映画『ドクムシ』のワールド・プレミアが2月27日(土)、「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 2016」にて開催され、主演の村井良大、秋山真太郎(劇団EXILE)、朝倉加葉子監督が舞台挨拶に登壇。ヒロインを演じた武田梨奈からはビデオメッセージが到着した。350万ダウンロードの電子コミックを実写化。気づくと完全に閉鎖された学校に閉じ込められていた7人の男女が、極限の中で生き残るために人間性をむき出しにしていく様を残酷に、生々しく描き出す。映像を見ればわかるように、かなり過酷な撮影現場だったようだが、村井さんは撮影での苦労について「たくさん血が出てくるんですが、一気に血を浴びるようなシーンは一発で成功させなくてはならず、プレッシャーがありました」と振り返る。秋山さんは、武田さんから放たれるビンタが「痛かったです」と苦笑。運動神経抜群の武田さんが本作では華麗なアクションを封印し、等身大の女性を演じているが、それでも彼女がビンタするシーンは「さすがと言うか…(苦笑)、『本気で来てください』と言ったら、すごい本気で来て…。そういうときに限って『もう1回、お願いします』ってなるんですよ」と振り返った。朝倉監督は、映画の中で重要かつ恐るべき(!)役割を果たす大鍋について言及。「なかなか大変なことに…(苦笑)」と言葉を濁したが、村井さんは「ニオイがすごいんです。夏で、(密閉された部屋のため)換気できないし、『鼻が曲がる』ってこういうことかと…」と顔をしかめ、秋山さんも「あの(部屋での)シーン、嫌だった」と漏らす。朝倉監督は「(映像用の)特殊造形物に加えて、本物の動物の内臓が入っていて、混ざり合ってます…(苦笑)」と映画の中だけでなく、撮影でも恐るべき光景が繰り広げられていたことを明かした。お気に入りのシーンを尋ねると、村井さんは全ての真相が明らかになった上でのラストシーンのある描写を挙げる。一方、秋山さんは映画を通じて描き出される「時間の経過」に触れ「順撮りで一週間、ヒゲも伸ばしっぱなしで、食事も基本は水分だけで固形物はなるべく摂らず、ゲッソリしていく姿は映画の中の7日間と合っていてリアルです」とまさに身を削って現場で過ごしていたことを告白した。一方、朝倉監督は武田さんが関わるあるシーンでの“首切り”描写をお気に入りにあげ「見事な首切りでした…」とウットリ。会場は笑いに包まれた。武田さんは、2月25日(木)の映画祭初日から夕張に滞在していたが、29日(月)の米アカデミー賞授賞式をレポートするためにロサンゼルスに行かねばならず、すでに夕張を発った。村井さんらは夕張入りし、わずか5分ほど武田さんと顔を合わせる時間があったそうで、村井さんは「ちょっとでも会えてよかったです」と笑顔を見せた。武田さんからはビデオメッセージが届けられ、映画について「人間の心理が見えて、いろんな意味でドキドキする作品で『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭』にピッタリだと思います。ぜひ楽しんでください!」と呼びかけていた。『ドクムシ』は4月9日(土)から22日(金)まで2週間限定公開。「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 2016」は2月29日(月)まで開催。(text:cinemacafe.net)
2016年02月28日今年で26回目を迎える、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2016がいよいよ開幕する。毎年、多彩なゲストの来場が話題となっている中、特に注目を集めているのがブレイク間近の若手イケメン俳優たちの存在だ。ふり返れば、小栗旬や綾野剛、近年では鈴木亮平、東出昌大、斎藤工などいった現在の日本映画界を引っ張るイケメン俳優たちはいずれも、ゆうばり映画祭への参加をきっかけにブレイクを果たしている。そこで、ネクストブレイクが期待される今年の若手イケメン俳優たちに迫った。まずは、『ドロメ』【男子編】(監督:内藤瑛亮)で主演を務めている小関雄太。小関さんといえば、NHK「天才てれびくんMAX」のテレビ戦士として活躍するなど、子役として俳優活動をスタート。舞台「ミュージカル・テニスの王子様」で人気キャラクター、菊丸英二役を演じて話題になると、近年ではドラマ「ごめんね青春!」で性別違和の生徒を演じ、その後も舞台、映画と多岐に渡り活動中。ちなみに、『ドロメ』【女子編】では、月9ドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう 」やディーン・フジオカ主演の『NINJA THE MONSTER』の森川葵が主演を務めており、ネクストブレイクまちがいなしの2人に期待がかかっている。続いて、紹介するのが『ドクムシ』(監督:朝倉加葉子)に出演する、秋山真太郎と村井良大だ。秋山さんは2008年に出演した「ミュージカル・テニスの王子様」で人気を獲得すると、「劇団EXILE」のメンバーとして数々の舞台活動をはじめ、テレビ、映画と幅広く活躍。「EXILE TRIBE」が総出演する深夜ドラマ「HiGH&LOW~THE STORY OF S.W.O.R.D.~」にも出演を果たしており、7月16日(土)公開の劇場版にも登場する。一方、同作で主演を務める村井さんは、平成仮面ライダー10作目の記念作「仮面ライダーディケイド」で仮面ライダークウガ・小野寺ユウスケ役を好演し、一躍注目を集めると、近年は舞台を中心に活躍。彼も「ミュージカル・テニスの王子様」での宍戸亮役を皮切りに、「弱虫ペダル」では主演を演じたほか「里見八犬伝」や「真田十勇士」といった話題作へに立て続けに出演。2015年には、あのブロードウェイ・ミュージカルの日本版「RENT」で初主演を務めるなど、俳優として着実にステップアップを遂げている。いずれも舞台経験で磨かれた演技力が魅力となる、将来が楽しみな若手イケメンたち。ゆうばり以降も、引き続き注目していて。ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2016は2月25日(木)~29日(月)まで開催。『ドロメ【男子篇】【女子篇】』は3月26日(土)よりシネマート新宿ほか全国にて2作品同時公開。『ドクムシ』は4月9日(土)より新宿ピカデリーほかにて2週間限定公開、動画サイト「ニコニコ」のネットシネマで同日公開。(text:cinemacafe.net)
2016年02月24日日本を代表するタップの名手でもあり、演出家・振付家としても活躍する本間憲一が贈る、エンターテインメントショー『SHOWル・リアン』。村井良大、平方元基、青柳塁斗、大貫勇輔ら若手実力派たちと、本間の盟友でタップダンサーのHIDEBOH、元宝塚トップで現在は独自の個性で活躍中の女優・大空祐飛らベテラン陣とのタッグで綴る本作。さらに「雨に唄えば」「ショーほど素敵な商売はない」などスタンダードナンバーの数々を生演奏で盛り上げるのは、14歳の天才ピアニスト奥田弦だ。その内容について、本間と大空に聞いた。『SHOW ル・リアン』チケット情報舞台はヨーロッパの山中にたたずむ館〈ル・リアン〉。そこではオーナーであるMC(HIDEBOH)主催のライブが日々開かれていた。ある日、館を訪れた引っ込み思案の少年たくみ(松本拓海)は、ディーバ(大空)や出演するキャストたち、ピアニスト(奥田)らが繰り広げる華やかなステージに釘付けになる。オーナーのもとで研鑽中の次期MC(村井)が優しく見守るなか、たくみの心に変化が生まれて……。本間が本作へ込めたテーマは"絆"(フランス語でル・リアン)。往年のミュージカルの名曲を散りばめて未来へとそれをつなぎ、未来を担う若手スターへは、先人たちが培ってきたショーの精神を託したいという。「『サウンド・オブ・ミュージック』や『雨に唄えば』など名作ミュージカルの音楽は、聴くだけで楽しくなる曲がたくさん。だからこそスタンダードナンバーとして愛されているし、いま改めてそんな曲を盛り込んだショーを作りたいと思ったんです」という本間。往年のミュージカル映画には女優もタップを踏むシーンが多く登場するが、それは本作での大空も同様だ。「今まであまりタップの経験がなかったので、今回が初挑戦のようなもの。必死に練習しています」と笑いながらも、「スキップしながら怒れる人がいないように、タップを軽快に踏んで暗い気持ちになる人はいないのでは。そこに、本間さんの作る素敵なステージの秘密があるような気がします」と大空は話す。「村井くんや平方くんの、いつもとはちょっと違う表情を引き出したいなと思いながら脚本を書いたんですよ。大空さんにも、クールな雰囲気は大切にしつつ、伝説の(!?)『大空先生』のシーンを設けてみたりね」と本間がいたずらっぽく言うと、大空も「眼鏡をかけてビシビシいってみましょうか(笑)」と乗り気の様子。「ショーって華やかだったり笑えたり、出る人も観る人も皆がハッピーになれるもの。大人の方が観て楽しめるエンターテイメントを目指せれば」と話す大空に、大きくうなずいていた本間。魅力的なキャストたちがそろって放つショーの本番を、今から楽しみに待ちたい。公演は3月31日(木)から4月3日(日)まで東京・天王洲 銀河劇場、4月5日(火)・6日(水)大阪・サンケイホールブリーゼにて。取材・文佐藤さくら
2016年02月19日身の回りの怪奇な都市伝説をテーマに、現代では珍しくなった"紙芝居"をデジタル表現で見せる昭和テイスト満載の新感覚ホラーショートアニメ『闇芝居』の第3期が2016年1月よりテレビ東京にて放送される。2013年夏「深夜に突然はじまる紙芝居ホラー」として作品自体が都市伝説的な反響を呼び、2014年夏にはJホラー界の巨匠らをゲスト監督に迎え、さらなる恐怖演出を施した第2 期を放送。2016年1月より放送される第3期では、都市伝説を引き起こす個性豊かな登場キャラクターの数が特徴になり、100体を超える不気味なキャラクターたちが、テレビ画面狭しと縦横無尽に暴れ回る。制作陣は、気鋭のクリエイター・谷口崇監督(ILCA)を、CG制作プロダクション・アニマが全面バックアップ。前作をはるかに凌ぐ、斬新な恐怖演出はまさに必見で、至極の都市伝説の数々、新しい闇芝居の幕が上がる。またキャスト陣も、前作から引き続き、村井良大、相沢梨紗(でんぱ組.inc)などの「闇芝居」常連キャストに加え、さまざまな分野で活躍する幅広いキャストが出演予定となっている。■村井良大のコメント今回で3度目の出演をさせていただきます、村井良大です。今回も参加できることをとても嬉しく思います。この「闇芝居」という特殊な作品は他のアニメにはない湿った感覚を引き出してくれていてホラーアニメとして最適だと思っています。また深夜に静かに始まる「闇芝居」、是非お楽しみに。■相沢梨紗(でんぱ組.inc)のコメント私も闇芝居の独特な世界に取り憑かれてしまった1人です。見てくださる皆様を、闇芝居の不気味な世界にお連れできる様なアテレコができるように頑張ります! 1期、2期、3期と皆勤賞なので、これからも末長く一緒に歩んでいければ嬉しいです。○「ちゃお」×「闇芝居」衝撃のコラボ決定! LINEスタンプも登場少女まんがと深夜アニメがまさかのコラボ!? 発行部数50万部を超える人気少女まんが誌「ちゃお」(小学館)とタッグを組むことが決定。番組キービジュアルにも、「ちゃお」の人気マンガである「ショコラの魔法」「人間回収車」のキャラクターが参加しており、11月20日(金)発売の「ちゃおデラックス(1月号)」にて、坂元勲による「闇芝居」の読み切りマンガが掲載予定となっている。さらに、新シリーズに登場するキャラクターのLINEスタンプ化も決定。こちらは2015年12月のリリース予定となっている。各詳細については『闇芝居』番組サイトなどで発表予定。『闇芝居』第3期はテレビ東京にて2016年1月から放送開始予定(※放送時間未定)。(C)「闇芝居」製作委員会2016
2015年11月02日村井良大らが出演するミュージカル『RENT』が9月8日、東京・シアタークリエで開幕した。1996年のオフ・ブロードウェイの開幕以降、世界で愛され続け、日本でも上演を重ねている作品。出演者は全キャストオーディションで決定、いわゆるミュージカル俳優に限らない幅広い人材が集まるのも特徴だ。今回も個性豊かなキャストが熱いパフォーマンスをぶつけ、化学反応を起こし、珠玉のステージになっている。【チケット情報はこちら】『RENT』はプッチーニのオペラ『ラ・ボエーム』を下敷きに、舞台を20世紀末のNYに移したもの。映像作家のマークは、彼女に女性の恋人が出来てフラれたばかり。さらに住んでいるロフトの家賃(RENT)は滞納し、クリスマス・イブに暖をとることも出来ない。ルームメイトのロジャーは元ジャンキーでHIV陽性で引きこもり。死ぬ前に“栄光の1曲”を残したいと思っている。さらに階下に住む少女・ミミに惹かれていくも、一歩踏み出せない。クリスマス・イブに出会ったゲイのカップル、コリンズとエンジェルはたちまち恋に落ち、ふたりで暮らそうと約束するが、彼らもまたHIVキャリアで残された時間はあまりない……。問題や欠点を多く抱え、明日も見えない中、それでも自らの個性を大切にし、今日を懸命に生きようとしている若者たちが織り成す青春群像劇だ。物語の語り部も担うマークを演じる村井良大は、翻訳ミュージカル初挑戦だが、安定した歌唱力で物語を牽引する。また仲間たちをフィルムに収めていく彼は傍観者であり、HIV陽性でもない彼はやがて残される宿命を負っている。そんな居所のなさを、掴みどころのない笑顔で演じているのが印象的。ロジャーは堂珍嘉邦、ユナク(超新星)のWキャスト。苛立ちを叩きつけるかのようなパッションを、“元ロッカー”という立場と上手くリンクさせた堂珍、逆に暗いまなざしが悲しげで心に残ったユナクと、好対照な役作りで面白い。またコリンズ役のふたり(TAKE[Skoop On Somebody]と加藤潤一のWキャスト)も非常に素晴らしく、ともに『I’ll Cover You (Reprise)』の熱唱は観ていて号泣必至だ。心優しいエンジェルに扮したふたりも、平間壮一のチャーミングさ、ドラァグ・クイーンという設定が非常に説得力のあった美しいIVANと、見比べてみるのが楽しい。文字数の都合もあり全員分の感想を記せないのが残念だが、すべてのキャストがそれぞれにこの作品を愛しているのが伝わってくる熱演。誰もが主人公たるこの作品を、キャストそれぞれが真摯に、そして熱をもって体当たりで演じ、『RENT』のテーマ――No Day But Today=今を生きる――を、美しく浮かび上がらせた2015年『RENT』カンパニーに拍手を贈りたい。公演は10月9日(金)まで、東京・シアタークリエで上演。その後10月16日から18日(日)まで、大阪・森ノ宮ピロティホールで上演。
2015年09月15日映画化もされた伝説的ミュージカル『RENT』が、9月から日本で上演される。アンアンが今年の『RENT』で注目するのは、愛にあふれるドラァグクイーンのエンジェルを演じるWキャストのIVANさんと平間壮一さんの二人。世界中にファンがいる本作のキーパーソンを演じるにあたり、どのようなことを感じているのか。お二人に聞いてみた。IVAN:この役が決まってすぐ、レントファンの知り合いから、エンジェルは裏主役だと言われたんです。物語のキーパーソンになる人物だって。壮ちゃんみたいな役者さんが演じるならまだしも、自分のような人が手を出しちゃいけないんじゃないかって思って、考えましたよね。でも、実際に稽古に入って作品を深く理解するようになって、トランスジェンダーの私にしか伝えられないこともあるのかなと思ったんです。平間:いま稽古場では、IVANさんのエンジェルが、皆から「かわいい」と大評判なんですよ。IVAN:そんなこと言って、稽古の初期段階から役作りもできてたくせに(笑)。壮ちゃんのエンジェルはダンスも歌もクオリティが高いから、観てて気持ちいいの。一緒にいて、勉強になることも多いし。平間:それは僕も同じです。エンジェルは誰にでも愛されるキャラクターで、登場するだけで空気を一変させられる存在。IVANさんも、登場すると稽古場が一気に明るくなって、いるだけで皆のなかに自然とエンジェルに対する気持ちが生まれてくるんです。それって、出そうと思って出せるものじゃないですよね。IVAN:たしかに、エンジェルの内側にあるハッピーさは意識してるかな。あとはあのホスピタリティね。ゲイって、誰もが少なからず孤独感を抱えているんです。しかもエンジェルはHIV感染者で、つねに死を身近に感じている。だからあんなに他人に優しくできると思うんです。私は恵まれているけれど、孤独感の部分は共感するの。平間:僕は昔から人と深く関わるのが怖くて、自分から避けてきたところがあるんです。でもエンジェルを演るには、もっと気持ちをオープンにしないとダメだなと思っています。IVAN:私たち全然違うタイプだから、観る側も面白いんじゃないかしら。ただエンジェルは、いまで言う女装家のオネエなんです。私自身は中身が女の子だし、ストレートの壮ちゃんは壮ちゃんで、どっちもオネエを演じるという課題はあるのね。平間:あざとくならないように、演じている意識を持たないぐらい自然にやれたらとは思っています。中途半端が一番失礼な気がしますから。IVAN:まずは、コリンズ役のふたりに恋することからね。平間:まずはそこからですよね~。IVAN:ふふふ(笑)。■『RENT』ってどんな作品?’05年公開の映画版でご存じの方も多いはず。じつはこの映画で監督を務めたクリス・コロンバスは“レントヘッズ”と呼ばれる作品の熱狂的ファン。それもそのはず。この作品には多くの人を虜にしてしまう、中毒的な魅力がある。そのひとつが、圧倒的な楽曲の素晴らしさ。なかでもゴスペル調の『Seasons of Love』は、傑作中の傑作。ほかにもロック、タンゴ、ディスコなど多彩な音楽をちりばめて楽しませてくれる。また、強いメッセージ性をもってストレートに訴えかける物語の魅力も大きい。しかもこの作品は、7年をかけてようやくこぎつけた開幕プレビュー初日の朝に、作者本人が急死するという悲劇に見舞われている。そこから12年ものロングラン作品へと成長したことも含めて、ブロードウェイでも伝説的なミュージカルになっている。◇information 9月8日(火)~10月9日(金) 日比谷・シアタークリエ 脚本・作詞・作曲/ジョナサン・ラーソン 演出/マイケル・グライフ 出演/村井良大、堂珍嘉邦/ユナク(超新星)、ジェニファー/Sowelu、加藤潤一/TAKE(Skoop On Somebody)、平間壮一/IVAN、上木彩矢/ソニンほか S席1万1300円 A席8800円 エンジェルシート(当日抽選席)5000円 (すべて税込み) 東宝テレザーブ TEL03・3201・7777 com/rent2015/◇アイヴァンモデルとしてパリコレなどにも出演するなど活躍。近年はタレントとして『UTAGE!』などにも出演。今作が初舞台。◇ひらま・そういちダンスの実力に定評があり、舞台を中心に活躍。来年1月上演の地球ゴージャス『The Love Bugs』にも出演予定。※『anan』2015年9月9日号より。写真・Leslie Keeインタビュー、文・望月リサ
2015年09月08日1996年のオフ・ブロードウェイ初演以降、世界15ヵ国で上演され、映画化もされたミュージカル『RENT』。20世紀末のNYを舞台に、貧困やHIV、ドラッグ、同性愛といった問題を抱えた若者たちが、それでも今を懸命に生きる姿を熱く描いた青春群像劇だ。日本でもファンが数多くいるこの人気作が、新たなキャストで3年ぶりに上演される。物語の語り部でもある映像作家・マークを演じるのは村井良大。そのルームメイトで、元ジャンキーのロッカー・ロジャーは堂珍嘉邦とユナク(超新星)がWキャストで演じる。『RENT』チケット情報はこちら3人とも『RENT』には初参加。オーディションに際してDVDを観て「衝撃的な出会いをした」と話すのは、『弱虫ペダル』などの人気作をはじめ、映像・舞台問わず若手実力派として数多くの作品に出演している村井だ。「それまで『RENT』を知らなかったので、勉強のために映画版と、ブロードウェイ版のDVDを観ました。それを観て泣いたんです。僕、舞台のDVDで泣いたのは初めてでした。なんでこんなに胸を打つんだろう、と…」。この作品が胸を打つ理由はどこにあるのだろう。「なかなか扱わないテーマを扱っているからじゃないかな。HIVとかLGBTとか、あまり知られていない世界だから、気になる。でも実はそんな遠いものじゃないよ、と。しかも曲もいい、キャラクターもみんなそれぞれパワーがあるし個性的。色々楽しめる」と話すのはユナク。堂珍は「この作品は、自分たちはいつ死んでしまうかわからないということや、自分に対しての葛藤が描かれている。つまり自分に向き合うということ。結局、お芝居をする時や歌を歌う時は、自分の人生を振り返って、その中から爆発させるしかないんです。でも作品を作る上で、ここまで自分の歩んできた道と向き合うことって、なかなかない。だから、この作品は良いんじゃないかな」と話した。そんな彼らは現在、絶賛稽古中。カンパニー全体の雰囲気について訊くと、揃って自信の表情を浮かべた。「『RENT』初めての人から2回目、3回目の人、色々いるけれど、今回はそれぞれが“満を持して”挑んでいる感じがする。みんなが円熟してきている」と堂珍が言えば、村井も「確かに。前回出演していた人だけでなく、みんながちょうどいいタイミングで集まった。僕も今回翻訳ミュージカルの出演は初めてなんですが、ここでミュージカルに挑戦することは年齢的にもひとつのステップアップになるし、逆にいままでの舞台で培ってきたものをここにぶつけられると思います」と同意。ユナクも「みんなでいるのがすごく楽しくて、超新星のメンバーも、最近ユナク明るくなったねって言ってます。変わっていく自分が新鮮」と自身の良い変化を自覚している。「今回のキャストは、みんなが素敵なパワーを持っている。2015年版『RENT』見とけよ! 覚悟しておいてください! くらいの気持ちです(笑)」(村井)公演は9月8日(火)から10月9日(金)まで、東京・シアタークリエにて。その後大阪でも上演される。チケットは発売中。
2015年08月28日●SFCの授業とは?村井 純という人物をご存知だろうか。"インターネット"を意識せず使っている人には馴染みのない人物かもしれないが、"インターネット"に興味がある人には神様のような存在だ。そして、意識せず利用している人でも、村井氏なくして今の日本のインターネット環境はなかったと言えば、その存在の大きさに気付いてもらえるかもしれない。村井氏は慶応義塾大学環境情報学部(SFC)の学部長で教授だ。インターネットがインターネットとして存在していない頃からネットワーク技術に携わっており、大学や研究機関をネットワーキングする「JUNET」の立ち上げ、我々が意識せず使っている「.jp」の国別コードトップレベルドメインの個人委任など、初期のインターネットの日本における牽引役、"父"として、日本のインターネットを先端へと導いてきた。○Interopの成り立ち6月の頭に行われた「Interop Tokyo」。これは、ネットワーク関連技術に特化したイベントで、中にはShowNetと呼ばれる会場運営を各種ネットワークベンダーの最新機器を繋いでデモンストレーションする取り組みもある、通信技術関連で最大の国内イベントだ。村井氏は1994年に行われた第1回から参加しているが、そもそもの発端となったアメリカのInteropの第1回にも参加しており、日本人ではただ1人の参加者だったという。「今のネットワークはワイヤレス化が進んでいるが、当時は限られた会社が会社同士で接続し、ネットワーク機器を作る側も少数で問題なかった。今はネットワークのワーキンググループの決まりに沿えばネットワーク機器を作れるし、シンプルに使えるので、ユーザーはただ単に吸い上げればいいだけだ。しかし、言うは易しでそれが全てではない。商品として相互に繋がらなければ、ネットワークの意味がない。誰が誰に文句を言えばいいかもわからないし、どうせなら誰がどこで作っても、お互いにどう動くか確かめる場があればいい。そういうところから、ShowNet(InteropNet)が始まった」(村井氏)アメリカのInteropはテレビや家電の見本市(CES)など、様々なカンファレンスが定期的に開催されることからInteropの集客力は落ちてしまったというが、相対的に日本は活発だという。SDNや100Gbイーサ、最新のスイッチなど、新しいネットワーク技術に触れられるInteropで、その後の半年、1年間がわかる、そういう場は今後も重要であると村井氏は力説する。「日本のInteropは、今年で言えばIoTがテーマで、横にサイネージやメディア、位置情報(G空間)、電子書籍など、様々なインターネットに付随してくるICT全体の取り組みとしてInteropが進化している。そこがアメリカのInteropが先細ったところとの違いだ」(村井氏)○IoTを学生時代から考えられるという環境SFCの学生はそんな村井氏のもとで授業をやっているわけだが、2年前に大学を卒業した筆者でさえこんな光景は見たことないと思うような授業を行っていた。そもそも、筆者の母校が大したことのない大学というのもあるが、PCを持ち込んでいる人間は数百名の学生のうち自分を含めて10名足らずという環境だった。しかしSFCでは、以前からPCの持ち込みが前提となっており、プログラミングをやれる人間もある程度"普通"のことになっているようだ。もちろん、一番後ろから授業を見学していて、どこの大学にもいるちょっとサボっている学生が全くいないとは言わない(学生さん、ごめんなさい)ものの、こうした環境で勉強できるように受験勉強を頑張っていれば……という印象を持った。横道には逸れたが、今回の取材の前の週末に、村井氏の受講者を対象にしたワークショップが行われていた。通常は中学生や高校生のためにプログラミング教育の場を提供するLife is Tech!との共同企画によるもので、KDDI ∞ Labo出身のスタートアップであることから、KDDIもこのワークショップに参画していた。今回は"IoT"をテーマに据えていたため、マイコンボードのArduinoとKDDIが提供するHDMIドングル型開発ボードの「Open Web Board」、Firefox OSを搭載した国内初のスマートフォン「Fx0」を活用し、「世の中を良くするためのハック」のアイディア出しとデモを行ったという。これらは、IoT、つまりモノのインターネットとWoT、Webがものに繋がる世界を実現する一要素として、ハッカソンでもよく題材として取り上げられている。KDDIは、Web上で組み込み機器を管理できる開発環境「Gluin」を提供しているが、7月1日にはこのGluinのソースコードも公開している。これまではKDDIが提供するサーバーやWebサイト上だけで機器連携のレシピの製作・動作が可能となっていたが、Ubuntu OSやMySQL、Apache、php、Node.jsなどのサーバー環境を構築することで、独自サーバーでもGluinを利用できるようになる。こうしたIoT/WoTの世界観を学生に伝える村井氏だが、実際の授業でも個別の技術を事細かに伝えるというよりも、どういう考え方でネットワークの世界が進化してきたか、そして、どうすれば世の中をより良くするために技術を前に進めていけるかという話を多く語っていた。授業は後半、ワークショップの出席者をベースに生徒たちがアイディアを出しあい、説明を聞いて「いかにこのアイディアが世の中を良くできるか」という矜持に共感できたかで優秀なアイディアを選ぶことを行っており、残念ながらその結果を知ることはできなかったものの、生徒の多くが立ち上がって教室内を行き交う様子から、かなりの熱気を感じ取ることができた。●村井氏に聞く"IoT"授業後、村井氏に直接話を聞くことができたので、その様子をお伝えしたい。――授業でも触れられていましたが、シリコンバレーのGoogleやFacebookといったプレイヤーが強大な力を持っている現在のインターネットは環境的に良くないのでしょうか?村井氏インターネットはオープンなアーキテクチャであることが大事。あるレイヤでデータが流れるということは、1つの力ではできない。あるレイヤが生まれると、誰の力でそのレイヤを発展させるのかという段階にたどり着き、また次の力が生まれる。例えば、ビデオを流すとなるとマルチキャストが生まれ、たくさんのものが相乗りしていく時代になった。ビジネスには参入障壁があってはならないわけで、オープンな環境が次のイノベーションを生む。最初に誰かが成功することが重要なんだよ。ある時期にプロプライエタリな(原則的に改変が不可能な、独占的な)ソフトウェアが生まれた。一つの例でいえば、OSPFがある。SPFはアルゴリズム経路制御のプロトコルだが、それをオープンにするという議論があった。これはシスコの持ち物だったんだけど、2台のルーターをロードバランスしたくても、相手もシスコのルーターでなければならなかった。そこで公開しろという議論になったんだけれど、シスコは出さないと突っぱねた。しかし、ある会議がハワイであった時、急に反省したのかそれを公開するようになった。実は、経路アルゴリズムをOSPFとしてみんなでオープンに作り上げるという流れになっていたからで、シスコも最初こそSPFで独占的に売れた、いわゆるベンダロックインによる囲い込みで儲けようとしていたが……という流れだった。結局、これはオープンにすべてがシフトするという証拠。そして、どいつもこいつも今のインターネットでは、Googleに敵わないって言ってるけど、それは嘘。明後日になったら、Googleモノポリーの世界はありえないんだよ。さっきも話したけど、人間進歩するにはオープンが重要。Internet Explorerだって、15年前は市場を独占していたが、Firefoxが牙城を崩し、今はGoogle Chromeもある。標準化努力によって世界が変わってきたし、そういう歴史は経験としてみんなが培っている。グローバルなプラットフォームを作り上げるには、そういう経験値を持っているところに合わせることが重要なんだ。――つまり、IoT時代もGoogleらが先陣を切ろうとしていますが、勝てない戦ではないと?IoTで一番大事なことは、IoTでいうと、例えばデータはセンサーから出てくる。それがHTTPで繋がることがついにできる世の中になったということだ。ビッグデータ分析はGoogleに敵わないとされているけど、彼らはデータをWebから集めてる。つまり、基本的に文字データの処理、自然言語処理を行っているわけだ。だけど、IoTの世界はデータをセンサーから数字にして呼び出す世界であって、言語依存性はない。それがネット上で氾濫する時代に、英語世界だけが先行するということはない。例えば、これだけ自動車メーカーが揃ってセンサーデータを数値化して利用できるように形にしているのは日本だけだ。これがいわゆるゲームチェンジャーだろう。そういうところがIoTは面白いと思う。リアルとバーチャルが一緒になるインパクト。人の生活を様々な分析にかけることで、データが抽出できるようになる。Web上にそれを限定しないことが最大のインパクトといえる。サイバースペースとリアルスペースの融合、つまりサイバーフィジカルになるという大きなインパクトだ。文字に書かなきゃいけない時代がすべて省かれる。自動的にデータが出てくるし、スマホ持ってるだけでデータが集まってくる。IoT時代の最大のリスクは、やはりというべきかベンダーロックインだろう。自動車業界は縦にモノを繋げようとしているし、例えば農機の会社も頑張ってやろうとしている。だけど、そうしたところの業界だと、それぞれが情報ビジネスやろうとするけど、だいたいビジネスヘタだ。もし、大枠のプラットフォームを作り上げることができれば、そして、センサーを大局観をもって使うことができれば、何ができるか考えることができればそれは大きな力になる。色んなデータを自由に使えたら、どのような世界にできるか、そういうことを考えられる次の世代に繋げることが我々の役割だと思っている。
2015年07月02日『弱虫ペダル』などで知られる若手俳優の村井良大が、死に直面した若者たちの愛と生を鮮烈に描く『RENT』で、ブロードウェイミュージカル初主演を果たす。演じるのは、HIVに感染している友人のロジャー(堂珍嘉邦/ユナク)とNYのロフトに暮らす映像作家で、作品の語り部ともなるマーク役。オーディションを受けるまで作品を知らず、「ミュージカルは畑違いだと思っていた」という村井だが、今ではすっかり『RENT』にハマっている。ミュージカル『RENT』チケット情報「オーディションのために舞台や映画のDVDを観て、音楽をエンドレスで聴くうちに、この作品おもしろい!と。20年近くも前に初演された作品なのに、今に通じるところがたくさんあって、初めて出会った気がしないくらい親密に感じたんです。ミュージカル=キラキラしたもの、というイメージもこの作品で覆されました。“魂の歌”みたいなものが全編にちりばめられていて、泥臭い美しさがあるところにすごく惹かれます」役作りをする際は、「自分の価値観と役の価値観をすり合わせていくイメージ」で取り組んでいるという村井。マーク役については、「周りからは“映画オタク”と見られてますけど、本人はただ映画に対して熱心なだけ。そういう情熱は僕にもありますし、周りの人に合わせてあげる彼の性格にも近いものを感じます」と、元々共感できる点が多かったようだ。そのうえ現在は、なんと自ら英語の台本を訳してみることで、さらなるすり合わせを推進中。「英語のままの言葉遣いにあたることで、字幕では分からなかった、マークの新しい面が見えてきています。日本語台本では、どうしても表現が変わっている部分があるわけですけど、元の台詞を知っていれば、自分なりに逆算したり調整したりもできるんじゃないかなって。訳しているといっても、英語は全然できないので、辞書をひいたりインターネットに頼ったりしながらなんですけどね(笑)」見るからにマークらしい雰囲気を持ち合わせているうえに、作品への熱い思いと役への飽くなき探求心まで兼ね備えた村井に、期待は高まるばかり。本人も、「稽古が楽しみで仕方ない」と目を輝かせる。「歌はまあ、絶賛トレーニング中ですけど(笑)、不安は不思議とあんまりないんですよね。これだけ繰り返し上演されている作品に携われるのは、本当に幸せなこと。これからも長く愛され続ける作品であるためにも、今回の公演をしっかり盛り上げていきたいと思っています」公演は9月8日(火)から10月9日(金)まで、東京・シアタークリエにて。その後大阪でも上演。東京公演のチケット一般発売は7月4日(土)午前10時より。チケットぴあではインターネット先行先着「プリセール」を6月27日(土)昼12時より受付。取材・文:町田麻子
2015年06月26日世界中に熱狂的なファンを持つミュージカル『RENT』の製作発表会見が6月8日、都内ライブハウスで行われた。日本でも度々上演される人気作だが、今回は村井良大、堂珍嘉邦、超新星のユナクらが初参加。ミュージカル俳優というよりは歌手やバンド活動をしているメンバーなど個性豊かなキャストが揃い、熱く意気込みを語った。ミュージカル『RENT』チケット情報作品は20世紀末のNYが舞台。家賃(RENT)を滞納するような貧困やドラッグ、HIV、セクシャルマイノリティといった問題を抱えた若者たちが、時にぶつかりながらも愛しあい、夢を追いかける物語。美しくキャッチーな楽曲が多く、中でもテーマ曲『Seasons of Love』などはCMソングとしても使われているので、耳にしたことのある人も多いはず。メインキャストで、ビデオ・アーティストのマークを演じるのは、人気若手俳優の村井良大。「一番未熟者ですが、皆をひっぱっていけるように」と意気込みを語った彼は海外ミュージカル作品への出演は初めて。「もとは英語で歌われた曲たちの、歌の魂を変えずに日本語にするというところに苦戦していますが、今頑張っているところです」と話した。マークのルームメイトで引きこもりのロッカー、ロジャーは堂珍嘉邦、ユナクのWキャストだ。「この作品は青春像であり、そういうエネルギーを必要とする舞台。自分の中で何かを燃やして、血と肉でアタックしていきたい」(堂珍)、「僕も(音楽活動をしているので)何かを残したいという気持ちはロジャーと一緒。この作品に参加できて光栄ですので、死ぬほど頑張って、いい公演を作れるようにしたい」(ユナク)とそれぞれ語った。LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー)のキャラクターが多数登場し、テーマのひとつとなっている作品でもある。トランスジェンダーのエンジェル役として参加するIVANは「真面目に、バラエティでは見せない新しいIVANを見せていけたら」と意気込みを話すとともに、「現実的に考えたら自分はエンジェルに一番近い。トランスジェンダーという意味でも、メンズ・レディースどちらもやるという意味でも、自分のままで舞台に出てもあまり変わらないかもしれない。ただ、今は女の子として生きさせてもらっているので、またトランスジェンダー側に…男の子側に持っていくのは少し大変だし、(この話が来た)最初は戸惑いました。でも自分だからできる熱いものを伝えられたら」とも話していた。公演は9月8日(火)から10月9日(金)まで、東京・シアタークリエにて。その後大阪でも上演。東京公演のチケットは7月4日(土)に一般発売を開始する。チケットぴあではインターネット先行抽選「いち早プレリザーブ」も実施、6月20日(土)から25日(木)まで受付。
2015年06月09日セイコーネクステージは6月6日に、デザイナーの小野塚秋良氏ディレクションによる「CABANE de ZUCCa WATCH」(カバン ド ズッカ ウオッチ)ブランドから、小さな方位コンパスをモチーフにした新作「GARDEN COMPASS」(ガーデン コンパス)を4モデル発売する。税別価格は各16,000円。小さく厚みある本体を飾りリングで包み込んだ、コンパクトなシルエットが特徴。外に連れ出してくれるようなアイテムとしてコンパスをとらえ、女性的なデザインウオッチに仕立てた。また、ヌバック調で優しい色味の引き通しストラップが、軽やかなナチュラル感を演出。時計のデザインとして、ハーブ・ガーデンで優しいひと時をともに過ごすシーンをイメージしている。ラインナップは、ケースとバンドの素材、ダイヤル色の違いで4モデルを用意。共通の仕様として、ケース外径が23.5mm、厚さが14.6mm、防水性能が日常生活用防水(3気圧)。「AJGK053」は、ステンレススチール(一部硬質コーティング)のケースにカーキのカーフバンド、ブラックのダイヤル。「AJGK054」は、ステンレススチール(一部硬質コーティング)のケースにブラックのカーフバンド、ブラックのダイヤル。「AJGK055」は、ステンレススチールのケースにブルーのカーフバンド、ホワイトのダイヤル。「AJGK056」は、ステンレススチール(一部ピンクゴールド色めっき)のケースにピンクベージュのカーフバンド、ブラウンのダイヤル。
2015年06月05日前作『カワイクなくちゃいけないリユウ』から3年。初演時のキャスト4人はそのままに、続編に当たる新作『シアワセでなくちゃいけないリユウ』と『カワイク~』の2作が、一挙同時上演される。そこで1月22日、東京・新国立劇場 小劇場で幕を開けた、『シアワセ~』を観劇した。舞台『シアワセでなくちゃいけないリユウ』チケット情報グレッグ(村井良大)とステッフ(村川絵梨)、ケント(植原卓也)とカーリー(吉川友)のふた組のカップルが、恋愛や友情に関するさまざまな本音をぶつけ合い、成長していく姿を描いた前作。新作『シアワセ~』では、4人の男女の3年後が描かれる。それぞれのパートナーとの別れから3年。グレッグとカーリーがつき合い始め、ステッフは別の男性と結婚。ケントはかつての浮気相手とカップルになっていた。しかし…。すべてをリセットし、新しい生活をスタートさせたかのように見える4人の男女。しかしステッフとケントの口から発せられるのは、かつてのパートナーへの未練や、今のパートナーに関する不満ばかり。そんなふたりの言動はグレッグとカーリーの関係をも大きく変えていき、しかも前作から経過した3年という年月は、よりヘビーな問題を4人に突きつけていくこととなる。四方を客席に囲まれた舞台。登場人物は4人だが、主にふたりずつのシーンが連続することで、物語は展開していく。今回の新作でも、ニール・ラビュートの書く活き活きとしたセリフは健在。今を生きるカップルならではの、等身大の言葉の数々が劇中を躍る。なかでもグレッグ役の村井のセリフ量は驚異とも言えるが、安定感のある演技力により、そのひと言ひと言が観る者の心にしっかりと伝わってくる。4人のキャラクターは皆バラバラで、それぞれが非常に個性的。グレッグの優しさゆえの優柔不断さや、ステッフの切ないほどの勝ち気さ。ケントの短気だが憎めない愛らしさに、カーリーの愛情ゆえの物分かりのよさ。そういった多面的な人物描写が本作の欠かせない魅力であり、観る側が誰に感情移入するかにより、作品自体の見え方が大きく変わっていくのもまた興味深い。3年が経ち、少しだけ大人になった4人の男女は、“カワイク”あることよりも、“シアワセ”になるためにどうすればいいのかを考える。こうしてよりビターな味わいとなり、大人向けの極上のラブ・ストーリーへと進化した『シアワセ~』。もちろん本作をより楽しむためには、合わせて『カワイク~』も観劇されることを強くおすすめしたい。公演は1月22日(木)から2月1日(日)まで東京・新国立劇場 小劇場、2月7日(土)・8日(日)大阪・松下IMPホールにて。チケット発売中。取材・文:野上瑠美子
2015年01月23日10月31日に開幕した舞台『里見八犬伝』の囲み取材と公開ゲネプロが10月30日、東京・新国立劇場中劇場で行なわれ、主演を務める山崎賢人をはじめ、村井良大、馬場良馬、荒井敦史、高杉真宙、演出を務める深作健太らが出席した。『里見八犬伝』 チケット情報同作は江戸時代後期に、滝沢馬琴によって綴られた大長編小説が原作。2012年に初演され、好評を博し、今回再演にあたってキャストや演出が一新されている。主演を務める山崎賢人は今作が舞台初出演。同作の手応えについて聞かれると「手応えは・・・あります」と緊張しながらひと言。見かねた周りのキャストから「チームワークは?」と助け舟が出ると「チームワークは雰囲気を見ていただいた通り凄く良いです。初めてなので皆さんに助けてもらいながら頑張っていきたい」とコメント。また、初演にも出演している村井と高杉は「前回とは内容もセットも変わって、新たなスケールで描かれた作品なので、ほとんど別作品と言って良いと思います」(村井)「前回とは役柄が変わって、八犬士のひとりを演じるという事でプレッシャーも大きいですが、必死に追いついていこうと思っています」(高杉)と前回との違いを語った。同作はキャスト全員で行なう大立ち回りが見所のひとつ。殺陣の出来について山崎は「イチから始めて、最初は全然できませんでした。ただ、稽古をつけていただいているうちに、殺陣の奥深さに触れることができたような気がします。(劇中では)かなりぶった斬っているので、成長した姿を見に来て欲しいですね」と話した。演出を務める深作健太は「魅力的なキャストが集まりました。主演の山崎くんをはじめ、キャストの結束力は凄いです。ぜひ出演者の皆さんには化けていただいて、日本中元気になるような里見八犬伝を作れたらなと思っています。ぜひ劇場に足を運んでください」と意欲を見せた。舞台『里見八犬伝』は11月17日(月)まで東京・新国立劇場 中劇場、22日(土)・23日(日)に大阪・シアターBRAVA!にて上演。その後、高松公演、北九州公演を経て、12月6日(土)の千葉県南総文化ホール大ホールにて大千秋楽を迎える。
2014年11月04日舞台「里見八犬伝」の初日を前に10月30日(木)、ゲネプロの様子が公開され、初舞台にして主演を務める山崎賢人を始め、村井良大、馬場良馬、荒井敦史、高杉真宙、玉城裕規、丸山敦史、石垣佑磨、松田賢二、白石美帆、演出の深作健太が報道陣の取材に応じた。2012年の初演に続く公演となる本作。滝沢馬琴の「南総里見八犬伝」をベースに新解釈を加え、運命で繋がった八犬士たちの苦悩や葛藤、戦いを描き出す。深作監督にとっては、薬師丸ひろ子、真田広之らをキャストに迎えて映画『里見八犬伝』を監督した父である故・深作欣二監督に続き、親子2代で同じ原作に取り組むことに。初日を前に「魅力的なキャストが集まりました。結束力がすごいです。(キャスト陣に)思い切り化けてもらいたいです」と手応えと期待を口にする。今回、初舞台にして座長を務める山崎さんも、やや緊張した面持ちながら「手応えはあります」と語り「チームワークは素晴らしいです。初めてなので、みなさんに助けていただきながら頑張りたいと思います」と意気込みを語る。激しい殺陣も披露することになるが、こちらも初経験。「一から始めて、最初は全然できなかったんですが稽古をつけていただき、殺陣って奥深いなと思いました。“人を斬る”ということですからね」と難しさを噛みしめつつも、「ブッた斬ってやってます!成長した姿を見せられたら」と気合い十分だった。石垣さんは、八犬士が持つ「孝」「義」「忠」「悌」「仁」「智」「礼」「信」の“玉”の存在に触れ「人間の大事なものを表している。見た人が『自分はどういう玉を持っているのか?』と思てもらえたらこちらの勝ちかな?と思ってます」と言葉に力を込める。怨霊の玉梓とヒロインの伏姫の2役を演じる白石さんは「(原作の刊行から)200年を経て、2014年のいまの時代に新しい解釈を加えて、パワーアップして、エネルギーが充満してます。勢い、殺陣の迫力がすごくて毎回、涙を抑えながら見ています!」と八犬士の躍動に太鼓判を押しつつ、「ブッた斬る!」と連呼する男たちを見やり「私は感動の物語をブッ壊す役目でもあるので…」と不敵な笑みを浮かべていた。「里見八犬伝」は新国立劇場 中劇場にて10月31日(金)より上演開始。11月22日(土)、23日(日)は大阪シアターBRAVA!にて上演。(text:cinemacafe.net)
2014年10月30日アメリカの劇作家ニール・ラビュートの戯曲をもとに2012年に上演され、若い男女4人のリアルな会話劇が大きな話題を呼んだ『カワイクなくちゃいけないリユウ』。待望の再演となる今回は、その続編ともいうべき『シアワセでなくちゃいけないリユウ』との一挙同時上演が決まった。キャストは好評を博した前回と同じく、村井良大、植原卓也、吉川友、村川絵梨の4名で、演出も深作健太の続投となる。膨大なセリフが2倍という高いハードルに挑む村井良大に、意気込みを聞いた。公演チケット情報はこちら恋人のグレッグ(村井)が自分をどう思っているか気になるステッフ(村川)は、ある日、グレッグが他意なく言った「君の顔は並み」という言葉にコンプレックスを刺激され、大ゲンカになってしまう。友人カップルのケント(植原)とカーリー(吉川)はあきれ顔だが、どこか共感するところもある様子。“彼氏・彼女って何?”“本当の恋って?”“外見を気にする私ってバカみたい?”等々、複雑に揺れ動く4人は本音を吐き出しながら、少しずつ成長していくのだが…(『カワイクなくちゃいけないリユウ』)。続く『シアワセでじゃなくちゃいけないリユウ』は、その3年後。少しだけ成長した4人の、変わった部分と変わらない部分をテンポよく描く。多くの舞台作品でメインキャストを務める村井だが、初演時は特別な苦労があったようだ。「ラブコメディで4人芝居なので、スピーディーな会話のやりとりがメイン。でも日本語に訳してフィット感がないセリフだと気になってしまうから、どういう言い方で演技をするか皆ですごく考えました。たとえばケンカのきっかけとなる『並み』というのは、原作では『regular』なんです。“悪くないけど…”っていうなんとも絶妙な言い回しを(笑)、グレッグとしてどう表現するか。初演の稽古場では翻訳家さんに原文の意味を教えていただいたりして、かなり考えたので、終わった時は達成感を感じましたね」と村井は振り返る。グレッグのひと言が女子を敵に回してしまうのはいかにも納得だが、一方で村井は「グレッグは基本的に愛すべきヤツ。でも“浅いヤツが深いことを言おうとした結果、浅くなっちゃってる”って、誰でもあることですよね。そんなポイントは劇中でたくさん出てきますし、僕自身も“あっ”と感じることがありますよ(笑)」と話してくれた。それだけ本作がリアルな恋愛事情を描いているということだが、本作のもうひとつの魅力であるコメディ部分については、「見る側もやる側も笑って楽しんで幸せな気持ちになれるから、コメディは大好き。2作合わせて5時間の長丁場ですけど、楽しいパワーをお客様に伝えられたら」と村井。緊張のなかにも充実の表情が印象的だった。公演は2015年1月22日(木)から2月1日(日)まで東京・新国立劇場 小劇場にて。チケットの一般発売は11月8日(土)午前10時より。チケットぴあではインターネット先行抽選も実施中、11月4日(火)午前11時まで受付。取材・文佐藤さくら
2014年10月30日手羽先唐揚専門店をチェーン展開する「鳥良・酉の舞」は、9月15日に上野西郷会館(UENO3153)に「手羽先唐揚 鳥良 上野駅前店」をオープンした。同店は上野の西郷会館の跡地にリニューアルオープンした「上野西郷会館」内に開店。鶏料理専門店「鳥良」で培ってきた“技”に加え、日本料理の神髄である「京」の調理技法も用い、素材の持ち味を引き出すメニューをラインナップした。食材の旬や産地にもこだわった日本料理の味わいを堪能できる。お勧めメニューは「桜島鶏と滋養卵の親子丼」。宮崎産の桜島鶏の鶏肉と、神奈川県産の滋養卵を使い、とろとろの親子丼に仕上げた。その他「桜島どりの香草ハーブ焼き」「くるみだれせいろそば」「真鯛の土鍋めし」「鳥良の丸どり鍋」など、多彩な料理が楽しめる。また、9月21日からは限定ランチも提供。「親子丼御前」ほか、全6種類の御前メニューから選べる。「親子丼御前」は滋養卵の親子丼にお総菜2種、香の物、赤だし付きで価格は850円。ランチ時間は11時から15時。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月26日東京・シアタートラムにて上演された『すうねるところ』。木皿泉が初めての舞台脚本を手がけ、薬師丸ひろ子が14年振りの舞台に立つなど、話題の詰まった演劇作品だ。演出は内藤裕敬が担当している。9月某日、昼公演を終えたばかりの萩原聖人に話を訊いた。『すうねるところ』チケット発売情報不老不死の身体をもつ吸血鬼3人(薬師丸、萩原、篠井英介)は、小さなパン屋を営みながら人間の子ども・マリオ(村井良大)を育てている。吸血鬼という非日常の存在。しかし描かれるのはテレビを見ておしゃべりをし、時に子どもの成長に戸惑う、そんな日常だ。「きっと木皿さんもいろんな出来事を重ねて描かれた脚本でしょうし、受け取る人によってこの家族は様々な見え方をすると思うんです。でも、演じる僕らは『こんなことを感じ取ってほしい』という説教くさいことはひとつも考えていない。毎日新鮮な気持ちで、楽しくあの場を生きるだけです」。そう笑顔で萩原が語るとおり、丁々発止の掛け合いはこの作品の大きな魅力。時折どこまでがセリフでどこからがアドリブかわからなくなるほどいきいきとした言葉が飛び交う。「薬師丸さんはむちゃくちゃな人(笑)。今日も本番1分前に『あの部分、もう少し自由にやってみようかしら』と相談してきて、実際に思いがけないアドリブを入れてきた。でもそれが成立しちゃうんです。心と顔の筋肉がつながっていて、心の動きがそのまま表情に出る。普通ならそこをつなげるまでが難しいと思うのですが、それが自然にできてしまうすごい人だと思います」。萩原が演じる夏彦は、不器用ながらも人間の子どもに向き合おうとする男。「愛あるがゆえにうまくコミュニケーションがとれないことって、最近世の中にいっぱいある気がします。その感じが、いかにも人間らしいと思うんです」。マリオを演じる村井については「これだけ小さなサイズの芝居は初めてみたいで、すごく苦労してます。でもこの経験がきっと彼を大きくするんじゃないかな。良大が内藤さんにダメ出しされているのを聞きながら、僕らも『ああ、その通りだな』と初心を思い出せるんです」。登場人物はたった4人。とくに吸血鬼の3人はほぼ出ずっぱりだ。「毎日『疲れたー』って心の底から思います。若い頃は芝居が楽しかったけれど、歳を重ねるほどに正解がわからなくて苦しくなる。でもしっかり疲労できるということは、ちゃんと芝居に向き合えてるってことだと思うんです」と真剣なまなざしで語る。この作品は東京公演の後兵庫、そして全国を回る。「特に最後の新潟、福岡、大阪は1日置きのハードスケジュール。その分、家族4人でめちゃくちゃおいしいものを食べにいってやろうと企んでます(笑)」。今後の公演は9月13日(木)・14日(金)に兵庫県立芸術文化センター阪急 中ホールにて上演後、愛知、新潟、福岡を巡演し、9月24日(月)に大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて千秋楽を迎える。チケットは一部を除き発売中。取材・文:釣木文恵
2012年09月13日10代で爆発的な人気を獲得し、確かな演技力で芸能生活34年を数える今もなお求められ続ける女優・薬師丸ひろ子。過去に数度舞台を経験したことがあるものの、主に映像作品を中心に活動してきた彼女が『すうねるところ』で14年ぶりに舞台に立つ。ドラマ『すいか』で向田邦子賞を受賞し、寡作ながらファンの多い脚本家・木皿泉が初めて舞台の脚本に挑戦する作品だ。稽古中の薬師丸に話を訊いた。『すうねるところ』チケット情報「舞台であるかどうかは、正直二の次でした。とにかく木皿泉さんの作品を自分が表現できる機会があるのならば、それを逃してはいけないという思いでこのお話を受けたんです」と力強く語る薬師丸は、これまで『Q10(キュート)』(2010年放送のテレビドラマ)で木皿作品に参加したほか、昨年NHKで放送された『しあわせのカタチ~脚本家・木皿泉創作の“世界”~』で木皿自身を演じたこともある。「木皿さんの作品では、出番の多い少ないに関わらず、どんな役にも心臓をぎゅっと掴まれるようなセリフが用意されている。キラキラしたセリフが集まって、その作品に命が吹き込まれていく作品だと思います」とその魅力を表現した。『すうねるところ』は、吸血鬼(ヴァンパイア)が人間の子どもを拾い、育てる物語。「不死身の存在であるヴァンパイアたちにとって、人間という存在が登場することで今を生きている実感や終わりがあることを感じ取れるようになるんです」と内容について話す薬師丸。今は意見を交わし合いながら家族の関係性など細かい部分を詰めているところだという。人間の子どもを演じる村井良大については「一番難しい役に懸命に取り組んでいます。どうしたらこんないい子に育つんだろう?と役の気持ちにシンクロしています」と笑った。薬師丸は木皿からの脚本を待つ間、よくオリンピックを見ていたのだという。「待っている間、セリフを期日迄に覚えられるかとか不安に思いながら、でも絶対に面白いものがあがってくるということだけを信じていました。脚本をいただけたら、この錆びた脳に鞭打ってやり遂げるんだ、とオリンピック選手の皆さんの活躍を見ながら自分を激励していました(笑)」。久しぶりに立つ舞台については「ドキドキの連続。でもいかに余計な不安を取り払って、演技者であることだけに集中できるかチャレンジします」というその姿を、劇場で確かめたい。演出は内藤裕敬が担当する。出演は他に篠井英介、萩原聖人。公演は8月27日(月)から9月9日(日)まで東京・シアタートラムで上演。その後、石川、兵庫、愛知、新潟、福岡と各地を回り、9月24日(月)に大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで千秋楽を迎える。チケットは一部を除き発売中。取材・文:釣木文恵
2012年08月20日女優・薬師丸ひろ子が14年ぶりに舞台に出演することが発表された。薬師丸は1998年の『シュガー』以来の舞台となる。『すうねるところ』チケット情報作品は「すいか」「野ぶた。をプロデュース」「Q10」など、伝説的ドラマを生み出した関西在住の夫婦脚本家・木皿泉が、舞台の脚本に初めて挑戦する『すうねるところ』。演出は、関西を拠点に活動する南河内万歳一座の内藤裕敬が担当する。物語はヴァンパイアと人間の子供の4人がヴァンパイアというフィルターを通して、なにげない日常生活や隣人とのふれあいから、普段は見過ごしているちょっとした出来事や大切な気持ちに気づかされていくというもの。ファンタジーのようでファンタジーでは終わらない、独特な木皿ワールドになりそうだ。木皿が脚本を手がけたTVドラマ「Q10」に出演したことが縁で舞台出演を決めたという薬師丸。「木皿泉さんの作品は、私にとってキラキラしたかけがえの無い存在です。その世界感を映像で表現するという幸せに私は恵まれました。今回、木皿泉さんの初戯曲への出演依頼に、一度封印していた舞台への気持ちが揺れました。その戯曲を演出される内藤裕敬さんとの出会いや素敵な共演者のお力を借りることで背中を押して頂いたよう感じ、勇気を振り絞って出演を決めました。出演を決めた以上は、作品性を大切に大切に表現し、お客様に伝えきりたいと思います。ご期待下さい」とコメントを寄せた。公演は8月27日(月)から9月9日(日)まで東京・シアタートラム、9月13日(木)・14日(金)に兵庫県立文化芸術センターにて上演される。共演は萩原聖人、篠井英介、村井良大ら。
2012年05月18日『桃太郎』、『ごんぎつね』、『ピーターパン』、『智恵子抄』、『シンデレラ』。古くから語り継がれ、多くの人たちが触れてきた物語が、朗読劇『僕等の図書室~みんなで読書会~』として4月27日(金)から梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティで上演される。『僕等の図書室~みんなで読書会~』のチケット情報動きが制限され、観客の想像力に委ねるリーディングは、役者としての力量も試される。今回挑戦するのは、三上真史、村井良大、中村龍介、滝口幸広、井深克彦の5人の若手俳優たち。各作品には3人が出演し、ひとりが中心人物を、ほかふたりが残りのキャラクターを演じていく。脚本を手がける穴吹一朗曰く、物語の始まりから結末まではひとつの軸として残しながら、彼らのキャラクターを生かした物語を作るという。役者5人に、それぞれが中心として演じる作品について聞いたところ、『桃太郎』を演じる三上は、「誰もが知っている作品ですが、僕の演じる桃太郎は、真面目で熱血なものになりそうです。オリジナルストーリーにのっとりながら、ところどころ自分のキャラを出していきたい!」と熱く語る。『ごんぎつね』の村井は「ストレートに読むだけで泣ける話なので、感動を与えないといけないというプレッシャーがありますね」とコメント。『ピーターパン』の中村は、「“大人になれない子ども”がコンセプトのお話を、大人の自分が読んだらどうなるのかなという部分が、自分でも楽しみですね」と笑顔を見せ、『智恵子抄』担当の滝口は「まだ作品に触れたことがありませんが、詩集なので捉え方が読む人によってさまざまになると思うんです。なので、先入観なく稽古に入りたいと思っています」と話す。そして、『シンデレラ』の井深は「シンデレラの王子様は、きっと女の子が小さい頃に憧れましたよね。今回は僕の王子様は誰になるのかなと思って、楽しみにしています(笑)」とキュートに微笑む。リーディング公演はほとんど経験がないという彼ら。どう届けたいかを問うと、「小さい頃に読んだことがあるお客様が多いと思いますので、その頃とはまた違う何かが感じとれる舞台にしたいと思います」(三上)、「的確に言葉を伝えたり、気持ちを伝えるという意味では、頼れるのは声だけ。お客様が入り込めるように、しっかり伝えたい」(村井)、「物語には、その時代を表している部分もあると聞いたことがあります。改めて聴いてみると、今の時代と一緒だなと感じることもあるんじゃないかなと思うんです」(滝口)、「朗読劇は目をつぶって聴いても良いものですが、しぐさや表情もこだわって、読んでる僕らから何かを感じて頂けるようにしたい」(中村)、「お子様もいらっしゃると思うので、僕たちの物語を聴いて、何年後かに思い出してもらえるような、心に残る作品を届けたいと思います」(井深)と、意気込みを見せた。『僕等の図書室~みんなで読書会~』は4月27日(金)から29日(日)まで梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティで開催。チケットの一般発売は4月8日(日)より。チケットぴあでは一般発売に先駆けて、インターネット先行先着(プリセール)を4月7日(土)23時59分まで受付中。
2012年04月04日昨年、『ザ・シェイプ・オブ・シングス~モノノカタチ~』が向井理主演により舞台化されるなど、日本でも注目を集めている気鋭のアメリカ人脚本家、ニール・ラビュート。そんな彼が書いたちょっとブラックなラブコメディ、『カワイクなくちゃいけないリユウ』の上演が決定。初共演を果たす、村井良大と植原卓也に話を聞いた。「カワイクなくちゃいけないリユウ」 チケット情報登場するのはグレッグとステッフ、ケントとカーリーの2組のカップルのみ。ある日、些細なことをきっかけに、ステッフはグレッグへの怒りを爆発させ……というのが話の始まりだ。「たったひと言が原因で、ここまで怒りが膨れ上がるカップルっていうのもおかしいですよね(笑)。でも男女のすれ違いって、実際こういう小さなことから始まるんだろうなと。ちょっと哲学的な感じもしますね」(村井)、「僕は改めて、女性って強いな、怖いなって思いました(笑)。でも見た目とかをすごく気にする、そういった点はかわいらしいですよね」(植原)。村井演じるグレッグと、植原演じるケントは、職場の同僚にして親友という役柄。だがふたりの性格は大きく異なる。「グレッグってこの中で一番主張しない人というか、周りに影響をされて、結果少しずつ崩れていくような人。だから稽古場や本番でも、周りのキャストの方にいい意味で助けられながら、感じながら、演じていけたらいいのかなって思いますね」(村井)、「ケントはすごく自由ですし、自分勝手ですし、結構ひどい奴だなって(笑)。ただこういうチャラさをストレートに表現する役を今までやったことがなかったので、そこはすごく楽しみですし、勢いよくやれたらなって思います」(植原)。客席数約400の小さな劇場で、たった4人の役者が繰り広げる、激しい会話劇。しかもステージを取り囲むように客席が配置されるので、観客はより濃密な劇空間を楽しむことができるはずだ。「僕らとお客さんの距離が近いので、すごくリアルですし、会話劇ならではの熱も伝わりやすいんじゃないかなと。笑える部分もたくさんあるので、ぜひ多くの方に楽しんでいただけたらなと思いますね」(村井)、「やっぱり言葉で勝負していくしかないと思うので、絶対に気合いは入りますよね。まわりが全て客席なので、寝ぐせにも気をつけないとなって(笑)。作品としてはすごくエッジの効いたものになると思いますし、僕らと同年代の方はもちろん、幅広い世代の方に楽しんでいただけたらなと思います」(植原)。公演は6月2日(土)から10日(日)まで東京・新国立劇場小劇場、6月23日(土)・24日(日)まで兵庫県立芸術文化センター阪急中ホールにて開催される。東京公演のチケットは3月17日(土)より、兵庫公演は5月13日(日)より一般発売する。なお、東京公演はチケットぴあにて先行抽選の予約を3月13日(火)午前11時まで受付中。取材・文:野上瑠美子
2012年03月02日2011年1月にサンシャイン劇場で開幕するやいなや噂が噂を呼び、回によっては当日券を求めて300名がキャンセル待ちをし、最終動員数が1万人を超えた舞台をご存じだろうか。独立ローカル局23局で放送中の歴史バラエティ番組『戦国鍋TV』の舞台版『新春戦国鍋祭』がそれで、待望の第2弾『大江戸鍋祭~あんまりはしゃぎ過ぎると討たれちゃうよ~』は、伝統ある明治座での上演となった。武将たちを時には真面目に、大体は笑い満載で演じるのは、若手の俳優たち。そんな彼らと共に、TVと舞台の両方から集結した強力なスタッフ陣が全力で遊び倒して作っているのだから、面白くないわけがない。史実の小ネタやミュージカルのパロディでニヤリとさせながらも、奮闘する俳優たちの姿で演劇ビギナーまでをもグイグイ引き込んでゆく。それが本シリーズの醍醐味なのだ。『大江戸鍋祭~あんまりはしゃぎ過ぎると討たれちゃうよ~』公演情報公演を2週間後に控えた12月某日、都内の稽古場は熱気にあふれていた。“何となく歴史が学べる”というTV版のコンセプトはそのままに、今回の舞台で取り上げる題材は、『忠臣蔵』。稽古場の中央では演出の板垣恭一が、柳沢吉保役の三上真史と徳川綱吉役の村井良大のやりとりを詰めていた。まずは武士であることの品格や立ち居振る舞い、次いで笑いの部分のテンポ、さらには明治座という大劇場での客席への意識の向け方。すべてを指摘し何度も繰り返される板垣の指摘に、必死に食らいついてゆくふたり。だが途中で彼らから出た「こうしてみては」という案にもすぐに乗るのが、板垣始めスタッフの柔軟さだ。本番の客席に成り代わって即反応を返すスタッフ陣の笑い声も、場面が修正されていくに従ってどんどん大きくなっていった。「番組でも舞台でも、歴史上の人物たちへのリスペクトがまずあるんです」というのは、初演から続投の村井。初出演ながら座長を務める三上も「真面目さと思いっきり楽しむことのメリハリは、スタッフもキャストも同じですね」と語る。今回は『忠臣蔵』に幕府側の暗躍が絡むオリジナル・ストーリーとなるが、「男たち一人ひとりに“正義”がある」(三上)、「国を治めなければならない者の決断」(村井)など硬派な魅力もキッチリと描かれる予定だ。同時に「そこを押さえつつ、いかに崩していくかが『鍋』」と笑う村井。2幕物の芝居の後は、ド派手な衣裳に歌とダンスで展開するショーというお腹いっぱいの4時間。「“元禄生態生類アワレンジャー”や“松の廊下走り隊7”など真剣にやるからこそ面白い。だから稽古もやることが一杯あって」とこぼす三上の顔は、その言葉とは裏腹に充実の表情だ。問答無用のエンターテインメント。そのきらめきを、大劇場の客席で目撃したい。東京・明治座での公演は12月23日(金)から26日(月)まで。12月31日(土)には大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて公演を行う。取材・文:佐藤さくら
2011年12月19日神奈川テレビなどローカル局で放映され、人気を集める歴史バラエティ『戦国鍋TV』から誕生した、芝居とエンタテインメントショー『大江戸鍋祭~あんまりはしゃぎすぎると討たれちゃうよ~』が12月、東京と大阪で上演される。これに先駆け、『大江戸鍋祭』に登場するユニット「元禄生態生類アワレンジャー」が11月26日、サンリオピューロランドのイベントに登場した。「大江戸鍋祭~あんまりはしゃぎ過ぎると討たれちゃうよ~」チケット情報「元禄生態生類アワレンジャー」は、将軍徳川綱吉(アワレンレッド)を中心とした、江戸の生き物すべてを守り慈しむ5人のメンバーによるユニット。メンバーはリーダーであり身分を隠している設定のアワレンレッド(村井良大)、レッドの参謀でありお目付け役のアワレンブルー(三上真史)、まだキャラクターが定まらないアワレンイエロー(滝口幸広)、小動物系のアワレンピンク(井深克彦)、クールなキャラのアワレンブラック(中村龍介)からなる。イベントではデビュー曲『わんわんLOVE』をPVと共に披露すると、女性ファンからの歓声が上がった。また、途中から登場したキティ&ダニエルの可愛いさにはアワレンジャー達もメロメロに。アワレンレッドはキティに熱烈な告白を行うがつれなく断られ、アワレンブルーの「殿、見事な玉砕でござる!」というフォローに観客は大笑い。親子連れで賑わう休日のサンリオピューロランドで、メンバーはそれぞれ個性たっぷりの掛け合いを見せ、会場を湧かせていた。この日アワレンジャーはサンリオピューロランドのイベント「It’s Show Time!!」でもゲストとして登場。ファン参加型のジェスチャーゲームにも参加した。こちらでもデビュー曲を披露し、多彩なパフォーマンスで会場は大いに盛り上がった。公演は12月23日(金・祝)から26日(月)まで東京・明治座、12月31日(土)は大阪・梅田芸術劇場メインホールにてカウントダウン公演が行われる。チケットは東京、大阪共に発売中。
2011年11月28日芝居とエンタテインメントショーの2部構成作品『大江戸鍋祭 ~あんまりはしゃぎ過ぎると討たれちゃうよ~』が12月東京・大阪にて上演される。『大江戸鍋祭 ~あんまりはしゃぎ過ぎると討たれちゃうよ~』のチケット情報『大江戸鍋祭』は、神奈川テレビなどローカル局で放送され人気を集めるバラエティ番組『戦国鍋TV』から誕生した舞台の最新作。第1部では、亡き君主の仇を討つために命を投げ出した47人の武士の物語“忠臣蔵”を題材にした『最後の最後に忠臣蔵』を上演。三上真史、矢崎広、村井良大、中村龍介らイケメン俳優たちが、赤穂浪士や徳川綱吉、浅野内匠頭、柳沢吉保を演じ、赤穂藩の筆頭家老である大石内蔵助を、ベテランの大和田獏が演じる。第2部のショー『松の廊下走り隊オンステージ~大江戸 SAMBA でナイト~』では、江戸の生き物すべてを守り慈しむ5人のメンバーによる「元禄生態生類アワレンジャー」、赤穂浪士たちが討ち入りするきっかけとなった松の廊下事件をダンサブルに歌い踊る7人ユニット「松の廊下走り隊7」、吉良家一同と陛下による聖歌隊ユニット「KIRA feat.近松門左衛門」が熱演する。公演は12月23日(金・祝)から26日(月)まで東京・明治座、12月31日(土)は大阪・梅田芸術劇場メインホールにてカウントダウン公演が行われる。チケットは東京公演が10月7日(金)より発売。大阪公演は発売中。
2011年10月07日ミュージシャンが出演している映画はなぜ面白いのか?上手さや安心感以上に彼らが醸し出す、何とも言えないあのワクワクするような感覚は何なのか?先日より公開中の『アブラクサスの祭』も然り。そのメロディセンスはもちろん、独特のパフォーマンスで人気を博しているスネオヘアーが、まさかの剃髪を行い悩める僧侶の役を演じ、唯一無二の不思議な存在感をスクリーンから発している。そもそも「スネオヘアーが坊主」という時点で何かが矛盾しているような…。公開を前に本人を直撃した!「近くにいいたら相当めんどくさいけど、ほっとけないヤツ」スネオさんが演じているのは若い頃は音楽に打ち込み、いまは僧侶として妻子と暮らす、ウツ病持ちの浄念。“音楽”という部分での繋がりはもちろんだが、それ以外にも共感できる部分があったとか。「僕自身、決して上手に生きてきたクチではないんでね(苦笑)。まあ(気持ちが)上がったり下がったりという部分までリンクしていたのかどうかは分からないですが…。なかなか難しい人だな、と思いつつ演じてました。いろいろ問題を抱えていて、でも自分の中で解決するというのが大人なんだろうけど、それを周りに預けるっていう発想もないままに周囲を巻き込んでいくという…自分の近くにこういう人がいたら相当めんどくさいと思います(笑)。ただ、浄念のことをそこで周りがほっとけないんですよね。たぶん、周りにいる上手に生きられる人からしたら、彼の真っ直ぐさやどこかに行っちゃいそうな感じというのが、自分の中で忘れてしまった感覚のように思えるんじゃないかな。だから、自分たちにできない生き方をしてもがいている彼を突き放せないし、愛おしく思えてきちゃうのかな、と」。かつて自分の中に封印した音楽への熱い思いをもう一度、解き放とうとする浄念。このあたりの彼の葛藤、周囲との軋轢を感じながらも自らの信念で突き進む姿は若き日の自身と重なるところもあるのでは?スネオさん自身、メジャーデビューは決して若いとは言えない31歳のとき。どのような思いで音楽と共に生きていくことを決めたのだろうか?「僕の中で音楽に関して“好き”という気持ちが“嫌い”になることは一度もなかった。ただ、年齢を重ねる中でどこかで諦めなくちゃいけないのか?という思いは芽生えてくる。そういう誰しも悩むようなところで悩みましたよ。ふと見渡してみると、周りはいろんなものを築き上げているのに、こっちは次々と何かを手放しているような気になったりもして…。でもやはり好きという気持ちは変わらなかったですね。それに、自分の音楽を“発信する”ということをあまり考えていなかったというのもあります。自宅で自分で録音して、そこで成立してたんですね。逆に『この音楽は、まだ誰にも触れてないんだ。だから可能性がある』って勝手に確信してました。もし、あちこちで聴いてもらった上で、ダメって言われてたら諦めていたかもしれないけど、まだ誰も聴いてないんだから絶対に引っかかる人がいるはずだ、と。いま思うとかなり危険な考えですが(笑)」。「音楽で幸せを感じさせたいわけじゃない」冒頭で浄念が発する「エビは一生脱皮し続ける」など、ワケが分からないけれどなぜか納得させられてしまうメッセージが満載の本作。スネオさん自身もミステリアスな言葉、人を喰ったような言動で時にファンを惑わせ、物議を醸すが…。「僕自身は、そこに関しては確信的にやっていると言いたいところですね。僕は音楽でいい気持ちにさせたり、幸せを感じさせたりとかしたいとは思っていなくて。かなり小さなことやいろんな感情で揺れ動いたり葛藤したりするんです。それをそのままアウトプットしていくしかないんです。新しい曲に対して、『こういう曲です。聴いてください』っていう思いはもちろんあるんですが、それを真っ先に自分がディスる(※ディスリスペクト=攻撃する)。そうすることで初めてリアリティが生まれてくるような感覚はありますね」。ライヴのシーンや葛藤する部分だけでなく、ごく普通の家庭でのシーンでも何か独特の空気を感じさせてくれるが「家庭のシーンに関してはともさか(りえ)さんに引っ張って、引き出してもらった」と謙遜する。演じている本人にとっては答えづらい質問であることを承知で冒頭の質問に戻ろう。ミュージシャンが演技することで生まれる、あの“ワクワク感”はどこから来るのか?「何でしょうね…?逆に方法論がないからこそなのかな、と。基本的に、音楽をやっている人ならライヴをやりたいという思いはあるでしょうから、演技に向かう時点で、どこかライヴを感じているのかな…。10回同じことをやれと言われても絶対できない。でも、1回で生まれる面白さみたいなものが伝わるんじゃないかと思います」。来年はライヴツアーを行うことも決定。絶叫、沈黙、つぶやき…スネオヘアーが演技に、曲に込めた“生”を堪能してほしい。■関連作品:アブラクサスの祭 2010年10月9日より福島県にて先行公開、12月25日よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開© 「アブラクサスの祭」パートナーズ■関連記事:スネオヘアー&ともさかりえ揃って登場!結婚報道を牽制も「不思議な幸福感」明かす村井良大インタビュー “悩まない22歳”の進む道ともさか熱愛報道のスネオヘア―と福島映画祭に登場
2010年12月30日ウツ病を抱えた僧侶が音楽をよりどころに、妻や周囲に支えられながら“再生”する姿を描いた『アブラクサスの祭』が12月25日(土)、公開初日を迎え、映画初主演を果たしたミュージシャンのスネオヘアー、僧侶の妻を演じたともさかりえ、共演の村井良大とメガホンをとった加藤直輝監督が東京・テアトル新宿舞台挨拶に登壇した。本作で夫婦役を演じたスネオヘアーとともさかさんは、今年8月に一部スポーツ紙で結婚報道がなされ、翌月には物語の舞台でもある福島県で「福島こどものみらい映画祭2010」に2人揃って出席した。この日は久しぶりのツーショット実現とあって、多くの報道陣が駆けつけたが、スネオヘアーは開口一番「ともさかさんと結婚するとか、勝手な情報を書かれて、いろんな人に迷惑をかけた」と先手の牽制。一方、ともさかさんは「私はお芝居していて不思議な幸福感に包まれた」とスネオヘアーとの共演を笑顔でふり返った。福島県三春町在住の現役僧侶で芥川賞作家・玄侑宗久の同名小説を映画化した本作。かつてミュージシャンだった僧侶の浄念(スネオヘアー)は、うつ病と向き合う日々の中で自分の中に「音楽」への執着が残っていることに気付き、ライブ開催を決意。最初は反対していた妻・多恵(ともさかさん)ら周囲の人々の支えを得て、ステージに立つことを目指すが…。撮影は全編、福島で行われ、感動が押し寄せるクライマックスのライヴシーンは大きな見せ場となっている。スネオヘアーは「お経もあるし、所作もろもろ大変。着物も着慣れないので、気を抜くとすぐに裾の部分がダラダラしてしまった」と僧侶役に悪戦苦闘。ライヴシーンではミュージシャンとして本領発揮のパフォーマンスを披露するが、「舞台裏はいつもと勝手が違って…。準備から撮り終えるのに8時間くらいかかった。僕自身、同じことは二度とできないので、スタッフのみなさんが“場”作りに頑張ってくれた」。加藤監督は「鳥肌が立った。もともと浄念はミュージシャンの方に演じてもらいたかったし、その願いがかなって良かった」と感無量の面持ちだった。一方、ともさかさんは、スネオヘアーの印象を聞かれ「うーん、どうですかね……どうですか?まぁそんな感じです」と少し照れくさそう。「奥さん(多恵)の心情には計り知れないものがありますが、私はお芝居していて不思議な幸福感に包まれました。表面的にはいろいろ大変そうだけど、あの夫婦だから成立する。そんないとおしい家族の物語になったと思う」とふり返っていた。なお、本作は2011年1月に開催されるサンダンス映画祭の「ワールドシネマ・ドラマティック・コンペティション部門」に正式出品される予定。『アブラクサスの祭』はテアトル新宿ほか全国にて公開中。■関連作品:アブラクサスの祭 2010年10月9日より福島県にて先行公開、12月25日よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開© 「アブラクサスの祭」パートナーズ■関連記事:村井良大インタビュー “悩まない22歳”の進む道ともさか熱愛報道のスネオヘア―と福島映画祭に登場
2010年12月25日10代、特に高校生の時期というのはあれやこれやと思い悩むもの。恋や友情に始まり、将来、自我に至るまで答えの出ない問答を繰り返し…いや、10代どころかいい年になっても同じような悩みに振り回されるのでタチが悪いのだが…。映画『アブラクサスの祭』はまさに、若い頃からの懊悩(とウツ)を引きずった僧侶が“音楽”によってそれを取っ払おうとする姿がユーモアたっぷりに描かれる。芥川賞作家で自身も僧侶の玄侑宗久による同名小説を映画化した本作で、映画オリジナルの登場人物である高校生の隆太を演じているのは、「仮面ライダー」シリーズやミュージカル「テニスの王子様」などで注目を浴びる22歳の新鋭・村井良大(りょうた)。つい数年前まで10代だったとあって、さぞや村井さんの頭の中も悩みに満ち溢れているだろうと思いきや…。“ウツの坊主の話”…「味わいがあって気に入った」まずは最初に脚本を読んだときの物語の印象を尋ねると「あぁ、これはウツになりそうな作品だな…って少し暗くなったことを覚えています(苦笑)」とストレートな答えが。悩める坊主が主人公、という時点でなんだか暗い物語をイメージしてしまうが、どこか目が離せない、不思議な魅力を持った物語でもある。「そう、登場人物たちの淡々としたやり取りに味わいがあってすごく気に入りましたね。芝居を楽しめそうだなって。(自身が演じた)隆太は無口で、将来のことなんて何も考えてなさそうな高校生という印象でした。まあ実際は何も考えてないわけじゃないんだろうけど、傍からに見ると『こいつ、何考えてんの?』って感じの。不良ってわけでもなく、グループでつるんでる感じでもなく…一番やっかいなタイプですね(笑)」。村井さん自身が高校を卒業して数年が経つが、自身の経験や思い出を役に取り入れたりも?「最初が高校でのシーンだったので、リアル高校生と並んで立っていると『あぁ、こんな感じ!』って思い出されるものはありましたね。僕の高校時代ですか?悩みもなく目標もやりたいこともなく、という感じで(苦笑)、そういう意味では隆太とは似ていますね。まあ、ここまで無気力じゃなかったですが…」。そんな隆太だが父親を突然なくし、そして主人公の悩める僧侶・浄念と関わりを深めていく中で徐々に変化し、グッと大人びた表情を見せるようになる。では、“悩みも目標もない高校生”だった村井さんは何をきっかけに変化し、この俳優という仕事に没頭するようになったのか?「大学に行くとかいう目標もないままに高校生活送ってて、いまの事務所に入ったときに、俳優になりたいとは思ったんです。でも、本当の意味で覚悟を決めたのは、仕事を始めてからですね。『風魔の小次郎』というドラマでデビューしたとき、『この仕事でしっかりとやっていこう』って初めて思ったんです。芝居が楽しいと思えたし、みんなで作り上げていくというのも素晴らしいなって思えたんです」。スネオヘアーとの対峙「どこかリアクションに困ってしまう感じ(笑)」作品に話を戻そう。隆太に重大な影響を与えることになる、僧侶・浄念を演じているのはミュージシャンのスネオヘアー。浄念と隆太が近距離で顔と顔を寄せて向かい合うシーンがあるが、スクリーンを通してでも、スネオさんの圧倒的な目の力、迫力が伝わってくる。あれをその場で受け止めるというのはどんな体験だったのだろうか?「もうこのひと、何を考えてるんだろう?って思わせるものがあって(笑)。アーティストさんだけあって不思議な雰囲気は滲み出てるんですが…。対峙してみると演じやすくもあり、でもどこかリアクションに困ってしまう感じ。脚本の『…』が自然に引き出されるようなオーラがあるんです。(浄念の)『エビは一生、脱皮し続けるのです』ってセリフとか、本当に意味分かんないんですけど(笑)、意味の分からないまま現場に行って。でも、スネオさんの浄念自体がそもそも得体の知れない生き物なんですよ!その感覚のまま実際に向かい合って演じていました」。プロの俳優として活動する中で、浄念のように壁にぶち当たったり悩んだりすることは?そう尋ねると、少し間を置いてこんな答えが返ってきた。「どうなんでしょうね?壁はいっぱいあると思います。でも、なるべくそれを壁だと思わないようにして進んでいく、という感じかな」。楽しさも苦しさも、全てを受け入れながら自分で一歩を踏み出す――。22歳の表情からはそんな強さが感じられた。特集:年下のカレ■関連作品:アブラクサスの祭 2010年10月9日より福島県にて先行公開、12月25日よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開© 「アブラクサスの祭」パートナーズ■関連記事:ともさか熱愛報道のスネオヘア―と福島映画祭に登場
2010年12月13日