俳優で歌手の中山美穂(54)が2日、自身のインスタグラムを更新。ガラッと雰囲気が変わった金髪ロングヘアを公開した。中山は4月から、19都市21公演をまわる全国ツアー『Miho Nakayama Concert Tour 2024 -Deux-』を行っている。投稿では「旅の一座情報量が多過ぎて言葉になりません。とにかくサウンド、スタッフ、最高です!」とつづり、中山とスタッフとの写真やコンサートの模様を収めた写真をアップ。金髪ロングの中山は満面の笑みを浮かべ、充実のツアーになっている様子がうかがえる。この投稿に「皆さん、サイコーの笑顔ですね」「イメージチェンジしてから若々しくなりましたね」「やっぱり美穂ちゃんのライブが1番や~」「みほりん可愛すぎー!いつまでも永遠の憧れお姉さんです」などとコメントが寄せられた。
2024年05月03日現在、ふるさとの群馬・藤岡市で『第一回 中山秀征書道展』を開催中(4月20日~5月6日)のタレント・中山秀征(56)が29日、自身のインスタグラムを更新。妻で元宝塚歌劇団星組トップ娘役・白城あやか、次男と個展会場に足を運んだことを報告し、夫婦ショットなどを公開した。中山は「大型連休!! 群馬県藤岡市みかぼみらい館にて第一回 中山秀征書道展に連日たくさんのお客様が来てくださっています。本当にありがとうございます。今日も三千人の来場者と聞きました。ふじの花もとても綺麗ですね!! 妻と息子とお花見もしながら個展会場にも行ってきました」とつづり、7枚の写真をアップ。投稿では、イベント最終日の5月6日に「もう一度会場に行き実演をさせて頂きます!!」と明かし、「詳細はまた改めてご報告します!」とアナウンスした。30日には、妻の白城も「秀ッチョの故郷で、初 #書道展覧会 開催中です今日は次男と3人で行って参りました」とインスタを更新。中山&次男との3ショットや「まさに見頃の藤棚」など、6枚の写真とともに現地での様子を紹介した。これらの投稿に、コメント欄には「素敵なご夫婦」「美しい奥さま」「わぁーいらしていたのですね」「個展大盛況ですね」など、さまざまな反応が寄せられている。
2024年04月30日3月26日、俳優で歌手の中山美穂(54)が『芸能人格付けチェックBASIC~春の3時間スペシャル』(テレビ朝日系)に出演。その“激変姿”が話題となっている。今回、『芸能人格付けチェック』に高橋克典(59)とともに「チーム俳優」として参加した中山。’17年の年始に放送された同番組で「映す価値なし」という扱いを受けたため、冒頭で「もう上がるしかない!」と意気込んだ。しかし、「赤ワインと白ワインを目隠しで飲み、どちらが赤ワインかを当てる」というコーナーで、司会の浜田雅功(60)から「ワインはよく飲まれるんですか?」と聞かれ、「はい、いただきます。赤と白は間違えない!」と断言したにも関わらず失敗。思わず、苦笑していた。いっぽうシンガーらしく、「演奏している姿を見ずに総額1億2000万円の最高級楽器を使った弦楽六重奏と、弦を2本抜いた楽器で奏でられる弦楽六重奏の二択で、最高級楽器のほうを当てることができるか」というチャレンジには見事成功。さらにミシュランが認めた名店、冷凍食品、浜田の手作りという3種類の餃子を目隠しで食べ比べした際にも、名店の餃子を言い当てていた。そして、結果的に番組では高橋と共に「一流芸能人」扱いとなった。トップスはふんわりとした白いブラウス、ボトムスは黒いショートパンツと思われるものを履き、美脚を披露していた中山。髪の毛も金髪に近い茶髪のロングヘアとなっており、イメージは激変。その変化に驚く視聴者もいたようだ。《中山美穂、ぜんぜんわからんかった》《中山美穂さん?一瞬だれか分からなかった》《パッと見、誰だかわからなかった》また見た目だけでなく、声にも変化が。以前に比べると話し声がハスキーになっていたため、《中山美穂と椿鬼奴の区別がつかない 声まで似てるやん》《中山美穂の見た目も声も椿鬼奴》《久々に観た中山美穂が椿鬼奴にそっくり》との声も上がっている。このイメチェンに対しては、《え、中山美穂、めっちゃ素敵だと思ったんだけど。あの年でロングヘア、ショートパンツは着こなせないでしょ。かっこいいけどなー》《同世代として中山美穂さんの素敵さは奇跡でしょ!同窓会行ってもあんな人いないぞ》と絶賛の声も上がっている。人気俳優ゆえに『格付けチェック』での姿は、注目の的となっているようだ。
2024年03月27日「KANSAI COLLECTION 2024 SPRING&SUMMER」が20日、京セラドーム大阪で行われ、俳優の中山優馬や7人組グループ・Travis Japanが出演した。シークレットアーティストとして出演し、会場を沸かせたTravis Japanのステージ。大歓声の中、デビュー曲「JUST DANCE!」を含めた7曲をパフォーマンスした。関西コレクションのTikTok LIVEのMCを担当した中山優馬は、後輩の晴れ舞台を見守っていたという。「めちゃくちゃ盛り上がっていた。桜の開花を先取りしたような、素敵な春の訪れでした。うちのかわいい“九九ニキ”にも会えましたし」と松田元太のあだ名を挙げて再会を喜んだ。しかし、Travis Japanは中山がMCのTikTok LIVEには参加せず。「ここにも来いよ!」とカメラに向かって呼びかけ、「あとで説教ですね!」と後輩グループの不参加を残念がった。「KANSAI COLLECTION」(関西コレクション)は、2011年2月に大阪で誕生したファッションとエンターテインメントのイベント。26回目となる今回は、「I LOVE ENTERTAINMENT」をテーマに、ファッションショーやアーティストライブなどを展開する。
2024年03月20日ミュージカル『Endless SHOCK』製作発表が20日に都内で行われ、堂本光一、佐藤勝利(Sexy Zone)、中山優馬、上田竜也(KAT-TUN)、中村麗乃(乃木坂46)、綺咲愛里、前田美波里、島田歌穂が出席した。同作は2000年よりミュージカル『MILLENNIUM SHOCK』として開幕したシリーズで、2005年より堂本自身が脚本や演出にも参加した『Endless SHOCK』シリーズとして、内容を刷新しながら上演している。ニューヨーク・ブロードウェイを舞台に、ショーへの信念を持ち続けるコウイチ(堂本光一)とカンパニーの姿を描く。2024年は4・5月の帝国劇場(本編・エターナル編同時上演)を皮切りに、7月~8月に梅田芸術劇場(本編のみ)、9月博多座(本編のみ)、そして11月に再度帝国劇場(本編のみ)と、過去に例のない期間の全国ツアーを予定し、2024年に1度幕を下ろす。○■『Endless SHOCK』ライバル役の佐藤勝利・中山優馬・上田竜也『SHOCK』にライバル役として出演してきた上田は、『SHOCK』から受けた影響について「すごすぎて次の舞台が不安になる。『これで大丈夫なんだろうか、この舞台は』ということはめちゃくちゃありますね。良くも悪くもSHOCK病というか」と表す。「これすごい不思議なもので、自分の心に根づいちゃって。俺、プライベートでも『SHOCK』鼻歌で歌ってるんですよ!」と訴えると、堂本は「大好きだね!」とツッコむ。佐藤も「僕は初めてエンタメに触れたのが『Endless SHOCK』だったので、すごく衝撃を受けて。こうなりたいなとも思いましたし、“SHOCK病”の一つかもしれないですけど、光一くんくらいできないと、辿り着かなきゃと。目標が高すぎるなと思ったところはあります。自分たちのライブをやったりすると、あんまり踊ってない時とか、大丈夫かなと思ったりとか」と同意し、「文字通り衝撃を受けた」と表した。中山は「僕もやっぱりファンとして劇場で客席から観せていただいていて、出たい出たいと何度も言ってたら実現する日が来て、出させていただいたんんですけど、参加させていただくと『楽しかったのに』と思うくらい過酷で、『命を削る』ということなんだと実感する日々だったので、基準というか舞台作品を作るのって困難で大変なんだぞと、改めて理解させていただいた作品だと思います」と語る。「『SHOCK』のライバル役は今までも様々な先輩方が演じてきた役なので、それを自分がやらせていただくのはありがたいなという思いと同時に、当たり前の日々はないぞというのを思わせてくれる、1回1回を大事に向き合っていかないといけないと改めて思わされる存在です」と説明した。堂本はそれぞれについて「優馬は関西人特有というか、しゃべると飄々としてるように聞こえるじゃないですか。だけどいざ本番になると『ここまで熱を持ってやるんだ』『急に空気変わったな』みたいなずるいことがある。関西人独特の雰囲気ですね。内(博貴)なんかもそうだし、錦戸(亮)も同じタイプ」と表現。自身も関西人であることを指摘されると「そうですよ、私もずるいです」と開き直っていた。佐藤に対しては「勝利はすごく素直。その素直さがそのまま役に反映されていて、とにかくガムシャラ。若さゆえに突っ走ってしまう素直さが物悲しさを生むところが勝利の良いところだと思います」、上田に対しては「こういうやつで、本当に勘違いされやすいタイプでもあるじゃないですか。実際1度触れてみるとこんなに熱いのかと。正しいと思ったことには突き進んでいくタイプなので、それが役にマッチしているところなんですよね。思いを任せられる、信頼のおけるやつですね」と語っていた。
2024年01月21日「ハウスバーモントカレーのCMが決まってすぐの’85年に歌手デビュー。同期には森口博子ちゃんや南野陽子ちゃん、中山美穂ちゃんたちがいて。でも美穂ちゃんは賞レースにはあまり出ていなかったから、歌番組とかで会う機会もありませんでした。だから’86年の『な・ま・い・き盛り』での共演が、ほぼ初対面のような感覚だったんです」こう語るのは、中村繁之さん(56)。最初の撮影が沖縄ロケだったことで、仲間意識が強くなったという。「第1話の、夏休みに沖縄に遊びに行くシーンから撮影がスタート。昔はお金がありますから、スタッフも2週間くらい沖縄にいて。ボクらがビーチで遊んでいると『衣装濡らすなよー!』とよく注意されました」ただ、中村さんも美穂も忙しい日々を送っていた。「撮影でもすれ違いが多かったんです。当時は携帯電話がないから、自宅から手書きのファクスを送り合ってコミュニケーション。《明日は撮影が終わったら『夕やけニャンニャン』に出るんだよ》と送ると《じゃあ、おニャン子クラブによろしく言っておいて》と戻ってきたり(笑)」同ドラマでは、中村さん自身も演技のアイデアを出したという。「教室に入るシーンも、話に夢中になって入口を通り過ぎてから戻ってくるようにしてみたり、寝起きシーンの前の晩に頭を乾かさないで寝て、本当の寝癖のまま撮影現場に行ったりしていました」毎回、エンディングではNG集が流された。「よく美穂ちゃんにたたかれるシーンがあったのですが、優しいから本気でたたかない。だからNGになって、結果的に何度もたたかれる羽目に」美穂とのキスシーンもNGを連発したという。「ドラマの撮影って、1回のチューが長くなるんです。そうなると照れもあるのか、笑いが止まらなくなって。唇から笑いをこらえる震えを感じて、終わった後に『お前なー!』って文句を言ったこともありました」人気アイドルとのキスシーンは、思わぬ事態を招きかねない。「ドラマの撮影中、渋谷公会堂で行われた美穂ちゃんのコンサートに行ったことがありました。ボク自身、女のコにキャーキャー言われるのは慣れていましたが、男性ファンのエネルギーに接することがなくて。キスシーンもあったから、コンサート会場では“バレたらやばいことになる”と、本気で身の危険を感じました(笑)」美穂とはドラマのように「付かず離れず」の関係で、ライブを見に行ったり、誕生日にメッセージを送ったりする交流が続いているという。
2024年01月14日女優の中山美穂が5日、東京・明治座にて行われた日本テレビ開局70年記念舞台『西遊記』の初日前会見に出席した。『西遊記』は、孫悟空を中心に、三蔵法師一行が天竺を目指す、涙あり、笑いあり、人間ドラマありの物語。大阪、福岡、名古屋にて上演、札幌では映像上映会も行われ、1月6日より東京明治座にて東京公演が開幕する。会見には、主人公・孫悟空役の片岡愛之助、三蔵法師役の小池徹平、猪八戒役の戸次重幸、沙悟浄役の加藤和樹、玉竜役の村井良大、牛魔王役の松平健、牛魔王の妻・鉄扇公主役の中山美穂、2人の息子・紅孩児役の藤岡真威人、演出の堤幸彦氏が出席した。鉄扇公主のド派手な衣装で登場した中山は「今回素晴らしいキャストとともに素晴らしい作品に出会えて、精一杯頑張りたいなと思っています」と意気込み、「初めてのことがとても多い作品で、空を飛んでいるのも見せどころかなと思っています」と語った。そして、「すべてにおいて細かな演出があちらこちらに散りばめられています。見ている方は目がいくつあっても見逃してしまう部分があると思いますが、何度見ても楽しめる作品だと思います」と魅力をアピール。「私は松平健さんと夫婦で対峙するシーンがあります。気迫のある素晴らしいお芝居を見ながら、私もそのように受けてお芝居をしていくという、とても責任のある役だと思っています。とてもとても光栄です。そのあたりも見ていただけたらと思います」と松平との夫婦役にとてもやりがいを感じているようだった。
2024年01月05日白鳥雄介主宰の演劇ユニット「ストスパ」第4回公演『エゴイズムでつくる本当の弟』が、7月19日(水) に下北沢・小劇場B1で初日を迎えた。本作は、白鳥自身の家族の実話をもとにした“家族崩壊阻止型うっちゃりコメディ”。複雑な状況にある一家の再生を目指し、各々が奮闘するさまを描き出す。「青嶋家」として描かれる家族の次男、そして白鳥“本人”役であるユウスケを丸山港都が、血の繋がっていない末弟・ミツオを秦健豪が好演。そして母親・セツコを森下ひさえ(theatre PEOPLE PURPLE)、長男・ダイスケを青地洋、実の父親・ケンスケを大内厚雄(演劇集団キャラメルボックス)が演じる。また、どんどんと新しく繋がっていく家族に賢茂エイジ(円盤ライダー)や小山百代/木村友美(Wキャスト)、飛世早哉香(in the Box / OrgofA)が登場。そしてこの物語の重要なエッセンスとして株元英彰、内田めぐみ(ソラカメ)が出演する。『エゴイズムでつくる本当の弟』は、7月23日(日) まで同所で上演される。■作・演出:白鳥雄介 コメントこれは僕の家族にまつわる実話を元に描いた作品です。素敵なキャストさんたちが個性的な僕の家族となって、この30年余りの記憶を舞台に蘇らせてくれました。切なく、悔しく、理由もわからず、泣くことすらできなかった頃のお話ですが、記憶を辿ってみると、クスッと笑ってしまうシーンも数多く出来ました。そして僕が一番曝け出したくなかった心の内にまで切り込んで、その浅ましさを描きました。なぜこんな人生を曝け出したくなったのか、答えは是非、劇場でご覧ください。まるでジェットコースターのように乱高下する、どうしようもない、愛すべき家族の物語は、きっと皆さんの心に大切な誰かを守る気持ちを宿すと信じています。札幌のまだ少し肌寒い、夏の前の空気を下北沢で感じてもらえたら幸いです。ご来場、心よりお待ちしています。撮影:金子裕美<作品情報>ストスパ 4th『エゴイズムでつくる本当の弟』7月19日(水)~23日(日) 下北沢 小劇場B1ストスパ 4th『エゴイズムでつくる本当の弟』ビジュアル作・演出:白鳥雄介出演:秦健豪、丸山港都(劇団東京夜光)、株元英彰、小山百代 ※ダブルキャスト、木村友美 ※ダブルキャスト、内田めぐみ(ソラカメ)、飛世早哉香(in the Box / OrgofA)、青地洋、賢茂エイジ(円盤ライダー)、森下ひさえ(theatre PEOPLE PURPLE)、大内厚雄(演劇集団キャラメルボックス)チケット情報はこちら:
2023年07月20日白鳥雄介が主宰するストスパの第4回公演「エゴイズムでつくる本当の弟」がまもなく開幕する。“家族崩壊阻止型うっちゃりコメディ”と銘打たれた本作は、白鳥自身が生まれ育った家族の物語をベースに、複雑な状況にある一家の再生を目指し、各々が奮闘するさまを描き出す。白鳥と一家の末弟のミツオを演じる秦健豪に話を聞いた。あくまで、実話をベースにしたフィクションだが、少なくない部分で白鳥の実体験が元になっており、白鳥は「稽古場で見ていると、秦くんが弟にしか見えなくなったり、森下ひさえさんが演じる母を見て、切なすぎて笑ってしまったりしています」と明かす。秦が演じる末弟のミツオは、父の再婚で一家に加わったが、その実父が蒸発したことで、家族の誰とも血の繋がらない存在となり、さらに様々な不運も重なり、引きこもりのような生活を送っている。「僕自身はわりとコミュニケーションを取るのが好きなタイプだし、置かれた状況も自分とは異なる部分が多いので、“演じている”という感覚が強いんですけど、なぜか稽古場で、ものすごく感情移入してしまって、兄を見て『僕は、この人の弟だけど、血の繋がりはなくて…』とか考えて苦しくて泣いてしまったり。感情としては苦しいんですけど(苦笑)、役者・秦健豪としては、本気で挑んでいる感覚で心地よいです」。どの登場人物も個性的で魅力的だが、ひときわ光るのは、何があろうと明るく、そしてパワフルに生きる母親の存在だ。白鳥は「セリフにもある『つらい時こそ笑おう』というのは実際に母が口にした言葉です。つら過ぎてそう言わずにいられなかったのかもしれませんが。時に地獄を見ながら、ジェットコースターのような人生を送ってきた人で、間違いなくこの作品の魅力だと思います」と頷く。白鳥とは2作目となる秦は「脚本から、いざ役者が立って演技する段階になって加えられる“笑い”の演出が白鳥さんの魅力。この作品も、シリアスで生々しい物語ですが、笑いが差し込まれることで、より切なくなっています」と語る。特異な一家に見えて「必ずどこかで観ている方の家族と重なる瞬間があると思います」と白鳥。「苦しいながらも愛おしさみたいなものを失わずに歩んできた家族の姿を見ていただければと思います。稽古場で生まれる、一言では表せないような感情や空気、そこに演劇にしてる意味と手応えを感じています」と言葉に力を込める。「エゴイズムでつくる本当の弟」は小劇場B1(東京・下北沢)にて7月19日(水)より上演。
2023年07月18日「ここですかね?」開場前のステージで、この日の主役でバイオリニストの穴澤雄介さん(48)が立ち位置を確認する。客席側から「時計と反対回りにあと10度ほどです」と返すのは、彼が毎日配信しているYouTubeチャンネルの撮影担当者だ。東京・御成門のピアノ・カフェ「ベヒシュタイン」でのこの公演も第一部が生配信される。定位置を決めた穴澤さんは足元に木製の棒をテープで固定した。「踏んだ感覚でわかるようにティンバレス(太鼓の一種)のスティックを貼って、立体的な印をつけるんです。これがなかった時分には、ステージから落ちてしまったことがありました……」午後1時、来場者の視線がサングラスにカウボーイ・スタイルの穴澤さんに降り注ぐ。その右手の弓が弦の上を行き来し、明るく軽やかなメロディを奏で始めた。オリジナル曲『海峡を渡る風』では、指で弦をはじくピチカートという技法を用いて、津軽三味線のような鋭敏な音色を刻んで観客のテンションを引き上げる。かと思えば手を止めて口笛を吹いたり、オタマトーンなる珍しい楽器でアニソンを愉快に奏でたり。バラエティ豊かなステージ構成に一貫するのは、「譜面をめくって演奏するスタイルでない」こと。「学生時代にほぼ視力を失った私は、ほかの演奏家と同じ手法では勝負にならないと悟っていました。プロの音楽家としての、私だけのスタイルを探してきたんです」そう、穴澤さんは両目の視力をすべて喪失した中途失明者であり、全盲のバイオリニストである。先天性の心臓疾患と心臓手術で目に著しくダメージを受け、高校3年生で右目、26歳で左目を摘出して、すべての光を失った。そんな穴澤さんが曲間のMCで、声をはずませて、しゃべりだす。「2日前に、YouTube用に『うる星やつら』のラムちゃんのお絵描きを仕上げたところです。こんなふうにね、ラムちゃんのフィギュアを触りながら……」あやしそうな手つきで、人形のボディラインをまさぐるしぐさ。「全盲の私が感覚だけでデッサンすると、どんな絵が描けるかっていうゴキゲンな企画だっちゃ!」おどけた口調に、女性が中心の客席が笑いに包まれる。彼のチャンネルのオープニングトークも「全盲のユーチューバー、アナちゃんでございま〜す!」とアゲアゲな入りで、芸人みたいに始終コミカルなしゃべりなのだ。近年では’20年東京、’22年北京のオリンピック・パラリンピックでNHKユニバーサル放送(視聴覚に障害のある人などが視聴しやすいよう、手話や字幕、音声解説などを充実させたコンテンツ)のコメンテーターも務めた多芸ぶり。穴澤さん本人は、こう語る。「ハンディキャップがあるからと大目に見てもらっているようでは、ダメだと思っていました。私はイチ社会人として、プロの音楽家として食べていくことを、つねに望んできたんです」多彩な楽曲と爆笑トークの底に、強い信念と自負心がうかがえる。■先天性の障害が心臓と目に。小学校高学年で「一般的な仕事」は諦め、バイオリンを猛練習ファンから「アナザー(穴澤)・ワールド」と称される独自世界を築いた穴澤さんは’75年3月29日、千葉県市川市に生まれた。父は、医療機器会社に勤務する会社員で、母は専業主婦だった。「私は先天性の障害が心臓と目にありました。生まれたときに紫色の顔をしていたそうで、即入院。2歳までほとんど病院で過ごしていて、入院や通院を繰り返していたのを覚えています」幼少時期から運動を制限され、眼鏡をかけていた穴澤さんがバイオリンに触れたのは5歳のこと。「幼稚園の友達と一緒にお稽古事として通いました。母親同士が決めたんだと思います」世に中流意識が叫ばれた時代に、穴澤家は「中の上くらい」の生活水準だった。月謝は2千円、与えられたバイオリンは中古だった。だが小学校中学年以降、心臓の動きがだんだん悪くなってきた。「10歳で最初の心臓手術をしました。麻酔が効きすぎたのか、丸2日、記憶がありません。そしてそこから、どんどん視力が落ちてきてしまったんです」先天性緑内障と診断されており、視野狭さくも大きくなってきた。教科書を読むにも拡大鏡が必要で「人の3倍」時間がかかった。「小学校高学年のころ『一般的な仕事には就けないだろう』と悟りました。同時に『演奏家だったらなれるかな』と。耳や手先の感性を研ぎ澄ましていけば、なんとかなると思ったんです。そこから、バイオリンを猛練習しました」中学進学の際は、筑波大学附属盲学校中学部へ。「将来的に全盲になる覚悟をしなければなりませんから、盲学校を選びました。盲学校では私より重度の障害がある級友がずいぶん明るく過ごしていたので、『弱音を吐いてはいられない』と励みになりました」軽音楽部に入部してキーボードやパーカッション、ドラムを経験。楽譜を見ながらの演奏は困難になってきて、耳で覚える「耳コピ」が主となっていく。「音楽家志望ながら、楽譜を見ての演奏が基本となるクラシックは無理だと、選択肢が狭まっていく時期でもありました」だが筑波大附属盲学校の高等部本科音楽科に進学後、視力はますます衰えていった。「外出時にけがすることが増えました。思い切り何かに激突したり、転倒もするので、白杖を持つようになったんです。点字の勉強も、この時期から始めました。ちなみに、私は駅のホームから、これまでに2度転落しています」何げなく彼は話すが、つねに命の危険と直面しているのがわかる。「視覚障害者の鉄道での人身事故は、時折、起こります。まったく予期できず線路に落ちるため、打ちどころが悪く致命傷になってしまうことだってあるんです」この高等部時代に体育の授業で右目を負傷して、猛烈な痛みが引かず、17歳で右目を摘出手術。折あしくバブル崩壊直後で、父が経営する会社も業績悪化する。「もう『中の上の生活』なんて言っていられず、一度の受験失敗で音大進学もあきらめました。高等部卒業後、2年の専門教育を受けられる専攻科音楽科に進学。音楽を仕事にするためでした」’95年、専攻科を修了するとフリーランスで音楽活動をスタート。「バイオリンを受け入れるバンドやアンサンブルを、探しては応募しました。でもグループに入っても、最初の楽譜の読み込みから、ほかのメンバーに著しく遅れてしまうんです」楽譜を受け取り、視覚障害者のためのボランティアに依頼すると、1週間ほどで点訳が上がる。そこからやっと練習を始められるが、「バイオリンは、楽譜を見ながら両手で弾きます。でも、私はまず点字を指で触れて理解し、その後にバイオリンと弓を持って……。いちいち持ち替えながらでしか練習ができないから『人の3倍は時間がかかる』と言われるんです」ほかのメンバーから、お荷物扱いされることもあった。「あるとき『スケジュールが合わないから』と解散したアンサンブルが、私以外のバイオリニストで、ちゃっかり再開していました」当時の仕事頻度は、バイオリンの家庭教師が週1〜2回、ライブは多くて月2回ほど。「ノルマのチケット代を回収しても、手取りわずか数千円でした」理想とかけ離れた現実を味わい、悶々とした青春時代だった。■生きたくても生きられない子が、世の中にはたくさんいる。粘り強く、しぶとく生きていこうと誓った事件は21歳のときに起きた。父の会社の倒産と、夜逃げーー。「その日、家庭教師バイトを終え、帰宅したのが21時ごろでした」呼び鈴に応答すると、知らない男性2人がいきなり入ってきた。その後も立て続けに何人も上がり込み、20人ほどに取り囲まれた。「そこで『父の会社が倒産した』と聞かされました。彼らは債権者だったんです。『父親の居場所を教えろ』『金を出せ、あるんだろ!?』怒鳴られ、脅され……本当にドラマのワンシーンのようでした」商売道具のバイオリンだけ死守してほうほうの体で家を飛び出し、知人や友人宅を転々とした。2カ月後なんとか4畳半アパートに落ち着いたが、家からは家財道具一式、持ち去られていて……。「残ったのは炊飯器だけ。お米を炊いてもおかずを買う余裕がなかった。体重が40kg台に落ち、ガリガリに痩せ細ってしまいました」視覚障害者の手当はあったが、それだけでは生活できない。市川市役所で追加支援の有無を聞くと、信じがたい差別発言を放たれた。「50代の男性職員が、笑いながら『あなたみたいな人にできる援助はないということですわ』と言いました。強烈な悔しさで涙が出て」その怒りが、一切の甘えと退路を断った。以来「どんなに小さい仕事でもくまなく探して取りに行く」営業スタイルで動きだした。ライブハウスから結婚式場まで、片っ端から電話をかける日々。「些少なギャラでも『ありがとうございます』と引き受けました。高齢者施設のボランティア演奏も喜んで行った。ノーギャラでも、交通費が出て院内給食をいただければ御の字です。だって、おかずがあるんですから!」経験を重ねれば、経歴に書ける項目も増えていく。職業訓練校に通って習得したパソコン処理で、履歴書も企画書もお手のものに。「売り込みながら同時にコンテストを受けました。なるべく賞が取りやすいものから応募したんです」たとえばビール会社のCMオーディションに採用された曲がFMラジオでOAされると即、実績に上書きして、また営業へーー。「ふつうはクラシック奏者が書かないものも、構わず書いてアップデートしました。病院や施設での演奏歴もすべてです」そしてついに、CDデビューのチャンスが。’99年、24歳でアルバム『シンシアリー・ユアーズ』を発表したのだ。「プロとして『やっていける』と思えた瞬間です。収入はわずかでしたが、これを営業ツールにして『食べていける』自信になった」’01年、26歳で左目を摘出手術して、両目が義眼となったが。「かえって、スッキリしました。『もう目のことで闘わなくてもいいんだ』と。手術前、記念に自分の顔に向けてカメラのシャッターを切り、光の見納めをしました」’06年、第25回浅草ジャズコンテストで金賞。そして’10年、障害のあるミュージシャンの国際音楽コンクール「第7回ゴールドコンサート」でグランプリを受賞。再三の苦境もそのつど、笑顔で前を向き、乗り越えてきた原動力とは、なんだったのかーー。「最初の心臓手術をした、10歳のとき、病室の隣のベッドに5歳の男の子がいました。その子は生まれてからずっと入院生活で病院を出られない子だった。いつも消火器のおもちゃを握っていたあの姿に『遊びたくても遊べない、生きたくても生きられない子が、世の中にはたくさんいるんだ』と思い知らされました。私自身は『どんなにつらいことがあろうと命を無駄にしない。粘り強く、しぶとく生きていこう!』と、あのとき誓ったんです」だからこそ「食べていけること」の幸せをかみしめていたのだ。夜逃げしていた父は、穴澤さんが29歳のころ消息がわかった。穴澤さんはその後「付かず離れず」の距離にいて、父は71歳で亡くなった。■与えられた環境でベストを尽くす。穴澤さんのメッセージは曲となって人の心を打つ富山県在住でファンクラブ会長を務める星井光さんは、15年前、オリジナル曲『あの木に寄りかかって』を耳にして、心に響いた。「父を亡くしたばかりだった私が、初めて聴いた穴澤さんの曲でした。富山で穴澤さんが参加したライブで、『父を思って書きました』演奏された、やさしい音色に号泣したのを思い出します。いまも穴澤さんの曲に癒され、元気をもらいます。ジョギング中でも聴いているんです」5月30日からは東京都写真美術館ホールを皮切りに、主演ドキュメンタリー映画『光をみつける』(永田陽介監督)が全国順次ロードショー公開される。「中途失明で、心臓疾患があって、生活困窮者だった私が、なんとか演奏家として生活できています。どこかにコンプレックスがあっても、人それぞれ与えられた環境で、ベストを尽くすことが大事。それを、ひとりでも多くの方に伝えていきたいと思っています」穴澤さんの音が、先々で出会う人たちに、光をもたらしていく。【後編】母は家出、父は夜逃げ全盲のバイオリニスト・穴澤雄介さんの壮絶半生へ続く(取材・文:鈴木利宗)
2023年05月28日【前編】暗闇に負けない!希望の調べ全盲のバイオリニスト・穴澤雄介さんより続くハンディキャップがありながらも、がむしゃらに、泥臭く歩んできた半生。つらく苦しい経験を重ねてきたからこそ、穴澤雄介さん(48)の音は聴く人の心に灯をともすのだ。5月30日からは東京都写真美術館ホールを皮切りに、主演ドキュメンタリー映画『光をみつける』(永田陽介監督)が全国順次ロードショー公開される。そんな穴澤さんの半生とはーー。穴澤さんは’75年3月29日、千葉県市川市に生まれた。父は、医療機器会社に勤務する会社員で、母は専業主婦だった。「私は先天性の障害が心臓と目にありました。生まれたときに紫色の顔をしていたそうで、即入院。2歳までほとんど病院で過ごしていて、入院や通院を繰り返していたのを覚えています」母は、穴澤さんを妊娠中に風疹にかかったのだという。「じつは、医師から『障害児になるかもしれません』と告げられた母は、堕胎しようと考えたらしいんです」堕胎に反対したのは、父だった。「父は、母にこう言い張ったそうです。『もう心臓も動いているのに、人殺しみたいで気が進まない』と。そのおかげで、私はこの世に生を受けることができました」しかし生まれた子には、障害があった。「だから言ったじゃないの!」。母は父に激怒したのだと。「母はなんでも完璧にできないと許せない性格でした。料理、掃除、裁縫とあらゆることをハイレベルにこなすだけに、産んだ子が障害児だったことが、許せなかったんだと思います」■視力が落ちるたびに激怒した母穴澤さんは14歳のときから会っていない母のことで、穴澤さんの口からいい言葉は出てこない。それでも産み育ててくれた母ではないか。「確かに通院も世話も、母がしてくれました。でもそれらが、私への愛情からだったのか疑問です。母は私の視力が落ちるたび激怒しました。それも、わが子が具合が悪くなるのが許せないからだと私には思えた。暴力的なことさえ、されてきましたから」しぜん母との時間が窮屈になり、叱られるのが怖くなった。逆に父のおおらかさに、救われたのだと振り返る。「父はズボラな人です、寝たばこしていて焼け焦げを作ってしまうような。だからか、息子の私にも何もうるさく言わなかった」幼少時期から運動を制限され、眼鏡をかけていた穴澤さんがバイオリンに触れたのは5歳のこと。中学進学の際は、音楽大学付属中学も合格したが、筑波大学附属盲学校中学部への入学は、自分で決めた。母には大反対されたが、希望を通したのだ。進路を考えるこのころ、家では両親の不仲が明らかになってきた。「家に帰れば父母がけんかしているんです。母はだんだん家に帰ってこなくなりました。中学2年生のとき、両親は離婚しました」穴澤さんはサラリと振り返る。結局この14歳の多感な時期から今日まで、母には会っていない。「大人になって以後、一度、手紙は来ましたが『元気でやりなさい』というような内容でした。恨んでいるわけではないのですが、あえて会うこともないと思うんです」いま母について話す口調は淡々として抑揚がなく、なんの感情も抱いていないかのようにも映る。ともあれ、両親の離婚後は、脱サラして貿易会社を起業していた父と一緒に暮らすことになった。折あしくバブル崩壊直後で、父が経営する会社も業績悪化する。穴澤さんは高等部卒業後、2年の専門教育を受けられる専攻科音楽科に進学。音楽を仕事にするためだった。’95年、専攻科を修了するとフリーランスで音楽活動をスタート。■夜逃げした父は29歳のとき消息が判明。5年前、危篤状態で意識のない父に手向けの曲を奏でて事件は21歳のときに起きた。父の会社の倒産と、夜逃げーー。いきなり自宅にやってきた債権者に取り囲まれ、商売道具のバイオリンだけ死守してほうほうの体で家を飛び出し、知人や友人宅を転々とした。2カ月後なんとか4畳半アパートに落ち着いたが、家からは家財道具一式、持ち去られていて……。「残ったのは炊飯器だけ。お米を炊いてもおかずを買う余裕がなかった。体重が40kg台に落ち、ガリガリに痩せ細ってしまいました」視覚障害者の手当はあったが、それだけでは生活できない。市川市役所で追加支援の有無を聞くと、信じがたい差別発言を放たれた。「50代の男性職員が、笑いながら『あなたみたいな人にできる援助はないということですわ』と言いました。強烈な悔しさで涙が出て」その怒りが、一切の甘えと退路を断った。以来「どんなに小さい仕事でもくまなく探して取りに行く」営業スタイルで動きだした。そしてついに、CDデビューのチャンスが。’99年、24歳でアルバム『シンシアリー・ユアーズ』を発表したのだ。「プロとして『やっていける』と思えた瞬間です。収入はわずかでしたが、これを営業ツールにして『食べていける』自信になった」’06年、第25回浅草ジャズコンテストで金賞。そして’10年、障害のあるミュージシャンの国際音楽コンクール「第7回ゴールドコンサート」でグランプリを受賞。夜逃げしていた父は、穴澤さんが29歳のころ消息がわかった。「保健所から電話で父の名前を言われ『息子さんですね』と。結核にかかって身元引受人が必要となり、私に連絡が来たんです。『ああ、父は生きていたんだ』と」父からも直接、電話を受けた。「特に夜逃げしたことを謝るでもなく『大変なことになって参ったよ〜』と。基本やさしくおおらかな人。怒る気もありませんでした」その寛容さは、父への特別な思いがあったからだと打ち明ける。「私に生を受けさせてくれたのは、父だという感謝があるからです」父の結核は快方に向かい、穴澤さんはその後「付かず離れず」の距離にいた。その父が71歳で亡くなったのは、’18年8月。穴澤さんは、その日、埼玉県でライブ中だった。「当時、父は軽い脳梗塞を発症してリハビリ後、神奈川のグループホームに入所していました。そこで脳幹出血で倒れて『危篤状態です』という連絡を受けました」穴澤さんはライブをアンコールまでしっかり演奏し終え、神奈川まで電車を乗り継いだ。「夜12時近くでしたが、もう意識のない父に向け、消音器をつけてバイオリンで演奏しました。父が好きなビバルディの『四季』から『冬・第二楽章』を」父と息子だけの小さな演奏会を終えると、病室は無音になった。「中途失明で、心臓疾患があって、生活困窮者だった私が、なんとか演奏家として生活できています。どこかにコンプレックスがあっても、人それぞれ与えられた環境で、ベストを尽くすことが大事。それを、ひとりでも多くの方に伝えていきたいと思っています」穴澤さんの音が、先々で出会う人たちに、光をもたらしていく。(取材・文:鈴木利宗)
2023年05月28日2023年1月11日、俳優や歌手として活躍する中山美穂さんが自身のInstagramを更新。同年の干支、卯年にちなんで、ウサギにまつわる写真を3枚投稿しました。中でも注目されたのが、2枚目の写真です。※画像は複数枚あります。左右にスライドしてご覧ください。 この投稿をInstagramで見る MIHO NAKAYAMA(@_miho_nakayama_)がシェアした投稿 中山さんは、写真の投稿とともに、「ずいぶん懐かしい写真になりますが、ウサギ3選」とコメント。2枚目のウサギの帽子を被った中山さんの姿からは初々しさを感じます。ファンからは、「24年前のコンサートパンフレットの写真だ!」と歓喜の声が上がりました。・1999年のコンサートパンフレットの写真ですね!そういえば、1999年も卯年でした。・現在の姿と比べても、変わっていないのがすごい!・懐かしい写真!初々しくてかわいいですね。今も変わらずお美しいです。何年経っても、変わらず美しい中山さん。多くの人が魅了され続けることにうなずけますね。[文・構成/grape編集部]
2023年01月12日意外な組み合わせと思われる倖田來未さんと中山美穂さんこのツーショットが撮られた理由は…!?昭和から平成をかけぬけた奇跡の歌姫ツーショット この投稿をInstagramで見る 倖田來未(@kodakumi_official)がシェアした投稿 倖田來未さんのインスタに投稿されたこちらのお写真。倖田さんいわく、ライブリハを終えて中山美穂さんのライブに駆け込んだとのこと。中山さんはなんと23年ぶりの単独ライブだったそうで、世代を超えた歌姫の貴重なショットとなっています。倖田さんのインスタによると、「世界中の誰よりきっと」はカラオケに行ったとき必ず歌う定番の曲で、旦那さんと初めてカラオケに行ったときにも歌ったとの情報も。そんなお二人が写った写真からはそれぞれ歌姫オーラが放たれています。コメント欄には双方のファンからの熱いコメントが!倖田さんのインスタには「え?マジですか?昔ミポリン大好きで今はくぅちゃんラブその2人一緒は神」「くみちゃんの世界中のだれよりきっと聞きたい親が好きだったから、私もカラオケで昔歌ってました!」「23年前にライブ行ったw世界中の誰よりきっと大好きだったーくぅちゃんに歌って欲しい」などとレアなツーショットに喜ぶファンが殺到。いつかどこかでお二人の共演が見られることに期待ですね♡あわせて読みたい🌈ダイナマイト尻!柳本絵美さんのバックショットに「プリプリのお尻」「美尻」と大反響
2022年12月14日歌手で俳優の中山優馬が8日、千葉・幕張メッセで開催された日本最大級のファッション&音楽イベント「Rakuten GirlsAward 2022 AUTUMN/WINTER」に出演。ジャニーズJr.とともにパフォーマンスした。中山は、IMPACTorsの佐藤新と少年忍者の織山尚大がW主演を務めるドラマ『高良くんと天城くん』のエンディング主題歌「Squall」を、織山らをバックに引き連れてパフォーマンス。続く「Get Up!/YOLO moment」は、フレッシュJr.とともに披露した。パフォーマンス後、中山は「今日一緒にパフォーマンスしてくれたフレッシュJr.のみんな、ありがとうございました!」と紹介し、「このあともまだまだ楽しんでいってください! またお会いしましょう! ありがとうございました!」とメッセージを送った。「GirlsAward」は、2010年から開催している日本最大級のファッション&音楽イベント。今回のテーマは、DISCOのように心を躍らせて楽しい時間を“シェアハピ”しようという思いが込められた「Come on Happy Time! Share Happiness!」。人気モデルによるファッションショーやアーティストによるライブステージなどを展開する。
2022年10月08日俳優の中山優馬と池田純矢が30日、大阪市内で行われた舞台「即興音楽舞踏劇『砂の城』」の取材会に出席した。同公演は、池田が作・演出を手がけるさまざまなエンタテインメントと芝居を掛け合わせた実験的舞台「エン*ゲキ」シリーズの第6弾。今回はピアノの生演奏にのせ、キャストが即興で歌や舞いを披露しながらストーリーを進行していく“即興音楽舞踏劇”に挑む。池田は「新しいジャンルで勝負する作品」と意欲作をPR。演奏、歌、ダンスのいずれも演者の自由な表現に任せる“即興”であっても、ひとつに調和させることが可能な「システムを作った」と話し、「世界的にもあまりやっていないこと。東京と大阪を合わせて全33公演で33通りのストーリーが繰り広げられる。ほかにはなかなかない舞台を楽しんでいただきたい」と自信をのぞかせた。主演の中山は、そんな池田の新しい試みについて「これまでとはまったく違うアプローチのお芝居」と印象を。「僕がはみ出そうになったらピアノがついてきてくれたり、ずっと綱渡りをやり続けているよう」と他の演者と即興を合わせる難しさを語りながらも、「自分の感情が一番乗っている状態で音楽が届けられる」と魅力を話し、「新たな挑戦をぜひ見届けていただけたら」と呼びかけた。映画『曇天に笑う』(18年)での共演以来、プライベートでも親交を深めているという中山と池田。池田が俳優としての中山を「僕が演出でどんな突飛なこと、奇妙なことを言っても“はい、やってみます”とやってくれて、しかもセンスが光る。こんなにいい俳優はなかなかいない」とベタ褒めすれば、中山も「作家、演出家、役者とまったく違う脳の働き方をしてる。やっぱり才能だなぁと(笑)」と多才な池田を絶賛。ともに大阪出身とあり、「休演日には僕の大好きな天ぷら屋に優馬を連れて行きたい」(池田)、「時間があれば、純矢を僕の実家に招待します」(中山)と地元での交流も楽しみにしていた。公演は10月15〜30日に東京・新宿の紀伊國屋ホール、11月3〜13日に大阪・ABCホールで開催される。
2022年09月30日俳優の池田純矢が作・演出を手掛けるエン*ゲキシリーズの最新作「エン*ゲキ#06即興音楽舞踏劇『砂の城』」の上演が、この秋に決定。中山優馬が主演する。今回は、エン*ゲキがこれまで掲げてきた基本理念である「学問テーマ」「王道展開」「全年齢向けエンターテインメント」といったシリーズの象徴にあえて真っ向から対立するような異色の作品。池田は「単純明快で爽快な王道ストーリーでは無い、見目に派手でもない、後味はきっと、苦い。それでも演劇は、どこまでもただの娯楽であると言いたい」と語る。共演には岐洲匠、夏川アサ、野島健児、池田純矢、鈴木勝吾、升毅といった華と実力を兼ねそろえた顔ぶれが集結した。主人公のテオを演じる中山は「このお話をいただいたときは純矢君との再びの共演がこんなに早く叶うなんて…と、とても嬉しかったです。この作品は神聖な印象を受けたのと同時に、人間の深層心理や、時代が故の愚かさと切なさがいっぱい詰まっているな、と思いました。僕が演じるテオは、弱さ・脆さ・儚さを感じさせる人間ですが、神聖かつ美しい心を持っている人物だと思います。今作は即興音楽舞踏劇ということもあり、その場で感じた感情で歌うので、毎回同じにはならないんです。その一瞬一瞬を生きていく、というまさに挑戦の作品です。純矢君の作品はテンポが良く、役者のエネルギーを感じられて、観ている人を全く飽きさせません。みんなのエネルギーのぶつかり合いで作品が生まれると思うので、その瞬間が今からとても楽しみです」とワクワクを隠せない様子で、「神聖でとても美しく綺麗な舞台になると思います。人間ドラマがあふれる感情的なストーリーなので、熱量のある舞台にしていきたいです。どうぞ、楽しみにしていてください」とコメント。そんな中山について、池田は「美しさと憂いを兼ね揃えていて、歌・ダンス・芝居がなんでもこなせる優馬君なら、僕が描きたいことを安心して預けられるし、きっとこの役だったら今までと違う中山優馬が生まれるんじゃないかと、とても楽しみにしています」と話している。同作は、10月15日に東京・紀伊國屋ホールで開幕し、19公演を上演する東京公演を皮切りに、大阪は11月3日~13日にABCホールで14公演を上演する。チケットの一般発売日は、9月17日。
2022年08月08日パフォーマンスユニット・円神(エンジン)の山田恭が、白鳥雄介の主宰するStokes/Park第3回公演『フゴッペ洞窟の翼をもつ人』で舞台初主演を務める。開幕まで約10日となった稽古場で、山田と作・演出を手がける白鳥の話に耳を傾けた。劇中では、北海道余市町に実在する続縄文時代の遺跡「フゴッペ洞窟」を舞台にした白鳥オリジナルのストーリーが展開される。幼少期から母の介護に明け暮れる26歳の主人公(山田)が、刻画(こくが)として壁に現存する“翼の生えた人間”が実体化した存在と出会って魂と心を通わせていく様子が描かれる。札幌市出身の白鳥が、洞窟の刻画に感銘を受けたのは大学生の頃だったという。「1500年前に描かれた“翼の生えた人間”に勇気づけられた僕自身の体験を芝居のモチーフに散りばめました」「人生ハードモードな“翼がない人間”でも、自ら求めて他者と繋がり信頼関係を育むことで豊かな未来を開拓していけるのではないか、と思いまして」という白鳥の話に、山田は深く頷く。サバイバルオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』に挑戦し現在円神として活動している山田は、演じるヤングケアラーの誠太に自身の境遇を重ねていた。「最終メンバーに選ばれず挫折感を味わった僕には、思うように人生が運ばない誠太のジレンマがよくわかるんですよね」「周りの人を信じながら自分の力で羽ばたこうとする誠太をまっとうすることで、僕自身が翼を授かって自信に変えていけたら」と期待を込める。キャラクターの履歴書をつくって役理解を促すなど、山田の成長に伴走している白鳥。特に幼い頃から母に尽くしてきた誠太の暮らしぶりを見せる冒頭シーンの稽古がターニングポイントになったらしく、「俳優同士で話し合い、内面の掘り下げを徹底的に行ったことでグッとよくなったんですよ!」と笑顔を見せた。山田自身も「もっと自分の殻を突き破っていいんだと気づいて、感情の幅を大きく見せられるようになりました」と手応えを感じたようだ。そんな劇世界をよりドラマティックに盛り上げるのが、茂呂剛伸による縄文太鼓の生演奏だ。白鳥は「和太鼓やアフリカの楽器とも異なる、神秘的で不思議な音色をぜひ劇場で聴いていただけたら」と呼びかける。また、劇場では物産展「よいちマルシェ」も開催。名産のリンゴをはじめ、ニシンやアンコウといった水産加工品も並ぶという。「北海道余市町の風を、東京・下北沢に起こせたら」と言って、白鳥はインタビューを結んだ。公演は7月13日(水)~17日(日)に、東京・下北沢の小劇場楽園にて上演される。チケット販売中。取材・文=岡山朋代
2022年07月12日内野聖陽、岡本圭人出演、劇団チョコレートケーキの日澤雄介が演出する舞台『M.バタフライ』が6月24日、東京・新国立劇場 小劇場にて開幕。開幕を前に内野、岡本、日澤による舞台挨拶と、約13分間のプレスコール(一部シーンの上演)が行われた。あるフランス人外交官が国家機密情報漏洩という大罪を犯すほど愛に溺れた相手が、性別を偽った中国のスパイだった。という驚愕のニュースに着想を得たアメリカの劇作家・デイヴィッドヘンリーファンが、オペラ『蝶々夫人』を劇中に取り入れながら創作した本作。1988年にトニー賞最優秀演劇賞を受賞しており、日本では1990年に劇団四季で上演されて以来32年ぶりの上演となる。出演は内野、岡本のほか、朝海ひかる、占部房子、藤谷理子、三上市朗、みのすけ。マスコミ向けに公開されたのは実直な外交官ルネ・ガリマール(内野)が、エキゾチックで美しい衣装を纏い京劇の舞を披露するスター女優ソン・リリン(岡本)に心を奪われ、彼女と一緒に街を歩き会話しただけの事実を伝えられず初めて妻に嘘をつくという場面。そして夢の中で同級生マルク(みのすけ)とソンについて対話するという一連のシーン。舞台挨拶で「演出プランとしてはルネ・ガリマールの頭の中にお客様をいかに連れていけるか、いかに共有できるか、という事を軸にした」(日澤)、「彼の脳内劇場で起こるさまざまなストーリー」(内野)と語る通り、観客はルネの脳の中を覗くように、このエキゾチックで興味深い登場人物たちの物語をたどる。(参照: 『M.バタフライ』ルネ・ガリマールの頭の中を探る日々-主演・内野聖陽×演出・日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)対談() )また、「(翻訳の)吉田美枝先生の編み出した日本語の美しさ、素晴らしさにあらためて気づいた」(内野)としつつ、30年前の翻訳戯曲という事で、「日本語に対してすごくうるさい俳優」という内野が今の時代の言語に合うように1年程かけてすべてを見直し、日澤らの助けも借りながら今回の上演に漕ぎつけたと明かし、「この壮大な作品をなんとかクオリティをあげて楽しんでもらえるように、『M.バタフライ』が日々成長していけるように皆様の心に想像力をはばたかせるような物語になっていければ」。そんな「日本語にうるさい」内野からはイントネーションをよく注意されると語った岡本は今回、舞台出演2作目にして、性別を偽ったスパイであり、京劇のスター女優という難役に挑む。「所作指導の先生、京劇の先生、メイクさん、衣裳さん、日澤さん、内野さん、その他スタッフ、沢山の方に支えていただいた。ひとりではできなかった」と語り、「舞台というのはお客さんに観ていただいて初めて完成するので、この『M.バタフライ』がどう完成するのか楽しみです」と期待を寄せた。東京公演の上演は7月10日(日)まで。その後7月13日(水)から15日(金)まで、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて大阪公演を予定している。撮影:岡千里<公演情報>『M.バタフライ』原作:デイヴィッド・ヘンリー・ファン翻訳:吉田美枝演出:日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)出演:内野聖陽、岡本圭人、朝海ひかる、占部房子、藤谷理子、三上市朗、みのすけ
2022年06月25日主演・内野聖陽、演出・日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)が初タッグを組んで立ち上げるのは、オペラ『蝶々夫人』をなぞるように綴られる、驚愕の事実を元にした哀しい愛の物語だ。劇作家ディヴィッド・ヘンリー・ファンによるトニー賞受賞作(1988年)が、日本では1990年の劇団四季での上演以来32年ぶりに登場。文化大革命の時代の中国・北京を舞台に、フランス人外交官ルネ・ガリマール(内野)と、京劇のスター女優を装いながら実は毛沢東のスパイ、そして性別も偽っていたソン・リリン(岡本圭人)の、あまりにも衝撃的な愛のドラマが描かれる。作品ごとにイメージを打ち破って役に憑依する“カメレオン俳優”内野と、主宰する劇団の公演や昨年末のミュージカル『蜘蛛女のキス』などで重層的な劇世界を生み出し、確かな手腕に評価が集まる日澤。両者が向き合う稽古場で今、湧き起こる化学反応とは……!?誰もがガリマールになり得る瞬間を、どう共有し立体化していくか――あるフランス人外交官が性別を偽った中国のスパイと恋に落ち、国家機密漏洩の罪を負った実話をヒントに作られた物語です。最初は作品のどんなところに心惹かれたのでしょうか。内野とてもよく出来た戯曲(ホン)で、とくにラストの展開が意外で、僕としては不可解極まりないんですよ。その劇的な作り方に一番惹かれましたね。今、稽古をやればやるほど、すごい戯曲だな! と唸らされて。もしかしたらこれは僕が演じる外交官ルネ・ガリマールという男の妄想で、すべては彼が頭の中で喋っている言葉かもしれない……、稽古を重ねるうちに、相手の役者さんの言葉が自分の言葉のように聞こえて来る日があるかも……なんて(笑)。まだまだこれから発見があるだろうなと感じています。日澤僕も、“本当にあった事件をもとに”という部分に、え、本当なの!?って驚いたところからまず入って。まあ時に、現実は想像を超える瞬間があるということなんだろうなと。そういった出来事を、説得力を持たせて舞台にする、そこにすごく面白味を感じました。歴史の大きな流れがベースにはあるけれど、そこにあるのはやっぱり人間の本質であったり、とても個人的なことであったり。でもその個人的なことに僕らもお客さんも強く共感する、そうなり得る瞬間を感じるんですよね。具体的に言うと、誰もがガリマールになり得る瞬間、それを俳優さんともお客さんとも共有して、どう立体化させていくか……。面白いけど、相当大変ですね。内野さんはほぼ出ずっぱりですし(笑)。――1960年代、文化大革命の頃の中国・北京が物語の背景であり、戯曲を読むとアジアや女性に対する蔑視表現も多々見受けられて結構ドキドキするものがありました。どのような意識で今の日本の観客に提示しようと考えていらっしゃいますか。内野僕としては、そういう部分は薄味にしないほうがいいと思っています。今の時代の尺度を入れてしまうと、この作品が崩壊するような気がしますね。西洋が東洋を見下す視線、そういったものが確実にあり、男女の性差が大きかった時代の物語なので、そこは勇気を持ってその時代の様相を表現したほうがいいと僕は思います。日澤まさに、そこはテーマでもあると思うんですよ。この物語では、西洋対東洋が、男対女になぞらえている。じゃあ今はそういった視線はないのか?と問われたら、本質としてはそうとも思えないですし。この作品に描かれている意識や見方というものは、今もまだ色濃く残っていて、僕自身の中にもあるだろうと感じています。ある種グロテスクに感じる部分もあっていい、そんなふうに考えていますね。ただ、それを単に「ある種の差別だ」と表すだけで止めない作品です。さらにその先を考えさせる力を持ったホンなので、僕は、心配はしていませんね。「本当の自分が見えない」ルネ・ガリマールといかに向き合うか――主人公のフランス人外交官、ルネ・ガリマールという人物を、おふたりがどう捉えて表出しようとしているのか伺いたいです。内野基本、キャラクターってそんなに作品の中で変化していかないと思うんですけど、このルネ・ガリマールは本当に柔らかく変化していくんですよ。シーンによって変化していく……、もしくは変化させられていくキャラクターなので、そこが今回やっていて一番難しいところなんですよね。ソン・リリンとの出会いによって、どんどん輪郭が変化していくんです。その不定形なキャラクターにいかに説得力を持たせて、お客さんに受け入れてもらい、一緒に旅をしてもらうか……。本当にセンシティブに、大事に表出しなくちゃいけないなと。それにはものすごく集中しないといけないので、稽古が終わるとドッと疲れて、もう何もしたくなくなるんです。ハッハッハ!日澤稽古着のワイシャツを何枚も替えますもんね。内野汗がすごいからね。今回、具体的なセットがあるわけではなく非常に無機質なステージなので、俳優たちの演技で、それぞれの関係性や背景などを観客に想像させていかなくちゃいけないんです。僕ら自身が豊かなイメージを持って立たないとダメですよね。日澤僕もこの『M.バタフライ』を演出するにあたって、ルネ・ガリマールといかに向き合うか、どう彼の頭の中に入っていくかをずっと考えていて。とても繊細だけれど、それだけじゃない、ある種の破壊衝動……と言ったら言い過ぎかもしれないけど、自分の何かに疑いを持っている人なんですね。本当の自分に手が届きそうで届かない、何かが違う、それは何だ!?と、つねにガリマールは追いかけているような……。内野そう!日澤内野さんが本当に粘り強く稽古をして、一歩一歩、ガリマールという人間を作り上げていっていますが、もしかしたらその芯を見つけた頃にはお芝居が終わる、みたいな……。内野ええええ〜!(一同笑)日澤そういう作品のような気がするんですよ。そこがまた面白いところで。内野まあ、人間のいろんな面を気づかせてくれる役だなと。面白いけど、とにかく大変です。構造自体はすごく発見があるので、それに気づくと、おお〜なるほどね! と溜飲が下がる部分もあるんですけど……。日澤僕が今言ったことは難しく思われるかもしれないけど、ガリマールって人はとてもチャーミングですよ。精神的に非常に繊細であるけれども、そこから表出する言動がとてもチャーミングで、すごく人間臭かったり。それはやっぱり台本の面白さと、内野さんが演じることで立体化した時のパワーや魅力だったり。それは今でも十分に感じています。内野いやいや〜僕はもう、昨日、稽古の動画を見てヘコんでいますから。この取材に来るのも自分をすごく奮い立たせて来てるくらい、ヘコんでるから!(一同笑)日澤そんなことないのに〜。内野ホントに。まだ上辺の上辺だけだなって実感して。もうね、雲の上の頂が隠れて見えない、真っ暗で巨大な山を目の前にしているような感じですよ。これどうやって登るんじゃ!みたいな(笑)。ようやく山肌が少しずつ見えて来て、あ〜こういう構造の山なのね、でも頂上は雲の上で見えない〜さっぱりゴールがわからん〜というところです、今は。「圭人君が人の2倍頑張るんなら内野だって人の3倍ぐらいは頑張れよっ!」――内野さんがこんなにも苦悩されている巨大な山に、相手役に大抜擢されてともに挑む新鋭、岡本圭人さんの心境はいかに!? 稽古場での様子はいかがですか?日澤ソン・リリンはすごく挑戦的な役ですね。圭人さんは実際、悩んでいる部分も多々ありますが、真正面から内野さんにぶつかっていっています。京劇スターの振る舞い、オペラの“蝶々さん”など、やるべきことが多い中で、内野さんとの対話の戦いもある。ソン・リリンはガリマールを変化させなければいけないし、ガリマールから影響を受けなければいけない、本当に一瞬も気の抜けない役どころで。とにかく一歩一歩、稽古を重ねていくのみですね。『M.バタフライ』メインビジュアル。内野演じるルネ・ガリマール(左)と岡本圭人演じるソン・リリン内野彼、相当頑張っていると思いますよ。舞台に立つのがまだ何本目か……というキャリアで、これだけの大役を得た。おっしゃるように、オペラも少し歌わなければいけないし、京劇の舞や女形の所作もある。気の弱いヤツだったら心が折れるほど、やるべきことが多い。でも頑張ってるから、相当な根性ありますね。僕が彼くらいの年齢の時は、こんなすごい役もらえてないし、心もいっぱい折れて悔し涙ばかりの日々でしたよ(笑)。日澤彼自身も、素晴らしいキャリアを持った方々に囲まれて、自分がまだまだ出来ていないところがあることは当然自覚しているんですよね。だからこそ、今やるべきことはやる!と、腹を括っている感じがします。内野僕だってそんな余裕あるわけじゃないんですよ。「圭人君が人の2倍頑張るんなら内野だって人の3倍ぐらいは頑張れよっ!」って自分に拍車をかけてます。「日澤さんはすごく柔らかい感性を持った方」「内野さんは、可愛いですよ」――おふたりは初タッグになりますが、お話を伺いながらすでに息の合ったコンビネーションを感じます。内野日澤さんはすごく柔らかい感性を持った方なんですよ。今回、やっぱり役者と演出家ではホンの読み方が違うんだなってあらためて感じていて、日々すごく助けられています。僕ら役者ってどうしても生々しくイメージしていかないと、台詞が定着しないんですよね。だから具体的な読み方になってしまうんだけど、日澤さんは抽象度の高い読み方で、戯曲を緻密に理解していらっしゃる。そうか!だよな〜!って毎回、気づかされることばかりですね。日澤これは僕の演出方法でもあるんですけど、俳優さんの体や声などを通すことで、想像力が膨らむんです。もちろん戯曲は十分に読み込みますが、その言葉を発した時の内野さんの声、表情、立ち位置とかで、あ、ここはこんなシーンなんだ!ってパーンとひらめく時があるんですよ。内野それも僕、感じていました。役者のやったことにすごく触発されて、ポンポンポンポン言い始めるというか(笑)。役者としては、日澤さんをメラメラさせるような芝居をしたいと常に思いますよね。日澤内野さんは、可愛いですよ。内野ひゃあ〜!(一同笑)日澤本当に可愛い!拝見して来た舞台やテレビドラマでは、漢!って感じが多いけれど。まず、すごい芝居の虫ですよね。表現を突き詰め出したら止まらないし、それがすごく無邪気なんですよ。大先輩だけど、ご自身をバコーン!とフルオープンにして来てくれる方なので、そういう意味ではすごく可愛いです(笑)。内野僕、心を無にして、無邪気にならないと何も出来ないタイプなんですよね。とにかく一度、素っ裸になるしかない。モノ作りにおいては鎧なんて必要ないから。でも日澤さんもね、女性的な感性も持っていらっしゃると思っていて。僕は劇団チョコレートケーキの舞台を一度しか拝見していないんですけど、それが歴史モノでとても硬派な作品だったんです。だからすっごいインテリで硬いイメージの人なのかなと思ったら、ソン・リリンの演技指導の時とか、声も仕草もとても女性的で柔らかくて。それは意外な楽しい発見でした。男の話をする時は男の脳になり、女の話をする時は女の脳で、たたずまいも女性に見えちゃう……みたいなところがありますよ(笑)。日澤いや〜ありがとうございます。褒め言葉ですよね?(一同笑)内野そう、変幻自在な感じ。だから演出が出来ちゃうんだろうなと思いました。演出のキーワードはガリマールの“頭の中”――それぞれに触発し合う稽古場から、どんなスリリングな愛のドラマが立ち上がるのか、楽しみです。内野この作品はトニー賞受賞作であり、そういう意味では演劇的に質の高い戯曲なので、演劇を見慣れない人にも「不思議な話で、面白かった」と感じていただける気がします。けっして小難しい話ではなく、いわば男の女の話であると。しかも20年間もスパイに騙されていた、そうした事実が下敷きとなっていることにも興味津々じゃないかなと。そんな気軽な興味をきっかけに、劇場に来て、演劇の楽しさを味わってもらえたら嬉しいですね。日澤そう、ガリマールという普通の男の物語なんですよね。でもその普通の男の中に、何かがある。僕は本当にガリマールの頭の中に入りたいと思っていて、美術にしても、雑然としているけれど“頭の中”を大きなビジョンとして持っています。お客さんもガリマールの頭の中に入っていき、そこにある“何か”を一緒に探していただきたい。で、その先にあるルネ・ガリマールのラストを、どう捉えていただけるのか……。そこにすごく興味がありますね。本当に俳優さんには申し訳ないけれど、まったく拠り所にならない美術を考えていますので(笑)。内野でも、ものすごくカッコいい舞台になりそうな予感がしていますよ!取材・文=上野紀子撮影=You Ishii<公演情報>『M.バタフライ』2022年6月24日(金) ~7月10日(日) 東京・新国立劇場 小劇場※大阪、福岡、愛知公演あり
2022年06月17日中学1年生の頃からオタク道を邁進中なのは、俳優・モデルの中山咲月さん。漫画にアニメ、ゲームまで幅広くエンタメを愛する賢者の“推し”を教えて。ファンを離さない時代性を反映した作り。「まずは『ONE PIECE』から入り、自分が絶賛中二病だった頃に放送されていたTVアニメ『魔法少女まどかマギカ』でドハマり」と笑うオタク歴10年以上の中山さん。推しアニメについて伺うと、歌・戦闘・恋愛をテーマにしたSFアニメの金字塔「マクロス」シリーズをチョイス。「特に、シリーズの中で一番新しい『マクロスΔ(デルタ)』が好き。昨年公開された劇場版を観て、自分の中で再燃。久々に観返してみるとやはり素晴らしく、作中に流れるすべての曲が神曲なんですよね」40年前から続く「マクロス」シリーズがたくさんの人々から長く愛される理由を「世相を反映させた作りにある」と分析。「例えば、初期はソロのアイドル歌手、前作は2人だった歌姫が、『マクロスΔ』では5人組のガールズユニットになり、時代の流れに合わせて変化している。最近の楽曲では電子音が多用されていたりと、世の中のトレンドをきっちり押さえている気がします」今やアニメ好きにとって欠かせない動画配信サービスの配信作品の中にも名作が潜む。「Netflixオリジナルの『泣きたい私は猫をかぶる』というアニメも好きですね。一人の少女が大好きな男の子に会うために猫になるという不思議なお話で。映像の美しさにも感動します」漫画はアプリで読むことが多く、今回選んでくれた漫画も、『SPY×FAMILY』や『怪獣8号』など、ヒット作目白押しの集英社の漫画誌アプリ「少年ジャンプ+」で連載中のもの。「最近のイチ推しは『ゴリラ女子高生』という、見た目ゴリラのJKの高校生活を描いたギャグ漫画。笑いをゴリ押ししてくる感じがツボで。これを無料で読めるなんて驚き。『少年ジャンプ+』自体の勢いもすごいです。例えば『週刊少年ジャンプ』では“友情・努力・勝利”という3大原則に沿った作品が掲載されますが、こちらにはその縛りがなく、様々なテイストの作品が。そこも幅広くアピールする要因なのかなと」ゲーマーでもある中山さんの推しゲーを尋ねると、ボカロ再ブームの立役者的一本を挙げる。「ハマっているのは、リズムゲームの『プロジェクトセカイ』。ボカロ楽曲が楽しめるアプリゲームで、自分が聴いていた頃の曲から、最近TikTokなどで流行っている曲まで、いろんな世代のボカロ好きが楽しめるはず」Satsuki Nakayama’s Recommend超人気シリーズの歌姫も時代に合わせて5人組ユニット化。アニメ『マクロス』シリーズ昨年、最新作『劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!/劇場短編マクロスF~時の迷宮~』公開。劇中登場の戦術音楽ユニット、ワルキューレはシリーズ最多の5人組に。「心に響く名曲揃いで、聴くと自分も元気になれる」。最新作のBlu‐ray&DVDは9/28発売。©2021 BIGWEST/MACROSS DELTA PROJECTじつは隠れた名作揃い!独占配信アニメも見逃せない。アニメ『泣きたい私は猫をかぶる』2020年、Netflix全世界独占配信のファンタジー作品。周囲に馴染めない少女の唯一の楽しみは猫に変身して好きな人に会いに行くことだったが、猫と人間の境界が曖昧になり始め…。「美しい映像とマッチしたヨルシカさんが歌う挿入歌も最高」©2020「泣きたい私は猫をかぶる」製作委員会『少年ジャンプ+』が誇る超ド級のパワー系ギャグ漫画。漫画『ゴリラ女子高生』映え写真を撮ったり、イケメンDKに恋心を抱いたり。見た目がゴリラという以外は普通の女子高生・うららのスクールライフを描く。「うららが日常に溶け込んでいるのが面白すぎて、連載開始からどハマり(笑)」。アプリ「少年ジャンプ+」で連載中。画像提供:「少年ジャンプ+」編集部大好きなボカロの名曲たちをバーチャル・シンガーたちが披露。ゲーム『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』初音ミクをはじめ、鏡音リン・レンなどのバーチャル・シンガー(ボーカロイド)も登場する音ゲー。略称はプロセカ。「キャラを3Dで踊らせることができるのも楽しい。やり込みすぎて、ランキング100位内に入ったことも(笑)」。アプリストアで配信中。©SEGA/©CP/©CFMなかやま・さつき1998年9月17日生まれ、東京都出身。俳優、モデル。現在、ドラマ『不幸くんはキスするしかない!』(MBS毎週木曜25時29分~ほか)に出演中。6月24 日より上演の舞台『アナザー・カントリー』にも出演するなど活躍の場を広げている。トップス¥35,200パンツ¥26,400(共にベース マーク)シューズ¥36,000(ユナイテッド ヌード)ブレスレット¥13,200 以上M TEL:03・6721・0406ブレスレットに付けたチャーム¥3,850リング¥6,600(共にパンドラ/パンドラカスタマーサービス TEL:0476・50・2638)※『anan』2022年6月22日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・Die‐co取材、文・関川直子(by anan編集部)
2022年06月16日「一人の男性として生きていく」。昨年、自身がトランスジェンダーであることを公表し、同世代から多くの支持を集めている中山咲月さん。13歳で、雑誌『ピチレモン』の専属モデルとなり、以後、モデルや俳優として芸能活動を続けるも、内面に抱える葛藤よりも、中性的な見た目にばかり注目が集まり、“ジェンダーレス女子(男装した女の子)”枠に括られることにジレンマを抱えながら過ごしてきた。そんな中、一人のトランスジェンダーの人生を描いた映画『彼らが本気で編むときは、』に出合ったことで、一つの答えが導き出されたという。「ジェンダー的なことを取り上げている映画だから観たわけではなく、軽い気持ちでたまたま観たら心を揺さぶられて。自分の性に気づくことができました」自身の心に巣くっていたモヤモヤに“トランスジェンダー”という名前がついたことで逆に苦しみ、「追い詰められたこともある」と当時の心境を赤裸々に明かす。「未来に希望が感じられず、親友の前で『生きているのがつらい』と漏らしたこともありました。そんなこと言って怒られるかなと思ったけど、親友は『これから何をしたら楽しくなるか考えよう』と一緒に悩んでくれて。『もっとワガママに生きていいんだよ』と背中を押してくれた。もともと自分を押し殺してしまうタイプなので、ワガママというのが一番難しかったのですが、親友の言葉で公表を決意しました」自らを解放し、性別に囚われずに生きる道を選択したことで、仕事への取り組みも前向きに変化。「以前は芝居をしていても、どこか集中しきれなくて。女性を演じていたときは、常にモヤモヤしていて心から楽しいとは思えなかった。でも、今は男性を演じることでやりがいを感じ、芝居に対して貪欲になったと思います」現在出演中のドラマ『不幸くんはキスするしかない!』は胸キュン必至のBLラブコメ。中山さんが演じる佐々木麦は、主人公の親友で陽キャなオシャレ男子。「普段の自分とは違い、ネアカなキャラクターで(笑)。自分と近しい部分がなく、役作りは大変でしたが、撮影ではアドリブを入れてみたり。明るいキャラを演じるため、けみおくんのYouTube動画を見て、テンションを上げてから現場に入ってましたね(笑)」多様性が謳われる昨今、エンタメ業界においても、様々な「性」の在り方を広く認知してもらおうと、ジェンダーを題材にした作品も増えている。そうした流れを当事者はどう感じているのだろう。「自分が公言するに至ったのも、エンタメによってだんだんと理解が深まってきたという背景があったから。エンタメの影響力は大きいと思うし、映画やドラマによって広まっていくことは大事だと感じています。こういう考え方もあるんだなと、知ってもらうきっかけになればいいなって。そしてゆくゆくは、ジェンダーを描いた作品も、それをキャッチコピーにするのではなく、一つの作品として当たり前に存在する世の中になったらいいなと思いますね」自身も「性」を扱う作品に出演してみたいか?の問いには「そこはどちらでも」との答え。「当事者が出たほうが理解できていいんじゃないか、という声もありますが、個人的にはそうは思わない。例えば、殺人鬼の役を演じるために、本当に殺人鬼になるわけではなく、俳優さんたちは想像して演じるものだから。それなら当事者が出演するよりも、有名な役者さんが演じて、より多くの人に見てもらえるほうがいいんじゃないかなと思います」トランスジェンダーを公表した際、アセクシュアル(無性愛者)でもあると告白。恋愛系の作品に対しては違和感があるという。「自分の中に恋愛感情がないので、共感はできないんですよね。壁ドンも胸キュンしないし(笑)。『不幸くんはキスするしかない!』はラブコメですが、演じた人物が恋愛するキャラクターではなかったので、単純に一つの作品として楽しめました。ただ、恋愛キャラを演じるとなったら、経験がない分、勉強は必要だと思う。作品を見て研究したり、想像力で役になりきりたいと思います」そんな中山さんに、あえて、自身の肩書について聞いてみると、真摯に、率直な思いを語ってくれた。「性別には、体の性、心の性、恋愛する性別など色々あって。それぞれの組み合わせで一人の人間が出来上がると思うので、一つの単語で表現するのは難しい。ただ、自分が新アイコンとして注目してもらえるのはありがたいこと。だから今後もっと活躍して、“女性なの?男性なの?”ではなく、中山咲月という一人の人間として認められたい。自分はエンタメが好きで、エンタメに励まされてきた分、この世界で頑張って恩返ししたいという思いもあるし、活躍する自分を見て、同じような悩みを抱える人たちが笑顔になってくれたらいいなと思います」WEB限定公開!一問一答WEB限定公開!中山咲月さんに10の質問を投げかけてみました。Q. 子どもの頃の夢は?ディズニーのキャストになること。Q. 朝起きて、一番にすることは?携帯のゲームにログイン。Q. なかなか眠れない夜、何をする?アロマ炊いて、ヒーリング系の音楽を流す。Q. 犬派?猫派?どっちも好きだけど…猫!Q. タイムマシーンがあったら過去に行きたい?未来に行きたい?過去。Q. 宝くじが当たったら、何に使う?旅行。Q. 愛用のマスクはどんなデザイン?立体マスクの黒色を使ってます。Q. 好きなおにぎりの具は?ツナマヨ。Q. あなたの弱点を教えてください。コミュ力の低さ。Q. 無人島に持っていけるとしたら、何を持って行く?ドラえもん…。なかやま・さつき1998年9月17日生まれ、東京都出身。現在、ドラマ『不幸くんはキスするしかない!』(MBS・毎週木曜深夜1時29分~、他)に出演中。6月24日より上演の舞台『アナザー・カントリー』にも出演。ジャケット¥97,900Tシャツ¥26,600パンツ¥63,800(以上イザベル マラン TEL:03・5772・0412)靴¥84,700(ピエール アルディ TEL:03・6712・6809)ピアス¥62,920ネックレス¥107,030リング、右手・人差し指¥253,000中指¥204,600左手・親指¥53,570中指¥62,920(以上トムウッド プロジェクト)その他はスタイリスト私物※『anan』2022年5月25日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・Die‐co取材、文・関川直子(by anan編集部)
2022年05月18日俳優の中山優馬が14日、千葉・幕張メッセで開催された「Rakuten GirlsAward 2022 SPRING/SUMMER」にシークレットゲストとして登場した。中山がガルアワに登場するのは初となる。中山が登場する前のアーティストステージでは、後輩にあたる7 MEN 侍もシークレットゲストとしてパフォーマンスを繰り広げた。まさかの“ジャニーズ事務所からシークレットゲスト2連続”に会場の観客からは喜びと驚きの声があがった。ランウェイトップに現れた中山は「どうも中山優馬です、みなさん楽しんでいますか?最高の1日にしましょう!」と呼びかけ、「Overture」「交差点」「Missing Piece」を熱唱。最後の曲「YOLO moment」では、「カモン!ジャニーズJr.」と呼び込み、バックダンサーをつけて明るく元気なステージを展開した。去り際は「また会いましょう!」と再会を誓い、去っていった。「GirlsAward」は、2010年から開催している日本最大級のファッション&音楽イベント。新型コロナウイルスの影響で過去2年は開催を延期しており、2019年9月以来2年半ぶりの開催となる。今回のテーマは、“女の子はきらきら輝き続ける”という思いを込めて「STAY GOLD ~Keep on girls story~」。人気モデルによるファッションショーやアーティストによるライブステージなどを展開する。撮影:蔦野裕
2022年05月14日今回ブルーを効かせたメイクに挑んだ中山楓奈さんは、東京2020オリンピックのスケートボード競技で銅メダルに輝いた16歳のアスリート。中山楓奈×ひんやりブルーメイク使ったことのない鮮やかなブルーにかなりワクワクしています。仕上がりを尋ねると、「普段メイクをする機会がほとんどないから、濃いブルーを使うのがすごく新鮮でテンションが上がりました。目元がハッキリした人を見るとカッコいいなって感じるので、自分でもアイメイクは勉強したいと思っているんです。使ってみたい色みは…、(スケートボードの)デッキにも入っている緑かな。デッキって滑っているとすぐに削れちゃうからそこまでこだわってはいないんですが、好きな色や柄を使うとやっぱり気分が上がります」競技は難易度やスピードなどが採点基準になるが、スケーティングの美しさにおいて中山さん流のこだわりが。「一生懸命さを感じる重たい動きより、軽くて余裕そうに滑っている人の方が個人的に好きなんです。なので、自分もそう見えるように意識しています。軽さを出すには、体幹も柔軟性もパワーも全部必要。ガチな筋トレや走り込みはしていないけれど、体幹トレーニングや下半身のストレッチはできるだけ毎日実践するようにしています。メイクにも興味があるので、いつか好きなメイクをして滑れたらいいなって思っているんです」Makeup PointA、マットな質感とウォームなトーンが洗練ムード。キャンメイク パーフェクトマルチアイズ 07¥858※限定色(井田ラボラトリーズ TEL:0120・44・1184)B、ドラマティックな濃密ブルー。エレガンス ラズル アイカラー 13¥2,310(エレガンス コスメティックス TEL:0120・766・995)C、輝くパールで濡れたようなツヤに。リュクス アイシャドウ フォイル 02¥4,730(ボビイ ブラウン TEL:0570・003・770)Aの右上を上まぶたにチップ幅でのせる。この時、目頭側がやや強めな印象になるようにすることでホリ深な印象に。Bを上まぶたの目尻3分の1に塗り、ふんわりと広めにぼかす。さらに、下まぶたの目尻3分の1にもオン。Cを下まぶたの目頭3分の1にのせて瞳に輝きをプラス。目元が華やかな分、唇はグロスで抜け感を出すと。Funa’s Beauty Rules1、日々の食事内容をヘルシーに改善中。「以前は好きなものを好きなだけ食べていたけれど、最近は少し意識するように。ジュースをやめてお茶か水、スケボーの練習後にはココア味のプロテインを飲むようになりました。ほとんど食べなかった野菜も食べるようにしていて、ばあちゃんちで育てているトマトを毎日食べています」2、マインドの安定に癒しの香りを活用。「香水は持っていないけれど、部屋にディフューザーを置いています。お寺みたいな、和室っぽい香りが好きですね。スケボーって、メンタルがすごく重要なんです。私はとても緊張しやすいので、好きな香りや音楽などの心を落ち着かせてくれるものは全部取り入れるようにしています」3、サロン&家ケアで美ロングをキープ。「長い髪でスケボーを滑ったらカッコいいなと思って、小1の頃からずっと伸ばしています。美容院でトリートメントしたり家でオイルをつけたりとお手入れを結構頑張っているけれど、長いからすぐに絡まっちゃうんです。アレンジはできないので、帽子で気分を変えることが多いですね」なかやま・ふうな2005年6月17日生まれ、富山県出身。東京2020オリンピックのスケートボード・ストリート女子競技銅メダリスト。「練習中に日焼け止めを忘れて焼けがちなので、今年は気をつけます!」ワンピース¥57,200(ティート トウキョウ/ザ・PR TEL:03・6803・8313)ブーツ¥36,300(フレイ/株式会社パッション)※『anan』2022年5月4‐11日合併号より。写真・内田紘倫(The VOICE)スタイリスト・鹿野巧真ヘア&メイク・北原 果取材、文・真島絵麻里
2022年05月04日元SPEEDで参議院議員の今井絵理子氏、タレントの中山秀征が20日、都内で行われた「パラリンアート世界大会2021」表彰式に出席。日本テレビ『THE夜もヒッパレ』以来の共演を果たした。「パラリンアート世界大会」は、世界各国の障害を持つ人たちからアート作品を募集するコンテスト。表彰式には、受賞者のほか、パラリンアートの理事を務める中山、パラリンアートスペシャルサポーターを務める今井氏が登場した。今井氏と中山は、『THE夜もヒッパレ』以来の共演。中山が「もう“絵理子”なんて呼べない。“先生”よろしくお願いします!」と話すと、今井氏は「いやいやいや」と笑った。『THE夜もヒッパレ』当時、今井氏は中学生。中山は「元気な子供たちで、SPEEDという名前も番組の中で決めて発表させてもらったのが昨日のことのように。廊下を走っていて『走るな』って言った日は懐かしい思い出です。時間のない中でリハーサルをして本番に臨む集中力のすごさは、すごい子供たちが出てきたなと思いました」としみじみ。今となっては「先生です」と、再び“先生”と呼んで笑いを誘った。今井氏が母になってから飛行機で会ったエピソードも披露。「お母さんとしても一生懸命やっている姿を見たときに、絵理子もお母さんになって立派になって、お子さんは障害をお持ちだけど、踊りをやったり一生懸命やっていて、親子の関係を育んでいるなと感じて頭が下がる思いで、年は僕のほうが上ですけど、人生経験は絵理子のほうが先に進んでいるのかな、まさにSPEEDが早いなと思いました」と饒舌なトークで盛り上げた。さらに、「政治の世界に飛び込んで活躍している姿を見ると誇らしいですし感慨深い。親心みたいになっちゃいましたけど」と語り、今井氏が「ヒデさん」と呼ぶと、「ヒデちゃんでいいんだよ」とにっこり。今井氏は「障害のある子供を育てていく中で数々の障害のある方とお会いしました。その中ですごく感じたのは、障害というのは一つの個性だなと。その個性を認め合える社会に向けて、そして未来に向けて、ヒデちゃん、頑張って参ります!」と誓った。
2022年01月20日AbemaTVで放送されていた番組『日村がゆく』での人気企画「高校生フォークソングGP 3rdシーズン」にて【朝ドラ女優さんごめんなさい】が反響を呼んだ“中山姫李”が、株式会社Sunset filmsより第一弾アーティストとして2021年11月26日に【あさきゆめみし】でデビューいたしました。作曲・編曲は秀吉の柿澤秀吉氏が担当しております。中山姫李1《デビュー曲:あさきゆめみし》【あさきゆめみし】は、上毛かるたをテーマにした映画「おかめきけ~群馬発!上毛かるた奮闘記~」の主題歌となっています。ミュージックビデオは安中市の旧安中高校を使用されて撮影されました。▼Music Video 《中山姫李について》中山姫李の楽曲は、独創的で個性的な雰囲気と独特な感性が同世代の女子高生から共感を寄せられ、社会に反骨するロックな心も、どこか臆病になるような繊細さも持ち合わせています。そして、なにより大事な“努力する力”も兼ね備えた新時代のシンガーソングライターです。2021年12月7日には、FMぐんま「POTLUCK」への出演も果たしました。中山姫李2 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年12月08日11月26日(金)に初日を迎えるミュージカル『蜘蛛女のキス』。開幕を約1ヵ月後に控えた稽古場で、同性愛者のモリーナ役を務める石丸幹二と、演出の日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)がインタビューに応じた。アルゼンチンの作家マヌエル・プイグの小説を原作にミュージカル化され、1993年のトニー賞7部門を制した本作。『キャバレー』『シカゴ』で知られるジョン・カンダー(音楽)とフレッド・エブ(歌詞)のコンビが手がける楽曲は人気が高く、1996年以降に日本でも定期的に上演されている。劇中では、ラテンアメリカにある刑務所の一室を舞台にした物語が展開。映画を愛するモリーナは、社会主義運動の政治犯バレンティン(相葉裕樹 / 村井良大:Wキャスト)と同室に。最初は互いを理解できず激しく対立するふたりだったが、極限状態の中、モリーナが映画スターのオーロラ、また彼女が演じる蜘蛛女(安蘭けい:2役)について語るうちに、心を通わせていく──。同性愛者のモリーナは「特別な個性がないとやれない」と思っていたけれど――作品との出会いを教えてください。石丸僕が『蜘蛛女のキス』を観たのは、チタ・リヴェラが蜘蛛女とオーロラに扮していた、ブロードウェイのハロルド・プリンス演出版ですね。リヴェラは『ウエスト・サイド・ストーリー』のアニタが印象的で、群を抜いて声が低くシャープに踊るディーヴァ(歌姫)です。そんな彼女が「どんなことをするんだろう?」って興味から劇場に足を運びまして。バックボーンをまったく知らずに観たら、ラテンのショーみたいだと思いました。――海外でご覧になった当時、石丸さん扮するモリーナにはどんな印象を抱いていたんでしょう?石丸当時は僕もまだ若かったこともあって、バレンティンのキャラクターに共感していました。「彼を演じたい」って。モリーナは「特別な個性がないとやれない役」と思っていたんですが、この年齢になってオファーを頂戴し、僕が海外で拝見したバージョンに立ち返ってみると、ビビビッと繋がって。親近感が湧いたんです。――どんな点に直感が働いたのでしょうか?ミュージカル『蜘蛛女のキス』稽古場より石丸僕が年始に主演した『パレード』のオリジナル・キャストのブレント・カーヴァーが、当時モリーナに扮していたんです。彼がやっているなら『蜘蛛女のキス』に挑戦したい、と思いました。それでモリーナ視点で台本にあたると、バレンティン目線で読んでいたこれまでとはまったく異なる世界が広がっていて。これを、社会派の人間ドラマに定評のある日澤さんが演出したら「一体どうなるんだろう?」ってね。日澤普段はチョコレートケーキという劇団で、ストレートプレイの演出をしています。大原櫻子さんが主演した『リトル・ヴォイス』などで音楽劇の経験はあるんですが、グランドミュージカルを手がけるのは初めてでして。「ホリプロさんは何を意図して僕にオファーを?」と正直驚きました。でも演目の成り立ちやバックボーンを知って、いろんなことを議論するうちに「演出家のキャリアを重ねるうえでも絶対に向き合うべき作品」と感じるようになって。――それほどまで感じる『蜘蛛女のキス』の魅力って?ミュージカル『蜘蛛女のキス』稽古場より日澤音楽が物語と絡み合っていて、何ひとつ無駄がないところでしょうか。1曲で成立しているナンバーでもやがて重層的に積み重なって、モリーナとバレンティンの関係を変えているような。物語が進んでいくと、メロディの中に前のシーンで使った象徴的なフレーズがちょっとだけ入ってくるんです。たとえば「蜘蛛女のテーマ」にあるメロディラインは、いたるところに登場する。バレンティンとモリーナに合わせて楽曲も並走している感じが「本当にうまいな!」って。石丸各所にモチーフが散りばめられているんですよね。フレーズが流れるだけで、観客の記憶を呼び覚ます。その効果をすごく使っていて。「蜘蛛女のテーマ」が流れたら「これから不穏なことが起こるんだ」ってメッセージが伝わる。ミュージカルならではのつくり方をしています。メロディに乗るほどの強いメッセージを意識して歌う――そんな「ミュージカルらしいミュージカル」を、優れた社会派ストレートプレイを生み出している日澤さんがどのように味つけしているか気になります。日澤グランドミュージカルの演出に際しても、僕はこれまでのスタンスを変えようとは思っていないんですよね。というのも、どんな作品だって登場人物の心情や関係性に迫るストレートプレイと追求すべきことは変わらないとわかったから。特にバレンティンが歌う「あしたこそは(The Day After That)」という楽曲で、メロディと歌詞の移ろいがモリーナとバレンティンの心情や関係性に変化をもたらしていることをキャストの皆さんと検証した瞬間が楽しかったんですよね。「歌はセリフなんだ」と体感できた。ミュージカル『蜘蛛女のキス』稽古場より石丸ミュージカルナンバーは、ストレートプレイでいうと「長ゼリフ」ですよね。いろんな感情が溜まりに溜まって、音楽に乗ってあふれ出る。だからこそ「どうして長ゼリフになるのか」という理由が腹落ちしていないと、無意味な“おしゃべり”になってしまうんです。歌になるくらいの強いメッセージを、つくり手サイドは意識しなければいけません。そういう意味で、モリーナの自己紹介ナンバー「ドレスアップ(Dressing Them Up)」は、自分のことが好きすぎるモリーナの想いがよく表れていますよね(笑)日澤たしかに!(笑) 楽しいのは「ドレスアップ」ですけど、僕は「彼女は女(She’s A Woman)」ってナンバーがすごく好きだなぁ。同性愛者のモリーナが「いいよね、あなたは女で」「私も女ならよかったのに」って女性をうらやむ曲なんだけど、幹二さんがモリーナの内面や今の状態を情感たっぷりに表現しているので、ぜひ皆さんに聞いて欲しいです。ラストの「映画の夢(Only in the Movies)」も素敵ですけどね。ミュージカル『蜘蛛女のキス』稽古場より石丸今回、カッコよく歌い上げる曲はバレンティンとオーロラに占められています(苦笑)。先ほど話題に挙がったバレンティンの「あしたこそは」も光の当たり具合がどんどん変わって、台本をめくったら違う世界が広がっているんですよね。若い頃、歌いたかった!――ぜひミュージカルコンサートでお聞きしたいです!石丸そうですね! でもモリーナにも、秘めた想いの味わい深いナンバーが揃っていますから。「このメロディライン自体がモリーナその人を表しているんだな」と思って、愛しながら歌っています。日澤さんがおっしゃった「彼女は女」も、歌えば歌うほど名曲だということが伝わってくるんですよね。カンダー&エブが手がけた音楽の素晴らしさを、ぜひ観客の皆さんにもお届けできれば。モリーナが好きなアイテムを身にまとい、内面に近づく――モリーナはどういう人物だと受け止めていらっしゃいますか?石丸いまとは時代が違いますから、モリーナのように産まれついた人には「生きづらい」世の中だったんじゃないかな。同性愛者として胸を張って自分らしく生きてはいるけれど、一方では人生に失望してもいて。ひょっとしたら、監獄の中が最低限の尊厳を保って生きていられた場所なのかもしれない。どこまでも愛する人を想って、「これが自分の生きる道」と決意する、ギリギリ崖っぷちなところを必死に生きている人です。――モリーナは数々の先輩が演じてこられた役だと思いますが、石丸さんはどうやってオリジナリティを発揮しようとしていらっしゃいますか?石丸僕ね、日本人キャスト版の先輩モリーナを拝見していないんですよ。だから比較できないんですが、トニー賞授賞式で見たブレント・カーヴァーのパフォーマンスには驚きました。彼、女性としての「生き方」をたった数分間で観客の目に焼きつけたんですよ! その姿を見た時に「ここまでやらないと、モリーナの個性って観客に伝わらないんだな」と。ミュージカル『蜘蛛女のキス』稽古場より――カーヴァーのパフォーマンスには、どんな特徴があったのでしょうか?石丸その人の内面って、所作や振る舞いに表れますよね。カーヴァーはモリーナらしさを、デフォルメしながらも自然に見せていて。対する僕は、モリーナとしての中身が、その時点で空っぽ。どうしようか悩んだ結果、艶やかな色の服を身にまとってみようと思いました。ひとりでは買いに行けないので、ショップまで女性マネージャーについて来てもらって。彼女が買うフリをしながら僕が試着して、自分の体に合うピンク色の花柄ガウンを購入しました。――形から入って、どんな収穫がありましたか?石丸羽織ってみると膝にシャランと落ちて、体にまとわりつくような感じを受けました。着慣れない素材一つひとつ、新鮮でね。いま「こういうものを愛しているのがモリーナなんだ」と学んでいるところです。形だけマネするんじゃなくて、内面まで近づけないとね。日澤稽古初日から派手な色のパンツを履いて、本当にキュートなんです。昨日やった、看守に「モリーナ来い」と呼ばれて連れ出されるシーンの稽古では色っぽさにゾクっとしましたよ。赤いガウンを着ている幹二モリーナが、はだけていた胸元をスッと隠したんです。石丸ホントですか? 自覚なかったけど女性としての防衛本能かもしれませんね。内面もモリーナに近づいているなら嬉しいな。――モリーナらしさを獲得している最中なんですね。石丸そうですね。劇団四季にいた時、『オペラ座の怪人』の稽古でジャージ姿だった僕に対して、浅利慶太さんが「劇中の時代の様式を身につけることで、キャラクターの中身がつくれるかもしれない」とおっしゃったんですね。「作品の世界観にマッチするものを稽古場で身につけなさい」「普段着はボロでもいいから稽古着に気を遣いなさい」と。そのくらいやって「初めて役を獲得できるんだ」とご指導いただいたことを思い出したんです。なので、モリーナと向き合うには「まずピンクから始めよう」と試みました。彼女が好きそうな華やかなアイテムをまとって外見から少しずつ変えたら内面にどんな変化が訪れるかな、と。今日もこんなのを持ってきましたよ!(と言って赤いストールを見せてくれる)――モリーナが好きそうですね! 石丸さんがどのように彼女を立ち上げるか、本番を楽しみにしています。取材・文:岡山朋代ミュージカル『蜘蛛女のキス』2021年11月26日(金)~2021年12月12日(日)会場:東京芸術劇場 プレイハウス、ほか大阪公演ありチケット情報
2021年11月17日ミュージカル『蜘蛛女のキス』の開幕を約1ヵ月後に控えた稽古場で、同性愛者の主人公モリーナ役を務める石丸幹二と、演出の日澤雄介がインタビューに応じた。アルゼンチンの作家マヌエル・プイグの小説を原作にミュージカル化され、1993年のトニー賞7部門を制した本作。『キャバレー』『シカゴ』で知られるジョン・カンダー(音楽)とフレッド・エブ(歌詞)が手がける楽曲は人気が高く、1996年以降、日本でも定期的に上演されている。劇中では、ラテンアメリカにある刑務所の一室を舞台にした物語が展開。映画を愛するモリーナは、社会主義運動の政治犯バレンティン(相葉裕樹 / 村井良大:Wキャスト)と同室に。最初は互いを理解できず激しく対立する2人だったが、モリーナは映画スターのオーロラ、また彼女が演じる蜘蛛女(安蘭けい:2役)について語る。二人は次第に心を通わせていき──。ブロードウェイで本作を鑑賞した石丸は当時、バレンティンに共感したという。同性愛者のモリーナは「特別な個性がないとできない役」と捉えていたが、自身が年始に主演した『パレード』の本国版で同じ役を務めたブレント・カーヴァーがモリーナに扮したと知ると親近感が湧き、「彼がやった役に自分も挑戦したい」という気になったエピソードを明かす。同性愛者が抱える葛藤を掴むのは難しい。そこで石丸は、劇団四季時代に浅利慶太から受けた「劇中の舞台になっている時代の様式を身につけることでキャラクターの中身に近づける」というアドバイスを思い出す。また、ピンクや赤といった鮮やかな色の衣装を稽古場で身にまとうように。「はだけていた胸元を看守の前で隠す所作にゾクっとした」という日澤の言葉を受け、石丸は「女性としての防衛本能かも。内面もモリーナに近づいてきたんですかね」と微笑んだ。自身が旗揚げした劇団チョコレートケーキで、史実をベースにした社会派の人間ドラマを生み出している日澤。本作でグランドミュージカルを初めて手がけるが、「登場人物の心情や関係性に迫るストレートプレイの演出とスタンスを変えることはない」と話す。「水と油のような関係のモリーナとバレンティンがどうやって互いを認め合い尊重するのか。彼らの“心と心の交流”を丁寧に描くことで生まれる化学反応を現代の客席にお届けできれば」と意気込み、インタビューを結んだ。公演は11月26日(金)~12月12日(日)に、東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて。その後、12月17日(金)~12月19日(日)に大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティへ巡演する。ぴあでは座席指定できるチケットを販売中だ。取材・文:岡山朋代
2021年11月05日中山優馬が主演、児童虐待から“いちはやく”子どもを助けることができるよう設けられた児童相談所虐待対応ダイヤルをタイトルにした映画『189(イチハチキュウ)』。この度、その公開日が12月3日(金)に決定し、予告編・ポスターが解禁された。解禁となる予告編では、児童相談所虐待対応ダイヤル“189(いちはやく)”の解説から、不条理な暴力にさらされる子どもたちの現状とともに「パパにたたかれたのはうそです」「ぜんぶじぶんでやりました。」「ごめんなさい。」という、少女のセリフが続く。虐待を受けている少女・増田星羅(太田結乃)の泣き顔と、彼女の心の痛みを代弁するかのように怒りを爆発させた児童福祉司・大河(中山優馬)の「子供に寄り添う心すらないやつが子供の命を預かるな!」と熱くまっすぐなセリフが飛び出し、「どんなことがあっても必ず守るよ」と強い決意を秘め約束するセリフが切り取られた。5年振り2度目となる映画主演・中山さんの熱演とともに、名匠・加門幾生監督の元にダイヤル“189”を広めたいと集まったキャスト陣の熱量が感じ取れる予告編となっている。併せて解禁となったポスターには、「“いちはやく”救い出すために――」のコピーとともに、現実を突きつけられたかのような面持ちの中山さんが写し出され、実在事件から着想を得て、現実から目を背けずに映像化した本作で小さな命へと手を差し伸べる希望を込めたものに。また、主題歌は、声優としての活躍のみならず、TVアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」Aqoursのメンバーとしても活動し、9月29日に1st Single「ハネムーン」をリリースしたばかりの降幡愛が歌う「東から西へ」(Purple One Star)。予告編にて、その優しい歌声が一部解禁されている。挿入歌は、増田典子役を演じる灯敦生の「指先のミライ」。本作のために書き下ろされた楽曲となり、近日、監督に俳優・須賀健太を迎えたミュージックビデオが公開予定となっている。『189(イチハチキュウ)』は12月3日(金)よりグランドシネマサンシャイン池袋、イオンシネマほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:189 2021年冬、イオンシネマほか全国にて公開予定©映画「189」製作委員会 ヴァンズピクチャーズ
2021年09月30日中山優馬が主演する「ロック☆オペラ『ザ・パンデモニアム・ロック・ショー ~The Pandemonium Rock Show~』」が開幕した。初日公演の様子をレポートする。森雪之丞が作・作詞・楽曲プロデュース、亀田誠治が音楽、河原雅彦が演出を手がける本作は、昭和の音楽業界を舞台に激動の時代を生き抜く若者たちを描いた音楽劇。 劇中ではロックの魅力に取り憑かれ、夢中になっていく主人公・楠瀬涼(中山)を中心とした物語が展開される。1966年、ザ・ビートルズの来日に日本中が沸き立つ中、中学生の涼は隣に引っ越してきた“お姉さん”にロックを教わる。1973年、20歳になった涼が結成したバンドは若者から熱狂的な支持を得るものの、アイドルの恋人との逢瀬や楽曲制作に明け暮れた夢のような日々は1980年に起きたジョン・レノンの射殺を機に崩れ落ちて──。いがぐり頭の学ラン姿から当時の流行だった長髪ベルボトムまで自在に着こなす中山は、スターダムにのし上がり没落していく涼の激しい“ロッカー”としての生き様を熱量高く体現する。フォークソング調の「濁流に飲まれた木の葉のように」や、結成バンド名の由来となったロックチューン「REASON」、表題曲「The Pandemonium Rock Show」など、現代のヒットメーカー・亀田が全曲書き下ろした劇中ナンバーで見せるさまざまな表情に注目だ。涼の恋人でアイドルユニット・ウエハースの及川真実役には、自身もアイドルを経験した桜井玲香(元・乃木坂46)がキャスティング。デビュー曲として披露される王道のアイドルソング「渚のUSOPPIE!」ではありし日を彷彿とさせる姿でファンを喜ばせる一方で、真実の秘められた一面もシリアスに立ち上げる。ウエハースの相棒で姉の愚美を演じる野口かおるとの掛け合いも楽しい。水田航生は、涼をバンドに引き入れた「THE REASON」リーダーの山下勝也役だ。2幕では、バンドメンバーを演じる汐崎アイル(ドラム)、小松利昌(ベース)、山岸門人(キーボード)と一緒にギターの生演奏で客席を湧かせるひと幕も。涼にロックの手ほどきをする“お姉さん”こと荒木三枝子役の玉置成実は、安定のボーカルとダンスでコメディエンヌとして抜群の存在感を発揮していた。グループサウンズとしてデビューが遅れた「ザ・カニバルズ」ボーカル・野村正嗣(ノッチ)としての焦燥感を、浜中文一は「哀愁のGS」に乗せてシュールに歌う。このナンバーには、歌詞に実在したザ・スパイダーズ堺正章やザ・テンプターズ萩原健一(故人)の名前や顔写真も登場。当時の熱狂を知っているであろう年配の観客から、楽しそうな笑い声が上がっていた。公演は10月3日(日)まで、東京・日本青年館ホールにて。その後、8日(金)〜11日(月)に大阪・森ノ宮ピロティホールへ巡演する。各回の開演60分前まで購入できる当日引換券も販売中。取材・文:岡山朋代
2021年09月21日俳優でモデル中山咲月が17日、東京・渋谷区で実施されたフォトエッセイ『無性愛』(発売中、ワニブックス刊)の発売記念取材会に出席。トランスジェンダーであり、無性愛者(編注:他者に対して、恋愛感情や性的欲求を感じない人)というセクシュアリティについて初告白した心境を語った。『中学聖日記』(TBS系)のジェンダーレスな役が話題を呼び、『仮面ライダーゼロワン』(テレビ朝日系)では亡役を演じた中山。「今年に入って、映画『彼らが本気で編むときは、』を見て、自分の中にある違和感に何となく名前がついたタイミングがあった。そこから1カ月くらい、やっぱり自分の中で腑に落ちなくて、悩んで『これは、自分は言ったほうだ楽だ』と気づいた。最初はブログで発表して、フォトエッセイのお話をいただいた。出すなら、エッセイの部分で自分のパーソナルな部分をお話できたらと思って話すことにした」と公表の経緯を説明した。無性愛者であることを意識したのは「実はけっこう前で、中学生くらいのときに何となくそう思っていた。思春期じゃないかと思ったりもして、何となく答えは出さずにいた。インターネットで性別がないことを調べたとき、同じような考えの方がたくさんいることに気がついてから、自分の中に落とし込めるようになった」と話した。以前よりも胸板がやや厚くなり、声も男性らしさが増した。「実は、医学に頼りながら進化している途中。リスクもあるのは分かっているけど、それよりも、何よりも、今の自分が生きやすいというのが大きい。前よりも生きることが楽しいということに尽きる。どんどん進化していく自分になれれば」と白い歯をこぼした。取材会当日は、中山の23歳の誕生日。「当たり前に中山咲月というのが存在して、いろいろなお仕事ができればいいなと思っています。具体的に『こういうことをやりたい』というよりは、トランスジェンダーである中山咲月ではなく、ただ一人の人間として認められるように、普通にお仕事をがんばっていきたい」と意欲を口に。加えて「当たり前に男性の中に入って、男性の役をやるのが自分の中では目標」だと述べた。“自分ですら扱いにくい性別”だという中山。「説明していく難しさもある。自分の中にないものを紹介されても、誰しもがびっくりする。自分は、自分の中のない、分からない感情を、分からなくていいなと思っている。分かる必要はないし、理解する必要もない。分からないけど『こういう人もいるんだ』ということを伝えていきたい」と語る一方、「トランスジェンダーの悩みを抱えている皆さんの代表にはなりたくない。皆もがんばっている途中だし、中山咲月もこれからがんばらないといけない立場。一緒にがんばっていこうと伝えたいです」とメッセージを送った。
2021年09月17日