息子のひどい夜泣きで、心身共に疲れ果てていた私。別室寝の夫は頼れず、また外に頼るための一歩を踏み出す気力もなくなっていました。一種の産後うつだったのだと思います。そうなってしまったら自分から外に働きかけることが難しくなり、内にこもってどんどん深みにハマってしまいます。育児は密室で行われるので、母親の様子になかなか気づけないため、身近な方が母親の様子をしっかりみていてほしいなと思います。親自身も、生まれる前(体力的・精神的に余裕がある時期)に、産後うつに備えてどんなところに助けを求められるのかを調べていてほしいです。そうなってしまってからでは、自力で這い上がるのはなかなか困難ですから…。母親が困った時に気軽にアクセスできる場所や、声を上げやすい社会を今後さらに作っていくことが、つくづく必要だと感じた体験でした。
2022年08月10日「人は寝れないとおかしくなる」といいますが、それを身をもって実感したのは、2人目の夜泣きの時期でした。今思うと、きっと産後うつだったのかな…ちょっとおかしくなっていました。その頃のことを、全2回でお話させてください。今思うと、情報を得るなり、行政に助けを求めるなり、できることはあったと思います。しかし、その頃はただその状況に耐えていました。子育てはしんどいもんだし、みんな頑張っているんだから、私も頑張らなきゃって思っていました。何よりしんどすぎて自発的に動く気力がなかった…。今思うと非常に非生産的なんですが、当時は「しんどいしんどい」と心でつぶやきながら、死んだ魚のような目をしながら、日々流されるように過ごしていました。その後も睡眠不足は続き、さらなる異変が私を襲うのでした。続きは、明日12時更新!
2022年08月09日「3年間の追跡調査によって、『65歳以上で芸術文化的な趣味を持つ人は、うつになりにくい』ということがはっきりとわかりました」そう話すのは、国立長寿医療研究センター老年社会科学研究部の野口泰司研究員。同センターの研究グループは今年4月、高齢者の趣味とうつの発症との関連を分析したデータを発表した。これまで英国を中心に、音楽や絵画などの芸術文化的活動、いわゆる“アート活動”がうつや認知症の予防になることは知られていた。ここに、日本伝統の文化である俳句や書道を加え、日本独自の調査を行ったのだ。その結果、芸術文化的活動(「楽器演奏」「歌」「ダンス」「手工芸」「絵画」「写真撮影」「俳句・短歌・川柳」「書道」「茶道・華道」の9グループに分類)を趣味に持っていた人は、そうでない人に比べて、うつの発症リスクがじつに約20%も低いことが確認された。「年齢や病気の有無、仕事をしているか、学歴などの要素も広く考慮して分析しました。その上で、いずれかの趣味が1つ以上あれば予防効果がある、というデータが得られました」(野口研究員)厚生労働省によれば、うつは国内で約15人に1人が発症する身近な病気で、近年はコロナ禍のストレスも影響して急増している。そして、うつは認知症の発症リスクを高めることがわかっている。医学誌ランセットが’20年に発表した認知症予防のガイドラインでは、認知症発症には12のリスク要因があり、うつも含まれる。認知症の病前状態である可能性があり、うつになると認知機能が低下するリスクは約2倍に。これを踏まえると、アートに関する趣味を持つことは、認知症予防にもなると考えられるのだ。「調査した約3万8千人のうち、芸術文化的な趣味を持っている人は、全体で約31%でした。個別に調べたところ、うつ予防に特に高い関連が見られたのがダンス。うつ発症のリスクは、やっていない人と比較すると、18%低い数字でした。歌や楽器演奏の数値からも、音楽活動はうつ予防の効果が高いようです。リズムに乗って踊ることは運動にもなりますし、音楽は気分をリフレッシュさせます。また、誰かと一緒に踊るので、社会的交流の要素も含まれて、心の健康を保つのにつながったのではないでしょうか。驚いたのは、ダンスと同等に、写真撮影も2割近くうつのリスクを下げる効果があったことです」(野口研究員)その理由として、野口研究員は、創造性を刺激し、感情を自由に表現することがストレス発散につながることを挙げる。さらに、撮った写真を家族や友人からほめられたり、撮影に夢中になることで、自信や精神的な安定につながった可能性があるという。「ほかにも、『撮影のため外出の頻度が高くなる』『作品を見せる友達が多い』などの要素の関係も調べましたが、今回の研究では影響はありませんでした。“自由に表現できる楽しさ”が大きく関係しているようです」(野口研究員)いっぽうで、俳句や書道といった日本伝統のアート活動の効果は意外にも低かった。「しきたりを重んじたり、ルールや型通りにやらなければ、とかまえてしまうことが影響しているかもしれません。自分の撮りたいものを撮る、歌いたいものを歌う、といったほうがうつの予防においては効果的であるという見方もできます」(野口研究員)高齢になっても心の健康を保つために有効なアートにまつわる趣味。興味があるものは、まずやってみる価値が大いにありそうだーー。
2022年07月27日次女はなちゃんの1カ月健診で、医師から「産後うつです」と診断されたぼめそさん。実ははなちゃんを出産後、おなかの痛みから始まり、咳や動悸、不眠、全身のかゆみなど、さまざまな体の不調に悩まされていたのです。医師に相談すると「産後のマタニティブルーズという状態です」と言われ、薬を渡されたのですが、ぼめそさんが薬を飲むことはありませんでした。病院を退院後は、実家で子育てをすることに。すると、長女こはちゃんと次女はなちゃんの育児の違いについて、次第に悩むようになっていったのです。ぼめそさんと旦那さんが何て返していいか分からず困っていると、こはちゃんの発言はヒートアップしていきます。 「ママじゃなくてパパが良い!」「パパとお散歩行く!」 しまいには「パパがいいの!」と言って泣き出してしまいました。 こはちゃんの発言により、ぼめそさんの心は一気にズタズタになってしまうのでした。 こはちゃんとの一件で心身ともにさらに参ってしまったぼめそさん。 ぼめそさんのことを気にかけていた旦那さんは、1カ月健診に一緒に付き添うことを提案します。 そして健診当日は、2人で病院に行くことに。 質問表を記入すると、いよいよ問診がスタート。 半個室のようなスペースに案内されると、看護師さんがいろいろと質問してくるのですが……? 私の育児がダメなの? コロコロと変わる感情についていけなくて… こはちゃんの一件で、すっかり落ち込んでしまったぼめそさん。 ベッドに横になって泣いていると、旦那さんからのLINEが届きます。 送られてきたメッセージの内容は、1カ月健診は一緒に行こうというものでした。 健診日当日は旦那さんが付き添ってくれて、一緒に病院へ行くことに。 質問表を提出し終わり、待っていると、ぼめそさんの番号が呼ばれます。 半個室のようなスペースに案内されると、そこで問診が始まるのでした。 こはちゃんのことがキッカケで、自分の育児を責めたり、被害妄想を繰り返していたというぼめそさん。不安定な状態だったと思うので、このときの健診に旦那さんが付き添ってくれて良かったですね。著者:マンガ家・イラストレーター ぼめそ2017年生まれの長女こはちゃんと2019年生まれのはなちゃんのママ。 Instagramで子育て漫画を描いています。数々の戦を乗り越えてきた古(いにしえ)のオタクです。
2022年07月18日第1子である息子が生まれ、実家や夫に頼れず孤独な子育てが始まりました。低出生体重児だった息子を私がちゃんと大きく育てないとと、ひとりで頑張る毎日。しかし育児の悩みを相談する相手もおらず、私はだんだん体調を崩してしまい……。現在妊娠・出産・子育てをする多くのママたちが直面している「孤育て(孤独な子育て)」。ベビーカレンダーでは、新型コロナウイルス流行により人と関わることができず、各家庭だけで子どもと向き合う子育てを強いられ、閉塞感や孤独感を抱えながら子育てをしている、今の子育ての実態を特集でご紹介します。 初めての“孤育て”息子は妊娠36週で生まれた早産児でした。出産時の体重も2,200g程度の低出生体重児で、小さい息子の姿を見て「私のせいで小さく産んでしまってごめんね……ちゃんと大きく育てなければ」と決意。 しかし、私の実家は遠方だったため頼ることはできず、夫は激務で朝早く出勤し、帰りは0時を回ることもざらだったため、「とにかく私が頑張ろう!」と家事や育児をひとりでおこなっていました。このころの私は、あまり育児用ミルクを飲まない息子に何度も授乳をし、体重を測っては「早く標準体重にさせなきゃ」と自分を追い詰める毎日でした。 誰にも悩みを打ち明けられない育児について相談する相手もあまりいなかったので、子育て広場に行ってみたりしましたが、もともと人見知りの私は他のママたちに話しかけられず、結局行かなくなりました。そして育児の悩みをネットで検索しては、「私の育児はこれで合っているんだろうか?」と不安になったり落ち込んだり……。 泣いてばかりの息子に対しどうしたらいいのかわからない、私は母親に向いていないと感じるようになり、そのころの私は食欲もわかず体重は産前に比べ5kg以上も減少していました。夫に相談しようと思いましたが、向こうが仕事を頑張っているのに私だけ弱音を吐けないと、ぐっと我慢し続けていたのです。 心療内科で診断されたのは…そして息子が1歳を過ぎたころ、ワンオペ育児によるストレスからか、私は産後うつと診断されました。泣きながら夫に、産後うつになってしまったことや、育児がつらいことを告げると、「今までつらい思いをしていたのを気づけずにごめんね。これからは俺ももっと育児するようにする」と言ってくれました。 そして夫は給料は下がってもいいからと、会社に出勤体制を変えてもらうようお願いしたのです。その後、夫に息子を見てもらっている間に私はとにかく寝たり、自分だけの時間を作るようにした結果、1年後にはだいぶ体調も良くなっていきました。 今では息子も5歳を過ぎ、あまり手がかからなくなったこともあり、私の体調も元通りになりました。あのときはとにかく自分で何とかしなくてはと、頑張り過ぎていたと思います。あとはもっと早く、孤育てがつらいことを夫に相談しておけばよかったな、と心から思いました。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:小野 美穂5歳の幼稚園男児のママ。乳児期に産後うつになり、治療をおこなう。現在は趣味のイラストを活かした仕事をしている。
2022年07月16日出産後、育児で思い悩み、毎日眠いのに眠れず、夫にもイライラしてしまい、自暴自棄になっていたみいのさん。出産後2週目に産院を受診すると「産後うつの傾向が強い」との診断が……! 薬をもらったものの、常に悲しくて落ち込んだ状態は続きました。 誰かに話を聞いてほしくて、母親に電話をすることにしました。 母親の驚きのアドバイスとは? 「全然寝られないし、キツイの……でも母乳あげたほうがいいのかなって」 母親に弱音を吐くと、 「え! 私、全然あげなかったよ! 出なかったし!」 と驚きの回答が! 「多少適当でも育つんだから、自分が楽しくなるようにしなさいよ」 というアドバイスを聞き、気もちがラクになった、みいのさん。 「授乳はもうやめる!」と心に決め、ある思い切った行動にでました。 ※うつぶせ寝は、乳幼児突然死症候群や窒息のリスクがあるため、厚生労働省では医学上の理由でうつぶせ寝をすすめられている場合以外は、1歳まではあおむけに寝かせるよう勧告しています。※タオルで哺乳瓶を固定し授乳すると窒息などのおそれがあります。授乳中は目を離さないようにしましょう。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター みいの2020年6月に娘が生まれました。普段は企業の広告漫画を主に描いております!インスタでは子育てエッセイ漫画やイラストをアップします。コメントやイイねしてくださるととても嬉しいです!
2022年07月15日育児で思い悩み、毎日眠いのに眠れず、夫にもイライラしてしまい、自暴自棄になっていたみいのさん。出産後2週間経ったころ、電話で母子の健診が。このときのみいのさんの心の状態は……?!「産後うつの傾向が強いですね」と医師に診断されて……!? メンタル激落ち! 「ヤバイ、一番病んでる回答ばっかり選んじゃう」 産後、メンタルの傾向が悪いのことで、1カ月健診を待たずに一度産院を受診することになりました。 「産後うつの傾向が強いですね」 医師からそう診断され、漢方で改善しなければ精神科を、とすすめられたみいのさん。その効果はいかに……?!※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター みいの2020年6月に娘が生まれました。普段は企業の広告漫画を主に描いております!インスタでは子育てエッセイ漫画やイラストをアップします。コメントやイイねしてくださるととても嬉しいです!
2022年07月13日漢方相談薬局、鍼灸院を東京・千葉で20店舗展開している株式会社誠心堂薬局(本社:千葉県市川市、代表取締役:西野 裕一、以下、当社)では、妊娠活動(妊活)のサポートに力を入れており、さらにコロナ禍で増えている産後女性の不調の受け皿となるべく鍼灸院にて骨盤調整メニューを開始しました。当社グループ店舗である、鍼灸院爽快館恵比寿店(以下、当社鍼灸院恵比寿店、2019年10月開院)では2022年6月末時点で、鍼灸施術で体調を整えられ妊娠された方が106名、そのうち10名の方が産後ケアを目的に鍼灸の利用を再開されました。近年、新型コロナウイルス禍による影響で、妊娠や出産を迎える女性を取り巻く環境は大きく変化しました。以前まではWHOによると妊産婦の約1割が産後うつを発症するとされていましたが、コロナ禍により日本人妊産婦の約3割が産後うつに陥る可能性があるという調査結果も発表されていて、その背景には感染への不安や、外出自粛で孤立しがちな環境があるとみられています。鍼灸院爽快館 恵比寿店スタッフ■産後うつが増える背景産後うつとは、子育ての際に身近な人からサポートを受けられず孤立し、育児不安や疲労の蓄積で抑うつ状態になることで、核家族化や晩婚化を背景に社会問題化しています。産後の母親はホルモンバランスが変化し、心身ともに非常に不安定になり、9割の方が何らかの心身の不調を抱えているという調査データも示されています。初めての育児に知らないことや思うようにならないことが多く、また頻繁な授乳で夜に眠れないことも多くみられます。特にコロナ禍では、周囲の協力が得られず、母親だけが抱え込む「ワンオペ育児」が増えていることが課題となっています。産後だけでなく、妊娠中から涙もろくなったり、気分が落ち込んだりするマタニティブルーに陥る方もいて、妊娠中から産後までを通して女性の体調をサポートしていく必要性が高まっています。■骨盤調整をきっかけに鍼灸院の産後利用者増コロナ禍で増えている産後女性の不調の受け皿となるべく当社鍼灸院にて、骨盤調整メニューを2022年1月より開始したところ、妊娠者の約1割の方が産後ケアで鍼灸施術の利用を再開されました。利用の目的として、再開者の7割が骨盤調整や体調管理で、疲れやすい、眠れない、授乳トラブル、悪露のトラブル、脱毛などの産後不調に悩まれていました。残りの3割が2人目をご希望の来院です。再開された方からは、鍼灸施術による体調管理はもちろんのこと、施術中の鍼灸師とのコミュニケーションで育児や家庭のことなどを相談されることで、不調を抱えずに前向きに育児をされているというお声をいただいています。産後の女性は不調の自覚があっても安易にとらえてしまったり、周囲の協力が得られなかったりすることから、ご自身でも気が付かないうちに徐々に負担が大きくなり産後うつが増えている状況があります。妊産婦に必要性が周知されてきている骨盤調整というきっかけから、女性の不調に詳しい鍼灸師がサポートすることで早期に産後不調に気が付き、対策をとることで産後うつに至らずに育児に専念する環境をサポートできると考えています。鍼灸院爽快館 恵比寿店■鍼灸院での骨盤調整メニューとは出産後は骨盤が大きく開き、元に戻る過程でゆがみが出たり、開きが戻らなかったりと不調につながるケースが見られます。骨盤による不調には、関節痛、産後うつ、乳腺炎、むくみ、体重増加、子宮復古不全、尿漏れ、臓器下垂、便秘、プロポーションの崩れなどが知られています。一般的な骨盤矯正に必要な国家資格はなく、整骨院、整体院、カイロプラクティックなどで行われています。当社鍼灸院では、専門学校や大学を卒業し、国家試験に合格した鍼灸師(「はり師」「きゅう師」は国家資格)が治療にあたっています。さらに社内試験によって一定水準の技術を満たした鍼灸師のみが骨盤調整を担当し、骨盤を正常な位置に戻すだけではなく、自ら正常な状態に戻して維持できるような体作りを考えた施術を行っています。さらに骨盤だけでなく、中国伝統医学である中医学の理論を取り入れた体質を整える施術方法をコーディネートし、全身調整を行っていることが特徴です。【骨盤調整】●骨盤チェック(誠心堂グループ利用者限定) 3,300円●骨盤調整法(誠心堂グループ利用者限定) 7,700円●骨盤調整法回数券 5回券(誠心堂グループ利用者限定) 30,000円※料金は税込表示です。URL: ■今後の展開これまで産後ケアといえば、助産師、保健師が多くを担っていましたが、コロナ禍となり、産後女性は多方面からのサポートを必要としています。当社では、薬剤師、鍼灸師、中医師といった有資格者が妊活サポートだけでなく、妊娠中、産後と女性の健康をトータルでサポートできる体制を整え、今後もスタッフ一同お悩みの方のお力になれるよう鋭意努力してまいります。<会社概要>名称 : 株式会社誠心堂薬局所在地 : 〒272-0138 千葉県市川市南行徳3-18-23代表者 : 代表取締役 西野 裕一設立 : 1987(昭和62)年3月事業内容: 1. 漢方臨床薬剤師による漢方相談薬局経営2. 漢方と鍼灸の総合相談室経営3. 鍼灸院経営4. 中医学健康講座・セミナー開催5. 大学等研究機関との共同研究、商品開発6. 中国向け健食・化粧品の共同研究、商品開発7. 漢方と鍼灸のオンライン相談URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年07月12日次女はなちゃんを出産後、いつの間にか娘のことをかわいいと思えなくなっていたぼめそさん。「しんどい」そうひと言だけつぶやくと、お母さんにはなちゃんを託すと、家を飛び出してしまいました。そして時間が経つにつれて、「苦しい」「つらい」「帰りたくない」といったマイナスの感情がどんどん溢れ出てくるのでした。「母親だから」と自分に言い聞かせ、本当には帰りたくない気持ちと葛藤しながら、家に戻ったぼめそさん。 「……ただいま」 ドアを開けて家の中に入ると……? 家に帰ると、母親が何も聞かずに出迎えてくれて… 「今夜はなちゃん見るから。もうお風呂入って寝てきたら?」 お母さんのやさしい言葉にホッとするぼめそさん。 お風呂に入り、シャワーを浴び終わったころには、すでに涙は止まっていました。 しかし、その夜は結局一睡もできず……。 気付いたら朝を迎えていたのでした。 結局眠ることができませんでしたが、お母さんがはなちゃんを見てくれていたことで、一時的にぼめそさんの心は少し落ち着いたのではないでしょうか。子育てをしていると、自分の感情が煮詰まってしまうときってありますよね。みなさんはそういうとき、どうしていますか?著者:マンガ家・イラストレーター ぼめそ2017年生まれの長女こはちゃんと2019年生まれのはなちゃんのママ。 Instagramで子育て漫画を描いています。数々の戦を乗り越えてきた古(いにしえ)のオタクです。
2022年07月07日■前回のあらすじ夫も協力してくれるようになって、だんだん5人の生活に慣れ始めました。今でも思い出すと胸が痛くなるワンオペ時代。でも、その時の自分を褒めてあげたいと思うのでした。現在の双子と長女ママの後悔体調不良で眠れない日々も、今では過去のこと。でも、辛かった日々も家族と積み重ねた大切な時間だから、忘れたくないと思うのです…。最後までお読みいただきありがとうございました。
2022年07月01日■前回のあらすじ夫に双子の寝かしつけをやってもらうことになりました。きっと泣きついてくるだろうと思いきや、思った以上にしっかりやってくれた夫。久しぶりに朝まで眠れたのでした。パパとだとよく眠る!?少しずつ家族5人の生活スタイルができてきた夜泣き対策については、パパとでも朝まで泣き続けることもありましたし、100%ではなかったですが、だいぶ眠れる時間が増えました。あのまま状況が変わっていなかったらどうなっていたんだろう…。次回は、最近の子どもたちの様子をご紹介します。もう少しだけお付き合いくださいませ。次回に続く 「長女+双子育児が過酷すぎた話」(全11話)は12時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2022年06月30日■前回のあらすじ日記を見たためか、義姉やママ友が差し入れに来てくれました。そして旅行から帰った義母から、もっと頼ってほしいと言われ…頼ることが悪だと思っていたので、目から鱗の言葉だったのです。できる限り頼ることにその日の夜パパがようやく動き出しました。今苦しんでいる人たちが、SOSが出せますように…。次回に続く 「長女+双子育児が過酷すぎた話」(全11話)は12時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2022年06月29日■前回のあらすじワンオペ育児と看病で家事がまともにできないのに、自分もインフルエンザにかかってしまいました。そんなつらい日々の心のよりどころは、毎日書いていた日記でした。そこにSOSを書き込むと…。さりげなく助けに来てくれた人たち「助けて」が言えていたら…日記を書いていたことが、結果としてSOSとなって周囲の人に伝わっていたようです。これまで恵まれているのに頼るなんて、と思っていましたが…「頼ってほしい」という言葉に目から鱗でした。次回に続く 「長女+双子育児が過酷すぎた話」(全11話)は12時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2022年06月28日今回の内容は、辛い描写があります。不安を感じる方は閲覧をお控えください。■前回のあらすじ久しぶりに長女と2人でお出かけするも、疲れが蓄積していたため眩暈を起こしてしまい…。帰宅後体調不良だった長女はインフルエンザ陽性が判明。双子のワンオペ育児と長女の看病でますます追いつめられていきます…。いつも気づけば夕方そろそろ限界この頃の日記を読み返すと当時のことを生々しく思い出します。新生児期の双子をもっとちゃんと愛でたかった…。生かすことと生きることで精一杯でした。次回に続く 「長女+双子育児が過酷すぎた話」(全11話)は12時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2022年06月27日今回の内容は、辛い描写があります。不安を感じる方は閲覧をお控えください。■前回のあらすじ双子が生まれてからおもらしが増えたりお友だちとのトラブルが増えたりした長女。病院ではストレスと言われました。誰かに助けを求めないと、このままではいけないと思うのですが…。子育て相談に来てもらったけど…看病と双子のワンオペ育児が同時に人生で一度だけタイムスリップができると言われたら、この日に戻って4歳の長女を全力で抱きしめたい。次回に続く 「長女+双子育児が過酷すぎた話」(全11話)は12時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2022年06月26日今回の内容は、辛い描写があります。不安を感じる方は閲覧をお控えください。■前回のあらすじ双子が生まれたころ、まだ家事育児は女性の仕事という意識が強くありました。夫に助けを求めることができず、家事がおろそかになっていることを責められても言い返すこともできませんでした…。双子が泣くと長女も眠れないこれまでになかったトラブルが増えた長女このとき4歳でした。妊娠中の3ヶ月間の入院生活で離れ離れになって、ようやくママと一緒に生活できると思ったら…当時の長女の気持ちを思うと胸が苦しくなります。長女にこの頃のことを覚えているか聞いてみたところ、「忘れたー」だそうです。優しいなと思いました。たとえ子どもは忘れてくれたとしてもこの時の反省と後悔はずっと持ち続けていかなくてはいけないと思っています。次回に続く 「長女+双子育児が過酷すぎた話」(全11話)は12時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2022年06月25日■前回のあらすじなかなか肯定してくれない、苦労人だった母。母が放った、子どもが「かわいそう」という言葉に追いつめられます。5人の生活が始まった 完璧にしたいと思うほど…長女の時で学び、パパには元々あまり期待はしていませんでしたが…子ども3人のお世話は本当に手が足りませんでした!いつもならイライラして強気に言い返すのですが…この時はなに言われても「無」。言い返す気力が湧かなかったのです。この記事は夫に何度も確認してもらいながら書いています。その後夫とは何度も話し合いをし、彼もこの時のことを猛省して今ではとても協力的なパパに成長してくれています。次回に続く 「長女+双子育児が過酷すぎた話」(全11話)は12時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2022年06月24日■前回のあらすじ入院の延長はせず、里帰りもせずに始まった双子育児。義実家の助けもありなんとかこなしていました。そんな中、実母が泊まりで手伝いに来ました。仲がいいとは言えない親子自分を抑えられなくなりそう…「かわいそう」きっと言ってる方は何の気もないでしょう。これは長女の時にも何度も言われた覚えがある言葉だったので、聞き流せるくらいまで自分も成長していたはずでした。でも、産後メンタルでは冷静な判断ができませんでした。一番認めてもらいたかった存在である母のこの一言でちょっとづつおかしくなっていきます。次回に続く 「長女+双子育児が過酷すぎた話」(全11話)は12時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2022年06月23日■前回のあらすじ想像以上に過酷だった双子育児。交互にお世話するため、自分の寝る時間や食事の時間もまともに確保できません。さらに、貧血のため医者から退院を延ばすよう勧められました。不安なままの退院里帰りしなかった理由は里帰りしなかった理由。その1つが、母との関係にありました。助けにきてくれたはずの母でしたが…彼女の存在がさらにストレスとなってしまうのです。次回に続く 「長女+双子育児が過酷すぎた話」(全11話)は12時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2022年06月22日これは6年前のお話。双子を妊娠した私は切迫早産で3ヶ月入院していました。 そのまま出産したのですが、出産時に出血が3リットル。意識朦朧の中、休む暇もなく双子育児が始まったのでした…。双子育児のイメトレはOK!とにかくエンドレス退院前診察でさらに入院を伸ばしてくれと言われて…。次回に続く 「長女+双子育児が過酷すぎた話」(全11話)は12時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2022年06月21日障害者等級1級の難病を持つ妻。私は夫として妻を支え、私も妻に支えられ共に過ごしてきました。妻は出生時、腸に悪性の腫瘍が見つかり、手術で除去。以来、(同じ症状の前例がない)難病指定され、毎日の検査や点滴、数十回の手術をしながら今に至ります。妻を育てた義母は、病気だからと言って甘やかすことなく厳しく厳しく妻を育てたそうです。そんな義母と戦うことになるとは思ってもいませんでした。長男を無事に出産妊娠時、世界的に見ても過去に同じような病気の人で出産したという前例がなかったため、どうなるかわからない状況でしたが、妻の強い意志で出産を決意。無事、男の子が生まれてきてくれました。 しかし、ここで妻が持病の不調も相まって産後うつになってしまいました。私は会社をしばらく休ませてもらい、できる限り子どもと妻の世話をして過ごしましたが、妻のうつは悪化し、主治医から1、2カ月入院するように言われました。 義母からの言葉私は妻に安心して入院してもらうためお互いの両親に事情を話し、子育ての手伝いを頼みました。私の母は快く引き受けてくれました。しかし義母は、「自分の子は自分たちで育てなさい。できないなら里親の元に出せ」と。 続けて「娘も、あんたひとりで子どもを育てるより里親の元に出したほうが安心する」とも言われました。「この人は何を言っているんだ?」「少しぐらい手伝って」と義母に対して私は思ってしまいました。 義母との戦いここまで義母に言われて腹が立ちましたが、妻の顔もあるので「もういいです」と帰ろうとすると、さらに「あなたのエゴでその子に苦労をかけるな」というようなことを言ってきたのです。 さすがに私もプチンッときたので「絶対にこの子も妻も自分が幸せにするから黙っててください」と言って帰りました。結局、妻の入院中も義母には絶対に頼らず乗り切ることに。正直すごくしんどいと思ったこともありましたが、義母との件もあり奮起しました。 義母の想い2カ月後、妻も無事退院。妻には入院中、一連の内容を話さずにいましたが、退院後にこんなことがあったと告白しました。すぐに妻は事実確認をすると義母に連絡。すると義母から思いもよらぬ返答がありました。 私がちゃんと妻の退院までひとりでしっかり子育てをするように、あえてそう言って試したとのこと。正直今でも腑に落ちずにいますが、義母への怒りのような感情をエネルギーに変えて、この期間子育てを頑張れたというのも事実でした。 子育てにはいろいろな考え方があり、正解はありません。自分の価値観だけでなく、視野を広げて「子育て」に向き合うことが大切なのかなと思います。実際あのときの経験があって、多少のことではへこたれないようになりました。もちろん「しんどい思いをする」ことが正解とも思っていませんが、間違ってもいないと思います。そういう意味では勉強になりました。 著者:八杉竜平3歳男児の父。運送業を退職しWeb業界へ。障害者等級1級の難病を持ち、産後うつを経験した妻との子育てについて執筆中。
2022年06月18日次女はなちゃんの1カ月健診で、医師から「産後うつです」と診断されたぼめそさん。実ははなちゃんを出産後、おなかの痛みから始まり、咳や動悸、不眠、全身のかゆみなど、さまざまな体の不調に悩まされていたのです。医師に相談すると「産後のマタニティブルーズという状態です」と言われ、薬を渡されたのですが、ぼめそさんが薬を飲むことはありませんでした。病院を退院後は、実家で子育てをすることに。すると、長女こはちゃんと次女はなちゃんの育児の違いについて、次第に悩むようになっていったのです。旦那さんに長女を預けたことで、ぼめそさんの育児の負担は減ったはずなのに、事態が好転することはありませんでした。 泣き止まない娘にイライラし、散らかった部屋が目に入ると自分自身にもイライラ……。 怒りが頂点に達すると、今度は涙がボロボロと溢れ出します。 感情が一気に溢れ出したぼめそさん。 最後ははなちゃんと一緒に、大声で泣き叫んでしまうのでした。 娘の泣き声を聞くのがしんどくなって… お母さんにはなちゃんを預けると、「しんどい」とひと言だけのつぶやき、家を飛び出したぼめそさん。 (こんなことしたって逃げられない)(向き合わないといけないって分かってる) 頭では分かっていながらも、心の中で葛藤が始まります。 その結果、”3人がいい” ”私がいらない”そんな悲しい結論に達してしまうのでした……。 ぼめそさんが追いつめられた要因ですが、これまできっとぼめそさん自身が頑張りすぎていたからではないでしょうか。"母親だから" "自分が頑張らなくちゃ"そう思うママは多いと思います。しかし、特に産後は心も体も不安定な時期になりますよね。そういうときは家事や育児を頑張りすぎず、「ちょっと疲れたな」と思ったら、心身ともに休めることを優先しましょう。 著者:マンガ家・イラストレーター ぼめそ2017年生まれの長女こはちゃんと2019年生まれのはなちゃんのママ。 Instagramで子育て漫画を描いています。数々の戦を乗り越えてきた古(いにしえ)のオタクです。
2022年06月17日刻々と変化する世界情勢のなかで生きる私たちにとって、学ぶべきもののひとつと言えば、過去の歴史的事実。そこで今回は、時代に翻弄された子どもたちの知られざる真実に迫っている必見のドキュメンタリー作品をご紹介します。『ポーランドへ行った子どもたち』【映画、ときどき私】 vol. 4941950年代、北朝鮮から秘密裏にポーランドへ送られていたのは、1500人にも上る朝鮮戦争の戦災孤児。何もわからない異国に移送された子どもたちを我が子のように受け入れたのは、ポーランド人教師たちだった。いっぽう、現代の韓国でつらい思いを語っているのは、10代という若さで命がけの脱北を経験した大学生のイ・ソン。孤児たちの悲痛な分断の記憶を巡るため、ポーランドへと向かうことに。いまでも子どもたちを懐かしく思い涙を流す教師たちの姿と戦争孤児たちの真実と向き合うなか、イ・ソンはいまも北朝鮮にいる家族のことを涙ながらに話し始めるのだった……。韓国でもほとんど知られていないという“歴史の闇”に迫り、異例の大ヒットを記録したことでも注目を集めている本作。そこで、各国でも絶賛評を得ている作品の背景などについて、こちらの方にお話をうかがってきました。チュ・サンミ監督女優としてさまざまな映画やドラマで活躍したのち、現在は監督としても才能を発揮しているチュ・サンミ監督。産後うつに悩まされるなかで偶然目にした北朝鮮の孤児たちの映像をきっかけに制作を開始し、映画のなかでは取材者として出演もしています。今回は、本作が観客に与えた影響や過去の事実から学ぶべきこと、そして自身の体験談などについて語っていただきました。―韓国での公開時にはかなり大きな反響があったそうですが、実際どのような反応が多かったのでしょうか。監督おそらく北朝鮮ではよく知られた話だと思いますが、韓国では一般の人だけでなく、政治に関わる人たちの間でも、ほとんど知られていないことでした。なので、観客のなかでは、初めて知る歴史的な事実に対する衝撃やショックを受けている方が一番多かったです。そのほかに上がったのは、「やっぱり私たちは同じ民族だと感じた」とか「なぜ統一したほうがいいかを考えるきっかけになった」という声でした。南北の分断が70年以上続いているので、若い人たちの間では統一に対する期待はほぼなくなっているというのが現状。それどころか、無関心になりつつあったので、そんなふうに言ってくれる方がいるだけでこの映画を作った甲斐があったと感じました。一ただ、国が積極的に明かしてこなかった事実について取り上げることに対する怖さもあったと思うのですが。監督もちろん、そういったことを映画にする負担みたいなものはありました。特に、私が取り組み始めた頃は、パク・クネ政権下で南北の関係もあまりよくない時期だったので、政権が変わっていなかったら公開すらできていなかったかもしれません。そのあと、ムン・ジェイン大統領になってからガラッと雰囲気が変わりましたが、オリンピックや南北首脳会談といった出来事によって時代の流れも変わったので、本作も多くの観客に受け入れられたのだと感じています。最初は不安もありましたが、みなさんからのフィードバックを見て安心しました。苦しみの克服に必要なのは“傷の連帯”―当初は産後うつを抱えていたそうですが、取材を進めるなかで心境が変化していくこともあったのでしょうか。監督私の場合、「自分はいいお母さんになれないのではないか」と考えるあまり、子どもに執着したり、不安に感じたりするような症状でした。ときには、子どもが巻き込まれる事件や事故のニュースを目にすると、彼らが感じる苦痛が自分の子どもと重なってしまって見ることすらできない状況に追い込まれることもあったほどです。そんなふうに、子どもたちの痛みに敏感だった時期に知ったのが、北朝鮮の孤児たちについて。彼らの親たちのことについてなど、いろいろと考えました。その後、脱北者の子どもたちから話を聞き、ポーランドの先生たちが持つ母性に触れるなかで、徐々に不安定な気持ちが変化していき、自然と産後うつを克服できたのだと思います。映画のなかでも“傷の連帯”という言葉を使っていますが、これらの経験こそがそれに通じているのではないかと感じました。―残念ながら、いままさにウクライナでも同じようなことが起きています。過去の出来事を知ったことによって、現代が抱える問題を見る目線も変わりましたか?監督そうですね。特に、子どもたちに対する見方は大きく変化したと思います。「今回の戦争でどれほどの孤児が出てしまうだろうか」と考えずにはいられないですし、多くの子どもが犠牲になったというニュースにも敏感に反応するようになりました。ただ、もしこのドキュメンタリーを撮っていなければ、それらは見逃していたことだったかもしれません。いまではいろいろな記事を積極的に読むようになりましたし、ウクライナからの避難民の世話をしているポーランドに対して誇らしく思う気持ちもあります。それはすべて、この作品によるものです。世界中の人々の連帯が強くなることを期待している―現在の私たちは国家の分断や戦争が起きている厳しい時代のなかで生きていますが、そのなかでどういった意識を持ったほうがよいとお考えですか?監督いまの時代というのはこれまでと比べると特別だと思いますが、その理由にはさまざまな戦争が起きていた時代と違って、SNSを通して全世界の様子が見えるようになったことが挙げられるのではないでしょうか。SNS上では国や政治家を批判したり、論争を繰り広げたりすることもありますが、それだけでなく、難民を助ける行動を起こすことも可能になりました。そんなふうに、ほかの国の状況まですぐに知ることができるようになったのは、大きなことではないかなと。どうしたら助けられるかを一緒に悩んだり、よりクリエイティブな発想で立ち向かったりできるようになったので、世界中の人たちの連帯が強くなることを期待できる時代になったと感じています。―監督は女優業を休止している間に、映画制作の勉強を始めたそうですね。作り手に回ろうと思ったのはなぜでしょうか。監督実は、若い頃は作家になるのが夢だったので、大学ではフランス文学を専攻し、文章を書いていたこともありました。その後、役者になり、20年近く仕事を続けていたのですが、ドラマなどで同じような役ばかりを求められるようになり、そのときに「これは自分が目指すものと違うのではないだろうか」と思い始めることに。それからしばらくは悩んでいたのですが、ちょうど体調も優れなかったときだったので、健康のためにも女優業を一旦休むことにしました。ところが、すごく暇になってしまって、やることがないなと(笑)。そこで、昔の夢を思い出したのですが、作家ではなく、役者としての経験を活かしたもので何かできないだろうかと考えました。そのときに、映画監督や脚本を書くことを思いついたので、大学院の映画演出科に進むことを決めたのです。日本とは傷を一緒に分かち合えると考えている―すごい行動力です。ちなみに、まもなく公開を迎える日本にいらっしゃったことはありますか?監督これまで日本には、6~7回ほど旅行で訪れたことがありますが、なかでも大分県の湯布院が大好きで3回は行きました。そのほかにもおもしろいと思っているのは、日本の神社。韓国にもお寺はありますし、隣の国ではありますが、文化はだいぶ違うと感じています。ただ、落ち着いて静かに話してくださる感じは、自分の性格とすごく合うので、私にとって日本は旅行していてもとても楽な気持ちでいることができる国です。それに、みなさんがとても親切ですよね。―ありがとうございます。それでは最後に、日本の観客に向けてメッセージをお願いします。監督日本も多くの戦災孤児がいた国だからこそ、ポーランドという遠い国で起きた出来事だと思うのではなく、日本ともつながっている歴史だと捉えていただきたいです。また、私がぜひ観ていただきたいと思っているのは、個人的な傷やトラウマを抱えている人たち。なぜなら、そういった方々が負った傷というのは、同じような傷を持っている人たちと理解し合えれば、お互いのことを慰め合える可能性もあるからです。そんなふうに、自分が社会に善なる影響力を与える人にもなれることを知っていただけたらと。そして、映画を観ることでその傷が癒されたらうれしいです。“過去の闇”に光を当てることの意味を知る異国で起きた過去の出来事ではあるものの、現代が抱える問題にもつながっていることに気づかせてくれる本作。同じ悲劇を繰り返すことなく、傷ついた子どもたちを守るためにも、まずは歴史の裏側にある人々の思いを知り、痛みや傷を共有することから始めるべきだと感じるはずです。取材、文・志村昌美胸に迫る予告編はこちら!作品情報『ポーランドへ行った子どもたち』6月18日(土)よりポレポレ東中野ほか全国順次公開配給:太秦️©2016. The Children Gone To Poland.
2022年06月17日次女はなちゃんの1カ月健診で、医師から「産後うつです」と診断されたぼめそさん。実ははなちゃんを出産後、おなかの痛みから始まり、咳や動悸、不眠、全身のかゆみなど、さまざまな体の不調に悩まされていたのです。医師に相談すると「産後のマタニティブルーズという状態です」と言われ、薬を渡されたのですが、ぼめそさんが薬を飲むことはありませんでした。病院を退院後は、実家で子育てをすることに。すると、長女こはちゃんと次女はなちゃんの育児の違いについて、次第に悩むようになっていったのです。身体がしんどいのにも関わらず、必死の思いで泣いているはなちゃんを抱っこすると、嘔吐されてしまったぼめそさん。 自分が頑張っても全く好転しない状況に、ポロポロと涙がこぼれ落ちてしまうのでした……。 子育てがうまくいかず、ただただしんどくて… うまくいかず、報われない子育てに嫌気がさしてしまったぼめそさん。 すると、以前は「かわいい」と思っていたはなちゃんに対して、「かわいくない」と思うようになってしまったのです。 (もう、自分を誤魔化すことができない……) 精神的にかなりつらい状況だったぼめそさんは、旦那さんにラインをすることに。 すると、すぐに返事が来るのですが、それを見た瞬間、「そっかぁ……」と落胆してしまったのでした。 ぼめそさんは、無意識に旦那さんに助けを求めていたのではないでしょうか。しかし、すぐ返事は来たものの、ぼめそさんの反応を見ると、期待外れの返信内容だったのかもしれません。皆さんなら、子育てなど何かに行き詰まってしまったとき、一番最初に誰に相談しますか? 監修/助産師REIKO著者:マンガ家・イラストレーター ぼめそ2017年生まれの長女こはちゃんと2019年生まれのはなちゃんのママ。 Instagramで子育て漫画を描いています。数々の戦を乗り越えてきた古(いにしえ)のオタクです。
2022年05月14日産後の抜け毛に悩んでいた和田さん。産後の変化は抜け毛だけでなく、鏡を見て愕然としたそうです。娘が生まれて少し経ったころでしょうか、鏡を見てギョッとすることがありました。 産後の自分にガッカリ… 当時の写真を見ると、笑ってしまうくらい顔がパンパン。化粧っ気もなく、美容院にも行けず、服は同じ授乳服のヘビーローテーション。時間的な余裕も、心の余裕もなく、いつもボッサボサのガッサガサでした。 ずっとこのままかと思っていましたが、子育て生活に慣れてくると、少しずつ自分のケアもできるようになってきました。あのときどんよりしていた自分に「この先少しずつ余裕ができてくるよ、大丈夫だよ」と言ってあげたいです。監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター 和田フミ江姉妹の母。趣味はゲームと旅行と美味しいものを食べること。
2022年05月06日パニック障害と産後うつで心療内科に通い始めて2年半。夫や子どもにイライラしてしまうことを医師に話したところ、薬の量を増やしましょうと提案されました。医師からはカウンセリングを受けることをすすめられると同時に、精神を安定させるためにはセロトニンを増やすと良いとのアドバイスをもらいました。そこで、セロトニンを増やすために、自分でできることを調べました。夫と子どもにイライラしてしまう…薬が増えるのは悪いことではない2年半ほど前に、心療内科でパニック障害と産後うつであると診断されました。それからずっと、私の体調の変化に合わせて薬の種類と量を調節しながら通院を続けています。薬を飲まない生活に戻ることを目的に治療してきたつもりでしたが、医師に夫や子どもにイライラしてしまうことを話すと薬の量を増やすことを提案され、ショックを受けました。ですが薬を飲んで2日くらいたつと、イライラする心が落ち着き、安定してきました。ただ、私はそれを手放しでは喜べず、「薬の効果だと思うと少し怖いような気もする」と心療内科の医師に伝えたところ……。「薬を飲めば落ち着くことがわかったというのが、今は良いことだと思いますよ」と言われてハッとしました。今まで私はそんなふうに考えたことがありませんでした。薬を減らすこと、飲まない状態になることが治療のゴールだと思っていたからです。医師の言葉で、自分自身が穏やかに毎日を過ごせることが一番良いことなのではないかと気付くことができました。カウンセリングの効果を期待できるように医師に「本来のあなたは穏やかな性格だと思いますよ」と言われ、そうだ本来の私は穏やかなほうだったと思い出しました。そこから夫や子どもにイライラしてしまうことに対してカウンセリングをすすめられました。カウンセリングは過去に受けたことがあるのですが、そのときはあまり効果がなく途中で通うのをやめました。でも、今回私自身の治療に対する考えも変わったので効果があるのではないかと期待しています。以前は、薬を飲まない生活に戻りたい、カウンセリングで何が良くなるのかわからないという状態でした。しかし今は、薬を飲みながら心を安定させて、カウンセリングではイライラしてしまう家族のことを話せば良いのかなと考えています。カウンセリングをすすめられるほど悪い状態なのかとショックでしたが、今では良くなるための方法の1つだと捉えています。精神を安定させるにはセロトニンが必要医師いわく、セロトニンを増やすと心が穏やかになるとのこと。ネットでも検索してみると、セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれ、精神が安定する脳内物質ということでした。増やす方法を調べたなかで、私が実践できそうなことは、バランスの良い食生活をする、日光を浴びて15分ほど散歩するという2つでした。簡単なことですが、私には意識しないとおろそかになる部分です。精神を安定させるためには、健康な体が必要なのだと思いました。薬と同じようにできそうなことから無理のない範囲で実践していき、自分に合う手段を見つけていこうと思います。まとめ以前は、パニック障害、産後うつの薬での治療を早く終わらせたいと考えていました。しかし、最近、薬の量を増やしてイライラが落ち着いたことで、穏やかに毎日を過ごすために時には薬を飲んで精神を安定させることも必要なのだとわかりました。以前は途中でやめてしまったカウンセリングも今は通うのを楽しみにしています。また、医師からセロトニンを増やすと良いとのアドバイスをもらったことは、薬以外に自分ができることは何かを考えるきっかけになりました。病院に通って2年半たちますが、治療のこと、薬のことを前向きに捉えられるようになってきてよかったです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。マンガ/山口がたこ著者/れいこ (43歳)電化製品好きな夫、保育園児の子ども2人、猫と暮らしている。コーヒーと美容家電が好き。
2022年05月06日次女はなちゃんの1カ月健診で、医師から「産後うつです」と診断されたぼめそさん。実ははなちゃんを出産後、おなかの痛みから始まり、咳や動悸、不眠、全身のかゆみなど、さまざまな体の不調に悩まされていたのです。医師に相談すると「産後のマタニティブルーズという状態です」と言われ、薬を渡されたのですが、ぼめそさんが薬を飲むことはありませんでした。病院を退院後は、実家で子育てをすることに。すると、長女こはちゃんと次女はなちゃんの育児の違いについて、次第に悩むようになっていったのです。眠ることができず、睡眠不足の状態がずっと続いていたぼめそさん。 心も体も限界なのに、そんなの関係なしに泣き続ける次女はなちゃん。 そんなはなちゃんに対して、思わず苛立ちを覚えてしまったのです。 必死な思いで側に行き、抱っこしたのに… 必死の思いではなちゃんを抱っこをすると、ミルクを嘔吐されてしまいました。 (報われない……) 思わずそうに思ってしまったぼめそさん。 子どもに期待するのは違うと分かっていても、なんだか虚しさを感じてしまったのです。 (心がイタイ……) 頑張っても好転しない状況に、ポロポロと涙がこぼれ落ちていきます。 ぼめそさんはこの状況に、ただただぼう然とするしかありませんでした。 心身ともにつらいなか、”赤ちゃんのため”と思って行動したにも関わらず、このような追い打ちをかけられると、精神的にまいってしまいますよね……。子育て経験のある方は大なり小なり、育児をしていて(報われない…)と思う瞬間があったのではないでしょうか? 著者:マンガ家・イラストレーター ぼめそ2017年生まれの長女こはちゃんと2019年生まれのはなちゃんのママ。 Instagramで子育て漫画を描いています。数々の戦を乗り越えてきた古(いにしえ)のオタクです。
2022年05月05日次女はなちゃんの1カ月健診で、医師から「産後うつです」と診断されたぼめそさん。実ははなちゃんを出産後、おなかの痛みから始まり、咳や動悸、不眠、全身のかゆみなど、さまざまな体の不調に悩まされていたのです。医師に相談すると「産後のマタニティブルーズという状態です」と言われ、薬を渡されたのですが、ぼめそさんが薬を飲むことはありませんでした。病院を退院後は、実家で子育てをすることに。すると、長女こはちゃんと次女はなちゃんの育児の違いについて、次第に悩むようになっていきます。例えば、授乳や寝かしつけなど、長女のときのやり方だと全く通じない次女に対し、「子育てってこんなに大変だったっけ?」と、どんどん追い込まれていったのです。 その結果、ぼめそさんは「はなちゃんは育てにくい子」「子育てって大変なんだ」と思い込むようになり、自分で育児のハードルを上げていってしまって……? 心身ともに疲弊していく日々 心身ともに疲れているのに眠ることができず、睡眠不足が続いていたぼめそさん。 「今なら眠れるかも」 そう思って一瞬だけ眠ったものの、はなちゃんが泣き出してしまい、すぐに目覚めてしまいました。 心も体も限界なのに、そんなの関係なしに泣き続けるわが子。 そんなはなちゃんに対して、思わずイラッとしてしまったのです。 「これは寝ない泣き方だ」とわが子の泣き声で状況を分かっていながらも、心身ともに疲労が溜まっていて動けずにいたぼめそさん。この状況では、抱っこしたいのに体が言うことを聞かず、気持ちと体がついて行かなくてつらい状況だったと思います。心も体も疲れ切っていると、なかなか気持ちの切り替えも難しいですよね。皆さんは、育児をしていて余裕がなくなってしまったとき、どのように気持ちを切り替えていますか? 著者:マンガ家・イラストレーター ぼめそ2017年生まれの長女こはちゃんと2019年生まれのはなちゃんのママ。 Instagramで子育て漫画を描いています。数々の戦を乗り越えてきた古(いにしえ)のオタクです。
2022年05月03日「病名は『産後うつ』です」第14話。実家で母の手を借りながら、次女はなちゃんの育児をしていたぼめそさん。明らかにいつもの自分の身体とは違うのに、(私が"うつ"のはずない……)そう自分にいい聞かせていたのです。(実家にいて母に育児を助けてもらっているのだから、うつのはずがない)(私の場合、我慢ができないただの”甘え”だ……) そんな風に思い込むようにしていたぼめそさんですが……? 病名は『産後うつ』です第14話 はなちゃんのミルクの一件から、より一層焦るようになったぼめそさん。 (実家にいるから、はなちゃんだけの育児に集中できているんだよね?)(自分の家に帰ったら、家事や育児できるかな……?) このころのぼめそさんは、育児に対する焦りと不安から、起きてもいないことを恐れるようになり、精神的に不安定になっていくのでした……。 そして、次第に長女こはるちゃんの育児で通用したことがはなちゃんに通用しないと、(はなちゃんは育てにくいんだ……)(子育てってもっと大変なんだ……)そう思い込むようになり、自ら育児のハードルを上げていってしまうのでした。 監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター ぼめそ2017年生まれの長女こはちゃんと2019年生まれのはなちゃんのママ。 Instagramで子育て漫画を描いています。数々の戦を乗り越えてきた古(いにしえ)のオタクです。
2022年04月20日「病名は『産後うつ』です」第13話。長女こはるちゃんが新生児のころも、今思えば産後うつのような症状が出ていたぼめそさん。ある日突然、何の前触れもなく、ベッドから起き上がれなくなってしまったのです。頭ではやるべきことは分かっているのに、自分の周りに”無気力の層”がまとわりついているような感じ……。 考えれば考えるほど思考はまとまらず、どんどん無気力になっていく――。 そして、ベッドに沈んでいく感覚を覚えるのでした……。 病名は『産後うつ』です第13話 「これってうつ?」そう一瞬思ったものの、「二度目の新生児のお世話なのだから、そんなはずない!」と否定。 這うように布団を出て必死に移動し、泣いているはなちゃんを抱っこします。 しかし、抱っこしたのはいいものの、(こういうとき、どうしたらいいんだっけ……?)頭の中でグルグル考えるのですが、何もできないでいました。 すると、母が部屋に入ってきて「代わろうか?」とひと言。 はなちゃんをあやす母を横目に見ながら、(実家で母に助けてもらっている私が、”うつ”のはずない……)そう心の中で自分に言い聞かせるのでした。 監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター ぼめそ2017年生まれの長女こはちゃんと2019年生まれのはなちゃんのママ。 Instagramで子育て漫画を描いています。数々の戦を乗り越えてきた古(いにしえ)のオタクです。
2022年04月16日