殺人容疑をかけられて逃亡した弁護士ドゥ・チウと、彼を追う刑事・矢村。その攻防を描くジョン・ウー監督の新作『マンハント』は、‘70年代に映画化された人気小説『君よ憤怒の河を渉れ』を再映画化したサスペンス・アクション。ウー監督が今回、力を入れたのが、福山雅治さん演じる刑事の描き方だ。福山さんとの出会いで、矢村刑事がリアルな存在になりました。「福山さんが演じた矢村は決して冷徹ではなく、人間味たっぷりで温かみのある男。歌手としても活躍する福山さんですが、その歌には人類の平和や地球への愛をテーマにしたものが多い。彼自身もそういう理念を持ち、ファンに希望を与えています。そんな彼が演じたから役に説得力が生まれたと思います」逃亡した弁護士を追跡するうちに矢村の心にはある疑念が浮かび始める…。その微妙な心の変化が、演技のなかに垣間見える。「実は脚本に書かれていた矢村はもっと二次元的なキャラでした。でも実際に福山さんに会って、謙虚で人間味豊かな人だと知りました。そこで脚本家が矢村というキャラクターを書き直したんです。だから矢村という男を自然に演じてもらえたはず。むしろ、彼自身を表現してもらえればいいという状況でした」ド派手な銃撃戦はもちろん、水上バイクの追跡劇や手錠でつながれた男たちの白兵戦があり、白い鳩も飛ぶ。福山さんも水上バイクの免許を取得し、スタントなしでアクションに挑んだという。「演技はもちろん、アクションもかっこよくきめてくれてとても満足です。チャン・ハンユーとの息もぴったりでした」ウー監督が、オリジナル版を観て以来、杜丘(中国語読みするとドゥ・チウ)を演じた高倉健のファンというのは有名。もし健さんがご存命なら、どんな役をオファーした?「もちろん逃亡してもらいます(笑)。ベテラン刑事が濡れ衣を着せられ、彼を追う若手刑事も陥れられたことで心を通わせる。健さんと福山さんがタッグを組んで巨悪に立ち向かうなんて最高ですね」殺人容疑をかけられた男と彼を追う刑事。その攻防の行方は…。監督/ジョン・ウー出演/チャン・ハンユー、福山雅治、チー・ウェイ、ハ・ジウォン、國村隼(友情出演)ほか2月9日よりTOHOシネマズ新宿ほか全国公開。(C)2017 Media Asia Film Production Limited All Rights Reserved.1946年、中国生まれ。23歳で映画界入りし、『カラテ愚連隊』で監督デビュー。『男たちの挽歌』シリーズで世界的に知名度を上げ、ハリウッドでも『フェイス/オフ』などを次々にヒットさせた。※『anan』2018年2月7日号より。写真・小笠原真紀文・山縣みどり(by anan編集部)
2018年02月01日映画『不能犯』で新人刑事を演じる、新田真剣佑さんにお話を伺いました!“不能犯”とは、思い込みやマインドコントロールで殺人を犯すなど、犯罪を目的としながらも、一般的には限りなく実現が難しい行為のこと。まもなく公開される映画『不能犯』は、都会のど真ん中で次々と起きる変死事件をきっかけに、現場に毎回訪れる謎の“黒スーツの男”の正体を追う、[立証不可能犯罪]を扱うエンターテインメントだ。「はじめて台本を読んだ時、とてもミステリアスな映画だと思いました。松坂桃李さん演じる主人公の宇相吹正(うそぶきただし)は、〈思い込み〉や〈マインドコントロール〉で、あらゆる人を死へ導く男。彼がどんな手口で殺人を犯し、どうやって人をマインドコントロールしていくのか、その犯行の描き方も見どころのひとつだと思います」この作品で新田真剣佑さんが演じるのは、新人刑事の百々瀬麻雄。性格は素直で、努力を惜しまない熱血漢。沢尻エリカさん扮する女刑事の多田友子とバディを組み、宇相吹の犯罪を体当たりで捜査する。「百々瀬は最初、多田刑事に『新人!』と怒鳴られ、なかなか名前を呼んでもらえません。なので、僕も新人らしくハキハキとしていこうと思いました。監督からは“爽やかに”という指示をいただいていたので、とにかく一生懸命な姿を見せようと、ひたすら走り続けました。たぶん4日間くらい、ずっと走っていたんじゃないかな(笑)。今までも刑事は何度か演じていますが、日本の刑事は難しいなと思いました。どういう点がと言われると、上手く説明できないのですが…」沢尻エリカさんとは今回が初共演。嘘と曲がったことが大嫌いで、面倒見のいい女刑事を演じる沢尻さんの姿は、新田さんの目にどのように映ったのだろうか。「多田刑事が百々瀬にとって、“ついていきたい!”と思える上司なのと同じく、沢尻さん自身もカッコよくて、思わずついていきたくなる素敵な役者さんでした。沢尻さんとは現場で一緒のことも多かったので、いろんな話をさせていただきました。短い間でしたが楽しかったです」劇中で多田刑事は唯一、宇相吹のマインドコントロールが効かない存在として描かれるが、新田さん自身も暗示には絶対にかからない自信があるんだとか。では逆に、自分に何かを操れるパワーがあるとしたら?「難しい質問ですね…。強いて言うなら、“時間”は操ってみたいかな。時間を巻き戻して過去に行ってみたいし未来にも行ってみたい。未来で何をするかは…パワーを得られたら、ぜひ考えてみたいと思います(笑)」あらた・まっけんゆう1996年11月16日生まれ、アメリカ・ロサンゼルス出身。今年は『ちはやふる ‐結び‐』『OVER DRIVE』など、出演映画の公開が続々と控える。ニット¥168,000タートルネックニット¥151,000パンツ¥162,000(以上エルメネジルド ゼニア クチュール/ゼニアカスタマーサービス TEL:03・5114・5300)絶対に立証不可能な方法で人を死に導く男・宇相吹正が、世の中に“ダークな正義”を突きつける。原作は青年漫画誌で連載中の人気コミック。監督/白石晃士出演/松坂桃李、沢尻エリカほか2月1日(木)より全国公開。(C)宮月新・神崎裕也/集英社2018「不能犯」製作委員会※『anan』2018年1月31日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・伊藤省吾ヘア&メイク・粕谷ゆーすけインタビュー、文・瀬尾麻美(by anan編集部)
2018年01月26日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ラブソング」です。みなさん、冬はどうしても人恋しい季節ですね。やはりanan読者の方々は、今年こそいい恋をしたいとか思って恋愛運の運勢とかみて、ラブソングを聴いたりするんでしょうか。…言いますけどね、はっきり言いますけどね、そんなのダメですよ。キラキラしたラブソング聴いていても、キラキラした出会いはやってこない。僕はそう思いますよ。いや、自分が出会えてないからそう言っているわけではないです。断じて違います。そもそも最近のラブソングは軽すぎるんじゃないかなって思うんです。「愛してる」とか「ずっと一緒にいよう」とか、簡単に言いすぎてる。そのせいで、どの歌もすごく薄っぺらく感じてしまうんです。僕の持論ですけど、ラブソングはもっとプラトニックであるべきだと思います。もっと百人一首を見習え!そう思います。百人一首って知っていますか?鎌倉時代に、公家の藤原定家が100人の歌人の優れた和歌を選び集めたアンソロジー。コンピレーションアルバムです。その中に、恋の歌はなんと43首もあるんです。ほぼ半数が恋の歌!だけどそれらは全然、直接的ではなくてすごく遠回しな表現でそれぞれの熱い想いを伝えている。“伊吹山のもぐさ”と“自分の燃える恋心”を重ねたりとか。え!?その言葉からそんなの読み取らせんの!?と現代の僕たちが思ってしまう奥ゆかしい比喩や表現がたくさん詰まっています。古来、日本人はこういうすごく繊細な表現を好み選んできたはずなんです。だから、安易に「大好きでーす」とか歌ってほしくないなって僕は思ってしまうんです。…とはいえ、実は僕自身まだ恋愛の歌を書いたことがありません。だからあまり偉そうなことは言えないんですけどね。自分の恋の歌ってなんか恥ずかしいってなってしまうんですよね。実体験の歌とか絶対無理…。僕、感覚が中学生で止まっているんで。やっぱり照れが先行しちゃうんですよ。とはいえ、もう28歳だし、ミュージシャンとしてそれってどうかなと思うんですけど。いずれ、それを破れるタイミングがくるんかな…。30歳とか過ぎたら、いけるんちゃうかな。もし、僕がいきなり「お前が大好きやで」とか率直な歌詞をかっこよく歌い上げるようになったら、あ、こいつ殻破ったな、と温かく見守ってください。それまで、その時がくるまで、みなさん僕のことチェックし続けてくださいね。おかざき・たいいく2016年メジャーデビュー。NHKEテレ『天才てれびくんYOU』にレギュラー出演中。3/25より岡崎体育ワンマンツアーがスタート!※『anan』2018年1月31日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2018年01月25日いま演劇界の枠を超えて注目されるマームとジプシーの藤田貴大さん。その藤田さんが紡ぐ詩的で繊細な言葉の数々は、この人の身体を通すことで、圧倒的な切実さや重量感をもって我々観客の元に届く。その身体に少女性と少年性を同居させながら、内には激しさや屈強さを感じさせるのが、青柳いづみさんという女優。「私、演劇がやりたいわけではないんです」と、青柳さんは言う。「演劇をやりながら、演劇ではない…私が本当に見たい、知りたいと思っている世界を作ることができるのが藤田君という存在。私が演じることで、観客にも、さらにはもっと遠くまで、それを見せることができたらと思っています」学生時代から活動を共にする藤田さんからは、「お前も俺と同じ、自分の才能にしか興味のない青い血の人間だから、そこから逃げるな」と言われているのだとか。「自分でも自覚があるからいいんですが(笑)」そんな青柳さんの次回作は、小説家の川上未映子さんと藤田さんとの共作となる舞台『みえるわ』。前回の公演『まえのひ』に引き続き、出演者は青柳さんひとりのみだ。「未映子さんの詩は誰のものでもない言葉なのに、発語してみると、まるで私自身も知らない本当の“わたし”を一番言い表しているように感じる。なかでもいっとう好きなのが“どうして?”という言葉ですが、大人になると誰もが通り過ぎてしまうような疑問を、未映子さんは無視できずに“どうして?”と問いかける。まだ言葉になっていない何かを、言葉を通して探し続けている。それは藤田君や私の中にもある感覚だと思います」ただ、’14年の公演と比べると、青柳さん自身、変化したこともある。「以前は言葉本来の持つ美しさをそのまま見せたいと思って演じていたところがありました。でも昨年末に、藤田君が歌人の穂村(弘)さんと装丁家の名久井(直子)さんと共作した舞台で、言葉そのものは穂村さんや名久井さんや藤田君のものなのに、私が発語することでその言葉が生まれ直すという感覚があったんですね。今、再び未映子さんの言葉を発語した時に、一体何が見えるのか、見せられるのかを考えています」あおやぎ・いづみ女優。マームとジプシーとチェルフィッチュの両劇団を中心に、近年、現代美術家とのコラボなどもおこなっている。テキスト/川上未映子演出/藤田貴大出演/青柳いづみ1月31日(水)~2月3日(土)渋谷・WWW予約4000円当日4500円(共にドリンク代別途500円。税込み)宮城、長野、福島、北海道、神奈川、山口、大阪、熊本、沖縄で公演あり。※『anan』2018年1月31日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2018年01月24日人気バンドCNBLUEのギターリスト、イ・ジョンヒョンさんが1月24日、2枚目となるソロアルバム『METROPOLIS』を発表!アルバムのことはもちろん、おすすめの映画や本、初主演した日本映画の現場や、韓国バラエティ番組『ジャングルの法則』で感じたことと、たくさんのトピックについて、流暢な日本語でお話してくださいました。写真・小笠原真紀 動画・千葉 諭 文・小泉咲子【ペンになってもいいですか!?】vol. 49CNBLUEでいちばん “スタイリッシュ” なのは?――アルバムタイトル『METROPOLIS』はどういったイメージでつけたんですか?最近、クラブっぽい感じのするハウスが好きなんです。どうも近頃、CNBLUEのライブでも、重低音のズンッズンッっていうのがないと寂しいんですよねえ(笑)。今の気分がアルバムの収録曲にも反映されているんで、いろんなタイトル案からいちばん洗練されていて、スタイリッシュな感じがした『METROPOLIS』に決めました。――ジョンヒョンさんも、やっぱりスタイリッシュ?いや、僕は昔から見た目を気にしないタイプなんです。ファッションにもあまり興味がなくて、普段はジャージばかり着ています。今回の来日もジャージしか持ってきてませんしね。もう少し時間的に余裕があれば、着飾ってもみたいですけど、あまりに忙しすぎて……。朝、服を選ぶくらいなら、そのぶん長く寝ていたい(笑)。仕事上、剃らなきゃいけない時以外は、ヒゲも剃りません。ファンのみなさんから「ライブでは剃って」と怒られるんですが、面倒で……。すみません!――(笑)。CNBLUEのメンバーだと、いちばんスタイリッシュなのは誰?ジョンシンかなあ。毎日、一生懸命オシャレしてます。高い服もたくさん持っていますしね(笑)。曲作りは楽しく。仕事にしないのがモットー。――曲作りについて教えてください。アルバムを出す、出さないにかかわらず、曲はコンスタントに作り続けています。ストックの中から選んで、パズルのように組み合わせてアルバムにしていくんですけど、作った時はよくても、今は入れたくないとか、うまくはまらないことがあるんです。そうすると、何十曲とストックがあっても、新しい曲を作るしかなくて、もう大変。作ろうと思ってすぐに出きるものではないですから。『METROPOLIS』の中だと、リード曲の「Starry Places」がいちばん苦労しました。作りながら「リード曲になりそう」と思った瞬間から、ブラッシュアップしていくのが大変でした。――曲は、どのくらいのペースで作っているんですか?1か月に、3、4曲は作っています。もう、僕にとって、曲作りは趣味! 「アルバムを出すから作ろう」となると、“仕事” になっちゃうじゃないですか。そうすると、全然楽しくないし、ツラくなる。だから、スタジオもなくしました。スタジオがあるとどうしても「行って、作業しなきゃ」って思うんじゃないですか。その時点で、曲作りが “仕事” になっちゃう。それはよくないと思って、機材は全部なくして、家でひとり、ギター1本で作っています。僕、根本的に仕事が好きな人じゃないんですよ(笑)。――家だとテレビを見ちゃったり、寝ちゃったりしませんか…?その通り(笑)。なので、いつもちゃんと作っているわけじゃないですよ。いい曲が浮かばなかったら、「もうや~めた!」ってすぐ寝ちゃいます。でも、いい曲ができる時って、ぶわ〜っと出てくるもの。アルバムに収録されている「ひかりの街で」が、そのタイプの曲。5分くらいで書けました。――ジョンヒョンさんが出演された映画『生きる街』の劇中歌ですね。温かくて、希望を感じられる歌詞が胸に響きました。歌詞は、メロディを作るのより100倍難しいです。言葉はどうやっても出てくるけど、自分で満足できるところにまで持っていくのが大変ですね。――初めて日本映画に出演してみて、現場はいかがでしたか?演者がベストコンディションでいられるようにサポートしてくれる現場でした。韓国もずいぶん変わってきてはいるんですが、スケジュールをしっかり組み、時間をしっかり守って進む日本の現場が、羨ましくもありました。ジョンヒョンさんの感性を刺激した本&映画。――ミュージシャンとして、俳優として、日頃どんなふうに感性を磨いていますか?いい本を読んだり、映画を観たりしています。最近では、于娟(ウィジ・アン)という中国人女性が書いたエッセイ『私が今日生きていく理由』という本に感動しました。彼女は30歳で世界的に有名な大学の教授となり、明るい未来が待っているはずだったのに、突然、ガンで余命宣告を受けてしまったんです。それから亡くなるまで綴ったエッセイをまとめた本。いろんな人にすすめているんですが、読んだ人は全員泣いています。僕も3回以上泣きました。映画では『未来よ こんにちは』というフランス映画に衝撃を受けました。女性の哲学の先生が主人公で、教科書を書くくらい頭のいい人なんです。でも、認知症にかかったお母さんを遠ざけたり、浮気した夫を恨んだり、子どもも離れてしまって……。うわべだけ見れば完璧な人生なんだけど、本質的には魂が傷ついている人。そのことを隠して生きているんです。「自分は賢い」と思っている人が観たら、ガツンとくる映画だと思いますね。僕も、自分なりに勉強をしているつもりですし、しっかりしているほうだと思っていたので、そうした気持ちが改まったというか、正直、2週間くらい落ち込んでしまいました……。そのくらい “ヤバい” 映画です。――まったく話が変わるんですが、韓国のバラエティ番組『ジャングルの法則』に出演されましたね。過酷なジャングルでサバイバルする人気リアリティ番組ですが、いかがでしたか?あれも、ヤバいです! ほんとうに!! いっしょに行った方はみなさんいい人でしたし、空がキレイで流れ星をたくさん見られたり、たくさんいい経験もできたんですけど、ほんとうにあり得ないヤバさなんですよ。まず、昼は暑く、夜は寒く寝られない……。それと、番組側が本当に何も用意してないし、携帯から何から持ち込めないので、自分たちで確保しない限り、何も食べられないんです。ジャングルに行って初めて、あんなにも速く魚が泳ぐことを知りました(笑)。――CNBLUEの中で、いちばんサバイバル能力が高いのは?4人だったら、僕ですね。それなのに、何もできなかったんです。いかに人間は弱く、ひとりじゃ何もできないか、教えられました。でも、帰国して1週間経ったら、ジャングルで感じたことを忘れて、すっかり元に戻ってしまって……。そんな自分に腹が立ちました。それでも、些細なことでも幸せだと再認識できた番組だったので、メンバー全員、1回は行ってほしい。ただ、ジョンシンは、生きて帰ってこられるか、ものすごく不安ですが(笑)。イ・ジョンヒョン1990年5月15日生まれ。’10年、バンドCNBLUEとして韓国デビュー。翌年、「In My Head」で日本メジャーデビュー。同作の売り上げは10万枚を突破。日本でも人気を博す。’12年、初出演した韓国ドラマ『紳士の品格』がアジアで大ヒット。俳優としても活躍する。メッセージ動画はこちら!Information・ソロアルバム『METROPOLIS』が1月24日リリース。新作をひっさげてのソロコンサートも開催。2月1日、2日 パシフィコ横浜国立大ホール2月12日、13日 グランキューブ大阪・主演ドラマ『ランジェリー少女時代(原題)』が、DATVにて放送中。・物語のキーマンを演じた日本初出演映画『生きる街』が、3月3日より全国公開に。
2018年01月24日日曜劇場『99.9-刑事専門弁護士-SEASON II』のヒロインに抜擢された、女優の木村文乃さん。撮影の裏側や意気込みを聞きました。「とくに監督などから言われたわけではないんですが、役作りとして、自ら髪を切ってみました」思い切ったショートヘアで現れた、木村さん。日曜劇場『99.9-刑事専門弁護士-SEASONII』のヒロインに抜擢され、気持ちはすでに、元裁判官の尾崎舞子だ。「舞子は、プライドが高く、物言いが上からだったり、つっけんどんな態度が目につく女性。ある事件がきっかけで裁判官を退官してから、法律の世界に戻るかどうかを決めかねているという微妙な立場や、気難しい部分がミルフィーユの層みたいになっている人で、それを表現するのはなかなか難しいです。ただ、いろんなことが鼻につく嫌な女性として映ってしまったら、愛されるキャラクターにならないと思うので、でも嫌いにはなれないんだよね、っていうどこか憎めないチャーミングな女性に見せたいと考えています」前作のシーズン1は、同クールの中でも最高視聴率をマークした人気作。そこに新たに加わることについて、最初は怖さを感じていたという。「私の新しいキャラが、前作のドラマが好きだった人たちにすんなり受け入れてもらえるのかどうか不安だし、しかも、役者陣のチーム感もすでに出来上がっているので、これは早くなじまなくてはと思いました」そんな気持ちを察してなのか、主人公の深山を演じる松本潤さんの呼びかけで、撮影前に出演者たちが集まって、食事会が開かれたのだそう。「その時、印象的だったのが『続編ではあるけれど、前作の11話、12話の感覚でやってしまったらだめだと思う。僕たちがまず新しい気持ちで作らないと』という松本さんの言葉。その後、現場に入るとみなさんが、できないからダメ、じゃなくて、できなかったら一緒にみんなで作っていこうというスタンスで、すごく熱い現場で。香川(照之)さんをはじめとした芸達者な先輩役者さんたちが、たったひとつのセリフに時間をかけて、ああでもないこうでもないと試行錯誤されていて、そんな様子を見ていると、私も、家でも台本が手放せないですね」シーズン2の見どころを伺った。「前作ではまだ解き明かされていなかった過去の話などが、前半からかなりスピーディに展開していくので、この作品を初めて観る人でも人物像がわかると思います。逆に、前作からのファンの方は、知りたかったことがやっと明らかになるので、いきなり見どころ満載。それから、99.9といえばの“オヤジギャグ”も、前回からさらに進化しているようです。私、そのギャグをすでに見て知ってるのに、本番ではゲラゲラ笑っちゃうし、今思い出しても笑える(笑)。新参者だけにそこに対する免疫はまだできていなくて、松本さんから『舞子、すぐ笑うんだもん。俺だって本当はゲラなんだから(笑)』って怒られちゃいました」そんな木村さん、普段から、何事にも99.9%まで粘るのだそう。「いつもギリギリで物事を決めるタイプです。0.1%のさじ加減で、その後の未来が大きく変わると、私は思ってるから」きむら・ふみの1987年10月19日生まれ。女優。出演した映画『火花』『伊藤くん A to E』が上映中。映画『羊の木』は2月3日より全国ロードショー。日曜劇場『99.9-刑事専門弁護士-SEASON II』、毎週日曜21時~放送。個性的な刑事専門弁護士たちが、ぶつかり合いながらも、逆転不可能と思われる刑事事件に挑む、痛快リーガル・エンターテインメントドラマ。※『anan』2018年1月24日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・石邑麻由インタビュー、文・若山あや
2018年01月23日くったくのない笑顔で、明るく話す姿が印象的な武田双雲さん。日本を代表する書道家として活躍中の彼に、「書く」ことを通してプラスのマインドになる心得を尋ねました。双雲流の運の乗り方とは、いかに?良い運に乗るために、まずは自分自身が“良い”状態であれ。見よ、この力強い「運」の文字を!勢いのある“しんにょう”の流れ、墨の飛沫がパワーを感じさせてくれ、眺めているだけでも運が上がりそう。これを書いた武田双雲さんは今や世界で活躍する書道家ですが、もともとはごく普通の会社員。実はひょんなことから書の道に入ったとか。「職場でとある女性社員の名前を代筆したら、“自分の名前が素敵に見えた!”と、感動してくれまして。そのとき、字を書くのはいい仕事だなと思い、すぐに会社を辞め、書の道を志したんです」まさに“書”がきっかけで、運が強まり、今のご自身がある、と語る武田さん。運とは掴むものではなく、乗るものだと言います。「僕はサーフィンをやるんですが、いい波とは求めるものではなく、待ち、来たら乗り、あとは流されるもの。いい波に乗れると、その一連の流れ自体がとても気持ちがいい。人生における運も同じことで、いい運を感じ、乗るのが大事。僕は人と運は、磁石みたいなものだと思っていて、良い状態であれば、いい運を呼び寄せるし、逆にネガティブな考えにとらわれてしまうと、悪い運しか来なくなると思う。なので、いい運を呼び込むにはまず、自分を“良い状態”にすることが第一歩だと思います」自分自身を心地よい状態に整えるために、人は様々な行動をするものですが、“文字を書く”ということも、そのうちの一つ。「僕にとって“書く”のはとても気持ちがいい行為。墨を磨(す)るときの香りが好きなので自然に深呼吸をしますし、半紙や筆の心地よさを味わいたいので、自然に大切に扱います。そして丁寧に文字を書く。その一連の所作を繰り返すうちに心が整い、結果、良い運気を呼び込める自分になる気がします。また文字を書くということは、内なる思いや願いを字に込め、時を止めて固めることともいえます。文字を認めることでポジティブな思いがより強くなり、そのことがより良運を招く力になる。ぜひ皆さんも、そんな気持ちで書くことと向き合ってほしいです」書を通して幸せになる、「双雲流メソッド」【1】「書く=気持ちいい」という感覚を得られる「僕自身、書くことが気持ちいいから好きな側面もあるので、筆記用具さえあれば常に何かを書いてます。手を動かして字を書く行為は、自律神経にも良い働きがあるという研究結果があるとも伺いました。筆以外でもいいので、皆さんも“気持ちよく書ける筆記具”を探し、気持ちよさをぜひ味わってほしいです」【2】言葉を視覚化することで、心と向き合える「言葉は、口で発するだけだと、音にはなりますが、その場で消えてしまいます。でもそれを文字にして書くことで、意味やパワーが凍結され、固めることができる。さらに、手を動かし、書いている字を目で追っていると、その文字に込めた自分の思いが、頭の中でどんどん強く、クリアになっていくから不思議です」【3】夢を書き出すと、叶う原因が見えてくる「物事は、原因があって結果があるもの。自分の夢を書くということは、紙の上にその夢が叶ったあとの“結果”を記しているわけですよね。結果を書くことで、頭の中が整理され、その“結果”にたどり着くための“原因”、つまりどうしたらそこにたどり着けるかの道筋が、自然に浮かび上がってくるんです」【4】ありがとうリストが、“感謝の波動”を起こす「今不幸だと思う人でも、実はいろんなことが叶った結果が、今の自分なわけで、まずはそれを感謝することから始めましょう。それによって不幸体質から感謝体質に変わることができ、それが良い運を引き寄せるきっかけに。まずは感謝したいことを10個書いてみる。コンビニの店員さんありがとう、でもいいんです」たけだ・そううん書道家。大河ドラマや世界遺産など、数々の題字を手がける。著書は50冊以上で、近著に『武田双雲の心をスーッと軽くする200の言葉』(扶桑社)が。※『anan』2018年1月24日号より。写真・小笠原真紀(by anan編集部)
2018年01月20日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「関ジャニ∞(後編)」です。すいません。前回、村上さんとの面白エピソードで1回分使ってしまいました。音楽の連載なのに、関ジャニ∞の音楽の話、全然していませんでした。そんなわけで後編ではちゃんと話します。正直言って、当初はミュージシャンとしての関ジャニ∞のこと舐めてました。楽器をやっているというのも知ってましたが、それもやらされている感じなのかなと思ったらとんでもない。熱意を持ってみなさん取り組まれていますし、実際の演奏力もすごい。僕は、地元が一緒ということで丸山(隆平)さんとすごく仲良くさせていただいているんですけど。…ここ、自慢したいとこなんですけど、一緒にご飯行ったり、カラオケ行ったりするくらい仲良くさせていただいてます。…話戻しますね。なので丸山さんとはプライベートでも音楽の話をよくします。めっちゃ詳しいんです。影響を受けたベーシストとかも、アメリカのブラック系のめちゃくちゃ玄人好みなミュージシャンの名前を挙げたりだとか。あとは、作詞作曲もメンバーみなさんやっているというところもすごい。もはや、アイドルが作ったというレベルの話じゃないんですよね。そういうクオリティを知ると、「ああ、舐めててすみませんでした」って思います。あと、関ジャニ∞のみなさんは、全員でいるときの「ノリ」がいいです。僕が書いた「えげつない」は、メンバー同士がフリースタイルラップでディスり合う曲。それってつまり、メンバー同士のイチャイチャなんです。ファンの方って、メンバーがイチャつくのを見るのが好きじゃないですか。それでこういったタイプの曲が面白いと思ったんですが、この曲をライブで観て、ただの馴れ合いのイチャイチャに終わってない、もっとレベルの高いところで面白くなっていると感動しました。関西ノリのいいところというか、「なんでやねん精神」といいますか。関西では、よく「ちょける」って言うんですけど、「ちょけ」にも、質のいい「ちょけ」と悪い「ちょけ」があって、関ジャニ∞さんたちは、質の高い「ちょけ」感を持ってるんです。言葉のチョイスとか会話の精度の高さとかが絶妙。だから見ていて面白いし、めっちゃ魅力的に感じる。自分が中1で、部活の中2のイケてる先輩方が何話してんねやろって感じで見つめながら、関ジャニ∞さんのこと応援してます。おかざき・たいいく2016年『BASIN TECHNO』でメジャーデビュー。3/25より岡崎体育ワンマンツアーが宮城・SENDAI GIGSを皮切りにスタート!※『anan』2018年1月24日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2018年01月18日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。5回目となる今回のテーマは「関ジャニ∞(前編)」です。前の回(第3回)でもお話ししましたけど、関ジャニ∞さんには「えげつない」という楽曲を提供させていただいています。最初にお会いしたのはテレビ番組の『関ジャム 完全燃SHOW』にゲストで呼んでいただいて。自分をもっとも売り出さないとあかん時期に、なぜかおすすめの新人バンドを紹介する役で呼ばれてました。関ジャニ∞のみなさんはすごくいい感じのラフさがあって、緊張はしつつもお話ししやすかったです。そのあと『ミュージックステーション』でも一緒になったんですよね。そのとき僕は、“歌詞を忘れる”っていうのがテーマの、けっこう飛び道具的な曲をやったんです。そしたら曲終わりで村上(信五)さんがアドリブでいいツッコミを入れてくれました。まあ、よく考えればネタ曲ってわかるはずなんですけど、「これ放送事故!?」って、ざわっとしたお茶の間には、村上さんのツッコミですごくわかりやすくなったんじゃないかなと。さりげなくフォローしていただいてありがたかったです。次にMステ出たときもたまたま一緒で。なので、もうそのときには、リハの段階で村上さんに「また、つっこんでください」ってお願いしてしまいました。Mステでも僕、ひとりきりじゃないですか。それ見て、村上さんがススッて僕の隣に座ってくれて世間話とかしてくれるんです。そんなんがあって村上さんのことを、めっちゃ頼れる気のいいお兄ちゃんやんって思いましたね。楽曲を提供させていただいているので、先日、大阪・京セラドームでのライブにご招待いただいたんです。ライブはめちゃくちゃ最高で終演後に楽屋へご挨拶に行くと、メンバーのみなさんが出迎えてくれました。そしたら、他のメンバーのみなさんはライブ終わりって感じのラフなTシャツとかなんですけど、村上さんだけ真っ白のバスローブ着ていて。「うわ、マジTAKATSUKINGやん」って思いましたね。この人は、もうそういう域の人なんやと。村上さんは気のいいお兄ちゃんとかじゃない、ステージ1個上に立ってはる人なんやと思い知らされましたね。もしかしたら、バスローブの下にゴールドのネックレスもしてたんちゃうかな…。いや、多分してないんですけど。でも、もう片手にブランデーグラスと金のネックレスまで自然と浮かんで見えてくるレベルの佇まいでしたね。って、それもうマフィアそのものですやん!おかざき・たいいく2016年、『BASIN TECHNO』でメジャーデビュー。3月25日より岡崎体育ワンマンツアーが宮城・SENDAI GIGSを皮切りにスタート!※『anan』2018年1月17日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2018年01月16日江戸川乱歩×三島由紀夫が織りなす戯曲『黒蜥蜴』に出演する井上芳雄さんに、作品の見どころを伺いました。美貌の女盗賊・黒蜥蜴と名探偵・明智小五郎の攻防を描いた江戸川乱歩の探偵小説を、三島由紀夫が妖艶で耽美な世界へと昇華させた戯曲『黒蜥蜴』。かねてより三島作品に強い憧れを抱く世界的演出家のデヴィッド・ルヴォーの演出で上演される。「ルヴォーは、世界の第一線で活躍する演出家でありながら、日本文化にとても造詣が深い方。そのルヴォーの感性を通した三島さんの作品は、シンプルな美しさを感じさせて、それがとても胸にくるんです。作中に、ピアノの音を聞き外を見るというシーンがあるんですが、ルヴォーは方向を指し示すのではなく『太陽が昇る方を見てください』と言うんです。登場人物それぞれが思い描く太陽の位置も色も形も違うはずですが、それでいいんですよね。具体的に説明しようとしないのに、彼が思い描いた世界が無限の広がりをもって舞台の上に立ち上がる。それがまるで魔法みたいに思えて」これまでの稽古を反芻し、じっくりと噛みしめるように語る井上芳雄さん。演じるのは明智小五郎だ。「三島作品というと美しく重厚なイメージがありますが、それだけじゃなく、時に滑稽だったりグロテスクだったり…。黒蜥蜴は、完璧な美を追い求めて犯罪に手を染め、正当な立場であるはずの明智自身も、犯罪に焦がれて探偵をしているという歪んだ部分をもっている。でも、歪(いびつ)だったりグロテスクだったりするからこそ、彼らの根底にある純粋さが際立つような気がするんですよね」黒蜥蜴に扮するのは中谷美紀さん。「お綺麗なのはもちろんですが、セリフは完璧、周りへの気遣いも素晴らしく、英語もできて…隙が一切ない。まさに黒蜥蜴みたいです(笑)」井上さん自身も、音大生の時に歌の才能を見出され、ミュージカル界のプリンスとして第一線を走ってきた人。しかし「自分は努力して完璧になろうとしてきた人」なのだそう。「生まれながらに音楽と共にある、みたいな人に昔から羨望をもっていました。でも、上手くなりたいと渇望するから走り続けてこられたとも思うんです。そこは犯罪に焦がれる明智と似ているのかもしれません」いのうえ・よしお1979年生まれ、福岡県出身。『エリザベート』などのミュージカルを中心に、近年はストレートプレイや映像作品などでも活躍。4月からは舞台『1984』も控える。ジャケット¥90,000カットソー¥18,000(共にランバン コレクション TEL:03・3486・1573)女盗賊の黒蜥蜴(中谷)から、宝石商の娘・早苗の誘拐予告が届いた。犯罪を阻止するために雇われた名探偵の明智(井上)は、一度は奪われた早苗を見事に奪還するが…。上演中~1月28日(日)日比谷・日生劇場原作/江戸川乱歩脚本/三島由紀夫演出/デヴィッド・ルヴォー出演/中谷美紀、井上芳雄、相楽樹、成河ほかS席1万2500円A席9000円(共に税込み)梅田芸術劇場 TEL:0570・077・039(10:00~18:00)2月1日~5日に大阪公演あり。※『anan』2018年1月17日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・吉田ナオキヘア&メイク・川端富生インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2018年01月15日かつてはヒットを飛ばしたものの最近落ち目の脚本家・矢崎莉桜(木村文乃)。彼女は、伊藤誠二郎(岡田将生)という男に振り回されるA、B、C、D4人の女性の恋愛相談を新作のネタにしようと画策。が、顔はいいが口先だけのこの伊藤、実は莉桜の身近にいる男性で…。モンスター級痛男とイタイ女たちの攻防を描く映画『伊藤くん A to E』がいよいよ公開。原作者の柚木麻子さんと伊藤役の岡田さんが語る男と女とは?柚木:伊藤役が岡田さんだとうかがった時、イメージぴったりだなと思って。と言ったら失礼ですよね。岡田:いえいえ。柚木:岡田さんといえば『オトメン(乙男)』から『ゆとりですがなにか』までいろんなイメージがありますが、『悪人』を観た時、なんて悪い奴だろうと思ったんです。でも、今回がこれまでで一番憎らしい役ですよね。冒頭の場面から悪魔的な笑顔を見せて、本当に性格悪そうで。岡田:あはは。最高の褒め言葉だと受け取ります。柚木:伊藤を演じる俳優さんにとっては、損しかないと思いますが…。岡田:廣木隆一監督にも「お前ホント損してるな」って言われました(笑)。でもこういう役に出合えるのはすごく嬉しいことです。お会いしたら聞こうと思っていたんですが、伊藤のモデルになった男性が実際にいるって本当ですか。柚木:本当です。佐々木希さん演じるAのモデルになった子が、本当にこういう男に振り回されたんですよ。ナルシストで、自意識過剰で、自分は傷つきたくないっていう男。伊藤くんとAのラーメン屋さんの場面は実話ですよ。岡田:撮影前に柚木先生に会ってお話聞いておきたかった(笑)。僕、最初、伊藤の言動が理解できなかったんです。でも実在する人だと知って、すっと入ってくる感覚があって。撮影中も原作を読み返して、「雷のように胸元を見る」といった伊藤の動作の表現を参考にしました。柚木:そんなふうに読んでもらえたなんて、すごく嬉しいです。本当にキラキラした、クリスタルのような悪魔でしたね(笑)。岡田:エンタメに徹してキャラクターを誇張して濃く演じるか悩みましたが、監督に「自然にしているなかで伊藤っぽさを感じさせるように」と言われて、しつこさやウザさといった「伊藤っぽさ」を自然に出すことを追求しました。それで、演じているうちに伊藤に対して否定的な気持ちがなくなっていって、しかも最後のほうは結構好きになりました。柚木:えっ、そうですか?岡田:結構純粋な人だなと思って。柚木:えー(大袈裟に顔をしかめる)。岡田:えっ、違います?柚木:確かに純粋といえば純粋ですが、自分では何もしない、傲慢な人ですよ。伊藤のモデルはカメラマンか何かを目指していたので、個展を開いたら観に行って、思い切りけなしてやろうと思っていたんですよ。でも人に評価されるのを嫌って作品づくりもしないから、けなす機会がなかったんです。岡田:リングに上がらず、闘おうとしない人ですよね。僕はどんな仕事でも、どうしても闘わなくちゃいけない時ってあると思っていたんです。伊藤のように闘わないという考え方をしたことがなかったので、それが新鮮で。柚木:伊藤の考え方に呑まれないで!(笑)私はAのモデルになった子に話を聞いた時、会ったこともない男の人に対してなんでこんなにイライラするんだろうと思って。考えてみたら、その話を聞いた頃って、私はデビューしたてで失敗続きだったんです。だから彼のような、逃げ続けて失敗したことのない人に苛立ったんだと思います。結局、伊藤くんみたいな人って合わせ鏡なんですよ。一緒にいると自分に返ってきて、自分と向き合わざるを得なくなる。岡田:伊藤って、人を変えさせる人なんですね。柚木:そうなんですよ、変わらざるを得なくなるんですよ、女性たちは。岡田:撮影ではカットの後に、女性陣が伊藤のことを、「気持ち悪っ!」とか言うんですよ。そう言われて最初は傷ついて、でも言われているのは僕じゃなくて伊藤だし、と思っていたんですが、途中で「いや待てよ、あなたたちも結構イタイんだぞ」って。心の中で勝手に反撃していました(笑)。Aの子は重たいし、Bの子は自己防衛しすぎるし…。みんな駄目といえば駄目ですよね?柚木:私は、この子たちみんな、イタくて重いところも含めてすごく好きなんです。それに普段はすごくいい子たちですよ。Aはよく働いているし、Bは知識豊富だし、Cは一緒にいる人を幸せにさせてくれるし…。みんな、伊藤みたいな男といるから、悪い部分のマグマが出てきちゃっているだけなんです。ゆずき・あさこ作家。1981年生まれ。2008年「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞を受賞し、’10年に同作を含む『終点のあの子』でデビュー。’15年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞を受賞。おかだ・まさき俳優。1989年生まれ。2006年デビュー。出演作に映画『天然コケッコー』『雷桜』『告白』『ストレイヤーズ・クロニクル』『銀魂』『何者』『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない第一章』など。テレビドラマ版も話題になった『伊藤くん A to E』が、岡田将生×木村文乃のW主演で映画に。監督は廣木隆一、原作は柚木麻子。“痛男”伊藤くんと、彼に翻弄される5人の女性たちを描く。1月12日(金)全国ロードショー。(C)「伊藤くん A to E」製作委員会※『anan』2018年1月17日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・池上 豪(NICOLASHKA)スタイリスト・大石裕介(DerGLANZ)取材、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2018年01月15日2012年に韓国デビューした100%の5人。キャッチフレーズの “100%の努力と100%のチームワーク” で日本活動を加速させる彼らにインタビュー!写真・小笠原真紀 動画・千葉 諭 文・小泉咲子【ペンになってもいいですか!?】vol. 48仲が良い穏やかな雰囲気に満ちたグループ!左から、ジョンファン、チャンヨン、ミヌ、ヒョクジン、ロクヒョン。スタジオ入りからずっと、笑顔で現場を明るく盛り上げてくれた100%の面々。どちらかというと、これまで強さを感じさせる楽曲が多かったのですが、新曲「Song for you」は、聴く人たちの心を温かく包んでくれるラブソング。新しい一面を見せてくれます。2月14日の発売日にちなみ、バレンタインデーにまつわる思い出も聞きました。ミヌ 1985年2月8日生まれ。B型。リーダー、ボーカル。――まずは、100%ならではの魅力を教えてください。チャンヨンステージの上ではカッコよくて、ふだんは陽気で親しみやすいギャップ!ミヌ確かに、ほかのグループよりおしゃべりです(笑)。これは長所だと思っていて、よく話すぶん、仲がとてもいいんです。会話はチームワークのカギ!ジョンファンとくに、これをしなきゃいけないとか、しちゃいけないといったルールもなく、たわいのない会話を重ねながら仲が深まっていく。そんな理想的な流れができています。ミヌそれと、メンバーがそれぞれ「なぜ、自分が100%にとって必要なのか」をちゃんと理解したうえで、お互いの重要性もわかり合っているところは、100%の強みだと思います。ロクヒョン 1991年2月10日生まれ。B型。ボーカル。――新曲「Song for you」のポイントは?ロクヒョンチョウチョをイメージした振付!ミヌ心温まる美しい歌詞にぴったりの柔らかな振付なので、ぜひ、見てほしいですね。(※動画でチェックを!)――気に入っているフレーズは?チャンヨン「偽りないLove 注ぐMy Heart」。僕が恋愛する時を描いたような歌詞です。他4人爆笑ジョンファン本気で言ってる!?ヒョクジン僕の聞き間違いだよね?(笑)チャンヨン(真顔で)女性を引っ張るような強い愛も、「Song for you」のような尽くす愛も、僕のスタイルだから。――(笑)。新曲はバレンタインデーのリリース。バレンタインデーにまつわる思い出は?ミヌ学生の頃は、それはそれはたくさんチョコレートをもらっていました。(このあたりから他4人から笑いが漏れ聞こえてくるが、意に介さず続けて)放課後になると、ひとりでは持ちきれないくらい大量になっちゃうんですよ。ひとりじゃ無理だから、両親を呼んで持って帰って。バレンタインデーは毎年、大変でしたね~。ジョンファンウソだ~~~~~!!!!(笑)僕は本当の話を。デビュー前、美術学校でいっしょだった友だちからもらったのが、最初で最後のチョコレート。僕への好感を込めてくれたんだと思うんですけど、僕からは何をするでもなく……。ヒョクジン僕は、幼稚園でもらったネックレスになった飴の記憶が強い。あまりに嬉しくて1週間ずっと首からさげていたら、ドロドロになっちゃって食べられなくなっちゃった(笑)。ロクヒョンチョコレートをもらうのは嬉しいけど、お返しが大変。僕は4人兄弟で唯一の男の子だから、お母さんを含めて4個もらうんだけど、ホワイトデーはひとりで返さなきゃならず、いちばんお金を使うのが僕という……(笑)。チャンヨン僕は、もらった記憶があまりないなあ。小さい頃は、チョコレートの重要性がわかってなかったから気にもしませんでしたけどね! ありがたいことにデビューしてからは、ファンの方々がいろいろしてくださいますし。ヒョクジン前に、ファンの方たちとチョコレートをいっしょに作ったことあったよね? すごく楽しかったからもう一回やってみたいな。ジョンファン 1992年11月23日生まれ。A型。ボーカル。――14年から約2年、充電期間がありました。どう過ごしていましたか?ヒョクジン癒しが必要でもあったので、メンバー5人で旅行をしましたが、ほとんど練習室で過ごしていました。「次のアルバムを絶対に出せる」と信じて。チャンヨンとにかくみんなでいっしょに過ごしていたよね。ジョンファン充電期間中は、自分の映像を見返してブラッシュアップする必要のあるところ、たとえばステージ上でのジェスチャーなんかを反省する時間も持てて、振り返るとよかったと思います。ロクヒョン100%をやりたい気持ちが膨んだし、100%という大切なことに改めて気づけたのは、充電期間があったからだよね。ミヌ充電期間中、僕は兵役でチームにいなかったので、すごく申し訳ない気持ちに……。離れてわかったのは、チームの重要性です。100%が僕にとっているべき家のように感じられました。他のメンバーも、いつかは兵役につかなければなりません。彼らが兵役を終えて戻ってきた時、迎える家として、絶対に100%を残すんだと決心しました。チャンヨン 1993年4月29日生まれ。O型。ラップ担当。――充電期間を経て、16年にカムバックし、17年は日本デビュー。来日時の思い出は?ジョンファン僕はとにかくお風呂が好きで、以前イベントで金沢に滞在したホテルに温泉があったんです。しかも露天風呂! すご~く幸せでした。あれからは、宿に温泉がないか必ずチェックしてます(笑)。ミヌ宿舎で一緒にシャワーすることはあっても、温泉は初めてだったよね。ジョンファン(日本語で)シャワーは、ロマンじゃない!ヒョクジンみんなでディズニーシーに行ったのも楽しかったよね。チャンヨン次は、富士急ハイランドで絶叫マシンに乗りたい。ヒョクジン行こう!行こう!チャンヨン日本デビューシングルで、オリコンチャートに入れたことも感動的でした。――ロクヒョンさんとヒョクジンさんは、話題のサバイバル番組『THE UNIT』に出演中です。(※インタビューは2017年末に行われました)ロクヒョン新しいことに勇気を持って挑戦したくて、出演を決めたんですけど、僕ら100%のことを知ってもらう機会になったら。大変ではあるけど楽しんでますし、勝ち抜いている今の自分が誇らしくもあります。ヒョクジンいつも1位を取るから、僕も誇らしい! もはや、座ってる姿を後ろから見たって誇らしい!! 僕の前を歩き、道を作ってくれているから、僕の実力まで伸ばしてくれる存在なんですけど、あまりにも何をしても万能なんで、「ロクヒョンくんはロボットなんだ」と思うことにしてます(笑)。ヒョクジン 1993年12月20日生まれ。B型。ボーカル。実は、『THE UNIT』の話題の時、写真撮影のため中座していたリーダーのミヌさん。後から、ふたりのいないところでコメントしてくれました。ミヌふたりが番組で頑張ってくれるのは、100%の名前を広めてくれることになりますし、すごくありがたいんです。でも、サバイバル番組である以上、他の人と競わなきゃいけない。そのことが、ふたりのストレスになってないといいんですけど……。いつも「順位や脱落について気にしないように」とふたりには言ってるんです。だって、ロクヒョンとヒョクジンに能力があることは、僕がいちばんよく知っていますから!年下メンバーたちの頑張りを頼もしく感じつつも、心配もしているというミヌさん。その優しさは、全メンバーに届いているはず! 番組での経験を100%での活動に還元してくれることでしょう。100%のみなさんの日本語での歌ありダンスあり笑いありの質疑応答動画はこちら!Information日本3rdシングル『Song for you』が2月14日リリース!
2018年01月12日いま活躍する演劇人たちに、多くの影響を与えてきた唐十郎さん。その作品のなかでも傑作と名高い『秘密の花園』。唐さんに深いリスペクトを抱く演出家の福原充則さんの旗のもと、寺島しのぶさん、柄本佑さんら個性あふれる実力派が揃った。寺島:唐さんの本って、理詰めで役を構築していこうとすると、いま自分が誰で何をやろうとしているのかわからなくなるんですよね。久しぶりに、台本に振り回されている自分がいて、ザワザワしています。柄本:でも…楽しくないですか?寺島:それは佑くんが唐作品をよくわかってるからでしょ。でも佑くん、全然楽しそうには見えないけど?柄本:「ワーイ!」ってやってたら逆に変ですよね(笑)。でも『秘密の花園』を筆頭に、唐さんの芝居に憧れていたので、「俺、いま唐さんのセリフ言ってんなぁ」っていう感慨はあります。寺島:蜷川(幸雄)さんも、唐さんの作品が大好きだったんだよね。私は唐戯曲ではご一緒できなかったけれど、蜷川さんがイキイキと演出していらっしゃるのは伝わってた。唐さんの戯曲は、言葉のパワーがすごいじゃない?あの熱量が劇場をパンパンに満たすなかに、自分も浸かってみたいと思っていたんです。今回のお話をいただいたのが、ちょうど蜷川さんが亡くなった少し後だったのもあって、当時の熱量で「やります」って言っちゃったんだけど…。柄本:稽古しながらも「わからない」って言ってますもんね(笑)。しのぶさんが演じる“いちよ”も“もろは”(二役)も、どこか抽象的な存在じゃないですか。その人が6畳一間の超現実にいるのが唐作品の面白さだと思うんですが、現時点でそうやってちゃんと存在できているから、しのぶさんはきっと大丈夫です。寺島:共演者が佑くんということで安心してる部分はあるかな。演出の福原さんも含めて、唐戯曲を理解している方々が一緒だから、その船に私は乗ればいいんだ、と思ってる。柄本:福原さん、稽古初日の本読みからすでに熱がすごかったですよね。本当にこの作品が好きなんだなって。寺島:ほんとほんと。演出の仕方も、事細かに指示するのではなく、抽象的なヒントをくださる。こちらもトライしていけるし、その余白のある感じが好きだなと思っています。柄本:この作品って、ちまちました世界を描きながら、ラストでそれまでのことが全部吹き飛ばされるカタルシスがあって、そこがカッコいいんです。想像力を思う存分働かせながら、楽しくやれたらいいですね。てらじま・しのぶ1972年生まれ。4月には舞台『ヘッダ・ガブラー』に主演。映画『のみとり侍』が5月に公開予定のほか、主演映画『Oh Lucy!』の公開も控える。えもと・たすく1986年生まれ。ドラマ『平成細雪』放送中。1月17日~のドラマ『ROAD TO EDEN』に主演。3月に映画『素敵なダイナマイトスキャンダル』の公開も。寺島さん/ニット¥43,000スカート¥38,000(共にAcne Studios/Acne Studios Aoyama TEL:03・6418・9923)リング¥71,000(CHARLOTTE CHESNAIS/EDSTROe M OFFICE TEL:03・6427・5901)柄本さん/ニットカーディガン¥55,000(アンデルセン‐アンデルセン/メイデン・カンパニー TEL:03・5410・9777)シャツ¥26,000(インディビジュアライズド シャツ/メイデン・カンパニー)ビンテージデニム¥24,800(メチャ TEL:03・5929・8993)ホステスのいちよ(寺島)とポン引きの大貫(田口)の夫婦の元に、毎月、何の見返りもなく自らの給料を届けるアキヨシ(柄本)。ある日、アキヨシに縁談話が持ち上がり…。1月13日(土)~2月4日(日)池袋・東京芸術劇場 シアターイースト作/唐十郎演出・出演/福原充則出演/寺島しのぶ、柄本佑、田口トモロヲほか一般6500円ほか(税込み)東京芸術劇場ボックスオフィス TEL:0570・010・296※『anan』2018年1月17日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・中井綾子(crepe/寺島さん)林 道雄(柄本さん)ヘア&メイク・片桐直樹(EFFECTOR/寺島さん)星野加奈子(柄本さん)取材、文・望月リサ(by anan編集部)
2018年01月11日岡崎体育の新連載「体育ですけど、オンガクです」が始まりました!第4回目となる今回のテーマは「紅白歌合戦」です。僕は今も実家暮らしです。おじいちゃん、おばあちゃんも一緒に住んでいるので、やっぱり大晦日はNHKの『紅白歌合戦』を観て過ごしますね。それで23時45分になると『ゆく年くる年』でしょ。「ぼーーーーん」ってお寺の中継ね。テレビの鐘の「ぼーーーーん」を合図に年越し蕎麦出てきますよね。「ぼーーーーん」がゴングなんですよね。みなさんもそんな感じでしょうか?それともカウントダウンのパーティとか行ってるんですかね。いいですね。とはいえ、僕自身もここ数年は、ありがたいことにカウントダウンイベントに呼んでいただけることが多いので、大晦日に実家にいないことがほとんどです。一人っ子なんで、僕がいないと家族はさぞかしさみしいやろなと思います。できれば家で過ごしたいものです。だから、いつかは『紅白歌合戦』に出てみたいですね。紅白だったら画面を通して家族と大晦日感を共有できますから。それに、おじいちゃん、おばあちゃんを喜ばせてあげられる最高のステージじゃないですか。紅白に孫が出たことあるってかなりすごくないですか。これは孫冥利につきますよ。これまでの紅白の中でとくに印象に残っているのは、DJ OZMAさんの「アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士」ですかね。ああいう尖ったパフォーマンスを紅白でやっちゃうっていうのがすごい。紅白は格式があるし、幅広い年齢層が観るので、いろいろ制約が多いと思うんです。生放送ですし。でも、批判とか批評も覚悟の上で仕掛けていくっていうのがかっこいいです。僕も『ミュージックステーション』で口パクのネタ歌したりだとか、なにか奇をてらいたい、爪痕残したいっていう願望があるタイプなので、そういうパフォーマンスをするアーティストの方々っていうのはかっこいいと思いますし、紅白のステージでそれができるというのは、かなり憧れますね。僕が出られるとしたら何するかな?とりあえず紅組から出てみたい。紅とか白とかの壁を取り払いたいです。え、無理かな?無理か。それなら中継させてほしい。「地方在住で活動しているアーティストが今増えています」とか前振りしていただいて、地元の平等院から生中継。それを実家で観ているおじいちゃんとおばあちゃんのカットも映るとか、めっちゃいいわ。終わったらすぐ実家に帰れるのも最高ですね。おかざき・たいいく2016年、『BASIN TECHNO』でメジャーデビュー。’18年3/25より岡崎体育ワンマンツアーが宮城・SENDAI GIGSを皮切りにスタート!※『anan』2018年1月3・10日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2017年12月30日芸人・又吉直樹さん脚本のドラマ『許さないという暴力について考えろ』にて主人公・チエを演じる森川葵さんに、お話を伺いました。又吉直樹さんが脚本に初挑戦!不寛容をテーマにした人間ドラマ。初執筆の長編小説『花火』で芥川賞に輝き、300万部を超える売り上げを記録した芸人・又吉直樹さんが脚本に初挑戦したドラマ『許さないという暴力について考えろ』。森川葵さんは、服飾専門学校に通う物語の主人公・チエを演じている。「この企画を聞いたとき“又吉さん、脚本まで書いちゃうんだ!”って、びっくりしました。本当にこういう人のことを天才っていうんだなぁって。何でもできてすごいですよね。残念ながら撮影中はお会いできるタイミングがなかったんですけど、いつかお会いしてみたいなぁ」物語の舞台となるのは、又吉さんが下積み時代を過ごした“東京の象徴”渋谷。撮影もすべて、実際に渋谷の街で行われたそう。「渋谷でのロケなんて、考えただけで大変だろうなって。監督からも、“人や車をすべて止めて撮影することは無理なので、一発で決めて、さっとはけるスタイルでいこう”と言われていたんです。でも渋谷って、普段からロケバスが停まっていたり、カメラを抱えてる人がいたり、街にいる人も撮影なんて慣れっこな雰囲気。全然気にしてないというか、むしろみなさん空気を察してくれていつ感じで…。それなりの覚悟をして挑んだのに意外とスムーズに進んだんですよね(笑)。もちろん、私が知らないところでスタッフさんはいろいろ大変だったとは思うんですけど…」物語のテーマは、他者や自己に対する不寛容さ。チエは東京に流され、流行の服ばかり追い求める自分自身を許せないまま過ごしている。「チエちゃんの気持ち、わかるんです。私も仲良しの友達のファンションに影響を受けすぎてしまったり、人に流されやすいタイプ。言いたいこともあまり人に言えなくて、そんな自分がイヤになります。でもこの作品に出合って、自分のことが許せないのは誰しもが抱いたことのある感情なんだなぁって。演じ終わったあとは、もう少し自分のことを許してあげてもいいのかなって思いました。自分のことを許してあげられないと、苦しいから。このドラマが、みなさんの肩の力を抜くきっかけのようなものになれたら嬉しいです」もりかわ・あおい1995年6月17日生まれ、愛知県出身。女優。さまざまな映画やドラマに立て続けに出演。2018年には『DRIVE OVER』『嘘八百』『リバーズ・エッジ』の3本の出演映画の公開が控えている。シャツ¥50,000(メゾン キツネ/メゾン キツネ カスタマーセンターTEL:0120・667・588)流行の服を追い求める日々に葛藤するチエは、漫画家の姉や渋谷で出会う人との関わりの中で、自分の色を見つけることの大切さに気づいていく。出演/森川葵、森岡龍ほかNHK総合12月26日(火)22:00~22:49放送。※『anan』2017年12月27日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・Babymixヘア&メイク・成島 亮インタビュー、文・菅野綾子(by anan編集部)
2017年12月26日約2年ぶりの主演映画『リベンジgirl』で、“イタい”ハイスペック女子を演じる桐谷美玲さんに、映画の裏話を伺いました。恋のリベンジは選挙戦!?頑張る女子に贈る映画。東大卒、元ミスキャンパスグランプリ、しかも彼氏は政治家一家のサラブレッド…。約2年ぶりの主演作となる映画『リベンジgirl』で、誰もが憧れるハイスペック女子を演じる桐谷美玲さん。美人で頭がよく、仕事も私生活もキラキラ充実しているけれど、自己評価が高すぎて猛烈に“イタい”女、主人公の宝石美輝をコミカルに演じる姿が、映画公開前から早くも注目の的となっている。「はじめて脚本を読んだ時は、強烈な印象でした。自分にすごく自信を持っていたり、誰よりも目立ちたかったり、“自分が一番じゃないと嫌”という美輝の性格が、私とは正反対だなと思ったので。映画の冒頭のミスコンのシーンでは、グランプリに選ばれて『当然の結果です!』と言い放ってしまったり、最初から完全にゴーイング・マイ・ウェイという感じでした(笑)。でも、やるからには、思いっきりやろうとテンションを上げて演じることに徹しました」まさに輝く宝石のような人生を送っていた美輝だったが、彼氏に裏切られたことをきっかけに、元カレを見返すべく女性初の総理大臣を目指す…という展開から物語は動きはじめる。日頃ニュース番組のキャスターを務める桐谷さんにとって、映画での選挙戦はどのように映ったのか。「政治の世界を描くからといって、前もって勉強したり、準備することは特にありませんでした。美輝自身が手探りの状態からのスタートになると思ったので、私もこのままでいいのかなって。でも、撮影現場では政治秘書を務めていたプロの方にいらしていただいたので、タスキの正しいかけ方や握手の仕方などは教えていただきました。それから、撮影が行われたのは今年の9月から10月にかけてだったのですが、その期間中に本物の選挙が行われたのはすごい偶然というか、実際の候補者の方たちが選挙活動している様子を間近で拝見できたので、少しだけ勝手な親近感を持って見ていました」さらにもう一つ、撮影中にタイムリーな出来事があったという。「オールアップの日に、なんと台風が直撃したんです。もともと雨の設定のシーンだったのですが、それにしても降りすぎてしまい…。共演の鈴木伸之くんと寒さに震えながら『頑張ろうね』と、二人で励まし合って乗り切りました。いろんな意味で、最後まで思い出深い撮影でした」恋のリベンジからはじまる選挙戦を描くという、ユニークな設定の本作。ちなみに桐谷さん自身は「誰かを見返したい!」という気持ちが恋や仕事の原動力になることがある?「私自身は、まったく考えたことはないですね。たとえば失恋したとしても『アイツを見返してやろう!』とはならないと思います。マイペース、なんですかね(笑)。ただ、いつでも自分に正直でいられる美輝のまっすぐな性格は、羨ましいなと思いました。失敗したり挫折しても、立ち止まらず走り続ける美輝の姿を通じて、世の中の頑張る女性の背中を少しでも押せたら嬉しいですね」きりたに・みれい1989年12月16日生まれ。千葉県出身。2006年にデビュー。女優やモデルとして活躍するほか、日本テレビ系『NEWS ZERO』では火曜日キャスターを務める。女性初の総理大臣を目指す美輝は、ワケあって政治塾のスタッフをしている門脇俊也(鈴木伸之)に厳しくしごかれながらも、二人三脚で選挙戦を戦っていく。二人の恋の行方にも注目!12/23(土)より全国ロードショー。(C)2017『リベンジgirl』製作委員会※『anan』2017年12月27日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・宮澤敬子ヘア&メイク・paku☆chanインタビュー、文・瀬尾麻美(by anan編集部)
2017年12月23日岡崎体育の新連載「体育ですけど、オンガクです」。第2回目となる今回のテーマは「さいたまスーパーアリーナ」です。前回、自己紹介として「盆地テクノ」についてお話しさせていただきました。もう一つ、僕にとって大事なキーワードが「さいたまスーパーアリーナ」です。いろんなところで敢えて公言しているんですけど、2020年までにさいたまスーパーアリーナでライブをすることを一つの目標にしています。なぜここかというと、名前がかっこいいから!…え、かっこよくないですか?ひらがなとカタカナを組み合わせた感じとか、あと、「○○アリーナ」はよくありますけど、「スーパー」ですよ。「スーパー」ついてる「アリーナ」って他にあります?ないんちゃうかな?…って、そもそも「スーパー」な「アリーナ」ってなんやねん。何がスーパーなのか。そこがまず気になる。きっと、どうスーパーかはステージに立った人間しかわからないと思うんですよね。だから、僕もさいたまスーパーアリーナのステージに立って、やっぱりここはスーパーだった…って思いたい。もう一つの理由が、音楽に本格的に取り組み始めたとき、最初に行った大きなライブ会場がさいたまスーパーアリーナだったんです。友達に誘われてニコニコ動画のイベントに行って。ニコ動の人気踊り手さんとか歌い手さんが参加していたんですけど、まあ、“プロではない”方々じゃないですか。その方たちがステージでパフォーマンスをしていて、それを見ているティーンエイジャーたちが熱狂している様にすごくショックを受けたんです。僕も、ネット発とかSNS世代のアーティストと言われることが多い。世間からの見え方としては近い存在だと思うんです。で、そのニコ動発信のみなさんがここまでやれるんなら、僕にもできるはずだ!とちょっと奮起させられたというか。パソコン1台と人間1人で、アリーナ1万6000人というキャパシティを熱狂させられたら、めちゃくちゃ気持ちいいんじゃないかと思いましたね。1万6000のお客さんって、けっこうすごい。昨年、カウントダウン ジャパンでそれぐらいの人数に僕のステージを観ていただいて。みんなの顔がわーっと並んでて、なに、なんか、もうこれ、モザイクアート?と思いましたね。目を細めたらモナリザ見えてくるんちゃうかってくらいのピクセル感で。1万6000画素ってデジカメならなかなかのものですよ。僕だけのための、そんな高画質な客席をいつか見てみたいっていうのが今のとこの最大の野望です。おかざき・たいいく2016年、『BASIN TECHNO』でメジャーデビュー。今年、第20回文化庁メディア芸術祭「エンターテインメント部門 新人賞」を受賞。※『anan』2017年12月20日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2017年12月13日欅坂46の人気者、長濱ねるさんと渡辺梨加さんが写真集の出版を記念して特別対談。今回は長濱ねるさんの撮影秘話をご紹介!異例の初版12万部スタート。長濱さんの写真集が発売に。渡辺:ねるちゃん、写真集発売おめでとう!長濱:ありがとう~!ぺーちゃん(渡辺)のあとだから、ちょっと恥ずかしいよ。渡辺:でも私、ねるちゃんの写真集の話、ずっと知らなくて。長濱:うん。発売が決まってから3か月、誰にも言わないまま過ぎていきました(笑)。渡辺:ねるちゃんが写真集を撮影した五島列島がどんなところか、すごく気になる。ねるちゃんがいつもいろんな話を聞かせてくれるから、ずっと行ってみたくて。長濱:ね、いつもそう言ってくれてるよね。嬉しいなぁ。ぺーちゃんにもいろいろ見せてあげたい。渡辺:ねるちゃんの写真集見せてもらったけど、私は、湯上がりに畳の上で寛いでるカットが好き。長濱:え~恥ずかしい~!渡辺:本当にタレ目が羨ましくて。笑ったとき、くしゃっとなるねるちゃんの顔がすごく好きなんだ。長濱:恥ずかしいよ~。スタッフさんと写真を見ているときも思ったんだけど、自分がいいなと思う顔と、見てくれる人がいいなと思う顔って全然違うんだね。渡辺:それ、私も思った!長濱:今はただ、みんなの反応がこわい(笑)。渡辺:その気持ちはわかるけど、どれも超かわいかったよ!長濱:でも、水着は本当に恥ずかしかったから、しばらくはいいかな。ね?渡辺:うん。私も(笑)。そんな写真集の見どころについて、長濱さんにさらに伺いました!五島列島の絶景を楽しんでいただけたら。私の初めての写真集『ここから』は、私が3歳から7歳まで過ごした五島列島で撮影をしてきました。このお話が決まったとき、水着での撮影があると聞いたので、だったら海がきれいな地元で撮りたいと自分から希望したんです。個人的に一番気に入っているのは、いつも歩いていた道を自転車で駆け下りているカット。制服を着ているのですが、自分でも見たことがないくらい自然な表情をしていてびっくりしたんですよね。おすすめスポットは、私がギンガムチェックの水着で泳いでいる、通称ハマンナ。ガイドブックにも載っていない、地元の人だけが知る超きれいな海です。山道を下っていくので、地元の人の案内がないと辿り着けないかも(笑)。この写真集を見て、五島列島に足を運んでくださる方が、少しでも増えたら嬉しいです。わたなべ・りか(写真・左)1995年5月16日生まれ、茨城県出身。欅坂46最年長メンバー。抜群のルックスを活かし、雑誌『Ray』『LARME』のモデルとしても活躍。1stソロ写真集『饒舌な眼差し』(集英社)が発売中。カーディガン¥9,500(ジーナス/アダストリア TEL:0120・601・162)インナー、ショートパンツはスタイリスト私物ながはま・ねる(写真・右)1998年9月4日生まれ、長崎県出身。欅坂46メンバー。全国高等学校クイズ選手権大会への出場経験あり。ソロ曲「また会ってください」は、欅坂46の2ndシングル『世界には愛しかない』に収録。ニット、ショートパンツはスタイリスト私物“青春”をテーマに、故郷の長崎・五島列島で4泊5日にわたるロケを敢行。初公開となる水着カットや現在の心境を語ったロングインタビュー、直筆メッセージも収録。12月19日発売。『ここから』講談社1800円※『anan』2017年12月20日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・高垣鮎美(LOVABLE)ヘア&メイク・犬木 愛取材、文・菅野綾子(by anan編集部)
2017年12月13日友人同士なのに、なかなか共演する機会のなかった賀来賢人さんと太賀さんがM&Oplaysプロデュース『流山ブルーバード』で共演する。ふたりの「一緒に芝居がしたい」との声を受け、白羽の矢を立てられたのは、昨年、大きな話題をさらった映画『葛城事件』の脚本家兼監督であり、舞台でも、社会の底辺に生きる人々のシビアで滑稽な姿を描き続けてきた赤堀雅秋さんだ。そこに佇んでいるだけのことが滑稽に映るような芝居に。賀来:プロデューサーさんから「赤堀さんとやりませんか?」と言われた時、まさか一緒にやれるなんて思っていなかったので嬉しかったです。赤堀:周りから「赤堀は怖いよ」って言われてきたんじゃない?(笑)賀来:(笑)。…ええ、まあ。赤堀:僕は、お芝居って小手先でできることじゃなくて、それなりに覚悟とか想いとかが必要なものじゃないかと信じていて、座組みのなかに周りとは違うモチベーションの人がひとり紛れるだけで、途端に芝居の空気が崩れる気がして、それが許せない。賀来君とは今回が初めてだけど、太賀とは以前もやったし、信頼するプロデューサーが推薦するなら間違いないだろうって思って。賀来:僕は以前から赤堀さんのお芝居のファンなんです。いつもお芝居を観ているというより、日常を覗き見している感じがするんですよね。赤堀:今回は、地方都市で起きる些末な日常とずさんな殺人事件が交錯していく群像劇なんだよね。僕の作品で殺人事件はたびたび扱ってきてはいるけど、いままではどこか近視眼的というか主観的だったのが、今回はちょっと俯瞰の客観的な視点になっています。これは単なる自分の興味の方向の変化なんだけど、人間そのものよりも、もう少し広く世の中を描きたくなっているんだと思う。賀来:今回の台本は、僕がこれまであまり見たことがない感じだったので、読んでいてワクワクしました。赤堀:僕は喜劇のつもりで書いているんですが、役者さんはコミカルな顔をすればいいわけでも、軽妙なテンポでやればいいわけでもない。ただそこに佇んでいるだけのことが、はたから見れば滑稽に映るという…。賀来君が携わったことのないような種類の喜劇になると思います。賀来:言葉のひとつひとつが素敵で、一見、覚えにくそうなのに、役と生理がぴったり合うと、セリフがすっと馴染んでくる。稽古初日から、セリフの言い回しなどの細かい部分まで丁寧にヒントをくださるのが新鮮でした。ただ、求められていることを表現するのが難しくて、まだ稽古場ではアワアワしてます(笑)。赤堀:最初に恥をかいておく方がいいんだよ。後々楽になるからさ。僕は、うまい芝居が観たいわけじゃないんです。もちろん技量も大切ですけれど、ちゃんと役として賀来君の血肉を介在させたうえで舞台に立っていてほしいと思っています。賀来:いままで見せたことのない新しい部分を出せたら嬉しいですね。M&Oplaysプロデュース『流山ブルーバード』千葉県流山市。東京まで出ていく気力もなく、この町でくすぶり続けるダメな4人の若者と、彼らを取り巻くろくでもない大人たち。鬱屈をかかえた人々のやるせない日々の物語。12月8日(金)~27日(水)下北沢・本多劇場作・演出・出演/赤堀雅秋出演/賀来賢人、太賀、柄本時生、若葉竜也、小野ゆり子、宮下今日子、駒木根隆介、平田敦子、皆川猿時全席指定7000円U-25チケット4500円(25歳以下対象、要証明書)*共に税込みM&OplaysTEL:03・6427・9486島根、大阪、広島、静岡、東京大田区公演あり。撮影:三浦憲治かく・けんと1989 年生まれ、東京都出身。近作にドラマ『わにとかげぎす』。現在公開中の映画『斉木楠雄のΨ難』『茅ヶ崎物語』に出演。映画『ちはやふる ‐結び‐』は来年公開に。あかほり・まさあき1971年生まれ、千葉県出身。劇団「THE SHAMPOO HAT」で作・演出を務め’13年には『一丁目ぞめき』で岸田國士戯曲賞を受賞。俳優、映画監督としても活躍中。※『anan』2017年12月13日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・SHUTARO(vitamins/賀来さん)取材、文・望月リサ(by anan編集部)
2017年12月09日岡崎体育の新連載「体育ですけど、オンガクです」が始まりました!第一回のテーマは「盆地テクノ」です。はじめまして、岡崎体育です。音楽をやっています。そんな僕の「オンガク」についての連載です。ひゃっほーい。anan読者に愛されるシャレオツ連載目指してがんばりまーす。うわーい。初回は自己紹介を兼ねて、僕が作った架空の音楽ジャンル「盆地テクノ」を知っていただこうかと。大学時代に続けていたバンドを解散して、どうする?ってなったとき、「テクノならパソコン1台でできる!」と一念発起してソロ活動をスタート。当初はテクノサウンド1本でやってたんですけど、レコード会社の人の目にとまりたい、お客さんにウケたいと、どんどん欲が出てきて、ステージングが徐々にコミック・テクノ・ポップ寄りになっていきました。そうなってくると「あれ?俺この程度でテクノを名乗ってたらテクノ界隈の人に怒られるな」と思いまして。それなら新ジャンルを作って逃げの姿勢を示そうと「盆地テクノ」の看板を掲げました。はい、クソですね。では、なぜ盆地なのか?テクノって「ブリティッシュ・テクノ」とか地域で区切られることが多いんですよ。僕は曲中に関西弁をよく使っていて故郷の京都で活動しているので、最初は「京都テクノかな?」という浅はかな考えに至ったんです。でも「京都」っていう歴史的都市と「テクノ」の双方に失礼になるだけやんと思って4秒で思いとどまりました。あぶねー。で、まぁいろいろ考えて「地形」っていうジャンルにたどり着いたんです。京都の主な地形=「盆地」をレペゼン(代表)してやろうと。まぁ同級生に「俺、盆地代表やねん!盆地!俺代表!ヒュー!」とか言ってるヤツいたらFacebookの友達申請とか絶対、拒否しますけど。でも、それがダサくていいなあと。それで頭に「盆地」をつけてお茶を濁しました。ダサい「盆地」って言葉と横文字の「テクノ」って言葉の組み合わせのバランスが絶妙で、僕は気に入っています。テクノポップとコミックソングが混ざったこの新しいジャンルこそが“岡崎体育”であり、“盆地テクノ”であることを覚えてもらえたら幸いです。ここまで書きましたけど、あれですね。全然、anan読者に愛されるような気配ないですね。クソやばいな。せめて最後にためになるようなこと書いて終わりますね。黒かベージュのタイトめのニットセーター着てポニーテールしてる女子はカワイイと思います。少なくとも僕はカワイイと思います。おかざき・たいいく2016年、アルバム『BASIN TECHNO』でメジャーデビュー。“BASIN”とは盆地のこと。今年3月、第20回文化庁メディア芸術祭「エンターテインメント部門 新人賞」を受賞。※『anan』2017年12月13日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2017年12月07日「分かりにくかった幕末のことが、ようやくよく分かった!」と評判の作品がある。来年の大河ドラマの原作『西郷(せご)どん!』だ。維新の英雄の素顔に迫る、2018年大河ドラマ原作。明治維新の英雄・西郷隆盛の生涯に迫る本作の執筆者は、ご存じ、林真理子さん。「『正妻慶喜と美賀子』を書いた時、歴史学者の先生に“2018年は維新から150年。大河ドラマでは維新の話をやるはずだから、林さん、西郷隆盛を書いてみたら”と言われ、最初はあまりに正統派の偉人を書くのは荷が勝ちすぎると思ったんです。でも作品が大河ドラマになるのは作家の憧れですし、“背伸びなくして成長なし”が私のモットーなのでやってみることに」そこから数年は、資料を読み込み、月1回は歴史学者の教授に会って疑問をぶつける日々。「幕末の人間模様は非常に複雑。でも私が分からないことはみなさんも分からないと思って調べました」偉人の人間くさい一面を浮かび上がらせる本作。たとえば第一部では薩摩藩の当主・島津斉彬に対する、恋愛感情のような憧憬が描かれる。「同性愛に近いくらいだったようです。歴史の先生に“西郷さんはゲイだったんですか”と聞いたらあっさり“かもしれませんね”と言われてびっくりしました」最初の妻とは触れ合うことなく離婚。しかし奄美大島に島流しにあった時期、命を救ってくれた島の女性と1男1女をもうける。「西郷さんがはじめて人を愛する奄美大島の場面は、神話のように“ボーイミーツガール”を書きました。この出会いがあったからこそ、彼は人の気持ちが分かる人物になっていったと思うんです」そして後半は怒涛の維新編。「ここからは徳川慶喜との対決になっていきます。大政奉還も裏側ではさまざまな攻防戦があったんですよね。ただ、他に面白い話もたくさんあって。坂本龍馬のハネムーンに西郷さんたちがついていって温泉でキャッキャッと騒いでいたシーンなどは書いていて楽しかったです(笑)」やがて迎える西南の役。彼はなぜこの無謀な争いに身を投じたのか…。全編を通じ、この偉人の心の変化がリアルに伝わってくる。「最終的には農業の大切さを説いた西郷さん。彼の教えを、現代人が今一度見直す意味はあると思います」あなたはドラマが始まる前に読む?それとも並行して読む?はやし・まりこ1954年、山梨県生まれ。’86年「最終便に間に合えば」「京都まで」で直木賞、’95年『白蓮れんれん』で吉川英治文学賞、’13 年『アスクレピオスの愛人』で島清恋愛文学賞を受賞。エッセイでも人気。『西郷どん』薩摩の下級武士・吉之助(のちの西郷隆盛)は島津斉彬のお側仕えとなり、志を胸に奔走。しかし斉彬の突然死で状況は一変する。2018年1月7日スタートの大河ドラマの原作。KADOKAWA上製版 前・後編各1700円※『anan』2017年12月13日号より。写真・小笠原真紀(林さん)加藤 淳(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2017年12月06日2.5次元舞台などで注目の俳優・荒牧慶彦さん。彼が俳優を目指したきっかけとは。「ミュージカル『テニスの王子様』は、間違いなく自分の人生の分岐点でした。芸能の世界に挑戦しようと思ったあのタイミングでオーディションに受かっていなかったら、いまこの仕事をしていなかったかもしれません」そう話すのは、舞台『刀剣乱舞』や舞台『K』などに出演している荒牧慶彦さん。俳優を目指し始めたのは大学時代の就職活動中だそうだけど、すごいのは、すでにテニミュ出演も含め、先々のプランを立てていたらしい。「20歳を過ぎていましたから、スタートが遅いのはわかっていました。僕はもともとゲームやアニメが好きだったし、このジャンルの舞台がもっと盛り上がっていくだろうと確信がありましたから、まずはそこで人気者になろう、と」同時に、演技の経験値を上げたいと、大小問わず多くの舞台に出演。着実に人気を獲得していった。「モチベーションは、お客さんの眼差しと歓声と拍手。ファンの方から舞台の感想の手紙やSNSでの反響をいただく度に、この道は間違いじゃなかったって思うんです。じつは結構単純で(笑)」状況を見極め判断する冷静さと、こんなピュアさを持ち合わせる人。「僕は、『まっきーが演じると、より役が魅力的になるよね』って言われたいんですよ。原作物の舞台化にだってちゃんと意味があるんだって思ってもらいたいんです」理知的なしっかり者かと思えば、すぐ後に、「豆乳に牛乳が入っていないなんて知らなかった!」なんて天然発言も飛び出す。この意外性こそが一番の魅力なのかも。CHARACTER FILE舞台『K ―MISSING KINGS―』「出演が決まった時、誰よりも作品の世界観に詳しくなりたいと思ってアニメを何度も観て、しぐさや刀の振り方を勉強しました」あらまき・よしひこ1990年2月5日生まれ、東京都出身。’12年にミュージカル『テニスの王子様』(2ndシーズン)でデビュー。12月に舞台『刀剣乱舞』ジョ伝 三つら星刀語り、来年1月に『あんさんぶるスターズ! オン・ステージ』~To the shining future~に出演。コート¥43,000(ステュディオス/ステュディオス 原宿本店)パンツ¥24,000(ステュディオス×イッティビッティ/ステュディオス 原宿本店)Tシャツ¥14,000(ジョン エリオット/サザビーリーグ)その他はスタイリスト私物※『anan』2017年12月6日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・壽村太一ヘア&メイク・MIZUHO(vitamins)
2017年12月05日若手俳優の登竜門となったミュージカル『テニスの王子様』を筆頭に、今熱視線を浴びている2.5次元舞台。今回はそんな2.5次元界からananが注目する俳優の一人、宮崎秋人さんに話を聞きました。舞台『青の祓魔師』の冷静沈着な雪男、『FAIRY TAIL』の直情型のナツ、『弱虫ペダル』の飄々とした新開。宮崎秋人さんが演じてきた役はじつに多彩。「以前は原作のキャラに似せることばかり考えていたんです。でも新開役に決まった時、自分とかけ離れすぎていて、そのやり方じゃ難しくて。役を追っかけるのをやめ、誰より役のことを研究して、自分の受けた印象を大事に演じようと思ってから楽になれました」役に合わせて体を絞ったり太ったり、ストイックなアプローチも。「体は、やれば確実に結果が伴うから、芝居が上手になるよりも手っ取り早いので」。そう言って一拍置き、「そもそも自分はお芝居に向いてないんです」とぽつり。「僕、勉強もスポーツもさして努力しなくてもできたんで、親からは、『早く挫折を経験した方がいい』と言われてきました。そんな時に出合ったのが芝居。手を抜いた途端に止まってしまうのがわかるのに、かといって頑張れば前に進めるというわけでもない。ただ、どんなに苦しい状況に陥っても、もともと向いていないからと思えば耐えられるだろうと思って。でも、なにより好きだからやれてると思います」自身を、どネガティブと評する。「どんなに褒めていただいてもどこかで信じきれない。だからこそ貪欲になれるのかもしれません」今後の目標を問うと「いいオジさんになりたい」とまさかの答え。「20代はその準備期間。いまのうちに、人として俳優として何を積み上げるかを考えています」CHARACTER FILE舞台『弱虫ペダル』新開隼人「初めて主演をさせてもらったのがこの役。その辺から僕を応援してくれる人が増えてきて、仕事への責任感が生まれた気がします」みやざき・しゅうと1990年9月3日生まれ、東京都出身。現在、BSスカパー!で放送中のドラマ『弱虫ペダル Season2』でも新開役で出演。1月6日より出演舞台『ピカレスク◆セブン』が開幕。出演映画『ちょっとまて野球部!』は来年1月27日公開に。ジャケット¥59,000(ジョン エリオット/サザビーリーグ)シャツ¥28,000(ステュディオス×ネーム/ステュディオス 原宿本店TEL:03・5785・1864)パンツ¥12,800(ステュディオス/ステュディオス 原宿本店)※『anan』2017年12月6日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・壽村太一ヘア&メイク・仲田須加
2017年12月05日今回のK-POPグループ「SEVENTEEN」は、anan本誌とananweb(前編・後編・おまけ)に登場。半年前の前回よりさらにパワーアップしています!おまけ編は、メイキングとカメラサイン動画をお届け。CARATさん(ファンのみなさん)に拍手!チャチャチャチャ!写真・小笠原真紀 動画・千葉 諭 スタイリスト・川合康太【ペンになってもいいですか!?】vol. 42SEVENTEENの撮影メイキングanan本誌(2081号12/6発売)とananwebに登場してくださっているSEVENTEENのみなさんの、撮影時の様子を報告します。リアルセブチさんの萌えがいっぱい! あなたもCARATになりたくなるはず。ananweb本編でも今回の撮影場所エピソードが出てきますが、撮影をした建物は、築約90年のヴィンテージ。いつもはギャラリーとして使われているとても雰囲気のあるところでした。カメラマンと何か所もスタジオをロケハンし、そこの雰囲気に惹かれつつも、いわゆる撮影スタジオではないのでいろんな条件が難しそうで、ずっと悩んでいました。ワンフロアが広くはないので、ヘアメイクや着替え、待機場所のスペースを作れるか、トイレが何か所あるか、エレベーターはない、と、普通だったら検討からさっさと外すところなのですが、どうもひっかかっていました。大人の顔を見せつつもほんわりした無邪気さからも離れていない、SEVENTEENのみなさんの「今」を表現できるような気がしてならなかったのです。結局、ベッドパッドなどの小物だけでなく、空調も椅子も姿見まで持ち込んだため、逆にさらに狭くなりつつの現場でした。撮影前にSEVENTEENのみなさんに状況を説明した時、この古い建物を興味深く眺めまわしていたのが印象的です。条件が整わないところでも、前向きに興味を持って取り組んでくださる姿勢に救われる思いでした。前回もそうでしたが、とにかくSEVENTEENのみなさんとスタッフのみなさん、総勢50名弱の食欲が半端ない。徹夜明けで食欲にターボがかかっていたのかもしれません。大人向け(?)に用意したオーガニック系のおしゃれデリバリーというよりも・・・。朝食のサンドイッチ、ハンバーガー、唐揚げなどはすぐ消え、たしか天むすも大量にあったはずだったけどあまり記憶に残らず、思い付きで買ってみた山のようなメロンパンも消え「コンビニ行きます!」の声に過剰反応するスングァンさんは「パスタならなんでもいいです!!!」と真剣に叫び、「炭酸飲料がもうないです!」と視線をそらさないスタッフさん、タワーにした「辛ラーメン」のカップの山が振りむいた時になくなっていた衝撃、何十個とあったはずの野菜チップスとこんにゃくチップスの空き袋の山。女子目線で用意したアイスケーキは、やはりこの人数には小さすぎたと反省させられました。その一方でフローリングで寝るエスクプスさん、ミンギュさん、一番寝心地のよさそうなベッドパットとクッションの山を即寝床にするジョンハンさん、各所で床に円陣を組むインタビュー中の各チーム、と、どうも今回は撮影自体がアンニュイで寝起きなイメージだったせいか、床に近い生活になっていた気がします。椅子が少なかったという説も確かに・・・。でも、誰かだけが座る、というのではなく、座れない人がいるなら自分も座らない、という優しさを感じました。もちろんどんなコンディションでも、結局は明るくまじめで元気。撮影チェックでPCをのぞき込むホシさん、ディノさん、ドギョムさんの様子をカメラマンが撮影したら、PCに自分たちの姿が入ってきてビックリ! なんていう状況も。歓声が聞こえそう!ちなみにこちらは「いままであまり見たことのないふたりの表情」とスタッフさんに言われたレア画像。ジョンハンさんとジョシュアさんに、ギムナジウムの生徒っぽいイメージで寄り添ってもらいました。各所でSEVENTEENのみなさんとお仕事をするスタッフの方から共通して聞こえてくるのは、まじめできちっとしている、時間を守る、明るくて優しい、身勝手を言わない、礼儀正しい、ということ。期待を裏切らない振る舞いに、今回の撮影も助けられることが多かったのです。ananから、もうひとつ言えるのは「食欲がすごい」ことですね。食に関するエピソードがてんこ盛りです。撮影が終わり、次のスケジュールに向かうみなさんを見送ってスタジオに戻った時、上階につながる階段の踊り場に「辛ラーメン」の食べ終わったカップがそっと置かれていました。こんなところでどなたかがひそかに食べていたと思うと、萌えが止まりませんでした!お待たせしました! 素顔が垣間見れる、撮影メイキング動画はこちらプレゼントにもなっている、カメラサインの動画はこちら 真剣!順番に書くだけなのに、選ぶ色のバランスや場所のバランスをみんなで調整していて、チームワークの良さが滲み出ています。次はSEVENTEENに何が起こるのか。2018年も期待しかありません!前編はヒポチ、ボカチこと、ヒップホップチームとボーカルチーム。後編はヒポチことヒップホップチームのインタビューと撮りおろし画像を配信しています。ぜひご確認を!CARATさんへのプレゼント自筆サインカードの表はサイン、裏は「日本のCARATに教えたい韓国語」が13人分13枚。それと、全員にカメラサインしてもらったサインボードを、合計14名にプレゼントします。詳細はanan2081号(12/6発売)に。本誌のプレゼント応募券をはがきに貼って応募してください!※韓国語訳:左上から右に、ジュン「いつも会いたい」、バーノン「大切だ」、ウォヌ「がんばろう」上から2列目左から、ディノ「僕の存在理由♡」、スングァン「心配しないで♡」、ジョシュア「幸せだ♡」上から3列目左から、ホシ「王子様」、エスクプス「永遠に」、ジョンハン「CARATはSEVENTEENの活力素!!」、ドギョム「永遠に(一緒にいよう)」下列左から、ウジ「本当にありがとう」、ミンギュ「愛してる」、ディエイト「友達みたいに」■VOCAL TEAMスングァン/コート¥50,000(スティル バイ ハンド/スタイルデパートメント tel03・5784・5430) ニット¥25,000(ラッピンノット/HEMT PR tel03・6721・0882) デニムパンツ¥18,000(リビング コンセプト/1LDK me. tel03・5728・7140) シューズ¥42,000(リーガル シュー&カンパニー/リーガル シュー&カンパニー tel03・5459・3135) ウジ/コート¥52,000(メスラード サイジー/4K tel03・5464・9321) ニット¥26,000(エディションズ エムアール/ネイビー・ノート tel03・6447・4065) パンツ¥18,000(アメリカンラグ シー/アメリカンラグ シー 新宿フラッグス店 tel03・5366・5425) ネックウォーマー¥18,000(ボーゲン/ボーゲン tel03・6303・2623) ベルト¥9,500(ユニバーサル プロダクツ/1LDK tel03・3780・1645) シューズ¥16,000(ビカーシ/ラヤン tel03・3871・1855) ドギョム/コート¥39,000(ラッピンノット) ニット¥20,800(ハバノス) シューズ¥30,000(ミソグラフィー/すべてHEMT PR tel03・6721・0882) パンツ¥28,000(ユニバーサル プロダクツ/1LDK tel03・3780・1645)ジョシュア/コート¥20,000 パンツ¥15,500(共にパブリッシュ/アート ハビタット ショールーム tel03・6434・0460) ニット¥32,000(リヴォラ/スタジオ ファブワーク tel03・6438・9575) スカーフ¥10,000(エフィレボル/ビン tel03・6416・0634) ブーツ¥21,000(ティンバーランド/ティンバーランド/VFジャパン tel0120・953・844) ジョンハン/コート¥106,000(エディションズ エムアール/ネイビー・ノート tel03・6447・4065) ニット¥54,000(ジョン スメドレー) ストール¥32,000(ジョンストンズ/共にリーミルズ エージェンシー tel03・3473・7007) デニムパンツ¥16,000(テクスチャーウィーメイド/14 SHOWROOM tel03・5772・1304) ブーツ¥17,000(ビカーシ/ラヤン tel03・3871・1855)■PERFORMANCE TEAMホシ/コート¥200,000(ショット/アメリカンラグ シー 新宿フラッグス店 tel03・5366・5425) プルオーバー¥25,000(キート/HEMT PR tel03・6721・0882) デニムパンツ¥16,000(スロウガン/ホワイト*スロウガン tel03・3770・5931) ベルト¥6,800(リビング コンセプト/1LDK me. tel03・5728・7140) ブーツ¥16,000(ビカーシ/ラヤン tel03・3871・1855) ディノ/コート¥74,000(スロウガン/ホワイト*スロウガン tel03・3770・5931) ニット¥30,000(ジョン スメドレー) ストール¥32,000(ジョンストンズ/共にリーミルズ エージェンシー tel03・3473・7007) パンツ参考商品(アメリカンラグ シー/アメリカンラグ シー 新宿フラッグス店 tel03・5366・5425) ベルト¥9,600(エフィレボル/ビン tel03・6416・0634) シューズ¥27,000(リーガル スタンダーズ/リーガルコーポレーションお客様相談窓口 tel047・304・7261) ディエイト/コート¥98,000(スロウガン/ホワイト*スロウガン tel03・3770・5931) シャツ¥24,000 デニムパンツ¥24,000(共にエディションズ エムアール/ネイビー・ノート tel03・6447・4065) ストール¥22,000(ジョン スメドレー/リーミルズ エージェンシー tel03・3473・7007) ベルト¥9,500(ユニバーサル プロダクツ/1LDK tel03・3780・1645) シューズ¥13,500(ビカーシ/ラヤン tel03・3871・1855) ジュン/コート¥86,000(エディションズ エムアール/ネイビー・ノート tel03・6447・4065) ニット¥15,000(ザ コモン テンポ/ザ コモン テンポ 原宿 tel03・5772・1247) パンツ¥23,000(ブラックアイパッチ/コンコード tel03・6434・7136) ネックウォーマー¥10,000(ジョン メイソン スミス/HEMT PR tel03・6721・0882) ベルト¥12,000(ユハ/ユハ tel03・6659・9915) シューズ¥18,000(サヴソル/オージー tel03・6659・6962))■HIPHOP TEAMエスクプス/コート¥82,000(エディションズ エムアール/ネイビー・ノート tel03・6447・4065) ニット¥30,000(ジョン スメドレー/リーミルズ エージェンシー tel03・3473・7007) パンツ¥48,000(パイン/フォレストパイン・デザインラボ tel03・5786・2323) ストール¥7,500(レイズド バイ ウルブズ/アート ハビタット ショールーム tel03・6434・0460) シューズ¥13,800(ヴァリジスタ グローバル スタジオ/アースマーケティング tel03・5638・9771) バーノン/コート¥34,000(アメリカンラグ シー/アメリカンラグ シー 新宿フラッグス店 tel03・5366・5425) ニット¥28,000(アイディー デイリーウエア/デイリーショップ tel03・6416・5188) パンツ¥24,800(バーンストーマー/HEMT PR tel03・6721・0882) ウォヌ/コート¥64,000(ユニバーサル プロダクツ/1LDK tel03・3780・1645) ニット¥58,000(コーギー×アメリカンラグ シー/アメリカンラグ シー 新宿フラッグス店 tel03・5366・5425) デニムパンツ¥12,000(リー/リー・ジャパン tel03・5604・8948) ベルト¥6,800(リビング コンセプト/1LDK me. tel03・5728・7140) ブーツ¥16,000(ビカーシ/ラヤン tel03・3871・1855) ミンギュ/コート¥64,000 ベルト¥16,000(共にジョン メイソン スミス/HEMT PR tel03・6721・0882) ニット¥24,000(ユニバーサル プロダクツ/1LDK tel03・3780・1645) デニムパンツ¥16,000(テクスチャーウィーメイド/14 SHOWROOM tel03・5772・1304)Infomration※ 次回のコンサートは2月21日からアリーナツアーが決定。日本で初のファンミーティングも同時開催されます。アリーナツアー情報SEVENTEEN 2018 JAPAN ARENA TOUR ‘SVT’2018年2月21日(水) 横浜アリーナ open18:00 start19:002018年2月22日(木) 横浜アリーナ open17:30 start18:302018年2月27日(火) 大阪城ホール open18:00 start19:002018年2月28日(水) 大阪城ホール open17:30 start18:302018年3月6日(火) 日本ガイシホール open18:00 start19:002018年3月7日(水) 日本ガイシホール open17:30 start18:30全席指定 9,500円(税込)横浜公演 サンライズプロモーション東京 TEL:0570-00-3337(全日 10:00-18:00)大阪公演 キョードーインフォメーション TEL:0570-200-888(全日 10:00-18:00)名古屋公演 キョードー東海 TEL:052-972-7466(月〜土 10:00-19:00 日・祝休み)ファンミーティング情報SEVENTEEN JAPAN OFFICIAL FANCLUB MEETING ‘CARAT CAMP’2018年2月22日(木) 横浜アリーナ open12:30 start13:302018年2月28日(水) 大阪城ホール open12:30 start13:302018年3月7日(水) 日本ガイシホール open12:30 start13:30オフィシャルサイト
2017年12月05日欅坂46の渡辺梨加さん、長濱ねるさんの写真集の出版を記念して、2人が登場!今回は渡辺さんの撮影秘話を中心にご紹介。長濱さんも太鼓判!渡辺さんの写真集が完成。長濱:ぺーちゃん(渡辺)、欅坂初のソロ写真集発売おめでとう!渡辺:ねるちゃんも~。長濱:先に発売が決まったのはぺーちゃんで、メンバー全員の前で発表があったんだよね。みんな「すご~い!!」って言ってた!渡辺:私もびっくりしたよ。どうしよ~って。でも嬉しかった。長濱:ぺーちゃんの写真集見るの、すっごい楽しみにしてたんだよ!渡辺:え~。ねるちゃんに見せるの恥ずかしい…。長濱:どうせもうすぐ世の中に出るんだから(笑)。渡辺:でも~。長濱:見るね!(そっと写真集を開いて…)うわ~かわいい~!大人っぽ~い!ぺーちゃんはさぁ、顔が本当~にきれいだよね!渡辺:(首を横にふる)長濱:ねるはこのグレーの水着を着てるカットと、手にマスカットを持ってるカットが好き。ぺーちゃんは手足が長くてきれいだから、水着が本当によく似合ってるね。渡辺:恥ずかしい…。長濱:ぺーちゃん自身はどの写真が一番お気に入り?渡辺:うーん…。白いワンピースを着てるカットかなぁ。長濱:これね!本当に女神さまみたいだよ~!渡辺:ギリシャのサントリーニ島で撮ったやつなんだけど、本当に街全体がきれいだった。長濱:ねるもいつか行きたいな。渡辺:私は早くねるちゃんの写真集が見たいよ~!ながはま・ねる1998年9月4日生まれ、長崎県出身。欅坂46メンバー。3 歳から7 歳まで育った故郷、長崎・五島列島で撮影した、青春がテーマの1stソロ写真集『ここから』(講談社)は12 月19日発売予定。ニット、ショートパンツはスタイリスト私物わたなべ・りか1995年5月16日生まれ、茨城県出身。欅坂46最年長メンバー。抜群のルックスを活かし、雑誌『LARME』『Ray』のレギュラーモデルとしても活躍。愛称の「ぺーちゃん」は、飼い猫の名前に由来。カーディガン¥9,500(ジーナシス/アダストリアTEL:0120・601・162)インナー、ショートパンツはスタイリスト私物ファッション誌などでも活躍するカメラマン、阿部ちづるさんが撮り下ろした渡辺さん初のソロ写真集。4ポーズの水着カットをはじめ、ロングインタビューも収録。12月5日発売。『饒舌な眼差し』集英社1800円※『anan』2017年12月6日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・高垣鮎美(LOVABLE)ヘア&メイク・犬木 愛取材、文・菅野綾子(by anan編集部)【人気記事】※いい女は寝る前にアレを枕元に置く!?横澤夏子が解説※【驚愕!意外とみられてた!】知っておきたい「脱毛サロン」の選び方4つ
2017年12月03日anan初のアニメ特集!いつだってアニメは、私たちに寄り添ってくれる人生のバイブル的存在。今回は、高杉真宙さんの人生を変えたアニメ『四畳半神話大系』について、お話をうかがいました。自分のパラレルワールドを思わず想像しました。僕は3人兄弟の長男で弟が2人いることもあり、小さい頃からずっと家のテレビは『ドラゴンボール』やディズニーのアニメなどが流れっぱなしでした。おそらくそこから僕のアニメ好きが始まり、芸能界デビューするために上京してからは、深夜帯放送の作品も含めて放送中のアニメはすべて録画して、片っ端から観るほどに。ある時、よく情報交換をしているアニメ好きの知人から、「面白いよ」と薦められたのがこの『四畳半神話大系』。京都の大学に通う「私」という大学生が主人公なんですが、彼の学生生活におけるパラレルワールドを描いたもので、今まで散々観てきたアニメとは比べものにならないぐらい異色の存在で、衝撃的でした。ストーリーは、基本的に「私」の早口な一人語りで進み、毎回同じような話がループします。最初は、なんだかすっきりつながらない不思議な作品だな、と思いながら観ていました。でもよく観察していると、ところどころにたくさんの伏線があるのがわかって、それが最終話ですべてつながった時に、「ああ、こういうことだったんだ、すごい!」って感動でした。さらに、そんな独特なストーリーを超えてくる斬新な絵も魅力的なんです。アニメと実写をコラージュしたような構成はそれまでのアニメとは一線を画していて、そういうチャレンジをしながらも、京都らしい描写や色使いが感じ取れるところもあって、全体的にすごくおしゃれなんですよね。この作品を観たら、あの時、違う選択をしていたら今どうなっているんだろう、と考えさせられて…そこにとどまりたいとは思わないけど、僕にもパラレルワールドがあるなら、見るだけ見てみたいという気持ちになりました。僕の大きな分岐点といえば、芸能界に入ったこと。小6の夏に行った花火大会会場でスカウトされたんですが、もし花火大会に行っていなければ、あの日も家で大好きなアニメを観ていただろうと思います(笑)。そして地元の中学、高校、大学に行き、当時の夢だったレスキュー隊員か幼稚園の先生になるか、普通に就職していたのかな…思わずそんなふうに自分の人生を振り返ってしまう、ツウ好みの作品です。1度目はその奇抜な世界観に度肝を抜かれ、2度目は京都の風情ある絵や、1度目に気がつかなかった伏線などを見つけながら、ぜひ何回でも繰り返し観て楽しんでほしいです!たかすぎ・まひろ1996年7月4日生まれ、福岡県出身。俳優。今年のドラマ『セトウツミ』で主演。‘18年以降は『世界でいちばん長い写真』主演含め、9本の映画に出演予定。無意義な2年間を過ごしてきた「私」。もし1回生のあの時、違うサークルを選んでいれば、人生がバラ色に変わったかもしれない…。原作は森見登美彦さんの小説『四畳半神話大系』。アニメは2010年4月から7月にかけてフジテレビ『ノイタミナ』枠にて放送。全11話。(監督・湯浅政明、脚本・上田誠、湯浅政明、キャラクター原案・中村佑介)Blu-rayBOX絶賛発売中。発売元:アスミック・エース/フジテレビ/販売:東宝イラスト・中村佑介(C)四畳半主義者の会※『anan』2017年12月6日号より。写真・小笠原真紀取材、文・若山あや(by anan編集部)
2017年12月01日人気作であるミュージカル『テニスの王子様』でデビューを果たした、2.5次元界でも注目の俳優・木村達成さん。そんな木村さんが、デビュー当時の意外なエピソードを明かした。木村達成さんのデビューは、ミュージカル『テニスの王子様』。「照明の位置を把握して動くとか、立ち位置でどう魅せるかとか、テニミュの現場で教わったことは、いまもあらゆる現場で役に立っている。本当にやってよかったなと思います。ただ、スタッフさんには本当によく怒られましたが…」ここで本人からの申告。「当時はかなり態度が悪かった」そう。「ナメられてたまるかみたいな気持ちで、かなり中二病入っていたと思います。ある日、プロデューサーに『続ける気があるのか?』と呼び出されて、自分から『やらせてください』と頭を下げました。その時には、目の前のお客さんが歓声をくれることに痺れ、舞台の魅力にハマっていたんです」取材するうちにわかってきたのは、木村さんの一見挑発的だったり攻撃的な言葉は、自身を鼓舞させるためのものだということ。「大口を叩いているのに、何も成し遂げられなかったら、それが一番カッコ悪い。だから絶対やってやります」来年には、鹿賀丈史さん、市村正親さんら大ベテランと共演するミュージカルへの出演が控える。「新たな挑戦は怖いですが、環境が変わるのは嫌いじゃないし、新しいことに出合える楽しみを考えれば、大したことじゃないです」今後は「日本の過去を題材にした作品に携わってみたい」とも。「平和な時代に生まれた僕らも、過去に何があったかは知っておかなきゃいけない。それを伝えていくのも僕らの仕事なんだと思うんですよ」CHARACTER FILEミュージカル『テニスの王子様』海堂 薫「まさに、舞台に立つためのことすべてを教えてもらった舞台。間違いなく自分の原点で、ずっと変わらず大切な作品で経験です」きむら・たつなり1993年12月8日生まれ、東京都出身。’12年にミュージカル『テニスの王子様』でデビュー。出演ドラマ『弱虫ペダル Season2』がBSスカパー!で放送中。来年3月のミュージカル『ラ・カージュ・オ・フォール』に出演予定。カーディガン¥20,000シャツ¥16,000パンツ¥15,000(以上アンルート/アンルート 二子玉川店TEL:03・5797・3184)その他はスタイリスト私物※『anan』2017年12月6日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・壽村太一ヘア&メイク・shibuya(vitamins)
2017年11月30日映画『鋼の錬金術師』の“ここがスゴイ”。今回は、ロイ・マスタング大佐を演じるディーン・フジオカさんにお話をうかがいました。迷いなく信念を貫く姿を魅力として伝えられたら。ディーン・フジオカさんが演じたのは、聡明でつねに冷静沈着なロイ・マスタング大佐。軍のトップに上り詰める野望を抱き、エリート街道を突き進んでいく男だ。「強い決意を持って信念を貫こうとしている人ですよね。目的達成を最優先にして決断を下す厳しい面もありますけれど、その根本には人としての良識だったり愛というものがある。善や悪では測れない人物ですけれど、彼の迷いのないあり方を魅力のひとつとして伝えられたらと思っていました」マスタングといえば、錬金術で焰を錬成する錬金術師でもある。実際に焰を操る場面では、「目の前の見えない“焰”を、あるように演じるのは難しかった」と語る。「シーンに説得力を持たせるためにも、監督が思い描くイメージをどれだけ感じ取って表現できるかが俳優としての勝負。頭で理解するだけでも、想像力だけでもダメでした。でもすごいのは、曽利監督の頭の中には、すでにこの作品の世界がすごく明確にあったんですよね。僕がどうしたらいいかわからなくなっている時にも迷いなく道を指し示してくださる。瞬間瞬間が学びの連続の現場でした」エドを演じた山田さんから受けるものも大きかったよう。「山田君のエドと対峙した時、彼自身の中から、どんな状況でも弟を思って諦めずに前に進もうとする強い意志が発せられているように感じたんです。そのあまりの力強さに、自然とマスタングとして居続けることができました。最後の二人のタッグは、映画の見どころのひとつではないかと」CGを駆使した作品ではあるけれど「現実のメタファーになっている場面がたくさんあり、単なるファンタジー作品では終わらない魅力がある」と強調する。「家族愛や自己犠牲、無償の愛だったりがさまざまな形で描かれていて、そこにたくさんのメッセージがある。考えさせられることの多い、深い作品なんですよね」ディーン・フジオカ1980年8月19日生まれ。福島県出身。俳優・ミュージシャンとして活躍中。現在放送中の主演ドラマ『今からあなたを脅迫します』では主題歌も手がけている。スーツ¥290,000シャツ¥50,000ネクタイ¥20,000チーフ¥15,000ベルト¥58,000(以上ジョルジオ アルマーニ/ジョルジオ アルマーニ ジャパンTEL:03・6274・7070)※『anan』2017年12月6日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・カワダ イソン(impannatore)ヘア&メイク・shibuya(vitamins)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2017年11月30日「鋼の錬金術師」実写化のニュースが流れた時、多くの人が懸念したのは、あの世界観を完璧に映像化できるのか、だったと思う。しかし、実写化に集まった顔ぶれと細部までのこだわりを知れば、杞憂だとわかるはず。さまざまな角度から映画の魅力に迫ります!荒川弘さんによる原作は、‘01年から約9年間にわたり月刊『少年ガンガン』に連載。あらゆる物質を分解して再構築する錬金術に天才的な才能を見せるエドとアルの兄弟の冒険譚を軸にしながらも、人間の尊厳や命の重みといった根幹に迫った重厚なストーリーで、全世界シリーズ累計発行部数7000万部超のベストセラーを記録している。この作品の映画化に自ら名乗りを上げたのは、日本のCG技術の第一人者と評される曽利文彦監督。撮影後、1年にも及ぶVFX作業を経て待望の公開に。スタッフが語る、映画ハガレンの魅力【感動を誘う“兄弟愛”が物語の要】一瞬にして物質が別の形状へと変わる錬金術や躍動感に溢れたアクションなど見どころは多いが、軸はあくまでもエドとアルの兄弟の物語。エドが危険を顧みずに賢者の石を求めるのは、自ら犯した禁忌により、食べることも眠ることも痛みを感じることもない空っぽの鎧になってしまった弟アルの身体を取り戻すため。じつはアルはモーションキャプチャーのフルCG。その弟と対峙する山田涼介さんのリアルな演技にも注目。「正直、これだけの世界を映像化するのは大変な労力なんですが、それでも高いモチベーションを維持し続けられたのは、素晴らしい物語があったからです。さまざまな要素があるなか一本の映画として描くうえで“兄弟の旅”を軸に置いたのですが、このシンプルで力強いテーマを、山田君が期待していた以上の演技で表現してくれたと思っています」(曽利文彦監督)【世界観を構築する、圧倒的なCG技術】中世のヨーロッパを想起させつつも、あくまでも国や時代を特定しない架空の世界を舞台に繰り広げられるのは、物質が一瞬にして形状を変える錬金術。この作品を実写化するのに不可欠だったのがCG技術だ。監督を務めた曽利さんは、アメリカでその技術を学んだ、日本を代表するCG技術のスペシャリスト。邦画史上最大規模のVFXと最新技術を取り入れ、1年もの時間をかけて完成させた映像は、リアルと見紛うほどのクオリティだ。「企画を立ち上げたのは10年以上前ですが、映像技術が進化を遂げたいまだからこそ実現できたと思いますし、CGを呼吸するように使いこなせる僕らにしかできなかったという自負もあります。でもだからといって、映画のウリはCGではなく、あの世界に違和感なく入り込めるようにしたつもりです」(曽利文彦監督)【原作を忠実に再現したキャラクターが続々!】原作は約9年にわたって連載が続いた大作。それだけ長く読者の支持を得続けられたのは、骨太な物語ともうひとつ、数多くのユニークで魅力的なキャラクターの存在がある。個性溢れる人間たちに加え、その命の儚さや尊さを感じさせるホムンクルス(人造人間)やキメラ(合成獣)、そして空っぽの鎧に魂を定着させたアル…。特殊メイクやCG技術を駆使し、動きまで含め、アニメと遜色ないレベルに仕上がっている。「私自身は、キャラクターをきちんと立たせてくだされば、ビジュアルは変わっても気にならないんですが、できる限り原作に寄せてくださっていて、やはりしっくりくる感じはありました。どの役も魅力的でしたが、とくにホムンクルス組はすごかった。松雪さんは言わずもがな、内山君の気持ち悪さ、本郷君の生意気そうな感じもすごく出ていて感動でした」(原作者・荒川弘先生)【豪華な衣装のディテールに注目!】衣装を担当したのは、舞台衣装をメインに活動してきた西原梨恵さん。漫画のイメージを踏襲しながらも、原作の世界観に近いと思われる19世紀前後の服飾史や歴史書などを参考にしながらデザインしたそう。映像になった時の見た目を意識すると同時に、キャストが動いた時の裾の動き方、そしてアクションにも対応できる着やすさも考慮。一着にさまざまな加工を施し数種の素材を使用するなど、細かい気配りがなされている。「じつは衣装って、デザインと同じくらいフィッティングと縫製が重要なんです。体のラインを損なわず、よりよく見せる形は全員違うもの。ウエストのくびれ具合や丈の長さ、役同士が並んだ時のバランスなどを考慮し、何度も手直しして出来上がったものです。また、カメラで寄りで撮ることが多いため、素材感や柄のディテールを意識し、生地から作ったものも。たとえばエドの赤いコートは、同じ赤でも何種類かの素材を使い、「命」を感じさせる血管のような柄を入れているんですよ」(女優・西原梨恵さん)『鋼の錬金術師』幼い頃に錬金術における人体錬成の禁忌を犯し、左脚と右腕を失ったエド(山田涼介)と、身体全部を失った弟アル(声・水石亜飛夢)。失った身体を取り戻すため、兄弟は賢者の石を求めて各地を旅するが…。12月1日全国ロードショー。(C)2017 荒川弘/SQUARE ENIX(C)2017映画「鋼の錬金術師」製作委員会そり・ふみひこ米国で映画技術を学び、映画『タイタニック』に参加。映画『ピンポン』などのほか、CG技術を用いた数々の映像作品を手がける。あらかわ・ひろむ漫画家。‘01年に月刊『少年ガンガン』で連載開始した『鋼の錬金術師』が大ヒット。その他の作品に『銀の匙 Silver Spoon』など。にしはら・りえ舞台衣装を数多く手がけ、‘14年には伊藤熹朔賞新人賞を受賞。近年の作品に舞台『NARUTO』、『すべての四月のために』(上演中)など。※『anan』2017年12月6日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・カワダ イソン(impannatore)ヘア&メイク・shibuya(vitamins)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2017年11月29日気づけばそこにいて、ドラマのいいスパイスとして味わいを深めてくれる。三浦貴大さんはそんな俳優だ。「高嶋政宏さんには、かわいい女性として見てもらえるよう頑張ります」「映像作品に出演する時の自分のテーマとして、作品の中に紛れるというのがあるんです。それは単に僕がそういうお芝居の方が、見る側としても好きだというだけなんですが」そう言ってから「地味な役をより地味にする方なので…」と苦笑い。しかしそれだけ演技が自然だということ。いまやそんな三浦さんに注目が集まっている。今回出演の舞台『クラウドナイン』もまた、主催者側の熱烈なオファーで実現した。「期待されているなら応えたいと思っていますが、なぜ僕にベティ役が来たのかはいまだ謎なんですよね」ベティ?と思った方に説明すると、2幕構成の今作は、一幕はイギリスの植民地だった時代のアフリカ、二幕はその100年後のロンドンが舞台となっていて、ベティとは一幕の封建的イギリス人・クライヴの妻役。なんと戯曲で、この役を男性がやるようにと指定されているのだ。「この時代、男とはこうで女とはこうだという、あるべき姿みたいなものがあって、どこかそれを皆が演じているような感じなんです。だから自分でも成り立つのかな、と思っています。僕は役を相手役との関係性で作っていく方なので、できればクライヴ役の高嶋(政宏)さんには、かわいい女性として見てもらえるようにと、いま頑張っています(笑)」二幕はゲイの青年・ジェリー役に。「時代も役も違いますが、お芝居の仕方自体が前半とは全然違って、二幕は気持ちの後に役がついてくる感じがあるんです。しかもジェリーはいままでやってこなかったものが詰まっている役。これまでの演じ方では対応できなくて難しいです」現在絶賛苦悩中。それでも「舞台稽古っていいなと思う」とも。「悩んで何度もやり直せる時間があるってことがありがたいし、その時間がいまはすごく楽しいです」みうら・たかひろ1985年生まれ。東京都出身。’10年のデビュー当初から、その演技力が高い評価を受ける。来年の公開待機作に映画『四月の永い夢』『ばぁちゃんロード』『栞』などがある。モチロンプロデュース『クラウドナイン』一幕と二幕で、100年の時が流れているが、なぜか登場人物たちは25歳しか年を取っていない設定。性の逆転などの斬新な演出を入れつつ、破天荒でバカバカしく奥深い物語が展開。12月1日(金)~17日(日)池袋・東京芸術劇場 シアターイースト作/キャリル・チャーチル翻訳/松岡和子演出/木野花出演/高嶋政宏、伊勢志摩、三浦貴大、正名僕蔵、平岩紙、宍戸美和公、石橋けい、入江雅人全席指定6800円ヤング券3800円(22歳以下)大人計画TEL:03・3327・4312(月~金曜11:00~19:00)大阪公演あり。※『anan』2017年11月29日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・KEN(Rim)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2017年11月23日