀アメリカの広大すぎる未開拓の荒野を舞台に、レオ様演じるハンターのヒュー・グラスが瀕死の重傷を負いながらも、愛する息子を殺した同じくハンターのジョン・フィッツジェラルド(トム)に復讐を果たすため、約300キロという過酷な旅に身を投じていくという物語。しかし、これがまるで初めて観るような種類の映画で、圧倒的な映画的興奮に満ち、われわれの心を捕らえて離さない。この点、3月に行われたレオナルド・ディカプリオ来日記者会見で、「アカデミー賞の受賞理由の分析は……難しいけれど、これだけの世界観に入り込める作品は例がなかった。全員が約一年半、作品の世界にどっぷりと浸かったよ。イニャリトゥ監督はどのようにしてあの世界を作り上げたか僕自身にも説明できないけれど、永遠に映画史に残るような芸術作品に仕上がったと思う」とレオ本人もコメント。そして一人の男のサバイバルであると同時に、レオ様本人の関心が高い環境についてのテーマも含まれ、単なる復讐劇でもないと、レオ様は補足した。「この映画はヒュー・グラスの物語であると同時に、アメリカの大自然が侵されていく物語でもあって、それは今も世界中で起きていること。現代では自然や土地、そこに生きている動物たちに対して敬意が欠如している。僕は地球を守りたくて気候変動を問題にしているけれど、そういったものも映画の中には入っているんだ」。おそらく、レオナルド・ディカプリオがオスカー像をゲットした理由のひとつでもあるだろう、生きるという強い意志を持った主人公のグラスが、大自然の脅威に負けることなくサバイブしていく本能的な姿に、観る者は惹かれていると思う。それまでのレオ様は心に闇を抱えた実在の人物や身勝手で自己中心的な犯罪者などを比較的よく話すキャラクターを演じてアカデミー賞界隈をザワザワ言わしてきたが、この点、「ヒュー・グラスは寡黙な男。だから、どの言語、どの国の方々にも伝わりやすかったと思う。そして一人の男のサバイバルストーリーであると同時に、大自然の中での物語でもあるんだ」と、レオ様自身も決定的な違いを語っていた。グラスはほぼ言葉を使わないため、生々しいリアルな演技が必要で、肉体的にも過酷な撮影ではあったが、イニャリトゥ監督と撮影監督が仕掛ける実験的な映像の効果とあいまって、人間の本質や人間と自然との関係などが浮き彫りに。予想以上に"返り"が多い『レヴェナント:蘇えりし者』は、スルー厳禁の傑作ドラマだ。(C)2016 Twentieth Century Fox
2016年04月21日レオナルド・ディカプリオが念願のオスカーを獲得したことも記憶に新しいアカデミー賞。あるいは、映画界やテレビ界の権威ある賞としてゴールデン・グローブ賞やエミー賞、ミュージカル・演劇のトニー賞、その年の音楽界を象徴するグラミー賞などが注目されることが多いが、今回は音響編集部門に特化した映画賞として知られるゴールデン・リール賞を受賞した海外ドラマ<a href="">「Empire/エンパイア 成功の代償」</a>に注目!本作は、巨大ヒップホップレーベルを舞台にした、華麗なる一族の音楽ドラマだ。あまり日本では馴染みがないゴールデン・リール賞だが、その歴史は意外にも古い。1964年から始まったアカデミー賞「音響編集賞」よりも10年早い、1954年から開催されており、まさに「音響編集賞」の先駆けともいえる由緒ある賞だ。アメリカ映画の音響編集・音楽編集の団体(MPSE)から与えられ、受賞作はいわば音響のプロから認められた証といえる。そんな栄誉ある賞の「TVショート・フォーム 音楽作品部門」を見事受賞したのが、「Empire/エンパイア 成功の代償」。本作は、<a href="">『プレシャス』</a>でアカデミー賞にノミネートされた監督リー・ダニエルズと<a href="">「24 -TWENTY FOUR-」</a>のヒットメーカーがタッグを組み、音楽業界の裏側を舞台に、巨大ヒップホップレーベル“エンパイア”の相続を巡る熾烈な争いと、成り上がり一族経営ゆえのドロドロをスキャンダラスに描き出す。アメリカで放送されるや、シーズン1は12回連続で視聴者数を増加させ、たった4か月で頂点に君臨!視聴者数は「24」超えの1,765万人、放送時のツイート数は330万、YouTubeの動画再生は1,000万回以上と記録的大ヒットに。ドラマ最高額の広告料も誇り、常識を打ち破り続ける社会現象ドラマとなっている。本作の魅力は、なんといってもストーリーやキャラクターに合った音楽。先日発表された第58回グラミー賞では、サウンドトラック部門ノミネート(「Empire (Original Soundtrack from Season 1)」)を果たし、ドラマ業界の枠を超えて、音楽業界からも高い評価を得ている。ジャスティン・ティンバーレイクやジェイZなど数々のアーティストをヒットに導いてきた名プロデューサー、ティンバランドが全曲オリジナルで手がけており、コートニー・ラブ、メアリー・J. ブライジ、ジェニファー・ハドソンなどが、ハマリ役ともいえるゲスト出演の仕方をしていることも見どころだ。本作で、“エンパイア”が抱えるアーティストであり、一家の次男ジャマル・ライオンを演じているジャシー・スモレットは、サントラの中でも「何度も歌っているのに、未だに飽きることがないのが『ユー・アー・ソー・ビューティフル』。あれはベッキーを演じるギャビー(『プレシャス』のガボレイ・シディベ)のために共作した曲で、毎回、ギターとともに曲が流れると幸せな気分になる それと、『グッド・イナフ』と『パワー』も」と、シーズン1でのお気に入り曲を挙げる。また、彼ら兄弟の母親クッキー・ライオン役でゴールデン・グローブ賞に輝いたタラジ・P・ヘンソンは、「私は『グッド・イナフ』がお気に入り。いまだに、聴くと感動するわ」と明かす。「『グッド・イナフ』は、ストーリーを物語る上で、魔法にも似た効果を持っていたと思う。台本を読んだ時点では、どう編集されるか分からなかったけど、実際には、ミュージックビデオのような仕上がりになったわ。子どもが階段の下でゴミ箱に入れられるところが、成長した現在のジャマルとオーバーラップすることで、彼の当時の心情が表現される。音楽を使ってストーリーを表現するうまいやり方だと思ったわ。あの曲を聴くたびに、母親として、鳥肌が立つの。幼い子どもをあんな目に遭わせなければならず、母親は刑務所に入り、ガラス越しでしか息子に会えない。数年後に息子があの日のことを歌っている姿を見る…。本当に深い心情を描いた美しいシーン。個人的には、あの曲がベストね」と語り、ドラマのストーリーになぞられた曲のパワーに感嘆の声を寄せている。まさに“見てよし”“聴いてよし”、必見&必聴ドラマの登場といえそうだ。「Empire/エンパイア成功の代償」はDVDリリース、デジタル配信中。(text:cinemacafe.net)
2016年04月07日主演のブリー・ラーソンが本年度のアカデミー主演女優賞に輝いた映画『ルーム』が今週末から公開になる。小さな部屋に閉じ込められていた母子が脱出し、世界に触れ、新たな一歩を踏み出す過程を描いた作品だが、監督を務めたレニー・アブラハムソンは、部屋の“中”の物語と“外”の物語のバランスをとることに最も力を注いだと語る。その他の画像本作は、小さな部屋に閉じ込められた状態で暮らす母と、部屋しか知らない息子が脱出をはかり、部屋の外の世界に踏み出していく物語。エマ・ドナヒューの小説が原作で、日本では“インサイド”と“アウトサイド”の上下巻で刊行されている(講談社文庫・刊)。アブラハムソン監督は「通常ならばパートナーや子どもの友達といった周りの人間や、学校などの機関があって子育てをするのですが、この極端な物語の中では、母親がその負荷を全部担っている」という。「教育だったりメンタル面だったり、子どもの世界のすべてを母親ひとりが提供しなければいけない、一緒に作っていかなければいけない状況に置かれているわけです。こういった極端な設定によって、子育ての大変な部分と素晴らしい部分のすべてを掘り下げて模索するドラマを描こうとしました」このような設定の物語であれば、部屋からの“脱出”が物語のクライマックスになると想像する人もいるかもしれない。しかし、本作では、部屋が世界のすべてだった前半と、現実の世界に触れる後半が同じウェイトで描かれる。「この映画を作る上で最大の挑戦は、部屋の内と外とのバランスをとることでした。部屋から逃げられたことで観客の興味が失われてしまったら、後半はおまけみたいなものになってしまいます。観客に後半にもついてきてもらうために必要なものを考えたとき、それはやはり前半部分で、いかに観客がこの親子とつながりを持てるかということでした」母と子が部屋を出ても、物語は続く。それどころか、部屋を出た後の方が、“部屋”の存在感は大きくなり、観客は母子から目が離せなくなるだろう。「そのため前半から後半へと移る際には、作曲家、編集と僕で独特なテンションを作りあげなければいけませんでした。それは(脱出を果たした)ふたりの再会の後からすでに、少しだけ感じられるようになっています。この部分は編集で一番時間をかけたかもしれません。特に後半に入ってからの最初のフェーズは、前半で作り上げたストーリーの要素を、改めて積み立てなおしてから後半へとつなげていくようにしました」小さな部屋に監禁された母子が暮らしている場面から始まるこの物語は、観客の予想外の方向へと展開するが、アブラハムソン監督は「普段目にはしないような極端な状況ではあるものの、普遍的な話でもあります。本作は、実は子育てという子どもと親の絆が掘り下げられている物語なのです」と語っている。『ルーム』4月8日(金)TOHOシネマズ 新宿ほか全国公開
2016年04月05日欧州連合(EU)加盟国の映画作品を一堂に上映する「EUフィルムデーズ2017」が東京と京都で開催される。東京では、東京国立近代美術館フィルムセンターで2017年5月26日(金)から6月22日(木)まで、京都では京都符京都文化博物館で6月3日(土)から6月25日(日)までの開催となる。15回目を迎える今回は、計26か国が参加。日本初公開作品や、選りすぐりの名作まで、ヨーロッパ文化を堪能できる作品や特別プログラム含む28プログラムが行われる。日本初公開作品には、監督も来日が決定しているスロヴァキアのコメディ映画『ヴォイチェフ』、マグリット映画賞(ベルギー・アカデミー賞)長編第1回作品賞を受賞した『猫はみんな灰色』など、コメディ、サスペンス、ヒューマンドラマなど、多様なジャンルの作品がそろう。他にも、『リリーのすべて』など昨年劇場公開され人気を博した作品や、音楽映画を数多く手がけたジョン・カー二―監督の『シング・ストリート 未来へのうた』、2016年東京国際映画祭・最優秀監督賞を受賞の『私に構わないで』と言った話題作の上映も行われる。【開催概要】EUフィルムデーズ2017■東京会場期間:2017年5月26日(金)〜6月22日(木)会場:東京国立近代美術館フィルムセンター定員:310名住所:東京都中央区京橋3-7-6発券場所:2階大ホール受付チケット価格:一般 520円、高校生・大学生・シニア 310円、小・中学生 100円、障害者(付添者1名まで) 無料※鑑賞券は当日・当該回のみ有効※発券・開場は開演の30分前から、定員に達し次第締め切り※学生・シニア(65歳以上)・障がい者・キャンパスメンバーズの場合、証明できるものの提示が必須※発券は各回一名につき一枚のみ■京都会場期間:2017年6月3日(土)〜6月25日(金)会場:京都符京都文化博物館定員:170名住所:京都府京都市中京区東片町623−1チケット価格:一般 500円、大学生 400円、高校生以下無料■発表済み上映作品一覧『ヴォイチェフ』『お母さん』『エディットを探して』『ナイトライフ』『リトル・マン』『検事、弁護人、父親、そして息子』『猫はみんな灰色』『いつまでも一緒に』『テキールの奇跡』『明日、戦争の後で』『シング・ストリート 未来へのうた』『五日物語-3つの王国と3人の女-』『リリーのすべて』『善意の行方』『私に構わないで』『アイスドラゴン』『フラワーズ』『マリー・クロヤー愛と芸術に生きて』『クリスマスの伝説-4人の若き王たち』『ホワイトゴッド 少女と犬の狂詩曲(ラプソディ)』『オリ・マキの人生で最も幸せな日』『パティーとの二十一夜』『フィフスシーズン~春が来ない村』『すべて売り物』『男として死ぬ』「ラトビアのショートアニメ特集」(『タイガー』『新種の発見』 『子豚の冒険』『デディベア』 『魔法使いのボタン』『素晴らしい1日』)【問い合わせ先】東京国立近代美術館フィルムセンターTEL:03-5777-8600京都府京都文化博物館TEL:075-222-0888
2016年04月02日この1週間、国内の映画業界はちょっとしたお祭り騒ぎであった。第88回アカデミー賞で主演男優賞を受賞したレオナルド・ディカプリオ、主演女優賞に輝いたブリー・ラーソンが同時期に来日し、連日記者会見を実施。さらにディズニー作品の来日PRも重なった。衝撃の感動作『ルーム』を引っさげ、初来日を果たしたラーソンは3月21日(月・祝)のジャパンプレミア、翌22日(火)の来日記者会見に登場し、「授賞式で自分の名前が呼ばれた瞬間から、ステージに上がるまでの出来事は覚えていない」と緊張と興奮のオスカー初受賞をふり返った。共演した天才子役ジェイコブ・トレンブレイも同席し、愛くるしい魅力を発揮。会見では利発さを発揮するジェイコブ君の手持ちマイクを、隣のブリーがそっと支える場面もあり、劇中さながらの“親子”ぶりを披露していた。そして3月23日(水)には、悲願のオスカー初受賞を果たしたディカプリオが都内で会見。関係者によると、総勢500人の報道陣が駆けつけたといい、確かに現場を見渡すと近年例を見ない人口密度で驚かされた。会場の熱気とは裏腹に、開始予定の20分遅れで姿を見せたディカプリオは貫録たっぷり。いまだ日本のマスコミは“レオ様”扱いする傾向が強く、某局アナからは「サバイバルするなら、何を持っていく?」なんて質問もあったが、当の本人は軽妙にあしらい、主演作『レヴェナント:蘇えりし者』への思いと、自身が熱心に取り組む環境保護活動の重要性を熱弁。このあたりのギャップも印象的だった。そもそも、その年のアカデミー賞主演男優賞、主演女優賞に輝いたハリウッドスターが2日連続で来日会見を行うのだから、日本もまだまだ捨てたもんじゃない。加えて、マーベルヒーローが大集合する『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』、世界中で一大旋風を巻き起こしている長編アニメーション『ズートピア』とディズニーが放つ新作2本のプロモーションも同じ週に行われる来日ラッシュ!イベントを取りまとめる配給会社、宣伝会社、それを取材するメディア側も大忙しの1週間だった。『ルーム』は4月8日(金)より公開。『レヴェナント:蘇えりし者』は4月22日(金)よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開。『ズートピア』は4月23日(土)より全国にて2D/3D公開。『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』は4月29日(金・祝)より全国にて公開。(text:Ryo Uchida)
2016年03月26日ネットやSNSでのコミュニケーションが全盛の現代に、ある日記の女性に恋をする若い教師を描き、タイ・アカデミー賞最多ノミネートや米アカデミー賞「外国語映画賞」タイ代表作品ともなった『すれ違いのダイアリーズ』。本作から、最高の“すれ違い”にキュンとする日本版ポスタービジュアルと予告編が解禁となった。スポーツしか取り柄のない青年・ソーンがようやく見つけた仕事は、誰もが行きたがらない山奥の湖に浮かぶ水上学校の先生。そこは電気なし・水道なし、携帯電話もつながらない場所。子どもたちとも打ち解けられず、孤独なソーンは、ある日、誰かの日記を見つける。それは水上学校の前任の女性教師エーンの日記。ソーンは日記を読むうち、そこに書かれた悩みに共感したり、教え方を学んだり。やがて、彼は会ったこともないエーンに恋してしまう…。本作は、タイ映画史に残る名作『フェーンチャンぼくの恋人』のニティワット・タラトーンがメガホンをとり、タイ・アカデミー賞で最多13部門ノミネートされ「脚本賞」ほか6部門を獲得。英国・イーストウィンド映画祭でも「観客賞」を受賞し、首都バンコクのみでも約100万人を動員する大ヒットとなった話題作。実在する水上学校の話と日記を読んで恋をした男性の話、2つの実話を元に作り上げられた物語は、“運命の出会い”を描いたラブストーリーであり、ひとりの青年の成長物語でもあり、また教師と生徒の出会いを描いた学校ものでもありと、3つの表情を持っている。このほど到着した予告編では、山の中の湖に浮かぶ水上学校に赴任したものの、当初は「3=20」というトンチンカンな解答を子どもに教えてしまったり、子どもたちとなかなか打ち解けられなかった青年・ソーンが、少しずつ教師として成長していこうとする姿を目にすることができる。携帯も通じない孤独な場所で、前任者の置き忘れた日記を唯一の心の拠りどころに、やがてその書き手である女性への思いを募らせていくソーン。彼女の日記から浮かび上がるのは、子どもたちとの学校生活に日々、全力投球していた女性教師の姿。ネット社会のさまざまな人間関係トラブルとは無縁な、手書きの日記から伝わる素直な気持ちに誰もが共感し、2人の爽やかな関係には癒されること必至。また、映像には、いとうせいこうや作家・あさのあつこ、声優・日高のり子、エッセイスト・海老名香葉子ら日本の著名人の絶賛コメントも登場。タイでは口コミから大ヒットにつながり、世界中で上映されるたびに観客から熱い声援が寄せられたという本作。“日記”でしかつながっていない2人は、実際に会うことが叶うのか?スクリーンでの“出会い”を楽しみにしていて。『すれ違いのダイアリーズ』は5月、シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年03月23日『エターナル・サンシャイン』『脳内ニューヨーク』など奇想天外なアイデアでヒット作を生み出すチャーリー・カウフマンが手掛け、第88回アカデミー賞にノミネートされるなど賞レースで話題を呼んだストップモーションアニメ『アノマリサ』。このほど、世界中で絶賛された本作のBlu-ray&DVD が6月3日(金)よりリリースされることが決定した。カスタマー・サービスの分野でモティベーション・スピーカーとして名声を築き、本も出版しているマイケル・ストーン。しかし、彼自身は人生に何の刺激も感じられずにいた。長いこと、誰の声であっても全て同じ声に聞こえていたマイケルは、ある日、リサという女性と出会う。彼は、唯一聞こえた“別の声”の彼女と特別な一夜を過ごすのだが…。本作は、映画界の鬼才チャーリー・カウフマンが挑む、R15指定の異色の長編ストップモーションアニメ。製作にあたっては、Kickstarter.comのクラウドファンドを通して資金が集められ、200,000ドル目標のところ、2倍の406,237ドルの予算を獲得し、多くの期待と注目の中、2015年にアメリカで公開された。公開後は米「Rolling Stone」誌が太鼓判を押したほか、数多くのメディアが2015年のベスト10に入ると評価。「Time out London」「The Times」「The Telegraph」「The Guardian」などで★5つを獲得する絶賛を受け、第88回アカデミー賞「長編アニメーション部門」ノミネートをはじめ、幾多の映画賞で受賞やノミネートを果たしている。劇中すべての登場人物は3人の声優のみで演じられており、主人公マイケルの声を務めるのは、『ハリー・ポッター』シリーズのルーピン先生や『博士と彼女のセオリー』に出演した英国俳優デヴィッド・シューリス。ヒロイン・リサの声はクエンティン・タランティーノ監督作『ヘイトフル・エイト』で本年度アカデミー賞「助演女優賞」にノミネートされたジェニファー・ジェイソン・リーが担当、トーンを抑えながらも心情を表現する、見事な声の演技で魅せている。また、マイケルとリサ以外の声はすべて『脳内ニューヨーク』のトム・ヌーナンが務めている。さらに、日本語吹き替え版ではマイケル役を内田直哉、リサ役を玉川砂記子、そのほかの声を星野充昭と人気声優が集結。日本では、3月18日(金)~21日(月・祝)に開催された「東京アニメアワードフェスティバル2016」でも招待作品として上映された。パッケージの特典映像には、カウフマンがストップモーションアニメという手法を使って描き出した舞台裏や、「ミニチュアの世界」「音楽について」などが収録され、独特の世界観がたっぷりと楽しめるようになっている。『アノマリサ』Blu-ray&DVDは6月3日(金)よりリリース、同日DVDレンタル開始。(text:cinemacafe.net)
2016年03月22日