次男はテレビやスマホを至近距離で見たり、絵本を読みづらそうにしたりすることがありました。でも、健康そのものだと思っていました。しかしある日、市の3歳児健診で聞いたことのない病名を告げられたのです……。もっと早く眼科に行けばよかったと後悔しました。さらに次男のことを理解しない夫の対応にもイライラして――? 驚きの診断次男が3歳になったばかりのころ、市の3歳児健診を受けました。そこで次男は「不同視」と診断を受けました。不同視とは、左右の目で屈折度に大きな差がある状態だそうです。次男は健康そのものだと思っていた私にとって、まさに寝耳に水状態。しかし、確かに言われてみれば、テレビやスマホを至近距離で見たがったり、絵本を読んでいても集中できなかったりと、見えづらそうにしていることがありました。 もっと早く気づいてあげられていれば、もっと早く眼科に行っていれば……と後悔の念が押し寄せました。 親の対応の仕方眼科での検査の結果、重度の不同視が判明。眼鏡をかけて治療することになりました。治療で眼鏡をかける子どもへの接し方や、どのような反応をしたらよいかなど、親が読んでおくべき資料も眼科でいただいたので、夫にも「よく読んでおいてね」と渡しておきました。そのため、夫もその資料を読み込んでいる様子だったのですが……。 夫の対応は…眼鏡姿の次男を初めて見た夫は、資料に書いてあったように眼鏡姿を褒めることもなく……。嫌がる次男に無理矢理眼鏡をかけさせようとする始末。 私は夫にイライラしすぎて、思わず「資料読んだよね!? しっかりしてよ!」と怒鳴ってしまいました。資料を渡すだけでなく私からも、眼鏡姿を褒める、眼鏡は無理強いしないなど夫に伝えておくべきだったと反省しました。 夫婦だからといって、常に同じ方向を向いているわけではないということを改めて認識。確認作業の必要性も感じました。イライラと同時に、何とも言えない悲しい気持ちになった出来事でした。今後は大事なことは事前に夫と話し合いをしておこうと思います。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! イラスト/はたこ著者:鬼頭いちか
2024年01月15日私には6歳で年長の長女を筆頭に、3歳の息子、4歳と1歳の娘と4人の子どもがいます。長女はあまり甘えてくる子ではないと思っていました。しかし、それは私の勘違いで、実は「抱っこして」ということすら我慢をしていたのです。 長女の様子普段長女はしっかり者です。物わかりもよく、幼稚園などでも優等生タイプで、発表会でも主役級に抜擢されるぐらいだったので、長女に関しての大きな悩みはないと安心していました。年少のときには幼稚園に行きたくないと泣いたこともなかったのですが、私が4人目を妊娠し、長女が年中になったころから幼稚園に行きたくないと泣くようになり……。 ひどいときには靴をはかないで幼稚園まで歩いてみたり、制服を着ないで幼稚園まで行ってみたりと、今までではありえない行動が多発。家でも長女は赤ちゃん返りのような行動、きょうだいへの意地悪……など、私の長女に対する悩みはつきませんでした。 私の気持ち今まで本やネットなどで見て、「お姉ちゃんを気にしてあげなければならない」ということはわかっていて意識はしていたのですが、自分の手が足りないというのも本音で、長女に対してどのように対処すればいいかわかりませんでした。長女が赤ちゃん返りの行動をしているときなどに抱っこしてあげるだけで落ち着くこともあっただろうと思います。 しかし、弟妹に手がかかっていて、当時の私には物理的にも精神的にも、長女を抱っこする余裕がなく、とにかく長女に「ごめんね」の気持ちでいっぱいでした。私自身も長女のことを弟や妹と同じくらいもっと抱っこしたいという気持ちが溢れ出して、夜子どもたち全員が寝てから、寝てる長女に何回もハグをしていました。 時間を作って抱っこしたい長女が年長になって、末っ子が1歳になり落ち着いてきたこともあり、夫に頼んで長女と2人の時間を作るようになりました。すると今まで「抱っこして」と言ってこなかった長女が「抱っこして」と言ってきたのです。 そのとき私は涙が出そうになりました。長女は私の様子をみて自分は抱っこしてもらうことができないと思っていたのか、甘えてこなかったのだと実感したのです。もちろんそのときはすぐに「おいで」と言って長女を抱っこしました。 まだまだ長女は甘えたい年ごろ。長女は3人の弟妹がいることでたくさんの我慢をさせてる上に抱っこまで言えなかったなんて、本当にごめんねと思いました。反省点はたくさんあるのですが、これからどのようにしていけばいいか、長女に「大好きだよ」をどうしたら伝わるのか考えることが大切だなと思いました。これからももっと意識して長女との時間をとり、抱っこできるうちにたくさん抱っこしたいなと思います。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子イラストレーター/ちひろ著者:松谷 えりな3歳の息子と、年長・年少・1歳の娘たちの4児のママ。教員免許保持。子ども4人と夫、ペットのわんちゃん1匹と暮らしており、趣味は子どもたちといろいろな公園へ遊びに行くこと。
2024年01月12日私の住む地域では、生後4カ月までの赤ちゃんがいるすべての家庭に保健師さんが訪れる、赤ちゃん訪問があります。自宅に人が来るからには!と、部屋の掃除や片付けをし、準備して当日を迎えたのですが……。「仕事復帰はいつ?」と聞かれ…保健師さんはまず、持ってきた体重計や身長計を使って赤ちゃんの健診をしてくれました。その後は周囲のサポート環境や、ミルク育児だったため育児用ミルクの回数、日中や夜間の赤ちゃんの様子などについて質問があったのを覚えています。 ひと通り赤ちゃんに関する質問が終わると、今度は私への質問が始まりました。産後の体調やメンタル面に関する質問のあとで、「仕事復帰はいつごろ?」「保育園の目途は立っている?」など、仕事に関する質問が飛んできました。 出産前から専業主婦だった私は、「しばらくは子どもとゆっくり過ごそうと思っていて」とやんわりと働いていない旨を伝えたのですが、すぐに専業主婦には結びつかなかったようで、なかなか質問の方向が変わらず……。 あからさまに表情が変わった!?話を濁していても会話がかみ合わないので、働く予定はないとはっきり伝えました。すると「あー……」と、急に保健師さんの対応が冷たくなったように感じられました。 おそらく、私が働いていないことに対してあまり良い印象ではなかったのかなと思います。そして私にその他の心配事がないとわかると、保健師さんはそそくさと帰っていったのでした。 たしかに共働きの家庭が子育て世帯の半数を超えていますが、専業主婦の家庭もあります。保健師さんにはもう少し配慮のある会話をしてほしかったなと感じました。地域の保健師さんとはいえ、来客を迎えるにはある程度準備が必要だったので、なんだかどっと疲れだけが残ってしまった子育てサポートでした。 イラスト/ななぎ著者:河原りさ
2024年01月10日わが家には3歳の娘がいます。2歳のころ、義実家へ行くと、娘は夫にべったりくっついていました。その様子を見た義父が、「○○ちゃん(娘)はパパが大好きだね~」と言いました。その言葉を聞いて私はなんだかとても悲しくなってしまったのです。なぜなら……。夫の育児は……私の夫は仕事が忙しく、平日に帰宅するのは娘が寝たあと。そのため、平日の家事と育児はすべて私がしています。夫は娘とは週末しか会えないのでとてもかわいがっています。夫は娘がかわいいからと厳しいことは言わず、娘の言いなりです。娘は食事中に椅子に座って食べられるようになってきたのに、「パパの膝で食べる」と夫に甘えたり、食事前に娘が「お菓子食べたい」と言うと与えたりして、ごはんが食べられなくなることがあります。 娘は夫がいると喜びます。そして私も夫がいると家事ができるので助かるけれど、嫌われたくないからと、娘の言いなりになるのはやめてほしいなと感じていました。2歳ごろの娘は、保育園では自分で食べられるのに家では自分で食べなかったり、知らない人が来ると固まってしまったりと、できないことが多くて母親である私自身は娘に厳しくするべきか、やさしくするべきか子育て方針にひとりで思い悩んでいました。 義実家でパパにべったり娘が2歳ごろに家族で夫の実家に帰省したときのことです。娘はたまにしか会えなくて、やさしいパパにべったり。そんな様子を見て、義父が「○○ちゃん(娘)はパパが大好きだね~」と言っていました。 夫も「○○ちゃんはパパが好きだもんね~」とお気楽な様子。普段子育てやしつけはすべて私がおこなっていて、夫は甘やかしているだけなのにと、その言葉を聞いて私はなんだか悲しくなってしまいました。 改心してくれた夫義実家へ行ってから3カ月後、2人目の出産を機に里帰りをした私と娘。私の両親は娘にダメなことはしっかりと教えてくれました。祖父母に厳しく教えられた娘は、突然いろいろなことができるように。食わずぎらいだったのに、新しい食材にどんどん挑戦するようになりました。また、食事中は歩きまわっていたのですが、座って食べられるように。さらに、あいさつもよくできるようになりました。 そんな娘の成長を目の当たりにした夫は、甘やかしてばかりではダメだと気づいたようで、最近ではとてもやさしい口調ですが、「○○のときはこうしようね」や「こういうときに○○したら危ないよ! 」などと少しずつしつけに参加してくれるように。娘自身も複数の大人から同じことを言われると、ダメなことといいことの区別がつきやすいようでした。 義実家に行ったとき、夫にべったりの娘を見て悲しい気持ちになりましたし、義父の何気ないひと言にも私は結構傷ついてしまいました。育児もしつけも私任せなのに、と。ただ、最近は夫も少しずつしつけに参加してくれるようになり、少しホッとしています。今後は甘やかすばかりではなく、娘が成長できるように夫婦で見守っていきたいと感じています。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 著者:本田 ひな2児の母。管理栄養士として保育園に10年勤務した経験と、投資歴13年の経験を生かし、栄養やお金について執筆中。
2024年01月07日Q:子どもの発達障害は、治せるのでしょうか?A:発達障害の診断の有無に限らず、本人の得意なことや苦手なことを理解させ、さまざまな相談や工夫によって乗り越えたり、解決するよう支援することが大事です。Upload By 発達障害のキホン発達障害は、原因として中枢神経系の機能に困難があるといわれています。それが、環境との兼ね合いの中で症状が強まったり弱まったりするともいわれています。発達障害の程度にもよりますが、症状として軽減する、年齢と共に適切な環境と療育によって症状はあるけれども問題にはならない、本人としての困難感はあるけれどもできる行動は増えていくということはあります。例えば、小さい頃は感覚の過敏性がひどく、こだわりのためにパニックを起こしたり、衝動的な飛び出し行動があったりということが、加齢と共に過敏性は感じられるものの行動の出方としては、やりすごすスキルや、対処法を身に付けていくことで問題とならなくなるなどです。また、発達障害の特性が軽いタイプの子どもの場合、診断基準を満たさなくなり診断が外れることもあります。しかし、この場合も本人が感じる困難さは残っていることが多く、注意は必要です。いっぽう、発達障害としての特性を理解しないで、本人の努力不足として叱責されたり、自信を失ったりすることで自らを追い込んでしまい、思春期位で不安や抑うつ症状が強まってしまうこともあります。診断の有無に限らず、本人の得意なことや苦手なことを理解させさまざまな相談や工夫によって乗り越えたり、解決するよう支援することが大事です。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2024年01月04日フランスで2児の子育てをしている私は、仕事人間だった義父の息子に対する一言一言がストレスでした。1歳半で歩き出し、もうすぐ3歳になる長男はバイリンガル教育中の影響もあるためか言葉は遅く、おむつもとれていません。そんな長男に、義父は会うといつも「お前は本当にノロいな! もっと喋らなきゃ。おむつをつけて幼稚園に行くのか」と意地悪に長男をからかうのです。我慢できなくなった私はついに義父に物申してしまいました……!長男の様子長男の性格は穏やかで、いつも周りをよく見て観察しています。もうすぐ3歳ですが、お友だちや私たち親の行動を観察してマネすることはあっても「ぼくもしなきゃ!」と焦ることはなく、いつもマイペース。 もうすぐ幼稚園が始まるのに、おむつがなかなか外れなくて焦っている私があれこれ努力する様子を見て、ケラケラ笑っています。言葉はフランス語と日本語の2カ国語教育のせいか、まだあいまいで理解できる単語も少ないです。 許せない義父の言葉そんな長男に義父は今までも「まだ歩かないのか! 同い年の従弟はもう歩いているぞ」と歩き始める1歳半まで言い続けました。そして、今では「まだこんにちはも言えないの? 教えなきゃダメだ」「3歳になってまだおむつなんて。幼稚園ではおむつつけてくれないぞ」と、会うたびに長男をからかうように声をかけるのです。 私は「義父がこの子を育てているわけではないのに。しょっちゅう会うわけでもないのに嫌味がひどい」と以前から不満をもっていました。そして……。 大反撃の私夫の実家に遊びに行ったとき、長男をからかう義父に私は不満が爆発してしまいました。そして義父に、「保育士さんが、歩き始める平均年齢は生後16カ月から18カ月と言っていました。幼稚園の面談でも、多くの子どもが幼稚園に通うようになっておむつが外れると聞きました。言葉もうちは2カ国語で育てているから息子は覚えづらいんだと思います。成長は早ければいいということではなく、息子は息子のペースで育ってますから」と反撃しました。 すると義父は、「いやいや、かわいくて言ってるだけだから」と言葉を濁していました。私は思っていたことが伝えられて心がスッキリした気がしました。 今までの義父の言葉に対する不満が大爆発した私。毎回マイナスの言葉を長男にかける義父が許せませんでした。かわいくてからかうという義父の気持ちも、わからなくもないけれど、そのたびに息子が傷ついてしまいます。今回、保育士さんが言っていたと、専門家の知識を伝えると、結局義父は育児に詳しくはなく、他の身近な子どもと比べて言っているだけだと改めて気づきました。それ以降、義父は長男に対する言葉に気をつけてくれるようになり、マイナスなことは言わなくなり、平和に過ごせています。はっきり自分の意見を言うことも大切だと思った出来事でした。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 著者:岩見 エリ2人の男児の母。看護師歴12年、フランスで出産し子育て中。
2024年01月03日2歳の息子がトイレトレーニングを始めました。しかし、何度もお漏らしをしてしまい、焦った私は息子に怒ってしまう日々。そこで、母親に相談をしてみることに。すると……!?母親に相談すると…最初はお漏らしをしてしまっても「漏れちゃったね」とやさしく伝えて見守っていました。しかし、息子は一向にトイレでおしっこができず漏らしてばかりのため、次第にイライラするようになった私。ある日、ソファーでお漏らしをしたときには、鬼のように怒ってしまいました。 自己嫌悪になった私は、母親に相談しました。すると母親は、「成長とともにできるようになるから、怒らずに、できたら褒めてあげてね。焦らなくても大丈夫。」と言ってくれたのです。その言葉を聞いて、私は気持ちがすっと軽くなりました。実際に成長とともに息子はトイレでおしっこができるようになりました。 焦りから子どもに無理をさせていたことを反省した私。今後は息子が自分のペースで成長していけるように見守っていこうと思います。 作画/まげよ監修/助産師 松田玲子著者:近藤たかこ
2023年12月28日1歳を過ぎても歩く気配のなかった息子。一升餅を背負うときも、もちろんハイハイ。いつかは歩けるとわかっていても、私の不安は募っていきました。そんな息子についての義母の何気ないひと言が、私を傷つけたのです。悪気はないとわかっていても…息子が1歳2カ月になったころ、家族で義父母宅に泊まることに。翌日、義母の友人が息子に会いに来てくれました。楽しく談笑していたのですが、義母の友人が「なかなか歩かないのね。マイペースな子かな?」と何気ないひと言。義母はすかさず「うちの子たちが子どものころは、みんな1歳になる前には歩いていたのに、この子だけなの」と返答。 義母の友人は私に、「あなたの家系は遅かったの?」と尋ね、私は「知りません」とだけ答えました。いつか歩くだろうとわかっていても、気にしていることをサラッと聞かれるとすごく敏感になってしまい、私は深く傷つきました。 その後、実母に会う機会があったので「私はどれくらいで歩いたの?」と聞くと、「1歳3カ月くらいかな」とのこと。同時に、「つたい歩きもしてるから慎重なだけ。賢い子よ」と言われ、息子には息子のペースがあるのだから、と前向きに思えたのです。 1歳3カ月ごろ、息子はついに歩き始めました。義母たちに悪気がなかったとしても、私は責められているように感じてしまい、とても嫌な気持ちになりました。ふとしたときに今でも思い出すことがあるくらい、私の中ではつらい思い出です。今では息子は3歳になり、前転や後転も簡単にできるくらい運動が大好きな子に育っています。 イラスト/ミロチ著者:宮﨑るか
2023年12月17日2歳の次男を連れて皮膚科に行ったときのこと。その皮膚科はいつも混雑していて予約時間ぴったりに来院しても20分くらいは待つことになってしまいます。次男はとてもおしゃべり。待合室でずっと私に話しかけてくるのですが、声の大きさに私はヒヤヒヤして小声でしゃべるよう注意していました。するとそこへ、見知らぬ年配女性が強い口調で声をかけてきたのです……。 大きな声で話す息子に焦る私次男と私は順番が来るまで、おしゃべりをして待っていました。小さめの声で話していましたが、話に夢中になった次男は何度か声が大きくなってしまうことがあり、そのたびに「もう少し小さな声でお話しようね」と注意する私。 待合室にテレビなどはなく小さな音でBGMが流れているだけだったので、私は周りの人にうるさく思われていないかと気になっていました。 「ちょっといい?」診察が終わり、待合室に戻って会計を待っているとき、隣にいた年配の女性が「ちょっといい? その子いくつ?」と私に突然話しかけて来ました。少し強い口調で尋ねられたため、私は「うるさいと苦情を言われる!」と思い、「2歳です。うるさくてすみません……」と思わず謝罪。 すると女性は、「2歳なのにそんなにおしゃべりがじょうずなの? すごいわね! 大人しく待っていられるし、とても偉いわ!」と次男を褒めてくれたのです。予想と正反対の反応に私はびっくり。女性は「お母さんとのおしゃべりが楽しいからちゃんと待てるのね」とやさしく言ってくれて、私は心が温かくなりました。 病院を出たあと、私は次男に「ちゃんと待てて偉かったね」と伝えました。場に合わせた声の大きさを考えたり、周りに配慮したりすることは当然のことです。しかし私は周りばかり気にして、次男が楽しくおしゃべりしていることや、大人しく待っていられることに目を向けていなかったのです。「お母さんとのおしゃべりが楽しいから」というあの女性の言葉は、もっと次男の良いところを見てあげるべきだと私に気付かせてくれました。 イラスト/はたこ 著者:香川えりか
2023年12月17日わが家には2人の子どもがいます。夫は家事や育児を積極的におこなうタイプで、周りからはうらやましがられる存在です。ですが夫婦間で教育の考え方に違いがあり、少し口うるさいところがあるため、私は時々窮屈に感じることも。そんな夫ですが、自身の障害をきっかけに読み始めた教育本により、子どもとの関わり方に興味を持ち始めました。それだけ聞くと、とても素晴らしいことのように感じますが、夫の発言に私はイライラが止まらず……。発達障害をきっかけに教育に目覚めた夫夫は仕事の人間関係で適応障害になったことがきっかけで、「発達障害」と診断されました。自分の障害をきっかけに、子どもの発達や教育に興味を持つように。発達障害の本をはじめ、子どもとの関わり方に関するさまざまな本を読み始めました。 これまで、「雨じゃないのに長ぐつを履く」「水遊びがしたいから1日に2回お風呂に入る」など、生活の上で非合理的な行動を子どもがすると、「なんでそれをやらせるの?」とイライラしていた夫。ある程度のことは自由にやらせることが、子どもの学びに繋がると考えていた私と意見がぶつかり、たびたび険悪になっていました。 ところが、教育本を2~3冊読んだところで、一転、「子どもが何かをやりたがっているときは、やらせてあげることも大切だよ」と語るように。私は、「いやいや、私は最初からそう考えていたよ!」と思わず心の中でツッコミを入れました。 その後も、おもちゃを子どもたちと一緒に手作りしたり、パズルをしたり、私が以前からおこなっていることを、「これが発達にいいからやったみたらどう?」と、伝えてくる夫。正直、上から目線で伝えてくる夫に私はイライラしてしまいます。 私が今までおこなっていたことを、まるで「俺が教えてあげている」ことのように語られ、イラッとしてしまう私。ですが、適応障害によりいろいろなことに対する興味を失っていた夫が、「学ぶことが楽しい」と生き生きしている姿は喜ばしい限りです。また、今までは真逆の教育方針だったわが家ですが、今回のことをきっかけに考えていることが近くなったと感じます。家庭がより良い方向に向かうきっかけと考え、なるべくやさしい気持ちで夫を見守りたいと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子イラスト/ミロチ著者:南星 花
2023年12月16日双子の娘と息子は、現在1歳11カ月で絶賛イヤイヤ期です。何事にも「嫌」と言う2人に対し、イヤイヤ期は成長の証だと、普段はなんとかやさしい気持ちで接していたのですが、ママも人間です。娘のあるひと言で、私はショックを受けてしまいました。初めて言われた、「ママ嫌い!」私ひとりで双子にごはんをあげていたときのことです。娘が椅子の上に立ち上がり、食事がまったく進まないときがありました。最初は、「ごはんちゃんと食べようね」「座らないと危ないよ」などやさしく声をかけましたが、娘は「イヤ」と言って拒否。 椅子に座らないどころか、「ママき嫌い! ママ嫌い!」と言って、わざと食べ物がのったお皿を机から落として反抗したのです。 「ママ嫌い」と娘から初めて言われた私はショックを受け、数秒固まってしまいました。 落ち込むママに、双子の弟がとった行動すると、娘の隣で黙々とごはんを食べていた息子が、突然手を止めて私のほう見ました。そして、息子が「ママ好き! ママ好き!」と言ってくれたのです。 その後も、お風呂やねんねの時間などで「ママ嫌い」と娘が言うたびに、息子は「ママ好き」と言ってくれるようになったのでした。 あのときの息子は、私が娘の言葉で傷ついたと感じたのでしょう。娘と同じくイヤイヤ期の息子は、普段は何でも「イヤ」と言いますが、「ママ嫌い」とだけは言いません。娘の「ママ嫌い」の言葉によるダメージを打ち消すために、「ママ好き」と言ってくれているのだと思います。息子の思いやりあふれる行動に、日々感動するのでした。 監修/助産師 松田玲子イラスト/森田家著者:長谷川 なぎ
2023年12月16日YouTube「ゆずぴっちチャンネル」は、2020年に誕生したゆずき君の日常をご覧いただけるチャンネルです。普段の何気ない姿を納めた動画の数々は、どれもとてもかわいくて見ているだけでほっこり癒やされますよ。今回は、たくさんの動画の中から予防接種の一コマをご紹介します♪ ドキドキの注射……、一体どうなるかな?病院でBCGの予防接種! この日は予防接種の日。今回はBCGです。ゆずき君はご機嫌な様子でお医者さんの問診を受けています。 聴診器を当てるのも嫌がる素振りはありません。先生もやさしそうでニコニコご機嫌♪安心しているようです。 あれ? ……今から何するのかな? 落ち着いた様子のゆずき君ですが、ちょっと周りの様子が気になる様子。 「あれ……?? 先生何か持ってる。なんだろう……」という表情で、先生の様子を横目でうかがいます。 「ぼく今から何されるの……」とでも言いたげな眼差しです。 アンパンマンのうちわをパタパタ。先生たちは、気を紛らそうと必死です(笑)。 いよいよ注射のお時間! 消毒をして……いよいよ注射の時間が迫ってきました! パパもママも、先生も……ドキドキ……痛くて泣いちゃうかな!? ゆずき君はというと…… 大好きなパパの姿を発見してニッコリ♪ 満面の笑みです。 この姿、とってもかわいいですよ♪ ぜひ動画でご覧くださいね。 無事注射を打ち終えました! ……ゆずき君の反応は!? いよいよBCGを腕にギュッと打ちます! しかし…… キョトン。 ゆずき君、まったく泣くことはありません! 表情1つ変えずに無事終了!! これには、パパやママはもちろん、先生もびっくり。 よく頑張ったね♪ 注射を打ち終えたあと、パパやママにもたくさん褒めてもらったゆずき君。泣かずにできて、とってもお利口さんでしたね♪ ※予防接種や診察などの様子を撮影する際には必ず病院に許可をとって撮影するようにしましょう。 YouTube「ゆずぴっちチャンネル」では、他にも癒やされる動画がたくさん! 月齢ごとにたくさんの動画がアップされているので、ゆずき君の成長をたくさん見ることができますよ。ぜひチェックしてみてくださいね。 BCG予防接種を打たれても眉一つ動かさない赤ちゃん【生後5カ月】|ゆずぴっちチャンネル 画像提供・協力/ゆずぴっちチャンネル
2023年12月08日フランスで3歳と1歳の男の子を育てている私。長男は今年の4月から幼稚園へ通い始めました。フランスの幼稚園ではおむつは禁止。おむつが外れていなくてもパンツをはいて登園しなければなりません。長男はいつもパンツにおしっこをしたあとに「おしっこ!」と教えてくれる状態。毎日幼稚園で少なくても3回はパンツにおしっこをしてしまいます。そんなこんなで登園し始めて1カ月が過ぎたころ、長男をお迎えに行ったときにいきなり園長先生から呼び出しが! そして、園長先生の言葉に私はショックを受けてしまったのです……。失敗続きの長男私は、入園時に園長先生から「おむつは外れていなくても、他の子どもにつられるということもあって自然とおむつは外れますよ」と聞いていました。長男のトイレに関してとても心配していた私はその言葉に救われました。幼稚園から毎日大量に持って帰ってくる汚れた衣服を見ても「もうすぐおむつは外れるから!」と期待していたのです。 しかし、入園して1カ月を過ぎてもまったく外れる様子はありません。家でも失敗が続く長男に、次第に私はストレスを感じるようになっていました。 まさかの園長先生の言葉ある日、幼稚園へ長男をお迎えに行った際、園長先生から呼び出しがありました。園長先生は「○○(長男の名前)はまだトイレの準備ができていないようなので、おむつをつけて登園できますか? あまりにも頻回に失敗が続くので授業が進まないのです。もし心配ならかかりつけ医に相談されてもいいと思いますよ」と相談が! 私はまさかの言葉にショックを受けました。「3歳でおむつが外れないからといって病院に行くなんて考えられない……」と、園長先生の言葉も受け入れられずにいたのです。 夫の言葉私はさっそく、夫に園長先生の言葉を伝えました。すると、夫は「子どもによってペースが違うから気にすることはないよ。フランスではすぐに医者に相談っていうけど、病気ではなくて気軽にアドバイスをもらうっていう意味だから」と言いました。 私は、夫との園長先生の言葉の受け取り方の違いに驚き「私が園長先生の言葉を重く受け止め過ぎなのかな」と気づきました。今は長男は幼稚園ではおむつをして、家ではおむつを外してトイトレをしています。 「幼稚園へ行けばおむつが外れる」と期待していた私は、園長先生の言葉でどん底に落とされたような気持ちになりました。しかし、園長先生が「いつかおむつは外れるから」と言ってくださっていたように、周りの知り合いや家族も同じように私に声をかけてくれます。これからも「うちの子はちょっと遅いだけ」と思うようにして気長にトイトレをおこなっていこうと思います。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:岩見 エリ2人の男児の母。看護師歴12年、フランスで出産し子育て中。
2023年12月07日息子のお昼寝時間。つい一緒にうとうとしてしまって、目を覚ますと……、まだ歩けないはずの生後8カ月の息子がありえない場所に! 一瞬で血の気が引いてしまいました……。 なぜそんなところに…!?休日、生後8カ月ころの息子と家にいたときのことです。お昼寝の時間、息子を寝かしつけながら、つい一緒にうとうとしてしまった私。なんとなく、胸騒ぎがして目が覚めると……お昼寝しているはずの息子がいません。 あわてて部屋を見渡すと、まだ歩けないはずの息子が部屋にあるロフトのはしごのてっぺん近くまで登っているのを発見! 一瞬で血の気が引きましたが、息子を刺激しないようにニコニコ顔で近づいて、なんとか無事救出しました。もし息子が足を滑らせていたら……と考えると恐ろしいです。 当の本人は高い場所を怖がらず、こちらにドヤ顔さえしていましたが、親としては冷や汗をかいた出来事でした。それ以来「まだできないから大丈夫」と決めつけて息子から目を離すことはやめようと心に誓いました。 ※家の中には乳幼児にとって事故やけがにつながる危険な物がたくさんあります。触られて困る物は柵をを取りつける、高いところに置く、ボタンや硬貨・電池など口に入りやすい物を出したままにしないなど、安全対策をしっかりおこないましょう。 イラスト/ふくふく監修/助産師 松田玲子著者:あさふじこ
2023年11月28日好みがはっきりして、こだわりも強くなってきた4歳のイヤイヤ期。小さいころには通用していたごまかしも効かなくなり、子どもと私の気持ちのバランスをとるのにひと苦労しています。そんな中、どのように接すればお互いに疲れないか、喜怒哀楽を使って試してみることに。今回はそのときの体験談をご紹介します。 できたことを見つけて喜び一緒に楽しむお片付けをしたくないしお手伝いもしたくないと言われたときに、「この色鉛筆はここにきちんと片付けられたんだね」「スリッパを揃えておいてくれたからパパが喜んでたよ」など、先に喜んだりうれしかったことを伝えると、気持ちが前向きになって「イヤ!」が減ったような気がします。 「ママとどっちが早く片付けられるかな」と競争するのも合っていたように思いますが、私自身の気持ちや時間に余裕がないときはなかなか実践できませんでした。 心に直接訴える! 怒る・悲しむ3回やさしく伝えても行動しない場合や、改善されない場合は叱るようにしていた私。その場合、私の感情はすっきりしますが、娘の気持ちは追い付かず余計にイヤ!が強くなる傾向になっていました。 イヤイヤのご機嫌斜めの状況になってから話を聞いてもらうのはとても大変なので、「叱りたくないからお願い」「ママの話を聞いてくれなくて悲しい」と伝えると、少し効果があったように思います。ただ、娘が私の口調の裏側の怒りを感じとっているのか、ふてくされながら行動するので、お互いにあまり気持ちのいいものではありませんでした。 してほしいことを淡々と冷静に伝えるパズルや塗り絵など終わりが見える遊びや粘土、工作などで集中しているときは、してほしいことだけを伝え、あとは見守るようにしました。また、テレビや動画を見ていてすぐに行動に移せない状態なら、「今していることが終わったらお願いね」や、時計を一緒に確認しながら「長い針が12になったらおしまいにしてね」と伝え、娘の行動を優先させるようにしました。 早く行動してほしい気持ちはもちろんありますが、娘の優先順位を尊重して冷静に話すと、自分で気持ちを切り替えて行動してくれるようになったのです。 いろいろと試してみましたが、失敗して言い合いになることもあるほか、娘や自分自身の気持ちが整わず2人で泣くことも……。毎日穏やかにとはなかなかいきませんが、危ないことや後回しにできないもの以外は見守る心のゆとりを持ち、娘のイヤイヤとじょうずに付き合う方法をこれからも探していきたいと思います。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子イラストレーター/miyuka著者:斎藤なおみ4歳のひとりっ子園児の母。知人のいない夫の地元で、義実家と敷地内同居をしながら子育てに励む。好きな言葉は「大丈夫」「しょうがない」。
2023年11月28日初めて壁にぶつかったのは、息子が生後2カ月のときでした。完ミだったので1回に140〜160ml×6〜8回飲むと言われているのですが、1回40mlくらいしか飲まず、体重が増えなくて困っていました……。医師から告げられたまさかの言葉保健師さんに相談して、哺乳瓶の種類を変える、体をたくさん動かすために長めの散歩をするなどを実践。また、寝るときはおしゃぶりが必須だったので、寝そうなときにおしゃぶりと哺乳瓶を入れ替えて飲ませるなど工夫しましたが、どれも失敗に終わりました。 生後5カ月を目前にして、かかりつけの小児科で相談をしたところ、育児用ミルクが苦手な子も一定数いるから離乳食を早めに開始してみてはどうかと提案してもらいました。そこで、生後5カ月に入ってすぐに離乳食を開始。すると今までの苦労はなんだったのか思うくらい、ばくばくと食べ、もっと欲しいとおかわりをねだるくらいになりました。体重も順調に増えています。 育児用ミルクを飲んでくれないと神経質になり、とてもつらかったのですが、医師に相談しながら息子に合った方法で育児をしていけばよいのだと学び、心が軽くなりました。 作画/まげよ監修/助産師 松田玲子著者:福田つぐみ2020年生まれの子の母。現在はシングルマザーで仕事と育児の両立の難しさを感じている。
2023年11月27日わが家の少数派?おそらく定型発達の夫ですUpload By 丸山さとこわが家は夫と息子と私の3人暮らしです。息子と私が神経発達症(発達障害)のため、おそらく定型発達である夫は、この家では少数派な存在です。息子や私に比べて一般的とされる感覚を持っているはずの夫ですが、わが家ではその「一般的な感覚・普通の感覚」があるがゆえに苦労をすることが多いそうです。今回は、そんな夫に「息子が発達障害だと告げられた時、どう感じていたか」「どんなところに苦労しているか」などいろいろとインタビューしつつ、わが家の子育てを振り返りました。息子のコウは3歳児健診の際に発達検査を受けるように提案され、「ASD(自閉症スペクトラム症)の可能性が高い」として療育園を勧められました。夫は私からその説明を受けた際、「うすうす感じてたけど、やっぱりそうか」と思ったそうです。ショックや不安は特になかったと言います。「ASDであろう妻が普通に暮らしているのだから、息子も本人なりに工夫をしていけば何とかなるだろう」と考えて特にショックは受けなかったそうです。(当時の私はまだ未診断でしたが、夫は私のことをASDだろうなと思っていたのだそうです)Upload By 丸山さとこただ、発達検査の結果には納得したものの、療育園に行くのは「わざわざ?家では一応意思の疎通がとれているし、行かなくてもいいのでは?」と思っていたそうです。私の説明を受けて『なら行くのもいいかな』とは考えたものの、必要性はそこまで感じていなかったとのことでした。私はこれらの話を聞いて、「それくらい、コウが就学するまで夫は大きく困っていなかったのだろうな」と思いました。これは、当時夫がとても忙しく、コウとゆっくり接する時間が少なかったことも影響したかもしれません。また、実際に未就学児の頃までは大きな問題が出にくかったことからも、「夫がコウの障害を感じる機会は少なかっただろうな」と思いました。未就学児の間は周囲の子どもも幼いため関わる大人の手も厚く、コウの苦手なところが目立ちにくい時期でした。コウの特性ゆえの言動に振り回されるようになった小学校時代その後コウが小学校に入学し、未就学児までの周囲のフォローの手厚さがなくなってからは、夫も『コウと周囲の子どもたちとのズレ』を感じるようになったそうです。小学1年生の時にはすでにハッキリとズレを感じていたと夫が言うので、私は意外に思いました。未就学児の頃ほど手厚くないとはいえ、1年生は『まだ小学校生活に不慣れな学年』として学校からのフォローが多い時期だったため、大きなトラブルは目立っていなかったからです。夫は、トラブルの有無だけではなく、普段の学校生活でもコウの様子を丁寧に見ていたのだなと感じました。Upload By 丸山さとこ「コウに関して、今までで一番大変だったと感じた時期はいつ?」と夫に聞くと、「小2の後半から小5の辺りかな~」と言うので、「分かる分かる。私も同じ」とうなずきました。小学2年生以降は周囲の子どもがルールや集団行動に慣れはじめる時期です。大人のフォローが減ってくることもあり、コウにも大小さまざまなトラブルが起きるようになりました。その頃からは、夫も生活の中でコウに対して「話が通じないのは困る」と感じることが増え、ストレスが強くなっていったそうです。小学校6年生から少しずつ落ち着いてきたコウは、中学生の今、話が通じずに思い込みでパニックになることがグッと減ったと感じます。夫も「今のコウと接するのは、あの頃(小2~5)よりもずっとマシ」としつつ、今でもイライラすることは多いと言います。「分かってることなんだから、毎日のことなんだからやろうよ! となってイライラしてくる。障害だからとは分かってるがムカッとしてしまう」と夫が言うのを聞いて、今、それを素直に口にできる家族関係でいられたことは良いことなのだろうなと感じました。ムカっとするとは言っても、夫は息子に毎日キーキー怒ることはありません。私は毎日ギャーギャー怒っては、ときどき夫に止められています。そのため、今回のインタビューで夫が「さとこがコウと接しているのを見て『ああいう関わり方をできたらコウも自分も楽だろうな』と思う」と言ったのは意外に感じました。Upload By 丸山さとこ「私からコウへのどういう関わり方をよいと感じるの?」とさらに聞くと、夫はウンウン悩みながら答えてくれました。「やれ!と言って強要するのではなく、コウが自分で選んだと感じるような関わり方をしてるよね。選択肢はこれだ、今の状況はこうだっていうのを根気よく話してる」「コウの『何で』に応えてるからすごいなと思う。俺は『何でじゃないよ、やれよ!』ってイライラしてくる」とのことでした。それらの夫の言葉を聞いていた私は、「いやもうその気持ちめちゃくちゃ分かりますけど!?」と全力で同意しました。Upload By 丸山さとこ私も毎日『何でじゃないよ、やるんだよ』『何でかについては100万回説明しましたが?』と思いながらコウと接しています。そしてそれを夫に愚痴ったりもしています。夫はそれらの私のもがき方を知った上で「いい関わり方をしている」と思ってくれているのだなとありがたく感じました。理想と現実の間をアクロバット飛行している感じの毎日です最後に、「コウとの接し方について本など読んだことはある?」と改めて夫に尋ねてみると「発達障害(神経発達症)については本やインターネットで多少勉強したが(コウのことは)よく分からない」と言いました。「全然分からないわけじゃないし、ASDやADHDの特性やあるあるに関しては『コウもそうだな』と思うことはたくさん書いてある」「けれど、生活の上で困ったことに対して、本やインターネットに書いてあるようなことは既にやっていて、それでも解決していないわけで。そこを補う情報はないなと感じる」これらの夫の発言を聞いて、現役の保護者としての重みのある言葉だなと思いました。私自身も日々、同じように感じています。Upload By 丸山さとこ私の場合は、SNSなどで支援者の方のお話を聞いて「私が保護者としてブレない対応をできてないのが良くないのだろうな~!」と思うこともしばしばあります。ですが、夫と私のかわいい子どもはこの『ASDとADHDがある話が通じにくいコウ』であり、そのコウの親は夫と私のほかにはないわけで……。『話がスッと通じる息子』という幻想を追いかけても仕方がないように、『上手いこと子どもに対処できる安定した親』という幻想を追いかけても、現実的ではないのだろうなと思います。ヒートアップするお互いを「どうどう」と制しつつ、「助け合って子育てをしていきたいな」と改めて感じさせられた夫へのインタビューでした。Upload By 丸山さとこ執筆/丸山さとこ(監修:初川先生)夫さんにここまでの子育てを振り返ってのインタビューをしてみたエピソードをありがとうございます。さとこさん、夫さんそれぞれお互いへのリスペクトもありつつ、そしてお互いに共感する苦労もありつつ、素敵なパートナーシップだなと感じました。日々の子育て、そしてそこに関わる自分たちという状況から一歩引いて、俯瞰して振り返る・語り合うことができているのがいいですね。発達障害(神経発達症)がある子どもへの対応のコツなど、本やインターネットに出ている情報は助かる面もありますが、しかしいまひとつフィットしない面もあると思います。それは、同じ障害があったとしても、誰一人として同じ人がいないからです。そして、さとこさんも書かれているように、お子さんや保護者の側にうまくできる時とできない時があるなど、コンディションによる面もありますし、理想や幻想を追ってしまって実際の様子とは違うのにぐいぐい強行してしまう時もあると思います。対応のコツに関した情報などは使えそうな面は取り入れつつ、わが子のために少しカスタマイズしたり、そのような試行錯誤のプロセスごと子育てのパートナーや支援者などとまた話し合うなどを通して、ときどき冷静になって振り返りの時間を取れるとよいでしょう。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2023年11月20日私の住む地域では入園前におむつがはずれていなければならない園が多いことを知りました。息子は1歳半のころからトイレトレーニングを始めていましたが、3歳前になってもまったくおむつがはずれる気配がありません。そこで強制的なおむつはずしに出ましたが、なかなかうまくいかない日々。ある日、私の怒りは爆発してしまいました。しかし、うまくいかないのには理由があることを知って怒ったことを後悔しています……。夏に家の中でおむつを強制的に外した1歳半のころからトイレトレーニングをしていましたが、3歳前になってもおむつがとれる様子のなかった息子。ネットの体験談や友人から、「夏は室内で何もつけないでいるといい。部屋の中でおもらしはしてしまうけれど、子ども自身それが嫌で1カ月でおむつはずれができるようになる」というアドバイスがあり、3歳前の夏ごろそれを決行しました。 おむつもズボンもはかないことに対してはなんの抵抗も見せず、むしろ快適そうに過ごしていた息子でしたが、アドバイスとは裏腹に、2週間経っても3週間経っても自らトイレに行くことが成功することはなく、リビングでおもらしをしてしまうという日々が続きました。 日中はおむつからおむつパッドに変更家でのおもらしがまったくなくならないまま2カ月が過ぎたころ、少し肌寒くなってきました。そこで、何もはかないトレーニングは諦めて、おむつからおむつパッドに切り替えました。おむつパッドはおむつと違って、1回おしっこやうんちをしただけで子どもが不快感をおぼえると友人から聞いたからです。 トイレに行くことを促されると、タイミングが合えばトイレでおしっこやうんちをすることができるようにはなってはいましたが、自分ではタイミングが掴めていなかった息子。おむつパッドからおしっこが染み出すことが多々ありました。そうこうしているうちに、気づけばおむつはずれに1年以上かかっていました。私はストレスが溜まっていき、息子の失敗を責める回数も増えていきました。 ショッピングモールのトイレで怒りが爆発ある日ショッピングモール内で、おむつパッドからおしっこが染み出していることがわかり、急いでトイレへ駆け込みました。1年以上のおむつはずれの失敗の日々にストレスが頂点に達していた私は、「なんでできないの! なんでわからないの!」と息子を責め立ててしまいました。 涙目で私の顔を見ながら、小さな声で「ごめんなさい……、ごめんなさい……」と謝り続ける息子。その言葉で私は、なんでこんなに小さな子どもを責めているんだろうとハッとしました。そして同時に息子の心を深く傷つけてしまったと後悔しました。 理由があったことを知って……幼稚園選びが始まったころ、ある幼稚園説明会で「おむつははずれていたほうが良いと思う親御さんが多いと思いますが、焦らないでください。このころはまだ膀胱が未発達な場合があって、本人ではどうしてもコントロールがきかないこともあるんですよ」ということを教えてもらいました。 息子は体も標準より小さかったのでこの説明はとても腑に落ちました。そして私は説明会後からは精神的にラクになっておもらしをしても責めることはまったくなくなりました。おもらしをしても怒られないことで息子もリラックスした様子になり、それから3カ月後のある日、突然トイレに完璧に行けるようになったのです。 息子の発達を見定めることなく、おむつはずしのトレーニングを1年以上強制したことは、親のエゴだったと反省しています。子育て中うまくいっていないときに、自分だけでなんとかしようと頑なになることは良くないことなのだと気づいた出来事。おむつが完全にはずれた3年たった今でも、思い出しては私は「ごめんね」と息子に思うのでした。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:大井絵衣5歳男児の母。「楽しく子育てがしたい!」がモットー。台所育児を実践中で、息子が1歳のころから毎日夕飯を一緒に作るのが日課。自身の育児経験を中心に、子育て関連の記事を多く執筆中。
2023年11月08日「東大卒はなるべく隠しておきたい」という当事者の言葉『ルポ高学歴発達障害』は、世の中で言われる「高学歴」の発達障害当事者10人のインタビューや、大学教員、精神科医、支援団体への取材を通じて「理解が得られにくい不条理」に迫った1冊です。このコラムでは、著者である姫野桂さんのインタビューをお届けします。Upload By 発達ナビ編集部――姫野さんはご自身の経験も合わせて、発達障害についてさまざまな発信をされてきました。今回、「高学歴発達障害」をテーマに選ばれたのはどのような思いからですか?姫野桂さん(以下、姫野):以前、高学歴なのに発達障害の特性で仕事がうまくいっていない方の記事を読みました。今まで取材してきたなかでも京都大学を卒業している方で、同僚はすぐに覚えられる電話対応などの仕事が覚えられずにうつ病になってしまったとお話ししてくださった方がいました。高学歴というとエリート道を進んでいると思われがちですが、実は悩みも抱えている人が多いことを伝えたくて本にしました。また、私自身は超高学歴ではありませんが、就職活動や会社員時代に苦労したのでそういった苦悩も書きたかったからです。――大人の発達障害当事者の方からは、「ケアレスミスが多い」「マルチタスクが苦手」「職場でのコミュニケーションがうまくいかない」といった声が聞かれますね。姫野さんご自身の苦労とは、どのようなものだったのでしょうか?姫野:就職活動で例を挙げると、当時は自覚がなかったのですが算数障害があり、SPI(適性検査)の数学がまったくできませんでした。大手企業はSPIを導入しているところが多かったため、大手企業は避けるようにして中小企業に絞りました。――そうすると面接に進めるように?姫野:そうですね。ただ、自分をより良く見せることが不得意なこと、本音を話してしまうことなどから、うまくいきませんでした。例えば、「なぜ弊社を選んだのですか?」と聞かれた際に「福利厚生が良かったからです」と答えたり、「何か質問はありませんか?」と聞かれた際に「残業はどのくらいありますか?」といった質問をしたりしていました。――今回、10人の発達障害当事者の方を取材されています。印象的だった言葉を教えてください。姫野:東京大学法学部卒の女性の「東大卒はなるべく隠しておきたい」という言葉です。東大卒ということで期待されるボーダーラインが上がってしまうという点は、理不尽だと思いました。※本書では当事者の方のプライバシー保護のため、氏名や年齢、事実関係などが一部変更されています最後に、石川さんに東大卒であることを“損”に思ったことはあるか聞いてみた。「それはあります。やはりハードルを上げられてしまうので、「東大卒だったら何でもできるだろう」というような感じで“合格ライン”が上がってしまう感じがあるんです。だから、なるべく隠しておくほうが得だなと思います。石川真里さん(東京大学法学部卒業)の言葉――早稲田大卒の男性も同じようなことをお話しされていますね。結果的にその会社は辞めたのですが、そのとき僕を怒鳴っていた上司は学歴コンプレックスがあったんです。「お前は俺が行きたかった大学を卒業しているのになんでそこまで仕事ができないんだ」と言われたことがあって。(中略)必要のない限りは、大学名を口にしなくなりました。三崎達也さん(早稲田大学経済学部卒)の言葉――そして、お二人とも「東大は自分にとても合っている場所だったので、それはすごく良かった」「自分のポジティブな部分を作ってくれたのは早稲田のおかげ」というように、誇りに思われているのも印象的でした。プライドとの折り合い――精神科医の熊代先生とは、高学歴の発達障害者が自身のアイデンティティと向き合っていくことの困難さについてお話しされていますね。ご自身の体験と重なるようなことはありましたか?姫野:私自身、発達障害が分かったのが30歳のときでした。就活を始めた頃、鬱病を疑って心療内科にかかったのですが、発達障害については何も言われず、抑鬱状態という診断を受けました。もっと早く発達障害があると分かっていたら、就職活動の仕方や仕事選びも変わってきていたのではないかと思います。当時はリーマンショックの影響で周りの友人もなかなか内定が出ない人が多かったので、発達障害が原因ではなくリーマンショックのためだと考えていました。それでも、「なぜ人事受けが良いはずの大学なのに受からないんだ」という葛藤がありました。そのあたりのプライドの折り合いをつけられたら良かったなと思います。子どもの頃から学業では優れていても、社会関係の部分ですごく弱みや苦手があるということを踏まえて、天狗にならないようにするというか、学歴を鼻にかけないようにするのが処世のあり方として結構重要になります。そのためには自身の発達適性の早い段階での把握は肝要です。(中略)ただし一方で、「自分には何かできるはず」「秀でたものがあるはず」といったアイデンティティを持つことには可能性もあるんですよね。ここも高学歴発達障害者の方のアイデンティティの形成戦略としてかなり難しいところです。熊代亨さん(精神科医)の言葉「大学が一番楽しかった」という声――筑波大学における学生支援についても取材されていますね。姫野:筑波大学のヒューマンエンパワーメント推進局の取り組みは素晴らしいと感じました。特に発達障害のある高校生へ向けた「大学生1日体験講座」で、10名限定ですが高校生一人ひとりに学生のメンターがつき、中には「障害学生支援技術」などを履修したピア・チューター(有償のボランティア)がいるのはとても魅力的だと思いました。ピア・チューターになるには自由科目の「障害学生支援技術」を履修したうえで、視覚障害、聴覚障害、発達障害といった形でコースに分かれた集中講義を受けてもらいます。佐々木銀河さん(筑波大学ヒューマンエンパワーメント推進局)の言葉ただ、多くの高学歴発達障害者を取材してきて、ほとんどの人が「大学が一番楽しかった」と答えています。社会に出てからどう自分の特性とつき合っていくかが課題だと思っています。――たしかに、「社会に出てから」「就職してから」直面した困難がインタビューからも強く感じられますね。最後に、本書をどのような方に読んでほしいとお考えでしょうか。姫野:高学歴発達障害当事者だけでなく、同僚や家族、友人など身の回りに高学歴発達障害の方がいる方にも読んでいただき、周りの期待やエリートのイメージと実情との乖離、活躍している大学時代の友人との比較、アイデンティティとの折り合い……といった「高学歴であるからこその葛藤」があることを知ってほしいです。そして、「あの人は高学歴だから」という前置きを外して個として見てもらえたらと思いますし、彼らが苦手そうなことにぶち当たって困っていたら「何か手伝おうか?」と声をかけるなど、そっとさりげなくフォローしていただきたいです。――ありがとうございました。姫野 桂さんフリーライター。1987年生まれ。宮崎市出身。日本女子大学文学部日本文学科卒。大学時代は出版社でアルバイトをし、編集業務を学ぶ。卒業後は一般企業に就職。25歳のときにライターに転身。現在は週刊誌やウェブなどで執筆中。専門は性、社会問題、生きづらさ。著書に『私たちは生きづらさを抱えている発達障害じゃない人に伝えたい当事者の本音』(イースト・プレス)、『発達障害グレーゾーン』(扶桑社新書)、『「発達障害かも?」という人のための「生きづらさ」解消ライフハック』(ディスカヴァー21)『生きづらさにまみれて」(晶文社)電子書籍『ダメ恋やめられる!?発達障害女子の愛と性」(集英社)。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年10月27日生まれて3カ月が経ち、首がすわってきた赤ちゃんが周りに興味を持ち始めたのか、辺りを見回すようになりました。そして横抱きだとぐずるようになり、わが家のパパが「どうしたらいいのか?」と、赤ちゃんの抱っこに奮闘したお話です。生後3カ月までは横抱きだった赤ちゃんわが家のパパは、まだ赤ちゃんの首がすわっていないときに、毎日マメに抱っこをしていました。そのためか、パパに抱っこをされると赤ちゃんはじっとパパを見つめて、落ち着いていた様子でした。 そして生後3カ月が経ち、顔を見て笑うようにまで成長しました。その笑顔を見たパパはとても幸せそうに微笑んでいて、パパと赤ちゃんのふれあいを目にした私も幸せな気持ちになりました。 首がすわり出したら周りが気になる?生後3カ月を過ぎたころ、人の顔を見て笑うようになっただけではなく、首を頻繁に動かすようになりました。周りが気になるようで、自分の近くで動いている物を見つけると首を動かしながら目で追うようになったのです。 特に、パパや私に抱っこされているときは見える光景が違うからか、さまざまな物を見ようと必死に首を動かすようになりました。赤ちゃんの気持ちの変化に気づいた私は、あえてパパには赤ちゃんの変化を話さず、自分で気づいてくれたらいいなと思い様子を見ていました。 赤ちゃんの気持ちに気づいたパパ赤ちゃんは首がすわるようになってから、周りを見やすいように縦抱きをしたほうが落ち着くようになってきました。今までは横抱きで落ち着いていたけれど、それだと泣いてしまうようになり、パパは困惑。 最初はどうすればいいのかわからなかったパパですが、抱っこの仕方を変え、膝に座らせて顔を覗き込んだとき、にこっと赤ちゃんが笑ったのです。その表情を見て、パパも赤ちゃんが座っている体勢にしてほしいということがわかったようです。 さまざまな光景を楽しめるようになった!まだ赤ちゃんの腰はすわっていないので、支えた状態で縦抱きをするようになったパパ。今では赤ちゃんがはっきりと周りを見回すようになったこともあり、パパと一緒にいろいろな物を見られるようになりました。成長と共に、赤ちゃんとの距離感もグッと縮まったように思います。 赤ちゃんが笑ってくれるのもパパにとってはうれしいみたいですが、同じ光景を共有したり楽しんだりすることでより一層愛情が深まっているようです。「これからいろいろなところに連れて行ってあげたい!」とパパも張り切っています。 毎日ふれあっていても、赤ちゃんの成長が早くてどうしたらいいのか戸惑ってしまうことがあります。ですが、抱っこの仕方を試行錯誤したり、自身の努力で赤ちゃんとの接し方を学んだりして、距離感を縮められることにパパが気づいてくれたことがとてもうれしかったです。毎日熱心に赤ちゃんと向き合ってくれるパパに感謝しています。 監修/助産師 松田玲子著者:永田真結4歳の長女、2歳の長男、0歳の次女を持つ母。自身の妊娠、出産、育児に関する体験談を中心に記事を執筆している。
2023年10月25日育児書に書いてある成長の発達段階よりゆっくり成長するわが子。2歳近くになっても単語を発しないわが子を会わせるたびに、毎回義父に「まだ喋れないの? なんで?」と指摘され、私は嫌気がさしていました。そんななか夫に不満をぶつけたところ、子育てのうえでとても大事なことに改めて気づかされました。そんな私の体験談です。 単語を発しないわが子私はフランス人の夫と結婚し、わが子にはフランス語と日本語の2カ国語で育児をしています。現在1歳8カ月のわが子は、私たちの言葉を理解し意思疎通はできるものの、わが子が発する言葉はまだ赤ちゃん言葉で何を喋っているのかは理解できません。 周りの同い年の子どもたちは「パパ・ママ」と単語を話し始めているなか、まだ単語を喋りださないわが子。しかし、私は「2カ国語で喋っているからしょうがないし、いつか時期がくれば喋りだす」と思っていました。 遅いのは悪いこと?もともとわが子はどちらかというとのんびり成長するタイプ。歩き出すのも1歳5カ月からでした。義父からも会うたび「まだ歩かないのか?」と聞かれ悩んだ時期もありましたが、結局時期がくれば歩き出したので、それからは義父の言葉を気にしないように努めました。 しかし、今回もまた「まだ喋れないの? なんで?」と義父から聞かれるように。私は「定期健診で医師から2カ国語で喋っているから喋りだすのは遅いかもと言われました」と説明。それでも、毎回「相変わらず●●はのんびりだな」と言われるたびに私はストレスさえ感じるようになりました。 成長のペースはそれぞれ!会うたび成長の遅いわが子は問題があるかのように言う義父に、私は嫌気がさして夫に不満をぶつけました。 そして夫に「フランスではまだ赤ちゃんの時期からベビーシッターに預けるママが多い。早々に社会に出る子が多いから成長にも差が出るかも。でもそれが良いってわけじゃないし、わが子のペースを信じてあげようよ」と言われ、私はわが子が歩き出した時期のことを思い出したのです。「そうだ、それぞれ家庭環境や子どもの成長ペースがあるから焦ってもしかたないんだ」と改めて学びました。 成長のペースがゆっくりしているわが子のことを義父が心配してくれていることはわかっているのですが、毎回「遅い」ことばかり指摘されることがストレスでした。しかし、今ではわが子は健康にわが子のペースで着実に育っているので、親の私たちはその成長に自信を持ち、見守ることが大切だと思いました。 イラストレーター/星田つまみ 著者:岩見 エリ1男の母。看護師歴12年、現在はフランスで出産し子育て中。
2023年10月23日次男を出産するため、1歳の長男を連れて実家に里帰りしていたときのこと。なぜか洗面所が気に入ってパトロール。誰かが洗面所にいると、じっと行動を観察していました。そんなとき、急に不思議なしぐさをするようになり……。 洗面所でみんなを観察する息子次男出産のため、1歳の長男を連れて実家に里帰りしていたときのこと。なぜか洗面所が好きで、誰かが洗面所にいると何をするでもなく、みんなの行動を観察していました。ある朝、いつものように私の横で顔を洗うマネをゴシゴシ。そして突然、ニコニコしながら自分の口のなかに親指を突っ込み、ガシガシと上の歯を押し始めました。 私は「何が起きた!?」と焦ったのですが、後からきた父を見て納得。父は入れ歯をしており、夜間に洗浄していた入れ歯を朝起きてから装着します。息子はいつの間にかそんな父の様子を観察しており、そのマネをしたようでした。そんな所まで見ていたの!?と家族全員で大爆笑。 みんなが笑ったのがうれしかったのか、その後何度も同じ行動をするように。子どもの吸収力は高く、周りの様子をよく観察しているんだなと驚きました。何をマネされるか分からないので、日々の行動には気を付けようと思います。 ◇ ◇ ◇ 大人のほうはまだまだ赤ちゃんだと思っていても、子どもは周りの人の表情や行動をしっかり見ていますよね。こちらが笑っていたら笑顔になり、怒っていたらシュンとしたり。子どもの行動に成長を感じながら、育児を楽しみたいですね。 作画/森田家著者:碓井あかり年子の男児2人を育てるアラフォーママ。イヤイヤ期真っ盛りの2歳長男、ハイハイでどこまでも突き進んでいく自由奔放な0歳次男に、日々振り回されている。
2023年10月19日娘が1歳半のときのお話です。このころの娘は少しは言葉を理解しているようでしたが、まだ周りの状況を理解することはできないと思っていました。しかし、私が風邪で倒れてしまった際、予想外の行動をとってくれたのです。ママが風邪でダウンした日ある日、私は風邪をひいてしまいました。熱が39度まで上がり、1日中強烈な吐き気に襲われました。もう、育児どころではありません。 実母が家に来てくれて、双子の娘と息子の面倒をみてくれることに。私はすぐに病院へ行き、胃腸風邪(感染症胃腸炎)の診断を受け、帰宅後は寝室で横になっていました。 いつもと違う様子に気づいた娘当初、娘は普段通りの様子でした。しかし、娘は私がいつまでたっても戻らないことを不思議がり、寝室で寝ている私を探し当てました。娘は「遊ぼうよ」と言うように、横になっている私の顔の前におもちゃを差し出します。 私は、「遊ぶのは無理だよ。ママは病気なの」と伝えましたが、娘は理解できていないようでした。しかし、いつまでたっても構ってくれず、横になるばかりの母親の様子に、娘なりに何かが変だと悟ったようです。 娘がまさかの行動に!?何かを感じとった娘は、おもちゃをその場に残し、どこかへ行って戻ってきました。すると、娘の手には娘の大好きなラムネとクッキーが握られていました。「あいっ」と元気な声で私に渡すと、再びどこかへ行き、今度は私のスマホを持って戻ってきた娘。 私がスマホを受け取ると、またどこかへ行き、今度は私がよく読んでいる雑誌を持ってきてくれたのです。そこで、ようやく私は娘の意図に気が付きました。きっと娘は、私が喜ぶものを持ってきてくれたのだと思います。 ママに喜ぶものを渡して、元気を出してほしいという意味だったのでしょう。病気の意味は理解できずとも、娘なりにいろいろ考えて私を励ましてくれたのだなと、娘のやさしさに感動しました。 監修/助産師 松田玲子イラスト/森田家著者:長谷川 なぎ
2023年10月18日YouTube「rare cheese baby」は、3人の子どもたちの日常をご覧いただけるチャンネルです。3人の仲良しな姿が「可愛い!」と人気ですよ。今回は、妹さんが寝返りを覚えたての頃の動画をご紹介します。寝返りができるようになったばかりの妹さん。コロコロと寝返りをしまくる姿がとっても可愛らしいですよ。 お姉ちゃんがお昼寝した隙に家事をしたいママ お姉ちゃんがお昼寝をしたので、その隙に家事などをしたいママ。 妹さんもご機嫌♪今がチャンス!妹さんも泣かずにいるので、今が家事をするチャンスかな!? 歯固めやおもちゃを手に持たせて、メリーもセット!ご機嫌なうちに家事を済ませておきたいですね。 ママの作成は成功のようです♪手に持ったおもちゃでお利口さんに遊んでいる娘さん。 娘さんの様子をその都度確認しながら、ママは家事を行います。 ちょっと雲行きが怪しくなってきました…順調におもちゃで遊んでいた娘さんですが… おもちゃをポイッ! どうやら、おもちゃ遊びに飽きてしまったようです。 とうとう寝返りスタート! できるようになったばかりの、寝返りを今日もお披露目!クルンと上手に寝返りできました♪ そして… ママにも「寝返りできたよ!」と言っているかのような表情を向けています♪ 寝返りしてもしばらくご機嫌♪ 寝返りをしても、戻ることはまだできない妹さん。ママは家事の手を止めて、近くで妹さんの様子を確認。 すぐに泣いてしまうかな?と思っていましたが、ご機嫌に枕のタグで遊ぶことができているようです。 ママ、助けてー! 寝返りの体勢もキツくなってきた様子の妹さん。泣きそうな表情で、ママにお助けを求めます。 すぐ近くにいたママが、もう一度元のねんねの状態に戻してあげました。途中やりの家事も再スタート! 今度はすぐに寝返り(笑)家事に戻ったの束の間… 今度はすぐに寝返りをスタート(笑)もうおもちゃでは遊んでくれないようです…。家事をしている時間はありませんでした。 妹さんはというと、上手に寝返りができてなんだかとっても嬉しそう♪「ママ、私の寝返りちゃんと見てた?」と言いたげな表情がなんとも可愛らしいですね。 寝返りが止まらない! その後も、ママは何度もねんねの状態に戻しておもちゃも与えてみますが、もう寝返りが止まらない妹さん(笑) ねんねをさせてみても、すぐに寝返り。ママは家事どころではありません(笑) 今は、寝返りができるのが嬉しい時期なんですね♪この様子、ぜひ動画でもご覧くださいね。何度も何度もコロンと寝返りしてしまう姿に、思わず微笑んでしまいますよ。 寝返りの連発にママもお手上げ! おもちゃだけでなく、メリーで気を引く作戦も試してみましたが… やっぱり今は寝返りの方が楽しい妹さん。 寝返りを覚えたての時期は目を離せなくなり、家事をする時間を確保するのものなかなか大変。しかし、この時期にしか見ることができない、コロコロ寝返りを頑張る赤ちゃんの可愛らしい姿をぜひ堪能してくださいね。 YouTube「rare cheese baby」では他にも可愛らしい動画がたくさんUPされていますよ。 現在ではすっかりお姉ちゃんになった妹さんの姿もぜひご覧くださいね。どの動画も可愛くて、思わず微笑んでしまうものばかりですよ。※寝返りを始めたばかりの赤ちゃんの場合、窒息の恐れなどもあるため必ず大人が目を離さないようにしましょう。画像提供・協力/rare cheese baby
2023年10月18日初めての出産を控え、いつ生まれるんだろうとドキドキの毎日。しかし、正期産の時期を前に頻繁に起こるおなかの張りにより、医師に自宅安静を言い渡されました。そして妊娠36週に生まれてしまい、早産だった息子に対し、人一倍気を遣って過ごしていたころのお話です。2,200gで生まれた息子おなかの中ですくすくと育っていく息子。愛しくて仕方がなく、エコー写真を見ては「早く会いたいなあ」と思っていました。しかし妊娠後期から頻繁におなかが張るようになり、妊娠35週には出血もあったため、医師から自宅安静の指示が。 結局妊娠36週に早産児として生まれた息子は、体重2,200g程度の低出生体重児でした。息子が生まれた直後から助産師さんや担当の医師が、慌ただしくしていたのを覚えています。 罪悪感からひとりで無理をしていた毎日周りの子と比べるのはよくないと思いつつも、小さい息子を抱っこしては、正期産の時期に産めなかった自分を責め、息子に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。 退院後、ネットで早産児は病気にかかりやすかったり、発達が遅れたりするかもしれないリスクがあるという情報を目にした私は、「この子を大きくできるのは私だけだ、病気にかからないようにしなければ」という気持ちに。 常に健康状態を気にしたり、授乳回数を増やしたりと自分だけで毎日頑張っていました。しかし産後のボロボロな体と、夜間授乳などでの寝不足も重なって、そのころの私は心身ともに疲れ果てていました。 元気に成長していく息子に私は……夫や友だちから少し頑張りすぎだと言われても聞く耳を持たなかった私。一方で息子は生後3カ月のころには首もすわり、体もぽっちゃりと赤ちゃんらしくなってきて、あやしたりするとよく笑うようになりました。そして生後6カ月にもなると寝返りや、ひとりで座ることもできるように。 そんな成長する息子の姿を見て、私は早産児だろうとこの子はこの子なりにちゃんと成長しているじゃないか、とだんだん思うようになったのです。それからは、周りの助けも借りて、ひとりで無理をするのをやめるようになりました。 現在では、息子も背は少し小さいものの、元気な幼稚園児になりました。今だからこそ言えることですが、早産児だからと母親が責任を感じ頑張りすぎるのではなく、もっと子どもの成長を信じて育児をすればよかったと思います。これからもこの子なりの成長を見守って、一緒に成長していきたいと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子著者:竹の内 由紀5歳の幼稚園男児のママ。乳児期に産後うつになり、治療をおこなう。現在は趣味のイラストを活かした仕事をしている。
2023年10月17日娘を連れて実家に遊びに行ったときのこと。近くのドラッグストアで近所のおばちゃんが働いており、会えば世間話をしていました。子どもを抱っこして楽しく話していたのですが、あるひと言にモヤモヤして……。これ以降、実家に帰ってもお店から足が遠のくようになりました。 おばちゃんと世間話をしていたら…実家に遊びに行ったときのこと。近くのドラッグストアに近所のおばちゃんが働いており、会えば世間話をしていました。その日は私の子どもを見て、「大きくなってきたねー!」など話していたのですが、「1歳なのにまだ歩かないの?大丈夫なの?」といきなり言われて固まりました。何も言うことができずそのまま帰ったのですが、気にしていた事だったので心が折れそうにーー。悪気はないんだろう……と思いながらも、イライラして母に電話してしまいました。母は「それはショックだね。でも大丈夫。成長が早い子もいれば遅い子がいて当たり前だから。もし障害があったとしても、あなたは子どもを愛せるでしょ?堂々としてなさい」と言われ、心が落ち着きました。 このことで、自分も発言には気をつけようと改めて思いました。今回とは逆で、さりげない一言に救われる事もあるので、相手を傷つけるのではなく、力になれる人になりたいと思います。 ◇ ◇ ◇ おばちゃんは疑問に思ったことをそのまま口に出したのかもしれませんが、成長や発達に関して悩んでいるママパパは多いと思います。デリケートなことだけに、親しい仲でも触れない方がいいこともありますよね。話す前にひと呼吸おき、相手のことを考えて会話したいですね。 作画/森田家著者:ぷくぷくムー子6歳児を育てる母。一日三笑いをモットーに生活している。
2023年10月13日2歳になると話せる言葉が増えてきた次男。4人きょうだいの末っ子ということもあり、周りの言葉に影響されることも少なくありません。あるアニメを見てから食事のときに「うまい!」と言い始めた次男ですが、保育園で思わぬ出来事が……。その言葉の変化に思わず笑ってしまった体験談をお話しします。言葉を話せるようになってきた次男4人きょうだいの末っ子の次男は、6歳の次女と保育園に通っています。いつも次女と一緒にいるので、次女が話す言葉のよくマネをする次男。「ママ」から始まり、少しずつ単語から話し始めた次男は、2歳を過ぎてから言葉の急成長をみせています。 あるアニメを見ていたとき、食事のシーンで主人公が「うまい!」と言っていたのを見て、次男も「うまい!」というように。16歳の長男も「うまい」と言いますが、アニメの印象が強かったようで、何かを食べると「うまい!」と何でもおいしそうに食べてくれます。 保育園での様子は?保育園から帰ってきて手帳を見ると、次男が保育園の給食のとき「まい! まい!」と言っていますが、何のことですか? と書かれていました。家では「うまい!」と言っているんだとわかって聞いていたので、はっきり話せていると思っていましたが、初めて聞く先生にはよくわからなかったようです。 次の日の手帳で「うまい!」と言っていると思いますと返事を書き、「そうだったんですね~」と理解してもらえました。ただ、「うまい! じゃなくて、おいしい! だよ!」と2歳のお友だちから指摘されていることを先生から聞き、驚きを隠せませんでした。 いつの間にか変わっていたそれからいつの間にか家でごはんを食べているとき、次男は「おいし!」と言うようになりました。上のきょうだいたちが「うまい?」と聞くと、「おいし!」と言い返します。何度かそれを繰り返し、上の子たちは次男に「うまい!」と言ってほしそうですが、そのやり取りがおもしろくて思わず笑ってしまう私。 ただ、2歳といえどお友だちの影響力はすごい! と感心してしまいます。まだまだこれから言葉を覚え、2語、3語と話せるようになる時期。会話できるようになるのが楽しみですが、きっとこれからも保育園の先生やお友だちからたくさんのことを学んでくるのだと感じています。 「うまい!」とおいしそうに食べていた次男。まさかのお友だちのダメ出しに、今では「おいし!」と同じように食べてくれます。車の種類や色も言えるようになってきたので、いろいろな言葉を教えてあげようとするきょうだいの姿もおもしろいもの。言葉を話せるようになってきた時期ならではの次男の言葉に癒やされています。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:松田みさと長男と次男が15歳差の2男2女の母。仕事をしながら子育てに奮闘中。現在はライターとして、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2023年10月10日保育士の中田馨さんが、子どものお友だちとの関わり方について詳しく教えてくれました。「お友だちのおもちゃを取ってしまう」「なかなかおもちゃを貸せない……」などお友だちとの関わり方に悩んでいるというパパやママも多いことでしょう。ぜひ参考にしてくださいね。こんにちは! 保育士の中田馨です。お友だちとの関わり方については、色々と悩んでしまうママも多いですよね。 今回は、以前から何度か書かせていただいているテーマでもある『お友だちとの関わり方』について、おさらいをしたいと思います。 お友だちにおもちゃを貸せない場合お友だちが「かして」と言ってきたのに、「イヤだ」と言っておもちゃが貸せない。うちの子、やさしさがないのではないか? 意地悪にならないかしら? なんて心配しないでください。特に1~2歳ごろのお子さんは、お友だちにおもちゃを簡単に貸すことはできません。だって、自分のおもちゃなんですから。それがたとえ、今使っていないものだったとしてもそうです。 大人だって、読みかけの本を、「それおもしろそうだね。今すぐ貸してよ」と言われても貸せないですよね。それと一緒です。 おもちゃを貸したくなくて、「イヤだ」と自分の気持ちを言えたことがまず素晴らしい!「そう、イヤなのね。わかったわ。〇〇ちゃん貸して欲しいみたいだから、遊び終わったら貸そうね」と伝えてみましょう。そして、あそび終わったかな? という頃合いを見計らって「〇〇ちゃんに貸してもいい?」と聞いてもよいですし、そんな場面を何度も経験していくうちに、子どもから自然に「どうぞ」と渡してくれるようにもなります。 お友だちのおもちゃを取ってしまう場合お友だちのおもちゃを何も言わずにとってしまう場合。これも親としては困ってしまいますよね。しかし、人の気持ちが分からない子にならないかしら? なんて心配しなくて大丈夫です。特に低年齢の子どもは、目の前にある興味を持った物に、ただ手を伸ばしているだけなのです。なので、その場で大人がサッとサポートしてあげるとよいでしょう。「おもちゃが欲しかったのね。でも、急に取ったから〇〇ちゃんがビックリしてるわ。返そうね」と。きっと、返すとなると泣くこともあるでしょうが、必ず返します。 そして、「“貸して”って聞いてみよう」と一緒に「かして」と聞いてみましょう。お友だちが「いいよ」と言ってくれたら「ありがとう! よかったね。うれしいね」と一緒に喜び、「イヤだ」と言われても「おもちゃで遊んでいるから、今は無理みたい。(別のあそびを提示して)ママとこれであそぼうか」など提案してみましょう。「イヤだ」と言われたら、やっぱり泣くでしょうが、「我慢できたね」と我慢できたことを認める言葉かけをします。 家族以外の人との関わりを持つこの時期は、社会生活への第一歩でもあります。大人の思うような言動をしないでしょうが「それが当たり前」と、周りの大人があたたかく見守れるとよいですね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年10月10日現在6歳になる息子が2歳のときのことです。息子は内服が極端に苦手で、いろいろと試しても克服できずにいました。ある日、生まれたときからお世話になっている小児科医にそのことを説明したのですが、まさかの返答。今までの努力や本当につらい状況を理解してもらえず、悲しくなってしまった体験談です。内服がとにかく苦手な息子味覚がとても敏感な息子。大人にはわからないような変化にも反応します。完熟を少し過ぎたバナナや加熱しすぎたお肉などは口にしません。好き嫌いが多いというより、苦手な味付けがあるようです。 一番大変なのは内服。粉を練って小さくしても、アイスに混ぜてもだめです。「うぇっ」となってしまい、ひどいときには吐いてしまいます。風邪で薬を処方されたときは何とか飲ませようと必死に努力しましたが、どれも失敗。風邪の症状に加えて内服の苦痛が強く、息子がかわいそうでした。 小児科医のひと言が……ある日発熱があり、かかりつけの小児科を受診。風邪とのことでした。「解熱剤は坐薬でいただけないでしょうか? 薬を飲むのがどうしても苦手で……吐いてしまうこともあるので」とお願いすると、「アイスに混ぜたりしていますか? 2歳で飲めないというのは問題ですよ。ちゃんと練習しないと。お母さんがしっかりしないと、もっと重い病気になったときにお子さんが苦労することになりますよ」と先生。 今までさまざまな努力をしてきたこと、どうしてもうまく飲めないことを説明しましたが、理解してもらえませんでした。 息子や私が悪い? できないものはできない結局、粉薬が処方されました。先生の言うことは理解できますが、薬が飲めないのは甘えだと言われたようで、とても悲しい気持ちになりました。風邪で熱があって食欲もないなか、どうしても薬を飲んでくれない息子に飲ませる大変さを少しでもわかってほしかったです。 泣いて嫌がる息子の口を無理やり開けて薬を入れても、「うぇっ」と出してしまいます。ひどいときには食べ物も吐いてしまい、むしろ体力を奪っているのではないかとすら思う状態。練習しろと言われてもその方法がわかりませんでした。ただ途方に暮れながら家路につきました。 その後も息子が4歳になるまで、内服はとにかく大変でした。効果的な方法が見つからず、風邪を引くたびにとてもつらい日々を過ごしました。何とか乗り越えられたのは、年に2回ほどしか風邪を引かなかったからです。4歳を過ぎると少しずつ飲めるようになり、6歳の今では問題なく飲めるようになりました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~5歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:更田未央子6歳と2歳の子を持つ母。看護師・保健師・養護教諭1種・FP3級の免許を取得。現在、高校生を対象とした学習塾の講師をしながら、FP2級を目指す。育児・教育・医療・金融・不動産について執筆中。
2023年10月08日わが家には2人の男の子がいます。長男は7歳(小学2年生)、次男は1歳で、6歳差の兄弟です。私は次男を出産した直後、長男がかわいいと思えなくなり、悩んでいました。長男に対してつい怒ったり、払いのけたりしてしまって、自己嫌悪になることも。そのときの体験談をお伝えします。次男への嫉妬と赤ちゃん返り6歳差の次男が生まれた直後、「かわいい!」と大喜びしていた長男。しかし、私が次男にかかりきりになるにつれ、「いいなー、○○くんばっかり」と言ったり、「オレも抱っこしてよー」と抱きついてきておっぱいを触ろうとしたりなど、“赤ちゃん返り”の言動が出てきました。 産後のドタバタでイライラしがちだった私は、そんな長男の寂しさを考える心の余裕がなく、「今忙しいから!」と、じょうずに構ってあげられませんでした。加えて、小さな次男と比べて大きな体でじゃれついてくる長男をかわいいと思えなくなり、つい怒ってしまうこともしばしば……。ただただ自己嫌悪でいっぱいの毎日でした。 寂しさのあまり、小学校で問題行動!?そうこうしているうちに、長男は小学校でいろいろな問題を起こすようになりました。担任の先生によると、「授業中なのにお道具箱の中を触っている」「休み時間が終わってもなかなか席に着かない」「机の整理ができず、必要なものを出すまでに時間がかかる」など、集中力が続かない状態が増えてきたそうです。 帰ってきた長男に「なんでそんなことをしたの?」「授業中は座っていないとだめでしょ」と、なるべく冷静に言ってはみたものの、本人は「そんなのわからない!」「ちゃんとしてるもん!」と反発。それに対して思わず怒ってしまい、さらに自己嫌悪に……。 直接の原因が何だったのかはっきりとはわかりませんが、私がちゃんと構ってあげていないからだと、長男に対する申し訳なさでいっぱいになりました。 話を聞く時間をつくるところからスタート その後、夫とも話し合い、長男への接し方を考え直すことにしました。 まず、自宅での1日を振り返ってみると、私は次男のお世話と家事に大きく時間をとられ、長男と1対1で過ごす時間がほぼなかったことに改めて気づきました。そこで、こま切れでもいいから、長男の話を聞く時間をつくろうと決心。宿題や夕飯の時間、お風呂、寝る前など、短時間であっても積極的に長男と話をするようにしました。また、夫が「学校では先生の話を聞く」「授業中に手遊びをしない」などやさしい言葉で説明し、「お父さんと約束してね」と念押ししました。その後、担任の先生から電話があり、「学校での長男の態度が目に見えて変わり、問題行動がなくなってきた」と報告してくれました。最近は休みの日に次男を夫に預け、長男と2人だけで外出する機会をつくるようにしています。長男はこれを“デート”と呼んでいて、「今度、自転車で○○へデートに行こうよ」と、楽しみにするようになりました。“デート”のときの他愛のない会話のなかで、「こんなことを考えているんだな~」など意外な発見があります。長男の成長を実感することも多く、たまにはこういう機会も必要だなと思っています。今でも長男をかわいく思えないことは多々あります。しかし、最近は次男の赤ちゃんらしいかわいらしさと、長男のかわいらしさは別物で、成長の時期が違えば接し方も違って当然なのだと思えるようになり、少し気がラクになりました。 共働きの限られた時間内で、家事・育児・仕事を回していると、上の子への対応はつい後回しになりがちです……。これからもなるべく長男と一緒に過ごす時間を大切にし、長男の甘えたい気持ちをしっかり受け止めようと思います。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! イラスト/(c)chicchimama監修/助産師 松田玲子著者:大川香織小学2年生と1歳、2男の母。共働き。編集プロダクションや出版社で、子育て情報誌などの制作に携わった経験をもとに、さまざまなテーマで執筆。
2023年10月06日