相変わらずの美貌が眩しい女優・長谷川京子さん。最新作の見どころや役作りから、これまでの女優人生について伺いました。女優を続けられたのは、やめなかったから。三浦しをんさんの小説の中でも異彩を放つ『光』が、大森立嗣監督によって実写映画化された。「まほろ駅前」シリーズでおなじみの三浦×大森タッグは、人間に潜んだ闇を絶妙に描き出すことで知られているが、今作はさらに深く切り込み、えぐり出し、容赦のないバイオレンスを繰り広げている。物語の鍵となるのは、とある小さな島で生まれ育った幼なじみの信之と美花。ある日、信之は美花を守るために殺人を犯してしまう。しかし、直後に突如島を襲った津波によってその罪は消し去られていた。それから25年後。南海子<みなこ>と結婚して1児の父となった信之のもとへ現れたのは、同じ島で育ち、弟分のような存在の輔<たすく>だった。輔は、消し去られたはずの殺人事件をネタに、信之と、女優として成功していた美花に金をたかってきたのだが…。信之役に井浦新さん、輔役に瑛太さん、大人になった美花役に長谷川京子さん(幼少期の美花役は紅甘<ぐあま>さん)、南海子役に橋本マナミさんという実力派キャストが顔を揃え、際立った演技力で人間の生き様にリアリティを与え、見応えある作品に仕上がっている。――大人になって生まれ育った島を出た美花は、女優の篠浦未喜となり、そこから長谷川さんが演じているわけですが、そもそも、女優さんが女優役というのも、なかなかめずらしいですね。確かに(笑)。ただ、女優の未喜を演じるというより、美花そのものを演じることが課題でした。――美花について長谷川さんは、模索し続けても最後までわからなかったというコメントを残していましたが、撮影から1年以上経った今は、いかがですか?脚本を読んで演じて、完成作品を観た時に、美花ってこんな感じの人なのかな、って何となく思ったぐらいで、今も、ぼんやりしています。独特な雰囲気を持った島で育ち、島の呪縛みたいなものを背負って生きてきた子ですからね…。撮影に入る前に、温度感や空気を知るために、14歳のころの美花や信之の島でのシーンを見させていただきましたが、子供時代の美花を演じた紅甘さんは、想像よりもずっと湿度の高い女優さんでした。つい周りが手を差し伸べたくなるんだけど、でも絶対にこの子は壊れないよな、という強さもあって、不思議な魅力を感じたんです。そんな彼女の演技も含めて、大人になった美花は島の宿命や自分の性、人生を受け入れて生きるしかないという覚悟を決めているんだろうな、と思いました。――かなり難しい役だった、ということが窺えますが、人物像として大事にしたところはどこですか。ともすればただの悪女に見えてしまうかもしれなくて、それはイヤでした。彼女の背景が感じられるようにしたかったし、プライドを持っていたかったんです。――確かに、ブラックな色気を放ちながらも、でもなぜか憎めない女性でした。この映画を通して、どんなことを伝えたいですか?伝えたいことかぁ…難しいですね。完成作品を観たら、自分が脚本を読んで解釈し、現場で演じていた時の感覚よりも難しい作品に仕上がっていましたから。観ている側の思考回路をかき乱すような(ジェフ・ミルズさんの)音楽も相まって、心揺さぶられながら観続けていたので、想像以上に衝撃が強くて。そう考えると、普段自分が映画を観る時には、あまりメッセージ的なものは求めていないし、メッセージというよりも感覚的な部分で感じてもらいたいです。ただ、黒か白かというわかりやすいものではない。かといって、グレーなんていうまろやかな色でもなくて。人間の内面や本質をえぐりつつも、日常に潜む暴力があらわになっていて、心がザワついたまま終わってしまうという新しいタイプの作品だと思うんですが、こういうジャンルも、映画を選ぶ時の選択肢の一つに加えてもらえたらいいな、と思います。私はただ、別の道を歩まず同じ道を歩き続けただけ。――「強い衝撃が残った」というこの作品、長谷川さんにとっての一つの節目になりそうですか?いわゆるわかりやすい大きな転機みたいなものってこれまでもあまりなかったんです。例えば、あとから考えてあの監督に出会えてよかったと思うことはあるんだけど、根本的に、今日に至るまでのすべてが自分の人生だったと思っているから、これとこれだけが転機だった、とは言えなくて。――なるほど。では、22歳の時に、モデルから女優へとシフトしたのも、ご自身としては転機というわけではなかったわけですね。そうかもしれない。モデルから女優になった理由は、ひとことで言えば、モデルとしてやれることがなくなっちゃったから。そもそも、身長が高い方ではないし、脚がめちゃくちゃ長いわけでもない。高校生で芸能事務所に入った時は、オーディションの毎日で、しかも落ちまくってたし。それでも、たまに呼ばれる撮影現場は学校よりも刺激的で、仕事がすごく楽しかったんです。そのうち、『CanCam』のオーディションで専属モデルに選ばれて少しずつ仕事が入り始めると、ほかのモデルさんと一緒に現場に出られるようになったり、自分のページが1/4から1ページの裁ち落としになったりしながら、ついに表紙をやらせてもらえるようになりました。だけど、憧れていた表紙に出られるようになると、次の目標が見えなくなってしまって、将来的にモデルを続けている自分も全く想像できなくなっちゃって。活躍の場を広げるには、もっとたくさんの人に私を知ってもらうためにはどうしたらいいのかな…そう考えた結果、女優の道を選びました。――モデルから転身し、今では、長谷川さんが出演されるのは話題となる作品ばかりですが、ここまで女優を続けてこられた理由は、どんなことだと思いますか?本当に、ありがたいことですよね。でも女優を続けてこられた理由は1つあるんですよ、明確に。それは“やめなかったこと”(笑)。女優の道を歩き始めた時に、一緒に歩んでいた人たちが、気がついたら別の道を歩んでいる、というのを何度も見てきました。でも、私はただ別の道を選ばずに同じ道を歩み続けていただけ。子どものころから負けず嫌いで納得するまでやり続ける性格で、気づいたらここまできていた、という感じです。そうそう、心理学的には私って“不安”が頑張れるバネになるんですって。――それって、ちょっと大変じゃないですか?そうなんですよ、本当はイヤなの。不安なんて一切感じずに、何事も楽しんでいたいのに、いつになったら私は、神様のように達観できるの?っていつも思っています(笑)。一方で、でも達観してしまったら女優の面白さがなくなるのかもしれないし、もしかしたら自分で不安材料を用意してバネにしているのかも、とも思ってて。――表裏一体と言いますか…。女優の魅力ってどんなところにあるのでしょうか?やればやるほど面白くなってきちゃうんですよね、これが!飽きればいいのにって思うんだけど、それまで、悔しさから無我夢中に食らいついてきたところから、あれ?だんだんやり方がわかってきたな、って思い始めたりして。多分、この仕事は、一つのことがわかるまでの時間がすごく長いんだと思います。あとは、女優の魅力の一つに、自分とは全然違うタイプの役で、イヤなセリフを言ったりすると、結構すっきりするというのがあって。もしかしたら、本当はそういうイヤな部分も自分の中に持っていて、普段は社会人としてフタをしているだけなのかもしれないですね。映画『光』は、11月25日~全国ロードショー。監督と脚本を務めた大森立嗣さんが、劇中の音楽にテクノ界のカリスマ、ジェフ・ミルズさんを起用したことでも話題。全編にちりばめられた狂気的な感覚が、彼の音楽によってよりミステリアスに迫る。出演は、井浦新、瑛太、長谷川京子、橋本マナミ、南果歩、平田満ほか。はせがわ・きょうこ1978年7月22日生まれ。高校3年の時にファッション誌『CanCam』の専属モデルとなり、その後、女優に転身。2006年のドラマ『おいしいプロポーズ』(TBS系)でドラマ初主演。その後、ドラマ『SCANDAL』(TBS系)、『続・最後から二番目の恋』(フジテレビ系)や『ペテロの葬列』(TBS系)、映画『後妻業の女』などの話題作に出演する人気女優に。※『anan』2017年11月22日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・長澤実香(TOKYOEDGE.)ヘア&メイク・佐々木貞江インタビュー、文・若山あや(by anan編集部)
2017年11月15日レストラン「小笠原伯爵邸」でクリスマスパーティ「聖なる薔薇の夜会」が2017年12月23日(土)に開催される。「小笠原伯爵邸」は10年連続ミシュラン1つ星を獲得したモダンスパニッシュ・レストラン。1927年に建てられたスパニッシュ様式の洋館を改装した店内や創作スペイン料理で人気を集めている。そんな「小笠原伯爵邸」でクリスマスパーティ「聖なる薔薇の夜会」が開催。ドレスコードをブラックタイに設定したこの大人のクリスマスパーティでは、邸内をクリスマスムード一色に装飾する。薔薇色にライトアップされた邸内では、カラフルなピンチョスに生ハム、ガーデンではグリル料理を提供。また、食事の後に楽しめるクリスマスならではの可愛らしいデザートビュッフェも用意される。パーティでは、特別な一夜を彩るクリスマスナンバーのジャズ生演奏や、カジノも実施。さらに、邸内にはクラシックスタイルのラウンジや、イスラム様式の内装が美しいシガールームなど、写真映えするスポットも多数あるので、華やかな雰囲気を写真で残すことも可能だ。【詳細】小笠原伯爵邸 大人のクリスマスパーティ 聖なる薔薇の夜会開催日:2017年12月23日(土)開催時間:開場 18:00 開宴 18:30会費:男性 18,000円、女性 16,000円(料理・ドリンク・サービス料、税込)会場:小笠原伯爵邸住所:東京都新宿区河田町10-10ドレスコード:ブラックタイもしくはそれに準ずるフォーマルな服装申込方法:小笠原伯爵邸公式ホームページより【問い合わせ先】小笠原伯爵邸TEL:03-3359-5830
2017年11月10日TBSにて来年1月より放送予定の金曜ドラマ「アンナチュラル」。この度、本作で主演を務める石原さとみの弟役として、「超特急」のメンバー・カイこと小笠原海が出演することが決定した。大ブームを巻き起こしたドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の脚本家・野木亜紀子が手掛ける本作は、日本に新設された死因究明専門のスペシャリストが集まる「不自然死究明研究所(UDIラボ)」で働く人々の人間ドラマを中心に描き、「死」の裏側にある謎や事件を明るくスリリングに解明していく、1話完結型の医療サスペンス作品。死因究明のスペシャリストである解剖医・三澄ミコト役を石原さんが演じるほか、井浦新、窪田正孝、市川実日子、松重豊と豪華キャストが決定している。そして今回新たに出演が決定したのは、「超特急」のメンバーとして活躍し、映画『東京喰種 トーキョーグール』などにも出演する小笠原さん。今作で彼が演じるのは、石原さん演じるミコトの弟・秋彦(25)。真面目で責任感が強い秋彦は、大学時代にアルバイトをしていた予備校に就職し、講師として学生指導にあたっている。また。不在がちな両親のかわりに姉と過ごすことが多かったせいでお姉ちゃんっ子として育つが、ミコトから“秋ちゃん”と呼ばれることを最近は少々照れくさいと思っている、という役どころだ。連続ドラマに出演するのは今回が初となった小笠原さんは、「心からうれしかったです。演技をすることがいまとても楽しくて、新鮮な経験なので連続ドラマにレギュラー出演できることが幸せです」と喜び、「普段家族といるときには何も意識せずに話しているので、その感覚を演技で自然に出すことを考えました。あとは、役柄と同じ予備校講師の動画などを見たりしました」と役作りについて明かす。共演の石原さんについては、「演技中はもちろんのこと、カメラの回っていないところでも気さくに話しかけてくださって、本当の姉のように慕っています!また、役に対して真摯に向き合っている姿にとても刺激を受けています!」と印象を語る。また今後について、「連続ドラマや映画、チャンスがあればいろいろんなことに挑戦していきたい」と目標を明かす彼は、「普段の自分では有り得ないトリッキーな役柄も演じてみたいです。超特急のカイとしても、俳優の小笠原海としてもより上のステージに上がっていきたいと思います」と話している。なお、本作に医大生・久部六郎役として出演する窪田さんとは、『東京喰種 トーキョーグール』にて親友役で共演している小笠原さん。2人の再共演にも注目だ。金曜ドラマ「アンナチュラル」は2018年1月より毎週金曜日22時~TBSにて放送予定。(cinemacafe.net)
2017年11月05日近年、少子化問題が取り沙汰されているけれど、なんと危機感を持った政府が強硬策に乗り出した。30歳以上の性経験のない男女を集め、恋愛の英才教育を受けさせることに。ドラマ『オトナ高校』で、ハイスペック童貞の荒川英人を演じるのは三浦春馬さん。松井愛莉さんは、三浦さんの先生役。清純な外見とは真逆で経験豊富なビッチ・姫谷さくらだ。三浦:企画を聞いた時点で「やりたい!」って思ったんだよね。絶対に面白くなるって思ったし、チャレンジングな役柄や作品に出合いたいという気持ちもあったし…。松井:私も面白いとは思いましたけど…不安の方が大きくて…。三浦:でも体当たりでやってると思うよ。自分も経験があるけれど、教壇に立って何十人の生徒と対峙するだけでもすごい圧があるじゃない。しかも、自分より年上の僕らに対して過激なセリフを発するんだから、すごいなって思います。松井:確かに過激なセリフは多いんですけれど、躊躇するより、やらなきゃって気持ちの方が強くて。台本を読んでいるうちに、感覚がだんだん麻痺してきていて、読み合わせで皆さんが笑って我に返ったりして。三浦:(笑)。だって面白かったよ。松井:英人の「ヤらせてくれよ!」っていう場面も素晴らしかったですよ。あんな野外で、大声で。もう、ガチで引いちゃいました(笑)。三浦:それは現場で感じてた(笑)。自分でも、あんな横浜の街中で「頼むよ~。ヤらせてくれよ」なんて叫ぶ経験をするとは思わなかったし。松井:でも、一緒にお芝居していると三浦さんの演技の熱がすごくて、ハッとさせられることが多いです。三浦:正直、すっごいカロリー消費する(笑)。「童貞!」とかキツいセリフを浴びせられて演技をするのって、こんなに大変なんだって。松井:それでも現場で、誰より周りに気遣いされるのがすごいです。三浦:(照れつつ)なぜ英人がここまで未経験だったかを想像するんだけど…彼のなかでは優先順位を学力や学歴が占めていて、一番下にあったのが性だったのかなって。根底には人に愛されたいって思いがあるんだけれど、他人とのコミュニケーションを怠ってきた彼は、人と繋がって傷つくのが怖いのかもしれない。そう思うと、味わいあるなって。松井:さくらはそんな英人がなぜか気になってしまうんですよね。でも、自分のプライドが許さないから、強気に出ちゃうんですけれど。三浦:恋愛経験が少ないぶん、キスしたり触れ合ったりするのは、英人にとって特別なことなんだと思う。本当に心が繋がってなかったらしちゃいけないって…真面目なんですよ。松井:さくらが付き合ってきた男性たちにはいなかったタイプ。彼女が誰とでもすぐに関係を持ってしまうのは、心から好きな人に出会っていないからなんですよね。それが英人と出会ってどう変わっていくのか、私自身も楽しみなんです。三浦:それは英人もそうで、彼は職業や学歴やキャリアで人を測っているけれど、それとはまったく別の価値基準で存在しているオトナ高校に入ることで、本当に人と繋がるとはどういうことなのかっていう大切な部分を学んでいくんだよね。松井:セリフは過激ですが、考えさせられることの多い作品です。「オトナ高校」への入学を余儀なくされた荒川英人(三浦)。卒業の条件は童貞からの脱却!毎週土曜23時5分~、テレビ朝日系にて放送中。脚本/橋本裕志出演/三浦春馬、高橋克実、竜星涼、松井愛莉、黒木メイサほかみうら・はるま1990 年生まれ、茨城県出身。昨年出演したブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ』のドラァグクイーン役で読売演劇大賞杉村春子賞を受賞。近作に大河ドラマ『おんな城主 直虎』。まつい・あいり1996 年生まれ、福島県出身。雑誌のモデルとしてデビューし、ドラマや映画でも活躍。近作に映画『青空エール』『新・ミナミの帝王』、ドラマ『ラブホの上野さん』『三人のパパ』など。※『anan』2017年11月8日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・有馬妙美インタビュー、文・望月リサ
2017年11月04日ライター・林真紀さんに聞いた、発達ナビユーザーにおすすめしたい本!林真紀さんは、発達ナビでコラムを連載するママライターさん。発達障害のあるお子さんを育てる中での発見を、林さんならではの目線で分析したコラムが人気です。介助犬や音楽療法など、新しい話題をいち早く紹介してくれる、情報収集のアンテナの高さにも定評があります。そんな林さんに、ご自身が読んで子育てに役立ったり、励まされた本を教えていただきました!『自閉症児のための明るい療育相談室』「『生活編』『遊び編』『お友達編』『ことば編』『行動編』『学校編』に分けて、自閉症の子どもの特有の行動について応用行動分析(ABA)の観点からアドバイスが書かれています。ある行動に対して、奥田先生と小林先生の二人がそれぞれ分析を加え、異なるアドバイスを提示。それぞれのやり方のどちらが自分の子どもに適しているか、あるいは別の方法があるのではないかと考えながら読み進めることができます。また、行動の背後にある原因を分析することで、社会生活上の問題を解決していこうという応用行動分析の方法論は、発達障害ではない子どもの子育てにも役立ちます。取り上げられている子どもの行動が、乳幼児期のものから学童期まで幅広いため、何年もの間繰り返し手にとって読んでいます。」(林真紀さん)林さんが発達障害をテーマにした本として、まず挙げてくださった本書。著者は、発達障害のある子どもと家族を支援する心理臨床家・奥田健次さんと筑波大学名誉教授の小林重雄さん。お二人とも行動療法が専門の専門行動療法士、臨床心理士です。この本では、行動療法の立場から、自閉症の子どもを育てる上での悩みや困りごとと対処法が54も紹介されています。わかりやすいQ&A形式で解決のヒントを探ることのできる本です。『発達障害の子の立ち直り力 「レジリエンス」を育てる本』「発達障害の子どもを育てるときに、何を目標にして育てれば良いのか分からなくなるときがあります。例えば、特性を克服することが大切なのか、あるいは特性を踏まえたうえで支援することが大切なのか…。そんな悩みに押しつぶされそうだったときに出会ったのがこの本。「レジリエンス」という言葉は聞きなれない言葉ですが、簡単に言えば「心のしなやかさ」、つまりつらいことがあれば落ち込むが、それを引きずらずに立ち直って元気になれる力のことを言います。頑丈に見えて、無理をして負担が蓄積してボキッと折れてしまう心ではなく、ときには折れたり曲がったりするけれど、また立ち直る心のことを「レジリエンスのある心」と定義づけています。この本では、発達障害の子どもが「強い心」ではなく「しなやかな心」を持つことができるように育てるにはどうしたら良いのか、そのための親の関わり方について書かれています。発達障害の子育てについて新しい視点を与えられた本でした。」(林真紀さん)林さんのコメントの通り、レジリエンスとは「復元力・回復力」と訳される心理学の用語で、自分が困難や逆境にあるときに、対応し克服する力のことです。近年、発達障害をはじめ、さまざまな分野で注目されている考え方です。本書では、発達障害のある子どもがレジリエンスを身につけるためのステップをわかりやすく、身近な具体例で紹介しています。パパママにもわかりやすいイラスト図解が豊富で、読みやすいのも特徴です。『ふしぎだね!?ADHD(注意欠陥多動性障害)のおともだち 』「ADHDの子どもの行動の特性や困り感について、いくつかのパターンに分けて漫画で紹介しています。さらに、そんな子どもたちに対してどのような手助けや声かけをしたら良いのかについても、イラストで分かりやすく説明してくれています。子どもにも十分分かる構成になっているので、当事者の子どもはもちろん、その兄弟姉妹、それからクラスメイトの子どもにもおすすめです。」(林真紀さん)親子に読んでほしい本として林さんが教えてくれたこの本は、様々な学校でのトラブルの場面を、カラフルなイラストやマンガで子どもにもわかりやすく取り上げています。「自分勝手」「らんぼう」などと誤解されてしまうこともあるADHDの子どもがどうしてその行動をしたのか、その背景とともに対処法を紹介しています。『毎日かあさん』(コミック)「西原理恵子さんの漫画を読んだとき『あ、子育てってもっと適当にやっちゃっていいんだ』と肩の力が一気に抜けました。そして、小さい頃から割と手のかかる子だった西原さんの息子さんの姿に、我が息子の姿を重ねながらいつも読んでいました。その息子さんも、高校生になって一念発起して猛勉強し、海外留学。成田空港でアメリカへ旅立つ息子さんを見送りながら、『たった16年しか育ててないのに』『男の子は 急に 走る』という西原さんの言葉に号泣でした。我が家の手のかかる息子も、10年たったらこんな風に逞しく飛び立っていくのかもしれない、と励まされる思いでした。」(林真紀さん)子育てに疲れた時・悩んだ時に林さんがおすすめするのが、2017年6月に完結するまで毎日新聞で16年にわたり連載された西原理恵子さんの漫画。第8回文化庁メディア芸術祭賞、第9回手塚治虫文化賞、第40回日本漫画家協会賞などを受賞。アニメ化や映画化もされているので、ご存知の人も多いかもしれません。漫画は西原家を舞台に、息子・娘との日常をかあさんこと西原さんの目線で描いています。子育て中のパパママなら共感間違いなしの笑えるストーリーはもちろん、泣けるエピソードに愛読者も多い大人気漫画です。林真紀さんプロフィールUpload By 発達ナビ編集部林真紀(はやし まき)翻訳者/ライター。3歳のときに自閉症スペクトラム障害、ADHDと診断された小学校一年生の息子を育てる現役ママライター。発達ナビの連載コラムで活躍中。林真紀さんのページ|発達ナビ
2017年10月30日『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』にて、3年ぶりに舞台出演を果たす菅田将暉さん。大河ドラマや映画に出演するなど幅広く活躍中の菅田さんだが、この作品は「お芝居の原点に立ち返っているような感覚」なのだと述べる。世界的に有名なシェイクスピアの『ハムレット』。そこに名前が登場しながらも、舞台にほとんど登場することなく死んでゆく、哀しき運命を背負う脇役ふたり。そんな彼らを主人公に描いたのが『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』。「イギリスの作品ですが、向こうでは『ハムレット』って日本での『水戸黄門』くらい誰もが知ってる作品なんですよね。僕らの身近な感覚で言えば、助さんと格さんが出てきて、ふたりでグダグダと『今日、印籠出すの遅くね?』とか喋っているようなもの。そう考えると、初演でウケたというのもわかります」50年前に書かれた当時、演劇界に革新を起こす不条理劇といわれた戯曲を、清々しいまでに明瞭に説明してくれた菅田将暉さん。この作品で3年ぶりに舞台出演を果たす。「自分たちのどっちがローゼンクランツで、どっちがギルデンスターンなんだかもわからないふたりが、ただ、自分たちの存在価値を必死に探しながら暇潰ししているっていうだけの話なんです。それでも彼らは、自分たちにも何らかの使命があるはずだと信じてそこにいる。それってどこか人生とリンクしてもいて、切なさがありますよね」演出を手掛けるのは、小川絵梨子さん。戯曲を丁寧に読み解き、感情を緻密に積み上げていく演出で、いまや引っ張りだこの人気演出家だ。「小川さんは、誰よりもまっとうというか、普段当たり前にやっていることをきちんと体感として形にできる方。例えば、『へぇ~っ』って相槌を打つとします。その裏に『よくわかんないので詳しく説明してください』だったり、シチュエーションによっていろんな意味がある。会話って、本来そうじゃないですか。でも、小川さんに説明された時、僕、いままで芝居でちゃんとやれていたのかなって考えちゃいましたよね」一見淡々とした会話劇から笑いを生み、ドラマを紡ぐのは、菅田さんと生田斗真さんというふたり。この豪華な顔合わせはすでに大きな話題。「生田さんは、お芝居がすごく好きで、場数もたくさん踏んできて、何をしても返してくれるんです。稽古しながらも、普通に生田さんの芝居に笑っちゃうんです。それ以上に信頼をおけることってないですよね」稽古場を反芻するかのように少し間を置いて、「今回、自分にとってはチャレンジのような気持ちでいたんですけれど、稽古に入ってみると原点回帰に近いんです」と続けた。「お芝居をする感覚として忘れそうになっていた…何か基礎のようなものにいま立ち返っている気分です」すだ・まさき1993年生まれ、大阪府出身。現在、大河ドラマ『おんな城主 直虎』に出演中。公開中の『あゝ、荒野』のほか、11月23日には『火花』、来年には『となりの怪物くん』と、主演映画の公開が相次ぐ。シャツ¥55,000ロングTシャツ¥19,000パンツ¥37,000(以上アワー レガシー/エドストローム オフィス TEL:03・6427・5901)シューズ¥7,800(ヴィンテージ/ラボラトリー/ベルベルジン(R) TEL:03・5414・3190)その他はスタイリスト私物デンマーク王子のハムレットが、自国で何やら問題を起こしたらしい。彼の真意を探るため呼び寄せられた学友のローゼンクランツ(生田)とギルデンスターン(菅田)のふたりだが…。10月30日(月)~11月26日(日)三軒茶屋・世田谷パブリックシアター作/トム・ストッパード翻訳・演出/小川絵梨子出演/生田斗真、菅田将暉、林遣都、立石涼子、小野武彦ほかS席1万円A席8000円B席6000円*すべて税込み、当日券ありシス・カンパニー TEL:03・5423・5906(月~金曜11:00~19:00)※『anan』2017年11月1日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・伊藤省吾(sitor)ヘア&メイク・AZUMA(M‐rep)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2017年10月28日昨年プロリーグが誕生したバスケットボール界。そこから一気にヒートアップして、東京オリンピックに向けてのエネルギーも加速中!バスケ界の王子・田中大貴選手にお話を伺いました!プロならではの魅力を、自らのプレーで伝えたい。昨年、華々しくスタートしたプロバスケットボールの新リーグ「Bリーグ」。田中大貴選手は、全国で18チームがひしめくトップリーグの中でも注目のプレーヤーとして、メディアでも取り上げられることの多いリーグの中心的存在。“バスケ界のプリンス”とも称される、その爽やかなルックスにも話題集中だ。「いや~(笑)。プリンスは、テレビの方がつけてくださっただけですから。でも、バスケを知らなかった人たちが興味を持って試合を観に来てくれたり、子供たちの憧れの存在になれたりするのは、正直嬉しいことです。もっと注目していただいて、バスケ界全体が盛り上がっていけば本望ですね」クールに見える田中選手も、実業団からプロに変わったことで“魅せる試合”を考えるように。「基本はお客さんが来てくれないと僕らは成り立ちませんからね。以前は、ダンクシュートをすれば観ている人も盛り上がるだろうけど、高く跳ばないといけないから疲れるし(笑)。他のプレーにエネルギーを使いたいと思っていたんです。でも今は、観客の人たちに楽しんでもらうにはどうすればいいか、試合に勝つだけじゃない、プラスアルファなことも考えるようになりました。また観に来たいって思ってもらうため、プロとしての自覚と責任を感じています」試合に足を運ぶ女性ファンも増え、会場の雰囲気も華やかに変化。そこで、バスケに詳しくない女子が楽しむポイントを聞くと…。「自分の勝手な考えですが、女性は男性の筋肉が好きな方が多いと思うので(笑)。バスケは動きが速く、肉体のぶつかり合いも激しいので、ぜひ選手の戦う筋肉を見てもらえたらいいかな、と」確かに、スラッとした長身にバランスよく筋肉がついたバスケ選手は、肉体観賞の価値は大いにあり!またダンクシュート以外にも、田中選手が得意とする、難易度の高い3ポイントシュートなど、ルールがわからなくても盛り上がれるプレーは多い。「観客がワッと盛り上がると、選手も気持ちは上がりますよね。反対に、ダメなプレーにブーイングされることもあるでしょうけど。日本のバスケファンは温かいので、今のところブーイングはないですが、海外のバスケやサッカーなんかでは、すごく叩かれますよね。厳しいけれど、ある意味羨ましく感じます。ああいう世界でプレーすれば、もっと成長していけるはずですから。とはいえ、自分はわりと浮き沈みが激しいので、ブーイングされたら心の中ではめっちゃへこむと思います(笑)。でも、選手のプレーに対して、自由に反応してもらえたらいいですね」目下の目標は、9月に開幕した「Bリーグ」2シーズン目のチーム優勝。そして、2020年の東京オリンピック出場は、常に頭から離れない目標だ。「バスケの全日本男子は世界レベルから遠ざかっていますが、あと数年でなんとか盛り返したいですね。自分の選手人生で考えても、29~30歳でオリンピックを迎えられるのはベスト。運命的なものも感じていて、日本代表でしっかり活躍したいと考えています」クールに淡々と語りながらも、現実と目標を見据え、熱いエネルギーを胸に秘めている田中選手。オリンピックまで目が離せない!・オフの日の楽しみは?「柔道、水泳、陸上などで活躍する同い年仲間と、’91年アスリート会という食事会を開きます。彼らから刺激を受けることも多く、ありがたい存在。もちろん全員、東京オリンピックを目指しています」・今一番欲しいものは何?「休み!それも連休が欲しい。2日あれば十分なんですが、温泉に行ってゆっくり過ごしてみたいです。もちろん、休みなく活躍できるのは、選手としたら幸せなことだから、贅沢な夢なんですよね(笑)」たなか・だいき1991年9月3日生まれ、長崎県出身。Bリーグの人気チーム「アルバルク東京」所属。ポジションはシューティングガード(試合の流れに応じて攻守の変動を自在に行える)。現日本代表選手でもある。※『anan』2017年11月1日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・板倉ミキコ(by anan編集部)
2017年10月27日今年の夏のドラマ界を席巻した「ひよっこ」と「過保護のカホコ」。人気を牽引したのが竹内涼真さん。人懐っこいキャラクターと、気取らないストレートなトークが魅力的です。この仕事をやるからには、もちろん人気者になりたいです。現在出演中のドラマ『陸王』のロケを終えてから、スタジオに来てくれた竹内涼真さん。作中で演じているのは陸上選手。この日、走る場面ばかりを繰り返し何度も撮っていたそうで、少々お疲れの様子。それでも現場では、笑顔を絶やさず軽快なトークで場を和ませるなどサービス精神旺盛。加えて、いま自分がいる状況を客観的に捉える冷静さも。映画にドラマにと引っ張りだこの理由が、わかったような気がします。――ドラマ『ひよっこ』の島谷さんと『過保護のカホコ』の麦野君、真逆のキャラクターでしたが、どちらもすごい人気でした。ちょうど放送時期が重なっていたので、一時期ドラマ関連の話題が竹内さんに席巻されていた印象です。竹内:嬉しいです。そういう声がモチベーションになって頑張れたところもあったんです。――急激に周囲が騒がしくなって、戸惑いはなかったですか?竹内:だって僕、有名になって注目されたかったですから(笑)。――そんなあっさりと。でも、昔からモテていたでしょうし、そんなに珍しい経験でもないかと。竹内:いや、満足したら、そこで止まってしまうと思うんです。――では俳優になろうと思ったのも、キャーッて言われたいから?竹内:俳優になりたいって思った時に、やるからには有名になりたいし、人気者になりたいとは思っていました。まさかこのタイミングでこんなふうに注目していただけるとは思っていなかったですけれど。でも、いつか必ずそうなりたいと思い続けていました。――清々しいほどに正直(笑)。竹内:僕、自分で言葉にして言った方がやりたいことは叶うと信じているタイプなんです。――でも、大きな目標って口に出して目標が達成できなかったら…と思ったりはしませんか?竹内:そこをあまり考えないんですよ。「もしダメだったら」っていうネガティブ思考って、成功するためには必要ないと僕は思うんです。――もともとそういう考え方?竹内:いや、サッカーで挫折したことで変わったんです。元々はネガティブなんですよ。だからサッカー選手になれなかったんだと思います。プロになれるのって、選手になることしか考えない、すごくポジティブな人だけなんで。――それはどういう…?竹内:僕がサッカーをやめたのって、原因はケガですけれど、それが理由ではないんです。ケガをして休んでいた時、どんどん周りに追い越されていってしまい、さらにネガティブな思考に拍車がかかって…。上に行ける人っていうのは、同じシチュエーションに陥った時に、負けるもんかって思える人なんですよ。僕は、当時そうじゃなかったからサッカー選手にはなれなかった。だからこそ、俳優になってからは、意識的に物事をポジティブな方に変換して考えるようになりました。ネガティブさゆえに目標達成できなかったから、次は違う考え方をすればうまくいくんじゃないかって。そこからは迷いなく進んでこられたと思います。――サッカー選手を諦めた後、俳優を目指そうと思ったのは?竹内:もともとドラマとか映画が好きだったんです。影響されやすいんですよね。20歳の時に、僕は自分の好きなことじゃないと仕事にできないなと思ったので、サッカーが無理なら俳優になって、今度は影響を及ぼす側になりたいと思いました。――とくに影響された作品は?竹内:マーベル作品みたいな、ヒーローものですね。ちょっと現実から離れたような夢がある世界を描いたハッピーエンドが好き。もし「いまやりたい役は?」って聞かれたら、真っ先にそれを答えます。もちろん、いただける役はなんでもやってみたいですけれど。――いまは恋愛ものも多いですよね。女の子たちの理想の男の子を演じるのはどんな気持ちですか?竹内:ありがたいです。ただ、漫画の実写化の場合、原作に負けたくないという気持ちはあります。人間が演るわけだから、漫画のキャラじゃなく、自分が可能な範囲で何かをやれたらとは思っていて…。――この場面で、見た人をキュンとさせたい、と考えて演じたりすることもあるんですか?竹内:そういう時もあります。これをやったら喜ばれるかなって思って、あえてやることもあるし。でも予想を超えた反応が返ってくることも多いんですよ。ネットを見ていたりすると、自然に出た仕草がいいって言われることが多かったりします。――ネットで反響をチェックしたりするんですか?竹内:特にドラマの放送後とか、作品の感想は必ず見てます。――ネガティブな声も入ってきますが、落ち込んだりしませんか?竹内:ただ、反響を見るだけで、僕はそこにさほど影響されたりはしません。ネガティブな言葉って、入れないような癖をつけると入ってこなくなるんです。――どうしたら、入れないようにできるものなんでしょうか?竹内:癖づけることだと思ってます。僕は元がネガティブなんで、どんな小さなことでもポジティブに変換するようにしていたんです。続けているうちに癖になって、勝手にそういう思考になりました。――ちなみに、これまでさまざまなキュンシーンを演じていると思いますが、ご自身がキュンキュンする恋愛パターンはありますか。竹内:うーん、幼馴染み同士の恋愛とかどうですか。運命の出会いより、本当に家族みたいなところから急に意識し始めるっていうのは素敵だなって思ってて。あと、初めて会った時には大嫌いだったのに、いつの間にか気になっていて…とか。――一目惚れはしない?竹内:絶対しないとは言えないけれど、現実はなかなかないんじゃないでしょうか?――“イケメン俳優”と言われることには抵抗ありますか?竹内:特に抵抗はないですね(笑)。むしろ普通は言ってもらえることがない言葉だけに、ありがたいと思っています。――自分は容姿で勝負しているつもりはないのにって、傷つく人もいるようですが。竹内:僕はイケメンって、褒め言葉だと思うんで、そこはあまりわからないですね…。しかも、それをきっかけに作品を見てもらえるなら、すごく嬉しいです。たけうち・りょうま1993年4月26日生まれ、東京都出身。2013年、女性誌の男性専属モデルオーディションにてグランプリを受賞。翌‘14年にドラマ『仮面ライダードライブ』で主演。近作に、ドラマ『ひよっこ』『過保護のカホコ』、映画『青空エール』『帝一の國』などがある。2nd写真集『1mm』も好評。現在、出演ドラマ『陸王』が放送中。池井戸潤の同名小説を連続ドラマ化した『陸王』は、毎週日曜夜9時~TBS系にて放送中。竹内さんが演じるのは、大学時代に箱根駅伝に出場し注目されたが、膝を故障し、必死にフォームの改良に取り組むランナー・茂木。ランニングシューズの開発に乗り出した老舗足袋メーカーの社長・宮沢(役所広司)と彼を取り巻く人々の奮闘を描く。シャツ¥62,000パンツ¥62,000シューズ¥97,000(以上エンポリオ アルマーニ/ジョルジオ アルマーニ ジャパンTEL:03・6274・7070)※『anan』2017年11月1日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・添田和宏ヘア&メイク・佐藤友勝インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2017年10月26日フランスの小説『危険な関係』をもとにした舞台で、青年騎士を演じる千葉雄大さん。作品の魅力について話をうかがいました。退廃貴族たちのスリリングな恋愛ゲームの行く先は――。自尊心を満たすために仕掛けた恋愛ゲームに自ら搦め捕られていく貴族たちを描いたフランスの小説『危険な関係』。これまで何度も映画化されてきたスキャンダラスで退廃的なこの舞台に出演する千葉雄大さん。演じるのは、美しき未亡人メルトゥイユ(鈴木京香)と稀代のプレイボーイ、ヴァルモン(玉木宏)の策略に巻き込まれていく青年騎士だ。「登場人物は、ミステリアスで捉えどころのない、共感とは程遠い人ばかり。そんななかで僕の演じるダンスニーは、周囲の妖艶なテイストとは少し色が違う若く純朴な役。若さゆえの青くささみたいなものが出たらいいのかなと思っています」演出は、イギリスの気鋭、リチャード・トワイマンさん。日本での演出は今作が初だけど、千葉さんは、先日、そのリチャードさんのワークショップに参加している。「ご自身なりにきっちりと戯曲の解釈を持っていながら、そこに固執せずに、俳優がそれとは別の方向に行っちゃっても受け入れてくれる受け皿の広い演出家さんという印象です。同時に、ストイックな一面も感じますし、稽古場で生まれるものが多い気がして、すごく楽しみです」舞台出演は6年前の『タンブリングvol.2』以来。しかも今回は念願だった初の本格ストレートプレイだ。でも、「重厚な作品だからやりたかったわけじゃないですよ」とも。「いろんなジャンルのものに挑戦してみたいと思っているんですけれど、こういうタイプの作品に出合う機会がなかなかなかった、というのが大きな理由。僕としては、映像だからとか舞台だからとか、漫画原作だからとか文芸作品だからとか、垣根を作りたくないんです。コミカルな作品から深く考えさせられることもありますしね。それぞれに魅力があって、両方を経験することで還元し合えるものもあると思っています」ただ、この戯曲に関しては、「考える余地がありすぎて、読めば読むほどわからなくなる」と苦笑い。「ミステリアスな登場人物たちによる恋愛の駆け引きは、とてもスリリングです。ただ、翻弄されていくダンスニーを見ていると滑稽にも感じられる。読む角度によっていろんな切り取り方ができて、いかようにも解釈できる戯曲なんですよね。でも、その捉えどころのなさゆえに、観る方々が、あれはどういうことだったんだろうって自分なりに考えることができる。時には、自分が考えもしなかった解釈に出合えたりも。そういう余地があるのが、この作品の魅力なんじゃないかと思うんです」そう語った後、一拍置いて…。「口ではわかったように話していますけれど、じつは自分のなかに怖さもあるんですよね。でもこれを乗り越えたら、自信を持ってこれからを過ごせるんじゃないかな(笑)」ちば・ゆうだい1989 年生まれ。宮城県出身。映画『亜人』が公開中のほか、NHK連続テレビ小説『わろてんか』、10月16日スタートのドラマ『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』(フジテレビ系)にも出演。ニット¥62,000パンツ¥85,000(共に3.1 Phillip Lim/3.1 Phillip Lim JapanTEL:03・5411・2870)その他はスタイリスト私物社交界に君臨するメルトゥイユ侯爵夫人(鈴木)は、かつての愛人が若き伯爵令嬢と婚約したことへの恨みから、ヴァルモン子爵(玉木)に令嬢を誘惑するよう持ちかける。10月8日(日)~31日(火)渋谷・Bunkamura シアターコクーン作/クリストファー・ハンプトン演出/リチャード・トワイマン出演/玉木宏、鈴木京香、野々すみ花、千葉雄大、青山美郷、佐藤永典、土井ケイト、新橋耐子、高橋惠子ほかS席1万500円A席8500円コクーンシート5500円*すべて税込みBunkamuraTEL:03・3477・3244(10:00~19:00)大阪公演あり。※『anan』2017年10月11日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・本田博仁ヘア&メイク・平山直樹インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2017年10月10日「新しい恋がしたいけど、理想の条件に合う男性に巡り会えない」。 そんなふうに愚痴をこぼした経験、ありませんか?特に、結婚を意識すればするほど、男性選びにシビアになる人も多いはず。でも実は、その“理想の条件”があなたの恋を阻んでいる元凶かも。「理想だと思っていた条件を冷静に振り返ってみると、案外いまの自分には重要ではなかったり、彼に求めずとも補うことができることがあります。また、男性に求める条件が、実は今の自分に足りない要素だった、というパターンも。自分に自信がないせいで、世間の声に引っ張られてしまってはいませんか?長所の裏側には必ず現実的な短所があることも、理解しておく必要があります」とエッセイスト・犬山紙子さん。そこで独身女性100人にとったアンケートの中から、多くの人が理想の条件に選んだ項目を分析。“理想”というフィルターを取り払えば、思いもよらない場所に幸せが見つけられるかも?自分を守ってくれるような男らしい人がいい。…68人/100人中男らしさには、“裏側”がある場合も…。「頼りがいのある男性は安心できますよね。ただ、女性をぐいぐいリードする男性の中には、“女は口を出すな!”と言わんばかりに、自分で何でも決める偽の頼りがいタイプもいるので、そこはチェックすべきところ。また、一見気弱そうでも、女性をやさしく包み込むような守り方をしてくれる男性もいます」仕事がデキる人がいい。…45人/100人中自分のキャリアプランと合致しないことも。「仕事がデキる男性は魅力的に映るものですが、それだけで相手の価値を測るのは危険です。たとえば、仕事一辺倒で家事などの役割分担を全くしなかったり、結婚した場合に妻が働くことを快く思わない…などの可能性も考えられます。あなた自身も仕事を頑張りたい場合には特に、“実態”をしっかり調査してください」自分に尽くしてくれる人がいい。…21人/100人中よっぽどの自制心がないと、ヤバい女になる危険が。「これ、実は私の理想でもあるのですが(笑)。尽くされることが当たり前になってくると、相手を奴隷のように扱うようになり、結果的に自分が“性悪女”に成り下がってしまうケースも。彼に尽くされたいと思うなら、相手を尊重し、同時に“自分が何をリターンできるか”を考えられる女性になる必要があります」いぬやま・かみこエッセイスト。“美人なのに恋愛下手”な友人たちを描いたブログを書籍化した『負け美女』(小社刊)でデビュー。雑誌で多数連載を持つほか、近著『私、子ども欲しいかもしれない。』(平凡社)が幅広く共感を呼んでいる。※『anan』2017年10月11日号より。写真・小笠原真紀イラスト・堀 道広取材、文・瀬尾麻美(by anan編集部)
2017年10月10日女子中高生を中心に「ナムチンドル(彼氏にしたいアイドル)」としてホットな人気を得ている、イケメン6人組グループHALO!9/6にリリースされたJapan 1st Concept Album「HALOの不思議なレストラン」をひっさげ、ananwebのインタビューに答えてくれました。まるでクラスメイトのようなメンバーたちのかけ合いに、終始笑顔の絶えないインタビューでした。そんな彼らの和気あいあいな雰囲気が伝わる動画もチェックしてくださいね。写真・小笠原真紀、動画・千葉 諭、文・菅原可菜【ペンになってもいいですか!?】vol. 39インタビューも息ぴったりな、仲良しHALO登場!左から、オウン、ジェヨン、インヘン、ヒチョン、ユンドン、ディノ韓国で2014年にデビュー。日本では2015年7月に『FEVER-Japanese Ver.-』で音楽配信デビューし、その後2016年8月に「HEAVEN HEAVEN」でCDデビューを果たす。メンバーは、ディノ、インヘン、オウン、ジェヨン、ヒチョン、ユンドンの6人。チーム名の “HALO” とは英語で “後光” という意味を持ち、“Hexagon of Absolute Light and the Organization” (6 人のメンバー集まった時、自ら輝く)という意味が込められている。現在は、韓国でも活動する傍ら日本定期公演『放課後!HALO部』を開催するなど、日韓ともに精力的な活動を行なっている。–HALOをまだ見たことがないanan 読者のみなさんに、HALOがどんなグループなのか紹介してください!オウンHALOは、全く違った魅力を持つ6人が集まった、ダンスボーカルグループです!ヒチョン僕たちの魅力は、ひと言でメリハリがあるところですね。普段は、子どもみたいに騒いでばかりいますが、いざステージに上がると「この子たちもちゃんと仕事できるんだな」ってスタッフさんから褒めてもらえます(笑)。ジェヨンそうですね(笑)。HALOはそれくらいギャップがあるグループです。オウン 1993年1月15日生まれ 180センチ B型。ジェヨン 1994年2月13日生まれ 185センチ O型。–9/6に発売されたアルバム『HALOの不思議なレストラン』は、タイトルからとても不思議な感じがします。コンセプチュアルな作品だそうですが、アルバムとしてのコンセプトはどんなものか、教えてください。ヒチョンこの作品は、5月に開催した2ndライブ『HALOの不思議なレストラン』をパッケージにしたコンセプトアルバムなんですが、レストランにはいろいろなメニューや味がありますよね? そんなレストランに例えて、いろいろな僕たちの魅力を味わうことができるという意味を込めているアルバムなんです。ディノ6人の魅力を、このアルバム1枚で味わうことができるということですね!ユンドンそして実際に、僕たち全員を食べものや味、成分に例えています。僕は、カフェインです。もちろんコーヒーが好きだからという理由もあるんですが、僕の魅力を味わったら眠れなくなってしまうという意味がこもっています。オウン末っ子なのに、やばいコンセプトですね〜! 僕は “恋の味” です。ヒチョン…オウンさんも、人のこと言えないコンセプトですよ。オウン理由ですが、僕の魅力はとても多いのでファンの皆さんが一度僕の魅力を知ってしまったら、一発で恋に落ちてしまいます。なので “恋の味” です。ユンドンさすがですね(笑)。インネン僕はハチミツです! 甘いものはみんな好きですし、僕自身も甘い人なのでハチミツになりました。ヒチョンそして、僕はカツオ節です。 理由は、料理の基礎となるダシを作るために必要な素材なのと、料理の上でふわふわ踊っているからですね。オウンカツオ節は、まさにヒチョンさんみたいですね(笑)。ヒチョンそしてディノさんは、プリンです。ユンドンヒチョンさんが説明するんですね(笑)。理由はなぜですか?ヒチョン理由は、プリンが大好きだし、プリンのようにプルプルしているからです。そうですよね?ディノはい。その通りです!ジェヨンそして僕は、HALOの七味を担当しているジェヨンです。七味はその名の通り、7つの味が混ざっている調味料です。僕は七味のようにピリッと辛い男です。ディノそうなんですね(笑)。ヒチョン 1994年9月2日生まれ 186センチ B型。ディノ 1990年12月25日生まれ 176センチ O型。–今回のアルバムにはメンバーそれぞれソロ曲(カバー含む)が収録されています。みなさんどうやってこの曲を選んだのでしょう?ユンドン僕は「オニオンスープ」という曲をカバーしました。実は実際にオニオンスープを飲んだことはないのですが、飲んだらきっと気分がよくなるんだろうなと想像しながら選んだ曲です(笑)。ファンのみなさんのことを思いながら歌いました。ジェヨン僕は、「アイスクリーム シンドローム」という曲を歌ったんですが、タイトル通り甘い香りがする素敵な曲です。聞いていて、僕に合うだろうなと思って選びました。ディノ僕は福山雅治さんの「最愛」という楽曲を歌いました。以前から福山雅治さんの声が好きだったので、ぜひ挑戦してみたいと思い歌わせていただきました。インヘンRIP SLYMEさんの「フォーチュン・クッキー」という曲をカバーさせてもらいました。初めて全編日本語でのラップ曲を歌うのは初めてで難しい部分もあったのですが、自分にはよく合ってる曲だと思っています。ヒチョン僕はCHARAさんの「ミルク」という曲です。実は前からスタッフさんにCHARAさんの曲をすすめられていて、普段から良く聞いていたんです。そんな時に、このような機会ができたので、歌ってみようと思いました。オウン僕が歌わせてもらった曲は「ひまわりの約束」です。この曲を選んだ理由は、まず歌詞がとても素敵ですし、他のアーティストの方がこの曲を歌ってる映像を見てとても感動したので、僕もこの曲を通してファンのみなさんに感動をあげたいと思い選ばせてもらいました!インヘン 1992年4月21日生まれ 186センチ O型。ユンドン 1995年2月19日生まれ 176センチ A型。–もしみなさんが好きな人を不思議なレストランに連れて行くとしたら、何を食べさせてあげたいですか?ヒチョンカツオ節が上にのっているお好み焼きです。理由は僕が好きだからです。ユンドンそれだけですか?ヒチョンはい。やっぱり自分の好きなものを食べさせてあげたいです。オウン恋のワインを飲みます。ワインは、良い雰囲気を演出してくれるので。ユンドン僕はオムライスです。理由は、ただ食べたいからです! もちろん、コーヒー付きです。インヘン僕は、甘いデザートがいいかな。例えば、いろいろな色のゼリーみたいなもの? あとは、すき焼きかな。ディノえ?(笑) デザートじゃないですね?インヘンなんか思いつきました(笑)。ジェヨン僕は素敵なアイスクリームです。アイスクリームは僕が選んだ曲のタイトルなので。ディノじゃ僕はもちろん、プリンですね。僕のように甘くて優しいプリンを大切な人と一緒に食べたいと思います。ヒチョンそうですね。でも今は、ファンのみなさんと一緒にレストランに行きたいですね。インタビュー動画はこちらから!Information2017年9月6日発売Japan 1st Concept Album「HALOの不思議なレストラン」[ 初回限定盤 ] PCCA.04569(CD+DVD)価格 ¥3,500(本体)+ 税・「HALO の不思議なレストラン」レコーディングメイキング・HALO 2nd LIVE in JAPAN「HALO の不思議なレストラン」練習動画・「個別メンバーサイン会参加券」or「ALL メンバー握手会参加券」いずれか 1 枚封入り。OFFICIAL WEB SITE
2017年10月06日独身女性100人にとったアンケートの中から、多くの人が“理想の相手の条件”に選んだ項目を犬山紙子さんが分析しました。恋人を探すにあたって、思い浮かぶ条件があるのは、至って普通のこと。でもその条件、本当に譲れないものですか?「世間の声に引っ張られていた」「自分の状況が変化していた」、そんな気づきが、まだ見ぬ“理想の相手”との出会いを導くかも。犬山紙子さんとひととき、理想の再検討のお時間を。背が高い人がいい。30人/100人中イケメンがいい。19人/100人中筋肉がある人がいい。18人/100人中ほとんど“性癖”だからしょうがない!けど…。「外見の好みについては、他の条件と違い、ほぼ“性癖”と考えていいでしょう(笑)。そこを譲歩しろ、と言われても無理な話です。とはいえ、イケメンも高身長も筋肉がある人も、他の女性からモテるでしょうし、付き合えても不安は付きまとうはず。ライバルがいることを覚悟の上で、どうぞ突き進んでください!」積極的にSEXを求めてきてくれる人がいい。19人/100人中SEXの上手な人がいい。18人/100人中自分から導いていく意識が必要かも。「これを回答した人は、セックスレスが怖いのかもしれませんが、きっかけを男性側にすべて任せ続けるのは無理だしナンセンス。きちんとお互いに歩み寄る姿勢が大切だと思います。また、セックスはコミュニケーション。最初に相性が合わなくても、一緒にしっくりくる方法を探すことである程度克服できるはず」自分より高収入の人がいい。49人/100人中仕事を“楽しんでいるか”も基準にしたい。「収入を求めるのは生きる上で自然なこと。ただ、ここで気を付けたいのは、収入が多かったとしても、その人が愚痴だらけだったり、楽しそうに仕事をしていない場合は、いつか仕事を辞めるかもしれず、安定していない状態。安定に繋がるのは実は、低収入でも楽しんで仕事をしている人のほうかもしれません」いぬやま・かみこエッセイスト。“美人なのに恋愛下手”な友人たちを描いたブログを書籍化した『負け美女』(小社刊)でデビュー。雑誌で多数連載を持つほか、近著『私、子ども欲しいかもしれない。』(平凡社)が幅広く共感を呼んでいる。※『anan』2017年10月11日号より。写真・小笠原真紀イラスト・堀 道広取材、文・瀬尾麻美(by anan編集部)
2017年10月05日NHK連続テレビ小説『わろてんか』ヒロインに抜擢された葵わかなさんに、現場での様子を語っていただきました。初めての“朝ドラ”は戸惑いの連続。ずっと走り続けている感じです(笑)。明治から昭和初期の大阪を舞台に、日本で初めて“笑い”をビジネスにした女性の半生を描くNHK連続テレビ小説『わろてんか』。天真爛漫でいつも笑顔を絶やさないヒロイン・藤岡てんを演じるのは、2378人の応募者の中からオーディションで選ばれた葵わかなさん。「オーディションを受けたときは、手応えを1ミリも感じていなかったんです。発表会見のあと、両親や友達から『よかったね』という連絡が来て初めて合格した実感が湧いたくらいで(笑)。でも、てんちゃんの芯が強い部分は、自分と似たところがあるのかも。もちろん、似ていない部分もありますが、そこはお芝居で寄せていくようにしています」初めての“朝ドラ”の現場は、戸惑いの連続だったそう。「今までの現場とは何もかもが違いすぎて。1週間のスケジュールがきっちり決まっていることにも驚きましたし、1日に撮る分量も多く、ペースも速いので、とにかくずっと走り続けている感じです(笑)。最初はペース配分もわからず、振り回されていたんですけど、4か月たってようやく慣れてきました」そんな慌ただしい現場で葵さんの癒しとなっているのが、子役の存在。「私、このお仕事をしていなかったら保育園の先生になっていたくらいに、子供が大好きなので、もうかわいくてかわいくて…♪そのうち、てんちゃんの子供が生まれるシーンも描かれますが、自分が経験したことのない母親という役を演じるのはとても難しいけれど、そのぶん楽しみでもあるので、良き母を演じられればいいなと思います」来年の3月まで休むことなく続く撮影が終わったら、やってみたいことがたくさんあるそうで…?「まず、車の免許を取る。そして、韓国語の勉強を始めたいです。私、週に1回は食べてるくらい韓国料理が大好きなので。それから、宝塚が好きなこともあり、フランスの革命史に興味があるんです。だからベルサイユ宮殿に行ってみたい!もう行くことは決めているので、あとはタイミングの問題ですね(笑)」あおい・わかな1998年6月30日生まれ、神奈川県出身。女優。2018年公開の映画『ミッドナイト・バス』に出演。映画『サバイバルファミリー』のBlu-ray&DVDが好評発売中。ワンピース¥43,000(Y.M.Walts/MARVIN&SONSTEL:03・6452・3982)いつも周りに笑いを振りまく藤岡てんは、ひょんなことから夫婦で寄席経営を始めることに…。出演/葵わかな、松坂桃李、濱田岳、高橋一生、鈴木保奈美、竹下景子、遠藤憲一ほか。NHK総合、毎週月~土曜8:00~放送中。※『anan』2017年10月11日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・岡本純子ヘア&メイク・吉田美幸インタビュー、文・菅野綾子(by anan編集部)
2017年10月04日大地のエネルギーの通り道を整えて家に取り込む“風水”の考え方を元に、自分自身の体内で気の流れを整え、運気を高める。この“インナー風水”と呼ばれる気功法を、初心者向けに簡単に、気功太極拳を極めたやまみつさんに伝授してもらいました。最近良いことがないと感じているアナタ。もしかすると、体の中に悪い気が溜まっているのかも!?「風水やパワースポットで良い気を取り込むのも運を高める一つの方法ですが、自分自身の気の流れを良くすることでも、運は高まります。体内の気の流れの滞りを解消すると、自分自身から気があふれ、自らが“パワースポット”になる。すると人やお金も自然と集まるように」(やまみつさん)これがやまみつ式の“インナー風水”。実践する上で欠かせないのは“邪気を出す”ことと“ツボ開け”。ツボ開けとは、気の通り道である経絡を開くこと。「人の体にある重要な12本の経絡がしっかり流れていれば、病気にならないといわれています。この12本を統括しているのが、体の前後の中心線を流れる経絡(任脈と督脈)。ツボ開けでこの2本の流れをスムーズにすることで、全身の気の流れを整えられます」インナー風水で自分自身の気を高め、運気をアップさせよう!以下で早速、邪気を出す方法をご紹介。邪気を出す良い気を取り込むには、まず体の中の悪い気を出す必要がある。「邪気は人間の急所であるみぞおちに溜まります。ここに意識を集め、邪気を両脚に送り足裏から流します」。邪気出しでは呼吸がポイント。吸う・吐くともに15~20秒かけてゆっくりと。すると酸素がたっぷりと全身に行きわたり、気の流れを促せる。1.足を肩幅に開いてリラックスして立つ。手のひらを上に向け、鼻で息を吸いながら10~15秒かけ腕を上げる。2.両手が頭の上に来たら、左手を前にして手をクロス。同時に顎を上げて視線は指先に。引き続き息は吸いながら。3.5秒かけて口から息を吐き、両手をみぞおちの高さまで下ろす。邪気を集める意識で。4.今度は5秒かけて息を吸い、同時に両肘を肩の高さまで上げ、両腕を外側に開く。5.手のひらを下に向けたまま、邪気を押し下げるイメージで両手を下げていく。息はゆっくり吐き始める。6.15~20秒かけて息を吐ききり、上体を倒して両手を床に。足裏から大地に邪気を流す。やまみつさんツボ開け師。NPO法人氣功太極拳普及協会理事長。全日本武術太極拳東京7年連続優勝。国際ライセンス6段。インナー風水を広めるため全国でツボ開けの活動を行う。タンクトップ¥7,400サルエルパンツ¥11,000(共にemmi yoga/エミニュウマン新宿店TEL:03・6380・1018)※『anan』2017年10月4日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・木村舞子ヘア&メイク・高松由佳モデル・莉帆(ナウファッション)イラスト・Ricco取材、文・黒澤祐美※インナー風水は商標登録出願中。(by anan編集部)
2017年09月29日一日の中でも月のパワーが最も増すのは夜の時間帯。その多くは睡眠にあてられるため、寝る環境を整えれば、月の引力による“ツキ”が吸収可能。寝ている間に幸運体質に!自分自身を幸運体質に変えてしまおうという“ドリーミング”について、ルナロジー創始者・Keikoさんはこういいます。「実は、運というのは、夜、寝ている間にたまっていきます。とはいえ、単に眠っていればいいというわけではありません。ツキのもととなる、月のパワーを睡眠時間にいかに取り入れるかが大切です」(Keikoさん)そのために必要なのが、以下の3つのステップ。「月のパワーは夜に最盛を迎えますが、日中にも出ているので、ステップ1のように昼間から月のリズムを意識した行動をとると、より月の恩恵を受けやすくなります。また、ステップ2は、月のパワーの吸収を高めるとともに、天然素材のものに囲まれて寝るなど、睡眠の質の向上にも貢献。ぐっすり眠ることで、よりよい開運ドリーミングにつながるという嬉しいループが生まれます。やるべきことは意外と簡単。しかも効果は抜群なので、ぜひ取り入れて」Step1月のリズムに合わせた行動をとる。日中、月のリズムにかなった行動をとると夜にご加護がもらえるそう。「ここもポイントは新月期と満月期。新月期の場合は、新月になってから3日間を特に意識して。この時期はプランを練るなど、一人で何かを深めるのに適したタイミング。種まきの時期でもあるので、ダイエットや習い事など新しいことを始めるのもおすすめ。一方、満月になる前日、当日、翌日の3日間は、人と賑やかに過ごすのがベター。デートや飲み会など、とにかく人に会うこと。また、人に見られることを意識した華やかな服でおしゃれをしましょう。日中にこうした行動を心がけておくと、昼間の月のパワーも取り入れられ、夜にツキを吸収する力がUP」Step2寝室の環境を整える。寝る時は、月のパワーが入ってきやすいものたちに囲まれた環境に。「シーツ、パジャマなど肌に直接触れるものは、コットン100%など天然素材が鉄則。人工的な成分が入っていると、月の力を遮断してしまいます。また、生花には宇宙のエネルギーを吸収しようとする本能があるので、寝室に生けておくといいでしょう。リラックスする香りを満たし、BGMはクラシック音楽を。願いと関連する写真集を眺めるのも忘れずに。月を象徴するミルクを飲むのもおすすめです。五感を心地よく刺激し、睡眠の質を上げることで、寝ている間に月の力を吸収します。ちなみに、カーテンは開けていても閉めていても、どちらでも大丈夫です」Step3見た夢からヒントをもらう。Keikoさんいわく、夢は日中に集めたさまざまな情報が潜在意識に刻まれ、それが整理されて表れるもの。「その中には、願いを叶えるヒントがいっぱい。できるだけ自分に必要のない情報は省いて、有益な夢だけが見られるようにするためにも、日頃からステップ1と2を取り入れておくことが大切です。ポイントは、どんなストーリーだったかということではなく、印象に残ったビジュアル。真っ赤なイチゴやヒゲの男性など、断片的なことで十分です。忘れがちな人は、起きてからメモしておくといいでしょう。印象的だった夢は、すぐにではないかもしれませんが、その意味がわかる日が突然くるはず。お楽しみにしておいて」Keikoさんルナロジー創始者。近著に『自分の「引き寄せ力」を育てたいあなたへ月星座ダイアリー2018』(小社刊)。パワーウィッシュについてもっと知りたい人は、『新月・満月のパワーウィッシュ』と、1年間の完全アシスト版『パワーウィッシュノート2018』(共に講談社)をチェック。※『anan』2017年10月4日号より。写真・小笠原真紀イラスト・福田愛子文・保手濱奈美(by anan編集部)
2017年09月29日“願いがなかなか叶わない…”。そんなあなたに足りないのは、イメージ力かもしれません。ルナロジー創始者・Keikoさん秘伝の「パワーウィッシュ」なら、月にしっかりと伝えられるようになります。思いを詳細にビジュアライズできるようになれば、幸せのストーリーはすぐそこに!「月には幸運を引き寄せる引力がある」―。そのメカニズムを体系化した独自のメソッドで、これまで数多くの女性を幸運体質へと導いてきた、ルナロジー創始者のKeikoさん。「そもそも月になぜそれほどのパワーがあるかというと、月には宇宙の膨大なエネルギーを集め、地球に届ける機能があるからです。また、月は引力によって地球のエネルギーを宇宙に届けるという役割も持っています。その力を最大級に活用して願いを実現させる方法が、私の考案した秘術『パワーウィッシュ』。単に月に願うだけではダメ。宇宙の目に留まり、エコヒイキされるだけの強い言葉といくつかのコツが必要です」その一つとして、月に願いを届ける手段が、“書く”ということ。「願いをはっきりイメージし、文字にすることで、思いを確実に宇宙に伝えることができます。その際、宇宙とつながるWi-Fiのような役割を果たす『アンカリングフレーズ』と『アンカリングワード』を必ず書くこと。また、『いつか結婚したい』など曖昧な言葉ではなく『来年、結婚したい』など具体的に書くことも大切です」そしてもう一つ重要なのが、パワーウィッシュを書くタイミング。「それは最も月のパワーが高まる新月期と満月期。およそ2週間に一度巡ってくるこれらのチャンスに合わせることで、願いがグッと届きやすくなります。ただし、新月には願いを、満月にはすでに願いが叶った気持ちで感謝を書くという違いがあるので、ご注意を。また、新月と満月がどの星座で起こっているのかを考慮して、たとえば天秤座なら恋愛・結婚など、その星座が得意とする分野を願うことも成就の秘訣です」新月への願い…星座の得意分野と絡めて、願い事を書くように意識「新月が叶えてくれるのは、あなたの“願い”です。紙を用意したら、まずは規定のアンカリングフレーズを書き、次に叶えたいことを書きます。その時のポイントは2つ。以下のリストをチェックして新月がどの星座で起こっているのかを把握し、星座の得意分野にまつわる願いを書くこと。たとえばいくら結婚したいからといって、仕事が得意分野の星座に願っても、担当外なので効果はイマイチ。もう一つは、星座に合わせた願い事を書いたら、『意図します』というアンカリングワードで締めること。この時、『私は…意図します』と、『私は』もつけると、願いが早く叶いやすくなります。このパワーウィッシュは、新月から10時間以内に書き終えましょう」新月が叶えてくれること(2017年10月~2018年3月)下記は、これから約半年間の新月期リスト。代表的な得意分野もチェックして。10月20日 4:13 天秤座の新月・ 最高のパートナーとの出会い・ 良い取引先が見つかり、契約する・ 好感度の高い女性になる11月18日 20:43 蠍座の新月・ 不動産につながる資金の入手・ 身も心も溶け合うようなセックス・ 自分にしかできない職との出合い12月18日 15:31 射手座の新月・ 海外との仕事に縁ができる・ 外国語をマスターする・ 外国に縁のある男性との恋愛1月17日 11:18 山羊座の新月・ 仕事でポジションアップ・ いま進行している仕事の成功・ 結婚につながる男性との出会い2月16日 6:06 水瓶座の新月・ 滞っている状況の好転・ 未来につながる人脈の広がり・ 恋人未満だった男性との進展3月17日 22:12 魚座の新月・ 信頼できる男性とステディに・ 気の合う仲間と理想の仕事を開始・ 腐れ縁やトラウマからの解放満月への願いと感謝…前もって感謝することで、願いが叶いやすくなる!「まずは、満月版のアンカリングフレーズでスタート。次に、満月が起こっている星座の得意分野にまつわる願い事を書きますが、たとえば天秤座の新月と満月など同じ星座なら、同じ願い事を書いていいんです。ただし、書き方が異なり、もし新月で『運命の人との出会いを意図します』としたら、満月では、『出会えて幸せ。ありがとう!』と、現実には叶っていなくても、すでに叶ったように書いて、感謝を伝えましょう。こうして新月と満月をセットにすることで、パワーウィッシュが強化されるのです。始めるタイミングは、新月からでも満月からでもOK。また、新月と同様に、満月が始まってから10時間以内にパワーウィッシュを書き終えて」満月が叶えてくれること(2017年10月~2018年3月)これから訪れる満月期は、新しい挑戦の成功を叶えることが得意な牡羊座から。10月6日 3:41 牡羊座の満月・軌道に乗せたいことの進展 ・新しく始めることの成功 ・腐れ縁の人や物事からの独立11月4日 14:24 牡牛座の満月・ある程度まとまったお金の獲得 ・センスを身につける ・誠実な男性との安定した関係12月4日 0:48 双子座の満月・自分の評判が広まり、注目される ・対人関係に有利な情報を多数得る ・2つの仕事を並行して成功する1月2日 11:25 蟹座の満月・愛ある家庭を築き、育む ・自分が面倒をみていた新人や後輩が成長する ・料理上手になる1月31日 22:27 獅子座の満月・スポットライトを浴びて主役に ・自信がつく ・たくさんの女性が憧れている男性を射止める3月2日 9:52 乙女座の満月・仕事を完璧にこなせる ・くすぶっていた体調がよくなる ・散らかっていた部屋が片づくKeikoさんルナロジー創始者。近著に『自分の「引き寄せ力」を育てたいあなたへ月星座ダイアリー2018』(小社刊)。パワーウィッシュについてもっと知りたい人は、『新月・満月のパワーウィッシュ』と、1年間の完全アシスト版『パワーウィッシュノート2018』(共に講談社)をチェック。※『anan』2017年10月4日号より。写真・小笠原真紀イラスト・福田愛子文・保手濱奈美(by anan編集部)
2017年09月28日いつも穏やかな空気をまとい、優しい笑みを湛えている。松坂さんの印象は何度お会いしてもブレない。けれども役者としての風格は確実に増していくようだ。そんな松坂桃李さんが新たに出演したのは、沼田まほかるさん原作の映画『ユリゴコロ』。「沼田さんにお会いしたことはないのですが、作品は以前から知っています。とにかく、普通の人物が出てこないんですよ。たとえ普通に見えても実はどこか欠落していて、とてもすんなりとは共感し得ないキャラクターばかり。それなのに、不思議と魅力的に感じてしまうんです。こういう人ってどこかにいそうで、気になってしまう感じというのかなあ…。沼田さんはどういう精神状態でこれを書いているんだろうって考えちゃいますね」それを言うなら、松坂さんもハードな役柄を演じることも少なくないはず。メンタルのコントロールはどうしているのだろうか。そのために、普段は平和的で、ニュートラルな状態に自分を置いているのですか?「そうですね。いつも現場でたくさん刺激をもらえるからというのもあって、私生活はなるべく省エネモードです(笑)。沼田さんも、もしかしたらそうなんですかね」松坂さん演じる亮介の婚約者・千絵(清野菜名)が突然失踪。直後に亮介は実家の押し入れで一冊のノートを発見し、物語は動きだす。それは美紗子と名乗る女(吉高由里子)の手記で、殺人を犯したことを告白していた。一体、誰が何のために書いたのか、ユリゴコロとは何か。そんななか、千絵のかつての同僚だという細谷(木村多江)が亮介を訪ねてくる。「困ったことに、これ以上何か説明しようとするとネタバレしてしまいかねない。それほど緻密に練り上げられた物語なんです。手記の登場人物として、美紗子とその恋人の洋介(松山ケンイチ)がいて、亮介の現実として細谷や千絵がいるんですが、先ほど話したように、登場人物はみんな独特です」亮介は、男手一つで父親に育てられた、父親思いの心優しい青年。しかし物語が進むにつれ、感情の波が激しくなっていき、突然、怒りや憎悪が湧いたりするようになる。そんな二面性を持つ役柄を演じるにあたって、監督からは、「どこの感情にも寄りかからずに演じてくれ、と言われました。優しさにも憎しみにも寄りすぎず、感情のシーソーが大事だと。撮影では、(木村)多江さんと清野さんと一緒の場面が多かったんですが、女性ばかりとはいえ、常に張りつめた空気が漂っていました。でもこの作品にとって、それは必要な緊張感だったと思っています」ミステリー作品でも「ものすごく濃い愛の形がある」と松坂さん。「身近に感じられる話ではないと思いますが、ある意味、誰もが自分の中に通じる部分を見つけるのではないでしょうか。台本を初めて読んだ時、ぐーっとのめり込んでいって、最後はふわっと、あ、終わった!という感覚でした。これはミステリーともいえるけれど、濃度が高い恋愛映画だと思っています」『ユリゴコロ』父は余命宣告をされ、婚約者は失踪。そして実家で見つけた一冊のノートをきっかけに、亮介のありふれた日常は、思いもよらなかった方向に転がりだす…。脚本・監督/熊澤尚人出演/吉高由里子、松坂桃李、松山ケンイチほか9月23日より全国ロードショー。(C)沼田まほかる/双葉社(C)2017「ユリゴコロ」製作委員会まつざか・とおり1988年10月17日生まれ。『侍戦隊シンケンジャー』で俳優デビュー。今後公開の映画に『彼女がその名を知らない鳥たち』(10/28~)、『不能犯』『孤狼の血』が。ジャケット¥56,000(ソーイ/エム アイ ユーTEL:03・5457・2166)シャツ¥22,000(イッティビッティ/ストライプスデザインTEL:03・5768・2401)※『anan』2017年9月27日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・小林 新(UM)ヘア&メイク・HORI(BE NATURAL)インタビュー、文・若山あや(by anan編集部)
2017年09月25日本格的なアクションに、楽器もこなす多才さ、どんな役にも体当たりできる度胸の良さで、無二の存在感を放つ清野菜名さん。園子温さん、宮藤官九郎さんら奇才が愛するその素顔とは。清野菜名さんが現れた途端、場の空気が明るく和やかなものに変わった。カメラの前に立つと、こちらからお願いするより先に、次から次へといろんな表情をしてみせる。アンニュイな顔、少し照れてのビッグスマイル。時おり、お茶目なポーズをとってみせ、周りのスタッフにも笑顔が伝染していく。――なんというか…清野さんの壁を作らない人懐っこさというか、あまりの屈託のなさに驚きました。清野:なんなんですかねぇ。そもそも、芸能人という肩書があんまり自分に似合ってない感じがするんです。感覚としては、会社に勤めている友達と同じように、演技の仕事に就いている普通の人です。――映画『パーフェクト・レボリューション』で演じられたミツは、風俗嬢で、精神に障害があるゆえに気性が激しい女性ですが、抵抗はありませんでした?清野:もともと自分が知らないものに興味を惹かれるタイプで、台本を読んだ時に、考えるよりも先に「やりたい!」って思ったんです。監督から手紙もいただいて…。そういうお手紙自体が初めてで嬉しかったですし、気持ちだけで最後まで走れた感じでした。――特に魅力を感じたのは?清野:単純にストーリーが面白かったし、台本を読みながら、自分の頭の中で勝手にミツが動きだしていたんです。普段はそういうことはないんですが、これに関しては、自分がミツになりきれているというか、私自身がミツだったというか。なので、役で悩むことはなかったんですが、つねに感情が100か0な役だけに、演じるのにパワーが必要ではありました。でも、ここまで感情を表に出す役をやったことで、自分の感情の振り幅が一気に広がったというか…ドンッて開いたみたいで、いま他の役を演じる上でも活きていたりします。――今回の作品や役のどこが、これまでとは違ったんでしょう?清野:私にもわからないんです。私、セリフを覚えるのに時間がかかるんですけれど、この時は、すぐにセリフが入ったんです。ただ、ミツでいると感情を解放することが普通になりすぎて、加減がわからなくなってしまって、シーンのたびにリリー(・フランキー)さんに、やりすぎてないか確認してました。リリーさんが「ミツよりミツだから大丈夫」って言ってくださったおかげで安心してやれたっていうのもあります。――それだけの役となると、プライベートに影響を及ぼしそうです。清野:しんどい部分も多い役なので、早く切り離したいと思うことはありましたよ(笑)。撮影期間中、生活していて嬉しいことがあると、その喜びの表現がミツみたいになってしまうこともあったりして。――ミツは他人との境界が薄い役ですから、周囲は戸惑うのでは?清野:「酔っ払ってんの?」って聞かれたことはありました(笑)。――ミツは特にシンクロ度の高い役だったということですが、他の作品の時も、役と自分をシンクロさせるタイプなんですか?清野:基本的には、作品に入っている間は、その人になりたい、近づきたいと思っています。いまはドラマ『トットちゃん!』の撮影中なんですけれど、(黒柳)徹子さんがパンダがお好きだっていうことでパンダの服を買ったり。可愛いものがお好きだと伺って、ザ・女の子なアイテムを身につけたりしています。普段の私は、メンズライクな服が多いんですけどね。――リリーさんとは初共演にもかかわらず、いい関係が築けたとか。清野:そうですね。役柄上、近い存在でいたいと思って、自分から喋りかけていたら自然と仲良くなって、泊まりの撮影では、ホテルのロビーで飲んだりしていました。その時一緒に過ごしていた時間は、私たちにしかわからないようなものがあったと思っていて、撮影中は本当に恋人みたいな感覚でした。――そうなると、クランクアップ後どうだったのか気になりますが。清野:引きずらないタイプなので、ハイって切り替わりました(笑)せいの・なな1994年10月14日生まれ、愛知県出身。’07年、雑誌『ピチレモン』の専属モデルで活動をスタート。’14年公開の映画『TOKYO TRIBE』のスンミ役で女優として注目され、ドラマ、映画、舞台など幅広く活躍。公開中の映画『ユリゴコロ』にも出演。10月スタートのドラマ『トットちゃん!』(テレビ朝日系)では主役の黒柳徹子役に。トップス¥26,000(MY___/1LDK AOYAMA HOTEL TEL:03・5778・3552)スカート¥35,000(LOKITHO/ALPINISME TEL:03・6416・8845)その他はスタイリスト私物映画『パーフェクト・レボリューション』(松平准平監督)は、幼少期に患った脳性麻痺により車椅子生活をするクマと、精神に障害を抱えた風俗嬢のミツとのラブストーリー。自らの経験を踏まえ、障害者の性を訴え続ける活動家・熊篠慶彦さんが企画・原案。それに賛同したリリー・フランキーさんが主演を務める。9月29日よりTOHOシネマズ新宿ほか全国ロードショー。※『anan』2017年9月27日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・下山さつきヘア&メイク・高橋有紀インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2017年09月25日男子が好きないまどきモテ顔は?いまをトキメク若手俳優インタビューから、男子が釘付けになるモテ顔について分析!今回は、鈴木仁さんに話をうかがいました。すっぴんって、気を許してくれている証拠ですよね?メンズファッション誌の専属モデルを務めるとともに、近頃は俳優としても活躍の幅を広げる鈴木仁さん。現在、18歳で高校3年生。「女性がメイクをしているのかどうか、その差がまだわからなくて…」と少し戸惑いながらも、こんな言葉をぽつり。「ひとつ言えるとしたら、いかにも“してます”って感じの濃いメイクより、ナチュラルなほうが好きだということ。なぜなんでしょう…。その人の素が見えるような気がするからかもしれませんね」顔立ちの好みとしては、かわいい系より、キリッとクールな女性。「同年代でそういうかっこいい感じの人とまだ出会ったことがないので、イメージとしては少し年上の女性。性格も女の子らしいタイプより、男女関係なく仲良くできるサバサバした人がいいですね」鈴木さんが憧れる恋愛は、友達のようにフランクでいられる間柄。「だから、たとえばメイクも、僕といる時はすっぴんの日があってもいいと思う。そのほうが気を許してくれているようで嬉しいし、僕も気負わずにいられるから」一方、好感度の高いメイクは?「基本的にはナチュラルなんだけど、リップだけ真っ赤とか、その人が注目してもらいたいところを一部だけ強調するのはおしゃれでアリだと思います」モデルであり、自身もファッションが大好きというだけに、センスのある女性に惹かれるよう。「メイクがクール系なのに甘いファッションだと違和感がありますが、それがマニッシュとか全体的に統一されていると、いいなって思います。そういうおしゃれな子は自然と気になるし、買い物デートとかも楽しそうですね」すずき・じん1999年7月22日生まれ。東京都出身。‘16年、メンズノンノモデルオーディションで準グランプリを獲得し、専属モデルに。TBSドラマ『リバース』、映画『兄に愛されすぎて困ってます』などに出演。※『anan』2017年9月27日号より。取材、文・保手濱奈美写真・小笠原真紀スタイリスト・田村和之ヘア&メイク・牧野裕大取材、文・保手濱奈美(by anan編集部)
2017年09月21日どうしようもなく惹かれるいまのモテメイクってどんなもの?いまをトキメク若手俳優インタビューから、男子が釘付けになる“モテ顔”について分析!今回は、高杉真宙さんに話をうかがいました。目尻が少しオレンジとか、印象に残るメイクがいい。今年、6本もの映画に出演し、この秋からはテレビ東京系のドラマ25『セトウツミ』にW主演することが決まった高杉真宙さん。女性のメイクについて尋ねると、初対面で無意識のうちに見ているのは“目”なのだそう。「僕はどちらかというと人見知りなんですけど、人と話す時はきちんと目を見て話したいという意思があるんです。そうなると相手が女性の場合、必然的に目に入ってくるのはアイメイク。最近、目尻にオレンジ色が入っていたりする人がいるじゃないですか。あれ、きれいですね。あと、まつ毛にピンクが入っていたりも。あれは染めているんですか?マスカラ?すごいですね!やっぱり色にアクセントがあると印象的で、つい目が行っちゃいます」また、女性らしさを感じるポイントとしてあげたのがチーク。「頬が上気したようなピンク色だと、ほろ酔いっぽい色っぽさがありますよね。僕はあんまりお酒を飲まないからわからないけど、女の人の酔い姿がかわいいって漫画で読んだことがあります(笑)」演技に必要な恋愛感情も、漫画からヒントを得ることが多いそう。「最近ハマったのは、『僕と君の大切な話』。1巻は、高校生の男女2人が駅のホームで話しているだけで終わってしまうんです。でも、その会話がギャグも入ってておもしろくて!ああいうふうに、会話で楽しめる関係に憧れます」そんな高杉さんの好きなメイクは、個性が感じられる原宿系。「アイメイクもそうですが、赤リップとか印象的な色の人が気になります。色鮮やかで、宝石みたい。そういうメイクを男はしないぶん、女性的な魅力を感じます」たかすぎ・まひろ1996年7月4日生まれ。福岡県出身。‘09年に俳優デビュー。現在、映画『トリガール』『散歩する侵略者』が公開中。ドラマ25『セトウツミ』(テレビ東京系)が10月13日からスタート。※『anan』2017年9月27日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・石橋修一ヘア&メイク・堤 紗也香取材、文・保手濱奈美(by anan編集部)
2017年09月21日いまをトキメク若手俳優インタビューから、男子が釘付けになる“モテ顔”について分析!今回は、竹内涼真さんに話をうかがいました。女性のメイクの変化には、意外と気づくほうなんです。ヒロインをひたむきに想う青年や、ちょっとSっ気のある画家志望の学生など、さまざまな役柄で世の女性をきゅんきゅんさせている竹内涼真さん。いま最も勢いのある若手俳優の一人といえる彼が、どんなメイクに惹かれるのか、気になるところ。「僕は、男にしては女性のメイクを見ているほうだと思います。ただ、『こういうメイクにしてほしい』みたいな好みがあるわけではなく、気になるのはその人に合っているかどうか。自分がしたいメイクと似合うメイクって、必ずしも同じじゃないと思うんですよね。そのうえで、自分に合うメイクをしている人を見ると、『この人はちゃんと自分の魅力がわかっているんだな』と、素敵に感じます」女性がハッとしてしまうような繊細なポイントに目を向けている竹内さん。メイクや髪型の変化にも、敏感に反応するそう。「たとえば友達の女の子のアイラインが今日は濃いな、薄いな、とか気がつきますし、髪型が変わってもすぐにわかります。それがその人に合っていると思ったら『いいね』って言いますよ」そんな自身のスタンスを“女子っぽい”と称するけれど、それは妹さんという身近な異性の存在も影響しているのかも。「妹がよく僕に感想を聞いてくるんですよね。その場合は本音を伝えます。『それより、この間のほうが似合ってたと思うけどな』とか。好き、嫌いということではなく、僕の感覚ですけど、たとえば丸い顔の人は、髪型でいうとなるべく輪郭に沿うような曲線的な流れを作ったほうが似合うと思うんです。でも、そういうことを言いすぎると、『うるさい~』って返されちゃいますけど(笑)」ハタから見たら、こんな爽やかイケメンに客観的な意見がもらえるなんて、羨ましすぎる!もしも女性とデートをするなら、買い物に行って、一緒にあれこれ選ぶのもOKとのこと。「家族もそうだけど、人の買い物につき合うこと自体はもともと苦じゃないんです。買い物のほかに理想としては、おいしいごはん屋さんに行って、お酒をゆったり飲むようなデートもしてみたいですね。僕が店を選んだのなら、おいしくてもイマイチでも何かリアクションをしてくれると嬉しい。喜怒哀楽が豊かな女性はチャーミングだと思うので、それを見せてもらえるようにするための、サービス精神はありますよ」女子っぽい、と言っておきながら、女心をくすぐるような男らしいセリフ。そんな竹内さんに改めて聞きます。メイクをがんばる女性は好きですか?「はい。それが僕に向けられているなら、なおさら。そのせいでデートに遅刻してきても怒らないと思いますよ。だって、『セットに時間がかかっちゃって』とか言われたら、かわいくないですか?」たけうち・りょうま1993年4月26日生まれ。東京都出身。今年は映画『帝一の國』、連続テレビ小説『ひよっこ』、ドラマ『過保護のカホコ』に出演。2nd写真集『1mm』(集英社)も好評。10月期はTBS系『陸王』に出演。※『anan』2017年9月27日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・徳永貴士ヘア&メイク・佐藤友勝取材、文・保手濱奈美(by anan編集部)
2017年09月20日ジャズミュージシャンだけでなく、シンガーやタップダンサーなどともジャンルを超えて共演し、その度に新しい音の世界を見せてくれる、ピアニストの上原ひろみさん。最新アルバム『ライヴ・イン・モントリオール』についてお話を伺いました。運命の出会いをしたふたりの情熱的なジャズセッション。最新アルバムでは、ハープ(アルパ)奏者のエドマール・カスタネーダと熱いセッションを繰り広げている。「彼の演奏を聴くまで、ハープという楽器についてあまり知らなかったのですが、そのパッションに引き込まれました。同時に、音楽上で話している言語が共通だと直感的に思い、共鳴できるものを感じました」という出会いが昨年のカナダ・モントリオールでのフェス。その後、ひと月も経たないうちにNYで共演し、今年、世界ツアーが進行中だ。「一緒にやりたいと思ったら、私、行動が早いんです(笑)。彼と実際に一緒に演奏すると想像以上にすごい化学反応が生まれましたね。今まで知らなかったのが不思議なくらい。運命的な出会いを感じています」アルパとは、主にコロンビアとベネズエラで演奏される楽器で、クラシック用の大きなハープとは別物。プレイヤーの演奏次第でギターにもベースにもパーカッションにもなる、多面的な楽器なのだとか。「このプロジェクトでツアーをするなら、曲を書きたいと思いました。ハープの特性上、コード進行に制約があるのですが、逆にその制約を可能性にして、新しいドアを開くことが作曲者としてすごく面白かったですね。ふたりで演奏している場面を想像しながら書き上げました」と話すオリジナル作品「ジ・エレメンツ」は自然を題材にした4部構成。本作のメインともいえる作品だ。「エドマールはハープ用に曲を提供されること自体はじめてだったそうで、とても喜んでくれました。こんなに多彩な色合いの曲を書いてくれてうれしい、ありがとう、って」1年前の6月30日にモントリオールで初対面し、1年後の同日に録音されたというこれまた運命的な『ライヴ・イン・モントリオール』。ピアノ&ハープのジャズセッションの、日本初お披露目も楽しみだ。上原ひろみ×エドマール・カスタネーダ『ライヴ・イン・モントリオール』【初回限定盤CD+DVD】¥3,300DVDにはツアードキュメンタリー等を収録。【通常盤CD】¥2,600(ユニバーサルクラシック&ジャズ)うえはら・ひろみ世界を舞台に活躍するジャズピアニスト。9月24日に横浜赤レンガ倉庫特設ステージで開催される「Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 2017」で、カスタネーダとの日本初公演を行う。※『anan』2017年9月20日号より。写真・小笠原真紀文・北條尚子(by anan編集部)
2017年09月19日昭和の大スター・植木等さんと、その付き人だった松崎雅臣さん(のちの小松政夫さん)の師弟物語を描いたドラマ『植木等とのぼせもん』。植木役演じる山本耕史さん、松崎役演じる志尊淳さんにお話を伺いました。植木等&小松政夫級の熱い師弟関係が誕生!?――昭和を代表する喜劇人を描く本作ですが、見どころは?山本:人情ドラマでありながらも、歌ありコントありで、作り込んだバラエティを見ている感覚になれるところ。今のドラマって良くも悪くも、いいものを作ろうとするあまり、きっちりしすぎる面があるんですが、この作品は違う。子供の頃に胸躍らせて見ていたドラマや戦隊モノにも通じるワクワク感があって。楽しい作品になると、1話で直感しました。志尊:実は、初めて台本を読んで泣きました。植木さんと小松さんは、ふたりとも不器用で武骨なんだけど、まっすぐ向き合っているんですね。計算ずくの人間関係が苦手な僕には、情を重んじるふたりの関係性がすごく素敵に映ります。――山本さんの声が、植木さんにそっくりで驚きました。山本:実在の人物なので、本読みの段階でかなり寄せてはいたけど、スタッフに「もっと」と言われたんです。でも、モノマネになってはいけない。その加減が難しかったです。植木さんは資料があるからまだいいけど、小松さんの場合は、表舞台に出る前の話だから、志尊くんの方がずっと大変ですよ。志尊:なので僕は、似せることよりも、情熱的にまっすぐ生きる“小松さんイズム”を伝えられたらと思って演じてます。――タイトルにもなっている“のぼせもん”は博多弁で、すぐ熱中する人という意味。おふたりは、のぼせもんタイプ?志尊:2か月で18kg痩せたり、肉体改造はハマるとグワ~ッてなりますけど、僕はのぼせる対象が細かいんです。一方、山本さんはギターは弾けるし、筋トレの知識は豊富だし。どの分野もアベレージが高すぎます。山本:僕は、のぼせんもんというより分析型で。そこは、植木さんに似てるかもしれませんね。志尊くんもおそらく分析型で、近頃、稀にみるほどの頭のいい若手。ただ可愛いだけじゃない。志尊:そんな…(照)。山本さんとの会話は本当に楽しいです。たとえば僕が1聞いたら、10で返してくださいますし。山本:それ、かえって鬱陶しくないかな?(笑)志尊:そんなことないです!小松さんにとって植木さんは憧れだったじゃないですか。僕の山本さんに対する感情も同じです。山本:志尊くんは聞いてくれるからこっちも嬉しくなる。思い出したんだけど、武田鉄矢さんはドラマの撮影で、本番の直前まで喋っていろんなことを教えてくれました。おもしろいから僕は大好きなんだけど、武田さんは「最近は若い方々が僕の話をおもしろがって聞いてくれる」と。その意味がわかりかけてる自分が怖いなあ(笑)。『植木等とのぼせもん』昭和を代表する大スターと、その黄金期を付き人として支えた弟子。ふたりの人情物語を、伝説のバラエティ番組や映画の撮影風景などを交えて描く。原案・語りは小松政夫さん。NHK総合にて毎週土曜20:15~放送中。右/やまもと・こうじ1976年10月31日生まれ。ドラマ『トットちゃん!』『風雲児たち』など話題作への出演が続く。「『スーダラ節』など、植木さんの作品や曲は永遠に受け継がれるもの。触れるたびに引き込まれます」左/しそん・じゅん1995年3月5日生まれ。公開待機作に『覆面系ノイズ』『探偵はBARにいる3』など。「植木さんや小松さんは、事務所の大先輩。D-BOYSで楽曲をカバーさせていただいたこともあります」※『anan』2017年9月20日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・小泉咲子(by anan編集部)
2017年09月18日ツヤツヤ肌は、今や美人の絶対条件。インナーケアのための食事で、肌に徹底的に磨きをかけましょう。血流と、腸内細菌を整える食べ方がカギ!「肌に栄養を運ぶのは血液。美肌を目指すなら、血行を良くすることが不可欠です」と、医師の石原新菜先生。そのために積極的に摂りたいのが、酢。「豊富に含まれるクエン酸が血液をサラサラにし、酢酸が血管を広げます。また、酢には肌に欠かせないビタミンやミネラルの吸収を良くする働きが」この酢に、血行を良くする成分を含むしょうがや、肌のコラーゲン生成を助けるビタミンCを含むレモンを漬けておけば、スペシャル調味料の出来上がり。料理に少量加えるだけで、いつもの一品が美肌メニューに早変わりする。また、腸内環境を整えることも、みずみずしい肌作りには必須。「腸内では多くの菌が集まって細菌叢、“腸内フローラ”を作っています。この腸内フローラ内に善玉菌が多いほど活性酸素が抑えられ、また、シワやシミ予防に良い“エクオール”が作られることが分かっています。善玉菌のエサとなる食物繊維や、オリゴ糖を多く含む食事を心がけましょう」(管理栄養士・浅野まみこさん)酢とファイバーずくめの、美肌レシピをさっそく試して。酢しょうが保存容器にはちみつ大さじ2を入れて穀物酢200mlを加え、よく混ぜてはちみつを溶かす。そこに1~1.5mm幅にスライスしたしょうが200gを加える。蓋をしっかり閉めて上下を返し、全体をなじませる。冷蔵庫で10日~2週間保存可能。酢しょうがエール【材料/2人分】酢しょうがの汁…大さじ3、サイダー…300ml、酢しょうが、ミント(あれば)…各適量【作り方】2つのグラスに酢しょうがの汁とサイダーを半量ずつ注ぎ入れ、氷(分量外)を加える。酢しょうがと、あればミントを飾る。酢レモンレモン1個をよく洗って水気を拭き、4~5mm厚さの輪切りにして、保存容器に敷き詰める。穀物酢200mlにはちみつ大さじ2を加えて溶かし、容器に注ぐ。しっかり蓋を閉めて上下を返し、全体をなじませる。レモンはできれば国産の無農薬のものを。なければ塩をふりかけて両手でこすり、表面の汚れを落としてから使って。冷蔵庫で10日~2週間保存可能。豚とブロッコリーの酢レモンパスタ【材料/2 人分】リングイネ…140g、豚肉(薄切り)…80g、ブロッコリー…100g、にんにく…1かけ、オリーブオイル…大さじ3、酢レモンの汁…大さじ3、しょうゆ…小さじ2、塩…少々、唐辛子(輪切り)…少々、酢レモン(8等分のいちょう切り)…1枚分【作り方】豚肉はひと口大に切る。ブロッコリーは小房に分ける。にんにくは薄切りに。リングイネは塩少々(分量外)を加えた湯で表示通りに茹でる。フライパンにオリーブオイル、輪切り唐辛子、にんにくを加えて中火で熱し、香りが立ってきたら豚肉とブロッコリーを加えて炒める。2に茹で上がったパスタと酢レモン、酢レモンの汁を加え、さっと炒める。塩で調味し、オリーブオイル少々(分量外)を回しかける。 石原新菜先生医師、イシハラクリニック副院長。漢方医学や食事療法での総合治療を行う。監修に『作りおき「レモン酢」「酢しょうが」「酢タマネギ」でやせる!若返る!不調が治る!』(弊社刊)ほか。浅野まみこさん管理栄養士、健康運動指導士。食と健康のコンサルティング会社「エビータ」代表。TV、雑誌で活躍する傍ら、企業での講演に飛び回る。夕刊フジで週に1回コラムも執筆。※『anan』2017年9月13日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・矢口紀子料理作製・浅野まみこ取材、文・新田草子(by anan編集部)
2017年09月11日芥川龍之介の数本の短編を題材にした舞台『百鬼オペラ 羅生門』に出演する吉沢亮さんに、稽古開始当初の思いを話していただきました。「芥川の世界が面白く楽しい感じになっています」可愛さと少しの毒とユーモアを含んだアーティスティックな舞台で、日本でも多くのファンを持つ演出家、インバル・ピント&アブシャロム・ポラック。イスラエルを拠点に世界で活躍する彼らの新作は、芥川龍之介の数本の短編を題材にした舞台『百鬼オペラ 羅生門』。「我々日本人が考える芥川作品というと、黒澤明さんの映画みたいな黒くドロドロとした暗い世界だと思うんです。でも海外の演出家だからか、美術や衣裳を含めてもっとファンタジックで楽しい感じなんですよね。悲劇であるはずなのに喜劇として面白おかしく扱っているというか」表題の「羅生門」を軸に、悪に手を染めても生き延びる道を選ぶ下人の妄想や白昼夢として、「藪の中」「蜘蛛の糸」「鼻」などの短編が組み込まれ、一本の物語に。吉沢亮さんは、その下人と相対していく存在として登場する。「台本を読んで、芥川の短編がこんなふうにひとつの世界にまとまるんだ、と単純に面白かったです。とはいえシーンごとに、やることもセリフのトーンや心情も変わるし、ひとつの場面でも笑ったり泣いたり感情がいろんな方向に行くので、最初は戸惑いました。いまようやく慣れてきて、いろんな心情でいろんな顔をして、自分ができる範囲の感情を出すのが面白くなってきています」しかし、稽古開始当初の本読みで、「周りがうますぎて、一瞬ですが、役者辞めたいとすら思った」くらい打ちのめされたそう。「その後の自分のセリフ読みたくねーってなりました。いまの自分にあるものを出し切らないと」そう話す口調はきっぱりと力強い。「ここ最近、わかりやすい役じゃないものを演じる機会が増えてきています。これまでやってきたことを誰かが見ていてくれて、選んでくれているのかなという気がして嬉しいんです。今回、素敵な共演者の方々と、新しい刺激をくれる演出家さんと一緒にやれることがありがたいです」よしざわ・りょう1994年生まれ。現在公開中の映画『銀魂』に出演。この先も、10 月に『斉木楠雄のΨ難』、来年には『リバーズ・エッジ』など出演映画の公開が続く。シャツ¥8,000(ビューティ&ユース/ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ 渋谷公園通り店TEL:03・5428・1893)その他はスタイリスト私物『百鬼オペラ 羅生門』9月8日(金)~25日(月)渋谷・Bunkamura シアターコクーン原作/芥川龍之介脚本/長田育恵演出・振付・美術・衣裳/インバル・ピント&アブシャロム・ポラック出演/柄本佑、満島ひかり、吉沢亮、田口浩正、小松和重、銀粉蝶ほかS席1万800円A席8500円コクーンシート6500円*すべて税込みホリプロチケットセンターTEL:03・3490・494910月に地方公演あり。(C)奥山由之※『anan』2017年9月6日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・荒木大輔ヘア&メイク・内山多加子(commune)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2017年09月04日乃木坂46のヘルシー選抜・伊藤万理華さんと樋口日奈さんが、体にいいと噂のトランポリンエクササイズ“ユーバウンド”に挑戦!思わず夢中で楽しんじゃいました。跳ぶのではなくプッシュ!?体幹に効く、「ユーバウンド」。アルゼンチン生まれ、1人用のトランポリンを使うエクササイズ。「下に向かって足で弾力面をプッシュすることを意識しながら、全力疾走したり、左右に体を捻ったり。それを音楽に合わせて行う運動です」と、インストラクターの田中いずみさん。下半身を鍛えられるのはもちろん、血行が上がってむくみの改善が期待できる嬉しいポイントも。「不安定なトランポリンの上で行うので、体幹でしっかりバランスをとる必要が。そこが難しさであり、おもしろさです!」(田中さん)トランポリンの感触を確かめたら、いざエクササイズ!左右に跳んだり、ステップをしながら手を上げたり。「内ももの筋肉に効く」(伊藤さん)、「腰のあたりにすごくくる(笑)」(樋口さん)。先生の励ましのもと、頑張りました。いとう まりか1996年生まれ、神奈川県出身。1期生。グループきってのアート好きで、『月刊MdN』で連載を持つ。映画『あさひなぐ』では野上えり役で大活躍。ひぐち ひな1998年生まれ、東京都出身。1期生。特技はダンスとトランペット。アニメ『無責任ギャラクシー☆タイラー』で声優にも挑戦。愛称は「ひなちま」。写真左から、樋口さん/トレーニングTシャツ¥4,290トレーニングパンツ¥5,990シューズ¥13,000(以上アディダス/アディダス・ジャパン[アディダスグループお客様窓口]TEL:0570・033・033)伊藤さん/ヨガフレキシブルTシャツ¥4,490ブラトップ¥5,690トレーニングパンツ¥6,490シューズ¥8,990アンクルソックス3P¥1,000(以上アディダス/アディダス・ジャパン)たなか・いずみユーバウンドの公認インストラクター。※『anan』2017年8月30日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・白男川清美ヘア&メイク・河嶋 希(io)撮影協力・UTUWA(by anan編集部)
2017年08月27日日々の体調管理は乃木坂46メンバーにとって、最重要課題。そんなメンバーから、体コンシャスな伊藤万理華さんと樋口日奈さんが、噂のヘルシーフード“ブリスボール”作りにトライしてみました!罪悪感ゼロの嬉しいおやつ!“ブリスボール”作りに挑戦。砂糖なし、添加物なし、そしてグルテンフリー!オーストラリア生まれの〈ブリスボール〉は、ナッツやドライフルーツを砕いて混ぜ合わせ、それを丸めたスイーツ。ヘルシーなおやつとして、日本でも注目度が上昇中。ブリスボールのショップ『FOOD JEWELRY』のオーナー・坪井玲奈さんによると、「ブリスの意味は“至福”。体に良い素材、豊富な食物繊維、1粒で食べごたえ満点。ナッツの良質な油が摂れるので、美容的にも良し。幸せがたっぷり味わえる、まさに至福のボールです」今回は『FOOD JEWELRY』で販売中のキットを利用。樋口さんはレーズン、ココナッツ、アーモンドをフードプロセッサーにかけ、細かくなったら丸めます。伊藤さんはくるみ、オートミール、ココナッツファイン、カカオニブと、生のバナナを混ぜ合わせて丸める。プロセスはそれだけ。10分もかからずに完成。いとう まりか1996年生まれ、神奈川県出身。1期生。グループきってのアート好きで、『月刊MdN』で連載を持つ。映画『あさひなぐ』では野上えり役で大活躍。ひぐち ひな1998年生まれ、東京都出身。1期生。特技はダンスとトランペット。アニメ『無責任ギャラクシー☆タイラー』で声優にも挑戦。愛称は「ひなちま」。写真左から、伊藤さん/エプロン¥11,000(ESILIINA by ricca+cocca/cocca TEL:03・3463・7681)VネックTシャツ¥7,000(フィルメランジェ TEL:03・6447・1107 )樋口さん/エプロン¥11,000(ESILIINA by ricca+cocca/cocca)ポケットTシャツ¥7,500(フィルメランジェ)つぼい・れいな日本初のブリスボール専門店『FOOD JEWELRY』のオーナー。麹町のショップには様々なブリスボールが。※『anan』2017年8月30日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・白男川清美ヘア&メイク・河嶋 希(io)撮影協力・UTUWA(by anan編集部)
2017年08月26日スペシャルユニット・福耳が、5年ぶりに新曲をリリースする。両A面となる今作、一曲「ブライト」は長澤知之さん、もう一曲の「Swing Swing Sing」は秦 基博さんという、昨年デビュー10周年を迎えた2人が書き下ろした。新メンバーも加わったスペシャルユニットが、新曲2曲を発表。「福耳にはいい曲がたくさんあるし、いつか自分も書けたらいいな、とずっと思っていました。恒例の<Augusta Camp>の舞台で皆さんと一緒に歌い、踊れるような楽しい曲を意識しました」(秦さん)「僕も秦君と同じように、参加したアーティストもファンの方々も楽しめることをイメージしながら、福耳の作品ということで自分なりに敬意をもって書きました」(長澤さん)彼らが手掛けた作品のプロデュースを務めたのが山崎まさよしさん。「2人を公文式のように個別指導して(笑)、曲を仕上げました。2曲ともデモの段階で世界観が出来上がっていたので、少々お化粧をしたくらいです。イントロからワクワクさせたいので、最初の音、歌から勢いが始まるようにしようとか、そんなアイデアを加えました」(山崎さん)ご存じのように福耳は、同じ事務所に所属するアーティストのユニット。今年は3人の他に竹原ピストル、浜端ヨウヘイ、松室政哉などの新メンバーが入り総勢13名の大所帯に。「みんなつき合いが長いので、例えば、ここは元ちとせが歌いそうだな、という具合に、歌のパートはすんなり決まるんです。全員の歌入れにずっと立ち会いましたが、うーん、とか言ってるだけ(笑)。録音マイクの上げ下げが面倒だったくらい。浜端ヨウヘイが190cmもあるので、次が杏子さんだと、めちゃ下げなくてはならず(笑)」(山崎さん)「『Swing Swing Sing』は、自分のイメージから始まった曲ですけど、福耳メンバーの声がソロで、さらにコーラスで重なって、本当に福耳の曲になったんだなと感じました。みんなの歌の説得力には感激しましたね」(秦さん)「そう、僕も同じことに感激しました。自分の仮歌はだいぶハスキーだったのですが、完成したコーラスには様々な彩りが加わって、この2曲が新しい福耳の曲になるんだなって、嬉しかったですね」(長澤さん)新しく生まれた福耳の曲を<Augusta Camp>で聴くのを心待ちにしている人も多いはず。「同じ事務所のアーティストが揃うイベントは他にあまりないし、これに行かなきゃ“夏が終わらない!”という方が多いのは、もう感謝しかないです。今回は貴重なセッションやコラボもあるので、ぜひ一緒に歌いに来てください」(山崎さん)『ブライト/Swing Swing Sing』【初回限定盤CD+DVD】¥1,600DVDにはレコーディングドキュメンタリーを収録。【通常盤CD】¥1,200(AUGUSTARECORDS)全形態に、9月22日(金)「Augusta Camp 2017前夜祭」入場券の特典が封入。ふくみみオフィスオーガスタに所属するアーティストで編成されたスペシャルユニット。9/23に富士急ハイランドコニファーフォレストで<Augusta Camp2017>開催。山崎さん/シャツ¥26,000(BLUEBLUE )Tシャツ¥9,800(BANDITBRAND)共にHOLLYWOOD RANCH MARKET TEL:03・3463・5668ブレスレット¥50,000ネックレス¥10,000(共に NORTH WORKS TEL:042・513・0927)その他はスタイリスト私物秦さん/シャツ¥34,000(ヨウジヤマモト/ヨウジヤマモト プレスルームTEL:03・5463・1500)パンツ¥19,800(BARHSTORMER/HEMT PR TEL:03・6721・0882)※『anan』2017年8月30日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・宮崎まどか(山崎さん)中村 剛(秦さん)ヘア&メイク・三原結花(M-FLAGS/山崎さん)片桐早苗(EARTH IS ART/秦さん)文・北條尚子(by anan編集部)
2017年08月26日小誌でも活躍中の人気エッセイスト、犬山紙子さんの新刊が反響を呼んでいる。『私、子ども欲しいかもしれない。』は“子どもを持つこと”について真剣に考えた、自身初となる妊娠・出産・子育てに関する本だ。「“女の人は結婚すると自然と子どもが欲しくなるもの”。世間ではそんなふうに思われていますが、『本当にそうなのかな…?』という疑問が昔からあったんです。私自身、32歳で結婚をしましたが、最初は『子どもが欲しい!』とは全然思えなくて。仮に子どもを持ったとしても、仕事と育児の両立ができるのかも、不安材料の一つでした。そこで、ためしに周りの人に聞いてみると、同じような気持ちを抱えている人が意外と多いことに気づいたんです」子どもは欲しいけれど、育児や仕事との両立に不安を抱えている人、そもそも子どもを持つかどうか悩んでいる人、子どものいない人生を選択しようとしている人。そんな、さまざまな形の“どうしよう”に寄り添いたいと取材をスタートさせた。「子どものいない友人から育児経験者まで、いろんな方に話を聞いたり、アンケートに答えていただきました。ありがたかったのは、どの方も『こうしたほうがいい/こうするべき』ではなく、『自分の場合はこうだったよ』という話し方をしてくれたので、まったく説教くさくならなかったところ。それで、大切なのは“どの道を選ぶか”ではなく、“自分の人生をきちんと尊重できるかどうか”なんだなと気づいたんです。子を持つかどうか、専業主婦になるかどうか…選択肢はいろいろあっても、その人が自分の人生を全うできるなら決して後悔しないし、幸せになれるはず。彼女たちの話を聞いていくうちに自分自身の気持ちも整理されていくようでした」悩み抜いた末、34歳で妊娠、今年はじめに第一子を出産した犬山さん。本の中には、出産までの赤裸々な体験記も収められていますが…?「妊娠中もBLを読んでいたとか、乳首が黒くなるとか、ゲームに課金したとかですよね(笑)。妊婦って、なんとなく“きれいな存在”みたいに思われるところがあるけれど、あくまで私は“犬山紙子”であって、将来この本を娘が読むことも覚悟の上で書きました。でも、さすがに“淫夢を6日連続で見た”というのは削らせてもらいましたけど(笑)」いぬやま・かみこエッセイスト。『負け美女』(小社刊)でデビュー。NHKラジオ第1『ごごラジ!』の月曜パーソナリティを務める。また小誌では「SanPaKuちゃんのわがまま気まま愛のRoom」を連載中。妊娠、保活、仕事、2人目、自分の人生…。妊娠・出産・育児の“どうしよう”を悩んで考え続けた、建前なしの本音の話。完全無痛で挑んだ初めての出産体験記も収録。平凡社1300円※『anan』2017年8月30日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・瀬尾麻美(by anan編集部)
2017年08月25日劇作家・演出家+俳優の、刺激的で新たな出会い。シアターコクーン・オンレパートリー2017『プレイヤー』に出演する藤原竜也さんに話をうかがいました。昨年の映画『太陽』、今年9月公開の『散歩する侵略者』と、いまや演劇界のみならず、その作品が高く評価されている前川知大さん。その前川さんの戯曲を、これまた傑出した才能で新たな演劇の可能性を開拓し続けている長塚圭史さんが演出。このふたりの劇作家・演出家の刺激的なタッグに出演する藤原竜也さん。「僕のなかで、昨年、蜷川(幸雄)さんが亡くなったのはすごく大きいことなんですよね。それこそ、まだ自分が何者でもない時からずっと存在していた正確な秤を失って、これからどっちに進んでいったらいいのか、自分で考えていかなければいけなくなった。もっと広い世界、いろんな演出を見て吸収した方がいいと思う、そんなタイミングで長塚さんや前川さんという才能を持った方々とやらせてもらえる。僕がこれまでやったことがなかったようなタイプの作品ですし、35歳になって新しい気持ちで挑戦できることがありがたいし、ワクワクしますよね」同じ演劇というジャンルではあるけれど、長塚さんの稽古場は、戯曲へのアプローチの仕方から時間の使い方まですべてが新鮮だと話す。「蜷川さんの現場では、稽古初日までにみっちり台本を読み込んできて、集まった日からすぐに立って動いて、というのが当たり前だったんですが、今回は、最初の2週間ほどはテーブル稽古で、ここのセリフを発する意味は…と話し合ったり、皆で戯曲の答えを見つけていく時間がありました。そこには前川さんも同席していたんですが、作家の目の前で戯曲の解釈を話し合うのは長塚さんにとっても挑戦なんじゃないかな。それに、稽古の前のゲーム(形式の稽古)というのもとても新鮮でしたね」また、「僕が背負ってきた世界観や演劇的な技術を取り除いて、いい意味で楽にさせてくれている」とも。「長塚さんは『ご主役をいろいろやられてきた方ですけれど、そういう責めたり当てたりする芝居はしなくていいです』とか、『王室のシーンをたくさん演じてこられたとは思いますが、ここはいわゆる地方の公共劇場で、売れかけの俳優という設定ですので、ご理解ください』とかおっしゃるんですよ。言われるたびに、言い方…って思ってますけど、稽古場を盛り上げてくれてます(笑)」物語の舞台は、地方の公共劇場。そこで上演される舞台の稽古のために集められたメンバーが、とある戯曲を演じていくうち、その劇中の世界に取り込まれていくというもの。「僕らの仕事って、劇作家の言葉を自分の肉体を使って現代のお客さんに伝える役割。寺山(修司)さんの言葉を肉体化させることに必死になっていた若い頃には、戯曲の世界に自分自身を没入させるしかなくて、それは、どこか死者の言葉に取り込まれていくのと近い感覚だったのかなと思うんですよ。ただ、少しずつ経験を積んで、いまは役に没入しながらも、同時に冷静に見つめる自分もいる。そういう僕らの日常と、劇世界とをリンクさせながら、最終的に思いもよらない世界を見せてくれるのが今回の作品。稽古をすればするほど、面白くなっていってます」ふじわら・たつや1997年に蜷川幸雄演出の舞台『身毒丸』でデビュー。現在、主演映画『22年目の告白‐私が殺人犯です‐』が大ヒット中。主演ドラマ『リバース』のDVD&Blu-rayは10月25日発売。地方都市の公共劇場で、『PLAYER』という戯曲が上演されることになった。劇中劇と稽古場の2つの世界が行き来するうち、次第にその境目が曖昧になって…。8月4日(金)~27日(日)渋谷・Bunkamura シアターコクーン作/前川知大演出/長塚圭史出演/藤原竜也、仲村トオル、成海璃子、シルビア・グラブ、峯村リエ、高橋努、安井順平、村川絵梨、長井短、大鶴佐助、本折最強さとし、櫻井章喜、木場勝己、真飛聖S席1万500円A席8500円コクーンシート5500円*すべて税込みBunkamuraTEL:03・3477・3244大阪、静岡公演あり。※『anan』2017年8月9日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・小林 新(UM)ヘア&メイク・赤塚修二(メーキャップルーム)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2017年08月12日