Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。どんな生き方を選んでも自由な時代だからこそ、自分にとって価値ある未来がぼやけて見えてしまうことがある。自分らしく生きるとはどういうことか、そして本当の幸せや未来まで持続可能な愛とは何を指すのか…。誰かが正解を教えてくれるわけではない、この永遠の問いの答えはどこにあるのだろうか。親子の『ダブル婚活』から始まった愛の物語はついに最終回。父・林太郎(松重豊)と娘・杏花(上野樹里)の親子が見つけた、答えとは・・・。颯からのプロポーズに、答えが出せずにいる杏花颯(磯村勇斗)から結婚してマレーシアに一緒に来てほしいとプロポーズされた杏花だったが、直ぐには答えを出せずにいた。自分は何も変わらず、自分らしいままでいられるし、南国でのヨガも杏花の思い描く働き方だ。颯は杏花にとって『最高の条件』なのだ。でも、そう簡単に決断できることではない。「いっぱい考えて、俺のこと」という颯の言葉からも、この想いは嘘じゃないという本気が伝わるのだ。杏花は本気で向き合って、自分の本当の想いを確かめたかった。そんな杏花は、晴太(田中圭)がその様子を見かけていることは知らなかった。そして晴太は、颯から「もう遅いです、俺たちもう…」と伝えられ、この恋の終わりを意識する。「足るを知ることは難しいんじゃないか?」杏花はそんな中でも自宅でのリモートのヨガなど、仕事面は順調だった。ヨガで語ることで、自分を整理してきたが、この日説いたのは『足るを知る』という教えだった。丁度レッスンを聞いていた林太郎が、老子の言葉としてのその教えを杏花に語り出す。「自分が本当に何を求めるのかそれを知らなければ、今の自分で十分だと、足るを知ることは難しいんじゃないか?」杏花の頭には、晴太と過ごした思い出、一緒に見た景色が浮かだ。自分が本当に求めるもの…。会う理由なんて何もなくても会いたい、そんな思いから、杏花は晴太と会うことを決める。しかし、二人の間には微妙な空気が流れる。会話も間があく。最後に話すことは、いつも晴太が話を聞いてくれていたくだらない話。二人は思いを隠したまま、そして杏花が颯とマレーシアに行くと勘違いしたまま別れ、すれ違いの溝が深まっていく。一方の颯は最愛の人の手をこんなところで簡単に手放すわけにはいかないからと、アプローチをかける。そんな颯に応えたいと思う杏花。それでもこれで十分だと思える自分を3人はまだ掴み切れていなかった。人間だけが言葉を持つ理由一方の林太郎は、交際することになった明里から、杏花に挨拶をしたいからといわれて沢田家を訪れることになる。林太郎は近頃一人暮らしのために頑張っていたが、直前になっても二人で言い争いながら掃除していた。大人になっても仲の良い二人にほっこりするし、とりあえず見られないだろうと、ものを投げ込む二人には親近感が湧いてくる。そして林太郎と明里の素敵な関係性を、杏花は目の当たりにしていた。「骨にも個性があるんです」と話す明里に「私は日向さんに骨抜きです!」と、バカップルと言われんばかりの仲の良さを見せつける。それでも杏花はそんな父の笑顔を見て満足そうに微笑む。そして、「お父さんと、結婚させてください」と明里に言われ、驚きながらも嬉しそうな林太郎を見て、杏花は「末長くよろしくお願いします」と答える。ここに新しい『家族』が生まれた。生きてきた環境も性格も違う誰かと共に生きていく、家族。その中で当然理解できないことが出てくる。伝わらないことがある。林太郎も陽子と全て分かり合えたわけではなかった。とっくに捨てられたと思っていた離婚届に込められた、陽子の「林太郎を自由にしてあげたい」という気持ちにも気づけなかったのだ。どんなに言葉を尽くしても、分からないことは存在する。それでも人は『伝える』という行為を繰り返し、命を繋いできた。「言葉っていうのは、誰かに気持ちを伝えるためだって、一生懸命に話す杏花が教えてくれた。気持ちを伝えたい相手がいることが、幸せなことだ」人間だけが言葉を持ったのは、はじめは愛を伝えるためだとも言われる。気持ちを伝えたい相手が今生きていることは、かけがえのない奇跡なのだ。この林太郎の言葉が杏花の胸に刺さり、杏花は一歩踏み出すのだ。晴太が気付いた本当の『答え』「颯、ごめん、私結婚はできない」その理由が晴太なのかと聞かれ、杏花は静かに頷く。颯を誰よりも悲しませたくないのは、本当の家族のように思っているからなのだ。現代の家族のカタチは様々だ。家族だと思えば、血の繋がりも住む場所も関係がない。だが、颯にとってはそれが何よりの壁だった。それでも颯が杏花を想う気持ちは変わらない、伝わって受け止めてもらえただけで、十分だった。そして颯は晴太に林太郎の人前式の招待状を渡すのだ。晴太は林太郎や安奈(瀧内公美)からも背中を押され、本当の思いに気付かされる。杏花と林太郎が34年間築き上げてきた愛情そして林太郎と明里の人前式、最初に式場の扉を開けたのは式の主役である2人ではなく、晴太だった。目の前の杏花への気持ちが晴太の中で溢れ出して止まらなかった。お父さん、お母さん、どっちでもない、大切な虹朗(鈴木楽)と杏花と共に、自分達の家族のカタチを作っていきたいと思うのだ。「今の気持ちが永遠に続くって信じてって…冷静に考えたら無茶な話で、結婚すること自体普通じゃないと思うんですよ」上手く言えない晴太にいつものように、「ちょっと何言ってるかわからない」と笑う杏花だったが、「分からないけど、分かりたいです。誰より晴太さんのこと」と答える。「じゃあ聞いてください。普通じゃないくらい、杏花さんが好きです。僕と結婚してください」杏花はプロポーズを受け入れる。そんな二人の様子を見ていた林太郎は驚きつつ、心からの祝福を贈る。この人前式は林太郎だけではなく、林太郎が誰よりも幸せになってほしいと願う杏花の二人が、それぞれが大切に想う人との持続可能な未来へ歩み出すための式だった。34年間お互いお世話になりましたの気持ち、そしておめでとうの気持ち。親子は顔を見合わせ、お互いを讃えあう。二人が34年間、築き上げてきた愛情は本物だ。最終話のテーマはきっと『持続可能』それから一年後。林太郎と明里は事実婚。そして杏花は晴太が始めた大好きなカレー屋を営む側でヨガ教室を開く。颯はマレーシアに渡り学校を作るという夢を叶えるため邁進していた。そして林太郎は一人、辞書編纂の仕事で『結婚』の語釈を考える。愛し合う男女が、正式に一緒に生活するようになること。林太郎は陽子と杏花との宝物のような思い出、そして今自分の心の中に住む明里を思って、また言葉を綴り直す。『結婚』とは、愛し合う他人同士が、わかり合いたいと願い、共に歳を重ね、互いの変化を慈しみ、それでもなお分かり合えないことを知る営み。古来人類が繰り返してきた、とわに続く愛情へのむちゃな挑戦。この物語は、自分にとって本当の幸せとは何かを、誰かを愛することを通して、決められた語釈だけではない答えを見つけていく父と娘の奮闘記が描かれてきた。そして彼らは、二度と来ない特別な毎日、限られた時間を費やしてもいいと思える大切な人と巡り合い、新しい自分に出会ってきた。そして今、この瞬間を目いっぱい感じ、自分らしく幸せに生きるための、自分だけの答えを見つけたのだ。持続可能な恋は、颯の言う通り叶わなかった恋とも言える。どう変わるのも自分の気持ち次第だからだ。だが、叶った恋だって続けることができる。それこそ、恋が愛へと変わり、時を経て形を変えながら持続可能を目指していく営みと呼べるのだ。『持続可能な恋ですか?』には毎話テーマがあった。最終話のテーマはきっと『持続可能』だろう。その持続可能という語釈はきっと、私たちの心の中にもあるはずだ。ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年06月27日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。『普通』や『生きる』という言葉に自分ならどんな語釈をつけるだろう。第9話ではこの作品で何度も出てきた『普通の幸せ』とは何かが描かれてる。そして、親子に隠された秘密が明かされる。明里への気持ちを抑える、林太郎の優しさ「もう終わりにしましょう」結婚して、良い妻、母親になれるように頑張りたい…。そんな杏花(上野樹里)が悩んだ末に出した答えに、晴太(田中圭)は「無理だ」と否定するだけで、杏花の気持ちは聞こうともしなかった。だが、虹朗(鈴木楽)という守るべき存在がある以上、結婚すれば杏花にかかる負担も大きなものになる。杏花なりの生き方を邪魔してしまうのだ。そしてお互いに複雑な思いを抱えたまま、別れてしまう。同じくして、林太郎(松重豊)は明里(井川遥)からの交際の申し込みを断っていた。「あなたは普通に幸せになれる人です」林太郎は想いを寄せながらも、自分と再婚することで明里が背負う不利益を考えてしまうと、どうしても一歩が踏み出せなかった。明里への精一杯の優しさゆえに、『普通の幸せ』を願ってしまうのだ。親子でダブル婚活を始めた杏花と林太郎は、父娘揃って失恋してしまった。杏花と晴太が別れたことを知った颯が、猛アプローチそして杏花と晴太が別れてしまったことを、杏花から聞かされた颯(磯村勇斗)。全然平気だと仕事の話をしながらずっと笑う杏花を見て、颯は優しく抱きしめる。「いつも笑ってなくて大丈夫」これは、杏花の第3話での言葉だ。颯はそのまま伝え返す。ただの幼馴染だからと、杏花には気持ちをはぐらかされてばかりだが、伝えたい気持ちは一つだった。そしてとある夜、策士な颯は二人きりになる口実を作って、杏花に「おやすみ」とキスをする。颯は大好きな杏花と共に歩む将来を考えていた。一方の明里は職場で倒れて入院してしまう。杏花から話を聞き、急いで林太郎は病院へ駆けつける。大切な人が倒れたという事実、林太郎は居ても立っても居られなかった。もし明里がいなくなったら自分は、耐えられない…。林太郎はこの思いに素直になることを決意し、前言を撤回し、交際を申し込むのだった。「生きて行きたいんです。日向さんの生きる世界に、自分も生きることができたら、私は幸せなんです」「そうなったら、私も幸せです。普通に幸せです」辞書編纂者である林太郎が伝える「好き」という想いは、そんな簡単な二文字では収まらない、何があっても共に生きていきたいという強い思いが詰まった告白だった。明里が欲しかった、優しさや理性を超えた想いそのものだ。二人はようやく、結ばれる。「普通に幸せって何?」と、前はそう聞き返していた明里が、「うん、幸せ」とすぐ答える。幸せを近くに感じているからこその答え。それこそが『普通の幸せ』なのかもしれない。交際を始めた林太郎を気遣い、実家を出て、一生結婚せずに一人で生きていくと決心する杏花に、林太郎は言う。「決めつけなくていいんじゃないか?生きているということは、変化していくということだ」結婚して幸せになって欲しいという一心のもと、半ば強引に親子で婚活を始めたわけだが、人生の選択は結婚することだけじゃないとわかっていた。それでも、普通の幸せを願うのには理由があった。普通であっても、色々な語釈を考えられるはずの林太郎が曖昧なものにすがってしまった訳。そこにずっと秘密にしてきた家族の34年の物語があった。杏花、林太郎、家族の『秘密』杏花は、林太郎から隠された真実を告げられる。妻の陽子(八木亜希子)とは元々親しい仲ではなかった。というのも、以前は人と関わらず、ただ本を読んで過ごすだけの日々を送っていた。そしてある日、林太郎の世界が広がる瞬間が訪れる。「言葉というのは、書物の中だけではなく、人と人との営みの中で生きているものです」世話になった教授に言われ、ハッとする。今でこそ、生きた言葉を探しているが、この時は人との繋がりの中で生きづく言葉を見ることもなかった。『生きている』という語釈は、『呼吸』や『生存』だけじゃない。生きるとは、変化していくこと。その帰りに、林太郎は陽子と運命的な再会を果たした。妊娠し、お腹を痛めている陽子に、何かできることあるかと手を差し伸べる。そんな林太郎に陽子が「結婚してくれますか」とプロポーズをしたのだった。林太郎は「はい」と答える。かけがえのない34年間の物語がここから始まった。陽子の最期の手紙の一文、「あの日、プロポーズを受けてくれてありがとう」の意味がここで明かされる。陽子は一人で産もうとしていたが、何かあった時に託せる人が欲しかった。お腹の中にいたその子どもが、杏花なのだ。林太郎と杏花には血の繋がりはなかった。「がっかりしたろ?」と哀しげに言う林太郎に、杏花から返す言葉は「びっくりした」とだけ。しかし、杏花はこうも語る。「お父さん、ありがとう。結婚してくれて」結婚の意味はまだ分からない…林太郎はずっと思い続けてきた。初めは、結婚という言葉の意味を知りたいだけだった。そこに陽子と杏花への思いはなかっただろ。だが振りかえると、思いがけない幸せに沢山出会えた。そして杏花という、何ものにも変えられない宝物に出会えたのだ。34年という長い時間の中で芽生えた愛情、そして杏花が変わらず「お父さん」と呼んでくれる事実…。共に生きてきた全てが、二人が血のつながりを超えた家族だということを証明しているように感じた。林太郎は、結婚の意味を、生きるという意味を今やっと見つけることができた。「父親になれて、『普通に』幸せだった」普通とは、特に変わることなく、ごくありふれたものという意味が一般的な語釈である。しかし、本当は何もないわけではない。変わっていないように見えて、自分の側に確かに幸せを感じる状態こそ、普通と呼ぶものなのではないだろうか。杏花が言う通り、永遠に変わらないものは存在しない。だが、幸せを変わらず感じるために、人は変わっていく。それが生きるということなのだ。『普通の幸せ』は、気がつけばそこにあるもので、いつだって自分の中にあるということを彼らが教えてくれたように思う。杏花のもとへ走り出す晴太と颯だったが…?そして晴太も林太郎から親子の真実を伝えられていた。「杏花を信じてほしい」そう言われ、晴太はようやく自分で勝手に区切りをつけてしまったことに気がつくのだ。そして晴太と颯の二人は、自分の気持ちを伝えるため、満月の夜、杏花のもとへ走り出す。先に杏花の名前を呼ぶのは、颯だった。「俺と本当の家族になろう」足を震わせながら、子どもの頃からずっと想ってきた杏花に、やっと本気が伝わるのだ。「ただいま」「おかえり」その言葉が聞きたい。杏花は何も変わらず、笑ってくれてればそれでいい…。出遅れてしまった晴太は、ただ立ち去ることしか出来なかった。前へ進み出そうとする3人を、ピンク色の満月の光が照らしていた。次回はついに最終話。杏花と晴太、颯、そして林太郎と明里、それぞれが決断、そして彼らが見つける持続可能な恋の行方とは…。持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜/TBS系で毎週火曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年06月20日●『Seventeen』の企画きっかけに古着にドハマり『Seventeen』専属モデルの上坂樹里が、LINE NEWS「VISION」で配信中のショートドラマ『可愛くなったらさようなら』(毎週月曜配信 全8話)で初主演を務め、本格的に演技に挑戦。「この作品を通して女優としてスタートラインに立てた」と語る上坂に、女優業への思いや今後の目標、憧れの存在、趣味などさまざまな話を聞いた。――エイベックス主催のコンテスト「キラチャレ2017」でモデル部門の審査員特別賞を受賞したことをきっかけに芸能界入りされましたが、芸能界に興味を持ったきっかけを教えてください。小さい頃はアイドルになりたくて、一時はアナウンサーにも憧れていて、昔から芸能界の仕事に興味を持っていました。アイドルになりたいと思ったのは、AKB48が大好きで、AKB48に憧れて芸能界に入りたいと思いました。――コンテストを受けた段階では、モデル志望に?受けたときは小学6年生でしたが、そのときはモデル志望でした。いろんな夢を経てモデルになりたいと思って応募しました。――好きな雑誌やモデルさんがいてモデル志望になったのでしょうか。もともと雑誌は読まず、洋服も自分から欲しいと言う性格ではなかったのですが、母が雑誌を買ってきてくれて初めて雑誌に出会ったときに、可愛いモデルさんが可愛い洋服を着てキラキラしていて、その衝撃がすごくて、一気にモデルという仕事に憧れを抱きました。――昨年から『Seventeen』の専属モデルに仲間入りされましたが、ここまで活動してきていかがですか?とにかく楽しいです! ポージングや洋服の見せ方など、まだまだ成長しないといけないところが多いですが、可愛い洋服を着て可愛いヘアメイクをしてもらって、夢の世界だなって。今もまだフワフワしている感じですが、最初の頃よりは自覚を持ってモデルという仕事に向き合うことができていると思います。――イメージと違った点などはありましたか?もっと厳しくて大変なことがいっぱいあるだろうなと思っていましたが、皆さん温かいですし、すごく楽しいです。――モデルのやりがいは、やはりいろんな可愛い服を着られることでしょうか?そうですね。あと、自分の個性を引き出してもらえることも、モデルをやってよかったなと感じるところです。『Seventeen』に入ってから古着を着るようになりました。――それまでは古着は着てなかったですか?全く着てなかったです。古着の企画をやったときに、なんで今まで着てこなかったんだろうと思うくらい古着の魅力に気づいて、最近は古着しか着てないです(笑)。時間があったら近くの古着屋さんに行って、古着漬けの毎日になっています。――モデルの仕事で、こんなことしてみたいという目標がありましたら教えてください。化粧品や洋服のブランドのモデルになって、そのポスターを自分で見たいなという夢はあります。CMも出られたうれしいです!●清原果耶の影響で朝ドラヒロインが目標に――女優の仕事も始められていますが、今後はモデルと女優の両方をやっていきたいという思いですか?モデルも楽しいのでモデルもやりつつ、今の最終的な夢が朝ドラのヒロインをやることなので、ここからどんどんお芝居の経験を重ねていき、最終的なゴールに近づけたらなと思います。――モデルになりたいと思って芸能界に入り、そこから女優業に興味を持つきっかけがあったのでしょうか。事務所に入ってから演技レッスンを受けて、そのときにすごく楽しくて、お芝居に興味を持ちました。――上坂さんが感じている演技の楽しさを教えてください。ほかの人になりきる部分にすごく魅力を感じています。演技している間は自分を忘れて別の自分になれるということが楽しくて、演技って素晴らしいものだなと気づきました。――そして、朝ドラヒロインが目標に。清原果耶さんにずっと前から憧れているのですが、朝ドラ『おかえりモネ』でヒロインを演じられ、すごく輝いていて、私も朝ドラのヒロインをやりたいと思いました。――清原さんは『Seventeen』モデルの先輩でもありますね。昨年10月に卒業されてしまいましたが、私が入ったときは清原さんもいらして、憧れていた人と同じ雑誌のモデルになれてうれしさでいっぱいでした。一度だけお会いすることができて、泣きそうになってしまって。すごく気さくな方で、その姿を見て改めて私の憧れだなと感じました。――清原さんを好きになったきっかけは?『nicola』のモデルをされていたときにすごく可愛いなと思って。そこからだんだん女優のお仕事もされていたので、出演作品を全部見て、すごいなと尊敬していました。●川栄李奈の『カムカム』出演で朝ドラへの思い強く――事務所の先輩である川栄李奈さんが上坂さんのことを「可愛い」と注目し、川栄さんプロデュースで写真を撮ってもらったこともあるそうですね。衣装やメイクなど川栄さんプロデュースでしていただいて撮影したんですけど、ずっとテレビの中の人だったので緊張が止まらなくて、撮影前日も全然寝られませんでした。当日は、夢を見ているような気分ですごく楽しかったですし、そのとき撮っていただいた写真をSNSでアップしたらファンの人たちに好評で、「本当にありがとうございます!」という気持ちでいっぱいでした。――AKB48が大好きだった上坂さんにとってはすごく幸せなことですよね。そうなんです! 小さい頃からテレビで見ていた方だったので、今でも信じられないくらい、うれしさでいっぱいです。――実際に川栄さんに会って、印象の変化などありましたか?私すごく人見知りで、それを話したときに「私も人見知りだよ」とおっしゃっていたんですけど、全然そんなこと感じられないくらい気さくにたくさん話しかけてくださって、優しくて温かい方だなと思いました。――川栄さんも『カムカムエヴリバディ』で朝ドラヒロインを務められましたが、ご覧になってしましたか?もちろんです! 最後感動して泣いてしまいました。――さらに朝ドラの思いが増したのでは?憧れが強くなりました。――『カムカムエヴリバディ』を終えた川栄さんとやりとりはされましたか?終わってからまだお会いしてないですが、去年の川栄さんの誕生日にメッセージを送ったら返してくださって、すごくうれしくて。何もかも頑張れるっていうくらい力になりました!――改めて朝ドラに抱いているイメージもお聞かせください。朝、15分で元気を与えたり背中を押したり、そういう力のあるものだと思います。私も学校に行く前に見るというのがルーティンになっていたので、見ている方にとって日常の中のルーティンになる作品かなと。――清原さんと川栄さんの朝ドラでの演技を見て、学べたことはありますか?もうありすぎて。お二人とも毎秒毎秒表情が絶妙に変わったり、目だけで何かを訴えたり、涙の流し方もすごくきれいで。本当に学ぶことしかなくて、尊敬しています。――いずれお二人と共演したいという思いも?もちろん同じドラマや映画で共演できたらいいなという夢があります。頑張ります!●かなりのガチャオタ「常にガチャガチャが頭の中に」――パーソナルな部分もご紹介したく、趣味を教えてください。趣味は、読書と映画を見ることで、読書はミステリー系が大好きなんですけど、東野圭吾さんや伊坂幸太郎さんの作品を読んでいます。あとは、ガチャガチャが大好きで、かなりのガチャオタです。最近は、常にガチャガチャが頭の中にある生活で(笑)――何系のガチャガチャが好きですか?お菓子や食べ物のミニチュアや、パッケージのミニチュアが大好きでです。あとは、バスの降車ボタンとか、そういった系統を集めています。――どういうところでよくやっていますか?地元のショッピングセンターにもどんどん設置されているので、時間があるときに見に行っています。あと、ここにしかないというガチャガチャもあるので、調べて行くんですけど、売り切れてしまうことが多くて、そういうときはすごくショックで引きずります(笑)――ミステリー系の小説もお好きだということですが、東野圭吾さんや伊坂幸太郎さんの作品が実写化されるときに女優として出演できたらいいですね。すごくうれしいですね! ずっとワクワクしていると思います。――最後に、今後の活躍を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。LINE NEWS「VISION」の『可愛くなったらさようなら』で本格的にお芝居の仕事をさせていただきましたが、これからモデルの一面はもちろん、女優としての上坂樹里を知っていただけるように、たくさんお芝居できるように頑張るので、新たな一面を皆さんに見ていただけたらなと思います。■上坂樹里2005年7月14日生まれ、神奈川県出身。2017年にエイベックス主催のコンテスト「キラチャレ2017」でモデル部門の審査員特別賞を受賞し、2018年に活動開始。「ミスセブンティーン2021」で『Seventeen』専属モデル入り。LINE NEWS「VISION」のショートドラマ『そらぞら』(2021)で演技初挑戦、『可愛くなったらさようなら』で主演に抜てきされた。また、「HARUTAイメージガール2022」も務める他、『旭ホールディングス株式会社ホールディングス化記念ショートムービー』の主演にも決定している(近日公開予定)。
2022年06月17日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。「自分にとっての人生の優先順位って…?」『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』第8話は、独立をサポートにするにあたり、コンサルタントの安奈(瀧内公美)から人生の優先順位を聞かれ、杏花(上野樹里)は「今は仕事、独立が一番」ということを伝えるところから始まる。仕事、お金、恋愛、結婚…。『自分らしく』生きていくために、どれも大切だからと全てを取りにいけるような人生を歩むには難しい。何か一つ選べば、何かを諦めることになるのが今の厳しい世の中だ。第8話は、杏花と晴太(田中圭)が決めた持続可能な恋のためのルールが波乱を巻き起こしていく。晴太の元妻・安奈が抱える不安杏花は自分らしさが何かわからないままであるものの、仕事ファースト、晴太とはお互い無理なく付き合うことを心に決めていた。安奈は杏花の思いを汲み取り、仕事相手として独立へのプランを提案する。しかしその裏で、杏花と晴太が交際していることに気づいている安奈。恋を持続させるための、結婚しない交際。この無理のない付き合いが無意識に無理をさせているのではないかと心配していた。「再婚しても構わない、ちゃんと覚悟があるなら」安奈は結婚する気がない杏花を虹朗にむやみに会わせたくなかった。杏奈の願いは虹朗(鈴木楽)の母親になってくれること。恋愛も再婚も自由と言いながら、大阪での仕事で3年もこの場所を離れる決断を迫られている中、虹朗を残していくのが杏奈にとって、何より不安なのだ。林太郎に『お見合い』を申し込んだ明里の衝撃のひと言一方、林太郎(松重豊)は明里(井川遥)からお見合いを申し込まれる。真意が分からず混乱する林太郎だったが、明里は前回のデートで抱いた林太郎への感情が何か確かめたいのだった。林太郎は練習だと自分を納得させて臨んだお見合い当日、明里から予想外の言葉が返ってくる。「違います、練習じゃないです。私と交際していただけませんか?」腰痛持ちで歳が離れていて、介護が視野に入った自分に『恋』の感情を抱いているという明里に驚きを隠せない。杏花からも「お父さんと婚活するメリットある?」と言われたくらいだ。しかしそれでも明里は、林太郎を思う満たされない気持ちこそが恋と呼ぶべきものだと感じていた。恋=会いたい、そばにいたいと思う、満たされない気持ち。そして同時に『満たされた気持ちにもなる』のだ。明里はこの辞書以上の意味をどう伝えるべきなのか悩んでいた。林太郎はそれに「伝わりました」とだけ言い、一旦保留として立ち去ってしまい、お見合いは終了した。そんな中、フランスから帰国した颯(磯村勇斗)は杏花へお土産を渡しに沢田家に帰ってきていた。杏花がお土産を開けていると、突然、颯は杏花の左手を取り、跪く。その左手にはめられたのは…まさかのスマホリングだった。「これは婚約指輪でプロポーズの流れでしょ!?」と思いつつ、すぐスマホを無くす杏花のことを、颯は一番に考えて選んだのだ。杏花に思いは届かないままの颯だが、「杏花が一番」と何の迷いもなく真っ直ぐ伝えてくれるところについ惹かれてしまう。そんな颯は、「身寄りのない子供たちの学校を作ることが夢だ」と語る。幼い頃、杏花の家で笑いの絶えない日々を過ごしたことを思ってのことだ。颯は、杏花と出会ったことで、新しく世界が広がり、自分の夢を見つけることができたのである。キーワードとなるこの『新しい世界』。前回でも、晴太と杏花の出会いが二人の世界を広げていると強く感じたが、誰かと関わることで知らなかった自分を知ることになる。出会いは、自分らしさを知るきっかけにもなるのだ。しかし、自分らしさが何かを探し続けていると、やがて『自分』という檻を無意識に作ってしまい、その中でもがき、行く先を見失ってしまうこともあるのだ。MIKAKO(ゆりやんレトリィバァ)が言う「自分らしさなんて探してたら、不幸になる」の不幸とは、まさに行く果てだ。杏花も、仕事を優先させて、恋もする…自分らしく生きるのなら、結婚は難しいと考えたからこそ、「お互い二番で」という晴太とのルールを決めた。しかし、無理をしない日々の中には『無理』が隠されている。持続を追い求めるあまり、持続させるのに疲れるという矛盾が起きている。二人はどうでもいい話題でも沢山笑い合っていたが、いつしか仕事の邪魔か、虹朗の世話で大変か…と考え、気軽に話せなくなっていた。2人で決めたルールが破られた出来事ある日、独立へ向けた話し合いをしていた杏花のもとに晴太から電話がかかる。「熱を出した虹朗を仕事で遠い場所にいる自分に代わって迎えに行ってほしい」ということだった。仕事ファーストの杏花に、お迎えを頼むことは二人が決めたルールに反していた。そして晴太も、虹朗を一番に考えたいと思いつつも、生活を守るための仕事は結局外すことはできなかった。杏花は迎えに行くと返事をする。しかし仕事相手からは「成功したいなら優先順位を考えろ」と言われ、一度は颯に頼んだものの、どうしても気になって杏花は仕事を抜けて晴太宅に向かった。人の事情も知らずに、優先順位を勝手に決めるなと思うところだが、問題の背景にある原因や何に悩んでいるのかは、他人には知る由もない。何を優先させるのか、全ては自分次第だ。初めてそろって顔を合わせた晴太、杏花、安奈そして同じ頃、晴太達のもとに安奈も駆けつけ、初めて三人が顔を合わせる。「母親になる気がないなら、中途半端に虹朗にかかわらないでほしい」安奈は、二人の結婚を前提にせぬまま、家庭にどんどん介入してしまえば、まだ幼い虹朗も、杏花もお互いを切り離せなくなることを懸念していた。今以上に無理することを頑張らなきゃならなくなる。全部任せっきりだった晴太に代わり、安奈は家庭の全てを背負い、無理をして、限界を迎えたのだ。「全部選んで進むのは、相当覚悟がないと。私には…できなかったから」自分ができなかったからと生き方を押し付けることこそ間違っていることではあるが、ここで杏花を縛り付けることになる。自分らしくいるためにお互い無理をしないというルールは、相手を無理させないように気遣わせるだけの足枷にしかならなかった。「無理することを頑張る」なんていう、言葉がおかしいと笑えるような社会には、まだ遠いのだ。その夜、杏花は電気もつけない部屋の中で晴太のことを考え、一人、涙を流していた。「私が本当に見つけたい新たな自分って、何なんだろうって」杏花は「晴太との恋を祝福してほしい、林太郎のことも祝福するから」と伝える。林太郎は「どんな人との将来でも、新しい世界が広がるから祝福したい」と言ってくれていたからだ。林太郎は「ああ」と言うだけだった。電気もつけず、ただ一人で泣く杏花を見て、父として心から祝福はできなかった。次回、沢田夫婦の秘密が明かされる?そして杏花と晴太、林太郎と明里はそれぞれの関係がまた動き出す。「結婚を前提にお付き合いしてくれませんか」と告白した杏花だったが、晴太からは「もう終わりにしましょう」と別れを告げられ、林太郎は明里からの交際の申し込みを断ってしまう。父娘揃って失恋してしまった二人。そして沢田夫婦が抱えていた秘密とは…?それぞれの決断、恋もクライマックスへ加速していく。持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜/TBS系で毎週火曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年06月13日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。忙しない日常の中で、ただ今を感じる時間を過ごせることは少ない。変わらない毎日の繰り返し、そこに何の意味も見出せず、自分にも周りにも不誠実とさえ感じる時がある。偶然、杏花(上野樹里)と林太郎(松重豊)が、それぞれがデートに出かけることになった第7話では、そんな『今やかけがえのない時間』が描かれる。杏花と晴太が決めたルールキャンプから帰った夜、沢田宅から出て行ってしまった颯(磯村勇斗)を皆心配していたが、颯は商談のためフランスに来ていた。キャンプの朝、同じテントから出てきた杏花と晴太(田中圭)を見たときの切なげな表情はもう颯にはなかった。失恋した男は旅に出る…のジンクスは破られたのだ。「俺も何事も諦めが悪いからね」そう、強気な顔で語る颯。『家族になってしまった』杏花への初恋はまだ諦めるつもりはない。まだまだ杏花をめぐる三角関係のバトルは終わっていなかった。そんな中、杏花の独立の意思を認めてくれたヴァネッサ(柚希礼音)に誘われて友人のコンサルタントに会うが、それは晴太の元妻・安奈(瀧内公美)だった。相談の中で結婚の話題になるが、杏花の「結婚を前提としないお付き合い」に共感した安奈は、「『子どもを傷つけない』というルールをお互いに守るならば、離婚後も協力したい」と語る。この安奈の話から、杏花は晴太との交際ルールを決めることにする。晴太は虹朗(鈴木楽)ファーストで、杏花は仕事ファースト。そして晴太からは、結婚したくなったら、その時はこの交際は終わりにするというルールを提案される。結婚願望のない二人が、お互いの幸せを持続させるための条件だ。結婚を考えてしまったら、今まで通りにはいかなくなる。この結婚を前提としない交際ルールが、タイトルでもある『持続可能な恋』の鍵となっていくことを予感させる。明里の中で変化していく、林太郎の存在一方、明里(井川遥)からの留守電の録音を聞いていた林太郎の元に、明里から「お願いの儀 デートをして頂けませぬか」という内容のメールが届く。「拙者は…」とでも言い出しそうくらい、固すぎる文章を不思議に思いつつ、好きな人からのデートの練習のお誘いに慌てふためき、明里からの留守電の録音を垂れ流すなどウブな反応を見せる。そして林太郎が初デート場所に選んだのは書道展。明里に楽しんでもらうため、共通の話題となる『骨』を日本語の中に必死に探したのだろう…林太郎は甲骨文字を力説する。そんな我を忘れて楽しむ林太郎を見て、明里は笑顔を浮かべる。明里は婚活に行き詰まっていた。お見合い相手と会っても楽しくないし、お見合いの知らせも面倒臭かった。だが、どうしようもない悩みや相談を真剣に聞いてくれて、今の自分にぴったりな答えを導いてくれる、好きなことで無邪気に笑う…そんな林太郎といる時間だけは何より楽しいのだ。明里が結婚のコツを聞いた時も、林太郎はコツの由来となる骨に関連させて答えてくれる。「(自分は)一番長く付き合わなきゃいけない相手ですから、自分に嫌われるようなことをせず、誠実にいたい」何より日本語を大切にしている林太郎から出る言葉だからこそ、明里の中に広がっていくのだ。林太郎の真剣さと時折見せる少年のような一面を想い、明里の心には『キュン』が溢れていた。一方、娘・杏花のデートは?そして杏花達も付き合って初めてのデートをすることになる。「今日、全部連れて行ってください!晴太さんが好きな場所ならどこでも!」杏花の行きたいところに…と思っていた晴太だったが、二人とも、自分でなく相手の考えを尊重しようとしていた。好きな人と過ごせるなら場所なんて関係ない。お昼時には、ファンタジー感溢れる森林公園で二人だけのランチを。お洒落なカフェでもなく、よく晴れたからという理由で選んだ、自然の音に包まれた二人だけの空間だ。「今日はその時の気分で考えましょう」目標や目的のために邁進し続けていた頃の杏花を考えると信じられないことだ。確かにその生き方は尊敬に値する。目標があり頑張っている人間は輝かしい。だが、何もしない時間にこそ見れる景色や生まれる感情があるのだ。杏花には独立という夢や目標がもちろん今もある中、そう考えられるようになったのは晴太と出会ったおかげでもある。そして、晴太も同じように、好きなことが増えたのだ。不動産会社の結婚事業へのやりがいも、夢中になれるものが見つからなかった晴太に、「人を幸せにするいい仕事ですよね」と杏花は優しく認める。この出会いは確かに二人の世界を広げているのだ。「私、今の晴太さんに会えてよかったです。虹朗くんがいる、晴太さんが、好きです」こんな時に寝てしまうのが不器用な晴太らしいが、そんな晴太の寝顔を杏花は更に愛おしく思うのだった。緑に囲まれ何にも邪魔されず二人だけの時間が流れていく情景に安らかな気持ちになった。そんな中、虹朗を預けていた安奈に「仕事が入った」と連絡が入り、急遽虹朗も交えて晴太宅でカレーを食べることになる。一つのテーブルで、同じ料理を囲む…そして自分が誰よりも大切な人と笑い合える時間のかけがえなさを晴太も、杏花も実感していた。「今日しかない今日のことを、全部忘れたくないなって」今日話したこと、感じたこと、一緒に過ごした空間。偶然でもいい、予想外でもいい、何もしなくていい、それが例え日常の繰り返しでも、それは二度来ない特別な毎日なのだ。この二人の出会いは、偶然だった。しかしその偶然の巡り合わせから始まった時間は止まることなく、今も二人を穏やかに包んでいる。この場面で主題歌である、幾田りらの『レンズ』が入るのも秀逸だ。歌詞にある「一つもこぼさずに焼き付けていたいよ」と、今話のテーマが重なった瞬間だった。第7話ラスト。日本に帰国し、マレーシアに開業するホテルの支配人となった颯や林太郎とのお見合いを考え始めた明里、そして林太郎には結婚に感じて何か秘密を抱えた様子で…。そして最後には、晴太と杏花の関係を知った安奈が「ルール違反かな」とこぼす。虹朗のためにならない交際は別問題だった。そして安奈は杏花のヨガスタジオへ乗り込む…。杏花も晴太の持続可能な恋の行方が安奈の行動で揺らぐのか、いよいよ最終回が近づいてきた第8話も注目だ。持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜/TBS系で毎週火曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年06月06日女優の上野樹里さん(36)はかねてよりお付き合いしていたTRICERATOPSのボーカル和田唱さん(46)と2016年に結婚。お2人の馴れ初めですが、樹里さんは元々TRICERATOPSのファンだったようでよくライブに足を運んでいたとか。樹里さんはTRICERATOPSだけに限らず、和田さんが他のアーティストに提供した楽曲までも好きなことが判明しとても感動した和田さん。そこから一気に距離が縮まったそう。夫婦仲がいいことでも知られるお2人。先日、樹里さんの誕生日にインスタライブを配信し反響を呼んだようです。早速チェックしてみましょう!素敵な自宅からインスタライブを配信 この投稿をInstagramで見る 上野樹里(@_juri_art_)がシェアした投稿 素敵な自宅からインスタライブを配信した和田夫婦。お酒を飲みながら、樹里さんのバースデーを祝いギターの弾き語りをする和田さん。とっても仲睦まじい様子のお2人にフォロワーは「すっごく幸せそうでこちらも嬉しい気持ちなりました」「インスタライブも旦那さまの生歌も最高でうれしくて、なんだか寝付けません」「樹里ちゃんと旦那様の愛の巣がチラチラ見れて、ファンは嬉しいです」とお2人のラブラブな姿や自宅が見られたというオフショット投稿にファンから歓喜の声が多く寄せられておりました。ただいま放送中のTBS系ドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』ではついに付き合うことになった杏花(上野樹里さん)と晴太(田中圭さん)。「結婚を前提にしない」ルールを決めたお2人の今後の展開が気になりますね!あわせて読みたい🌈橋本マナミさん、ヨガウェアで桃尻披露「ナイスケツ」「綺麗なライン」と大反響
2022年06月03日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。ただ好きだから付き合うという、ごく当たり前だった恋愛の仕方は、大人になるにつれて一番難しくなっていく。仕事や結婚…人生設計という様々な制限がある中で、付き合うというのもそう単純にはいかなくなる。しかし、そこには私たちが忘れかけた大切な何かがある。第6話では、そのひとつの答えが描かれる。キスの後、関係性が読めないでいた杏花と晴太前回、母親を思い涙を流す杏花(上野樹里)にキスをした晴太(田中圭)だったが、結局二人はその後も何事もなく帰っていた。杏花はキスや晴太の言葉が気になって仕方なかった。この先、どう関係を進めていけば良いのか分からず、晴太の本当の思いも読めない…。そんな中で、杏花は颯(磯村勇斗)から紹介されたインド料理屋でのヨガレッスンを終えてカレーを食べていると、偶然晴太と息子の虹朗(鈴木楽)に出くわす。二人はキスの後、初めて顔を合わすため、気まずい雰囲気になる。何も知る由もない虹朗は、学童のキャンプイベントに仕事で行けない晴太の代わりに来てほしいと杏花にねだる。キャンプで好きな子に告白するつもりの虹朗は、先生である颯の好きな人が杏花だと知り、お互いの恋を応援し合う約束をしていたのだった。しかしそう簡単には考えられなかった。二人の関係を表すのに、『恋人』のような確かな名前はないのである。杏花はまだ他人である晴太の家庭に、どこまで踏み込んでいいのか悩んでいた。杏花から事情を聞いた颯は、「雰囲気変えるか…」と、改めて杏花に一緒に行くことを提案する。恋愛対象として見られない『家族』から関係を進めるため、この機会に本気で杏花と向き合いたいと考えたのだ。杏花は提案を受け、キャンプに付き合うことにした。一方の晴太は、虹朗から颯とお互いの恋を応援し合うということを聞かされる。動揺した晴太は「告白して…そのあとどうするんだ?」と虹朗に聞くが、虹朗はこう答える。「ただ好きだって伝えたいんだ」虹朗、人生何周目だよ…と思ったが、これこそ大人が忘れてしまっている『本当に大切なこと』なのだ。この真っ直ぐな言葉が晴太に響く。もう逃げるわけにはいかなかった。急に腹痛に襲われたと言い、仕事を抜け出した晴太はキャンプ場へ急ぐ。「仮病を使った大人が、救世主のように堂々と入場してくるなよ!」と突っ込んでしまったのだが、『これぞ波乱のキャンプの幕開け!』と思わせる演出が楽しかった。本気で杏花と向き合おうと決めた晴太カレー作りのチーム分けは奇しくも杏花と離れた晴太。仲良さそうな杏花と颯を見て、更に負けじとカレー作りに没頭する。こうした晴太が時折見せる子どものような姿がとても愛らしく思える。しかし「好きなものは簡単に譲れないんだよ」と、ここぞというところで真剣な表情を見せるのだ。なかなか素直になれず、少し臆病で不器用な晴太だが、本気で杏花と向き合おうと決めているのだ。虹朗の告白が無事に成功し、別のテントに泊まることになり、気まずくなった晴太と杏花は、焚き火を囲んでお茶を飲んでいた。皆寝静まり、薪が爆ぜる音だけが響く。そんな非日常的な空間は、不思議と人を素直にさせる。「キスのことは全然気にしていない」と話す杏花に晴太は食い気味に「気にしてください」と言う。今まで通りにはさせない、晴太の決心は固まっていた。「結婚を前提とせず、僕とお付き合いしてもらえませんか?」これは第1話で、杏花が晴太に言った言葉だ。しかしあの時と違う。杏花は今やっと独立に向け動き出し、晴太には何より大切な虹朗の存在がある。だから今も二人に結婚願望がないというのは同じだ。でも純粋に、大切な人と共に今を過ごしたいという気持ちがそこにはあるのだ。「ただ好きっていうだけで付き合うのはダメですか?手を繋ぎたいんです。繋がれたくないんです、他の人に」「私も」と杏花は晴太に手を差し出し、手を取り合う。これが二人が出した答えなのだ。大人になるとただ好きって伝えることさえ億劫になる。だが虹朗が言っていた「いっぱい友達がいても、すぐわかる、好きな人の声はよく聞こえる」というのは、いくら成長したって変わらないものだ。虹郎の好きな人に対して真っ直ぐな向き合い方が、私たちに気づかせてくれてくれる。純粋に好きだと伝える大切さに年齢は関係ないのだ。気になる三角関係の行方は…そして三角関係の行方。颯は虹朗の後押しで、肝試しの帰りに想いを伝えようとしていた。勘違いではなく、本当に好きだと伝えたい…そんな雰囲気を出すも、杏花にはぐらかされてしまう。そして想いを伝えられぬまま朝を迎え、颯が見たのは、同じテントから出てくる杏花と晴太だった。颯はその後、いつも通りレッスンに出かける杏花を見送る。何も見てない、何も知らないふりをして。颯にとって、杏花は近すぎて遠い存在になってしまったのだ。自分が見ることができなかった、杏花が好きな人に向ける笑顔をただ見るだけの…。「家族になっちゃったな」颯は、杏花の家を出て行ってしまった。報われない気持ちを抱えた颯の背中がただ切なく見えた。相手の『呼び方』をめぐる考え方の違い一方、林太郎(松重豊)と明里(井川遥)はウォーキング中に、明里のお見合い相手の男性が、「結婚したらパートナーと呼びたい、うちの嫁とは呼びたくない」と言ったのに対し、違和感を感じた話をしていた。一度は仕方がないことと割り切って、また男性と会っていた明里だったが、「美人すぎる女医」と言われてまた違和感を感じていた。そんな時、「女性配偶者を何と呼ぶべきか」を林太郎が語っているラジオが偶然聞こえて来る。「何でもいいんじゃないですかね?相手への敬意があって、呼ばれる方がそれでよしとするならば」林太郎の言葉で、明里はその違和感の正体に気づき、男性に別れを告げる。そこに敬意はなかったのだ。呼び方や肩書きだけで人を当てはめようとしているだけで、本当にその人を見ようとはしてないのである。第6話は親子それぞれ独立したテーマになっていると思っていたが、実は奥では繋がっているのではないかと思った。呼び方もいろんな形があっていい、ただそこに、誰かを思いやる気持ちがあれば良いのだ。そして、想いの伝え方も付き合い方もそれと同じ。自分たちなりの答えをしっかり話し合うことで、探していくことが何より大事なのである。持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜/TBS系で毎週火曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年05月30日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。過去を乗り越えるためにも、何かを成し遂げるためにも、前を向くことは大切なことだ。だが同時に自分の本当の気持ちに蓋をしていることに気づきにくくなる。第5話ではそんな『前を向くこと』や『会いたい』という気持ちに寄り添っていく。セミナー最終日、杏花(上野樹里)への想いが募り、杏花を抱きしめた晴太(田中圭)だったが、そんな二人を颯(磯村勇斗)が目撃してしまう。晴太は颯に気づき、ふと我に帰ってお別れのハグと誤魔化すだけ。セミナーも終わり、会う理由がなくなってしまった二人であるが、心の中では『会いたい』という気持ちを募らせていた。林太郎がお見合いを続ける理由独立に向けて全力を尽くすことを決めている杏花だったが、林太郎(松重豊)は本当にそれで幸せなのかと疑問に思っていた。亡き妻・陽子(八木亜希子)の手紙の言葉を受け、親子で始めた婚活。知り合った明里(井川遥)のことは気になりながらも、幸せとは何なのか考え始めた林太郎は、ふと陽子との生活を思い出していた。そこにあるだけのものや言葉が、初めて意味を持った日、隣にはいつも陽子がいた。『上の空』の語釈を考えるだけだった林太郎をスカイダイビングに連れ出すなど、陽子はリアルを体感させてくれた存在だった。林太郎が現在もよく街へ出かけ、写真を撮ったり、人々の会話から新しい言葉を探していたりするのも、陽子の影響なのだろう。辞書や誰かが決めた言葉の解釈だけではない世界を教えてくれた陽子は、もういない。結婚条件は『僕より長生きしてくれる人』。しつこく、杏花の結婚や普通の幸せにこだわっていたのは、自分がそうではなかったからだ。幸せだったけど、その幸せは長くは続かないことを知っている。だからこそもう杏花に負担はかけられないと、林太郎も焦ってお見合いを続けているのだ。そんな中、オーナーのヴァネッサ(柚希礼音)から『TAMAGAWAサステナブルフェス』の仕切りを任された杏花。それを聞いた林太郎は陽子の服をフェスのバザーに出品することを決心する。杏花も、偶然知り合った明里から最近の林太郎の様子を聞き、前を向き始めたことを嬉しく思っていた。フェス当日、お見合い終わりに林太郎はフェスに顔を出すが、バザーに出す予定のなかった陽子の『オレンジのストール』が手違いで出品されてしまったことを知り、ショックを受ける。このオレンジのストールには陽子とのある思い出が詰まっていた。オレンジのストールをきっかけに変わる2人の関係辞書の編集委員に選出されず、公園で途方に暮れていた林太郎に陽子はそっと寄り添った。溢れ出した悔し涙を隠すように、陽子は頭にそのオレンジのストールをかけてあげたのだった。これは第3話でお見合いが上手くいかず涙する明里に林太郎がしてあげたことだった。大切な人の涙を誰にも見せないというこの行動は、陽子が自分にしてくれた思い出からきていたのだ。そんな思い出を聞いた明里は、あの時心を軽くしてくれたのは林太郎と陽子だったと気づく。陽子のストールは林太郎にとって特別なものでもあり、明里にとっても大切なものなのだ。明里は諦めかけた林太郎の背中を押し、二人は無事にストールを探し出すことができた。「会いたいと思える人と、会える今を大切にしたい」林太郎は、もう手放しても平気だと思っていた。しかし、後ろも向かず、前だけ見て歩くということは、言い換えれば自分の忘れたくない過去や今の辛い気持ちを無理やり忘れるということなのだ。林太郎は陽子との思い出にも蓋をしようとしていた。そうではないと、先に進めないと思っていたからだ。情けなさそうに想いを話す林太郎に、明里はこう声をかける。「歳をとった分色んな思い出があるけど、そういうの皆んな引きずって…でも時々振り返りながら歩いていけたら、それで十分じゃないですか?」人は、沢山の重りを引き連れ、擦り減った靴でこれからの人生を歩いていかなくてはならないのだ。大切な人を亡くした経験も、嫌な記憶もそう簡単にはなくならない。だが、擦り減った分、同じように忘れたくない大切な記憶があるはずだ。「今の自分たちを見たらどう思うのかな?」と、時々立ち止まって思い返しながら進んでいければいい。「会いたいと思える人と、会える今を大切にしたいと思いまして」林太郎は思い出を引き連れながら、今一番会いたいと思える明里との第二の人生を考えることに決めた。晴太らしい返答にグッとくるそして晴太と杏花も会いたい人がいた。もう会う理由はないけど、どうしようもなく会いたい人が。林太郎の決心を聞いた晴太と杏花は考えることは同じだった。二人は思い出の丘で出会う。晴太から林太郎が元気そうだと聞いた杏花は、陽子が亡くなった頃の辛そうな林太郎のことを思い出していた。そして、自分のことも。杏花は父を生き返らせ、生活を守らなくてはならない、そんな使命だけで必死に生きていた。強がる杏花に晴太は言う。「でも、杏花さんだって辛かったでしょ?」愛していた父の方が悲しんでいるはずだからと、娘としての辛い気持ちに蓋をしてきた。杏花は今まで誰にも弱音を吐くことはなかったのだ。晴太の言葉を聞いて、長く堪えてきた涙が杏花の頬をつたう。「もう一度でいいから、会いたい」晴太は杏花の背中をさする。そんな自分に寄り添ってくれる大切な晴太と向き合いたいという思いが杏花の中で込み上がっていた。「会いたい、これからも会いたいです」「このままだと愚痴ばかりのおばあちゃんになっちゃう」というのは、「会いたい」と伝えなかったことを後悔したくないという気持ちなのだろう。会いたいに理由なんか必要ないのだ。そして、泣き顔は見られたくないと言う杏花に晴太はこう返す。「その顔を見る権利、僕にはある気がするんですけど」見つめあった二人は夕暮れの中、キスをする。「僕にはある」じゃなく「気がするんですけど…」といまいち締まらない弱気な感じも、なんとも晴太らしい。だが、杏花の言葉を会いたいという言葉を聞き、どんな杏花も受け止めたいという真っ直ぐな気持ちが伝わってきた。そんな二人の関係はこのキスをきっかけに進むのか?そして林太郎の第二の人生も動き出す次回が待ち遠しい。持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜/TBS系で毎週火曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年05月24日上野樹里大型連休中のロックフェスでのパフォーマンスを巡って、ひと騒動が起きた。上野樹里、夫のフォローで見せた強い女性像TRICERATOPSの和田唱がツイッターで《ステージ上での泥酔を良しとする風潮はどうなのよ?》《周りがチヤホヤして許すから裸の王様が出来上がるんだ》《以前は尊敬してたけどね》と批判。その対象が奥田民生だと判明したあと、和田は奥田から謝罪され和解したとして、批判のツイートを削除した。そんな騒動に関わった人がもうひとり。和田の妻で女優の上野樹里(35)だ。「奥田を呼び、ステージに上げると決めたのは、和田たちではないのか」という指摘に対し、《ゲストに呼んだのは唱さんじゃありません。イベント側です》と、反論ツイート。夫のフォローに回った。彼女の「モノ言うキャラ」は健在のようだ。また、ダイワハウスのCMには怖がりでひ弱な夫をたくましく引っ張る妻役で出演。そんな「強い女キャラ」も、今回の騒動で裏打ちされた感じだ。こういうキャラの人はとかくアンチも生みやすいが、彼女の場合はそうでもない。その最大の理由は女優としての実績だろう。17歳のとき、NHKの朝ドラ『てるてる家族』でヒロインの姉役を演じて以来『のだめカンタービレ』(フジテレビ系)や『江~姫たちの戦国~』(NHK)『監察医朝顔』(フジテレビ系)といったヒット作に出演。その「天然系自然体」というべき演技は大竹しのぶあたりの系統を受け継ぐものだ。が、彼女にはもうひとつ箔付けにつながったものがある。それは和田との結婚、いや、それによって料理研究家・平野レミと嫁姑関係になったことだ。平野も「モノ言う強い女キャラ」に見えるため、その関係にはやじ馬的な興味が集まった。しかし、平野は上野について、「目がでっかいんですよ。態度もでっかいですよ。いいですよ~明るくて元気で、よくしゃべる」と、称賛。上野も平野を「お手本」と呼んで持ち上げている。いわば、似た者同士だとして円満をアピールしているわけだ。実際、物理の法則ではないが、同等のパワーを持つ者同士なら均衡がとれるということかもしれない。また、売れっ子であり続ける妻に対し、夫は寡作(かさく)でどこか悠々自適にも思える音楽活動。にもかかわらず、格差云々の声が出ないのは、上野が良好なパートナー関係をちょくちょくちらつかせるからだろう。主婦向け雑誌のエッセイでは、ドラマで多忙な時期の生活について、《夫が用意してくれたご飯をいただいて、しばし喜びに浸る。(略)それがなんとも幸せなのです》などと告白。今どきっぽい夫婦のあり方を示すことで、雑音を封じてしまうのである。とはいえ、スキャンダルは芸の肥やしという言葉もあるし、すべてが順調というのもやじ馬的にはつまらない。ましてや有名人ばかりの一家には騒動を期待してしまうが、彼女にしてみればそれこそ《意味わからないこと》だろう。思えば、不幸を寄せつけないような「圧」の強さも、上野は平野と似ている気がする。「唱さん」もそんなところに惹かれたに違いない。PROFILE●宝泉薫(ほうせん・かおる)●アイドル、二次元、流行歌、ダイエットなど、さまざまなジャンルをテーマに執筆。近著に『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)『平成の死追悼は生きる糧』(KKベストセラーズ)
2022年05月21日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。小さい頃は当たり前に言っていたはずの「頑張れ」は、いつしか安易に言えなくなった。今の自分に、そして誰かに向ける「頑張れ」は、本当に必要な言葉なのだろうか。第4話ではこの『頑張る』という言葉に焦点が当たる。杏花に訪れた仕事の転機突然始まった颯(磯村勇斗)との同居生活にも慣れて、杏花(上野樹里)は、社長から「都内のヨガスタジオのマネジメントを任せたい」と言われる。マネジメントであればプライベートが忙しくなった時も働きやすく、時間を大切にできる…。杏花には、想い人の晴太(田中圭)とのことを考えていきたいという気持ちが芽生えていた。しかし、杏花の夢は独立し、自分のスタジオを作ること。セミナーで『私の大事なもの』をテーマととしてジャーナリングを行ったときも、すぐ浮かぶ言葉は『ヨガ』『独立』『自分のスタジオ』。だがその視線は、隣にいる晴太に向いていた。独立が一番だから、結婚もせずプライベートはセーブをするという生き方で進み続けてきた杏花に迷いが生まれていた。夢か恋か、この中で一番大切なものを選ぶという難題が杏花に立ちはだかる。杏花を優しく肯定する颯対する晴太は…?颯と過ごす時間が増えた杏花はその悩みを打ち明ける。「だめだね、頑張んないと…」と、思わず弱音をはく杏花を颯は、優しく肯定する。「別に頑張らなくても良いんじゃない?もう頑張ってんじゃん毎日」杏花は「頑張る」という言葉がずっと引っかかっていた。「頑張れ」という言葉は、もう頑張ってる人にはキツいのだ。だからこそ、「頑張らなくても良い」と自分を肯定してくれる颯の言葉が新鮮に聞こえただろう。そんな中、杏花は晴太の誘いでパーソナルジムを営む女性起業家・足立(MEGUMI)のジムを訪ねる。カップルの利用に特化した『カップルジム』のコンセプトのもと、実際に楽しく体験し、距離は縮まったように見えた。しかし、独立するか迷っていると聞いた晴太は、本当に自分のスタジオ諦めて良いのかと杏花を問い詰める。「ヨガも大事だけど、晴太さん…」「マネジメントにまわれば、プライベートな時間が増えるし、そしたら…」杏花は、迷っているのは晴太との将来を考えたいからだと晴太に何度も伝えようとしていた。でも、そう言いかける杏花に、晴太は食い気味に自分の思いを押し付けてしまう。「頑張ってください。頑張らなきゃダメです!」晴太は、独立したいから結婚してる場合じゃないと前を向く杏花に、夢を叶えることを期待していたのだ。頑張ったら、一番欲しいものが手に入るところにいる杏花は、晴太にとって今まで一番欲しいものが叶わなかった自分が、なりたかった自分なのだと思う。晴太は自分の望みを、杏花に重ねているみたいだ。純粋に応援する気持ちが晴太にはあるはずだが、「頑張れ」を押しつけているように思えてきてしまう。二人は、これを境にすれ違ってしまう。改めて考える「頑張れ」の意味一方、颯のもとに母親からの度々着信が入っていた。面倒くさい親との関係は、たまに近況報告するぐらいのちょうどいい距離感でいいと、颯はずっと見て見ぬ振りしてきたのだ。颯が優しい性格になったのも、喧嘩ばかりする両親に自分の感情を抑えてきた結果のものだった。そんな颯に、杏花は言葉をかける。「颯、面倒でも、一度がんば…」そういいかけて、杏花はハッとする。「頑張って」という言葉が自分の頭の中に跳ね返ってくる。自分が颯に向けた、背中を押すための「頑張って」。じゃあ、あの時、晴太が迷う自分に伝えてくれた「頑張れ」の意味は…?杏花が見つけた「頑張れ」の意味ヨガレッスンで杏花はヨガではあまり使わないとされる『頑張る』を生徒に語る。「自分の本当の気持ちを教えてくれるのは、時に他人の存在だったりします」心が温かくなったり、悲しくなる瞬間。そこに思い浮かべるのは晴太の存在だった。杏花は生徒に話しながら、ヨガで自分の心の中を整理してきたのだ。ヨガは生徒にとっても、自分にとっても頑張ったことを、そしてありのままを認めてくれる場所なのだ。「力を抜くために頑張らない。それでも言いたいです。『頑張って』も優しさだから」レッスンに訪れていた颯の目を鏡越しに見つめながら、杏花は「頑張って」と伝える。そして自分に向けても、「頑張って」の応援を。颯の「もう頑張らなくていい」と晴太の「もっと頑張れ」。これまで頑張ってきた自分を認めてほしいと一番に願う人ならば、颯の言葉が沁みるはずである。でも、その中で杏花が欲しかった言葉は「頑張れ」だったのだ。「自分が頑張りたい人なんだって気づけました」晴太に応援され、独立することを決めた杏花。誰だって一歩踏み出すことは怖い。でも「頑張れ」という言葉は、背中を押してくれる最高のスパイスになるのだ。誰もが無意識に頑張ってる今、「頑張れ」は軽く口にできない言葉となっている。しかし杏花が言う通り、誰にどういう気持ちを持って言うかが重要なのだ。大切な人のためを一番に思った、「頑張れ」を伝えよう、そう教えてくれた。進展がありそうでなさそうな林太郎そして気になる父・林太郎(松重豊)と明里(井川遥)の恋路も描かれた。林太郎は明里とウォーキング仲間として治療後も会うことになるが、明里の婚活話を延々聞かされるばかり。関係性は進んでいるようで、どこか留まっている二人だが、林太郎は明里の不意の笑顔に心臓発作レベルの「キュンです!」を味わう。語句でしか知らない胸キュンを実体験する林太郎はまるで少年のようだ。だが、辞書編さん者が、言葉以上の意味を知っていくという点で、この物語上で『言葉』が大切に扱われていることがわかるだろう。そして杏花と晴太は最後のセミナーの日を迎えていた。この帰り道が終わって欲しくないと、雨が上がっても傘を閉じないままの二人。別れ難くなり、好きが溢れた晴太は杏花を抱きしめる。『火曜10時枠』名物のハグ!そして、それを見てしまう颯…!吹き荒れる三角関係の嵐は、もうすぐそこまで来ている。持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜/TBS系で毎週火曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年05月16日『ヒヤマケンタロウの妊娠』の配信記念トークイベントに登壇した斎藤工と上野樹里男性が妊娠ーー。男も妊娠する世界を舞台に描いたNetflixドラマ『ヒヤマケンタロウの妊娠』が、世間をザワつかせている。“男性妊夫”という、見慣れないビジュアルに“気持ちが悪い”なんて声も聞こえてくる一方で、男女逆転になったからこそ見えてくる社会問題が描かれた本作を、絶賛する声も挙がっている。コラムニストで『産まないことは「逃げ」ですか?』の著者でもある吉田潮さんに寄稿してもらった。* * *「家事や育児は女の仕事」と口にした途端、大炎上する時代。やっとまともな時代になってきたなぁと思うのだが、性的役割(ジェンダー・ロール)の押し付けや刷り込みはまだまだ根深い。モヤモヤしつつも「仕方ない」「私がやったほうがうまくて速くて無駄がない」「声高に言われているが、実際は変わらない」と飲み込んでいる女性も多いはず。もちろん、家事や育児が得意な男性もいるが、妊娠・出産はさすがに不可能。アンタッチャブルな領域として「何も言えない・何も言わない」男性がほとんどだろう。もし男も妊娠・出産できたら、世界はどうなるか?そんなファンタジーで始まるドラマ『ヒヤマケンタロウの妊娠』(Netflix)が実に面白かった。妊娠・出産にまつわる女たちの呪詛を盛り込みつつも、男も女も「主語を取り戻す」ことを提案しているから。主演は斎藤工(妊娠すると聞いて秒速で納得)。斎藤が演じるのは、大手広告代理店勤務の桧山健太郎。大クライアントのプレゼンも成功、上司(岩松了)の期待を背負い、女性関係もお盛んだが、結婚する気はさらさらない。いわゆるエリート広告マンである。フリーライターの瀬戸亜季(上野樹里)とは、お互いに都合のいい関係だ。仕事に対するスタンスが同じで、束縛も約束もしない。ついでに身体の相性もいい(最高やな)。ところが、うっかり妊娠してしまう健太郎。そこから始まる悲喜劇と、ふたりの価値観の変容を丁寧に描いていく。このドラマのポイントは3つある。妊娠・出産が「奇跡で偉業」であることを学ぶ妊娠時の身体の変化、仕事に支障をきたすほどの体調不良(甘いものドカ食い、乳汁分泌や嘔吐、集中力の低下など)を体感していく健太郎。また、相手が誰かわからずひとりで抱える絶大な不安、中絶手術に関するリスク、人工妊娠中絶同意書に死産扱いの胎児埋葬許可証などの厄介な手続き、そして相手から浴びせられる「本当にアタシの子なの?」という無神経&無責任炸裂砲。産むにしても、産まないにしても、どれだけのリスクとタスクと精神的&肉体的負担があるかっつうところを、男が体感していくのだ。立場が逆転することで、妊娠・出産が奇跡であり、偉業であり、命を賭けた大仕事なのだと、改めて知らしめる効果がある。「どんだけ女が大変か、わかったか!」と鬼の首を獲ったかのように男性をいびることもできるのだが、それはこの作品の本懐ではない。むしろ、立場が逆転したら女も同様の無神経&無責任砲をぶっぱなす場面が描かれているからだ。初めは産むつもりがなかった健太郎が、亜季に中絶同意書のサインをもらいに行く。そのときの亜季は実に他人事で無神経で無責任だった。「よく考えると、この状況ってホント恵まれてるよね。男性なのに妊娠したってことが。だって健太郎がもし『産みたい』って言ってくれたら、私は自分で産まなくても子どもが持てるわけでしょ?それに、健太郎だって、広告の世界の人なんだし。男性妊夫ってことを強みにして、新しい仕事につなげるとかさ。そう考えると、あれ、もしかして今ものすごく幸運がめぐってきてる?って思って」これに対して、健太郎は怒りをあらわにする。「あのさあ、俺、実際に妊娠してるんだよね。一日中吐き気するし、上司にもにらまれているし、すでに生活に支障出てるの!そんな冗談よく言えるね」「亜季の言ってることってそのへんの男どもと一緒だよ。妊娠させといて認知してあげる、同意書書いてあげるって他人事みたいに。産むのも堕ろすのも、リスク背負うのはこっちだから!」この場面で悟ったのは、妊娠しない側からすれば結局は他人事、究極の他人事だという事実である。パートナーに求められているのは、他人事をいかに自分事に近づけてサポートできるか。そこを亜季が体感していくわけだ。産む男が白眼視され、産まない女が罪悪感を抱えるまた、このドラマの興味深いところは、男性の妊娠が世間から蔑視されている点だ。「男が妊娠なんて気持ちが悪い」「遺伝子的に問題があるのでは」「まともな人間なら妊娠などしない」などと差別と誹謗中傷の的になっている。SDG’sが叫ばれ、多様性を認める社会を目指すと言いながらも、男性妊夫への風当たりは相当強い。健太郎は男性妊夫であることを逆手にとって、大クライアントのモデルとなり、一躍有名になる。男性妊夫たちの希望の星となり、オンラインサロンなどで悩みや情報を共有し始める。ま、健太郎は男性妊夫の光の部分を担っているわけだ。一方、影もちゃんと描いている。こっちは男性妊夫仲間の宮地(宇野祥平)とその妻(山田真歩)が背負っていた。宮地夫妻にはすでにひとり息子がいるのだが、父親が男性妊夫であるがゆえにいじめられているという展開。宮地夫妻にはある不運が訪れるのだが、妻が漏らした本心には「声高には語れない複雑な思い」が込められていた。「普通」や「当たり前」からはみ出すことへの恐怖や不安を涙ながらに語る姿には、胸を打たれたし、配慮を感じた。誰もが勇敢に差別と闘えるわけではない。当事者には当事者の苦しい心の内があるという、物語上でも重要な場面だったのだ。そして、男性妊夫が迫害される世界には、表裏一体で「妊娠しない側の女性が背負う罪悪感」も存在する。妊娠する男が男らしくないと言われる一方で、妊娠しない女は「女の役割がまっとうできなくてかわいそう」と憐れまれる。こっちはこっちで、産まない罪悪感に苛まれる。女らしさとは何か、母親らしさとは何か。社会が押し付けてくる性的役割に、女たちはやはり苦しめられるのである。そのあたりは、前近代的な思想の田舎の両親(斉木しげる・根岸季衣)と不仲になっている亜季や、健太郎の母(筒井真理子)が訥々と言葉で表現していく。「ひゃっほーい、妊娠しないで子どもできてラッキー!!」とはならないところが、非常に現実的というか日本的なのだ。海外ドラマならもっと割り切った感情論になりそうだが、そうはいかないのよね、日本では。父でも母でも男でも女でもなく、「自分らしく」健太郎の妊娠を巡り、すったもんだの騒動が起きるものの(ネタバレになるので本編をぜひ)、無事に出産。ふたりは子育てに奔走する。亜季は元同僚から海外での仕事に誘われているが、育児のために先延ばしにしている。そこで健太郎は背中を押す。「俺たちは誰も犠牲になっちゃダメだよ。全員の人生を大切にしたい。自分らしく、行ってきてください」そう、このドラマは「男は男らしく、女は女らしく」という押し付けや刷り込みを振り払おうと提案しているのだ。もっといえば、「父親らしく、母親らしく」という因習を根底からひっくり返す提案でもある。性別や属性で語り継がれてきた(思い込まされてきた)決めつけを打破して、「自分らしさ」を取り戻そうっつう話なのだ。立場逆転で多様性の意義を再確認という、今の世に響く社会派ドラマなので、ぜひ観てほしい。もちろん、本音を言えば、「いいよなぁ、男は。妊娠・出産しても、育児しても、介護しても、感心されるしホメられるし、ドラマになるんだから」と舌打ちする自分もいる。でもね、ちょっとだけスカッとするシーンもあって、舌打ちが膝打ちに変わる瞬間もある。健太郎の会社に勤める女性たち(伊勢志摩・山本亜依)のなにげない会話にご注目。「それな!」っつって、思わず拍手するから。吉田 潮(よしだ・うしお)1972年生まれ、千葉県船橋市出身。医療、健康、下ネタ、テレビ、社会全般など幅広く執筆。『週刊フジテレビ批評』(フジテレビ)のコメンテーターもたまに務める。また、雑誌や新聞など連載を担当し、著書に『幸せな離婚』(生活文化出版)、『くさらないイケメン図鑑』(河出書房新社)、『産まないことは「逃げ」ですか?』『親の介護をしないとダメですか?』(KKベストセラーズ)などがある。
2022年05月14日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。大切な時間は奪われたくないものだ。「自分の時間は自分に使いたい…」と、一人で生きる選択をする人がいる中で、誰かと一緒に住むことを選ぶ人もいる。限られた時間を、誰の、何のために使いたいのか考えたことはあるだろうか。杏花(上野樹里)と林太郎(松重豊)による父と娘の婚活奮闘記。第3話では、杏花と晴太(田中圭)、颯(磯村勇斗)の三角関係も動き出す。颯の気遣いが気になる杏花晴太がとある女性・高見沢安奈(瀧内公美)と親しげに話しながら晴太の自宅を訪れているところを偶然目撃してしまった杏花は朝の支度もいつも通りにはいかない。その女性は晴太の元妻なのだが、杏花には冷静に考えてみる余裕はなかった。そんな杏花を心配に思う林太郎だったが、街中で颯に偶然出会う。杏花の好きな人が颯だと勘違いした林太郎は、颯の家が漏水で大変だと聞き、颯を自宅に住まわせることをひらめくのだった。はじめは反対だった杏花も、ズボラ故に手の届かなかったキッチンや冷蔵庫の整理もしてくれるし、朝起きたら美味しい料理がある生活も悪くないと思い始める。寝ても起きても快適な生活はむしろご褒美でしかない。しかし杏花は颯のその気遣いが気になっていた。焦げも食べるし、勧められたからと嫌いな梅干しも食べる。寝坊しても嫌な顔しない。総じて仏のような颯の優しさや笑顔が、杏花にはかえって辛く見えていたのだ。颯の貴重な時間を奪いながら、自分達だけが得している、そう思ったのだろう。「いつも笑ってなくても、好き嫌いがあっても、颯のこと嫌いになったりしないから」そういって、気をつかう必要はないことも、いい奴だってことも真っ直ぐ伝えてくれる杏花を、颯は強く抱きしめる。つい「惚れてまうやろ…!」と言いたくなるほど、杏花の芯の優しさが見えた場面だった。両片想い状態なのに、先に進めない杏花と晴太一方の晴太は、林太郎から杏花に想い人がいることを聞かされ、杏花は晴太に彼女がいると誤解したまま聞き出せずにいた。ほぼ両片想い状態なのに、暫く恋愛から遠ざかっていた二人には聞く勇気が出ない。その間にあるのは颯の存在だ。颯が杏花の家に同居していると知った晴太は負けじと、息子の虹朗(鈴木楽)と共に颯の引っ越しを手伝うことに。杏花の知らぬところで恋のバトルが勃発していた。杏花と二人きりになった晴太は、元妻や自分について話す。「口だけ優しい夫はいらない」と愛想尽かされて出ていかれ、シングルファーザーとなった晴太。それからというもの、虹朗の幸せを最優先にしてきたのだ。シングルの婚活は難しいとされる理由もここにある。大切な子どもが、婚活の場では『お荷物扱い』される現実。自分の人生の時間も体力も、子どもに費やすだけの生活。それでも自分の幸せを考えたときにその狭間で葛藤し、どんどん時間だけ過ぎていく。晴太は虹朗の幸せを考えてやれていない自分を責めていた。そんな晴太に杏花が伝えたのは、虹朗を『幸せそうな子』だと感じたことだった。お昼を蕎麦にしようとしたとき、虹朗は蕎麦を嫌いと言った。普通ならわがままな子という印象が先にきてしまうが、杏花は嫌いなものをちゃんと嫌いと言えたことを見ていたのだ。嫌いと言うことは、好きなものを好きと主張するよりはるか難しいことだ。確かにその人なりの優しさで、周りを気遣って言わない選択だってある。しかし、嫌いなものを嫌いと言える環境がちゃんとあるということが、幸せを表す一つの指標にもなる。相手との信頼関係がある環境では、自分の時間を相手に奪われることになっても、同時に別の大切な何かを相手からもらっている実感が湧いてくるものだ。時間を奪うことは、信用も目に見えない優しさも奪う行為だ。しかし、晴太も確かに心がふわっとする瞬間を感じていた。晴太と虹朗は親子との幸せな時間をしっかり過ごせているのである。林太郎と明里の恋の行方は…一方の林太郎は、明里(井川遥)から今から会えないかと言われ、林太郎はそのぎっくり腰のまま急いで明里のもとへ向かう。「会いたい」という言葉は即効薬だ。明里は、お見合いで年内結婚を視野に真剣交際に進もうと言われた男性から、家で飼っている猫を手放さない限り、結婚できないと告げられていた。初めは、林太郎は「そうですか…」しか言わなかった。お見合いで大事な聞き上手になるための相槌『さしすせそ』。しかし、林太郎は、自分の言葉で、明里に向き合おうとしていく。日本語学者として、様々な言葉の変化、時代の変化にも敏感に触れてきた。林太郎なりに、明里の大切な家族と明里の一番の幸せを考えていたのだ。「大事なのは心に誰が住んでるかということなんじゃないでしょうか。家族も一緒に住まわせてくれる方と結婚することをお勧めします」明里は誰かに、止めて欲しかった。簡単に大事な家族を手放せと言われたにもかかわらず、手放すことなんてできないはずなのに、焦って、答えが出せなかったのだ。思わず涙する明里に、そっと、ストールをかける林太郎。寒いわけないはずなのに、「寒くなってきたので…」と涙する明里を人目から隠す。火曜10時枠のドラマではおなじみの、『大切な人の涙を誰にも見せない』イケメンムーブである。何に対しても堅物な林太郎が自然に見せる大人な優しさに胸がときめいた瞬間だった。誰かと一緒に住むということとは沢田親子にますます惚れた第3話。誰に対してもまっすぐ向き合う素敵な杏花と不器用ながらも頑張る林太郎の恋路をこれからも見守っていきたいと思う。そして『突然始まる同居生活』などは、ただ恋愛模様を盛り上げるものとして王道な展開であるが、『じぞ恋』にはそれに留まることないテーマがある。誰かと一緒に住むということ。それは同時にお互いの時間を奪うこと。でも嫌なことだけではない。限られた自分の時間を費やしてもいいと思える相手に芽生えるものが、本当の愛情と呼ぶものなのかもしれない。持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜/TBS系で毎週火曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年05月09日上野樹里(’19年・ドラマ打ち上げにて)今年3月をもって大手芸能事務所・アミューズから独立し、Don-crewと業務提携という形を取って個人で再スタートを切った女優・上野樹里。現在は4月期の連続ドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)で主演を務めているが、5月に入ってからは、TRICERATOPSのボーカルを務める夫・和田唱の騒動の“フォロー役”に回り、業界内外で一目置かれていたようだ。和田は奥田民生にキレていたこのゴールデンウィーク期間中、音楽ファンを中心にネットを騒がせた和田。彼が率いるTRICERATOPSは、4月29日〜5月1日に開催されたロックフェス「ARABAKI ROCK FEST.22」の2日目に参加し、そのステージにはレミオロメン・藤巻亮太やGRAPEVINE・田中和将、ユニコーン・奥田民生などがゲスト出演していたが、和田は5月2日にTwitterを更新して、《ステージ上での泥酔を良しとする風潮はどうなのよ?それを最高だの可愛いだの言うお客さんも俺はどうかと思うし、許してるスタッフの大人たちも問題ありだと思う》《周りがチヤホヤして許すから裸の王様が出来上がるんだ。みんなが言わないんだから俺が言う。以前は尊敬してたけどね》などと投稿。この時点では名指ししていなかったものの、ネット上では「自分も現地にいたけど、あのステージで泥酔していたのは奥田民生」「和田がキレている相手は、奥田民生ですね」などと話題に。和田はその後のツイートで、《民生さんと直接やり取りができた。民生さんは謝罪をしてくれた。俺も思ってることをハッキリ伝えた。一連のツイートは消すことにします。俺は、シャイだけどカッコいいOT先輩が見たかったんだ。昨日ツイートせずにいられなかったのは『あの感じ』がまかり通ってる風潮に怒りを覚えたからです》とつづり、やはり当該人物は奥田であったことを明らかにした。「和田によれば、すでに奥田と話がついており、謝罪もしてもらったということですが、同騒動について、ネットユーザーの間で賛否両論が飛び交っていました。和田の主張を“もっともだ”と受け止める者もいれば、“民生さんが先輩だから直接言いにくかったのかもしれないけど、わざわざTwitterで騒ぎにした和田も、なんだかな〜”といった反応を見せる者も」(音楽誌ライター)上野樹里が“自由に動ける”理由とはなお、和田が削除する前のツイートには、一般ユーザーから“泥酔するようなミュージシャンをステージに呼んだのは和田側ではないのか?”という主旨のリプライがついていたのだが、これに対し、和田の妻である上野が登場して、「ゲストに呼んだのは唱さんじゃありません。イベント側です」と説明。この展開は、一部ネット上で「上野樹里まで出てきた!」と注目されていた。「奥田側の謝罪が報告された後も、ネット上の音楽ファン、特に奥田ファンの中には、和田へのモヤモヤを抱えたままの者も少なくない様子。一方、上野に関しては事実を補足しただけなので、これといって叩かれていませんし、業界内ではむしろ『下手に首を突っ込めば“飛び火”する恐れもあったのに、それでも夫をフォローした勇気はすごい』と感心する声も聞こえてきます。和田の立場からしても、妻が公に味方してくれてさぞ心強かったでしょう」(同・前)そんな上野といえば、昨年、同じく女優の戸田恵梨香と水川あさみが“不仲説”を否定するSNS投稿を行った際も、自身のTwitterで「水川あさみちゃん、戸田恵梨香ちゃん、偉いよ!最高だよ」などと称賛し、彼女たちを上手にアシストしていた。「このように、上野はもともと自然にフォローやアシストができるタイプですけど、今春の独立によってさらに自由な動きが可能となったのでしょう。だからこそ、夫の騒動にも躊躇なく介入できたのでは。上野は今後ますます、公私にわたって周囲から頼りにされる存在となっていきそうです」(スポーツ紙記者)ちなみに、TBSで主演中の『持続可能な恋ですか?』についても、本来起用される予定だった戸田が降板したため、上野が代役を引き受けた……という経緯が報じられていたが、結果として同ドラマはネット上で概ね好評。上野は女優業でも、しっかりと局を助けてあげられたようだ。
2022年05月06日上野樹里主演「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」の3話が5月3日放送。磯村勇斗演じる颯に「切ない」など同情の声が集まる一方、颯に対し“対抗心”をみせた晴太との“三角関係”に「バッチバチ展開きた」などSNSが盛り上がりをみせている。ヨガインストラクターの主人公が、妻に先立たれた父と共に父娘2人で婚活にチャレンジすることになることから始まるオリジナルラブストーリーとなる本作。父の林太郎と2人で暮らすヨガインストラクターの沢田杏花役で上野さんが主演を務める。またバツイチシングルファザーで息子第一の生活を送る東村晴太に田中圭。杏花とは幼なじみで久々に再会した彼女が気になる不破颯に磯村さん。杏花の父・沢田林太郎に松重豊。林太郎が恋する整形外科医・日向明里に井川遥。晴太の息子で小学2年生の東村虹朗に鈴木楽。晴太の元妻で離婚した後も同じマンションの別の部屋に住んでいる高見沢安奈に瀧内公美。ゆりやんレトリィバァ、水崎綾女、清水くるみらも出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。杏花は晴太が女性と親しげに歩くのを目撃、後を追う。2人が同じ部屋に入っていくのを見て“一緒に住んでるのでは”と考えてしまう。そんななか林太郎が颯と再会、杏花の“好きな人”が颯だと勘違いした林太郎は、部屋が漏水して困っている颯を自宅に住まわせることに。そんななか杏花のもとに晴太から電話が。その最中に杏花に水を持ってきた颯の声が晴太に聞こえてしまう。あわてて「若作りした父親の声」とごまかす杏花だが、その言葉を颯も聞いてしまい落ち込んでしまう…というのが3話の展開。この展開に「晴太もツラいけど、颯もツラい・・・」「今の、颯の表情杏花が話してる相手晴太て気づいていたね」「颯がいちばん切ないよなぁ…ずっと好きだったんだし。。」など颯の辛さに寄り添ったコメントを中心に、数多くの投稿がSNSに上がる。その後杏花は颯に連れられ買い物に出かけるのだが、行った先で息子の虹朗を連れた晴太とバッタリ遭遇。晴太から「不破さんとお付き合いされてるんですか」と聞かれ否定する杏花だが、虹朗が颯の引っ越しを手伝おうと言い出す…。その後の颯に対し“対抗心”を抱いているような晴太の言動に「心中穏やかじゃなく引っ越しの手伝いを買って出ちゃう晴太、いいぞ、がんばれ~!」「晴太VS颯 バッチバチ展開きた三角関係たまらん。」「あからさまな三角関係にニヤニヤしてしまった」「なんかバチバチやなめっちゃ面白い(笑) 」などの反応も多数寄せられている。(笠緒)
2022年05月04日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。「ご縁がありませんでした」「相性が良い」「友達以上、恋人未満」…これらの言葉には、『嘘』が隠れている。婚活パーティー後、父と娘に届いた正反対のメール父と娘のダブル婚活がスタートした沢田杏花(上野樹里)と父・林太郎(松重豊)だったが、婚活パーティーに参加した後日、メールが届く。林太郎には「もう一度会いたいという女性がいる」との報告があったものの、杏花には「ご縁は今回、残念ながら…」という断り文句だった。この「ご縁がありませんでした」というのは、私たちもよく目にする言葉である。これが日本語らしい婉曲表現として用いられていたとしても、相手を傷つけない優しい嘘だとしても、つい「初めから縁なんてないんだから…」と傷ついてしまいがちだ。杏花も、婚活自体乗り気ではなかったものの、自分の縁とは結局何なのか、考えてしまった様子だ。そんな杏花に構わず、ノリノリな林太郎は「二人で入会しよう」と言い出し、杏花も渋々入会するはめに。寂しさを埋めるために別の男性と会うも?訪れた結婚相談所で、杏花は『友達』の晴太(田中圭)と再会する。そこで、幼馴染の不破颯(磯村勇斗)から、「連絡先を教えてほしい」と聞かれたことを伝えられた杏花は、結婚カウンセラーとして紹介されているように感じ、複雑に思うのだった。杏花は既に晴太に心惹かれていたのだ。友達以上、恋人未満を意味する『サム』な関係…。寂しい思いをした杏花は『お見合いAI』でマッチングした、趣味が合うという男性・瀬川(じろう)とお見合いすることに…。現代の最新の婚活は、AIでのマッチングも主流になってきており、その約83%が成功しているそう。瀬川と杏花も、旅行が好き、和菓子が好き…。林太郎に会いたいと訪れた女性との間でも、読書という共通の趣味があった。しかし二人は、相手との会話の中で少しずつズレを感じていく。杏花は一人で旅行をすることが好きで、和菓子が好きというのも、あん団子とみたらし団子で食い違い、読書が好きというのも、林太郎の読書のレベルが高すぎて…。趣味が合うというだけで、相性が良いということにはならないのである。長年連れ添ってきた夫婦が突然離婚してしまう理由にも、ほんの小さなズレが積み重なって、本当は…というのもよく聞く話だ。父と娘の価値観のズレ結局マッチングは上手くいかず、自分のことでキャパーオーバーだと退会を決めた杏花だったが、林太郎にそのことがバレてしまう。ただ娘に幸せになって欲しいと願う父に対し、『好きな人と結婚する=幸せ』とは考えられない娘。林太郎は、自分がそうだったからという理論を押し付けているし、杏花もつい意地になって反論してしまっている。しかし、どうでもいいことで喧嘩になってしまう二人には良い時間だと思う。傾き始めた太陽の淡い光が差すリビングで、『結婚=幸せ』かどうかを真正面から話し合い、互いの価値観をぶつけ合う時間というのも必要なのだ。そんな、ただぶつかり合うだけだった二人は、結婚、そしてこれからの人生に真剣に向き合おうとしたからこそ繋がれた人達の価値観を知り、お互いを認め合えるようになっていく。婚活パーティーで職業を偽っていた女性・明里林太郎は婚活パーティーで気になっていた日向明里(井川遥)と再会する。明里はあの場では司書と嘘をついていたが、本当の職業は医者であった。医者ならば求められる存在だと思われがちであるが、この年まで結婚していないのは何故かというバイアスがかかってしまうものだ。明里は、学歴、年収、職業…相手の持ち物に期待せず、好きという気持ちだけで結婚がしたい。必要な時期に、必要な出会いがあるって奇跡を信じてみたい。そんな思いで嘘という努力をしていたのだ。林太郎は、結婚が当たり前ではない時代にもある奇跡を信じる思いに触れた。ハッとさせられる晴太の言葉杏花も相性が良いとは何なのかを考えていた。晴太と意気投合したのはお互いに結婚願望がないことだった。だが、杏花が好きなにんじんも、団子も晴太は嫌いなのだ。生活の部分でも考え方ももっと違うことがあるとするならば、相性は良くないともいえてしまう。しかし、本当は趣味や価値観の違いとは関係なく、惹かれるものであり、それと結婚は違うものなのだ。相性が良いというのは、価値観が合うということではない。「そういう違いも認めて、ちょっと諦めて、受け入れられるのが夫婦で親子で家族なんかじゃないかって」晴太の言葉にハッとさせられる。お互いの欠点を助けていきたいと思える人との出会いがご縁であり、相手の好きなものも嫌いなものも認め、そして時に優しい嘘をつきながら、生きていく…これが本当の相性が良いということなのではないだろうか。言葉の裏に隠された『優しい嘘』お互いの好きも嫌いも知ろうとする二人から感じられるのは、友達以上な恋人未満の『サム』な関係だ。友達になるには嘘になるほどはみ出した友愛と、恋人になるには嘘にはなるほど、心もとない恋心が成立させる、曖昧で幸福な関係。まだ友達だからと自分に嘘をつきながら、密かに惹かれあう二人。これも、相手や、自分を傷つけないための優しい嘘なのだ。「ご縁がありませんでした」「相性が良い」「サム」…ここには確かに『優しい嘘』が隠れている。第二話で、杏花を取り巻く関係も進展した。颯は杏花のヨガ教室に入会し、積極的にアプローチをするなど強気だ。そんな中、迎えるラストで杏花が目にしたのは、女性と待ち合わせする晴太だった…!ますます加速する親子の恋愛模様、そして杏花、晴太、颯の三角関係にも注目だ。持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜/TBS系で毎週火曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年05月01日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。『持続可能な開発目標』通称、SDGs。昨今誰もがよく耳しているであろう、より良い社会と地球のために掲げられた世界的な目標だ。この世の中、一瞬の煌めきではなく、将来に向け持続した取り組みが求められる。そんな『持続可能』を文字った、オリジナルラブストーリーが始まった。TBSの火曜新ドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の恋愛行進曲〜』は妻に先立たれた父と娘が持続可能な愛のカタチを見つけていく物語だ。建前上の『穏やかな暮らし』ヨガインストラクターとして働く沢田杏花(上野樹里)は、母・陽子(八木亜希子)が2年前に他界してから父・林太郎(松重豊)と共に、『心身ともに穏やかな暮らし』を送っていた。さわやかな気持ちいい朝…なのは想像上の話で、朝からカレーの焦げくさい匂いが部屋を漂っていた。穏やかな暮らしは建前上。大雑把な性格な杏花は身の回りのことも家事も雑で部屋は物だらけ。ヨガの教えも自分が一番できていないと嘆いている。しかし杏花は仕事や目標のために力を注ぎ、頑張りすぎている結果、雑になりがちになってしまうのだ。杏花のように、全部を自分のやりたいことのために使いたいと思っていても、現代の忙しさの中で知らぬ間に仕事や目標に身を潰されていることもある。杏花は日常に発散するはけ口を作りながら上手く生きているとも言える。そんな杏花の父・林太郎は辞書の編さんをしている日本語学者である。一年中コトバのことを考え、街に出て現代っ子達のお喋りを盗み聞きするほどの日本語オタク。陽子に先立たれてからというもの、その日常生活能力は低さ故に杏花とすぐ喧嘩になってしまう。ある日、杏花は独立のためのノウハウを知りたいと起業セミナーに参加する。そこで、自分と家族に優しい働き方を見つけるために参加したと話す、東村晴太(田中圭)と意気投合し、杏花は早速お茶に誘う。両者に共通していたのは結婚願望がないということ。「無理に今結婚したくないだけ。普通に恋をして普通に優しい人を好きになりたいよ」そう思う杏花にとって、優しくて、結婚を望まない相手として晴太は好都合だった。しかも、杏花にとって当たり前だと思っていたことにちゃんと「優しい」と言ってくれるし、子供みたいに雨に濡れてはしゃぐし、誰かに料理を作ってるし、名前の由来までしっかり覚えている晴太…こんなの、ときめかずにはいられない。晴太に運命を感じた杏花は半ば強引に、「結婚を前提とせずお付き合いしていただけませんか?」と切り出す。「結婚を前提として…」という前振りこそよく聞くものだが、数回会っただけの相手に交際プレゼンするとはかなり強気な性格だ。しかも晴太が7歳の息子・虹郎(鈴木楽)を育てるシングルファーザーということも知らずに…。驚く杏花だったが、晴太の自分以外の誰かを一番に考える生き方にますます惹かれた様子だ。無駄な時間も空間も、意味のあるものに感じる…。それは杏花が感じた『なかなか巡り会えない二人』というのが結婚願望がないという点だけではなく、杏花も晴太も、お互いが自分らしくいられる場所であるという意味なのだと感じた。遺品整理の途中で見つけた衝撃のもの陽子の3回忌を終えた二人は、遺品整理の途中、辞書に挟まれた封筒の中の離婚届を見つける。ショックを受けていた林太郎だったが、その翌朝、林太郎は突然、『自分と杏花の二人で婚活をする』と宣言する!父のことが心配に思ったのか、結婚願望のない杏花も渋々婚活パーティーに参加するが、無駄話の回転寿司…。しかも運営として働く晴太と遭遇してしまうし、突然幼馴染の不破颯(磯村勇斗)に「会いたかった!」とハグされ、杏花は混乱する。初回からハグをかましてくる幼馴染は、火曜10時枠の恋愛ドラマの歴史上、三角関係のラブバトルには敗北する(通称:当て馬)という相場は決まっているが、颯がアメリカンスキンシップスタイルなら話は変わってくる。晴太との出会いそして颯との再会が杏花の恋路を揺るがしていくところにも目が離せない。手紙に記された、亡き妻の思い結婚だけが幸せのカタチではないという今の価値観からすれば、親の心配も子どもからはただの圧力だ。しかし、杏花の優しさを誰よりも感じているからこそ、踏み出した婚活。幸せになってもらいたいと願う純粋な気持ちを考えれば難しい問題であるが、林太郎は二人へ残した手紙に記された陽子の思いに触れていたのだ。「私が死んだ後まで夫でいなくていい。プロポーズをしたい人を見つけてほしい。杏花も、幸せを見つけてほしい」杏花と共に婚活に踏み出すことは、陽子の願いでもあったのだ。結婚が永遠の愛を保証するものでもないし、お互い気持ちが持続するとは限らない。しかし男女が夫婦になるという辞書の言葉ではない答えを、陽子は知っていた。「結婚してからずっと幸せだった」この物語は、多様な生き方が当たり前になった時代に、自分にとって本当の幸せとは何か、そして誰かを愛することを通して、辞書の言葉だけではない、自分なりの答えを見つけていく父と娘の奮闘記なのだ。彼らが辿り着く持続可能な未来は、どんな形をしているのだろうか。持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜/TBS系で毎週火曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年04月25日バレエの魅力を様々な角度から堪能できるイベント「上野の森バレエホリデイ 2022」が4月29日(金・祝)から5月1日(日)まで上野公園にある東京文化会館で記載される。本イベントはバレエを観るだけでなく、聴く、知る、踊る、遊ぶ、買う、作るなど様々な角度から楽しめる恒例の催し。子どもから大人まで楽しめる多彩な企画が特徴で、会場になっている東京文化会館内の様々なエリアが活用される。コロナ禍で一昨年と昨年は一部の企画をオンラインに切り替えて開催されたが、今年は3年ぶりに東京文化会館での開催が実現する。期間中、感染対策を徹底した上で約30のイベントが予定されており、6回目となる今年のテーマは“ロミオとジュリエット”だ。ジョン・クランコ版『ロミオとジュリエット』の上演や、『ロミオとジュリエット』名版ダンサー・クロストーク、様々な『ロミオとジュリエット』を紹介するパネルギャラリーが登場するほか、劇中のバルコニーが大ホールのホワイエに出現。実物の舞台セットの前で記念撮影ができる。また、バレエグッズを扱う店舗が集まる“バレエマルシェ”、プロダンサー&キッズダンサーが登場する“バレエウェア・コレクション2022”、公開レッスン、武蔵野ルネのバレエ似顔絵コーナーなどバラエティ豊かな企画が揃う。さらに「8バレエ団ダンサーズトーク&取材映像上映会」には、日本が誇る8団体を代表するダンサー、荒井成也(井上バレエ団)、真野琴絵(小林紀子バレエ・シアター)、上山榛名(貞松・浜田バレエ団)、塩谷綾菜(スターダンサーズ・バレエ団)、植田穂乃香(東京シティ・バレエ団)、上野水香(東京バレエ団)、法村圭緒(法村友井バレエ団)、水井駿介(牧阿佐美バレヱ団)がクロストークを披露。ダンサーの日々の姿に密着取材した映像も上映される。上野の森バレエホリデイ 20224月29日(金・祝)から5月1日(日)まで東京文化会館(東京都台東区上野公園 5-45)入場料:無料(一部のイベントは有料)
2022年04月20日上野樹里主演、田中圭らと共演する「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」が4月19日放送。上野さん演じる杏花と田中さん演じる晴太に「優しい気持ちになりました」などの反応多数。2人の共演にも「二人が自然体」などの声が送られている。上野さんが火曜ドラマで初主演を務める本作はヨガインストラクターの主人公が、妻に先立たれた父と共に父娘2人で婚活にチャレンジするオリジナルラブストーリー。上野さんが父・林太郎と2人で暮らすヨガインストラクターで、大雑把な性格のため身の回りのことや家事も雑になりがちで結婚願望はない沢田杏花を演じる。またバツイチのシングルファザーで息子第一の生活を送っており、再婚は考えていない東村晴太に田中圭。晴太の息子・虹朗が通う民間英語学童保育の指導員で、杏花とも幼なじみの不破颯に磯村勇斗。辞書の編纂をしているフリーの日本語学者で杏花の父親・沢田林太郎に松重豊。林太郎が婚活パーティーで出会う整形外科医・日向明里に井川遥。2年前に他界した林太郎の妻で杏花の母・沢田陽子に八木亜希子。晴太の息子で小学2年生の東村虹朗に鈴木楽。ゆりやんレトリィバァ、水崎綾女、清水くるみ、武田玲奈、鈴木康介、榊原有那、柚希礼音らも出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。1話は杏花が起業セミナーで晴太と出会う。自己紹介で「結婚する気がない」と発言した晴太に興味を持った杏花は、二人で食事に行った先で「結婚を前提にせず、お付き合いしてもらえませんか?」と提案をするが、晴太からシングルファーザーだと告げられ「友達になりませんか?」と逆提案を受ける…。そんな中、林太郎が陽子の三回忌を機に遺品整理をしていると、陽子が遺した離婚届を発見。人生最大のショックを受けた林太郎は杏花も巻き込んだ“父娘ダブル婚活”を始めるのだが、婚活パーティーで晴太と遭遇、さらに幼なじみの颯とも再会する…というストーリーが展開。杏花と晴太の出会いと互いの距離を近づけていく過程に「様々な生き方の肯定から自分の生き方を尊重する始まりで良い。晴太と杏花の自然と心の距離が近づいてく感じが好き!」「杏花と晴太の温かな雰囲気に私も優しい気持ちになりました。互いに尊重しながら問いかける物語」といった声が上がる。また「樹里ちゃんとめちゃくちゃ相性がいいと思う。二人が自然体」「上野樹里ちゃんと田中圭くんのやりとりなんか心地よかったなぁ好きだなぁ」「自然体の上野樹里ちゃんとこういう感じの田中圭くんは素敵だと思った」など、上野さんと田中さんの共演も視聴者から好評の模様だ。(笠緒)
2022年04月20日「もしすべての男性が妊娠する可能性がある世の中になったら…?」を描いた漫画「ヒヤマケンタロウの妊娠」がNetflixとテレビ東京の企画制作で実写化。4月21日からNetflixで全世界独占配信される。突然の妊娠発覚に戸惑う広告代理店で活躍する桧山健太郎を斎藤工、そんな桧山のパートナーでフリーライターの瀬戸亜季を上野樹里が演じる。現代社会に潜むさまざまな問題や悩みをポップに描いた本作。そんな社会派コメディドラマをどのように作り、役と向き合っていったのか、斎藤工と上野樹里に語っていただいた。現代社会が落とし込まれた脚本――原作は読まれていましたか?斎藤工(以下、斎藤):お話をいただいてから拝見しました。作品が発表された2012年に、もっと話題になっていてもおかしくなかったんじゃないかな、と。リアリティとコミカルさがある世界観に、夢中で作品の中に惹きこまれましたね。上野樹里(以下、上野):私も作品のお話をいただいてからですね。まず着眼点や発想から、役の立ち回りなど予測ができないので、初めての感覚を抱きながら物語に興味が湧きました。そして私がドラマの中で演じる亜季が、原作の中では複数登場するヒロインの中の1人であって年齢も40代前後と私より少し上。ドラマでは全8話を通して亜季を描いていますが、原作では後半に少しだけ登場するんだな、という意外な事実に驚きました。――原作よりも、ドラマのほうがより攻めた内容になっていると思うのですが、原作と脚本の違いはどのように感じられましたか?斎藤:民放の中でも前衛的なテレビ東京と、Netflixが組むことの攻め具合というのはあると思うんですけど、まず、チームの立て付けが分厚いな、と。脚本の山田(能龍)さん、天野(千尋)さん、岨手(由貴子)さん、監督の箱田(優子)さん、菊地(健雄)さんも含めて日本映画の銀河系軍団みたいなチームです。原作コミックが出た2013年に映像化していたら、またちょっと違う形だったでしょうね。脚本は読んでみると、原作との差異が「いま」というものに落とし込まれているな、と思いました。上野:原作では、子どもを授かって生むことに前向きな桧山に周りの女性がハッとさせられていく印象だったと思うんですけど、ドラマの中の桧山は、否定的なところから始まっているんですよね。亜季自身も、仕事は忙しいし、自分が子供を持つことを現実味を帯びた形で考えてすらいない状況。子どもを授かったというチャンスをどういうふうに受け止めればいいんだろう、と。今の現代社会の余裕のなさも描かれていて、よりリアリティが出せたのかな、と思います。このチームだから作れたヒヤマケンタロウ像――役をどのように捉えて、演じる際に心がけていらっしゃったのでしょうか。斎藤:「ヒヤマケンタロウの妊娠」というタイトルに答えはあるので、そこにどうやってたどり着くか。桧山の葛藤はどのようなものだったのか、自分の中でも仮説を立てていたんですけど、実際に現場に行くと、いい意味で違う方向に向いていきました。「ヒヤマケンタロウ」の物語というより、彼を取り巻く人たちの在り方を描いた作品だと思うんですけど、ひとつのコンパスの軸が刺さる「ヒヤマケンタロウ」を監督さん始め、役者さん、スタッフさん、みんなで一緒に作っていただいた。自分で何かを掘り下げることは結果的にできていないんですけど、他力本願でできたキャラクターだからこそのブレ感が彼に宿ったのかな、とポジティブに捉えています(笑)――出来上がった作品を観られて、どのように感じられましたか。斎藤:そりゃあ毎度、この人(自分)は役者をやめたほうがいいと思っちゃうんですけど。上野:そんなことないですよ。斎藤:いや、今回も例外なく、自分では「間違ったチョイスをしているな」と細かい部分で思うんですよ。個人で表現をしているわけじゃなくて、亜季がいて、亜季にぶつけたものが跳ね返ってきて、化学反応みたいなものが生まれた瞬間があると、全てが必然だったんじゃないか、と思うんですよ。きれいごとじゃなく、この作品に関わる全ての人たちが、全員必要だったな、と思いました。――上野さんは、役作りという面ではいかがでしたか。上野:亜季はフリーランスとして必死に確立しようと働く中で、様々な重圧を1人で背負いながら、満たされない環境の中で自分を見失うまいと仕事をしている女性です。今はフリーランスで働いている方もたくさんいらっしゃいます。自分がやりたいことをやるために選んだことだけど、思い通りにいかない現実だったり、自分の年齢と、子どもを産むのか産まないのか、結婚するのかしないのか、いやそんなことを考えている場合じゃない……でも、自然の流れに身を任せていても、このまま私はどこまで行ってしまうんだろう、という漠然とした不安の中で、自分らしさを追求している女性として共感される部分はひとつ意識しました。あとは、桧山が妊娠してからパートナーとしての亜季に男性が共感する部分はあるのかな、ということを考えながら、自分が亜季らしくいられるビジュアルを楽しんで作りました。今回、初めてNetflixの作品に携わったんですけど、最初、企画書で「映画のようなタッチのドラマ」とあったんです。テンポ感やセリフのトーン、映像のタッチはどうなるんだろう、と未知の世界に悩んでいたところに、斎藤さん演じる桧山がいて。こういうトーンで、こういう世界観で作られていくのかなと、影響を受けて自分も亜季としてそこにいられたのかな、と思います。なので、斎藤さんは役者を続けてください(笑)斎藤:ありがとうございます(笑)亜季の存在はこの物語の主線だと思うんですよね。男性が妊娠したという状況からさらに踏み込んで描くには、妊娠した男性をパートナーに持った亜季やその周りの人たちがどう変化するのか、ということ自体が実は「ヒヤマケンタロウ像」を作ってくれているんですよね。桧山と亜季のシーンは全体としてそこまで多くないんですけど、客観的に作品を観たときに、亜季のシーンで桧山を想起させてもらえることがあるんです。これは上野さんの懐の広さなんだな、と思いました。桧山という存在が映っていないときでも、桧山がそこにいる、と感じさせてもらえる場面がたくさんあって、「あっ、桧山を描いていただいてるな」と思いました。互いの存在があったから、桧山と亜季が出来上がった--ご自身が演じられた役に対して、共感した部分はありますか?斎藤:作品の冒頭で桧山が語りでスムーズに生きよう、スマートに生きようと弊害を回避していく、と入るんですけど、これってたぶん人間の本能だと思うんです。でも、回避しきれない「まさか」が大小問わず必ず訪れる。そこで、自分の本性が見えるんですよね。普段、距離を置いている自分の本性をいざというときに見て「ああ自分はこんな形だったのか」と傷つくというか。人生は簡単に攻略できるものじゃないから、その「まさか」が訪れたときの慌て方が他人事じゃないな、という想いで演じてたかな。たぶん、実際に僕も普段はいかに摩擦も少なく、省エネで生きようとしちゃってるんですよね。それは、スマートなようでいて、実態がないような生き方。こうやって映画やドラマで描かれる人間のドラマの部分は、ハッとさせられる部分があるな、と思います。上野:どうなんでしょうねぇ……いまだに、自分でも自分が分からないです。みんな魂は同じで、ただどんな体験をしたか、という違いなだけも気がしていて。でも亜季は魂を売らない人という感じがしていて。自分の信念をもっているから、理想通りにいかないけど、その中で必死に生きているように思います。だからあまり亜季が笑う瞬間はないんですけど、そこは似ているな、と思いました。自分も普段、あれこれ考えている時間が長くて、あんまり笑ってなかったりするので、もっと笑いたいと思います。――斎藤さんから観た亜季、上野さんから観た桧山の印象はいかがでしたか。斎藤:桧山が亜季に中絶のサインをもらいにいくシーンが、僕らのファーストカットだったんですけど、多くの場合は男女逆の状況なんですよね。でも、作中でサインをするのは女性である亜季。亜季は女性だけど、その状況における“いわゆる”男性感をすごく感じさせてもらいました。だから、桧山の母性みたいなものが反作用的に出てきた、というのがその掛け合いの中でありましたね。女性性の対立ではなくて、その状況における「今の世の中ってこうだよな」というような、瞬間的な男性性、女性性みたいなものを亜季の中に感じたので、桧山という前例のない佇まいになっていった。上野さんじゃなかったら、ああいう「ヒヤマケンタロウ」にはなってないですね。上野:台本を読んだときから役と似ているかはさておき、斎藤さんが演じられる桧山が想像できたので、自然と私の役や役割も定まっていきました。桧山は女性から人気でエリートで才能がある。仕事一番、プライベートは深入りせず楽しむ。でも苦労のない反面、どこか味気ない日々を送っていることに亜季も含め気付かない。そんな桧山が妊娠という様々な困難を通して、二人がいい感じに熱くぶつかり合うので、喧嘩ばっかりしているのに、なぜか嫌じゃない。結婚もしてないのに最高のパートナーになっていく感じで。ただ妊娠を身をもって経験していない亜季は、どんどんお腹が大きくなり時に感情的になってしまう桧山に、上手に桧山を包んであげられない歯痒さ、守ってあげられる余裕のない自らの小ささ、無力さに気付かされました。ふたりが信念を貫くために心がけていることは?――今回の作品では、少しずつ社会が変わっていっているのかな、と感じられる描写も多くあります。変わっていくのだとしたら、次の世代に繋ぐ社会はどんな社会がいいな、と思われますか。斎藤:次の世代や、さらにその次の世代に対して、たぶん僕の代は繋ぐべき何かを形成できていないというか……混沌としたまま、凪のように今があるのかな。俯瞰で物事を捉えられるのが、自分より下の世代だと思うので、僕はむしろ期待するしかないな、と思っています。老朽化した何かのバトンを受け取りすぎなくていいよ、ということは思いますし。上の代の失敗を見て反面教師にすることが唯一の学びかな、と。時間はかかると思うんですけど、革命的に何かが変わった未来に僕は期待しています。――作中では、男女の齟齬もいくつかあったと思うのですが、男女が分かり合うためにはどうすればよいと思われますか。斎藤:最近のニュースを含めて、総じて、男性主権の社会構造にはろくなことがないなっていうのは感じます。中にはね、2割ぐらいは立派な方もいると思うんですけど、残念なエビデンスみたいなものが見えてしまっていますよね。前の世代の人たちが決めたルールや公約は本当に見直さないと。というか、改める機会、きっかけは今なんじゃないかな、と思っています。――作品の中では、それぞれが自分の理想とする生き方を貫こうと奮闘しています。斎藤さんと上野さんが自分の生き方を貫こうとする上で大切にしていることはなんでしょうか。上野:違和感には敏感でいたいですよね。自分が居心地がいい状態で仕事に没頭できるのが一番いいのかな、って。そのために常に自分がフラットでニュートラルな状態でいないといけないと思います。感覚でしかないんですけど、誰かの言った一言に引っ掛かったときに、「なんで引っ掛かるんだろう」ってちゃんと考えたい。引っ掛かるということは、何か自分にあるわけだし、そのままにしないで、ひとつひとつ考えて歩いていく。それが自分の生き方なのかな、と思います。そんな感じで、不器用ながらにやっています。斎藤:両親は、決して子どもが主体というわけでもなく、下の僕が20歳になるまでを親の義務と定めていて、それ以降は南米に旅したり、自由を謳歌しています。この物語の中でも、新しい命、尊い命というものが命題にありながらも、本当に社会と育児が切り離されていていいんだろうか、ということを自分自身に突き付けられた気がしました。自分の今までの大きなテーマである、全て分別してしまうことが実はもっと直結したものなんじゃないかな、ということがこのドラマの経験ですごく明確になったな、と思います。プライベートと仕事ってもちろん、分かれてはいると思うんですけど、プライベートの時間に台本を読んだり準備をしたりするし、本番でリラックスするために、仕事中にプライベートの時間を思い出して……そこの相互関係はあると思うので、メンタルとフィジカルを離して考えるのではなく、ひとつのものとして考えていきたいな、とより思うようになりましたね。「ヒヤマケンタロウの妊娠」は4月21日(木)よりNetflixにて配信開始。(c)坂井恵理・講談社/(c)テレビ東京撮影/奥田耕平、取材・文/ふくだりょうこ
2022年04月20日斎藤工と上野樹里が共演、坂井恵理によるコミックス(講談社「BE LOVE KC」所載)を映像化したNetflixシリーズ「ヒヤマケンタロウの妊娠」。男性の妊娠をきっかけに、男女の役割の固定観念の逆転をコミカルに描きながら社会の様々な問題をあぶり出す本作から、象徴的な本編映像が解禁となった。“スマートに生きる”ことを信条に第一線で仕事をこなし、特定の恋人も作らず人生を謳歌していた桧山健太郎(斎藤さん)は、ある日突然自分が妊娠していることを知る。男性の妊娠はかなり珍しい中で、自身に訪れた予想外の出来事に慌てふためく桧山。仕事優先で結婚や出産は二の次だったパートナーの亜季(上野さん)も戸惑いを隠せない。紆余曲折を経て出産を決意した桧山と亜季だったが、社会から向けられる予想外の眼差しや妊娠によるキャリアの壁、妊娠した男性への偏見を身をもって体験することに…。今回解禁されたのは、出産を決意した桧山とパートナー・亜季が、神社で安産祈願を行う様子と神主のやり取りのシーン。“母子ともに”健康に出産できるよう神社へご祈祷に行く風習である安産祈願。祈祷の後、神主は明らかにお腹が目立っている桧山を差し置いて、亜季に“母子”の健康を願う言葉をかけ、授与品を渡すが、その帰り道に桧山は亜季に「絶対にわざとだろ」と納得がいかない様子。世の中の固定観念を目の当たりにすることで徐々に自身の先入観から解放され、物事を多角的に見られるようになっていく桧山の姿が描かれている。しかも、このシーンはまだまだ物語中盤となっており、当事者になったことで社会に満ち溢れる思い込みや無意識の偏見に気がついた桧山が、亜季とともにどう向き合っていくのか、興味をそそられる映像となっている。Netflixシリーズ「ヒヤマケンタロウの妊娠」は4月21日(木)よりNetflixにて全世界独占配信。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2022年04月18日4月19日から、主演ドラマ『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』がスタートする女優の上野樹里さん。インスタにアップした幼少期の写真が注目を集めています!かわいすぎる3歳の上野さん この投稿をInstagramで見る 上野樹里(@_juri_art_)がシェアした投稿 上野さんは、「なぜか事務所の倉庫に眠っていた、小さい頃の写真。今は無き家の玄関の上。上野樹里3歳です」と幼少期の貴重な写真を公開しました。赤い着物がお似合いでとてもかわいらしいけど、緊張しているのか表情は少し硬めな1枚。「七五三かな?やっぱり笑わない(笑)めでたい日なのに。。何かを疑ってる?orチビのだめ?あぁ、着せられて居心地悪い感かな」と、自身の主演ドラマ『のだめカンタービレ』をからませつつ想像しています。また、「座敷童子では、ありません。」とユニークなひとことも綴っています。この投稿に、「ああああ可愛すぎる」、「ちび樹里ちゃん。何かを言いたげな瞳が素敵です」、「かわいい。3歳で既に完成‼︎」、「本当に笑わない子だったんですね。今は笑顔が素敵な樹里さんなのに。信じられないです!」、「3歳にして大女優の予感。めっちゃ可愛いですね」、「ちびっこのだめちゃんキュート。のだめちゃん、見たくなりました♡」などの声が寄せられています。 上野さんは先日、長年所属した芸能事務所からの独立を発表したばかり。さらなる活躍を期待しています!あわせて読みたい🌈桐谷美玲さん、顔中シールだらけショットに「天使の仕業」「可愛すぎ」と反響
2022年04月12日ポーズをとらなくてもスッキリ4月5日、心も体もスッキリするヨガを紹介している新刊『読むヨガ ポーズをとらなくても心も体も軽くなる!』が小学館から発売された。四六判、176ページ、定価は1650円(税込)である。著者はヨガインストラクターの密山礼巳(みつやまれみ)さん。密山さんは「RYT200」(全米ヨガアライアンス認定ヨガインストラクター資格)を保有し、主演の上野樹里さんがヨガインストラクターを演じる春のドラマ「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」でヨガ監修を務めている。毎日を心地よく過ごすためのヒントヨガといえば、まず独特のポーズを思い浮かべ、体が柔らかい人でないとできないのではないかと思いがちであるが、密山礼巳さんは「ポーズは8つあるヨガのステップのうちのひとつ」だと語る。密山さん自身、ポーズがヨガのほんの一部だったことに衝撃を受けた経験があり、ヨガの考え方を知ることで、人生が大きく変化したという。資格取得のための留学においても、半分以上はヨガの考え方の学習に充てられた。新刊では体が硬い人、運動が苦手な人でもできるヨガ的思考や、呼吸を意識するだけで心身が軽くなり、毎日を心地よく過ごすためのヒントが掲載されている。(画像はプレスリリースより)【参考】※読むヨガ - 書籍 - 小学館
2022年04月09日「第四十三回 上野東照宮 春のぼたん祭」が、2022年4月9日(土)から5月8日(日)までの期間、東京・上野の上野東照宮で開催される。「第四十三回 上野東照宮 春のぼたん祭」1980年に日中友好を記念に開苑、今も江戸の風情を現代に残しながら、多種多様なボタンの花を苑内に咲かせる上野東照宮のぼたん苑。毎春恒例のイベントとなっている「春のぼたん祭」では今年も、110種500株以上のボタンが苑内を彩る。希少品種を含む110種500株以上のボタン期間中は、黄色に桃色がかった橙色の花弁が目を引く「赤銅の輝」、黄色の千重咲きのボタンでは唯一上向きに咲く「ジパング」、中国品種と日本品種の自然交配による緑色の花が特徴の「まりも」など、貴重な品種も多数が開花する。シャクナゲ、シャクヤクの花も随時開花また、苑内ではシャクナゲや約20品種のシャクヤクも随時開花。「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」ということわざがあるように、ボタンに負けず劣らず美しい姿を見せてくれるシャクヤクとの共演も楽しめる。季語として俳句に詠まれるだけではなく、絵画や文様、家紋などのモチーフとしても多く登場するなど、古くから人々に愛されてきたボタンの花。一年で最も美しく咲く大輪の花、その香りを感じながら間近に鑑賞してみてはいかがだろう。開催概要「第四十三回 上野東照宮 春のぼたん祭」開催期間:2022年4月9日(土)〜5月8日(日) ※期間中無休開苑時間:9:00~17:00(入苑締切)入苑料:大人(中学生以上) 700円、団体(20名以上) 600円、会期入苑券 2,000円、小学生以下 無料住所:東京都台東区上野公園9-88TEL:03-3822-3575(ぼたん苑)アクセス:・JR上野駅 公園口より徒歩5分・京成電鉄京成上野駅 池之端口より徒歩5分・東京メトロ根津駅 2番出口より徒歩10分
2022年04月08日斎藤工が、予想外の妊娠ライフに悪戦苦闘する桧山健太郎を演じる、真面目だけれどどこかクスッと笑える社会派コメディ「ヒヤマケンタロウの妊娠」。この度、配信スタートに先駆けて、和気あいあいとした撮影現場の様子が写し出されたメイキング写真が到着した。スマートに生きることを信条に、第一線で仕事をこなし、特定の恋人も作らず、人生を謳歌していた桧山は、ある日、妊娠していることを知り、慌てふためく。仕事優先で結婚や出産は二の次だったパートナーの亜季(上野樹里)もまた、戸惑いを隠せない。紆余曲折を経て、出産を決意した2人だったが、社会から向けられる眼差しや妊娠によるキャリアの壁、妊娠した男性への偏見を身をもって体験することに。本作は、ジェンダーバイアスや無意識の偏見など、社会的な問題をテーマとし、多様性を描いていく。スタッフ、キャストが丁寧にコミュニケーションをとり、アイディアを出しあって行われたという本作の撮影。今回到着したメイキング写真では、キャストたちの和やかな表情が写し出されている。また写真には、桧山の両親を演じた筒井真理子とリリー・フランキー、広告代理店の上司を演じる岩松了の姿も。彼らが妊娠した桧山にどう絡んでくるのか注目だが、特にリリーさん演じる父親と桧山との関係には、ある因縁めいた真実が隠されていることが物語後半の大きなカギとなっており、父親の登場で事態は急展開を迎える。斎藤さんは「日本映画界の要となる素晴らしきキャスト、スタッフ方々と共に作品に愉しく詰め込んで、広く深く軽やかにお届け出来たらと思っております」とコメントし、上野さんも「気軽に楽しめる作品でありながら、ジェンダーやマイノリティなどへの理解を深めるきっかけとなる作品になれたらなと思います」と話している通り、社会的テーマを扱いながらも、軽妙で思わずクスッと笑ってしまう演出に期待が膨らむ写真だ。Netflixシリーズ「ヒヤマケンタロウの妊娠」は4月21日(木)Netflixにて全世界同時独占配信。(cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2022年04月06日ウートピの3月の記事ランキング(集計期間:2022年3月1日〜31日)を振り返ります。1位「樹里ちゃんのお古をよそ行きに着てるの!(笑)」“平野レミ流”嫁姑関係の築き方1位は、平野レミさんのインタビューでした。2月にエッセイ集『おいしい子育て』(ポプラ社)が発売になったレミさんに、どんなふうに子育てをしてきたのか、そして嫁姑のちょうどいい関係の築き方についてたっぷりと話を聞きました。2位再生回数190万回超え!料理研究家ゆかりさんの「ふわふわパンケーキ」2位は、料理研究家ゆかりさんのレシピ本『料理研究家ゆかりのおうちで簡単! 3時のおやつ』(宝島社)から、「ふわふわパンケーキ」のレシピを紹介した記事でした。同書では、楽しく作っておいしく食べたいレシピが61品収録されています。3位会社帰りに16時間断食ができる! 話題のコンパクトホテルがリニューアルオープン3位は、2月にリニューアルオープンした「ファーストキャビン市ヶ谷」の紹介記事でした。会社帰りに「16時間断食」ができる「ファーストファスティングー青木式16時間断食プランー」も話題の同ホテル。医師監修のこのプランでリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。4位コロナ禍で3人に1人がファッションに変化使う機会が増えたアイテムは?4位は、パーソナルスタイリングサービス「DROBE(ドローブ)」の運営会社、株式会社DROBEによる調査記事でした。調査結果によると、コロナ禍で3人に1人が身につけるファッションやアイテムに変化があったことなどがわかりました。5位 恋愛や結婚で大事な「しないこと」って?【DJあおい】5位は、DJあおいさんの人気連載「DJあおいの私は仕事ができない。」でした。既婚者の相談者さんは、知り合った人から「2人で会うのはやめたほうがいい」と言われることに戸惑いを感じるそう。そんな悩みさんにあおいさんの回答は——?■SNSをフォローすると最新記事がタイムラインに届きます!facebook: @wotopiTwitter: @wotopinews
2022年04月04日2022年3月26日、東京都の豊洲にある劇場『IHIステージアラウンド東京』で、TBSの春ドラマ3作品の合同制作発表が開催されました。登壇したのは、同月10日スタートの日曜劇場『マイファミリー』から二宮和也さん、多部未華子さん、賀来賢人さん、濱田岳さん。同月15日スタートの金曜ドラマ『インビジブル』から高橋一生さん、柴咲コウさん、有岡大貴さん、桐谷健太さん。同月19日スタートの火曜ドラマ『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』から上野樹里さん、田中圭さん、磯村勇斗さん、松重豊さん。総勢12名の豪華キャストがそろいました。ドラマの合同会見をするのは初の試みで、作品の枠を超えたクロストークも見られたといいます。日曜劇場『マイファミリー』で主演を務める二宮さんは、合同制作発表ならではのコメントを送りました。「こういう機会は僕も初めて。横のつながりもできたので、皆で一緒に4月スタートのドラマを盛り上げていきたいです」また、金曜ドラマ『インビジブル』で主演を務める高橋さんは、このようにメッセージを送っています。「各ラインアップ、それぞれ毛色の違うエンターテインメントなドラマだと思いました。僕たちは、見てくださる方々が毎週楽しみになるような娯楽性のある作品を作っていきたいと思っています」火曜ドラマ『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』で主演を務める上野さんは、TBSで放送されるドラマ全体に意気込みを語りました。「この場に参加したことによって、より一層モチベーションも上がりました。皆さんと一緒にTBSドラマを盛り上げていけたらいいなと思います」このイベントの模様は、TBSのYouTubeチャンネル『YouTuboo』で見ることができます。これから始まるドラマを前に、合同記者会見の様子もチェックしたいですね![文・構成/grape編集部]
2022年04月04日毎春の定番であり、『日本の春』を感じられる花見。コロナ禍の影響で不特定多数が集まった飲食は困難ですが、家族や少人数の知人間で桜の花を見に行く人もいます。2022年4月1日、俳優の上野樹里さんがInstagramに投稿したのは、温かみの伝わってくる4枚の写真でした。上野樹里の『家族ショット』に反響2016年に、ロックバンド『TRICERATOPS(トライセラトップス)』の和田唱さんと結婚した、上野さん。和田さんの母親は料理愛好家である平野レミさんであり、平野さんと上野さんは義母と娘の関係です。2022年の春に上野さんが投稿したのは、夫と義母と一緒に写った家族写真でした。※写真は複数枚あります。スライドしてご覧ください。 この投稿をInstagramで見る 上野樹里(@_juri_art_)がシェアした投稿 投稿の4枚目には、桜をバックに笑顔で写る、上野さんらの姿が。引きの構図の写真ですが、3人は楽しそうな表情をしており、家族での花見がいい思い出になったことが分かります。2019年10月には、夫でイラストレーターの和田誠さんを亡くしている平野さん。その際、上野さんは悲しみに暮れる平野さんを元気付けてくれたといいます。家族の仲のよさや温かみを感じる上野さんの写真に、多くの人がつられて笑顔になりました。・素敵なご家族だなあ。自分も笑顔になっちゃった!・なんだかニヤニヤした。レミさんもいい笑顔!・樹里ちゃんのスタイルがよすぎる!お似合いの夫婦だ。上野さんはおよそ18年所属していた芸能事務所から独立し、2022年4月1日から個人での活動を開始しました。新しい門出にふさわしい家族写真に、投稿を見た多くの人がエールを送ったようです![文・構成/grape編集部]
2022年04月03日上野樹里と桐谷美玲女優・上野樹里が4月1日、アミューズから独立したことを発表。同19日から主演ドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)の放送が開始するというタイミングで、個人での活動のスタートを切ることとなったようだ。「『持続可能な恋ですか?』をめぐっては、昨年10月20日に『女性自身』(光文社)のウェブサイトで女優・戸田恵梨香の降板が報じられ、その後、同12月23日発売の『週刊文春』(文藝春秋)にて上野が代役で起用されたと伝えられました。おそらく、この頃には上野の独立話も内々で進められていたとみられますが、TBSのピンチを救うべく、オファーを引き受けたのでは。独立準備とドラマ撮影の両立は大変だったでしょうけど、ここから心機一転、また頑張ってほしいですね。新事務所は、アミューズでかつて上野を担当していたマネジャー男性が代表のDon-crewで、彼女はエージェント契約という形で活動していくそうです」(芸能プロ関係者)桐谷美玲、独立のウラ事情この春、古巣から離れる芸能人、有名人はかなり多い。上野と同じ女優では、桐谷美玲が3月31日をもってスウィートパワーから独立した。桐谷は2018年7月に俳優・三浦翔平と結婚し、20年7月に第1子出産を報告。現在はほぼ“育休”状態だが、スウィートパワーからの独立が発表された際、事務所側は「今回、契約満了にあたり、自らの力でモデル業を中心とした活動に注力していきたいという本人の気持ちを尊重し、円満に契約を終了する」と説明した。「事務所が“円満退所”を強調したのは、過去に桐谷とのトラブルを報じられていたからではないでしょうか。スウィートパワーといえば、かつて堀北真希が結婚後に事務所を退所、芸能界からも引退してしまい、桐谷が“稼ぎ頭”のようになっていた時期がありました。そのせいで、事務所はなかなか桐谷と三浦の結婚を認められずにいたという話です。しかし、桐谷は女優業に“後ろ向き”だったとも言われていましたし、育児が落ち着いても事務所にいる以上、ドラマの仕事などしなければならないのであれば、独立してモデル業をメインに……と考えたとしてもおかしくありません」(テレビ局関係者)一方、俳優では伊藤英明、ムロツヨシ、瀬戸利樹がそれぞれ、これまでの所属事務所から離脱。伊藤は3月27日に自身のインスタグラムで「20年以上所属していたAチームを退社し、本日からグランパパプロダクションに移籍致しました」と、ムロは4月1日付のインスタで「所属していました事務所『アッシュアンドディ』から『アッシュアンドエー』所属となる」「あえて堅苦しくない言い方をするのであれば、『暖簾分け』という言葉が合うかな」と報告した。さらに、16年放送の『仮面ライダーエグゼイド』(テレビ朝日系)などに出演していた瀬戸も、今月1日にインスタで「2022年3月31日をもって、9年間お世話になりました研音を退所することとなりました」と明かし、新事務所についての言及はないが、「引き続き、俳優活動を邁進していきたい」とつづっている。「瀬戸に関しては、昨年7月4日配信の『文春オンライン』が、新型コロナウイルス感染拡大防止のため東京都に緊急事態宣言が発令されていた中、六本木のカラオケバーで“20人超えの飲み会”に参加し、朝まで遊んで美女をお持ち帰りした……などと報道。『文春』の取材を受けた研音は、『社会の一員としての自覚を持ち、責任ある行動を実践していくよう厳重に注意いたしました』とコメントしていましたが、瀬戸に対して本気で激怒していたとか。結局、この“自粛破り”が影響し、退所というか“実質的なクビ”という流れになったようです」(同・前)クジパン退社の前にあった“羽生事件”また、この春に転機を迎えるアナウンサーも多い。桝太一アナは3月をもって日本テレビを退社し、4月からソニー・ミュージックアーティスツ(SMA)と業務提携。今後は同志社大学ハリス理化学研究所で研究者となるが、日テレ系報道番組『真相報道 バンキシャ!』の出演などは継続する。NHK出身の住吉美紀アナも、11年4月からノースプロダクションに所属していたが、今月1日付のインスタで独立を発表した。「フジテレビでは、久慈暁子アナが4月いっぱいで退社することになっています。17年4月に入社した彼女は、大学時代にタレント活動をしていたこともあって“鳴り物入り”でフジの女子アナに。同局には、期待の新人アナを起用した『パンシリーズ』なる深夜番組があり、久慈アナはシリーズ史上最速の入社4カ月目で『クジパン』を任されました。しかし、その放送は史上最短の3カ月で終了。また、18年2月開催の平昌オリンピック後、久慈アナは記者会見で羽生結弦選手へのインタビューを担当したのですが、なぜか“美味しかった料理など、教えていただけたら嬉しいです”と競技に関係ない質問を繰り出し、業界内外から呆れ声が出ていました」(スポーツ紙記者)なお、羽生選手も「美味しかった料理については、ちょっと省きます」と回答をパスしていた。「そんな久慈アナは、17年10月から昨年3月までフジ系報道バラエティ『めざましテレビ』にキャスターとして出演していましたが、同3月、総合司会に抜てきされたのは、彼女よりも1年後輩の井上清華アナ。久慈アナも『めざましどようび』の総合司会を頑張ってはいたものの、悔しかったと思いますよ。フジを退社した後はタレントに転向すると伝えられていますし、新たな活躍に期待したいところです」(同・前)ほかにも、元サッカー日本代表・武田修宏はホリプロを、声優・茅原実里はホリプロインターナショナルを、3月31日付で退所。2人とも、今後はフリーで活動していくようだ。また、タレントのミッツ・マングローブも3月31日をもってSMAを退所しており、同日配信の「NEWSポストセブン」は、ユークリッド・エージェンシーへの移籍を報じている。さまざまな芸能人、有名人たちの再出発が、明るい未来に続いていることを祈るばかりだ。
2022年04月01日(左から)二宮和也、高橋一生、上野樹里「みんなで一緒になって、TBSの4月ドラマを盛り上げられたらなと思います」3月26日に行われた『TBS DRAMA COLLECTION 2022 Spring!!』で意気込みを語ったのは、4月10日からスタートする日曜劇場『マイファミリー』で主演を務める嵐の二宮和也。「TBSで放送される4月期のドラマ3作品が、合同で制作発表を行いました。これは同局史上初めてのことで、各ドラマの主要キャストたちが作品の垣根を超えたトークを披露し、会場を盛り上げました」(スポーツ紙記者)“異例”イベントの裏事情娘の誘拐事件で試される夫婦の絆を描く『マイファミリー』(日曜午後9時)からは、主演の二宮のほか多部未華子、賀来賢人、濱田岳が登壇。刑事と犯罪コーディネーターの異色の関係が軸の刑事サスペンス『インビジブル』(金曜午後10時)からは、主演の高橋一生、柴咲コウ、有岡大貴、桐谷健太が出席。娘と父がダブル婚活を始めるラブストーリー『持続可能な恋ですか?父と娘の結婚行進曲』(火曜午後10時)からは、主演の上野樹里、松重豊、田中圭、磯村勇斗が登壇した。12人もの豪華なキャストが勢ぞろいしたイベントは各所で話題となっているが、これは近年では“異例”とも言える試みだった。「新型コロナウイルスの影響を受けて、このところは制作発表もオンラインで行うケースがしばしばありました。時代に合わせた流れなんでしょうけど、メディア側からしたら出演者の話をその場で直接聞くチャンスがなくなることで、思うような取材ができないことも。そんな中で行われた今回のイベントは、多くのキャストの話が生で聞ける貴重な場でしたから、各方面でこぞって報じられたのでしょう」(TBS関係者)マスコミにとっても絶好の機会だった合同での制作発表。大きな注目を集めることに成功したが、その裏にはこんな事情も……。「通常であれば、これほど豪華な俳優たちを12人も集めるのはスケジュール的にもなかなか厳しいものです。出演作が異なるとなれば、なおさら。ただ、この日はTBSで『オールスター感謝祭’22春』の放送がありました。イベントに登壇した方のほとんどはそのまま番組にも出演していますから、併せてスケジュールを確保していたのだと思います」(芸能プロ関係者)多忙を極める俳優陣が一堂に会する機会を、フルに活用したTBS。これは新たな“発明”ともいえる。「『感謝祭』は毎年春と秋に放送される特別番組。ちょうど番組の改編期にあたることからこれまでも新ドラマのキャストが出演してきましたが、今後は今回のようにドラマの制作発表も同日に“合同”という形で行っていくのではないでしょうか。各所にとって好都合ですし、合理的な選択だと思いますよ」(同・芸能プロ関係者)新たな試みは“アンサーチェック”の結果、最適解だったようだ。豪華な“オールスター”が勢ぞろいした4月期の3作品にも期待!
2022年04月01日YOASOBI(ヨアソビ)のボーカル・ikuraとしても活躍する幾田りらの新曲「レンズ」が、2022年6月14日(火)に配信リリース。上野樹里主演ドラマ『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』の主題歌となる。幾田りら新曲「レンズ」は温もり溢れるピアノバラード幾田りらは、YOASOBIのボーカルikuraとして活躍しながら、ソロでも活動を行うシンガーソングライター。milet(ミレイ)、Aimer(エメ)とタッグを組んだ、Vaundy(バウンディ)のプロデュース楽曲「おもかげ」や、伶(れい)こと鷲尾伶菜と共に歌い上げた「宝石」など、他アーティストのコラボレーションでも話題を呼んでいる。そんな幾田りらの新曲「レンズ」は、「誰かと共に生きること」を綴った温もり溢れるピアノバラード。幾田りら自身が作詞作曲を行い、上野樹里主演ドラマ『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』の主題歌として書き下ろした。幾田りらの楽曲がドラマ主題歌として起用されるのは初めてのことだ。幾田りらが“踊る”ミュージックビデオも新曲「レンズ」のミュージックビデオの監督を務めたのは、映像作家・振付師の志村知晴。映像では、志村による振り付けで幾田が“踊り”に挑戦しており、フューシャピンクのロングドレスを纏った幾田が街中で歌い、大胆に舞い踊る姿が非日常的な彩りを添えている。上野樹里主演ドラマ『持続可能な恋ですか?』主題歌になお、上野樹里が主演を務める『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』は、4月19日(火)より放送スタートするTBSの新火曜ドラマ。結婚願望の薄いヨガインストラクターの主人公・杏花が、妻に先立たれ活力を失いかけていた父・林太郎と共に、父娘2人で“ダブル婚活”にチャレンジするオリジナルラブストーリーとなっている。<幾田りら コメント>連続ドラマの主題歌を担当させていただくことが人生において今回が初めてなので、驚きと喜びと、使命感とワクワクでいっぱいです。「持続可能な恋ですか?」の台本をいただき、読み進めていく中で、「大切な人を思う気持ち」を改めてじっくり咀嚼して、考えていました。そうして沢山の時間を写真で振り返ってみたとき、切り取られたどの景色どの瞬間にも、そこには大切な人の姿と、レンズ越しに投影された想いがありました。そこに映し出された感情を一枚一枚、拾い集めるように「レンズ」という曲を書き上げました。ドラマのストーリーと、聞いてくださる方自身のストーリーをつなぐ楽曲になっていってくれたら幸いです。【詳細】幾田りら 新曲「レンズ」配信日:2022年6月14日(火)作詞・作曲:幾田りら編曲:KOHD※TBS系 火曜ドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』主題歌。■ドラマ『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』放送日時:2022年4月19日(火)より毎週火曜よる10:00~10:57(初回は15分拡大)放送局:TBS系出演者:上野樹里、田中圭、磯村勇斗、ゆりやんレトリィバァ、水崎綾女、清水くるみ、武田玲奈、鈴木康介、鈴木楽、柚希礼音、八木亜希子、井川遥、松重豊
2022年03月29日