女性のココロとカラダや、ライフスタイルにまで大きく影響する”女性ホルモン”。しかし、その働きや整える方法をよく知らない人も多いでしょう。今回は女性ホルモンの不調やバイオリズム、心との関係、暮らしの中でできるセルフケアについてご紹介します。1.女性ホルモンってなに?そもそも女性ホルモンがどんなものなのか、働きや整え方をちゃんと理解している人は少ないかもしれません。女性ホルモンの基礎知識やバランス、それによって引き起こされる女性特有の様々な不調について解説します。女性ホルモンに関する正しい知識を身につけて、日常の当たり前を見直しましょう。ホルモンバランスの乱れは心身の不調に大きく関わる。女性ホルモンとは、卵巣から分泌されるエストロゲンとプロゲステロンの2種類のホルモンの一般的な呼び名のこと。「生理や妊娠だけでなく、心身の不調にも深く関わっている女性ホルモン。後々、不妊で悩んだりしないように、女性ホルモンに関心を持ってほしいですね」そう話すのは、産婦人科専門医の角ゆかり先生です。「女性ホルモンの分泌は、脳の視床下部が司令塔となり、調整されています。視床下部は、神経系統のコントロールタワーのすぐ隣にあるので、強いストレスを受けると視床下部から指令を受ける女性ホルモンの分泌も乱れてしまうのです。ストレスには、過剰なダイエットによる身体的ストレスも含まれます。過剰なダイエットをすると、脳が『身体的危機の今は新しい生命を育てられない』と判断し、血液を体外に排出する生理を止めてしまいます。無月経は不妊になることもあるので注意を」生理の約1週間前から、イライラしたり、いつも以上に甘いものを食べたくなったり、PMS症状が表れるのも女性ホルモンの影響。「PMS症状対策で重要なのは、それがPMS症状なのだと自覚することです。あらかじめどんな症状が自分に出るのか知っておけば、周囲に『この時期は機嫌が悪くなるかもしれない』と伝えておくことで大きなトラブルを防げますし、食欲が増すケースも、脂肪分の多いスイーツを食べる前にカロリーが低く栄養価の高い野菜のスープなどでお腹を満たしておくといった対策がとれます」では、根本的に女性ホルモンを整えるには、どうしたらいいのでしょうか。「基本的なことですが、栄養バランスのとれた食事と十分な睡眠をとり、規則正しい生活を送ることが、女性ホルモンにとっては大切です。もちろん、生理に少しでも異常があったり、PMS症状が辛かったり、ホルモンの乱れを感じたらなるべく早く、婦人科を受診してください。その際、月経周期がわかっているとスムーズです。自覚症状がない方も、いつかの時のために、月経周期のチェックを」エストロゲン肌にハリが出て、髪もツルツルに自律神経や脳の働きをよくする内臓脂肪がつきにくくなる卵胞ホルモンとも呼ばれ、いわゆる女性らしい丸みを帯びた体型を作るホルモン。肌や髪の潤いを守る、代謝をアップするなど、女性にとってうれしい作用も。40歳を過ぎると分泌量が減ってホルモンバランスが急激に崩れ、更年期を過ぎるとほとんど分泌されなくなります。プロゲステロン体に水分を溜め込み、むくみやすくなる食欲が旺盛になり、代謝が鈍くなる疲れやすくなる排卵直後から分泌量が増え、子宮内膜を柔らかくして妊娠に備えるホルモンで、黄体ホルモンとも呼ばれます。プロゲステロンが優位な黄体期は、妊娠のために体が水分や栄養を溜め込もうとするため、むくみが出やすく、食欲が促進される場合も。精神的にも不安定になりやすい傾向があります。ホルモンバランスの入れ替わりで心身に変化が!女性の心と体は、エストロゲンとプロゲステロンの2種類の女性ホルモンの影響を受け、約1か月周期で変動。たとえば、エストロゲンが優位になる生理直後は、肌がきれいになりますが、プロゲステロンが優位になると、肌が脂っぽくなってニキビが増加。精神的に不安定になりやすくなることもあります。教えてくれたのは…角ゆかり先生産婦人科専門医、虎ノ門ウィメンズクリニック院長。東京女子医科大学卒業。2013年、メルボルン大学ウィメンズヘルスマスター取得。症状以外にも、患者の話に耳を傾ける診療方針で信頼されている。※ 取材、文・小泉咲子※ 2022年1月13日配信2.女性ホルモンとココロの関係生理前のイライラ&体調不良と女性ホルモン、自律神経…。何となくつながっていると知ってはいるものの、うやむやになりがちなこの関係を専門家が解説。心身を健やかに保つための基本のセルフケアもチェック!自律神経の不調も、女性ホルモン&心と密接な関係に。もうひとつ知っておきたいのが、ストレスと自律神経の関係。産婦人科医の宗田聡先生いわく、「自律神経には緊張した時に優位になる交感神経と、リラックス時に働く副交感神経の2種がある。相反する2つの働きで、意志に関係なく、心拍や呼吸などの体のさまざまな機能を、絶えず自動制御しています」2つがバランスよく働くことが理想的ですが、この自律神経も、ストレスによって乱れやすいシステムだといいます。「ストレスがかかって交感神経が活発な状態が続き、体が休まらないままだと、むくみや肩こり、慢性疲労など体の不調が現れてきます。体が辛ければ当然、メンタルにも悪影響です」(宗田先生)さらに、自律神経は女性ホルモンの変動とも密接な関係が。心療内科医の田中奏多先生は「それぞれの司令塔が脳の近い場所にあり、どちらかが不調になると片方も呼応しやすいという特徴があります。逆に言えば、体に働きかけることで、心にも良い影響を与えられる可能性があるということ。体からのサインも見逃さずに、メンタルマネジメントに役立てましょう」とのこと。下記の、自律神経が乱れた時に起きがちな症状例を参考にしてみましょう。自律神経バランスがピンチかも?寝足りない感じが続くマッサージをしても肩こりが良くならない下痢や便秘が続く手や足が冷える、下半身がむくむ原因の分からない頭痛がするめまいや耳鳴りがするようになった息苦しくなったり、急に動悸がしたりする顔や手足など、体の一部だけに汗をかく教えてくれたのは…宗田 聡先生産婦人科医、広尾レディース院長。長年の経験をもとに、女性たちの悩みに心と体の両面からアプローチ。著書に『31歳からの子宮の教科書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。田中奏多(かなた)先生心療内科医、産業医。東京TMSクリニック勤務。ハーバード大学TMSコース修了。著書に『眠る投資 ハーバードが教える世界最高の睡眠法』(アチーブメント出版)がある。※ 構成、文・新田草子※ 2021年12月22日配信3.女性ホルモンを整える暮らしとは?仕事で責任が重くなったり、ライフステージが変わったりと、体調を崩しがちなアンアン世代。まさにその一人だった女性ホルモンバランスプランナーの原由記さんは、健康を取り戻した実体験と知識から、日常的にできるホルモンバランスの整え方を伝授!起きたらカーテンを開けて、必ず朝日を浴びる。睡眠不足は女性ホルモンを乱すといわれています。そこで、良質な睡眠のためにやるべきは、朝一番に、カーテンを開けること。「体内の生体リズムを整えてくれる太陽の光は、睡眠と覚醒をうまく切り替えるカギ!朝起きたらすぐに1〜2分、深呼吸をしながら太陽の光を浴びると約16時間後にメラトニンという眠気を誘う脳内の神経伝達物質が分泌され、寝つきがよくなります。曇りや雨の日でも十分な明るさがあるので、毎日の習慣にするといいでしょう」スマホは、できるだけ遠い場所に置いてからベッドの中へ。生活のリズムを整えることが、すなわち女性ホルモンを整えること。そのベースになる睡眠にとって、脳を活性化させるパソコンやスマホのブルーライトは完全にNG。「寝ると決めたタイミングで、仕事のメールやSNSチェック、動画観賞もおしまい!寝室とは違う部屋に持っていき充電を。ワンルームの場合は、視覚に入らない、できるだけ自分から遠い場所へ。夜はマッサージなど、セルフケアの時間にして“スマホに囚われない自分”でいたいものです」寝る時には”五感”に心地よいものを意識して選ぶ。女性ホルモンの影響を強く受けるのが、心の状態。「肌に触れて心地よい、ふわふわして癒されるなど、気持ちをポジティブな方向に導いてくれるアイテムを選びたいもの。特に寝具やパジャマは、睡眠の質も左右します。肌触りがよく、五感が喜ぶ素材を選びましょう。チクチクする、毛玉でゴワゴワするといった小さなストレスも、蓄積されると眠りを妨げます。ピローミストやルームフレグランスの香りにもこだわって。生理不順には、セージやレモンバームを」4.女性ホルモンを整えるセルフケア術とは?朝ごはんには、植物性タンパク質を摂る。女性ホルモンにいい食生活は、栄養バランスのとれた食事。「不足しがちなのが、タンパク質。不足すると、体内に水分を溜め込むようになりますが、生理前はその傾向がより強くなります。生理前のむくみが辛い人は、朝にお味噌汁を飲み、タンパク質摂取を意識してみて」。大豆イソフラボンは、エストロゲンと似た作用があり、生理周期の乱れを整える働きや美肌にも期待大。「食事を改善することは、次の生理周期を整える準備になります」リモートワークでも、始業前に家の周りを歩く。リモートワークだと、通勤で駅まで歩いたり階段を上り下りすることさえもなくなり、意識しないとすぐ運動不足に陥ってしまいます。「体を動かして、血行をよくすることは、女性ホルモンにいい働きがあります。始業前に、できれば一駅分、難しければ家の周りだけでも歩くと。また、1時間に1回はストレッチをして、座りっぱなしで滞った血流を改善してあげましょう。冷たい椅子は腰まわりやお腹を冷やします。クッションやブランケットで冷え対策を」【CHECK!】生理中は内くるぶしマッサージで、卵巣をケア。床に座って、内側のくるぶしの上部を流れる血管の横をなでて、ゴリゴリしていたら、卵巣が疲れているサイン。「石みたいに硬い部分に老廃物が溜まっているので、そこをぐっと押して、しっかりと流してあげるといいでしょう」※『anan』2021年12月8日号より。教えてくれたのは…原 由記さん女性ホルモンバランスプランナー。大学を卒業後、化粧品会社に入社。会社員時代に体調を崩した経験から、資格を取得。デリケートゾーンケアアイテムを扱う「メリア」を立ち上げ、代表を務める。※ 取材、文・小泉咲子※ 2022年1月14日配信5.心と体を整えて、女性ホルモンのバランスをとろう忙しい日々の中で、ストレスなどによる女性ホルモンバランスの崩れに悩んでいる方も多いのでは?自律神経のセルフケアチェックなど、あなたのライフスタイルにあったものを取り入れてみましょう。心と体を整えて不調を緩和し、心地よく過ごせるように役立ててみてくださいね。©Atipati Netiniyom / EyeEm /Getty Images文・小泉咲子、新田草子 再編集・Nana — 2022.06.21
2022年07月04日ホルモンとひと口に言ってもその種類は多種多様。閉経を考えるときに知っておきたいホルモンにはどんなものがあり、更年期にはどのように変化するのでしょうか。産婦人科医・漢方内科医の駒形依子先生に聞きました。教えてくれたのは…監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。★関連記事:【更年期】閉経までのつらい更年期症状には低用量ピル、ホルモン補充療法のどっちを使う?女性の体に関わるホルモンは主に4つ!女性の体内では脳下垂体ホルモン2つと女性ホルモン2つが連携しています。加齢で卵巣機能が低下し、女性ホルモンの分泌が減っても脳下垂体ホルモンは分泌され続けるアンバランスにより、さまざまな体調不良を引き起こします。【脳下垂体ホルモン】卵胞刺激ホルモン(FSH)脳下垂体から分泌され、卵巣に指令を送る性腺刺激ホルモン。卵巣内の卵胞を成熟させ、エストロゲンの分泌を促します。黄体形成ホルモン(LH)脳下垂体から分泌され、卵巣に指令を送る性腺刺激ホルモン。卵胞が十分に成熟して排卵期間になると、排卵分泌を促します。排卵後は、卵子を排出した卵胞を黄体に変化させ、卵巣からプロゲステロンを分泌させる働きがあります。【女性ホルモン】エストロゲン(卵胞ホルモン)女性らしい体形をつくるホルモンとして知られ、妊娠を促すさまざまな働きをしています。骨や血管、脳の働きのほか、自律神経や感情も整える働きがあります。プロゲステロン(黄体ホルモン)妊娠が成立しやすいよう子宮環境を整える働きがあります。妊娠しなかったときには、不要になった子宮内膜を剥がして血液とともに体外に排出できるよう、生理を起こす働きをしています。閉経前後に減るのは女性ホルモンの2つ閉経前後のそれぞれ5年、計10年間を更年期といいますが、この時期に減るのがエストロゲンとプロゲステロン、2つのホルモンです。これらが減ることでホットフラッシュ(のぼせ・ほてり・発汗)、イライラ、うつ、肌の乾燥、コレステロール値が上がり代謝が落ちて太りやすい、頭痛、めまいといった症状が出ます。すべて出るというわけではなく、人によって症状はさまざまです。ただ、これらの症状が更年期症状とわかるには、閉経後のこと。閉経を迎えて「あの体調不良は更年期症状だったのね」とモヤモヤしていた気持ちがなくなり精神的にラクになったという人は多いです。閉経後も女性ホルモンがまったく出ないわけではない閉経は女性ホルモンがなくなることで起こるのではなく、原始卵胞がなくなることで起こります。女性ホルモンは閉経後も減り続けますが、まったく出ないというわけではなく、個人差がありますが60歳前後になくなるといわれています。女性ホルモンが減ると聞くと、女性としては少し寂しい気もしますが「体にとって必要がなくなってくるので減っていくもの」として前向きに受け入れるほうが良いですね。まとめいかがでしたか? 閉経前後に、女性ホルモンの分泌が劇的に変わることがわかりました。加齢とともに減っていくことは寂しいですが、すてきな50代、60代の女性はたくさんいます。自然の流れとして受け止める気持ちも必要なようです。取材・文/岩崎みどり(48歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。
2022年06月23日体内の女性ホルモンの量を血液検査で調べることができることを知っていますか?「加齢とともに女性ホルモンの分泌が減少」と聞くものの、どれくらい減っているのか気になる人もいるでしょう。産婦人科医・漢方内科医の駒形依子先生に女性ホルモン値の検査について聞きました。教えてくれたのは…監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。★関連記事:【40代の生理】閉経はいつごろ?閉経のサインってある?【医師監修】女性ホルモン検査ってどんなことをするの?婦人科のクリニックでは、血液検査で女性ホルモン値を調べられます。問診~診察までの所要時間は30分ほど。ホルモン検査単体なら4,000~7,000円程度で受けることができます。●一般的な検査の流れ1)医師の診察2)採血3)検査から約1週間で結果。医師より説明を受ける。調べられるホルモンは?主に調べられるホルモンは以下のとおり。●フェリチン=内臓が鉄をどのくらい持っているかということ。貧血検査に用いる●プロラクチン=脳下垂体から分泌されるホルモン。生殖・排卵・妊娠・授乳に関係する●LH=脳から卵巣に命令を出すホルモン。黄体形成ホルモン。プロゲステロンを卵巣に出すように促す●FSH=同じく脳から卵巣に命令を出すホルモン。卵胞刺激ホルモン。同じくエストロゲンを卵巣に出すように促す●エストラジオール=エストロゲンの物質の1つ。不妊症や更年期の数値の指標になる●テストステロン=男性ホルモン。女性ホルモンが減ると数値が高くなる特に注目したいのはFSH(卵胞刺激ホルモン)です。数値が高いと、更年期や閉経が近いサインと言えます。卵巣機能が低下してエストロゲンの分泌が減少することで、脳からホルモンをもっと出すよう指示を出すことでFSH(卵胞刺激ホルモン)が増えるからです。また、内臓が鉄をどのくらい持っているかがわかるフェリチンを調べるのは、ホルモンが細胞にしっかり届いているかを見るため。細胞に酸素や栄養を運ぶためには酸素と鉄、ヘモグロビンの3つが結合する必要があります。フェリチンが少ないとホルモンがうまく細胞に届きにくくなり、体調を崩す原因となります。女性ホルモン値で閉経の時期はわかる?閉経の時期はわかりませんが、女性ホルモン値によっては卵巣機能の低下やホルモンバランスの崩れなどは指摘ができます。ただ、「ホルモン値が知りたい」と思っている時点で卵巣機能の低下やホルモンバランスの崩れを感じているのでしょうから、それ以上の結果は得られないかもしれません。なお、貧血症状がある方なら、受診したときの血液検査でホルモン値を調べることができます。年に1回検査して欲しいのは、甲状腺ホルモンです。「のぼせ」「ほてり」「発汗」といった更年期症状にも似た症状が甲状腺異常によるものだったとわかることもあります。会社や自治体の健康診断でオプションとして付けられることもあるので、検査すると安心です。まとめいかがでしたか? ピルやホルモン補充療法(HRT)※を開始するときや貧血で受診する場合は女性ホルモン検査を受けるそうです。検討している人は、その機会を利用しても良いですね。※さまざまな更年期症状を緩和するために、女性ホルモンのエストロゲンを薬品で補充する治療のこと。取材・文/岩崎みどり(48歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。
2022年06月19日カラダや心と上手く付き合い生活することで、日々の落ち込みやイライラは改善できます。今回は女性ホルモン編。Q1.「“女性ホルモンの乱れ”が原因の症状って?」A1.「だるさが抜けない、物事が面倒くさくなる、生理の経血量が増減したなど、症状は人によって様々。」「現代は、女性の社会進出による高齢出産、ストレス社会の影響など、様々な要因で女性ホルモンが乱れている方がたくさんいます。だるさが抜けない、物事が面倒くさくなる、生理の経血量が増減したなど、症状は人によって様々。女性ホルモンの分泌を指示する視床下部は、女性ホルモンのほかに、集団欲、自律神経、情動、性欲、食欲、睡眠欲の計7つの指令をつかさどっています。これらは相互に作用しており、何かひとつがくずれると、影響を受けて女性ホルモンの乱れを引き起こすことがわかっています。」「また、『生理がなければいいのに』『女性であることが面倒くさい』といったマイナスの感情が、さらに女性ホルモンを乱れさせる原因となる研究データも。現代女性の生涯の月経数は約420回、明治時代の女性の約1・4倍ともいわれています。つまり、人生のなかで女性ホルモンの乱れと、より長い期間付き合っていかねばなりません。実は、しっかり対策をして上手に付き合っている=『ヘルスリテラシーの高い人』は、そうでない人に比べてPMSや月経痛などの症状が出ている際の仕事のパフォーマンスが高いという調査結果もあります。まずは女性ホルモンの乱れの原因を理解し、ポジティブに対策していきましょう」女性ホルモンが乱れる主な原因1.睡眠不足睡眠は昼間の活動で疲れた体と心を整理して修復する大切な時間。夜更かしや不規則な生活で睡眠リズムが乱れると、体内のリズムも乱れ、ホルモンバランスも乱れてきます。2.栄養不足無理なダイエットで体重を落とすと、脳は生命維持を最優先して生殖機能は後回しとなる。女性ホルモンの分泌を抑え、排卵もなくなり、生理もストップします。3.ストレス女性ホルモンの司令塔である脳の視床下部や下垂体は感情や自律神経の中枢で、ストレスの影響を強く受けると脳が誤作動を起こす。日常と違う状況はすべてプレッシャーに。自分のタイプを知ろう。タイプ別の付き合い方もチェック!この項目が多い人は…A.『自律神経の乱れ』左脳優位な理性脳。しっかり者の頑張り屋さん。この項目が多い人は…B.『セロトニン不足』右脳型で本能優位。直感力に優れ感情豊か。この項目が多い人は…C.『卵巣疲れ』年齢によって原因が変化。女性ホルモンの低下に注意。A.『自律神経の乱れ』左脳優位な理性脳。しっかり者の頑張り屋さん。【傾向】タフでバリバリ働く人に多い。一時的、もしくは過度のストレスから女性ホルモンに影響が出ているタイプ。過度のストレスを感じて自律神経が乱れることで、卵巣への指令がうまく伝わらず、女性ホルモンが乱れていく。生理前に気持ちの面よりも、体の不調が強く出る傾向があり、生理痛が強いなど、生理中まで心身の不調を感じる人が多いのが特徴。【セルフケア】交感神経優位で末端まで血液が行き渡らず、子宮や卵巣に栄養も十分に届いていない状態なので、入浴などで体を温めたり、マッサージなどで筋肉を緩めると、副交感神経が優位になり、自然と女性ホルモンが整っていく。【とりたい栄養素・食材】・ストレス対策のビタミンC・精神を落ち着かせるビタミンB群B.『セロトニン不足』右脳型で本能優位。直感力に優れ感情豊か。【傾向】生理前に食欲が増す、眠くなる、気分が塞ぎがちになるなど、PMSの症状に悩まされる人が多い。原因は、女性ホルモンのエストロゲンの低下に合わせて、脳内物質のセロトニンも一緒に低下するため。生理前に、体の不調よりも、訳もなくイライラする、ふいに悲しくなるなど、気分や感情面の不調が出やすい。姿勢が悪くなり呼吸も浅くなりがち。【セルフケア】ゆっくりと長く息を吐くことを意識して、体のすみずみにまで酸素が行き渡るように呼吸して。その他、リズムを繰り返すような運動やウォーキング、ジョギングもセロトニン活性化に有効。朝日を浴びるのもおすすめ。【とりたい栄養素・食材】・セロトニン生成に関わる必須アミノ酸のトリプトファンとビタミンB6・ナッツ類、納豆、チーズ、バナナなどC.『卵巣疲れ』年齢によって原因が変化。女性ホルモンの低下に注意。【傾向】20~30代前半でこのタイプに該当する場合は、自律神経の乱れやセロトニン不足が原因となる女性ホルモンの乱れが多い。卵巣に対してではなく、自律神経やセロトニンのケアをすることが大切。30代後半~50代くらいで当てはまる場合は、加齢による卵巣機能の低下が原因なので、女性ホルモンを補う生活を心がけるようにする。【セルフケア】女性ホルモンを補うケアとして、ローズ、ゼラニウム、イランイランなどのアロマを日常に取り入れて。また、ピンクや赤など、女性ホルモンを活性化してくれる色彩のものを日常使いして。適度な有酸素運動、恋愛感情やときめきも有効。【とりたい栄養素・食材】・タンパク質、ビタミンE、カリウム、コエンザイムQ10・大豆、納豆、豆乳・カリウムと鉄が豊富な小豆(Hanako1201号掲載/illustration : Ayaka Otsuka, Yu Tokumaru, Maori Sakai text : Emi Taniguchi)Q2.「女性ホルモンを整えるためには?」A2.「女性ホルモンの周期に合わせた生活が有効!」「まずは排卵周期に合わせる方法。生理前に太りやすい、イライラする、生理後は痩せやすくなって、肌がきれいに……などは、みなさんなんとなく感じているはず。これをうまく利用して、行動のほうを合わせてみましょう。エストロゲンが増えている排卵前は、頑張る時期。ダイエットや、仕事や試験、集中したいことなどは、この期間に。プロゲステロンが増える排卵後は、いたわる時期。十分に睡眠や栄養をとり、ゆっくり過ごしましょう。次に、一日のホルモン周期に合わせる方法です。24時間の間に、日中活動するためのホルモンと寝るためのホルモンがそれぞれ多く分泌される時間帯があります。これに合わせて生活することで、毎日のホルモンバランスを整えるのに役立ちます。なんとなく意識するだけでもOKですよ」【月の周期に合わせる】「美のホルモン=エストロゲン」の分泌が増えている排卵前は、女性がぱっと輝く時期。初デートなど、恋愛での大勝負やダイエット、集中しなければならない仕事や勉強案件は、この期間に。「母のホルモン=プロゲステロン」が増える排卵後は、とにかく無理をしないこと。肌も敏感になりがちなので、慣れない化粧品を試すなども要注意。【一日の周期に合わせる】日中活動するためのホルモンであるセロトニンは午前中に分泌されるので、この時間に日光を浴びると一日の活動スイッチが入る。夜眠るためのホルモンであるメラトニンは、夕方頃から分泌。メラトニンが分泌されると、質のいい睡眠がとれるだけではなく、いわゆる「シンデレラタイム」と呼ばれる成長ホルモンによる修復もスムーズに。1.寝るためのホルモン「メラトニン」催眠作用があり、生体リズムの調整に重要な役割を果たす。メラトニンの原料となるのがセロトニン。2.日中活動するためのホルモン「セロトニン」「幸せホルモン」とも呼ばれ、精神を安定させる働きがある。女性ホルモン減少により低下する。<生活例>06:00〜12:00…午前中に日光を浴びるとセロトニンが分泌され、18時頃にメラトニンが分泌。19:00〜20:00…夕食。食後すぐの入浴は消化不良になるので、早めに。21:00〜22:00…入浴。22:00〜24:00…暗めの光でゆったり過ごし、ゆっくり体温を下げていく。24:00頃…就寝。24:00〜27:00…成長ホルモンによる体の修復。(Hanako1201号掲載/illustration : Ayaka Otsuka, Yu Tokumaru, Maori Sakai text : Emi Taniguchi)
2022年05月20日ホルモンとはカラダの働きを調整する物質。妊娠・出産の機能やそのためのカラダづくりに関係する女性ホルモンは、脳が指令を出し、卵巣でつくられる。毎日を忙しく過ごす私たちはつい、女性ホルモンのサインを見逃しがちだ。カラダや自分をいたわるためにも、女性ホルモンについて考えてみませんか?今回のテーマは『生理と向き合って、女性ホルモンの存在を意識。』。面倒、憂鬱だと感じながら付き合っている生理。でも、その存在は大切だと、医師の高尾美穂先生。女性ホルモンを知るため、生理について伺った。生理が周期ごとに来るのは、女性ホルモンが順調な証拠。生理の周期と女性のカラダ。/図のように生理の初日を生理周期1日目と数え、28日ぐらいで次の生理が巡ってくる。生理が終わって排卵まではエストロゲンの分泌が多い時期で卵胞期と呼ばれ、排卵から次の生理までがプロゲステロンの分泌が多くなる黄体期と呼ばれる。周期的に訪れる生理は、女性ホルモンの作用によってコントロールされている。「女性ホルモンについて理解するためには、まずは生理について知ることです」と話すのは、〈イーク表参道〉の副院長・高尾美穂先生。生理と女性ホルモンについてお話を伺った。さっそく生理の仕組みをおさらいしてみよう。生理には2つの女性ホルモンが関係する。妊娠の準備や女性らしいカラダづくりをするエストロゲンと、妊娠したときにそれを維持するプロゲステロンだ。「エストロゲンが分泌されると排卵が起きますが、妊娠が成立しないと生理が訪れます。排卵から約7〜10日経過した時点で妊娠が成立しないと、妊娠を継続させるためのプロゲステロンが分泌されなくなり、子宮の中にある赤ちゃんのためのベッド(子宮内膜)を手放します。それが私たち女性にやってくる生理であり、女性ホルモンが変動して最後に起こる現象です」女性の人生で、生理は約450回繰り返される(#1)という研究結果が出ている。「現代の女性の一生で、妊娠が成立するのは多い人で4回ほど。妊娠すれば10カ月ほどは生理が来なくなり、カラダは生理からの休憩ができます。けれど、現代の女性たちは昔より妊娠していない期間が長くなり、生理の回数も増えました」と高尾先生は話す。「生理前後は、女性ホルモンがカラダにさまざまな影響を及ぼします。例えば生理前は、カラダが水分を溜め込みます。結果、むくむ、便秘する、頭痛がするなどの変化が起こります。便秘になるのは大腸の壁もむくむため、便を運ぶ能力が弱くなるから。同時に体重にも変化がある。生理前は重くなり、生理後は軽くなりやすいのです。たくさんのデータを集めると有意差は認められないのですが、個人差は大きく、一番体重差が大きい人で1・9キロ(#2)という報告もあります」そしてメンタルにも影響が。「涙もろくなる、鬱っぽくなるといった症状も含めると、4人に3人以上が月経前に不調を感じているようです」(#3)体重増加、メンタルへの影響。こうした症状は、生理を巡る女性ホルモンの変動によって起こるものだ。「生理前のさまざまな不調はPMSと呼ばれます。女性ホルモンが問題なく分泌されているかについては、生理期間に注目してください。3〜7日間が目安です。出血にメリハリがあって、だいたい7日以内に終われば、排卵のある生理である可能性が高いです」逆に7日より長かったり、出血が少なくてずるずると続いたりする場合は、排卵がない生理の可能性もある。また、生理周期も大切だ。「生理が25〜28日周期で来ていれば、女性ホルモンのバランスがよい(#4)というサインにもなります。2カ月に1回や3カ月に1回のペースで生理がやってくる人もいます(#5)。正常よりも生理がやってくる期間が短い人は頻発月経、長い人は稀発月経という病名はつきますが、必ず治療が必要なわけではありません。3カ月来なかったら婦人科を受診してください」と高尾先生。生理が不規則になったり、不調で心配になったりして来院する患者さんもいるが、医師からアドバイスを得るためには、準備も必要だと高尾先生は指摘する。「基礎体温をつけてほしいです。生理の前に基礎体温の高い時期があったということが分かれば、排卵し、プロゲステロンが分泌されていたと言えるわけで、問題ない生理周期と判断ができます」生理が来るということは妊娠できるカラダをきちんと維持できている証拠でもある。ただし、生理が順調に来るのは20歳から30代半ばくらいまでともいわれている。時間には限りがあるのも事実。「今の時代、36歳を過ぎると妊娠できる能力が大きく下がる(#6)と言い切れます。子どもが欲しいと思っている人は念頭に置いて、ライフプランを考えることがとても重要になってきます」さらに女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンは、カラダの健康にとって、とても大切な役割を担っている。「これらを頭に入れ、やってくる生理を眺めてみると、面倒だ憂鬱だと感じていた生理の存在もまた違った見方をすることができるはずです。自分のカラダと向き合うことは未来の自分を考えることとして楽しみながら、生理や女性ホルモンをとらえていってほしいですね」Navigator…〈イーク表参道〉副院長・高尾美穂(たかお・みほ)産婦人科医。診療を通して女性の健康をサポートし、女性それぞれのライフステージ、ライフスタイルに合った治療法を提示している。〈イーク表参道〉女性のがんからブライダルチェックまで、女性の「自身のカラダについて知りたい」というニーズに応えてくれる。さまざまな角度から健康を考えてサポート。東京都渋谷区神宮前4-26-18 原宿ピアザビル4F03-6447-15619:30~18:00(土~13:00)日休(Hanako1208号掲載/photo : Kenya Abe illustration : Maori Sakai text : Yuko Watari, Keiko Kodera)
2022年05月15日女性特有の心身のバランスを保つために欠かせないのがエストロゲンとプロゲステロンという二大女性ホルモン。自分のカラダと向き合うために、正しい知識を身につけよう。チェックポイント監修/一般社団法人女性ホルモンバランスプランナー協会つ以上該当すると、女性ホルモンがゆらいでいる可能性が大です。ゆらぎの三大要素を見直してみましょう。1.【ストレス】いつもと違う“日常”もストレスになる!ストレスとホルモン分泌には密接な関係がある。強いストレスを受けるとエストロゲンの分泌が減少しがちになる。そして、心身に影響をきたしてしまうことも。ストレスは脳を混乱させることにつながり、カラダに間違った指令を与えてしまうことも発生する。また、ストレスといえば、いやなこと、不快なことだけと思いがちだが、普段の生活と異なることは脳がプレッシャーとして認識することもある。生活の変化も意識して過ごすなど、自分なりの防衛策をとろう。2.【栄養不足】特別なものより、バランスのよい食事を。太りすぎ・痩せすぎはホルモンバランスを崩し、生理不順や排卵障害の原因ともなる。過度のダイエットで生理が止まる、といった話もある。これは栄養不足を感じた脳が生命の危機を感じ取り、生き残るために生殖活動を後回しにすることで、女性ホルモンの分泌を抑えて、排卵をさせず生理をストップさせるからだ。そして、それが心身の不調へとつながってしまう。女性ホルモンのために特別に必要な食べ物はない。栄養の偏りをなくし、まんべんなく適度の分量を。3.【睡眠不足】深夜12時にはベッドに入りたい。昼間の活動で疲れた心とカラダを回復させてくれる睡眠。睡眠不足になると、美をつかさどるとされるエストロゲンが減少するといわれる。エストロゲンは肌や髪の潤いを保ったり、女性らしい丸みを帯びたカラダつきを作るとされるのだ。だから、睡眠のゴールデンタイムといわれる0時~6時を含めて7~8時間は睡眠をとりたいもの。この時間帯には「成長ホルモン」が分泌され、細胞を修復してカラダを癒してくれ、抗酸化作用のある「メラトニン」が活躍する。ホルモンの乱れを見逃さずケアすることが大切。生理前になると、なんだか体調がすぐれないと感じる人も少なくないはず。じつは、月経前に感じる不調には、エストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンが大きく関係している。自身も重度の生理痛で婦人科に通院していた金藤美樹穂さん。同じ悩みを抱える人に早期ケアの大切さを伝えるため、女性ホルモンバランスプランナーの資格を取得。ホルモンバランスの乱れのサインや、乱れにより現れる症状の緩和のためにできることを聞いてみた。「女性のカラダにとって、分泌量が排卵前にピークを迎えるエストロゲンと、排卵後に増えるプロゲステロンが、正常かつバランス良くサイクルしていることが心身の健康を保つために大切だと考えられています。この周期が乱れるとPMS(月経前症候群)につながったり、一般的に45歳から55歳までに訪れる更年期の症状が重くなることも。忙しい現代女性は不調を感じていても我慢をしてしまう傾向がありますが、自分の将来のカラダのためにもホルモンバランスを整えることを意識しましょう」上記のチェック項目に当てはまることがあれば、できることから改善。生活習慣とホルモンバランスは密接な関係にあるため、睡眠時間や食生活を見直し、リラックスタイムをつくることも女性ホルモンのゆらぎをケアするポイントになるはずだ。Navigator…金藤美樹穂(きんとう•みきほ)女性ホルモンバランスプランナー・妊活マイスター/長年の婦人科への通院や不妊クリニックでの経験から、セルフケアの重要性を実感。セミナーなどを通して情報を発信している。(Hanako1208号掲載/photo : Kenya Abe illustration : Maori Sakai text : Yuko Watari, Keiko Kodera)
2022年05月10日生理前になるとニキビに悩むという女性は非常に多くいます。ニキビができてしまうのは、ホルモンバランスの変動が大きな原因です。生理前のニキビを予防するには、ホルモンバランスによる肌の変化を理解し、対策を講じることが重要です。本記事では、生理前のニキビの原因と対策について紹介します。生理前のニキビについて出典:byBirth生理前のニキビの原因と対策を知る前に、まずは生理前の肌状態について理解しておきましょう。ここでは「生理周期による肌の変化」と「生理前にニキビができる原因」について解説します。生理周期による肌の変化肌は、生理周期によって状態が変化します。ここでは、生理前、生理中、排卵前、排卵後の4期間の肌状態について解説します。生理前ニキビや肌荒れが起こりやすく、状態が不安定になります。むくみ、だるさ、イライラなど体にも不調が出る場合もあります。生理中生理前のニキビや肌荒れが少しずつ回復します。排卵前肌にツヤ・ハリが出て、調子のよい日が続きます。精神状態も安定し、心身ともに最もよい状態です。排卵後肌が脂っぽくなり、ニキビなどの肌トラブルが出始めます。普段使っていた化粧水がしみるなど、肌が敏感になる時期でもあります。生理前にニキビができる原因上述したように、肌は生理周期によって状態が大きく変化し、生理1週間前くらいから不安定になり、ニキビができやすくなります。生理前にニキビができる原因として考えられるのは、次の2つです。女性ホルモンの分泌量の変化生理前になると、プロゲステロンと言われる女性ホルモンが多く分泌されます。プロゲステロンは妊娠を助ける女性ホルモンで、体内に必要な栄養や水分を蓄積してくれる働きがある一方で、皮脂の分泌を増やす作用があるため、毛穴に汚れが詰まってニキビや炎症が起こりやすくなります。とくに、Tゾーン(額、鼻、あご先)は、普段から皮脂の分泌が多く、生理前になると過剰分泌となりニキビができやすいのが特徴です。ストレスによるターンオーバーの乱れ通常、肌は28日周期で細胞の生まれ変わり(ターンオーバー)をしています。しかし、生理前は、ホルモンバランスの急激な変化によりストレスを感じやすく、ターンオーバーの周期が遅れがちになります。そのため、古い角質や汚れが残って毛穴を塞いでしまい、ニキビの原因となるのです。生理前のニキビ対策出典:byBirth生理前は、どうしても肌状態が不安定になりがちですが、丁寧にケアをしてニキビのできにくい肌づくりを目指すことはできます。ここでは、意識して行いたい生理前のニキビ対策を4つ紹介します。肌を清潔にしてうるおいを補給するスキンケアを行う出典:byBirth生理前は、皮脂分泌が多くなって肌に汚れが溜まりやすいので、しっかりと落として清潔に保つスキンケアを行いましょう。汚れを落とすには、クレンジングと洗顔が必要です。ただし、洗浄力が強すぎると、必要な皮脂や角質まで落としてしまい、肌が乾燥してさらに皮脂が分泌するといった悪循環になります。クレンジング料と洗顔料は、中程度の洗浄力と保湿力を兼ねそろえたものを選びましょう。例えば、クレンジング料では、洗浄力が強いオイルやバームタイプは避け、ジェルやクリームタイプを選ぶことをおすすめします。とはいえ、いくら保湿力のあるクレンジングや洗顔をしても、そのまま放置すると肌は乾燥してしまうため、化粧水、乳液、クリームを使った保湿ケアも忘れずに。セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲンなど高保湿成分配合のものを使うと、より保湿力が高まり、ニキビ、肌荒れといったトラブル予防に役立ちます。紫外線対策を行う生理前は、バリア機能が低下してデリケートになっているため、紫外線対策をしっかりと行いましょう。紫外線により肌がダメージを受けると、炎症が起こってニキビの悪化につながる恐れがあります。朝のスキンケアの最後に日焼け止めを塗る習慣をつけましょう。もし、肌が敏感になっていて普段使用している日焼け止めに刺激を感じる場合は、紫外線吸収剤不使用のノンケミカル処方のものなど、低刺激なものに替えるなど工夫することが大切です。どうしても日焼け止めがつけられない場合は、帽子、日傘、サングラスなどを着用して、できる限り紫外線から肌を守る努力をしましょう。皮脂の過剰分泌を抑えるアイテムでケアをする出典:byBirth皮脂の分泌が気になる生理前は、皮脂分泌を抑制する成分配合の化粧品を使ったケアをプラスすることをおすすめします。皮脂分泌を抑える成分の例は、次の通りです。ビタミンC誘導体ドクダミエキスライスパワーNo.6ローヤルゼリーエキスクレンジングローションなどに配合されていれば、コットンに湿らせて顔をふき取ることで、皮脂を抑制しながら不要な角質、汚れを取り除くことができます。また、皮脂分泌抑制成分が配合された美容液を使うのもよいでしょう。美容液は有効成分の配合量が多いため、しっかりと皮脂分泌を抑えて、ニキビのできにくい肌に導いてくれます。サプリメントでニキビのできにくい肌をつくる生理前のホルモンバランスの乱れは、体の内側から整えることも大切です。ニキビを防ぐために必要な栄養素を、サプリメントで補いましょう。サプリメントは、1粒に栄養素が凝縮されており、体への吸収も早いことから、効率よく肌の調子を整えられます。活用するときは、ニキビ予防に効果のある成分が配合されているものを選んで飲みましょう。ニキビ予防に役立つ成分は次の通りです。ビタミンB群ビタミンCテアニンビタミンB群は、肌の代謝を促してターンオーバーを早め、汚れや古い角質を除去してニキビを防ぐ効果があります。ビタミンCは、皮脂分泌を抑制しニキビができにくい肌づくりに有効です。テアニンは、イライラやPMS症状を和らげてストレスを軽減する効果があり、ターンオーバーを整えニキビの悪化を防ぎます。まとめ出典:byBirth生理前は、ニキビや肌荒れが起こりやすく、状態が不安定になります。また、むくみ、だるさ、イライラなど体にも不調が出る場合もあります。原因は「女性ホルモンの分泌量の変化」と「ストレスによるターンオーバーの乱れ」の2つです。生理前のニキビ対策として、「肌を清潔にしてうるおいを補給するスキンケア」「紫外線対策」「皮脂の過剰分泌を抑えるアイテムの使用」「サプリメント補給」の4つがあります。生理前のニキビをホルモンバランスのせいだからと諦めず、肌の変化に適した対策法でニキビを予防しましょう!
2022年05月06日この先も続く長い人生を、誰もがいつまでも元気に若々しく過ごしたいと願っています。老化に負けずに健康な体と心を保つにはどうすれば良いのでしょうか。近著の『「一生老けない」にいいこと超大全』が話題となっている、テレビ番組などでもおなじみの白澤卓二先生に老化のメカニズムについてうかがいました。教えてくれたのは…白澤卓二先生(お茶の水健康長寿クリニック院長)1958年神奈川県生まれ。医学博士。専門は寿命制御遺伝子の分子遺伝子学、アルツハイマー病の分子生物学、アスリートの遺伝子研究。『100歳までボケない101の方法』、『老いに克つ百寿の生き方』など著書は200冊以上。テレビ番組にも多数出演し、わかりやすい医学解説が好評を博している。加齢による代謝の低下で老化が進む――白髪や薄毛といった目に見える部分のものから、関節痛や動悸といった体の内部のことまで、年齢とともにさまざまな変化が生じます。こうした老化現象はなぜ起こるのでしょうか?白澤先生老化現象の主な原因として考えられるのが代謝の低下です。代謝とは体内でおこなわれる化学反応のことで、例えば食事で摂取した栄養素を消化・吸収する、その栄養素をもとに体を動かすためのエネルギーを産生して消費する、血液、筋肉、ホルモンを作るといった作用が挙げられます。代謝のうち、体温を保つ、内臓や心臓を動かす、呼吸をするなど、生命を維持するために必要な最低限のエネルギーを基礎代謝といいます。基礎代謝は、男性は約18歳、女性は約15歳がピークで年齢とともに低下するため、加齢によって老化が進行してしまうんです。――基礎代謝量が落ちると、体の中ではどのような変化が生じて老けてしまうのでしょうか?白澤先生基礎代謝量が減って熱の産生や消費能力が衰えると血流が滞ってしまいます。栄養や酸素などは血液によって全身に運ばれるので、血流の流れが悪くなると体のすみずみまで届かなくなってしまいます。その結果、細胞の機能低下を招き、体の衰えとなって表れてくるんです。更年期症状の原因は卵巣刺激ホルモンの過剰分泌――女性は40代半ばごろから更年期の症状に悩まされる人も多いのですが、これも老化の一つなのでしょうか?白澤先生卵巣から分泌されるエストロゲンというホルモンの量が減少すると、「もっとエストロゲンを出しなさい」という指令が脳下垂体から発せられ、FSHという卵巣刺激ホルモンが分泌されます。更年期の症状は、この卵巣刺激ホルモンが増えることによって生じます。加齢によってエストロゲンの量が減ると脳下垂体から卵巣刺激ホルモンがたくさん分泌されるため、ホットフラッシュやイライラといった更年期症状が表れるんですね。また、うつも更年期症状の一つに挙げられます。――更年期にうつ症状で悩んでいる女性は少なくないと聞きます。白澤先生実は、医学で使われる生理学の教科書には、エストロゲンや男性ホルモンのアンドロゲンは外から供給されるものだと書かれているんです。しかし、私が携わっている共同研究では、エストロゲンもアンドロゲンも、起床後の15分以内に自らの脳内で作られていることがわかっています。――女性の体内ではエストロゲンだけではなく、男性ホルモンのアンドロゲンも作られるのでしょうか?白澤先生そうです。女性の体内でもアンドロゲンが産生されます。アンドロゲンはステロイド・ホルモンで、やる気や好奇心といった精神的な部分にも深く関わっていることがわかっています。アンドロゲンの分泌量が少ないと、朝から気分が重くやる気が起きなくなります。これはうつの症状に当てはまります。うつの状態が長期間続くと前頭葉が萎縮してしまい、意欲や注意力の低下、思考力が鈍くなるといった症状が表れることもあるんです。更年期のうつ症状を改善する方法――エストロゲンとアンドロゲンの低下によるうつ症状を改善するにはどのような方法があるのでしょうか?白澤先生エストロゲンとアンドロゲンの合剤である「プリモジアン」というホルモン剤があります。ホルモン補充療法については賛否両論がありますが、私のクリニックにいらっしゃる患者さんの中で明らかにうつ症状が出ている方場合、血液検査でFSHの数値が高く、かつ乳がんの既往歴などのリスクがない患者さんには100%、プリモジアンの注射を打ちます。そうすると、それまでの症状がうそのように元気になるんですね。――ウーマンカレンダー世代で更年期のうつ症状に悩んでいる場合は、どのような病院を受診すれば良いのでしょうか?白澤先生一般的には婦人科です。更年期の期間は10年近くありますし、つらい症状は我慢して乗り切れるというものでもありませんから。私はうつ症状をはじめ、つらい症状がある場合は婦人科を受診してなんらかの治療を受けることが望ましいと考えます。<著書>『「一生老けない」にいいこと超大全』白澤卓二/監修宝島社1000円+税取材・文/熊谷あづさ(50歳)ライター。1971年宮城県生まれ。埼玉大学教育学部卒業後、会社員を経てライターに転身。週刊誌や月刊誌、健康誌を中心に医療・健康、食、本、人物インタビューなどの取材・執筆を手がける。著書に『ニャン生訓』(集英社インターナショナル)。著者/白澤 卓二先生1958年神奈川県生まれ。お茶の水健康長寿クリニック院長。医学博士。専門は寿命制御遺伝子の分子遺伝子学、アルツハイマー病の分子生物学、アスリートの遺伝子研究。『100歳までボケない101の方法』、『老いに克つ百寿の生き方』など著書は200冊以上。テレビ番組にも多数出演し、わかりやすい医学解説が好評を博している。
2022年04月29日若かったころの自分の写真を見ると「年を取ったなあ」と実感する今日このごろ。できることなら若返りたい……と夢見てしまいますが、私たちの体内にあるホルモンのうち、「若返りホルモン」と呼ばれているものがあることをご存じですか。美容と健康に関わるホルモンに詳しい、美容専門医の黒田愛美先生に「若返りホルモン」について聞きました。教えてくれたのは…監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。「若返りホルモン」とは?「マザーホルモン」とも呼ばれるDHEA「若返りホルモン」とはなんとも魅力的な名前ですが、どんなホルモンなのでしょうか。「“若返りホルモン”と呼ばれるのは、DHEAというホルモンです。DHEAは“抗酸化ホルモン”とも呼ばれ、老化の原因となる活性酸素を減らす働きをします。代表的な働きは抗酸化作用ですが、以下のような働きもします。免疫力を高め、炎症や腫瘍を予防するインスリンの働きを助け、糖尿病を予防する筋力を維持し、代謝を高めて体脂肪を減らす動脈硬化を予防する脂質異常症を予防するストレスを緩和し、意欲を向上させるアルツハイマー病を予防、改善する性的欲求を高める元気に生きていくために必須のホルモンで、およそ50種類のホルモンに分化することから、“マザーホルモン”とも呼ばれています」(黒田先生)。DHEAは誰にでもある?生きていれば常に出ている「DHEAは生きるためには必須のホルモンなので、常に出ています。ただ、20代をピークに年々減少し、40代に入ると多くの人がピークの約半分に減少してしまいます。女性ホルモンのエストロゲンも、DHEAから分化して作られます。加齢により減少するDHEAとともに、女性ホルモンも減少していくのです。DHEAが不足していると、極端に疲れやすい、朝起きられないといった症状がよく見られます」(黒田先生)。元気な人は数値が高い加齢とともに減少するDHEAですが、数値が高い人もいて、そこには共通点があるそうです。「“頭と体がすっきりと働く”“健康で意欲的”という特徴です。例えば第一線で活躍するアスリートや経営者、政治家などはDHEAの数値が平均レベルより高いことがあります。また、数値が高い人ほど寿命が長いということもわかってきました」(黒田先生)。数値を高くするためには?まずは基本的な生活習慣の見直しからDHEAがあったら、もっといきいきと活動できそうです。増やすことは可能なのでしょうか。「まずは“規則正しい生活”“バランスの良い食事”“適度な運動”“良質の睡眠”“ストレス回避”を心がけましょう。特に過度なストレスは、DHEAを分泌する副腎に大きな負担をかけます。自分なりのリラックス法を持ち、ストレスをため込まないことが重要です。また、自然薯、納豆や黒豆、アボカドにはDHEAが多く含まれることが知られています。意識的にメニューに取り入れると良いでしょう」(黒田先生)。改善が見られない場合は専門医に相談を「DHEAにはサプリメントもあるのですが、基本的にはクリニックで処方します。しかし、単純にDHEAをサプリで飲めば、誰もが元気になるというわけでもありません。DHEAの摂取基準量は1日あたりおよそ25mgで、DHEAが多ければ多いほど良いというわけではありません。過剰摂取すると副腎の働きが鈍くなるという研究結果もあります。疲れやすい、やる気が出ないといった症状はDHEAが不足していることが原因のこともありますが、違う原因の場合もあります。気になる方はまずは栄養外来でDHEAの値を検査してみると良いでしょう」(黒田先生)。まとめ「若返りホルモン」と聞くと、つい飛びつきたくなってしまいますが、単純に増やせば良いというわけでないようです。となると、すぐできるのは基本的な生活習慣の見直しとストレス回避。ストレスを完全になくすことは難しいですが、ストレスを受けたときのかわし方ややり過ごし方を身に付けると良いのではないでしょうか。取材・文/岩崎みどり(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/黒田愛美先生美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。Zetith Beauty Clinic副院長(東京都中央区銀座4丁⽬2-17銀座111レジャービル13階)。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。著書に『アスリート医師が教える最強のアンチエイジング』(文藝春秋)。
2022年04月16日閉経に向かうにつれ、女性ホルモンの分泌が少しずつ減る更年期。その一方で、男性ホルモンが増えるという話を聞いたことはありませんか。そもそも女性に男性ホルモンがあるのか、ある場合、更年期には増えてしまうのか、気になることについて産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。★ウーマンカレンダー更年期のお悩み記事をもっと読む女性にも男性ホルモンはある?そもそも、女性には男性ホルモンはあるのでしょうか。「女性は男性の約10分の1の量ではあるものの、男性ホルモンがあります。更年期になり、女性ホルモンが急激に減ったあとでも、男性ホルモンの減少は緩やかなので、元気な体を維持できているのです。よく、更年期は男性ホルモンが増えると誤解されるのですが、女性ホルモンが急激に減ることで男性ホルモンが優位になり相対的に増えて見えるだけで、増えるわけではありません」(駒形先生)。とはいえ、男性ホルモンも加齢とともに減り、80代にはほぼ分泌しなくなるそうです。男性ホルモンとは?ところで、男性ホルモンとはどんな特徴があるのでしょうか。「男性ホルモンは『テストステロン』と呼ばれ、体調の調整、決断力、判断力、意欲、性欲などを司ります。筋肉や骨の発達を促進するので例えば肩幅を広くしたり、胸板を厚くしたり、太ももを太くしたりと、いわゆる“たくましい肉体”の素になります。ひげが生えたり毛深かったりするのも、テストステロンの働きです」(駒形先生)。次の章では、男性ホルモンが髪にもたらす影響についてお伝えします。男性ホルモンの影響は髪に出やすい更年期になると男性ホルモンが優位になるということですが、それでは急に毛深くなったり、性欲が増したりするのでしょうか?「男性ホルモンが増えるわけではなく、また、もともと男性に比べれば少ない量なので急に毛深くなるということはありません。しかし、個人差はありますが男性ホルモンが優位になることで髪の毛に変化が出る女性は多いようです。髪の毛は、男性ホルモンが司る部分と、女性ホルモンが担当の部分があります。例えば、男性ホルモンが強く関わっているのが、生え際や頭頂部。男性の抜け毛や薄毛はこの部分が多いですね。女性ホルモンがあることで保たれていた生え際や頭頂部の髪が、急激に減ることで守れなくなり、かつ、男性ホルモンが優位になったことで抜け毛や薄毛が起こることがあります」(駒形先生)。毛深くなるほどの男性ホルモンの量はないものの、抜け毛や薄毛と関わってくるということです。性欲は強くなる?一方、性欲はどうなのでしょうか。むしろ、更年期には減退する女性が多いように感じます。「男性ホルモンの性欲と女性ホルモンの性欲はもともと違っていて、前者は発散するタイプ、後者は受容するタイプのもの。受け入れたいという気持ちは減るものの、発散したいという気持ちは残っているのではないでしょうか。更年期の女性は性欲がないかといえばそんなことはなくて、結局は相手次第なのだと思います」(駒形先生)。まとめ発散したいという性欲は残っている……ということは、そういう意味ではオス化しているのかもしれません。しかし、既婚女性の場合、パートナーと発散したいという気持ちがどれだけあるかは、本当に個人差があるのではないでしょうか。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。★関連記事:「驚き!」閉経後は総コレステロール値が2倍にも!?今すぐできる食生活改善とは【医師監修】★関連記事:更年期症状がつらいときは何科を受診するの? 受診の目安は?【更年期の基礎知識3】★関連記事:40代から肝機能低下の宣告。閉経後に増加する「脂肪肝」とは?【医師監修】著者/監修/駒形 依子 先生東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。
2022年02月13日仕事で責任が重くなったり、ライフステージが変わったりと、体調を崩しがちなアンアン世代。まさにその一人だった女性ホルモンバランスプランナー®の原由記さんが、健康を取り戻した実体験と知識から、日常的にできるホルモンバランスの整え方を伝授!お話を伺った方:原 由記さん女性ホルモンバランスプランナー®。大学を卒業後、化粧品会社に入社。会社員時代に体調を崩した経験から、資格を取得。デリケートゾーンケアアイテムを扱う「メリア」を立ち上げ、代表を務める。起きたらカーテンを開けて、 必ず朝日を浴びる。睡眠不足は女性ホルモンを乱すといわれている。そこで、良質な睡眠のためにやるべきは、朝一番に、カーテンを開けること。「体内の生体リズムを整えてくれる太陽の光は、睡眠と覚醒をうまく切り替えるカギ!朝起きたらすぐに1〜2分、深呼吸をしながら太陽の光を浴びると約16時間後にメラトニンという眠気を誘う脳内の神経伝達物質が分泌され、寝つきがよくなります。曇りや雨の日でも十分な明るさがあるので、毎日の習慣にするといいでしょう」カーディガン¥28,600(ガリャルダガランテ/ガリャルダガランテ 表参道店03・5766・1855)タンクトップ¥9,449(ラヴィジュール/ラヴィジュール ルミネエスト新宿店03・3358・7790)パンツ¥16,500(ナイスナイス モーメント/MIC03・6432・9156)リモートワークでも、始業前に家の周りを歩く。リモートワークだと、通勤で駅まで歩いたり階段を上り下りすることさえもなくなり、意識しないとすぐ運動不足に陥ってしまう。「体を動かして、血行をよくすることは、女性ホルモンにいい働きがあります。始業前に、できれば一駅分、難しければ家の周りだけでも歩くと。また、1時間に1回はストレッチをして、座りっぱなしで滞った血流を改善してあげましょう。冷たい椅子は腰まわりやお腹を冷やします。クッションやブランケットで冷え対策を」朝ごはんには、植物性タンパク質を摂る。女性ホルモンにいい食生活とは、当たり前だが、栄養バランスのとれた食事。「不足しがちなのが、タンパク質。不足すると、体内に水分を溜め込むようになりますが、生理前はその傾向がより強くなります。生理前のむくみが辛い人は、朝にお味噌汁を飲み、タンパク質摂取を意識してみて」。大豆イソフラボンは、エストロゲンと似た作用があり、生理周期の乱れを整える働きや美肌にも期待大。「食事を改善することは、次の生理周期を整える準備になります」お風呂上がりのデリケートゾーンケアで、自分をいたわる時間を作る。デリケートゾーンのケアと女性ホルモンの分泌に、直接的な因果関係があるわけではない。しかし、デリケートゾーンケアを始めてから、生理周期が整った、肌ツヤがよくなったという人もいるそう。「VIOゾーンを優しく洗い、美容液で整え、保湿をする。そんなふうに自分自身をいたわり、愛することでハッピーになれれば、心が安定して、体にもいい結果が表れるのだと思います。睡眠、食事、運動に、心地よいデリケートゾーンケアも生活の一部にして」左・乳酸菌発酵エキスがふっくらした肌へ導く。デリケートボディクリーム 150g¥4,950右・メラニン生成を抑える成分配合。デリケートブライトニングセラム〈医薬部外品〉30ml ¥7,480(共にアイム ラフロリアsupport@mellia.co.jp)スマホは、できるだけ遠い場所に置いてからベッドの中へ。生活のリズムを整えることが、すなわち女性ホルモンを整えること。そのベースになる睡眠にとって、脳を活性化させるパソコンやスマホのブルーライトは完全にNG。「寝ると決めたタイミングで、仕事のメールやSNSチェック、動画観賞もおしまい!寝室とは違う部屋に持っていき充電を。ワンルームの場合は、視覚に入らない、できるだけ自分から遠い場所へ。夜はマッサージなど、セルフケアの時間にして“スマホに囚われない自分”でいたいものです」寝る時には“五感”に 心地よいものを意識して選ぶ。女性ホルモンの影響を強く受けるのが、心の状態。「肌に触れて心地よい、ふわふわして癒されるなど、気持ちをポジティブな方向に導いてくれるアイテムを選びたいもの。特に寝具やパジャマは、睡眠の質も左右します。肌触りがよく、五感が喜ぶ素材を選びましょう。チクチクする、毛玉でゴワゴワするといった小さなストレスも、蓄積されると眠りを妨げます。ピローミストやルームフレグランスの香りにもこだわって。生理不順には、セージやレモンバームを」キャミソール¥24.090(KEnTe/KEnTeカスタマーセンター03・6451・1688)肩に掛けたニット¥28,600(セカンドフィメール/ローズ バッド ルミネエスト新宿店03・5368・2767)メガネ¥46,530(オリバーピープルズ/ルックスオティカジャパン カスタマーサービス0120・990・307)パンツ¥30,800(ドローイング ナンバーズ/ドローイング ナンバーズ 新宿店03・3359・8517)【CHECK!】 生理中は内くるぶしマッサージで、卵巣をケア。床に座って、内側のくるぶしの上部を流れる血管の横をなでて、ゴリゴリしていたら、卵巣が疲れているサイン。「石みたいに硬い部分に老廃物が溜まっているので、そこをぐっと押して、しっかりと流してあげるといいでしょう」写真・小笠原真紀 スタイリスト・稲葉有理奈(KIND) ヘア&メイク・森川 誠(PEACE MONKEY) モデル・千國めぐみ 取材、文・小泉咲子
2022年01月14日今回はホルモンバランスの乱れと、それによって引き起こされる女性特有の様々な不調についてご紹介。女性ホルモンに関する正しい知識を身につけて、日常の当たり前を見直しましょう。そもそも、女性ホルモンってなに?女性のココロとカラダに、大きく影響する女性ホルモン。にもかかわらず、その働きや整える方法をよく知らない人も。そこで、産婦人科医が女性ホルモンの基本をレクチャー。正しい知識には、より快適な人生を送るヒントがたくさん!お話を伺った方:角ゆかり先生産婦人科専門医、虎ノ門ウィメンズクリニック院長。東京女子医科大学卒業。2013年、メルボルン大学ウィメンズヘルスマスター取得。症状以外にも、患者の話に耳を傾ける診療方針で信頼されている。ホルモンバランスの乱れは心身の不調に大きく関わる。女性ホルモンとは、卵巣から分泌されるエストロゲンとプロゲステロンの2種類のホルモンの一般的な呼び名のこと。「生理や妊娠だけでなく、心身の不調にも深く関わっている女性ホルモン。後々、不妊で悩んだりしないように、女性ホルモンに関心を持ってほしいですね」そう話すのは、産婦人科専門医の角ゆかり先生。「女性ホルモンの分泌は、脳の視床下部が司令塔となり、調整されています。視床下部は、神経系統のコントロールタワーのすぐ隣にあるので、強いストレスを受けると視床下部から指令を受ける女性ホルモンの分泌も乱れてしまうのです。ストレスには、過剰なダイエットによる身体的ストレスも含まれます。過剰なダイエットをすると、脳が『身体的危機の今は新しい生命を育てられない』と判断し、血液を体外に排出する生理を止めてしまいます。無月経は不妊になることもあるので注意を」生理の約1週間前から、イライラしたり、いつも以上に甘いものを食べたくなったり、PMS症状が表れるのも女性ホルモンの影響。「PMS症状対策で重要なのは、それがPMS症状なのだと自覚することです。あらかじめどんな症状が自分に出るのか知っておけば、周囲に『この時期は機嫌が悪くなるかもしれない』と伝えておくことで大きなトラブルを防げますし、食欲が増すケースも、脂肪分の多いスイーツを食べる前にカロリーが低く栄養価の高い野菜のスープなどでお腹を満たしておくといった対策がとれます」では、根本的に女性ホルモンを整えるには、どうしたら?「基本的なことですが、栄養バランスのとれた食事と十分な睡眠をとり、規則正しい生活を送ることが、女性ホルモンにとっては大切です。もちろん、生理に少しでも異常があったり、PMS症状が辛かったり、ホルモンの乱れを感じたらなるべく早く、婦人科を受診してください。その際、月経周期がわかっているとスムーズです。自覚症状がない方も、いつかの時のために、月経周期のチェックを」エストロゲン肌にハリが出て、髪もツルツルに自律神経や脳の働きをよくする内臓脂肪がつきにくくなる卵胞ホルモンとも呼ばれ、いわゆる女性らしい丸みを帯びた体型を作るホルモン。肌や髪の潤いを守る、代謝をアップするなど、女性にとってうれしい作用も多い。40歳を過ぎると分泌量が減ってホルモンバランスが急激に崩れ、更年期を過ぎるとほとんど分泌されなくなる。プロゲステロン体に水分を溜め込み、むくみやすくなる食欲が旺盛になり、代謝が鈍くなる疲れやすくなる排卵直後から分泌量が増え、子宮内膜を柔らかくして妊娠に備えるホルモンで、黄体ホルモンとも呼ばれる。プロゲステロンが優位な黄体期は、妊娠のために体が水分や栄養を溜め込もうとするため、むくみが出やすく、食欲が促進される場合も。精神的にも不安定になりやすい。ホルモンバランスの入れ替わりで心身に変化が!女性の心と体は、エストロゲンとプロゲステロンの2種類の女性ホルモンの影響を受け、約1か月周期で変動。たとえば、エストロゲンが優位になる生理直後は、肌がきれいになるが、プロゲステロンが優位になると、肌が脂っぽくなってニキビが増える。精神的に不安定になりやすくなることも。女性ホルモンにまつわる年齢別トラブル20代生理による不調は大切なメッセージ。体からの大切なメッセージに目を背けないこと。20代に入ると生理が安定する人が大半だが、量や回数が多い、生理痛がひどいなど、生理そのものの悩みが大きくなる人も。「量や回数が多い方がなりやすい貧血は、早めに治療を。慢性化すると生活上で辛さを感じず、せっかく定期健診で貧血が判明しても、治療を後回しにしがち。体が重点的に血液を送るのは内臓で、髪の毛がパサパサする、爪が割れる、肌が荒れるなど、体の表面に症状が出てきた段階では、かなり対応が遅れてしまっています」30代多くの方のライフステージが変化する時期。出産などによって、大きくホルモンバランスが乱れることも。30代は、子宮内膜症や子宮筋腫に気をつけたい時期。「将来、出産を考えている方にとっては不妊の原因にもなるのが内膜症や筋腫。早い時期から治療していれば、進行を止めて、自然妊娠できたかもしれないと、後悔なさる方もいらっしゃいます。早くからの検査や治療が大切なのは、子宮頸がんも同じです。30代に入ったら、必ずがん検診を。また、生理不順からくる無排卵も不妊の可能性が高くなります。ご自身の将来のために、放置しないで」最近よく聞く、プレ更年期ってなに?30代後半から、体温調節がしにくくなるなど、更年期のような症状が出始めること。「プレ更年期は、子育てや仕事などのストレスで心身に不調が起こります」40代更年期を迎え、ホルモンの分泌が減少。それによって、体の不調が起こりやすい時期。更年期とは、閉経前後の10年間をさし、日本人女性の閉経の平均年齢は50.5歳なので、一般的には45歳から55歳が更年期にあたり、心身に不調が表れる。「ホルモンの分泌量が減り、今までのようには頑張れなくなります。生理も不順になり“閉経が近づいたのかも”という不安感が加わり、精神的な症状が強まる方も。更年期が始まるまでに夢中になれるものを見つけておくといいですね。更年期の辛さが大きく異なります」50代日本人女性は平均50.5歳で閉経その後の人生をどう生きるか? 早くから想像しておくことが大切。日本人女性の9割は、45歳から55歳までに閉経する。「閉経後は、子宮や卵巣が萎縮したり、陰部にかゆみや痛みが表れたり。セックスが辛くなる方もいます。更年期から閉経後の変化に悩んだら、婦人科医に相談を。今は我慢する時代ではありません。閉経してからも、人生は続いていきます。この長い時間をいかに健康に生きるかがとても大切。ホルモン治療に怖い印象を持っている方には漢方もありますし、前向きに考えてほしいですね」イラスト・室木おすし 取材、文・小泉咲子
2022年01月13日メンタルを健やかに保って女性ホルモンバランスも整える、マッサージ、睡眠の工夫、思考法をご紹介。【触れて整える・セルフタッチング】肌のセンサーを目覚めさせて、自分の心と体を慈しむ。「人の肌には、心地よさに対するセンサーが備わっています」と、臨床発達心理士の山口創さん。触れ方で反応が異なり、「ごくゆっくり触れると、愛情ホルモンと呼ばれる“オキシトシン”が分泌される。エストロゲンやセロトニンと連動して働き、リラックスをもたらします」月経後、エストロゲン分泌が増加している時期におすすめという。「月経前の眠気やイライラが気になる時は、肌を軽くはたくタッピングが気持ちがすっきりとして効果的。イヤなことが頭に浮かんでしまった時は、自分を抱きしめるようなバタフライハグを。セルフタッチは、自己肯定感を促すものでもあります。自分を慈しむ気持ちでゆっくりと行ってください」お話を伺った方・山口 創(はじめ)さん臨床発達心理士、桜美林大学リベラルアーツ学群教授。他者に触れられることが及ぼす心理的効果など、タッチングとオキシトシンに関する研究の第一人者。著書に『皮膚はいつもあなたを守ってる』(草思社)ほか。アームマッサージセンサーが多く集まるのが前腕。秒速5cm程度でゆっくり触れて。「心地よさを感じるセンサーが、体の中でも多く集まっているのが前腕です。ここを、手のひら全体で包みながら1秒に5cmほどの速度でゆっくりなでるとリラックスに効果的。顔にも同じくセンサーが多いので、肌の手入れのついでにこのタッチングをぜひ」How to片方の腕の肘関節あたりに手のひらを置き、包み込むようにして触れる。軽く圧をかけ、同じように触れながら、手首に向かってごくゆっくりと手を移動させていく。場所を少しずつ変えて、左右の前腕にまんべんなく触れる。バタフライハグトラウマ的な記憶を和らげる。ハグされているような感覚も。過去のことを思い出してイライラ。そんな時はこの方法を。「嫌な記憶にとらわれている時は、右脳が活発になりがち。体の中心線を軸に左右に交互に刺激を与えると、右脳と左脳のバランスが整って、セロトニンの分泌も増えることが分かっています」How to胸の前で手首を交差させ、鎖骨のあたりに指先がくるようにする。指先で、左右交互に、鎖骨のあたりを1秒間隔で軽く叩く。3分ほど続ける。フェイス&ボディタッピング軽くはたくタッチで、気持ちをしゃきっと。指先でリズミカルな刺激を肌に与えるこの方法は、「心身を快適な覚醒状態にする効果が。月経前、プロゲステロンの作用で眠気やむくみ、集中力の低下が気になる時に試すとよいでしょう」。肩からお腹へのタッピングは、緊張感を除く作用も。プレゼン前にどうぞ。How to両手の指の腹をおでこに当て、左右交互に、軽くはたくようにして顔に触れる(タッピングする)。顔全体にリズミカルに触れ、さらに肩からお腹にかけて、左右に場所をずらしながらタッピングする。【眠って整える・快眠アイテム】アウター&インナーケアで深い眠りを手に入れる。女性ホルモンもセロトニンも自律神経も、分泌や制御の司令塔である脳がしっかり休んでこそ働きが健やかに保たれるもの。脳が休めるのは眠っている間だけだから、深い睡眠で必要なエネルギーをきちんとチャージしよう。ここでは、下半身の血行を良くして心地よい眠りに導くゆるゆるインナーから、リラックス効果で注目されるCBDを使ったアロマやスイーツまで、体の中と外から眠りを助けるアイテムをご紹介。夜が長くなるこの季節だからこそ、グッズの力も借りつつ、朝までたっぷりと眠りたい。締め付けないふんどし風ショーツで快適に。一枚の布を巻くだけのふんどしは、体を締め付けず、実はとってもヘルスコンシャスな下着。そのふんどしのメリットを、使いやすい形に落とし込んだ商品がこちら。そけい部を締め付けない解放感にぐっすり眠れて、一度試すとやみつきに。上質なリネンを使い、デザインもキュートです。右・もっこふんどし(リボンタイプ)リネン(ピンク)¥4,400左・もっこふんどし(パンツタイプ)ストライプ(ネイビー)¥3,850(共にsharefun/プラスチャーミング)ふんわり柔らかなパジャマに包まれて熟睡。生地に使っているのは、繊維にストレスをかけず、綿の油分や不純物を取り除く「和晒製法」で作られたガーゼ。それを職人が縫製して完成するのが、こちらのパジャマ。生地を重ねることでできる空気層が通気性と保温性を高め、さらりとした肌触りをキープ。3シーズン使えるこの2重合わせのほか、さらに暖かな3重合わせもあり。全5色。写真の〈白〉はSS〜LLの5サイズ展開(男女兼用)。京和晒綿紗 ガーゼパジャマ 2重合わせ¥14,300(大東寝具工業0120・557・017)体に優しく染み込む、ハーバルドリンク。眠る前にほっとする飲み物を…という時に選びたいのがこんなアイテムたち。『コスメキッチン エルボリステリア』のパッションフラワーのタンチュメール(ハーブ浸出液)は、夜中に目が覚めたり、朝起きにくい、という人におすすめ。台湾発の漢方ライフスタイルブランド『デイリリー』の暖活薑棗飲は、体を温める黒棗などのほか、眠りを誘う竜眼入り。いずれも、お湯で割ってどうぞ。右・アップリフト ハーバル シロップ 暖活薑棗飲 24g╳7包¥2,980(デイリリー)左・コスメキッチン エルボリステリア タンチュメール パッションフラワー 100g¥2,808(コスメキッチン03・5774・5565)話題のCBDの、眠りに特化したアイテム。CBDとはカンナビジオールという、大麻草から抽出された成分のこと。とはいえハイになるような成分は含まれず、むしろリラックス効果があるとして世界中で人気に。こちらは睡眠にフォーカスした2アイテム。パッケージもおしゃれな「PEAQ」は、熱で蒸気にしたCBDを吸い込む新しいスタイル。また、眠りサポートに良いCBN(カンナビノール)がCBDに加わったフルーツグミは、お休み前の小腹すきタイムにも。右・PEAQ アロマ〈スリープ〉本体キット(本体+アロマカートリッジ2個)¥7,960(amateras)左・SnoozeタルトチェリーCBD+CBNグミ 5粒入り¥2,786(grön japan)【言葉で整える・デトックス思考法】悪いほうに向きがちな思考を、流れを変えて取り除く。自律神経や女性ホルモンに悪影響を及ぼす大きな原因が、精神的ストレスであることは前述の通り。「ストレス過多の人は、頭の中に常に不安や心配事、グチが渦巻いていることが多いのです」とは、自律神経に特化した整体院院長の原田賢さん。このぐるぐる思考を生み出すもとが、「物事をネガティブな方向に捉える、心理学で“認知の歪み”といわれる10の思考パターン。それに気づき、凝り固まった考え方を取り除いていくことが、心を整える助けになります」10の思考デトックス技を、典型的なネガティブ思考例とともにレクチャーしてもらった。お話を伺った方・原田 賢さん自律神経専門整体「元気になる整体院」院長。オーバーワークで自律神経失調に陥った自身の体験を生かし、心身の両方を整えるアドバイスを施術を通じて行う。著書に『自律神経が整う考え方』(朝日新聞出版)ほか。デトックス技 1世の中は「ゼロか100か」じゃない例)仕事で任されたプロジェクト、完璧に成功させたい。うまくいかないならやる意味なんてない!世の中のたいていの物事はゼロか100のどちらかに収まることはないと考えよう。完璧ではなく90点でいいんだ、と思って挑むと気持ちもすっと楽に。デトックス技 2ひとつの良くないことを「いつも」だと思わない例)友達グループのひとりとLINEでケンカ。以来、みんなが私のことを遠巻きにしているみたい…。たったひとりとそうなっただけで、「みんなが」と一般化しないで。実はたいていみんなはそう思っていないし、ひとりに対してなら挽回の余地はあるはず。デトックス技 3悪いことだけを見ず、良いことにも目を向ける例)チームの仲間が評価してくれた企画書に、ひとりの先輩が厳しくダメ出し。自信がなくなってしまった。仲間たちも本当はダメだと思っているのかな。大多数が賛成してくれることのほうがすごい。ネガティブな心のフィルターを外し、良い面に注目を。デトックス技 4自分の成功をまぐれだと思わない例)新規の営業先に上司と一緒に出向いてプレゼン。契約は取れたけれど、上司がいたからだよね…。良いことを悪いことにすり替えてしまう思考例。でも、契約が取れたのは自分のプレゼンが良かったから。成功をまぐれと考えず、ちゃんと喜ぼう。デトックス技 5根拠のない心配はしない例)クライアントがずっと黙っている。私、嫌われているのかも。契約が取れなかったらどうしよう…。「嫌われている」かどうか根拠はないのだから、反対に「自分は好かれている」と思い込んでみよう。「ネガティブな先読み」をやめると、心も穏やかに。デトックス技 6小さなミスを大きなミスと捉えない例)寝坊して打ち合わせに遅刻。今までこんなことなかったのに。もうこれですべて台無し…(涙)。ささいなミスを自分で大きく解釈してしまい、苦しくなってしまう例。でも、小さなミスは小さなミス。必要以上に大げさに考えないようにして。デトックス技 7不安な感情にだまされない例)仕事で失敗してブルーな気分。今日の夜はヨガのレッスンだけど、行っても楽しくないに違いない…。気分は一過性のもの。その時の気分で悪い結果を予測しないこと。楽しいことやリラックスできることを考え続けて、気持ちを明るいほうに切り替えよう。デトックス技 8「〜べき」をやめる例)会っても電話でも自慢話ばかりの旧友。こちらの行動にもケチをつけ、マウントばかりで本当に憂鬱。「友達なんだから話を聞くべき」という「〜べき」思考が、ストレスに。実は、世の中に「しなければならない」ことはない。嫌な時は相手にしなくてOK。デトックス技 9自分にレッテルを貼らない例)遊び仲間の女の子たちにはみんな彼氏がいるのに、私だけひとり。恋愛もできない私は負け組だ…。自分に負のレッテルを貼ってしまっている例。でもよく考えればそれは、他の誰かの価値観では?自分自身が本当はどうありたいかを見極めて。デトックス技 10他人の失敗を自分のせいにしない例)同僚が仕事で大失敗してしまった。私がもっと助けていたら、こんなことにはならなかったのに。他人に100%の影響を与えるのは無理だし、それができると思うのはむしろ間違い。他人がやってしまったことに対して、必要以上に気に病まないで。写真・小笠原真紀 イラスト・牛久保雅美 取材、文・新田草子
2021年12月24日生理前のイライラ&体調不良と女性ホルモン、自律神経…。何となくつながっていると知ってはいるものの、うやむやになりがちなこの関係を専門家が解説。心身を健やかに保つための基本のセルフケアもチェック!お話を伺った方々田中奏多(かなた)先生心療内科医、産業医。東京TMSクリニック勤務。ハーバード大学TMSコース修了。著書に『眠る投資 ハーバードが教える世界最高の睡眠法』(アチーブメント出版)がある。宗田 聡先生産婦人科医、広尾レディース院長。長年の経験をもとに、女性たちの悩みに心と体の両面からアプローチ。著書に『31歳からの子宮の教科書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。女性ホルモンの変動が、“幸せホルモン”にも影響を与えている。「女性の体内ではエストロゲンとプロゲステロンの2つの女性ホルモンが分泌され、常に変動しています。その波が体調や、時として気持ちに影響を及ぼすことがある。特に生理前はPMS(月経前症候群)のひとつとして、イライラや不安などのメンタルトラブルが現れることも少なくありません」(産婦人科医・宗田聡先生)女性ホルモンが心に作用する、その仕組みとは?「エストロゲンが減ると、幸せホルモンと呼ばれる“セロトニン”も減り、それが憂鬱な気分やイライラを招くとされています。ただ、それだけで大きな不調が出るわけではなく、そこに精神的・身体的ストレスが加わることで症状が強くなる場合がほとんどです」(心療内科医・田中奏多先生)つまり、憂うべきはホルモン変動ではなく、ストレスの放置。「健康な女性にとって、女性ホルモンが変動するのは自然なこと。気持ちが揺らぎやすい時期があることを心に留めて、上手に付き合っていきましょう」(宗田先生)PMSの症状の多くは、排卵後から現れる。腰痛や頭痛、胸の張りなど体の症状のほか、イライラや落ち込み、眠気が取れない、などの精神的症状を訴える人も。ストレスがもとで、女性ホルモンの分泌自体が乱れることがある。ストレスは、女性ホルモンの変動に乗じて気分に影響を与えるだけでなく、女性ホルモンの分泌自体を乱す存在でもある。「強いストレス環境に置かれると体は自衛機能を働かせ、生殖のためのシステムをストップしてしまう。エストロゲン分泌の低下が起こり、結果として無月経や月経不順などが生じます」(宗田先生)エストロゲンが減ると、前述のようにセロトニンが減少し、これもイライラ気分の原因に。「また、無排卵が長く続くと排卵障害につながったり、骨密度が下がるなどの心配もあります。無月経や月経不順が3か月以上続く場合は、心身にストレスがかかっている可能性大。甘く見ずに、早めの対策が必要です」(宗田先生)自律神経の不調も、女性ホルモン&心と密接な関係に。もうひとつ知っておきたいのが、ストレスと自律神経の関係。「自律神経には緊張した時に優位になる交感神経と、リラックス時に働く副交感神経の2種がある。相反する2つの働きで、意志に関係なく、心拍や呼吸などの体のさまざまな機能を、絶えず自動制御しています」(宗田先生)2つがバランスよく働くことが理想的だけれど、この自律神経も、ストレスによって乱れやすいシステムだという。「ストレスがかかって交感神経が活発な状態が続き、体が休まらないままだと、むくみや肩こり、慢性疲労など体の不調が現れてきます。体が辛ければ当然、メンタルにも悪影響です」(宗田先生)さらに、自律神経は女性ホルモンの変動とも密接な関係が。「それぞれの司令塔が脳の近い場所にあり、どちらかが不調になると片方も呼応しやすいという特徴があります。逆に言えば、体に働きかけることで、心にも良い影響を与えられる可能性があるということ。体からのサインも見逃さずに、メンタルマネジメントに役立てましょう」(田中先生)下記の、自律神経が乱れた時に起きがちな症状例を参考にして。自律神経バランスがピンチかも?寝足りない感じが続くマッサージをしても肩こりが良くならない下痢や便秘が続く手や足が冷える、下半身がむくむ原因の分からない頭痛がするめまいや耳鳴りがするようになった息苦しくなったり、急に動悸がしたりする顔や手足など、体の一部だけに汗をかく心と女性ホルモンのバランスを整えるには、日々のケアが肝要。ホルモンの変動、自律神経…とさまざまな要因が絡むのが、女性のメンタルウェルネス。「PMSの辛い症状には低用量ピルを用いるなど、治療すべきことはしつつ、セルフケアを必ず。不調を根本的に絶つには、心や体調を崩す大もとの原因を取り除くことが大切です」(宗田先生)今は不調がなかったとしても、「女性ホルモンは、女性の一生に大きく関わるもの。大きなアップダウンを迎える時期もやってきます。今から女性ホルモンを意識したストレスケアを身につけることは、将来のメンタルを守ることにつながります」(田中先生)セルフケアの3つの柱【食事】セロトニンを作るアミノ酸と、 貧血を防ぐ鉄分をしっかりと。「セロトニンの原料であるトリプトファンは、アミノ酸の一種。肉や魚、大豆製品などに含まれます。セロトニンの合成に必要な、ビタミンB6とともに摂りましょう。いずれも体内に溜めておけないので、こまめに摂取を」(田中先生)忙しい朝におすすめなのは、味噌汁やバナナ。「どちらも、トリプトファンが豊富です。バナナはおやつにもぴったり。また、鉄分もセロトニンの代謝に必要。不足すると貧血気味になり、それもメンタル不調の一因に。代謝に関わるビタミンCも一緒に摂るようにしましょう」【睡眠】眠りが浅い月経前は早寝を。長さで睡眠の質をカバー。良質な睡眠も、心身を健やかに保つために欠かせない要素。まず肝心なのが、朝の過ごし方。「起きたらすぐに太陽光を浴びる習慣を。セロトニンの分泌が始まり、体内時計がリセットされて、体調や気分が安定します」(田中先生)セロトニンは、起床から約15時間後に眠りを誘う物質「メラトニン」に変わる。夜の熟睡のために、朝のうちにセロトニンを分泌させよう。「また、ホルモン変動の影響で眠りが浅くなりがちな月経前は、いつもより15分早めにベッドへ。睡眠の質を長さでカバーしましょう」(田中先生)【運動】脳へのリズミカルな刺激でセロトニンの分泌を促す。「リラックスに導き、セロトニンの分泌を促すのに有効なのが一定のリズムで行う運動です。一番身近な方法は歩くこと。15分ほどでいいので、散歩に出かける習慣を。朝行えば、体内時計のリセットにもなって一石二鳥。少し速めの歩調でリズムよく、がコツです」(田中先生)携帯は家に置いておき、軽快に。「運動が難しければ、ガムを噛むなどの咀嚼運動でも。また、マッサージなどによるスキンシップも有効。心と体に働きかける触れ合いがセロトニンアップに役立ちます」(田中先生)イラスト・牛久保雅美 構成、文・新田草子
2021年12月22日成長ホルモンは、子供が大人へと成長していくための大切なホルモンの1つで、「寝る子は育つ」と言われるように子供が夜、ぐっすり眠っている時に多く分泌されるのです。そもそも成長ホルモンとは?成長ホルモンは、脳の下垂体という所から分泌されるホルモンで、幼少期から一生涯にかけて分泌されます。分泌量は1日の中で変動しますが、夜間の深い眠りについている時に最も盛んに分泌されるのです。成長ホルモンには次のような役割があります。肥満や生活習慣病の予防成長ホルモンにはタンパク質を合成し、筋力をつける働きがあり、筋力がつくことで、炭水化物や糖質の代謝を促進します。代謝が活発になると、傷ついた体の組織を修復する作用が生まれるため、肥満や生活習慣病の予防につながるのです。骨や背を伸ばし、筋力をつける成長ホルモンが分泌されると、肝臓や軟骨に働きかけ成長因子の生産が促されます。生産された成長因子の作用で骨が成長し、筋肉が作られるのです。集中力や記憶力を高める成長ホルモンがしっかりと分泌されることで、脳の疲労回復に繋がります。そのため脳の1日の疲れが癒され、集中力や記憶力の発達を高める効果が期待できるのです。疲労回復や抵抗力を高める成長ホルモンは疲労回復の作用があり、骨や筋肉が作られることで、抵抗力を高めることにも繋がります。睡眠時の成長ホルモンが子供には大事な理由成長ホルモンは、子供の体を成長させるためには欠かせない大切な物質です。この成長ホルモンは、個人差はありますが、眠りが深くなったときに分泌量が最も増えると言われています。しっかりと眠れるように、眠る前に強い光が出る画面を見ないなどの工夫をするようにしましょう。年齢別の睡眠時間とは?子供の成長ホルモンをたくさん分泌させるためには、9時間半程度の睡眠を確保すると良いと言われています。しかし、子供の年齢により理想の睡眠時間は異なるのです。生後2か月までの赤ちゃんは、昼夜の区別がありません。新生児は1日のほとんどを寝て過ごすため1日通して15時間程度の睡眠時間が理想とされています。子供が1歳頃になると昼夜の区別がわかるようになって夜まとめて眠ることも多くなる時期です。まだ体力がなくお昼寝が必要なため、1日通して13時間程度の睡眠が理想と考えられています。日中活発に動き始める3歳から6歳頃になると、夜の睡眠も深くなってくる時期です。この時期の理想の睡眠時間は12時間程度と考えられています。学校に通い始め、体力の消耗が激しくなる6歳以降は10時間程度の睡眠を確保できると理想的でしょう。しっかり睡眠を確保して子供の成長を応援しよう!子供に何度「寝なさい」と言っても、なかなか眠れない子供もいるでしょう。小さい頃から早寝早起きや睡眠リズムを整えることを心掛け、子供の睡眠時間をしっかりと確保することが大切です。寝る時の習慣づけや睡眠リズムを作るのは、親の助けが必要になります。子供の睡眠をしっかりと確保して子供の成長を応援してあげましょう。監修者:林泉経歴:東京大学医学部保健学科卒業東京大学大学院医学系研究科修士課程修了ソウル大学看護学部精神看護学博士課程修了、看護学博士号取得
2021年07月30日47歳のときに体調不良により病院で検査をしたところ、子宮筋腫が見つかり、手術かホルモン治療のどちらかを選ぶことに。医師と相談の末に決めたホルモン治療は思ったよりきつい副作用がありましたが手術を免れることができ、今は病気と仲良く付き合っているという体験談です。検査結果を聞くだけで倒れそうに40歳を過ぎたころから生理中の腹痛や大量の経血など不調を感じるようになりましたが、ついに47歳のときに生理前後以外の下腹部の痛みや不正出血、下半身の異常なむくみなどが起こるように。病院嫌いの私でしたがとうとう不安になり婦人科を訪れました。医師から子宮がんの可能性も考えて検査をしましょうと言われ、子宮がんという言葉に異常に反応した私は立ちくらみを起こしそうに。その日のうちに超音波検査や内視鏡検査、血液検査などの検査をしましたが、実際はその日にどんな検査をしたかも覚えていないほど、私の精神は落ち込みと疲れでヘロヘロになっていました。夫には心配をかけるので、結果が出るまでは何も伝えていませんでした。そして1週間後、検査結果を聞くために来院したときの待合室での私は、子宮がんだったらどうしようというあまりの不安で心臓が高鳴るばかり。結局、検査結果は子宮がんではなく子宮筋腫だったと伝えられ、ホッとして力が抜ける思いでした。しかし、今度はあまりの安堵感にその後の話は上の空でしたが、実はこのとき医師に話された今後の治療についての話こそ、私にとってとても重要なことだったのです。ホッとしたのもつかの間不調の原因が子宮筋腫と判明し、現在直径2cm程度の大きさになっているとのこと。そして、今後も放っておけばまだまだ大きくなる可能性が高く子宮摘出ということにもなるので、今のうちに治療をすることが必要だと言われました。医師の意見は閉経の年齢も遠くないのでホルモン治療で筋腫を小さくし、なんとか時間稼ぎをしてみてはどうかということでした。私は言われるがままにホルモン治療をすることを決めました。ホルモン治療は1カ月に1回のホルモン注射を半年間続けて終了するとのこと。料金的にもそれほど負担の大きなものではありませんでした。副作用について医師に聞きはしましたが、更年期の症状が出るもののそんなに心配することはありませんと簡単な説明がありました。もう少し詳しく聞きたいと思いましたが、大きな病院だったこともあり患者さんがとても多く、医師はあまり診察時間をかけたくないという雰囲気。私も迷惑をかけてはいけないとあまり深く聞かずに決めてしまいましたが、このときはこのあと想像以上にきつい副作用に苦しむとは思ってもいませんでした。つらい日々から今は感謝の日々に月1回のホルモン注射がスタートしてからは、いわゆるホットフラッシュのひどい状態が1日に何度も起こるようになりました。さらに、どうしていいかわからないような体の中から起こるムズムズ感やだるさ。また、イライラしたり落ち込んだりと精神面もボロボロになるなど、想像もしなかったような副作用を乗り越える必要がありました。そんなつらい副作用でしたが、6回の注射を打ち終わってから2カ月程度たつと副作用も消えていき、生理痛、下半身のむくみ、経血異常なども正常に。それでも小さくなった筋腫の状態をチェックするため、今でも1年に1回病院に訪れていますが特に異常はありません。また薬は処方されていませんがストレスと冷えには注意するようにと医師に言われたので、疲れをためないように睡眠を十分とり、体を冷やさないために冷たい飲食を避けるなど心がけています。しかし、手術もせずに体調が改善されたことは感謝の気持ちでいっぱいです。これからも筋腫とじょうずに付き合いながら閉経を待ちたいと思っています。まとめ今回の治療を受けて考えたことは、不調があれば早めに病院に相談することが大切だということです。治療方法の説明を受けたときに、このまま放っておくと子宮がんになることも十分考えられると医師に言われましたが、やはり早期発見、早期治療はとても大切だと感じました。子宮がんになることなく治療することができましたが、もう少し放っておけば悪い状況になっていたかもしれないと考えるとちゃんと受診してよかったと思います。今まで病院嫌いだった私ですが、年齢的にもそろそろそんなことを言っていてはダメだと強く反省。そして、せっかく治療して小さくなった筋腫を少しでも維持するように医師の指導に従っていきたいと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)
2021年06月10日コンセプトは「ホルモン×ガストロノミー」シックでおしゃれな店内はデート向きホルモン料理の常識を覆す、おしゃれな料理の数々極上の国産黒毛和牛のホルモン創作ガストロノミーに昇華させた、「ホルモン×ガストロノミー」黒塗りの壁に、かわいいフォントで店名が記されたおしゃれな外観が目印京浜東北線「大井町」駅から商店街を抜けて徒歩5分に誕生したのが【ザ・ホルモンクラブ・トウキョウ】。ホルモンのお店にありがちな派手な看板もなく、目印になるものは外壁に小さく刻まれてる店名のロゴのみ。外観はオールブラックで、一見何の店か分からないようなシックなつくりになっています。デートにも最適なテーブル席は、まるで古民家カフェのようなくつろげる空間築85年の一軒家をリノベーションした店内は、木のぬくもりを感じられるよう落ち着いた空間になっています。1階にはキッチンの臨場感も楽しめるカウンター席、そして2階にはゆったりと食事が楽しめるテーブル席を用意。梁などはそのまま残し、アンティークのイスを配置した空間はまるでおしゃれなカフェのようです。「極上ハラミ」コンセプトは“ホルモン×ガストロノミー”。 ホルモンの中でも希少な国産黒毛和牛のハラミ 、ハツ、レバー、ホホ肉などを、多彩な調理法で味わえます。自慢の和牛ホルモンは芝浦市場から厳選して直接仕入れ。銀座や六本木の高級焼肉店で出されるものと同等の最高品質のホルモンを提供しています。前菜『冷製赤身ホルモン5点盛り』1,500円※内容は仕入れによって変わりますこの極上ハラミが真価を発揮するスペシャリテ『極上赤身ホルモンの冷製5点盛り』は、絶対に食べていただきたい一皿です!『ハツ』『ハラミ』『レバー』など、その日のオススメを最も新鮮な状態でいただけます。部位別に、ワサビ醤油やカラシなど、最適な調味料が添えられているのもうれしい限り。『極上ハラミの塊グリル』150g 4,000円極上ハラミは、シンプルなグリル焼きもオススメ。かたまりをあえてレア気味に焼くことで、口いっぱいに芳醇な脂が広がり、上質な和牛の香りに身も心も満たされます。食感も、しっかりとした歯ごたえがありながら、噛めば口の中ですっと溶けていきます。『ハツのロースト』150g 1,500円使用するホルモンは、内臓自体の質がきわめて高く、また鮮度の高さが段違いのため、臭みがほぼありません。この点に着目したシェフがつくったのが、ハツを香ばしく焼き上げたロースト。ほかにも牛ホホ肉で作ったコンビーフを挟んだハンバーガーなど、バリエーション豊かなメニューを展開しています。神谷桂吾シェフこれらのバラエティ豊かなメニューを生み出すのが神谷桂吾シェフ。フレンチとイタリアンを中心に10年以上のキャリアを積み、豪快な肉料理から、季節の旬を活かした繊細な一皿まで、あらゆる味覚を操るオールラウンダーです。おしゃれな店内で、ホルモンの旨さに惚れ込んだシェフがお届けする料理は絶品!ぜひ、ホルモン好きを誘ってお店に足を運んでみてください!ザ・ホルモンクラブ・トウキョウ【エリア】大井町【ジャンル】焼肉【ランチ平均予算】~【ディナー平均予算】6000円 ~ 7999円ディナーコースは、「ザ・ホルモンクラブ・東京スペシャルコース」5,500円(税込)※別途席料&お通し代として1名につき300円
2021年06月08日ホルモンバランスとは?出典:byBirthまずホルモンとは、私たちの身体の様々な働きをコントロールする物質です。その中でも女性ホルモンは、環境の変化や日々のストレス、生活習慣でも簡単にバランスが崩れてしまいます。女性ホルモンは、肌や髪のハリ・ツヤを保ったり女性らしい身体をつくる「エストロゲン」と、基礎体温を上げる役割や子宮内膜、乳腺を整えたりと女性に欠かせないホルモンの「プロゲステロン」の2種類で成り立っています。これらの分泌量が減ってしまったり、バランスが乱れることで、女性の体や心にも影響が出てきてしまいます。不安やイライラを引き起こしてしまったり、肌荒れ、便秘、むくみの原因になることも。ホルモンバランスの崩れによる不調は、日々の食事と生活習慣を見直すことで、改善することが出来ます。まずは出来ることから始めていきましょう!生活にリズムで基盤作りまずは、基盤となる生活のリズムや食事の改善で、内側から整える習慣を身につけていきましょう。生活リズムが不規則になると、重い生理痛や肌荒れ、便秘などを引き起こす悪循環へとつながります。毎日の生活リズムが整うと、体内時計も整い、セロトニンの分泌量も増え、重い生理痛の改善にも。様々な体の不調も整えてくれるので、健康や美容にとっても大切な基本になってきます。出来るだけ毎日同じ時間に起きて朝日を浴びるのもオススメです。温める習慣を女性の体の大敵「冷え」は、血流やホルモンバランスが乱れることにも繋がります。冷えを解消すると、経血の排出がスムーズになります。生理中は下腹部を温めてあげることで生理痛も和らぎ、血の循環も良くなります。生理中以外にも、女性は体が冷えてしまうと、むくみや疲れを感じやすくなったり、免疫力も低下してしまいます。病気を引き起こすだけではなく、肌の乾燥やむくみにも繋がるので、体を温める習慣は身につけていきたいですね。生理中以外でも、腹巻きやおへそを温めるアイテムで、じっくり身体を温めていきましょう。出典:byBirth食事を見直す普段の食事を少し気をつけるだけでも、女性ホルモンを整えケアする事に繋がります。特に「大豆」に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンのひとつ「エストロゲン」と似た働きをしてくれます。中でも「納豆」は「大豆イソフラボン」を最も多く含む食品のひとつ。ですが、摂りすぎは逆にホルモンバランスを崩してしまうので、1日1パックでOK!適量を心がけ取り入れてみてください。大豆イソフラボンと同様に、小魚や乳製品などは腸内環境を整えてくれるので、積極的に取り入れていきましょう。幸せホルモンを増やす幸せホルモンを増やす事により、生理前のPMSやストレスに強く生きましょう!幸せホルモンといわれている「セロトニン」。この材料でもある「トリプトファン」は体内で勝手につくることができないので、毎日食事から取り入れることが大切です。日々の食事を気をつけて、セロトニンを増やす意識をしていきましょう。タンパク質(大豆、乳製品など)ビタミンB6(鶏肉、カツオ、バナナなど)大豆などに含まれる幸せホルモンを作り出す成分とビタミンB6を合わせる事によって、トリプトファンの合成が促進されます。バランスよく取り入れることが大切ですね。頻繁な間食やお酒の飲み過ぎも要注意です。出典:byBirth睡眠ホルモンバランスを整える為には、睡眠をしっかりとることも大切です。6~8時間は睡眠をとり、朝は朝日を浴びて体内時計を整えることも、自律神経が整い、心身ともに健康に導きます。睡眠1時間前には出来るだけブルーライトなどの光はシャットダウン。寝る前はカフェインを摂らず、湯船につかりリラックスすることも質の良い睡眠に導きます。睡眠前に適度なストレッチをすることも、血行が促進されホルモンバランスが整います。ストレッチをする際は、ゆっくりと身体を動かし深い呼吸も心がてみてください。「スキンケア」ホルモンバランスが崩れると、肌は敏感な状態になり、バリア機能が低下してしまいます。乾燥しやすかったり、いつもよりなんだか敏感になってるなと思うこともあるかもしれません。そんな時はまず「保湿」を重視したお手入れを。基礎化粧品を見直し、保湿力の高い、「アミノ酸」「セラミド」「ヒアルロン酸」が含まれているものを使ってみてください。いつも使っている化粧水などがあれば、特に優しくしっかりと保湿を心がけてみてください。手のひらでプレスする以外にも、コットンにたっぷり浸してパックのように使ったりするのもオススメです。その後は、水分が蒸発しないように、クリームや乳液でフタをするのもお忘れなく。ホルモンバランスの乱れは、女性の身体や心の様々な不調に繋がり、どうしようもない気持ちで辛くなることもありますよね。ですが、日々の生活習慣や食事や毎日のスキンケアを見直すことで、女性としての人生をもっと楽しく前向きに過ごせるきっかけになれば嬉しいです。
2021年06月02日全ての力を出し切った産後、イライラしたり疲労感があったりというのは、ただ体力がなくなったというだけではありません。今回はホルモンバランスの乱れがもたらす産後の症状と、その対処法についてご紹介していきたいと思います。産後はホルモンバランスが崩れる?いつから?産後、お母さんの体は元の状態に戻る働きをします。産後約半年程の期間は、そうした産後の不調を引き起こしやすくなっています。これは妊娠中に大量に分泌されていた女性ホルモンが急激に減少し、自律神経が乱れ、心身共に不調を引き起こすからです。子宮が回復するための痛みも出産直後、広がった子宮は強く収縮して元のサイズへと戻る働きをします。産後2~3日程度は特に子宮が強く収縮するので、重たい生理痛のときのような痛みや、陣痛のような痛みを感じます。通常は、子宮が戻るにつれて次第に痛みも引いてくるので、特に心配は必要ありません。授乳に支障が出るほど痛いという場合は、医師に相談しましょう。うつやマタニティーブルーも産後のホルモンバランスが崩れてしまうことによってメンタルが敏感になり、マタニティーブルーや産後うつという症状が出てしまう事もあります。産後のホルモンバランスなどが影響して出る症状産後のホルモンバランスの影響は計り知れません。ですが、こうした症状は産後のホルモンバランスの乱れが影響してるんだと把握しておくことで、しっかりと対処することができます。イライラホルモンバランスが崩れると、自律神経のバランスも悪くなります。常に気が張っているような状態になってしまうので、イライラしてしまいます。不安や落ち込みホルモンバランスの影響で乱れた自律神経は、理由の無い不安や落ち込みにも影響しています。疲労感ホルモンバランスが原因で、極度の疲労感に襲われる場合もあります。あまりにひどい場合は産後うつという可能性もあります。過食こちらもホルモンバランスが起す症状の一つです。産後の急激なホルモンバランスの変化により、過食になってしまうこともあります。体重増加過食が原因で引きおこる可能性があります。ですが、それ以外には女性ホルモンのエストロゲンの減少により食欲が抑えられなくなってしまうために太りやすくなってしまいます。肌有れエストロゲンは女性のハリのあるみずみずしい肌をキープするためにも必要です。減少することでどうしても肌荒れが起きてしまいます。不眠ホルモンバランスの乱れは不眠を引き起こすこともあります。月経(生理)が遅れる産後、生理の再開は個人差はあるものの授乳をしている場合は6~10カ月、非授乳の場合は2~4か月と言われています。ホルモンバランスが安定していないので、周期は不安定です。髪がごわつく女性ホルモンのエストロゲンは髪にも大きな影響を与えます。うるおいやツヤが無いといった状態は産後にエストロゲンが減少したから影響してしまった可能性が非常に高いです。産後の乱れたホルモンバランスの整える方法産後はどうしてもホルモンバランスが崩れてしまうものです。そうしたホルモンバランスの崩れを整えるように心がけるだけでも、身体は大きく変化します。睡眠をしっかり取る寝不足の状態は自律神経の乱れやストレス、そして肌荒れや過食に影響します。産後直後はミルクの時間もあるのでなかなか難しい部分ですが、赤ちゃんと一緒に寝れる時は無理せず寝るようにしましょう。栄養バランスの取れた食事をする赤ちゃんのお世話だけでも体力はずっと奪われ続けています。バランスの取れた食事でしっかりと体力をつけるのは効果的です。特にホルモンの分泌を促す大豆イソフラボン、ビタミンB6、ビタミンEがおすすめです。偏らないようにバランスのいい食事をしっかり取りましょう。適度に運動をする疲労感もあるので、なかなか運動といった運動は難しいと考えてしまうかもしれませんが、簡単なエクササイズやストレッチだけでも効果が期待できます。激しい運動は難しくても適度な運動は血流をよくしてリフレッシュすることで自立神経が整います。気分転換を心がけるちょっと本を読んだり、少し映画を見てみたり、こまめに気分転換を取り入れましょう。赤ちゃんは大切ですが、お母さんの体も大切です。好きなことをする時間を作る気分転換に似ています。自分の時間をしっかりと確保して好きなことをする時間を作ります。楽しい時間を過ごすことで気持ちが軽くなったり、赤ちゃんと楽しく過ごすための工夫が思いついたりすることもあります。夫と子育てをする育児は女性の仕事ではなく、夫婦二人の仕事です、夫が育児をしないと余計なイライラが増えてしまいます。産後の体が大変なことを理解させ、一緒に育児をしていきましょう。産後のホルモンバランスや心身で不安があれば相談を気持ちの落ち込みや家族に当たってしまうイライラなど、自分に原因があると思っていても産後のホルモンバランスが原因であることの方が多いです。もし自身にそうした兆候があって不安な時は、家族や友人、行政などの相談できる窓口でしっかりと相談しましょう。監修者:林泉経歴:東京大学医学部保健学科卒業東京大学大学院医学系研究科修士課程修了ソウル大学看護学部精神看護学博士課程修了、看護学博士号取得
2021年06月02日コロナ禍で生活リズムが変わり、なんだか調子が悪い…。そんな人にこそじっくりと読んでほしい、心と体に役立つこと。今回は女性ホルモンを整えることについて。女性の体にとって大切な女性ホルモン。その働きを学びつつ、バランスを整えるセルフケアを習慣に!2種類の女性ホルモンが排卵を機に切り替わる。卵胞期(左)は体調も気分も絶好調。一方、黄体期(右)は気分が落ち込みやすい。2つの女性ホルモンが約28 日周期で増減を繰り返す。肌や髪を美しく保ち、女性の体の健康維持に大切な役割を果たす物質「女性ホルモン」。妊娠や出産に深く関わるだけでなく、思春期、成熟期、更年期など、女性のライフステージによって、分泌量は大きく変動する。一生を通じて全身に作用する女性ホルモンの働きについて、セラピストのKieさんにお話を伺った。「人間は、体内に100種類以上のホルモンがあるといわれ、そのひとつが、女性の卵巣で作られる女性ホルモン。妊娠や出産の機能、そしてそのための体作りが主な役割ですが、見た目の美しさやメンタルにも大きな影響を及ぼします。女性ホルモンには、『エストロゲン(卵胞(らんぽう)ホルモン)』と、『プロゲステロン(黄体(おうたい)ホルモン)』の2種類があり、月経もこの女性ホルモンの作用によってコントロールされています。エストロゲンは、月経〜排卵の間(卵胞期)に分泌量が増加し、子宮内膜を厚くして、妊娠に備えるために女性らしい体を作ります。この期間は活気がみなぎり、アクティブに活動できるだけでなく、コラーゲン産生を促し、美肌や美しいボディライン作りをサポートしてくれます。一方、プロゲステロンは、排卵〜次の月経の間(黄体期)に分泌量が増加し、妊娠を維持するために、体内に水分や栄養を溜め込みます。この期間は気分が落ち込みやすく、食欲が増し、むくみやすくなります。この2種類の女性ホルモンが排卵を機に上手に切り替わる状態が、ホルモンバランスが整っていることを表し、心も体も健やかに保つことができるのです」女性ホルモンとの上手な付き合い方とは。しかし、女性ホルモンは脳や神経からの指令で分泌されるので、残念ながら生活環境や精神面など、ちょっとした乱れや揺らぎで、バランスは崩れ始め、さまざまな不調を引き起こす。だからまずは、自分のホルモンバランスの状態を知るために、セルフチェックを。また、上手に切り替わっているかを知るには、基礎体温を測るのも有効。「ホルモンバランスが崩れるのは、多忙、睡眠不足など、生活リズムの乱れやストレスが主な原因。また、加齢も大きく影響しています。実際に私も28歳を過ぎてから、仕事のしすぎや暴飲暴食で生理痛がひどくなったり、日頃の不摂生がホルモンのバランスに顕著に表れ始めるようになりました。サロンのお客さんの中にも、20代後半から30代半ばに、体の変化を実感する方が多くいらっしゃいます。さらに40代に突入すると、女性ホルモンが減り始めて、不調を招きやすくなります。なので、女性ホルモンのメカニズムを知り、変化する体と上手に付き合っていくことがとても大事です。たとえば卵胞期はアクティブに活動し、黄体期はゆっくり過ごすなど、女性ホルモンの働きに合わせて行動を変えてみるのも手。それができなくても、排卵を機に女性ホルモンが切り替わることや年齢とともに分泌量が変わることを知っていれば、体の変化に振り回されずに、心穏やかに過ごせます」とはいえ、現代女性は仕事をバリバリこなし、プライベートも充実させたいと、無理しすぎる傾向が。そんな頑張り屋の女性に向けて、女性ホルモンを整えるために気軽にできるセルフメンテナンス法を、Kieさんが伝授!「子宮近くに位置する小腸は、『幸せホルモン』と呼ばれる『セロトニン』の約90%が生成される臓器であり、同じく子宮近くの仙骨は、体の中で最も効果的に副交感神経を刺激できる場所です。なので、子宮を意識した呼吸法だけでなく、女性ホルモンを分泌する卵巣と深く関わるおなか〜子宮エリア、仙骨&おしりエリアを一緒にマッサージやストレッチして緊張を和らげるようにすると、女性ホルモンが整いやすくなるうえ、リラックス効果が絶大で、眠りの質もアップ。相乗効果で、心身にも良い影響を及ぼします。いま婦人科系の不調を感じていない人も、自分には関係ないとは思わず、女性ホルモンを味方にして女性らしい体や美肌作りに生かしてみてくださいね」女性ホルモンのバランスが整うと…1.不定愁訴の改善頭痛、肩こり、腰痛が軽減し、冷えやむくみ、便秘も解消!PMS、生理不順、無排卵、不正出血など、女性特有の悩みも改善される。2.心の安定が得やすくなるイライラ、不安、落ち込み、うつが改善。人と比べることがなくなり、ストレスフリーに。ポジティブで、穏やかに過ごせるようになる。3.美容面のメリットがあるニキビなどの肌荒れを防ぎ、ハリのある肌や、ツヤのある髪を維持できる。代謝を促し、肥満を抑制。女性の元気と若さを保ってくれる。Teacher…Kie(きえ)プライベートサロン〈美管理spa〉のオーナーセラピスト。「子宮と脳の解放」をテーマに女性の美を追求。よもぎ蒸し講座など、オンラインサロンも大人気。(Hanako1196号掲載/illustration : Ema Mori text : Asami Kumasaka, Emi Suzuki, Moe Tokai)
2021年05月10日コロナ禍で生活リズムが変わり、なんだか調子が悪い…。そんな人にこそじっくりと読んでほしい、心と体に役立つこと。今回は女性ホルモンを整えるための3つの実践をご紹介します。女性の体にとって大切な女性ホルモン。その働きを学びつつ、バランスを整えるセルフケアを習慣に!4月28日(水)発売 Hanako1196号「自分を高める、学びの教科書。」よりお届けします。1.ホルモンバランスのセルフチェック体ポイントむくみやすいお尻や下腹部が冷える生理痛がひどい便秘や下痢を繰り返す美容ポイントフェイスラインにニキビができる顔がどんよりくすんでいる髪がパサパサする、抜け毛・白髪が多いかかとがガサガサするメンタルポイントPMS(月経前症候群)がきついイライラすることが増えた小さなことで悲しくなったりしがちだ人と比べやすい今の状態を知ることが改善の第一歩。ホルモンバランスの乱れで引き起こされる不調をラインナップ。通常、黄体期に表れることが多いが、バランスが崩れると、月経周期にかかわらず、これらの症状に悩まされる。当てはまる項目が多ければ多いほど、ホルモンバランスの乱れは深刻!2.呼吸&おなか~子宮エリアマッサージメソッド【子宮呼吸】【小腸マッサージ】【口角上げ呼吸】1.子宮呼吸1.子宮を意識した呼吸法。手で逆三角形を作り、おへそに親指を当てた時に、人差し指にあたる部分が、大体子宮の位置。2.子宮をふくらませるイメージで、腹式呼吸を繰り返す。鼻から吸って、5秒息を止めた後に、口から吐き出す。これを5セット。2. 小腸マッサージ1.おへそを囲むように、下腹部から時計回りに全5カ所マッサージ。指の腹を使って、渦を描くように、1カ所5回ほど刺激。2.外出中も気軽にできるリラックス呼吸法。手のひらにアロマスプレーオイル、香水など、自分の好きな香りを軽く振りかける。3.口角上げ呼吸1.外出中も気軽にできるリラックス呼吸法。手のひらにアロマスプレーオイル、香水など、自分の好きな香りを軽く振りかける。2.目を閉じ、鼻と口を覆った手の中は、にっこりと口角を上げた状態で深呼吸。吐く息は脱力しやすい「はー」がおすすめ。3.仙骨&おしりエリアマッサージ&ストレッチメソッド【おしりストレッチ】【仙骨刺激】【仙骨あたため】おしりストレッチ1.おしりを伸ばして血流を促し、女性ホルモンの分泌を活性化させるストレッチ。仰向けになり、左脚が上になるように脚を組む。2.両手で右脚のすねを抱える。胸に引き寄せたり、離したりを約1分間繰り返し、おしりが伸びるのを感じて。左脚も同様に。仙骨刺激1.手をグーにして、おしりの割れ目の上の仙骨を中心に、上下左右にぐりぐりとマッサージする。手にオイルを塗ってもOK。2.最後に、仙骨をグーで5回強めにたたく。過剰になりがちな交感神経の働きを抑える効果があり、女性ホルモンの乱れを防ぐ。仙骨あたためカイロなどで仙骨を温めるだけで、血流アップ。仙骨周辺に、大きな血管の枝が通っているため、冷え解消の即効性あり!Teacher…Kie(きえ)プライベートサロン〈美管理spa〉のオーナーセラピスト。「子宮と脳の解放」をテーマに女性の美を追求。よもぎ蒸し講座など、オンラインサロンも大人気。(Hanako1196号掲載/illustration : Ema Mori text : Asami Kumasaka, Emi Suzuki, Moe Tokai)
2021年05月02日更年期に女性ホルモンの分泌が減ると、さまざまな不調があらわれがちになります。年を重ねても女性ホルモンを保つことはできないのか……、そんなとき、ときめくと女性ホルモンの分泌が増えるというニュースが。産婦人科医の駒形依子先生に真相を聞きました。女性ホルモンの分泌は30歳をピークに減る一方ときめきホルモンについて紹介する前に、まず、更年期の女性ホルモンの変化をおさらいしましょう。「卵巣から分泌される女性ホルモンは2種類あります。加齢により卵巣機能が低下することで、これら2つのホルモンの分泌は減少していきます。エストロゲン(卵胞ホルモン)女性らしい体型をつくるホルモンとして知られ、妊娠を促すさまざまな働きをしています。骨や血管、脳の働きのほか、自律神経や感情も整える働きがあります。プロゲステロン(黄体ホルモン)妊娠が成立しやすいよう子宮環境を整える働きがあります。妊娠しなかったときには、不要になった子宮内膜を剥がして血液とともに体外に排出できるよう、生理を起こす働きをしています。閉経の平均年齢は50.5歳。更年期は閉経前後10年間(45~55歳)と定義されていますが、この時期女性ホルモンに劇的な変化があらわれるのです。30歳をピークに女性ホルモン(エストロゲン)の量は年々減少していきます」(駒形先生)ときめくと、女性ホルモンは増える?ときめきホルモンとは、どんなものなのでしょうか。また、本当に女性ホルモンの分泌は増えるのでしょうか。「ときめきホルモンと呼ばれるのは、PEA(フェニルエチルアミン)というホルモンです。PEAは恋愛の初期段階で活性化し、濃度が上がるとドーパミン(快感ホルモン)、セロトニン(幸せホルモン)、エンドルフィン(陶酔感を感じるホルモン)といった、高揚感をもたらすホルモンが活性化されます。これらのホルモンで満たされると、いきいきと若々しく幸せな気持ちになりますが、女性ホルモンが分泌されるかは検査してみないとわかりません。しかし、女性ホルモンと同じ働きをすると十分に考えられます。ときめきホルモンは、女性ホルモンの代わりになると言えるでしょう」(駒形先生)あえて自分のコンプレックスにアプローチをときめきホルモンが女性ホルモンの代わりになる……更年期の女性にはうれしい話です。でも、ときめくものがないという場合はどうすれば良いのでしょう。「ときめく対象はなんでもいいのです。アイドルや俳優、映画やドラマ、小説、まんがやアニメでもいい。人でもモノでもなんでもOKです。でも、それでも思い付かないという場合は自分にときめいてみてはいかがでしょうか。ちゃんと自分の体や顔を鏡で見ていますか? ときめくためには、あえて顔、肌、髪、体型など自分のコンプレックスを見つめてみてください。そして、そのコンプレックス解消のために自分に手をかけてみてください。ときめきホルモンは、相手やモノに好意を持ったとき出されます。自分が自分のことを好きになれるように努力してみましょう」(駒形先生)まとめ70歳、80歳になってもキラキラ輝いている女性を見ると、美しさは女性ホルモンだけではないのだなと実感します。家事や育児、仕事などで忙しくてもときめけるものが何か1つでもあれば、これからの毎日が楽しく過ごせそうです。取材・文/mido(48歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。
2021年04月23日ホルモンとひと口に言ってもその種類は多種多様。閉経を考えるときに知っておきたいホルモンにはどんなものがあり、更年期にはどのように変化するのでしょうか。産婦人科医・漢方内科医の駒形依子先生に聞きました。女性の体にかかわるホルモンは主に4つ!女性の体内では脳下垂体ホルモン2つと女性ホルモン2つが連携しています。加齢で卵巣機能が低下し、女性ホルモンの分泌が減っても脳下垂体ホルモンは分泌され続けるアンバランスにより、さまざまな体調不良を引き起こします。【脳下垂体ホルモン】卵胞刺激ホルモン(FSH)脳下垂体から分泌され、卵巣に指令を送る性腺刺激ホルモン。卵巣内の卵胞を成熟させ、エストロゲンの分泌を促します。黄体形成ホルモン(LH)脳下垂体から分泌され、卵巣に指令を送る性腺刺激ホルモン。卵胞が十分に成熟して排卵期間になると、排卵分泌を促します。排卵後は、卵子を排出した卵胞を黄体に変化させ、卵巣からプロゲステロンを分泌させる働きがあります。【女性ホルモン】エストロゲン(卵胞ホルモン)女性らしい体型をつくるホルモンとして知られ、妊娠を促すさまざまな働きをしています。骨や血管、脳の働きのほか、自律神経や感情も整える働きがあります。プロゲステロン(黄体ホルモン)妊娠が成立しやすいよう子宮環境を整える働きがあります。妊娠しなかったときには、不要になった子宮内膜を剥がして血液とともに体外に排出できるよう、生理を起こす働きをしています。閉経前後に減るのは女性ホルモンの2つ閉経前後のそれぞれ5年、計10年間を更年期と言いますが、この時期に減るのがエストロゲンとプロゲステロン、2つのホルモンです。これらが減ることでホットフラッシュ(のぼせ・ほてり・発汗)、イライラ、うつ、肌の乾燥、コレステロール値が上がり代謝が落ちて太りやすい、頭痛、めまいといった症状が出ます。すべて出るというわけではなく、人によって症状はさまざまです。ただ、これらの症状が更年期症状とわかるには、閉経後のこと。閉経を迎えて「あの体調不良は更年期症状だったのね」とモヤモヤしていた気持ちがなくなり精神的にラクになったという人は多いです。閉経後も女性ホルモンがまったく出ないわけではない閉経は女性ホルモンがなくなることで起こるのではなく、原始卵胞がなくなることで起こります。女性ホルモンは閉経後も減り続けますが、まったく出ないというわけではなく、個人差がありますが60歳前後になくなると言われています。女性ホルモンが減ると聞くと、女性としては少し寂しい気もしますが「体にとって必要がなくなってくるので減っていくもの」として前向きに受け入れるほうが良いですね。まとめいかがでしたか? 閉経前後に、女性ホルモンの分泌が劇的に変わることがわかりました。加齢とともに減っていくことは寂しいですが、すてきな50代、60代の女性はたくさんいます。自然の流れとして受け止める気持ちも必要なようです。取材・文/岩崎みどり(48歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。
2020年12月30日体内の女性ホルモンの量を血液検査で調べることができることを知っていますか?「加齢とともに女性ホルモンの分泌が減少」と聞くものの、どれくらい減っているのか気になる人もいるでしょう。産婦人科医・漢方内科医の駒形依子先生に女性ホルモン値の検査について聞きました。女性ホルモン検査ってどんなことをするの?婦人科のクリニックでは、血液検査で女性ホルモン値を調べられます。問診~診察までの所要時間は30分ほど。ホルモン検査単体なら4,000~7,000円程度で受けることができます。●一般的な検査の流れ1)医師の診察2)採血3)検査から約1週間で結果。医師より説明を受ける。調べられるホルモンは?主に調べられるホルモンは以下のとおり。●フェリチン=内臓が鉄をどのくらい持っているかということ。貧血検査に用いる●プロラクチン=脳下垂体から分泌されるホルモン。生殖・排卵・妊娠・授乳に関係する●LH=脳から卵巣に命令を出すホルモン。黄体形成ホルモン。プロゲステロンを卵巣に出すように促す●FSH=同じく脳から卵巣に命令を出すホルモン。卵胞刺激ホルモン。同じくエストロゲンを卵巣に出すように促す●エストラジオール=エストロゲンの物質の1つ。不妊症や更年期の数値の指標になる●テストステロン=男性ホルモン。女性ホルモンが減ると数値が高くなる特に注目したいのはFSH(卵胞刺激ホルモン)です。数値が高いと、更年期や閉経が近いサインと言えます。卵巣機能が低下してエストロゲンの分泌が減少することで、脳からホルモンをもっと出すよう指示を出すことでFSH(卵胞刺激ホルモン)が増えるからです。また、内臓が鉄をどのくらい持っているかがわかるフェリチンを調べるのは、ホルモンが細胞にしっかり届いているかを見るため。細胞に酸素や栄養を運ぶためには酸素と鉄、ヘモグロビンの3つが結合する必要があります。フェリチンが少ないとホルモンがうまく細胞に届きにくくなり、体調を崩す原因となります。女性ホルモン値で閉経の時期はわかる?閉経の時期はわかりませんが、女性ホルモン値によっては卵巣機能の低下やホルモンバランスの崩れなどは指摘ができます。ただ、「ホルモン値が知りたい」と思っている時点で卵巣機能の低下やホルモンバランスの崩れを感じているのでしょうから、それ以上の結果は得られないかもしれません。なお、貧血症状がある方なら、受診したときの血液検査でホルモン値を調べることができます。年に1回検査して欲しいのは、甲状腺ホルモンです。「のぼせ」「ほてり」「発汗」といった更年期症状にも似た症状が甲状腺異常によるものだったとわかることもあります。会社や自治体の健康診断でオプションとして付けられることもあるので、検査すると安心です。まとめいかがでしたか? ピルやホルモン補充療法(HRT)※を開始するときや貧血で受診する場合は女性ホルモン検査を受けるそうです。検討している人は、その機会を利用しても良いですね。※さまざまな更年期症状を緩和するために、女性ホルモンのエストロゲンを薬品で補充する治療のこと。取材・文/岩崎みどり(48歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。
2020年12月23日友達を見ていて「肌がツヤツヤしてキレイになったな」と感じたことはありませんか?その友達がキレイに見えるのは、誰かに恋をしていて女性ホルモンが増えたからかもしれません。そこで今回は、恋が女性ホルモンの分泌を促す理由を紹介します。恋は女性ホルモンの分泌を促すの?恋をすると女性ホルモンの分泌量が増えるとよくいわれますが、実際どうなのでしょうか。実は、恋愛中の女性からは女性ホルモンはもちろんのこと、さまざまなホルモンが分泌されています。例えば、女性ホルモンの代表的なエストロゲンもそのひとつ。そもそもエストロゲンには女性らしい体を作る効果がありますが、恋をすると、このエストロゲンの分泌量が増えるので、胸が大きくなったりウエストがくびれたり、より女性らしい体型になるのです。女性ホルモン増加で得られる嬉しい効果それでは、女性ホルモンの分泌量が増加することで得られる嬉しい効果を見ていきましょう。コラーゲン生成を促して美肌になれる先ほど紹介した女性ホルモンのひとつであるエストロゲンは、コラーゲンの生成を促し肌にハリを与えてくれます。また、肌の潤いも保ってくれるので恋をすると美肌になれるのです。自律神経を整えて精神的に安定する女性ホルモンのエストロゲンが増えると、自律神経の乱れを改善する効果があるため、精神的な安定を手に入れることも大きな特徴です。外見だけでなく、内面にも大きな影響を与えてくれます。恋以外で女性ホルモンを増やす方法女性ホルモンの分泌が増えるのは、恋をすることだけではありません。ここでは、恋以外で女性ホルモンを増やす方法を紹介します。恋愛映画で疑似体験をする実際に恋をするのが難しいなら、恋愛映画を見て擬似体験をしましょう。一時的な気持ちに過ぎませんが、女性ホルモンの分泌を促す効果が期待できます。気になる恋愛映画を探して定期的に観るのがよいでしょう。女性ホルモン分泌を促す食材をとる女性ホルモンの分泌を促す食材を取り入れて、食生活を改善することもおすすめです。例えば、女性ホルモンと密接な関係がある「豆乳」は、ぜひ取り入れてほしい食材です。コーヒーや紅茶に入れて飲むのはもちろんのこと、豆乳鍋やスープなど豆乳を使ったさまざまな料理に挑戦してみましょう。女性ホルモンアップで女度を上げよう恋は女性ホルモンの分泌量を促してくれる効果があります。しかし、ドキドキするような恋に恵まれないこともあるでしょう。そんなときは、恋以外の方法で女性ホルモンの分泌を促すことがおすすめです。女性ホルモンをアップさせて女性としての魅力度をアップさせましょう!
2020年11月26日女性の体全体をサポートしてくれる女性ホルモンですが、睡眠不足が続いたりストレスを抱えたりするとバランスが崩れてしまうこともあります。女性ホルモンのバランスが乱れると、美や健康に大きな影響を及ぼすことも。そこで今回は、女性ホルモンのバランスを整える食べ物を紹介します。そもそも女性ホルモンって?女性ホルモンは、卵巣から分泌されるホルモンのことです。エストロゲンとプロゲステロンと呼ばれる2種類のホルモンがあり、それぞれ女性の体を支える大切な役割を担っています。女性らしい体づくりをするエストロゲンは、ウエストのくびれや胸の大きさなど女性特有の体の丸みに関係する女性ホルモンです。また、肌の潤いやハリを与える効果もあるため、エストロゲンの分泌量が増えると若々しい見た目を維持できるといわれています。一方、プロゲステロンは妊娠に関わりのある女性ホルモンです。子宮内膜を整えたり乳腺を発達させたりする役割があります。それぞれ異なる役割を持つエストロゲンとプロゲステロンですが、バランスよく分泌することで女性の体を支えてくれているのです。女性ホルモンは徐々に減少するの?残念ながら、40代になると卵巣機能が低下し始めるため、女性ホルモンの分泌量は減少するといわれています。50歳前後の更年期を過ぎるとエストロゲンの分泌量はほぼなくなり、女性ホルモンのバランスが乱れて体調を崩してしまうことも。ただ、女性ホルモンに似た働きをしてくれる食べ物を摂取することでバランスを保つことができます。女性ホルモンのバランスを整える食べ物それでは、女性ホルモンのバランスを整えるおすすめの食べ物を紹介します。毎日の献立に取り入れて意識して食べるようにしましょう。大豆イソフラボンを含む大豆製品エストロゲンに近い働きをする大豆イソフラボンは、女性ホルモンのバランスを整えるのに最適な食べ物です。特に納豆や豆乳に豊富に含まれており、エストロゲンの減少による症状も軽くする効果が期待できる万能な食べ物になります。鉄分が多く含まれる食材ミネラルの一種である鉄分も女性ホルモンのバランスを整えるのに重要な成分です。鉄分が不足すると女性ホルモンの分泌量が抑制されることも。鉄分が含まれる食べ物には、小松菜やホウレン草、カツオ、レバーなどがあります。美容にも効果を発揮する良質な油脂質は女性ホルモンを作る重要な栄養素です。ダイエットをしている女性はできる限り油を避けたいと考えますが、良質な油まで抜いてしまうと女性ホルモンのバランスを乱す可能性もあります。亜麻仁油やえごま油、オリーブオイルなど良質な油を積極的に摂ることがおすすめです。女性ホルモンを整えて妊娠しやすい体に!女性ホルモンは見た目の女性らしさはもちろんのこと、妊娠しやすい体づくりにも良い影響を与えてくれます。睡眠不足や過度なストレスなどで女性ホルモンのバランスは乱れやすいため、食事などで補うことが大切です。女性ホルモンを整えて妊娠しやすい体をつくりましょう!
2020年11月26日女性の体づくりや妊娠に欠かせない女性ホルモンですが、閉経後はその分泌がなくなるとよくいわれます。ただ、実際のところ本当に女性ホルモンがなくなるのか、その真偽を知らない人も多いでしょう。そこで今回は、閉経後の女性ホルモンについて解説します。閉経とは?閉経後の女性ホルモンは?閉経とは、永久的に月経がなくなることです。しかし、閉経を迎えた頃は月経が停止したのか判断が難しいこともあり、無月経が1年間続いたときに「閉経」と正式に判定されることが一般的です。年齢は50歳前後がほとんどですが、なかには50代後半まで月経が続く人も。閉経を迎えると卵巣からの女性ホルモンの分泌はなくなるため、女性ホルモンのサポートがない状態で余生を送ることになるのです。閉経に備えた女性ホルモンの整え方閉経を迎えると女性ホルモンの分泌はなくなるため心身ともに影響が出ることも。そこで、閉経に向けて女性ホルモンを整える方法を紹介します。サプリメントを摂取する手軽に女性ホルモンを整えたいなら、サプリメントがおすすめです。たとえば、女性ホルモンと似た働きをしてくれる大豆イソフラボンや大豆と同じ成分を含有するレッドクローバーなどがあります。余裕があるのであれば、大豆製品を献立に取り入れるなど食生活から改善するのが一番ですが、仕事や家事などで時間がない人も多いでしょう。そんな人は、隙間時間にサッと飲めるサプリメントで女性ホルモンを整えましょう。女性ホルモンを補充する注射をする閉経が近づくと徐々に卵巣の働きが低下し始め、それに伴い女性ホルモンの分泌量が急激に低下します。その変化に体がついていかずに不眠や頭痛などの症状を発症することも。そのため、閉経前に女性ホルモンを補充する注射を打つことがおすすめです。ホルモン補充療法と呼ばれるもので、必要最低限のホルモンを補充して、閉経後の体に適合するための環境を整えられます。閉経後の体のケアはどうすればいい?今まで女性ホルモンのサポートを受けていた女性の体は、閉経後にさまざまな変化が起こります。なかには更年期障害でイライラやうつ病に悩まされる人も。そこで、閉経後の体のケアについて紹介します。まずは無理をしないこと閉経が近づいてくると女性ホルモンの分泌が減少するため、体調不良に悩まされることも多くなるかもしれません。責任感の強い人であれば、無理をしてでも出勤したり家事をしたりと何とか乗り切ろうとすることも多いです。ただ、自分で見ないようにしていても体に大きな負担がかかっていることは間違いありません。無理をして体調を大きく崩してしまっては何も良いことはないので、夫にサポートをお願いしたり休養をとったりして体を休めてあげましょう。自分の体の声に耳を傾ける女性の心と体は、女性ホルモンの影響を大きく受けています。そのため、自分の体の声に耳を傾けることはとても大切です。たとえば、気分が優れないときは家事や子どもの世話は夫に任せてゆっくり過ごしたり、イライラするときは早めに就寝したりするのも良いでしょう。体が何を求めているのか、それを理解しようとするだけでも十分に体や心のケアになっています。気になるときは産婦人科に相談しよう閉経が近くなると女性ホルモンの分泌が急激に低下するので、心や体にもさまざまな変化が訪れます。しかし、閉経後はそんな自分の体と向き合っていかなければいけません。そのため、少しでも辛いと感じることがあるのであれば、決して無理はせずに夫や家族に頼ること。そして、気になることがあるときは産婦人科に相談しましょう!
2020年11月25日一定の周期を保って分泌量のバランスを保つ女性ホルモンですが、日常のちょっとしたことでバランスを崩してしまいがちです。乱れた女性ホルモンは生理周期にも影響を及ぼし、なかには生理不順や無月経など女性特有の問題を引き起こすことも。そこで今回は、女性ホルモンと生理の関係性について詳しく解説します。そもそも女性ホルモンとは?女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンと呼ばれる2種類のホルモンが存在します。それぞれの特徴を見ていきましょう。エストロゲン卵胞ホルモンといわれるエストロゲンは、受精卵が着床しやすいように子宮内膜を整える働きをしてくれます。簡単にいうと、エストロゲンは妊娠しやすい体をつくってくれているのです。また、コラーゲンの生成を促してハリや潤いを維持したり、女性らしい丸みのある体つきにしてくれたりなど、女性の体を細部までサポートしてくれているのが大きな特徴。プロゲステロン黄体ホルモンといわれるプロゲステロンは、妊娠の継続をサポートする働きをしてくれます。子宮内膜で受精卵が着床した時に活躍してくれる女性ホルモンで、体の体温を上げてくれたり血管を拡張させて骨盤内に血液をためたりなど、さまざまな役割を担っているのです。ただ一方で、プロゲステロンの分泌量が増えると、うつ状態になったり血糖値を下げたりなど体に不調が出ることでも知られています。女性ホルモンと生理の関係性は?生理周期に合わせて分泌する女性ホルモンですが、何らかの理由で女性ホルモンが崩れると生理周期が安定せずに生理のリズムが乱れてしまうこともあります。最悪の場合、生理不順や無月経を起こして結果的に不妊につながることもあるようです。それだけ生理は女性ホルモンに影響を受けていることがわかります。乱れた女性ホルモンを整える方法ストレスや睡眠不足など、さまざまなことで女性ホルモンは乱れてしまいがちです。そこで、乱れた女性ホルモンを整える方法を紹介します。睡眠の質を上げる近年は女性の社会進出も著しいため、毎日の睡眠時間が不規則になっている女性も多いでしょう。しかし、睡眠不足になると自律神経が乱れてしまうので女性ホルモンの分泌にも悪影響を及ぼしてしまいます。寝る前に携帯を見るのを避けたりリラックスできる環境を整えたりして、睡眠の質を上げることを意識してみましょう。適度に体を動かす女性ホルモンを整えるには、適度に体を動かして体全体の血行を良くすることが大切です。なぜなら、女性ホルモンは卵巣で作られているため、全身の血行を良くすることで栄養をたっぷり含んだ新鮮な血液を卵巣に送り込むことができるからです。特にデスクワークの人は同じ体勢でいることも多いので血行が滞りがちです。1時間に1回は体を動かすなど適度な運動を心がけましょう。生活習慣を見直して女性ホルモンを整えよう!睡眠不足や運動不足など生活習慣の乱れは、女性ホルモンの分泌量に大きく関わってきます。そんな状況が続くと、生理不順や無月経など生理にも悪影響を及ぼすことも。もし生理周期に乱れがあるなら、まずは生活習慣を改善することから始めてみましょう。
2020年11月25日日ごろよく耳にするわりに、その正体についてはいまいちよく理解されていないホルモン。そんなホルモンの驚きの実力を、最新の研究結果と併せて紹介ーー。「たいして食べていないのに体重増加が止まらない、気が重くてやる気が出ない、集中力が落ちて本の内容が頭に入ってこない……加齢につきものと思われがちなこうした悩みには、じつはホルモンが関係しています。裏を返せば、ホルモンさえコントロールできれば、悩みは解消できるのです」そう話すのは、これまで減量外来で多くの人のダイエットを成功に導いてきた工藤内科医院副院長の工藤孝文先生。「ホルモンという概念は20世紀初頭に確立されたものですが、あらゆる臓器から分泌され、体全体に影響を及ぼしていると考えられています。ですから、太るも痩せるも、体調や気分の良しあしも、すべてはホルモン次第。さらには、人間関係や仕事の成否など、ホルモンは人生のすべてに影響を与えていると言ってもいいでしょう」ホルモンは、これまでに100種類以上が確認されているが、まだまだその働きの全貌は明らかにされていないだけに、近年、これまでの常識を覆す発見も相次いでいるという。そこで今回、最新の研究をもとにした「若返り」のためのホルモンコントロール術を工藤先生に指南してもらった!ホルモンのコントロール術を学ぶ前に、まずはその基礎知識を確認しておこう。「ホルモンは、日常生活のさまざまな場面で神経細胞から分泌され、血液にのって各細胞に情報を伝達しています。わかりやすい例を挙げると、睡眠ホルモンのメラトニンは、暗くなると脳から分泌され、脳の興奮を鎮めて体温を下げ、眠気を誘います。『夜が来たぞ!』と体に教えて、眠る準備を整えてくれるのです。眠気のようにコントロールが難しい欲求は、まさにホルモンのしわざ。抑えきれない食欲や、生理前のイライラ感も同様です」つまり、ホルモンさえコントロールできれば、一見、制御不能に思える欲求に手綱をつけることも可能となるのだ。「ホルモンの分泌には体内時計のほかに、食事、ストレス、月経周期、加齢などが影響しています。このうち体内時計、食事、ストレスは自分でコントロール可能。生活習慣や食事にひと工夫加えたり、軽い運動を取り入れるだけで、見た目や体調、気分が変わってくるのを感じられますよ」さて、ホルモンに関する基礎知識を習得したところで、若返りとの関係について見ていこう。「ほとんどのホルモンは加齢によって分泌が低下し、それが老化につながります。たとえば、女性ホルモンであるエストロゲンが低下すると閉経につながるだけでなく、コレステロール値が上がって動脈が硬くなるので血管年齢が上がり、老化が進みます。おなかまわりに脂肪がつき、頻尿や骨粗しょう症などの疾患が一気にやってくるので、いやでも身体的な老化を感じるようになるでしょう。しかし、こうしたホルモンの分泌をうまくコントロールできれば、年を重ねても若々しくいられるのです」数あるホルモンの中でも、今、若さを生み出すホルモンとして熱い注目を浴びるのが、骨ホルモンと呼ばれる「オステオポンチン」。近年の研究で、脳や内臓だけでなく骨からもホルモンが放出されることがわかってきたという。【骨ホルモン「オステオポンチン」】〈分泌する場所〉骨芽細胞、母乳中の細胞など〈はたらく場所〉全身〈分泌されるタイミング〉骨が代謝されるとき。骨に刺激を与えることで骨芽細胞が働き、オステオポンチンも増えると考えられる〈主な役割〉カルシウムとコラーゲンを結合し骨を形成する/造血細胞の機能を保つ/傷を治すために免疫を活性化する/免疫に働きかけ、ウイルスや感染症から体を守る「オステオポンチンは骨芽細胞という骨を作る細胞から分泌され、全身の免疫力を活性化する役割があります。逆にいえば、骨量が落ちると免疫力が下がり、肌や脳、内臓など、全身が衰えてしまうのです。また、代謝にも関わっているので、太りやすくなる可能性もあります。とくに女性は更年期以降、エストロゲンの減少から骨量が急激に落ちるので要注意。閉経後、急に肌が老けたり、風邪をひきやすくなったりするのは、オステオポンチンの減少が一因と考えていいでしょう」その分泌を増やすには、骨を鍛える“骨活”の習慣を日常に取り入れるとよいという。骨は衝撃により代謝を促され、その際にオステオポンチンを放出するので、小さくてもいいのでジャンプをする習慣などが主な対策となる。「手っ取り早いのは、かかと落とし。背伸びをしながら全身で大きく伸びをし、一気にかかとを落とします。1日30回を目標に行うといいでしょう。体力に不安のある人は、座ったまま行っても大丈夫です。日常生活の中では階段の下りがとくに効果的。外出先でもなるべく階段を使うように意識してみて」工藤先生がオステオポンチンに続く「若返りホルモン」として挙げるのは、美人ホルモンの「エストロゲン」、筋肉ホルモンの「マイオカイン」、睡眠ホルモンの「メラトニン」、男性ホルモンの「テストステロン」の4つ。最初の2つは若返りと関係していると想像がつくが、最後の2つを選んだ理由は?「メラトニンは冒頭でも説明したとおり、睡眠を促すホルモンとして知られていますが、最近の研究で老化の原因となる活性酸素を取り除く役割があるとわかってきました。質のいい睡眠自体も若返りには欠かせませんが、活性酸素除去が加わり、ダブルでアンチエイジング効果を発揮してくれます。そして、男性ホルモンのテストステロンは、じつは女性の若返りにとっても欠かせないホルモン。骨や筋肉の発達を促進することで、若々しい体づくりに貢献してくれるのです」ホルモンで若返るのは、体だけではない。幸せホルモンのセロトニンは心のバランスを整え気持ちの若返りに、戦闘ホルモンのアドレナリンは集中力を上げて頭の若返りに役立ってくれる。「女性自身」2020年11月24日号 掲載
2020年11月22日生理前や生理中のイライラ、体調不良に悩む女性は少なくありません。なかには自分ではコントロールできないほどの絶不調に振り回される人も。その原因、実は女性ホルモンが関係しています。この記事では医師監修による、女性ホルモンと生理の関係について詳しく解説します。 答えてくれたのは…こまがた医院院長駒形依子(こまがたよりこ)先生東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。 女性ホルモン「エストロゲン」と「プロゲステロン」生理周期のサイクルを調整している主な女性ホルモンは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)。この2種類のホルモンがバランスよく働くことによって、その人の体に合った生理周期を作ります。 また、このホルモンは体だけではなく、心にも働きかけるので、女性は1回の生理周期のなかで、さまざまな体調変化や気持ちの変化が起きます。 エストロゲンは女性らしさを引き出すホルモンと呼ばれ、肌や髪の調子や心を安定させる作用があります。生理周期のうち「排卵期」と呼ばれる時期に子宮内膜が厚くなるのはこのホルモンのおかげです。プロゲステロンは体温を上昇させる働きのほか、子宮内膜が受精卵を着床しやすいよう厚くなった内膜を維持したり(黄体期)、乳腺の発育や食欲増進を促したりする作用があります。また、心を不安定にさせてしまう作用もあります。 女性ホルモンは、生理中にどんな作用をするの?卵胞期の初めのころ、つまり生理が始まって数日は、エストロゲンもプロゲステロンもどちらも分泌量が低下します。このとき感じる体調の変化は、体の冷えやその冷えによる生理痛、出血による貧血などさまざまで、心も不安定な状態です。生理の終わりごろになるとエストロゲンが増えはじめ、心の安定を促します。 エストロゲンは排卵に向けて分泌量が増加し、排卵と同時に減少します。エストロゲンの減少とともに、プロゲステロンの分泌は高まり、黄体期が始まります。 そのため、生理が終わったあとから1週間ほどは肌や髪の調子が良くなり、心もいきいきとして過ごせることが多いです。しかし、排卵後、つまり生理の約1週間ほど前くらいからは、プロゲステロンの分泌が高まることで、だんだんと心身の不調を感じる人も。この生理前の不調がPMS(月経前症候群)です。 プロゲステロンは黄体期の間にピークを越え、生理開始に向けて減少するので、黄体期の中ごろが、1回の生理周期のなかでも心身ともに一番デリケートな時期といえます。 このように、「エストロゲン」「プロゲステロン」という2つの女性ホルモンの分泌量によって、女性は1週間ごとに体にも心にも変化が起きます。自分の生理周期を知ることで、今の体や心がどんな状態なのかを理解できるようになるので、体調管理の一環として習慣づけることをおすすめします。 監修者:医師 こまがた医院院長 駒形依子 先生東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』。
2020年11月21日