名優シルヴィア・チャンとサイモン・ヤムが夫婦役を演じた『燈火(ネオン)は消えず』が来年1月12日(金)から公開される前に、サイモン・ヤムのインタビュー映像が公開になった。本作は、腕利きのネオン職人だった夫ビル(サイモン・ヤム)が亡くなり、彼がやり残した最後のガラス管ネオンを完成させようと奔走する妻メイヒョン(シルヴィア・チャン)と周囲の人々の姿を描く感動作。香港は“100万ドルの夜景”と紹介されることもあるが、2010年の建築法等の改正以来、ネオンは違法とされ、特にこの2、3年で9割ものネオンが姿を消したという。本作では、記録映像、CG、撮影用に新たに作ったネオンで“香港のネオン”を再現している。インタビュー映像に登場しているサイモン・ヤムは香港映画ファンなら知らぬ者はいない名優。ジョニー・トー監督の『エレクション〜黒社会』『エグザイル〜絆』『PTU』『スリ(文雀)』などでも知られている。「僕が育った湾仔(ワンチャイ)の街にはネオンがたくさんあってね。思い入れがあるから、監督にこの役を打診された時、使命感を感じた」と語るサイモンは、ネオン職人から指導を受け撮影に臨んだ。映像にも彼が指導を受けながらガラス管を曲げている様子が登場する。かつての東京がここにないように、かつての香港もここにはない。しかし、スクリーンの中には、かつての東京や香港がまだ生きている。上映されるたびに香港の燈火(ネオン)は輝く。本作は、かつての香港を愛した人、かつての香港映画を愛した人必見の1作だ。『燈火(ネオン)は消えず』2024年1月12日(金)よりBunkamura ル・シネマ 渋谷宮下、シネマート新宿ほか全国順次公開©A Light Never Goes Out Limited. All Rights Reserved.
2023年12月30日東京・日比谷のシアタークリエにて『ビロクシー・ブルース』が上演中だ。この作品はブロードウェイを代表する喜劇作家ニール・サイモンの自伝的戯曲。作家自身を重ねているユージン(濱田龍臣)を中心とした若者たちの、第二次世界大戦中の新兵訓練所での日々が、ユーモアと苦味を交えて描かれる。それが遠い日のことと思えないのは、俳優たちの生々しさが迫ってきたからに違いない。訓練所に放り込まれた面々は、性格も価値観もまったく異なっている。だから当然ぶつかり合うが、そのやりとりの妙も、キャスティングが功奏した。まず、ユージンを演じる濱田龍臣には、観客に語りかける役割もあり客観性が求められるが、冷静に見つめているだけではない熱さが濱田にはあった。作家になりたくてこの日々を回顧録に書き留めていること。初体験や初恋への思い。どれだけ周りから冷やかされてもひるまず、純真さを貫き通す。開幕前の囲み取材では、「稽古で会話のテンポが上がっていったのを感じて、それはやっぱりこの戯曲の言葉のパワーや表現力があるからこそだと思った」と語った濱田。その通り、会話の応酬はひときわ熱さを感じた。と同時に、ひとり語りの切なさも加えておきたい。博学だが虚弱体質で、軍曹からもみんなからも標的にされやすいエプスタインを演じているのは宮崎秋人。痩身を終始丸めていて、厳しい訓練に耐えられないのではと最初から痛々しく映る。それでも反骨心を見せて果敢に軍曹に迫るシーンもあり、囲み取材では「自分のためなのか、みんなのためなのか、観る方にはどう見えるのか」と思いながら演じていると語っていた宮崎。ぜひそれぞれで捉えてみてほしいところだ。寝言でも歌うほど歌好きだが下手なのが、松田凌演じるカーニー。当サイトの インタビュー取材() でも松田は歌が課題だと語っていたが、熱唱するも周囲は微妙な表情……というコミカルな場面を見事に成立させていた。囲みで、「カーニーは優柔不断で、食べるものひとつに悩み、恋に悩み、将来に悩み、でも、この時代の男の子としてビビッドに生きている。その男の子が仲間たちとの出会いによって成長して何か決断できているんじゃないかと思っています」と語ったように、その変化も丁寧に見せた。囲み取材で「この年代にふさわしい、クラスにひとりいればいいなと思うような、素直なアホの子です(笑)」と自身が演じるセルリッジのことを語ったのは鳥越裕貴。自分ではユーモアがあると思い込んでいるもののちっともウケず空回りするセルリッジを、身体中で表現した。暴れん坊に見えるのは強がっているからだということも細やかな表情から伝わってくる。本人のキャラクターそのままに、憎めないセルリッジが仕上がった。彼らを指導するトゥーミー軍曹を演じたのは新納慎也だ。「いわゆる鬼軍曹です。コンプライアンスを無視したことをしていますが、僕としては礼儀と作法を持ってパワハラしています」と囲みで笑わせたが、長台詞で新兵たちを追い詰めていく様は恐ろしい。囲みでは宮崎が、「稽古中に、お客様はトゥーミーが喋っている最中の僕らのリアクションを見ているからという話になって、なんてコスパの悪い役なんだと思った」と言えば、長台詞を「BGMなんです」と嘆いた新納。しかし、確かにトゥーミーが怒鳴りつけている間のそれぞれの反応にキャラクターは出るが、決してBGMなどではない。最後の最後にはその責務の重さと愛情も見えてくる。演出の小山ゆうなは、新納曰く「演劇少女がそのまま大人になられたような方で戯曲の読み込みが深い」とか。だからだろうか、どのシーンもキャラクターの奥が見えてくるようで、どうしようもない青春の日々が浮かび上がる。が、青春グラフィティではあるけれども、その向こうにしっかりと戦争を見せる。今も絶えない争いについても思いを馳せずにいられない。取材・文:大内弓子<公演情報>『ビロクシー・ブルース』作:ニール・サイモン翻訳:鳴海四郎(早川書房/2009)上演台本・演出:小山ゆうな出演:ユジーン:濱田龍臣エプスタイン:宮崎秋人カーニー:松田凌セルリッジ:鳥越裕貴ヘネシー:木戸邑弥ワイコフスキ:大山真志デイジー:岡本夏美ロウィーナ:小島聖トゥーミー:新納慎也2023年11月3日(金・祝)~11月19日(日)会場:東京・シアタークリエチケット情報:公式サイト:
2023年11月10日舞台『ビロクシー・ブルース』の公開ゲネプロが3日に東京・日比谷シアタークリエにて行われ、濱田龍臣、宮崎秋人、松田凌、鳥越裕貴、新納慎也が取材に応じた。同作は喜劇作家ニール・サイモンの自伝的戯曲であり、青春グラフィティの傑作。第二次世界大戦中の新兵訓練所を舞台に若者たちが繰り広げる、笑いとエネルギー、そして少しのほろ苦さとたっぷりのユーモアに彩られた青春ドラマとなる。○■舞台『ビロクシー・ブルース』主人公のユジーンを演じる濱田は「自分のことを回顧録に記しているというところで、彼がノートを開いて振り返っていくところから始まるんですけど、作品全体がユジーンの主観で広がっていくような、すごく知的だけどかわいらしい部分があるようなキャラクターになっています」と表す。また軍曹役の新納は「“ニーロ・サイモン”としては、ニール・サイモンをしばきたくなるくらい長台詞のオンパレード」と周囲を笑わせる。「通してみると意外と出番が少ないんだなと思ったんですけど、出てくるととにかくしゃべる。ただね、これは役者のエゴなんですが、長台詞が多い役で『よくセリフを覚えたね』と言われるのが1番恥ずかしいんです。だから言われないように一生懸命稽古してたんですけど、稽古を重ねていくうちに『そんなにいっぱいしゃべってるように見えないよ』と言っていただいて、こんなに一生懸命覚えたのに」と苦笑。「役者としては狙ってたんですけど、一生懸命頑張って覚えたんです、というジレンマの今日を迎えております」と心境を吐露した。稽古について、濱田が「テンポ感は結構探りました。読み合わせの時から比べると、会話のテンポが上がったなというのは感じていて、言葉の持っているパワーというか表現力があるからこそだと感じられる。通しを始めてから、『ここか』みたいなところを見つけられたなと思いました」と振り返ると、キャスト陣も同意。新納は「僕は軍曹で、みんなは若い役なんです。で、実際、みんなはそんなに若くないんです。でも通し稽古を重ねるにつれ、会話のテンポで若さがなんとか出てきて、うまいこと誤魔化せてると思います」と、18〜19歳の役を演じるキャスト陣に太鼓判を押した。作品については、松田が「役割がはっきりしているかもしれないですね。時代であったり、ニール・サイモンさんが産んでくれた作品が立体化していくのを、稽古の中で感じていました」と明かす。また宮崎は「印象的だったのは新納さんが出てきてしゃべるシーンで、お客さんは新納さんが喋っている時の、僕らのリアクションを見てるだろうから、なんてコスパが悪い役なんだろうなと……」といじる。新納は「そうなんですよ。BGMでしょ。すごく悲しいです」と苦笑しつつ、「全部掻っ攫ってやるわ」と宣言し、松田は「さすがです」と感心。鳥越は「僕はほんまにあほやから、やりながら分かってくる感じやったんですけど、お客さんにも、僕みたいな人が絶対いる。何回観ても伏線がどこにもあるからず、まだ探りながら頑張ってます。お客さんが先に見つける可能性もあります」と語った。公演は東京・日比谷シアタークリエにて11月3日〜19日。
2023年11月03日ニール・サイモンの傑作『ビロクシー・ブルース』に出演する濱田龍臣、宮崎秋人、松田凌、鳥越裕貴が顔を揃えた。4人が演じるのは、第二次世界大戦中の新兵訓練所の若者たち。ブロードウェイを代表する喜劇作家が描くユーモアたっぷりの青春グラフィティをどう見せるのか。3年前に初舞台を踏んだばかりの濱田と、数多くの舞台を経験していて普段から親交のある宮崎、松田、鳥越が混じり合っていく様は、想像するだけで楽しそう!久しぶりの共演は「変な緊張感」「小っ恥ずかしい」──濱田さんは全員と初共演で、宮崎さん、松田さん、鳥越さんはそれぞれ一度共演を経験しておられます。この顔合わせについての感想から聞かせてください。濱田僕はお三方とも今日が初めましてなんです。だから、今も緊張して、どうしようと思っています(笑)。松田でも、俺たち3人も共演経験はありますけど、秋人とは7年ぶり、裕貴とは10年ぶりくらいで、久しぶりなんです。宮崎プライベートではよく会ってますけど。松田2日前にも会いました。鳥越仲良しすぎるのよ(笑)。宮崎(松田とは)養成所の同期ですから。裕貴とも昔は仲良かったんですけど……。鳥越そう、一回いろんなことがあったんです。そこは深く掘らないでください……。松田いやいやいや、裕貴くんともずっと仲良しですから(笑)。だから、俺たちが濱田くんを少しでも盛り立てていけたらなと。ご迷惑おかけするかもしれないですけど。宮崎年上組が好き勝手やって(笑)。松田(濱田に)今おいくつなんですか。濱田8月で23歳になりました。松田えっ、嘘!?この貫禄たるやっていう感じがしますね。鳥越僕らの10コ下だ。宮崎僕と裕貴は同学年なんです。鳥越好き勝手やるって言ったのは考え直そう。頑張る。頑張ります(笑)。──お三方は、久しぶりの共演についてどんな思いがありますか。鳥越変な緊張感があるというか、それぞれがどう歩いてきたのかがここで出るのかなと思うと、イヤ〜な感じがします(笑)。宮崎正直、手放しで「やった!」という感じではないですね。嬉しいんですけど、プレッシャーというか小っ恥ずかしさがある。それこそ裕貴が言うように、「お前ちゃんと成長した?」っていう見られ方をするのかなと。松田同じ思いです。でも、年月を重ねて得た新しい感度みたいなものは絶対あるでしょうし。それが演出の小山ゆうなさんにどう映ってどう演出していただけるかによって、自分たちの新しい色を見出だしていければいいなとは思います。──濱田さんは初めて共演する方々ばかりの現場はいかがですか。濱田どういう人なのかなとか、お芝居をどうぶつけてくれるのかなとか、何もかもが楽しみです。特に僕が演じるユージンは全員と同じくらいの熱量で対話するんですが、自分がどうぶつけていくのか、それをどう受け止めてもらえるのか、日々試行錯誤しながらの稽古期間になると思うので。仲良くしていただければいいなと思っています(笑)。ユージンの恋愛シーンにキュンキュン──この『ビロクシー・ブルース』は、ニール・サイモンの自伝的戯曲ですが、どんなところに面白さや魅力を感じられましたか。宮崎第二次世界大戦の頃の物語で時代背景は今とは違うんですけど、ニール・サイモンが若い頃に抱いていた感覚は、今の若者とまったく変わらないんだなと思いました。ユージンの念頭にあるのは童貞を卒業することだったり、特に男はずっとそういう生き物なんだなっていうのは感じましたね。松田戦争という状況にもかかわらず、笑えるんですよね。もちろんその立場になってみないとわからないですけど、同年代の男の子たちが集まってみんなでくだらない夢の話をしたり、本を読んでいると自然に笑えるシーンがたくさんあって。これを客席で観るとどういう思いになるんだろうなと、過去に上演されたときにすごく気になってはいたので、皆さんにもそういう期待を持って観に来ていただけるような魅力のある作品だと思います。鳥越セリフの素敵さ、面白さというのをすごく感じます。喜劇ってこういうことなんだって、改めて勉強になったというか。このツッコミができたら面白いなと思いながら本を読みましたね。それだけに、セリフの意図をちゃんと伝えられるかっていうプレッシャーがすごくあるんですけど。あと、ユージンの恋愛のところはもうキュンキュンして。あれはお酒とツマミを用意してずっと観ていたい。「頑張れ」って応援していたいです。宮崎ユージン、かわいいよね。鳥越ね。こういう自分が最初に抱いた感覚を、しっかり届けたいです。濱田僕はまだ2回くらいしか戯曲に目を通せてなくてすべてを拾えているわけではないんですけど、ワードセンスがすごく的確だなということは感じていて。確かにこう言われたらこの時代背景の深いところまで見えてくるよなとか、どういう人間なのかがわかるなという言葉遣いがなされていると思うんです。ユージンは最初にビロクシーの新兵訓練所に送られる仲間たちの様子を語っていて、その言葉が後にそれぞれのキャラクターを際立たせるものになっていくと思うので。なおさら、言葉をしっかり表現して、この物語の世界観とそれぞれの人物の人間性を伝えなければなと。だから、ここを一番気張らなきゃと思っていたら、最後にももうひとつ膨大なセリフがあって、ちょっと震えています(笑)。でも、さらに読み込んで自分なりに解釈を広げて、稽古に向かいたいと思います。──そのキャラクターについても教えてください。自分と似ているところや、演じるにあたって課題になりそうなところは?鳥越セルリッジは自分ではユーモアがあると思っているヤツなので、僕の特性が活かせる役だなと思っています。僕も一応自分を面白いと思っているんですけど、ウケていないときもあるのはわかっているので(笑)。あと、意外と軍人として成功している人なので、そうやって面白くわちゃわちゃしながらも、水面下ではちゃんと動いているところをどう見せるか。そのフックをどれだけちゃんと置けるかというのは重要になるなと思っています。松田僕の課題は歌ですね。シーンの移り変わりや節目となる場所でカーニーが歌を口ずさむんですけど、僕は歌を得意としているタイプではないので、お芝居とは別に頑張らなきゃいけないところだなと。役と似ているところはわからないですけど、この年代の若者の気持ちはずっと持ち続けているので共感はできます。カーニーに似てるねと言われるようになればいいなと思います。宮崎今まで僕は骨太で熱血漢というような役柄が多かったので、それとは真逆のエプスタインの役づくりは大変だろうなと思っています。似ているのはお腹を壊しがちなところぐらいですかね。鳥越たまに鋭い発言をするところは似ているよね。宮崎あー確かに。僕も慇懃無礼なところがあるんです(笑)。濱田僕はユージンほどではないですけど、この人はどんなお酒を飲むんだろうとか、人のことを勝手に想像することがあるので、そこは似ているかなと思います。課題はストーリーテラーの役割も担うことですね。未来から過去を語るのではなく、そこで生きながら今起きていることを客席に語りかけるので、その二面性を使い分ける難しさはちょっと怖いなと思います。4人それぞれの「舞台」への想い──ユージンがストーリーテラーでもあるその構造も舞台ならではだと思いますが、舞台という場所についての思いを改めて聞かせてください。鳥越コロナ禍で、公演が中止になったり無観客配信になったり、すごくつらい思いをしたからこそわかったことがあって。舞台ってお客さんありきで成立するものであり、皆さんにお見せするために、スタッフさんを含めみんなで一生懸命あの空間を作り上げてるんだなと思うと、とんでもない仕事をさせてもらってるんだなと改めて思うんです。だから本当にちゃんとしようと引き締まります。松田僕にとって生きている実感が得られるのは、舞台に立って拍手をいただいているときなんです。初めての舞台でそう感じたから、僕は俳優という人生を選びました。だから今も、拍手は鳴り止むまで絶対に聞くようにしていて、拍手をいただける俳優でいられるようにと毎日必死になっています。宮崎近いかもしれないですけど、僕はずっと新人気分ですね。舞台は10年以上やってきましたが、作品に入る度に「こんなにたくさんのセリフどうやって覚えるんだっけ」と思いますし、初日になれば緊張しますし、千穐楽には寂しいなと思いますし、慣れはまったくありません。これだけやってきたという事実が自信につながりはしますけど、じゃあ具体的にこれができるようになったということもないですし。だからこそずっと追い続けていけるな、ずっと舞台に立つ人として演劇ファンでいられるなと思っています。濱田僕は20歳になった2020年から舞台のお仕事をいただく機会が増えてきました。ただ、役を演じる上で大切にしたいことは映像も舞台も変わりはなくて。その役のプロローグとエピローグを想像して、ここに至るまでにどんな生活をしていたんだろう、この後はどんな人生を送るんだろうと考えて、ちょっとでもその役を理解したいと思っているんです。そしてなかでも、そうやって自分の中に落とし込んでいった人物を直接お客様に観ていただける舞台は、あー芝居をやっているなという実感にもつながってすごく楽しいんですよね。もちろん責任もありますけど、やっぱり楽しんでお芝居ができるのが一番なので。今回も、この物語の前のユージンは、毎日何時に起きて何をしてたんだろうとか、そういうところまで考えて、楽しみたいと思います。取材・文:大内弓子撮影:杉映貴子ヘアメイク:(濱田)白銀一太(TENT MANAGEMENT)/(宮崎)野中真紀子(éclat) /(松田)西村裕司(earch) /(鳥越)GLEAMスタイリスト:(濱田)前田順弘 /(宮崎)上田 リサ /(松田)ヨシダミホ /(鳥越)金野春奈衣装協力:(濱田)VICTIM(VTM)・CASPERJOHN(Sian PR) /(宮崎)ANEI / (鳥越)EKCOOKIESぴあアプリ限定!アプリで応募プレゼント★濱田さん&宮崎さん&松田さん&鳥越さんのサイン入りポラを抽選で1名様にプレゼント!【応募方法】1. 「ぴあアプリ」をダウンロードする。こちら() からもダウンロードできます2. 「ぴあアプリ」をインストールしたら早速応募!<公演情報>『ビロクシー・ブルース』作:ニール・サイモン翻訳:鳴海四郎(早川書房/2009)上演台本・演出:小山ゆうな出演:ユジーン:濱田龍臣エプスタイン:宮崎秋人カーニー:松田凌セルリッジ:鳥越裕貴ヘネシー:木戸邑弥ワイコフスキ:大山真志デイジー:岡本夏美ロウィーナ:小島聖トゥーミー:新納慎也2023年11月3日(金・祝)~11月19日(日)会場:東京・シアタークリエチケット情報:公式サイト:
2023年10月20日サウジアラビアで進められていたニール・ブロムカンプの次回作『They Found Us』の製作準備が、中止された。資金繰りを計画し直すためとのこと。撮影は数週間後に始まる予定で、主演のジョエル・キナマンをはじめとするキャストは、まだ現地入りしていなかった。『They Found Us』はインディーズ映画で、アメリカとサウジアラビアの合作。ロケ場所はイスラエルとハマスの紛争からは離れているが、保険や、クルーやキャストがそこまでやってこなければいけないことが問題になるようだ。製作準備がいつ再開されるのかはわかっていない。ブロムカンプはデビュー作のSF映画『第九地区』で大きな注目を集めた。『They Found Us』も、エイリアンの到来についてのSF映画。文=猿渡由紀
2023年10月18日サイモン・ペッグやマーク・ライランスらが共演、英国の実在の諜報機関「GCHQ」を舞台に現代のサイバー戦争の実態を描く「GCHQ:英国サイバー諜報局」(原題:THE UNDECLARED WAR)がスターチャンネルEXにて7月3日(月)より配信開始。予告編映像が到着した。GCHQ(政府通信本部)とは、イギリスの諜報、サイバー、セキュリティ機関。前身は第一次世界大戦後の1919年、ブレッチリー・パークに作られたGCCS(政府暗号学校)で、第二次世界大戦時には天才数学者アラン・チューリングが中心となりドイツ軍の暗号「エニグマ」の解読に成功したことで知られている。今年の5月には、104年の歴史上初の女性長官が就任したことが大きなニュースとなったばかり。本作は2024年、総選挙を控えた英国を舞台に、ロシアによるサイバー攻撃を受け混乱に陥ったGCHQのサイバー諜報員チームとロシアのハッカーたちとの攻防をスリリングに描くスパイサスペンス。主人公の天才WEBコーダー・サーラ役には、映画『バービー』にも出演し、今後の活躍が期待されている新星ハナー・ハリーク=ブラウンが抜擢。『ミッション:インポッシブル』シリーズのベンジー役として『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』(7月21日公開)の公開が控えるサイモン・ペッグ、『ブリッジ・オブ・スパイ』でアカデミー助演男優賞を受賞し、『ボーンズ アンド オール』でのマーク・ライランスなど英国を代表する映画スターが出演する。ハッキングやフェイクニュース、ロシアによる他国の選挙介入や機密情報のリークなど、現代のサイバー戦争を徹底調査のもと、不気味なほどリアルにとらえており、クリエイターはBAFTA(英国アカデミー賞)を7度受賞しているピーター・コズミンスキーが務めている。解禁となった予告編映像では、突如システムがシャットダウンし、サイバー攻撃を受けたGCHQの様子から始まる。その日からGCHQで働くことになったインターン生のサーラは、コードの中に仕掛けられたウイルスを発見。サイバー攻撃の犯人はロシアのFSB(連邦保安庁)であることが明らかになっていく…。戦争と同様の攻撃に、非常事態宣言をする英国首相や、デモを起こす群衆など事態が混乱する中、天才サイバー諜報員VS.ロシアのハッカーによる壮絶な戦いが始まる。GCHQ作戦本部長役のサイモン・ペッグや、老練 のGCHQ職員を演じるマーク・ライランスのいぶし銀の魅力も光る映像となった。現代のサイバー戦争を、英国諜報機関・GCHQを舞台にリアルに描くクリエイターはBBCドラマ「ウルフ・ホール」で2016年ゴールデン・グローブ賞作品賞を受賞、BAFTA受賞歴は7回を誇る名監督&脚本家ピーター・コズミンスキー。彼が5年の歳月をかけGCHQとサイバーテロについて徹底的なリサーチを行い脚本を書き上げた本作は、ロシアにより“宣戦布告なしに”突如仕掛けられたサイバー攻撃に翻弄されるGCHQと、総選挙目前に通信障害が発生し混乱を極める英国政府、そしてSNSを駆使して反英プロパガンダ作戦を行ったり、フェイクニュースを拡散するプーチン政権のFSB(連邦保安庁)との攻防を描く。ウクライナ侵攻やボリス・ジョンソン氏の退任など直近に実際に起きた出来事がタイムリーに織り交ぜられ、その描写はリアルでスリル満点。主人公には大型新人、ハナー・ハリーク=ブラウンが抜擢。各国のスパイたちの葛藤も描かれる主人公サーラを演じるのは新星ハナー・ハリーク=ブラウン。レイフ・ファインズやマシュー・マクファディンの映画デビュー作を手掛け、新人発掘に定評のあるピーター・コズミンスキーが抜擢した。彼女は優秀なインターン、サーラ役を演じるにあたり、2か月間でJavaScriptとC++の2つのプログラミング言語を独学、サイモン・ペッグ、マーク・ライランスらと共演し、複雑な主人公を演じきった。そのほか、英国初の黒人首相役に『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』のエイドリアン・レスター、GCHQ長官役に「ザ・クラウン」などのアレックス・ジェニングス。さらにロシア人スパイなど主要な役どころにはフレッシュな俳優をキャスティングし、国家に翻弄される若者たちの葛藤も瑞々しく描いている。実在する情報機関を舞台に、“サイバー攻撃”の脅威を描く!斬新なサイバー世界の表現にも注目英国のGCHQ(政府通信本部)、米国のNSQ(国家安全保障局)、ロシアのFSB(ロシア連邦保安庁)のサイバー上の攻防は、フィジカルな戦いと違い、音もなく姿も見えないだけにより恐ろしさを感じさせる。優秀なハッカーたちによる攻撃や、SNS上でプロパガンダを流すロシアのインターネット・リサーチ・エージェンシー(略称:IRA、通称:グラヴセット)による“トロール工場”の描写もリアル。GCHQに勤めていたというサイモンの叔父も認める的確な描写に、英国民でさえ実態を知らないこの組織を知ることができる。また、暗号解読に挑む主人公の頭の中を“コードワールド”というゲームのような別世界で表現し、コードを追っていく様子を斬新な演出で描いており、没入感もたっぷり。早くもシーズン2が決定革新的な作品で定評のある英・チャンネル4で2022年6月に放送開始、8月に米・Peacockで配信されて以来、続編を待ちわびる声が多数上がっていたが、早くもシーズン2製作決定。クリエイターのコズミンスキーは最終話に、続編で回収すべき伏線を残していることを明かしている。海外ドラマ「GCHQ:英国サイバー諜報局」は7月3日(火)よりスターチャンネルEX -DRAMA & CLASSICS-にて配信開始。【配信】Amazon Prime Videoチャンネル「スターチャンネルEX -DRAMA & CLASSICS-」<字幕版>7月3日(月)より独占日本初配信開始 毎週月曜1話ずつ更新【放送】BS10スターチャンネル<STAR1字幕版>8月15日(火)より毎週火曜23時~ほか※8月5日(土)14時より字幕版 第1話 先行無料放送<STAR3吹替版>8月18日(金)より毎週金曜22時~ほか(text:cinemacafe.net)
2023年06月06日シアタークリエ11月公演『ビロクシー・ブルース』が、11月3日(金・祝) から19日(日) に上演されることが決定した。『ビロクシー・ブルース』はブロードウェイを代表する喜劇作家ニール・サイモンの自伝的戯曲であり、青春グラフィティの傑作。第二次世界大戦中の新兵訓練所を舞台に、若者たちが繰り広げる、笑いとエネルギー、そして少しのほろ苦さとたっぷりのユーモアに彩られた青春ドラマとなっている。出演者は濱田龍臣、宮崎秋人、松田凌、鳥越裕貴、木戸邑弥、大山真志、岡本夏美、小島聖、新納慎也といった面々が名を連ねている。演出は、2018年に読売演劇大賞を受賞した小山ゆうなが手がける。<公演情報>『ビロクシー・ブルース』11月3日(金・祝)~19日(日) シアタークリエ『ビロクシー・ブルース』ビジュアル作:ニール・サイモン演出:小山ゆうな【登場人物】ユジーン:濱田龍臣エプスタイン:宮崎秋人カーニー:松田凌セルリッジ:鳥越裕貴ヘネシー:木戸邑弥ワイコフスキ:大山真志デイジー:岡本夏美ロウィーナ:小島聖トゥーミー:新納慎也【チケット料金】全席指定:11,000円(税込)一般発売日:8月26日(土)
2023年05月11日俳優の濱田龍臣が、舞台『ビロクシー・ブルース』の主演を務めることが11日、明らかになった。同作は喜劇作家ニール・サイモンの自伝的戯曲であり、青春グラフィティの傑作。第二次世界大戦中の新兵訓練所を舞台に若者たちが繰り広げる、笑いとエネルギー、そして少しのほろ苦さとたっぷりのユーモアに彩られた青春ドラマとなる。1985年にブロードウェイで初演され、トニー賞最優秀作品賞受賞、ドラマデスクアワード演劇部門ノミネート他、数々の賞を受賞し、1988年には映画化(邦題:『ブルースが聞こえる』)もされ、名優マシュー・ブロデリックが主人公ユジーンを演じた。演出を手掛けるのは、2018年に読売演劇大賞を受賞し、昨今、ストレートプレイからミュージカルまで活躍のめざましい小山ゆうな。濱田が主役のユジーンを演じ、博学だが虚弱体質で軍隊を嫌う異端者のエプスタイン役に宮崎秋人、おとなしい性格で歌うのが好きだが下手なカーニー役に松田凌、自分ではユーモアがあると思い込んでいる暴れん坊のセルリッジ役に鳥越裕貴、先に入隊し炊事当番をやっている同性愛者のヘネシー役に木戸邑弥が決定。さらに、元トラック運転手で屈強すぎる胃袋と異常性欲の持ち主・ワイコフスキ役の大山真志、カトリック学校に通う美少女でユジーンの初恋の人・デイジー役の岡本夏美、ビロクシーの娼婦でユジーンの初体験の相手ロウィーナ役の小島聖、新兵訓練担当の鬼軍曹トゥーミー役の新納慎也が出演する。公演は東京・シアタークリエにて11月3日〜19日。○ストーリー1943年、18歳から20歳までの新兵が列車に揺られている。作家志望の青年・ユジーンは個性的な仲間たちの様子を観察し、将来のために日記をしたためている。彼らはビロクシーの新兵訓練所に送られ、鬼軍曹・トゥーミーの厳しい指導を受ける。権力との衝突や価値観の対峙を経て、悲惨な訓練生活をたくましくエネルギッシュに乗り切り成長する彼ら。そんな中、ユジーンはビロクシーの娼婦・ロウィーナを相手に童貞を失い、カトリック学校に通う美少女・デイジーと初めて恋に落ちる。そして、様々な事件や騒ぎの後、彼らは訓練所を去り、戦場へ送られていくのだった。その後の彼らについてユジーンが語る――。若さと冒険心に満ちたあの日々は、日記の中でいまだ輝いている。
2023年05月11日『第9地区』のニール・ブロムカンプがインディーズ映画『They Found Us』を監督することがわかった。壊れた関係を修復するためにユタ州を訪れた父娘がエイリアンに襲われるというSF映画らしい。主演は『ザ・スーサイド・スクワッド“極”悪党、集結』のジョエル・キナマン。脚本は『ムーン・ナイト』のジェレミー・スレイター。撮影は今年後半、オーストラリアで開始の予定。ブロムカンプの次回公開作は、今年8月に北米公開される『Gran Turismo』。出演はオーランド・ブルーム、デビッド・ハーバーら。文=猿渡由紀
2023年04月27日数多の名舞台を生み出してきた“二大レジェンド女優”大地真央と花總まりが、初共演を果たして話題を呼んだ『おかしな二人』(ニール・サイモン作)。2020年の上演時には、コメディエンヌぶりに定評のある大地に、コメディ初挑戦となる花總が果敢に挑んで客席を湧かせた本作。待望の再演となる今回も女友だち役の宮地雅子や平田敦子、山崎静代(南海キャンディーズ)と、スペイン人兄弟役の芋洗坂係長、渡辺大輔が続投。新たに青木さやかが加わり、大いに笑って楽しめる舞台を展開している。1970年代のアメリカ、マンハッタン。TVの敏腕プロデューサーだが無精者のオリーブ(大地)は、今日も荒れ放題の部屋でミッキー(青木)やレネー(宮地)、シルヴィア(平田)、ヴェラ(山崎)とカードゲームに興じている。そんな中、離婚問題で傷心のフローレンス(花總)がやってきて、女たちは大わらわ。オリーブは彼女との同居を提案するが、病的なほどキレイ好きなフローレンスとの生活はハプニングの連続で……。大地は自由で奔放、自立した女性のオリーブがまさにハマり役。次々に着用する70年代風の衣裳が目にも楽しく、別れた元夫にお金を振り込んでしまう弱さも見せて、なんともチャーミングだ。花總は、いつもの姫役者ぶりをかなぐり捨てての熱演。それでもセリフの間合いやふとした動きまで、キッチリとフローレンス像を通しての“喜劇”であるのがさすが。おたまを振り回す花總の姿は必見だ。フィナーレにはショーシーンも付いて、最後まで大地・花總の豪華コンビを楽しめる演出となっている。青木、宮地、平田、山崎は、普段はゴシップ話で盛り上がりながらも、オリーブやフローレンスの窮地には頼もしさを発揮する女友だち役を個性豊かに表現。オリーブと同じアパルトマンに住むスペイン人兄弟役の芋洗坂係長と渡辺は、英語が苦手という設定から珍妙なやりとりで笑わせる。とはいえ、こちらも安易な笑いには走らず、兄弟の温かくマジメな性格が伝わる役づくり。物語に気持ちのよいアクセントを加えていた。ゲネプロの前に行われた囲み会見では、「間違いなくパワーアップしていると思うので、見どころは全部です(笑)」(大地)、「おかしな2人じゃなくて、おかしな8人というくらい全員が面白くて。お客様と一体となって楽しめれば」(花總)と語った2人。「舞台に出ている日は元気になる」(青木)、「大地さんと花總さんの温かさで稽古も楽しかった」(宮地)、「パワーアップしている2人に一生懸命追いつきたい」(平田)、「(前回のコロナ禍での稽古と違い)今回は向き合って稽古ができたので、団結力が強まった」(山崎)と、この座組みならではの言葉が次々と。「たくさんの方に笑顔になっていただければ」(渡辺)、「再演が決まった時から心待ちにしていた作品」(芋洗坂係長)との言葉に全員がうなずくなど、ここでも抜群のチームワークを見せての会見となった。取材・文/藤野さくら
2023年04月12日ニール・サイモンの傑作コメディ『おかしな二人』が無精者のオリーブに大地真央、病的なまでに几帳面なフローレンスに花總まり、という配役で上演されたのは2020年のこと。巧みなかけ合いで観客を惹き込み、好評を博した。そして2023年、大地オリーブ&花總フローレンスが帰って来る。前回に引き続き出演する宮地雅子、平田敦子、山崎静代(南海キャンディーズ)、渡辺大輔、芋洗坂係長、そして新たに青木さやかが加わり、明るく楽しいステージを堪能させてくれるに違いない。『おかしな二人』どころか『おかしな八人』――この作品のどんなところが魅力なのでしょう。大地まず、ニール・サイモンの戯曲が非常に面白い。それと8人の出演者それぞれのキャラクターが非常に面白くて、『おかしな二人』どころか『おかしな八人』ですね。女子会的ななかでそれぞれが自立して行く姿に、ご覧になった方がご自分を当てはめて楽しんでいただくこともできる。そんな『おかしな二人』だったんじゃないかと思います。――戯曲の面白さについて、もう少し詳しく伺えますか?大地セリフの応酬というか、かけ合いが本当に面白いですよね。それを活かすも殺すも、私たちのテンポや間しだい。前回すごくチームワークが良かったので、今回も絶対に面白くなると思っています。花總おっしゃる通りですね。1日1日お客様の雰囲気も変わっていくので、お客様と一緒に作品の良さをさらにアップさせていきたいです。――前回公演で工夫・苦心した、あるいは手ごたえを感じた場面を教えてください。大地ドンって落ちることなくグッと上げたいという良い意味の緊張感、それがテンポや間合いです。それでいて、リラックスしてダラーっとしているような、自然な会話でなければならない。どこか特定の場面ではなく、作品全部が面白くできたと思いますね。花總私はストレートプレイであれだけのセリフをいただいたことが初めて。例えば1幕で「自分はこうでこうで」と言うところは本当に畳みかけるというか、テンポ感を大切にしなくてはいけないと思って、すごく緊張していましたね。本当に、セリフの多さに苦労したので。大地多いよね(苦笑)。花總はい!間違えてはいけないので毎朝ずっとブツブツ言っていた記憶があって、またその日々が始まるのかと(苦笑)。大変でしたけど結果的にはすごく楽しかったし良い結果に繋がっていたと思うので、また挑戦できることがすごく嬉しいです。大地さんには大きな愛がありました――それぞれの演じるキャラクターへの愛着を伺えますか。大地私が演じるオリーブはキャリアウーマンで一応テレビの敏腕プロデューサーですが、仕事に関係ないところはどうでもよくて、グチャグチャな部屋でも平気で住んでいる。大らかというか大雑把で、友達とゲームをしたりすることが一番のリラックスタイム。汚い部屋なのにみんながオリーブの所に集まって来てはなんだか落ち着くという、変な魅力のある人じゃないかと思います。花總悪気はないけど人からはかなりうるさく思われる、豆台風的な存在です。オリーブの家で同居し始めますが、ちゃっかりしているところがあって憎めない。ウザさと愛らしさをうまく同居させることでフローレンスが成り立っているので、そこは大切にしていきたいと思います。――前回共演されてのお互いの印象は?大地宝塚での学年も、年も離れているけど、最初から相性が良いと感じました。「コメディは初めて」と言う割に体当たりで挑んでいて「全然初めてじゃないでしょ」っていう感じでしたし、すごく可愛いと思いましたね。花總私のすべてを受け止めてくださって、大地さんには(某CMで言っているような)大きな愛が確かにありました(笑)。――大地さんは今年、初舞台から50周年。大地さんにとって舞台とはどのようなものでしょうか。大地50年なんてびっくりです。映像もすごく面白いですが、私は宝塚という舞台から始まったので、やっぱり基本は舞台です。「これ(最新の作品)が一番面白い」と言われたいですし、ライバルはひとつ前の作品の自分。そういう意識で、一つひとつの作品に真摯に向き合ってきたという自負はあります。花總舞台ってもちろん楽しいけど、つらいことも多いですよね。大地身を削るよね。花總そうですね。でも「今日も頑張って良かった」って思えるのは、やっぱりお客様の拍手だとか、お手紙やコメントで自分の想像以上の言葉をかけていただけた時でしょうか。自分の舞台がそういう風に人に思っていただける、影響を与えることができた訳ですから。それはとても嬉しいです。――今度も、お客様の反応が楽しみですね。大地前回はコロナの始まった頃で、お客様にも大声は出さないとかいろいろな制約があったのが本当に申し訳ない。でもこの3年で少しは違ってきたかと思いますし、万全な準備をしてお迎えしますので、よりリラックスして自由に楽しんでいただきたいと思っています。取材・文=金井まゆみ<公演情報>『おかしな二人』2023年4月8日(土)~4月26日(水)会場:東京・シアタークリエ※宮城・富山公演ありチケット一般発売:2023年1月28日(土)★【よくばり❣ぴあニスト限定】チケット先行発売受付中!()
2023年01月19日“喜劇の王様”と呼ばれ、日本でも根強い人気を誇る劇作家ニール・サイモン。1963年に初演された彼の初期の傑作にして、ロバート・レッドフォード&ジェーン・フォンダ主演で映画化もされた『裸足で散歩』が加藤和樹、高田夏帆、本間ひとし、松尾貴史、戸田恵子の出演で上演される。舞台は真冬のニューヨーク。新居のアパートにやってきたポールとコリーの新婚カップルだが、住人はちょっと風変りだし、天窓からは雪が降りこんでいるし、なんといっても最上階の彼らの部屋まで昇る手段は階段しかない。コリーはこの部屋を楽しんでいるようだが真面目なポールは馴染めずにいて……。日常と地続きのキュートなこのラブコメディで、真面目な新米弁護士・ポールを演じるのは加藤和樹。意外にも“コメディ”と銘打つ作品への出演が初めてだという彼に、作品の魅力などを聞いた。コメディをやっているぞという感覚はない――コメディは、お好きですか?舞台作品はそんなに見ていないですがコメディ全般は好きです。なかなかお話がないので、挑戦してみたいとはずっと思っていました。――具体的に好きな作品や作家はありますか?三谷幸喜さんの映像作品もよく観ていますが、舞台では福田雄一さんの作品を数多く観ています。ミュージカル『モンティ・パイソンのSPAMALOT』(2012年初演)を初めて観た時は衝撃でした。腹を抱えて笑うってこのことか、というくらい笑いました。福田さんの場合はキャストの魅力と、演出家と俳優の信頼関係があって成り立つ笑いだと思うし、『裸足で散歩』とは笑いのタイプが違うとは思うのですが、今回、翻訳を息子さんである福田響志君がやっているので、ちょっと面白さが通じるところもあります(笑)。――では今作『裸足で散歩』はどういうタイプのコメディでしょう?僕の中のイメージは『フルハウス』(1987年~’95年に放送されたアメリカのドラマ)。『フルハウス』は大好きでずっと観ていたのですが、リアクションだけで面白いじゃないですか。間をずらしたり、受ける芝居も面白い。これもそういったタイプの、いわゆるホームコメディ。瞬発的な笑いを取る“ザ・コメディ!”というのとは少し違う、ベースにお芝居がきちんとあって、描かれているのは人間ドラマです。それぞれのキャラクターにきちんと心情の流れがあるので、実は演じている今、あまりコメディをやっているぞという感覚はないんです。新婚カップルの日常にありがちなドタバタが面白いので、演じる側が「お客さんを笑わせよう!」とやりすぎてしまうと、物語の軸がブレてしまう。真剣に物語を向き合い、結果「すごく笑える、ハートフルなコメディだったね」となったら一番いいのかなと感じています。まわりに翻弄されるポール「すでに他人とは思えません」――演じるのがポール。真面目な弁護士ですね。まわりに翻弄される役、というのは加藤さんは得意そうです(笑)。たしかに彼が一番この作品の中で翻弄されていますね(笑)。お母さん(バンクス夫人)もそういうところはありますが……。コリーが散らかしたものを、几帳面に一個ずつ片付けたり、というのは……自分でもやっていて「いつものやつだな」と思ったりもします(笑)。――ポールの可愛いところは?やればやるほど、自分と似ているなと思うところばかりで、すでに他人とは思えません。なんだかんだ言ってコリーのことが大好きで、本当はケンカもしたくないんだけど、強がりを言うし、意固地というか頑固というか頭でっかちというか……。そういうところが「ああ、わかるな」と思うし、すごく愛しいです。彼の真面目さをきちんと真面目に作り上げるほど、コリーとのコントラストが出て面白くなると思うので、その笑いをきかせるためにもしっかり真面目なポールを作っていきたいです。――コリー役は高田夏帆さん。高田さんは初舞台とのことですがお稽古をしていて、どんな印象ですか?可愛らしいです。見ていて癒される反面、女性らしい強さ、譲らない部分などはコリーそのもの。今回初舞台ということで、彼女なりの意気込みや気合いがあると思うのですが、その食らいついていく感じが、「何が何でも自分の意見は譲らない」というコリーらしさに通じるところもある。もうね、僕ら、全然噛み合わない夫婦なんです(笑)。それでもお互いがお互いのことを大好きで、愛し合っているんだなというのが伝わるような夫婦になっていけたらいいですね。――高田さんと一緒にテーマ曲も歌っていらっしゃいます。ストレートプレイでテーマソングがあるのも珍しいですが、あれはどういう経緯で……?経緯……(笑)。プロデューサーが僕のコンサートを観にきてくださって、「やっぱり歌わせたい! 急いで曲を作るから歌って!」となった、みたいです。すごい勢いで響志君にも詞を書いてもらって。あっという間にレコーディングしてプロモーションビデオも撮りました。でもめっちゃ、いい楽曲になっています! この物語にピッタリ。きっとご覧になる方は「あの曲の感じを想像して観に来たら、すごいみんなケンカしてるじゃん……」と驚き、でも最後まで観たら「最終的にはこのテーマソングみたいになったね」と思ってもらえると思います。舞台『裸足で散歩』テーマ曲「君と僕」PV――さて、すでにお稽古も佳境とのことですが、稽古をしている今の心境は。コメディは大変……というより、この作品自体が大変だなと感じています。今まで演じてきたストレートプレイ、『罠』や『暗くなるまで待って』はモノローグや説明台詞も多かったのですが、今回は完全に台詞の掛け合いで進行していきます。モノローグはほとんどない。会話をするって、難しいなと感じている真っ最中。会話って日常的にしているものなので、それをいかに嘘くさくなく、ちゃんと動きをつけ、アパートの中で生活している人たちの会話にできるかということが課題です。「東京タワーも歩いて昇れちゃいました」――例えば映像のお芝居も会話で進行していくものが主だと思いますが、それとも違う難しさですか?全然違います、映像は途切れますが、舞台は動き続けなきゃいけない。ということは気持ちも動かし続けなきゃいけないんです。常に考えを巡らせて、しかもその動きは自然に出てくるものにしなければいけないので。その日常感をいかに出せるかは、稽古を重ね、身体に染みつかせていかないといけないなと思います。苦労しています。――確かにコメディと言っても、意外と等身大の若いカップルのお話ですよね。おっしゃるとおり、本当に日常を切り取ったようなリアルな作品。時代は60年代ですが、今にも通じる夫婦間のいざこざなんだろうなと思うし、観る方に「あるある、そういうこと」と思ってもらえる話だと思う。これは演出の元吉さんがおっしゃっていたのですが、観る方がポール派、コリー派って分かれるだろうって。どちらにも共感できるんですけれど、もし夫婦で観に来られる方がいたら「あそこでコリーが言ってることってこうだよね」とか、帰り道に討論するのも面白いんじゃないかな。……でも実はこの物語、最後に何も解決していないんです(笑)。そこが面白い点でもあるし、解決していないけれど一歩ずつ歩み寄った、というのは一番大きいメッセージになるんじゃないかな。日常のぬくもりを感じてもらえたら、いいですね。――初の本格コメディ挑戦、楽しめそうですか。だんだん楽しくなってきています! 最初はこの台詞量と動きを覚えるので頭がいっぱいで、段取りに追われていましたが、それが身体に馴染んでくると、会話が楽しくなってくるんです。次はどういうアプローチをしようとか色々試せていますし、たぶんこれ、日によっても見え方も違ってくると思う。共演の戸田恵子さん、松尾貴史さん、本間ひとしさんも、どうやったら面白くなるのかということを知りぬいていらっしゃる手練れの方々ですので、もう動き方、佇まいからしてずるいくらいに面白い。着々と今、面白さを積みあげているところです。――楽しみにしています! ちなみに加藤さんは、階段は何階までなら歩いて昇りますか?何階でも歩けますよ。東京タワーも歩いて昇りたいなと思って挑戦したら昇れました。というか、せっかちなので、エレベーターを待つのがイヤなんです。ちょっと来ないと「階段で行こっ!」となる(笑)。ただ、ポールを擁護すると、当時のニューヨークのビルの階段って螺旋だし、1階分も今の2階分くらいあったそうなので、彼らの新居は今でいうと10階分くらいなんですよ。それを毎日歩きで昇り降りすることを考えたら……まずその物件を僕なら選ばないですね(笑)。取材・文:平野祥恵撮影:You Ishiiぴあアプリ限定!アプリで応募プレゼント★加藤和樹さんのサイン入りチェキを抽選で3名様にプレゼント!【応募方法】1. 「ぴあアプリ」をダウンロードする。こちら() からもダウンロードできます2. 「ぴあアプリ」をインストールしたら早速応募!<公演情報>『裸足で散歩』2022年9月17日(土)~9月29日(木)会場:東京・自由劇場※プレビュー公演:2022年9月13日(火) 有楽町よみうりホール兵庫、大阪、神奈川、東京多摩公演ありぴあアプリでは加藤和樹さんのアプリ限定カットをご覧いただけます。ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=26fd672c-5dd5-477b-b989-76ce8d72f9ff&contentTypeId=2) すると、この記事内に掲載されています。
2022年09月07日リリー・コリンズとサイモン・ペッグが初共演した、名家に隠された忌まわしき秘密を巡る極上のミステリー映画『インヘリタンス』が、明日6月11日(金)より公開。この度、公開に先駆けて、本作のメイキング映像と新たな場面写真が到着した。今回の映像では、キャストのインタビューと撮影の様子が分かるメイキングが収録。映像ではまず、急死した資産家の父が遺した、家族にまつわる秘密を解き明かそうと奔走する検事ローレンを熱演したリリーが「自身の尊厳を守るため闘ってきた女性で、自分の意思を押し通す強い女性像に共感できた」と自ら役柄について語るシーンからスタート。そして、30年に渡り地下室に囚われていた謎の男を演じたサイモンは、そんなリリーについて「初めから気が合った」とその相性の良さをふり返っている。前作『アニー・イン・ザ・ターミナル』に続いて、サイモンを起用したヴォーン・スタイン監督は「役のために体脂肪率を6パーセントに落とし、常軌を逸した人物を作り上げた」と驚異の役作りについて語っており、サイモンも「食生活を徹底的に管理して減量トレーニングをした」と言い、「印象的な役を演じられて俳優としても面白い体験だった」と明かしている。『インヘリタンス』は6月11日(金)より新宿武蔵野館ほかにて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:インヘリタンス 2021年6月11日より新宿武蔵野館ほか全国にて公開© 2020. 1483, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
2021年06月10日リリー・コリンズ、サイモン・ペッグ、コニー・ニールセン、チェイス・クロフォードらが出演する、名家に隠された忌まわしき秘密を巡る極上のミステリー映画『インヘリタンス』より、日本版予告映像と場面写真が到着した。『白雪姫と鏡の女王』『あと1センチの恋』のリリーが、急死した資産家の父が遺した家族にまつわる秘密を解き明かそうと奔走する検事を、『ミッション:インポッシブル』シリーズ(ベンジー役)のサイモンが、30年に渡り地下室に囚われていた謎の男を演じ初共演する本作。今回到着した予告編では、父の死後、鍵を相続したリリー演じるローレンが地下室を訪れるシーンからスタート。怪しげなその場所には、サイモン演じるモーガンと名乗る男が囚われており、ローレンに因縁と忌まわしき秘密を明かす。リリーは「ハラハラドキドキすること間違いなしのスリラーです」と本作について語り、「願わくば、ご覧になる皆さまが予想もできないような真相へお連れしたい。脚本を読んだとき、私は二度驚かされました。ローラーコースターのような体験をお楽しみください」と呼びかけている。『インヘリタンス』は6月11日(金)より新宿武蔵野館ほか順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:インヘリタンス 2021年6月11日より新宿武蔵野館ほか全国にて公開© 2020. 1483, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
2021年05月01日舞台『ローズのジレンマ』の取材会が5日に東京・シアタークリエで行われ、大地真央、神田沙也加、村井良大、別所哲也が登場した。同作は“ブロードウェイの喜劇王”として不動の地位を築き、米国を代表する喜劇作家ニール・サイモンの晩年の傑作。経済的危機に瀕している大物女流作家ローズ(大地)が、最愛のパートナーだった作家ウォルシュ(別所)の亡霊に提案され、助手アーリーン(神田)や売れない作家クランシー(村井)と共に彼の未完の遺作を仕上げる中で、残された人生と向かい合っていく様を、ユーモラスに描く。5日は大地の65歳の誕生日。会見では、別所による「今日は何の日かご存じですよね? 大地真央さんのバースデーです!」という合図で音楽が流れ、村井から神田、神田から大地へと、役名の"ローズ”にちなんだ65本のバラの花束が手渡された。大地は「まさかこの場でこんなお祝いをしていただけるなんて、ありがとうございます。ちょっとうるうるしちゃいました」と感謝を表す。さらに共演者からも一言ずつ、という流れに大地は「泣いちゃう! ちょっと待ってちょっと待って」と動揺。神田は「これまでも私的にもおめでとうと言ってきて、この日に共演できて、こうして舞台上に……一緒にいられるのがすごく嬉しく思っています」と涙を見せる。「生けるオーラみたいな方で、リーダーシップ、アイディア、女性としても役者としても勉強になることいっぱいです。これからもいっぱい追いかけていくしいっぱい色んなことを教わりたいと思います。大好きです」とメッセージを送った。続く村井も「おめでとうございます」と声を詰まらせ、「涙の会見みたいに……」と笑顔を見せる。「このために皆さんをお呼びしたので、そういう会見で」と笑わせつつ、「全員最後まで走り抜けられるように、ぜひよろしくお願いいたします」とコメント。別所は「本当におめでとうございます。こんなにバラが似合う女優さんは、この日本でいない。まさに演劇界のローズとご一緒できること、誕生日の日に皆さんの前に立てることを光栄に思っています。おめでとうございます」と祝った。大地は「まさかこんなサプライズがあるとは、本当にありがとうございました」と改めて感謝。「みんな健康に気をつけて、コロナに負けないように、そして皆様に夢と希望をお届けすることができますように頑張りたいと思っています」と意気込んだ。東京公演はシアタークリエにて6日〜25日、大阪公演は新歌舞伎座にて27日〜3月1日、愛知公演は刈谷市総合文化センター アイリスにて3月3日。
2021年02月05日世界中で不動の人気を誇り、その代表作のひとつである『23階の笑い』が三谷幸喜の演出で上演されたことも記憶に新しい“ブロードウェイの喜劇王”、ニール・サイモン。昨年10月の『おかしな二人』で満を持してサイモン作品デビューを果たし、相性の良さを証明してみせた大地真央が、2月6日(土)にシアタークリエで開幕する『ローズのジレンマ』で早くも2作目に挑む。大地が今回演じるのは、かつては人気作家として名を馳せていたものの、再愛の恋人ウォルシュを5年前に亡くして以来、スランプに陥り破産の危機に直面しているローズ役。そんなローズの状況を見かねて、必死で新作を書かせようとする助手のアーリーンを、大地を「ママ」と呼んで慕う神田沙也加が演じる。ミュージカル界屈指の大役である『マイ・フェア・レディ』のイライザを、1990年から20年にわたって当たり役とし続けた大地と、2018年に引き継いで演じ切った神田。そんな“新旧イライザ”の、『紫式部ものがたり』以来実に13年ぶりとなる舞台共演は、本作の大きな話題のひとつだ。さらには、ローズにしか見えないウォルシュの亡霊役として別所哲也、アーリーンと惹かれ合う売れない若手作家クランシー役として村井良大が共演。生前はやはり人気作家だったウォルシュが、自らの未完の小説をクランシーと組んで仕上げるようローズに提案したことから巻き起こる、「おかしくて、ちょっと切ないハートフルストーリー」を描き出す。演出は、2017年の小田島雄志・翻訳戯曲賞と2018年の読売演劇大賞・優秀演出家賞を受賞した『チック』で一躍脚光を浴び、2020年には劇団四季の新作ミュージカル『ロボット・イン・ザ・ガーデン』でもその手腕を発揮した小山ゆうな。本作の演出にあたっては、出演者それぞれの魅力が出ることを何よりも大切にしたいと話す。ミュージカルの舞台でも活躍する4人に合わせて、彼らが歌声を披露する“スペシャルカーテンコール”も考えているとのことで、そちらにも注目だ。文:町田麻子『ローズのジレンマ』作:ニール・サイモン翻訳・演出:小山ゆうな出演:大地真央 / 神田沙也加 / 村井良大 / 別所哲也【東京公演】2021年2月6日(土)~2月25日(木)会場:シアタークリエ【大阪公演】2021年2月27日(土)~3月1日(月)会場:新歌舞伎座【愛知公演】2021年3月3日(水)会場:刈谷市総合文化センターアイリス
2021年02月05日シス・カンパニー公演『23階の笑い』が、5日に東京・世田谷パブリックシアターで初日を迎えた。同作は劇作家のニール・サイモンが若かりし頃に放送作家として参加していたアメリカのバラエティ番組の舞台裏をモチーフにし、1993年にアメリカ・ブロードウェイで初演を迎えた喜劇。敬愛の念が強いがゆえに、2013年上演の『ロスト・イン・ヨンカーズ』まで、ニール・サイモン戯曲演出に踏み切れなかったという三谷幸喜だが、この度、2作目の演出作として、同作に取り組んだ。瀬戸康史、松岡茉優、吉原光夫、小手伸也、鈴木浩介、梶原善、青木さやか、山崎一、浅野和之といった巧者たちが集った。マンハッタンの高層ビルの23階に構えた事務所に行き交う放送作家たちが織り成す人間模様、人情の機微、そして何よりも渦巻く笑いの数々が特徴的な同作は、全員が稽古期間中も常時マスクを身に着け、????キャスト・スタッフ一丸となって本作を練り上げてきたという。本公演でも徹底した感染症拡大防止対策を行い、観客同士の接触を極力防止するために、座席のひじ掛けにパーテーションを設置するなどの対策を講じた。○演出・上演台本:三谷幸喜 コメントニール・サイモンの名前は知っていても、作品は観たことがないという人。作品を観たことはあっても、笑ったことはないという人。ぜひ劇場に来て下さい。さんざん笑った後にちょっぴりしんみりして、最後は温かい気持ちで帰ることが出来る、まるで僕が書いたような作品になっています。後悔はさせません!撮影:宮川舞子
2020年12月05日黙していると強面(こわもて)。でも、ミュージカル『レ・ミゼラブル』の主人公・バルジャンや、ドラマ『エール』の馬具職人・岩城など、吉原光夫さんの演技を見れば、内に秘めるまっすぐな情熱や真面目な人柄が伝わってくる。ただ、今回出演する舞台『23階の笑い』は、これまでのイメージを覆すようなコメディ。自身もオファーを受け、「エッて50回くらい言ってから」出演を決めたとか。そうは見えないかもしれないですが、稽古場に通うのが本気で楽しいです。「僕は、これまでコメディを追求してこなかった人間で、そもそも笑いがわからないんです。これだけ大きな振り幅のものって初めてだし、ミスキャスティングなんじゃないかと思いつつ…。いま42歳で、新しいことに挑戦するのが無性に怖くなったりして、凝り固まりそうな部分があるんです。でもいまは、自分よりキャリアも年齢も上の百戦錬磨の方がたに囲まれて、1年生になった気分で稽古場に通えているんです」共演に名を連ねるのは、浅野和之さん、山崎一さん、梶原善さんら、今回の演出を手掛ける三谷幸喜さんの作品でもお馴染みの面々。「コメディックな方向に演技を振るのって、すごく勇気がいることだと思うんです。客席からウケるウケないっていうことに対する抵抗力というか。僕がどうしようかって迷ってる間に、みなさんはそこをポーンと飛び越えていく。そのジャンプ力がすごい。自分が演じてて、まだ楽しいとは思えないけど、このメンバーと23階の笑いっていう部屋に一緒にいるのは本気で楽しいです」そう言ってから、「僕、こういう顔なんで、そういうふうに思われてないと思うんですけど…」とボソッ。逆にこちらは、この生真面目すぎる姿に、思わず笑みが漏れ出てしまうが、本人はまだまだ悩みの淵に。「最初の本読みで、自分が求められているものと全然違うものを演じているのを感じたんです。それに気づいた瞬間から、全部捨てて、これまで無しだと思っていたものを試している段階で、苦しいは苦しいです」朝ドラへの出演、初の三谷作品と、新しい挑戦が続いている。「劇団四季を出て、小川絵梨子という演出家に出会ったとき、演劇の世界ってこんなに広くて、まだ知らないことがいっぱいあるんだって思ったんです。まさに目から鱗でした。そこから知らないままで終わってしまうことが怖くなったんですよね。いいなと思ったら、とりあえず出かけていくようにしています」シス・カンパニー公演『23階の笑い』12月5日(土)~27日(日)三軒茶屋・世田谷パブリックシアター作/ニール・サイモン演出・上演台本/三谷幸喜翻訳/徐賀世子出演/瀬戸康史、松岡茉優、吉原光夫、小手伸也、鈴木浩介、梶原善、青木さやか、山崎一、浅野和之S席1万2000円A席1万円B席8000円1階補助席9000円(すべて税込み)シス・カンパニー TEL:03・5423・5906(平日11:00~19:00)1953年のNY。高層ビルの23階にある人気コメディアン・マックス(小手)のオフィスでは大騒動が巻き起こっていた。大衆受けを望むテレビ局上層部が厳しい要求をつきつけてきて…。よしはら・みつお1978年9月22日生まれ。東京都出身。劇団四季を経て、数々の舞台に出演する傍ら、演出も手掛ける。NHK連続テレビ小説『エール』岩城役でも注目される。※『anan』2020年12月9日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2020年12月05日三谷幸喜が、自らを演劇の道へと導いた“恩師”、喜劇王ニール・サイモンの傑作コメディの演出に再び乗り出した。『ロスト・イン・ヨンカーズ』(2013年)に続く今回は、サイモン自身の下積み時代の体験を描いたとされる、人気コメディアンのオフィスに集う放送作家たちの物語だ。瀬戸康史、松岡茉優、吉原光夫、小手伸也、鈴木浩介、梶原善、青木さやか、山崎一、浅野和之の鉄板のチームワークが立ち上げる、三谷×サイモンの笑いに大注目!王道から外れたものにあえてチャレンジしたくなる——三谷さんが手がける2本目のニール・サイモン作品です。前回の『ロスト・イン・ヨンカーズ』から7年ぶりになりますね。僕自身、翻訳モノの演出の経験は数えるほどしかないんです。どうしてもオリジナルでやりたいものを優先してしまって。たとえば初めて手掛けた翻訳モノの『桜の園』(2012年)では、チェーホフのどこが面白いのか、どこに皆は魅了されるのだろうか、喜劇と言われているけど、本当にそうなんだろうか――と、勉強のようなつもりでやりました。ゴルドーニの『抜目のない未亡人』(2014年)も、コクトーの『声』(2013年)も、自分では絶対に書かないような作品をあえて演出することで、何か自分に得られるものが欲しい――、そんな思いがあるんです。ただ、僕はニール・サイモンに出会えたことで、この演劇の道に進んだとも言えるので、やはりいつかはやりたいと思っていました。でも『おかしな二人』や『サンシャイン・ボーイズ』のような、いわば“ザ・ニール・サイモン”的なものは、今、僕が演出しても、あまりワクワク感がないように思っていて。僕も、お客さんも。だから『ロスト・イン・ヨンカーズ』も今回も、ニール・サイモンの王道から少し外れたものにあえてチャレンジしてみようと思ったんです。——『23階の笑い』は1950年代のアメリカ・テレビ業界が舞台。冠バラエティ番組を持つ人気コメディアンと、彼のオフィスで働く個性的な放送作家たちの物語です。ジョークを潜ませた会話の応酬、そのテンポの良さが圧巻ですね。正直なところ、翻訳台本を読んだ時に、これを立ち上げるのはかなり難しいなと思いました。とくにコレといった事件が起こるわけでもなく、とにかくジョークの応酬で。コメディライターたちの話だから、台詞のすべてがジョークと言ってもいいくらいで、どういうさじ加減でやればいいのか、上演台本を作る時にかなり苦労しました。「あ、ここでアメリカ人は笑うんだろうな〜」なんて想像しながら2時間観ていただくのは申し訳ないので、ちゃんとコメディとして成立するものにしないといけない。かといって日本人がわかるような日本語のダジャレや時事ネタみたいなものは入れるべきではないし……。なかなか難しいチャレンジでした。個性豊かな登場人物たちは「水族館の魚を見るように」楽しんでもらえたらもちろんニール・サイモンの作品をムチャクチャにはしたくないから、きちんと戯曲どおりですよ。でも、ちょっとぶっ飛んでいる登場人物たちばかりで、なかなか感情移入して観るのは難しいだろうなと最初は感じました。ではお客さんは何を観たらよいのか? と考えた時に、僕自身が主人公のルーカスと同じように新人作家として、ベテランの放送作家の人たちに混ざってバラエティ番組とかを作っていた時期があったので、そこにすごく重なる部分があると思ったんです。とにかくここに出てくるマックス・プリンスという人気コメディアンを筆頭に、この不思議な人たちの生態をきちんと描き出そうと。ヘンな例えですけど水族館で魚を見るような感じで、彼らの生き様を2時間飽きずに、お客さんに観てもらおう。あ、この人たちは本当に生きているんだな! といった匂いや空気感を、きちんと作るべきだと思ったんです。配信ドラマを手がけて感じた今のテレビドラマ界の限界僕、このあいだ配信のドラマ(編集部注;「Amazon Prime Video」にて配信中の香取慎吾主演『誰かが、見ている』)をやったんですが、そのときに、常に時間に追われて制作されている地上波のテレビドラマは、もしかしたら、もう限界に近づいているんじゃないかなと感じることがありました。でも僕はテレビが大好きだから、もしいつか終わりが来るのであれば、それをきちんと見届けなければいけないという思いをもったんです。それと同じ空気を、このマックス・プリンスたちの物語に感じるんですね。華やかで勢いのあった50年代のテレビ界の中で、取り残されていった人たちの物語――ならば、その人たちの滅び方というか、踏ん張り方をちゃんと見せることが、今この『23階の笑い』をやる意味だという気がするんです。僕が経験した1980年代の、テレビが元気だった頃の空気感をうまくこの作品の世界観に重ねて、それをお客さんに楽しんでもらうことが一番の見せ方なのかな……と感じて今、作っています。「瀬戸康史さんを“休ませない”のがテーマ」――多彩な面々が揃ったキャスト陣——キャストは、三谷作品におなじみの方もいれば、初参加の方も。この物語の登場人物と同様に個性の強い、華やかな顔ぶれです。そうですね、とても力のある俳優さんたちが集まってくださいました。理想は、「この人たち、覚えた台詞を言っているんじゃなく、今思いついた言葉でやりとりしているのでは?」と見えるくらいにしたいんですよね。今回はそれが出来る俳優さんたちですし、おそらくその域までたどり着くような気がします。ニール・サイモンの舞台を観ると、普通だったらあんなにしゃべる人たちはいないし、あんなに洒落た台詞を言い合う夫婦なんてありえない……と思うことがあります。それをどれだけリアルな空間に落とし込めるか――、この挑戦は面白いですね。——魅力の出演陣から、三谷さんの舞台に初参加となる瀬戸康史さん、吉原光夫さん、鈴木浩介さん、山崎一さんについて、稽古場での印象などをお願いします。瀬戸さんが演じるルーカスは、ほかの人たちが会話している場にいて何もしない時間が長いんです。なので一瞬たりとも気が抜けないように、皆に目配りしてコーヒーを入れたり、何かを片付けたり、相槌を打ったりとか、台詞以上に覚えなきゃいけないことが山ほどあるようにしたい。瀬戸さんを休ませないのがテーマですね。吉原さんは、ちょっと強面で怖いじゃないですか。で、「自分はコメディをやったことがないので」って堂々と仰るので、どうしていいかわからない(笑)。でも(吉原と同じく劇団四季に所属していた)栗原英雄さんとかいろんなところから「吉原をよろしくお願いします」とメールが来て、多くの人に可愛がられているんだな、というのはわかりました。でもまだ怖いです(笑)。鈴木さんは同じ事務所ですが、実は一度も会ったことがなかった。お会いする機会がなかったんですね。すごく何でも器用にこなしちゃう人かな〜と思っていたら、意外にそうではない、ということがなんとなくわかってきた(笑)。ただ、あの品のある佇まいは得難い。僕のオリジナル作品にも出て欲しい人です。山崎さんは、まあ、控えめに言って最高です。あの清潔感と存在感は得難い。面白い役者さんです。ヴァルというロシア移民の役で、ロシア語訛りの英語を話す、と戯曲には書かれているんです。それで、あえて翻訳調の“主語述語をハッキリ、きちんと言う人”にしたんですけど、もう、山崎さん、完璧です。歩く姿が三木のり平さんに似ているんです!面白い台詞とそのやり取りを存分に笑って楽しんでもらいたい——中心人物であるコメディアン、マックス・プリンスを演じる小手伸也さんは『子供の事情』(2017年)に続いての三谷作品への登場ですね。マックス・プリンスという人を誰にやってもらうかで、このお芝居は決まってくるわけです。小手さんはご自分でもホンを書かれたり、演出もされる方で、僕が思っていた以上に知的な人でした。あの体型なので、もっとノホホンとしたのんきな人なのかな? とイメージしていたんですが、ご本人は全然そうじゃない真逆のタイプでした。劇団をやっているだけあってリーダーシップもあって、皆の上に立つカリスマ性を持っている感じもある。それで今回マックスを誰にするかという時に、思い切って「小手さんは?」と提案しました。ご本人はビックリしていると思いますよ。このマックス・プリンスのモデルになっているのはシド・シーザーというコメディアンです。お笑いの人って、人前で演じている時と普段がまったく違って、オンオフの切り替えがものすごくはっきりしている人が多いんだけど、この物語はマックスのオフィスで展開するので、彼が表に立っているところは観客にはいっさいわからないんです。だから、「テレビに出ている時の感じをそのまま引きずっているマックスにしよう」と小手さんと話しました。「いるだけで面白い。一挙手一投足がコメディアンのそれになっているふうに作りたい」とお願いしたら、小手さん、頑張ってくれてます。彼は体の動きがすばらしい。足をぶつけて痛がっている様子とか、それだけでチャーミング。僕のマックス・プリンスがここにいる、という感じです。——いろいろ想像するだけで笑いが込み上げてきます。本番が楽しみです。『23階の笑い』はポピュラーではありませんが、ニール・サイモンの代表作に匹敵するくらい面白いものだと、皆さんに再認識していただけたら嬉しいです。とにかく皆おしゃべりで洒落ていて、ある種のファンタジーとして観ていただけるのではないかと思います。不思議な登場人物たちのやりとりを十分に味わえるよう僕なりに工夫しましたので、たくさん笑って、楽しんでいただけたらと思います。取材・文:上野紀子撮影:源賀津己■公演情報『23階の笑い』作:ニール・サイモン翻訳:徐賀世子演出:三谷幸喜出演:瀬戸康史 / 松岡茉優 / 吉原光夫 / 小手伸也 / 鈴木浩介 / 梶原善 / 青木さやか /山崎一 / 浅野和之2020年12月5日(土)~2020年12月27日(日)会場:世田谷パブリックシアター(東京)チケットは11月22日(日)よりチケットぴあにて一般発売開始! ※11月16日(月)11:00まで先行抽選受付中
2020年11月14日花總まりが、喜劇作家ニール・サイモンの代表作『おかしな二人』で本格的なコメディに挑戦する。開幕を約2週間後に控えた稽古場で語る心境に、耳を傾けた。【チケット情報はこちら】1965年に米ブロードウェイで初演され、映画やTVドラマに派生した本作。いずれもニューヨークにあるアパートの一室を舞台に、性格が正反対の男性2人が巻き起こす騒動が描かれる作品だが、85年には登場人物の性別を入れ替えた別バージョンが上演された。今回はこの85年版を下敷きに“無精者”のオリーブを大地真央、“病的なまでに几帳面”なフローレンスを花總が演じ、その脇をシルビア・グラブ、宮地雅子、平田敦子、山崎静代(南海キャンディーズ)、渡辺大輔、芋洗坂係長といったコメディの腕利きが固める。これまでミュージカルの出演が続いた花總は、まず「膨大なセリフ量を覚えて発することに必死で、内容のおもしろさを的確に伝えるのが難しいですね」と会話劇の洗礼を受けている様子を明かした。同時に“コメディエンヌ”と称される大地と向き合う中で「自然なお芝居の中に絶妙なテンポ感や間があって……さすがだな、と日々勉強させてもらっています」と喜劇の“先輩”から学ぶ姿勢を欠かさない。演出を手がける原田諒とは、花總が宝塚歌劇宙組のトップ娘役に就いていた2003年から面識があり「演出助手として入団した原田さんが今ではテキパキ指示を飛ばしており、時の流れを感じました」と笑顔を見せた。原田の演出は「神経質なフローレンスなら、きっとここを片付けたくなるはず」といったように、芝居の動きを整えて作品の精度を上げていくもの。「役を昇華して自分の中へ浸透させる参考になります」と信頼を寄せる。キャストやスタッフから薫陶を受けるだけでなく、映画(68年)も自らの血肉に変える花總。「何も取り繕わない、あるがままの2人の小競り合いがこれほどおかしいなんて」と感想を述べると、「このおもしろさを伝えるには大地さんとのキャッチボールが重要」「力を抜いて楽しみます」と“爆笑コンビ”を誓った。楽しく華やかな歌唱ナンバーが続くスペシャルカーテンコールと併せて、花總が見せる新たな一面に注目してほしい。公演は10月8日(木)~25日(日)に、東京・シアタークリエにて。その後、11月5日(木)~8日(日)に大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティと巡演する。ぴあでは、座席指定できるチケットを販売中。取材・文:岡山朋代
2020年09月28日サイモン・ペッグ&ニック・フロスト、エドガー・ライト監督の黄金トリオで贈る『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』が12年の時を経て、新作映画の公開が軒並み延期されている2020年、それこそ“呼ばれてもいないのに”復活上映することが決定した。ストーリー大学を主席で卒業後、警察学校でもトップの成績を残し、配属されたロンドン首都警察では断トツの検挙率を誇るエリート警官ニコラス・エンジェル(サイモン・ペッグ)。その優秀さに疑いの余地はないものの、熱血で模範的すぎる仕事ぶりのせいで署内では疎ましがられる存在でもあった彼は、やがてイギリス一安全といわれるグロスターシャー州サンドフォードへの異動を命じられる。評判通りの平和な村でエンジェルを待っていたのは、緊張感のない所轄署の警官たち。新しい環境でも大真面目に勤務するエンジェルは、ここでもすぐに浮いた存在となる。日々のパトロールや脱走したペットの捜索を続ける長閑な毎日の中で、ある事故をきっかけにエンジェルは村に漂う違和感を察知する。なぜ、警官たちは犯罪を認めようとしないのか。なぜ住民たちは非協力的なのか。その原因を突き止めるため、エンジェルは警察映画マニアでお人好しのダニー(ニック・フロスト)を相棒に捜査を進めることを決意するが…。2007年イギリスで公開され、3週連続NO.1を記録し、海外のファンや評論家からも高い評価を得たにもかかわらず、日本では劇場スルー、DVD発売のみとなったが、熱烈なファンの署名運動により、その後、劇場公開が実現した本作。公開当時はフィルムでの上映だったが、今回は音響機器や鑑賞環境が格段に進歩した最新鋭シネマコンプレックスでの上映に対応するため、デジタル化を施しての復活。『ベイビー・ドライバー』が世界的大ヒットとなり、2019年には本国での公開から15年の月日を経て『ショーン・オブ・ザ・デッド』が日本で初公開されたエドガー・ライト監督。盟友サイモン・ペッグ&ニック・フロストと作り上げた傑作をぜひスクリーンで。『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』は7月10日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷・新宿ほかにて復活上映。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ホット・ファズ俺たちスーパーポリスメン! 2008年7月5日より渋谷シネマGAGA!ほか全国にて順次公開© 2006 Universal Pictures International. ALL RIGHTS RESERVED.
2020年06月08日sacai(サカイ)から、人類で初めて月面着陸した宇宙飛行士、ニール・アームストロングの名言を配したユニセックスTシャツが登場。2020年1月18日(土)より、青山店にて発売される。sacaiの2020年春夏メンズコレクションで発表されたこのTシャツにあしらったのは、ニール・アームストロングが残したとされる名言「“One small step for man, one giant leap for mankind.”(一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大なる飛躍である)」。アートディレクターのファビアン・バロンの手によって、この名言を、存在感溢れるグラフィックに落とし込んでいる。デザインはユニセックスの計2型。カラーはブラックと、sacai 青山店限定のグレーの2種類をそれぞれに用意した。なお、Tシャツの素材にはサスティナブルな新素材を開発する日本のベンチャー企業「スパイバー」による「ブリュード・プロテイン(Brewed Protein)」を採用している。【詳細】sacai x Spiber(サカイ x スパイバー)発売日:2020年1月18日(土)販売店舗:sacai 青山店価格:ユニセックス2型 各39,000円(税込)カラー:ブラック、グレー※グレーはsacai 青山店限定カラー
2020年01月13日土曜日(現地時間)、香港俳優のサイモン・ヤム(64)が中国の広東省・中山市でのイベント中に、男に果物ナイフで腹部を刺されて負傷した。その際、手にもケガを負ったという。「South China Morning Post」によれば、傷は幅2センチ、深さ3センチで内臓もわずかな損傷を受けたが、現地の病院で手術を受け、命に別状はないとのこと。容疑者の男は現行犯逮捕されており、「チェン」という名字と年齢が53歳であることが明らかになっている。統合失調症を患っているとの報道もある。ビルのオープニングイベントに出演していたというサイモンは、事件当時、ステージに呼ばれて上がってきた招待客にプレゼントを手渡していた。そのうちのひとりとみられたチェン容疑者に、サイモンが握手しようと手を差し出すと、チェン容疑者はナイフを取り出してサイモンに襲い掛かったという。病院へ搬送される間、サイモンが意識を失うことはなかった。1955年、香港生まれ。サイモンはモデルとして芸能界でのキャリアをスタートさせ、1970年代後半に俳優デビュー。これまでに230本以上のテレビや映画に出演してきた。2003年には、ハリウッド映画『トゥームレイダー2』に出演を果たしている(Hiromi Kaku)
2019年07月22日映画初出演&初主演となる新星・阪本一樹と、デビュー20周年を迎える俳優・須賀健太が出演する青春ロードムービー『サイモン&タダタカシ』。この度、本作のキービジュアル&予告編が公開された。■好きな人が絶対に自分を好きになってくれなかったら…?工業高校3年生。卒業後は大学に進学するサイモンと、実家の工場を継ぐ親友のタダタカシ。男だらけの生活に焦ったタカシは、サイモンと共に“運命の女”を探すための旅に出る。ギター片手に全力で突き進むタカシに対し、秘めた想いを伝えられないサイモン。夜空に流れ星が降った夜、それぞれの想いを抱えた旅は、予測できない結末へと進みだす――。本作は、園子温、矢口史靖、熊切和嘉、李相日、荻上直子など、日本映画界の第一線で活躍する監督たちを世に送り出してきた新人監督の登竜門、第24回PFF(ぴあフィルムフェスティバル)スカラシップ作品。『ネオ桃太郎』でPFFアワード2014 ジェムストーン賞を受賞した小田学監督の長編デビューとなる本作は、叶わない恋心を抱えるサイモンと想いに気付かないタダタカシの“好きな人の好きな人を探しに行く旅”を描く青春ロードムービー。■阪本一樹×須賀健太、注目の若手俳優が主演!親友のタダタカシに叶わない想いを抱えながら、タダの運命の女を探す無謀な旅についていくサイモンを演じるのは、第28回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでフォトジェニック賞を受賞した新星・阪本一樹。また、ロマンチストでどこか抜けている愛されキャラの相棒・タダタカシを、『獣道』『ダブルミンツ』「髑髏城の七人」と、映画・ドラマ・舞台とマルチに活躍する須賀健太が演じる。ほかにも、間宮夕貴、井之脇海、田中日奈子、山本圭祐、大島蓉子、菅原大吉らが出演している。■「気持ち悪い!」須賀健太がフラれる…!?公開された予告編映像では、サイモンの秘めた想いが切なく描かれる一方、タダタカシがぽっちゃりした同級生にあっさりフラれる様子、運命の女に会いに行くことを決意する場面などがコミカルに映し出される。また本作は実写だけではなく、アニメーションやジオラマ撮影、特撮も取り入れられている。『サイモン&タダタカシ』は3月24日(土)よりシネ・リーブル池袋ほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)
2018年01月28日アイドルユニット・ふぉ~ゆ~の4人が27日、主演舞台『23階の笑い』公開ゲネプロ&囲み取材に、演出の錦織一清とともに登場した。また、ゲネプロには長谷川忍(シソンヌ)、じろう(シソンヌ)、なだぎ武、入山法子、立花瑠菜も出演した。同作は劇作家のニール・サイモンが若かりし頃に放送作家として参加していたアメリカのバラエティ番組の舞台裏をモチーフにし、1993年にアメリカ・ブロードウェイで初演。天才コメディアンのマックス(松崎祐介)と、彼を取り巻く作家たち(福田悠太、越岡裕貴、辰巳雄大)たちのドタバタ劇をコミカルに描く。2016年12月に上演された舞台の再演となる。大先輩である錦織の演出に、越岡は「身振り手振り、僕がやってるところを見せてくれる」と感謝。「自分が出てなかったシーンを演出されてるのを見るのが1番勉強になる」と語った。作中で何度も「チャンチャン」とオチの身振りを披露するが、そのやり方も錦織から「初演のときに見せてもらいました」と明かした。本家の動きをリクエストされた錦織は、「まあ、バランス難しいんですけどね。ストップする感じで」と披露。「こういうこと、あんまりヒガシ(東山紀之)はやらないでしょ」と苦笑し、「おかしいよなあ」とふぉ~ゆ~に訴えると、4人は「僕らのためにありがとうございます」と恐縮し、越岡も「体幹が重要ですから!」とフォローしていた。再演の舞台に錦織は「今度はまた、ダンスのシーンもちょっとリニューアルしている」と明かした。錦織が「ふぉ~ゆ~たちがものすごく頑張って、『ラ・ラ・ランド』みたいなシーンになってる」と持ち上げると、越岡は「でかく言い過ぎっす!」と慌てつつ、『ラ・ラ・ランド』にない笑いもアピールした。最後に辰巳が同作について「演劇のテーマパークのような作品になっています」と語ると、錦織はさらに「『ラ・ラ・ランド』を超える!」と豪語。辰巳は改めて「皆さんに観に来て欲しいですね」とメッセージを贈った。東京公演は博品館劇場にて、4月27日~5月7日。名古屋公演は青少年文化センターアートピアホールにて、5月9日~11日。福岡公演は久留米シティプラザ ザ・グランドホールにて、5月13日~14日。大阪公演はサンケイホールブリーゼにて、5月17日~19日。
2017年04月27日アイドルユニット・ふぉ~ゆ~の4人が27日、主演舞台『23階の笑い』公開ゲネプロ&囲み取材に、演出の錦織一清とともに登場した。また、ゲネプロには長谷川忍(シソンヌ)、じろう(シソンヌ)、なだぎ武、入山法子、立花瑠菜も出演した。同作は劇作家のニール・サイモンが若かりし頃に放送作家として参加していたアメリカのバラエティ番組の舞台裏をモチーフにし、1993年にアメリカ・ブロードウェイで初演。天才コメディアンのマックス(松崎祐介)と、彼を取り巻く作家たち(福田悠太、越岡裕貴、辰巳雄大)たちのドタバタ劇をコミカルに描く。2016年12月に上演された舞台の再演となる。天才コメディアンを演じる松崎だが、錦織から「本当はちっとも面白くないですからね」と暴露されるなど、いじられ通し。錦織は「この4人の中で、松崎って1番歪んでますので、コメディのタレントさんの役は合ってるんじゃないかな」と太鼓判を押した。「通訳が必要」「漢字が苦手」と、次々と暴露された松崎は、先輩であるKinKi Kidsの堂本光一からも「やっぱマツ(松崎)って、全然日本語できないんだな」と感心されていたという。辰巳は「(松崎が)腰が痛くて『光一くん、僕、ここの付け根が痛いです』と言ったらしく」と腰を指しながら語り、「腰に付け根はないぞ!?」「お前、腰から何生えてるんだ!」と驚かれたというエピソードを披露した。また、訛っている役を演じた福田はリポーターから「舞台『Endless SHOCK』に出演していたときも訛っていた」と指摘され、「なんで言ってくれなかったんですか!」と大慌て。錦織が「何言ってんだ、『Endless SHOCK』で訛りようがないじゃないか! セリフは『コウイチ~!しかないんだから!」とつっこむと、メンバーも口々に「もうちょっとだけ!!」と訴えていた。東京公演は博品館劇場にて、4月27日~5月7日。名古屋公演は青少年文化センターアートピアホールにて、5月9日~11日。福岡公演は久留米シティプラザ ザ・グランドホールにて、5月13日~14日。大阪公演はサンケイホールブリーゼにて、5月17日~19日。
2017年04月27日WOWOWは、演劇とミュージカルの世界最高峰、第71回トニー賞授賞式の模様を今年も独占生中継。スタジオでは、今年も案内役に宮本亜門と八嶋智人、さらにスペシャル・サポーターに井上芳雄を迎えて授賞式の模様をお届けする。トニー賞といえば、映画界のアカデミー賞、音楽界のグラミー賞のように、アメリカ演劇界で最も権威のある賞。該当期間中にニューヨークのブロードウェイで上演された演劇、ミュージカル作品を対象に毎年贈られる。今回の第71回トニー賞授賞式は、6月11日(現地時間)にアメリカ・ニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールで開催され、俳優のケヴィン・スペイシーが初の司会を務めることになった。スペイシーは、1991年にニール・サイモン演出の「ロスト・イン・ヨンカーズ」でトニー賞演劇助演男優賞を受賞しており、その後、アカデミー賞においても『ユージュアル・サスペクツ』で助演男優賞、『アメリカン・ビューティー』で主演男優賞を受賞している。歌にダンス、抜群の演技力で俳優として幅広く活躍するほか、映画製作も行い、近年はドラマ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」の主演・プロデューサーとしてもおなじみ。日本のスタジオからは、今年も案内役に宮本さん、八嶋さんを迎え、スペシャル・サポーターの“ミュージカル界の貴公子”井上さんが授賞式の楽しみ方を紹介していく。昨年は、トニー賞受賞者でコメディアン&俳優のジェームズ・コーデンが司会で、『モアナと伝説の海』の音楽を手がけたリン=マヌエル・ミランダが主演・脚本・音楽を務めた「ハミルトン」が最多11部門を受賞し話題を呼んだ。豪華スターの競演による圧巻のパフォーマンスが展開され、授賞式自体がクオリティーの高い1つの“ショー”になっているトニー賞授賞式に、今年も注目だ。<以下、コメント>■宮本亜門現在の激動のアメリカで、人種を超えて色々な人に感動を与えてきたブロードウェイが、あらたに作品を選ぶということにすごく意味があると思います。今年のトニー賞は、次のアメリカを象徴するものになるのではないか、いつも以上に興奮に満ちたトニー賞授賞式になるでしょう。■八嶋智人毎年、案内役はしておりますが、最前線で知ることができる観客として楽しみにしております。今年も多くのいい作品を、出演者の皆さまと楽しくお伝えできたらいいなと思っております。■井上芳雄今年もトニー賞授賞式の季節がやってきます!3月には東京で、初のトニー賞公認コンサートもやらせていただき、僕自身もブロードウェイの風を確かに感じました。僕たちも追い付け追い越せの気持ちを持ちつつ、素晴らしい新作を楽しみ、賞の行方を見守りたいと思います。また歌っちゃったりもするかも!?「生中継!第71回トニー賞授賞式」は [同時通訳] 6月12日(月)8時~/[字幕版] 6月17日(土)21時~、WOWOWプライムにて放送。(text:cinemacafe.net)
2017年04月20日1991年にニール・サイモンの演出による「ロスト・イン・ヨーカーズ」でトニー賞を受賞したケヴィン・スペイシーが、第71回トニー賞授賞式の司会に決定した。これを受けて、ケヴィンは「僕は『ユージュアル・サスペクト』では2人目の(キャスト)候補者、『アメリカン・ビューティー』では4番目の候補者だったから、今年のトニー賞授賞式では(きっと)15人目の候補者だったんだよ。僕のキャリアは間違いなく良い方向へと向かっているよね」と自虐的な喜びのコメントを発表した。ケヴィンは1番目のキャスト候補ではなかったものの、主演を引き受けた結果、『ユージュアル・サスペクツ』ではアカデミー助演男優賞、『アメリカン・ビューティー』ではアカデミー主演男優賞を受賞している。「誰かが断ってくれればオスカーの司会にも“近道”できるかも」とさらなるジョークも。昨年はジェームズ・コーデンが司会を務め、4人の有色人種の俳優が受賞したことで話題になったトニー賞。果たしてケヴィンはどんな司会ぶりを見せてくれるだろうか?第71回トニー賞授賞式は6月11日(現地時間)に「ラジオシティ・ミュージックホール」で開催され、CBS局で生中継される。(Hiromi Kaku)
2017年04月19日サイモン ミラー(SIMON MILLER)の2017年春夏コレクションより、新色の「ボンサイバッグ」が登場。2017年3月3日(金)より発売される。アメリカ生まれのデニムブランドであるサイモン ミラーは、美しいシルエットのデニムのほか、ミニマルなデザインのバッグを展開している。 中でも、人気を博している「ボンサイバッグ」はバケツ型にリングの取っ手をつけたデザイン。スエードやレザーに映える、シルバーやゴールドリングがコーディネートのポイントに最適だ。女優のエマ・ワトソンやケイト・ボスワースなども愛用者に名を連ねている。今シーズンは、山形県の美しい山岳風景をインスピレーションにした新色を展開。繊細な緑の“グラデーション”を表現し、マスタードイエローやテラコッタオレンジ、オリーブグリーン、モスグリーンといった鮮やかなカラーのほか、アイボリー、ブラックといった定番色からなるバッグコレクションを完成させた。素材はヌバックやゴートスキンを使用。全てのレザーアイテムはフランス産のナチュラルレザーが用いられており、ニューヨークの工場でデザインと生産が行われている。また、荷物が多い人におすすめしたいのは「バーチバッグ」だ。スクウェアシェイプで、容量が大きいため実用性抜群のモデルとなっている。こちらも自然をイメージした、目の覚めるような色合いで展開される。春のデニムスタイルにサイモン ミラーのバッグを合わせてみてはいかがだろう。【詳細】サイモン ミラー 17年春夏新作バッグ発売日:2017年3月3日(金)価格:・BONSAI 15 50,000円・BONSAI 20 76,000円・BIRCH 115,000円・MINI BIRCH 58,000円【問い合わせ先】EDSTROM OFFICETEL: 03-6427-5901
2017年03月04日サイモン ミラー(SIMON MILLER)が3月3日から、“IT BAG”である「BONSAI」と「BIRCH」の新色を発売する。クリエイティブディレクターであるダニエル・コリガンとチェルシー・ハンスフォードは、2017年春夏シーズンのコレクションリサーチで山形県を訪れ、美しい緑の“グラデーション”に覆われた山岳風景に出会った。そこから着想を得たコレクションテーマが、繊細な色で表現する“グラデーション”。マスターズイエロー、テラコッタオレンジ、オリーブクリーンなどの鮮やかな色味や、アイヴォリー、ブラックといった淡い色味からなるコレクションを完成させた。サイモン ミラーが提案するライフスタイルを語る上でイット バッグ(IT BAG)となった「BONSAI」が今シーズンよりシリーズカラーにちなんだモスグリーンのヌバックと、マスタードイエローのゴートスキンで展開される。
2017年03月04日