千葉雄大、伊藤沙莉、桐山漣ら出演のドラマ「いいね!光源氏くん」が、来年4月に放送されることが決定した。本作は、えすとえむの同名漫画が原作。「源氏物語」の平安貴族・光源氏が現代に出現、こじらせOL・沙織が光源氏をヒモ同然のように住まわせることになり、徐々に彼の存在に癒やされていく、奇想天外ながらゆるく笑える“いけめん”居候コメディだ。キャストには、「おっさんずラブ」シリーズの参加も話題の千葉さんが、突然沙織の前に現れる昔の衣装をまとった男を、「獣になれない私たち」『獣道』の伊藤さんが沙織を演じる。そのほか源氏物語で光のライバルの中将役を桐山さん、沙織の妹・詩織役を「花にけだもの」の入山杏奈、また役柄は明かされていないが「3年A組 -今から皆さんは、人質です-」などに出演する神尾楓珠も参加する。千葉さんは「光源氏を演じる日が来るとは思っていなかったので、びっくりしておりますが、雅に取り組んでいきたいと思います」と意気込み、「愛される作品を目指してスペクタクルな仕掛けも借りつつ、超ド真面目に演じます。そして、伊藤沙莉さんとの共演とてもうれしいです」とコメントしている。ストーリー藤原沙織(伊藤沙莉)は、会社から帰宅した週末に非日常の解放感に浸るため、バリで買ったすだれとお香をセットしてうたた寝していると、突然すだれを潜くぐって昔の衣装をまとった男(千葉雄大)が現れる。沙織は不審者と思って警察にも来てもらうが、尋問中、男がイケメンで平安時代の扮装をしていることから、ふと光源氏を思い出し、その名前を口にする。男はさも自分が光源氏と言わんばかりに沙織に抱きつき、カップルの痴話喧嘩と思い込んだ警察は退去。沙織はただのコスプレーヤーだと思う男が「事情があって帰るところもない」と聞き、人助けのつもりでしばらく住まわせることに。ところが、妹の詩織(入山杏奈)にこの同棲を知られたり、やがて源氏物語で光のライバル(?)の中将(桐山漣)も出現し――。「いいね!光源氏くん」は2020年4月、毎週土曜日23時30分~NHK総合テレビにて放送予定(全8回)。(cinemacafe.net)
2019年12月25日髙橋大輔主演のアイスショー「サマージャンボPresents 氷艶hyoen2019 -月光かりの如く-」が、横浜アリーナで2019年7月26日(金)から7月28日(日)まで開催される。「氷艶」は、日本文化とフィギュアスケートを融合したストーリ―仕立てのアイスショーだ。今回のショーは、2017年に行われた「氷艶hyoen2017 -破沙羅-」に続く第2弾。題材に、世界最古の長編小説といわれる「源氏物語」を選び、チームラボがつくり出す、出演者の動きに反応するインタラクティブな映像とプロジェクションで、平安時代の貴族社会を幻想的に表現する。映像の舞台演出を担当するチームラボ以外にも制作陣は豪華な面々。演出は宮本亜門、テーマ曲は松本孝弘が担当する。また、主人公光源氏は髙橋大輔が演じ、荒川静香、織田信成など日本を代表するフィギュアスケーターも出演。その他、歌手の平原綾香や福士誠治など豪華俳優陣が、アイスリンクの上で「源氏物語」の複雑な人間関係を描き出す。【詳細】「サマージャンボPresents 氷艶hyoen2019 -月光かりの如く-」期間:2019年7月26日(金)~7月28日(日)場所:横浜アリーナ住所:神奈川県横浜市港北区新横浜3-10時間:26日(金)13:30~/18:30~、27日(土)12:00~/17:00~、28日(日)12:00~/17:00~チケット価格:スーパーアリーナ席 35,000円、アリーナ席 23,000円、スタンド席 9,000円、車椅子席 15,000円チケット取扱:日テレゼロチケ、イープラス、チケットぴあ、ローソンチケット※全席指定※価格はすべて税込み※開場は各開演の1時間前を予定※3歳未満は入場不可※3歳以上は入場券の購入が必須※車椅子席は付き添い含む2枚まで購入可能(イープラスのみ取扱い)※チケットの再発行不可※再度観覧の場合、別途当日券必須※スタンド花及び楽屋花の受け付けなし※当日、会場内にプレゼントボックスの用意あり出演:髙橋大輔、ステファン・ランビエル、荒川静香、柚希礼音、平原綾香、福士誠治、波岡一喜、ユリア・リプニツカヤ、鈴木明子、村上佳菜子、織田信成、西岡德馬 ほか演出:宮本亜門テーマ曲:松本孝弘劇中曲:川井憲次脚本:都部寸振付監修、所作指導:尾上菊之丞振付:宮本賢二衣装:堂本教子アーティスティックコンサルタント:VOGUE JAPANインタラクティブ プロジェクション:チームラボ【問い合わせ先】エフスケーティングネットTEL:03-3478-2430(平日11:00~17:00)
2019年07月27日女優の紺野美沙子が主宰する朗読座、2019新春公演『源氏物語の語りを愉しむ-紫のゆかりの物語』が関西で上演される。「初めての方、久しぶりの方、ツウの方にもご満足いただける源氏物語です」と紺野が言うように、はじめに平安時代文学が専門の早稲田大学教授・陣野英則をゲストに招いたトークセッションで物語の背景や魅力に触れる解説付き。2部の朗読では、光源氏とその子孫らの70余年4世代に渡る壮大な物語から、彼が最も愛した女性「紫の上」にスポットを当てる。実は長年『源氏物語』には触れてこなかったと明かす紺野が会見で意気込みを語った。「源氏物語の語りを愉しむ―紫のゆかりの物語」チケット情報「私は慶應義塾大学文学部・国文科の出身なので、物語に詳しいだろうと思われがちですが、じつは膨大な資料を読むのが嫌で専攻を決めるとき、真っ先に除外したのが源氏物語でして……」。その後、本格的に触れたのは漫画『あさきゆめみし』が最初だった。そんな紺野に2017年、中学時代の恩師から一報が入った。早稲田大学名誉教授・中野幸一が『正訳源氏物語本文対照』全10冊を刊行し、記念の朗読公演をしてくれないかという依頼だった。「恩師の頼みですから、しぶしぶお引き受けしました(笑)。それまで源氏物語といえば、恋の遍歴が書かれた物語という印象が強くて苦手でした。次から次へと浮き名を流して嫌だわって(笑)。でも中野先生の本を拝読して、自分はほんの一面しか見ていなかったんだなって。実際には男女の愛憎だけでなく、愛と裏返しの罪や人間の愚かさ、弱さなどが色褪せずに描かれていた。朗読座では、耳で聞いてストンと理解できない演目は睡魔に襲われる要因にもなりますので選びませんが、中野先生の現代語訳は原文に忠実な上、ですます調なので聞きやすい。本当に当時の宮廷に仕える女房たちが、語りかけているような感覚になると思います」朗読座では毎回映像や音楽を使った「眠くならない」演出も持ち味のひとつ。今回は二十五絃箏・中井智弥とパーカッション・相川瞳の演奏、さらに時代ごとに描かれた錦絵の映像が朗読を彩る。「中井さんは二十五絃箏の豊かな音色で、紫の上の心情や時の流れを幻想的にも官能的にも演奏してくださる。相川さんはNHK朝の連続テレビ小説で有名になった『あまちゃんバンド』で紅白にも出演された方。才能溢れた方々の力を借りて、私の朗読も一気にパワーアップという感じ。お正月でもあり華やかに分かりやすく、誰もが楽しめる公演にしたいなと思います」公演は2019年1月4日(金)に兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール、1月5日(土)に滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール中ホールにて上演。チケットは発売中。他、岡山・勝央、兵庫・加東公演あり。取材・文:石橋法子
2018年12月03日「わたしの恋愛って、どうすればもっとうまくいくのだろう」と悩んでいる人は、もっとたくさんのことを知るだけでうまくいく、ということもあります。つまり、自分磨きにいそしむとか、いろんな努力をすることなく、うまくいくこともあります。■■世の中って、知っているか知らないか、というだけのこと世の中って、知っているか知らないか、というだけのこと、とも言えます。たとえば、おそらく多くの人にとって『源氏物語』は、「難しすぎてわけのわからないお話」であると思います。たしかに源氏物語を読むのは大変です。現代語訳を読めば理解できるとか、源氏のマンガ(『あさきゆめみし』とか)を読むと理解できる、という人も、きっとすごく少ない。でもこれが、平安時代の役職を知っていたり(桐壺更衣(きりつぼのこうい)の更衣って、今でいうところの更衣室の更衣である、とか)、当時の女性のエロに関する考え方や、生活の場所(桐壺ってどこにあるの?とか)、生活習慣(平安時代の女性って、部屋の中を立って歩いていなかったの?とか)を知っていたら、すごくリアルに理解できます。古語とか、そんな高校生のときにさっぱりわからなかったことがわかっていなくても、十分理解できるし、かつ、おもしろい!つまり『源氏物語』の場合、古語うんぬんなんて知らなくても、当時の人の生活を知ってさえいれば、現代の大不倫物語みたいに楽しく読めるわけです。■■「人」について知っていることを増やすひるがえって現代。わたしたちは、なにを知っていれば、恋を楽しくドライブすることができるのか?1つは言うまでもなく「人」です。恋愛って、人と人がやるものだから、まず知っておくべきは人。簡単なところから言えば、人ってこんなことをされたら喜ぶんだ~ということを、知っているか知らないか、ということ。あるいは、人ってこういうことを言ったら、わけもなく嫉妬してくるんだ、というのを知っているか知らないか、ということ。ほら、よく、お勉強ばかりしてきて、ほとんど誰とも遊んでこなかった人に対して「この人は、人の心というものを知らない」と言う人がいるでしょ?たくさんの人と触れあうことで、人とはいかなる生き物なのか、が見えてきます。人と触れあうには、それなりの時間とコストがかかるので、もっと手っ取り早く知ろうと思えば、本当は本とか音楽や映画に当たるといいのですが・・・・・・あまり本を読むのが好きじゃない人もいるでしょうから、そういう人はスポーツをしてみるといいかも。スポーツってかなり頭を使うし、頭を使っている人たちが文字通り触れあえば、かなり人という生き物を知ることができます。(だからたとえば、おじさんたちはゴルフをするのです。取引先の「人」のことを知りたいから)。■■人という生き物って、こういう生き物なんだ自分磨きをしたり、モテるように彼の心を察する努力をしたり・・・・・・いろんな努力をしている人がいると思いますが、努力というより「知っていることを増やす」ことだけをすればいいのではないでしょうか?人という生き物って、こういう生き物なんだ、という「こういう」を増やしていくのです。映画をぼ~っと見ていても、それなりに「こういう」が増えてきます。誰かと飲みに行っても「こういう」が増えます(かなり増えます。もっともこの場合は、漫然と飲んでいてもちょっと・・・・・・ということですが)。とにかく、自分がやってみたいと思うことなんでもいいのでやってみる中で「知っている」ことを増やす!すると、『源氏物語』並みに難解だと思っていた男心を理解することさえも、「男心を読み解くって、超簡単じゃん!」と思えてきます。知っているか知らないか、だけなのです。知らなかったことを知った瞬間って、快感でしょ?だから、快感を味わう回数を増やすというのが、いい恋愛ができるコツなのです。(ひとみしょう/文筆家)(ハウコレ編集部)
2018年03月09日歌舞伎俳優の市川海老蔵(40)が2月1日夜、自身のブログを更新。3月1日から始まる特別公演『源氏物語』におけるクラウドファンディングの目標金額2,000万円に到達したことを報告した。 海老蔵は「クラウドファンディング」と題したブログを更新。「目標に達成しました」と報告し、「よかった。ありがとうこざいます三月の旅巡業自主制作にての源氏物語で新しい事に挑戦させて頂けるようです。心からありがとうこざいます。感謝致します」と気持ちを伝えた。 12月26日より開始された今回のプロジェクトは、『源氏物語』にプロジェクションマッピングというプロジェクタを使用して空間や物体に映像を投影する技術を用いて、源氏物語の幻想的な世界観を演出し、全国の劇場で行うことが目的で行われた。 支援コースとして、最低額の非売品の『源氏物語』公演パンフレットに名前を掲載される権利3,000円コースから、最高額の舞台出演権利&楽屋で海老蔵と写真撮影という300万コースまで1446名が支援者となり2月1日に目標金額を達成した。 ファンからは「おめでとうございます。3月の舞台とても楽しみにしています。」「目標達成!良かったです!海老蔵だんの人気凄いですね!嬉しいです。三月楽しみにしています。ご自愛下さい」おめでとうございます!!幻想的な素敵な舞台が実現する時、目撃者になりたいです☆あと5日で80%くらいだったので目標達成するのかなってちょっと思ってましたので自分のことながらとても嬉しかったです!ほんの少しだけの参加でしたがチームの一員みたいになれて?良かったです! 笑笑」「源氏物語、楽しみです。多くの皆様からの支援で素晴らしいものになっていくことを楽しみにしています。」などと目標達成を祝福するコメントが寄せられている。
2018年02月02日中高生の頃、古文の授業は好きだったという角田光代さん。 「『枕草子』や『方丈記』などのエッセイ系が好きで、『源氏物語』には特に思い入れはなかったんですが、今回訳して面白さに気づきました」現代語訳に取り組んだ日本文学全集『源氏物語』の上巻は、「古文が苦手だった人でもすらすら読める」と評判だ。「目指したのは読みやすさ、格式のなさ(笑)。複雑な敬語、建物のつくりの説明などは省き、人の感情の動きを際立たせるようにしました」全体を俯瞰して、何が起きているのかもよく分かるようにしたかった、と角田さん。ひとつのエピソードを読むだけでは分からない、全体の流れが見えてくるのが本書の特徴。「たとえば上巻の後半で光君が都を離れて明石の君に出会いますが、それよりずっと前に、家来たちが明石の君の噂をする場面があります。その時からもう、明石の君との一連の出来事は始まっているんですよね」読み進めれば、エンタメ性の高さに改めてびっくり。「男の人たちが恋愛談議をするボーイズトークがあったり、光君と頭中将のやけに親しい感じがBL的だったり。みんなすぐ和歌を詠みますが、それは現代のインスタグラムのようなもの。日本人は今も昔も、瞬間を切り取ることが好きなんですね」さまざまなタイプの女性たちが登場するのも読みどころだが、「“気が強い”“おしとやか”といった性格ではなく、その場の感情によって個性が表現されているのも面白いです。その気持ちは理解できるぞ、というのが多いですね。光君があまりに美しくて引け目を感じる様子は、私も若い頃きれいな男性がいると“きれいだと思っていると思われないようにしなきゃ”と意識しすぎて言動がおかしくなったりしたので、よく分かります(笑)」また、翻訳を通して光君の印象もずいぶん変わったという。「スーパーヒーローだと思っていましたが、実はクヨクヨしたりすねたりと人間らしい。感情のある男の人だなと思って。それが魅力だし、だから女性たちはみんなこの人が忘れられないんでしょうね」現在、中下巻の翻訳作業中だが、さらに感情描写が深みを増しているとか。上巻を読んでしばし待たれよ。かくた・みつよ作家。1967年生まれ。’90年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞してデビュー。’96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、’05年『対岸の彼女』で直木賞など多数受賞。『源氏物語』の現代語訳に角田光代さんが挑戦。上巻は二十一帖の「少女」までを収録。中巻は来年5月刊行、下巻は来年末の刊行予定。河出書房新社3500円※『anan』2017年10月4日号より。写真・土佐麻理子(角田さん)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2017年09月29日絶世の美男子の恋物語を綴った「源氏物語」。平安時代から読み継がれるこの物語には、いつの時代も変わらない悩み多き男女の恋愛模様が描かれています。そんな源氏物語を支えるのが源氏が恋に落ちる個性豊かな姫君達です。源氏から愛された、その"愛され力"を彼女達から学んでみましょう♪支える女〜明石の君〜朧月夜とのイケナイ情事がバレてしまったことで、源氏は暫く都を離れることになります。その期間を過ごした明石の地で出会ったのが明石の君です。今で言うところの…単身赴任先の浮気相手と言ったところでしょうか。そんな明石の君は源氏にとって唯一の娘を産みます。娘の嫁ぎ先によって自身地位を高めた時代、娘を産むことは重要なことです。源氏が都へと戻った後も明石の地で暫く過ごしますが、後に都へと移り源氏の自邸に部屋を与えられました。決して表立った存在ではありませんが、彼女の支え無しに源氏は揺るぎない地位を手にすることは出来なかったでしょう。男を育て出世させる"支える女"都で育った華やかで自信家の姫君達と違い、明石の君は生真面目で控え目な姫君です。"田舎育ち"というコンプレックスを強く感じていたせいもありますが、高い身分を棄て出家し、明石に移り住んだ信条深い父とそれを支えた母の影響も大きかったでしょう。いくら夫の意向だからと言って都を棄て去ることは容易なことではありません。間近で"夫を支える妻"を見て育った明石の君は自然とそれが身につきます。そして、父の夢を支え続けた母と同じように、源氏を支え、影から出世を手伝いました。最後はいいとこ取り!?明石の君的"支える女"とは源氏の帰京後も明石に残ったり、生まれた娘を本妻の養女にし、身を引いたりと"影"から支え続けた明石の君。ついには源氏との子が帝の妻になり、源氏は揺るぎない地位を手にします。と、同時に明石の君は誰もが一目置く存在へとなりました。源氏を支え、出世させたことで自らの揺るぎない地位も手に入れたのです。これこそがまさに"内助の功"と言われるもの。相手にとって最善の策を考え行動することは、相手を成長させるだけでなく自身の人格も高めます。そして、絆を深め唯一無二の存在となるのです。明石の君的"支える女"になる為に明石の君のような"内助の功"は是非とも身につけたい女子力ですが…"影"であり続けることは現代女性には合いませんよね。自身が表立って活躍している女性も沢山います。そんな現代女性の内助の功には心身共に自立していることが不可欠です。支えることは依存することではありません。相手にとってどんな存在でいることが1番支えになるか?を、客観的に考えることなのです。また、相手を理解する努力も大切。お互いが理解し合い、支え合えるようになればどんどん絆が深まりますよ♡支える気持ちを持っていれば支える価値のない人も見極めることが出来るようになります!!支える相手をしっかり見定める現代版明石の君を目指しましょう♡
2017年08月15日琵琶湖ホテルは9月1日から12月31日の期間中、琵琶湖ホテル2階「バー ベルラーゴ」にて、「百人一首カクテル」を提供します。■百人一首カクテル 概要百人一首の巻頭歌をはじめ、源氏物語の主人公・光源氏のモデルともいわれている源融(河原左大臣)の恋心を表現した歌など、三首の歌をイメージしたオリジナル和カクテルをご用意しました。百人一首の世界観をお愉しみください。提供期間: 2017年9月1日~2017年12月31日17:00~23:00(L.O.22:30)提供場所: 琵琶湖ホテル2階「バー ベルラーゴ」料金: ¥1400〜(税込・サービス料別)お問い合せ: 077-524-1225(琵琶湖ホテルレストラン予約/9:00~20:00)■百人一首カクテル メニュー・秋の実りと夜露¥1600「秋の田の かりほの庵の 苫をあらみわが衣手は 露にぬれつつ」【歌番号1 天智天皇】滋賀県内の日本酒のソルベと柿のジャムでつくる食べるカクテル。天智天皇の民を想う優しい心を柔らかい味わいで表現しました。食べたあとに長く残る日本酒と柿の香りが特徴です。・心に秘めた思い ¥1400「陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに乱れそめに しわれならなくに」【歌番号14 河原左大臣(源融)】みちのくを訪れた河原左大臣(源融)が恋仲になった長者の娘・虎女への乱れる恋心をグレープフルーツとゆずのリキュール、滋賀県産のアドベリーをはじめとする3種のベリーソースを使用して表現。ベリーソースを混ぜることで乱れる恋心を、甘酸っぱくもほんのり苦味のある味わいとともにお愉しみいただけます。・決意と祈り ¥1680「おほけなく うき世の民に おほふかな わが立つ杣に すみぞめの袖」【歌番号95 前大僧正慈円】比叡山に入山した前大僧正慈円の仏の加護を願う気持ちを、香り高いお茶とあずきのリキュールで表現。日本最古の茶園・日吉茶園のお茶を使用したゼリーと小豆のリキュール、塩で作った黒い泡がアクセントのほろ苦い大人の味わい。注文を受けてからお茶を淹れるため、お茶の甘みと旨みをより感じられます。■バー ベルラーゴ 概要イタリアンダイニング ベルラーゴに隣接する、琵琶湖に浮かぶ船のデッキをイメージしたカウンター席やゆったりくつろげるソファ席が特徴のリゾートバー。女性に人気のあるフレッシュフルーツを使ったカクテルをはじめ、種類豊富なドリンクをお愉しみいただけます。大人の雰囲気でありながら女性同士やお一人様でも気軽にご利用いただけます。(お問い合わせ先)琵琶湖ホテル レストラン予約TEL 077-524-1225
2017年08月05日絶世の美男子の恋物語を綴った「源氏物語」。平安時代から読み継がれるこの物語には、いつの時代も変わらない悩み多き男女の恋愛模様が描かれています。そんな源氏物語を支えるのが源氏が恋に落ちる個性豊かな姫君達です。源氏から愛された、その"愛され力"を彼女達から学んでみましょう♪健気な女〜末摘花〜末摘花と言えば、"醜女"いわゆるブスで有名な姫君です。対面する(=セックスする)まで相手の顔を知ることができない時代、こっそり垣間見したり噂話だけが相手の容姿を知る手段でした。とは言え、源氏が関係を持つ姫君は美女ばかりです。源氏的に、末摘花はハズレの姫君。一夜を共にし、改めて顔を見てギョッとしてしまいます。けれど、経済的にも苦しく、歌や琴もさして上手とは言えない末摘花を源氏は面倒みようと決意します。女の魅力は家柄と容姿、という時代に両方持っていない末摘花が源氏の寵愛を受け安定した暮らしを手に入れてしまったのです。可愛くないのに何故かモテる…男心をくすぐる末摘花末摘花の最大の魅力はなんと言ってもその"できない"ところです。なんでもソツなくこなし、面倒まで見てくれる女性はもちろん魅力的です。ですが、男性は"頼られたい"という願望も強く持っているものです。デキる女性が"君には僕は必要ないだろ?"なんて台詞を言われちゃうことがあるのもそのせい。全く頼りにされていないと存在価値を見失っちゃうんです。一方、何をやってもイマイチな末摘花は"あいつは俺がいないとダメなんだよ!"という台詞を男性に言わせることが出来る存在なのです。俺がいないと!!と思わせる末摘花流の"健気さ"とはそんな、"できないこと"が魅力の末摘花ですが、彼女の"健気さ"なしには源氏の心を掴むことは出来なかったでしょう。彼女は出来ないなりにいつでも一生懸命でした。そして、源氏を一途に愛し頼りにしていました。その健気で一途な振る舞いに源氏はほだされたのです。見た目や生まれ持った素質や家柄は関係なく、心で心を動かす。これは、末摘花の"健気さ"があって初めて成し得たことと言えます。末摘花的"健気な女"になる為に今も昔も、男性に「あいつは俺がいないと…」と思わせることは恋愛において重要なことです。そう思わせることで、男性にとっても欠かさない存在となります。そんな特別な存在になる為に欠かせないのが"健気さ"なのです。少し遠回りになったとしても相手に対して常に誠実に、見返りを求めずに尽くしてあげることが心を動かします。「あなたがいないとダメなの…」とアピールする恋愛術は沢山あります。けれど、多くの男性はそれを見抜き"あざとい女"と思っています。上手く振る舞えなくてもいいんです!それさえも健気さの魅力なのです。いつの時代も心は心で動かすものです!ピュアで健気な現代版末摘花を目指しましょう♡
2017年08月01日絶世の美男子の恋物語を綴った「源氏物語」。平安時代から読み継がれるこの物語には、いつの時代も変わらない悩み多き男女の恋愛模様が描かれています。そんな源氏物語を支えるのが源氏が恋に落ちる個性豊かな姫君達です。源氏から愛された、その"愛され力"を彼女達から学んでみましょう♪品格のある女〜葵の上〜葵の上は源氏の最初の妻です。源氏がまだ12歳という若さで婚約した、いわゆる政略結婚の相手でした。お嬢様故のプライドの高さと源氏よりも年上という負い目から、上手に甘えることが出来ず結婚当初はあまり良い夫婦関係とは言えませんでした。そして、源氏の子を産みようやく打ち解けた途端、命を落としてしまいます。彼女の死を家族だけでなく、数多くの家来が悼みました。その姿から、それまで気がつかなかった彼女の人望と情深さが明るみになります。源氏は失って初めて甘え下手な女の真の優しさに気がつき、葵の上の死を嘆きました。老若男女、万人に愛される品格プライドが高く冷淡なイメージで描かれることの多い葵の上ですが、それは単に恋愛の仕方を知らなかっただけでしょう。誰かに恋する前に源氏と婚約し、家を守るという大役を任されたのだから仕方ありません。源氏に対して冷たい態度を取ってしまうのも、不安や寂しさ故のこと。その証拠に、比較的自由に仕える主人を決めることの出来た当時、彼女の元には数多くの者が仕えていました。本当に冷たい人だったのならそんなに多くの人が仕えることはなかったでしょう。身分も性別も関係なく慕われていた葵の上。その姿からは裏表のないおおらかさ、そして"品格"がうかがえます。生きている間に彼女のそんな魅力に気がつけなかった源氏はまだまだお子様だったのでしょうね。妻にしたいと思わせる!葵の上的"品格ある女"とはそもそも葵の上は帝へ嫁入りさせる為に幼い頃より英才教育を受けていた姫君です。そんな超お嬢様の葵の上が、つけ上がることなく多くの人々から慕われる品格を身に付けることが出来たのは、彼女が"思いやり"の心を持っていたからでしょう。自分を慕う人々への感謝と、彼らを守る責任感が葵の上の"品格"なのです。この"品格"は今も昔も良妻の必須アイテムと言えます。周りへの気配りと自身の役割への責任感を兼ね備えた女性なら安心して家庭を任せることが出来ますよね。葵の上的"品格ある女"になる為にでは、品格とはどのようにしたら身につくものなのでしょうか?葵の上のように超お嬢様である必要はありませんが、身につけたいからと言って突然身につけられるものでもありません。品格とは毎日の行いの積み重ねによって少しずつ光を強くしていくオーラのようなものなのです。まず、周りの人の行動や発言に敏感になることが大切。相手が嫌がること、喜ぶこと、どうして欲しいか、欲しくないか…相手の動きからそれらを推測し先回り出来るようになりましょう。そして、次は自身の行動や発言に責任を持つことです。どんな小さな約束でも守ることが出来るようになりましょう!品格に貧富や容姿は関係ありません!また、品格は恋愛だけでなく様々な人間関係を豊かにしてくれます!恋も仕事も充実した現代版"葵の上"になりましょう♡
2017年07月11日絶世の美男子の恋物語を綴った「源氏物語」。平安時代から読み継がれるこの物語には、いつの時代も変わらない悩み多き男女の恋愛模様が描かれています。そんな源氏物語を支えるのが源氏が恋に落ちる個性豊かな姫君達です。源氏から愛された、その"愛され力"を彼女達から学んでみましょう♪知的な女〜六条御息所〜六条御息所は10代の源氏が恋した年上の女性です。その年齢差は諸説ありますが、一回り前後だったのではないかと言われています。また、彼女は源氏にとって初めての愛人でもありました。年上ならではの淑やかさもさることながら、その聡明さに同じく頭脳明晰な源氏は心惹かれました。むやみに姿を晒さない平安時代の高貴な男女は、仲を深める為に手紙や詩の交換をします。詩のセンスや字の上手さが恋愛においても重要なポイントだったのです。また、勉学に励む若い源氏にとって、御息所との時間は学ぶところが多く、セックス以外の時間も楽しめる魅力的な女性だったのです。年下男子を虜にした知的な逢瀬今も昔も、"女が年上"であることは少なからず特殊なことです。特に日本人男性は若い女性を好む傾向にあります。そんな年齢差を超越して源氏が六条御息所に惹かれたのは、やはりその"知的さ"にあったと言えます。源氏と出会う前、六条御息所は東宮妃(皇太子の妻)でした。その経歴から、ただ"頭がいい"だけではなく教養、詩や音楽のセンス、そして男性を楽しませるトーク術にも長けていたことが想像できます。物語や詩について語り合ったり、共に音楽を奏でたり。そんな、若い姫君には真似できない平安時代流"大人のデート"で六条御息所は源氏を虜にしたのです。デキる男を楽しませる、六条御息所的"知的な女"とは【源氏物語に学ぶ愛され力④見守る女〜紫の上〜】でも書いたように、源氏はただイケメンなだけではありません。聡明で、さらには様々な才能に満ち溢れた"デキる男"です。そんな彼を容姿やセックス以外でも虜にした六条御息所。彼女は源氏だけでなく、東宮からも寵愛されていました。2人の"デキる男"を虜にした彼女の"知的さ"。それに欠かせないものは"教養"、そして"トーク術"です。どんなに美しい女性でも、会話のキャッチボールが出来なければすぐに飽きられてしまいます。話していて楽しい、また会いたいと思わせるには相手の話をちゃんと理解し、それに反応出来なくてはなりません。これは現代のハイスペック男性にも同じことが言えます。また、ただただ自分の知識や考え方を論じればいいというものではありません。そこで、相手との関係性や立場をわきまえることも必要となるのです。六条御息所に学ぶ"教養・トーク術"とは教養やトーク術は幅広く様々な知識を学ぼうとする過程で身につくものです。どんなことでも知識や学びは人間力を深め、いい女度を上げてくれます。まずは、新聞を読んだり、自身や相手の興味のある分野の本を読んでみたり、気になっていた習い事を初めてみたり…と、身近なことから初めてみましょう!空き時間や移動時間にスマホでニュースを見たり本を読むだけでも毎日多くの情報や知識が身につきます。現代版"六条御息所"になって玉の輿に乗っちゃいましょう♡
2017年06月26日絶世の美男子の恋物語を綴った「源氏物語」。平安時代から読み継がれるこの物語には、いつの時代も変わらない悩み多き男女の恋愛模様が描かれています。そんな源氏物語を支えるのが源氏が恋に落ちる個性豊かな姫君達です。源氏から愛された、その"愛され力"を彼女達から学んでみましょう♪見守る女〜紫の上〜紫の上は幼い頃より源氏の元で育てられ、その後、妻となった姫君です。何も知らない無垢な少女を理想の女に育て妻にする…理想の女性に対する少し異常なまでの探究心が感じられますよね。けれど、この理想の女を育てる源氏の行動を"男のロマン"だと言う現代男性も少なくありません。自分しか男を知らぬ従順な存在…それは男性の征服欲を刺激するのでしょう。とはいえ、どんなに無垢な女であっても心ある人間です。寂しさや嫉妬から源氏への反抗心を持つこともありました。けれど、紫の上はそれを必死に我慢し受け入れようとします。その姿もまた、源氏には愛おしかったのです。源氏の出世を支えた紫の上の"見守り力"源氏物語は源氏の恋模様にクローズアップした物語ですが、その内容からは源氏がただの恋多き貴公子ではないことが分かります。様々な才能に恵まれ、さらには頭脳明晰、仕事もデキて人望厚く、晩年は国を左右する重要なポストについているのです。けれど、そんなハイスペックな源氏も全てが順風満帆だったわけではありません。一度は都からの追放、いわゆる左遷されたこともありました。その間も家を守り、源氏を励まし支え続けたのが紫の上なのです。政略結婚だった最初の妻と違い、紫の上は源氏に選ばれ妻の座につきました。夫の行動や考えに寄り添い、何があっても常に味方でいてくれる…源氏にとって紫の上は帰るべき家のような存在、それはまさに"理想の妻"だったのです。紫の上に学ぶ、男を育てる"見守り力"とは紫の上は、夫を出世させる、"内助の功"の見本のような存在といえます。現に、源氏の出世は紫の上の存在無しにはなり得なかったでしょう。落ちぶれたときも見放さず、源氏が連れ帰った愛人の子も大切に育てました。愛人の子…とまでは言いませんが、男のダメなところも受け入れ、フォローする…これが紫の上の見守り力です。そして、それは女の"器の大きさ"の表れでもあります。男性には常に強くあって欲しいのが本音ですが、良いときもあれば悪いときもあるし、落ち込むことも、弱音を吐きたるなることだってあります。そんな弱い部分をもその人の一部だと受け止め、否定しない。それが男性を育てる"女の器"。特にステイタスのある男性ほど、ホッと安らげる"家"を探しているものです。男性を優しく見守る余裕と母性を育てましょう!源氏が紫の上を育てた以上に、紫の上が源氏を育てたのかもしれません。大きな器で男を育てる!現代版紫の上を目指しましょう♡
2017年06月12日絶世の美男子の恋物語を綴った「源氏物語」。平安時代から読み継がれるこの物語には、いつの時代も変わらない悩み多き男女の恋愛模様が描かれています。そんな源氏物語を支えるのが源氏が恋に落ちる個性豊かな姫君達です。源氏から愛された、その"愛され力"を彼女達から学んでみましょう♪自分を貫く女「藤壺」源氏が生涯をかけて誰よりも愛した女性…それが藤壺です。藤壺は父親の若い後妻、源氏の継母にあたる存在です。生母に似たその女性に少年の源氏は初恋をします。その後、成人してもなおその恋心は消えることなくむしろ強くなる一方…。その思いを何とかして遂げようと、実家に帰っているところに押し掛けついに一夜を共にします。禁断の関係…許されざる恋心…そして、不義の子…と、現代の不倫ドラマに負けず劣らずのドロドロっぷりなんですが…そんな中でも藤壺はずっと魅力的な存在でい続けます。それは、自身のプライドを守る為に絶世の美男子と謳われた源氏からのアプローチを頑なに拒み続ける姿があったから。女性に拒否権がないこの時代、身体は許しても心は決して許さない、そんな藤壺の意思を貫く姿に、源氏は諦めるどころかどんどん思いを強くしました。追わずにはいられない!"貫く女"自分の意思を貫く女、藤壺はどこか現代的な雰囲気を感じることができる姫君です。前回登場した"従順な夕顔"とは違い、彼女は源氏の思い通りになることはありませんでした。しかし、源氏はこの年上の姫君を追い続けます。思い通りにならないことが男の"追いたい"本能を刺激し、かえって藤壺への思いを燃え上がらせたのです。「追われるよりも追いかけたい」これはいつの時代も変わらない男性の狩猟本能です。逃げられるほどに捕らえたい欲求が高まります。困難な獲物ほど、我が物にしたときの期待は高くなり、諦められなくなってしまうのです。男性が追いたくなる!藤壺に学ぶ"貫きテク"藤壺のように男性に追いかけられる存在になるための現代版"貫きテク"とはどのようなものでしょうか?まず、気をつけたいのは自分の意見や価値観を相手に押し付けることを貫きと勘違いしないことです。それではただのワガママ女になってしまいます。"貫き"とは、感情に流されず優先順位を考え行動することです。恋人が出来ると常に彼が第1優先になり、無意識に様々なことを犠牲にしてしまっていることはないでしょうか?今の自分にとって大切なもの、重要なことをしっかり見極め、彼からの誘いを断れる。自身の考え方や生き方を理解してもらう努力が出来る。それが"貫き"です。油断したら振られてしまうかも!そう、男性に思わせるイキイキとした貫きが愛され力を高めるのです。付き合いだしてからもなお彼から"追われる"存在でいることが2人の愛を深めます♡自分の生き方は自分で決める!そんな現代の藤壺を目指しましょう♪
2017年05月25日熊本地震の発生を受け、歌舞伎俳優の市川海老蔵(38)が16日、京都劇場で上演中の「市川海老蔵特別公演源氏物語」にて、募金活動を行った。海老蔵は、昼の部公演終了後、ロビーで募金活動を実施。共演者と共に、観客らに募金を呼びかけた。「熊本の八千代座公演に伺っていることもあり、微力ながら私にできることはと思いまして、緊急募金を実施させて頂きました」とし、「一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます」とコメントしている。海老蔵は地震発生後、自身のブログのコメント欄を伝言板として開放。「急遽 地震でつながらない方!伝言板に使ってください!!」と題してブログを更新し、「電話つながらないとか連絡つかない方ご利用ください。よろしくお願いします。微力ですが、私に今できる事これくらいです」と呼びかけていた。
2016年04月16日4月6日(水)から16日(土)まで京都劇場にて上演される市川海老蔵特別公演『源氏物語 第二章~朧月夜より須磨・明石まで』の製作発表会見が2月22日、京都市内のホテルにて行われ、市川海老蔵が出席した。市川海老蔵特別公演「源氏物語 第二章~朧月夜より須磨・明石まで~」のチケット情報2014年春の南座で初演された市川海老蔵特別公演『源氏物語』では、「歌舞伎」と「能」と「オペラ」、という斬新な取り合わせを「源氏物語」の世界に表現。敷居が高いとも言われる三つの伝統芸能を昇華させた舞台は大きな話題を呼び、その後全国でも上演を重ねた。今回満を持しての第二弾の上演ということで企画から本公演に携わる市川海老蔵は「光源氏を演じるうえで表現したいのは前回同様“心の闇”。そして日本四季の美しさをこの『源氏物語』で表現していきたい」と力強く意気込みを語った。また前回に続き脚本を担当する今井豊茂は「続編ではありますが一つの作品として楽しんでいただけるものに仕上がる予定。前半はオペラと歌舞伎、後半は能と歌舞伎でみせていくという構成で考えています」と、構想中の内容にふれた。また海老蔵は「京都にもぴったりの演目だと思うので、文化に触れてもらうきっかけになれば。アクセスのいい京都駅で途中下車していただいて、新しいお客様にもぜひご覧いただきたい」と公演をアピールした。今回は、「源氏物語」に登場する女性の中でも最も人気が高いと言われる朧月夜との恋から「須磨」「明石」の巻を中心に、再び、日本最古のラブストーリーを“歌舞伎×オペラ×能楽”の奇跡のコラボレーションにより、市川海老蔵が新たな魅力とともに描き出す。チケットぴあでは一般発売に先駆けて、ぴあプレミアム会員限定WEB先行抽選先行(いち早プレリザーブ)を3月1日(火)11時まで受付。WEB先行抽選先行(プレリザーブ)を2月26日(金)11時から3月3日(木)11時まで受付。
2016年02月26日かの有名な『源氏物語』には、どうじに複数の人を愛する男女がたくさん出てきます。だからなのか、受験に出てくるくだりと、出てこないところが、わりに判断しやすいのだそうです。男がどうじに5人の女性と付き合っている・・・・・・そして女たちは嫉妬に狂っている・・・・・・こういうことをあからさまに書いてある箇所は、おそらく受験に出てこない。■今の「不倫」は、むかしは「いいこと」だった今の時代の不倫とは、みなさんがよく知っているあの行為のことですが、平安時代にあっては、どうじに複数の人を愛せないことこそが、人の倫(みち)に外れている「不倫」だったとのことです。*「わたしは彼にとって、複数いる彼女のひとりに過ぎない」――こんな恋愛をしていたら、当然そこには嫉妬が生まれてきますよね。この嫉妬という感情をどう自己処理するのか?これが、平安時代の人たちのテーマでした。嫉妬心を抱くなんて愚かだと知りつつも嫉妬に狂い、お坊さんに相談するとか、嫉妬に狂って妙な悪霊と会話をしてしまうとか、あるいはいかに彼を束縛するかを考え抜くとか・・・・・・こういうような、とても人間臭いドラマが『源氏物語』には書かれているのでしょう(全編を読んだことがないので、「でしょう」と書きました)。■彼のことを束縛するのであればいつの時代も、いかに彼のことを好きになろうと、いかに彼を愛そうと、彼の心までは束縛できない。でも、彼のことが大好きだから、束縛してしまう、あるいは束縛したいと思ってしまう。愛すれば当然の気持ちですよね。でも、彼のことを束縛するのであれば、どこまでも彼のことを愛し抜く覚悟が求められるように思います。束縛は、たいてい自分のことがかわいいからするものです。自分がかわいい・・・・・・自分が傷つきたくない、だから彼が今どこで誰と会っているのか知りたい、だから頻繁に彼に電話をかける。あるいは、自分が傷つきたくない・・・・・・だから、彼がほかの女子とごはんを食べに行くのを阻止してしまう。*でも、彼のことをどこまでも愛し抜こうという覚悟のもとで、彼を束縛するなら、「束縛のしかた」が、ちょっと変わってくるでしょう。いとしの彼が、ほかの女子とごはんに行きたいと言っている・・・・・・行きたいのであれば行ってくれば?わたしはぜんぜんOKだから・・・・・・こんなふうに思って、彼に1万円を握らせる・・・・・・これだって、「少し遠回しな」束縛であるはずです。1万円を握らされた彼は、きっと1万円の範囲内でべつの女子と食事をする「だけ」でしょう。あるいは、彼女からお金をもらったら、彼は彼女に「男気」を感じて、べつの女子と食事ではなくお茶だけして帰ってくるかもしれません。■みんな束縛のしかたが甘いそもそも、今の時代の男がだらしないとも言えます。どうじに複数の女子を愛してしまったのであれば、人の倍、3倍、4倍はたらいて、たくさんお金を稼いで、いつでも全力ですべての彼女を満足させることができる強靭な肉体を持っていなくてはならない。でもそういう男はごく少数で、ふたりはおろか、ひとりの女子もろくすっぽ愛せない・・・・・・だから浮気だ不倫だ、嫉妬だ束縛だと、女子たちが騒ぐことになる。*本当は、男は、どうじに複数の女子を愛してしまったなら、「それなりの」覚悟が求められます。それなりの覚悟とは、愛してしまった複数の彼女全員から、指を指され、ののしられ、あげく、ひとりぼっちになってしまうこともある、そうなったとしてもしかたない、という覚悟です。こういう悪夢を夜ごと見ている「プレイボーイ」もいるそうです。ひとりぼっちになった彼を、それでも愛する覚悟があれば、女子は気の向くまま彼を束縛しても、ぜんぜんOKでしょう。それはもう、ありふれた恋ではなく、古今東西で語り継がれるような愛の物語だからです。(ひとみしょう/ライター)(ハウコレ編集部)
2016年01月28日東京都・表参道の根津美術館は、王朝文学から平家物語、曾我物語、西行物語、お伽草子まで、さまざまな物語を描いた絵画作品のコレクション展「物語をえがく -王朝文学からお伽草子まで-」を開催している。会期は12月23日まで(月曜休館、ただし11月23日は開館し、翌24日休館)。開館時間は10:00~17:00。入館料は一般1,000円、学生800円、中学生以下無料。同展は、伊勢や源氏の王朝文学から平家物語、曾我物語、西行物語、そして酒吞童子をはじめとするお伽草子まで、さまざまな物語を描いた多彩な形式の絵画作品を集め、展示するもの。古くから絵に描かれ、楽しまれてきた物語だが、たとえば、最古の歌物語である伊勢物語の存在が文献上に知られるのは、源氏物語のなかに絵巻のかたちで登場するのがはじめてとなる。ほかにも、源氏物語の作中で行われた「絵合」というイベントでは、ほかにもさまざまな物語絵が競いあわされているという。また、源氏物語には、物語を音読させながら絵を眺めるといった鑑賞方法も記されており、やはり物語の楽しみが絵とともにあったことがうかがえる。源氏物語も、成立後まもなく絵に描かれ始めたと考えられているということだ。物語絵は、中世まではもっぱら絵巻や冊子、色紙といった小画面に描かれており、絵巻ではストーリー展開や情景の移り変わりが横長の画面に巧みにあらわされ、色紙でも複数の画面をアルバムに仕立てる画帖が人気を集めていた。やがて、近世になると屏風にも描かれるようになり、物語のダイジェストを大画面に散りばめるタイプがある一方、一場面のみを大きく印象的に描く作例もあったということだ。なお、関連プログラムとして、学芸員がスライドを用いて説明するスライドレクチャー「物語をえがく」(11月25日・12月11日)、「扇面絵意画巻」(12月4日)が開催される。開催時間は各日13:30~約45分間。予約不要、聴講は無料だが入館料が必要となる。また、会期中同館庭園の紅葉が見ごろを迎えるため「南青山で紅葉狩り」キャンペーンが開催される。開催期間は11月25日~11月29日。キャンペーン期間中は茶庭開放が行われ、11月26日15:00~16:00には茶室「一樹庵・披錦斎」に入ることができる(入室のみ、お茶の用意はなし)。
2015年11月25日宝塚歌劇花組公演『新源氏物語』『Melodia-熱く美しき旋律-』が10月2日、兵庫・宝塚大劇場で開幕した。1981年に初演された本作は、芥川賞など数多くの受賞歴を持つ小説家・田辺聖子が1978年に上梓した『新源氏物語』をもとに作られた作品。26年ぶり3度目の上演となる今回、圧倒的に美しいビジュアルと色気を持ち、歌唱力にも定評のあるトップスター・明日海(あすみ)りおが“光の君”を演じ、観る者を魅了している。宝塚歌劇花組『新源氏物語』チケット情報華やかな平安の宮廷を背景に、光源氏の愛と苦悩をドラマチックに描いた本作。幼い頃に母・桐壺の更衣を亡くした源氏は、母に生き写しの桐壺帝の妃、藤壺の女御に恋慕の情を抱いていた。美しい青年に成長した源氏は溢れる想いを抑えきれず、ある夜、藤壺と一夜を過ごす。その後、秘密の恋に苦しむ源氏は、藤壺の面影を追って、さまざまな女人との逢瀬を重ねていく…。パッと照明がステージを照らした瞬間、壮大で美しい舞台が目に飛び込む。まるで絢爛豪華な日本画を見ているようなプロローグで、観客をその世界へと誘導していく。そしてその中でしっとりと舞い踊る明日海の、並み外れた美しさにうっとり。当代きっての美男子を気品の高さも漂わせながら繊細に演じているが、藤壺との逢瀬では、激しく情熱的に狂おしい愛を表現する。藤壺を演じるトップ娘役、花乃(かの)まりあも、義理の母としての母性を感じるたおやかな雰囲気と、女性としての葛藤をバランスよく見せている。また、芹香斗亜(せりか・とあ)は、源氏の随身である惟光を実直に表現。源氏に激しい愛情を持つ六条御息所を演じるのは、柚香光(ゆずか・れい)。抑えた演技ながらも、生霊にもなる強い思いを内に持つ御息所を丁寧に体現する。さらに後半では、頭中将の息子・柏木役をフレッシュさと熱さを持って演じている。第二部のショーは、熱く美しいメロディと躍動感あふれる歌と踊りで見せる。クラシカルな雰囲気でスタートしたかと思えば、一瞬にしてトロピカルカラーの衣裳に変わり、カルナバルのホットな群舞を展開する。ジャズのリズムに乗せたクールなシーン、煌びやかでエキゾチックなシーン、情熱的なデュエットダンス、大人っぽい黒燕尾の群舞など、瞬きする間も惜しいシーンが次々と続いていく。明日海を中心とするフレッシュな花組生が見せるエネルギッシュなステージ。お芝居の華やかで美しい、しっとりとした世界観とのギャップを楽しんで。兵庫・宝塚大劇場公演は11月9日(月)まで。11月27日(金) ~ 12月27日(日)まで、東京宝塚劇場にて上演される。東京公演のチケットは10月25日(日)より一般発売開始。取材・文:黒石悦子
2015年10月07日宝塚屈指の美貌を誇る花組トップスター・明日海りおが、『新源氏物語』でいよいよ光源氏を演じる。本作は田辺聖子の小説をベースに柴田侑宏が舞台化した宝塚歌劇の名作で、26年ぶり3度目の上演。平安王朝の世界を華やかに見せながら、絶世の美男子の愛の遍歴をドラマティックに描く。宝塚歌劇花組 チケット情報美しい品のある着物姿で現れた明日海。「稽古場から優雅な身のこなしを意識しています。家では白檀のお香を焚くようになりました」と、すっかり雅な世界に浸っている。「光源氏は名前だけでも大きく、とても責任を感じています。色々な資料を読んでいると何時間も経っていたということも。とても入り込みやすいです」。その中で明日海が目指すのは、台本に忠実な光源氏像。「この作品の中で源氏は藤壺の女御の面影を追い続けています。出会う女性たちそれぞれへの愛も真実ですが、また藤壺への想いに返ることへの自分の葛藤。彼をかき立てる“情熱”を、共感を呼べるように演じたいです」。2008年の月組大劇場公演『夢の浮橋』新人公演では、光源氏の外孫・匂宮を演じた“縁”もある。「匂宮のほうが野性的。同じ血を受け継ぐあの役を活かしながら、匂宮との違いも自分の中ではっきり出して演じたいです」。花組トップに就任して1年余り。男役の美学を極めつつある今、数々の姫君を相手に、甘い貴公子の内にある魂をくっきりと見せてくれそうだ。「主演をさせて頂くようになって、心の内を前面に出すお芝居を意識しています」と語る明日海が頼もしい。同時上演のグランド・レビュー『Melodia -熱く美しき旋律-』は、「プロローグや中詰はラテンで、“熱く”の部分が強いショーです」と笑う。「下級生までたくさんの場面に出ているので、エネルギッシュにお届けしたいです。私はスキャット的な歌に挑戦したり、花乃(かの)まりあと今回は大人っぽいデュエットダンスを踊ります。コンビを組んで大劇場公演では2作目なので、また違った表情をお見せできたらいいですね」。8月の台湾公演では観客の鳴りやまない拍手に感動したという。「拍手が降ってくるような感覚が忘れられません。花組の仲間は海外でも揺るがない安心感があり、心強かったです。今回は日本物のお芝居の楽しさを日々発見していますし、ショーでは身体を解放しながら踊っています。切り替えが必要ですが、それ自体を楽しんで臨みたいです」。香り高き王朝ロマンから、心躍るリズムの連続へ。この振り幅の妙を存分に味わってほしい。公演は宝塚大劇場にて10月2日(金)から11月9日(月)まで上演。東京宝塚劇場公演は11月27日(金)から12月27日(日)まで。東京公演は10月25日(日)より一般発売を開始。取材・文/小野寺亜紀
2015年09月24日直木賞作家・黒川博行の受賞後第一作である小説「後妻業(ごさいぎょう)」を、『愛の流刑地』『源氏物語千年の謎』を手掛けた名匠・鶴橋康夫監督が映画化。この度、主演に大竹しのぶを迎え、豊川悦司、笑福亭鶴瓶、永瀬正敏の出演が明らかになった。中瀬朋美(尾野真千子)は苛立っていた。父の中瀬耕造(津川雅彦)が再婚しようと婚活パーティーへ足繁く通うからだ。そうして出会った後妻の小夜子(大竹しのぶ)はブランド物に身をつつむ高飛車な女だった。やがて父耕造が倒れ、やがて容態が急変し耕造は死亡。小夜子に公式証書遺言状を突きつけられ、遺産はすべて小夜子のものになり、遺族にはビタ一文残らないと知らされる。朋美は探偵の本多(永瀬正敏)を雇い、小夜子のことを調べ始める。小夜子は、色香で老人を喰う“後妻業”の先兵だった。背後には結婚相談所所長の柏木(豊川悦司)がいた。高齢の資産家が入会すると柏木は小夜子に紹介、小夜子は次々と老い先短い孤独な男たちを籠絡し、柏木の入れ知恵によって資産を奪い取り、いつも2人で分け前を折半していた。耕造の死後、小夜子は柏木の主催する新たな婚活パーティーへ。2人はそこで不動産屋の隠居・舟山喜春(笑福亭鶴瓶)に目を付ける。デートを重ね、順調に舟山を後妻業の術中に陥れていくが、なんと小夜子が優男の舟山に本気で惹かれはじめ…。主人公・小夜子を演じるのは、多くの鶴橋作品への出演を果たしている大女優・大竹しのぶ。小夜子と共に独り身の老人達を騙していく結婚相談所所長・柏木役に、豊川悦司。小夜子と柏木を追い詰める探偵を永瀬正敏、父を殺されたと疑い探偵に調査を依頼する中瀬朋美を尾野真千子が演じる。また、小夜子が次のターゲットとして狙う不動産屋の隠居・舟山喜春に笑福亭鶴瓶。小夜子の息子・博司役に風間俊介、朋美の父・中瀬耕造に津川雅彦、朋美の姉・西木尚子に長谷川京子、柏木の愛人・三好繭美に水川あさみ、小夜子と柏木の協力者・瀬川英子に余貴美子、そして被害に合ったとされる元夫たちに森本レオ、六平直政、伊武雅刀など、豪華な役者陣が脇を固める。以下、キャストコメント■大竹しのぶ(武内小夜子役)16年振りの鶴橋組なので、本当に楽しみにしていました。ワンカット撮る度に、「よーし、オーライ」と言って下さる監督の声を聞くのは、役者としてこの上ない幸せです。気心の知れた素敵な豊川さんと思いっ切り“悪”を楽しみたいと思います。そして、始めて芝居をする鶴瓶さんと、どんなことが起こるのか、すごーく楽しみで、ちょっと恐いです。とにかく、面白い映画になるよう監督についてゆきます。■豊川悦司(柏木亨役)あまりに底抜けな企画とキャストにワクワクドキドキ満載な気分です。鶴橋監督と大竹さんと手をとりあって、チャーミングなピカレスクロマンを創っていきたいと思います!■笑福亭鶴瓶(舟山喜春役)僕のどこを見て、鶴橋監督がこの役をやらせたいと思ったのか…とにかく鶴橋監督というとてつもなく面白くてステキな人が、僕を出演させて良かったなと思ってくれるよう頑張りたいです。大竹しのぶさんはよく知っているけれど初共演。豊川悦司さんは少しだけお会いしたことがあるけれどとても面白い人。魅力的なお二人との共演もとても楽しみです。大竹さんとはベッドシーンがあるようなんですが、それはお断りしたいと思っています(笑)。■永瀬正敏(本多芳則役)再び鶴橋監督とご一緒出来る事、とても嬉しいです。素晴らしい共演者の皆さんと共に鶴橋監督の世界に“ドップリ”浸からせていただきたいと思っています。『後妻業』は2016年全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年08月04日『源氏物語』とは紫式部が記した平安時代を代表する世界的に有名な日本文学です。男性も女性も虜にしてしまうほどの美貌を持った光源氏。そんな彼は宮廷イチのプレイボーイでもありました。そこで今回、光源氏の妻・彼女たちをタイプ分けしながら、プレイボーイに愛される女性はどんな人なのかをみてみましょう。○奥ゆかしい和風美人 - 「藤壺の宮」「紫の上」まずは、光源氏が最も愛した女性、「藤壺の宮」と「紫の上」から。2人とも容姿端麗で気が利いて、頭も良くて優しいという、まさにパーフェクト美人でした。藤壺の宮は母親を早くに亡くした光源氏の母代わりであり、姉代わりでした。いつしか光源氏はそんな藤壺の宮へ恋心を抱くようになったのですが、藤壺の宮は実父の後妻。しかも、父は時の帝(天皇)でした。つまり、藤壺の宮と結ばれるということは、父への裏切りであり国への裏切りでもあったため、光源氏の恋は決して実らせてはいけない恋だったのです。実はこの時、藤壺の宮も光源氏に恋心を抱いていました。それなのになぜ光源氏を拒んだのでしょうか? それは保身のためでもありますが、1番は光源氏を想ってのこと。不倫が完全悪だった時代に父、しかも帝の妻と結ばれるなんて重罪も重罪。見つかったら死刑で済むどころではありません。さらに、藤壺の宮は自分を惜しみなく愛してくれる夫の帝にも配慮をし、2人のために自分を押し殺して耐えたのでした。一方の紫の上は、藤壺の宮にそっくりだという理由から光源氏が幼い頃から女性としての立ち振る舞いや教養を教え込み、大切に育て上げてのちに正妻とした女性です。光源氏は彼女に藤壺の宮の面影を投影していたのです。紫の上は本当に人間のできた人で、正妻になった後も光源氏の他の愛人に嫉妬することも、愛人の家へいそいそと出かける光源氏を醜く引き留めたりすることもしませんでした。それどころか愛人の子どもを引き取り、皇后にまで育て上げたのです。その際、自分に子どもを託してくれた光源氏の愛人を敬い、気遣う手紙を書くなど、細かいところにまで気の回る女性だったことがうかがえます。この2人に共通しているのは、男性を立てて堪え忍ぶ、いわば古き良き日本の女性。光源氏のように浮名をたくさん流した男性にとっては、口やかましく自分の行動をとがめる女性より、ある程度自由にさせてくれて最終的に大きな愛で包んでくれる、そんな女性の方が家に帰ってきたいと思わせたのでしょう。○誇り高きインテリ美人 - 「六条御息所」「明石の君」次に紹介するのは「六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)」と「明石の君」。2人は、才色兼備という言葉がぴったりの女性で、教養があって頭の回転も早く、特に知性あふれる女性でした。六条御息所は先の春宮(とうぐう)の妻で光源氏よりも8歳年上の未亡人でしたが、光源氏に会話を楽しむなら六条御息所が1番だと言わしめたほどでした。また、字もとてもきれいで、彼女にかな文字を書かせたら右に出る者はいないとまで言われたそう。初めこそ、「こんな若造に恋をするなんて! 」とくすぶる恋心を否定して葛藤していたものの、自分の恋心を認めた六条御息所は燃えるような愛情を光源氏に捧げ続けました。その勢いは凄まじく、いつしか嫉妬に代わり、光源氏の恋人を2人も呪い殺してしまうほどでした。光源氏もこの六条御息所の激しい愛を認め、生涯で最も愛情を捧げてくれたのは六条御息所だと言っています。しかし、六条御息所の愛は重すぎたようで、最後には六条御息所をあまり訪ねなくなってしまいました。そして明石の君は、光源氏が政治的騒動により須磨に流された時に出会った恋人。紫の上がいなかったら正妻にしていた、と光源氏に言われるほど愛された女性です。光源氏の愛人たちの中では実質ナンバーワンでした。明石の君は身分は低かったのですが、六条御息所に匹敵するぐらいの教養の持ち主。光源氏が彼女に求愛したのもそういった理由からでした。明石の君は当初、身分の違いから光源氏の求愛を拒んでいましたが、父親の勧めもあって最終的に光源氏の愛を受け入れ、女の子を身ごもります。その子が先述した紫の上が「愛人から引き取り、皇后にまで育て上げた子」です。この2人に共通しているのは、初めは光源氏の求愛を拒んだこと。ころっと自分になびく女性よりも、自分の考えをしっかり持っていて身の振り方をわきまえている、その誇り高さが故に光源氏は興味を持ったのでしょう。ただ、光源氏は彼女たちと話すときは常に気を張っていないといけないから少し疲れるとも言っていますから、賢すぎるのも問題だったみたいです。○女は気ごころで勝負 - 「花散里」「末摘花」女性には事欠かなかった光源氏ですが、関係を持ったのはなにも美人だけではありません。「花散里(はなちるさと)」と「末摘花(すえつむはな)」の2人は、特別美人ではありませんでしたが、光源氏から重宝された女性でした。花散里は、先に見た4人のようにずば抜けて美人でも教養があるわけでもなかったので、正直言って花散里の家に光源氏が足を向ける日はそう多くはありませんでした。しかし、光源氏は自分が落ち込んだり気弱になったりした時は決まって、花散里のもとを訪れました。それは花散里が並はずれておおらかで優しく、心休まる性格をしてたからに他ありません。そして、花散里が光源氏に愛された理由のひとつが、訪問やプレゼントを素直に喜んでいたことです。普通、なかなか遭ってくれなかった恋人が久しぶりに家を訪れたりプレゼントを持ってきたりしたら、どうせ機嫌を取りに来たんでしょう? と勘ぐって捻くれてしまったりしてしまいますよね。ところが、花散里はただ素直に自分に逢ってくれたこと、プレゼントをくれたこと、そういう事実だけを素直に受け止めて喜ぶのです。そして末摘花はというと、美人ではないどころかはっきりいってぶちゃいく! 赤ら鼻で痩せていて、引っ込み思案で教養もなし。褒められるところといえば真っ黒でつやつやした髪の毛だけ。そんな末摘花になぜ天下一の色男・光源氏が? と思ってしまうのですが、末摘花のいいところは、不器用なりに一生懸命なところでした。自分のイマイチな容姿のせいにして卑屈になったり、他人を羨んでばかりだったのではなく、末摘花なりに光源氏へ愛を尽くしました。そういったひたむきさが、光源氏にはかわいらしく思えたのでしょう。さらに、末摘花は純粋でウソをつくということを知りませんでした。なので、自分を訪ねてくれない光源氏を疑うこともせず、彼が私の居場所を分からなくなったら大変だから、と家がぼろぼろになっても引っ越さずに待ち続けたのです。そんな末摘花の姿を見た光源氏は、一夜だけの関係にしようと思っていた心を改め、足を向ける回数は少ないものの末摘花との関係を継続することにしたのでした。○愛される女性への近道は……これまで、光源氏に愛された女性達を見てきましたが、まさに十人十色。パーフェクト美人からぶちゃいくまで、いろんなタイプの女性が愛されたことが分かりますね。それと同時に、どんな女性も愛されるのにはそれ相応の苦労をしていたことがうかがえます。藤壺の宮や紫の上のように完璧な女性を目指すのもいいですが、それはなかなか難しいところ。そこで、思い切って自分の欠点を素直に認めてみましょう。誰にでも欠点はありますが、逆に良いところも必ずあります。気取って無理に自分の弱点を補完しようとするのではなく、自分の立場や役割をよく理解し、得意な愛し方で一生懸命愛情を注ぐ。それが、愛される女性への近道なのではないでしょうか。※写真はイメージで本文とは関係ありません○筆者プロフィール: かみゆ歴史編集部歴史関連の書籍や雑誌、デジタル媒体の編集制作を行う。ジャンルは日本史全般、世界史、美術・アート、日本文化、宗教・神話、観光ガイドなど。おもな編集制作物に『一度は行きたい日本の美城』(学研パブリッシング)、『日本史1000城』(世界文化社)、『廃城をゆく』シリーズ、『国分寺を歩く』(ともにイカロス出版)、『日本の神社完全名鑑』(廣済堂出版)、『新版 大江戸今昔マップ』(KADOKAWA)など多数。また、トークショーや城ツアーを行うお城プロジェクト「城フェス」を共催。「かみゆ」「城フェス」
2015年07月07日『源氏物語』の終盤、光源氏が死んだ後を描く宇治十帖は、かねてより紫式部ではない人間の著作では、と噂されてきた。その真相について、『女たち三百人の裏切りの書』で“古川版源氏物語”を生み出した古川日出男さんに話を聞いた。「僕は宇治十帖は紫式部本人が書いたと思う。前半の宮廷の恋愛模様は技術がある人間だったら書ける内容だけど、この後半の部分には紫式部本人でないと書けないと感じる。ジェンダーや文化や宗教の問題で、きつい思いをして生きているという彼女の気持ちが滲み出ているから。式部の語る部分では、『源氏物語』を読んだことのない人にも細部の構図まで伝わるよう配慮しました。彼女が“あなたたちよ”と語りかけ断定口調で話を進めていく部分は自分で書いていても楽しかったですね」舞台はほかにもいくつかある。奥州の武士たち、瀬戸内海の海賊たち、山陰道の沖合の島にいる蝦夷たち…。「『源氏物語』には東北に赴任した人たちがなまっているとか九州の豪族は粗暴だという記述がある。でもそれ以上深くは書かれていないので、そこは自分の出番だということで、彼らの話を足していったんです。僕にできるのは物語を書くことと読むこと。それは無駄なことではなくて、物語が歴史を動かすこともできるんだと証明したかった」そもそも本書のきっかけのひとつは、東日本大震災だったという。「千年に一度の巨大地震があって復興がうまく進まずにいる時、いつからこんな社会は生まれたんだろうと思った。それで作家として千年前の小説にコミットしようと思ったわけです。書いてみたらやっぱり千年前から、社会の構造は変わらないと感じた。だったらやっぱり一人ひとりが自分の持ち場で、世の中が少しでもよくなるよう頑張るしかないと吹っ切れた。僕は僕で、物語で世界を変えられるようにしていきたい」◇ふるかわ・ひでお作家。1966年生まれ。‘98年『13』でデビュー。‘02年『アラビアの夜の種族』で日本推理作家協会賞と日本SF大賞、‘06年『LOVE』で三島由紀夫賞受賞。著書に『聖家族』等。◇女御が物憑きで床に臥せ、女房や愛人の男が見守り僧たちが読経する麗景殿。代理の少女に取り憑いた怨霊は、百年前にこの世を去った紫式部だった。彼女は宇治十帖を語りだす…。2500円新潮社。※『anan』2015年6月3日より。写真・岡本あゆみ(古川さん)加藤 淳(本)インタビュー、文・瀧井朝世
2015年06月02日叶 匠壽庵(かのうしょうじゅあん)はこのほど、市川海老蔵特別公演「源氏物語」が行われる一部会場において、市川海老蔵<干菓子<の販売を開始した。同社は歌舞伎役者・市川海老蔵氏の古典へ挑戦する姿に共感し、干菓子を創作した。古典芸能である歌舞伎をテーマにしつつ、新たな表現への幕開けという意味で、歌舞伎幕の4色の彩りを伝統の技で表現している。商品は全4種類。抹茶の持つ苦味と甘さが調和している「抹茶(緑)」、昔からある日本の食材「黒ゴマ(黒)」、甘さと辛味がバランスよく楽しめる「シナモン(茶)」、フルーティな酸味がきいた「柚子(白)」。各2~3個ずつ詰め合わせた10個入りとなっている。価格は2,000円(税別)。販売会場は、「上野学園ホール」(3月4日)、「サントミューゼ(上田市交流文化芸術センター)」(3月18日)、「福井市文化会館」(3月20日)、「NHK大阪ホール」(3月21~22日)、「岩手県民会館」(3月27日)など。
2015年03月04日はるか古、平安の世の時代から、美しく装った王朝貴族たちが、めくるめく恋愛模様を繰り広げてきた京の都。京都の街角には、世界最古の長編ラブストーリー「源氏物語」から受け継がれてきた雅やかな恋の物語が、いまも息づいている気がします。都から足を延ばして訪れた嵯峨嵐山は、和歌の題材「歌枕」として多くの歌にも詠まれた、貴族たちのリゾートとして愛されてきた土地。冬は静寂に包まれた風情ある景観に身を置き、春は桜、秋には紅葉を愛で、夏は清らかな大堰川に小舟を浮かべて鵜飼いを楽しんだとか。悠久の歴史を感じさせる嵐山は、時を重ねてきた大人のふたりにこそ似合う旅先です。平安貴族の恋に思いを馳せながら、ともに歩んできたパートナーと、ふたりの“恋旅”物語を紡いでみませんか。願いが叶う石に祈りをこめて京都に来たなら欠かせないのが神社仏閣巡り。まず訪れたのは“約束を守ること”に霊験あらたかな神様として知られる「車折(くるまざき)神社」です。古来こちらでは石を尊び、現在では、石を模した円すい形の立砂がある「清めの社」は心身を浄化するパワースポットとして、神主がお祓いをした石が入ったお守り「祈念神石(きねんしんせき)」は願いごとを叶えるパワーストーンとして、厚く信仰されています。「商売繁昌・会社隆昌」にもご加護があるとされているため、彼との参拝もオススメ。願いが叶ったらお礼として石をひとつ奉納します。近い将来もう一度ふたりでお礼に行くことになるかもしれません。源氏物語の舞台になった“恋する神社”天照皇大神(野宮大神)がご祭神の「野宮(ののみや)神社」は、「源氏物語」の「賢木(さかき)の巻」にも登場する由緒あるお社。その昔、天皇の代理として伊勢神宮にお使えする斎王が出発前に身を清められた場所です。現在では「良縁結婚」や「子宝安産」にご利益のある“縁結びの神様”として人気が高く「野宮大黒天」のそばにある神石「お亀石」をなでながら願いごとをすると、一年以内に成就するといわれているとか。クヌギの木の皮を剥かずに使用する、日本最古の様式の「黒木鳥居」やクロモジの木の小柴垣は、当時の面影をいまに伝えているよう。光源氏が六条御息所に会いに訪れるドラマチックな一場面が目に浮かびます。月を眺めたい、嵐山のランドマーク承和年間(834-848年)に僧の道昌によって架橋されたという「渡月橋」。鎌倉時代に在位した亀山上皇が「くまなき月の渡るに似る(曇りのない夜空に月がまるで橋を渡っているようだ)」と言われたことから、渡月橋と名付けられました。後年になって角倉了以により現在の位置に架けられますが、大堰川(桂川)の美しい流れは昔のまま。全長155mの風情ある姿は、嵐山を象徴する景観のシンボルになっています。木洩れ陽の差す、情緒ある散歩道竹林が多いことで知られる嵐山のなかでもひと際風情豊かなのが、「野宮神社」から「大河内山荘」へと続く300mほどの美しい散策路「竹林の道」です。青々としたみずみずしい竹が、天高くすくっと道の両側に立ち並んだ空間は、まるで時空を超えて平安の世にタイムスリップしたよう。耳を澄ますと、さわさわという葉ずれの音が心を落ち着かせてくれます。大切な人とふたりで歩いているだけで心地いい空間です。粋な俥夫さんの案内で、心弾むひとときをふたりの特別な体験を演出してくれるのが「えびす屋」の人力車。渡月橋を出発して竹林の道、野宮神社、落柿舎を観光して渡月橋に戻る30分貸し切りのコース「嵯峨野竹林の旅」(2名・¥9,000※税込)が人気です。いなせな法被姿の俥夫は、筋トレを欠かさないというキャリア5年の芝孝真さん。安定した走りと明るい口調のガイドに心が踊ります。車上から見る景色はいつもよりずっと目線が高く、新鮮な眺めを楽しむことができます。駅ナカの「足湯」でほっこり温まる嵐電嵐山駅は、電車に乗らなくても立ち寄りたい穴場スポット。中央ホームには、ほっこり和める「駅の足湯」があり、誰でも利用できます(1名¥200※税込)。オリジナルタオルつきで、散策の途中に立ち寄るのにぴったり。板塀と格子窓の建物も風情があります。駅構内は「キモノフォレスト」をテーマに、600本もの京友禅のポールが飾られています。夕暮れ時には中にライトが点り、色とりどりの京友禅の美しい柄が照らし出されるとか。京都の和スイーツで味わう新食感天龍寺の近くに本店を構える「京 嵯峨野 竹路庵」は、大阪を中心に7店舗を展開する“わらび餅”の名店。定番の「生わらび餅」(¥540※税込)はもちもちした口当たりと口溶けが魅力。沖縄の黒砂糖や宇治抹茶を練り込んだバリエーションもあります。甘いものが得意でない彼でも口に合いそうな、京菓子らしい上品な甘さです。昨年秋に登場した、わらび粉をふんだんに使った「特別仕立てわらび餅」(¥1,080※税込)は、もっちりと舌に弾んで豊かな風味があり、これまで体験したことのない新食感です。豆腐懐石の名店で「嵯峨とうふ」を満喫渡月橋の上流、嵐山公園内の岩肌にへばりつくように佇む「松藾庵」。かつて近衛文麿公の別邸だったという建物は、嵐山の自然に抱かれ、まるで時が止まったように昔のままの姿を見せています。書画家でもある女将の作品が飾られたアートな空間でいただけるのが、名物「嵯峨とうふ」が主役の豆腐懐石。「嵯峨とうふ」はにがりを使わないオリジナル製法でつくられ、絹ごし豆腐と木綿豆腐の中間くらいのやわらかさで、湯豆腐にぴったりとか。「源氏物語」の世界に誘われ、優雅で風流な文化を愛した平安貴族に思いを馳せながら旅する京都・嵐山。美しい景観や神社仏閣、食など京らしさを満喫する中でとりわけ魅了されるのは、現代に息づく和の伝統です。いつまでも大切に受け継ぎたい美しい和文化と、いつも身近にいてくれる大切な彼の魅力を再発見する旅に出かけませんか。■今回紹介したスポット・車折神社 ・野宮神社 ・えびす屋 ・嵐電 嵐山駅 駅の足湯 ・京 嵯峨野 竹路庵 ・松藾庵 京都 嵐山で見つけた、ステキなお土産をアノ人が紹介>>続きを読む 文/江藤詩文モデル/牛窪万里子
2015年02月23日市川海老蔵が9月29日に都内で記者会見に出席。「市川海老蔵シンガポール公演古典への誘(いざな)い」と、「市川海老蔵特別公演『源氏物語』」の制作発表を行なった。今年の11月に行なわれるシンガポール公演は、日本文化を世界に向けて発信していく舞台「JAPAN THEATER」の一環として開催。歌舞伎以外に落語や能楽の演目も予定されており、同公演終了後も世界各地で公演を計画している。同公演最初の国としてシンガポールを選んだ理由について「ヨーロッパはイタリア、ロンドン、パリと伺わせていただいているのですが、アジアでの興行というのはこれまでそれほど考えていませんでした。ただここ最近、アジアも凄く大事だなと思うようになったんです。特に私の中では、近年のシンガポールという国の力強さが印象にあって、これからどんどん伸びていくんじゃないかと思っているんですね。そこに私も便乗しようとしたのがきっかけです」と笑いを交えてコメント。公演への意気込みについては「これまで私が行なってきた海外公演は松竹さんの力を大いにお借りしての公演だったのですが、今度のシンガポール公演はスポンサー集めなど、比較的自力に近い形で開催します。この公演が、今後日本の伝統文化が海外公演に進んでいく上でひとつの新しい形になればと思っているので、力が入っています」と意欲を見せた。また、来年2月に開催する市川海老蔵特別公演『源氏物語』は、今年の4月に京都・南座で初上演。同作は歌舞伎・オペラ・能が調和した新しい『源氏物語』として好評を博し、このたび全国での上演が決定。海老蔵は「今年4月の公演はメトロポリタンオーケストラのアンソニー・ロス・コスタンツォさんをお招きして作らせていただきましたが、今回は地方都市を回るということで、アンソニーさんではなく日本のオペラ歌手の方に歌っていただきます。日本人ならではの奥まった表現に期待しています」と話した。また、全国を周ることについては「『源氏物語』は祖父、11代目市川團十郎が人気を博した「光の君」というのを父が受け継ぎ、わたしも20歳そこそこでやらせていただいた縁のある演目。そんな『源氏物語』を、普段、歌舞伎を見に来られないような地域に住んでいる方々の所へ伺って、新しい形で見せられたらなと思っています」と語った。なお、会見の最後に記者から病気療養中の坂東三津五郎について聞かれると「凄く心配です。この前、納涼歌舞伎の時にお会いした時は元気そうだったんですが・・・。中村勘三郎さんに父(十二代目市川團十郎)という大きな柱を亡くした中、三津五郎さんは次の世代の柱なんです。元気になってもらわないと、歌舞伎界にとって困ります」と話した。「市川海老蔵シンガポール公演古典への誘(いざな)い」は11月14日(金)から16日(日)までシンガポールのマリーナベイサンズで開催、市川海老蔵特別公演「源氏物語」は2015年2月28日(土)名古屋・愛知県芸術劇場を皮切りに全43公演が行なわれる。また「JAPAN THEATER」は10月11日(土)より東京、京都でも上演される。
2014年10月02日田中麗奈は立ち止まらない。「変化をしているときが一番楽しい」という言葉通り、全てを受け止め、前へと進んで行く。ここ数か月だけでも『源氏物語 千年の謎』における光源氏の恋人・六条御息所に『聯合艦隊司令長官山本五十六 ―太平洋戦争70年目の真実―』の踊り子の娘、そして『麒麟の翼 ~劇場版・新参者~』の看護師・金森と、次々と全く異なる役柄でスクリーンの中で存在感を示している。そんな彼女の最新作は、お茶づくりを通して温かい人間ドラマを描き出す『種まく旅人~みのりの茶~』。田中さんは東京での仕事に挫折し、祖父の暮らす大分でお茶づくりを始めるみのりを演じている。お茶づくり、映画づくり、そして30代を迎えた自らの人生について――胸の内の様々な思いを語ってくれた。本作への参加にあたり、田中さんはお茶づくりの現場を見学するだけでなく、実際に農作業に従事した。それは想像以上の苦労だったよう。劇中、みのりはあまりの大変さにたびたび心の底から苦しそうな顔を見せるが、あの表情のリアリティは田中さん自身、お茶づくりの苦労を知っているからこそ。「ここまで大変なことだったのかって思いましたね。東京のスーパーでもよく“無農薬”のお茶や野菜は並んでますが、やはり薬を使うか使わないかでも全然違うんです。命を育てる作業って休めないんですよ、生きてるから。普段、お店に並んでいるものが農家の方の努力や試行錯誤、いろんな人の手を経て形になっているんだなということを頭で知ったつもりになってましたが、改めて感じました」。みのりは東京でこれまで仕事にかけてきた思いやプライドを粉々に打ち砕かれ、傷心で大分を訪れるが、そこで出会った人々の言葉、そして何より自ら汗を流しお茶づくりに奮闘する中で大切なことを取り戻していく。「仕事をしていて壁にぶち当たることって誰しもありますよね。いっぱいいっぱいになってしまったり、感情的になったり、自分のやりたいこととやれることって違うのかなと考えさせられたり…。そんなときに自然に癒されたり、人に助けられたり、何気ない言葉の中から重要なことが見つかったりすることもあると思うんです。そうやって自分を知っていく物語だなと受け止めました。それから、やっぱり切羽詰まるとダメなんだな(笑)、どこかでゆとりを持って、広い目で物事を見なくちゃって自分をふり返って思いましたね」。劇中、陣内孝則演じる金次郎が、自らの抱える苦い過去を踏まえて言う。「結果が全てだと思ってたけど、そうじゃないことに気づいた」と。“女優”という仕事も、もちろん様々な結果(視聴率、興行収入、賞など)はついて回るが、そこには確かな正解というものはない。役柄、作品、そして己と向き合い、プロセスを一つ一つ積み重ねていく――。田中さんはどのような思いで仕事に臨み、時にぶち当たる壁を乗り越えているのだろう?「本当にね(苦笑)、やればやるほど難しいですよ。でもやればやるほど面白いし、やればやるほど正解がなくて、逆に選択肢が増えていく。自分でも手さぐりで演じながら『どんな人物になっていくんだろう?』ってすごく興味のあるところでもあるし、結局その一つ一つの小さな積み重ねが何かに繋がってるんだろうなと。悩むこと?しょっちゅうありますよ(笑)。ふと迷ったときは遠い未来を見るんじゃなくて、目の前の現実を見据えようって気持ちでやってます」。初主演映画『がんばっていきまっしょい』が公開されたのが1998年。先ほどの自らの言葉通り、そこから「一つ一つ積み重ねて」ここまで来た。現在31歳。「いまが楽しい」と満面の笑みを浮かべる。「最近、いままで出会えなかった役、想像もできなかったような役に出会えることが多いです。演じてるとまた悩むし(苦笑)、それも試練だと自分を叱りつけることもあるんですが、悩んで悩んで少しだけでも自分の思い描いた理想に近づけたり、『よかったよ』と声をかけていただいたりするともう本当に嬉しくて。チャレンジできることが楽しいし『これからまだまだ役者人生長いぞ』って思えるようになりましたね」。ちなみに、そう考えるきっかけとなったのが昨年、共演を果たしたある先輩女優の存在だという。「一緒のシーンはなかったのですが、『山本五十六』で共演させていただいた宮本信子さんが66歳で助演女優賞(※報知映画賞/『阪急電車片道15分の奇跡』)を受賞されて、本当に女優人生を謳歌されてるのを見て『あぁ、女優ってすごいな』と改めて思ったんです。経験を重ねて表現できること、そういう楽しさがあるんだなと。それを見てかっこいいと思ったし、私なんてまだまだ赤ちゃんみたいなものだなという気持ちになりました。だからこそ止まっていたくないし、30代は30代、40代は40代で楽しみ方があるだろうし、役者という仕事の新しい楽しみ方を見つけられたかもしれないですね」。「いま、やってみたい役は?」という質問に「逆に『こういう役』と私が言えないような想像を超えた役、何でこんな予想もしなかったような役が私に来るの?という驚きとチャレンジを味わいたい。料理されたい。残っている自分を崩して新しいものを作っていきたい」と不敵に笑う。この先、彼女がどんな大きな壁を乗り越えるのか?そのときどんな表情を見せてくれるのか?いまから楽しみだ。(photo/text:Naoki Kurozu)■関連作品:種まく旅人~みのりの茶~ 2012年3月3日より大分・福岡にて先行公開、3月17日より有楽町スバル座ほか全国にて公開© 『種まく旅人~みのりの茶~』製作委員会■関連記事:謎めく金次郎のバックボーンに迫る!『種まく旅人』コミック本を5名様にプレゼント陣内孝則、16年ぶり主演映画で“トレンディ俳優”脱却?これぞ人生の応援歌!『種まく旅人~みのりの茶~』試写会に30組60名様ご招待田中麗奈「お茶を飲んだときのようにホッとできる映画」等身大の女性にメッセージ
2012年03月16日会話するとき、最初はなかなか目を合わせない人がいる。窪塚洋介はその反対。自己紹介から、まっすぐこちらを見る。いい加減な嘘などすぐ見透かされそうなその視線。真剣勝負のような緊張の数分間が過ぎると、笑顔やリラックスした調子になっていく。取材の冒頭の写真撮影で狂気を漂わせた次の瞬間、ふっと柔らかい笑みを浮かべる自在な感じ。それは『源氏物語千年の謎』で演じた安倍晴明を思わせる。「源氏物語」は言わずと知れた、平安朝の宮廷で繰り広げられる恋愛絵巻。絶世の美男、光源氏と女たちの愛憎の物語はこれまで何度も映像化されてきたが、今回は物語の作者・紫式部が生きる現実の世界もパラレルに描かれる。窪塚さんが演じる安倍晴明は、紫式部に物語の執筆を命じた時の権力者・藤原道長が信頼を寄せる陰陽師だ。「『来たー!』と思いましたね」と出演オファーが来たときの気持ちを語る。「興味があったんです、安倍晴明に。台本よりも先に『安倍晴明の役やってくれない?』と言われて。正直言うと、『源氏物語』にはそれほど興味はなかったんですけど、『源氏物語』の中に晴明が出てくるんだと思ったら、ワクワクしたし、台本を読んでみると、物語の中と外の区別がはっきりついてなくて。映像にしたら、きっと面白いだろうと、すごく楽しみでした」。安倍晴明はまさに、物語と現実の世界、その両方を往き来する。「平安の時代って、怨霊とか呪いが強いんですよ。今よりもっと見えない世界のことは大事にされていて。陰陽師は“方違え”といって『今日は家から北の方向には行けないから東に回ってから行って下さい』みたいなアドバイスをするんです。そういうものが信じられていた時代に安倍晴明は2つの世界の橋渡しをしていた。何でもできる存在ですよね。その気になれば、トップ・オブ・トップまで狙えると思うんですよ。だけど、しない。ちゃんと国に仕えるというところが潔いというか、格好いいなと思う」。撮影前の準備について「映画1本撮れるくらいは用意したと思います」と言い、「資料のほかに岡野玲子さんの『陰陽師』を読んだり、神社に行ったり。晴明神社ともう1つ、陰陽師の聖地みたいに言われている大将軍八神社というのがあるんですよ。大将軍というのは北極星のことで…」と陰陽道の知識をわかりやすく解説してくれる。昨秋に京都で行われた撮影時も神社めぐりをした。「撮影で京都に拘束はされているんだけど、自由な時間はすごくあったから、京都の中を自分で運転して、ぐるぐる回ってました。全然違うじゃないですか、東京とは。俺らは、そういう目に見えないものを昔から“気”と漢字で表してきた人たちだから、感じやすい。京都は特に風水で守られているから、そういう安心感もたぶんあると思うんです」。調べていく過程で新たな発見があると、さらに深く掘り下げ、台詞などにも窪塚さんの意見が反映されているという。 「結構自由に『好きにやって』というか、ちょっと放っとかれているみたいな感じだったんで(笑)。今回に限らず、そういうことが多いんです。演出しないで『任すわ』みたいに言ってもらうのは、それはそれでうれしいんですけど、『物足んねえ』みたいに思うときもありますね」と本音もちらりとのぞかせる。全編パリで撮影した主演作『UGLY/アグリー』や園子温監督の『ヒミズ』など、今後も話題作への出演が続く。作品としての規模も物語も全く違う世界に、いつも自然に、しかも、それぞれの作中の異分子として溶け込んでいる。これは相当に面白い現象だ。本人は「どうなんですかね」と照れ笑いしつつ、「ただ、そうありたいとは思っている」と言う。「すごいチープな言い方すると、アル・パチーノとロバート・デ・ニーロがよく対比で出てくるけど、アル・パチーノって何見ても結構アル・パチーノじゃないですか。デ・ニーロはすごく変わる。その両方が合体したら最強やと。矛盾しているけど(笑)。10代の頃からそう思っていて。うまいこと言葉にできないけど、感覚として、絶対あり得ない存在というのを捉えて、それになろうという。輪郭ぐらいしか見えてない気もするけど、そこを追い求めているようなところがあると思います。芝居という言葉の中に“居る”って漢字が入るじゃないですか。演じる技じゃなくて、居る。そこに居る。道を歩いていて、その角を曲がってそいつが歩いてくる可能性を感じさせたいというか。本当に生きている、そいつがどこかに。と思わせたい」。ミュージシャンとしてのライヴ活動やブログ、Twitterなどで「ダイレクトに世の中と交流できるようになってから、ものすごいストレスがなくなったんですよ」と言う。「映画に関しては、前よりはそんなに自我が強くないと思います。きちんと駒に徹底することに自分の情熱を燃やせるし、そこだけに、よりピュアになってきている」。そう語る窪塚さんは実は今回、安倍晴明のみならず光源氏も演じてみたかったという。「両方やりたかったです、強欲なんで。何なら桐壺もやりたかった(笑)。究極言ったら、全部の役をやりたい。自分自身、役者として、そうありたいから。そういうアクロバティックなことからベーシックなものまで、丁寧にやっていきたいです」。(photo:Yoshio Kumagai/text:Yuki Tominaga)■関連作品:源氏物語 千年の謎 2011年12月10日より全国東宝系にて公開© 2011 「源氏物語」製作委員会■関連記事:愛憎渦巻く、雅な平安絵巻『源氏物語 千年の謎』試写会に100組200名様ご招待田中麗奈が“生霊”となって嫉妬に燃える!『源氏物語』新カット披露中谷美紀、憧れの女優は高峰秀子「輝き続けられるように自分を磨きたい」生田斗真の恋の相手は…?『源氏物語』に真木よう子、多部未華子、田中麗奈ら出演生田斗真主演『源氏物語』に中谷美紀、窪塚洋介、東山紀之が出演!
2011年12月07日作家・高山由紀子の「源氏物語 悲しみの皇子」(角川書店刊)を原作に、生田斗真ほか豪華キャストを迎え、紫式部が「源氏物語」を執筆する現世と光源氏の生きる物語を描いた映画『源氏物語千年の謎』。光源氏との恋愛を繰り広げる数々の美しき姫君たちの中で、嫉妬に狂う苦悩の美女・六条御息所役の田中麗奈の劇中カットがこのほど披露された。田中さんが今回演じる六条御息所は、前の東宮の妃であり、教養も理性も兼ね備えた美女でありながら、年下の光源氏に恋をしたことで嫉妬に狂い、光源氏の正妻・葵の上(多部未華子)や彼の愛人・夕顔(芦名星)を生霊となって殺めていく。“生霊”役ということで、田中さんは特殊メイクを施し、獲物を絡め取る蜘蛛の巣をイメージした特注の衣裳をまとい、これまでの爽やかなイメージを一新するミステリアスな役どころを熱演。さらにワイヤーロープを用いての撮影にも挑んでいる。この難しい役をつくるうえで、「源氏物語」にまつわる映像や著書の数々から六条御息所という女性を研究したという田中さんは、「(研究で得た)それらを身体の中に取り入れる感じと、こんな風な女性に…という希望、それからただ苦しい恋をしてしまった女性の一人というイメージで演じさせていただきました」と話す。美しくも狂気に満ちた容貌については「メイクは生霊ということでもちろんおぞましいのですが、アジアンテイストを取り入れたモード感が入っているところが新しいと思うし、個人的にも好きです。カツラやメイクも彼女の感情に合わせて少しずつ変わってきています」と気に入った様子。だが、緊張感あふれるシーンが続いたそうで、「集中力を切れないようにすることがちょっと難しかったです」とも。愛するがゆえの怖ろしさと悲哀を、田中さんはどのように演じてみせるのか?光源氏を取り巻く女性たちの中でもひときわ異彩を放つ、六条御息所のドラマにご注目あれ。『源氏物語千年の謎』は12月10日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:源氏物語 千年の謎 2011年12月10日より全国東宝系にて公開© 2011 「源氏物語」製作委員会■関連記事:中谷美紀、憧れの女優は高峰秀子「輝き続けられるように自分を磨きたい」生田斗真の恋の相手は…?『源氏物語』に真木よう子、多部未華子、田中麗奈ら出演生田斗真主演『源氏物語』に中谷美紀、窪塚洋介、東山紀之が出演!
2011年10月17日光源氏役に人気絶頂の生田斗真を迎えて描き出す歴史絵巻『源氏物語』の共演陣が新たに発表され、真木よう子、田中麗奈、多部未華子、芦名星、蓮佛美沙子、室井滋が出演することが明らかになった。作家・高山由紀子の「源氏物語 悲しみの皇子」を原作に、紫式部が「源氏物語」を執筆する現世と、光源氏の生きる物語の中という2つの世界を往き来する形で物語は展開。これまでに生田さんのほか、紫式部を中谷美紀、藤原道長を東山紀之、そして安倍晴明を窪塚洋介が演じることが発表されていた。今回新たに出演が明らかになったのは6人の女優陣。NHK大河ドラマ「龍馬伝」に龍馬の妻・お龍役で出演中の真木さんは、源氏の亡き母・桐壺と彼女に瓜二つで光源氏の義理の母となる藤壺を演じる。田中さんは、源氏に恋焦がれるあまり生霊の姿に身を変えてしまう六条御息所、多部さんは源氏の正妻・葵の上を演じる。源氏の想い人である夕顔の君に芦名さん、帝の正妻で桐壺を目の敵にする弘徽殿役に室井さんが演じ、現実世界で紫式部の語り相手で道長の娘である中宮彰子に蓮佛さんが扮する。生田さんからは「絢爛たる女優陣を相手に現代ならではの源氏物語を創っていきたいと思っています。ひとつの作品でこれだけ多くの女優さんと共演が出来ることは稀有な経験で、かなり緊張もしておりますが、いまから楽しみにしています」とのコメントが到着した。また、製作総指揮を務める角川歴彦氏は「光源氏をとりまく女たちには著者・紫式部の心の底に蠢く様々な思いが投影されています。だから“生田源氏”をとりまく女優たちには紫式部が振りつけた個性を光らせる“それぞれの艶”を演じきる力が必須でした。そこで魅力と可能性を併せもつ日本映画界屈指の華麗な演技派に白羽の矢を立てたわけです。母性と色香で光源氏を虜にする藤壺には真木よう子の放つ、なまめかしい大人の艶がその魅力を引き立たせると思います。光源氏への深い愛が嫉妬へと変貌し、生霊と化す六条御息所には妖艶さとある種の気迫を演じ切れるであろう田中麗奈に期待をかけました。光源氏の后・葵の上は、儚さと気品が絶対条件、さらに華もなければならない。表情に幼さを覗かせる多部未華子は適役でしょう。優しさと慎ましやかな佇まいで自然に光源氏に受け入れられてゆく夕顔には、可愛らしさを繊細にかもし出すことが出来るであろうクールビューティの芦名星を選びました。そして光源氏とは直接絡みませんが、清楚さと矜持を表現せねばならない道長の娘・彰子役は蓮佛美沙子に託しました。そして、この物語の主要な舞台となる平安宮廷の大奥を支配する弘徽殿は『人間失格』でも素晴らしい存在感で若手を圧倒した室井滋に委ねます。彼女なら“鬼気迫る”という言葉がまさにぴったりの、物語を大きくうねらせる演技をしてくれるに違いないと思っております」とひとりひとりの配役の理由を説明すると共に、期待を寄せる。彼女たちが源氏とどのように絡み合い、どのように愛憎を表現するのか?撮影は9月20日より始まり、岩手や京都を中心に行われ年内にはクランクアップの予定。『源氏物語』は2011年、全国東宝系にて公開。■関連作品:源氏物語 2011年完成予定■関連記事:生田斗真主演『源氏物語』に中谷美紀、窪塚洋介、東山紀之が出演!
2010年10月11日生田斗真主演で映画化されることが決まった『源氏物語』の共演陣が発表され、紫式部役を中谷美紀、陰陽師・安倍晴明役を窪塚洋介、そして藤原道長を東山紀之が演じることが明らかになった。平安時代に成立した古典文学の傑作で、光源氏が宮廷内で紆余曲折を経ながら、栄華を極めていくさまが、様々な恋と共に描かれる。映画は作家・高山由紀子による「源氏物語 悲しみの皇子」を原作に、物語の中の光源氏の世界と物語を執筆した紫式部の世界が交錯する形で、夢と現実を往き来しつつ展開する。先日、映画の製作と共に生田さんが光源氏役を演じることが発表されたが、このほど明らかになった共演陣は3人。「源氏物語」を執筆する文豪・紫式部を中谷さん、時空を超えて、現実と物語の世界の2つの世界を往き来し怨霊と戦う陰陽師・安倍晴明を窪塚さん、そして紫式部に物語を執筆させる人物であり、光源氏の辿る軌跡が自らの人生と重なる、栄華の頂点に立つ男・藤原道長を東山さんが演じる。壮大なる愛の物語を生み出すという役柄に、中谷さんは「千年の時を経て今も尚語り継がれる物語を綴った紫式部が、長い髪と重い装束の内側に隠した修羅を演じることは、光栄であると同時に恐ろしくもありますが、鶴橋(康夫)監督を信じてついて行きます」と意気込みを語る。窪塚さんは「みんなが見たことのない、安倍晴明を御覧に入れます。京都/嵐山なう」とコメント。窪塚さんは役作りのため、晴明神社や京都・嵐山を巡り、勉強しているとか。かつてTVドラマで光源氏役を演じたこともある東山さんは「人生で二度も同じ文学作品に携われるなんて大変光栄です。日本文学最高峰を生み出した“紫式部”。僕は“藤原道長”を演じることをとても楽しみにしています。斗真には負けないぞ(笑)!」とこちらも気合十分の様子。撮影は本日9月20日(月・祝)にクランクインし、年内にクランクアップの予定で、岩手や京都を中心に行われるという。『源氏物語』は2011年公開予定。■関連作品:源氏物語 2011年完成予定
2010年09月20日