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内館牧子原作によるリーディングドラマ『終わった人』の全国ツアーが、2026年3月5日(木) から4月5日(日) に開催される。2023年、笹部博司の台本・演出でリーディングドラマとして舞台化され、沢山の共感と笑いと涙であふれた『終わった人』。定年退職後、退屈な生活を送っていた田代壮介の前に、最高の仕事と最高の恋の相手が現れる。しかし、勝負をかけた女には手ひどく振られ、引き受けた会社は突然倒産してしまい、牢獄のような人生が残された……。壮介を演じるのは中井貴一、そして壮介の妻・千草をはじめ、愛人未満の関係の久里、すべてを見通している娘の道子、カッコイイバーのマダム美砂子といった壮介の前に現れる女たちをキムラ緑子がひとりで演じ分け、自在に壮介をひきまわす。その後2024年には大阪・兵庫での再演が実現、今回は満を持しての全国ツアー実現となる。2023年公演より (C)山本倫子全国ツアーは、東京・青森・宮城・福島・山形・富山・京都・奈良・広島・岡山・高知・新潟・岩手・秋田の全14カ所で20ステージにわたり開催される予定だ。<公演情報>リーディングドラマ『終わった人』リーディングドラマ『終わった人』チラシ原作:内館牧子『終わった人』(講談社文庫)出演:中井貴一キムラ緑子台本・演出:笹部博司上演時期:2026年3月5日(木)~4月5日(日)上演都市:東京・青森・宮城・福島・山形・富山・京都・奈良・広島・岡山・高知・新潟・岩手・秋田公式サイト:
2025年03月27日一般社団法人わらび座(秋田県仙北市)は2025年わらび劇場常設公演作品として、内館牧子氏書き下ろしの秋田を舞台とした新作、ミュージカル「秋田は何もない」を制作します。演出にマキノノゾミ氏を迎え、2025年5月6日(火・休)~11月24日(月・休)の期間、あきた芸術村わらび劇場にて全90回上演します。本公演の制作発表を2024年12月23日(月)に東京都内にて行います。また、来春からの上演に先駆け、2025年1月25日(土)よりあきた芸術村小劇場にて先行リーディング公開を行います。ミュージカル「秋田は何もない」わらび劇場は常設ミュージカルを上演し30年の節目となる2025年、内館牧子氏書き下ろしの新作ミュージカルを上演します。内館牧子氏は大河ドラマ「毛利元就」や朝ドラ「ひらり」などの多数のヒット作や、映画化やドラマ化でも話題の「終わった人」、「老害の人」など多くのベストセラーを手掛けてこられました。わらび座はこれまで、内館牧子氏の脚本で2007年にミュージカル「小野小町」を、2015年には「政吉とフジタ」を上演しました。ミュージカル「小野小町」は30年の常設公演の中でも最大の来場者数7万人を記録した大ヒット作品であり、2013年に再演、2014年には全国ツアーが実現しました。演出は、わらび座作品ではミュージカル「北斎マンガ」、ミュージカル「ゴホン!といえば」の脚本・演出の、マキノノゾミ氏が手掛け、内館牧子氏との初のタッグとなります。また、音楽に八幡茂氏、振付に新海絵理子氏を迎えます。内館牧子氏がわらび座へ10年ぶりに書き下ろす、現代の秋田を舞台にした最新作にご期待ください。[スタッフ&キャスト]脚本 :内館牧子演出 :マキノノゾミ作曲 :八幡茂振付 :新海絵理子企画・制作:一般社団法人わらび座出演 :渡辺哲|黒木友宜|鈴木裕樹|深谷雅之|丸山有子|川井田南|瀬川舞巴|遠田雅|小松詩乃|白井晴菜[公演概要]◆日時2025年5月6日(火・休)~11月24日(月・休)※公演スケジュールは後日詳細を発表します。◆会場あきた芸術村わらび劇場(秋田県仙北市田沢湖卒田字早稲田430)◆チケットオンセール2025年2月14日(金)10:00~※温泉ゆぽぽ宿泊者、10名以上の団体は先行して受付可能です。◆チケットのご予約・お問い合わせあきた芸術村予約センターTEL 0187-44-3939[月-土 9:30-11:30、12:30-17:00]わらび座オンラインチケット [ミュージカル「秋田は何もない」制作発表会]◆日時 2024年12月23日(月)◆会場 都道府県会館401会議室(〒102-0093 東京都千代田区平河町2-6-3)◆時間 14:00~15:00◆出席者 内館牧子(ミュージカル「秋田は何もない」脚本)マキノノゾミ(ミュージカル「秋田は何もない」演出)今村晋介(一般社団法人わらび座代表理事)<関連発表>[1]2025年1月よりあきた芸術村 小劇場にて先行リーディング公開2025年5月の公演に先駆けて、あきた芸術村 小劇場では2025年1月~3月まで「秋田は何もない」先行リーディング公開(抜粋)を行います。リーディング公開でのお客様の声を春からのミュージカル創作に生かします。公演は2部制となっており、第2部では「わらび劇場開場50年記念ミュージカル名場面集『LOVE SONGS』」と題し、これまでの歴代ミュージカルより珠玉のラブソングを厳選しお届けします。秋田のがっこ茶っこの文化を体験できるこたつシートを導入し、新しい体験型シアターとしてお楽しみいただけます。「LOVE SONGS」イメージ[ミュージカル「秋田は何もない」先行リーディング公開 公演概要]◆スタッフ&キャスト構成:栗城宏|演出:渡辺哲|音楽:紫竹ゆうこ1/25~3/15出演:鈴木裕樹|深谷雅之|川井田南|遠田雅|小松詩乃|白井晴菜3/16~3/30出演:千葉真琴|三重野葵|久保田美宥|黒木真帆|三浦叶子|赤石美友◆先行リーディング公開 公演スケジュール 上演時間約75分2025年1月25日(土)~3月30日(日) 全45回公演公演スケジュール(先行リーディング公開)★=10:30開演 ◎=13:45開演◆チケット料金(税込) 全席こたつシート がっこ茶っこ体験付き1月~2月公演は冬アソビ割(半額クーポン)でお得に観劇できる!一般/4,000円(Web割/3,600円) 小~大学生/2,000円(Web割/1,800円)温泉ゆぽぽ宿泊者割/一般 3,000円 小~大学生/1,600円※わらび座の会各10%OFF※幼児は一律500円◆チケット取り扱い 12月6日(金)10:00~オンセール▼わらび座オンラインチケット(座席指定、Web割はこちら) ▼アソビュー!(1~2月公演限定 半額クーポン利用はこちら) ※アソビューは12月中旬販売開始TEL 0187-44-3939[月-土 9:30-11:30、12:30-17:00]◆お得な日帰り観劇セット観劇(指定席)+お食事+温泉入浴+ワンドリンクばっきゃ・温泉ゆぽぽホテル棟の2施設、3つのお食事料金のプランから選べます。5,300円コース、6,400円コース、7,500円コース1月~2月公演は、冬アソビ割でお得なセット価格からさらに半額に!※対象プランのみ[2]「秋田は何もない」秋田県民アンケート調査実施 抽選で豪華景品が当たる!内館牧子氏やマキノノゾミ氏へ県民心理のデータ提供を行うため、広く県民の本音について問うアンケートを行います。また、アンケート結果は随時特設サイトにて公開し、秋田県外の方がミュージカルを観劇する際に秋田県民についてより深く理解していただくための鑑賞サポートとしていただけるよう活用いたします。ご回答くださった方の中から抽選で、温泉ゆぽぽ宿泊券、田沢湖ビール、わらび劇場観劇チケットなどが当たります!▼「秋田は何もない」秋田県民アンケートはこちら 第一次募集期間:2024年12月15日(日)~2025年3月30日(日)【一般社団法人わらび座概要】わらび座は「人の生きる糧になる芸術の創造」を理念に、民族伝統をベースに、多彩な表現で現代の心を描く劇団です。1951年2月創立。民謡の宝庫と呼ばれる秋田県仙北市にホームベースを置き、現在4つの公演グループで年間約500回の公演を開催、海外公演はアメリカ、ヨーロッパ、アジア、ブラジルなど16カ国で行っています。主な作品に、ミュージカル「男鹿の於仁丸」「小野小町」「アテルイ」等、東北にルーツをもつ題材の作品や、手塚治虫原作「火の鳥-鳳凰編-」「アトム」「ブッダ」「ジャングル大帝レオ」のミュージカル化、スタジオジブリ映画「おもひでぽろぽろ」のミュージカル化を手掛け、2023年は東北6大祭りをモチーフにしたノンバーバルステージ「祭シアターHANA」を上演しました。文化と観光を結合した複合文化エリア「あきた芸術村」では、ホテル、温泉、地ビール醸造所、森林工芸館などを併せもち、中核となるわらび劇場では東北の素材を生かしたオリジナル・ミュージカルの制作・上演、その他にも民俗舞踊・太鼓・演劇など様々なワークショップを行っています。教育と文化の接点で取り組まれてきた「わらび座への修学旅行」は約50年の歴史を持ち、毎年150校2万人の子どもたちがあきた芸術村を訪れ、ソーラン節や農作業を体験します。団体名 : 一般社団法人わらび座所在地 : 秋田県仙北市田沢湖卒田字早稲田430代表者 : 代表理事 今村 晋介わらび座サイト: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年12月04日Bouquet of sounds主催、『ピアニスト山元香那子とアナウンサー石川牧子のおしゃべりコンサートvol.5』が2024年12月24日 (火)にガルバホール新宿(東京都 新宿区 西新宿 6-21-1アイタウンプラザB103)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにてチケット発売中 ⼭元⾹那⼦公式ホームページ 本格的クラシック音楽と楽しいおしゃべりのコンサート第5回となる今回のテーマは「灯り」クリスマスイブのこの日、ロウソクやランタンの橙の温かさを包むような温かい時間をピアニスト山元香那子とアナウンサー石川牧子がピアノとおしゃべりでお送りします。今回もクラシック音楽の素朴な疑問や聞きどころなど!作曲家や名曲の背景に迫ります。出演者プロフィール⼭元⾹那⼦国⽴⾳楽⼤学⼤学院修了。在学中最優秀により岡⽥九郎記念奨学⾦、国内外研修奨学⾦、⽇本学⽣⽀援機構優秀学⽣顕彰事業⽂化・芸術部⾨奨励賞奨励⾦を受賞。⽇本演奏家コンクール第1位、市川市⽂化振興財団新⼈演奏家コンクール最優秀賞、国際ウィーンピアニストコンクール第3位、Città di Massa 国際コンクール第3位、国内外のコンクールにて優勝および上位⼊賞。⽂化庁選出によるリサイタルシリーズにてデビューのち、サントリーホール、オペラシティなど定期的にリサイタルを開催。東京交響楽団、東京シティ・フィル交響楽団等ソリストとして共演。 川⼝市芸術⽂化三賞芸術奨励賞、市川市⽂化振興財団芸術⽂化奨励賞受賞。BS⽇テレ⽇本こころの歌(2011-2022収録)に出演。⽯川牧⼦⽇本テレビにアナウンサーとして⼊社。「どっきりカメラ」「アメリカ横断ウルトラクイズ」などの司会や「ジャストニュース」キャスター、バチカン・システィーナ礼拝堂壁画修復リポート、そして、「横浜国際⼥⼦駅伝」「新体操」などスポーツ実況にも携わる。1991年世界陸上東京⼤会では「⼥⼦10キロ競歩」の実況も。その間、アフガニスタン⼥性難⺠の取材に⻄側で初めて成功する。在京初となる⽇本テレビアナウンス部⻑を経て(株)⽇テレイベンツ常務取締役 兼 ⽇テレ学院学院⻑となる。現在は、医療法⼈社団RMDCC理事、NPO法⼈⽇本マナー・プロトコール協会理事、⽇本アビリティーズ協会や⼤学の評議員も務めるかたわら講演などを⾏う。開催概要『ピアニスト山元香那子とアナウンサー石川牧子のおしゃべりコンサートvol.5』開催期間:2024年12月24日 (火)会場:ガルバホール新宿(東京都 新宿区 西新宿 6-21-1アイタウンプラザB103)■出演者山元香那子石川牧子■開催スケジュール2024年12月24日(火) 15:00※開場は開演の30分前■チケット料金全席自由:4,500円(税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年09月05日Bouquet of sounds主催、『ピアニスト山元香那子とアナウンサー石川牧子のおしゃべりコンサートvol.4』が2024年6月12日 (水)にガルバホール新宿(東京都新宿区西新宿6-21-1アイタウンプラザB103)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにてチケット発売中 山元香那子公式ホームページ 今回4回目となるピアニスト山元香那子とアナウンサー石川牧子がお送りする本格的クラシック音楽と楽しいおしゃべりのコンサート♪楽しくて本格的!コンサートが終わる頃にはすっかりクラシック通!になっている気分にさせられる人気のコンサートシリーズです。ピアノの調べと共に、クラシック音楽の素朴な疑問や聞きどころなど作曲家や名曲の背景に迫ります。今回のテーマは「自然〜森響く〜」。BS日テレ『BS日本・こころの歌』フォレスタピアニストとしても11年に渡り活動し、クラシックピアニストとして“清澄な音色、濃厚な色彩、鋭い表現を兼ね備えたピアニスト(ムジカノーヴァ)”として定評のある山元香那子と、言葉一つ一つを大切に、愛に溢れる司会で定評のあるアナウンサー石川牧子の本格的で楽しいおしゃべりコンサート。必聴です!!出演者プロフィール山元香那子国立音楽大学大学院修了。在学中最優秀により岡田九郎記念奨学金、国内外研修奨学金、日本学生支援機構優秀学生顕彰事業文化・芸術部門奨励賞奨励金を受賞。日本演奏家コンクール第1位、市川市文化振興財団新人演奏家コンクール最優秀賞、国際ウィーンピアニストコンクール第3位、Città di Massa 国際コンクール第3位、国内外のコンクールにて優勝および上位入賞。文化庁選出によるリサイタルシリーズにてデビューのち、サントリーホール、オペラシティなど定期的にリサイタルを開催。東京交響楽団、東京シティ・フィル交響楽団等ソリストとして共演。 川口市芸術文化三賞芸術奨励賞、市川市文化振興財団芸術文化奨励賞受賞。BS日テレ日本こころの歌(2011-2022収録)に出演。石川牧子日本テレビにアナウンサーとして入社。「どっきりカメラ」「アメリカ横断ウルトラクイズ」などの司会や「ジャストニュース」キャスター、バチカン・システィーナ礼拝堂壁画修復リポート、そして、「横浜国際女子駅伝」「新体操」などスポーツ実況にも携わる。1991年世界陸上東京大会では「女子10キロ競歩」の実況も。その間、アフガニスタン女性難民の取材に西側で初めて成功する。在京初となる日本テレビアナウンス部長を経て(株)日テレイベンツ常務取締役兼日テレ学院学院長となる。現在はコーラスグループ“フォレスタ”コンサート司会、医療法人社団RMDCC理事、NPO法人日本マナー・プロトコール協会理事、日本アビリティーズ協会や大学の評議員も務めるかたわら講演などを行う。開催概要『ピアニスト山元香那子とアナウンサー石川牧子のおしゃべりコンサートvol.4』開催期間:2024年6月12日 (水)会場:ガルバホール新宿(東京都新宿区西新宿6-21-1アイタウンプラザB103)■出演者山元香那子石川牧子■主催Bouquet of sounds■開催スケジュール06月12日(水) 14:30 開場/15:00 開演■チケット料金一般:4,500円(全席自由・税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年04月03日『ピアニスト山元香那子とアナウンサー石川牧子のおしゃべりコンサートvol.3』が2023年11月10日(金)にガルバホール(東京都新宿区西新宿6丁目21-1 アイタウンプラザ B-103)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて8月7日(月)10:00より発売開始です。カンフェティにて8月7日(月)10:00よりチケット発売開始 公式ホームページ 本格的クラシック音楽と楽しいおしゃべりのコンサート♪今回3回目となるピアニスト山元香那子とアナウンサー石川牧子がお送りする本格的クラシック音楽と楽しいおしゃべりのコンサート♪楽しくて本格的!コンサートが終わる頃にはすっかりクラシック通!になっている気持ちにさせられる人気のコンサートシリーズです。ピアノの調べと共に、クラシック音楽の素朴な疑問や聞きどころなど作曲家や名曲の背景に迫ります。今回のテーマは「鐘」。超絶技巧のピアノ曲としてよく知られる「ラ・カンパネラ 」、浅田真央選手がバンクーバーオリンピックに選んだ楽曲としても有名なラフマニノフの「鐘」、モーツァルトのアヴェヴェルムコルプス、時代は遡りクープランの「シテール島の鐘」他。時代背景や作曲家の裏話、鐘の音に纏わるエトセトラをお楽しみください。BS日テレ『BS日本・こころの歌』フォレスタピアニストとしても11年に渡り活動し、クラシックピアニストとして“清澄な音色、濃厚な色彩、鋭い表現を兼ね備えたピアニスト(ムジカノーヴァ)”として定評のある山元香那子と、言葉一つ一つを大切に、愛に溢れる司会で定評のあるアナウンサー石川牧子の本格的楽しいおしゃべりコンサート必聴です!!プロフィール山元香那子国立音楽大学大学院修了。在学中最優秀により岡田九郎記念奨学金、国内外研修奨学金、日本学生支援機構優秀学生顕彰事業文化・芸術部門奨励賞奨励金を受賞。日本演奏家コンクール第1位、市川市文化振興財団新人演奏家コンクール最優秀賞、国際ウィーンピアニストコンクール第3位、Città di Massa 国際コンクール第3位、国内外のコンクールにて優勝および上位入賞。文化庁選出によるリサイタルシリーズにてデビューのち、サントリーホール、オペラシティなど定期的にリサイタルを開催。東京交響楽団、東京シティ・フィル交響楽団等ソリストとして共演。 川口市芸術文化三賞芸術奨励賞、市川市文化振興財団芸術文化奨励賞受賞。BS日テレ日本こころの歌(2011-2022収録)に出演。石川牧子日本テレビにアナウンサーとして入社。「どっきりカメラ」「アメリカ横断ウルトラクイズ」などの司会や「ジャストニュース」キャスター、バチカン・システィーナ礼拝堂壁画修復リポート、そして、「横浜国際女子駅伝」「新体操」などスポーツ実況にも携わる。1991年世界陸上東京大会では「女子10キロ競歩」の実況も。その間、アフガニスタン女性難民の取材に西側で初めて成功する。在京初となる日本テレビアナウンス部長を経て(株)日テレイベンツ常務取締役兼日テレ学院学院長となる。現在は医療法人社団RMDCC理事、NPO法人日本マナー・プロトコール協会理事、日本アビリティーズ協会や大学の評議員も務めるかたわら講演などを行う。公演概要『ピアニスト山元香那子とアナウンサー石川牧子のおしゃべりコンサートvol.3』公演日:2023年11月10日(金)14:30開場/15:00開演会場:ガルバホール(東京都新宿区西新宿6丁目21-1 アイタウンプラザ B-103)■チケット料金一般:4000円(税込)主催・問い合わせ先:Bouquet of sounds 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年07月25日この夏、内館牧子原作の『終わった人』(講談社文庫)が中井貴一、キムラ緑子の朗読劇に生まれ変わることがわかった。『終わった人』は内館牧子原作の高齢者四部作の第一弾として2015年に刊行。その後『すぐ死ぬんだから』『今度生まれたら』そして『老害の人』と続いた。作・演出は、笹部博司。「朗読」ではなく「リーディングドラマ」(読む行為で言葉を躍動させ、舞台に立体的なドラマを作り出す)と名付けた、これまでにない舞台に期待が寄せられている。先日都内で、出演の中井貴一、キムラ緑子、そして原作の内館牧子の3名による取材会が開かれた。左から)中井貴一、内館牧子、キムラ緑子 (C)山本倫子昭和40年代の結婚至上主義の時代に13年間過ごしたOL生活からヒントを得たという内館は「当時、定年退職者を何人も見送ったけれど、皆が『もう通勤ラッシュに乗らなくて済む』『これからはのんびり妻と温泉にでも』『孫と遊ぶ』などと発言していた。しかしみんな負け惜しみだったんだなあと……。今だからこそ、そういわざるを得なかったのだとわかる。まだまだ終わりたくないのに、終わらされていた。そんな人たちの恨みをはらすために書いた小説です」とタイトルを先に思いついたことを明かした。中井貴一が「僕と緑子さんは同級生。年齢は言いませんが(笑)、そろそろ『終わりを告げられた友人』から話を聞く年代。僕たち俳優の仕事は終わるかどうかは、自分で決めるしかありませんが」と言えば、キムラ緑子は「私は自分でも終わってるのか、始まってるのかまったくわからない。まだもがき苦しんでます。でもちょっとずつ終わってるかなあ。いろんなことが少しずつできなくなってるし……」と嘆く。そんな二人に内館は「60代は全然終わってないですよ。振り向けばまだ50代。なぐさめじゃなくて体力も気力もまだまだあります」と励ました。今回の舞台は朗読劇。中井とキムラ二人だけで、主人公の田代壮介と妻の千草をはじめ、すべての登場人物を演じ分ける。この日の二人の衣装は偶然モノトーンでコーディネイト。早くも息のあったところを見せていたが、実は中井からキムラへの熱烈なラブコールで今回のキャスティングが実現したという。「僕は、ドラマなどのお話をいただいたときに『妻役はどなたがいいですか?』と聞かれると必ず『キムラ緑子さん』と答えています。彼女はマインドを七変化できる人。違う人間を演じる時、衣装が変わったり見た目を変えたり声色を変えるのも役作りですが、一番大事なことはマインドを変えることなんです。彼女はそのマインドの変え方が絶妙!仕事をするたびに毎回別の人格が出てくるので、楽しくてしかたがないんです」と絶賛。「今回の朗読劇では、一人で数役をこなさないといけない。台本を読んで、これはもう緑子さんしかいないと思いましたね。声を変化させるのではなくて、気持ちを瞬時に変化させられるのは彼女しかいません。いつものオファーならスケジュールが合わないとか言われると、あ、ダメならいいです、と引くのですが、今回はもうかなり強めにお願いしました」と続けた中井が、「だからこの舞台の成功はひとえに緑子さんにかかっていると思ってください!」と断言して、「え~~、もうひど~い!」とキムラが叫ぶ一幕も。内館は「本当に中井さんとキムラさんが演じてくださるの?ってうれしかったですよ。結婚って男と女が長い間一緒にいて、慣れていく過程でふてぶてしくなったり、身勝手になったり、夫側にも妻側にもそれぞれ変化があって夫婦の形が変わっていく。この二人ならそのへんがいやになるほど伝わるでしょうね」と話した。「終わった人」のイメージを問われた中井は「人は2度死ぬっていいますよね、肉体がなくなる時と、みんなの記憶から消える時。それと同じように、人は2度終わる。会社を定年になるなど実務的に終わった時と、自分の夢やいろいろな欲がなくなって終わった時」と話し、「男性からの『終わった人』だけじゃなくて、女性からの『終わった人』も内館さんに書いていただきたい」とリクエストを送った。小説を書いている時は、映画になったり舞台になったりすることはまったく考えていなかったという内館は、「この舞台はぜひご夫婦で観にきてほしい」という。中井は「『終わった人』というタイトルを見て観に来た20代がいたら、僕は舞台の上から一言褒めたい」と話し、「昔は手で洗濯していたけれど今は全自動、昔はブラウン管の白黒テレビだったけれど今はハイビジョンカラー。このぐらいの文明の進化がちょうどいいです。この変化を共に経験してきた人にこの舞台をぜひ観てほしい」とした。多くの登場人物を演じ分けることになるキムラは、「いろいろな人が、どこかに焦点をあてて観ることができる舞台です。どこを拾って、どんな感想を持ったかを、みなさんに聞いてみたい。たくさんの方に観てほしい」と呼びかけた。(C)山本倫子取材・文:CAMEYO吉田明美<公演情報>リーディングドラマ『終わった人』リーディングドラマ『終わった人』ビジュアル原作:内館牧子『終わった人』(講談社文庫)出演:中井貴一 キムラ緑子台本・演出:笹部博司※全国8都市、全15ステージ上演予定【プレビュー公演】8月23日(水) 亀戸文化センター カメリアホールチケット料金:6,800円(全席指定/税込)【東京公演】8月31日(木) ~9月3日(日) 草月ホールチケット料金:7.500円(全席指定/税込)公演HP:
2023年04月06日東池袋の劇場「あうるすぽっと」開館15周年記念事業として「朗読劇泉ピン子の『すぐ死ぬんだから』」が上演される。8月の本番を前に、トークショーと記者発表が行われ、泉ピン子、村田雄浩、原作者の内館牧子が登壇し、舞台にかける意気込みや期待だけでなく、人生の価値観や終活に至るまで、たっぷりと語った。この朗読劇は、内館牧子氏のベストセラー小説「すぐ死ぬんだから」(講談社文庫)を舞台化したもの。ヒロイン・忍ハナは、「先は短いのに、先は長い」これからの人生をどう生きていけばいいかを考える。そしてこう考える「毎日が一生懸命、それしかできない。毒舌、それしかできない。頑固でわがまま、意地悪、それが私。毒を撒き散らしながら生きてやる」と。泉ピン子にとって初めての朗読劇。そしてこれまでの感謝を込めて、御礼行脚のつもりで、全国のみなさまのもとへ、ピン子が行く。トークショーは、司会の中井美穂の呼びかけで、プリーツがたっぷり入ったエレガントなシャネルのスーツに身を包んだ泉ピン子が登壇するところから始まった。中井から9センチのハイヒールを褒められると「人から見てきれいな姿は自分がつらい。本当はゴムのズボンが楽」と笑いを誘った。「人生は一度だから、着飾って宝石つけて死んでいきたい。」と独特の人生哲学を披露した泉。それでも「もう少し貯金しておけばよかったかな…」と夫に話したところ「もう遅い」と一笑に付されたという。冒頭から会場は笑いの波が起こった。痛快終活小説「すぐ死ぬんだから」を地でいくような泉は、「富士山や相模湾が見えるお墓には夫ではなく犬と一緒に入りたい」「ボケるのはいやだけど、夫婦はボケたもん勝ちだから最後ぐらい夫に迷惑をかけたい」と語ると来場したご高齢の方々は皆、納得の表情。この作品のオファーがきたとき「内館先生がうちを覗いていたんじゃないかと思うほど、私と同じ思いをしている主人公。私が演じるしかないと思った。この朗読劇を女優業の集大成にしたい。」と熱く語った。この朗読劇を企画し、台本・演出を手掛ける笹部博司も、この作品、ピン子さんしかいない!と思っていたそうだ。そして、次に、作品のテーマを問われた原作者の内館牧子は「人間、年をとったら見た目に気を付けなければならないというのが一番大きなテーマ。人間は中身が大切というけれど、そういう人に限って手抜きをしている。ナチュラルという言葉は大嫌い。ナチュラルと不精はまったく違う」と話すと会場のあちらこちらで大きくうなずく姿が見られた。「終わった人」(2015年)、「すぐ死ぬんだから」(2018年)、「今度生まれたら」(2020年)と終活3部作を出版した内館牧子の言葉は、さすがの説得力。熱くパワフルな女性たちのトークが繰り広げられた後、この朗読劇で共演する実力派俳優 村田雄浩が少々出にくそうに登場。泉と村田は、これまで幾度となくタッグを組んだ名コンビ。泉が出演を決意するやいなや、村田を指名したそうだ。この朗読劇に出演するのは泉ピン子と村田雄浩の二人だけ。しかし、作品の登場人物はたくさんいる。さて、どうこなすのか。そう、二人だけで全ての登場人物をこなすという。そんな人々が言い合うシーンでは落語のように演じ分けるそうだ。これもまた見どころの一つ。「セリフを覚えて感情とともに表現する演劇と、そこに書かれている言葉に出会い、読みながらその時に出てきた気持ちで演じる朗読劇はまったく別物。」と村田流のしっかりとした言葉にグッと引き込まれた。朗読劇の本番がどういうものになるのか、期待が高まる瞬間であった。「体当たりでやってます。たくさんの方にぜひ見ていただきたい」いう泉ピン子。8月4日から14日まで東池袋「あうるすぽっと」で上演され、全国9カ所22公演へと展開されるが、実はそれだけでは終わらなさそうな話しも出た。「全国各地から呼ばれたらどこへでも行きたい。特に内館先生の故郷 秋田ではやってみたい」と全国に向けてメッセージを発信した。泉ピン子の挑戦は果てしなく続きそうだ。公演名:朗読劇泉ピン子の「すぐ死ぬんだから」劇場:あうるすぽっと(東京メトロ 有楽町線「東池袋」駅直結)日程:8月4日(木)〜14日(日)チケット:発売中S席8,800円A席7,700円(全席指定・税込)主催: 「すぐ死ぬんだから」製作委員会、公益財団法人としま未来文化財団ご予約・お問い合わせ:キョードー東京 0570-550-799公式ホームページ(全国日程) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年06月03日一般社団法人東京室内歌劇場(東京都中央区、代表:杉野正隆)主催、『木下牧子歌曲の世界~珠玉の65曲を歌う!~』が2022年6月21日 (火)に台東区ミレニアムホール(東京都台東区)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにてチケット発売中 公式ホームページ 作曲家木下牧子さんも出演、トークありの盛り沢山なコンサート美しい旋律を散りばめた小品からオペラアリアを思わせるドラマチックな歌曲まで、朗々と歌わせたかと思うとレチタティーヴォのような語りへ、どこに飛んでいくかわからないハーモニー、こんな目まぐるしく七変化する木下牧子の歌の世界には65曲聴いても飽きさせない魅力があります。今回は多くの歌手が愛してやまない名曲から未出版の新作まで様々なスタイルの歌曲を取り上げます。代表作、オペラ「不思議の国のアリス」をはじめ、幾度となくコンサートでも木下歌曲を取り上げてきた東京室内歌劇場がお届けする大イベント!近々、一般社団法人設立10周年記念として新作オペラも計画中!乞うご期待です!木下牧子 公式ホームページ 主催概要一般社団法人 東京室内歌劇場は、「室内歌劇」を通じ、今日における劇場音楽芸術の可能性を追求し、以て我が国のオペラ振興に寄与する事を目的とした東京室内歌劇場(1969年設立)を母体とし2013年6月3日に設立されました。オペラ・コンサート公演の他、カルチャー教室や各種セミナーなども開催し、外部団体、企業、教育機関等のオペラ、コンサート公演制作請負業務も行っています。公演概要『木下牧子歌曲の世界~珠玉の65曲を歌う!~』公演日時:2022年6月21日 (火)昼公演14:00/夜公演18:45開演会場:台東区ミレニアムホール(東京都台東区西浅草3-25-162階)【昼公演 14:00開演】ソプラノ:石原知枝、内田もと海、大津佐知子、黒田たまき、志村美土里、末吉朋子メゾソプラノ:赤井悦子、石井真紀バリトン:松井康司、馬場眞二ピアノ:東井美佳、中園宏実【夜公演 18:45開演】ソプラノ:安陪恵美子、木村優実、黒川みや子、黒澤陽子、太刀川悦代、丹藤麻砂美、根岸奏好メゾソプラノ:菊地真菜美バリトン:杉野正隆、中川郁太郎ピアノ:遊間郁子、中山あまねゲスト:木下牧子(昼・夜公演)★昼公演、夜公演ともに開演時間の15分前より作曲家木下牧子さんのプレトークがございます。どうぞお早めにお越しください。■チケット料金全席自由:4,000円(税込)【カンフェティ限定】1, 000円割引!全席自由:4,000円(税込)→→ カンフェティ席3,000円!企画: 松井康司制作: 石井真紀主催・お問合せ: 一般社団法人東京室内歌劇場 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年05月28日内館牧子の大ベストセラー小説「すぐ死ぬんだから」が朗読劇として上演される。主演は泉ピン子。さらに、ピン子が自ら声をかけた村田雄浩が加わって、主人公の忍ハナとその夫・岩造、夫婦を取り囲むあらゆる登場人物たちを、二人で演じ分けることになる。「若い頃から朗読劇に憧れていた」というピン子にとっては、ようやく念願が叶った形だ。「朗読劇というのは芸術性の高いイメージがあって、カッコいいなと思っていました。でも、やらないと思われていたのか、まったく話がこなかったんです。それで、最後に一度くらいやりたいなと思っていたところ、この話をいただいた。しかも、内館さんの原作を拝読したら、この忍ハナという役が、自分でも『私以外にいないでしょ』と思うほど私にぴったり。これは絶対にやりたいと思ったんです」。相棒として泉から誘われた村田も、原作を一読して「面白い」と唸った。「主人公がずっと本音でしゃべっていて、老齢を迎えた女性の思いが赤裸々に見えてくる。その姿がまた、あまりにもピン子さんにオーバーラップして、ピン子さんが演じるなら面白くならないわけがないと確信しました」。主人公のハナは痛快な存在である。78歳になってもオシャレを楽しみ、やりたいことをやって、言いたいことを言う。いきなり訪れた夫の死と、それをきっかけに明らかになる夫の秘密に打ちのめされながらも、自分はどう生きるべきか、とことんもがいていく。「ハナの思いはすごく理解できるし、読んで本当にスカッとしました」と大いに共感するピン子。村田が「男のほうの気持ちもよくわかるし、この夫婦の子どもや孫まで描かれているので、どの年代の方が観てもわかる瞬間があって楽しいんじゃないでしょうか。ピン子さんと僕がお世話になった橋田壽賀子さんが書かれていたホームドラマのように、家族のコミュニケーションの大切さが伝えられる、素敵なお話だと思います」と付け加える。8月の開幕に向けて本読みも始まった。「台本から目を離したらどこを読んでいたかわからなくなって大変。本番で『どこ読んでたっけ?』って聞くかもしれない(笑)」とピン子は言うが、村田曰く「途中で本を持って動き出して、改めてピン子さんのパワーを感じた」そうだ。現段階で、東京を皮切りに12月まで上演予定の今作は、場所も期間もさらに増えそうな勢いである。「泉ピン子を育てたのは、『おしん』や『渡る世間は鬼ばかり』を観てくださった方々。だから、こちらからいろいろなところに出向いて、『ありがとうございます』と言いたいと思っているんです。そして、いずれ私が死んだあとも、『ピン子ちゃん来たよね』と思い出してもらえたらこれ以上うれしいことはありません。これは私の“終活”。元気なうちに全国を回って、感謝を込めて演じたいと思います」とピン子が言えば、「こういう先輩がいると頑張ろうという気持ちになります」と村田。物語からも、それを朗読する二人からも、大きなパワーが受け取れる公演になりそうだ。公演名:朗読劇泉ピン子の「すぐ死ぬんだから」出演泉ピン子村田雄浩原作:内館牧子『すぐ死ぬんだから』(講談社文庫)上演台本・演出笹部博司作曲宮川彬良主催「すぐ死ぬんだから」製作委員会©内館牧子・講談社/「すぐ死ぬんだから」製作委員会上演日程8月4日〜14日[東京]あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター)8月17日[富山]オーバード・ホール(富山市芸術文化ホール)、8月27日[福岡]久留米シティプラザ、8月28日[熊本]熊本城ホール、8月29日[鹿児島]宝山ホール、9月9日[大阪]箕面市立文化芸能劇場、10月6日[神奈川]相模女子大学グリーンホール、11月2日[東京]かめありリリオホール公演ホームページ チラシデザインチャーハン・ラモーン写真 ©️平賀正明衣裳(泉ピン子)YUKIKO HANAI 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年04月01日●出会いは2007年のドラマ『オトコの子育て』今年、『犬鳴村』『Daughters』と主演映画が続く三吉彩花と、主演映画『タイトル、拒絶』ほか『ホテルローヤル』『ステップ』など多くの作品が公開されている伊藤沙莉。ともに引っ張りだこの二人が、「源氏物語」を題材にした内館牧子氏の小説を、黒木瞳が監督した『十二単衣を着た悪魔』で共演している。「源氏物語」の世界に入り込んでしまった現代のフリーター・雷(伊藤健太郎)が、陰陽師として生き抜いていく本作で、これまで悪女と見られてきた弘徽殿女御(こきでんのにょうご)を、現代的なカッコイイ女性として演じた三吉と、結婚相手として雷を支えていく倫子(りんし)を演じた伊藤。本編では共演シーンがなかったものの、実は二人は小学生の頃から知る「三吉」「沙莉」と呼び合う仲! そんな二人だからこその掛け合いで、本作の魅力だけでなく当時の思い出などもざっくばらんに語り合った。○■弘徽殿女御はとても愛情の強い女性――源氏物語の絵巻の中に入ったようでした。三吉さんは現代の女性も憧れるかっこいい弘徽殿女御を、伊藤さんは現代の女性も可愛いと好きになる倫子を演じました。三吉:こんなに強い女性を演じさせていただくのは初めてでした。自分で口にしながら気持ちのいいセリフが多かったですね。一見、怖い女性に見えますが、いろいろなものを犠牲にしながら戦っている、とても愛情の強い女性。黒木監督からも、弘徽殿女御への思い入れをたくさんお話いただいて、セリフのニュアンスや佇まいなど、細かいところも一緒に作っていただきました。――三吉さんはクランクイン前に、黒木監督とみっちりレッスンされたそうですね。前に監督からお話を伺った際に、途中から三吉さん自身の弘徽殿女御として、役を消化して出せていたと。三吉:嬉しい! 「もうちょっと高い声で」とか、「滑らかに」とか、監督の細かな指導を日々吸収しながら必死にやっていました。とても濃い時間でした。○■雷と出会って、黒だったものが真っ黄色に――倫子は源氏物語にはいないキャラクターですね。伊藤:はい。倫子は雷の結婚相手です。結婚するというだけで、大人みたいに感じるけれど、でも倫子はまだ自分が整っていない状態。それでも大人として過ごさなきゃいけない。「もうちょっと子どもでいていいのに」みたいな育ち方をする人って、今でもいると思うんです。流れに逆らえずに。特にあの時代は恋愛結婚でもないから、倫子は「自分に当たった人はかわいそうだな」とも思っていた。それが雷と出会って、黒だったものが真っ黄色になったくらいに、パンって何かが跳ね上がった。その変化は大事にしたいと思いました。それと倫子はピュアではあるけど、弱い人間じゃないと感じました。――そうですね。しっかり支えになっていました。伊藤:自分とはまた違うベクトルで自信のなさを抱えた雷が目の前に来て、倫子の根っこにあった強さが出てきたというか。じゃなきゃ、雷を支えられない。そうした強さもどこかに垣間見えたらいいなと思いました。あと、強く見える弘徽殿女御にも弱い部分があって、クッとこらえているのが伝わるから、かっこいい女性に見えるんだと思います。完全無欠の鉄でできた女性ではない。それを三吉さんが、すごくステキに演じられてました。あ、すみません、「さん」付けでやらせていただきます。三吉:えー、やだ。こちらこそすみません(笑)。○■仲良しの二人の出会いは2007年のドラマ――おふたりは劇中での共演シーンはありませんでした。伊藤:そうなんですよ。そうそう、弘徽殿女御の登場シーン。あそこで扇子を投げるじゃん。あれって一発でOKだったの?三吉:扇子を最初に投げるのは私だけど、あとの扇子の動きはCGだから。伊藤:あ、そうなの!? あれ? 私、いいお客さんじゃない? どうやって撮ってるんだろうって真剣に思ってた。三吉:あはは。でも周りの人の動きがあるからね。御簾を上げるスピードだとか、みんなで合わせるのがすごく大変だったんです。クルクルクルって上げるんだけど、なかなかできなくて。「こうやるのよ」って監督が一番うまかった(笑)。伊藤:そうなんだぁ。――おふたり、とても仲良しですが、これまで共演は。伊藤:小学生のときから知ってるんです。最初は『オトコの子育て』(07 テレビ朝日系)っていうドラマで共演して。三吉:そこから年数があって『GTO』(14 カンテレ・フジテレビ系)でも一緒だったよね。――そうでしたね!伊藤:何年越しの付き合いだろうね。あと、オーディションでずっと会ってたんだよね。三吉:そう。当時から本当にすごいスーパー子役がいると思ってて、一緒になりたくなかったんです。オーディションって、5人ずつくらいのグループに分かれてたりするんですが、会場に入っていくと、「うわ、いる」って。伊藤:いやいや、スーパー子役って(笑)。「毎回、いるよ」ってね。私、オーディション魔だったんです。○■伊藤は三吉の母とも仲良しだった――確かに世代が一緒だとオーディションでも会いそうですね。そこから『GTO』でも一緒だと、学園ものは仲良くなりそうですね。伊藤:でも三吉の役は不登校だったからね。三吉:そうなんです。私は保健室っ子だったので。結構、みんなお芝居の中でのグループで一緒にいたりするから、そこではあまり話す機会がなかったかな。伊藤:だから一番密だったのは小学生のときだよね。三吉は、あの頃、一生お菓子食べてた。ジャンクなヤツ。三吉:今もです。あの頃のアノお菓子が一番好きです。伊藤:そうなの!? 当時から本当に背が高くてスタイルがよくて、すでに完成されてたんですよ。「こんなに一生、お菓子食べてるのに!どういうことなの!?」って思ってたんですけど、お母さんが答えなんです。キレイで、背が高くてスタイルがよくて。そういえば、三吉のお母さんって、当時、はっちゃけてたよね。三吉:今もです。伊藤:あはは! そうなんだ、サイコーじゃん! 当時は三吉とも喋ってたけど、お母さんとはもっと喋ってた。「沙莉、元気ぃ?」みたいな感じだったから、「あ、はい! 今日も元気っす」って。三吉:いまだに話に出るよ。今回もこの映画のこと見て、「え、沙莉、出てるの?」って言ってた。○■二人の関係は、三吉が姉で伊藤が妹?――なんだか同級生と会ってるみたいですね。伊藤:ほんとにね。三吉:いま何歳?伊藤:26歳。三吉:あ、そうなの。私は24歳。伊藤:え、2コ下なの? ずっと1コ下だと思ってた。意外と離れてるじゃん。――三吉さん、落ち着いてますからね。伊藤:同級生役が多かったから、同級生の感覚。というより、ホント三吉のほうがお姉さんぽいし、毎回お姉さんだと思って接してます。三吉:ウソでしょ。伊藤:ホントです。●互いに気になる「いつ休んでるの?」○■本作の見どころはお互いのシーン――今回、同じ作品で、大人になったお互いを観ていかがですか?三吉:私は、この映画の見どころは「倫子と雷のラブストーリーです」って他の取材でも話してるんです。伊藤:えー!三吉:本当に。弘徽殿女御は、もちろんかっこいい女性ですし、彼女によって雷が成長していく物語ではあるんですけど、一方で、ピュアで可愛い、とても温かい、そして最後にホロっと泣いてしまうような、そんな純愛が展開されていて。倫子も、ほんとだんだんたくましく見えてくるし。「二人のラブストーリーが見どころ」だとずっと言ってます。伊藤:三吉、ほんと、いい子だね。いや、嬉しいです。でもこれはお返しじゃなくて、私は強い女性を演じるって、本当に難しいと思うんです。ただ強くモノを言ったりしても、本当の強さには見えない。弱いヤツほどよく吠えるから。でも弘徽殿女御からは、ちゃんとした強さが滲み出ている。今回、三吉とは最初の所作指導で少し一緒だったくらいなんです。そのときにはゼロだったので、本編では完成された弘徽殿女御が出てくるんだろうと予想はしていましたが、でも予想以上だったというか。強く生きているように見えるのに、同時に切なさもあって。目が語る情報量がものすごく多くて、本当に三吉、さん、じゃなきゃできない弘徽殿の女御だったと思います。三吉:やだぁ、ありがとうございます。伊藤:いやいや、本当に。なんか上からに聞こえたら申し訳ないですけど、大正解の弘徽殿女御だったなって。しっかりと人間味があって、とても魅力的でした。○■もしもタイムスリップできるなら……――タイムスリップものでもあります。三吉さんは、時代でも物語でもで、どこかに移動できるならどこに行きたいですか?三吉:恐竜がいる時代に行ってみたいです。伊藤:アハハハ! 絶対ヤだ、食べられちゃうよ。三吉:恐竜に会いたいんです。伊藤:覗くんじゃなくて、会いたいの?三吉:触れたい。目を合わせたい。伊藤:ヤだ! めちゃくちゃデカイんだよ。どれに会いたいの? ティラノ?三吉:まあ、ティラノとか。一通り。――自分自身が恐竜になって戦いたいとかは?三吉:それは全然ないです。戦うのは本当に嫌いなので。伊藤:馬みたいな感覚で会いたいとか?三吉:そうそう。卵がかえる瞬間とか見たい。○■「光源氏」づいてる伊藤が三度目の正直で演じたいのは?――伊藤さんはこのところ光源氏づいてますが。(※ドラマ『いいね!光源氏くん』)伊藤:づいてますね~。――また光源氏ものの世界に入れるなら、今度はどんな役を演じたいですか?伊藤:役柄で言ったら、自分としては倫子がジャストだと思うんです。でもそうだなぁ、これまではどっちも受け入れる側なんですよ。現代で受け入れるか、平安で受け入れるか。三吉:確かに。伊藤:だから今度は受け入れられたいです。自分が降り立った時代で戸惑ってみたい!三吉:ねえねえ。沙莉っていつ休んでるの?伊藤:ええ! それはこちらのセリフですよ。三吉もすごく忙しそうじゃん。三吉:いや、仕事とかって話じゃなくて。伊藤:あ、テンションのこと?三吉:畳みかけるスピードが速すぎなんだもん。家に帰ったらめっちゃ静かとか?伊藤:家だとスイッチ切れてるね。充電してる。いまはまだ充電98くらいあるからね!三吉:あはは、そうなんだ。○■今度はがっつり共演をして喧嘩でも――本当に仲良しですね。今度は本編で共演しているお二人が見たいです。三吉&伊藤:本当に!伊藤:がっつり喧嘩とか。三吉:したいしたい。でも負けそう。伊藤:何言ってるの、大丈夫だよ。上から見下ろすだけで勝てるよ。三吉:あはは。そう?――最後に公開に向けてひと言ずつご自身のシーンから見どころをお願いします。三吉:弘徽殿女御は、たとえ犠牲を伴ったとしても、息子や国のために色んな事を成し遂げていく強い女性ですが、後半、六条御息所に問いかけるところがあって、そこは撮影しながらもグッと気持ちの入ったシーンでした。そういったところから弘徽殿女御の温かさを、ジンワリ感じていただけたらなと思います。伊藤:雷と倫子のシーンって、結構点描で展開していくんです。2人が育んでいく日々の全部を見せることはできないので。そのなかでも雷が歌うスピッツが絶妙なんです。三吉:わかる!伊藤:あそこが本当に絶妙で、倫子と雷の時間の流れを象徴するシーンにも感じられるので、ぜひ堪能してください。■三吉彩花1996年6月18日生まれ。埼玉県出身。ファッションモデルとして活躍。女優としては、映画『グッモーエビアン!』(12)、『旅立ちの島唄~十五の春~』(13)での演技が評価され、第67回毎日映画コンクールおよび第35回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。近年、『ダンスウィズミー』(19)、『犬鳴村』(20)、『Daughters』(20)と主演作が次々と公開されている。■伊藤沙莉1994年5月4日生まれ。千葉県出身。2003年に子役としてデビュー。主な出演作に映画『獣道』(17)、『寝ても覚めても』(18)、『劇場』(20)、ドラマ『ひよっこ』(17)、『これは経費で落ちません!』(19)、『いいね! 光源氏くん』(20)。アニメ『映像研には手を出すな!』(20)など声優としても活躍。本年は、第57回ギャラクシー賞個人賞ほかを受賞。望月ふみ 70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビュー取材が中心で月に20本ほど担当。もちろんコラム系も書きます。愛猫との時間が癒しで、家全体の猫部屋化が加速中。 この著者の記事一覧はこちら
2020年11月20日女優の三吉彩花が7日、都内で行われた映画『十二単衣を着た悪魔』の公開記念舞台挨拶に、黒木瞳監督、村井良大、笹野高史とともに登壇した。同作は脚本家・小説家の内館牧子氏による長編小説『十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞』が原作。自信を失ったネガティブ男子のフリーター・雷(伊藤健太郎)が『源氏物語』の世界の中へタイムスリップし、そこで出会った弘徽殿女御(三吉彩花)によって次第に変わっていくという物語だ。三吉は、弘徽殿女御役について「年齢を20年近く重ねる。そういった役は初めてだった。十二単衣の柄や、白髪交じりにしたりもそうですけど、お芝居の中でも、母としての優しさや一つ一つのセリフの説得力を、年齢を重ねていくごとに工夫していくところも監督と相談しながら作りました」と説明。現場での黒木監督の演出を振り返り、「この指導をしていただいてなかったら、弘徽殿女御をどういう風に演じていたんだろうと思います」と言い、「セリフの滑らかさや強さを音で表現してくださって、『もうちょっと高い音で言ってみて』とか、『もう少し滑らかに言ってみて』とか、基礎から親身に教えていただいて、ありがとうございます」と感謝した。さらに、監督としての黒木について「本当に素晴らしい監督。撮影に入る前から指導していただいて、現場に入ってもいい意味で空気観が変わらない。柔らかい温かい方で、撮影の合間も他愛もない話をしてくださったり、ご飯も連れて行っていただいて、お母さんのような、お姉さんのような感覚でずっと一緒にいさせていただいていました」と語った。黒木監督も、三吉の演技を「素晴らしかったです」と絶賛。「お芝居の仕方とか、細かい女優としてわかるところをアドバイスさせていただきました」と振り返った。
2020年11月07日女優の黒木瞳が7日、都内で行われた映画『十二単衣を着た悪魔』の公開記念舞台挨拶に登壇。自身が監督を務めた本作で映画初出演を果たしたお笑いコンビ・EXITの兼近大樹の努力を明かした。同作は脚本家・小説家の内館牧子氏による長編小説『十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞』が原作。自信を失ったネガティブ男子のフリーター・雷(伊藤健太郎)が『源氏物語』の世界の中へタイムスリップし、そこで出会った弘徽殿女御(三吉彩花)によって次第に変わっていくという物語だ。兼近は、現代シーンで雷の派遣先である展示場の設営責任者役として出演。滑舌が悪いという設定だそうで、黒木監督は「『滑舌の悪い役でお願いします』と申し上げたら、ものすごく練習してきてくださったんです。滑舌が悪いようにセリフを練習してきてくださって、待っている間もすごく練習していらっしゃったそうなです」と兼近の努力を明かした。兼近と共演した派遣リーダー・木村役の村井良大も、「非常に礼儀正しく現場に臨まれていました」と兼近の現場での様子を紹介。「映像作品におけるワードを知らなかったので、『あれどういう意味なんですか?』って聞かれて説明していました。(役としての)滑舌の補助だけでなく、現場でも補助していました」と笑顔で話した。舞台挨拶には、三吉彩花、笹野高史も出席。ひき逃げの疑いで先月29日に逮捕され、30日に釈放された主演の伊藤は欠席した。
2020年11月07日ひき逃げの疑いで先月29日に逮捕され、30日に釈放された俳優・伊藤健太郎が主演を務めた映画『十二単衣を着た悪魔』の公開記念舞台挨拶が7日、都内で行われ、監督を務めた黒木瞳をはじめ、三吉彩花、村井良大、笹野高史が登壇した。黒木監督は「昨日、11月6日に初日を迎えました。この作品をご覧いただいた全国のみなさん、そして、たった今ご覧いただいたみなさん、本当にありがとうございました」と感謝。「スタッフのみんな、出演者のみんなに支えられて作品を完成することができました。映画はそのあとはお客様が育ててくださるものです。ですから、今日は本当に映画をご覧になってくださってありがとうございました!」と感謝の言葉を重ねた。同作は脚本家・小説家の内館牧子氏による長編小説『十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞』が原作。自信を失ったネガティブ男子のフリーター・雷(伊藤健太郎)が『源氏物語』の世界の中へタイムスリップし、そこで出会った弘徽殿女御(三吉彩花)によって次第に変わっていくという物語だ。伊藤の逮捕後、同作の公式サイトで「逮捕されてからの数日間、事実確認をしながら、関係各所と本作品公開についての協議を重ねて参りましたが、昨日10月30日の夕刻に釈放されたことを受け、予定通り11月6日より全国の劇場にて公開させて頂く運びとなりましたことを、ここにご報告申し上げます」と発表していた。
2020年11月07日10月29日、自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで逮捕された伊藤健太郎容疑者(23)。映画や舞台など主演作を控えるなかでの不祥事に、各関係者は対応に追われているという。そんななか、伊藤容疑者が主演の映画『十二単衣を着た悪魔』も公開日が11月6日に迫っている。30日、公式サイトでは「各所と協議中」と発表された。本作には、9月に大麻取締法違反で逮捕された伊勢谷友介容被告(44)も出演。伊勢谷被告の逮捕時には、「個人が起こした事件と作品は別である」として公開中止を踏みとどまった。本作は内館牧子氏の同名小説を原作とし、監督を務めたのは黒木瞳(60)だ。’16年公開の『嫌な女』で監督デビューして以来、彼女にとって長編2作目となる。ネガテイブな男子が「源氏物語」の世界にタイムスリップし、自分の存在価値を見つめ直すストーリー。伊藤容疑者は就職試験に落ち続け、コンプレックスに葛藤するフリーター役を演じた。初版時の’12年に小説を読んで感動したことを機に、映画化を熱望していたという黒木。各メディアによると、伊藤容疑者を主演に抜擢した理由を「真面目で清らかなところを演じてもらえると確信した」と絶賛。伊藤容疑者の誕生日である6月30日に合わせて、情報公開された。再び監督に挑戦した黒木だが、本作を成功させたい“理由”があったという。「前作は木村佳乃さん(44)と吉田羊さんという人気女優がW主演でしたが、興行収入はわずか6,200万円。もとは黒木さんが出演予定でしたが、監督が決まらず自らメガホンをとることに。タイトなスケジュールのなか不慣れなことも多く、プレッシャーを抱えていたそうです。ですが女優として円熟の域に達している彼女は、『もっと良い作品を作りたい』と意欲的に。前作での反省点を挽回すべく、再び挑戦したのでしょう」(映画関係者)10月28日に報じられた日刊スポーツのインタビューで、黒木は監督としての矜恃をこう語っている。「私自身が作品へのものすごい熱量を持っていないと、日々の撮影をクリアしていけない。その熱い思いは最後までキープした」そんな黒木の熱意は、製作過程の端々まで行きわたっていたという。「台本をいつも持ち歩き、隅々まで目を配っていました。見どころでもある艶やかな衣装や十二単衣は、黒木さんが最もこだわった演出です。着物の色や柄はもちろん、人物が登場する年代や季節まで細かく研究。何度も京都まで出向いて、色合わせを行ったといいます。さらに撮影は2月の最も寒い時期。時代劇のセットは、積雪のため使用が困難に。そこで黒木さんは、主人公が源氏物語の世界にトリップしたように見えるセットを提案。新たにセットを組み直すことで撮影を続行できたのです」(前出・映画関係者)出演者に再び逮捕者が出てしまった本作。黒木の沈痛は計りきれないーー。
2020年10月30日映画『十二単衣を着た悪魔』(11月6日公開)の完成報告会見が20日に東京・セルリアンタワー能楽堂で行われ、伊藤健太郎、三吉彩花、伊藤沙莉、山村紅葉、笹野高史、LiLiCo、黒木瞳監督が登場した。同作は脚本家・小説家の内館牧子による長編小説『十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞』の実写化作。就職試験を立て続けに落ちているフリーターの雷(伊藤)は、激しい雷雨に見舞われ気を失い、目覚めると1,000年以上も昔に紫式部によって書かれた『源氏物語』の世界にいた。アルバイト先で配られた『源氏物語』のあらすじ本のおかげで陰陽師として弘徽殿女御(三吉彩花)に見出され、息子を帝にしようと野心に燃える弘徽殿女御に翻弄されながらも次第に触発され支えていこうと決心する。女優の黒木瞳が監督を務める。主人公・雷との共通点を聞かれ「あの平安時代に急に飛び込んで、意外とすんなりと対応していく姿。今自分が平安時代にタイムスリップしたら、最初は驚くだろうけど、対応するだろうなというところはちょっと似ているかも」と答える伊藤健太郎。黒木監督は「最初からスタッフの中で、伊藤健太郎さんでという想いがありまして、受けて下さるかしらと不安がありました。たまたま私が出演しているラジオ局の番組の収録に行く際に、エレベーターのドアが開くと、真正面にポスターが貼られていまして、エレベーターが開くと伊藤健太郎さんがいらっしゃる。この方が雷ちゃんを演じてくれたらなぁと思っておりましたが、念願かなって嬉しかったです。ずっと見つめて、いいえ、見つめられてて良かったです」と伊藤健太郎の出演を熱望していたという。そのラブコールっぷりを聞かされた伊藤健太郎は、「見つめててよかったです」と笑顔を見せた。弘徽殿女御を演じた三吉は「ここまで強い女性を演じたのは初めてなんですけれども、だんだん自分の息子の為にとか誰かのためにとか愛情をもって何を犠牲にしてでも貫いていく姿勢に、この人についていきたいなと自然に感じることができて、弘徽殿女御への熱い想いを聞かせていただいて愛着がわいてきました。監督からセリフの発声の仕方から、滑らかさ、強さ、高さなど、細かく指導していただきました」と明かす。黒木監督は、「ヘア、十二単衣が似合う三吉ちゃん以外、弘徽殿女御はいないと思いました」と太鼓判を押した。伊藤健太郎との共演経験もある伊藤沙莉は、今回雷の妻役で登場。黒木監督がテレビを見てオファーしたという話に「凄くシンプルで嬉しかったです。現代を生きる女性は演じてきましたが、時代を超えて生きる女性を演じることが少なく、経験として踏まなければならないと思っていた時期にオファー頂いて、黒木組でその経験が出来たのがすごく嬉しかったです」と喜びを表す。黒木監督は「連ドラに出ている沙莉ちゃんをみて、倫子がいると思ってテレビ画面を写メっていました。後日制作プロデューサーに沙莉さんを提案してみると、なんと制作プロデューサーも私に提案しようと思ってくださってたみたいで」とイメージにぴったりのようだった。「タイトルにちなんで、この人、こういうところが悪魔だなと思った経験」について聞かれると、山村は「普段監督は天使だと思っているのですが、撮影中、ダイエット企画であと3㎏痩せないといけない状況なのに、監督は寒いのでと気遣ってくださって、温かい豚汁、おどん、炊き込みご飯などご用意くださってたのに、私は冷たいサラダを食べてまして、この時監督が“悪魔”に見えました」と監督悪魔説を暴露し、キャストは大爆笑。主演を務めた伊藤健太郎は、最後に「こういった時期に、公開が近づいてきて、能楽堂という場所で、皆様に完成を報告する機会を設けられたことを、光栄に思っています。主人公の雷の様に、映画の中にタイムスリップしていただき、ちょっとした非現実的体験をご体験頂ければと思っております。公開しましたら、是非劇場に足を運んでくださればと願っています」と締めくくった。
2020年10月20日俳優の伊藤健太郎が主演を務める、映画『十二単衣を着た悪魔』(11月6日公開)のビジュアル&予告編が2日、公開された。同作は脚本家・小説家の内館牧子による長編小説『十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞』の実写化作。就職試験を立て続けに落ちているフリーターの雷(伊藤)は、激しい雷雨に見舞われ気を失い、目覚めると1,000年以上も昔に紫式部によって書かれた『源氏物語』の世界にいた。アルバイト先で配られた『源氏物語』のあらすじ本のおかげで陰陽師として弘徽殿女御(三吉彩花)に見出され、息子を帝にしようと野心に燃える弘徽殿女御に翻弄されながらも次第に触発され支えていこうと決心する。女優の黒木瞳が監督を務める。この度解禁されたビジュアルでは、キャストたちが平安時代の色合いや再現にこだわり抜かれた衣裳に身を包む。着物にパーカーインの伊藤と、初めて十二単衣を身に纏ったという三吉の姿が。黒木監督がとことん拘り抜いたというが、特に力を注いだのが弘徽殿女御が初登場する際に着用している十二単衣の色合いで、「この十二単衣は渾身の組み合わせ、ベスト・オブ・ベスト」と言わしめるほどだったという。初解禁となった予告編では、就職活動もうまくいかない、彼女にもフラれ、家にも居場所がない、落ちこぼれの伊藤雷が、バイト先でもらった「源氏物語」のパンフレットを手に雷に打たれ、目が覚めると「源氏物語」の世界へタイムスリップ。ひょんなことから“悪魔”と呼び声高い弘徽殿女御付きの陰陽師として新たに人生を歩み始める。ヘタレニート街道まっしぐらだった雷が、「源氏物語」という時空を超えた世界で出会った弘徽殿女御、恋に落ちる倫子(伊藤沙莉)ら様々な人々と関わることで、自分の進むべき未来を見つけようともがいていく。三吉彩花演じる弘徽殿女御役の「可愛い女にはバカでもなれる」「言いたい事を言って何が悪い」などエッジの効いたセリフも見どころ。OKAMOTO’S が歌う主題歌「History」にのせ映画の世界を彩る予告編となった。
2020年09月02日脚本家・小説家の内館牧子の長編小説『十二単衣を着た悪魔源氏物語異聞』を基に、黒木瞳監督が実写化する映画『十二単衣を着た悪魔』が、11月6日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開する。この度、平安時代の再現にこだわった衣裳に身を包むキャストたちのビジュアルと映像が初公開された。本作の主演は、主演作『今日から俺は!!劇場版』が公開中の若手実力派俳優・伊藤健太郎。伊藤が演じるのは、就職試験59連敗中で実家暮らしのフリーター・伊藤雷。自身の美しさと比類なき意志の強さで“悪魔”と例えられることもある弘徽殿女御には、『ダンスウィズミー』『犬鳴村』『Daughters』と、主演作が続く三吉彩花。そのほかに伊藤沙莉、戸田菜穂、ラサール石井、伊勢谷友介、山村紅葉、笹野高史、そして田中偉登、沖門和玖、細田佳央太、先日発表されたMIO、YAE、手塚真生、LiLiCo、村井良大、兼近大樹(EXIT)と若手実力派からベテランまで個性豊かなキャストが集結し、現実と源氏物語の世界を彩る。この度公開されたビジュアルでは、平安時代の色合いや再現にこだわり抜かれた衣裳に身を包むキャストたちが登場。着物にパーカーインと、現代と絵巻物の世界の両方の世界を表現した衣裳に身をまとう伊藤。三吉は、黒木監督がとことんこだわり抜いたという、十二単衣を身に纏い、凛とした姿で佇んでいる。また、OKAMOTO’S が歌う主題歌『History』にのせ『源氏物語』の世界観を凝縮した映像も初公開。就職活動がうまくいかず、彼女にもフラれ、家にも居場所がない落ちこぼれの伊藤雷が、バイト先でもらった『源氏物語』のパンフレットを手に雷に打たれ、目が覚めると『源氏物語』の世界へタイムスリップ。ひょんなことから“悪魔”と呼び声高い弘徽殿女御付きの陰陽師として新たに人生を歩み始める姿が切り取られた。『十二単衣を着た悪魔』11月6日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開
2020年09月02日フリーターの青年の成長と彼に関わるキャラクターの生き様を、煌びやかな源氏物語の世界と現代を舞台に描く異世界トリップエンターテインメント『十二単衣を着た悪魔』。伊藤健太郎が主演、黒木瞳が監督を務める本作に、LiLiCo、村井良大、兼近大樹(EXIT)、MIO、YAE、手塚真生が出演することが分かった。脚本家で小説家の内館牧子が「源氏物語」を題材に、奔放で強い女性によって成長していく青年の姿を描いた長編小説「十二単衣を着た悪魔源氏物語異聞」を基に実写化する本作。今回新たに出演が発表されたLiLiCoさんが演じるのは、主人公一家と親しいご近所さん、山下元子(通称“ヤマンバ”)。「仮面ライダーディケイド」『真田十勇士』などに出演する村井さんは、フリーター・伊藤雷(伊藤さん)が派遣先の展示場で世話になる派遣リーダー・木村役。兼近さんは、その展示場の設営責任者役で映画初出演。連続テレビ小説「半分、青い。」でのツインズ役が話題となったMIOさんとYAEさんは、藤壺女御と桐壺更衣を。そして、多くのCMに出演する手塚さんが、光源氏に恋い焦がれる六条御息所を演じる。キャストコメントLiLiCo黒木瞳さんの監督作品で取材をさせていただいたときに、インタビューが終わって突然声を掛けられ「ぴったりな役がある」と…本当にびっくりしました!ヤマンバは衣装が普段のわたしの服に似ていて、お話好きも私と同じ。似ているからか、逆に難しかったです。いっぱい迷いましたが、監督が優しくリラックスさせてくださって、感謝しています。順番に撮影したので出演シーンの間はかなり空きましたが、そのお陰で伊藤健太郎くんの役の中での成長が手に取るようにわかり、感動しました。村井良大今回 バイトリーダー 木村役で出演させていただきました村井良大です。黒木瞳監督の現場はとても明るくエネルギッシュでお芝居を創るクリエイティブな現場として、心地良い場所でした。そして、監督が非常に楽しそうに演出を付けてくださるので、楽しくお芝居する事ができました。先日一足お先に完成品を観させていただいたのですが、たくさん笑い、様々な登場人物に感情移入し心が温かくなりました。是非皆様に観ていただきたい、明るく優しい作品となっていると思います。兼近大樹(EXIT)この度、十二単衣を着た悪魔で暴れまわる事が決まりましたEXIT兼近です。兼近はチャラ男ではない役を演じているので新しい面を楽しんでくれたらバイブスいとあがりけり。パリピ集まってチャラいアウター12枚重ね着して、るっきんぐふぉーえばーしたいと思い仕る。よろたのふぃーばー!MIO『十二単衣を着た悪魔』に出演致します。MIOです。出演が決まった時は、どきどきとわくわくで夢のようでした。監督の黒木瞳さんをはじめ、素敵なスタッフ、キャストの皆様とじっくり撮影することができ、私にとってとても大切な作品になりました。すべての描写が美しく、最後まで美しいです。ぜひ、劇場でご覧ください!YAE『十二単衣を着た悪魔』に出演致します。YAEです。豪華なキャスト・スタッフの皆様と素敵な作品に携われること、とても光栄です。ドキドキしております。私達は双子でキャスティングして頂いたので、どのような形で登場するのか楽しみにしていて下さい!美しくて素敵な映画、ぜひご覧ください!手塚真生芝居は呼吸!気持ちはどこいった!と、監督の声が聞こえてきます。オーディションのとき、本番前、どの現場にいても、あれからずっと、監督が横にいるのです。六条御息所が源氏を思う心、ついつい側にいってしまうように、わたしも六条に寄り添えたのではないかと思います。恍惚とした美しさが目標でした。果たして…気持ちは時空を越える!みなさま、是非お楽しみください!『十二単衣を着た悪魔』は11月6日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2020年08月11日俳優の伊藤健太郎が主演を務める、映画『十二単衣を着た悪魔』(11月6日公開)の追加キャストが11日、明らかになった。同作は脚本家・小説家の内館牧子による長編小説『十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞』の実写化作。就職試験を立て続けに落ちているフリーターの雷(伊藤)は、激しい雷雨に見舞われ気を失い、目覚めると1,000年以上も昔に紫式部によって書かれた『源氏物語』の世界にいた。アルバイト先で配られた『源氏物語』のあらすじ本のおかげで陰陽師として弘徽殿女御に見出され、息子を帝にしようと野心に燃える弘徽殿女御に翻弄されながらも次第に触発され支えていこうと決心する。女優の黒木瞳が監督を務める。三吉彩花、伊藤沙莉、ラサール石井、戸田菜穂、伊勢谷友介、山村紅葉、笹野高史、田中偉登、細田佳央太、沖門和玖の出演がすでに発表されているが、新たにキャスト6人を一挙解禁。雷を含む伊藤家と親しい近所のオバサン・山下元子(通称“ヤマンバ”)を演じたのは、マルチに活躍するタレントのLiLiCo。雷が派遣先の展示場で世話になる派遣リーダー・木村は村井良大、そして派遣先の展示場の設営責任者は、映画初出演となるEXITの兼近大樹が演じている。さらに“MIOYAE”の愛称で有名な人気の二卵性双生児MIOとYAEが、藤壺女御と桐壺更衣にそれぞれ扮し、光源氏に恋い焦がれる六条御息所に手塚真生が決定した。○LiLiCo コメント黒木瞳さんの監督作品で取材をさせていただいたときに、インタビューが終わって突然声を掛けられ「ぴったりな役がある」と…本当にびっくりしました! ヤマンバは衣装が普段のわたしの服に似ていて、お話好きも私と同じ。似ているからか、逆に難しかったです。いっぱい迷いましたが、監督が優しくリラックスさせてくださって、感謝しています。順番に撮影したので出演シーンの間はかなり空きましたが、そのお陰で伊藤健太郎くんの役の中での成長が手に取るようにわかり、感動しました。○村井良大 コメント今回 バイトリーダー 木村役で出演させていただきました村井良大です。黒木瞳監督の現場はとても明るくエネルギッシュでお芝居を創るクリエイティブな現場として、心地良い場所でした。そして、監督が非常に楽しそうに演出を付けてくださるので、楽しくお芝居する事ができました。先日一足お先に完成品を観させていただいたのですが、たくさん笑い、様々な登場人物に感情移入し心が温かくなりました。是非皆様に観ていただきたい、明るく優しい作品となっていると思います。○兼近大樹 コメントこの度、十二単衣を着た悪魔で暴れまわる事が決まりましたEXIT兼近です。兼近はチャラ男ではない役を演じているので新しい面を楽しんでくれたらバイブスいとあがりけり。パリピ集まってチャラいアウター12枚重ね着して、るっきんぐふぉーえばーしたいと思い仕る。よろたのふぃーばー!○MIO コメント『十二単衣を着た悪魔』に出演致します。MIOです。出演が決まった時は、どきどきとわくわくで夢のようでした。監督の黒木瞳さんをはじめ、素敵なスタッフ、キャストの皆様とじっくり撮影することができ、私にとってとても大切な作品になりました。すべての描写が美しく、最後まで美しいです。ぜひ、劇場でご覧ください!○YAE コメント『十二単衣を着た悪魔』に出演致します。 YAEです。豪華なキャスト・スタッフの皆様と素敵な作品に携われること、とても光栄です。ドキドキしております。私達は双子でキャスティングして頂いたので、どのような形で登場するのか楽しみにしていて下さい! 美しくて素敵な映画、ぜひご覧ください!○手塚真生 コメント芝居は呼吸! 気持ちはどこいった! と、監督の声が聞こえてきます。オーディションのとき、本番前、どの現場にいても、あれからずっと、監督が横にいるのです。六条御息所が源氏を思う心、ついつい側にいってしまうように、わたしも六条に寄り添えたのではないかと思います。恍惚とした美しさが目標でした。果たして…気持ちは時空を越える! みなさま、是非お楽しみください!
2020年08月11日俳優の伊藤健太郎が、映画『十二単衣を着た悪魔』(11月6日公開)の主演を務めることが30日、明らかになった。同作は脚本家・小説家の内館牧子による長編小説『十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞』の実写化作。就職試験を立て続けに落ちているフリーターの雷(伊藤)は、激しい雷雨に見舞われ気を失い、目覚めると1,000年以上も昔に紫式部によって書かれた『源氏物語』の世界にいた。アルバイト先で配られた『源氏物語』のあらすじ本のおかげで陰陽師として弘徽殿女御に見出され、息子を帝にしようと野心に燃える弘徽殿女御に翻弄されながらも次第に触発され支えていこうと決心する。伊藤にとっては、映画として本作が初の時代劇となり、就職試験59連敗中の実家暮らしのフリーター・伊藤雷を演じる。何でもできる弟に対して劣等感を持つ彼が、ひょんなことから『源氏物語』の世界にトリップし、弘徽殿女御に仕え翻弄されながらも、未来を当てる比類なき陰陽師として周りから認められることで成長していく。伊藤が支える弘徽殿女御役には、初共演となる三吉彩花が決定。嫌われ者・野心家などのイメージの弘徽殿女御だが、現代のキャリアウーマン顔負けのハートと冷静な分析力で息子を帝にしようと、ブレない信念を貫く芯の強い女性として演じる。またドラマ『いいね! 光源氏くん』でもOL役を好演した伊藤沙莉が、絵巻物の世界で雷と出会い妻となる倫子に扮する。弘徽殿女御の父である右大臣役でラサール石井、雷の母・伊藤明子役で戸田菜穂、弘徽殿女御の夫・桐壺帝役で伊勢谷友介、弘徽殿女御に仕える家臣役で山村紅葉と笹野高史が出演。さらに弘徽殿女御の息子として田中偉登、雷の弟・水役として細田佳央太、光源氏役として沖門和玖が抜擢された。本作のメガホンをとるのは、女優であり、『嫌な女』(16)で監督デビュー、原作をこよなく愛し実写化を熱望した黒木瞳。脚本は、『ちょっと今から仕事辞めてくる』(17)などの作品を手掛けた多和田久美が担当する。撮影は2019年2月2日から3月7日の間に行われた。○伊藤健太郎 コメントこの映画は取柄もない、自分に自信がない現代の男の子がそれまで行ったことのない世界で成長していく物語です。タイムスリップするお話は初めてではないのですが、映画で時代劇は初めてになります。人が成長する部分にフォーカスした話が個人的に好きで、変わっていく様を演じるのもすごく好き。だから今回このお話をいただいたときはとても嬉しかったですし、監督も黒木瞳さんということでどんな面白い作品になるのだろうとワクワクしながら、自分なりに成長感をどう出そうかと考えながら撮影に臨みました。このような情報解禁の発表タイミングが自身の誕生日と重なるのが初めてなので嬉しいです。ぜひ劇場でご覧ください。○三吉彩花 コメント弘徽殿女御役を演じさせていただきました三吉彩花です。本作に出演が決まった時は嬉しかったです。それと同時に緊張感もありましたが、黒木監督にぶつかっていきたい気持ちが強かったです。この作品はインプットとアウトプットを物凄いスピード感で行い、今まで自分自身でも知らなかったスイッチを押していただきました。何より監督を信じて毎日撮影現場に行けたことが嬉しかったです。女性が強く自分の信念を持って生きる、優しさの中にも逞しさがある作品だと思います。是非楽しみにしていただけたら嬉しいです。○監督・黒木瞳 コメント自分の居場所を見つけられず、人と比べられて自信をなくす人は多いかと思います。この物語は、そんなネガティブ男子が、源氏物語の中でキラキラと生きている人たちと出会って、自分の存在価値を見つめ直していくという“希望のお話”です。ネガティブな大学生を演じるのは、伊藤健太郎さんです。撮影は、ほぼ順番通りに行いました。すると、健太郎さんの顔が日に日に変わっていくのです。ダメンズだった(もちろんお芝居ですが)彼が、ラストシーンでは見事なまでの清々しい顔へと変化していきました。彼の演技の賜物ですが、さらに彼を突き動かしたのは、『十二単衣を着た悪魔』が持つ小説の魅力だと、私は再確認した次第です。源氏物語にはそう詳しくない私でもこの小説に魅了されたのは、内館さんが学生の頃から気になっていたという弘徽殿女御を、別の視点から描いているところです。実に潔いトップレディの生き様、時代を冷静に見つめることのできる才能、ジタバタしない生き方は品性のある女性であり、そして母親として息子への無償の愛が見え隠れするところに、女としての哀愁が漂います。この難しい弘徽殿女御を演じてくださったのは、三吉彩花さんです。十二単衣が似合う女優はこの方の右に出る人はいないでしょう。そして、この美しい彼女からは想像できないような、センセーショナルなセリフの数々。“悪魔”とは、人の英知を超え凡人には太刀打ちできない心の強さを持った人なのだと、彼女の演技を見ていて感じたものです。そして、伊藤沙莉さん、笹野高史さん、山村紅葉さん、伊勢谷友介さんほか、この作品の中で、素敵に自在に演じてくださった出演者の方々、さらに未熟な私を支えてくださったスタッフの方々に心から感謝しております。皆様の心に届けられる作品になったかどうか、ぜひ、劇場でお確かめいただければ幸いに存じます。○内館牧子 コメント幻冬舎から『十二単衣を着た悪魔』が出て、すぐのことです。黒木瞳さんが、監督としてぜひ撮りたいとおっしゃったのです。本当にすぐのことでした。原作の『源氏物語』ではヒステリックで悪役の弘徽殿女御に、いち早く魅力を感じて下さった。黒木監督しかないと思いました。劣等感のかたまりのような伊藤雷を伊藤健太郎さんが、弘徽殿女御を三吉彩花さんが演じ、一癖も二癖もある脇を、一癖も二癖もある実力派が固めて下さる本作です。千年後の今、自信を持って弘徽殿女御に捧げます。(C)2019「十二単衣を着た悪魔」フィルムパートナー
2020年06月30日脚本家で小説家の内館牧子が「源氏物語」を題材に、奔放で強い女性によって成長していく青年の姿を描いた長編小説「十二単衣を着た悪魔源氏物語異聞」を基にした映画『十二単衣を着た悪魔』の公開が決定。主演の伊藤健太郎をはじめ、三吉彩花、伊藤沙莉らキャストも明らかになった。就職試験を立て続けに落ちているフリーターの雷は、京大に合格した弟に対して卑屈になっていた。そんな折、雷はアルバイトで「源氏物語」の世界を模したイベントの設営を終え帰宅する途中、激しい雷雨に見舞われ気を失う。目が覚めたとき、そこは1000年以上も昔に紫式部によって書かれた「源氏物語」の世界だった。雷は陰陽師として弘徽殿女御に見出され、息子を帝にしようと野心に燃える弘徽殿女御に翻弄されながらも次第に触発されていく…。主演の伊藤さんが演じるのは、就職試験59連敗中の実家暮らしのフリーター・伊藤雷。何でもできる弟に対して劣等感を持つ彼が、ひょんなことから「源氏物語」の世界にトリップし、陰陽師として周りから認められることで成長していく。「映画で時代劇は初めて」と言う伊藤さんは、「人が成長する部分にフォーカスした話が個人的に好きで、変わっていく様を演じるのもすごく好き。だから今回このお話をいただいたときはとても嬉しかったですし、監督も黒木瞳さんということでどんな面白い作品になるのだろうとワクワクしながら、自分なりに成長感をどう出そうかと考えながら撮影に臨みました」と撮影をふり返っている。本作の監督を務めるのは、女優・黒木瞳。『嫌な女』で監督デビューした黒木さんが、今回実写化を熱望。本作について黒木さんは「自分の居場所を見つけられず、人と比べられて自信をなくす人は多いかと思います。この物語は、そんなネガティブ男子が、源氏物語の中でキラキラと生きている人たちと出会って、自分の存在価値を見つめ直していくという“希望のお話”です」と説明し、「源氏物語にはそう詳しくない私でもこの小説に魅了されたのは、内館さんが学生の頃から気になっていたという弘徽殿女御を、別の視点から描いているところです。実に潔いトップレディの生き様、時代を冷静に見つめることのできる才能、ジタバタしない生き方は品性のある女性であり、そして母親として息子への無償の愛が見え隠れするところに、女としての哀愁が漂います」と魅力を語っている。ほかにもキャストには、桐壺帝の正室・弘徽殿女御役に『ダンスウィズミー』『犬鳴村』の三吉彩花。雷と絵巻物の世界で出会い妻となる倫子役に、『獣道』「獣になれない私たち」「いいね!光源氏くん」などに出演する伊藤沙莉。弘徽殿女御の父役にはラサール石井。雷の母役に戸田菜穂。弘徽殿女御の夫・桐壺帝役に伊勢谷友介。弘徽殿女御に仕える家臣に山村紅葉と笹野高史。弘徽殿女御の息子役に田中偉登。雷の弟・水役に細田佳央太。そして光源氏役には人気急上昇中の若手俳優・沖門和玖が抜擢。息子を帝にすべく雷を陰陽師として重用する弘徽殿女御役の三吉さんは「この作品はインプットとアウトプットを物凄いスピード感で行い、今まで自分自身でも知らなかったスイッチを押していただきました。何より監督を信じて毎日撮影現場に行けたことが嬉しかったです。女性が強く自分の信念を持って生きる、優しさの中にも逞しさがある作品だと思います。是非楽しみにしていただけたら嬉しいです」とコメントしている。『十二単衣を着た悪魔』は11月6日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2020年06月30日新型コロナウイルスの影響により、NHKで放送予定だったドラマ3作品が放送延期になった。延期が発表されたのは、貫地谷しほり主演、現代日本の医療界の現実を抉りながら、医師たちの成長と挫折や喜び、悲しみを綴る感涙のヒューマンサスペンス「ディア・ペイシェント ~絆のカルテ~」(ドラマ10)。大森寿美男が書き下ろし、江口洋介、上白石萌歌、志尊淳、板谷由夏らが出演する土曜ドラマ「天使にリクエストを~人生最後の願い~」。ある4人が依頼者の“最期の願い”に向き合いながら、それぞれの心の傷を見つめ、新たな未来へと踏み出していく物語を描いていく。そして、内館牧子の同名新終活小説をドラマ化する三田佳子主演のプレミアムドラマ「すぐ死ぬんだから」。以上、3本の放送延期が発表された。なお、新たな放送日については決まり次第、ドラマ公式サイトなどにて発表となる。(cinemacafe.net)
2020年04月06日「私自身は主婦ではないので、実感がないところは想像して演じています。幸恵さんと一緒になって、楽しんだり傷ついたりということを体感していくような感じですね」そう話すのは、『G線上のあなたと私』(TBS系・火曜22時~)で46歳の専業主婦・北河幸恵を演じている松下由樹(51)。バイオリン教室で出会った、元OL・也映子(波瑠/主演)、大学生の理人(中川大志)、幸恵の3人の人間関係が描かれる本作。そのなかで、年下2人との掛け合いや、抱える嫁姑問題など、幸恵の言動が共感を呼んでいる。「“世代を超えた友情” を受け入れていただけたのはうれしいです。それに、バイオリンの発表会という大事なときに姑が倒れたシーン(3話)に反響をいただいたのは、みなさん、生活と照らし合わせて“そうなんだよ!”って思われたのでは。趣味と家族とどちらかを選ぶという場面で家族を放っておけない。子育てしていたり家族の介護が必要な場合、自分の思うようにはいかないでしょうから」これまでも時代を彩るヒット作で人々の記憶に残る登場人物を演じてきた。女優人生35年以上。「’90年代は、やっぱり内館牧子先生脚本の作品ですね。初主演のドラマ『オイシーのが好き!』(’89年)に始まり、『週末婚』(’99年)までの10年の間に本当にインパクトのある作品に出させていただきました。なかでも、『想い出にかわるまで』(’90年)は、名前と顔を知ってもらえた半面、演じた役がここまで影響を及ぼすかというくらい世間から悪く言われて(笑)」それでは今後目指すものは?「年齢に応じて役の幅も狭まるような気もしていますが、必ずしもそうじゃないのかなという思いもあって。職業ものでも、今の時代いくつになっても現役でキャリアを積んでいる女性がいる。また、今回のようにごくごく普通の日常が面白く見られる作品もある。そういう意味では、絶えず時代に合った役者でいたいし、そこに出られるような自分でありたいというのは、常に思っています」
2019年11月17日9月2日、太宰牧子さん(50)はリスク低減卵管卵巣摘出術(RRSO)を受けたばかりだったが、病室を見舞った記者を、ベッドではなく椅子に座って、出迎えた。とはいえ、さすがに術後の痛みは多少あるのだろう。椅子には浅く腰掛け動作もゆっくりだ。「手術は順調に終わりました。出血もなかったようですし。ただ、腹腔鏡だったから、おなかのなかにガスを注入しての手術なので、おなかがパンパンで。食欲はあるのに、ご飯が食べられないですね」太宰さんは、エネルギッシュな人だ。手術からまだ4日だというのに退院すると、9日、東京から京都まで新幹線で移動し、倫理委員会に出席。15日には、筑波大学附属病院で行われた「遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)教育セミナー講演」に登壇した。太宰さんは遺伝性乳がん卵巣がん症候群(以下・遺伝性がん)当事者だ。がんを抑制する遺伝子に変異があるため、女性の場合は一般の人に比べて乳がんや卵巣がんになりやすい。11年前、当時、40歳だった姉の徳子さんを卵巣がんで失い、自身も42歳で左胸に乳がんが見つかった。そのとき、遺伝学的検査を受け、遺伝性の乳がんと判明。左乳房の全摘手術を受けている。遺伝性がんといえば、ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーが、’13年に健康な両乳房を、’15年には両卵巣と卵管を予防切除し、連日、メディアで話題となった。太宰さんの今回の摘出も、乳がんの手術後、定期的に受けてきた婦人科の検査で、卵巣に変化が見られたための予防措置だ。執刀医の小林佑介医師(慶応義塾大学病院産婦人科)はこう話す。「太宰さんの場合、右の卵巣の一部が大きくなっているということで、緊急でMRIを撮りましたが、明らかに卵巣がんと指摘できる所見は見当たりませんでした。がんは発症していないという診断です。遺伝子の変異をお持ちの方だけができる、がん予防の手段としての卵管卵巣摘出術をしたわけです。こうした予防的摘出術は、当院でも太宰さんが20例目となります」日本では、太宰さんのように、がんが未発症でも予防的に、乳房や卵巣の摘出手術を受ける人はまだ少ない。遺伝診療ができる病院の数も、情報さえも少ないのだ。太宰さんは、翌’14年、HBOC当事者会NPO法人「クラヴィスアルクス」を設立。遺伝性がんの理解や情報交流を深めることで、当事者の抱える心理的、経済的、社会的問題を解決していこうと活動を続けている。乳がん、卵巣がん以外の遺伝性疾患の当事者団体とも連携し、ゲノム医療の課題解決に取り組むために「一般社団法人ゲノム医療当事者団体連合会」も立ち上げ、代表理事を務めている。「私、絶対、がんで死にたくないんです。もちろん、がんではないかもしれない卵巣を取るのは、正直、せつないですよ。でも、後悔はありません。今回、手術で取った卵巣は、病理検査に出しています。事前に確認できなかったがんが見つかったら、リスク低減術の重要性を再認識できるでしょう」リスク低減手術から数週間後、病理検査の結果が出た。「見つかったんです。両側の卵巣や卵管采に、目に見えないようなサイズのがんです」MRI検査でも確認できない微細ながんが、リスク低減手術を受けたおかげで発見できたのだ。もちろん手放しでは喜べない。「目に見えないがんとはいえ、見過ごすわけにいかないところが卵巣がんの怖さ。今後は卵巣がんの手術と標準治療を前向きに進めます」’68年、東京都大田区で生まれた太宰さんは、1つ上に姉・徳子さん(享年40)、3つ下に妹(47)がいる3姉妹。結婚は’00年。32歳だった。子宝には恵まれなかったが、その分、姉の子どもたちを溺愛した。「’04年8月、姉が37歳のときでした。卵巣がんとわかって、すぐに手術をしたんです」普通は親指大程度の卵巣が、約19センチに肥大していたという。「その時点で、腹膜播種といって数千数万のがんが飛び散り、横隔膜にも転移していたんです」徳子さんのつらい闘病が始まった。太宰さんは、まだ幼かった甥と姪に毎朝、食事やお弁当を作って、面倒を見ながら、姉に付き添った。「姉も私も必死でした。’07年の11月には余命2カ月と宣告されましたが、姉は最期まで『生きたい』気持ちが途切れることがなかったです。遺伝学的検査の治験広告を見つけて、最初に興味を持ったのは、姉だったんです。でも、そのときの私は、姉を遮って、やめさせたんですね。正しい情報を集められなかった。いまはそう思います」家族の願いも届かず、徳子さんは’08年1月19日、永眠した。この経験が、太宰さんを変えた。「姉が亡くなってから、私もいろいろ調べて、姉妹で同じようながんを発症することがあると知りました。体の異変にナーバスになり、毎日気がおかしくなったように自分で胸の触診をしていたら、しこりに気づいたんです」6ミリほどのがんができていた。姉の死から3年後のことだった。「最初の病院では、初期のがんだし、温存手術でも大丈夫と言うのですが、やはり不安で……」妹と調べて、遺伝学的検査が実施されていることを知った太宰さんは、「がん研有明病院」に転院。そこで遺伝性がんとわかったのだ。「遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)は遺伝子の病気で、BRCAという遺伝子に変異がある状態です。BRCA遺伝子が機能していれば、がんは起きにくいのですが、変異があるため、がんが発症しやすいわけです」(慶大病院・小林医師)この遺伝子の変異で発症しやすいのは、乳がん、卵巣がん、腹膜がん、すい臓がん、前立腺がん、皮膚がんの6つ。全てのがんになりやすいわけではない。このBRCA遺伝子には1と2があり、太宰さんはBRCA1に変異があった。どちらの変異も80歳までに約70%の人が乳がんを、1の人は、44%の人が卵巣がんを引き起こす。一般的な卵巣がんの発症率は1%。つまり、太宰さんは普通の人より44倍、卵巣がんになりやすいことになる。そんな結果を聞いても、太宰さんは動じなかった。「遺伝性がんだとわかったときは、不安や恐怖より、原因がハッキリしたことで、逆に納得できました」すぐさま左胸の全摘手術をし、同時に転移していたリンパ節の切除もした。このとき、遺伝性がんの検査をしないまま、最初の病院で、温存手術で済ませていたら、乳房に繰り返しがんを発症する可能性もあった。「姉が発症前にこの検査をできていたら、リスクを最小限に抑えられたかもしれません。遺伝性乳がん卵巣がん症候群は常染色体優性遺伝形式(※)。親から子へ遺伝する確率は50%です」徳子さんが遺伝性だったかは不明だが、妹は検査の結果、陰性だとわかった。太宰さんは、甥や姪にも、自分が遺伝性がんであること、遺伝学的検査のことを話している。「子どもに、すべて話すのは酷かもしれないとも思いましたが、姉の壮絶ながんとの闘いを目の当たりにした彼らが、遺伝性がんについて、間違った知識を持つことのほうが怖かった。他人の曖昧な発言をうのみにして、恐怖を感じてほしくなかったんです。ただ……、私が乳がんになったと聞いて『死んじゃうの?』って、うっすら涙を浮かべた子どもたちのその顔は、忘れることができません」乳がんの手術を受けてから、太宰さんは、さまざまな乳がんの患者会に出席するようになった。そこで気づいたのが、遺伝性ということへの差別感情だ。「同じ乳がんなのに、空気が違うんです。『遺伝性なんてかわいそう』になっちゃうんですよね」「遺伝性だと、結婚するのは嫌だってことにならない?」「子ども、いるの?産むの、考えちゃうでしょ」などと、平気で言う人もいた。逆に、遺伝しないがんなのに、「うちはがん家系だから」と、言う人は普通にいた。「遺伝性ということは、人に言ってはいけない。現状の日本は、そんなレベル。だったら、当事者同士で、気にせず話せる会をつくりたいと思いました」こうして’14年に誕生したのが、当事者会「クラヴィスアルクス」だ。意味は「虹の世界を開ける鍵」。同年、太宰さんは近畿大学で行われた遺伝カウンセリング学会の市民公開講座で遺伝性がん当事者として登壇した。「そこで『名前は言わなくていい』と言われて、私は本名ではなく『患者さま』でした。でも、患者さまって言われるのが、すごく嫌で」太宰さんは、当時の主治医と、こんなやりとりをした。「なぜ、名前を言えないのですか」「何が起きるかわからないし、遺伝で差別を受けるかもしれない」ここで太宰さんに火がついた。「差別上等です!そんなことを気にしていたら、医療者や私たち当事者が、差別を助長していることになりませんか」「責任とれないから」と、繰り返す声を背中に、太宰さんはマイクを握った。「当事者会をつくりました、太宰と申します!」しかし、その勇気は実を結ばなかった。当時、新聞社の取材では忖度が働いたのか、実名で報道されることはなかった。当事者会も当初、匿名だったため、会員が入ってこない。「当然ですよ。誰がやっているかわからないような会に、『私も遺伝子変異がある』なんて言うはずがないですよね」’15年、検査会社から声がかかり、遺伝専門医らが集まる学会のランチョンセミナーでは実名登壇した。その後、『読売新聞』で、実名入りの記事が出た。「その途端、会の電話が鳴り、会員が増えはじめました」乳がんは、日本で毎年、約10万人が罹患する。そのうち10〜15%、1万〜1万5,000人が遺伝性といわれている。しかし、現在でも当事者会の会員数は全国で70人だ。「自分が遺伝性だと知らない人も多いでしょう。遺伝というと、拒否反応が出てしまう日本の社会を変えないと、難しいですね。自分の遺伝的な体質を知り、家族のがんや病歴をまとめ、共有することで健康管理ができます。遺伝をマイナスに捉えずに、知ることでリスク対策ができ、がん死を減らせることを知ってほしい」
2019年10月07日『グレイヘアという選択』に続く第2弾!10月18日、白髪染めをやめてグレイヘアとなった女性著名人へのインタビューやエッセイなどが掲載されている新刊『グレイヘアの美しい人』が主婦の友社から発売された。同社は今年4月に『グレイヘアという選択』を発売しており、『グレイヘアの美しい人』はその第2弾となる。新刊はAB判で132ページ、価格は1,200円(税別)である。エッセイは齋藤薫さんと内館牧子さん白髪を染めている人の中には白髪染めをやめたいと思っている人が多いとされ、前作となる『グレイヘアという選択』では、染めていた白髪を活かして自分らしく生きることを選択した32人の女性著名人にとってのグレイヘアが掲載され、多くのシニア女性の共感を得ている。新刊『グレイヘアの美しい人』では、フリーアナウンサーの近藤サトさんや、女優の手塚理美さん、萩尾みどりさん、元作詞家でエッセイストの麻生圭子さんなどのインタビューをはじめ、ビューティージャーナリストの齋藤薫さんと脚本家の内館牧子さんのエッセイが掲載されている。そのほか、グレイヘアに眼鏡などの提案、グレイヘア女性たちの生き方、フランスのグレイヘア事情なども紹介されている。(画像はAmazon.co.jpより)【参考】※グレイヘアの美しい人
2018年10月25日6月9日公開の映画『終わった人』の公開直前イベントが6日、都内で行われ、主演の舘ひろし、主題歌を担当した今井美樹が登壇した。映画『終わった人』の公開直前イベントに出席した今井美樹、舘ひろし(左から)内館牧子の同名小説を、『リング』など傑作ホラーを手掛けている中田秀夫監督が映画化した本作は、定年を迎えたエリートの悲哀を心温まるコメディとして描いたヒューマンドラマ。主演の舘ひろしが、出世コースから外れてそのまま定年を迎える情けないサラリーマンを演じ、今井美樹が夫・布袋寅泰作詞・作曲した主題歌『あなたはあなたのままでいい』を歌っている。キャリアの長い舘と今井だが、同イベント前に行われた今井のアルバム発売記念で初めて対面。今井が「サプライズで舘さんが来てくださって、びっくりしました。本当にオーラがあって、今も不思議な感じで、なかなか現実感ではありません」と信じられない様子。一方の舘は「お花を渡してそのまま抱きつこうかと思いましたよ。それをやったらセクハラ問題になりますし、布袋くんのこともございますので、そこはグッと抑えるのが大変でした」と笑いを誘った。今井が歌った本作の主題歌『あなたはあなたのままでいい』について言及した舘。「布袋くんの曲はいつも聴いているので、本当に素晴らしいです。『あなたはあなたのままでいい』と今井さんに耳元で歌われたらどうしようもないですね。本当に素敵な曲をいただいて感謝しています」と感謝すれば、今井は「こういうさりげないジョークを言う大人の男の人って素敵。本当に舘さんは格好良いですよ」とべた褒めだった。また、本作のテーマである"定年"について、今井は「自分がどうありたいか、正直イメージがありません。家族のためにも自分の人生のためにも計画的で生きることは大事だと思いますが、今は新しい環境に暮らしを移して、どうなるか分からないところが正直なところです。ただ、新しい環境の中で、新しいチャレンジに挑み続けられる自分でいたいとは思っています」と言葉を選びながら回答していた。映画『終わった人』は、6月9日より全国公開。
2018年06月07日大河ドラマ「毛利元就」や連続テレビ小説「ひらり」などの脚本を手掛ける内館牧子のベストセラー小説を原作に、ホラーの名匠・中田秀夫が監督を務めた『終わった人』。この度、舘ひろしと黒木瞳が夫婦役で共演する本作から、本編映像初解禁となる特報映像と、ティザービジュアルが到着した。定年を迎え、朝起きてから夜寝るまで何もやることがなく、世間から“終わった人”と思われるようになった主人公・田代壮介(舘さん)。妻・千草(黒木さん)や娘からは「恋でもしたら?」とからかわれ、「このままではマズイ」と感じ、職探しをしたりジムに通ったりと奮闘するも、全く上手くいかない。しかし、あるとき“人生の転機”が訪れ世界が一変!“終わった人”としての人生は、思いもよらぬ出来事の連続だった!?今回到着した特報映像は、舘さん演じる田代壮介が華々しく送り出され、定年退職するシーンから始まる。しかし、家に帰れば「趣味なし」「夢なし」「仕事なし」「居場所なし」と、まさに“終わった人”な姿が。また、後半部分では「俺決めた」の一言から、波乱万丈な人生スタート。黒木さん演じる妻・千草を前に大胆にも恋愛宣言したかと思えば、広末涼子演じる浜田久里と夜景の美しい川辺でロマンチックな雰囲気に…!?そんな浮かれる壮介に、なぜか微笑む千草。さらに、清水ミチコ&温水洋一演じる山下夫妻が営む会社では、バカにしているのかと思うほど就職を拒まれる場面や、遠くを見つめ涙を浮かべるシーンなども盛り込まれ、コミカルな仕上がりになっている。さらに、「暇だ。」とブランコで呆然とし、“終わった人”になっている舘さんを、呆れつつも見守る黒木さんの姿が印象的なティザービジュアルも公開された。『終わった人』は2018年6月9日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年12月26日舘ひろしが主演を務め、黒木瞳が妻役で出演し20年ぶりの共演を果たす映画『終わった人』。『リング』『仄暗い水の底から』などを手掛ける中田秀夫監督が初のコメディ映画に挑戦した本作に、この度、広末涼子がヒロイン役として出演することが決定した。大手銀行の出世コースから 子会社に出向、転籍させられ、そのまま定年を迎えた田代壮介。仕事一筋だった彼は途方に暮れた。美容師の妻・千草は、後ろ向きな発言しかできなくなった壮介に距離を取り始める。このまま老け込むのは不味いと感じた彼は、スポーツジムで体を鍛え直すことにした。しかし、満たされない。「俺はまだ終われない。どんな仕事でもいいから働きたい」と職探しをするが、いくら高学歴とはいえ特技もない定年後の男に職などそうない。だが、ある人物との出会いが、彼の運命の歯車を回す──。本作は、大河ドラマ「毛利元就」、連続テレビ小説「ひらり」など、数々の作品の脚本を手掛けた内館牧子原作による同名ベストセラー小説の映画化。主演の舘さんが、大手銀行のエリートコースを外れ、子会社で定年を迎え、世間から「終わった人」と思われてしまう主人公・田代壮介を演じ、かつての輝きを失った夫と向き合えない美容師の妻・千草役を黒木瞳が扮する。そんな本作に新たに出演することが決定したのは、月9ドラマ「貴族探偵」で事件のキーマンとして出演し、新垣結衣と瑛太のW主演映画『ミックス。』への出演も決定している広末さん。今回彼女が演じるのは、壮介が定年後に大学院受験をするために通う、カルチャースクールの受付嬢・浜田久里。男性なら誰しもがドキッと勘違いしてしまうちょっと天然の入った言動をする美女で、壮介と同郷の岩手県出身。上京して長いが、盛岡弁で童話を執筆しているため方言が出てしまうという人物。妻・千草に相手にされない壮介は、そんな久里の魅力に下心が揺らいでしまい恋を…!?今回主演の舘さんと初共演となる広末さんは、「あぶない刑事」が大好きで、小さいころ走り方を真似していたそうで、「今回お会いして、いい意味で印象が違っていて驚きました。もっと大御所でクールな感じかと思っていたら、すごく演技に対して熱意があって、1シーンを監督たちと作り上げていく、その謙虚さが素敵でした」と印象を語り、「舘さんのかっこよくて素敵な部分だけじゃない役作りと、男性の下心のキュートさが、これからどう作品に描かれるのか、とても楽しみです」と期待を寄せる。また自身の役については、「わたしにとってはとても難しい役。いわゆる愛人でもなく浮気相手でもなく、彼女としては、男性に作為的ではなく距離感を縮めていく。その女性像を、すごく細かく中田監督と合わせて作っていっています」と言い、年齢差のある恋愛についても「私にはすごく難しい。舘ひろしさん演ずる壮介に恋心をどう抱いてもらえるかは、男性目線がわからず不安があります」とコメント。一方舘さんは広末さんについて「とても素敵な方で、共演していてとても楽しいです」と話し、役柄としては「ちょっと押され気味です(笑)」と明かしている。さらに、壮介と千草の娘・山崎道子役に臼田あさ美、千草のいとこでありイラストレーターの青山俊彦役に田口トモロヲの出演も決定した。『終わった人』は2018年、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2017年07月13日大河ドラマ「毛利元就」や連続テレビ小説「ひらり」など、数々の作品の脚本を手掛けた内館牧子原作によるベストセラー小説「終わった人」が、来年映画化されることが決定。主演には舘ひろし、その妻役には黒木瞳が演じ、20年ぶりの共演を果たすことが分かった。大手銀行の出世コースから子会社に出向、転籍させられ、そのまま定年を迎えた田代壮介。仕事一筋だった彼は途方に暮れた。美容師の妻・千草は、後ろ向きな発言しかできなくなった壮介に距離を取り始める。このまま老け込むのは不味いと感じた彼は、スポーツジムで体を鍛え直すことにした。しかし、満たされない。「俺はまだ終われない。どんな仕事でもいいから働きたい」と職探しをするが、いくら高学歴とはいえ特技もない定年後の男に職などそうない。だがある人物との出会いが、彼の運命の歯車を回す――。本作のメガホンを取るのは、『リング』『仄暗い水の底から』など日本ホラーの名匠・中田秀夫。そんな監督が今回は初のコメディ映画に挑戦。実はメロドラマが好きだと言う中田監督自らが、原作に惚れ込み企画。本作を「本当に撮りたかった作品」と語り、登場人物の人情・愛情があふれる暖かい空気感と、シニカルな喜劇が絶妙にマッチした作品に仕上げる。原作の舘さんが演じる田代は、エリート街道から転落し、仕事に未練を残したまま定年を迎え、「ジジィ扱いすんな!」 とダサくもがむしゃらにもがく、どこか憎めない男性。一方、黒木さんが演じるその妻・千草は、そんな夫に呆れ相手にすらしないが、実はしっかりその様子を気にかけている頑固でも心優しい女性だ。「あぶない刑事」シリーズの完結編『さらば あぶない刑事』以来の映画主演となる舘さん。「30年間演じた“刑事”を定年退職してから“再就職先”を探していました。今度の“職場”はハーレーに乗ってショットガンを打つシーンとは無縁です。主演として関わる映画は『終わった人』というかなり辛辣なタイトルですが、定年退職した私がコミカルに見えて、笑えて、最後にジーンとくる映画になると思います」と作品について語り、「私自身は、この物語を“再挑戦”と定義して演じます。ですから、実際にもうかなり歳ですが、いやこの歳になったからこその、新しい“舘ひろし”をご覧いただけるのではないでしょうか。とても良い作品になる手応えがあります。撮影が待ち遠しいです」とコメント。「考えてみれば、ああ、これもれっきとした 夫婦のホラー話かもしれないなと興奮して撮影初日を迎えました」と話す黒木さん。舘さんとは「刑事貴族」「新宿鮫 II 屍蘭」「無影燈」に続き4作目20年ぶりの共演となる黒木さんは、「青春朱夏、そして白秋の年代となった夫婦を、舘ひろしさんと共に演じることができるなんて最高に嬉しいです。舘さんとは20代の頃からご一緒しているので、安心感は半端ないです。その懐に飛び込み撮影に臨みたいと思います」と意気込みを語っている。さらに自ら原作に惚れ込み今回企画した中田監督は、「『定年って生前葬だな』の冒頭の一行、花束を持った何か言いたげな主人公の装画に完全にヤラレた。私がそれらに『ピンと来る』年齢に達したからか?だが実は、この主人公は『終わった』後も、社会で必要とされ、仕事で戦うことを熱望し、懸命に足掻く。その姿にも惚れた」と原作に一目ぼれだったと語る。一方の原作者・内館氏は、映画化オファーに「からかわれているのかと思った」と明かすも、「卓越したホラー作品で世界を魅了している中田監督が、まさか『終わった人』を!?本当のことだと知り、これは予測ができない面白さになるとドキドキした」と確信。またキャストの2人については、「主人公は舘ひろしさん、その妻は黒木瞳さんとうかがい、もう早くも横綱相撲で勝ったと思った。私はお2人とは過去に仕事をご一緒しており、原作をさらにふくらませて下さる力量を実感させられている」とコメントを寄せている。『終わった人』は2018年、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2017年06月14日女性が主人公のドラマや映画には嫉妬がつきものです。最近見た、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』には女性同士の嫉妬がなくて新鮮でしたが、まだまだドラマの世界では女性の嫉妬がテーマのものは作られ続けるのかもしれません。現在放送中のドラマで嫉妬が描かれているといえば、『エイジハラスメント』があります。第2話までのあらすじとしては、総合商社に入社してきた武井咲さん演じる新人の吉井英美里(22)が総務課に配属され、稲森いずみさん演じる大沢百合子(40)や総部部の女性たちから、その若さゆえにやっかまれ、また総務部の男性たちからは若さと美貌だけを利用されて板挟みとなり、毎回、英美里の怒りが頂点に達すると「てめえ、五寸釘ぶちこむぞ」という決まり文句が出てきて、突然ぶちキレるという……、もしかしてこれはコメディなのかもしれないとも思えてくるドラマです。○「てめえ、五寸釘ぶちこむぞ」とキレるポイントは?しかも、英美里がキレるポイントが不安定です。第1話では、英美里は苦労して総合商社に入れたと思ったら配属が総務部と決まった瞬間に、小声で「てめえ、五寸釘ぶちこむぞ」とつぶやき、また最後には、自分を若さだけで扱う竹中直人さん演じる総務部長と、「お茶出しも雑用も後で役に立つ大事な仕事」と注意する大沢課長と、男性たちから特別扱いされていることで協力をしぶる同僚女性という全方位に対して、再び「てめえ、五寸釘ぶちこむぞ」と怒りをぶちまけてしまいます。さすがにここまで言ってしまって会社にいられないと思った英美里は、第2話の冒頭で辞表を出しますが、家に借金があることを思い出し、辞めることを撤回。雑用も真面目にやろうと決心します。それなのに今度は、繊維二課の増田(高橋光臣)との不倫疑惑をかけられます。そんな英美里が第2話でキレるのは、乗り込んできた奥さんに「お前イタいんだよ、40歳らしくしてろ」と告げる増田に対してでした。第2話にして英美里は増田の奥さんという他人のためにブチ切れるので、ちょっとだけスカっとできそうなものなのですが、そうとも言えません。なぜなら、第2話の途中で、英美里が麻生祐未さん演じるベテラン一般職のことは「イタい」と言っておきながら、旦那も子どももいる大沢課長のことは「イタくない」などというセリフがあったり、増田に対しても「脳みそ垂れ流しまくりの若いだけのバカ女としか付き合えないの」と若い女子までも敵に回すようなことを言ったりしているために、モヤモヤが残るのです。○原作の小説ではパート主婦が主人公ところが、気になってこのドラマの原作を読んでみたら、今、ドラマを見てツイッターで突っ込んでいる人たちが、絶賛ツイートをするのではないかと思われる内容でした。小説では、パートの主婦の蜜(34)というドラマにはないキャラクターが主人公です。蜜は自分より年上の40代女性が「今の自分が一番輝いている」などと強がっている(ように見える)ことをイタいと思いつつ、自分も日々失っていく若さに対して異常な恐怖心を抱いています。そんな蜜に対して、若さを誇示してくるのが、旦那の妹で女子大生の英美里でした。小説の英美里は、一貫して自分の若さだけに自信を持っていて、若さのない蜜に対してはイジワルです。でも、若さを蜜につきつければつきつけるほど、英美里が若さ以外に自信がないことが透けて見えるのでした。ドラマでは、この英美里が主人公になるわけですから、そこまでイジワルにも描けません。しかも、ドラマ版では、最後に必ず「てめえ、五寸釘ぶちこむぞ」という、原作にはまったく出て来ない決まり文句で、表向き「スカっ」とさせないといけないわけですから、企画に忠実になればなるほど、小説のキャラクターがブレてしまうのは否めません。でも、もしも世の女性がスッキリできるドラマにしたいのならば、英美里が世にはびこるエイジハラスメントに対して疑問を持っている人なのか、実はエイジハラスメントに対して自分だけは無関係でありたいのか(小説版の英美里は若さが男性社会に対して利用できるものだと自覚しているキャラクターです)、白黒はっきりしているほうがよかったのではないかとも思えるのです。小説のあとがきで、著者の内館牧子さんは「言われた本人たちにはオバサン意識もなく、ババア意識もないのに、他者が勝手に女の立ち位置を決める。それが日本の現実ではないか」と、2008年の時点で綴っています。私が、このドラマを2話まで見て感じたのは、「なぜ全ての女性が、若いか若くないかという尺度を基準に生きていて、そのことで嫉妬しあうことになっているのだろう」という疑問でした。そういう意味では、小説のテーマであった「他者が勝手に女の立ち位置を決める」ということを、ドラマを見て強く感じているとも言えるのですが、現時点では、ドラマ版が、最終的にこのテーマに対してのスカっとした答えを出してくれるのか、まだちょっと心配しながら見ています。※写真と本文は関係ありません<著者プロフィール>西森路代ライター。地方のOLを経て上京。派遣社員、編集プロダクション勤務を経てフリーに。香港、台湾、韓国、日本などアジアのエンターテイメントと、女性の生き方について執筆中。現在、TBS RADIO「文化系トーラジオLIFE」にも出演中。著書に『K-POPがアジアを制覇する』(原書房)、共著に『女子会2.0』(NHK出版)などがある。
2015年07月21日