ドラマや映画で、眼光鋭く主人公を見つめたり、画面に登場するだけでほっこりさせたり、脇役ながらも気になる存在感を放つ中村靖日さん。「普段の僕は、どちらかというと周りから半歩か1/3歩くらい下がっているのが居心地いいっていう性質なんです。この仕事に関しても、自分ではずっと小石を積み上げている感覚。でも、気づいたら小さな山ができていたってところなのかなと」その中村さんが舞台『8月の家族たち』に出演する。メリル・ストリープ主演の映画でも知られる今作は、ピュリツァー賞やトニー賞を受賞した舞台で、現代アメリカ演劇の金字塔ともいわれている。「ブラックコメディと伺っていたのに、映画を観たらシリアスで重たいんですよね。でも、演出のKERA(ケラリーノ・サンドロヴィッチ)さんがブロードウェイの舞台を映像で観たら、現地では観客がどっかんどっかん大笑いしていたそうで。同じ脚本なのにそれだけ違う印象になるんですから、今回は今回でまた別モノになるんじゃないでしょうか」役柄は、物語の中核を担うウェストン家の親戚リトル・チャールズ。常盤貴子さん演じる次女・アイビーとは、従兄弟同士ながら愛を育む。「エキセントリックな人々とニュートラルな人たちの間で、気は優しいけれど少し抜けているっていう、ちょっと違うベクトルの役なんです」家族の物語ながら、薬物依存にアルコール依存、不倫あり。悪口雑言が飛び交い、衝撃の展開へ。「人間って生きていると、まさか自分に降りかかるなんて、というような経験があると思うんです。それを増幅させたのがこの物語。誰しも自分を重ねられるシーンがきっとあるはずです。毒だらけのセリフにも共感する部分があったり。だから、ある種のデトックスみたいな気持ちで、“わかる~”って思いながら観ていただければと思います」◇5月7日(土)~29日(日)渋谷・Bunkamura シアターコクーン作/トレイシー・レッツ上演台本・演出/ケラリーノ・サンドロヴィッチ出演/麻実れい、秋山菜津子、常盤貴子、音月桂、生瀬勝久ほかS 席1万円A 席8000 円コクーンシート5000円BunkamuraチケットセンターTEL:03・3477・9999(10:00~17:30)大阪公演あり。◇なかむら・やすひ武蔵野美術大学在学中に自主映画の制作に関わり俳優の道へ。近作にドラマ『ATARU 』『悪党たちは千里を走る』など。KERA作品は舞台『世田谷カフカ』以来2作目。◇父(村井國夫)が失踪し、家族が久々に集まる。だが薬物の過剰摂取で錯乱状態の母(麻実)と三姉妹(秋山、常盤、音月)との関係はギクシャク。そこに新たな火種が投下され…。※『anan』2016年5月4日‐11日合併号より。写真・中島慶子インタビュー、文・望月リサ
2016年05月03日ブロードウェイでトニー賞最優秀作品賞をはじめ4部門を受賞した舞台『8月の家族たちAugust:Osage County』。その日本初演がまもなく幕を開ける。上演台本・演出を手がけるのは、ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)。父の失踪をきっかけに集まった家族たちの不協和音を、ブラック・コメディとして描き出す。稽古は始まったばかりだが、KERAには確信が生まれているようだ。【チケット情報はこちら】物語は、詩人でアルコール中毒の父親(村井國夫)が失踪し、ガン治療薬の過剰摂取もあって錯乱状態にある母(麻実れい)のもとに、3人の娘やその家族と叔母家族が集まるところから始まる。稽古場で演じられているのはちょうど、長女(秋山菜津子)とその夫(生瀬勝久)、娘(小野花梨)が戻ってきた場面だった。久々に会う母と娘、叔母と夫のちょっとした噛み合わなさが早くもおかしい。長女夫婦が喧嘩を始めるシーンでも笑いが起こる。KERAが台詞の発し方や互いの押し引きの加減について少し指示を出すと、その笑いは増幅していく。実家の父と母も、どうやらすでに離婚しているこの夫婦も、抱える事態は深刻であるにもかかわらず、彼らが躍起になるほどその姿は滑稽に見えてくるのだ。KERAは、ピューリッツァー賞を獲り、映画化もされたこのトレイシー・レッツの戯曲と出会ったときから、コメディとして上演すると決めていた。「この脚本を終始シリアスなトーンの芝居に仕上げるのは簡単なことです。でも僕は、コメディにしたほうが伝わる痛みっていうものがあると思ってるんです。僕自身、これまで笑いによって救われてきたし、人生におけるトラブルには常に笑い飛ばすことで切り抜けるという生き方をしてきましたから」。辛辣な台詞の応酬も、「本人たちが笑ってる場合じゃない状況になっている家族をのぞき見ながら、無責任に笑ってくれればいいんじゃないかと思ってます」。キャストにはほかに、次女に常盤貴子、三女に音月桂など、総勢13名が揃う。その指揮をとり、細かく笑いを作っていくのは大変な作業だ。「でも、難しさは楽しさですから。ラクをせず、うまくいったときの達成感をカンパニー全体で分かち合えるといいなと。そして、もしもトレイシー・レッツが観に来たら、『こんな上演になるとは思ってもみなかった』と驚かせられるといいなと思いますね」。おそらく、映画版を目にした人もかなり驚くことになるだろう。が、KERA流の人間と人生の捉え方は、思わぬ力をくれるに違いない。公演は5月7日(土)から29日(日)まで東京・シアターコクーン、6月2日(木)より5日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演する。チケットは発売中。取材・文:大内弓子
2016年04月25日俳優の生瀬勝久、フリーアナウンサーの高島彩、お笑いコンビ・チュートリアルの徳井義実が3月31日、都内のスタジオで行われた関西テレビ・フジテレビ系新バラエティ番組『ニッポンのぞき見太郎』(4月26日スタート、毎週火曜21:00~21:54)の初回収録に臨み、関西テレビ(カンテレ)からの並々ならぬ期待に困惑した。この番組は日常生活におけるさまざまな行動パターンについて、全国で実施したアンケート調査(15,000人規模を想定)の結果を見ながら、リアルな日本人の生態をあぶり出していくというもの。制作するカンテレは同番組にかけて、この春の改編キャラクター「見太郎」を生み出し、このキャラを題材にした長編アニメを火曜21時枠で放送すると予告するエイプリルフールCMを制作するなど、大きな期待を寄せている。この状況に、MCの生瀬は「え!脅し!?」とおびえながら、「僕は本当に俳優なんで、責任取らないですよ! 舞台とか忙しいし!」と宣言。数々の大型番組を仕切ってきたMCの高島も「今までやってきた仕事の中で、一番スタジオにスーツ姿の方が多い」と驚いた。また、レギュラー出演者の徳井は、収録前に上層部から「関西テレビのフラッグシップの番組にしたい」とプレッシャーをかけられたそうだが、「昔お世話になっていたので、できるだけのことはやりたいです」と恩返しを希望。今回の番組では、世の中のさまざまな物事をのぞき見する"のぞき見スト"という役割だが、(『タモリ倶楽部』の)安斎(肇)さんの"ソラミミスト"くらい有名な肩書にしていきたい」と目標を掲げた。初回の収録について、生瀬は「まだまだ手探り」と振り返りながら、俳優である自身がMCに起用されたことを「今までにないMCになってほしいということだと感じているので、自分の考えをどんどん出していこうかなと思います」と抱負。一方で、「声出ししてお金を集めてみんなでやっていきたいな」と際どい時事ネタを交えながら、「とりあえず(好視聴率の)数字がほしいです」とストレートに意欲を示した。
2016年04月01日昨日20日に最終回を迎えた斎藤工と窪田正孝が共演する「臨床犯罪学者 火村英生の推理」。この度、動画配信サービス「Hulu」にて、本作のアナザーストーリーを3週連続で配信されることが決定した。有栖川有栖の20年以上続く大ロングセラー推理小説「火村英生」シリーズをドラマ化した本作は、「この犯罪は美しいか?」と殺人現場に快楽を求める犯罪学者・火村英生(斎藤工)と「この犯罪はオモシロイか?」と火村の捜査を観察する推理作家・アリス(窪田正孝)が、バディを組んで事件を解決していく本格推理エンターテインメント。原作でも人気のある通称“新婚ごっこ”エピソードが放送されるやいなや、SNS上では話題を呼ぶなど、イケメン2人の共演に人気を博していた本作。そんな本作も衝撃の最終回を迎えたのだが、放送時より多くの視聴者から寄せられた、原作の「若き日の2人の出会いエピソードが見たい!」「もっとたくさんの事件解決エピソードが見たい!」などの声に応え、本作のアナザーストーリーの配信が決定した。20日から3週連続での配信となるエピソード。そんな気になる「another story1」は、「探偵、青の時代」。授業中執筆に励む若き日のアリス、その隣に積まれた原稿を勝手に読み始める若き日の火村。と、そんなアリスと火村が出会う大学時代が描かれており、 広い講堂の民上段で生まれた2人の出会いから、なぜ2人がいまの関係になったのか、何に共鳴したのかドラマでは明かされなかった若き日の2人の“始まり”と、当時既に火村が発揮していた、変人かつ“頭脳明晰な名探偵ぶり”が見られるエピソードとなっている。そして「another story2&3」は、「裂きシャツクを待ちなから」というタイトルで前後編に分かれたエピソード。視聴者からのリクエストに応え、レギュラー陣総出演となっている。そんな第2、3エピソードは、実はアイドルおたくの鑑識・八十田(マキタスポーツ)と鍋島(生瀬勝久)の提案で、地下アイドルのライブに行くことに。初めての体験を楽しむ2人だったが、彼女らの代表曲「切り裂きジャックを待ちながら」の曲中にセットの棺桶から、この日の出演を見送ったはずのメンバーの死体が出現し…。原作「切り裂きジャックを待ちながら」の世界観を活かしたエピソードになっており、さらに火村に隠された“あの秘密”が明らかに…!?<配信概要>■3月20日(日)another story1「探偵、青の時代」■3月27日(日)another story2「切り裂きジャツクを待ちながら~前編~」■4月3日(日)another story3「切り裂きジャツクを待ちながら~後編~」(cinemacafe.net)
2016年03月21日お笑いコンビ・チュートリアルの徳井義実が、関西テレビ・フジテレビ系新バラエティ番組『ニッポンのぞき見太郎』(4月26日スタート、毎週火曜21:00~21:54)にレギュラー出演することが17日、明らかになった。この番組は日常生活におけるさまざまな行動パターンについて、全国で実施したアンケート調査(15,000人規模を想定)の結果を見ながら、リアルな日本人の生態をあぶり出していくというもの。スタジオの出演者たちがこの結果を予想し、芸能人の意外なプライベートが垣間見られるのも、見どころの1つだ。今年2月21日に全国ネットの単発番組として放送されているが、その際MCを務めた生瀬勝久&高島彩のコンビに加え、徳井が、世の中のさまざまな物事をのぞき見する"のぞき見スト"として、レギュラー出演することが決定。徳井は「みんな"のぞき見"って好きですからね。僕も例にもれず好きです(笑)」と不敵に笑いながら、のぞき見したいことを聞かれると「女子会です!」と即答した。また、MCの生瀬とは「ガッツリお仕事させていただいたことがないので、すごく楽しみですね」と期待。一方の高島についても「アナウンサーとして天才的な方ですから、すごく楽しみです」と共演を心待ちにしているようだ。なお、制作する関西テレビでは、この番組のスタートにかけて、春の改編キャッチフレーズを「カンテレ見たろっ」に設定。17日に大阪の同局本社行われた改編発表会に、新人の竹上萌奈・竹崎由佳両アナウンサーが出席し、今回の改編キャラクター「見太郎」が描かれたTシャツ姿でアピールした。
2016年03月17日「僕たち、久しぶりの再会なんですよ」「6年ぶり」と笑い合うのは、片岡信和と桑野晃輔。4月に上演する舞台『人間風車 Jnapi produce』で重要な役を演じるふたりだ。ミュージカル『忍たま乱太郎』の初演(2010年)以来の共演となる。舞台『人間風車』チケット情報映画『パコと魔法の絵本』の原作者であり『ダブリンの壁つきカビ人間』でも知られる後藤ひろひとの代表作ともいえる本作。2000年には生瀬勝久、斉藤由貴、阿部サダヲら、2003年には永作博美、入江雅人、河原雅彦らと錚々たるキャスト陣で上演されてきた。その作品を若手俳優たちが演じたらどうなるのか――という挑戦から、オリジナルにアレンジを加え、従来とは異なる新しい生命を吹き込む。演出は朗読劇『私の頭の中の消しゴム』『しっぽの仲間たち』の脚本・演出を手掛ける岡本貴也。本作の主演、売れない童話作家・平川を演じる片岡。物語のキーパーソンで知的障害のあるサムを演じるのは桑野。「平川って終盤では友人や恋人に裏切られて、その憎しみのシナリオを勢いで書いたら現実になってしまうっていう人なんですけど。でもそれまではどこか幸せそうに見えるんですよね。楽しく生きていた人間なのかな」(片岡)「サムは平川先生の大ファンで、先生と恋をする女優の弟でもあるんですけど。先生から聞く物語を再現してしまうことで物語が転がっていく役どころです。これが僕がやるサムだよっていう像を伝えられたら」(桑野)名だたるキャストが演じてきた本作。「(前作は)敢えて見ないようにしています。僕、影響受けやすいし、なぞってしまうかもしれないので。素直に台本を読んで演じることから始めてみるのが僕はよさそうだなって。きっと、初めて観る人もいれば、この作品を知っていて、役の重みも知っていて、比較して観る人もいると思うんです。でもそういうことを意識するより一生懸命やるだけだよね」(片岡)「そうですね。僕らでしかできないものって絶対あると思うので。そこは演出の岡本さんを信じてみんなで作っていきます。それがなにかの1ページになるように作っていけたらなと思っています」(桑野)「これまでとはまた別の、僕たちだけの『人間風車』を稽古で作っていきます。『人間風車』ってどういう意味なのかとか、わからないことも今はたくさんあるので。そういうのを全部舞台上で伝えられるように、届けられるように、がんばります!」(片岡)舞台『人間風車』は4月6日(水)から12日(火)まで、東京・六行会ホールにて。取材・文:中川實穗
2016年03月15日斎藤工と窪田正孝のバディが毎回様々な事件を解決していくドラマ「臨床犯罪学者火村英生の推理」。今夜13日放送の第9話にて、本作に登場している長谷川京子演じる冷徹セクシーな組織の“ボス”がとうとう動き出すようだ。有栖川有栖の20年以上続く大ロングセラー推理小説「火村英生」シリーズをドラマ化する本作。「この犯罪は美しいか?」と殺人現場に快楽を求める犯罪学者・火村英生(斎藤工)と「この犯罪はオモシロイか?」と火村の捜査を観察する推理作家・アリス(窪田正孝)がバディを組んで事件を解決していく本格推理エンターテインメント。そのほか優香、山本美月ら豪華キャストで脇を固めている。13日放送の第9話は、アリスが拉致された。それは身柄を移送される途中で逃亡したシャングリラ十字軍の指導者・諸星(長谷川京子)が、シャングリラの構成員に命じて行った犯行だった。実行犯は、構成員の鬼塚(竹内涼真)、城(今野浩喜)、安奈(仁村紗和)、嵯峨(野間口徹)。諸星は、自分の世界に火村を引きずり込もうとしており、そのためアリスは火村をおびき寄せるための人質にされたのだった。一方、何も知らない火村がアリスに電話をかけると、何者かが歌う「かごめかごめ」が聴こえてきて、すぐに切られた。電話を取ったのは諸星。電話口の向こうの異変に、火村はアリスの身に危機が迫っていることを察知する。意識を失っていたアリスが目を覚ましたのは、とある廃ビルの地下室。アリスは手足を縛られ椅子に拘束されていた。諸星はアリスに向かって「私のターゲットは火村英生」と言い放つ。諸星は、自分の目的を達成するためならアリスの命を奪うことまで考えているようだった。諸星は安奈に、アリスの携帯電話を使って、拉致されたアリスの写真と「あなたは私と同じニオイがする」というメッセージを送るよう命じる。それは以前、火村が諸星と拘置所で接見したときに彼女から言われた言葉と同じだった。アリスが諸星に拉致されていると確信した火村は、鍋島(生瀬勝久)に連絡し、警察もアリスの救出とシャングリラ十字軍摘発に向けて動き出す。諸星は、メッセージを手掛かりにアリスを助けに来る火村の動きを予測し、次なる手を打つ。アリスの前に、諸星と鬼塚ら構成員が集まる。諸星は、アリスに「今から処刑を行う」と宣言し…。ドラマも最終章へ入り、クライマックス間近となった本作。今回、凶悪犯罪組織の指導者という難役に初挑戦し、いままで見せたことのないミステリアスな演技が注目されている長谷川さん。ラストに向けて、今回ついに長谷川さん演じる冷徹セクシーなシャングリラ十字軍の指揮者“諸星”が動き出す!新展開の第9話も必見だ。「臨床犯罪学者火村英生の推理」は毎週日曜日22時30分~日本テレビにて放送。(cinemacafe.net)
2016年03月13日斎藤工&窪田正孝が出演する2016年1月期のドラマ「臨床犯罪学者 火村英生の推理」のキャストがこのほど決定。優香、山本美月、生瀬勝久、夏木マリらの出演が明らかとなった。推理作家・有栖川有栖の本格ミステリーを連続ドラマ化する本作。「この犯罪は美しいか?」と殺人現場に快楽を求め、「人を殺したいと思ったことがある」と公言する犯罪学者・火村英生役を斎藤さん、「この犯罪はオモシロいか?」と、火村の捜査を観察しながら、危なげな彼の保護者役を自認する推理作家・アリスを窪田さんというキャストが既に発表され、大きな注目を集めている。そしてこのほどのそのほかキャスト陣が解禁。火村と有栖を快く思っておらず、何かと粗を見つけては現場から追い出そうとする京都府警捜査一課の刑事・小野希役を、『ギャラクシー街道』が公開中の優香が演じ、火村准教授のゼミを履修し、ある目的で火村に近づいてくる女子大生の貴島朱美役を、『ボクは坊さん。』が公開中の山本美月、火村とアリスの推理に厚い信頼を寄せ、犯人逮捕へ暑苦しい想いを抱く京都府警捜査一課の刑事・鍋島久志役に生瀬勝久、火村の下宿の大家で火村を息子の様に可愛がり面倒を見ている篠宮時絵役に夏木マリが配役されている。さらに、火村&アリスに憧れるお坊ちゃん刑事を「海賊戦隊ゴーカイジャー」の清水一希、京都府警鑑識課・鑑識員役を『ピンクとグレー』の公開が控えるマキタスポーツ、京都地方検察庁・検事役を『SPEC』シリーズの松澤一之、山本さんと同じく火村准教授のゼミを履修する女子大生役を『リアル鬼ごっこ』の堀口ひかると『日本のいちばん長い日』の松永渚、謎の少年役に小野寺晃良など、個性豊かな俳優陣が脇を固めている。優香さんは、今回の出演決定に際して「個性的な皆さんに混じって火村さんと有栖川さんを見続けたいと思います。 刑事の役は初めてなので、活発で冷静なコマチ(愛称)を活き活きと演じられたらと思います」とコメント。斎藤&窪田によるバディドラマを豪華共演陣がどのように彩るのか、放送に期待したい。「臨床犯罪学者 火村英生の推理」は2016年1月、日曜日22時30分より日本テレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年11月20日昨年メリル・ストリープやジュリア・ロバーツら錚々たるメンバーで映画化され数々の賞を受賞した『8月の家族たち』が「8月の家族たちAugast:Osage County」として舞台化が決定。「わが闇」や「三人姉妹」などを演出し、“三姉妹おのの名手”として呼び名の高いケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)が演出を担当し、麻実れい、秋山菜津子、常盤貴子、音月桂、生瀬勝久ら豪華キャストが出演するこが明らかとなった。詩人でアルコール中毒の父ベバリーが突如失踪。その知らせを受け、8月酷暑のオクラホマ州の実家には、両親思いの次女アイビー、5年ぶりの訪問となる母方の叔母マティ・フェイと夫のチャーリー、そして長女バーバラと夫ビル、その娘ジーンが帰省してくる。久しぶりに集まった家族が目の当たりにしたのは、夫の失踪と薬物の過剰摂取で半錯乱状態となった母バイオレットの姿。そしてある衝撃的な事件が起こる。やがて三女のカレンが婚約者スティーブを連れてやってくる。叔母の息子リトル・チャールズもあたふたと現れ、ようやく一族全員がそろい楽しいディナーを迎えるはずが…。本作は、2007年シカゴの小さな地下劇場で産声をあげ、瞬く間に脚光を浴び、同年ブロードウェイに進出し、2013年には映画化され、翌年には日本でも公開され各国の映画賞を受賞したトレイシー・レッツの幼少期の実体験を元に描かれた、三姉妹と家族たちの不協和音の物語。今回この舞台のキャストには、映画版でストリープの怪演が注目を集めた、薬が手放せない毒舌の母バイオレット役を元宝塚歌劇団雪組トップスターで退団後「シカゴ」や「ハムレット」など舞台で活躍する麻実さん。母とは言い争いが絶えない長女バーバラ役には「砂の器」(TBS)や「ミュージカル・キャバレー」などテレビや舞台に出演するする秋山さん、ジュリアン・ニコルソン演じる次女アイビー役には「眉山」(フジテレビ)、『間宮兄弟』の常盤さん、三女カレン役に「ハニー・トラップ」(フジテレビ)、『劇場版 MOZU』に出演する元宝塚歌劇団雪組トップスター音月さんという美しくも力強い母と三姉妹のキャストが顔を揃えた。また、生瀬さん、橋本さとし、中村靖日、村井國夫、木場勝己など実力派男優陣も顔を揃えている。そして本作に向けて上演台本と演出を手掛けるKERAさんは「プロデューサーから『他人の戯曲で演出してみたいものはありませんか』という提案を受けたので、必死に探したのです」「観る人によって反応は大きく変わるというのは、すなわち作品の幅を示しているのであり、こいつぁやりががあると感じ、すぐに上演権の獲得を依頼しました」と経緯を語り「私にとって未知の俳優さんを含めた、新鮮な顔ぶれが集結。楽しみです」とキャスティングについても語った。またKERAさんの作品に初参加となる麻実さんは「KERAさんと初めて御一緒に創るこの舞台、何か素敵な予感がしていまから胸がワクワクしています」と期待に胸膨らませたコメントを寄せた。“家族とは”“愛とは”なんなのか、驚愕のホームドラマに期待したい。舞台「8月の家族たちAugust: Osage County」は2016年5月7日(土)~29日(日)、Bunkamuraシアターコクーンにて公演。(cinemacafe.net)
2015年11月12日竹中直人と生瀬勝久による演劇ユニット、竹生企画の舞台『ブロッケンの妖怪』が10月30日、開幕した。初日前日、舞台稽古が公開されるとともに、竹中、生瀬と、今回が初舞台となる佐々木希が開幕直前の心境を語った。舞台『ブロッケンの妖怪』チケット情報4年振り、第2弾となる竹中、生瀬の顔合わせのために書き下ろされたのは、人気劇作家、倉持裕作・演出によるホラーコメディ。物語の舞台は、竹中演じる絵本作家の打越とその担当編集者、生瀬演じる黒柳が取材に訪れた、小さな孤島にぽつんと建つ洋館だ。ふたりの目的は、霧の濃い日、その霧に洋館の影が映り、海の上にもうひとつの洋館が現れるという「ブロッケン現象」の取材。冒頭、洋館に到着した打越と黒柳の台詞の応酬が、観る者を一気に倉持ワールドへといざなう。そこへ、洋館に住む娘・小真代とその母、虹子らが登場。今回が初舞台、フレッシュな魅力に輝く佐々木希と、気品溢れる優美さをまとう高橋惠子が、母娘の間に漂う不穏な空気を醸すなか、物語はどんどんホラーへと突き進む──。舞台稽古後、初日直前の独特の緊張感とともに取材陣の前に登場した竹中、生瀬と佐々木。初舞台ながら「すごく度胸がある」(生瀬)、「舞台に登場した瞬間から、華がある。すごく真面目で、倉持さんの何度も繰り返す稽古にも全然へこたれない」(竹中)とふたりに言わしめた佐々木は、「おふたりの掛け合いが本当に面白い。毎回違ってくるので、一度だけでなく、二度、三度と観ていただきたい」と話す。稽古場ではふたりの先輩から貴重なアドバイスをたくさんもらったとも。「生瀬さんは本当に学校の先生みたいで、タイミングや間についても細かく教えてくださいました」。では竹中さんは?とふられると、すかさず「僕が教えたのはメールアドレスくらい」と笑いをとる竹中だが、生瀬からは「僕は竹中さんに憧れてこの世界に入ったので、夢がかなった。同じ板の上で、先輩にどんとぶつかっていきます」と敬意をこめたコメントが。「怖いですよ。どーんと来ますから!ものすごいエネルギーです」と竹中が応えるとおり、ふたりの個性のぶつかり合いは、この舞台の大きな見どころ。「基本的にはコメディですが、それがどうホラーに展開していくか──。倉持さんは本当によくできた作品を書いてくださった」(生瀬)と倉持も本領発揮、緊迫感に満ちたドラマとなっている。12月5日(土)まで全国各都市で上演。11月12日(木)から29日(日)までは東京・シアタークリエで上演。チケットは発売中。取材・文:加藤智子
2015年11月04日「竹中直人さんと芝居がしたい!」という生瀬勝久さんの熱意でスタートした竹生企画。旗揚げ公演となった、マンションに集う人々を描いた群像劇『ヴィラ・グランデ 青山』から4年。久々の第2弾『ブロッケンの妖怪』は、絵本作家と編集者がアイデアを得るために訪れた島が舞台のホラーコメディ。お二人にお話をうかがいました。* **生瀬:正直、この企画は1回だけで終わっちゃうんだと思っていたんです。そしたら今回、竹中さんのほうから、そろそろやりますかって声をかけていただいたんですよね。僕は、それがうれしくって。竹中:本当はもっと早くできたらと思っていましたが、なんだかんだで4年経ってしまって、ここでやらないと次がないだろうと思って。生瀬:4年って、何かあるのかもしれませんね。オリンピックも4年周期だし。前回のことを忘れるのと、新しいことを始める気持ちになるのと、ちょうどいいサイクルなのかも。竹中:そこはやっぱり、前回が楽しかったからだよね。芝居をしていた時間とか、その時に感じていた風とか、なんだかすごく心地よくて。生瀬:それはうれし~なぁ。竹中:その生瀬さんが、どんな芝居にするかは任せますって言うから、前回同様、脚本・演出を倉持裕さんにお願いしたんです。前回の山田優ちゃん、今回の佐々木希ちゃんと、初舞台の女優さんたちを引っ張り込んでいるのも僕だし。生瀬:僕は、竹中さんと芝居がしたいだけなんで、他のことはお任せしています。竹中:あの、倉持君が描く、世界観が好きでね。生瀬:倉持君の作品って、覗き見のような面白さがあるんですよね。例えば、喫茶店で隣のカップルが喧嘩しだした時の、彼らの素性を知らないからこそ面白がれる、あの感じ。ただ、舞台ではいきなりそれが始まるから、観てる人は、会話を通して得られる情報から必死に状況を理解しようとする。その時点で倉持君の罠に引きずり込まれているんだけど。竹中:演じてる僕自身も、分からないまま演じています(笑)。生瀬:僕もそう(笑)。意味を考えてバランスをとっていくのは、作家であり演出家や監督の仕事であって、俳優は、台本どおりにセリフを言えばいいんですよ。そのほうが現場も波風が立たずに進んでいくし。竹中:僕も、言われるがまま。何も考えずやっています。生瀬:僕、竹中さんの、周りに合わそうとしない芝居が好きなんですよ。時々、本当にすっとぼけた顔をする時があって、それが面白くって。竹中:照れるな(笑)。生瀬君とやってると、想像もできない何かが生まれるような気がします。大体、生瀬君って独特の顔してるでしょ。それが本当に凄くて。しかも今回、そこに希ちゃんが参加するのも面白いし。お人形のような美しさがあるんだ。生瀬:生なのにお人形さんみたいって、それだけで凄いですからね。竹中:希ちゃんってすごい独特で、今回声をかけさせていただきました。前回の山田優ちゃんもそうだけど、舞台馴れしてない女優さんを誘うのって、やっぱり覚悟がいるし、責任も感じるからね。でも、その緊張感っていうのもいいんだよね。生瀬:ぶっちゃけて言うと、竹中さんも僕も、この舞台をやらなくったって、生活はしていける。でも、だからこそ純粋に芝居がやりたくてやってるとも言える。大人の俳優さんがやるいい芝居を、多くの人に観ていただきたいんですよ。竹中:今回はホラーコメディなんで、きっと怖くて笑える舞台になっていると思いますよ(笑)。◇なませ・かつひさ’60年、兵庫県生まれ。11月よりスタートする関東ローカルの深夜ドラマ『危篤スルー』(NTV)に主演。スペシャルドラマ『必殺仕事人2015』の放送も控える。たけなか・なおと’56年、神奈川県生まれ。出演ドラマ『海に降る』(WOWOW)が現在放送中。11月には『びったれ!!!』、12月には『海難1890』と出演映画の公開も相次ぐ。◇とある孤島の洋館を訪れた絵本作家と編集者。彼らの目的は、霧の濃い日にだけ海の上に洋館の影が現れるブロッケン現象の取材。そこに島の住人たちの思惑が絡み合っていく。10月30日(金)~11月1日(日)/北千住・シアター101011月12日(木)~29日(日)/日比谷・シアタークリエ作・演出/倉持裕出演/竹中直人、生瀬勝久、佐々木希、大貫勇輔、安藤聖、田口浩正、高橋惠子全席指定9000円(税込み)東宝テレザーブTEL:03・3201・7777(9:30~17:30)広島、大阪、静岡、名古屋、福岡、鹿児島、鳥取、新潟、岩手、栃木公演あり。※『anan』2015年11月4日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・望月リサ
2015年10月28日個性派俳優、竹中直人と生瀬勝久のふたりによる“竹生企画”第二弾の舞台『ブロッケンの妖怪』の稽古が進行中。開幕まで3週間あまりとなった10月上旬、その稽古場が公開された。【チケット詳細はこちら】4年前の竹生企画第一弾と同じく、人気劇作家の倉持裕が作・演出を手がけるこの舞台。“ホラーコメディ”と銘打たれるだけに、笑いと怪奇が交錯する倉持ワールドと、竹中、生瀬らの無類の個性がいかに絡み合うのか、期待は自ずと高まっていく。静やかな緊張感が漂う稽古場。竹中、生瀬両氏がその通る声で場の空気を牽引しながら、同作が初舞台となる佐々木希を気遣い、さりげなく手引きする場面も見受けられた。舞台は孤島にぽつんと一軒建つ、大きな洋館。竹中演じる絵本作家の打越と、生瀬演じる編集者の黒柳、打越の恋人の桃(安藤聖)は、この島の“ブロッケン現象”──霧の濃い日に洋館の影が霧に映り、海の上にもうひとつの洋館が現れる現象を取材に来た。ここに暮らすのは、高橋惠子、佐々木希が演じる虹子と小真代という母娘。そこに使用人の稲井(大貫勇輔)と生活必需品を運ぶ船乗りの泊(田口浩正)が加わり、役者が揃う。洋館の一室にまず現れたのは竹中と佐々木。見慣れぬ光景に好奇心いっぱいの竹中と、何か秘密がありそうな佐々木。お互いの正体を探りながらの、可笑しなやりとりがひとしきり続く。「会話をするなかで、だんだんに」と、ふたりの接近を促したり、きっかけを定めたりと、倉持の緻密な指示で徐々に物語の焦点が明白に。いっぽうで、互いに一歩もひかない生瀬と安藤の激しい台詞の応酬に、ぐいぐいと引き込まれる。そして高橋が登場、ドラマは一気に動き出す。美しく上品ながら、何か隠しごとがありそうな彼女、良好とは言えない母娘関係、亡き夫のこと、小真代に対する稲井の使用人らしからぬ強気な態度、そして、霧の中に現れたもうひとつの洋館──と、ホラーへと突き進む要素が次々と示される。場面変わって外は嵐に。暴風雨の中、必死に進もうとする大貫の体当たりのダンスでコメディ感は高まるも、打越の行方不明が発覚。虹子は彼らの滞在が約束の期限を過ぎていると苛立ちを見せ、緊迫感は徐々に増していく。黒柳が彼女を問い詰めるも、謎は深まるばかり。打越はどこへ?霧の中に現れるもう一軒の洋館の秘密とは──。実力派強力タッグが紡ぎ出す、手に汗握る展開が期待される。10月30日(金)より11月1日(日)まで東京・シアター1010にて。その後全国各都市で上演予定。チケットは発売中。取材・文:加藤智子
2015年10月21日リリー・フランキーが主演を務め、中村蒼、尾野真千子らが出演したドラマ「洞窟おじさん」の完全版が放送決定。全4話で放送される。昭和34年のとある農村。たび重なる親の虐待に耐えかね、家出をした加山一馬は、愛犬のシロとともに山奥の洞窟に隠れ住む。ヘビや木の実で食いつなぎ、自力でイノシシを狩ることを覚えた一馬は、やがて、山の幸を売って金を稼ぐ知恵を身につけてゆく。知り合ったホームレスから文字を学び、偶然助けた女性に恋をしたり、そんな想像を絶する人生を送りながら、43年間たった一人で生き抜き、“発見”されたときは57歳になっていた…。43年間山奥の洞窟に隠れ住んでいたという“洞窟おじさん“の実話をもとにドラマ化に挑んだ本作。「サラリーマンNEO」「あまちゃん」の吉田照幸が監督を手掛け、実際の洞窟おじさんに顔が似てるという理由から吉田監督がキャスティングを熱望したリリー・フランキーが主演を務めている。今回の完全版は、7月に放送され好評を得たスペシャルドラマを、4週にわたって放送するもの。もともとシリーズで放送できるボリュームで撮影していたという本作は、スペシャル版の90分には収まりきらず、泣く泣くカットされたシーンも多数あり、リリーさんはじめ出演陣やスタッフも完全版での放送を願っていたそう。さらに視聴者からも完全版の放送が望まれており、今回の放送決定に至ったという。映画の撮影スタッフによって手掛けられた本作は、『バクマン。』『シェル・コレクター』と俳優としての存在感をますます増しているリリーさんをはじめ、“洞窟おじさん”の青年時代役として「図書館戦争 BOOK OF MEMORIES」「無痛~診える眼~」と話題作への出演が続く中村蒼や、『きみはいい子』の尾野真千子、『トリック』シリーズの生瀬勝久らがキャストに名を連ねている。どこか笑えてどこか温かい、ユニークな本作の放送を楽しみに待ちたい。スペシャルドラマ「洞窟おじさん」は、10月1日、8日、15日、22日(木)BSプレミアムにて21:00~放送。(text:cinemacafe.net)
2015年09月29日テレビ東京で25日まで放送されたドキュメンタリー・ドラマ『廃墟の休日』の番組公式電子フォトブックが、10月中旬に発売されることが決まった。この番組は、廃虚に詳しいという人物「ジョン・T」に誘われた俳優が、指定された廃虚を撮影するため、クリエイターの友人とともに訪問するという内容。これまで、田辺誠一、安田顕、生瀬勝久といった俳優陣が、国内外の廃虚を訪問してきた。今回発売されるのは「アメリカ東海岸編」。番組に登場した、ニューヨーク州のバナーマン城、オーバールック・マウンテン・ハウス、バッファローセントラル駅や、ペンシルバニア州のスクラントン・レース工場、ランズダウン劇場といった廃虚が収められている。販売価格は540円。(C)「廃墟の休日」製作委員会
2015年09月26日竹中直人と生瀬勝久がタッグを組む「竹生企画」が4年ぶりに第二弾を放つ。前回に続き倉持裕を作・演出に迎えて挑戦するのは、『ブロッケンの妖怪』なるホラーコメディ。これが初舞台の佐々木希をはじめ、大貫勇輔、安藤聖、田口浩正、高橋惠子らとともに、笑いと怪奇の不思議な世界を作り上げる。超個性派のふたり、今度はどんな激突を見せるのか。舞台『ブロッケンの妖怪』チケット情報そもそもは、「竹中さんの芝居が好きで、憧れの人とぶつかりたかった」という生瀬のラブコールから始まった「竹生企画」。受けて立った竹中にとっても、「お互いに馴れ合いにならず、心地いい緊張感を持って静かに戦えた」場となったそうだ。実際、「もう1回、もう1回と繰り返していくうちに感情が動く瞬間がある稽古が好き」という竹中に対し、生瀬は「繰り返すよりも早く舞台に上げる形を見つけたい」と、ふたりは考え方も異なる。しかし、「違うから良かった」と竹中が言えば、生瀬も「すごく仲良くなったわけでもないんですけど(笑)、竹中さんという存在は唯一無二。絶対またやりたかった」と、さらなるタッグを望むようになったと話す。そうして立ち上がった第二弾は、洋館が1軒だけ建つ孤島が舞台。そこで、ブロッケン現象で霧に映ったもうひとつの洋館が日に日に近づいてくるという物語が展開していく。第一弾に続いて作・演出を担うのは、「あの何とも言えない不思議な世界がたまらなく好き」と竹中が依頼した倉持裕。「今回も演劇でしか表現できない不思議なエンターテインメントになると思う」と生瀬も期待を膨らませる。さらに、「生瀬くんと僕でホラーコメディをやるなんて、『ヴあああ~!』っていう恐怖の顔合戦がすごいことになるんじゃないかと思う(笑)」と竹中が楽しそうに言うと、「僕、そういうテンションを上げることを良しとする先輩たちの考え方が、今すごく大事だと思うんです。ギリギリでやるっていうことがやっぱり美しいと思う」と生瀬が力強く応えた。今回の物語がホラーコメディになったのは、実は、ホラー映画マニアの竹中の声が発端。自分たちで立ち上げた企画だからこそ、何ものにもとらわれず、やってみたいことに、やってみたい人を呼んでトライできる。「とにかくすごい芝居になる予感がする」と竹中。そして、「2回目が勝負。面白いことやってるらしいよと噂になって、3回目を期待してくれる人が増えたら」と生瀬。純粋に、自由に、ふたりの俳優が舞台に取り組む。10月30日(金)より東京・THEATRE1010を皮切りに、全国で公演。取材・文:大内弓子
2015年09月09日天海祐希がフジテレビのスペシャルドラマで、連城三紀彦の同名小説を原作とした「私という名の変奏曲」に主演し、殺人事件の被害者にして多くの人々に人生を誤らせる特異なヒロインを演じることが明らかに!7月下旬に撮影の合間を縫って会見が行われた。幅広いジャンルの作品を発表し続ける連城三紀彦の作品の中でもひときわ人気の高い傑作ミステリーを実写化。天海さんは「東洋の小さな真珠」と称えられる世界的なトップモデルの美織レイ子を演じている。彼女はパリに旅立つ前夜、自室で何者かに毒殺され、死体で発見されるのだが、なぜか6人の容疑者がそれぞれ「自分こそが犯人だ」と自供するという異常な事態に!彼らは一様にレイ子に弱みを握られ、脅迫されていたという事実も明らかになっていくのだが…。6人の“容疑者”として、医師でレイ子に一方的に婚約を破棄された笹原を段田安則、レイ子を見出したカメラマンを生瀬勝久、ライバルのモデルを緒川たまき、レイ子をパリコレに進出させたデザイナーを夏木マリ、彼女を歌手デビューさせる大物音楽プロデューサーを若村麻由美、1億円でレイ子と契約した繊維メーカーの社長を遠藤憲一が演じている。このほか、笹原の部下で、レイ子の過去を調べる内科医・浜野を市川猿之助、さらに死体の第一発見者の家政婦にキムラ緑子、事件の真相を追う刑事に玉山鉄二が扮しており、まさに誰が犯人で、どのような秘密を抱えていてもおかしくない超豪華共演陣が顔を揃えている。脚本を読んで当初「役柄的に私に合わないんじゃないか?」と思ったという天海さんだが「年齢的にもサバ読んでますが(笑)、役柄だからこそ楽しんでやればいいかと。(自身と)かけ離れているからこそ、面白いなと思いました」と語る。レイ子というヒロインを「“悪女”とは考えていない」とも。「闇なのか?それとも生きる望みなのか?抱えているものは大きく、複雑ですが、面白く気持ちのいい試練を毎日経験しております」と撮影を楽しんでいるよう。ちなみに、この取材の直前まで天海さんは“死体”として撮影に臨んでいたそう。代役を立てずに死体のシーンも自ら志願したのはある理由が…。レイ子の死後、事件の捜査をする刑事役の玉山さんとは当然だが直接会話を交わすシーンはない。それゆえ「死体だけでもやらせてもらいました。だから朝から具合の悪そうな顔色をしてるんです(笑)」と玉山さんと同じシーンに出演するためだと説明した。ちなみに、過去の回想シーンでレイ子は容疑者となる人々とじっくりと対峙しており、事件発覚後は玉山さんが刑事としてそれぞれの容疑者と向き合っている。一方で容疑者同士は共演シーンはなく、先述のように天海さんと玉山さんの直接の共演(会話)シーンもなく、この豪華俳優陣が基本的に1対1で芝居合戦を繰り広げるという、珍しい構成となっている。天海さんは改めて本作への参加について「魅力的な脚本があり、ダークで魅力的な女性の役をいただき、自分が試される日々を送っています。しかも、ひとりひとりが魅力的な共演陣と、こうやって人間の怒りや欲望がぶつかり合う芝居をできる機会はめったにないこと。やりがいを感じています」と嬉しそうな笑みを浮かべていた。金曜プレミアムスペシャルドラマ「私という名の変奏曲」は10月2日(金)21時~フジテレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年08月13日明石家さんまがゲストと軽妙なトークを繰り広げる人気番組「さんまのまんま」に、このほど、7月に舞台「マクベス」を控えた“最後の独身大物俳優”・佐々木蔵之介が出演。同じ関西人同士のさんまさんに、マル秘の結婚相談をしていることが分かった。この夏、2012年6月に初演されたスコットランド・ナショナル・シアター(NTS)版の演出家アンドリュー・ゴールドバーグを迎え、シェイクスピア4大悲劇の1つ「マクベス」に挑む佐々木さん。物語の舞台は、精神病院。登場人物は隔離病棟の1人の患者と、彼を見守る看護師と女医だけ。やがて、患者がたった1人で表現する「マクベス」を、観客は追体験することになる…。今回、佐々木さんは「さんまのまんま」に初登場。お土産に「お紅茶をお持ちしました」と、イギリスで購入したエリザベス女王御用達の紅茶を持参したのはいいのだが、2人とも入れ方が分からない。大の男2人があれこれ思案を繰り広げ、苦労して入れた本場の紅茶の、その味は?また、佐々木さんはオリジナル演出となる舞台について「出るのは、ほぼ僕だけ。1人で20役くらい演じるんです」と説明。稽古も、演出家のゴールドバーグとマンツーマンなのだという。それを聞いたさんまさんは「大変やなぁ」と感心しきり。ところが、佐々木さんは外国人の演出家との稽古は、逆に「テンションが上がる」と力説。さんまさんにも「経験してほしい」と言う。実はさんまさんも、目下、15年ぶりに再演される舞台「七人ぐらいの兵士」の稽古中。共演者は生瀬勝久や山西惇など、佐々木さんと親交がある俳優も多く出演している。その俳優仲間から聞いた、“さんまチーム”独特の稽古方法や、(舞台で)共演すると苦労する俳優の話でひとしきり盛り上がる2人。芝居の話となると、身振り手振りを交えて、つい熱くなってしまう佐々木さん。「まだ結婚してないんです。どうしましょう?」という佐々木さんの言葉に、さんまさんは結婚できそうにない原因を次々に指摘。その上、「結婚不適合者やねん」とまで断言された佐々木さんが、返したひと言には注目だ。さらに、佐々木さんの実家が日本酒の造り酒屋というのは有名な話だが、映画やテレビドラマで活躍するようになっても、父親から「早く実家を継げ」と言われ続けてきたという。そんな父親の態度が一変したという、佐々木さんが出演したある作品とは…?同じ関西人同士、仕事にアツい男同士でどんな会話が繰り広げられるのか、楽しみにしていて。【関西テレビ】「さんまのまんま」は6月20日(土)13時56分~放送。【フジテレビ】「さんまのまんま」は6月21日(日)13時~放送。(text:cinemacafe.net)
2015年06月19日「関ジャニ∞」の錦戸亮と宮藤官九郎がタッグを組んだドラマ「ごめんね青春!」。2014年10月より放送され多くのファンを集めた本作の、6月3日(水)のDVD&Blu-ray発売を記念し、劇中ラジオ番組「カバヤキ三太郎のごめんね青春!」がTBSラジオで放送されることが明らかとなった。主人公の原平助(錦戸亮)は、静岡県にある仏教系男子校、通称“東高(とんこー)”の教師。14年前に起きたとある出来事を負い目に感じながらも、母校である東高で教壇に立ち、日々を送っていた。そんな折、学生数の減少により、同じ地域にあるカトリック系の女子校、通称“三女(さんじょ)”との合併話が持ち上がる。すったもんだの末、「お試し」で1クラスの半分ずつ生徒と勤務先を交換することになった平助と、三女の教師・蜂矢りさ(満島ひかり)だが…。「あまちゃん」で空前のブームを巻き起こした宮藤官九郎が、TBSで「うぬぼれ刑事」以来4年ぶりに脚本を手掛けた本作は、宮藤さんいわく「いじめも体罰も学級崩壊もなく、ただ漫然と1クールを描き切る」ことを目指した明るく楽しい学園ドラマ。永山絢斗、重岡大毅 (ジャニーズWEST)、波瑠、トリンドル玲奈 などフレッシュなキャストはもちろん、斉藤由貴、えなりかずき、森下愛子、坂井真紀、生瀬勝久、風間杜夫ら、実力派俳優達が脇を固め、“クドカン節”に彩りを添えた。そしてこのたび6月3日のDVD&Blu-ray発売を記念して、その生瀬さんが演じる東高の校長・三宮大三郎が、正体を隠しながらDJ“カバヤキ三太郎”として放送しているラジオ番組「カバヤキ三太郎のごめんね青春!」が、実際にTBSラジオで放送される。番組の構成は、ラジオのヘビーリスナーとして知られ、自らも番組を持つ宮藤さんが担当。名物コーナーとして劇中で取り上げられていた、誰かに謝りたいことをリスナーが電話する「ごめんね電話」ももちろん登場し、実際にリスナーと電話をつなげる場面も予定、TBSラジオの公式サイトでは参加したいリスナーを募集中という。生瀬さん扮する“カバさん”が繰り出す「何が『ごめんね』なのかな?」「一方的にしゃべらないでくれる?」などの名フレーズも、一夜限りで復活するというから、ファンにはたまらない時間となりそうだ。ドラマ同様、「楽しく面白くバカバカしい気持ちになれる」番組になるという、ラジオ版「ごめんね青春!」。シスター吉井校長役の斉藤さん、どんまい先生役の坂井さんなど、ドラマキャストの出演も続々決定しているとのことなので、お楽しみに。日曜劇場「ごめんね青春!」DVD&Blu-ray発売記念SP!「カバヤキ三太郎のごめんね青春!」は6月14日(日)23:00よりTBSラジオにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年05月11日15年前、明石家さんまが本格的な舞台に進出するきっかけとなった『七人ぐらいの兵士』が、ついに再演される。当時のきっかけは、テレビドラマで共演した生瀬勝久がさんまの生返事を真に受けて(?)、本作の脚本を書き下ろしたこと。だがその舞台は芸人としての魅力はもちろん、“役者・明石家さんま”の新たな表情をも引き出して絶賛を浴びることとなった。以降、数年に一度のスパンで、これまで5度タッグを組んできたふたり。伝説の舞台の再演を前に、意気込みと初演の思い出を語ってもらった。舞台『七人ぐらいの兵士』チケット情報戦時下の中国に駐屯している、日本軍のある分隊。ここには一度戦地に派遣されたものの、その役立たずぶりに再訓練となったダメ兵士ばかりが集められていた。リーダー格で元漫才師の木下兵長(生瀬)も演習に励んでいたが、訓練中の事故で野戦病院に運ばれてしまう。そこで出会ったのが、死んだ妹のさくらに生き写しの看護師・花子(内田有紀)。そして、大事な高座から逃げた元相方の水嶋(さんま)だった。ウソと詭弁の天才、水嶋は仮病を使って日本に帰ろうとしていたが、木下はそれを見抜いて自分の隊に引き入れる。それでも脱走を図ろうとする水嶋は、口八丁で兵士たちを巻き込むが……。生瀬は「再演に向けて台本に手を入れますが、基本のストーリーは変えないつもりです。この作品はさんまさんへの当て書きから始まってますし、劇中の『死にたくないんやない、生きたいんや』という水嶋のセリフは、さんまさんが言うから意味のあるもの。初演から15年経った今だからこそ、聞きたいセリフでもありますね」と語る。さんまも「初めてのストレートプレイだったし、人生で初めてソファでウトッとした(ほど大変だった)からね」と初演を振り返るが、すかさず生瀬が「2ステを終えた翌日のソワレ前にゴルフに行ってたじゃないですか!」と横からツッコミを。「山西(惇)とか共演の役者たちが呆然としてましたよ」という生瀬と、「そうだった?」とトボけるさんま。丁々発止のやりとりは役の関係性にも似て、取材陣からも思わず笑いがもれた。役どころを戦時下の元漫才師にしたことについて、生瀬は「もともと演芸の世界に憧れがあったし、さんまさんの“どんな時代でも生き残ってしまう”バイタリティを表したかったから」と話す。一方のさんまにとっては馴染んだ世界だが、「ピン芸人だったのでコンビの心情はリアルには分からないけども」と断りつつ、木下が水嶋の才能を認めながらも、同時に憎悪を持ち続ける二律背反の感情については「これまで色んな漫才コンビを見てきたけれど、“大好きなのに大嫌い”というのは相方に対する気持ちとして多いかもしれない」とサラリ。「その芸人らしい複雑な心情を、シーンごとに表していけたら」と、“笑い”の世界を牽引し続けるさんまならではの目線で語ってくれた。公演は7月5日(日)から26日(日)まで東京・Bunkamuraシアターコクーン、8月19日(水)から25日(火)まで大阪・シアターBRAVA!にて。チケットの一般発売は4月25日(土)より。取材・文佐藤さくら
2015年04月24日佐々木希の初舞台が決定、今年10月下旬より東京・シアタークリエ他で上演する舞台『ブロッケンの妖怪』に出演する。同作は人気個性派俳優・竹中直人と生瀬勝久がタッグを組む「竹生企画」の第2弾。2011年の第1作『ヴィラ・グランデ 青山~返り討ちの日曜日~』に続き、人気劇作家・演出家の倉持裕を迎え新作を上演する。舞台『ブロッケンの妖怪』チケット情報佐々木は「私が舞台に立つ日がくるなんて、夢にも思いませんでした。今からとてもとても緊張しております。お芝居もまだまだ未熟な私ですが、竹中さん、生瀬さんを始めとするキャストの皆様から沢山の事を吸収したいと思います。竹中さんとは私の連ドラ初出演の時にご一緒でき、今回の初舞台でも共演させて頂けることにご縁を感じています。尊敬する多才な方ですが、撮影の合間は、お茶目で気さくで魅力的で、またお会いできると思うと楽しみです。生瀬さんとは最近バラエティ番組の収録現場でご一緒させて頂き、周りの方とも自然にコミュニケーションを取っていらして、優しくて素敵な方だと感じました。稽古場でもたくさんお話しできたらと思います」と初舞台に期待を寄せている。作品は霧に包まれた孤島を舞台に笑いと怪奇が交わる、倉持の新作ホラーコメディ。竹中と生瀬は孤島へ取材にやって来た絵本作家と担当編集者という役どころだ。ふたりはそれぞれ「再び生瀬さんと舞台を共にすることは もう今から怖いです。ますますパワーアップした生瀬さんが目を剥いて迫ってきそうで……。何とか踏ん張って受け止めようと思っています。今回倉持さんの描く世界は ホラーという事でホラーが大好きな僕は今からかなりテンションが上がっています!!佐々木希さんは昨年のドラマで共演させて頂き 無限の可能性を感じました。きっとコメディセンスも持っている女優だと思うのでかなり期待しています。初舞台だからと恐れず思い切って演じて欲しいと思っています。」(竹中)、「竹生企画は私からのラブコールで始まった企画ですので、また全力で先輩の胸をお借りして、素敵な舞台を創りたいと思っています。作・演出の倉持さんには全幅の信頼を寄せています。あとは作品を俳優がどのように具現化するのか、それにつきますので、気を引き締めて頑張ります。佐々木希さんの初舞台については、同じ俳優ですので偉そうなことは言えませんが、舞台を好きになって頂きたいです」(生瀬)とコメントを寄せている。舞台は10月下旬より東京・シアタークリエ、シアター1010他、全国各都市で公演予定。出演は他に、大貫勇輔、田口浩正、高橋惠子。東京公演のチケット一般発売は9月を予定。
2015年04月14日ドラマや映画、バラエティなど多方面で活躍する女優・佐々木希が、竹中直人と生瀬勝久が出演する「ブロッケンの妖怪」にて、待望の舞台デビューを果たすことが明らかとなった。2011年、竹中さんと生瀬さんが舞台で激突し話題となった「竹生企画」第一弾「ヴィラ・グランデ青山~返り討ちの日曜日~」から4年。屈指の超個性派俳優でありクリエイターでもある二人が本作で再びタッグを組む。物語の舞台は孤島。絵本作家の打越(竹中さん)、担当編集者の黒柳(生瀬さん)は小さな孤島を訪れる。打越には放浪癖と浮気性があり、心配する打越の恋人もやって来た。森と砂浜、そして大きな洋館がぽつんと一軒建っているだけの孤島。その洋館には、虹子(高橋惠子)という女と娘の小真代(佐々木さん)、使用人の稲井(大貫勇輔)が暮らしており、生活必要品は船乗りの泊(田口浩正)が本土から運んでくる。打越たちはこの島で目撃される「ブロッケン現象」を取材しに来たのだった。霧の濃い日に、洋館の影が霧に映り、海の上にもう一つの洋館が現れるのだという。謎めいた母娘の住む洋館、そして日に日に近づいて来るもう一つの洋館の影。打越はふとある日、その洋館の影にあるものを見つけ…。それぞれの思惑を巻き込みながら、霧に包まれた孤島で不思議な物語が展開する。前作に続き人気作家・演出家の倉持裕を作・演出に迎え、バラエティ豊かなキャストが集結。ドラマや映画、CMなどで美しさを遺憾なく発揮し、女子たちからの絶大な人気を誇る佐々木さんが初舞台を踏むのも本作の見どころのひとつだ。さらにはミュージカル「ピーターパン」のフック船長役や、舞台「アドルフに告ぐ」への出演決定など、舞台や映像で着実なキャリア重ねている大貫勇輔、前作に続き出演の田口浩正、竹生企画初参加となる高橋惠子と、個性豊かなメンバーが名を連ねた。佐々木さんは「私が舞台に立つ日がくるなんて、夢にも思いませんでした。今からとてもとても緊張しております。お芝居もまだまだ未熟な私ですが、竹中さん、生瀬さんを始めとするキャストの皆様から沢山の事を吸収したいと思います」と意気込みを語り、初舞台を心待ちにしている様子。そんな佐々木さんに対し、“先輩”となるお二人は「きっとコメディセンスも持っている女優だと思うのでかなり期待しています。初舞台だからと恐れず思い切って演じて欲しいと思っています」(竹中さん)、「同じ俳優ですので偉そうなことは言えませんが、舞台を好きになって頂きたいです」(生瀬さん)とエールを送った。公演は、10月下旬より、東京・シアタークリエ、シアター1010ほか、全国各都市公演を予定。<公演概要>「ブロッケンの妖怪」作・演出 倉持裕出演:竹中直人生瀬勝久佐々木希大貫勇輔田口浩正高橋惠子主催:東宝株式会社株式会社キューブ公演日程:2015年10月下旬~12月中旬シアタークリエシアター1010ほか各地公演予定。東京公演チケット一般発売:9月予定(text:cinemacafe.net)
2015年04月14日フジテレビ木曜劇場の新ドラマ「医師たちの恋愛事情」の記者会見が3月30日(月)に行われ、フジの連続ドラマ初主演となる斎藤工を始め、石田ゆり子、相武紗季、平山浩行、三宅弘城、板谷由夏、伊原剛志、生瀬勝久が出席した。大学病院を舞台に、正義感の強い若き外科医と恋をあきらめた年上の女医の恋模様を描き出す本作。斎藤さんらは役柄の衣裳の白衣姿で会見に登場した。“セクシー俳優”と言われる斎藤さんだが、本作では「脱がない斎藤工」が見どころとか…?斎藤さんは「もうどこでも脱ぐ感じですからね…」と苦笑を浮かべつつ、本当に脱がないのか?という質問に「役者ですから台本に『全裸で側転』とあればやります。脱ぐシーンがあればNOとは言えない」と含みを持たせる。そんな斎藤さんを助けるべく(?)、共演陣は一肌脱ぐ覚悟を持っているようで、平山さんが「脱ぐ予定ではあります」と言えば、伊原さんも「脱ぐ気満々です」とニヤリ。果ては女優の板谷さんまで「脱ごうかなと思ってます(笑)!」と宣言。斎藤さんは「ありがとうございます!お願いします!」と周囲の申し出に感謝しつつ「服着てることが不自然なくらいの病院を目指します!医者も患者も(笑)」と語っていた。また、それぞれのプライベートでの“恋愛事情”で譲れない条件を尋ねると、斎藤さんは「味噌事情」と回答。「赤味噌の味噌汁とごはんがあれば満足なんですが、(相手の好みが)白味噌だと難しい問題が…。合わせ味噌に着地できればいいんですが、日本人なので“味噌観”が合う合わないは譲れないところです」と語る。さらに理想の出会いのシチュエーションについての質問では、斎藤さんは「SNS主体の世の中ですが、アナログな出会いがしたい」とも。映画通の斎藤さんらしく、『恋人までの距離』(原題:Before Sunrise)、『ビフォア・サンセット』という好きな映画を挙げ「列車の中での出会いに憧れた。図書館で同じ本を…というのもいまの時代だからこそ、憧れます」と明かした。石田さんは、今回の恋をあきらめた年上の女医という役柄について「企画書に“婚期を逃した”と書いてあってショックでしたが、考えてみれば私そのもの(苦笑)。半分ドキュメンタリーでもあります」と決意表明(?)。恋愛事情における譲れないこととして「ドキドキ感よりもその先の安定観や安心感に惹かれるので、笑うツボが同じとか、そういうことが大事」と語っていた。板谷さんは、現場で恋愛において何を大事にしているかをあぶり出す心理テストをキャスト陣が受けたことを明かし、自身の答えが「セックス」であったことを告白。ちなみに伊原さんによると「斎藤、石田、伊原は(第一に)お金、それからセックスでした」と明かし、会場は笑いに包まれた。「医師たちの恋愛事情」は4月9日(木)より放送開始。(text:cinemacafe.net)
2015年03月30日シアターコクーンで11月7日(金)より開幕する舞台『皆既食~Total Eclipse~』のプレスコールと囲み取材が前日6日(木)に行なわれ、主演の岡田将生と生瀬勝久が取材に応じた。同作は岡田将生演じるアルチュール・ランボーと、生瀬勝久演じるポール・ヴェルレーヌという19世紀フランスを代表する詩人ふたりの運命的な出会いから、別離と破滅までを描いた作品。クリストファー・ハンプトンの作を、蜷川幸雄が演出する。主演を務める岡田は今作が舞台初出演。生瀬はその印象について「新人という言い方をすると失礼かもしれないけど、舞台では新人なので、とんでもない新人が出てきたなと。天才ですね。まるで30年前の俺を見るようです(笑)。これから30年間演劇を引っ張っていっていただきたい」と絶賛。謙遜する岡田に向けて続けて、「図太いんですよ。稽古が始まる前は「僕はダメです、ダメです」って感じで結構シャイだったのに、始まるとそんな素振りも見せない。僕は結構意地悪なんで色々と仕掛けるんですけど、全部受けますからね。とても初舞台とは思えないです」とコメント。作品の内容について問われると生瀬は「男同士のつながりを描いた作品で、男同士の感情、人間愛ということに最初は少し抵抗があったんですが、実際にお芝居に向き合った今ではないですね。戯曲の通りに演じていると、ランボーのことが愛おしくなったし、別れの時は悲しいという気持ちが自然に出ました」と説明。また、同作は長台詞が見所のひとつだが、生瀬は「僕は大変でしたが、(岡田は)稽古初日の読み合わせの時に、台本をめくってはいたけど、読んでなかった。つまり全部憶えていたんですね。なので30年前の自分を見るようだと思ったんです。実際に30年前の僕は今とそんなに変わってないですけど(笑)」とユーモアを交えて語った。演出を務める蜷川が体調を崩していることについて報道陣から聞かれると、生瀬は「最初は心配していたんですけど、お会いしたらパワフルでしたよ。すぐに怒鳴られました(笑)。お芝居がある限りあの方は大丈夫です」と話した。舞台「皆既食~Total Eclipse~」は11月7日から29日(土)まで東京・シアターコクーンにて、12月4日から7日まで大阪・シアターBRAVA!にて上演。
2014年11月07日生瀬勝久、池田成志、古田新太の3人による演劇ユニット「ねずみの三銃士」。彼らの第3回公演『万獣こわい』が東京・PARCO劇場で公演中だ。『万獣こわい』チケット情報3人が5年ぶりに企画した新作で、作・演出は過去2回の公演同様、宮藤官九郎、河原雅彦が手がける。少女時代に8年間監禁され続けた女性トキヨ(夏帆)を巡る物語。事件の7年後、彼女が自分を救ってくれた命の恩人である喫茶店のマスター(生瀬勝久)を訪ねて来たことから、ありふれた喫茶店にただならぬ暗雲がたちこめていく。3人は開幕直前に行われた会見で口々に意気込みを語っている。■生瀬勝久最近、メディアでの露出が真面目な役が多かったので、今回の舞台でははじけたいと思っております。■池田成志不安。不安。不安。不安が渦巻く世界に、我々もまた不安なものを提出いたします。どう受け止めてもらえるのかも不安ですが、我々自体が不安で不安定なものなのだという覚悟も込めているつもりです。少し下品な寓話と受け止めて頂ければ幸いです。■古田新太いつもながらの「感じの悪いお芝居」です。と、思っていましたが、この間稽古を観に来た殺陣師の人がこう言いました。「胸クソ悪いお芝居ですね。」今回は、胸クソ悪いお芝居です。乞うご期待!東京公演は4月8日(火)まで。その後、長野、新潟、愛知、大阪、宮城、福岡ほか全国で公演。
2014年03月26日生瀬勝久、池田成志、古田新太の3人による演劇ユニット「ねずみの三銃士」。彼らの第3回公演『万獣こわい』の製作発表が2月6日、都内で行われ、生瀬、池田をはじめ、キャストの小池栄子、夏帆、小松和重、そして過去2回の公演でも作・演出でコンビを組んだ、宮藤官九郎、河原雅彦が会見に顔を揃えた。ねずみの三銃士『万獣こわい』メンバーのひとり、古田はインフルエンザで急きょ欠席。生瀬がメッセージを読み上げ「インフルってしまいました。何だよ予防接種2発打ったのに、面目ない」と謝罪しながら「幸い高熱が出るわけでもなく、家でぼーっとしています。タミフルが効くことを願い、面白い作品を作るべく頑張ります。みんな、宣伝よろしく。インふるたエンザあらた」と近況を報告。生瀬は「来い!馬鹿」と一喝した。舞台は、少女時代に8年間監禁され続けた女性トキヨ(夏帆)を巡る物語。事件の7年後、彼女は自分を救ってくれた命の恩人であるカフェのマスター(生瀬勝久)を訪ねて、店を手伝いたいと申し出る。温かく彼女を迎え入れたマスターとその妻(小池栄子)。だが、しばらくすると、トキヨの里親アヤセ(古田新太)が現れ、彼らの運命が少しづつ崩れ始める……。宮藤は「3人はキャスティングまではすごく盛り上がるんですけど、キャスティングが決まると僕に丸投げという。古田さんの『とにかく、えげつないのがやりたい』という要望と、成志さんの『笑える話がやりたい』という希望と、生瀬さんの『俺はいい話が好きだ』という3つの希望を毎回かなえて、今回もかなえていこうと思っています」と話した。対して生瀬は「宮藤くんは、そう言いましたが、過去2回の作品で僕が言った「いい話」は全然入っていないじゃないですか。今回もきっといい話ではないです。ですから、えげつなくて笑える話だと思っていただければと思います」とコメント。演出の河原も「今回は今までの中で一番、地方とか回らせていただくんですが、一番とんでもないものをもっていくことになるのでは。毎回丸くおさまらない、そういう仕事ができるのは自分にとっても大切」と話すように、今回も刺激的な舞台になりそうだ。今回は長野、新潟、愛知、大阪、札幌、宮城、福岡、沖縄と地方公演が多いだけでなく、高校生以下向けの格安チケットも用意。生瀬は「若い方たちにたくさん見に来ていただけたら。演劇というのは映画やテレビドラマと違った魅力がある。もう50歳すぎたおっさんが、まだチャレンジしているところを、ぜひ見にきてください」と若者にアピールした。3月15日(土)から4月8日(火)まで東京・PARCO劇場にて。その後全国を巡演。東京公演のチケット一般発売は2月8日(土)午前10時より。
2014年02月06日WOWOWは、三谷幸喜の脚本・監督による"完全ワンシーンワンカット"のドラマ『大空港2013』を29日(22:00~)に放送する。2011年に放送された『short cut』と同じく、100分間、カメラを止めずに最後まで撮り続ける"完全ワンシーンワンカット"で挑んだ同ドラマ。長野の松本空港を舞台に、空港職員と乗客の家族が繰り広げる群像劇を描いたコメディで、人間の視点に近い臨場感あふれる作品に仕上がっている。そこで、三谷監督と空港のグランドスタッフ役で主演を務めた女優・竹内結子に話を聞いた。――"完全ワンシーンワンカット"でドラマを撮る意味とは何でしょうか?三谷監督「俳優の魅力を引き出す良い手法だと思ってます。カットを割って撮るのも集中力が必要だけど、ブツ切りだから芝居が嘘になってくる。例えば、100分間、1人の人間を演じ続けていると、疲労も溜まってくるし、演じている人間の素の部分が確実に出てくるから、舞台に近いとは思います。今回は、山道を一直線だった前作と違って、屋上に行ったり2階に行ったり。位置的にも物語的にも交錯しているので、難易度がはるかに高かった」――この手法で撮ろうと思ったきっかけを教えてください。三谷監督「元々舞台の人間なので、舞台と映像の手法の合わせ技が何か出来ないかと思って。映像派の監督でもない僕が出来る演出は、俳優と向かい合って良さを引き出すこと。その点、長回しはすごく効果的なんです」竹内「私は舞台未経験ですが、お芝居をし続けることは舞台みたいな感じなのかなと。でも、カメラで撮っているので、見切れたり、入るタイミングを計算してお芝居をしなければいけないので映像っぽくもあるし。とても新鮮でした」三谷監督「舞台より全然難しいですよ。立ち位置も寸分の狂いも無いようにしないとNGだから、俳優はすごく大変」――竹内さん、オファー時の心境とお芝居をした感想を教えてください。竹内「最初は面白そうだなというワクワク感が強かった。でも、よく考えると観るのは面白いけど、あっち側にいくのかと考えた瞬間にゾッとしました。『大変なものを受けてしまった』って(笑)。でも、演じている時はちょっとした興奮状態でしたね。撮影監督の山本英夫さんらと息を合わせながら、共演者みんなが立ち位置を調整し合う感じでした。色んな人が色んなことを考えながら、こんなにチームプレイでお芝居することはなかなか無いと思う。撮影後のプレビューでも、『何で覚えられないんだろう……』って悩んでると、生瀬さんや香川さんが『大丈夫!やれるよ!』って励ましてくれました」――5日間の撮影で1日1テイクという状況で、三谷監督は仕掛けをしていたそうですね。三谷監督「3日目くらいからスタッフワークは良くなるんだけど、俳優さんの演技は慣れてくるんです。より新鮮味を持たせるために、相手役の人だけにアドリブを言ってもらって生のリアクションを楽しむ。実を言うと前回、山本さんの後に付いて行ったら僕が見切れちゃって、NGを出しました。今回は反省して、スタッフ部屋で待機してたから、本番中にやる事がなくてイタズラをしてました」竹内「私はてんやわんやですよ~!歩く道すがら、色んな爆弾が仕掛けられているので、それをかいくぐっていく感じ。素で動揺してる場面もあるけど、アドリブが投下されても、この共演者の皆さんとなら何とかなる!大丈夫!と」三谷監督「笑ったらバラエティになっちゃうから、そこは僕と俳優たちとのせめぎ合いですよね。信頼関係があるからこそ出来ること」――撮影を終えて思うことはありますか?竹内「やってみたいなと思っていたものに近づきました。でも、舞台は怖い話をいっぱい聞くので。いきなりセリフを忘れたり、監督みたいに地雷を仕掛けられたら怖いなぁと」三谷監督「竹内さんとやりたいと思ったきっかけは、『ステキな隠し撮り~完全無欠のコンシェルジュ~』なんです。その時に、竹内さんは転んだのに芝居を続けてて、本当に面白かった。もっと映像畑の方かなと思ってたけど、何があっても対処出来るし舞台に向いてるなと。ミュージカルとかどう?」竹内「歌はちょっと…。今は前向きではありませんね(笑)」――三谷監督、"完全ワンシーンワンカット"ドラマの今後の構想はありますか?三谷監督「ワンシーンワンカットの可能性を突き詰めていきたいので、更に難易度の高いものをやりたいと思っています。撮影の山本さんありきの企画なので、『南の島が舞台で水中シーンから始まって陸に上がっていくのは?』って話したら、カメラに水滴がついても拭けないから無理だと。最後に潜るのは大丈夫って言ってたけど」竹内「どのタイミングでボンベを付けるんでしょうね(笑)」――ありがとうございました。では、最後にドラマのPRをお願いします。竹内「ワンカットだということを途中で忘れてしまうほど、撮影の山本さんが観ている世界に引き込まれていきますよ。ご覧いただく皆さんが一緒にてんやわんやを体験しているような感覚になると思うし、そういう意味でも面白い作品です」三谷監督「どうやって撮ったんだろう? っていう興味で観てもらえると思うけど、知らないで観ると、ワンカットだと分からないままだと思う。そんなのめり込む作品にしたいと山本さんと話していたので、『何か分からないけど、このドラマは集中するね』って思ってくれれば正解かな」ドラマW三谷幸喜『大空港2013』三谷幸喜の脚本・監督による"完全ワンシーンワンカット"のドラマ第2弾。長野の松本空港で働くグランドスタッフの大河内千草(竹内結子)は、天候不良で羽田空港に着陸できずに降り立った田野倉一家のアテンドをすることに。飛行機を待つ間、家族に隠し事がある父親の守男(香川照之)やお金に困っているライターの蔵之介(生瀬勝久)ら田野倉一家に、謎の女性(戸田恵梨香)、パイロット姿の男(オダギリジョー)らも加わった大騒動が巻き起こる――というストーリーで、放送はWOWOWで29日22時~。また、同ドラマを撮影したカメラマン・山本英夫を追うノンフィクションW「撮影監督・山本英夫~三谷幸喜の夢を撮る~」も、27日22時から放送する。
2013年12月28日女優の竹内結子と三谷幸喜監督が20日、都内で行われたドラマW三谷幸喜『大空港2013』の完成披露試写会に出席した。三谷が脚本と監督を手掛けた同ドラマは、"完全ワンシーンワンカット"で撮られた群像コメディ。長野・松本空港で働くグランドスタッフの大河内(竹内)は、羽田空港の天候不良で空港に降り立った田野倉一家が引き起こす騒動に巻き込まれていく――というストーリーで、キャストは竹内のほか、香川照之、生瀬勝久、戸田恵梨香、オダギリジョーらが出演している。ドラマは、WOWOWプライムで29日に(22:00~)放送。昨年11月に放送された前作『short cut』に続き、"完全ワンシーンワンカット"に挑んだ三谷は、「お客さんの反応を見て、僕の原点はここだと思いました」と満足げな笑みを見せ、「カメラの存在を感じさせないから、俳優たちを見る作品。ワンカットならではの俳優の底力や魅力が出ていると思う」とドラマの出来に自信たっぷり。一方、「前作を見て面白いな~と思っていたので、すぐに飛びつきました。でも、自分は演じる方なんだと考えたらゾッとした」とオファー時の心境を語った竹内は、「カットをかけずに撮影したことを感じさせないくらい、のめり込める内容になってます」と笑顔でアピールした。また、長野ロケに行く前日に台本の後半をもらったという竹内は、「泣きながら覚えました。台本は早くください!」と三谷に懇願して笑いを誘いつつ、1日1テイクのみの5日間の撮影を、「役者陣は日に日に結束していきましたね。一瞬も気を抜かずにやっていたので、みんなで頑張ろうぜという雰囲気だった」と楽しんだ様子。また、役者陣には内緒でアドリブを用意していたという三谷は、「やればやる程、セリフが馴染んできちゃうから、4テイク目から仕掛けを用意した。戸惑ったらそこで終わりだから、役者を信頼しているからこそ出来ること」と明かすと、竹内は「投下されるアドリブ爆弾に必死でした」と苦笑いしていた。
2013年12月21日人気シリーズの完結編『トリック劇場版 ラストステージ』の完成披露試写会の上映後の舞台挨拶に仲間由紀恵、阿部寛、堤幸彦監督らが登壇。しんみりとした雰囲気…と思いきや、登壇陣は劇中さながらのコミカルな掛け合いで観客を沸かせた。2000年に連続ドラマの放送が開始されて以降、連ドラの続編にスペシャルドラマ、劇場版、スピンオフ作品とシリーズを重ねてきた『トリック』の完結編となる本作。この日はおなじみの仲間さん、阿部さん、堤監督に加え、生瀬勝久、池田鉄洋、東山紀之、北村一輝、水原希子の計9名が出席し、初めて完成した映画を観終えたばかりの観客の拍手と歓声に迎えられた。仲間さんは客席を見渡し「いろんな思いがこの作品にはあります」と言葉に力を込める。阿部さんも本作を通じて「新たな自分を発見することができた」と感慨深げ。堤監督は「最後と考えると平常心を保てない。“実家”のような作品」と感傷的な言葉を口にするが、そんなしんみりとした雰囲気も束の間!堤監督は初めて仲間さんと阿部さんと顔を合わせたときのことをふり返り、阿部さん演じる上田が“巨根”の持ち主という設定について「阿部さんに『どんな役どころですか?』と聞かれて、『巨根です』とカッコいいオープンテラスの場所で言いました(笑)。まさかこの作品が14年も続くとは…」としみじみと語り笑いを誘う。そんな堤監督に対し、生瀬さんは言いたいことがあるよう。マレーシアでのロケの後、編集作業の過程で必要に応じて俳優によるセリフのアフレコが行われるが、生瀬さんは「アフレコをやったシーンでカットされていたところがあった。ありえないでしょ!」と怒り心頭の様子。堤監督はこれを「やむおち」と説明。「やむをえず、落とさざるを得なかったシーン」という意味で、DVDやブルーレイ発売の際に特典映像などで加えられるものだが、生瀬さんは「やむおちのためにアフレコは必要ないでしょ!何度も(収録を)やりましたよ」と怒りが収まらない様子だった。一方、仲間さんの母親役を演じた野際さんは登壇陣を見渡し「全員、マレーシアで良い思いをしたらしいですけど、私だけ置いていかれました。時間はたっぷりあったのに…」と海外ロケに同行できなかったことが口惜しそう。これには堤監督も申し訳なさそうに何度も頭を下げていた。さらに野際さんは、本シリーズが終幕を迎える“理由”について「みなさん大スターになったから忙しい」と仲間さんをチラリ。そして「エラくなっちゃって難しいんです(笑)」と語り、仲間さんを慌てさせていた。そして、劇中で阿部さんにただならぬ好意を持ってすり寄るオネエキャラの医者を演じた北村さんは、迫真の演技について「阿部さんがいろいろ教えてくれた」と意味ありげに語り、さらに低い声でボソボソと喋る阿部さんのモノマネを披露。2人の中について東山さんは「手を握り合っていた」と証言し、会場は笑いとざわめきに包まれた。これに対し、阿部さんは復讐とばかり、大事な舞台挨拶の締めの挨拶を、甲高い声の北村さんのモノマネで行い「ありがとうございました!」と“北村口調”でファンにお別れとお礼を告げるという暴挙(?)で、何とも本シリーズらしい、笑いの絶えない完成披露となった。『トリック劇場版 ラストステージ』は2014年1月11日(土)より公開。(黒豆直樹(cinema名義))■関連作品:トリック劇場版 ラストステージ 2014年1月11日より全国東宝系にて公開(C) 2014「トリック劇場版 ラストステージ」製作委員会
2013年12月18日TVドラマ、映画にスピンオフと14年にわたって愛され続けてきた『トリック』シリーズが完結。フィナーレを飾る『トリック劇場版 ラストステージ』の完成披露イベントが12月17日(火)に開催され、仲間由紀恵、阿部寛、堤幸彦監督らおなじみの面々が来場した。2000年に深夜ドラマとして始まり、多くのファンを魅了してきた本シリーズだが、今回の『ラストシリーズ』では初の海外ロケを敢行。山田と上田のコンビが呪術師と対決する。この日は、堤監督、仲間さん、阿部さんに加え、生瀬勝久、野際陽子、東山紀之、北村一輝、池田鉄洋、水原希子が出席。寒空の下でのイベントにもかかわらず、会場には約1,000人の熱心な「トリック」ファンが足を運んだ。登壇陣は堤監督から順に一人ずつ登場し、それぞれ何もないところから“鳥を出現させる”というトリックを披露。9人の登壇陣が鳥を出す――鳥が9匹、鳥9…『トリック』という、本作らしいダジャレ付きの演出に笑いが漏れたが、一人一人見事にトリックを完成させていく。そして最後に仲間さんは巨大な檻と共に登場。どんな鳥を取り出すかと思えば、幕を掛けて数秒、幕を再び外すと中にはダチョウが!あまりのスケールに客席は驚きに包まれ、拍手と歓声が送られた。最後を迎えるにあたって、仲間さんは「14年間続いた『トリック』ですが、ここまでたくさんの方が愛してくださったおかげです」と感謝の言葉を口にする。「14年前は20歳で、学校を卒業してこれから社会人として頑張っていこうというときに、民放のドラマ初主演で緊張して現場に入りました。たくさん勉強、経験させていただきましたが、まさか14年も続くなんて…」と感慨を口にする。仲間さん、阿部さん同様にシリーズを通じて参加してきた生瀬さんは「仲間さんが20歳、僕が26歳のときに始まって…」と語り笑いを誘う。さらに野際さんまで「始まったときは私は18歳でございました。それなのに、14年しか経ってないのに何故か77歳になりました。それこそが“トリック”」とユーモアたっぷりに語り会場は再び笑いに包まれた。本作から参加となった東山さんは、阿部さんと北村さんを見やり「僕はごらんの通り、2人に比べ顔が薄いので『テルマエロマエ』には出られないんですが、『トリック』の最後に参加させていただき嬉しいです」と微笑んだ。最後の挨拶で阿部さんは「一番最後のシーンで上田の気持ちになって、ポロリと涙が出ました」と明かし、本シリーズへの強い思い、そして惜別の念を伺わせた。『トリック劇場版 ラストステージ』は2014年1月11日(土)より全国にて公開。(黒豆直樹(cinema名義))■関連作品:トリック劇場版 ラストステージ 2014年1月11日より全国東宝系にて公開(C) 2014「トリック劇場版 ラストステージ」製作委員会
2013年12月17日櫻井翔(嵐)と北川景子共演の人気ドラマの劇場版『映画 謎解きはディナーのあとで』が3日に公開初日を迎え、櫻井、北川に椎名桔平、桜庭ななみ、生瀬勝久、中村雅俊、土方政人監督による舞台挨拶が都内劇場で行われた。その他の写真原作は本屋大賞を受賞した東川篤哉のベストセラー小説。今回の劇場版ではシリーズ初となる海外ロケを敢行し、休暇のクルーズとしてシンガポール行きの豪華客船に乗り込んだ令嬢・麗子と毒舌の執事・影山が犯人の姿が見えないシージャック事件の解決に挑む。櫻井と北川は宝生家の紋章入りのヘリコプターで会場の六本木ヒルズ屋上に乗りつけるというド派手な演出で登場!この模様は舞台挨拶とあわせて全国75の劇場で同時中継された。櫻井は2年前のドラマ版の撮影が横浜の小さなアパートの一室で始まったことを明かし「こうして映画となってみなさんに観ていただけるのが嬉しい。胸がいっぱいです」と感慨を口にする。櫻井による毒舌の執事・影山は高い人気を得たが「ひとつの役とここまで長く歩いてこられて嬉しいです」と笑顔を見せた。北川は「最初にお嬢様役と聞いて、歩幅の小さなおしとやかな感じかと脚本を読んでみたら、麗子はオテンバでキュートなところが魅力でした」と述懐。2年にわたって麗子を演じて「存在そのものが愛らしく、大切な役になりました」と明かす。櫻井、北川と並ぶ主要&人気キャラクター風祭警部役の椎名は「はーい!」と劇中のテンションで挨拶し観客のハートをガッチリキャッチ!昨日はついに風祭を主役に据えたスピンオフドラマまで放送されたが椎名は「『天空の城ラピュタ』の裏で頑張りました(笑)!」と満面の笑み。これまで、ヤクザ役やこわもての刑事役が多かったが、180度方向転換して臨んだ風祭のキャラは子どもたちにも大人気のようで「近所の公園で子どもたちに囲まれて『はいはい』をやってくれと頼まれましたよ」と嬉しそうに報告した。生瀬は船の乗客でカジノ好きの若社長を演じたが、櫻井とは『ヤッターマン』でのヤッターマンとボヤッキーという間柄で戦ったのに続いての対峙。実は、生瀬はシンガポールに行くことなくスタジオのみでの撮影だったそうで、主要キャストの中でも「ヤッターマン(櫻井)としか会ってないんですよ」と苦笑い。「そろそろ(櫻井の)仲間に入れてもらいたい。もう戦いたくないんですよ!」と訴え笑いを誘っていた。風祭によるスピンオフに触発されたのかキャスト一同、スピンオフドラマ、そして続編にも意欲的のよう。櫻井は「嬉しいことに作品に広がりが出ている。新しい形でのそれぞれのスピンオフはあり得るし、何度でもやってやろうと思ってます!」と語り、北川も「やりたい!」と乗り気。客席からは期待を込めて大きな拍手がわき起こった。『謎解きはディナーのあとで』公開中取材・文・写真:黒豆 直樹
2013年08月03日