漫画『僕のヒーローアカデミア』がハリウッドで実写映画化。監督は佐藤信介が務める。公開時期は未定(2022年12月現在)。『僕のヒーローアカデミア』ハリウッドで実写映画化『僕のヒーローアカデミア』は、「週刊少年ジャンプ」で2014年7月より連載をスタートした、堀越耕平による人気漫画。“個性”と呼ばれる超常能力を持つ人々が当たり前に存在する世界を舞台に、主人公・緑谷出久、通称“デク”が、社会を守り、“個性”を悪用する犯罪者“敵<ヴィラン>”に立ち向かう“ヒーロー”になるため、ヒーロー育成の名門・雄英高校で仲間たちと共に成長する物語を描いている。ジャンプ王道ヒーローアクション『僕のヒーローアカデミア』は、コミックスシリーズ世界累計発行部数5000万部を突破したヒット漫画。コミックを原作とするTVアニメシリーズも人気を博しており、アメリカ、ヨーロッパ、アジアでも愛されている。劇場版アニメも、これまでに『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ~2人の英雄(ヒーロー)~』『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング』の2作品を制作。3作品目『僕のヒーローアカデミア THE MOVIEワールド ヒーローズ ミッション』が、2021年8月に公開されている。監督は『BLEACH』『キングダム』の佐藤信介そんな『僕のヒーローアカデミア』が、ハリウッドで実写映画化。監督は、『アイアムアヒーロー』『いぬやしき』『BLEACH』『キングダム』など、名だたる人気漫画の実写化を手掛けてきた佐藤信介が務める。なお、『僕のヒーローアカデミア』ハリウッド実写版は、佐藤信介にとって全編英語作品のデビュー作となる。脚本は、『アーミー・オブ・ザ・デッド』やドラマ「オビ=ワン・ケノービ」のジョビー・ハロルドが手がける。東宝配給にて、日本で劇場公開される予定だ。尚、キャストなど詳細情報は追って発表となる模様で、続報を待ちたい。【詳細】『僕のヒーローアカデミア』ハリウッド実写映画化(タイトル未定)公開時期:未定 ※2022年12月現在監督:佐藤信介脚本:ジョビー・ハロルド配給:東宝
2021年08月19日小坂流加さんによるベストセラー恋愛小説「余命10年」が、『新聞記者』の藤井道人監督により映画化されることが決定した。数万人に一人という不治の病で、余命が10年であることを知った20歳の茉莉。彼女は生きることに執着しないよう、恋だけは決してしないと心に決めていた。しかし、地元の同窓会で和人と出会い、茉莉の10年は大きく動いていく…。2017年の発売以来、ただの恋愛小説にとどまらない、切なすぎる小説としてSNSで反響が広がり、また第6回静岡書店大賞の「映像化したい文庫部門」の大賞を受賞するなど、書店員からも映像化を希望する声が多く上がり、現在50万部を突破している同小説。文庫化と同時に、著者が本作の主人公同様に難病を抱えていたこと、そして病状が悪化し、文庫版発行直前にすでに逝去していたことが明らかになり、ファンや書店員から悲しみの声が大きくあがった。そんな話題作を映画化するのは、第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞を含む6部門を受賞した『新聞記者』や、綾野剛主演『ヤクザと家族 The Family』を手掛けた藤井監督。本作については「僕は、この作品を直感的に映画として残したいと強く思いました。当たり前が当たり前ではなくなったこの世の中で、小坂さんが残してくれた『余命10年』という作品が、皆さまの明日を生きる糧となるように、信頼するキャスト・スタッフと約一年に渡り四季を撮り続け、この映画に向き合って来ました。公開を楽しみに待っていていただけると幸いです」とコメントしている。また脚本は、『8年越しの花嫁奇跡の実話』、「姉ちゃんの恋人」、「にじいろカルテ」、連続テレビ小説「ひよっこ」など数々の作品を担当した岡田惠和と、渡邉真子が手掛ける。なお、映画公開に先立ち、原作をベースとしたコミック版が「LINEマンガ」にて今夏、配信されることも決定した。『余命10年』は2022年公開予定。(cinemacafe.net)
2021年08月19日『シックス・センス』『サイン』『ヴィジット』『スプリット』など、話題作を次々生み出すスリラー映画の名手M.ナイト・シャマラン監督の『オールド』。この度、全米公開に合わせてプレミアイベントが開催され、本作のメガホンをとったシャマラン監督ほか、ビーチに訪れる一家の父親役を演じた主演のガエル・ガルシア・ベルナルらが一挙に集結した。7月23日(金)より全米で公開された本作は、7月25日(日)までの週末3日間で1,651万ドル(日本円=約18億2270万円)を稼ぎ、初登場No.1を記録した(※数字は7月26日付、Box Office Mojo調べ)。プレミアイベントにはシャマラン監督、ガエルほか、アレックス・ウルフ(『ジュマンジ/ネクスト・レベル』)、エリザ・スカンレン(『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』)らキャストたちが、本作の舞台となるビーチをイメージした砂が敷き詰められた“サンドカーペット”に登場した。ガエルは「このような機会でプレミアを開催出来るのは素晴らしいことだよ。僕自身はよく劇場に足を運んでいるんだ。メキシコでは劇場が営業しているからね」と語り、コロナ禍で長期間多くの人が劇場から離れていたが、本作を多くの人が再開した劇場で観ることに期待を寄せた。また、シャマラン監督の作品でのお気に入りのポイントについて問われると「監督は真の映画人そのものだ。物事へのアプローチ、映画に関する知識や言語を自由自在に操ることが出来る。多くの試みをしてそれを随所に活かしている。創造力に満ちた雰囲気づくり、世界観を現場にもたらす方法を知っている。リスクも伴うけどリスクを冒してチャレンジしていかないと良いものは生まれないと思う」と魅力を明かした。シャマラン監督もまた「このプレミアの開催日を選んだ時はまだコロナ禍で、上手く行くことを願っていた」と打ち明け、プレミアを無事に開催することができたことに安堵の表情を見せ、「劇場での映画鑑賞が最高のアートである理由は、1つの空間で観客同士が影響しあうなどたくさんある」と続ける。「1人で映画鑑賞、読書をしても自分自身の世界観や感想しか生み出さないが、500人以上の見知らぬ人と鑑賞することで色々な視点を共有することが出来る」と言い、「皆が互いに影響し合う。こうやって集まれるということは素晴らしいことだ」と、劇場体験がもたらす素晴らしさについて語り、本作を多くの観客に観てもらえること、そして多くの観客が同じ空間で作品を鑑賞することによって新たな映画の視点を考えるきっかけを与えあうことに期待を寄せた。コロナ禍でオーディションを実施し、撮影を行い、1800万ドルもの製作費も監督自らが捻出したという本作。実は本作のアイディアは、シャマラン監督の娘たちが父の日にプレゼントしてくれた“サンド・キャッスル”というグラフィックノベルが原案になっているという。『オールド』は8月27日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:オールド 2021年8月27日より全国にて公開© 2021 Universal Studios. All Rights Reserved.
2021年07月27日映画『トムボーイ』が、2021年9月17日(金)に公開される。『燃ゆる女の肖像』セリーヌ・シアマ監督の長編2作目映画『トムボーイ』は、2019年カンヌ国際映画祭で脚本賞&クィア・パルム賞を受賞した『燃ゆる女の肖像』のセリーヌ・シアマ監督による長編2作目。長編デビュー作『水の中のつぼみ』で評価を得た後、「前作とは別の方法を試したい」という志のもと20日間で撮影を行った作品だ。物語の構想は、長い間セリーヌ・シアマの頭の中にあったアイディアだったという。ベルリン国際映画祭では、「思いがけない笑いと涙を誘われる。忘れがたい場面でいっぱい」「アイデンティティーの探求とその落とし穴を描いたエポックな作品」と称賛され、テディ賞審査員特別賞を受賞。低予算のインディペンデント映画でありながら、本国フランスでの劇場公開時には30万人を動員するヒットを飛ばした。“男の子”として過ごそうとする主人公のひと夏の挑戦映画『トムボーイ』の主人公は、家族とともに新たな街にやってきたロール。引っ越し先で「ミカエル」と名乗り、新たに知り合った友人たちとの間で“男の子”として過ごそうとする。やがてミカエルに特別な視線を向ける少女リザとの関係が深まっていくと同時に、友人や家族たちとの間にも変化が訪れて…。ロール/ミカエルというジェンダーとアイデンティティーを行き来する主人公に寄り添った目線にユーモアを交えながら、ロールの“ひと夏の挑戦”を描く。登場人物(キャスト)ロール/ミカエル(ゾエ・エラン)自らを「ミカエル」と名乗り、“男の子”として過ごそうとする主人公。演じるのは、オーディション初日に出会ったセリーヌ・シアマをして「逸材だった」と言わしめるゾエ・エラン。ジャンヌ(マロン・レヴァナ)ロール/ミカエルの愛らしい妹。リザ(ジャンヌ・ディソン)大人びた雰囲気の少女。ミカエルに特別な視線を向け、関係を深めていく。【詳細】映画『トムボーイ』公開日:2021年9月17日(金)監督:セリーヌ・シアマ出演:ゾエ・エラン、マロン・レヴァナ、ジャンヌ・ディソン後援:在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ東京、ユニフランス配給:ファインフィルムズ原題:Tomboy2011/フランス/カラー/フランス語/82分『トムボーイ』ストーリー夏休み、家族と共に新しい街に引っ越してきた10歳のロール。引っ越し先で「ミカエル」と名乗り、新たに知り合った少女リザたちに自分を男の子だと思い込ませることに成功する。やがてリザとは2人きりでも遊ぶようになり、ミカエルとしての自分に好意を抱かれていることに葛藤しつつも、お互いに距離を縮めていく。しかし、もうすぐ新学期。夏の終わりはすぐそこまで近づいているのだった…。
2021年07月24日イラストレーター・loundraw(ラウンドロー)による、初監督映画アニメーション作品『サマーゴースト』が、2021年11月12日(金)に公開される。気鋭イラストレーター“loundraw”とは?loundrawは、小説『君の膵臓をたべたい』『君は⽉夜に光り輝く』の装画をはじめ、劇場版『名探偵コナン』『ジョゼと虎と魚たち』といったアニメーション作品へのクリエイター参加など、多彩なジャンルをまたいで活躍を続ける気鋭イラストレーターだ。2021年現在弱冠26歳ながら、各界からの評価は非常に高く、繊細で透明感溢れる色彩、被写界深度を⽤いた緻密な空間設計を得意としている。“落書き”から生まれた、少年少女のひと夏の不思議なストーリーアニメ映画『サマーゴースト』は、そんなloundrawが2019年に設立したアニメーションスタジオ「FLAT STUDIO」制作のもと、映画作品として初めて監督を自身で行う、記念すべきデビュー作。かつてloundrawが“落書き”として描いた一枚の絵を着想源に、不思議な日々を過ごした少年少女の“ひと夏の物語”を描き出す。『サマーゴースト』あらすじ「サマーゴーストって知ってる︖」ネットを通じて知り合った⾼校⽣、友也・あおい・涼。都市伝説として囁かれる“通称︓サマーゴースト”は、若い⼥性の幽霊で、花⽕をすると姿を現すという。⾃⾝が望む⼈⽣へ踏み出せない"友也"。居場所を⾒つけられない"あおい"。輝く未来が突然閉ざされた"涼"。彼等にはそれぞれ、サマーゴーストに会わなくてはならない理由があった。⽣と死が交錯する夏の夜、各々の想いが向かう先はー。登場人物&声優キャスト■主人公・杉崎友也役:⼩林千晃主人公の高校生。声優には、「第15回声優アワード」で新⼈男優賞を受賞した⼩林千晃が抜擢された。■春川あおい役:島袋美由利杉崎友也の誘いで「花火をすると現れる」と噂される都市伝説の幽霊“サマーゴースト”を探しに行くことに。■小林涼役:島﨑信長杉崎友也、春川あおいと共に“サマーゴースト”を探しに行く。■佐藤絢音役:川栄李奈3人の間に降り立つ幽霊。また物語を盛り上げる⾳楽は、ピアノ曲に定評があり、国際的に活躍する⼩瀬村晶が担当する。詳細アニメ映画『サマーゴースト』公開日:2021年11月12日(金)声の出演:小林千晃、島袋美由利、島﨑信長、川栄李奈原案・監督︓loundraw脚本︓安達寛⾼(⼄⼀)キャラクター原案︓loundraw⾳楽︓⼩瀬村晶ほかアニメーション制作︓FLAT STUDIO配給︓エイベックス・ピクチャー
2021年07月18日12人の映像監督による12本の短編映画製作プロジェクト『DIVOC-12』の藤井道人監督チーム キャスト&タイトルが13日、明らかになった。同プロジェクトは、ソニーグループが新型コロナウイルス感染症により世界各国で影響を受けている人々を支援するために設立した「新型コロナウイルス・ソニーグローバル支援基金」を活用した支援プロジェクト。藤井道人監督チーム(テーマ:成長への気づき 志自岐希生監督、林田浩川監督、廣賢一郎監督)、上田慎一郎監督チーム(テーマ:感触 ふくだみゆき監督、中元雄監督、エバンズ未夜子監督)、三島有紀子監督チーム(テーマ:共有 山嵜晋平監督、齋藤栄美監督、加藤拓人監督)と3チームに分かれた12人のクリエイターたちが作品を制作していく。チームを導く藤井道人監督作品のタイトルは『名もなき一篇・アンナ』で、主演は横浜流星が務める。また、志自岐希生監督『流民』主演は石橋静河、林田浩川監督『タイクーン』主演はオーディションで小野翔平に決定し、窪塚洋介が支える。一般公募により選ばれた廣賢一郎監督作品のタイトルは『ココ』で、主演は笠松将が務める。○横浜流星 コメント息苦しい世の中だからこそ、今回の企画に対して、強い想いをもって参加することが出来ました。その中で藤井さんに撮ってもらえたことが本当に幸せです。僕のことを応援してくださっている方々は藤井さんの作品が大好きな方も多いと思うので、そんな方々にもこの作品を届けられるのは嬉しいですし、1人でも多くの方にこの作品が届けばいいなと思っています。○石橋静河 コメント志自岐監督に初めてお会いした時、アメリカと日本という二つの文化の狭間で揺れ動いているような姿が印象に残りました。分断ではなく、文化・価値観の違いを越えた世界を見たい、という監督の叫びは極めて私的なものであり、だからこそ、この作品は多くの人の心に届く力を持っていると強く感じています。○小野翔平 コメント林田組に参加させて頂きました小野翔平です。この映画が自分にとって初めての映画出演になれたことをとても嬉しく思います。藤井監督チームのテーマは"成長への気づき"。この作品を見終えたみなさんを少しでも勇気づけることができるよう、撮影に挑みました。グローバルな視点を持つ林田監督がこの作品で伝えたいことが少しでも多くの方に伝わればいいなと思います。ぜひ楽しみにしてください!!○窪塚洋介 コメント改めて短編映画の面白さや可能性を感じました。今回ボクが出演することで、才能のある監督たちが大きな夢に向かう、その大事なスタートラインのひとつになるよう盛り上げられたら嬉しいです。○笠松将 コメント自分の未熟さを再確認させられた作品でした。期待してもらえる立場になった今、改めて初心に戻る事を教えてもらった気がします。「この悔しさをバネに、今後も精一杯やれ」と。この作品に刻まれた想いは忘れる事は無いと思います。見てくださる方にも、なにか伝われば嬉しいです。
2021年07月14日菅田将暉と沢田研二がW主演する山田洋次監督最新作『キネマの神様』が、いよいよ8月6日(金)より公開。本作で、昭和の“映画黄金時代“のヒロインを演じたのは、新ドラマ「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」で令和の交番女子を演じて話題となっている永野芽郁。永野さんは現代との違いに困惑しながらも、山田監督の言葉をヒントに役作りしていたことを明かした。現在21歳にして芸歴10年を越え、子役から活躍している永野さんは、映画『ひるなかの流星』や『帝一の國』、NHK連続テレビ小説「半分、青い。」などでヒロインを演じ、いまや世代を代表する俳優のひとりとなった。そんな永野さんが今回、松竹映画の100周年記念作品のヒロインに抜擢。「半分、青い。」では高度成長期の終わりから平成にかけての時代背景の物語が描かれたが、本作では山田監督が「映画は日本の民衆の最大の娯楽だった」と明かす1950年代後半から60年代にかけての物語が描かれ、永野さんはまたも経験したことのない“映画黄金時代”のヒロインを演じた。本作で演じたのは、劇中の松竹撮影所の近くにある食堂「ふな喜」で働く、愛されキャラクターの淑子。当時は監督やスタッフ、俳優たちが足繁く食堂に通い、飲み食いしながら夢を語り合ったり悩みをぶつけ合ったりしていたため、お店の人とも仲が良かったという。実際に当時の写真で見た食堂の雰囲気は、永野さんのイメージとかけ離れており現代との違いに困惑。お客との距離感や当時の話し方がつかめず、苦戦したそう。永野さんは「自分が生きていなかった時代のお話なので、今と違うんだなって実感することもありました。ですが、当時の写真を見たり、山田監督からお話を聞いたりして自分なりに淑子という人物像を描くことができたと思います」と語り、山田監督との会話の中で淑子を演じるためのヒントを見つけていったという。劇中では「ふな喜」 の常連客である、菅田さん演じる映画監督を夢見た若き日のゴウに淑子が淡い恋心を抱き、その夢を応援し続ける一途な一面も。時代を越え、令和になったいまもゴウを支え続けている淑子と、夢を諦めたゴウのもとに“奇跡”が起きる…。本作も、かつてない苦境に直面しながらも夢を諦めることのなかった映画を愛する者たちの支えにより、ようやく完成した1作となっている。『キネマの神様』は8月6日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:キネマの神様 2021年8月6日より全国にて公開©︎2021「キネマの神様」製作委員会
2021年07月11日Netflixオリジナルシリーズ『全裸監督 シーズン2』の総監督を務める映画監督の武正晴氏が、4日に生配信されたABEMA『7.2新しい別の窓』(毎月第1日曜15:00~7.2時間生配信)に出演。同作の主演を務める山田孝之の魅力を語った。番組後半、“大の映画好き”であり自身も数々の映画に出演している稲垣吾郎が、映画監督や作家をゲストに迎えトークを展開するコーナー「インテリゴロウ」を実施。今回のゲストには、武監督が登場し、『全裸監督』シリーズの製作秘話や、作品へのこだわりを存分に語りつくす。主人公・村西とおる役を演じた山田がブリーフ姿でカメラを持ち、宇宙ヘルメットを被っているポスターについて、武監督は「このポスター撮影には映画『JOKER』のスタッフも入っていて、ヘルメットどこから持ってきたんですか? って聞いたら『NASAから持ってきた』って言うんですよ」と話し、稲垣を驚かせる。さらに、武監督は巨大な水槽が出てくるシーンについて、「水槽含めてかなり力を入れました。ヤクザは獰猛な生き物を飼っているって言う人が多いから。はじめサメって言ったんだけど、サメは却下されました(笑)」と説明。シーズン2では、大きなピラニアを中国から輸入したと言い、「こいつらが意外と臆病で、隅っこでジーっとしてるんですよ。全然暴れてくれない。助監督でピラニア担当がいて、ずっとピラニアの飼育をしていた。段々とピラニアの気持ちがわかるようになったみたいで、『30分時間ください、30分後行けますから』って言うんですよ。でも本当に目の前を泳ぎ始めて、あの助監督さんは素晴らしい仕事をしてくれた」と、こだわりのシーンを語った。また、主演の山田について、武監督は「山田さんのアドリブっていうのは、相手の感情を引き出す。彼のアドリブは演出に近くて、相手の気持ちを引き出すところがすごい」と絶賛。それを聞いた稲垣も「究極の演技ですよね」とうなずいていた。(C)AbemaTV,Inc.
2021年07月05日スティーヴン・スピルバーグ監督の製作会社「アンブリン・パートナーズ」がNetflixと提携し、複数の映画製作を行うことが明らかになった。Netflixのツイッターが「伝説的なフィルムメーカーの会社が、Netflixに各年複数の新作映画を製作することになりました。とてもワクワクしています」と発表した。Netflixの共同CEOテッド・サランドスは「スティーヴンは、クリエイティヴで明確なビジョンを持ったリーダーです。世界中の多くの人にとってそうであるよう、私も彼が作り出した思い出深いキャラクターや物語を見て育ちました。刺激的で気付きを与えてくれる、不朽の作品です。『アンブリン』のチームと一緒に働くのが待ちきれません。スティーヴンの映画の歴史において、この章では私たちがその一部になれる。光栄で心が躍ります」とコメント。スピルバーグ監督といえば2019年、Netflix作品はオスカーではなく、エミー賞で選考されるべきだと発言して話題となった。同年のオスカーで、アルフォンソ・キュアロンが監督したNetflix映画『ROMA/ローマ』が監督賞、外国語映画賞、撮影賞を受賞したことがきっかけだった。スピルバーグ監督は、映画芸術科学アカデミーの役員会で、「Netflix作品には出品資格がない」というルールを設けるよう提案もしていた。そのため、一部のファンは「Netflixのことが嫌いなんだと思っていた」「お金の力ってすごい…」と辛らつなコメントを寄せている。(Hiromi Kaku)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2021年06月22日映画『100日間生きたワニ』(7月9日公開)の脚本・監督を務めた上田慎一郎&ふくだみゆき夫妻が20日、都内で行われたオンライン ヒット祈願イベントに、神木隆之介、木村昴、ファーストサマーウイカとともに出席した。昨年、社会現象を巻き起こした4コマ漫画『100日後に死ぬワニ』(著:きくちゆうき)をアニメーション映画化した本作は、100日間のワニの日常と、そこから100日後、大切なものを失った仲間たちのその後の姿を描いた物語。主人公・ワニの声を神木隆之介、ワニの親友・ネズミ役を中村倫也、モグラ役を木村昴が演じた。監督・脚本は、原作に込められたメッセージに強く共感し映画化を熱望した『カメラを止めるな!』の上田氏と、妻でアニメーション監督としても活躍するふくだみゆき氏が夫婦で担当。上田監督は、本作について「我が子。信じている我が子なので、信じているんですけど、声が届いてくるまでドキドキです」と心境を打ち明け、ふくだ監督は「自分たちのやりたいことを許していただいて、ギリギリまで粘らせていただいたので、楽しくもあり大変でもありました」と語った。原作の漫画を「2日目から見ていた」という上田監督。「最初は実写映画として考えていた。ワニの被り物をしてとかではなく、人間に置き換えて映画化したいと思っていた」と当初は実写化を想定していたことを明かし、「東宝さんから、福田と一緒にアニメにするのはどうですか? と言われて」と経緯を明かした。そして、上田監督は「試写の感想が飛び込んできたときに、作ってよかったなと福田と話したときがあり、早くみなさんに見ていただきたいと思いますし、みなさんに語っていただきたいなと思っています」とコメント。ふくだ監督は「この映画は世界を救うような派手な映画ではないですが、きっと誰かの世界を救うというか、そっと寄り添うような映画になっていると思います。ぜひワニくんたちに会いに来てください」とメッセージを送った。
2021年06月20日『タイタニック』『ターミネーター』『アバター』など、数々の大ヒット作を世に放ってきた映画界の巨匠ジェームズ・キャメロン監督が、オンラインで映画製作の授業を受け持つことになったという。キャメロン監督の授業を受けられるのは、eラーニングサイトの「MasterClass」。現在のところ、1コマあたり10分前後、合計3時間20分の15コマの授業が公開されている。キャメロン監督は、自身の作品の取り上げ、製作過程を紹介しながら映画製作について教えているとのこと。「どんな映画製作者も、先達の映画製作者を手本にするものです。私のMastereClassの授業を通し、会員が自身の主観的な視点で私の技術をとらえ、発展させてくれたらうれしいです」と語っている。「MasterClass」では「アート&エンターテインメント」のカテゴリーで、キャメロン監督のほか、マーティン・スコセッシ監督、スパイク・リー監督、ロン・ハワード監督、デイヴィッド・リンチ監督らも映画人として教鞭を取り、サミュエル・L・ジャクソンが演技、クリスティーナ・アギレラが歌唱法、ハンス・ジマーが映画音楽の作曲法を教えている。年間、日本円にして20,800円(月額制もある)の会員費を払うと、9カテゴリー・100以上の授業を自由に受講できる。(Hiromi Kaku)
2021年06月18日『mellow』『街の上で』の今泉力哉監督と、Vシネマ・ピンク映画界のトップランナーである城定秀夫監督が、お互いの脚本を提供しあい、R15+のラブストーリー2本を製作した。異色のコラボレーションによる、新たなプログラムピクチャーは、「L/R15」(えるあーるじゅうご)と題され、1本目、L/R15のL=『愛なのに』は、<監督:城定秀夫、脚本:今泉力哉>で、古本屋の店主と店主にプロポーズする女子高生、店主の憧れの女性など、一方通行の恋愛が交差し、二転三転する先の読めないラブコメディ。L/R15のR=『猫は逃げた』は、<監督:今泉力哉、脚本:城定秀夫>で、飼い猫・カンタをどちらが引き取るかで揉める離婚直前の夫婦と、それぞれの恋人の話を描く、異色の恋愛狂騒劇を製作。この2作品のビジュアルも合わせて公開され、『愛なのに』のビジュアルは、舞台である古本屋の入口と、店主に想いを寄せる女子高生がちらりと写し出され、『猫は逃げた』はヒロインの部屋でカンタが座る様子がとらえられている。先日、撮影を終えたばかりだという本作。城定監督は「いまや日本を代表する天才映画監督、今泉力哉氏とのコラボ!……って、こんなヤバい企画誰が考えたのでしょう?プレッシャーで吐きそうになりつつ、自分らしい映画を撮るしかないと思い至ったわけですが、油断すると、自分らしい映画ってなんだ?自分とはいったい何者だ?なぜ自分は自分なんだ?映画ってなんだ?という無限問答に陥り、また吐きそうになります」と相当な重圧があった様子。一方、「城定監督と一緒になにかやりませんか?と言われて、ぜひ、と即答しました」と語った今泉監督もまたとてもプレッシャーを感じていたそう。作品については「城定さんが書いてくれた脚本には猫が出てきます。猫!撮影、大変だ!と思いながらも猫とたくさん向き合いました。そしてその物語には、どこか懐かしさをおぼえるとともに、城定作品に滲む人間の優しさや愚かしさなどがあちこちに垣間見えて、とても惹かれました。ご一緒してみたかったキャストやスタッフとの撮影を無事に終えて、今は仕上げの真っ最中です。楽しい映画になりそうです」と話している。(cinemacafe.net)
2021年06月18日映画『ONODA(原題)』(2021年秋公開)が第74回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門オープニング作品に決定したことが14日、明らかになった。同作は実在の人物である小野田寛郎旧陸軍少尉が、太平洋戦争の終わりを迎えた後も任務解除の命令を受けられないまま、フィリピン・ルバング島にて約30年間の孤独な日々を過ごした実話を元に、彼が生き抜いた孤独と壮絶な日々を描いた人間ドラマ。フランス、ドイツ、ベルギー、イタリア、日本の合作でありながら、遠藤雄弥と津田寛治ら主要キャストを日本人俳優で固め、満身創痍の撮影に挑んで完成している。長編デビュー作『汚れたダイヤモンド』(2016)でフランス批評家協会賞・新人監督賞のほか数々の賞を総なめ、社会派の作品を得意とする新鋭実力派監督・アルチュール・アラリが日本語での演出にこだわり、徹底したリサーチと演出力で鬼気迫るドラマを作り上げ、”2021年の最も注目すべき作品の一つ”としてフランス現地の主要メディア複数社から取り上げられていた。「ある視点」(フランス語: Un Certain Regard)は、カンヌ国際映画祭の公式セレクションの一部門であり、新人&ベテランの監督作関わらず、広く「独自で特異な」作品群が選考されることから、昨今ではカンヌ国際映画祭の部門の中でも最も注目されるべき作品の発表として海外メディアの注目度は他部門以上に高まっている。毎年、世界各国から20本ほどの作品が選出されており、過去には、黒沢清監督が『トウキョウソナタ』(2008)で審査員賞、『岸辺の旅』(2015)にて監督賞を受賞 。また翌年の2016年は深田晃司監督が『淵に立つ』(2016)で審査員賞を受賞するなど、多くの日本の映画監督の秀作が輩出されているが、オープニング上映作品として日本人俳優が関わる作品が選出されるのは河瀬直美監督作『あん』(2015)以来の快挙となる。○遠藤雄弥 コメントこの度、映画『ONODA(原題)』で小野田寛郎(青年期)役を演じさせていただいた、遠藤雄弥です。まずは、共演者の皆様、アラリ監督をはじめ、スタッフ関係者の皆様に御祝いと感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。アラリ監督から撮影イン前に、これから始まる撮影はとても大きな冒険になる。この大冒険を最後まで一緒に楽しみましょう!というメールをいただきました。まさに、その大冒険は映画そのものであり、人生そのものでした。この作品を通して、少しでも皆様の心に響けば幸いです。そして、皆様の健康と幸せを心から祈っております。映画『ONODA(原題)』お楽しみ下さい。○津田寛治 コメント自分の主演作がカンヌ国際映画祭で上映されるという夢が叶うことになり、感無量です。アルチュール・アラリ監督に出会えて本当に良かったです。若きフランスの映画監督が一人の日本兵に心動かされ、何年もの月日をかけて映画にしたこの作品に参加したことは、僕の人生において大きな事件でした。日常と非日常に境はない、だからこそ夢は実現するんだということを、南国のジャングルの現場にて学べたのです。アラリ監督、そして小野田少尉、素敵な現実をありがとう!
2021年06月14日芳根京子主演映画『Arc アーク』の監督石川慶と、科学映画ライターJoshuaによるスペシャルトークイベントが6月13日、公開に先駆けて映画を観たばかりの観客の前で行われた。『愚行録』『蜜蜂と遠雷』に続き、今作が長編作品3本目となる石川監督と、東京大学大学院宇宙線研究所で宇宙物理学を専門に研究をしながら、映画を科学的な切り口で解説するブログが映画ファンの間で人気のJoshuaさん。本作に関するインタビューでは、度々“ディストピアに描きたくない”と語っていた石川監督だが、「実はそうはいっても最初はディストピア調ではありました」と裏話を明かす。「一度出来上がった脚本を、原作を手掛けたケン・リュウに送った時に『不老化技術のような新しいテクノロジーはこれから開発されるかもしれないけど、それを今の時点で<良い・悪い>というジャッジはしたくない。それは人間の強い部分も弱い部分もさらけ出すかもしれないけど、将来的には良いものになっていくと信じてフィクションを書いている』というアドバイスがあり、この考え方は自分の科学への姿勢と共感する部分でもあったので、この作品の大きな柱になりました」とこの方向転換の理由を語る。また、本作の主演・芳根京子は、一人の女性・リナの17歳から100歳以上を生き抜く難役に挑んだ。石川監督は「芳根さんは最初『30歳の自分もイメージできないのに100歳以上は、無理です』と至極全うなことを仰ってたんですけど、芳根さんは共演する相手でガラリと変わる人。そう考えると、この時はこうだと決めるのではなく、分からないからこそ作れるものがあるんじゃないかとお話させていただきました」とコメントした。そして本作は、物語後半はモノクロ映像を中心に描かれるという、近年の日本映画には珍しい演出をとっている。石川監督は「カラーグレーディング(色の補正作業)はポーランドでやりました。カラーリストは『COLD WAR あの歌、2つの心』(18)や『イーダ』(13)をやっている方で、『蜜蜂と遠雷』の時に仕上げをどういう風にやっているのか見せてもらったんです。そしたらモノクロなのにカラーで撮影していて、しかもグリーンバックを立てて結構ヘビーなCGで作られていて。ちょうどその年に『ROMA』(18)がアカデミー賞にノミネートされていて、デジタルで作る<モノクロ>を使って細かいディティールを表現することが結構SF的だと思ったんです。それが今回の『Arc アーク』を作る時に自然に浮かびました」とアイディアを披露。超理系同士の対談ということで、本イベントは普段とは少し違った視点で語られた。劇中で描かれる<ストップエイジングによる不老不死>が、実際どこまで現実的なのか、というトークでは、Joshuaさんは「生命が誕生した数十億年前に遡ると、最初の生物は単細胞生物で、細胞分裂しても1つが2つになるだけで『老化』や『死』という概念自体がなかった。これが進化の過程で多細胞生物になって、酸素濃度が必要になり、体格も大きくなって、性も獲得した。その過程の中で人間は『死』という概念を途中で獲得したんです」と説明。作中でも描かれる<テロメア>という細胞については「人間は細胞分裂するたびに<テロメア>という“回数券”のようなものが減っていくんです。最終的に<テロメア>がなくなると細胞は自死する。このプロセスが人間の身体全体で起こると『老化』し、生物は死にます」と解説した。そこで、なぜ生物は死ぬ必要があるのか?という普遍的な問いが飛ぶと「<多様性>という仮説があります。オスとメスが存在することで有性生殖としてより複雑な個体を生み出すことができる。例えば新型コロナのウイルスは一瞬で進化していくけど、生物は<多様性>があるから一部分の人が死んでしまったとしても他は生き残ることができる」と話し、これに石川監督は「実は劇中で天音(岡田将生)にもこの話をしてもらったんです。長い台詞でやむなく本編ではカットになりましたが」と裏話を加えた。さらに「<テロメア>を再生して細胞が若返らせることで、老化を遅らせる技術は実際に既に現実世界で行われていて、『Arc アーク』の世界はそんなに遠い未来の話ではないです」とJoshuaさん。石川監督も「劇中で天音が作る“ピンクの液体”は『テロメア初期化細胞』をイメージして作った細胞です」と裏設定を語っていた。『Arc アーク』は6月25日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:Arc アーク 2021年6月25日より全国にて公開©2021映画『Arc』製作委員会
2021年06月14日「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2021」(SSFF & ASIA 2021)の今年初展開となる「スマートフォン映画作品部門 supported by Sony」の審査員を、女優・池田エライザ、映画監督・内田英治、サンダンス映画祭ショートフィルム部門シニアプログラマーのマイク・プラントが務めることが決定した。同部門は、クリエイターの表現の幅とチャレンジの機会をさらに広げ、スマートフォンならではの新しい映像クリエイティブの創出を目的としサポート。「SSFF & ASIA」の新設部門として、史上最多となる900点以上もの新しい映像表現の作品が、世界中から寄せられた。映画祭では、その中から7か国・11作品がオンライン会場から配信。ノミネート作品には、就職面接に来た女性を描くフランスのコメディ『どうぞお先に』、ホームレス生活を記録したイギリスのドキュメンタリー『私の家』、印画紙を使って写真を現像する昔ながらの撮影技術を記録したインドのドキュメンタリー『ボックスカメラ』などがラインアップされている。本部門スタートを記念し、6月12日(土)には審査員の内田監督、「いきものがかり」の水野良樹、映画祭代表の別所哲也によるオープニングトークイベント「Creators’ Junction 2021」をLIVE配信することも決定。内田監督と水野さんは、同グループの楽曲「きらきらにひかる」をテーマに、一般公募された小説を基に内田監督がスマホで全編撮影して作り上げたショートフィルム『星屑の子』が話題に。ジャンルの垣根を超えた創作活動から見える、新しい映像文化やクリエイティブの潮流について、それぞれの視点から語られる。「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2021」は6月11日(金)~21日(月)オンライン会場および都内複数会場にて開催。※オンライン会場は4月27日(火)~6月30日(水)オープニングトークイベント「Creators’ Junction 2021」は6月12日(土)18時30分~配信。(cinemacafe.net)
2021年06月04日女優の萩原みのりさんが、映画監督の内山拓也さんと結婚したことを自身のSNSを通じて発表しました。 この投稿をInstagramで見る 萩原みのり(@hagi_mino)がシェアした投稿 萩原みのりさんは、2021年3~5月にかけて放送されたテレビドラマ『RISKY(リスキー)』(毎日放送)で主演を務めたことで、一躍知名度がアップ。同作は、『めちゃコミック』にて連載され、累計ダウンロード数が1700万を突破した、たちばな梓さん原作の同名漫画を実写化したドラマです。萩原みのりさんのほか、アイドルグループ『Travis Japan』の宮近海斗さんや、人気若手俳優の古川雄輝さんら、豪華出演者が集結したことでも話題になりました。萩原みのりさんの結婚に、ドラマ『RISKY』スタッフも祝福コメント萩原みのりさんの代表作でもあるテレビドラマ『RISKY』のスタッフも、今回の嬉しいニュースにTwitter上で祝福のコメントを発表しています。∴∵∴ ୨୧ ∴∵∴ ୨୧ ∴∵∴ ୨୧ ∴∵∴ ㊗️ご結婚 #萩原みのり さん ∴∵∴ ୨୧ ∴∵∴ ୨୧ ∴∵∴ ୨୧ ∴∵∴嬉しいニュースが届きました☺️⋆͛*͛ひなた役を演じていただいた萩原さん❕素敵なご家庭を築かれて下さい‧✧̣̇‧心よりお祝い申し上げます #リスキー スタッフより pic.twitter.com/aHpVhBkciR — RISKY(リスキー)【ドラマ特区公式】@8月4日Blu-ray発売 (@risky_drama) June 1, 2021 SNS上でファンや関係者に向けて感謝のコメントをつづるとともに「役者として、そしてなによりも人として、素敵な人になれるように、素敵な大人になれるように、素敵な夫婦になれるように、2人で日々を丁寧に積み重ねていけたらと思います」と決意を新たにした、萩原みのりさん。女優としてますます輝きを増す萩原みのりさんから、今後も目が離せません。[文・構成/grape編集部]
2021年06月01日「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア2021」(略称:SSFF & ASIA 2021)における、「オフィシャルコンペティション supported by Sony」および「ノンフィクション部門」の公式審査員が決定した。「オフィシャルコンペティション supported by Sony」の審査員は、俳優の阿部純子と勝地涼、藤真利子。写真家の濱田英明。映画評論家のクリス・フジワラ。映画監督の真利子哲也の6名。インターナショナル、アジアインターナショナル、ジャパン各部門を審査し、各部門優秀賞およびグランプリ:ジョージ・ルーカスアワードを決定する審査員だ。なお、アカデミー賞公認である同映画祭では、これまではグランプリ作品1点が翌年のアカデミー賞短編部門ノミネート候補となっていたが、2019年より各部門優秀賞をアカデミー賞候補として推薦できる権利を獲得している。そして、国内外のノンフィクションショートフィルムを専門に集めた「ノンフィクション部門」の審査員は、原一男監督、松田美由紀、ジャーナリストの丸山ゴンザレスの3名が決定した。各賞の発表は、6月21日(月)に明治神宮記念会館にて実施されるアワードセレモニーにて、審査員より発表&授与が行われる。また、6月8日(火)には「SNSで伝える映画の魅力」をテーマにしたオンライントークの開催も決定。別所哲也がMCを務め、映画感想TikTokクリエイターのしんのすけ、映画ライター・編集者のDIZ、ゆっこロードショー、Twitter社の森田謙太郎が参加する。「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2021」は6月11日(金)~6月21日(月)都内複数の会場にて開催。オンライン会場は4月27日(火)~6月30日(水)開催中。(cinemacafe.net)
2021年05月28日辻仁成が、5月30日に『辻仁成 セーヌ川ひとり占め ~セーヌ川オンラインクルーズツアー&ライブ~』をライブ配信サービス「PIA LIVE STREAM」にて生配信する。ミュージシャン・作家・映画監督と多方面で活躍し、現在はパリに在住している辻仁成。今回の配信では、パリ中心部・エッフェル塔下の船着き場をスタートし、辻仁成のガイドでセーヌ川を大型クルーズ船で周遊、さらに生演奏ライブも楽しむことができる。なお生配信終了後、6月6日23時59分までアーカイブ配信も予定されている。<配信情報>『辻仁成 セーヌ川ひとり占め ~セーヌ川オンラインクルーズツアー&ライブ~』5月30日(日) 19:00~生配信※6月6日(日) 23:59までアーカイブ配信あり配信チケット:3,500円購入URL:『辻仁成 セーヌ川ひとり占め ~セーヌ川オンラインクルーズツアー&ライブ~』告知映像関連リンク辻仁成 オフィシャルサイト:辻仁成 オフィシャルTwitter:
2021年05月28日2020年、『夏、至るころ』で映画監督デビューを果たした池田エライザ。音楽番組の司会を務めたり、弾き語りを披露したりと、多岐にわたって才能を発揮し続ける池田が、女優として、ギャンブルに狂った世界で揺るぎない存在感を見せつけるシリーズ『賭ケグルイ』の映画第2弾、『映画 賭ケグルイ絶体絶命ロシアンルーレット』が公開となる。ギャンブルの勝敗が全てを決める私立百花王学園で、絶対的な権力を誇る生徒会長・桃喰綺羅莉を演じる池田。シリーズ初参戦で強烈なヒールを演じる藤井流星(ジャニーズWEST)の視鬼神真玄、そして浜辺美波扮する主人公・蛇喰夢子と、命を賭けた「指名ロシアンルーレット」で、賭場へと降りた綺羅莉が対峙する。初監督を経て、改めて役者として現場に立った感想や、「ビリビリと電流が流れる感じがして」「耽美だった」と振り返る浜辺とのシーン、さらに4月に25歳を迎えての現在の思いを聞いた。○■夢子との対峙は、とても“耽美な”時間でした——今回は生徒会長・綺羅莉も賭場に降りてじっくり参戦します。オリジナルストーリーですが、脚本を読まれたときの感想は?興奮して叫びました。すごく面白い。『賭ケグルイ』のギャンブルって、ルールも一筋縄ではいかないものばかりなので、脚本を読んだ段階ではチンプンカンプンだったりするんですけど、今回の、特に「指名ロシアンルーレット」は、ギャンブルそのものの面白さに加えて、「まさか綺羅莉と夢子が!」みたいなところがあって、かなりテンションが上がりました。——こちらもテンションが上がりました。それこそ「まさか綺羅莉と夢子が!」の展開で。ですよね。夢子と綺羅莉がギャンブルをする美しい形って、観る方もそれを求めていると思いますし、最大の課題だと思うんです。どちらがどういった形で勝つのかにも期待が集まるでしょうし、英(勉)監督もかなり考えられたと思いますが、すごく納得のいく形になったと思います。詳しいことは言えないんですけど、とても“耽美な”ギャンブルだったなと。——実に“耽美”でした。浜辺さんとの共演はいかがでしたか?美波と目が合うたびに、ビリビリと電流が流れる感じがしました。こんなお芝居もあるんだなと感じる面白い時間でしたね。セリフ自体のやりとりは多くないんですけど、これまでの美波、夢子と、綺羅莉との関係も相まって、高いところでやりとりできている感じがして、宇宙で交信しているような不思議な感覚でした。○■「綺羅莉ってどういう風に歩くんだっけ?」から始まった——シリーズを通じて綺羅莉を演じてきて、どんな部分を深められたと感じていますか?実は綺羅莉に関しては、今まで歩くシーンすらまともになかったんです。だから、映画前作、そしてドラマシーズン2を経て、今回初めて「綺羅莉ってどういう風に歩くんだっけ?」から始まったのがすごくおかしかったです(笑)。それから数年前の生徒会室のシーンも出てくるので、いつもとはまた違う生徒会室の禍々しさみたいなものも感じました。そんな中で、やっぱり綺羅莉が生徒会長として鎮座している姿が印象的でした。昔から強いんだなと。——その強さが、よく伝わる「指名ロシアンルーレット」でした。綺羅莉が一番狂ってますよね。まあ、それぞれ自分が一番狂っていると思ってるかもしれませんが、綺羅莉は間違いなく賭け狂いだと思います。——今回の撮影はコロナ対策をしながら進められたそうですね。シリーズを通じて結束が深いメンバーとはいえ、現場の雰囲気も違ったかと。さらに今回は藤井さんが初参戦でした。これまでと同じくみんなでワイワイというわけにはいきませんでしたが、おしゃべりして仲良くなるというより、みんなお芝居で100%を出し合って、信頼関係が出来上がっていますし、その空気を共有できている、すごく素敵な現場です。藤井さんは初参戦だったので、私も初参戦のときはすごく緊張したことを思い出しましたが、藤井さんのお人柄もあって、すごく愛されていました。藤井さん自身、シリーズのファンということで、とてもエンジョイしていたと思います。○■20歳のころから続けている日記は自分への宿題——池田さんは、『夏、至るころ』で監督業も務められました。その経験を経て感じたことはありますか?監督をさせていただいたことで、改めて役者のすばらしさを知って、自分がまた表に出てお芝居することへの難しさと照れは感じましたね。もともとプレッシャーを感じるタイプなのですが、リスペクトが大きくなった分、今回のクランクイン前は、より「できるかな。私でいいのかな?」とプレッシャーを感じました。撮影に入ってからは綺羅莉になれましたけど。——英監督とは映画デビュー作の『高校デビュー』でもご一緒されていて、そこから10年です。10年かあ!『高校デビュー』では本当に1シーン、2シーンだけでしたが、そこから色々な映画に呼んでいただけるようになりました。英組も大好きです。英監督は、現場で一番楽しんでくれるので、すごく嬉しいです。これからもいろんな役に応えられたらと思います。——4月に25歳になりましたが、新たな野望はありますか?これをやりたいという目標を持つのもいいことですが、コロナ禍ということもあって、どんなに志しても突然できなくなることも増えましたよね。それもあって、今はなるべく色んなことに応えられるように、知識を広げたいと思っています。もともと家で本を読んだりすることが好きなのですが、今も家で本を読んだりパソコンを使って調べ物をしたり、日記を書いています。——日記ですか?二十歳くらいのときから、ほぼ毎日書いているんですけど、辞書を開いて知らない言葉をひとつ見つけたら、その言葉をかなりディグるんです。検索して調べて、それで感じたことを書いたり。ほかにも例えば「旦那さん」の語源ってなんだろうと調べて、サンスクリット語の「ダーナ」から来ていて、さらにお布施の意味があると知ったり。そうした由来や、今の時代に使うことへの議論について、感じたことなどを全部書くんです。——それは面白そうです!本当に楽しくて面白いですよ。ちょっと宿題みたいで。大人になると宿題ってなくなるけど、いいかなって。——池田さんは色々な事に挑戦していますが、日々、そうした積み重ねをされているんですね。ありがとうございました。最後に一言、生徒会長ファンにお願いします。今回は綺羅莉が視鬼神に会長の座を降ろされてしまうシーンもあって、ファンの方は屈辱的かもしれません。でも大丈夫です。この映画においての綺羅莉はとにかくかっこいいので。乞うご期待です!■池田エライザ1996年4月16日、フィリピン生まれ、福岡県出身。2009年にファッション誌『ニコラ』のオーディションでグランプリを獲得し、モデルとして活動をスタート。2011年公開の『高校デビュー』(英勉監督)で映画デビューを飾り、2015年に園子温監督の『みんな!エスパーだよ!』でヒロインに抜擢される。その後、映画『ルームロンダリング』『SUNNY 強い気持ち・強い愛』『映画 賭ケグルイ』『貞子』、ドラマ『伊藤くん A to E』『ルームロンダリング』『賭ケグルイ season2』などに出演し、2020年公開の『夏、至るころ』では監督デビューを飾った。音楽番組の司会や、歌声の披露、スチールカメラマンとしての活動など、さまざまな分野で才能を見せている。(C)河本ほむら・尚村透/SQUARE ENIX (C)2021 「映画 賭ケグルイ2」製作委員会
2021年05月26日コリン・ファースとスタンリー・トゥッチが共演した話題作『スーパーノヴァ』。メガホンをとったのは、俳優業もこなすイギリス出身のハリー・マックイーン。本作が長編監督2作目となる期待の新星監督に注目した。マックイーン監督は、リチャード・リンクレイター監督の『僕と彼女とオーソン・ウェルズ』(08)で俳優デビューを飾り、2017年には『愛欲のプロヴァンス』でマドリード国際映画祭最優秀助演男優賞を獲得するなど、俳優業でも高い評価を受けている。2013年からは製作も手掛け始め、脚本・プロデューサーも務めた監督デビュー作『Hinterland』(原題/15)は、イギリスのレインダンス映画祭、北京国際映画祭など世界中で評価され、そのマルチな才能に期待がかけられている。映画はスタンリー・トゥッチ扮するタスカーの若年性認知症が大きな軸として描かれるが、マックイーン監督は自身と身近な人たちの体験から本作の着想を得たという。売れない俳優時代、複数のバイトをかけ持ちしていたマックイーン監督は、バイト先の1つである女性と出会った。初めは社交的で感じのいい人だったが、1年の間に徐々に気難しく怒りっぽい人に変わっていき、仕事でも失敗が多くなり解雇されてしまった。半年後、道端で偶然再会した彼女は夫が押す車いすに座っていた。そこで彼女が若年性認知症だったことを知り、衝撃を受けたという。同時期に友人から、父親が若年性認知症と診断され介護施設に入れるという相談を受けた。監督は「この2つの経験から、映画監督としてというよりは1人の人間として病気や周囲への影響についてもっと知りたいと思ったのです。さらに以前から人が死に直面した時、どんな選択肢や権利があるのかに興味を持っていました。だから2つのテーマを融合させて種にして、本作のアイディアを育てていったのです」と語っている。認知症を描こうと決意したマックイーン監督は、物語をよりリアルなものにするためリサーチを長期的に行った。「3年以上、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)に在籍する認知症の第一人者たちや、イギリスの医療系公益団体であるウェルカム・トラストと密に連絡をとったり、認知症患者を家族に持つ人や介護をしている多くの人々の協力を得ました。認知症には多くの種類があり、医学的にも生物学的にも非常に複雑なものであることを学びました」と言う。「また、認知症と向き合っている人々だけでなく、認知症のために愛する人を失った人々と時間を共にする機会も得ることができました。今までで最も感動的で、人生を変えるような経験になりましたよ」とリサーチが大変有意義であったことを明かしているが、その反面「多くの人と関わるほど、認知症を描くことに緊張も感じるようになりました。説得力のある物語を作り出すことで、私に時間を分けてくれた人々に対して敬意を表そうと自分に誓いました」と、リサーチによって得た知識をサムとタスカーの人生に細かく投影していったと明かす。さらに、本作ではコリン・ファースとスタンリー・トゥッチという人気俳優の2人が同性カップルを演じている。それについてマックイーン監督は、「同性愛をごく自然で普通なものにしたかったのです。そういう映画がまだまだ足りていないと思うから」と言及。入念なリサーチのもとに描かれたサムとタスカーの旅路は、誰かを心から愛したことのある人、そして愛する誰かを失ったことのある人々にも共感できるものとなっている。『スーパーノヴァ』は7月1日(木)よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:スーパーノヴァ 2021年7月1日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開© 2020 British Broadcasting Corporation, The British Film Institute, Supernova Film Ltd.
2021年05月24日カナダ10州の中で最も広大な面積を誇り、フランス語を公用語とするケベック。グザヴィエ・ドランやドゥニ・ヴィルヌーヴら、世界的なフィルムメーカーを輩出してきたこの地から届いた映画『やすらぎの森』は、人里離れた深い森を舞台に人生の晩年をいかに生きるかを観る者に投げかける物語。ケベックを拠点にする女性作家ジョスリーヌ・ソシエの原作小説に感銘を受けた、同じくケベック出身のルイーズ・アルシャンボー監督が同郷の名優たちを迎えて映画化、自然の鼓動までも伝わってくるかのような世界観を見事に作りあげた。アルシャンボー監督は、本作の「アウトローなキャラクターたちに惹かれました」と語る。人は「尊厳を保ちたい生き物」「原作は人生や希望について書かれた小説です。どんなバックグラウンドでも、心をひらいて他者を理解することをこの映画は描いています。国籍や年齢、宗教や文化、性別などが違っても、その違いを恐れることなく、相手の話に耳を傾ければ、結局は皆、人を愛し、人に愛されたい、そして尊厳を保ちたい生き物であることが分かる。それが人間なのだと分かります。また、人がそれぞれどう生きるか、そしていつ死ぬのかという自由を書いた小説でもあります」と、原作について語る監督。「登場人物は皆、重い過去を背負ったアウトローですが、自分とは異なる境遇にいる人に心をひらいていきます。彼らは高齢者ですが、誰にでも当てはまる物語です。将来を悲観するようなことがあっても、心をひらけば状況が変わったり、人間関係を変えることができたりする。新しい光が差し込むこともあると語っています」と、自身の心をとらえた作品のテーマに触れる。「可能な限り小説の内容は崩したくなかった」と続け、「脚色を手掛ける前に原作者のジョスリーヌ・ソシエともたくさん会話したのです。原作は彼女のおばに捧げられたもので、過去におばが16歳から亡くなる87歳まで精神科施設に入れられていたことや、彼女自身がおばから受けた影響」を映画に盛り込んでいったという。「おかげで自分の人生を取り戻した」原作者ソシエのおばの“分身”ともいえるマリー・デネージュ/ジェルトルード役を演じたのは、本作が女優引退作であり、遺作ともなったアンドレ・ラシャペル。「素晴らしい女優ですし、非常に優雅です。青い瞳や肌の質感などがまるで天使のようで、容貌も人間的にもマリー・デネージュ役に最適でした」とふり返る監督。「現場でアンドレと話すのは、大変楽しかったです。とても寛大で、賢くて、人をジャッジするようなことはしない人」であり、「彼女自身いつもポジティブで、自らの人生をマリー役に投影してくれました」という。「脚本を書いている段階でオファーしたのですが、彼女はプロデューサーに『出演するのはいいけど、いつ?半年後には死んでるかもしれないわよ』と言ったそうです。それまでに約3年の演技のブランクもありました。映画監督だった旦那様が癌を患い、そのお世話をされていたそうで、疲れていた様子でした。でも、原作小説が好きだということで、私たちのオファーを受け、『これを最後の映画にする』と言ってくださった」と明かす監督。さらに、「撮影に入った当初は、なかなかセリフを覚えられず、歩くこともままならない時がありました。でも終盤になると、釣りを楽しむようになり、歩く速度も上がりました。『この映画に出してくれてありがとう。おかげで自分の人生を取り戻した』と言ってくれたことを覚えています」と嬉しいエピソードもあったそう。劇中では、このアンドレが演じたマリーとチャーリー(ジルベール・スィコット)の2人がまるでティーンネイジャーのようにぎこちなく、だが優しく体を重ねるシーンも印象的だ。「2人のラブシーンは原作でもとても大切なシーンとして描かれているので、アンドレもこの映画の核になると分かっていました。彼女はこれまで何本も映画やドラマに出演していますが、実はセクシャルなシーンに挑むのは初めてでした」と監督。撮影に際し、「あなたたちを2020年のセックスシンボルにしたい。ワオ!きれい!と言われるようにしたい」と2人に話したという。人生のしまい方をどう考える…ある選択に「鳥肌が立つほど驚いた」マリーとチャーリーのラブシーンが生の息吹を感じさせる一方、本作には実際にケベックの森で多大な被害を出した山火事が“死”を象徴するかのように登場する。「過去の山火事の森の映像は、実際の山火事のカラー映像から作りました。ストーリー性と芸術的な理由から、モノクロに転換し、スロー再生し、画像に粒子感を加えました。必要なのは火なのか、水なのか、地球の中心なのか、私たち人間よりも強力な何かなのか、それとも自然の力なのか。問いかけながら、山火事のイメージを変容させ、催眠的なものにしたいというアイデアがありました」と監督は打ち明ける。そして、「老いること」と「人生のしまい方」について問うと、「とてもデリケートで個人的な質問だと思います。ケースバイケースだと思いますが高齢の俳優たちとは、そういったテーマについて話し合いました」と慎重に答える監督。「鳥肌が立つほど驚いたのは、撮影の数か月後にアンドレに癌が見つかり、その1年後に尊厳死を選び、医療的幇助を受けて亡くなったことです(※カナダでは尊厳死は合法化されている)。癌で旦那様を亡くされていたので、同じように死ぬのは嫌だと思っていたそうです。人生最後の日は家族に囲まれ、歌を唄って、笑って亡くなったと聞いています」。「訃報を聞いた時はもっと彼女と話したかったと思って悲しく辛かったのですが、同時に、これは私のエゴなのだと思いました。この映画はフィクションですが、アンドレはマリー・デネージュという役を経験して学び、自分の選択ができたのだと思います」とアンドレを思いながら言葉を紡ぎ、「ただ『死が選択できるなら、それでいい』という話ではなく、もちろん、生きる希望を与えることも大事だと思います」と続ける。ちなみに、劇中ではマリーを森に連れてくる甥、スティーヴがアジアに憧れを抱いている様子が伺えるが、「日本は大変興味深い国のひとつで、私は日本の文化が好きです」と監督。「生活様式が非常に美しいと思います。食事や洋服、建築、デザイン、歴史、文化的な儀式など、すべてが美しい」と続ける。「自然を非常に大切にしている国だと思います。食べ物や建築、アートもそうであるように、ルーツには自然がある。個人的には、そういったところに日本と繋がりを感じています」と言う。自然に抱かれることで過去や現実と向き合い、生と死を目の当たりにすることは、確かに日本人の死生観とも通じるものがあるはずだ。『やすらぎの森』は5月21日(金)よりシネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:やすらぎの森 2021年5月21日よりシネスイッチ銀座ほか全国にて公開© 2019 - les films insiders inc. - une filiale des films OUTSIDERS inc.
2021年05月24日「#MeToo」失業していたケビン・スペイシーが映画に復帰することになった。イタリア映画で、タイトルは『The Man Who Drew God』。監督はフランコ・ネロ。ネロの妻ヴァネッサ・レッドグレーヴも出演するらしい。「#MeToo」運動が勃発した2017年秋以来、ほかのセクハラ加害者同様、スペイシーは業界から完全に干されてきた。撮影終了していたその冬公開の『ゲティ家の身代金』は、彼のシーンをすべてクリストファー・プラマーで撮り直し。またNetflixの『ハウス・オブ・カード野望の階段』からも、主人公であるにもかかわらず、彼のキャラクターは消された。今回の彼の起用も論議を呼びそうだ。文=猿渡由紀
2021年05月24日“だれでも映画が撮れる時代”がテーマの短編映画製作プロジェクト「MIRRORLIAR FILMS」の一般公募クリエイター12人がこのほど発表され、総勢36人の監督が揃った。役者を目指す全ての人に学びとチャンスを提供するため、伊藤主税(and pictures)、阿部進之介、山田孝之、関根佑介(Fogg)、松田一輝(KOUEN)らが2017年に発足した情報プラットフォーム「MIRRORLIAR」の新たな企画「MIRRORLIAR FILMS」。映画監督、著名人、一般クリエイター、それぞれ12人ずつ、総勢36人の映画監督による短編オムニバス映画を製作し、1stシーズンを夏に公開、全4シーズンで構成される。すでに、阿部進之介、安藤政信、紀里谷和明、齊藤工、志尊淳、三島有紀子、ムロツヨシ、山田孝之らが監督を務めることが発表されているが、今回はまた新たに、2020年から2021年2月末にかけて行われていた一般公募から、12人が決定。応募作品はジャンルも様々な419作品が寄せられ、厳選なる審査を経て選ばれた。また選定された監督の中から、Ken Shinozaki、西遼太郎、針生悠伺、村上リ子の4人は、6月11日から開幕の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)2021」のイベントに参加し、作品を世界初公開するとともに、プロデューサーの伊藤さん、阿部さん、山田さん、映画祭代表の別所哲也とトークイベントに登壇することも決定。今回の監督決定に審査員を代表して伊藤プロデューサーは「想像を超える応募数でしたが、この1年の間に企画を立て、仲間を集め、映画制作にチャレンジしてくれた方々が全国に419チームもいる、この様な想像をするととても感慨深い気持ちになります。運営チームで丁寧に、そして議論を何回も重ねて選定された12作品はどの様な作品か。是非ご覧になって頂きたいです」と思いを語り、阿部さんも「36の想いの行く末を、是非とも劇場で見届けてやって下さい」とコメントしている。▼発表監督コメント・Azumi Hasegawa映像業界の第一線で活躍する方々と、素晴らしいプロジェクトに一緒に参加できて光栄です。自身の作品の上映が楽しみですが、皆さんの作品を観ることも楽しみにしています。・柴田有麿この度は「一般クリエーター部門」に選出して頂き誠にありがとうございます。選出の連絡を頂いた時、たまたま健康診断しておりまして、血圧が何回やっても、高いままで、高血圧判定をくらいました。そして、大変な方々とご一緒すると、戦々恐々としておりますが、たくさんの方々に観て頂ける機会ができたこと、嬉しく思います。5分で終わりますので、気楽に観て頂けたらと思います!・GAZEBO(柳原弘太郎)たった二人で、予算もかけずに勢いのまま作った小さな無名の映画が、日本の映画界のトップランナーの方々の監督作に混じって、全国公開される!?自分で応募しておきながら(本当に大丈夫か!?)と心配してますが、同時にものすごい興奮しています。このような機会をいただきありがとうございます。この作品は、コロナ禍を舞台に制作した作品ではありますが、多くの方が経験するであろう心境をテーマにした、エンタテインメント作品になっています。今だからこそ、必要なのはエンタテインメントだと感じています。多くの方に届きますように。・真壁勇樹次は何を表現する?次は何を演ずる?僕らのトークルームの話題が完全にそちらへシフトしていたある日、採用通知を頂いた。突然のことに驚き、震え、やっと喜んだ。今作は僕の頭の中で日々繰り広げられている壮大な空想世界のとある出来事という裏設定。それをひたすらに仲間たちと形にした。15分の壁に焦りながらも今の自分には丁度いい試練なのだと誤魔化した。そんな初監督作品。この機会に多大なる感謝を込めて次へ進み続けます。・林隆行今回、このような素敵なチャレンジの機会に参加することができ、大変嬉しく思っております。是非一度鑑賞して頂けたら幸いです。そして、また作り続けていきます。・駒谷揚去年の自粛期間中、キャストは家族、ロケ地は自宅、という半径1メートル以内にある素材のみで撮ったショートフィルムがまさかの全国上映へ!こんな家族アルバムみたいな作品を選んでいただき、本当にありがとうございます!観てくれた方々が、「なんだ、映画なんて簡単に作れるじゃん」と思ってくれたら嬉しいです。超豪華な監督さん達による作品の間に挟まれ、うちの家族の演技がどう映ってしまうのか…今から怖楽しみです!・西遼太郎私は映画を作るのが大好きです。見るのも楽しいですが、作るのはもっと楽しいです。「誰でも映画を撮れる時代」というコンセプト通り、そこら中の誰もが映画を作るようになったら、めちゃくちゃ楽しいと思います。私の映画を見た人が「こんなん自分でもできそうだわ」と映画を作るきっかけになれれば幸いです。このご時世だからこそ頭を使わずに単純に楽しめるものをお届けしたいということで、現代にアップデートされた「おとぎ話」のような映画を作りました。この説明でビビッときた方は、ぜひ劇場へ足をお運びください!・藤原知之コロナ禍ですべての仕事がなくなった時に、この映画を作りました。自分にとって初めての自主映画です。観る人のこととか何にも考えず、ただ思ったことを映画にしました。そしたらこんな多くの人に観てもらえる機会をいただきました。変な気分です。まだ映画をやっていていいんだよ、って言って貰えた気がします。勝手にそう思っときます。ありがとう。・針生悠伺この素晴らしいプロジェクトに参加できることをとても嬉しく思います。短編映画『B級文化遺産』は、7分半の時間の中に、関わってくれた人々全員の真っ直ぐな情熱がぎゅっと詰まったSF作品です。住宅街で突如始まるスリリングな非日常体験を、多くの人々に楽しんでいただければ幸いです。・村上リ子去年の暮れ、突然猛烈に「クリストファー・ノーランになりたい!」と思い、映画監督になることを決意しました。しかし、周りには映画を作る仲間もいなければ、制作資金もなし。そこで、ゼロから脚本を書き、ネットで約30名の精鋭を集め、ロケ地を血眼になって探し、気合と情熱で企画から4ヶ月で本作を完成させました。どんでん返し、洋画風のルック、音楽シーン、美術やロケ地など、15分の中にこだわりをぎゅっと詰め込みました。ぜひ楽しんでください!・村岡哲至2020年は自分にとっても大きな「変化」そして挑戦の年となりました。長い自粛生活を通して一番に感じた、家族の存在の大きさ、尊さ。家族と過ごす時間が長い今だからこそ、家族をテーマに、家を舞台にした、家族出演による作品を作りたいと思い、今回の『家族送』を制作しました。監督も初挑戦なら、出演してくれた家族も映画に初挑戦。初めてづくしの今回の作品ですが、必死に挑む家族の姿を通して、家族の愛しさや温かさを感じて頂けたら幸いです。・Ken Shinozaki映画は実に不思議な力があるとたびたび思う。映画を観て心が踊りだす気持ちは誰にでもあるだろう。だけどこれから「映画を作るぞ!」と言う気持ちはどう説明するのだろうか?まだこの世に存在しない作品を信じてくれる素敵な出会いや仲間達と横並びで一緒に映画を撮る。この快感は一つの軌跡に近いものだろう。だから「映画が観たい!」て思ってくれるあなたこそが映画作りに絶対不可欠なんだと思う。だから映画を愛する多くの人たちに映画を観る環境を整えてくれるMIRROR LIAR FILMS短編映画制作プロジェクトには心から感謝している。そしてこのプロジェクトに参加・協力・視聴する皆様これからも僕と一緒に映画を愛し続けてください。「MIRRORLIAR FILMS」1stシーズンは夏、全国にて公開予定(全4シーズン)。「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2021」は6月11日(金)~6月21日(月)都内複数の会場にて開催。オンライン会場は4月27日(火)~6月30日(水)開催中。(cinemacafe.net)
2021年05月21日お笑いコンビ・品川庄司の品川祐が14日、スピードワゴン・小沢一敬のYouTubeチャンネル『スピードワゴン小沢のオザワ倶楽部』に出演。芸人と映画監督を目指すきっかけとなったエピソードを語った。お笑いだけでなく、品川ヒロシ名義で作家や映画監督としても活躍している品川。この日公開された動画「【映画】品川ヒロシ監督が影響を受けた映画監督TOP3はまさかの人達」では、デビュー前を振り返り、「ダウンタウンさんに憧れて、お笑いいいなって。初めて一人暮らしした部屋はテレビがなくて、有線でダウンタウンさんの漫才がかかってて。1日2回くらいかかってたんですけど、チェックして書き起こして、それくらいダウンタウンさんが好きになって。強烈に憧れてたんですよ」と述懐した。一方で、映画が好きだった品川は、芸人になるか、映画監督になるか迷っていたそうだが、「たけしさんが、『その男、凶暴につき』を撮ってるじゃんって。芸人になって成功すれば、映画が撮れるんだ! っていうので、芸人になろうと思ったんですよ」と告白。芸人として活躍しながら、同作で映画監督デビューしたビートたけしの影響を受け、自身も同じ道を歩むことになったが、「たけしさんの演出がめちゃくちゃ好き。アクションシーンもそうだし、暴力描写も好き」と、北野映画の魅力を熱弁して話題を締めくくっていた。
2021年05月19日●テレビ出演で感じた東大ブランドの無力5月9日が「謎解きの日」として、日本記念日協会に認定された。申請したのは、最近の“謎解きブーム”をけん引する松丸亮吾が代表取締役を務める謎解きクリエイター集団・RIDDLER(リドラ)で、松丸は「謎解きを文化として残していきたいと思っています」と鼻息が荒い。彼がここまで“謎解き”の活動に情熱を注ぐのはなぜか。その背景には、落ちこぼれだったという自身の幼少期の体験と、今の子供たちに対する思いがあった――。○■ネット普及・学習トレンド・コロナ禍背景にブーム化昨今の謎解きブームが起こった要因を聞くと、「1つは、インターネットやスマホの普及によって、全国どこからでもスターになれる可能性が出てきたこと。動画を上げて、視聴100万人超えみたいなことがあるじゃないですか。それによって、自分のオリジナリティやアイデアが試される時代になってきたというのをすごく感じます。そんな中で、今まで行われていた知識を問うクイズよりも、ひらめきとか発想を試されるほうに、需要が高まっているんじゃないかと」という松丸。さらに、「小学校の学習指導要領も、今まで学んできたことから応用して答えを導き出すという形に変わって、中学受験でも謎解きっぽい算数や理科の問題が増えているんですよね。そういった点で“謎解き的な思考”というのが、今トレンドになっているのかなと感じています」と見解を語る。そこに、コロナ禍における“おうち時間”も後押しに。「もともと予定していた謎解きのライブイベントなどがコロナで全滅してしまったんですけど、その一方で急激に増えたのがテレビの出演でした。家族で一緒に見れる番組って非常に少ないんですけど、謎解きは親子関係なくその場のひらめきで楽しめるということで、コミュニケーションツールとしても良かった。だからこそ、コロナ禍で一気に謎解きが注目されて、ブームが爆発したのかなと思います」と分析した。○■『今夜はナゾトレ』きっかけに小学校でバズるテレビ出演のきっかけは、2016年にスタートしたフジテレビのクイズ番組『今夜はナゾトレ』(毎週火曜19:00~)。謎解き問題の「東大ナゾトレ」コーナーを担当している。「当時、AnotherVisionっていう東京大学の謎解き制作集団のリーダーをやっていたんですが、学業と両立するためにあまり対外的な活動はやってなかったんですね。そんな中で、2年から3年に上がるときに書類申請をミスりまして(笑)、『君、もう1回2年生だよ』って言われて。そこで1年ただ学費を払うだけなのも変な話なので1年休学して、やりたいことを全部やろうということで、謎解きに全ベットしたんです。そのときは、謎解きが仕事になると思ってなかったし、ましてやブームになるとは想像もしていなかったんですが、お願いされた対外的な依頼は全部やろうと思ってイベントをいっぱい仕掛けていくうちに、『AnotherVisionが巷でウワサになってる』と評判になって、フジテレビの木月さん(※『今夜はナゾトレ』企画・演出・プロデューサー 木月洋介氏)が白羽の矢を立ててくれたんです。それに応える形でコーナーを作ったら子どもたちにすごく人気が出て、気づいたら本がベストセラーになって…という感じです」問題本はシリーズ累計150万部を突破。今や松丸と京大出身・宇治原史規とのバチバチぶりも名物になっているが、番組に出演したことで、テレビの影響力の大きさを感じたという。「今、20代や30代はテレビ離れと言われたりしますが、子供たちにとっての影響力は絶大で、放送の次の日に小学校の黒板とかで謎解きの問題を出す子が出てきて、他の子たちがそれを解いて楽しむという現象がどんどん連鎖していって、テレビをきっかけに学校内での“バズり”が始まっていったんです。小学生から『謎解きの作り方の本を出してほしいです』とお便りを頂くようになって、かなり変化したなと思いましたね」そうするうちに、出題する子や、解くのが速い子がクラスのヒーローになっていくそうだが、それに該当するのは決して学力に比例するわけではないようだ。「コロナで修学旅行に行けなかった6年生の子たちに思い出を作ってあげるために、RIDDLERの慈善事業の一環としてボランティアで小学校に行って、謎解きを仕掛けるというイベントを開催したんです。15校くらい行ったんですが、中にはトップにいた子が全然勉強好きじゃないという事例もあって、勉強では割り切れない尺度や人の発想力というのがあるんだなと確信しました。また、テレビの世界に入ってからは、自分の持ってる東大という肩書きが本当に何の役にも立たなくて、トークのスキルとか場を盛り上げる力、機転が利くかどうかというのが、勉強とは全く関係ない“頭の良さ”なんだと思ったんです。そういうことからも、謎解きが得意ということが、1つ社会的なスキルとして認められるようになると、面白いんじゃないかなと思います」●謎解きが「異常なほど強い」佐藤健テレビ出演するようになって、様々な芸能人の謎解き力を見てきたが、特にすごさを感じるのは、俳優の佐藤健。「健さんは異常なほど強いです(笑)。謎解きが好きすぎて競技としてやってる人たちが参加する大会にも参加して普通にクリアしちゃうくらいですから」と評する。今年放送された謎解き特番では佐藤が次々に即答したことから、ヤラセ疑惑のゴシップ記事も出たが、「健さんを知ってる人からすると、何を言ってるんだという話です。健さんの実力からすると、逆に遅いくらいだと思いながら見てましたから(笑)」と、その実力を明かした。○■「自分は何のためにいるんだろう」から「自分、天才じゃね?」に謎解きは、「勉強が苦手な子を勉強好きにするきっかけとして、とても有効な手段」と強調する松丸。「国語・算数・理科・社会、どれをとっても最初に知識のインプットがいりますよね。勉強って必ず何かハードルが設定されていて、そのハードルを越えられた人が頭を使う楽しさを分かるという、ちょっと振り落としの構造があったりするのがもったいないと思うんです。でも、謎解きは知識ではなくひらめきなので、勉強が苦手だなと自信をなくしていた子が自分の頭で考えて、先生に教わるわけでもなく、答えにたどり着いた瞬間、自信を取り戻したのをたくさん見てきました。そういった意味でも、謎解きは“頭を使うことは怖いことじゃない、難しいことじゃない”というのを教える力を持っていると思うんです」と訴える。こう語るように、謎解きの活動の大きな原動力として子供たちへの思いがあふれて伝わってくるが、その背景には落ちこぼれだった自身の経験があった。「僕は4人兄弟で一番上がDaiGo(メンタリスト)なんですけど、ケンカすると当然知識もないからいつも負けて、悔しくて部屋で泣いてるということがずっとありました。クイズ番組を見てても知識を問うのでお兄ちゃんたちのほうが答えるんですけど、小学3年生の頃にやってた『IQサプリ』(フジテレビ)という番組の問題は、家族で僕が一番先に答えられたんです。それまでは、お兄ちゃんに勝てない自分はダメな子だと思って、当時は勉強も得意じゃないし、自分は何のためにいるんだろうと考えちゃうときもあったんですけど、謎解きで勝った瞬間に、初めて『自分、天才じゃね?』って思ったんですよ。実際にそうであるかは置いといて、子供自身がそうやって自己肯定感を持つことがすごく大事なんです。僕は自分の得意なことが見つかったからこれを極めようと思って、ずっと謎解きをやって結果、一番花開いたものなので、今の子供たちに対してもそういうきっかけになるようなことを、1つでも多く提供してあげたいという思いがあります」松丸自身、それをきっかけに勉強の面白さに目覚めたそう。「勉強は苦手だったけど、頭を使うことって案外楽しいことなんだなという意識にまず変わったんです。そこから勉強のハードルがグッと下がって、『ちょっと公式を覚えてみよう』とか、“ちょっとやってみよう”が積み重なるとすごい力になるんですね。勉強がどんどん好きになって、気づいたら中学受験に合格してたんです」と実体験を語り、「だから『うちの子は謎解きが好きなんですけど、勉強が苦手で…』という親御さんがいたら、すごくいい第一歩を進んでるから、うまく勉強にアシストしてあげてほしいなと思いますね」と呼びかけた。●謎解きクリエイターを「当然の職業に」今年1月に放送された日本テレビ系『クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?』(毎週金曜19:00~)で全問正解した松丸は、賞金の1千万円で、「みんながいつでも謎解きを楽しめるアプリを作りたい」と話していたが、それも子供たちが楽しめるものを作りたいという思いで開発に着手。しかし、「試算したら5~6千万円くらいになっちゃうことが分かって(苦笑)。だからどうにかして1千万で収めるか、出資を募るのか、プロジェクトとして今、岐路に立たされてるんです」と現状を明かす。それでも、「子供たちが一番楽しめる形にしたいから、会社としては利益をアプリの実装に全ベットする可能性もあります」と諦めきれない思いがある。このように、経営者とクリエイターの両立は「大変ですね。時間が全然足りないので、1日40時間くらい欲しいです。番組収録の休憩中の楽屋で、謎解き問題の確認とか修正とかやったりするんですけど、的確に伝えられているのかと不安になることもあります」と吐露しながらも、「社員の子たちがすごく支えてくれて、僕のいないときにいろんな問題のアイデアも出してくれるので、かなり助けられてますね」と感謝した。「RIDDLER」という会社が事業を順調に回していくことは、“謎解きクリエイター”が職業として確立されることにもつながる。「例えば、映画が当たり前になったことで映画監督という職業が認められたわけなので、謎解きが当たり前になれば謎解きクリエイターも当然の職業になって、子供たちも夢を持ちやすくなるし、親としても安心できると思うんです。8月に、有岡(大貴)くんとコラボして謎解き演劇をやるんですけど、そういう形で有名な人が謎解きのイベントをやっているというのをどんどん当たり前にしていきたいですね。謎解きってどこでもやってるし、何とでもコラボできるんだとなることで、仕事として成立してるなという意識が働けばいいと思います」○■「謎解き」を学校の教科の1つに改めて、今後の活動の展望を聞くと、「今、謎解きが持っているイメージが、単純に“楽しいもの”と捉えられたり、一過性のブームと思われたりしてしまっているところがあるんですけど、先ほども言ったように教育的な価値がすごく高いし、自分が参加することによる体験的価値も非常に高いんです。だからこそ、もっともっと面白いアイデアでいろんな人が参加することで盛り上がっていくのかなと思うので、クリエイターも解く人も、どんどん増やしたいです」と意欲。さらに、“謎解き”を学校の教科の1つにするという野望も。「藤村女子中学という学校で、謎解きが科目として2021年の入試問題に出たんです。今後は、そうした学校が増えていくと思うのですが、謎解き的な問題を作る専門家が教育の場にいないので、僕らのエッセンスを加えれば、もっともっと良い問題ができると思っています。自分で考える『自考』という科目として、謎解きが認められてくると、すごく面白いなと思いますね」と、目を輝かせていた。●松丸亮吾1995年生まれ、千葉県出身。麻布中学・高校を卒業後、東京大学工学部に入学。同大学の謎解き制作集団・AnotherVisionの2代目代表を務め、『今夜はナゾトレ』(フジテレビ)で「東大ナゾトレ」のコーナーを担当し、番組本はシリーズ累計150万部を突破した。謎解きクリエイター集団・RIDDLER(リドラ)株式会社の代表取締役を務め、『ゼロイチ』(日本テレビ)、『あさイチ』(NHK)、『おはスタ』(テレビ東京)といったテレビ番組や、謎解きイベント、YouTubeチャンネルなどで活動する。
2021年05月18日女優の有村架純が、映画&ドラマ『前科者』(映画:2022年公開 ドラマ:2021年秋WOWOWにて放送・配信)の主演を務めることが17日、明らかになった。同作は原作・香川まさひと、作画・月島冬二による同名漫画の実写化作。コンビニでアルバイトをしながら保護司という仕事に就く真っ直ぐな主人公・阿川佳代(有村)が、罪を犯した「前科者」達の更生・社会復帰を目指し、彼/彼女らと向き合い奮闘していく。原作はテレビドラマ「監察医朝顔」の原作や『クヒオ大佐』(09年)や『羊の木』(18年)といった映画の脚本も手掛ける香川が手がけ、2019年「第3回さいとう・たかを賞」の最終候補に選ばれた社会派ヒューマンドラマ。監督は、2016年に公開された『二重生活』で初めて映画監督を務め、翌2017年に公開された『あゝ、荒野』では、報知映画賞、日刊スポーツ映画大賞、ブルーリボン賞などで作品賞を受賞。第41回日本アカデミー賞では同作主演の菅田将暉が最優秀主演男優賞を受賞するなど、国内の映画賞を総なめにした岸善幸が勤める。『あゝ、荒野』の公開から約4年、満を持して『前科者』の映像化プロジェクトを世に送り出す岸監督。ドキュメンタリー番組やテレビドラマにおいて、自らの視点や徹底的な取材を通し数多くの映像作品を手掛け、ATP賞テレビグランプリ2012総務大臣賞、文化庁芸術祭テレビドラマ部門大賞、シカゴ国際映画祭テレビ賞長編テレビ映画部門金賞など多くの賞を受賞しており、ドキュメンタリストとしてのリアリティの追求、そして、映画監督としてのドラマ描写、それぞれを最大限に活かし、漫画「前科者」を本格社会派エンターテイメント作品として描き出す。有村が演じる保護司は、罪を犯した者、非行のある少年の更生を助ける国家公務員であるものの報酬は一切なく、あくまで民間人の奉仕精神だけで行うボランティアで、本人も「この作品のお話をいただいた時『保護司』がボランティアであることを初めて知りました」とコメント。「キャストスタッフの皆さんとひとつひとつ大切に紡いだ日々に私の心は毎日震えていました。これから先も、ここで得られたことは忘れません」と語る。映画は日活・WOWOWの共同配給で2022年劇場公開、ドラマは2021年秋に放送・配信される。ドラマは新人保護司の阿川佳代が様々な「前科者」と向き合い成長する様を描き、映画は佳代が保護司として現在進行形の凶悪犯罪と向き合う社会サスペンスとして完全オリジナルで制作される。ドラマの放送後にはAmazon Prime Videoでの見逃し配信も予定しており、現代の映像プロジェクトを打ち出すメディアミックスでの大きな展開を予定している。○有村架純 コメントこの作品のお話をいただいた時「保護司」がボランティアであることを初めて知りました。前科のある人間の更生を手助けする。それって一体どういうことだろう。この作品を世にお届けすることで、様々な視点が変わるかもしれない、キャストスタッフの皆さんとこの世界に飛び込んでみたい、そういった思いを抱きました。私が演じる主人公は、保護司ではあるけれど複雑な思いを抱えながら存在意義を探している女性。その要素を内包しつつ正義のヒーローにならないよう心がけ、距離感などは監督とその都度話し合いながら慎重に撮影を進めていきました。キャストスタッフの皆さんとひとつひとつ大切に紡いだ日々に私の心は毎日震えていました。これから先も、ここで得られたことは忘れません。ドラマ版から数年後の世界が、映画版となっています。2作品とも違う味わいの作品だと思いますので、両方ともご覧になっていただけると幸せです。この作品は色んな視点から考えられる作品なので、フラットな気持ちでご覧になっていただき皆様と一緒に考えていければと思います。そして「保護司」というボランティア活動があることを知って欲しいです。正直、まだこの作品について言葉にするのは難しくて。ですが、どこかの誰かの日常に、一筋の光が差し込んでくれる物語であることを願っています。○岸善幸監督 コメント原作の香川まさひとさんは、私が大好きな映画『クヒオ大佐』や『羊の木』(吉田大八監督)の脚本を手がけた方です。シニカルで、悲しくて、深い余韻を与えてくれる作品を生み出してきた香川さんの思いを想像しながら、映像化にあたっては、罪を犯す人たちが置かれた“いま”を捉えたいと考えました。重要だったのは主人公 阿川佳代のキャラクターでした。作画の月島冬二さんが描くメガネの佳代の生真面目さや芯の強さを大切に、有村架純さんと何度も話し合い、映像化ならではのキャラクターが生み出せたと自負しています。メガネの奥で輝いたり、曇ったり、怒ったり、涙に濡れる架純さんの瞳。全身で絶叫し、格闘する架純さんの姿にご注目ください。“個”を大切にする時代に、誰かを助けるとはどういうことなのか。たくさんの方にご覧いただき、感じてもらえたら嬉しいです。
2021年05月17日ディーベック(D-VEC)から、蜷川実花が手がけるブランド「M / mika ninagawa(エム / ミカ ニナガワ)」とコラボレーションしたサコッシュが登場。コラボ第2弾“フラワー”プリントのサコッシュ写真家・映画監督の蜷川実花がディレクションする「M / mika ninagawa」とディーベックがコラボレーションするのは、第1弾のアンブレラに続く2度目。今回も「M / mika ninagawa」から厳選したグラフィックを、最新のインクジェットプリント技術で忠実に再現し、ディーベックのサコッシュに落とし込んだ。カラーバリエーションは全5種類。色鮮やかな花々を映したイエロー、パープルオレンジ、ホワイトブラック、ライトブルー、レッドブラックが揃う。“ポーチにもなる”機能的なサコッシュベースとなるサコッシュは、ディーベックの技術を集結させた機能性に優れたもの。軽量・撥水生地に止水ファスナーを使用しており、梅雨が近づくこれからの季節にぴったりのアイテムだ。ストラップは取り外し可能で、ポーチとして使用することもできる。【詳細】D-VEC × M / mika ninagawa サコッシュ 6,600円(税込)発売日:2021年5月10日(月)販売店舗:D-VEC TOKYO EXCLUSIVE店(東京都渋谷区神宮前4丁目12-10 表参道ヒルズ B1F)、D-VEC公式通販サイト※D-VEC TOKYO EXCLUSIVE店には2021年5月13日(木)現在臨時休業中、店舗営業再開後に発売。営業再開については施設公式サイトを確認。サイズ:W220xH155xD40mm
2021年05月16日上田慎一郎監督によるヒット作『カメラを止めるな!』が、フランスでリメイク。映画『キャメラを止めるな!』にタイトルを改め、日本では2022年7月15日(金)より公開される。監督は、アカデミー賞受賞監督ミシェル・アザナヴィシウス。“カメ止め”再び?!2018年公開の映画『カメラを止めるな!』は、都内2館からスタートした小規模な上映だったにも関わらず、その斬新かつ衝撃的な展開で社会現象まで巻き起こした話題作だ。最終的に公開館数は350館以上、興行収入は31億円を突破する、異例のヒットを記録したことも記憶に新しい。『カメラを止めるな!』オリジナルストーリーとある自主映画の撮影隊が山奥の廃墟でゾンビ映画を撮影していた。本物を求める監督は中々OKを出さずテイクは、42テイクに達する。そんな中、撮影隊に本物のゾンビが襲いかかる!大喜びで撮影を続ける監督、次々とゾンビ化していく撮影隊の面々。”37分ワンシーン・ワンカットで描くノンストップ・ゾンビサバイバル!”……を撮ったヤツらの話。ミシェル・アザナヴィシウス監督&豪華キャストで仏リメイクそんな日本の人気作品『カメラを止めるな!』が、フランスでリメイクされ『キャメラを止めるな!』に。監督は、映画『アーティスト』で第84回アカデミー賞作品賞、監督賞を始めとする5部門を受賞した鬼才ミシェル・アザナヴィシウスが担当する。オリジナルを深くリスペクトしつつも、フレンチのおしゃれな笑いと最先端のアートをきかせ、大感動のエンターテイメント作品へと進化させた。また、キャストも豪華な顔ぶれが勢揃いしている。日本のオリジナルで濱津隆之が演じた監督・レミー役には、フランスの実力派俳優ロマン・デュリスが抜擢。監督の妻・ナディア役は、オスカー女優であり『タイピスト』に出演したベレニス・ベジョが演じる。オスカー監督と、フランス映画界を代表する名優たちによるタッグに注目だ。“カメ止め”プロデューサー役・竹原芳子が再びプロデューサー役にさらに、オリジナル版『カメラを止めるな!』で現場を混乱に陥れた最大の元凶・プロデューサー役で強烈なインパクトを残した竹原芳子が、『キャメラを止めるな!』で海外デビュー。竹原が演じたのは、映画『カメラを止めるな!』での劇中劇「ONE CUT OF THE DEAD」のリメイク企画を依頼するプロデューサー。『キャメラを止めるな!』では、「ONE CUT OF THE DEAD」が世界中で大ヒットしたという世界が描かれ、「ONE CUT OF THE DEAD」と同じ設定で映画制作を依頼する。つまり、リメイク映画である『キャメラを止めるな!』の劇中劇までもがリメイク企画となっているのだ。〈映画『キャメラを止めるな!』あらすじ〉「山奥の廃墟でゾンビ映画の撮影が進められていたが、俳優たちの下手な演技にキレた監督が、本物のゾンビを召喚してクルーを襲わせ、超リアルな映像をモノにする!」という日本で大ヒットした映画のリメイクを30分間生放送、カメラ1台でワンカット撮影するよう依頼されたのは、フランスの監督。現場には、監督志望だが純粋すぎて空気の読めない彼の娘と、熱くなると現実とフィクションの区別がつかない妻も加わり大混乱!問題ばかりの製作チームは、全く話のかみ合わない日本人プロデューサーとのバトルを乗り越え、ラストシーンまで完走できるのか? フランスでも映画を愛する者の誓いはひとつ! 何があっても、カメラは止めない!日本語吹替版を上田慎一郎が監修日本での上映にあたり、オリジナル版『カメラを止めるな!』の監督・上田慎一郎の監修による日本語吹替版を制作。ミシェル・アザナヴィシウスと上田慎一郎、2人の演出の重なりを楽しむことができる。また、日本語吹替キャストとして、多田野曜平、三石琴乃、浪川大輔、戸松遥、武内駿輔、田中美海といった声優陣が名を連ねている。〈日本語吹替版キャスト〉・主人公 監督レミー…多田野曜平・監督の妻ナディア…三石琴乃・意識高い系のゾンビ役俳優ラファエル…浪川大輔・主演女優アヴァ…戸松遥・主人公の監督を振り回すフランス人のプロデューサー…武内駿輔・スタッフのイリス…田中美海【詳細】映画『キャメラを止めるな!』公開日:2022年7月15日(金) 全国公開監督:ミシェル・アザナヴィシウス脚本:ミシェル・アザナヴィシウス出演:ロマン・デュリス、ベレニス・ベジョ、グレゴリー・ガドゥボワ、フィネガン・オールドフィールド、マチルダ・ルッツ、竹原芳子〈日本語吹替版キャスト〉出演:多田野曜平、三石琴乃、浪川大輔、戸松遥、武内駿輔、田中美海吹替監修:上田慎一郎吹替翻訳:井村千瑞音楽:アレクサンドル・デスプラ衣装:ヴィルジニー・モンテル配給:ギャガ シネスコ5.1ch デジタル/112分/字幕翻訳:松崎広幸
2021年05月14日お笑いコンビ「品川庄司」として活躍する一方、映画監督としても知られる品川ヒロシ6年ぶりの長編映画最新作『リスタート』の予告編・ポスタービジュアルが解禁された。フォークデュオ「HONEBONE」のボーカルで、数々の雑誌や広告でモデルを務めるEMILYを主演に、「劇団EXILE」の一員にしてラッパー、デザイナーとしても才能をみせる「DOBERMAN INFINITY」のSWAY、昨年初プロデュース作品『影に抱かれて眠れ』が公開された演技派俳優、中野英雄らを共演に迎えた本作。今回解禁となる予告編は、「東京に出て、絶対売れてビッグになる」と友人の前で力強く宣言する未央(EMILY)のカットから始まる。夢見たシンガーソングライターではないが、東京で地下アイドルとして一生懸命活動する未央。しかし、意図せず起きた有名アーティストとのスキャンダルによって突然契約解除を告げられ、SNSやネットで誹謗中傷を受け、さらには応援してくれていたファンからの暴行により、心身ともに深く傷ついてしまう――。故郷である北海道・下川町に帰った後も、周囲に馴染むことができずにひとり殻にこもり、不安を抱え苦悩する。しかし、自然豊かな景色や、「ここには“いいね”もなければ炎上もない」「28歳で人生終わったみたいな顔すんな」という同級生・大輝(SWAY)の言葉、何があってもありのままの自分を受け入れてくれる家族と仲間の存在によって、徐々に心を取り戻していく。後半には、EMILYが本作のために書き下ろした主題歌「リスタート」が流れ、力強く響くその圧巻の歌声によって、どん底から立ち上がる希望を感じさせる予告編となっている。同じく解禁となったポスタービジュアルは、スポットライトに照らされてまさにこれから歌い出す未央(EMILY)の姿が印象的。劇中歌の歌詞でもある「ただ、一歩ずつ」というキャッチコピーも添えられ、リスタートにふさわしい、未央の静かで強い決意を感じさせるものとなっている。『リスタート』は7月9日(金)より北海道地区にて先行公開、7月16日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、テアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:リスタート 2021年7月16日より全国にて公開
2021年05月14日吉本ばななの初期の名作『ムーンライト・シャドウ』が小松菜奈主演、エドモンド・ヨウ監督で映画化、今秋に公開されることが分かった。吉本ばななは、1989年の著書『TUGUMI』(1989年・山本周五郎賞受賞)と『キッチン』で年間ベストセラーの1位と2位を独占、平成最初のベストセラー作家となった。それ以後も多くの人気作品を発表、美しく詩的な文章とその独特な世界観で、日本のみならず海外のファンも多い。その中でも特に『キッチン』は世界30か国以上で翻訳され、発売から30年以上経った今でも世界中の人々に愛されている。この中に収録されている短編小説が『ムーンライト・シャドウ』だ。この作品は1987年に吉本ばななが大学の卒業制作として発表し、日本大学芸術学部長賞を受賞、そして翌1988年に泉鏡花文学賞も受賞したもの。吉本自身も「初めて他人に見せることを前提に書いた思い出深い小説」と語り、手に取った者を物語の圧倒的パワーで強烈に引き寄せて心を揺さぶり、胸を熱くし、ファンの中では初期の名作との呼び声も高い。物語は突然訪れる恋人の死をなかなか受け入れることができない、さつきの一人称の視点で描かれる。今回の映画化に当たり、その主人公を演じたのは長編映画単独主演となる女優・小松菜奈だ。2014年に公開された映画『渇き。』で鮮烈な女優デビューを果たし、それ以降も話題作に多数出演。第44回日本アカデミー賞では、映画『糸』で優秀主演女優賞を受賞するなど人気実力ともにトップを誇る。原作で描かれた主人公の心の機微をどう演じるのだろうか。メガホンを取ったのがエドモンド・ヨウ監督だ。彼が撮影した映画作品は、世界中の重要な国際映画祭で上映されており、国際的に高く評価されているマレーシア人映画監督のひとりである。2017年の東京国際映画祭では、『アケラットーロヒンギャの祈り』で東南アジア初となる最優秀監督賞受賞の栄誉に輝く。原作への尊敬と愛情を抱きながら、幻想的で詩情豊かな物語を描くその手腕で新境地へと挑戦してくれるはずだ。このコラボレーションがどの様な作品を生み出すのか、続報に期待したい。<吉本ばなな:コメント>『ムーンライト・シャドウ』は、私がちょうど小松さんと同じ年齢の頃の24歳くらいに、初めて他人に見せることを前提に書いた思い出深い小説です。主人公のさつきを小松さんが演じると聞いて、そのときの気持ちに作品を生まれ変わらせてくれるんじゃないかと、そんな気がしました。小松さんは、ものすごく旬でパワフルな方という印象でしたが、このお話の中にある“暗さ”のようなものも彼女の中に感じられるので、すごくぴったりだと思いました。今回手掛けるエドモンド監督の作品にある、ちょっとだけ日常からふわっと浮いている感覚が、人を亡くした時の人の気持ちとすごく似ていると思います。全編を通じて、夢なのか妄想なのかそれとも現実なのか。この小説の大切なところは、「人が死んでしまう」ということ。若くて美しくて順風満帆で、何も陰りのなかった人が、突然「別れ」というものに晒された時にどうにもしようがない期間があり、地に足がつかない気持ちを時間が立ち直らせてくれる。生身の人間が演じることで映像によってどう表現されるのか、自分が描いていなかった部分がふと出てくることがいっぱいありそうな気がしていて、私も楽しみにしています。もしかしたらこの小説は全部妄想なのかもしれない。小説だとちょっと浮いている感じを行間で表すしかありませんが、映像になると目に見えて現れる。でも現実ではない。そういう表現を、エドモンド監督は得意なんじゃないかなと思います。今、特にこの時代だからこそ、急にびっくりするようなことが起こるというのは、誰にでも起こり得ることだと思います。美しい映像を味わう気分で観ていたとしても、心の中に何かがだんだん食い込んでくるような映画になる予感がしています。できれば大きい画面で観て欲しいなと思います。<小松菜奈:コメント>吉本ばななさんの『キッチン』はもちろん知っていたのですが、今回『ムーンライト・シャドウ』のお話をいただいて、改めて原作を読むきっかけとなりました。「さっきまで目の前にいた人が急にいなくなってしまう」でも周りの日常は何も変わらない。どれだけ自分や誰かを責めても二度と戻る事ができない…その時から時は止まってしまうのだろう。走り出したり、止まったり、ぽつぽつと歩く。その繰り返しの日々の中で登場人物が何かを抱き締めながらも、哀しみ・喪失感・絶望・孤独それだけじゃない、乗り越えようとする人間のエネルギーみたいなものを吉本ばななさんの生み出す1つ1つの魅力的な言葉から感じました。いつか人生で経験する「死」、このようなカタチで再び本を開くきっかけとなってよかったと思います。主人公のさつきは普通の子だからこそ難しい部分もありましたが模索していく中で、さつきと同じ感情になった瞬間は嘘がないような気がしました。撮影中はエドモンド監督の描きたいシーンについて、みんなが監督を信頼しているからこそ、私たち役者の感情を大事にしていただき、スタッフさんのアイデアや意見も取り入れて、最終的に一つになるという現場でした。今回、監督とご一緒できて、また一つ私の新しい扉を開けていただいたと思います。自分でもどんな風に完成しているのか未知の世界で、こんなに想像がつかない作品は初めてかもしれません。だからこそ作品の完成がとても楽しみです。是非、皆さんも楽しみにしていただけたら嬉しいなと思います。<エドモンド・ヨウ監督:コメント>いちばん最初に原作を読んだのは2006年のことです。シンプルな構成と短い物語であるにも関わらず、『ムーンライト・シャドウ』を読んだ記憶は10年以上経った今でも色褪せず、鮮明に残っています。当時、私は20代初めで、登場人物達や、作者である吉本さんが執筆された年齢と同世代だったのです。その時揺さぶられた感情はとても力強いものでした。言わば、ちょうど良い年齢の時にこの本を読んだのです。その2年後、大好きな日本映画や日本文学の影響で、早稲田大学で修士号を専攻する事になり、その頃撮った短編は、ほとんど日本の偉大な小説作品から影響を受けて作ったものです。映画化のお話を頂いた時、私の旅が原点に戻ったような気持ちでした。吉本さんの文章の普遍性やエモーションをスクリーンに投影する素晴らしい機会を嬉しく思いました。『ムーンライト・シャドウ』のさつきは、その後吉本さんが生み出した、多くの登場人物の原型だったのではないかと思っています。そのほとんどのキャラクターにさつきの姿を見出すことが出来ます。このさつきを演じるのは、小松菜奈さんしか考えられませんでした。彼女なしでは映画化は不可能でした。演技をするのではなく、小松さんはさつきになったのです。監督の私にとっては、このようなコラボレーションは本当に幸福で豊かな体験でした。シーンの1つ、ショットの1つを撮るたびに、期待に胸を膨らませて小松さんのお芝居を見守っていました。それは非常に有機的なプロセスでした。彼女はキャラクターについての新たな秘密を打ち明け、あたかもその魂が垣間見えるように、一瞬にして喜びと悲しみの閃光を放つのです。現在のような世界的規模のパンデミックのさなかに、この作品を皆さんに送り届けることが出来て本当に光栄です。コロナ禍における撮影は非常に困難でしたが、スタッフやキャスト、私のムーンライトファミリー全員が、この映画に魂とハートを注いでくれました。このような困難な時期にあっても、愛する映画のためにやり遂げたことは驚くべき事だと思います。息もつく間もありませんでしたが、私にはそのすべてが幸福な時でした。『ムーンライト・シャドウ』今秋より公開
2021年05月12日