チェココスメ「APOTEKA(アポテカ)」とは?出典:byBirth「APOTEKA(アポテカ)」とは、チェコでは「Havlíkova Přírodní Apotéka(ハブリークの自然薬局)」と呼ばれ、徹底した原料選びと昔ながらの独自のレシピを元に作られた、安心安全なオーガニックコスメです。1920年代に、当時有名な薬剤師でありコレクターでもあったハブリーク氏が、17世紀にまでさかのぼり集めたレシピを基に、コスメ作りを始めました。それが国内外から大変な人気を得たといいます。しかし、共産主義時代に彼は活動をやめ、レシピを戸棚の奥深くに保管しました。それを孫娘のアンナが引き継ぎ、忘れられたレシピを復活させました。と言う、心温まるストーリーも有名です。現在、アポテカの顔となる商品が、朝の3分マスク。歯磨き粉のようなアルミチューブに入ったクリームは、外観もシンプルでスタイリッシュ。フェイスマスクと言うと、シートタイプのマスクを思い出す私なのですが、ここのマスクは塗るタイプ。しかも、77種類もあるのです(現在:2020年12月)。様々な植物から作り出されたマスクは、見るだけでもワクワクしてきます。塗るだけで実感「APOTEKA(アポテカ)」の3分マスク出典:byBirth夜のスペシャルケアではなく、朝の3分ケア。これも、チェコならではだと思います。朝起きて顔にクリームを塗布し、歯を磨く。もしくはトイレで用を足す。おおよそ3分後に洗い流すと、肌のトーンが上がり、モチモチとしている実感があります。鏡の前で微笑み、日中用クリームを塗り、メイクを始める。それから朝食の準備に取りかかる。これで私の朝がスタートします。朝ケアの良いところは、自分の肌の調子を再確認できるところ。数あるマスクから今日の1品を選ぶ。これも、朝のお楽しみ。チェコに来て、「洗う」「閉じ込める」のみのシンプルケアに変わった反面、自分の身体や肌の調子など、しっかりと向き合うようになりました。これは、ナチュラル志向のチェコでは当たり前のことかもしれませんが、アラフォーの今の自分にはとても大切なことだと痛感しています。鏡の前でその日の肌調子を観察し、自分の内側の声に耳を澄ませる。今日は疲れているから、自分を甘やかして最短ケアに切りあげるぞ!なんて日から、乾燥がいつもよりも気になるから、保湿をプラスしよう、なんて具合に。敏感肌で、シミが気になる私のお気に入りは「01 vitamín C」。肌のトーンがひとつ上り、モチモチッとした弾力を感じさせる肌に仕上がります。クリーム自体は液だれもなく、顔に塗布したまま移動できる優れもの。歯磨き粉のようなチューブに入った、歯磨き粉のような質感のクリームです。 この投稿をInstagramで見る Organická Apotéka (@havlikova_prirodni_apoteka)がシェアした投稿 それから、とてもユニークだなと思った使い方が、数種類のマスクを混ぜるというもの。何種類かのマスクを、自身のそのときのコンディションに合わせてチョイスするのです。肌調子をじっくり観察していないとできない技だなと感心しました。他には、部分違いで種類を変える。気になる場所に合わせて塗布するというやり方。シミの気になる頬にはビタミンC、口元の乾燥対策にはヒアルロン酸、など。原料からこだわり、安心の品質だからできること。ちなみに、口に入れても大丈夫らしいです。さすが、としか言いようがありません。ただし、お土産で買う場合の注意点として一つ上げるとしたら、ビオコスメには消費期限が記載してあります。一般の物よりも短いのでご注意を!「APOTEKA(アポテカ)」の店舗情報出典:byBirth現在「APOTEKA(アポテカ)」は、チェコ国内に12店舗とスロバキア国内に4店舗あります。プラハ内は4店舗。私が訪れたプラハ1区のJilská(イルスカー)通りのお店が品ぞろえが一番充実しています。中心地にあるので、観光しながらお買い物も楽しめます。店内は自然モチーフで埋め尽くされ、心身共にリラックス。店員さんもとってもフレンドリー。マスク自体も77種類あると、なかなか一人で決めるのは難しいですが、丁寧に教えてくれます。また、その場で試すこともできますし、サンプルも豊富です。敏感肌にはもちろん、赤ちゃんからお年寄りまで幅広い人が使えるほど、豊富な種類のマスクが揃っています。ひとりでも、カップルでも、友人同士でも立ち寄ると楽しいですよ。石鹸やユニークな名前のコスメなど、マスク以外にもたくさんの商品がありますので、是非とも試していただきたいと思います。
2021年01月09日1949年からチェコ共和国にて自社一貫生産を行う機械式時計ブランド・PRIM(プリム)が2020年9月30日より10月13日まで伊勢丹新宿店本館5階=ウォッチ/シェルマンにて「プリムフェア」を開催いたします。SPARTAKフェアでは1954年以来継承されてきた「民衆」を意味するフラッグシップモデルの「SPARTAK(スパルタク)」他、多数のモデルをご覧いただけます。また、期間中にプリムの腕時計をご購入いただいたお客様に、スペアベルトをプレゼントいたします。※無くなり次第、終了となります。Recommended Model■ファーストオーナーが味わえるヴィンテージ「スパルタク」PR.SPH.36.WH SPARTAK型番:PR.SPH.36.WH SPARTAK価格:30万3,600円(税込)素材:316Lステンレススチールケース径:36mm防水性:50M駆動方式:手巻き(自社製ムーブメントCAL.93)備考:シースルーバック■1950年代の佇まいを感じさせる自動巻き「スパルタク オートマチック」PR.SPA.40.WH SPARTAK型番:PR.SPA.40.WH SPARTAK価格:31万4,600円(税込)素材:316Lステンレススチールケース径:40mm防水性:50M駆動方式:自動巻き(自社製ムーブメントCAL.98)備考:シースルーバックフェア概要■期間9月30日(水)~10月14日(火)■開催場所東京都新宿区新宿 3-14-1伊勢丹新宿店本館5階=ウォッチ/シェルマンTEL:03-3352-1111(代表)■内容フェア期間中にPRIM製品をご購入いただいた方に、スペアベルトをプレゼント致します。詳しくはお店までお問合せください。■ABOUT PRIM時計メーカー・プリムはチェコ共和国が社会主義時代の1949年から一貫自社生産を続ける小さな時計メーカーです。時計作りの中心地スイス・ドイツから遠く離れた、チェコ東部のポーランド国境の小さな町で作られるプリムの時計は、50年代の雰囲気を残しつつも独自の発展を遂げてきました。マニュファクチュールムーブメント50年代以降の自社製造ムーブメントを改良し現在も90%以上のパーツを自社で製造している希少なマニュファクチュール。そのため自社工場内で切削加工するケースも34mmから40mmまでと形状もサイズも豊富でユニーク。ハンドメイドのディテイルボヘミアングラスをカットした丸みのある、さまざまなガラスも特徴の一つのメーカー。一つ一つ型を抜いて若い職人が磨く針は自社内で青焼きをすることもでき、50年代の伝統的な製法を今も続ける数少ないメーカーです。企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年09月29日1949年からチェコ共和国にて自社一貫生産を行う機械式時計ブランド・PRIM(プリム)、7月18日から8月10日まで、銀座三越6階シェルマンにて銀座エリア初の『プリム フェア』を行います。フェアでは新作の34mmの自社製手巻き時計パヴーク・ローズゴールドダイヤルのほか、1950年代のヴィンテージの雰囲気を醸し出す人気シリーズのスパルタク、オルリックなどもご覧いただけます。また、期間中にプリムの腕時計をご購入いただいたお客様に、特選ボールペンをプレゼントします。※無くなり次第、終了となります。Recommended Model■チェコではおめでたい「蜘蛛」を意味する『パヴーク』。文字盤の逆ハート模様が特徴的です。逆ハート模様の文字盤PR.PVH.34.WH PAVOUKPR.PVH.34.GRY PAVOUK■「民衆」を意味するプリムを代表するモデル『スパルタク』PR.SPH.36.WH SPARTAK■1965年にチェコスロバキア軍に300本納品された『オルリック』の現行モデルPR.ORA.38.BK 6S■日本で西洋の近代建築を手がけたチェコ人建築家、ヤン・レツェルをフィーチャーした『レガシー1』PR.LG1.38JL LEGACY 1PRIM(プリム)フェア概要■期間7月18日(土)~8月10日(月・祝)■開催場所シェルマン銀座・三越店東京都中央区銀座4-6-16銀座三越6F インターナショナルコレクターズTEL 03-6228-6911■内容フェア期間中にPRIM製品をご購入いただいた方に、特選ボールペンをプレゼントいたします。詳しくはお店までお問合せ下さい。■ABOUT PRIM時計メーカー・プリムはチェコ共和国が社会主義時代の1949年から一貫自社生産を続ける小さな時計メーカーです。時計作りの中心地スイス・ドイツから遠く離れた、チェコ東部のポーランド国境の小さな町で作られるプリムの時計は、50年代の雰囲気を残しつつも独自の発展を遂げてきました。マニュファクチュールムーブメント50年代以降の自社製造ムーブメントを改良し現在も90%以上のパーツを自社で製造している希少なマニュファクチュール。そのため自社工場内で切削加工するケースも34mmから40mmまでと形状もサイズも豊富でユニーク。ハンドメイドのディテイルボヘミアングラスをカットした丸みのある、さまざまなガラスも特徴の一つのメーカー。一つ一つ型を抜いて若い職人が磨く針は自社内で青焼きをすることもでき、50年代の伝統的な製法を今も続ける数少ないメーカーです。■公式サイトURL:■PRIMお取扱店様URL:企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年07月17日新型コロナウイルス感染症の影響で開幕延期となっていた京都国立近代美術館にて開催の『チェコ・デザイン 100年の旅』展が5月26日(火)についに開幕。7月5日(日)まで開催される。同展では、家具やプロダクト、ポスター、さらにアニメーションやおもちゃなど、チェコ国立プラハ工芸美術館所蔵作品を中心に約250点の作品を紹介。また、ブックデザインの観点から、大阪中之島美術館準備室の協力のもと、同美術館所蔵のチェコの書籍も関連展示される。展覧会場は、10章に分かれている。第1章では、19世紀後半から20世紀初頭にかけてヨーロッパで起こったアール・ヌーヴォー様式、例えばヴィクトル・オリヴァの「週刊誌 黄金のプラハ」のポスターなどが、続いて第2章では、1900年代前半に生まれた幾何学的形態、さらにチェコ・キュビスムを取り入れたグラフィック・デザインや本の装丁を見ることができる。1918年にチェコスロヴァキアとして独立してからは、民族芸術と地方の伝統が押し出され、アール・デコ様式と重なって発展していった。第4章では、機能主義の影響を受けた工業製品、第5章では、戦争で素材が手に入りにくいなか天然素材を用いた食器といった、貴重な作品が展観できよう。第6章から第8章では、1960年代から現代まで、国家の情勢によって変化が見られる、プロダクトや家具を展示。さらに第9章ではおもちゃ、第10章ではアニメーションを紹介。展覧会を通じて、チェコのデザインが歴史とともにあり、幅広い内容であることを気付かせてくれる。なお、再開にあたり、京都国立近代美術館では新型コロナウイルス感染予防・感染拡大防止についてのガイドライン( )を発表している。感染対策を充分に行い、鑑賞を楽しんでほしい。【関連リンク】 京都国立近代美術館( )アルフォンス・ミュシャ 《ジスモンダ》 1894年チェコ国立プラハ工芸美術館蔵イジー・シュハーイェク 《花瓶<四季>シリーズより》 1999年チェコ国立プラハ工芸美術館蔵パヴェル・ヤナーク 《クリスタル(結晶)型小物入れ》 1911年チェコ国立プラハ工芸美術館蔵ルドヴィカ・スムルチュコヴァー 《小枝模様の花瓶》 1943年チェコ国立プラハ工芸美術館蔵ヴァーツラフ・シュパーラ 《小箱《悪魔》》 1921年チェコ国立プラハ工芸美術館蔵
2020年05月26日ヨーロッパの中央に位置し、歴史と文化を感じられ国、チェコ。ノスタルジックな街並み、かわいらしい雑貨、あちらこちらで音楽を奏でる人々……。そんなイメージが真っ先に思い浮かぶチェコですが、首都プラハは、ヨーロッパでもっとも美しいといわれる都市であったり、チェコ国民1人当たりの年間ビール消費量が世界一を誇ることなどはご存知でしたか? チェコは見どころも多く、治安の良さからも、女性一人旅の目的地としても注目されている町でもあります。そんなチェコをもっと身近に感じられるイベント、「チェコフェスティバル2019 in TOKYO」が9月27(金)~29日(日)の3日間、原宿のクエストホールにて開催されます。 会場に入ればそこはチェコ。チェコ人の店員と言葉を交わしたり、チェコの製品があふれかえる場所はまるでチェコのお土産屋さんや市場に迷い込んだかのよう。 日本でもファンが多いチェコの画家・ミュシャやチェコアニメキャラクターの文房具や雑貨の他、ユネスコの無形文化遺産に登録されているマリオネットや絵本、伝統的なクリスタル製品、藍染め製品などなど…このラインナップは、チェコフェスティバルならでは。 民族衣装も魅力的なチェコ音楽・ダンスのステージ、チェコの歴史や文化、デザインについてのトークショーなど、子どもから大人まで、楽しみながらチェコをもっと身近に感じられる3日間です。中でも、日本にも輸出されているチェコオリジナルの銘柄の樽生ビールを口にすれば、きっとその理由が分かるはず。会場では、日本に住むチェコ人醸造家がつくるクラフトビールや、中々味わう機会のないチェコ・モラヴィア地方特産の風味豊かなワインも紹介しています。 チェコの飲み物を飲むならチェコの料理も一緒に味わいましょう。チェコの家庭料理ブランボラーク(じゃがいものパンケーキ)や、人気のフレビーチュキ(オープンサンドウィッチ)はいかがでしょう? チェコ料理の提供数には限りがありますので、お早めに! さらに、チェコ親善アンバサダーや観光局による様々なプレゼンテーションやトークショーを見れば、観光ガイドで紹介される定番のスポットだけではない、穴場の観光地、ローカルな雰囲気を味わえる場所や現地で体験できる様々なアクティビティがいっぱいあることも知ることができますよ。日本にいながら、まるでチェコに遊びに来たかのような気分に浸れる盛りだくさんのイベント。ここに行けば、次の旅行先はチェコに決まりかも?ぜひ、足を運んでみてくださいね!チェコフェスティバル2019 in TOKYO会期:2019年9月27日(金)-9月29日(日)10:00-21:00(最終日は18:00まで)会場:原宿クエストホール東京都渋谷区神宮前1-13-14 3F出典: goodroom journal 記事提供元:リノベーション・デザイナーズ賃貸 goodroom(グッドルーム)デザイナーズ、リノベーションなど、おしゃれな賃貸サイト・アプリ「goodroom」を運営しています。インテリアや、ひとり暮らし、ふたり暮らしのアイディアなど、賃貸でも自分らしい暮らしを楽しむためのヒントをお届けします。おしゃれ賃貸サイト・アプリ goodroom journal journal 暮らしの実例
2019年09月25日約100年にわたるチェコのデザインを総合的に紹介する『チェコ・デザイン100年の旅』が、世田谷美術館で9月14日(土)から11月10日(日)まで開催される。ヨーロッパのほぼ中心に位置し、古くからさまざまな文化が交錯する舞台となってきたチェコ。同展は、チェコ国立プラハ工芸美術館の収蔵品を中心に、家具や食器、装丁本、ポスターなど、チェコにおける主要なデザイナーの作品を核として、およそ100年におよぶデザイン約250点を紹介する展覧会だ。展示は、時代順にデザインを紹介する8章と、おもちゃやアニメーションを紹介する2章で構成。100年間のデザインを全8章でたどる展示では、アール・ヌーヴォーから始まり、キュビズム、アール・デコ、機能主義、ポストモダンなど、各時代を席巻した流行がチェコで独自に展開していった様子を伺い知ることができる。また、第9章「チェコのおもちゃと子どものためのアート」では、伝統工芸としての玩具から現代の愛らしいおもちゃまで、チェコ・デザインを代表する作品を紹介。第10章「チェコ・アニメーション」では、絵本とともにチェコ文化を代表するアニメーションのセル画が登場する。さらに、会期中には関連企画として、講演会や人形劇、チェコ・アニメーションの上映会、おはなし会、人形劇など、多彩なイベントが開催。ミュシャから絵本やアニメーションまで、人々の生活を豊かにしてきたチェコ・デザインの魅力を堪能したい。【開催情報】『チェコ・デザイン100年の旅』9月14日(土)〜11月10日(日)まで世田谷美術館にて開催【関連リンク】 世田谷美術館( )アルフォンス・ミュシャ《ジスモンダ》1894年 チェコ国立プラハ工芸美術館蔵 Collection of The Museum of Decorative Arts in Pragueパヴェル・ヤナーククリスタル(結晶)型小物入れ1911年 チェコ国立プラハ工芸美術館蔵 Collection of The Museum of Decorative Arts in Pragueヨゼフ・アイゼルト蓋付ガラス容器1923年 チェコ国立プラハ工芸美術館蔵 Collection of The Museum of Decorative Arts in Pragueラジスラフ・バルトニーチェクスツール1946年 チェコ国立プラハ工芸美術館蔵 Collection of The Museum of Decorative Arts in Pragueヴァーツラフ・シュパーラ小箱《悪魔》1921年 チェコ国立プラハ工芸美術館蔵 Collection of The Museum of Decorative Arts in Prague
2019年09月17日「チェコフェスティバル 2019」が、2019年9月27日(金)から9月29日(日)まで、原宿クエストホールにて開催される。「チェコフェスティバル」は、中央ヨーロッパの国・チェコの魅力を紹介する日本最大級のイベント。2018年開催時は15,000人超の入場者数を記録した。会場では、チェコビールやチェコ料理を提供。日本に住むチェコ人醸造家によるクラフトビールや、チェコ・モラヴィア地方特産ワイン、「ブランボラーク」と呼ばれるジャガイモのパンケーキ、伝統菓子などが勢揃いする。また、マリオネットやクリスタルガラスといったチェコ雑貨も販売。画家のミュシャや、チェコアニメキャラクターの文具や雑貨、ユネスコ無形文化遺産に登録されているマリオネット、絵本、伝統的なクリスタル製品、藍染製品、チェコビーズなどを揃える。さらに、チェコ音楽・ダンスのステージや、チェコの歴史、文化、デザインに関するトークショーなども開催される。【開催概要】チェコフェスティバル 2019会期:2019年9月27日(金)〜9月29日(日)時間:10:00〜21:00(最終日は18:00まで)会場:原宿クエストホール住所:東京都渋谷区神宮前1-13-14 3F
2019年07月28日花を贈るということチェコで好きな習慣の一つに男性が女性に気軽に花を贈ることがある。立派な花束である必要はなくて、数本だけの小さなものや一輪のバラを手に持っている人を見ることは全く珍しくない。 花を持っている男性を見るとパートナーの誕生日か記念日なのかなぁ、と想像して微笑ましい気持ちになるし、バレンタインデーや国際女性デー(3月8日)には職場や学校で貰ったのであろう花を手に歩く女性を見る。私のチェコ人の夫も例外ではなく、何かあるごとに必ず花を添える。定番は真紅のバラ。なんてロマンチストなのだろう!と最初は驚いたものだが、気持ちを表す時には花を添えたくなるものらしい。 春に咲く「黄金の雨」濃厚な黄色が眩しいレンギョウが咲き始めるとイースターが近づいてきた合図。 レンギョウは、チェコ語で「ズラティー・デーシュチュ(Zlatý déšť)」と呼ばれ、直訳すると「黄金の雨」。長い枝に沿って降り注ぐように咲く姿を見れば正に名前の通り。 運よく桜との華やかな共演を見られた時は何とも言えない贅沢な気持ちになる。  桜の木の下で・・・チェコには、「カップルが5月1日に桜の木の下でキスをすると女性はその一年間美しくいられる」という言い伝えがある。 5月1日は日本でもメーデー(労働者の日)として知られるように、チェコではメーデーとしての祝日であるのだが、労働に関するイメージよりも(特に若者にとっては)ロマンチックな日としての重要度が高いようだ。人前でキスをすることに抵抗の無い文化であることも相まって、この日に桜の木のある公園に行ってみるとキスするカップルを見かけるだろう。 実際、チェコで5月1日というと桜はすでに散ってしまっている場合が多いのだが、その年の気温や品種によってはまだ散っていない所もあって、満開の桜の花を探し求めて歩き回るカップルもいるようだ。  園芸ショップが最も賑わう季節冬を越え気温が少しでも暖かくなってくると、冬眠から覚めたように人々は一気に庭の手入れに取り掛かる。チェコでは特別裕福でなくとも郊外に週末を過ごすための別荘を持っている家庭が多く(別荘と言うと大層だが、電気や水の通っていないコテージも含まれる)、みな春夏の間はその別荘の庭を整えるのが趣味のようなものだし、自宅に広い庭を持っている人もまた然り。 特に週末前の園芸店は、花の苗を買う人々で賑わう。庭仕事は男女問わずするものだが、レジに女性ばかりが並んでいるところを見ると、植える植物を選ぶのは女性が担当する家庭が多いのかもしれない。 庭先に。家の中に。花が生活に密着している。ハレの日はもちろん、ケの日にも花を添えることで暮らしをちょっと豊かにする術を心得ているようだ。 文・写真:Noriko NaniwaBlog:
2019年05月01日地産のチェコ料理を楽しむ 三月上旬某日。列車で一時間ほど離れた街で留学生活を送る友人が私を訪ねてくれた。 特に目立った観光名所があるような街では無いので、どこを案内しようか悩む。彼女が住んでいるところは都会なので、なんてことのない住宅街や田舎道を歩くだけでも目新しいかしら、などと考える。 私の家からバスで10分ほどのところにある風車のある景色の良いローカルレストランへ行くことに。お目当てはこの地方特産のモラヴィアワインとチェコ料理。田舎にポツンとあるレストランといえば、すごく美味しいか、はたまた真逆か、のどちらかであるのは万国共通のように思うが、こちらは前者。スープから始まり、ボリューム満点の肉のメインディッシュ、名物のワイン(下戸の私はノンアルコールワイン)、デザートに山羊のミルクのアイスクリームまで満喫。舌の肥えた日本人にも紹介できるお店なのだ。 新たな出会いとおもてなし 思いがけない出会いがあったのはそのレストランからの帰り道だった。 レストランを出てバス停まで歩き始めたのだが、このまま真っ直ぐバス停まで歩いてしまうとバスが来るまで時間が余り過ぎるため、道を外れて村の住宅街を散歩してみることに。というのも、この辺り、可愛い住宅ばかりなのだ。庭先の手作りデコレーションや壁のペイントなどなど。 そんな可愛い家々を見ながら歩き始めて間もなく、自宅の庭で木工作業をしているおじさんに出会った。観光地でも何でも無い住宅街をアジア人が歩いているのだからさぞ怪しいだろうに、にこやかに話しかけてくれるおじさん。 「こんな所で何してるの?旅行?」 「いえいえ、私たちはチェコに住んでいて、そこのレストランでご飯を食べて、今はバス停へ向かっているところです」 そうすると、おじさんが「お酒、飲む?」と訊く。この地域の特産であるプラムで作る蒸留酒「スリヴォヴィツェ」を自宅で作っているらしい。 私はアルコールに弱いのでレストランでは飲まなかったのだが、ここで断るのは野暮というもの。少しなら大丈夫だろう。 おじさんが庭から家の中へ向かって夫人に「グラス持って来てー!」と声をかけている。ショットグラスを4つ持って表へ出てきた夫人は突然庭先に知らない日本人がいるという状況を飲み込めないながらも笑っていた。 貯蔵庫の中は、小さな居間のような可愛くしつらえられたお酒を飲むための部屋と、いわゆる昔ながらのワインセラーに分かれていた。セラーの中はひんやり涼しく、何種類かのお酒が樽に入って並んでいる。チェコの主食であるジャガイモのストックも転がっている。 「スリヴォヴィツェ」のアルコール度数はなんと50%!ショットグラスに入れてもらった透明の液体はプラムの甘い香りで、「梅酒みたいだね〜」なんて笑っていたが、ひとくち口に含んでみると胃がカッと熱くなるアルコールの強さ。思い切って飲み干したらおかわりを勧められたが、帰宅出来なくなるといけないのでそれ以上は遠慮した。 たまたま家の前を通りかかっただけの見ず知らずの外国人を、彼らにとって大切な空間であろう貯蔵庫に招いてお酒をご馳走してくれたチェコ人のご夫婦。これはたまたま住んでいる近くの村で起こったことだけれど、体験したことはまるで旅の途中のハプニングであった。 観光スポットを点で結ぶ旅行ではこういう想定外は生まれない。田舎で、しかも回り道をしたからこそ得たボーナス体験。 ずっと心に残るでだろう温かい体験だった。旅を豊かにするのはこういう出会いだなぁ。 文・写真:Noriko NaniwaBlog:
2019年03月29日「お茶」の定義は?!日本で「お茶」「ティー」と言うと、茶葉で淹れるもの、日本茶か紅茶を思い浮かべる方が大半ではないだろうか。チェコでは、茶葉を使わないいわゆる「ハーブティー」がお茶市場の主役だと言える。スーパーマーケットのお茶コーナーでは、茶葉系と同じかそれ以上のスペースを占めている。コーヒーでさえも肩身が狭そうである。 お茶売り場は花や果物の絵柄が多いので必然的にカラフル ハーブティーは、嗜好品としてだけでなく、自然治癒を助け体調を整える飲み物としても頼りにされており、「風邪気味かも」「ジンジャーティー飲んで暖かくしときなさい」「あぁ食べ過ぎた」「ペパーミントティーたっぷり飲んどきなさい」「寝つきが悪くて」「夜にカモミールティー飲めば良いよ」多くの家庭でこんな会話がされているのは想像に難くない。ハーブティーのストックから症状に合ったものを飲んでとりあえず様子を見てみる。軽い病気ならハーブティーで医者要らずである。パッケージに具体的な効能が書かれている商品。ハーブ畑。自宅の庭でハーブを育てている人も多い。 日本人の常識を覆す緑茶の頂き方チェコでは緑茶も人気はあり、多くのカフェで注文出来るし、どのスーパーでも買える。しかし、日本のそれとはかなり様子が違うので初めて見るとショックを受けるかも。 ほとんどが何かしらのフレーバー付きなのだ。緑茶+ピーチ、緑茶+パイナップル、緑茶+ブルーベリー、緑茶+アップル&シナモン、などなど。プレーンな緑茶を見つける方が難しい。カフェで緑茶を注文すると、何も言わなければ大体はレモンと蜂蜜が添えて出される。 運ばれてきた煎茶その名も「SENPAI」。もちろんレモンと蜂蜜付き。今まで見た緑茶で一番笑ったのが「緑茶+ストロベリーカップケーキフレーバー」。なんという斬新な組み合わせ!しかも、驚くべきことにこれが意外と美味しい・・・。ストロベリーフレーバーの紅茶をイメージすると分かりやすいと思う。緑茶だということを忘れることがポイント。気に入って何度かリピート買いしたのだが、しばらくすると店頭から消えてしまった。さすがのチェコ人にも妙な組み合わせだと受け入れられなかったのかも。 リプトンの意欲作?!「グリーンティー ストロベリーカップケーキ味」 緑茶と言っても、茶葉の違いなのか硬水であるせいなのか、日本のものより味も薫りも薄く主張が無いので、何とでも組み合わせ易いのだと思う。今では、プレーンな緑茶だけで飲むとやや物足りなく感じるようになってしまったほどだ。風邪を引きやすい時期である。寒気を感じたら市販の風邪薬を買いに走る前にハーブティーを飲んで毛布に包まっていようと思う。 文・写真:Noriko NaniwaBlog::
2019年01月27日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介。■『Tangentially Parenthetical』チェコスロバキア共和国の創立100周年を記念して、刊行された本書。その独創的かつ優れた芸術的想像力と技術の伝統を9つの章に分けて収録している。ナチス合併や40年にわたる共産主義の占領時でさえ、写真家、作家、タイポグラファー、書籍デザイナー、グラフィックアーティストたちは独自の文化的アイデンティティーを形成してきた。9つの章では、アルフォンス・ミュシャ(Alfons Mucha)、ヨゼフ・スデック(Josef Sudek)、フランチシェク・ドルチコル(František Drtikol)、ヤロミール・フンケ(Jaromir Funke)、ヤロスラフ・レスレル(Jaroslav Rossler)、ズデニック・トゥマヤ(Zdeněk Tmej)、インジフ・シュティルスキー(Jindřich Štyrský)、カレル・タイゲ(Karel Teige)など、250人以上の写真家とグラフィックアーティストの作品を中心に紹介。【書籍情報】『Czech and Slovak photo』出版社:Steidl言語:英語ハードカバー/516ページ/290×260mm発刊:2018年価格:8,740円(為替により変動)■Shelfオフィシャルサイトで『Czech and Slovak photo』を購入する
2019年01月12日宝石のように美しい街「世界一美しい街」とガイドブックに書かれるチェコ南部のチェスキー・クルムロフ。首都プラハから車で3時間ほどの山間にあるその街は、小さく可愛らしい姿から「宝石」や「おとぎ話」と形容される。 中世からタイムスリップしたかのような街全体が世界遺産。街の真ん中をU字に流れるのは、日本ではドイツ語名の「モルダウ」で知られるヴルタヴァ川。プラハ、さらにはドイツのドレスデンやハンブルグでも雄大な姿が見られる川だが、この街で見ると不思議と街のサイズに合った可愛い川に思える。 多くの建物は16世紀に建てられたルネサンス様式のものがそのまま使われている。一時は痛みも激しかったそうだが、1989年の革命以降、修復が進められ今も現役。元は住居だったはずのそれらの建物は、現在はほとんどが雑貨店やレストランとして利用されている。 中世×現代の共存景観を守る義務があるとはいえ、お店があるならそれに伴った最低限の装飾は必要。現代に残る中世の街でどのような「ファサード(建物の正面のデザイン)」や「サイン(看板、標示)」が使われているのか注目して街歩きをしてみた。 色鉛筆などの筆記具で有名なチェコの老舗メーカー「KOH-I-NOOR(コヒノール)」のショップ入り口。 ベテランウェイターが迎えてくれるレストラン。猫のいる壁。観音開きのドアや窓を上手く利用するのは定番の様。季節柄、カボチャや落ち葉を使った秋らしいコーディネートが多かった。ぶら下げ型サインや、窓枠と一体化しているアイアンの飾り。細い路地までカワイイが詰まっている。16世紀にこんなデザインのサインがあったかと言われると、おそらく無かったと思うのだけど、新しい意匠が不思議と街にしっくり馴染んでいるのだから面白い。30分もあれば一周できる小さな街だが、細い路地で道に迷って隅々まで見てみたくなる。 ここ数年はオーバーツーリズム(=観光客が増え過ぎて地元住民が住みにくくなること)が街の人々の悩みの種らしい。私も観光客なので加担しているわけだけど。これほど完璧なテーマパークのような、でも作りモノ感の無いこの貴重な景観が保護されるなら入場制限や入場料を設けるなどしてでも街が守られることを願う。 文・写真:Noriko NaniwaBlog::
2018年10月25日チェコで引っ越す時に、近所に欲しいものとは? 他の街への引っ越しを考えている。 物件を探す手順は日本と同じで、まずは物件検索サイトを眺め妄想することから。まぁ、なかなか自分の希望条件にピッタリ合った物件などすぐに見つかるわけもなく、現段階では引っ越し自体が妄想のまま終わる可能性も高いのだけど。 引っ越し先を選ぶ時の条件といったら、まずは賃料、それから部屋の数、日当たり、交通の便などなど。日本だったらさらに徒歩5分圏内にスーパーがあることだったりしたけれど、チェコに住んでみて新たに生まれた私の希望は「近くに大きめのベジタブルマーケットがあること」。(野菜を中心に売っているマーケットをチェコ語で「Zeleninový trh」という。) チェコではスーパーとマーケットで野菜の鮮度が全く違うのだ。それも仕方の無いことで、スーパーだと国内産だけでなくヨーロッパの他の国から輸入されたものが多く、消費者が手にするのは収穫から何日も後。それに対してマーケットでは農家直販。見るからに採れたての瑞々しい野菜たちが並んでいる。眺めているだけでも気持ちの良いほどに。 チェコのマーケットでよく見かける食べ物 今住んでいるところは近くにマーケットが無いので、週末に少し離れた街まで野菜の調達に行く。最近見たマーケットから、日本であまり目にしないモノをピックアップしてご紹介したい。 ヨーロッパではカボチャと言えばこれ、というほど人気の秋の味覚「HOKAIDO」。名前の通り元は北海道から渡った品種。(スペルはKが一つ足りないHOKAIDOで定着している模様。)味の方は、食感が日本で親しみのあるカボチャとはかけ離れていて、ホクホク感が無いので煮物や天ぷらには残念ながら不向き。スープやペーストにして使うのが正解。 小ぶりでずんぐりしたキュウリはピクルス用。肉料理の付け合わせにしたり、こちらの人はピクルスをよく食べる。日本で漬物があると嬉しいみたいな感覚かな。このおどろおどろしい見た目の野菜、日本でも馴染みのある野菜の一種なのだが、何の仲間か分かるだろうか? 答えは、セロリ。日本語では「根セロリ」というらしい。 葉も食べられなくは無いが、苦味が強いため根っこ(と呼ぶには大き過ぎるけれど)の部分をいただく。セロリの葉をマイルドにした様な味なので、セロリのクセの強さが苦手な人でも食べやすいと思う。スライスしてサラダに混ぜたり、マッシュして肉料理の付け合わせにしたり。カブやジャガイモのような感覚で使うことができる見た目のインパクトの割に便利な野菜なのだ。 様々な辛さのチリ。「250000 SHU」などと書いてある表が辛さのレベル。数字が大きくなるほど辛いらしいけど、単位が大きいだけに威力が凄そう。 生鮮マーケットは野菜だけじゃない! 季節・地方限定の「ブルチャーク」というお酒。正確には、お酒として完成する前の状態。夏の終わりに収穫された葡萄が仕込まれてワインになる少し前の段階なのだ。味はワインというよりまるでフルーツジュースのようで飲みやすいけれど、アルコールはしっかりあるのでつい飲み過ぎてしまう危険なドリンクでもある。まだ発酵途中で、瓶詰めに出来ない(爆発してしまう)ためワインの産地でしか手に入れることが出来ない。初秋には、このような屋台が出てプラスチックボトルやカップで買うことが出来る。 マーケットではレジ袋は無いのでエコバッグを持参するのだが、現地のチェコ人は老若男女問わず可愛いらしいカゴを使っている人が多い。カゴ屋さん自体も時々マーケットで見つけることが出来る。 花だって花屋で買うよりもずっと安く鮮度が良い。生花もドライフラワーも自宅の庭や畑の脇で採れたものなのだろう。 ここでもカゴが活躍中。マーケットの近くに引っ越した暁には私も小慣れた風にカゴを持って買い物に行きたいものだ。 とまぁ、これくらいの規模のマーケットが近所にあると最高だなぁ、と夢見ながら今日も物件サイトのチェックに余念が無いのである。 文・写真:Noriko NaniwaBlog::
2018年10月12日チェコの街で見る、夏の風景 チェコの人々は7〜8月の2ヶ月のあいだ、好きなタイミングで2週間ほどバカンスを取る。個人商店はシャッターに休暇の張り紙をし、会社勤めの場合はその間担当の仕事が止まる。夏の間は多少の不便も諦めるしかないというのが共通認識。 私の暮らす小さな街は元々のんびりしているが、夏の2ヶ月間はさらにのんびりとした雰囲気が流れる。それぞれの夏休みは短くとも常に誰かが休んでいるので、街には「休暇中と思しき人」と「普段通りの日常を送っている人」が入り乱れているのだ。 私の街で見かける 「休暇中と思しき人」は、都会から田舎の森や湖の自然を楽しみにやって来た人。バックパックを背負った若者、キャンピングカーに自転車を乗せた家族連れ。いつもとは道ゆく人も顔ぶれが違う。この街に休暇で来る人がいるのなら、ここに住んでいる人はどこへ行くのか?人気の旅行先はイタリアやクロアチア。理由はひとつ。海があるから!(チェコには海が無い。) チェコから南下すると最初に突き当たる海はイタリアかクロアチア。国外旅行とはいえ陸続きなので隣の県に行くように車で国境を超えられる。7月に入ると南へ向かう高速道路が渋滞するらしい。 宿題が無い!?子どもたちの夏休み 子供たちは7月と8月の丸々2ヶ月が夏休み!しかも、なんと宿題は一切無し!部活という物も存在しないので、思いっきりダラダラしてゲーム三昧の日々を送ろうが(親以外には)誰にも文句は言われない。なんとも羨ましい。 とはいえ、子供の夏休み2ヶ月に対して、親の休みは2週間。ずっと子どもの世話をしているわけにもいかないので、実際は毎日グータラというわけにもいかず、地域のクラブ活動や合宿に参加したり、祖父母の家に滞在したりする子が多いらしい。 それにしたって、塾や部活で大忙しの日本の子供たちに比べるとなんと自由な夏休みだろうか。9月に始まる新学期に備えて思う存分自分のやりたいことに時間を費やせるのだから。 何もしないという贅沢子ども達も夏休みの過ごし方も羨ましいが、大人のそれも日本とは根本的に違う。バカンス中は「何もしない」ことが最重要目的。 例えば、遥々イタリアやクロアチアへ旅行したとして、現地へ到着しても特に何もしない。ビーチに寝転がって、本を読みながら日焼けを楽しみ(女性でも少し焼けているくらいがかっこいい)、涼しい時間になったら辺りを散歩し、日没時間が遅いため夕暮れ時がずっと続いているかのような夏の夜をシンプルなディナーとワインで過ごす。 欧州人のこういうバカンスの過ごし方を聞くと嫉妬してしまう。私だったら、もし2週間の休みがあったらきっと予定を詰め込んでしまうだろうから。ゆっくり心も体も休めてこそ本当の「休み」だというのは頭では理解できるものの、日本人にとってせっかくの休暇を「何もしないこと」に費やすのはなかなか勇気がいるのではないだろうか。 そして、夏の終わり。 我が家はというと、夏休みを利用して日本へ一時帰国をしたので、ビーチで過ごすようなバカンスは無し。その代わりに日本人らしく予定いっぱいで慌ただしくも充実した日々を日本で過ごした。 灼熱の日本から戻ってくると、公園がすでに半分黄色く染まっていた。風にはすっかり秋の気配を感じる。 文・写真:Noriko NaniwaBlog::
2018年09月04日「チェコフェスティバル 2018」が、2018年9月28日(金)から30日(日)まで、東京・原宿クエストホールにて開催される。2017年の開催時には約3万人の入場者数を記録した「チェコフェスティバル」。約3倍の広さの原宿クエストホールに会場を移して開催される2018年度も、雑貨からグルメまで様々なチェコ文化が体験出来るイベントとなる。メインホールには、ユネスコの無形文化遺産に登録されているマリオネットやクリスタル製品、藍染め製品など、チェコを代表する製品が集結。チェコでお土産ショップを散策しているような気分で、ショッピングが楽しめる。チェコグルメの数々も忘れずに。代表的家庭料理の一つであるチェコ風お好み焼き「ブランボラーク」や、オープンサンドイッチ「フレビーチュキ」、各種スイーツなどがラインナップ。チェコオリジナルブランドのビールやフルーティーなモラヴィアワインと合わせて、本場チェコの味を堪能してみてほしい。そのほか、チェコビーズを使ったアクセサリー作りなどの各種ワークショップ、ツィンバロンバンド「ストラージュニチャン」によるチェコ音楽の演奏、スロバキアの伝統楽器「フヤラ」の演奏に合わせた伝統ダンス、チェコ文学や絵本についてのトークショーなど、様々な企画が用意されている。【開催概要】「チェコフェスティバル 2018」開催期間:2018年9月28日(金)〜9月30日(日)時間:11:00〜20:00会場:原宿クエストホール(東京都渋谷区神宮前 1-13-14 3F)
2018年09月03日国が違えば街を彩るデザインも様々。チェコの街を歩いていると「これは日本人には思いつかないな〜」と関心する「サイン(店名の表示)」に出会うことがある。私がカメラロールに撮りためたダサかわフォルダからその一部をご紹介したい。 共産主義時代からの変わらぬレトロデザイン下の写真は、初めて見た時から好きな近所の書店。年季がすごい。ショーウィンドウに整然と並ぶ本はマメに新しいものに取り替えられていて手入れが行き届いているのに、看板だけ20年くらい時が止まったよう。この看板こそが私にとってガイドブックには載っていない「ザ・チェコ」な街の風景。1989年以前の共産主義時代は、商売に力を入れる必要が無かったため、看板にもこだわっていない店が多かったよう。何が売っているかが分かれば十分なので、当時から残る古い看板はだいたいが「本屋」「服屋」などと書いてあるだけ。チェコ語が読めなければ何屋なのか分からないことも。 次の小さな服屋さんも似たタイプの看板だ。四角に一文字ずつ入れるデザインが流行った時代があったのだろうか。「O」がずれ落ちているところが哀愁倍増。チェコにはチェーン店よりも個人商店が多く、今でも所謂 “街のブティック” が多数存在し、店を覗くと店主のレディと常連マダムがおしゃべりしている姿が見られる。 街に馴染んだグッドデザイン小さな街のベーカリー。この文字の大きさ・バランス、決して読みやすくはないし、計算尽くなのか何も考えていないのか分からない絶妙さ。日本にあったら壁の色も含めて正直微妙だと思うのだけど、チェコの街並みにはしっくり馴染んでいるのだから面白い。書店のサイン。これはダサかわではなく普通にグッドデザインの部類かも。個性的なフォントはお店のオリジナルだろう。風格ある建物に合った看板でお気に入りの店構え。 愛らしいハンドペインティング民族衣装が有名な地域にあるレストラン。店名はもちろん花柄も手描き。この街には一般のお宅でもこういった花柄を施した建物が多い可愛らしいエリアだ。レトロデザインなヘアサロン。壁の色と合わせたオレンジでシンプルに。一見どこにでもありそうで日本では見かけないデザインだと思う。 「かつての無個性」が「現代の個性」になったチェコのデザイン私は仕事柄、サインをデザインする機会もあるのだが、海外で見る意匠の色やバランスは一朝一夕で真似しようとして出来るものでは無い。色の組み合わせ・フォントの選択・全体の配置など、意識せずとも生まれ育った環境で見てきたものが必ず表れる。 地方へ行くほど地域色は顕著だ。世界的大都市、例えばニューヨーク、ロンドン、パリの広告などを見るとトレンドは共通していて、それは「世界的な流行」でもあるが、地方へ行けば最先端の流行とは無関係の世界があり、独自のセンスが残っている。現地人はそれに気づくことは無く、彼らが意識したことさえない看板の写真を撮る楽しみはよそ者の特権である。(ちなみに、日本の流行も完全にドメスティックで我が道を行っているので、他国のデザイナーが日本のデザインを真似するのもまた難しい。)チェコには20年以上前の “東” 時代のモノがあちらこちらに残っていていて、個性を消されていたはずの時代の名残が、現在のチェコの田舎の風景を面白くさせている。 文・Noriko NaniwaBlog::
2018年06月29日PeLuLuへの寄稿記事には何かしらカルチャーに関するトピックを選びたいと心がけていたのだが、今回はどうしても見てもらいたい私の住んでいる場所の風景を紹介したい。 一度は訪れたい絶景『モラヴィア大草原』別名 “緑の絨毯”。まるでベルベットの様に艶やかな草原の畝り。メジャーな観光地では無いながらも、“世界の絶景” として知られ、日本からもその風景を見るために遥々訪れる旅行者がいるということを私はここへ越して来てから知った。大草原が織りなす「緑色」のグラデーションが美しいことで知られているのだが、例外的に5月上旬に限り “緑の絨毯” が “黄色の海” になる。私が隠れたベストシーズンだと思っている時期だ。 黄色の正体は菜の花。一年のうちでもピークはたった1週間ほどで、サクラ並に儚い。 ここまで視界が黄色いと眩しいと感じるのだと知った。 菜の花が散った後は、周囲と同じ緑のグラデーションに変わる。 地元のチェコ人よりも日本人に知られた秘境この風景、実はチェコ人の間では全く有名ではなく、訪れるのは日本人ばかりという不思議な現象が起きている。どうやらこういった田園風景はチェコ人にとって当たり前過ぎて意識したことが無いらしい。 “観光地” としては有名ではないが、誰もが知っているという意味では有名と言えるのかもしれない。そんなどこにでもある田舎の風景(とチェコ人は思っている)なので、街の観光協会も特にプロモーションはしていなかったのだが、どういうわけかこの場所の映像が数年前に日本のテレビで紹介され、それ以来日本人が時々訪れる様になったので、地元の人も「これ、価値のあるものなんだ?!」と気づいたそうな。 普段の姿 “緑の絨毯”に近い景色 先日、草原付近を自転車で走っていたら、日本から旅行で来られた方々と立て続けに遭遇するということがあった。 知名度が上がったとはいえ、ガイド本には載っていないし、日本から気軽に来られる場所ではなく、全く観光地化されていないチェコの田舎街で日本人を見かけるのは年に一度あるかないかという稀な出来事なので驚いた。 みなさん当然ながら有名な緑色の草原を期待して来られていたので、一面の菜の花畑は予想外だったそうだが、この黄色の海はむしろ貴重。ここで四季を過ごした私に言わせると間違いなく最高のタイミングだ。 雲が作る陰影が特徴的 流れる雲 1人で歩いていると1時間全く誰にも合わないという事も珍しくなく、360°草原に囲まれると、まるで風景画の中に迷い込んだ気分になる。畑の中に時々現れる小さなチャペル。ほとんどは築百年以上だったりと非常に古いもの。建てられた時は道沿いだったのが、時が経ち周囲が畑になってしまうという事もある。現在、畑のど真ん中に唐突に現れるチャペルにはそういった歴史がある。周りは作物で埋め尽くされているので近づけないチャペル。誰が作ったのか、木立の中のブランコ この下り坂を自転車で走るのは天国のよう 都会とは違った魅力があるチェコの田園風景日本人により「モラヴィア大草原」と名付けられたこのエリアはチェコ語で「Moravské Toskánsko(モラヴスケー・トスカーンスコ)」と呼ばれている。訳すと「モラヴィアのトスカーナ」。「モラヴィア」はこのチェコ東部地域の名称、「トスカーナ」は田園風景の美しいイタリアのトスカーナに似ているから。 オリジナルの名前を付ければいいのに、他所から名前を拝借するなんて、自己主張の強くないチェコ人の性格を表しているなぁ、と微笑ましく思う。 文・Noriko NaniwaBlog::
2018年06月08日今年もアイスクリームの季節がやってきた!アイスクリームってちょっと早くない??いえいえ、長い冬が終わった反動でチェコの人々は早くも夏気分。カフェはすでにテラス席を解放し、天気の良い日は、Tシャツにショートパンツ、サングラスをかけた人達がくつろいでいる。正直、私にとってはまだ肌寒い日もあるのだが(チェコの気候と気温は北海道に似ている)、みな一度掴んだ初夏の気配を逃すまいと早い者勝ちかのように夏を取り入れる。 街のアイスクリームスタンドのオープン=季節が変わったことに気づくひとつの合図、と言ってもいい。 日本とチェコ、アイスに対する考え方の違い。私が住んでいるのは、中心部だけなら10分あれば歩いて一周できる小さな街。その範囲に、今ざっと思い出せるだけでも7ヶ所のアイスクリームスタンドがある。そして、みんなよく買う。日本で例えるなら、自販機やコンビニでペットボトルを買うくらいの気軽さだ。チェコ人がなぜそんなにアイスクリームを買うのか、私の考察はこうだ。まず、チェコには、自販機やコンビニは駅などの限られた場所にしかなく、冷たい飲み物を買うのが手間であること。外で喉が渇いたら、選択肢は、スーパーマーケットでペットボトルを買うかカフェに入るか。その点、アイスクリームスタンドはどこにでもある上に、店に入ることなく買えるので手軽なのだ。しかも、美味しいのだから言うことない。 さらに、冷房を使うことが一般的ではなく、エアコンを持っている家は珍しいし、店舗でも冷房を使わないところが少なくない。かといって、チェコの夏が暑くないのかといえば全くそんなことはなく、時には35度近くになる日もある。 では、エアコンの無い環境でどうやって夏を生き延びるのか?冷たいもの(=アイスクリーム)を食べる!嗜好品としてではない。チェコ人は、生きるためにアイスクリームを食べるのである。たぶん。 アイスクリームとソフトクリームの区別はなく、チェコ語ではどちらも「zmrzlina」。発音は「ズムルズリナ」。噛まずに注文できるようになるまで練習が必要だった・・・。 ワッフル+アイスの組み合わせは最近のブーム。どこかで見たことがある様なアイスバー。生フルーツから作られたアイスクリームは絶品。どのお店で食べてもハズレがない。 毎日のようにアイスクリームが買えるのは値段の安さも理由の一つだ。スーパーに売っているパック入りも、フードコートのソフトクリームも、ケーキ屋の手作りアイスクリームも、値段に大差は無く100円前後。 幸運なことに、私の家の近くのスイーツショップでは、日替わりで10数種類のフレーバーを揃えている。旬のフルーツや木の実から作ったもの、チーズやヨーグルトを使ったサッパリしたもの、濃厚なチョコレートをたっぷり使ったもの。その日の天気や気分に合わせて、ひと夏の間、毎日でも違う味を選ぶことができる。  老若男女、そこかしこ、アイス・アイス・アイス!日本との違いを実感するのが、「アイスの食べ歩きをしているのが女子だけではない」こと。おじいちゃんもおばあちゃんも、スーツ姿のサラリーマンも、マッチョなお兄さんも、男子高校生も、アイスを片手に闊歩している。男性が一人でコーンのアイスを持って歩いているのが恥ずかしいなんていう考えはこれっぽっちもないようだ。(だってアイスは水分補給であり熱中症予防だから?!) 5月に入ると一気に日差しが強くなり、本物の初夏になる。夏バテなんてしているヒマは無い。私もチェコ人にならってアイス片手に街を歩こう。 文・Noriko NaniwaBlog::
2018年04月24日長い冬がようやく終わる。 “長い冬” と言うと単なる枕詞のようだが、チェコでは一年の半分近くが冬なので、それはもう本当に本当に長かったのだ。その分、春を迎える喜びは計り知れない。 春のはじめの節目となる行事がイースター。日本でも最近は今の時期にカラフルなイースターエッグやウサギのアイテムをよく見かけるようになった気がするが、実際に祝う人は少ないと思うので、イースターの由来と時期を簡単に説明したい。イースターとは、イエス・キリストが、十字架に掛けられて亡くなった3日後に復活したことに由来する復活祭で、キリスト教文化が濃い国では、一年の中でクリスマスに並んで大きな行事である。 日程は、「春分の後に訪れる最初の満月の次の日曜日」・・・と言われてもピンと来ないのだが、毎年日付が違い、3月後半の年もあれば、4月半ばの年もある。実際、昨年は4月16日だったのに、今年は半月も早い4月1日だ。この時期に半月違うと気温も周りの景色も随分違うので妙な感じだが、そういうものらしい。 日本人としては、新しいシーズンの始まりというイメージが強い4月1日は、春の訪れを祝う日としてはぴったりな気がして、今年の「4月1日 イースター」を気に入っている(ヨーロッパでは新学期が9月開始のため、4月1日が区切りの日というイメージは全くない)。 卵がイースターの象徴なのは、生命の始まりを意味するため。鳥の巣のイメージで飾り付け。イースター時期は、卵・ウサギ・ヒツジにちなんだお菓子や雑貨が売られるようになる。 イースターにすることは国によって違うが、特にチェコのイースターは変わっていると言われる。何をするかというと、「男性が女性のお尻を鞭で叩く」・・・?!イースターの翌日の月曜日は「イースターマンデー」と呼ばれる祝日で、その日に男性が柳の枝にリボンをあしらった「ポムラースカ」と呼ばれる鞭を持って女性の家を訪ね、女性のお尻を鞭で叩くのだ。叩かれた女性は男性にお菓子を渡し、鞭にリボンを足してあげる。 叩かれてるのにお菓子やリボンをあげるとは何事か!という感じなのだが、イースターマンデーに男性に叩いてもらうと子宝に恵まれるという迷信があるらしい。だから、お礼を渡す。 あと、まぁ、男性が女性を訪ねる口実になり、男女の出会いのきっかけ作りという説も。大いに納得。 イースターマンデーは、街から女性の姿が消え(みんな家で待機しているため)、道を行くのは手に鞭を持った男ばかり。子どもからおじいちゃんまでリボンをはためかせた鞭を持って。手に持っている棒らしきものが鞭。貰ったお菓子を入れるためのカゴを持っている男の子も。 この記事が掲載される頃、日本では桜の開花が始まっているだろう。チェコもイースターが終わるとようやく花々がほころびはじめるはずだ。 長く暗い冬を耐えたあとに景色に色が戻ってくるのが何よりも嬉しい。チェコに来るまで馴染みの薄かったイースターだが、今はイースターが人々に心待ちにされる理由が体感として分かった気がする。私も春の訪れを盛大に祝いたいと思う。 文・写真:Noriko Naniwaブログ:
2018年03月28日カラフルでポップな楽曲で注目を集めるバンド、Czecho No Republic(通称チェコ)。男女ツインボーカルを含む5人体制となり5周年。バンド一丸となって「上を目指す」(武井優心)と宣言!――アンアン初登場ということで、まずは自己紹介がてら、チェコがどんなバンドか教えてください。武井優心(Vo/Ba):遊園地のような、ハッピー感のあるバンド。子どもの頃に戻って無邪気に楽しめる曲が多いですね。八木類(Gt/Cho/Syn):プラス、そこから家に帰る時のちょっと切ない感じもありますね。――よく“オシャレ”と評されていますが…。武井:砂川のメガネのことですか?砂川一黄(Gt):じゃなくて!5人でいる時の空気感とか楽曲の雰囲気で言ってもらえてるんでしょ。タカハシマイ(Syn/Vo):みんな服は好きなので、そう言われるのはありがたいです。八木:俺はこの中でオシャレから最も遠いけど、結成当初よりはマシになりました。多少ですけどね。――(笑)。新アルバム『旅に出る準備』は、まさにハッピー感に溢れた、オシャレな一枚ですよね。タカハシ:ウキウキして、掃除がはかどる音楽が詰まってます(笑)。八木:耳馴染みもいいし、BGM感覚で楽しんで聴いてもらえるはず。武井:気づいたら口ずさんでる曲があると思うので、もっと歌いたくなったら、ライブでぜひ一緒に。山崎正太郎(Dr):1か月という短い制作期間で全員が集中してレコーディングできたし、デビュー作のような熱量や初期衝動も感じられると思います。――この作品は、バンドにとってどんな位置づけですか?武井:新章の始まりですね。これまで、自分たちの好奇心を満たすために活動していたところもあったんですが、もっと上の位置に行きたいという明確な欲求が出てきた。このアルバムでギアを切り替えて、「やるぞ!」と。今は希望に満ちています。タカハシ:例えばライブも、今までは出たとこ勝負なところがありましたが、最近はすごく話し合って意思統一するようになりました。砂川:今は5人が同じ方向をしっかり向いてますね。タカハシ:そんな“バンドをよくしていきたい”というみんなの熱が、音源にも出ているんじゃないかな。――なぜ、そうした変化が?武井:’16年のライブの打ち上げで、PAの方に「このまま5人が独り相撲みたいなライブをしていても上に行けない」とはっきり言われたんです。確かにその通りで、ハロウィンの夜、外に飛び出して泣きました…。山崎:泣いてはいない(笑)。でも、お客さんも、自分たちも、100%楽しめるライブをしようという共通認識が生まれた出来事でしたね。武井:アルバムのタイトルを『旅に出る準備』にしたのも、この1年でバンドを見つめ直して、旅に出る準備が整ったから。山崎:今回のジャケットやブックレットは、これまでの僕らの写真の中から、自分たちで選んだんです。今年初めて撮ったチェコの写真は、“旅に出る”感じを意識して、船のイラストと組み合わせました。武井:あとは船出して、勝負するだけです!チェコ ノー リパブリック2010年結成。’13年より現体制に。写真左から、八木類(Gt/Cho/Syn)、タカハシマイ(Syn/Vo)、武井優心(Vo/Ba)、山崎正太郎(Dr)、砂川一黄(Gt)。5thアルバム『旅に出る準備』¥2,800ラッパーSKY‐HIとのコラボが話題を呼んだ「タイムトラベリング」や、アルバムタイトルにもなっている「旅に出る準備」を含む全11曲を収録。3月14日発売。(COLUMBIA)※『anan』2018年3月14日号より。写真・土佐麻理子文・小泉咲子(by anan編集部)
2018年03月12日東京国立近代美術館フィルムセンターは「日本におけるチェコ文化年2017 チェコ映画の全貌」を開催する。会期は2017年11月28日(火)から12月24日(日)まで。本企画は12月に京都国立近代美術館、2月に福岡市総合図書館 映像ホール・シネラを巡回する。日本とチェコ共和国の国交回復60周年を記念し、様々な文化イベントが企画されている本年。日本で過去最大規模のチェコ映画特集が東京国立近代美術館フィルムセンターで開催される。無声映画期から1970年代までの、映画史に名を残す優れた作品がセレクトされた。すべて日本語字幕付きで、また無声映画作品は2回ある上映のうち1回をピアノ伴奏と共に楽しむことができる。26本中18本が日本で初めて上映される今回の企画。初上映作品のなかでも注目の作品をピックアップして紹介する。ピアノ伴奏と共に世界観を味わう無声映画『エロティコン』映画史上初とされるヌードシーンが登場する『春の調べ』(1933)で世界的に知られる名匠グスタフ・マハティー監督。彼が同作に先立ち発表した、性と欲望についての探究『エロティコン』が日本初上映となる。アンドレアは絶望を乗り越えて幸せな結婚生活を送るが、過去に自分を棄てた男と再会してしまう…。同時代の多種多様な映画スタイルを駆使して人物の心理を掘り下げた傑作。12月2日(土)16:30からの上映回では、ピアノ伴奏と共に映画の世界観を味わうことができる。カンヌ映画祭受賞作品『すべての善良なる同胞』1950年代、60年代にチェコ映画界を牽引したヴォイチェフ・ヤスニー監督の、カンヌ映画祭監督賞受賞作品『すべての善良なる同胞』。政治的な抑圧に対抗し自由を描いたことで国際的評価を得た「チェコ・ヌーヴェルヴァーグ」を代表する名作だ。戦後のチェコスロヴァキア映画を代表する名優ヴラスチミル・ブロツキーが主演を飾る。チェコの東部モラヴィア地方の農村に暮らす人々の13年以上にわたる運命のドラマが、ユーモアや皮肉を交えつつ、詩情豊かに描かれる。トリック撮影を多用したスクールコメディ『ほうきに乗った女の子』全篇にトリック撮影を多用した1970年代のファンタジー喜劇『ほうきに乗った女の子』。魔法学校に通う女の子サクサナに、300年の居残りが命じられる。その放課後、人間界に44時間居られる魔法を使って逃亡した彼女は、青年ホンザらと触れ合いながら、善悪や現実など多くのことを学んでいく。サクサナが引き起こす珍騒動を主軸にストーリーが展開する、快活なスクールコメディだ。その他にも労働者階級の苦しみと希望を描きヴェネツィア国際映画祭でグランプリを受賞した『サイレン』や、『ウェスト・サイド物語』(1961)に影響を受けて作られた大ヒットミュージカル『ホップ・サイド・ストーリー』など26作品を上映。20世紀に激動の歴史を歩んできたチェコ。その渦中に生きた映画人たちの、自由奔放な想像力や鋭い社会風刺に満ちた名作の数々に出会うことができる。【詳細】会期:2017年11月28日(火)~12月24日(日) ※月曜休館場所:東京国立近代美術館フィルムセンター 大ホール(2階)住所:東京都中央区京橋 3-7-6TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル 8:00~22:00)定員:310名(各回入替制)※ピアノ伴奏付きのプログラムは299席、各回の開映後の入場不可料金:一般520円、高校・大学生・シニア310円、小・中学生100円、障害者(付添者は原則1名まで)・キャンパスメンバーズは無料※ピアノ伴奏付き上映の回 一般1,050円、高校・大学生・シニア840円、小・中学生600円、障害者(付添者は原則1名まで)は無料、キャンパスメンバーズ料金あり(教職員500円、学生400円)巡回上映情報・京都国立近代美術館会期:2017年12月1日(金)、2日(土)・福岡市総合図書館 映像ホール・シネラ会期:2018年2月1日(木)~2月25日(日)※月曜、火曜休館
2017年11月17日秋の夜長、みなさんはどのようにして過ごしていらっしゃるでしょう?こちらチェコでは、朝晩の寒さが増してきました。そんな夜には、お気に入りのホットワインを飲むのが楽しみ。今回は、チェコのホットワインレシピをお届けします。■秋の夜長は、夫婦で台所にアラフォーの私たち夫婦には、下は4歳から上は15歳までの3人の子どもがいます。年齢の幅もありますし、それぞれが多様な活動をしていて、家族全員で過ごす時間を作るのは大変です。とくに私たち夫婦は、ゆっくりとしたふたりの時間を作ることも、今は難しいな、と感じます。それでも寒さが深まってくると、普段料理はしない主人が「ホットワインでも作ろうか」と声をかけてくれます。そこから、ふたりの時間はスタート。秋の夜長、夫婦で台所に立ちます。■ホットワインの作り方【スパイス】上から時計回りに、シナモンスティック、八角、クローブ材料・赤ワイン:750ml・レモンスライス:2~3枚・シナモンスティック:2~3本・クローブ:5~6粒・八角:1~2個・はちみつ:適量作り方1.はちみつ以外の材料を鍋に入れ、火にかけます。沸騰直前で火を止めます。2.完成後に、はちみつを好みの分量で入れています。その日の気分やある材料で、はちみつを三温糖に変える場合もあります。その場合は、砂糖も入れて火にかけています。さらに、オレンジスライスを入れる日もあったり。大体は、開けたワインを飲みきれなかった場合に作ることが多く、水で割って作ることもあります。沸騰させるとアルコール分が飛ぶので、アルコールが苦手な方は少し長めに火にかけると良いですね。というわけで完成。できあがったら、スパイスは取り除いたほうがおすすめ。冷めたら温め直したり、手軽に電子レンジに入れたりしてもOK。スパイスが揃えば、あとは鍋にかけるだけ。ふたりで台所に立つといっても、私が材料を準備し、主人が味見をする(笑)といった、簡単な作業のみ。だけど、忙しい私たちにはこれくらいがちょうどいいのかもしれません。ひと口飲めば、スパイスの香りに包まれて、ストレスから解放されたような心地になります。■家族みんなで楽しめるチェコのホットワインは、「Svařák(スヴァジャーク)」と呼ばれています。寒い国ならではのレシピで、これからの季節あちこちの屋台でも見かけるようになります。クリスマスマーケットやクリスマス前後のイベントで楽しむことができます。スパイスが効いていて、すぐに体がポカポカしてきますよ。基本的には、残り物のワインや安価なワインでも美味しく作れるので、手軽に試すことができます。白ワインでも作れますよ。とても香りが良いので、私にとっては本当にリラックスタイムの必需品。子どもたちも、台所に広がるスパイスの香りに舌鼓。そういうときは、ワインではなく、同じスパイスとお茶や紅茶とオレンジジュースで割ったものなどで作ってあげます。家族みんなで、優しい香りと温かい空間と、幸せだなーと実感できる時間です。ぜひ、試してみてくださいね。
2017年10月30日チェコでの暮らしも、かれこれ7年。チェコにおける日本文化の認知度がだいぶ上がってきているように感じます。今回は、こちらチェコで人気のある日本文化をいくつかご紹介します。■折り紙:作品がチェコのお土産にもなっている日本でも、子どもからお年寄りまで人気の折り紙。チェコではチェコ独自の折り方などがあり、ペーパークラフトとして人気も知名度も高いです。「日本人は手先が器用」と言われていますが、チェコの人たちも器用な手つきで折り紙を楽しんでいます。精巧なガラス細工やマリオネットなど有名なチェコ土産もあるんですよ。折り紙のワークショップでは、簡単に仕上げる人たちが多いです。我が家の子どもたちも、移住後すぐに小学校で折り紙の時間を設けてもらいました。子どもたちはお互いに、それぞれの国の折り紙を披露してきたようです。■習字:漢字のタトゥーも人気!ワークショップに参加された方が書いたもの。みなさんお上手です。お名前を日本語で書いてあげると、とても喜ばれます。今春、縁あって、博物館で習字のワークショップをしました。「こんな片田舎で参加してくれる人なんているんだろうか」と、半信半疑でしたが、終始お客さんでごった返す始末!恥ずかしながら「しまった、もっと練習しとくんだった!」と後悔するほどでした。地方のテレビ局まで来ていて、思ったより大がかりなイベントになっていたのでびっくり。ただ、裏を返すとそれほど人気なんだな、と感心もしました。たしかに漢字タトゥーなどは、こちらでかなりの人気があります。「家を新築したら、壁に家族みんなの名前を日本語で書いてくれ」なんてお話もいただいたことがあったので、日本の文字にも興味を持つ人が多いのでしょうね。日本にいるとなかなか気がつかないのですが、日本では当たり前のことが海外では人気なんだな、と思うことがあります。習字の合間の折り紙講習。■お茶:各地域に、お茶処もあるチェコの人たちはよくお茶を飲みます。それは、自家製のハーブティーから始まり、紅茶にフルーツティー、ブレンドティー。それから、緑茶なども好まれています。ただし、スーパーなどで売ってある、グリーンティーという名の緑茶には、決まってバニラ味、ピーチ味といったように何かしらのフレーバーが混ざっています。そこに、はちみつや砂糖を入れて飲む人が多いです。もはや、私が知っている緑茶とは、似ても似つかぬお味になっています……。また、チェコでは各地域にČajovna(チャイオブナ)と呼ばれる、お茶処があります。私が住んでいる町にもあり、さまざまな種類のお茶があります。アジアのお茶だと台湾や中国茶などが数多く揃っていて、日本のお茶もあります。文化人の溜まり場のような雰囲気で、のんびりと過ごす人たちが多いです。以前、友人とカフェに行ったとき、珍しく煎茶があったのでオーダーしました。飲み終えた友人は「草のような味がする」と一言。私が初めてハーブティーを飲んだときに、なんとも言えない味わいを感じたのと、きっと同じ感覚でしょう。その一方で、抹茶をたしなむ人もいます。チェコ人は甘党が多い、というイメージが強い私には、「なかなか、ツウですね」と言ってあげたい。■日本から、離れたからこそ感じる愛おしさ他にも、「お花」や「狂言」、空手や合気道などの「武道」などの文化も人気です。また、チェコでは「寿司」ブームになっていた時期もあって、すし米という名の白米が近場で手に入るようになったときは、「ついにこの片田舎も、ここまできたか!」という思いでした。近所の奥さんから、「日本の食べ物は健康に良い」などと声をかけてもらうことも。「漫画」や「アニメ」も大人気で、オタクという言葉もよく耳にします。近年は、コスプレ祭りが白熱してきていて、まるで日本のハロウィンのようです。こうして、改めてチェコで日本の文化を感じたり、伝達する機会をいただくと、日本で過ごしていたときとは違う感慨があります。四季を強く意識したり、物事を深く考えたり。我が子にも、きちんと伝えたい、とか。大事にしていきたい、とか。離れたからこそ、愛おしく思えるのです。
2017年10月18日絵本って、子供だけのモノと思っていませんか?―――いえいえ、大人だって十分楽しめるんです。■チェコは絵本大国って知ってた?意外と知られていないかもしれませんが、チェコは絵本大国。どこか懐かしいような素朴さや温かさ。色彩豊かなダイナミックなイラスト。洗練されたデザイン。さまざまなタイプがあり、そのどれもが人気です。かつて共産主義時代に、比較的表現の自由が許されていたのが、子供向けの絵本やアニメーションだったそうです。きっと、子供たちに向けた愛情で溢れているのでしょうね。日本でも、たくさんのコレクターがいるんですよ。■「ロボット」の生みの親、チャペック兄弟がつくる絵本チェコの国民的作家であるカレル・チャペック。「ロボット」という言葉を世界へ生み出した人物として有名です。その兄ヨゼフ・チャペックは、カレルが書いた作品の装丁や挿絵を描きました。カレルの『子犬のダーシェンカ』という写真絵本や、ヨゼフの『こいぬとこねこは愉快な仲間』などは日本でもよく知られています。他にも、たくさんの日本語版作品が出ています。ほのぼのとした素朴なお話は、大人の方にこそ手に取ってもらいたいものばかり。■チェコを代表するイラストレーター、ヨゼフ・ラダのつくる絵本続いて紹介するのは、チェコでは知らない人はいないほどの国民的イラストレータであるヨゼフ・ラダの作品。こちらも日本でたくさん目にすることができます。田園風景や動物など、素朴な絵柄と優しい色合い、チェコらしいなと思わせる作品です。彼の故郷、Hrusice(フルシツェ)はチェコの観光名所でもあります。■ズデニェック・ミレルがつくる絵本――日本でもお馴染みの「もぐらくん」もぐらの「クルテク」は、日本でも大人気ですね。「クルテク」シリーズは日本語版も出ていますし、アニメ化もされています。そんな「クルテク」の生みの親、ズデニェック・ミレルの作品は、世界中の子供に届けたい、という思いからあまりセリフが入っていません。その代わり、子供が大好きな色や音を作品に反映しています。かくいう私も、チェコ語がわからない頃から、子供たちと一緒に楽しんでいました。■幻想的な挿絵が美しいオタ・ヤネチェックの絵本こちらは、グリム童話『眠れる森の美女』のチェコ語バージョン。オタ・ヤネチェックの幻想的なイラストが美しいの一言。ふんわりとした独特の作風、日本にもファンが多いです。■おしゃれなタッチのアドルフ・ボルン画家としても有名なアドルフ・ボルンの作品は、ユーモラスでもあり、シュールさも感じさせます。モダンでおしゃれな絵をよく見つめていると、やっぱり大人向けのような気もしてきます。コミックスといっても、日本の漫画とは少し異なりますが、漫画家としても有名です。『ツォウルとツォウレック』という猫の漫画や『ビーテクとなかまたち』(日本語訳版あり)は、チェコでは知らない人はいないほど有名な作品です。■やみつきになるチェコ絵本こんなに愛らしいイラストを目にしてしまうと、大人でもつい手に取ってしまいませんか?その反面、チェコ絵本は、挿絵を画家が描いているものも多く、日本の絵本と比べるとリアルすぎてギョッとしてしまうものもあります。つい、目が離せなくなりませんか?チェコの絵本は、子供の絵本というより、まさに芸術本。お土産やプレゼントにもおすすめですよ。
2017年09月04日「nakládaný hermelín(ナクラーダニーヘルメリーン)」というのは、チェコの居酒屋で定番のカマンベールチーズのマリネです。ヘルメリーンというのは、カマンベールチーズのこと。ビールやワインにもよく合います。家庭でも材料さえ揃えば、たった10分程度の調理で、美味しく簡単にできあがります。■おしゃれで美味しいチェコ居酒屋の定番品年間消費量世界一のチェコはビール大国。町を歩けばビール工場にあたる、といってもいいかも。小さな町に住んでいても、もちろんビール工場はあります。そんなチェコの美味しいビールによく合う、カマンベールチーズのマリネは、家庭でもよく食されています。オイル漬けなので重いかなと思われるかもしれませんが、にんにくの香りが食欲をそそり、ビールと一緒にいくらでもいけちゃうんです。作り方もいたって簡単。いろいろなハーブが使われていますが、日本でも好まれる味だと思います。失敗なしで、常備食として冷蔵庫にあるととても便利ですよ。作ってから1週間ほど熟成させます。■カマンベールチーズのマリネレシピ材料(2人分)・カマンベールチーズ1個・鷹の爪3~5本・フレッシュタイム3枝・ブラックペッパー(粒)5粒・塩ひとつまみ・紫玉ねぎ1/2玉・にんにく1片・オイルチーズがかぶるくらい作り方下準備:保存容器は熱湯消毒しておきましょう。1.チーズは8等分に切ります。玉ねぎ、にんにくは薄くスライスします。2.材料をやさしく混ぜ合わせ、保存容器に入れ、オイルを注ぎます。オリーブオイルやグレープシードオイルなど、どれでも代用できます。3.密閉して冷蔵庫へ。2日後から食べられますが、1週間ほど置いた方がチーズがとろとろになり、味もしっかり浸み込んでおすすめです。にんにくの香りが食欲をそそります。薄切りにしたパンや、強めに焼いたトーストなどと一緒にどうぞ。さらにトマトやパプリカなど、生野菜と合わせてさっぱり食べるのも◎。■カマンベールを使ったチェコ料理他にもこのカマンベールチーズ、丸ごと一個グリルで焼いた「grilovaný sýrグリロバニーシール」というメニューがあります。私は日本では馴染みがなかったため、はじめは焼くの?と少し驚きましたが中はとろりと、非常に美味しくいただきました。ディップにしても良さそうです。それから「smažený sýr スマジェニーシール」と呼ばれるチーズの揚げ物。たっぷりのタルタルソースと一緒にいただきます。チェコでは、おじいちゃんおばあちゃんから子供たちまでとても人気のメニューです。チェコの人にとってはチーズは頻繁に食べるもの。調理法や食べ方など、そのどれもに工夫が凝らされています。それは、彼らの暮らしぶりにも垣間見ることができるように思います。■ホームパーティーで盛り上がろうおしゃれで簡単、美味しいカマンベールチーズのマリネ。すぐにでも試してみたくなりませんか。保存容器に入っているので、持ち運びが便利でホームパーティーの持ち寄りにも最適。ビールのみならずワインにもよく合います。容器のまま出せるのもありがたいです。いくつかの小皿料理(タパス)と組み合わせると、おしゃれ度がぐっとアップしますよ。
2017年08月22日チェコでは「自家製○○」がとてもポピュラー。私の大好きなチェコのお酒、プラム酒も自家製が一番おいしい!今回は、暑い季節にぴったりな、ノンアルコールの自家製レモネードの作り方をご紹介します。■チェコでは自家製レシピがポピュラーわたしが今住んでいるチェコ。この国では、手作りした「自家製○○」が人気です。庭に果実が実っている家庭が多いので、それをジャムにしたり、ケーキに入れて焼いたり、お酒にしたり。もちろんそのまま食べたり。他にも豚の燻製やはちみつやピクルス……など、数え出したらきりがないくらいに。ミントの葉はとても人気です。そのまま摘んでお茶にしたり。チェコの重ためな料理には、すっきりした飲み物がよく合います。サマータイムは21時すぎくらいまで明るいので、仕事が終わってからも、庭の手入れをしながらレモネードを一杯つくることができます。こうした、ゆったりとした時間を過ごせるのもチェコならでは。■チェコのお手軽レシピ「自家製レモネード」チェコでは田舎へ行くと、よく自家製のはちみつが売られています。安価で手に入る上に、やみつきになるおいしさです。材料(200ml)・レモン半分・はちみつスプーン1杯・ミントの葉2~3枚(適当)・水200ml(飾り用にレモンの輪切りとミントの葉を1本別分量)作り方1.レモンを絞り、レモン汁を準備します。2.材料を全部入れ、よくかき混ぜます。3.仕上げに氷を入れ、レモンの輪切りとミントの葉を飾り、完成。煮炊きも必要ないので、本当に簡単です。私自身は、レモンの味が強い方が好きなので、小さく切ったレモンスライスもさらに加え、のんびりとつぶしながら飲んでいます。■甘酸っぱさがクセになる「果実のレモネード」こちらもチェコの庭でよく採れる果実、「木いちご」と「すぐり」。木いちごは甘酸っぱく、すぐりはすっぱい味がします。材料(1L)・木いちごとスグリ全体の20%程度・ベリー系のシロップ100ml・水900ml・レモン汁少々・ミントの葉1~2枚作り方1.水とシロップをよく混ぜ合わせます。2.果物を入れ冷蔵庫で冷やし完成。3.大人用にはレモン汁とミントの葉を加え、氷を入れてコップに注ぎます。チェコではいろいろな種類のシロップが売られていて、それを普通の水に入れて飲みます。今回は市販のものを使いましたが、こうしたシロップは家庭でも自家製としてつくられているんですよ。市販のものはメーカーに寄って濃さが違い、今回の分量はあくまで目安。子供用の分量なので、少し甘めに仕上がります。我が家では大人用をつくる場合、レモン汁とミントで調節します。日本だとシロップは、かき氷用のもので代用できるはず。■夏を味わう自家製ドリンクを楽しんで水を炭酸水やジュースにしたりと、組み合わせは自由自在。はちみつやシロップの量もお好みで。中に入れる果物も、そのときにあるもので代用できます。チェコで人気なのはレモンとライムの組み合わせが抜群のモヒート。食べ応えのある果実の触感が楽しい、木いちごのレモネード。しょうがを加えた、ジンジャーレモネード。それから少し驚かれるかもしれませんが、きゅうりの輪切りの入ったきゅうりのレモネード。そして、どの飲み物にもたっぷりのミントの葉。キッチンに一鉢常備しておくのもおすすめですよ。どれも家庭で簡単につくれるので、一度お試しくださいね。
2017年07月22日アール・ヌーヴォーを代表する芸術家のひとりであるアルフォンス・ミュシャ(Alfons Mucha)の国立新美術館開館10周年・チェコ文化年事業「ミュシャ展」が、17年3月8日から6月5日まで東京・六本木の国立新美術館 企画展示室2Eにて開催される。アルフォンス・ミュシャは、オーストリア領モラヴィアに生まれ、パリで活躍した芸術家。34歳のときに手掛けた、女優のサラ・ベルナール主演の舞台「ジスモンダ」のポスターで一躍その名が知られ、以降は美しい女性像や流麗な植物文様など、華やかなで洗練されたポスターや装飾パネルなどで多くの人を魅了した。また、ミュシャは故郷チェコや自身のルーツであるスラヴ民族のアイデンティティをテーマにした作品も数多く描いており、晩年の17年間をかけて、その集大成として渾身の作品「スラヴ叙事詩」を制作した。ミュシャの故郷であるチェコとの国交回復60周年を記念した同展では、そんな「スラヴ叙事詩」の全20点を、チェコ国外で初めて全てまとめて公開。最大でおよそ縦6メートル、横8メートルに及ぶ巨大なカンヴァスに描かれた作品群は、まるで演劇の名場面に引き込まれているよう。また、今回はパリで活躍したミュシャが「スラヴ叙事詩」を描くに至るまでの足跡を約100点の作品を通じて紹介。ミュシャの名前を一躍有名にした「ジスモンダ」のポスターやリトグラフ作品なども展示される予定だ。なお、11月30日までは期間限定特別ペアチケットが2,300円で発売されている。【イベント情報】国立新美術館開館10周年・チェコ文化年事業「ミュシャ展」会場:国立美術館 企画展示室2E住所:東京都港区六本木7-22-2会期:17年3月8日~6月5日時間:10:00~18:00(金曜日は20:00まで、入場は閉場の30分前まで)料金:一般1,600円(1,400円)、大学生1,200円(1,000円)、高校生800円(600円)、中学生以下無料※()内は前売・団体券休館日:火曜日
2016年11月25日チェコから、めっちゃカワイイくまのぬいぐるみが主人公の映画『クーキー』が到着します! 見てください、この癒しのゆるカワスマイル! チェコでは初登場1位、『トイ・ストーリー3』を上回る大ヒットを記録。監督するのはなんと、アカデミー賞(R)外国語映画賞受賞したこともあるヤン・スヴェラーク監督。チェコ伝統のマリオネットと精巧に作られたミニチュアやVFXをふんだんに使い、イマジネーション豊かなファンタジーワールドを描きます。ヤン・スヴェラーク監督は、8月の公開に先駆けて、監督実息子である主演のオンジェイ君とともに7月上旬来日予定です。オンジェイ君も、これまたキュート! 今回は、ヤン・スヴェラーク監督のインタビューが届いたので、みなさまに映画の魅力をいち早くご紹介します! ―この物語はどのようにして生まれたのですか? 脚本を書き始めたとき、父親として子供に話すのにはどのような物語が良いかと考えていました。子供はどんな話に興味を示すだろうかと。私は遊びの延長でクーキーの物語を書き始めました。―社会派映画で定評のある監督ですが、子供も楽しめる映画を作ったのはなぜですか? 長い間、昆虫のような小さなものに焦点をあてた映画を作りたいと思っていました。葉っぱの間から差し込む光、空気中を舞っているタンポポの綿毛。そういう世界です。過去にも試みたことがありましたが、上手くはいきませんでした。そこで、役者の大きさを変え、物語も小さな世界に入り込むような展開にしました。主役も小さくし、舞台に切り株を使い、ラズベリーの葉から漏れる光に焦点を当て、自然の中の昆虫や、綿毛のようなものをしっかりと撮影することにしました。―撮影は大変でしたか? 撮影にあたっては事前にテストを行っていて、今回も家でレゴを使って実験したり、撮影もさまざまなフォーカスを試したり。被写体をレンズから5センチくらいの至近距離から撮影した時に、うまい具合に周囲がぼやけた感じに映るかどうかを知りたかったのです。今回の撮影は当初は35日間で行う予定でしたが、最終的には100日間にまで延びてしまいました。最初に考えていたよりもはるかに大変な撮影でした。森の中に差し込む太陽の光は常に変化します。そのため、ロケの用意ができたらすぐにパペットを動かす、連日それを繰り返して各シーンを撮影していきました。しかし、季節が冬になった時、森にはすでに十分な太陽の光が差し込まなくなっていました。また、木々まで覆い尽くすような一面の雪が必要でした。クーキーはおとぎ話。すべてのシーンを童話のような世界にしたいと考えていました。もし、おとぎ話に出てくるような木が森にあったなら素晴らしいのですが、実際には完璧な木一本を探すのも大変。ですから、撮影はチェコ中を移動しながら行いました。最初は、いつも撮影を行っている6名のクルーでやろうと考えていました。しかし最後には60人ものチームになってしまいました。ついにはこの映画撮影はこれまでもっとも大変だった私の作品『ダーク・ブルー』の3倍もの特殊効果を使うことになりました。当初は、CGを使うのはパペットを動かしているワイヤーを消すくらいだと考えていました。しかし、実際には各ショットを合わせる際にも使うこととなり、森の中で撮影したシーンとスタジオの中でグリーンバックを組み合わせたりしました。リス、ハリネズミ、小鳥、キツネ、蝶、トンボ、ハチ、ハエ、犬などたくさんの動物たちとの撮影を行いましたが、彼らとパペットとのシーンをリアルなものにするためにもCGが役立ちました。撮影の時は、彼らが私のイメージに合うように動いてくれるまでスタッフは何時間も待ち、辛抱強く記録してくれました。森の中で撮影をしながら、子供の頃に遊んでいたときの感覚に似ているなとぼんやり思っていました。コケの上に寝転んでパペットで遊ぶ…。100日間もそんな遊びを繰り返していたような気がします。(c)2010(c)Biograf Jan Svêrák, Phoenix Film investments, Ceská televize a RWE.***監督の少年時代の思い出、さらには子どもたちに捧げる物語として、ちょっと奇妙だけれども愛らしい映画に仕上がりました。世界一へなちょこなテディベア『クーキー』に注目大です。映画『クーキー』は8月より新宿武蔵野館ほか全国順次公開 公式サイト
2015年05月24日東欧のアニメ大国チェコで初登場1位を記録し、あの『トイ・ストーリー3』などハリウッド大作を抑える大ヒットとなったパペット映画が、『クーキー』という邦題で日本に上陸することが決定。併せて、ピンク色のちょっぴり“へなちょこ”なテディベアが可愛らしい日本版ビジュアルも解禁された。オンドラはぜんそく持ちで体が弱い男の子。小さなころからテディベアのクーキーと一緒に遊んでいたが、古くなり汚れも増えたことがぜんそくに悪いと思った母親がゴミと一緒に捨ててしまう。ゴミ捨て場でショベルカーに潰されそうになったその瞬間、クーキーはひょっこりと動き出し、森に逃げ込んだ。森の中では邪魔者が次々に現れるが、果たしてクーキーは無事オンドラとの再会を果たすことができるのか…!?本作を手がけたのは、『コーリャ 愛のプラハ』(’96)で第69回アカデミー賞「外国語映画賞」を受賞したチェコの映像作家ヤン・スヴェラーク監督。スタジオジブリが初めて洋画を国内配給した作品として有名な『ダーク・ブルー』(’01)の生みの親でもある。本作では、チェコ伝統のマリオネット(操り人形)による人形劇に挑戦しており、スタジオを飛び出して実際の森の中にロケセットを組み、予定の3倍となる100日間もの撮影を敢行。『トイ・ストーリー』にも通じる、誰もが子どものころに経験したオモチャとの切ない思い出を、実写のパペットと組み合わせて魅せている。“ちょっと変な”という意味を持つテディベア“クーキー”のデザインを手掛けたのは、ゲーム・クリエイター集団“アマニタ・デザイン”だ。ユニークなミニチュアとVFXを使い、イマジネーション豊かな世界に私たちを惹き込んでくれる。つぶらな瞳がなぜか気になる、“ちょっと変な”クーキーが繰り広げる不思議な冒険。“子ども”を卒業した大人のための物語をまずはビジュアルで楽しんでみて。『クーキー』は5月16日(土)から6月26日(金)の“カリコレ2015”で公開。8月より新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2015年04月10日