近年、教育におけるトレンドのキーワードとしてあがるのが、「StudyHackerこどもまなび☆ラボ」でも幾度となく登場している「非認知能力」。それにはじつにさまざまな力が含まれますが、なかでも「好奇心が大切」だと語るのは、貧困家庭に生まれながら独学で東大とハーバード大に合格し、現在は「学びのイノベーター」という肩書で、少子化問題、奨学金問題、子どもの貧困問題などについて評論活動を行う本山勝寛さんです。好奇心の重要性とは、どんなところにあるのでしょうか。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)人生のいろいろな面を左右する非認知能力すでに知っている人も多いと思いますが、非認知能力とは、文字どおり認知能力ではない能力のことを指します。認知能力は、テストで測れるIQや学力のこと。一方の非認知能力は、テストでは測れない力のことです。非認知能力には、ものごとを途中で投げ出さずにやり抜く力や、自分自身をコントロールする自制心、周囲と良好な関係を築くコミュニケーション能力や社会性、ものごとに興味関心を持って探求していく好奇心など、さまざまなものが含まれます。非認知能力が重要だということは、多くの人が直感的にはわかっていたことだと思いますが、その重要性が、いまではたくさんの研究によって裏づけされています。たとえば、「認知能力が高くても非認知能力が高まるわけではないが、非認知能力が高ければ認知能力も高まる」という研究もそのひとつでしょう。たとえどんなにIQが高くても、「自分は頭がいいんだ」と過信して勉強をしなかったり、あるいはやり抜く力がなくてすぐに勉強を投げ出してしまったりすれば、学力が伸びないのはあたりまえのことですよね。一方、IQは平均的であっても、やり抜く力があればコツコツと努力を続けられ、自制心があれば遊びたい気持ちを抑えて勉強を続けることができる。よくよく考えてみれば、研究結果など待たずとも、非認知能力が高ければ認知能力が高まることは容易に想像できるでしょう。もちろん、これらの力は大人になってからも重要なものです。自制心をもって仕事に必要なスキルをコツコツと学んで身につけたり、やり抜く力を発揮して困難に直面しても最後まであきらめずに取り組んだりすれば、仕事で成果を出すこともできる。中長期的に見れば、年収が上がることにもつながるでしょう。このように、人生のいろいろな面を左右するという点で、非認知能力の注目度が上がっているのです。ものごとに対して最初の一歩を踏み出させる好奇心非認知能力のなかでも、わたしはとくにこれからの時代には好奇心が重要だと考えています。というのも、学校や会社から決まったことを指示されて取り組んでいればよい時代から、自らが主体的に新たなことを見出して取り組み、創造していくことが求められる時代になってきているからです。自制心ややり抜く力は、やるべきことが定まっていればその効力を発揮しますが、自ら主体的に学んだり、行動したり、創造したりすることを促す原動力は好奇心です。勉強やスポーツ、仕事でも、ものごとに対して興味関心を持って取り組む、最初の一歩を踏み出させる力が好奇心なのです。しかし、日本人の場合、その好奇心が低いという残念なデータがあります。OECD(経済協力開発機構)が、15歳児を対象に定期的に行っている学習到達度調査「PISA」というものがあります。最近、その2018年調査で日本の生徒の読解力が8位(全70カ国・地域中)から15位(全79カ国・地域中)に低下したというニュースを見聞きした人も多いでしょう。とはいっても、まだ日本の生徒の読解力は平均より上です。わたしが問題として考えているのは、知的好奇心の低さなのです。その学習到達度調査では、数学や理科に対して興味があるかというアンケートも取っているのですが、日本の生徒の興味は非常に低く、OECD加盟国のなかでワーストに近かった。つまり、日本の子どもたちが持っている学力は、興味もないのに学校や塾で勉強をさせられた結果によるものと考えられます。でも、先にお伝えしたように、勉強に対する興味、つまり好奇心がなければ勉強に自ら積極的に取り組むこともないのですから、学校や塾でのやらされる勉強がなくなれば終わり。主体性や創造性が求められるようになると、日本人が成果を出せなくなってしまうことを危惧しています。子どもに好奇心が育つかどうかは親のかかわり方次第これらを前提とすると、やはり子どもの好奇心をしっかりと伸ばしてあげることが大切だと考えられます。そうするために、親はどうすべきなのでしょうか?それは、親自身もさまざまなものに好奇心を持つということに尽きます。子どもと一緒に自然のなかに遊びに出かけたとします。本来、多くの子どもは強い好奇心を持っていて自然が大好きですから、山や公園を散歩していてドングリなどを見つけたら、大いに興味を持つはず。そして、色やかたちが異なるドングリをたくさん集めるでしょう。でもそのとき、子どもがドングリに興味を持っていること対して親が興味を持っていなかったとしたら?「汚いから捨てなさい」なんていって、子どもの好奇心の芽を摘むことになってしまいかねません。こうして、親の好奇心の低さが子どもに伝染し、子どもも本来持っていた好奇心を失うことになるのです。そうではなく、子どもが興味を持っているものに対して、親も興味を持つことです。子どもがドングリに興味を持っているのなら、「いろいろなかたちがあるね」「種類がちがうのかな?」「このドングリは小さいから○○ちゃんドングリ、こっちは大きいからパパドングリだね。ママドングリも探しみよう!」「帰ったら、ドングリのちがいを一緒に図鑑で調べてみようか!」「今日見つけたドングリ家族の絵を描いてみようよ!」と、子どもの興味に親が寄り添い、想像が膨らむようにコミュニケーションを取ることです。そうすれば、子どもの好奇心、探究心、創造性はどんどん伸びていきます。『そうゾウくんとえほんづくり』本山勝寛 著/KADOKAWA(2019)■ 学びのイノベーター・本山勝寛さん インタビュー記事一覧第1回:非認知能力のなかで最重要なのは「○○心」。実は、日本の子どもは学びへの興味が低い!?第2回:「ただの石でも化石に見える」?自分で新たに生み出す経験が育むイノベーション能力(※近日公開)第3回:自己肯定感がぐんぐん高まる最高の褒め方。「やればできる」のマインドはこう育てる!(※近日公開)【プロフィール】本山勝寛(もとやま・かつひろ)1981年3月13日生まれ、大分県出身。学びのイノベーター。本山ソーシャル・イノベーション塾(MSI塾)塾長。日本財団子どもの貧困対策チームリーダー兼人材開発チームリーダー。高校時代、アルバイトで自活しながら独学で東大に現役合格。東京大学工学部システム創成学科卒業後、ハーバード大学教育大学院国際教育政策専攻修士課程を修了。現在は日本財団にて子どもの貧困対策チームリーダーと人材開発チームリーダーを務め、少子化問題、奨学金問題、子どもの貧困問題などについて評論活動を行う。5児の父で育児休業を4回取得。自身の経験を基にした勉強法、教育論などについての執筆活動にも積極的に取り組む。『最強の暗記術 あらゆる試験・どんなビジネスにも効く「勝利のテクニック」』(大和書房)、『今こそ「奨学金」の本当の話をしよう。 貧困の連鎖を断ち切る「教育とお金」の話』(ポプラ社)、『最強の独学術 自力であらゆる目標を達成する「勝利のバイブル」』(大和書房)、『一生伸び続ける人の学び方』(かんき出版)など著書多数。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年02月17日「運動不足なのは分かっているし、もう少し引き締まった体になりたいな…!」とは思いつつ、つい面倒に感じてしまう運動やトレーニング。通勤途中にジムを見かけるたびに「通おうかな、でもなあ……。」と理由をつけて後回しにしている人も多いのでは?今回は、株式会社明治が働く女性500人を対象におこなった「トレーニングに関する調査」の結果をもとに、女性たちのトレーニング事情を探ってみます。約4割の女性が健康・美容のためにトレーニングを実践!PRTIMESこの調査で、働く女性たちに「定期的にトレーニングをしているか」という質問をしたところ、36.6%の人から「している」という回答がありました。トレーニングの頻度は、最も多い「週1日(24.6%)」に次いで「毎日(17.5%)」と答えた人が2番目に多い結果に。なんと、6人に1人は毎日欠かさずトレーニングをしていることがわかりました。仕事に追われていると「体を動かしたくても余裕がない」「疲れてしまって動きたくない」という気持ちになることも多いなか、毎日欠かさずトレーニングをしている人達が一定数いることに驚きます。「週に1回」と答えた人が多いのは、毎日は難しくとも「週1回なら、私にもできるかも!」と思えるペースだからかもしれませんね。PRTIMES続いてトレーニングする理由を聞いたところ、「健康のため(73.8%)」「美容のため(59.6%)」という回答が多い結果となりました。具体的には、筋肉をつけるのはもちろんのこと、ナイスバディーになって水着を着たい、異性から魅力的に見られたい、(ヨガなどで)デトックスをしたいと、さまざまな理由があるようです。人気のトレーニング内容をチェック!鍛えたい部位は?トレーニングの内容については、最も多かった答えが「ウォーキング(55.7%)」、続いて「筋トレ(45.4%)」という結果に。ウォーキングや筋トレは、ジムに入会せずとも、自宅でも手軽に取り組めるのが魅力。トレーニングに大変そうなイメージがある人も、これならできそうな気がしますね!PRTIMES女性たちが「鍛えたい」と思っている部位については、約8割が「お腹」と回答!続いて「太もも(46.6%)」「お尻(45.2%)」という結果になりました。美ボディを作るため、下半身を集中的に鍛えたいと思っている女性が多いようです。運動をサボりがちな「冬」こそ痩せやすい!?PRTIMES調査では、運動を怠ってしまう時期についても質問。多くの人が、12月〜2月の冬の季節にトレーニングを休みがちなことがわかりました。寒くて外に出たくなかったり、忘年会や新年会とイベントが多い冬は、つい運動をサボりたくなってしまいますよね……。冬は室内で筋トレやヨガをしよう、と家の中でできるトレーニングに切り替えるのも良さそうです。PRTIMESつい運動を避けてしまう冬に対し、「よく汗をかく夏の方がトレーニング効果が出そう」なんて思っていませんか?実際、「夏と冬ではどちらの季節の方が、基礎代謝が上がると思うか」という質問に対しては、約6割もの人が「夏」と回答しています。ところが、実は、夏より冬のほうがトレーニングに適しているといえそうです。というのも、体温を維持するためにエネルギーを使うため、冬のほうが基礎代謝が上がるといわれているのです。動きたくない気持ちが強まる冬ですが、ぜい肉を落として筋肉を付けるには、積極的にトレーニングに取り組みたいものですね。運動効果を高める「プロテイン」、飲む頻度は?PRTIMES運動の効果を高めるためには、運動後30分以内にタンパク質を摂取すると良いとされています。タンパク質を手軽に摂れるプロテインについての質問では、「摂取している」と答えた人が14.8%という結果に。摂取頻度については「毎日(20.3%)」が最も多くなっています。PRTIMES「プロテインって効果はあるの?」という疑問を抱いている人もいるかと思いますが、実際、効果を実感している人は多いようです。「プロテインを摂取して効果を実感しているか」という質問に対しては、約7割もの人が「実感している」と回答!プロテインによって筋トレ効果実感できると、よりトレーニングが楽しくなって継続につながりそうです。まずは週1回でOK!トレーニングを始めよう筋肉を付けて体を引き締める、適度な運動でリフレッシュする、代謝を上げて太りにくい体を作るなど、さまざまなメリットがある「トレーニング」。まずは家でストレッチや簡単な筋トレなど、週1回でも「体を動かす習慣」を作ることからスタートするのもいいかもしれません。自宅トレーニングなら、ウェアや道具の準備も不要!基礎代謝が上がる冬の時期こそ、トレーニングを始めてみては?参考:PRTIMES
2020年02月14日年々、教育界における注目度が上がっている「非認知能力」。読者のみなさんも、何度となく見聞きしているでしょう。しかし、研究者によって非認知能力に対する見解はさまざま。今回は、幼稚園教諭の経験もあり、著書『非認知能力を育てるあそびのレシピ 0歳〜5歳児のあと伸びする力を高める』(講談社)で注目を集める、玉川大学教育学部教授の大豆生田啓友先生に非認知能力に対する見解を聞きました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)非認知能力だけが重要ではないことに要注意「認知能力」とは、読み書きや計算のようにテストなどで測ることができる、いわば目に見える力のことです。それに対して、「非認知能力」は、「非認知」というだけにテストなどでは測りにくい、目に見えづらい力といえます。それに含まれるものは本当にさまざまですが、社会性や情動性、意志力、自己肯定感、なにかをやり抜く忍耐力、コミュニケーション能力、他者に対する思いやり、自分をコントロールする自己制御など、主に「心」や「社会性」にまつわる力です。非認知能力が注目されるようになった大きなきっかけは、アメリカの経済学者であるジェームズ・ヘックマンが行った子どもたちの追跡調査でした。その追跡調査の結果、幼児期に質の高い教育を受けた子どもとそうではない子どもでは、大人になってからの経済力などに大きな差が生まれたことがわかったのです。そして、大人になって経済力や社会的地位が高くなった人は、幼児期に非認知能力を高めるような教育を受けていた。ただ、誤解してはならないのは、「非認知能力が重要」だからといって「認知能力が重要ではない」というわけではないこと。そのどちらも大切な力ですから、しっかり伸ばしてあげるべきでしょう。時代の変化によって、非認知能力を獲得する機会が激減また、非認知能力が注目を集めることとなった背景には、先のヘックマンの研究の他に、時代の変化が挙げられます。本来、非認知能力とはなにか特別なものなどではなく、むかしであれば子どもの普段の遊びやあたりまえの子育てのなかで勝手に育っていたものです。かつての子どもたちは、豊かな自然のなかで元気にたくさん遊び、異年齢の子どもたち、あるいは異世代の大人とも触れ合う機会が数多くあり、多様で具体的な体験を通した経験を積み重ねていました。すると、遊びのなかでうまくいかないことがあっても、熱中して続けるうちにうまくいくといった経験を通じて、困難を乗り越えるために必要な意志力や忍耐力、やり抜く力を獲得することができた。また、他人とかかわるなかで人間関係の問題にぶつかったら、なんとか折り合いをつけるようなコミュニケーション能力や思いやり、自己制御といった力を得ることもできました。そのようにして、非認知能力を自然に獲得していたわけです。ですから、これまでは非認知能力が特段にフォーカスされることがなかっただけのことです。でも、むかしとは時代が大きく変化していますよね。まず、習い事などに忙しいいまの子どもは、単純に遊ぶ時間自体が減っています。そのため、遊びを通じて非認知能力を得る機会が激減している。また、いまの親は子どもになるべく喧嘩をさせないようにしています。本来なら、子ども同士でおもちゃを取り合うようないざこざは、社会性を身につける絶好の機会です。いざこざのなかで、子どもは自分の気持ちを相手にぶつけてその反応を見たり、相手に譲ったりといった経験を通じて成長していくのですからね。ところが、いまは親のクレームを恐れ、幼稚園や保育所でも子どもの喧嘩をなるべく未然に防ぐようにしてしまっている。これでは、なかなか子どもの社会性は育ちません。重要となる、子どもの興味関心に親がつき合う姿勢わたしは、2019年に妻との共著で『非認知能力を育てるあそびのレシピ 0歳〜5歳児のあと伸びする力を高める』(講談社)という本を出版しました。じつはこの本は、「こういう時代であっても、多くの親たちが何気なくやっていることが大事」というメッセージを込めたものでもあるのです。先にお伝えしたように、非認知能力は特別なものではありません。非認知能力というたいそうな名前がついているがために、特別なことをしなければ育たないと考える人もいるかもしれませんが、そうではないのです。では、なにをすればいいのか?それは、大人からしっかりと受け止められる経験を子どもにさせること、そして、子どもの興味関心を大人が大切にするということです。非認知能力の多くは、「主体性」にかかわるものです。人間は、好きなことに対してであれば、主体的に取り組むことができます。みなさんも、大好きなアーティストのコンサートチケットを手に入れるためなら、多少の困難があっても手に入れようと頑張るでしょう?それは、見方を変えれば、困難を乗り越える力を発揮しているともいえます。子どもだって同様です。親子で散歩に出かけたときに、子どもが落ち葉のことが気になって拾いはじめたら、一緒に拾ってあげればいい。家のなかで何度もソファに昇り降りする遊びを面白がっているのなら、「ソファがへたっちゃうでしょ!」なんて叱らずに遊ばせてあげればいい。そういう親の姿勢が、子どもの非認知能力を育てていくのです。また、子どもの興味関心は、子どもに非認知能力が育っているかどうかのひとつの目安にもなります。非認知能力はそもそも測ることが難しい力ですから、本来、「これができていれば非認知能力が育っている」といった明確な基準はありません。ただ、非認知能力の多くは、先に述べたように興味関心、主体性から生まれてくるもの。ですから、子どもが目を輝かせて強い興味を示すような世界を持っているようなら、ひとまずは安心していいでしょう。■ 玉川大学教育学部教授・大豆生田啓友先生 インタビュー一覧第1回:非認知能力は育っているか?子どもが「目をキラキラさせる世界」があれば安心です第2回:かわいい子には“いたずら”をさせよ!?「自由に遊んでいいよ」で子どもは学ぶ(※近日公開)第3回:親が先回りしたら「自己決定力」は育たない。幼くても決断力を伸ばせる声かけのコツ(※近日公開)第4回:イヤイヤ期に「悩まない、苦しまない」。子育ては“ほどほど”がちょうどいい(※近日公開)『非認知能力を育てるあそびのレシピ 0歳〜5歳児のあと伸びする力を高める』大豆生田啓友・大豆生田千夏 著/講談社(2019)【プロフィール】大豆生田啓友(おおまめうだ・ひろとも)玉川大学教育学部教授。青山学院大学大学院文学研究科教育学専攻修了後、青山学院幼稚園教諭等を経て、現職。専門は乳幼児教育学・保育学で、現在、日本保育学会副会長。メディア出演も数多い。著書は、『子育てを元気にする絵本』(エイデル研究所)、『非認知能力を育てる あそびのレシピ 0~5歳児のあと伸びする力を高める』(講談社)、『日本が誇る!ていねいな保育 0・1・2歳児のクラスの現場から』(小学館)、『マンガでわかる! 保育っていいね』(ひかりのくに)、『子どもの姿ベースの指導計画』(フレーベル館)、『あそびから生まれる動的環境デザイン』(学研みらい)、『21世紀型保育の探求-倉橋惣三を旅する』(フレーベル館)、『子育てを元気にすることば』(エイデル研究所)他、多数。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年01月30日サカイクに届く「うちの子は運動が苦手で、動きが鈍いように見えるんです......」という悩み。運動が苦手な子は、何から始めれば良いのでしょうか?いわきスポーツクラブのアカデミー、ドームアスリートハウスアスレティックアカデミー(以降DAHAA)のアドバイザーを務め、選手育成に長年携わる小俣よしのぶさんに聞く、運動能力向上のポイント。後編では、運動の基礎となる身体機能である姿勢維持と重心コントロール機能、運動が上手になるための能力である自己観察能力、運動好きを育てるために必要な「運動有能感」の重要性と大切さについて伺いました。(取材・文:鈴木智之写真:)裸足なのもポイント。DAHAAではあらゆるスポーツの基礎となる体力運動能力向上を図る長期育成プログラムを通してスポーツ万能キッズの育成を行っています<<前編:「うちの子運動神経が悪くて」と悩む親必見!「サッカー以前」に必要な運動スキルとは■猫背はイライラ、エネルギー不足の原因に小俣さんは運動が上手になる前提として「まずは姿勢ですね。猫背などが運動に必要な身体機能の低下を引き起こしたり、あるいはその現れと見ることができます。姿勢は運動が上手になるためには必要なんです。ここから改善する必要があると思います。」とアドバイスを送ります。「いまの子どもたちは携帯ゲームやスマートフォンなどの利用時間が多く、その間は長時間にわたり下を向いていることが多いです。このような姿勢が猫背につながると言われています。猫背は身体機能低下やケガ障害につながるとも考えられていますから猫背である場合は、改善が必要だと思います。まずは背筋を伸ばして骨盤を立てるイメージを作ること。これが運動の基本姿勢になります」人間は地球上で生活する限り重力の影響を受けています。立ったり、座っている、歩いたり、飛び跳ねたりする時にも身体を支える、言い換えると重力に抵抗しながら姿勢を維持しなければなりません。その姿勢を支える筋肉群(抗重力筋群)があるのですが、猫背などによってそれらの筋力や柔軟性が低下します。それによって身体を支えられなくなる、重心のコントロールが苦手になるということが現代の子どもに起きているそうです。「筋肉の中には姿勢を支えたり、重心をコントロールするために必要な身体の状態を感知するセンサーが入っています。運動不足などによる姿勢を支える筋群などの低下はこれらのセンサー機能の低下にもつながります。重力に抗って姿勢を維持できなくなってくると、それが猫背となって現れます。長時間、猫背でいると身体にさまざまな弊害が起こります。例えば、猫背になると前かがみ姿勢になるので胸が圧迫されます。これは言い換えると肺も圧迫されることになり、肺をしっかりと膨らませることが難しい姿勢です。酸素を体内に取り込む器官が肺で、それが圧迫されると呼吸が浅くなります。その結果、酸欠になったりしてイライラしたり、疲れやすくなるとも言われています。さらに人間は酸素を利用して活動のエネルギーを作ります。酸素を取り込む量が少なくなったり、その器官がうまく働かないと運動スポーツに必要なエネルギーも不足してしまいます。」また、腹圧を高めて踏ん張ることができないため、ボールを蹴るときやヘディングなどでジャンプ、あるいはコンタクトするときに力の発揮が弱くなるそうです。「良い姿勢を作ったり、維持することは、運動を行う上でとても大切です。いわきFCでは食事中の姿勢なども注意するようにしています。またDAHAAでは裸足で運動を行い姿勢維持機能の強化を図っています」■運動能力を高める3つのポイント、平衡、リズム、定位とは?姿勢維持が前提要件として整った上で、あるいはそれを改善するために様々な運動をすること。それが結果として、サッカーのパフォーマンス向上につながります。運動能力を高めるための3つのキーワードが「平衡」「リズム」「定位」です。平均台を渡る子どもたち。運動ではバランスが崩れながらもコントロールできることが大事まずは「平衡」とはどういう事を指すのかと伺うと、こんな回答をいただきました。「平衡(へいこう)」というのは、バランスと言えますが、バランスを安定させるだけはなく、バランスを崩したり、崩れたバランスを立て直したり、目まぐるしく変化する運動の中で姿勢を維持するなど、どのような体勢であっても姿勢と重心をコントロールする能力です。これはすべての運動の基礎となります。」と教えてくれました。さらに「器械体操のウルトラH難度やフィギュアスケートの4回転ジャンプ、サッカーのオーバヘッドキックやGKのダイビングキャッチなどは、この姿勢と重心コントロールが適切であるから成せる技なんです。バランスを鍛えるエクササイズというとバランスボードなどの不安定な物の上に乗ってバランスを崩さないようにするエクササイズや、身体の安定性をねらって体幹トレーニングなどをします。これらのエクササイズは、静止状態でのバランスの安定性を作るものであって運動やスポーツに必要なバランスとは異なります。本来、バランスは崩れないと運動できません。走ったり、跳んだり、投げたり、蹴ったりなどの運動はバランスの安定と不安定が目まぐるしく変化する中で行われるのです。したがってバランスを安定させるエクササイズや体幹を強化するだけではなく、バランスが崩れながらもコントロールできる能力が必要なのです」続いては「リズム」について。小俣さんは「運動が上手、運動の勘が優れた選手の特徴として、運動の変化の中における力を入れたり抜いたりする能力に優れています。熟達者のスキルなどが流れるような、あるいは力感を感じられないのはスキルの流れの中で適切に力の出し入れ、それに伴う動きの速度の抑揚とメリハリがスムーズであるからです。サッカーのドリブルで相手を抜くときは、動きの経過と力発揮の強弱が動きの速度の抑揚を生み出し、この動きがリズミカルに見えるので、メッシやネイマールのドリブルの中にリズムを感じ取るのです。力発揮の強弱がぎこちない、あるいはバラバラだと、スムーズに動くことができません。幼児の運動、例えば走ったり、投げたりなどの複雑な運動を見るとロボットのような動きをすることがありますが、あれは動きの中での力発揮の強弱ができていないために、あのようなぎこちない動きなるのです。リズムと言っても、これは音楽のリズムとは異なるものです。例えばダンスをやったところで養成できる能力ではありません。音楽のリズムは『二拍子』や『三拍子』などのビートという単位で構成され、アクセントを持つ音の強弱が連続するものです。音が基本となります。運動のリズムは身体の動きの中に現れる力の強弱と速度の緩急によるものですから、運動と音楽のリズムは根本的に異なります。最近では音楽に合わせてステップワークを行うエクササイズを見かけますが、あれが上達しても運動スポーツの上手さにはつながりません」最後に「定位」ですが、自分と自分の周辺の状況や状況の変化を把握する能力で、例えば自分がグラウンドのどのあたりいるのか、ボールと自分、相手との位置関係はどうかといったことを感覚的に捉えて運動や姿勢を変化させる能力のことを言うのだそうです。小俣さんはサッカーのスキルで例を示して「ドリブルでディフェンダーの間を突破する際に、この定位能力が必要となります。自分をカバーしているディフェンダーとの距離感(間合い)やディフェンダーの動きの変化、それに対して、どちらに切り返してカバーを外すのかを判断して自分の運動(ドリブル)とそれに伴う姿勢や体勢を適切に変化させます。あるいは相手ゴールを背にしてパスを受け、反転してゴールに向かってシュートを蹴る場合、自分とゴール、カバーしているディフェンダーとの位置関係を瞬発に判断してカバーのいない方向に反転します。その際にトラップから反転しながらキックへの運動の変化があり、それに伴い姿勢と重心が変化し、振り返ってゴールまでの距離を瞬時に読み取りながらシュートを打つために適切な力発揮度合いの変化が生じます。このような振り向きざまのシュートにも定位能力が関わっています」「これらの能力が整っていない、あるいは統合されていない、未発達であったりすることが、運動ができない=運動神経が悪いとみなされているのだと思います。これら3つの能力は、運動の基礎をなす要素ですから、これらの発達度合いや養成は非常に重要だと思います。その中でも特に平衡は運動のすべての根幹となります。姿勢の維持と重心のコントロールが適切でないとリズムや定位にも狂いが生じます。これらの能力を鍛えるには、前編で紹介した36の運動にある『姿勢の変化や安定性を伴う運動』と『重心の移動を伴う運動』が効果的であると言われています。サッカーがうまくなるためにドリブルやリフティングなどの練習だけをするのではなく、体育でやっているような器械体操、マット運動、鉄棒、さらに遊びの中に含まれるさまざまな運動など、一見サッカーと関連しない、あるいはサッカーから離れた運動が大事なのです。サッカーがうまくなりたいからといってサッカーばかりしすぎると、特定の能力は鍛えられますが、体力や運動能力が偏ったり、身体形態の健全な発育を阻害したり、それらがロコモティブシンドロームやケガ障害の要因になったりします。サッカーの基礎はスポーツ万能、言い換えると高い基礎体力運動能力です」■自己観察能力は、自分で体験しないと身に付かない小俣さんはスポーツが上達する上で欠かせないのは「運動の最中に、自分の身体や運動を常に感じ取る、自分自身を観察する能力」だと言います。動物の動きをする子どもたち。自分の身体をどう動かせばいいのか常に意識する能力は、子どもが体験の中で身につけていくしかない「このような行為を内省や自己観察と言うのですが、自分の体はどうなっているのか、どう動いたのか、どこに力が入ってるのか。そして、どうやったらうまく出来たのかということを常に意識したり感じ取る能力です。これは動画などの映像を使って自分の運動を見ることとは違います。動画もスキル習得にとって適切な方法ではありますが、そもそもこの自己観察能力がない、あるいは低い選手や、特に競技経験の浅い子どもには適していない指導です。自分の身体と運動の感覚が備わっていない選手に動画を見せて動きを指示したり、イメージを伝えても、それらを理解して指示やイメージ通りの運動に変えることは非常に難しいです。自己観察能力が備わるとスキル習得や運動学習の効率も高くなると言われています。こればかりは、大人が教えるものではなく、子どもが運動体験する中で身につけていくものです」「遊びやスポーツ活動の中で、自分の身体と運動に向き合い自己観察を行いながら感覚を研ぎ澄まし習得するものです。しばしば選手たちに、例えば、練習中にシュートを打った後などに、直ちに蹴った時の感覚を振り返れと言います。チームメートとおしゃべりしたり、ほかのことを考えていると感覚を忘れてしまいます。自己観察は感覚を通して行うものですから運動の最中や直後の感覚の振り返りが重要なのです。また指導者が1プレーごとに細かく指導したり、動きを指摘することも感覚を失わせる行為です。指導者は、選手の動きに変化が見られた時などに『今、どんな感じだった?』とか『今の動きと、さっきまでの動きは、どのように変わった?』などの質問をして選手が自己観察するきっかけを作ることが自己観察能力の養成には肝要です。ブリース・リーの有名なセリフに『Don’t think!Feel!』というのがありますが、正にあれです」「人間は本来、走ったり、投げたり、蹴るなどの複雑な運動を行う能力を持っています。運動ができない子、苦手な子は体験機会がないことが原因のひとつで、運動機会を与えるうちにできるようになるんです」そのときは、なるべく大人がやり方を教えず、自分でチャレンジすることで、自然と身につけていくと言います。「例えば、ボール投げ運動であれば、ボール投げが上手、あるいはフォームが整っている場合は野球のピッチャーの投げ方を指導することも可能で、その際には大人が介入して教えることはできると思います。しかし、元々ボール投げが苦手、あるいはその運動体験や運動感覚が乏しい子どもに高度な体力運動能力が要求されるボール投げ運を教えるのは難しいです。投げる運動が苦手な子どもには投げ方を教えるのではなく、先ずボール投げの楽しさに気づかせて、その後は自分の好きなように投げさせてみることが大事です。投げる運動を繰り返す中で投運動に必要な体力運動能力が鍛えられ、かつ運動の感覚が養われていきます。投運動の基本が備わってきたら、高度な投げ方を指導するというように段階的に取り組むほうが合理的です。これはサッカーのスキル習得も同じです」もともと運動体験が乏しいのに専門的な指導をしてもつまらないのでやる気も出ないし上達しません。まずは「楽しさ」に気づかせてあげましょうスポーツ教室などに行くと、子どもたちが取り組む姿を、近くで保護者が見守っています。微笑ましい光景ですが、小俣さんはその際「できたことを褒めるだけでなく、認めることがポイント」と言います。「子どもは何かの運動に取り組んで、上手にできると保護者の方をチラっと見ます。『いまできたよね、すごいでしょ』という感じで。これは、認めてもらいたいという要求があって、それを認めてもらうと自信ややる気につながります。運動を通して自信や動機が高まることを『運動有能感』と言います。自分はうまくできたんだ、やればできるんだ!という気持ちは心身の健全な成長にとって欠かせません。特に子どもは、運動を通してこれらの能力を身につけやすいと言われています。運動が、子どもの自信や性格を作るんです」■子どもを伸ばす褒め方のコツ登ったり、跳んだり、様々な遊びを通して運動能力を高めていくのです。そして、自信を持つことで積極的にチャレンジするようになりますそして保護者に向けて、次のようにアドバイスを送ります。「子どもの頃は自分に自信を持つことが大切で、この頃に形成された精神構造などは、それ以降の自身のあり方に影響するということも聞きます。うまくできたときに、子どもが『見て!見て!』と言うのは、自分の有能感を示して褒めてもらいたいからなんです。有能感が芽生えると、次はこういうことをやってみようという、チャレンジする気持ちが沸き上がってきます。それが積極性を生み、苦手な運動にも積極的に取り組むようになり、結果として体力運動能力の向上につながるのです」子どもを褒めるときにも、コツがあるようです。それは「他の子と比べずに、できたことを見つけて褒めること」です。「ただし褒めすぎると、子どもは褒められることが目的になり、褒められないと刺激になりません。つまらなく感じてしまいます。だからこそ、認めることが大事で、『いま、できたね。どうやったらできたの、ママに教えて?次はこれをやってみれば』というふうに持っていってください。それが、運動が好きになり、上達するためのひとつの方法です」いかがでしょうか。運動神経云々ではなく、運動機会が子どもたちの体力運動能力の向上につながるのです。前編でもお伝えした36の基本運動は、親子で海や山、川などの自然体験をしたりアスレチック体験など一緒に楽しみながらできるものです。遠出しなくてもご家族で近場の自然でアクティビティを楽しんだり、公園などで一緒に運動体験をしてみてはどうでしょうか。そして楽しみながら「褒めるポイント」を実践して、お子さんのチャレンジする力を引き出してあげましょう。<<前編:「うちの子運動神経が悪くて」と悩む親必見!「サッカー以前」に必要な運動スキルとはドームアスリートハウスアスレティックアカデミーとはアンダーアーマー日本総代理店である(株)ドームのトップアスリート専用のパフォーマンス開発機関「ドームアスリートハウス」が運営するスポーツ万能キッズを養成するアカデミー。その特徴は、①あらゆるスポーツや運動の基礎となる体力運動能力からパフォーマンスアップのための専門的フィジカルを鍛えるプログラム、②日本最高レベルのトレーニング施設、③トップアスリートを指導するパフォーマンスコーチによる専門性の高い指導。育成年代のスポーツや運動についてのご相談やお問い合わせは下記までDAHアスレティックアカデミー>>小俣よしのぶ(おまた・よしのぶ)いわきスポーツクラブ(いわきFC)アカデミーアドバイザードームアスリートハウスアスレティックアカデミーアドバイザーWaisportsジャパン(筑波大学発ベンチャー企業)研究員石原塾アドバイザー筑波大学大学院修了体育学修士育成システム、競技スポーツの一般トレーニング学の研究を専門とし、その知見を活かしJリーグ、競技団体、プロ野球、自治体などの指導者研修や講演活動を行っている。
2020年01月29日「うちの子は運動神経が悪くて......」「他の子と比べて、動きが鈍いのよね......」。そんな感想を持つ保護者の方から、サカイクに相談のメールがよく届きます。そこで今回は、子どもや成長期のスポーツ選手たちの育成について多くの知見を持つ、いわきスポーツクラブアカデミーアドバイザー、ドームアスリートハウスアスレティックアカデミー(以降DAHAA)アドバイザーの小俣よしのぶ氏に話を聞きました。(取材・文:鈴木智之写真:新井賢一)DAHAAではあらゆるスポーツの基礎となる体力運動能力向上を図る長期育成プログラムを通してスポーツ万能キッズの育成を行っています■サッカーをするための基礎的な運動体験が大事スポーツの現場でよく使われる、運動神経が良い、悪いという表現。耳慣れた言葉ですが、小俣さんは「そもそも、運動神経に良いも悪いもありません」と穏やかな笑みを浮かべて言います。「運動は神経を介して筋肉、骨、関節などの運動器が脳と繋がって行うものなので、神経が良い、悪いというものではないんです。人間の基本構造に優劣はありません。」では、運動ができる子と苦手な子の違いはなんでしょうか?小俣さんは「一番の大きな違いは、運動体験です。運動の得意な子どもは遊びなどの運動を通して、運動に必要な体力と運動能力を身につけています」と教えてくれました。しかし、近年、子どもが外で遊ぶ機会や場所が減り、遊びを通した運動体験を得ることが難しくなっています。代わって、身体活動による遊びではなく、スマートフォンやTVゲームなど運動量の少ない静的な活動時間が多くなっていると言われています。昨年12月、スポーツ庁より平成31年(令和元年)の体力運動能力調査の結果が発表されましたが、それによるとスマホやゲーム機、パソコンの利用増加が体力運動能力低下要因の一つではないかと報告されています。「子どもたちをサッカースクールに入れると、サッカーも運動もできるようになると考える保護者の方もいると思いますが、そもそもいまの子どもたちはサッカーをするための基礎的な運動体験から得られる体力運動能力が低いため、サッカーのスキル習得を中心とした練習や運動をしても、サッカーの難しいスキルをなかなかうまくできないし、体力運動能力も向上しないんですね。その様子を見て、うちの子は運動神経が悪くて...と思う人が多いのではないでしょうか」そのような現状を踏まえて小俣さんがアドバイザーをしている、いわきスポーツクラブが運営する『いわきFC』の中高校生はボールを使ったサッカーの練習と並行して、基礎的な運動体験による体力運動能力の向上を図るトレーニングを行っており、サッカーのスキル練習よりも重要視しているそうです。さらにDAHAAでは、あらゆるスポーツの基礎となる体力運動能力向上を図る長期育成プログラムを通してスポーツ万能キッズの育成を行っています。■じっと立っていることすらできない子が増えている小俣さんによると、現代の子どもたちには、運動スポーツ活動や日常生活に影響を与える大きな3つの問題があるそうです。1つがエネルギー系体力不足、2つ目が子どもロコモティブシンドローム、3つ目がそれらに伴う運動に必要な身体機能の低下や未発達です。小俣さんは、それぞれどのようなことなのかを説明してくれました。「まず、エネルギー系体力とは、大きな力を発揮したり、力の発揮を維持する能力です。体力テストでは握力や立ち幅跳び、持久走などがそれらにあたります。エネルギー系体力不足とは筋力の不足とも言い換えられ、その現象が例えば、すぐに疲れたと言って運動を止めてしまったり、体がフニャフニャしていて運動に力強さを感じられない、あるいはサッカーに多く見られますが腕立て伏せなどの筋力発揮運動をしっかりとできない、ロングパスを蹴ることができない、ジャンプしてのヘディングが苦手というものです。エネルギー系体力不足による運動への影響は、身体活動の基礎となる姿勢維持にも及びます。これは言い換えると立っているときに身体を支える力が弱いんです。人間は重力の影響を受けているので、身体に力を入れないと倒れてしまいます。サッカーの基本である走る運動も身体を支える力が必要です。走運動は、片足ジャンプを交互に連続する運動で、50m走なら50mにわたって交互連続ジャンプをすることと言い換えられ、この間ずっと姿勢を維持し続けなければなりません。そう考えると一見単純に見える走る運動でも、かなりの体力が必要であることを理解できると思います。走るフォームを直してほしいという要望をよく聞きますが、走る運動は総合的な体力運動で、子どもにとっては高負荷の運動なんです。さらに昨今は学校体育のゆとり化の影響、外遊びから得られる運動体験による体力運動能力向上が見込めないため、運動の基本である姿勢さえも維持できない子どもが増えています」。続いては「子どもロコモティブシンドローム」です。以前、サカイクでも取り上げましたが、ロコモティブシンドロームとは、骨、筋肉、関節、靭帯などで構成されている運動器に障害が起こり、「立つ」「歩く」といった日常生活を送るために欠かせない機能が低下している状態のことを言います。片足ジャンプをする子どもたち。一見単純に見える「走る」運動は、総合的な体力運動なのです小俣さんは「ロコモティブシンドロームは、本来高齢者の疾患として認知されていましたが現在では子どもにも蔓延している疾患なんです」と注意をうながします。ある報告によると中学生の約1割が目を開けて片足立ちを5秒以上できない、約4割は前屈して指先を地面につけることができない生徒がいたりするのだそうです。さらにはロコモティブシンドロームはスポーツを専門的に行っていても起こるそうです。そのような観点から幼少期から競技に専門特化することは危険なのです。3つ目が「運動に必要な、身体機能の低下や未発達」です。「いまの子どもたちは遊びの中で運動をする機会が少ないこともあり、運動が苦手な子が多く、運動をしたがりません。その結果、運動に必要な機能が低下するという悪循環に陥っているケースも少なくありません」小俣さんはいわきFCアカデミーやDAHAAのほかに、若年層向けフィジカルトレーニングの指導をしていますが、そこでは運動に必要な「運動動作スキル」の習得に役立つ、基礎運動をメインに取り組んでいるそうです。「運動をするためには筋力や持久力、スピードなどの体の力、いわゆる『体力』と、身長や体重、体型や体格などの『身体形態』が密接に関わってきます。これら体力と身体形態を総合したものが『フィジカル』となります。そして、このフィジカルをまとめて、難しい運動やスポーツを行う、あるいはスポーツの難しいスキルを習得したりする力を『運動能力』と定義されています。運動能力は、言い換えると『コオーディネーションや巧みさ』でもあり、走る、投げる、跳ぶ、蹴るといった運動を器用に行う能力です。この体力と運動能力を一体化させることで運動動作スキルが向上しますから、これらを総合的に養成することが大事になります。さらに、こう続けます。「体力と運動能力は、異なる要素です。よって保護者の方は、お子さんが運動が苦手なように見えたら、体力が低いのか、あるいは運動能力が低いのかという視点で見るといいと思います。例えば、体力や身体形態が同年代の子どもと比べても大きいほうであるが、速く走ることが苦手だったり器用さに欠ける場合は、体力は高いが運動能力が低いと判断できます。逆に身体は小さくて力も弱いが、すばしっこかったり器用だったりする場合は、体力は低いが運動能力は高いと見ることができます。」■家庭でできる身体機能を整える運動そう言って、運動が苦手なお子さんの運動機能を向上させるために、家庭でもできる「身体機能を整える運動」を教えてくれました。36の基本運動(出展:『あんふぁん』 フジサンケイ新聞社 2008年10月号より)36の基本運動で、次のような運動があります。【姿勢の変化や安定性を伴う運動】立つ/両手を相手と組む/乗る/逆立ち/渡る/起きる/ぶら下がる/浮く/回る【重心の移動を伴う運動】走る/登る/歩く/跳ねる/泳ぐ/垂直に跳ぶ/くぐる/滑る/這う【人や物を操作する運動】持つ/支える/運ぶ/押す/当てる/操る/蹴る/押さえる/捕る/振る/漕ぐ/渡す/投げる/倒す/引く/打つ/つかむ/積む※36の基本運動についてはNHKエデュケーショナルの「遊育(あそいく)」ページなどでもご確認いただけます上記の運動をどのように取り入れているかを伺うと、いわきFCやDAHAAで実践していることを明かしてくれました。「これらのアカデミーでは、姿勢の変化や安定性を伴う運動と、重心の移動を伴う運動が整ってきたら、人や物(ボールなど)を操作する運動へと移っていきます。サッカーをするためには、姿勢と重心のコントロールを無意識に行いながら、ボールなどを巧みに操作する能力が必要です。姿勢や重心のコントロールができずに、フラフラした状態でボールを扱っても上手くいきませんよね。運動経験の少ない現代の子どもたちにとっては、基礎的な運動ができるようになってから、サッカーなどの専門種目に取り組むのが良いと思います。算数の難しい問題、例えば四則計算や文章問題なども九九を暗記しているという基礎があるから解けます。運動スポーツも一緒で基礎体力運動能力が整っているから上手くなったり、楽しくなります。36の基礎運動を遊びを通して体験することで体力運動能力を向上させ、それがサッカーなどのスポーツに活かされるのです。現在、サッカー界で流行している例えば体幹トレーニング、ファンクショナルやムーブメントトレーニングは、そもそも基礎体力運動能力が備わっている大人がやるものです。運動体験が未熟だったり体力運動能力が低い子どもがやっても、ねらった通りの効果を得ることは難しいと思います。」次回は、サッカーがうまくなるために必要な姿勢と、子どもが運動が好きになるにはどうしたら良いかについて紹介します。ドームアスリートハウスアスレティックアカデミーとはアンダーアーマー日本総代理店である(株)ドームのトップアスリート専用のパフォーマンス開発機関「ドームアスリートハウス」が運営するスポーツ万能キッズを養成するアカデミー。その特徴は、①あらゆるスポーツや運動の基礎となる体力運動能力からパフォーマンスアップのための専門的フィジカルを鍛えるプログラム、②日本最高レベルのトレーニング施設、③トップアスリートを指導するパフォーマンスコーチによる専門性の高い指導。育成年代のスポーツや運動についてのご相談やお問い合わせは下記までDAHアスレティックアカデミー>>小俣よしのぶ(おまた・よしのぶ)いわきスポーツクラブ(いわきFC)アカデミーアドバイザードームアスリートハウスアスレティックアカデミーアドバイザーWaisportsジャパン(筑波大学発ベンチャー企業)研究員石原塾アドバイザー筑波大学大学院修了体育学修士育成システム、競技スポーツの一般トレーニング学の研究を専門とし、その知見を活かしJリーグ、競技団体、プロ野球、自治体などの指導者研修や講演活動を行っている。
2020年01月21日今どきの子どもたちのコミュニケーション能力低下は、学校や新卒採用などの現場において、ずいぶん前から言われ続けてきました。また、学校生活から卒業して社会人になれば、さらに高度で複雑なコミュニケーションに対応できる力が求められるでしょう。将来、社会人生活を送るのに十分なコミュニケーション能力を育むためには、日頃の家庭でのコミュニケーションの在り方が大きく影響します。子どものコミュニケーション能力がなぜ低いと言われるのか、そして家庭でコミュニケーション能力を育てるために親ができることについて紹介します。子どものコミュニケーション環境は、今と昔で大きく変わっている子どものコミュニケーション能力が低くなったと言われる背景には、社会の大きな変化があります。たとえば、翌日使う持ち物を確認し忘れていたことを気づいたとき、子どもたちはどうするでしょうか。かつては友だちの自宅へ電話をかけ、応答した家の人に友だちへの取次ぎをお願いし、代わって出た本人に確認をしていましたが、今ではメールアプリなどでダイレクトに、しかも声を発することなく確認することができます。また、わからないことがあれば、親や先生に聞くよりも、先にネットで検索して調べたほうがより早く、そして多くの情報を得ることができる、と考える子も少なくないでしょう。もうひとつ、普段の家庭での過ごし方をイメージしてみましょう。学校や園から帰ってきた子どもたちが、友だち同士、近所で集まって遊ぶ姿を見ることは少なくなりました。そもそも子どもの数が少なくなっているうえに、習い事でお互いに遊ぶ時間を合わせにくい現状があります。夕食時には、同居するおじいちゃんおばあちゃんも含め大人数で食卓を囲んで、その日あったことを話し、いろんな世代の意見を交えながら団らんする――そんなシーンも、昭和を描いたドラマやアニメでしか見かけなくなりました。ITの発達と少子核家族化が、子どもを取り巻くコミュニケーション環境を変えたと言えるかもしれません。言葉が足りないことが原因でトラブルに社会の変化に合わせるように、今どきの子どもたちは、小さなコミュニティの中で仲間内や家族とやりとりする比重が大きくなっています。そして学校生活では、単語レベルでの短い言葉のやりとりが、クラスメートとの意思疎通を不十分にさせてしまい、そこからトラブルになってしまうことも。教育ジャーナリストの斎藤剛史氏は、現代の子どもたちのコミュニケーション能力について、「良好な対人関係をつくる能力が低下している」という “否定的な見方” がある一方で、「周囲の人間関係を的確に把握して、それに自分を合わせるなど高い能力がある」という “肯定的な見方” もあるとしています。しかし、全体的なコミュニケーション能力はやはり低くなっているようです。ただ、今時の子どもたちには、仲間同士では必要以上に気を使うのに対して、大人など異世代や仲間以外に対する人間関係には無関心という傾向もあるように思われます。いずれにしても、昔に比べれば、全体的なコミュニケーション能力は低くなったと言っても過言ではないでしょう。(引用元:ベネッセ教育情報|就職も左右!?「コミュニケーション能力」は家庭から)「やばい」「うざい」「きもい」などの無思慮な短い言葉でやりとりを許し合える身近な関係から一歩外へ出た途端、お互いの言葉が足りないことで、子どもたちの間にトラブルが生じていると考えられます。コミュニケーション能力は就職までも左右する学校生活でのトラブルだけでなく、社会人生活、とりわけその第一歩となる就職にもコミュニケーション能力は大きく影響を及ぼします。全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)が2009(平成21)年秋に実施した「学生生活実態調査」によると、以下の特徴がある学生ほど、就職内定率が高いことがわかりました。目上の人との会話が得意家族との会話が多い友人の数が多いリーダー経験がある周囲の意見を尊重できる幅広い人間関係を形成して、自分から積極的に働きかけ、周囲に共感できること、つまりコミュニケーション能力の高さは、就職活動の結果までも左右するわけです。また、『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書』の著者であり、現役東大生の西岡壱誠氏は、「友だちが多いヤツが東大に合格する」と話しており、“勉強に限らずさまざまな面で活躍している、成長スピードの速い人”の 共通点として、以下のことを挙げています。どんなに意見が違う人の話でも、話を遮るのではなく「いったんは聞いてみよう」という姿勢を持っている。そして、そのなかからなにかを得ようとしているように思います。(引用元:Study Hacker|現役東大生が「友だちが多いヤツが東大に合格する」と言う根拠。やっぱり “性格がいい人” が伸びていく)これは前述した「周囲の意見を尊重できる」という性格に当てはまるのではないでしょうか。どうやら、コミュニケーション能力は「学び」にも影響を与えるのですね。家庭でできるコミュニケーション能力アップ術子どもたちの将来を考えるうえで必要不可欠なコミュニケーション能力は、家庭でも意識することで向上できます。次に紹介するコミュニケーション能力アップ術でピンときたものがあれば、ご自身のお子さまに合わせて取り入れてみてはいかがでしょうか。■子どもの話を最後まで聞く帝京短期大学・生活科学科学科長である宍戸洲美教授は、子どもの話に「しっかり心を向ける」ことが大切だと言っています。まずは、「子どもの話を最後まで聞く」「スマートフォンを見ながら返事をしない」、この2つを心がけてみてはいかがでしょう。話を聞いてもらった経験が多い子どもだけが、話を聞ける子どもになるのです。また、親に話を聞いてもらうと、「お父さんお母さんは私を見ていてくれている、わかってくれている」と感じ、子どもの自己肯定感が高まります。■長い文章で話す「あれとって」「早くして」――親の私たちも、簡単な言葉で話しかけていることが多いのではないでしょうか。「次世代教育のグランドデザイン」を描く研究機関、内田洋行教育総合研究所が配信する「学びの場.com」は、親子間での会話こそ気をつけるべきだとしています。「リビングのテーブルに置いてあるレシピ本を取って」「〇時に家を出ないと用事に間に合わないから、それまでに出かけられるように準備しよう」など、親子で長い文章をやりとりしてみましょう。■学校や習い事以外の場所に出かける地域の行事や、公園や駅前で開催されるイベントなど、さまざまな人と触れ合える場に出かけてみましょう。その際、子どもだけにコミュニケーションを促すのではなく、親の私たちが積極的に声をかけてコミュニケ―ションを図るようにします。教育ジャーナリストの中曽根陽子氏も、「さまざまな価値観への理解とコミュニケーション力は、経験からしか学べない」と言っています。家庭や学校・習い事以外の場所にどんどん子どもを連れ出しましょう!***子どものコミュニケーション能力は、現代の社会の仕組みを見ても、自然に任せていてはなかなか伸びないようです。とはいえ、親が何でも先取りしてヒントを出したり代弁したりするのは禁物。じっくり焦らず見守っていきましょう。(参考)文部科学省|コミュニケーション教育推進会議(第1回)「コミュニケーション能力」に関する指摘・調査等内閣府|情報誌「子どもと若者」~子どもと若者への支援に向けて~コミュニケーション力を高めるためにベネッセ教育情報|就職も左右!?「コミュニケーション能力」は家庭からStudy Hacker|現役東大生が「友だちが多いヤツが東大に合格する」と言う根拠。やっぱり “性格がいい人” が伸びていく学びの場.com|子どものコミュニケーション力は落ちているのかStudy Hackerこどもまなび☆ラボ|自己肯定感を育む、親子コミュニケーション。「聞いて!」「あとでね」の正解Study Hackerこどもまなび☆ラボ|学校と習い事以外の世界はありますか?「生きる力」を育てる “第3の居場所”
2020年01月16日体脂肪を減らすのに最も有効な運動である「有酸素運動」。しかし「有酸素運動を続けているけれど、ダイエット効果を感じない…」という方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、有酸素運動をしているのに体脂肪がなかなか減らない理由について見ていきましょう。有酸素運動とは有酸素運動とは酸素を利用してエネルギー供給が行われる運動で、ウォーキングやジョギングなど低強度で長時間続けられる運動です。そのため100mダッシュのような高強度な運動は、酸素が体内に行き届かないうちにエネルギー供給が為されるので無酸素運動になります。無酸素運動では主に糖質がエネルギーとして使われます。それに対し、有酸素運動では糖質に加えて脂肪もエネルギーとして使われるようになるので、有酸素運動は体脂肪を減らすのに有効な運動と言われるのです。それではなぜ有酸素運動をしているのになかなか体脂肪が減らないのでしょう。関連記事有酸素運動の効果と運動時間は比例しない!ポイントを解説【理由1】運動強度が高すぎるダイエット効果を出そうという想いから、息がハアハア乱れるくらいの運動強度で運動を行っていませんか?息が乱れるくらいの強度になると有酸素運動ではなく、むしろ無酸素運動になってしまいます。無酸素運動ですから体内に酸素が行き届かず、脂肪を燃やしているつもりが不完全燃焼してしまっているのです。脂肪を燃焼させるには、息が乱れない程度の「ややキツい」と感じる強度で行うようにしましょう。【理由2】筋トレ前に有酸素運動を行っている有酸素運動の後に筋トレを行うと、有酸素運動中に発生した遊離脂肪酸が、脂肪の分解を促進する成長ホルモンの分泌を抑制してしまうと言われています。体脂肪を減らしたい場合は、筋トレ直後に有酸素運動を行うようにします。筋トレ直後は脂肪が分解され始めるタイミングなので、より効率よく脂肪を燃焼させることができるでしょう。【理由3】トレーニング頻度が少なすぎる体脂肪を減らすには、週1回のトレーニングでは少ないと言えます。最低でもやはり週2〜3回は行っておきたいところです。なかなかトレーニングをする時間が確保できない場合は、日常生活の中にトレーニングを組み込んでしまうことをおすすめします。例えば通勤中、一駅手前で降りて仕事場までウォーキングをすることで、通勤の中に有酸素運動を組み込んでしまうなどで、体を動かしましょう。正しい有酸素運動でダイエットをしよういかがでしょうか、ご紹介した理由の中に心当たりありましたか?このように有酸素運動で体脂肪を減らすにも“やり方”があるのです。「有酸素運動を続けているけれど、ダイエット効果を感じない…」という方は上記をヒントにして、もう一度有酸素運動に取り組んでみてはいかがでしょう。町田 晋一パーソナルトレーナー、ストレッチインストラクター
2019年12月29日ダイエットを成功させたいのは皆さんの共通した目標だと思います。しかしその効果がなかなか出なくて困っている方も多いはず。もしかしたら、そもそもの問題点はやり方が違うせいかもしれません。今回は皆さんがお悩みのダイエットの成功の秘訣について解説していきたいと思います。下半身がダイエット成功の鍵を握るダイエットの成功には下半身が重要です。その理由は、下半身(臀部~足裏)が全身の筋肉の2/3を占めていると言われているからです。また筋肉の大きさも下半身が大きく、それは筋力にも比例するので鍛えれば代謝量にも比例します。ちなみに大きさの順位は、大腿四頭筋→大殿筋→三角筋→ハムストリングスとなっていきます。その下半身がしっかりとエネルギーを消費出来る環境が整っていないと代謝は上がらず、脂肪燃焼などに働いてくれません。ダイエット成功に欠かせない2つの運動無酸素運動無酸素運動とは筋トレです。無酸素運動を行うと鍛えた筋肉の働きや機能の活性が高まっていきます。そうすると1回の動作での熱量は高くなり、発汗もしやすくなって、脂肪燃焼に繋がります。無酸素運動を行うと体が太くなってイヤだという声も聞きますが、それは問題ありません。ダイエットとして行う負荷は筋肉が大きくなるほどの負荷では無く、むしろ脂肪燃焼が促進されるので見た目もスッキリします。有酸素運動これはウォーキングやジョギングなどの運動です。有酸素運動を行うと、体内に多くの酸素が取り込まれていきます。酸素は血液の成分でもありますので血流がどんどんと上がり、代謝は上がっていきます。代謝には糖質や脂肪などのエネルギーが必要になり、運動に時間をかければかけるほど燃焼具合は高まっていきます。そしてこのウォーキングやジョギングも下半身の筋肉が重要になります。この有酸素運動は、時間をかければかけるほど脂肪の燃焼に繋がります。ですので無酸素運動ではこの有酸素運動に対して持続して行えるようにトレーニングを行うのです。組み合わせが大切無酸素運動と有酸素運動の組み合わせは重要で、どちらも徐々に効果を高めていくと段々と痩せられる理想の体になります。また、これらの運動を毎日両方とも行う必要はありません。それぞれを週に2~3回ずつで構いません。ですので、2日に1回、無酸素運動か有酸素運動のどちらかを行い、それを交互に行うようにしてください。鍛えた筋肉に休む時間も必要なので、無理は禁物です。ダイエットに効果的な下半身トレーニング臀部<やり方>写真のように上半身は真っ直ぐを保ち、片脚だけを後ろに反らします。その際に臀部に力を集中して行いましょう。片脚を上げ切ったらその位置で10秒維持します。そしてゆっくり戻し、これを3回行います。この3回を1セットとし、2~3セット行いましょう。この際に上半身が前に倒れて行うと効果はありません。上半身が倒れた反動で脚が上がっているだけなので、効果の無いトレーニングとなります。太ももとふくらはぎ<やり方>つま先立ちになります。つま先立ちになった際に、膝と足首を出来る限り伸ばし、その2点に力を集中させます。こちらも10秒維持し、3回を1セット、2~3セット行いましょう。10秒維持したらゆっくり足を戻しますが、床にはかかとを着けず、ギリギリの位置でキープし、再度行ってください。ダイエットを成功させるための食事のポイント無酸素運動と有酸素運動を行ったからといって、食事に関して怠って良い訳ではありません。そもそもダイエットを行わないといけなくなった理由の大半は、食事だと思います。それを健康的にかつ効率よく行うのが運動ということです。またどのような栄養素を摂るべきかという疑問になりますが、運動を行っている最中はそういうアプローチは敢えて要らないと思います。必要なことは摂取カロリーと消費カロリーのバランスと栄養素の偏りが無いことだと思います。運動を行えばたくさんの栄養素は消費され、体の各細胞も疲労してしまいます。それを補うためにも栄養素の偏りは良くないですし、摂取カロリーが消費カロリーを上回れば行っているものの意味がありません。この運動を行う前提での摂取カロリーの目安は、女性1700キロカロリー、男性2000キロカロリーだと思います。無酸素運動&有酸素運動でダイエットこのように無酸素運動と有酸素運動が体にもたらす役割は違います。もちろん全く効果が違う訳ではなく、無酸素運動でもエネルギー消費は行われ、有酸素運動でも筋肉は付きます。また、これらをしっかりと行うと、ダイエットだけの効果では無く、新陳代謝も高まります。そうすると肌や髪の質などの変化も加わり、一石二鳥どころか三鳥・四鳥と良いことばかりになります。肥後晴久ボディセラピスト、整体師
2019年12月26日「1日4分“ちょっとキツい”運動をするだけで、45分間軽めに運動するのと同じ効果を持つエクササイズ法が注目されています。しかも、毎日行う必要はありません。実践すれば、体重や体脂肪率が減るだけでなく、血糖値・血圧改善、認知機能の向上、善玉コレステロール増加などの効果も期待できるんです」“20秒運動して、10秒休む”を8セット。これを週に2〜3日行うだけで、体のあらゆる悩みが解決するーー。著書『世界一効率がいい最高の運動』(かんき出版)が5万部のベストセラーとなった、東海大学医学部で教授を務める川田浩志先生はそう語る。「アスリートたちが実践しているトレーニング方法のなかに、HIIT(ヒット)というものがあります。HIITとは、全速力でのダッシュをはじめとした高い負荷がかかる運動と休息を、短い間隔で交互に行うというもの。私が紹介するエクササイズ法も、HIITの考えにもとづいています。HIITを行うことで、『有酸素運動』の脂肪燃焼効果、『無酸素運動』の筋力アップ効果の両方を超短時間で得られるのです」50代突破をきっかけに体重が増加し、「痩せなきゃ、健康でいなくちゃ……」が口癖になってきた本誌女性記者(55)。だけど、アスリートが日ごろから行っている運動なんて、ぜったいにムリ!「安心してください。一般の人でも、“自分のペース”でHIITを行うだけで、健康促進や病気予防などに効果があるという研究結果が続々と出ているんです」HIITが、アスリート業界に知られるようになったのは、’98年の長野冬季五輪、スピードスケートで金メダルを取った清水宏保選手が練習に採用していたことがきっかけ。HIITは、ほかの運動法と何が違うのだろうか。川田先生はこう話す。「筋肉細胞の中には、『ミトコンドリア』というエネルギーを生み出す器官があります。このミトコンドリアは、体に摂取された酸素を燃料に、たくさんのエネルギーを供給し、健康な体を作り上げています」ミトコンドリアの量と質は、年齢とともに減少・低下していく。「ミトコンドリアの質が落ちてしまうと、老化の加速、脳梗塞、糖尿病、アルツハイマー病、がんの原因でもある『過剰な活性酸素』が生み出されます。HIITは、筋トレのように筋肉を増やして筋力をアップさせるだけでなく、そこに有酸素運動の要素も加わることで、筋肉のミトコンドリアの数を増やし質を高め、さらに心肺機能も向上させる。健康な体を作るミトコンドリアの働きを高めると同時に、そのエネルギーのもとになる酸素の摂取量も増やすことができるのがHIITなのです」アスリートは、この酸素摂取量や心拍数が最大に達するまで、全力で負荷をかけていくそうだが、一般の人は“ハアハア”と息が上がる程度(全力の70〜80%)の運動でよいという。川田先生の研究のもと実践した40代男性は、ふだんから運動はしておらず体力低下と腰痛に悩んでいた。そこで1日おきに2カ月、HIITを行ったところ……。「その結果、74.9kgあった体重が69.5kgと、5.4kg減少。体脂肪率は、“かくれ肥満”だった24%から18.3%に。過剰気味だった内臓脂肪のレベルも正常値に改善しました。しかも筋肉量は維持したまま。脂肪だけを燃焼することに成功しましたね」川田先生は「50代女性のために」と、こう提案する。「運動の習慣がない50代の女性がHIITを実践するには、スクワットなどのシンプルな動きで、体幹や下半身などにある大きな筋肉を鍛える運動がベスト。基礎体力をつけることで、年齢とともに落ちる代謝量をアップさせ、老化防止も」実践する時間帯は問わないのだとか。「頑張ろうとして毎日やるのは、筋肉疲労を起こしてしまうため、厳禁。また、“サボった”からといって運動量を増やしたりするのもあまり意味がありません。まずは2カ月、自分のペースで続けてみてください。野菜を多めに食べるなど、食事面も改善すると効果アップ。はじめはちょっとだけキツいかもしれませんが、それが効果のある証拠でもあります」
2019年11月15日夏太りをリセットするには、過ごしやすくなった秋に「運動」を取り入れるのがおすすめです。つらくて続かないのでは効果が出ないもの。実はより楽しく、ラクに取り組んで、しっかり結果を出せる運動のコツがあるので、ご紹介していきます。負担の大きな運動はダイエットに逆効果?短期間でダイエットを成功させようとすると、長時間走り続けたり過度な筋トレをしたり、気合を入れすぎてしまうケースがあります。筋肉痛が続いたり、休養を取ってもなかなか疲れが抜けないような運動量では疲労回復が追いつかず代謝が低下し、やせにくくなってしまいます。体脂肪は燃焼させつつも、負担のかかりすぎない“中程度”が最適です。体脂肪を燃焼させる中程度の運動とは、ちょとキツイけど続けられるくらいですが、呼吸が安静時より、激しくなる程度になります。これを会話をしながら、ニコニコ続けられる程度を目安にしましょう。関連記事【トランポリンダイエット】適した跳び方や頻度・注意点20分以上「連続」で運動する必要はない20分以上運動を続けないと体脂肪が燃焼されない、と言われることがあります。これは、食事で取り入れたエネルギーを先に使用してから体脂肪を燃焼させるから。また20分以上の運動をすると、より脂肪燃焼効果が高まるからですが、必ずしも「連続で」行わなければ体脂肪が燃焼されない、というわけではありません。短時間の運動でも、その後の生活で体を動かすことによる脂肪燃焼効果は高まりますし、何回かに分けて隙間時間に運動をしてもOKです。1日のうちに運動量を確保する気持ちで行うと、無理をせずに続けることができるでしょう。運動するタイミングは空腹時&夕方がおすすめより痩せやすいという視点では、満腹時よりも空腹時の方が体脂肪燃焼のチャンスです。体脂肪の燃焼を優先的に行うことができ、夕方に運動を取り入れ体温を上げておくと、入眠もしやすく睡眠の質を高めやすいです。疲労回復をスムーズにして翌日の代謝も高める効果も期待できます。おすすめの運動は、夕食前の軽いウォーキングです。時間に余裕のあるときは20分間を目安に全身を大きく動かして(両手をふり、できるだけ大股で)歩くようにすると足の筋肉を刺激し、美脚効果も期待できます。時間のないときは無理をせず、10分程度を目安に行いましょう。運動しすぎない運動法で無理のないダイエットをしよう運動は頑張りすぎては続きません。細く長く続ける方が、筋力やボディラインのメリハリをキープしやすいため、“毎日できるペースや量”で取り組みましょう。最初は10分からスタートしてもOKです。運動に慣れ、筋力がついてくると1度にできる運動量も増えていきます。まずは楽しく取り組める方法で始めましょう。Nao Kiyota美容・健康ライター
2019年10月30日効率よく有酸素運動を行うコツは、ずばり無理をしないこと。体を動かす時間が短すぎても長すぎても、効果を感じにくくなってしまいます。今回は専門家の横内稚乃先生に、おすすめの有酸素運動や運動時間、行う際のポイントなどをお伺いしました。有酸素運動とは運動中に体内の糖や脂肪が酸素を使用しながら、筋肉を収縮するエネルギーのアデノシン三リン酸(ATP)を生成することから、有酸素運動と呼ばれています。有酸素運動の種類には、ジョギングやウォーキング、水泳、エアロビクスなどがあります。有酸素運動は、呼吸をして、十分に酸素を取り込みながら行なう全身運動のことです。酸素を組織や細胞に送り届けることで、脂肪の燃焼がしやすくなります。運動の始まりでは、体内に貯蔵された糖質をエネルギーとして消費し、20分以上経過してから、多量な酸素を取り入れながら体脂肪を燃焼させていきます。有酸素運動の効果心肺機能が鍛えられるジョギングやウォーキングなどの有酸素運動をすることで、血行が促進し循環器系の肺や心臓が強化されやすくなります。それにより疲労感が少なくなり、持久力も高まりやすいのです。基礎代謝が上がりやすい上記のように心肺機能が鍛えられることで、基礎代謝が上がりやすくなるのです。基礎代謝が上がることで、運動以外の日常動作中も消費カロリーが多くなり、痩せやすくなります。脂肪が燃焼される有酸素運動は、酸素を多く取り入れながら行う運動で、その分体脂肪を燃やしやすくなるのです。有酸素運動と運動時間の関係有酸素運動は、長いほど効果的な訳ではありません。有酸素運動を始めて20分経過後から、脂肪燃焼効果は高くなります。しかし運動時間が長すぎると、筋肉が疲れやすくなり、疲労物質の乳酸が蓄積します。その場合、疲労が回復するのに48~72時間がかかると言われており、多大な時間を要するからです。有酸素運動の効果は、運動時間に必ずしも比例しないのです。他の運動と同じように、休息することで筋肉を鍛えやすくなります。長時間の有酸素運動では、活性酸素が発生しやすくなり、老化の原因にもなりかねません。さらに有酸素運動を毎日行うと、筋肉疲労が取れず、乳酸がたまり、脂肪がつきやすくなることもあるのです。有酸素運動の効果が得られにくい場合は、頻度を下げて、1日おきにして筋肉を休ませましょう。関連記事筋トレと有酸素運動の組み合わせで体を鍛えて効率的なダイエット!おすすめの有酸素運動ジョギングジョギングのベストな運動時間は、30分です。30分の時間が取れない場合は、10分ごとに小分けに走っても大丈夫です。脂肪燃焼効果は多少下がりますが、短時間の運動を繰り返すことで、体に負担がかかりにくくなり、継続しやすいメリットがあります。ベストな頻度は、週に2~3回です。毎回違うコースをジョギングすることで、景色が変わり、気分転換にもなりますよ。毎日行うよりも、筋肉を休ませることで、疲労回復が早くなり、筋肉が強化されやすくなります。関連記事ランニングと筋トレを組み合わせることの効果やポイント!サイクリングサイクリングのベストな運動時間は、20分以上です。通勤時間を利用すると、無理なく下半身の筋肉を鍛えられます。ただし通勤時間を利用する場合は、時間に余裕を持ち、ゆっくりとこぎましょう。ゆっくりと自転車をこぐことで、脂肪燃焼効果は下がりますが、負荷も減り疲労物質がたまりにくくなります。関連記事楽しい&簡単!自転車ダイエットで太りにくい体をゲットする方法水中ウォーキング水中ウォーキングのベストな運動時間は、20分です。水中ウォーキングは、陸上で行う運動よりも負荷が高くなるため、十分な休息時間が必要になります。水中ウォーキングのベストな頻度は、週に1~2回です。運動の後にサウナやジャグジーに入ることで血行が促進し、脂肪燃焼効果が高まりやすくなります。有酸素運動を行う際のポイントマイペースに続けるスポーツ初心者の人と上級者では、同じ運動量でも疲労回復にかかる時間に差がでます。人それぞれ体力差があるので、人に合わせすぎず、自分の体調に気をつけながら運動量を調節することが長く続ける秘訣です。食後1~2時間後に運動をする食後1~2時間経過後に有酸素運動をスタートすることで、食べたものが消化されやすくなり、内臓への負担も少なくて済みます。食後すぐの有酸素運動は、胃腸に負担がかかるので避けましょう。また空腹時の有酸素運動も、体力が持たなくなる可能性があるので控えてください。マイペースに有酸素運動を楽しもうジョギングやサイクリングなどの有酸素運動は、しっかり呼吸をして酸素を体内に取り込むことを意識してみましょう。運動時間が長すぎたり、無理やり毎日行うのは逆効果になってしまいます。体に負担をかけすぎないように、マイペースに楽しみながら継続していきましょう。横内 稚乃鍼灸師、整体師、エステティシャン
2019年10月13日子どもに運動を教える時、親が手本を見せられると教えやすいですよね。しかし私は運動が大の苦手。手本を示して教えることはできません。ところが、ある日年少の息子が「逆上がりをしたい」と言いだし…。今回は息子が逆上がりができるようになるまで、運動オンチの私がどのように練習につき合ったかをお伝えします。やる気があるタイミングで練習スタートある日幼稚園から帰宅した息子が「幼稚園で友達が逆上がりしてた!ぼくもできるようになりたい!」と言ってきました。聞いてみると、今のクラスで逆上がりができるのは2人だけ。まだ幼稚園での指導は始まっていないとのことでしたが、やる気がある時に練習始めるのが一番だろうと幼稚園帰りの公園で私が教えることになりました。とにかく褒めてやる気をアップ!「ママが教える」と言っても、私は逆上がりがでません。なので手本を見せられないどころか、コツもよくわかっていませんでした。そこで少しでも高く息子の足が上がるようになるたびに、「すごい!さっきよりうまくなった!」と変化を褒めました。「こうした方がいいかな」というアドバイスはほとんどせずに、「ここがよくなった」という声かけが多かったことで、練習がイヤになることなく何回も何回も進んで練習できたようでした。まわりの力を借りてコツを学ぶ公園の鉄棒で、息子が何度も逆上がりの練習をしていると、下校した小学生が集まってくることが度々ありました。そして、逆上がりが得意な子がお手本を披露してくれました。その時は「お姉さんすごいね。そっか!腕を曲げるといいのかもね」と私も息子と同じ目線で尊敬の眼差し。小学生も混ざって雑談しながらの練習は、息子も私も楽しかったです。また散歩中の近所の人が、逆上がりのアドバイスをくれることもありました。逆上がりの練習に役立った道具その近所の人は、普段から運動指導をしていて、ありがたいことに練習のための道具も用意してくれました。それは、自転車のタイヤのチューブを結んだもの。これを鉄棒に二重にかけてその中に入って逆上がりをすると、鉄棒から体が離れないため、うまく回ることができます。息子はこの練習でコツをつかみ、使い始めた次の日には、見事、チューブなしで逆上がりができました。練習を初めて5日目のことでした。ちなみにこのチューブは、サイクリング店で使い終えたものを無料でもらうことができます。結んでサイズ調整ができて、滑りにくく、使いやすかったです。指導以上に寄り添う姿勢が大切だったその後、すっかり鉄棒が好きになった息。幼稚園で自ら練習を重ね、鉄棒にお腹をつけて地面に足のつかない状態から逆上がりをするという難易度の高い「空中逆上がり」もマスターしてきました。逆上がりの練習に挑んで思ったことは、子どもに何かを教える時、指導する以上に子どもの気持ちに寄り添う言葉がけが重要だということ。つい「こうしなさい」「ここが違う」と強く言ってしまいがちですが、子どもがやる気をなくしてしまうと、なかなかできるようにはなりません。ママがうまくアドバイスできないことであっても、子ども自身で考えたり、まわりからの刺激も受けるので、子どもの力を信じて根気よく励ましていくことで手助けができるのだと思いました。最近は、娘の逆上がり練習につき合っています。娘の場合は数日の練習ではできるようにはならず、逆上がり習得には、普段の運動や、元々の筋力も関係しているようです。筋力がついてコツをつかむまで、楽しんで練習が続けられるようにサポートしていこうと思います。そして、息子は現在小学生。宿題など、勉強を見る時はついつい力が入ってしまいます。逆上がりの練習をした時のことを思い出して、勉強に関しても寄り添う声かけを心がけていきたいです。<文・写真:ライターnicoai>
2019年10月08日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「幼児教育・保育の無償化」です。無償化が先か全入化が先か。親が働ける環境を。10月より消費税が10%となり、増えた税収は、未来への投資として、「幼児教育・保育の無償化」が始まることになりました。対象になるのは、すべての3~5歳児と、住民税非課税世帯の0~2歳児。認可外の保育施設やベビーシッターもこれに含まれます。歓迎すべきことですが、いくつか問題もあります。まず、保育所などに入っていない子供たちは対象外。都市部ではまだ、待機児童問題が根強くあり、入園を諦めていた家庭が、無償になるのならと、新たに申請が増える可能性があります。そのため、無償化よりも、全員が入園できるように、待機児童問題を先に解決するべきではないかという声もあがっています。ただ、全入化のために保育所の数を増やす、というのも容易にはいきません。なぜなら、今後子供の数は減っていきます。保育所を新設したものの、利用者が減り、将来、保育所が余ってしまう心配もあるからです。保育所設置の規制を緩和して、会社のなかに保育所を置く、「企業主導型保育」を増やす案もあります。しかし、満員電車に小さな子供を連れて通勤できるものでしょうか?最も不安視されているのは保育の質です。保育士の数は慢性的に不足しており、待遇もよくありません。数が足りていないと、保育士1人当たりの面倒をみる子供の数が多くなり、安心して預けることができません。これだけ働き方改革、一億総活躍が謳われるのであれば、安心して子供を預けられるよう、保育士の待遇や保育環境の改善をしっかりやらないといけないのではと問題提起もされています。長期的な計画になりますが、雇用の流動性を高めて、在宅ワークやワークシェアリングをもっと進め、働きながら、家で子供も育てられるようにする、というのも一つの解決策になるのかもしれません。子育ては日本の将来に関わる問題です。自分に子供がいる、いないにかかわらず、社会全体で子供を育てるという姿勢は必要だと思います。無理して保育所などに預けなくても、必死に働かなくても、安心して子供を産める、子育てだけはできる、そんな国であってほしいと思います。堀潤ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げる。9月、3つ目の新会社「わたしをことばにする研究所」を設立。※『anan』2019年10月9日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2019年10月07日仕事が忙しくてなかなか運動の時間が取れない。デスクワークで1日中座りっぱなし。そんな運動不足気味の方に向けて、今回はヨガインストラクターのHikaru先生に簡単な筋トレや運動不足解消のための対策方法について教えていただきました!運動不足の原因足を運ばずとも簡単に情報が手に入る便利な現代では、運動不足が進行するばかりの深刻な状況です。座りっぱなしのデスクワークや、忙しすぎる日本人の生活スタイルでは、運動をする時間だけでなく運動をしようという心の余裕すら無くなってしまっているのが主な原因と考えます。運動不足の対処法座りっぱなしの生活スタイルの方はまず、デスクワークや日時座りっぱなしの時間が多い方への対処法です。これは私も実践している方法なので、参考にしていただけたら幸いです。日常生活で座っていることが多い方は、まず通勤や移動を自転車などに変えてみましょう。こうすることで太ももの筋肉が鍛えられ、浮腫みや冷えを改善できるほか、体が軽快に動くようになります。このほか休憩時間やトイレに立った時などの隙間時間にスクワットを5回必ず行う、座っている椅子に背筋を伸ばし浅く腰掛けて30分に1度、両脚を揃えて上げ下げを10回行うということを常に行います。小さな負荷の運動ですが、積み重ねることにより確実に鍛えることができます。運動する時間が取れない方は本当に運動する時間を取るのは難しいですか?運動するくらいならゴロゴロしたいと思っていませんか?一度、自分の生活スタイルを見直して1日のタイムスケジュールを組み立ててみましょう。運動不足は年齢が上がるとともに体と心に様々な悪影響を及ぼします。激しい運動でなくても、できる時にできる運動をして数年後、数十年後に後悔しないために運動を習慣化させましょう。すぐにできる簡単な筋トレ方法STEP1:マットの上にまっすぐ立つお腹と内ももを締めて、マットの上に両脚を揃えてまっすぐに立ちます。STEP2:頭の上で両手を組む両手を頭の上で組み、胸を開きます。このとき、腰を反らせないように気をつけましょう。STEP3:右脚を前に出し直角に曲げる右脚を1歩大きく前に踏み出し、膝が90度になるところまでお尻を落とします。上体はまっすぐ起こしますが、腰を反らしてはいけません。このときに後ろに伸ばしている脚の膝上に、しっかり力を入れるようにしてください。STEP4:脚を入れ替える右脚を元の位置に戻したら、次は同様に左脚を1歩大きく前に踏み出します。STEP5:左脚を元の位置へ戻す左脚を元の位置に戻します。STEP2〜5の動作を10回×2セット行います。「ながら運動」もおすすめ運動不足解消のために室内でもできるおすすめの「ながら運動」をご紹介します。「テレビを観ながらお尻歩き」のやり方STEP1:脚を伸ばして長座の体勢で座ります。STEP2:片方の脚とお尻を前にスライドさせ、同様に反対の脚とお尻も前にスライドさせます。STEP3:腕はランニングの時のように軽く肘を曲げて、お尻歩きで前に5歩進み、後ろに戻ります。STEP4:この動作を前後に行ったり来たり、できる回数行います。腹筋を意識して行うことと、腕をしっかり振ってお尻歩きをすることで運動量が上がります。隙間時間で運動不足を解消!運動不足解消のコツは隙間時間を見つけて、少しずつ運動量を増やすこと!通勤・通学の際には自転車や階段を使ったり、席を立ったらついでにスクワットをしたりと、細かな意識の変化が体を大きく変えてくれるでしょう。今回ご紹介した筋トレや「ながら運動」はどちらも室内で簡単にできるものなので、ぜひ家やオフィスで試してみてください。Hikaruヨガインストラクター
2019年10月02日子どもの習い事は低年齢化し、2~3歳から幼児教室に通う子もいるようです。幼児教育がどのようなものか知らないという人も多いでしょう。そこで、幼児教育の目的や注目される理由、始める時期について紹介します。おすすめの習い事もチェックしましょう。幼児教育はいつから始める?子どもが幼稚園に入る頃になると、周りで幼児教室に通い出す子が増えてくるでしょう。わが子も幼児教育を始めた方がよいのかと焦ってしまいますよね。まずは幼児教育を始める時期について押さえましょう。そもそもの目的幼児教育とは、『幼児の成長に合わせた遊びを通して、楽しみながら一人一人の個性を伸ばしていく教育のこと』です。幼児教育にはさまざまな種類がありますが、遊びを通して『感情』『言葉』『協調性』という人格形成の基礎を養います。『遊びながら』『無理強いをさせない』のがポイントです。遊びからたくさんの刺激を受けることで得意なことを増やし、学ぶ意欲を育みます。探求心や好奇心を育てることで思考力も高くなり、小学校入学後も授業をきちんと理解できるようになるでしょう。一般的には3歳から5歳幼児教育を始めるのは、3~5歳が一般的です。人間の脳の基礎は、5歳までにほとんど完成してしまうといわれています。この時期までに、たくさんの物事に興味を持ち、好きなことに夢中になる体験をしておくことが大切です。ドキドキ・ワクワクといった体験を通して、創造力や集中力を持続させる脳の基礎ができあがります。また、『ゴールデンエイジ』という言葉を聞いたことがあるでしょう。子どもの運動能力が著しく発達する時期のことで、4~8歳までが『プレ・ゴールデンエイジ』、9~12歳までが『ゴールデンエイジ』、13~15歳までが『ポストゴールデンエイジ』と呼ばれています。『プレ・ゴールデンエイジ』期には約80%の神経系が発達するため、さまざまな動きを経験して脳を刺激することが大切なのです。子どもが楽しいと思える頃がベスト幼児教育を始めるのは、子どもが楽しくできそうだなと思ったタイミングがベストでしょう。早い方がよいのかというと、そうとも言い切れません。子どもが小さいうちは、習い事をさせるのも親主導です。親が頑張って習い事をさせても、子どもが関心を示さなければ意味がありません。子どもが興味を持って楽しんで幼児教育に取り組めることが大切です。早期教育とは違うの?幼児教育と早期教育、似ている言葉ですがそれぞれ目的が違います。早期教育はどのようなことをいうのでしょうか。詳しく見ていきます。早期教育の目的早期教育とは、『未就学の子どもを対象に算数・読み書き・英語・音楽などの専門的な教育を行うこと』を指します。保護者の方針で行われる性格が強いのが特徴です。市販の教材やカリキュラムを活用してIQを重視した能力の開発をメインに行い、『優秀な人材育成』を目指します。得意分野や記憶力を伸ばし、早くから子どもの才能を引き出すことができるのがメリットです。乳幼児期に必要な遊びや運動などを取り入れることもありますが、『豊かな人間性の形成』を目的とした幼児教育とは違うものと考えられるでしょう。親も一緒に楽しむことが大切早期教育に熱心になるあまり、親の考えや期待を子どもに押し付けないようにしましょう。子どもと一緒に親も楽しむ気持ちを持つことが大切です。脳の能力が高い幼少期のうちにたくさんの刺激を与えることで、子どものIQ向上や才能の開花が期待できます。しかし、親がのめり込みすぎると、レッスンが親同士の競争の場になりかねません。また、早期教育を子どもに無理に押し付けることで親への信頼感が損なわれてしまうでしょう。この時期に築かれた親子の信頼感は、子どもが社会性・協調性を身に付けていく土台となります。子どもの様子を確かめながら、親子で楽しむことを優先にするとよいでしょう。おすすめの習い事・種類今は0~6歳までの子どもの半数以上が習い事をしている時代です。数え切れないほどの種類の習い事がありますが、その中からおすすめの習い事を種類別に紹介します。体づくりにつながる 水泳運動系の中でも特に人気なのが水泳です。0歳から始めることができて運動神経や心肺機能が鍛えられます。全身を使って泳ぐため、しっかりと体力が付いてくることでしょう。また、小さい頃から水に慣れておくと、幼稚園や小学校に上がっても水泳の授業で困らないこともメリットでしょう。水に抵抗を感じないことで自信を持ち、泳ぎの上達にもつながります。一般のプールのように親が一緒に水の中に入らなくてよいのも人気の理由の1つでしょう。早く始めた方が有利? 英語2020年には小学校での英語教育が必修になるため、早い時期から英語を学ばせた方がよいと考える家庭が増えています。乳幼児期は音や言葉に対する感受性が高い時期です。小さい頃から英語に親しむことで、英語を聞き取れる『英語耳』になったり、正確な発音ができるようになったりするという効果が期待できます。また、同じ教室に友達ができて、協調性やコミュニケーション能力も身に付きやすくなります。英語に抵抗を感じる前にレッスンに通うと、歌や遊びを通して英語を楽しいと思うようになり、自然と身に付いていくでしょう。考える力を付ける 幼児教室幼児教室には『IQを高める教室』『幼稚園や小学校受験対策の教室』とさまざまなタイプがあります。どちらも目指しているのは『自分で考えられる子』にすることです。脳の神経細胞は6歳までに約90%が完成するといわれています。この時期にしっかり考える力の素地をつくることで、『自分で考える力=思考力』が身に付くのです。きちっとした勉強ではなく遊びを取り入れた学習内容なので、子どもも楽しみながら通えるでしょう。また、同じクラスのママと話すことで、育児の悩みや疑問が解消するきっかけになりますよ。幼児教育を始める上での注意点「子どもの可能性を広げてあげたい」と、幼児教育を検討している家庭も多いでしょう。幼児教育を始めるときに気を付けたいポイントを紹介します。楽しむことが重要、無理をさせない幼児教育を始めるときには、子どもに無理強いをしないことが必要です。まだ自分で意思決定ができない幼児期は、親が主導してさまざまなことを決めることになります。子どものためを思って教室に通わせても、子どもが無関心であれば意味がありません。我慢することが多いとストレスとなり、心身の発達に影響を及ぼすだけでなく、学力低下につながりやすくなります。周りが順調にやっているからと焦らず、興味を持たなければいったん辞めさせてみるのも手です。子どもの様子を見て決めるようにしましょう。体験レッスンに参加してみるのもおすすめです。ほかの子と比べないわが子とほかの子を比べないことも大切です。幼児教室に通っていると、つい同じクラスの子と比較してしまうこともあるでしょう。自分の子どもが周りよりも遅れていれば焦りを感じてしまうかもしれません。しかし、子どもの成長や能力は一人一人違います。最初はゆっくりでも途中で追いつく子もいれば、別の分野では誰にも負けないという子もいます。子どもが楽しめるのが1番と考え、ゆったりした気持ちでいろいろなことに挑戦しましょう。子どもはとても敏感です。親の焦りや期待を感じ取って、習い事を嫌がるようになる可能性がありますよ。効果的な教育で子どもの未来を開いて子どもはたくさんの可能性を秘めています。わが子の才能を伸ばしてあげたいと思うのは当たり前の親心でしょう。幼児教育を受けることで可能性が広がり、人間性も豊かになります。楽しく習い事に通うためには、子どもの気持ちを受け止めてあげることが必要です。子どもをしっかりサポートして、やりたいと思う気持ちを育んであげましょう。
2019年09月26日2019年10月から実施予定の『幼児教育無償化』について、制度の基本的な概要や対象年齢・施設ごとに詳しく解説します。幼児教育無償化はいつから始まるの?『幼児教育無償化』について気になっている人も多いのではないでしょうか?注目度の高いこの制度について、基本的な点からチェックしていきましょう。2019年10月から幼児教育無償化の開始は『2019年10月』を予定しています。幼児教育無償化の政策そのものは2017年に閣議決定されてから、幾度となく議論が交わされてきたものです。実際に耳にするようになったのは最近のように感じますが、長い年月をかけて実現に向けて動いてきた制度なんですね。制度の概要幼児教育無償化の主な概要は以下にまとめられます。幼稚園、保育所、認定こども園等を利用する3歳から5歳の全ての子供たちの利用料が無償化されます。0歳から2歳児の子供たちの利用料については、住民税非課税世帯を対象として無償化されます。幼稚園、保育所、認定こども園に加え、地域型保育(小規模保育、家庭的保育、居宅訪問型保育、事業所内保育)、企業主導型保育事業(標準的な利用料)も同様に無償化の対象とされます。出典: 幼児教育の無償化に関する住民・事業者向け説明資料 一口に『幼児教育無償化』といっても、0〜5歳の子どもの全員が『完全無償』になるということではありません。年齢や対象施設によっては家庭からの出費がある場合がありますが、いずれのケースにおいても現時点でかかっている利用料からは軽減される可能性が高いでしょう。新法案の目的注目度の高い新制度である『幼児教育無償化』の実施目的は、主に2点で構成されています。人格形成の基礎となる幼児教育の重要性少子化対策を含む家計への負担軽減日本では経済格差による貧富差が進み、幼児全員が平等に教育を受けづらくなっていることが現状です。また、少子化が加速している現状を改善していくために設けられた制度ともいえるでしょう。子どもを育てていく上ではなくてはならない『教育費』を国が負担・助成することで、日本の未来につなげていく新法案です。対象となる条件について『幼児教育無償化』は、子ども全員の利用料が完全無償となる制度ではありません。対象となる子どもの年齢や施設などの条件によって、助成額が異なります。どのような条件があるか、詳しくチェックしていきましょう。主な対象は3歳から5歳児『幼児教育無償化』の主な対象となるのは『3~5歳まで』の子どもです。0~2歳までの子どもについても対象となりますが、『住民税非課税の世帯のみ』利用料が軽減されます。保育の必要性があることが大前提『幼児教育無償化』は、ただ待っているだけで全員が恩恵を受けられるという制度ではありません。この制度を受ける大前提として、家庭ごとに各自治体から『保育の必要性』を認めてもらう必要があります。『保育の必要性』の主な認定条件となる項目は以下です。家庭環境親権者の就労状況など『家庭環境』とは、父母がそろっているか、母子または父子家庭かといった家族構成です。また、親権者の年収や就労状況も、『保育の必要性』の判断項目として設けられています。また、『保育の必要性』は認められたとしても『認可施設』での幼児教育が認められるかは別であることも留意しておきましょう。理想としては幼児全員が完全無償の対象となることですが、その未来には遠いことが現状です。自分の家庭がどのケースとなるかは、自治体ごとの判断になります。施設ごとによる助成の違い『幼児教育無償化』は、子どもの年齢によって助成内容が異なると思われている人も多いかもしれませんが、子どもの年齢に加えて『施設』によっても内容が異なります。施設ごとの助成の違いをチェックしてみましょう。認可保育園・認定こども園の場合続いて、国が定めた基準を満たした園のみが対象となる『認可保育園』および、各都道府県で認定された幼稚園・保育園の機能を併せ持つ『認定こども園』での助成金を紹介します。認可保育園:無償認定こども園:無償『認可保育園』と『認定こども園』は、子どもの年齢が3~5歳までであれば『無償』となります。ただし、各市町村や自治体によって細かな規定が異なり、詳細が全て確定しているという段階ではありません。上記に当てはまる場合でも保護者会などで事前確認はしっかりと行いましょう。幼稚園・預かり保育の場合幼稚園では教育費(25,700円)と預かり保育費用(11,300円)を合わせて月額37,000円を上限に助成が受けられます。バス送迎などの費用は対象外となります。預かり保育費用は、11,300円を上限に認可外保育施設やベビーシッターなども対象となります。私立幼稚園の場合は?幼児教育無償化制度には『私立幼稚園』も含まれます。しかし、私立の場合は幼稚園や保育園が独自に利用料を設定していることから、この制度を受けて利用料の増幅が見込まれる園もあるため注意しましょう。『私立幼稚園』での上限額は以下です。認可私立幼稚園:37,000円認可外幼稚園(無認可幼稚園)については制度の条件が複雑であり、場合によっては制度の対象外となる場合があります。各幼稚園や保育園では、新制度に向けた保護者説明会が設けられていることが多いため、具体的な条件や基準について気になる人は、担当者に判断を仰ぎましょう。無償化の対象外になる物とは幼児教育無償化制度は、幼稚園や保育園にかかる利用料の全額が無償となるものではなく、あくまでも利用料の『一部』が助成されることがポイントです。どのようなものが無償化の対象外となるのでしょうか?入園料・給食費などは基本的に実費『幼児教育無償化』が適応されるものは、主に『教育費』です。そのため、『教育費』以外の幼稚園や保育園でかかる『入園料』や『給食費』などは実費となり、すべての利用料を国が負担するものではないことを覚えておきましょう。幼稚園・保育園で年間にかかる費用を計算した際に、確かに『教育費』が大きな割合を占めますが、入園料や給食費以外にも『学校外活動費』なども発生することが多いようです。『幼児教育無償化』という名前であるため、全額無償のように聞こえてしまいますが、『一部の費用を負担してくれる』という認識の方がよいでしょう。各種学校や夫婦どちらかが専業の場合幼児教育無償化制度は、3~5歳までの年齢の子どもであれば全員助成金が出るのではなく、家庭状況などの条件に当てはまった人のみに適応されます。そのため、その条件に当てはまらない場合には、幼児教育無償化制度の『対象外』となってしまうため、事前の確認が大切です。特に注意が必要なケースを以下からチェックしてみましょう。認可外幼稚園・保育園私立幼稚園夫婦いずれかが専業どの項目も、「制度が受けられない!」ということに直結するわけではありませんが、やや条件が複雑化してしまうことが現状です。自分の家庭が対象となるか、所属している幼稚園では対象になるのかどうかについては、各幼稚園や自治体でしっかりと確認しましょう。幼児教育無償化の疑問点さまざまな観点から『幼児教育無償化』について紹介しましたが、疑問が残る人もいるのではないでしょうか?疑問が生まれやすいポイントに絞って、幼児無償化制度について解説します。0歳から2歳までの対象世帯『幼児教育無償化』の主な対象となる子どもの年齢は『3~5歳まで』です。そのため、テレビやインターネットから集める情報も3~5歳までの子どもを持つ家庭に向けた内容になっているものが多く、不安に思われているかもしれません。『0~2歳まで』の世帯については、条件を満たせば『幼児教育無償化』の対象となります。ただし、0歳から2歳までの子どもについては『住民税非課税』の世帯が対象となるため、制度を受けられる子ども・世帯の数はあまり多くはないことが予想されます。住民税非課税世帯であることが前提となりますが、そのほかの条件や詳細が気になる人は、まずは各自治体に問い合わせてみましょう。6歳以上は年齢より年長で決まる制度にまつわるさまざまな資料に、必ず記載されてあることは『対象年齢は3~5歳までであること』という点です。「子どもの誕生日によっては6歳である場合、制度が受けられないのかな…?」と不安に思われるかもしれませんが、6歳以上の場合は子どものクラスが『年長』か否かで判断されるため安心しましょう。分かりやすくするために『3~5歳』としていますが、早生まれなどももちろん加味した上で制度は適応されます。無償化の財源は増税による税収から幼児教育無償化制度が始まる2019年10月は、消費税が10%に上げられるタイミングでもあることを知っている人も多いのではないでしょうか。実際に、その財源となるのは『増税による税収』です。子どもを持つ家庭にはとてもうれしい制度の『幼児教育無償化』ですが、時を同じくして別の部分からお金が出ることも改めて理解しておきましょう。事前に条件を把握しておこう『幼児教育無償化』は、非常に注目度の高い政策です。ただし、『無償化』という名前が付いていますが、幼稚園や保育園でかかる費用が全額無償になるということではありません。また、子どもの年齢や施設によって、条件が細かく分かれるため、条件をしっかりと確認しておくことが大切です。
2019年09月26日幼い子どもへの英語教育には、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。それぞれ詳しい内容をチェックして、子どもが自然と英語に親しめる環境作りのヒントにしましょう。英語を上手に学べる具体的な方法も紹介します!幼児に英語教育をするメリット幼児向けの習い事の中でも、近年特に人気を集めているのが『英語』です。しかし、幼児に英語を学ばせる理由について、明快な答えを持っている人はそう多くありません。まずは、幼児に英語教育をするメリットから詳しく確認していきましょう!発音が上手にできるようになる『臨界期』という言葉を聞いたことはありますか?これは『人間の脳において、ある特定の能力を習得できる限界のタイミング』のことで、言語分野においては7歳ごろがこの臨界期にあたるといわれています。つまり、『臨界期仮説』によれば、人がある言葉を習得するには7歳までにその言語に触れ、耳を慣らす必要があるということです。多くの日本人は、英語の『L』と『R』の音を聞き分けられないといわれています。しかし、臨界期を迎えるまでに英語に親しんだ子どもは、この『L』と『R』の聞き分けもごく自然に行えるのです。コミュニケーションとしての英語を身に付けてほしいと願うのであれば、臨界期前の幼児の時期から英語に触れさせることが重要といえるでしょう。幼児期はスムーズに学びやすいタイミング『スムーズに学べる』というのも、幼児に英語教育をするメリットの1つです。幼児期の子どもには、学ぶことに対して「イヤなこと」「つまらないこと」という固定概念がありません。新しいことを吸収するのが大好きで、何でも積極的に取り組んでくれるでしょう。全く同じことを学ぶとしても、ワクワクした気持ちで取り組むのと、イヤイヤ取り組むのとではその成果は大きく変わります。どんなことにも前向きに取り組める幼児期は、英語教育を始めるタイミングといえるでしょう。多様性を身に付けることにもなる英語を学ぶメリットには、『多様性が身に付く』というものもあります。人が外国語を学ぶとき、学んでいるのは『言葉』だけではありません。自覚のあるなしにかかわらず、その言葉のバックグラウンドである文化や歴史・概念についても同時に学んでいるものです。世界の人口およそ70億人の内、1/4にあたる17.5億人が話す英語は、世界で1番話されている言葉として知られています。そんな英語を幼児期から身に付けることは、多様性を受け入れ、グローバルな視野を持つ人物になるための大切なステップといえるでしょう。反対にデメリットもある?幼児期からの英語教育については、いくつかデメリットも指摘されています。客観的な視点で是非を判断するためにも、その詳しい内容をしっかりと確認しておきましょう!英語と日本語が混ざってしまうことも幼児期からの英語教育のデメリットに、『英語と日本語が混ざってしまう』というものがあります。これは、母国語である日本語がまだおぼつかない段階で英語学習をスタートすることにより、日本語能力の発達に悪影響を及ぼしてしまうという考え方によるものです。この度合いが深刻な場合、日本語と英語どちらもが中途半端な習熟度になってしまいます。日常会話に問題はないものの、込み入った話はどちらの言語でも上手にできないといった事態を招くこともあるでしょう。幼児期から英語を学ばせるからこそ、母国語である日本語についてもしっかり身に付けさせてあげたいものですね!英語が嫌いになってしまう恐れがある英語教育に対する親の思い入れが深ければ深いほど、起こってしまいがちなのが『英語が嫌いになってしまう』という事態です。相手が誰であれ、『強制されること』に抵抗を感じるのは自然なことです。ましてやそれが小さな子どもであれば、徹底的に拒否反応を起こしてしまい、英語そのものを嫌いになってしまうでしょう。英語を身に付けてほしいと思えばこそ、「どちらでもよいんだよ」というゆとりある親の姿勢が大切なのかもしれませんね。上手に学んでもらう方法は?子どもが上手に英語を学ぶ方法にはどのようなものがあるのでしょうか。おすすめの方法を2つ紹介します!自宅で教材から学ぶより教室がおすすめ子どもに効率的に英語を身に付けてほしいと願うなら、自宅学習よりも、先生がいる『教室』を選ぶのがおすすめです。英語というのは、本来『教科』ではなく『言葉』です。自然な形で身に付けるには、テキストに向き合うよりも、生身の先生との生きたコミュニケーションが効果的なのはいうまでもありません。言葉としての英語を身に付けるなら、ネイティブの先生との自然な会話が体験できる教室でのレッスンを選びましょう!動画やDVDなど英語を聞く機会を子どもを英会話教室に通わせたいと思っても、適当な教室や先生が見つからないこともあるでしょう。また、レッスンに通ってはいるものの、自宅でも英語に触れられるようにしたいという人もいるはずです。そんなときは、『動画やDVD』といった方法で英語に親しむ機会を増やしましょう。『目』と『耳』を同時に刺激することで、より効果的&楽しく子どもの英語力を高められますよ!商品名: アニメDVD 一番やさしい親子英会話価格: ¥1,728(税込) アニメDVD 一番やさしい親子英会話 詳細はこちら 商品名: 【0-7歳】Goomies ENGLISH FOR KIDS 幼児英語 DVD グーミーズ価格: ¥3,888(税込) Goomies ENGLISH FOR KIDS 幼児英語 DVD 詳細はこちら 子どもの成長に合わせた教育を「子どもに英語を習わせたいけれど、どんな方法を選べばよいのか分からない…」そんな悩みを持つ人は少なくありません。幼児期からの英語教育には、『発音が上手になる』『スムーズに学べる』などのメリットがありますが、その一方で、『英語と日本語が混ざってしまう』『英語が嫌いになってしまう恐れがある』といったデメリットも指摘されています。子どもに英語教育をさせるのであれば、これらのメリット・デメリットをしっかりと理解して、子どもの成長や個性に合わせた方法を選ぶのがおすすめです。国際化が進むこれからの時代を生きる子どものために、『英語が使いこなせる』というかけがえのない財産をプレゼントしてあげましょう!
2019年09月21日運動というと、ガッツリ時間をとられるというイメージをもつ人も多いのではないでしょうか?忙しい日常で、運動をする時間をとることができない人も多いですよね。実は、ガッツリ運動するよりも、細切れに運動するほうがダイエットには効果的といわれています。今回は細切れ運動についてご紹介します。運動のしすぎは良くない!?出典:byBirth運動は、健康づくりのために必要ですが、やりすぎは良くありません。むしろ、運動のしすぎは健康を損ねることもあるのです。筋肉に負荷をかけると、筋肉の細胞は一度壊れ、回復するときに細胞が増えるため、筋肉が増えるといわれています。もちろん、その際にたんぱく質や糖質など、必要な栄養素を補うことも大切です。激しい負荷をかけ続けると、細胞の回復が追いつかず、逆に筋肉が増えなくなってしまいます。細切れ運動が良い理由とは?出典:byBirthウォーキングでいうと、1日30分ウォーキングをする1回10分ウォーキングを1日3回する上記の2つでは、健康効果はどちらも同じという報告があります。要するに、運動の合計時間が同じであれば、何度かに分けて運動しても効果は変わらない、ということ。また、「減量」という点においては、後者の細切れウォーキングのほうが高いのではないか、といわれています。「1回30分運動しましょう」と言われても、ハードルが高く感じてしまいます。しかし、細切れ運動で10分歩く×3回、と言われると、やってみようかな、という気持ちになることも。心理的な面も大きく関与していると考えられます。30分ダラダラと運動するより、細切れに集中して運動するほうが良いわけですね。運動すると体脂肪燃焼に良いのはなぜ?出典:byBirth脂肪細胞には「白色脂肪細胞」と「褐色脂肪細胞」の2種類があり、それぞれ異なるはたらきがあります。白色脂肪細胞一般的に「脂肪」として知られているのは、白色脂肪細胞のことです。過剰なエネルギーを中性脂肪として体内に蓄えられるもので、体脂肪が増える原因となります。褐色脂肪細胞白色脂肪細胞と逆のはたらきをし、脂肪を減らします。脂肪細胞ではありますが、その脂肪を燃やし、エネルギーを消費するといわれています。成人では、加齢とともに減少していきます。体脂肪を減らしたい、と思うのは白色脂肪細胞が多くですが、どうすれば減らせるのでしょうか?中性脂肪として蓄えられると、そのままでは減ることはありません。エネルギーとして利用するためには、「遊離脂肪酸」という形に分解される必要があります。そして、分解されたあと、エネルギーとして消費するには運動が効果的とのこと。脂肪が燃焼されるには、数ヶ月以上、運動を続ける必要があります。もちろん、細切れ運動でOKとのこと。長く続けるためには、細切れ運動だとハードルが低くて良いかもしれません。強度が弱い運動のほうが脂肪は消費される!?出典:byBirth強度が強い運動→糖質がエネルギー源として消費されやすい強度が弱い運動→脂肪がエネルギー源として消費されやすいという傾向があります。したがって、脂肪を減らしたい場合、強度が弱い運動を、細切れ運動すれば良いわけです。消費するエネルギー量も、連続して運動する場合と変わりません。無理をしてウォーキングを1時間おこなうよりも、通勤途中ランチの後帰宅中など、細切れにウォーキングするほうがストレスも少なく、効果があるかもしれませんね。20分以上運動しなければならないのは嘘!?出典:byBirthよく、「運動は20分以上続けなければ意味がない」と見かけることがあります。有酸素運動は20分以上しないと、体脂肪をエネルギーとして消費しない、というわけですね。これに関しては、少し誤解があり、運動しはじめ:糖質がエネルギー源運動開始後:脂肪がエネルギー源として使われ始めるということは合っていますが、運動開始後20分以内にまったく脂肪が使われないわけではありません。逆に、運動開始20分後でも、エネルギー源として糖質は使われます。また、先にも述べましたが、何がエネルギー源として使われるかは、運動の強度も大きく影響します。強度が大きい運動はエネルギー源として糖質が多く使われ、長時間続けられるような強度の弱い運動は、エネルギー源として脂肪が多く使われます。「20分」という数字にこだわらなくても、細切れ運動でも効果があるといえます。簡単にできる、細切れ運動!出典:byBirthわざわざウォーキングなどの時間を取らなくても、日常でちょっとした運動をすることができます。外出時なるべく階段を使う上り階段は一段とばしにする時間に余裕がある時は、色んなフロアを歩いてみる電車のつり革を持って、つま先立ちひと駅分歩く荷物は手持ちではなくリュックサックにして負荷をかける家の掃除→床掃除や風呂掃除は「運動」だと思うことがポイント→布団を干す、掃除機などもこまめにこのように、ちょっとしたことが細切れ運動になり、脂肪燃焼につながります。「○曜日は、ひと駅分歩く」「○曜日は布団干し」という風に決めておくと実行しやすいですね。運動は長く続けなければ効果を実感しにくいため、ストレスを感じないよう、細切れ運動を始めてみてはいかがでしょうか。
2019年09月17日園生活や新しいクラスの先生や友達にも慣れてきた2学期以降、イベントが目白押しですよね。秋に運動会がある幼稚園は、本格的な練習がそろそろ始まる頃でしょうか。子どもの成長がとても楽しみな運動会ですが、そこでママを悩ませるのはお弁当、場所取り、撮影、そして「運動会ママコーデ」ではないでしょうか。動きやすさ、日除けや体温調節の機能面に、少しオシャレをプラスして、ママも応援や親子競技を楽しんじゃいましょう! 今回は実際に過去着ていったものも含め、7コーデを紹介します。運動会ママコーデ、おさえたいポイントまずはコーディネートを考える前に、おさえたいポイントを挙げてみます。・親子競技で動きやすいこと・撮影でしゃがんでも裾を引きずらないこと・日焼け対策もまだまだはずせない・急な雨の冷えや、気温上昇にも対応できること・家族のカメラからも見つけやすいこと・できればオシャレも楽しみたい!以上をふまえて、コーディネートを考えました。親子競技出場の有無や、運動会の担当の係がある場合は活動量も変わってきますので、事前に先生や先輩ママへ簡単に聞いておくとより安心です。動きやすさ&機能面をおさえたコーデ2選まずはベーシックアイテムであるボーダーカットソー、白シャツを使った動きやすさを重視したシンプルなコーデを2つ。ボーダーは無地の体操着の子どもたちの中で目立つので、親子競技でも映えます。しかし、着ているママやパパが多いのも事実。そこで、定番のデニム合わせではなく、あえてグリーンのチノパンを合わせました。カラーアイテムをプラスすると人混みに紛れにくいですよ。また、シャツは体温調節もぴったり! 動きやすいスウェットパンツも白シャツを合わせれば、パジャマ感が出ずキレイに着ることができます。中から子どものクラスカラーのTシャツなどを覗かせても一体感が出て楽しい気分が盛り上がりますよね。暑くなったら前を開けたり脱ぐことが可能です。目をひく!パパカメラも安心なカラー&柄コーデ3選人であふれる運動会でわが子を探すのは一苦労。そこで、色や柄を使って、親子競技でまず「一緒に出場するママが」パパやじぃじばぁばのカメラから見つけやすくなるコーデを3つ。色鮮やかなワンピースやチュニックは面積が大きい分、目をひきます。ただ、マキシ丈だと裾を競技中に引っかけてしまったり、待機場所にしゃがむ際に裾を引きずることもあるので、丈はふくらはぎのあたりまでのものがおすすめです。チェックシャツも色柄で目をひきますし、サロペットもあまり被らないアイテムなので見つけやすいです。サロペットはスカーフなどの小物を合わせると幼い印象になりませんよ。服の色や小物に前述同様、クラスカラーを選んでもよいです。風景とどう馴染む?実際に着たリアルコーデ2選いずれも、実際に私が運動会に着て行ったリアル「運動会ママコーデ」です。色を意識して選んで行ったので、見つけやすかったようで、パパカメラが困らなかっただけでなく、娘もすぐ見つけて手を振ってくれたり、仲良しのママ友が気づかないうちに写真を撮っておいてくれたりしました。反省点は左のコーデの日、突然の激しい雨が降った後、気温がかなり上昇したのですが、朝までの曇り空を見て選んだトップスがとても暑くなってしまったこと。脱ぐこともできず、ひたすら暑さに耐えるのはとても大変でした。秋の運動会は天気も変わりやすいので、長時間の運動会を快適に過ごせる工夫が必要です。また、7コーデに共通しているのは帽子やターバンなど頭に小物を足したこと。日焼け対策だけでなく、こちらも見つけやすくなるポイントのひとつです。いかがでしょうか? 幼稚園生活の一大イベントである運動会、子どもの応援に全力を注ぎながら、ママのオシャレも一緒に楽しんじゃいましょう。<文・写真:ライターちゃおこ>
2019年09月15日2019年10月には消費税増税と合わせて、幼児教育・保育の無償化が始まります。この制度とポイント、家計についての考え方についてお伝えします。 1.3歳~5歳のすべての子どもの利用料が無料に2019年10月実施の幼児教育・保育の無償化についての主な内容は以下のとおりです。①対象者:3歳から5歳までのすべての子ども、0歳から2歳までの住民税非課税世帯の子ども②対象施設:幼稚園、保育所、認定こども園、待機児童で保育の必要性のある場合は認証保育施設やベビーシッターも含む認可外保育施設等③無償化の対象となる費用:利用料、保育料(幼稚園は月額上限25,700円、幼稚園の預かり保育は月額上限11,300円)(認可外保育施設は市区町村認定の上、3歳から5歳までの子どもは月額上限37,000円、0歳から2歳までの住民税非課税世帯の子どもは月額上限42,000円)④無償化の対象とならない費用:保護者から実費で徴収する費用(通園送迎費、食材料費、行事費など) ※年収360万円未満世帯相当の子どもと第3子については副食費が免除される場合があります。 2.手続きの必要性の有無について該当者はすでに手続きを済まされている方も多いと思いますが、手続きが必要な場合と不要な場合があります。施設や状況により異なりますので、どれに当てはまるか不明な場合は、保育園・幼稚園などの施設かお住まいの市区町村に確認しましょう。 無償化給付を受けるための事前申請が必要な場合は、①私学助成を受けている幼稚園、②幼稚園での預かり保育、③認可外保育施設、④一時預かり事業、⑤病児保育事業、⑥ファミリー・サポート・センター事業などを利用するときとなります。 3.無償化となった保育料は有効に活用しよう無償化になった保育料を上限である月額37,000円とした場合、今年から適用されるお子さんは2年半で111万円(37,000円×30か月)、来年以降適用されるお子さんは3年間で133.2万円(37,000円×36カ月)の支出減となります。 家計が赤字であれば穴埋めが必要ですが、黒字であればこの浮いた金額を有効に活用すれば将来のライフプランにプラスになります。お子さんの将来の教育費用のために貯めたり、住宅ローン等の繰上返済に充てたり、自動車やリフォーム等の大きな支出の費用の準備に備えたりと活用を検討してみましょう。保育料を払ったつもりで別の口座などに移すなどして、普段使いの口座とは別に管理できれば、浮いた保育料をなんとなく使ってしまうことを防げます。 幼児教育無償化については、始まったばかりで今後は条件や手続き方法等が変わる可能性があります。お子さんを預けている施設からの案内だけでなく、お住まいの市区町村の広報やホームページ等も確認するようにしましょう。また、無償化された保育料は有効に活用できるようご家族で検討されると良いとでしょう。 監修者・著者:ファイナンシャルプランナー 大野高志1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等 多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。
2019年09月13日運動と脳に関する研究が進んでいます。最新の研究では、運動を取り入れることによって脳細胞が増えたり、脳内物質の分泌が活発になるなどして、記憶力・認知力・実行力が向上することがわかってきています。運動はダイエットや筋力を保つだけではなく、脳のコンディションを整えるためにも効果があるようです。それでは一体、どんな運動をすれば良いのでしょうか。解説を交えながらご紹介します。有酸素運動で記憶力を高める「脳に良い運動」はウォーキング?それとも、スクワットがいいのでしょうか?エネルギー代謝の種類で運動を区別する時に、酸素を使って糖質や脂質をエネルギーに変える「有酸素運動」と、短時間で強い負荷がかかり、エネルギーを作るのに酸素がいらない「無酸素運動」があります。脳にもたらす影響としては、有酸素運動は脳の神経伝達物質を増やしたり、脳の血管や新しい細胞を生み出す効果があると言われています。日本で行われた研究では、ウォーキングやヨガなどの軽い運動をわずか10分行うだけで、脳の学習・記憶をつかさどる海馬が刺激され、記憶力を高められることがわかりました。(※1)体力に自信のない人でもすぐにできる運動です。記憶力や実行力など脳の機能別にどんな運動が効果的かという研究も進められており、今後明らかになってくる結果にも注目ですね。運動で「幸せホルモン」を増やしてポジティブ思考にたくさんある脳内の神経伝達物質の中で、記憶力や感情に関係する「セロトニン」や「エンドルフィン」は、運動で分泌量が増えたり、活性化されます。「セロトニン」の活性化には、ウォーキングやジョギングなど「一定のリズムを刻む運動」が効果的と言われています。セロトニンは脳内の情報伝達のバランスを整える神経物質で、脳内のセロトニン量が増えると心が落ち着いてさわやかな気分になり、集中力も高まります。不安や抑うつ感なども改善され、元気が出てポジティブな気分になると言われています。「エンドルフィン」も脳内の神経伝達物質の一つで、鎮痛効果や気分の高揚・幸福感などが得られます。すぐにできる!脳のパフォーマンスを上げる運動1.ジョギング・ウォーキング・サイクリングゆっくりで良いので、10~30分間行いましょう。おすすめの時間帯は朝。交感神経が活性化され、心拍数が上がり血行が良くなり、脳への血流もアップ。交感神経が優位な時間が増えると意欲的になり、ポジティブな思考になりやすいです。仕事などで座りっぱなしの方は、こまめに立ち上がって歩くことも運動効果があります。西オーストラリア大学などが中高年を対象に行った研究では、一定時間の間に、ウォーキングをしたグループの方が座ったままのグループよりも記憶力や実行力が高いということがわかったそうです。(※2)1時間に1度は立ち上がったりトイレに行くなどを心がけると仕事効率がアップするかもしれません。2.よく噛んで食べるよく噛むことも脳の活性化につながるとの研究が進められています。食事の際は30回以上噛む、ガムを噛むなどすると、脳の前頭前野や海馬にも刺激が与えられ、記憶力や認知力が高まると言われています。朝は朝食をしっかり噛んで食べて、午後に仕事中に眠くなったり頭が働かないなと感じたら、ガムを噛んでみてください。食事をする際は噛む回数を数ると、噛むことに意識をむけられるのでより効果的です。3.呼吸(深呼吸を繰り返す)忙しく動き回っていたり、仕事や作業に集中していると、リラックスしているときと比べて呼吸の回数が少なくなったり、呼吸が浅くなります。「息をつく暇がない」「息抜き」などの慣用句の表す通り、呼吸は私たちの心理状態とも深いつながりがありますね。深呼吸を繰り返すことで副交感神経が活性化し、心身がリラックスします。ストレス解消に役立てて仕事の効率アップにつなげましょう。また腹式呼吸を意識すると、「ドローイン」というエクササイズもあるように、横隔膜を動かして深呼吸を繰り返すことによりインナーマッスルを鍛えることもできます。 運動をすると脳の働きを良くするだけでなく、心身の健康にも役立ちます。頭の働きや体調を常に良い状態に保つ努力をし、自分で自分のコンディションをコントロールして、様々なことに前向きに取り組みたいですね。【参照・参考】※1Kazuya Suwabe et al., Rapid stimulation of human dentate gyrus function with acute mild exercise, PNAS<※2英国スポーツ医学雑誌< (最終閲覧日2019/6/20)
2019年09月10日運動して汗をかいて帰ってきた彼に、晩ご飯を作って待っていてあげたら、きっと嬉しい笑顔が見られるはず!運動後の彼のためにつくるご飯にぴったりの、おすすめメニューをご紹介します。ガッツリチャーハンお料理が苦手な女子でも、簡単にパパッと作れるチャーハン。お腹を空かせて帰ってきた彼も満足するはずです。冷蔵庫の残り物を使って作れば経済的で節約にもなるため、デキるオンナアピールにも!さらに、一人暮らしでワンルームだとコンロがひとつしかない場合が多く凝った料理が作れないこともありますが、チャーハンはフライパンひとつで出来るので特に一人暮らし女性ならぜひ試してみたいメニューです。愛情いっぱいおにぎり運動した後は、やっぱり炭水化物でお腹いっぱいにしたいですよね。料理上手なあなたなら、コンビニでも買えるおにぎりじゃ腕の見せ所がないと思うかもしれません。でも、愛情こめて握ったおにぎりはきっと彼のハートに刺さるはずですよ。体育会系の男子には大きいおにぎりで、アーティスティックな彼には工夫を凝らしたおにぎらずなんかもおすすめです。男の子が大好きハンバーグハンバーグは、彼女に作ってほしいお料理の定番です。男の子は、家に帰ると彼女がハンバーグを作って待っているというシチュエーションが憧れ!その期待どおり美味しいハンバーグを作ってあげましょう。料理が下手でも大丈夫、凝った物を作る必要はありません。シンプルで美味しいハンバーグで運動をして疲れた彼を甘やかしてあげましょう。ビーフシチューで次の日も楽しめるカレーは学食や社食で気軽に食べることができますが、ビーフシチューは外食するとなかなか高価ですよね。お肉をたっぷり入れたビーフシチューはスポーツの後なら、より嬉しい一品です。しかも、残ったら温めて次の日も食べることができるので、毎日おいしいご飯を食べたいあなたにもおすすめです。彼が帰ってくるのを、シチューをコトコト煮ながら待つのも楽しいですよ。ヘルシーサラダ彼が運動している理由がダイエットなら、やはりメニューはヘルシー志向がいいでしょう。繊維たっぷりの野菜サラダがおすすめです。トマトやパプリカなどで彩りを工夫すると美味しそうに見えます。もっと豪華にしたいあなたは、豆腐やサラダチキンなどを加えるとボリューミーに見せることができますよ。
2019年08月27日運動が苦手だという人が抱える悩みやコンプレックスは、運動が得意な人には想像もできないほど深いものです。自分の子どもが運動を苦手としているなら、「なんとかしてあげたい」と思うのが親心でしょう。ただ、親自身も運動が苦手だという場合、子どもに運動のコツを教えるのは簡単ではありません。そこで、アドバイスをもらったのは「スポーツひろば」代表の西薗一也さん。運動が苦手な子どもを対象にした体育指導のプロフェッショナルは、「まずは子どもと『できない』ことを共有してほしい」と語ります。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)「運動が苦手な子どもを救いたい」という思い僕がいまの仕事をするようになった理由のひとつとして、弟がいたことが挙げられます。僕自身がもともと「お兄ちゃん気質」なのです。また、高校を卒業したタイミングで、出身中学のバスケットボール部の監督になった経験も大きかった。後輩を指導していくなかで、体育教師になるという目標が定まっていったのです。でも、日本体育大学在学中の教育実習直前に父親が倒れてしまった……。当時はすでに母親が亡くなっていましたから、教育実習はキャンセルせざるを得ませんでした。幸い父親は一命をとりとめたのですが、教員免許を取れないまま卒業して、一時は一般企業に就職しました。その父親も亡くなって、日常的に世話をする必要がなくなったとき、あらためて「自分の夢はなんだったのか」と考えた。もちろん、それは体育の先生です。そこで、「教員免許がないのなら民間でやろう」といまの事業を立ち上げたわけです。ただ、当初から運動が苦手な子どもを対象に考えていたわけではありません。もともとは、運動が得意な子どもにもっと幅広い運動を経験させることで運動能力の底上げをするような事業を考えていました。ところが、いざ体育の家庭教師事業をはじめてみると、依頼のほとんどが運動を苦手としている子どもの親からのものだったのです。そういう子どもというのは自己肯定感がすごく低いし、なかには運動が苦手なことでいじめに遭ったり不登校になったりしている子どももいました。僕自身は、運動で人生を変えることができたと思っている人間です。ぽっちゃり体形で運動が苦手だったのに、バスケットボールに全力で打ち込むことで体形も性格も変わり、スポーツ推薦で高校に進学することができた。そして、最終的には体育の先生になることもできました(第1回インタビュー参照)。その経験があるからこそ、運動が苦手で悩んでいる子どもたちをどうにか救ってあげたいと思い、現在の方向に事業をシフトさせたのです。子どもだけにやらせるのではなく親も一緒に運動をする依頼者である親の願いはなかなか切実です。「うちの子は運動が本当に苦手で……」という認識を持ちながら、「せめて平均的に運動ができるようになってほしい」と思っている。もちろん、なかには親自身も運動を苦手としているというケースも珍しくありません。子どもに運動を得意になってほしいと願いながら、自分自身も運動が苦手だという親の場合であれば、まずは「子どもと一緒に運動をしてみる」ことをおすすめします。わたしの指導理念は、「褒めて伸ばす」ことが基本です。ところが、運動が苦手な親の場合だと、子どものどこを褒めていいのかがわからないのです。サッカーでゴールを決めたというようなわかりやすい「褒めポイント」があれば問題はありませんが、速く走るために子どもがいくら頑張って練習をしていても、どこがいいのか悪いのかということはそうはわかりませんよね。そうであるならば、まずは「子どもと一緒に学ぶ」ということを大切にしてください。そこで意識してほしいのは、どんな運動にもクリアしていくべき「段階」があるということ。この意識が学校の体育の授業にも欠けているように思うのです。算数の場合であれば、1年生で足し算と引き算を勉強して2年生になると掛け算、3年生は割り算というふうに、前に学んだことを生かして段階を踏んで勉強していきます。でも、体育となるとどうでしょうか?ドッジボールをやるときに、事前にボールの投げ方や受け方をしっかり教えてもらったという経験がある人はほとんどいないはずです。なにも学んでいないのに、突然「ドッジボールをやろう」と現場に放り込まれる。そういう状況では、運動が苦手な子どもはうまくプレーできるわけがないのですから、ますます運動を毛嫌いするようになっていきます。大人だからこそつかめるポイントを子どもに教えるボールをきちんと投げるという運動を細かく分解してみると、体重移動や腰の回転、手首の返しなど、本当にさまざまな動作によって構成されています。もちろん、これらの動作や段階を親が事前に勉強しなければならないというわけではありません。親が子どもと一緒に運動をしてみて、自らが学ぶことが大切なのです。親子そろって運動が苦手なら、まずは「できない」ということを共有し、共感してあげる。親だって苦手なことがあっていいし、それがふつうなのです。すると子どもは、「お父さんもできないんだ」と思う。それこそが、安心感を生んでいくことになる。運動が苦手な子どものなかにあるのは、「失敗したくない」という気持ちです。でも、「お父さんだってできない」「失敗してもいいんだ」と思って安心感を得られれば、練習を何度繰り返してもいいと思えるようになる。また、大人であれば、子どもが気づかないような運動のポイントに気づくこともあります。先に挙げたように細かい動作に分解して考えるような必要はないにしても、親自身が子どもと一緒に運動をするなかで「たまたまうまくいった」というとき、大人なら「いまのはなにがよかったのか」というポイントが見えるわけです。そのように、自らの体験を通じて学んだことを子どもに教えてあげればいい。「お父さんはむかしはできたからやらなくていいんだ」なんていって自分は子どもの動きだけを見ているだけでは、うまくいったポイントをつかむことはなかなかできません。繰り返しになりますが、子どもの運動能力を高めてあげたければ、まずは親が子どもと一緒に運動をしてみること。わたしのような第三者の力を借りることがあってもいいと思いますが、親ができる最良の方法を実践してみてください。『『うんどうの絵本 全4巻セット(ボールなげ・かけっこ・すいえい・なわとび)』』西薗一也 著/あかね書房(2015)■スポーツひろば代表・西薗一也さん インタビュー一覧第1回:運動神経は成功体験で伸びる!運動が「得意な子」と「苦手な子」の違い第2回:どんな運動も“細かく分解”できる。子どもの運動能力を高めるために親ができること第3回:「跳べた!」という強烈な体験が自己肯定感を押し上げる。“プロ直伝”縄跳び練習方法(※近日公開)第4回:子どもが泳げるようになる魔法の言葉。酸素を浪費する「バタ足信仰」は捨てるべし(※近日公開)【プロフィール】西薗一也(にしぞの・かずや)東京都出身。株式会社ボディアシスト取締役。スポーツひろば代表。一般社団法人子ども運動指導技能協会理事。日本体育大学卒業後、一般企業を経て家庭教師型体育指導のスポーツひろばを設立。運動が苦手な子どもを対象にした体育の家庭教師の事業をはじめとして、子ども専用の運動教室の開設や発達障害児向けの運動プログラムの開発など、新たな体育指導法の普及に幅広く取り組む。著書に『発達障害の子どものための体育の苦手を解決する本』(草思社)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年08月27日全国的なスポーツの大会で好成績を残すほどではなくとも、子どもには「せめて平均的な運動能力を身につけてほしい」と願うものです。お話を聞いたのは「スポーツひろば」代表の西薗一也さん。運動が苦手な子どもたちを対象にした体育の運動教室を営んでいます。そもそも、運動が得意な子どもと苦手な子どもにはどんなちがいがあるのでしょうか。そんなことから聞いてみました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)運動神経がいい子どもはいつでも「全力」を出すよく知られている話でもありますが、「運動神経」という神経は存在しません。でも、「運動神経がいい、鈍い」といった言葉は頻繁に使われます。では、「運動神経がいい、鈍い」といわれる子どもたちには、どこにちがいがあるのでしょうか。結局のところ、「運動が好きかどうか」だと僕は考えています。ですが、自分自身が子どもの頃を思い出してみれば、クラスにひとりやふたりはスポーツ万能の友だちがいたはずです。「好きかどうかでは埋まらないような差だった」と思う人もいるでしょう。でも、そんな子どもでさえも、運動が好きだったということに過ぎないと僕は思っています。そんな子どもが他の子どもとなにがちがうかというと、運動自体が好きな子どもの場合、「いつでも全力を出す」のです。たとえば足が速い子どもというのは、「いちばんになって気持ちが良かった」という成功体験をまた味わいたいがために全力で走るもの。一方、成功体験がない子どもは、「自分なんてこんなものだろう」というふうに、どこかで力を抜いているのです。その意識の差が、何度も走るうちにトレーニングの負荷のちがいとなって足の速さの差をさらに広げることになるわけです。しかも、走るという行為は運動の基本です。走ることで鍛えられる筋肉は、幅跳びなどに使われる筋肉でもあります。すると、全力で走る子どもは跳躍力も上がっていく。また、速く走れるようになるということは、体全体を大きく使えるようになるということにもつながります。そうして、いわゆるスポーツ万能といわれるような子どもになっていくのです。運動が苦手でぽっちゃり体形だった子どもがスポーツ推薦!?もちろん、子どもの運動能力の差には遺伝的な要素も影響しています。でも、プロのアスリートを目指すというのなら話は変わってきますが、平均的な運動能力を身につけるという観点で見れば、その影響はみなさんが思っているほど大きいものではありません。事実、僕の両親も運動はまったく得意ではありませんでしたし、僕自身もそうでした。小学生までの僕はぽっちゃり体形の泣き虫の子ども……。いまでも運動センスがあるかというと、ないほうだと思います。それを、運動が好きだということと努力でカバーしてきたのです。僕が変わるきっかけになったのは、小学6年の頃に読んだバスケットボール漫画『スラムダンク』でした。それ以前は『キャプテン翼』がはやっていて、みんなサッカーに夢中だった。ただ、なかなか点が入らないサッカーでは、僕のような運動が得意でない子どもは簡単にはヒーローになれません。でも、得点が多いバスケットボールなら僕にだって目立てるチャンスがある。そうして、中学生になるとバスケットボール部に所属したのです。1年生のときはまず体力づくりからで、とにかく走らされました……。すると、小学生のときまでのぽっちゃり体形がウソのように痩せた。しかも、もともと運動が苦手だったこともあるのか、まわりの誰よりも運動能力の伸びが大きく、成長速度が速かったのです。そのうち、顧問の先生から「そのまま練習すれば、ダンクシュートもできるようになるよ」といわれました。その言葉が僕の頭に強烈に刻まれ、ジャンプをするときにはそれまで以上に全力で跳ぶようになりました。すると、中学3年のときに本当にダンクシュートができるようになったのです。僕の身長は180センチですから、バスケットボール選手としては大きいほうではありません。それでもつねに全力を出してダンクシュートができるような跳躍力を身につけたことで、高校にはバスケットボール推薦で入学することになりました。小学校のときの同級生に会うと、いまでも「西薗ってそんなキャラだったっけ?」といわれます。僕は、運動によって体形だけでなく、泣き虫でどこか控えめだった性格まで変わった。いわば、人格すらも変える力が運動の成功体験にはあるのです。いまは遊びを通じて運動能力を獲得しづらい時代残念ながら、いまの子どもたちには僕のように自分を変えるような体験をするケースが減っているように思います。その理由を説明するために、ちょっと衝撃的な数字を紹介しましょう。これを読んでいる親御さんも小学生のときに体力テストを経験したはずです。そのなかの「ソフトボール投げ」の平均記録を見てみると、ほんの20年くらいのあいだになんと7メートルほども数字が落ちているのです。その要因を僕なりに考えてみると、いまの子どもたちが体を動かす遊びをあまりしていないということにいき着きます。むかしはいまのように娯楽があふれていたわけではありません。だから子どもたちは、学校のグラウンドや公園を走り回り、木に登り、野球やサッカーなどのスポーツをする、あるいはベーゴマ、メンコといったもので遊んでいました。そういう遊びを通じて、子どもは基礎的な体力をつけ、体のメカニズムをうまく利用した体の動かし方も身につけたわけです。メンコ遊びをするには、指先に体重をしっかり乗せて下に向けてたたきつけなければなりません。ベーゴマを回すには、手首のスナップといったかなり高度な運動が求められます。それらができなければ子どもは遊びの輪に入れないのですから、それこそ必死に練習をする。そうして、自然と運動能力を高めていったのです。でも、いまはというと、公園では野球などの球技は禁止されていますし、ベーゴマも「現代版ベーゴマ」といえるような、誰でも簡単に回せるものになりました。また、遊びの輪に入ろうと思えば、ゲーム機を親に買ってもらうだけ済んでしまう。そのなかで頑張ることというと、いかにお金をかけるかというだけです。僕自身もゲームは大好きですが、子どもたちのためになっているかというと、そこは否定せざるを得ません。一方で、子育てに関しては「習い事至上主義」ともいえる状況ですから、野球やサッカーのチームに所属している子どももいます。すると、チームに所属していて運動ができる子どもはどんどんできるようになり、そうではない子どもとの格差が開いていく。これが、子どもの運動能力をめぐる現状といえます。でも、僕自身がそうであったように、とくに運動が苦手だと思い込んでいるような子どもたちには運動を通じて自分自身が変わるという体験をしてほしい。子どもたちが遊びを通じて日常的に運動ができるという時代ではないのですから、それこそ親のリードやサポートの重要性が増しているように思います。『『うんどうの絵本 全4巻セット(ボールなげ・かけっこ・すいえい・なわとび)』』西薗一也 著/あかね書房(2015)■スポーツひろば代表・西薗一也さん インタビュー一覧第1回:運動神経は成功体験で伸びる!運動が「得意な子」と「苦手な子」の違い第2回:どんな運動も“細かく分解”できる。子どもの運動能力を高めるために親ができること(※近日公開)第3回:「跳べた!」という強烈な体験が自己肯定感を押し上げる。“プロ直伝”縄跳び練習方法(※近日公開)第4回:子どもが泳げるようになる魔法の言葉。酸素を浪費する「バタ足信仰」は捨てるべし(※近日公開)【プロフィール】西薗一也(にしぞの・かずや)東京都出身。株式会社ボディアシスト取締役。スポーツひろば代表。一般社団法人子ども運動指導技能協会理事。日本体育大学卒業後、一般企業を経て家庭教師型体育指導のスポーツひろばを設立。運動が苦手な子どもを対象にした体育の家庭教師の事業をはじめとして、子ども専用の運動教室の開設や発達障害児向けの運動プログラムの開発など、新たな体育指導法の普及に幅広く取り組む。著書に『発達障害の子どものための体育の苦手を解決する本』(草思社)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年08月26日仕事の世界ではよく耳にする「プレゼンテーション能力」、子どものうちはまだまだ必要ないなんて思ってはいませんか?じつは最近、ビジネスシーンだけでなく子どもたちの生活の中にも、プレゼンテーションの場が増えてきています。グローバル化をはじめとするあらゆる理由から、今を生きる子どもたちにとってプレゼンテーション能力は必須となっているのです。今回は、子どものプレゼンテーション能力を伸ばすために、家庭でできることをご紹介しましょう。子どもたちに「プレゼンテーション能力」が必須なワケ「プレゼンテーション」と聞いてイメージするのは、スクリーンに映したデータや資料を指し示しながら、大勢の聴衆を前によどみなく話す姿ではないでしょうか。スティーブ・ジョブズ氏やビル・ゲイツ氏の並外れたプレゼン力が、彼らのビジネスの発展に大きく寄与したことはよく知られていますよね。しかし、今やプレゼンテーション能力は、彼らのように突出したセンスやビジネスキャリアがある人たちだけのスキルではありません。グローバル化が進む社会を生きる子どもたちにとって欠かせないスキルなのです。『世界最高の子育て――「全米最優秀女子高生」を育てた教育法』(ダイヤモンド社)を出版し話題となったボーク重子さんは、子どもたちに必要なプレゼンテーション能力について次のように述べています。これからのグローバル社会では、一人ひとりの考え方や意見がちがうことがスタンダードになります。もちろんそこには、「正しい」とか「間違いだ」とかいう基準はありません。言ってみれば、どんな意見も正解なのです。自信を持って自分の考えを表現し、他人との意見の交換から学ぶ。こうした姿勢を身につけた子どもが、将来的に優れた人材になるはずです。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|グローバル社会を生き抜く「プレゼン力」は自信から生まれる――全米最優秀女子高生の母・ボーク重子さんインタビューpart2)親世代の歩んできたものとは全く異なる社会を生きていく子どもたちにとって、わかりやすい自己表現を行ない、相手と意見を交換する能力は必須なのです。また、2020年から新たに導入される学習指導要領では、これまで当たり前だった「先生が話して生徒がノートを取る」といった受け身の授業ではなく、子どもたちが主体的に考え、友だちとの対話を通じて深く理解する「アクティブ・ラーニング」が主流となります。子どもたちの生きる世界において、自分の考えをまとめてわかりやすく伝える能力は、もはやビジネスの現場と同じくらい、もしくはそれ以上重視されていると言っても過言ではないのです。プレゼンテーション能力は筋トレと同じ?!プレゼンテーションがうまい人というと、大勢の人の前でも臆することなく、ときにユーモアを交えながら聴衆の興味を引きつけて話ができる、生まれながらのセンスを持っている人だという印象をもっている方もいるかもしれません。先ほども例に挙げたスティーブ・ジョブズ氏は、聴く人の集中力を途切れさせない話し方や、身振り手振りなどの演出を自在に操る、まさにプレゼンテーションの神様のような存在と言えるでしょう。しかし、このような人の心をつかむプレゼンテーションを行なう能力は、トレーニングすれば誰でも身につけられるのだそう。子どもや若者向けのプレゼン授業やワークショップを行なう一般社団法人アルバ・エデュ代表の竹内明日香さんは、次のように述べています。プレゼンはスポーツや芸術ほどにはセンスを問われない分野ですから、「ノウハウ×練習」で上手になるんですよ!プレゼンは筋トレと一緒なのです。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|世界で通用する「話すちから」を鍛えよう!『アルバ・エデュ』竹内明日香さんインタビュー【第1回】)控えめで自己主張が苦手だといわれる日本人でも、適切な形で学んで練習すれば、プレゼンテーション能力を鍛えることができるのです。それにはまず、「話すちから」を育てることが大切だと竹内さんは話します。たとえば、面接のときに自分のことをきちんとアピールすることだったり、親に買ってほしいものをしっかり伝えられるかなどもそうですし、とりとめのない考えが浮かんだとき、自分の考えはこうだ、と論理立てて整理することも、全て「話すちから」なのです。(引用元:こどもまなび☆ラボ|世界で通用する「話すちから」を鍛えよう!『アルバ・エデュ』竹内明日香さんインタビュー【第1回】)例えば、「ゲーム買って!」という子どもの一言をもとにしても、プレゼンテーションのトレーニングができるということです。では、具体的に何をすれば「話すちから」を育むことができるのでしょうか。「ゲーム買って!」で「話すちから」を鍛えるには竹内さんによれば、相手に何かを伝えるには、まず以下の3つを考えることが大切なのだそう。●自分が聞き手に伝えたいことは何か?●相手が最も喜ぶ情報は何か?●相手を納得させるにはどうしたらいいか? 子どもがパパやママにゲームを買ってもらう交渉をしていると想定して、これら3つについて考えてみましょう。●自分が聞き手に伝えたいことは何か?ゲーム機とゲームソフトを買ってほしい●相手がもっとも喜ぶ情報は何か?・テストの点数が下がらないようにする・今までやっていたお手伝いを続ける・早寝早起きなど正しい生活習慣はキープする・視力を下げないように気をつける・次から次へとゲームソフトを買い足さない●相手を納得させるにはどうしたらいいか?・勉強やお手伝い、早寝早起きなど今まで頑張っていたことは続ける・視力を下げないためにもゲームの時間を決める・ゲームソフトは、自分で計画を立ててお小遣いやお年玉で買う親御さんからしても、子どもからこのような内容を伝えられれば、「買ってあげてもいいかも」と思えるのではないでしょうか。相手に自分の意思を伝えて説得するには、ただ「ゲームを買ってほしい」とねだるのではなく、パパやママに「それなら買ってもいい」と思ってもらうにはどう伝えるべきかを考え、順序立てて話すことが大切です。すなわち、「話すちから」を育てるには「考えるちから」も必須だということですね。子どもが何かをねだってきた際には、上記3つを伝えて「この3つを考えてパパとママを説得してごらん」と言ってみてはいかがでしょう。プレゼンテーション能力を鍛える良いトレーニングになりますよ。「考えるちから」「話すちから」を家庭でアップする方法先の例で述べたように、プレゼンテーション能力、すなわち「話すちから」を育むには、「話す内容を考えるちから」も必要になります。むしろ、土台として「考えるちから」がなければ「話すちから」はつかないと言えますね。欲しいものをねだるとき以外にも、家庭で「考えるちから」や「話すちから」を育むことのできる習慣をご紹介しましょう。●子どもに選択させる日本では、子どもが幼いうちはその日着る服や履く靴、持っていくカバンなどを全て保護者が決めている場合が多いことでしょう。しかし欧米では、たとえ子どもであっても自分の意思を表明することが求められます。アメリカで4,000人以上の子どもの教育に携わっている船津徹さんによると、欧米の家庭では子どもに “YES or NO!” “It’s up to you!”と選択させ、幼い頃から「好き・嫌い」「イエス・ノー」をはっきり表現できるようトレーニングしているのだそう。こうして選択に迫られることで、自分で考える習慣がついていくのです。子どものためを思うあまり、「このカバンは小さいから今日持っていくのには向いてない」「この組み合わせはおかしいからやめたほうがいい」などと口を出すのは、お子さんから考える機会を奪っていることにつながりかねません。無制限に選択させるのも考えものですが、小さい頃には洋服や靴下、カバンといったちょっとしたものから、子どもに選ばせることを習慣づけてみてはいかがでしょう。●感情を言葉にする習慣をつけるお子さんの前で、ポジティブな感情を口にしている人も多いのではないでしょうか。しかし、子どもの表現力を上げるためには、ネガティブな感情を表現することも大切です。教育コンサルタントの上野緑子さんいわく、親がネガティブな感情を表現することで、子どもは「ネガティブな感情も表現していいんだ」と知り、どんなときでも素直に感情を表現するようになるのだとか。子どもの前で弱音を吐くのは気が引けるかもしれませんが、たまには「今日、お仕事でミスしちゃって悔しかったんだ」といった話もしてみてはいかがでしょうか。また、上野さんいわく、子どもがうまく自分の感情を表現できない際に親がサポートしてあげることも大切なのだそう。「かけっこ、1位になれなくて悔しかったね。先週パパとたくさん練習したから余計に悔しいよね。次は1位をとりたいね」と表現を手伝うことで、子どもの表現力が上がります。●家族の前でプレゼンごっこお子さんが幼稚園や学校から帰宅したあと、「今日はどんなことをしたの?」と話を聞くご家庭は多いことでしょう。それを発展させた形で簡単なプレゼンごっこをしてみてはいかがでしょうか。その日に起きた出来事の話でも、学校で流行っているものの話でも、何でもかまいません。原稿を持たずに3分間程度お話するプレゼンごっこをしてみてください。前出のボーク氏は、子どものプレゼンに対して褒めるだけではなく、あえて別の意見も提案することを推奨しています。子どものプレゼンに対しては、ほめるばかりでなく、あえて「わたしはそうは思わないけどな」「別の考え方もあるんじゃない?」と別の意見も提案してみましょう。目的は、子どもの意見を変えさせることではありません。「そんな考え方もあるんだ」と気づかせ、自分の意見をあらためて見直させることで、深い思考力を養うのです。また、ちがう意見が出てきたときに即座に「批判された!」と喧嘩腰になったりネガティブに捉えなくなったりする習慣を身につける訓練にもなります。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|グローバル社会を生き抜く「プレゼン力」は自信から生まれる――全米最優秀女子高生の母・ボーク重子さんインタビューpart2)日本で生活する人たちの、国籍やバックグラウンドの多様化が進む今、自分の価値観とは異なる意見を受け入れる練習も必須ですね。***プレゼンテーション能力を高めるには「考えるちから」「話すちから」を育むことがカギのようです。今回、ご紹介した方法はすぐに始められるものばかりですので、さっそく今日から親子でスタートしてみませんか?(参考)こどもまなび☆ラボ|世界で通用する「話すちから」を鍛えよう!『アルバ・エデュ』竹内明日香さんインタビュー【第1回】こどもまなび☆ラボ|子どもたちが国際社会で活躍するために必要な「話すちから」 竹内明日香さんインタビュー【第2回】All About|プレゼンテーション能力をアップする!ITOKI|竹内さん、グローバルに働くうえで日本人に足りないものはなんですか?文部科学省|主体的・対話的で深い学びの実現(「アクティブ・ラーニング」の視点からの授業改善)について(イメージ)ダイヤモンド・オンライン|インド・欧米に学ぶ「考える力」を伸ばす教育とは学びの場.com|意外と知らない”アクティブ・ラーニングのねらい”(vol.1)
2019年08月24日脂肪燃焼をさせるのに最適な運動は、有酸素運動。パーソナルトレーナーの町田晋一先生に、屋内外やジムでできる運動方法や、効果的な強度や時間など詳しく教えていただきました!ぜひ取り入れて、理想の体を手に入れてください。脂肪を燃焼させるために効果的な運動方法は?脂肪を燃焼するには、体脂肪をエネルギーとする有酸素運動が適しています。体脂肪は、有酸素運動を開始して20分を過ぎた辺りから分解されてエネルギーとして使われるようになると言われるので、20〜30分行うと効果が期待できると言われています。運動強度は呼吸が乱れるほど激し過ぎると有酸素運動として成立せず、脂肪は燃焼されなくなってしまいます。脂肪を燃焼させるには、「ちょっとキツいかな…」と感じられる強度で行うようにします。関連記事有酸素運動とは?無酸素運動との違いやダイエットに効果的な理由【屋外】で行う脂肪燃焼に効果的な運動ウォーキングやジョギング、サイクリングなど低強度で長時間続けられる運動が脂肪の燃焼に効果的です。屋外での有酸素運動を行うメリットは、周りの光景や季節の変化などを楽しみながらできるという点です。ですから、「トレッドミルの上でのウォーキングやジョギングでは単調で続かない」という方にはお勧めできます。関連記事自転車の消費カロリーは?ダイエット効果を高める取り入れ方【屋内】で行う脂肪燃焼に効果的な運動屋内でできる脂肪燃焼に有効なエクササイズとしては、踏み台昇降、その場足踏み、階段の昇り降りなどがあります。屋内でできる有酸素運動となると種目が限られてしまいますが、人目を気にせずに有酸素運動を行いたい方には、屋内での有酸素運動がお勧めです。ただ、踏み台昇降だけを20分続けるというのは難しいので、〈その場足踏み3分→踏み台昇降3分→階段の昇り降り3分〉を1サイクルとして、2〜3サイクル行うという方法がお勧めです。関連記事ダイエットにも効果的!踏み台昇降運動の正しいやり方を徹底解説ジムなどでするおすすめの運動ジムなどでできる脂肪燃焼に効果的なエクササイズとしては、トレッドミルでのウォーキングやジョギング、エアロバイク、そしてエアロビクスなどが挙げられます。「トレッドミルでのウォーキングやジョギングをすると、足への負担を感じる」という場合はエアロバイクがお勧めです。また、「1人での有酸素運動はどうしても続かない」という方には、エアロビクスのグループレッスンに参加するのもよいでしょう。こうしたエクササイズを行う際、くれぐれも息が激しく乱れるまで運動強度を上げ過ぎないように注意しましょう。脂肪燃焼効果を上げる方法筋トレと組み合わせて有酸素運動を行うことでより脂肪燃焼効果が得られると言えます。筋トレで筋肉に刺激を与えると成長ホルモンが分泌されますが、成長ホルモンには筋肉や骨の成長を促す以外にも、脂肪の分解を促す作用があるからです。その際ポイントとなるのは、「筋トレと有酸素運動、どちらを先に行うか」ということです。脂肪燃焼効率を上げるには、筋トレ直後に有酸素運動を行うようにします。何故なら筋トレ直後は体脂肪が分解され始めるタイミングだからです。関連記事筋トレと有酸素運動の組み合わせで体を鍛えて効率的なダイエット!効果的な脂肪燃焼を目指そう!脂肪燃焼におすすめの運動は、有酸素運動。屋内外でできるもの、ジムでできるものなど、さまざまあるので自分にあった運動方法を見つけてみてください。また、筋トレとの組み合わせで効果がアップ。上手に取り入れて効率的に脂肪燃焼を促してくださいね!関連記事運動してるのに痩せない!そんな時はダイエット方法や食事を見直し町田 晋一パーソナルトレーナー、ストレッチインストラクター
2019年08月22日子どもの運動に関する著書を多く持つ遠山健太さんは、「子どもが自由に遊んでいるときのほうが運動能力がアップする」と話しています。ということは、「ブランコの乗り方はね……」なんて、親が教えないほうがいいってこと!?■参照コラム記事はこちら↓運動神経アップだけじゃない! 「できた!」という達成感が自信につながる “公園遊び” の魅力。
2019年08月04日こんにちは、離乳食インストラクターの中田 馨です。1歳~1歳6カ月ごろ(離乳食完了期)も後半になり、そろそろ幼児食に差しかかるママからこんな質問を受けたことがあります。「幼児食ってどんな食事のことを言うの?」「毎食、子どもが飽きない食事を作るにはどうすればいいの?」今日はそんなママの疑問に答えます! 幼児食とはいつの時期のこと?幼児食というのは、その名のとおり「幼児が食べる食事」です。 「幼児」とひとことで言っても幅が広く、目安は1歳6カ月~5歳児まで。つまり離乳食が終わってから、小学校に上がるまでの期間です。幼児食は離乳食の延長線上の食事。これまで離乳食を食べていた赤ちゃんです。離乳食が終わったからと言って、いきなり大人と同じ食事を食べるわけではありません。 なぜ、大人の食事と分けて考えるの?子どもの内臓機能や身体機能はまだ未発達です。大人の食事は味が濃かったり、噛みちぎりにくい食べ物ものもあります。なので、子どもの発達に合わせた食事を引き続き与えたほうがいいのです。 幼児食に移行するタイミング離乳食から幼児食に移行するタイミングは、月齢でいうと1歳6カ月ごろが目安。形のある食べ物を噛んで飲み込んでいることがポイント。幼児食になったからと言って急に味付けや調理方法を変えるのではなく、離乳食を少しずつ少しずつ段階を上げていくと思ってください。 飽きない幼児食づくりの方法・大人と同じ献立でOK子ども用に特別作るのではなく、大人のメニューを取り分けたものでOK。味付けは1/2くらいを目安にしましょう。 ・彩りを意識する「赤白黄緑黒」この5色を意識して食材を組み合わせてみてください。彩り豊かになりますよ 。盛り付けを意識するときには、かわいく盛り付けるのもいいですね。凝ったことをしなくてもOK。星形の型でにんじんをくりぬいて添えるだけでもかわいいですよ。 ・いろいろな食材にチャレンジしてみる私もそうですが、いつも買う食材って似通ってしまいます。でも、お店を見渡してみると、食材はさまざまあります。子どもも大人もいろいろな食材にチャレンジして楽しんでみるのもいいですね。 食事づくりは毎日続くものです。ストレスにならない程度に肩の力を抜きつつ取り組んでみてくださいね! 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。
2019年07月23日「うちの子はおしゃべりが苦手だし、コミュニケーション能力が低いのかも……」と悩む親は少なくありません。しかし、コミュニケーション能力の高さは、おしゃべりがうまいかどうかだけでは判断できません。今回は、これからの社会で必要とされる本当のコミュニケーション能力について紹介しましょう。コミュニケーション能力はこれからの社会でより必要とされる学校や職場、買い物や通院、役所での手続きなど、人は毎日の生活の中でさまざまな人とコミュニケーションを取りながら生きています。それは、子どもたちにもいえること。保育園や学校では、先生や友だちとのやりとりが欠かせません。昨今では、教育現場においても、コミュニケーション能力がより重視されるようになってきています。幼稚園教育要領や小・中学校の学習指導要領で「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)」に重点が置かれていることは、ご存じの方も多いでしょう。また、2020年度から大学入試センター試験が大学入学共通テストへ変わり、マークシート方式のみだった試験に記述式問題を導入して、コミュニケーション能力とも深い関わりのある「思考力・判断力・表現力」をより適切に評価する方針に変わります。加えて、英語は、読む・聞く・話す・書くの4つの評価を通して、実践的なコミュニケーション能力が求められるようになるのも知られているところ。このように、学習面ではもちろんのこと、今後、社会全体のグローバル化や人々の生き方の多様化が進むにつれ、よりいっそうコミュニケーション能力が求められるようになっていくでしょう。そもそもコミュニケーション能力って?日本コミュニケーション能力認定協会は、社会や企業が求める「コミュニケーション能力の高い人」の特徴を次のように述べています。わかりやすく伝えることができる人のやる気(モチベーション)を高めることができる聞き上手で、相手がどんどん自分のことを話したくなってしまう相手の気持ちを察することができるもっと聞きたい!と思わせる魅力的な話ができる相手に共感することができる的確な質問ができる話をまとめることができる人に好感を与えることができる人を動かすことができる(引用元:日本コミュニケーション能力認定協会|コミュニケーション能力とは?)同協会は、コミュニケーション能力の要素を、「聴く力」「伝える力」 「人の気持ち(心理)を汲み取る力」の3つに集約できると述べています。「コミュニケーション能力が高い」と聞くと、「おしゃべりが上手な人」をイメージすることが多いかもしれません。でもじつは、相手の話を聞く力や引き出す力、共感する力もコミュニケーション能力のひとつとされています。つまり、おしゃべりが苦手な子どもでも、じつは友だちの話を聞くのが上手というケースもあるということ。子どものコミュニケーション能力が気になったときは、話す力だけではなく、聞く力や、相手の気持ちを理解する力にも注目することが大切です。社会を生き抜くためのコミュニケーション能力を育てるにはさまざまな種類があるコミュニケーション能力ですが、それらを伸ばすためには以下のポイントに注意しましょう。・人と関わる力→「人や地域に関する経験」で伸びる東京大学社会科学研究所・ベネッセ教育総合研究所が2015年7~8月に実施した「子どもの生活と学びに関する親子調査2015」によると、「リーダーとしてグループをひっぱる」「グループがまとまるように協力する」「いろいろな人と仲良くする」といった人と関わることが得意な子どもは、夏祭りなどの地域の行事に参加する・お年寄りの世話をする(手伝いや介護など)・ボランティア活動に参加する・親から仕事の楽しさや大変さを聞くなどの「人や地域に関する経験」が多いことがわかりました。核家族化が進み、地域との交流が少なくなっている現代では、意識的に地域と関わることが、コミュニケーション能力を伸ばすうえで重要だといえるでしょう。・話したり聞いたりする力→「母親が子どもの話を聞こうと意識すること」で伸びる創価大学教育学部教授で臨床心理士の園田雅代氏は、母親が子どもの話を聞こうとすることには、「子どもがお母さんへの信頼感を持ちやすくなる」「子どものコミュニケーション能力が育ちやすい」という2つのメリットがあると言います。もちろん、母親だけでなく父親や祖父母も、子どもの話をしっかり聞く姿勢を保つことが大切です。ただ、子どもとの関わりがより密であり、影響力が大きいと考えられる母親が、子どもの話をしっかり聞こうとすることで、コミュニケーション能力がより伸びやすくなるのではと園田氏は述べています。忙しくて相手をできないときにも、「あとで聞かせて」と言った場合は、忘れずに「さっきの話、詳しく教えて」とたずねるようにするなど、子どもの話をきちんと聞こうとしている姿勢を見せることが大切です。・感情をコントロールしながら表現する力→「子どもの感情を代弁してあげること」で伸びる自分の感情をしっかりと認めつつも、「相手に伝えるかどうか」「その場で話してもいいかどうか」「相手を不快にさせる表現ではないかどうか」などを考えてコントロールする力は、他者と関わるうえで非常に大切です。そうした力を伸ばすために必要なことについて、法政大学文学部教授で発達心理学・発達臨床心理学・学校心理学が専門の渡辺弥生氏は次のように述べています。子どもが初めての感情に向き合っている時、「切ないんだね」「感激しているのね」など保護者が一歩先に立って気持ちに当てはまるボキャブラリーや表現で代弁してあげると、子どもも感情と言葉をリンクさせて習得していくことができます。自分の表現に自信がない保護者のかたは、感情表現が豊かな絵本を子どもと一緒に読むなどして、親自身が感情表現をともに学んでいくことも有効です。(引用元:ベネッセ教育サイト|子どもの感情表現を人間的成長につなげる方法)子どものどんな感情も否定せずに、寄り添いながら気持ちを代弁してあげることで、子ども自身が感情をコントロールできるようになっていくのです。***子どものコミュニケーション能力を伸ばすと、自分の感情表現をうまくできるようになることはもちろん、他者への思いやりを持つことにつながります。子どもとの普段の関わりの中で、コミュニケーション能力を育む工夫をしてみましょう。文/田口 るい(参考)こどもまなび☆ラボ|コミュニケーション能力を育てよう!会話をグレードアップさせる3つのヒント。PHPファミリー|「聴く」ことは信頼感につながる~子どもの心を整えるお母さんの「聴き方」PHPファミリー|自己主張ができず口下手。いじめが心配~子育て相談室ベネッセ教育サイト|家庭内の会話から子どもの思考力、表現力を育む[やる気を引き出すコーチング]ベネッセ教育サイト|ふだんの経験でコミュニケーション力に大きな差が出る?ベネッセ教育サイト|子どもの感情表現を人間的成長につなげる方法日本コミュニケーション能力認定協会|コミュニケーション能力とは?
2019年07月18日健康維持やダイエットのためには食事と運動のバランスが大切ですが、空腹時や満腹時の運動は逆にカラダに負担をかけてしまいます。一般的に運動の2時間前に食事をとるのがベストです。それは食べ物の消化吸収の時間は最低3時間といわれ、食後2時間経ったときには満腹感も空腹感もなく血糖も程よく上がっていて、運動しやすい状態となるからです。ですが、運動の2時間前に必ずしも食事がとれるというわけではありません。かと言って、空腹のまま運動すると低血糖を起こしやすくなり、逆に満腹の状態だと、胃に負担がかかり、疲れやすくなってしまいます。こんなときは運動前と運動後の食事の内容に注意して、食べるようにしましょう。運動直前の食事運動前には消化がよく、すぐにエネルギーになりやすいものがおすすめ。タンパク質や脂質の多い食事は、消化に時間がかかるため控えましょう。 早朝の運動で時間がない場合は、すばやくエネルギーになりやすいバナナ・スポーツドリンク・野菜ジュース・果物ジュースなどを試してくださいね。運動後の食事運動後は高カロリーのものを食べたくなっても、ここはグッと我慢!良質タンパク質と野菜をたっぷりとれるバランスの良い食事を意識しましょう。また、痩せたくて必要以上に食事制限をすると疲労回復が遅くなったり、リバウンドの原因にもなるので注意してくださいね。血や肉をつくる魚・肉・豆類・乳製品・卵・・・タンパク質・ビタミンB群・カルシウムカラダの調子を良くする緑黄色野菜・淡色野菜・海藻・きのこ類・果物・・・β-カロテン・ビタミンC・カルシウム・ビタミンE運動するとカラダに普段以上の酸素をとり込むため、細胞をさび付かせて老化を招く「活性酸素」が増えてしまいます。ですが、抗酸化ビタミンのビタミンA・C・Eを摂れば活性酸素を抑制してくれますよ。さらに、カルシウム・マグネシウム・鉄・亜鉛なども汗として失われやすいビタミンですので、食べ物からしっかり補いましょう。もちろん運動中の水分補給も忘れないでくださいね。 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2019年07月08日